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オレ設定、というかダレ設定が含まれます。ご注意を 「………おおおぅぅぅぅん…」 「何だ!?」「畑の方だ!」 「むぎゅうううううう!!」 「もうじないがらゆるじでえええぇぇぇ」 「もう二度とくるんじゃねえぞ!!」 数匹のゆっくりが罵声を浴びせかけられながら畑から叩き出された。 全身泥まみれで這って逃げていく。 「奴ら当分来ないだろうな。」 「でもあの餡子脳だ。そのうちやられたことも忘れてやってきくるだろう。」 そう言いながら見下ろした先 そこには一匹のゆっくりがいる。 「おう!やったなめ-りん!!」 「よくやったぞ!!」 「!!!!」 男たちの言葉に高く跳ねることで答えたこのゆっくり その名はゆっくりめーりん その特徴は先天的に喋ることができないこと 代わりに高い知能をもっていること ゆっくりとしては皮が厚い丈夫な体をもつこと そんなゆっくりめーりんであるが「喋ることができない」ために ゆっくりの中ではいじめらることが多いという。 このめーりんも例外ではなく他のゆっくりにいじめられていた。 そこを助けたのがこの男たちである。 以来めーりんは恩返しをすべく人間の手伝いをするようになった。 特にめーりんは畑番を好んだ。 野菜につく虫を食べたり、果物を啄ばもうとする鳥 そして盗みに入るゆっくりを追い払う仕事である。 俗に「いいゆっくり」とも称されるゆっくりめーりんは 「何かを守る」本能の元にその仕事をこなした。 その最中にめーりんが出くわしたゆっくり達 それはかつて森の中でめーりんをいじめていたゆっくり達で会った。 「ゆゆ!めーりんだよ!!」 「あのいなかものまだいたのね。またいじめてあげるわ」 だが人間たちの中で畑番の任務をこなし自信をつけためーりんは かつてのめーりんの比ではなかった。 ゆっくりの悲鳴を聞いて駆け付けた人間たちの助けを借りながらも かつてのいじっめっこ達を撃退したのである。 「よーし今日は飲むぞ!!」 「はは、飲みすぎるなよ。」 めーりんの勝利を我が事のように喜ぶ男たち その日は遅くまで笑い声が絶えなかった。 次の日 朝焼けの中に人間とゆっくりがいた。 「もう行くんだなめーりん」 「がんばるんだぞ。おまえなら大丈夫だ。」 初めからわかっていたことである。 いじめっこか達を撃退した以上もうめーりんが森を恐れる理由はない。 それでもなお名残り惜しそうに振り返り、振り返りながら ゆっくりめーりんは森に消えていった。 「いいゆっくりだったな。」 「ああ、あんなゆっくりならずっとだって暮したいさ。」 森に入っためーりんは一気に加速する。 勢いよく跳ねて奥を目指す。 人間はめったに近寄らない森の奥深くに来たとき ゆっくりめーりんは木の根元にある穴に向かって 叫んだ。 「じゃおん!おまえたち!!でてくるお!!!」 「わかったわよ…」 そういって穴の中から出てきたのは二匹のゆっくり まりさとありす 両方共に昼間畑を襲撃し、撃退されたゆっくりの一団にいたゆっくりである。 「ほかのやつらはどうしだお!!」 「ぱちゅりーはあのあとしんじゃったんだぜ」 「ちぇんとみょんはけががひどいの。れいむがかんびょうしているわ」 「じゃおうぅん…まったくおまえたちはつかえないお!! きょうだってにんげんどもがくるのはもっとおそいはずだったお!! ほんとうならどさくさにまぎれてくだもののひとつもかっぱれてたお!! 「だってそれはめーりんが…」 「じゃおう!?」 昼の襲撃の際に人間を呼び寄せた「ゆっくりの悲鳴」 人間たちは襲撃側のものと考えたがそれは違う。 「しえすた」中の突然の襲撃に驚いためーりんの絶叫だったのである。 ゆっくりめーりんは喋れない、と思っている人間にわかるはずもないことではあるが。 ともかく人間を呼び寄せたのはめーりん自身である。 普段「しえすた」中はこのゆっくり達に見張りや虫取りをさせていた。 計画では起きているはずであったのだがつい普段の癖が出たのだ。 「じゃぅるさいお!おまえらがこのめーりんにさからうのはゆるされないんだお!! つかえないおまえらはくびだお!!もういらないお!!」 「!!!いくらなんでもひどいよ!!」 「あやま その時点で彼らの言葉はとめられた。 めーりんによってではない。茂みから投げかけられた網によってである。 「ゆゆ!!」 「なにこれ!!」 「よーし、うまくいったぞ。」 「いつもどおりの方法だ。当然さ。」 茂みから出てきたのは数人の人間達 「いつもいつもありがとうございますねぇ。めーりんさん。」 「どうってことないお!!きもんげにもよろしくたのむお!!」 「えーっとありすにまりさに…穴のなかにれいむとちぇんとみょんでしたっけ? みんな成体ですからけっこうな額になりそうですよ。」 彼らは人里の大商人きもんげの配下のゆっくりハンター達 本来ならばすべてのゆっくりに恐れられているはずの男達である。 にも関わらずなぜめーりんは平然としているのか? それはゆっくりめーりんの生態に理由がある。 人はゆっくりめーりんを「弱いゆっくり」と考えている。 体は強いがおとなしすぎる、だからいじめられる、と。 だがそれは重大な誤解なのだ。 ゆっくりめーりんは丈夫な肉体と高い知能を持つ。 そのようなゆっくりがいじめられるはずがない。 なにより…これは人間にも知られていないことであるが ゆっくりめーりんは純然たる「捕食種」なのだ。 たいていの捕食種はゆっくりのなかでも低知能であったりする。 だがゆっくりめーりんは違う。 ゆっくりの中でも高等な部類に属する知能を持っている。 自らの力を自覚しためーりんを押しとどめるものはなにもない。 ゆっくりめーりんはある意味もっとも暴力的手段を好むゆっくりなのだ。 純粋な捕食行動以外にも示威やめーりん同士の諍いの解決手段として ゆっくりめーりんは暴力的手段を取る。 そしてそれは他種に対しても変わらない。 幼いころから一族と共に他種からの略奪を行い鍛えられるめーりん達は 低知能なれみりゃ種、社会性のないゆゆこ種を押さえゆっくりの覇者とも言える存在となる。 他のゆっくりが様々な種と交わるのに対し ゆっくりめーりんはゆっくりめーりんとのみ交わる。 純血主義とも言える婚姻統制が敷かれる理由は 全てはゆっくりの覇者たるゆっくりめーりんの結束を守るため。 一日の大半を寝て過ごすゆっくりっぷりにも関わらず覇者となったのは その知能ゆえではない。その結束ゆえ、「何かを守る」という本能が めーりん種を守れと命ずるゆえである。 結束によって他のゆっくりから種を守る事に成功したゆっくりめーりんが 人間の脅威を知った時、種を守るためにとった行動 それは他のゆっくりを犠牲にすることであった。 ゆっくりめーりん達が 「ゆっくりをゆっくりさせない」ことを好む奇矯なゆっくり、きめぇ丸の仲介によって 人里の商人きもんげと接触したのはゆっくり加工所がいまだ軌道に乗る以前の事 ゆっくりの有用性に着目し、ゆっくり加工所へ多額の出資をしていたきもんげは ゆっくりの安定供給と引き換えに種の保護を求めためーりん達の提案に飛びついた。 その後きもんげの元に届けられたゆっくり達は 『きもんげ配下のゆっくりハンターの獲物』として加工所に納入された。 めーりん種との密約を加工所に内密にしたのは利益の独占と発言権の増大のためである。 当時ゆっくりの商品化には成功していた加工所であったがゆっくりの養殖にはいまだ成功しておらず 材料となるゆっくりはすべて捕獲する必要が有った。 その状況下で大量のゆっくりを安定して納入したことは きもんげの発言力を高め、きもんげは実質的な経営者の1人となった。 その後の養殖の成功によって商品に占める天然物の割合こそ減ったものの 天然には一定の価値が認められている。 きもんげとゆっくりめーりんの密約は続いているのだ。 「やめて!やめてえええぇぇぇ!!」 「せめてどうくつのこどもたちにあわせてね!!」 「うるさいお!!きさまらはおとなしくまんじゅうになるお!!」 網にとらわれながらも 籠に放り込まれまいとふんばるゆっくり達を踏みつけ蹴落とす。 めーりんの一撃によってゆっくり達は次々に籠に落ちていった。 こうしてゆっくり達は捕獲され加工所に送られた。 ゆっくりハンター達を見送っためーりんはその場を離れ森のさらに奥へと進んでゆく。 目的地はありすたちが言っていた「どうくつ」である。 木々に囲まれたそこは実際は洞窟ではない。 正しくは廃坑である。 広い空間が存在するそこはめーりん種の拠点の一つである。 幻想郷中に散らばるゆっくりめーりんの拠点は種族間の連絡所であると同時に もう一つの顔を持つ。 「じゃおん!!おかえりだお!!ゆっくりしていくお!!」 「じゃおん!!ただいまだお!!まったくつかれたお!!」 帰還しためーりんが仲間達と戯れるそこは 当然のごとく「しえすた」(あるいは計画的休息)をとる 門番めーりん達に守られた廃坑の入り口からすぐの小空間。 そこはかつての鉱夫達の休憩所であり そのさらに奥にはいくつもの横穴が開けられた坑道が続く。 「ゆっくりちていってね!!」 「ゆっくりちているよ!!」 「ゆっゆっゆ!!」「ゆ~!」 「れいむのうえからどいてね!!」 「まりさのゆっくりプレイスはうごかないでほしいんだぜ!!」 横穴にはすべてに鉄格子がはめ込まれ 内部はゆっくりの牢獄となっていた。 入れられているゆっくりの殆どは赤子か子供であり 大人はごく少数 先ほどのゆっくり達の子供たちもこの中のどこかにいるだろう。 このゆっくり達はすべて人質として赤子のうちに親から奪われたゆっくりである。 種としての繋がりは薄くとも家族の関係は濃い。 この牢獄の存在が少数のめーりんが多数のゆっくりを従える鎖となる。 牢の入り口に嵌められた鉄格子は人の手によって作られたものであり めーりん種と人間の繋がりが見て取れる。 「おまえたち!!えさのじかんだお!!」 めーりん達の声と共に穴の中に大量の菓子類が放り込まれる。 内部のゆっくりたちが貪るそれはきもんげの下にある食料品店、菓子店から買い上げられた処分品 本来なら廃棄処分になるそれを買い上げる事を店主たちは不思議がったが まさかこのように使われているとは夢にも思わないだろう。 「ゆ!!ごはんだよ!!」 「めーりんありがとう!!」「ありがとうね!!」 「む~しゃ!!む~しゃ!!しあわせ~!!」 「うめぇ!!めっちゃうめぇ!!」 赤子の頃よりこの牢獄で育ったゆっくり達は この異様な環境に毛ほどの疑いも抱いていない。 毎日食事をくれるめーりん達を無邪気に信じている。 「えーと、そこのおまえたち!!でるお!!」 「ありすのこと!?」「ついにすだちがきたのね!!」「とかいにいくんだね!!」 牢から出されたのは十匹程のありす 彼らの中ではここから出る事は巣立って都会に行くという事になっているらしい。 「とかいにいったらおめかししようね!!」「しょっぴんぐをしてえすてにいって」 「すてきなまりさとであうのよ!!」 前後を看守役のめーりんに挟まれてありす達は楽しげだ。 やがて彼らが来た事がない場所へとたどり着く。 「ゆゆ!!めーりんがいっぱい!!」 めーりん達が常駐する小空間、そこにはこの拠点に詰める二十数匹のめーりんが集っている。 「なんなの!!なにがはじまるの!!」 「ゆ!とかいはのありすはわかるよ!!」 一匹のありすが進み出て叫ぶ 「ありすたちのふぁっしょんしょーね!!」 その叫びにほかのありす達がざわめく。 「ゆゆゆ!!ほんと!?」「やだまだおめかししてないよ!!」 「あー…ちょっとちがうけどだいたいあってるお」 めーりん達はありす達を取り囲み 一斉に跳ねた。 「「「「ゆ?!」」」」 なにが起きたか認識する事はできなかっただろう。 ゆっくりめーりんの猛烈な体当たりが一撃でありす達の命を奪ったのだから。 ありす達はまるで一枚のカスタードパイの如くくっ付きあい混ざり合っていた。 あふれ出したカスタードクリームをじゅるじゅると吸い、めーりん達は空腹を満たした。 牢獄の中のゆっくりはその大半が加工所への納入品となるかめーりん達の餌となる。 そうならなかったごく一部のゆっくりも親元に帰れるわけではない。 かれらもまためーりん種の犠牲となる運命である。 ある日、一匹のめーりんが廃坑からあるゆっくりを連れ出した。 「じゃ、おまえたちはきょうからじぶんたちのすでくらすお!!」 めーりんにそう告げられたのは まだ若いれいむとまりさの夫婦に 何匹かの子ども達 「ゆ!れいむたちはすだちをするんだね」 「ついにいっこくいちじょうのあるじなんだぜ」 「おかーさん、やったね!!」 「みんあでゆっくりちようね!!」 彼らは今まで巣立ちを拒んでいたわけではない。 幼い頃から育ててくれためーりんの「おまえたちはまだはやいお!!」という言葉に従ったのみ 子どもを作ったのも「いざというときはかずはおおいほうがいいお!!」とのめーりんの言葉による。 「じゃ、ついてくるお!!」 そういってめーりんは一家を廃坑の外へと連れ出した。 そしてそのまま森の外へと進んでいく。 森を抜けるとそこにあるのは人間達の土地、人里 ずっと廃坑で育った一家には見た事が無いものだった。 「ゆゆ!おっきなものがいっぱいだよ!!」 「きょうからおまえたちもあれにすむんだお!!」 「ちょーなの!!」「ゆっくりできそうだね!!」 人里の外縁部を進んだ一行は一軒の家で立ち止まった。 それなりの大きさの家であり住人の暮らしぶりも悪くなさそうである。 「きょうからここがおまえたちのすだお!!」 「おっきないえだよ!!」 「いいいえなんだぜ!!」 「じゃ、はいるお」 そういってめーりんは近くに落ちていた石を咥えると 顔面から雨戸に体当たりする。 「ゆゆ!!めーりん!!」 「だいじょうぶなのかだぜ!!」 「これくらいどうってことないお!!」 石を咥えて木の板をぶち破る。 分厚い皮を持つゆっくりめーりんのみにできる芸当である。 少々の切り傷はどうということもないのだ。 中に入ったゆっくり達は家の中をきゃいきゃいと騒ぎながら駆け回る。 「ゆ!ここにおいしそうな食べ物があるよ!!」 「きれいなお花があるよ!!」 「このしきものはゆっくりできそうだぜ!!」 「じゃーおまえたち。ちょっとあつまるお」 めーりんの言葉に集まるゆっくり達 卓袱台の上にのっためーりんはゆっくり一家にこう言った。 「じゃ!ここをもっとゆっくりできるようにするお!!」 