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【検索用 もういちとたけ 登録タグ LOLI.COM VOCALOID かめりあ きゅんきゅんP も タイツォン タケ・ヨシキ 人間 初音ミク 曲 曲ま 路地子 野良いぬ】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:LOLI.COM、タケ・ヨシキ 作曲:LOLI.COM 編曲:LOLI.COM、きゅんきゅんP、かめりあ ラップ・リリック:タイツォン 絵:路地子 動画:野良いぬ 唄:初音ミク 曲紹介 曲名:『もう一度だけ』(もういちどだけ) タイツォン氏のアルバム「No-iD.」収録曲。 かめりあ氏 の「Quantum Entanglement」、きゅんきゅんP の「ばいばいカミサマ!」と同時リリース。 歌詞 (動画より書き起こし) I'm gonna get so lonely… ズレすれ違い誤解を解くように 今なら愛の言葉も出るよ 何もかも遅い 出た言葉はか細い あの時僕はどうかしてたよ 格好の良い事じゃないけども 何もできないのさ 確かにその瞬間の知らせは第六感 無力を凄く噛み締める夜 オルゴールもう少し奏でさせてよBaby ひとりきり脱けがらの 昨日は この場所に君がいない証 幸せを望むほどに 求め合って、傷つけた 本当に大事なものは この腕のなかにもうあったのに ねぇ、泣いて泣いて君を繰り返し求めても 言葉も叫びも浮かんで消えてくから ねぇ、待って!待ってもしも神様が許すなら もう一度だけ願うよ いくら運命的な素敵な出会いだろうが 過去のオレには放つBreak it down!! 「こうするべきだ」が増えたから 雰囲気が凍ってるのに見えてた君Freaky Girl. 身勝手なってたのはオレの方と懺悔 ランデブーあるなら勿論ハンデ付く でも良いから最期のエゴ きっと直す再開しよう途中からPlay ball 走る足 今高まる鼓動は 心から君を求むシルシ 一瞬のごまかしより 嘘のない苦しみが うれしくて泣きだしそうで その腕を強く そうつかみたい ねぇ、何度だって 君を本気で追いかけるよ 風も青空も君なしじゃ冷たすぎて 勇気のカケラをこの手で握りしめて もう一度だけ伝うよ 強引に強引にでも手を取り戻り 思い出のある懐かしい其処に 懲り懲りなんて言われたらもうロンリー もうどうにでもなれと 荒れた行動に動揺し 望みどおりにはならないのに 意地を張る事を愛といい 変な態度に要らないプライドに 全部取っ払って素直になる最期に 悲しみが ヒトカケラ ふわり星となる (なにもみえない、なにもいらない、 その手その瞳がそばにいるなら) 未来さえ二人の涙が今にする (ただ今、伝えたい言葉) 君に向かう力を ねぇ、泣いて泣いて君を繰り返し求めても 喜びも歌も夜空に響かないよ ねぇ、待って!待って! 愛を 許された想い出を 力に今変えるよ ねぇ、何度だって君を本気で追いかけるよ ただ想うほどに唇が震えるから 本当の気持ちをありふれた言葉でも もう一度だけ誓うよ 永遠に コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
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雲石│漢│石部│ http //wakanmomomikan.yu-nagi.com/momomi2/maki-3075.htm
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スペイン人。イチゴオレのまないとしぬ 名前はうこんおぅおに改名しまし
