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「むきゅう………にんげんさん、ぱちゅたちになんのようかしら?」 警戒心をあらわに、ぱちゅりーはそのお兄さんと向かい合った。 群れのゆっくり達は、怯えた表情で群れ長のぱちゅりーの背後に下がり、成り行きを見守っている。 突然群れを訪ねてきたそのお兄さんは、背中に大きなリュックを抱えてぱちゅりー達を睥睨していた。 その表情がゆっくりしているかどうか、にわかに判別はつかない。 わからないものはまず警戒すべきだ、それがわかる程度にはぱちゅりーは賢い。 かといって、相手は人間さん。警戒したところで対処しきれる相手ではない。 仮に、百匹以上を数えるこの群れ全員で挑んだところで、 このお兄さん一人に苦もなく殲滅させられるだろう。 「おにいさん、ぱちゅたちはなにもわるいことはしていないわ。 にんげんさんのすんでいるところにはちかづいたこともないし…… にんげんさんになにかめいっわくっをかけたならあやまるわ」 とにかく下手に出て、機嫌を損ねないようにする。 人間さんにとれる対策といえばそれぐらいしかない。 ともすればクリームを吐いてしまいそうなこの緊張感を、ぱちゅりーは長としての資質と矜持で耐え抜いていた。 お兄さんはぱちゅりーの前に屈みこみ、笑みを浮かべた。 「そんなに怯えなくていいよ、ぱちゅりー。 僕は君たちの群れにゆっくりできないことをしにきたわけじゃないんだ」 「むきゅう?」 「僕がここまでやってきたのはね、聞いてほしい頼みがあるからなんだ。 僕のお願いを聞いて、僕をゆっくりさせてくれたなら、 お返しに君たちをゆっくりさせてあげたい」 「むきゅ………おにいさん、ぱちゅたちはぱちゅたちでゆっくりできているわ」 ぱちゅりーは警戒を解かない。 人間の口車に乗ってゆっくりできなくなった仲間は数知れず、 ゆっくりとしては長く生きてきたぱちゅりーはその実体験から慎重になっていた。 「そうかい?たとえば、いつもこんなものを食べているかな?」 そう言うと、お兄さんはポケットの中から数枚のクッキーを取り出してぱちゅりー達の前にばらまいた。 「むきゅっ!?」 「ゆゆっ!!あまあまだよ!!あまあまがあるよっ!!」 「あまあま!!あまあまたべたい!!たべさせてね!!ゆっくりたべるよ!!」 ぱちゅりーの背後に引っ込んでいた群れのゆっくり達が勢い込んで前に出てくる。 ぱちゅりーはそれを強く制した。 「むきゅ、やめなさい!!にんげんさんのおはなしをきいてからよ!!」 「ゆううううぅぅ!!たべたい!!たべたい!!たべたいよおおぉ!!」 「いいよ、これはほんの挨拶だから。遠慮しないで食べてくれ」 「で、でも……」 「いいっていったよ!!にんげんさんがいいっていったよ!!これはれいむのものだよ!!」 「なにいってるのぜぇ!?まりささまのものなのぜぇ!!ゆっくりどくんだぜぇぇ!!」 「ゆっくり!!ゆっくり!!むーじゃ!!むーじゃあぁ!!」 たった数枚のクッキーに、群れの三割ほどの意地汚い数十人が群がり、 もぞもぞと押し合い舌を絡ませ合い蠢きながら涎を撒き散らして奪い合った。 「むきゅううぅ………」 「そんなに残念がらなくても、おかわりのあまあまは沢山あるよ、ぱちゅりー」 「むきゅ、にんげんさん、そういうことじゃなくて」 「ゆゆっ!!おかわり!!あまあまちょうだいね!!れいむにあまあまちょうだいね!!おかわりおかわりいいぃぃ!!」 「とかいはなあまあま!!ありすがたべてあげてもいいのよっ!?いいのよおおおぉぉはやくううぅぅ!!!」 「まりささまにあまあまよこすのぜぇぇ!!」 群れの醜態に、ぱちゅりーは眉間に深い皺を寄せる。 あまあまはいけない。あまあまはゆっくりの理性を狂わせ、分別を失わせる。 といって人間さん相手に強い拒絶を示してはあとが怖い。 あまあまの味を知ったこの数十匹をあとあとどう処置するか、頭が痛かった。 「もっと欲しいなら、僕の頼みを聞いてくれるかな?」 「むきゅ、でも」 「おさはきいてくれるよっ!!にんげんさん、なんでもいってね!!あまあまちょうだいねっ!!」 「きくよね!?おさ!!おにいさんのたのみきくよねええ!!あまあまもらおうねええぇぇ!!」 もはや殺意に近い、ぎらつく群れの視線に目を伏せ、ぱちゅりーは観念して答えた。 「……どんなおねがいかしら、にんげんさん」 「うん、簡単なことだ。僕の大事なゆっくり達を、群れに迎え入れてほしいんだ」 「むきゅっ?」 「まりさとれいむ、子供が八匹。合計十匹の仲よし一家さ。 都会で会って仲良くなってね、都会の暮らしは辛いから山の群れに行ってゆっくりしたいと言うんだ。 だから僕がここまで連れてくることにしたんだけど、群れの仲間として迎え入れてくれるかな?」 「………」 そんなものは、その一家の質による。 ゲスゆっくりを群れに入れたりしたら、たちまち被害を撒き散らすだろう。 ぱちゅりーの見立てでは、八匹という子供の多さからみて、 後先考えずにすっきりをする考えなしの厄介者、という公算が高かった。 「そして、迎え入れたからには、きちんと群れで面倒を見てやってほしいんだ。 絶対に死なせたりしないでくれ。 僕は定期的にここに来て、友達の様子を見にくるからね。 もし一匹でも死んだりしていたら、僕は怒るよ。その子が死ぬ原因を作ったゆっくりを突き止めて制裁する」 「そ、そんな……むきゅうぅ………」 「でも、生きているなら…… そう、生きていてさえいるなら、僕は嬉しい。 生かしてくれていた君たちに感謝して、確認するたびに沢山のあまあまをあげよう」 「ゆゆっ!!あまあま!!あまあまだよおぉ!!」 「おさ!!こんなうまいはなしはないのぜ!!むかえいれるのぜぇぇ!!」 あまあまの言葉が飛び出すたびにがなり立てる連中は、群れでもどちらかといえば無能なほうだ。 どうせ、人間さんのゆっくりが死んでも、長である自分に責任をなすりつけてくるだけだろう。 過去にそう感じた回数は数えきれないが、 ぱちゅりーは今また、群れの長になったことを後悔していた。 ぱちゅりーの苦悩を察したのだろうか? お兄さんは、念を押すように繰り返してきた。 「いいかい、繰り返すけど、生きてさえいればいい。 生きていてさえいれば文句はないんだよ。 僕の友達といっても、ゆっくりできないことをしたら、君たちのルールでせいっさいっして構わない。 群れのルールは大事だからね。群れに対してゆっくりできないことをするようなら、 僕に気兼ねしたりしないで、遠慮なくびしびしいっていいんだよ。死にさえしなければいいんだから」 「むきゅ、そ、そう?」 「そうだとも。さあ、僕の頼みを聞いてくれるね?」 「…………」 ぱちゅりーが渋っていると、お兄さんはリュックの中から大きな袋を取り出し、 その中身を群れの前にぶち撒けた。 「むきゅっ……………!!」 「ゆああああああああああまあまあああああああああ!!!」 「れいむの!!れいむの!!れいむの!!れいむのだよおおぉぉ!!!」 「まりしゃがたべりゅよっ!!じゃまちにゃいでにぇえぇぇ!!」 小山のように積み上がる大量のあまあまを前に、いまや群れの全員が突進する。 それらを手で制し、お兄さんがぱちゅりーに促した。 「さあ、どうだい。引き受けてくれないなら、僕はおとなしく帰ろう。 残念だけど、このあまあまも持ち帰るしかないけれどね」 「「「「「お゛ざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!!」」」」」 もはや明確な殺意をはらみ、群れのゆっくり達の視線がぱちゅりーを射抜く。 ぱちゅりーは目を閉じ、こみ上げてくる嘔吐感と戦いながら、やっとのことで答えた。 「………わかったわ、にんげんさん………ゆぷぅ」 「ありがとう!ゆっくりした君たちならそう言ってくれると思っていたよ」 口々にわめきながらあまあまに突進しようとするゆっくり達をなお制して、お兄さんはリュックの口をこちらに向けた。 「あまあまの前に、僕の友達に挨拶しておくれ。 さあ、まりさ、れいむ。君たちを迎え入れてくれる、やさしいみんなにご挨拶をしようね」 リュックの中から、群れの新入り達が、 苛立たしいほど緩慢な動作で、群れの前にその姿を現した。 ――――――― 「ごしゅじんさま、おきてください、ごしゅじんさま」 「ゆゆっ!おにいさんおきてねっ!あたらしいあさだよっ!!きぼうのあさだよ~ゆ~ゆ~♪」 「はいはい、ゆっくりゆっくり……おい、歌をやめろ」 「どぼじでぞんなごどいうのおぉぉ」 さくやとれいむが僕の布団の上で飛び跳ね、起床をうながす。 ゆっくりさくやは、従順なように見えて頑固なところがあり、僕が起きるまでてこでも布団の上から動かない。 飾りのないれいむの聞くに堪えない歌をやめさせるためにも、僕はさっさと起きる。 「ゆっくりおはようございます」「ゆっくりおはよう!」 「ああ、おはよう」 布団から起き出し、居間に向かうと、そこでもゆっくり達に出迎えられる。 「じゃーおーん♪」 「あさだち!むせい!おきぬけのいっぱつ!」 「うー♪あさごはんだっどぅー」 「おはよう、おにいさん!とかいはなあさね!」 れみりゃがぱたぱたと羽ばたき、口に食パン入りの袋をくわえて飛んでくる。 唯一飛べるれみりゃは、高いところに手が届くので、意外と一番役に立つ。 冷蔵庫を開けて食パンやバターを持ってくる、皿を並べるなど朝飯前だ。 さすがに、食パンをトースターに入れて焼くのは僕だが。 飼いゆっくり達のそれぞれ個別の皿に、ゆっくりフードを盛り付けてやった後、 簡単なベーコンつき目玉焼きを作り、作り置きの味噌汁と合わせて食卓につく。 僕が食卓について挨拶をするまで、全員がフードに手をつけずに待っている。 「いただきます」 「「「「「「ゆっくりいただきます!!(じゃおーん!)(でぃーぷふぇら!)」」」」」」 食事をしながら、我が家の飼いゆっくり達をひとしきり見渡す。 そもそもは、復讐のためだけにショップや街角で集めてきたゆっくり達。 目的を果たして頭が冷えると、処分に困った。 紆余曲折はあったが、結局、全員普通に飼っている。 れみりゃは、すっかり周りのゆっくりと打ち解けていた。 正直躾けるのにはかなり手間取ったが、いまでは飛行できるアドバンテージを生かし、 我が家のゆっくりファミリーになくてはならない存在だ。 さくやもめーりんもみょんも、それぞれ行儀よく飼われている。 赤ゆっくりだっためーりん達も、一か月たった今ではバレーボール大の準成体だ。 めーりん種は言葉のつたなさと気立ての優しさゆえに野良では虐められるのだが、 その実、ゆっくりの中でも非常に賢くて身体能力が高いことは人間にとっては常識だ。 犬猫を思えば、言葉が話せないことは全く問題ではない。むしろそれが利点だという意見も多い。 みょん種はその独特の言語のおかげで、実際敬遠されがちなのだが。 飾りのないれいむは、賢さや性能面から見れば、正直他の連中とはかなり見劣りする。 とはいえ、ずっと飾りのない野良生活を送ってきて、家族というものの有難さをよく理解しているせいか、 賢くないなりに懸命に周囲に気を配ろうとしているところがあり、なんとも憎めないムードメーカーになっていた。 未熟児のゆっくりは、やはり生体としての構成の不完全さはいかんともしがたく、二週間もたずに死んでしまった。 自然死だったようだが、れいむとありすが特に嘆いていたものだ。 レイパー気質だったありすは、元気に飛び跳ねている。 レイパー気質をどうにかしようとしていろいろ努力しつつも効果はあがらなかったが、 結局、去勢することで憑き物が落ちたようにおとなしくなった。 むしろかなり賢く、さくやと並んでゆっくり達のまとめ役を任じているふしさえある。 子供が作れなくなったことの傷は決して浅くはないだろうが、その分気を配ってやっているつもりだ。 どうしてもあの子の顔がちらつき、ありす種に対しては甘くなってしまう。 衝動で飼ってしまった総勢六匹のゆっくり達だが、充分に僕をゆっくりさせてくれていた。 やはり僕は、ゆっくりが好きだ。 「それじゃ、出かけてくるよ」 「「「「「ゆっくりいってらっしゃい!」」」」」 リュックを抱えて、さくやを伴い、週末のお楽しみに出かける。 ゆっくり達が笑顔で出送ってくれる中で、車の助手席に鎮座するさくやだけが複雑な表情でいた。 僕がどこに行き、何をしてくるのか、我が家の中で彼女と僕だけが知っている。 さくやは従順だったが、どこか冷めたところがあった。 そして、他種のゆっくりを見下しているようだった。 かつて二匹の赤ゆっくりの奴隷になるよう指示したとき、 赤ゆっくりの命令に従いながら、その瞳に宿る深い侮蔑に、僕はぞっとしたものだ。 僕と二人きりになるたびに、「あんなくず、つぶしてしまえばいいでしょう」と言ってきた。 そういう気質だと、あのまりさ達と同じ、他のゆっくりを虐めるゆっくりになってしまう。 それを危惧した僕は、あの一家のなれの果てをさくやだけには見せている。 「こんしゅうもいくんですか、おにいさん」 「ああ、行くとも。嫌かい?」 「…………いいえ」 ありすが死んだあの山に、今週もやってきた。 あの山のゆっくりの群れは、今日もゆっくりしていることだろう。 砂利と草を踏みしめ、通いなれた道を通る。 すぐに、狩りの途中で飛び跳ねているれいむが見つかる。 「ゆっ!!おにいさんっ!!ゆっくりしていってねっ!!」 「ああ、ゆっくりしていってね」 「あまあまがきたよおおぉ!!みんなあつまってねえぇ!!」 叫びながらさっさと跳ねていくれいむ。 毎回この調子で、すぐに群れは森の広場に集まってくれる。 群れに囲まれながら、ぱちゅりーが元気に挨拶をしてくれた。 「むきゅ、おにいさん!ゆっくりしていってね!!」 「ああ、ゆっくりしていってね」 「あのこたちはきょうもげんきにいきてるわ!あまあまをちょうだい!」 「あまあま!!あまあま!!あまあまちょうだいね!!」 「まあ焦らないで、まずは確認してからだよ」 「むきゅ、こっちにどうぞ!」 ぱちゅりーの後につき、僕とさくやは川べりの岩場に歩いていく。 その後を、涎を垂らした群れがぞろぞろとついてくる。 岩場の壁面に、川に面して大きくへこんだ洞窟状の空間。 そこにあの一家はいた。 すっかり大きくなった子ゆっくり達を含め、十匹が欠けることなく揃っている。 「むきゅ、ごらんのとおりよ。いっぴきもえいえんにゆっくりさせていないわ」 「うんうん、さすがだね。ありがとう」 「ゆゆっ!!おにいさんだよ!!あまあま!!はやくあまあまぁ!!」 洞窟の奥で十匹に群がっていたゆっくり共が、涎を撒き散らしながらこちらに向かってきた。 「ああ、今週の分のあまあまだ。たっぷり食べていってね!」 そう言い、リュックから大量のクッキーやチョコレートを地面にぶち撒ける。 長のぱちゅりーを始め、はふはふうめうめ言いながらゆっくり共が群がり寄る。 僕とさくやは洞窟の奥に進み、一家と対面した。 「やあ、みんな。ゆっくりできているかな?」 「ゆ゛………ぶ…………おぼっ…………」 「おびっ、おに゛………おに、いざっ……………」 「ゆぐじっ、ゆっぐ…………じだ……ぃぃ」 「……お、でが………ごろっ、ごろ………じでぇぇぇ…………」 岩壁に、一家が数匹ごとに間隔を開けて縛り付けられている。 