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770:睡蓮 2006/03/21(火) 00 02 53 ID y5uMaE9LO 金運アップの術投下 オカルトショップで緑色のレギュラーキャンドルとイージーライフオイルを入手します。 毎月一日から三日までの朝にオイルをキャンドルによく擦り込み、10分間燃やします。 四日目からはあさ左肩にオイルをほんの少量つけてください。(^-^)
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【作品名】神風紀ゾイドZOIリマン2000 【ジャンル】90%漫画10%妄想 【名前】御子神みーザージータケル 【属性】まつろわぬ金属生命体と呼ばれる半分人外、残り1/4が人間と天使 【大きさ・姿形】10代半ばの少年並 【攻撃力】全高11.8m 全長23m 重量112tのティラノサウルス型ゾイドの尻尾に噛みついて700m放り投げられる敵以上のパワー。 軽く撃ったパンチ一発でも岩壁に直径9mのクレーターを作る。 パンチで自分を80mふっとばして高さ60m程度の塔に激突させ直径30mの砂煙を起こしながら塔の上半分を破壊したり、 自分のブーメランを真正面から殴って弾き返す奴と互角に戦えるほどのパンチ力。 千手破壊拳:一瞬で90発ものパンチを放つ。 ブーメラン:大きさ1m。ブーメランなので投げても戻ってくる。射程は400m程度。 高さ500m直径100m程度の岩山を横に丸ごと切断。 一瞬で400mは飛行するスピード。 コテンパンチ(虎天拳):パンチと同時に拳の形をした炎を放つ。軌道は直角に曲げたりと自由自在。 800mにかけて地面を抉り、その先の高さ数百mぐらいの山に直径約130mを大穴を開けて削り取る威力。 基本は一度に一発だが、その気になれば両手から同時に撃てる。両手で放つことも可能。 ストライクレーザークロー:爪による打撃。20m程の岩を粉砕する敵以上のパワー。 レーザーブレード:実体がある長さ6m程のブレードを2本装備。 ビームサーベルのような感じで20m程伸ばせる。 100m程の山を消し飛ばす威力の荷電粒子ビームを切り裂いたり、 前面に展開したブレードの力場を利用し、後述のEシールドのパワーを一点に集中させることで、 上記以上の威力の荷電粒子ビームを正面から打ち破れる敵のレーザーブレード以上。 水を使った攻撃 射程は日本全土。国連軍による総攻撃で掠り傷も負わないケモノ達を一撃で殺せる威力。 水流で押しつぶす ウォーターカッターの様に斬る ケモノを体の中から破裂させたりもできる 水の柱:5~10Mのケモノを水で閉じ込めて潰す。 【防御力】装甲を無い状態でも200m程の爆発や、30m程の岩に衝突して岩が粉々になるような衝撃にも耐える。 装甲を付けているので少なくとも上記以上の防御力。 水での防御 自衛隊、国連軍による総攻撃で掠り傷も負わないケモノ達を一撃で殺せる攻撃を完全に防ぐ 背後からなどの攻撃も自動で防御 人工衛星の墜落の中心に居た者を遠隔防御。一般人無傷 ↑を日本全土の人間に同時に行なえる。 自分の投げたブーメランを真正面から殴って弾き飛ばすパワーを持つ相手に殴られて その勢いで高さ70m程度の小山三つを貫通するほど吹き飛んだがダメージはあまり大きくなく普通に戦闘続行可能。 自分と互角のパンチ力の相手と何発も殴り合える。 自分のコテンパンチを背後からまともにくらっても動くことは出来た。 自分のコテンパンチをくらった場所はまともに行動できない異次元でその後両手両足を潰されたので戦闘続行可かは不明。 【素早さ】下記の【素早さ(参考用)】の素早さの敵と互角以上に戦闘出来る敵を圧倒し、 下記の【素早さ(参考用)】を捉えられるセンサーでも捉えきれない速度で戦闘可能。 170mを一瞬で詰められる。 秒速1km以上の荷電粒子ビームを1m程の距離から20m程ジャンプして回避できる。 ブーメラン:自分の投げたブーメランの上に跳び乗ることで飛行可能。 ただし乗ってるだけなので自由に飛行できるわけではない。 【素早さ(参考用)】約500mの距離から秒速5kmで発射されたレールガンの弾丸(着弾まで0.1秒)を回避したり、 敵2体の武装10ヶ所を交差する瞬間に全て破壊したり、50m以上ジャンプしたりできる。 上記のシールドライガー搭乗時の自分を圧倒する敵ゾイドを圧倒する機動力。 50m程離れた距離にいる敵の背後に一瞬で移動できる。(実質70m以上を一瞬で移動) 秒速1km以上の荷電粒子ビームを10m程の距離から撃たれてもEシールドを展開し防御できる反応。 【特殊能力】周囲の電磁波の乱れによって、全長26mの金属生命体6体以上が電子機器を狂わされ 戦闘不能になるような環境でも戦闘可能と思われる。 幽霊などを見ることが可能 【長所】まあいろいろありそうでなさそうで 【短所】山破壊とか越えられない感じとか 490 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2008/10/27(月) 00 32 42 御子神みーザージータケル考察 km級よりやや下の攻防+マッハ3対応よりやや下+移動マッハ0.5強 超音速即時発動の壁~超音速反応広域攻撃の壁を見る。 △Godslayer 速すぎる。 ×メタルオオカマキリ 開始距離の関係上、真空波で負け。 ×WILD・Gun-Man 水での防御は常時なので即死負け。 ○アルミゴーレム 先手取れるので勝ち。 ○魔神豪鬼 全方位攻撃可能なのでいけるだろう。 △実例提示用1 速すぎる。 ○レボルス7号 攻撃力は低いので勝てるだろう。 ○近藤勇次/遠藤しずく 反応遅いので勝ち。 ×リコ 速すぎる。 ○リン 攻撃範囲が広く、相手の攻撃も遅いのでいけるか? ×リス 攻防が高すぎる。 ○優等生 反応遅いので勝ち。 ○カケル 水で本破壊勝ち。 ○村田忠志さん(36) 水でスーツ破壊勝ち。 ×フォス=ソルブライト 速い上に攻撃力が高すぎる。 △τ 堅すぎる。 ○久瀬鷹乃 反応遅いので勝ち。 ○レボルス6号 反応遅いので勝ち。 ○シーサーマン 反応遅いので勝ち。 ○神崎冥 反応遅いので勝ち。 ○鋼鉄メイドさん 反応遅いので勝ち。 ○霧崎 大計 反応遅いので勝ち。 ○生徒会長エヴァンジェ 反応遅いので勝ち。 ○メテュール 水爆レベルなので勝てる。 この上はマッハ5対応レベルなので厳しい。 WILD・Gun-Man>御子神みーザージータケル>アルミゴーレム
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296 名前:【SS】[sage] 投稿日:2012/03/22(木) 15 10 33.52 ID vXqAZhTw0 [2/6] ・・・スーパーにて・・・ 京介「今日の夕飯は何にするか…… ……またカレーでいいか」 桐乃「~♪~♪」ガサガサ 京介「それじゃあ、ジャガイモとたまねぎと……ニンジンももうなかったな」 桐乃「~♪~♪~♪」ゴソゴソ 京介「…………なあ桐乃」 桐乃「なに?」 京介「二つほど聞きたいことがあるんだが、いいか?」 桐乃「いいよ」 京介「なんでおまえがここにいるんだ?」 桐乃「学校帰りにあんたがスーパーに寄るのを『偶然』見かけたからついてきた」 京介「そうかよ」 桐乃「コンビに弁当とか惣菜ばっかり食べてるのかと思ったけど、ちゃんと料理してるんだね。 感心感心」 京介「まあ、カレーとか肉じゃがばっかだけどな。 それでもう一つの質問なんだが―なんで買い物籠にメルルのお菓子やらおもちゃやらを詰め込んでいるんだ?」 桐乃「あんたが買うから」 京介「なんで俺がメルルグッズなんて買わなきゃいけないんだよ! それくらい自分で買いやがれ」 桐乃「だって恥ずかしいじゃん」 京介「俺だって恥ずかしいわ!」 桐乃「平気だって、あんたなんて誰も気にしないしw 安心して。 お金はちゃんと払うから」 京介「はぁ……仕方ねえか。 ……そうだ、食材ももうちょっと買っておかないとな」 桐乃「? なんで?」 京介「折角だし食べていくだろ?」 桐乃「! うん!」 ・・・夕食・・・ 桐乃「ねえ、ちょっと作りすぎじゃない?」 京介「……そうだな」 桐乃「あんただけだと今日明日どころか、一週間分くらいない?」 京介「……そうだな」 桐乃「あたしにご馳走するためだからって頑張り過ぎ」 京介「……すまねえ」 桐乃「はぁ。 ……あんただけだと時間がかかるし、折角のカレーを悪くしちゃうのもイヤだから、 しばらくの間はあたしも夕飯に付き合ってあげる」 京介「! 本当か!?」 桐乃「カレーばっかなんて身体に悪そうだけど……あたしの優しさに感謝しなさいよね」 ・・・数日後・・・ あやせ「最近の桐乃、ずいぶん肌の調子がいいよね。 なにかしているの?」 桐乃「特には何もしてないよ。 あえて言えばね……」 あやせ「あえて言えば?」 桐乃「カレーって身体にいいよね!」 -------------
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登録日:2011/09/23(金) 21 26 25 更新日:2022/07/25 Mon 20 44 17NEW! 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 エリートヤンキー三郎…あぁあったな カオス テレビ東京 ドラマ ドラマ24 マジすか学園 モテキ 勇者ヨシヒコと魔王の城 嬢王 怨み屋本舗 金曜日 テレビ東京が金曜日深夜に放送しているドラマ枠。ジャック・バウアーは関係ない。 2005年10月からスタートして現在まで続編作品含めて役50作品放送されており、最初期は大人向けということを意識してAV女優のポロリがやたら多いアダルティな作りだったが、 中期頃からお色気要素が少なめorない作風も増えた結果、多くの世代から人気を得た作品も何作か生まれた。 制作はアニメでおなじみ製作委員会方式を取っており、配信やイベントで収益を上げるという独自のビジネスモデルを取っている。 キャストに関しては森山未来や遠藤憲一など有名どころが主演する例もあれば、中村蒼や満島ひかりのように当時無名~売り出し中だった若手が出演する例もある。 〇主な作品 嬢王 キャバクラの世界を描いた記念すべき1作目で、現在まで唯一3度ドラマになった作品。 1作目は北川弘美、2作目以降は原幹恵主演。 深夜枠らしくエロも全開であり、蒼井そら・麻美ゆま・明日花キララなどがおっぱい・お尻を披露した。 2ndハウス 家庭に居場所のないサラリーマンが仲間とエロい妄想をしたり不倫をしたりというこれまたものすごいドラマ。 だが主演はまさかの長野博。他にも特撮関係者が何人か出演している。 「人生バラ色だゼ!」 下北GLOARY DAYS これまたエロ全開だったドラマ。原作はヤングサンデーの漫画。 この頃ヤングサンデーはDr.コトー2期、クロサギと実写ドラマが立て続けにヒットしたがこの波には乗れなかった。 怨み屋本舗 原作はビジネスジャンプの看板漫画。主演はデカイエローこと木下あゆ美。 同枠の過去作と比べてお色気要素は抑え目になり、主題歌には大ブレイク直後のmihimaru GTを起用するなどイメチェンを図った作品。 その結果続編やスペシャル版も製作され、テレ東と集英社に大きく貢献した。 チョイ役だがブレイク直前の花澤香菜が出ている。 クピドの悪戯 虹玉 再びお色気要素を出した作品。原作はヤングサンデー連載の漫画でシリーズ1作目。 射精(オナニー含む)する度に玉が出て、これが七つ出ると射精できない体になるという謎設定。 主題歌を歌うのは当時無名のJUJU。 エリートヤンキー三郎 長い間ヤングマガジンを支えた漫画がまさかのドラマ化。原作にはないAV女優のポロリがある。 小沢兄弟が高校生役、仲間由紀恵が覆面で出演(*1)という滅茶苦茶な作品だった。 主演は後に仮面ライダー電王やごくせんでブレイクした石黒英雄。 ヒロインは後にNHKの朝ドラでブレイクした倉科カナ(*2)だったが、2人にとっては黒歴史レベルの作品。 何故か映画にもなった。その映画には鳴海所長が出ている。 ウォーキン☆バタフライ 同時期公開された石原さとみ主演の映画とリンクするドラマだったが、映画・ドラマ共々爆死。 メン☆ドル ~イケメンアイドル~ 今ほどAKB48が人気のない頃に放送していたノースリーブス主演のドラマ。 インリンがガチレズ役。 セレぶり3 浅見れいな・中村ゆり・野波麻帆の三人が毎週ガールズトークを繰り広げるユルユルドラマ。 湯けむりスナイパー かつて、やりすぎコージーにて東野幸治が「ツッコミどころ満載の漫画」と語った作品がまさかの実写化。しかも、主演はあの遠藤憲一。 混浴風呂でSEXなど、久しぶりにお色気要素の強い作品だった。 マジすか学園 AKB48主演の学園ドラマ(ファンのためにある作品)。 宣伝の時点で「大根役者」と言われたように基本演技は酷いのだが一部演技が上手いメンバーがいたりする。 続編が作られ3までこの枠で放送された(4以降は日テレとネット配信に移籍)。3からは前田敦子の卒業に伴い主演が島崎遥香となった。 