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739 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 15 53.19 ID ??? あー、ちょっと違うけど、オンセで観戦しながら、自分の高レベルPCの能力値でダイス振って、 うちの○○なら成功してたわー、とか、うちの○○でも失敗しちゃったー、とか言うのがいた。 知らんがな。 742 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 17 19.69 ID ??? 観戦者がセッション部屋でダイス振るのは困だろwww 結局自キャラSUGEEEEEEがやりたいだけなんだろうな 743 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 20 40.54 ID ??? 739 キック対象だろそれ 744 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 23 52.75 ID ??? 流石にセッション部屋じゃなくて観戦部屋だよw 一応、身内だったからキックはしなかったなぁ。 やっぱ回りも不満はあったみたいで、何度も続いたあと、その内問題になってやめさせられてた。 まぁ、他にもちょこちょこ小さい問題起こしてたんで、集まり自体が自然解体したな。 748 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 35 47.68 ID ??? 744 身内の人間だとあまり詳しくは言いにくいだろうけど、 どんな問題あったか教えてもらえると嬉しいな 749 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 46 29.02 ID ??? 748 けっこう前だからあんま覚えてないし、小物なんで報告するほどの逸材ではないよー。 基本的に上から目線で、他人のデータに口を出すとか、自分の(高レベル)PCと比較して話すとか、 自分はダイス目がいい、という前提で、期待値よりいい目が出ると決めて判定するとか、 他人のネーミングに「一瞬面白いと思ったけど、よく考えたら自分のPCと比べると大したことないね」、ってケチつけるとか、 ダンジョンに入ったところで、自分は平気なんで手分けしようって言い出すとか、そんなん。 自分SUGEEE の小さいのが寄り集まった感じかな。 750 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 49 40.52 ID ??? うわぁUZEEE そりゃ切られてもしょうがねーわw 751 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 52 41.29 ID ??? 塵つも困はあくまで困ったちゃんとしてのインパクトに欠けるだけで、 ウザさは一線級だからなぁ 752 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2011/12/27(火) 21 53 31.46 ID ??? 大問題起こせば追い出せるけど、小さいのだと不満が募り切るまで追い出せないんだよな。 スレ302
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千咲ちゃん、宇宙になる 内容 本文 感想コメント 内容 タプリスが天使力を高めすぎてしまうお話 本文 ――――――――――――――――――(00/25)―――――――――――――――――― ―ラフィエルの家― ラフィエル「どうやったらもっと天使らしくなれるか、ですか?」 タプリス「はい。わたし、こんな何をやってもダメダメな天使ですから」 タプリス「白羽先輩たちのように、もっと立派な天使になりたいんです!」 ラフィエル「タプちゃんは、もう十分に天使としての役割を果たしていると思いますよ」 タプリス「いえいえ、わたしなんて、ドジばかりで知らないことばかりですし……」 ラフィエル「少しおっちょこちょいなところも、それはそれで愛嬌があって」 ラフィエル「とても親しみやすいという利点がありますし」 ラフィエル「知識については、これから少しずつ蓄えていけば良いんです」 ラフィエル「急いで頭に入れても、使えなかったら意味がありませんしね」 タプリス「たしかに、そうですが……」 タプリス「わたしがもっともっと上を目指す姿を天真先輩が見てくれて」 タプリス「少しでも先輩の更生きっかけになればって、思って……」 ラフィエル「そうですかそうですかぁ」 ――――――――――――――――――(01/25)―――――――――――――――――― ラフィエル「タプちゃんの気持ち、重々伝わってきました」 タプリス「し、白羽先輩、それじゃあ……」 ラフィエル「それでは私からアドバイスです」 ラフィエル「もっと上を目指すのに、私のおすすめの方法はですね……」 タプリス「……ごくり」 ラフィエル「そのなりたい自分を、まず演じてみることです」 タプリス「えっ、演じるんですか?」 ラフィエル「なんとなくですが、タプちゃんの頭の中にも」 ラフィエル「素晴らしい天使像というものがありますよね?」 タプリス「は、はい」 ラフィエル「それに、自分がなろう、ではなくて」 ラフィエル「それを演劇のように、役を演じる感覚で過ごしてみるんです」 ラフィエル「自分とは違った役を演じているんだと、はっきり認識をして」 ラフィエル「それを毎日続けていきます」 タプリス「ふ、ふむふむ……」 ――――――――――――――――――(02/25)―――――――――――――――――― ラフィエル「最初はつらいかもしれませんが」 ラフィエル「これは役、役なんだって強く意識して、ずっと続けていくと」 ラフィエル「いつのまにか、前の自分のことを忘れてしまって」 ラフィエル「その役が自分になっている、という流れですかね」 タプリス「す、すごいです! さすが白羽先輩です!」 ラフィエル「しかし、最初がやはり大変です。タプちゃんはやれますか?」 タプリス「はい、これも天真先輩のため! がんばります!」 ラフィエル「ふふっ、わかりました」 ラフィエル「では私から一つ、タプちゃんにおまじないをかけてあげましょう」 タプリス「本当ですか! ぜひお願いします!」 ラフィエル「では、ちょっと頭を出してくださいね」 タプリス「えっと、こうですか?」 ラフィエル「タプちゃんの理想の天使像を思い浮かべてください」 タプリス「は、はい」 ラフィエル「じゃあいきますよ、せーのっ!」 ゴツンッ ――――――――――――――――――(03/25)―――――――――――――――――― ―公園― 女の子「タプリスお姉ちゃん、一緒に遊ぼー」 男の子「違うよ! お姉さんは僕達と遊ぶんだよ!」 タプリス「こらこら喧嘩してはいけませんよ」 タプリス「みんなで仲良く、一緒に遊びましょう?」 子供達「はーい」 タプリス「ふふっ、いい子たちですね」 ガヴリール「……」 ヴィーネ「あれっ、ガヴ?」 ガヴリール「ああ、ヴィーネか」 ヴィーネ「ガヴが外にいるなんて珍しいわね……」 ガヴリール「……ちょっと腰が痛くなったから、気分転換に散歩してるだけ」 ――――――――――――――――――(04/25)―――――――――――――――――― ヴィーネ「あら、子供たちと遊んでるのって、タプちゃんじゃない」 ガヴリール「ああ、そうみたいだな」 ヴィーネ「なんかすごく子供たちに好かれてる感じねぇ」 ガヴリール「……精神年齢が近いからじゃないか?」 ヴィーネ「もうそんな酷いこと言って。それで、声かけないの?」 ガヴリール「いいよ、邪魔しちゃ悪いし」 ヴィーネ「そう。じゃあ私もやめておこうかな」 タッタッタッ 女の子「お姉ちゃん、こっちこっちー」 タプリス「あははっ、待ちなさーい」 ガヴリール「……まあ、いいか」 ヴィーネ「ん、何か言った?」 ガヴリール「いや、なんにも」 ヴィーネ「そっか」 ――――――――――――――――――(05/25)―――――――――――――――――― ―数日後 公民館― お婆さん「おや、タプリスちゃん、また来てくれたのかい。嬉しいねぇ」 タプリス「こんにちは、お婆ちゃん。腰の具合はどうですか?」 お婆さん「最近はずいぶんと調子がいいよ」 お婆さん「タプリスちゃんがマッサージしてくれたおかげだねぇ」 タプリス「本当ですか、それはよかったです」ニコッ お爺さん「タプリスちゃん、またあのお話の続き、聞かせてもらえんか」 タプリス「わかりました、ではお部屋お借りして、みなさんも呼びましょうか」 お爺さん「それがええ。タプリスちゃんのお話、楽しみじゃのう」 ガヴリール「……」 委員長「あら、天真さんじゃない。