二匹の子ゆっくり(といっても、もう全員がバレーボール大になっているが)が、 ロープで仰向けに縛り付けられ、フックで口を限界まで開かされている。 最初に家族に虐められた、あの子まりさと末っ子れいむだ。 「おごぉ………ぼ………ぶぼぉ…………」 「ゆぶう゛う゛う゛う゛う゛、ぼぶう゛う゛う゛う゛」 どちらも両方の目を抉り出されていたが、 僕の来訪を感じ取っているらしく、呻き声をあげながらちぎれかけのもみあげを弱弱しく振る。 口の中にみっしりと詰められている内容物のせいで喋れず、傷だらけの舌が先だけ出してへろへろと弱弱しく踊る。 言いたいことはわかりきっている。「助けて」「殺して」。むろん、どちらも叶えてやる気はない。 「ゆっ、ゆっ、おちびちゃん、うんうんはここでしようね!!」 「きゃわいいれいみゅのしゅーぱーうんうんたいみゅだよっ!!うんうんでりゅっ!!(モリッモリッ)」 「ゆわあぁ!!まだしないでねぇ!!ちょっとまってねぇぇ!!」 赤ゆっくりを頭に載せながら、れいむが跳ねてくる。 縛られている子ゆっくりの丁度眉間のあたりに子供を乗せると、れいむは促した。 「さあ、ここでうんうんしてね!!」 「うんうんちゅっきりー!!(モリュリュン)」 「ゆ゛ぶう゛う゛う゛ぅ………」 口内に新しいうんうんをひり出され、子まりさが屈辱と悪臭にぶるぶる震える。 脱糞した直後、赤ゆっくりがすぐに泣き喚く。 「ゆぴぇええん!!くちゃいよおおぉぉ!!」 「ゆぅ……うんうんつまりすぎだよっ!!おちびちゃんがゆっくりできないでしょ!! おといれさんはさっさとうんうんかたずけてね!!すぐでいいよっ!!」 「ゆぼっ!!ぼぼぉぉ!!」 口の中に詰まっているうんうんの固まりを呑みこませようと、れいむがおといれゆっくりに体当たりをする。 そのたびに呻き、むせ返りながら、必死にうんうんを呑みこもうとしてびくびくと跳ねる子ゆっくり達。 体中に刻まれた傷痕の中に、今回も新しい生傷が見受けられる。 逆らったりしようものならただちに制裁されるのだ。 足を運び、次の三匹のところへ向かう。 「んほおおおぉぉぉ!!ごみくずまむまむいいわあああぁぁぁ!!」 「ゆぶぐうううぅ!!やべで!!いやあああぁぁずっぎりじだぐだいいいぃぃ!!」 「とかいはなあいをそそぎこんであげるわねえええぇぇえぇすっきりいいいぃぃぃ!!」 「「ずっぎりいいぃぃ!!!」」 こちらの三匹はやはり縛り付けられ、まむまむとあにゃるを突き出した状態で固定されている。 そのまむまむにありす種が一匹ずつ取りついて腰を振っていた。 今、精子餡を注ぎこまれたれいむの腹が膨れ、二匹のまりさの方は植物型で頭から茎が生えている。 れいむの茎のほうはありすが折り取り、むしゃむしゃと咀嚼し、飲み下してしまった。 「むーしゃむーしゃ、それなりー!!」 「ばり、ばりざのあがじゃあああああ……………」 「んもうっ!こんなとかいはなあいをわけあたえてあげてるのに、なくなんてとかいはじゃないわ!! さあ、だいにらうんどよおおおおんっほおおおお!!」 「やべで!!やべでええぇ!!にんげんざん!!おにいざんだずげでえええぇぇ!!」 助けを求めてくるが、僕は答えない。 三匹のありすはさんざんにすっきりを繰り返し、植物型妊娠で生まれた子供を食べ尽くしてしまうと、 帰りがけに僕に挨拶してから行ってしまった。 この三匹のありすは、別にレイパーではない。予備軍ではあるが。 レイパーであったら群れにはいられない。 ありす種特有の強烈な性衝動を持て余した個体がここにやってきてすっきりをし、レイパーにならないように発散しているのだ。 ありす種に限らず、性欲処理のためにここにやってくるゆっくりは多い。 特にすっきり制限が課される冬籠り直前の時期は混雑が予想された。 並はずれて性欲の強い生き物であるゆっくりにとって、性衝動にからむトラブルは多い。 そのトラブルが、この性処理用ゆっくりの設置で驚くほど減少したと、長のぱちゅりーが喜んでいた。 次の三匹。 「ゆぢぢぢ!!ぢぢぃ!!ばっびびぃぃ!!ぢーっ!!」 「きゃわいいれいみゅのうんうんをかたじゅけさしぇてあげりゅよ!!こうえいにおもっちぇにぇ!!」 「ぴょぴょぴょ!ちーっ!!ちーっちーっ!!ゆぎゅじっ!!」 「しゃっしゃとまりしゃしゃまをゆっくちさしぇりょおおぉぉ!!ごみくじゅううぅ!!」 「ゆ゛ひぃ…………あ゛ひぃ………… おで、が……やずばぜでぐだじゃい………ぼう、ぼう、みっがも……ねでないんでずぅ……」 「ゆはあああああああぁぁぁぁ!!!!?にゃにいっちぇるにょおおおぉぉ!!?ばきゃなの?しにゅの!?」 「おみゃえみちゃいにゃごみくじゅにやしゅみなんちぇあるとおもっちぇるにょおおおぉぉ!!?」 「ぢぢぃ!!びぃ!!ゆぢぢーっぢーっ!!ぽびぇえぇ!!」 「あ、ああぁ………おちび、ちゃ……うんうんしちゃだべぇぇ………」 岩壁の一角に、プラスチック製の柵で仕切られた空間。 その中で、三匹の子ゆっくりが、数十匹の赤ゆっくりに囲まれて右往左往している。 群れの「ほいくじょ」の管理を、この三匹は任されている。 とはいえ、可愛い子供を、飾りのないゴミクズに預けるゆっくりなどいない。 飾りがなかったりどこかが足りない状態で生まれた未熟児や、 ゲス気質を現した子ゆっくりが、すべてこの「ほいくじょ」に預けられるのだ。 多産のゆっくりは、未熟児を産み落としたり、子育てに失敗してゲスにしてしまうことが多い。 忍耐力のないゆっくりは、たとえ我が子でも、そんな出来損ないはさっさと処分したがるものだ。 しかし、ほとんどの群れでは、「ゆっくりごろしはゆっくりできない」という掟があり、 殺すことはタブーとなっており、それを破ればゆっくりできない制裁が待っている。 そのため、嫌々ながら未熟児やゲスを育てるのが通例だったが、 ここでは、そういう厄介者はすべて「ほいくじょ」に預けられることになった。 実質捨て子なのだが、名目上は、子育てをサポートする施設である。 そして、ここで子ゆっくりが傷つけられたり死んだりしようものなら、 その責任はすべてほいくじょの管理者、この三匹に負わされることになる。 「あみゃあみゃよこしぇ!!ごみくじゅ!!」 「いだいっ!やべ、やべでねぇ……!」 「はああああぁ!!?いみゃれいみゅにめいりぇいしちゃにょおおぉ!!? ごみくじゅが!!こにょこうきでうちゅくちいれいみゅに!!めいりぇいしちゃにょおおお!!?」 「がまないでええぇ!!ゆぐううぅぅ!!あ゛ーっ!!あ゛あ゛ーーっ!!」 三匹は、数十匹に上る赤ゆっくり共に常時全身を噛まれている状態だ。 しかし、逆らったりしようものなら群れからの制裁が行われる。 子ゆっくりを傷つけず、つねに攻撃されながら世話しなければならない。 常にあちこちで、赤ゆっくりが眠れないだのお腹がすいただの泣き喚く。 そのたびに必死でぺーろぺーろしてなだめようとするが、 自尊心だけは例外なく始皇帝レベルの赤ゆっくり共は、飾りのないゴミクズに慰められることをよしとせず、 逆に舌に噛みつき返し、それによって憂さを晴らす。 それが三匹の子育てだった。 こちらの赤ゆっくりが眠れば、あちらの赤ゆっくりが起きだして叫ぶ。 朝から晩まで休みなしの無間地獄だった。 涙を流し涎をこぼし、ゆひいゆひい呻きながら這いまわる三匹の表情は疲労困憊を通り越し、もはや死相といっていい。 そこまでしても、赤ゆっくりは実にたやすく死ぬ。 たった三匹で百匹近くの面倒を見ることなどできるはずもなく、 狭い空間で他の赤ゆっくりに押しつぶされたりいじめ殺されたり、未熟児ゆえの自然死もあり、 赤ゆっくりは毎日しょっちゅう死んでいる。 そしてそのたびに、しっかりとチェックしている親たちになじられ、三匹は群れから制裁を受ける。 「ゆ゛っ……ゆ゛っぐ………ゆっぐじ、じだいいいぃぃ…………」 泣きじゃくりながら、子ゆっくりは赤ゆっくり共の食糧を調達するために、 やや離れたところに縛られた両親のところへ這いずってゆく。 その後について、両親のところへ向かう。 仰向けの状態で拘束されたまりさとれいむの夫婦は、近づいてくるわが子の姿を認めて弱弱しく首を振っていた。 「やべで………やべでぇ…………れい、むぅぅぅ……」 「おでがい………ゆぐじで…………ぼう、いやあぁ」 「いだいの……ぼんどに………いだいいのおおおお」 「ゆぐっ………ゆぐっ………ごべんで……ごべんでぇぇ………」 仰向けの夫婦は、その腹に、縦に裂かれてできた大きな傷があった。 そして頭と尻にフックをつけられ、岩壁の上部から吊り下げられて、腰のところで折り曲がった状態だ。 腹の傷はなかばふさがりかけていたが、 ほいく係の子れいむがまりさの傷口に口を近づけると、ぶりんぶりんと尻を振って抵抗しだした。 「やべでぇ……!おでがいいぃ………いだいの、いやあぁぁ……!!」 「ごべんで……ごべんで………あがぢゃんの、ごばんざん………だがら……… あがぢゃん、ぞだでだいど……でいぶが、でいぶが、ぜいっざいっざれるんだよぉぉ………」 「やだよおぉ!!ぼういやあぁぁ!!ゆっぐじでぎだい!!ゆっぐじじだいいいぃぃいぎゃあああぁぁ!!」 ブチブチブチ…… 癒えかけていた腹の傷を、子れいむが口に咥えて引きちぎる。 激痛に絶叫し身をよじるまりさの腹をこじ開け、露出した餡子を舌ですくいあげる。 「あごっ!!おごっゆぼぼっ!!ゆぶっ!!あがっばっゆがががががが!!」 「ごべんで……ごべんで……べーろ、べーろ…………」 「いぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃいいぢゃあああああぁぁぁゆがばあああああ!!!」 内臓をほじくり出される痛みに、口から餡子を吐き出して悶絶するまりさ。 しかし、傷口を巧みに上に向けられているために、中の餡子が必要以上に漏れだすことはない。 「中枢餡が破壊される」「体内の餡子を三分の二以上失う」、この二つのどちらかの条件が満たされないかぎり、 ゆっくりというものは驚くほどの耐久力を見せ、なかなか死なない。 傷口を上に向けてこぼれないようにする、たったこれだけで、定期的に餡子を取り出せる便利な食糧庫が完成する。 そしてその中身は、日々与えられる想像を絶する苦痛によって甘くなりきった餡子だ。 赤ゆっくり達の食糧のみならず、 この三匹の餡子は、群れのゆっくり達にも愛好されていた。 そんなにすぐには補充されず、一度に供給できる量には限りがあるので、 定期的に行われる群れの集会において、特別ゆっくりできることをしたゆっくりにのみ、 褒美として群れの長から分け与えられることになる。 その餡子が食べたいばかりに、群れのゆっくりは掟を守り、この群れは実に順調に運営できているようだった。 ある程度まりさの餡子を掻きだすと、子れいむは母親のもとへと這いずっていく。 次の食糧庫れいむが甲高い歌を奏ではじめた。 この十匹の体には、それぞれ岩壁上部に備え付けられたタンクから伸びたコードが繋がっている。 タンクの中身は、群れには「生命維持のためのゆっくりできない薬」と伝えてあるが、 要するにオレンジジュースである。 点滴の容器を応用し、少しずつそれぞれの体内に注入され、生命活動を維持するようにしてある。 ゆっくりを味わえない程度に、少しずつ、少しずつだ。 そのタンクにオレンジジュースを補充する。 言うまでもなく、これらの仕掛けを考案、実行したのは僕だ。 ぱちゅりーの要請に応える形で、僕はいろいろ手助けしてやった。 人間からゆっくりを預かるぱちゅりー達は最初、萎縮していたが、 飾りのないゆっくりできないゆっくりだとわかると、さすがに抗議してきた。 「むきゅ、このゆっくりたちはゆっくりできないわ……」 「おかざりのないゆっくりだよ!!ゆっくりできないよ!!」 「こんなごみくずどもがむれにはいっていいとおもってるのかぜぇ!?」 「ゆーっ!でも、いれないとあまあまがもらえないよ……」 「ゆうぅぅぅ……!!でも、こんなやつらのめんどうなんかみたくないよ………」 飾りなしの面倒は見たくない、しかしあまあまは欲しい、 そんなジレンマから眉をしかめるゆっくり共に、僕はさらに念を押した。 「そんなに悩まなくていいんだ。たいした面倒は見なくていい。 生きていれば、いいかい、生きていてさえいれば、あまあまを持ってきてあげるからさ!」 毎週末に、僕はここにやってきて一家の様子をチェックする。 一家は当初から、群れの中では虐げられていたようだった。 露骨に悪罵を浴びせられ除け者にされ、視界に入ったというだけで体当たりをされる。 それでも長のぱちゅりーが、まがりなりにも人間からの預かり物だということで、 群れをなんとか抑えていた。 しかし、僕がやってきて家族の様子を見ても、 生きてさえいれば文句を言わずにあまあまをくれるのを見て、 群れはどんどん増長して、一家に対する虐めをエスカレートさせていった。 そのエスカレートを僕は喜び、ぱちゅりーを褒め称えた。 群れのストレス解消を推奨する、ゆっくりできる群れ長だと。 あとは、ぱちゅりーのアイデアに従い、一家に処置を施した。 岩壁に縛り付け、オレンジジュースの点滴で生命活動を保証し、 ここで虐げられ続ける生活を送ってもらうことになった。 そして三か月、今日もこの家族は元気に苦しみ続けているようだ。 「やあ、みんな、ゆっくり出来ているかい?」 僕が声をかけてやると、家族は泣き咽び、命乞いをする。 「だずげでぐだざい!!だずげでぐだざい!!ぼう、ぼうげんがいでず!!ゆっぐじじだいんでず!!」 「おにいざん!!おにいざぁん!!ごろじで!ぼう、ごろじでよおおぉ!!いやだよおおおぉぉ!!」 「あごっ!!ごぼっ………ゆげっ……!!おで、がいっ……ごろ、じで……」 「ごべんだざい……ごべんだざい………おにいざんごべんだざい………ゆっぐじでぎだいごびぐずでごべんだざい……… あでぃずをごろじでごべんだざい………でいぶも……でいぶも、ごろじで、ごろじでぐだざいいいいぃぃぃ」 「ゆっぐじ、ばんっぜいっじでばず……あでぃずをいじべでぼうじわげありばぜんでじだ…… づぐないばず……いっじょう、づぐないばず……だがら、だがら、だずげで………だずげでぐだざい………」 「うんうん、だからそこで一生償っていってね!」 「「「「ゆ゛んや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」」」」 こいつらの懇願もすっかりワンパターンなルーチンワークになった。 もともとゆっくりのことで貧困な語彙なのだが。 うんうんを咀嚼しながら、空洞となった眼窩から涙を滝のように流してもみあげを振る子ゆっくり。 全身を赤ゆっくりにかじりつかれながら柵にしがみついて懇願する子ゆっくり。 口から餡子を断続的に吐き出しながら、弱弱しい声で命乞いする夫婦。 立ち去ろうと僕が体の向きを変えるだけで、一家はいよいよ必死に体を蠢かせて声を上げる。 毎週の僕の来訪、それだけが一家の希望なのだ。 僕に許してもらい、この地獄から解放してもらおうと、全身全霊をかけて詫び、乞う。 