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前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園 「そんなの嫌あああ!」 キリの発言に頭を抱えて狼狽するルイズ。 「ルイズ、ごめん……っ。そんなに嫌だった? もうしないよ。ね、落ち着いて」 その言葉にルイズは、今度は途端に目を見開いてキリの顔を正面から見据える。 「もうしないの!? そんなあっ!」 「だって嫌って……」 「違うのよ! そうじゃないのよ! キリが……、キリがキス上手だから、だから……っ!」 そう言うルイズの脳裏にはキリと多種多様な妖怪達とのキスシーンが次々浮かび……、 「あ゙ ー!!」 ……自身の想像に耐えられなくなり絶叫した。 「ルイズ、大丈夫!? どうしたの!?」 「ねえ、今までに何人とキスしたの!? 何回したの!? 誰としたの!?」 「え……、そんなのいちいち覚えてないよ」 「い……、いちいち覚えてない……。覚えてないほど……?」 衝撃に目眩を起こしたルイズ。ただでさえ不安定な樹上でそのような事になれば当然、 「ルイズっ」 「きゃああああ!」 ――ズザザザザザー 派手な音を立てて落下し、キュウリを手に反撃中のキザクラ・それを受けつつ後頭部の口でキュウリを食べているベニの背後の茂みに、脚だけ突き出した格好を晒した。 「な……、何なの」 「た……、助けなきゃ」 「あら?」 ふと気付くと、ルイズは前後左右もはっきりしない純白の世界に立ちつくしていた。 「キリ……? ねえ、どこ……?」 少し歩くと純白の空間が四角く切り取られていて、そこからかすかにキリの笑い声が聞こえてきた。 『ふふ……、あはは……』 「キリ!」 喜色満面という表情でその向こうに駆け込むルイズだったが、次の瞬間硬直する。 「あはは、ペロったら」 そこではキリ・ペロが激しくキスを交わしあっていた。 「ちょっ……、何してるの?」 ルイズの声に振り向いた2人はあっけらかんとした表情で、 「ルイズ」 「だってルイズはやだって言ったし」 「違……っ、そんな、やだ、やめて! 嫌ああああ!!」 「嫌ああああ!!」 絶叫と共に布団をはねのけてルイズは目を覚ました。 「おー、目が覚めた」 「あ……、あれ? 私……」 周囲をきょろきょろ見回し、ここが自室に敷かれた布団の上だという事を認識する。 「そうか、夢だったのね。あー、よかった……」 ほっと安堵の溜め息を吐いたルイズ。しかしその溜め息の理由に困惑する。 「ん? ……あれ? 何で? 何で夢でよかったの?」 ――ガラララ…… 「ルイズ! よかった、目が覚めたんだね」 するとそこに、おにぎりを山盛りにした皿を手にキリが部屋を訪ねてきた。 「キリ!!」 「お腹空いてるだろうと思って食堂行ったら、丁度ベニがおにぎり握ってて」 キリの背後から出てきたベニがルイズに軽く一礼する。 「え……」 「ルイズにお見舞いにって。ね」 「お口に合うかわからないけど……」 顔を接近させて微笑むキリに、はにかんだ表情になりつつベニも微笑む。 (何で二口女が……。まさか……) その姿に、ルイズの脳裏にキリが下のお口をベニの後頭部の口で激しく責められている光景が浮かんだ。 「そんなの嫌あああ!」 「ルイズ!?」 顔を真っ赤にして叫んだルイズだったが、キリの言葉に我に返る。 そこで自分が見せた**に気付き、いっそう顔を赤くして頬を押さえる。 「やだ、嘘、そんなわけないじゃない! 私おかしいわっ!」 「ルイズ……、顔赤い」 キリはそっと自分の額をルイズの額に当てて熱を測る。 「熱でもあるのかな」 (し……心臓がバクバクするわ!) 「ルイズ? 苦しいのか?」 そこへルイズの異常を察したらしく、ペロもキリの肩越しにルイズの様子を見る。 「!!」 その様子を見たルイズの心中で何かが焼かれ熱く膨らんでいった。 (え、あれ、やだ、何? ペロがキリにくっついてるだけで……。嘘、今まで気にした事無いのに) そんなルイズの心情を知ってか知らずかキリ・ベニは、 「熱があるならお粥にした方がいいかな?」 「そうだね。ありがとう、ベニ」 と親しげに会話していた。 (あ、あ、やだ、近付きすぎ!! 駄目……っ、これ以上焼いたらもちが焦げる!!) 「キリに触ったら嫌ー!! キリが他の子とくっつくのは嫌なのー!!」 凄まじい形相になって絶叫を上げたルイズに、一同は驚愕してルイズに向き直る。 「顔こわっ」 「ルイズ?」 (どうしよう。あたし……、あたし……、キリに恋してるんだわ……。女の子同士なのに……、でも……でも……) ルイズの想いはもう止まらない。 ルイズにはキリへの溢れる想いを彼女に伝える以外の選択肢は残っていなかった。 「キリが好きなの……っ! 独り占めしたいくらい大好きなの!」 「ルイズ……」 突然の告白に驚愕を隠せなかったキリだったが、そっと微笑むとルイズの顔を真正面から見据える。 「私も、いつも元気で明るくて笑顔のルイズが可愛くて可愛くて大好きだよ」 「キリ!」 そのままキリはルイズの顔に唇を接近させていく。 「いいとこなのにっ」 「しー」 見物の最中にベニに部屋を追い出されて不満げな声を上げるペロを、ベニが静かにさせて事の次第を2人に任せる。 一方、キリはルイズの鼻に「ちょこん」という擬音がよく似合うような軽いキスをした。 「はっ、鼻っ!」 「あはは」 鼻へのキスに不満げな表情のルイズは頬を膨らませていたが、 「ルイズ?」 激しく抱きついてその勢いのままにキリの唇を奪った。 「きゃーっ!」 「ルイズ、顔真っ赤」 自分で仕掛けながら照れのあまり絶叫したルイズの顎をそっと上げて、 「我慢してるのに可愛すぎて困る……」 先程同様に軽く、しかし今度は唇にキスをする。 「我慢しなくていいのよ! だ……、だって恋人同士になるんだから!」 そのルイズの言葉に、キリは突然ルイズから手を離して俯いて沈黙した。 「………」 「キリ? どうかしたの? え? あれ? 違うの?」 「……あのね、本当は言いたくないけど、でもルイズが大事だからちゃんと言うね」 「キリ?」 「ねえ、覚えてる?」 顔を上げたキリは心底辛そうな表情で、 「私と恋人同士になるって事は、ルイズも妖怪になっちゃうんだよ! 本当にいいの?」 (私が妖怪にー!?) 前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園
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前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園 ルイズのもののけ女学園転入から一夜明けて、 「おはよー、ルイズー。具合大丈夫ー?」 襖を開けてルイズを迎えにきたキリの目の前では、 「お風呂に入ってきたんだから、もう垢なんて溜まってないわよー!!」 「だっておいちい味がする」 ルイズと彼女に馬乗りになったペロが押し問答をしていた。 「ペロ! 何やってんのー!!」 「キ……、キリっ! あー、助けてえっ!」 慌ててペロを引き剥がすキリ。げんなりした表情で乱れた髪を整えているルイズに向かって、 「まさか1晩中こんな事してたの?」 「……この顔見ればわかるでしょ……」 「ペロ!」 「だって……、人間なんて滅多に味わえないんだもん」 「は? 人間?」 「なっ、ななななな何言ってるのよ!! 私は西洋妖怪ハッグで……」 「だって、ほら」 ペロの言葉をしどろもどろになりつつ否定するルイズだったが、ペロはルイズの上着の裾をめくり上げる。 「ね」 「おへそが……」 露出されたルイズの腹部を見て呆然としているキリに、ルイズは冷や汗を垂らしつつ質問する。 「な……、何、何がよ? 私のおへそ、何かおかしいの?」 「ルイズ……、妖怪は母親から生まれてくるわけじゃないから、おへそなんて無いんだよ」 『つまりおへそがあるのは人間の証拠』 そう言って上着をめくり上げ着物をはだけさせた2人の腹部は、見事なまでにつるりとしていた。 