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門番ゆっくりに登場した、帽子に傷があるめーりんを題材としたお話です。 門番ゆっくりを見てからでないと、分かりづらい部分もあるかと思います。 言い訳:ゆっくりがゆっくりらしからぬ会話をしているように見えますが、人間向けの意訳と考えて下さい。 門番ゆっくり めーりんの場合 木に囲まれた広場で子ゆっくりが眠っている。 柔らかな草が生えた広場で昼寝をするのが、その子ゆっくり―ゆっくりめーりんの習慣になっていた。 子めーりんには夢があった。 門番ゆっくりになる。 門番ゆっくりになれば、いつでもこの広場でゆっくりできるから。 子めーりんの周りでは、広くて、暖かくて、気持ちのいい広場で、跳ね回ったり、花の手入れをしたり、子めーりんのように昼寝をしたりと、群れのゆっくりがゆっくりと過ごしている。 広場には群れのゆっくりが、少しづつ交代で来ることになっていた。 森の中の巣の周りでも、同じようなことはできるが、広場は巣の周りよりもゆっくりできると人気が高かったのだ。 この群れは希少種で構成されており、人間と取引しているなど、普通の群れとは異なる点が多かったが、生活は他の野生のゆっくりと余り変わらない。 赤ゆっくり、子ゆっくりは親と共に巣に篭り、成ゆっくりは餌集めや取引の為の茸集めに忙しい。 気持ちのいい、ゆっくりできる広場には、皆たまにしか出られない。 群れを守る為に前に立つ、門番ゆっくりを除いて。 門番ゆっくりになりたいゆっくりは多かった。 あくせくと餌を集める必要も無い。 周りにも尊敬の眼差しで見られ、番にも事欠かない。 だが、門番ゆっくりになるには、過酷な訓練を受けなければならなかった。 門番ゆっくりにはめーりん種だけしかなれない、というわけではなく、門番ゆっくりになっためーりん種以外のゆっくりもいる。 だが、頑丈さゆえか、何かを守ることを好む気性ゆえか、訓練を潜り抜けたゆっくりはめーりん種が多かった。 時を経て、子ゆっくりから成ゆっくりに成長した若めーりんは、門番ゆっくりに志願した。 辛く苦しい訓練の中、こんなことをしなくても、と他のゆっくりが教官ゆっくりのゆっくりゆうかに聞いたことがある。 ゆうかは、それはずいぶん昔に、他のゆっくりが長に聞いたことだ。いいだろう、そのときのことを話してやる、と若めーりん達の前で話し始めた。 「おさ、なんでもっとゆっくりしないの?」 集めている茸は人間には価値があるものだ。別に餌集めなどしなくても、人間に頼めば餌を持ってきてくれる筈、いやあまあまだって食べられる筈だ。 もっといえば、人間に飼われてもいい。餌も、家も、他のゆっくりに虐められることも心配しないでいい。 とてもゆっくりできる筈なのに、今は遊びに来る人間に餌を貰うことも出来ない、と群れのゆっくり達は長に疑問をぶつける。 「ここは、ゆっくりできる」 確かに手に入れることは出来るだろう。だが、与えられるゆっくりは容易に奪われるゆっくりでもある。何も出来ず人の都合に左右されるゆっくり、私はそれをゆっくりとは呼ばない。 家は見つからず、餌は集まらず、ゆっくりには虐められ、人の都合で左右される、ここだからこそ出来ることがある、と長は返す。 「にんげんさんはゆっくりできるよ」 そんな人間はいなかった。管理人も遊びに来る人もとてもゆっくりしているではないか、と群れのゆっくり達は反発する。 「おとーさんやおかーさんをおぼえてる?」 何も出来ない赤ゆっくりが親に全幅の信頼を寄せるように、飼ゆっくりは飼い主に完全に依存しなければ生きていけない。 通常種から生まれた希少種に親は何をしたか。潰すようなことこそしなかったが、他の姉妹達とは露骨に差別したのではないか?自分達とは違うという理由で。 人間もそうだ。今はゆっくりさせてくれるかもしれない。だがそれが何時までも続くかは分からない。事情が変われば何も出来ずにゆっくり出来なくなってしまう、と長は説得した。 希少種は同種同士で番や群れを作る。希少種は繁殖力が弱く、数が少ない。容姿の違い、行動の違い、数の少なさから通常種に迫害の対象にされる。 無論、すべての希少種がそうだというわけではない。ゆっくりらんなどはゆっくりちぇんと番を作ることが多く、迫害の対象にもならない。虐められない希少種の個体や、希少種を受け入れる通常種の群れも存在する。 だが、多くの希少種が虐められているのもまた事実。それは特にめーりん種で顕著だ。 通常種から生まれた希少種が生まれることがある。人間で言う隔世遺伝ゆえとも、ゆっくり特有の不条理ゆえとも言われている。 長に談判しにきたゆっくり達にはそうやって生まれたゆっくりが含まれていた。 「ゆっくりりかいしたよ」 赤ゆっくりの時に味わった無力感、絶望感を思い出したゆっくり達、そしてそれを聞いたゆっくり達は長の行いを理解した。 ゆうかは話し終えた後、我々は弱い、出来ることには限界がある。だからといって何もしないでいいというわけでもない。出来ることをやれ、限界まで出来るようになれ、それが我々をゆっくりさせてくれる、と締めた。 何匹ものゆっくりが脱落していく中、若めーりんは訓練をやり遂げた。 念願の門番ゆっくりになったのだ。 子供の頃に思い浮かべたように、若めーりんは広場でゆっくりしようとした。 だが、古株の門番ゆっくりである老めーりんが、新人の門番ゆっくりにはやることがあると、なかなかゆっくりさせてくれなかった。 老めーりんを不満に思いながら日々をすごす中、若めーりんは初めての実戦を迎えた。 初めての実戦は若めーりんにとり、幸運と不幸が相半ばなものであった。 不幸は、偶然、複数の群れが時間差で襲ってきた為に、門番ゆっくりに大きな被害が出たこと。 幸運は、そんな混乱した状況で生き残ることができたこと。 状況は混乱している。 組んでいた隊列はいつの間にか崩れ、多方から襲いかかるゆっくりに若めーりんは消耗していた。 「「ゆっくりしねっ!」」 枝をくわえたゆっくりようむ、ゆっくりまりさが若めーりんめがけて突っ込んでくる。 若めーりんは消耗して動けない。 「…じゃお」 ここまでか、と若めーりんは弱音を漏らした。 その時、若めーりんをゆっくりさせてくれなかったあの老めーりんが、若めーりんの前に飛び出した。 戦いの終わった後、死屍累々と横たわるゆっくりの片付けが始まる中、倒れた老めーりんを前に若めーりんが立ちつくしている。 若めーりんを助けてくれた老めーりんは、もう助からないであろう深い傷を負っていた。 若めーりんは何も言えないでいる。 何故自分を助けたのか?自分のことを嫌っていたのではないか?様々な思いが餡子の中を駆け巡り、喋ることが出来ないのだ。 老めーりんがぽつりと喋る。 「じゃお?」 嬢ちゃん、帽子はどうした? 若めーりんの帽子は、乱戦の中で失われていた。 「じゃおー…」 無くした、と若めーりん。 「じゃおーん」 破れてて悪いが私のをやるよ、と老めーりんがかぶっていた帽子を差し出す。 帽子を受け取った若めーりんが何か言い出そうとする。しかし、 「じゃお、じゃお」 早いところゆっくりさせてくれ、と老めーりんは言い残し目を閉じた。 樹の根元に掘られた穴に、永遠にゆっくりした老めーりんが納められる。 傷付いた帽子をかぶり、老めーりんが埋められた樹の前で、若めーりんは泣いていた。 それから幾度もの戦いを潜りを抜けた若めーりんは、皆に信頼される真の門番ゆっくりにへと成長していった。 門番めーりんは考える。 門番ゆっくりになったのは自分がゆっくりする為だった。 だけどそうじゃない、門番ゆっくりは群れがゆっくりする為にこそあるのだ。 今なら分かる。 暖かな日差しのある日の昼過ぎ、広場でゆっくりるーみあやゆっくりさなえが人と戯れている。 池の周りではゆっくりちるのが跳ね回り、ゆっくりすわこが水浴びをしている。花壇ではゆっくりゆうかが花や果樹の手入れをしていた。 門番めーりんはそれらを横目にゆっくりと昼寝をしていた。 警報が鳴るのを聞いた途端に跳ね起きる。別の群れのゆっくりがここを奪いに来たのだ。 人や他のゆっくりが避難したのを確かめた後、他の門番ゆっくりと共に隊列を組み、取引所と呼ばれる建物の前に陣取る。 奪いに来たゆっくりが見える。 ドスもいる、久し振りに大規模な襲撃だ。 ゆっくり達が罵声を浴びせてくる。 「ぐずのめーりんがいるよ」「ここはれいむたちのゆっくりぷれいすにするよ」「ぐずのめーりんはどっかいってね」「ぐじゅーぐじゅー」 ぐずのめーりん、その通りだ。自分がぐずじゃなければあの老めーりんは死ななかった、と門番めーりんは自嘲する。 同時に一匹たりともここを通さないと覚悟を固めた。 門番ゆっくりは罵倒を聞いても声を上げない、歯を噛み締め前を睨む。 何故か? 一部のゆっくりを除き、ゆっくりはめーりん種の言葉を理解できない。聞けば馬鹿にする、しかし喋らなければ激昂して突っかかってくる。 作戦にはこの上なく好都合だった。注意を容易にひきつけられ、相手のゆっくりは他に目が行かなくなる。包囲しかけているふらんに気がつかない。 誘引後、包囲殲滅。この作戦で門番ゆっくり達はここを守ってきた。 「「「ぐずのめーりんはゆっくりしねっ!」」」 突っ込んできたゆっくりを身を固めて弾き返す。 続いてやってきたゆっくりも隊列を維持して耐える。 耐え続けているとドスが前に出てきた。ドススパークを放とうとしている。 門番ゆっくり達は積み重なり、ドスの前に立ちはだかる。それは必死を意味する行為だ。 門を守るは巣を守る為、人を守るは門を守る為、門番ゆっくりが傷つくは群れのゆっくりを守らんが為、門番ゆっくり達はドススパークの前にその身を晒す。 ドススパークが門番ゆっくりの壁に突き刺さる。 門番ゆっくりが傷つき倒れ、ドスの周りのゆっくり達がはしゃぐ。 門番めーりんも即死こそしなかったものの、大きな傷を負った。 もう自分は動けない。自分は群れを、皆のゆっくりを守れたのか?自分の役目を果たせたのか?あの老めーりんに顔を向けることが出来るのか?門番めーりんは動かぬ体でひたすらに自問する。 「ふ、ふ、ふ、ふらんだーーーっ!!!」 ゆっくりの悲鳴が聞こえる。手筈通り、ふらん達が襲ってきたゆっくりを包囲したようだ。 もう大丈夫だ、自分は役目を果たせた。自分の働きの結果に安堵しためーりんは、ゆっくりとした笑みを浮かべた。 そして、めーりんは笑みを浮かべたまま、静かに目を閉じた。 (みんな、ゆっくりしていってね…) 書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 732 門番ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 741 ゆっくりマンション
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・ぬちゃぬちゃあきの超小ネタ ――――――――――――――――――――――――― 俺はしょっちゅう飼いゆっくりと外食しに行く。 今日は給料日だったから焼き肉に入ったんだ。 「うー♪めーりんいっぱいたべる♪」 「そうだなぁ。俺より食べてるよな・・・・・・金足りるか・・・」 余りにめーりんがいっぱい食べるのでちょっと怖くなってきてしまった。 「じゃおーん!!」 ま、うれしそうだからいいけど。 「ほら、ふらん。焼き赤ゆもっと食べろ。」 俺はゆっくり焼き用の赤ゆを網に乗せる。 「ゆぎゃあぁぁぁぁ!!!あぢゅいぃぃぃぃ!!!!!」 「わぎゃらにゃいよぉぉぉぉぉぉ!!!!」 「うー。もっとたべる!うー、しね!!ゆっくりしねっ!!」 ふらんは網に乗った赤ゆを箸でつついてより甘くしたいみたいだ。 一方めーりんはまだ食べる。食べる食べる。 「じゃおォン」 「めーりんはまるでゆっくり火力発電所だ・・・・」 「うー?なにいってるの?」 「なんでもないよ・・・・・・・」 もうめーりん連れて焼き肉や来ない!とか思いつつ、涙を流す俺であった。 「じゃおーん♪」 ――――――――――――――――――――――――― 小さくまとめました ではでは
