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Blu-ray ウィザード・バリスターズ-弁魔士セシル-1/~The Beginning Blu-ray・DVD発売日:4月2日/3月3日 ★梅津泰臣監督が贈る最新TVアニメーション作品! ★ジャケットは、梅津泰臣監督による描き下ろし! ★初回特典はスペシャルパッケージ仕様! ★各巻にスペシャル特典 ブックレットを封入! ★梅津泰臣が語り尽くす! オーディオコメンタリー収録! 2014年放送。 http //wizardbarristers.com/ 原案・監督 梅津泰臣 シリーズ構成 梅津泰臣 キャラクターデザイン 梅津泰臣 総作画監督 外丸達也、松田勝巳、梅津泰臣 メカニックデザイン Niθ プロップデザイン 横田晋一 アクション作監 阿部望 エフェクト作監 橋本敬史 美術設定 渡部隆、成田偉保、横田晋一 美術監督 小倉一男 美術監督補佐 横山淳史 色彩設計 阿部みゆき 撮影監督 和田尚之 撮影監督補佐 石山智之 3DCGディレクター 松井一樹 CGスーパーバイザー 西川和宏 CGチーフアニメーター 武田秀明 CGテクニカルディレクター 富岡孝輔 リガー 常川隆弘 CGコンポジター 柳澤宏明 CGラインプロデューサー 酒井俊治 モニターワークス 田村あず紗 特殊効果 村上宜隆 編集 瀬山武司 音響監督 清水勝則 音響効果 今野康之 効果助手 岩谷弘毅 録音調整 菊地一之 録音助手 吉田光平 音楽 小西香葉、近藤由紀夫 方言監修 有澤寛 アニメーション制作 アームス プロデュース ジェンコ 脚本 伊藤美智子 絵コンテ 梅津泰臣 神木鈴 塩谷直義 うつのみや理 神戸守 多田俊介 細田直人 大川原保豪 頂真司 安藤真裕 小林常夫 演出 梅津泰臣 さんぺい聖 工藤昌史 奥村よしあき 矢花馨 浅利藤彰 加藤顕 下司泰弘 野亦則行 西村博昭 サトウ光敏 松本マサユキ 作画監督 外丸達也 松田勝巳 梅津泰臣 阿部望 橋本敬史 高橋しんや 松本圭太 秋山一則 田中孝弘 高木晴美 工藤昌史 岩佐とも子 尾形健一郎 徳倉栄一 飯飼一幸 草森秀一 上竹哲郎 日下部智津子 西岡夕樹 Park Myoung Hun Chang BumChul よしもときんじ Kim Hyo En Eum lk Hyun Lee Ju Hak ■関連タイトル Blu-ray ウィザード・バリスターズ-弁魔士セシル-1 ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル 梅津泰臣デザインワークス ウィザード・バリスターズ-弁魔士セシル-The Beginning 木製ストラップ 須藤セシル ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル デスクマット A OPテーマ Lia/JUSTITIA EDテーマ 田辺留依/BLUE TOPAZ ウィザード・バリスターズ 弁魔士セシル クリアファイル フィギュア・ホビー:ウィザード・バリスターズ~弁魔士セシル
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4-149-157 IN・最前線(後半、4-151から) それは風。 強く、激しく、荒々しく――清々しき風。 悪夢たちの夜を駆け抜ける一陣の風があった。 「ちっ! いつから地上はこんな混沌状態になったんだ?!」 夜を照らし出す太陽。 暗黒の中で輝く純白。 純白の翼と白亜の装甲を纏った巨人が、剣を手に舞っていた。 「マサキ! そんニャこと言っている場合じゃニャいのだ!」 「後ろ後ろぉ!」 「ちっ!!」 背後から迫る、巨人を超える巨体の異形。 乱杭歯の顎を開き、その口内から放たれるレーザーの如き閃光を白亜の巨人は翼をはためかし、 残像が残るような速度で躱す。 躱されたと異形が理解するよりも早く、回り込んだ白亜の巨人が振り下ろした剣がそれを両断 していた。 「まったく、ラ・ギアスでもこんなに魔物が出現したことはねえぞ?!」 白亜の巨人――すなわち【風の魔装機神 サイバスター】の操者、マサキ・アンドーは吐き捨てる ように呟いた。 「ここは本当に地上なのか?」 マサキの呟きに、コクピットの脇でマサキにしがみ付いていた黒猫と白猫が呟く。 「……しかも、ニャんかチラホラ生身で戦っている人が見えるニャんだけど」 「けど、座標は確かに日本の東京ニャ」 「なのに、こんな事態だってのに連邦の連中が出てこないってのは――どういうことだっ!」 翼を瞬き、装甲の一部を開く。 そこから射出されたカトリックミサイルが、小型の異形たちを薙ぎ払う。 「まさか、地上への転移の時に起こった異常エネルギーの所為?!」 白猫の言葉に、たらーりと一筋の汗が操縦桿を握るマサキの額に浮かぶ。 「嘘だろ……まさか、異世界から異世界ってことは――」 マサキがそう呟いた瞬間だった。 「全力全開! ディバインン・バスターァアアアア!!」 モニターの端、マサキが意図的に視線を外していた位置に“飛んでいる白い衣の少女”が持つ 杖から、HTBキャノンに匹敵するビーム砲キャノンが飛び出し、異形たちの群れを消滅させた。 「……OK。認めよう、ここは俺の知っている地上じゃない」 「子供が、ニャまみでビームを撃つニャなんて異世界以外にありえないニャ」 「うわー、これぞ本当に魔砲少女って奴ニャんかニャ?」 人型ロボットを操縦し、異世界で暮らす元地上人の割には常識的な反応を返すマサキ。 ――“ ” その瞬間だった。 「ッサイフォス?!」 魔装機神に宿る風の高位精霊。 サイフォスが語りかけてくる感覚に、マサキは瞬時に反応し、空を見上げた。 そこに映るのは異常事態の中心と思しきねじれた城。 サイバスターに搭載された魔術結界が悲鳴を上げ、精霊レーダーのメーターを振り切るほど 膨大な魔力を放つ歪みの根本。 その正門に――見覚えのある異形が見えた。 「あれはっ!!」 「ヴォ、ヴォルクルスニャ!!?」 ラ・ギアスを護る宿命を帯びた魔装機神。 その大敵とも呼べる邪神、その分身体。 その姿にサイバスターのエネルギー源であるフルカネルリ式永久機関が、マサキの感情に呼応 して駆動音を上げる。 プラーナコンバーターが加熱し、処理し切れないプラーナの輝きがサイバスターの全身から漏れ でていく――その時だった。 「へえ」 今にも飛び出しかけていたサイバスター。 その中で、マサキは目を見開き、笑みを浮かべていた。 「やるじゃねえか、あいつ等」 人の身では敵うはずもない邪神。 人知を超え、あらゆる魔と闇を内包せし破壊神。 破壊の権化とも言える異形に、たった二人の少年が戦っていた。 「ぐっ!?」 人間など微塵と砕かんばかりの巨大な鉤爪。 その一撃を辛うじて魔剣で受け止めるも――そこは足場無き空。 大質量の一撃に叩き落され、血反吐を吐きながら柊は落下していく。 つまり高度が下がった。 「柊!?」 空間すら歪ませるカギヅメの軌跡から逃れながら、呪符を放っていた光太郎が思わず叫ぶ。 【ルゥウオオオオオオオオオオオオオオオオ――!!!】 「まずっ!?」 その刹那、僅かに注意を逸らした光太郎に、破壊神から放たれた歌声が直撃した。 あらゆる物質を破砕し、無へと返す衝撃破。 ただの咆哮ですら高密度の魔術術式となって、顕現した破壊魔術。 「がっ!?」 その直撃に、防御用の呪符と高校中退後も着続けている制服の欠片を撒き散らしながら、光太郎 もまた吹き飛ぶ。 今まで突き進んでいた二人の少年が、今ここに足を止める…… 「来てくれ」 本当に? 「おわぁああああああ」 そんな――わけがない! 「絢爛舞踏ザサエさん!!」 光太郎の咆哮。 それと共に彼の背中に柔らかい感触がした。 誰かが抱きとめるような感触。 そして、“姿は見えないけれど”、感じ慣れた温かい気配。 「サンキューな、ザサエさん」 (コクン) 声も聞こえない。 けれども、光太郎には“彼女”が微笑んだのを感じた。 「お? 光太郎、誰だこの人?」 そして、その横でザサエさんに回収されたのであろう柊が、首根っこで宙釣りになりながら光太郎 に問いかけた。 「? 柊、お前見えるのか、ザサエさんの姿」 「おー。一応ウィザードだしな、あとザサエさんってどこの国民番組の母親なんだよ!」 「あー、彼女はザサエさん。俺の相棒な」 「しかも無視かよ?!」 何故かクスクスと笑っているような気配を感じながら、光太郎は上を見上げ直す。 そこには翼をはためかせ、血管の浮かんだ瞳で睨み付けてくる邪神の姿。 「よっしゃっ! 第二ラウンドだ!!」 「……アイツを突破しねえと先に進めねえしな。しゃーねえ、行くか!」 学生服の中身から無数の呪符を掴み取り、 血を流す手で魔剣の柄を握り直す。 「作戦は?」 「決まってるだろ! 真っ向からぶっ飛ばす!!!」 ザサエさんの力を借り、光太郎が上空に向かって飛び出した。 飛翔能力。 