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ここは、任天堂の里です^^ 任天堂以外に、ラチェクラ系などのアクション、RPG系などもやります^^ メニューから、行きたい所を選んで下さい^^ 今日 - 昨日 - 合計 - キリ番は、100単位で、ゾロ目、言葉もおkです。 キリ番をGETした方はメニューのキリ番報告ページに書いて下さい。
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「しかしまあ、外山もえらく前膨らましてるじゃねーか。 このままだと部員がかわいそうだよな、部長さん」 怯えた目でキリノが背後の男を見上げる。 「お願い……もう許して。こんなところ先生に見られ、やぁ」 外山に髪の毛を引っ張られ、少女の哀願が止まる。 「ま、外山が怒るのもしょうがないよなぁ。 サヤはお前を守るためにヤられながら胸でご奉仕してくれたというのに、 部長のお前は先生先生と他人を頼ってばかり。 俺だって見ていて胸糞悪くなるぜ」 げらげらと嘲り、岩佐が力を失い床にへたっていたサヤの体を引き寄せる。 「さーて第7ラウンドと行こうかね。いや、第8ラウンドだっけな? ……ま、どうでもいいか」 「やめてよ、もうひどいこと止めてあげてよ!」 ふんと鼻を鳴らすと岩佐はキリノに見せ付けるように何も履いていない サヤの下半身をMの字に開く。 「おいおい、ひどい事なんてセリフ、こいつのひくついた穴見ても言えるのか? 早く入れてって涎たらしてる奴に、突っ込んでやらないほうがひどいだろ?」 「キリノ……見ないで……」 「お願い、止めてよ!」 「人の心配より、自分の心配したほうがよくね?」 肩を鷲掴みにしていた外山の手が、少しずつ体の表面をなぞる様に下降する。 「キリノに……手出しっひぁぁっ」 サヤの言葉はクリトリスを摘ままれる鋭い感覚でさえぎられた。 「イったばかりでこんなとこ摘まれるときついだろ? ……そうだな、少し休憩するか。賭けに負けたお前は、 友情より快感を取ったせいでダチが犯される所を、 じっくりと噛み締めるように眺めとくんだな」 「あぁ……ゴメ……ンね、キリノ…………」 目の前で外山に無理矢理立たされペニスバンドを外された親友に、 涙を流しながらサヤは詫びた。 「あたしは大丈夫だよ……大丈夫だから……サヤは泣かないで……」 「キリノ……」 涙にまみれたキリノの笑みに、岩佐は目を丸くする。 「あたしは……こんな奴らになんか屈服しないから…… だってどんな暴力でも……心までは汚せないから……」 しばらく間をおいてからくっくっくっ、と岩佐が喉を鳴らす。 「こんな時まで友人を元気付けてやろうってんだから、 たいしたもんだぜわが部長様は」 外山の腕はキリノの腰を十分にまさぐった後、そのまま彼女の前方へ伸び、 皺だらけになったシャツのボタンを外し始める。 「せっかくだから協力してやろうぜ外山。どんなに汚されても 屈服しない心とやらを、親友に見せる手伝いをな」 肌蹴たシャツの中へ、男の左手が進入する。 右手はスカートをたくし上げつつ細く引き締まった太腿を撫でまわす。 その蠢く指先が少しずつ粘膜に近づくたびに、キリノの体が恐怖に震えた。 「大丈夫……大丈夫……」 どこか遠くを見ながら耐えるキリノは、それでもサヤへと笑いかけていた。 「あたしは……大丈夫だからぁ……」 外山の指が、キリノの胸の頂点に触れた。 「ぁ……」 「お?感じたか」 「何を、馬鹿な……ぁ、ぁっ」 強がっていたキリノの声も、もう上擦るのを隠せない。 岩佐は顔を背けるサヤの顎を掴んで無理矢理キリノのほうを向けさせる。 「目ぇ反らしてんじゃねえよサヤ。かぶりつきで鑑賞しようぜ?」 そしてそんな彼女の眼前で、 ついに外山の指がキリノの下着越しに割れ目へ触れた。 「ふはあぁぁぁ」 「おーおー、下着の上からってのにいい声で鳴くじゃねーか。 淫乱の友達もやっぱり淫乱ってか?淫乱どうし引き合うのかねえ」 「そんな……ところ……触られたら……誰だって…… こえ……でぁ、あ、ああああぁぁっ」 「おいおい、屈服しない心はどうした? ヤり始めてから5分とたってないっツーの。 こりゃすっかり変態教師に仕込まれてるんじゃねーの? あーあ、サヤみたいに調教する楽しみがねーな、こりゃ」 「うるさい……コジ……せん……わるく、ひぃ、や、やああぁぁっ」 「おーおー、コジローの名前出すと外山さんが怖くなるねー。 もしかしてジェラシーって奴か?」 「おい岩佐。サヤつれてこっちへ来い」 「おっ、おう。なんだよ」 キリノの両腰をがっちりと掴んだまま壁際に移動する外山に、 サヤを引きずって付き従う岩佐。 「サヤの顔をこいつの股の下まで持って来い」 「……へ……へへ、お前も結構えぐいこと考えるじゃねーか」 外山がふらつくキリノの両足を開かせて壁に両手をつかせると、 岩佐は髪を掴んだサヤの頭をその下へ潜り込ませて上を向かせる。 「やだ……何するつもりよ!」 「親友が犯される様を特等席で眺めな。じゃ、外山ヤっちまえ」 「え……あ、やっ下着ずらしちゃいやぁっ」 尻たぶの割れ目に猛々しい物体の存在を感じ、 キリノは悲鳴を上げて腰をくねらせ逃れようとするが、 「痛いっ」 「あ、サヤ、ごめ!」 足元で転がされているサヤの顔を踏む危険性があるため激しく動くことができない。 そんな抵抗できないキリノを、外山の肉棒が無残に蹂躙する。 「あ、や、はいっって……」 「おーおー。友達の中に出入りする所を見上げるのはどうよサヤ」 「………………」 「だんまりかい。おお、すげーじゃん。外山が腰振ると上から ぽたぽたおつゆが落ちてくるぜ」 「や……そん…………なのっ……垂れて…………ないっ…… あっ……やだっ…………や………え?……いわっ……くん……なにを……」 携帯のカメラを向けながら、岩佐はニヤーと笑う。 「うん?いや、せっかくだからよお、 てめえのイき顔大好きな先生にも見せてやろうかと」 「いや……、駄目……っ、やめて…………やめてよ……やめておねがいいいぃぃっ」 「お、いいねえその悔しそうな顔。あーあー太腿なんざびしょ濡れじゃねーか。 これじゃコジロー悲しむぜぇ。俺じゃなくても男なら誰でもいいのかってな。 いや、むしろ教え子が変態に成長して喜ぶかもな。早速メールで送ってやろうか?」 「止めて止めて止めてえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇっ」 「ははは、どうした。屈服しないとか言ってたのはどうした?」 「う……あ、……やあああぁぁぁっ、……そんなに、うごかな……いでっ」 頬は高潮し、太腿から膝までてらてらと光らせたキリノに、 剣道部部長としての威厳など存在しなかった。 「外山。そろそろ止めを刺してやれ」 「うぁっ……やめ……やめてっ」 岩佐の声に呼応するように外山の腰のスピードが上がる。 「やだ……やぁ……やぁっ……やっ、やだっ、あっ、あああぁぁっ!」 キリノの体がびくびくと痙攣し、その下肢からびゅるっ、びゅるっと体液が迸り、 サヤの顔に降りかかる。 その体液を顔に塗りこませながら岩佐が聞いた。 「……どうだサヤ?友達のジュースの味は?」 二人の少女はもはや声を発する力さえなくし、魂を失ったかのように呆然としていた。 「あ、うああぁ、やめてよ、もうやめてよぉ」 「お、外山はまだイってなかったみたいだな。 キリノも部長なら部員に最後までやらせてやれよ」 「やだ、あたし、イ、イったばかりなのに」 「おら、サヤもいつまで呆けてやがる。 てめえがどかないと外山が思いっきり腰触れないだろうが」 岩佐がサヤをキリノと外山の股の下から引きずり出すと、 外山はさっきまでの腰使いが児戯だったかのような激しさで 館内に肉と肉がぶつかり合う音を響かせながら膣壁を抉り回す。 「ひ、や、イく、またイくっ、いやああぁぁぁっっ」 キリノの叫びが終わるのと、外山が彼女の中へ精を放つのはほぼ同時だった。 放心しながら床に座り、股間から精液をだらーと垂らす親友の姿に、 思わずサヤは声を詰まらせる。 「ひどいよ……外山君……これじゃキリノ…………妊娠しちゃうよ……」 と、いきなりサヤの髪の毛を掴む岩佐が彼女の頭をキリノのまたぐらへ突きつける。 「そんなにかわいそうだと思うならよぉ、吸い出してやれよ。 できるよなぁ、友達なんだから」 岩佐の言葉にサヤは愕然とする。 「あたしが……吸い出す……外山君の…………精液を?」 「そうさ。お前の大事な友達が妊娠しかけてるんだぜ。 ならお前が吸い出してやるべきだろ? お前のせいでキリノはこんな目に遭ったんだぜ」 「……そうだ……あたしが……キリノを…………」 ふらふらと吸い寄せられるようにサヤは親友の下半身へ顔を寄せる。 「サヤ……?」 「キリノ……ごめんね……あたしが全部……吸い出してあげるから……」 「駄目、汚いからっ……!」 「大丈夫だよ……あたし慣れてるから……何度も何度も飲まされたからさ…… もう、ジュースを飲むみたいに飲めるんだよ……」 「サヤ…………ぁ」 サヤの顔が太腿の間に沈み、じゅぶじゅぶと なにか粘り気のある液体を吸い上げる音が響き渡る。 「おうおう、さすがザーメン大好きなエロ女だな。 キリノの愛液混じってても啜る啜る。外山、キリノにも舐めさせてやれよ」 外山がキリノのポニーテールを掴むと、その頭をサヤの下半身へと無理矢理引っ張る。 「やめてよ!……キリノにそんなことさせないでよ……」 しかし、サヤの非難を制したのは他でもないキリノだった。 「いいんだよサヤ……これは……あたしの罰だから。 ずっとサヤが大変な目に遭ってっるのに気づけなかったあたしの罰だから」 「やっ……キリノ……そんなとこ、噛んじゃ駄目……」 「サヤのここ……真っ赤に腫れあがってかわいそう…… 何度ひどい事されたの……?大丈夫だよ…… あたしが舐めてひりひりするの治してあげるから……」 二人の少女が69の体形でお互いの股間を啜り合う姿に、 1度精を放った少年達のある一点に再度血液が集まり始める。 「おい……外山、まだまだヤるだろ?」 「ああ」 薄暗い笑みを浮かべながら外山は頷いた。 「じゃ、せっかくいい具合にレズってるとこ悪ーけどよぉ、 も一回こいつ着けてくれない?」 岩佐の手に握られていたのは、 先ほどまでキリノが身に着けていたペニスバンドだった。 またもや力づくでキリノを立ち上がらせ、 ふらついているその腰に禍々しいという形容詞がぴったりな 黒光りする物体を取り付ける。 岩佐も抵抗する気力のないサヤを立ち上がらせると、 向かい合った少女二人は少年達に強制されることもなく そのままお互いが倒れこむようにして抱き合い、唇を重ねた。 しかしサヤの背後から、岩佐が繋がりあう二人を引き離す。 「おーおーやけるねえ。じゃあキリノ、 お前の股につけた黒光りする竹刀を大好きな親友にぶちこんでやってくれよ」 岩佐はくるりとサヤの体を回転させると、 彼女の尻たぶを左右に割ってみせる。 「ほら、手伝ってやれよ、外山」 外山がキリノのディルドと腰に手を回し、その凶器をサヤの体にあてがう。 「え……いやっ、なにそれ?そこ違う違うそこじゃないっ」 「何のことだか分からないな」 「全くだぜ」 「……?なに、どうしたのサヤ?」 「なーに大丈夫だ。今まで散々慣らしてきたからなぁ」 「いや、ぃ……指以外お尻なんてむりだって、……ぁっ……はいっちゃ……」 後ろから肛門を親友に貫かれ、サヤが舌を突き出してぶるりと震える。 「やだ、サヤが嫌がってる!」 「なーに、すぐに涎を垂らして感じるようになるぜっ、と。 ほら、サヤはもっと腰浮かせろ」 「やだっ、2ほんとかっ……入らあぁぁっ」 「入ったじゃねえかこのド変態が」 「やだやだやだやだぁっ、キリノッ、動いちゃ駄目えぇぇ」 「ごめっ……でもあたしも……外山君に…… 入れられて……動きたく…………ないのに……ああぁぁ」 身悶えしながら繋がりあう二人の少女を、さらに両側から男達が挟み込む。 外山は背後からキリノを、岩佐は前からサヤを犯す。 「どうだ、後ろも前も気持ちいいだろう?」 「ああぁぁ……いいよぉ……お尻……いいよぉ…………」 「やぁ……サヤ、動いたら……クリ…………擦れて 中の……外山君のと……挟まれて……潰れちゃうよ…………」 「へへ、何がやだだ、中ヒクヒクさせやがってよぉ」 「やだっ、やだっ、キリノ、キリノ!」 「サヤッ、ごめん、腰が動いて、とまらな、いぁああぁっ」 「いいよ、キリノ、突いて、キリノがしたいように突いてえええぇぇぇぇっ」 「おら、女同士で盛り上がってんじゃねーよ」 「ああぁぁっ、イくのっ?イくのっ!友達に突かれてイくぅっ」 「あたしも、サヤ、サヤっ、挟まれてイっちゃうよぉぉっ」 「「いやあああああああぁぁぁぁぁぁぁっ」」 二人の少女の嬌声と痙攣が重なった時、武道館の扉が開いた。 「お前ら何やってんだっ!!」 「おい、二人とも。自分らが何やったのか分かってるのか?」 床の上で正座させられた二人の前で、腕を組んだコジローがカンカンに怒っていた。 二人がさして顔色も変えずに頷くのを見ると、コジローはさらに声を荒げる。 