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環論の準備 イデアル R:Ring, R⊃I Sub Set IがRの(左)イデアルとは, 1. 2. ←ここが ar なら右イデアル。可換なら両側イデアル。 イデアルの生成元 が生成するイデアルとは,次で与えられる。 (S)はSを含む最小のイデアルであり,Sを含む全てのイデアルの共通部分である。 多項式環 実数体上の多項式環 を考えることにする。 体上の多項式環はユークリッド整域である。即ち,割り算の定理が成り立つ。 さらに,素元分解整域である。(ED ⇒ PID ⇒ UFD) Lem. 互いに素 1. 多項式f,gが互いに素とする。このとき,適当な多項式a,bがあって, とできる。 1 上の関係式に正方行列Aを代入したものも成り立つ。 2. 互いに素な多項式の数を増やしても成り立つ。 2 行列多項式でもおk Th. PID上の多項式環は単項イデアル整域 多項式{fi(x)}の最大公約元をd(x)とする。以下が成り立つ。 最小多項式 Def. 行列の多項式 正方行列の行列多項式f(A)は因数分解と展開を自由に行うことができる。 Def. FA 正方行列を1つとって固定する。 f(A)=O となる多項式の全体をと書くことにする。 Th. Hamilton-Cayley 正方行列Aの固有多項式 Φ(λ) =det|A-λI| に対し以下が成り立つ。 即ち, Rem. ここで,行列の「代入」は多項式に対して形式的に定義されたものだから, 固有多項式の定義式 det|A-λI| に直接突っ込むわけにはいかない! Def. 最小多項式 の元で,次数が最小となるモニック多項式をAの最小多項式といい, と書く。 Prop. 最小多項式は唯一存在する。 HC定理から,は常に空でないことが分かる。 r次の最小多項式が2つあったとして,それをf,gとする。h=f-gとおく。 hが恒等的に0でないとすれば,hの次数はr未満で,定義から h(A)=O となるが,これはf,gの最小性に反する。 よって最小多項式は唯一存在する。 Prop. FAの正体 即ち, Cor. 最小多項式の根は全て固有値 一方,逆が成り立つ。 Th. 固有値は全て最小多項式の根 最小多項式の重複度 を標数という。 (miは代数的重複度。つまり固有多項式の重複度。) Cor. 代数的重複度がすべて1なら 固有多項式=最小多項式 一般固有空間 Th. Ker f(A)g(A) 互いに素な多項式 f,g に対し,f(A),g(A)をそれぞれ線形写像とみなしたとき以下が成り立つ。 (非交和) 即ち, Cor. {fi(x)}互いに素 Def. 一般固有ベクトル・一般固有空間 固有値λの標数kとする。以下を満たすvを一般固有ベクトルという。 また,一般固有ベクトルの全体に0を含めたものを一般固有空間という。 通常の固有ベクトルは一般固有ベクトルである。 Th. 全空間は常に一般固有空間の直和に分解される [証明] とおく。 で,しかも{fi}は互いに素である。 従って定理より 左辺は より全空間Vと一致する。 右辺は定義より一般固有空間になる。 従って命題が成立する。 Cor. 半単純の判定条件 以下のいずれか(従って全て)が成り立つとき,かつそのときに限りAは半単純である。 1. 一般固有空間が固有空間になる。 2. 最小多項式が重根を持たない。 3. 相異なる固有値を並べた多項式 に対し, が成立。 Th. 一般スペクトル分解(Jordan分解) 任意の正方行列Aは半単純行列Sと冪零行列Nの和に分解できる。 ここで S,N はAの多項式で与えられ,可換であり,可換性を保つかぎり分解は一意である。 [証明] 全空間は一般固有空間に直和分解されるから,付随する射影の組が存在する。... Cor. S,Nの構成 一般スペクトル分解 半単純行列 冪零行列 一般固有空間への射影 ただしhは部分分数展開の分子 実は,最小多項式を固有多項式,標数kを代数的重複度mに読み替えてもおk Jordan標準形 A=S+N のSは上手く座標変換すると対角化できる。 さらに上手く座標変換するとNも冪零行列の標準形にできる。 結局,例の形になる。 ステップ 1. 固有値を求める。 2. 固有ベクトルを求める。 3. 足りない分は,一般固有ベクトルで補う。 ... と探していけばよい。 3 実際には,次のようにして求める。 ... 4. 標準化行列 Jordan標準形 (Jordan細胞を若い順に左上から並べたもの)完成
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原語 ιδέα 和訳 名詞 思想、観念、概念、理念 漢字一字 念、意、思 やまとことば おぼえ(覺)、ものおぼえ(物覺) 備考欄 辞書 説明 廣辭林新訂版 (無記載) 新訂大言海 (無記載) 角川国語辞典新版 名 〔哲〕→かんねん。(かんねん(観念):名 ①〔心〕刺激の去ったのちに意識のうちに残る心象。②〔仏〕心静かに仏教の教えを考え、または仏のすがたを観察すること。③〔哲〕ある対象を指示する意識の徴表。イデア。④ある事物はこういうものだと思いこむこと。⑤自サ変 あきらめること。覚悟。) 同義等式 原語単位 ιδέα=概念 カタカナ語単位 イデア=概念 カタカナ語の類義語 イデオロギー 附箋:イ ギリシャ語
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アイデア ここは今までに出たアイデアや新たなアイデアを編集する項目です。 自由に編集して下さい。 今までに出たアイデア 主人公は士 ライバルに海東 主役が逆な別バージョンも制作したい ポケモンの代わりにライダーに変身 最初のポケモンはディケイド(固定?) モンスターボールの代わりにカードに封印 街を各ライダー世界として冒険 ジムリーダーに各世界の主役ライダー フォームチェンジライドはイベントゲットのポケモン扱いもいいかも 最後の方でキバーラ夏みかんとかライアルユウスケとかともバトル 「くすぐる」は「ちょっとくすぐったいぞ」に変更 響鬼勢用に音属性を追加 昭和勢用に虫属性の使用 怪人もゲット可能 雑魚怪人はトレーナーの手持ち扱い 昭和編、平成編と分ける 昭和、平成ともにクロスオーバーさせる ジムの入口に鳴滝 ライバルに鳴滝 コメント 名前 コメント
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凍土の精霊フリズ・アイデアルダイア スーパーレア 光 8 11500 エンジェル・コマンド ■光以外のクリーチャーは攻撃する事ができない。 ■W・ブレイカー (F)凍たい風が世界を止める。 作者:まじまん 文字通りフリーズさせるエンジェル・コマンド。 《精霊王アルカディアス》などのアルカディアス系列と違って、すでに場に出ているクリーチャーに対して効果をおよぼします。 コスト10とやたら重いですが、なんとかなります。 11500といえば、《超竜サンバースト・NEX》に対抗できるパワー値である。 評価 6/5.コスト変更しました。 まじまん
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12/09/11~14/06/28 現行 避難所(本スレも兼) http //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/9925/1398704086/ http //774san.sakura.ne.jp/test/read.cgi/hinanjo/1376925354/ ログ ペルソナTRPGイデアルエナジー1 ペルソナTRPGイデアルエナジー2 +ルール GM:無し NPC:共有可 名無し参加:なし 決定リール:なし レス順:最初の投下順(変更も可) 四日ルール適用。 版権・越境:なし 敵役参加:あり 避難所の有無:あり +世界観 この作品は、ペルソナシリーズ(主にP2とP3)を通して 独自解釈のオリジナルストーリーで展開していきます。 ※設定(独自解釈・オリ設定含みます) ○珠間瑠市 本作のメインとなる場所。 海に面した人口128万の政令指定都市。 『蓮華台』……七夕川の北に位置している。本丸公園、アラヤ神社、七姉妹学園などがある閑静な高級住宅地。 『平坂区』……下町情緒あふれる街となっており、春日山高校などがある。 『夢崎区』……珠間瑠市1番の繁華街。派手さと軽薄さが売り物といった施設が多い。 又、カジノや風俗街などがある地域で、割と犯罪行為が多かったが、 監視カメラの増設などで、一時期よりは減っている。 『青葉区』……強いて言えば大人の街。テレビ局や出版社などの施設が多く、野外音楽堂がある青葉公園がある。 『港南区』……空の科学館や恵比寿海岸など観光地が多く、観光シーズンは賑わいを見せる。 ○月光館学園 巌戸台港区から少しだけ離れ、海面に浮かぶ人工島にある小中高一貫の私立学園。 校舎は新しく見えるが、人工島であるポートアイランドが出来た際に、現在の新校舎へと移転している。 月光館学園自体の設立は1982年である。 桐条グループが出資のため、各種設備はかなり充実していた。 学力・スポーツの面において珠間瑠市周辺でも、かなりのレベルを誇る名門校。 ○七姉妹学園 珠間瑠市蓮華台にある中高一貫の学園。通称はセブンス。 学校の校章には、7つの星がデザインされており、校舎の大時計、生徒の持つエンブレムなどにも施されている。 時計台をシンボルとした洋風の校舎がオシャレだと言うことで、人気が高い。 バリバリの進学校と言う訳でもなく、月光館学園と比較すると少しだけランクは低い。 ○春日山高校 珠間瑠市平坂区にある高校。通称はカス高 札付きの不良や、成績に問題がある者ばかりが通う学校であり、評判は最悪と言っていい。 隣の区にある七姉妹学園と、何かと比較される。月光館学園は同じ市内にあるが、 距離が離れすぎているため、比べられることはないようだ。 +テンプレフォーマット 名前: 性別: 年齢: 生年月日(星座): 性格: 外見: 装備: 戦術: 職業: 目標: うわさ1: うわさ2: ペルソナ名: 力: 魔: 耐: 速: 運: 物理攻撃: 火: 氷: 雷: 風: 光: 闇: 力や魔力などのステータスは、すべての数字を足して 20以内に設定してください。 物理攻撃や火などの属性は「弱」「耐」「無」「吸」など ペルソナの特徴に応じて設定してください。 ちなみに「弱」はその属性に弱く「耐」は強いことを表します。 「無」はその攻撃を無効化し、「吸」は吸収することができます。 キャラクターテンプレ 海棠美歩 風祭 晶 神部衣世 桐生 優愛 久我浜 清恵 須佐野 命 中務 透 白道 睡蓮
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偏愛の凶龍喚士・イデアル No.3931 レア度 7 レベル 1 最大Lv99 スキル オールドロップタイム 進化素材 コスト 70 HP 4512 ターン(最短) 18(13) タイプ ドラゴン/悪魔 攻撃力 3500 Lスキル 凶龍の邪壊印 主属性 闇 回復力 431 進化元 博愛の彩龍喚士・イデアル 編集 副属性 光 EXP 進化先 博愛の彩龍喚士・イデアル(退化) 覚醒 バインド耐性+ / チームHP強化 / チームHP強化 / チーム回復強化 / チーム回復強化 / スキル封印耐性 / スキルブースト / ガードブレイク / スキルボイス 超覚醒 チームHP強化 / HP80%以上強化 / 操作不可耐性
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名前 イデア 種族 ドラゴン 年齢 19 肌色 褐色と様々な色の鱗 身長 198cm 体重 70kg スリーサイズ B85 W64 H81 特徴 先祖はマルフォイ 実は胸とヒップ+30 今までで一番強い 髪型 ポニーテール 髪色 金髪 性格 母性愛にあふれるぐう聖 口癖 食べちゃうぞ 性癖 食人 CV 渕上舞 正体 女神 ランク A 作られたスレ 69(http //hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1491293836/) 解説 名前 イデア←かわいい 種族 ドラゴン←強い 年齢 19←若い 肌色 褐色と様々な色の鱗←素敵 身長 198cm←でかい 体重 70kg←思い スリーサイズ B85 W64 H81 ナイスボデー 特徴 先祖はマルフォイ←みんな大好き 実は胸とヒップ+30←でかい 今までで一番強い←強い 髪型 ポニーテール←ポニーテール 髪色 金髪←華やか 性格 母性愛にあふれるぐう聖←甘えたい 口癖 食べちゃうぞ←かわいい 性癖 食人←悪い人しか食べない CV 渕上舞←誰だ 正体 女神←神 ( http //hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1491322881/833 )
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ヘラクレイトスは万物は流転すると説き、ソフィスト達はすべての物は主観に依存し、客観的な真理は存在しないことを説いていた。ソクラテスの弟子であるプラトンは、師と同様に相対主義に反対し、ノモス(人為的なもの)を超えたフュシス(自然・万物・本質)的なものを追求する。現象面では生成変化を認めざるを得ないにしても、現象を超えたところに永遠不動の何かがあると考えたのだ。それがイデアである。 イデアとは最高度に抽象的な完全不滅の実であり、感覚的事物はその影であるとする。イデアが存在しているのがイデア界(本質界)で、その陰が投影されているのがわれわれ人間の住む現実界となる。 ソクラテスが徳や善に限って普遍的なものを追求したのに対し、プラトンは道徳的なものだけでなくありとあらゆるものに対して普遍的なものを追求していった。 まず、イデアとは「普遍概念」の意味がある。「赤い花」「赤い血」「赤い陽」それらを抽象した際に純粋で普遍な「赤」そのもの、つまり「赤のイデア」があるという考えだ。また現実の世界に円形をした物はたくさん存在するが、いずれも完璧な円ではない。しかし、これら不完全な円たちのひな型として、永遠不変で、完璧な円のイデアがあるとする。また、人間が花を見て美しいと感じるのは「美」というイデアが実在しており、個別の花に「美」のイデアが分有されているからである。多くの人間たちはそれぞれ違う存在に見えるが、いずれも「人間」のイデアを分有しているとする。 このイデア論はソクラテスの延長線上にある。ソクラテスは「徳」について、また「善」について、それらにさまざまな種類のものがあるにしても、それらには全てある一つの性質を持っているはずだと考えていた。ソクラテスは問答によって徳、そして善の性質を相手に示していたのだった。 プラトンのイデア論はピュタゴラス派の影響も受けている。ピュタゴラスでは肉体のある世界と異なる魂の世界というのを想定していた。その肉体と魂の二元論は、プラトンでは「虚偽である現実の世界」と「真実である理想の世界(イデア界)」として受け継がれる。 プラトンによれば、イデアは個物から抽象したもでなく、個物に先立って「イデア界」に存在するという。イデアは個物の原型であり、人間を含めた、現実界の目的であり理想でもある。イデア論の基本は現実を超えたところに真実があるとする理想主義(イデアリズム)である。このプラトンの思想は「プラトニズム」と呼ばれその後の西洋哲学に大きな影響を与えていく。 人間の持つ感覚は不完全であるため、五感によってイデアを捉えることは出来ない。プラトンは、理性で認識することによってのみ、イデアに至ることが出来ると考えた。イデアが実在する、と考える点で観念論 (idealism) 、実念論(実在論) (realism) の系譜に属する。