モテキ 森山未来主演の記念すべき20作品目。イブニングで連載されていた久保ミツロウ原作の漫画。 モテないサブカル系オタクの男が突如モテるようになってしまうという話。 劇中BGMや設定などから音楽業界、サブカル業界からの注目も高い。 同年流行語大賞にノミネートされ2011年には映画が公開されるなど、同ドラマ枠最大級のヒットとなった。 URAKARA 韓流アイドル・KARA主演のドラマ。 途中でKARAの事務所トラブルが起こったため打ち切りの危機になったが予定の話数を減らして完結した。 勇者ヨシヒコと魔王の城 山田孝之主演による予算の少ない冒険活劇。そして、実質ドラクエ公式パロディ。 一部チョイ役などはどう見ても低予算じゃない気がするがあくまで低予算(友情出演なので出演料が抑えられてるらしい)。 話題が話題を呼び大ヒット、2012年・2016年秋に続編が放送された。 撮らないで下さい!!グラビアアイドル裏物語 グラビアアイドルという職業のあるあるやプライベートをドキュメンタリー風に放送した特種なドラマ。 クローバー イカ娘、弱虫ペダルなどと共に2000年代後半~現在までの週刊少年チャンピオンを支えている不良漫画原作。 まほろ駅前番外地 瑛太・松田龍平のW主演による映画の後日談にあたる作品。基本1話完結だが映画版の登場人物も出てくるため出来れば映画版を事前に見ておいた方がいい。 みんな!エスパーだよ! 『デトロイト・メタル・シティ』の作者・若杉公則氏がヤングマガジンで連載している漫画が監督・園子温、主演・染谷将太という実写版ヒミズのタッグで実写化。 やはりというか監督の妻である神楽坂恵も出る。 DMC、KAPPEI同様下ネタが多い作品(原作は最近シリアス)ということもあり久しぶりにお色気要素あり。 放送直後から夏帆のパンチラ、下ネタを連呼する真野恵里菜、メーカー協賛による謎のTENGA推し、 エンディングを歌う石崎ひゅーいがMステのパフォーマンスで放送事故と言われるなどネットでは話題となっている。 リミット 殺しの女王蜂 なぞの転校生 かつてNHK少年ドラマと映画で実写化された作品を中村蒼主演でリメイク。 孤独のグルメ(Season5~8) ドラマ24枠10周年の節目にこの枠へ移動してきた人気ドラマ。 バイプレイヤーズ 脇役として活躍する人気俳優を本人役で起用した作品。 浦安鉄筋家族 まさかの実写化。 追記・修正よろしくお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] タイトルだけ追加したんで、内容は分かる方オナシャス -- 名無しさん (2014-03-20 11 56 12) 名前 コメント
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時 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜 日曜 3 59 オープニング 引き続き NEWS24 引き続き ミニ番組 引き続き ミニ番組 引き続き ミニ番組 引き続き ミニ番組 引き続き ミニ番組 4 00 Oha!4 NEWS LIVE 01 NEWS24 01 NEWS24 15 Oha!4 NEWS LIVE 17 Oha!4 NEWS LIVE 23 緊急警報放送・試験信号 24 オープニング 25 テレビショッピング 29 オープニング 30 テレビショッピング 31 Oha!4 NEWS LIVE 52 朝イチテレビTHB 55 カード学園 5 00 ドーラ 20 ズームイン!!SUPER 25 テレビショッピング 30 朝イチテレビTHB 30 NARUTO 疾風伝 (傑作選) 55 うちの3姉妹 6 00 それいけ!アンパンマン 25 朝イチテレビTHB 土曜版 30 ズームイン!!SUPER 30 朝イチテレビTHB 日曜版 40 朝イチテレビTHB 7 05 おはスタ 27 朝イチテレビTHB 30 遊戯王デュエルモンスターズGX (再放送) 30 ポケモン☆サンデー 8 00 スッキリ!! 00 トミカヒーロー レスキューファイヤー 30 おはコロシアム 30 メタルファイト ベイブレード 9 00 極上!!めちゃモテ委員長 00 ライブオン カードライバー 翔 30 レディス4 30 絶対可憐チルドレン ベストセレクション 30 ジュエルペット 10 00 ケロロ軍曹 00 クロスゲーム 25 初恋限定。みどころ 25 大正野球娘。見どころ 25 かなめも 見どころ 25 シャングリ・ラ みどころ 25 今日のFriday Fine 30 かりゆし先生ちばる! 30 田中靖彦の東濃情報局 30 THB NEWSジャーナル 11 00 E Morning 11 00 週刊ニュース新書 25 NNN・THBストレイトニュース 50 テレビショッピング 50 太田光の私が総理大臣だったら…秘書田中 50 テレビショッピング 50 太一×ケンタロウ 男子ごはん 55 THB中日新聞ニュース 12 00 ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 20 ジャパネットたかたテレビショッピング 20 健康インフォマーシャル 20 岐阜の駅めぐり 20 ジャパネットたかたテレビショッピング 25 明知鉄道明知線沿線の旅 30 ボニータ! ボニータ! 30 開運!なんでも鑑定団 傑作選 50 行列のできる法律相談所 50 人生が1分間で変わる深イイ話 50 愛の修羅バラ! 50 カウントダウン・ドキュメント 秒ヨミ! 50 しゃべくり007 13 00 1×8いこうよ! 30 ゴリ夢中 30 THBサタデーコネクション 30 たかじんのそこまで言って委員会 45 THBインフォメーション 45 Friday Fine 今日のラインナップ 55 情報ライブ ミヤネ屋 55 情報ライブ ミヤネ屋 14 55 Friday Fine! 15 00 THBサンデーコネクション 48 THBアニメナビ 53 情報ワイド イブニングCatch! 16 25 サキよみ ジャンBANG! 25 ロボつく 48 ニュースセンターTHB 52 NEWS FINE ! 55 ニュースセンターTHB 17 13 Friday Fine! 30 THE フィッシング 30 笑点 58 THBアニメナビ Mini 18 00 家庭教師ヒットマンREBORN! 00 BLEACH 00 遊戯王5D s 00 銀魂 00 釣りロマンを求めて 00 ドライブ A GO!GO! 30 はっけんたいけん だいすき!しまじろう 30 イナズマイレブン熱血アンコール! 30 しゅごキャラ!!どきっ 30 きらりん☆レボリューション (再放送) 30 満天☆青空レストラン 30 トコトンハテナ 19 00 リロアンドスティッチ 00 天元突破グレンラガン (再放送) 00 毎日かあさん 00 ポケットモンスター ダイヤモンド パール 00 ペット大集合!ポチたま 00 土曜スペシャル 00 田舎に泊まろう! 26 イナズマイレブン 28 ヒカルの碁 28 ハヤテのごとく!! (再放送) 30 NARUTO -ナルト- 疾風伝 54 明知鉄道明知線沿線の旅 54 THBニューススポット 54 かかみがはら未来都市計画 56 熱血!燃えドラ情報局 57 チャンピオンズ ~達人のワザが世界を救う~ 20 00 和風総本家 00 いい旅・夢気分 00 世界を変える100人の日本人 JAPAN☆ALL STARS 00 日曜ビックバラエティ 54 THBニューススポット 54 開運!なんでも鑑定団 54 THBニューススポット 21 00 やりすぎコージー 00 水曜シアター9 00 アニソンパラダイスplus! 00 所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ! 00 出没!アド街ック天国 48 THBニューススポット 54 ハヤテのごとく!! 見どころ 54 THBニューススポット 54 (検討中) 54 USJファン! 54 天気予報 54 ソロモン流 22 00 カンブリア宮殿 00 ガイアの夜明け 00 ルビコンの決断 00 たけしのニッポンのミカタ! 00 美の巨人たち 30 ミューズの晩餐 -My song My life- 48 来週の岐阜県 54 天気予報 54 天気予報 55 音楽ば~か 23 00 ワールドビジネスサテライト 00 Nana☆Channel 20 真マジンガー 衝撃!Z編 24 neo sports 45 neo sports 58 neo sports 24 00 SHOWBIZ COWNT DOWN 12 きらきらアフロ 12 アニソンパラダイス! 12 ゴッドタン 12 モヤモヤさまぁ~ず2 12 ドラマ24 怨みや本舗 REBOOT 20 TXNニュース 25 JAPAN COWNT DOWN 30 TXNニュース 35 大正野球娘。 43 THBニュース最終版 49 BLOOD+(※8/19は休止) 53 THBニュース最終版 53 THBニュース最終版 55 THBニュース最終版 56 浜ちゃんが! 56 かなめも 56 07-GHOST 56 みなみけ おかえり (再放送) 58 涼宮ハルヒの憂鬱 25 05 遠藤淳(※7/26、8/23は休止) 19 うみものがたり~あなたがいてくれたコト~(※8/19は休止) 26 Phantom ~Requiem for the Phantom~ 26 初恋限定。 26 GA芸術科アートデザインクラス 26 うみねこのなく頃に 28 ハヤテのごとく!! 35 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 49 メッセ弾(※7/29、8/12、8/26は休止) 50 THB ECO MOVE プロジェクト 55 最終お天気情報 56 Pandora Hearts 56 NEEDLESS 56 プリンセスラバー! 56 咲 -saki- 58 シャングリ・ラ 26 01 クロージング 02 放送終了 19 戦場のヴァルキュリア 26 ティアーズ・トゥ・ティアラ(※7/27、8/3、8/24は休止) 26 宙のまにまに(※8/11、8/18は26 56~27 26に放送。8/25は27 26~27 56に放送。) 26 フットンダ(※7/23、8/6、8/20は休止) 26 獄・さよなら絶望先生 28 狼と香辛料Ⅱ 49 化物語 56 テレビショッピング 56 テレビショッピング 56 にけつッ!(※7/23、7/30、8/13、8/27は休止) 56 LOVE GAME(※7/24、7/31及び8月は休止) 58 ジャパネットたかたテレビショッピング 27 11 亡念のザムド(※8/11、8/18は27 26~27 56に放送。7/28、8/4、8/25は休止) 19 テレビショッピング 26 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 26 テレビショッピング 28 咲 -saki- おすすめ 34 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 36 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 41 THB ECO MOVEプロジェクト 41 テレビショッピング 46 最終お天気情報 49 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 49 THB ECO MOVEプロジェクト 51 THB ECO MOVEプロジェクト 27 52~ これ以降はNEWS24を放送します。 55 最終お天気情報 56 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 56 最終お天気情報 28 28 01~ これ以降はNEWS24を放送します。 04 THB ECO MOVEプロジェクト 09 最終お天気情報 11 みんなで乗ろう! 岐阜の鉄道キャンペーン 11 THB ECO MOVEプロジェクト 28 15~ これ以降はNEWS24を放送します。 28 17~ これ以降はNEWS24を放送します。 26 THB ECO MOVEプロジェクト 28 31~ これ以降はNEWS24を放送します。