「だからへらへら笑ってんじゃねーよ。お前らちゃんと反省してんのか!」 「いやー、まあ一応反省するなら4人そろってからじゃないと」 「あ、噂をすれば。岩佐君、シャワー終わった?」 「ああ、外山もじき出てくるぞ。しかしうるさい怒鳴り声だな。 シャワー室の中まで聞こえたぞ」 「反省しろってさ」 「んじゃ外山君は置いといてとりあえず演出の岩佐君からどうぞ」 「最初お前ら私とか言った時点で少し萎えた。緊張しすぎだ」 「いやー、サヤに釣られてつい」 「あたしのせいにしないでよ!」 「ま、ちゃんと俺が途中で気づいて指摘してやったけどな」 胸を張って威張る岩佐に、キリノとサヤは仕方なく褒めているのが見え見えな口調で同意する。 「「はいはい、えらいえらい」」 「しかし、途中のキリノのアドリブ体当たりはやりすぎじゃないか?」 「え?なんかやったっけ?」 「扉に肩から体当たりしただろーが」 「ああ、すごい音したよね。痣とかになってない?」 頭をタオルで拭きながら出てきた外山を見ながらひそひそと話す。 「大丈夫だよ。あれ位しないと外山君乗ってくれそうになかったんだもん。 ……結局あのタックル効果なかったけど。ぶつかり損だよね」 「でも、あの後の俺が指示したアドリブは効果あったろ」 「あ、確かにあれは岩佐君の言ったとおり効果あったね。 コジロー先生の名前出したらようやく外山君」 眉をひくひく動かしながら様子を伺っていたコジローが割ってはいる。 「ちょっとお前らいいか。……何の反省してるんだ?」 「いや、先生が反省しろって言うから、レイプごっこの反省会を」 「そーいーう反省しろって言ってんじゃねー!ていうかレイプごっこなんか学校でするな!」 「なんかその言い方だと学校じゃなきゃしていいみたいなんですけど」 「学校じゃなきゃOK。というか最低武道館でやるなよ、見つかったら俺の責任じゃねーか」 「心配なのは自分のことだけですかい」 やれやれと呆れ顔のキリノに、コジローが突っ込む。 「何だその顔は。大体部長のくせにこんなことすんなよキリノ」 キリノは得意気な顔で人差し指を左右に振る。 「ふふ、分かってないですね……。部長だからこそのレイプごっこですよ」 「ふつーにしろ普通に!てかなんで『部長だからこそ』なんだよ!」 「いいですか先生、高校の部長っていうのは大抵Mって相場が決まってるんですよ」 「……とりあえずお前は全国の高校の部長に詫びろ謝れ土下座しろ。 なんだその滅茶苦茶な説は」 「いいですか?高校の部長なんて心身ともに多大な負担がかかるくせに、 見返りなんてちょっと内申が良くなる程度。 いい大学に入りたいなら勉強してた方がよっぽど手っ取り早いってもんです」 「そりゃ勉強のできるお前の極論だろう」 無視してキリノは続ける。 「そのくせに指導者にやる気がなかったり幽霊部員がいたり 暴力振るう部員がいたりするともう全然リスクとリターンが釣り合わないんですよ」 「サヤや岩佐と外山には耳が痛い話だな」 サヤは唇を尖らせる。 「コジロー先生、他人事みたいに言わない!」 「だからこそ、部長なんてやる人間は大抵Mって決まってるんです」 「百歩譲ってそうだとしても、家とかでひっそりとヤれよ!」 キリノはちょろっと外山を盗み見た。 「イヤーあたしもそう思ってたんですけどねー。 家じゃしてくれないんですよ。 ていうより外山君全然してくれないんですよS的なこと」 コジローは目を丸くした。 「へぇ、意外だな」 「というか色々ひどい事してくれるだろうという M的な計算があって外山君とつきあい始めたんですけど、 これが拍子抜けというか……むしろ後戯とか、優しい位なんですよね。 ベッドの中で髪とか撫でながら背中に手を回して抱いてくれて、安心するんですけど」 それを聞いたサヤと岩佐は眉を寄せる。 「なんか話聞いてると外山君いつもとキャラ違う……」 「正直きもいな」 「お前ら……後で覚えとけよ……」 「のろけじゃねーか」 阿保らしくなったのか、口をあんぐりと開けてコジローが声を出す。 しかしここでキリノは首を振る。 「普通の子からすりゃいい彼氏かもしれませんよ。普通の子からすれば。 でもあたし極度のMなんですよ?こう、求める物が違うというか。 した後とかも、外山君はまるでメス豚を見るような目であたしを見ながら タバコでもふかしてさっさと一人で家に帰っちゃう、 みたいな扱いをしてくれると信じていたのに、がっかりです」 「……いや、それはお前、キリノの方が異常だろ」 他2名もうんうんと頷く。 「そーだよね、キリノがおかしい」 「外山もかわいそうだな……」 「何で同情されなきゃならねーんだよ」 いたたまれなくなったのか外山が表情を歪めた。 しかしキリノがふふふと笑いながら追い討ちをかける。 「あ、でも今日のプレイであたしこつを掴んだからね」 「なんだよこつって」 コジローが聞き返すとキリノはにまーっと笑う。 「せんせーの名前。外山君がこれからちゃんとSなことしてくれなかったら、 またやってる最中に『こじろーせんせー』って言うからね。 言われたくなかったらちゃんとぶったりなじったりひどいことするように」 味を占めたMからの脅迫にコジローはますます外山を哀れむ。 恋人との情事の最中に他の男の名を呼ばれるなど、たまったもんじゃないだろう。 まあ名前を使われるコジローもたまったもんじゃないが。 「……お前らの関係、どっちがSか分かんないぞ。 つーかプレイのために俺の名前ダシにするのはやめれ」 「ま、そーいうわけで、普段優しい外山君に目覚めてもらうため、 サヤと岩佐君に協力して擬似レイプの場を作ってもらったんです。あたしが原案で」 「まあ俺が演出かな。で、外山が主演か?外山は台本見てねーけど」 「あたしはもちろん脚本。いやー、久しぶりにいいのが書けたっすよ」 元気よく手を上げるサヤに思わずコジローはため息を漏らす。 「何目を輝かせてるんだサヤ。『いいのが書けたっすよ』じゃねーだろ。 大体お前はおかしいよ。ミヤミヤの禁煙は注意しといてなんで乱交はゴーサインなんだよ」 「失敬な!乱交なんかしてませんよ。ちゃんとあたしと岩佐君、 キリノと外山君のカップルで別れてヤってましたもん」 「それは胸を張って言うことか?」 「未成年の喫煙は体に悪いけど、恋人同士でするのは普通でしょ?それとも何ですか、 先生は高校生のころそういうことをしたことがない『健全』な学生だったんですか?」 頭をぽりぽりと掻いてコジローは目を反らす。 「……学校ではやってねーよ」 「学生のころは、ですよね先生?」 ふふーんと意味ありげにキリノが笑う。 「……何のことだ?」 「これ、なーんだ」 差し出された携帯の液晶には、コジローに抱きつく小柄な少女の後姿が映し出されていた。 目を丸くする岩佐と青くなったコジローを見比べながらキリノはもう一度ふふーんと笑う。 「おいおい、これなんだよ?」 「コジローせんせーと、タマちゃんの密会、ってところかな」 「馬鹿お前これはバイトしてた時期に疲れてたタマが俺に偶然倒れかかってきた時 あいつが床にぶつかるといけないから俺が人道的というかあたりまえに支えた瞬間の 画像であって俺にやましい気持ちはもう1ミクロンもなくてというかなんか俺 いつもより口数多いというか何でお前がこの画像を撮ったんだっていうか 先生と生徒がありえないし別にこれこの後なにもなかったけど」 「それは知ってますよー。でもこれを見た良識ある大人…… 例えば理事長とかは、どう思うでしょうねー」 コジローはがっくりと肩を下ろした。 「……分かったよ。帰れ」 岩佐はにやりと笑う。 「おいおい、どうしたんだよコジロー?お説教は終わりか?」 「先生をつけろ先生を!いっとくけど、見逃すのは今回だけだからな!」 岩佐は首を振って一同を見渡す。 「はいはい。じゃ、腹でも減ったしファミレスでも寄って帰るか」 「……そうだね、あたしもおなか減ったし」 岩佐について行こうとするサヤの手をキリノが掴む。 「サヤ、いいの?」 「え?」 「あたしの悩みは解決したよ。でもまだ、サヤの悩みは解決してないよ?」 「……それは」 「今日一緒にしてて分かった。ちゃんと言葉にしないと岩佐君は気づかないって」 「え、なんだよ。俺が何かしたのか?」 「はい、こっからはサヤの口から」 サヤはもじもじしながら、言いづらそうにしていたが、 4人の視線が自分に集まるのを感じてついに口を開く。 「今まで岩佐君としててさ、イくとか気持ちいいとか言ってたけど、あれ全部嘘」 「……は?」 「今までしててさ、一度もイったことなかったんだ、あたし」 一瞬岩佐の足元がふらつく。 「……演技だったのかよ」 「……いや、その、完全に気持ちよくなかったわけではないけど」 「下手糞ってことか?」 コジローの一言が完全に止めだった。 「へ……へ……へた……へたく……」 「ちょっとコジロー先生!ほんとのこと言っちゃかわいそうだよ!」 「……でもお前今日具合滅茶苦茶良さそうだったじゃねーか! 潮も噴いてたあれが、あれも演技かよっ!」 「あれはほんとに気持ちよかったよ……」 「ほら、そーじゃねーか!気持ちいいことは気持ちよかったんだろ!? 俺もうまい時はうまくやってんだろ!そうだろ?そうだって言えよ!!」 必死な岩佐に対して、サヤはすまなそうに目を反らす。 「うん……良かったし、イった……あれ、イったんだよね……? 初めてだからよくわかんなかったけど。でも今日のはあれ、全部キリノがしてくれたから、だよ」 武道館の中を、重苦しい沈黙が支配した。 「ごめん、エッチの時必死な岩佐君見てたらほんとの事いままで言えなくて」 「ま、あれだ。高校生だししょうがない。数こなせば何とかなるから落ち込むなよ、な?」 「そのうちうまくなるよ岩佐君!」 「まあ……頑張れ」 外山にすら慰められた岩佐は、泣きながら絶叫した。 「お前ら……覚えてろよーーーーー!」 それから数時間後、とある書店の成人書籍コーナーで『よい子のSM入門』や『サルでもできる四十八手』 などと書かれた書物を眉間に皺を寄せたり半泣きになりながら物色する二人の男子高校生が補導される。 こうして外山と岩佐の悪夢と絶望の日は終わりを告げた。 完
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開幕 美作姫新裂溝 淡路友ヶ島水道 備前赤穂 備中高梁川 備後帝釈峡 隠岐西ノ島 出雲神殿前 閉幕 [部分編集] 開幕 ロレンソは蒼き空の下に 金の熱砂が果てなく広がる地へと 足を踏み入れた… キリ: この地がこのように成り果てたのは、 『星落とし』より龍脈が乱れたためと、 聞き及んでいます。 ロレンソ: これも全て 星落としの影響だというのか… …もし両親が生きていたら 深く悲しむだろうな。 キリ: え? ロレンソ: そういやまだキリさんには 話してなかったな? ロレンソ: …僕の父さんと母さんは 二年前の海難事故で 命を落とした。 この和国へ向かう途中だった。 キリ: ………… ロレンソ: これは生き残った人から 聞いた話なんだけど… ロレンソ: 両親は沈み行く船の中、 一人でも多くの人を 助けようとしたそうだ。 ロレンソ: そしてとうとう 逃げ遅れてしまったらしい… キリ: …お悔やみ申し上げます。 ロレンソ: ありがとう、キリさん。 …でもいいんだ。 父さんと母さんは、 自らの信念に従って 行動したんだと思う。 ロレンソ: そうだとしたら 後悔はしていないはずだ。 だから僕は、 悔やむんじゃなくて、 そんな両親を誇りに思っている。 ロレンソ: …それが二人に対する 最大の弔いだと信じているから。 キリ: ロレンソ殿… ロレンソ: キリさん、出雲へ急ごう。 この国を守るためにも、 僕は…早く真実を知りたい。 叢雲の 影を栞に 踏み出でぬ 風捲る 砂子の路に 第三幕「風の砂子路」 美作姫新裂溝 タクワン: 待ちやがれ、 そこの異人! @タクワン、現れる ロレンソ: 貴様は、あの時の賊か… タクワン: へへ、相変わらず お気楽に旅してんのか? 都にゃ腹を空かしてる人間が いっぺえいるってのによぅ。 羨ましい限りだぜ。 ロレンソ: くっ… タクワン: …てめぇの幻灯器をよこしやがれ。 このタクワン様が てめぇの代わりに金に換えて 腹空かせたヤツらに配ってやらぁ。 キリ: …タクワンとやら。 あなたこそ、多くの幻灯器を 持っているではないですか。 それを売り払えば 多く人間を救えるのでは? タクワン: うっ…う、うっせぇ! ええい! 細かいこという奴ぁ 大きれぇなんだ! タクワン: てめぇらなんぞ 来迎仏で捻り潰してやるわ! タクワン: くそったれが! せいぜいその調子で 甘ったれた旅を続けやがれ! キリ: お疲れ様です、ロレンソ殿。 ロレンソ: ………… キリ: …どうしました? ロレンソ: いや…あの男、確かに悪党だが、 それだけでもないような… まあ、いい… 僕には僕のやれることがあるはずだ。 淡路友ヶ島水道 ロレンソとキリは 磯部で釣りをしている少女、 シュレンを見掛けた。 シュレン: あ… ロレンソさんとキリさん!? キリ: 魚は釣れますか? シュレン: いえ、全然です。 