式神であるザサエさんの力を借りて、可能とした光太郎の力の一つ。 「だろうな。そういうと思ったぜ」 ザサエさんから手を離され、落下していく柊の体。 しかし、数秒とせずに落下は止まり、それどころか上昇を開始する。 ――常識を遮断せし異相結界・月衣。 マジカル・ウォー以来急激に力を増し、非常識の力を行使するウィザードたちが身に付けた新た なる常識の突破能力。 そして、柊は“重力”という常識を遮断する。 空が飛べない? そんな常識は無い。 空が蹴れない? そんな常識は通じない。 何故ならば、彼は“常識の通じない夜闇の魔法使いなのだから”。 「“風の如く 舞い踊れ” ――エア・ダンス!!」 “空を蹴り”、己の魔力で発生させた上昇気流に乗って柊が加速する。 瞬く間に光太郎と並走し、二人は同時に顔を見合わせ――薄く微笑んだ。 「右!」 そして。 「左ぃ!」 互いに繰り出した蹴り足で、二人が左右に飛び込む。 たった今の瞬間、自分たちが居た場所をすり抜けたカギヅメを見ながら、光太郎は叫んだ。 「絢爛舞踏ザサエさん、GO!」 ( !) 光太郎の声に気配が応じ、次の瞬間邪神の腕から青黒い血が噴き出した。 ザサエさんの攻撃だ。 畳み掛ける! 「いっけえ!!」 呪符を手に取り、願いを篭めて、邪神に向かって投げ放つ。 淡い輝きに満ちた無数の呪符は夜闇を切り裂く流星の如き勢いで、破壊神に向かって飛来し。 『ルォオ――』 「“届け 風の果てまでも” ――エア・ブレード!!」 衝撃破で迎撃しようとした邪神の咆哮よりも早く、鋭き風の刃の祝福を帯びた呪符が邪神の肉体 へと突き刺さり――爆散。 『ガァアアアア!!?』 高性能爆薬にも匹敵する爆風と輝きに、邪神が悲鳴を上げる。 「“轟け 爆炎の如く” ――エンチャント・フレイム!!」 そして、その瞬間紅い閃光と紅蓮の焔を纏った斬撃が、邪神の腹部を切り裂いた。 刀身にして一メートル弱。 高層ビルにも匹敵する邪神にとってはかすり傷にも等しい小さな刀身。 されども、その斬撃は深々と血肉を切り裂き、焼き尽くした。 『GI,GAXAAAAAAAAAAAAAAAAA!?!?!?!』 「決めるぞ、光太郎!」 「おう!!」 絶叫を上げる邪神。 それに向かって、柊は己の手を魔剣に添える。 光太郎は呪符を握り締め、己の手を掲げた。 「舞い上がれ」 烈風を帯びる。 「喰らい尽くせ」 焔を纏う。 「解放しろ――」 ポタリと柊の添えた手から零れる血に、魔剣の刀身が唸りを上げた。 それはさながら嬌声を上げる処女の乙女の如き咆哮。 刀身に刻まれたルーン文字が閃光を発し、同時に刀身の一部が変形して、普段は隠されている 宝玉が露出する。 「俺の魔剣!!」 ――魔器解放―― 「俺は進まないといけないんだ」 光が集う。 「だから」 拳が輝く。 「俺は――」 もっと。 「お前を」 もっともっともっと。 「ぶっ飛ばす!」 光輝を発す! ――少年探偵の一撃―― 走る。 疾る。 奔る。 世界に選ばれた二人の少年が、魔剣を、拳を振り翳して突き進む。 「「おぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」 それは純粋なる願い。 「魔剣よ――」 「ぶっ飛べ――」 それは世界に選ばれし者たちの一撃。 「切り裂けぇえええええええええ」 烈風を纏わせ、灼熱を宿す炎の剣が邪神の胴体を突き刺さり―-両断。 神殺しの魔剣が、破壊”神”の因果を断ち切る。 「悪党ぉおおおおおおおおおおお!」 光輝を背負い、理不尽をぶっ飛ばす少年探偵の拳は、邪神の頭部に直撃し――爆散。 溢れ出る光が、その肉体を浄化してく。 「「ラァッ!!!」」 そして、閃光が溢れた。 異形の空は一瞬だけ、光に溢れた。 ――柊・光太郎ペア 正門突破 さて、某所でHIIRAGIを書く作業に戻るか。 なんか前スレで呼ばれた気がするので、書いてみたw 4-160、163 さて、増援部隊の第一陣のメンバーは三人 「こちらの準備は終わったわ」 戦闘用の魔女服を身につけた妙齢の女性、空色の魔女、ふみこ・O・ヴァンシュタイン 「ほっとくわけにもいかないからね。いつでもいいよ!」 ふてぶてしい猫を連れた少女、極楽台風、ニーギ・ゴージャスブルー 「急ぐのでゴザル。コウが城の主まで辿り着く前に!」 そして、間違った忍者装束を纏う青年、世界忍者ロジャー・サスケことロイ・バウマン。彼は光太郎の幼なじみでありーー 「みょ~に焦ってるわね、セプテントリオン。これってアンタ等が仕掛けたことなんでしょ?」 セプテントリオンのエージェント、RSその人である。 「この事件の半分以上が既に我々の手から離れている。それに……僕は、コウを護りたい」 「セプって身内も売るじゃない?」 「信じなくても結構!!僕はコウを護る……それだけだ!!」 真剣な面持ちで話すロイにアンゼロットは笑みを返す 「信じましょう。あなたが知らせた情報は信用に足るものですし、今は一人でも強い戦力が欲しいですから」 アンゼロットの言葉にロイは頷いた。そう、今の自分はロイ・バウマンではなく、友の盾たるロジャー・サスケなのだからーー!! 「けれど、何をそんなに焦っているのかしら?光太郎は私が見込んだ男よ。あいつならどんな敵も突破するわ」 ふみこの問いにロイは顔を歪ませた 「……今回の敵は“世界の秩序”……そして、その正体が問題なんだ」 「……どういうことですか?」 「……“世界の秩序”はコウのーー」 ロイが続けて言葉を発しようとしたーーその時 「そこから先は僕が説明しましょう」 皆の目前に突如として白い装束を纏った青年が出現した。 「お初にお目にかかります。僕の名前は玖珂晋太郎。光太郎の兄です。」 青年こそが“世界の秩序”にして玖珂光太郎の実兄である 「シン兄ぃ……!!」 驚愕するロイ。 そしてアンゼロットもまた驚きに目を見開き、言葉をもらした 「ワールド・オーダー……!!」 4-164-165 「我々が敗北するなど、ありえないことのはずだ」 その言葉は誰のものだったか。この場にいる全員の戸惑いでもあった。 彼らは人々の希望から生まれ、世界をも改変しうる力を持つ者ばかり。 だというのに、彼らの中から敗北する者が出ている。 「事実として負けた奴がいるんだ、それは受け入れるべきだろう」 真紅の魔眼を持つ少年は、まわりに向けてそう言った。 「俺も出る。負けるのは馴れてるから、問題ないさ」 彼の名はシン・アスカ、究極の一として生まれた者達のうちの一人である。 「だが、いいのか? 敗北はお前の本意ではないはずだ」 「そりゃそうさ。けど、俺は新参者だからな。それくらいはしないと」 そう言いつつも、彼の目には負ける気が見あたらなかった。 「で、八神和麻を味方にすればいいんだよな?」「ああ、数はそれだけで力だからな」 「わかった、じゃあ行ってくる」 瞬間、少年の姿が消え失せる。時空転移、彼が持つ力の一端である。 その八神和麻は、偶然にも東京に来ていた。 神凪綾乃と一緒にちょっとした仕事をこなしていたら、巻き込まれたのだ。 「しかし、見事に分断されちまったな」 突然奇襲されたと思ったら、既に綾乃は吹っ飛ばされていた。 さっきの相手は間違いなく綾乃より強い。そして、周囲には無数の敵が。 「急がないと、綾乃が危ないか」 どれだけ時間がかかるかわからないが、綾乃は確実に負ける。 ならば和麻の取る手段は一つしかない。 「こいつらを全力で潰して、最速で駆け付ける」 綾乃がそれまで無事であることを祈りつつ、彼はコントラクターの力を解き放った。 4-166 それはいつもの事だった。 「マモルー。ゆうなちゃんが変な城につれていかれたから晩御飯までに連れ帰ってきてー。」 「わかったよ母さん。」 高校生の子持ちでありながら若々しい母に言われて、 ボサボサ髪のビン底眼鏡の少年は渋々家の外に出る。 そして、一瞬で忍者装束へと姿を変える。 切れ長の目を城の方角へと向ける。 「早くゆうなを連れ帰ってゲームの続きをするか。」 彼の名は陰守マモル。 忍者の中でも最強と名高い陰守一族の少年である。 陰守一族は代々とある蒟蒻職人の一族を守る使命を帯びている。 お隣さん守り続けて400年 マモルは突如出現した城へと向かって走り出した。 当然、妨害してくるものもいるわけで、適当に蹴散らせながら駆けていく。 「陰守忍法バナナの皮手裏剣!」 人型の怪物の足元にバナナの皮を投げつける。 バナナの皮に滑って見事に転倒頭ぶつけて即死のコンボ。 一方その頃、その光景を監視していた者達は唖然としていた。 「バナナの皮でエミュレイターを倒すなんてありえない!!」 と、とある守護者のアンゼロットが唖然とするのは当然のこと。 「彼の攻撃は全て魔術効果が付与されるのでしょう。存在そのものが常識外のようですし。」 と、とある魔王のリオンが答えを導き出すのはいつものこと。 そしていつの間にか怪物の集団に囲まれるマモル。 「陰守忍法奥義 円盤カレイドスコープをみせてやる。」 「あっUFO!」 その一言で周囲の怪物たち及び監視をしている者達は停止した。 