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ここを編集 ■新白雪姫伝説プリーティア 撮影監督 ■ナジカ電撃作戦 撮影監督 ■FF U ~ファイナルファンタジー:アンリミテッド~ 2Dディレクター(瓶子修一と共同) ■NITABOH 仁太坊-津軽三味線始祖外聞 撮影監督(瓶子修一と共同) ■ルパン三世 EPISODE 0 ファーストコンタクト 撮影監督 ■カレイドスター ビジュアルアドバイザー ■ルパン三世 お宝返却大作戦!! 撮影監督 ■PEACE MAKER 鐵 撮影監督 ■GANTZ ガンツ 撮影監督 ■トリニティ・ブラッド 撮影監督 ■ブラスレイター 撮影監督 ■咲-Saki- 撮影監督 ■聖痕のクェイサー 撮影監督 ■迷い猫オーバーラン! 撮影監督(8・13話) ■ストライクウィッチーズ2 撮影監督 ■Aチャンネル 撮影監督 ■聖痕のクェイサーⅡ 撮影監督 ■魔乳秘剣帖 撮影監督 ■ストライクウィッチーズ 劇場版 撮影監督 ■Aチャンネル+smile 撮影監督 ■咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 撮影監督 ■お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 撮影監督 ■断裁分離のクライムエッジ 撮影監督 ■BLAZBLUE ALTER MEMORY 撮影監督 ■咲-Saki- 全国編 撮影監督 ■モモキュンソード 撮影監督 ■楽園追放 -Expelled From Paradise- 撮影監督 ■ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow 撮影監督 ■それが声優! 撮影監督 ■ハンツー×トラッシュ 撮影監督(1・3話) ■コンクリート・レボルティオ 超人幻想 撮影監督 ■ハイスクール・フリート 撮影監督 ■AKIBA S TRIP THE ANIMATION 撮影監督 ■センリツのルシファー ただひとつの始まりの歌 撮影監督 ■ハイスクール・フリート (OVA) 撮影監督 ■宇宙戦艦ティラミス 撮影監督 ■宇宙戦艦ティラミスII 撮影監督 ■BEM 撮影監督 ■劇場版 ハイスクール・フリート 撮影監督 ■まえせつ! 撮影監督 ■SHOW BY ROCK!! STARS!! 撮影監督 ■月曜日のたわわ2 撮影監督 ■BIRDIE WING -Golf Girls Story- 撮影監督 ■BIRDIE WING -Golf Girls Story- (Season 2) 撮影監督 ■Unnamed Memory 撮影監督 ■i☆Ris the Movie Full Energy!! 撮影監督 ■関連タイトル ストライクウィッチーズ コンプリート Blu-ray BOX 初回生産限定版 Blu-ray それが声優!【Blu-ray 初回限定アフレコキット版 第1巻】 Blu-ray モモキュンソード 上巻 カレイドスター~10年目のすごいBlu-ray BOX~豪華版 普及版 咲-saki- BD-BOX rakuten_design= slide ;rakuten_affiliateId= 053df7e0.7c451bd1.0c852203.190c5695 ;rakuten_items= ctsmatch ;rakuten_genreId=0;rakuten_size= 468x160 ;rakuten_target= _blank ;rakuten_theme= gray ;rakuten_border= on ;rakuten_auto_mode= on ;rakuten_genre_title= off ;rakuten_recommend= on ; 随時更新! pixivFANBOX アニメ@wiki ご支援お待ちしています! ムック本&画集新刊/個人画集新刊/新作Blu-ray単巻/新作Blu-ray DVD-BOX アニメ原画集全リスト スタッフインタビューwebリンク集 最新登録アイテム Switch ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom Switch 世界樹の迷宮Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ HD REMASTER Switch ピクミン 4 大友克洋 Animation AKIRA Layouts Key Frames 2 小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女 1 ONE PIECE FILM REDデラックス・リミテッド・エディション 4K ULTRA HD Blu-ray Blu-ray 劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ 完全生産限定版 Blu-ray 映画『ゆるキャン△』 Blu-ray 【コレクターズ版】 Blu-ray ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! Blu-ray 天地無用!GXP パラダイス始動編 Blu-ray第1巻 特装版 天地無用!魎皇鬼 第伍期 Blu-ray SET 「GS美神」全話いっき見ブルーレイ Blu-ray ソードアート・オンライン -フルダイブ- メーカー特典:「イベントビジュアル使用A3クリアポスター」付 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX 宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち Blu-ray BOX 特装限定版 地球へ… Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 神風怪盗ジャンヌ Complete Blu-ray BOX HUNTER×HUNTER ハンター試験編・ゾルディック家編Blu-ray BOX BLEACH Blu-ray Disc BOX 破面篇セレクション1+過去篇 完全生産限定版 MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 アニメ・ゲームのロゴデザイン シン・仮面ライダー 音楽集 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー 完全版 EPISODE No.1~No.98 MOVIE リスアニ!Vol.50.5 ぼっち・ざ・ろっく!号デラックスエディション ヤマノススメ Next Summit アニメガイド おもいでビヨリ アニメ「魔入りました!入間くん」オフィシャルファンブック 『超時空要塞マクロス』パッケージアート集 CLAMP PREMIUM COLLECTION X 1 トーマの心臓 プレミアムエディション パズル ドラゴンズ 10th Anniversary Art Works はんざわかおり こみっくがーるず画集 ~あばばーさりー!~ あすぱら画集 すいみゃ Art Works trim polka-トリムポルカ- つぐもも裏 超!限界突破イラスト&激!すじ供養漫画集 開田裕治ウルトラマンシリーズ画集 井澤詩織1st写真集 mascotte 鬼頭明里写真集 my pace 内田真礼 1st photobook 「まあやドキ」 進藤あまね1st写真集 翠~Midori~ 声優 宮村優子 対談集 アスカライソジ 三石琴乃 ことのは 亀田祥倫アートワークス 100% 庵野秀明責任編集 仮面ライダー 資料写真集 1971-1973 金子雄司アニメーション背景美術画集 タローマン・クロニクル ラブライブ!サンシャイン!! Find Our 沼津~Aqoursのいる風景~ 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 友の会[復刻版] 梅津泰臣 KISS AND CRY 資料集 安彦良和 マイ・バック・ページズ 『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』編 氷川竜介 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析 Blu-ray THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th Anniversary Celebration Animation ETERNITY MEMORIES Blu-ray おいら宇宙の探鉱夫 ブルーレイ版 Blu-ray 映画 バクテン!! 完全生産限定版 アイカツ! 10th STORY ~未来へのSTARWAY~ Blu-ray BOX 初回生産限定版 はたらく細胞 Blu-ray Disc BOX 完全生産限定版 Blu-ray 長靴をはいた猫 3作品収録 Blu-ray わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray 魔道祖師 完結編 完全生産限定版 魔道祖師Q Blu-ray Disc BOX 完全生産限定盤 にじよん あにめーしょん Blu-ray BOX 【特装限定版】 Blu-ray 鋼の錬金術師 完結編 プレミアム・エディション Blu-ray付き やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完 限定版【同梱物】オリジナルアニメ Blu-ray「だから、思春期は終わらずに、青春は続いていく。」
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※ 作者名:天海 ※ 時代考証とか世界観とか、その他色々と気にしない方向でお願いします。 年越しの準備をあらかた終えて日常の落ち着きを取り戻した小さな村落に、地響きが鳴り渡った。 「来おったか……」 村の長老は極めて冷静にそうつぶやいた。 ドスまりさと多数のゆっくり達の襲来を まるで予想していたかのように。 この地方は冬でも雪が降る事は稀であり、この辺りに住むゆっくり達は冬籠りという物をする必要がなかった。 もちろん外は寒いし、食糧となる虫や植物も無いため、巣に籠りがちになるのは変わらないのであるが。 とはいえ、少なくとも巣に籠っている間に食糧が尽きたまま泣き寝入りしたり、積もった雪で出口が防がれたりという事もない。 ゆっくり達にとっては冬でも比較的安全である場所なのである。 ドスまりさは村の広場に辿りつくと、早々に長老へと切り出した。 「まりさのむれは たべものがたりなくてこまってるんだよ。だから たべものをわけてほしいよ。どうかおねがいします。」 無理を招致で言っているのであろう。ドスまりさのトーンはゆっくりとは思えないほどに低かった。 そう、ドスまりさにもわかっているのだ。 毎年、草原には群れの皆だけでは食べ切れないほどの植物が生い茂げるのに、この年に限って植物は異様なほどに少なかった。 村落の畑の方も 人の手が入っているとはいえ、そう思わしい収穫は得られなかったであろう。 それでも仲間のゆっくり達を幸せにしないといけないという使命感から、ドスまりさは今回の行動に出たのだ。 ……ドスまりさはゆっくり側の被害を覚悟の上でも、人間と戦って食糧を得るという覚悟を決めていたのである。 その証拠が、ドスまりさの後ろに並び立つ100を超える数のゆっくり達である。 とは言っても、人間は強い。 ドスまりさはさておき、普通のゆっくりでは束でかかっても人間に敵うわけがない。 そこでドスまりさは一策を講じていたのである。 ここにいるゆっくり達は いわば囮。 これだけの数のゆっくりがいれば、対応する人間側も それなりに人員を割く必要がでてくるであろう。 人間達が広場に集まったところで、ドスまりさがゆっくりオーラを発動させる。 その隙に別動隊が人間の食糧庫から食糧を奪おうという作戦であった。 人間達には食糧を長期間保存する技術がある。 また、長距離を移動する術や、隣村へのツテもある。 多少の食糧が無くなっても、強い人間達ならなんとでもできるはずなのだ。 さらにいえば、この村の人間達は過去一度たりとも、ゆっくりの群れに手出しをしてきたことがない。 そのような経験もまた、今回のドスまりさの決断を手伝ったのである。 そして、こんなことを考えてはいけないが……もし人間が今回に限って怒りを見せた場合、 囮となるゆっくり達、そしてドスまりさ自身の事を食糧の替わりに人間に食べてもらっても良いとすら、ドスまりさは考えていた。 人間達の怒りを、それで鎮められるのであれば。 ゆっくりの共食いはタブー。それを一度でも崩してしまえば群れの存続はありえないであろう。 人間にゆっくりを差し出して替わりに野菜をもらうという悪魔の考えも思い浮かんだのだが、これをしては他のゆっくり達の信用を失う。 それでは結局群れの存続はありえない。 だが、戦って食われるなら仕方ない。 結局数体のゆっくりが食われて、替わりに野菜を得るという結果は変わらないが、過程の違いが群れの存続には重要なのである。 「残念ながら聞けぬ相談だ。こちらも苦しいのでな。」 長老の返答は、ドスまりさの予想した物だった。 「だったら」「力づくか……? それもよかろう」 実力行使を示唆するドスまりさの言葉を遮った長老はさらに続ける。 