約 75,191 件
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/2956.html
『いつまでも続けばいいな』 20KB 愛で 愛情 日常模様 希少種 人間なし 独自設定 がんばれゆかり。拙文ですが、ゆっくりしていってね… とある場所に、恵み豊かな、人の立ち入らぬとても大きな森がある。 そこにはゆっくりの群れがいくつもあり、流れゆく日々を平和に暮らしていた。 季節も、春麗らか、という表現がぴったりな時期である。 「ふぁあ…ぁあ。」 この森には、樹齢は3桁ではきかないであろう、森の中でも一際大きな巨木がある。 その根元にはこれまた大きなうろがあり、うろの中は穴が掘られいくつかの部屋になっている。 その中でも一番奥の穴の中で、とある群れの長が目を覚ました。 「おはようございます。ゆかりさま。あさごはんです。」 「あぁ、らん…おはよう。」 長はゆっくりゆかり。希少種だ。ゆかりの目覚めを恭しく出迎え、 丁寧に朝食まで用意しているのはゆっくりらん。こちらも希少種だ。 「ちょっとはやおきしちゃったかしら…?」 『もぐもぐ』 「…ゆかりさまいがいはみんなおきてます。」 「あら、そうなの。わたしったらうっかりさんね。」 ゆかり種は、睡眠時間が他のゆっくりよりも長い。そのため、朝目覚めるのも他のゆっくりよりも遅い。 しかしそんなことはいつもの日常である。 今はいつものようにらんの用意した朝食をほおばり、いつものような会話を繰り広げる。 「ふぅ、ごちそうさま。いつもごくろうね。」 「ありがとうございます。」 ゆかりの朝食をらんが調達するのもまたいつものことである。 そのことに対してらんは嫌な顔一つしていない。むしろ褒められて少しうれしそうだ。 こんな生活は毎日のことなのだ。 それに、ゆかり種は睡眠時間が多い代わりにエネルギーの消費も少なく、一日一食なので負担も少ない。 ちなみに、ゆかりの中身は納豆である。 その匂いを嗅いだことのある人間の話によると、なぜか少女のイメージが頭に浮かぶらしい。 こんな生活が始まった経緯を話すと、昔はゆかりだけがこの巣に住み、長をやっていた。 しかしある日、ゆかりはみなし児となったらんを拾ったのだ。 初めは「ゆかりしゃま!」とゆかりのことを呼び、またゆかりに甘えっぱなしで世話を受けっぱなしだった。 しかし、ゆかりの教育を受けながら成長していくにつれ、こうしてもうすぐ成体になろうという今では、 睡眠時間の多いゆかりの身の回りの世話をらんが行い、群れの中の問題解決もゆかりの代わりにこなしていた。 もっとも、らんに手のおえない事態が起こった場合はゆかりの出番だ。 そんな事態ですらゆかりはあっという間に解決してしまうあたり、まだまだ経験の差は大きいといったところか。 「ちぇんはどこにいったのかしら?」 「おさんぽです。」 「ふぅん、わたしもいってこようかしら。」 「またれいむのところですか…」 「ふふ、さぁね。」 そして、今はいないがこの巣には、ゆっくりちぇんも住んでいる。 このちぇんも、かつてのらんのようにみなし児だったところをらんが拾ってきた。 そしてまた、かつてのらんのように教育を受けながら少しずつ成長している。 教育に関しては、ゆかりが行ったほど上手ではないようだが、それでも上出来なようで。 ゆかりはそんな2匹の様子を、いつも目を細め、微笑みながら見つめているのだ。 どこか気恥ずかしいのか、決して2匹に気づかれないように注意しながらではあるが。 「それじゃあ、ちょっとむれのようすでもみにいこうかしら。」 「ごいっしょします。」 そしてやはりいつものように巣から出、群れの視察に行く。 ゆかりの巣は群れから少し離れたところにあるため、移動に10~20分ほどかかる。 実際は視察する必要はないほど平和な群れなのだが、散歩のための口実だ。 「……」 「らん~。」 「…はっ!な、なんでしょうか!」 「なんでもないわ。」 「はぁ…」 あまり表情には出さないが、少しらんはそわそわしている。いや、うきうきと言った方が正しい。 ゆかりはそれを目ざとく見つけると、こうして唐突に声をかける。 そしてらんのびっくりする様子を秘かに楽しむのだ。とんだいじわるばあさん…失礼、いじわる少女だ。 らんは自分の心中が気付かれているなど露とも思わず、きょとんとしている。 「そろそろね。」 「はい。」 と、ここに大きな岩がある。この岩をゆかりとらんとちぇんは、群れの近くであることを示す目印にしていた。 群れではれいむ、まりさ、ぱちゅりー、ありすなど様々なゆっくりが思い思いにゆっくりしている様子がうかがえる。 「あら、あれは…」 ゆかりは何かを見つけたようだ。 「ふふふ、らんはそこにいなさい。」 「またですか…わかりました。」 ゆかりが見つけたのは、とあるれいむであった。 空を舞う蝶を捕まえようとしているのか、ひたすら目線を蝶に向けながらこちらに跳ねてくる。 しかし、蝶はれいむの届かない高さまでふわりと舞い上がると、森の奥へと消えていった。 「ゆぅ、にげられちゃった…ゆゆ?」 そんな感じで跳ねてきたれいむが、らんの存在に気づいたようだ。 顔がぱぁ、と笑顔になりらんに向かって跳ねていく。 「らん!ゆっくりしていってね!!!」 「あ、あぁ。ゆっくりしていってね。」 「ごはんをとりにきたの?」 「いや、えーと…」 「ゆぅ?」 らんがどこか気まずそうにれいむから目をそらす。 その様子を見たれいむは、不思議そうな顔でらんの顔を見つめる。 その時… 「ばぁっ。」 「ゆぅうううー!?」 「ゆかりさまはほんとうにもう…」 「やめられないわねぇ。」 『けらけら』 岩にある亀裂の中から、突然ゆかりが現れれいむを驚かす。 予想だにしない事態に、れいむは目を白黒させている。 その様子を見たゆかりは、非常に楽しそうだ。 「びっくりしたよ!いいかげんにしてねゆかり!」 「なんかいやってもしんせんだからたのしいわぁ~。」 ゆかり種の能力として、体をぺらぺらにして僅かな隙間に入り込むことができるというものがある。 この能力は、食料の確保、防御手段、身を隠す、奇襲、その他諸々と様々な用途で役に立つ能力だ。 体をぺらぺらにした時の中枢餡や、体を構成する納豆がどうなっているかは未だ解明されていない。 