それからは一家の共同作業 めーりんの指示に従い、鉢植えをひっくり返して土を撒き 仏壇を倒して中の物を放り出し、中に枯れ草や落ち葉を運び込む。 まりさが気に入った敷物には戸棚の中にあった蜂蜜を塗りたくり 戸棚の中の食器類を叩き割ったり床の間のけ軸に絵を描く作業を 子ども達は嬉々としてこなした。 見つけた食料品にも迷わずに手をつける。 野生のゆっくりならば見た事がない既成品や菓子類等は避け、野菜類を選ぶだろう。 だがこのゆっくりたちは廃坑の中で人と同じものを餌として与えられていた。 なんであるかはすぐわかる。 「じゃ、これでゆっくりできるようになったお」 「ゆっくりできるね!!」 「あとすこししたらおにいさんというにんげんがくるお えさはそいつにもってこさせるお!!」 これまで一家は人間を見た事がない。 めーりん達の話でゆっくりの言う事はなんでも聞く ゆっくりの命令に従うのが大好き、と聞いたくらいだ。 今まで餌はめーりんが持ってきてくれた。 これからは人間が持ってくるのだろう。 「わかったよめーりん!!」 「これからはここでゆっくりするんだぜ!!」 「じゃ、げんきでくらすお!!ゆっくりするんだお!!」 めーりんが立ち去ってからしばらくした後 帰宅したこの家の主人が見たのはゆっくりによって荒らされた我が家 部屋中に土がばら撒かれ仏壇は引き倒されている。 小さなゆっくりが乗って遊んでいるのはどう見ても位牌であり 亡父が遺した掛け軸は煤で汚され、一緒に酒を酌み交わした杯は粉々に砕けかれていた。 ゆっくり達は彼を見るなりこう言った。 「おにいさん!!ここはれいむたちのおうちだよ!!」 「はやくたべものをもってくるんだぜ!!」 「どりゃやき!!」「きんちゅば!!」「だいふゅく!!」 その日の夕刻 ゆっくり加工所にゆっくりであった塊を持ち込む主人の姿があった。 ゆっくりたちに畑荒らし、家荒らしをさせるのもめーりん種を守る策の一つだった。 他のゆっくりが暴れるほど「いいゆっくり」たるゆっくりめーりんの評判は良くなる。 本来ゆっくりの生息域は人間のそれとはほとんど重ならない。 大抵のゆっくりは人間の存在すら知らぬままにその一生を終える。 ゆっくりが急速に増加した頃、一部のゆっくりが人里に接した事もある。 だがそれも「にんげんはこわい」との情報がゆっくり社会にもたらされると共に引いていった。 現在の被害の殆どはゆっくりめーりん達の工作によるものであるを 人里の人々が知る由もない。 「ゆっくりの被害」に喜ぶのはめーりん達のみではない。 きもんげも、である。 「ゆっくりの被害」を喧伝しゆっくりは害獣であるというイメージを 人々に植え付ける、ことでゆっくりへの抵抗感を減らす事が出来る。 人語を解するゆっくりを食用にする事に抵抗感を覚える人間は少なくないのだ。 きもんげはめーりん種の保護という約定を忠実に履行した。 かつて部下が見つけた新種のゆっくりとしてゆっくりめーりんを持ち込み 「こいつはほかのゆっくりにいじめれとった気の毒なゆっくりや こいつくらいは何もせんといてやろうと思うんや。」 と言ったのは他の誰でもないきもんげである。 その後も商品開発部門からはゆっくりめーりんを使用した新製品が何度か提案されている。 辛味のある餡を利用した調味料や分厚い皮を加工しての効率的な饅頭生産法などだ。 とくに後者は餡子は作れても皮は作れぬゆっくりの弱点を補う案として注目されたが 全てきもんげによって潰されている。 職員の間では「あのきもんげさんにも情けの概念があるのか」などと噂されているが その実は利益の為なのだ。 加工所以外にも 幻想郷に存在するその他いくつかの研究機関に対しても きもんげが『資金援助』を行いゆっくりめーりんの真実が漏れる事を防いでいる。 きもんげはその他にも様々な策を講じていた。 とある野原の真ん中で一匹のゆっくりめーりんが「しえすた」を行なっている。 「ZZzzz…ZZZzzz…」 そこにやってきた人間の子供たち 人懐っこい事で知られるゆっくりめーりんを見つけて声を掛けた。 「めーりん!一緒に遊ぼう!!」 「じゃおん!?」 声を掛けられためーりんはバネ仕掛けのおもちゃのように跳ね起きる。 そして 「じゃお!めーりんはぎょうむちゅうだお!!おきゅーりょーよこすお!!」 寝ぼけているのだろうか。 ぴょんぴょんと跳ねて子供たちにまとわりつく。 「めーりんが喋った!!」 ぎょっとしたように固まる子供たち 「じゃお!ぷろれたりあーとにちんぎんをよこすお!!このぶるじょあのいぬめ!!」 「こいつ可笑しいぞ」 「めーりんは喋らないよな?」 「あ、こいつみすずなんじゃないか?」 「きっとそーだよみすずだよ!!」 子供たちが言う「みすず」とはゆっくりめーりんに偽装するという「ゆっくりみすず」の事である。 加工所出版部門によって刊行される「ゆっくり図鑑」によれば その主な特徴は「よく喋る」「ゆっくりめーりんを騙る」「他のゆっくりに襲い掛かる」こと。 捕食種であるとも書かれている。 このゆっくり、つまるところはゆっくりめーりんである。 種族間の結束が強いゆっくりめーりんにも時折はぐれはいる。 そのはぐれによって、あるいはなんらかのアクシデントによって 「喋る事が出来ない」「心やさしい」「他のゆっくりにいじめられる」 ゆっくりめーりんのイメージが壊される事を防ぐための処置だ。 「じゃ!みすずじゃないお!めーりんだお!!」 「うわ、でたよめーりん騙り」 「喋る時点でバレバレだろ。」 ゆっくりめーりんはいいゆっくり なればそれを騙るのはわるいゆっくり 「ゆっくりってのは恥ってのを知らないのかな。」 「知ってればこんな事しないだろ。」 「害獣は駆除しないとな。」 めーりんを取り囲んだ子供たちは鞠を蹴る様にめーりんを蹴り上げ始めた。 「!!!やめ 「それ!」じゃぉ!」 「よっと!」じゃぅ!」 「はっ!」じゃ…ぉぉぅ」 ぽんぽんと蹴り回されるゆっくりめーりん いくら分厚い皮をを持っていても蹴り上げ続けられれば身が持たない。 徐々に削れ中身のピザまんが露出し始めた頃 ゆっくりめーりんに一匹のゆっくりが飛び込んできた。 それは同族のゆっくりめーりん まったくの初対面であるがこの状況で同族は救いの神に見える。 「じゃおぅ!めぃりぃん!めぃりぃん!たすけふめぃり…」 同族への必死の懇願 守る事を好むその身体で今こそ自分を守ってくれという願い 吐き出される息に混ぜられたサイン それが叶うことは無かった。 蹴り殺される同族を目にしながら ゆっくりめーりんは微動だにしなかった。 「じゃおおぅぅぅ…」 限界を迎えたのだろう。 茶色い中身をぼろぼろと落としながら ゆっくりめーりんは動かなくなった。 「あー、死んじゃったじゃ。」 「行こうぜ」 「お、めーりんだ」 「見ろよめーりん。みすずをやっつけたんだ。」 子供たちとともに歩むゆっくりめーりんの顔には一片の翳りもなかった。 なぜなら今蹴り殺されたのは「ゆっくりみすず」だから。 守る事を知るめーりんは全力を持って無視という防衛行動をとった。 守るべきはゆっくりめーりんという種であるからである。 なお加工所出版部発行「ゆっくり図鑑」であるが 全種総天然色イラスト入り、ポケットサイズの図鑑には 様々なゆっくりの生態が書かれている。 人々が噂する 「れいむ種は強いものに媚びる」「まりさ種はすぐ裏切る」「ありす種は性欲の権化」などの 話の大本は大抵この図鑑である。 他のゆっくりのイメージを下げる効果を期しての記述だ。 この図鑑の信憑性は上の下といったところ。 各所に織り込まれた「意図」はこの図鑑の学術的価値と引き換えに 大いなる利益を加工所にもたらしている。 加工所出版部門は「ゆっくり虐待専門誌」も刊行している。 人里にゆっくり虐待ブームを仕掛ける策は見事に成功している。 子供を中心に据えた計画であったが成人や妖怪の中にも愛好者が増えているとか。 虐待グッズの売り上げも向上し、金が金を産む理想的な状況に近づきつつある。 このままめーりん以外のゆっくりを食品、娯楽品以上に見る人間がいなくなってくれれば、というのが 現在のきもんげの願いだ。 自分達以外の全てを犠牲にし繁栄する最強の弱者ゆっくりめーりん 全ての犠牲を吸い取り膨れ上がるきもんげ 両者の関係はこれからも続くだろう。 その関係に終わりが来るのか否か、それは誰にもわからない。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/1060.html
オレ設定、というかダレ設定が含まれます。ご注意を 「………おおおぅぅぅぅん…」 「何だ!?」「畑の方だ!」 「むぎゅうううううう!!」 「もうじないがらゆるじでえええぇぇぇ」 「もう二度とくるんじゃねえぞ!!」 数匹のゆっくりが罵声を浴びせかけられながら畑から叩き出された。 全身泥まみれで這って逃げていく。 「奴ら当分来ないだろうな。」 「でもあの餡子脳だ。そのうちやられたことも忘れてやってきくるだろう。」 そう言いながら見下ろした先 そこには一匹のゆっくりがいる。 「おう!やったなめ-りん!!」 「よくやったぞ!!」 「!!!!」 男たちの言葉に高く跳ねることで答えたこのゆっくり その名はゆっくりめーりん その特徴は先天的に喋ることができないこと 代わりに高い知能をもっていること ゆっくりとしては皮が厚い丈夫な体をもつこと そんなゆっくりめーりんであるが「喋ることができない」ために ゆっくりの中ではいじめらることが多いという。 このめーりんも例外ではなく他のゆっくりにいじめられていた。 そこを助けたのがこの男たちである。 以来めーりんは恩返しをすべく人間の手伝いをするようになった。 特にめーりんは畑番を好んだ。 野菜につく虫を食べたり、果物を啄ばもうとする鳥 そして盗みに入るゆっくりを追い払う仕事である。 俗に「いいゆっくり」とも称されるゆっくりめーりんは 「何かを守る」本能の元にその仕事をこなした。 その最中にめーりんが出くわしたゆっくり達 それはかつて森の中でめーりんをいじめていたゆっくり達で会った。 「ゆゆ!めーりんだよ!!」 「あのいなかものまだいたのね。またいじめてあげるわ」 だが人間たちの中で畑番の任務をこなし自信をつけためーりんは かつてのめーりんの比ではなかった。 ゆっくりの悲鳴を聞いて駆け付けた人間たちの助けを借りながらも かつてのいじっめっこ達を撃退したのである。 「よーし今日は飲むぞ!!」 「はは、飲みすぎるなよ。」 めーりんの勝利を我が事のように喜ぶ男たち その日は遅くまで笑い声が絶えなかった。 次の日 朝焼けの中に人間とゆっくりがいた。 「もう行くんだなめーりん」 「がんばるんだぞ。おまえなら大丈夫だ。」 初めからわかっていたことである。 いじめっこか達を撃退した以上もうめーりんが森を恐れる理由はない。 それでもなお名残り惜しそうに振り返り、振り返りながら ゆっくりめーりんは森に消えていった。 「いいゆっくりだったな。」 「ああ、あんなゆっくりならずっとだって暮したいさ。」 森に入っためーりんは一気に加速する。 勢いよく跳ねて奥を目指す。 人間はめったに近寄らない森の奥深くに来たとき ゆっくりめーりんは木の根元にある穴に向かって 叫んだ。 「じゃおん!おまえたち!!でてくるお!!!」 「わかったわよ…」 そういって穴の中から出てきたのは二匹のゆっくり まりさとありす 両方共に昼間畑を襲撃し、撃退されたゆっくりの一団にいたゆっくりである。 「ほかのやつらはどうしだお!!」 「ぱちゅりーはあのあとしんじゃったんだぜ」 「ちぇんとみょんはけががひどいの。れいむがかんびょうしているわ」 「じゃおうぅん…まったくおまえたちはつかえないお!! きょうだってにんげんどもがくるのはもっとおそいはずだったお!! ほんとうならどさくさにまぎれてくだもののひとつもかっぱれてたお!! 「だってそれはめーりんが…」 「じゃおう!?」 昼の襲撃の際に人間を呼び寄せた「ゆっくりの悲鳴」 人間たちは襲撃側のものと考えたがそれは違う。 「しえすた」中の突然の襲撃に驚いためーりんの絶叫だったのである。 ゆっくりめーりんは喋れない、と思っている人間にわかるはずもないことではあるが。 ともかく人間を呼び寄せたのはめーりん自身である。 普段「しえすた」中はこのゆっくり達に見張りや虫取りをさせていた。 計画では起きているはずであったのだがつい普段の癖が出たのだ。 「じゃぅるさいお!おまえらがこのめーりんにさからうのはゆるされないんだお!! つかえないおまえらはくびだお!!もういらないお!!」 「!!!いくらなんでもひどいよ!!」 「あやま その時点で彼らの言葉はとめられた。 めーりんによってではない。茂みから投げかけられた網によってである。 「ゆゆ!!」 「なにこれ!!」 「よーし、うまくいったぞ。」 「いつもどおりの方法だ。当然さ。」 茂みから出てきたのは数人の人間達 「いつもいつもありがとうございますねぇ。めーりんさん。」 「どうってことないお!!きもんげにもよろしくたのむお!!」 「えーっとありすにまりさに…穴のなかにれいむとちぇんとみょんでしたっけ? みんな成体ですからけっこうな額になりそうですよ。」 彼らは人里の大商人きもんげの配下のゆっくりハンター達 本来ならばすべてのゆっくりに恐れられているはずの男達である。 にも関わらずなぜめーりんは平然としているのか? それはゆっくりめーりんの生態に理由がある。 人はゆっくりめーりんを「弱いゆっくり」と考えている。 体は強いがおとなしすぎる、だからいじめられる、と。 だがそれは重大な誤解なのだ。 ゆっくりめーりんは丈夫な肉体と高い知能を持つ。 そのようなゆっくりがいじめられるはずがない。 なにより…これは人間にも知られていないことであるが ゆっくりめーりんは純然たる「捕食種」なのだ。 たいていの捕食種はゆっくりのなかでも低知能であったりする。 だがゆっくりめーりんは違う。 ゆっくりの中でも高等な部類に属する知能を持っている。 自らの力を自覚しためーりんを押しとどめるものはなにもない。 ゆっくりめーりんはある意味もっとも暴力的手段を好むゆっくりなのだ。 純粋な捕食行動以外にも示威やめーりん同士の諍いの解決手段として ゆっくりめーりんは暴力的手段を取る。 そしてそれは他種に対しても変わらない。 幼いころから一族と共に他種からの略奪を行い鍛えられるめーりん達は 低知能なれみりゃ種、社会性のないゆゆこ種を押さえゆっくりの覇者とも言える存在となる。 他のゆっくりが様々な種と交わるのに対し ゆっくりめーりんはゆっくりめーりんとのみ交わる。 