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※ ※※ 時計を見ると、もう深夜の十二時時を過ぎようとしているところだった。 カッチ、カッチと柱時計の秒を刻む音だけが薄暗い室内に響いている。 もう随分と聞き慣れたその音が、今夜はどうしてか大きく聞こえるような気がして、沢村智紀は閉じていた瞼をゆっくりと開いた。 「明日は朝番なのに…」 真っ暗な天井を眺め、智紀は独りごちる。 智紀は朝にそう強い方ではない。むしろ苦手と言い切ってしまってもいい。 起きてすぐは頭が働いておらず、身体もダルいのも相まって、足元もふらつく。 実家にいる分にはそれでも良かったのだが、しかし今はそういうわけにもいかない。 曲がりなりにもメイドの端くれなのだ。しかも住み込みの。 寝坊しました働けませんでしたでは勤まらないのだ。 そんな体たらくを見せようものならば、月の小遣いの査定が酷いことになる。なった。 雇い主の龍門渕透華曰く「まぁ、脱・引きこもり支援の一環だとご両親からも頼まれていますし」との事で割と仕事に対しては容赦無い。サボりなんて以ての外だ。 さておき、朝早くでもきっちり起きられるようになるのが屋敷に来た当初の智紀の課題となった。 これは智紀の自主性も勿論だが、周りの協力も不可欠との考えから、言い出しっぺの透華を始めとした屋敷内の住人が一丸となって取り組む事になった。 時にメイド仲間の井上純が早朝ランニングを提案し、時にメイド仲間の国広一が寝る前の簡単な運動を提案し、時にメイド仲間の杉野歩が目覚めのコーヒーを特製ブレンドで用意し、時に透華が片っ端から買い揃えた早起きグッズをこれでもかと使用した。 結果は惨憺たるものであった……起きる以前に全身の筋肉痛でまず起き上がることすら出来なくなった。だから嫌だって言ったのに…。 こうして万策尽きたかと諦めムードが広まる中、しかし智紀は自主的に自己改善案を思いついてはトライし続ける。また何ぞ余計なことを閃かれても困るからと真剣そのものだった。 そんな努力の甲斐あってか、程なくして成果を収める事になった。 その重要なファクターとなったのは、智紀が今見上げている天井と、そして一枚のポスターだ。 現在、智紀の部屋の天井にはとある対戦格闘ゲームのポスターが貼ってある。赤髪の美形キャラがスタイリッシュなポーズを決めているこの柄は智紀の一番のお気に入りだ。数年前にオークションで落札して以来、智紀の日常の一つとなり、実家にいた頃から部屋に飾っている。 そんな愛着のあるポスターだからこそ、これは智紀の目覚ましに成り得た。 天井に貼っておくことにより、ぱっと目を開けてすぐに好きなキャラを視界に入れることで朝もはよからテンションを高めることが出来たのだ。勢い余って元ネタのゲームを一プレイだけすると効果はより絶大。 透華をはじめとして周りは「うっわぁ…」と若干ひいていたが、結果オーライ。 屋敷の執事であるハギヨシが用意してくれたオフィシャルボイス目覚ましアナログ時計も相まって、見事智紀は朝を克服した。 「……」 しかしながら世の中難しい物で。 今の智紀はどうしたらすぐに眠れたものかと悩んでいた。 ポスターが貼ってある辺りを見やるも、流石にこう暗くてはとても見えやしない。そも裸眼だし。むしろ今目が冴えてしまっても困るし。 しかし、本当にどうしたものかと悩ましく思う。 メイドの仕事は割と体力勝負だったりするので、寝不足で挑むにはちとばかり辛いのだ。 なので、仮眠でもいいから取っておきたいところなのだが、なかなか寝付けやしない。 原因はわかっている。 「…昼寝したのがマズかった…」 学校の授業をサボって、同級生の天江衣と一緒に優雅な昼下がりを過ごしていたのだ。 自分ながら同情の余地もない。 もういっそこのまま朝まで起きていれば……そう考えるも、経験則から早当番の頃に丁度眠たくなる可能性が高い。 本当もう、どうしたものやら。 布団の中で悩みながらも、しかし智紀は今の状況が少し可笑しく思え、わずかに頬を緩ませた。 きっと、二年前の自分が見たら卒倒するに違いない。 ~ 二年前の智紀はいわゆる引きこもりだった。 小学生の頃から兆候はあったが、中学に進学して以来、智紀はめっきり不登校になった。 学校に通うのが辛いわけでもなかったが、楽しいわけでもない……その頃から趣味にしていたネットゲームに時間を費やした方が有意義だと当時の智紀は考えたのだ。 そして生活はネトゲを中心にした昼夜逆転のものへと変わっていた。 朝に睡眠時間をたっぷり取って、昼過ぎに起床、そして夜を徹してのネトゲ三昧の日々。 その頃はその頃で充足した生活ではあった。素質があったのか智紀はゲーム内では国内唯一の世界ランカーまで登り詰めたのだ。順位が落ちないよう神経をすり減らし、日々切磋琢磨に努め、誰に言われるでもなく自ら進んで使命と責任を心に抱き……家に引きこもっていた。両親は泣いていた。 しかし、智紀も何のビジョンもなくゲームに明け暮れていたわけではない。 智紀には智紀なりの夢が存在していたのだ。 目指すは世界十位以内。ほんの一握りの人間だけが到達できる頂き。 そこまで登れたならば、高額の賞金が出る大会にだってエントリー出来るし、活躍次第ではスポンサーの付くプロゲーマーにだってなれる。 少し…いや…かなり希望的な未来予想図ではあったが、しかし智紀は確信していた。 自分の最高順位は三十位。充分に射程圏内には位置している。 いつかは自分の腕を求めてスカウトが訪ねてくる筈だと、そう夢見ていた。 果たしてその夢は二年前の冬に果たされる事となった。 その日の違和感はまず、見慣れないプレイヤーの挑戦から始まった。 相手の順位は百位きっかし。ギリギリで上位ランカー五十位以内に挑戦できるランクである。 挑戦を受けるのは日常茶飯事。 それこそ毎日百人の中の全員と鎬を削りあっているのだ。 だからこそ、智紀は見慣れないプレイヤーに戸惑った。 しかも、国籍は智紀と同じで日本である。 順位争いが激しい百位近辺ではあるが、それでもだいたいは常連がその座を争っており、その中で日本人プレイヤーとなると、片手で数えるほどしかいない。 強い弱いに関わらず他のプレイヤーに大して興味を示すことのない智紀ではあるが、日本人だけは別だ。 何しろ日本人で唯一の世界ランカー上位という肩書こそが誇りなのだ。 だからこそ、日本人プレイヤーを見れば、取り敢えず勝負を仕掛けて実力を探る。 そうして大概の日本人とは戦ってきたのだが、しかし、取りこぼしもあったのだろうか。 見たことも聞いたこともない日本人プレイヤーがいきなり勝負を仕掛けてきたのだ。 「“Touka”…?聞いたことない…」 しかし、何度見ても国籍はJP…日本である。 もしかして自分の知らないところで天才が生まれていたのだろうか? いや待て、だけど所詮は百位程度…。 その考えは負けフラグ…。 色々な考えが浮かんでは消え、上手くまとまらない。 智紀は悩んでいた。 挑戦を受けるべきか、もしくは断るべきか。 相手の実力は未知数。 加えてこちらの戦略は研究されている可能性が高い。 しかし、日本人最上位プレイヤーの自分が逃げることはありえない。 どうすればいい…? 答えは決まっている。 だけど、もし…もしも自分が負けてしまったら、どうなるのだろうか。 自分の夢は、 自分の生活は、 自分のこれからは どうなってしまうのだろうか。 「……」 程なくして、智紀は挑戦を受理した。 「……」 弱音を口にしたらそうなってしまいそうで、 「……」 臆病な自分をムリに追い出すように、 「……」 粛々と、勝負を開始し…。 「…ぁ、雑魚い」 三十八秒の完封勝利を収めた。 数時間後、智紀は久しぶりに清々しい気分で床に就いていた。 やはり自分こそが日本人最強プレイヤーなんだと誇らしい気持ちが胸にいっぱいになる。 だけど、意識がブラックアウトする瞬間。 「でもいつかは自分より強いプレイヤーが出てくるかもしれない」 そんな、自分の弱音が聞こえて。 最悪な気分で、夢の中に意識を沈めた。 最悪な眠りの後は最悪な目覚めが待っていた。 ドンドンドンと荒々しく叩かれる扉の音は、決まって良くない話の前触れである。 具体的には招かれざる客がお説教に来るのだ。 