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麻奈実の京介ラブ行動とフラグ パラノイア 変更された誕生日 志望校 以下の記述には、ウソ・大げさ・紛らわしい表現や、エロゲに脳を汚染された人間の妄想が含まれている可能性があります。 麻奈実の京介ラブ行動とフラグ (2巻までのもの) パラノイア 麻奈実は、2巻2章において、京介から「そのままの方が良い」と言われて喜んだその晩に、髪を切っている。 また、その際に髪を切りすぎて、そのことを気に病んでいる。 このことから、麻奈実が髪を切った理由は、「そのままの自分でいるため」であると推察される。 ところで、上述したように、麻奈実が髪を切ったのは、京介から「そのままの方が良い」と言われたその晩である。 したがって、麻奈実が髪を切った目的は、京介が肯定した自分の状態に戻すため、すなわち、髪を一日前の状態に戻すためであると考えられる。 もし初回で失敗しなかったのなら、毎日その日伸びた分の髪を切り続けていたことであろう。 いや、あるいはその後も毎日チャレンジし続けているのかもしれない。 変更された誕生日 麻奈実の誕生日は2巻p174で明かされているが、版によって日付が異なっている。初版では12月4日と設定されており、少なくとも再版(第2版)までは同じ日付であったことが確認されているが、それ以降の版(少なくとも2010年4月発行の11版以前)で5月4日に変更されている。 これについては、 予定されていた誕生日イベントを起こさないための陰謀に違いない! おのれ作者!! 作中では6月に当たる第1巻時点で麻奈実は17歳であると書いているので(第1巻Character file.03参照)、4月から6月までの間に誕生日を迎えていなければ高校2年生の年齢としてはおかしいことに作者が気が付いたせいではないか。 といった意見が出されているが、前者であれば誰にも気づかれないようこっそり誕生日を変更する意図が不明であるし、後者であれば麻奈実の誕生日を変更する以外にも、第1巻Character file.03の年齢の方を下げる手もあったはずである。 謎である。 志望校 麻奈美は進学志望であり「地元の大学」を志望していると作中に書かれている。 また、麻奈美の志望校=京介の志望校である事も明言されている。 この作品の舞台は千葉である事が、秋葉原からの距離、作者の言動、アニメ化時の背景描写、黒猫のハンドルネームに対する周囲の反応などからほぼ確定している。 作中の麻奈美と京介の間の会話から考えて「地元」というのはかなり範囲の狭い、今の生活圏内と変わらない場所だと考えられる。 それを踏まえた上で、立地条件的にあてはまるのは、国立千葉大学(西千葉キャンパス)と、私立千葉経済大学しか存在しない。 麻奈美の性格から考えて、例え経済的に余裕があっても少しでも学費が安い国立大学を選択するであろうこと。 さらに、もう一方の候補である千葉経済大学はボーダー偏差値35(2010河合塾予測)とランクがとても低く、優等生である麻奈美が最初から志望校として考える大学とは考え辛いこと。 これらの事から麻奈美=京介の志望校は国立千葉大学だと考えられる。 意見・批判等 ↑「みんな」が「京介、嫁、桐乃」の三名のみを指すと考えれば良い。さもなくばハーレムエンドか。 -- (名無しさん) 2011-05-14 21 18 39 麻奈実自身の気持ちを告げた後、同じセリフ中のなかで「みんなの気持ちを知って・・・」って言ってるんで三人ではないな。とするとハーレムしかないなw -- (名無しさん) 2011-05-14 22 30 54 遠回しに京介を独占しない自分とくっつくのが一番って言ってるようにも見えたんだけどどうだろう? -- (名無しさん) 2011-05-19 03 18 46 あやせをガン見する京介を見て、やっぱりきれいになりたいと思って切ったんでしょ。 -- (名無しさん) 2011-08-01 15 21 08 京介から見た麻奈実の態度は『気になる女の子ができた孫を見るよう』。でも麻奈実にとって京介は孫じゃない。つまり麻奈実には『好きな人に気になる女の子ができた』ように見えていた。直後の文でやっぱり麻奈実は京介の心情を見透かしてる。このくらい麻奈実は(京介自身より)京介のことを分かってる。だから、京介はわりと本気で気になっていたんだろう(その割りにあやせの水着姿より妹の水着姿ガン見するやつではあるが、最後の『可愛いじゃん』は誰にかかるんだろうなんてな)。麻奈実をよく見てるだろう浩平お兄ちゃんも似たようなことを言ってたし、避けてた理由はそっちだろう。『…わたしは……変わったもん』って台詞も通りがいい。──そうなると髪を切った理由もむしろそっちからじゃないのか。1回こういう経験してるから、5巻以降の立ち回りは1回突っ伏した以外そつなくいっているのだろう。 -- (名無しさん) 2011-08-13 13 10 53 麻奈実は京介のぼやいただけの嫁候補に唐突でもあやせを上げるくらいだから、「みんな」は3人だけじゃない。 -- (名無しさん) 2011-08-13 13 25 51 3巻のクリスマスの誘い断られたときのショックはギャグ調で描かれてたけど、2巻の2章踏まえると本人はマジだったんじゃないかな -- (名無しさん) 2011-09-28 07 16 46 どう考えてもハーレム計画狙ってるだろwwww -- (名無しさん) 2012-04-12 03 10 07 髪を一日分切ろうとした理由が、元々ガムテ女が麻奈実だからってのだと繋がるんだがな。ガムテで切るしかなかった黒髪長髪の短くなった髪を京介が罪滅ぼしに褒めたから短くしてたと。京介悪党w -- (名無しさん) 2012-06-05 21 26 23 ベッドの下のエロ本を、ベッドの上のエロ嫁に変えられたんだ-くらい突き抜けてほしい。それでこそファンタスティック、それでこそのフィクション。 -- (名無しさん) 2012-11-21 16 05 27 名前 コメント すべてのコメントを見る
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1299681223/445-458 とても爽やかな朝だった。 部屋の中はかなり蒸し暑かったが珍しく寝覚めはよく、少し開いたカーテンからは真っ青な空が見えた。 「ふわぁ~あ…何だかよく寝たな」 開口一番、一人ごちてむにゃむにゃとする俺。ともすると目覚めたばかりの腹から飯の催促が聞こえてきた。 腹減ったなあ…。さっさと着替えて朝飯でも頂くかね。 寝間着を着替えて階段を降りきると、洗面所ではパーフェクト超人妹 桐乃が一生懸命ドライヤーとコームを駆使していた。 今日は桐乃…特に寝癖がヒドイ…また不機嫌モード入ってんだろーな。 触らぬ神に祟りなし…俺は朝の挨拶をするだけして(ウチは挨拶には厳しいから仕方無いんだ…)トイレのドアノブに手をかけた。 ドライヤーの音で挨拶が聞こえづらかったのか、桐乃は訝しげに振り替えって俺の顔を見るや否や、キャッ!と短い悲鳴をあげてヒドイ寝癖を両手で隠した。 急いで両手を頭に回したもんだから、勢い余ってドライヤーが俺の顔目掛けて一直線に---ガツン! 「いってぇー!な、なな何しやがる!朝っぱらからオマエは…」 「ゴ、ゴメン!…なさい…だ、大丈夫…??」 「へ?あ…あぁ、大丈…夫…」 俺は耳を疑ったね!あの妹の口からこんなに素直な言葉が出てくるとは…しかし桐乃は相変わらず両手を頭に回したまま、こちらを心配そうな瞳で見つめている。 な、何だ、何か企んでやがるのか… 「ま、まぁ気を付けろよ…ほら。」 意外な言葉で毒気を抜かれた俺は、ドライヤーを拾い上げて真っ赤な顔の桐乃に素直に渡してやった。 「あ、ありがと。…ゴメンね、き…兄貴」 何だ?何なんだよこの違和感は!? 得体のしれない不安を背中に感じながら、気にすんなと捨て台詞を残してトイレへと逃げ込んだ。 便座に座って落ち着いたら、左目の辺りから痛みがジンワリ拡がってきた。 めちゃくちゃ痛てぇ!うぅ…最低な朝だぜ。しかし…桐乃のやつ、何だか様子が変だな。いつもだったら、 『急に声掛けんな!』とか 『馴れ馴れしくすんな!』とか 『あ、居たんだ。早くドライヤー拾いなさいよ』だの言うに違いない。 それが『大丈夫…??』だと…? 小まめに妹イベントをこなしてたせいで、好感度が上がって妹フラグが…? と、いかんいかん。どーもここ最近頭がエロゲチックに染まりつつある。 そもそも妹フラグなんて、気持ちわりぃだけだっての!ぺっぺっ! アホな妄想で気分も最悪になってきた… 早く朝飯を食おう。 トイレから出ると、洗面所にもう誰も居なかったのでようやく顔を洗うことができた。 リビングに入ると親父がテーブルに座って新聞を広げていた。 「おはよう」 「ああ、おはよう」 「おはよう、京介」 「…おはょ」 朝の挨拶を交わすと、香ばしい香りがリビングに広がっていることに気付く。 俺の食欲センサーは働きっぱなしだ。 テーブルには、正に日本の朝食といった体で食器が並んでいた。 俺はそのままの足で椅子に座ると、お袋が俺の茶碗を持ってきてくれた。 「はい、京介」 「サンキュー」 丁度全ての食器が揃ったのを見計らったかのように、親父が新聞を畳み、そのドスの効いた厳かな声色で呟いた。 「…頂こう」 家族全員で手を合わせ、 「「いただきます」」 親父が挨拶や作法などに厳格なため、ウチはこういった感じの挨拶はきちんとやるんだ。 ウチの家族は、食事中は誰もあまり喋らない。特に話題が無い時は、誰も一言も喋らないで食事が終わるほど、ウチの家族は寡黙だったのであった。しかし、今日は違ったらしい。 「京介」 対面に座っていた親父が珍しくぽそりと呟いた。 「な、なに?」 いきなり悪党声で呟かれるこっちの身としては、もう少し心臓を気遣ってほしい今日この頃だ。 「お前、誰とケンカしたんだ?」 「??」 質問の意味が分からない。 お袋は俺の顔をすがめみると、今気付いたらしく、ぷっと吹き出した。 「京介、左目がパンダになってるわよ。」 「左目…?てまさか。」 隣に座る桐乃も俺の異変に気付いたらしく、笑いを堪えているみたいなリアクション。 何?何なの?て考える暇も要らねーやチクショウ! さっきの桐乃のドライヤーだぁぁあああ! 朝食を終えた俺は自室に戻り、充電中だった俺の携帯からある人物に電話を掛けた。 俺の幼馴染み、田村 麻奈実に、である。 今日は図書館で勉強会をする予定だったのだが、こんな目で外を練り歩くのはさすがの恥知らずな俺でも恥ずかしい。 勉強会は中止にしてもらおう。 ---プルルル…プルルル…ピッ 「おう、麻奈実か?」 「どうしたの?きょうちゃん」 電話口の向こうからは相変わらずののんびりした口調の声が聞こえてきた。 「今日の勉強会なんだけど…中止にしてもらっていいか?」 「うん、いーよ。きょうちゃん、風邪でも引いたの?お見舞いに行こうか?」 「い、いや、病気じゃないんだが…ちょっと用事が出来てな…悪りぃ、この埋め合わせは今度必ずする」 「いーよぉ、気にしないで~。じゃあまた学校でねぇ」 「おう、悪いな」 ---ピッ 俺は8時20分と書いてある携帯のディスプレイを見つめる。 ディスプレイには片目に氷のうを当てた冴えないツラの男が写っていた。 こりゃ今日は1日外に出られないな… 大人しく家で勉強でもしてるか。 外は晴れ晴れとした青空が広がっていて、子供の笑い声が時折、聞こえてくる。 まぁ、たまにはこんなのんびりとした休みも悪くないな。 ベッドに寝そべった俺は、そのままウトウトして寝入ってしまった---。 ---再び意識を取り戻したのは、寝入ってから暫く時間が経ってからだった。 何やら俺のそばで人の気配がする。 ゴソゴソゴソゴソうるせーなぁ… ったく、こっちはゆっくり寝てんだから静かにしてくれよ… 「んん…」 俺は牽制の意味で目を閉じたまま咳払いをした。すると、 「あぅ…」 ---桐乃の声?? 俺は意外な声の主によって微睡みからたたき起こされることになった。 「オマエ…何してんだ?」 デジカメ片手の妹に突っ込む。 「べ…別に。目、様子見に来ただけだから…」 「嘘つけ!思いっきり貶める気マンマンじゃねーか!何だそのデジカメは!」 「!…こ、これは…」 デジカメを後ろの方に回す桐乃。 「おおかた俺の今の愉快なツラを黒猫や沙織にでも見せて笑い物にするつもりだったんだろ」 「ち、ちが…!」 「じゃあ他に何があんだよ!俺の寝顔でも盗撮してオマエの携帯の壁紙にでもするってのかぁ?」 いつもならここで『はぁ!?んな訳無いでしょ!キモッ』とでも返ってくるはずなんだけど… 「…」 言い返さないんだ!?てか否定しないんだ!?どゆこと?今日は本格的におかしいぞ。 「お、おい。なんか言えよ」 「…」 しばらく沈黙が訪れたが、 その沈黙は、桐乃のよく分からない質問で破られた。 「アンタさぁ…もし…もしもだよ。もし妹なんか居なくて---アタシを街中で見かけたらどうしてる?どう思う?」 「---何言ってんだ?」 「いいから、答えてよ」 「簡単だ。見た目的にチャラチャラしてそーで俺のだいっきらいなタイプだからな。無視もしくは目も合わさずにスルーだな。」 「---そう。そっか…」 「お、おう」 桐乃はそのあと何も言わずに俺の部屋を出ていった。 何だったんだ?あいつ。変なこと聞いてきやがって。 ちょっと言い過ぎたかな。でも、俺の顔を笑い物にしようとした罰だ。少しは堪えただろう。うは、俺TUEEEE。 大体、正直に言えるわけ無いだろ! 本物の実妹前にして、普通に可愛いと思います、とか、付き合いたいくらいだーとか。 まぁ、これに懲りたらまた暫くはイタズラなんかしないだろう。 次の日の朝--- よし、1日寝てたら目も治ったな。 良かったぜ。さすがにあんな理由で学校まで休む訳にはいかないからな。 「おはよー」 「ああ、おはよう」 「おはよう、京介」 欠伸を噛み殺しながらリビングに入って挨拶をした俺は、いつもと違う風景に気がついた。 「…あれ、桐乃はまた朝練か」 一人ごちて呟くと、お袋が残念そうに答えた。 「あの子、今日具合悪いみたいなのよ。さっき聞いたら、何も食べたくない、学校休むって---部屋に閉じ籠ってるの」 「ふーん」 完璧そうに見えてそうでもないんだな。 体調管理ができてないんじゃねーの? それとも、よっぽど体調悪いんだろうか。 まぁ、俺には関係ねーか、と。 俺はさっさと朝飯を平らげて、学校に行った。 普段通りの日常…なんて心が休まるんだ。 でも…何だろうな。何か物足りないような。モヤモヤするぜ。 自分の謎の感情に答えが出せないまま、放課後を迎えた俺は、麻奈実と帰り道を共にして歩いていた。 「きょうちゃん、何だか今日は元気ないね。何かあったの~?」 「別に?何でもねーよ」 「そっかぁ。何でもないんだねぇ。」 「そうだ。何でもない…」 「きょうちゃん。きょうちゃんは、私が元気なかったら、理由を聞かずに通り過ごせるの??」 「?過ごすわけないだろ。理由を聞くまで帰さねーよ」 「そーゆうことだよ、きょうちゃん。ね、何かあったの?」 改めて聞き直してくる幼馴染み。その顔は先程までとは打って変わって、真剣な表情だった。 あーもー、俺にだってわかんねーよ。 まぁ、麻奈実もたまに鋭いとこあるし、俺のモヤモヤも見抜いてくれるのかもしれんな。 俺は昨日起こった一部始終を麻奈実に話した。 「なるほどぉ。きょうちゃんは、桐乃ちゃんに謝りたいんだね」 「…何をどう聞いたらそういう解釈が生まれるんだ」 俺は呆れ顔でため息を着いた。 「どう聞いても、『言い過ぎた上に、体調も悪いから可哀想だ、ちょっと謝っておきたいな』って言う風に聞こえるよ~」 「あのなぁ、そんなこと…」 あるかもしれねえ。 このモヤモヤ、もしかしたら罪悪感の塊だったのか? そりゃああの時は気が昂っててちょっと---いや、かなりヒドイ事言っちまった気がする。 「それに---」 麻奈実は訳知り顔で続ける。 「私だったら、ショックで寝込んじゃうかな。学校も休んじゃいたくなっちゃうかも」 「オマエ、桐乃は俺のせいで寝込んでるって言いたいのか?」 「んーん。私だったら、って言ったでしょ。桐乃ちゃんは…どうかな?」 麻奈実は上目遣いで俺の顔を覗きこんだ。 まぁ、俺のせいで寝込んだって言うのは全く想像つかないが(てかそうだったら怖ぇよ!)俺のこのモヤモヤの正体ってのがわかった気がする。 「ありがとな、麻奈実」 「んーん。どういたしまして~。がんばってねぇ、おにぃ~ちゃん♪」 「それは止めてくれぇ…」 帰ったら、差し入れでも入れて謝っとくか。 まぁ…しょうがねぇな。 俺は麻奈実と別れると、コンビニで具合が悪くても食べれそうな物を買ってやった。 家に帰り着き、玄関を開ける。 我が家は静寂に包まれていた。 そういえば、今日は親父もお袋も家に居ないんだったっけ。 …桐乃のやつ、寝てんのかな。 俺は、早速桐乃の部屋の前まで行って、昨日の非礼を詫びることにした。 ドアにノックをすると、意外にも返事が返ってきた。 「…何?」 「あー…桐乃。体調は大丈夫か?」 「別に…。関係ないでしょ。」 ズズッと鼻をすする音。 何だ、ホントは風邪引いてるだけじゃねーの? 「昨日はさ、悪かった。ちょっと寝起きで機嫌が悪かったのもあったんだ」 「…もーいぃよ。べ、別にあん時の事がショックで寝込んでた訳じゃないし」 「そーだよな。ほら、差し入れ、買ってきたぞ。カロリーそんなに無いから、食べても大丈夫だろ?ちょっとドア開けるぞ」 「!やだ、待っ…!」 ガチャ。 慌てて鍵を閉めようとしたのか、ドアの前まで走ってきた桐乃は急にドアが開いたのでバランスを崩して俺に倒れ掛けてきた。 「キャッ!」 「あっあぶねぇ!」 危うく俺もろとも倒れそうになったが、何とか桐乃を受け止めて踏ん張り、二次災害を避けた。 俺の買ってきた差し入れは床に音をたてて落ちた。 「大丈夫か?桐乃」 「う…うん。大丈夫」 ほっとしたのも束の間、ふと気づいたのだが…なんと言うか…この状況はだな… 有り体に言うと、カップル同士の熱い抱擁みたいな形になってしまってるんだ、これが。 「す、すまん!」 「…」 バッと飛び退き身体を引き離す俺。 沈黙が怖ぇよ!三次災害の予感!? 桐乃の顔が怖くて見れない…て、あれ? 「…桐乃、オマエ…泣いてたのか?」 よく見ると目のまわりと鼻が真っ赤で、スンスン鼻をすすっている。 風邪にしてはおかしな症状だ。 まさか、本気で昨日の俺の言葉に傷付いて? 「な、泣いてないし!意味わかんない!なんでアタシが泣かないと…いけないのよ…」 言ってるそばから涙がこぼれそうだ。 …しょうがねぇなぁ。 「…桐乃、昨日の俺の言葉はな。ありゃ嘘だ。」 「はぁ!?何言って…関係無いって言ってんじゃん!」 「もし俺に妹が居なくて、オマエみたいな女の子を街で見かけたらどう思う、って質問な」 「…」 桐乃は急に黙りこんで俺の話しに耳を傾けている。 「すげー可愛いと思うし、付き合いたいって思うよ。それぐらいオマエは可愛い」 これでいいのか?麻奈実。 「…ホントに?」 「あぁ、ホントだ。この期に及んで嘘は吐かねーよ」 鼻をズッとすする桐乃。 その瞳は何か決意したかのような色に染まっていた。 「ちょっと、私の部屋に来て」 俺の買ってきた差し入れを拾って、桐乃は自分の部屋に入って行ってしまった。 この状況でなんで俺が誘われたかわからないが、促されるがままに桐乃の部屋に入った。 桐乃の部屋のテーブルにはあの時の---そう、最後の人生相談の時に見なかったアルバムが、あった。 「お母さんたちには口止めされてたんだけど…そのアルバム、見て 」 「アルバムが…どうかしたのか?」 「いいから」 俺はかつて見ることのなかったあのアルバムに、訝しげな表情で手を伸ばした。 パラパラとアルバムをめくる。特に…おかしな点はない。普通に桐乃のアルバムだ。というか桐乃の写真集かってほど、桐乃で埋め尽くされている。 「なぁ、これがどうしたってんだ?」 何が言いたいか分からないと言った顔をして桐乃を見ると、桐乃はため息をついた。 「最後のページ、見て」 俺は言われるがままにアルバムの最後のページを開いた。 そこには--- ウチの親父とお袋ではない、二人の大人と並んで立っているかなり幼い桐乃がいた。 「それが、あたしのお父さんとお母さん」 俺は、桐乃が何を言っているか、理解できなかった。 「今…何つった?」 「アンタどんだけ鈍いの…だから、アタシとアンタは本当の兄妹じゃないってことよ」 「そう…か」 そう言われると、妙に納得してしまった。兄妹でこんなに容姿も内容も何もかも違う事に。 そりゃそうだ。他人だってんだもんな。 そりゃ違って当然だ。 桐乃は少し声のトーンを落とした。 「やっぱり…ショック?」 「…」 俺は呆然としたまま桐乃の問いには答えなかったが、桐乃は構わず続けた。 「アタシは…ショックは少しはあったけど。嬉しかった」 「…そりゃそうだよな。こんな出来の悪い兄貴とホントの兄妹じゃなくて、良かったろ」 「違うよ…だって兄妹って…結婚、できないじゃん」 俺は桐乃の顔を見返した。 桐乃は真っ直ぐに俺を見据えている。 「き、桐乃…」 「アタシは、ずっと兄貴を…京介を見てきた。なんでこんなに近くにいるのに好きって言えないんだろうって…もどかしかった。今まではそんな気持ちから京介にはヒドイ事いっぱいして…ホントにゴメン」 「なんで、兄妹なんだろうって…ずっと思ってた。でも、この写真をこの押し入れで見付けた時…お母さんから真実を聞いた時…私の気持ちは止まらなかった。止まれなかったんだよ」 俺の手を優しく包み込みながら桐乃は俺の顔を見つめている。 「京介…私…京介の事が好き。どうしようもないくらい…」 「きり」 俺の口はそのまま桐乃の口で塞がれた。 そして、すぐに離れた。 「ゴメン…いきなり…すぎるよね」 伏し目がちに、照れ臭そうに呟く桐乃の顔は今までにない位真っ赤だった。 そんな桐乃を見て…俺はたまらなくいとおしくなり、桐乃を抱き寄せた。 俺は今まで、桐乃に嫌われていると思ってた。そんな状況をどうにかしたいって思ってた。 だから、ついつい憎まれ口を叩きつつも、邪険に扱いつつも、心の中では桐乃と仲良くしたい一心で--- でも、桐乃は俺のことを好きで居てくれた。本当の兄貴としてじゃなく、一人の男として。 俺は、兄貴として桐乃と仲良くしたかったのか--- 男として桐乃と仲良くなりたかったのか---今ではよく分からなくなってしまった。 でも、目の前の桐乃は、こんな俺を好きでいてくれている。 今は、それだけで---自分の気持ちに正直になるには充分だった。 「桐乃…俺も…オマエの事が好きだ」 「京介…」 先程の事故みたいな抱擁じゃない。 本当の恋人のように俺達は抱き合っていた。 桐乃は瞳を閉じて、唇を委ねてきた。 俺は…その唇を受け入れた。 おわり
