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担当:クウ…コ?何ソレ?美味しいの?※クウコはミドに食べられてしまった!残念!私の冒険は(ry 瀕死状態になったライナ。 光るワカメヴォル。 殺気立って何か黒いオーラが見えてそうなアル。 そしてぐっすり寝ているミド。 今まさに歴史に残らない壮絶なバトルが展開されるッ!…かもしれない。 アル:行きはよいよい、帰りは怖い…w アルは黒いオーラを放ちながら冷たい笑顔で歌いながら魔王にゆらりゆらりと歩いていきます。 エミル:えっと…とりあえずライナさん治療しておきますか。 マーシー:回復魔法とか無いし薬も無いし、アルはあんな感じだしどうするんだ? エミル:調合の知識は在りますのでライナさんが所持してる物で作りましょう。 マーシー:勝手に使うんですか。 エミル達はライナの治療に専念し、アルは魔王との距離を詰めて行き… ヴォル:な…なんかやばそう… セプ:ふん、貴様等如きなどにやられはせぬ。 アル:う ふ ふ w アルの杖は段々と頭上に掲げられていきます。 セプ:何をしようが無駄だッ! 魔王も剣を構えて反撃を狙ってる様子です。 ヴォル:えっと…今だ?! セプ:ぬッ!甘いッ! 眼中に無かったヴォルが魔王に攻撃を放ちましたが紙一重で魔王は回避しました。 と、そこで隙が生まれた魔王に。 アル:メテオストライクー セプ:のわっ?! ヴォル:ってうわぁぁぁぁ?! エミル:えっと…後はコレを入れて完成ですね。 マーシー:いや…それよりやばいんだけど…こっちまで… 白魔法専門のはずのアルは怒りのあまり黒魔法まで使うように。 しかし魔王だけでなく周りの皆までも… ミド:むぅ…ここhゲフッ?! ミドが起きた瞬間いきなり腹にアルのメテオが直撃してまた寝てしまいました。 マーシー:うわ…白目で泡吹いてる。 エミル:よし、これを傷口に塗れば…と。 マーシーは泥盾のおかげで無事でした。 エミルは薬が出来上がって立ち上がった拍子に綺麗に避けました。 セプ:くッ… ヴォル:あれ…この光で攻撃が食らわない…? ヴォルはライナの薬のおかげで助かったようです。 しかし魔王は直撃してひるんでいます。 アル:ヴォルぅ、死んででもセプに剣を突き刺しなさい。 ヴォル:は、はひぃ?! アルはいつもより低くく冷たい声でヴォルに命令します。 ヴォルは怯えて裏声になりながら返事をして魔王に突っ込みます。 ヴォル:もうなるようになれぇぇぇ! セプ:むッ?!まだ…だッ! 魔王は左手で突っ込んで来たヴォルの剣をしっかり握って止めました。 その代わり左手はかなりの血が出ています。 セプ:くッ…貴様ッ! ヴォル:あわわ… アル:ヴォルぅそのままよ? ヴォル:うわぁぁぁどっちも怖いんだけどぉぉ!! アル:ライトニングヴォルト!なんてね、てへw 冗談言いながら笑顔でヴォルに目掛けて魔法を放ちました。 ヴォル:ってあぁあああああ!! セプ:のわぁぁぁぁ!!
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魔王殺しと偽りの勇者1 (ファミ通文庫) 「四人の“自称"勇者たち。魔王を殺したのは一体だれ?」 あらすじ +... 「“本当に”大魔王を打倒した勇者を見つけろ―王宮戦士のエレインは奇妙な命に首を傾げた。十日前、百年に一度復活すると云われた大魔王が斃された。だがそこで、四名の人物が「自分こそが大魔王を倒した勇者だ」と主張しているというのだ。さらに彼女に用意された協力者は魔族に寝返り牢に幽閉されていた不遜な青年ユーサーで…。果たしてエレインは勇者たちの嘘を暴き、真実を手繰り寄せることが出来るのか?疑惑のミステリアスファンタジー開幕。」 タグ投票(この投票をもとにタグ登録、検索の充実を行っています) 順位 選択肢 得票数 得票率 投票 1 ファミ通文庫 1 (14%) 2 ファンタジー 1 (14%) 3 ミステリー 1 (14%) 4 勇者 1 (14%) 5 女性主人公 1 (14%) 6 田代裕彦 1 (14%) 7 魔王 1 (14%) その他 投票総数 7
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総評 72点 【★★★★☆】 時間 シナリオ 調整 操作 独自 価値 キャラ やり込み グラフィック その他 評価 3 5 4 5 4 4 4 3 4 5 パパッと遊べるPC用フリーソフト「三十秒勇者」を拡張させて生まれたお手軽RPG。 30秒のRPG「勇者30」、30秒のSLG「魔王30」、30秒のSTG「王女30」、30秒のACT「騎士30」の4種のゲームが詰まった一本。勇者30が大元であったゲームだけあって、その他の3種は今一つ遊んでいてもパッとしない内容になっている。特に後半2つはイマイチ。 しかし、それぞれの物語は相互にリンクしており、ゲームを進めることでその繋がりが新たな物語を生み出すゲーム全体の構成は秀逸。そういった方向性で来ると考えていなかっただけに受けた感銘も大きかった。 サクサク遊べるゲームが好きな人には十二分に楽しい一本。時間に追われながら一気に魔王を倒してゆく爽快感は素晴らしい。ただ、こういったソフトの難点であるプレイ時間の問題はやはり本作でも健在で残念。 1:プレイ時間 【★★★☆☆】 クリア優先でプレイして4種+追加ゲームクリアまで約8時間。勇者30に用意されているやり込み要素を充足して13時間程度。一応にも「30秒で世界を救う」と謳っているだけに、女神にお金を払って時間を戻すなど実際には30秒以上はかかっているとはいえ、1ステージにかかる時間は数分。長いステージでも10分はかからない。それでボリュームを出せという方が難しくはあるのだが、一応ストーリーの分岐やアイテム収集など楽しみながら長く遊べる要素が用意されている。 ……のだが、そういった工夫がなされていたのは勇者30くらいのもので、他のものにはあまり工夫も見られなかったように感じられた。 2:ストーリー(シナリオ) 【★★★★★】 あらすじ: 時は女神歴100年。世界を気ままに旅していた一人の旅人は、魔王の世界ハメツ宣言に慌てた王様によって突如勇者に仕立て上げられてしまう。とりあえず旅には出てみたものの、魔王の唱えた世界をハメツさせる呪文が発動するまでの猶予はたったの30秒。勇者が魔王の元に辿りつくよりも早く、世界の破滅の瞬間が訪れてしまう。もうダメだと瞼を閉じたその瞬間、勇者に救いの手を差し伸べる者がいた。それこそが時の女神……とは名ばかりの守銭奴だったのである―― あらすじは多少脚色アリ^^ 魔王の創造した世界ハメツの呪文を最初のストーリーで辛うじて食い止めるのだが、それを伝える存在が次々と世界各地の魔王にそれを伝え歩いてしまう。そこで勇者と時の女神はそれを追いかけながら世界を救って行く、というのがメインストーリーとなる。ステージは分岐含めて全部で30存在しているが、中には中ボスとでも言うべきランクの高い魔王も存在する。そういった場面では、それまでのステージで様々なイベントを経て力を合わせた仲間たちが結集して魔王に挑む、などのいかにもRPGらしい熱いシナリオが存在するのも良い。一つ一つのステージも、非常に軽いノリ・テンションの魔王や時の女神やキャラたちの織り成すイベントの数々が非常に楽しく仕上がっており○。一つ一つはありがちな展開などが多いが、それをキャラクター達の持つ魅力やノリで補うタイプの物語。管理人はもともと王道好きなので十分なのだが(笑 又、4種類のゲームはそれぞれ物語が繋がっており、上記勇者30が女神歴100年、魔王30が女神歴200年、王女が300年、騎士が500年に起きた出来事として描かれている。そして、これらをクリアした後に現れる最後の物語ではそれまでの彼らの物語に終止符を打つものとなっている。この構成も純粋に面白かった。 3:難易度設定・調整 【★★★★☆】 難易度は低く設定されており、勇者~騎士に関わらず大抵のステージは1~2回のプレイで攻略できる。 ゲームのテーマが30秒という限られた時間であり、そのスピーディなプレイ感覚こそ大切にするべき部分なのだから、本作の低い難易度はそこにマッチした良い設定。軽快に遊べるゲームの中でもトップクラスである。 調整面の難は、既述の通り主に王女と騎士における「先に進んでも難易度が全く変わらない」状態。レベルの存在しないこの手のゲームではありがちであるのだが。。やはりゲームは先に進むほど難しくなって然るべきである。それが無い為に手応えが一定で、マンネリ化を早々に招いてしまっている。 4:操作感(プレイ感覚) 【★★★★★】 非常に手軽な操作が可能でレスポンスも良く、プレイ感覚において文句は特にない。 システムも操作自体も直感的でわかりやすく悩む必要が全くないのも管理人好み。 ロード時間も短く、イベント飛ばしも用意されており○。 5:独自システム 【★★★★☆】 →勇者30 町の中以外の全ての行動(移動・戦闘)中30秒からのカウントダウンがプレイヤーに迫る。基本的には、30秒以内に雑魚を倒してレベル上げ&資金貯めを行い、適度なところで時の女神にお金を支払って時間を戻す。これを繰り返し(必ずしも必要ではない。ステージによっては20秒ほどでクリアできるものもw)、最終的に魔王を倒すのが目的となる。死んでしまった場合もステージの開始地点に戻されるだけである。 この町では回復や装備の購入の他にも様々なイベントが用意されており、物語を盛り上げてくれる。 また、各ステージには2種の称号(特定の条件を満たすと貰える)や様々なアイテムが用意されており、これらを集めてゆくのも一つのやり込み要素になる。 ちと女神の時間引き戻しの値段が安すぎるきらいはある。 →魔王30 モンスターを召喚する能力を持つ魔王が主役。ジャンケンと同様の相性を持つパワー・スピード・ショットの3種の敵が配置されているステージを、それぞれ敵に対して相性の良いモンスターを召喚しながら蹴散らして30秒以内に目的を果たせばステージクリアとなる。 シナリオ中に少しより道をすると四天王と呼ぶ召喚モンスターを入手できたり、魔王が恋い焦がれるミレニアに関するサブイベントを見れたりする。この魔王30も、勇者30と同様に時の女神にお金を支払うことで時間を巻き戻すことが可能。 →王女30 時機は王女を複数の兵士たちが担ぐかたちで構成されており、敵や敵の攻撃に触れることでこの兵士たちが徐々に減少し、攻撃力や移動速度が低下する。この王女30にも各ステージに30秒の制限時間が設定されており、女神のカーペット上を進むことでお金を失いつつ時間を回復することができる。 この「時間」を大切にしすぎた為か、STGと謳っているのに被弾死が存在しない(どんなに被弾しても兵士が「減る」だけで時機が死ぬことは無い)のは残念。 また、ゲームのシステムとして「目的地まで行って戻ってくる」のが1ステージのサイクルになるのだが、全てのステージがその構成になっているのは流石にマンネリがある。出てくる敵もそれほど変わり映えしない。 →騎士30 魔物を一掃する呪文を唱える賢者を、何度死んでもよみがえる騎士を使って守り抜くのが目的のゲーム。 