「…勘弁して」 欠伸を噛み殺しながら、ベッドから這い出る。 ふらつきながら携帯電話を手に取り時間を確認するとまだ昼にもなっていない。本当に最悪だ。寝不足は集中力の敵だから睡眠はジャマしないでほしいってもう何度も注意しておいたというのに…。 いやでも、それを無視してでも来るってことは相当に本気ってことだろうか? 智紀は大きく溜息を付きながら部屋の入口へと向かう。 この手の輩は無視すると部屋の前に居座った上に、その状態で説教をしてくるのが多い。 今日も今日とて順位上げに勤しまなければならないのだ。 そんな雑音を聞きながら戦えるほど世界の壁は優しくないのだ。 なので話を聞くだけ聞いて、とっとと追い返してしまうに限る。 幸いにしてまだ早い時刻だから、人が集まる時間帯になるまでには済ませておきたいところである。 「あぁ…だからこんな今の時間帯に呼んだのかも…」 もしそうだとしたら、これは両親なりの気遣いの末の行動なのかもしれない。 しかし、そもそもにして誰も呼ばないでいてくれる方がよっぽどありがたいのだが。 「だけど…誰を呼んだんだか…」 学校の先生、 カウンセラー、 市の職員、 親類、 色々な人物が訪ねてきては、諦めて帰っていった。 そして、今日もまた、そうさせる。 智紀は決意とともにドアノブを回す。 「……」 開口一番に「私は将来をこのゲームに賭けてる…ジャマしないで」と言い切ってしまえば、大体の相手は二の句が継げなくなる。 だからこそ先手必勝とばかりにドアが開くやいなや智紀は口を開いたのだが、しかし出てきた言葉はそれとは違っていた。 「……誰?」 ドアの向こうにいたのは智紀にとって予想外の人物だった。 いつもならば服装や雰囲気こそ違えど、それでも大人が訪ねてきたものだ。 だと言うのに、目の前にいるのは智紀と同年代くらいの少女である。 ウェーブのかかった綺麗な金の髪をした白のワンピースが似合う美少女。 誓ってもいいが友達ではない。と言うか知り合いですらない。 リアルの知り合いからして存在しないから間違いない。 いや、それならば元同級生がクラス委員だとかで訪ねてきた可能性が…いや、それもない。 だったら本当に誰だというのだ。 そう戸惑う智紀の顔を見て、少女はニヤリと笑い、そして高々と言った。 「おーっほっほっほっほっほほ!貴女が沢村智紀ですのね?」 「……」 「わたくし、龍門渕透華と申します」 「……で、誰?」 「先ほど貴女と対戦したゴージャスプリティーなプレイヤーです、覚えてないのですか?」 「あぁ…」 そういえばToukaって…。 人のことは言えないけど、まんまだなと智紀は思う。 「……」 いや、ちょっと待て。 なんでさっき対戦したプレイヤーが自宅を訪ねてきているのか。 むしろ特定されているのか。 ひょっとして今リアルタイムに事件に巻き込まれているのではなかろうか。 「やっと思い出したのですね?それではちゃちゃっと本題に入りますわ」 主にストーカーとかその類の。 ……。 やっば。 「わたくし、貴女をスカウトに参りましたの」 「お断り…」 透華の言葉は智紀が待ち望んでいた言葉ではあったが、取り敢えず全力で断った。 おっかないし。 それにそもそも求めるスカウトじゃないし。 多分これはアレだ、プロチームの引き抜きとかじゃなくて…。 「ゲームのコーチはやらない…才能のない人に教えるのは、時間の無駄…」 「なっ!?ななななな、何を言い出しますの、この引きこもりニートは!?」 引きこもり上等、とっとと帰って欲しい。頼むから。 智紀は話はこれで終わりとばかりに部屋の中に下がってドアを閉めようとする。 しかし、ピクリとも動かない。 どうしてかとドアの方を中止して、智紀は驚いた。 今まで透華の後ろに控えていた執事風の青年が澄ました表情でドアノブを掴んでいたのだ。 なにこれ、本気でおっかない。 智紀が一瞬怯んだ隙をついてか、透華がまた勢い良くまくし立ててくる。 「わたくしが貴女をスカウトしに来たのは麻雀プレイヤーとしてですのよ?」 今度こそ本気で驚いた。 と、言うかあっけにとられて二の句が継げない。 