「だかららんはへんなかんじだったんだね!ぷくー!」 「す、すまないなれいむ。ゆかりさまがいつもいつも。」 「ぷんぷんだよ!」 このれいむはゆかりのお気に入りだ。 他の群れのゆっくり多くは、ゆかりのことを「おさ」と呼び、よそよそしいとまではいかないが、 立場の違いを理解しているためか、はたまたゆかりの長としての能力の高さを尊敬しているためか、 いずれにせよ〝友人〟として接してくれるものは少ない。 しかしこのれいむは、ゆかりが有能な長であると理解してもなお、ゆかりを〝ゆかり〟と呼び、 他の群れのゆっくりとは違い対等な〝友人〟といった感じで接してくる。 他にもそういう風に接してくれるゆっくりがいないでもないが、それらは総じて頭がよい個体ばかり。 ゆかりが驚かそうとしても彼女らの経験から気づかれたりしてしまうのだ。 そんなわけで他のゆっくりをからかうことが好きなゆかりにとって、このれいむは貴重な存在であった。 「つれないこというわねぇ~れいむぅ~。」 『ぐりぐり』 「やぁ~めてね~おかおがぶにゅってなるよ~。」 まだゆかりの遊びは終わらない。 れいむにやや過剰にす~りす~りし、れいむを宥める。 そんなことをされたれいむの顔は、右半分がぐいぐい押され、変な顔になっている。 その2匹の様子を見たらんは、少しだけ不満顔だ。 そんならんの様子を、やはりゆかりは見逃さない。 「あら、らん、どうかしたのかしら?」 「なんでもありません!」 『ぷい』 「らん~なんとかしてねぇ~。」 「はぁあ…ゆかりさま。」 『ぐいぐい』 そろそろ見かねたらんがゆかりを抑えに入る。ゆかりのお飾りを甘噛みし、後ろに引っ張る。 「あぁ~れぇ~はなしてぇ~」 「ゆかりさま…なんなんですかそれは。」 「ゆぅ。らん、ありがとうね!そろそろれいむはもどるよ!」 「あらあらあら?れいむもういっちゃうの?」 「おとなりのありすとおでかけのやくそくがあるんだよ!じゃあね!ゆかり!らん!」 そう言いながら、ようやくゆかりから解放されたれいむは群れの方角へと戻っていく。 「いっちゃったわねぇ。」 「ゆかりさま、もとのもくてきをわすれてませんか?」 「やぁねえ。おぼえてるわよ。」 「ならいいんですけど…」 『ちらり』 そういいながら、らんは空に浮かぶ太陽を見る。 その後、群れの方角を見た後、巣の方角を見たかと思えば、少し考え込む。 「ゆゆことのやくそくのじかんでしょう?」 「あ、おぼえていましたか。」 「このじかんならむれをゆっくりとみたあとに、のんびりいえにかえってもまにあうわよ。」 「さすがです、ゆかりさま。」 らん種は数字に強く、計算が得意と言うことで知られている。 すこし頭を働かせれば家にどのくらいの時間で帰れるかくらい割り出せる。 しかし、ゆかり種はそれよりもさらに数字に強い。 らん種が、うんうんと考え込むような計算、いや、らん種でも解けないような計算の解を、 あっという間に割り出せてしまうのだ。 「それじゃあはやめにおわらせて、ゆゆこのおやつでもよういしようかしらね。」 「わかりました。」 そういいながら、2匹は群れの中へと入っていった。 「ゆー!おさ!ゆっくりしていってね!!!」 「まりさ、ゆっくりしていってね。きょうもげんきね。」 「あいかわらずとかいはね!おさ!」 「あら、うれしいこといってくれるじゃない。」 「むきゅ、またおさにいろんなことをおしえてほしいわ。」 「そうね。またこんどわたしがおきてるときにいらっしゃい。」 こんな感じで群れの様子を見て回る。 長を務めだした頃は、なにかおかしなことはないか、なども聞いていたが、 長としてすっかり認められている今では自分から聞くまでもなく、何かあれば向こうから相談される。 つまり、こんな風に全員がゆかりにゆっくりした挨拶をするということは何も異常はないということだ。 「らんさまー、ゆかりさまー。」 「ちぇんじゃないか。きょうはなにをしたんだ?」 「きょうはまりさとかけっこをしたんだよー。」 「どうなったのかしら?」 「きのうはまけちゃったけど、きょうはかてたんだよー!」 「へぇ、すごいじゃないか。」 「そろそろかえろうかしら。ちぇんもかえるわよ。」 「わかったよー!」 そして2匹に1匹が加わり、3匹となった。 先程の話を聞くに、ゆっくりゆゆことゆかりは会う約束があるようだ。 そろそろ帰る時間だと判断したゆかりの一声で、3匹は帰路に着いた。 「ゆかりさま、すこしよろしいですか。」 「なにかしら。」 「あのれいむにたいしてなんですが。」 「ふむふむ。」 「おさとしてのいげんというものがですね…」 「いいじゃないの、たいくつなんだもの。」 「らんさまー。いげんってなにー?わからないよー。」 「あぁ、ちぇんにはこんどおしえてやろうな。」 こんな会話をしながら帰路に着くのも、これまた日常風景であった。 やがて、巣へと到着したようだ。 「それじゃあらん、おやつをよういしてね。」 そういうと、ゆかりは奥へと入ってゆく。 「ふぅ、ゆゆこさまはおやつにしてはたべるりょうがおおいからなぁ…」 「わかるよー。おおぐいなんだねー。」 そう呟きながら、おやつを用意していると、 「こーぼねー。」 「みょん。」 後ろから唐突に声をかけられ、2匹は少しだけ飛び上がった。 「ゆ、ゆゆこさま。よくいらっしゃいました。」 「い、いらっしゃいませだよー。」 「こぼねっ!」 「わからないよー!」 「もうしわけない、ついくちが…」 「さすがにらんにはわかるみょんね。」 声をかけたのはゆゆことみょんであった。2匹の話を聞いていたのであろう、ゆゆこは少しすねたような顔をしている。 ゆゆこ種は「こぼね」としか話せず、また2匹のいうように極めて大食いだ。 しかし、実は一回の食事の量が多いだけで燃費がいいことはあまり知られていない。 一度の食事でたくさん食べた後は、2、3日は食事なしでも問題ないため結果として通常のゆっくりの食事量と大差ないのだ。 最も、食べるのは大好きではあるため出された食事は残さず食べ、散歩の最中などもつまみ食いが多い。 そして「こぼね」と言う言葉も、長く付き合った者ならばジェスチャーとイントネーションで何となく意志は理解できるらしい。 ちぇんはゆゆこが何を言わんとしているかはまだ分からないようだ。 