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「ちょっと違った未来23」 ※原作IF 京介×桐乃 黒髪桐乃の過去編 「はあっ、はあっ、はあっ!!」 飲み会で使っていた部屋から飛び出て、夜の学生街を走る。…もうどこに向かっているのかわからない。 「はあ、はあっ、はあっ!!」 …視界が涙で霞む。前が見えない。あっ!! ドサッ! 「い…痛ったぁい…」 痛い。アスファルトの上を派手に転げてしまった。したたかに膝を打つ。 「ぅうう…」 打った箇所を見れば両方の膝の皮が黒のストッキングともども破れており、血が出ている。ロングスカートを履いているから傷は目立たないけれど…。 「何で…何であたしがこんな目に…うう…」 思えば今日は散々な一日だった。いつも通りの平凡な一日…それもやっと居場所ともいえる場所が出来て、楽しく過ごしていたのに…。なのに…。 「ばか…」 そう、あの人のせいで…。なんであたしがあんなことをあれだけ言われなきゃならないの?8年前のあの日からあたしが一体どんな気持ちで…。 「…」 街灯樹の灯りに照らされたあたしの影にもう一人の影が重なる。見ると…。 「桐乃」 …おにいちゃんだった。8年前まであたしの家によく来ていた幼馴染みの男の子。そして今はあたしをこんな風にした張本人。 「な、なんなんですか…!」 ぐす。 一体なんなのもう!なんなのこの人?!あんな酷いこと言ってあたしを追い出したと思ったら追いかけてきて…!一体…! 「一体なんなのよ?!もう!!」 あたしはおにいちゃんに向かって激怒していた。 おにいちゃんはあたしの罵声を受けても相も変わらずの無表情。昔見せていたあの喜怒哀楽の激しい人懐っこさは微塵もなかった。 それが…それが二人にどうしようもない時の流れを感じさせるようで…二人の間に届かない距離が出来ているようで…。 「桐乃。落ち着け。まずは足の手当てを」 「離して!!」 あたしの腕と肩を掴むおにいちゃんの手を振りほどこうとする。それでも男の人の大きな手をあたしの、女の子の力じゃ振りほどけなかった。それが余計にあたしの神経を逆撫でして…。 「本当になんなの?!久しぶりに会ったと思ったらいきなりあんな事!!そんなにあたしの事が嫌いなの?!あたしの事を追い出したいの?!」 「…」 おにいちゃんは眉を少し下げる。たぶんあたしの駄々に困っているのだろう。…こういうところだけは昔からちっとも変わっていない。 「そうですよね?!それにあたし知ってるんだから!あやせにいつもいつもついて回ってもらってること!!有名モデルであ~んな綺麗で可愛い子に言い寄られたらさすがの「槇島先輩」も台無しですね?! 「…」 「あ~あ、みっともない。デレデレしちゃって!!あたしが…あたしが…貴方のこと何も知らないとでも思ってるんですか?!」 「…」 勢いに任せてそのままあたしはおにいちゃんの胸を全力でぽかぽか殴る。それでも顔の表情一つ歪めない。 「あたし、あたし…あたしのほうが…おにいちゃんのこと…全然知ってるんだから…。ぅう…」 情けない。悔しい。何で、何でなの?何でこんなこと…。あたしのこと拒絶して罵倒したと思ったらいきなり追いかけてきて…。あたしのこと何だと思って…。 「桐乃」 ビクッとあたしの身体が震える。おにいちゃんの大きな手が迫る。 「ぁ…」 あたしのこと、抱きしめてくれるんだろうか…。淡い気持ちが沸き起こる。 しかし…。 「手当てをする。今から香織さんに治療セットを持ってきてもらうから。傷が残ってはいけない」 「…」 おにいちゃんはあたしのことを何とも思ってないかのように、淡々とした口調で。 「それとも桐乃。途中まで歩けるか?それだったら」 「…歩けない」 「そうか…。だったらとりあえず立てるか?こんな場所でいつまでも座っていたら、」 「立てない」 「…」 あたしは徹底抗戦の構えに出ることにした。 こうなったら意地でも言うことなんか聞いてやるもんか。どうせあたしが何を言ったってあたしの頭じゃ言い返されるに決まってるんだ。 だけどあたしにもプライド(?)がある。こうなったら意地でも…。 「だったら…」 「…」 ふん。何を言ったって何をしたって全部無視して困らせてやるんだから…。…え? 「乗れ」 「え…?」 おにいちゃんは背中を見せておんぶの姿勢をしていた。あたしに乗れということなのだろうか。 「今から香織さんに連絡する。それまでこんなところでいつまでも居たら風邪引くだろう。はやく移動しよう」 「あ、あたしは…。あたしは貴方のおんぶになんか…」 「桐乃」 「ッ」 怒られる…。目をぎゅっと瞑る。昔の記憶が蘇る。あたしがダダをこねたら決まって…。 でも、目を恐る恐る開くとそこには…。 「桐乃…さっきは俺が悪かった。だからあまり困らせないでくれ」 「ぁ…」 手を頭に置かれて優しく撫でられる。あたしを見つめるその瞳はありし日の彼を思い出させた。同時に成長した大人の部分の彼も見え隠れしていた。 優しく、柔らかく撫でられる。そういえば、そうだった。いつもあたしがわがままを言うと最後にはこうやって…。 「その足じゃ歩けないだろう?途中まで俺がおぶって行くから一緒に帰ろう?」 「…うん」 ~~~ 人の多い明るい大学の学生街を通らずに人の比較的少ない横道を通る。さすがにひと目の多い道をおぶさっていくのは目立つからだろうか。 おにいちゃんはあたしを背中に乗せながら器用に香織さんに電話をかけていた。 香織さんはおにいちゃんに怒るでもなく、今からそっちに行くから、と言って合流先だけ伝えて通話を切った。 「ねえ…」 「うん?」 「久しぶり、だね…」 「ああ…そうだな」 街灯の電管がパツンパツンと小さな火花を散らしている。上を見ると月がとても綺麗な円を描いていた。今日は満月だった。 「あの…」 「うん?」 「…」 あたしのこと、忘れないでいてくれた? …その言葉は聞くのを躊躇われた。さっきみたいに拒絶されることに異常に怖がっている自分がいる。もし覚えていたのはあたしだけで、おにいちゃんの方は再会した時に言われた通りすっかり忘れていたのだとすると…。 ぎゅ あたしは唇を噛み締めて、次の言葉を口にした。 「あれから…元気だった?」 「…」 「あの時…突然いなくなったから…。あたし達も探したんだけど、どうしようもなくて…だから…」 「…そうか」 おにいちゃんの表情が暗くなる。暗いのは夜の暗闇のせいだけでないことは明白だった。 …あたしはなんて残酷なことを聞いてしまったのだろう。 あの事件で、おにいちゃんのお父さんは、おじさんは植物人間のような状態でずっと病院のベッドに医療器具でつながれていたのだ。そしてその治療の甲斐なくあの世へ行ってしまった。その後、母親も血縁の親戚も誰一人身寄りがいないおにいちゃんがどのような人生を送っていたのか…。 …それはあたしの貧困な想像力では補えきれない程の辛い現実だったに違いない。 「…」 かつての彼と今の彼がうまく重ね合わない。あの頃の屈託のない元気一杯の「彼」と今のどこか擦り切れて世を儚んだ感さえする「彼」と似ても似つかないからだ。 そんな彼を見て少しだけ怖くて…。だけどそれよりも今の「彼」になってしまうまでこの8年間何もしてあげられなかったことが一番悲しくって…。 「…」 「…」 とぼとぼと静かな夜の静寂に包まれた道を歩く。体重の軽いあたしとはいえ、背中に人一人おぶっているにもかかわらずおにいちゃんは息切れ一つしていなかった。どうやら見た目より身体はかなり頑丈のようだった。あたしの胸に当たるその背中はとても広くてすっかり男の人の肉体になっていた。 …なぜか下半身が歩きにくそうなんだけど、大丈夫かな? 「…思い出すな」 「え?」 ぽつり、とおにいちゃんは口を開けた。 「小さな頃…まだ小さかったお前をこうしてよくおぶって帰ったっけな」 「…」 それは今でも覚えている。こうしてもらったことは数え切れない。一緒に近所の公園にも遊びに出かけたことも。 子供のころ運動神経のいいおにいちゃんは公園の、小さい子供たちのヒーローだった。足が速くてジャンプが高くて、何でも知ってて…。運動でも勉強でも何をしても一番で…。それは小学校でも変わらなかった。 それに比べてあたしはといえば、昔から何をするにもどんくさかった。足も遅くて同い年の男の子はおろか、女の子の誰にもついていけない始末。それにいつも内向的でおどおどしてて…。 そんなあたしは子供達のからかいの絶好の対象だったのかもしれない。いつもいつも皆から馬鹿にされていた。いじめられるその度によく泣いたものだった。でもそんなあたしをおにいちゃんはどこからともなくやってきては守ってくれたんだった。 あんまりにもあたしを庇うものだから、おにいちゃん自身がからかわれることも何度もあった。京介は女をいつも連れている、らぶらぶだー新婚だーって。 おにいちゃんは顔を真っ赤にしてからかった男の子達を追い掛け回していたけれど…決してあたしのことを置いて行ってりはしなかった。あたしがいる時はいつもその歩調を併せてくれたんだ。 …今考えればあの頃からだ。あたしが過剰なまでの「おにいちゃんっ子」になったのは。どれだけあたしが甘えても決して嫌がらなかった。 子供社会はあれはあれで残酷な世界だ。弱肉強食が簡単にまかり通る。その中でも一番弱いあたしはおにいちゃんにとっても足かせで重荷以外の何ものでもなかったはずだ。 それでも彼は決してあたしを置いて行きはしなかった。 …時々思うことがある。もし彼があたしを置きざりにして行ってしまったら…。弱いあたしはどうなったのだろうか?…考えるだけ栓のない話だとは思うが、考えずにはいられない。もしかしたら違った「高坂桐乃」が誕生していたのだろうか? 「なつかしいな…三人で…麻奈実もよく一緒にいたな…」 「…」 「どうだ?あれから麻奈実とは…」 「…」 「おまえ小さい頃まなちゃんまなちゃんって呼んで姉みたいに慕ってたじゃないか。あれからあいつは…」 「ごめんね…。あんまりまなちゃんと連絡取ってないの…」 「…そうか。まあ、幼い頃の友人なんて大体はそんなものなのかもしれないな…」 「…」 彼女…まなちゃんとは京介くんが8年前のあの事件の時、あたしの前から消えてしまってからますます疎遠になった。 本当はその前の仲たがいに起因するんだけど…。 そうして思い出話をしながら歩いていると…。 「あ、香織さんだ」 黒いライダージャケットを着た香織さんが道の真ん中で待っていた。おぶられたあたしの姿を見て少し心配そうな顔をしている。 「桐乃ちゃん…大丈夫か?」 「え、ええ。何とか…」 「仲直りは…一通り終わったみたいだな」 そう言ってあたしとおにいちゃんの顔を交互に見比べる。そして。 「なあ京介…。おまえ一体どうしたんだよ」 「…」 「おまえはあんなこといきなり言う子じゃなかっただろ?ましてや昔からあれだけ会いたがってた桐乃ちゃんに、」 「香織さん」 ぴしゃり、とおにいちゃんは香織さんの言葉を遮る。 「すみませんでした。久しぶりに幼馴染に再会したものだから、つい興奮してしまいました。もう大丈夫です。ご迷惑をおかけしました」 「…本当にそうなのか?」 「…」 香織さんは心配そうにおにいちゃんを見つめつつ、 「本当に久しぶりに会って興奮したとか、そんな理由なのか?おまえがそんな理由でこの子のこと…」 「香織さん、早く手当てをしましょう。桐乃の傷に障ります」 「…」 香織さんはその左右整った切れ長の目を少し細めて、じ、っとおにいちゃんの顔を見た後、 「わかった…。ごめんな桐乃ちゃん。近くに知り合いのバーがあってな。そこに手当て用具一式揃ってるって確認取れたからさ。あたしの仲のいい信用できるマスターだし、ほんとすぐ近くだから…」 「あ、ありがとうございます…」 そうしてそのバーまで案内してもらった。 ~~~ 「よっし、これでお仕舞いっと!よく痛いの我慢したな!桐乃ちゃん!」 「あ、ありがとうございます…」 今あたし達は香織さん行き着けの地下にあるバーにいる。 そこであらかじめ用意されていた救急箱に入っている手当て道具一式で香織さんに手当てしてもらった。香織さんはこういう荒事に手馴れているのか、実に手際よく包帯までしてくれた。そういえば彼女は昔色んなスポーツとか武道とかしていた、と言っていたんだっけ。 身体も締まっててすっごくスタイルもいいし、何でもできて…。本当になんて凄い人なんだろうといつも思う。何にもないあたしなんかとは大違い…。本当に憧れちゃうな…。 思えばあたしがこのサークルに入る決心をしたのは彼女の人柄によるところが大きい。 あたしなんかとは比べ物にならない、外に出ればいつも人に囲まれている彼女の太陽のようなまばゆさに目がチカチカして…。どうしても一緒にいたくなったからだ。 そしてそんなあたしを香織さんは「桐乃ちゃんは目に入れても痛くないくらい可愛いよ」とも言ってくれた。…正直とてもうれしかった。 「あの…今日はせっかくの飲み会、本当にごめんなさい…」 「ん?ああ!いいってことよ!あいつらも適当にその辺で飲みに行くって言ってたしな!桐乃ちゃんが気にすることじゃないって!気にするべきは…」 そう言っておにいちゃんの頭を腕で絡めて、 「おまえだ、おまえ!京介!おまえが此度のA級戦犯だ!全くどうしてくれる!」 「か、香織さん…ヘッドロックはさすがに…」 じたばたとするおにいちゃんと楽しそうにヘッドロック(?)をかける香織さん。プロレスか何かの技かな? 「じゃあ…今日は飲むの手伝ってもらうからな!」 「え?まだ飲むんですか?」 「バーに来てやることなんて飲むしかないだろうが!今日はお前も付き合えよ!」 「で、でも俺はアルコールが…」 「やかましい!お前そんなんでうちの社員を統括出来ると思ってんのか!次期社長だろうが!酒が飲めない男は小さく見られるんだよ!」 「どこの大工の現場ですか…」 香織さんは嫌がるおにいちゃんを無理矢理カウンターの席に着かせた。おにいちゃん、あたし、香織さんの席順だ。周りを見るとあたし達以外誰もいない。暗い店内に静かなBGMが古いのレコード機から流れていた。結構高そうな店だった。 「あーマスター。あたしはいつものカルーアミルクで!この子は未成年だから何かアルコール以外の飲み物を」 「相変わらずビール好きの辛党の癖に甘いカルーアが好きなんですね…」 「何か言ったか?あたしはいいんだよ、女だから。女は皆甘いものが大好きなんだよ。酒も恋も何だってな」 「そうだったんですか…てっきりいつも男みたいなことばっかりするから女だってこと忘れてましたよ」 「こいつ…殴りたい…。桐乃ちゃん、ここからだとあたしの拳が届かないから、あたしの代わりにこいつをぶん殴ってくれ!」 「え、ええ?!」 「この人の言う事を真に受けるなよ…」 「うるさい!おまえはあたしが直々に鍛えなおす必要がある!久々に顔見せても相変わらず生意気ばっかり言いやがって。あたしはおまえの憧れの沙織お嬢様ほどお優しくないぞ!マスター、こいつにうんとキツイやつ!何でもいいから!」 「すみません、マスター。この人のいうことは話半分適当に聞いてあげて下さい。さっきの店からハシゴしてるんです」 まだ若そうなこの店のマスターはこくりとしずかにうなずくとカクテルをつくり始めた。そして… 「よっしゃ飲むか!んじゃ改めて…乾杯!」 カラン♪とグラスの音が鳴る。あたしはミルクで割った飲み物が入っていた。飲めばお酒が全く入っていなくてすごく美味しかった。 「…」 おにいちゃんはあたしの左側で注がれたお酒と幾分にらめっこした後、一気にあおった。すると…。 「う、う~ん…」 そのままカウンターのテーブルに突っ伏して寝入ってしまった。 「え、え?い、いいんですか?香織さん?!」 「いいのいいの。いつものことだから。量も飲んでないし急性中毒なんて間違ってもなりはしない」 「で、でも…」 「京介のそれは体質でね。ちょっとでも酒が入ると眠くなんの。甘酒でもそうなる。…あの時は驚いたなあ…」 かかか、と美味しそうにカルーアミルクを空ける。ピッチが速く、すぐにお代わりを頼んでいた。香織さんは相当な酒豪なのかもしれない。 「まあこの店に来てもこいつはいつも飲まずにオムライスだけ食って帰ってるようだけどな…。この店さ、昼のランチタイムもしてるから。また一緒に来ようよ。すっごく美味しいから」 「は、はい」 「それより…今日は色々悪かったね」 「え」 香織さんが急に申し訳なさそうにする。 「完全にあたしの計算違いだ。今日みたいに無理矢理合わせたらドラマみたいにハッピーエンドやっほー!…ってなると思ってたから…。この馬鹿、何であんなこと」 「…」 何故隣で寝息をたてる彼にあそこまで拒絶されたのか…未だにわからない。 「まったく…どうしちゃったんだろうね、うちの弟くんは」 「あ、あの!」 「ん?」 「聞いても…いいですか?」 「応。いいよ、なんでも聞いてよ」 あたしは今日感じていた疑問を口にした。 「おにい、…京介君は香織さんの弟なんですよね?これは一体どういう…」 さすがにこの年であの呼び方は恥ずかしいから…。 「ん?ああ!あたしの家の養子なんだよこいつ。こいつが二十歳の時にうちの父親がこいつと養子縁組したの」 「そうだったん、ですか…」 香織さんは女のあたしから見てもなまやかしい仕草で口元を指先で拭いながら、 「桐乃ちゃん…こいつのことどこまで聞いてる?」 「…いえ。今から8年前のことから全然…」 「…そっか。なら、それからのこと話さないといけないな」 「え?」 「桐乃ちゃんには聞く権利があるとあたしは思う。それに今日この事を話したくてここに呼んだんだし」 にやり、といつものいたずらっ子のような笑みを浮かべる。小さな企みに成功して喜ぶ少年のようね顔だった。 「それじゃ「邪魔者」もいない事だし…どこから話しますかねぇ」 香織さん…隣で寝てるおにいちゃんを「邪魔者」って…。思いっきり当事者じゃないですか…。言いたいことはわかるけど。 あたしは隈が出来ている顔をあたしの方に向けて眠るおにいちゃんを少し不憫な気持ちで見つめた。香織さんはどこ吹く風だ。 「こいつと…京介との出会いは孤児院でだ」 「え?」 「あたしの家、槇島家では慈善事業の一環として多額の福祉支援をしていてね…。まあ悪いことばっかりすっと社会の皆様から袋叩きに合うからね。京介が居た孤児院はそんなあたしの父親の「道楽」の一つだった」 「…」 「あたしには血の繋がった妹が一人…こいつは沙織っていうんだけど、今は海外の大学に通ってる。だけど小さい頃あたしも沙織も身体が弱くってね~」 「え?香織さんが?」 この凄いスーパーマンみたいな人が?嘘でしょう? 「応。マジもマジ。大マジよ。特にあたしの方が酷かった。妹の沙織とは比べ物にならなかったからな。成人まで生きられないだろうとまでいわれてたんだからよ。あの時はさすがにあせったよ」 「そうだったん、ですか…」 まあ今はこの通り五体満足なんだけどな!と、からからと何事もなかったようにそう言って笑顔でグラスを傾ける。 でもその瞳にはこの太陽の様な人には似つかわしくない暗い光が宿っていた。 …いつも思っていた。この太陽の様な光はどこからくるのだろう、って。 彼女は皆が思っているような生まれながらのスーパースターなんかでは決してなかった。今の光輝く生き様に追うような、誰よりも深い覗けば底の見えない闇を抱えていたのだ。 それが彼女にとっては病という名の爆弾だったのだ。 人生は決して平等なんかじゃない。神様は誰にでも等しく残酷なもの…。それはこの太陽の様な人にも例外ではなかった。 「まあそんなあたしらを父親と母親は見かねてな。外で満足に遊べない可愛い娘を不憫に思ったんだろうな。あの人今でも親ばかだから。で、一緒に遊べるそれなりに年の合う子供のいる場所に連れてってくれたのさ。それが、」 「京介君のいる孤児院…」 隣ですやすやと寝息をたてるおにいちゃんこと京介君。 「その孤児院のやつらは全員周りからも社会からも見捨てられたようなやつらばかりだった。あたしみたいな身体以外何不自由ない生活をしてきた人間でも思った。…日本にもまだまだ闇が存在するって。高度経済成長を遂げて不況だ何だとマスコミは言うだろ?それでも食うにはまだまだ困らない世界だ。だけど世界は明るいだけじゃない。必ず影の部分が存在する。その孤児院はそんな「影」のうちの一つなのさ」 「…」 「それでも、こいつは一人違ったがな」 「え?」 「孤児院のやつらはその日その日を如何に暮らすか…覇気のない連中ばかりだった。でもそれは無理もない。早くから親を亡くしたり捨てられたりしていたんだ。後は卒院の、仕事が出来るその日までじっと耐える。それは一つの小さな地獄といってもよかったのかもしれないな。…だけどこいつだけは違った」 「…」 「いつもどこかの図書館で借りてきた本ばっかり見てるの。来る日も来る日もいつも勉強していた。そんなこいつにまずは沙織が懐いたね」 「香織さんの…妹さんが?」 「応。その時沙織は小学生でな。あたしは高校生だった。とはいっても親の力でねじ込んでもらった名ばかりの女子高生だったけどな。身体が病気で学校になんか一日たりとも行けやしない…。すまん、話がそれたね。まああんまりにも一生懸命本に噛り付いてるもんだからよ、沙織が何でそんなに本ばっかり読んでるの?って聞いたんだよ」 「…」 「そしたら、こいつはこう言ったんだ。「大事な妹が待っている。どうしても力が欲しいんだ」って」 「…」 …おにいちゃん…。 「あたしも沙織も首を傾げたよ。だってここは身寄りのない天涯孤独の子ばかりが集まる孤児院だ。父親に尋ねてもそんな子はいないはずだと言う。それでもこいつ…京介は決して妹の存在を言うのをやめなかった」 「…」 「ある時、こいつの持ち物から写真が出てきてな。こいつが小さな女の子を抱えて笑顔で写ってる写真だった。こいつと初めて会った時からこいつの笑顔なんて一度たりとも見たことがなかったからびっくりしたが、それよりもこいつにこんな顔をさせている女の子のことが気になった」 「…」 「それから京介のやつ、その女の子の事をことある度に話てな。桐乃がああしただのこうしただの。あんまりその女の子の話ばかりするもんだからよ、こいつに懐いてた沙織がとうとう泣き出したこともあったな」 そう言って香織さんは懐かしそうに目を細める。 「その孤児院は中学まででな。そっから先は義務教育外だ。だから皆出て行かざるを得なくなる。でもうちの槇島家は男子がいなくてね。あたしら二人もいつ倒れるかわからない有様だ。後継者に苦心した父親は一人の子供に白羽の矢を立てたんだ」 「それが…」 「そうこいつ、京介だった。以前から京介の勤勉さと物覚えのよさに目をつけていた親父はこいつが16歳になる前に呼び出して養子の話を持ち出したんだ」 「そうだったんですか…」 それで今の名字が「槇島」って。 「それでもその時一度断ったんだ」 「え?」 なんで?どうして? 「死んだ父親の医療費の負担がある。それを俺は自分で働いて誰の力も借りず自分で返したい、ってな。こいつの父親の事件は桐乃ちゃん知ってるよな?」 「…はい」 「すまん、桐乃ちゃんのお父さんも被害者だもんな…。知ってるも何もないよな。逆恨みした犯人に襲われた日は非番だったらしいね。だから京介の父親の治療費が一切出なかったらしい」 「…」 それはあたしのお父さんもそうだった。足が不自由になっても警察からは一切の補償金もなし。そんな事はあんまりだと、お母さんが県警に直談判しに行ったり弁護士先生に相談に行った事さえある。だけど、補償はおろか国家賠償も難しいといわれてしまった。 その時からだろうか…あたしは国家権力というものが弱い人達を涼しい顔で踏みつける、如何に薄汚れたものなのかまざまざと見せ付けられた気がした。 テレビの前で小難しいことばかり言う政治家や官僚出身の批評家達が如何に空理空論なのか…。お父さんの歩きにくそうな弱った足腰を見る度に怒りが込み上げて来る。 そんなあたしを香織さんは黙って見つめつづけ…。 「…そんなことがあってな。京介はそれから治療費を高校に行かずにがむしゃらに働いて返し始めた。「大事な父さんをあんなやつらの好きにさせてたまるか」って。毎日毎日一日中働いていたな…。三年で返済し終えたよ。その時に高校卒業認定も取った」 「…」 「初めは奨学金を借りて大学に通っていたんだがな…国立のそれも名の通った大学だから結構なお金が借りれたらしい。そんな折だ、あたしの父親がもう一度京介に養子の件を持ち出したんだ」 「…そうだったんですか…」 香織さんはうう~んと背中で大きく伸びをして、 「あたしの話はここまでだ。後はこの馬鹿と仲良い姉弟関係を続けさせてもらってるよ。事情が事情とはいえ…な~んでこんなになるまでひねくれたのかね?もう少し可愛くなりゃせんかね?」 「ははは…」 聞けば聞くほどすさまじい人生だったと思い知らされた。 あの事件の後片足が不自由になったお父さんの就職活動と家計の為に働きに出たお母さん。 あたし達も当時は今より大変だったけど…京介君のそれはそれを遥かに凌いでいた。 「まったくよ…いつまでたっても世話の焼ける」 「香織さん…」 その時の京介君を見つめる香織さんの目があんまりにも温かいものだったから、あたしは、 「もしかして…香織さんって京介君のこと…」 「ふぇ?!…。ないないない!こんなやつ全然タイプじゃないから!大体あたし愛する旦那がいるし!」 「…」 「嫌嫌ほんとほんと!ほんとだって!こんなんザコだから!5点以下!もちろん一億点満点でな!」 「香織さん…」 さすがにそこまで言われると腹が立つんですけど…。 「それに…もう忘れちまったよ、そんな気持ち」 カラン、としたグラスの音の紛らわせて最後に聞こえるか聞こえないかの小さな声で香織さんはそう口にした。