フィールドにはこちらに迫ってくる敵シンボルが複数配置されており、プレイヤーは騎士を操作してそれらへの攻撃を加えたり移動の妨害をしたりして賢者を守る。 一応1ステージクリアするたびに「寝て回復する」か「寝る時間を削ってアイテムを開発する」かを選び、複数存在するアイテムから好きなものを開発して持って行くことができる。……のだが、正直このアイテムの開発を別段行う必要もなくクリアできてしまう。少し勿体ない。これも王女30同様に、全てのステージの行動目的が同じで代わり映えが少なくマンネリ化が激しい。 →勇者通信 アドホック通信を用いて、複数のプレイヤーが一つのステージの魔王に対して誰が早く倒せるかを競う。 ……管理人は結局一度もプレイしていないのでなんとも言えません^^; 6:価値 【★★★★☆】 管理人の購入価格:4000円弱 あっという間に終わってはしまうものの、そこまでの楽しみが多く用意されており十分に楽しめる。非常に携帯機にマッチした内容は素晴らしい。PSPということで値段が張らないのも良い。 基本的には誰でも手軽に楽しく遊べるジャンルのゲーム。 7:キャラクター 【★★★★☆】 主に時の女神なのだが、登場キャラクターの面々がどれも良いキャラをしていてゲームを楽しく盛り上げてくれる。この薄すぎず濃すぎないキャラ達が非常に良い味を出している。あえての2Dで描かれているのもキャラ達の魅力を引き出しているし、時折差し込まれるリアル絵の味もより引き出している。 8:やりこみ要素 【★★★☆☆】 各ゲームに用意された既述のやりこみ要素の他に、「女神の部屋」という収集要素のまとめ項目が用意されている。勇者30に出てくる様々な武器防具や、魔王(シナリオの進み方によって会わない魔王も複数いる)の一覧表などを集めると図鑑が埋まり魔王などの設定画像を見ることができる。 正直それほど報酬が嬉しいものでなく、全部埋めてやろうという気をそれほど湧かせてくれないのが惜しい。 9:グラフィック・アニメ 【★★★★☆】 あえて粗いドット絵で統一表現されたキャラクターの面々が非常にいい味出している。 本作の方向性によくよく合致しており、下手に画像を頑張るよりも○。 10:その他 【★★★★★】 あと一歩何か用意されていたら素晴らしかったなぁ、という内容。いや十分面白いのだが。 手軽なゲームがその壁を超えてくれると、非常に良いものになる。次回作を期待できない作品(複数出しても新しさを出すのが難しい)だけに、本作をもっと作り込んでほしかった。
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あんぜひじり Peak A Soul+(有限会社 ミュージカル アンリミテッド)に所属する女性作曲家。ANZIEという名義を使用している。 主にパソコンゲームの楽曲を作成しており、ピアノを得意としていることから、ピアノによる繊細なメロディーが特徴。 特に全曲作曲したピアノと弦楽による『さくらむすび』の楽曲は高い評価を得ている。 ゲーム以外ではアニメの主題歌・BGM製作や、歌手への楽曲提供・編曲などといった仕事もしており、 同じくPeak A Soul+所属の歌手mao氏と共にcocuaというユニットを結成し、アルバムリリースやライブ活動を行っている。 Peak A Soul+所属以前にはネクステックに所属し『バイオハザード CODE Veronica』や『峠R』といった作品を手掛けている。 作曲作品 2000 バイオハザード CODE Veronica 2001 バイオハザード CODE Veronica 完全版 2002 峠R 2003 アイコン ~Icon~ 2004 てんたま2wins ラムネ まじかる☆ている 水月 ~迷心~ 2005 秋色恋華 黎明のラヴェンデュラ らぶドル ~Lovely Idol~ マビノ×スタイル SAKURA ~雪月華~ さくらむすび 2006 マブラヴ オルタネイティヴ ブレイドダンサー 千年の約束 ワンコとリリー ストロベリー・パニック! 夢見師 2007 つくとり アメサラサ ~雨と、不思議な君に、恋をする~ レコンキスタ Purely ~その狭い青空を見上げて~ おにいちゃん だぁいすき! ~LOVE? or LIKE?~ 2008 Garden 夢見白書 2009 Canvas3 ~白銀のポートレート~ 夏ノ雨 S.Y.K ~新説西遊記~ 2010 なないろ航路 夏空のモノローグ 初恋サクラメント 2011 With Ribbon デュエリスト×エンゲージ CAFE SOURIRE AMNESIA your diary 君がいた季節 神なる君と 2012 桜花の如く イモウトノカタチ 倉野くんちの音楽事情 アンチェインブレイズ エクシヴ(編曲) エミル・クロニクル・オンライン(7thアニバーサリーソング) 2013 恋せよ!!妹番長 Berry's 裏語 薄桜鬼 彼女と俺と恋人と。 白華の檻 ~緋色の欠片4~ 妹のおかげでモテすぎてヤバい。 桜舞う乙女のロンド 2014 恋する夏のラストリゾート Code Realize ~創世の姫君~ 恋する彼女の不器用な舞台 アマカノ 乙女が奏でる恋のアリア 2015 ゆきこいめると 乙女が奏でる恋のアリア -君に捧げるアンコール- 2016 ISLAND コロナ・ブロッサム 猛獣たちとお姫様 Code Realize ~祝福の未来~ 2017 Code Realize ~白銀の奇跡~ 2018 勇者と魔王と、魔女のカフェ 2020 ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- 響野さん家はエロゲ屋さん! ココロのカタチとイロとオト 2021 スーパーロボット大戦30 (編曲) 2022 夏ノ終熄 2023 タワーオブスカイ グリザイア クロノスリベリオン 代表的な曲 さくら (さくらむすび)
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ストーリー ストーリー 突然目覚めると魔王になっていた。しかも能力はレベル1。 ただひとつ、魔王は時を操るノートを持っていた。 4日後に来る無駄に強くて最強の装備を携えた勇者を倒すために 魔物と仲良くなって勇者を倒そう! コメント 3日後じゃなかったっけ?間違ってたらごめん - 名無しさん 2016-10-24 19 35 14 名前
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翌日も、翌々日も戦場さながらだった。 そして4日目の今日も一段と戦場である。 「にいちゃんエールまだかい!」 「こっちにも肉来てねぇぞぉ!」 「はいただいまー!」 (結構慣れてきたとは言え、客の数大杉だぜ。) 必死にメモを取り、料理を運び、お皿を洗う。 (しっかしエレナさんも良くコレだけの料理を作るぜ。) かれこれ3時間程ひっきりなしに注文がある。 それを一人で捌いているのだから信じられない話である。 「ヘイお待ち。肉とキノコの炒め物と、山菜の揚げ物っす!」 「ウヒョヒョー。ついでにエール追加でたのむぜ」 「あざーっす」 この数日ですっかり顔なじみになった客と軽口を交わす。 エールを取りに厨房へ戻ると、モンブランとすれ違う。 「少しは使えるようになってきたじゃない」 「ふん。ったりめーよ」 「まあ、まだまだなんだもん」 「一言余計だお(#^ω^)」 舞人の抗議は無視して、モンブランはそそくさと料理を運ぶ。 「相変わらず小生意気だお」 腹を立てながらも、徐々に認めてくれているのを感じて嬉しくなる。 再度気合を入れ直し、エールを運ぶ。 「おまちぃ!」 どんっ!とエールを置いたその瞬間 がちゃーん! 「ぶらああああ!何だと小娘!」 皿が割れる音と共に怒号が響いた! そちらに目をやると、なにやらたらこ唇の巨漢がモンブランに迫っていた。 「あんたが虫を入れたんだろって言ったんだ」 モンブランは怖がるどころか睨み返している。 舞人は慌てて間に割り込んだ。 「ふひ、ふひひ。うちの若いのがさーせんwww躾ときますんで」 (訳わからんが取りあえず謝るのがセオリーだろ!?) モンブランの頭を掴み、無理やり下げさせようとする。 が、モンブランは手を跳ね除け、舞人を睨みつる。 「何であやまってるんだよ!こいつ虫が入ってるとか言いがかりつけてきたんだぞ!」 「ぶらああああああ!なんだとぅ!?」 「だから止めろって!」 「モンブラン、下がりなさい」 荒れるモンブランを舞人が必死に止めていると、エレナの凛とした声が横から割り込む。 「お母さん!だってこいつ!」 「下がりなさい」 決して怒っているわけでは無いのだが、妙な迫力がある。 モンブランはしぶしぶ後ろに下がった。 エレナは問題の客の前に来ると、真っ直ぐ相手を見据え 「お客様、娘が失礼いたしました」 深々と頭を下げた。 「っ!」 それを見たモンブランは飛び出そうとするが、舞人が止める。 「お前が騒ぎを大きくしたから謝ってるんだろうが!」 モンブランは渋々堪える。 「お客様、直ぐに換えをお持ち致しますので、ご勘弁願えませんでしょうか。」 頭を下げるエレナを見て、男はニヤニヤと好色そうな笑みを浮かべた。 「ぶらああああ!それだけで許すわけねーじゃねぇか」 男はエレナの顎に手を当て、面を上げさせる。 「ぐふふふふ。ここは宿屋もやってるそうじゃねーか。特別サービスをしてもらおうじゃねーか」 コレには流石の舞人もカッときた。 しかし相手は筋骨隆々の巨漢、暴れられたら敵わない。 (おっおっお。(#^ω^)こここ、ここは我慢だお) 「お客様、当店はそういった店ではありません」 エレナは相手の目をしっかりと見据え、きっぱりと断る。 (エレナさん格好ヨスwww) 「あぁぁあああぁぁあん?てめぇ、俺様を舐めてるのか?」 当然男は納得するわけもなく、すごんだついでにエレなの胸をわし掴みにする。 「ッ!」 もう舞人も我慢できなかった。 割って入ろうと足に力を込めたその時。 パッカーンッ! モンブランが御盆の側面で殴り倒していた。 「あんた、いい加減にしろよ」 モンブランの額には青筋が浮き、目も軽く血走っている。 小さい体ながら、なかなかの迫力だ。 コッ 「ん?」 舞人の足に瓶が転がってきた。 拾い上げ、中身を見る。 「これは・・・」 「てめぇら・・・・ふざけんじゃねええぞおおおお!」 ガチャガチャガチャ 男が周りのものをなぎ倒しながら起き上がる。 「このガキャあああああああああ!」 モンブランに殴りかかろうと、拳を振り上げる。 舞人は今度こそ飛び出し、拳が振り下ろされる前に、自分の拳を突きつけた! 「おっと。おっさん、そこまでだ」 怒気に満ちた男と目が合う。 だが不思議と怖くない・・・とは行かない。 足はガクガクと振るえ、背中には冷や汗をかいている。 (エレナさんも、モンブランも怯まず対応してたんだ。俺にだって・・・) 舞人は腹にぐっと力を入れ、相手を睨みつける。 「これ、あんたのポケットから出てきた物なんだがな?」 突きつけた拳を開くと、先ほど拾った瓶が乗っている。 