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前 ラオめーりん 3 河の上のゆっくり ドスまりさの群がやってきてかつてのゲスまりさは改心しゲスとは呼ばれなくなった そのまりさも今では人一倍働き番であったれいむと寄りを戻した 群れに住み着いたちるのはまりさの親友として今も仲良く暮らしている この森はゆっくりが独自の生態系と作っていると言っても過言ではなく 希少種が数多く生息している ちるのがそうでありまた、他にも存在する 「ゆっくりさせてくださいね!」 例えばこのちるのを追ってきたゆっくりだいちゃんなどである このゆっくりはちるの種とよく一緒にいることが多い 「あたいとゆっくりしたいのね!」 ちるのの理解者であり番でもある 今日はだいちゃんがやってきたお祝いである ちるのとまりさは二人で狩りにでかけた 「ゆ。おはなさんをもっていくよ」 まりさは生えている花をちぎって口に詰める この花はのうかりんの花ではないので食べても大丈夫だ 一方ちるのはむしを凍らせている 鮮度が保たれるため美味しいようだ 「「ゆ~ゆ~ゆ~ゆゆゆっくり~♪」」 中々の収穫に二人は歌を歌いながら群れに戻る 最終的には花や草、むし、どんぐりまで取れたのでご馳走である 途中で体を洗うために二人は小川へとやってきた 互いに互いの背中を洗いながらゆっくりする 「「すっきり~♪」」 体を綺麗にしてすっきり 食べ物を口に入れ群れに二人が戻ろうとしたとき 川からゆっくりが流れてきた 「ゆ!たいへんだよ!おぼれたらゆっくりできないよ!」 まりさは溺れていると思い急いで声をかける だが、そのゆっくりは気持ちよさそうに流れているではないか? 「ゆ?」 赤い髪にウェーブが掛かったそのゆっくりはちいさな舟に乗っていた 器用に木の枝で舟を操り上流から下流へと流れていく そしてその後には緑の髪をしたゆっくりがこれまた器用に杓子を持って座っている 「しきさま!ゆっくりしてますか?」 「よいぞ!」 そのまま二人は下流へと流れていった 早速二人は群れに戻るとそのことをみんなに伝えた 「ゆ!かわでおぼれないゆっくりはいないよ!」 「ありすもそんなゆっくりはみたことはないわ」 「はじめてきくみょん」 「わからないよー」 しかし、ゆっくりは過度に水に触れると溶けてしまうため 誰もその話を信じてくれなかった 「うそじゃないよ!まりさたちはほんとにみたんだよ!」 「あたいたちはみたよ!」 この二人が嘘を言っているとは思えないが、そんなゆっくりがいるはずがないというのが 他のゆっくりの意見だ 「まりさたちはきっとみまちがえたのね。あわてんぼうさんなんだから」 「ちるのちゃんはいそいだからゆっくりみまちがえたのね」 ありすとだいちゃんはそんなまりさたちをフォローするが 二人は頬を膨らましているばかり。 信じて欲しいがそれが難しいことが分かっている 仕方がないので二人はドスまりさのところへ報告へ行く 今日の分の食糧を渡し余った分をお祝いに使う 「群の掟を守ってくれるならだいちゃんもゆっくりしていいよ!」 「あたいのだいちゃんはとってもゆっくりよ!」 だいちゃんはちるのとよく一緒にいる。また、とても優しいので群の仲間にも 受け入れられつつある 「ありがとうドス!ドスったらゆっくりね!」 喜んだちるのがドスにすりすりする ちょっと冷たいがドスも嬉しかった 「ドス!まりさはかわでゆっくりしてるゆっくりをみたよ!」 「ゆ~?」 まりさはドスに訴える ドスもこれにはびっくり。河の中でゆっくりしているゆっくりはいない 「ドスにちゃんと教えてね。他のまりさが帽子でゆっくりしてたの?」 「ちがうよ!ふたりでスィーに乗ってたよ!」 「スィー?」 スィーとはゆっくり用の乗り物で、台にタイヤが四つ付いている乗り物 原理は不明だがゆっくり達の移動手段の一つとなっている しかし、スィー自体珍しいため中々乗っているゆっくりはいない 「まりさ、スィーは河を走れないよ」 「でもスィーみたいだったよ!」 「みたいだった?」 ドスまりさは考える 自分もスィーはあまり見たことがないがスィーみたいということは きっと舟か何かだろう。 それなら有り得るかもしれない 「分かったよ。まりさは嘘を吐いてないね!」 「ゆ!ドスは信じてくれるの?」 「それはスィーじゃなくて舟って言うんだよまりさ」 「舟?」 舟という概念はゆっくりには無いに近い 帽子で浮かぶのとはワケが違うのだ 「人間さんが乗ってる乗り物だよ。そのゆっくりはきっと真似したんだね!」 まりさはドスが信じてくれてようやく気分が晴れた これで今日のお祝いも晴れやかな気分で望めるだろう 二人は食べ物を持って帰って行った ドスまりさは考えた まだまだ色んなゆっくりがいる この地に長く住んでいるラオめーりんなら自分よりも知っているかも知れない ドスまりさは今度ラオめーりんに聞いてみようと思った その日はまりさの一家とちるのとだいちゃんでささやかなお祝いが開かれた 番のれいむもだいちゃんとは気が合うようで楽しく話をしている 「ちるののおかげでまりさもれいむもゆっくりできるよ!だいちゃんもゆっくりしてね!」 「ここはとってもゆっくりできるね!こどもだちもゆっくりしてるよ!」 互いに子どもと番を褒められて頬を赤く染める 子ども達も 「おねーしゃんもゆっくりしていってね!」 とだいちゃんに懐いている ちるのとまりさが取ってきた花や草、どんぐり、かえるをみんなで食べる 「みゃみゃ~れーみゅ、どんぐりさんたべたい!」 「ゆっくりまってね!」 母れいむがドングリを口に入れる 子どものために母ゆっくりが食べやすくしてあげるのだ 子ども達もそろそろ普通に食べられるのだがどんぐりなどの硬いものはもう少し時間が掛かる 柔らかくしたどんぐりを子ども達のまえに差し出す母れいむ 子ども達はそれを食べてしあわせ~状態 だいちゃんはちるのと一緒にかえるを食べる ちるのが溶かしたカエルを二人で分けて食べている 「かえるはゆっくりできるわね!」 こうして皆だいちゃんが群れに来たお祝いを楽しんだ 夜が更けてちるのとだいちゃんが自分たちの巣に帰る ちるのは木の下にちょうどいい巣穴を作っていたのだ 「ここでゆっくりしていってね!」 ちるのが自分の作った巣穴を披露する だいちゃんの方もそれに感激し 「ここならゆっくりできるね!」 ちるののほっぺにスリスリ 二人はそのまま仲良く眠りについた by ラオめーりんの人 wikiにて投棄場ではなく普通に保管していただきありがとうございます (_ _) 山あり谷あり、ちょっとした波乱を書いたつもりでしたがどうも行き過ぎてしまったようです 今回の話は前後編で次の後編でラオめーりんがでてきます あと、元ゲスまりさに愛着が湧いちゃったんですけどどうしましょw 続く えーきさまキター! これで勝つる!! -- 名無しさん (2012-09-03 07 53 24) 名前 コメント
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めーりん公園花 6KB 虐待-普通 愛で ゲス 希少種 ※愛で注意報! めーりんはいつもゆっくり暮らしていました。 日のあたりのいい場所でぽかぽかお昼寝したり、木陰に入ってはプカプカ寝ていました。 めーりんは飼いゆっくりではありませんでしたが、気のいいお兄さんがご飯の面倒をみてあげていました。 めーりんはお花が大好きでした。 春は桜の花びらが舞い散る様子に見惚れてじゃおっと泣いたり、 夏は向日葵に囲まれながら幸せそうにじゃおじゃお、お昼寝したり、 秋はコスモスをウットリ眺めてはじゃおっと、ため息をついたり、 冬はフリージアをぼんやりと見つめながらじゃおんと、春が来るのをのんびり待ち望んだりしていました。 めーりんはいつも幸せそうに暮らしているのに、ゆっくり出来ないと言う者達がいました。 「めーりんはゆっくりしてないくせにニコニコしててきもちわるいのぜ!」 「おうたもうたえないめーりんはゆっくりできないよ!」 「いつもねてばかりいるめーりんはとかいはじゃないわ」 「むきゅ!おはなしもできないめーりんはゆっくりできないわ!」 そんな風にめーりんを馬鹿にしたり、苛めたりするゆっくりが居るので、 めーりんは他のゆっくりたちの前では笑わないように気をつけていました。 それでも風に乗って漂う花の香りに、思わずニコニコしてしまいそうになります。 ですから、他のゆっくりが居る時はじゃおじゃおっと鳴いて誤魔化すのでした。 そんなめーりんには気になるゆっくりが居ました。 お兄さんの庭でお花を育てている、ゆうかと言うゆっくりでした。 ゆうかはめーりんのことを馬鹿にしたりしませんでした。 めーりんが幸せそうにお花を眺めているのを嬉しそうに見ていました。 めーりんとゆうかはお友達になりました。 いつもお花に囲まれて、幸せな一時を過ごしていました。 ある時めーりんがお兄さんにお願いをしました。 めーりんの言葉はお兄さんには解りませんでしたが、ゆうかが替わって話してくれました。 「おにいさん、めーりんはじぶんのかだんがほしいっていってるわ、でもね、めーりん、 おはなをそだてるのはたいへんなのよ、めーりんはいつもおひるねばかりするでしょ? のんびりねていたら、おはなさんはそだたないわよ?」 ゆうかにそう言われ、めーりんは決まりが悪そうにモジモジ下を向いてしまいました。 そんなめーりんをお兄さんがじっと見つめて言いました。 「めーりんのための花壇を用意するよ、めーりんが初めて僕にしてきた御願いだからね。 隣の畑を自由に使っていいよ。でも、ちゃんとお花の世話をしないとだめだよ?」 「いいの、おにいさん?めーりんはわるさはしない、いいこだけど、のらのこよ?」 「これだけ面倒をみているんだから、僕の飼いゆっくりと同じ事だよ」 めーりんは大喜びで跳ね回りました。そしてお兄さんにお礼のつもりでじゃおじゃおっと言いました。 翌日からめーりんとゆうかとお兄さんで、隣の荒れ果てた畑を耕し花の種をまいていきました。 それを見ていた他のゆっくりはめーりん達を笑っていました。 「くずめーりんはバカなことをしているのぜ!あんなゴミをつちにうめてなんのいみがあるのぜ?」 「あのにんげんさんはゆっくりしてないね!くずのめーりんをかわいがるなんて、あたまがかわいそうだよ!」 「ばかなめーりんはゆうかといっしょにつちにまみれてきたないわ!とんでもないいなかものね!」 「むきゅきゅ!おはなさんをそだてているんですって?そんなことしなくても、おはなさんはかってにはえてくるのよ!」 それでもめーりんはお花の面倒をみました。大好きなお昼寝をする時間も惜しんでお花を世話しました。 お兄さんはそんなめーりんの為に桜の木の苗を買って来てくれました。 お兄さんは桜の苗を10本ほど植えてくれました。めーりんは嬉しくなり、春が来るのを待ち焦がれました。 やがてめーりんの花壇は段々と立派になっていきました。 お兄さんもゆうかも、暇があればめーりんの花壇の手入れを手伝ってくれました。 いつの間にか、めーりんの花壇にはいろんなゆっくりがやって来るようになりました。 訪れるゆっくり達はめーりん達が育てた花をみて楽しそうにしていました。 めーりんはそんな様子を楽しそうに眺めていました。 「ちーんぽ♪おしゃれこんどーむ♪」 「ここのさくらさんはとってもきれいですね、ね♪かなこさま♪すわこさま♪」 「ほんとうにきれいだね、ここのかだんをていれしているめーりんは、とってもゆっくりしているね」 「あーうー♪」 「おお!きれいきれい♪」 めーりんの周りには何時しか沢山のゆっくりが集まるようになっていました。 めーりんは季節の花を愛でて幸せに暮らしていました。 ところが、ある朝の事です。 めーりんが何時ものように花壇に水を撒きに来ると、花壇のお花がすっかり荒らされていました。 花壇の中には以前めーりんを苛めたゆっくり達がいました。 「ここはまりさたちのゆっくりぷれいすなのぜ!くずのめーりんはさっさとでていくのぜ!」 「めーりんはゆっくりできないくせになまいきだよ!こんなさくらのきも、さっさとかれてしまえばいいんだよ!」 「ありすたちよりゆっくりしようとするなんて、めーりんはとんだげすゆっくりね!」 「むきゅ!おはなさんはたべられるためにはえてくるのよ!だからぱちゅたちがたべてあげるのよ!」 めーりんはじゃおっと怒りました。ですが意地悪なゆっくり達はめーりんに向かって体当たりをしてきました。 「くずめーりんはせいさいしてやるのぜ!」 「くずのめーりんはさっさとしんでね!」 「いなかものはいなかものらしく、みじめにしんでね!」 「むきゅきゅ!くずなめーりんはみじめにしぬのがおにあいよ!」 めーりんはしばらく耐えていました、ですが何度も何度も体当たりをされました。 まりさに棒で叩かれ、 れいむに噛み付かれ、 ありすに枝で突付かれ、 ぱちゅリーに石を投げられ、 やがてめーりんは倒れてしまいました。 周りの景色がぐるぐる回ってそのまま動けなくなってしまいました。 けっきょくめーりんはそのまま死んでしまいました。 お兄さんとゆうかが駆けつけた時にはもう手遅れでした。 めーりんは大好きだった桜の木の下に埋めてもらいました。 めーりんはもう誰も邪魔されず、意地悪もされる事無く、 大好きなお花の中で、桜の木下でお昼寝し続けます。 お兄さんもゆうかも、めーりんの花壇に集まって来ていたゆっくり達も、めーりんが死んだ事を悲しみました。 その後めーりんを苛め殺したゆっくり達は、花壇に集まるゆっくり達に捕まり花壇の肥料にされました。 お兄さんとゆうかとお花の好きなゆっくり達は、めーりんの残した花壇をずっと大切にしていきました。 