僕は座りこんで、にやにやと笑みを浮かべながら一家を眺める。 絶対に許してはもらえない、自分たちの懇願をせせら笑い楽しんでいる、 それがわかっていながら、それでもなお懇願するしかない一家。 みじめで無様なその姿を、僕はとてもゆっくりした気分で眺め続けていた。 「おでがいじばず……いっじょうの、おでがい、でずぅ………ごろじで……ごろじっ、でぇ……」 「ぼう、いいでじょお……だっぶり、ぐるじんだよおおぉ…………おわびじだよおおぉぉ…… あでぃ、あでぃずだっで………ごんなに、ごんなに、ぐるじんでないばずだよおおぉぉ………!」 「ごびぐずのぶんざいであでぃずをいじべでごべんだざい!! にんげんざんにばなじがげでごべんだざい!!にんげんざんのじがいにばいっでごべんだざい!! いぎででごべんだざい!!うばれでぎでごべんだざい!!だがら、だがらごろじでええぇぇ!!じなぜでえええええ!!!」 「ぼういやだよおおおお!!いぎるのいやだよおおおお!!いぢびょうだっでいぎでいだぐないよおおおお!! じにだいよおおおおおおお!!だんでじだぜでぐれだいどおおおおお!!? ばりじゃなんでなんのやぐにもだだないのにいいいい!!めいわぐがげるだげでじょおおおおお!!? だがらじにだいのにっ!!じぬのに!!なんでじぬのをじゃばずるのおおおおおおおおおぉぉぉぉ」 「おにい、ざん………ぼんどうに、ぼんどうに、おでがい、おでがいじばず……じばずがらぁ……… ごろじで、ごろじでぐだざいいぃ………あわれなごびぐずを、どうが、どうが、おでがい、おでがいじばずうぅぅ」 「う~~~~~~~ん………どうしよっかなぁ~~~~~~~~~」 僕は立ち上がり、うんうん首をかしげながらしばし考えたあと、 一家の前で両腕をクロスさせて満面の笑顔で答えてあげた。 「うん、ダメぇ~~~~~~~~~~♪」 悲しみ、絶望、怒り、悔しさ、諦め。 これをやった時のゆっくり達の表情は、何度見てもなんともいえない味わい深さがあるのだった。 ――――――― 「さて、あとどれだけもつかな、あいつら」 「………」 帰路、助手席のさくやは黙りこんでいる。 「さっきから塞ぎこんでるな、いつもの事だけど。 どうだ、さくや、ゆっくりできたか?」 「……………」 「泣き叫ぶあの家族を見て、どうだった?可哀想か?それともすっきりしたか?」 「………すっきりしました」 さくやは嘘をつかない。そこは信用できるやつだった。 「じゃあ、あの家族を虐めるあの群れは、僕はどうだった?ゆっくりできたか?」 「………いいえ」 「そうだろう。 虐めは楽しいさ。すごく楽しい。 ありすの復讐なんて言ってるが、結局は僕も、虐めが楽しいゲスだってことさ。 そしてさくや、お前もたぶんそうだ」 「………」 「僕がお前をあそこに連れていくのは、あの群れを見せたいからだ。 自分より弱い者をよってたかって虐めるその姿を見せるためだ。僕自身もね。 さくや、お前にはそんなふうになってほしくない。「ああなりたくない」、そう思ってくれ」 「おもってます。いえ、おにいさんはべつですけど」 「弱い者を虐めるのは楽しい。ゆっくりも人間も同じだ。 歴史を見てみれば、人間だってゆっくりとそう変わらない。 僕が愛したあの最初のありすも、飾りがない同種を見つければ虐めたくなっていたのかもしれない。 今、僕の家にいるゆっくり達も、なにかの拍子でいじめたい欲望が頭をもたげてくるかもしれない。 そんな時は、あそこに連れていくつもりだ。 あの群れは、お前たちの教材だと思ってくれたらいい」 言いながら、自分へのかすかな嫌悪が頭をもたげる。 最愛のありすを殺されたことで逆上し、それまで知らなかった自分を見た。 ゆっくりの家族をあそこまで虐げ、それを楽しんだ自分に、 冷静になった今でも、あの家族を許してやる気にならない自分に多少ぞっとする。 あまあまの味を知ったあの群れのその後がどうなるかも知ったことじゃない。 この期に及んで取り繕いはすまい。 これは制裁でもなく、正義の鉄槌でもなく、より強い者が弱い者を食い物にしただけのことだ。 僕のしたことはあの家族と同じだった。 この復讐劇はこれかぎりだ。 この件以後、野良ゆっくりには関わることなく、 飼っているゆっくり達の面倒を最後まで見て、それで終わりにしよう。 本当にそうか? 嗜虐の快感を知った僕が、一生この衝動を隠し通せるものか? なにかの拍子で、たとえば今飼っているゆっくりが危害を加えられたとしたなら、 その復讐を免罪符として、嬉々としてまた繰り返すんじゃないのか? そんな僕が、飼いゆっくりや子供たちに「虐めはよくない」と説教する資格があるのか? 「ははは」 自嘲の笑いが漏れ、さくやが怪訝な顔を向けてくる。 その頭を撫でてやりながら、僕は一人で頷いた。 そうするしかない。 自分にその資格がないとわかりながら、それでも子供たちの前では立派な顔をしていなければならない。 それが大人というものなんだから。 せめてこいつらの前では、「ゆっくりできるおにいさん」でいよう。 今はそれで充分だ。 〔終〕
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※既出ネタかもしれません。 つよいよわいつよいよわい 通りがかった田吾作さんのところの畑を荒らしていたゆっくり……まりさ種、れいむ種、ありす種、ちぇん種、ぱちゅりー種の五匹を捕まえた。畑はあまり荒らされておらず、どうやら畑に侵入した直後に発見できたようだ。 ちょうど用事を終えて帰ってきた田吾作さんから礼として収穫し終わった野菜を受け取り、おなじみの透明な箱(防音)に入れた五匹を担いで、私は日課となりかけてることをするために我が家へ足を進めた。 私が暮らすこの長屋(に近いもの。外の世界でいうアパート、というものらしい)の一室、まず自分の部屋に戻り、田吾作さんからもらった野菜を河童印の冷蔵庫に仕舞う。 続いておとなりの部屋──この長屋に暮らす人々は、世間では虐待お兄さんと呼ばれており、ゆっくりを愛でる人からは疎まれ、ゆっくりの被害に悩まされる農家の方々からは感謝されている──に住む友人を訪ねる。ちょうど彼は赤ゆっくりを食べながら天狗の新聞を読んでいた。 「お、どした?」 「大猟だったからおすそ分け。今日使うのは三匹くらいだから」 「あんがとさん。あ、コレ食う?」 「一個もらうよ」 友人が差し出した赤ゆっくりを受け取り、口に放り込む。赤ゆっくりの絶叫を聞きながら歯で押しつぶすと、穏やかな甘さが口の中に広がった。 「美味いな」 「じゃ、ちぇんとぱちゅりーでいいか?」 「ああ」 透明な箱の中で白目を向いたり泣いたりしている五匹(多分赤ゆっくりを食べたことが原因だろう)の中からちぇんとぱちゅりーを取り出す。箱を開けたとき、 「あがぢゃんになにずるのぉぉぉ!?」 「ゆっくりできないにんげんはさっさとどっかいくんだぜ!」 「とかいはじゃないわー!?」 「わからないよぉぉぉ!」 「むきゅ……むきゅ……」 何か聞こえた気もするが、ただの雑音である。 ちぇんとぱちゅりーを出そうとしたときに他の三匹が逃げようとしたが、動きが遅いのでさっさと箱の中に戻しておいた。あとぱちゅりーが弱っていたのでオレンジジュースで無理やり回復させておいた。 「それじゃ」 「おう」 友人があの二匹をどう使うのかは聞かなかった。友人も私がこの三匹をどう使うのか聞かなかったし、そういった互いの嗜好に深入りはしないのだ。 部屋に戻り、箱を開ける。途端に三匹が騒ぎ立てた。 「しね! あかちゃんをたべちゃうにんげんはしね!」 「ゆっ! ここはなかなかいいへやなんだぜ! ここをまりささまのゆっくりぷれいすにするんだぜ!」 「いなかくさいへやね! ここはありすがとかいはにこーでぃねーとしてあげるわ!」 れいむは私の足に体当たりを仕掛けるが、所詮饅頭なのでむしろ気持ちがいい。まりさとありすは私の部屋を「おうち宣言」しているが、どうやら彼女たちはこの部屋に染み付いたゆっくりの死臭に気付かないようだ。 まぁそもそも、この部屋にゆっくりの死臭なんてないのだが。 さて、はじめるとしようか。 「なあ、れいむ、まりさ、ありす。人間とゆっくり、どっちが強いと思う?」 「ゆゆっ? なにばかなこといってるの? にんげんがゆっくりにかてるわけないでしょ?」 「ゆっへっへ、まりささまのつよさをしらないのかだぜ?」 「いなかもののにんげんがとかいはのありすよりつよいわけがないじゃない!」 三匹はゆっくり特有の高慢さから、ゆっくり>人間の関係を疑わない。 老いた個体やぱちゅりーならば不等号の向きが逆であることを知っていただろうが、ここにいるのはゆっくりの中でも特に高慢な三種(余談だが、捕食種ではれみりゃが圧倒的に高慢である。そしてれみりゃ以外の捕食種にはほとんど高慢さは無い)であり、しかも人間の恐怖を知らないであろう若い個体である。 食料事情が切羽詰まる晩秋はまだまだ先であり、この三匹とちぇんとぱちゅりーが勝手に生えてくる野菜(とゆっくりの大半は信じている)を腹いっぱい食べようと山から下りてきたのは明白だ。 「そうか。じゃあ私を殺してみろ。殺せたらこの部屋は君たちのものだ」 「「「ゆ?」」」 私の言葉に、三匹は一瞬固まった。直後、まりさが私の足に体当たりをし出した。 「ゆっへっへ! まりささまのちからをおもいしらせてやるんだぜ!」 柔らかい饅頭が、ぽすぽすとぶつかってくる。もちろん痛みなんてない。 れいむやありすも攻撃に加わるが、柔らかいものが三つに増えたところで特に何もならない。 五分ほど体当たりを続けていたまりさたちだが、体力が尽きたのかぜぇぜぇと息を切らし始めた。 「ゆひぃ、ゆひぃ」 「痛くも痒くもないぞ。本気でやってるのか?」 「ゆぅっ!? や、やせがまんはよくないんだぜ!」 「やせ我慢も何も……傷ひとつつけられないじゃないか。 ……まりさの力を思い知らせてもらったよ、この程度か」 「ゆうううう! そんなことないんだぜぇぇぇぇ!!」 「れいむ、ありす。おまえたちもその程度なんだな。二人がかりでも傷ひとつ負わせられない」 「ゆぅぅぅぅぅ!?」 「なあ、本当にゆっくりは人間より強いのか?」 「あたりまえだぜ! ゆびゅっ!?」 「まりさになにすびゅっ!」 「と、とかいはのありすにびぃっ!」 三匹にデコピンをかましてやった。三匹とも唐突な痛みに転がりまわっている。 「痛いか?」 「ごのぐぞにんげん! まりざざまになにずるんだぜぇぇぇ!?」 「どぼじでごんなごどずるのおおぉぉぉ!?」 「い、いたくないわ!」 三匹とも涙目である。ありすだけは痛みを堪えたようだ。 「痛いよな? 今の痛かったよな? なんでゆっくりより弱い人間に痛みを与えられず、ゆっくりより弱い人間から痛みを受けているんだ?」 「ゆ゛っ!?」 「なにいってるんだぜ!? だからにんげんはゆっくりよりよわいからだぜ!?」 「だから何でそのゆっくりより弱い人間のデコピン一発でおまえたちは痛がっているんだ? 言っておくが、デコピンなんて人間の持つ攻撃手段としては最低ランクだぞ?」 「いたくないわっていってるじゃびゅっ!?」 もう一度ありすにデコピンをかますと、ありすは壁の方まで転がっていった。 「何で人間より強いゆっくりの、最大の攻撃手段である体当たりを受けて、ゆっくりより弱い人間が微動だにしないんだ? 何でゆっくりより弱い人間の、最低ランクのデコピンを受けて、人間より強いゆっくりがあんなに吹っ飛ぶんだ?」 「ゆぎぃぃぃぃぃ……!」 「なにいってるのかさっぱりわからゆぎゅっ!」 何か言おうとしたまりさにもデコピン。 「ゆっくりは人間より強いんだろう? ならば人間程度、簡単に殺せるだろう? 何故殺せない?」 「ゆわぁぁぁぁぁぁ!!! ごべんなざいぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「まりざがわるがっだでずぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」 「いだがっだでずぅぅぅぅぅ! ゆるじでぇぇぇぇぇぇ!!!」 三匹とも泣いてわめきだした。だが、彼女らの心の中は悟りでなくても読める。 「(にんげんはばかだから、こうやってないたふりをすればゆるしてくれるよね!)」 「(まりささまをばかにしたつみはおもいんだぜ! ぜったいにふくしゅうしてやるんだぜ!)」 「(ないたふりなんてとかいはじゃないけど、しかたがないわ!)」 まぁ、大方こんなところだろう。 私はなるたけ優しい笑顔を作り、ゆっくりと言った。 「許す? 何を言っている。ゆっくりより弱い人間に許してもらう必要なんてないだろう?」 「「「ゆゆっ?」」」 私のその言葉を聞いた途端、三匹とも涙を止めて顔を上げた。やはり泣き真似だったようだ。 「ゆゆっ! そのとおりなんだぜ! だからゆっくりできないにんげんはさっさとまりささまのゆっくりぷれいすからでていくんだぜ!」 「たべものもよういしてね! ぜんぶでもいいよ!」 「いなかものはゆっくりしないででていきなさい!」 デコピン。 「ゆぎっ」「ゆびゅっ」「ゆべっ」 「そして私は許さない。君らを絶対に許しはしない」 「どぼじでぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」 「どういうことなんだぜぇぇぇぇぇぇ!?」 「うそつきぃぃぃぃぃぃ! いなかものぉぉぉぉぉぉぉ!」 「嘘? 何が嘘だというんだ? 私は君らを許すなんて一言も言ってないよ? 『許してもらう必要は無い』とは言ったけど、それがどうして嘘になるんだ?」 「ゆっ……」 「そ、それは……」 と、ここでようやくまりさが、まりさ種特有の行動を見せた。 「れいむとありすはどうなってもいいから、まりささまだけはみのがしてほしいんだぜ!」 「ゆ゛っ! どぼじでそんなごどいうのおぉぉぉぉぉ!?」 「まりさ、うらぎるつもりなのぉぉぉぉ!?」 「うるさいんだぜ! れいむとありすはおとりになるんだぜ!」 そう言い放ち、まりさは私に媚びた視線を向けた。 だが、 「おいおい、ゆっくりは人間より強いんだろう? まりさ、君がそう言ったんだ」 「ゆっ……!?」 「……なんでゆっくりより弱い人間に『見逃して』ほしいんだ? ゆっくりは人間より強いんだろう?」 「ゆぎいいいぃぃぃぃぃ!?」 見逃すつもりなんて無い。 「どうして人間より強いゆっくりが私程度も殺せないんだ? 強いんだろう?」 「人間はゆっくりより弱いんだろう? なんで弱い人間に命乞いするんだ?」 「ゆっくりより人間のほうが弱いんだろう? そんな相手に許してもらう意味はあるのか?」 「殺して? ゆっくりより弱い人間相手に殺して、と言ったのか?」 「まりさは人間より弱くなんかないよ。そうだろう? だって、そう言ったのはまりさじゃないか」 「れいむより人間のほうが強い? 違うだろ? れいむのほうが人間より強いんだろ?」 「ありすが田舎物なんて、そんなことあるはずないだろう。ありすが都会派と言ったのは、他でもないありす、君だろうに」 「おうちかえる、だって? ここを自分のゆっくりプレイスにするって言ったのは、君だろう?」 「なぁ、ゆっくりと人間、強いのはどっちだ?」 