「えっUFO!?どこですか!?」 と、突然UFOを探し出すアンゼロットとロンギヌスの面々。 「えっUFO?どこどこー?」 と、つい探し出すベル&リオン他。 マモルはUFOを探す怪物達の隙をついてその場から離脱していた。 「私を暗示にかけるなんて中々やりますわねあの男。」 「大魔王ベール・ゼファーに暗示をかけるなんてやるわねあの男。」 と、同時にアンゼロットとベール・ゼファーがお怒り気味に呟くのであった。 「うぅなんか寒気がしたぞ。」 微妙な悪寒に震えながらマモルは式神の城へとむかうのであった。 一方、ゆうなはというと・・・。 「バーナナ、バナナ、バーナナ、バナナ、バナナナバナナナ、バ、ナ、ナ♪」 と、城の中の隠し通路を歩きながら、誰にも気づかれずに唄ってましたとさ。 4-180-183 ~地上戦~ 式神の城の直下。 城の外で戦うものが因縁めいたものと合しているならば。 城の中で戦うものがその指揮を執るものと相対しているならば。 STGにおいて「ザコ」と称される無数のものと対峙しているのは誰なのか。 こと侵略においては最強の敵である彼らを押しとどめなければならない。 「それこそこの世界の住人の仕事だろう!」 迫り来るのは有機的無機的シリアスコミカル巨大矮小入り混じった機械、機械、機械の群れ。 それはヴァーミスと呼ばれる機動兵器郡であったり、スカリエッティ研究所製であったり、「めいど☆いん☆わいりー」だったりした。 それらを自慢の魔剣で斬り、払い、薙ぎ倒して進むブレザーの少年。 見る人が見ればこう思っただろう。彼には柊蓮司の面影がある、と。 ~地上戦・もうひとりの参戦者~ 「ひぅっ!?」 「風音さんっ!」 「っ……こっのぉ! 好き勝手やってくれちゃってぇ!」 ひゅ、という風切り音。刹那のうちに、棒手裏剣で貫かれハリネズミのようになった機械……なのだろうか? 人間大の機動兵器が爆散した。 「空からはヴァーミス、だっけ? あの機械の。地上もワケわかんないのいっぱい出てるし。キリがないよぉ」 「ですわね……護法童子!」 ご、という鈍音に風音は振り返る。 逞しい体つきをした琴理の式神が、ヘルメットに足がついたようなメカを殴り飛ばしていた。 「ボクが後ろをとられてた!?」 「機械に気配はありませんわ!」 「そのとーりぃっ!」 さらにその後ろ。またも迫っていた機械が両断された。 「! あなたは!」 「!!! き、ききき君は!」 「「強化ちゃんはイメチェンしたというのに自分は色黒の子に出番とられて要らん子と化したまけん君!」」 「ハモるなっ! そして長い! さらには失礼だー!」 エア・ブレードで強化した射程に任せてザコをなぎ払いつつもツっこむ姿勢に二人は感銘を受けた。 嗚呼、柊の原型ここにあり、と。 ~地上戦・さらば愛しき参戦者~ 「俺はッ! 俺は要らん子じゃねえッ!」 剣を振るう。 「今! この瞬間! こんなにも世界を護っている!」 剣を振るう。だが柊ならぬ彼の限界は早い。 「例え出番がゼロだったって、俺を必要としてくれる状況が! 人が! あるならば! 俺は――」 剣を振る――えなかった。彼の魔剣は戦いの中でその寿命を全うし、折れ飛んだ。 「畜生!?」 ぎぃん、と刃の跳ねる音が、そして異音が聞こえてくる。 そう、聞こえてきたのだ、彼の耳に。聞きなれない、鈴のような少女の声が。 【宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ――】 「! なんだ!?」 【神聖で美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴える! 我が導きに、応えなさい!!】 瞬間、目の前に現れた銀色の鏡のようなものに彼は吸い込まれていった。 魔剣のない魔剣使い=魔剣使い-魔剣=使い、である。 ただこの場合は剣の折れた魔剣使いであるので、 魔剣使い-剣=魔 使い。しかしこれでは意味が通らないので空白を削除してアナグラムをする。 すると表れる単語は――使い魔。普通の地球では平賀くんが選ばれるのだが、その平行世界であるFTEの運命はこのもっとも使い魔に相応しい男を選んだらしい。 彼はその後、魔法を吸い込む古びれたおニューの魔剣とか二次大戦時に使用された三菱製の戦闘機とかに乗ったりして、 胸のない美少女と恋に冒険に大活躍することになるのだが、それはここで語るべきことではない。 ともあれ。 「えーと、消えちゃったね?」 「何をしにいらしたんでしょうか、あの方」 取り残された二人はただただ呆然とするばかり……でもいられない。 敵はまだまだわんさとやってくるのだ。 そうして、気付く。ウィザードとしての感覚が警鐘を鳴らした。城の直下、そこで膨れ上がる闇の存在に。 風音はちらり、と背後を見やる。100Mほど離れたところでピンク色の魔法少女?たちが赤い服のアバターと戦闘を繰り広げていた。 「琴理ちゃんセンパイ、あの人たちのさぁ」 「邪魔は、させられませんわ」 飛来する『ザコ』は雲霞のごとく。 それを蹴散らすため、少女たちは――駆ける。 妹と琴理ちゃんはSTG的に御札ショットと手裏剣ショットで大量のザコを駆逐中ということでいかがでしょ 4-185、187-188 みなごろしとにせもの-下っ端戦闘員vs正義の味方- 「……っ!?」 E-MIYAは息を呑んだ。 敵は赤いヒーローと魔法少女。彼の放った幻想の「矢」は、周囲の小物ごと敵を簡単に消し去れるだけの威力があった。 そして彼らにはその範囲から逃れる術はなかったはずだ。しかし、目の前の光景は想像を遥かに凌駕していた。 桃色の蟷螂怪人を左手に抱えた顔のないただの戦闘員が、正義の味方に負けるべき悪の組織の、その内さらに下っ端であるはずの戦闘員が。 右手で、その破滅の矢を握り止めていた。 戦闘員―――NO.37564は、前の赤い外套の騎士を睨みながらぽい、と抱えていた上司を放り投げて背後に向けて言った。 「レッド、魔法少女。コイツを頼む。戦闘力は弱くないはずだが、どうにも目を離すと危なっかしい。コイツと一緒にご町内を守ってやってくれ」 「へ?け、けどアンタは―――」 「俺はこの勘違い野郎の相手をしてやる。だから、さっさと行け」 「待てNO.37564!俺は、俺の中のヒーローは、コイツを許すわけには―――」 「お前らはヒーローだろ?この街にあるものを守るためにここにいるんだ、別にこいつと戦うためにいるわけじゃない。 その点、俺は戦闘員だからな。戦う相手がいて、しかもそれが正義の味方だって名乗るんなら相手をしないわけにはいかない」 ぱきん、と澄んだ音を立ててNO.37564の手の中で幻想の矢が砕け散る。 E-MIYAはさらに混乱する。 彼の生む矢は自らの意思によって強度が決まる、彼の意思こそが強度と言いかえてもいい「力」だ。 そして、彼らアバターは人間の想念が、欲望が、憧憬が生み出した幻想の塊。積み重ねられし人間の願望こそが彼らの能力にして力。 多くの人間に望まれた力が彼を形作っている、「歪なる最強の幻想」そのもの。 そんな力の積み重ねにより作られた彼の武器が、誰の幻想に支えられているわけでもない存在の手によって砕かれたことが、E-MIYAには本気で信じられない。 クロスは、決意の表情でNO.37564を見る。 「……本気なんだな?」 「なんだ、心配してくれてるのか?」 「別に心配はしてない。できるだけさっさと終わらせてくれ。お前の手も必要だ」 行くぞ、と言ってベホイミの襟を掴んでずるずると引きずっていくクロス。 ベホイミはまだぎゃあぎゃあとわめいているが、クロスはまったく意に解さない。 やがて―――赤い騎士と黒い戦闘員の間に、一筋の風が流れた。 赤い騎士が問う。 「貴様―――何者だ。この俺の偽・螺旋剣を片手で止める生き物など見たことがない」 「埼玉の所沢に『クロック』っていう悪の秘密組織があってな、そこの下っ端戦闘員だよ」 「ふざけるな。それだけの力を持つ生き物がただの戦闘員でいる組織ならば、とっくに抑止の世話になっていることだろうよ」 「って言っても俺の立場は本当にただの下っ端なんだが。向上心って奴をどこかに置いてきちまったらしくてね。 あぁそうだ、俺も一つ聞いていいか?」 無言を肯定と受け取り、悪の組織の戦闘員は赤い衣装の正義の味方に問う。 「―――お前の『正義』って、なんだ?」 シニカルな笑みを浮かべ、E-MIYAはその問いに答える。 「知れたこと。より人が幸せになれることだ」 「それで、一回世界を滅ぼすのか」 「悪の組織の構成員がその善悪を問うのか。より人が幸せになれる世界になるなら、それもまた仕方あるまいよ」 それは、本物の抑止の守護者はけして言わぬ言葉。狂った妄想の生み出せし、壊れた正義を振るう者の姿がそこにあった。 NO.37564は抑止の守護者のことを知っているわけではない。けれど、その目の前の存在が狂っていることだけは理解できた。 そして―――告げる。 「俺はこれでも正義の味方って奴と何人か会ってきてね。