ふう…最近どこの海からも すっかりお魚がいなくなっちゃって… ロレンソ: 魚が…星落としの影響は 海にまで広がってるというのか。 シュレン: そうだ、ロレンソさん! 約束覚えてます? ロレンソ: ああ、幻魔勝負する約束かい? シュレン: はい! えへん、わたしも あれから腕を上げましたよ。 シュレン: ここで会えたのも何かの縁です。 是非勝負しましょう! ロレンソ: ははっ、分かったよ。 受けて立とうじゃないか。 シュレン: ありがとうございます。 シュレン: はう~、負けちゃいました。 ロレンソ: 大丈夫かい、シュレンさん? シュレン: だ、大丈夫れすぅ… ロレンソさんも強くなりましたねぇ。 シュレン: う~……えいっ! よし、気合入れちゃいました。 …さてと、そろそろわたし 出雲神殿に向かわなきゃ。 ロレンソ: 出雲へ…? シュレン: うん、出雲神殿長のドウジ様に 聞きたいことがあるんです。 そういう事で失礼させてもらいます。 さよなら~。 @シュレン、去る キリ: 出雲神殿は強固な結界に 守られており、関係者以外は 中に入れないと聞いています。 キリ: 我々はともかく、 あの娘が入れるのでしょうか? 備前赤穂 メリー・ルー: ハーイ、そこのトラベラーズ! 出雲シュラインどっちか ご存じあーりまセンか? ロレンソ: …お前はメリー・ルー!? メリー・ルー: ヌヌゥ! キサマはロレンソ!? ロレンソ: やはり西国まで来ていたのかっ! 今度は何を企んでいる!? メリー・ルー: シャーラップ! 尾張ではよくも 邪魔してくれマシタね。 おかげでミスター・ガモン援助して 和国をゲットする計画台ナシでーす。 ロレンソ: やはり、そういうことだったか… この和国を… 組織の好きにはさせないぞ! メリー・ルー: チッチッ、同国人であろうと メリーの任務の邪魔するヤツは マッサツするのみデース! カモーン、センセイ! @ロクロウ、現れる ロクロウ: ………… キリ: あの者は… ロレンソ殿を狙っていた忍び。 そうか、彼女に 頼まれていたのですね。 メリー・ルー: フフフ、メリーが ビッグマネーはたいて雇った ニンジャマンでーす! メリー・ルー: ではセンセイ! 張り切ってこのボーイを シバいてやってオクレヤス! ロクロウ: ………… メリー・ルー: どうシナスッタ? ハリアップ! 早くアイツを ボコボコにするデース! ロクロウ: …悪いが今の刻をもって おぬしとの約定にある期間が過ぎた。 ロクロウ: これ以上、それがしに 任務を課するのであれば 追って日銭を払ってもらうが…よいか? メリー・ルー: オーウ、そういう事デスカ! ちょっとウェイト… メリー・ルー: ……………… …………………… ………………………… メリー・ルー: …オーウ! イッツ ミステリー! マイお財布の中身 エンプティーじゃアリマセンカ!? ロクロウ: …さらばだ。 @ロクロウ、消える メリー・ルー: ぷ、プリーズウェイト! ウェーイトっ! ロレンソ: ……………… …で、どうするんだ? メリー・ルー: だ、黙れヤ! このスットコドッコイっ! メリー・ルー: デメェなんざ、このメリーのハンドで ブラッドレイン降らせてやるデース。 ゴートゥーヘブン! 極楽往生するデース! メリー・ルー: ググゥ…メ、メリーはコレから 出雲シュラインへ向かわんと イカンでゴワス! ロレンソ: !? お前が出雲神殿に 何の用があるというんだ!? メリー・ルー: 尾張でのミッション失敗して このままじゃ教会に帰れまセーン。 出雲でレアアイテムをゲットして、 今度こそ『星落とし』の力を モノにシマース! ロレンソ: まだ、そんなことを言っているのか? 自分たちの利益のために… 一体どこまで身勝手なんだ!? メリー・ルー: オウ、メリーの活動は 和国をディフェンスする コトにもなりマース。 ロレンソ: 何だと…? メリー・ルー: 星落としのせいで幕府は もう和国を守る力、ナッシングね。 だから、メリーが星落としの力で 新しい支配者バックアップして 新しい和国を作りまーすデース。 メリー・ルー: そうなれば、和国も安泰。 組織や祖国も潤い、 みんなハッピーハッピーね。 ロレンソ: ふ、ふざけるな! 結局は自分たちの 利益のためじゃないか! メリー・ルー: ヘイ、ヤングボーイ、 メリーの話、聞きなさーい。 今、たくさんの外国が和国を ゲットするチャンス狙ってマス。 使節団の者なら知ってるでショウ? メリー・ルー: ダラダラしてたら、 星落としを防いでも どこかに占領されてしまうデスよ? ロレンソ: そ、それは… メリー・ルー: フフン、メリーのほうが よっぽどか和国のタメになりマース。 ロレンソ、メリーに協力しなさーい。 そのほうがユーの目的も果たせるでショウ。 ロレンソ: ………… メリー・ルー: …スグにアンサーは出せマセンカ? ならばしばらく猶予を ギブしてアゲマース。 優しいメリーにベリー感謝ナサーイ! メリー・ルー: ではサヨナラー、グッバイ、 オールヴォワ、アディオス、 ダスヴィダーニャデース! @メリー、去る キリ: …出雲に向かうと言いながら 東に走り去ってしまいましたが。 ロレンソ: ………… 備中高梁川 ヒミカ: ロレンソ殿、キリさん! ロレンソ: …あなたは大和神殿のヒミカさん。 まさかこんな砂の大地で 再び出会うなんて… ヒミカ: はい、出雲へ向かわれたと ミロク様よりお聞きしていましたが… まさに神々のお導き。 …ロレンソ殿、 今一度お手合わせ願えませんか? ロレンソ: 別に構わないが… まだ僕を試す必要が? ヒミカ: いえ、そうではありません。 これはわたくし自身のため… わたくしも幻魔を使う者として、 修行しなければならなくなったのです。 ロレンソ: 何だがワケ有りのようだね… よし、分かった。 ならば早速始めとしよう! ヒミカ: ……助かります。 では、勝負! ヒミカ: さすがは神託に示されしお方… 見事なまでの技の切れでした。 ロレンソ: そうだろうか… 思えば、この旅で色々な人と 出会い、幻魔勝負を重ねてきた… そのおかげだろうか。 キリ: ヒミカ殿…… 修行が必要、と申しておられましたが、 一体どのようなご事情で? ヒミカ: …ミロク様に所縁の深い、あるお方を、 お探ししているのです。 ミロク様は、近頃何か 思い詰めていらっしゃるご様子… ヒミカ: そのお方の身の上に 何事かあたのではと、 無性に胸が騒ぎまして… ロレンソ: そうか、ミロク様が… その人に会えることを祈ってるよ。 ヒミカ: はい…ありがとうございます。 それではロレンソ殿、キリさん、 これで失礼いたします。 備後帝釈峡 砂漠に倒れた古い鳥居の下で ロレンソは渡来僧セツハと出会った。 再び幻魔勝負をする事となり 準備を始めたロレンソの幻灯器を見て セツハは満足げに頷いた… セツハ: どうやら、かなりの幻灯器を お集めになったようですね? さすがはネイティアルマスターです。 ロレンソ: セツハさんのほうは、どうなんだい? セツハ: フフフ、よくぞ聞いてくれました。 まずはこの『赤銅の茶釜』… 表面の鈍い輝きも良いですが、 ヨロズミタマの曲面で構成された 形状もまた麗しい… ロレンソ: …そ、そうだな。 (し、しまった…) セツハ: それにこの躍動感あふれる 金塗りの美しい『火車般若』… アスラオモテの 身を挺した天晴れな攻撃を 想起させるではありませんか! ロレンソ: ………… (き、聞くんじゃなかった。) セツハ: あとこれなどは… チュウチュウ: チュウ! セツハ: ! そ、そうですね… 私とした事が面目ありません… チュウチュウに注意されるまで すっかり我を忘れてしまいました… セツハ: では、幻魔勝負と参りましょう。 ロレンソ: ふぅ… セツハ: 拙僧の負けですね。 これも御仏の意志か… ロレンソ: …セツハさん。 星落としの調査はどうだい? ロレンソ: 僕は…恥ずかしいことだが、 西国がここまで酷い有様とは 全く知らなかった… セツハ: 確かに酷いとは思いますが… 大陸の古文書に記されていた 星落としによる被害は、 この程度ではありませんでした。 セツハ: むしろ、このくらいで済んで、 幸運かもしれません。 ロレンソ: …どういうことだ? 和国の星落としは 規模が小さいってことなのか? セツハ: ええ…もっとも、大勢の人間が 苦しんでいるのは悲しむべき事です。 御仏の慈悲を… チュウチュウ: チュウ… 隠岐西ノ島 サンジ: はぁ、はぁ、はぁ… ホントしつこい奴だぜ… サンジ: …ン! あそこにいるのは… ロレンソ: あなたは… @ロレンソ、現れる キリ: サンジ… こんな場所で何をしている? サンジ: へへ、ちょいとお先に 出雲神殿にお邪魔させて 頂こうと思ったンですよ。 しかしちょいと ドジってしまいましてねぇ… サンジ: おっと、いけねェ! あっしはここらでそろそろ 失礼させて頂きやすよ。 じゃ、近いうちにまた… キリ: 待て、サンジ… @サンジ、去る イサミ: そこの二人、待ち! おまんらは あのノッポの仲間じゃな!? @イサミ、現れる イサミ: ウチは出雲神殿の 警邏隊長を任されちょる イサミっちゅうもんじゃあ! おまんらのような不届き者を 誅するもウチの仕事のうちぜよ! ロレンソ: ま、待ってくれ! 僕たちは出雲の巫女に… イサミ: ふん、言い訳ならあの世で ゆっくり閻魔様にし! はああぁッ、ちぇすとーーッ!! イサミ: くぅぅぅぅ、 ウチが悪党に負けるたぁ… 天はウチを見捨てたか… キリ: …まだ勘違いを しているようですね。 キリ: こちらはロレンソ殿。 異国の学者にして 出雲の神託に選ばれた方です。 ロレンソ: 大和神殿長のミロク様の命で 神託の巫女に会いに来たんだが… イサミ: 何ぃ! おまんがハヅキの言っちょった 神託に選ばれた幻魔使いか!? イサミ: そーかそーか! そりゃスマンかったのぅ! はっはっは! ロレンソ: ははっ、き、気にしないでくれ。 イサミ: そういう事なら 共に出雲へ戻るとするかのぅ。 ドウジ様とハヅキが おまんの事を首を長ぅして 待っておるぞ…ん? ロレンソ: どうしたんだ? イサミ: …何じゃあれは? 出雲の方角から 煙が上っておるようじゃが… キリ: あれは建物が 燃えている煙の色ですね。 微かですが爆音も聞こえます。 イサミ: な、なんじゃとおおお!? ロレンソ: …胸騒ぎがするな。 イサミ: ぬぬぬぬぬぅ… ウチの留守を狙うて襲撃とは なんと卑怯千万な輩じゃあッ! 即刻手討ちにしてくれるぜよッ! ロレンソ: キリさん! 僕らもイサミさんの後を追うぞ! キリ: ………… 出雲神殿前 甲高い声: きえぇぇぇぇっ! 甲高い声: ひょええええっ! 甲高い声: ぬひぃぃぃぃっ! 甲高い声: はぁ…はぁ…はぁ… こ、この麻呂がここまでして ビクともせんとは 何と固い結界なのじゃあ! …口惜しいがやはり あの手しか無いのでおじゃるか… @ロレンソ、現れる ロレンソ: これは…ひどいな… おい、何故こんなことを!? 不気味な男: ぬぅ、貴様は… きょほほほほっ、そうか! 貴様が神託に選ばれた異邦人か。 不気味な男: はるばる出雲まで よーく来たでおじゃる。 その足元で転がってる女に代わって この麻呂が歓迎してやるぞえ。 ロレンソ: あっ、イサミさん! しっかりしろ、大丈夫か!? イサミ: に、逃げるんじゃ、ロレンソ。 こ、この男は強い… 今のおまんでは勝てん… 不気味な男: ほほほ、虫けらの申す事とはいえ 誉められるのは悪い気はせぬもの。 シャダイ: 麻呂の名はシャダイ。 偉大にして崇高、美麗にして聡明、 万物を超越した至上の存在たる 黒巫女ムウ様に仕えし者なりっ! ロレンソ: !! …黒巫女ムウだと!? シャダイ: こりゃ異邦人! ウジ虫風情が、ムウ様のご尊名を 軽々しく呼び捨てにするでないわ! その名で呼んでいいのは 腹心の臣下である麻呂だけで… ロレンソ: 黙れッ! 貴様がムウの仲間… 星を落とし、和国を無残な姿に 変えた者たちの一人…… ならば、容赦はしないぞ! シャダイ: い、一度ならず二度も ムウ様のお名前を… 何という横暴、何という傲慢! もっとわきまえぬかっ! ロレンソ: 礼儀を知らない輩に 礼儀をもって応じる気はないッ! 馬の耳に念仏も同然だろう。 シャダイ: ぬぐぐぐっ…貴様のような猿には 死を持って、その失言の罪を あがなってもらうでおじゃる! きょはははぁぁぁぁ~っ! シャダイ: ぎゃはあっ! こ、この豚がぁぁぁ… いい気になりおってぇぇぇっ! キリ: ………… シャダイ: …ちぃ、仕方ないでおじゃる! 今度出会うた時は 原形を留めぬほど無残に 殺してくれるぞえ! ロレンソ: 待て! 貴様にはまだ聞くことが… シャダイ: ひょほほほ! 楽しみにしておれよッ! @シャダイ、消える ロレンソ: くっ… ハヅキ: あなたがロレンソさんですね~? @ハヅキ、現れる ハヅキ: それと、幕府のお庭職人の キリさんでしたっけ~? キリ: …御庭番衆のキリと申します。 