「に゛んげんでずぅ……」 「に゛んげんざまのほうがづよいんでずぅ……」 「だがらぁ……もうゆるじでぇぇぇ……」 「違うだろ? ゆっくりのほうが人間より強いんだろ? そういったのは、君らじゃないか!」 「ゆぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 「ゆっぐりざぜでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 「もうい゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 翌日、友人の部屋を訪ねると、とてつもない量の赤ぱちゅりーと赤ちぇんが箱の中に入れられていた。 「ちぇんのほうを母体にして無理やり繁殖させてみたんだ。これでしばらくは楽しめる。……ああ、おまえからもらった二匹だけどな、菓子にしてみた。うまくできたら後でみんなにもわけようかと思うんだが」 「味見していい?」 「ああ」 「いただきます。……うん、いいね。甘すぎないし、後味も悪くない。やっぱり君はこういうストレスの調整がうまいなぁ」 「いやいや、うちの師匠に比べたらまだまだだよ。……で、それは?」 「ああ、『ゆっくりは人間より強い』って言いながらデコピンしてたらこうなった」 「まりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよい まりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよいまりさはつよい」 「ゆっくりしていってね!!! ゆっくりしていってね!!! ゆっくりしていってね!!!」 「おうちかえるありすはおうちにかえるんだからここからだしてありすはおうちにかえるおかあさんたすけてよおうちかえりたいんだからありすかえりたいおうちおうち」 「……俺、たまにおまえが怖い」 「いやいや、この程度まだまだだよ」 あとがきかもしれない ども、前回「実力の無い話」というものを投稿したものです。その際は多くの評価、感想をいただきありがとうございます。 今回の話、「つよいよわいつよいよわい」ですが、……セリフ部分多いなぁ。 田吾作さんって誰だ。 以上、EGSでした。 11/12 二時半頃改訂しました。失礼いたしました。 過去に投稿したもの ゆっくりいじめ系1216 実力の無い話 このSSに感想を付ける
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『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』中編 過去作 anko1548『よわいものいじめはゆっくりできないよ!』前編 「まりしゃのゆっくちしちゃしぇいっしゃいっ!をうけてにぇっ!! ぐーり!ぐーり!!」 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛いだいいだいいだいいぃぃ!! やべ!!やべでえええやべでぐだざいいい!! ごんなのどがいばじゃだいいいいいい!!!」 「ゆぷぷっ☆ごみくずがいっちょまえにいたがってるよっ!! みんな、みてみて!!ゆっくりしてないおかおでおもしろいよぉ~~!!」 「ゆーっぷぷぷ!!しゅっごいばきゃづらだにぇ~!! ゆゆっ!?きょれぐりゃいでちーちーもらしちぇるよっ!!」 「ゆっきゃきゃきゃっ!!ちーちーありちゅっ!!ゆっくちしちぇにゃいにぇ~~♪」 「かわいいれいむがおめめをつぶしちゃうよ~?ほーら!ほーら!」 「ゆびぃいいいいゆぐじで!!ゆぐじでえ゛え゛え゛え゛え゛え゛!!! やべでっ!!ごんなっ!!ごんなのまぢがっでるわっ!! おぢびぢゃんだぢっ!!ごんなゆっぐりでぎないごどやべでっ、 いっじょに!!いっじょにゆっぐじじばじょう!?」 「ゆぴゃぴゃぴゃ!!くしょぶきゅろがにゃにかいっちぇるよぉぉ~~!!」 「ゆがーっ!!れいむのおちびちゃんにきやすくはなしかけないでねっ!! ごみくずのくせに!!ごみくずのくせにいぃ!!」 「あ゛ーっ!!あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーっ!!?あんよざんがっ!!あんよざんやべでえぇぇ!! だじゅげでっ!!だずげでおにいいざあああああん!!」 「こにょおかじゃりがにゃいごみくじゅめ!! まりしゃのすーぱーしぇいっしゃいったいみゅでゆっくりさせちぇやりゅよっ!! ゆーっ!!ゆーっ!!」 「ゆびゃあああああん!!たしゅけちぇええええ!!」 「おい、まりさ」 「いちゃいいちゃいしにゃいでぇぇ!!まりちゃをいじめにゃいでよおおぉ!!」 「聞けって、まりさ。家族のところに帰してほしいか?」 「ゆゆっ!?かえしちぇくれるにょっ!? おにいしゃんありがちょう!はやきゅ~~!!」 「でも、お父さんもお母さんももう逃げ出しちゃってるかもしれないぞ~」 「ゆーっ!?しょんなわきぇにゃいよっ!! おちょーしゃんもおきゃーしゃんも、まりちゃのこちょがとっちぇもきゃわいいんだよ!! じぇったいまりしゃをたしゅけにきちぇくれりゅよっ!!」 「だって来ないじゃん。人間が怖くて、しーしー漏らして逃げ帰っちゃったんじゃない? お前達ゴミクズなんて薄情だもんなあ、子供なんてさっさと見捨てるだろ」 「おちょーしゃんはじぇったいまりしゃをみしゅてにゃいもんっ!!ぷきゅーっ!! おにーしゃんはへんにゃこちょいわにゃいでにぇ!!まりしゃおこりゅよっ!?」 「だって、さっき僕がお前をさらったときも助けなかったじゃん。なんでだろうね?」 「ゆゆっ!?ゆ……ゆー……きっちょ、ちゃんすしゃんをまっちぇたんだよ!!」 「そうかなー。あれは、いつお前を見捨てて逃げ出そうかとタイミングを見計らってる目だったけどなあ」 「ゆんやーっ!?へんにゃこちょいわにゃいでにぇ!!へんにゃこちょいわにゃいでよぉぉ!! おちょーしゃんはまりしゃをゆっくちしちゃこだっちぇいってちゃもんっ!!みしゅてにゃいもん!!」 「ホントかな~~。都合が悪くなれば子供なんてさっさと捨てるのがゆっくりだしな~~。 たとえばさー、こうなったら……?」 「ゆっ!!?ゆやあああぁぁ!!おぼうちしゃん!!まりしゃのゆっくちしちゃおぼうちしゃんっ!! かえちてにぇ!!かえちてにぇ!!まりしゃのおぼうちしゃんかえちちぇえええぇぇ!!」 「こんなふうにお飾りがなくなってゆっくりできなくなったら、お父さんもお母さんもお前を見捨てるんじゃないかい?」 「ゆゆーっ!!しょんなこちょにゃいよ!! まりしゃはゆっくちしちぇるもん!!おかじゃりがにゃいごみくじゅとはちぎゃうもん!!」 「だから、お飾りがなくなってんじゃん」 「おかじゃりがにゃくちぇもごみくじゅじゃにゃいもん!!おちょーしゃんもおきゃーしゃんもしっちぇるもん!! まりちゃはゆっくちしちぇるっちぇ!!みゃいにちねるみゃえに、そういっちぇしゅーりしゅーりしちぇくれりゅもん!!!」 「眉毛キリッて……自信あるのね。 そうかー、ごめんな。お兄さん意地悪言っちゃったよ!じゃあ、お父さんとお母さんのところに帰してあげような!」 「ゆゆっ!?おぼうち!!おぼうち!!おぼうちしゃんかえしちぇよおおぉぉ!!」 「さ、ここから帰りな。家族と仲良くやれよ!」 「ゆーっ!!まりしゃのおぼうちしゃああん!! ゆんやああああおちょーしゃあああん!!おきゃーしゃん!!きょわかっちゃよおおぉ!!」 「ゆんびゃああああぁぁ!!やべぢぇえええええ!!どぼぢぢぇごんにゃごぢょじゅるにょおおお!!? ばりじゃだよおおおぉぉ!!おねーじゃんっ!!いぼうどぢゃんっ!!にゃかよちのばりじゃだよおおおぉぉ!!」 「うるちゃいよっ!!ごみくじゅはだまっちぇにぇ!!」 「ぷーすぷーす!!ぷーすぷーす!!だよっ!!」 「いぢゃいぢゃいぢゃい!!いぢゃいよおおおぉぉ!!だじゅげぢぇおぎゃーじゃああぁぁん!!おぢょーじゃあああ!!」 「まだれいむをおかあさんってよぶのおぉ!!? ずうずうしいこだよ!!いいかげんにしてねっ!!ぐーりぐーり!!」 「ゆごぎょおおおおおおいぎゃああああああおべべぐりぐりじにゃいでえええぇぇ!!!」 「おまえなんかにおとうさんとよばれるなんてまりさのおてんっ!だよっ!! まりさがおまえなんかのおやにみえるのおぉ!? ごみくずのおちびちゃんなんかつくる、ゆっくりしてないくずまりさにみえるっていうのおお!!? とりけしてねっ!!とりけせぇぇ!!」 「ゆ゛あ゛があ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「ゆゆっ!れいむ、いいことをおもいついたよっ!!みんなでごみくずをゆーさゆーさしようねっ!!」 「ゆーっ?ゆっくりりかいしたよ!!」 「ゆっ?ゆっ?やめぢぇね!?にゃ、にゃにしゅるにょおおおぉ!!? ゆーっ!ゆぅーっ!!ゆーさゆーさ、しにゃい、でっ、ゆっ、ゆっ、ゆぐっ、ゆっ、ゆふほぉぉ!?」 「ゆゆっ!!ごみくずのおそまつなぺにぺにさんがでてきたよっ!!」 「ゆんやああああぁぁ!!?みにゃいで!!みにゃいで!!みにゃいでよおおぉぉ!!!」 「ゆーっ、みてるだけではきけがするうすぎたないぺにぺにさんだね。 ちびのくせにもうれいぱーなんて、いきててはずかしくないの?ばかなの?ほんもののばかなの?なんでいきてるの?」 「「「ぴぇーにぴぇーに!!ぎーんぎーん!!ゆっぴゃっぴゃ~~♪」」」 「いや゛っ、ゆぐっ、ゆぐぇえええええん………どぼっ、どぼぢぢぇ……… ばりじゃ………れいびゃーなんがじゃ、だいよおぉぉ………やべぢぇよおぉ………おでがいぢゃがりゃああああ………」 「ゆふふ、あんしんしてね、ごみくずさん! おまえみたいなゆっくりできないごみくずがもううまれないように、ぺにぺにさんをせいっさいっしてあげようね!!」 「うあっ?あ゛っ!?ゆ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!やべぢぇえええええええ!!! おでぎゃいっ!!やべぢぇっ!!あがぢゃっ!!あがぢゃんぢゅぐれにゃぐにゃっぢゃうううう!! いや゛っ!!い゛や゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!がわいいあがぢゃんぢゅぐっぢぇ!!おぎゃーじゃんにみじぇでっ!! おどーぢゃんど、おぎゃーぢゃんどっ!!ばりじゃどっ!!あがぢゃっ!! みんにゃでゆっぐぢっ!!ばりぢゃの、ゆべっ!!ゆめにゃのにいいぃぃぃ!!!やべでええええおぎゃーじゃああああ!!!」 「ゆふー。れいむ、ごみくずをだまらせてあげてねっ☆」 「ぷーす!ぷーすっ!だよぉ~~♪」 「ゆ゛んっぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」 「んーまあ、こんなもんかな。おい、まりさ、生きてっか?」 「………………………」 「もしもーし?治療できた?お、こっち見たな。生きてりゃいいか。聞こえる?僕の言ってることわかるか?」 「………………………」 「しかしひどくやられたもんだな。まさかここまでやるとは思わなかったよ。 ぺにぺにの先から突き刺すなんてぞっとするわ。お前らに比べたら、僕の虐待なんてまだまだだなあ」 「………………………」 「口聞く元気もないか。そりゃそうだな、実の親にあそこまでやられちゃな。 まあ、お前も自分がやられる立場になってさすがにわかったろ。 飾りがないからゆっくりできないってお前ら言うけど、 飾りがなくたって、心も思い出も家族もある、どこにでもいる普通のゆっくりなんだぜ。お前と同じさ」 「………………………ち、ぎゃ………」 「ん?あ、もう喋れるの?なんだよ」 「………ちぎゃ……ぅ………ば……り……」 「落ち着いてゆっくり喋っていいぞ」 「………………ばりじゃ…………ちぎゃ………ごびぐ、ずじゃ………ない……」 「………お前ね、あれだけやられてまだ言ってんのか。 家族全員がゴミクズ認定してたじゃないか。飾りがなければ無条件でゴミクズ扱いするのがゆっくりなんだよ。 毎日一緒にゆっくりしてたお前でも、だ」 「……………ちぎゃ、う………おどー、ぢゃ………おがー………ばぢがえ、だん、……だよ…… ぼがの………ごびぐずど………うっがり、じぢゃ…………っだん……だよ……」 「お前、…………驚いたな、ここまでされてもまだ信じられるのか」 「おぼうぢじゃん………おぼうぢ、じゃんが、ながっだがら………」 「信じるっていうより、藁にもすがる思いってとこかな、こりゃ。 でもさー、それじゃ、あいつらが言ってる「かわいいおちびちゃん」ってのは、 つまるところ、帽子ってことにならない?」 「ゆ゛?」 「だって帽子しか見てないじゃん。たった今ここでゆーゆー呻いてるお前なんかどうでもいいわけだろ。 単純な引き算だな、おちびちゃんマイナスお帽子イコールゴミクズ、と。 そうか、じゃ、この帽子イコールまりさを返してやればおちびちゃんが全員揃うわけだ。なーんだ、簡単にハッピーエンドじゃん。 じゃあこの帽子返してくるから、お前もういらないから。潰していいよな?」 「ゆ゛!?や゛っ!!や゛だや゛だや゛だあぁぁぁ!!じにぢゃぐにゃい!!じにぢゃぐにゃいいい!!」 「別にまりさは死なないよ、返すから。まりさのオマケのゴミクズは傷だらけになっちゃったから捨てようね~~」 「あ゛ーっ!!?あ゛あ゛ーっ!!ぢがうっ!!ばりじゃはばりじゃだよおおぉぉ!!おぼうぢじゃんじゃにゃいよおおぉぉ!!」 「ふ~ん?本当?お父さんたちに聞いてみよっか?このお帽子とお前、どっちがまりさかって」 「ばりじゃはばりじゃだよっ!!ばりじゃはばりじゃだよ!!ばりじゃはばりじゃだよおおおおぉぉぉ!!!」 ――――――― 「ほんとっ!?おにいさん!! おちびちゃんゆっくりなおったのおぉ!?」 「ああ、なんとか治った。まあ、全快とはいかないが……」 「ゆ、ゆゆううぅ……」 「まりさ……でも、でも、えいえんにゆっくりしなくてよかったよ! ゆっくりいきてさえいれば、またゆっくりさせてあげられるよっ!!」 「ゆーっ、そうだね……ゆっくりがんばろうね!! おにいさんっ!!おちびちゃんをなおしてくれてありがとうございますううぅ!!」 「ほんとうにありがとうございますうぅ!!このごおんさんはいっしょうわずればぜんっ!!」 「じゃ、早速会うかい?」 「ゆっ、ゆゆぅぅ……れいむ、こころのじゅんびさんはできてる?」 「ゆぅ、きがおもいね……あんなにひどいことしちゃったもんね…… おちびちゃん、おかあさんをゆるしてくれないよね……」 「みんにゃでごめんにゃしゃいしゅれば、きっちょゆるちてくれりゅよっ!!」 「しょーだよ!!いっぴゃいごめんにゃしゃいしちゃらゆるちてくれりゅよ!! だっちぇまりちゃおにぇーしゃんは、とっちぇもゆっくちしちぇるもんっ!!ね、おきゃーしゃん!!」 「お、おちびちゃんたち……… ゆっ……そうだね………れいむたちはかぞくだもんね!」 「こんかいのことは、まりさおとーさんがいっしょうせきっにんっ!をもって、 おちびちゃんをゆっくりさせるよ。 