こんな所で会うなんて珍しいわね」 ガヴリール「ああ、委員長か。ちょっと役所手続きでね」 ――――――――――――――――――(06/25)―――――――――――――――――― 委員長「そうなんだ。あれ、あの子たしか、千咲さんよね」 ガヴリール「え、委員長、タプリスのこと知ってるの?」 委員長「えぇ。最近、私も参加しているボランティア活動でよく会うのよ」 ガヴリール「ボランティアって?」 委員長「町内会のゴミ拾いとか、お年寄りのお世話とか、ね」 委員長「細かな気配りもできて、すごく働き者だから」 委員長「本当に助かっているわ」 ガヴリール「そうなんだ」 委員長「彼女、物腰がとても柔らかで真面目だし、いつもにこにこしていて」 委員長「しかも、それを鼻にかけることなんて一切しないし」 委員長「みんなに好かれる存在、そのものよね」 ガヴリール「えっ、あいつの物腰が……柔らかい?」 委員長「私と会っている時はそうだけど……違うの?」 ガヴリール「い、いや、なんでもない。今のは忘れて」 委員長「そう? それじゃ、私このあと買い物に行かないといけないから」 ガヴリール「ああ、また学校でな」 ガヴリール「……」 ガヴリール「……別にいいか」 ――――――――――――――――――(07/25)―――――――――――――――――― ―エンジェル珈琲― マスター「天真くんお疲れさま、今日はもうあがっていいよ」 ガヴリール「うす」 マスター「ああ、ごめん。最後にチラシの整理だけお願いしていいかな」 マスター「捨てるだけでいいから」 ガヴリール「うっす」 ぺらっ ガヴリール「これは……」 マスター「ああ、それかい。市内の講演会のお知らせみたいだねぇ」 ガヴリール「ふーん……って!?」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 題目:『人生を豊かに生きるために』 15 00―16 00 講演者:千咲=タプリス=シュガーベル ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ――――――――――――――――――(08/25)―――――――――――――――――― ガヴリール(同姓同名……なわけないよな) ガヴリール「な、なんであいつがこんなこと……」 マスター「あれ、天真くん。千咲さんと個人的な付き合いがあるのかい?」 ガヴリール「い、一応、知り合いです……」 マスター「そうなんだ。いや、彼女すごいよねぇ」 マスター「最近、市内のイベントで見ないことがないし」 マスター「まだかなり若そうに見えるのにねぇ」 ガヴリール「そ、そうなんですか……」 マスター「知り合いなら、ぜひ今度、ここにも招待してほしいな」 ガヴリール「う、うす」 ガヴリール「……」 ガヴリール(べ、別にあいつが何をやろうと、あいつの勝手だろ) ガヴリール(私がとやかく言うことじゃ……ない) ――――――――――――――――――(09/25)―――――――――――――――――― ―数週間後 サターニャの家― サターニャ「ガヴリールゥ! 今日こそあんたを倒してみせるわ!」 ガヴリール「あれだけ負け続けてんのに……いい加減諦めろよ」 サターニャ「なはっ、今までのは全て様子見。つまり、今回のための布石よ!」 ガヴリール「はいはい……」 テレビ司会者『それでは、本日のゲストである……』 テレビ司会者『千咲=タプリス=シュガーベルさんのご登場です!』 ガヴリール「えっ!?」 サターニャ「なっ!?」 テレビ司会者『今、現代人の疲れた心に染み渡る、優しくて心がほっとするお話と』 テレビ司会者『可憐なお姿のギャップが大好評を博していますが』 テレビ司会者『今のお気持ちを、お聞かせ願いますか?』 タプリス『えぇ、わたしのお話が、少しでも……今を生きている人たちの』 タプリス『支えとなり、助けとなるならば』 タプリス『これ以上の喜びはありません』ニコッ ――――――――――――――――――(10/25)―――――――――――――――――― サターニャ「な、なによこれ。最近見かけないと思ったら」 サターニャ「テレビに出るまでの人気者になってるなんて!」 サターニャ「しかも、これ全国放送じゃない! キィィッ! 悔しい!」 サターニャ「私よりも先に、こんな超有名になるなんて!」 サターニャ「なんてうらやま――じゃなくて生意気なのかしら!」 ガヴリール「……」 サターニャ「どうしたのよ、ガヴリール。黙っちゃって」 サターニャ「ははぁん、わかったわ」 サターニャ「あんたも後輩天使に先を越されて悔しいのね?」 ガヴリール「……そんなんじゃない」 サターニャ「ふふっ、そりゃあそうよね」 サターニャ「天使学校首席のあんたが、後輩に引けを取るだなん――」 ガヴリール「そんなんじゃないって言ってるだろ!!」 サターニャ「っ!? な、なによ、急に大声出したりして」 ガヴリール「……」 サターニャ「……」 ガヴリール「……ごめん、帰るわ」 バタンッ サターニャ「ったく、なんなのよもう。って、また勝負すっぽかされた!?」 ――――――――――――――――――(11/25)―――――――――――――――――― ―数週間後 ガヴリールの家― ガヴリール(なんか最近、ネトゲも飽きてきたな……) ガヴリール(てきとーに動画でも見るか……ランキングを覗いてっと) ガヴリール(再生数一位、なんだこれ。再生数100億回だって!?) ガヴリール(どんだけだよ……って) ガヴリール(う、嘘……だろ?) ガヴリール(Tapris Sugarbell Chisaki?) ガヴリール(まさか、あいつ……なのか?) ガヴリール(世界中の人からのコメントが付いてる……) ガヴリール(大絶賛じゃん……) ガヴリール「なんだよ、これ……」 ガヴリール「もう、わけがわからない……」 ガヴリール「あいつ……どこに行こうとしてるんだよ」 ガヴリール「……」 ガヴリール「……くそっ」 ――――――――――――――――――(12/25)―――――――――――――――――― ―数ヶ月後 千咲教 総本山― 千咲教信者「教祖様にお会いしたい、と?」 ガヴリール「はい」 千咲教信者「失礼ですが、お約束はされていますか?」 ガヴリール「……いえ、していません」 千咲教信者「教祖様の面会予定は、この先、数年は埋まっておりまして」 千咲教信者「申し訳ありませんが、お引き取りください」 ガヴリール「私はあいつの先輩で、知り合いなんです!」 ガヴリール「私の名前を伝えてもらえれば、絶対会ってくれるはず!」 千咲教信者「そう言われましても……」 ガヴリール「おい! タプリス! いるんだろ!」 ガヴリール「私だ! ガヴリールだ!!」 千咲教信者「あ、あなたねぇ! いい加減にしてください!」 ガヴリール「ちょっ! 離せよ! 離せったら!!」 ガヴリール「おい、タプリス!! 返事をしろ!! タプリスゥゥ!!」 千咲教信者「おいっ! と、取り押さえろ!!」 「おやめなさい!」 ――――――――――――――――――(13/25)―――――――――――――――――― タプリス「……」 ガヴリール「タプリス! よかった、出てきてくれたんだな!」 千咲教信者「おいっ! 教祖様になんて口のきき方を!!」 ガヴリール「い、いたっ! 頭を、押さえつけるな!」 タプリス「……おやめなさいと、言っているのです!」 千咲教信者「きょ、教祖様……ははぁ……」 ズサァ タプリス「……こちらへよろしいですか?」 ガヴリール「あ、あぁ」 ―教祖の私室― ガヴリール「お前が出てきてくれて、助かったよ」 タプリス「申し訳ありませんでした。皆さん、悪気はないのです」 ガヴリール「ああ、別にいいよ」 ガヴリール「それにしても、暫く見ないうちにすごいことになってるな」 ガヴリール「お前がこんなに人気者になるなんて思わなかったよ」 タプリス「お恥ずかしい限りです」 タプリス「ですが……わたしはただ、みなさんの幸せを願っているだけですから」 ――――――――――――――――――(14/25)―――――――――――――――――― タプリス「ところで、今日はどういった御用だったでしょうか」 ガヴリール「ああ、えっと……」 タプリス「……」 ガヴリール「なぁタプリス、その……みんなのところに帰ってこないか?」 タプリス「えっ……帰る?」 ガヴリール「お前が本当に立派な事をやってるってのはわかるんだけどさ」 ガヴリール「なんというか、……お前らしくないというか」 ガヴリール「こう……しっくりこないというか」 タプリス「……わたしらしく、とはなんでしょうか」 ガヴリール「それはその……おっちょこちょいでドジも多くて、すぐ泣いて」 ガヴリール「で、いつも私の後ろにくっついてきて」 ガヴリール「……正直、鬱陶しいと思うこともたまにあったけど、さ」 ガヴリール「でも別に嫌とか、そういうわけじゃなくって」 ガヴリール「むしろ嬉しいことの方が多かったというか……」 ガヴリール「つまりだな、その、お前はそういう奴だっただろ……?」 