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http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1316537661/783-801 *** *** *** 緊張してしまったお兄さんの手を取ってわたしは自分の服を脱がさせる。 同時にわたしも手が震えたけど、お兄さんの服を脱がした…………けれど 「あのお兄さん……ソックスがまだ…………」 「あ~・あ~・あ~」お兄さんは両手で両耳を塞いでて、ひたすら大声を出していた。 そうか、ニーソックスが好きなんですね、そんなに好きなら今度踏んであげよう……。 「ねぇ、わたし、あなたの事を考えて自分でしてるって……言いましたよ…ね?」 「あ、あ、ああ、そう言えば言ってたな……」 わたしは自分の震えた手で、再び、お兄さんの震える手を取ると 「今は、京介さんが、わ、わたしの代わりに触って……ください」 自分で言ってて恥ずかしかったけど、もう全部して欲しいから言っちゃった。 「んじゃ、あやせは俺の代わりにしてくれ、、まぁおまえはもうプロ級……い、痛てぇ。 あ、あやせさん…つねるのは禁止でお願いします」 「はぁ、はぁ…何で…上手なのか…は、お兄さんに喜んで欲しいからぁ…あっ…」 本当はもう、お兄さんに触られる前から…わたし…………… 「れ、練習してたからっ…あっ…ぁん…こんなエッチな女の子で…で、引きましたかぁ?」 お兄さんから没収したDVDを参考にしようとしたのだけど、お兄さん以外のはやっぱり 見たくなかったから……自分の指を、あなたのだと思って、試行錯誤してた……… 「うぅ…ぐ……いいや…嬉しいに決まってるだろ!最高に魅力的だぜ…あやせ……」 "練習した"と言ってもお兄さんが変な誤解しなかったのが嬉しかった。 嫉妬して欲しいと思うよりも、普通にわたしの事を思ってて欲しいんだ、今はもう 「わ、わたしぃ…ずっとぉ、ずっとあなたに、こうして欲しいと思ってたの…ン… だから…だからぁ……はぅ……今…気持ちいいっ……れす…あぅ…きもちぃいっ」 京介さんに褒めらながら、されると本当に……心も身体も感化されちゃって…… もう多分、どんなお願いされても聞いてしまうんだ、わたしは……きっと 「あ・や・せ・」と言われて、また強引なキス、優しく口を塞がれるのも好きだけど 今日は、、今はこっちのキスの方が好き……だからわたしも思いっきり強引にする、 京介さんの愛情に負けない様に……ちょっぴり痛いくらいに お兄さんが右手に巻いていたチョーカーを外して、わたしの首につけてくれた。 これも考えてみたら儀式の様なもの……儀式と言うよりも……もっとエッチなもの。 そして、頭をまた優しく撫でられて、『お願いしても良いか?』と唇が振動した。 だから言葉でお願いされなくても、本当はもう自分がしたくなっていた事をする…… 「うぐぐ……やっぱぁ……凄いなぁ、おまえ……頭が変になりそうだわ…俺」 「はぁむ……レロ…ちゅぱ……お兄さん…わたしね…………わたしっ……」 「ど、どうした?」 「お兄さんは、わたしに…その…見たこと無いのかって聞いたでしょ? わたしが無いって言ったら、父親は?って、言いましたよね?」 「……うん、、言ったな」………何でこんな話をしたのかと言うと 「………わたしの家って多分、教育方針で、物心ついた時にはもうお父さんと お風呂には入らなくなってたんです。それにわたしは一人っ子で兄弟も居ないから…」 「へ?だ、だから?」…………ちょっぴり意地悪したくなったから 「もちろん、わたしはそういう、いかがわしいDVDも漫画もゲームも見ないから だからわたしが見た事があるのは……もちろん触った事があるのは………… あなただけなのに……なのに、京介さんは!京介さんの裏切り者!!!!!」 「ひょ?ぐげぇ……ちょっと……おま…おお…ぎゃぁあ………ヤ、バ、イ…」 「パク…ちゅぱっ……わたしは、わたしはきょう、だけなのに、はむぅ……きょうは、 きょうは!ん~~~~~他の女の、、、んはぁ……人のも見て、レロ…だから、、、 はぁ…許せない、、、はぅ…許せない!、、はむ…許さない!、だ、だから見るな!! もう見ちゃ~ちゅぅぅ~だ、だ、ダメなんだからっっ!!!!!!!!」 前の罪悪感と言う名前の嫉妬じゃなかった…独占欲・純度100%の完璧な嫉妬。 やっぱりこんなに独り占めして、束縛したがったら、嫌われちゃうのかな? わたしが不安になって憮然としていると、結局また頭をよしよしされてしまった。 「俺はそういうの見ても絶対に出さねぇから……したい時はあやせにお願いすっから。 もう俺が渡したカギ捨てちゃったのか?」 「も、持ってます……もちろん」 「なぁ思いっきり変態チックな事を言って良いか?」 「ふ、ふんっ……な、何を今更」とニーソを履いたままの足で、お兄さんのを軽く蹴った。 嬉しそうな顔をしたから、追加で、踏んであげた。 「お互い、ソロ活動禁止で良いんじゃねぇ?そしたら会った時、燃えそうだしよ」 何で世紀の大発見をしたかの様な自信満々の顔で、こんな事言えるのだろう? 何でこんな事を言われて、わたしはちょっぴり嬉しくなってしまうんだろう………。 「お兄さんだけ我慢してください……。そ、そしたら、会った時、お兄さんがしたい事 いっぱい、してあげるから。それがダメなら結婚までエッチもセクハラも禁止ですっ!」 「よ、よし!、むしろ……それ(が)で良い!でもテレエッチなら良いよな?」 その後、わたしが了承するまで17回ほど『でもテレエッチなら良いよな?』と聞かれた。 電話でも求められたらするし、本当は…わたしだって一緒に我慢するつもりなんだから。 お兄さん、わたしがあなたの事を思って一人でしたのはいつからだと思ってるんですか? そして、それまでずっと、どれだけわたしがイクの我慢してたのか知ってますか? 京介さんがお願いするなら、わたしは何だってするんだから、しちゃうんです…からっ! 「あやせが気持ちよくしてくれたから、次は俺のターンだな。もし怖くなったら いつでも言えよ。別に無理やりする事じゃないんだし、このまま続きするか?」 「わたし…今日初めて、親に嘘ついたんです。凄い大嘘。でもこんな風になるって 期待してたわけじゃ全然無くて……だから嬉しくて……悪い子だけど罪悪感も無くて。 でも親に嘘をつくのは今日が最初で最後です。言ってる意味、分かりますか?」 「ああ、今日ちゃんとあやせを俺のものにして、正式に、おまえの親に挨拶に行くよ」 「分かってるなら、ちゃんとして………し、してくれないとぉ、ぶち殺しますからっ!」 *** *** *** 今まで聞いた中でもっと萌え殺される危険性が高い"ぶち殺します"を聞いて俺は……… おまえの透き通る様な白い肌が透きだ! サラサラのストレートの黒髪が好きだ! 大きくて全部を見透かされそうなその目が、長い睫が、柔らかい頬が好きだ! 何度も、何度もキスしたおまえのぷっくりとした唇が好きだ! 「お兄さん…褒めてくれて嬉しいんですけど、心の声が漏れてきてます……から。 それにやっぱり見た目ばっかり……じゃないですか、もうぉ!」 おまえが今話している、その声が好きだ! あやせが作ってくれた料理が好きだ! 俺に対していつも健気で、時々かなり我が侭で、凄くエッチなあやせの性格が好きだ! あやせと一緒にいると、とても静かで、優しくて、暖かい気持ちになれるんだ。 だから俺はあやせ、おまえの全部が好きなんだ! 「ふぅ……………はぁ~~え、遠慮しなくて良いんですよ…………京介さん。 も、もうっ………容赦なく、全部、全部、全部、好きにして良いからあぁっ!」 これは、あやせの照れ隠しなのだろうか? 『ぶち殺しますよ』と同じイントネーションで誘惑された。 「本当にさぁ……もう褒め言葉だけしか思い浮かばないんだ。おまえのこの髪も……」 と言ってあやせの髪を撫でつつ、抱擁する。 「あっ…ん…はぁ……ねぇ、ねぇ…お、お兄さんに…お、お願いがあります………。 京介さんがわたしを求めてくれたから……聞きたくなっちゃった質問です…………。 あなたは動物の中で、"狐"と"狸"と"猫"と"犬"なら誰(が)………何が一番好きですか?」 艶めかしい表情なのだが、目だけは真剣な眼差しを俺へと向けてあやせは問うた。 流石は、あやせ…俺の彼女だ。この期におよんで、超意味深な謎を投げかけてくる。 そもそも"誰"って何だ? 何となく予感がする、、この質問の解答を誤ったら、重大な事態を引き起こすだろうと。 期待する解答を与えなかったら、俺とあやせは致命的に何かが損なわれるんだろうと。 「(難問過ぎて)全然分からねぇ…………」 あやせが悲しそうな顔をして。プイっと横を向いた、全く………本当に退屈しねぇな、 こいつと一緒にいると。 「な~んてな…………"犬"が好きだよ。 俺は、あやせ……おまえが一番好きだ」 ある意味、これがあやせの"最後の試練" で "聖(堕)天使 最後の封印"だった。 あやせが本当は別の言葉で質問をしたい事は知っていた。……でもこいつは気を遣って、 婉曲的に聞いたんだろう、俺が最低野郎になる事を避ける為にさ。 あやせが舐めてくれた頬を(照れくさくて)……かきながら、この瞬間も、さっきよりも 俺の彼女の事が、どんどん好きになる自分を誇らしく思った。 もう何も迷う事も、悩む事もない……これが俺の出した答えなんだ。 二度と同じ質問を俺の彼女にはさせるつもりはない、そんな質問なんてしなくて済む様に 俺は……あやせを全力で掴まえ続ける。 だから、俺は今の気持ちを、その愛情そのものを込める様にあやせを愛撫し始めた。 「はぅ……ずっと…きょうに頭を撫でられたから…だから…多分…エッチにぃ… エッチなコト考える様に……なっちゃった…んです………………だ、だから…ぁ…… べ、別に答え……聞いたからじゃ、それ、関係無い……んだからっ…!」 「あやせ、好きだ……この照れてる顔もさ……本当に綺麗だ、もう絶対に離さないから」 さっき、あやせが抱いてた独占欲らしきものが、俺の中で拡がるのが…… あやせを愛撫しながら、痛いほど……文字通り……さっきあやせがしてくれたのに…… もう痛いほど自覚される。 「おまえは、俺が胸に興味ないとか言ってただろ?あやせ…これでもそう思うか?」 あやせの桃色の乳首を躊躇無く、断固として吸った。 「んぁ……きぃ…もちぃぃ…れ…す……気持ち…あぅ…あぁ……あん……」 「パク……俺はそんな事、聞いてないぞ?あやせ」 最初は俺なりに考えながら、あやせの反応を見ながらやってるつもりだったのだが やってる間に夢中になって、もうひたすら吸ったり舐めたり、そして空いてる手で 吸ってない方の胸を揉みまくる。 「…ぅん……おっぱい…好き…れす…か?わたしぃ……のおっぱい……きょう……」 「ああ、滅茶苦茶好きだ……もう俺のものだからな!あやせ……わかったか?」 「ぁあ、、あ゛あん…わかったからぁ…ねぇ……きょうぉ…もっとっ…もっとっ……」 あやせが、胸に埋めている俺の顔を思いっきり両手で抱きしめた。 俺は一瞬その力に怯んだが、それでもやっぱり断固として愛撫を続けた。 今日は…今日だけじゃない、これからはあやせが望んだ事を全部叶えてやるんだ。 「いっぱい、してるやるから!おまえがもうイヤって、言うまでしてやる!!」 キスマークをつける要領で思いっきり吸って、指でちょっと痛いくらいつまむ…でも 「んっ…あん…ああっ…足りないっ……もっと…きょう、きょう…好きっ……」 あやせの魅力で、こいつの身体に幻惑されていたが……"身体"だけじゃダメなんだ。 「あやあや…愛してる…愛してる…愛してる!」 強引に感じさせるのは辞めて…軽くキスしながら、目を見つめて胸を優しく愛撫する…と 「っあ……イ…ギュ……あっ……イッく……イッちゃうっ…わたしぃ…あんッ……はぁ… ぅん、あ゛……イグ………あ゛、あ、゛あ゛っ!」 身体を痙攣させて、本当に軽く涎を垂らしながら、あやせは可愛く昇天した……。 俺はあやせの手を握って、俺の胸に当てさせた。今度は、あやせが俺の頭をよしよしと 撫でてくれる……俺は自然に笑みが溢れて、あやせも自然ににっこり笑った。 二人共黙っていたけれど、あやせが目を閉じて肯いたので、軽くキスしてから ニーソの足先、踝、ふくらはぎと、続けて明らかにセクハラする気分で撫でた。 右手で左足、左手で右足を触っていると…左右それぞれ意思をもった生き物の様に 足が揺れ始めて、反応を楽しみながらゆっくり膝、太ももと続けて今度は口で愛撫した。 俺は急がない様に、ワザと自分で自分を焦らしてる気分でゆっくり愛撫を続けて、 やっと太ももの付け根まで辿り着いたのだが……もう触って確認する必要も無く (それどころか見て確認しなくても分かるほど)濡れていた。 何か言おうとしたが、とても間抜けな気がして、黙って舐め始める。 前に、あやせの家で強引にやった時は何も考えてなかった。むしろ尻をぶった叩く事で 必死になっていたのだが………今回はそこだけに意識を集中する。 しかし三十秒もしないうちにあやせは……… 「……イ…キッ…そう…きょう……わたしぃ……もう…あっあっ…あ゛っんん…あ……」 舐めながら、見えるあやせの顔は恍惚然としていて、俺にまたあの独占欲や 今度は強烈な支配欲まで、かきたてさせる。 SMよろしく尻をぶった叩いたあの時よりも、今の方が自分の中の嗜虐心が何倍も、何倍も 刺激されるのを感じる…………だから俺は 「あ……あ゛っあああ……あ゛…あん…きょう……きょうっ……イ゛ク゛…」 あやせが昇天しそうになった途端にわざとペースを緩めた。 そして、落ち着きそうになったら、また責める……時々強く吸ったりもした。 この美しい少女が、自分の意思通りに反応するのが快感だった、俺は我を忘れていた。 「い゛じわ゛る゛っ……きょうの意地悪………でもっ………はぅ…でも……」 「んぅっ……きょうがっ…きょうっ…がぁ……あ゛……いじわるぅ……しゅたい…ならっ…… しぃたいならっ………いっぱいぃ…していいィよぉ…だ…からっ……… わたしっ…我慢しゅるぅ……イ゛ク……かないで…ずっと……我慢しゅ…る…からっ」 全然違う、支配されてるのは俺だったんだ。こいつの魅惑的な身体の虜になって…… 「きょう……きょうっすけ…さぁん…しゅき……あっ…いしてるぅ…からっ……」 やっと気付いた。 こいつの健気な愛情に籠絡されて、俺にはもうどんな自由も残されてない事にさ。 俺の心も身体も、完全に、あやせにものになっていた。 まぁ、別にそれで何か変わるってわけじゃない。 一生この愛しい彼女を、俺の大切な恋人を守ろうと改めて、思っただけなんだ。 結局、俺は気がつくと、何度も、何度も、何度も昇天するあやせを強く抱きしめて、 何度も、何度も、何度もこう絶叫してた……… 『あやせ…俺も好きだ、愛してる………愛してる…あ・い・し・て・る!!!!!』 ってさ *** *** *** 多幸感、安らぎ、喜び、嬉しさ……素敵な感情が全部一気にわたしの身体を貫いて 京介さんに、何度も、何度も、何度も感じさせられた。 本当に夢の様な時間……初恋の人に……あ、そうか、わたしが京介さんを好きになった のは(自分の気持ちに気付いたのは)夢の中で、京介さんに出会ってからだった。 幸せ過ぎて、怖いって意味が今なら本当に身にしみて分かる。 夢の中のあなたは目が覚めると消えてしまった……ねぇ………京介さん……わたし 「あやせ……?」 ベットから降りて、何かを取りに行こうとする京介さんの手を握って、首を横に振った。 「今日……大丈夫な日ですから。でも、何か有ったら責任取ってくださいね」 馬鹿な事を言ってるのは分かってる。でも、どんなものにも邪魔されたくなかった、、 あなたと一つになりたい……もう、何にも邪魔されたくない…… 「ダメだ、おまえが大切だから、今、俺が短絡的な欲望に流されちゃいけないんだ」 わたしは、素直に肯いた。もう……責任取りたくないんですね、なんて言わない。 本当にわたしの事を思ってくれてるのが伝わってくるから…何も言う必要なんて無い。 「あやせが黒いウエディングドレスで、俺に告白してくれただろ? だから今度は俺がちゃんと言うから、ちょっと先になっちまうかも知れないけど…… 必ず俺が言うからさ。だから、それは、その時までのお楽しみだな」 「でも今、ちゃんと予約はしてくださいね……こ、これでも、人気物件なんだからっ!」 「ああ………もちろん、だから俺は、もうメロメロなんだって。 そもそも、俺が取りに行こうとしたのって、おまえが考えてたものだけじゃないんだぜ。 まぁこれは、何の効力も無いから、、今は単なる……紙切れだけどさ、ほら」 "高坂京介" "新垣あやせ"と書かれた、今は本当に、ただの紙切れ……だけど 「はぁ~な、何で、、こんな確実にわたしが"ぶち殺されちゃう"もの用意してるなら、 わたし達が、喧嘩してる時に見せてくれなかったの? わ、わたし、自分で"儀式"なんて言ってて、馬鹿みたいじゃないですかっ?!」 「ほら………あやせ足開いて」 「あっ…ぁん…はぅ……は、はい」 「隠してるつもりは無かったんだ」 「きょうの嘘つき!、変態の処女厨!、シスコン!」 「ほら、あやあや…キス……」 「はむっ……ちゅっ…ぁあっ…れろ……むちゅぅ」 「あやせと恋人同士だと絶対に、ほんの一瞬も、おまえから目が離せないな。 彼氏になれてマジで、良かったわ……こんな俺と付き合ってくれて感謝してるぜ。 こんなにも、俺を夢中にしちまう、世界で一番可愛い彼女になってくれてよ。 まぁ、でも、こんな時まで罵り合ってる場合じゃないんだが………なぁ?(苦笑)」 「ふふ、やっぱり、わたし達って相性ピッタリですね、京介さん。 実は………わたしも、今、全く同じ事を思っていたところなんですっ(♪)」 「これからも多分、何度も喧嘩するだろうし、おまえを泣かせてしまうかも知れない。 でも最後は必ずあやせを笑顔にするから、これからもずっと俺の隣に居てくれ……あやせ」 「はい、ずっとずっと、京介さん側にいます……もう絶対に、あなたから離れない」 『はい、ずっとずっと、京介さん側にいます……もう絶対に、あなたから離れない』 はい、ずっとずっと、京介さん側にいます……もう絶対に、あなたから離れない 今も幸せ過ぎて、やっぱり怖い……これからも何度も、我が侭を言って困らせるし 京介さんが言う様に泣いちゃうと思う。 それでも 京介さんと一緒なら、沢山泣いても、必ず笑顔になれるから……… そしてわたしも、あなたを笑顔にしてあげたいから………… 「あ~あ………俺、あやせに言わなきゃいけない大切な事、こってり忘れてたわ。 何の為に、あやせにカギ渡したり、これ見せたりしたのか………忘れてた(汗)」 「京介……さん?」 「ちょっとだけ………………言い遅れたけど、あやせ、、あ!、俺、今、凄く 滅茶苦茶、凄く良い事を思いついた! これは男の野望と言うか、ロマンだから、悪いが、ちょっと小芝居に付き合ってくれ!」 独り言の様に言って、わたしが好きな、いつもの少年みたいな目をキラキラ輝かせて…… はぁ~こうなっちゃうと、この子は……もう止めても無駄なんだ。 「行ってくる!」 さっさと服を着るとわたしを放置して、ドアを開けて出て行ってしまった。 ロマンって、これの何処が男の野望なんでしょうねぇ? よくも、こんな美少女を、エッチな気分のまま裸で寝かせて、部屋を出れましたね? 全く……もうぉ! 本当にあなたこそ、ほんの一瞬も、わたしの心から、消えてくれないじゃないですかっ! やれやれ……。 そして気がつく、"あの時"と同じだ。 わたしが京介さんを諦めようと思った時……のこと。 『-----いってらっしゃい、お兄さん』 "過ち"だと思って、笑顔で見送って、京介さんを送り出した時……のこと。 あの時はもう戻ってきてくれるなんて、思ってなかった……… 泣いちゃダメだ、今は京介さんが居てくれるのに、、でも……もうわたし…………。 その後、せっかくメイクし直したのに、最高の笑顔で言いたかったのに、意味は無かった。 でもそんな事はもうどうでも良い………二度と嘘はつかないと決めたからのだから あの時の笑顔よりも、今の顔の方がわたし自身、ずっと好きなんだ チャイムが鳴った。 わたしはドアを開けて、あなたを出迎える。 最初は単なる、親友の兄だった人 あこがれた、わたしの初恋だった人 好きで、好きで、しょうがなくて恋いこがれた人 今は……………これからも、ずっと、ずっとわたしの大切な人 「少し、いや結構長く……言い遅れちまったけど」と言われて、優しく抱きしめられた。 「----------ただいま、あやせ」 あの時忘れていた言葉を、もう失ったと思っていた言葉を、あの時は言えなかったけど 本当はずっと、ずっと言いたかった言葉を、今、やっとわたしは言う事ができた……… 「京介さん----------おかえりなさい」 京介×あやせ【"37℃" "Antipyretic" "Stummer Dialog" "A Nexus"】 inspired by『過ちのダークエンジェル』 『妹のウエディングドレス』 本当に、幸せで、おわり