しかし、らんはゆゆことそれなりに付き合いが長いため、何となく言わんとすることは分かるようである。 2匹に食べる量が多いだの、大食いだの言われて少しすねているのだ。 「おくでゆかりさまがおまちです。どうぞ。」 「どうぞー。」 「こぼーね。」 らんは用意したおやつをお飾りの中に入れると、ゆゆこを奥へと案内する。 ゆかりの待つ部屋にゆゆこを通すと、お飾りの中のおやつをテーブル代わりの平たい石の上に置き、 「それでは、しつれいします。」 とだけ言ってその場を後にした。 「よくきたわね、ゆゆこ。まぁおやつでもたべながら…」 「こぼねっ!」 『ズゴゴッ!』 「あ…」 「こ~ぼね~♪」 「…あいかわらずね。」 ゆゆこは用意されたおやつを遠慮することなく一気に平らげた。 2匹は長年の付き合いであり、こんな振る舞いも2匹の関係あってこそのものだ。 「あぁ…ゆゆこさまはまた…」 「わかるよー。はやぐいなんだねー。」 「ゆかりさまにもうしわけないみょん。」 そんな様子をゆかりとゆゆこに気づかれないようこっそり眺める3匹。 ゆかりもゆゆこも気づいてはいるのだが、そのことには触れずに談笑している。 「らんさまー。みょんー。ゆゆこさまのいうことがわからないよー。」 「わたしもなんとなくしかわからない…」 「でもゆかりさまはしゃべってるみたいだよー。」 「はじめはあいづちをうってるだけだとおもってたんだが…」 「ゆゆこさまのつたえたいことはわかっても、まだなにをいってるかまではわからないみょん。」 「わからないよー。」 そう、3匹のいうとおり、ゆかり種はゆゆこ種の言葉を理解することができる。 これもまた、ゆかり種の知られざる能力の一つだ。 ジェスチャーや表情から察するのではなく、言語として理解できるのだ。 「で、なにかかわったことでもあったかしら?」 「こぼねー。(なーんにも、いたってへいわ。)」 「そっちもおんなじなのねぇ。」 「こぼーね。こぼね。(そういえば、らんちゃんとちぇんちゃんはどうなの?)」 「んー…まだまだね。みょんは?」 「こぼねぼねー。(うーん…たまにわたしのことばをまちがえるわね…まだまだだわ。)」 「大変ねえ。」 「こぼこぼねー。(おたがいきょういくにはくろうするわね。)」 2匹は、こうしてたまに会って互いの群れのことを話したり、他愛もない世間話に花を咲かせたりするのだ。 ゆゆこもまた、一つの群れの長であり、そちらも有能な長としてやっているようだ。 もっとも、ゆゆこの言葉を理解できないものばかりなので、赤ゆの頃に群れのとある夫婦からゆゆこが引き取り、 そのままゆゆことの生活を経てゆゆこの側近兼通訳となったゆっくりみょんに意思を代弁してもらっているようだ。 2匹の会話を見ているとわかるように、ゆゆこ種も非常に頭がよいのである。 「こぼねー。」などと言いながら、食事を満面の笑みでほおばる姿からは想像もつかないが。 「こぼ~ね。こぼぼね。(わたしたちがこんなことはなしてるってしったらあのこたち、 どんなかおをするかしらね。)」 「こんなにどうどうとはなしてもわからないって、たのしいわねえ。」 「こぼねっ。(まったくね。)」 ゆゆこの言葉はゆかりにしか理解できないため、こんな話も堂々とできる。 「な、なにをはなしているんだ…」 「きになるみょん。」 「わからないよー。きになるよー。」 話の内容がまったくわからない3匹にとっては、気になって仕方ないようだ。 3匹の様子に気が付いている2匹は、顔を見合わせて笑う。 「こぼね~。(それじゃあそろそろいこうかな。)」 「そうね。」 やがて話も終わり、2匹が動き出した。 3匹は慌ててその場から離れ、らんが何事もなかったかのように2匹に話しかける。 「ゆかりさま。もうよろしいのですか。」 「えぇ。」 3匹とも少しだけ息を切らしている。 「ふふふふ。」 「こぼねー。」 「どうかしましたみょん?」 「こぼね。」 「みょん…?」 その理由を知っている2匹は、またも顔を見合せて笑う。 「それじゃあね、ゆゆこ。」 「さようならなんだねー。」 「さようなら、ゆゆこさま。」 そしてゆゆことみょんが去っていく。 その姿が見えなくなるまで、ゆかりとらんとちぇんは見送った。 姿が消えた後は、また巣の中に戻る。 「ゆかりさま、どんなはなしをしたんですか?」 「しりたいよー。」 「さぁね~。」 「すこしだけでも…」 「てきとうにあいづちうってるだけよ。こぼねこぼね~ってね。」 「こぼねはゆゆこさまでしょう…」 「そうだったかしらねえ。」 ゆゆこが去ったあと、こんな会話をするのもまたいつものことである。 ゆかりにはぐらかされるのは分かっているので、らんもあまり深く追求はしない。 やがてすこしだけ日が暮れてきた。ゆかりはもうすぐ寝る時間だ。 ゆかりが寝た後、らんはちぇんに教育を施すのだ。 ゆかりには必要ないが、らんとちぇんは夕食を済ませ、今はらんとゆかりが会話している。 ちぇんはなにやら一人遊びに夢中のようだ。 「そうだ、ゆかりさま。さっきのはなしなんですが…」 「さっきの?あさごはんかしら?」 「ちがいます!れいむです!」 「はいはい。」 「おさとしてですね、みんなにいげんのあるすがたをみせてもらわないと。」 最近らんは、長としての体面を気にかけるようになってきた。 ゆかりはそんな教育は施した覚えはないのだが、らんなりに考えているということだろう。 しかし、ゆかりはらんのお小言が少し苦手だった。 「いいじゃないの。ほかのみんなにはあんまりしてないんだし。」 「それでもです!」 「えー…そうだ。らんのいうことをきいてあげてもいいわよ。」 「…ほんとうですか?」 ゆかりの言うことに半信半疑の様子のらん。 こうは言うものの、いつの間にかなんだかんだでしてやられることが何度もあるからだ。 「ただし、らんがわたしにかてたらね。」 「…?」 今回もそんな感じのようで。 「ゆゆゆゆかりさまとですか!?」 「やぁね。らんがしょうぶするのはちぇんよ。」 「ちぇん…ですか?」 「そう、ちぇんにかてたららんのいうことをきいてあげる。おーい、ちぇん~。」 「にゃあー。」 ゆかりが持ちかけたのはらんにちぇんと勝負しろということだ。 らんの答えを待たず、ゆかりはちぇんを呼ぶ。 