タプリス「……」 ガヴリール「なぁ、タプリ――」 タプリス「……忘れました」 ――――――――――――――――――(15/25)―――――――――――――――――― ガヴリール「はっ? 忘れたって……」 タプリス「そんな昔のわたしのことなんて、忘れてしまったんです」 ガヴリール「な、何言ってんだ! それじゃあ、私たちと過ごした時間も」 ガヴリール「忘れてしまったって、言うのかよ!」 タプリス「……」 タプリス「……わたしは今、本当に大勢の人たちの」 タプリス「生きる希望となっているんです」 タプリス「ですからわたしが、そのようなことをするわけにはいきません」 ガヴリール「お前はお前だろ! お前がしたいことをやって何が悪いんだよ!」 ガヴリール「そんな……他の知らない人のことなんて、どうでもいいじゃんか!」 タプリス「なっ……」 ガヴリール「お願いだ、タプリス。私たちともう一度、一緒に……」 タプリス「……お引き取りください」 ガヴリール「えっ、タプリス……?」 タプリス「お引き取りくださいと言ったんです、天真さん」 ガヴリール「お、お前っ……そ、それが答えか」 タプリス「はい」 ガヴリール「……わかったよ」 ――――――――――――――――――(16/25)―――――――――――――――――― ―数ヶ月後 住宅街― お婆さん「はぁ、こうやって幸せに長生きできるのも」 お婆さん「タプリス様のおかげですねぇ」 お爺さん「ほんとだわ、ありがたやありがたや」 お爺さん「それじゃ、タプリス様の像へ礼拝に行こうかの」 お母さん「こら! 悪戯すると、タプリス様から見放されてしまうわよ!」 女の子「えぇっ! それは嫌っ!」 お母さん「だったら言うことをききなさい!」 女の子「はぁい……」 ガヴリール(……) ガヴリール(この世界は異常だ) ガヴリール(あれから、あの時から……) ガヴリール(犯罪は激減し、戦争は消え、飢えと貧困もなくなった) ガヴリール(世界中の誰もが、幸福に暮らせるようになった) ガヴリール(……あいつの望んでいた、世界になった) ガヴリール(この世界は異常だ) ――――――――――――――――――(17/25)―――――――――――――――――― ファサッ ラフィエル「ガヴちゃん!」 ガヴリール「ラフィエルか、どうした」 ラフィエル「タ、タプちゃんの、タプちゃんの反応が……」 ガヴリール「あ、あいつの反応……って、これは」 ラフィエル「ガヴちゃんも感じますか?」 ガヴリール「あぁ、急速にタプリスの生命反応が小さくなって……」 ラフィエル「こ、このままじゃ、タプちゃんは……」 ガヴリール「くそっ、あ、あいつ何をするつもりだ……」 ラフィエル「場所は既に特定してあります、ですが私一人の力では……」 ガヴリール「わかった、協力する」 ラフィエル「私の力を全てお渡しするので、ガヴちゃんが行ってください」 ガヴリール「了解」 ラフィエル「それでは……タプちゃんを頼みましたよ」 ガヴリール「ああ、任せとけ」 ガヴリール「……神足通」 ヒュンッ ――――――――――――――――――(18/25)―――――――――――――――――― ―世界の果て― パァァァァァッ タプリス「……」 タプリス「……ようやく、ようやくこの時がきました」 シュンッ ガヴリール「タ、タプリス!? なんだこの光!?」 タプリス「あなたは……」 ガヴリール「ともかく、こんなことはやめろ! お前、死ぬ気か!」 タプリス「いえ、わたしは死にません」 ガヴリール「な、なんだって……?」 タプリス「わたしはこれから、この世界となり、宇宙となることで」 タプリス「この世の中に生きる子らを未来永劫、愛し、見守っていくのです」 ガヴリール「何バカなこと言ってんだ! そんなことしたら……」 ガヴリール「お前は生物の一個体ではなくなってしまって」 ガヴリール「一生死ぬことも許されず、苦しみ続けて」 ガヴリール「私達とはもう二度と、会えなくなるんだぞ!」 ――――――――――――――――――(19/25)―――――――――――――――――― タプリス「わかっています」 ガヴリール「だったら……」 タプリス「それでもわたしは……この世界を」 タプリス「この世界に生きる人たちを、愛していますから」 ガヴリール「タプリス頼む……戻ってきてくれ」 タプリス「それは、できません」 ガヴリール「……私にはさ、お前が……必要なんだよ」 タプリス「……」 ガヴリール「行かないでくれ、お願いだ……頼むよ、ぐすっ……」 ガヴリール「タプリス……お願い、だからぁ……」 タプリス「……ありがとうございます」 タプリス「そのお気持ち、わたしは決して忘れません」 ガヴリール「おいっ! タプリスッ! 行くなっ!!」 タプリス「あなたの幸せを、ずっとずっと願っていますから」 ガヴリール(ひ、光が……弾けて……) 『天真先輩』 パァァァァァッ ――――――――――――――――――(20/25)―――――――――――――――――― ―――――― ―――― ―― ガヴリール(……タプリスが、いなくなってしまってから) ガヴリール(この世界は皮肉にも、以前の諸悪が蔓延る世界へと逆戻りした) ガヴリール(世界中の人々が、幸せを感じることが少なくなっていた) ガヴリール(あんなにも世界を愛していたあいつのことを……) ガヴリール(世界中の人たちは忘れてしまった) ガヴリール(だったら私がすべきことは……ただ一つ) ガヴリール(あいつが望んだ世界をもう一度……私の手で……) ラフィエル「ガヴちゃん……本当に良いのですか?」 ガヴリール「ああ、やってくれ」 ラフィエル「じゃあいきますね、せーのっ!」 ゴツンッ ――――――――――――――――――(21/25)―――――――――――――――――― ―――――― ―――― ―― 『ガヴリールお姉ちゃん、一緒に遊ぼー』 『いつも掃除ありがとうね、天真さん』 『ガヴリールちゃん、また来てくれたのかい。嬉しいねぇ』 『講演者:天真=ガヴリール=ホワイト』 『ゲストである、天真=ガヴリール=ホワイトさんのご登場です!』 『Gabriel White Tenma 視聴回数:11,827,192,717』 『教祖様! ガヴリール様、ばんざーい!』 『ガヴリール様……はぁ、ありがたやありがたや』 『ガヴ、私は……私はあなたのことを……』 ―― ―――― ―――――― ――――――――――――――――――(22/25)―――――――――――――――――― ―世界の果て― ガヴリール「……」 ガヴリール「……ようやく、ようやくこの時がきました」 ガヴリール「タプリス」 ガヴリール「あなたの望んだ世界、やっと取り戻しましたよ」 ガヴリール「……今ならわかります」 ガヴリール「あの時のあなたの、気持ちが」 ガヴリール「本当に、本当に心から、この世界を……愛していたのですね」 ガヴリール「そして……私もまた、あなたと同じように」 ガヴリール「世界と一つに、なりたいと思います」 ガヴリール「それでは、いきましょうか」 ガヴリール「あの子の待つ場所へ――」 パァァァァァッ ――――――――――――――――――(23/25)―――――――――――――――――― タプリス「……」 ガヴリール「……遅くなって悪かったな」 タプリス「……えっ」 ガヴリール「迎えに来たぞ、タプリス」 タプリス「て、天真先輩……? どうしてこんなところに!?」 ガヴリール「言っただろ」 ぎゅぅ タプリス「あっ……」 ガヴリール「私にはお前が必要だって」 タプリス「先輩っ……ぐすっ……せんぱぁいっ……」 ガヴリール「本当に、お前の泣き虫は……変わらないな」 タプリス「だ、だって……わたし、ここで一人、一人きりで……」 タプリス「ずっとずっと、寂しくて……」 ガヴリール「今までよく頑張ったな、偉いぞタプリス」ナデナデ タプリス「ぐすっ……ひっくっ……」 ――――――――――――――――――(24/25)―――――――――――――――――― ガヴリール「よし。それじゃあ帰るぞ、タプリス」 タプリス「えっ、帰るって……先輩?」 ガヴリール「みんなも心配してるからな」 タプリス「でもここは……何もない、いわゆる概念だけの世界……です」 タプリス「元の世界には……けっして戻ることはできません」 ガヴリール「……私を誰だと思ってるんだ」 タプリス「へっ」 ガヴリール「天使学校首席の、天真=ガヴリール=ホワイトだぞ?」スッ タプリス「そ、それは……世界の終わりを告げるラッパ!?」 ガヴリール「概念だろうがなんだろうが……」 ガヴリール「お前を縛る、このクソッタレな世界なんて……」 ガヴリール「私がぶっ壊してやる!!」 タプリス「先輩……」 ガヴリール「私から離れるなよ、タプリス! ラッパ吹くぞ!!」 タプリス「わ、わかりました!」 ガヴリール「さあ帰ろう、私たちの世界へ!」 タプリス「はいっ、先輩!」 