「(お……、お腹がのっぺらぼう! ……っていうか、人間だってバレちゃったじゃないの! どうしよう……)ち……、違うのよ。こ……、これ……、これは……、おへそじゃなくて私のおちょぼ口……なのよ」 そう言いつくろいつつ自身の腹部を揉むルイズだったが、 (何で私って、勢いだけでものを言ってしまうのかしら……) とまたも冷や汗をかく羽目になるのだった。 案の定キリは疑惑の視線でルイズの口を指差し、 「じゃあこれは何? 口じゃないの?」 「これは……、け……、毛穴……」 3人の間に今までで最大の沈黙が流れる。 (何、毛穴って! 何、毛穴って!! 何、毛穴って!!!) 「………」 ペロはおもむろに懐から飴玉を取り出すと、ルイズのへそに押しつけてきた。 「ほらおいちい飴。食べて食べて」 「ひゃはは、やだっ、くすぐった……い、駄目、やめてっ、やめてってば、あははははっ、ひゃはは、……私っ、おへそは弱いのよ!!」 「へそ?」 「あ……」 まずい事を言ってしまった事を悟ったルイズは、咄嗟に窓に向かい手すりに足をかける。 「ルイズ!! 何してんの!! 危ないってば!!」 「お願い! 助けて! 食べないで、殺さないで!!」 「そんな事しないよ」 「嘘!」 「ほんと!! 確かに人間に悪さしたがる妖怪の方が多いよ。でも私は違うよ、人間が好きだよ。……私ね、妖怪になる前は普通の猫だったの。凄く可愛がってもらってた。おばあちゃんが亡くなったのにも気付かずに、おばあちゃんの帰りをずーっとずーっと待っちゃうくらいおばあちゃんが大好きだったの。……待ちすぎて妖怪になっちゃったけどね」 キリはルイズの背中に顔を寄せて自身の思いをルイズに伝える。 「……だから私は人間に悪さしたりしないよ。ルイズが人間だって事みんなに内緒にするの手伝うし、ルイズの友達になりたいよ」 「私……っ、自分がどうしてここに来ちゃったのかわからないのよ……。キリと友達になれるのはうれしいけど、でも楽員に帰りたい。家では姉様達も待ってるの。お願い、キリ! どうやったら帰れるのか教えて!!」 「えー、そんなの私もわかんないよ」 「そんなあっさり!!」 「人間の世界との行き来は力の強い大人の妖怪しかできないんだよ。ルイズみたくたまたま紛れ込んじゃう事もあるみたいだけど。まあ、たまたま紛れ込んじゃったなら、いつかたまたま帰れるんじゃない?」 「たまたま……、そんな……。……って事は、私は当面はこっちで生活しなくちゃいけないって事なのよね……」 「ルイズ……」 がっくりくずおれるルイズだったが毅然と顔を上げ、 「うん……、わかったわ……。仕方ないわね、うじうじしていても学生生活が勿体無いわ! 私はここで西洋妖怪ハッグとして学園生活を送ってみせるわ! 恋も! 遊びも! 勉強も! そしていつかたまたま帰るわよ!!」 先程の態度から一転、奮起したルイズにキリ・ペロは感心の視線を送る。 「ねえキリ、私こっちで上手くやっていけるかしら?」 「人間だってバレないよう、おへそは隠さなくちゃね。ペロもルイズが人間だってみんなに言ったら駄目だよ、大変だから。内緒にできるよね?」 「……1日1舐めで手を打とう」 「ペロ!!」 ペロの取引とも思える提案に声を荒げたキリだったが当のルイズは、 「……いいわよ、1舐めくらいなら。ほら……、無条件より条件がある方が安心できるから」 「1舐め……」 その言葉に気をよくしたようで、ペロは胸を超えるほどに舌を伸ばした。 「それ舌伸ばしすぎよ!! ……あ、そうだわ」 そこでふと思いついたようにルイズは、 「1つ気になったんだけど、妊娠とか出産が無いからおへそが無いのよね? じゃあ胸とかは……」 「乳首はあるよ」 「わあっ!」 キリはルイズの質問にあっさり上着を大きくめくって見せ、ルイズを狼狽させた。 「だってあった方が気持ちいいでしょ」 「えーっ!?」 さらにはペロに胸を舐めさせて笑みを浮かべている。キリの言葉はさらにエスカレートし、 「下のお口もちゃんとあるし」 「し……、下のお口!? 可愛い顔して下のお口って言った!?」 「あっ、そうそう、気をつけてね」 キリはルイズの服の胸元に手をかけて、 「下のお口同士でキスすると、ルイズもその相手と同じ種の妖怪になっちゃうから」 「わ……、私が妖怪に……!? っていうか、下のお口でキス……!?」 「私はルイズも猫又になったら嬉しいなー」 「ななななな、えええええ!?」 もののけ女学生のノリについていけるか先行き不安ながらも、ルイズの新たな学園生活はスタートした。 前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園
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ディアボロの奇妙な学園生活 「おまえには死んだ事を後悔する時間をも…与えんッ!!」 ローマ・ティベレ河……そこで俺は自分の娘と組織の裏切者を抹殺する為に戦い…。 「えッ?」 「オッ…オレはッ!初めから何も動いていないッ!!」 「無駄アァァァァッ!!」 『矢』によって新たな能力を得たジョルノ・ジョバーナの攻撃を受け俺は敗れた。 「ヤツはもうどこへも向かうことはない終わりが無いのが『終わり』 それが『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』だ」 ディアボロはG・E・レクイエムの能力により永遠に死に続けることとなった。 何百回……いや何千回死んだだろうか? 一万回と二千回位死んでいるだろう。 八千回過ぎた頃にはどうでもよくなってきた。 一億と二千回後も死んでいるだろう。 平原で街道で塹壕で草原で凍土で砂漠で海上で空中で泥中で湿原で。 この地上のありとあらゆる場所で死んだ。 いきなり殺戮の場に呼ばれ首輪を付けられ殺し合いを強要された事も有ったな。 しかしある日、転機が訪れた。 俺はヴェネチアホテルに飛ばされ奇妙なダンジョンの存在を知った。 その場所で俺は死に続けながらもダンジョンの探索を繰り返しそれなりに充実した日々を送っていた。 なにより嬉しかったのは自分一人だけの空間を得られた事により精神的に開放感を得られた事だ。 以前は藁を敷いただけの粗末なベッドで寝ていたし さらに以前では六畳一間の部屋で野郎六人で暮らすという地獄のような生活も送っていた位だ。 だがダンジョンを攻略していく内に居候が増え 今では四人が一つ部屋の下で暮らす羽目になってしまった。 しかも現在、ベッドを占領している男二人は六人暮らししてた時、一緒にいた気がしてならない。 ある日 俺は亀の中からアイテムを持ち出し冒険に出かけようとした事である。 うっかりオレンジを落として踏んで爆発させてしまい。 その時の衝撃で壁の一部が破壊され新たな世界への入り口を発見したのだ。 「なあそろそろボヘミアン・ラブソティーのDISCを取りに行ってほしいんだが」 「ああ……その内に行くさ」 漫画家の男が引き止めるが今はあの入り口が無性に気になってしょうがなかったので 適当に返事をし後回しにして新たな入り口へと向かった。 場所が変わりここは校門から入った先にある草原、玄関までかなり遠く 空を飛べる幻想卿出身以外の生徒が徒歩で通うには少々骨が折れる道のりである。 「きのこ、こ、こ~のこ元気の子♪エリン~ギ、マイタケ、ウナしめじ♪」 呑気に歌を歌いながらホウキに乗って投稿する少女の名は霧雨魔理沙 いかにも魔法使いな服装をした男勝りな女の子である。 「親方!空から変質者が!」 登校中の男子生徒が上空を指差し声をあげた。 魔理沙が指を差した方に顔を向けると目の前にピンク髪のおっさんが落下しており 「うわっ!」 地面に激突し砂煙が舞い上がる。 魔理沙は驚いた拍子にぺたんと尻餅をついた。 「おい!なんかすげえ音したぞ」 「あの男は誰だ?」 「あやや~何かネタの匂いがしますねえ」 「なんなんだアンタ」 ざわ…… ざわ…… 今の音を聞きつけた生徒達が野次馬となって魔理沙の近くに集まっていった。 くッ……レクイエムめ……上空に出現させやがって………。 砂煙が消え景色が見え始めるとディアボロはまず居場所の把握を始めた。 