「ゆかりさま。わたしがちぇんにまけるなんて…」 「わからないよー?なにをするのー?」 「かんたんよ。わたしがみっつもんだいをだすから、それにはやくこたえるだけ。」 「ふふふ、ますますとくいぶんやです!」 「らんさまとちえくらべなのー?かてないよー!」 ゆかりの持ちかけた勝負、それはらんとちぇんの知恵比べだ。 「ちぇんがいっかいでもらんよりはやくこたえればちぇんのかちよ。」 「えっ?」 「じしんがないのかしらぁ~?」 『にやにや』 「な、なにをいいます!そのしょうぶうけましょう!」 「よくわからないけどがんばるよー。」 あっさりと挑発に乗るらん。普段ならそんなことはないのだろうが、 赤ゆの頃から自分が教育してきたちぇんに負けるはずないと高をくくっているのだろう。 「それではひとつめ。さんたすはちは?」 「じゅういちです!」 「えぇと、えぇと…にゃ!?」 「らんのかちー。ふたつめ。このはっぱは?」 『さっ』 「げんのしょうこです!」 「は、はやいよーらんさまー!」 「すまないなちぇん。まけられないんだ。」 やはり元からの知能の差があるのか、はたまた経験の差がそうさせるのか、 らんの方が優勢だ。 「つぎでさいごのもんだいね。」 「なんでもこいです!」 「わ、わからないよー!」 「…これはなんでしょう?」 『さっ』 「え、それは…?」 「またたびだぁあああああ!」 「ちぇん、せいかい。」 「なにぃいい!?」 「はい、らんのまけね。」 しかし、やはりゆかりを相手にただで済むわけもなく、知恵比べはらんの負けとなった。 ゆかりはらんの行動範囲内にマタタビがないことも、らんにマタタビを教えてないことも、 そしてちぇん種がおりん種と共に、生まれつき持つ知識にマタタビの存在が刻まれていることを知っていた。 「はいちぇん。ごほうびのまたたびよ。」 『ぽい』 「にゃあああん!」 『ごろん』 「なっ…ど、どうしたちぇん!?」 「にゃはああああ~」 そして、ゆかりそのままちぇんにマタタビを与えてしまった。 マタタビに飛びついたちぇんは、恍惚の表情でガシガシかじったり、そのまま転がったりで大忙しだ。 一方、マタタビの存在も、それがちぇん種にどんな影響を及ぼすか知らないらんは大慌ての様子。 「ゆかりさま!これはなんですか!」 「そのうちもどるわよ~。」 「ふにゃぁあ~ん。」 「こらちぇん!このあとはおべんきょうのじかんだというのに…!」 「らんしゃまがいっぱーい!」 「あぁあ、ちぇん!?ゆかりさま、なんとかして…」 「それじゃあねるわ、おやすみ~。」 「ゆかりさまあああ!?」 そして騒ぎの場を後にし、ゆかりは他のゆっくりよりも早めに眠りにつく。 これが、ゆかりの日常生活だ。 「くぅう…くやしい!またたび、またたび…おぼえたぞ!」 「ら~んしゃまああ。」 『はむ』 「こ、こら!わたしのしっぽをはむはむするのはもうやめろといったのに!」 らんもこうやって、ゆかりに色々としてやられながら、少しずつ経験を積んでゆくのだ。 いつか、らんがゆかりのように立派な長となれる日は来るのだろうか… 「こーぼねー(やっほー。)」 「あらゆゆこ、きたのね。」 今日も今日とて、ゆゆこがゆかりのところに訪れた。 しかし今日は、側近のみょんも、いつもゆゆこを出迎えるらんもちぇんもいない。 「みょんはどうしたの?」 「こぼーねー。(むれのこどもたちにけんをおしえるんですって。)」 「へえ。やるじゃないの。」 「こぼね?(らんちゃんとちぇんちゃんは?)」 「あぁ、まぁこっちにきて。」 ゆかりに促され、ゆゆこはゆかりの後を追ってゆく。 「こんなわけよ。」 「こぼー。(あらあら。)」 そこには、まるで姉妹のように寄り添ってお昼寝中のらんとちぇんがいた。 「こぼねー?(どうしてこうなったわけ?)」 「さぁ?まぁたまにはいいじゃない。」 その様子を見つめる2匹のまなざしは、まさしく子を持つ親と呼べるものであった。 「…こぼね、こぼねー。(いつかはあとをつがせないといけないのよね。)」 「そうよね。」 「こぼね、ぼねこぼね。(らんちゃんはよくやってるとおもうわ。みょんはまだまだだけど。)」 「せだいこうたいかぁ。いつからんにはわたしぬきでやっていけるようになってほしいんだけどね。」 「こぼねぇ?(まだちょっとふあんなの?)」 「うーん。でももうこのこは…」 ゆかりが何かを言いかけた時、 「「…ゆかりしゃまー…」」 らんとちぇんが口をそろえて寝言を言う。ゆかりとゆゆこは顔を見合わせ、 「ふふっ。」 「こぼねっ。」 また笑う。 「こぼねーこぼね。(まだまだあまえたいのかしらね。)」 「そうねえ。やっぱりまだまだねえ。ふふふ。」 ゆかりのこうした日常は、いつまで続いてゆくのだろうか。 いつの日からんが自立し、自分も老い、別れの日は訪れる。 そしてこの日常は時と共に流されてゆく。それは分かっている。 でも、それでもゆかりは、目尻にちょっとだけ、本当にちょっとだけ涙を浮かべながら、 こんな日常がいつまでも続けばいいな、と思わずにはいられないのであった。 完 紅玉あきの過去の拙作達 anko2610 禁句 anko2624 最強の人間 anko2667 ぐるぐるわーるど anko2668 ぐるぐるわーるど before anko2699 ゆんやモンドは永遠の輝き anko2707 紅玉は月下に舞う 誤字修正版 anko2810 ドスまりさが あらわれた! anko2856 おこた でっけぇ! anko2873 お山の大将 anko2874 お山の大将 dream anko2875 おうたのはこ anko2883 ひじりしんどろーむ anko2888 廃教室の怪
https://w.atwiki.jp/oyatu1/pages/942.html
