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テイルズ オブ バトルロワイアル2ndの事件 テイルズ オブ バトルロワイアル2ndにおいて物議を醸した事件(と言ったら大袈裟だけどスレ住人にしてみたら大騒動だった、いくつかの出来事)について。 ※ネタバレが含まれています。未読の方は注意してください。 【見せしめキャラについて】 本ロワでの見せしめキャラはリッド・ハーシェルであったが、これは最初から決まっていた訳ではない。 というのも、2ndでは1stに出ていないキャラクターや、1st開始以降に発売されたシリーズのキャラクターを中心に参加者が選ばれていて、その影響をTOEが最も受けてしまったからである。 なんと、TOEにおいて2ndでは1st出場キャラのうち1人しか被っていなかった。1stキャラがキール、リッド、メルディ、ファラの主要人物でであるため、2ndではTOEだけヒロイン・主人公不在の異色作品になってしまった。 無論これは投票による結果だが、住民は予期していなかった結果であり、「TOEだけアレだな」「せめてリッド出してやろうぜ」などの声が上がった。 その要望は敵うことは無かったが、OP投下書き手が「見せしめ役」に目をつけ、なんとOP案すべてにリッドが見せしめとして出場。その結果、リッドが出場することになった。 【同作キャラの再会】 このロワでは開始早々と同作キャラがハイペースで再会を果たしている。中でも酷いのがG4地点で、TOLから参戦したキャラクター6名全員の開始位置がG4であった。 【さつまいもで作った矢】 途中登場したトンデモアイテム。実際は「さつまいもで(叩き割った石をナイフにして)作った(木製の)矢」である。 「さつまいもで作った矢」はギャグとして普通に流されたが、本スレpart9でさつまいもにより腕を切断されるという内容のSSが投下され、「さつまいもで腕は切断できるのか」というおかしな議論にまで発展した。傍から見れば非常にシュールな議論であったことは間違いない。さつまいもは「テイルズオブデスティニー(PS2版)」に登場する武器で、斧として分類されている。ちなみにさつまいもにより腕を切断されるという描写は修正され、背中に大裂傷を作るという内容で本採用された。 【ジルバ事件】 原作では非常に計算高い行動をしているステルスマーダーが起こした事件。 参加者を眠らせる→睡眠薬の効果時間を計算せず途中で起きられる 参加者に毒を盛る→ほっといても数時間後に死ぬのに鎌で首斬ってステルスマーダーが血塗れ 遅効性の毒薬を飲んだキャラは毒が回りきるまで生き残るという「毒薬のジンクス」を完全スルーし、 さらにステルスマーダーが自らバレバレの殺人を起こすという失敗フラグを初っ端から立てるという、 素晴らしい伝説を残した。 一部では「もうヌードになるしかない」とまで囁かれていたが、リレーによりどうにか軌道修正に成功した模様である。 【発狂議論】 参加者の一人、ルカ・ミルダの内面描写の濃い話が投下されたのがきっかけに起こった議論。 ルカは第1回放送で恋人含む仲間2名の死を聞かされ放心し池ポチャ、さらにその後混乱し他参加者の腕を切り落とすなどして、発狂・マーダー化へのフラグは着々と立てられていた参加者。 しかしルカを本格的に狂わせた話に対して「発狂が早すぎる」「キャラが違う」とスレ住人が指摘。 書き手の筆力がズバ抜けていたことや実質この書き手がロワを引っ張っていたことから住人同士で「発狂じゃない」「発狂だ」「おかしい」「おかしくない」の大議論がされる。しまいには過去の作品(分かり辛いと投下時から指摘はされていたが通っている)にまで議論内容が飛び火し、書き手がルカ話と過去作品1作を破棄する結果になった。 この議論により指摘のなかなか出来ないスレの雰囲気や過剰な作品叩きの是非など問題点が明るみ出、書き手読み手共に深い傷を残したのは間違いないだろう。 【スタイレ神格化】 上記【発狂議論】のきっかけになった問題。幻覚症状の起こり始めたルカが道を歩いていた初対面の参加者2名のコンビ(通称スタイレ)を唐突に神扱いしはじめたのを「やりすぎだ」と住人が指摘。破棄される前にこの描写は修正されたが、書き手のスタイレへの過剰な贔屓が問題視され【発狂議論】と共にスレを騒がせる。 【発狂議論】と【スタイレ神格化】は本来別の問題だが、同じ話で明るみに出たため混同して書き手叩きをする住人も発生した。 スタイレ贔屓の具体的内容は「所持支給品が全て大当たり」「ヒロイン1名をズガンした」「出会った参加者が不思議な雰囲気に惹かれ特別視」など。イレーヌはマーダー枠での参加のためマーダー補正もあるだろうが、不満を持つ読み手も存在したようだ。 問題のルカ話が破棄されたため結局神格化は無かったことになったが、露骨な贔屓はよくないと読み手書き手ともに知らしめることになった。 【ミクトラン】 通称ミクたん、ミクミク、みっくみく。当ロワ屈指の萌えキャラである。 1stでは主催を務めた参加者。スタンスはマーダーであり、第1回放送以前「まで」はラスボスに相応しい風格とともに参加者を虐殺していた。しかし彼の運命は第1回放送後よりあらぬ方向に流転する。天才的な頭脳を活かして1st優勝者まで手駒に加えているはずなのに何故かスレでは萌えキャラとして格好のネタ要因である。(一応現時点では風格を取り戻している) 何故彼がこうなってしまったのかは是非本編を読んでいただきたい。 【ジューダス様の人】 「ジューダス様殺したら荒れるよ^^」等のレスや、FFDQ3rdの「ユフィのあれ」を彷彿とさせるリレー無視のSSを投下して去っていく謎の人。 近頃ではスレが荒れた時に現れる事が多く、「スレの流れを変える為にわざとやっている(=実は一番空気を読んでいる)」等という説も有るが、結局のところ荒らしには変わりないのでスルーが推奨される。 【アリス事変】 参加者であるアリスを巡った一連の出来事。事のはじめはアリスが石化クレスを実質殺害まで追い込んだ話。その後アリスはダオスを一方的に殺害、この辺りから不満を持った人が出始める。 しかしそれはあくまでもごく少数であり、荒れるまでとはいかず、実際まとめサイトにもここまでのSSは載っている。 しかしこの直後の「赤と黒―眠れぬ獅子は目覚め、見果てぬ夢を追う―」がスレに不穏な空気を流し、「二人の魔物使い、対決! 妖獣のアリエッタVSヴァンガード戦闘部隊隊長アリス 紅蓮と琥珀の決闘士―デュエリスト― 」により、スレが荒れることとなってしまった。 アリエッタ&チャットVS満身創痍のアリスの構図が出来上がっている状態で投下されたのが、「赤と黒―眠れぬ獅子は目覚め、見果てぬ夢を追う―」であった。このSSはパロディを前面に出し、お世辞にもいい出来とは言えず、また書き手がルールやフラグをまるで把握しておらず、その態度もいいものではなかった。 この話は修正されたものの、キャラ崩壊の問題が残っており、また書き手がキャラ崩壊問題についての釈明に現れず、険悪なムードにスレが包まれる。まとめサイトにもこの話は載っていなかった。 そんな時投下されたのが「二人の魔物使い、対決! 妖獣のアリエッタVSヴァンガード戦闘部隊隊長アリス 紅蓮と琥珀の決闘士―デュエリスト― 」である。 この作品は前の作品と同一の作者であり、またこの作品に問題が多々あった。更に指摘作をそのままにこの話を投下したことにより、スレが荒れ始める。 結局双方の話が破棄になるが、しばらくして再び修正済みのこの2作品が投下さる。この修正作にも、露骨なアリス贔屓、フラグ無視などの問題が多々あった。 読み手の極論、暴言やタイミングの悪さ、煽りもありスレは大荒れ。結局2作品は破棄されるが、その宣言も褒められるものではなかった。 書き手と読み手、双方に悪さはあり、双方が不快な思いをした事件だったが、その後アリスが別SSにより殺害され、事件は沈下する。 【アプリコットフィズ事件】 テイルズロワ2ndに新たなルール(5日制限)が追加される事になったきっかけ、アプリコットフィズという書き手、またその書き手が投下した「罪深き佳人と、罰を背負う英雄と、廃れた理想の罅割れる音と」が巻き起こした、重大な一件。 