ロレンソ: その格好… もしかして君が出雲の巫女かい? ハヅキ: はい~、わたしが神託を受けた 巫女でハヅキって言いまーす。 ども初めまして~。 ハヅキ: でも、詳しい話は後にしましょう。 まずは怪我したイサミさんを 運び入れなくちゃいけませんから~。 キリ: 敵が姿を見せた以上、 もはや一刻の猶予もありません。 ハヅキ殿は、ロレンソ殿を ドウジ様の所に案内してください。 キリ: イサミ殿のことはお任せを。 一通りの手当てはしておきましょう。 ハヅキ: それは助かります~。 それではロレンソさん、 どうぞこちらへ~。 ~~~~~~~~~~~~~~ ドウジ: はるばるよう来たの、ロレンソ殿。 マイネィム イズ ドウジ。 この出雲神殿の長じゃ。 ちなみにエイジは今年で六十五。 趣味はフィッシングじゃ。 ロレンソ: …は、はぁ。 ハヅキ: すいません~、ロレンソさん。 ドウジ様ったら年甲斐もなく 異国文化にかぶれちゃってて… きっと本物の異国の方に 異国語を使えるのが 嬉しいんでしょうね~。 ロレンソ: え、え~と… ロレンソ: How do you do, Mr.Dozi? Nice to meet you. ハヅキ: わ、さすが本場の方です! とても流暢な異国語ですね~。 ところでドウジ様~。 ロレンソさんは今なんて言ったんですか~? ドウジ: …済まぬな、ハヅキよ。 思わず聞き惚れてしもうて 何を言っておるのか判らなんだわい。 ほっ、ほっ。 ドウジ: さてと、早速じゃが 神託の話に移るとするかの… ロレンソ: はい…お願いします。 ドウジ: このハヅキが受けた神託によれば… 『黒巫女ムウ』の手によって 再び星が落とされるそうじゃ。 ロレンソ: …! また『星落とし』が!? ハヅキ: それも、一年前とは比べ物に ならない規模だそうです~。 たくさんの星が、和国全土に 落ちちゃうんですよ~! ロレンソ: な、なんて事だ… ドウジ: 一つでもこの有様じゃ… それが複数ともならば この和国は確実に滅びる。 ドウジ: 神託によれば それを防ぐことができるのは ロレンソ殿、ユーだけとの事じゃ。 ロレンソ: 何のために… どうして星を落とすんだ… 止めなければ…黒巫女ムウを。 ロレンソ: ドウジ様、どうすれば 彼女を止められるのですか? ドウジ: そこまでは判らぬが… 神託にはいずれ、おぬしと黒巫女は 巡り会うと出ておる。 だからこそ、おぬしは… イサミ: ド、ドウジ様~~~~っ! 大変じゃあっ! @イサミ、現れる ドウジ: 騒がしいぞイサミ… おぬし、具合は良いのか? イサミ: 気力と根性さえあれば こんな傷、屁でもないわい! …って、それどころではないわっ! 『鬼哭の面』が奪われた! ドウジ: な、何じゃと!? イサミ: ウチは見た… 犯人はあのくノ一じゃ! ロレンソ: なっ…くノ一? キリさんのことか!? イサミ: 応よ、ウチは今から奴を追って 『鬼哭の面』を取り戻す! 女ギツネめぇ~~~ 逃がさ~~~~~~~~~ん! @イサミ、去る ハヅキ: 行ってしまいましたね~。 相変わらず見事な突進ぶりです。 でも、どうしてキリさんが? ロレンソ: 分からない…キリさん… 一体どういうつもりなんだ… ロレンソ: …ドウジ様。 『鬼哭の面』とはいったい? ドウジ: 十年ほど前に幕府から預けられ、 宝物子に封印されていた 般若の面を模した強力な幻灯器じゃ。 『黒巫女衆』と呼ばれる一族に 代々伝わっていた物らしいがの… ロレンソ: 『黒巫女衆』…? すると、ムウと 関りがあるものなのですか? ドウジ: それは、わしにも判らん。 ミロクの婆さまなら何か知っているかもしれんが。 ドウジ: しかし…幕府が預けていたものを 御庭番衆が盗み出すとは解せぬ話じゃ。 この一件… 何か裏があると見るべきじゃろう。 ハヅキ: わたし~… なんだかイヤな予感がします~。 ロレンソ: キリさん………… 閉幕 肌を突き刺す日差しと 大地から立ち上る熱気に耐えて ロレンソは出雲の神殿にたどり着いた。 新たな信託は 和国全土に星の雨を降らせるという 黒巫女ムウの企みを告げる 果たして『黒巫女衆』とは何者なのか? キリの持ち去った『鬼哭の面』とは? 謎は積み重なり、運命の螺旋を紡ぐ… ロレンソが西の空を見上げると 日は今にも地平へ消えようとしていた。 第三幕『風の砂子路』 了
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343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 20 57 38 ID trfFvQGE キリノっていつからコジローに目を……じゃなかった、コジローのことを好印象で見ていたんだろう? 好きになっていたって書きたいけど、まだまだ結論付けるのは早いと思うので。 「キリノは昔っからイイ女だよな」 いつかコジローにこんな台詞を言って欲しいと願う。 374 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/09/10(水) 09 04 23 ID mmA8CpA3 343 態度が軟化し始めて安定期に入ったのはインターハイ以降かな さすがにもうキリノ→コジローは、 「(異性に向ける方の)好意は全くない」と解釈する方が少し苦しくなって来たんじゃないかと。 コジロー→キリノはまだわからんけどなんか妙にキリノには甘かったりとか 負い目を感じてたりとか慮ったりとか依存してたりとか色々あるにはある。 ただ、どっちも気付かんままで終わるって可能性はある罠。 そうなったらなったで土塚サイテーって思うだけだが。 376 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/09/10(水) 10 38 01 ID mG+E+Vmb 374 におわせまくっておいて作中ではくっつかない可能性は低くないぞ 土塚ピンチだなw 378 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2008/09/10(水) 11 33 46 ID iH8ZbAFb 376 エピローグでさらっと流すくらいだろ。 コジロー「今年も有望な女子新入部員を集めるぞー!」 キリノ「おー!」 サヤ「はー、相変わらず仲いいねえ。いっそのこと付き合っちゃえば?」 キリノ「え、ていうか付き合ってるよ?」 サヤ「ええええ!いつから!?」 コジロー「夏辺りかな?そんなことより部員集めだ。」 サヤ「ええええぇぇええぇぇ。」 379 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/09/10(水) 12 24 42 ID mG+E+Vmb 378 そういうのなら大歓迎w
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「お父さん、ほらほら起きた、起きた!」 「ん、んん~、もう少し寝かしてくれよ……」 もにゃもにゃと口を動かしながら、コジローは自分を起こす声にこたえた。 だいたい、今日は日曜日じゃないか、まったく。そんなことを寝ぼけた頭で考えながら、 もう一度まどろみのなかへ落ちようと思考を闇の中へ落としていく。 そもそも、お父さんってなんだよ。俺は独身……。 「って誰だぁー!!」 「あ、起きた」 コジローはガバっと飛び起きると、自分を起こした声の主のほうを見る。 そこには、小学生くらいの少女がニコニコと笑っていた。名札には「いしだ」と書かれている。 顔は、とてもかわいい。かわいいがどこかで見たことがあるような気がする。 それも、すごく身近で。 「おかーさん、おかーさん! おとーさん、起きたよー」 少女は、コジローが起きたことを確認すると、パタパタと部屋から出て行ってしまった。 コジローは、冷静になって周りを確認してみる。そこは、見慣れた自分のアパートではなかった。 寝ていた場所も布団ではなく、ダブルベット。自分の枕には『コジロー』と刺繍で書かれていた。 「ど、どうなってんだ……」 状況が飲み込めず、どんどん痛くなる頭を抑えつつコジローは隣の枕を見る。 『キリノ』 その枕には、しっかりと自分の知っている生徒の名前が刺繍してあった。 「な、なにが起きてるんだ?」 ますます、状況が飲み込めない。それでも、とカオスな状況に対する手がかりを求めて コジローは、部屋の隅にあるカレンダーを見た。 「20××……たしか、今年は……あれ?」 そのカレンダーは、コジローの時代からぴったり10年後をさしている。 「もしかして……」 嫌な予測を当てようとしたその瞬間、扉を開けて割烹着の女性が入ってきた。 「あ、目が覚めました? せんせー」 「キ、キリノォ?」 その女性の姿を見て、思わず情けない声をあげるコジロー。 頭を結っていて、恰幅も少しよくなってはいるもののその女性はまさしくキリノそのものだった。 「あ、あのさ」 何かを言いかけたコジローを、指でしぃーっと声をたてないように静止するキリノ。 「聞きたいことはわかってますから、まずは朝ごはん食べちゃいましょ? 子どもたち……」 キリノは子どもという単語をいって少しどもり、顔を赤くしてから続ける。 「子どもたちも、ずっと待ってるんですから」 「あ、ああ……」 キリノは、自分の知っているキリノなのか? ここは、そもそもいつでどこなのか? 頭の中にぐるぐるとうずまく疑問をとりあえず飲み込み、 コジローは彼女に釣られて階段の下にある居間へと降りていった。 「あー、やっと来たー」 「おそいよ、お父さん。バトルヒーローシリーズ始まっちゃうよ」 「おなかすいたー、すいたー!」 居間のテーブルでは、3人の子どもたちが口々に文句を言っている。 小学生ぐらいの男の子と女の子、幼稚園児ぐらいに見える女の子。 この3人が自分の子どもなのだろうか、とコジローはじっと3人を見てみる。 親バカというものなのかはわからないが、どの子も見た目は悪くない。 「はいはい、ほらポッキー出さないの」 幼稚園児くらいの子が出したポッキーを、キリノが取り上げた。 「ほら、じゃあお父さん来たから食べましょうか」 「いただきまーす!」 「あ、お父さんバトルヒーロー始まるからTVつけて」 「お、おう」 男の子に言われて、TVの電源を入れるコジロー。 やがて、始まったTV番組に子どもたちは釘付けになった。 目の前に広がる1人暮らしでは考えられないような栄養価を考えた朝食。 ごはん、おひたし、納豆、味噌汁、コロッケ……。 しかも、どれも味はピカイチとしかいいようがないものばかり。 久しぶりに人間らしい食事をしているな、と考えつつ納豆を口に運んでいると キリノがお茶を注ぎながら話しかけてきた。 「ちょっと、TV見てみると面白いものが見れますよ」 そういわれて、コジローはTVに目を移す。 番組は、ちょうどEDのテロップが流れているところだった。 悪の女幹部が高らかに笑っている下に「オンナカンブ:鈴木リン」と書かれている。 その後、殺陣指導:川添たまきと書かれたテロップが写り、コジローはキリノのほうを見た。 「ねー、面白いでしょー。アタシも新聞のTV欄読んでビックリしたんですよ」 「おかーさん、何言ってるの? 前から知ってる人だっていってたじゃない」 小学生の女の子が不思議そうにたずねた。 「あははは、あ、ちょっと今日は日曜日なんだから名札くらい外しなさい。 昨日そのまま寝ちゃったんでしょ?」 「う、だって眠かったんだもん……」 キリノの母親ぶりが板についてるなあ、とコジローはお茶をすすりながら思う。 「ところでさ、キリノ」 「あー、そうっすねー。ちょっと待っててくださいね」 ご飯を食べ終わった3人の子どもたちに、歯磨きをしてこいと促してキリノは椅子に座りなおした。 「でも、あんまりあの子たちに聞かれたくないから、詳しいことは夜に話しますけど……」 「それでもいい。とりあえず、聞きたいことだらけなんだよ」 「そうっすねー。何から話しましょうか」 キリノは、少しずつ噛み砕くように言葉を選んで話し始めた。 「まず、結論から言うとここは未来です。たぶん」 「……そうなのか?」 予想通りの答だが、微妙に歯切れが悪い言い方にコジローは違和感を抱いた。 「アタシも、先生より2時間くらい早くこんなことになったわけでして……。 最初は、ほんとビックリしましたよ。ここ、アタシの家なんですけど お父さんもお母さんもたっくんもいもーともいないんですから。 子どもたちに聞いたら、お父さんとお母さんは引退してマンションにいもーとと暮らしてるらしいです」 「……たっくんは?」 その疑問に合わせて、キリノはTVのチャンネルをワイドショーに変える。 「サヤコさん! 同棲のウワサは本当ですか? 近々結婚も考えているとか」 「ノーコメントです」 「以上、美人小説家桑原サヤコさんのコメントです」 「キャー!キャー! たっくんー!」 「こちらは、ジョニーズコンサートの会場です。