瓶の中には、なにやら黒くて小さい物が"居た" 「あんたが入ってたって言う虫とおんなじ物に見えるんけど?」 「・・・・」 男は黙って瓶を見つめる。 上げた拳を下ろし、観念したかの様に見える。 男は俯き、肩を震わせる。 「観念したんなら、通報される前に出ていきな」 舞人は内心安堵し、男がさっさと出て行くことを祈った。 「・・・・っくっく」 肩を震わせる男の口から声が漏れる。 「くあーっはっはっは!」 肩を震わせ、反省していたかに見えた男は、顔に手をやり大笑いする。。 「馬鹿かてめぇ。今更そんなもん出されたって痛くも痒くもねえんだよ。」 男は怒りながら笑うという器用なことをやってのける。 「これだけコケにされて、今更はいそうですかって出て行くわきゃねえええだろおおおおお!」 顔を覆っていた手を下ろし、それを予備動作として、舞人の腹へ拳を叩き込む! 「ッご!」 息が詰まる。 衝撃に目の前が赤黒くそまる。 上下の感覚が消え、脳みそがシェーカーに掛けられる。 舞人は3メートルは飛ばされ、店の外へと転がった。 「っは・・・」 「マイト!」 「マイトさん!」 エレナとモンブランは顔を青くする。 「あなたはっ!」 エレナは青くした顔に怒りを浮かべ、刺す様な視線で男を睨む。 「はっはっはー!ガキが粋がるからだよ!」 (っは・・きつっ・・・なんだこりゃ・・・) 男は舞人を追い、外へ出る。 「ボッコボコにしてやんよ」 男はニヤニヤと笑いながら舞人へ近づく。 (このままヤられるのか・・・くそっ、体に力が入らねぇ・・・) いまだに視界は赤黒く染まり、痛みと衝撃で指一本動かせない。 (かろうじて動かせるのは口くらい。俺に、何が出来る・・・) 「もう少し楽しませてくれよ」 男は舞人の襟首を掴み、引きずり起こす。 「マイト!」 エレナとモンブランも外へ出てくる。 ついでに野次馬もぞろぞろと出てきて、男と舞人の周りに人垣が出来る。 (くそ・・・異世界呼ばれて、勇者と言われたってこれじゃあ・・・勇者?) 「はは・・ははは」 「あん?壊れるのはまだはえーぞ?」 「おい、おっさん。今ならまだ許してやるぞ」 「はぁ?お前なに言ってんだ?」 舞人の突然の宣言に呆れた様子を見せる。 野次馬からも失笑が漏れ、エレナとモンブランですら顔に疑問符を浮かべる。 「良いこと、教えてやる。俺は、ルネに召還された、勇者だ」 苦しそうに、だが力強く、一言一言はっきりと声に出す。 「ぶっは!王様を呼び捨てにするばかりか、自分を勇者呼ばわりだ!ひゃっはっは!」 舞人は何とか右手を持ち上げ、男へと突きつける。 「分かったんなら、さっさと、立ち去れ」 「もういい。黙れよお前」 男は拳を振り上げ、 「死ね。氏ねじゃなくて死ね」 言葉と共に、拳を振り下ろした。 その瞬間、野次馬からはどよめきが漏れ、エレナとモンブランは惨状を予想し、顔を手で覆う。 しかし、衆人の予想は裏切られる。 男の振り下ろした拳が舞人へと触れる直前、舞人は力ある言葉を紡ぐ。 「ツンデイン」 ッゴッ!ズバババァァァァァン! 虚空から光が降り注ぎ、衝撃が舞う。 魔法の雷は男を捕らえ、全身を舐め回し、その肉を焼く。 「あああああああああああああ!」 男の悲鳴が当たり一面へ響き渡る。 やがて光と衝撃が収まると、男はこんがりとローストされていた。 「あ・・・あ・・ああ・・・」 どさっ 男は舞人を放すと、後ろでに倒れた。 「っつつ・・・」 「マイト!」 「マイト君!」 モンブランとエレナが舞人へと駆け寄り、抱え起こす。 「ふひ・・なんか、さーせんww」 「本当に、無茶して」 エレナは目に涙を浮べ、泣きそうになりながらも舞人を睨む。 モンブランは軽くべそをかき、舞人の手を握り締める。 「何で、そんな。関係無いのに」 「関係ない事あるかよ。お前やエレナさんに手を出そうとしたんだ」 「バカじゃ・・・ないの。」 「はは、だよな。・・・わりぃ・・・ちょっと・・・ね・みぃ・・」 MPが0になった舞人は、エレナとモンブランのぬくもりを感じながら、眠りに落ちた。 「ん・・・あ・・れ?」 「マイト君。目が覚めた?」 舞人がベットの上で目を覚ますと、エレナが横に着いて介抱してくれていた。 「そう・・・か。俺、ツンデイン撃って寝ちまったんだな」 「ほんとに無茶して・・・。どれだけ心配したと思ってるの?」 エレナは舞人の頭を撫でながら、少し攻めるような口調で言う。 「ほんとに、すみませんでした」 「もう、あんな無茶しちゃだめよ?」 「はい」 舞人は暫くエレナの手の感触を堪能する。 「でも、やっぱり」 「ん?」 「もしあんな事があったら、やっぱり飛び出すかもしれません」 エレナは撫でていた手を止め、真剣な目で舞人を見る。 「・・・・はぁ。しょうがない子ね」 「フヒwwwサーセンwwww」 「でも、ああいう場合でも、暴力を使わず収めるのが大人のやり方よ」 「それは・・・そうでしょうけど。」 「ここは大衆の集まる酒場です。暴力を許せば、成り立ちません」 「・・・・はい」 返事を聞いて、エレナは表情を柔らかくする。 「お説教はここまで。さぁ、今日はもうこのまま寝てしまいなさい」 「・・・後先考えず、すみませんでした」 「もう良いのよ。それにお礼を言うのはこっちだわ。ありがとう」 エレナは、ふわりと笑みを浮べ、舞人へ顔を寄せる。 「おやすみなさい」 エレナは頬に軽くキスを一つ残し、部屋を出た。 「う・・・は・・・・」 突然のことに呆然とする舞人であった。
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二つ名:調和の勇者 調和の勇者【 調)* ▽ ) 】 とある大きな国のごく普通の学生だった18歳の少年。 身長は158cm。本人はちっちゃくないと言い張っているが、ちっちゃい。なんでっ!! 他の勇者をまとめようとするが、なかなかうまくいかずにいつも悩んでおり、 そのせいなのかわからないが胃がとても弱い。 昔から孤児院の子供たちの世話を手伝っていたため、子供と遊ぶのが好き いつも子供たちにお菓子を作っているのでお菓子作りはお手の物。 国の中心地から少し外れた場所にある、自宅(兼孤児院)で生活している。 母親が孤児院にて院長をしており、父親は研究(?)をしているため稀に自宅に居ないことがある。(父親については後述) この孤児院には15人ほどの子達がおり、付与の勇者もその中の1人である。 幼い頃から付与の勇者は孤児院にいるため、妹のような存在である。 勇者になる前まで父親は研究者だと思っていたが、勇者になった後に母から父が勇者であるという事と、父が過去に『記録』していた本を渡される。 その本には、父が過去に会ったと思われる勇者や魔王の絵と説明などが書かれていた。 本に書かれていた内容を読む限り、勇者たちには協調性が無い。それが原因でなかなか魔王を倒せないのではないかと考え 『勇者みんなで協力して魔王に打ち勝とう団』を設立し、現在では団員を募集している。 だが、団の方針については『とにかく魔王を倒そう』ぐらいしか決まっておらず、方針も募集している(謎) 【技】 『調和障壁』 簡単に説明するなら魔法障壁のようなもの。魔法障壁と違うところは、魔法を調和させ、無効化させることができるということ。 物理攻撃の場合はおよそ半分ほど威力を和らげることができる。効果は魔力量にもよる。 効果範囲は指定することができ、自分と味方を含めて壁のように張ることもできるが、自分の体全体を覆うこともできる。 『空間調和』 1人ずつ指定で付与ができて上限は3人。だが、長時間複数人の効果を持続させることは難しいので基本自分に付与させることが多い。 周りの空間に溶け込ませ、完全に認識されないようにすることができる。 記録の勇者(父) 【記)ÔωÔ)】 勇者になる前は図書館の司書をしていた。 身長は187cmで、年齢は25歳。勇者になってから歳が止まっている。 知識を増やす事が好きで、仕事を放り出してでも自分で調べに行ってしまうことがよくある。 約束をしても、その事より知識を増やす事を優先させてしまうぐらいである。(だが約束は必ず守る) 普段から大きい本と万年筆を持っており、本は勇者の証にもなっている。 記録でも使っているが、戦うときにも使う。 本に記録した時の風景や事象を再現、記憶の改変などをすることができるが、魔力を多く消費するためあまり多用はできない。 ただ、記録・再現時に大量に魔力を消費するが、保持しているときには消費されない。 魔力の消費量は、記録した内容の威力や効果範囲などによって変化する。 各地の勇者や魔王を記録していくうちに『ゲーム』について理解していった。 『ゲーム』に関しては、魔王を積極的に滅ぼそうとは考えておらず、あくまで魔王や勇者の記録を、現在の動向などを含めできる範囲で取っていくだけ。 攻撃を仕掛けてきたら戦うし、敵対心むき出しでも基本的に攻撃はしない。 因みに勇者になってから結婚した。 泡沫の勇者(母) 【泡) ÒㅅÓ)】 調和・記録の血縁者であり、孤児院の院長をしている。 院長をやっているため、殆ど勇者らしい事(?)はしていないが院の子供達や家族に危害を加えるような輩は問答無用で処理する。 小さな争いでも笑顔で抑制。それでもダメなら実行あるのみ。 普段は笑顔でやさしいのだが、1度怒らせると…うむ。 「あらあら、うふふ」が口癖。 左眼は黄色。右眼も同じように黄色だが、若干赤色が含まれているような色になっている。 昔は右眼を失明していたが、なんやかんやあって見えるようになったらしい。 本人は「あんまり詳しく覚えて無くて」だと言っているため真相は不明。 -他の勇者との交流- 付与の勇者 いつも妹のように接している。「ちゃん」と付けて呼ぶのは付与の勇者のみ。 付与ちゃんも団に誘ったが、入ってくれず若干落ち込んでる。 不図の勇者 不図)* ヮ ) ナンデッ 調)* ▽ ) ナンデッ!! 死霊の勇者 調和君が初めて仲良くなった勇者。たまにお菓子を作ったりして食べさせてあげたりしてる。 調和君(中の人含む)が胃や内臓の話をするといきなり出てくる。いろんな意味で神出鬼没の存在。胃は取らないでください 日輪の勇者 調和君がたまに遊びに行っている。大抵タイミングの悪いときに来てしまうのは調和本人の運の悪さだろうか…? などなど