アプリコットフィズ氏が投下したSSは、内容があまりに氏の脳内設定を反映しており、贔屓が酷く、挙句ルールを無視しており、お世辞にも修正されずに通る様な作品とは言えなかった。 そのためスレが荒れ臨時チャットが開かれたが、氏がマナー無視の過激な発言をくり返し、更に途中から問題点に答えないままチャットを抜けてしまい、スレは負のオーラに包まれた。 その後、氏は突然現れ修正作を投下。しかしその内容は到底修正作と呼べるものではなく、内容も大きく変わっていた。再び臨時チャットが開かれたが、氏は現れず、結局SSは強制破棄となった。 この事件をきっかけに、いくつかのルールがテンプレに追加された。 【昌霊砲フラグバースト】 きっかけは本スレPart10で投下された130kのSS、通称「グロリア」。この中で対主催コンビがしでかした昌霊砲発射が起こした超フラグバーストの事。参加者の半分程度が無差別に巻き込まれるという、恐ろしいものである。 このフラグは1年半の間着実に温められ、そして最近遂に他のパートもその時間帯への調整をほぼ完了。そろそろ起こるのではと囁かれているが、何が起きるか分からないのがテイルズロワのさだめ。住民の予想はかなりバラバラであり、果たして生き残るのは誰になるのか…期待の的である。
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【ハ行】 •バッファローマン •火口卿介 •ヒソカ •ピッコロ •緋村剣心 •日向小次郎 バッファローマン 【作品】キン肉マン 【登場回数】8話 【移動経路】青森県→山形県 【死因】失血死 【スタンス】対主催 【初期支給品】世直しマンの鎧@とっても!ラッキーマン 【接触】キン肉マン(同郷)、ラーメンマン(同郷)、ウォーズマン(同郷)、世直しマン(仲間)、 ピッコロ(殺害される)、ボンチュー(仲間)、ルキア(仲間)、ルフィ(仲間)、イヴ(仲間)、フレイザード(敵対) 0041話「(無題)」にて初登場。世直しマンと遭遇するも、お互いゲームに乗る意思は無かったため仲間になる。 支給品であった鎧を世直しマンにあげ、お互い殴り合いの末互いを認め合っていると、近くで爆発音が響いたためそちらへ移動する。 そこではボンチューとピッコロが戦闘をしていた。 世直しマンの案でボンチューを回収して離脱する二人。 少し離れた小屋でボンチューを休ませ世直しマンに北海道から来るであろう参加者を探させたバッファローマンの元に来たのは気を失ったルキアを担いだ世直しマンだった。 ルキアとボンチューの間にいざこざがあったものの、仲間として迎える二人。 仲間を失い落ち込むルキアを彼らなりに励ました一行は関東方面へ向かう。 しかし、道中山形県の山間部でフレイザード&ピッコロの悪のパーティーとそれと対峙するルフィ&イヴと遭遇。 正義超人としてピッコロに戦いを挑むバッファローマンとヒーローとして戦いを挑む世直しマン。 二人の好連携もあり優勢に戦いを進める二人だったが、ピッコロが奥の手である前世の実を口にしたことで形勢は逆転。 悪のパーティーを何とか撃退に成功した彼らだったが、その代償は大きかった。 瀕死の傷を負ったバッファローマンは後を世直しマンたちに任せようとしたのだが、ルフィの激励を受ける。 その姿に彼らがこのゲームをつぶしてくれると確信し、永遠の眠りについたのだった。 ≪称号≫優しさも1千万パワー 火口卿介 【作品】DEATH NOTE 【登場回数】3話 【移動経路】兵庫県(姫路駅→姫路付近の廃屋→山陽自動車道SA→死亡) 【死因】撲殺 【スタンス】マーダ― 【初期支給品】竜崎桜乃のテニスラケット@テニスの王子様 【接触】L(同郷)、弥海砂(同郷)、夜神月(同郷)、稲葉郷子(殺害)、 越前リョーマ(敵対)、志村新八(殺害される) 009話「震え」にて初登場。原作の小悪党ぶりをいかんなく発揮(?)し、駅構内で震えていた小学生(稲葉郷子)を石で撲殺。支給品のテニスラケットに加え、郷子の支給品である斬魄刀を獲得。 最期の一人になり、主催者から褒美として権力をもらうという野望を抱えて付近の廃屋で夜を明かす。…異能者がうろつく中、剣道五段程度の腕で優勝することの困難さに気付かないあたり、さすが火口(一般人含むほとんどの参加者はそれに気づいたぞ)。 夜明け前に廃屋を出て、山陽自動車道を北上。SAから出てくる越前リョーマに気づき、また楽な獲物を見つけたと歓喜。 斬魄刀で斬りかかるも、変態テニスによって培われた越前の動体視力に見切られ、刀身をかわされる。生意気なガキめ、と歯噛みして(火口、その子どもは「まだ」マシな方だ。襲ったのがイヴやキルアだったら瞬殺だぞ)再度襲いかかるが、足をひっかけられ、ポケットのカプセルからラケットを落とす。この時、越前がラケットを見て「竜崎の…」と呟いたため、「越前がLの本名(竜崎)を知っている」と誤解(実際は、竜崎桜乃のラケットを見た越前が彼女の名を呟いただけ)。 「Lの本名が分かる!」と狂喜した正にその瞬間、越前を助けに割って入った新八に椅子で撲殺される。 ちなみにこの時、越前からも「こいつが桜乃を殺した」と誤解されている。 ≪称号≫どこまでも小物 ヒソカ , __, l __ ト、 _,.r / {ヽ、____,._-ニ´ニー-ミ``、 ̄ヽ、 /// ヽ、-_-‐_― ニニヽ丶、ヾ , lハヽ-‐シ ,リ ,r ∠="--ニー ` ヽ-、 ヽ } | ノノ,r ,. く /- 、__,. -‐ _/ フ ̄_二ミ、=ミ `ヽN /ノ/,.==ニ_ヽ 、 \ `ー-= ‐ _ /_,...二ミヽ` ´ ´ = 彡ニ=、`ヽ >≡ニ",.- ´ _,.=_‐ `‐ミヽ`ト` 、 /二ニ二....-ァミ彡 ‐ "二`ヽ、 ミヽ 、}〈 , } / ´/´-=、,ノfrヽY´ -=ァ ;;r-、、` ,,..、、、_ ミ=}}レ′,リ ! / ´ ∠._r{ { ' _ ,ィ `` ` /z,ニ、ヽ.ヽ}レソ / l! /´ _ニイ ト、ィ `ソ r . ` ゙‐ヽ イ ,r ニ´ ノノハ 、,」 ´ヽ ! ,! // {/,. - ニ ノイ} | | " r 、 /;! , / / ,ニニ-‐ ´/ /, ! ` ー‐- 、_ ` /′ { /r", ヽ  ̄` `` / ` ヽゝ , . \ / ,rー―= -、_ . . . .\._ ,.イ ,. - ′ ``ヽ-、,_ ``¨´ . | _,,..、、. --― く、 ` ‐- 、;;_ト、_ "´ `` ‐ \ 【作品】HUNTER×HUNTER 【登場回数】9話 【移動経路】佐賀県→福岡県 【死因】上半身を吹っ飛ばされる 【スタンス】危険対主催→マーダー 【初期支給品】ゴンの釣竿@HUNTER×HUNTER 【接触】ゴン(同郷)、キルア(同郷)、クロロ(同郷)、パピヨン(仲間)、剣八(敵対) 志々雄(敵対)、跡部(敵対)、ナルト(敵対)、中川(敵対)、玉藻(敵対)、一輝(殺害される) 015話「変態二人」にて初登場。 殺人に対しての抵抗はなかったものの、主催陣が気にくわなかったため対主催となる。 佐賀県でパピヨンと出会い、お互いの利害も一致したため仲間となる。 この際パピヨンの蝶マスクを「とっても素敵」と評しており気に入られている。 道中で志々雄&剣八のチームと出会い剣八と「遊ぶ」もこれ以上は危険と判断されたパピヨンによってこの場を後にする。 その後、福岡で「首輪を解析する」という方針の元参加者を探すもそこで出会ったのは中川に狙撃されている跡部とナルト。 二人から首輪を得ようとしたヒソカだったが、ナルトの螺旋丸&跡部の衝撃貝によってあけられた床の穴から逃げられる。 その後パピヨンといったん別れ、ナルトと跡部を追う。 負傷したナルトをあと一歩で倒せるところまで追い詰めるもそこに現れたのは玉藻。 玉藻によって九尾が覚醒したナルトからいったん離れパピヨンと合流するも、そこで流れた放送でクロロの死を知り動転。 なんとかして誰かを殺そうとする(パピヨンは別)彼が出会ったのは一輝。 一輝の鳳凰幻魔拳をうけゴン、キルア、クロロが自分以外の誰かに殺されるという幻覚を見せられ恐怖するヒソカだったが、本能で血を求め、一輝の心臓に手刀を突き立てた。 