それから何年も経ちました。 お兄さんはすっかり老けてしまい、ゆうかも死んでしまいました。 死んだゆうかはめーりんが眠っている桜の木の下で、仲良くいっしょに眠っています。 お花好きなゆっくり達は花壇に住み着きお花の世話をして暮らしていました。 めーりんの花壇には、何時しか小規模ではありますが群れが出来ていました。 ゆっくり達が幸せに暮らしてるこのめーりんの花壇を、とある愛護団体が目をつけました。 お兄さんにこの土地を譲れと迫りましたが、お兄さんは絶対に譲りませんでした。 めーりんの残した大切な花壇だったからです。めーりんとゆうかとの思い出の花壇だったからです。 そんな様子がある有名な学者さんの目に留まりました。 学者さんはこの花壇を公園として保護すればいいと愛護団体を追い払いました。 お兄さんはこの公園の名前を「めーりん公園」と名付けました。 めーりん公園では今でも、花を愛で、花を育てて、幸せそうに暮らすゆっくり達が住んでいます。 めーりん公園はいつも綺麗なお花が咲いています。 完 勢いで書いた愛でです。めーりんは愛でが似合いますね。 元ネタは宮沢賢治の「虔十公園林」ですね。 なんとなく「めーりん公園林」なんてタイトルが思い浮かんだので… 徒然あき 挿絵 by全裸あき 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る めーりん!!!!!!(涙)(T-T) -- 2017-01-15 23 25 34 学者様神! ゲスは問答無用でダストシュート -- 2016-10-20 11 15 05 後の白玉楼である -- 2016-02-19 07 49 46 ゲス エクスプロージョン(爆発しろ) -- 2015-11-22 17 44 41 「ゆぎゃぁぁぁぁ!ぎれいなばりざをがだんざんのびりょうにじないでぇぇぇ!」 「うるせぇ!おまえは助けを求めるめーりんを殺したんだろぉがぁ!」 「そんなゲスには死んでもらうよ!」 -- 2015-10-10 18 42 26 -- 2015-08-05 08 37 35 めーりんを殺したゲスは死ね -- 2014-06-27 16 53 05 じゃおおおおぉ(涙) -- 2014-01-02 16 09 31 あれ、おかしいな目から汗が -- 2013-09-25 23 28 59 おしゃれこんどーむwww -- 2013-08-01 02 30 35 なんか俺にはこの学者が光って見えるんだが俺だけか? -- 2013-07-08 01 15 57 いい話でした しかし希少種多いな -- 2013-06-19 02 49 15 かなこさまとすわこさまが認めたなんて;w;いい・・・花壇だったんだなぁ:w: -- 2013-02-27 21 35 17 ゲスなんか爆発すればいいのに -- 2013-02-19 18 24 13 いいはなしで感動しました -- 2012-12-28 16 06 24 お兄さんは人間の鑑、ハッキリ分かんだね。 -- 2012-12-15 13 53 57 愛誤団体(笑) -- 2012-10-10 22 39 30 愛護団体って「破防法」で禁止できないのかね? 現実社会でもw -- 2012-09-14 11 26 29 すばらしい作品をありがとう -- 2012-07-21 14 33 02 すばらしい!!!エクセレント!まーべらす!!!! -- 2012-03-26 19 12 24
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めーりんの憂鬱 13KB 虐待-普通 愛で パロディ 小ネタ 自滅 希少種 現代 独自設定 さっき上げましたがどうも文字コードがUNICODEでエラーになってました。見れなくてすいませんでした。あと今回は変態が一番ひどいです ・注意!この話は非常にHENTAI成分が濃厚です。嫌いな人は絶対に見ないでください。 ・一部独自設定があるのでその辺は大きな心で許してください。 ・希少種優遇、愛でられるゆっくりがいるため嫌いな人は見ないほうがいいかも。 ・それでもいいというひとはゆっくりよんでいってね!!! 暖かい日の光が差し込む部屋の中で一匹のゆっくりが幸せそうに昼寝をしている。 真っ赤な髪に星の飾りがついた緑色の帽子をかぶったゆっくりめーりんである。 めーりん種は寝ること、特に暖かい昼にシエスタをすることが何よりもゆっくりできるといわれるゆっくりだ。 その表情はまさにゆっくりしている。 ガシャーン! 「ゆ!やっといじわるなまどさんがあいたねまりさ!」 「まりささまにかかればこんなまどさんなんてらくしょうなんだぜ!」 割れた窓から部屋に侵入してきたのはもっとも数の多いまりさとれいむだった。 石を使い窓ガラスを割られたというのに、めーりんはまだ眠っている。 「ゆゆ!こんなところにくずめーりんがいるのぜ!」 「ほんとだ!れいむたちのゆっくりぷれいすなのにいつのまにきたの!」 侵入してきたのは二匹のはずが、何故かめーりんが後からきたと思い込む二匹。 どうみても人間の家だということが分かりきっているはずが、ゆっくり特有の思い込みですでにここが自分たちの物だと思い込む。 「やい!くずめーりん!さっさとまりささまのゆっくりぷれいすからでていくんだぜ!」 まりさの声に反応したのか、めーりんが重い目蓋を開ける。 「じゃおう?じゃお!じゃお!」 「なにいってるかわからないよ!はやくここからでていってね!」 めーりんが何か言っているようだが、あいにくめーりん種は他のゆっくりとコミュニケーションをとることが難しい。 野良ゆであり、ゲスなこの二匹には元から理解することなどしようとはしていないが。 「しゃべれないめーりんはやっぱりばかだね!ここがれいむたちのゆっくりぷれいすなのがわからないみたいだよ!」 「おお、おろかおろか。」 「じゃおおおん・・・」 勝手にめーりんを馬鹿にし始める二匹。それに対してめーりんは悲しそうに鳴く。 「おんこうなまりささまはこんなことしたくないけど、そっちがでていかないならこっちからおいだすよ!」 「ゆゆ~ん、まりさかっこいいー!」 まったく温厚でない言葉を言い、まりさがめーりんに体当たりを仕掛ける。 「くらえ、まりささまのひっさつあたっく!」 「じゃお・・・」 ぺちん めーりんの体にまりさの柔らかい体がぶつかる。だがぶつかられためーりんは微動だにせず、やれやれといった表情だ。 「どうなんだぜ!まりささまのいだいさにおののいたかぜ!」 そんなことも理解せずまりさは自分の攻撃が通じていると思い込む。それを見たれいむもまりさへ尊敬の眼差しを向けている。 「まりさいいよ!そのままめーりんなんてやっつけちゃえ!」 「わかったぜ!これでとどめなんだぜ!」 さっきよりも助走をつけてめーりんへと体当たりをするまりさ。それに対してめーりんがしたことは 「じゃおおおおおおおん!」 「ゆぎゅ!」 その場でとび跳ね、体当たりにきたまりさをよけそのまままりさを押しつぶすことだった。 自分よりも重いめーりんに上から潰され、命の元である餡子を口から吐き出しているまりさ。 「まりさあああ!しっかりしてー!まだしんじゃいやだよおおお!」 「ゆびゅ、ちゅびゅれりゅう・・・」 「じゃお、じゃおおおおおおおおおん!」 瀕死のまりさの上でさらに飛び跳ねるめーりん。飛び跳ねるたびにまりさの口からは餡子が吐き出されていく。 「もっと、ゆっくりしたかった・・・」 「まりさああああああ!」 あっけなく体内の餡子を吐き出し、まりさは永遠とゆっくりしてしまった。番の死に嘆き悲しむれいむ。 一方、まりさを殺しためーりんはというと 「じゃお!じゃおぉぉぉぉぉ!」 勝利の雄叫びなのか勇ましく声を上げるめーりん。本来温厚で他種との争いを好まないめーりん種。 しかしそれは守るものがないめーりんの場合である。めーりん種は何かを守りたがる習性がある。 何かを守っているめーりんの場合、めーりんはそれを命がけで守ろうとする。無論守るのが目的であり、 別に好戦的になるわけでない。しかし、相手が決して引こうとしない場合はめーりんは簡単に相手を殺してしまう。 元々性格が温厚なだけで、ゆっくりの中での能力は捕食種かそれに準ずる能力のあるめーりん。 普通のゆっくりが戦えば結果は分かりきったことである。 「よくもまりさを!れいむがまりさのかたきをとるよ!」 勇みかかってめーりんに襲いかかろうとするれいむ。 「どうしためーりん?なにかさわがしいようだが。」 ドアを開けて部屋に入ってくるお兄さん。その顔を整っており異性がみれば誰もが目を向けるだろう。 全裸でなければ。 「じゃお!じゃお!じゃおおおん!」 「服を着ろだって、安心しろこれはボディスーツだ。全裸ではない。」 確かによく見ればわかるがお兄さんは何もきていないわけではなかった。ただあまりにも体にフィットしているため 全裸のように見えたのだ。しかも無駄に体が引き締まっているのでその分お兄さんの肉体がより強調されることになっているが。 「それでこのれいむは何者だ。」 「じゃおおお!じゃお!じゃおおおおん!」 「そうか、窓を割って侵入した野良ゆか。」 めーりんの言葉を簡単に理解するお兄さん。さすがに飼い主なだけあるのか意思疎通はできるようだ。 「にんげんさん!ここはれいむたちのゆっくりぷれいすなんだよ!それをそこのくずがまりさをころして、 ゆっくりぷれいすをうばおうとしてるんだよ!だからそのくずをはやくころしてね!」 「お前は何か勘違いしてるようだな。」 お兄さんが暴れるれいむを摘まみあげる。 「なにするの?きやすくれいむにさわらないでね!」 「ここは俺とめーりんのゆっくりぷれいすだ。そしてお前は勝手にここに侵入した盗人だ。」 「なにわけのわからないこといってるの、ここはれいむ」 まだ何か言おうとするれいむだったが、その口にお兄さんはごく自然に自らのぺにぺにを差し込む。 「ゆごおおおおおおお」(くしゃいいいいい!) 「あまり気持ち良くないな。めーりんのような刺激も、まりさのような締まりも全く無い。しょせんれいむか。」 淡々とれいむの口の中にぺにぺにを入れ腰を動かし続けるお兄さん。そしてその動きが止まる。 「とりあえず、すっきりー。」 「ゆぎょおおおおおおおおお!」 お兄さん特製カルピスがれいむの中に流し込まれる。そして大きくビクリと痙攣するとれいむは動かなくなった。 「駄目だな、まったくこれだかられいむは好かん。」 「じゃおおお・・・」 お兄さんはゴミになったれいむを袋に投げ捨てる、その姿をめーりんはまたかという表情をする。 誰が見ても分るだろうが、このお兄さんは筋金入りのHENTAIお兄さんである。 人間に欲情せず、ただゆっくりにのみその情欲を燃やす気高く絶対的なHENTAIである。 またその嗜好はまりさを好み、めーりんを飼っているのはその中身であるピザまんの刺激を求めるためだ。 「めーりん、すまないが後で部屋に来てくれ。今のれいむでは満足できん。今日はこれから友人が来るから手短に頼む。」 「じゃお・・・」 そういってお兄さんは自分の部屋に戻っていく。めーりんは残ったまりさの死体を片付けるため死体を食べ始める。 お兄さんのことは好きだけど、お兄さんは自分のことは好きなんだろうか? めーりんはそんなことを考えながらお兄さんの部屋に向かった。 「なるほど、そいつはとんでもないへんたいなんだぜ!」 「じゃお!じゃあお!じゃおおおん!」 お兄さんの友人の飼いゆである胴付きまりさに自分のお兄さんの愚痴をこぼすめーりん。 その姿を楽しそうに見つめる二人のお兄さん。 「あいかわらず、あのめーりんで楽しんでるのか?」 「そうだ、以前まりさからの刺激を思い出すとどうしてもまた味わいたくなった。」 「病気だなお前は。」 歯に衣着せぬ言葉を投げつけるお兄さんの友人。友人であるということもありこのお兄さんもまたHENTAIである。 ただし彼の場合はあくまでもゆっくりは代用品でしかなく、胴付きでなければ興奮もしない。 「もういい加減あのまりさを諦めたらどうだ?俺のまりさなら譲ってやってもいいんだぜ?」 「駄目だ、俺の嫁のまりさはおまえのところの汚れたまりさでなく純心なまりさだ。 あかちゃんはコウノトリが運んでくると信じてるような心の。」 「まりさはよごれてなんかないんだぜ!」 お兄さんの発言に抗議をするまりさ。だがまったく相手にされない。 「まあ仲間を売ってでも嫁にしたいと思ってるお前の気持ちもわかるがな。」 「当然だ、俺は自分の夢を叶えるためにやった。お前になら理解できるだろう。」 このお兄さんライバルを減らすため、以前同じHENTAIの仲間であった人間の情報を警察に流している。 結果、仲間だったHENTAIお兄さんたちは捕まり、その性癖がご近所にばれてこの町から出ていくことになってしまった。 