おちびちゃんにみんなでいっぱいあやまって、またかぞくでいっしょにゆっくりしようね。 まりさたちは、もりでもじまんのなかよしかぞくっ!だからね!!」 「ゆゆゆゆ~~っ!!」 「そうか。じゃ、連れてきていいんだな?」 「ゆっ!!ゆっくりおちびちゃんにあわせてねっ!!!」 家族で口を揃えて叫ぶと、お兄さんは深くうなずき、家の中に入っていった。 「ゆゆ、きんちょうっするね……」 「みんな、おちびちゃんをゆっくりさせてあげてね!!」 「ゆっくちりきゃいしちぇりゅよっ!!おきゃーしゃんはしんぴゃいしょうだよ!!」 すぐに引き戸が開き、お兄さんがまた出てきた。 その手には……見紛うことなき、ゆっくりした子まりさが乗っていた。 「さあ、ご対面だ」 お兄さんが屈み込み、手に乗せていた子まりさを床に置く。 「ゆっくりしていってねっ!!」 「…………ゆわああああぁぁ………………!!!」 まりさ達は呻いた。 苦悶からではない、喜びと驚嘆からだった。 子まりさは全快していた。 あれほどに深く傷つけられていた全身も、 何本も折られ抜かれた歯も、えぐり出した左目も、すべてきれいに再生している。 そして、なんの屈託もない、太陽のように明るくてゆっくりした笑顔で、 ころころと可愛い声を転がし、眩いばかりのゆっくりした挨拶をしてくれたのだ。 あんなにゆっくりできないことをした家族に向かって。 「おとうさん、おかあさん?ゆっくりしていってね!!」 「「ゆ、ゆゆっ…………ゆっくりしていってねえええぇ!!!」」 うれし涙を流し、れいむとまりさは全身の力を込めて挨拶を返した。 「ゆっくりしていってね!!ゆっくりしていってね!! まりさといっしょにゆっくりしようねっ!!」 大喜びで跳ね回り、嬉しくてたまらないという様子で何度も挨拶する子まりさ。 まるで大輪の花のごとく咲き乱れるわが子を、姉妹を、 家族全員が踊らんばかりにして出迎え、何度も何度も挨拶を返した。 「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!!」」」 「おにぇーちゃん、ゆっくちしちぇる!!ゆっくちしちぇるよおおぉ!!」 「ごめんねっ!!ごめんねぇ!!おちびちゃんっ、おちびちゃああぁん!! あんなゆっくりできないことをしたおかあさんをゆるしてねえぇ!!」 「ゆっ?なんのこと?」 「ゆゆゆゆっ!!? だ、だって……あんなことしたよ……おかあさんたち……」 「おちびちゃん!!ゆっくりだいじょうぶなの!? もう、どこもいたくない!?ゆっくりできないところはないっ!!?」 「ゆーっ!!まりさ、ゆっくりしてるよお~~!! いたかったけど、もうだいじょうぶだよっ!! しんぱいしてくれてありがとうね!!おとうさんとおかあさんはゆっくりしてるね!!」 「あ、あああ………ゆるして……ゆるしてくれるんだね…… おちびちゃんはやさしいね……ゆぐっ、ゆっ……ありがとう……あじがどうぅ………!!」 「ゆゆっ?すーり、すーり!!ゆっくりできるよぉ~~!!」 感涙にむせびながら頬をすり寄せてくる親れいむに、子まりさはまた破顔する。 「ありがとう!!ありがとう!!おちびちゃん、ゆっくりね!!ゆっくりしようねぇ!!」 「ずっと、いっしょだよ……だいじなだいじなおちびちゃん……… おかあさんと、ずっとゆっくり………ありがとう……うまれてきてくれてありがとうね……」 「おにぇーちゃん、ゆっくちーっ!!ゆっくち!!ゆっくち!!」 「れいみゅうれちいよぉ!!まりちゃがゆっくちしちぇるちょみんにゃがゆっくちだよぉ~~☆」 「ゆーっ、いもうとたちがいっぱいだね~~!! みんなでゆっくり~~♪ゆっくりしていってね~~♪」 「「「「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ~~~!!」」」」 子まりさを中心に、家族みんなが集まって存分にすーりすーりを交わす。 家族にとってかつてないほどの喜びがそこにあった。 ひとしきり涙ながらのすーりすーりを味わってから、 親まりさがその輪から離れ、お兄さんに向きなおって頭を下げた。 「おにいさん………ほんとうに、ほんとうにありがとうございます。 ゆっくりできないまりさの、ゆっくりしたおちびちゃんをたすけてくれて、ありがとうございます」 「ゆっ!!そうだよっ!!おにいさああんありがとおおおおお!!!」 親れいむも飛び出し、お兄さんに何度も頭を下げた。 「にんげんさんはゆっくりしてるよ!! あんなにゆっくりできてなかったおちびちゃんをなおしてくれてありがとう!!ありがとう!! ゆっくりかんしゃしますっ!!いっしょうごおんはわすれませええん!!!」 「いや、大したことじゃないさ。なあ、ちゃんと治ってるかな? ちょっと自信がないんだ。隅々までよくチェックしてくれないか?」 「ゆゆっ!!ゆっくりりかいしたよ!!じーろ、じーろ」 「じーろ、じーろ!」 「「「じーりょ、じーりょ。じーりょ、じーりょ」」」 家族で子まりさを取り囲み、目をこらしてその体をまじまじと見つめる。 「ゆゆっ?まりさ、はずかしいよっ!!じーろじーろしないでね!!」 「おちびちゃん、ゆっくりがまんしてね!! おちびちゃんがゆっくりできてるかどうかかくっにんっだよっ!!」 「ゆっくりりかいしたよ♪かくっにんっ!かくっにんっ!」 「ゆーっ!!ゆっくりできてるよぉ~~!!」 さんざんチェックして満足したまりさが叫んだ。 「本当に大丈夫かい?どこか傷になっているところはないか?」 「ゆっ!どこにもないよっ!!ぴっかぴかのおはださんだよっ!!」 「肌?」 「まりさおちびちゃんのおはださんは、みずみずしいつるつるすべすべおはださんだよっ!!」 「髪はどうだい?足りなくないか?」 「ゆっくりだいじょうぶだよ!!きゅーてぃくるできらきらした、さらさらきんぱつさんだよ!!」 「お目目はどうだい。ちゃんとしてるか?」 「ぱっちりくりくり、ほうせきさんみたいにかがやくおめめ!みてるだけでまぶしいねっ!!」 「歯は?治せてるか?」 「すっごくゆっくりしてるよぉぉ~~!!しんじゅさんのようにひかりかがやいてるよ!! どこからどうみても、あのゆっくりしていたおちびちゃんだよぉぉぉぉ!!!おにいさんありがとおおぉぉ!!」 「あっそ。それ、まりさじゃないけどね」 「「「「ゆっ?」」」」 ――――――― 本物の子まりさを連れていき、家族の前に置いてやる。 「はい、本物のまりさ」 「ゆっ?」 目の前に置かれた我が子を見て、家族はきょとんと口を半開きにしていた。 「で、これはただの野良ゆっくり。しかもまりさじゃなくてれいむ。しかも成体」 「ゆっ?ゆゆゆ??」 野良れいむの頭から子まりさの帽子を取り上げて、本来の持ち主の頭に戻してやる。 野良れいむが騒ぎはじめた。 「ゆゆっ!!ゆゆゆっ!!かえしてね!!まりさのおぼうしさんかえしてねぇ!!」 「お前の帽子じゃねーだろ。ああ、もう演技はいいよ、れいむ」 「ゆーっ!!?れ、れれれれれいむじゃないよ!!れいむはれいむじゃないよ!!れいむはまりさだよっ!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 「ゆ?ゆゆ?ゆゆゆゆゆぅぅ!?」 状況が認識できないようで、家族は野良れいむと子まりさを交互に見ながらぐるぐると目を回している。 それはそうだろう。 ついさっきまで愛しい我が子だと思って頬ずりしていたゆっくりが、 実は子まりさでもなんでもなく、 全身にカビと汚れをこびりつかせた成体の野良れいむだったのだから。 そして、今帽子をかぶって目の前に立っている子まりさは、 体中生々しい傷痕だらけで、左目にあたる部分はまっさらに埋められ、 歯軋りしている口内はほとんど隙間だらけ、挙句の果てにまむまむからしーしーをちょろちょろと垂れ流していた。 認めたくない要素しかない現実を目の前に突きつけられ、 完全にパニックを起こして硬直している家族の前で手を叩き合わせ、我に返らせる。 パァン!! 「ゆ゛っ!?」 「起きてるか、おい?」 「ゆっ!!ゆゆゆっ!?おに!!おにいさっ!?これ、これはどういうっ」 「ああ説明してあげます。 こいつはそのへんで拾ってきたただの野良。まあ、比較的頭のいいやつを探して用意してあったんだけどね。 リボンが千切れてなくなったとかで苛められて、ずっと一人で生きてたんだとさ。 この帽子をかぶってまりさになりすませば、飾りも手に入るし、あったかい家族も迎えてくれるぞって言ってやったら、 大喜びで僕のイタズラに協力してくれたよ」 「ゆ゛!!ゆ゛んや゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!? どぼじでばらじじゃうのお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!???」 「いやー、あっはっは。面白かったね!」 「や゛っど!!や゛っどゆっぐじでぎるどおぼっだどにいいいいいい!!! いっじょにゆっぐじじでぐれるがぞぐがでぎるどおぼっだどにいいいいいいいい!!! や゛だ!!ぼうびどりぼっぢはや゛だあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 「このクソ汚い、大きさも全然違う野良れいむを、お父さんとお母さんは君だと思ってすーりすーりしていたわけだけど。 気分はどうだい、まりさ?」 子まりさは答えない。 しかし、全身をぶるぶると震わせているのが見てとれた。 「瑞々しいつるつるすべすべのお肌。 キューティクルでさらさらした金髪。 宝石みたいに輝くお目目。 帽子を乗せただけでこの言われようだ。なーんだ、やっぱり帽子がまりさなんじゃん! お前、いらないじゃん!ゴミクズじゃん!」 「あ゛っ………あ゛っ………………あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」 両親がわめき始めた。 自分達がこの子まりさの前で演じた茶番劇、その意味するところがようやくわかったらしい。 「ぢがうっ!!ぢがうっ!!ぢがうっ!!ぢがうううううぅぅ!! おぢっ!!おぢびぢゃんぢがうのおおおおおおぉぉぉぉ!!!」 「なーにが違うんだか。こんな汚い、しかもれいむをあんなにゆっくりしてると褒めてたくせに。 帽子だけありゃいいんだろお前ら?ほら、これでこいつがおちびちゃんだぞ」 「ゆぐっ……ゆぐっ……ゆぇ?ゆっ、ゆゆゆっ!! まりさだよっ!!れいむはまりさだよっ!!おとーさん、おかーさんっ!!ゆっくりしていってねぇぇ!!」 再び子まりさの帽子を取り上げ、野良れいむの頭に載せてやる。 「ぢがうっ!!ぢがうよおぉ!!ぞいづはおぢびぢゃんじゃだいよおおぉぉ!!」 「なんでー?さっきあんなにおちびちゃんおちびちゃん言ってたじゃん。 こっちはいらないよね?ねえねえまりさ、お前もういらないってさ。どんな気持ち?どんな気持ち?」 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぢがうの!!ぢがうのおおぉぉ!! おぢびじゃんっ!!ぎいでっ!!おがあざんのばなじをゆっぐじぎいでねえええぇ!!?」 目の前で帽子を移動させればこのとおり判別がつくのに、 最初から子まりさの帽子をかぶせてあればなんでも子まりさに見えるらしい。 しかも、これだけ大きさも外見も違う成体のれいむを、たしかに子まりさと認識していた。 つくづく、ゆっくりの認識基準というものがさっぱりわからない。 最初に帽子を見て識別したら、あとは適当に認識しているのだろうか。 せいぜい目がある、口がある、髪がある、程度の認識だろうか? そして、いざそれが自分の子供だと思えば、目も口も髪もすべてリアルタイムで美化されまくって認識されるというわけか。 思い込みの生き物だと言われているゆっくり、そういうものなのかもしれない。 ともあれ、無理に理解しようとしない方がいいだろう。あまりにも人間と違いすぎる。 こいつらの目に映っている景色と人間が見ている景色は、実は全く違うものなのだろう。 林立するビル群は「灰色の山」、道路を行き交う車は「大きい人間さんのすぃー(車のついた板)」、 ぼんやりした色とりどりの巨人(人間)がうろついている中で、 下部に目口のある饅頭をくっつけた帽子が動き回っている世界。 想像して少し気分が悪くなった。よそう。 そういえば、子まりさがさっきから喋っていない。 「おかあさんのおはなしをきいてねっ!?ねっ!?おちびちゃんっ!! ちがうよっ!!ちょっとかんちがいしてただけだよっ!!あんなのおちびちゃんじゃないよおおぉ!!」 「きいてねっ!!おちびちゃんっ!! そのっ、あのっ、だれにでもまちがいはあるんだよっ!!おと、おとーさんにもあるよっ!! ちょっとだけ、ちょっとだけまちがえちゃったんだよっ!!ごめんね、おちびちゃん!! おねがいだからおへんじしてえぇ!!」 「…………ゆ゛っぐぢだばりぇえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!!」 こっちが気圧されるほどの咆哮が子まりさの口から発せられた。 「ゆ゛びぃっ!!?」 「なにぎゃおぢびじゃんだっ!!なにぎゃおがあじゃんだ!!おどうじゃんだっ!! おぼうぢじがみでにゃいじゃにゃいがっ!!ごのおぼうぢがづいでれびゃ、なんでみょばりじゃっ!! おぼうぢがなげれびゃ、ばりじゃはごびぐじゅにゃんじゃにゃいがあああああぁあ!!!」 「お、おぢびぢゃっ………ゆっぐ、ゆっぐりおぢづいでねっ!?」 「だばりぇだばりぇだばりぇえええぇぇ!! ごんにゃぼの!!ごんにゃぼにょおおおお!!」 子まりさは自分の帽子を床に叩きつけ、ぼんぼん踏みつけはじめた。 「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛おぢびぢゃんなにじでるのおおおおお!!?」 「だりぇがおぢびじゃんだ!!おぼうぢじがみでにゃいぐぜに!! ばりじゃなんじぇいらにゃいぐぜに!!おぼうじじがぼじぐにゃいぐぜに!! ごろじでやりゅっ!!おばえらのおぢびぢゃんにゃんがじぇいっじゃいじでやりゅっ!! ぢにぇっ!!ばりじゃよりだいじにゃおぼうじにゃんがぢにぇぇ!!!」 「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛やべでね!!やべでね!!おぢびぢゃああん!!」 「ゆんやああああああやべでええええ!! ぞのおぼうじざんがないどでいぶがおぢびじゃんになれないよおおぉぉぉゆびぇ!!!」 全く空気の読めていない野良れいむをつまみ上げて家の中に放り込む。 しかし、自分でやったこととはいえなかなか珍しい光景だ。 自分の飾りを、殺意をこめて壊しにかかるゆっくり、しかもほんの子供。 あることないことさんざん吹きこんで親への疑念を植え付けてやったとはいうものの、ここまで効果覿面とは。 ゆっくりを洗脳するのは恐ろしく簡単なんじゃないだろうか? 「ゆぐぎぎぎいいいいいい!!!」 自らの帽子に歯を突き立て、引き裂きにかかっている。いよいよ本気だ。 