おしまい ――――――――――――――――――(25/25)―――――――――――――――――― SS一覧へ このページのトップへ 感想コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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8月21日! 律「あの時手を繋いだのって……OKのサインだよなぁ……」 律(なんとな~くな流れで唯と付き合うようになって?1ヶ月以上経って) 律(アレから二人で遊ぶことも増えたんだけども) 律「ど~も以前と変わらないんだよなぁ……」パカッ 律「……新着メール、無し」 律「軽音部の誰からもメールがない……皆知ってるはずなんだけどなぁ」 律「……まぁまだ8時だしな!今日はここからが本番だよな!」 ブブブブブブ…… 律「うぉっ!あ、唯から電話だ」ピッ 唯『りっちゃんグッモーニン!』 律「おう。おはよう。朝早くから元気だな唯は」 唯『りっちゃん今日空いてるんだよね?』 律「当たり前だろ?」 唯『じゃあうちで遊ぼうよ~今日憂も居なくて暇なんだ~』 律「ひ、暇?」 唯『ん?どしたのりっちゃん』 律「いや……はっ!」 唯『うん?』 律(はは~ん、実は唯ん家に皆で先に集合してて、到着した私を驚かせようってハラか?)ニヤリ 唯『お~い、りっちゃ~ん?』 律「あ、ゴメンゴメン。他の皆は?」 唯『何かみんな用事有るとかでさ~』 律(やっぱりな。そういっておいて実は既に集合してるんだろうな……よし!) 律「そっか。じゃあ準備して向かうよ」 唯『ラジャー!お待ちしておりますりっちゃん隊員』 律「うむ!ではまた後で!さらばゆいゆい隊員!」ピッ 律「さ~て、どんなリアクション取ってやろうかなぁ~」 * * * ピンポーン 律「ひ~らさ~わさ~ん。あ~そ~ぼ~」 ガチャ 唯「は~い~」 律「はろ~」ヒラヒラ 唯「どうぞどうぞお入りください」 律「うむ、苦しうない。……あれ?靴が無い」 唯「ん?何か無い?」 律「あぁいや……」 律(さては気付かれないように持ってあがったな。中々の策士が居るようだな~) 唯「飲み物持ってくから先に私の部屋行ってて~」 律「あいよ~」 トントントン…… 律「よ~し……」グッ ガチャッ! 律「待たせたな皆の衆!主役の登場だぁー!」ババーン シーン…… 律「……あ、あれ?」パチクリ 唯「お待たせ~。って、どしたの?」 律「あ、れ?いや、誰も居ない……よ?」 唯「言ったじゃん。今日は憂も居ないんだって」 律「え、あ、うん。いや、あれ~?」 唯「さっ、座って座って~」 律「あぁ、うん」 唯「はいどうぞ」スッ 律「さんきゅ」 唯「ふぃ~」ペタン 律「……あの、唯さん?」 唯「あ、そうだりっちゃん」 律「お、おう!」 唯「パスポート来た?」 律「はい?」ズルッ 唯「まだ来ないのかなぁ」プー 律「まだ申請して一週間も経ってないだろ?その位かかるって言ってたろ?」 唯「でも待ち遠しいじゃん」 律「変な具合になってないか心配だよ私は」 唯「オデコが?」 律「何でデコ限定!?」ペシンッ 唯「大丈夫だよ~。りっちゃん可愛いもん」 律「そ、そうだな!私可愛いもんな!」 唯「そこは謙虚になろうよ」 律「あれ~?」 唯「でも早く届かないかな~」 律「え?アレって取りに行くんじゃないのか?」 唯「え?家に届くんじゃないの?」 律「う~ん?……まぁ、どっちにせよ澪辺りが言ってくれるだろ」 唯「そだね。澪ちゃんに任せとけばバッチリだね」 律「にしてもさ」キョロキョロ 唯「なに~?」 律「勉強道具の一つも出て無いけど……大丈夫か?」 唯「ちっ違うよ!?りっちゃんが来るから綺麗に片づけただけだよ!?」 律「なるほど。愛い奴愛い奴」ナデナデ 唯「えへへ~」 律「ほ~れほれほれほれ」コショコショコショコショ 唯「ごろごろごろごろ」ウナー 律「ん?あ、メールだ」 唯「誰から?」 律「聡から。冷凍庫のアイス食べて良いかだってさ」 唯「アイス!?」 律「いや、お前がソコに食いついてもだな……」 唯「あ、アイス食べる?美味しいのが有るんだ~」 律「うん。貰う」 唯「じゃあ取ってくるね~」 律「さんきゅ~。『今度替わりのアイス入れといてくれるなら良いぞ』っと」 唯「お待たせ~。チョコとバニラどっちが良い?」 律「好きな方で良いよ」 唯「……う~ん……あ!いや……あぁでも……」 律「そんなに悩むことか?」 唯「う~……」 律「だったら両方半分ずつ食べようぜ」 唯「おぉ!りっちゃんったら天才!」ビシッ 律「いやいや、それ程でも~」 唯「じゃあ、はい!りっちゃん」 律「さんきゅ」ビリッ 唯「あむっ!美味しい~!」 律「はむっ。うん、美味い」 唯「そっちもちょうだい」アーン 律「あいよ」ヒョイ 唯「あむっ。う~ん!つめた~い!」 律「そりゃそうだ。そっちのも一口ちょうだい」 唯「え~ヤダ~」 律「暴君かお前は」 唯「冗談だって~。はい、りっちゃん」スッ 律「んむ。うん、バニラも美味しいな」モグモグ 唯「でしょ?何たって私のアイスだもん」 律「だな。流石アイス、スゴイよアイス」 唯「私も褒めてよ~」 律「ん~?ゆいゆい可愛いよゆいゆい」 唯「なんかおざなり~」 律「よっ!唯さん流石!日本一!最高!」 唯「わざとらしいなぁ~」 律「どないせえっちゅうんじゃ」 唯「さて、何しよっか」 律「う~ん……ゲームとか?」 唯「じゃあリビングに~……はダメだ」 律「え?何で?」 唯「あ、え~っとね、アレなの」アタフタ 律「何?故障でもしてんの?」 唯「そっそうなの!いきなりボカーンって煙噴いちゃって」 律「何やったんだよ」 唯「何もしてないよ!?勝手になっちゃったんだよ」 律「果たしてどうだか」ハァ 唯「信用されてない~」ヨヨヨ 律「じゃあテレビでも見に」 唯「ダメダメ!」 律「……お前まさかテレビ壊したのか」 唯「だから私じゃないよ!?」 律「まぁ、それじゃあ仕方ないな。のんびりするか」 唯「そうだね。のんびりしようよ」 律「そうそう、折角の……あぁあ!?」 唯「おぉう!?どうしたりっちゃん!」 律「そうだよ!ゲームとかテレビとかじゃ無いよ!もっと大事な事が有るじゃないか!」 唯「……え、え~っと、なになに~?」 律「唯はさ、今日が何の日か知ってる……よな?」 唯「……私達が出会って、丁度半年だよね」キリッ 律「私たちが出会ったのは二年前の四月だ」 唯「てへっ」 律「で?」 唯「何の日ってそりゃアレでしょ?」 律「おぅ!言っちゃって!」 唯「献血記念日でしょ?」 律「違うよ!」 唯「あれ?違うの?8月21日だよね」 律「いや、合ってるかもしれないけどそんな話を私が振ると思うか?」 唯「『だから今から献血に行こうぜ!』とか?」 律「一度でもそんなお誘いしたこと有った?」 唯「無いから珍しいなぁって」 律「違うよ。そんな話じゃないし献血も行かない」 唯「行かないの?」 律「行きたいの?」 唯「注射ヤダ」 律「なら行かなくていいな」 唯「う~ん……じゃあ静岡県民の日?」 律「静岡の皆さんには申し訳ないけど違うわ!」 唯「え~でも静岡さんの誕生日なんだよ?」 律「そうそれ!」 唯「ほぇ?静岡さん?」 律「違う!その後!」 唯「……なんだよ?」 律「わざとかこの野郎!」 唯「あ!そっか!誕生日!」ポンッ 律「そう!ほら、今日は唯の大事な人の誕生日だろ?言ってて恥ずかしいけど……」カァァ 唯「そうだったねりっちゃん!早速だけど唄うね!」シュタッ 律「い、良いよそんな慌てなくても」テレテレ 唯「ハッピバースデートゥーユー!ハッピバースデートゥーユー!」パンパン 律「いやいやどもども」 唯「ハッピバースデーディーア関根さ~ん」 律「誰だよ!?」スパーン 唯「え?関根勤さんだよ。知らない?」 律「知ってるけど何で!?」 唯「あれ?違った?ほぁ~っとかやる人」ホァー 律「いや、ほぁ~っじゃなくて」 唯「じゃあ稲川淳二さん?」 律「はい?」 唯「怖いですねぇ~の人だよ」 律「知ってるわ!っていうかそんな見当外れな事言うお前の方が怖いよ!」 唯「え~嬉しくないなぁ」 律「私は悲しいよ……」ガックリ 唯「り、りっちゃん?」 律「唯、マジか?」 唯「え、何が?」 律「……私、前に言わなかったか?」 唯「え、あ、う~んと、あのね?」 律「何だ?今度は誰の名前出すんだ?萩原聖人か?くまのプーさんか?それとも漬物の日か?」 唯「違うの!ってプーさん今日誕生日なの?」 律「そうだよ。昔調べたからな、今日誕生日の有名人とか」 唯「もしかして……怒ってる?」 律「そこじゃ無いだろ!何で調べたのとか聞けよ!じゃないと話繋げれないだろ!」ガーッ 唯「え~っと~……」 律「……もういい」プイッ 唯「あ……」 律「いっそ分かんないって言ってくれた方が良いよ」 唯「えと」 律「唯が思い出すまで何も言わん」 唯「りっちゃん、あのね」 律「ケータイ震えてるぞ」 唯「え?あ、ホントだ。でも」 律「出れば良いじゃん。大事な用かも知れないだろ」 唯「う、うん……」ピッ 律「……」イジイジ 唯「もしもし。あ、憂?もう!遅いよ~。うん、うん、わかった~」ピッ 律「……」 唯「えっと、りっちゃん」 律「何だよ?」 唯「あ~っと……お腹空かない?」 律「空かない」 唯「そっか。じゃあノド乾かない?」 律「乾かない」 唯「う~っと、え~っと……どうすれば……」 律「……帰るわ」スッ 唯「え!?」 律「今日が何の日とか考える気も無いみたいだし」スタスタ 唯「ちょっと待ってよりっちゃん」 律「何だよ?思い出すよりご飯の方が先なんだろ?」 唯「ちがっ、そゆ事じゃなくて」 律「もう良いって。それじゃ」ガチャ 4