お兄さん自身はゆっくりを救った心やさしい青年として美談を飾り、夜にはマスクをかぶりゆっくりをレイプする 二重生活をすることができるようになった。 「それで愛しいまりさには何か脈でもあったのか?」 「今のところはなにもない。だがいつかかならず嫁にする。」 お兄さんたちが熱く語っている一方、ゆっくり達もまた熱くなっていた。 「だいたいあのくそしゅじんはまりさにひどいことしすぎなんだぜ! ちょっとかりただけなのにすぐおしおきなんてして、まったくにんげんさんじゃないんだぜ。」 「じゃおおん・・・」 それはまりさが悪いんじゃと思うめーりん。だがまりさはそんなこと気にせずしゃべり続ける。 「それとめーりんのおにいさんだってひどいんだぜ、めーりんがすきなわけでもないのすっきりーするなんて まるでとかいはなあいをあげるありすみたいなもんだぜ。」 「じゃお!?じゃおおおお!じゃおおおおん!」 聞き捨てならないとばかりにまりさに抗議するめーりん。しかしまりさは余裕の表情で切り返す。 「だってほんとうだぜ。まりさのおにいさんはおしおきはするけど、まりさのことがだいすきなんだぜ! そのしょうこにいつもまりさにちゅっちゅしてくれるんだぜ!」 自信をこめて言うまりさ。しかし肝心なおにいさんはというと 「いや別に好きなんかじゃないぞ。あくまでもお前はすっきりー用の相手だし。」 「どぼぢでぞんなごというのおおおお!」 「だってお前ダッチワイフを愛してますってやつがいたら引くだろ?愛着はわくかもしれないけど。」 「ゆわーん!おにいさんのばかー!」 飼い主であるお兄さんに涙目になって抗議するまりさ。だがやはりまったく本気にされず泣き出してしまう。 「汚れたまりさも中々良いじゃないか。少し貸してくれないか?」 「良いぞ、福沢さん二人で貸すよ。」 「いやなんだぜ!まりさはおにいさんいがいにすっきりーされたくないんだぜ!」 結局本気でまりさが嫌がったのでこの話はなかったことにされた。 そして友人が帰ろうとしたとき、まりさはめーりんに一つのアドバイスをした。 「めーりん、おにいさんをすきにさせるほうほうがあるんだぜ!」 「じゃお!?」 その言葉にめーりんは食らいつく。はやく続きを言えといわんばかりにまりさに近づく。 「おちつくんだぜ。かんたんなことなんだぜ。まりさみたいにみりょくてきになればいいんだぜ!」 「じゃおおん?」 どういうことだとまりさに聞こうとするめーりん。 「おいまりさ!早くこっちに来い。遅れたらまたお仕置きするぞ!」 「ゆゆ!いまいくんだぜおにいさん。」 飼い主の呼び声に応じて結局大事なところをめーりんに伝えずに帰ってしまったまりさ。 その夜めーりんはお兄さんが用意してくれた大好物の麻婆豆腐をおかわりせずすぐに自分の部屋に帰って考えこんでしまった。 お兄さんが買ってくれた布団の中でめーりんは今日言われたまりさの言葉を考える。 まりさの言う魅力とはどんなものなのか? 「じゃお、お、お。」 大好きなお兄さんをちゃんとお兄さんと読んであげることだろうか。しかしめーりんの口からでるのはいつもの じゃおという言葉のみ。がんばってお兄さんと言おうとするが、おから先が言えない。 まりさは意地悪だから自分をからかうが、今日言ってくれたことが冗談でいっていたわけでないとめーりんは信じている。 ではもっと別のことだろうとめーりんは考えなおす。 「じゃおおおん・・・」 綺麗なお飾りでお兄さんにゆっくりしてもらうことだろうか?そう思いめーりんは自分のお飾りをみて溜息をつく。 まりさのお飾りはフリルのついた黒く、そして白いリボンがよく映えるフワッとしたお帽子だ。 しかし自分のお飾りは庭に生える雑草さんの色で、その上潰れて申し訳程度に星の模様があるだけだ。 こんなお飾りではまりさのようにはなれないと落ち込むめーりん。 「じゃお!」 それでは綺麗な髪を触ってもらって楽しむことか。めーりんはこれならまりさと同じお下げもありまりさのようかもしれない。 そう思いめーりんは自分の髪をみて確認する。しかし、すぐにあることを思いつく。 自分の髪は真赤で、自分の中身と同じ色だ。こんな色ではお兄さんは嫌がるだろう。 まりさのような綺麗な金髪じゃないとお兄さんは喜ばないだろう。 「じゃお・・・」 結局めーりんにはまりさの言ったアドバイスが何なのかがわからないまま眠りに就いた。 眠りに落ちる前めーりんはこう思った。 お兄さんに好きになってもらわなくても、お兄さんの役にたって必要とされたいと。 「めーりんどうした?まだ起きてこないのか。もう朝食の用意はできているぞ。」 いつまで経っても起きてこないめーりんを心配してお兄さんがめーりんの部屋に入る。 めーりんはよく寝るがこんな遅くまで起きてこないことはなく、病気にでもなったのかと不安になったのだ。 そしてお兄さんはめーりんの布団を覗く。 「なんだこれは・・・」 めーりんの布団は大きく膨らんでいるのだ。 めーりんの飾りである帽子が見えているためいるはずだが、その逆の方向から在りえないものが覗いている。 すらりと伸びた健康的な脚があったのだ。 「何かの悪戯かめーりん。マネキンでも拾ってきて。」 そしてお兄さんがめーりんから布団をはがす。 そこには確かにめーりんがいた。しかし昨日までになかったものが存在していた。 体があり、そこからしなやかな手足が生えている。胴体には巨大なピザまんが二つもついている。 めーりんは胴付きとなっていた。しかも人間とほとんど変わらない姿にだ。 蒲団が無くなり肌寒くなったのかめーりんが目を開ける。 「じゃお!」 「お前めーりんなのか・・・?」 「じゃおおん!」 朝の挨拶をするめーりんにお兄さんが確認の質問をする。それに対してめーりんはそうだと言わんばかりに元気に答える。 どうやら胴付きになったが、今までと変わらずじゃおとしか言えないようだ。 「どうしてこうなった。」 「じゃお、お・・・」 「お?なんだめーりん。」 お兄さんに向ってめーりんが何か言おうとする。 「おにいさん、すき。」 「めえええええりいいいいいいいいん!?」 「じゃおおお!?」 めーりんの破壊力抜群の言葉に一瞬でSUN値が振切れてしまうお兄さん。 そのままめーりんを朝食として頂いてしまった。 おまけ めーりんの幸せ 「じゃお!じゃおおお!」 「くずなめーりんがいだいなまりささまにさわるんじゃないんだぜ!」 「じゃ~お♪じゃお!」 「んほおおおおお!なかなかてくにしゃんなめーりんなんだぜええ!まりさすっきりしちゃううう!」 「おっと一人で気持ち良くなってすっきりーしては困る。」 「ゆぎゃあああああ!まりさのまむまむになにをいれてるのおおお!?」 「さすがめーりん、瞬時にゆっくりをすばらしい状態にしてくれたな。俺は嬉しいぞ。」 「じゃおん♪」 胴付きになってからめーりんは幸せに暮らしていた。 お兄さんから愛され、お兄さんの役にたちいつも褒められている。 まさにしあわせー!な生活である。 「おにいさん、すき」 後書き めーりんはあれですね、胴付きになるとどういうわけか急に色っぽくなるんですよ。 おまんじゅうあきさんのめーりんがそれを証明してくれています。 あとさっきどろわを覗いたんですがなんと自分が書いた話で新たに胴付きまりさの可愛い絵が張られてました。 可愛いゆっくりが好きな方はぜひ見て感想を残していってください、自分もですがそれが何か作る人の一番の励みだと思うので。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る めーりん!めーりん! -- 2021-09-16 18 26 12 めええりいいん -- 2021-05-07 18 54 52 原作とほぼ同じ見た目だったら、そりゃ美人だわな~ あと、「SUN値」ではなく「SAN値」じゃないか? SAN値は正気度で、下がると狂気になりやすい。 SAN値が振り切れて正気なのに、HENTAI行動ってどゆこと!? -- 2018-03-25 04 53 17 うぉぉぉぉぉぉ -- 2016-08-20 13 35 19 ゆっくり美鈴飼いたいよー! うちにおいでー! -- 2016-04-09 10 57 38 めーりん天使 -- 2014-12-21 12 50 22 めーりん萌えたわー -- 2014-11-07 22 29 19 この世界に胴付きゆっくりいたらなあ -- 2014-09-21 00 28 06 なんか可愛いなwww -- 2014-02-25 00 31 23 おにいさん、すき だけだけど言葉を言えるようになったのか! おめでとうめーりん! -- 2013-05-03 18 16 38 めーりん!めーりん!めーりん! -- 2012-08-16 20 36 34 ほぼ本物かよ、おいおいおい! -- 2012-01-06 00 32 30 めーりんが挙げた駄目な所はぜんぶ長所 めーりん!めーりん! -- 2011-12-17 01 08 15 めーりん中身辛いものだった気がs・・・ めーりん!めーりん! -- 2011-10-19 00 59 39 普通に興奮したわwww -- 2011-10-08 23 14 56 めーりん!めーりん! -- 2011-07-14 12 14 15 ちくしょーーー! 羨ましいなこのお兄さんは!! -- 2010-12-19 02 45 32 めーりんめーりん! -- 2010-12-06 20 34 13 めーりん!めーりん!めーりん! -- 2010-10-30 16 15 51 めーりん!めーりん!めーりん! -- 2010-10-26 00 48 50
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外が騒がしいので、部屋の窓を開けてみるとゆっくりが居た。 「やい!くずめーりん!さっさとそこからでていくんだぜ!」 「ここはれいむと、まりさのおうちだよ!くずのめーりんはどこかへいってね!」 俺の住んでるアパートの隣には、人通りの少ない裏通りがある。 故に最近では粗大ゴミを捨てて行く、不届きな奴らが居るのでゴミ通りになりつつあった。 当然アパートの住人はあまり良い顔をしてないが、俺を含めて積極的に片付けようともしなかった。 そればかりか大家に至っては、退去者が残していった粗大ごみをそこに捨てる始末。 そんなゴミ通りを住処に選んだゆっくりが、たまに現れたりするのだ。 「じゃおじゃおぉぉん!」 「やっぱりめーりんはくずなんだぜ!まりささまがみつけた、すてきなおうちに、かってにすみついているんだぜ!」 「どうやら、せいさいがひつようみたいだね!くずのめーりんは、くずらしくしんでね!!」 黒帽子と赤りぼんのゆっくりが、大声で騒ぎ立てる。 たしか、まりさとれいむとか言う奴だ。 それと対峙しているのは、緑色の帽子の奴、ちぇんとか言う奴だっただろうか? 古びたプラスチック製の衣装ケースの中から、二匹を威嚇している様だった。 「じゃおぉぉぉぉぉ!!」 「くずのめーりんのくせに、まりささまにはむかったことを、こうかいさせてやるんだぜぇぇぇ!!」 「れいむのつよさを、おもいしってねぇー!!」 どうやら縄張り争いか何かの様だ。 それにしても、五月蝿くて敵わない。 俺はマグカップにお湯を注ぐと、外で騒ぎ立てるゆっくりに浴びせてやった。 「ゆっくりし 『バシャァァァ』 ゆ?………ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁ!あついんだぜぇぇぇぇ!!」 「まりさ?!どうしたのぉぉぉぉ?!」 「じゃ…お?」 お湯は見事にまりさに命中、さっき沸かしたばかりだからさぞかし熱いだろう。 まりさは両目を飛び出さんばかりに見開き、お湯か涙か判らない物を飛び散らせながら転げ回った。 「あついぃぃぃぃ!!どぼじでまりさが、こんなめにぃぃぃぃぃ?!」 「くずめーりん!まりさになにをしたのぉぉぉ?!」 「じゃ、じゃおぉ?!」 れいむは何を勘違いしたのか、緑帽子のゆっくりに罵声を浴びせる。 どうやら、俺の存在に気がついてない様なので、俺はもう一杯のお湯をれいむに浴びせてやった。 「ゆっばじゃぁぁぁ?!…ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!あづいぃぃぃぃ!!なんなのごれはぁぁぁぁ?!」 熱湯を浴びて跳ね回るれいむ。 絶叫しながら動き回っているので、周りが見えてないらしく、もがき苦しんでいたまりさの底部を踏み潰した。 「ゆげべぇ!…で、でいぶ…なにずるんだぜ…ぎぎ…」 「あづいよぉぉぉぉ!!だれかでいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 駆除するつもりでお湯を浴びせたのだが、体がでかい事が幸いしたのか、騒ぐだけで未だに死にそうにはない。 このままでは、余計に五月蝿いだけなので何とかしようと考えていると、ある事を思い出した。 