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195:NIPPERがお送りします:2012/06/09(土) 19 02 38.30 ID hpeqfj4Jo―――翌朝 魔法使い「今までお世話になったわね」 勇者「残念ですね。ナイスバディなのに」 魔法使い「……ホントね」 勇者「まあ、貴女レベルなら探せば……」 魔法使い「ふんっ!!」 僧侶「あぁ……」 勇者「ついていってあげてください」 僧侶「え?」 勇者「全身から魔法を作りだすことができても、彼女は遠距離から攻撃されたら終わりです。彼女の魔力はすぐに枯渇する」 勇者「決して燃費がいい放出方法ではないですからね。むしろ大技を継続して発動しているようなものですし」 僧侶「ゆ、勇者様はどうするのですか?」 勇者「ここから北に向かうと噂の森があるでしょうから、そこを目指します」 僧侶「噂の森……ですか?」 勇者「おとぎ話ですよ。ただ、ドラゴンが実在したので信じてみようかなと思いまして」 196:NIPPERがお送りします:2012/06/09(土) 19 15 44.10 ID hpeqfj4Jo魔法使い「……」 僧侶「ま、まってくださーい!!」タタタッ 魔法使い「どうしたの?」 僧侶「はぁ……はぁ……わ、私も一緒に行きます」 魔法使い「どうして?貴女はアイツの信者でしょ?」 僧侶「べ、別にそういうわけではありません」 魔法使い「そう……ありがと」 僧侶「で、どこに向かっているのですか?」 魔法使い「ここ。西に行けば大きな街があるみたいだから」 僧侶「なるほど」 魔法使い「そこなら色々と情報が集まると思うわ」 僧侶「そうですね。では、そこに向かいましょう」 魔法使い「本当によかったの?」 僧侶「はい」 魔法使い「今頃、側室候補がゼロになったから泣いてるんじゃないの?」 219:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 19 33 55.61 ID hpeqfj4Jo僧侶「割と平気そうでしたけど」 魔法使い「そう……」 僧侶「でも、これからどうするんですか?本当に魔王を?」 魔法使い「ええ。こんな体質でも十分に戦えるって分かったのよ?やれるわ」 僧侶「どのように戦うのですか?」 魔法使い「相手が攻撃してきたら熱を纏えばいいじゃない」 僧侶「熱に強い相手だったら?」 魔法使い「冷気を纏うわ」 僧侶「魔法に強い相手だったら?」 魔法使い「そのときは……」 僧侶「そのときは?」 魔法使い「考えるわよ」 僧侶「そ、そうですか」 魔法使い「今はとにかく魔王に関する情報を集めることが重要なの。わかった?」 僧侶「は、はい」 220:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 19 43 59.14 ID hpeqfj4Jo―――街 酒場 店主「魔王に関すること?」 魔法使い「なにかしらないかしら?」 店主「私はただの酒場のマスターなんでね」 魔法使い「でも、客から色々話を聞いたりするでしょ?」 店主「そんな話題を口にするような人は貴女が初めてですよ」 僧侶「そ、そうですよね」 魔法使い「それじゃあ、何か魔物に関することでもいいわ」 店主「そういっても……特には……」 魔法使い(情報収集ってこんなに難しいの……) 店主「あ。気になることなら一つありますね」 僧侶「なんですか?」 店主「なんでも人身売買組織があるらしいですよ」 魔法使い「人身売買?」 店主「はい。今この国に大規模な人身売買組織があるらしく、裏ではかなりエグいこともしているそうです」 221:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 19 52 14.92 ID hpeqfj4Jo魔法使い「ふーん……」 僧侶「なんて非人道的な……!!」 店主「まあ、人身売買自体は珍しいことではありませんがね」 魔法使い「身寄りの無い子どもが自分を売ったり、借金苦で売るって話はよくあるわね」 店主「時代が時代ですからね」 僧侶「でも、組織化されているってことは、人身売買で商売をしているってことですよね?」 魔法使い「そうじゃないかしら?」 僧侶「そ、そんなの許せません……!」 店主「気分のいい話じゃないことは確かですよね。噂では魔物が人間を拉致しているみたいですし」 魔法使い「なにそれ。人間と魔物が手を組んでるわけ?信じられないわ……」 僧侶「待ってください。魔物が協力しているなら、もしかすると魔王とも結託しているのではないでしょうか?」 魔法使い「可能性はあるわね……」 店主「とはいえ、私もお客さんから聞いただけで信憑性はあまり高いとは言えませんが」 魔法使い「その組織に迫れば、きっと魔王のことも分かるわ。―――どうやら、目標ができたわね」 僧侶「はい。その人身売買組織について調べましょう」 222:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 21 57 53.35 ID hpeqfj4Jo―――夕方 街 広場 魔法使い「……」 僧侶「わかりませんね」 魔法使い「甘かったわ。裏世界の情報なんて普通、誰も教えてくれないわよね」 僧侶「そうですね。人身売買を行う組織があるってだけでは……」 魔法使い「身内が被害に遭ったわけでもないし、私たちは組織を追う法的機関でもない」 僧侶「そろそろ宿でも探しませんか?」 魔法使い「そうね。そうしましょうか」 僧侶「勇者様なら……」 魔法使い「え?」 僧侶「勇者様なら、そんな情報でもすぐに手に入れてこられたのでしょうか?」 魔法使い「もういいでしょ。あんな奴のことなんて」 僧侶「……」 魔法使い「行きましょう」 僧侶「はい」 223:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 05 26.92 ID hpeqfj4Jo―――宿 寝室 魔法使い「ふー、いいお湯だったわ」 僧侶「……」ペラッ 魔法使い「なにしてるの?」 僧侶「え?ああ……その……」 魔法使い「なにこれ?エルフ伝説?」 僧侶「……知ってますか?」 魔法使い「エルフって伝説上の種族でしょ?魔法の礎を設計したって言われてるけど……」 僧侶「はい。人間と共存していたと言われるも、数百年前に歴史から姿を消した人間ではない……魔族の一種です」 魔法使い「魔物の中でも人間と近しい志向を持っていたから、かなり友好的だったとも言われているわね」 僧侶「いると思いますか?」 魔法使い「過去にいたかもしれない連中でしょ?そんなのいるわけ……」 僧侶「でも、ドラゴンはいました」 魔法使い「む……。それを言われると……」 僧侶「魔法を創造した種族。もしいるなら、私たちの体質も改善してくれるかもしれません」 224:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 12 56.96 ID hpeqfj4Jo魔法使い「そうね。夢があっていいわねぇ」 僧侶「はい」 魔法使い「でも、どうして急にエルフ伝説なんて……」 僧侶「実は……勇者様が別れ際に―――」 勇者『その森にはエルフがいると昔から噂されていました。むろん、眉唾もいいところで誰も真剣に捜索なんてしていませんが』 僧侶『勇者様はエルフを?』 勇者『はい。エルフは美形が多い、否、美形しかいないという伝説もあります。一人ぐらい側室に居てほしいと考えています』 僧侶『探すというわけですか……』 勇者『ええ。貴重な側室候補が二人もいなくなってしまいましたからね』 僧侶「―――と、言っていました』 魔法使い「あっそ……!」 僧侶「もしエルフがいるなら、私たちの欠陥も直してくれるかもしれないってずっと考えていました」 魔法使い「可能性としてはあるかもしれないけど……」 僧侶「人身売買の件も全く分かりませんし、エルフを探すことも私たちにとっては有益なことではないでしょうか?」 魔法使い「うーん……でも……」 225:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 18 48.80 ID hpeqfj4Jo僧侶「ダ、ダメ……ですか?」 魔法使い「アイツもさがしているのよね?」 僧侶「再会するかもしれないとお考えですか?」 魔法使い「……うん」 僧侶「いいじゃないですか。もし居合わせても利害は一致してますし」 魔法使い「……」 僧侶「恥ずかしい……とか?」 魔法使い「あんたねえ……!!ブロッコリー食べさせるわよ!?」 僧侶「そ、それだけは……!!」 魔法使い「まあ、いいわ。確かにこのまま居ても進展なんてしないだろうし……エルフなら魔王のことも知っているかもしれないし……」 僧侶「よかったぁ」 魔法使い「アイツの言っていた森ってどこになるの?」 僧侶「地図でいえば、この辺りだと思われます。ここからだと半日もあれば……」 魔法使い「なら、しっかり準備だけはしておきましょう」 僧侶「はい!」 226:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 23 17.67 ID hpeqfj4Jo―――フィールド 僧侶「そういえば魔物に遭遇した場合はどうします?」 魔法使い「炎を身に纏って体当たりでもしてやればいいわ」 僧侶「それって魔力の無駄遣いじゃないですか?」 魔法使い「他にやりようがないから仕方ないでしょ?」 僧侶「そうですけど……」 魔物「―――グルルルル!!!」 魔法使い「って、言ってる傍から……!!」 僧侶「ひっ」 魔物「グルルル……」 魔法使い「来なさい」ゴォォ 魔物「ガァァァ!!!」ダダダッ 魔法使い「……っ」 魔物「ガァァァァ!!!」ガブッ 魔法使い「いっ?!」 227:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 28 40.94 ID hpeqfj4Jo魔物「―――オォォォ……」ドサッ 魔法使い「やった……」 僧侶「大丈夫ですか?!」 魔法使い「腕を噛まれただけよ。傷は深くないわ。すぐに燃えたし」 僧侶「そうですけど……」 魔法使い「さ、行きましょう」 僧侶「あ、まってください」ギュゥゥ 魔法使い「ちょっと……!!」 僧侶「どうですか?」 魔法使い「……治ったわ。ありがとね」 僧侶「いえ。早めに有効活用してもらえないと、私はすぐに魔力が無くなるので」 魔法使い「あんたに触れられたら傷が癒えるなんて、誰も気がつかなかったわよね……」 僧侶「そうですね。魔法がすぐに使えなくなるって点は大きなマイナスでしかないですし。でも、勇者様は―――」 魔法使い「早く行くわよ」 僧侶「あ、は、はい!」 228:NIPPERがお送りします(千葉県):2012/06/11(月) 22 33 14.58 ID iK94uSqroこのコンビは良いな 229:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 37 07.34 ID hpeqfj4Jo―――エルフの森 魔法使い「はぁ……ここなのね……」 僧侶「勇者様が言うには……ここですね」 魔法使い「探索する前に休憩しておく?」 僧侶「いえ。パンを食べながらなら多少は大丈夫ですから」 魔法使い「雀の涙じゃない?」 僧侶「本当に危なくなったら言いますから」 魔法使い「そう……」 魔法使い(アイツは私たちの体調管理までしてたのよね……今、思えば……) 僧侶「にしても未踏の地だからでしょうか、鬱蒼としてますね」 魔法使い「住んでいる魔物も多いでしょうね。今までで一番、気合を入れないとダメかもしれないわ」 僧侶「が、がんばります」 魔法使い「こんなことなら用心棒の一人ぐらい雇えばよかったわね」 僧侶「そんなお金があればとっくに……」 魔法使い「言ってみただけよ」 230:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 42 53.95 ID hpeqfj4Jo魔物「ガァァァァ!!!!」 