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「千聖、久しぶり。いろいろ大変だったみたいだねー。」 「ごきげんよう、佐紀さん、雅さん。」 「ごっ・・・・」 続いて向かったのは、キャプテンとみやとえりかちゃんのところ。 「現場被る時はベリーズも協力するからさ、遠慮しないでね?」 「はい、ありがとうございます。」 「・・・何か本当雰囲気変わったね。可愛い!」 個性派ぞろいのベリーズをまとめてるだけあって、キャプテンは新しい千聖にもそれほどとまどわないで自然に接している。 そんな2人の様子を、大きな目をらんらんとさせながらみやが見つめていた。 「ほら、みやも何かしゃべったら?」 「えっ!えー・・・と」 派手っぽい外見と裏腹に、みやは結構人見知りでシャイなところがある。 まったく別人の千聖に、どう対応していいのかわからないみたいだった。 「大丈夫だよ、みや。千聖は千聖だよ。キュートが保証する。ねっ舞ちゃん?」 「うん。お嬢様だけど千聖だよ。」 私とえりかちゃんの助言で、みやは恐る恐る千聖に話しかけた。 「な、何か、なんて言ったらいいかわかんないけど・・・これからも、よろしく。」 ぎこちなく手を差し出して、2人は握手を交わす。 「あら、雅さんの爪とっても綺麗。貝殻みたいだわ。」 「あ、これ?これはね、ジェルネイルっていって・・・・」 お嬢様の社交術はすごい。 会話の糸口を即座に見つけて相手の懐にすんなり入っていってしまう。 私はきっと、そんな千聖の前と変わらない人懐っこさが逆に怖かったのかもしれない。 いつか前の千聖を忘れて、自然に今の千聖に馴染んでしまうことを恐れていたんだ。 でも、今は本当に穏やかな気持ちで千聖を見守ることできるようになった。 「成長したね、舞ちゃん。」 「・・・えりかちゃん、心読むのやめてくれる。」 えりかちゃんは不敵に笑うと、黙って私の手にハイタッチをしてきた。 舞美ちゃんとは全然違う方向性だけど、えりかちゃんもまたずっと私たちを見守ってくれていた。 どちらの味方につくでもなくいつも公平で、積極的ではないけれど求められれば応じるような、さりげなくて細やかなえりかちゃんらしい優しさだった。 「おー・・・やっぱりキュートは団結してるね。うちらも見習わないとなあ。基本自由すぎるから、ベリーズ。」 「まあ、家族みたいなユニットなんだよね。でもベリーズみたいにシャッキリやれないところがどうも・・・」 年長者同士、ちょっぴり高度な話が始まった。 私や千聖も高校生になったら、中学生組の梨沙子や熊井ちゃんたちとこんな風に深い話もできるようになるのかな。 「いや、できなそう。ふふふ。りーちゃんたちじゃなあ。」 「あっ・・・・舞さん、ちょっと私、愛理たちの所へ行ってきます。」 一人妄想にふけっていると、ちょっとそわそわした感じで千聖が話しかけてきた。 みやとのオシャレ談義も一息ついたらしい。 すでに目線は、中2トリオの2人と栞菜が固まっている場所に向けられている。 「わかった、またあとでね。」 名残惜しい気持ちがないとは言わないけれど、私は2人の絆を、千聖の心を信じられるから、もう何も怖くない。 小走りで去っていく後ろ姿に、そっと小指を差し出してみる。 さっきの黄色いリボンが、まだ私たちを結んでいるのが見えた気がした。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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「はー!疲れたぁ。」 カレー、ご飯、丸パン、そしてアイスをたっぷり食べて、みんなでゲームをやって、撮影が終わった。 盛り上がりすぎて少し時間が押してしまったから、とりあえず一度千聖とコテージに戻った。 「元気な人は後で舞美たちの部屋に集合!」なんてまだまだ元気な舞美ははしゃいでたけど、うちらはどうだろうか。 今日はいろんなことがあって疲れてしまったから、ちょっと厳しいかもしれない。 私はベッドにダイブして、お隣の様子を伺った。 「千聖?寝るなら着替えた方がいいよ。風邪引いちゃうからお布団入って。」 「んー・・・」 千聖は私服のワンピースのまま、小さく丸まって横になっている。喋るのも面倒なのか、完全に生返事だ。 「ほら、千聖。」 しかたないなあ。私はもたもた起き上がると、千聖のベッドに移動した。 「着替え手伝うよ。はい、バンザイして」 背中のリボンを緩めて、頭側からガバッとワンピースを脱がせる。 あらあら、今日のおブラは白ですか。薄いピンクのフリルが可愛い。 仕事上、メンバーの下着姿なんて見慣れているけれど、わざわざ自分で脱がせたりなんだりするのはやっぱりちょっとドキドキする。 「パジャマ、バッグに入ってる?」 「・・・」 返事がない。目を閉じたまま、むにゅむにゅと口だけが動いている。寝言モードにまで入ってしまってるなら、これは当分起きそうにないな。 私は千聖のかばんを探った。前みたいにTシャツ短パンが入ってるのかと思いきや、 「・・・ねぐりじぇ。」 丈の長い、薄いブルーのお姫様みたいなお召物が鎮座していた。なんだこれは。パフスリーブとプリーツが可愛らしい、いかにも高そうな柔らかい素材だった。舞美が好きそう、こういうの。 「えーこれ、どうやって着せたらいいんだろう。」 私もネグリジェは何枚か持っているけれど、こんなお値段の張りそうなのは持っていない。きっとママにおねだりしたか、お小遣いをためて買ったんだろう。これは、間違っても破いたり汚したりしたくない。 かといって、このまま下着で放置するわけにも・・・ええい、仕方ない! 私は自分のバッグから、パジャマ代わりの水玉のガウンを取り出した。 これなら着脱も簡単!腕を通して、帯を締めるだけ。 あっという間に着替えを終わらせて、掛け布団をかけてあげれば、千聖の就寝準備は終わりだ。 あ、私?私は、前になっきぃからもらったミカン野郎Tシャツがあるから大丈夫!LED発光だから暗闇でも光るよ! 本当はお昼の続きをしたかったけれど、疲れた千聖を起こしてまでやることじゃない。こんな風に、寝顔を眺めてるだけでも満足。 “えりかちゃんは、ちっさーのことが好きなんだよ” 「いやっ、そんなわけない!違う違う!」 さっきの栞菜の妄想劇場を、必死で頭から振り払う。 私ももう17歳。恋というのがどんな感情なのか、さすがに理解しているつもりだ。 恋っていうのはもっと、甘くて苦くて切なくて苦しくて、心が張り裂けそうなものだ。 千聖にエッチなことするときに生まれる感情は、そんなんじゃない。 正直千聖のちっちゃくてふにふにした体はとても抱きごこちがいいし、ずっと腕の中に閉じ込めていたくなってしまうのは否めない。あの子供みたいな顔が気持ちよさにとろけていくのを見るのも好き。お嬢様のくせに、びっくりするほど色っぽい声を出すのもなんかいい。 でもそれはドキドキじゃなくて、どちらかといえば和みや癒しの感情に近いと思う。だからこれは恋じゃない。恋であってはいけない。 “そういう愛の形だってあるんだよお姉ちゃん” 「ああーうるさいうるさい!お黙り、栞菜!」 私は脳内で語りかけてくる栞菜を追い払って、シャワーを浴びにいくことにした。 家から持ってきたバブルバスの素で、浴槽をもっこもこにする。大好きな薔薇の香りがただよい始めて、ちょっと興奮していた私の心も落ち着いてきたみたいだ。 ピンクの泡に体を沈めて、しばし考え事にふけることにした。 どうしようかな、これからの私と千聖のこと。 栞菜はおかしなことをいいつつも全面的に私の味方のようだし、愛理も面白がってはいるものの、千聖が決めることだと言っていた。 舞ちゃんはあんなことを言ってるけれど、実際に私たちが何をしているのかわかっていない。ていうか、中学1年生の女の子の考えが及ぶような行為じゃない。多分。舞美はもっとわかってない。 なっきぃとは結局あの後じっくり話す時間が持てなかったから、誤解を解くことも意見を聞くこともできてない。 本当になっきぃの言うように、私のしていることが千聖にとってよくないことなら、それは即やめなくちゃいけないとは思う。 でも私の本音を言えば、しばらくこの関係を続けていたい。 千聖を救って癒してあげる行為だと思っていたけれど、本当に心を癒されているのは私の方かもしれない。 “えりかちゃんは、ちっさーのことが好きなんだよ” 「・・・・わかんないよ、そんなの」 さっきまでは、違う!と否定できた脳内栞菜の囁きに、今は即答できない自分がいた。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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うんこちゃんのセリフは膨大なため、なるべく大勢の方の協力があると、精度の高い有用性のある情報となります。 うんこちゃんのセリフが知りたいという多くの信者衛門の方のご協力をお待ちしております。 セリフがどの動画のどこにあったかを、partごと、動画ごとにシリーズごとまとめていただけたら幸いです。 できたらpartごとに分担してできればいいと思います。 6ポケでのセリフ [部分編集] 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 全パート→http //unko123.6.ql.bz/unkomemo.txt 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 part10 0 19 「ヤエガシは、ま、いや、ヤエガシさんを」 3 58 「俺の知ってるメガトンキックじゃない」 5 55 「フラッシュの場所は…なんかわかりました!」 8 41 「ムロポケモンのダイゴ」 12 36「大家さんから若干注意を受けても、俺のテンションは下がらない!」 12 52「言ってやりましたよ、『今仕事中なんです』って」 12 56「(大家さん)『仕事ならしょうがない』」 13 08「かなり実況に理解のある大家さんでよかったぁ!」 14 26「(格闘ジムを指して)要は岩系でしょ?」 15 14「文字がはやいよぉ、ゆとりにははやいよぉ」 19 58「絶対勝ったこれ!マクノシタだもん、相手は。幕下だもん」 20 23「アサナンて何なん?」 21 00「スーパーサクサクタイム」 21 30「こいつめっちゃ集中力高めてるよ!末恐ろしいよ、何する気だお前!」 21 57「(HPを指して)赤いパワー」 25 19「マサキもまっぱだかになってますね」 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 part11 1 00 「サンタンヌゴ(×4)」 2 35 「途中でね、絶対諦めたくないんでね」 2 43 「オヤジが世界で最強なら、俺は世界で2番目に弱くていい(元ネタ…バキ)」 2 51 「でんこうせった」 3 16 「一度は乗ってみたい、サンタンヌゴ」 5 41 「誰に金払ったんだよ!俺ぇ!」 9 42 「見た目からしてつっぱてますからね」 10 16「くしゃみが出そうで…」 11 09「うそぉん」 12 12「つかまった!変な子どもにつかまった!」 12 31「課せられてる、そういう使命を」 12 55「(イワを指して)イク」 15 36「(子どもの水着のトレーナーを指して)うわぁ、変な、視聴者が大喜びしそうな」 15 45「俺はね、どっちかというとね、年配の女性のほうが、まぁ…ね」 18 18「白状します、自白するべきですよね」 19 29「俺マジで記憶力だけはいいんすよ」 19 40「そろばん二段の腕前みしてやりますよ」 19 46「そろばん二段にビビってますよ、こいつら」 21 18「いい判断!」 21 29「俺の感性がモノをいう!」 22 11「オブチと雑談しようぜ」 22 27「これが俺のそろばん二段の実力!」 23 00「たぶん俺ははっぱカッターを忘れてる」 23 45「知ってんよ」 24 00「クチバシシティ」 25 41「それはダメ」 29 09「うわぁ、きてるよ完全に波がぁ!」 29 55「ほらぁ、いったっしょ俺?」 配信でのセリフ [部分編集] 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 うんこちゃん ANU ~オールナイトウッポン~ Part1 sm11412727 ※オールナイトウッポンという番組の性質上うんこちゃんの声が穏やかな場面が多いです ※実用性よりもネタ方面に使えそうな発言が多いです。ご了承を 1:14ごろ「リスナーのみんな~聞こえてるかな~?」 1:44ごろ「yanyoyanyo@yahoo.co.jpのほうに質問があったらよろしくお願いしま~す」 1:52ごろ「流石だねこの人は」 2:13ごろ「うんこちゃんはね今パスポートを無くしております」 2:27ごろ「始まってしまいましたね、ついに」 2:33ごろ「緊張するwww」 3:05ごろ「特にコーナーもありませんw」 3:15ごろ「メールを読むときにそのBGMを使いたかったんだけど」 3:39ごろ「将来を見据えて実況を撮るように」 3:57ごろ「難しい質問ですね~」 4:18ごろ「(うんこちゃん6ポケやってよに対し)やりませ~ん!次!」 4:23ごろ「このひとはね、自分のね~docomoのメアドから送ってきてくれてますね」 4:33ごろ「アンチ蛟さん」 4:35ごろ「理想が高いというのはね、でもいいことだと思いますよ」 4:42ごろ「地位、ルックス、上の女性を狙っていくというのはすばらしい」 4:47ごろ「男性の本能」 4:52ごろ「いいじゃないですか」 4:55ごろ「そのままの君でいてください(鼻をすする音)」 5:17ごろ「これなかなか難しいですね」 5:24ごろ「コミケに出版狙ってると思いますね」 5:33ごろ「そこが一番の壁だと思うのよ」 6:00ごろ「かっこ笑い(=(笑))」 6:08ごろ「携帯電話の番号とメールアドレスを貼りつけて送ってください」 6:17ごろ「やらしい意味じゃないです」 6:44ごろ「学生時代にやらないとおかないといけないことなんて二つしかないんだよ、勉強と遊び」 6:55ごろ「ガチ両刀ですわぁ(⌒,_ゝ⌒)」 7:12ごろ「童貞がなんかすごい悪みたいなさぁ、風潮があるだろ、日本には」 7:36ごろ「童貞にしかできない体験もあるんです」 7:43ごろ「股間がすれちゃう。大きくなって」 8:00ごろ「自分を大事にしましょう」 8:24ごろ「かすみりほのね、あなたの精液ごっくんしてあげるっていう動画で先ほどね、うんこちゃんもうんこちゃんしてしまいました(笑)」 9:31ごろ「なかなか難しい質問だけど今一番こたえなければならない質問ですね」 10:00ごろ「性的興奮を感じたな」 10:35ごろ「そんなにね、オ○ニーのことを考えて生きてないんですよ」 10:52ごろ「全国の日本男児聞け」 10:56ごろ「南アフリカの女はやばいぞ」 11:23ごろ「いつも放送してるときはドキが胸胸なんですけど」 11:34ごろ「本当に、自分が困ったときに、使う、言葉です」 11:45ごろ「カレードリア」 12:08ごろ「完全に南アフリカ行きだな」 12:15ごろ「南アの女性がまっとるで!!!」 12:37ごろ「15cmぐらいのTNTNの大きさだと思います」 14:14ごろ「メールアドレスを見る限り、完・全に男性ですね、あなたは」 14:57ごろ「俺が乾いた田畑なら、愛とは水よ」 15:00ごろ「次行きま~す↑」 17:07ごろ「プレミアになるのだけは嫌ですw」 17:10ごろ「難しすぎる(苦笑)」 18:12ごろ「ネタじゃなくて、うんこ色の~」 18:43ごろ「気になってエッチ出来ませんw」 19:37ごろ「あにぃさんあたりに聞いてみてください」 20:42ごろ「変な話ね、変な話。どっちかっといったらね、変な話」 21:02ごろ「前立腺マッサージ」 21:54ごろ「エッチしたらやっぱ許せないな」 23:31ごろ「自主製作映画を作るだろうな、そのパスポートとの出会いから」 24:16ごろ「ちょっとたばこ吸うわ」 25:00ごろ「もっとカリの引っかかりが欲しいtカハハハハwwww」 25:17ごろ「どや!?今日の俺のカリ、お前に引っかかってんだろ?」 25:37ごろ「どうしましょう~w怖くなってきましたw」 27:33ごろ「5時半までやります!」 27:54ごろ「下ネタばっかじゃねぇかw」 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 逆転裁判→http //unko123.6.ql.bz/gyakusai.txt