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もどる 女子高校生をSkypeしてくれる奴募集中! 1 名前:うんこ魂 雑用係 [] 投稿日:2011/04/10(日) 00 00 15.72 ID 31kCwNpQ0 [1/3] http //detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1159820876
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ムギ「お茶はいったわよー」 唯「おお」 澪「いただきます」 律「いつもありがとなー」 梓「おいしいですよ」 唯「もうすぐ卒業だねー」 律「そうだなー」 澪「みんな大学生だ」 紬「また一緒に演奏ね」 梓「寂しくなります」 唯「この前ね、映ってないときにギー太を買った楽器屋さん行ってみたんだ」 律「なつかしいな」 唯「そしたらもうなくなってたんだよ」 澪「え、もうか?」 梓「新しいシールド買いに行こうと思ってたんですけどね…」 紬「結構早いわね」 律「もうあそこの出番ないからなー……」 梓「そういえば昨日帰ったら私の家も消えちゃってました」 律「ああ、私の家もだよ」 澪「私なんてずいぶん前になくなったぞ」 紬「最初からない私よりましよ~」 唯「残ってるのは私のだけかぁ……」 律「唯、なくなったとこに近寄っちゃだめだぞ」 唯「私は主役だから大丈夫だよ~」 梓「少なくともここにいるみんなは大丈夫だと思いますけど」 澪「でもクラスのみんなはもう結構いなくなっちゃってるぞ」 紬「そういえばさわ子先生もみないわね~」 唯「さわちゃんはまだ大丈夫なはずだよー」 律「だってさわちゃんのことだから、まだ絶対出番あるじゃん」 澪「卒業式があるしな」 梓「そうですね」 唯「ムギちゃんおかわり~」 紬「どうぞ」 唯「ありがと~」 澪「練習再開するか?」 律「えーもう今日はいいじゃん」 梓「練習しとかないと腕が鈍りますよ」 唯「そうかなぁ~」 澪「あ」 梓「え」 澪「……」 律「どうした?」 澪「なかった」 律「なにが」 澪「エリザベス」 律「え」 梓「ケースの中がないんですか?」 澪「うん」 唯「そっかぁ……」 澪「もう大学まで演奏することないし仕方ないよな」 律「……」 紬「楽しみね、大学」 唯「沢ちゃん呼んでこよっか」 澪「そうだな」 律「私もいくよ」 紬「いってらっしゃい」 唯「あれ」 梓「どうしたんですか、先輩」 唯「ドアの外がないよ」 律「え」 紬「本当に?」 梓「本当だ……」 澪「おかしいぞ、だってまだ……」 紬「あれ」 律「うん?」 紬「卒業式この前やらなかったかしら」 梓「してないですよ」 律「そうだぞ、だったらなんで私たちまだ部室にいるんだ」 澪「そうだぞ」 紬「んー……」 唯「あ」 律「ん?」 唯「トンちゃんきえてる」 澪「え」 梓「嘘ですよね? だって部室は……」 紬「あ」 律「あ」 紬「私も」 澪「え」 紬「もうさよならね」 唯「え」 律「そういえば、」 澪「え」 律「番外編があるって聞いたっけ」 梓「あ」 唯「……」 紬「じゃあもう」 澪「さっきのエンディングが?」 梓「……」 紬「……」 律「……」 律「私もそろそろみたいだ」 紬「えぇ、りっちゃんも?」 梓「……」 澪「……」 唯「……」 律「なりたかったなぁ……大学生……」 紬「そうね」 梓「……」 紬「なんにもなくなるって……」 律「……」 紬「どういう気持なの」 澪「……」 紬「怖いわ」 律「私もだよ」 紬「もう体が動かない」 律「ムギも私も長生きだったよな」 紬「……」 澪「あわせると数年だ」 梓「全体で見ると微妙ですね」 律「それでもこれだけ生きたんだ」 澪「生まれてすぐなくなっちゃうような人もいるんだ」 梓「すごく長く続いてる人もいますね」 律「数年でも、最後の方はすごい人気だったじゃん」 紬「りっちゃん……」 律「みんなにゃかなわなかったけどなぁ……ちぇー」 律「ムギ」 紬「うん」 律「最後くらいは笑って逝こうぜ」 紬「……うん」 澪「……」 唯「……」 澪「……」 梓「……」 唯「もう会えないの?」 