しかしそれでも退かない一輝の必殺技、鳳翼天翔をくらい上半身を吹っ飛ばされて死亡した。 ≪称号≫獲物(たべもの)の恨みは怖い 緋村剣心 【作品】るろうに剣心 【登場回数】13話 【移動経路】鹿児島県→宮崎県→福岡県→山口県→鳥取県→岡山県→兵庫県→岡山県→香川県 【死因】刺殺 【スタンス】対主催→危険対主催→対主催 【初期支給品】斎藤一の日本刀@るろうに剣心 【接触】神谷薫(同郷)、斎藤一(同郷)、志々雄真実(同郷→殺害される) 小早川瀬那(仲間)、蛭魔妖一(仲間)、更木剣八(敵対)、石崎了(埋葬) うずまきナルト(仲間→敵対)、L(仲間)、キン肉マン(仲間)、鵺野鳴介(仲間) 乾貞治(仲間)、たけし(敵対→友好) 031話「呪縛」にて初登場。 最終回以降の安定した時期からの参戦だったはずだが、「不殺」を誓った身の上で「殺し合え」と言われ激しく動揺したのか、それとも愛する神谷薫が殺し合いの場に放り込まれた為か、あるいは逆刃刀を没収され、普通の刀を支給されたことに焦ったのか、「バトルロワイアル」という「殺し合い」の中で、以前の「抜刀斎」に戻ってしまうという危惧を大きくする。 原作からして「防衛の為に人を殺せるか」という点で葛藤していたキャラだけに、「人斬り」に戻ってしまうのでは、と開始早々にスレ住民から恐れられる。……「人斬り抜刀斎」は、雇われて殺人をしていただけで、決して対主催を殺すようなマーダーでは無いんだけどなぁ。 そんな道中で出会ったのは、かつて対峙した参號夷腕坊――に乗った一般人二人。蛭魔妖一と小早川瀬那。二人の「未来の時代から来た」という話に戸惑ったりしながらも、それによりいい感じに和まされる。 そんなこんなで情報交換しつつ三人で同行を決めた矢先に、仇敵の志々雄真実(とその仲間の更木)に出くわす。死んだはずの志々雄が生きていることに軽く驚くが、「決着を付ける前から来た」と言われて「違う時間から来たのか」とあっさり納得する。蛭魔たちが未来人だという話をあっさり信じたのといい、余裕がない割に順応性高いなアンタ。 そのままセナ達を守る為に志々雄と二度目の戦いを繰り広げる。剣心は参戦時期の都合上、志々雄の「15分制限」を知っていたこともあり優勢に立つが、志々雄のムラサメブレードの方が得物として優れていたこともあり、刀が折れてピンチに。しかし蛭魔の「夷腕坊」投擲、というナイスアシストもあり、窮地を脱する。そのまま、更木の追手をかわして負傷した蛭魔を担ぐと逃げ切った。 しかし、第二放送で神谷薫の死を知った彼は精神のタガが外れそうなほどの慟哭を上げる。傍にいたセナと蛭魔を守るという目的のおかげでどうにか立ち直るも、内心では「神谷薫を殺した相手だけは殺さずにいられない」という予感を抱えていた。その神谷薫の仇こそが、まさにセナ達と共に探していた姉崎まもりだったのだが、その皮肉を最後まで知らなかったのは恐らく幸運。 その後、岡山で九尾(うずまきナルト)の一人芝居に騙され、襲われて庇護を求めて来たナルトを保護する。しかしナルトのステルスに感づいた蛭魔がナルトと共に四国捜索を提案した為、結果的にステルスマーダーから逃がされる。この後四国ではナルトが本性を表したりヒル魔が死亡したりと只では済まなかったのだが、それを2人が知るのは少し先のこと。 別れた二人は本州の捜索をする過程で、Lやキン肉マンと出会う。待ち合わせの場所にヒル魔たちが現れないことでLと軽いいざこざを経ながらも、剣心は戦闘力を持つキン肉マンにセナを預けた上で、四国へ救援に。 瀬戸大橋を渡った現場で、気絶から目覚めた鵺野と合流を果たし、四国の情勢を聞く。ナルトがマーダーだった事実に驚きながらも、ナルトと一人対峙する乾貞治を助けに香川の拠点へと急いだ。 乾から青雲剣を譲り受け、鵺野と協力したこともあって、九尾を一度は抑えられかけたかと思いきや、そこに現れたのは再びの志々雄。そして志々雄に扇動され、剣心を友の仇と勘違いしたたけしだった。 たけしの幼児とは思えぬ力、幼児(一応、ね)を斬るわけにはいかないという葛藤、そして宝貝の青雲剣による消耗が加わり、劣勢に立たされたが、それでもたけしに説得を続け、話を聞いてもらうことに成功した――矢先のことだった。志々雄が持っていた飛刀でたけしを貫く。剣心の、身体ごと。 かつての志々雄戦と似た危機に、志々雄が最期に振り下ろす刀に、剣心はかつての戦いを思い出す。そして、悟った。 あの時とは違って、立てないことを。 何故なら、あの時はあった『生きようとする意思』が失われてしまったから。 こうして、二度目の――志々雄にとっては一度目の――幕末の両雄の戦いは、あまりにもあっけない形で幕を閉じた。 本来の歴史とは違った結末にも関わらず、敗者はかえって安らかな心で、愛した少女に逢いに行く幻を見ながら最期の時を迎えた。 ≪称号≫流れ流されて流浪人 日向小次郎 【作品】キャプテン翼 【登場回数】2話 【移動経路】群馬県→長野県(死亡) 【死因】斬殺 【スタンス】対主催 【初期支給品】ショットガン 【接触】大空翼(同郷)、石崎了(同郷)、若島津健(同郷)、アミバ(敵対) ルフィ(友好?)、エテ吉(友好?)、孫悟空(殺害される) 0029話「天才」にて初登場。晴子を探して疾走する花道を呼びとめたところでアミバに襲われる。花道のサポートで体勢を崩したアミバを、雷獣シュートでKO。 アミバの荷物を地図に至るまで全てかっぱらい(さすがアミバ)、翼たち仲間を探して花道と行動開始。 その後、第一放送後に長野県で悟空と接触。タイミングが悪かった。カカロットの人格で暴走した悟空に、首をとばされて花道ともども殺害される。 ちなみに、サッカー、バスケ、アメフト、テニスとさまざまなスポーツ漫画が選ばれているジャンプロワだが、「異なるスポーツ漫画キャラ同士の接触」は意外と少なく、0415話で仙道彰(バスケ)と越前リョーマ(テニス)が合流するまでは、日向と花道が唯一の「異種スポーツ間チーム」であった(セナとヒル魔は同作キャラなので例外)
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【参加者名】悪魔のフラグ建築士 【トリップ】◆0O6axtEvXI 【所属ロワ】kskアニメキャラバトルロワイアル 【ロワ内性別】 【外見設定】黒いバリアジャケットに身を包んだ高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS 【特徴その他】 【書き手紹介】 【登場話:話】
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【参加者名】うっかりゲリラ突撃犯 【トリップ】◆EFl5CDAPlM 【所属ロワ】kskアニメキャラバトルロワイアル 【ロワ内性別】女 【外見設定】中トトロパジャマのロリスバル@魔法少女リリカルなのはStrikerS【特徴その他】 【書き手紹介】 【登場話:話】
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第一回放送までの死亡者 時間 名前 殺害者 死亡SS 死因 凶器 0 21 瀬ノ尾真麻績 瀬ノ尾真麻績 007 疑心暗鬼の引き金 蒸発 ハイパーレーザー・ギガ 0 24 矢伯広張 鬼頭戯弩 002 汚れた人間、清き怪物 貫殺 素手 0 42 山面天 園生絶対 006 ヒトのカタチをしたケモノ 失血死 爪 現在3人 おまけ 名前 最期の言葉 瀬ノ尾真麻績 「よしっ、とりあえず森を抜け……」 矢伯広張 「ぁ……たすけて?」 山面天 「……ほう…………こう…………?」 殺害数ランキング 順位 該当者 殺害数 被害者 スタンス 生死 1位T 鬼頭戯弩 1人 矢伯広張 人間限定マーダー 生存 1位T 園生絶対 1人 山面天 無差別 生存 1位T 瀬ノ尾真麻績 1人 瀬ノ尾真麻績 ? 死亡