家族は恐慌をきたして必死に止めようとしている。 「やべでっ!!やべでえええ!!おぢびぢゃああああんどぼじでぞんなごどおおお!!」 「おがざりがないどゆっぐりでぎだいよおおおおお!!?」 「しょうだよにぇっ!!ゆっくちできにゃいよにぇっ!!!」 憎しみを込めた視線で両親に挑みかかる子まりさ。 「おかじゃりがにゃいとせいっさいっされるもんにぇっ!!! おとーしゃんも!!おかーしゃんも!!みんにゃもっ!! おぼうしがにゃかったらまりしゃをいじめりゅんだもんにぇ!!! おちょーしゃんとおかーしゃんにきょろしゃれるもんにぇっ!!!」 「ゆ……あ………ああ……おち、おちびちゃ………」 「ご……ごべん、ね………ごべんだざい………おぢびぢゃ………」 「いいよっ!!きょろしちぇよ!! まりしゃはごみくじゅだもんにぇっ!!いきちぇるかちのにゃいくじゅだもんにぇ!! まりしゃだっちぇもういきてちゃくにゃいよ!! しゃあ、きょろしちぇねっ!!しゃあ!!しゃあ!!しゃあああ!!!」 帽子を打ち捨て、子まりさは唾を飛ばして怒鳴り親に詰め寄る。 「ごべんなざい!!ごべんなざい!!おぢびぢゃんごべんなざあああいい!! ぼう!!ぼういじべだいがら!!ぼうにどどあんだごどじだいがらあああああ!!」 「ゆ゛ぅうううううおぢびぢゃ!!おぢびぢゃんっ!!ゆっぐじじでよおぉ!!!」 「ゆっくちしちぇ!?ゆっくちしちぇだっちぇえええぇ!!?」 叫んだ親れいむに向かって、子まりさは自分のまむまむを突き出して吼えた。 その傷跡生々しいまむまむからは、だらしなくしーしーが滴っている。 「こにょまむまむをみちぇよ!!もうまりしゃ、まむまむとじらりぇにゃくにゃっちゃよ!! あにゃりゅもひりゃきっぱにゃしぢぇ、しーしーとうんうんがかっちぇにでちぇくりゅんだよっ!! ひぢゃりのおめめしゃんもにゃいよ!!はしゃんもいっぴゃいなきゅなっちゃよっ!! しーしーまみりぇのうんうんまりしゃがどうやっちぇゆっくちできりゅにょっ!!?」 「ゆあ………ゆ………あああああ………ごべ……ごべんだ………ざ…」 「まりしゃ、あかちゃんちゅくれにゃくなっちゃよっ!! よかっちゃね!!おきゃあしゃん、あんにゃにうれちしょうにまむまむつぶしてちゃもんにぇ!! もうまりしゃ、じぶんのあかちゃんとしゅーりしゅーりもできにゃいよ!! ゆっくちしちぇだっちぇ!?ゆっくちしちぇっていっちゃの!? ごんなぐぞばりじゃがどうやっちぇゆっぐぢでぎるっでいうんだあああ!!! ごだえりょおおおおおおおお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!!!」 「ゆぐじでええええ!!!ゆぐじでおぢびぢゃああああああん!!!」 「ごべんだざい!!ごべんだざい!!でいぶがわるがっだでず!!ごべんだじゃあああいい!!!」 「「「「ゆええええええん!!ゆうぇえええええええーーーーーーん!!!」」」」 「ゆぐぎゃああああああああああーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」 さんざんに難詰して家族一同を泣かせたあげく、 ついに子まりさ自身も大粒の涙を流して慟哭した。もはやどこにも救いがない。 僕は子まりさの背中をつついて言った。 「はいはい、もういいかな?」 「…………」 「こんなお父さんとお母さんなんだけど、君のことを責任を持ってゆっくりさせるって言ってたんだ。 やっぱり親子の絆は断ち切れないもんだし、これからも面倒見てもらわないと。仲良くしていってね!」 「………しょんなこちょいっちゃの………?」 目を見開き、子まりさが親ににじり寄った。 「まりしゃを、ゆっくちさしぇるっちぇ………? じゃあ、じゃあ、なんぢぇ、ぷーすぷーすしちゃの………?まむまむつぶしちゃの……?」 「ゆひいいいぃぃ!!」 「はいはい、キリがないからそこまで。ちょっとお兄さんに質問させてくれ。 ねえ、お母さん?お父さん?」 「ゆぐっ………?」 帽子を打ち捨てた傷だらけの子まりさと、無傷の家族たちを交互に指差して僕は聞く。 「片や、お飾りのない傷だらけの子ゆっくり。 片や、自分の可愛いおちびちゃんを喜んでぷすぷすして、おちびちゃんを生めなくした家族。 さあ質問だよ。『ゴミクズはどっちでしょう?』」 「…………!!!」 「おかざりのないゆっくりは視界に入るだけで迷惑をかける、と君たちは言った。 では、罪のない可愛い子を、あんなに親思いでゆっくりできた子をぷすぷすさんで傷だらけにする君たちはどうかな? 飾りがないというだけで、自分で生んだかけがえのない命を苛め、弄ぶ君たちは? 言っとくけど君たちの答え次第で、森に帰れるかどうかが決まるからね。 さあ、正直に答えてくれ。ゴミクズはどっちかな?ゲスはどっちかな?ゆっくりできないのはどっちかな?」 「あ゛……あ゛………あ゛あ゛あ゛あ゛…………!!!」 ぶるぶる震えながら、悲壮そのものの表情を浮かべる家族。 これなら正答を答えてくれるだろう。 「ば、………ば……ばりじゃだぢでじゅうう………!!」 「でいぶだぢだよ……でいぶだぢが、ごびぐずだったよ…………ごめん、な…ざい……」 「「「「ごべんなじゃい………ごべんなじゃい………ごべんなじゃい………」」」」 僕は満足し、子まりさに笑いかけた。 「さあ、お母さんたちは反省してるようだけど。許してあげようか?」 「………はんちぇい?」 暗い右目で僕を見上げ、子まりさは聞いてきた。 「はんちぇいってにゃに? しょれ、まりちゃがまたあかちゃんちゅくれるようになりゅ?」 「あはははは!聞いてのとおりだよ、お父さんにお母さん。 ま、あとは君たち家族の問題だからゆっくり話し合ってくれ」 子まりさを家族のほうに押しやるついでに、帽子を拾い上げて尋ねる。 「あ、これ、いる?」 「いらにゃい」 「おぢびぢゃっ……!!」 「おぼうちがにゃければ、おきゃーしゃんがころしちぇくれりゅもん。 まりちゃ、ちにちゃいから、おぼうちいらにゃい」 「お、ぢび、ぢゃ………………」 ぼろぼろと涙を流して突っ伏す親れいむ。 死を望むほど生に絶望した我が子、自らの手でそこまで追いやった我が子と暮らしながら、 いったいこの家族がどんな団欒を見せてくれるのか見ものだ。 しかし、呑気なゆっくりがここまで悲壮感を漂わせるとはもはやギャグだ。 何よりも親の庇護を求め、愛されることを求めることにかけては人間の比ではないゆっくり。 自分の親から肉体を破壊されたうえに帽子以外の存在意義を全て否定されるという体験を経ると、 ここまで面白く捻じ曲がるというわけか。 「さて、昨日も言ったとおりだ。 君たちがしっかり反省して、弱い者苛めをしなくなったと確認できたら、みんな森へ帰してあげよう。 そのお帽子がなくなった子供をどう扱うか、お兄さんがしっかりチェックしてるからな。 餌は毎日お父さんとお母さんに渡すから、家族にどう分配するかも含めてそっちで考えてくれ。 じゃ、ゆっくりしていってね!!」 言い渡し、僕は後ろ手にベランダの引き戸を閉めた。 (中編2へ)
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『俺のしたことは弱い者いじめじゃない』 8KB 制裁 現代 愛護人間 いじめかっこわるい 人間、それなりに生きているとトラブルに巻き込まれることだってある。 それはどこから襲ってくるのか、あらかじめ分かる物ではない。 たとえば――普通の街中とか。 「だから、あんたがうちのれいむちゃんを蹴っ飛ばしたんだから、あんたが悪いに決まってんでしょ!れいむちゃんに土下座しなさいっつってんのよ!」 「うっせえなこのクソ女!バッジも何もついてないれいむが俺に喧嘩売ったあげくに俺の目の前でウンコし始めたら、そりゃ蹴っ飛ばすわ! 潰されなかっただけラッキーと思え!」 「はぁぁ!?飼いゆっくりを潰すって……あんた虐待派!?やだー、マジ最低ー、キモーイ」 「アホか!バッジついてないゆっくりは野良と判断するに決まってんだろが!だいたいなんでバッジつけてねえんだよ!買った時にもらったろうが!」 「あんな銅色のダッサイの、すぐに捨てちゃったわよ!れいむちゃんにあんな田舎臭いのは似合わないの!わかるでしょ!?」 「わからないよー!ぜーんぜんわからないよー!つーか、それ必要なもんだからさっさとペットショップ行って買え!安いから! つけてねえと駆除されても文句言えねえぞ、このダメ飼い主が!」 「グスッ……なんで、そんなこと言うのよ……グスッ、この虐待派!」 いきなりなんで泣き出すんだよ……俺まっとうなことしか言ってねえぞ…… だいたい俺虐待派じゃねえし、それ以前にこんなモラル最悪のゆっくりの飼い主にここまでアドバイスしてやるなんて、どう考えても俺褒められて然るべきだぞ…… ペットは飼い主に似るって本当なんだな…… 「やだー、あの人女の子泣かせてるー」「しかもあの人虐待派らしいわよー」「女だからって……弱い物いじめなんて、さいてー」 え……え!? なんで!?なんで俺が!? 女が泣いてる=俺が悪いって、その思考回路単純すぎねえか!? 世間の白い目に困惑しながら女を見ると、なんと顔を手で隠してしてやったりと笑っていた。 女の泣き真似に気づかず、どんどん集まってくるギャラリー。 どんどん晒し者と化してくる俺。 「……くそっ!」 俺は人をかきわけ、逃げ出した。 ここで周りの人に説明するのもばからしいし、逃げるに限る。 走りながら途中で後ろを振り向くと、女はへたりこんで泣き真似をしていた。 これ以上付き合うのは本当にばからしいと思い前を向き直した瞬間、俺は人ごみの中で確かに聞いた。 「弱いものいじめなんて、さいてー!」 だぁぁぁぁれが最低だ、誰がぁぁぁ!! と、叫びたくなった。 しかしあまり頭のよろしくない俺はその言葉に反論するうまい言葉も瞬時に見つけられず、ただただ逃げ続けた。 あのれいむ駆除されろ。 あとあの女もなんやかんやで駆除されろ。 「……ふぅ」 公園の水飲み場で喉を潤し、ベンチで走り疲れた身体を癒す。 空を見上げながら、俺は「俺がしたことは弱い物いじめなのか」について考える。 まあ確かに、少なくとも腕力では俺はれいむより強い。 あの女よりも、まあたぶん強い。 で、まあどっちがどっちを泣かせたかっつったら、俺があの女を泣かせた。 ……でも弱い物いじめじゃないと思うんだがなあ。 弱い者いじめっつーのは、もっとこう……駄目だ、うまい例が思い浮かばん。 あの女とどっこいどっこいでアホな自分に呆れながら、地面に目を下ろす。 目線の先ではまりさとれいむがめーりんに体当たりをしていた。 「じゃお!じゃおじゃお!」 「ゆぷぷっ!じゃおしかいえないんだぜぇ~?ばかなめーりんはこうっ!だぜ!」 「まともにおしゃべりもできないくずめーりんはせいっさいっ!だよ!」 そうそう、こんな感じ! これこれ、これこそ弱い者いじめ! ……いや、ちょっと待て。 いい例えがわかって喜んでる場合じゃねーだろ。 確かに俺は虐待派じゃねーが、ゲスな野良ゆっくりくらいは潰すぞ。 ゆっくりと(この表現をこいつらの前で使うのは駄洒落親父みたいではばかられるが)2匹をゴミ箱に投げ込もうと立ち上がろうとした俺は、途中で腰を止めた。 「じゃお……じゃおおおおーーー!!」 「ゆ、ゆわああああああ!?」 「どぼじてええええええ!?」 さすがに我慢がならなくなったのか、めーりんが2匹をまとめて体当たり一撃でぶっ飛ばした。 おお、強いぞあのめーりん。 気は優しくて力持ちってなんか一昔前のヒーローみてーだな。 ちなみにぶっ飛ばされた2匹は木にぶち当たって半分潰れていた。 「い……いぢゃいよおおおおおお!!」 「めーりんがぼうりょくこういをはたらいたよおおお!!ゆっぐりできないいいいい!!」 とりあえず、アレだな。 善良なる一市民として。 ゴミはゴミ箱へ。 「ゆ……ゆふふ、やっぱりれいむたちはゆっくりしてるんだね!くそにんげんがくそどれいになったよ!」 「おいこのくずめーりん!いまからこのくそどれいがおまえをぎったんぎたんにしてやるからかくごするのぜぇ~?」 「じゃ……じゃおぉ……」 めーりんが2匹の戯言に震えている。なんかかわいい。 いやそれはともかく、俺はこいつらの奴隷になった覚えはねえ。 自分のことをもう神棚に上げるくらいの勢いで棚に上げ、ただ単に近づいただけで俺を奴隷扱いしたゲス2匹を持ち上げて鉄網でできたゴミ箱に放り込む。 ただでさえ潰れていた2匹は俺の手から落とされ、いっそう潰れた。 「こ……この……くそどれいいいいいいい!!なにやってんだああああああ!!」 「何って……ゴミ捨て?」 「お前はくそどれいなんだああああああああ!!いいからたすけろおおおおおおお!!」 「……やっぱゆっくりとは喋るだけ無駄だな」 さっさと殺そう、と思ったがやっちまった。 ゴミ箱の底にいるゆっくりを、どうやって潰せっていうんだ。 上からなんか落とすにしてもなんも持ってねえし……しゃあない。 「じゃあ、まあ雨が降るか餓死かどっちかで死ねると思うから、それまで元気でねー」 「なんでだすげないんだああああああ!!あたまおかしいのかああああああ!!」 「お前らに言われたくねえなあ」 なーんかなー。ゆっくり関連ですげー嫌なことがあった次の瞬間にこうも暴言吐かれるとなー。 こいつらって本当タイミング悪いよなー。 「ほれほれ、石落としたる」 「ゆ……い、いぢゃい!いぢゃい!いぢゃいいいいいい!!」 「に……にんげんさんが、にんげんさんがよわいものいじめするよおおおおおおお!!」 自分が一方的に相手に傷めつけられるだけの存在とわかるのが早いあたりこいつらゲスだな。 ただの馬鹿なら最後まで自分のほうが強いと思い続ける。 狡猾なあたり、よけいにタチが悪い。 しかも今世紀最大の「お前が言うな」な台詞を吐いてるし。いや、まあめーりんの方が格段に強かったけれども。 そういや、「弱い者いじめ」のいい例は見つけられたが、あの女に対する適切な反論がまた見つかっていない。 うーん……女を泣かせたから俺は弱い者いじめをした事になるのか? 考えながらひたすら手を動かす。 ふと見ると、まりさは死に、れいむは皮一枚残した感じで生きていた。 「ど……どぼじてこんなことするのおおおおおおおお!? よわいものいじめはいけないんだよおおおおおおおお!? れいむたちはにんげんさんよりよわいんだから、やさしくしないとだめでしょおおおおお!?」 ……そうか。 こいつのこの言葉で、理解できた。 ありがとう、れいむ。バカな俺も、ひとつ賢くなれたよ。 「あのな……確かにお前は俺より弱い。でもな、たとえお前が成体じゃなくて赤ゆっくりだったとしても、俺は石を投げ続ける。 弱かろうが強かろうが、悪いことをした奴はそれに応じた罰を受けるの!ゆっくりとかなんとか関係ねえの! 必要以上の同情はむしろ駄目なことなの!理解できた?俺はできたぜ!」 「わがらないいいいいい!!わがらないよおおおおお!!だからざっざどだずげろおおおおおおお!!」 お前はちぇんかっての。 俺も冒頭あたりでそんな感じのこと言った気がするけど。 「わからないかー、そっかー。残念だなー。