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/617.html
http //pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1330012485/468-474 私ことHN黒猫は、ご存知の方もあろうかと思うけど同人作家でもあるわ。 ・・知らない?「黒猫・同人」でググってきなさいな。 すぐに私の圧倒的なる力を思い知るでしょうから。 妹達の面倒を見る傍ら、今日もネーム書きにできるだけ全力を注ぐ・・ 睡魔が私を作業限界へ誘うまで。 しかし睡魔に加えてもうひとつの魔が私の身に憑依し始めたらしいの・・。 現し世では肩凝りと呼ばれるそれが。 ・・・・お待ちなさいな。 重りがついてないから肩凝りなんてしないだろう・・・・と? ふぅん・・あなた、生きながら石像となって無限の刻を過ごしたいのかしら。 ちなみに我が位階は既に昇格しているわ。Bかpp 泣いてないわよ。 そんなことは委細全くどうでもいい話よ。 泣いてないわ。 ともかく平たく説明すれば、最近肩凝りがひどくなった、という訳なの。 妹達に肩をもんでもらうというのはそれはそれで幸せな解決策なのだけれども。 珠希では力が弱すぎるし、日向は日向でやたら力任せでかえって痛くなる・・ 第一私の魔力記述のために、無垢な妹達に負担をかけたくはないの。 という訳で市販の電動マッサージ器でごまかす事にしたわ。 ただし深夜に作業するのだから、妹達の眠りを妨げな"い" よ"う"に"でき"る"だけ"静"か"な"も"の"を" 選"ん"だわ"わ"ーわ"ーわ"ー ワ"ーレ"ーワ"ーレ"ーハ"ー ウ"チュージンダー。 ・・やれやれ、少しは肩も楽になったわ。 音が案外静かな割に強力な刺激があるのは助かるわね。 ・・何よ、いかがわしい刺激をしているんじゃないかって? 下賎な発想だこと。まあ、最近は18禁同人でもざらに見かけ・・ ・・・・違うわよ。そんな卑猥な同人を買い集めたりしてないわ。してないわ。ないわよ。本当よ。 いいえ、画力に優れた作家の作品を参考に資料として買うことは あるけれどやましい目的で買ってないわ。本当よ。 マスケラの良い作品があれば当然購入しているわ、たまたまそれが18禁だったというだけのことよ。 そういえば・・この間も良作を見つけたわ。有名サークルではないけれど・・ 夜魔の女王が漆黒の手に落ち、尋問されるシーンが・・。その、・・。 うん・・これよ。ああ、気高い女王が四肢を拘束されて・・。 嘲笑う漆黒の手で聖杖により局部を嬲りものにされるの・・。 ・・こ、こんな感じの姿勢かしら・・? 椅子の上だと少し無理があるけれど、この際かまってられないわ。 ・・ああ、なんて屈辱的な・・。高貴なる夜魔の女王が・・脚を広げられ、 上体を反り返るような姿勢で・・。 身を守るべき魔力の黒装束も引き裂かれて、漆黒に見下ろされているの・・。 私はついに、部屋着のジャージを足元まで引き下ろす。 「フハハハハ、無様なものだな、クイーン・オブ・ナイトメア!」(裏声) 妹達は既に寝静まったはず・・できるだけ小声で、傲慢なる漆黒の嘲笑を読み上げるの。 「や、止めなさい、厭らしい。不浄なところなぞ触らないで・・あッ!」 画中の漆黒と、デスクの前の私の右手が、ひまわりの種のような陰核をこね回す。 「だめ・・よ・・それは言えないわっ・・・・異界への扉なぞ・・貴方に教えてなるもの、です、かぁああっ・・!」 「あまり強情を張ると・・死ぬことになるぞ?死にたいと懇願するほどの苦痛を経てな・・」 「あら、そんな事が貴方にっ・・ひぅ!」 悲鳴を上げたのは、漆黒の指がジャージの中に押し入り、乳首をひときわ強く捻り上げたから。 ついに私はたまらずショーツを足首まで引きずり下ろす。 透明な液がとろりと糸を引いて・・全く、我ながら厭らしい肉体だこと。 「フハハハハ、随分と凛々しい姿になったな、夜魔の女王・・」 漆黒・・いえ、漆黒と一体化を果たした私の指が、 控え目な肉の割れ目から粘液をすくい取り、陰核になすりつけ・・擦り上げるの。 「ッあ!・・ひっ!・・・・ん、んぅんんぅ!」 必死に声を殺すように努力しながら・・ 漆黒の指は更に早いピッチで陰核を責めさいなむ。 「ぁっ・・く、ひぅ・・こ、こんな・・下劣な肉の、悦び、くらい、・・でっ・・んっ!」 「はははっ!なかなか満更でもないと? いや・・これは失礼、やはり女王様にはこの程度では物足りなかったようですなぁ?」 漆黒の嘲笑すら気持ちいいわ・・精神を麻痺させる呪文なのかしら・・。 震える手でマッサージ器を取り上げる・・。 「あっ・・そ、それはまさか・・聖杖っ!!」 「お察しの通り・・眷属のものならば軽く触れただけで雷に焼かれるこれを・・ こんなになってしまった所に用いたら・・どうなってしまうかな?」 「やっ・・や、やめ、止めなさいッ!」 漆黒の手は無情にマッサージ器のスイッチを入れる。 低い、でも重い震動がうなり始める。 「さぁ・・お楽しみくださいな・・女王陛下」 「だっ・・だめ、やめて、お願いよ、やめ、・・・・」 漆黒は、遂に私の哀れな陰核に聖杖を宛てがった。 「ッ!!っぐッ~~~~~」 たまらず腰が跳ね上がる。 脳裏にパチパチと火花が跳ね回るのが実感として分かるわ・・。 マッサージ器を一回外す。 「はぁ、はっ、はぁ、はぁ・・」 今思い浮かんだ考えを実行するためのアイテム・・ 夜魔の女王のカチューシャと、手鏡がデスクの上、すぐ手の届く距離に。 「はぁっ・・はぁっ・・はっ・・」 「だめ、駄目よ・・そんなことを・・」 震える手でカチューシャを頭にセットし・・ 「だめ、こんな・・まるっきり変態じゃないの・・」 股間の下に手鏡を据える 「だめっ・・」 ばくん、心臓が爆ぜるように跳ね上がる。 そこには高貴なる夜魔の女王が、濡れた性器をさらけ出し、 これから嬲りものにされるのを心待ちにしていたから。 「っ・・ぁっ・・・とっても・・・い、・・厭らしいわぁっ・・」 そう自分で嘲笑するだけで、私の控え目な作りの性器はひくひくと勝手に蠢く。 「・・どうした?聖杖で焼かれるのがそんなに気に入ったのか?」 「・・そ、そんな、こと・・」 「だったらたっぷりとくれてやる、穴という穴から体液を噴き出して悶え死ねっ!」 聖杖がふたたび陰核に宛てがわれた。 「ひ、ひひぃっ・・!」 あぁ、凄いわ・・性器全部に電気を流されてるみたいよ。 鏡の中の私・・女王の性器が、聖杖に震動させられ、細かくびりびりと震えるのが見える。 真ん中の、まだ何も知らない孔から、たらりたらりととめどなく液が分泌されて・・全く厭らしいわ・・。 「く、ぁ、あふっ・・!」 強烈な刺激に堪えながら、 聖杖を陰核の上でゆっくりと転がす。 「ひ、あっあ、あっ・・す、素敵っ・・!」 鏡の向こうに居るのは中学生、五更瑠璃でもなく、 HN黒猫ですらない。 「す、凄いっ・・凄いわ。すごく・・か、感じるの・・。ひぃぅッ!」 だらしなくよだれすら垂らした口元に 卑猥な微笑を浮かべながら、 聖杖に性器をいたぶられる・・ 淫乱なる夜魔の女王が確かにそこに居たわ。 「ッア、・・ひっ!き、気持ちいいッ・・!だ、ダメぇっ・・!」 しかし、私の世界観に少し異変が起きた。 【気持ちいいんだろ?】 突如、漆黒の顔と声が、平凡な雄のそれに変わる。 「・・・・な、何故っ・・!」 それは、そう、何度か逢ったことのある・・あのビッチ女の兄・・! 【気持ちいいならさ、遠慮なくいっちゃえよ。無理しないでさ】 「~~~・・ッ!!だ、・・ダメ!」 イメージの中の彼は、漆黒の装束をまとったまま、そして・・優しい微笑を崩さないままで、 私の性器を聖杖で弄ぶの。 「・・・・はっ!ッん、~~だめ、だ、だ・・めッ!!」 彼が漆黒になり代わった瞬間から、私の昂ぶりはどんどん抑制が効かなくなる。 「・・まさか、だ、駄目・・な、名前はッ・・呼ばないで・・ッ!!」 【大好きだよ、瑠璃。】 「・・いッ!!いっちゃ、あ、いっちゃうわ、ぁ! あっあぁーーーーーッ!!!」 激しい衝撃が、下半身全体に通り抜ける。 「・・・・くっ!・・んっぅ・・・・!・・・・・・・んふぅ・・・ッ」 あごを反らし、全身で痙攣しながら、なお最後の力を振り絞り聖杖を宛てがいつづけ、止めを刺す。 自らの止めを甘受しながら・・ 私はまぶたの裏に 【可愛いよ・・・・瑠璃】 また、かの雄の優しい微笑を見ていた。 ~~~~~~で~~~~~~~ 翌日、私はいつものように夕食の支度をしていた。 昨夜?何のことかしら・・いつものように眠くなるまで執筆活動に励んでいただけよ? 「ねー・・ルリ姉?」 何やら相談顔で日向が台所に入ってきた。 「どうしたの?」トントントントン 私はキャベツを刻む手を止めないで答える。 「あー・・あのさ?」 「どうしたの?言いたい事があれば遠慮なく言ってみなさい?」トントントントン 「あー・・、じゃあぶっちゃけ言うとね・・聞こえるんだ。」 「何が?」トントントントン 「・・・・ルリ姉のえっちな声とか、なんか音とか。」 トントントントントントントントンどかっ! 「あ、危なっ!ルリ姉、ちょっと、ちょっとだけ包丁止めよ!危ないからっ!」 私はキャベツを脇によけ、玉ねぎの皮を手早く剥く(二秒)。 瞬時に私は玉ねぎのみじん切りに移行する。 「な、何のこここコトかシら」ザクザクトンジャクザクトントントン! 「あ、ルリ姉!泣かなくていいからね!あ、あのさ! ルリ姉も年頃なんだから、ひとりえっ・・そーゆー事すんのも分かるから! だ、だから・・その、な、なるべく静かにやってね。 たまちゃんに説明とか困るからさぁ・・。」 「あら、心配かけてごめんなさい・・玉ねぎを切ってたら目が痛くなって・・」ザクザクザクトントンザクザク 「いや今明らかに玉ねぎ切る前から涙出てたよね!」 「泣いでひゃいわよ・・」ジャクザクザクトンザクザクザクトントン 「だから泣かないで!だ、誰にもぜーったい!内緒にしとくから!」 「そう・・気をづける"わね・・」ザクザクザクトントンザクザク 今やオニオンペーストになった玉ねぎを切り刻みながら、 私はマッサージ器をどうやって処分しようかという、 ただその事だけを一生懸命考えることで自我の崩壊を防ぐことにした。 「あ・・それはそうとさぁ・・?」 「何かじら"・・?」トントンザクトンザクザク きっとこの哀れな姉を慰めてあげようというつもりなのね? 「ルリ姉ってドSかと思ってたらドMだったんだぁ~」ニヒヒ トンザクザクザクトンがきょん! 包丁がまな板に妙な角度で突き刺さる。 そのコンマ数秒後、壁掛けからおたまを取ると、 「そりゃあどうりで弄ると面白い反応するわけだぁ~ウンウン。なるほどぽッきょおッ!」ぱこーん! 我ながら素晴らしいヘッドスピードで日向の脳天にヒット。 私は、あくまで冷静にきびすを返し、日向の為のスペシャルレシピ 「ピーマンのピーマン詰め」の調理に取り掛かった。 【おわり】 「そんなぁーっ(泣)!」
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744 :Monolith兵:2013/08/13(火) 01 02 20 ネタSS「俺の妹が○○○なわけがない!」 外伝2 「俺のクリスマスがこんなに充実・・・」 クリスマスイブ。キリスト教が主流のヨーロッパではクリスマスを家族と共に祝う日だが、日本では何故かクリスマスイブに恋人や夫婦が互いの愛を確認する日となっている。師走の忙しい時期に楽しめるイベントとして定着していた。 そして、とある1組のカップルもその例に漏れず、某所でデートを楽しもうとしていた。 「お待たせしました、京介さん。」 「いや待っていませんよ。では行きましょうか。」 とあるカップルとは高坂京介と赤城瀬菜であった。この二人は互いにアプローチを掛けてくる異性を諦めさせる為に偽装交際をしていた。でなければ、中身爺同士で付き合うなどということは絶対にありえないことだった。 「所で、・・・来ているんですか?」 「ええ。着いてきていますよ。」 京介の問いに瀬菜は暗い顔をして答えた。瀬菜は超シスコンの兄を持っている。それはもう実の妹に欲情するほどの変態シスコン馬鹿兄貴なのだ。だが、イケメンスポーツマンであるので、周りには「あんなお兄ちゃんがいていいなぁ。」とか思われてしまい、その危険性を理解してくれる人は数が少なかった。 「大丈夫ですよ。私に任せてください。それに・・・今世の友人が人の道を踏み外すのは見ていられません。」 「お願いします。」 自分に任せろ!という京介に瀬菜はドキッ!とする、等という事は無くつつがなくデートは進んでいった。流石に超シスコンとはいえ街中で修羅場を作る勇気は浩平にはないようであった。 それからの二人はまるで恋人同士のように楽しく過ごして言った。本人たちは互いに中身爺だと知っている為に、恋愛感情はない。これは友達デートであると自分たちに言い聞かせ、偽装交際しているがあくまで友情の延長だと自分に言い聞かせていた。だが、それを抜きにしても前世からの友人である2人の仲は深く、傍目から見ると恋人同士にしか見えなかった。 2人のデートはまさにテンプレというに相応しかった。軽いウインドウショッピングに高校生にしては背伸びしたレストランでの食事、互いのプレゼント交換など、特にバイトをしていない高校生としては普通のデートであった。 「しかし、こういうものもありですね。確かに現在は異性ですけど、友人同士でクリスマスを楽しむには丁度良かったですね。」 「そうですね。私としても今日は楽しかったですよ。これなら十分恋人同士に見えるでしょうし、双方共に苦痛を感じないので上手くやっていけそうですね。」 瀬菜の言葉を京介は肯定した。いくら友人とはいえ異性だと、特に思春期だと相手を意識してしまうものだ。しかし、この二人は互いに前世からの友人である為にそれがない。故に偽装恋人としての相性は最高であった。 「所で・・・、ホテルには行くべきですかね?ああ、勘違いしないで下さいね?」 瀬菜が軽く視線を向けた先には建物の陰に隠れた気でいる兄がいた。京介はそれを見て心の中でため息をついた。 「クリスマスイブで、思春期の2人がデートしてそのまま帰るというのも・・・。私にその気はありませんが・・・。」 「決まりですね・・・。はぁ。」 そうして、二人は全く気乗りせずにラブホテルの中へと消えていった。 「うううっ、瀬菜ちゃん・・・。己高坂許すまじ!」 それを建物の影から見ていた超シスコン変態兄貴は京介に対する憎しみを滾らせていた。 745 :Monolith兵:2013/08/13(火) 01 02 53 しかし、彼らを見つめる眼は他にもあった。 「素晴らしい!」 「ええ!これまで私たちは辻×嶋田しか見ていなかった。でも、東条×嶋田という新境地が・・・、いえ!辻×嶋田×東条という三角関係が存在するなんて!!」 「噂では五更瑠璃さんは富永恭次だというけれど。それが本当なら互角関係!?」 「なんて、なんて素晴らしいの!次のコミケはこれで決定よ!!」 そうして、腐った方々の努力の結果、その年の冬のオタクの祭典では伝統の辻×嶋田のみならず、東条×嶋田や辻×嶋田×東条や辻×嶋田×東条×富永という三角関係や四角関係の薄い本が大量に出回ることになる。京介は受験を言い訳にコミケに参加せずそのことを知らなかったし、他のメンバーもやおいには興味が無かった為にその事実に気づくことはなかった。 また、とあるネタとしか思えない名前を持つ女性が、友人の手伝いをしているうちに嶋田×山本の薄い本を読んでしまい「何で嶋田と俺が!!」という悲鳴を上げたりもしていたがそれは余談である。 なお、高坂家の腐った女性筆頭である佳乃により、それらの薄い本が高坂家に持ち込まれ、京介と桐乃があまりな内容に胃とSAN値が削られてしまうのも完全な余談であった。 おわり
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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 19 20.31 ID Wk1uDimX0 あやせ「本当に?」 加奈子「えー、桐乃ってすっげえブラコンっぽいんだけど」 桐乃「だから、そんな事ないってばー!」 加奈子「いひ。焦ってる桐乃っておもしろ~い!」 桐乃「もー、いい加減怒るかんね!?」 あやせ「……じゃあ、試してみよっか」 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 22 32.49 ID Wk1uDimX0 桐乃「はっ?……試す、って……?」 あやせ「だから、桐乃が本当にブラコンじゃないか試してみるの」 加奈子「おほっ! ソレ、チョー面白そうじゃねぇ~?」 桐乃「そ、そんなのどうやって試すってのよ?」 あやせ「それは……うーん」 加奈子「桐乃のお兄さんを加奈子達が誘惑してみるってのはどうヨ?」 桐乃・あやせ「はぁっ!?」 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 25 02.66 ID Wk1uDimX0 桐乃「あ、ああっ、あんた何言ってんの!?」 あやせ「ゆ、誘惑って……!?」 加奈子「さえない感じだから、ロリかわいい加奈子が迫ればイチコロだっつーの」 桐乃「ちょっと! それ本気で!?」 あやせ「……確かに、それならわかりやすいかも」 桐乃「あ、あやせ!?」 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 27 54.30 ID Wk1uDimX0 あやせ「だってさ、桐乃はブラコンじゃないんだよね?」 桐乃「そ、そうよ」 あやせ「だから、わたし達がお兄さんを誘惑しても耐えられるでしょ?」 桐乃「だから、そうじゃなくて! 友達が自分の兄貴を誘惑だなんて……」 加奈子「暇つぶしだからいーじゃん。加奈子だって“そう”なるつもりなんてねーし」 桐乃「だ、だけど……」 あやせ「――耐えられる自信が無いの?」 桐乃「……へっ?」 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 31 26.30 ID Wk1uDimX0 あやせ「ブラコンだったら、お兄さんが他の女の子とイチャイチャするのイヤだもんね」 桐乃「だ~か~ら~!」 あやせ「ねえ桐乃、これはチャンスなんだよ?」 桐乃「……チャンス?」 あやせ「うん。桐乃はブラコンじゃない、って証明するチャンス」 桐乃「だ、だけど……」 加奈子「うわ~~~、すんげ~~~詐欺師っぽいわ~~~~」 あやせ「何か言った?」 加奈子「……い、いえ、何も」 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 33 57.33 ID Wk1uDimX0 あやせ「桐乃もさ、ブラコンって思われるのイヤでしょ?」 桐乃「それは……まあ」 あやせ「だからさ、今回だけ! ねっ?」 加奈子「そーそー。オモシロそーだし」 桐乃「……もう! 仕方無いんだから!」 桐乃「た・だ・し! ヤバくなったらすぐ助けを呼ばなきゃダメだからね!?」 あやせ「うん、それに関しては“大丈夫”」 加奈子「う~い」 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 38 23.17 ID Wk1uDimX0 あやせ「……それじゃ、どっちから行く?」 加奈子「どっちでもいいっつーの」 加奈子「――そうだ! 何か賭けねぇ?」 あやせ「賭ける……って?」 加奈子「飲み込みがわりーなぁ。あの兄貴を誘惑した方が、 出来なかった方に何か一つ命令すっとかさぁ~」 あやせ「加奈子、そんなに自信あるんだ」 加奈子「当ったり前だっつーの。ちょろいちょろい」 桐乃「……」 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 43 57.36 ID Wk1uDimX0 あやせ「それじゃあ、今度お茶した時に奢るとか?」 加奈子「しょぼっ!……でもま、あの兄貴だったらそんなもんか」 あやせ「それじゃ、加奈子が選考で良いよ」 加奈子「ぺっ! はぁ? なにソレ、加奈子じゃ誘惑出来ないってワケぇ?」 あやせ「演技でもあのお兄さんを誘惑だなんて……あはは、違うよ~」 あやせ「自信が無いから、加奈子のを参考にしようと思って」 加奈子「ちぇ、それならしゃーないか。いいよ、加奈子が先で」 あやせ「頑張ってね!……私のために」 桐乃「……」 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 46 25.82 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「なんだか隣がうるせえな」 京介「……まっ、俺には関係ないからいいけどな」 コンコン 京介「ん? 何だ? っていうか誰だ」 ガチャッ! 加奈子「――おにぃ~いちゃん♪」 京介「……」 京介「意味が分からん!」 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 50 59.64 ID Wk1uDimX0 加奈子「だって、桐乃のおにぃちゃんだから“おにぃちゃん”でしょっ?」 京介「いやいや、ブリっこされてもリアクションに困るから!」 加奈子「えっ、それってぇ……加奈子がかわいいから困るってことぉ?」 京介「断じて違ぇ!……つーか、かわいいというより不気味だ」 加奈子「あ? オイ、こら。今なんつった? おぉ?」 京介「化けの皮がはがれるの早すぎだろ……」 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 54 28.00 ID Wk1uDimX0 加奈子「別にぃ、ただの暇つぶしだし」 京介「はあ?」 