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最終更新日時 2011年03月04日 (金) 21時22分35秒 代数的整数論(601-700) 元スレ: http //science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1126510231/601-700 ログ元: http //2se.dyndns.org/test/readc.cgi/science4.2ch.net_math_1126510231/601-700 601 :132人目の素数さん:2005/10/28(金) 16 45 14 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏 602 :208:2005/10/28(金) 16 55 49 あれ、知らなかったの? おいおい、それは甘すぎだよ。 俺は慈善事業やってるわけじゃない。 だけど、俺が得して諸君も得する。こなにいいことないだろ。 603 :132人目の素数さん:2005/10/28(金) 17 12 42 御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏御陀仏 604 :132人目の素数さん:2005/10/28(金) 21 37 55 色即是空色即是空色即是空色即是空色即是空色即是空色即是空 605 :132人目の素数さん:2005/10/29(土) 08 39 45 PaiPPPPaiPaiPaiPaiPaiPaiPaiPaiPaiaiPaiPaiPaiPaiPaiaiPaiPaiPaiPaiPaiPaiai 606 :132人目の素数さん:2005/10/29(土) 08 40 27 (^ω^)⊃ アウト!!! (⊃ ) / ヽ ⊂( ^ω^)⊃ セーフ!!! ( ) / ヽ ( ^ω^) ヨヨイの!! (⊃⊂ ) / ヽ ⊂⌒ヽ (⌒⊃ \ \ /⌒ヽ / / ⊂二二二( ^ω^)ニニ二⊃ \ \_∩_/ / ( ( )( ) ) ヽ_,*、_ノ ブーン /// /// 607 :208:2005/10/31(月) 09 56 27 Cohen-Seidenbergの第2定理(いわゆるGoing-down定理)に関連して、 無限次ガロワ拡大について述べる。これは数論においても重要である。 位相群の初歩については既知と仮定する。 命題 G を群、S を G の正規部分群の集合で以下の条件(F)を満たすものとする。 (F) N_1, N_2 ∈ S なら N_1 ∩ N_2 ⊃ N_3 となる N_3 ∈ S がある。 x ∈ G に対して、{xN; N ∈ S} を x の基本近傍系と定義することにより、 G は位相群となる。 証明 G の部分集合 U が以下の性質(O)を満たすとき、G の開部分集合と 定義する。 (O) x ∈ U なら xN ⊂ U となる N ∈ S が存在する。 G の開部分集合全体が位相を定めることは、条件 (*) より明らか。 y ∈ xN なら、yN = xN だから xN は開部分集合である。 よって、{xN; N ∈ S} は x の基本近傍系となる。 S の元 N は正規部分群だから、任意の x ∈ G に対して xN = Nx となることに注意する。よって、 x, y ∈ G, N ∈ S に対して、(xN)(yN) = xyNN = xyN となる。 これから、G の積算法が定める写像 G x G → G は連続である。 (xN)^(-1) = Nx^(-1) = x^(-1)N だから、 x に その逆元 x^(-1) を対応させる写像 G → G も連続である。 よって G はこの位相により位相群となる。 証明終 608 :208:2005/10/31(月) 10 09 51 命題 607 で定義された G の位相がハウスドルフであるためには、 ∩{N; N ∈ S} = {e} が必要十分である。ここで e は G の単位元。 証明 {e} の閉包が ∩{N; N ∈ S} となることに注意すればよい。 609 :208:2005/10/31(月) 10 24 26 命題 f, g X → Y を位相空間 X から Y への2個の連続写像とする。 Y がハウスドルフなら、X の部分集合 E = {x ∈ X; f(x) = g(x)} は閉集合である。 証明 Y x Y の対角集合をΔとする。つまり、Δ = {(y, y); y ∈ Y} とする。 Y はハウスドルフだから、Δ は Y x Y の閉集合である。 h(x) = (f(x), g(x)) により、写像 h X → Y x Y を 定義する。 これが連続なことは明らか。E = h^(-1)(Δ) だから、 E は閉である。 証明終 610 :208:2005/10/31(月) 10 33 12 命題 I を前順序集合、(X_i) を I を添字集合とする位相空間の射影系とする。 各 X_i がハウスドルフなら、射影極限 proj.lim X_i は 直積空間 X = ΠX_i の閉集合である。 証明 pr_i X → X_i を射影とする。 i ≦ j に対して E_(i,j) = { x ∈ X; pr_i(x) = f_(i,j)pr_j(x) } と定義する。f_(i,j) X_j → X_i は射影系(X_i)を定義する射である。 E_(i,j) は命題( 609)より X の閉集合である。 proj.lim X_i は i ≦ j を任意に変化させたときの E_(i,j) の 共通集合だから閉である。 証明終 611 :132人目の素数さん:2005/10/31(月) 14 56 00 Gを代数的数を成分にもつGL(n,C)の有限生成部分群とする。 このときある自然数kがあり、任意のGの元gに対し g^kの成分が代数的整数になる。 上記のことは成り立つでしょうか?知っている方がいたら 教えて下さい。 612 :208:2005/10/31(月) 15 08 55 611 少なくとも n = 1 のときは成り立たないけど。 例えば 1/2 で生成されるGL(1,C)の部分群。1/2 を何乗しても整数にならない。 613 :132人目の素数さん:2005/10/31(月) 15 47 43 ASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASASAS 614 :132人目の素数さん:2005/10/31(月) 15 54 32 612 有理整数でなく代数的整数だから, 2x-1=0⇒x=1/2 でOKなのでは?? 615 :208:2005/10/31(月) 16 23 50 614 1/2 は代数的整数じゃない。後でやるけど、有理整数環 Z は整閉 だから、有理数で代数的整数であるものは有理整数しかない。 616 :611:2005/10/31(月) 16 34 47 612 確かに…すぐに思いつかなかったのがなさけない…orz 何か適当な(例えば位相的な)条件を追加して 成り立つようにできないでしょうか? 617 :208:2005/10/31(月) 16 50 23 616 今、無限次ガロワ拡大について書くのに忙しいんで、これ以上 相手出来ない。悪いが... 618 :132人目の素数さん:2005/10/31(月) 17 18 47 無限次ガロワ拡大 is full!!!!!!!!!!!1 619 :611:2005/10/31(月) 20 29 28 すみません。正しい主張は、 Gを代数的数を成分にもつGL(n,C)の有限生成部分群とする。 このときGの有限の生成系{g_i}に対しある自然数kがあり、 kg_iの成分が代数的整数になる。 でした。これじゃ説明省いて使うよな… 620 :208:2005/11/01(火) 10 11 07 命題 I を有向前順序集合、(X_i) を I を添字集合とする位相空間の射影系とする。 射影極限 proj.lim X_i を X とおく。f_i X → X_i を標準射とする。 X の任意の開集合は、(f_i)^(-1)(U) の形の開集合の合併である。 ここに、 i は I の要素を動き、U は X_i の開集合を動く。 証明 X は直積空間 ΠX_i の部分空間であるから、 X の開集合 U は、f_(i_1)^(-1)(U_1) ∩ ... ∩ f_(i_r)^(-1)(U_r) の形の開集合の合併である。ここで、i_1, ... , i_r は I の要素で あり、 U_k は X_i_k の開集合である。 x を U の任意の点とし、 x ∈ f_(i_1)^(-1)(U_1) ∩ ... ∩ f_(i_r)^(-1)(U_r) とする。 I は有向前順序集合だから、i_1 ≦ j, ... i_r ≦ j となる j がある。 V_k = f_(i_k, j)^(-1)(U_k) とおく。 ここで、f_(i_k, j) X_j → X_i_k は射影系を定義する射。 f_(i_k, j) は連続だから、V_k は X_j の開集合である。 (f_j)^(-1)(V_k) ⊂ f_(i_k)^(-1)(U_k) だから、 V = V_1 ∩ ... ∩ V_r とおけば、 (f_j)^(-1)(V) ⊂ f_(i_1)^(-1)(U_1) ∩ ... ∩ f_(i_r)^(-1)(U_r) となる。x ∈ (f_j)^(-1)(V) だから、命題の主張が出る。 証明終 621 :208:2005/11/01(火) 10 24 29 607 において、各 N ∈ S に対して G/N に離散位相を入れる。 N_1, N_2 ∈ S で N_1 ⊃ N_2 のとき N_1 ≦ N_2 と定義して、 S に順序を入れる。N_1 ≦ N_2 のとき、G/N_2 → G/N_1 が自然に 定義される。よって S を添字集合として、(G/N), N ∈ S は 離散位相群からなる射影系となる。よって、proj.lim G/N が定義 される。 各N ∈ S は開集合だから、標準射 G → G/N は連続である。 さらに、この射は、射影系(G/N)と両立するから、 連続写像 f G → proj.lim G/N が自然に定義される。 このとき、f(G) は、proj.lim G/N において稠密である。 証明 proj.lim G/N から G/N への標準射を f_N とする。 (f_N)f G → G/N は標準射である。したがって、全射である。 これと、 620 からわかる。 証明終 622 :208:2005/11/01(火) 10 45 34 命題 621 において f G → proj.lim G/N は G から f(G) への全射を 引き起こすが、これは開写像である (f(G)には proj.lim G/N の部分位相をいれておく)。 証明 G の単位元の基本開近傍の像が f(G) の単位元の開近傍であることを 示せばよい。proj.lim G/N から G/N への標準射を f_N とし、 e を G/N の単位元とする。 f(G) ∩ (f_N)^(-1)(e) = f(N) である。G/N の位相は離散だから{e} は、開集合である。よって、(f_N)^(-1)(e) も開集合である。 証明終 623 :208:2005/11/01(火) 11 22 15 k を体、K/k を k の準ガロワ拡大( 586)とする。 K の k-自己同型のなす群を Aut(K/k) と書く。 G = Aut(K/k) とおく。 K/k の中間体 L/k で有限次準ガロワ拡大となるものを考える。 G の元を L に制限することにより、群の射 G → Aut(L/k) が得られる。 これは、全射である。この核を G(L) と書く。G(L) は G の正規部分群 である。このような G(L) の全体は、 607 の条件 (F) を満たす。 よって、G は 607 により位相群となる。 命題 G はコンパクトである。 証明 621 より連続写像 f G → proj.lim G/G(L) が定義される。 Ker(f) = ∩G(L) だが、これは明らかに G の単位元のみからなる。 よって、f は単射。G/G(L) = Aut(L/k) とみなされるから、 proj.lim G/G(L) の元 (σ_L)は、各 L/k にその自己同型 σ_L を引き起こし、L ⊃ L のときは σ_L は σ_L の制限となっている。 K はこのような L の合併集合であるから、(σ_L)は G のある元σ から引き起こされる。よって、f G → proj.lim G/G(L) は全射である。 G/G(L) は有限群だから、離散位相でコンパクトである。 よってその直積 ΠG/G(L) もコンパクト。 proj.lim G/G(L) は、 610より閉集合だから、proj.lim G/G(L) も コンパクトである。f は、 622 より開写像であるから、 G は、proj.lim G/G(L) と位相同型である。 よって、G もコンパクトである。 証明終 624 :208:2005/11/01(火) 12 20 39 k を体、K/k を k の準ガロワ拡大( 586)とする。 G = Aut(K/k) とおく。 一般に、K/k の中間体 L/k に対して、K/L は準ガロワ拡大である。 Aut(K/L) を G(L) と書く。G(L) ⊂ G とみなすことにする。 特に、K/k の中間体 L/k で有限次拡大となるものを考える。 L を含むK/k の中間体 L /k で、有限次準ガロワ拡大となるものがある。 例えば、L/k のすべての共役体で生成される体をとればよい。 G(L) ⊃ G(L ) であるから、G(L) も G の単位元の近傍となる。 x_1, ..., x_n を K の元とする。G の元σ に対して U(σ; x_1, ... , x_n) = {τ ∈ G; σ(x_1) = τ(x_1), ... , σ(x_n) = τ(x_n)} とおく。容易にわかるように U(σ; x_1, ... , x_n) は σ の開近傍 であり、x_1, ..., x_n を変化させると、σ の基本開近傍系が得られる。 さて、K から K への集合としての写像全体からなる集合を K^K と書く。 K^K は K を添字集合とする直積集合とみなせる。 K に離散位相を入れ、K^K に直積位相を入れる。 G の位相は、この K^K の部分空間としての位相をいれたものに 他ならない。 625 :132人目の素数さん:2005/11/01(火) 12 41 14 What is 準ガロワ拡大? 626 :208:2005/11/01(火) 13 05 17 625 k を体、K/k を k の準ガロワ拡大( 586)とする。 って書いてあったら普通、 586 に準ガロワ拡大の説明があるだろう。 