それでも何とか絞りとるようにして、声を出す。 「…麻雀…?」 「そのとーりっ!麻雀ですわ」 「………」 いや、したことないんだけど…。 智紀がそう反論するより早く透華は「わたくし、強力な麻雀プレイヤーを求めておりますの」と自分語りを始めてしまった。 いやいや。 待って。 本当に待って。 何コレ 何この状況。 ~ これが龍門渕透華との出会いで、屋敷に来ることになった経緯だった。 ちなみにその後はもう本当に酷かった。 両親はゲーム中毒で引きこもりの娘を少しでも矯正できるのならばと諸手を上げて賛成し、そのまま万歳三唱をしながら智紀を送り出した。その時の両親の心からの笑顔は今も智紀のトラウマである。 北海道からここ長野までの移動方法はヘリだったため、部屋の引っ越しを龍門渕の人間に依託することになったのも智紀にとっては痛手だった。屋敷についた頃にはもう部屋の物のリストアップが完了しており、その一覧を透華から渡された時の羞恥と言ったらなかった。 “押入れの中の大学ノート”とか“BL詰め合わせと書かれたダンボール”とか、他諸々。 おまけに荷物が届いてからの荷解きは透華や純らが手伝い…。 「……あぁぁぁ…」 その時の事までを思い出してしまい、智紀は枕に顔をうずめた。 しばらく布団の中で足をばたつかせていたが、じきに落ち着きを取り戻し、すぅっと深呼吸を一回して気持ちをニュートラルに戻す。 こうして冷静に気持ちを切り替えることが出来るのは、ネトゲで昔とった杵柄である。 冷静沈着にプレイしなければ勝ち上がれない世界だったのだ。 だからもう大丈夫。 智紀は自分にそう言い聞かせ、また無意識に天井を見やり…少し室内が明るく感じることに気がついた。 もしやもう朝かと一瞬焦るも、しかしそれは違う。 窓から月明かりが差し込んでいたのだ。 そういえばもうそろそろ月も満ちる頃である。 また衣も一際力が強くなることだろう。 智紀は一緒に昼寝をしていた時のことを思い出す。 同い年とは思えないほどの小さな身体に、無垢な寝顔。 可愛らしい、可愛らしい衣。 だがしかし、智紀は月を見るたびに思い出す。 衣の秘められた力を、その発現を。 「………」 そして何より、件のゲームキャラを、強く思い出してしまう。 月を見る度思い出し、 そして今日に限っては、中学時代にしでかしたキャラのなりきりとか二次創作とかまで思い出し…… 「……ぅあぁぁぁぁぁぁ……」 ボーン、と柱時計の鐘が鳴る。 現在午前一時。 智紀の朝晩まで後五時間。 だと言うのに、目は冴えるばかりだった。 そんなこんなな話 ……… ともきー頑張れ超頑張れ ちなみに、引っ越しのリストで一番心にキたのはペットボトルだったようなそうでないような 取り敢えず、「中身入ってたそうですけど、濁ってたんで廃棄したらしいですわ」との言葉が辛かったぽい …………… ともきー頑張れ超頑張れ でもそれは流石にどうかと思ふ やっぱり新シリーズか、チャットが全然関係ないだと…ペットボトルはなwwwまあ女の子はダメだしね -- 名無しさん (2014-01-20 17 42 18) 名前 コメント
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はじめましての方ははじめまして。 講義を受けたことがある方はこんばんわ。 幻想郷の女の子に死ぬ程愛されて眠れないスレで学ぶ日本史の三時間目となりました。 前回に引き続き、戦国時代のお話となります。 戦国時代を代表する武将と言えば、 「織田信長」 「豊臣秀吉」 「徳川家康」 この三名の名前よくテスト等に出ますが、この三名の性格を表す歌があります。 「織田信長」 鳴かぬなら殺してしまえホトトギス。 「ねぅ○○、なんでなんでなんで○○はあたしと一緒に居てくれないの。もういい。もういい!!○○なんてキュとしてドカーンだよ」 「豊臣秀吉」 鳴かぬなら鳴かしてみせようホトトギス 「○○お前の運命をいじらせて貰った。これで私達は離れられない運命だ。○○ああ○○……もう離さない」 「徳川家康」 鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス 「ふふふ、○○様。