「ただし、互いに損害は最少に留めるべきだろう?」 「……ゆゆ?」 予想とは違う展開にドスまりさは戸惑う。 「1vs1。人間とお前で決着をつけ、お前が勝てば食糧をやろう。お前が負ければ、おとなしく帰るんだ。我らは何も奪わぬ。」 「……ゆゆゆ?」 これはゆっくり達にとっては、予想よりも遥かに美味しい提案ではないのか。ドスまりさはさらに戸惑う。 ドスまりさは、このような美味しすぎる提案に諸手をあげて喜べるほどの餡子脳ではないのだ。そもそも手がないし。 「ただし、ルールはこちらで決めさせてもらう。それに納得が行かなければ他の方法でくるがいい。」長老はそう付け加えた。 やはりきたか、とドスまりさは思う。人間の考える事には何か裏があるのだ。とはいえ、ルールを確認だけしてみる価値はある。 ドスまりさはさらに詳細を聞く体勢に入った。 長老の示したルールは以下のような物であった。 ドスまりさと人間の1vs1で決着をつける。他の人間及びゆっくりの手出しは禁止する。 両者とも、互いの同族を人質及びゆっくり質にとることを禁止とする。 場所は広場に特設した7m四方のリング。場外への脱出は試合放棄とみなし、反則負けとする。また、相手を故意にリング外に落とすことも禁止する。 人間はオープンフィンガーグローブ、マウスピース、ファウルカップ、レガースの着用を義務づける。その他のあらゆる道具は使用禁止とする。 人間はドスまりさへの目つぶし攻撃、口内への侵入、帽子への攻撃は禁止とする。 人間はドスまりさへの噛みつき攻撃及び食すことを禁止とする。 ドスまりさは人間を口内へ含むこと、食すことを禁止とする。 ドスまりさは故意に自らの帽子を落とすことを禁止とする。 ドスまりさはあらゆるキノコの使用を禁止とする。 両者、故意での急所攻撃を禁止とする。 軽度の出血あるいは出餡をした場合は、傷を塞ぐ応急処置を施して試合を続行する。その他の場合の応急処置等は一切認めない。 1ラウンド内に3度ノックダウンを奪われた場合、その時点でTKO負けとする。 その他、レフェリーの判断により試合続行不可能な状態と認められた時点で、レフェリーストップとして試合を終了する。 3分間3ラウンドで戦い、それでも決着がつかない場合はジャッジによる判定で決着をつける。 「ゆゆ?……」 ドスまりさは熟考した。 このルールは思いの他、ドスまりさの事も考えて作られている。 ただ一点、キノコの使用禁止が気にならないではないが、人間と1vs1で戦うのであれば、このくらいのハンデは仕方ないであろう。 このドスまりさは体長2mほど。帽子を含めればさらに高くなるが、ドスまりさ種としては比較的小さい、若いドスまりさであった。 一方この村落の人間達の中に、見たところ自分より大きい人間はいない。 さらにルールで自らの身も、仲間のゆっくり達の身も安全を確保されており、思う存分戦うことができるのである。 そして万が一人間側が何かを仕掛けてきても、長老は何も奪わないと公言したではないか。 「ゆゆ! わかった! やるよ!」 ドスまりさは決断した。 「……そうか。 では日時と場所は、本日夕刻からこの広場で。 準備ができるまでここでゆっくりしてるがいい。」 そう言った長老は、村の者達にリングの準備と、ゆっくり達へのもてなしを命じた。 夕刻。 組みあがったリングの周りに設けられた観客席は、小規模ながらも村の者たちでびっしりと詰められていた。 一方向は特設ゆっくり応援シートとなっており、ドスまりさが連れてきたゆっくり達と別動隊のゆっくり達が雛壇にびっちりと詰められていた。 なかなか珍妙な光景である。 10カウントゴングが鳴り、会場の照明が灯る。 「皆様、大変長らくお待たせいたしました。これより、試合を開始いたします!」 場内に響くアナウンスは、おあずけ状態だった観客たちのボルテージを一瞬にして最高点まで上昇させた。 「それでは、青コーナーより、ゆっくり代表選手の入場です!」 「「「 どすー、ゆっくりさせてねー 」」」 「やっさっいっ!やっさっい!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 特設ゆっくり応援シートのゆっくり達から、一斉に声援(?)が飛ぶ。 花道に焚かれるスモーク。その中に巨大な影が現れた。 それと同時に会場に響くのは、女性声の入場コール。 「インザブルゥゥゥゥーコォナァァァー!、 フロォム、チカクノソウゲェン、 ドォスゥゥ、マ、ルィッスァァァ!!」 「その巨大な背中に背負うのは、幾多のゆっくり達の願い……ゆっくりしたい、ゆっくりさせたい、必ずゆっくりさせてやる! 絶対ゆー者、ドスまりさ入場!」 実況席の言葉に、応援シートのゆっくり達がさらなる盛り上がりを見せる。 ドスまりさはリングの前まで小刻みに跳ねていき、そこから高々とジャンプしてリングへと着地する。 その際の衝撃音が、村の者達の不安を駆り立て、ゆっくり達の高揚を呼ぶ。 ドスなら自分達をゆっくりさせてくれる。ドスまりさに人間が勝てるわけがない。 ゆーゆーとリングに着地したドスまりさは、応援シートのゆっくり達の方へ向き気合をいれる。 「「「「『 ゆっくりしていってね! 』」」」」 ドスまりさとゆっくり達の、ゆっくりしていってね大合唱である。 さらにドスまりさは本部席にいるゆっくりれいむを見やる。 このれいむは試合に決着がつかなかった場合のジャッジ役の一人に選ばれたゆっくりであり、ドスまりさの愛するゆっくりでもあった。 ドスまりさは愛しのれいむにウインクをしてみせる。頬を赤らめるジャッジ役のれいむ。 この試合が終わったらいよいよ婚約を申し込もう、そう心に決めて試合への決意をさらに高めるドスまりさであった。 ちなみにジャッジは計3人。 不公平にならないように、ドスまりさの承認も得た上で以下のメンバーにジャッジを任せることにした。 村の代表として長老を、ゆっくりの代表としてれいむを、そして中立の立場として村から離れた場所に住んでいる一人の少女を。 レフェリーはその役割の都合上 村の者になるが、ドスまりさの参謀のぱちゅりーとありすをセコンドに置き、何か不平があればレフェリーに抗議できる権利を与えることでゆっくり側の了解を得た。 再び、アナウンスの声が場内に響き渡る。 「つづいて、赤コーナーより、人間代表選手の入場です!」 「「「 にんげんさん、ゆっくりしていってね! 」」」 「どぼぢでれいむのぶんのおべんとうたべぢゃったのぉぉ?」 「ゆゆ、こんなところにのこしておく れいむがわるいんだぜ!」 特設ゆっくり応援シートのゆっくり達から、一斉に野次(?)が飛ぶ。 花道に焚かれるスモーク。その中に人影が現れた。 それと同時に会場に響くのは、やはり女性声の入場コール。 「インザルェッドォーコォナァァァー!、 フロォム、ココノムラ、 ギャクゥタァァイ、オ、ニィッスァァァンッ!!」 「道具など要らない、仲間など要らない、ゆっくりさえいればそれでいい! その虐待魂は地獄の閻魔にも止められはしない! 虐待お兄さん入場!」 実況席の言葉に、今度は村の者達の盛り上がりが最高潮となる。 花道に姿を現した虐待お兄さんは一目散にリングへと駆け、リングインすると同時にドスまりさの目前に立ち、ドスまりさと頭を合わせて睨みつけ続ける。 慌てて両者の間に割って入り、なだめるレフェリー。 両者のボディチェックを終え、少しだけ間を計って、レフェリーが試合開始の合図を送る。 同時に会場にゴングの音が鳴り響いた。 第1ラウンド序盤は静かな立ち上がりとなった。 ドスまりさとの間合いを慎重に測る虐待お兄さん。 虐待お兄さんの出方を窺うドスまりさ。 互いが互いを牽制し、両者とも攻撃らしい攻撃をせずに、ただ時間だけが過ぎ去っていく。 そんな展開を観客席の人間、そしてゆっくり達はじっと見つめていた。 突如、マットを強く蹴る音が会場の静けさを打ち破る。 先手を打ったのは虐待お兄さん。 一瞬の踏み込みから、ムチのようにしなるローキック。乾いた打撃音が響きわたる。 そしてすぐさま、元の間合いに下がる虐待お兄さん。 観客席からは一斉にどよめきの声が漏れだした。 虐待お兄さんのローキックは、確かにドスまりさの顎の側面にクリーンヒットした。 クリーンヒットしたのだが…… 「ゆふん、ぜんぜんいたくないよ!」 ドスまりさにはまったく効いていなかった。 ローキックは一見地味な技ではあるが、威力は回し蹴りの中でも高い部類であるはずだ。 そして打つ際の隙の少なさという利点もある。 どこを蹴ってもそう違いが無いであろうドスまりさ相手には、もっとも適した打撃であることは確かであった。 ……が、それが欠片も効く様子が無い。 ただでさえ中身が餡子である。皮さえ破れなければ、ゆっくり種は打撃には強いはずなのだ。 その様子を見たセコンドのぱちゅりーとありす、ジャッジれいむ、そして応援シートのゆっくり達はドスまりさの勝利を確信した。 そもそも体格的にはドスまりさが圧倒的に勝っているのである。 何度打撃を打たれようとも、ルール的に人間はそれ以上のことはできないはずである。 その打撃が効かないとあれば、あとは一度でもドスまりさが踏みつけ、あるいはのしかかり等を決めれば、ドスまりさは勝てるのだ。 虐待お兄さんはしかし、その事に動じる様子は無かった。ただ、冷静な視線でドスまりさの動きを見つめている。 その様子を見て、長老はうなずく。頼もしい青年に育ったものだ、と心の中で青年の成長を喜んでいた。 この虐待お兄さんは、元々孤児であった。 孤児であるが故のストレスを発散するかのように、ゆっくり達を むやみに傷つける生活を送っていた。 それを知った長老が少年を家族として受け入れ、そして諭し、格闘技に打ち込むように促したのである。 試合は進む。 虐待お兄さんはヒット&アウェイの要領でローキックを放ち続けていた。 しかしそのどれもが、目に見えたダメージをドスまりさに与えるには至らない。 ドスまりさは余裕の表情で、じりじりと虐待お兄さんへ近づくように動くだけである。 虐待お兄さんの身体からは汗が噴き出していた。 仮にも格闘技に打ち込んできた虐待お兄さん。スタミナ面ではなんの不安も無いはずなのである。 しかし、リング上での実戦となると、今回が初めてなのだ。この村にそのような機会はそうそう無いのだから。 リングを照らす照明が冬の屋外とは思えぬほどの温度を生み出していた。 不慣れな環境での戦いが、虐待お兄さんのスタミナを奪っていたのかもしれない。 第1ラウンド残り1分のあたりで、アクシデントは起こった。 虐待お兄さんがローキック後に後方へ下がる際に、自らの汗が溜まっていた場所で足を滑らせてしまったのである。 虐待お兄さんが仰向けにスリップダウンすると、ドスまりさはすかさず間合いをつめ、虐待お兄さんへとのしかかった。 観客の人間達からは悲鳴が、ゆっくり達からは大歓声が起こる。 ドスまりさは完全に虐待お兄さんの上にのしかかり、観客からは虐待お兄さんの姿を確認することができなくなってしまった。 ドスまりさの重量は定かではない。ただ、恐らくは人間でいう百貫デブなどとは比べ物にならない重さであろう。 さらに完全にドスまりさとリングの間に挟まれている状態で、窒息状態に陥っているかもしれない。 ともすれば、レフェリーストップ負けになる恐れもあるのだ。 レフェリーはしきりにドスまりさの下を確認する。しかし虐待お兄さんの姿は見えない。 第1ラウンド終了まではもう少し時間が残っている。ゴングに救われる可能性を期待するのは厳しい状態だ。 ドスまりさは鎮座する。虐待お兄さんの真上で、不適な笑みをうかべながら。 「まりさ?、すてきよ?」 ジャッジれいむが、ドスまりさの不適な笑みに思わず声援を送る。 公平さの欠片も見られないが、ゆっくり種にそんな物を求めるだけ無駄である。 「まっててね、もうちょっとでおわるからね!」 ドスまりさはリングから声をかける。 すでに勝った気でいるゆっくり達を横目に、村の者達と長老は冷静に試合を見守っていた。 「……ゆ?」 ドスまりさが声を漏らす。何か自分の体の下部に違和感を感じたのだ。 次の瞬間、ドスまりさの体が横方向に傾く。「ゆゆゆ!?」 ごろん、と横方向に1/4回転したところで、しばし姿の見えなかった虐待お兄さんが姿を現す。 虐待お兄さんの両腕は、ドスまりさの下部をつねってひっぱった状態で、両足はその根元を固定しているようにカニ挟みの状態になっていた。 おそらくその部分でのテコの原理を利用して、相手を回転させたのであろう。 いわば、対ゆっくり用のオモプラッタである。虐待お兄さんの攻撃手段は、何も打撃だけというわけではないのだ! 横たわるようにひっくり返ってしまったドスまりさから手を放し、虐待お兄さんは立ち上がった。 セコンド、及び応援シートのゆっくり達は一体何が起こったのかわからず、一様に呆けた表情を見せている。 虐待お兄さんはそんな事もかまわず、ドスまりさの底部にあたる部分に、今度はミドルキックの連打を浴びせ続けた。 ドスまりさが動けない状態である以上、ヒット&アウェイに徹する必要は無くなったのである。 第1ラウンド終了まではもう少し時間が残っている。ゴングに救われるまで、ドスまりさはひたすら底部を蹴られ続ける羽目となった。 第1ラウンド終了のゴングが鳴る。 