澪「……」 梓「……」 唯「……」 澪「唯……梓……」 唯「!」 梓「!」 澪「次私だ」 唯「……」 梓「……」 澪「もうすぐ終わりだと分かっていたけど」 梓「先輩」 澪「いざとなると怖いな!」 唯「澪ちゃん」 澪「……生まれてから……いや、高校に入学してから…」 澪「たくさん出番もあったし、歌もいっぱい歌えた。それにみんなと仲良くなれた」 梓「……」 澪「この世界に生まれてよかったよ」 唯「……澪ちゃんEDかっこよかったよ!」 澪「そ、そんなことないぞ。唯や梓だって」 梓「澪先輩……!」 澪「じゃあな、私は一足先に律たちのところにいってるから」 梓「先輩!」 澪「全然怖くないから」 唯「……」 梓「……」 梓「とうとう二人だけになりましたね…」 唯「あずにゃん」 梓「次はきっと私です。一足先にまってます」 唯「あずにゃん」 梓「先輩とギター弾けて楽しかったです。私ここにいられて……」 唯「あずにゃん!!」 梓「!」 唯「次は私だよ」 梓「え」 唯「澪ちゃんも、りっちゃんも、ムギちゃんも」 梓「なんで唯先輩なんですか…」 唯「すごく怖かったんだね」 梓「私のほうが先じゃないんですか…」 唯「今だから分かるよ、私すごく怖いもん」 梓「一人ぼっちになっちゃうじゃないですか」 唯「私が私じゃなくなったら、全部消えちゃうんだよ」 梓「もう唯先輩しかいないんですよ」 唯「一年生のときから、今日までの思い出が、全部」 梓「私どうすればいいんですか」 唯「絶対に忘れないと思ってた、思い出が全部……」 梓「先輩」 唯「だから、あずにゃんは」 梓「……」 唯「私たちのこと、今までのこと、一番最後まで覚えててね」 唯「最後まで、忘れないでね」 梓「先輩……」 梓「忘れるわけないじゃないですか……!」 梓「ずっとずっと、最後まで忘れません……」 梓「……」 梓「消えていくって、こんな感覚なんですね」 梓「先輩たちが感じてた怖さが分かりました」 梓「もう周りにはなにもないですよ」 梓「この世界に私しか残ってないです」 梓「前の最終回は、まだ次があるって分かってたから怖くなかったのに」 梓「今度は、本当の終わりだなんて……」 梓「……」 梓「もう……」 梓「…」 梓「はっ!」 梓「あれ……ここは……」 律「おー、梓! 遅かったなー!!」 梓「え…」 澪「もうみんな準備に取り掛かってるぞ」 紬「今度の新曲はサイドギター難しいわよ~」 梓「え? え?」 唯「ねーねーお茶しようよ」 澪「なにいってんだ唯。もう時間がないんだぞ」 梓「みなさんどういうことなんですか!」 四人「!」 梓「私たち……消えたんじゃ……」 唯「ふふふ……」 澪「実はな……」 紬「そうよ……!」 律「なんと……!!!」 ____ r っ ________ _ __| .__ | __| |__ |____ ,____| ,! / | l´ く`ヽ ___| ̄|__ r‐―― ̄└‐――┐| | | | | __ __ | r┐ ___| |___ r┐ / / | | /\ ヽ冫L_ _ | | ┌─────┐ || |_| | _| |_| |_| |_ | | | r┐ r┐ | | | / | | レ'´ / く`ヽ,__| |_| |_ !┘| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|‐┘| r┐| |___ __|. | | | 二 二 | | |く_/l | | , ‐'´ ∨|__ ___| r‐、 ̄| | ̄ ̄| |_.| | / ヽ | | | |__ | |__| | | | | | | | __ /`〉 / \ │ | |  ̄ ̄|| | / /\ \. | |└------┘| | | | | |__| | / / / /\ `- 、_ 丿 \| | ̄ ̄ ̄ ̄ く_/ \ `フ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |____丿く / ´ / `- 、_// ノ\ `ー―--┐ `´ `‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`‐'  ̄ ` `´ `ー' `ー───-′ owari 戻る