加奈子「奢るっつーのもしらばっくれりゃいいしなぁ~」 京介「というか、なんでいきなりあんな真似したんだよ」 加奈子「しっかし、あのブスに負けるのもシャクだな。オラ、とりあえず誘惑されとけヨ」 京介「俺の話を聞いてもらえませんかねぇ!?」 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 20 58 41.55 ID Wk1uDimX0 京介「なんなんだよ、誘惑とか……」 加奈子「あんたが加奈子にメロメロになればいいんだっつーの」 京介「えっ?……何? お前、もしかして……」 加奈子「なワケねーだろォが! うぜぇから、そういう勘違い」 京介「……そりゃどうもすみませんね」 加奈子「つーかさ、なんか妙に加奈子に馴れ馴れしくね?」 京介「そ、そうか?」 京介(……マネージャーのフリしたのがバレちゃまずいよなぁ、やっぱ) 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 01 16.22 ID Wk1uDimX0 京介「それを言うなら、お前だって馴れ馴れしいじゃねえか」 加奈子「んー、なんかあんたってそんな感じすんだよねぇ~?」 京介「な、なんだよ。ジロジロ見んな……」 加奈子「前に、どっかで会ったっけ?」 京介「そ、そりゃ、初めて会った時の事だろ」 加奈子「いや、そーじゃなくて……あー、うぜぇ、思い出せねぇ」 京介「……!」 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 06 49.42 ID Wk1uDimX0 京介「ほ、ほらほら! 用が無いなら出てってくれ!」 グイグイッ! 加奈子「あっ、コラ! ドコ触ってんだテメェ! 金寄越せコラぁっ!」 京介「へっ、お前みたいなぷにぷにの腹に払う金はねえよ」 加奈子「んなっ!? ケンカ売ってんのかゴルァ! 乙女に向かって……」 加奈子「……あん? な~んかその台詞、っつーか声に聞き覚えが……」 京介「!? じゃ、じゃあな!」 バタンッ! 21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 09 48.18 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ あやせ「誘惑失敗……かぁ」 桐乃「ねっ、もうやめよう?」 あやせ「ダメ。桐乃、自分で気付いてなかったの?」 桐乃「へっ? 何が?」 あやせ「加奈子がお兄さんの部屋に行ってる時、かなりソワソワしてたよ?」 桐乃「そ、そんな事……無いって」 加奈子「……っあ~~~思い出せねぇ~~~」 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 14 20.04 ID Wk1uDimX0 あやせ「ううん、かなりソワソワしてた」 桐乃「それは、ほら……あいつが加奈子に何かしないか心配で……」 あやせ「加奈子だから安心だったのかもしれないけど」 加奈子「……なぁ? 今もしかして加奈子のことバカにしたぁ?」 あやせ「ううん、そんな事ないよ」 加奈子「そんならいいんだけどよぉ~」 あやせ「わたしの場合、何かしてくると思うんだよね」 桐乃「……」 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 17 20.26 ID Wk1uDimX0 桐乃「そ、そう思うならやめた方が良いって! マジで!」 あやせ「“大丈夫”だって」 あやせ「……ねえ、桐乃。わたし、桐乃のこと信じたいの」 桐乃「あやせ……」 あやせ「だから……加奈子、わたしが行ったらちゃんと桐乃を見ててね?」 加奈子「あー、はいはい」 あやせ「――それじゃ、行ってくるね」 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 19 51.18 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「ったく、さっきのは何だったんだ?」 京介「……まー、なんとか誤魔化せたからよしとするか」 コンコン 京介「って、また来たのかよ!?」 ガチャッ! あやせ「――お邪魔します」 京介「……」 京介「はい?」 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 22 28.27 ID Wk1uDimX0 京介「あいつに続いて、今度はお前か。一体何の用なん」 あやせ「近寄らないでください。ブチ殺しますよ」 京介「……ここ、俺の部屋なんだけど」 あやせ「そんな事言わないでください! 意識しないようにしてるんですから!」 京介「さすがの俺でもそれは傷つくぞ!?」 あやせ「大声を出さないでくださいよ」 京介「えっと……ごめんなさい?」 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 26 44.53 ID Wk1uDimX0 あやせ「……」 京介「……あの」 あやせ「な、なんですか!?」 京介「……あのー、何の用があるんでしょうか」 あやせ「そ、そうでした」 あやせ「わたしとしては本当に嫌なんですが……お兄さんを誘惑に」 京介「バッチこぉい!」 あやせ「ひぃっ!?」 30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 29 34.41 ID Wk1uDimX0 あやせ「なっ、なんなんですか、その喜びようは!?」 京介「理由はわからん。が、お前が俺を誘惑する」 京介「それだけで――十分ってことだ」 あやせ「期待に満ちた目をしないでください! ブチ殺しますよ!」 京介「で? どうやって俺を誘惑してくれるんだ?」 あやせ「それは……」 あやせ(ぜ、全然考えてなかった……!) 32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 33 42.71 ID Wk1uDimX0 あやせ「……えっと」 京介「……」 あやせ「その、ですね……」 京介「……」 あやせ「……」 京介「……はぁ。ま、そんなもんだよな」 あやせ「は、はい?」 京介「今回のは一体どんな考えがあっての事なんだ?」 あやせ「……バレてたんですか」 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 36 50.90 ID Wk1uDimX0 京介「バレるも何も、さっきの加奈子に続いてお前じゃ丸分かりだっつーの」 あやせ「……そう言われれば、そうですよね」 京介「あのな、さっきは大変だったんだぜ?」 あやせ「っ、この変質者! 桐乃だけじゃなく、加奈子までっ!?」 京介「違うわっ! っつか声がでけぇ!」 あやせ「……!」 京介「……だから、マネージャーのフリしたのがバレそうだったんだよ」ヒソヒソッ あやせ「あ、あぁ、そういうことですか」 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 40 23.79 ID Wk1uDimX0 京介「さすがに焦ったぜ。バレたら面倒な事になるだろうからな」 あやせ「確かに、そうかもしれませんね」 京介「だろ? あんなことでギスギスするのも何だしな」 あやせ「……お兄さん、わたしと加奈子の仲を心配をしたんですか?」 京介「まあな。大したこっちゃねーけどよ」 あやせ「っぐ……ありがとう、ございます」 京介「そんなに苦々しそうに言われても」 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 43 30.99 ID Wk1uDimX0 あやせ「……はぁ、バレてるんならもう意味がないですね」 京介「だから、何が目的だったんだ?」 あやせ「わたしか加奈子がお兄さんを誘惑して、 桐乃がどんな反応をするかを見ようと」 京介「そりゃまた、何のために?」 あやせ「桐乃がブラコンなのかどうかを確かめるためにです」 京介「はぁ!? なんだそりゃ」 36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 46 33.90 ID Wk1uDimX0 京介「アイツがブラコン? はっ! あり得ねえよ、そりゃ」 あやせ「そうでもないですよ」 京介「何?」 あやせ「だって、わたしがお兄さんの悪口を言っても桐乃ったら乗ってこないですもん」 京介「お前達の会話に俺の悪口が出てくるのがショックだよ!」 あやせ「だから、怪しいと思ってるんです」 京介「……はぁ、そうですか」 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 50 43.96 ID Wk1uDimX0 京介「それじゃ、今は加奈子が桐乃を監視してるってわけか」 あやせ「そのはずです」 京介「――そんじゃ、いっちょ協力してやるか」 あやせ「はい?」 京介「悪いけど、あいつは俺のことを嫌ってるよ」 あやせ「……そんなこと、ないと思いますけど」 京介「嫌ってなかったとしても、好いちゃいないさ」 京介「だからまー、お前の疑いを晴らすのは簡単だ」 あやせ「……」 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 54 49.13 ID Wk1uDimX0 あやせ「えっと、それじゃあ……」 あやせ「わたしと桐乃、どっちが好きですか?」 京介「お前に決まってるだろ。結婚してください」 あやせ「あ、無理」 ブー! 京介「防犯ブザーはマジでやめてくれ! 泣くぞコラ!?」 ガチャッ! 桐乃「あやせに何してんのよこの変態があああっ!」 京介・あやせ「……」 桐乃「えっ、何? その目……」 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 21 57 03.19 ID Wk1uDimX0 京介「いや、お前……」 桐乃「な、何よ」 あやせ「……ねえ、桐乃」 桐乃「な、何?」 京介「……ブザーが鳴ってほぼノータイムでドアが開くってどうなんだ?」 あやせ「……明らかに、部屋の前で突入する準備をしてましたよね」 桐乃「……」 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 00 24.89 ID Wk1uDimX0 京介・あやせ「……」 桐乃「ちっ、違うわよ? あたしはただ……そう! トイレに行こうとしてたの!」 あやせ「桐乃って……ブラコンだったのね」 桐乃「だっ、だから……ほら、あんたも何か言いなさいよ!?」 京介「何を言えっていうんだよ……!?」 桐乃「チッ! 使えない奴!」 あやせ「……」 桐乃「……」 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 06 11.00 ID Wk1uDimX0 京介「なんつーか……ごめんな、桐乃」 桐乃「な、何が」 京介「俺、あやせの方が好きなんだ」 桐乃「あんたもブラコン扱いするんじゃないわよ、ウザっ! っつーかキモっ!」 京介「いや、だってなぁ」 あやせ「……あれ?」 あやせ「そういえば……お兄さんって、桐乃が好きなんじゃないんですか?」 京介「……」 京介「あ」 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 09 46.98 ID Wk1uDimX0 桐乃「バカっ! あん時の誤魔化しが無駄になるじゃんっ!」ヒソヒソッ 京介「いや、今のは……つい、な……!?」 あやせ「つい? つい、何ですか?」 京介「だからほら、つい……」 京介「……」 京介「俺はシスコンだから、つい!」 桐乃・あやせ「……は?」 51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 12 38.88 ID Wk1uDimX0 あやせ「意味が分からないんですけど」 京介「だ、だからだな?」 京介「さっきの好きってのはその――妹として好きって事だ」 あやせ「……はい?」 京介「ほら、お前は可愛いだろ。正直、桐乃よりも可愛い」 あやせ「あ……ありがとうございます」 桐乃「……」 52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 16 13.92 ID Wk1uDimX0 京介「異性に抱く好きってのと、家族に抱く好きってのは違うだろ?」 あやせ「それじゃあ……わたしのことは、妹として好きってことですか?」 京介「そ、そうだ! 俺はシスコンだからな!」 あやせ「わからない……オタクってそういうものなの……!?」 京介「そういうものなんだって! 俺は、お前が桐乃より妹として好きなの!」 桐乃「……何よ、それ」 京介「はい? き、桐乃さん……?」 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 20 52.98 ID Wk1uDimX0 桐乃「意味わかんないんだケド……だって、妹はあたしでしょ?」 京介「そりゃそうだが……」 桐乃「なのに、なんであやせの方が妹として好きなわけ?」 京介「お、おい」 京介(せっかく誤魔化せそうなのに、何を言い出すんだコイツは!?) あやせ「き、桐乃?」 桐乃「……マジでムカつくんだけど」 京介・あやせ「……」 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 26 18.41 ID Wk1uDimX0 桐乃「何? あやせに『お兄さ~ん』って言われて? キモっ」 桐乃「デレデレしちゃってさぁ、ホントウザい」 京介「おい、お前」 桐乃「喋んな!」 京介「……」 桐乃「あやせの方が妹として好き? ハッ!」 桐乃「――兄貴の妹はあたしでしょ!」 京介・あやせ「……」 桐乃「……」 桐乃「あ」 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 30 53.68 ID Wk1uDimX0 京介「えっと、桐乃……」 桐乃「っ!」 タタタッ……バタンッ! 京介「……」 あやせ「……」 あやせ「……桐乃、かなりのブラコンだったみたいです」 京介「……何て言えばいいかわかんねえよ」 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 35 18.30 ID Wk1uDimX0 京介「しっかし……桐乃がブラコンだったとはな」ニヘラッ あやせ「何ニヤついてるんですか。ブチ殺しますよ」 京介「いや、嫌われてると思ってた妹に好かれてると知って悪い気はしねえって」 あやせ「そういうものですか」 京介「そういうもんだ」 あやせ「……」 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 40 05.94 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ あやせ「――というわけで、わたしの勘違いでした」 ???『でしょう? やっぱり、桐乃ちゃんはきょうちゃんの事が好きだったんだぁ』 あやせ「お兄さんも、やっぱりシスコン入ってると思いますけど」 ???『ほら、きょうちゃんって優しいから。家族に対してはなおさらだと思うよ~』 あやせ「……お兄さんって、桐乃の事を異性として見てないんですよね?」 ???『も~! そんな事ないよってずっと言ってるじゃない! ぷんぷん!』 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 43 59.34 ID Wk1uDimX0 あやせ「薄々怪しいとは思ってたんですけど……」 ???『ん? なぁに?』 あやせ「オタクだったのって、桐乃が先なんでしょうか……」 ???『ん~、わたしにはわからないけど、 きょうちゃんって“ぱそこん”は持ってなかったよ?』 あやせ「それじゃあ、あの時のは桐乃をかばうための嘘……?」 ???『桐乃ちゃんとあやせちゃんを仲直りさせようと必死だったんだよ。 だから、あまり怒らないであげてね……?』 あやせ「……怒りませんよ」 63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 52 29.09 ID Wk1uDimX0 あやせ「とにかく、色々と問題がわかってよかったです。 ありがとうございました」 ???『あはは、お礼なんていいよ~』 あやせ「監視を任せた加奈子がサボって漫画を読んでたのは想定外でしたが、 ちょっとお仕置きをしておいたので次の機会があったら平気だと思います」 あやせ「お兄さん……いえ、京介さんって実は凄く良い人ですね」 ???『うん! きょうちゃんは凄く優しいし、いざという時は格好良くて……えへへ』 ???『……あれ? どうして呼び方が……』 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 22 59 28.06 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 沙織「ま、まあまあ良いではありませんか!」 桐乃「……良くないっつーの」 黒猫「フッ、自らの“真の姿”を安易に晒すとは愚かね」 桐乃「邪鬼眼ウザいから」 沙織「しかし、これで兄妹仲もよりよくなるでしょうな」 桐乃「……」 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/08/11(水) 23 08 50.73 ID Wk1uDimX0 ・ ・ ・ 京介「それにしても、桐乃がブラコンだったとはなぁ」 京介「……」 京介「あやせも前に比べたら随分とリアクションが柔らかくなったし」 京介「……」 京介「ま、俺はシスコンじゃないけどな」 おわり
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17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 17 33 52.57 ID 44dpALiO0 [1/37] ある日 麻奈実「今日は招いてくれてありがとね。久しぶりのきょうちゃんち、うれしかったよ」 京介「何言ってんだ。勉強教えてもらったんだからこっちがお礼を言わなきゃいけない方だろ」 桐乃「……」 麻奈実「あっ、桐乃ちゃん。今日はおじゃましました」 桐乃「うっさい。とっとと帰れ地味子! ううん、クソメガネ!」 京介「き、桐乃……オメェ!」 麻奈実「え、えへへ、別にいいんだよきょうちゃん……。それじゃまた明日学校で会おうね」 バタン 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 17 40 55.81 ID 44dpALiO0 [2/37] 京介「おい、桐乃」 桐乃「なに?」 京介「さっきの麻奈実に対する態度はなんだよ」 桐乃「なんだよって、見たとおりよ。あんたの目やっぱり腐ってんじゃない?」 京介「前々からお前の年上に対する態度は正直腹立ってんだ。 でもあえてとやかく言わなかった。でもなんだ地味子の次はクソメガネだぁ!?」 桐乃「フンッ。それのどこが悪いのかっつーの」 京介「ふざけてんじゃねぇーぞ、貴様!!」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 17 49 18.69 ID 44dpALiO0 [3/37] バコッ 桐乃「うぐっ」 京介「はぁはぁ……」 桐乃「あ、あんた……ぶったわねこの私を!」 京介「ああ、ぶったよ。あまりにもお前の根性が曲がってるから わからせてやったんだよ」 桐乃「ふざけてんじゃないわよっ! 能無しド変体兄貴の分際で! もうこの家から出てってよ! 出てってクソメガネの家で一生暮らしてなさいよ!」 京介「ぬけぬけとまたほざきやがって……オメェ!」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 17 52 32.47 ID 44dpALiO0 [4/37] 桐乃「何度だって言ってやるわよ。あんな奴クソメガネ、クソメガネ、クソメガネ……」 京介「桐乃ぉぉ!!」 ガチャ 親父「大声出してなんだ?」 桐乃「クソメガネ!」 親父「……」 桐乃「あ……」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 17 58 47.54 ID 44dpALiO0 [5/37] 京介「親父……?」 親父「桐乃。今の言葉もう一度言ってみろ」 桐乃「え、あ、いや違うの! これはお父さんのことじゃなくて……!」 親父「いいから、もう一度言えと言っているっ!!」 桐乃「ひっ!」 京介「違うんだ親父。今のは」 親父「お前は黙ってろ!!」 京介「す、すまん」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 05 18.83 ID 44dpALiO0 [6/37] 親父「それで何と言ったんだ?」 桐乃「……」 親父「桐乃」 桐乃「……ク、クソメガネ」 バチコーン その言葉を言い終えたと同時に親父の拳が桐乃の 頬に炸裂。その衝撃で桐乃の軽い体は瞬く間に宙に舞い そのまま床に叩きつけられた。 桐乃「あぐあぁ……!」 ドサッ 京介「き、桐乃っ!!」 親父「……」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 16 21.94 ID 44dpALiO0 [7/37] 京介(今のパンチ、さっきの俺のより三倍以上はありそうだぞ……) 京介「いかんいかん、そんなこと考えてる場合じゃない。おい、大丈夫か桐乃!」 桐乃「う、うぅ……」 京介「おい、親父。今のはさすがに酷いだろうが!」 親父「そこをどけ、京介」 京介「おい、落ち着けって!」 桐乃「き、聞いてお父さん……さっきの言葉は別にお父さんに向けて言ったことじゃないんだってば」 親父「ほぉ。じゃあ、誰にことを言ってたんだ?」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 18 04.66 ID 44dpALiO0 [8/37] 32 × 親父「ほぉ。じゃあ、誰にことを言ってたんだ?」 ○ 親父「ほぉ。じゃあ、誰のことを言ってたんだ?」