純血主義とも言える婚姻統制が敷かれる理由は 全てはゆっくりの覇者たるゆっくりめーりんの結束を守るため。 一日の大半を寝て過ごすゆっくりっぷりにも関わらず覇者となったのは その知能ゆえではない。その結束ゆえ、「何かを守る」という本能が めーりん種を守れと命ずるゆえである。 結束によって他のゆっくりから種を守る事に成功したゆっくりめーりんが 人間の脅威を知った時、種を守るためにとった行動 それは他のゆっくりを犠牲にすることであった。 ゆっくりめーりん達が 「ゆっくりをゆっくりさせない」ことを好む奇矯なゆっくり、きめぇ丸の仲介によって 人里の商人きもんげと接触したのはゆっくり加工所がいまだ軌道に乗る以前の事 ゆっくりの有用性に着目し、ゆっくり加工所へ多額の出資をしていたきもんげは ゆっくりの安定供給と引き換えに種の保護を求めためーりん達の提案に飛びついた。 その後きもんげの元に届けられたゆっくり達は 『きもんげ配下のゆっくりハンターの獲物』として加工所に納入された。 めーりん種との密約を加工所に内密にしたのは利益の独占と発言権の増大のためである。 当時ゆっくりの商品化には成功していた加工所であったがゆっくりの養殖にはいまだ成功しておらず 材料となるゆっくりはすべて捕獲する必要が有った。 その状況下で大量のゆっくりを安定して納入したことは きもんげの発言力を高め、きもんげは実質的な経営者の1人となった。 その後の養殖の成功によって商品に占める天然物の割合こそ減ったものの 天然には一定の価値が認められている。 きもんげとゆっくりめーりんの密約は続いているのだ。 「やめて!やめてえええぇぇぇ!!」 「せめてどうくつのこどもたちにあわせてね!!」 「うるさいお!!きさまらはおとなしくまんじゅうになるお!!」 網にとらわれながらも 籠に放り込まれまいとふんばるゆっくり達を踏みつけ蹴落とす。 めーりんの一撃によってゆっくり達は次々に籠に落ちていった。 こうしてゆっくり達は捕獲され加工所に送られた。 ゆっくりハンター達を見送っためーりんはその場を離れ森のさらに奥へと進んでゆく。 目的地はありすたちが言っていた「どうくつ」である。 木々に囲まれたそこは実際は洞窟ではない。 正しくは廃坑である。 広い空間が存在するそこはめーりん種の拠点の一つである。 幻想郷中に散らばるゆっくりめーりんの拠点は種族間の連絡所であると同時に もう一つの顔を持つ。 「じゃおん!!おかえりだお!!ゆっくりしていくお!!」 「じゃおん!!ただいまだお!!まったくつかれたお!!」 帰還しためーりんが仲間達と戯れるそこは 当然のごとく「しえすた」(あるいは計画的休息)をとる 門番めーりん達に守られた廃坑の入り口からすぐの小空間。 そこはかつての鉱夫達の休憩所であり そのさらに奥にはいくつもの横穴が開けられた坑道が続く。 「ゆっくりちていってね!!」 「ゆっくりちているよ!!」 「ゆっゆっゆ!!」「ゆ~!」 「れいむのうえからどいてね!!」 「まりさのゆっくりプレイスはうごかないでほしいんだぜ!!」 横穴にはすべてに鉄格子がはめ込まれ 内部はゆっくりの牢獄となっていた。 入れられているゆっくりの殆どは赤子か子供であり 大人はごく少数 先ほどのゆっくり達の子供たちもこの中のどこかにいるだろう。 このゆっくり達はすべて人質として赤子のうちに親から奪われたゆっくりである。 種としての繋がりは薄くとも家族の関係は濃い。 この牢獄の存在が少数のめーりんが多数のゆっくりを従える鎖となる。 牢の入り口に嵌められた鉄格子は人の手によって作られたものであり めーりん種と人間の繋がりが見て取れる。 「おまえたち!!えさのじかんだお!!」 めーりん達の声と共に穴の中に大量の菓子類が放り込まれる。 内部のゆっくりたちが貪るそれはきもんげの下にある食料品店、菓子店から買い上げられた処分品 本来なら廃棄処分になるそれを買い上げる事を店主たちは不思議がったが まさかこのように使われているとは夢にも思わないだろう。 「ゆ!!ごはんだよ!!」 「めーりんありがとう!!」「ありがとうね!!」 「む~しゃ!!む~しゃ!!しあわせ~!!」 「うめぇ!!めっちゃうめぇ!!」 赤子の頃よりこの牢獄で育ったゆっくり達は この異様な環境に毛ほどの疑いも抱いていない。 毎日食事をくれるめーりん達を無邪気に信じている。 「えーと、そこのおまえたち!!でるお!!」 「ありすのこと!?」「ついにすだちがきたのね!!」「とかいにいくんだね!!」 牢から出されたのは十匹程のありす 彼らの中ではここから出る事は巣立って都会に行くという事になっているらしい。 「とかいにいったらおめかししようね!!」「しょっぴんぐをしてえすてにいって」 「すてきなまりさとであうのよ!!」 前後を看守役のめーりんに挟まれてありす達は楽しげだ。 やがて彼らが来た事がない場所へとたどり着く。 「ゆゆ!!めーりんがいっぱい!!」 めーりん達が常駐する小空間、そこにはこの拠点に詰める二十数匹のめーりんが集っている。 「なんなの!!なにがはじまるの!!」 「ゆ!とかいはのありすはわかるよ!!」 一匹のありすが進み出て叫ぶ 「ありすたちのふぁっしょんしょーね!!」 その叫びにほかのありす達がざわめく。 「ゆゆゆ!!ほんと!?」「やだまだおめかししてないよ!!」 「あー…ちょっとちがうけどだいたいあってるお」 めーりん達はありす達を取り囲み 一斉に跳ねた。 「「「「ゆ?!」」」」 なにが起きたか認識する事はできなかっただろう。 ゆっくりめーりんの猛烈な体当たりが一撃でありす達の命を奪ったのだから。 ありす達はまるで一枚のカスタードパイの如くくっ付きあい混ざり合っていた。 あふれ出したカスタードクリームをじゅるじゅると吸い、めーりん達は空腹を満たした。 牢獄の中のゆっくりはその大半が加工所への納入品となるかめーりん達の餌となる。 そうならなかったごく一部のゆっくりも親元に帰れるわけではない。 かれらもまためーりん種の犠牲となる運命である。 ある日、一匹のめーりんが廃坑からあるゆっくりを連れ出した。 「じゃ、おまえたちはきょうからじぶんたちのすでくらすお!!」 めーりんにそう告げられたのは まだ若いれいむとまりさの夫婦に 何匹かの子ども達 「ゆ!れいむたちはすだちをするんだね」 「ついにいっこくいちじょうのあるじなんだぜ」 「おかーさん、やったね!!」 「みんあでゆっくりちようね!!」 彼らは今まで巣立ちを拒んでいたわけではない。 幼い頃から育ててくれためーりんの「おまえたちはまだはやいお!!」という言葉に従ったのみ 子どもを作ったのも「いざというときはかずはおおいほうがいいお!!」とのめーりんの言葉による。 「じゃ、ついてくるお!!」 そういってめーりんは一家を廃坑の外へと連れ出した。 そしてそのまま森の外へと進んでいく。 森を抜けるとそこにあるのは人間達の土地、人里 ずっと廃坑で育った一家には見た事が無いものだった。 「ゆゆ!おっきなものがいっぱいだよ!!」 「きょうからおまえたちもあれにすむんだお!!」 「ちょーなの!!」「ゆっくりできそうだね!!」 人里の外縁部を進んだ一行は一軒の家で立ち止まった。 それなりの大きさの家であり住人の暮らしぶりも悪くなさそうである。 「きょうからここがおまえたちのすだお!!」 「おっきないえだよ!!」 「いいいえなんだぜ!!」 「じゃ、はいるお」 そういってめーりんは近くに落ちていた石を咥えると 顔面から雨戸に体当たりする。 「ゆゆ!!めーりん!!」 「だいじょうぶなのかだぜ!!」 「これくらいどうってことないお!!」 石を咥えて木の板をぶち破る。 分厚い皮を持つゆっくりめーりんのみにできる芸当である。 少々の切り傷はどうということもないのだ。 中に入ったゆっくり達は家の中をきゃいきゃいと騒ぎながら駆け回る。 「ゆ!ここにおいしそうな食べ物があるよ!!」 「きれいなお花があるよ!!」 「このしきものはゆっくりできそうだぜ!!」 「じゃーおまえたち。ちょっとあつまるお」 めーりんの言葉に集まるゆっくり達 卓袱台の上にのっためーりんはゆっくり一家にこう言った。 「じゃ!ここをもっとゆっくりできるようにするお!!」 それからは一家の共同作業 めーりんの指示に従い、鉢植えをひっくり返して土を撒き 仏壇を倒して中の物を放り出し、中に枯れ草や落ち葉を運び込む。 まりさが気に入った敷物には戸棚の中にあった蜂蜜を塗りたくり 戸棚の中の食器類を叩き割ったり床の間のけ軸に絵を描く作業を 子ども達は嬉々としてこなした。 見つけた食料品にも迷わずに手をつける。 野生のゆっくりならば見た事がない既成品や菓子類等は避け、野菜類を選ぶだろう。 だがこのゆっくりたちは廃坑の中で人と同じものを餌として与えられていた。 なんであるかはすぐわかる。 「じゃ、これでゆっくりできるようになったお」 「ゆっくりできるね!!」 「あとすこししたらおにいさんというにんげんがくるお えさはそいつにもってこさせるお!!」 これまで一家は人間を見た事がない。 めーりん達の話でゆっくりの言う事はなんでも聞く ゆっくりの命令に従うのが大好き、と聞いたくらいだ。 今まで餌はめーりんが持ってきてくれた。 これからは人間が持ってくるのだろう。 「わかったよめーりん!!」 「これからはここでゆっくりするんだぜ!!」 「じゃ、げんきでくらすお!!ゆっくりするんだお!!」 めーりんが立ち去ってからしばらくした後 帰宅したこの家の主人が見たのはゆっくりによって荒らされた我が家 部屋中に土がばら撒かれ仏壇は引き倒されている。 小さなゆっくりが乗って遊んでいるのはどう見ても位牌であり 亡父が遺した掛け軸は煤で汚され、一緒に酒を酌み交わした杯は粉々に砕けかれていた。 ゆっくり達は彼を見るなりこう言った。 「おにいさん!!ここはれいむたちのおうちだよ!!」 「はやくたべものをもってくるんだぜ!!」 「どりゃやき!!」「きんちゅば!!」「だいふゅく!!」 その日の夕刻 ゆっくり加工所にゆっくりであった塊を持ち込む主人の姿があった。 ゆっくりたちに畑荒らし、家荒らしをさせるのもめーりん種を守る策の一つだった。 他のゆっくりが暴れるほど「いいゆっくり」たるゆっくりめーりんの評判は良くなる。 本来ゆっくりの生息域は人間のそれとはほとんど重ならない。 大抵のゆっくりは人間の存在すら知らぬままにその一生を終える。 ゆっくりが急速に増加した頃、一部のゆっくりが人里に接した事もある。 だがそれも「にんげんはこわい」との情報がゆっくり社会にもたらされると共に引いていった。 現在の被害の殆どはゆっくりめーりん達の工作によるものであるを 人里の人々が知る由もない。 「ゆっくりの被害」に喜ぶのはめーりん達のみではない。 きもんげも、である。 「ゆっくりの被害」を喧伝しゆっくりは害獣であるというイメージを 人々に植え付ける、ことでゆっくりへの抵抗感を減らす事が出来る。 人語を解するゆっくりを食用にする事に抵抗感を覚える人間は少なくないのだ。 きもんげはめーりん種の保護という約定を忠実に履行した。 かつて部下が見つけた新種のゆっくりとしてゆっくりめーりんを持ち込み 「こいつはほかのゆっくりにいじめれとった気の毒なゆっくりや こいつくらいは何もせんといてやろうと思うんや。」 と言ったのは他の誰でもないきもんげである。 その後も商品開発部門からはゆっくりめーりんを使用した新製品が何度か提案されている。 辛味のある餡を利用した調味料や分厚い皮を加工しての効率的な饅頭生産法などだ。 とくに後者は餡子は作れても皮は作れぬゆっくりの弱点を補う案として注目されたが 全てきもんげによって潰されている。 職員の間では「あのきもんげさんにも情けの概念があるのか」などと噂されているが その実は利益の為なのだ。 加工所以外にも 幻想郷に存在するその他いくつかの研究機関に対しても きもんげが『資金援助』を行いゆっくりめーりんの真実が漏れる事を防いでいる。 きもんげはその他にも様々な策を講じていた。 とある野原の真ん中で一匹のゆっくりめーりんが「しえすた」を行なっている。 「ZZzzz…ZZZzzz…」 そこにやってきた人間の子供たち 人懐っこい事で知られるゆっくりめーりんを見つけて声を掛けた。 「めーりん!一緒に遊ぼう!!」 「じゃおん!?」 声を掛けられためーりんはバネ仕掛けのおもちゃのように跳ね起きる。 そして 「じゃお!めーりんはぎょうむちゅうだお!!おきゅーりょーよこすお!!」 寝ぼけているのだろうか。 ぴょんぴょんと跳ねて子供たちにまとわりつく。 「めーりんが喋った!!」 ぎょっとしたように固まる子供たち 「じゃお!ぷろれたりあーとにちんぎんをよこすお!!このぶるじょあのいぬめ!!」 「こいつ可笑しいぞ」 「めーりんは喋らないよな?」 「あ、こいつみすずなんじゃないか?」 「きっとそーだよみすずだよ!!」 子供たちが言う「みすず」とはゆっくりめーりんに偽装するという「ゆっくりみすず」の事である。 加工所出版部門によって刊行される「ゆっくり図鑑」によれば その主な特徴は「よく喋る」「ゆっくりめーりんを騙る」「他のゆっくりに襲い掛かる」こと。 捕食種であるとも書かれている。 このゆっくり、つまるところはゆっくりめーりんである。 種族間の結束が強いゆっくりめーりんにも時折はぐれはいる。 そのはぐれによって、あるいはなんらかのアクシデントによって 「喋る事が出来ない」「心やさしい」「他のゆっくりにいじめられる」 ゆっくりめーりんのイメージが壊される事を防ぐための処置だ。 「じゃ!みすずじゃないお!めーりんだお!!」 「うわ、でたよめーりん騙り」 「喋る時点でバレバレだろ。」 ゆっくりめーりんはいいゆっくり なればそれを騙るのはわるいゆっくり 「ゆっくりってのは恥ってのを知らないのかな。」 「知ってればこんな事しないだろ。」 「害獣は駆除しないとな。」 めーりんを取り囲んだ子供たちは鞠を蹴る様にめーりんを蹴り上げ始めた。 「!!!やめ 「それ!」じゃぉ!」 「よっと!」じゃぅ!」 「はっ!」じゃ…ぉぉぅ」 ぽんぽんと蹴り回されるゆっくりめーりん いくら分厚い皮をを持っていても蹴り上げ続けられれば身が持たない。 徐々に削れ中身のピザまんが露出し始めた頃 ゆっくりめーりんに一匹のゆっくりが飛び込んできた。 それは同族のゆっくりめーりん まったくの初対面であるがこの状況で同族は救いの神に見える。 「じゃおぅ!めぃりぃん!めぃりぃん!たすけふめぃり…」 同族への必死の懇願 守る事を好むその身体で今こそ自分を守ってくれという願い 吐き出される息に混ぜられたサイン それが叶うことは無かった。 蹴り殺される同族を目にしながら ゆっくりめーりんは微動だにしなかった。 「じゃおおぅぅぅ…」 限界を迎えたのだろう。 茶色い中身をぼろぼろと落としながら ゆっくりめーりんは動かなくなった。 「あー、死んじゃったじゃ。」 「行こうぜ」 「お、めーりんだ」 「見ろよめーりん。みすずをやっつけたんだ。」 子供たちとともに歩むゆっくりめーりんの顔には一片の翳りもなかった。 なぜなら今蹴り殺されたのは「ゆっくりみすず」だから。 守る事を知るめーりんは全力を持って無視という防衛行動をとった。 守るべきはゆっくりめーりんという種であるからである。 なお加工所出版部発行「ゆっくり図鑑」であるが 全種総天然色イラスト入り、ポケットサイズの図鑑には 様々なゆっくりの生態が書かれている。 人々が噂する 「れいむ種は強いものに媚びる」「まりさ種はすぐ裏切る」「ありす種は性欲の権化」などの 話の大本は大抵この図鑑である。 他のゆっくりのイメージを下げる効果を期しての記述だ。 この図鑑の信憑性は上の下といったところ。 各所に織り込まれた「意図」はこの図鑑の学術的価値と引き換えに 大いなる利益を加工所にもたらしている。 加工所出版部門は「ゆっくり虐待専門誌」も刊行している。 人里にゆっくり虐待ブームを仕掛ける策は見事に成功している。 子供を中心に据えた計画であったが成人や妖怪の中にも愛好者が増えているとか。 虐待グッズの売り上げも向上し、金が金を産む理想的な状況に近づきつつある。 このままめーりん以外のゆっくりを食品、娯楽品以上に見る人間がいなくなってくれれば、というのが 現在のきもんげの願いだ。 自分達以外の全てを犠牲にし繁栄する最強の弱者ゆっくりめーりん 全ての犠牲を吸い取り膨れ上がるきもんげ 両者の関係はこれからも続くだろう。 その関係に終わりが来るのか否か、それは誰にもわからない。 このSSに感想を付ける