たっくん人気は相変わらずで」 「美人小説家と人気アイドルの熱愛発覚報道から一夜明けて」 「こういうことっす」 「そうか、サヤのやつ何やってるんだ?」 「なんか、剣道少女と顧問の恋愛小説で一山あてたらしいっすよ」 「へ、へえ……じゃなかった、つまりこれは俺もお前もタイムスリップしてきたってことなのか?」 「うーん、もしくは記憶喪失になってここまでの記憶を忘れているだけだったりとかですかねえ。 なんか、アタシ太ってるし高校時代からそのままやってきたってのとは違う感じです」 チラとコジローのほうを見るキリノ。 「でも、そうなると結婚式とかももう終わってるってことなので それはそれで、残念というか、困るというか」 そういって再び赤面する。 「うーん、とにかく」 いいかけたところで、子どもたちが歯磨きから戻ってきた。 「お母さん、こいつと友だちの家にいってくる!」 「お友だち?」 「川添道場だよ、お母さん。タマちゃんに稽古してもらってくるんだ~」 「あ、お姉ちゃん。アタシも連れてって~」 「おう、じゃあ3人で行くぞ」 「道に気をつけなさいよ」 「大丈夫だって、ほら行くぞ!」 オー、と叫んで3人の子どもたちが出て行くと、コジローは再び話題を戻した。 「とにかく、どうやったら戻れるんだろうな。いや、記憶が戻るでもいいんだが」 「うーん、アタシとしてはタイムスリップ説をおしたいですねえ」 腕組みをして考え込む2人。 「そもそも、なんでこんな状況になったんだ?」 「なんか、原因があるはずですよね」 「原因は私です!」 突然、居間に響き渡る声に2人は驚いて振り向く。 そこにいたのは……白衣を来たサトリだった。 「さ、さっちん?」 「ごめんなさい! 過去の先輩と先生。お2人を私の実験に巻き込んでしまって」 「じ、実験?」 「魂というか、精神というか、記憶というか、そういうものを過去に飛ばす実験です!」 「え、と……何を」 「未来のお2人に手伝ってもらったんですが……。 ワタシ、ドジだから精神が過去に飛んだというより」 もじもじと話すサトリにコジローがつめよる。 「ちょ、ちょっともう少し詳しく話してくれ」 「つまり、お2人の精神は未来と過去で入れ替わってしまったんです!」 一方、その頃。という表現が適切とはいえないが過去の室江高校。 「いやー、なんか新鮮でこうクルな~」 「もー、あなた……コジローせんせーったらー」 イチャイチャとお互いをつつきあう2人を見て、部員たちはポカンと口をあけていた。 「な、ユージくん、タマちゃん。あの2人、何があったの?」 「わ、わかりません。僕たちが来たときは、もうあんな感じでした」 「せ、先輩たち。なんかダンくんと宮崎さんみたい……」 「おれたちは~、あんなバカップルじゃないぞ~」 「そうよね、ダンくん」 部員たちの視線を感じて、コジローとキリノは思わず体を離した。 「いかん、いかん。まだ、この時代じゃそこまでおおっぴらにアレじゃなかったっけ」 「ええー、そうでしたっけー」 ゴロゴロとなつく猫のように、ふたたびぴとっとコジローに体を寄せるキリノ。 「おいおい……しかし、子どもたちを残してきたから少し心配だな」 「大丈夫ですよ。あの子達しっかりしてるし。もし、戻れなくてもこれから作るんですし」 「あ、そうか。子どもはこれから作るのか」 2人の会話に部内がざわめく。 「こ、子作りですって! だ、誰か止めてきてあの二人を止めてきて!」 「お、落ち着いてサヤ先輩。ここでやるとかいってるわけじゃないですから!」 「ここでも、どこでも何考えてんのよあの2人。校内一の奥手カップルが いつの間に、あんなバカップルになってんの。信じられない!」 「もー、サヤったら夫婦の会話に突っ込むなんてヤボだよ~」 キリノの返答にサヤが泡を吹きながらつぶやく。 「ふ……ふうふ?」 「あ、まだ結婚してなかったっけ」 「キ、キ、キリノー。親友として言うわ。その男と結婚しちゃダメよ」 「えー、そうでもないよ。結婚しても優しいし、子ども一杯作ったし、夜も……エヘヘ」 「おいおい、キリノ。サヤを困らせるなよ」 はーい、と舌を出してからキリノはふたたびコジローに寄り添う。 部員たちは、このわけの分からない状況に未だ戸惑っていた。 昨日まで、オレンジタルトがどうの、おかえりセンセーといって抱きついたことがどうのと 初々しかった2人が、まるで今日は新婚のアツアツカップルではないか。 「え、と皆練習始めませんか?」 この状況に、ついていけないタマがおずおずと提案する。 「そ、そうね。それがいいわね。よーし、やるぞー!」 部員たちは、なるべくコジローたちを視界に入れないようにして練習を始めることにしたのであった。 「じゃあ、さっちんは今科学者なんだ~」 未来のそうざい屋ちばでは、コジローとキリノ、そしてサトリの会話が続いている。 「はい、なんとか大学に入って大学院にも入って、今は大学の研究室で物理学や薬学…… といっても趣味でタイムスリップとかばっかり研究させてもらっています」 「すごいな。ドジは治ったのか?」 「はい! それが私の研究第一号【ドジを治すクスリ】です。 なんか、これ。アルツハイマーやボケにも効果があるらしくて色々賞をもらえました」 「賞?」 「はい、ノーヘルとかなんとか」 「ノ、ノーベル賞じゃない。すごいな~さっちん」 「でも、クスリなんで定期的に摂取してないと戻っちゃうらしくて、 今回クスリ飲むの忘れてて……本当にごめんなさい。だから、お2人を元の時代に戻しに来ました」 そういって、サトリはガサゴソと光線銃のようなものを取り出した。 「この光線を浴びると、物質の時間情報と時粒子が……とにかく、心が過去と未来で入れ替わるんです」 「す、すごいなそれは」 「用意はいいですか?」 「おう、いつでも」 「まって、せんせー!」 「どうしました? キリノ先輩」 「どうせなら、一日だけ未来を堪能したいんだけど」 「何言ってるんだよ。キリノ」 おいおい、とコジローはキリノの頭をなでる。 「だって、今って夫婦なんでしょ? 夫婦生活体験したいなーって」 「……そうですか。じゃあ、この銃は置いていきますから戻りたくなったら使ってください」 「あ、おい東!」 サトリはさっさと出て行ってしまった。 「えへへへ、先生」 「お、おい。子どもたちが帰って」 「まだ、来ないですよ。出て行ったばかりですもん」 どさっとキリノはコジローに覆いかぶさった。 「お前、太ったな~」 「幸せ太りってやつじゃないんですか?」 そして、2人は──。 「さて、と」 翌朝、ベッドから身を起こすとコジローは隣のキリノに話しかける。 「そろそろ、戻らないか?」 「ん、んー」 キリノは、ベッドから起き上がって光線銃をつかんだ。 「そうっすね。結構堪能できました。子どもたちかわいかったっすねー」 「そうだな」 「そいじゃほいっと、これでいいのかな」 光線銃を2人でつかんで自分たちに光線を浴びせてみる。 たちまち、意識が遠のき……。 「タァー!リャア!」 そこは、室江高校の剣道場だった。どうやら、2人は元に戻ってきたらしい。 「戻ってきたらしいっすね、あなたー」 「おいおい、やめろってキリノ。あいつらがビックリするから」 しかし、何故か部員たちは一生懸命2人の方を見ないように見ないようにしている。 「なんか、あったのか。おい、サヤ」 「わわわわわわ、わたしは先生と生徒がそんなこんな関係でも別にいいと思うのよ! 思うというかでもここではそういうことはよそで」 「落ち着けよ、どうしたんだよサヤ」 部員たちの様子は明らかにおかしい。よく見ると、自分の袴が微妙にはだけている。 「なあ、キリノ。そういえば、未来と過去で入れ替わってたっていってたな」 「そうっすね」 「何やってたんだ……あいつら。っていうか俺たち」 この年、コジローとキリノに第1子が誕生して結婚を余儀なくされるのだが……まあ、そういうことである。
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185 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 11 16 07 ID ubNHtG0M 濃厚なセクロスシーンきぼん 186 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 11 21 23 ID 62YQKoxj つまり、もんのすごく淡い仄かなラブが見たいと。日付的な意味で。 ハゲドー 187 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 12 15 41 ID FU6T9CCQ お手々つないだだけで真っ赤っ赤になっちゃってるようなのが見たいお 188 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 12 35 13 ID QplLYVg3 つまり 189 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 13 09 36 ID 4DuMGrhV 授業中に偶然目が合ってキリノが手パタパタさせてたら 先生が嬉しそうにシッシッてしてみたりみたいなぬる~いやり取りが見たいお 190 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 13 34 33 ID 62YQKoxj なんて卑猥さだ 191 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2009/04/01(水) 14 05 14 ID be0rDVni 189 そんな事はもう日常茶飯事だから今更(ry エイプリルフールらしい物語が見たいわ~、という訳で即興シナリオ… 「先生!好きです!結婚してください!」in道場 ↓ 他の部員が「えええ!?」って感じの顔で2人のほうを向く ↓ 「な、ななな!?何いってるんだお前!?」と、動揺を隠せないコジロー。 ↓ 人目を憚らず目をコジローに向けて迫るキリノ。「…先…生。」 ↓ コジローの顔は真っ赤になって他の部員はあわやあわやの状態。 ↓ ギリギリまで迫ったところで真剣そうだったキリノの顔が満面の、そしておどける様な笑顔に。 ↓ 「嘘ですよ~、えへへ。」 ↓ 目を回しそうなコジローと何がなんだか解らない部員達。 ↓ 「え?…ええ?」と何がなんだか解らず真っ赤な顔のコジロー。 ↓ 「今日は4月1日じゃないですか~。エイプリルフールっすよ~」 少し顔を赤らめて言うキリノ。 ↓ 「あ、あ歯ハ葉は!!そ、そうだよな!?エイフリルフーフだよな!エイプリルフール!」 呂律が回らないコジロー。 …この後も実は考えあったりするけど文才がない俺には無理ぽ。気持ち悪いストーリーすまん。 192 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 14 28 19 ID X8Is0ZV6 エイプリル夫婦わらたw 4月バカップルですねわかりまs(ry 195 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 15 41 52 ID 3Rwq6Pvh いつも不健全なこのスレだけど 今日はいつにもましてエロエロだな 196 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 15 47 30 ID be0rDVni 191続投シナリオ。 あくまでシナリオだから誰か綺麗な矢印のないssに変えて欲しいです。 呂律の回らない中エイプリルフールエイプリルフール…と繰り返しぶつぶつ言うコジローを尻目に「じゃあ皆練習始めようか~」とキリノ ↓ (この子、末恐ろしい子!)とサヤは思う ↓ 練習終了後 帰路(学校の正門辺り) ↓ 「いや~結局今日はコジロー先生ずっとぶつぶつ言ってたねぇ」とキリノ。 ↓ (あんたのせいだっつの!)と思いながら「あんたいくらなんでもコジロー先生をたぶらかして遊ぶんじゃないよ!」と少し苦笑いを浮かべながらサヤ。 ↓ 少し考えるように「うーん…あたしは~まんざらでも無かったよ~、えへへ」 とキリノ。 ↓ 「え?…それってコジロー先生のこt」その時後ろからのクラクション。 ↓ なんとか元に戻ったコジロー「お前達寄り道しないで早く帰れよ~。」 ↓ 「あ、せんせー、大丈夫ですか~」笑いながらキリノ ↓ 焦りながら「うるせぇっ!…そう言えばお前達に言い忘れてたが俺、先月あたりから彼女が出来たからな~、キリノ、お前とは結婚しねーよ」と一変して真面目な顔でコジロー。 ↓ 「え…?」と一瞬衝撃そうな顔になるがすぐ笑顔に戻そうとするキリノ。 ↓ 「そ…そうなんすか~、おめでとうございます(そんな…)」 ↓ その作り笑顔に気付いてか気付かずか「先生、嘘だね。」 と嘘を見破って得意になるサヤ。 ↓ 「うっ…どうしてそんな簡単に…!?」たじたじのコジロー。同時に驚きの顔で(えっ?)