埼玉県の郊外にある、とある一件の家。「泉家」 そこには、ある4人の普通の家族が住んでいました。 ジリリリリリリリリリリリリリリリリ!!! 朝。 目覚まし時計のベルが室内にけたたましく鳴り響きます。 すると、ベッドの中で何やらもぞもぞ動くものがありました。 紫色の髪の女性が眠たそうな顔で、布団の中からゆっくりと腕を伸ばします。 そして、時計を叩き潰してアラームを止めました。 室内に静寂が戻ります。 「ふああ~…」 やがて、彼女はベッドから起き上がりました。 彼女の名前は泉かがみ。毎朝ちょうど6時32分に目覚めます。 かがみが顔を洗って居間へのドアを開けると、そこには青色の髪の背のちっこい女性、泉こなた(専業主婦)がエプロンを付けて、キッチンで朝ご飯を手際よく作っていました。 「おはよ、こなた」 「おはよー、かがみん」 「うん…」 かがみは、料理を作るこなたに近寄ります。こなたは、そんな彼女を見ながら微笑みます。 二人は、ちゅっ。と軽くキスをして、照れくさそうに微笑みました。 これが、こなた・かがみ婦妻(ふさい)の一日の始まりの合図です。 泉こなたと泉かがみ。 この二人が出会って、二人は普通に恋をし、普通に結婚し、普通に子供を授かり、普通の生活をする、ごく普通の幸せな家族でした。 らきすた☆ふぁみりー劇場 ~泉家のよにん~ 「ああ…こなたぁ…だめよぉ…」 「いいじゃんかがみ~ん…」 こなたとかがみが、朝っぱらから居間で性的な何かを始めようとしている時、部屋の扉が開いて、上品な声が聞こえてきました。 「おはようございます、お母さん」 こなたとかがみの娘である、泉家の長女・みゆき。陵桜学園に通う高校生です。 髪の色はなぜかピンク色をしていますが、彼女は博学勤勉健康美麗清潔誠実優秀有能親切巨乳な完璧超人なのでした。 「つかささんは起きていますか?」 「ううん、まだぐっすり眠ってるわよ」 居間の小さなベッドの上には、頭にリボンを乗っけた紫色のショートヘアの赤ちゃんがすやすやと眠っていました。 「ばるさみこー…」 この子は、去年生まれたばかりのこなたとかがみの次女・泉つかさ。 この子はよく眠ります。一日18時間寝ます。寝る子は育ちます。手のかからない子です。 「ごはんだよー!」 やがて、家族4人が食卓を囲んで、朝食を食べ始めます。 「「「いただきまーす」」」 こなたは、赤ん坊のつかさにご飯を食べさせます。 「つかさ、おいしい?」 「どんだけー…」 つかさは、眠りながら口を動かして返事をします。 朝の和やかな朝食が進みます。 「ごちそうさまー」 こなたが言いました。 「デザートにりんごでもむこうか?」 「あっ…ね、ねえ…こなた…?」 かがみが、顔を赤くしながらおずおずと聞きます。 「なーに?りんごじゃなくて梨がいい?今ちょうど高級な梨があるんだよ♪」 「ううん…そうじゃなくてね、こなたのデザートは………………わ、た、し」 ぷつん。 こなたの中で何かが切れました。 「これはこれはおいしそうなかがみん」 そう言い残して、こなたはかがみの腕をつかみ、2階の寝室に連れ込みました。 『ああ~~~んこなたぁ~、そこはらめぇぇぇぇぇぇ♪』 小一時間かがみのなまめかしい声が家中に響きました。 その後、1階に降りてきた二人。 かがみは、ぼさぼさに乱れた髪を櫛で整えており、こなたはなぜかツヤツヤとしていました。 その頃、みゆきはつかさにおっぱいをあげていました。二人の親よりも発育がよい、その豊満な胸に吸い付くつかさ。 画面でお届けできないのがマジで死ぬ程悔しいです。 しかし、なぜみゆきがつかさにおっぱいをあげているのか? それは、こなたは貧乳すぎるから(へりくつ)。また、かがみがあげようとすると、こなたの方が吸い着いてくるので、結局みゆきがあげる事になるのでした。 「じゃ、こなた、行ってくるわね」 「あいあい、行ってらっさーい」 「…」 「どしたの?」 「…ね、ねえ、こなた…」 「ん?」 「その……いつもの……してよ…」 「なーに?いつものって」 「…!!だ、だからぁ!いつも、私が出かける前にしてる事よ!! ……行ってきますの、ちゅー……………………………してよ…」 「ほんとに可愛いね…かがみは」 こなたはにっこりと笑って、かがみと唇を合わせました。 「ん…………ちゅっ」 顔を離すと、かがみは「えへ…」と嬉しそうに笑いました。 するとこなたが、かがみの服を脱がし始めました。 「遅刻しちゃうわよ…」 「………だめ?」 「… ………………………………………やさしくしてね……?」 ぷつん。 こなたの中で何かが切れました。 「かがみん!」 「ん?」 「 い た だ き ま す 」 こなたがかがみを部屋の奥に連れ込んで、ふすまがばたんと閉まりました。 『あっあっ、こにゃたぁ~、そこはだめだってばぁ~~~~♪♪♪』 数分間、かがみのあえぎ声が家中に響きました。 ふすまが開くと、ふらふらになったかがみと、さらにツヤツヤしているこなたがいました。 かがみは息が上がっています。一体ナニがあったのでしょう。 家の前の玄関で、会社にでかけるかがみを、こなた達が見送ります。 その時、お隣さんの家でもドアの開く音が聞こえました。 「じゃあ、みなみちゃん…行ってくるね」 「うん…ゆたか……行ってらっしゃい……」 泉家の隣には、新婚の小早川ゆたか・みなみ婦妻(ふさい)が住んでいました。 「行ってきまーす」 ゆたかが、家の門から出て行きました。 しかし、ゆたかは数歩歩いていくと、こなた達目の前で、力尽きてしまいました。 みなみは、光の早さで彼女の元に滑り込み、抱きかかえました。 「ゆたかは体が弱いから…今日は会社を休んでおとなしくしてて…」 「うん…」 こなた達がその様子を心配そうに見ていると、みなみがゆたかをお姫様抱っこして言いました。 「すみません…ゆたかは体が弱いもので」 専業主婦変われよ、アンタ。 「今日はゆっくり休んで…ゆたか…」 「みなみちゃん…」 みなみは、熱い眼差しでゆたかを見つめます。次第に顔が赤くなっていく二人。 そのままゆたかを連れて、家の中に入っていくみなみ。 「いっぱい可愛がってあげるから」と付け加えて。 『ちょwwwww、みなみちゃんそこはだめだよぅ!!そこはまずいよぉ!!そこは始めてだからっ!いや、だめだって!!朝からそれはまずいって!!!ちょそんなとこやば……………あああ~~~ん、みなみちゃぁ~~~~~ん♪♪♪♪♪ 』 それはそれは楽しそうなゆたかの悲鳴が聞こえてきました。 「びっくりだー!」 ゆたみなの一人娘のゆいの声も聞こえてきました。 やたらテンションの高い赤ちゃんです。 「それじゃ、行ってくるわね…こなた…」 「うん、行ってらっしゃい、かがみん…」 二人は、ちゅっ。と、もう一回だけキスを交わします。 