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 25 00.81 ID 44dpALiO0 [9/37] 桐乃「じ、地味子のことなの……」 親父「じみこ?」 京介「俺の幼馴染の田村麻奈実だよ。親父も知ってるだろ?」 親父「仮にそうだったとしても、桐乃。お前が人様にそのような無礼極まりない ことを平然と言っていたということには変わりはないわけだな」 桐乃「そ、それは……」 親父「このバカ娘が!」 ドスッ 桐乃「がはぁっ……!」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 43 40.45 ID 44dpALiO0 [10/37] 桐乃「ごほっごほっ、ごめんなさい!」 京介「親父、それくらいにしてやってくれよ! 確かに桐乃の態度は悪かったよ。 俺もそう思ってる。だから後で俺からよく言ってきかせるから。今日のところは 許してやってくれないか。一度殴った俺が言うのもなんだが、やっぱり家庭内暴力はよくないぜ!」 親父「では京介。お前に聞くが、桐乃はお前が一言何か言ったぐらいで そのとおりに素直に従うと思っているのか?」 京介「そ、それは……」 親父「そもそも日頃の兄であるお前に対する桐乃の態度も気に入らなかった。 仮にも目上だというのに、桐乃お前は京介を見下すことばかりしかせん」 桐乃「だ、だって……だって」 親父「身内だけじゃなく、そんな態度を外でもとっていたとはな。どうやら、俺のしつけが 悪かったようだ。お前を娘だなんだといって甘やかしすぎたのかもしれん。 この機会にお前の腐った性根を正す必要がありそうだ」 桐乃「や、やめて! お父さん、私が悪かったから! もう兄貴のことバカにしたりなんかしないから!」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 54 52.57 ID 44dpALiO0 [11/37] 親父「喉もと過ぎれば熱さも忘れる。今はそんなこと言っても所詮、明日には 元にもどっているんだろう」 桐乃「ち、ちがう。本当に約束するから!」 親父「……本当なんだな?」 桐乃「う、うん」 親父「ならいい。もう部屋に戻れ」 京介「親父! よかったな、桐乃」 桐乃「うっさい、ウザいからとっととそこどけバカ……あ!」 親父「やはりな」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 18 59 56.22 ID 44dpALiO0 [12/37] 桐乃「ち、ちがっ……今のはつい口癖で」 親父「そのことがなお悪いとなぜ気づかん!!」 ドコッ 桐乃「あぐあぁ!」 バコッ 桐乃「ぶはぁっ!」 ゴスッ 桐乃「や、やめ、へぶぅっ!」 京介「親父、マジやべぇって! おい、やめろ!」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 19 09 42.24 ID 44dpALiO0 [13/37] 親父「もはやお前のような奴は俺の子供ではない。来いっ」 桐乃「痛い、痛い! 髪引っ張んないでぇ! ごめんなさい!」 ガチャ 親父「出て行け。そして二度とこの家の敷居をまたぐな」 桐乃「やだ、そんなのやだ! ごめん! お父さん、もうあんなこと絶対言わない! だから!」 親父「メガネのかけてない家庭にでも拾ってもらうんだな」 バタン 桐乃「お父さん、開けてお父さぁん……!! うああぁぁ!」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 19 15 18.30 ID 44dpALiO0 [14/37] 親父「京介」 京介「な、なんだよ」 親父「母さんには俺が話しておく。だから絶対家に入れるなよ」 京介「……」 親父「わかったか!?」 京介「お、おう」 京介(と言われてもな。どうするべきか、やれやれ) 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 19 25 40.48 ID 44dpALiO0 [15/37] 数分後 桐乃「ぐすっぐすっ……うぅ」 京介「おーい、桐乃」 桐乃「え?」 京介「やっぱり、まだ家の前にいたか」 桐乃「フンッ……自分の部屋から高みの見物ってワケ? あーやだやだ、死んでよ!」 京介「こら、あんまり声出すな。親父に聞こえるだろ」 桐乃「何する気よ?」 京介「とりあえず、あるだけの毛布結んでお前んとこに降ろすから お前はそれつたって二階の俺の部屋まで上がって来い」 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 19 26 32.63 ID 44dpALiO0 [16/37] 一旦休憩 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 03 17.44 ID 44dpALiO0 [17/37] 桐乃「……」 京介「おい、聞いてんのか」 桐乃「余計なお節介焼くなってーの」 京介「じゃあお前は冬の夜の寒空のもとでずっとつっ立って方がいいっていうのかよ」 桐乃「別にあやせに頼めば泊めてくれるし……」 京介「いーから、強がってないで登って来いよ。お前に話しておかなきゃいけないこともあるし」 桐乃「フンッ……仕方ないわね。だったらちゃんと毛布結んでおきなさいよ。登ってる最中に解けて落ちたら殺すから!」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 14 55.29 ID 44dpALiO0 [18/37] 桐乃「よいしょよいしょ……はぁ」 京介「よしっ、なんとか上がってこれたな。って、うわあぁ!」 桐乃「な、何よ! 人の顔見てそんな声出して。変態のくせに感じ悪い」 京介「言った方がいいのか……。お前、顔スゴいことになってんぞ」 桐乃「え、ウソ? そんなに……? ねぇ、鏡どこ! 早く出しなさい!」 京介「しーっ! 大声出すなって言っただろ」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 22 52.95 ID 44dpALiO0 [19/37] 桐乃「いいから鏡! 早く!」 京介「ここにあるが、できれば見ない方が……」 パシッ 京介「あっ」 桐乃は京介の手から持っていた手鏡を急いでひったくった。 桐乃「な、なによこれ……これが私……? ウソよこんなの」 桐乃が鏡を覗き込むと、顔中晴れ上がりまるでゾンビのような顔が映っていた。 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 28 31.51 ID 44dpALiO0 [20/37] 桐乃「うあああぁぁ……!!」 京介「また泣く。気持ちはわかるが、今は静かに泣け!」 桐乃「ああぁ! こんな顔じゃモデルの仕事もできない!」 桐乃「学校にも行けない!」 桐乃「うああああぁぁ!」 京介「桐乃……」 桐乃「えぐっえぐっ……こうなったのも全部アンタのせいよ! アンタの! 責任取りなさいよっ!!」 京介「あのなぁ」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 34 43.95 ID 44dpALiO0 [21/37] 京介「責任取れっつったって。俺にどうしろっていうんだよ」 桐乃「今すぐここから飛び降りて死ねっ!」 京介「俺が死んだところでお前の顔が元に戻るわけじゃねえだろ」 桐乃「うっさい、死ね氏ね死ね、死んでよもう! えぐっえぐっ」 ドタドタドタ 京介「やべぇ、この足音は親父だ! 早くベットの下に隠れろ!」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 39 51.91 ID 44dpALiO0 [22/37] ガチャ 親父「……」 京介「な、なんだよ。お袋じゃねえんだから部屋に入るとき くらいノックくらいしろよな」 親父「今、この部屋から桐乃の声がしたような気がしたが」 京介「ん、んんんなわけねえだろ。俺しらねえから……」 親父「……」チラッ 京介(やべぇ、ベットの方見てる! 調べられるか) 親父「ならいい。突然押しかけて悪かったな」 バタン 京介「……ふぅ、助かった。桐乃、もう出てきていいぞ」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 49 38.91 ID 44dpALiO0 [23/37] 京介「頼むから大きな声だけは出すなよ。バレるから」 桐乃「だってだって……えぐっえぐっ」 京介「確かに顔がそんな風になって悲しむのはわかるが、かろうじて 桐乃だってわかるくらいだから、しばらくすりゃ治って元通りになるさ」 桐乃「しばらくってどのくらい?」 京介「そんなの俺がわかるわけないだろ」 桐乃「なにそれ! それじゃいつ完治するかわからないその日まで ずっと学校と仕事休めってこと? サイテー!」 京介「そこまで言ってないだろうが」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 20 58 50.25 ID 44dpALiO0 [24/37] 京介「そもそも仕事は仕方ないとしても、学校は出れるだろ」 桐乃「はぁ? こんな顔でどうやって平然に授業受けていられるっていうのよ」 京介「先生あたり正直に事情を話せば特に問題ないだろ」 桐乃「そういうこと言ってんじゃないの! こんな顔をあやせやクラスのみんなに 晒すことが耐えられないって言ってるの!」 京介「そりゃまぁ、そうか……」 桐乃「人事だと思って。真面目に考えなさいよ!」 京介「でも、さっそく明日から平日で学校あるし。こればかり、どうしようも……ん?」 桐乃「な、なによ」 京介「安心しろ、桐乃。俺にいい考えがあるぞ」 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 21 12 02.78 ID 44dpALiO0 [25/37] 桐乃「どんなのか言ってみなさいよ。ろくでもないことだったら承知しないから」 京介「まぁ、まだうまくいくかわからないんだけどよ」 桐乃「なによその曖昧な考え! からかってんの! 学校は明日の朝からなのよ!」 京介「うまくいけば明日の朝までにはなんとかなるから。とにかく学校のことは心配すんな」 桐乃「フンッ……きっとよ。どうにかならなかったら、そのときは絶対許さない」 京介「はいはい、わあったから。それより問題なのは親父に許してもらうことだろ」 桐乃「……」 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 21 42 37.35 ID 44dpALiO0 [26/37] 京介「さっき、お前に話したいことがあるって言ったじゃん」 桐乃「ええ」 京介「実はさ、お前が出て行ってすぐ後、こっそりお袋と話してな」 ――――― 京介「親父なんて言ってた?」 お袋「それが完全に反省するまで絶対家に入れるなってすごいけんまくで」 京介「そうか……」 お袋「あんたも知ってるだろうけど桐乃って勉強面や生活面はしっかりしてる から父さんも叱ることなんて滅多になかったじゃない? だから今日の件も そのせいで桐乃が礼儀知らずな性格になったってすっかり思い込んでるみたいで」 京介「やれやれ。桐乃も桐乃だが、親父も親父だな」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 21 44 06.53 ID 44dpALiO0 [27/37] お袋「桐乃も本当はいい子なのにねぇ。多分、父さんだってそのことはわかってると思うわ。 でも今日の父さんは意思を曲げるつもりはさらさらないって感じだったし。 桐乃、相当まずいこと言っちゃったようね。あの子お父さんになんて言ったの?」 京介「ま、まぁ、そんなことはどうでもいいじゃねぇか。あはは!」 お袋「それでね、お父さん。今日の原因があの子のアニメやゲームにもあるって言い出して やっぱり捨てるべきだなんてまた言い出すもんだから」 京介「おいおい、マジかよ。そんなことしたら桐乃発狂するぞ」 お袋「私もとりあえずなだめるようにはしてるんだけど。そういえば桐乃大丈夫かしら。 こっそり様子見てきた方がいいわよねぇ」 京介「それなら大丈夫だ。後で俺が様子見てくるから」 お袋「そう。悪いわね京介」 ――――― 京介「とまぁ、こんな感じだったんだが」 桐乃「……ひ、ひどい。お父さん、一度は許してくれたのに、また捨てるだなんて……こんなのあんまりじゃん!」 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 21 56 35.54 ID 44dpALiO0 [28/37] 桐乃「今回の件にギャルゲとか全然関係ないって言うのに、こんなのやつあたりじゃん!」 京介「まぁ、俺も多少はそう思うけど、正直お前も悪いんだぞ」 桐乃「どこがよ! 私は一度もお父さんの悪口言ってないじゃん!」 京介「お前親父が言ってたこと聞いてなかったのか。他人様にクソメガネだの なめくさったこと言ってるからこういうことになったんだろ?」 桐乃「別に地味子なんてどう呼ぼうがなんだっていいじゃない。そうよ、根本的に 考えれば私がこんな目にあったのも全て地味子の仕業じゃん。 あいつさえ今日家に来てなければ、お父さんに悪口を誤解されることもなかったのに。 あー、マジウザい。あのクソメガネ」 京介「テ、テメェなぁ……この後に及んでまだそんなことほざいてんのか。いい加減にしろよ、おい」 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 22 28 20.82 ID 44dpALiO0 [29/37] 桐乃「な、なによ!? 凄んじゃったりして……き、キモいんだけど」 京介「地味子なら仕方なく許してやる。でも次麻奈実のことをその胸糞悪い 5文字で呼びやがったら、親父に全く反省してねぇからギャルゲ捨てろってけしかけるぞ」 桐乃「なっ!」 京介「いいな、わかったか」 桐乃「……ちっ。クソアニキ」 京介「言ってろよ」 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 22 46 41.42 ID 44dpALiO0 [30/37] 京介「とにかくお前の反省した態度をちゃんと親父に示さない限り この話は収拾がつかないだろ。意地張ってる場合じゃないんだよ」 桐乃「それくらい……わかってる」 京介「こればかりは俺の力じゃどうしようもない。お前が反省の意を しっかり親父に伝えるっきゃねぇからな」 桐乃「……」 京介「とりあえず、なんとかお前と親父を会わせる機会は作ってみるから それまでにちゃんと反省文考えておくんだぞ。といっても文だけじゃなくて お前自身ちゃんと悔い改めなきゃ意味ねぇぞ。上辺だけの反省なんて、鋭い親父相手じゃ すぐにバレるからな」 桐乃「わかってるって。ったく、説教がましいんだっつーの」 京介「あんまり先延ばしにしてるとその間にお前の宝物が捨てられちまうかも しれないから今日中に考えとくのが理想だな。いいな?」 桐乃「はいはい、わかったわよ」 京介(やれやれ。本当にわかってるのかねぇ……こいつ) 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 22 59 03.64 ID 44dpALiO0 [31/37] 次の日・早朝 玄関 京介「うぅー、さみ。早く来てくれー」 沙織「京介氏ぃ~」 京介「おっ、沙織か。悪いなこんな朝に。しかもあんなお願い」 沙織「いえいえ。昨日の夜、電話がかかってきていきなりあんなことを 頼まれたときは正直、耳を疑いましが。きりりん氏のピンチともならば 拙者も一肌脱がずにはいられませんぞ」 京介「マジで恩にきる。本当は桐乃にも直にお前にお礼を言わせたいところなんだが」 沙織「構いませぬぞ。聞けば相当な極限状態ということでございますからな」 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 04 32.78 ID 44dpALiO0 [32/37] コンコン 京介「おい、桐乃。起きてるか」 桐乃「起きてるけど」 京介「なら入るぞ」 ガチャ 京介「喜べ。沙織の協力のおかげで何とか問題なく学校へは行けそうだぞ」 桐乃「え。どういうことよ?」 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 17 24.83 ID 44dpALiO0 [33/37] 京介「見ろ、これを」 桐乃「これって沙織の真ん丸メガネじゃん。これがなんだっていうの?」 京介「これをつけて登校しろ」 桐乃「はぁ!?」 京介「これだけ大きいメガネをつけていけば、お前の晴れ上がった アザだらけの顔も多少は隠れるだろ。現にこのメガネを かけてるときの沙織の素顔も全然見えてないしな」 桐乃「……」 京介「心配するな。幸運なことに見たところお前の傷は鼻から上の方に 集中してる。つまりこのメガネをかければ、あやせたちに悟られずに済むってわけだ。どうだ!?」 桐乃「何が『どうだ!?』よっ! 問題大ありでしょうが、このクソバカ能無し兄貴!」 京介「しーっ! だから声が大きいって。親父たちが起きるだろ!」 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 26 50.18 ID 44dpALiO0 [34/37] 桐乃「ご、ごめん……。でもこんなダサいメガネをなんで私がつけて学校に行かなきゃいけないの」 京介「仕方ないだろ。これしか方法が思いつかなかったんだから」 桐乃「これじゃあそのまま学校に行くのと大して変わらないじゃない。 こんなんだったら、学校休んだ方がマシよ!」 京介「なんだよ、せっかく沙織が貸してくれるってわざわざ届けに来てくれたのに」 桐乃「知るか。んなことっ!」 京介「学校も仕事も休むわけだから、あやせとか不審がるんじゃねぇのか」 桐乃「う……」 京介「あいつのことだから家まで押しかけてくるかもしれねぇな」 桐乃「……くぅ!」 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 39 37.37 ID 44dpALiO0 [35/37] 学校 あやせ「今日は桐乃、遅いわね」 加奈子「だなー。いつもならもうとっくに来てる時間だし」 あやせ「何かあったんじゃないかしら……」 加奈子「登校中に腹でも下したんでねーの」 ガラガラ あやせ「あ、きた! 桐乃、おはよ今日はおそか……え」 加奈子「んあ?」 桐乃「……」 あやせ「き、桐乃……? どうしたの、そのメガネ」 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 47 16.66 ID 44dpALiO0 [36/37] あやせ「イメチェン……じゃないよね。こんなメガネ、桐乃のセンスじゃありえないし」 桐乃「こ、これはね……その」 加奈子「ぷあーーーーはっはっはっは! すっげぇだっせ~桐乃!」 桐乃「うっ……!」 加奈子「あはあははははっはっはっは! そのメガネ、まるでキモヲタみたいだぜぃ!!」 桐乃「ち、ちがっ! 私、キモヲタなんかじゃ!」 加奈子「あはははっ! わははははっはははっは! くるしぃ!」 桐乃「だから、違うんだってば……ぐすっ」 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/30(日) 23 58 40.28 ID 44dpALiO0 [37/37] あやせ「ちょっと、加奈子! いい加減にしなさい。失礼よ」 加奈子「だってよぉ、桐乃の顔が! ぷあっははっはっは!」 あやせ「何言ってるの。よく見ればそれほどおかしくなんか……」 桐乃「……」 あやせ「ぷっ。や、やっぱダメ……私も。くすくす」 桐乃「あ、あやせまで……! くっ!」 タッタッタッタ あやせ「あ、桐乃。待って!」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 00 17 36.29 ID DuFDjs/60 [1/29] 桐乃「……」 ヒソヒソ 女子1「見て高坂さんのあのみょーちくりんなメガネ」 女子2「なにあれ、ダサ。キモい」 女子3「いきなりあんなのかけてきちゃってなんなの? 成績上位だからってガリ勉アピール?」 女子4「なんかオタクみたい」 男子1「しってるかぁ、高坂のこと」 男子2「しってるしってる。おかしなメガネかけて登校してきたんだよな、みろよ」 男子3「新境地でも開こうとしてるかなぁ?」 男子4「でも明らかあのメガネ、選択すべってるっていう」 男子5「むしろそこが萌えるんだけど。ブヒッ、フヒヒヒヒ」 桐乃(なんで……どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないのよ……) 桐乃「ううぅぅ……ぐすっぐすっ」 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 00 23 44.49 ID DuFDjs/60 [2/29] 放課後 桐乃「……」 あやせ「待って、桐乃!」 桐乃「……」 あやせ「無視して行かないでよ、桐乃! 桐乃ってば!」 桐乃「キモヲタなんかと一緒に帰りたくないんでしょ。もう来ないでよ」 あやせ「違うの。さっきは本当にごめんなさい、私……」 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 00 31 35.30 ID DuFDjs/60 [3/29] あやせ「加奈子も笑いすぎたって反省していたわ」 桐乃「フンッ、どうだか」 あやせ「それより桐乃。訳を聞かせて欲しい」 桐乃「訳って」 あやせ「あなたがこんなメガネをしてきた訳よ。なにか大事な理由があるんでしょ?」 桐乃「べ、別にないよ。ただ気分で……」 あやせ「ねぇ、桐乃。私に隠し事はやめてって、前に言ったはずよね?」 桐乃「隠し事なんてしてない……!」 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 00 44 45.52 ID DuFDjs/60 [4/29] あやせ「嘘っ! 絶対してる!」 桐乃「してないっ!」 あやせ「桐乃。ちょっとそのメガネ外してくれない」 桐乃「な、なんでそんなことしなくちゃいけないの!」 あやせ「一度だけでいいから。お願い」 桐乃「やだ、絶対イヤ!」 あやせ「桐乃!」 桐乃「やめてっ! 