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――――それは天から降り注ぐ流星だった。 流星の筋道から空気が逃げ出し、轟と悲鳴のような唸りを上げる。 真下に落ちる軌跡を描くその流星の正体は、岩石の様な巨大な拳だった。 放つのは天を突くような体躯の化物。その外見のどれをとっても人外のそれだ。 おそらくこの一撃の破壊力は、本物の流星と比べても遜色はないだろう。 流星が向かう行先に立っているのは一人の人間だった。 響くのは籠った爆発ような重低音の衝突音。 衝突点を中心に衝撃波が広がり空間が震えた。 およそただの打撃によって生み出されたとは思えない衝撃だった。 人間など容易く、吹き飛ばしてしまうだろう。 されど、その一撃を受けるもまた魔人である。 石壁すら打ち崩さんという怪物の一撃を、魔人は片腕を盾に真正面から受けとめた。 衝突の勢いに受けた腕の表面が弾け飛び、赤い筋肉と白い骨が露わになる。 衝撃に引きずられ、踏みしめた地面が一筋の線を描いた。 だが、踏み締める足には微塵の揺らぎもなく、魔人の眼光は一瞬たりとも怯むことなどなかった。 一撃を受け切った魔人は、すぐさま踏みしめる足を踏みこむ足に変え反撃へと転ずる。 先の一撃が流星ならば、こちらは閃光だった。 その動きは無駄がなく、ただ早く速く奔い。 それは全ての力を凝縮した一点を貫く光の矢。 無駄な音など鳴らない。鳴り響くのは空気の壁を破る乾いた一音のみ。 その拳は容易く鎧のような皮膚を破り、分厚い肉をも穿ち、怪物の脇腹を抉った。 だが、風通しのよくなった怪物の脇腹の肉が蠢いた。 紐のように伸びた肉が絡み合い、傷口が再構築されてゆく。 この怪物が持っている再生能力である。 同時に、弾けた魔人の腕の肉も巻き戻しのように再生を始めた。 魔人もまた強力な再生能力を持っている。 互いにこの程度では大した傷にはならない。 再生の完全な完了を待たず怪物が動く。 鉞の様な左フックが放たれ、魔人の頬を強かに打たれた。 肉が削がれ歯茎を露わにしながら、魔人は打たれた勢いのまま回転。 放たれた鞭のようにしなやかな回し蹴りが怪物を直撃。 怪物の肩肉は吹き飛び、青い血が周囲にまき散らかれた。 「―――――――――!」 怪物が声にならない雄たけびを上げた。 怪物の頭部には三本の角、赤い瞳が夜に光る。 三メートルに迫る巨漢に、岩肌のようにゴツゴツした緑色の肌。 怪物の名はガルバイン。 魔王軍の地方部隊長を任された、人間界侵略の最前線を担う精鋭中の精鋭だ。 オーガ族という腕力と体力に特化した種族あり、その中でもガルバインは傑出した存在である。 単純な腕力だけならば恐らく魔王すらも上回るだろう。 その怪物と、大人と子供以上の体格差を持ちながら、真正面から対峙する魔人。 見ようによってはこちらの方が化物に見えるかもしれない。 軍服に身を包んだ、その魔人の名は船坂弘。 日本帝国を支配する皇であり、幾多の不可能とされた作戦を成功に導き、連合国との圧倒的戦力差を個人の力でひっくり返した正しく魔人である。 とある呪術師によって時の呪いを病み外見は20代で時を止めているが実年齢は100に近い。 怪物と魔人の戦い。 この戦いの始まりに理由はない。 目の前に敵(ヤツ)がいたから戦った。それだけである。 一撃ごとに互いの身が削れ、血肉が舞い飛ぶ。 繰り返される破壊と再生。 小細工などない、力と力のぶつかり合い。 そのいずれの攻撃も常人ならば小指の先が掠めただけでも即死するほどの苛烈さを秘めていた。 人智を超えた激戦は続く。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ その戦いを遠く離れた草むらから見つめる男がいた。 男は草陰に身を隠し、支給された狙撃銃のスコープ越しに戦いを見つめている。 スコープを覗く左目の周囲は火傷により醜く歪み、もう片方の右目は潰れ、左手も手首から先がない。 まるで戦場でも超えてきたような有様の男だった。 長松洋平。 彼はバトルロワイアルの優勝者である。 もちろんこのバトルロワイアルではなく『別の』バトルロワイアルの優勝者である。 そのバトルロワイアルは勝者への褒美として、願いを叶えられるというものであり、優勝者となった彼が望んだの願いは、殺し合いの継続だった。 元は彼は殺し合いとは無縁な、どこにでもいるような自動車修理工だった。 それが殺し合いに巻き込まれ、殺し合いを経験し、殺し合いを勝ち抜いた。 初めて人を殺した高揚感は忘れ難く、彼は殺し合いの味を覚えてしまった。 この殺し合いは、彼の願いによって始められたといっても過言ではないだろう。 彼は大望ともいえる願いを叶えた。 だが、願いを叶えた彼の心に到来しているものは歓喜ではなかった。 彼の心中に吹きすさぶのは失望と怒り。 これは違う。 こんなモノは違う。 彼が涙が出るほどに焦がれ、歯を食いしばりながら渇望し、胸を焼くほどに追い求めたのは、決してこんなモノではない。 こんなものは彼の知るバトルロワイアルではない。 長松は怒りを噛み締めるように砕ける勢いで歯を食いしばる。 スコープ越しに繰り広げられていた戦いは彼の願いとは違っていた。 彼の望みとは程遠い、人外と人外のぶつかり合いである。 彼が望んだのは人間同士の殺し合いだ。 求めるのは肌を焼く様な殺意と悪意の海、溺死するような緊張感。 矮小な人間が全てを振り絞り、火花のように命を散らす。 殺し合い。 それは崇高な儀式であり、人から外れた化け物なんぞに汚されていいものではない。 あんな化物の存在など、許せるはずもない。 「純粋な願いを汚す汚らわしい化物どもめ、一匹の残らず駆逐してやる―――――!」 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ キィンと、甲高い金属音が響き、夜に火花が散った。 怪物と魔人の戦闘はより一層激しさを増し、戦いは次のステージへ移行していた。 互いに素手では相手の再生能力を突破できないことを認め、武器を取り激しく打ち合っている。 怪物が手にしているのは、紺碧の槍だった。 優に三メートルを超えるその槍を、片腕で棒切れのように握りしめるガルバイン。 槍というより相手を叩き潰すための鈍器のような扱いだが、十分である。 ガルバインの剛力をもってすれば、振り下ろすだけで人間など弾け飛ぶ。 対して、魔人が取るのは真紅の中華刀。 禍々しいという言葉が似合う、業火のような赤い刃を船坂は右脇に構える。 脇構えに近いが、刃渡りを隠すためというより振りかぶるための動作である。 ガルバインが振り下ろした鉄棒を、船坂は目一杯に振りかぶった一撃で迎え撃つ。 蒼と紅の軌跡が交差し、閃光のような火花が弾けた。 単純な腕力はガルバインが上だが、槍を棒切れとしてしか扱っていないガルバインに対して、剣の技量は圧倒的に船坂が上 どれほどの力押しであろうとも、すべて撃ち落とし、弾き落とす。 対武器戦では船坂が有利だ。 攻めあぐね業を煮やしたガルバインが、決着をつけるべく動いた。 これまで片腕で乱暴に振るうだけだった槍を、両手でしっかりと持ち直す。 これにより威力は倍。 ガルバインの怪力を持ってすれば相手の防御ごとへし折り、直撃すれば相手を跡形も残さず消し飛ばす、正しく必殺だろう。 だが、その必殺の一撃は空を切った。 いや、正確には、空すら切らなかった。 ガルバインが振り上げた腕を振り下ろしきるよりも早く、船坂の斬撃が肘から先を切り飛ばしたのだ。 槍を握りしめたまま宙を舞うガルバインの両腕。 船坂はその光景に目もくれず、返す刃で間髪入れずガルバインの膝関節を切り裂いた。 両腕両足の機能を失い崩れ落ちるガルバイン。 もちろんここで手心など加える船坂ではない。 「チェりゃぁぁああ――――――!!」 裂帛の気合いと共に振り抜かれた唐竹割りが、崩れ落ちたガルバインの頭部に振り下ろされた。 一撃は頭蓋を真っ二つに切り裂き、断面から脳がうどん玉のように零れる。 いかなる再生能力を持とうと、こうなってはもはや無意味である。 怪物同士の戦いは魔人の勝利で決着がついた。 【ガルバイン 死亡】 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ そして、タイミングはそこしかなかった。 怪物同士が潰し合い、一匹が死に、また一匹が決着により気を緩めた瞬間。 引き金が引かれ、銃声を置き去りにする速度で弾丸が放たれた。 胴の中心を狙った弾丸は、船坂の脇腹を貫き風穴を開ける。 急所ではないが、夜闇の中当たっただけ大したものだろう。 着弾を確認して長松はひとまず安堵の息を漏らす。 