経験上、一つだけ言える。 ―――お前は、正義の味方なんかじゃない」 「なんだと?」 「確かに、一人の手でできることは限界があるだろう。救えないものだってたくさんあるんだろう。 俺は正義の味方じゃないから、その苦労は理解できないしその重みを考えることもないさ。 それでも―――それでもな、救えずこぼれた欠片を何度でも拾おうとする奴もいるんだよ」 思い出すのは、共に戦う戦友のこと。 赤いヒーローも、魔法少女も、子供達の夢と明日を守るためだけに戦っている。 たとえ救った子供が大人になって子供を脅かそうとも、今度はその子供をまた救おうと手を伸ばせる存在。 「何度でも、何度でも。皆が幸せになれるまで、皆が笑顔になれるまで、その手を差し出し続けられる者。 そんな存在こそが、俺の認める正義の味方だ。それ以外を、俺は正義の味方とは認めない。 なあ、自称正義の味方。 正義の味方が存在するために必要不可欠な俺に、悪の組織の下っ端に、認められない正義の味方なんぞ誰が必要とするっていうんだ?」 E-MIYAは、固い表情を崩さない。 たとえ自身の存在を否定するようなことを、たった一人に言われたところで彼を構成する妄想の群れは崩れはしない。 けれど、その言葉を否定する言葉は出なかった。 声が返ってこないせいか、NO.37564は続ける。 「お前が壊すのに荷担しようとしてる今のこの世界を見ろよ。本当に無駄だと思うのか。 この世界を、それぞれの理由で守ろうとしてる奴らが見えないのか」 この異常な戦場の中で、ただひたすら前を向き駆ける者がいる。 仲間のために、一つでも多くの敵を倒す者がいる。 傷ついた戦友を抱え、走る者がいる。 「なぁ、見ろよ正義の味方(ニセモノ)。お前は、この世界を守ろうと一生懸命な連中を無駄だと言ってのけるのか」 「くだらん」 問いかけに、E-MIYAはそう吐き捨てた。 「所詮は一時の感情に惑わされているだけにすぎん。この世界はもう限界だ、あちこち歪んで悲鳴を上げている」 「悲鳴を上げていようが、血反吐を吐いていようが、それでも世界は続いてる。 それを、たった一人の人間が無駄だと言って切って捨てていい権利なんかどこにだってありはしない」 「よくよく口が回るな。目障りだ、失せろ―――停止解凍(フリーズアウト)、全投影連続層写(ソードバレルフルオープン)!」 その言葉とともに、大量の刃が発生してNO.37564を襲う。 白銀の嵐。その一つが心臓をでも貫けばその場で絶命する刃金の奔流がNO.37564を飲み込んだ。 あまりの質量の落下に、アスファルトが削り取られ、粉塵がもうもうと周囲に立ちこめる。 ふん、と鼻を鳴らすE-MIYA。NO.37564は、刃から一歩も逃れる時間はなかった。あれだけの刃が襲ったのだ、命があるわけがない。 もうもうと舞っている粉塵を、突如吹いた突風が吹き飛ばす。 ―――そこには、傷一つなく剣の檻の中に立つ戦闘員がいた。 今度こそ、E-MIYAの息が止まる。 ありえない。あれだけの刃の雨を受けて、生きていられる生物など存在しない。あの密度の剣の弾幕をかわせる生物など存在しない。 ならば、ならば――― E-MIYAの足が、無意識に一歩退った。 「貴様―――一体、『何』だ!?」 恐れを含んだその声に、先ほどと変わらぬ調子で、絶対の誇りを持って悪の組織の下っ端戦闘員は答える。 「さっきも言っただろ、俺は『クロック』の戦闘員―――正義の味方を叩き潰す、悪の組織の手先だよ」 言って。 巨大ロボをローキック一発で破砕し、正義の味方の拠点を潰し、ブラックホールに単独で放り込まれても帰還すると言われた最強の戦闘員は、自身の言葉を忠実に実行した。 正直言って、37564は反則です(笑)。 なんだよ成田せんせー、「終末が来てしまうということに対する反作用存在」って。 まぁ、本人がどっちかっつーとご近所英雄(本人悪の組織だけど)派なんで城には乗り込みませんが。 4-229-230 地に伏すのは、一人の侍。 彼は満足げな表情で、本来は存在しないはずの空を見上げていた。 彼の名はリン・バウマン。かつて「青い眼のサムライ」と呼ばれた役者。 しかし、あしきゆめ―――精神寄生体がとりついた彼は、本物の侍と遜色ない実力を誇っていた。 「見事だ」 「……これでも、郷里の方では武も教える者デス」 「ごめんなさい。私は、あなたを眠らせることしかできないから……」 青い眼のサムライの賞賛に、正直な言葉を漏らす二人の勝者。 金大正と赤羽くれはもまた、無傷とは言いがたい状況だった。 くれはの言葉に、役者はくつくつと笑った。 「それでいい。死に逝く者へできることなど、人間にはほとんどないよ。 私も、妻を失ったときにそれを思い知った……。 だから、前を向くといい。若いお嬢さん」 もっとも、私の言葉などなくとも君は前を向けるように見えるがね、と目を閉じたまま彼は告げる。 それきり。「青い眼の」リン・バウマンは空に溶けるように消えていく。 ひと時だけ眼を伏せる二人。 神職のくれはと道士の金だ。二人とも死に行くものへの礼儀を尽くす。 その時だ。 大量の岩石の群れが、その空間へと次々と降り注ぐ。 「何デスかっ!?」 「は、はわっ!?」 岩石の砲弾から逃れようと、くれはと金は別方向へと跳ぶ。 金は仁王剣を振るい岩石を跳ね飛ばし、くれはは実家からの支給品である破魔弓から簡単な魔法を使って次々と岩石の軌道を逸らしていく。 しかし、岩石の雨は止まらない。圧倒的な量に対応していこうとするも、いつかは限界が訪れる。 「くぅっ!」 先に限界を迎えたのはくれはだった。 いかに連射の効く破魔弓であろうと、3本ありある程度の自律行動のできる仁王剣と違い、対応が間に合わなくなる。 自身の上に降り注いだ巨大な岩石は、すでに避けきれる位置ではない。真っ向から迎撃を果たすしかない状況。 くれはは全身からプラーナを開放し、その一発に全てをかける。 「<ヴォーテックス・トライデント>ぉっ!」 闇の三叉は、彼女の頭上に迫る岩と拮抗する。 くれはは、渾身の力を込めてさらに魔法を押し出した。 「はあああぁぁぁぁぁっ!」 青い輝きが魔法に力を与え、その威力を底上げする。 そして、結果として彼女の渾身の一撃は巨岩を打ち砕いた。 しかし巨岩は砕け散り、破片が雨のごとく降り注ぐ。直前まで魔法に全力を注いでいた彼女に、それを回避する術はない。 いくつもの破片の直撃を受け、彼女は気を失った。 それはこの岩石降り注ぐ場所では命に関わる。金も駆け寄ろうとするが、彼を襲う岩石の雨が止んだわけではない。 すでに岩塊の雨はくれはまでの道を塞ぐように壁と化している。 そして、ぷつりと岩の雨が止む。 どういう理屈かはわからなかったが、金は最後に彼女がいた場所へと駆けつける。が――― ―――そこに、赤羽くれはの姿はなかった。 金は拳を痛いほど握り締め、とにかく状況を正確に把握するため、ふみこの万能執事へと連絡とるのを優先させた。 ――― 式神の城の奥深く。 白いマントの青年が、黒く長い髪の少女を抱えて立っていた。 青年の名は「世界の秩序」。力を欲したがために世界と同化し、いまや世界の一部として世界を動かす「白い世界」。 さて、と青年は呟いて真っ白に輝く光の玉のペンダントを少女の首にかけた。 「これでいいよ。後はこの娘を蜘蛛に組み込むだけだ。それくらいは君にもできるだろう?フットワーカー」 その言葉に曖昧に頷くのは、セプテントリオンの上級コードネームを持つエージェント。 はじまりは、同じく上級コードネームを持つRSを出し抜くために上に企画を提出したこと。 それがここまで大事になってしまっている。けれど、ここまで来てしまっては後には引けない。 彼は、目の前の世界の冷たい視線に答えることはできずともなんとか自分の命をつなぐための選択をし続ける。 青年は思い出したように問うた。 「あぁ、覚えているよね?約束を」 「玖珂光太郎が最後の間に着いた瞬間、お前に身柄を好きにさせる、だったか。 他にはないのか?」 「いや、覚えているならいいんだ。 あとは、これから他の邪魔が入らないために君の集めた連中に向けて命令しておいてくれればそれでいい」 「その程度はこちらも把握している」 じゃあ、よろしく頼んだよ。僕は挨拶をしてくるから、と彼は言い、その場から姿を消した。 フットワーカーは相手の気配が消えるのを待って、大きなため息をついた。 目の前に横たえられている少女をちらりと見て、彼女の首にかかる白い宝玉の説明を思い出す。 この宝玉は世界の力を引き出す玉。そう「世界」は言っていた。 それを、この娘の力を束ねる「依代」としての体質と、かつて七つの宝玉の力を遠き地へと送り出したことで作られた「転送」のパスを利用し、彼の切り札に利用する。 それが説明の全てだった。事実、娘にその両方の力が宿っているのは事実であったため、そのこと自体に不満はない。 仕事の時間だ、と頭を切り替えて、娘をかかえながら協力者達へと最後の攻撃の命令を下す。 ―――ここに、世界の危機が始まる。 4-233-234 「おい、光太郎生きてるか?」 