虐待お兄さんは赤コーナーに戻り、用意された椅子に腰を掛け、タオルを頭からかぶり、水を口に含み、そして吐き出した。 スタッフ達がドスまりさの体躯を立たせてやり、青コーナーまで戻す。 セコンドのぱちゅりーとありすは声をかける。 「むきゅ、さいごはやられたわね、つぎのちゃんすがあったら、じゃんぷしてふみつけるのよ!」 攻撃のアドバイスを施すぱちゅりー。 「あんなてくをもっているなんて、あいてはなかなかのとかいはね! きをつけて!」 防御のアドバイスを施すありす。 その言葉にうなずくドスまりさ。アドバイスとして役に立つのかは疑問であるが、人間には推し量ることができない所なのであろう。 そうこうしているうちに、インターバルは終了し、第2ラウンド開始のゴングが鳴り響く。 第2ラウンド開始直後から、虐待お兄さんは再びローキックでのヒット&アウェイ作戦に出た。 ドスまりさはそれを気にせず、ひたすら虐待お兄さんとの間合いをじわじわと詰めるだけである。 だけであるのだが…… おかしい。先ほどよりも間合いを詰めることができない気がする。 インターバルの休憩で虐待お兄さんのスタミナが回復したせいかもしれない。 またリング上の汗が拭きとられたことで、虐待お兄さんが動きやすくなったのかもしれない。 ドスまりさは考える。 今の素早い動きの虐待お兄さんにジャンプ踏みつけを決めることができるのか。 リングは広くて平坦なため、虐待お兄さんの動きを封じた状態からジャンプしないと、とてもじゃないが踏みつけを決めることはできないであろう。 闇雲にジャンプ踏みつけを繰り返す方法もあるにはあるが、いたずらにスタミナを消費すると後が怖い。となると…… ドスまりさの作戦は、再び相手のスタミナ切れまでひたすら耐える事となった。 消去的な作戦ではあるが、先ほどのようにスリップダウンを期待できるかもしれない。 そしてなにより、なかなかにゆっくりした作戦ではないか。 そんなよくわからない理由で作戦を決定したとは露知らず、虐待お兄さんはひたすらローキックを何ダースと放っていく。 そしてそのまま、ただただ時間が過ぎていった。 リズミカルなローキックの音に、応援シートのゆっくり達はうとうとと船を漕ぎ始めている。 第2ラウンド残り1分のあたりで、再びアクシデントは起こった。 なんと、またもや虐待お兄さんがローキック後に後方へ下がる際に、自らの汗が溜まっていた場所で足を滑らせてしまったのである。 虐待お兄さんが仰向けにスリップダウンすると、ドスまりさはすかさず間合いをつめ ……られない。 足が思うように動かないことに、ドスまりさはここへ来て初めて気がついたのである。 第2ラウンド開始直後から間合いを詰める速度が遅くなったように感じたのは、ドスまりさの動きが遅くなったからなのだ。 虐待お兄さんのローキックは、ドスまりさに痛みを与えることは確かに無かった。 無かったのではあるが、一撃ごとに見えない傷をドスまりさの下部に確かに刻み続けていたのである。 その傷が増えたこと、そして打撃を浴び続けたことにより、ドスまりさの下部及び底面の皮と餡子が硬化して、ドスまりさの歩行を妨げるようになったのである。 ドスまりさは驚き、そしてとっさに考える。このままではまずいのだ。 今は少しだけなら動けるのだが、このままローキックを浴び続けていれば、きっと完全に動けなくなる。 そうなれば、ジャンプしたりのしかかることすらできない。それどころか、自ら倒れることもできない。 ドスまりさの攻撃手段が完全に失われてしまうのだ。 これ以上 もたもたするわけにはいかない。ドスまりさは最後の賭けに出ることにした。 大きく口を開け、口内から輝きが広がりだす。ドスパークの体勢である。 ルールにより、キノコの使用は禁止されているが、体内に残っているキノコ成分を搾りだせば、何とか一発くらいはドスパークを放つことができるのである。 虐待お兄さんはハッと気づき、横方向に回避するが…… 『あまいよ!』 ドスまりさは振り返り、ドスパークを発射させた。閃光が広場に広がる。 キノコが無い分、通常のドスパークより威力は無いが、それでも十分な威力は残っている。 閃光が収まった後、ドスまりさは自らが奪ってしまった命に黙祷を捧げる。 『ごめんね、こうするしかなかったんだよ。あの世でゆっくりしていってね。』 ……確かにドスパークの威力は十分であった。 特設ゆっくり応援シートとそこに座っていた100を超えるゆっくり達を完全に蒸発させるには十分であったのだ。 「「「ゆ、ゆ、ゆ、ゆぎゃああああぁぁぁぁ」」」 セコンドのぱちゅりーとありす、そしてジャッジれいむの悲鳴が場内にこだました。 そして聞きなれた打撃音が再び響きだす。 虐待お兄さんはドスパークをしっかり回避していたのである。 最初の回避で特設ゆっくり応援シートの方向にドスパークを誘導させた上で、斜めに回り込むように前転してドスまりさの背後へまわっていたのだ。 ドスまりさは魂が抜けたかのように固まっていた。 自ら、群れの同族を、100を超える同族達を消し去ってしまったのである。 その後は第2ラウンド終了のゴングが鳴るまで、虐待お兄さんの足とドスまりさの体が聞きなれた打撃音を奏で続けることとなった。 第2ラウンド終了のゴングが鳴る。 「リング調整のため、しばらく時間をいただきます。あらかじめご了承ください。」 ドスパークで消失したロープを補修するため、インターバルは少し長めに取られることとなった。 虐待お兄さんは赤コーナーに戻り、用意された椅子に座って眠りはじめてしまった。 慣れない環境で第1ラウンド途中から動きっぱなしで、さすがに疲れてしまったのであろう。 一方のドスまりさは、スタッフの手を借りずには動けないほどひどい状態であった。 セコンドのぱちゅりーとありすも目の前で起こった惨劇のショックからか、口数は少ない。 ジャッジれいむは白目をむいて気絶していた。 「むきゅ、すぎたことはしかたないのよ。きりかえて、さいごまでたたかいましょう。」 なんとかドスまりさを勇気づけようとするぱちゅりー。 「まりざがぁぁぁぁ! ありすのはにーがぁぁぁぁ!」 隣でショックをぶり返させるかのように泣き叫び続けるありす。 どうやら応援シートにいた最愛のまりさ(通常サイズ)を失ってしまったようである。 その言葉を聞き、ドスまりさは目に涙を浮かべはじめていた。 「むきゅ、ありす、しっかりして! しぬことはかくごのうえだったはずよ!」 ぱちゅりーがありすをなだめる。 「ゆぅ?、ゆぅ?、ゆぅ?…… そうね…… どす、あいてはあんなにへばってるわ、ちゃんすはあるはずよ。」 深呼吸をしてどうにか落ち着きを取り戻したありすは再びアドバイスを送った。 「レフェリー、まりさの足の応急手当を要求するわ!」 レフェリーを呼びつけるぱちゅりー。 しかし、レフェリーは首を横に振る。ルールに明記してあるからだ。 ”・軽度の出血あるいは出餡をした場合は、傷を塞ぐ応急処置を施して試合を続行する。その他の場合の応急処置等は一切認めない。” この試合、ドスまりさは餡子を流していないのである。 「む、むきゅ?」 ぐうの音も出ないぱちゅりー。 そうこうしているうちに、インターバルは終了し、第3ラウンド開始のゴングが鳴り響く。 「ひゃっはぁぁぁぁぁあああああ!」 第3ラウンド開始と同時に、虐待お兄さんはラッシュをかける。 「「『な、なんで? さっきまであんなにつかれていたのに!?』」」 ドスまりさもセコンドの2匹も驚きを隠せない。虐待お兄さんのどこにそんなスタミナが残っているのか。 虐待お兄さんは思い出す。自らの過酷な練習の日々を。 玄翁を持ってゆっくりを追いかけまわすロードワーク。 群れからこっそりと誘拐してきたゆっくり達の皮をつぎはぎして作ったサンドバッグ。 その中に赤ゆっくり達を詰め込んでのキック練習。 そして、ゆっくりをそのままミットにしてのコンビネーション打撃練習。 どの練習もとても過酷で……とても楽しく身が入った。 この練習を考えたトレーナーには感謝しきりである。 そんな楽しい練習を続けてきた虐待お兄さんにスタミナの心配など不要なのである。 先ほど眠っていたのは、より全力でラッシュをかけるための準備にすぎない。 虐待お兄さんは短時間の睡眠で体力を完全に回復させることができる、生粋のアスリートとなっていたのである。 左右パンチ、フック、ストレート、アッパー、ローキック、ミドルキック、ハイキック、ジャンピングキック、膝蹴り、エルボー、頭突き、ハンマーブロー、水平チョップ、ドロップキック、フライングクロスチョップ、延髄蹴り…… 先ほどまでとは打って変っての打撃技のオンパレード。まるで水を得た魚のようである。 全力の生身虐待をぶつけることをできる喜びを、技の一つ一つで表現するかのようであった。 「ゆぎゃっ!」「ゆぶっ!」「ゆげっ!」「ゆぼぅっ!」 その一撃一撃はドスまりさへ確かに痛みを伝えていた。 先ほどまでのローキックはあくまで表面を傷つけるために放っていた物である。 しかし今回は内部の餡子を傷つけるために攻撃を放っている。 時には中枢餡へと届くかというような攻撃もあるのだ。 第3ラウンドは3分間みっちり、虐待お兄さんのラッシュが続き、そのまま終了のゴングが鳴った。 「それでは判定に入ります。」 ゆっくりがほとんどいなくなった場内にアナウンスが響き渡る。 「ジャッジ長老……10 0 赤、虐待お兄さん!」 長老は静かに、リングを見つめ続ける。妥当と言えば妥当なジャッジである。 「ジャッジれいむ……0 10 青、ドスまりさ!」 気絶状態から復活した涙目のれいむ。ゆっくり種としては当然なジャッジである。公平ってなんだろう。 結局、勝敗は一人の少女ジャッジに委ねられる事となった。 「ジャッジ阿求……10 10 ドロー!」 少女の名前は阿求と言うようだ。 結果は1?1、ポイントも20?20で完全なドローである。 不測の事態に本部とアナウンスは慌て出す。 数分の協議の結果、一つの結論が導きだされた。 「ジャッジで決着がつかなかったため、3分間の再延長戦を行います!」 場内アナウンスに、観客達は大いに沸いた。 「ゆゆ? ゆゆゆゆゆ!?」 ドスまりさは驚きを隠せない。もう終わったと思ったのに。もう帰れると思ったのに。 第4ラウンド開始のゴングが非情にも鳴り響いた。 「いやっはぁぁあああああぁぁぁぁ!」 ジャッジの最中も再び眠りについていた虐待お兄さんはこのラウンドも元気いっぱいである。 第4ラウンドも3分間みっちり、虐待お兄さんのラッシュが続き、そのまま終了のゴングが鳴った。 再びジャッジが行われる。まるでデジャブであるかのように。 そしてその結果もまた、デジャブであるかのようであった。 「ジャッジで決着がつかなかったため、3分間の再々延長戦を行います!」 ……この一連のデジャブは2度3度と続いていくのであった。 結局、その後第10ラウンドまで行ったところで、ぱちゅりーがジャッジれいむを説得してゆっくり側の敗北を認めるこっとなった。 「ゆ゛……ゆ゛……ゆ゛……」まともな言葉も発することができなくなっているドスまりさ。 試合後にようやく応急処置が認められたが、自走できる状態ではなく、村の者たちが巣まで送り届けてやることとなった。 「はい、あなたのれいむよ。」 阿求という少女が、れいむをドスまりさのところに連れていってやった。 「あなたはよくやったわ。群れも無くならないでしょ? だって……あなたが自ら口減らししたんだもの。」 少女がドスまりさに言う。 その言葉は慰めにならない。その言葉は追い打ちにしかならない。もちろん、その事は言葉を発している少女が一番よくわかっているのであるが。 なにより、その声のトーンは喜びの色を隠し切れていなかった。 「ゆゆ? ゆっくりしていってね!」 うなだれるドスまりさを見て、れいむは無垢な表情でそういった。 あまりのショックで記憶を失っているのかもしれない。むしろその方が幸せなのであろう。 ドスまりさは、れいむに合わせる顔が無く、うつむいたままであった。 「れいむ、ぼうしのなかにはいってね……」 ドスまりさはうつむいたままそう言って、阿求に手伝ってもらい、帽子の中にれいむを収納した。 これで少なくとも巣に帰るまで顔を合わせずに済むのである。 「おさわがせしてごめんね……ゆっくりしていってね……」 ドスまりさはそう言って、村を去っていった。 正々堂々と戦い敗れたドスまりさに、観客達からは拍手が浴びせられる。 しかしその拍手さえも、ドスまりさには慰めにすらならなかった。 ドスまりさ達が去ったのを確認した後、リングとその周辺には残された虐待お兄さんと長老、そして観客達が興奮さめやらぬ様子で居残っていた。 虐待お兄さんがマイクを要求し、これを受け取る。 「しょっぱい試合してすんませんでした!」 リングの各方向にお辞儀をする虐待お兄さん。 「そんなことないぞー!」「おもしろかったぞー!」 観客はそれを否定し、虐待お兄さんはその言葉に再びお辞儀をした。 「長老、はいってきてください!」 虐待お兄さんは長老を呼び込む。 「長老、ここまで育ててくれて、本当にありがとうございます! これからもご指導よろしくお願いします!」 虐待お兄さんは長老に非常に感謝しており、この場を借りてお礼を言いたかったのだ。 何せ、今日までの特訓のトレーナーを務めたのは、誰あろう長老その人であったのだから。 