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門番ゆっくり めーりんの場合 8KB 群れ 赤子・子供 捕食種 ドスまりさ 希少種 自然界 現代 独自設定 感想・批評・ツッコミを頂けると幸いです 門番ゆっくりに登場した、帽子に傷があるめーりんを題材としたお話です。 門番ゆっくりを見てからでないと、分かりづらい部分もあるかと思います。 言い訳:ゆっくりがゆっくりらしからぬ会話をしているように見えますが、人間向けの意訳と考えて下さい。 門番ゆっくり めーりんの場合 木に囲まれた広場で子ゆっくりが眠っている。 柔らかな草が生えた広場で昼寝をするのが、その子ゆっくり―ゆっくりめーりんの習慣になっていた。 子めーりんには夢があった。 門番ゆっくりになる。 門番ゆっくりになれば、いつでもこの広場でゆっくりできるから。 子めーりんの周りでは、広くて、暖かくて、気持ちのいい広場で、跳ね回ったり、花の手入れをしたり、子めーりんのように昼寝をしたりと、群れのゆっくりがゆっくりと過ごしている。 広場には群れのゆっくりが、少しづつ交代で来ることになっていた。 森の中の巣の周りでも、同じようなことはできるが、広場は巣の周りよりもゆっくりできると人気が高かったのだ。 この群れは希少種で構成されており、人間と取引しているなど、普通の群れとは異なる点が多かったが、生活は他の野生のゆっくりと余り変わらない。 赤ゆっくり、子ゆっくりは親と共に巣に篭り、成ゆっくりは餌集めや取引の為の茸集めに忙しい。 気持ちのいい、ゆっくりできる広場には、皆たまにしか出られない。 群れを守る為に前に立つ、門番ゆっくりを除いて。 門番ゆっくりになりたいゆっくりは多かった。 あくせくと餌を集める必要も無い。 周りにも尊敬の眼差しで見られ、番にも事欠かない。 だが、門番ゆっくりになるには、過酷な訓練を受けなければならなかった。 門番ゆっくりにはめーりん種だけしかなれない、というわけではなく、門番ゆっくりになっためーりん種以外のゆっくりもいる。 だが、頑丈さゆえか、何かを守ることを好む気性ゆえか、訓練を潜り抜けたゆっくりはめーりん種が多かった。 時を経て、子ゆっくりから成ゆっくりに成長した若めーりんは、門番ゆっくりに志願した。 辛く苦しい訓練の中、こんなことをしなくても、と他のゆっくりが教官ゆっくりのゆっくりゆうかに聞いたことがある。 ゆうかは、それはずいぶん昔に、他のゆっくりが長に聞いたことだ。いいだろう、そのときのことを話してやる、と若めーりん達の前で話し始めた。 「おさ、なんでもっとゆっくりしないの?」 集めている茸は人間には価値があるものだ。別に餌集めなどしなくても、人間に頼めば餌を持ってきてくれる筈、いやあまあまだって食べられる筈だ。 もっといえば、人間に飼われてもいい。餌も、家も、他のゆっくりに虐められることも心配しないでいい。 とてもゆっくりできる筈なのに、今は遊びに来る人間に餌を貰うことも出来ない、と群れのゆっくり達は長に疑問をぶつける。 「ここは、ゆっくりできる」 確かに手に入れることは出来るだろう。だが、与えられるゆっくりは容易に奪われるゆっくりでもある。何も出来ず人の都合に左右されるゆっくり、私はそれをゆっくりとは呼ばない。 家は見つからず、餌は集まらず、ゆっくりには虐められ、人の都合で左右される、ここだからこそ出来ることがある、と長は返す。 「にんげんさんはゆっくりできるよ」 そんな人間はいなかった。管理人も遊びに来る人もとてもゆっくりしているではないか、と群れのゆっくり達は反発する。 「おとーさんやおかーさんをおぼえてる?」 何も出来ない赤ゆっくりが親に全幅の信頼を寄せるように、飼ゆっくりは飼い主に完全に依存しなければ生きていけない。 通常種から生まれた希少種に親は何をしたか。潰すようなことこそしなかったが、他の姉妹達とは露骨に差別したのではないか?自分達とは違うという理由で。 人間もそうだ。今はゆっくりさせてくれるかもしれない。だがそれが何時までも続くかは分からない。事情が変われば何も出来ずにゆっくり出来なくなってしまう、と長は説得した。 希少種は同種同士で番や群れを作る。希少種は繁殖力が弱く、数が少ない。容姿の違い、行動の違い、数の少なさから通常種に迫害の対象にされる。 無論、すべての希少種がそうだというわけではない。ゆっくりらんなどはゆっくりちぇんと番を作ることが多く、迫害の対象にもならない。虐められない希少種の個体や、希少種を受け入れる通常種の群れも存在する。 だが、多くの希少種が虐められているのもまた事実。それは特にめーりん種で顕著だ。 通常種から生まれた希少種が生まれることがある。人間で言う隔世遺伝ゆえとも、ゆっくり特有の不条理ゆえとも言われている。 長に談判しにきたゆっくり達にはそうやって生まれたゆっくりが含まれていた。 「ゆっくりりかいしたよ」 赤ゆっくりの時に味わった無力感、絶望感を思い出したゆっくり達、そしてそれを聞いたゆっくり達は長の行いを理解した。 ゆうかは話し終えた後、我々は弱い、出来ることには限界がある。だからといって何もしないでいいというわけでもない。出来ることをやれ、限界まで出来るようになれ、それが我々をゆっくりさせてくれる、と締めた。 何匹ものゆっくりが脱落していく中、若めーりんは訓練をやり遂げた。 念願の門番ゆっくりになったのだ。 子供の頃に思い浮かべたように、若めーりんは広場でゆっくりしようとした。 だが、古株の門番ゆっくりである老めーりんが、新人の門番ゆっくりにはやることがあると、なかなかゆっくりさせてくれなかった。 老めーりんを不満に思いながら日々をすごす中、若めーりんは初めての実戦を迎えた。 初めての実戦は若めーりんにとり、幸運と不幸が相半ばなものであった。 不幸は、偶然、複数の群れが時間差で襲ってきた為に、門番ゆっくりに大きな被害が出たこと。 幸運は、そんな混乱した状況で生き残ることができたこと。 状況は混乱している。 組んでいた隊列はいつの間にか崩れ、多方から襲いかかるゆっくりに若めーりんは消耗していた。 「「ゆっくりしねっ!」」 枝をくわえたゆっくりようむ、ゆっくりまりさが若めーりんめがけて突っ込んでくる。 若めーりんは消耗して動けない。 「…じゃお」 ここまでか、と若めーりんは弱音を漏らした。 その時、若めーりんをゆっくりさせてくれなかったあの老めーりんが、若めーりんの前に飛び出した。 戦いの終わった後、死屍累々と横たわるゆっくりの片付けが始まる中、倒れた老めーりんを前に若めーりんが立ちつくしている。 若めーりんを助けてくれた老めーりんは、もう助からないであろう深い傷を負っていた。 若めーりんは何も言えないでいる。 何故自分を助けたのか?自分のことを嫌っていたのではないか?様々な思いが餡子の中を駆け巡り、喋ることが出来ないのだ。 老めーりんがぽつりと喋る。 「じゃお?」 嬢ちゃん、帽子はどうした? 若めーりんの帽子は、乱戦の中で失われていた。 「じゃおー…」 無くした、と若めーりん。 「じゃおーん」 破れてて悪いが私のをやるよ、と老めーりんがかぶっていた帽子を差し出す。 帽子を受け取った若めーりんが何か言い出そうとする。しかし、 「じゃお、じゃお」 早いところゆっくりさせてくれ、と老めーりんは言い残し目を閉じた。 樹の根元に掘られた穴に、永遠にゆっくりした老めーりんが納められる。 傷付いた帽子をかぶり、老めーりんが埋められた樹の前で、若めーりんは泣いていた。 それから幾度もの戦いを潜りを抜けた若めーりんは、皆に信頼される真の門番ゆっくりにへと成長していった。 門番めーりんは考える。 門番ゆっくりになったのは自分がゆっくりする為だった。 だけどそうじゃない、門番ゆっくりは群れがゆっくりする為にこそあるのだ。 今なら分かる。 暖かな日差しのある日の昼過ぎ、広場でゆっくりるーみあやゆっくりさなえが人と戯れている。 池の周りではゆっくりちるのが跳ね回り、ゆっくりすわこが水浴びをしている。花壇ではゆっくりゆうかが花や果樹の手入れをしていた。 門番めーりんはそれらを横目にゆっくりと昼寝をしていた。 警報が鳴るのを聞いた途端に跳ね起きる。別の群れのゆっくりがここを奪いに来たのだ。 人や他のゆっくりが避難したのを確かめた後、他の門番ゆっくりと共に隊列を組み、取引所と呼ばれる建物の前に陣取る。 奪いに来たゆっくりが見える。 ドスもいる、久し振りに大規模な襲撃だ。 ゆっくり達が罵声を浴びせてくる。 「ぐずのめーりんがいるよ」「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすにするよ」「ぐずのめーりんはどっかいってね」「ぐじゅーぐじゅー」 ぐずのめーりん、その通りだ。自分がぐずじゃなければあの老めーりんは死ななかった、と門番めーりんは自嘲する。 同時に一匹たりともここを通さないと覚悟を固めた。 門番ゆっくりは罵倒を聞いても声を上げない、歯を噛み締め前を睨む。 何故か? 一部のゆっくりを除き、ゆっくりはめーりん種の言葉を理解できない。聞けば馬鹿にする、しかし喋らなければ激昂して突っかかってくる。 作戦にはこの上なく好都合だった。注意を容易にひきつけられ、相手のゆっくりは他に目が行かなくなる。包囲しかけているふらんに気がつかない。 誘引後、包囲殲滅。この作戦で門番ゆっくり達はここを守ってきた。 「「「ぐずのめーりんはゆっくりしねっ!」」」 突っ込んできたゆっくりを身を固めて弾き返す。 続いてやってきたゆっくりも隊列を維持して耐える。 耐え続けているとドスが前に出てきた。ドススパークを放とうとしている。 門番ゆっくり達は積み重なり、ドスの前に立ちはだかる。それは必死を意味する行為だ。 門を守るは巣を守る為、人を守るは門を守る為、門番ゆっくりが傷つくは群れのゆっくりを守らんが為、門番ゆっくり達はドススパークの前にその身を晒す。 ドススパークが門番ゆっくりの壁に突き刺さる。 門番ゆっくりが傷つき倒れ、ドスの周りのゆっくり達がはしゃぐ。 門番めーりんも即死こそしなかったものの、大きな傷を負った。 もう自分は動けない。自分は群れを、皆のゆっくりを守れたのか?自分の役目を果たせたのか?あの老めーりんに顔を向けることが出来るのか?門番めーりんは動かぬ体でひたすらに自問する。 「ふ、ふ、ふ、ふらんだーーーっ!!!」 ゆっくりの悲鳴が聞こえる。手筈通り、ふらん達が襲ってきたゆっくりを包囲したようだ。 もう大丈夫だ、自分は役目を果たせた。自分の働きの結果に安堵しためーりんは、ゆっくりとした笑みを浮かべた。 そして、めーりんは笑みを浮かべたまま、静かに目を閉じた。 (みんな、ゆっくりしていってね…) 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 732 門番ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 741 ゆっくりマンション トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る (さいこう) じゃおー -- 2019-07-07 02 58 22 一作目のめーりん目線か。 門番の心構えがまるで仙人みたいにカッケェよ。 原作の話をするのは御法度かもしれないが、 原作の紅美鈴も素晴らしい精神の持ち主で、私は好きだ。 -- 2018-02-16 01 58 51 とても素晴らしい作品でした めーりんに幸あれ -- 2017-11-27 00 44 27 めーりんスゲー -- 2017-02-25 16 10 51 彡⌒ミ || ( ՞ةڼ◔) || || ( | | | ||| 从| | | |从从  ̄) ⊂ノ ̄ ̄!_つ ̄て フヘ( ヽヘ(\ -- 2016-05-13 01 04 25 イイハナシダッタナー∴(⊃д⊂)∴ -- 2015-04-06 16 15 14 DIO「めーりんは、最後まで、自分の役目を、果たして死んでいった。偉大な饅頭だよあいつは…」ブロリー「めーりんを、殺すクズは、破壊尽くしてくれる!!」 -- 2014-11-16 18 33 53 めーりんかわゆす -- 2014-04-15 17 34 56 めぇぇぇぇぇりぃぃぃんんんんんん ∴(⊃д⊂)∴ -- 2014-02-21 02 06 19 めーりんサイコー -- 2013-09-23 21 35 53 めーりん、かっこいい!! 泣きそうになった -- 2013-06-23 01 19 21 グレートだぜめーりん;w; -- 2013-02-26 00 33 44 ショートケーキあげたい;w; -- 2013-02-22 15 54 31 このめーりんに大量のあまあまさんを供えたい・・・ -- 2013-01-16 22 30 07 マジ感動。 不覚にも泣きそうになった。 -- 2010-11-25 16 03 57 良いめーりん達だ。感動的だな… これが本当のゆっくりしていってね、か -- 2010-10-31 18 15 33 このめーりん達は、下手な人間よりも 尊い精神をしている…感動した -- 2010-06-17 10 43 31