「…ああ、なんとかな」 何とか城に突入した柊と光太郎だったがその代償はあまりにも大きかった。 上着はどちらもほぼ原形をとどめておらずワイシャツも血で赤く染まっていた。 「クソッタレさっきの野郎で思った以上にくらっちまったみてぇだ。」 「だが、ここで立ち止まるわけにはいかない…そうだろ柊?」 だが二人の闘志は全く衰えを見せていない。 それを嘲笑うかのように現れる魔物たち。 「へっ、上等じゃねーか…!!」 「手負いだからって甘く見るんじゃねぇぞ!!」 ふたりはかまえをとるがその構えはどこか崩れていた。 度重なる激戦で二人の体力は限界に達していたのだ。 魔物たちは好機と判断し一斉に襲い掛かる。 だが・・・ 「スレッジハンマー!!」 突如現れた巨大なハンマーを持ったツインテールの少女が魔物たちはなぎ払った。 「な、なんだぁ!!」 当然の乱入者に柊たちは驚く。 「んふふ~、さすがは317ちゃん。頼りになるわ~♪」 「誰だてめぇは!!」 声の主の方に視線を向けるとそこには女性がいた。 …なんというか青少年には大変目に毒な格好をした。 「私はクラリス・パラケルスス、錬金術師よ。」 (なんだろう、アンゼロット並みに関わっちゃいけねぇ気がする。) 彼女の雰囲気に柊は警戒する。 「で、その錬金術師様が何でこんなところに。」 「はぁ、これだけ大きな城なんだからお宝の一つや二つは有りそうだしね。それに・・・」 クラリスは柊に視線を向け、 「君にすっごく興味があるのよね~♪」 「俺に?」 「そうそう、さっき君たちを助けてくれた子あれ私が作ったホムンクルスなのよ。」 「何だって。」 柊と光太郎はさっき助けてくれた少女に目を向ける。 「あたしの最高傑作なのよ~」 クラリスの言葉に柊は嫌な予感を感じる。 クラリスの笑みがなんだがどっかのロリババァと重なったからである。 「何企んでるんだ、あんた。」 柊は警戒心をあらわにする。 「ん~、その前に取引しない?」 「取引?」 「そうそう、私は君たちを完全な状態まで治療することが出来るわ。」 「つまり治療してやるからあんたに宝探しに付き合えってか?」 「そのと~り。そんでもって柊君にはちょっと私の研究に協力して欲しいのよ。」 「…研究!?」 柊は嫌な予感がした。 そしてそれは的中する。 「今度新しいホムンクルス作ろうと思ってるんだけどそのベースを柊君にしてみようと思うのよ~」 「…マジか!?」 「うんマジマジ。何たってウィザード随一の戦闘力は魅力だし美形だから結構高値で売れそうだから。」 「ふざけんな、そんな理由で俺をホムンクルスのベースにするなぁぁぁぁぁぁ!!」 思わず柊は叫んだ。 「マスター、敵です。」 待機していた317の報告どおり周囲には何時の間にか魔物が集結していた。 「ゲッ…」 「んふふ~、どうやら拒否は出来なさそうの状況ね~」 クラリスの言うとおり状況はかなり危険な状況だ。 はっきりいって今の柊と光太郎は戦力にならない。 いくら317がクラリスの最高傑作でも多勢に無勢だ。 それ故に二人が出した結論は。 「だぁぁぁぁぁ、仕方ねぇ。宝探しでも研究でも付き合ってやるからさっさと治療してくれ!!」 「交渉成立~、それでは!!」 クラリスは魔力を放出する。 すると二人の傷は見る見るうちにふさがっていく。 それだけではないボロボロの衣服も新品同様に修繕され、疲れすらも消えていた。 「すげぇ。」 クラリスの力に感心する柊。 「それでは、お宝目指してれっつご~♪」 こうしてクラリスを加えた柊たちは最深部を目指す… ← Prev Next →
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サファイア・ウィザード レア度 ★2 レベル 1 MAX(99) Aスキル 青の医療魔術() 進 化 素 材 ― コスト ― HP 255 ― Lスキル なし ― タイプ ― 攻撃力 195 ― ショット性能 1WAY/2連射/貫通 ― クラス 魔術師 回復力 76 ― 進化元 ― ― No.84 属性 水 EXP XX ― 進化先 ― ― 編集 入手方法 フラゲガチャ 売却価格 XXX ― 個別データ セリフ 氷の魔法により全てを凍てつかせてくれよう! ―
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エメラルド・ウィザード レア度 ★2 レベル 1 MAX(99) Aスキル 緑の医療魔術() 進 化 素 材 ― コスト ― HP 258 ― Lスキル なし ― タイプ ― 攻撃力 192 ― ショット性能 1WAY/2連射/貫通 ― クラス 魔術師 回復力 76 ― 進化元 ― ― No.86 属性 木 EXP XX ― 進化先 ― ― 編集 入手方法 フラゲガチャ 売却価格 XXX ― 個別データ セリフ 竜巻の魔法により全てを飲み込み壊滅させてくれよう。 ―
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#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (エルフウィザード) エルフウィザード 精霊と人間の中間に位置する古代魔法の伝授者エルフウィザードは世捨て人のような神秘の存在として認識されてきた。 しかし暗黒神バルラックと邪悪なドラゴンとの戦争が始まり、自分たちが長い時間をかけて身につけてきた古代魔法をつかい戦いに尽力した。 肉体的な限界はあるがエルフウィザードがあつかう古代魔法はいかなる武器よりも破壊力を持ち、カドル大陸では誰もが一目おく強力な存在感を固持している。 役割 精霊と大気中のマナの力を扱う古代魔法の伝承者であるウィザードたちは、強力な魔法を使うことができます。しかし肉体的な限界があり、大部分の武器と防具の使用ができません。 注意 MPの自然回復が非常に遅いため、スキルの使用は原則としてレベルアップ直後の全回復後、また緊急時のみと考えた方がよいでしょう。 能力 項目 基本設定 カスタム 固定値 ボーナス 最低値 ボーナス 腕力(STR) 8 0 ? 8 敏捷(DEX) 12 ? 知力(INT) 21 ? 体力(CON) 9 ? 能力値合計 50 48 キャラクター作成開始時、ステータス項目のチェックを基本設定からカスタムに変更することで能力値の変更が可能です。ただしカスタムを選択した場合、能力値の合計は基本設定と比較して2低くなります。 スキル イメージ レベル スキル名 解説 6 マジックミサイル(I) 魔法で構成されるミサイルを敵に発射してダメージを与える。 40 マジックミサイル(II) 46 マジックミサイル(III) 6 シールド(I) 自分の周りにバリアを形成して防御力を上昇させる。 12 テレポート(I) 自分の位置をランダムに移動する。 12 ファイアーボルト(I) 火の塊を敵に発射してダメージを与える。 41 ファイアーボルト(II) 47 ファイアーボルト(III) 18 アイスニードル(I) 針のようにできた氷の塊を敵に発射してダメージを与える。 43 アイスニードル(II) 49 アイスニードル(III) 18 ライトニングボルト(I) 電気の球を敵に発射してダメージを与える。 43 ライトニングボルト(II) 49 ライトニングボルト(III) 24 ポイズン(I) ターゲットを宣伝させて継続的な苦痛を与える。 24 アーマーブレイク(I) 対象の鎧を破壊して、一定時間防御力を減少させる。 30 デジタルニーズクラウド(I) 対象を病気にゴルリゲヘ持続的な苦痛を与える。 30 スリープ(I) 対象を一定時間眠らせ作る。 36 スロー(I) 対象を鎖で縛って移動速度を減少させる。 36 コールライトニング(I) 対象の頭上に雷を召喚してダメージを与える。 44 コールライトニング(II) 50 コールライトニング(III) 42 パラライズ(I) ターゲットを硬い石のように固くて、いかなる行動もできないようにする。(性向-300減少) 42 サイレンス(I) 対象が魔法の本を使用できないように呪いをかけた。 45 メスコールライトニング(I) 対象とその周辺に雷を召喚して強力なダメージを与える。 48 メスコールライトニング(II) 51 メスコールライトニング(III) 48 エンタングル(I) 大地から芽吹いた蔦が対象の足を縛り、移動不能にする。 48 メテオ(I) 対象の頭上に大きな隕石を召喚して、火性の膨大なダメージを与える。
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ガンバライドとの連動 9月27日稼動開始の「ガンバライド シャバドゥビ1弾」からウィザードリングを使ってゲームを楽しむことができる。 スタイルチェンジを再現しており、ウィザードライバー以外でもウィザードリングを使った遊びを楽しめる。 ガンバライドでのウィザードリングの詳しい遊び方は以下のサイトを参照。 ウィザードリングの効果などが詳しくまとめられている。 尚、シャバドゥビ1弾よりガンバライドwikiが移転した模様。 仮面ライダーバトル ガンバライド 新まとめwiki - リングスキャン