その言葉を聞き、観客達は大きな拍手を送る。2人の事情を知っており、涙ぐむ者までいる。 すると、今度は長老が虐待お兄さんからマイクを受け取り、言葉を発した。 「素晴らしい試合だった。本当にありがとう! 感動した!」 まずは虐待お兄さんを労い、続ける。 「そして、長年の計画に協力してくれた皆、本当にありがとう!」 長年の計画…… 長老が若い頃から抱いていた野望…… それは1vs1ならば人間にも勝てると思っているドスまりさの心を、完膚なきまでに叩き折る事であった。 長老もまた、虐待お兄さんだったのである。 計画の主軸はすなわち、生身の人間との1vs1でドスまりさを打ち倒すことである。 この計画を思いついた時点で、残念ながら初代虐待お兄さん=長老の肉体は すでにピークを越えて久しかった。 そこで出会ったのが、ゆっくり虐待していた孤児の少年=今回戦った虐待お兄さんであった。 長老は少年に比類なき虐待の素質を感じた。そしてその可能性にすべてを賭けたのである。 長老は少年にゆっくり虐待アスリートとしてのエリート教育を施した。 そして、少年が青年になり、肉体のピークを迎えつつある今、計画を実行に移したのである。 今年は草原の植物が異様に少なかった。ドスまりさ達はそう思っていた。 しかし実際は、長老が命じて早い段階で植物の芽を摘んでいたのである。 村の畑は今年も豊作で、食糧庫には売るほどの蓄えが備わっているのだ。 村の者達はゆっくりの群れに手をだすことはない。ドスまりさ達はそう思っていた。 しかし実際は、長老が命じて気づかれないように誘拐して、各種処理を施していたのである。 その結果、虐待お兄さんのトレーニングは非常に身になる物となったのだ。 「それでは、皆さん、御唱和願います。」 長老は続ける。 その手には1匹のゆっくりが握られ、ガタガタと震えていた。 それはゆっくりれいむ種。ジャッジれいむであったゆっくりれいむである。 隣でジャッジを務めていた少女が気を利かせて、ストックしていた他のゆっくりれいむと飾りだけを交換して、偽物のれいむをドスまりさに渡したのだ。 長老は続ける。 「いくぞー!」 観客は応える。 「「「『 おー! 』」」」 そして長老と観客達が声を合わせる。 「「「「『 3! 』」」」」 「「「「『 2! 』」」」」 「「「「『 1! 』」」」」 「「「「『 ひゃっはああぁぁぁ! ぎゃくたいだあああぁぁぁ!!! 』」」」」 合唱とともに、長老……いや、初代虐待お兄さんは、手にしたゆっくいれいむを握りつぶした。 感動の試合をその目に焼きつけ、幸せな年の瀬を迎えるであろう村の者達であった。 一方、ドスまりさ達は絶望の年の瀬を迎えることになる。 それでも、ドスまりさは生き続けなければならない。 そうでなければ群れのために死んでしまった……いや自分が殺してしまった者達に示しがつかないのである。 だからドスまりさは生き続ける。 人間と1vs1で負けたことを背負い生き続ける。 100を超える同族を殺した罪を背負い生き続ける。 愛するれいむを失ったことも気づかぬまま生き続けるのである。
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※ 作者名:天海 ※ 時代考証とか世界観とか、その他色々と気にしない方向でお願いします。 年越しの準備をあらかた終えて日常の落ち着きを取り戻した小さな村落に、地響きが鳴り渡った。 「来おったか……」 村の長老は極めて冷静にそうつぶやいた。 ドスまりさと多数のゆっくり達の襲来を まるで予想していたかのように。 この地方は冬でも雪が降る事は稀であり、この辺りに住むゆっくり達は冬籠りという物をする必要がなかった。 もちろん外は寒いし、食糧となる虫や植物も無いため、巣に籠りがちになるのは変わらないのであるが。 とはいえ、少なくとも巣に籠っている間に食糧が尽きたまま泣き寝入りしたり、積もった雪で出口が防がれたりという事もない。 ゆっくり達にとっては冬でも比較的安全である場所なのである。 ドスまりさは村の広場に辿りつくと、早々に長老へと切り出した。 「まりさのむれは たべものがたりなくてこまってるんだよ。だから たべものをわけてほしいよ。どうかおねがいします。」 無理を招致で言っているのであろう。ドスまりさのトーンはゆっくりとは思えないほどに低かった。 そう、ドスまりさにもわかっているのだ。 毎年、草原には群れの皆だけでは食べ切れないほどの植物が生い茂げるのに、この年に限って植物は異様なほどに少なかった。 村落の畑の方も 人の手が入っているとはいえ、そう思わしい収穫は得られなかったであろう。 それでも仲間のゆっくり達を幸せにしないといけないという使命感から、ドスまりさは今回の行動に出たのだ。 ……ドスまりさはゆっくり側の被害を覚悟の上でも、人間と戦って食糧を得るという覚悟を決めていたのである。 その証拠が、ドスまりさの後ろに並び立つ100を超える数のゆっくり達である。 とは言っても、人間は強い。 ドスまりさはさておき、普通のゆっくりでは束でかかっても人間に敵うわけがない。 そこでドスまりさは一策を講じていたのである。 ここにいるゆっくり達は いわば囮。 これだけの数のゆっくりがいれば、対応する人間側も それなりに人員を割く必要がでてくるであろう。 人間達が広場に集まったところで、ドスまりさがゆっくりオーラを発動させる。 その隙に別動隊が人間の食糧庫から食糧を奪おうという作戦であった。 人間達には食糧を長期間保存する技術がある。 また、長距離を移動する術や、隣村へのツテもある。 多少の食糧が無くなっても、強い人間達ならなんとでもできるはずなのだ。 さらにいえば、この村の人間達は過去一度たりとも、ゆっくりの群れに手出しをしてきたことがない。 そのような経験もまた、今回のドスまりさの決断を手伝ったのである。 そして、こんなことを考えてはいけないが……もし人間が今回に限って怒りを見せた場合、 囮となるゆっくり達、そしてドスまりさ自身の事を食糧の替わりに人間に食べてもらっても良いとすら、ドスまりさは考えていた。 人間達の怒りを、それで鎮められるのであれば。 ゆっくりの共食いはタブー。それを一度でも崩してしまえば群れの存続はありえないであろう。 人間にゆっくりを差し出して替わりに野菜をもらうという悪魔の考えも思い浮かんだのだが、これをしては他のゆっくり達の信用を失う。 それでは結局群れの存続はありえない。 だが、戦って食われるなら仕方ない。 結局数体のゆっくりが食われて、替わりに野菜を得るという結果は変わらないが、過程の違いが群れの存続には重要なのである。 「残念ながら聞けぬ相談だ。こちらも苦しいのでな。」 長老の返答は、ドスまりさの予想した物だった。 「だったら」「力づくか……? それもよかろう」 実力行使を示唆するドスまりさの言葉を遮った長老はさらに続ける。 「ただし、互いに損害は最少に留めるべきだろう?」 「……ゆゆ?」 予想とは違う展開にドスまりさは戸惑う。 「1vs1。人間とお前で決着をつけ、お前が勝てば食糧をやろう。お前が負ければ、おとなしく帰るんだ。我らは何も奪わぬ。」 「……ゆゆゆ?」 これはゆっくり達にとっては、予想よりも遥かに美味しい提案ではないのか。ドスまりさはさらに戸惑う。 ドスまりさは、このような美味しすぎる提案に諸手をあげて喜べるほどの餡子脳ではないのだ。そもそも手がないし。 「ただし、ルールはこちらで決めさせてもらう。それに納得が行かなければ他の方法でくるがいい。」長老はそう付け加えた。 やはりきたか、とドスまりさは思う。人間の考える事には何か裏があるのだ。とはいえ、ルールを確認だけしてみる価値はある。 ドスまりさはさらに詳細を聞く体勢に入った。 長老の示したルールは以下のような物であった。 ドスまりさと人間の1vs1で決着をつける。他の人間及びゆっくりの手出しは禁止する。 両者とも、互いの同族を人質及びゆっくり質にとることを禁止とする。 場所は広場に特設した7m四方のリング。場外への脱出は試合放棄とみなし、反則負けとする。また、相手を故意にリング外に落とすことも禁止する。 人間はオープンフィンガーグローブ、マウスピース、ファウルカップ、レガースの着用を義務づける。その他のあらゆる道具は使用禁止とする。 人間はドスまりさへの目つぶし攻撃、口内への侵入、帽子への攻撃は禁止とする。 人間はドスまりさへの噛みつき攻撃及び食すことを禁止とする。 ドスまりさは人間を口内へ含むこと、食すことを禁止とする。 ドスまりさは故意に自らの帽子を落とすことを禁止とする。 ドスまりさはあらゆるキノコの使用を禁止とする。 両者、故意での急所攻撃を禁止とする。 軽度の出血あるいは出餡をした場合は、傷を塞ぐ応急処置を施して試合を続行する。その他の場合の応急処置等は一切認めない。 1ラウンド内に3度ノックダウンを奪われた場合、その時点でTKO負けとする。 その他、レフェリーの判断により試合続行不可能な状態と認められた時点で、レフェリーストップとして試合を終了する。 3分間3ラウンドで戦い、それでも決着がつかない場合はジャッジによる判定で決着をつける。 「ゆゆ〜……」 ドスまりさは熟考した。 このルールは思いの他、ドスまりさの事も考えて作られている。 ただ一点、キノコの使用禁止が気にならないではないが、人間と1vs1で戦うのであれば、このくらいのハンデは仕方ないであろう。 このドスまりさは体長2mほど。帽子を含めればさらに高くなるが、ドスまりさ種としては比較的小さい、若いドスまりさであった。 一方この村落の人間達の中に、見たところ自分より大きい人間はいない。 さらにルールで自らの身も、仲間のゆっくり達の身も安全を確保されており、思う存分戦うことができるのである。 そして万が一人間側が何かを仕掛けてきても、長老は何も奪わないと公言したではないか。 「ゆゆ! わかった! やるよ!」 ドスまりさは決断した。 「……そうか。 では日時と場所は、本日夕刻からこの広場で。 準備ができるまでここでゆっくりしてるがいい。」 そう言った長老は、村の者達にリングの準備と、ゆっくり達へのもてなしを命じた。 夕刻。 組みあがったリングの周りに設けられた観客席は、小規模ながらも村の者たちでびっしりと詰められていた。 一方向は特設ゆっくり応援シートとなっており、ドスまりさが連れてきたゆっくり達と別動隊のゆっくり達が雛壇にびっちりと詰められていた。 なかなか珍妙な光景である。 10カウントゴングが鳴り、会場の照明が灯る。 「皆様、大変長らくお待たせいたしました。これより、試合を開始いたします!」 場内に響くアナウンスは、おあずけ状態だった観客たちのボルテージを一瞬にして最高点まで上昇させた。 「それでは、青コーナーより、ゆっくり代表選手の入場です!」 「「「 どすー、ゆっくりさせてねー 」」」 「やっさっいっ!やっさっい!」 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー」 特設ゆっくり応援シートのゆっくり達から、一斉に声援(?)が飛ぶ。 花道に焚かれるスモーク。その中に巨大な影が現れた。 それと同時に会場に響くのは、女性声の入場コール。 「インザブルゥゥゥゥーコォナァァァー!、 フロォム、チカクノソウゲェン、 ドォスゥゥ、マ、ルィッスァァァ!!」 「その巨大な背中に背負うのは、幾多のゆっくり達の願い……ゆっくりしたい、ゆっくりさせたい、必ずゆっくりさせてやる! 絶対ゆー者、ドスまりさ入場!」 実況席の言葉に、応援シートのゆっくり達がさらなる盛り上がりを見せる。 ドスまりさはリングの前まで小刻みに跳ねていき、そこから高々とジャンプしてリングへと着地する。 その際の衝撃音が、村の者達の不安を駆り立て、ゆっくり達の高揚を呼ぶ。 ドスなら自分達をゆっくりさせてくれる。ドスまりさに人間が勝てるわけがない。 ゆーゆーとリングに着地したドスまりさは、応援シートのゆっくり達の方へ向き気合をいれる。 「「「「『 ゆっくりしていってね! 』」」」」 ドスまりさとゆっくり達の、ゆっくりしていってね大合唱である。 さらにドスまりさは本部席にいるゆっくりれいむを見やる。 このれいむは試合に決着がつかなかった場合のジャッジ役の一人に選ばれたゆっくりであり、ドスまりさの愛するゆっくりでもあった。 ドスまりさは愛しのれいむにウインクをしてみせる。頬を赤らめるジャッジ役のれいむ。 この試合が終わったらいよいよ婚約を申し込もう、そう心に決めて試合への決意をさらに高めるドスまりさであった。 ちなみにジャッジは計3人。 不公平にならないように、ドスまりさの承認も得た上で以下のメンバーにジャッジを任せることにした。 村の代表として長老を、ゆっくりの代表としてれいむを、そして中立の立場として村から離れた場所に住んでいる一人の少女を。 レフェリーはその役割の都合上 村の者になるが、ドスまりさの参謀のぱちゅりーとありすをセコンドに置き、何か不平があればレフェリーに抗議できる権利を与えることでゆっくり側の了解を得た。 再び、アナウンスの声が場内に響き渡る。 「つづいて、赤コーナーより、人間代表選手の入場です!」 「「「 にんげんさん、ゆっくりしていってね! 