とても名残惜しそうです。 「それじゃ、行ってくるわね…こなた…」 「うん、行ってらっしゃい、かがみん…」 二人は、ちゅっ。と、さらにもう一回だけキスを交わします。 とても名残惜しそうです。 「それじゃ、行ってくるわね…こなた…」 「うん、行ってらっしゃい、かがみん…」 二人は、ちゅっ。と、もう一回だけキスを交わします。 とても名残惜しそうです。 早く行けよ。 「行ってらっしゃい。大好きだよ、かがみ」 「…ありがとね。…こなた」 「うん」 かがみは、こなたの耳もとにそっと近づいて、言いました。 「… …愛してる」 ぷつん、とこなたの中で何かが切れて、かがみを家の中に連れ込みました。 そして『うふーん♪』とか『あはーん♪』とか『らめえー♪』とか言うかがみの声が響きました。 「行ってらっしゃ~い!!かがみーん!!」 こなたが元気いっぱい見送ります。 既に朝からフラフラとなっているかがみがよろよろとした足取りで歩いていきました。 もう陽がてっぺんに登りかけています。 昼。 泉家では、かがみは会社に、みゆきは学校に行ったため、家ではこなたと赤ん坊のつかさの二人だけになります。 家事を一通り済ませたこなたは、ようやく起きたつかさをあやし始めました。 「ほぉーら、つかさー。たかいたかーい」 こなたがあんまり高くないたかいたかいをしてあげます。 「どんだけっ♪どんだけっ♪」 しかし、つかさは嬉しそうでした。 「いないいなーい…あっぷっぷぇ」 「ばるさみこー♪」 珍妙なやりとりが交わされます。 何故つかさはこのような奇妙な言葉を発するのでしょうか。 「ばぶー」の変わりに、「ばるさみこすー」とか「どんだけー」を言っているのだと思えばなんら不思議はありませんが。 「ただいまー」 その時、玄関から愛しい人の声が。 こなたは、急いで玄関に向かうと、かがみが立っていました。 「今日ね……………………会社お休みだったの。間違えちゃった☆てへ♪」 あんだけやって休みかよ。 「ただいまのちゅー、して?」 「…うん!」 こなたは嬉しそうに答えました。 「…おかえり、あ・な・た♪」 「…ただいま、こ・な・た♪」 ちゅっ。 「…『それ』だけ?」 ぷつん。 『ああああ~、こなたぁぁ~~~ん☆』 『あぅ~~ん、かがみぃ~~~~ん♪』 こうして、かがみはこなたに寝室に連れ込まれて何かあんあん言わされるのでした。 午後の時間はそれでつぶしましたので、あっという間にもう夕方です。 「なんじゃこりゃぁ~~~」 「あら、つかさ。おながが空いたのね」 「ばるさみこすー」 「はいはい、分かってるわよ」 かがみは、おしゃぶりの変わりにバルサミコ酢瓶を口にくわえさせました。 「どんだけ~」 つかさは喜んでいます。 「ただいま、帰りましたー」 その時、長女のみゆきが学校から帰宅しました。 「おかえり、みゆき」 「ばるさみこ。」 かがみとつかさがそれぞれ挨拶をします。 「あ、あの…私…今日は皆さんにお話がありまして…」 その日、泉家長女のみゆきは、高校で付き合い始めたという恋人の女の子を連れて来ていました。 みゆきがその恋人をこなた達の前に呼ぶと、その女の子はにっこり笑って会釈します。 そして、みゆきがその子を紹介しました。 「私の彼女の…………………………高良ゆかりさんです」 そ の 発 想 は な か っ た 。 パラレルマンセー。 「みゆきさん…もしかして年上好き?」 「同級生です」 「私、みゆきと同じクラスなのよ~」 「…そうなんだ」 かがみは、こなたのみゆき“さん”付けがどうでも良くなるほど絶句しつつも、こなたはその柔軟な思考で、すっかり順応していました。 ゆかりが言いました。 「なんだか、私とみゆきって、まるで親子みたいよね~」 「ええ、まったく」 かがみが冷静に言い放ちました。 夜。 こなたが家族に聞きました。 「今日のご飯は何がいい~?」 「別になんでもいいわよー」 「私はスパゲティが食べたいですね」 「私はバルサミコ酢がいいと思うなあ」 0才児がしゃべった。 今日の夕食のハンバーグ(←こなたは聞いただけ)を食べた後、洗い物を終えたかがみが居間に入ると、こなたは、次女のつかさに話し掛けていました。 そろそろ、名前を呼んでくれるだろうと期待しているのです。 「つかさー、おかーさんって言ってみてー」 「…」 「おかーさん」 「…」 「お・か・あ・さ・ん」 「…」 「…むぅ」 「つかさが名前を呼んでくれるには早いんじゃないの?まだ0才だもの」 かがみは言いました。 すると。 つかさがこなたの方を向いて言いました。 「…こなちゃん」 「ふぉおおおおおおおっっっっ!!!!!私のこと呼んだぁぁあぁぁぁ!!!!しかも名前でっ!!!!」 こなたは大喜びしました。 今度はみゆきの方を見て、言いました。 「…ゆきちゃん」 「わあ、私のことですね!嬉しいです…」 みゆきも喜んでいます。 そして、かがみの方を向いて言いました。 「…お姉ちゃん」 「うん?何言ってるのかな。私、わかんない」 「…お姉ちゃん」 「…」 「…私、お母さんなのにお姉ちゃんだって~、姉はむしろみゆきなのに~、おかしいわよね~。あっはは~、黒酢~」 「…かがみだいじょうぶ?」 彼女はひどく狼狽しています。 「…まあいいわ。そろそろ寝ましょ?」 「うん♪でも今日は簡単には寝かせないよ…かがみん☆」 「もぉ~~、こなたのえっちぃ♪」 そんなこんなで夜が深けていきます。 泉婦妻(ふさい)の激しく濃厚で性的な行動は朝まで及びました。 ジリリリリリリリリリリリリリリリリ!!! 朝。 室内の静寂を壊すように、目覚まし時計のベルがけたたましく鳴り響きます。 すると、ベッドの中から、紫色の髪の女性が布団の中からゆっくりと時計に腕を伸ばしていきます。 時計が叩き壊され、アラームが止まりました。 そして、日々の消耗品となりつつある時計のような物体を置きます。 二人は早速起きて、居間に向かいました。 「おはよー、みゆきさん」 「おはようございます」 みゆきが丁寧に挨拶をします。 かがみは、つかさの前に座って言いました。 「おはよ、つかさ」 「どんだけ。」 返事をしました。 「ねえ、こなた…」 かがみが、何やらもじもじしながらこなたに呼び掛けました。 「なあに?」 