ディアボロにとってはもう慣れた事なので未知の世界が目の前に広がっていようが今更驚かないのだ。 「ん?貴様は……?」 ディアボロの目の前に尻餅を付いたまるで魔法使いのような恰好をした少女が一人……。 周りは私を珍しそうに見つめる少年少女が多数。 そして大きく立派な建物が見える。 ディアボロは状況把握の為に頭を働かせ一つの結論に達した。 ここは学舎であり周りはそこに通う生徒であると。 そこまでは正解である、だがその後は…… そして現在、使い魔を召喚する儀式をしており目の前にいる小娘は偶然私を召喚したと言う事だな。 昔ハルなんたらと呼ぶ異世界に召喚され似たような経験を味わっている。 まず間違いは無いだろう、まず私がすべきことは……。 「おい小娘!」 「ん?私の名前は小娘じゃないぜ霧雨魔理沙だ」 「そうか…霧雨魔理沙よ……汝が私のマスターか?」 「……はあ?」 「まだ状況の把握が出来ていないか とりあえず契約だけでもしておこうか」 魔理沙の体を持ち上げたディアボロは顔を近づけるとなんと!? ズキュウウゥゥゥゥンッ!! そんな擬音が口付けした時に現れた。 ただし口付けされたのは魔理沙の唇ではなく寸前で盾にしたミニ八卦炉だが 「何をするんだこの変質者め、乙女の唇を奪おうとする奴はこうだッ!」 「な……なんだとぉ――ッ!!?」 ミニ八卦炉からマスタースパークを撃ちだしディアボロを包み込む。 「ふう……これで乙女の敵は退治出来たぜ」 「これは強力な攻撃だな、まともに食らっていたら私は退場していた」 「ッ!?」 振り返ると魔理沙の背後には消滅した筈のディアボロが立っていた。 「すり替えておいたのさ!」 デデッデデッーン! ディアボロは予め持ち歩いていたサーフィスを使い狙いを変えていたのだ。 「それより早とちりをして済まない君には迷惑をかけた」 「あ…ああ謝るならもういいぜ」 ディアボロの謝罪の言葉を聞くて魔理沙の怒りは消え先程の非礼を許した。 「じゃあ遅れるからそろそろ行くぜ」 「ああ」 「なかなか面白い人が来たわね」 魔理沙が飛んでいき見えなくなった所で空中に切れ目が走り暗い空間が現れ中から女性が現れる。 「ババア!俺だ結婚して」←はスキマ送りにされました スティッキーフィンガーズ!?いやちがうか……だが。 その女性はあまりにも胡散臭く彼の本能が警戒信号を強く出していた。 「そんな警戒しなさんな、私の名前は八雲紫、ここの学園長をしてるわ、ゆかりんと呼んでね♪」 「おまw年を考え」←はスキマ送りにされました 「そうか、で八雲紫とやら私に何か用か」 「単刀直入に言うわね貴方、ここの生徒になりなさい」 「断る…私もそれほど暇では無いし第一この年で生徒はあり得んだろう」 「そんな事無いわ、この学園には年が三桁四桁でも生徒をしている人がいるぐらいですもの それに貴方にとっても不利益な話じゃないと思うわ ここならもしかしたらその呪われた能力から解放出来る術が見つかるかも」 「き…貴様、何故俺の体の事を!?」 「細かい事は気にしなくていいわ、それと貴方に選択権は無いから」 「なんだと?」 「はいパンフレット、男子寮に貴方の部屋を用意しておくからそれを使いなさい それとヴェネチアホテルから直接移動出来る様に弄ってあげるから」 「貴様ァふざけるな!堕ちた身になれど、かつて帝王と呼ばれ頂点に君臨していたこの俺がァ! 女一人に好き勝手されて大人しく従うとでも思っているのかァァ!!」 ぶちギレたディアボロはホルス神のDISCから氷ミサイルを撃つべく身構える。 「逆らうなら今後二度とダンジョンに挑戦出来ないようにするけど良いの?」 「………」 流石にそれは困る、口惜しいがディアボロは構えを解く。 「別に取って食おうって訳じゃないんだから心配しないの それに教師自ら生徒をスカウトして編入している学園だって有るしそんな珍しい話ではないわよ」 そんな学校本当にあるのか?と疑問の余地を隠せないディアボロである。 「じゃあゆっくり~彼を寮まで運んでいってね」 「ゆっ!」 紫が呼ぶとデカイ生首の不気味な生物がやってきた。 「じゃあディアボロ、あの子が貴方を運んでいくから頭の上に乗りなさい」 言われるまま恐る恐る黙ってゆっくりに乗っかるディアボロ 感触はぷよぷよしていて以外と気持ちいい。 「ゆっくりはこんでいいくよ」 ゆっくりはディアボロを載せ進みだす。 しかし遅い、遅すぎる、自分で歩いた方が速いのではないかと思いたくなるほど遅い。 「ゆっくり~真面目にやらないと社長さんに言いつけるわよ~」 「ゆっ!?」 「お仕置きは往復運送、縦運送、運送スペシャル、どれかしらね~」 「ゆゆゆゆっ!」 「うおお!?」 紫の声を聞いたゆっくりは驚愕しハイスピードで走っていった。 こんなにゆっくりが恐る社長とはいったい何者だろう。 ゆっくりに運ばれる仲、不満ながらもディアボロは学園のパンフレットに目を通していた。 元は女子校だったが今は男女共学になった事。 ボーダー商事、SW財団、ゆっくり達を雇っている運送会社など様々なスポンサーが付いている事 力こそが正義、激流に身を任せ同化するなど 一通り見て某教授が納得するほどのカオスな内容が書かれていた。 「ここか」 「ゆっくりしていってね」 男子寮に到着しゆっくりから降りたディアボロの前にはクールな顔立ちをした青年が立っていた。 「私の名はストレイツォ、学園長から話を聞いています どうぞこちらへ」 ストレイツォは生徒会所属でクールで近寄りがたい印象だが 優しく、頭脳明晰、スポーツ万能、成績優秀、容姿端麗の完璧超人であり 女性人気が異常に高くスト様FCまで作られているほどである。 「こちらです」 「ああ、ご苦労」 「何か分からない事があれば娯楽広場の先にあるホールに行くといい、では私はこれで」 ストレイツォが立ち去りディアボロが部屋に入るとすでに制服や教科書その他学園生活に欠かせない物が全て用意されていた。 (……準備が良すぎないか?) あの女め何を企んでいるかは知らんがいつでも戦えるよう準備はしておくか こうしてディアボロは就寝まで明日の登校といつ始まるかもしれない戦いへの準備を始めていた。 目次へ
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10/01/20~(二期10/07/13~) 現行 荒らし対策レス保管庫(荒らし避け仮進行場所) http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/9925/1282660345/ 避難所 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/9925/1295181098/ まとめwiki http //www44.atwiki.jp/jojo2nd/ 過去ログ 【TRPG】異能者達の奇妙な冒険【ジョジョ】 【TRPG】異能者達の奇妙な冒険【ジョジョ】2 【TRPG】異能者達の奇妙な冒険【ジョジョ】3(186より第二部開始。4スレ目以降のレスは荒らし対策レス保管庫に移植済) +スレ概要 なな板TRP『異能者達の奇妙な冒険』とは……荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』を元ネタにしたTRPスレです。 と言っても【登場人物であるプレイヤーキャラクターが『スタンド使い』である】ということ以外原作とストーリー的な繋がりはありません。 要するにスタンド使いのオリキャラを作ってキャラクター同士絡みながらストーリーを進行させていこう…という趣旨のスレであります。 +スタンドのルール スタンド概略 スタンドは『超能力をヴィジュアル化したもの』 スタンドには通常ヴィジョンがあり、人型、動物型、機械型と、その姿は様々です。 能力を発動する際にヴィジョンが現れます。能力の発動以外に体当たりや殴打などの物理攻撃や本体の防御もこなします。 本スレは原作「ジョジョの奇妙な冒険」とストーリー的な繋がりを持ちません。 スレッドタイトルにある【ジョジョ】という要素は異能者が『スタンド使い』であるという一点にかかっています。 