化物相手にこれが通らなければという不安はあったが、さすがに鉄板すら貫く狙撃銃による一撃ならば通じるようだ。 対して、不意を打たれ腹部を撃ち抜かれた船坂は、崩れ落ちるでもなくすぐさま体勢を立て直す。 そして撃たれた傷から狙撃の角度を割り出し、その方向へ向かって迷いなく駆け出した。 長松に迫る船坂。 だがこの動きも、先の戦いから予測済みである。 あの化物相手に近接戦で勝ち目はない、近づかれれば終わりだ。 故にそれまでに仕留める。 猶予は距離にして約500m。相手が世界新で走れたと計算しても、到達まで約45秒はかかる。 M24 SWSは手動装填(ボルトアクション)であるため片腕のない長松では次弾装填まで約10秒。 そこから狙いを定め直し、引き金を引くまでの時間も計算すれば、到着までに撃てて後2発と言ったところか。 長松は肩と先のない片腕を巧みに使い、発射済み薬莢の排出と実包の装填を行う。 完了まで7秒。装填を終え、スコープを覗きなおしたところで、長松は全力でその場から転がるように飛びのいた。 瞬間、先ほどまで長松がいた位置を蒼い軌跡が過ぎ去ってゆく。 それは投槍だった。 いつの間に拾い上げたのか、千切れたガルバインの腕から回収した槍を船坂が投擲したのだ。 その速度はライフルとは比べるべくもないが、素手による投擲であることを考えれば恐ろしい速度だ。 加えて、たった一発の狙撃で相手の完全に位置を特定しそこを狙える正確性は脅威の一言である。 すぐさま立ち上がった長松は内心で舌を打つ。 躱しはしたものの狙撃銃と離れてしまった。 船坂はすでに肉眼でも認識できる距離まで迫っている。その速度は予測よりも早い。 もはや狙撃銃を構え直して狙撃するだけの余裕はない。 そう瞬時に見切りをつけた長松はガンベルトからショットガンを抜いた。 躊躇いなく引き金を引く長松。マズルフラッシュが夜に咲く。 散弾銃による制圧射撃。面による圧殺はさすがの船坂でも躱すことはできない。 だが、駆ける船坂の動きは止まらない。 遠距離からの散弾では、船坂の皮膚を破るに留まり、大したダメージにはなっていない。 だが、足は鈍った。 長松は僅かに後退しながら片腕で器用にポンプアクションを行い次弾を放つ。 これに対して船坂は、顔面を両腕で守るだけの正面突破。 躱せないのならば最短距離を突き進むのみだ。 長松は動じず次弾を発射。 流石に距離が詰まった状態での近接射撃には船坂も僅かに怯むが、それだけだ。 その足は止まらず、すぐさま持ち直し距離を詰める。 もはや距離は50mもない。 船坂にとっては一息で詰められる距離。長松にとっての絶対的な死の領域。 踏みこんだ船坂がその腕を振るえば、瞬きの間に長松の首は跳ね飛ぶだろう。 そして、ここまでが長松のプラン通りである。 長松とてガルバインと船坂の戦いを何もせずただ見守っていた訳ではない。 この領域は既にトラップが仕込まれている。 投槍により座標がずれたのは予想外だったが誘導と修正は完了した。 そして仕込んだのは最もシンプルかつ有効なトラップ。 落とし穴である。 最後の一歩を踏みこんだ船坂の足場が崩れた。 同時に底から水音が跳ねる。 蓋をされていた臭いが解き放たれ、船坂の鼻孔を刺激する。 独特のこの匂いは、ガソリンだ。 落とし穴の中で気化したガソリンは空気と混ざり、既に危険な領域に達していた。 そこに容赦なく打ち込まれる、ショットガン。 地響きのような爆発音と共に、天に向かって豪快に炎が舞い踊った。 熱風が僅かに離れた位置の長松の喉を焼いた。 視界全てが黒煙とキノコ型の赤に染まる。 それでもなお、魔人は止まらなかった。 踏みしめるような一歩。 炎の中から悪夢のような人影が写る。 燃え盛る炎を割って、全身を焼かれながら魔人が姿を現した。 酸素を奪われ呼吸もままならない状態でなおも動く。 化物と呼ぶのも生ぬるい異能生命体の本分である。 「生きてるのも予想通りだよ、アホめ」 船坂を誘導するとともに、自らも初期位置に戻った長松。 その足元にはもちろん、置き去りにした狙撃銃がある。 確実に当てることができるほど近接し、相手が足を止めている状況。 全てはこの状況を作るための布石に過ぎない。 松永が飛びつくように狙撃銃を拾い上げる。 この距離ならば狙いをつけるまでもない。 そして何よりM24 SWSが敵を貫けること既に証明済みである。 「――――死ね、化物」 音速の約2.5倍で飛来する7.62x51mmNATO弾が、炎の魔人の心臓を正確に打ち抜いた。 【B-7 草原/深夜】 【長松洋平】 [状態]:健康 [装備]:M24 SWS(3/5)、レミントンM870(2/6) [道具]基本支給品一式、7.62x51mmNATO弾×5、12ゲージ×8、ガソリン9L、ガルバインの支給品0~2 [思考] 基本行動方針:殺し合いを謳歌して、再度優勝する 1:化物どもを駆逐する 2:もちろん人間も殺す ※B-7で中規模な爆発が起こりました ※蒼天槍はその辺に飛んでいきました、どこまで飛んで行ったかはわかりません ※船坂の基本支給品一式は燃え尽きました 【蒼天槍】 属性:天 透き通った空のような紺碧が特徴的な、天すら割かつと謳われる名槍 紺碧の柄は球蒼鉱という特殊な鉱石で出来ており、穂先は銀でできている 見た目以上に軽く丈夫な槍であり、装備者の俊敏をワンランク向上させる 【鬼斬鬼刀】 鬼を斬るために生み出され、これを振うものもまた鬼となるとされている刀 燃えるような真紅の刀身が特徴の中華刀で、鬼属性を持つ相手に追加ダメージを与える 装備するとターン毎に狂気値が加算され、判定に失敗すると戦うだけの鬼神と化す。確率は理性値で軽減される すでに精神障害を受けている者や、精神耐性などのスキルを持っていれば判定を回避できる ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 勝者は去り、残ったのは未だ燻る炎と敗者の亡骸である。 全身を炎で焼かれた死体の皮膚は焼き爛れ、心臓を弾丸に貫かれて風穴があいている。 どこからどう見ても死んでいる。 だが、この男に関しては、死んでからが本番である。 ムクリと死体が起き上がる。 意識がハッキリとしていないのか、口はだらしなく開き目の焦点はあっていない。 だが生きている。 呪術師により、彼の時は止まっている。 その瞬間から成長と共に代謝も心拍も止まったのだ。 心臓など元からその役割を果たしていない。 その証拠に、あれほどの激戦を繰り広げておきながら、彼は傷口から一滴の血液も流していない。 故に長松は船坂の心臓ではなく、核のある脳を吹き飛ばすべきだった。 松永がこの事実に気づいていれば、対処もできただろうが、夜の闇の中あの状況でそれに気付けというのは酷だろう。 僅かずつながら時が巻き戻り、皮膚と心臓が最低限形を取り戻したところでやっと船坂の意識は覚醒した。 思考を取り戻した船坂が、最初に感じた感情は屈辱だった。 ――――敵に情けをかけられた。 敗北を期した己が生きているという事はそう言うことだ。 憤怒にも似た感情が船坂の身を包む。 これは彼にとって耐え難い恥辱である。 「あの男、許すまじ! この屈辱は必ず…………ッ!」 決意と共に憎悪に燃える魔人の遠吠えが響いた。 【B-7 草原/深夜】 【船坂弘】 [状態]:全身に重度の打撲(修復中)、腹部に穴(修復中)、全身に重度の火傷(修復中)、心臓破損(修復中) [装備]:鬼斬鬼刀 [道具]なし [思考] 基本行動方針:自国民(大日本帝国)以外皆殺しにして勝利を 1:長松洋平に屈辱を返す 022.戸惑うドラゴモストロ 投下順で読む 024.チーム名は…ミルファミリー! 時系列順で読む GAME START 船坂弘 ひとりが辛いからふたつの手をつないだ GAME START 長松洋平 長松洋平は回想する/音ノ宮・有理子は殺さない GAME START ガルバイン GAME OVER
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12/12 ○鳳雅 ○神楽坂昴 ○霧埜夏凛 ○クレティア・ルートヒルド ○関ヶ原十三 ○蘇我明仁 ○千鎖眞衣 ○外草稔 ○二宮梨華 ○野村儀人 ○ミュー・ティオン・ルーンティーク ○八木橋哲二 主催進行/高柳泰我