わからない用語が出てきたら、このスレ全体をテキストファイルにコピーして その用語で検索すればいい。前のほうに説明があるはず。 627 :208:2005/11/01(火) 13 17 54 命題 k を体、K/k を k の準ガロワ拡大とし、L を K/k の中間体とする。 G = Aut(K/k), G(L) = Aut(K/L) とする。 G(L) は G の閉部分群である。 証明 L/k が有限次のときは、G(L) は G の開部分群であるから、 閉部分群でもある。L が有限次でないときは、L は有限次拡大 L_i/k の合併集合となる。G(L) = ∩G(L_i) で、各 G(L_i) は閉だから、 G(L) も閉である。 証明終 628 :208:2005/11/01(火) 13 25 52 627 から有限次ガロワ拡大の基本定理は、無条件では無限次の ガロワ拡大に拡張出来ないことがわかる。 つまり、G の閉でない部分群 H は K/k の中間体 L をどんなに とっても H = G(L) とならない。 629 :132人目の素数さん:2005/11/01(火) 14 31 26 ASASASASASASASASASASASASASAASASASASASASASASASASASASASAASASASASASASASASASASASASASA 630 :132人目の素数さん:2005/11/01(火) 15 48 29 625 Sorry, i was a bit stupid..... 631 :208:2005/11/01(火) 16 23 45 命題 k を体、K/k を k のガロワ拡大、つまり準ガロワで分離的な拡大とし、 G = Aut(K/k) とする。H を G の部分群とする。 K^H = {x ∈ K; 各σ∈H で、σ(x) = x } とおく。 つまり、K^H は H で固定化される K の部分体である。 G(K^H) すなわち Aut(K/K^H) は H の閉包である。 証明 H の閉包を cl(H) とする。 H ⊂ G(K^H) は明らかである。G(K^H) は G の閉部分群である( 627) から、cl(H) ⊂ G(K^H) である。よって、σ∈G(K^H) の任意の近傍が H の元を含むことを示せばよい。L/k を K の中間体で有限次ガロワ拡大 となるものとする。M を L と K^H の合成部分体、すなわち K の部分体で L と K^H を含む最小のものとする。M/K^H は有限次ガロワ拡大である。 H の元を M に制限することにより射 φ H → Aut(M/K^H) が得られる。 φ(H) で固定される M の部分体は、K^H である。 よって有限次ガロワ拡大の基本定理より、φ(H) = Aut(M/K^H) である。 つまり、φ は全射である。 σ∈G(K^H) の M への制限をσ|M とすれば、σ|M は Aut(M/K^H) の元であるから、σ|M = φ(τ) となる τ∈ H がある。 L ⊂ M であるから、σ|L = τ|L となる。これは、τ∈σG(L) を 意味する。σG(L) はσの基本開近傍だから cl(H) = G(K^H) である。 証明終 632 :208:2005/11/01(火) 16 52 43 命題 k を体、K/k を k のガロワ拡大とし、L/k をその任意の中間体とする。 G(L) すなわち Aut(K/L) で固定される体 は L である。 すなわち、K^G(L) = L である。 証明 K/L はガロワ拡大であり、特に分離拡大である。 x を K の元で L に含まれないものとする。x は L 上分離的だから x の L に関する共役元 y で x と異なるものがある。 x を y に写す Aut(K/L) の元が存在する。 これは、K^G(L) = L を意味する。 証明終 633 :208:2005/11/01(火) 17 04 48 無限次ガロワ拡大体の基本定理 k を体、K/k を k のガロワ拡大とする。 G = Aut(K/k) とおく。 L/k をその任意の中間体とする。L に G(L) を対応させることにより、 K/k の中間体と G の閉部分群の間に1対1の対応がつく。 この逆対応は、G の閉部分群 H に対して、H で固定される部分体 K^H を対応させるものである。 証明 632 より K^G(L) = L であり、 631 より G(K^H) = H である。 証明終 634 :208:2005/11/02(水) 09 52 53 環の整拡大の話題に戻ろう。 補題 A ⊂ B を環の包含関係、B は A 上整とする。 p_0 ⊂ p_1 を A の長さ1の素イデアル鎖( 379)とする。 q_0 を p_0 の上にある B の素イデアルとする。 B の長さ1の素イデアル鎖 q_0 ⊂ q_1 で q_1 が p_1 の上にあるものが存在する。 証明 A/p_0 ⊂ B/q_0 とみなせる。 520 の定理(Cohen-Seidenberg) より、p_1/p_0 の上にある B/q_0 の素イデアル q_1/q_0 がある。 p_1/p_0 ≠ 0 だから q_1/q_0 ≠ 0 証明終 635 :208:2005/11/02(水) 09 54 27 命題 A ⊂ B を環の包含関係、B は A 上整とする。 p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n を A の素イデアル鎖( 379)とする。 q_0 を p_0 の上にある B の素イデアルとする。 B の素イデアル鎖 q_0 ⊂ q_1 ⊂ ... ⊂ q_n で 各 q_i が p_i の上にあるものが存在する。 証明 634 に帰納法を使う。 証明終 636 :208:2005/11/02(水) 09 58 17 命題 A ⊂ B を環の包含関係、B は A 上整とする。 q_0 ⊂ q_1 ⊂ ... ⊂ q_n を B の素イデアル鎖( 379)とする。 各 i で p_i = A ∩ q_i とおく。 p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n は A の素イデアル鎖である。 証明 574 より明らか。 637 :208:2005/11/02(水) 10 01 08 命題 A ⊂ B を環の包含関係、B は A 上整とする。 dim A = dim B である(dim A の定義は、 379 にある)。 証明 635 と 636 より明らか。 638 :208:2005/11/02(水) 10 05 24 命題 A ⊂ B を環の包含関係、B は A 上整とする。 q を B の素イデアルとする。 ht(q) ≦ ht(A ∩ q) である。 証明 636 より明らか。 639 :132人目の素数さん:2005/11/02(水) 10 55 54 命題 A を整閉整域( 578)、K をその商体、L/K を有限次準ガロワ拡大( 586) とする。B を A の L における整閉包( 576)とする。 p を A の素イデアル、q_1, q_2 を p の上にある B の素イデアルと すると、σ(q_1) = q_2 となる σ∈ Aut(L/K) がある。 証明 x ∈ q_1 とする。y = Πσ(x) とおく。ここで、積は Aut(L/K) の すべての元σを動くものとする。y は Aut(L/K) の元で不変だから、 y^q ∈ K となる整数 q がある。ただし、q は、L/K が分離的なときは 1 であり、そうでないときは、K の標数 p の適当なベキである。 y^q ∈ K ∩ B であり、A は整閉だから、A = K ∩ B となる。 よって、y^q ∈ A となる。一方、明らかに y^q ∈ q_1 だから、 y^q ∈ p となる。p ⊂ q_2 であるから、y^q ∈ q_2 となる。 これから、ある σ(x) ∈ q_2 となる。よって、x ∈ σ^(-1)(q_2) となる。以上から、q_1 ⊂ ∪σ^(-1)(q_2) となる。ここでσは Aut(L/K) のすべての元σを動く。よって、 579 より q_1 ⊂ σ^(-1)(q_2) となるσがある。σ^(-1)(q_2) は、p の上にあるから、 574 より q_1 = σ^(-1)(q_2) である。 証明終 640 :208:2005/11/02(水) 11 26 58 639 の命題は L/K が有限次でなくても成立つ。 命題 A を整閉整域( 578)、K をその商体、L/K を有限次とは限らない 準ガロワ拡大( 586)とする。 B を A の L における整閉包( 576)とする。 p を A の素イデアル、q_1, q_2 を p の上にある B の素イデアルと すると、σ(q_1) = q_2 となる σ∈ Aut(L/K) がある。 証明 M を L/K の中間体で、M/K が有限次準ガロワ拡大とする。 S をこのような M の集合とする。 M ∈ S に対して F(M) = {σ∈ Aut(L/K); σ(q_1 ∩ M) = q_2 ∩ M} とおく。 σ∈ Aut(L/K) を M に制限することにより、 連続写像 Aut(L/K) → Aut(M/K) が得られる。 F(M) は、この写像による、離散群 Aut(M/K) のある部分集合の逆像だから 閉集合である。一方、 639 よりこれは空ではない。 M, M ∈ S のとき、F(M) ∩ F(M ) ⊃ F(M(M )) となる。 ここで、M(M ) は M と M から生成される L の部分体で M(M ) ∈ S である。 Aut(L/K) は 623 よりコンパクトだから、∩F(M) は空でない。 L は M ∈ S の合併集合となるから、σ ∈ ∩F(M) が求めるものである。 証明終 641 :208:2005/11/02(水) 11 42 11 補題 A を整閉整域( 578)、K をその商体、L/K を有限次とは限らない 準ガロワ拡大( 586)とする。 B を A の L における整閉包( 576)とする。 p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n を A の素イデアル鎖( 379)とする。 q_n を p_n の上にある B の素イデアルとする。 このとき、B の素イデアル鎖 q_0 ⊂ q_1 ⊂ ... ⊂ q_n で p_i = A ∩ q_i が各 i で成立つものがある。 証明 635 より、p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n の上にある、 B の素イデアル鎖 r_0 ⊂ r_1 ⊂ ... ⊂ r_n がある。 640 より、σ(r_n) = q_n となる σ∈ Aut(L/K) がある。 q_i = σ(r_i) とおけばよい。 証明終 642 :208:2005/11/02(水) 11 55 42 定理(Going-down定理) A を整閉整域( 578)、A ⊂ B を整域の包含関係、B は A 上整とする。 p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n を A の素イデアル鎖( 379)とする。 q_n を p_n の上にある B の素イデアルとする。 このとき、B の素イデアル鎖 q_0 ⊂ q_1 ⊂ ... ⊂ q_n で p_i = A ∩ q_i が各 i で成立つものがある。 証明 K を A の商体、L を B の商体とする。B は A 上整だから、 L/K は代数拡大である。M/K を L/K を含む準ガロワ拡大とする。 C を M における B の整閉包とする。C は A の整閉包でもある( 511)。 q_n の上にある C の素イデアル r_n が存在する( 520)。 641 より、C の素イデアル鎖 r_0 ⊂ r_1 ⊂ ... ⊂ r_n で p_0 ⊂ p_1 ⊂ ... ⊂ p_n の上に あるものがある。q_i = B ∩ r_i とおけばよい。 証明終 643 :208:2005/11/02(水) 12 00 41 命題 A を整閉整域( 578)、A ⊂ B を整域の包含関係、B は A 上整とする。 q を B の素イデアルとする。 ht(A ∩ q) = ht(q) となる。 証明 638 と 642 から明らか。 644 :208:2005/11/02(水) 12 58 37 整閉整域については、他にも基本的な事項があるけど後回しにする。 次に離散付値環について述べるが、その前に単項イデアル整域に ついて基本的なことを述べる。 定義 整域 A において、そのイデアルが常に単項となるとき 単項イデアル整域と呼ぶ。 この定義によると体も単項イデアル整域になるが、 このスレでは特に断らない限り、単項イデアル整域というとき 体でないものを意味するものとする。 645 :208:2005/11/02(水) 13 02 02 定義 (体でない)単項イデアル整域で局所環であるものを離散付値環と呼ぶ。 646 :208:2005/11/02(水) 13 19 49 定義 単項イデアル整域 A において極大イデアルを生成する元を素元とよぶ。 647 :208:2005/11/02(水) 13 21 21 次の命題は、代数の初歩でよく知られているので、ここでは証明しない。 命題 単項イデアル整域においては、任意の0でない元が素元の積に 可逆元(単元)を除いて一意に分解される。 648 :208:2005/11/02(水) 14 44 55 定義 A を環、 0 → N → M → L → 0 を A-加群の完全列とする。 N → M の像が M の直和因子となるとき、この完全列は分解(split) するという。 命題 A を環、 0 → N → M → L → 0 を A-加群の完全列とする。 これが分解するためには、f M → L のとき、 A-加群の射 s L → M で fs = 1 となるものがあることが 必要十分である。 証明 各自に任せる。 649 :208:2005/11/02(水) 14 51 33 命題 A を環、 0 → N → M → L → 0 を A-加群の完全列とする。 L が自由加群なら、この完全列は分解する。 証明 648より明らか。 650 :208:2005/11/02(水) 15 11 28 命題 A を単項イデアル整域、L を A 上の有限階数 n の自由加群とする。 L の部分加群は、階数 ≦ n の自由加群である。 証明 n に関する帰納法。 e_1, ... , e_n を L の基底とする。 p_n L → A を e_n に関する射影とする。 q M → A を p_n の M への制限とする。 q(M) は A のイデアルだから単項であり、A は整域だから このイデアルは A-加群として自由である。 Ker(q) = N とおく。 0 → N → M → q(M) → 0 は完全である。 N ⊂ Ae_1 + ... + Ae_(n-1) だから帰納法の仮定より、 階数 ≦ n-1 の自由加群である。 q(M) は自由だから、 649 よりこの完全列は分解する。 よって、M は自由である。