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| 2010.02.05 | Friday | 動画関連 | 06 40 | - | - | by 平成のタネマシンガン | 冠婚葬祭のため2日間ほど開けます。 7日くらいにはなんとか。 ノシ 追記ー無事帰宅ー 7日の夜9時めどにあげようと思います。 コメント
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254 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/01/26(水) 12 12 37 ID f4lI9zbR 「……」 「拗ねるなよ…しょうがないだろ?」 妹である由奈がリビングの窓から悲しそうに空を見上げている。 由奈が見上げる空からは大粒の水の玉が降り注ぎ、雷光が空を何度となく染めている。 別に雷や雨ぐらい家の中だから問題無いのだが……由奈の気合いの入った服装を見てそんなことは言えなかった。 由奈だけでは無く俺も外出する為にある程度のオシャレはしたつもりだが、由奈は俺と違って女の子……いや、二十歳を迎えた女性に女の子は失礼か…。 とにかく、由奈の化粧やら服やらで時間を食ってる間に天候が悪くなり、買い物は中止となった。 車があるのだから別に濡れる心配は無いのだが、俺が「これは無理だな…」と言う言葉を真に受けてショックのあまり車の存在を忘れているのだろう。 絶望にうちひしがれた表情を浮かべ、未だ空を睨み付けている。 もう、この辺で許してやるか…。 「由奈……車があるから雨や雷ぐらいなら問題ないんじゃないか?」 ため息を吐き、後ろから由奈へ話しかけた。 昨日の出来事の仕返しのつもりだったのだが、まさかここまで表情を崩すとは思ってもみなかった…。 「はぇ?…………あぁーーー!!!車あるじゃッ、痛ッ!?」 255 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/01/26(水) 12 13 23 ID f4lI9zbR 青天の霹靂のようなリアクションを見せ、空を見上げていた顔を勢いよく此方へ振り向いた。 その為、無理な首振りで首筋を痛めたようだ…。 「どうする?行くのか行かないのか?」 痛めた首筋を押さえ座り込む由奈の頭に軽くチョップする。 「う~……行く!」 首と頭を両手で押さえ、涙目になりながら立ち上がる。 床に転がっているカバンを雑に拾い俺の腕を強引に掴み玄関へと歩き出した。 仕事上いつもキリッとしたスーツを着ているので、由奈の普段着もそちら寄りに傾く事が多いのだが今日は珍しくスカートを履いている。 細く綺麗な生足が悩ましい… 「実の妹になに考えてんだ俺は…」 「え?何が?」 ブーツを履き終えた由奈が、玄関のドアノブに手を掛けキョトンとした表情で首を傾げてきた。 「なんでも無い…早く行こう」 靴を履き、ポケットに財布があるか確かめると(携帯は由奈にへし折られたのでリビングにあるゴミ箱の中だ…)由奈が今か今かと待つ玄関ドアまで歩み寄った。 「……ん?おい、誰か来たんじゃないか?」 ふと、硝子ばりの玄関扉に薄くぼんやりと人影のような陰が写っていることに気がついた。 256 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/01/26(水) 12 14 33 ID f4lI9zbR 由奈も気がついたようで、ドアノブに引っ掛けていた指をスッと後ろへ引っ込めた。 此方から開けてもいいのだが、いきなり開けて驚かすのも悪いので人影の動向を見る事にした。 