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【作品名】 テラカオスバトルロワイアル 【名前】 ◆6/WWxs9O1s氏 【性別・年齢・職業】 【外見】 【性格】 【口調】 【作品内での行動】 以下、オールジャンルバトルロワイアルでの特徴、動向など 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。
https://w.atwiki.jp/basebr/pages/365.html
7 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/21 22 02 ID SxiiysuX 現在の状況 *は非選手 <ナゴヤドーム> 川上、井端、小笠原(星野により足を負傷) 音スコアラー*、長谷部ブルペン捕手(星野の殴打により負傷と思われる)* <栄駅構内> 野口、荒木(鈴木平により全身を負傷) <名駅マリオットアソシア> 中村(負傷)、山本昌(重傷)、彦野OB(重傷) <その他> 屋内練習場(BR本部):山田、仁村など幹部 マリオットアソシア非常階段:島野コーチVS橘高審判員 10 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/21 22 11 ID SxiiysuX これまでのあらすじ 日本のまんなか中京に本拠地を構える中日ドラゴンズ選手たちは、ある日突然殺人ゲーム『バトルロワイアル』参加者に選ばれる。 友情と裏切り、血と涙、さまざまな死闘を繰り返したのち、ナゴヤドームにたどり着いた川上憲伸たちは星野仙一との決闘に勝つ。 しかしゲームはそれでは終わらなかった。 かつて同じ戦いに巻き込まれた彦野の出現により、中村と山本昌は、悪の黒幕が高見の見物をする名駅ツインタワーのホテルマリオットアソシアへ挑んでいた。 『老人』の刺客により彦野と山本は瀕死の重傷を負う。 そして老人の待つ部屋へたどり着いた中村の孤独な戦いを、川上たちはナゴヤドームのライブビジョンで目にする…。 19 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/24 18 06 ID ePlt6lVy 「このわしに傷を付けるとは大した奴…さすが中日の正捕手だ、しかしこのわしに勝てると思うなよ!」 そう絶叫に近い言葉を吐き捨てるやいなや、老人は中村めがけて飛びかかってきた。 しかし年老いた身体はあまりに軽く、中村にいともたやすく捉えられてしまう。 体勢を逆転させ、老人を床に叩きつけると鈍い音がして両腕が折れた。 そして中村は、見てはならないものを目にする。 ……球界最大の機密事項を。 20 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/24 18 06 ID ePlt6lVy 東京・大手町。 ものものしい数の警備員が立ち並ぶ読売新聞社会議室に備えられたモニターの前で、原辰徳は驚愕していた。 「んー原君、こんなことも知らなかったのですかー?もっとクレバーにならないといけませんよ?クレバーに。んん?」 そう言って読売ジャイアンツ監督長嶋茂雄は満面の笑みをたたえながら好物のメロンを頬張る。 「し…しかし監督、こんなことがあってもよいのでしょうか」 怯えた顔の原が見つめる先には、読売新聞社社長にして球団オーナー渡辺恒雄の腕から飛び出たチューブやショートする基板が画面に映しだされていた。 「オーナーは今年何歳になると思ってるんです?あの年齢であのパウアーは不思議だと思わないんですか?」 老人が最初の肉体改造、そうだ、読売の大砲清原和博の言う肉体改造ではない、文字どおりの改造手術を受けたのは終戦まもなくのことだという。 それから年月を重ね、身体に不具合が起きるたびに手術を繰り返し、外見は年齢を重ねながらも精神と肉体の若さを保ち続けていたのだ。 「そしてナウ、今のオーナーはですねえ、ブレインだけが生身のヒューマンになっているそうなのですよ?」 恐ろしい。 あの異常なまでのバイタリティはそうして養われていたものなのか。 原はへなへなと床に崩れた。 「いいですか原君、これくらいのことで驚いてはいけませんよ?あのオーナーの最もクレバーなことを教えてあげましょう」 「な、なんですか?」 聞きたくないという表情をして原は顔を上げる。 「オーナーが損をすることを一番嫌っていることは君でもご存じのことでしょう。あのバディーも、そういった考えのもとに造られているのです」 「…え?」 21 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/24 18 07 ID ePlt6lVy 「みすみす負け試合をするほどオーナーはクレイジーではありません。中村君との決戦を望んだのは、勝ち目があったからなのですよ」 「勝ち目?」 「そーーーーーーーーーーうです」 長嶋は指を一本立てて、原の目の前に突き出した。 「あの人の身体は、生命の危機を感じると、爆発するようになっているのです」 「爆発……つまり…死ぬときは自分に襲いかかった相手を巻き添えに……?!」 「そーーーーうです!エクセレント!」 自分はこの球団にいてはいけない。 この世のものとは思えない現実を知っていても全く動じない長嶋を見て、原はそう心に誓った。 それを逃れられない宿命だと知っていながら。 22 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/24 22 10 ID 1+X767BG 「ごめんなさいね。主人、もうすぐ帰ってくると思うんですけど」 橘高との死闘を繰り広げていた島野は、ツインタワー屋上で赤々と点滅を始めたエマージェンシーランプによってその闘いの中断を余儀なくされ、間一髪で乗用車に滑り込み、西へ向かって走っていた。 思い出すのは、星野夫人との日々。 星野の側近として長く仕えていた島野は、星野の自宅を訪れることもしばしばあり、必然的に夫人と顔を合わせることが多くなっていた。 控えめながら世話好きな夫人の姿に、島野はいつしか淡い恋心を抱いていた。 リビングのソファに座り星野の帰りを待つ島野に、星野夫人は日本茶を勧める。 その日、島野はこらえきれなくなったあまり、思わず夫人の手を握りしめていた。 「奥さん…!」 「!…いけません…!!」 その日以来、島野は気まずくなって星野の自宅を訪れることはなくなり、夫人とも疎遠になっていた。 月日は流れ、島野がやつれ果てた夫人と再会したのは、星野に連れられて見舞いに病室を訪れたときたっだ。 星野が花瓶の水を取り替えに立ったとき、星野夫人は島野の手を取って懇願した。 …お願いします。 …どうか、どうか夫を、星野仙一を、あなたの力で胴上げしてください。 「奥さん…、あなたの願い、叶えてみせますよ」 車は小牧で名神自動車道に入る。 目指すは、甲子園。 24 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/25 00 10 ID 5PKZjg/W 中村の目の前で電流が散っていた。 「道連れだ」 いつもよりしわがれた老人の声。 剥き出しの機械の腕に、逃げる間も無く両の足首を掴まれた。 人間の力ではない。下手に動けば骨が折れるだろう。 鳴り響く警報が五月蝿い。 どこかでランプが光っているらしく、部屋の中が赤い色の光に満ちていた。 「どうした、命乞いの一つもしないのか」 「何故?俺はあなたを殺しに来たんですよ。 あなたが死にさえすればいいんです」 言葉が思うより先に口から滑り出す。 自分が、恐ろしいほど落ち着いているのがわかった。 「…理解できん」 「川上たちはもう一人前ですからね。 俺たち年寄りなんか居なくても、 もう立派にペナントを戦い抜いてくれる…」 「だから、死んでもいいというのか?何故だ? 死んでしまえば全ては終わりだ! わしの権力も財力も、全て消えてなくなってしまう…」 中村は嘆息した。哀れな老人だ。 これが人を信じなかった報いか。 不意に、足首を掴んでいた力が弱まった。 「ち、力が入らん…わしは死ぬのか…し、死ぬのは嫌だ、死ぬのは」 この老人の小さな体が弾けるのに、もう幾許も無いらしい。 