q(M) の階数 ≦ 1 だから、 M の階数 ≦ n である。 証明終 651 :208:2005/11/02(水) 15 36 53 650 q(M) = 0 のときは、q(M) は自由加群ではないが、この場合、 N = M となって自明。 652 :208:2005/11/02(水) 16 26 24 定義 A を整域、M を A-加群とする。 x ∈ M が捩れ元であるとは、A の元 a ≠ 0 があり ax = 0 となることである。 M のすべての元が捩れ元であるとき、M を捩れ加群(torsion module)という。 M の捩れ元が 0 以外にないとき M を捩れのない(torsion-free)加群という。 653 :208:2005/11/02(水) 16 34 09 定義 A を整域、M を A-加群とする。 M の捩れ元全体は、部分加群となる。 これを、M の捩れ部分とよび、t(M) と書く。 A の商体を K としたとき、S = A - {0} は積閉集合であり、 M(x)K は M の S による局所化とみなされる。 標準射 M → M(x)K の核は t(M) に他ならない。 よって、 0 → t(M) → M → M(x)K は完全である。 654 :132人目の素数さん:2005/11/02(水) 16 51 21 ASASASASASASASASASASASASAS ASASASASASASASASASASASASAS ASASASASASASASASASASASASAS ASASASASASASASASASASASASAS 655 :208:2005/11/02(水) 17 01 32 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上の有限生成かつ捩れのない加群 とする。このときM は自由加群である。 証明 M は捩れがないから、A の商体を K としたとき、 標準射 M → M(x)K は単射となる。よって、M ⊂ M(x)K とみなす。 M(x)K は、K-加群として M の元で生成されるから、 M の有限個の元からなる(K-加群としての)基底をもつ。 これらを、x_1, ... , x_n とする。 一方、M の A-加群としての生成元を、y_1, ... , y_m とする。 各 y_i は y_i = Σα(i,j)x_j, α(i,j) ∈ K と表される。 よって、a(y_i) ∈ Ax_1 + ... + Ax_n が全ての i で成立つような a ∈ A, a ≠ 0 がある。L = Ax_1 + ... + Ax_n とおくと、 L は A-自由加群であり、aM ⊂ L となる。よって、M ⊂ (1/a)L となる。(1/a)L も自由であるから、 650 より M も自由である。 証明終 656 :208:2005/11/02(水) 17 09 39 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上の有限生成加群とする。 M は、捩れ部分 t(M) と有限生成自由加群の直和となる。 証明 完全列 0 → t(M) → M → M/t(M) → 0 を考える。 M/t(M) は、明らかに捩れがない。これが有限生成であることは 明らか。よって、 655 より自由加群である。 よって、 649 よりこの完全列は分解する。 証明終 657 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 00 08 59 自由加群の部分群は自由であることはどうやって証明する? 658 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 04 59 10 自由加群の部分群は自由であることはどうやって証明する? Use elementary divisors, since every abelian group is a $Z$-module. 659 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 06 29 28 ?? 有限生成とは限らない場合だぞ。 660 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 09 29 43 あやまれ、ロリコンにあやまれ(AA略 661 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 09 36 50 ??有限生成とは限らない場合だぞ。 Perhaps take the direct limit... 662 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 11 33 27 Perhaps? and じゃないのか 663 :132人目の素数さん:2005/11/03(木) 17 21 04 永田他「抽象代数幾何」のp208のZariskiMainTheoremの証明する過程での次の主張 「Bが整域、AをBの部分環、A[T]もBの部分環でTはA上超越的元。BはA[T]上整拡大。このとき、Bの任意の素イデアルqはp=A∩q上孤立である。」 を証明するはじめの一行目の次の設定をして良い理由が分からない。 「qがp上極大なイデアルとして・・・」の仮定を設定して良い理由が分からない。 Raynauldの本でも全く同じ記述になっている。 だれかわかっている人がいたら教えてください。 664 :208:2005/11/04(金) 09 29 24 663 q ∩ A[T] で局所化すればいいんでは? つまり、p = q ∩ A[T] とおいて、B_p を考える。 そして、B を B_p で置き換え、q を qB_p で置き換える。 A は、当然 A_p に置き換える。 665 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 12 00 00 Perhaps? and じゃないのか ????? 666 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 13 20 55 「Bが整域、AをBの部分環、A[T]もBの部分環でTはA上超越的元。BはA[T]上整拡大。このとき、Bの任意の素イデアルqはp=A∩q上孤立で ない’。」でした。 667 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 13 23 06 663の記入に誤り。正しくは 666でした。 668 :208:2005/11/04(金) 13 38 40 補題 A を単項イデアル整域、M を A-加群とする。 a と b を A の元で互いに素とする。 x ∈ M で、abx = 0 なら、x = y + z, ay = 0, bz = 0 となる M の元 y, z がある。 証明 as + bt =1 となる A の元 s, t がある。 よって、x = asx + btx となる。 y = btx, z = asx とすればよい、。 証明終 669 :208:2005/11/04(金) 15 03 26 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 A の素元 p に対して M(p) = {x ∈ M; (p^n)x = 0 となる n 0 がある} とおく。M = ΣM(p) (直和) となる。ここで p は、Ann(M) を割る素元 全体を動く。 証明 まず、M は有限生成の捩れ加群だから、Ann(M) ≠ 0 である。 x ∈ M, x ≠ 0 とし、Ann(x) = aA とする。M は捩れ加群だから、 a ≠ 0 である。 668 より x ∈ ΣM(p) となる。ここで p は a の素因子を渡る。あとは、Ann(M) ⊂ aA に注意すればよい。 証明終 670 :208:2005/11/04(金) 15 08 43 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 Supp(M) は、極大イデアルのみからなる。 証明 Supp(M) = V(Ann(M)) と Ann(M) ≠ 0 より明らか。 証明終 671 :208:2005/11/04(金) 15 12 58 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 M は A-加群として長さ有限である。 証明 Ass(M) ⊂ Supp(M) ( 99) と 670 と 345 より。 証明終 672 :208:2005/11/04(金) 15 20 40 定義 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 671 より M は長さ有限である。 M の組成列に現れる剰余加群は、A/p と同型である。 ここで、p は A のある極大イデアル。 M の組成列に現れる極大イデアルを重複度もいれて p_1, ..., p_r としたとき それらの重複を考慮した積 を M の内容(content)とよび、|M| と書く。 673 :208:2005/11/04(金) 15 28 46 672 の記号 |M| は、私が勝手に決めたものであり、 一般的ではない。 Serreは χ(M) を使っている。 674 :208:2005/11/04(金) 15 41 30 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 N を M の部分加群とすると、 |M| = |N||M/N| となる。 証明 明らか。 675 :208:2005/11/04(金) 15 53 07 命題 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の捩れ加群とする。 |M|M = 0 となる。つまり、|M| ⊂ Ann(M) となる。 証明 leng(M) に関する帰納法を使う。 M ≠ 0 とする。 M/N が A/p と同型になるような M の部分加群をとる。 ここで、p は A の極大イデアル。 |M/N| = p だから、帰納法の仮定より p(M/N) = 0 となる。 よって、pM ⊂ N となる。再び帰納法の仮定より |N|N = 0 となるから、p|N|M = 0 となる。 一方、 674 より、p|N| = |M| である。 証明終 676 :208:2005/11/04(金) 16 01 09 675 から Hamilton-Cayley の定理が出る。 これは、前に線形代数スレで書いた。 677 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 16 14 22 Omaewa erai!!!!! 678 :208:2005/11/04(金) 16 32 38 命題 A を単項イデアル整域、I を A のイデアルとする。 |A/I| = I である。 証明 中国式剰余定理( 341)より、I が極大イデアルのベキ p^n のときに 証明すればよい。しかし、この場合は明らか。 証明終 679 :208:2005/11/04(金) 16 38 42 675 の別証 x ∈ M のとき、|M|x = 0 を示せばよい。 Ax は A/Ann(x) に同型である。よって、|Ax| = Ann(x)となる( 678)。 よって、|Ax|x = 0 となる。 |M| = |Ax||M/Ax| だから( 674)、当然 |M|x = 0 となる。 証明終 680 :208:2005/11/04(金) 17 07 45 定義 A を単項イデアル整域、M を A 上有限生成の加群とする。 A のある素元 p があり、M の任意の元 x に対して (p^n)x = 0 となる整数 n 0 があるとき、M を p-加群と呼ぶ。 ここで、n は x に依存する。p の生成する A の極大イデアル を (p) と したとき、M を (p)-加群とも呼ぶ。 681 :208:2005/11/04(金) 17 20 08 定義 A を単項イデアル整域、p を A の極大イデアル、M を p-加群とする。 M の任意の元に x 対して Ann(x) = p^n となる整数 n ≧ 0 があるが、 この n を x の指数と呼ぶ。 (注意) この定義は、ここだけのものであり一般的ではない。 682 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 17 22 09 676 17 :132人目の素数さん :04/07/31 12 25 11-16 well known and trivial 683 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 17 47 25 おばかなおりそうもないね 684 :208:2005/11/04(金) 17 57 04 命題 A を単項イデアル整域、p を A の極大イデアル、M を p-加群とする。 Ann(M) = p^n となる。ここで、n ≧ 0。 証明 定義より M は有限生成である。 M の生成元を x_1, ... , x_r とする。 (p^m)x_i = 0 がすべての x_i について成立つような m 0 がある。 (p^m)M = 0 となるから、p^m ⊂ Ann(M) である。 これから、命題の主張は明らか。 証明終 685 :208:2005/11/04(金) 18 16 24 683 ばかはお前だろ。 682は線形代数のスレでカタがついてんだよ。 well known じゃないことは確か。Hamilton-Cayleyをtrivial というのは、度胸がいるだろ。 686 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 19 06 12 685 17 :132人目の素数さん :04/07/31 12 25 11-16 well known and trivial 687 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 19 38 16 686 まねするな馬鹿! http //science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1090754133/17 688 :132人目の素数さん:2005/11/04(金) 19 53 16 685 17 :132人目の素数さん :04/07/31 12 25 11-16 well known and trivial 689 :208:2005/11/07(月) 09 58 44 補題 A を単項イデアル整域、p を A の素元、M を p-加群( 680) とする。 x を M の元でその指数 n が M の元のなかで最大のもの とする。N = Ax とおく。M/N はあきらかに p-加群である。 y を M の任意の元とする。y (mod N) の M/N における指数( 681)を m とすると、M の元 z で、その指数が m となり、y = z (mod N) と なるものが存在する。 