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2015年度前期 ナイトウィザード2nd PC一覧 ここには、PCの紹介を記載する。 葵はNPCであるが、このページに記載する。 ヒラタ ショウモン プレイヤー:7☆ クラス:転生者→大いなるもの/キャスター 属性:冥/火 その他:16歳/男 第一話から登場。 とある史実上の人間と思われる人物の記憶を引き継いでいる転生者。人格も強く影響を受けているようで、現代の16歳男子とは思えない言動が多い。 本人曰く「自分のいるべきところへ戻ることが目的」らしい。また、異界の力に強く興味を持っているようで、それらを自分のものにしようとさえ考える。 転生元が使っていたと思われる妖刀を持ち歩いているが、直接斬らずに刀を媒体として魔法攻撃を放つ。刀の銘は思い出せないらしい。 もともと彼がいた世界では異界の力を操る者を陰陽師と称していたためか、ウィザードのことを"陰陽師"と呼ぶ。 第三話終了後に大いなるものにクラスチェンジ。彼が神の一柱であるらしいことが明らかになった。 佐々木 紅狼(ささき くろう) プレイヤー:匿名 クラス:人狼/アタッカー 属性:火/火 その他:19歳/男 第一話から登場。 人狼の孤児。龍使いの師匠に拾われ、人間社会で育った。ずっと人間社会で暮らしていたため完全に適応しており、人狼であることを隠して生活している。 力仕事が得意で、普段は工事現場などで働いている。よく面倒事に巻き込まれるらしい。 基本的に常識人なのだが、人狼の血筋ゆえか、戦闘となると人格が豹変する戦闘狂。持ち前の怪力による物理攻撃が得意。 杠葉 みちる(ゆずりは みちる) プレイヤー:助動詞にいてんろく クラス:夢使い→侵魔召喚士/ヒーラー 属性:冥/虚 その他:15歳/女 第一話から登場。 世界を守る秘密結社"天の雷"(てんのいかずち)に所属する少女。結社からの任務であちらこちらへと赴くのが日課。 ………という脳内設定を持つ、言わずと知れたあの病気の患者。周りからは変な子だと思われている。 しかし、イノセントの記憶を改ざんする能力を持っているため、ウィザードとしての仕事が多いのは事実である。 ゴスロリ等、目立つ服を着ていることが多いので見つけやすい。 第三話終了後、侵魔召喚士にクラスチェンジした。 天田 綾晴(あまだ りせ) プレイヤー:兎吊木数人 クラス:勇者/ディフェンダー 属性:天/天 その他:17歳/男 第一話から登場。 輝明学園青原校の高等部3年生。自分がウィザードとして覚醒したことに気付いていない。 最近、「外見年齢14歳くらいの銀髪の少女によって、自身が"世界を守るため選ばれた存在"だと告げられる」という夢をよく見るらしい。 平凡な学生だが困っている人を放っておけない性格で、道に迷った女の子を助ける程度のことは彼にとって当たり前のことである。 第二話にて、魔王パール=クール直々に"下僕になる権利"を与えられた。 藤本 悠(ふじもと ゆう) プレイヤー:キャラメル猫 クラス:魔剣使い/アタッカー 属性:地/火 その他:20歳/男 第一話から登場。 両親がウィザードで、自身もウィザードとして覚醒している。ずっと一緒にいる葵とは一番の仲良し。 幼いころに両親が魔王ベール=ゼファーの陰謀に巻き込まれて命を落としたという経歴を持ち、それ以来ウィザードとして力をつけるため葵とともに旅をしている。 両親の仇としてベール=ゼファーを強く憎んでいるが、気持ちが強すぎるために一周回って愛になりかけているかもしれない。 彼女のことになると、あるじさま大好きな葵がどん引きするレベルで変な表情になる。 葵(あおい) 種族:付喪神? 属性:地/火 その他:20歳/女 備考:NPC 第一話から登場。 藤本 悠の刀の人格。元は悠の父親が使っていた日本刀であるが、悠の力によって人の形をとることができるようになった。 恥ずかしがりやな性格である。
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【作品名】ウィザードリィ外伝Ⅰ 女王の受難 【ジャンル】ゲーム 【先鋒】ホビット 【次鋒】ノーム 【中堅】ドワーフ 【副将】エルフ 【大将】人間 【共通設定】 【攻撃力】ガングニールスピア:槍、少なくとも数mはある、一撃でティルトウェイト並みの威力 カンティオス:人間、人外、動物、耐性がないと幽霊や骸骨も混乱する魔法 一度に成人男性9体を巻き込める効果範囲、射程数十m、瞬間発動 4回使える ロクド:人間、人外、動物、耐性がないと幽霊や骸骨も石化する魔法、4回使える 一度に成人男性9体を巻き込める効果範囲、石化サイズはヒグマ並みの大きさ、射程数十m、瞬間発動 ティルトウェイト:成人男性9体を一度に巻き込める雷や炎でも巻き込めないぐらい離れてる敵グループを3つ纏めて吹き飛ばす爆発魔法 成人男性やそれ並に大きい動物×24体ほどを巻き込めるので十mほどの範囲、射程数十m、4回使える、瞬間発動 ラダルト:ヒグマが即死する冷気で包む魔法、4回使える 成人男性9体を巻き込める効果範囲、射程数十m、瞬間発動 バディ:敵一体の心臓に血栓を起こして即死させる魔法、4回使える 心臓や血が流れてないと効かない、射程数十m、瞬間発動 【防御力】ヒグマが即死する炎や冷気に包まれても3度は耐えて戦闘続行可能 ティルトウェイトの直撃に2発ほど耐えて戦闘続行可能 マディ:HPを全回復する魔法、瞬間発動、4回使える 【素早さ】クモやムカデやハチより早い反応速度 数mのクモやムカデやハチから逃げ出せる移動速度 【名前】ホビット 【属性】ホビットロード 【大きさ】成人男性並み 【名前】ノーム 【属性】ノームロード 【大きさ】成人男性並み 【名前】ドワーフ 【属性】ドワーフロード 【大きさ】成人男性並み 【名前】エルフ 【属性】エルフロード 【大きさ】成人男性並み 【名前】人間 【属性】人間ロード 【大きさ】成人男性並み 参戦 vol.114 74
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ウィザードリィ エクス2 ~無限の学徒~ part40-82~89,92~93 82 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 19 59 ID ueTw6THF0 ~ はじまり ~ ここは大陸東部に位置するホト連合国。 この国の聖戦学府の名は、式部京。 桜の舞う季節、今年も新たな学徒達が門を叩いた。 「私、姉さんを探しているんです!」 まだ幼いフェルパーの少女の声。彼女の名前は村正凛。 式部京校長、村正御舟の娘であり、 遥か西方クライス王国の聖戦学府アーレハインに於ける 交換留学生、村正静流の妹でもある。 彼女の願いから、この物語は始まる… // と、ここで前作と今作の間に起こった出来事のおさらい。 // 前作の終盤、アーレハイン校長サウロ・アンダルシアによって // 三国合同の新たな組織、準英雄同盟エクスが結成されたが、 // その後まもなく行われた大規模軍事演習inメルキオロードに於いて // 通常では考えられない規模の魔族の待ち伏せを受け、 // 演習の指揮を執っていたサウロ以下、ほぼ全てのエクス隊員が死亡、 // または行方不明になるという大惨事が発生。 // この中には、前作の留学生ララス・バフォメットや村正静流も含まれていた。 // その後、主要人員を軒並み失ったエクスは三国会議により解体が決定。 // 代わりに、レオン・ギルガメッシュ率いる竜王騎士団が国防を担う事となった。 前述の通り、静流は死亡してしまったとされているが、 妹である凛はそれを受け入れようとはしなかった。 必ず何処かで生きていると信じ、今も探し続けているのだ。 そしてつい最近、近隣のロード内で静流と思しき人影を見かけたという報告が入ったらしい。 だが、凛はまだ幼く、学徒として戦えるレベルではない。当然、危険なロード内の探索など論外。 凛の健気な想いに絆された学徒達は、代わりに静流探索の任を引き受けるのだった。 // 実際には、学徒達も新米でとてもすぐにロードへは出られないので // まず聖戦学府のカリキュラムをこなして、技術を磨いていく事になります。 // 教頭ユリウス鑑真(人・女)、戦術講師ポンプー(死神・?)、盗術講師王宝珍(ホビット・女)、 // 魔術講師アイン江戸川(ノーム・男)、聖術講師柴ハチ郎(ドワーフ・男)、 // …といった多彩な面々がしごいてくれます。例によって盗術講師には注意。 