ゆっくりという奴は苦い物と辛い物が苦手だという事に。 俺は早速濃い目のブラックコーヒーを作り、大騒ぎしている二匹にそれを浴びせた。 「ゆげっべぇぇぇぇ?!にがあつぅぅぅぅ?!ゆげろぉぉぉぉぉぉ!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!!げろあつぅぅぅ?!エレエレエレエレ……」 熱湯とブラックコーヒーの死のハーモニーに、大量の餡を吐いて沈黙する二匹。 それを呆然と見つめていた緑帽子のゆっくりが、ふと俺の方を見上げる。 「じゃお?」 俺と目が合うと、首を傾げる様な仕草をしてしばし固まる。 俺はこいつにもコーヒーを浴びせてやろうかと思ったが、ポットのお湯が切れてしまった。 仕方ないので何か無いかと探していると、面白半分に買ってきて食べ切れなかった激辛スナックの袋が目に入る。 それの中身を2、3個取り出すと、緑帽子ゆっくりの目の前にそれを放った。 「じゃおぉ?」 緑帽子はスナック菓子を警戒しているのか、しばらく様子を伺っていたが、菓子を一舐めするとそれを食べ始めた。 ゆっくりは辛い物が苦手という話を聞いて居たのだが、こいつは美味しそうに放った分を完食してしまった。 「じゃおん!」 食べ終わると、お礼のつもりか、笑顔で俺に頭を下げるような仕草をした。 駆除するつもりでやったのだが、そんな態度に少し腹がたったので、残った菓子を全部ばら撒いてみた。 緑帽子は目をまん丸にして驚いたようで、何度も頭を下げると、撒かれた菓子を丁寧に拾い集めてプラケースの巣に運んでいった。 「じゃおぉん!」 スナック菓子を回収し終えた緑帽子は一声鳴くと、俺に再度頭を下げて巣の中に入っていった。 「それは、めーりん種だな。希少種のはずなんだが、そんな所に居るって野良って事か?」 昨日見たゆっくりの事を友人に説明した所、珍しそうにそう語った。 友人の話ではめーりん種は「じゃお」としか喋れず、辛い物も平気で食べるそうだ。 そして他種から苛められやすいゆっくりらしい、道理で昨日二匹に絡まれていた訳だ。 捕まえてゆっくりショップに売りに行こうかと考えたが、俺を見るなりニッコリ笑って「じゃお!」っと頭を下げた。 そんな仕草を見て、あげる気なんかまったく無かったはずの、コンビニで買った唐揚げの一つを与えてしまった。 めーりんは驚いた表情で俺を見て、何度もお礼を言うように頭を下げた。 野良ゆっくりの殆どが、ペットが捨てられた物だ。 たまに、調子に乗ったアホが町にやってくる事もあるそうなのだが、殆どは飽きられたか、ゲス化して捨てられ野良になる。 これだけ善良そうなのに、どうして野良生活をしているのだろうか? 俺が不思議そうにめーりんを眺めていると、めーりんが同じように首をかしげる仕草をしていた。 それからしばらくの間、俺はめーりんの行動を観察するようになった。 俺が家に居る時は、大抵巣に使用しているプラスチックケースの中で昼寝をしているようだった。 たまに、何か食料をもって帰ってくる事があるが、どこでそれを調達しているのかは解らない。 ただ、どうも生ゴミを漁っているというよりは、どこかの飲食店の残り物をビニール袋に詰めて貰ってきたような感じであった。 俺も時折、窓からスナック菓子を与えたりしてやったが、めーりんはその度に頭を下げて「じゃおん!」っと嬉しそうに声をあげた。 野良ゆっくりに餌を与えるのはマナー違反なのかもしれないが、めーりんを見ていると、なんだかついつい餌をあげてしまっていた。 野良猫等に餌付けしている人達も、こんな心境なのだろうか? それからも、俺は飽きもせずにめーりんの様子を見ていた。 特に騒ぎもせずに、暇さえあればのんびり昼寝をしているめーりん。 割と賢くて綺麗好きなのか、巣の周りはわりと綺麗に片付けている。 時々、他の野良ゆっくりに苛められて居る所を見た事があるが、俺が助けてやると、嬉しそうに何度も頭を下げていた。 めーりんが幸せそうにしているだけで、俺もなんだが幸せな気分になっていく。 ゆっくりに癒し効果があるとは思っても居なかったが、 それまで、ゆっくりに特に興味が無かった俺だったが、めーりんを観察しているうちに、こいつなら飼っても良いと思うようになっていた。 だが、俺の住むアパートはボロな上にペットは禁止。 その内どこかに引っ越そうかとも考えたが、俺のあるバイトの給料ではそれも難しかった。 「じゃお、じゃお、じゃおおん!」 その日は珍しくめーりんが鳴いていた。 気になって窓を開けてみると、めーりんの巣の前に一人の少女が居た。 めーりんは少し怯えている様子で、俺は思わずめーりんに声をかけた。 「めーりん、大丈夫か?!」 「じゃ、じゃおぉぉん!!」 めーりんは俺に気がつくと、大きな声で返事をした。 少女も俺のほうに向き直ると、俺の顔を見て微笑んだ。 「こんにちは、おにいさん。このめーりんは、あなたのめーりんですか?」 「いや、飼ってるわけじゃないよ。まあ、その…隣人ってとこだな」 俺と少女のやり取りを不安そうに見つめるめーりん。 見た所、少女に何かされた訳でもなさそうだが、少しオドオドしているのが気になる。 「どうした、めーりん?この子に何かされたのか?」 「じゃ、じゃおおん」 俺の問いに慌てて顔を左右に振るめーりん。 少女も、何もしてませんよと俺に言う。 少女の話では、町でめーりんを見かけたので後を着けてきたのだそうだ。 「のらのめーりんは、めずらしかったので…」 めーりんは見知らぬ人間を見て、怯えていたのだろうか? そんな事を考えていると、少女がめーりんの頭を優しく撫でた。 めーりんは気持ちよさそうに目を細めた。 そんなめーりんの様子に、少女も嬉しそうに微笑んだ。 少女が帰り際に、バッチの申請をした方が良いのでは?と俺に提案してきた。 バッチが着いていれば、ゆっくりの一斉駆除でめーりんが捕まっても、即潰されたり加工所送りにされたりする事は無いそうだ。 最低ランクの銅バッチでも、捕獲されるとまず飼い主に連絡が入るそうだ。 確かに、めーりんをこのままにして置いたら、その内駆除されてしまうかもしれない。 俺は本気で引越しを考え始めていた。 引越し先を色々探してみたが、やはり良い物件は見当たらなかった。 本格的に転職でもして、住居を変えようかと考えていると、公園の方からゆっくりの悲鳴が聞えてきた。 「ゆべら!…いだいぃぃぃぃぃ!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ?!」 「ゲスにんげんは、まりささまがせいさいして…ゆっぎゃぁぁぁぁ!いだいぃぃぃ!やべろぉぉぉぉ!!」 「やめてぇぇぇ!!こんなのとかいっばぁ?!」 「おかーしゃん!ゆびぇぇぇぇぇぇん!!」 公園内では、制服を着た人間によるゆっくりの一斉駆除が行われていた。 親を潰されて、泣き叫ぶ赤ゆっくりや子ゆっくり。 人間に向かっていって、返り討ちにあうゆっくり。 逃回っている所を踏みつけられるゆっくり。 必死に命乞いをして潰されるゆっくり。 正に公園はこの世のゆっくり地獄と化していた。 そんな中で一匹のゆっくりと目があった。 駆除から逃れようと、公園のフェンスまでやって来たゆっくりの様だ。 薄汚れた、れいむ種と、傍らにはその子供と思われる、小さなまりさがいた。 「ゆひぃ!に、にんげんさん!!」 「ゆびぇぇぇ!こわいのじぇぇぇぇ!!」 俺の姿を見て怯えるれいむ。 それに反応するかのように、泣き叫ぶ子まりさ。 だが、親れいむは俺に向かって話しかけてきた。 「おねがいです、にんげんさん。れいむはどうなってもいいから、おちびちゃんだけは、たすけてください!!」 そう言われて、俺はあらためて子まりさに目をやる。 子まりさは俺と目が合うと、慌てて親れいむの陰に隠れる。 「このままだと、れいむたちはころされちゃうんですぅぅぅ!!だから、せめておちびちゃんだけでもぉぉぉぉ!!」 「そういわれてもな…」 正にその言葉通りだった。 こいつらは善良そうな種でも、めーりんを苛めたりする者もいる。 だが助けを求められて、拒むのも気が引けると思ってしまった。 以前なら、ゆっくりに対してこんな事は考えもしなかっただろう。 しかし、俺の言葉を聴いた子まりさが、俺に向かって罵声を浴びせた。 「なにしてるのじぇ?!はやくまりちゃをたすけるのじぇ!!このくじゅにんげん!!」 「おちびちゃん!どぼしてそんなこというのぉぉぉぉ?!」 親れいむは、慌てて子まりさを叱るが、子まりさは悪びれる様子はなかった。 「くじゅはくじゅなのじぇ!まりちゃをゆっくちさせないやつは、みんなくじゅなのじぇ!!」 助けて貰おうという立場のはずなのに、俺をクズ呼ばわりする子まりさ。 そんな子まりさの態度に少し呆れてしまったが、ふと、大変な事に気がついた。 駆除は公園だけなのか? もしかしたら……… 「すみません、職員の方!ここに逃げ出そうとしてるゆっくりが居ますよ!!」 「あーどうも、ったく、糞ゆっくりが…」 「「どぼじでぇぇぇぇぇ?!」」 俺は子まりさが少々気に入らなかったので、ちょっと意地悪をしてその場を去る事にした。 親子ゆっくりの悲鳴を後ろで聞きながら、慌てて家に向かった。 アパートの裏のガラクタ通りに足を踏み入れ、めーりんの巣に向かう。 普段は窓から見ているだけだったので、こんなにガラクタが散乱しているとは思わなかった。 TVだのエアコンだのをここに捨てに来る神経も分からないが、そんな事を気にしている場合じゃない。 ようやく、見慣れたプラスチックケースを見つけたが、めーりんの姿はどこにも無かった。 あれから、めーりんは戻ってくる事は無かった。 外が騒がしいと思って覗いてみれば、別のゆっくりがめーりんの巣に住着こうとしているくらいだった。 俺はそんなゆっくりを駆除しながら、めーりんの帰りをひたすら待った。 捕まって駆除されてしまったのではないかとも思った。 それでも、どこかで生きているのではないかという思いは捨て切れなかった。 そして、めーりんが居なくなって数日たったある日の事。 バイトから帰って来てしばらくすると、外から聞き覚えのある鳴き声が聞えてきた。 「じゃお、じゃお、じゃおぉぉん!」 俺は慌てて窓を開けると、そこには以前ここで出会った少女に抱かれためーりんが居た。 「じゃおん!」 「おにいさん、こんにちは」 俺を見て微笑むめーりんと少女。 俺は家を出てめーりんと少女の下へ向かった。 少女の話によれば、一斉駆除があった日にたまたま町でめーりんを見かけたので、慌てて保護したとの事だった。 そしてそのままの流れで、めーりんは飼いゆっくりになったそうだ。 じゃおっと得意そうにめーりんは俺にバッチを見せてくれた。 めーりんの帽子には胴色のバッチが輝いていた。 俺としては、少し残念で寂しい気もしたが、これがめーりんにとっては一番良かったのかもしれない。 そんな事を考えていると、めーりんが器用に帽子を脱ぎだした。 そして帽子の中から虹色に光るプラスチックの宝石の様な物を取り出した。 「じゃおじゃお、じゃーお」 「いままで、おせわになった、おれいにどうぞっていってます」 少女がめーりんの通訳をしている。 どうしてめーりんの喋っている事が解るのかは知らないが、俺はそれを受け取った。 「貰っていいのか?」 「じゃおじゃーお、じゃおおん」 「めーりんのたからものだっていってます。おにいさんに、もらってほしいそうです」 「そっか、めーりんありがとうな」 「じゃおん」 めーりんは照れながら一声鳴いた。 あれから、あのめーりんとは一度も会ってない。 あの後俺は仕事も変えて引越して、今では一匹のめーりんと暮らしている。 後から解った話だが、めーりんが俺にくれた物はペットショップ等で売られているゆっくりグッツの一つのようだ。 めーりん種が好むおもちゃらしい。 あのめーりんはどこであれを手に入れたのかは解らない。 もしかしたら、元飼いゆっくりだったのかもしれないが、今となっては詳しい事は解らない。 ただ、あのめーりんが幸せであるならそれで良いだろう。 少女だと思っていた子も、どうやら胴付きゆっくりだったようだ。 あの時は気にもしていなかったが、ペットショップで似たような子を見つけたときは驚いた。 俺ももう少しよく彼女を見ていれば、背中から生えていた変わった形の羽に気が付いていたのだと思う。 「じゃお?」 俺の隣に居るめーりんが、不思議そうに俺を眺める。 「何でもないよ、めーりん。ちょっと昔を思い出していただけだよ」 「じゃおん!」 めーりんは一声鳴くと、あの不思議な虹色のおもちゃを眺めたり転がしたりして遊び始めた。 めーりんはあのめーりんと同じ様に、のんびりゆっくりしていた。 完 徒然あき
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そういやそんなのいたな。アイコン怖かった かっこいいめーりんのアイコン提供者だってさ 彼のその後を知るものは誰も居なかっ…たのか?