証明 まず、y の指数は m 以上だから m ≦ n に注意する。 (p^m)y = tx となる t ∈ A がある。 (p^n)y = (p^(n-m))tx = 0 であるから、 (p^(n-m))t = sp^n となる s ∈ A がある。 両辺を p^n で割ると、tp^(-m) = s よって、t = s(p^m) (p^m)y = tx だから、(p^m)y = s(p^m)x よって、(p^m)(y - sx) = 0 となる。 z = y - sx とおけばよい。 何故なら、z の指数が m より小さいとすると、 y (mod N) の指数も m より小さいことになって矛盾。 証明終 690 :208:2005/11/07(月) 10 21 05 命題 A を単項イデアル整域、p を A の素元、M を p-加群( 680) とする。 M は、単項 p-加群つまり一個の元で生成される p-加群の直和となる。 証明 M は長さ有限( 671)だから、leng(M) に関する帰納法を使う。 x を M の元で、その指数 n が M の元のなかで最大のものとする。 M の各元の指数は 684より有界だから、このような元は存在する。 leng(M/Ax) leng(M) だから、帰納法の仮定より、M/Ax は 単項 p-加群 の直和となる。これらの単項 p-加群の生成元を それぞれ y_1 (mod Ax), ... , y_r (mod Ax) とする。 補題( 689) より、y_i の指数は、y_i (mod Ax) の指数と一致する としてよい。すると、M は Ax, A(y_1), ... , A(y_r) の直和となる。 何故なら、ax + (b_1)(y_1) + ... + (b_r)(y_r) = 0 とする。 ここで、a, b_1, ... , b_r は A の元。 (b_1)(y_1) + ... + (b_r)(y_r) = 0 (mod Ax) となるから、 各 b_i = 0 (mod p^(m_i))となる。ここで、m_i は y_i の指数。 よって、各 (b_i)(y_i) = 0 である。よって、ax = 0 となる。 これと、leng(M) = leng(Ax + A(y_1) + ... + A(y_r)) に注意 すれば、M = Ax + A(y_1) + ... + A(y_r) (直和)となる。 証明終 691 :208:2005/11/07(月) 10 27 37 690 の証明は Burnside の有限群論にある有限アーベル群に対する 同様の命題の証明をやや修正して借りた。この証明をこのように 単項イデアル整域上の加群に適用した例を知らない。 692 :208:2005/11/07(月) 10 52 49 単因子論を一般の単項イデアル整域上で満足のいく形で展開してる 本はBourbakiくらいしか知らない。もっとも現代の教科書を 全部チェックしたわけではないが。Langだったらやってるかも しれない。 大抵、有理整数環か多項式環またはせいせいユークリッド整域 しか扱ってないし、たまに単項イデアル整域を扱っていても、 詰めが甘かったりする。 693 :208:2005/11/07(月) 10 59 23 Bourbakiにしたところで、具体的に与えられた行列を一般の単項イデアル整域上で 単因子の標準形に変形する方法については本文ではなくて演習問題に なってる。だけど、この演習問題はいい。この方法を思いついた人は偉い。 694 :208:2005/11/07(月) 11 11 51 Van der Waerden によると 690 から単因子論の基本定理、 つまり行列を単因子の対角行列に変形出来るという定理が 出るらしいけど、その方法を知らない。ちょっと考えたけど わからない。 695 :132人目の素数さん:2005/11/07(月) 12 22 44 692単因子論を一般の単項イデアル整域上で満足のいく形で展開してる 岩波基礎数学講座「環と加群」だったかにも書かれている。 696 :208:2005/11/07(月) 13 37 47 695 Thanks. 岩波の現代数学概説Iにも載ってるのを忘れてた。 だけどこれはBourbakiとよく似ている。 697 :132人目の素数さん:2005/11/07(月) 14 18 54 おばかなおりそうもないね 698 :208:2005/11/07(月) 15 17 49 現代数学概説Iは、単因子の単因子たる由来の命題(後で述べる)については 書いてない。行列の基本変形についても書いてない。 だから、これも満足のいくものじゃない。 これから、私がBourbakiを参考に単因子論を展開する。 699 :132人目の素数さん:2005/11/07(月) 15 24 35 もうすこしいろんなことべんきょうしてもらわねばなるまい 700 :132人目の素数さん:2005/11/07(月) 15 25 14 今日は暖かいね タグ: Cohen-Seidenbergの第2定理 Going-down定理 ハウスドルフ 捩れ加群 数論 無限次ガロワ拡大 コメント
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最終更新日時 2011年03月04日 (金) 23時55分30秒 代数的整数論 #003 (536-615) 元スレ: http //science4.2ch.net/test/read.cgi/math/1141019088/536-615 ログ元: http //2se.dyndns.org/test/readc.cgi/science4.2ch.net_math_1141019088/536-615 536 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/04(金) 17 15 35 命題 510 の定義と記号を使う。 Φ_0 の核を P とする。 Z[θ] の P による局所化 Z[θ]_P は離散付値環である。 証明 Z[θ]_P は明らかにネーター局所整域である。 534 より P(Z[θ]_P) が単項イデアルであることを示せばよい。 510 より P = (p, g_0(θ)) である。 f(X) ≡ g_0(X)...g_(e-1)(X) (mod p) だから g_0(θ)g_1(θ)...g_(e-1)(θ) = p h(θ) となる h(θ) ∈ Z[θ] がある。 512 のように Ψ(θ) = g_1(θ)...g_(e-1)(θ) とおく。 Φ_0(Ψ(θ)) ≠ 0 である。 g_0(θ) = p h(θ)/Ψ(θ) ∈ p(Z[θ]_P) である。 よって P(Z[θ]_P) = p(Z[θ]_P) である。 証明終 537 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/04(金) 17 25 53 命題 A をネーター整域とする。 p を A の 0 でない元で pA が素イデアルとなるものとする。 このとき A の pA による局所化 A_pA は離散付値環である。 証明 534 から明らか。 538 :132人目の素数さん:2006/08/04(金) 22 55 22 523 出来れば 522 のような可換代数の知識を使った証明は避けたい 唯、眺めているだけで何の貢献も出来ないが・・・ この程度の可換代数ならあまり抵抗はないのでは? (分野は違うけど、例えばGabriel-ZismanのSimplicial Setのテキストとか、Anderson-Fullerの非可換代数のテキストなんか、カテゴリ論バリバリでうんざりさせられるけど、それに比べたらずっと具体的な感じがする) 539 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 09 08 50 538 そうかもしれないが、今は代数的整数論の誕生の頃の話をしている ので、なるべく初等的な知識だけで話を進めたい。 そうは言っても初等的な証明イコール簡単な証明というわけでは ないので、場合によっては現代的な方法も使うだろう。 540 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 09 30 23 補題 A を整域とする。 A = ∩ A_P である。 ここで P は A の極大イデアル全体を動き、A_P は A の P による局所化である。ここで A_P は A の商体 K の部分環とみなす。 証明 x ∈ ∩ A_P とする。 I = {s; sx ∈ A} とすると I は A のイデアルである。 I ≠ A なら I ⊂ P となる A の極大イデアル P がある。 x ∈ A_P だから s ∈ A - P で sx ∈ A となるものがある。 これは I ⊂ P に矛盾する。 よって I = A である。 よって 1 ∈ I となり x ∈ A となる。 これは ∩ A_P ⊂ A を意味する。 逆の包含関係は明らかである。 証明終 541 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10 00 08 補題 単項イデアル整域は整閉(前スレ1の578)である。 証明 A を単項イデアル整域とし a, b を A の0でない元で互いに素とする。 n ≧ 1 を有理整数とし、 (a/b)^n + c_1 (a/b)^(n-1) + ... + c_n = 0 とする。ここで各 c_i ∈ A である。 両辺に b^n を掛けると、 a^n + c_1 b a^(n-1) + ... + c_n b^n = 0 となる。 b を割る素元 p があるとする。 a^n は p で割れるから a も p で割れる。これは a と b が素である という仮定に反する。よって b は A の単元である。 よって a/b ∈ A である。 証明終 542 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10 05 27 命題 λを奇素数、ζを複素数で 1の原始λ乗根の1つとする。 円分整数環 Z[ζ] は整閉(前スレ1の578)である。 証明 P を Z[ζ] の極大イデアルとする。P が割る有理素数 p がλと 異なる場合は 536 より Z[ζ]_P は離散付値環である。 今度は P がλを割る場合を考える。 200 より、λ = ε(1 - ζ)^(λ-1) となる。 ここでεは単数である。 よって (1 - ζ) ⊂ P である。 202 より 1 - ζ は円分素数である。 よって (1 - ζ) は極大イデアルだから P = (1 - ζ) である。 537 より Z[ζ]_P は離散付値環である。 以上から Z[ζ] の任意の極大イデアル P に対して Z[ζ]_P は 離散付値環である。離散付値環は単項イデアル整域だから 541 より整閉である。 540 より Z[ζ] = ∩Z[ζ]_P だから Z[ζ] も整閉である。 証明終 543 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10 17 33 542 の命題は、通常 1 + X + + X^(λ-1) の判別式が符号を除いて λ の冪になることを利用して証明する。 しかし、 542 の証明は一見面倒に見えるが 536 がキーになって おり、これは原理的には簡単で理解しやすい。 544 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 10 32 03 構成的証明か非構成的証明か、というのは悩ましい問題である。 どちらも利点と短所がある。 私としてはどちらか選ばなければならないとすれば、構成的証明を 取りたい。 両方を知るのがいいのは当然だが。 代数的整数論においては構成的方法の代表が Gauss, Kummer であり 非構成的方法の代表がDedekind, Hilbert だろう。 Hensel, Hasse の付値論を使った方法となると Kummer の伝統を 受け継ぎながらも非構成的方法になるのではないか? これ等に比べると Dedekind のイデアル論の方がより構成的と 感じる。 545 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 11 09 58 λを奇素数、f を λ - 1 を割る有理整数で 1 < f < λ - 1 とする。 f 項周期から構成される円分整数( 269)全体のなす環 Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] を考える。ここで e = (λ - 1)/f である。この環を Z[η] と書く。 Z[η] における素因子を調べよう。 Z[η] における素因子の定義としては、 412 の定義を Z[η] に適用すればよい。 つまり、Z+ = {n ∈ Z; n ≧ 0} とおき、 Z[η] から Z+ ∪ {∞} への写像 ν で以下の条件を 満たすものをZ[η] における素因子という。 ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。 1) ν(Z[η] - {0}) = Z+ ν(0) = ∞ 2) f(η) ≠ 0, g(η) ≠ 0 なら ν(f(η)g(η)) = ν(f(η)) + ν(g(η)) となる。 3) ν(f(η) + g(η)) ≧ min(ν(f(η), ν(g(η)) である。 ここで f(η), g(η) などは Z[η] の元を表す。 546 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 11 29 05 Z[η]の素因子は以下に見るように Z[η] の商体 Q[η] の離散付置を 定める。 まず任意の体における離散付置を定義する。 定義 体 K から Z ∪ {∞} への写像 ν で以下の条件を満たすものを K の離散付置という。 ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。 1) ν(x) = ∞ となるのは x = 0 のときだけである。 2) ν(x) ≠ 0 となる x ≠ 0 がある。 3) x ≠ 0, y ≠ 0 なら ν(xy) = ν(x) + ν(y) となる。 4) ν(x + y) ≧ min(ν(x), ν(y) である。 547 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15 35 45 546 の続き 離散付置 ν は K の乗法群 K^* から加法群 Z への準同型である。 よって ν(K^*) は Z の部分群であるから、ある有理整数 m ≧ 0 があり ν(K^*) = mZ となる。 546 の 2) から m ≧ 1 である。 よって w(x) = ν(x)/m と定義すれば w も K の離散付置で w(K^*) = Z である。 m = 1 のとき νを正規離散付置( 434)という。 m = 1 とは限らないとき、w を νから得られる正規離散付置という。 