83 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 22 38 ID ueTw6THF0 静流が目撃されたのは、マサラオロードの中枢だという。 果たして、確かに静流はそこに居たのだが…どうにも様子がおかしい。 既に現世との関わりの断ったかの様な振舞いで、せっかく生きていたというのに 故郷へ、そして何よりも愛する家族の元へ戻るつもりは毛頭無いらしい。 それどころか、何かを果たさねばならぬという衝動に突き動かされ、一心不乱の様だ。 静流は説得にも耳を貸さず、いずこかへと去ってしまう。 同時に、この探索によってロード中枢には謎の閉鎖区画がある事も判明。 そこはセメタリーと呼ばれており、プルトと呼ばれる謎の少女が管理していた。 静流は、この謎の区画と少女が目的でここに来ていた様だが…? 詳細は不明なまま、学徒達は帰路についた。 // かなり抜けてる情報があるかも。…まぁ大筋は外れてないと思います。 // この時点で、凛の依頼とは別件で独自に静流を追っているララスと遭遇した気もする。 帰還した学徒達が御舟校長に事のあらましを報告すると、 どうやら式部京のデータでは解らない事が多いので ロード探索の先駆者たるアーレハインから情報提供を受けようという事になる。 丁度ホトとクライスの中間辺りにあるエルウィン湖まで、 マーフィー兵長という人物が迎えに来てくれるらしい。 早速旅立つ学徒達。 前述のメルキオ事件によって三国の協力体制が崩れてしまった為、 国境越えの際に竜王騎士団所属のキースという人物から妨害を受けてしまうが… ここはマーフィーのとりなしで事無きを得た。 そして、アーレハインで判明する数々の事実。 ロードの事、空中都市イカロスの事、そして電脳種リリスの事。 しかし、セメタリーという謎の閉鎖空間についてはここでも解らなかった。 ロード内の事については管理者たるリリスに尋ねるのが一番だという事で、 制御札(ロード内の通信許可証でもあり、通行許可証でもある。)の提供を受け、 リリスMk2と接触する。 // Mk2なのは、Mk1が前作終盤で死んだからです。 // ただし記憶は引き継いでいるので、中身は変わりません。 84 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 25 19 ID ueTw6THF0 彼女から得た情報によると、セメタリーとはイカロスの実験その他により生まれた 産業廃棄物…もとい産業廃棄データの捨て場所であり、 そこには、管理者兼データ処理用奴隷として リリス(PLT-14)のプロトタイプであるPLT-1~13達が囚われているらしい。 また、そこにはかつて放棄されたアブリエル量産計画の残滓である 後天的にアブリエルの能力を付加する為の研究データが残されている事が解る。 // 紛らわしいですが、プロトタイプである事と呼称がプルトである事は関係ありません。そもそも綴りが違う。 // プルトの由来は下界の神ハデスの別名プルートーからで、これはXTH3への布石でもありました。しかし、今となっては… アブリエルになる為のデータ…そんな物を集めて、静流は一体何を? アブリエル(またの名を無限種)の持つ圧倒的な力による、魔軍への復讐だろうか。 しかし、イカロスの超技術をもってしても完成せず、放棄された程の計画。 静流の身が無事に済むとは思えない… 事ここに至って、式部京聖戦学府校長であり父親でもある御舟から正式な任務が下る。 危険な最前線のロードも含め、計13箇所あるセメタリーを回り、静流のデータ収集を阻止せよ! 任を受け、学徒達は本格的な魔軍との戦いに身を投じる事になる。 // 何か、リリスと会う所とか含めてかなり時系列が狂ってる気がする。…まぁ大筋は(以下略 // ともあれ、ゲーム的にはここからようやく本番です。ひたすら各ロードを探索していく事になります。 85 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 26 00 ID ueTw6THF0 各ロード中枢に位置するセメタリーの探索を続ける学徒達だが、 事あるごとに何者かの妨害を受ける。 ある時は竜王騎士団。ある時は魔軍。ある時は竜王騎士団と、それに率いられた魔物達。 エクス無き今、国防を司る重要な立場にある筈の竜王騎士団だが…これは一体どうした事だろう。 団長レオンも含めて暴走している様だが、詳しい事は解らない。 また更に、魔軍の幹部、四天魔の一角を成す毒婦パンドゥーラまでもが出張って来る。 彼女は何かを知っているらしいが、思わせぶりに囁くだけで肝心な事は何も解らない。 戯れに襲い掛かってきたパンドゥーラを何とか撃退するも、 これも特に意味は無かったらしく笑いながら闇に消えていった。 いくつかセメタリーを回っていると、 今度は静流とララスが言い争っている場面に遭遇する。 やはり静流は、メルキオ事件で死んでしまった大勢の仲間達の敵討ちとして アブリエルの力による復讐を果たすべく邁進していた様だ。 どうして一人で抱え込むんだ。少しは仲間にも、俺にも頼ってくれ。お前は一人じゃない! そう諭すララスだが、静流の心には届かない。 強迫観念にも近い復讐心に囚われた鬼気迫る静流は、再びその場を去ってしまう。 …結局、ひたすらに力を求める静流を止める事は出来なかった。 最後のセメタリーで、学徒達、ララス、静流、そしてパンドゥーラが一堂に会する。 そこで明かされる真実。 静流はやはり、メルキオ事件で死んでいた。 しかし、凛に「必ず帰る」と約束した静流の生への執着は強く、 そこをパンドゥーラにつけ込まれ、生ける屍、操り人形として蘇生させられてしまった… 愕然とする学徒達とララス。だが、パンドゥーラは更なる悪夢を展開する。 謎の不意打ちによりエクス壊滅に至ったメルキオ事件は、 その実、裏で竜王騎士団が手引きしていたというのだ。 団長レオンは常々「学徒など半端者だ」と嫌悪しており、その思い極まった結果だと。 86 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 28 18 ID ueTw6THF0 魔軍ではなく、同族の、人の裏切り… パンドゥーラの魂縛により、既に自我も定かでない静流。 その敵意は、全ての人類に向けられた。 収集したデータによりアブリエルとなった彼女は、破壊の化身として活動を始めてしまう。 …パンドゥーラは、笑いながら闇に消えた。 絶望的な状況の中、ララスは命を賭して静流を止めると言う。 学徒達は聖戦学府に事の次第を報告する為、涙を呑んでその場を後にした。 報告を受けた御舟校長とユリウス教頭だが、 こうなってしまっては、もう元に戻せない事は明らかだった。 考える暇も無く、アーレハインのダミアス校長代理から 静流の進撃によりクライス王国の防衛隊が次々と壊滅しているという報告が入る。 しかし、どうあっても静流は実の娘… 御舟の心情を慮り、代わりに口を開こうとするユリウス。 だが、それを遮る御舟。彼に迷いは無かった。 下される最後の指令は、「静流討伐」。 どうしても最後に説得したいという凛と、 アブリエルを消滅させるには私(イカロス)の力が必要だというリリスを連れて、 決戦の場、エルンロードへと赴く学徒達。 そこに居た静流は、まだ人の姿を保っていた。表面上は理性も戻っている様に見える。 躊躇わずに近付き、話しかける凛。だが、既に手遅れだった。 一撃の下に吹き飛ばされ、気絶する凛。あれだけ愛していた妹の事も、最早解らない。 凛の介抱はリリスに任せ、学徒達は最後の決戦に挑む。 人の姿でも異常な強さを誇る静流だが、何とかそれを制した学徒達。 しかしそれで終わる筈も無く、制御を失った静流は異形へと変貌を遂げてしまう。 どれだけ傷付こうとも、アブリエル、無限種として、際限無く再生を繰り返す異形。 学徒達はリリスの力を借りて、彼女の苦しみを終わらせた。 …崩れ落ち、人の姿と心を取り戻した静流。駆け寄る凛。 静流は最期に詫びると、愛する妹に抱かれながら息を引き取った。 ~ おわり ~ 87 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 32 17 ID ueTw6THF0 って、後味わりぃーーー! 遠い記憶を思い出しながら書いたから、細部はかなり間違ってるかもしれないけど 大筋はこれで間違いないってのが何とも… なんか当時のチームラの絶望的な状況が反映されたのかと思えてくる。 ここで終わったらあんまりだし、クリア後のイベントの一部も紹介。 一応メインストーリーの範疇だと思うので。 88 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 33 20 ID ueTw6THF0 ~ クリア後 はじまり ~ 静流事件も終息し、ひとまずの平穏を取り戻した三国。 残る問題は、魔軍との内通が明らかとなった竜王騎士団への対処のみ。 …だが、大人しく処分されるのを待つレオンでは無かった。 なんと堂々と組織ごと魔軍に寝返り、新たに魔王騎士団を名乗ったのだ。 更にパンドゥーラの推薦により、空席であった新たな四天魔に就任すると言う。 パンドゥーラに操られているのか、それとも根っからの外道なのか。 それは解らないが、学徒達はいつか必ず メルキオに散ったエクス隊員達の、そして静流の、仇を取ると心に誓うのだった… // あ、ちなみに本編の方では盛大にスルーしましたが // かつての準英雄同盟エクス長官、サウロ・アンダルシアは普通に生きてます。さすが隠れアブリエル。 // 彼はエクス壊滅後、リリスの助けを借りて暫くはイカロスで養生していましたが、本編終盤に活動再開。 // その後、新たにイカロス聖戦学府を設立し、そこの校長に就任。 // 本編では式部京代表として活躍した学徒達も、クリア後はここの所属になっています。 // ついでに、最後のセメタリーで静流に特攻を仕掛けて散ったかに思われたララス・バフォメットも生きてます。 // 死にかけていた所をサウロ同様にリリスに助けられ、現在イカロスで療養中。 そんなある日、大事件が発生する。 本編中盤で出てきたクライス王国アーレハイン聖戦学府の通信士、 マーフィー兵長が魔軍に誘拐されてしまったというのだ。 何故わざわざ只の兵長を?普通は攫うならもっと偉い人とか金持ちを…という所だが、 このマーフィー兵長というのは仮の姿。 実の姿はチャンドラといい、クライス王国の王女という重要な立場にあった。 89 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 00 34 26 ID ueTw6THF0 予想された魔軍からの要求も無く、行方が解らず困惑するクライス及びアーレハインだが リリスの(正確にはイカロスの)惑星全域にも及ぶ超広域検索機能の助けを借り、 マーフィーは現在メルキオロード中枢に居るらしい事が判明する。 // 前作から引き続き、重要な存在として登場する空中都市イカロスですが、その実態は人工衛星というか何というか… // とにかく空中ってレベルじゃないあからさまな大気圏外に浮かぶ、巨大な球状の構造物でした。 リリスの情報を受け、メルキオロード中枢に急行した学徒達だが そこでまたもやパンドゥーラと遭遇する。嫌な予感。 果たしてマーフィーは見事に洗脳されており、完全な操り人形と化していた。 成すすべのない学徒達に対し、パンドゥーラから要求が出される。 王女様を返して欲しければ、あなた達だけでバルタスロード中枢の閉鎖区画まで来なさい、と。 バルタスロードと言えば、そこは完全に魔軍の勢力圏内。最前線の向こう側にある最も危険なロード。 しかも、そこの閉鎖区画とは…罠以外の何物でもない事は明らかだった。 // 閉鎖区画と言うとセメタリーを連想して紛らわしいですが、別物です。 // バルタス中枢の中央部には、隔壁で厳重に封鎖されているものの内部には何もない謎のデッドスペースがあり、そこを指します。 一旦イカロス聖戦学府に戻り、作戦会議を開く学徒達とサウロ校長。そしてリリス。 皆どうすべきか悩むが、やはりマーフィーを見捨てられる訳もない。 そして、サウロから指令が下る。「決死の最終決戦」。 場所が閉鎖区画である為、突入した学徒達を外部から支援する事は困難を極める。 だが、それも何とかしてみせるというサウロとリリスを信じ、学徒達は決戦へと赴いた… 92 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 02 28 52 ID ueTw6THF0 バルタスロード中枢に到着した学徒達は、跳躍呪文を用いて閉鎖区画へと侵入する。 そこに待ち受けていたのは、パンドゥーラとそれに率いられた魔軍の精鋭部隊。 そして、レオンとそれに率いられた魔王騎士団だった。 どうやらレオンは静流事件で活躍した学徒達を強烈に逆恨みしている様で、 今回のマーフィー誘拐事件は彼等を誘き出し始末する為のものでもあったらしい。 // パンドゥーラにはまた別の思惑がありましたが、そんなものは盛大に無視するレオン。 // 彼は魔軍でも持て余すほどの狂犬という事か… マーフィー救出の為に赴いた学徒達だったが、この状況ではそれどころではない。 大軍に四方を囲まれ、徐々に追い詰められてしまう。 最早これまでか… 瞬間、村正の一閃が奔り、これまで常に余裕を見せてきたパンドゥーラの顔が苦痛に歪む。 現れたのは御舟校長。いや、静流の親としての御舟か。 静流事件に於いては常に冷静で、時には非情とも思える決断を下してきた御舟だが その心中は娘への愛と怒りに燃えていた。 魔軍が動揺する暇もなく、今度は謎の召喚陣が展開される。 現れたのはララス。静流とは古い学友、そしてライバルでもあった。 二度と仲間を犠牲にすまい。その想いで磨きをかけた大召喚が発動し、 溢れんばかりの召喚獣が魔王騎士団に襲い掛かる。 止めとばかりに、煌きと共に魔軍精鋭の首が飛ぶ。 現れたのはリリス。 ここへ第二の決死隊を送り込んだのは彼女の力によるものか。 三方の敵を彼等に任せ、仇敵レオンと対峙する学徒達。 今、決死の最終決戦が始まった。 ~ クリア後 おわり ~ 93 :ウィザードリィXTH2 無限の学徒:2008/07/19(土) 02 32 54 ID ueTw6THF0 (以下は省略されました。続きを読みたい方はチームラを応援して下さい。) …冗談はさておき一応書いておくと、この場は死闘の末パンドゥーラとレオンに逃げられて終了。 あと、本編・クリア後ともにサブイベントは省略しまくったんで、正確にはまだ終わりじゃなかったりする。 はー、しかしXTH3は…もう無理だよなぁ…何でよりによって原神なんかに… チームラ公式の「スタッフのひとり言」スレにも G-XTHの次は純ファンタジーの何かを作る予定だって書いてあるし、 とにかく残念。 イカロス聖戦学府とか、量産型電脳種とか、南大陸への侵攻とか、 いよいよこれから本番ってな所だったのになぁ。 ともあれ、以上です。長文にお付き合い頂き、真に有難う御座いました。
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2015年度後期 ナイトウィザード2nd NPC一覧 ここには、NPCの紹介を記載する。 PCと違い、並び順はバラバラ。 こちらもPLによる加筆・修正は認めます。 赤字は故人であることを示す、またはその死因。 輝明学園秋葉原校1年B組 一ノ宮 コウ、上矢 炎牙、柏崎 純の所属するクラス。本来の担任である小暮先生は、一身上の都合で休職中。 アンゼロット 小暮先生に代わり現在の担任となっている英語教師。生徒よりも年下にしか見えない。 よく帰りのホームルーム後に一ノ宮や上矢、柊を呼び出す。 坂本 ユウ(さかもと ゆう) 出席番号12番。一ノ宮のルームメイトであり、親友。 担任が変わってからは一ノ宮がよく呼び出しを食らうため、夕食当番を引き受けることが多い。 佐保田 寿(さぼた しゅう) 出席番号14番。教室にいるだけでクラスのほぼ全員が驚くほどのサボり常習犯。 涼風 鈴(すずかぜ りん) 出席番号37番。ただならぬ雰囲気を放つ転入生。なんだかんだで、すぐにクラスに馴染んだ。 柊 蓮司(ひいらぎ れんじ) 出席番号38番。この学校の卒業生だが、何故か学年が下がった結果このクラスに編入された。 彼こそ、秋葉原の都市伝説の一つである「下がる男」その人である。 その他の輝明学園関係者 輝明学園はウィザード養成学園でもあるため、各ウィザード組織との関わりも深いはずである。 荻原 宗一郎(おぎわら そういちろう) 秋葉原校の校長。この学園への転入生が多いのは、彼が新米ウィザードを見つけてはスカウトしているためである。 また、彼自身は忍者であり、そちら側のコネも持っている模様。 エミュレイター被害者の会 香山のように、エミュレイターのせいで親族や友人を失った人物の集まり。対エミュレイター組織の中では、イノセントが多いのが特徴。 煌 春鹿(ふぁん ちゅんるぅ) 煌財閥の女当主。両親をエミュレイターに殺されたイノセントで、経済力と政治力を利用してウィザードを支援する。 エセ中国人みたいな喋り方をするが、おそらく本物の中国人。 潜 敏郎(もぐり としろう) どこかの諜報機関員らしい人物。潜入を得意とし、エミュレイターと繋がっている組織の情報をかき集めている。 自身はイノセントであるため、情報を流すことで実働部隊、つまりウィザードを支援している。 絶滅社 柏崎 純の所属する大規模な傭兵斡旋会社。ウィザードも大勢登録しており、対エミュレイター戦で活躍している。 ノーチェ 柏崎の上司、というより世話役の吸血鬼の少女。彼女の持つ水晶球は、独立した意思を持っているらしい。 柏崎や水晶球に手を焼いているが、実は本人も間が抜けているところがある。