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ゆっくりは自分以外のゆっくりを迫害する事を容赦しない。 それが奇形なら尚更で、跳ねれない・歯がないという理由で親が子を殺す事もあるのだ。 そして、ここに二種類のゆっくりがいる。 一匹はゆっくりめーりん 皮が厚くて丈夫なのだが、喋れないという欠点を持つ。 もう一匹はゆっくりこうりん 高い知能を持つが、目が見えないという欠点を持つ。 この欠点のせいで、他のゆっくりから二匹は虐められていた。 何かをしたわけでもない。ただ、目が見えない・喋れないという理由だけでだ… ゆっくりこうりんは辟易していた。理由は、先程からずっと後ろをつけてくる他のゆっくりの存在である。 こうりんの目が見えない事を知っているから、他のゆっくりはこうりんの失態をずっと待っているのだ。 言葉では頭の良いこうりんに勝つことはできない為、転んだりしたら思い切り馬鹿にしたいのである。 しかし、先程からこうりんはそんな失態を見せることは無かった。 それどころか、まるで目が見えているかの如くスイスイ道を進んでいく。 石があれば飛び越え、穴があったら横にそれる。 小賢しいありすやぱちゅりーは先回りして石を置いたり穴を掘ったりしたのだが、それでもこうりんは引っ掛からない。 やがてつまらないとぶつぶつ文句を言いながら、ゆっくり達はどこかへ行ってしまった。 ゆっくりめーりんは耐えていた。いつも受けるいじめという理不尽な暴力に。 手に掛けているのは先程こうりんの後をつけていたゆっくり達である。 それぞれが石を投げたり体当たりをかまして、めーりん独特の鳴き声を聞こうとするのだがめーりんは鳴かない。 最近はずっとそうである。いつもならすぐ聞けるあの無様な鳴き声が聞けないため、ゆっくり達は気に食わなかった。 最後はまりさが木の枝で突き刺したが、結局めーりんは鳴き出さなかった。 抜かれた枝の穴から中身が出ても、めーりんは痛みを堪える為に目を瞑り歯を食い縛っている。 拍子抜けしたとばかりに、めーりんを放ってゆっくり達は帰っていった。 どれくらいの時間がたっただろうか。日は沈み、辺りが薄暗くなり始めた頃放置されていためーりんに近づくゆっくりがいた。 ゆっくりこうりんである。 こうりんはめーりんが刺された傷に葉っぱを当て、めーりんを背負って静かに移動する。 目的地は自分の住みかである洞のある木、あそこなられみりゃに見つかる事はないからだ。 そんなこうりん達を見ている影が一つあるとも知らず… 「きょうもさんざんだったぜ」 そう言いながら、リーダーのまりさが息を吐いた。 ここはあるゆっくり達の集落の一つ。その中の洞窟に、この森のゆっくりが集まっていた。 正確には、先程こうりんとめーりんに手を出していたゆっくりである。 「さいきんあのゴミクズがなかないからほんとうにつまらないんだぜ」 「めなしはめなしでなんにもはんのうしないからつまらないのよ!」 「ぱちゅのいうとおりだわ。ありすがわざわざおいたいしにもひっかからないし」 「ほんとうにくうきのよめないやつらなんだぜ」 「むぎゅ!クズはばかなんだからきたいするはんのうくらいすればいいのに、ほんとうにクズね」 「あのめなしはめなしでいなかものなんだからとかいはのありすたちのおもいどおりにならないからいやになるわ」 好き勝手に文句を言うゆっくり達。ちなみに目無しとはゆっくりこうりんを指す言葉である。 「みんな~ おもしろいものをみてきたよ!!」 そこに一匹のれいむが帰ってきた 「おもしろいものってなんなんだぜ?」 「まぁ、れいむのみつけたことだからどうせたいしたことはないとおもうわ」 「ぱちゅにどういね」 「むぅ~ ぱちゅもありすひどいよ!!」 そういいながられいむは頬を膨らませた。 「ぱちゅもありすもいまはれいむのはなしをきかなきゃだめなんだぜ」 「むぎゅ…」 「わ、わかったわよ」 「で、おもしろいはなしをきかせてほしいんだぜれいむ」 「うん! まりさのためにゆっくりしないではなすよ!」 れいむが話した内容はこうりんがめーりんを治療してどこかへ連れて行ったと極めて簡潔なことだった。 「はぁ、それがどうしたのよ」 「む、ひどいよありす!」 「だってそうでしょう。めなしとクズがただいっしょにかえったってだけじゃない」 「ぱ、ぱちゅりーまでひどいよ!! まりさはそうおもわないよね!!」 縋る思いでまりさを見つめるれいむ。視線の先には何か思いついたのか、にやついてるまりさがいた。 「れいむはおもしろいじょうほうをもってきてくれたんだぜ!! さっそくいくぜ!!」 「お、おもいついたっていったいなにをよ!!」 「そうよ!せつめいしなさい!!」 「いきながらせつめいするからみんなついてくるんだぜ!!」 そう言いながら、洞窟の外へまりさは駆け出した。残りの三匹も後を追う。 めーりんが目を覚ますと、体の節々に痛みがあるのを感じた。昨日受けた暴力の名残である。 特に枝に刺された部分は、葉っぱが当てられてはいるものの傷は完全には塞がっていなかった。 とりあえず治療してくれたゆっくりにお礼を言おうと洞の中を見渡すが、誰の姿も無い。 ただ、この場所が誰の住処なのかは分かっていた。 初めて会った時に、そのゆっくりと約束した場所だからだ。 とりあえず傷は痛むものの、めーりんは探すために外へ出て周囲を探し始めた。 自分の中身を出さないよう、静かにゆっくりと跳ねるめーりん。 探し始めてすぐに相手を見つけることはできた… まりさに踏まれているこうりんをだ… 「まりさ! クズめーりんがきたよ!!」 「みればわかるんだぜれいむ。まりさはめなしじゃないんだからな!」 「ゆ、ごめん…」 「ありすとぱちゅはやれ!」 「むきゅ!」 「まっかせて!」 まりさの合図によって現れた二匹はめいりんを二本の枝で貫き地面に釘付ける。 その内の一本は、昨日貫いた場所を刺していた。 「~~~~~!!」 思わず悲鳴をあげそうになるが、めいりんは必死に歯を食い縛る。 「めーりんはすごいね、そんないたいめにあってもなかないんだから」 「そうね、わたしみたいにからだがじょうぶじゃないてんさいならいまのでしんでるわ」 「いなかものはじょうぶってことね」 暢気に喋る三匹だが、まりさだけは気に食わなかった。 めーりんのあの無様な鳴き声を聞いてこそ、自分は初めてすっきりできるのだ。 それなのに鳴かない。だから余計に気に食わない。 踏んづけているこうりんをれいむに交代してもらい、まりさはめーりんに飛び乗る。 「~~~~~!!」 まりさの方が二回りほど大きい上でのプレスだ。いくら軽めに跳んでも、かかる重圧は半端でない。 まりさはめーりんの目を見る。その目は怯えず、しっかりと何か意思を持った瞳であった。 「きにくわないんだぜ!!」 まりさは何度もめーりんをプレスする。貫かれている所からめーりんの中身が噴出すが容赦しない。 何度も何度も、鳴かせる為だけにプレスを続ける 「ねえまりさ、それがなかないのってこのめなしがいるからじゃないかしら?」 まりさがめーりんを踏みつけていると、ありすがいきなり話しかけてきた。 「どういう意味なんだぜ?」 「だからね、そのクズがなかないのは、このめなしがいるからなのよ!」 こうりんを踏みつけまりさにいうありす。 「ありすのかわりにわかりやすくせつめいしてあげるわ。そのクズはね、このめなしにぶざまなところをみせたくないのよ」 「クズめーりんがか?」 「そうよ。クズのなきごえはとてもみにくいでしょう? だからきかれたくないのよ!!」 ぱちゅの言ってることがわかり、納得するまりさ。 つまり、好いた相手に嫌われたくないから鳴かない。そんな理由で、このゴミクズは自分の思い通りにならなかったのか… そして、それがわかったまりさはめーりんに腹が立ち、手加減無しの踏みつけ行った。 踏みつけを終えたまりさはそのままめーりんから降りる。 もう、めーりんの命の灯火は消えかけているとわかったからだ。 めーりんの周りは傷口から吹き出た中身で赤く染まり、確実に致死量以上の中身が出ていた。 「つまらないやつだったぜ」 「まりさ、だいじょうぶ?」 「ほんとうになまいきなやつだったわね」 「あのゴミはどうするの?」 れいむとぱちゅは近づき、ありすが顎で指し示したのは、もうほとんど死にかけているめーりんだ。 放っておけば確実に死ぬし、何かをしたとしても助かることはないだろう… 「もうつかれたからやすむんだぜ。あのクズはぱちゅとありすですきにしていいんだぜ!」 しかし、このまりさは容赦しなかった。 自分の機嫌を損ねためーりんを、許すことなどしなかった。 好きにしていいと言われたぱちゅりーとありすはめいりんに刺さっている木の枝を抜き、再び刺す。 「クズはクズらしくぶざまになきなさいよ!!」 「そのきもちわるいこえをきかせなさい!!」 ひたすら 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 何度も繰り返すことによって、めーりんのいた場所は緑色の帽子と赤いめーりんの中身、皮の残骸だけが残った。 「君達は、本当に愚かだよ…」 めーりんが死んだのを見て、今までずっと黙っていたゆっくりこうりんが口を開いた。 「ゆ?」 「めなしのくせになまいきだぜ。いままでずっとなにもしなかったよわむしのくせに」 まりさがすぐ挑発をする。色々消化不良だから、今度はこーりんですっきりしようと考えたのであろう。 「弱虫か… 僕はね、今君達に殺された子との約束を守っていただけなんだよ」 「やくそく? あのクズめーりんと?」 「しゃべれないあのゴミクズとどうやってやくそくできたのかおしえてもらいたいわ!」 「ま、ゴミクズとめなしのいなかものコンビにならできるかもしれないわね!」 ありすの言葉に笑う四匹。しかしこうりんだけは静かに佇んでいた。 「ゴミクズね、僕に言わせれば君達の方が十分ゴミクズだよ」 「ゆっ!!」 「むぎゅ!! 「なまいきよあなた!!」 「あんなゴミクズとまりさたちをいっしょにするなんてゆるせないんだぜ!! やっちまえれいむ!!」 「まかせて!!」 まりさの言葉にれいむが返事をし、近くにいるこうりんを潰すために跳躍する。 「ゆっくりつぶれてね!!」 踏み潰す為の攻撃がれいむが繰り出す。喰らえばこうりんは助からなかったろう。喰らえばだが… こうりんは踏み潰される前に前転し、れいむのプレスを避ける。 「ゆ!?」 これに驚いたのはれいむだ。相手は目が視えない筈なのに、自分の攻撃を避けたのだから。 そして、れいむは二度と目に光が入ることはなかった… れいむのプレスを避けたこうりんは人間の武器――苦無――を口から出して銜え、れいむに振り返って目の部分を切りつけたのだ。 いきなりの事で動けない三匹… 何が起きたのかわからなかったのだ。 「まりざぁぁぁぁ!!めがあぢゅいよぉぉぉぉ!!ぐらいよぉぉぉぉぉ!!ごわいよぉぉぉぉ!!」 れいむの叫び声で我を取り戻し、ありすとぱちゅは銜えている枝でこうりんに突撃する。 しかし、こうりんは突き出された枝を跳躍で飛び越え、そのまま懐に入って二匹の目をれいむのように刈取った。 「どぼじでぇぇぇぇぇ!!」 「なんでわがるのぉぉぉぉ!!」 同じように騒ぎ出す二匹。これで残っているのはまりさだけになった。 「ま、まってほしいんだぜ!!」 恐怖を感じたまりさは逃げるチャンスを探す。あの三匹のように目無しにはなりたくなかったからだ。 「なんでおまえはいままでなにもしなかったのにいきなりおそってきたのかおしえてほしいんだぜ!!」 そして、一つの疑問があった。今まで何もしてこなかったこの目無し――こうりん――が、何でいきなり襲ってきたのかを知りたかったのだ。 「言ったろ? 僕は君達にゴミクズゴミクズ言われていたあのめーりんとの約束を守っていただけだって」 「そ、それはきいたからわかるぜ!! そのやくそくがなんなのかをおしえてもらいたいんだぜ!!」 そう言いながら、まりさは周囲を伺う。相手が目が視えないのだから、立ち向わずに逃げ出せば追ってこれないと考えたのだ。 「君はあのめーりんが何で鳴かなかったかわかっているのかい?」 「ゆ? ありすがいってたんだぜ! めーりんはおまえがすきだからみにくいあのなきごえをきかせたくなかったって!!」 「それがもう間違えているんだよ。僕がこの森に着いた時あの子に言ったんだ。『君を虐める奴らを殺そうか?』ってね。 でも、あのめーりんはそれを断ったんだ。今まで転々としてきた森で出会っためーりん達のようにね」 「な、なんでそんなおそろしいことをめーりんなんかにいったんだぜ!!」 「僕は言ってみただけさ。僕が目無しと呼ばれ迫害されるように、めーりんは喋れないというだけで暴力を受ける。君達のようなクズからね」 「まりさはクズなんかじゃないぜ!!」 「それに、話は聞いてもらいたいね。あの子は『ちゃんと』断ったんだ。いくら虐められても自分は大丈夫だってね。 そこで僕はある約束をした。『君が虐められても大丈夫というのなら、一度も鳴くな』ってね。 めーりんは頑張って守ろうとしたよ。自分を虐める奴らを僕から守る為に、必死で鳴かないよう頑張ったんだ」 こうりんが話しに夢中になっているのを感じ、少しずつまりさは距離をあけていく。 「結局、めーりんは僕から守ろうとしたゆっくり達の手で殺されてしまったけどね… 今にも逃げ出そうとしてるクズの手で!!」 その言葉を聞くと同時にまりさは走り出した。 自分の考えが読まれていると感じて、すぐにでも逃げ出さねばれいむ達と同じ目にあってしまうと思ったのだ。 幸い足には他の三匹と比べても自身があった。 あんな目無しに自分が追いつかれるわけがない… 必死にまりさは走り出す。 「ひゅぎゅ!!」 