数秒後、ピンポーンと聞き慣れたインターホンの音が家の中に響いた。 お客なら当たり前の行動なのだが、由奈と俺は何故か肩をビクつかせた。 居留守を使ってるような気持ちと言えば分かりやすいだろうか…。 使ってるような気持ちと言ったが、別に居留守を使うつもりなど無いので、すぐにまた由奈が客であろう人影を出迎えるべくドアノブへ手を掛けた。 そしてゆっくりとドアを開けた。 「はい、どちら様でし…ょ…」 ――本来ならリビングにあるモニターで顔を確認して、ドアを開けるべきか開けないべきか判断するのだが、二人とも靴を履き終え、出掛ける寸前だったのでわざわざリビングに戻らなかった。 多分…いや、絶対に俺はモニター越しにこの人影を見ていたならドアを開けなかっただろう……。 「由奈?誰が来たんだよ」 人影と対面した由奈が何故か固まっているので人影が誰か確認するべく由奈の肩上から顔を覗かせた。 257 狂もうと ◆ou.3Y1vhqc sage 2011/01/26(水) 12 16 05 ID f4lI9zbR 腰まで届く程の長くて黒い髪にすべてを見透かすような狐のような細い目……由奈と違って足を見せない白いロングスカートを履き、首には薄いピンクのストールを巻いている。 身長も百七十センチほどと、女性では高いほうだろう…。 たしか雑誌のモデルをやっていると親戚から聞いた気がする…。 だからだろうか…雨を背景に立つその女性は、一枚の絵そのものだった。 「久しぶりね?由奈…優哉」 小さく呟いたはずなのに、その言葉は強い雨の音でもかき消せなかった。 懐かしそうに俺達の顔を眺めると、ストールを人差し指でクイッと引っ掛け笑ってみせた。 その表情に背筋が凍りつくのが分かった。 「なにしてるんですか……零菜さん」 零菜…二年ぶりに聞く名前。 「ふふっ…あら?会いに来ちゃダメだったかしら?可愛い妹と……」 由奈から目を反らし俺の顔に…いや、俺の心に目を向けた。 「半身である兄に」 クスクスと笑い細い目をより細めた。 久しぶりに見る歪んだ笑顔…その笑顔はまさしく俺の… 「…零菜」 ――妹のモノだった。 戻る 目次 次へ
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私こと鈴木純は、平沢憂に恋をしている。 憂とは中学時代からの付き合いがあった。 憂と一緒にいるうちに、私は憂を意識するようになってしまった。 高校二年生の今。憂への想いは、爆発しそうなほど熱く、煮えたぎっている。もう、抑えきる自信がない。 でも、憂は私の恋心に気づいていない。私の好きな人は鈍感なのだ。そういうところも含めて好きなのだが。 想いを知ってもらうべく、チョコレートを作った。チョコを湯煎するところから始めて、二日間。失敗に失敗を重ねて、満足のいく出来のチョコを作りあげた。 憂も梓も知らないだろう。何しろ、極秘で作ったのだから。憂と一緒にチョコを作りながら、家に帰ってもチョコを作っていたのだ。 2月14日は明日にまで迫っている。一眠りすれば、バレンタイン。チョコを渡す日。 誰に? もちろん憂に。 純「……緊張するなあ」 自室で椅子に座りながら、私はぽつりと漏らした。チョコは冷蔵庫の中に入っている。明日学校に行くときに、鞄の中に入れ、持っていくつもりだ。 椅子の背もたれに身をゆだねる。ぎっ、と傾いだ音がした。……痛々しい音。 横目で時計を見る。午前一時。早く寝た方がいいのは分かっているが、胸がドキドキして眠れない。 明日……時間的には今日、私は憂にチョコを渡す。そのついでに、告白するつもりだ。いや、どちらかというと告白がメインか。 場所はまだ決めていない。どこか、二人きりになれる場所で実行しようと思っている。 純「憂、受け取ってくれるかな」 少し不安になる。 脳内で、チョコを渡す時のシュミレート。 チョコを渡しながら告白。憂が快く受け取ってくれる。これが一番いい未来。そして、絶対にあり得ない未来。 チョコを渡しながら告白。憂が若干引きながらチョコを受け取る。