K の二つの離散付置 νとν においてそれぞれから得られる 正規離散付置が等しいとき、νとν は同値であるという。 548 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15 45 39 命題 νを体 K の離散付値とする。 K の部分集合 A = {x ∈ K; ν(x) ≧ 0} は K の部分環であり、 離散付値環である。その極大イデアル P は {x ∈ K; ν(x) > 0} である。t≠ 0 を K の元で ν(t) が ν(K^*) を生成するとする。 このとき P = tA である。 証明 簡単なので演習問題とする。 549 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15 56 22 命題 νとν を体 K の離散付値とする。 νとν が同値( 547)であるためには、それぞれから 548 で得られる 離散付値環が等しいことが必要十分である。 証明 簡単なので演習問題とする。 550 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 15 58 24 命題 体 K の離散付値の同値類と、K を商体とする離散付値環は1対1に 対応する。 証明 簡単なので演習問題とする。 551 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/07(月) 17 41 05 命題 体 K の(有限次とは限らない)代数拡大体を L とする。 L の正規離散付値を w とする。 w を K に制限した写像 ν K → Z ∪ {∞} は K の離散付値である。 証明 唯一自明でないのは ν(K^*) ≠ 0 の証明である。 ν(K^*) = 0 として矛盾を導けばよい。 x ≠ 0 を L の任意の非零元とする。 x の K 上の最小多項式を X^n + a_1 X^(n-1) + ... + a_n とする。 仮定より、各 i で w(a_i) ≧ 0 である。 x^n + a_1 x^(n-1) + ... + a_n = 0 の両辺を x^n で割ると、 1 + a_1 (1/x) + ... + a_n (1/x^n) = 0 よって 1 = -(a_1 (1/x) + ... + a_n (1/x^n)) となる。 これから w(x) ≧ 0 がでる。 何故なら、w(x) < 0 とすると w(1/x) > 0 となる。 よって 上の式の右辺は w の離散付値環の極大イデアルに含まれる。 よって 1 がこの極大イデアルに含まれることになり矛盾となる。 x は L の任意の非零元だから -w(x) = w(1/x) ≧ 0 でもある。 よって w(x) = 0 である。これは 546 の 2) に反する。 証明終 552 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 10 45 37 命題 A を整域とし、 K をその商体とする。 A から Z ∪ {∞} への写像 φ で以下の条件を満たすものがある とする。 ただし、∞ は単なる記号で 任意の n ∈ Z に対して ∞ > n とする。 1) φ(x) = ∞ となるのは x = 0 のときだけである。 2) φ(x) ≠ 0 となる x ≠ 0 がある。 3) x ≠ 0, y ≠ 0 なら φ(xy) = φ(x) + φ(y) となる。 4) φ(x + y) ≧ min(φ(x), φ(y) である。 このとき K の離散付値 ν で A においてφと一致するものが一意に存在 する。 553 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 10 50 13 552の証明 K の元 x = a/b に対して ν(x) = φ(a) - φ(b) と定義すれば ν が K の離散付値になる。ここで a と b は A の非零元である。 c と d を A の非零元で a/b = c/d とすれば ad = bc だから φ(a) + φ(d) = φ(b) + φ(c) となって φ(a) - φ(b) = φ(c) - φ(d) となる。 したがって ν(x) は x = a/b となる a, b の取り方によらない。 νが離散付値になることは簡単に確かめられる。 ここでは ν(x + y) ≧ min(ν(x), ν(y)) のみ示す。 x = a/b, y = c/d とする。ここで a,b,c,d は A の非零元である。 a/b + c/d = (ad + cb)/bd である。 ν(x) ≧ ν(y) と仮定する。つまり ν(a/b) ≧ ν(c/d) よって φ(a) - φ(b) = φ(c) - φ(d) つまり φ(a) + φ(d) = φ(c) + φ(b) よって φ(ad + cb) = φ(c) + φ(b) 両辺から φ(bd) を引いて φ(ad + cb) - φ(bd) = φ(c) + φ(b) - φ(bd) = φ(c) - φ(d) よって ν((ad + cb)/bd) ≧ ν(c/d) つまり ν(x + y) ≧ ν(y) νの一意性は明らかである。 証明終 554 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 11 09 01 離散付値というのは Krull が初めて定義した一般付値の特殊な場合 である。ここでは一般付値の定義を述べないが、離散付値が Z に 値をとるのに対して一般付値は全順序アーベル群に値をもつ。 どちらも定義は単純である。しかしこの単純な定義から驚くほど 豊富な結果が得られる。ちょうど、群の定義が単純なのに驚くほど 豊富な結果が得られるのと似ている。 付値論だけで分厚い本が一冊書けるほどである。 それにしては付値論だけの本は少ないが。 付値には乗法付値(英語ではabsolute value) という一般付値とは 別の種類もある。別の種類といってもオーバーラップはしている。 乗法付値のなかで非アルキメデス付値というのは階数1の一般付値 と実質同じものである。 乗法付値のほうが代数的整数論では重要である。 離散付値は一般付値とも非アルキメデス付値ともみなせる。 555 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 11 35 59 定義 体 K の離散付値の同値類を K の素因子という。 K の離散付値νが属す素因子 P に対して、 νが定める離散付値環を P の離散付値環または略して P の付値環 と呼ぶ。P の付値環を A, その唯一の極大イデアルを m としたとき、 剰余体 A/m を P の剰余体と呼ぶ。 556 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/08(火) 12 09 47 命題 体 K の有限次拡大体を L とする。 L の離散付値 w が与えられているとする。 551 より w の K への制限は K の離散付値νである。 w の付値環を B、その極大イデアルを Q とし、 ν の付値環を A、その極大イデアルを P とする。 A ⊂ B で P = A ∩ Q だから A/P は B/Q の部分体とみなせる。 このとき体の拡大次数 [B/Q A/P] ≦ [L K] である。 証明 ω_1, ..., ω_r を B の元で、その mod Q の剰余類が A/P 上 一次独立とする。 ω_1, ..., ω_r が K 上一次独立でないとする。 ω_1, ..., ω_r の自明でない K 上の一次関係式 a_1 ω_1 + ... + a_r ω_r = 0 がある。 ここで a_1, ..., a_r は K の元で a_i ≠ 0 となる i がある。 K は A の商体だから、必要なら各 a_i の分母をはらって、 各 a_i は A の元としてよい。 w(a_1) ,,, w(a_r) の最小が w(a_1) と仮定して一般性を失わない。 a_1 ≠ 0 である。 上の等式の両辺を a_1 で割り ω_1 + (a_2/a_1) ω_2 ... + (a_r/a_1) ω_r = 0 (a_i)/(a_1) ∈ A であるから ω_1, ..., ω_r は mod Q で A/P 上一次独立の仮定に反する。 よってω_1, ..., ω_r は K 上一次独立である。 証明終 557 :132人目の素数さん:2006/08/09(水) 01 21 19 467 あ り え な い 。それは。 バストダンジョンでリリカのおっぱい値を800近くまで調教強化してやらないと、そのフラグは立たない。 仮にフィリオナをメンバーから外してリリカを集中調教しても、アナルバイブが使えないその段階では スカリバーはまだ手に入れられないはず。 妄 想 で つ か ? とりあえずアンダー草原で淫獣マリリスを大量に調教して淫度をどんどん稼いどけ。 展開が不安ならバックアップ取っておくのを忘れんなよ。説教くさくなってスマソ・・・。ついな・・・。 558 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 12 41 36 体 K の有限次拡大体を L とする。 L の離散付値 w が与えられているとする。 w が定める素因子( 555)を Q とする。 551 より w の K への制限は K の離散付値νである。 ν が定める素因子を P とする。 P は Q のみで定まり、Q の代表元 w の取り方によらない。 このとき P は Q の(K への)制限であるといい、 Q は P の(L への)拡大であるという。 ν の値群 ν(K - {0}) は w の値群 w(L - {0}) の部分群である。 指数 e = [w(L^*) ν(K^*)] は Q のみで決まり、Q の代表元 w の 取り方によらない。 この値 e を Q の P に対する分岐指数と呼ぶ。 Q と P の剰余体をそれぞれ κ(Q), κ(P) とする。 556 より 拡大次数 [κ(Q) κ(P)] は有限だが、それを Q の P に 対する相対次数と呼ぶ。 559 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 14 36 21 命題 K ⊂ L ⊂ M を体の拡大とし、M/K は有限次とする。 R を M の素因子( 555)とする。 P, Q を K, L のそれぞれ素因子で R の制限( 558) になっているもの とする。 Q の P に対する分岐指数( 558) と相対次数( 558) をそれぞれ e, f として R の Q に対する分岐指数と相対次数をそれぞれ e , f とする。 このとき R の P に対する分岐指数と相対次数はそれぞれ ee と ff になる。 証明 R に属す正規離散付置をψとし、ψの L, K への制限をそれぞれ w, v とする。ψの値群は有理整数全体のなす加法群 Z である。 w, v の値群をそれぞれ G, H とする。 H ⊂ G ⊂ Z である。[G H] = e, [Z G] = e である。 よって R の P に対する分岐指数は [Z H] = ee である。 P, Q, R の剰余体をそれぞれ κ(P), κ(Q), κ(R) とする。 [κ(Q) κ(P)] = f, [κ(R) κ(Q)] = f である。 よって R の P に対する相対次数は [κ(R) κ(P)] = ff である。 証明終 560 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 15 54 26 補題 B を整域で、K をその商体とする。 B は次の性質 (*) を持つとする。 (*) x ∈ K - B なら 1/x ∈ B となる。 このとき B は局所環である。 つまり、ただ1つの極大イデアルをもつ。 証明 性質 (*) から B の 0 でない単項イデアル全体は包含関係で 全順序集合となる。 つまり、x と y を B の非零元とすれば xB ⊂ yB か yB ⊂ xB の どちらかに必ずなる。 このことは K の元 x/y に性質 (*) を適用すれば明らかである。 さて、P = {x ∈ B; xB ≠ B} とおく。 P がイデアルになることは、上で述べたこと、つまり B の 0 でない単項イデアル全体が包含関係で全順序集合になることを 使えばあきらかである。 P は B の非可逆元全体だから B のただ1つの極大イデアルである。 証明終 561 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 16 15 58 命題 A を離散付置環、K をその商体とする。 A は K の部分環として極大である。 つまり K の部分環 B で A ⊂ B となれば B = K または A = B である。 証明 550 より A は K のある離散付値 ν の付値環としてよい。 K の元 x が B に含まれないなら当然 A にも含まれない。 よって ν(x) < 0 だから ν(1/x) > 0 である。 よって 1/x ∈ A だから 1/x ∈ B でもある。 よって B は 560 の性質 (*) を持つ。 560 より B は局所環である。 B の極大イデアルを P とおく。 A ∩ P = 0 とすると、A の非零元は B の可逆元となり、 B = K となる。 A ∩ P ≠ 0 なら、A ∩ P は A の(ただ1つの)極大イデアル m で ある。 x ∈ B - A とすると、ν(x) < 0 だから ν(1/x) > 0 である。 よって 1/x ∈ m である。よって 1/x ∈ P である。 しかし x ∈ B だから 1 ∈ P となって矛盾。 よって A = B である。 証明終 562 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/09(水) 16 38 55 λを奇素数、ζ を1の原始λ乗根となる複素数とする。 円分整数環 Z[ζ] の商体 Q(ζ) における素因子( 555)を調べよう。 ν を Q(ζ) の離散付値とする。νの付値環を R とする。 つまり R = {x ∈ Q(ζ); ν(x) ≧ 0} である。 R の極大イデアルを m とする。 まず ν(1) = ν(1) + ν(1) より ν(1) = 0 である。 ζ^λ = 1 だから λν(ζ) = 0 である。 よって ν(ζ) = 0 である。 よって Z[ζ] ⊂ R である。 ここで Z[ζ] ∩ m = 0 では有り得ない。 何故なら Z[ζ] ∩ m = 0 とすると Z[ζ] の非零元 x に対して 常に ν(x) = 0 となる。そうすると Q(ζ) の非零元 y に対して 常に ν(y) = 0 となり、離散付値の定義( 546 の 2))に反する。 よって P = Z[ζ] ∩ m は Z[ζ] の 0 でない素イデアルである。 Z[ζ]_P ⊂ R である。 一方 542 の証明から Z[ζ]_P は離散付値環である。 よって 561 より Z[ζ]_P = R である。 