僧侶「きゃぁぁぁ!!!」 魔法使い「させない!!」 魔物「ガァァ!!」ザシュ 魔法使い「うぁ!?」 僧侶「あぁ!!!」 魔法使い「ふ、ふれたわね……!」 魔物「ガ……?―――ガァァァァ!!!!」メラメラ 魔法使い「ふぅー……ふぅー……」 僧侶「今、治癒を!!」ギュッ 魔法使い「……」 僧侶「うーん……!!うーん……!!」ギュゥゥゥ 魔法使い「もう限界でしょ?」 僧侶「は、はい……き、休憩しましょうか?」 魔法使い「賛成。私ももう魔力が尽きかけてるし」 231:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 22 51 58.77 ID hpeqfj4Jo魔法使い「疲れた……」 僧侶「まだ住んでいる形跡すら見つかりませんね」 魔法使い「まあ、これぐらいで見つかるなら伝説にはならないでしょうし」 僧侶「そうですね。エルフさんも意地悪です」 魔法使い「でも、考えないといけないわね」 僧侶「何をですか?」 魔法使い「引き際に決まっているでしょ?いない人をずっと探すつもり?」 僧侶「それは……」 魔法使い「意味の無い時間を費やすなら、魔王討伐に向けての準備をしたほうがいいわ」 僧侶「準備と言っても……具体的になにをすればいいのか……」 魔法使い「魔王の弱点を探すとか」 僧侶「判明できているなら人間側がこんなにも劣勢には……」 魔法使い「魔王の兵力を調べるとか」 僧侶「大国が全兵力を投じても、防戦しかできないぐらいの兵力です」 魔法使い「……あら、私たちじゃ勝てないじゃないの」 232:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 08 37.23 ID hpeqfj4Jo僧侶「ですから、こうして―――!」 魔法使い「分かってるわよ。冗談だから」 僧侶「なら、いいんですけど……」 魔法使い「そうよね。あの魔王と戦おうとしているんだから、いくら補強しても補強し足りないことはないわ」 僧侶「はい。あと人数も……」 魔法使い「……」 僧侶「……」 魔法使い「もう少し休憩したら出発するわね」 僧侶「あの、その前に……」ギュッ 魔法使い「いいって」 僧侶「そう言うわけにはいきません。薬草では限界もありますし」 魔法使い「もう……。アイツ、薬草持っていったわよね?」 僧侶「私がきちんとお渡ししておきましたから」 魔法使い「そう……」 僧侶「まだ、この森のどこかにいるんでしょうか……?」 233:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 15 33.20 ID hpeqfj4Jo―――同時刻 エルフの森 深部 勇者「……」ガサガサ 勇者「お……」 勇者「ここは……もしかして……ようやく……見つけた。やはりいると確信していれば、奥まで進むことが苦にならなかったな」 エルフ「だ、だれ!?」 勇者「……!?」 エルフ「ニ……ニンゲン……!?」 勇者「これはどうも」 エルフ「あ……れ……?」 勇者「え……?」 エルフ「……」 勇者「あの……?」 エルフ「何の用ですか?」 勇者「僕の結婚相手を探しています。貴女、結婚してくれませんか?」 エルフ「ど、どうして人間なんかと……!!」 234:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 21 07.15 ID hpeqfj4Joエルフ「おかえりください」 勇者「そういうわけにはいきません」 エルフ「なら……容赦はしませんよ?」 勇者「まさか……夜は常に3ラウンドですか?」 エルフ「……?」 勇者「腰が痛くなりそうですね……いやはや……困った困った」 エルフ「訳のわからないことを……!!」 勇者「む!?」 エルフ「立ち去らないというなら……!!」 勇者「まさか……」 エルフ「魔法を使ってでも……去っていただきます!!」 勇者「せめてお話だけでも」 エルフ「……」 勇者「弱りましたね。僕のどこがいけませんか?」 エルフ「全部です!!人間であることが罪です!!」 236:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 29 00.10 ID hpeqfj4Jo勇者「なんて宗教的な考え……」 エルフ「種族としての考えです」 勇者「僕は勇者なのに?」 エルフ「関係ない!!帰って!!帰れ!!!」 勇者「人間を嫌うのは魔族共通ですか?」 エルフ「当然です」 勇者「でも、貴女たちエルフ族は大昔、人間と友好関係を築いていたはず」 エルフ「数百年前のことです」 勇者「どうしてその関係は崩れてしまったのですか?」 エルフ「……」 勇者「……」ジーッ エルフ「……そんなに強くボクを見つめても言わないから」 勇者「え?どうしてですか?」 エルフ「どうしてって……人間が嫌いだからに―――」 勇者「違います!!貴女、女性ですよね!?なのに、今、ボクっていいましたよね?!え!?どうしてそんな一人称になったんですか!?」 237:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 33 49.69 ID hpeqfj4Joエルフ「は……?」 勇者「まさか。現実にはほぼいないと思っていたのに……。まさか、このような辺境にいようとは……流石はエルフ!!」 エルフ「……っ」ビクッ 勇者「で、どうして自分のことをボクというようになったのですか?」 エルフ「理由なんてないです」 勇者「生まれつき?それはもしかして、親が男の子として育てたというすごい事情があったりするわけですか?」 エルフ「そんなのない!!ボクの家庭はいたって平凡だ!!」 勇者「また言った!!ボクっていった!!もう一回言ってください!!」 エルフ「な……!?」 勇者「アンコール!!アンコール!!!」 エルフ「うぅ……」 勇者「アンコール!!アンコール!!!はい、ワンモアセッ!!」 エルフ「うぅぅぅ……!!!―――ちょーろー!!!変な人きたー!!!!」ダダダッ 勇者「ああ、待ってください!!ボクっ娘さん!!!」 エルフ「いやぁぁぁ!!!」 238:NIPPERがお送りします(チベット自治区):2012/06/11(月) 23 36 13.88 ID 3JKFnv2Loほんとブレないな 240:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 38 35.67 ID hpeqfj4Jo兵士「とまれ!!」ギラッ 勇者「邪魔だぁ!!!」ギィィン 兵士「うお!?」 勇者「俺の恋路を邪魔するなぁぁ!!!!」 兵士「誰か止めろー!!ニンゲンだぁぁ!!!」 勇者「うおぉぉぉぉ!!!!」ダダダッ 兵士「これ以上は!!!」 勇者「どけぇぇぇ!!!」ギィィン 兵士「おい!!手の空いている者を全員よべぇ!!緊急事態だ!!長老のところに向かっている!!!」 兵士「了解!!」 勇者「勇者をなめるなぁぁぁ!!!!」 兵士「ええい!!先日きたばかりだろうが!!!」 勇者「ボクっ娘さぁぁん!!!側室になってくれぇ!!」 エルフ「やだぁぁ!!!」 兵士「いいから取り押さえろー!!!」 241:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 44 32.38 ID IrVv93nNoブレない人って素敵 242:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 44 59.47 ID hpeqfj4Jo―――長老の屋敷 長老「―――この者か?」 兵士「はっ」 勇者「むぐぐぐ……!!!」 エルフ「はぁー……はぁー……」ドキドキ 長老「話がしたい。口を自由にしてやれ」 兵士「はい」 勇者「ぷはぁ?!」 長老「人間よ聞こえるか?」 勇者「ボクっ娘さんの息遣いが聞こえます。お姿も確認したいので目隠しを解いてもらえませんか?」 エルフ「ひっ……」 長老「悪いが人間の言うことなど聞けん。おぬしは訊かれたことだけを答えればいい」 勇者「側室とはいえ大事にします。ですが、贔屓もしません」 長老「黙れ。―――訊きたいことは一つだ。どうしてまた攫おうとした?」 勇者「攫うなんてとんでもない。僕が攫うとしたら、それは心のほうですからね」キリッ 244:NIPPERがお送りします:2012/06/11(月) 23 54 11.60 ID hpeqfj4Jo長老「今年になって既に同胞が10人も拉致され売られていることは知っているのだ」 勇者「売られている?」 長老「大昔から人間は我々の生み出した魔法、同胞をよく盗んでおった。表向きは友好関係を続けているように振舞いながらな」 勇者「……」 長老「約600年前、我々は貴様らと縁を切った。だが、数年前からまた始まった……」 勇者「エルフの人身売買ですか?」 長老「ふん……知っておるくせに……」 勇者「噂が流れたぐらいだから、少なからずエルフを見た人がいるとは思っていたけど、まさかオークションの現場で見たとかそういうのか……?」 長老「どんなに森の奥へと進んでも、貴様たちの執念には驚かされる。なぜ、放っておいてくれんのだ……!!」 勇者「……」 長老「答えろ!!」 勇者「それは……美人だからですよ」 長老「……」 エルフ「え?」 勇者「美人でスタイルもよい。しかも一人称がボクときた。これは放っておくほうが失礼というものでしょう」 246:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 00 02 44.71 ID hpeqfj4Jo長老「話にならんな」 勇者「待ってください!!僕は勇者!!魔王を討伐するために旅をしている者です!!」 エルフ「え……!!」 勇者「貴女を側室に迎えるだけの理由はあるのですよ!!!」 長老「魔王を倒すだと……?」 勇者「はい!!」 長老「関係がないな」 勇者「え?」 長老「魔王を倒したからといってエルフの扱いが変わることなどない」 勇者「そんなことありませんよ」 長老「変わるのはお前たち人間の生活だけだ。魔族からも疎まれ、人間にはその身を狙われるワシたちの立場に変化などない」 勇者「疎まれるって……人間と仲良くしていた過去があるからですか?」 長老「そういうことだ。真実は脅されていたとしてもな」 勇者「なるほど……」 長老「わかったのなら、それでいい。―――牢屋に入れておけ。処刑は3日後に執り行うものとする」 247:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 00 08 24.13 ID hpeqfj4Jo兵士「はっ!!」 勇者「待ってください!!まだ死にたくないんです!!」 長老「それはそうだろうな」 勇者「ボクっ娘さん!!貴女と添い遂げるまではぁぁ!!」 エルフ「……」 兵士「こっちにこい!!」 勇者「やめろぉ!!このハゲ!!」 兵士「殺すっ!!」 長老「まて。きちんと儀式に則り処刑するのだ。