と思いながら振り向くキリノ ↓ 「だって二週間くらい前に彼女なんていらねえぇぇ!って叫んでたじゃん」とサヤ ↓ 「うう…こんな簡単に見破られるなんて…騙されただけじゃん俺…じゃあな…」と車をゆっくり出すコジロー ↓ 嘘だと分かって安心と喜び一緒に怒りが沸き上がるキリノ。「先生!」 ↓ 「ん?」とコジロー ↓ 「…ばかーー!…また明日ねー!」 ↓ そう言い終わった後のキリノの顔は不安と怒りから満面の笑顔に変わっていた。 なんか終わり方が微妙なんでしっくりくる終わり方がある人はお願いします。 198 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 15 59 24 ID 62YQKoxj 196 (・∀・)ニヤニヤニヤニヤ 210 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 22 23 14 ID b1IhDaEG 「エイプリルフールがある位なんだから本当の事しか喋っちゃいけない日があってもよくありませんか?」 「100%本音で会話が成り立つわけないだろ、ロボットじゃねーんだから」 「いいですか?これからウソ絶対ついちゃダメですよ?」 「人の話を聞けよ」 「はい、なんですか?」 「む……いやだからだな、そんなのムリ」 「まあまあ、やってみないと!ところで政経の質問があるんですが」 「だからそれを先に言えっちゅーに、見せてみろ」 「先生顔が近いっすー」 「う、ん……?そうかな、いつもこんなもんだろ」 「ヤじゃないからいいっすけど」 「それよかお前近くで嗅ぐといい匂いするな、普段はあんなに汗臭いの大好きなのに」 「そ、そうっすか?別に……」 「なんで照れるんだよ」 「先生の方だって」 「………」 「………」 「……やっぱ普通に喋ろうぜ」 「……そうっすねえ」 214 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/04/01(水) 23 03 09 ID TKgMEtXR 「じつは、あたしコジロー先生と付き合ってるんだ」 「へー」 「へー」 「二人とも驚かないの?」 「別に」 「うん」 「あの、エイプリルフールのネタだったんだけど」 「はあ?まだ付き合ってないの?」 「キリノダメすぎ」 「ちょっと、クラスの女子しゅーごー」 「聞いてよ、キリノがさー」 「えー、まだなの!」 「キリノ奥手すぎだよー」 「あれ?なんでアタシこんな流れになってんの?」
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メカニック転職 メタルハート覚醒 メカニック転職 キリ・ザ・レディー / 転職-メカニック(Mechanic)1 あっ!それなに?かわいいじゃん!! 機械なのに表情まで持っているし、よくできてんじゃない? きゃ~あたいの趣向に直撃!自分で作ったの?すごいじゃん。 こんな機械を作り出すなんて、凄腕の持ち主ね。 んで、あんたもしかしてこんな設計図を見たことない? 偶然手に入れたんで作ってみたかったんだけど、あたいってそっち方面の素質はあんまりないみたいよ…。 まあ教わったことはあるけどね、昔のことだからすっかり忘れてしまったみたい。 恥ずかしいことだね、あは…は…は…。 とにかく!興味あるでしょう?ちょっと手伝ってくれる? (おつかい) キリ・ザ・レディー / 転職-メカニック(Mechanic)1 よしよし、あんたならできると思ったよ。 キリ・ザ・レディー / 転職-メカニック(Mechanic)2 実はね、これは天界でメカニックとして認められるために通過しなければならない試験の一つだったの。 必要な部品とロジックを把握する能力を計る試験のためね。 興味ある?だったらお姉さんの言うことをよぉく聞いたほうがいいわよ? こうみえても、正規教育課程のすべてをパスしたんだからね~。 (燃えグラEクリア) キリ・ザ・レディー / 転職-メカニック(Mechanic)2 作ったロボットを惜しまず活用する!それがポイントなの。覚えておいてね。 でもあんたって、本当にすごい実力を持っているみたいね。 あたいもあんたほどの実力を持っていたら、全身からオイルの香りをプンプン発散させる魅力的な女になっていたはずなのにね… ちっ。 キリ・ザ・レディー /転職-メカニック(Mechanic)3 機械を作るとなればね、いつも重宝されるのは斬新なる発想なのよ。 見てくれだけのものじゃなくて、実用的なものが最高ってこと、わかるよね? そのためにはね、他の人々と一緒にいて、皆が一番必要としている物はなんなのかを考えてみるべきでしょう。 世の中って、一人では生きていけないんだもの。 まあ、あんたには分身のようなこの子達があるからちょっとマシかもね。はは。 じゃ、がんばるのよ、才女さん! (闇サン4人PTクリア) キリ・ザ・レディー /転職-メカニック(Mechanic)3 よし、いいぞ!メカニックたるもの、これくらいはやってもらわなきゃね。 でもあんたって、他の人よりちょっと優れているように思えるよ。これからが楽しみだね、ベイベ~って。 これからはあたいのことを「キリ姉さん」って呼んでもいいよ。 たまにはおしゃべりもしたりして、もっと親しくなろうね。いいでしょ? じゃ、おめでとう―新しく誕生したメカニックの後輩~ふふっ。 メタルハート覚醒 キリ・ザ・レディー / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)1 あんたが今まで、だれにも負けないほど一所懸命に修行していたこと、わかってるわよ。 さて、その腕を確かめさせてもらいましょうか! (クリア) キリ・ザ・レディー / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)1 よぉし!予想通りね。やるじゃない。 キリ・ザ・レディー / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)2 ここ大陸に下りてきて久しいからね、天界の最新技術に遅れてるわよ。 もう一度あんたの実力を証明してみせてもらえば、あんたに最新技術を教えてやれそうな人を紹介してあげる。 (クリア) キリ・ザ・レディー / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)2 これくらいは目じゃないってこと? キリ・ザ・レディー / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)3 いいわよ。約束通り、あんたに最新技術を教えてやれる人を紹介してあげる。 噂によると、皇女の庭園の主席女官だったマルレーン=キツカって人がウェストコーストの方に降りて来ているらしいよ。 キツカ家といえば、全ての分野で優れた能力を見せていた家柄よ。彼女ならあんたに新しい技術を教えてやれるはずなのよ。 (クリア) マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)3 貴女も天界人ですね。 あ…そうですか。レディーキリの教え子なら、貴女の周りにいる機械達のその立派な完成度も当たり前のことでしょうね。 マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)4 いいでしょう。我が家のメカニックとしての知識がここのメカニック達の役に立てたら本望ですわ。 以下の材料を入手して来ていただけますか? (クリア) マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)4 入手できましたか? マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)5 あ…大陸の材料は天界の金属に比べて強度が低いですね。 ひょっとして…これより強度の高い金属は入手できませんでしょうか? (クリア) マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)5 こ…これは! 誠にすばらしき材料ですね! マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)6 この金属は…普通の金属に或る種の力が加えられたようですが…。 これがどのような力か、想像もできませんね。 もしこの力の源泉となる物質さえあれば、どんな金属も最高級の金属に変異させられるかもしれません。 (クリア) マルレーン=キツカ / 覚醒-メタルハート(MetalHeart)6 これで必要な材料が揃えられました。 「自分で戦闘をサポートするメカの開発」を夢見た7人のマイスターの夢を実現させたフィンドハイガーのような天才科学者達の業績が…。 ここ、アラド大陸でもっと具体的な形で実現されることを想像するだけで、感激で胸が一杯になります。 ひたすら機械のことだけを考えている貴女のような純粋な方々を、大衆は心臓まで機械でできているという意味で、メタルハートと呼びながら嘲笑っていましたが…。 もうメタルハートという名は、嘲笑の意味合いを持たなくなるでしょう。それはむしろ、変形メカニズムの最高のエキスパートに捧げる称号だと言えましょうね。 くれぐれも、昔の天界の優れたメカニック達の業績を継いで行く最高のメタルハートになってくださるように…。 ▲
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「ふう、確かこの旅館でいいはずだが」 「とりあえず、入ってみましょーよ」 高校剣道の一大イベント・昇竜旗大会に参加するため、 室江高剣道部のメンバーは九州を訪れていた。 「すいませーん。予約していた室江高剣道部の者ですが」 「はい、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」 「よーし、じゃあ。大会は明日だから今日は各自部屋で体調を整えておけよ」 部屋に案内されながら、コジローが生徒たちに呼びかける。 「先生。おみやげ買いに行ってもいい?」 サヤが観光ガイド片手にコジローに話しかける」 「そうだな……すいません、夕飯って何時ですか?」 「7:00の予定ですが、前後30分ならお時間を調整できますよ」 女将が笑いながら、答える。 「よし、んじゃ7:00までに旅館に戻るなら許可するぞ」 「いよし! キリノ、いこ!」 「うん、センセーはお土産買いに行かないの?」 「俺は帰りでいいや。部屋でゴロゴロしてるよ」 「その、袋の中って、ビールですよね」 ユージがさりげなく突っ込む。 「こここ、これは時間外に飲むんだよ! お前らが寝てから!」 「別にいいけどな~。ミヤミヤ、俺たちも部屋で休むか~」 「うん、ダンくんと一緒にお部屋で休む!」 「お前ら、いっとくけど男子と女子は部屋別だからな!」 コジローが眉毛を引きつらせながら叫んだ。 「えぇ~」 ミヤミヤが不満そうに口をとがらせる。 「まったく、んじゃ解散。各自7:00まで自由行動」 コジローの一声とともに、室江高のメンバーはそれぞれの目的に応じて動き出した。 「んー、やっぱ辛子明太子よねー」 お土産屋で辛子明太子を試食したサヤが舌鼓を打つ。 「もー、サヤ。日持ちしないのは帰りに買ったほうがいいよ」 キリノは、同じお土産屋にあるクリームまんじゅうを買っていた。 「九州ええわー。まさか、剣道部の大会でこられるなんて思わなかったわー」 変なペナントをさわさわと触りながら、サヤがうっとりと語る。 「ねえ、キリ」 ふと、サヤが振り返るとキリノは地元の高校生に囲まれていた。 「あはははは、結構ですから」 「いいじゃん、いいじゃん、なー」 「ちょっと、あたしの友だちに何絡んでんのよ!」 男子生徒たちに言い寄られているキリノに、サヤがすかさず駆け寄る。 「む、胸でけぇ……」 だが、サヤを見た男子生徒たちは、さらに興奮してしまったようだ。 「そこの胸でけえ姉ちゃんもさあ……」 「ちょっと……」 サヤが頭から湯気を吹き出して文句を言おうと身を乗り出した。 「ほら」 ぐいと腕をつかまれるキリノ。 「やだ、コジロー先生!」 思わず、コジローに助けを求める。 そのとき、近くの土産物屋にいたタマが駆けつけてきた。 タマは、お土産屋の店頭に刺さっていた竹刀を取り出すと、 あっという間に男子生徒たちをなぎ倒す。 「大丈夫ですか、キリノ先輩」 「う、うん……」 「どうしました?」 助かったのに、微妙な笑顔をしているキリノにタマが尋ね返した。 「いやあ、やっぱりタマちゃんがヒーローなんだねえ」 「???」 タマには、さっぱり意味がわからない。 「旅館に戻ろうか」 「そだね」 また、変な人たちに絡まれると面倒だ。 3人は、連れ立って旅館に帰ることにした。 「夕飯楽しみだね~」 「はい……あ」 「迷子のお知らせをいたします。室江高校からお越しの川添タマキ様。 中田ユージ様がお待ちです。