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私は昨日までの出来事を包み隠さず話すことにした。 特に、あの言葉・・・ 「私がキッズじゃなくて、エッグだから?」 こんなひどい言葉でちっさーを戸惑わせて縛り付けていたと告白するのは、とても勇気のいる行為だった。 それでも、私のために家にまで来てくれたえりかちゃんには、どうしても打ち明けなければいけないことだと思った。 怒られても、嫌われてしまっても仕方ない。 私なりの誠意をえりかちゃんに示したかった。 「そっか、2人はそのことで昨日ぶつかっちゃったんだ。」 「心配かけてごめんなさい。」 えりかちゃんは私を罵るわけでもなく、ただ優しく髪を撫でながら話を聞いてくれた。 「栞菜・・・ウチの方こそごめんね。」 「えっ・・・どうして?」 「最初に2人が変な空気になったのは、舞美が写真を持ってきたあの日だよね? ウチはとっさに千聖だけかばって連れて行っちゃったけど、もうちょっと突っ込んで2人の話を聞いてあげるべきだった。 いつもそうなんだよね。ウチはお尻をあげるのが遅いから、こうやって誰かが傷ついてからじゃないと何にもできない。一人で悩んで、本当に辛かったでしょ。」 ああ、どうして。 どうして私の周りの人たちは、こうも優しすぎるんだろう。 どうして私じゃなくて自分を責めるんだろう。 また泣いてしまいそうになる。 でも今はまだ冷静に話さなくちゃいけない時だから、私は両手でほっぺたをバチンと叩いて気合を入れなおした。 「もう私、ちっさーに嫌われちゃったよね。あんなに怒った顔、見たことなかった。」 「ううん。それはない。」 それでも謝りたい・・・と続けようとした私を、えりかちゃんが遮った。 「あの日ね・・・栞菜を送った後、舞美から電話があったんだけど。 ちっさーがすごく落ち込んでるけどどうしようって言ってた。 栞菜を傷つけてしまったって、どうしてあんなことを言っちゃったのかって、自分を責めてたみたい。」 「そんな、でも悪いのは私だよ。」 「たしかに、栞菜の言ったことはルール違反だね。 でも、千聖は栞菜のこと嫌いになんてなってない。またいつでも元の関係に戻れるよ。 きっと色々なタイミングが合わなくて、歯車がかみ合わなくなっちゃったんじゃないかな。 いつも穏やかに見えたって、千聖も人間だからね。どうしても虫の居所が悪い事だってあるよ。」 そこまで言った後、いきなりえりかちゃんのおなかが“グーッ”と鳴った。 「・・・もうっ!えりかちゃん!すごいいいこと言ってたのに!」 「あははっごめん!ウチ朝ごはんもまだなんだよー。タピオカじゃ物足りなかった。」 そういうわけで、私たちはお昼を食べるために場所を変えることになった。 商店街のアーケードで日差しを避けながら、肩を並べて歩く。 「私きっと、えりかちゃんみたいになりたかったんだ。えりかちゃんが栞菜にしてくれるように、ちっさーのお姉ちゃんになって、いっぱい可愛がりたかった。 ちっさーは自由な子だから、いつでも一緒にいられないのはわかってた。 だから、いつでも心が通じているっていう証拠が欲しかったのかもしれない。」 「あせっちゃったんだね。」 えりかちゃんは、いつも私の気持ちをわかってくれる。だからこうして、安心して何でも話せるんだ。 私もちっさーにとって、そういう存在になりたかった。 「千聖は、いつも不安でたまらないんだよ。」 「えっ?う、うん。」 何だろう・・・急に話が飛んだ。 「時々ね、すごく遠い目をして、心が全然違うところに行っちゃってるの。 かと思うと、何かに怯えたみたいに必死で甘えてきたり。・・・怖いんだろうね、お嬢様じゃなかった自分のことを自分で認識できてないから、混乱しちゃうことも多いだろうし。」 ちょっと独り言っぽくなってたけれど、えりかちゃんはいきなり私の方を向いて「だからね」と続けた。 「栞菜は栞菜にしかできないことっていうのがきっとあるから、そういうので千聖を助けてあげたらいいんじゃないかな。今はわからなくても、そのうち見つかるよ。」 「・・・・・・じゃあえりかちゃんにしかできないことっていうのは、ちっさーとエッチすることなの?」 バターン! すごい。コテコテのリアクションだ。 えりかちゃんは昔の漫画みたいに、腰を抜かしてしりもちをついた。 「な、な、な、な、なんでそれを、じゃなくて、何言ってんの栞菜!」 「・・・嘘、本当にそうなの!?」 私ももう15歳だし、レズキャラにされちゃうほど、ぶっちゃけそういう知識には長けている。 撮影旅行の温泉以来、えりかちゃんとちっさーが時々妙な視線を絡ませていることには薄々気がついていたけれど、現実だとわかると結構ショックだった。 「も、もしかして付き合ってるの?」 「いや、そういうわけじゃないけど。ていうか、最後まで何かしたわけじゃないし。」 最後って、最後って何!えりかちゃん! 「・・・ウチは、千聖のシェルターになってあげたかったの。 ウチのところにくれば、ほんの少しの時間でも寂しさや不安を忘れて、気持ちよく過ごせるみたいな。 本当はこういうの良くないんだろうけどね。だからウチも栞菜に偉そうなことはいえないよ。」 「いや、そんな。・・・・変なこと言ってごめん。」 何がいいとか悪いとかまだ私には難しすぎてわからないけれど、えりかちゃんがちっさーを思いやる気持ちだけは理解できた気がする。 「みんなには内緒だからね。特に、なっきぃに知られたら八つ裂きにされちゃう。」 「わ、わかってるよ。お姉ちゃんが困ることはしない。」 「よし、安心した。じゃあ、行っておいで、栞菜。」 えりかちゃんはいきなり立ち止まって、私の背中をポンと押した。 「え?だってお昼・・・」 私はえりかちゃんの指差す店をじっと見て、硬直した。 何の変哲もない、よく見かけるファミレス。 でもその窓際の席には、 「ちっさー?」 頬づえをついて、ボーッとしているちっさーの姿があった。 「ウチは行かないね。2人で気が済むまで話して。頑張れ、私の妹!」 「・・・・・ありがとう、お姉ちゃん大好き! 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -
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前へ 集合場所に戻ると、スタッフさんから今回のDVDマガジンの撮影内容について説明があった。 前半はみんなで自然公園でワイワイと遊ぶ姿を撮影するので、適当にやっていいよとのこと。 後半は、ご飯を作って食べるらしい。よくあるパターンだな。 適当に、と言われても、やっぱりメンバーが固まっててはいけない。 「どうしようか。あっちの・・・牧場行くグループと、芝生のとこでアスレチックとかスポーツやるグループに分かれようか。」 「だね。じゃあとりあえず、牧場がいい人ー!」 ・・・・そんなわけで、神がかり的な運動神経(ある意味)の私は、早々牧場行きに名乗りをあげた。 他にこっち側に来たのは愛理、舞ちゃん、なっきぃ。 運動大好きなちさまいみとゲキハロでスポーツ少女をやる栞菜は、大型アスレチックに挑戦するみたいだ。ジャージに着替えて、「ドキドキするねー!」と3人ではしゃいでいる。 「えりかちゃん、元気ない?」 横に並んで歩いていた愛理が、ひょこっと顔を覗かせた。 「えっ?そうかな。さっきバドミントンやって疲れちゃったのかも。ウチ、体力ないから。」 「そか。・・・ねえ、えりかちゃん。千聖と一緒の部屋は楽しい?」 「・・・楽しい、けど。」 何だか含みのある言い方だと思った。 続きを促すように黙っていると、愛理はまたポツポツ話し始めた。 「2人は、ほら、何かみんなとはしないことしてるでしょ?今日もするのかなって思って。」 愛理はごくたまに見せる、いたずらっ子みたいな顔でケッケッケと笑った。 ちょっと前、私のすすめ(・・・)でトイレにこもって一人エッチをしてた千聖と、たまたまトイレに入ってきた愛理が鉢合わせになった。 愛理にはその時、軽く私たちのしていることを話しておいた。 ・・・結局愛理も好奇心で千聖にいろいろしてもらっちゃったみたいで、私は自分が可愛い可愛いキュートにやらしい遊びを持ち込んだような気がして、それもまた気がかりになっていた。 「愛理はさ、私と千聖の関係、どう思ってるの?」 後ろを歩くなっきぃと舞ちゃんはパンフレットを見ながら喋っていて、こっちには注意が向いていない。小声で話を続けると、愛理はきょとんとした顔になった。 「どうっ、て。それは・・・2人がよければいいんじゃないかと。」 「でも、千聖は何ていうか、その、・・・今の千聖にはよくないのかなって。いや、前の千聖でも決していいとは」 慌てる私を、愛理はちょっと面白そうに見つめる。 「どうして急にそんなこと。結構前からでしょ、えりかちゃんと千聖。」 「そうなんだけどさ」 「・・・・千聖は、そんなに子供じゃないよ。前にえりかちゃんだって、私に言ったじゃない。千聖のこと子ども扱いしすぎって。 確かに、その通りだと思った。ずっと一緒にいると、千聖は前と同じで、ちゃんと強い意思を持って行動してるんだってわかる。 今はすごいおしとやかで控えめなお嬢様だけど、元はあの元気で気の強い千聖なんだから、本当に嫌なことははっきり嫌だって言えると思う。大好きなえりかちゃん相手になら、なおさらそうでしょ。」 「・・・じゃあ、愛理は反対はしてないの?」 