しかし、途中で転んでしまった。 転んだ理由は… 帽子と中身が散らばっためーりんを踏んで滑ってしまったのだ。 急いで立ち上がろうとするが、それはできなかった。自分の体に刺さった木の枝のせいで… 「ゆぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!ぬいでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 あまりの痛みにまりさは刺した相手、こうりんに懇願する。早く抜いてもらわねば死んでしまうと思ったのだろう。 「おいおい、これから君は目を刈取られるんだよ? この程度の痛みなんてかすり傷みたいなもんさ」 「いいがらぬいでぇぇぇぇ!!!!じんじゃうぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」 「大丈夫だよ。めーりんは君に刺されても生きてたろ? 問題ないさ」 「あんなのどいっじょにじないでよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!まりざじんじゃうよぉぉぉぉぉ!!!!」 「ふぅ、騒がしい奴だ。君は反省しているのか?」 「じでまずぅぅぅぅぅぅ!!!! だがらぬいでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「本当かい? 僕は嘘吐きは許さないよ?」 「はぃぃぃぃぃぃぃだがらぬいでぇぇぇぇぇ!!!!」 「…わかったよ、抜いてやる」 「ありがどうございまずぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」 口ではこんな風に言っているまりさだが、頭の中ではどうやってこうりんに復讐するかを考えていた。 自分をこんな痛い目にあわせた目無しをぶっ殺してやると。 「じゃあ、抜くから目を瞑ってね」 「はぃぃぃぃぃ!!」 まりさは心の中で笑っていた。これで自分の勝ちだ。 これを抜いたら目無しを潰して、奴隷にすると決めていた。 そんな夢を見ていたら、右目の瞼に冷たいものが触れてそのまま目がくりぬかれた。 「いあぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! まりざのめがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「大丈夫だよ、もう一個も抜いてあげるから」 「やめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ まりざがなにじたのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」 「君は嘘吐きだからね、目玉をくりぬいたんだよ。言ったろ? 嘘吐きは許さないって」 「まりざはうぞづいでなあいよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!! だずげてぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「君は騙せたつもりかもしれない。だけど、僕は他のゆっくりが考える事がわかるんだよ。口に出さなくても、ね。 だから僕は喋れないめーりんと意思疎通もできるんだ」 「やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁやべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぬがないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「君みたいなのがいるとね、僕はゆっくりできないんだよ」 じゃあねと言いながら、こうりんはまりさの左目も取り出した。 ある一匹のゆっくりこうりんがいた。 目が見えない・喋れないという理由で迫害される自分とゆっくりめーりんに疑問をもったゆっくりこうりんだ。 そして、そのゆっくりこうりんは考えたのだ。 自分達と同じように他のゆっくりの目を取り出して目を視えなくする。 そして、目が視えない・喋れないゆっくりだけになれば誰も迫害されなくなると。 こうりんはこの森のゆっくり全てから目を取り出して、また別の集落を求めて歩き出す。 この森のゆっくりを守ろうとした、ゆっくりめーりんのお墓に花を添えて…… これで書いた作品が小ネタを含めると5つになりました~読んでくださった方、本当にありがとうございます。 今回は、これらにインスパイアされて書いてみようと思った作品です。 fuku1439.txt? fuku1441.jpg fuku1496.jpg の作者様、本当にありがとうございました。 ちなみに自分の中でゆっくりこうりんはうしおととらのさとりのイメージ 最後に、御目汚し失礼!! このSSに感想を付ける
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おれ設定込みです。 以前スレに出ていたネタ、絵を元ネタにしています。 「いいかめーりん、頼んだぞ」 「じゃおおおおん!!」 勢いよく答えたのはゆっくりめーりん 丈夫な肉体と「何かを守る」習性をもつゆっくり 「気をつけるんだぞ、腹が減ったら野菜を食べていいぞ」 「じゃおおおおん!!」 そう言って主人は人里へと出かけて行った。 小料理屋を営む弟の婚礼のため今日は夜まで戻らない。 その間この畑を戻るのがめーりんの仕事 「じゃおおおん!!」 柵の切れ間の門に立ち畑番の任務が始まった。 数時間後 「ZZZ…ZZzzz…」 堂々と午睡を取るゆっくりめーりん これさぼっているのではない。計画的休息である。 畑番という集中力と根気を要する任務をこなすためには この「しえすた」が必要なのだ。少なくともめーりんはそう考えている。 「う~!たーべちゃーうぞ~!!」 そこに飛来したのは「こーまかんのおぜうさま」ことゆっくりれみりゃ そのお目当ては 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~♪」 「おいちいね!!」 御食事中のまりさの親子 少し前に「しえすた」中のめーりんに 「ゆっくりしていくね!!」と元気よく挨拶して入ってきた。 なおこの畑はゆっくり達に「めーりんのところ」という名で知られる 有名なゆっくりスポットであることを記しておく。 「た~べちゃ~うぞ~!!」 「ゆゆ!!ゆっくりにげてね!!」 「まりさはおいちくないよおお!!」 れみりゃから逃れるべく畑中を駆け回るまりさ親子 小石を蹴とばし畝に突っ込み猛烈な勢いで逃げていった。 「ZZZzzz…ZZzzz…」 この状況においても「しえすた」を続ける胆力の持主ゆっくりめーりん 畑番を任されるゆっくりは一味ちがうのだ。 「うっうー!!おーいしかったどぉー♪」 まりさ親子を平らげたらしく畑に戻ってくるゆっくりれみりゃ 次なるお目当ては 「ZZZzzz…zzz…」 皮の厚さに定評のあるゆっくりめーりん 計画的休息はいまだ続行中である。 「うあうあ♪あかあか♪」 めーりんをひょいっと持ち上げるれみりゃ 「じゃおっ!?」 この状況でついに覚醒したゆっくりめーりん 「じゃおおおおおおおおおおお ついにその実力が発揮 「う~!」 されなかった。平然とめーりんにかぶりついたれみりゃ だが様子がおかしい。 「んガ・が・がgがgg…」 肉まんフェイスを真っ赤に染めて悶えだす 「ghががdcgガg…」 「じゃお・・・??」 「がらいどおおぉおおおぉ!!じだがびりびりずるどぉおお!!」 めーりんの中身はぴりりと辛いピザまん、れみりゃには少々きつい 「ざぐやああぁ~!!ざぐやああぁ~!!」 そのまま飛び去っていくれみりゃ 「じゃおおおおん!!」 ゆっくりめーりん、勝利の瞬間である。 振り返れば自分以外が齧った痕のある野菜がいくつか目につくはずであるが 常に前を見続けるめーりんが気づくはずもない。 あるいは見てもわからないかもしれない。 ゆっくりめーりんが加工場で扱われないのは「皮が厚い分餡が少ないから」 丈夫な肉体に対しておつむのほうはさっぱりなのだ。 「皮の商品化に漕ぎ着ければあるいは…」というのがある加工場研究部員の談 「じゃおおおおおん!!」 悪辣なるれみりゃを撃退し意気軒昂なゆっくりめーりん たっぷりとった「しえすた」のおかげで疲れもない。 まさに気炎万丈といった様子 と、そこに近寄ってくる一匹のゆっくりまりさ 何やらにやついた笑みを浮かべている。 「めーりん!」 「じゃおおおん!!」 勢いよく返事をするめーりん 「きょうからここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!!」 「じゃおっ!?」 「だからめーりんはでていってね!!」 いきなりやってきてとんでもないことを言うゆっくりまりさ 「じゃおおおおおん!!」 当然臨戦態勢にはいる激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりん。 「とられるのがいやならこのまりさをたおしてね!!」 と叫んだまりさは 猛烈な勢いで逃げ始めた。 「じゃおっ?」 理解できない行動に困惑するめーりん たたかうはずなのになんでにげるの?うしろむきでたたかうの? この不測の事態に直面しためーりんは 「じゃおおおおおん!!!」 逃げるまりさを追いかけ始めた。攻撃は最大の防御である。 何か重要なことを忘れているような気もしたがめーりんには関係なかった。 まりさとめーりん 二匹の姿が見えなくなったころ 「むきゅ、うまくいったわね」 物陰から出てきたのはゆっくりぱちゅりーとその子供達 先ほどのまりさの家族である。 噂に名高い「めーりんのところ」に来てみたところ 「簡単に入れる」「邪魔するめーりんはいっつも寝てる」という噂に反して れみりゃを撃退するほどの実力者が番をしていた。 ここでぱちゅりーは一計を案じた。 その結果がこれである。 「むきゅ、みんなゆっくりしていくわよ。」 「「「ゆっくりちていくよ!!」」」 一方まりさを追跡するめーりんは岩だらけの川辺に来ていた。 追っていたまりさは先ほど見失った。 いったいどこへ…と辺りを見まわしためーりんは途轍もないものを目にした。 まりさが泳いでいる!! 「じゃ、じゃお!!??」 あの特徴的な帽子がすいーっと水面を流れていくのである。 帽子に乗って下っているのではないことにめーりんは驚愕した。 まさかまりさが泳ぐなんて!! 「じゃおお~ん!! 激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりんは猛烈な勢いで追い始めた。 「ほんとうにあのめーりんはばかだね!!」 「むきゅ、かんたんにひっかかったわね」 しばらくのちの畑の会話 逃げたはずのまりさもそこにいる。 「あのぼうしのもちぬしのおかげだわ」 ゆっくりめーりんを撒くために使ったのは ここに来る途中で拾った帽子に小石を詰めたもの うまくやれば沈むことも転覆することもないいいおもちゃになる。 ゆっくりはお互いを帽子で識別する。 動く帽子の中に誰もいないことに気づくのはいつになるやら 「ばかはあつかいやすくてたすか…」 「むきゅ?どうしたの」 固まったまりさの視線の先に目を向けるぱちゅりー そこにいたのは 「う~!しかえしにきたどぉ~!」 「やられたままじゃこーまかんのめんつにかかわるどぉ~!」 数匹のゆっくりれみりゃ どうやら先ほどのれみりゃが姉妹を連れてきたらしい。 れみりゃには珍しい仲間意識の持ち主のようだ。 「う~!でもあかいのがいないど~」 「でもまんじゅうはいるど~」 「「「でなーだど~!!」」」 夕刻の迫る畑にゆっくり一家の断末魔が響いた。 その日の夜遅く すでに高く上った月の下 主人は人里から帰ってきた。 「いや、すまないなめーりん。遅くなっちまった」 だが畑にはいくつかのゆっくりの帽子が転がるのみ めーりんの姿はない。 「まさかやられちまったのか?」 だが畑の被害はあまりない。ではめーりんはいったいどこへ? 「じゃおおおおおおおおおおおん!!!!」 「めーりん!」 盛大な叫び声をあげて泥まみれになりながら駆けてくるのは 大いなる忠誠心の持主ゆっくりめーりん その口にはしっかりとゆっくりまりさの帽子が咥えられていた。 「そうか入ってきたやつを追ってたのか。」 「じゃおん!!」 「よくやったぞめーりん。今度も頼むな。」 「じゃお~ん!!」 ゆっくりめーりんは今日も畑に立ち続ける。 このSSに感想を付ける