「あのね、こなた…」 「うん」 「できちゃったの、3人目」 「えええええっ!!?ほんとっ!?嬉しいよかがみ~ん!!じゃあ、名前は『かなた』ねっ!!」 「おめでとうございます!私も妹が増えて嬉しいです」 「かなちゃん♪かなちゃん♪」 喜ぶ一同。 毎日、とてもにぎやかな泉一家なのでした。 こなたとかがみは、普通に出会って、普通に恋をし、普通に結婚し、普通に子供を授かり、普通の生活をする、ごく当たり前の幸せな家族でした。 それはどこにでもいる、 ご く ふ つ う の 家 族 で し た 。 コメントフォーム 名前 コメント GJ!!笑(≧∀≦)b -- 名無しさん (2023-05-25 18 00 31) フツウッテイイコトダネー -- 名無しさん (2017-04-07 15 58 37) かがみさんあえぎ過ぎ -- かがみんラブ (2012-09-17 22 26 10) 見ていてほのぼのとした、いい作品でした。 日本はとっとと同性愛を認めるべきです。 -- なお丸 (2012-03-03 01 18 59) 女の子が産まれるのは確定なんですね。わかります。 万が一男が産まれたらそうじろう?まさかのセバスry(自重) 普通の幸せって素晴らしいw -- 名無しさん (2011-07-10 05 37 26) ↓ まだじゃないですか? -- 名無しさん (2010-09-21 19 06 08) あれ、日本ってまだ、同性愛認められてないの? -- 名無しさん (2010-09-12 15 32 51) みゆゆかワロタww -- 名無しさん (2010-09-12 01 02 22) 本当にありふれた微笑ましい普通の家族ですねwww 日本はとっとと同性婚を認めるべきな(←黙れ) -- 名無し (2010-06-06 23 53 44) この発想は、なかったわ。 でもぉ百合家族。 羨ましい。 -- shushu (2010-04-02 21 46 21) 壊 -- 白夜 (2009-10-14 01 26 03) ばるさみこ。どんだけ。で返事をするつかさを 想像すると‥なんか愛くるしいですね。 -- 名無しさん (2009-05-18 10 59 16) おおw うらやましい関係ですなwwwwwwwwww -- 名無しさん (2009-03-24 02 00 01) かがみはサイコーだ!!! -- 名無しさん (2009-03-22 12 53 07) 面白いが… かがみのキャライメージが崩れてしまわないかが怖い… それでも俺はかがみ派だな! Iloveかがみ〜!!! -- ガンくん (2009-03-21 13 00 07) 笑えるところがあっていいな!てゆーかこなた男役かい? -- 幻さん (2009-03-20 00 32 34) もう、何も言えねえ・・・ -- 名無しさん (2009-03-13 18 22 25) 黒酢吹いたwww -- 名無しさん (2009-03-02 12 00 53) ねーy……あるあるwww -- 名無しさん (2009-02-28 19 45 10) もう…カオスとしか… とっても 甘甘な家族愛ですね -- ラグ (2009-01-21 12 54 06) SSに対する感想がないwww -- 名無しさん (2009-01-20 04 15 28) かがみん最高www -- 名無しさん (2009-01-13 18 50 10) よくある一般的な家庭ですよね。すごくわかります。 -- 名無しさん (2009-01-07 03 25 40) 家はそうですよ -- 名無しさん (2009-01-05 09 35 53) ↓無ければ作れば良いw 日本はさっさと一婦多妻制を採用すべしw -- 名無しさん (2009-01-04 20 38 18) ↓ねーよwwwwwww -- 名無しさん (2008-12-31 22 48 05) あるある♪ -- 無垢無垢 (2008-12-31 20 43 32) ほんと、よくある一般家庭ですよね。 -- 名無し (2008-12-31 19 24 37) ええ、ごく普通ですよ。 -- 名無しさん (2008-12-31 18 54 19) ツッコミ所満載や~!! でもツッコンだらイカンのやろな、人として『かが×こな』好きとして・・・ -- kk (2008-12-31 10 50 15) どこからつっこめばいいのかww まぁとりあえず言える事は普通・一般的な家庭ということです(ェ)wwwww -- 名無しさん (2008-12-31 10 20 32)
https://w.atwiki.jp/mayuyun/pages/14.html
画像 まゆゆ応援スレ☆専用うpろだ いい画像あったら貼ってください。
https://w.atwiki.jp/yuzukiyukariwiki/pages/42.html
【名前】サ骨 【P名】レッドカードP 【マイリス】http //www.nicovideo.jp/mylist/3792296 【特徴】こちらでは割愛するがカバー曲も多い。 ゆかり関連楽曲スープシチュー 思考停止スイッチがふたつ 流れない作業 監獄★ロックシューター さくら 夏中止のお知らせ はるか 【リンク】HP等ある場合はこちらへ。
https://w.atwiki.jp/yuzukiyukariwiki/pages/36.html
【名前】Bumpyうるし 【P名】--- 【マイリス】http //www.nicovideo.jp/mylist/3138483 【特徴】ボカロ以外の動画(演奏してみた)等も投稿。 ゆかり関連楽曲紲月歌 【twitter】http //twitter.com/bumpyurushi 【ブログ】http //bumpy-urushi.sblo.jp/
https://w.atwiki.jp/wiki1_test/pages/3262.html
大見出し 竹宮ゆゆこ総合スレまとめ@wiki コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/yuzukiyukariwiki/pages/49.html