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外が騒がしいので、部屋の窓を開けてみるとゆっくりが居た。 「やい!くずめーりん!さっさとそこからでていくんだぜ!」 「ここはれいむと、まりさのおうちだよ!くずのめーりんはどこかへいってね!」 俺の住んでるアパートの隣には、人通りの少ない裏通りがある。 故に最近では粗大ゴミを捨てて行く、不届きな奴らが居るのでゴミ通りになりつつあった。 当然アパートの住人はあまり良い顔をしてないが、俺を含めて積極的に片付けようともしなかった。 そればかりか大家に至っては、退去者が残していった粗大ごみをそこに捨てる始末。 そんなゴミ通りを住処に選んだゆっくりが、たまに現れたりするのだ。 「じゃおじゃおぉぉん!」 「やっぱりめーりんはくずなんだぜ!まりささまがみつけた、すてきなおうちに、かってにすみついているんだぜ!」 「どうやら、せいさいがひつようみたいだね!くずのめーりんは、くずらしくしんでね!!」 黒帽子と赤りぼんのゆっくりが、大声で騒ぎ立てる。 たしか、まりさとれいむとか言う奴だ。 それと対峙しているのは、緑色の帽子の奴、ちぇんとか言う奴だっただろうか? 古びたプラスチック製の衣装ケースの中から、二匹を威嚇している様だった。 「じゃおぉぉぉぉぉ!!」 「くずのめーりんのくせに、まりささまにはむかったことを、こうかいさせてやるんだぜぇぇぇ!!」 「れいむのつよさを、おもいしってねぇー!!」 どうやら縄張り争いか何かの様だ。 それにしても、五月蝿くて敵わない。 俺はマグカップにお湯を注ぐと、外で騒ぎ立てるゆっくりに浴びせてやった。 「ゆっくりし 『バシャァァァ』 ゆ?………ゆっぎゃぁぁぁぁぁぁ!あついんだぜぇぇぇぇ!!」 「まりさ?!どうしたのぉぉぉぉ?!」 「じゃ…お?」 お湯は見事にまりさに命中、さっき沸かしたばかりだからさぞかし熱いだろう。 まりさは両目を飛び出さんばかりに見開き、お湯か涙か判らない物を飛び散らせながら転げ回った。 「あついぃぃぃぃ!!どぼじでまりさが、こんなめにぃぃぃぃぃ?!」 「くずめーりん!まりさになにをしたのぉぉぉ?!」 「じゃ、じゃおぉ?!」 れいむは何を勘違いしたのか、緑帽子のゆっくりに罵声を浴びせる。 どうやら、俺の存在に気がついてない様なので、俺はもう一杯のお湯をれいむに浴びせてやった。 「ゆっばじゃぁぁぁ?!…ゆっぎゃぁぁぁぁぁ!あづいぃぃぃぃ!!なんなのごれはぁぁぁぁ?!」 熱湯を浴びて跳ね回るれいむ。 絶叫しながら動き回っているので、周りが見えてないらしく、もがき苦しんでいたまりさの底部を踏み潰した。 「ゆげべぇ!…で、でいぶ…なにずるんだぜ…ぎぎ…」 「あづいよぉぉぉぉ!!だれかでいぶをだずげろぉぉぉぉ!!」 駆除するつもりでお湯を浴びせたのだが、体がでかい事が幸いしたのか、騒ぐだけで未だに死にそうにはない。 このままでは、余計に五月蝿いだけなので何とかしようと考えていると、ある事を思い出した。 ゆっくりという奴は苦い物と辛い物が苦手だという事に。 俺は早速濃い目のブラックコーヒーを作り、大騒ぎしている二匹にそれを浴びせた。 「ゆげっべぇぇぇぇ?!にがあつぅぅぅぅ?!ゆげろぉぉぉぉぉぉ!!」 「ゆぎゃぁぁぁぁ!!げろあつぅぅぅ?!エレエレエレエレ……」 熱湯とブラックコーヒーの死のハーモニーに、大量の餡を吐いて沈黙する二匹。 それを呆然と見つめていた緑帽子のゆっくりが、ふと俺の方を見上げる。 「じゃお?」 俺と目が合うと、首を傾げる様な仕草をしてしばし固まる。 俺はこいつにもコーヒーを浴びせてやろうかと思ったが、ポットのお湯が切れてしまった。 仕方ないので何か無いかと探していると、面白半分に買ってきて食べ切れなかった激辛スナックの袋が目に入る。 それの中身を2、3個取り出すと、緑帽子ゆっくりの目の前にそれを放った。 「じゃおぉ?」 緑帽子はスナック菓子を警戒しているのか、しばらく様子を伺っていたが、菓子を一舐めするとそれを食べ始めた。 ゆっくりは辛い物が苦手という話を聞いて居たのだが、こいつは美味しそうに放った分を完食してしまった。 「じゃおん!」 食べ終わると、お礼のつもりか、笑顔で俺に頭を下げるような仕草をした。 駆除するつもりでやったのだが、そんな態度に少し腹がたったので、残った菓子を全部ばら撒いてみた。 緑帽子は目をまん丸にして驚いたようで、何度も頭を下げると、撒かれた菓子を丁寧に拾い集めてプラケースの巣に運んでいった。 「じゃおぉん!」 スナック菓子を回収し終えた緑帽子は一声鳴くと、俺に再度頭を下げて巣の中に入っていった。 「それは、めーりん種だな。希少種のはずなんだが、そんな所に居るって野良って事か?」 昨日見たゆっくりの事を友人に説明した所、珍しそうにそう語った。 友人の話ではめーりん種は「じゃお」としか喋れず、辛い物も平気で食べるそうだ。 そして他種から苛められやすいゆっくりらしい、道理で昨日二匹に絡まれていた訳だ。 捕まえてゆっくりショップに売りに行こうかと考えたが、俺を見るなりニッコリ笑って「じゃお!」っと頭を下げた。 そんな仕草を見て、あげる気なんかまったく無かったはずの、コンビニで買った唐揚げの一つを与えてしまった。 めーりんは驚いた表情で俺を見て、何度もお礼を言うように頭を下げた。 野良ゆっくりの殆どが、ペットが捨てられた物だ。 たまに、調子に乗ったアホが町にやってくる事もあるそうなのだが、殆どは飽きられたか、ゲス化して捨てられ野良になる。 これだけ善良そうなのに、どうして野良生活をしているのだろうか? 俺が不思議そうにめーりんを眺めていると、めーりんが同じように首をかしげる仕草をしていた。 それからしばらくの間、俺はめーりんの行動を観察するようになった。 俺が家に居る時は、大抵巣に使用しているプラスチックケースの中で昼寝をしているようだった。 たまに、何か食料をもって帰ってくる事があるが、どこでそれを調達しているのかは解らない。 ただ、どうも生ゴミを漁っているというよりは、どこかの飲食店の残り物をビニール袋に詰めて貰ってきたような感じであった。 俺も時折、窓からスナック菓子を与えたりしてやったが、めーりんはその度に頭を下げて「じゃおん!」っと嬉しそうに声をあげた。 野良ゆっくりに餌を与えるのはマナー違反なのかもしれないが、めーりんを見ていると、なんだかついつい餌をあげてしまっていた。 野良猫等に餌付けしている人達も、こんな心境なのだろうか? それからも、俺は飽きもせずにめーりんの様子を見ていた。 特に騒ぎもせずに、暇さえあればのんびり昼寝をしているめーりん。 割と賢くて綺麗好きなのか、巣の周りはわりと綺麗に片付けている。 時々、他の野良ゆっくりに苛められて居る所を見た事があるが、俺が助けてやると、嬉しそうに何度も頭を下げていた。 めーりんが幸せそうにしているだけで、俺もなんだが幸せな気分になっていく。 ゆっくりに癒し効果があるとは思っても居なかったが、 それまで、ゆっくりに特に興味が無かった俺だったが、めーりんを観察しているうちに、こいつなら飼っても良いと思うようになっていた。 だが、俺の住むアパートはボロな上にペットは禁止。 その内どこかに引っ越そうかとも考えたが、俺のあるバイトの給料ではそれも難しかった。 「じゃお、じゃお、じゃおおん!」 その日は珍しくめーりんが鳴いていた。 気になって窓を開けてみると、めーりんの巣の前に一人の少女が居た。 めーりんは少し怯えている様子で、俺は思わずめーりんに声をかけた。 「めーりん、大丈夫か?!」 「じゃ、じゃおぉぉん!!」 めーりんは俺に気がつくと、大きな声で返事をした。 少女も俺のほうに向き直ると、俺の顔を見て微笑んだ。 「こんにちは、おにいさん。このめーりんは、あなたのめーりんですか?」 「いや、飼ってるわけじゃないよ。まあ、その…隣人ってとこだな」 俺と少女のやり取りを不安そうに見つめるめーりん。 見た所、少女に何かされた訳でもなさそうだが、少しオドオドしているのが気になる。 「どうした、めーりん?この子に何かされたのか?」 「じゃ、じゃおおん」 俺の問いに慌てて顔を左右に振るめーりん。 少女も、何もしてませんよと俺に言う。 少女の話では、町でめーりんを見かけたので後を着けてきたのだそうだ。 「のらのめーりんは、めずらしかったので…」 めーりんは見知らぬ人間を見て、怯えていたのだろうか? そんな事を考えていると、少女がめーりんの頭を優しく撫でた。 めーりんは気持ちよさそうに目を細めた。 そんなめーりんの様子に、少女も嬉しそうに微笑んだ。 少女が帰り際に、バッチの申請をした方が良いのでは?と俺に提案してきた。 バッチが着いていれば、ゆっくりの一斉駆除でめーりんが捕まっても、即潰されたり加工所送りにされたりする事は無いそうだ。 最低ランクの銅バッチでも、捕獲されるとまず飼い主に連絡が入るそうだ。 確かに、めーりんをこのままにして置いたら、その内駆除されてしまうかもしれない。 俺は本気で引越しを考え始めていた。 引越し先を色々探してみたが、やはり良い物件は見当たらなかった。 本格的に転職でもして、住居を変えようかと考えていると、公園の方からゆっくりの悲鳴が聞えてきた。 「ゆべら!…いだいぃぃぃぃぃ!!どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉ?!」 「ゲスにんげんは、まりささまがせいさいして…ゆっぎゃぁぁぁぁ!いだいぃぃぃ!やべろぉぉぉぉ!!」 「やめてぇぇぇ!!こんなのとかいっばぁ?!」 「おかーしゃん!ゆびぇぇぇぇぇぇん!!」 公園内では、制服を着た人間によるゆっくりの一斉駆除が行われていた。 親を潰されて、泣き叫ぶ赤ゆっくりや子ゆっくり。 人間に向かっていって、返り討ちにあうゆっくり。 逃回っている所を踏みつけられるゆっくり。 必死に命乞いをして潰されるゆっくり。 正に公園はこの世のゆっくり地獄と化していた。 そんな中で一匹のゆっくりと目があった。 駆除から逃れようと、公園のフェンスまでやって来たゆっくりの様だ。 薄汚れた、れいむ種と、傍らにはその子供と思われる、小さなまりさがいた。 「ゆひぃ!に、にんげんさん!!」 「ゆびぇぇぇ!こわいのじぇぇぇぇ!!」 俺の姿を見て怯えるれいむ。 それに反応するかのように、泣き叫ぶ子まりさ。 だが、親れいむは俺に向かって話しかけてきた。 「おねがいです、にんげんさん。れいむはどうなってもいいから、おちびちゃんだけは、たすけてください!!」 そう言われて、俺はあらためて子まりさに目をやる。 子まりさは俺と目が合うと、慌てて親れいむの陰に隠れる。 「このままだと、れいむたちはころされちゃうんですぅぅぅ!!だから、せめておちびちゃんだけでもぉぉぉぉ!!」 「そういわれてもな…」 正にその言葉通りだった。 こいつらは善良そうな種でも、めーりんを苛めたりする者もいる。 だが助けを求められて、拒むのも気が引けると思ってしまった。 以前なら、ゆっくりに対してこんな事は考えもしなかっただろう。 しかし、俺の言葉を聴いた子まりさが、俺に向かって罵声を浴びせた。 「なにしてるのじぇ?!はやくまりちゃをたすけるのじぇ!!このくじゅにんげん!!」 「おちびちゃん!どぼしてそんなこというのぉぉぉぉ?!」 親れいむは、慌てて子まりさを叱るが、子まりさは悪びれる様子はなかった。 「くじゅはくじゅなのじぇ!まりちゃをゆっくちさせないやつは、みんなくじゅなのじぇ!!」 