ジョジョのコアなファンも原作を知らない人も共に楽しめるように、 原作に表記のあるスタンドルールを、本スレのスタンド能力運用ルールとして掲げさせてもらっています。 スタンドのルール ①スタンドは一人につき一能力 スタンドを進化経て能力を発展させることはできますが、一人が2体以上のスタンドを持つことはできません。 ②スタンドを見ることが出来るのはスタンド使いだけ。 例外は物質に同化するタイプのスタンド。 ③スタンドに触れるのはスタンドだけ 例えスタンド使いであってもスタンドにはスタンドでしか触れない。 ④スタンドは本体の意思によって動く 自我を持つスタンドは本体の意向を無視する場合もある。 ⑤スタンドが傷付けば本体も傷付く 例外は本体と意思を切り離された自動操縦型や物質に同化するタイプのスタンドである。 また、群集体型のスタンドは数体倒してもダメージのフィードバックはほとんどない。 ⑥スタンドが行動できる距離には限界がある これを射程距離という。本来、破壊力と射程距離は反比例の関係にあるが例外は自動操縦型のスタンドである。 破壊力がAならば、射程距離はE(よくてD) 射程距離がAならば、破壊力はC以下が一般的です ⑦スタンドは成長する 精神的成長や外的要因によってスタンド形状の変化や新能力が発現する場合がある。 (と言ってもポンポン安っぽく進化しては興ざめしてしまうもの。進化や成長はここぞ!という場面で。希少価値を持たせましょう) 色々と面倒なルールが多くて原作を知らない人には敷居が高いかな~と思われるかもしれませんが、さにあらず。 ①『一人につき一能力』と⑥『破壊力と射程距離は反比例する』これさえ押さえておけば概ね大丈夫! 人型などのヴィジョンを持つ特殊能力を作れば、あら不思議スタンドの出来上がりですw キャラクターテンプレ 第1部 九頭龍一 ボブ・バンソン 第2部 天野晴季 アンドレ 井筒由数 御前等祐介 佐藤ひとみ 徳井一樹 生天目有葵 尋深 業 吉野きらら よね NPC NEW DIVIVE 影貫行方 +テンプレフォーマット 新手のスタンド使い用テンプレ。 【本体】 名前: 性別: 年齢: 身長/体重: 容姿の特徴: 人物概要: 【スタンド】 名前: タイプ/特徴: 能力詳細: 破壊力- スピード- 射程距離- 持続力- 精密動作性- 成長性- A-超スゴイ B-スゴイ C-人間と同じ D-ニガテ E-超ニガテ 射程距離の目安 A:100m以上 B:数10m(50m) C:10数m(20m) D:数m(5m) E:2m以下 関連SS 【ギルト】 TRPG萌えスレその5 268~276 過去シリーズ 異能者達の奇妙な冒険(1期) 10/01/20~10/07/12
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ジョジョの奇妙な冒険 荒木飛呂彦 1987年1・2号 - 1999年17号 全63巻 ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン 荒木飛呂彦 2000年1号 - 2003年19号 全17巻 スティール・ボール・ラン 荒木飛呂彦 2004年8号 - 2004年47号 全24巻 バトルキャラ 空条承太郎 ディオ・ブランドー/DIO 東方仗助 吉良吉影/川尻浩作 ジョルノ・ジョバァーナ ブローノ・ブチャラティ サポートキャラ ジョナサン・ジョースター ジョセフ・ジョースター ジャン=ピエール・ポルナレフ 空条徐倫 ジョニィ・ジョースター ジャイロ・ツェペリ ヘルプキャラ 花京院典明 広瀬康一 虹村億泰 川尻しのぶ グイード・ミスタ エンリコ・プッチ
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前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園 ――ポッポー、ポッポー、ポッポー…… 時刻は午前7時30分。ハト時計のハトがけたたましく鳴き声を上げた。 「うー、あっつーい……」 「とろけるううう」 夏真っ盛りで冷房の無い寮、ルイズ・ペロ共にだらけきって……いやとろけきっていた。 ペロの舌もだらしなく伸びてルイズの胸の上に乗っている。 「ちょっとペロ、この熱い舌のけてよ!」 「暑いとベロ出る」 「犬じゃないんだから……っていうか、舐めてるでしょー!!」 「きろへいきろへい(気のせい気のせい)」 口ではそう言いつつもしっかりペロはルイズの汗を舐めていた。 その時、 ――ガ……、ガガ…… スピーカーから雑音が流れたかと思うと、 『皆さん、おはようございます。今日は海開きの日です。各自水着を持って登校してください』 アナウンスが聞こえてきた。 「海開き!!」 「へえ、もののけも海水浴するのね」 「海開き!!」 アナウンスを聞いたペロは慌てて窓の方に駆け寄った。 「ペロ?」 「何? 何? どうしたの、ペロ?」 「しっ、海が開く!!」 「え?」 ペロ同様窓の外の海に視線を向けたルイズの見たものは……、 ――ゴゴゴゴ…… 突然海中に開いた穴に海水が落ち込み、 ――ゴオオオ…… 突然現れた崖の上から水が滝となって落ちてくる光景だった。 「す……ごい! 何これーっ!?」 「海開き!!」 「海開きの日は冬の海の水と夏の海の水が入れ替わるんだよ」 そこにやってきたキリがルイズにこの現象について説明する。 「あっ、キリ! 凄い凄い凄い!」 「海開き、海開き」 「でも冬の海と一緒に吸い込まれたらどうなるのかしら?」 「吸い込まれても冬になったら戻ってこれるから大丈夫だよ」 「えーっ、それあんまり大丈夫じゃないわよー!」 「あ、終わったね。ほら、夏の海だよ」 海水交換現象が治まった後には入道雲の空と常夏の海が広がっていた。 「も……、もののけの世界、すごーっ!!」 「あっ、ルイズ、そろそろ支度して行かないと遅刻しちゃう」 「いけない、ろくろ首先生に怒られるっ!」 「待って待って、私水着なんて持ってないわよ」 「んー、私の貸してあげたいけど、しっぽの穴が開いてるんだよね……」 「それはちょっと……」 それにはルイズも流石に赤面して断る。 「んー、あたしの貸してあげたいけど、ルイズの乳が小さすぎるんだな……」 「なっ……、大丈夫よ着れるわよ貸してよっ!!」 「ペロの子供の時のだったら大丈夫よ」 「わーっ、キリまで!?」 海岸には多種多様な妖怪の生徒達が集まって、思い思いに楽しんでいた。 「うわあ~、もののけのグラビアアイドル大集合って感じね」 「よし、ルイズっ、今だ! ポロリ! ポロリ!!」 「嫌よ!」 「ルイズー、こっちこっち」 「わーい、キリー」 手を振るキリにやはり手を振って返したルイズだったが……。 「………!!」 「ちょっ、ルイズ、出てる出てる!」 「えっ、何!! あっ、もしかして恥ずかしい毛!? やだーっ!」 「……そうじゃなくて、おへそ……!」 「へ……?」 「あああああっ!!」 解説しよう! もののけには生まれつきおへそが無いので、もののけのふりをしているルイズはおへそを隠さなくてはいけないのだ!! 「どどどどどど、どうしようっ!? そうよ、これ引っ張ったら隠れるかも!?」 そう言うとルイズはおもむろに水着の下部分を引っ張り上げ始める。 「え? ルイズ?」 「ふぬぬぬ……」 「ちょっ、ルイズ?」 「ぬぬぬぬぬーん」 「待って待って!」 キリの静止も聞かずルイズは水着を引っ張り続け……、 ――ブッチーン! 『あ』 ……水着の下半分を引きちぎってしまった。 「いやあああ!」 「あああああ」 絶叫するルイズを慌てて止めたキリだったが時既に遅く、 「どうしたの、大丈夫?」 「何かあったー?」 絶叫を聞きつけた2人の生徒達がルイズの方に来てしまった。 その気配を察したキリはルイズに、 「ルイズ」 「わっ、キリ、何……っ?」 「大丈夫ー、何でもないよ」 そう言いつつ2人の前に姿を見せたキリは股間を2本のしっぽで隠していた。 「ならいいけど……ってちょっとキリ! あんた水着の下は!?」 「あははは、忘れてきちゃった」 「えー、馬鹿じゃん! タオル貸そっか?」 