「…さようなら」 振り向くことなく中村は部屋を出た。 老人は尚も何かを言っていたが、聞いてやる義理も時間もない。 これほど派手に警報が鳴り響いているということは、 かなりの範囲が爆風で吹き飛ぶのだろう。逃げることは適うまい。 …ただ、自分の死に場所はここではないと思った。 26 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/25 11 24 ID H3RGnSII 「昭和33年、栄光の巨人軍に入団以来今日まで17年間、巨人軍ならびに長嶋茂雄のために絶大なるご支援をいただきまして…」 ホテルのフロア中に、野球人はもちろん誰もが聞き覚えのあるあの一節が流れ始めた。 もはや五感をほとんど無くした彦野と山本の耳にも、それはかすかに届いていた。 …ああ、武志、これで終わるんだな。 山本は笑っていた。 不意に、誰かに抱き起こされる感覚がわかった。あれだけの傷を受けて、まだ触覚は残っているらしい。 …武志か? …そうですよ、昌さん。 声に出すことはなくとも、二人の間で伝わる言葉。 「…私は今日、引退しますが、我が巨人軍は永久に不滅です。…」 …終わるのか? …ええ、全て終わりますよ。 …もう、苦しむことはありません。あとは、全て憲伸達に任せましょう。 「…長い間、皆さん、本当にありがとうございました。」 …お前と一緒でよかったよ。 …俺もですよ、昌さん。 …昌、武志、お前らは最高のバッテリーだよ。 「では、そろそろ行きましょうか。」 閃光……………………! 27 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/25 17 43 ID MlVSNaJS 俺たち、とても幸せだったよ。 こんなに長い間、野球の選手でいられたんだ。 この球団に入ったこと、一度も後悔なんかしていない。 だから。 川上、井端、小笠原、荒木、野口。 後のこと、任せたぞ。 お前らなら、きっと掴める。 俺たちも触れたことのない、日本一の称号を… きっと… 28 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/25 18 18 ID H3RGnSII 「あ…!」 荒木の頬に涙が伝うのを野口は目にした。 「どうした、荒木?」 荒木は自らのことなのに不思議そうな表情をしてみせる。 「わかりません…、でも、今、なんだか、ものすごく井端さんに会いたい。行かなきゃ」 苦痛に顔をしかめながらも、荒木は野口に寄りかかり立ち上がった。 今きっと何かが終わったのだと、野口も荒木も気づいていた。 だから、薄暗い地下鉄の線路なんて歩かない。いつしか、雨はあがっていた。 30 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/25 21 36 ID vvaAMNt6 ツインタワーの爆発とともに巨大画面から巻き起こった爆風が落ち着きを見せると、画面は再びノイズがかった映像を映し始めた。 「お疲れ様でしたー」 CBC加藤小百合アナウンサーの声とともに、見覚えのある場所が現れる。 窓の向こうに名古屋城を臨むこの部屋は、監督クラスの人間のインタビューでよく使われるキャッスルホテルだ。 三脚を畳むADの姿が映り、どうやら取材が終わったところなのだと想像がつく。 次に現れたのは、ソファから立ち上がるスーツ姿の星野の姿。 「で、監督。さっきの質問、答えてくださいよ」 小百合アナが立ち去ろうとする星野を追いかける。 「いやあ、女性にそんな風に言われるとなあ、参ったな」 星野の顔がとろけそうに崩れている。頭を掻く。 「これはオフレコにしておきますから。ね?監督。監督が後継者にしたい投手って、いったい誰のことなんですか?」 「んーーーー、まあ、なあ。内緒だぞ?」 「はぁい!」 小百合の喜ぶ様子を見て、ますます表情がゆるむ。そしてゆっくりと口を開く。 「俺はなあ…。憲伸に後を継いでほしいんだよ」 「川上投手にですか?」 ライブビジョンをじっと見上げていた川上は思わず当たりを見回した。井端と、小笠原と、目が合った。 「ああ…。だがな、どうもあいつはあと一歩のところで、思い切りが足りないんだよ」 「思い切り、ですか?」 「そうなんだよ…、押しが弱いというかな。だから…」 星野の言葉が一瞬止まり、川上は息を飲んだ。 「いっそ、俺を倒して踏み越えてゆく男になってほしいんだ」 「倒す!きゃあ、スゴイですね!」 「まあ、例え話だがな。人気だけじゃなくて実力でエースの名を掴み取る、それくらいの男になってほしいんだ、憲伸には…。」 映像はそこで途切れた。 31 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/25 21 37 ID vvaAMNt6 川上はマウンドに横たえられた星野の遺体を見た。 だから、弾切れの銃を俺に向けたんだ。 本気で立ち向かう勇気のない俺を、本物のエースにするために。 この人は、死ぬまで星野仙一だった。ドラゴンズファンに最も愛された男であり、ドラゴンズを最も愛した男だった。 不意に小笠原がベンチの奥に走っていった。タオルを手にして戻ってくる。 川上は、手渡されたそのタオルを、星野の身体にそっと掛けた。 『HARD PLAY HARD』 闘将・星野にふさわしいスローガンが、プリントされていた。 32 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/26 00 47 ID I/HYbtUy 「試合終了、だな」 山田がサイレンのスイッチを押した。 同時に、巨大なモニターから 首輪の位置を示す光点と会場の地図が消えていく。 それに代わり、細い枠に囲まれた文章がゆっくりと浮かび上がった。 十八時二十一分 監督死亡/ゲーム終了 生存者: 2 11 43 47 48 「さて。これからが忙しいぞ」 再び本部にざわめきが戻ってくる。 仁村はどこかぼんやりとその様を見ていた。 全てが終わったのだ。 この球界から「プログラム」が消える。 二人の人間の命と引き換えに… 「そう言えば」 山田がぽつりと言った。 「島野はどうしたかな。死んではいないだろうが」 仁村はそうですね、と生返事をした。 33 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/26 11 51 ID eBRgOg6J 名古屋中にとどろくけたたましいサイレンの音に、誰もが安堵の色を浮かべた。 「これから、どこへ行くんですか」 歩を進めようとしていた音に、井端が問う。 スタッフでありながら戦いに巻き込まれて傷ついたブルペン捕手を自分の寺で介抱するのだという。 『壁』さながらの巨体を背負い、音はどこかへと消えていった。 「行こうか、俺達も」 ドームの重い扉を開けた。流れ込む外気が心地良い。 辺りはすっかり暗くなり、今までの惨劇とは不釣り合いに平和な夜空が広がっていた。 気が付くと、向こう側から近づいてくる人影が見える。 あちらもこちらの様子を確認できたのか、大きく手を振っているのが見えた。 「あれ、荒木じゃないか?野口さんもいるぞ」 川上に促され、井端は駆けだした。 間違いない、野口に支えられているのは満面の笑みの荒木だ。 「荒木!」 「井端さーーーん!はは…、すみません、走らせちゃって」 もう何年も会ってないかのような。そんな感覚だった。 井端が目の前にたどり着くと、野口は仕草で肩を貸せと言い、荒木の身体を預ける。 「ちょっ…、おい荒木、重っ…」 「ははは…、井端さん、やっぱり生きてた…」 「バカ、お前みたいなのほっといて死ねるか」 ようやく、選手達に笑顔が戻った。 34 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/26 12 04 ID eBRgOg6J それからの球団復興作業は、山田と野口を中心に急ピッチで進められた。 捕手として初のメジャーリーグ行きに挑戦するも敢えなく夢破れた横浜の谷繁。 巨人からは、ユーティリティピッチャー前田幸長亡きあとの補強として平松を。 