助けて貰おうという立場のはずなのに、俺をクズ呼ばわりする子まりさ。 そんな子まりさの態度に少し呆れてしまったが、ふと、大変な事に気がついた。 駆除は公園だけなのか? もしかしたら……… 「すみません、職員の方!ここに逃げ出そうとしてるゆっくりが居ますよ!!」 「あーどうも、ったく、糞ゆっくりが…」 「「どぼじでぇぇぇぇぇ?!」」 俺は子まりさが少々気に入らなかったので、ちょっと意地悪をしてその場を去る事にした。 親子ゆっくりの悲鳴を後ろで聞きながら、慌てて家に向かった。 アパートの裏のガラクタ通りに足を踏み入れ、めーりんの巣に向かう。 普段は窓から見ているだけだったので、こんなにガラクタが散乱しているとは思わなかった。 TVだのエアコンだのをここに捨てに来る神経も分からないが、そんな事を気にしている場合じゃない。 ようやく、見慣れたプラスチックケースを見つけたが、めーりんの姿はどこにも無かった。 あれから、めーりんは戻ってくる事は無かった。 外が騒がしいと思って覗いてみれば、別のゆっくりがめーりんの巣に住着こうとしているくらいだった。 俺はそんなゆっくりを駆除しながら、めーりんの帰りをひたすら待った。 捕まって駆除されてしまったのではないかとも思った。 それでも、どこかで生きているのではないかという思いは捨て切れなかった。 そして、めーりんが居なくなって数日たったある日の事。 バイトから帰って来てしばらくすると、外から聞き覚えのある鳴き声が聞えてきた。 「じゃお、じゃお、じゃおぉぉん!」 俺は慌てて窓を開けると、そこには以前ここで出会った少女に抱かれためーりんが居た。 「じゃおん!」 「おにいさん、こんにちは」 俺を見て微笑むめーりんと少女。 俺は家を出てめーりんと少女の下へ向かった。 少女の話によれば、一斉駆除があった日にたまたま町でめーりんを見かけたので、慌てて保護したとの事だった。 そしてそのままの流れで、めーりんは飼いゆっくりになったそうだ。 じゃおっと得意そうにめーりんは俺にバッチを見せてくれた。 めーりんの帽子には胴色のバッチが輝いていた。 俺としては、少し残念で寂しい気もしたが、これがめーりんにとっては一番良かったのかもしれない。 そんな事を考えていると、めーりんが器用に帽子を脱ぎだした。 そして帽子の中から虹色に光るプラスチックの宝石の様な物を取り出した。 「じゃおじゃお、じゃーお」 「いままで、おせわになった、おれいにどうぞっていってます」 少女がめーりんの通訳をしている。 どうしてめーりんの喋っている事が解るのかは知らないが、俺はそれを受け取った。 「貰っていいのか?」 「じゃおじゃーお、じゃおおん」 「めーりんのたからものだっていってます。おにいさんに、もらってほしいそうです」 「そっか、めーりんありがとうな」 「じゃおん」 めーりんは照れながら一声鳴いた。 あれから、あのめーりんとは一度も会ってない。 あの後俺は仕事も変えて引越して、今では一匹のめーりんと暮らしている。 後から解った話だが、めーりんが俺にくれた物はペットショップ等で売られているゆっくりグッツの一つのようだ。 めーりん種が好むおもちゃらしい。 あのめーりんはどこであれを手に入れたのかは解らない。 もしかしたら、元飼いゆっくりだったのかもしれないが、今となっては詳しい事は解らない。 ただ、あのめーりんが幸せであるならそれで良いだろう。 少女だと思っていた子も、どうやら胴付きゆっくりだったようだ。 あの時は気にもしていなかったが、ペットショップで似たような子を見つけたときは驚いた。 俺ももう少しよく彼女を見ていれば、背中から生えていた変わった形の羽に気が付いていたのだと思う。 「じゃお?」 俺の隣に居るめーりんが、不思議そうに俺を眺める。 「何でもないよ、めーりん。ちょっと昔を思い出していただけだよ」 「じゃおん!」 めーりんは一声鳴くと、あの不思議な虹色のおもちゃを眺めたり転がしたりして遊び始めた。 めーりんはあのめーりんと同じ様に、のんびりゆっくりしていた。 完 徒然あき
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めーりん 必要sp 消費mp 技名 効果 40 50 シエスタ 攻撃防御うp 50 15 彩雨 全体火力 60 10 華厳明星 敵全体防御ダウン 70 20 彩光蓮華掌 2回攻撃
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ゆっくりは自分以外のゆっくりを迫害する事を容赦しない。 それが奇形なら尚更で、跳ねれない・歯がないという理由で親が子を殺す事もあるのだ。 そして、ここに二種類のゆっくりがいる。 一匹はゆっくりめーりん 皮が厚くて丈夫なのだが、喋れないという欠点を持つ。 もう一匹はゆっくりこうりん 高い知能を持つが、目が見えないという欠点を持つ。 この欠点のせいで、他のゆっくりから二匹は虐められていた。 何かをしたわけでもない。ただ、目が見えない・喋れないという理由だけでだ… ゆっくりこうりんは辟易していた。理由は、先程からずっと後ろをつけてくる他のゆっくりの存在である。 こうりんの目が見えない事を知っているから、他のゆっくりはこうりんの失態をずっと待っているのだ。 言葉では頭の良いこうりんに勝つことはできない為、転んだりしたら思い切り馬鹿にしたいのである。 しかし、先程からこうりんはそんな失態を見せることは無かった。 それどころか、まるで目が見えているかの如くスイスイ道を進んでいく。 石があれば飛び越え、穴があったら横にそれる。 小賢しいありすやぱちゅりーは先回りして石を置いたり穴を掘ったりしたのだが、それでもこうりんは引っ掛からない。 やがてつまらないとぶつぶつ文句を言いながら、ゆっくり達はどこかへ行ってしまった。 ゆっくりめーりんは耐えていた。いつも受けるいじめという理不尽な暴力に。 手に掛けているのは先程こうりんの後をつけていたゆっくり達である。 それぞれが石を投げたり体当たりをかまして、めーりん独特の鳴き声を聞こうとするのだがめーりんは鳴かない。 最近はずっとそうである。いつもならすぐ聞けるあの無様な鳴き声が聞けないため、ゆっくり達は気に食わなかった。 最後はまりさが木の枝で突き刺したが、結局めーりんは鳴き出さなかった。 抜かれた枝の穴から中身が出ても、めーりんは痛みを堪える為に目を瞑り歯を食い縛っている。 拍子抜けしたとばかりに、めーりんを放ってゆっくり達は帰っていった。 どれくらいの時間がたっただろうか。日は沈み、辺りが薄暗くなり始めた頃放置されていためーりんに近づくゆっくりがいた。 ゆっくりこうりんである。 こうりんはめーりんが刺された傷に葉っぱを当て、めーりんを背負って静かに移動する。 目的地は自分の住みかである洞のある木、あそこなられみりゃに見つかる事はないからだ。 そんなこうりん達を見ている影が一つあるとも知らず… 「きょうもさんざんだったぜ」 そう言いながら、リーダーのまりさが息を吐いた。 ここはあるゆっくり達の集落の一つ。その中の洞窟に、この森のゆっくりが集まっていた。 正確には、先程こうりんとめーりんに手を出していたゆっくりである。 「さいきんあのゴミクズがなかないからほんとうにつまらないんだぜ」 「めなしはめなしでなんにもはんのうしないからつまらないのよ!」 「ぱちゅのいうとおりだわ。ありすがわざわざおいたいしにもひっかからないし」 「ほんとうにくうきのよめないやつらなんだぜ」 「むぎゅ!クズはばかなんだからきたいするはんのうくらいすればいいのに、ほんとうにクズね」 「あのめなしはめなしでいなかものなんだからとかいはのありすたちのおもいどおりにならないからいやになるわ」 好き勝手に文句を言うゆっくり達。ちなみに目無しとはゆっくりこうりんを指す言葉である。 「みんな~ おもしろいものをみてきたよ!!」 そこに一匹のれいむが帰ってきた 「おもしろいものってなんなんだぜ?」 「まぁ、れいむのみつけたことだからどうせたいしたことはないとおもうわ」 「ぱちゅにどういね」 「むぅ~ ぱちゅもありすひどいよ!!」 そういいながられいむは頬を膨らませた。 「ぱちゅもありすもいまはれいむのはなしをきかなきゃだめなんだぜ」 「むぎゅ…」 「わ、わかったわよ」 「で、おもしろいはなしをきかせてほしいんだぜれいむ」 「うん! まりさのためにゆっくりしないではなすよ!」 れいむが話した内容はこうりんがめーりんを治療してどこかへ連れて行ったと極めて簡潔なことだった。 「はぁ、それがどうしたのよ」 「む、ひどいよありす!」 「だってそうでしょう。めなしとクズがただいっしょにかえったってだけじゃない」 「ぱ、ぱちゅりーまでひどいよ!! まりさはそうおもわないよね!!」 縋る思いでまりさを見つめるれいむ。視線の先には何か思いついたのか、にやついてるまりさがいた。 「れいむはおもしろいじょうほうをもってきてくれたんだぜ!! さっそくいくぜ!!」 「お、おもいついたっていったいなにをよ!!」 「そうよ!せつめいしなさい!!」 「いきながらせつめいするからみんなついてくるんだぜ!!」 そう言いながら、洞窟の外へまりさは駆け出した。残りの三匹も後を追う。 めーりんが目を覚ますと、体の節々に痛みがあるのを感じた。昨日受けた暴力の名残である。 特に枝に刺された部分は、葉っぱが当てられてはいるものの傷は完全には塞がっていなかった。 とりあえず治療してくれたゆっくりにお礼を言おうと洞の中を見渡すが、誰の姿も無い。 ただ、この場所が誰の住処なのかは分かっていた。 初めて会った時に、そのゆっくりと約束した場所だからだ。 とりあえず傷は痛むものの、めーりんは探すために外へ出て周囲を探し始めた。 自分の中身を出さないよう、静かにゆっくりと跳ねるめーりん。 探し始めてすぐに相手を見つけることはできた… まりさに踏まれているこうりんをだ… 「まりさ! クズめーりんがきたよ!!」 「みればわかるんだぜれいむ。まりさはめなしじゃないんだからな!」 「ゆ、ごめん…」 「ありすとぱちゅはやれ!」 「むきゅ!」 「まっかせて!」 まりさの合図によって現れた二匹はめいりんを二本の枝で貫き地面に釘付ける。 その内の一本は、昨日貫いた場所を刺していた。 「~~~~~!!」 思わず悲鳴をあげそうになるが、めいりんは必死に歯を食い縛る。 「めーりんはすごいね、そんないたいめにあってもなかないんだから」 「そうね、わたしみたいにからだがじょうぶじゃないてんさいならいまのでしんでるわ」 「いなかものはじょうぶってことね」 暢気に喋る三匹だが、まりさだけは気に食わなかった。 めーりんのあの無様な鳴き声を聞いてこそ、自分は初めてすっきりできるのだ。 それなのに鳴かない。だから余計に気に食わない。 踏んづけているこうりんをれいむに交代してもらい、まりさはめーりんに飛び乗る。 「~~~~~!!」 まりさの方が二回りほど大きい上でのプレスだ。いくら軽めに跳んでも、かかる重圧は半端でない。 まりさはめーりんの目を見る。その目は怯えず、しっかりと何か意思を持った瞳であった。 「きにくわないんだぜ!!」 まりさは何度もめーりんをプレスする。貫かれている所からめーりんの中身が噴出すが容赦しない。 何度も何度も、鳴かせる為だけにプレスを続ける 「ねえまりさ、それがなかないのってこのめなしがいるからじゃないかしら?」 まりさがめーりんを踏みつけていると、ありすがいきなり話しかけてきた。 「どういう意味なんだぜ?」 