離して! 触らないで!」 手を伸ばしてきたあやせを振り払ったはずみで 桐乃のメガネは彼女の顔面から外れそのまま地に落ちた。 ポロッ カランカラン あやせ「……き、桐乃。そ、その顔」 157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 00 51 31.49 ID DuFDjs/60 [5/29] 桐乃「だからイヤだって言ったのよ! あやせのバカ! うあああぁぁ!」 あやせ「その顔何があったの!? ううん、誰にやられたの!?」 桐乃「もう知らない知らない! こっちみないで! ううぅぅ……!」 あやせ「……」 あやせ「わかった」 桐乃「え……?」 あやせ「あいつね。あいつなんでしょ。桐乃をこんな顔にしたの」 桐乃「あやせ、何言って……」 あやせ「変態行為だけではとどまらず、桐乃に暴力を振るうなんて。絶対に許せない」 あやせ「お兄さん」 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 23 58.36 ID DuFDjs/60 [6/29] とりあえず終わりまで書き溜めたので さるさん食らわない程度に投下していきます 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 25 52.77 ID DuFDjs/60 [7/29] 桐乃「違うの。これは……」 あやせ「……」 タッタッタッタッタ 桐乃「あやせ、待って! 話を聞いて!」 タッタッタッタッタ 一方その頃、京介は 麻奈実「え、うそ。昨日私が帰ったあとでそんなことがあったんだぁ」 京介「まぁな。なんつーか、色々大変だったぜ。てか、実は現在進行形なんだがな」 麻奈実「……」 京介「麻奈実。どうした?」 221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 27 52.73 ID DuFDjs/60 [8/29] 麻奈実「なんか私、責任感じちゃうなぁ……」 京介「なんでそうなるんだよ」 麻奈実「だって、私への悪口がきょうちゃんのお父さんのと勘違いされちゃったんだよね。 そうすると私のせいで桐乃ちゃん、そんなに叱られちゃったんじゃって……」 京介「おいおい。悪いのは全部桐乃だぞ。お前が思いつめる要素なんて一つもないだろうが」 麻奈実「でも……」 あやせ「お兄さん」 京介「あ、あやせ?」 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 30 08.23 ID DuFDjs/60 [9/29] 麻奈実「あっ。あやせちゃんだ」 あやせ「探しましたよ」 京介「俺を? 何か用でもあるのか」 あやせ「しらじらしいですね。よく妹にあんな仕打ちをしておきながら そんな平然な態度が取れるものです」 京介「何言ってんだお前……? 桐乃に?」 228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 33 03.98 ID DuFDjs/60 [10/29] あやせ「やっぱりもっと早く排除するべきだったんです。桐乃があんなことに なってしまったのは私のせいなのかもしれない。でも、もう迷わない!」 麻奈実「あやせ……ちゃん?」 あやせ「お兄さん、死んでくださいっ!!」 ガシッ 京介「うぐっ」 麻奈実「き、きょうちゃん!?」 あやせは京介の首を両手で掴み、そのまま力を入れ 彼の首を強く締め始める。 ギュゥゥゥゥゥ 京介「あががががががぁ゛ぁ゛」 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 37 19.13 ID DuFDjs/60 [11/29] 麻奈実「ダ、ダメ! あやせちゃん! きょうちゃんが死んじゃうよ! 離して!」 あやせ「お姉さん、邪魔しないでください! お兄さんのせいで桐乃は、桐乃は!」 ギュゥゥゥゥゥ 京介「が、がぁぁああぁ」 桐乃「あやせー! やめてっ!!」 麻奈実「え、もしかして桐乃ちゃん? そ、その顔!」 あやせ「桐乃……!」 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 39 40.77 ID DuFDjs/60 [12/29] 桐乃「あやせ、あんた何考えてるのっ!」 パシン あやせ「あうっ」 ドサッ 京介「……げほっげほっ! はぁはぁ、ぐるしかった」 桐乃「人の話も聞かないで勝手なことして……」 あやせ「何するの、桐乃。私はお兄さんからあなたを!」 236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 43 06.81 ID DuFDjs/60 [13/29] 麻奈実「きょ、きょうちゃん、大丈夫!?」 桐乃「なっ!」 桐乃「そこどいて!」 麻奈実「ひゃう」 桐乃「この、このクソメ……地味子っ!」 麻奈実「ご、ごめんね……。でもきょうちゃんが心配で」 桐乃「兄の面倒くらい妹の私がみる。だからあんたはあっちへ行ってて」 麻奈実「そ、そっか」 京介「げほっげほっ! うげー」 桐乃「ちょっと、あんた大丈夫? 救急車でも呼ぼうか?」 京介「い、いや、そこまでしなくていい。もう平気だ、げほっ」 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 46 13.74 ID DuFDjs/60 [14/29] あやせ「ダ、ダメ……」 あやせ「ダメよ桐乃! そいつに近づいては!」 タッタッタッタ ドンッ 京介「のわぁ!」 ドボンッ!! 桐乃「あ、ちょっ!」 麻奈実「こ、今度はきょうちゃんが川に落ちちゃった!」 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 49 36.45 ID DuFDjs/60 [15/29] ゴボゴボゴボゴボ 京介(なんだか知らないが、どうやら終わったな。俺の人生) 京介(人生か……) 京介(妹の人生相談なんぞ受けたときから俺の人生の歯車が狂ってきたよな) 京介(まったく。もし次、転生するときは妹のいない家庭に生まれたいもんだ) 京介(ははは……) ―――― ――― ―― ― 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 51 45.02 ID DuFDjs/60 [16/29] 京介「……」 京介「う、うぅ……」 麻奈実「あ、きょうちゃん。気がついた!」 あやせ「本当ですか!?」 京介「ま、麻奈実……それにあやせ?」 あやせ「よかった。本当によかったです」 京介「ここは……?」 256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 53 23.72 ID DuFDjs/60 [17/29] 麻奈実「きょうちゃんの部屋のベットだよー」 京介「俺んちか。そうか、俺まだ生きてるのか」 麻奈実「あ、当たり前だよ。やだなぁ、きょうちゃん。 でも実はちょっと危なかったんだけどね」 あやせ「お兄さん!」 京介「な、なんだ……?」 あやせ「先ほどは本当に申し訳ありませんでした!」 京介「えっと。あやせ、急に何を」 258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 55 05.76 ID DuFDjs/60 [18/29] あやせ「お兄さんこそ何言ってるんですか。さっきお兄さんの首を絞めたり 川に突き飛ばしたのも私なんですよ」 京介「ああ、そういえばそうだったっけか。微妙に記憶が曖昧になってるな」 あやせ「あの後、詳しい訳を桐乃から聞きました。私の早とちりで 危うくお兄さんを……私」 京介「いや、もういいんだ。それにさっきのお前の行動は桐乃を思ってのことだったんだろう」 あやせ「……」 京介「桐乃の兄としてうれしいよ」 あやせ「そんな、当然のことですよ!」 京介「まぁ、正直ちとやりすぎだとは思うが……」 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 18 57 56.29 ID DuFDjs/60 [19/29] 桐乃「フンッ。なぁにが兄としてよ。こういう場で兄貴アピールしちゃってさ」 京介「桐乃……いたのか」 桐乃「さっきからいたわよ。あーやだやだ、こんなシスコンが私の兄貴なんて。 あのまま溺れて天に召されればよかったのに」 京介「悪かったなぁ、延命しちまってよぉ!」 麻奈実「怒ることはないよ、きょうちゃん。きょうちゃんが川に溺れたとき、 一番初めに助けてくれたのは桐乃ちゃんなんだよ」 京介「へ?」 麻奈実「きょうちゃんが川に落ちてすぐに、桐乃ちゃんが飛び込んでね」 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 00 04.77 ID DuFDjs/60 [20/29] あやせ「泳いで溺れたお兄さんを岸側まで引っ張ってきて。 それでお姉さんと私で二人を引き上げたんです」 桐乃「ばっ! 余計なこと言わなくていい!」 京介「そうか……。ありがとな、桐乃」 桐乃「……フ、フンッ。これ以上手を焼かすなっつーの」 ガチャ 親父「……」 桐乃「あ……お父さん」 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 02 14.23 ID DuFDjs/60 [21/29] 親父「京介、母さんから川に落ちたと聞いたぞ。具合の方は大丈夫なのか?」 京介「ああ、心配いらねーよ。間一髪のところを桐乃が助けてくれたからな」 親父「桐乃が?」 桐乃「……」 桐乃「それじゃ、私もう行くから……」 京介「お、おい。桐乃待てよ! 行くってどこへだよ!」 桐乃「どこだっていいでしょ! もう私はこの家の……」 京介「何、まだ意地張ってんだよ。この機会を棒に振る気か!? ずっとこのままでいいと思ってるのかよ、お前は!」 桐乃「くっ……うっさい!」 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 05 14.26 ID DuFDjs/60 [22/29] あやせ「あの桐乃のお父さんですよね?」 親父「ん?」 桐乃「あやせ……?」 あやせ「私、新垣あやせと申します。仕事や学校で桐乃には仲良くしてもらってます」 親父「……」 あやせ「事情は聞きました。桐乃にこんなことをしたの、お父さんだそうですね。 確かに桐乃に非があったかもしれません。でもいくらなんでもここまで するのは残酷すぎやしませんか!? いいえ、残酷です。ひどいです」 麻奈実「あやせちゃん……」 あやせ「そのせいで桐乃、今日一日学校ですごく肩身の狭い思いをして……! お父さん、全部あなたのせいで!」 274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 07 36.02 ID DuFDjs/60 [23/29] 桐乃「もういいの、あやせ!」 あやせ「桐乃……?」 親父「……」 桐乃「お父さん。私、今日友達から借りたこのぐるぐるメガネをかけて学校に行ったの。 クラスのみんなにたくさん笑われた。バカにされた。それでわかったの。 メガネって普段かけてる人にとっては体の一部のような物なのに、それを バカにされたらただ少しかけた私なんかより、もっと辛いんじゃないかって」 親父「……」 桐乃「それでね……」チラッ 麻奈実「ふぇ?」 桐乃「昨日は……くっ。昨日はあんなひどいこと言ってごめん!」 277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 10 21.64 ID DuFDjs/60 [24/29] 麻奈実「え。えぇっ。そ、そんな、私全然気にしてないよ。だから、顔を上げて桐乃ちゃん」 桐乃「それと、お父さんもごめんなさい! お父さんにむけて言ったことじゃ なかったにしろ、お父さんの前であんな言葉。本当にごめんなさい!」 親父「……」 麻奈実「あの、えっと。きょうちゃんのお父さん。桐乃ちゃんを許してあげてください。 桐乃ちゃんも悪気はなかったっていうか、そのとにかくごめんなさい!」 京介「いや、だからお前は謝らんでいい」 京介「親父、俺からも頼む。今のこいつは本気で反省してると思うんだ。 それに今の今まで桐乃はこんな感じで生きてきてたじゃねえか。 いつまでもこんなクソ生意気な性格じゃいけないかもしれないが、 これは桐乃の大事な個性なんだよ。大目に見てやってくれよ、このとおりだ」 283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 12 52.54 ID DuFDjs/60 [25/29] あやせ「……」 ヒソヒソ 京介「あの、あやせさん……。みんな頭下げてるんだから、ここはあなたも空気を読んでほしいんですが」 あやせ「なぜです。悪いのはお父さんの方なのに」 京介「な、頼むよ、な、な! ここは俺と桐乃の顔を立てて」 あやせ「……。わかりました、お兄さんはともかく桐乃のためでしたら。 お父さん、どうか桐乃のこと許してあげてください。お願いします」 親父「……」 京介「はっはっはっ! どうだ! さすがの親父もこれだけの人数で頼まれりゃ 多勢に無勢ってもんだろ! 恐れ入ったか! どうなんだ親父!」 親父「……」 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 16 26.65 ID DuFDjs/60 [26/29] 親父「桐乃。お前は周りに恵まれているな」 桐乃「……」 親父「もういい、自分の部屋に戻りなさい」 桐乃「お父さん」 親父「それと、後で病院へ行くぞ。その顔を診てもらわなければならん。 思い返すと俺も度を過ぎていた。その、なんだ悪かった……」 桐乃「……別に」 京介「やれやれ」 麻奈実「わぁ。よかったねー、桐乃ちゃん」 京介「ありがとう、麻奈実、あやせ」 麻奈実「私たちは別に何もしてないよぉ、えへへ」 あやせ「なんか少し納得いきませんけどね」 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 18 49.12 ID DuFDjs/60 [27/29] それからしばらくし、桐乃の顔の傷は順調に回復し数日で完全復活した。 ちなみに完治するまでモデルの仕事は休業し、学校では 沙織のスペアのあのぐるぐるメガネをかけ続けてすごしていた。 初めは、あの特異な形状のメガネをかけた桐乃にクラスのみな キモいだのオタクだの陰で罵詈雑言を浴びせていたそうだが 三日ほどでそんな話をする奴は人っ子一人もいなくなった。 その三日があのプライドの高い桐乃にとってはさぞ辛かったんだろう とは思っていたが、特にまんざらでもない感じだった。 どうやら妹を過小評価しすぎていたようだ。 あの一件以来、桐乃と親父との関係は特に変化もなく 以前と変わらない感じで接し合っている。 こんなわけで、すべて丸く収まったわけだ。めでたしめでたし。 ……と思っていたのだが。 296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/31(月) 19 21 06.36 ID DuFDjs/60 [28/29] 京介「伊達メガネ……? それが次の人生相談だっていうのか」 桐乃「そうよ。なんで今まで気づかなかったのかしらね眼鏡っ子の良さに。 あ、もちろん地味子は論外だけど! ただでさえ可愛い妹に眼鏡なんて足されたら もぉー、たまらないじゃない!」 京介「だからって何で妹のメガネ選びにこの俺が同行しなきゃいけねぇんだよ」 桐乃「だってさ、あんたメガネフェチじゃない」 京介「断じて違うわ!」 桐乃「正直、あんたの最悪なセンスじゃメガネのトレンドなんて全然理解できないだろうけど 筋金入りのメガネフェチっていうところを汲み取って仕方なく一緒に 私の新しいメガネ選びにつき合わせてあげるわ。感謝しなさいよ」 京介「だーかーらー、俺は違うって言ってるだろ。人の話を聞きやがれ!」 桐乃「ほら。ぐだぐだ、言ってないでメガネショップへ行くわよ!」 京介「ぐわぁ! 俺の妹がこんなにメガネ属性なわけがない!」 おしまい
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中学校に通う「エロゲに興味がある以外はごく一般的な女の子」である高坂桐乃。ある日、 帰宅途中に尿意を催し公園の公衆トイレ目指し急いでいた桐乃は、途中でベンチに座ったつなぎ姿の男性を見かけたが、トイレを探すので忙しいので無視した。 桐乃はようやくトイレを見つけると、急いでトイレの個室へ駆け込んだ。 その時、桐乃があまりにも急いでいたからかそれとも辺りがすっかり暗くなっていたからか彼女はそれに気付かずに奈落に自ら足を踏み入れたのである。 何しろ桐乃は、個室の鍵を掛けパンツを下ろし、さあ用を足そうかという段階になってやっと異常に気付いた程である。 そこには既に先客が居た、正確には収納されていたというべきだろうか。 それは、初めには桐乃のおしりを撫でる様にぬめりとした感触を桐乃に与えた。 通常ならばウォシュレットの誤動作かと思う所だろうが、ここは公園の公衆トイレである。 舞浜の某テーマパークならいざ知らず、帰宅途中にある公園にそんな物が備えられているはずもない。 もしかしたら、ここで異常を認識しすぐさま逃走すればまだ逃れられたかも知れない、この時の桐乃はおもらしをする寸前に見つけたトイレに安心し切っていたのである。 突然の感触に驚き便器の中を桐乃が覗き込むとその先客と目が合った、はたしてそれが目なのかどうかは分からないがとにかくその何かを見てしまった。 あまりの恐怖に「ひぃっ」と桐乃は喉を引きつる様にして僅かに声を漏らすのが精一杯だった。 それは生き物に例えるとタコに似ていた、赤い色をしヌメリと粘液で光る触手が数え切れないほど伸びておりその先端は男性器のそれに似て亀頭の様な形をしていた。 桐乃がそれを見た瞬間にはそれは触手を桐乃の足に絡ませ足の自由は奪われていた。 すると今度は、背後にあるタンクからも蓋を押し上げて別の触手が桐乃の手の自由も奪い、体中に巻き付いて仰向けに釣り上げる状態で桐乃の体を固定した。 体の自由を奪われ身の危険を感じ、桐乃が助けを呼ぼうと口を開いた瞬間に待ち構えていた触手が口へと押し込まれる。 桐乃の悲痛の叫びは「うぐぅ」だとか「んぐ」と言ったうめき声にしかならなかった。 最も、暗くなった薄気味悪い公園のトイレの前をたまたま人が通りかかる可能性など皆無に等しいが、それでも桐乃は呻き声を洩らしていた。 「うぐぅぅぅぅぅあ゛んんん……ひぃう……ジュル」 周りの残っていた触手が服の隙間やスカートの下から服を破く様に引っ張る。 スカートとセーラー服はあっという間に破かれてボロ切れと化し、触手はブラとパンツも引っ張りブラは千切れパンツは伸びきって割れ目に食い込んでから千切れた。 「やめで……ぶぁううぅぅうぃぁ」 上半身を覆っていた触手は露になった胸や乳首に巻く付いた。それと同時に口に挿入されていた触手が外に出る。 「ぷはっ……けほっけほっ……うぅ」 下半身のパンツを破った触手も新たに現れた穴に狙い済ましたかの様に侵入を開始する。 「や、やめてよ!そこだけはっ……はぐっ……ひい!……あああん」 触手から出る粘液で多少入りやすくなっているとはいえ、まだ何人たりとも進入を許した事のない秘部にゴツイ形をした触手が無理やり入ってくる。 「いぃぃいいいたぁぃ……いたいよぉ……あが……ぎぎぎぎ」 膣に無理やり突き込まれた触手によって結合部から血が滴り落ちる。 「あたしの初めて……がっ……こんなのに……奪われる……なんて……ひどっ……いぃ」 破瓜の痛みに精神を破壊され、触手という異物に処女を奪われてしまった事に自らの不幸を信じる事が出来ずこれは夢だと思い込もうしたのもつかの間。 更にお尻の穴にまで触手の魔の手は伸び、今まで開いた事がない程の大きさに肛門を広げながらも奥へ奥へと侵入してくる。 「お、お尻の穴……だ、だめぇ……さ、裂けちゃう……あぁぁぁっ……お腹の中這いずり回って気持ち悪いよぉ」 直腸にまで入り込んだ触手に嫌悪していると膣に入り込んだ触手が更に子宮の入り口を執拗に叩く。 「ひうっ……ああぁん……だめっ……それ以上……はいらなひぃぃぃ」 桐乃叫びも空しく触手は先端から更に細い触手を伸ばして子宮の中にまで入り込んだ。 「ひぃぃやぁあ……やめ、やめてよぉ……ぉ、おご」 体の中心部にまで進入され痛みと気持ち悪さに意識が飛びそうになる。 「えへ……あへ……うぅぅぅ……あっあっ……あぅ……」 体の感覚が薄れ意識が白くなりかけた瞬間。 これまで奥へ奥へと侵入してきた触手が出し入れされ、激しいピストン運動を始め意識は嫌がおうにも現実に引き戻される。 「はっはぅひぃ……あぁああぁぁあん……らめええええっ」 膣を刺すような痛みと肛門と腸を犯され触手が中で擦れ合う様な感覚が痛みから快感へと変って行った。 「うあぁぁぅ……ひんっ……そんな激しくしないでぇ……あああっ」 どうやら触手の出す粘液が腸から吸収され、それが麻薬の様に働いているのかも知れない。 痛みから開放されると胸や乳首を蹂躙している触手の感覚もより鋭敏に感じ取れる様になった。 「あっあっあうぅぅっ……乳首吸っちゃダメぇぇぇ……そんなに引っ張ったら伸びちゃうぅぅぅぅぁ」 反応の良くなった桐乃を察知したのか、更に触手の蹂躙は桐乃の下腹部にあるクリトリスと尿道にまで及んだ。 「あああんっ……やめてぇ……そこは……あ、あ、あひっ、うっうっ……い、いっちゃう……イっちゃうよぉ」 これまで以上の快感に桐乃はとうとう理性を失ってしまった。 「はっはっはぅ……もっと触手ぅ……からだじゅう……きもぢぃよぉ」 「あっぁっひぃ……も、もうっ、いっイっちゃうっ、イっちゃうよぉぉぉおおぉぉぉお」 一際大きく痙攣し触手を締め付ける様にして桐乃は達してしまった。 同時に触手の方も肉壁に搾り取られる様に大量の白い粘液を桐乃の膣に放出した。 胸や体に巻きついてたいた触手からも白い液体を桐乃の体に放出し白濁液で桐乃の体を汚す。 子宮と腸の奥に出された液体は桐乃のお腹を膨らませませてまるで妊娠したかの様な大きさまで膨れた。 「ひっ、あぁぁあああぁっ……な、なんか出てるよぉぉ……うぅまだ出てる……」 中々止まらないその射精に中に入りきらなかった液体が結合部から零れて白濁した粘液を滴り落とす。 一頻り射精し終わった触手はボトリと膣とアナルから引き抜かれ。腹を満たしていた液体があふれ出し流れ出た血と交じり合って床に水溜りを作った。 「あぁぁぁぅ……ひぃぃ……ふぅぅぅ」 人生でこれまで感じた事の無い快感に桐乃は放心状態になり意識を失った。 「朝だよっ起きてーなのっ!早く起きないと魔法をお見舞いしちゃうよーっ」 萌え声で恐ろしい事を囁く目覚ましボイスが鳴り響く、その音で桐乃はここが自室のベッドだと気付いた。 そう、あれは全部夢だったのだ。そう理解するのに更に15秒ほど要した。 淫夢にしては性質が悪過ぎる、きっと昨日深夜までやっていたエロゲ「ドキッ!はじめての触手!妹編」の所為だ。 それにしても体を這いずり回る触手の感覚がやけにリアルだった様な……。 うなされ過ぎたのか衣服も乱れているし、何故かショーツもぐっしょりと濡れていた事に焦るが、お漏らしと違ってべっとりとした感触がした。 エッチな夢を見て自慰をしたという事実にあのカリビアンコムと同じレベルになった気がしてショックだった。 もし朝あいつと出くわしたら蹴りの一つでも入れてやろうと思った。