あまり想像したくない末来。 チョコを渡しながら告白。憂に「キモい」と一蹴されて、チョコは受け取ってもらえない。絶対にあってほしくない末来。 純「ま、普通に受け取ってもらえるだけで、いいんだけどね……」 純「憂がキモいとか言うのは、想像できないし」 …………自覚している。理解もしている。私の恋は一方通行だということを。 憂は私を見てくれない。憂の視線の先には常に姉の姿があるからだ。わかる。中学時代からの付き合いだ。憂が誰のことを慕っているかなんて、明白だ。 憂は、姉――唯先輩のことが好きなのだろう。 確実に叶わない恋を、現在進行形で体験している。 純「…………憂」 呟きは、誰にも聞こえることなく消えていく。 知ってもらうだけでいい。私が憂のことを愛している――そのことを、憂に覚えておいてもらうだけで構わない。 実際のところ、シュミレートなんかしなくても、わかっている。この恋の結末はビターエンドで終わるのだ。 憂に告白したら、彼女は困ったような笑みを浮かべるだろう。そして「ごめんね、純ちゃん」と柔らかな物言いで答える。 その返答を聞いた私が残念そうな顔をすると、憂は焦って「でも、ずっと友達だからね」とか言うにきまっている。 あまりにも単純で、何より残酷な結末。 これは私の失恋の物語。 私の初恋の閉幕――。 ため息が出る。諦観や悲しみが混じった、憂欝の吐息。 かすかな睡魔を感じて、私は寝床に潜ることにした。 目が覚めたのは、いつもと同じ時間だった。 そういえば、今日はバレンタインでもあり、N女の合否発表日だったっけ。 純「……となると、放課後は軽音部室に行くことになるのかな」 起きたばかしの頭をフルに使って、私は告白の手順を考える。 どうせ、実らぬ恋。そんな思考がよぎる。 ――もしも、告白がきっかけで、私と憂の仲が気まずくなったら? ――憂に話しかけられなくなったら? ネガティブな考えが、頭の中に湧く。かぶりを振って、雑念を追い払う。今は、告白することにのみ集中しよう。当たって砕けるんだ。 その結果どうなるかなんて、後から考えればいい。 意識せずに、またため息が出てしまった。 学校にはいつもより遅く到着した。梓や憂はもう来ている。 梓「純、遅かったね」 純「ちょっと葛藤してたんだ」 憂「葛藤?」 純「うん。冷蔵庫の前でね」 二人とも、頭にクエスチョンマークを浮かべている。 純「いや、まあ気にしないで」 梓「? う、うん」 純「そういえばさ、今日N女の合格発表あるんでしょ?」 梓「うん、受かってたらメールくれるって」 純「ふぅん。……澪先輩たちは、今日軽音部に来るの?」 梓「どうだろ、多分来ると思うよ。私も行くしね」 純「そっか」 梓「それが、どうかしたの?」 純「ううん、別に」 唯先輩たちも来るから、憂も部室に行くはずだ。今日はジャズ研をサボって、私も軽音部室に行こう。 その後は――? 純「…………どうしようかな」 憂「なにが?」 純「え、あ、何か私言ってた?」 憂「どうしようかな、って言ってたよ」 純「そ、そっか。何でもないよ、ちょっと考え事してただけ」 軽音部室に行って、そこからどう告白する? 私は考えるという好きではない。まったくアイデアが浮かばない。どうすれば……。 告白したいという気持ちだけが先走っていた。同時に少しばかり、迷いがあった。 …………結局、放課後になっても策は浮かばなかった。ぶっつけ本番、下手な小細工もなしで、私は告白しなければならないのだ。 策を講じて何かをするのは私の性質に合わないんだ、と自分に言い訳しながら、私は憂と軽音部室に向かった。 軽音部の面々はみな、一様に笑顔だった。合格したのだろう。 そういえば、梓や憂が授業中に肩を震えさせていた。合格した、というメールが来ていたのかもしれない。 律先輩と梓がじゃれ合っている。紬先輩がそれを見て笑っている。唯先輩は澪先輩と一緒に何かお話をしている。 純「……やっぱり軽音部のみんな仲良しだよね……」 憂「そうだね……、梓ちゃん嬉しそう」 純「本当だ」 さて、と頭を切り替える。 