中央迷子センターまでお越しください。迷子の……」 タマと一緒に来ていたユージは、試食の芥子蓮根を食べている間に 置いていかれていたのであった。 夕飯の時間になり、男子の部屋ではコジロー、ユージ、ダンが3人でテーブルを囲んでいた。 「イセエビに、水炊きに、ギョーザに……へへへへ、うまそ~」 テーブルに並べられた豪華な夕飯を前にして、コジローが目を輝かせる。 「もう、大変だったんですよ」 先ほどまで、夕方のタマとキリノの件を説明していたユージがため息をついた。 「いや、でもタマがいてよかったよ。無事でなによりだ。 明日からは、男子と一緒に行動したほうがいいかもな」 ビールのプルタブをあけながら、コジローがユージに答えた。 「ああ~、先生、ビール飲んでるぞ~」 ダンがすかさず、コジローを指差す。 「いいじゃないか、ここは男子だけなんだからさ。 あっちには吉河先生がいるし、もう旅館のなかだから問題も起きないだろ」 「先生の行動が、一番問題のような気もしますが……まあ、いいか。僕らも食べようダンくん」 「お、このギョーザうまいぞ~」 「どれどれ、おほっ! こりゃ、ビールに会うな~」 一方、こちらは女子の部屋。 大部屋のテーブルには、男子のほうと同じ豪華な食事が並んでいる。 「いやーん。美味しすぎて太っちゃう~」 サヤがバクバクモリモリという擬音がぴったりくるような速度で、料理に手をつける。 「う~ん、この餃子どうやって作ってるんだろう」 キリノが、自分の家のお惣菜にも反映させようと、餃子を味わいながら食べている。 「あ、そうそう。食べながらでいいので皆さん聞いてください」 吉河先生が食事に夢中な女子を呼び止めた。 「お風呂は、21:00までなんですけど……その、ここ内湯と外湯にわかれてて 外湯は混浴になっているそうなの。だから、恥ずかしい人は内湯だけにしたほうがいいわよ」 「へー、混浴なんだ~」 キリノがクスクス笑う。 「誰か、かっこいい人が入って……るわけないか」 サヤがエビを何度も噛み噛みしながらつぶやいた。 「……入ってるかもよ」 「ん? 何か言ったキリノ?」 「なんでもないよ」 キリノが何かいったような気もしたが、サヤはエビを噛むのに忙しくてよく聞き取れなかった。 前の合宿のときにも思ったけど……やっぱり、ウチの女子ってスタイルよすぎです! 内湯で体を洗っている部員たちを観察して、サトリは改めてため息をもらした。 まず、桑原先輩。あのときも爆乳ダイナマイトボディだと思いましたけど、 さらに大きくなっているなんて! しかも、形もいいし、スタイルもモデルみたい。 ハア……とため息をついて、サトリはミヤミヤを見る。 ああ、宮崎さんってば、もう天使像そのもの。彫刻みたいな美しさを感じます。 中身は悪魔なのに……いやいやいや、そんなこと思っちゃダメ、ダメ私! フヒュー……とため息を吐いて、サトリはタマを見る。 やはり、私と同盟を組めるのはタマちゃんだ……け……? サトリは目を疑った。ほんの少し、少しだが胸が膨らんでいるような……。 あれ? タマちゃん、成長してる? あれ? え? あれあれ? と思いながら、今度はキリノのほうを観察してみた。 あれ? 今度は別の意味で目を疑う。キリノ先輩少し太ったような……・。 なんというか、少しだけ前に見たときよりもふくよかになっているようだ。 でも、とサトリは思う。キリノ先輩綺麗だなあ。 なんでだろう、こう桑原先輩とは違う感じの綺麗さというか、ツヤツヤと輝いている感じがする。 そうだ! 吉河先生と同じような綺麗さなんだ! 「吉河先生って綺麗ですね」 サトリは、思わず吉河先生に声をかけた。 「あら? ありがとう。女は恋をすると綺麗になるのよ」 そういえば、吉河先生は石橋先生の奥さんだったっけ。 サトリは、そう思い返して自分の中に新たな疑問が生まれていることに気づいた。 あれ? じゃあ、キリノ先輩は恋してるってこと? あれあれ? え? 「きゃあ! さとりんがのぼせた!」 バターンと倒れるサトリを見て、サヤが叫ぶ。 「あららら、じゃあ、アタシは東さんを運んで先に出ますね」 吉河先生がサトリに肩を貸して内湯から出て行った。 「うーん、あたしたちもそろそろ出ようか」 「あ、はい」 タマとサヤ、ミヤミヤが連れ立って湯から上がる。 「あ、アタシもうちょっと入ってくね」 キリノは、もう少しお湯につかっていくからと1人で内湯に残ることにした。 「ふう、酔い覚ましに俺は外湯に入ってくるわ」 「先生、恥ずかしくないのか~」 「バーカ、どうせカップルかババアしかいねえよ」 男子の内湯を通り過ぎて、コジローは外湯へとやってきた。 予想通り、誰もいない。いまどき、混浴は恥ずかしいものなあ、とコジローは考える。 まあ、おかげでゆったりつかれるんだが……。 肩まで湯につかって、コジローは上機嫌で星空を見ていた。 「隣いいですか?」 「ああ、どうぞどうぞ」 女性の声が聞こえてきたので、コジローは空を見たまま答える。ん? 女性? バッと横を振り向くと、そこにはバスタオルを巻いたキリノが 「ってキリノ! お前、何考えてるんだ!」 あわてて、目をおおうコジロー。 「何を考えるって、ここは混浴っすよ!」 岩によりかかって、左腕を右腕でこすりながらキリノが喋る。 「内湯の扉を開けたら、ちょうど先生が入ってるんできちゃいました」 「きたってお前なあ……」 キリノのうなじを見ながら、なるべく余計なことを考えないように考えないようにと 理性を働かせつつ、コジローがつぶやく。 「今日、地元の高校生に絡まれたんす」 「ああ、ユージから聞いたよ」 湯にざぶっとつかりつつ、キリノから目をそらしながらコジローが答える。 「タマちゃんが助けてくれたんですよ」 「ああ、あいつはまさにヒーローだな」 頭をかきつつ、コジローは横目でキリノを見た。 なぜか、キリノは距離を離そうとするコジローに少しづつ近づいてきているようだ。 「そうっすね、タマちゃんはヒーローなんです」 「ああ、すると、今日のお前はさしずめヒロインってとこか」 「でも、主人公じゃないんですよ」 じゃあ、主人公は誰なんだ? 思わず、そう聞き返そうとしてキリノの肌が触れている ことに気がつく。上気した顔が、すぐそばまで来ていた。 「それはですね」 「あ~ら、若い人はいいわねえ~」 おばさんたちの声に、2人ともはっと我に返る。 見ると、周りにはおばさんの団体が10人ほどいて、ニヤニヤと2人を見ていた。 「新婚さん? いやあ、おあついわあ」 「あたしもねえ、若い頃は夫とよく混浴でねえ」 口々に喋りだす。 「あ、あたしもうでますね! お休みなさい!」 「お、おいキリノ!」 バタバタとお湯から上がって、キリノは温泉から出て行ってしまった。 「あらあ、お邪魔しちゃった」 おばさんの団体に取り囲まれたコジローも、すぐにお湯から上がる。 「なんだか、あったまった気がしねえなあ……」 脱衣所の扇風機にあたりながら、コジローは1人つぶやくのであった。
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開幕 豊後耶馬溪 日向五ヶ瀬川 肥前虹ノ松原 壱岐飛石島 筑前志賀島 薩摩桜島 琉球万座毛 閉幕 [部分編集] 開幕 ロレンソたちは、山々が紅き焔を噴き出す灼熱の地へと足を踏み入れた… サンジ: ようやくご到着ですかい… 思ったより時間がかかりやしたねェ? ハヅキ: 出ましたね~。 キノコみたいな頭のおじさん。 サンジ: お、おじさん… できたらお兄さんと呼んで 欲しいトコなんですがねェ。 …しかし、その様子じゃ どうやらご存じないみたいだなァ。 サンジ: あんたたちが洞窟にいる間に、 黒巫女ムウが、幕府に対して 宣戦布告をしやがったんですよ。 サンジ: 和国全土に星を落とすってね。 ロレンソ: な、なんだと…!? サンジ: お陰で幕府の御偉方は 上を下への大騒ぎでさぁ。 しまいにゃ、その黒巫女が、 この火の国にいるらしいってんで、 大軍を送り込んでくる始末… サンジ: まァ、巻き込まれないように 注意してくださいや。 ロレンソ: サンジさん… なぜそんな事を 教えてくれるんだ? あなたも幕府の人間なんだろう? サンジ: ま、世の中、 持ちつ持たれつってね。 サンジ: そうだ、キリの奴ですが、 ちょいと前に、それらしい娘が この近くを通ったそうですぜ。 ひょっとしたら、まだこの辺りに いるかもしれませんねェ。 ロレンソ: そうか… すまないな、サンジさん。 ハヅキさん、行こう! ハヅキ: は~い。 @ロレンソ、去る サンジ: …幕府はもう当てになんねェ。 そーなると、頼りになんのは あんただけなんですよ、異人さん。 頑張ってくだせぇよ、へへ。 黒夜に 遠く月読 埋もれて 赫い群れし 夜半の不知火 第五幕 遠の火群 豊後耶馬溪 キリの姿を捜すロレンソはふと強大な邪気を肌に感じて立ちすくんだ… ロレンソ: (こ、この気は… なんて巨大な気だ… 押し潰されそうだ…) ハヅキ: ロレンソさん、 どうしたんです~? ロレンソ: ハヅキさん、隠れてくれ! 何者だ! ハヅキ: へ? @ムウ、現れる 女: ………… ハヅキ: ひょええええ~っ! ロレンソ: お前は…? 女: …汝…… 汝、虚ろなる神宣に 見出されし幻魔使いであるな? ロレンソ: …何だって? 女: 我は、清浄を求むる猛き業火なり。 我の振るいし浄化の炎は、 九天を下りて、遍く降り注ごう… 虚妄に充ちた、この穢れし地にな。 ロレンソ: まさか…まさか… ハヅキさん、あの面は… ハヅキ: ロレンソさーん… その人が付けてる般若面… それが『鬼哭の面』ですよ~! ロレンソ: やはりか… シャダイ: ひょほほほほ~、 貴様ら、頭が高いでおじゃるぞ! @シャダイ、現れる シャダイ: 大いなる星の力で この世を導かれるムウ様が 直接声をかけて下さったのじゃ! 感激に身をうち震わせ、 コメツキバッタのように 惨めに這いつくばるでおじゃる! ロレンソ: ムウよ、答えてもらうぞ! なぜ都に星を落とした? なぜ、その面を使って 更に星を落とそうとする!? シャダイ: こりゃ!! ま、麻呂を無視するでないわ! ムウ様… ここは麻呂にお任せくだされ! この賢しらなる異人の舌、 切り取って献上させて頂きまする! ムウ: …下がれ。 我はこの者に用がある。 シャダイ: きょほ…? は、はいぃぃ~~~っ! ムウ: 神託に告げられし者よ。 我にその力を示すがよい。 そして思い知るのだ。 己の無力と、我が浄化の炎を。 ロレンソ: 望む所だ! ここでお前を倒して、 全てに決着をつけてやる! ロレンソ: はぁ…はぁ…はぁ… 貴様… なぜ本気を出さないんだ…? ムウ: ………… 次なる新月の夜、 我は真なる星落としを行う。 さすれば和国全ての者に 等しく裁きが下されるであろう。 その儚き命… 今奪うも、後で奪うも同じこと。 ロレンソ: ………… ムウ: 来るべきその日まで、 短き命、存分に堪能するがよい。 …さらば。 @ムウ、消える シャダイ: む、ムウ様!? お待ちくだされ~っ! @シャダイ、去る ロレンソ: ………… ハヅキ: た、助かったみたいですね… わたし、息をするのも忘れて 窒息死するところでした~… ハヅキ: でもロレンソさん、凄いです! あの『黒巫女ムウ』に、 一歩も引けを取らないなんて! ロレンソ: …ヤツは手加減していた。 本気だったら、 僕は今ごろ両親のいる天国だ… まるで… 僕を試しているかのようだったが… ハヅキ: 試すって、何をです~? ロレンソ: 分からない… それよりも、ハヅキさん。 今はキリさんを捜そう 鬼哭の面を、 ムウが付けていたという事は キリさんもヤツの仲間… ロレンソ: 彼女なら、今回のことそ 色々と知っているかもしれない。 ハヅキ: なるほど~。 それでは、キリさんを捜して 火の国めぐりといきましょう! 日向五ヶ瀬川 紅くたぎる大地を進むロレンソたちの前に突如覆面の男が現れた… ロレンソ: お前はメリーに 雇われていた忍者… ロクロウ: おぬしは確か、 裏切り者のくノ一と共にいた… まさかムウの仲間だったとはな。 ハヅキ: ロレンソさんは ムウさんを止めるために 旅をしてるんですよ~! 仲間なんかじゃありません! ロクロウ: 済まぬが非常時ゆえ、 真偽を確かめる暇など無し。 ムウ一党を殲滅するのが 此度受けた依頼なのでな… ロクロウ: このような場所にいた 己が不運を恨むがよかろう。 大した成長ぶりよ… それがしの予想通りだったな。 斬れ…覚悟は出来ている。 ロレンソ: あなたを斬ることに 何の意味があるって言うんだ? …代わりと言っては何だが、 一つ聞きたいことがある。 ロレンソ: そのくノ一の事だが、 僕らは彼女を捜している。 居場所を知らないか? ロクロウ: ムウの仲間というのは、 勘違いだったようだな… …それがしの情報によれば そのくノ一、御庭番衆に追われて 火の国を逃げ回っているらしい。 捕まるのは時間の問題ぞ。 ロレンソ: そうか… ロクロウ: 用があるのならば、 御庭番衆に先んじることだ。 では失礼いたす。 @ロクロウ、消える ハヅキ: あの人、幕府に雇われた フリーの忍者さんみたいですね。 ハヅキ: それにしても怖い目でした~。 あの目でギロリと睨まれたら わたしなんてエビに睨まれた カエル状態です~。 ロレンソ: …エビ? ハヅキ: あ、エビじゃなくてヘビですね~。 最近エビを食べてなかったので 久しぶりに食べたいな~、 なんて考えてたのでついつい… ロレンソ: フフ… ハヅキさんにはかなわないな。 とにかく追手より先に キリさんを見つけ出そう。 肥前虹ノ松原 シュレン: …ロレンソさん! ロレンソ: 君はシュレンさん… シュレン: お願いします! わたしと勝負してください! ハヅキ: わ、せっかちさんですね~。 ロレンソ: 何か事情があるみたいだな… 分かったよ。 幻魔勝負、受けて立とう。 シュレン: ありがとうございます! では行きますよ…とりゃあっ! シュレン: あいたたた… やっぱし勝てなかったか… でも、これなら安心して ロレンソさんにお任せできます。 どうかムウさんを止めてください! ロレンソ: どうして君がその事を…? シュレン: 出雲神殿のドウジ様に 色々と教えてもらったんです。 …これ以上星が落ちたら 山も、空も、そして海も みんなみんな死んじゃいます! シュレン: だから…だから… ロレンソ: ………… …分かった。 シュレンさんのその想い、 確かに受け取ったよ。 ムウの星落としは 僕が止めてみせる… シュレン: あ、ありがとうございます! 壱岐飛石島 ロレンソ: やはり、この地に来ていたか… メリー・ルー… メリー・ルー: お久しぶりデース、 待っていました、ロレンソ。 メリー・ルー: ユーのファイナルアンサー、 聞かせてもらいましょうカネ? メリーに強力して 『星落とし』のパワーを ゲットする決心着きマシタか? ロレンソ: ………… ハヅキ: え…どういう事ですか? ロレンソさんは 星落としを止める人なんですよ~! メリー・ルー: テメェは部外者だから シャラップするデース! メリー・ルー: ヘイ、ロレンソ! イエスかノーで さっさと答えナサーイ! ロレンソ: ………… 断る…答えはノーだ。 メリー・ルー: ホワット? 協力出来ないという事デスカイナ? ロレンソ: …ああ。 メリー・ルー: アンビリーバボー! 信じられンデース! そういうコトなら、 邪魔者として始末するだけデース! ロレンソ: ………… メリー・ルー: ウッ、ガク…完敗デース。 煮るなり焼くなり好きにナサーイ! コンチキショウ! ロレンソ: …………… 行くがいい、メリー・ルー。 メリー・ルー: ホワット!? 敵に情けをかける気デスか? ロレンソ: そうじゃない。 僕は和国を守りたいと言いながら、 実際それがどういうことなのか 分かっていなかった…… ロレンソ: 本当に和国の事を考えた時、 果たして自分は 今のままでいいのだろうか… そう考えると、僕自身 甘いところがまだまだあるようだ。 ロレンソ: それをお前に気づかせてもらった。 借りは返そう。 メリー・ルー: ロレンソ…… ロレンソ: だが、だからと言って お前たちの考えには賛同できない。 次の星落としが行われれば 全土に星が降り注ぎ 和国は壊滅してしまう。 メリー・ルー: オウ、和国ゼンドが… リアリー? ロレンソ: ああ… 憎しみと悲しみを際限なく生む 星落としは放っておくわけにはいかない。 ロレンソ: …僕はこの旅で多くの和国の人と知り合えた。 悪いヤツもいたが、 この状況に屈することなく 歩み続ける素晴らしい人も大勢いる。 きっと、今回の災厄を切り抜ければ この国は上手くやっていけるはずだ。 ロレンソ: 僕も彼らとともに歩みたい。 父と母が愛したこの国で…… それには、 まず黒巫女ムウを止めなければ。 メリー・ルー: …フ、フン、何だカンダ言っても まだ甘チャンであることに 変わりはアリマセンね。 自分で星落としを ゲットしてしまえば もっとイージーでショウに。 メリー・ルー: せいぜい理想に振り回されて ホットになりすぎないように 注意することデース。 ロレンソ: はは、そうだな… だが、自分の正義には いつも忠実でありたいと思う。 僕が…僕であるために。 メリー・ルー: ……………… 筑前志賀島 横風の扇の色糸をなびかせて、神楽巫女は身じろぎもせずに立っていた。 ヒミカ: ………… ロレンソ殿… お待ち申し上げておりました。 ロレンソ: ヒミカさん… ヒミカ: …ロレンソ殿、何も言わず わたくしと立ち合うて下さいませ。 ロレンソ: …分かった。 いざ尋常に勝負! ヒミカ: さすがです、ロレンソ殿… ここまで力をおつけになられているとは。 これで、あなたに託す決心がつきました… …ムウ姉様とミロク様の事。 どうか…どうか、お願い致します。 ロレンソ: やはりあなたは ムウとは知己だったか… …ミロク様はムウの所へ。 ヒミカ: …はい。おそらく。 生きて戻るおつもりは… ありますまい。 ヒミカ: しかし…わたくしには お二方が血で血を洗う争いをするなど 耐えられませぬ… ロレンソ: …分かった。 ムウを追う以上、 ミロク様はどこかで出会う… 彼女を連れ戻せるよう 頑張ってみよう。 そしてムウの『星落とし』も きっと止めてみせるよ。 ヒミカ: ありがとうございます… くれぐれもお二方をよろしく お願い致します… 薩摩桜島 煙を噴き上げる桜島の麓でロレンソは狂える陰陽師と対峙した。 シャダイ: 麻呂には理解できぬ… ムウ様は、何故にこのような 虫けらどもに手加減なさるのか? 虫けらは虫けららしく、 ぷちりと一思いに踏み潰してやるのが 慈悲というものであろうに… シャダイ: ほほ、まあよい。 出雲での借りを返すついでに 麻呂が駆除して進ぜようぞ。 ロレンソ: シャダイよ、一つ聞こう。 キリさんはどこだ? シャダイ: ん、キリとな? ほほ、あのハシタメも そこそこ働いてくれたでおじゃる。 奴なら、ムウ様に面を渡した後、 用があると言って消え去りおった。 シャダイ: 今ごろ幕府に捕まって くたばっているかもしれんのう。 きょほほ! ロレンソ: …何て呆れたやつだ。 仮にキリさんと貴様は 仲間じゃないのか!? シャダイ: 仲間じゃとぅ? あんなハシタメと 麻呂を同じにするでないわ! 麻呂と志を同じくするは 偉大なるムウ様ただ一人よ。 ロレンソ: ムウが実際お前を どう思ってるのかだって 分かったもんじゃないだろう。 シャダイ: ム、ムウ様は麻呂を 思いやってくれておるに決まっておるわ! シャダイ: く、屈辱でおじゃるぅ… ただ殺すだけでは飽きたらぬ… その生白い四肢を切断して 肉ダルマにしてやるでおじゃる! ふひゃはははぁぁぁ~っ! シャダイ: ぐぎゃあっ! ロレンソ: シャダイ… 口の割には大した事ないな。 シャダイ: こ、肥溜臭い畜生の分際で 麻呂を愚弄するでおじゃるか!? この胸の内に湧き上がる 奈落の深淵よりも暗き憎悪の渦を 一体どうすれば良いのか… シャダイ: ムウ様ぁ~! 麻呂を導いてくだされぇ~! ロレンソ: キリさんの行方を知らないなら こっちの質問はどうだ… ムウはどこにいる? シャダイ: ほひひひ… ムウ様がおわす所は 前人未到の『名も無き島』! 貴様ら虫けらには、 決して辿り着けぬ場所であるぞ! シャダイ: 真なる星落としまでの 残り少ない人生、 無駄に足掻いて過ごすがよいわぁ! ひょはははははぁ! @シャダイ、消える ロレンソ: 名も無き島… そこにムウがいるのか。 ハヅキ: でも、どうしましょう。 島の場所、判らないですよぅ… このまま星が落ちるのを 指をくわえて見ているしか ないんでしょうか~? ロレンソ: ………… やはりこのまま キリさんを捜すしかないな。 彼女ならば、島の場所を 知っているかもしれない。 ハヅキ: でも~、もう火の国は 一通り回ってしまいましたし… 残るは琉球くらいですよ~? ロレンソ: 行くしかないさ、琉球に… 運命を信じよう。 琉球万座毛 ロレンソは、夕暮れに染まる渚に一人たたずんでいる娘を見つけた。西に沈む太陽を眺めていたがやがてゆっくりと振り返った… キリ: はやり、来ましたね… ロレンソ: キリさん、見つけたぞ! キリ: もう一度だけ、あなたに 会いたいと思っていました。 裏切った事を… 騙していた事を謝りたかった。 ロレンソ: 僕を騙した事なんてどうでもいい。 だが、君たちのしたことは 謝ってどうにかなる事ではない! もちろん、これから起きることも… なぜ、なぜこんなことを!? キリ: ………… 私とあの人は、辺境にある 小さな集落で生まれ育ちました。 将軍家に忠誠を誓い、 卓越した幻魔召喚の術をもって 暗闘を繰り広げてきた一族の村… ですが、そこに住むのは 平和を願うごく普通の人々でした。 キリ: 天下が統一され、戦が無くなり、 これでやっと幸せに暮らせる… もう、先祖代々伝わる召喚術を、 血なまぐさい暗闘に使う必要はない。 子供だった私たちを含め、 皆、心の底から喜んだものです。 キリ: しかし十二年前のあの日… 村は皆殺しの目に逢いました。 ロレンソ: ………… キリ: 村のみんなが 断末魔の叫びを上げる中… 私は、ムウに手を引かれて 炎に包まれた村から逃れました。 キリ: そして、幾つかの幸運が重なり、 ある人物の下に保護されたのです。 その人物こそ、時の将軍様でした。 ロレンソ: 将軍閣下が… キリ: 後に知ったことですが… 黒巫女衆抹殺は、幕府の老中達が 将軍様に無断で実行したそうです。 将軍様が知った時は既に遅く 生き残ったのは私たち二人のみ… キリ: 哀れに思われた将軍様は、 信頼できる二人の人物に 私たちを別々に預けられました。 大和神殿長であるミロク様と、 御庭番衆頭目…つまり私の養父に。 キリ: ………… 今でも、虐殺から逃れた あの夜のことを思い出します… 絶望に震え、泣き疲れた私を 抱き締めてくれたムウの温もりを… ロレンソ: ………… キリ: …一年前、あの人は 孤独の中で星を落としました。 今度は決して… ムウ一人に罪は負わせません。 キリ: ロレンソ殿。 あなたがムウを止めるつもりなら、 私は命を賭して相手になります。 ロレンソ: …キリさんたちの 事情はよく分かった。 だが、やはり戦うしかないようだ。 ロレンソ: どんな理由であれ、 罪のない人たちを苦しめる 星落としは放っておけない。 キリ: ふふ、ロレンソ殿なら そう仰るだろうと思いました。 本気で参ります。 …御覚悟を。 キリ: 私の負けですね… お見事です、ロレンソ殿… ロレンソ: ………… キリ: さあ、私を殺してください… 鬼哭の面を奪って、 これから起こる大虐殺に 手を貸した罪を裁いて下さい… ロレンソ: ………… 君を殺したところで 事態の解決にはならない… 黒巫女衆の者たちが 辛い目にあったのはよく分かった… ロレンソ: だが、結局君たちは ガモンや和国を狙う諸外国… そして、十二年前の幕府と同じだ。 誰かの犠牲を苗床に… 結局、新たなる憎しみを紡ぎ出す。 キリ: ………… ロレンソ: そんな繰り返しをいつまでも 続けていいはずがない! 憎しみの連鎖は どこかで誰かが 断ち切らなければならないんだ。 ロレンソ: …本当は君だって 分かってるんじゃないのか? キリ: ………… 私にはどうするのが 正しいのかなんて分かりません… キリ: ただ… もう一度…あの人に会いたい。 あの人に会って話がしたい… 孤独と憎しみから… ムウを解放してあげたいのです! ロレンソ: …だったら、 すべきことは一つだろう。 キリ: …………はい。 キリ: ロレンソ殿… 『名も無き島』にご案内します。 ムウはそこで、 和国全土に星を落とすための 最後の儀式を行っているはずです。 ロレンソ: キリさんは… 本当にムウのことを 想っているんだな…… ハヅキ: うううう…グスン… ロレンソ: ハ、ハヅキさん… ハヅキ: ゴメンなさい~… 聞いてたら泣けてきちゃって。 でも…、キリさんが同行するのなら、 もう安心ですね~。 ハヅキ: わたし、イサミさんを 捜さなくちゃならないから、 ここでお別れしようと思います。 ロレンソ: ハヅキさん… 今まで本当にありがとう。 ハヅキ: いえいえ~。 こちらこそお世話になりました。 …わたし、信じてますから~。 ロレンソさんとキリさんだったら 絶対にムウさんを止められるって! ロレンソ: ハヅキさん… キリ: …ロレンソ殿の事はお任せ下さい。 あなたの代わりに、 必ずムウの所まで案内しますから 閉幕 炎猛る、激動の大地を離れて 『名も無き島』に向かうロレンソたち。 ムウとの遭遇に始まり キリとの再会で幕を閉じた 火の国の旅路… 和国での旅の果てに ロレンソの胸の内には 力強い意志の輝きと使命感が宿った。 …自らの正義を信じ 父と母の愛した和国を守る事… 船の揺れに身を任せながら ロレンソは今一度 自らの決意を確認するのだった。 第五幕『遠の火群』 了
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