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616 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 16 09.39 ID fbet85u1O 京介「入るぞー」コンコン 京介「この前やっとけって言われたゲーム終わったぞ。今回のは設定やらが複雑過ぎて――」 桐乃「はぁぁぁっ!?」 京介「と、突然どうした!?」 桐乃「あんたのせいで上書きしちゃったじゃない! ここのデータもうすぐ空ちゃんがレイプされる場面だった奴なのよ!?」 京介「レイプって……お前なあ……」 桐乃「この責任どうやって取ってくれんの!? ねえ、どうしてくれんの!?」 京介「わ、悪かったよ。もう一度やり直せばいいだろ?」 桐乃「もう一度やり直せですって……? わかってない! あんたは全然、これっぽっちもわかってない! いい? あたしはね、この√で可愛い可愛い空ちゃんがレイプされることを知っちゃってるの!」 京介「そ、そうなのか……まあ、いいんじゃねえの? その方がショックは少なくて済むだろ」 桐乃「そういう見方もあるかもね。 けどねっ、その未来を知ってるからこそ、空ちゃんをそんな目に遭わせる選択肢を選ぶのはもうどうしようもなく苦痛なのよ!」 京介「じゃあ俺がそこまでやってやるからさ。それで勘弁してくれよ」 桐乃「はぁ!? 信じらんない! エロゲは自分でやってこそでしょうが!!」 京介「俺にどうしろと……」 617 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 20 57.68 ID fbet85u1O 桐乃「責任……責任取りなさい」 京介「だからそれを訊いてるんだって……」 桐乃「それくらい自分で考えられないの? これだから馬鹿は嫌なのよ。 そのちっさい脳みそフルに使ってよ~く考えてみなさいよ、ふんっ!」 京介「……チッ」 桐乃「それだけ? 痛いとこ突かれたからってだんまり? 芸がないのよ、あんた。言い返すなりしてみたら?」 京介「お前が――」 桐乃「何よ、聞こえなーい」 京介「お前が急かすから俺はやりたくもないエロゲーを徹夜でやって、その上で更にわざわざ妹さまのご機嫌取りまでやりにきたのによ! 信じらんないだ? そりゃあこっちの台詞だ! 自分のミスを棚に上げて喧嘩売りやがって!」 桐乃「な、何よ……あんたはシスコンなんだからそんなの当然でしょ……?」 京介「ああ、そうかいそうかい。俺が悪かった。 終わり。シスコン終了。はい、さようなら。お疲れ様でした、俺」 桐乃「何ひとりで完結させてんのよ! キモッ! 意味わかんないんだけど!」 京介「じゃあな」バタンッ 桐乃「…………」ビクッ 618 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 24 43.71 ID fbet85u1O 桐乃「…………」カチッ 桐乃「あー……」カチッカチッ 桐乃「何よ何よ何なのよ、あいつぅ!」 桐乃「あたしに対してあの態度はありえないんだけど!?」 桐乃「……そりゃあたしもちょっとは……」 桐乃「でも超ムカつく……!」ガタッ 桐乃「…………」スタスタスタ 桐乃「調子に乗ってんじゃないわよ――ッ!!」ドンッ ドゴンッ!! 桐乃「ひぃっ……」 桐乃「……もうっ、何よぉ……」 619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 29 35.59 ID fbet85u1O 桐乃(昨日は頭に血が上ってたからあれだったけど、やっぱあたしも悪かったよね……) 桐乃「…………」 桐乃「よしっ! あいつも謝ると思うし、そしたらあたしも謝ろう……!」 桐乃「……でももうすぐ朝ごはんなのに、起きてる気配がないわね」 桐乃「しょうがないっ! この可愛い妹さんが特別に起こしてやろうじゃないの!」 桐乃「あれ……いない……」 621 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 37 35.92 ID fbet85u1O 桐乃(今日は早くに出て行ったって……) 桐乃(何? まさかあたしのこと避けてんの?) 桐乃(ダメだ。朝からずっと思考がループしてる……) 桐乃「……もうすぐあいつが帰ってくる時間か……」 ただいまー…… 桐乃(――来た!!)ガバッ 桐乃(どうしよう……なんて言えば……) 京介「ただい……あれ? お袋は買い物か?」 桐乃「う、うん。おかえり!」 桐乃(やっばー……今の超不自然だったよね……) 京介「はあ、喉渇いた……」スタスタ 桐乃「え……?」 623 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 43 46.80 ID fbet85u1O 桐乃(もしかして無視……されてる……?) 桐乃(……きっと勘違いよね、うん!) 桐乃「ちょ、ちょっとあんた……」 京介「……寝るか」 桐乃「待ちなさいよ! 大体寝るって今何時だと思ってんの?」 京介「…………」クルッ 桐乃(振り向いた……!) 桐乃「そ、そういえばあんたさ、あたしに何か言いたいことがあるんじゃないの?」 京介「……テレビ」 桐乃「へ?」 京介「消しとくか」ピッ 桐乃「……あっ! ちょっと!」ガシッ 625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 12 51 56.53 ID fbet85u1O 京介「……チッ」パシッ 桐乃「あ、ごめん……! じゃない!」 京介「…………」 桐乃(兄貴のこんな顔みたことない……無関心な……。 それに、さっき手を掴んだ時の嫌そうな表情も……) 桐乃「な……何で?」 京介「…………」 桐乃「何か言いなさいよ」 京介「…………」クルッ 桐乃「――口を開くまでいかせないから!」サッ 京介「……はあ」 桐乃「ほら!」 京介「……お前」 桐乃「……?」 京介「邪魔」グイッ 桐乃「きゃっ……って、待って……!」 626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 13 00 24.37 ID fbet85u1O 桐乃(あの後は部屋の前まで付いていったけど、結局最後まで無視され続けて……) 桐乃「……何そんなに怒ってんのよ」 桐乃「いつもの……そう、いつものことじゃない……」 桐乃「…………」 桐乃(調子に乗ってたのはあたしの方かも……) 桐乃「いやいやっ!」 桐乃(でもこのままじゃ人生相談もできなくなるし……) 桐乃「な、仲直りしてあげてもいいのよ!?」 桐乃「…………」 桐乃「うう……」 ドゴンッ!! 桐乃「っ!?」 桐乃「い、一体何……?」 桐乃「あ……寝てるんだった……」 630 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 13 20 17.01 ID fbet85u1O 佳乃「あら、京介。今日は箸が進んでないわねえ」 京介「ああ……誰かさんのお陰でな……」 大介「母さんや桐乃に移されては困る。今日は早めに休むんだな」 京介「風邪じゃないけど、そうするよ……」 桐乃「あ、風邪薬飲んだ方が!」 京介「…………」 佳乃「桐乃ったら、心配しすぎよ」 桐乃(お父さんとお母さんの前でも……) 京介「おい」 桐乃「……え? あたし?」 京介「食うか?」 桐乃「ブリ……た、食べる食べる!!」 佳乃「優しいのねー、お兄ちゃん」 京介「残飯処理だよ。ごちそうさま」 桐乃「…………」 633 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 13 30 00.81 ID fbet85u1O 桐乃(残飯処理……) 桐乃(だけど、ちょっと嬉しいかも) 桐乃(普通に話してくれたしね、にひひ!) 桐乃「あいつもちょっとは許してくれだったことだもんね……ここからちょっとずつ仲直りしていこう……」 桐乃(あ、多分あいつ戻ってきた……お風呂が空いたのは訊かなくてもわかってるけど……!)ガチャ 桐乃「……あ、お風呂空いた?」 京介「…………」スタスタスタ 桐乃「ね、ねえ……」 京介「…………」ガチャパタンッ 桐乃「…………」 桐乃「そう……だよね……」 637 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/19(金) 13 38 42.08 ID fbet85u1O 桐乃「……………………」 桐乃「……ううっ」 桐乃「あーもう……!」 桐乃(兄貴が冷たいなんて、誰にも相談できないし……) 桐乃(いや、あれは冷たいなんてものじゃない。私に関心が――ない) 桐乃「……嫌だ」 桐乃「…………」 桐乃「あああああっ! 段っ々イライラしてきたあ!」 ドゴンッ! ドゴンッ! 桐乃「ごっ……ごめんなさいっ……!」 916 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 07 53 51.03 ID +ItIHITkO 桐乃(兄貴に無視されて今日で二日目……) 桐乃(ううん、そんなの今日で終わりよ! 普段とは違うけど、なんか調子出てきたわ!) 桐乃「……あいつ、まだ行ってないよね?」 桐乃(これだけ早起きしたんだから大丈夫よね……) 桐乃「…………」 桐乃(隣からの音が聞こえるように無音でエロゲでもしてよう) 桐乃「……あ」カチッ 桐乃(今、兄貴が寝返り打った! ベットが軋む音が聞こえた!) 桐乃(これだけ聴覚が敏感になってるなら、絶対大丈夫よね!)カチッカチッ 桐乃「…………」 桐乃「……、まだかなぁ」 918 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 08 03 27.14 ID +ItIHITkO ミシシッ…… 桐乃「あ!」 桐乃(……足音も聞こえるし、うん。起きたっぽい!) 桐乃(どーしよー……緊張するな……) 桐乃(落ち着けあたし! ただ挨拶するだけなんだし!) 桐乃「…………」ガチャ 桐乃「…………」ソワソワ 京介「…………」ガチャ 桐乃「あっ……ふぁあ、あんたも今起きたとこ? おっ、おはよ!」 京介「…………」 桐乃「……相変わらず冴えない顔してるわね。もっとシャキッとしなさいよ! って、寝起きじゃしょうがないかー……あはは……」 京介「…………」スタスタ 桐乃「か、顔洗いに行くんだよね? 私も一緒に……いい?」トテテ 京介「…………」スタスタ 桐乃「…………」トテテ 919 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 08 15 07.41 ID +ItIHITkO 京介「…………」シャコシャコ 桐乃「…………」シャコシャコペッ 桐乃(何も言わないけど、別に邪魔者扱いされてないわけだし……)ゴロゴロゴロペッ 京介「ふ……」 桐乃(っ……!?) 京介「ふぁ~あ……」シャコシャコ 桐乃(な、なんだ欠伸か……何か言うのかと思った……) 佳乃「あら、二人とも今日は早いのね」 京介「ん、おはよう……」 佳乃「はい、おはよう。二人して並んで歯磨きなんてあんた達どうしちゃたの?」 桐乃「……あ、あたしら兄妹は仲いいんだからこれくらい当たり前よ!」 桐乃(らしくないこと言っちゃった……でも、これなら反応してくれるはず……) 兄貴「こいつが割り込んできたんだ。俺に嫌がらせをしたいんだろうよ」 桐乃「ち、違……」 佳乃「ふふっ、そうなの」 920 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 08 32 13.14 ID +ItIHITkO 桐乃(朝食でも相変わらず無視……お父さんとお母さんに話題振って兄貴にも喋らせようとしたけど、全然ダメだったし……) 桐乃(でも誰かが間に入れば、兄貴も無関心ではいられないみたいね) 桐乃「これからどうしよう……」 あやせ「桐乃、どうしたの?」 桐乃「あやせ……別になんでもないよ!」 桐乃(あやせに話したらややこしいことになりそうだし、悟られないようにしないと) あやせ「本当に?」 桐乃「本当よ。ただ今日の仕事のことを考えてただけ」 あやせ「そっか。そういえば、昨日桐乃のお兄さんとメールしたの」 桐乃「なんでっ!?」 あやせ「な、なんでって……なんとなくだよ? あの時もそうだったけど、桐乃のお兄さんって面白いこと言うよね」 桐乃「う、うん……」 桐乃(なんであやせと……それに昨日は眠いって……) 桐乃(あ、あたしとは話してくれないくせに!!) 桐乃「……あ、それで今日の仕事のことなんだけどさ」 923 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 08 49 11.54 ID +ItIHITkO 桐乃「いつもより数倍疲れた気がする……」 桐乃(頭の中、兄貴のことばっかで………) 桐乃「……なんか馬鹿馬鹿しくなってきた」 桐乃「大体っ、なんであたしがあいつとの関係修復に必死になってるわけ!?」 桐乃「ふざけんなっ! このっ! このっ! 死ね!」ゴッゴッ 桐乃「はぁはぁ……一人じゃ傾かないわよね……」 桐乃(実際二人でも傾かないわよ、電柱なんて。アニメの見過ぎね) 桐乃「あー……黒猫と沙織にメールして週末は秋葉で気晴らしでも……」 桐乃「……メール?」 桐乃「そうよ! これよ!」 桐乃「メールなら……!」 924 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 09 27 03.99 ID +ItIHITkO 桐乃「ただいまー」 桐乃「…………」 桐乃「…………」スタスタ 桐乃「……ね、ねぇ」コンコン 桐乃「今、帰ってきた……それだけ……」 桐乃「…………」 桐乃(相変わらず無視か……) 桐乃(こんなことでめげてないでメールよ、メール!) 925 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 09 44 44.15 ID +ItIHITkO 桐乃「さて……」 桐乃(しかしどうしたものかしら……) 桐乃(メールって言ってもどんな文章を送ればいいか) 桐乃「う~ん、ここは顔文字をいっぱい使ってフランクに!」 桐乃「……シカトされてる相手にそれはないか」 桐乃(癪だけど、やっぱり謝らなきゃね!) 桐乃(あたしが大人になってやらないと) 桐乃「……………………」 To 兄貴 題 一昨日は…… text ごめんね。 あのあとよく考えてみたら、悪いのはあたしだった。反省したの。 そしたら無視されて、もっともっと反省した。 ごめんなさい。 また人生相談にも乗ってもらいたいし、よかったら許してほしいです。 926 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 09 53 26.18 ID +ItIHITkO 桐乃「……できた!」 桐乃「見直ししてたら終わらない気がするし、早く送っちゃおう」 桐乃「……いけっ!」 桐乃「よし……メールなんだから、返信はなくてもちゃんと見てくれるはず」 桐乃(でも返信があった方がそりゃあ嬉しいけど……) 桐乃「まだかなまだか……あれ? も、もう返信が……!」 × センター 題 送信エラー ユーザーが見つかりません。 User Unknown 宛先 京介 件名 一昨日は…… 桐乃「…………」 桐乃「う……うう……」 927 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 03 25.55 ID +ItIHITkO 桐乃「そっか……だから、あやせとメールしたんだ……」 桐乃「…………」 桐乃「……あはっ!」 桐乃「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」 ドゴッ!! 桐乃「…………」 桐乃「ヤバイ……泣きそう……」 桐乃「……ううん! これくらいされても当然だもん!」 桐乃(あやせから……いや、沙織からあいつのアドレス教えてもらおう) 桐乃「うん、そうしよう」 桐乃「泣くなあたし……!」 929 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 14 59.72 ID +ItIHITkO 桐乃(沙織には色々訊かれたけど、なんとか誤魔化してアドレスをゲットできたわ) 桐乃「…………」 桐乃「……にひひ」 桐乃(なんか超嬉しいんだけどっ!)ゴロゴロ 桐乃「っと、早く送らなきゃ。件名には桐乃って入れなきゃね」 桐乃「……、よしっ! 完璧だわ!」 桐乃(あとはこのボタンを押すだけ……でもまた……) 桐乃(それはなくても、メールを開いてすらもらえなかったら?) 桐乃「……なんか緊張で胸が苦しい」 桐乃「そっ、送信……ッ!」 桐乃「ふー……」 桐乃(……隣の部屋で携帯が鳴ってるのが聞こえる!!) 桐乃(見てくれるかな……お願いだから見てよ、見てよね……!) 931 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 20 18.21 ID +ItIHITkO 桐乃「…………」 桐乃「…………」カパッ 桐乃「…………」パタン 桐乃「きてない……」 桐乃「…………」カパッ 桐乃「…………」パタン 桐乃「……そんな早く返信できるはずないしね」 桐乃「…………」カパッ 桐乃「…………」パタン 桐乃「……ううう……」 桐乃「…………」カパッ 桐乃「…………」パタン 桐乃「こない……」 桐乃「…………」カパッ 桐乃「…………」パタン 934 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 32 00.94 ID +ItIHITkO 桐乃「……もしかしたら」 桐乃(もう寝てる……?) 桐乃(寝てて気付かないだけとか……) 桐乃(それなら返信や反応が逢っても明日になるのか……) 桐乃「…………」 桐乃「……待てない」 桐乃「ほ、本当に寝てるのかな……?」 桐乃「…………」スタスタピトッ 桐乃(こうやって耳を澄ましても、何も聞こえない……) 桐乃「…………」 桐乃「あ、兄貴……」コンコン ドゴンッ!! 桐乃「わっ!?」ドテッ 桐乃「…………」 937 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 42 24.89 ID +ItIHITkO 桐乃(……そうだ! 大声出さなくても、こうやって壁に両手を当てて)ピトッ 桐乃「……お、おーい」 桐乃「起きてる……? いや、起こしちゃった……?」 桐乃「メール!」 桐乃「読んで……!」 桐乃「本当はちゃんと、直接謝りたいけど……ほら、色々と難しいから……」 桐乃「ごめんなさい」 桐乃「許して……兄貴……」 桐乃「…………」 コンコンッ! 桐乃「――!?」 940 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 10 59 24.13 ID +ItIHITkO 桐乃(い、今の空耳じゃないよね!?) 桐乃(あっちも壁ノックしてくれた……!) 桐乃(やっ……やったぁ……!)ピョンッ 桐乃(やったよ、メルル! あたしついにやったんだ!) 桐乃(やった……けど、ここからどうしたら……) 桐乃「と、とりあえず……」コンコン コンコンッ! 桐乃「っうう……はぁ……」コンコンッ コンコンッ! 桐乃「……に、にひひひ」コンコンッ ドゴンッ!! 桐乃「ひゃあっ――!?」 944 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 11 04 10.86 ID +ItIHITkO 桐乃「なっ、何今の……!?」 桐乃「もしかしてあたしの妄想……?」 桐乃「ううんっ、そんなわけないっ!」コンコンッ 桐乃「…………」 桐乃「…………」コンコンッ 桐乃「…………」コン 桐乃「……ドンドンでもいいからノックしてよぉ……」 桐乃「うう……頭痛い……」 桐乃「……………………」ピトッ 桐乃「おやすみ、兄貴……」 945 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 11 21 05.14 ID +ItIHITkO 京介「…………」 京介「くっ……」 京介「なんだよあれ……」 京介「くぅ……」 京介「そんな馬鹿な……!」 京介「俺の妹がこんなに可愛いわけがない!!」  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ O 。 桐乃「いきなり可愛いってあんた……はっ! なんだ夢だったのか……」 桐乃「…………」 桐乃「もう一回寝てみよう……」 947 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/11/21(日) 11 30 12.91 ID +ItIHITkO 桐乃「……うーん、朝だぁ……」 桐乃(昨日のあれはなんだったんだろ……) 桐乃(またコンコンしてみようかな……でもまた反応が無かったら嫌だし……) 桐乃「また夜にやってみよう!」ガチャ 京介「…………」 桐乃「あ……」 京介「…………」 桐乃「ごめんなさいっ!!」 京介「…………」スタスタスタ 桐乃(やっぱり昨日のことは夢……?) 桐乃「兄貴……」 京介「…………」プルプル 桐乃「ん……?」 桐乃(後ろ姿だったからよくわからないけど……笑ってた……?) 桐乃(気のせいだよね)