ここからが、私のバレンタインだ。 どうする? 憂に告白。それが今日のビッグイベント。一世一代の、告白。 純「あ、あのさ、憂」 声は震えていないだろうか? 憂「なに? 純ちゃん」 純「あの、さ」 言うべき言葉が見つからない。おかしい。 純「あの……その……」 なんで? 純「その……」 場所は教室だ。教室にしよう。放課後の教室。ひんやりとした空気と、窓の外に広がる夕焼け空。カラスの鳴き声をBGMに告白しよう。 だから、憂に「二年一組の教室、行かない?」と言えばいいのだ。 そう理解しているのに、言葉を継げられなかった。 おかしい。なんで? ここにきて、私は……。 憂「なに? 純ちゃん」 怪訝そうに、憂が私を見つめる。 なんで私は、何も言えないのか。 気づく。 私は、恐怖している。 何に? 憂と友達のままでいられなくなるんじゃないか、ということに。 告白して、フられることに。 憂の口から、私のことが好きではない、と告げられることに。 憂は私のことを愛していない。そんなことは知っている。知っているけれど、私は憂に恋をしている。 何故か? 愛していない、というのは飽くまでも私の想像だからだ。憂の口から直接、聴いたことではないから。 私は期待していたのだ。 憂は唯先輩のことが好きなんだろうな、と想像しながら、その反面私は期待していた。憂は私のことが好きなのではないか、と。 でも、憂に告白して、フられたら? 私の期待は勘違いになってしまう。そして、思い知らされる。憂は私ではなく、唯先輩のことが好きなのだ――ということを。 私は、それに恐怖していた。 憂の本心を知ってしまうことに、恐怖していた。 憂「どうしたの? 純ちゃん。顔色悪いよ?」 心配そうに、私の体を触ってくる。熱でもあるの? そういって憂は、手の平を額に当てた。憂の手の平は、冷たい。 純「う、ううん。大丈夫だよ」 声は、やはり震えていた。 純「何でもないから――――」 告白はできずじまい。 そうして、私のバレンタインは、終わる。 終わる? 終わらしていいのか? 自問自答。 来年は受験生だ。勉強で忙しくなるに違いない。チョコなんて作っている暇はないだろう。そう考えると、今年がラストチャンスだ。 私が憂に想いを伝える、最初で最後の機会。 大学が一緒だったら、まだチャンスはある。でも、と思う。同じ大学にいけるなんて、そうそうないだろう。 軽音部の面々が特例なだけで、普通は、みんなずっと一緒なんてことありえない。 恐怖が、私の口を閉ざしていた。 今伝えずにいつ伝える。そう自分を叱咤しても、恐怖は抜けなかった。 やはり、バレンタインは、これで、終わり………………。 ――当たって砕けるんだ。 当たることすらもできなかった。当たることが恐かった。 フられる。その確定した未来から、私は逃げていた。初恋の幕を下ろしたくはなかった。 私は、臆病すぎた。 揺れる。 私の想いが揺れる。 告白しようか、しないか。 ゆぅんゆぅん、と振り子のように揺れる。 ふと、昨夜の思考が、脳裏によみがえる。 〝知ってもらうだけでいい。私が憂のことを愛している――そのことを、憂に覚えておいてもらうだけで構わない〟 告白するか、しないか。 二者択一。イエスかノーかのイージークエスチョン。 純「……憂」 自然に声が出た。 憂「なに?」 純「来てほしいところが、あるんだ」 言うのはとても気恥ずかしかったけれど。 憂「どこ?」 きまっている。 純「二年一組の、教室」 振り子は、告白するのほうに傾いた。 そうだ。 私は、知ってもらうだけでよかった。それ以上のことは望まない。ただ、気付いてもらうだけで満足だ。 その結果どうなるかなんて、知ったことではなかった。 それに憂は、私の恋心を知らされた後も、私と友達でいてくれるだろう。 憂はそういう子なのだ。誰に対しても優しい子なのだ。私は知っている。だって――。 私には憂との、長い付き合いがあるのだから。 二年一組の教室は、当たり前のように人っ子一人なかった。