563 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 09 28 42 545 の続きに戻る。 Z[η] の商体 Q(η) の素因子を決定しよう。 Q(η) の離散付値を ν とする。 νの付値環を R とする。 R の極大イデアルを m とする。 Z[η] は Z 上整である。一方 541 より R は整閉で Z を含むから Z[η] ⊂ R である。 ここで Z[η] ∩ m = 0 では有り得ない。 何故なら Z[η] ∩ m = 0 とすると Z[η] の非零元 x に対して 常に ν(x) = 0 となる。そうすると Q(η) の非零元 y に対して 常に ν(y) = 0 となり、離散付値の定義( 546 の 2))に反する。 よって P = Z[η] ∩ m は Z[η] の 0 でない素イデアルである。 Z[η]_P ⊂ R である。 551 より ν は有理数体 Q への制限 μ を持つ。 Z ∩ m = 0 とすると μ(x) = 0 が Q の非零元で成立つことになり、 離散付値の定義( 546 の 2))に反する。 よって Z ∩ m = pZ である。ここで p は有理素数である。 Z ∩ m = Z ∩ Z[η] ∩ m = Z ∩ P だから Z ∩ P = pZ である。 Z[η]/P は Z/pZ 上の有限生成加群だから有限群である。 つまり、Z[η]/P は有限整域である。よって Z[η]/P は有限体である。 よって P は極大イデアルである。 564 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 10 23 59 563 の続き。 Z[ζ] = Z[η][ζ] は Z[η]-加群として有限生成である。 よって、中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。 よって、PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 P = Z[η] ∩ Q である。 Z ∩ P = pZ であるが、ここでまず p ≠ λ の場合を考える。 p の mod λ の指数を f とする。e = (λ - 1)/f とおく。 p を含む Z[ζ] の極大イデアルは e 個ある。 これ等を Q_0, .., Q_(e -1) とおく。Q_0 = Q とする。 Z[η] ∩ Q_i は Z[η] の 0 でない素イデアルだから極大イデアル である。これ等のなかで相異なるものを P_0, ..., P_(r-1) とする P_0 = P とする。 Q_0 ∩...∩ Q_(e -1) = pZ[ζ] である。 よって P_0 ∩...∩ P_(r-1) = Z[η] ∩ pZ[ζ] である。 ここで Z[η] ∩ pZ[ζ] = pZ[η] を証明しよう。 x ∈ Z[η] ∩ pZ[ζ] とする。 y ∈ Z[ζ] で x = py とする。 Z[ζ] の自己同型 τ で Z[η] の各元を固定するものをとる。 x = τ(x) = pτ(y) より τ(y) = y となる。 よって y ∈ Z[η] である。 これで Z[η] ∩ pZ[ζ] ⊂ pZ[η] が言えた。 逆の包含関係は明らかである。 以上から P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] である。 565 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 10 41 27 564 の続き P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] において r 1 と仮定する。 P_1 ∩...∩ P_(r-1) ⊂ P_0 では有り得ない。 もしそうなら (P_1)...(P_(r-1)) ⊂ P_1 ∩...∩ P_(r-1) ⊂ P_0 であり、P_0 は素イデアルだからある i 0 に対して P_i ⊂ P_0 となり、P_i = P_0 となって 各 P_i が相異なるという 前提に反する。 P_1 ∩...∩ P_(r-1) の元 ξ で P = P_0 に含まれないものがある。 当然 ξ ≠ 0 である。 P の任意の元 x に対して ξx ∈ P_0 ∩...∩ P_(r-1) = pZ[η] となる。よって ξx = py となる y ∈ Z[η] がある。 x = p(y/ξ) だから x ∈ p(Z[η]_P) である。 よって P(Z[η]_P) = p(Z[η]_P) である。 よって 534 より Z[η]_P は離散付値環である。 r = 1 のときは P = pZ[η] だから、このときも P(Z[η]_P) = p(Z[η]_P) となり Z[η]_P は離散付値環である。 566 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 15 09 48 564 よって、中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。 説明不足だったかもしれない。詳しくは以下のようになる。 Z[ζ]_P を Z[η]-加群 Z[ζ] の P による局所化(前スレ1の85と88) とする。Z[ζ]_P は Z[η]_P 上の有限生成加群である。 よって中山の補題(前スレ1の242)より PZ[ζ]_P ≠ Z[ζ]_P である。 よって PZ[ζ] ≠ Z[ζ] である。 507 よって、中山の補題(前スレ1の242)より Ker(φ)Z[ζ] ≠ Z[ζ] である。 も同様である。 567 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/10(木) 15 14 23 565 の続き 563 より Z[η]_P ⊂ R であった。 565 より Z[η]_P は離散付値環であるから 561 より Z[η]_P = R である。 568 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 13 49 58 567 の続き 今度は p = λ の場合を考える。 再度、前提条件を述べる。 λを奇素数、f を λ - 1 を割る有理整数で 1 < f < λ - 1 とする。 f 項周期から構成される円分整数( 269)全体のなす環 Z[η_0, η_1, ..., η_(e-1)] を考える。ここで e = (λ - 1)/f である。この環を Z[η] と書く。 Z[η] の商体 Q(η) の離散付値を ν とする。 νの付値環を R とする。 R の極大イデアルを m とする。 Z[η] ⊂ R である( 563)。 P = Z[η] ∩ m は Z[η] の 0 でない素イデアルである( 563)。 Z[η]_P ⊂ R である。 Z ∩ m = pZ である。ここで p は有理素数である( 563)。 p = λ とする。 つまりZ ∩ P = λZ である。 564 より PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 Q はλを含むから Q = (1 - ζ) である。 569 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 16 31 11 568 の続き Z[η]_P = R を示そう。 Z[η] が 次元1のネーター整閉整域であることは簡単に示されるので、 前スレ2の585から Z[η]_P は離散付値環である。 これと Z[η]_P ⊂ R と 561 から Z[η]_P = R が言える。 しかし、ここでは P の上にある B = Z[ζ] の素イデアルが Q のみ という特殊な状況を利用して Z[η]_P = R を示そう。 まず B_P = B_Q となることを示す。ここで B_P は B の積閉部分集合 S = Z[η] - P による局所化(前スレ1の65)である。 B_P の素イデアルは B の素イデアル Q で S と交わらないもの つまり Q ∩ S = φ となるものと1対1に対応する。 これは Q ∩ Z[η] ⊂ P と同値である。Q ∩ Z[η] は Z[η] の 素イデアルで P に含まれるから 0 または P である。 これから B_P は局所環でその極大イデアルは Q(B_P) である。 S ⊂ B - Q だから B_P ⊂ B_Q である。 s ∈ B - Q とする。 s は Q(B_P) に含まれないから B_P の可逆元である。 よって 1/s ∈ B_P である。よって B_Q ⊂ B_P である。 これで B_P = B_Q が証明された。 570 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/14(月) 17 53 42 569 の続き B は Z[η]-加群として有限生成だから B_P は Z[η]_P 上有限生成 である。よって B_P = B_Q は Z[η]_P 上整である。 B_Q ∩ Q(η) = T とおく。 B_Q は 537 より離散付値環だから T も離散付値環である( 551)。 Z[η]_P ⊂ B_Q だから Z[η]_P ⊂ T である。 よって T は Z[η]_P 上整である。一方 Z[η] = Q(η) ∩ Z[ζ] であることは容易にわかるから Z[ζ] が整閉( 542) であることから Z[η] も整閉である。よって 前スレ2の584 より Z[η]_P も 整閉である。よって Z[η]_P = T である。よって Z[η]_P は 離散付値環である。Z[η]_P ⊂ R だったから( 568)、 561 より Z[η]_P = R である。 571 :132人目の素数さん:2006/08/14(月) 21 58 23 分からない問題スレから誘導されて来ました。 質問歓迎とのことですので、質問させていただきます。 円分整数環Z[ζ_n](ζ_nは原始n乗根)がもしUFDであったとすると、 fermatの定理が成立するとのことですが、その理由がよく分かりません。 x^n+y^n=z^nを変形し、 x^n=Π_[k=0,n-1]{z-y*(ζ_n)^k} となりますが、ここからどのようにして 素元分解の一意性を適用したらよいのでしょうか? 572 :132人目の素数さん:2006/08/15(火) 03 39 34 571 http //www.amazon.com/gp/product/0387947620/sr=1-1/qid=1155580731/ref=pd_bbs_1/104-9584160-8061567?ie=UTF8 s=books 573 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/21(月) 12 56 41 571 いずれその証明をこのスレか次スレでやる予定。 574 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/22(火) 09 01 58 571 分からない問題スレから誘導されて来ました。 質問歓迎とのことですので、質問させていただきます。 誤解してるかもしれないので念のために言うと、質問歓迎というのは 主にこのスレで私が書いたものに関する質問を歓迎するという意味です。 575 :132人目の素数さん:2006/08/23(水) 10 07 09 しかしフェルマーの最終定理が好きなのが多いよな。 だけどあれは素人というか数学者だって数論専門でない限り歯が立つ しろものじゃないんだよ。見かけは簡単そうだけどな。 あれをやるくらいだったら2元2次の不定方程式たとえば n = x^2 + y^2 を解いてみなさいよ。こっちのほうがは君らに手ごろだし はるかに面白いだろう。 576 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/25(金) 12 35 45 570 の続き。 Z[η] の素イデアルで λ を含むものを P とする。 564 より PZ[ζ] を含む Z[ζ] の極大イデアル Q がある。 Q はλを含むから Q = (1 - ζ) である。 P ⊂ Z[η] ∩ Q であり P は極大イデアルだから P = Z[η] ∩ Q である。これと 569 と 570 の証明から Z[η]_P は Q(η) の 離散付値環であることが分かる。 577 :Kummer ◆xRj3HCjja. :2006/08/25(金) 13 37 57 私のアナ■に空気を吹き込んでくれ。 578 :132人目の素数さん:2006/08/30(水) 17 29 33 681 579 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/31(木) 13 03 15 576 の続き。 Z[η] の素イデアルで λ を含むものを P とする。 576 より Z[η]_P は Q(η) の離散付値環である。 Z[η] = A, Z[ζ] = B とおく。 359 より B は A-自由加群で 1, ζ, ..., ζ^(f-1) がその基底 である。前スレ1の85と145より B_P は B と A_P の A 上のテンソル積 とみなせるから A_P 上の自由加群で 1, ζ, ..., ζ^(f-1) がその 基底である。 よって B_P/PB_P は体 A_P/PA_P 上の f 次元のベクトル空間である。 576 のように Q = (1 - ζ) とおけば 537 より B_Q は Q(ζ) の 離散付値環である(注意:Q(ζ)の Q は有理数体を表す)。 569 より B_P = B_Q である。 よって PB_P = (Q^m)B_Q となる有理整数 m 0 がある。 よって B_P/PB_P を B_P 上の加群とみたとき、その長さ(前スレ1の288)は leng(B_P/PB_P) = leng(B_Q/(Q^m)B_Q) = m である。 B_Q/QB_Q は有限素体 Z/λZ に同型である。 576 より P = A ∩ Q であり A_P/PA_P は B_Q/QB_Q の部分体と みなせるから、これも Z/λZ に同型である。 よって f = [B_P/PB_P A_P/PA_P] = leng(B_Q/(Q^m)B_Q) = m となる。ここで [V K] は 体 K 上のベクトル空間 V の次元を表す。 580 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/08/31(木) 18 22 25 579 の続き。 Z[η]_P の定める Q(η) の素因子( 555)を記号の濫用だが P で表す。 同様に Z[ζ]_Q の定める Q(ζ) の素因子を Q で表す。 579 より PB_Q = (Q^f)B_Q だから Q の P に対する分岐指数( 558) は f である。 579 から容易にわかるように Q の P に対する相対次数( 558)は 1である。 537 より Z_λZ は有理数体の離散付値環である。 