無闇に殺しては野蛮な人間と変わらない」 兵士「も、もうしわけありません!!」 勇者「くそぉ!!!もう一度だけボクと耳元でささやいてぇぇぇ!!!!」 長老「……人間とは理解できない生き物だな」 エルフ「はい」 長老「魔王を倒すといえば解放されるとも思ったのか……あやつめ……」 エルフ「……」 255:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 20 10 45.50 ID hpeqfj4Jo―――牢屋 勇者「こんなことになるなんて……困った……」 エルフ「気分はどう?」 勇者「おぉ……」 エルフ「なに?」 勇者「あの一ついいですか?」 エルフ「……」 勇者「森で出会ったとき、驚かれているようでしたが。あれは……?」 エルフ「……」 勇者「貴女の一人称がボクであることの次に気になるのですが」 エルフ「そうだった?」 勇者「……それにしても僕は運がいいです」 エルフ「え?」 勇者「エルフに出会うだけではなく、貴女のような絶世の美女エルフにも出会えましたから」 エルフ「なに、それ……変なの……」 256:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 20 19 43.52 ID hpeqfj4Jo勇者「……」 エルフ「食事、持ってきただけだから……」 勇者「何か隠してますね?」 エルフ「……」 勇者「こうして貴女の……いや、貴方たちの策に嵌ってあげたというのに」 エルフ「何がいいたいの?」 勇者「エルフの一族は魔法を使える。人間とは比較にならないほどの高威力の魔法を。そうですよね?」 エルフ「当たり前でしょ。ボクたちは―――」 勇者「うはっ」 エルフ「―――我々は魔法の基礎を築いた種族だから」 勇者「では、どうしてあのときに殺さなかったのですか?」 エルフ「それは……長老が言っていた通り、掟に則って貴方の処刑を……」 勇者「三日後に?明日でも、今でもいいと思いますけど?」 エルフ「……」 勇者「僕をすぐに殺せない理由でもあるのですか?」 257:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 20 24 53.65 ID hpeqfj4Jo―――エルフの森 深部 魔法使い「今日はここまでにしましょう」 僧侶「そうですね」 魔法使い「大丈夫?随分、無理してない?」 僧侶「はい。なんとか」 魔法使い「見張りは私がするから、ゆっくり休んでて」 僧侶「そういうわけには……」 魔法使い「あんたが倒れると困るのは私だから」 僧侶「でも……」 魔法使い「いいから。寝てて」 僧侶「すいません……」 魔法使い「……あんたと居て、分かったわ……ダメね……私……」 僧侶「え?」 魔法使い「……」 僧侶「あの……?」 258:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 22 48 07.15 ID hpeqfj4Jo魔法使い「はぁ……」 僧侶「ダメって……そんなこと……。貴女は私なんかよりずっと役に立ってますよ」 魔法使い「そう思う?」 僧侶「森での一件、山での落とし穴、洞窟での戦闘、全て貴女がいないと私たちはとっくに死んでいました」 魔法使い「……」 僧侶「回復しかできない私とは違います」 魔法使い「でも、私の魔力はすぐになくなる」 僧侶「それは……」 魔法使い「アイツは使いどころをいつも考えていたわ。多分、いつも頭を悩ましていたでしょうね」 僧侶「……」 魔法使い「私だけじゃ……やっぱり……。情報収集だって上手くいかないし……」 僧侶「それは私も同じです!!」 魔法使い「……」 僧侶「ですから、エルフに会って……」 魔法使い「会って……何かが変わればいいわね……」 259:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 22 54 39.89 ID hpeqfj4Jo―――エルフの里 長老の家 長老「どうだった?」 エルフ「こちらの考えに気づいているのかいないのか……よくわかりませんでした」 長老「だが、魔王を倒すと言った以上……奴に間違いはないはず」 エルフ「でも、三人だって……」 長老「違うなら記憶を奪い、森の外に出せばよい」 エルフ「しかし……!!」 長老「奴がここの存在を公言しては、また同胞が被害に遭うかもしれない。そうでなくとも拉致が横行しているのに……」 エルフ「彼はそんなことしないと思います」 長老「なぜだ?」 エルフ「彼はボクのことしか見ていませんでした。ここには他にもエルフがいるのに」 長老「……」 エルフ「何故、ここへ来たのかは分かりませんが、誘拐を考えているようには思えないのです」 長老「人間とは狡猾な生き物だ。それは散々、教えてきたはずだが?」 エルフ「そうですが……」 260:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 02 00.71 ID hpeqfj4Jo―――牢屋 勇者「……」 エルフ「まだ起きてたの……?」 勇者「おぉ!!どうしたのですか?!おやすみのキスを?」 エルフ「どうしてここまで足を運んだのかを聞きに」 勇者「……第一の目的は側室探しですが、第二の目的は戦力アップのためです」 エルフ「魔王と戦うために?」 勇者「いえ。ドラゴンを倒すために」 エルフ「……」 勇者「驚かないんですね。ドラゴンですよ、ドラゴン。口から火を吐く」 エルフ「彼は幻の存在でもなんでもないから」 勇者「流石は魔族同士ですね。お知り合いですか?」 エルフ「……存在を知っているだけ」 勇者「ふむふむ」 エルフ「ねえ、貴方に仲間は?一人旅ってことはないはずだけど……」 262:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 09 19.24 ID hpeqfj4Jo勇者「どうして?」 エルフ「それは……」 勇者「実は喧嘩別れをしてしまって。今は独り身なんですよ。ですから夜が寂しくて。温もりが欲しいですね」 エルフ「……あのとき素直に帰っていればいいものを」 勇者「何かを隠されるのは好きじゃないので」 エルフ「……」 勇者「やはり、僕は魔王に狙われているのですか?」 エルフ「見つけ次第、能力を測れと魔族に通達している」 勇者「ほう……。それは貴方たちも例外ではないと?」 エルフ「ええ。疎まれる種族ではあっても、魔族。魔王には逆らえないから……」 勇者「では、最初に驚いたのは?」 エルフ「もうじき勇者がこの森に現れるというのは聞いていた。二人の仲間を連れているからって」 勇者「でも、一人だけだった」 エルフ「だから誘拐犯だとも思った。けれど、誘拐目的なら多人数だろうし、もう色々貴方はおかしかった」 勇者「なるほど。だから、あんな面食らっていたわけですか」 263:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 14 51.12 ID hpeqfj4Joエルフ「そういうこと」 勇者「すっきりしました。では、もう結構です」 エルフ「え?なにが?」 勇者「それが真実なのでしょう?」 エルフ「そうだけど」 勇者「なら……あとは貴女を側室に迎え入れるだけだ」 エルフ「はい?!」 勇者「僕と添い遂げましょう」 エルフ「嫌!!人間となんて……!!」 勇者「異種間でのお付き合いってよくないですか?」 エルフ「よくない!!」 勇者「えー?」 エルフ「ちなみにエルフは皆、同じように答えるから」 勇者「いやいや。僕は貴女にしか興味はありませんよ?」 エルフ「……」 264:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 25 04.26 ID hpeqfj4Jo勇者「僕は貴女を側室にしたいのですよ」 エルフ「嘘ばっかり。ボク以外にも美人はいっぱいいるし、そもそも人間からなら同じ顔に見えるはず」 勇者「何をいいますか。人間だって、犬や猫の容姿に優劣をつけられる!!」 エルフ「犬猫と一緒にするな!!」 勇者「すいません」 エルフ「全く。自分の立場がわかっていないみたい……」 勇者「よくわかりませんね」 エルフ「え?」 勇者「だって。僕の能力を測るつもりなのか、殺すつもりなのか……どっちなんですか?」 エルフ「それは……」 勇者「処刑までの猶予は僕が該当の人物なのか調べる期間であり、処刑は僕の力を調べる場だと考えても?」 エルフ「そこまで考えてはいない……と思う。今のところ貴方はこの森に迷い込んだだけの旅人って扱いになっているし」 勇者「そうですか。では、処刑はしないと?」 エルフ「……なんの罪もない人を簡単に殺したりはしない。ボクたちは人間ではないので」 勇者「優しい種族ですね……。魔物の一種族とは思えないぐらいに知的で紳士的です。益々、貴女のことが好きになりました」 265:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 32 39.37 ID hpeqfj4Joエルフ「では、これで」 勇者「待ってください」 エルフ「まだ何か?」 勇者「好きです」 エルフ「……」 勇者「アイラブユー」 エルフ「……失礼します」 勇者「ちっ……。どうして出会う女性は皆、ガードが固いのか。ゆるゆるだったのは姫様ぐらいだな」 勇者「……」 勇者(ドラゴンを倒すためにはエルフの力が必要だと、どの書物にも書かれていた……) 勇者(でも、噂通り、エルフは大の人間嫌い……。懐柔は難しい……) 勇者(このままでは二人と別れた意味がない。どうにかして仲間に引き入れたいところだけど……) 勇者「月が綺麗だなぁ……」 勇者「お二人は今頃、何をしているのか」 勇者「ドラゴンが彼女たちを見つける前に……!」 266:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 37 28.43 ID hpeqfj4Jo―――翌日 エルフの里 僧侶「……」 魔法使い「もしかして……見つけた……?」 僧侶「あ、あそこにいる人……耳の形が私たちと違います」 魔法使い「本当ね……。じゃあ……ここが……」 僧侶「はい……」 魔法使い(でも……割と簡単に見つかったわね……この集落。これなら、とっくの昔に誰かが見つけてても……) 僧侶「ど、どうします?」 魔法使い「行きましょう。なんのためにここまで来たと思ってるの?」 僧侶「で、ですね……」 魔法使い「門前払いされたら、諦めましょう」 僧侶「門前払いで済まなかった……?」 魔法使い「そのときは……戦うしかないわね」 僧侶「相手は魔法の祖ですよ?!」 魔法使い「エルフは人間のこと嫌いだっていうし、攻撃されることは頭に入れておかないとダメでしょ?」 267:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 41 46.79 ID hpeqfj4Jo僧侶「絶対に死にますよ!!」 魔法使い「なんとか逃げればいいでしょ」 僧侶「この森をですか?!」 