いつもは女子の声で騒々しい教室は、不気味なくらい静かで、薄暗い。 窓の外には朱の空がまんべんなく広がっていて、それはどこか、もの悲しさをたたえていた。BGMになるはずのカラスの声は聞こえなかったけれど。 純「あのさ、憂。今日バレンタインでしょ? だから、チョコ作ってきたんだ」 私は確かに臆病だ。だけど、ここまで来て逃げ出すほど臆病ではない。 憂「え、本当? ありがとう! 純ちゃん」 憂は笑う。つられて私も笑う。 私は鞄からチョコを取り出す。小さな箱に詰めたチョコ。製作時間二日とちょっと。睡眠時間を削って、つくったものだ。 純「あのさ、憂」 憂から返ってくる答えは、わかっている。 けれど、私にもう迷いはない。 当たって砕けてやろうじゃないか。 純「私、前から憂のこと好きだよ」 すらすらと、そう言えた。 憂はさして驚いた様子を見せない。 困った笑顔も浮かべない。 これは――予想していなかったシュミレート。逆に私の方が戸惑う。 憂は口を開いて、微笑む。 そして、言ったのだ。 憂「私もだよ」 ……もしかしたら、私の方が鈍感なのかもしれない。憂よりも、ずっと。 私は、全然憂を見ていなかった。 憂は唯先輩が好きなのだと、思い込んでいた。それこそ妄想だった。 憂は、私のことが好きじゃない――と思っていたから、今まで私は憂に告白しなかった。半ばあきらめていた。今日告白したのだって、フられると内心思っていた。 憂の返答を聞いて、頭が白紙になる。 純「え、あ、そ、ほ、ほ」 何が言いたいのかよくわからなくて、私はしどろもどろになる。 憂「私もね、純ちゃんのこと、好きだよ」 一語一語、ゆっくりと憂は紡ぐ。 ビターエンドしか想像していなかった私は、本当に臆病だった。 純「……ライクじゃなくて、ラブだよ?」 念のため訊く。 憂「私も、ラブだよ」 憂はさっ、と私の手からチョコを受け取る。 憂「ありがとうね、純ちゃん」 純「う、うん……」 嬉しいような、花恥ずかしいような、何とも言えないむずがゆい気持ちになる。 憂「……実はね、私も、チョコ作ってきたんだ。帰り際純ちゃんに渡そうと思ってたんだけど」 言いながら、憂は鞄の中からチョコを取り出す。そして、私の手に渡した。 綺麗な包装で包まれたチョコレート。包装紙には〝純ちゃんへ〟と書かれている。 憂と私には、同じような葛藤があったのかもしれない。そんなことをふと思った。 当たって砕けずに済んだ。私の初恋は、今やっと開幕した。失恋の物語なんかじゃなかった。さっきまで感じていた恐怖が、体からするりと抜けおちた。 憂「ずっと、好きだったんだよ。でもさ、言ったら、気持ち悪がられちゃうかなって、言えなかったんだよね」 えへへ、と憂。 純「私もだよ――」 そう、私も。 私も臆病だ。おなじく憂も、臆病だった。 ただ、一歩踏み出しただけで予想とは何もかもが違った。そんなものなのかもしれない。 あるいは、勇気を出して進んだから、何かが変わったのかもしれない。 私は俯き加減に、手元のチョコを見る。 純「ありがとうね、憂」 どういたしまして、と憂が答える。 とろけるほど甘いであろうチョコに目を落としたまま、私は憂にもう一度、大好きだよと言ってみた。顔を見るのも照れ臭かった。 私の恋した彼女は、はにかみながら、私も大好きだよと答えてくれる。 憂もうつむいているのかもしれない、と私は思った。 終わり 戻る
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かののうんとこTV シャテンTVで2012年9月20日から放送開始した。 加野文華、メトロ師匠(トイプードル)と毎回ゲストが出演し、メトロTVのコミュから番組を放送する。※出演者はハニーゴーランのメンバーだったりする。 これまでの放送履歴(2012年9月20日現在) ※今後の放送予定も含む。 回数 放送日時 出演者 ゲスト 番組タイトル 1 2012年9月20日(木) 20 00~22 00 加野文華 前田侑里 かののうんとこTV かののうんとこTVの合計: -