【名前】ハルノネムリ 【P名】ねむにゃんP 【マイリス】http //www.nicovideo.jp/mylist/18804133 【特徴】--- ゆかり関連楽曲水の外は良いセカイ 【リンク】http //piapro.jp/sasara33
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/866.html
「あ〜…ちゃ…。」 家の廊下にしゃがみこみ、私は助けを求めた。 足の裏から、フローリングの冷たさが、だんだん伝わってくる。 日付が変わってから、どのくらい時間が経ったのだろうか。 ‘ゆか、ちゃん…?’ 電話の相手は、明らかにねぼけた声を出した。 「あ〜ちゃ…ゆか、ゆかっ…。」 ‘ゆかちゃん?どしたん?!’ ただならぬ私の様子に、あ〜ちゃんの声がはっきりとしてくる。 「ゆか…のっち、のっちを…ころ…っ。」 …私は、電話を切った。 そして、そのまま携帯を壁に投げつけた。 ◇◆◇◆◇◆ 次の日、私は変わらぬ様子で迎えの車に乗り込んだ。 愛しい人とともに。 『ゆ、ゆかちゃんっ』 「あ〜ちゃんごめんっ!ゆか寝ぼけとった。」 あ〜ちゃんは、頭の良い人。 そっか、と微笑み、それ以上は黙っていてくれた。 『…二人きりじゃけ、話してくれる、よね?』 撮影の空き時間、あ〜ちゃんは私を別室へと引っ張った。 『何があったんよ…。』 あ〜ちゃんの瞳は、すでに潤んでいた。 私は、ポロポロと涙を流し、あ〜ちゃんに抱きついた。 「ゆか、どうしたらいいか…分かっ、ない…」 私は、あ〜ちゃんに全部を話した。 昨夜、いつものように先に眠った彼女の寝顔を見ていた時。 彼女が夢を見ているのか、クスッと笑ったことに、激しい苛立ちを覚えた。 私には、彼女がどんな夢を見ているのかが、分からない。 何でも分かっていたはずなのに、 彼女の中を、私でいっぱいにしたはずなのに、 それだけでは、足りない。 私は思わず、彼女の首を絞めてしまいそうになった。 「ゆかは、どう、したら…いいんっ…!」 「あ〜ちゃん、ゆかを、助けてっ…。」 あ〜ちゃんは、私を抱きしめる腕の力を強めた。 『ゆかちゃんは…のっちのこと、好き?』 私は腕の中で、大きく頷く。 「のっち、の…ため、なら…ゆか…、死ねるっ…。」 そう。 私は誰よりも彼女を愛している。 彼女のためなら、命さえも惜しくない。 『ゆかちゃん…』 あ〜ちゃんの珍しく低い声が頭に響く。 『それは、愛、じゃないよ。』 思わぬ言葉に私は固まった。 『…結局、あの時から何も変わってないんだね。』 あの時… あの時…。 …あぁっ…。 封印していた記憶が、一気に蘇る。 『大切な人…ひとりくらい、ちゃんと守りなよ…。』 あ〜ちゃんは、出て行った。 私が別れを告げられ、公園で意識を失ったあの日から、もうすぐ一年が経つ。 私と彼女が、お互い封印していた記憶。 胸がドクドクいうのが分かった。 帰りの車の中、イヤホンをしていても、音楽など全く耳に入ってこない。 『それは、愛、じゃないよ。』 あ〜ちゃんの言葉が、頭の中を無限にループしていた。 私が貫き通していた、愛のカタチ。 それを、全否定するようなその言葉。 愛…、では、ない? じゃあ私は、彼女を、愛しては、いない…? そんなこと、あるはずない。 もっともっと、彼女がほしい。 もっともっと、彼女を独占したい。 いや、待てよ… 私は彼女を独り占めしたいだけで、実は愛してはいないのではないか。 いや、そんなはずは… そんなはずは…。 私の中での自信がガタガタと崩れていく。 家に着き、いつもの癖で、彼女の唇を奪おうとする。 「…のっち。」 だけど、触れた瞬間、自分の唇が震えたのに気づき、すぐに離した。 ‘それは、愛、じゃないよ’ 私は、彼女の目を見ることすら出来ない。 震える唇を隠し、何とか彼女をお風呂へ行かせる。 彼女と同じ空間にいるのが怖くて、思わず私は外に出た。 オレンジ色の夕日が私の目の前にある。 眩しい。 手を伸ばせば届きそうなのに、絶対に、触れられないオレンジ色。 彼女の心の中も、実は私は何も分かってはいないのではないだろうか。 私の中の自信は、すべて消えていった。 ふと、下を見下ろす。 そこには、あの日の公園が広がっていた。 「はぁ、はぁっ…。」 苦しい。 苦しいよ…。 『…何しよん。』 っ…!! 私を包み込む温もり。 あぁ… 私には触れる権利はないのに…。 『いなく、なっちゃ…嫌ぁっ…!』 彼女は、泣いていた。 私を求めて、泣いていた。 また唇が震えるのが分かった。 「…部屋、戻ろうか。」 家に入るなり、彼女は私をドアに押しつけた。 「……っ…。」 私は思わず目をそらす。 私の震える唇に侵入してきた舌の動きは、 いつかの彼女を思い出させる、荒々しいものだった。 そのまま私は、彼女に体を奪われた。 『ゆかちゃん…いなくなっちゃ、嫌だよ。』 かしゆかの場合 END-
https://w.atwiki.jp/anipicbook/pages/1757.html
ゆゆ式 メタルアートしおり ゆずこ ゆゆ式 メタルアートしおり ゆずこ 発売日 :2013年7月31日 発売 商品情報 ・サイズ:60x37x0.3mm ・素材:真鍮(ゴールド鍍金) ゆゆ式 メタルアートしおり 唯 ゆゆ式 メタルアートしおり 唯 発売日 :2013年7月31日 発売 商品情報 ・サイズ:60x37x0.3mm ・素材:真鍮(ゴールド鍍金) ゆゆ式 メタルアートしおり 縁 ゆゆ式 メタルアートしおり 縁 発売日 :2013年7月31日 発売 商品情報 ・サイズ:60x37x0.3mm ・素材:真鍮(ゴールド鍍金) ゆゆ式 マグネットブックマーカー2個セット ゆゆ式 マグネットブックマーカー2個セット 発売日 :2011年11月24日 発売 商品情報 ・マグネットブックマーカー本体サイズ:縦60+60(2つ折)×横20×厚さ1mm 2個セット ・台紙:縦105×横80mm ・ヘッダーつきOPP袋入
https://w.atwiki.jp/mayuyun/pages/20.html
ドラマ出演情報 テレビ東京「さばドル」主演 渡辺麻友(宇佐しじみ/渡辺麻友役) 「さばドル」モバイルサイト 「さばドル」アルバム(ドラマ収録中の秘蔵写真公開) まゆゆSTAFFのフォトニュース