これが定める素因子を(記号の濫用で) λZ で表す。 P の λZ に対する分岐指数は 559 と 568 より e = (λ - 1)/f である。 一方、明らかに P の λZ に対する相対次数は1である。 581 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/01(金) 17 20 27 580 の続き。 λ を割る Z[η] の素イデアルは P = Z[η] ∩ Q のみである。 よって、 479 より λZ[η] = P^s となる有理整数 s 0 がある。 よって λZ[η]_P = (P^s)Z[η]_P となる。 これから P の λZ に対する分岐指数は s である。 一方、 580 より P の λZ に対する分岐指数は e だから s = e である。つまり、λZ[η] = P^e である。 同様に、P を割る Z[ζ] の素イデアルは Q のみであるから、 PZ[ζ] = Q^t となる有理整数 t 0 がある。 よって PZ[ζ]_Q = (Q^t)Z[ζ]_Q となる。 これから Q の P に対する分岐指数は t である。 一方、 580 より Q の P に対する分岐指数は f だから t = f である。つまり、PZ[ζ] = Q^f である。 582 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 19 54 訂正: 581 λ を割る Z[η] の素イデアルは P = Z[η] ∩ Q のみである。 よって、 479 より λZ[η] = P^s となる有理整数 s 0 がある。 479 は Z[ζ] について述べたものであり、Z[η] については証明を 要する。これは Z[η] が整閉( 570)であることを使えば、前スレ2の676 から分かる。しかし、ここでは今までの結果を使った証明をしよう。 そのため可換代数のいくつか簡単な補題を用意する。後の参照のために、 ここでは不要だが関連する補題も証明する。 583 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 20 59 定義 A を環、 M を A-加群、N を M の A-部分加群、 T を M の部分集合とする。 N T = {a ∈ A; aT ⊂ N} と書く。 これは A のイデアルである。 584 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 23 00 補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 M を A-加群、N を M の A-部分加群とする。 x を M の元とする。 このとき (N x)_S = N_S x/1 となる。 ここで右辺の x/1 は x の標準射 M → M_S による像である。 証明 A の元 a に ax (mod N) を対応させることにより A-加群の射 A → M/N が得られる。 よって次の完全列が得られる。 0 → N x → A → M/N これに _S を作用させて、完全列 0 → (N x)_S → A_S → M_S/N_S が得られる。 これから (N x)_S = N_S x/1 となる。 証明終 585 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 23 32 補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 さらに M を A-加群、N, L を M の部分加群とする。 このとき (N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S である。 ここで、(N ∩ L)_S, N_S, L_S は M_S の部分加群と見なしている。 証明 完全列 0 → N ∩ L → M → M/N + M/L (直和) に _S を作用させて、完全列 0 → (N ∩ L)_S → M_S → M_S/N_S + M_S/L_S (直和) が得られる。 これから (N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S となる。 証明終 586 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 25 51 補題 A を環、 S を A の積閉部分集合とする。 M を A-加群、N, L を M の A-部分加群とする。 L が A-加群として有限生成なら (N L)_S = N_S L_S である。 証明 L が A-加群として x_1, ... x_r で生成されているとする。 N L = (N x_1) ∩...∩ (N x_r) である。 よって 585 より (N L)_S = (N x_1)_S ∩...∩ (N x_r)_S である。 この右辺は 584 より (N_S x_1/1) ∩...∩ (N_S x_r/1) である。 これは N_S L_S に等しい。 証明終 587 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 29 24 補題 A を環、 I, J を A のイデアルとする。 JA_P ⊂ IA_P が A の全ての極大イデアルで成立つなら J ⊂ I である。 証明 J の元 x で I に含まれないものがあるとする。 I x は A のイデアルで A と異なる。 よって I x ⊂ P となる A の極大イデアル P がある。 よって (I x)_P ⊂ PA_P である。 584 より IA_P xA_P ⊂ PA_P である。 一方 x ∈ J だから仮定より xA_P ⊂ IA_P であり、IA_P xA_P = A_P となる。よって A_P ⊂ PA_P となる。これは矛盾である。 証明終 588 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/04(月) 12 36 14 補題 A をネーター環、 I, J を A のイデアルとする。 JA_P ⊂ IA_P がすべての P ∈ Ass(A/I)で成立つなら J ⊂ I である。 証明 J の元 x で I に含まれないものがあるとする。 I x は A のイデアルで A と異なる。 一方、I x は Ann([x]) である。ここで [x] は x の A/I における 剰余類を表す。よって前スレ1の 90 より I x を含む P ∈ Ass(A/I) がある。 よって 587 の証明と同様にして A_P ⊂ PA_P となり 矛盾となる。 証明終 589 :132人目の素数さん:2006/09/05(火) 01 43 11 質問: 「積閉部分集合」というのは mulitiplicatively closed subset のこと? だとすると584-586はLocalizationがFlatな事を言っているのかしらん? 590 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18 25 54 589 mulitiplicatively closed subsetを日本語で言うと? 591 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18 34 23 Kummer ◆g2BU0D6YN2 だけど(今、外からでパスワード忘れた)、 free blog のサイトでいいとこないかな。匿名で投稿出来るとこ。 何故かというと2chだとインターネットカフェから投稿出来ない 場合が多いんで不便。 592 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18 41 18 589 用語や記号で分からないのがあったら前スレを検索してよ。 私はよく知らないけど前スレを見る方法があるらしい。 593 :132人目の素数さん:2006/09/07(木) 18 41 49 →PHP Proxyをどこかに設置する 594 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 16 10 02 591 数式の使えるブログってはてなダイアリーぐらいじゃまいか? 595 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/08(金) 18 20 39 594 2chと同じレベルでいいんだけど。つまり、このスレで書いてる 数式モドキが書ければいい。たとえば、(N ∩ L)_S = N_S ∩ L_S とか 。 596 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 18 22 26 どこでも池 597 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/08(金) 18 54 33 589 勿論、そうです。ちなみにオタクはいつもそういう話し方ですか? たとえば、class numberが1のquadratic fieldが無限にあるという Gaussのconjectureがどうとかこうとか? 598 :132人目の素数さん:2006/09/08(金) 23 28 31 597 http //nowsmartsoft.or.tv/bbs/test/read.cgi/FreeTalk/ を覗いてみることをお勧めする。形式は 2ch と一緒。2004年以来過疎って居るが、安定運用されている。 更に簡単な tex 表示の機能もある。記述と表示結果を対比確認してから送信出来る。 既にある書き込みの元になる記述は引用で確認出来て参考になる。 表示機能に興味を持ったら、多少遊んでみてから「SHIKIKEI の使い方」を見れば良い。 練習も新規スレ立ても自由。管理人に話し掛けてみれば返事もある。 書き込んでみたら、ここで報告してくれ。俺は単なる野次馬だが応援している。 599 :132人目の素数さん:2006/09/10(日) 23 28 01 ありがとう。 600 :132人目の素数さん:2006/09/11(月) 12 37 56 そこってJane Doeで見れるのかな? 601 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/13(水) 08 18 50 598 ありがとうございます。 残念ながら数式をテキストと保存することが出来ないと不便なのです。 というわけは、私はここで書いたものはテキストファイルとして管理 しているからです。テキストファイルだと秀丸エディターのgrepなどで 文字列検索が楽に出来るので。それにテキストエディターは軽いですし。 言い出しておいて何ですが、どうやら2chに代わる掲示板はほとんど ないようですね。普通の掲示板だと投稿の削除が管理者の独断でかなり 頻繁に行われる。そのかわり、そこへの投稿はネットカフェからでも 比較的自由に出来ますが。 勿論、明らかな法律違反の投稿は削除すべきですが これは2chでも当然やってます。 問題は、いわゆる荒しのような投稿です。 しかし、これを管理者の独断で削除するのは問題があると思う。 スレ違いなのでこれ以上この問題には触れません。 602 :132人目の素数さん:2006/09/13(水) 11 37 08 >スレ違いなのでこれ以上この問題には触れません。 レスは要らないけれど、念押しをする。 ここで使われている記述方式の他に,奇麗な表示できるだけで、制約が増える訳ではない。 管理についての不安はもっともな事で選択の問題。 俺は管理人ではなく,そこの板の使い勝手を試してみただけの野次馬だけど、面白い発表に 利用するものが現れる事を期待して,時々チェックしている。 そこの、貴方!奇麗な数式書き込みに試してみませんか? 603 :132人目の素数さん:2006/09/13(水) 15 44 30 あした検尿します 604 :132人目の素数さん:2006/09/16(土) 15 46 50 test 605 :Kummer ◆g2BU0D6YN2 :2006/09/16(土) 16 03 22 命題 A を体でないネーター整域で、0でない任意の素イデアル P に対して A_P は離散付値環であるとする。 このとき、A の0でないイデアルは素イデアルの冪積として一意に分解される。 証明 仮定より 0 でない任意の素イデアル P に対して P に含まれる素イデアルは 0 と P のみである。よって P は極大イデアルである。 I を 0 でないイデアルとする。I を含む極大イデアルは Supp(A/I) の極小元 だから有限個である(前スレ1の224)。 J = ΠP^n とおく。ここで P は I を含む極大イデアル全体を動き、 IA_P = (P^n)A_P とする。 IA_P = JA_P である。よって、 587 より I = J である。 一意性は明らかである。 証明終 606 :132人目の素数さん:2006/09/23(土) 07 20 40 159 607 :132人目の素数さん:2006/09/23(土) 21 40 20 158 608 :132人目の素数さん:2006/09/26(火) 19 06 10 今、ちょっと他の用事で忙しい。しばらくしたら書く。 最近、勉強しなおしてるんだけど、類体論は難しいね。 だからこそ面白いともいえるが。 この類体論に円分体が重要な役目を果たしている。 609 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 06 55 32 類体論 ii book nai?? 610 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07 04 38 このスレってどこかの本を丸写ししてるとか? 著作権大丈夫か? 611 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07 23 24 大丈夫っしょ。もしそうだとしても 写した人が逮捕されるだけで。 612 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07 33 34 こんなところにも著作権厨が・・・ 613 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 07 43 33 ああいうのはアップするのは自己責任でアップしてるわけで、 しかも親告罪なんだから、アップロードした人と著作権者 (と、利害関係のある出版社)以外は関係ないだろ。 それ以外は得すること以外あり得ないんだから、ぐだぐだ言わないで黙ってればいいんだよ。 614 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 09 21 40 153 615 :132人目の素数さん:2006/09/27(水) 18 07 16 152 タグ: ネーター局所整域 円分整数環 原始λ乗根 可換代数 商体 正規離散付置 素イデアル 離散付値環 コメント