とりあえず、お前らは俺に暴言吐いたしついでにめーりん虐めてたし、死刑な!これだけ理解しとけばいいよ!」 「わがらないいいいいい!!」 「お前が理解しなくても、石は落ちてくるんだなあこれが」 落とすのは俺だけどね。 とりあえずれいむに「バイバイ」と手を振って、一際大きな石をれいむの上に落とした。 ぐちゃり、と音とれいむの「ゆばしゃ!」という断末魔が同時に出て、鬱憤とかいろいろ精算して気分がよい俺には素敵なハーモニーに聞こえた。 あー、すっきりしたー。 なんかこう、借金払い終えたみたいな気分だ。 しかし殺っておいてなんだが、ちょっといじめて暴言吐いたくらいで殺すってのはやりすぎだったかもしれん。 どっちかっつーと、これこそ正しき弱い者いじめの例じゃね?反省反省。 「かわいいれいむがれいむをいじめたくそにんげんにうんうんするよっ!すっきりー!」 ……人間、それなりに生きているとトラブルに巻き込まれることだってある。 たとえば公園で――バッジのつけていないれいむに靴の上にウンコをされることだって、ある。 「てめごらあああああ、これはどう考えても弱い者いじめじゃねえ、正しき裁きだあああああああ!!」 「ゆぶげえええええええええええええ!!」 俺はダイナミックに飛び蹴りを食らわせ、れいむは明らかに自己の餡子の2/3以上であろうとわかる量の餡子を壮大に吐いて一撃死した。 ちっくしょー、なんでこうゆっくりって奴は次から次へと…… あれ……そういや、さっきあいつ…… 「れいむちゃーん、そんなに走っちゃ駄……目……あんた今度はれいむちゃんに何してんのおおおおおおお!?」 「またお前かああああああああああ!!」 It s a happy end !! 終正あきでした。 今まで書いたもの anko2337 ゆうゆう白書 anko2343 ゆうゆう白書 2 anko2351 ゆっくりの考え anko2437 不運なやつら anko2596 趣味は登山です anko2669 自分勝手 anko2852 人間がゆっくりになる話 1 anko2861 人間がゆっくりになる話 終正版 anko2982 それはそれは残酷な話ですわ anko3022 まりさはとても頑張った anko3026 何もかも、何もかもが anko3085 馬鹿は死んでも治らない
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滝川中・高等学校ウェブサイト 現在アクセスが集中しています。 現在アクセスが集中しており表示しにくい状態となっております。 申し訳ございませんが、しばらく時間を置いてからアクセスするようお願いいたします。 H逮捕後の同校HPのトップページの全文 事件を知った者の閲覧を避けるため改変していた (滝川中高外柵に設置された看板) イジメ事例1(2005年9月ごろ発覚) 酒強要事件、県への報告1年後 高3自殺の私立高 自殺した男子生徒=当時(18)=が同級生らから金品を要求されていた事件のあった神戸市内の私立高校で、 二年前にも同級生に酒を強要し、急性アルコール中毒にさせたとして生徒が傷害容疑で書類送検される事件があり、 同校は新聞報道があるまで一年余りも兵庫県への報告を怠っていたことが二十四日、分かった。 インターネット掲示板への中傷の書き込みなど今回との共通点があったとみられる。当時二年生で被害に遭った 大学生の男性(18)は、事件について同校の調査、報告が不十分だったとし「事件を隠そうとするのは学校の体質。 悔しいというより、情けない」と批判している。 警察の調べや男性の話によると、二〇〇五年九月、教室でペットボトルのジュースにウオツカを混ぜて、同級生らが男性に飲ませた。 男性は事件直後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。学校を欠席し約一カ月後に登校できたが、 その日、インターネットの掲示板に実名を出して「よく出て来られるな」といった書き込みがあるなどして、 再び登校できなくなったという。 同校は、調査に名乗り出た同級生五人のうち一人を退学、残り四人を一-三週間の停学処分とした。 しかし、男性によると、もっと多くの生徒が取り囲み、飲酒するようにはやし立てたという。 当時、説明を求めた両親に対して、同校は「子どもの悪ふざけだった」「詳しく分かり次第説明する」と釈明したが、 その後も詳しい説明はなかったという。事件直後に保護者対象の説明会の要請もあったというが、実施されなかった。 また、県教育課によると、同校が事件を報告したのは、神戸新聞の報道があった〇六年十一月。同課は当時、迅速な報告を同校に求めた。 男性は今も、不意に声を発してしまうなどの症状が残り、通院を続けている。今回の事件については「事件が起きても不思議ではない」と指摘。 男性の母親も「息子の時に事件を教訓とし、きちんと対策をしておけば、自殺した生徒は助かったのではないか。残念でならない」と語った。 2007/09/25(神戸新聞) 同級生から飲酒を強要されPTSDに 教室で同級生から飲酒を強要され急性アルコール中毒や心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったのは、学校側が安全配慮義務を怠ったのが原因として、神戸市の私立高校の元男子生徒(19)が19日、慰謝料など計約550万円を求め神戸地裁に提訴した。 訴状によると、元生徒は2年生だった2005年9月、同級生の少年らが教室に持ち込んだウオツカを強引に飲まされて急性アルコール中毒になったほか、その後もPTSDで通院したと主張。 元生徒と飲酒させた少年らが顔を合わせないような措置を取る必要があったのに、学校側が嫌がる元生徒を同じ教室でテストを受けさせるなどしたため症状が悪化し、登校も困難になったとしている。 兵庫県警は06年5月、傷害容疑で飲酒を強要した少年らのうち1人を書類送検したが、神戸家裁は不処分とした。 [2008年3月19日 日刊スポーツ] イジメ事例2(2007年春ごろに発生) 【663999】 Re いじめ? (インターエデュ掲示板より) 2007年06月17日 18 35 -もり- (ID alPA5fNeOG6) そら様 よかったですね。 その後はいかがでしょう? わが子は 一生懸命勉強して入った学校でしたが退学してしまいました。 毎日体調が優れず医者にかかってもどこも悪くない・・・ いじめでした。 窃盗の濡れ衣をかけられ、グループでいじめる。 教師はそらさんの学校とは違い、ややこしいものは切り捨てるだけでした。 挙句の果てには 教師たちから長時間の拘束を強いられ 盗んでもいないものを盗んだと書くように作文まで書かされました。 いじめた子らは 「こいつが犯人です」と揃って教師に伝え それを多人数が同じことを言うから正しいと判断されました。 いくら本当のことを言っても聞こうともしない教師。 「たぶんやってないでしょうけど、どうすることもできません」と、逃げる教師。 口下手なわが子は、授業すら受けさせてもらえずに長時間にわたって 尋問された恐怖にただ、泣きながら体育教師の誘導どおりに作文を提出させられました。 守ってくれぬ学校にはその後行かせませんでした。 失望して退学、転校させましたがいじめた子らは今もとどめのように窃盗犯人メールを 流しています。 そろそろ飽きたのか次のターゲットをいじめ始めたそうです。 2007年06月25日 20 54 -もり- (ID alPA5fNeOG6) ごめんなさい。実は、うちの子は息子なの。 男の子でも思うことの半分も言えないおとなしい息子なの。 希望に燃えて入学した学校でしたが、まじめに通った1年間の評価が 辞めるように仕向けられたことでした。 新学年になっていじめの 標的にされました。 (それまでいじめられていた子が違うクラスになったのです。) 席を外した間に人のゲーム機(禁止品)を息子のかばんに入れられていました。 いじめグループから難癖をつけられ、そのかばんを皆の前で開けさせられ みんなの見てる前で証拠品が出てきたから「泥棒」にされました。 後は自分達が無くしたものを次々「こいつが盗りました」と事実無根の証言をされ 新しく担当に加わった体育教師に「おまえが盗んだんだろう」と 決め付けられ、いくら本当のことを言っても聞いてさえもらえませんでした。 いじめられた事実を何とかしてほしいと願い出たのに・・ なんという展開でしょうか? やっても無い盗みを同級生から、でっち上げられた悔しさ。 盗んでも無いものを盗んだと、作文に書くまで何時間も教師達に拘束された悔しさ。 生涯忘れはしないでしょう。 これが、我が家の私立中高一貫校体験でした。 新しい学校で無理せずに心のリハビリ中です。 今でも いじめ足り無いらしく転校した後までメールで嫌がらせが続いています。 一旦終わりかと思ったのですがまた・・・。 そんな学校に息子をこれ以上預けるなんて私にはできませんでした。 自主退学して良かったんだと信じて、子どもの未来に向けて再出発です。 こんな酷い私学もあるんです。 長々すみませんでした。そら様、本当にありがとうございました。 2007年06月27日 21 31 -もり- (ID alPA5fNeOG6) 学校の先生の指導は、やはり大きいですね。 我が家も受験までによく見て決めたつもりでしたが・・・ 担任や学年担当の教師まではわかりませんし、 同じ学校でも教師の質は人それぞれ違いますからね。 うちは残念な結果でしたが、皆さんはせっかくご縁のあった学校ですし 何とか上手く乗り越えられますようにと願っております。 我が子が通っていた学校ですが関西の宗教色の無い学校です。 このくらいしかここでは申し上げられずにすみません。 皆様ありがとうございました。 子ども達の明るい笑顔のために頑張りましょう。 2007年06月28日 12 44 -もり- (ID alPA5fNeOG6) うちも「いじめ」を言わない時に同じような症状でした。 腹痛、頭痛、吐き気、微熱、倦怠感、さらには嘔吐。 毎朝この調子でした。(身体全体で登校を拒んでる感じ。) それまでは、学校など休んだためしの無い子でしたので 鈍感な私は、最初サボり癖を案じて叱ったり無理に登校させたりしました。 でも登校しても途中の駅で「ここより先には体調が悪くて行けない」と、 学校近くから電話をかけてきて戻ってきたこともありました。 かかりつけのお医者様に診て貰いましたが???と首をひねって 「特にどこも悪くは無いようですが・・・」当然ですよね。 仕方がないので家でゆっくりさせてみました。 日頃あれこれしゃべらない息子が、気持ちを落ち着けたころに学校で今自分に何が起きているのかをポツリポツリ話し始めました。 その内容は母親にとっては、衝撃でした。 陰湿な言葉の暴力に我慢の限界だった息子。 授業中にも教師の目を盗んでそばに来て耳元で「----」「泥棒」 と、囁いてそっと自席へ戻る。教師は気付かない。 休み時間には動けないように席を取り囲み5,6人で「取り調べをしよう」 と、携帯電話、ゲーム機など自分たちが無くしたものを次々挙げて 「盗んだと言え」と迫る。 正直に知らないと言えば「ぼくが盗みました」と、言うまで皆で責め立てる。 彼らにとって最高のゲームだったのでしょう。 登校に始まり下校まで続く彼らのゲーム。 悔しさに泣いていた息子の姿を想像しただけでも胸が張り裂けそうでした。 2007年06月30日 09 38 -もり- (ID alPA5fNeOG6) 私の場合、なぜ学校は真実よりも、問題をうやむやにして隠蔽してしまうのか? 指導の仕方は理解に苦しむことばかりでした。 自分たちの体裁ばかりを取り繕う学校に対して怒り、悲しみ、絶望、やがて諦めました。 その時に味わった気持ちは忘れないでしょう。 子ども以上に自分がどんどん壊れていくのを感じました。 それほど苦しいものだと経験して初めてわかった気がします。 だからこそ、そら様も頑張り過ぎないように・・と、心配だったのです。 私立に教育の理想を夢見ていましたが、そこには思いがけず悪魔が棲んでいた気がします。 2007年06月30日 20 15 -もり- (ID alPA5fNeOG6) 我が家でもあれこれ考えましたが、結局子どもを守ることを第一に考えました。 今は様子を見ています。 学校は辞めてしまったほどですから、こちらから何か行動を起こしても 何も変わらないでしょうし、うちが法的措置等声高に訴えても 余計に学校は結束しますし、さらに辛い思いをさせられるだけな気がします。 私としてはもう、関わり合いたくないのが本音です。 解決の糸口があるんじゃないかとわずかな希望を持って 話し合いに何度も学校へ行きました。 その結果が退学でした。 いじめた方のご家庭とも話ができればいいとも考えましたが 親御さんはそんな事実さえご存知ないようです。 いじめた子の保護者の中にはクラス役員さんもいます。 役員だからと言って関係ないと思いたいのですが、どうなんでしょう? 逃げた我が家が負けなんでしょうね。 マイナス思考になってますね。ごめんなさい。 ご心配していただき、心から感謝しています。 2007年07月23日 12 04 -もり- (ID alPA5fNeOG6) 転校した我が子は表情を取り戻し始めました。 成績が思うようにいかなくたって、欠席が多くたっていい。 子供が元気ならいつか取り戻せます。 学校を変わってからは、休まずに元気に登校してます。 今、つくづくそう思えるようになって来ました。 前の学校では、退学してから程なく自殺された生徒さんがあったそうです。 知るすべもありませんが、いじめが原因ではないかと言われているそうです。 うちは救い出せたけれど、その生徒さんの話を聞いて非常にショックでした。 私たちがその立場だったかも知れないのですから。 ご両親様のお気持ちを思うとやり切れません。 たった一つの命をなくすほど辛いのがいじめです。 救えるなら救ってあげたい。ただ辛すぎる話です。 2007年09月22日 19 41 -もり- (ID alPA5fNeOG6) とうとう大きな事件になってしまいました。 イジメ事例3(2007年9月ごろ発覚) 同じ学園の中学校でもいじめか ところで、男子生徒が自殺し、同級生らが逮捕されたこの神戸市の高校と同じ学園の中学校でも インターネットを使ったいじめが行われている疑いがあることがわかり、 学園では中学校の全校生徒を対象にアンケートや聞き取り調査を行う方針を明らかにしました。 この中学校はことし7月に高校3年の男子生徒が飛び降り自殺し、同級生ら3人の少年が逮捕された 神戸市須磨区の私立高校と同じ学園の中学校です。 この中学校に通う生徒の保護者は子どもがいじめを受けていると次のように訴えています。 「携帯で写真を撮られてインターネットなんかに載せられたりして、友だちに回されて泣きながら帰ってくることもあった。 また、写真やらとられたり、見てからかわれたりとか。 お金の金銭面もそういうことありまして」と、このように訴えています。 NHK神戸放送局「NHK兵庫のニュース」 .