」」」 「どぼぢでれいむのぶんのおべんとうたべぢゃったのぉぉ?」 「ゆゆ、こんなところにのこしておく れいむがわるいんだぜ!」 特設ゆっくり応援シートのゆっくり達から、一斉に野次(?)が飛ぶ。 花道に焚かれるスモーク。その中に人影が現れた。 それと同時に会場に響くのは、やはり女性声の入場コール。 「インザルェッドォーコォナァァァー!、 フロォム、ココノムラ、 ギャクゥタァァイ、オ、ニィッスァァァンッ!!」 「道具など要らない、仲間など要らない、ゆっくりさえいればそれでいい! その虐待魂は地獄の閻魔にも止められはしない! 虐待お兄さん入場!」 実況席の言葉に、今度は村の者達の盛り上がりが最高潮となる。 花道に姿を現した虐待お兄さんは一目散にリングへと駆け、リングインすると同時にドスまりさの目前に立ち、ドスまりさと頭を合わせて睨みつけ続ける。 慌てて両者の間に割って入り、なだめるレフェリー。 両者のボディチェックを終え、少しだけ間を計って、レフェリーが試合開始の合図を送る。 同時に会場にゴングの音が鳴り響いた。 第1ラウンド序盤は静かな立ち上がりとなった。 ドスまりさとの間合いを慎重に測る虐待お兄さん。 虐待お兄さんの出方を窺うドスまりさ。 互いが互いを牽制し、両者とも攻撃らしい攻撃をせずに、ただ時間だけが過ぎ去っていく。 そんな展開を観客席の人間、そしてゆっくり達はじっと見つめていた。 突如、マットを強く蹴る音が会場の静けさを打ち破る。 先手を打ったのは虐待お兄さん。 一瞬の踏み込みから、ムチのようにしなるローキック。乾いた打撃音が響きわたる。 そしてすぐさま、元の間合いに下がる虐待お兄さん。 観客席からは一斉にどよめきの声が漏れだした。 虐待お兄さんのローキックは、確かにドスまりさの顎の側面にクリーンヒットした。 クリーンヒットしたのだが…… 「ゆふん、ぜんぜんいたくないよ!」 ドスまりさにはまったく効いていなかった。 ローキックは一見地味な技ではあるが、威力は回し蹴りの中でも高い部類であるはずだ。 そして打つ際の隙の少なさという利点もある。 どこを蹴ってもそう違いが無いであろうドスまりさ相手には、もっとも適した打撃であることは確かであった。 ……が、それが欠片も効く様子が無い。 ただでさえ中身が餡子である。皮さえ破れなければ、ゆっくり種は打撃には強いはずなのだ。 その様子を見たセコンドのぱちゅりーとありす、ジャッジれいむ、そして応援シートのゆっくり達はドスまりさの勝利を確信した。 そもそも体格的にはドスまりさが圧倒的に勝っているのである。 何度打撃を打たれようとも、ルール的に人間はそれ以上のことはできないはずである。 その打撃が効かないとあれば、あとは一度でもドスまりさが踏みつけ、あるいはのしかかり等を決めれば、ドスまりさは勝てるのだ。 虐待お兄さんはしかし、その事に動じる様子は無かった。ただ、冷静な視線でドスまりさの動きを見つめている。 その様子を見て、長老はうなずく。頼もしい青年に育ったものだ、と心の中で青年の成長を喜んでいた。 この虐待お兄さんは、元々孤児であった。 孤児であるが故のストレスを発散するかのように、ゆっくり達を むやみに傷つける生活を送っていた。 それを知った長老が少年を家族として受け入れ、そして諭し、格闘技に打ち込むように促したのである。 試合は進む。 虐待お兄さんはヒット&アウェイの要領でローキックを放ち続けていた。 しかしそのどれもが、目に見えたダメージをドスまりさに与えるには至らない。 ドスまりさは余裕の表情で、じりじりと虐待お兄さんへ近づくように動くだけである。 虐待お兄さんの身体からは汗が噴き出していた。 仮にも格闘技に打ち込んできた虐待お兄さん。スタミナ面ではなんの不安も無いはずなのである。 しかし、リング上での実戦となると、今回が初めてなのだ。この村にそのような機会はそうそう無いのだから。 リングを照らす照明が冬の屋外とは思えぬほどの温度を生み出していた。 不慣れな環境での戦いが、虐待お兄さんのスタミナを奪っていたのかもしれない。 第1ラウンド残り1分のあたりで、アクシデントは起こった。 虐待お兄さんがローキック後に後方へ下がる際に、自らの汗が溜まっていた場所で足を滑らせてしまったのである。 虐待お兄さんが仰向けにスリップダウンすると、ドスまりさはすかさず間合いをつめ、虐待お兄さんへとのしかかった。 観客の人間達からは悲鳴が、ゆっくり達からは大歓声が起こる。 ドスまりさは完全に虐待お兄さんの上にのしかかり、観客からは虐待お兄さんの姿を確認することができなくなってしまった。 ドスまりさの重量は定かではない。ただ、恐らくは人間でいう百貫デブなどとは比べ物にならない重さであろう。 さらに完全にドスまりさとリングの間に挟まれている状態で、窒息状態に陥っているかもしれない。 ともすれば、レフェリーストップ負けになる恐れもあるのだ。 レフェリーはしきりにドスまりさの下を確認する。しかし虐待お兄さんの姿は見えない。 第1ラウンド終了まではもう少し時間が残っている。ゴングに救われる可能性を期待するのは厳しい状態だ。 ドスまりさは鎮座する。虐待お兄さんの真上で、不適な笑みをうかべながら。 「まりさ〜、すてきよ〜」 ジャッジれいむが、ドスまりさの不適な笑みに思わず声援を送る。 公平さの欠片も見られないが、ゆっくり種にそんな物を求めるだけ無駄である。 「まっててね、もうちょっとでおわるからね!」 ドスまりさはリングから声をかける。 すでに勝った気でいるゆっくり達を横目に、村の者達と長老は冷静に試合を見守っていた。 「……ゆ?」 ドスまりさが声を漏らす。何か自分の体の下部に違和感を感じたのだ。 次の瞬間、ドスまりさの体が横方向に傾く。「ゆゆゆ!?」 ごろん、と横方向に1/4回転したところで、しばし姿の見えなかった虐待お兄さんが姿を現す。 虐待お兄さんの両腕は、ドスまりさの下部をつねってひっぱった状態で、両足はその根元を固定しているようにカニ挟みの状態になっていた。 おそらくその部分でのテコの原理を利用して、相手を回転させたのであろう。 いわば、対ゆっくり用のオモプラッタである。虐待お兄さんの攻撃手段は、何も打撃だけというわけではないのだ! 横たわるようにひっくり返ってしまったドスまりさから手を放し、虐待お兄さんは立ち上がった。 セコンド、及び応援シートのゆっくり達は一体何が起こったのかわからず、一様に呆けた表情を見せている。 虐待お兄さんはそんな事もかまわず、ドスまりさの底部にあたる部分に、今度はミドルキックの連打を浴びせ続けた。 ドスまりさが動けない状態である以上、ヒット&アウェイに徹する必要は無くなったのである。 第1ラウンド終了まではもう少し時間が残っている。ゴングに救われるまで、ドスまりさはひたすら底部を蹴られ続ける羽目となった。 第1ラウンド終了のゴングが鳴る。 虐待お兄さんは赤コーナーに戻り、用意された椅子に腰を掛け、タオルを頭からかぶり、水を口に含み、そして吐き出した。 スタッフ達がドスまりさの体躯を立たせてやり、青コーナーまで戻す。 セコンドのぱちゅりーとありすは声をかける。 「むきゅ、さいごはやられたわね、つぎのちゃんすがあったら、じゃんぷしてふみつけるのよ!」 攻撃のアドバイスを施すぱちゅりー。 「あんなてくをもっているなんて、あいてはなかなかのとかいはね! きをつけて!」 防御のアドバイスを施すありす。 その言葉にうなずくドスまりさ。アドバイスとして役に立つのかは疑問であるが、人間には推し量ることができない所なのであろう。 そうこうしているうちに、インターバルは終了し、第2ラウンド開始のゴングが鳴り響く。 第2ラウンド開始直後から、虐待お兄さんは再びローキックでのヒット&アウェイ作戦に出た。 ドスまりさはそれを気にせず、ひたすら虐待お兄さんとの間合いをじわじわと詰めるだけである。 だけであるのだが…… おかしい。先ほどよりも間合いを詰めることができない気がする。 インターバルの休憩で虐待お兄さんのスタミナが回復したせいかもしれない。 またリング上の汗が拭きとられたことで、虐待お兄さんが動きやすくなったのかもしれない。 ドスまりさは考える。 今の素早い動きの虐待お兄さんにジャンプ踏みつけを決めることができるのか。 リングは広くて平坦なため、虐待お兄さんの動きを封じた状態からジャンプしないと、とてもじゃないが踏みつけを決めることはできないであろう。 闇雲にジャンプ踏みつけを繰り返す方法もあるにはあるが、いたずらにスタミナを消費すると後が怖い。となると…… ドスまりさの作戦は、再び相手のスタミナ切れまでひたすら耐える事となった。 消去的な作戦ではあるが、先ほどのようにスリップダウンを期待できるかもしれない。 そしてなにより、なかなかにゆっくりした作戦ではないか。 そんなよくわからない理由で作戦を決定したとは露知らず、虐待お兄さんはひたすらローキックを何ダースと放っていく。 そしてそのまま、ただただ時間が過ぎていった。 リズミカルなローキックの音に、応援シートのゆっくり達はうとうとと船を漕ぎ始めている。 第2ラウンド残り1分のあたりで、再びアクシデントは起こった。 なんと、またもや虐待お兄さんがローキック後に後方へ下がる際に、自らの汗が溜まっていた場所で足を滑らせてしまったのである。 虐待お兄さんが仰向けにスリップダウンすると、ドスまりさはすかさず間合いをつめ ……られない。 足が思うように動かないことに、ドスまりさはここへ来て初めて気がついたのである。 第2ラウンド開始直後から間合いを詰める速度が遅くなったように感じたのは、ドスまりさの動きが遅くなったからなのだ。 虐待お兄さんのローキックは、ドスまりさに痛みを与えることは確かに無かった。 無かったのではあるが、一撃ごとに見えない傷をドスまりさの下部に確かに刻み続けていたのである。 その傷が増えたこと、そして打撃を浴び続けたことにより、ドスまりさの下部及び底面の皮と餡子が硬化して、ドスまりさの歩行を妨げるようになったのである。 ドスまりさは驚き、そしてとっさに考える。このままではまずいのだ。 今は少しだけなら動けるのだが、このままローキックを浴び続けていれば、きっと完全に動けなくなる。 そうなれば、ジャンプしたりのしかかることすらできない。それどころか、自ら倒れることもできない。 ドスまりさの攻撃手段が完全に失われてしまうのだ。 これ以上 もたもたするわけにはいかない。ドスまりさは最後の賭けに出ることにした。 大きく口を開け、口内から輝きが広がりだす。ドスパークの体勢である。 ルールにより、キノコの使用は禁止されているが、体内に残っているキノコ成分を搾りだせば、何とか一発くらいはドスパークを放つことができるのである。 虐待お兄さんはハッと気づき、横方向に回避するが…… 『あまいよ!』 ドスまりさは振り返り、ドスパークを発射させた。閃光が広場に広がる。 キノコが無い分、通常のドスパークより威力は無いが、それでも十分な威力は残っている。 閃光が収まった後、ドスまりさは自らが奪ってしまった命に黙祷を捧げる。 『ごめんね、こうするしかなかったんだよ。あの世でゆっくりしていってね。』 ……確かにドスパークの威力は十分であった。 特設ゆっくり応援シートとそこに座っていた100を超えるゆっくり達を完全に蒸発させるには十分であったのだ。 「「「ゆ、ゆ、ゆ、ゆぎゃああああぁぁぁぁ」」」 セコンドのぱちゅりーとありす、そしてジャッジれいむの悲鳴が場内にこだました。 そして聞きなれた打撃音が再び響きだす。 虐待お兄さんはドスパークをしっかり回避していたのである。 最初の回避で特設ゆっくり応援シートの方向にドスパークを誘導させた上で、斜めに回り込むように前転してドスまりさの背後へまわっていたのだ。 ドスまりさは魂が抜けたかのように固まっていた。 自ら、群れの同族を、100を超える同族達を消し去ってしまったのである。 その後は第2ラウンド終了のゴングが鳴るまで、虐待お兄さんの足とドスまりさの体が聞きなれた打撃音を奏で続けることとなった。 第2ラウンド終了のゴングが鳴る。 「リング調整のため、しばらく時間をいただきます。あらかじめご了承ください。」 ドスパークで消失したロープを補修するため、インターバルは少し長めに取られることとなった。 虐待お兄さんは赤コーナーに戻り、用意された椅子に座って眠りはじめてしまった。 慣れない環境で第1ラウンド途中から動きっぱなしで、さすがに疲れてしまったのであろう。 一方のドスまりさは、スタッフの手を借りずには動けないほどひどい状態であった。 セコンドのぱちゅりーとありすも目の前で起こった惨劇のショックからか、口数は少ない。 ジャッジれいむは白目をむいて気絶していた。 「むきゅ、すぎたことはしかたないのよ。きりかえて、さいごまでたたかいましょう。」 なんとかドスまりさを勇気づけようとするぱちゅりー。 「まりざがぁぁぁぁ! ありすのはにーがぁぁぁぁ!」 隣でショックをぶり返させるかのように泣き叫び続けるありす。 どうやら応援シートにいた最愛のまりさ(通常サイズ)を失ってしまったようである。 その言葉を聞き、ドスまりさは目に涙を浮かべはじめていた。 「むきゅ、ありす、しっかりして! しぬことはかくごのうえだったはずよ!」 