魔法使い「そうよ!」 僧侶「魔物に襲われたらどうするんですか!!」 魔法使い「そのときは戦うしかないでしょ?!」 僧侶「エルフの追撃をかわしながらですか?!」 魔法使い「そうするしかないでしょ?!」 僧侶「どっちにしろ殺されますよ!!」 魔法使い「じゃあ、何かいい考えあるの?!菓子折りの一つも持ってきてないでしょ?!」 僧侶「えっと……非常食ならありますよ。勇者様に買って頂いた」 魔法使い「馬鹿!!そんな物で―――」 エルフ「あの」 魔法使い「なによ!!―――あ」 エルフ「こちらに来ていただけますか?抵抗するなら、多少痛い目を見てもらうことになりますが」 268:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 46 04.69 ID hpeqfj4Jo―――長老の家 長老「この者たちか」 兵士「はっ。騒いでいましたので捕らえました」 僧侶「ご、ごめんなさい」 魔法使い「……」 長老「して、何が目的だ?」 僧侶「魔法を使いこなしたく思いまして」 長老「なに?」 魔法使い「私たち魔力の使い方が下手糞なの。それでエルフに会えばコツを教えてもらえるかもって思って」 長老「ふむ。それがここまで足を運んだ理由か?」 僧侶「はい!」 長老「何のためだ?」 魔法使い「魔王を倒すためよ」 エルフ「な……」 長老「そうか……なるほど……」 269:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 49 24.44 ID hpeqfj4Jo長老「奴をここへ」 兵士「はっ」 魔法使い「やつ……?」 長老「お前たちに会わせたい人間がいる」 魔法使い「まさか……」 僧侶「そんなこと……」 兵士「―――連れてきました」 勇者「どうも」 魔法使い「……」 僧侶「勇者様!!!どうしたのですか?!」 勇者「謂れの無い罪で捕まってしまいまして」 魔法使い「どうせ女のエルフを追っかけまわしたんでしょ?」 勇者「おや。よくわかりましたね。半分、正解です」 僧侶「勇者様……」 長老「やはり貴様らは仲間だったか」 270:NIPPERがお送りします:2012/06/12(火) 23 59 26.98 ID hpeqfj4Jo勇者「いえ、違います」 魔法使い「そうね。仲間だった、からね」 僧侶「……」 エルフ「喧嘩ですか?」 僧侶「そうなんです」 エルフ「ふーん」 長老「こちらとしても都合がよいな」 勇者「……」 魔法使い「どういうことよ?」 長老「三人まとめて処刑を行う」 僧侶「えぇぇぇ?!」 魔法使い「ちょっと待って!!この変態は死刑でもいいけど、私たちは関係ないわ!!」 勇者「僕、勇者なのに情状酌量の余地なしですか?酷い」 長老「我が一族の掟だ。疑わしき人間は全て罪人として処罰する」 僧侶「そ、そんなぁ……」 271:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 04 24.72 ID hpeqfj4Jo―――牢屋 魔法使い「アンタねえ!!どうして別れてもこういうことに巻き込むのよ!!」 勇者「これはもう運命の赤い糸で結ばれているのかもしれませんね」 魔法使い「バッカじゃないの?!」 僧侶「あの……抑えてください……」 魔法使い「あんたもどうして文句言わないの?!」 僧侶「えっと……私は勇者様と合流できてほっとしてますけど……」 魔法使い「もう……」 勇者「でも、僕たちの命もここで終わりですね」 魔法使い「アンタの所為でね」 勇者「勇者の血を絶やすわけにはいきません。さあ、服を脱いでください」 魔法使い「なに考えてるのよ?!」 僧侶「そ、そうです!どうせみんな死ぬんですから、種をまいても……」モジモジ 魔法使い「そういう意味じゃないわ!!!」 エルフ「楽しそうですね」 272:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 10 56.83 ID hpeqfj4Jo勇者「あ、ボクっ娘さん」 エルフ「貴方は黙ってて」 勇者「はっ!」 魔法使い「なに?処刑方法が決まったの?」 エルフ「我々の処刑は儀式的に行います。―――貴方たちは特設の舞台に上がり、そこで神官三名と戦って頂きます」 僧侶「し、神官と戦うのですか?」 エルフ「はい」 魔法使い「エルフの神官って……」 エルフ「この里で最も魔術に長けた者たちです」 僧侶「昔、死刑囚と猛獣を戦わせ見世物にする処刑があったと聞きます……。そういった類のものですね?」 エルフ「端的に言えばそうなります」 魔法使い「人間じゃエルフの神官にか到底叶わないと知っていて……」 エルフ「でなければ処刑になりませんから。ですが、万が一、神官たちを倒せば……」 僧侶「解放されるのですね」 エルフ「はい。それはお約束致します」 273:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 16 51.94 ID hpeqfj4Jo魔法使い「……」 僧侶「……」 勇者「公開処刑とはなんとも残忍な」 エルフ「勝てばいいのです。勝てば」 魔法使い「そんなの無理に決まっているでしょう」 僧侶「そうですよ!!」 勇者「……貴女もそう思っていますか?」 エルフ「え……」 勇者「……」 エルフ「当然。神官たちが負けることはまずありえない」 勇者「あーっはっはっはっはっは!!」 エルフ「な、なに!?」 魔法使い「ついに壊れた?」 勇者「僕の側室候補ともあろう御人が、まさか節穴の双眸だったとは……情けない。僕はガッカリしました」 エルフ「なんだって……?!」 275:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 23 37.36 ID hpeqfj4Jo勇者「この二人はこの僕が!!勇者である僕が目をつけた術士だ!!!」 僧侶「あの……」 魔法使い「外見だけで選んだくせに」 エルフ「それがなに?」 勇者「つまり、エルフの神官よりも強い」 エルフ「な……?!」 僧侶「えぇぇぇぇ?!」 魔法使い「そうだったの?!」 エルフ「二人が私より驚いているけど?」 勇者「敵を欺くにはまず味方から。二人にはいつも罵りの言葉を叩きつけてますからね。二人は自分のことをできねえやつだと思い込ませていました」 エルフ「どうしてそんなことを……」 勇者「自分よりも優秀な奴に勝てば励みになる。勝利の快感を覚えれば、更に努力しようと思えるでしょう?」 勇者「自分は天才だ。勝って当たり前と思っていては、それが自分の限界だと決めつけ、努力をしなくなる!!だからこそ、僕は身を削る思いで蔑んできました」 僧侶「そうでしたっけ?」 魔法使い「むしろ、いつも褒めてくれてた気がするわ」 276:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 28 48.38 ID hpeqfj4Jo勇者「だから、今こそ本気を出すときです!!」 僧侶「そう言われましても……」 魔法使い「流石に魔法の創造主を倒すなんてこと……」 エルフ「では、楽しみにしている」 勇者「望むところだ。忘れるな。僕たちが勝てば、お前は俺の側室だからな」 エルフ「誰がそんな約束した?!」 勇者「したよ!!しらばっくれるな!!」 エルフ「……いいでしょう。受けて立ちます」 勇者「やったー」 エルフ「ふんっ。どうせ、勝つことは不可能だけど……」 勇者「やってみなくてはわかりません」 エルフ「……」 勇者「僕は死ぬわけにはいきません。最後まで足掻いてみせます」 エルフ「苦しむのは貴方だ。―――魔王に歯向かわなければ、こんなにことにならなかったのに……」 勇者「……」 277:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 32 39.93 ID hpeqfj4Jo―――夜 勇者「……」 僧侶「ふわぁぁ……はぁ……」 勇者「お二人はもう休んだほうがいいですよ?」 魔法使い「変なことする気?」 勇者「してもいいですか?」 魔法使い「ダメに決まってるでしょ?」 勇者「では、何もしません」 僧侶「あの……勇者様、何をされて……?」 勇者「明日、どう戦うかを考えています」 魔法使い「無理よ。考えるだけ無駄。どんなに戦術を組んでも、圧倒的な戦力には負けるわ」 勇者「……」 僧侶「勇者様……」 勇者「絶対に死なない……こんなところで……死んでたまるか……」 魔法使い「アンタ……どうしてそこまで……」 278:NIPPERがお送りします:2012/06/13(水) 00 42 46.58 ID hpeqfj4Jo―――魔王城 長老『―――明日、勇者と戦います』 魔王「でかした。ふふふふ……たまには役に立つな。負けてもいい。しっかりと相手の能力を測れ」 長老『ですが……恐らく、殺してしまいます』 魔王「構わん。殺せるなら殺せ」 長老『わ、わかりました……』 魔王「ふん……。ニンゲンに魂を売った下等種族どもめ……」 ドラゴン「捨て駒としてはいいですね」 魔王「ああ。勇者一行の能力を調査するためには戦うしかない。しかし、全力を出させるためにはそれなりの実力者が必要だ」 ドラゴン「とはいえ、戦の前に貴重な強者を向かわせるわけには行きませんからね。失ってしまったとき、大きな損害となりますし」 魔王「そうだ。だが、エルフの連中はいくら死んでも良い。我らには非協力的だしなぁ」 ドラゴン「しかも、ニンゲンよりも強い。この上ない適材者ですね」 魔王「勇者が死ぬのならそれでよし。生きていても、勇者らの特徴は得られる。どちらに転んでも得をするのは我だ……くくくく……」 ドラゴン「結果が楽しみですね」 魔王「全くだな……」 www57.atwiki.jp/matome_ssm/pages/11.html