そのキリの水着の下は、3人の様子を岩陰から覗いていたルイズの下半身に収まっていた。 (キリ……、あたしのために……) そこに2人をやり過ごしたキリが戻ってくる。 「ルイズ、もう行ったよ。危なかったね」 「キリ、ごめんなさいっ! あたしのせいで! これ返すから!」 「いいからいいから。そのまま穿いてて。私はルイズの可愛いお尻誰にも見せたくないの」 「……キリ……」 キリの優しい言葉に赤面するルイズだったが、ペロの指摘が雰囲気をぶち壊す。 「尻は隠せてもへそ丸出しだけど」 「……あ」 「ああっ!」 しかし2人に根本的な問題が何も解決していない事に気付かせたわけで、 「そうよ、これ引っ張ったら隠れるかも!」 「え? ルイズ?」 「ふぬぬぬぬーんっ!」 「待って待って待って!」 ルイズが同じ過ちを繰り返そうとしている事に気付いたキリが止めるものの……、 ――ブッチーン! 『あ』 ……再び水着の下半分を引きちぎってしまった。 zro orz orz 「そうだ、ルイズ! 貝の水着がいいと思う!」 「凄いじゃない、ペロ! 名案だわ!」 (私は不安……) ペロの突拍子も無い意見にルイズは賛同したが、キリはあさっての方向を向いていた。 「ルイズ、いい貝発見!」 「グッジョブ、ペロ!」 ペロが差し出したサザエの水着を着たルイズだったが、アレな部分こそ隠せているものの肝心のへそが露出したままだった。 「うーん、ちょっと貝が小さかったか……。こっちにしよう」 そう言ってペロが差し出した貝は大きくそり返った太い物で、どう考えてもルイズ達には無い物を収納するのに向いている形状だった。 「いや、大きさじゃなくて種類違うじゃないっ! っていうかそれ貝じゃないし! 角だし!」 ルイズは水着に適した貝を求め海岸を走る。 「もう! 貝の水着って言ったら普通は……」 そこで1つの巨大二枚貝に目を向ける。 「こういう貝で……」 「ヴィーナス!」 開けた貝の上に立ちワカメで下腹部を隠しつつ絶叫するルイズ。 「ルイズ、それ水着じゃない」 「えっ、だってこんな貝あったらやるでしょ、ヴィーナス」 そしてそんな2人の様子を聞きつけた生徒達がそちらに向かい、 「ヴィーナス!」 「ヴィーナス!」 とルイズを真似て大騒ぎしている生徒達を尻目に、 「……タオル取ってこよ」 とそそくさその場を後にするキリであった。 前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園
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作:謎のインド人さん クリスマス寸劇 『ペッシの奇妙なクリスマス』 PC:ペッシ PR:プロシュート GI:ギアッチョ RS:リゾット PT:ピザット NR:ナレーター NR「クリスマスキャロルがネアポリスの街を満たす頃。ある通りを、乱暴な運転で疾走する車が一台あった」 「裏通りにけたたましいブレーキ音と共に止まった赤い車からは男が三人出てきた」 「ドアを蹴飛ばすようにして閉める眼鏡の男。長身をよろめかせる黒い頭巾の男。そして 慌ててそれを支える男。三人は、一様に大きな袋を抱えていた」 PC「だ、だから言ったんだよ、リーダー!ギアッチョさんに運転させない方がいいって…車酔いにされちゃったじゃないですか」 RS「…っぷ…し、しかし…配送させるわけにもいかんだろうが…オレ達は、ギャングだぞ…これでも…」 GI「シャンパンも無けりゃコンパニオンの一人もいないショボいクリスマス迎えるギャングがいるかよ!」 RS「っぇ…お前が…もっと、車を大事に使ってりゃ…酒くらいは、もう少し奮発できたんだぞ…」 PC「ギアッチョさんの車…最近は修理に出す金も無くて、部品、いくつかメタリカで出してもらってましたよね…」 GI「部品の鉄分はオレの体から出てるんだぜ!?死ぬぞ普通!」 RS「一人ギレで車を壊すお前が悪いんだろうが!…いいから、買い出して来た物をとっとと中に運べ」 PC「あ、ちょっとマシな顔色になってきたかな…?」 GI「どうせ出すなら、他の頑丈な車の鍵でも出せばいいだろうがよォ~」 PR「玄関先で口喧嘩してご近所に迷惑かけるんじゃねぇ。人がドア抑えてやってる間にとっとと入れ」 PC「兄貴ごめんよ!すぐに運び込むから!」 PR「オラ、ギアッチョにリーダーもさっさと運び込んで来いって」 GI「こういう日に限って、なんでホルマジオもイルーゾォもメローネもいねえんだよ」 RS「ホルマジオは標的の情報を集めに出ているし、イルーゾォは休暇だ。メローネ?…知りたいのか?」 GI「いや、いい」 RS「だったらさっさと運んでくれ…プロシュートから煙が出る前に」 PR「人を蝋燭か何かみたいな言い方をするのは止せ」 PC「兄貴、すんません!すぐに運び終わりますっ」 GI「ところで、料理は誰がするんだよ?男4人分なんざオレはごめんだぜ」 PR「飾りつけは、オレと、今日出て行く前にイルーゾォとで終わらせておいた。作るのはお前たちでやれ」 RS「オレは、少し休む。ギアッチョ、ペッシ。レシピは分かっているな?」 PC「ええっ、ギアッチョさんとですか?」 GI「なんでそこで驚くんだよ?」 PC「あ、あー…」 GI「てめぇー、そんなにオレと台所に立つの嫌か。よし、よーく分かった。じゃ、料理の下ごしらえはお前がやれよ」 PC「…な、殴られるかと思った…」 PR「何腑抜けたザマ晒して安心してやがるんだこのマンモーニがっ!」 PC「あだっ!あ、兄貴ィっ!い、痛ぇよッ!」 PR「そんなだから未だ一人で仕事やらせられねぇんだ。ペッシ、台所で頭冷やして来い」 PC「そ、そんなぁー…」 NR「台所に一人立ち、ペッシは一人不平を呟いていた」 PC「だいたいひどいよな。オイラはちゃんと荷物だって運んでたのに…ギアッチョさんがすぐキレるの知ってるのに、なんで…」 RS「ペッシ」 PC「あ、り、リーダー…大丈夫ですかぃ?」 RS「ああ。問題ない」 PC「リーダー…最近顔色悪いっすよね」 RS「…大丈夫だ。それよりもペッシ。年内は、今日買い込んできたもので乗り切らなければならない」 PC「承知でさぁ、リーダー!ロトローネもパテも、バッチリ任せて下さいって!」 RS「そうか…じゃあ、俺はもう一眠りしてくる」 PC「おやすみなさい、リーダー」 NR「よろよろと自室へと消えるリゾットを見送ると、ペッシは手元の料理に注意を戻した」 PC「…もともと…リーダーって、そんなに顔色きれいな方じゃなかったけど、ここの所ひどいなぁ…」 GI「この所、任務に出る奴らのために、自分の食う分ケチってるらしいからな」 PC「あっ、ギアッチョさん、いつからそこに!?」 GI「…別に、手伝ってやろうと思って来たわけじゃねぇよ。自分の食うモンくらい、自分で面倒見てぇだけって話だ」 PC「はぁ…なるほど」 GI「ホレ、さっさとやるぜ」 NR「翌日。ペッシは寒さからなかなかベッドから離れられずにいた」 PC「ああ、昨日はちょっと疲れちまったな…大掃除に、料理の下ごしらえに…年内は、もう、仕事は無いはずなんだよな…」 「はわぁああああ…眠ぃ…けど…屋根裏の掃除もしなくちゃ…はわぁああ…欠伸が止まらない…」 GI「ゴルァアアアアア!ペェッシィィィィ!!!このマンモーニがぁああ!」 PC「ひぃいいい!な、なんですか、ギアッチョさん、何を、朝からホワイトアルバム出してるんですか!」 PR「おいおい…朝からうるさいぞ…っていうか、寒いと思ったら何白猫着てやがるんだ!」 GI「てめぇ…年末用に作ったロトローネどこにやりやがった!」 PC「は、はぁああ?冷凍庫にギアッチョさんしまったじゃないですか!」 GI「ねぇんだよ!バット一列分無くなってる」 PR「なんだとぉ?」 GI「俺は、ちゃーんとバット4つ分作って入れておいた」 PC「オイラも、それはちゃんと見てましたよ」 PR「おいギアッチョ…まさか、てめぇ、ペッシがつまみ食いしたとでも言いたいのか?」 GI「リゾットが死んだみたいに寝てたのも、お前が電話しながら出てったのも俺は知ってるからな。そうなると」 PC「そんな、オイラは…」 GI「いいかぁ?