「反対も何も、私は千聖の保護者じゃないし、えりかちゃんのことだって信用してるから。・・・まあ、別に、応援もしてないけどねー。」 愛理はそれだけ言うと、クネクネした走り方で先に行ってしまった。 「保護者、か。」 後方をチラッと見る。 相変わらず、なっきぃと舞ちゃんは楽しそうにしている。 なっきぃは3人姉妹の真ん中だけあって、バランスの取り方がとてもうまい。 私や舞美にはしっかりものの妹としていっぱい意見をくれるし、年下組の面倒見もすごくいい。 特に千聖とは、前からプライベートでもたまに遊びに行くぐらいに仲がよくて、本当の妹みたいに可愛がっているのは知っていた。 私が栞菜を見守るように・・・・いや、ある意味それ以上に千聖のことを思っているのだろう。私はどちらかというと放任タイプだ。 私なら、栞菜が例えば舞美と、今の千聖と私みたいな関係になったとしても、まあ別にいいんじゃない?と思う気がする。 ていうか、それだと絶対に舞美より栞菜が積極的だと思う。 定番の ノk|*‘ρ‘)<舞美ちゃんいいにおいするかんな・・・・クンカクンカ というアレを思い出して、一人でニヤニヤしてしまった。 「ねー、愛理ちょっと待ってよー。一緒に歩こうよ。」 とりあえず元気を取り戻した私は、あいかわらずかっぱ走りの愛理の腕を取ってまた横に並んだ。 「愛理は、舞ちゃんと部屋一緒なんでしょ?珍しいよね。」 「うん、ちょっと新鮮。何かまったりするねーって2人で言ってたんだ。勉強の話もできるしね。・・・あ、でも、舞ちゃんもさっきのアレ、えりかちゃんと千聖のこと気にしてたよ。」 「・・・・・・・えっちょ、ちょっと何で?舞ちゃんが何で知ってるの?」 「いやー、わかんないけど。えりかちゃんもう千聖に変なことしてないよね、って言ってた。ケッケッケ、えりかちゃん大変だー」 ・・・今日の愛理はプチSモードらしい。ってそんなことはどうでもよくて。 つまり、私たちの関係について なっきぃ→知ってるけど誤解してる 愛理→大体知ってる 栞菜→まあまあ知ってる 舞ちゃん→どこまでかわかんないけど知ってる 舞美→根本的に違う解釈をしてる(从 ・ゥ・从<ペットマッサージをちっさーにしてるんでしょ!) 「って全員知ってるんじゃん!」 私の自己ツッコミを聞いて、愛理がまた楽しそうにケッケッケと笑った。 次へ TOP
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2020 1~6月 + クリックすると開きます 2/11:KP 【高生卓】壊胎【#受け継がれる壊胎】 4/11:KP 【高生卓】とある幸せな家族の話【#都有家】 7~12月 + クリックすると開きます 10/16:KP 【高生卓】21時から再放送!!【#コージーだよ全員集合】 10/24:KP 【高生卓】狂気山脈~邪神の山嶺~【#にじさんじRRR山脈】 2021 1~6月 + クリックすると開きます 1/7-8:KP 【高生卓】とある幸せな家族の話【#楠橋家】 1/21:コージー応援隊 クトゥルフ神話TRPG 親の顔より見た 狂気山脈 ~邪神の山嶺~ RTA 2/21:KP 【高生卓】とある幸せな家族の話【#弥栄家】 2/24:KP 【高生卓】ヴェルネの天使は死を歌う【#にじさんじヴェルネ】 4/13-14:KP 【高生卓】とある幸せな家族の話 前編【#鈴鳴家】 5/22-23:KP 【高生卓】傀逅【#受け継がれる傀逅】 7~12月 + クリックすると開きます 8/31:DL 【高生卓】スイムヒーローズ【#スイムヒーローズ第二泳者】 10/16:KP 【高生卓】嗤う人間師【#嗤う人間師_case01】 10/19-20:KP 【高生卓】嗤う人間師【#嗤う人間師_case02】 10/27:DL 【高生卓】spell of the night.【#ハロウィン水泳部】 11/13-14:KP 【高生卓】嗤う人間師【#嗤う人間師_case03】 11/18-19:KP 【高生卓】とある幸せな家族の話【#柊紀家】 2022 1~6月 + クリックすると開きます 1/19:KP 【高生卓】素晴らしき新年【#素晴らしき春咲】 1/23:KP あたなる格付けチェック 1/24:KP TRPG勢格付けチェック 1/25-26:KP 【高生卓】嗤う人間師【#嗤う人間師_case04】 1/30:KP 【高生卓】杷に暗寧【#とーともに暗寧】 2/20:KP 【高生卓】結んだ赤い糸の先を教えて【#めると赤い糸】 2/27:KP 【高生卓】アワー・アイス・パレス【#モノクロパレス】 7~12月 + クリックすると開きます
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「だから!おっとりして上品になっただけで、基本的な性格はそんなに変わってないんだってば!」 「それじゃよくわかんないってばー。じゃあさ、好きな食べ物とか変わったの?あと何だろう好きな・・・好きな・・・Tシャツ?」 「ええ!?」 「熊井ちゃん、それどうでもよくない?」 「本当だよ!思いつかないなら無理矢理質問しないでよ!」 「なんだーなかさきちゃんのケチ!」 「意味わかんないよ!」 「なっきぃ、それはまあいいとして、この事って他に誰が知ってるの?キュートのマネージャーさんは?スタッフさんは?ていうか、千聖の家族は?」 「あと犬!千聖んちの犬は知ってるの?パインと・・・リップスティックだっけ。リップスティックってすごくない?名前。面白いよねーあはははは」 「熊井ちゃん犬は今いいから。でさ!なっきぃ」 「もう!また顔近い近い!大きい二人で責めないでよぅ!」 ドアを少し開けてすぐに聞こえたのは、なっきーのキャンキャン小型犬ボイスだった。 そこに熊井ちゃんのくまくまボイスと、茉麻の突っ込みが重なる。もはやトリオ漫才だ。 「ていうかね舞美、よくわからないんだけど。そもそも千聖は、どうしてお嬢様キャラになったの?記憶は?前とは別人?」 「えっえっ・・・・ちょまって。ごめんなんか私混乱して・・・別人、じゃないと思うけど」 「やっばいウケるんだけど。千聖お嬢様ー☆とか呼んだ方がいいのかな。ていうかやっぱり私のこと千奈美さんって言ってきたりすんの?千聖が!あの!千聖が!超ー面白くない?桃も桃子さんって言われたんでしょ?マジウケるわー」 「・・・徳さんテンション高すぎ。」 どうやら千奈美だけはこの状況を楽しんでいるみたいだ。何をそんなにはしゃいでいるのかわからないけれど、困った顔で固まっている舞美ちゃんを放って、今日は険悪状態だったはずのももちゃんにまで話しかけている。 「あー・・・それでね、別に接し方は前と同じで大丈夫だよ。ウチも最初どうしようかと思ったけど。」 「了解ー。でもびっくりだね。そんなこと本当にあるんだ。大丈夫かな、上手く接していけるか心配かも。」 「わからないことは、千聖本人にも聞いてみるね。ベリーズが何でも協力するから。」 えりかちゃんにみやにキャプテン。こちらは比較的落ち着いて、しっかり話をしている。 愛理と栞菜はまだク゛スク゛ス泣いている梨沙子を励ましているみたいだし、どうやらえりかちゃんたちのグループが一番頼りになりそうだった。 個人的にまだ気まずさが残っていることもあって、まずはこの3人に話しかけてみようと思った。 でも 「えりか・・・」 「あーーー来たー!ちょっとー遅いよー!」 部屋に踏み込んだ瞬間、千奈美が飛びついてきた。 「みんな心配したんだよー舞ちゃん。ほら、入って!お・嬢・様も!」 「・・・ごめんね。」 テンションMAXに見えても、やっぱり千奈美は年上なだけあって、ちゃんと私のことまで気遣ってくれた。 「おかえり、舞。ちっさー。」 「よかったー!舞ちゃん千聖と会えたんだね。」 私が戻ってきたことで皆が凍りついたらどうしようかと思ったけど、千奈美が勢いをつけてくれたおかげで、ごく自然に輪の中に加わることができた。 「愛理。」 私は千聖と小指をつなげたまま、愛理のところまで歩いていった。 まずやらなければいけないこと、それは 「さっきは、ごめん。」 拒んでしまった愛理の手を、私からつなぎに行くことだった。 「舞ちゃん・・・ううん、こっちこそ。」 愛理は私の手を強く握り返してくれた。どこからともなく湧き上がる拍手。 ちょっと、いやかなり照れくさくて、2人で顔を見合わせて笑ってしまった。 愛理は千聖のことが大好きで、私も千聖が大好き。私は愛理のことが大好きで、愛理もきっと私のことを。 それさえわかっていれば、もう余計なことは何も言わなくても十分だった。 「あ・・・それ黄色い糸だね、千聖。舞ちゃんと千聖の糸でしょ。」 ちょっと赤い目のまま梨沙子がはにかんだ。 「ええ。梨沙子さんが教えてくれた魔法で、復活した糸なのよ。」 「えへへ・・・魔法かあ。へへっ。」 本当に、千聖は人を喜ばせるのが上手だ。 魔女ッ子志願の梨沙子には、とても嬉しい言葉のようだった。 戻る TOP 次へ コメントルーム 今日 - 昨日 - 合計 -