ぱちゅりーがありすをなだめる。 「ゆぅ〜、ゆぅ〜、ゆぅ〜…… そうね…… どす、あいてはあんなにへばってるわ、ちゃんすはあるはずよ。」 深呼吸をしてどうにか落ち着きを取り戻したありすは再びアドバイスを送った。 「レフェリー、まりさの足の応急手当を要求するわ!」 レフェリーを呼びつけるぱちゅりー。 しかし、レフェリーは首を横に振る。ルールに明記してあるからだ。 ”・軽度の出血あるいは出餡をした場合は、傷を塞ぐ応急処置を施して試合を続行する。その他の場合の応急処置等は一切認めない。” この試合、ドスまりさは餡子を流していないのである。 「む、むきゅ〜」 ぐうの音も出ないぱちゅりー。 そうこうしているうちに、インターバルは終了し、第3ラウンド開始のゴングが鳴り響く。 「ひゃっはぁぁぁぁぁあああああ!」 第3ラウンド開始と同時に、虐待お兄さんはラッシュをかける。 「「『な、なんで? さっきまであんなにつかれていたのに!?』」」 ドスまりさもセコンドの2匹も驚きを隠せない。虐待お兄さんのどこにそんなスタミナが残っているのか。 虐待お兄さんは思い出す。自らの過酷な練習の日々を。 玄翁を持ってゆっくりを追いかけまわすロードワーク。 群れからこっそりと誘拐してきたゆっくり達の皮をつぎはぎして作ったサンドバッグ。 その中に赤ゆっくり達を詰め込んでのキック練習。 そして、ゆっくりをそのままミットにしてのコンビネーション打撃練習。 どの練習もとても過酷で……とても楽しく身が入った。 この練習を考えたトレーナーには感謝しきりである。 そんな楽しい練習を続けてきた虐待お兄さんにスタミナの心配など不要なのである。 先ほど眠っていたのは、より全力でラッシュをかけるための準備にすぎない。 虐待お兄さんは短時間の睡眠で体力を完全に回復させることができる、生粋のアスリートとなっていたのである。 左右パンチ、フック、ストレート、アッパー、ローキック、ミドルキック、ハイキック、ジャンピングキック、膝蹴り、エルボー、頭突き、ハンマーブロー、水平チョップ、ドロップキック、フライングクロスチョップ、延髄蹴り…… 先ほどまでとは打って変っての打撃技のオンパレード。まるで水を得た魚のようである。 全力の生身虐待をぶつけることをできる喜びを、技の一つ一つで表現するかのようであった。 「ゆぎゃっ!」「ゆぶっ!」「ゆげっ!」「ゆぼぅっ!」 その一撃一撃はドスまりさへ確かに痛みを伝えていた。 先ほどまでのローキックはあくまで表面を傷つけるために放っていた物である。 しかし今回は内部の餡子を傷つけるために攻撃を放っている。 時には中枢餡へと届くかというような攻撃もあるのだ。 第3ラウンドは3分間みっちり、虐待お兄さんのラッシュが続き、そのまま終了のゴングが鳴った。 「それでは判定に入ります。」 ゆっくりがほとんどいなくなった場内にアナウンスが響き渡る。 「ジャッジ長老……10 0 赤、虐待お兄さん!」 長老は静かに、リングを見つめ続ける。妥当と言えば妥当なジャッジである。 「ジャッジれいむ……0 10 青、ドスまりさ!」 気絶状態から復活した涙目のれいむ。ゆっくり種としては当然なジャッジである。公平ってなんだろう。 結局、勝敗は一人の少女ジャッジに委ねられる事となった。 「ジャッジ阿求……10 10 ドロー!」 少女の名前は阿求と言うようだ。 結果は1−1、ポイントも20−20で完全なドローである。 不測の事態に本部とアナウンスは慌て出す。 数分の協議の結果、一つの結論が導きだされた。 「ジャッジで決着がつかなかったため、3分間の再延長戦を行います!」 場内アナウンスに、観客達は大いに沸いた。 「ゆゆ? ゆゆゆゆゆ!?」 ドスまりさは驚きを隠せない。もう終わったと思ったのに。もう帰れると思ったのに。 第4ラウンド開始のゴングが非情にも鳴り響いた。 「いやっはぁぁあああああぁぁぁぁ!」 ジャッジの最中も再び眠りについていた虐待お兄さんはこのラウンドも元気いっぱいである。 第4ラウンドも3分間みっちり、虐待お兄さんのラッシュが続き、そのまま終了のゴングが鳴った。 再びジャッジが行われる。まるでデジャブであるかのように。 そしてその結果もまた、デジャブであるかのようであった。 「ジャッジで決着がつかなかったため、3分間の再々延長戦を行います!」 ……この一連のデジャブは2度3度と続いていくのであった。 結局、その後第10ラウンドまで行ったところで、ぱちゅりーがジャッジれいむを説得してゆっくり側の敗北を認めるこっとなった。 「ゆ゛……ゆ゛……ゆ゛……」まともな言葉も発することができなくなっているドスまりさ。 試合後にようやく応急処置が認められたが、自走できる状態ではなく、村の者たちが巣まで送り届けてやることとなった。 「はい、あなたのれいむよ。」 阿求という少女が、れいむをドスまりさのところに連れていってやった。 「あなたはよくやったわ。群れも無くならないでしょ? だって……あなたが自ら口減らししたんだもの。」 少女がドスまりさに言う。 その言葉は慰めにならない。その言葉は追い打ちにしかならない。もちろん、その事は言葉を発している少女が一番よくわかっているのであるが。 なにより、その声のトーンは喜びの色を隠し切れていなかった。 「ゆゆ? ゆっくりしていってね!」 うなだれるドスまりさを見て、れいむは無垢な表情でそういった。 あまりのショックで記憶を失っているのかもしれない。むしろその方が幸せなのであろう。 ドスまりさは、れいむに合わせる顔が無く、うつむいたままであった。 「れいむ、ぼうしのなかにはいってね……」 ドスまりさはうつむいたままそう言って、阿求に手伝ってもらい、帽子の中にれいむを収納した。 これで少なくとも巣に帰るまで顔を合わせずに済むのである。 「おさわがせしてごめんね……ゆっくりしていってね……」 ドスまりさはそう言って、村を去っていった。 正々堂々と戦い敗れたドスまりさに、観客達からは拍手が浴びせられる。 しかしその拍手さえも、ドスまりさには慰めにすらならなかった。 ドスまりさ達が去ったのを確認した後、リングとその周辺には残された虐待お兄さんと長老、そして観客達が興奮さめやらぬ様子で居残っていた。 虐待お兄さんがマイクを要求し、これを受け取る。 「しょっぱい試合してすんませんでした!」 リングの各方向にお辞儀をする虐待お兄さん。 「そんなことないぞー!」「おもしろかったぞー!」 観客はそれを否定し、虐待お兄さんはその言葉に再びお辞儀をした。 「長老、はいってきてください!」 虐待お兄さんは長老を呼び込む。 「長老、ここまで育ててくれて、本当にありがとうございます! これからもご指導よろしくお願いします!」 虐待お兄さんは長老に非常に感謝しており、この場を借りてお礼を言いたかったのだ。 何せ、今日までの特訓のトレーナーを務めたのは、誰あろう長老その人であったのだから。 その言葉を聞き、観客達は大きな拍手を送る。2人の事情を知っており、涙ぐむ者までいる。 すると、今度は長老が虐待お兄さんからマイクを受け取り、言葉を発した。 「素晴らしい試合だった。本当にありがとう! 感動した!」 まずは虐待お兄さんを労い、続ける。 「そして、長年の計画に協力してくれた皆、本当にありがとう!」 長年の計画…… 長老が若い頃から抱いていた野望…… それは1vs1ならば人間にも勝てると思っているドスまりさの心を、完膚なきまでに叩き折る事であった。 長老もまた、虐待お兄さんだったのである。 計画の主軸はすなわち、生身の人間との1vs1でドスまりさを打ち倒すことである。 この計画を思いついた時点で、残念ながら初代虐待お兄さん=長老の肉体は すでにピークを越えて久しかった。 そこで出会ったのが、ゆっくり虐待していた孤児の少年=今回戦った虐待お兄さんであった。 長老は少年に比類なき虐待の素質を感じた。そしてその可能性にすべてを賭けたのである。 長老は少年にゆっくり虐待アスリートとしてのエリート教育を施した。 そして、少年が青年になり、肉体のピークを迎えつつある今、計画を実行に移したのである。 今年は草原の植物が異様に少なかった。ドスまりさ達はそう思っていた。 しかし実際は、長老が命じて早い段階で植物の芽を摘んでいたのである。 村の畑は今年も豊作で、食糧庫には売るほどの蓄えが備わっているのだ。 村の者達はゆっくりの群れに手をだすことはない。ドスまりさ達はそう思っていた。 しかし実際は、長老が命じて気づかれないように誘拐して、各種処理を施していたのである。 その結果、虐待お兄さんのトレーニングは非常に身になる物となったのだ。 「それでは、皆さん、御唱和願います。」 長老は続ける。 その手には1匹のゆっくりが握られ、ガタガタと震えていた。 それはゆっくりれいむ種。ジャッジれいむであったゆっくりれいむである。 隣でジャッジを務めていた少女が気を利かせて、ストックしていた他のゆっくりれいむと飾りだけを交換して、偽物のれいむをドスまりさに渡したのだ。 長老は続ける。 「いくぞー!」 観客は応える。 「「「『 おー! 』」」」 そして長老と観客達が声を合わせる。 「「「「『 3! 』」」」」 「「「「『 2! 』」」」」 「「「「『 1! 』」」」」 「「「「『 ひゃっはああぁぁぁ! ぎゃくたいだあああぁぁぁ!!! 』」」」」 合唱とともに、長老……いや、初代虐待お兄さんは、手にしたゆっくいれいむを握りつぶした。 感動の試合をその目に焼きつけ、幸せな年の瀬を迎えるであろう村の者達であった。 一方、ドスまりさ達は絶望の年の瀬を迎えることになる。 それでも、ドスまりさは生き続けなければならない。 そうでなければ群れのために死んでしまった……いや自分が殺してしまった者達に示しがつかないのである。 だからドスまりさは生き続ける。 人間と1vs1で負けたことを背負い生き続ける。 100を超える同族を殺した罪を背負い生き続ける。 愛するれいむを失ったことも気づかぬまま生き続けるのである。
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フリッピング クレージー ロスムエルトスの海岸に架かっている遊歩桟橋(SUNSET PIER:海の上に立てられた、たまねぎ屋根の建造物が目印)のすぐ北側、道路から砂浜へ降りる坂道と、地下道入り口との間に、壁に向かって盛り上がった砂があるので、バギーで波打ち際から助走をつけて突っ込む。 引っかかって失敗する時もあるが、ジャンプに成功したらレバーを下に入れっぱなしで解除できる。 車の耐久ゲージが下がっていると、スピードが乗らないので、必ず新車で。 ちなみに、バギーだと海の家の下に挟まることが出来るが、これをすると脱出が不可能になり、再生するしか手段がなくなるので注意。 もしくは、カウエルのビルにバギーを持ち込み、エレベーターとスロープを登って踊り場から広場にダイブする際にレバーを上に入れっぱなしにする。 高難度だが有料DLCなしのソロでも可能。 ロスムエルトス南側の道路脇にある岩場に、近くにあるランプトラックを設置し、エージェントSUVで助走を付けてジャンプ、観覧車を飛び越えながら前方3回転。 参考 http //www.youtube.com/watch?v=7njBXvsTYd0
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クレイジージェーン(Crazy Jane) / ケイ・チャリス(Kay Challis) (キャラクター、DC) 初出:Doom Patrol Vol 2 #19 (1989年2月) 属性:宇宙人の爆弾で超能力を得た多重人格者、女性、地球人 概要 幼い頃受けた父親から虐待が原因で、64もの人格を持ってしまった女性。 このあと「ミランダ」という人格が支配していたが、教会で強姦され「ミランダ」の人格が破壊される。 イベント「インヴェイジョン!」で宇宙人ドミネーターが使ったジーン・ボムの影響を受け、各人格に超能力が生じた。 人格ごとに異なる特殊能力を持っている。特殊能力は単に内面的なものだけでなく、外面も変わる者もある。たとえば頭が火の玉に変わるなど。 現在は、他の多重人格を「ジェーン(クレージー・ジェーン)」という人格が支配し、ジェーンは全ての記憶を持っている(ただし、本当に支配しているのは「ケイ」という人格)。他の人格は、「ジ・アンダーグラウンド」という心の中の「地下鉄」の「駅」にあると説明されている。 さらに「ジ・アンダーグラウンド」の下に、「ザ・ウェル(井戸)」があって、虐待の記憶や、「ミランダ」の人格や、ジェーンが殺そうとした人格がある。 ウィル・マグナス(メタルメンの発明者)を通じて、ロボットマン(クリフ)と知り合い、ドゥーム・パトロール入り。ロボットマンと恋愛関係になる。 有名な表紙のイラストで、白塗りに紅く丸い頬紅をつけているものがあるが、普段はあのようなスタイルではない。 (しかしYoung Animal版のジェーンは、赤く丸い頬紅で描かれている。) 最後はダニー・ザ・ストリートの住人になる。 Young Animal版ではダニーの中にカルトを結成。63人を集め、人格を移す計画を立てていた。 アメコミ@wiki