リゾットが必死こいて任務のついでに出したハサミやらナイフやらを売って作った、まさに血と汗の結晶の金で作った食いモンだ。」 「腹が減るのはしかたねぇ。お前ェは特に成長期だしな…だが、こっそり一人でつまみ食いってのはちと許せることじゃねぇぜ?」 PR「ギアッチョ。オレはペッシにそんな教育しちゃいねぇぜ?」 GI「プロシュート、てめぇ、何度もジジィに化けたせいで、ガキの頃の食欲忘れちまったかァ?」 PR「ンだと?」 GI「やるかァ?」 PC「ちょっ、ま…待って下さい、兄貴、ギアッチョさん!」 「オイラはつまみ食いはしてないです。それは、確かです。兄貴の面目つぶすようなこと、できないっすから」 GI「じゃあ、何かァ?オレが食っちまったのをなすりつけたとでも言いてぇのか?」 PC「じゃなくってですよ…泥棒でも入ったんじゃないかって思うんですよ」 PR「…まぁ、年末だしなぁ」 PC「だから、オイラが今夜徹夜で見張ります」 NR「ホルマジオ達もまだ戻らない、静まり返ったアジトのキッチンに、身を潜める男が三人いた」 GI「てめぇプロシュート…子離れしろよ」 PR「そういうお前もなんで来てるんだよ」 GI「ペッシの無実を証明するんなら、疑ったオレが来るのが当然だろうが」 PC「兄貴、ギアッチョさん。静かにして下さいよー…泥棒に気づかれちまいますよ」 GI「おー、悪ぃ」 PC「兄貴…リーダーは今どうしてるんですか?」 PR「朝早くに本部へ行って、帰ってきてからはずっと寝てる。動いたら腹が減るから、だろうな…」 GI「いい加減、やせ我慢しねぇで飯食えばいいのによぉ…」 PR「泥棒寄せに、バジルとサラミをたっぷり使ったピザ作ったんだ。匂いにつられて、食べる気になるかもしれねぇな」 GI「まぁ、今はリゾットの胃袋よりギャングの食い物を掠め取るようなふてぇ泥棒野郎が先だ。 「クリスマスに七面鳥追加できるくらい、搾り取れるんじゃねぇかな」 PC「…ん?」 PR「…『ビーチボーイ』が、反応したか?」 PC「はい」 GI「釣り上げちまえ」 PT「うぁ、ああぁぁ~?」 PC「なんだ…妙に軽い…」 NR「『ビーチ・ボーイ』の釣り針の先に引っかかってもがいている生き物は、ひどくふくよかな小人のように見えた」 GI「っつぅか、コレ、人間じゃねぇ…よな、手のひらサイズって」 PT「はーなーせー」 PR「ぼよんぼよんした腹しやがって…なんか、見覚えある…か?」 PC「感触はスタンドに近いっす」 GI「どいつかの遠距離スタンドか何かか?…だが、メローネのベイビィ・フェイスみたいなのだとしたら…」 PR「ああ、こいつ一匹潰しても意味はねぇ、な」 PC「どうしますか、兄貴ぃ?」 PT「おいしそうなピッツァがあったから、また、ご馳走になろうと思っただけだよぉ~」 GI「ふてぇ野郎だな、コイツ!」 PT「痛ぁ!」 RS「うぉっ!?」 PR「なんだ…今、リゾットの部屋から…?」 GI「今までも、こうして俺らの食い物を掠め取って、こんな腹に育ちやがったのか、コイツ」 PT「痛い痛い痛い~。ぐりぐりしないでよぉ~」 RS「ぐはぁあああああ!?」 PC「ギアッチョさんが、その真ん丸いのを叩くと…」 GI「こうか?うりゃ、デコピン」 PT「ふぎゃ!」 RS「っつぅ!?」 GI「…壁…薄いな…俺らの家…」 PR「泣けるから忘れろ!っていうか…リゾットのメタリカのうちの一匹か、これ?」 GI「かな、膨らみすぎて分かり難いが服もリゾットのやつと同じだし、スタンドがやられたら…」 PC「痛ぇっ!ちょっ、ギアッチョさ…『ビーチ・ボーイ』を曲げないで!」 GI「本体がダメージを食らうんだよな…」 PR「この真ん丸いのは…くっ…」 GI「スタンドが変質するほど、空腹を我慢していたなんて…リゾット、すまねぇ」 PC「リーダーは我慢しすぎなんですよ。ちょっとは、もっと色々言ってくれりゃいいんです!」 GI「悪ぃ。ちっちぇえリゾット。食え、何でも好きなだけ食え!」 PT「ピッツァを、食べていいのぉ~?」 PR「ああ…こいつは、全部お前のモンだ!」 NR「翌朝。徹夜とリゾットの苦労を思って流した涙で充血した目をした三人に豪勢な朝食を振舞われて、リゾットは少々引き気味であった」 RS「お、おい。なんだ、倹約しなきゃならないのに、朝から何ご馳走を…」 GI「いいから食え!てめぇ、倒れるまで食わねぇつもりだったんだろうが!」 PR「オレも、料理のできる女何人か当たってくるから!」 PC「オイラも、一生懸命冬魚釣ってきます!」 PR「もうお前に、ひもじい思いはさせないぜ、リゾット!」 NR「そして、三日後」 RS「ピッツァがうまいなぁあああ~」 GI「…こんなに膨らんじまうとは思わなかったぜ…」 PC「ポルポの親戚かもしれないって噂は本当かもしれねぇですね、これは」 RS「な…なんだ、プロシュート、その竹刀は…」 PR「年が明けるまでに、キッチリ絞ってやらぁ。覚悟しとけぇ!」 PC「…恋人と一緒じゃなくても…せめて、静かにクリスマスを過ごしたかった…」 NR「嘆くペッシをよそに、例年以上に落ち着かないクリスマスが始まろうとしていた」
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前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園 トリステイン魔法学院、春の使い魔召喚の儀式。 それは2年次に進級する学生達が使い魔を召喚・契約し、自身の魔法属性と専門課程を決める重要な儀式だ。 しかしルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは既に使い魔召喚の呪文を数十回詠唱していたが、周囲には爆発で開いた穴が散見されるばかりで、使い魔に相応しい生物は影も形も見当たらない。 「ゼロのルイズは使い魔も召喚できないのか!」 「しょうがないよな。だってゼロのルイズだしさ」 生徒達の心無い声にルイズの胸は張り裂けそうになっていた。杖を握る手が震え、呪文を詠唱する口がこわばる。 コルベールは生徒達を下がらせてルイズの傍に立った。 「ミス・ヴァリエール、気負ってはいけませんよ」 「ミスタ・コルベール……」 自身の無能に落胆するルイズに優しくも力強くコルベールは説いた。 「使い魔はメイジの半身ともなる大事な存在です。そんなに落ち込んでいてはやってきてくれませんよ」 「でも私は……」 「無心に願いなさい。そうすればきっと始祖の導きであなたに相応しい使い魔を召喚する事ができるはずです」 コルベールの激励に、ルイズは呼吸を整えて再度杖を掲げる。 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ。神聖で美しくそして強力な使い魔よ。私は心より求め訴えるわ。我が導きに応えなさい!!」 ルイズは願った。 (自分にも使い魔を、誰にも侮られない使い魔をください。魔法が使えない私にせめて胸を張れるような使い魔を……) 握り込んだ杖の先の地面が光を放って爆発する。巻き上がる土煙はこれまでの失敗よりもずっと激しく立ち昇り、広場を覆った。 「ケホ、ケホ……、つ、使い魔は?」 土煙が治まらないうちにルイズ・コルベールは爆心地を覗く。 「何これ……?」 爆発の中心地点だった場所の地面には何もいず、ただ地面が鏡のようにキラキラ輝いているのみだった。 「ほう、これは珍しいですね。召喚のゲートが維持されるとは」 「召喚のゲート?」 「ええ、ほかの皆さんの使い魔もこのゲートを通って召喚されたのですよ」 「ふーん……」 そう生返事を返しつつ、ルイズは好奇心からゲートに接近していった。 地面に置かれた大きな姿見のようなゲートをもっとよく見ようと、その縁に座って身を乗り出した……拍子にバランスを崩しつんのめる! 「え!?」 体勢を立て直そうとする間も無く、ルイズはゲートに飲み込まれてゲートごと姿を消してしまった。 『………』 コルベールを含め、その場にいる全員は呆然とゲートのあった地面を眺める事以外不可能だった。 ――ザー…… 頬に当たる冷たい感触でルイズは目を覚ました。 「え……、雨……?」 ぼんやりした頭を振って記憶を復活させる。 「確か……ゲート、そう、召喚のゲートに飲み込まれたのよね……。……ここはいったいどこなのかしら……?」 雨の幕の向こうを見渡すと、前後は果てし無く続く石畳でできた道、左右は無数に並んだ石柱群。 「もしかして、ここって墓場!?」 嫌な場所に放り出されたと言わんばかりにルイズは立ち上がり、 「とにかく墓場って事は人里に近いって事よね。こんな場所に長居は無用だわ」 そう言ってとりあえず前方に向かって駆け出した。 ……それから数十分後、墓地の出口いまだ見えず。 「こ、この墓場何でこんなに広いのよ!?」 後半の全力疾走がたたって息を切らしているルイズの視界に、人影が飛び込んできた。 「あ……」 そこにたっていたのは、ルイズが見た事も無い奇妙な衣服(正史において彼女が召喚した使い魔の故郷で「着物」という)を纏った眼鏡の美女だった。 (凄い美人……。でも何ていうか……、墓場にいるのが似合いすぎてる……。もしかして……、幽霊?) 「あら、見ない顔ね」 その美貌に一瞬ドキッとしたルイズだったがそれも束の間、 「あなた転入生?」 「……っ」 顔を接近させてきた女性にルイズは硬直した。 それはそうだろう。女性の体はルイズのいる位置から1メイル程度の距離を維持している。にもかかわらず女性はルイズに顔を接近させてきたのだ。 ……首を伸ばして。 (怪物!!) 驚愕したルイズはその場から一目散に闘争したが、女性は首を伸ばして追跡する。 「ひ……、あっ」 「嫌ね。何をそんなに驚いてるの?」 「きゃ」 ルイズの進路を封鎖するように、女性は頭部を逆さ吊りにしてルイズの目の前に顔を出した。 「わかったわ。その慌てよう、学校をサボるつもりだったのね。いけない子。お仕置きが必要だわ」 「いやああ」 女性は伸ばした首をルイズの体に巻きつけていたが、突然その動きが停止する。 「あっ、い、いたっ、やだ、首つっちゃった。ちょ……、戻して戻して」 あまりに苦しげな女性の懇願に、ルイズは今自分が彼女の首に巻き付かれているという事も忘れどうすべきか考えた。 (も……、戻すって!? え、何、怖いし!! あ、でも凄く苦しそう……) ルイズはとりあえず出てきた首を引っ込めればいいとばかり、胴体を押さえて首を押し戻し始めた。 「こ……、こうかしら?」 「いたいたいたいたいたいたい!! 無理やり押し込むなんて何て非常識な子!! どういう育ち方してきたのかしら!!」 「ひ……、非常識って!! そんな常識知るわけないでしょ!!」 「あー、もういいから背中のほくろ押して。ほら! 早く!!」 「ほ……、ほくろ?」 見ると確かにうなじと背中の境目付近にほくろがあった。 「これ?」 とルイズが押した途端、 シュルルルル……バチンッ 「ふう……」 伸びていた首が勢いよく縮んで人間と変わらない姿になると、女性は安堵の溜め息を吐いた。 「……サボろうとした事は大目に見ましょう。さ、行きなさい。授業が始まるわ」 「あ……、違うのよ。私……、道に迷って……」 「そう、じゃあ一緒に行きましょう」 そう言うと女性は再度首を巻き付けたルイズの体を引きずり、墓地の奥の方にある木造の建物の方に連れていった。 「やややや、そうじゃないのよーっ!」 「はい、席に着いてー。今日は我がもののけ女学園に転入生が来ました」 木造の建物が何なのかわからなかったルイズだったが、通された部屋を見て学校である事が即座にわかった。 魔法学院と比べれば狭いものの、椅子・黒板・机と授業に必要な設備がひと通り揃っていた。 しかしそこにいる女子生徒達は明らかに異様だった。 目が1つの者、頭部に皿が手に水掻きがある者、獣耳のある者、角のある者……。一見して人間に見える者は皆無だった。 (な……、何……) すると椅子の上に奇妙な姿勢で座っている猫耳・猫しっぽの少女が興味深げにルイズを見て、 「転入生なんて何百年ぶりだろうね! びしょ濡れだけど濡れ女かな」 「やめてよ。あんな品の無いのが私と同種の訳ないでしょ」 そう否定した少女は、上半身こそ人間だったものの下半身は蛇だった。 (猫!? 蛇!?) 「お腹空いたね」 「あんた食いすぎ」 「でも何かいい匂いがする」 そんな会話を交わしているのは、緑・黄・赤の肌を持ち角が生えている3人の亜人の少女。 「ゴブリン!? ……あ、わかったわ、仮装パーティーね」 自分の目を信じられず無理やりそう納得しようとしたルイズだったが、 「匂う……」 「ひっ」 その言葉と共に顔を接近させルイズの納得を粉砕したのは、少女のような形の煙だった。 「処女の匂いがする」 「ほんとだ、処女の匂いだ」 さらに単眼の少女2人が追い討ちをかける。 (こんなのどう見ても人間じゃないわ) 「確かにこれは処女の匂い」 「匂う」 「匂うね」 「まさかそんな。人間じゃあるまいし」 「でも匂う」 (どうしよう……) 「それ……、人間なんじゃないの?」 冷気をまとった少女の言葉に、その場にいる全員がルイズに注目する。 「(な、何とか誤魔化さないと)え……と、ルイズ・ヴァリエール、せ……、西洋妖怪ハッグで……す……っ。よ……、よろしく」 「何だー、西洋妖怪かー」 「もーやだあ、びっくりしたあ」 「人間だったら……、ねえ」 「ほんとに……、ねえ」 「いろいろ……、ね」 「そう……、いろいろ」 「いろいろ?」 首を傾げつつ尋ねたルイズに少女達は、 「食う」 「犯す」 「イタズラしちゃう」 と答えを返したため、 「……ルイズ・ヴァリエール、西洋妖怪ハッグです。よろしくっ!」 ルイズは一生懸命「西洋妖怪」の部分をアピールした。 「(一刻も早くここから立ち去りたいわ!)――それで、あの、ミスっ、転入初日なんですけど、体調悪いんで早退してもいいですか?」 「確かに顔色がよくないわね」 「じゃあ私が送ってくよ」 そう声をかけてきたのは先程の猫耳・猫しっぽ少女だった。 「こんにちは、ルイズ。私は猫又のキリ」 「あ……、ありがとう。でも1人で帰れるから!」 「だって寮の部屋わかんないでしょ?」 「寮?」 もしかしてと思ったルイズの考えを裏付けるような女性教師の、 「我がもののけ女学園は全寮制です」 という一言で大きく打ちのめされたルイズだった。 「今空いてる部屋はここかなー。ペロと相部屋だね。ペロには私から伝えとくよ」 量の部屋に案内されて初めての和室を興味深げに眺めるルイズに、キリは簡単に相部屋になる生徒について説明した。 「じゃあゆっくり休んで、また明日ね」 「うん、ありがとう、キリ……(亜人だけどキリはいい子ね)」 そしてキリが部屋を出ていくと、 「でも私は逃げるけど」 と窓を開けてみたものの、 「ここどこ!?」 窓の下は断崖絶壁と荒海のため窓からの脱出を断念。それならと廊下の様子を伺うも、 「でか!!」 巨大な頭部のみの寮母の姿を見つけまたも断念。 「どうなってるのよ、もう! このままじゃ私モンスターや亜人に食べられるわ! どうにか……しないと……どうにか……」 枕に顔を突っ伏して善後策を練るも、疲労からやがて寝入ってしまうルイズだった。 ぺろ……ぺろ…… 何かが胸を触る感触でルイズの意識は覚醒し始めた。 「やだ……、くすぐったい……ですよ、子爵……。ちょっ……いや、そんな所……っ」 そこでルイズははっとして目を覚ました。 目の前では女性教師が着ていたような着物を着崩した少女が、ルイズの足を舐め回していた。 「んー、おいち。キリから聞いたよ。よろしくね、ルイズ。あたしはあかなめのペロ」 「……あかなめ……」 ペロの口から長く伸びた舌にしばし硬直するルイズだったが、 「お風呂はどこー!?」 夜の学生寮にルイズの絶叫がこだまするのだった……。 前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園