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おれ設定込みです。 以前スレに出ていたネタ、絵を元ネタにしています。 「いいかめーりん、頼んだぞ」 「じゃおおおおん!!」 勢いよく答えたのはゆっくりめーりん 丈夫な肉体と「何かを守る」習性をもつゆっくり 「気をつけるんだぞ、腹が減ったら野菜を食べていいぞ」 「じゃおおおおん!!」 そう言って主人は人里へと出かけて行った。 小料理屋を営む弟の婚礼のため今日は夜まで戻らない。 その間この畑を戻るのがめーりんの仕事 「じゃおおおん!!」 柵の切れ間の門に立ち畑番の任務が始まった。 数時間後 「ZZZ…ZZzzz…」 堂々と午睡を取るゆっくりめーりん これさぼっているのではない。計画的休息である。 畑番という集中力と根気を要する任務をこなすためには この「しえすた」が必要なのだ。少なくともめーりんはそう考えている。 「う~!たーべちゃーうぞ~!!」 そこに飛来したのは「こーまかんのおぜうさま」ことゆっくりれみりゃ そのお目当ては 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~♪」 「おいちいね!!」 御食事中のまりさの親子 少し前に「しえすた」中のめーりんに 「ゆっくりしていくね!!」と元気よく挨拶して入ってきた。 なおこの畑はゆっくり達に「めーりんのところ」という名で知られる 有名なゆっくりスポットであることを記しておく。 「た~べちゃ~うぞ~!!」 「ゆゆ!!ゆっくりにげてね!!」 「まりさはおいちくないよおお!!」 れみりゃから逃れるべく畑中を駆け回るまりさ親子 小石を蹴とばし畝に突っ込み猛烈な勢いで逃げていった。 「ZZZzzz…ZZzzz…」 この状況においても「しえすた」を続ける胆力の持主ゆっくりめーりん 畑番を任されるゆっくりは一味ちがうのだ。 「うっうー!!おーいしかったどぉー♪」 まりさ親子を平らげたらしく畑に戻ってくるゆっくりれみりゃ 次なるお目当ては 「ZZZzzz…zzz…」 皮の厚さに定評のあるゆっくりめーりん 計画的休息はいまだ続行中である。 「うあうあ♪あかあか♪」 めーりんをひょいっと持ち上げるれみりゃ 「じゃおっ!?」 この状況でついに覚醒したゆっくりめーりん 「じゃおおおおおおおおおおお ついにその実力が発揮 「う~!」 されなかった。平然とめーりんにかぶりついたれみりゃ だが様子がおかしい。 「んガ・が・がgがgg…」 肉まんフェイスを真っ赤に染めて悶えだす 「ghががdcgガg…」 「じゃお・・・??」 「がらいどおおぉおおおぉ!!じだがびりびりずるどぉおお!!」 めーりんの中身はぴりりと辛いピザまん、れみりゃには少々きつい 「ざぐやああぁ~!!ざぐやああぁ~!!」 そのまま飛び去っていくれみりゃ 「じゃおおおおん!!」 ゆっくりめーりん、勝利の瞬間である。 振り返れば自分以外が齧った痕のある野菜がいくつか目につくはずであるが 常に前を見続けるめーりんが気づくはずもない。 あるいは見てもわからないかもしれない。 ゆっくりめーりんが加工場で扱われないのは「皮が厚い分餡が少ないから」 丈夫な肉体に対しておつむのほうはさっぱりなのだ。 「皮の商品化に漕ぎ着ければあるいは…」というのがある加工場研究部員の談 「じゃおおおおおん!!」 悪辣なるれみりゃを撃退し意気軒昂なゆっくりめーりん たっぷりとった「しえすた」のおかげで疲れもない。 まさに気炎万丈といった様子 と、そこに近寄ってくる一匹のゆっくりまりさ 何やらにやついた笑みを浮かべている。 「めーりん!」 「じゃおおおん!!」 勢いよく返事をするめーりん 「きょうからここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!!」 「じゃおっ!?」 「だからめーりんはでていってね!!」 いきなりやってきてとんでもないことを言うゆっくりまりさ 「じゃおおおおおん!!」 当然臨戦態勢にはいる激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりん。 「とられるのがいやならこのまりさをたおしてね!!」 と叫んだまりさは 猛烈な勢いで逃げ始めた。 「じゃおっ?」 理解できない行動に困惑するめーりん たたかうはずなのになんでにげるの?うしろむきでたたかうの? この不測の事態に直面しためーりんは 「じゃおおおおおん!!!」 逃げるまりさを追いかけ始めた。攻撃は最大の防御である。 何か重要なことを忘れているような気もしたがめーりんには関係なかった。 まりさとめーりん 二匹の姿が見えなくなったころ 「むきゅ、うまくいったわね」 物陰から出てきたのはゆっくりぱちゅりーとその子供達 先ほどのまりさの家族である。 噂に名高い「めーりんのところ」に来てみたところ 「簡単に入れる」「邪魔するめーりんはいっつも寝てる」という噂に反して れみりゃを撃退するほどの実力者が番をしていた。 ここでぱちゅりーは一計を案じた。 その結果がこれである。 「むきゅ、みんなゆっくりしていくわよ。」 「「「ゆっくりちていくよ!!」」」 一方まりさを追跡するめーりんは岩だらけの川辺に来ていた。 追っていたまりさは先ほど見失った。 いったいどこへ…と辺りを見まわしためーりんは途轍もないものを目にした。 まりさが泳いでいる!! 「じゃ、じゃお!!??」 あの特徴的な帽子がすいーっと水面を流れていくのである。 帽子に乗って下っているのではないことにめーりんは驚愕した。 まさかまりさが泳ぐなんて!! 「じゃおお~ん!! 激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりんは猛烈な勢いで追い始めた。 「ほんとうにあのめーりんはばかだね!!」 「むきゅ、かんたんにひっかかったわね」 しばらくのちの畑の会話 逃げたはずのまりさもそこにいる。 「あのぼうしのもちぬしのおかげだわ」 ゆっくりめーりんを撒くために使ったのは ここに来る途中で拾った帽子に小石を詰めたもの うまくやれば沈むことも転覆することもないいいおもちゃになる。 ゆっくりはお互いを帽子で識別する。 動く帽子の中に誰もいないことに気づくのはいつになるやら 「ばかはあつかいやすくてたすか…」 「むきゅ?どうしたの」 固まったまりさの視線の先に目を向けるぱちゅりー そこにいたのは 「う~!しかえしにきたどぉ~!」 「やられたままじゃこーまかんのめんつにかかわるどぉ~!」 数匹のゆっくりれみりゃ どうやら先ほどのれみりゃが姉妹を連れてきたらしい。 れみりゃには珍しい仲間意識の持ち主のようだ。 「う~!でもあかいのがいないど~」 「でもまんじゅうはいるど~」 「「「でなーだど~!!」」」 夕刻の迫る畑にゆっくり一家の断末魔が響いた。 その日の夜遅く すでに高く上った月の下 主人は人里から帰ってきた。 「いや、すまないなめーりん。遅くなっちまった」 だが畑にはいくつかのゆっくりの帽子が転がるのみ めーりんの姿はない。 「まさかやられちまったのか?」 だが畑の被害はあまりない。ではめーりんはいったいどこへ? 「じゃおおおおおおおおおおおん!!!!」 「めーりん!」 盛大な叫び声をあげて泥まみれになりながら駆けてくるのは 大いなる忠誠心の持主ゆっくりめーりん その口にはしっかりとゆっくりまりさの帽子が咥えられていた。 「そうか入ってきたやつを追ってたのか。」 「じゃおん!!」 「よくやったぞめーりん。今度も頼むな。」 「じゃお~ん!!」 ゆっくりめーりんは今日も畑に立ち続ける。 このSSに感想を付ける
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おれ設定込みです。 以前スレに出ていたネタ、絵を元ネタにしています。 「いいかめーりん、頼んだぞ」 「じゃおおおおん!!」 勢いよく答えたのはゆっくりめーりん 丈夫な肉体と「何かを守る」習性をもつゆっくり 「気をつけるんだぞ、腹が減ったら野菜を食べていいぞ」 「じゃおおおおん!!」 そう言って主人は人里へと出かけて行った。 小料理屋を営む弟の婚礼のため今日は夜まで戻らない。 その間この畑を戻るのがめーりんの仕事 「じゃおおおん!!」 柵の切れ間の門に立ち畑番の任務が始まった。 数時間後 「ZZZ…ZZzzz…」 堂々と午睡を取るゆっくりめーりん これさぼっているのではない。計画的休息である。 畑番という集中力と根気を要する任務をこなすためには この「しえすた」が必要なのだ。少なくともめーりんはそう考えている。 「う~!たーべちゃーうぞ~!!」 そこに飛来したのは「こーまかんのおぜうさま」ことゆっくりれみりゃ そのお目当ては 「むーしゃ♪むーしゃ♪しあわせ~♪」 「おいちいね!!」 御食事中のまりさの親子 少し前に「しえすた」中のめーりんに 「ゆっくりしていくね!!」と元気よく挨拶して入ってきた。 なおこの畑はゆっくり達に「めーりんのところ」という名で知られる 有名なゆっくりスポットであることを記しておく。 「た~べちゃ~うぞ~!!」 「ゆゆ!!ゆっくりにげてね!!」 「まりさはおいちくないよおお!!」 れみりゃから逃れるべく畑中を駆け回るまりさ親子 小石を蹴とばし畝に突っ込み猛烈な勢いで逃げていった。 「ZZZzzz…ZZzzz…」 この状況においても「しえすた」を続ける胆力の持主ゆっくりめーりん 畑番を任されるゆっくりは一味ちがうのだ。 「うっうー!!おーいしかったどぉー♪」 まりさ親子を平らげたらしく畑に戻ってくるゆっくりれみりゃ 次なるお目当ては 「ZZZzzz…zzz…」 皮の厚さに定評のあるゆっくりめーりん 計画的休息はいまだ続行中である。 「うあうあ♪あかあか♪」 めーりんをひょいっと持ち上げるれみりゃ 「じゃおっ!?」 この状況でついに覚醒したゆっくりめーりん 「じゃおおおおおおおおおおお ついにその実力が発揮 「う~!」 されなかった。平然とめーりんにかぶりついたれみりゃ だが様子がおかしい。 「んガ・が・がgがgg…」 肉まんフェイスを真っ赤に染めて悶えだす 「ghががdcgガg…」 「じゃお・・・??」 「がらいどおおぉおおおぉ!!じだがびりびりずるどぉおお!!」 めーりんの中身はぴりりと辛いピザまん、れみりゃには少々きつい 「ざぐやああぁ~!!ざぐやああぁ~!!」 そのまま飛び去っていくれみりゃ 「じゃおおおおん!!」 ゆっくりめーりん、勝利の瞬間である。 振り返れば自分以外が齧った痕のある野菜がいくつか目につくはずであるが 常に前を見続けるめーりんが気づくはずもない。 あるいは見てもわからないかもしれない。 ゆっくりめーりんが加工場で扱われないのは「皮が厚い分餡が少ないから」 丈夫な肉体に対しておつむのほうはさっぱりなのだ。 「皮の商品化に漕ぎ着ければあるいは…」というのがある加工場研究部員の談 「じゃおおおおおん!!」 悪辣なるれみりゃを撃退し意気軒昂なゆっくりめーりん たっぷりとった「しえすた」のおかげで疲れもない。 まさに気炎万丈といった様子 と、そこに近寄ってくる一匹のゆっくりまりさ 何やらにやついた笑みを浮かべている。 「めーりん!」 「じゃおおおん!!」 勢いよく返事をするめーりん 「きょうからここはまりさのゆっくりぷれいすだよ!!」 「じゃおっ!?」 「だからめーりんはでていってね!!」 いきなりやってきてとんでもないことを言うゆっくりまりさ 「じゃおおおおおん!!」 当然臨戦態勢にはいる激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりん。 「とられるのがいやならこのまりさをたおしてね!!」 と叫んだまりさは 猛烈な勢いで逃げ始めた。 「じゃおっ?」 理解できない行動に困惑するめーりん たたかうはずなのになんでにげるの?うしろむきでたたかうの? この不測の事態に直面しためーりんは 「じゃおおおおおん!!!」 逃げるまりさを追いかけ始めた。攻撃は最大の防御である。 何か重要なことを忘れているような気もしたがめーりんには関係なかった。 まりさとめーりん 二匹の姿が見えなくなったころ 「むきゅ、うまくいったわね」 物陰から出てきたのはゆっくりぱちゅりーとその子供達 先ほどのまりさの家族である。 噂に名高い「めーりんのところ」に来てみたところ 「簡単に入れる」「邪魔するめーりんはいっつも寝てる」という噂に反して れみりゃを撃退するほどの実力者が番をしていた。 ここでぱちゅりーは一計を案じた。 その結果がこれである。 「むきゅ、みんなゆっくりしていくわよ。」 「「「ゆっくりちていくよ!!」」」 一方まりさを追跡するめーりんは岩だらけの川辺に来ていた。 追っていたまりさは先ほど見失った。 いったいどこへ…と辺りを見まわしためーりんは途轍もないものを目にした。 まりさが泳いでいる!! 「じゃ、じゃお!!??」 あの特徴的な帽子がすいーっと水面を流れていくのである。 帽子に乗って下っているのではないことにめーりんは驚愕した。 まさかまりさが泳ぐなんて!! 「じゃおお~ん!! 激烈なるな闘争心の持主ゆっくりめーりんは猛烈な勢いで追い始めた。 「ほんとうにあのめーりんはばかだね!!」 「むきゅ、かんたんにひっかかったわね」 しばらくのちの畑の会話 逃げたはずのまりさもそこにいる。 「あのぼうしのもちぬしのおかげだわ」 ゆっくりめーりんを撒くために使ったのは ここに来る途中で拾った帽子に小石を詰めたもの うまくやれば沈むことも転覆することもないいいおもちゃになる。 ゆっくりはお互いを帽子で識別する。 動く帽子の中に誰もいないことに気づくのはいつになるやら 「ばかはあつかいやすくてたすか…」 「むきゅ?どうしたの」 固まったまりさの視線の先に目を向けるぱちゅりー そこにいたのは 「う~!しかえしにきたどぉ~!」 「やられたままじゃこーまかんのめんつにかかわるどぉ~!」 数匹のゆっくりれみりゃ どうやら先ほどのれみりゃが姉妹を連れてきたらしい。 れみりゃには珍しい仲間意識の持ち主のようだ。 「う~!でもあかいのがいないど~」 「でもまんじゅうはいるど~」 「「「でなーだど~!!」」」 夕刻の迫る畑にゆっくり一家の断末魔が響いた。 その日の夜遅く すでに高く上った月の下 主人は人里から帰ってきた。 「いや、すまないなめーりん。遅くなっちまった」 だが畑にはいくつかのゆっくりの帽子が転がるのみ めーりんの姿はない。 「まさかやられちまったのか?」 だが畑の被害はあまりない。ではめーりんはいったいどこへ? 「じゃおおおおおおおおおおおん!!!!」 「めーりん!」 盛大な叫び声をあげて泥まみれになりながら駆けてくるのは 大いなる忠誠心の持主ゆっくりめーりん その口にはしっかりとゆっくりまりさの帽子が咥えられていた。 「そうか入ってきたやつを追ってたのか。」 「じゃおん!!」 「よくやったぞめーりん。今度も頼むな。」 「じゃお~ん!!」 ゆっくりめーりんは今日も畑に立ち続ける。 このSSに感想を付ける
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutai/pages/3649.html