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【名前】伝説の勇者(E:神・エクスカリバー E:ガイアの鎧 E:アポロンの兜 E:オーディンの篭手 E:ゼウスの具足 E:ヤマタノオロチの指輪 E:幼馴染のお守り 装備スキル:『神眼』『神断剣』『神域』) 【属性】伝説の勇者 【大きさ】一般高校生 【攻撃力】 神・エクスカリバー:伝説の勇者が、その旅の途中、邪竜に壊滅させられた星で拾い上げた一本の聖剣。 時間をつかさどる神、モイラ三姉妹の流した涙が染み込んだその剣は、モイラの力を受け継いで自由自在に時間を操作する力を手に入れた。 壊滅した惑星と死んだ人々、その都市を一瞬で元に戻すほどの時間操作能力を有し、その切れ味は、全く力を入れずに地球よりも大きくダイアモンドよりも堅い邪竜を一刀両断するほど。 そこに、伝説の勇者の力が加われば、銀河を切ることすら出来る。 オーディンの篭手:神々の王、オーディンが、伝説の勇者の力に圧倒されて授けた篭手。 その篭手は、伝説の勇者の攻撃を狙った相手に確実に命中させるという、運命を捻じ曲げるほどの力を持つ。 ありとあらゆる時間と空間を超え、同じ宇宙や同じ次元の存在、非存在は勿論、 ありとあらゆる別宇宙、別次元の存在、非存在にも攻撃を届かせる。 【防御力】 ガイアの鎧:星の意識と呼ばれるガイアに選ばれた伝説の勇者が授かった鎧。 その鎧には星の力だけでなく、全宇宙の力が集い、 全宇宙を砕ける力をこめて始めて小さな傷を付けられるほどの肉体強度を伝説の勇者に与える。ガイアの鎧自身も、同じぐらいの硬度を誇る。 アポロンの兜:太陽神アポロンが、伝説の勇者の魂の輝きに魅せられて授けた兜。 何かしらのエネルギーの在る限り、伝説の勇者とその武具は、例えどれほど壊されても、不死鳥のごとく、まばゆい輝きの中から復活する。 【素早さ】 ゼウスの具足:雷神ゼウスが、伝説の勇者に授けた具足。 本来ならば、その力に溺れた伝説の勇者をゼウスが裁く筈だったのだが、 力に溺れず、それどころか、その力を完璧に従えた伝説の勇者に感動し、そのまま持たせつづけた代物。 これを装着する事で、雷を越え、光を超えた、無限の速度での移動、思考、攻撃を伝説の勇者に与える。 【特殊能力】 ヤマタノオロチの指輪:伝説の勇者が、幻想惑星ジパングを旅している途中、邪龍ヤマタノオロチと出会い、激しい戦いの末手に入れた指輪。 伝説の勇者の背中より、聖龍ヤマタノオロチが飛び出してくる。 ヤマタノオロチは、その堅さは伝説の勇者と同じ程度。大きさは、伝説の勇者の10倍ほど。 その口からは、太陽系をも容易に包み込むレーザーのようなものが打ち出される。 幼馴染のお守り:伝説の勇者に幼馴染が居る限り、伝説の勇者は無敵である。 『神眼』:伝説の勇者が唯一神より授かった、全てを見通す眼。完璧な未来予測が可能。 『神断剣』:伝説の勇者が八百万の邪神を全て倒して得た、神の力を断つ剣術。 この『神断剣』の前では、他の存在の全知全能の力は全くの無意味である。 『神域』:伝説の勇者が最終的に得た、究極の力。自分自身に関して全知全能になる。 この力さえあれば、例え全宇宙が消滅し様とも自分が消えることは無いし、 自分に対する精神操作や強制的な死すらも回避できる。 ◆考察記録--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 593 名前:格無しさん 投稿日:2006/09/16(土) 03 36 10 伝説の勇者考察 時間操作+必中の銀河破壊+宇宙破壊に耐える+破壊されても再生+無限速反応移動攻撃+ 未来予知+全知全能無効化+自分全能(全能並防御?) とりあえずスペックを見るとヤマタノオロチとかは意味ないだろう。 単一宇宙全能の壁から。 △世界 完全な全能ではないので互いに決め手なし。 ○*5露国皇帝~最上層の雑用係 全能無効化勝ち。 ○くとぅるふ 光速より速い。 △魔王(非武装) 攻撃力不足。 △正俊 能力がかち合う。 △ジャンニコラス・ファビアーノ 設定とも描写ともとれる。 ○フィルンと(ry 全能無効化勝ち。 ×ブサッキュバス 無限速でも認識前行動は微妙か。 △詠原睦月/天野千穂/日向暦 時間無視だが基本は防御一辺倒なので負けはない。 ×監獄のマジシャン 無効化の無効化で負け。 ×イタチ 開始0秒だとすると初手を防がれる可能性が高い。不利。 ○エバラ16世 全能無効化勝ち。 △窓野 社 本当に微妙。全要素同時でなければ全能かどうか怪しいし個々に独立した能力*6とも取れるので 全能無効化で無力化ができるかは疑問。しかしこちらも防御だけは全能並なので負けはない。 ○*3北の神~西の神 全能無効化勝ち。 ×ビョトン・コーララ(髭) 全能とはされていない。全能超えなら無理。 ○完壁 普通に勝ち。 ×*2超人修羅~ソリッド・スネーク 全能超え。無理。 ×大神さま 全能とはされていない。全能超えなら無理。 3敗後4勝しているので 完壁=ビョトン・コーララ(髭)=伝説の勇者 単一宇宙全能の壁再考察
https://w.atwiki.jp/yaruoperformer/pages/249.html
_ ´ ` , 、 / / , / . ヽ / / / / 、ヘ / ' / / / } ハ ′ / / / 小 } . / / _/{ |! //! , ' / /弋ッミVli /__// ′ /l ′ レ ゞ'イ . //l | 、/l | , {/`l | . _ ,イ l | / //圦 > . / ! | | / ′//三> ─ く 「 | l 从 / ′/7'´ ' 、 | | ト \ / // ; .ヾ ノ | } ヘ / //{ ヽ V、. \j / ,ハ. / /イヽ/7、´┴- . _Vハ ∨ / } / //!| \/ヽ=三三三三`lヘ. ∨ ノ. / //{ !|  ̄ ヽ三三三=Ⅵ'∧ Vミ _.、 / /イr坏ー- .__ ∨三三三ハ/∧ ∨二ヽ. / /. | 圦{ }二三三ニ=∨三三三|三∧ ∨ニ,′ / /. /| | ∧´ ` ¬‐-=∨三三ニ!三 ∧ }=/. / /. / i| |三,ヘ ∧三三ニ}辷=_ハ才__ / /. / i| |三ニ,ヘ. /=ハ三三=^>xγ´二}\. / , /. /l | |三三=ハ /三、ニ{三三三三三>x/ ヽ\ / / /. / l | |三三'j ∧ヽ仁三,∨`_<三三三三 /r jン 、 ハ./ / /. / l | |三三ハ ∧三三三}三ニ=`_<_三/ 匕 之 Y、 名前:セルベリア・ブレス 性別:女 原作:戦場のヴァルキュリア AA:戦場のヴァルキュリア/セルベリア・ブレス.mlt 東ヨーロッパ帝国連合の女将校。階級は大佐。 銀髪紅眼の怜悧な美人で、身長175cm・体重50kg(長身かつ100cm超と思われる爆乳持ちなのに……)。 帝国によるガリア公国侵攻の際に、中部ガリア方面侵攻部隊の指揮官としてプレイヤーの前に立ちはだかる。 伝説の存在「ヴァルキュリア人」の末裔で、作中最強の歩兵と目される。 その力は半ば人型戦術兵器と言っても差し支えないレベルの反則存在。 趣味は料理とのことだが、その理由が「無心になれるから」なので味については……。 原作においてはヒロインどころか、常に敵陣営で心酔・敬愛する上司(男)がいて ――と徹頭徹尾「敵キャラクター」でしかないキャラである。 外部作品にもクロスオーバー出演している。 その容姿からR-18AAも多く、お色気担当として起用される事も多い。 キャラ紹介 やる夫 Wiki Wikipedia MUGENWiki アニヲタWiki ニコ百 ピクペ 登場作品リスト タイトル 原作 役柄 頻度 リンク 備考 Fate Carpe diem~その日を摘め~ Fate 魔術協会の執行者 常 まとめ 完結 異星人が侵略してきたので自衛しないと 超時空要塞マクロス ミリア・ファーリナ役 常 まとめ 安価 あんこ完結 「おじさま」と慕ってくる可愛い姪が居候しに来た件について オリジナル ホールレイクシティの教会関係者 常 まとめ 完結 巨乳カスタム男の娘やる夫 オリジナル ドクオの父。男の娘に変身したクロコダインの姿 常 まとめ R-18 それ行け僕らの劉邦軍団 張良参上編 オリジナル 劉邦の配下、樊カイ。 常 まとめ 完結 できる夫は聖杯戦争で欲望を叶えるようです Fateシリーズ できる夫が召喚したサーヴァント“アーチャー” 常 まとめ 安価 完結 命蓮荘の今日も騒がしい住人たち オリジナル 雷獣姉妹の長女。 常 まとめ 完結 やらない夫達は絶命異次元から脱出するようです DEAD SPACEシリーズ USG「エデン」の生き残り、警備隊シフト1副隊長階級は中尉 常 まとめ R-18G 完結 やる夫でベアルファレス ベアルファレス ヒロイン、剣士レイア役。 常 スレ 完結 やる夫とおっぱいゴーレム オリジナル やる夫の母の弟子で、バッシュを操るゴーレムマスター 常 まとめ R-18 エター やる夫はGPOの捜査官になるようです メルティランサーRe-inforce 常 まとめ(*1) 更新停止中 やる夫は魔眼を手に入れるようです オリジナル やる夫の通う高校の教師 常 まとめ R-18 やる夫は愛の為に強くなる オリジナル 幼馴染 常 まとめ R-18 エター やる夫が田舎でくじら島の危機を救うそうです ルーンファクトリー フロンティア ステラ役 準 まとめ 予備 完結 やる夫がロボ子と日常を歩むそうです R-TYPE・マブラヴ・GPM 戦闘型第6世代遺伝子調整人 準 まとめ rssやる夫Wiki 完結 あんこ時々安価でクトゥルフ神話TRPG クトゥルフ神話TRPG シナリオ「黄金の獣」に登場する、ドイツ軍部隊の一員 脇 初登場回 wiki R-18G 安価あんこ 立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は…… オリジナル やる夫の姉達の1人 脇 まとめ 停止中 だるくえ DQ3 海賊の街の姉妹。51回から登場。 脇 まとめ R-18 やる夫とジャギのデビルバスターズ 女神転生シリーズ 英霊ジャンヌ・ダルク。多数いるヒロインの一人。 脇 まとめ R-18 完結 やる夫のMyBuddyYouBuddy オリジナル 謎の戦闘型バディ 脇 エター やる夫は帝都の守護者のようです 女神転生シリーズ 白井黒子の仲魔、地母神フレイア 脇 まとめ 予備 完結 やる夫は目的の為、金策に奔走するようです 女神転生シリーズ やる夫の仲魔、妖魔ヴァルキリー 脇 まとめ R-18 本当はえろい昔話・赤ずきん 赤ずきん 狼ポジション(?)。 まとめ R-18 からっとした戦国もの オリジナル 長尾景虎役 準 まとめ R-18 やる夫のアトリエ オリジナル 将軍 まとめ R-18 完結 短編 タイトル 原作 役柄 リンク 備考 勇者セルベリアと魔王やる夫 オリジナル 勇者役。R-18AAは直接使われていないがやる事はやっている まとめ 短編 極悪大王の寝室 オリジナル 没落寸前の男爵家の娘 まとめ 短編 勇者と魔王の意見の相違 オリジナル 勇者 まとめ 短編 ウチューセンカンシンク オリジナル 敵艦隊提督 まとめ 短編 女騎士「くっ 、殺せ!」 兄貴「『くっ殺した』」なら使っていいッ!」 SS速報VIP投稿作品 女騎士 まとめ 短編 女騎士セルベリア オリジナル エルフの女騎士 まとめ 短編 R-18 セルべりアがαコンプレックスで専業主婦たちのお茶会に参加する パラノイア(TRPG) 秘密結社構成員 まとめ 短編 R-18 セルベリアのクロノトリガー(偽) クロノ・トリガー クロノ役 まとめ 短編 やる夫が悪の組織に下宿するようです。 天体戦士サンレッド フロシャイム静岡支部の女幹部 まとめ 短編 やる夫は欲望のままに生きる魔法使いのようです DAWN SLAVE Take9 将軍役 まとめ 短編 R-18 やっとの事で年末の地獄を乗り切った二人が久しぶりという事で思いっきりイチャイチャして、その後寝所で燃え上がる。 オリジナル 恋人 まとめ 短編 R-18 クリスマス短編 オリジナル 恋人 まとめ 短編 ベっさんはヴァルキュリア オリジナル ヴァルキュリア まとめ R-18 短編 戦場の絆~戦乙女の槍~ オリジナル 両性具有 まとめ 短編 R-18