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前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園 たまたま紛れ込んでしまった妖怪の世界。ルイズ・ヴァリエールの新たな学園生活はここから始まる事になった。 「凄ーい!!」 多種多様な妖怪の生徒達の登校風景に、ルイズはすっかり目を奪われていた。 「ルイズ、楽しそうだね」 「あほうのように口が開いてる。あほうのように」 「あーっ、2回もアホって言った!!」 するとそこへ、 「先生、おはようございます」 「おはようございます」 (あ!! ミス・ロクロクビ) 「首どうしたんですカー?」 「先生ー」 見るとろくろ首先生の首は螺旋状にねじれていた。 「寝違えただけです。心配要りません」 (うわあ、ミス・ロクロクビ、寝相が悪いのね。意外……) そこまで言ってルイズの頭にとある疑問が浮かんだ。 「ねえねえキリ、妖怪にも男っているの?」 「いるにはいるけど……」 「ろくろ首にも男っているの?」 「私は見た事無いなー」 「あたしもー」 「そう……。それじゃわからないわよね……」 「何が?」 「男のろくろ首の喉仏って、上にあるのか下にあるのか気になって……」 「………」 「あー、それは気になるなっ」 ペロは自分の頭頂部を指差し、 「あたし的にはこの辺に付いてると押したい感じでいいと思う」 「……押したい? っていうかそれもう喉仏じゃないじゃない!!」 「ルイズは喉仏が好きだなあ、スキモノめ」 「そうじゃなくて!! 喉仏の話してたんでしょ!?」 「ルイズルイズ、ペロはいつもこうだから。それより急にそんな事気にしてどうかしたの?」 「うーん、ここで生活するって決めたらいろいろ気になっ……ああああ! じゃあじゃあじゃあ、男の妖怪がいるならもののけ男子学園もあるの!?」 「も……、もののけ男子学園ー!?」 「なあに、ルイズは男に興味があるの?」 「や……、そういう意味じゃないけど……っ」 「男なんてじじいとハゲしかいないよ?」 「えっ? そうなの?(どうやら私の学園ライフに恋の話は無さそうね。……まあ、学生の本分は勉強だから! ……ん、勉強?) そこまで考えてルイズはもののけ女学園での授業の事をふと考えた。 (妖怪の学校って何の勉強するの?) 考えてみれば昨日の授業を早退したため、もののけ女学園でどのような授業をするのかまったく知らない。トリステイン魔法学院とは明らかに違うのだろうと察しはついていたが。 ――リーンゴーン 「はい、席に着いてー。授業を始めます」 チャイムが鳴り、ろくろ首先生が教室に入ってきた。 (妖怪の勉強!!) その時ルイズの頭に浮かんだのは、 先住魔法で煙と共に姿を消す自分。 自身の長髪を針のように硬化させて発射している自分。 カラスの大群がぶら提げている座席に座り空を飛ぶ自分……。 ……そんな授業風景を妄想してわくわくしていたルイズだったが、 「今日の授業はもののけとしての妖艶さを磨くために、お化粧の学習をします」 ろくろ首先生の言葉はそんなルイズの期待を一瞬で粉砕した。 「ルイズ、どうしたの?」 「……いいのよ、期待しすぎた私が悪かったわ」 その言葉に一気にへこんだルイズにキリが声をかけるも、ルイズはそう答える事以外不可能だった。 ろくろ首先生は化粧道具の詰まった箱を教卓に置き、 「道具は教卓に置いておきます。各自化粧ができたら見せにいらっしゃい。先生は今日は首が苦しいので保健室で休んでます」 (やっぱり苦しいのね) ルイズがそんな事を考えていると、ろくろ首先生は思い出したように扉を開けかけた手を止め、 「あー、先生がいないからってサボったり美しく化粧できなかった子は……」 そこで教室内に振り返り、 「……お仕置きしますからね」 その言葉に教室内の温度が一気に低下した。 「お化粧かー。私下手くそなんだよねー。ルイズは?」 「私結構得意よ。こっそり母様ので練習してたから」 「えーっ、ルイズ凄ーい」 「ほらキリ、こっち向いて」 そんな会話を交わしつつ、ルイズはキリの唇に手際よく口紅を塗っていく。 「うわあ、キリ、可愛いわっ」 「口紅塗っただけでしょ?」 「ええ。でもそれだけでも凄く可愛いわ! いつも可愛いけど」 口紅だけとはいえ上手にできてご満悦という様子のルイズにペロも、 「ルイズー、あたしも! あたしも!」 「いいわよ。任せて、ペロ」 そして化粧完了したペロの顔は……、 「こ……、これがあたし……」 太い眉毛に塗りたくられたアイシャドウ、元の唇から遥かにはみ出している口紅と悲惨な状況だった。 「美しすぎる」 「どこの大女優かと思ったわ」 (それでいいんだ?) あまりにもあんまりなペロへの化粧に内心ツッコむキリだったが、ペロ本人は手鏡に映った自分の姿に見とれていた。 「あの……、私にもお化粧してくださいな」 そう声をかけてきた生徒の顔には目も鼻も口も無かった。 「わー、のっぺらぼう!! お……、お化粧ってどうやって……」 流石にルイズもどうしたものか困惑する。 「ビジュアル系っぽく」 「ビ……、ビジュアル系!? ……て、あれ?」 ふと気付いてその生徒の後方に視線を向けたルイズの見たものは、 「私も」 「私も」 「私も」 「私も」 「えーっ!?」 ずらりと並んだ生徒達だった。 「ちょ……っ、みんな、自分でやりなよ。ルイズが困ってるでしょ」 「いいわよ、キリ……。私やるわ!!」 そう言うが早いか神速と言うべき速度でルイズは作業を開始する。 下半身が蛇の者、9枚の皿を抱えた者、紙製の傘を被っている者、小豆入りの籠を持っている者、両腕が鎌になっている者……。みるみるうちにルイズの手で化粧が施されていく。 (ルイズ、凄い……っ) それを見ているキリは目を見開き頬に汗を流している。 (……何て酷いお化粧センス!!) 着物姿の少女の左目の周囲に描かれた大きな丸を呆れた視線で眺めるキリ。 (あの丸とか意味わかんないし) それでも明るい笑いを浮かべ嬉々として化粧を施していくルイズの様子を、微笑ましげに見つめていたのだった。 (でもまあ……、楽しそうだからいっか) ようやく全員への化粧が終わった教室内。 「あー、やっと終わったわ」 「お疲れ様! みんないそいそ先生に見せに行ったよ」 「あああっ!」 ルイズをねぎらうキリとは対照的に、ルイズは化粧道具が入っていた箱の中を覗いて愕然という声を上げた。 「私まだ自分のお化粧してないのにお化粧道具使い切っちゃった!」 そう、準備されていた化粧道具は生徒達への化粧で使い果たされていたのだ。 「口裂け女とか口紅凄く使ったしね。どうしよう……」 すっかりちびてしまった口紅を手に途方に暮れるルイズ。そこに、 「ルイズ」 「え……?」 振り向いたルイズの言葉を途中で遮るように、キリはルイズの唇に自分の唇を重ねて口紅を付けた。 「キ……、キリ、んっ」 「かわい」 十分口紅が付いたところでキリはそっとルイズの唇から離れた。 「さ、先生に見せに行こ」 保健室に向かうキリを後目に赤面して硬直するルイズ。 (キ……、キスしちゃった!!) その頃保健室では……、 「ぎゃあああああああ!!」 ルイズによる凄まじい化粧が施された生徒達の顔を見たろくろ首先生の悲鳴が響いていたのだった……。 前ページ次ページときめき☆ぜろのけ女学園
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1999年10月14日発売13ブロック ジョジョポケ ポケステでジョジョ第三部の世界を再現した良作。 所々でキャラの声が聞け、冒険に失敗すると「無駄だ!」と罵られます。 めげずに頑張って5周クリアすれば、意外なキャラ画像を見ることができます。 【収録内容】 冒険モード:時間が経過すると敵と遭遇、ゲームで戦う。周回クリア毎に特典がある。 インディーズアーム:コインを数字順に取って高得点。障害物に当たるとミス。 タロットをめくれッ!:手本通りの順番にタロットをめくる。記憶力勝負。 スピード!:高さとタイミングを合わせてラバーズを捕まえる。 コーヒー味をさがせッ!:高速シャッフルを見極めてコーヒーガムを選ぶ。 おお…ブラボー!!:BGMに合わせて落下するコインを貫く。 走れッ! ジョセフ:障害物をジャンプで避け&踏みつけてゴールを目指す。 【通信販売】 ジョジョの奇妙な冒険 ジョジョの奇妙な冒険 カプコレ