オリジナル設定あり 「くずめーりんはゆっくりしんでね!」 「じゃおおーん!!」 森の小道を歩いていると、ゆっくりめーりんがゆっくりたちにいじめられていた。 いじめゆっくりの面子はれいむ、まりさ、ありす、ぱちゅりー、さらにみょんにちぇん、さくやまでいた。 「ほんとうにくずめーりんはきたならしいわね!ありすのとかいはなおめめがくさっちゃうわ!」 「むぎゅ、おばかなくずめーりんはそばにいるだけでばかがうつるわ」 「ちーんぽ!」 「わからないよー!くずめーりんのそんざいいぎがわからないよー!」 「もんばんもまんぞくにできないめーりんにはおひまをだしてあげるわ。えいえんにゆっくりやすむといいわ」 「じゃおーん!じゃおーん!」 めーりんは必死に許しを求めているようだが、ゆっくりたちはまったく容赦なくめーりんを弄り続けている。 「おいこら!おまえたち!やめろ!」 俺はめーりんを助けようと、大声を出してゆっくりたちを脅かした。 「ゆゆ!にんげんがきたよ!ゆっくりできないよ!」 「ゆっくりいそいでにげるんだぜ!」 「あら、おぜうさまがよんでるわ!もういかなきゃ!」 ゆっくりたちはゆっくりらしからぬ迅速さでさっと散らばっていった。 「じゃおーん・・・じゃおーん・・・」 ぼろぼろのめーりんが俺の足元に縋り付いてきた。 「よしよし、もう大丈夫だぞめーりん」 俺はめーりんの頭をなでてやる。 「まったく酷いやつらだな。なんだってめーりんばかり差別するんだろうな・・・」 「じゃおーん・・・おーん、おーん」 めーりんの目は涙で真っ赤に腫れていた。俺はめーりんの涙を拭ってやる。 「よければ、俺の家にこないか?食べ物ぐらいはあるぞ」 「じゃおーん!じゃおーん!」 めーりんはこくこくとうなづいた。言葉はわからないが、来るという意味だろう。 「それじゃあ行こうか」 俺はめーりんを抱きかかえて家路を急いだ。 「さあ、ここが俺の家だ。ゆっくりしていってね」 「じゃおーん・・・」 「ごはんの前に傷の具合を見てみようか」 幸いにして、めーりんは大きな傷は負ってないようだった。 「とにかく腹が減っただろう。なにか食わせてやる」 「じゃおーん!じゃおーん!」 「えーっと、めーりんは辛いものもいけるんだっけ?」 「じゃおん!じゃおん!」 「麻婆豆腐の残りがあるな。これをやろう」 残り物を差し出すとめーりんはむしゃむしゃと食べ始めた。 「じゃーおん!じゃーおん!じゃじゃおーん!」 他のゆっくりの“むーしゃーむーしゃーしあわせー”ってやつに相当する鳴き声だろうか。 他のゆっくりの場合は聞いててイライラするだけだが、めーりんのそれは不思議と微笑ましく思える。 「おいしいかいちゅーごく?」 「めーりんはちゅーごくじゃないよ!めーりんはめーりんだよ!おにいさんばかなの?しぬの?」 「・・・・・・」 「・・・・・・じゃおーん」 「やっぱり普通に喋れたんだな」 「じゃお?じゃおじゃお?」 「もうその耳障りなじゃおじゃお喋りはいらないぞ」 「・・・め、めーりんは、めーりんはね、ほかのゆっくりにおどされて、ふつうにしゃべることを・・・」 耳の錯覚ではなかったようだ。めーりんは他のゆっくりと同様、人語で話始めた。 だがその内容は・・・ 「うまい嘘だが、俺には通じないぞ」 「!?」 「おまえは自発的にじゃおーんしか言えない様に装っている。そして、脅されているのはむしろ他のゆっくりたちだ」 「じゃお、おにいさん?めーりんは・・・」 「めーりん種は騎馬めーりんなどを輩出するほど、戦闘力に優れた種だ。なのになぜゆっくり界で地位が低いのか? 俺はそれが不思議でならなかった」 「め、めりーんはつよくなんかないよ!だからほかのゆっくりに・・・」 「もうひとつ不思議なことがあった。めーりんがいじめられてる現場を、目撃している人間がやけに多いということだ。 しかも、それらの目撃例は人里に近い場所、人間も通る道がほとんどといっていい」 「じゃ、じゃってそれはにんげんが・・・」 「一見当たり前に思えるだろうが、ひとつおかしな点がある。なぜゆっくりたちがそんなリスクを犯すのかということだ。 なんでわざわざ人間に見つかる可能性のあるような場所でいじめる?森の奥まで引っ張っていけばいいではないか。 人間の中にゆっくりを嫌っている者が少なからずいることはゆっくりも知ってるはず。その上にいじめなんかしているところを見られたら、 人間の嫌いなゲスゆっくり認定確実だろう」 「きっと!ゲスだからあたまがわるいんだよ!」 「俺も最初はそう思った。ゲスだからそんなことまで頭が回らないのだろうとな。 だが、事実は違った。おまえらめーりんは、わざといじめられている!」 「!!」 「より性格にいうならいじめられてる風を装っている。他のゆっくりを脅して、自分を攻撃させているのだ。 わざわざ人里近くまで来させてな」 「じゃお!なにいってるの・・・めーりんよくわからないよ・・・」 「そして、通りがかった人間に助けてもらう。助けてくれた人間がついでに食べ物をくれることを期待してな。 あわよくば飼いゆっくりにしてもらえることすらありうる。人間でいうところの当り屋に似ているな」 「・・・・・・」 さっきまで必死に抗弁していためーりんは神妙な面持ちで黙りこくっている。 「めーりん種には“ちゅーごく”と呼ばれると躍起になって否定するという性質がある。 偶然そのことに気がつき、それと同時にめーりんは実際には普通に喋れることが判明された。 そして、めーりんの本性に関して本格的な調査が始まったのだ。 「大方のゆっくりは名前の通り怠惰な性質があるが、その中でもめーりんの怠惰さはずば抜けている。 普通の餌集めなどまずしない。めーりんば他のゆっくりから奪うことしかしない。騎馬めーりんがその代表格だ。 だがそれすらも億劫に感じるめーりんもいた。そして、この手を、人間の同情を引くという手を思いついたわけだ。 いや、よく思いついたものだ。ぱちゅりー種以上の知能があるんじゃないのか?・・・サボることに関しては」 「め、めーりんは!めーりんはかわいそうなんだよ!はくがいされてるんだよ!にんげんさんはめーりんをあわれんでたすけてあげなくちゃいけないんだよ! じゃおーん!じゃおーん!じゃおーん!じゃおおーんん!」 「黙れ」 俺は平手でめーりんの頬を強めに打った。乾いた音が鳴り響いた。めーりんは黙った。 「あるいは本当に迫害されていた時代もあったのかもしれない。少なくとも騎馬めーりん出現以前の時代には。 人間のめーりんへの哀れみの根は深い。いつしかそれを意図的に利用するようになったわけだが」 「・・・めーりん、めーりんもうおうちかえるぅっ!」 「いいだろう。帰してやる。おまえたちのせいで少なからず被害を受けた人間もいたが、俺自身はおまえらにこれといった恨みはないからな」 「そ、それじゃあゆっくりさような」 「とはいえ同じことを繰り返されては困るからな。それはできないようにしておかないとな!」 「じゃおーん!めーりんもうしないよ!」 「なにを?」 「え?ええーっと・・・」 「ちゅーごくは本当に馬鹿だなぁ」 「だからめーりんはちゅーごくじゃないっていってるでしょ!ばかなじじいはゆっくりしね!・・・あっ」 「他のゆっくりなら即ゲス認定できる台詞だな。それじゃあ始めようか」 「じゃおおおおおおおおおんんん!!!」 「じゃ・・・お・・・じゃ・・・お・・・」 数時間後、そこには変わり果てためーりんの姿があった。 帽子は切り刻まれ二度と被れないようになり、髪の毛は大半をむしられ、残った部分は弁髪風に結わってある。 むしった髪の毛を口元に移植し、ドジョウ髭のように装わせた。額には“中”の烙印が刻まれた。 「もうおまえはめーりんではない。これからおまえはちゅーごくだ」 「めー・・・りん・・・は・・・ちゅーご・・・く・・・じゃ・・・な・・・」 「はははは!闘将ちゅーごくマンって感じだな!これでもう余程ゆで好きの人間でもなければ騙されて助けたりしないだろう」 「じゃおおおーん!じゃおおおおおおーんん!」 俺は無様なめーりん改めちゅーごくを家の外に蹴りだした。 ちゅーごくは地面に這いつくばって寒さにぶるぶる震えている。 「おら、さっさと俺の目の前から消えないともっと酷い目にあわすぞ?」 「じゃおん!じゃおん!」 ちゅーごくは必死に這いずって俺から遠ざかっていった。 足は半分しか焼いてないのでなんとか動けるようだ。 「これからは真面目に生きていくんだぞちゅーごく!」 「べーびん゛ばぢゅーごぐじゃ゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!」
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※ぬるいじめです ※虐待お兄さんがいます ※ネタいです <<めーりんがぎゃくたいおにいさんをおうえんするおはなし>> ※めーりんのセリフには副音声を被せています やあ、ボクは虐待お兄さん! ……なんだけど、最近なんだかマンネリ気味なんだ。 れいむをまりさをありすをみょんをさくやをれみりゃをふらんをめーりんを。 りぐるをるーみあをもみじをちるのをきめぇ丸をおりきゃらをひなをさなえをかなこをすわこを。 ドスまりさをクイーンありすをきめら丸をゆゆこをゆーびぃをれてぃをにちょりを。 焼く斬る潰す刺す犯す砕く食べる増やす混ぜる揚げる茹でる罵倒する言い負かす凍らせる。 ありとあらゆる種にありとあらゆる虐待をし尽くした後では、何を、どう虐待しても「これはやったなぁ……」という具合で、新鮮味がない。 惰性でだらだらと虐待を続けていたが、やっぱり満たされない。ボクの虐待道もここまでか……そう思っていた時。 「じゃお! じゃおーん!?(おにいさん! どうしたの!?)」 心配そうに声を上げているのは虐待用に捕まえていためーりん。お前、人の心配なんてしてる暇あるのか? お前は今から虐待されるんだぞ? お前を虐待しても楽しくないだろうけど、ボクは虐待お兄さんなんだ。 そう、虐待をするお兄さんなんだ。そうしなければボクは只のお兄さんだ。そんなのは嫌だ。 名前もない他ただのお兄さんでは終わりたくないんだ! そんな心の叫びと共に、めーりんを蹴飛ばす。何百何千とゆっくりを蹴り飛ばしてきたボクの足は、 意識せずとも生かさず殺さずの絶妙な力加減でめーりんを壁に叩き付ける。……満たされない。 虐待を始めた当初は、とても楽しかった。そう、ただ蹴り飛ばすだけでも、胸のすく思いだった。 いつからだろう……胸に燃える火が消えてしまったのは。よく分からない悲しさともどかしさに、我知らず、涙がこぼれた。 「じゃおじゃお! じゃおぉぉぉ!(よくわらないけどなかないで! おにいさんがなくとめーりんもかなしいよ!)」 めーりんは涙を流しながらなおも吠えている。そうか、お前も泣いてくれるか…… そして、そんなときにふと気付いた。めーりんは、じゃお、としか言わない。そして、とても優しい性格だという事に。 ゆっくりの姿が確認された当初、ゆっくりはとても純粋で、ただひたすらにゆっくりゆっくりと言って 人間をゆっくりさせようとしてきた。もしかしたら、めーりんはそんな原種の面影を色濃く残すゆっくりなのではないか? そう思うと、じゃあなぜじゃおとしか言わないんだ? という思考が脳裏をよぎる。 「じゃお」。そう、じゃおだ。めーりんの出せる唯一の言葉。そこに秘密が隠されている気がする! そう気付いたボクの手は、本棚の辞書に伸びていた。中国語の辞典だ。何故中国語かって? めーりんは中国じゃないか。 しばらくページをめくり、ボクはおそらくそうであろう記述にたどり着いた。 加油(じゃーよう) 中国語で「頑張れ」の意味。 ピンイン:jia1 you2 頑張れ、か。そうか、めーりんはずっと、ボク達に頑張れ、頑張れと言ってくれていたんだ! 来る日も来る日も虐待され、仲間にすら喋れないとつまはじきにされ、それでもなお頑張れと言える。 けして諦めないという不屈の心。それがゆっくりめーりんというゆっくりなんだ! そう確信した時、胸の中に熱い何かがこみ上げてきた。そう、消えてしまったと思っていたはずの、赤々と燃える虐待の火だ! そう、方法も、種類も関係ない。虐待したいから虐待する、それが僕なんだ。それが虐待お兄さんなんだ! ありがとう、ありがとうめーりん! 君は忘れかけていた大事な事を思い出させてくれた。 そんな君を虐待することなんてボクには出来ない。決して君だけは虐待しない、そう誓うよ! 「じゃ、じゃお? ……じゃお~♪(よくわからないけど、よかったのかな? いじめられないっていうのはいいことだよね♪)」 そうかそうか、君も嬉しいか! ボクも嬉しいよ。今日は記念すべき日だ! 数日後…… 「や、やべるんだぜぇぇぇぇ! ばりざのこといじめないでぇぇぇ!」 「でいぶのおぢぼんぢぎだだいでぇぇぇぇ!」 「ごんだどどがいばじゃだいわぁぁぁぁぁぁぁ!」 数日後、そこにはとても活き活きとした顔で虐待をするボクの姿が! めーりんの応援によってボクは自分を取り戻す事ができた。そう、ボクに必要だったのは新しいアイディアじゃない。 ボクの虐待を暖かく見守ってくれる、唯一無二のパートナーの姿だったんだ! そんなめーりんにはボクの活き活きした姿を見て欲しいので、危なくないように常に透明な箱に入れて保護している。 御飯だって三食とってもあまあまな餡子やカスタード、時には肉まんやあんまんをあげているし、感動の涙で濡れた身体は 定期的にゆっくりトリマーにお願いして生まれたてのように綺麗にしてもらっている。 今だってめーりんは透明な箱の中でずっとこちらを見て涙を流している。僕が活き活きしている姿がそんなに嬉しいんだね! 有難う、ボクも君がそんなに感動してくれるととっても嬉しいよ! さあ、次はどんな虐待をしようかな! そうだ、やっぱりシンプルイズベスト。普通に殴ったり蹴ったりしよう! さあ、見ててねめーりん! ボクの活き活きとした虐待ライフを! 「じゃお! じゃおぉぉぉぉん!(やめてよ! めーりんにそんなのみせないでぇぇぇぇぇ!)」 ―――――――――――――――――――――――― 96スレ 28さんの「北京語の加油(ジャーヨー)が訛ったもんだと認識してた 」 という書き込みに触発されて受信した電波。虐待お兄さんのテンションがアップダウン激しいのは仕様です。 勢いのままにたら書いたら何かよく分からないものができた……なんぞこれ。 多分壮絶なすれ違いが生み出した悲劇を書きたかったんだと思いますが定かではありません。 予想外に高評価だった「ふつうと~」の次がコレってどうなんだろう…… あまりにアレ過ぎるので収録の際は投棄場行きでいいかもしれません。判断はお任せします。 小ネタにしても次はもう少しマトモなものを書こう…… 書いたもの ふつうとちょっとだけちがうゆっくりさくやのおはなし めーりんがぎゃくたいおにいさんをおうえんするおはなし
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Sめーりん No.302 タイプ:ゆめ 特性:ゲートキーパー(ほえるやふきとばしによる強制交換が無効となる) HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 90 100 80 60 60 120 ばつぐん(4倍) ---- ばつぐん(2倍) あんこく/ことわり いまひとつ(1/2) ゆめ/こころ/げんそう いまひとつ(1/4) --- こうかなし ---