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カルマあきのSS感想用掲示板はこちら anko4171 ゆっくりそだっていってね!(前編) anko3617 くものいとさんはゆっくりしてるね!! anko3580 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(続々・後編) anko3579 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(続・後編) anko3578 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(後編) anko3564 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(続々・中編) anko3563 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(続・中編) anko3549 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(中編) anko3542 おちびちゃんはとってもかわいいんだよ!(前編) anko3521 ゆっくりつかいすてていってね! anko2889 いっしょにゆっくりしていってね! anko2425 かけがえのないいのちなんだよ!(後編) anko2424 かけがえのないいのちなんだよ!(前編) anko2264 ゆっくりいじめはゆっくりできるね!(後編) anko2263 ゆっくりいじめはゆっくりできるね!(前編) anko2171 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(後編-2) anko2170 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(後編-1) anko1745 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-2) anko1744 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-1) anko1548 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(前編)
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最近のいじめは昔と比べて本当に恐ろしいものがあります。 自分も子どもを産んでから、もしも子どもが成長していく中で いじめにあってしまったらどうしようかと考えます。 自分も昔ずっといじめにあっていたので、子どももそうなったらどうしようと考えてしまうわけです。 でも、私はもうそういった不条理なことから目もそむけませんし、 子どもを守るということに徹しようと思います。 毅然とした態度で臨むようにし、絶対に退きません。 ミスパリ 新宿 ミスパリ 横浜 酵素ダイエット 効果 ヨーグルトダイエット
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2007年06月30日 09 38 -もり- (ID alPA5fNeOG6) 私の場合、なぜ学校は真実よりも、問題をうやむやにして隠蔽してしまうのか? 指導の仕方は理解に苦しむことばかりでした。 自分たちの体裁ばかりを取り繕う学校に対して怒り、悲しみ、絶望、やがて諦めました。 その時に味わった気持ちは忘れないでしょう。 子ども以上に自分がどんどん壊れていくのを感じました。 いじめにより子どもを滝川中学から転校させた保護者の書き込み (登下校途中にある板宿町商店街) 学校関係者によると、7月3日に自殺を図る1年ほど前、担任教師が男子生徒の名前を挙げて「もうこれ以上、彼をいじめるな」と教室で同級生の少年らに注意している場面を複数の生徒が目撃していたという。同校は共同通信の取材に、担任の注意は「聞いていない」としている。 (共同9/19-2) 複数の同級生らが「先生が(自殺した生徒を)いじめるなと話していた」などと周囲に漏らしていたことが十九日、関係者の話で分かった。学校側は「(生徒が自殺する前に)教師がそのような話をしたとは聞いていない」と否定している・・・ 関係者らによると、自殺した生徒に対する同級生らの日常的な嫌がらせについて、複数の生徒が今年四月ごろから「先生も知っている」「授業中に『いじめるな』と言っていた」などと知人に漏らしていたという。・・・ 生徒が自殺する前に、教師が「いじめをするな」と言ったとの発言について、「現時点では確認していない。いじめのサインがなかったかどうかも含め、あらためて教師らから話を聞きたい」としている。 (東京9/19) 担任教諭が、机の上に紙粘土の塊が置かれているのを発見。生徒に声をかけたが、「大丈夫です」と言われたため、ほかの生徒らに注意しなかったという。教諭は少年の逮捕後、学校長らにこの事実を初めて報告した。学校長は「信頼関係があれば、(生徒からのいじめの)サインを見落とさずにすんだのかもしれない」と釈明した。 (朝日9/23) 学校側は9月21日にようやく正式にいじめの事実を認めたが、インターネット上の掲示板には、 「学校は以前からいじめを把握していた」 「いじめ隠蔽のために校長が、逮捕された少年にA君の棺を持たせた」 などと”内部告発”的な情報も書き込まれていた。 「被害者の親御さんに『男手が不足でしたら手助けします』と声をかけた。それで一番親しい子たちが棺を担いだんです。彼らがいじめてたなんて、その時点で思わないじゃないですか」(桐山智夫校長) (週刊朝日) .
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他人のいじめを見たらどうするか ○いじめの構造 ・いじめる人 ・煽る人 ・傍観者(第三者) いじめは勿論、虐める人、煽る人に問題があるが、傍観者にも問題がある。 いじめを見て見ぬ振りをするのはいじめを黙認していることになるからだ。 いじめの解決には、第三者の勇気・決断が極めて重要な役割を果たす。 ただし十分な考えもなく、いじめる側に「いじめはやめよう」と意見したために、自分がいじめのターゲットになったという話もある。 まずは、いじめに反対する仲間を増やし、信頼できる責任者(教師など)に相談するなどの方法をとる。 ○傍観者(第三者)に出来る、手軽な助ける方法 匿名メールや手紙で教師や校長、学校のPTA、いじめられた時の相談先に通報する。 決してベストの方法では無いが、何もしないよりずっとマシ。 いじめは、いじめっこ、いじめられっこの間だけでは表に出ない事が多い。 第三者の発言は本当に重要な助けになる。 あなたのちょっとした行動で、苦しむ人を助けることができる。 コメントをどうぞ 名前 コメント すべてのコメントを見る Yahoo知恵袋の英語のカテでwatashiwadaredeshooという方が、長期にわたり大勢の嫌がらせを受けています。彼女を中傷する回答にはたくさんのナイスが付き、彼女を助けようとする人は、徹底的にいじめられます。YahooでもGoogle でも良いので、「英語カテ いじめ」と検索してください。詳細が分かります。彼女を中傷するブログもできており、不正のアクセスによるものか、住まいの場所まで晒されています。サイバー警察にも通報しましたが、動いてくれているか分かりません。そうこうしているうちに、私の身も危険に晒される不安があります。どうか手を貸してください。 -- (助けを求む) 2014-06-04 22 29 25 いじめをしている人へ そいつの事が気に入らないなら関わるな。 いじめをしている暇あんなら自分の好きな事をしろ。 自分の好きな芸能人の事考えてろ。 その方が100倍楽しいから。 趣味ないんだったら作れ。 いじめばっかしていると自分の好きな芸能人が悲しむぞ。 自分の好きな芸能人に「いじめをしている人に応援してほしくない」って言われちゃうぞ。 自分だってひどい事されたら嫌だろ? 自分がされて嫌な事は人に絶対するな。 あと、最後に言うけどいじめをしたら後で100%自分にかえってくるんだからな! かえってほしくなければいじめするな。 いいな! -- (みのり) 2014-02-27 20 33 54 いじめは傍観者もそうですが、まず、教師が生徒のことをよく知り、観察できることだと思います。そして親も気付くべきです。 私は来年から中学ですがテレビを見ると行くのが怖いですイジメが怖いです私もイジメをしている人だったら嫌ですどうしたらいいですか。そして私は友がイジメされていたら止めれるでしょうか?? -- (インコちゃん) 2012-09-01 16 30 45 この「いじめ対策」はすごい! ttp //d.hatena.ne.jp/moriguchiakira/20090520 教師の立場側からのいじめ対策だそうです。 以下、引用です。 1 いじめの認知は、本人、親、友人の誰からの報告であっても 「この事態を心配している人から報告があった」で統一する。 ※ いじめ加害者やその親は「誰がそんなこと言った」と言いがちなので、 教員側の対応を統一しておくことは極めて有効と思われます。 2 必ず、一人の教員ではなくチームで対応する。 ※ チーム対応は教員の一番苦手とするところですが、是非克服してほしいところです。 3 複数の加害者(大抵そうです)と複数の教員が別部屋で1対1で対応する。 ※ ここで、各加害者の発言に矛盾が生じます。 4 15分後に部屋に加害者を残して教員が集合し、情報交換・矛盾点の分析を行う。 5 3・4を繰り返し追求することで、加害者に「いじめの事実」を認定させる。 ※ 3・4・5は明日からでも実行できるノウハウではないでしょうか。 「加害者に吐かせる」必要のある仕事(刑事に限らず税金徴収員等々)ではよく使うテクニックです。 (私も内容は言えませんが実践したことがあります) 6 事実を認めた加害者に対し「泣くまで」反省を迫る。 ※ ここは教師の真骨頂です。 中学生ともなると(特にいじめの加害者のような奴は)脅すだけでは、まず泣きません。そこで、刑事ドラマのカツどんに当たる要素が必要になるそうです。 加害者ががんばってきたことの写真(部活動や体育祭・文化祭他)などを見せて、 「なのにお前は、今、何をやってるんだ」みたいな感じで迫るらしいです。 7 いじめの事実を認め、「泣くまで」反省した加害者は、通常、被害者に誤り(「謝る」の誤字でした)たくなるのですが、 すぐに誤らせる(「謝らせる」が正しいです)ことはしない。 ※ すぐに誤る(ここも「謝る」です)と加害者が「すっきり」するからです。 8 少なくとも一週間の時間を置いて、加害者に誤る(「謝る」)ことを許す。 ※ 被害者にとって、加害者から謝ってもらうことは大きな癒しになるという報告を別の会合で聞きました。 9 保護者を交えて、いじめの事実を報告する。 ※ その際、加害者・被害者を実名で報告するのか否かは聞き漏らしました。 -- (名無しさん) {2009-05-29 10 14 20}
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「いじめをなくすのは簡単だ。いじめる人がいなくなればいい」。 論理的にはおっしゃる通りだ。 「犯罪をなくすのは簡単だ。犯罪者がいなくなればいい」と同じです。 でも、それは同語反復でしょう。 「問題はきわめて複雑であり、困難である。どこから手をつけていいか、 よくわからないくらい複雑かつ困難である」。 そういう現状認識をまず共有しないと話が始まらない。 内田樹「街場の教育論」 (被害生徒が「パシリ」に訪れたお好み焼屋) そのほか「罰ゲーム」と称して、同級生らに、かばんを持たされたり、買い物に行かされたりしているのを、ほかの生徒が目撃していたという。 読売9/17 一方で、学校関係者によると、男子生徒は入学直後から同級生らから金をせびられるようになり、使い走りのようなことをさせられた。また、別の生徒が万引した商品を買わされたこともあったという。 産経9/18 さらに、3年になると10人以上が男子生徒に金をせびるようになり、複数の同級生が「金の収入源」と言い続けた。このような発言を聞いた男子生徒はショックを受けた様子をみせていたという。 産経9/18 また、自殺した生徒が一人でパンを買いに行かされるなどの「使い走り」を強いられていたことも判明。 中日9/18 生徒はほかの同級生らと週に3、4回、学校近くのお好み焼き店を訪れ、全員分をまとめて支払うことが多かった。1人で来店し、3、4枚買って帰ることも度々あり、店員に「パシリで来ている。代金は友達からもらっていない」と話していたという。朝日9/19 男子生徒は昨年末ごろから、ほぼ毎日のように学校近くの飲食店を少年や別の同級生ら数人と訪れ、食事し、全員分の代金を支払っていた。また、1人で飲食店を訪れて数人分の食料を購入することが多く、店員に「ぱしり(使い走り)に使われている」などと話していた。 産経9/19夕 またフットサル仲間の少年らに食べ物の買い出しを頻繁に命令され、代金はほとんど自分で払わされていたという。県警はこの支払いにアルバイト代の一部を充てた可能性もあるとみている。 共同9/19 また、男子生徒は昨年冬ごろ、スポーツ刈りが伸びたような髪形から、後頭部などを長めにした「ソフトモヒカン」に髪形が変わっていたといい、この店員がたずねたところ、男子生徒は「罰ゲーム、罰ゲーム」と苦笑いしていたという。 産経9/20 少年を含むフットサル仲間らが、高校2年の2学期に数回にわたって、生徒の机やかばんの中に紙粘土を入れるなどの嫌がらせを繰り返していたことも判明。 産経9/22 同校の調査などによると、自殺した生徒は2年生の時の2学期、恐喝未遂容疑で逮捕された少年(17)を含む同級生計3人から、教室の机やかばんの中などに紙粘土を数回入れられた。生徒が紙粘土を「気持ちが悪い」と避けていたことから、嫌がらせをしたらしい。 朝日9/23 ほかの同級生らがいじめの兆しを感じたのはその年の秋。机の上に積まれた粘土。 中国9/23 学校近くのお好み焼き店には、生徒ら数人が週に3、4回訪れていた。いつも生徒が全員分をまとめて支払っていた。生徒が1人で来店し、3、4枚買っていくことも度々あった。店員には「パシリで来ている。代金は友達からもらっていない」とこぼしたという。 朝日9/26-2 関係者によると、男子生徒は同級生らに数回の万引を強要されていたなどと、知人らに打ち明けていたという。 産経10/6 「いじめていたのは、逮捕された少年らだけではなかった」という証言もある。 【A君や逮捕された少年らをよく知る人物は・・・】 「本人が『**君にいじめられとう』って言ってたらしいから。別のグループか知らんけど、帰る時に荷物を持たされていたみたい」 10/18ウラドリ