「だからね、そのクズがなかないのは、このめなしがいるからなのよ!」 こうりんを踏みつけまりさにいうありす。 「ありすのかわりにわかりやすくせつめいしてあげるわ。そのクズはね、このめなしにぶざまなところをみせたくないのよ」 「クズめーりんがか?」 「そうよ。クズのなきごえはとてもみにくいでしょう? だからきかれたくないのよ!!」 ぱちゅの言ってることがわかり、納得するまりさ。 つまり、好いた相手に嫌われたくないから鳴かない。そんな理由で、このゴミクズは自分の思い通りにならなかったのか… そして、それがわかったまりさはめーりんに腹が立ち、手加減無しの踏みつけ行った。 踏みつけを終えたまりさはそのままめーりんから降りる。 もう、めーりんの命の灯火は消えかけているとわかったからだ。 めーりんの周りは傷口から吹き出た中身で赤く染まり、確実に致死量以上の中身が出ていた。 「つまらないやつだったぜ」 「まりさ、だいじょうぶ?」 「ほんとうになまいきなやつだったわね」 「あのゴミはどうするの?」 れいむとぱちゅは近づき、ありすが顎で指し示したのは、もうほとんど死にかけているめーりんだ。 放っておけば確実に死ぬし、何かをしたとしても助かることはないだろう… 「もうつかれたからやすむんだぜ。あのクズはぱちゅとありすですきにしていいんだぜ!」 しかし、このまりさは容赦しなかった。 自分の機嫌を損ねためーりんを、許すことなどしなかった。 好きにしていいと言われたぱちゅりーとありすはめいりんに刺さっている木の枝を抜き、再び刺す。 「クズはクズらしくぶざまになきなさいよ!!」 「そのきもちわるいこえをきかせなさい!!」 ひたすら 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 抜いて 刺す 何度も繰り返すことによって、めーりんのいた場所は緑色の帽子と赤いめーりんの中身、皮の残骸だけが残った。 「君達は、本当に愚かだよ…」 めーりんが死んだのを見て、今までずっと黙っていたゆっくりこうりんが口を開いた。 「ゆ?」 「めなしのくせになまいきだぜ。いままでずっとなにもしなかったよわむしのくせに」 まりさがすぐ挑発をする。色々消化不良だから、今度はこーりんですっきりしようと考えたのであろう。 「弱虫か… 僕はね、今君達に殺された子との約束を守っていただけなんだよ」 「やくそく? あのクズめーりんと?」 「しゃべれないあのゴミクズとどうやってやくそくできたのかおしえてもらいたいわ!」 「ま、ゴミクズとめなしのいなかものコンビにならできるかもしれないわね!」 ありすの言葉に笑う四匹。しかしこうりんだけは静かに佇んでいた。 「ゴミクズね、僕に言わせれば君達の方が十分ゴミクズだよ」 「ゆっ!!」 「むぎゅ!! 「なまいきよあなた!!」 「あんなゴミクズとまりさたちをいっしょにするなんてゆるせないんだぜ!! やっちまえれいむ!!」 「まかせて!!」 まりさの言葉にれいむが返事をし、近くにいるこうりんを潰すために跳躍する。 「ゆっくりつぶれてね!!」 踏み潰す為の攻撃がれいむが繰り出す。喰らえばこうりんは助からなかったろう。喰らえばだが… こうりんは踏み潰される前に前転し、れいむのプレスを避ける。 「ゆ!?」 これに驚いたのはれいむだ。相手は目が視えない筈なのに、自分の攻撃を避けたのだから。 そして、れいむは二度と目に光が入ることはなかった… れいむのプレスを避けたこうりんは人間の武器――苦無――を口から出して銜え、れいむに振り返って目の部分を切りつけたのだ。 いきなりの事で動けない三匹… 何が起きたのかわからなかったのだ。 「まりざぁぁぁぁ!!めがあぢゅいよぉぉぉぉ!!ぐらいよぉぉぉぉぉ!!ごわいよぉぉぉぉ!!」 れいむの叫び声で我を取り戻し、ありすとぱちゅは銜えている枝でこうりんに突撃する。 しかし、こうりんは突き出された枝を跳躍で飛び越え、そのまま懐に入って二匹の目をれいむのように刈取った。 「どぼじでぇぇぇぇぇ!!」 「なんでわがるのぉぉぉぉ!!」 同じように騒ぎ出す二匹。これで残っているのはまりさだけになった。 「ま、まってほしいんだぜ!!」 恐怖を感じたまりさは逃げるチャンスを探す。あの三匹のように目無しにはなりたくなかったからだ。 「なんでおまえはいままでなにもしなかったのにいきなりおそってきたのかおしえてほしいんだぜ!!」 そして、一つの疑問があった。今まで何もしてこなかったこの目無し――こうりん――が、何でいきなり襲ってきたのかを知りたかったのだ。 「言ったろ? 僕は君達にゴミクズゴミクズ言われていたあのめーりんとの約束を守っていただけだって」 「そ、それはきいたからわかるぜ!! そのやくそくがなんなのかをおしえてもらいたいんだぜ!!」 そう言いながら、まりさは周囲を伺う。相手が目が視えないのだから、立ち向わずに逃げ出せば追ってこれないと考えたのだ。 「君はあのめーりんが何で鳴かなかったかわかっているのかい?」 「ゆ? ありすがいってたんだぜ! めーりんはおまえがすきだからみにくいあのなきごえをきかせたくなかったって!!」 「それがもう間違えているんだよ。僕がこの森に着いた時あの子に言ったんだ。『君を虐める奴らを殺そうか?』ってね。 でも、あのめーりんはそれを断ったんだ。今まで転々としてきた森で出会っためーりん達のようにね」 「な、なんでそんなおそろしいことをめーりんなんかにいったんだぜ!!」 「僕は言ってみただけさ。僕が目無しと呼ばれ迫害されるように、めーりんは喋れないというだけで暴力を受ける。君達のようなクズからね」 「まりさはクズなんかじゃないぜ!!」 「それに、話は聞いてもらいたいね。あの子は『ちゃんと』断ったんだ。いくら虐められても自分は大丈夫だってね。 そこで僕はある約束をした。『君が虐められても大丈夫というのなら、一度も鳴くな』ってね。 めーりんは頑張って守ろうとしたよ。自分を虐める奴らを僕から守る為に、必死で鳴かないよう頑張ったんだ」 こうりんが話しに夢中になっているのを感じ、少しずつまりさは距離をあけていく。 「結局、めーりんは僕から守ろうとしたゆっくり達の手で殺されてしまったけどね… 今にも逃げ出そうとしてるクズの手で!!」 その言葉を聞くと同時にまりさは走り出した。 自分の考えが読まれていると感じて、すぐにでも逃げ出さねばれいむ達と同じ目にあってしまうと思ったのだ。 幸い足には他の三匹と比べても自身があった。 あんな目無しに自分が追いつかれるわけがない… 必死にまりさは走り出す。 「ひゅぎゅ!!」 しかし、途中で転んでしまった。 転んだ理由は… 帽子と中身が散らばっためーりんを踏んで滑ってしまったのだ。 急いで立ち上がろうとするが、それはできなかった。自分の体に刺さった木の枝のせいで… 「ゆぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!ぬいでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 あまりの痛みにまりさは刺した相手、こうりんに懇願する。早く抜いてもらわねば死んでしまうと思ったのだろう。 「おいおい、これから君は目を刈取られるんだよ? この程度の痛みなんてかすり傷みたいなもんさ」 「いいがらぬいでぇぇぇぇ!!!!じんじゃうぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」 「大丈夫だよ。めーりんは君に刺されても生きてたろ? 問題ないさ」 「あんなのどいっじょにじないでよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!まりざじんじゃうよぉぉぉぉぉ!!!!」 「ふぅ、騒がしい奴だ。君は反省しているのか?」 「じでまずぅぅぅぅぅぅ!!!! だがらぬいでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「本当かい? 僕は嘘吐きは許さないよ?」 「はぃぃぃぃぃぃぃだがらぬいでぇぇぇぇぇ!!!!」 「…わかったよ、抜いてやる」 「ありがどうございまずぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」 口ではこんな風に言っているまりさだが、頭の中ではどうやってこうりんに復讐するかを考えていた。 自分をこんな痛い目にあわせた目無しをぶっ殺してやると。 「じゃあ、抜くから目を瞑ってね」 「はぃぃぃぃぃ!!」 まりさは心の中で笑っていた。これで自分の勝ちだ。 これを抜いたら目無しを潰して、奴隷にすると決めていた。 そんな夢を見ていたら、右目の瞼に冷たいものが触れてそのまま目がくりぬかれた。 「いあぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! まりざのめがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 「大丈夫だよ、もう一個も抜いてあげるから」 「やめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ まりざがなにじたのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」 「君は嘘吐きだからね、目玉をくりぬいたんだよ。言ったろ? 嘘吐きは許さないって」 「まりざはうぞづいでなあいよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!! だずげてぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「君は騙せたつもりかもしれない。だけど、僕は他のゆっくりが考える事がわかるんだよ。口に出さなくても、ね。 だから僕は喋れないめーりんと意思疎通もできるんだ」 「やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁやべでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぬがないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 「君みたいなのがいるとね、僕はゆっくりできないんだよ」 じゃあねと言いながら、こうりんはまりさの左目も取り出した。 ある一匹のゆっくりこうりんがいた。 目が見えない・喋れないという理由で迫害される自分とゆっくりめーりんに疑問をもったゆっくりこうりんだ。 そして、そのゆっくりこうりんは考えたのだ。 自分達と同じように他のゆっくりの目を取り出して目を視えなくする。 そして、目が視えない・喋れないゆっくりだけになれば誰も迫害されなくなると。 こうりんはこの森のゆっくり全てから目を取り出して、また別の集落を求めて歩き出す。 この森のゆっくりを守ろうとした、ゆっくりめーりんのお墓に花を添えて…… これで書いた作品が小ネタを含めると5つになりました~読んでくださった方、本当にありがとうございます。 今回は、これらにインスパイアされて書いてみようと思った作品です。 fuku1439.txt fuku1441.jpg fuku1496.jpg の作者様、本当にありがとうございました。 ちなみに自分の中でゆっくりこうりんはうしおととらのさとりのイメージ 最後に、御目汚し失礼!! このSSに感想を付ける