イチロー放出後に収益が激減したオリックスが選手を大量解雇したと聞けば、山田の縁故で藤立、木村、栗山を採用した。 そして運命のドラフト会議。 山田は過去に類を見ない、上位二名に捕手を選択するという斬新な策に出た。 不況による廃部で急遽ドラフト対象になった河合楽器の若手ツートップも無事に確保。 新生ドラゴンズの誕生は順調に進んでいた。 もちろん、慌ただしさから他球団の動向を調査する十分な余裕はなく、阪神球団に流れ着いた島野が中心となって極秘裏に進めている『星野蘇生計画』など、知る由もないことである。 37 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/26 16 36 ID eBRgOg6J 2001年・冬。 名古屋の街の復興は着々と進み、『バトルに加えるほどの面白みもない』として伊良湖にキャンプ名目で送られたファームの選手達も続々と戻ってきた。 破壊された中日ビルの改装のため自宅兼球団事務所仮庁舎となった昇龍館のリビングで、野口は井端とともにノートパソコンを睨んでいた。 選手会長と副会長、書記に会計がまとめていなくなったものだから忙しい。 会計にはまめな男を選んでいてよかった、幸いにして正津の遺品には大学ノートの表紙に『こづかい帳』とマジックで書かれた選手会費帳簿が残っていた。 ピンポーン。 玄関先で、来客を知らせるチャイムが鳴る。 野口はパタパタとスリッパの音を立てて向かう。 「今日から中日ドラゴンズに入団することとなりました、中京大中京高校三年、前田章宏です!よろしくお願いします!!」 最敬礼を通り越して何というのだろう、ブレザー姿にサブバッグと枕を抱えた少年が、膝に着くまで深々と頭を下げていた。 見上げるほどの身の丈にいい体格をしているが、表情はまだまだあどけない。汚れを知らない顔である。 自分たちがなくしてしまったものを、野口は見たような気がした。 そして、彼や新しくこのチームに足を踏み入れる者達の瞳を、自分たちが味わったような惨劇で汚してはならない。 固く心に誓いながら、野口は両の手で、前田と名乗った少年の手を握った。 「ようこそ、中日ドラゴンズへ。」 42 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/26 22 12 ID I/HYbtUy 新しい年が始まって暫く経つ。 川上は、ナゴヤドームの一番ゲート前に来ていた。 シーズン中は人の溢れ返るここも、今は人影もなく閑散としている。 プログラム終了直後は、花を携え泣きながら現れるファンも 少なくなかったが… 直にキャンプも始まろうかというこの季節、 人々は次第に悲しみを忘れていっているようだった。 風が冷たい。 あれから色々な事があった。 沢山の死を埋め合わせる為のあらゆる作業。 名古屋のそこここで葬儀が行われ、 川上たちは必ずそれに参列した。 山本と中村、彦野の三人の死体は見つからなかった。 あの爆発でばらばらに吹き飛んでしまったのだろう。 ただ、焼け焦げた、誰の物とも知れぬ帽子が一つだけ 瓦礫の下から発見された。 遺族の了解を得、その帽子は現在川上の所有物となっている。 これは山本の帽子だったのか、中村の帽子だったのか。 川上は右手に持っていたそれを、そっと己の頭に乗せてみた。 焦げた臭いが鼻を突いたが、大して気にはならない。 ガラス越しにゲートの中を覗き込む。 濃紺の石で作られた慰霊碑が、薄暗い中に浮かび上がっているのが見えた。 犠牲になった選手の名前と球団のロゴが刻み付けられた碑だ。 なんて多くの名前が刻み付けられているんだろう… 見つめている内、だんだんと、その石の輪郭がぼやけて滲んでいく。 川上はガラスに額を押し付け、泣いていた。 46 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/26 23 01 ID I/HYbtUy 投手は川上。 遊撃に井端、二塁に荒木。 それ以外は無名選手ばかりの開幕戦。 山田は黙ってベンチで腕組みをしていた。 ヘッドコーチとなった仁村が、何やら 打撃コーチの佐々木と話し込んでいる。 島野はあれきり戻らなかった。 噂によると大阪にいるというが、もうそんな事はどうでもいい。 橘高も何食わぬ顔で審判を続けている。 もういつまでも過去の事は考えていられないのだ。 これから、ペナントレースという名の生き残り競争が始まるのだから… ドームには沢山のファンが詰め掛けていた。 もうすぐ、試合が始まる。 証明がいつもより眩しく感じられた。 47 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/26 23 02 ID I/HYbtUy 2002、プロ野球セ・リーグペナントレース。 中日はあまりに少ない戦力で精一杯戦い抜いたが、 五位以上に二十近いゲーム差をつけられての 最下位に終わった。 しかし、リーダーとしてチームを引っ張った川上の 焼け焦げた野球帽は 多くの野球ファンの心に残り 以後、彼のトレードマークとして長く親しまれることとなった。 彼らが日本一の称号を掴み、慰霊碑に 優勝旗を捧げるのは、まだ少し先の話である。 50 名前: 代打名無し 投稿日: 02/06/26 23 07 ID tAPZNBxY ∧ ∧ ∧ ∧ /⌒~~~⌒\ [ー山ー] (´昌` ) / ( `〟Щ〟´ )y─┛~~ ~(___ノ ~(___ノ ,γ_ (_ ノγ U ∩_∩) THANK YOU WRITERS ┌───────┐ \ α___J _J and .(| … … | ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄\ GOOD-BYE CDBR WORLD! /.| .┌▽▽▽▽┐ .|____|__||_| )) / Φ Φ 、 ( ┤ .| | .| ´ ` ) |Y Y \ またどこかで会おうね \. .└△△△△┘ .| J |) |.| | . ▼ | | \あ\ | 髭 ノ | \/ _人|∧∧∩゛ ∧__∧ . | \り.\ . | - ′ | _/)/)/[ ^_^]/ ( ゚ー´ ).ヽ(`ε´ )ノ .\が\ | ) \ / 〔/\〕 U / ∩∩ ( ) (___) \と.\ .|/ | | | c[ー。ー] | |ヽ(・w・)ノ | | | | |~ /\.\う\| (‐_‐) (__)_) UUUU /∪∪ (___)(_(__) ◎ ̄ ̄◎─┘ .└──┘(∩∩) 91 名前: ◆xYQkNOZE 投稿日: 02/06/29 00 25 ID Meu2ZvK2 「そーれ音重鎮…か。」 現役時代の応援歌をつぶやくように歌ったあと、音は目の前の真新しいユニホームに溜め息をついた。 慰霊祭での読経を終えた音は、監督室まで来るよう山田からの呼び出しを受けていた。 慰霊も済んだしどうにでも好きにしろ、と丸腰で向かった音に山田が伝えたことは、非常に拍子抜けするものであった。 スコアラーから二軍コーチへの異動。 「そんなに選手が大事なら、現場へ戻ったらいい」 山田は事務的にそれだけ伝えると、ユニホーム一式を手渡して無言で部屋を追い出した。 あの外様監督は私に何を望んでいるのだろうか。 それを推し量れるほど、ピッチャー出身の山田と外野育ちの音には繋がりがなかった。 けれども、これもまた運命。 落合の魂は、無事に昇天しただろうか。 『83』の背番号を受けた音は、今、天を仰いで再びユニホームに袖を通す。 ************************ ↑皆の魂が浮かばれますように。と思っての小ネタ。
https://w.atwiki.jp/anirowakojinn/pages/2840.html
【オープニング】 No. タイトル 登場人物 000 終わりと始まり 枸雅匡平、美樹さやか、上条恭介、ミサカ10032号 【第一回放送までの本編SS】 No. タイトル 登場人物 001 人魚姫の涙 美樹さやか、御坂美琴 002 ふケンコー全裸系 喪女、モルジアナ 003 あねおとうと 押水菜子、桐生 004 それぞれの思い キング・ブラッドレイ、瀬田宗次郎、電波 005