この特別室の住み心地はいかがですか?ここなら、他の雌猫達から誘惑を遮断出来ます。そして○○様、真実の愛に気付いてください。」 「そんな三択、いやじゃああああああああああああああー」 絶叫しながら館内を走る。 「○○さん、どうしたんですか」 「美鈴さん!?良かった、助けてください。妹様とレミリア様、咲夜さんが変なんです!……って美鈴さん、その手に持つ手錠はナンデセウカ?」 「くすくす、この手錠はですね……」 ドロリとした絡みつく笑顔。 「逃げたホトトギスは結局捕まってしまったのでした。めでたしめでたし」 「めでたくねぇーよ!そんなことより助けてくれ!」 「だが断る」 さあ、今回のポイントは○○……ではなく、ホトトギスと武将の組み合わせです。 鳴かぬなら 「織田信長」 殺してしまえ 「豊臣秀吉」 鳴かしてみせよう 「徳川家康」 鳴くまで待とう ホトトギス です。この組み合わせを覚えておけばテストで一点あがるかも知れません。 それでは、またの講義でお会いしましょう。
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眠れない夜・ドリー・ハフエル(c16864) ジョブ:スカイランナー ルーツ:ヴァルキリー 武器:エアシューズ 1月19日生 やぎ座 6歳(キャラ製作時) 身長:119.2cm スタイル:繊細 瞳:青 髪:金 肌:色白 BU:光田まみ 夜空が好きな宵っ張りでいつも眠そうな眼差しをしているはにかみやの少女。 心の望むままに夜空を駆けたある日、 憧れていた本物の夜空を見上げてエンドブレイカーに目覚める。 その後、家をこっそり抜けだして一つでも多くのハッピーエンドの為に旅立った。 猫を追いかけて不法侵入した家の主が同じ能力を持った人だったので、 そのまま居候させて貰っているまだまだ一人は寂しいお年頃。 コメント 無限のファンタジアの琥珀の癒し手・ドリーEB版です。 また突然幼女が作りたくて作りたくてたまらなくなる病気が発症しました。 前衛職にした影響か、むげふぁん版より活発で人見知りもあまりしない子になりました。 最初はエルフが作れるようになるまで温存しておこうと思ったのですが、 ルーツチェンジすれば良いかーと応援要員として作ったら いつの間にかBUの発注枠を取っていた、なんてTWではよくあることです。 そしてBU発注文に耳の描写がNGだと描き忘れたのと、 ヴァルキリーの設定が気に入ってしまった影響で据え置きとなりました。 【ss】 ドリーのスケッチブック
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673 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 00 33.91 ID y/gtPGko 第五部・最終章『もう俺は限界かもしれない』 「おはようございます」 この会社に勤めて1年を過ぎ、俺はこの日もいつも通りに出社した。 「マ男くん、おはよう」 藤田さんだ。例の過去話以来、俺と藤田さんはお互いに信頼できる関係を築いていた。 まぁそれでも、俺が藤田さんに依存寄りなのは否めないがな。 「すっかり春ですね。通勤途中、公園で桜が咲いてましたよ」 「そうだね。まぁ、私たちは花見できそうにないけどww」 ごもっともだ。 「そういえばマ男くん、今日は新卒の子が一人、入るみたいだよ」 「え、そうなんです?」 なんでまたこんな会社を新卒で受けちまったんだか・・・。 会社選びは慎重にしないとダメだろう。 10年前後もNEETやってた俺が言えるセリフじゃないがな。 「なんでも専門出で、シスアド持ってるみたいだから、完璧ド素人って訳でもないようだよ」 「珍しいですね。即戦力になりえますかね」 「いや、新卒だからね。正直な話、今の時点では分からないな」 確かにその通りだ。この会社は、知識どうこうの話ではない。 どれだけ早くソルジャーになれるか、どれだけ自力で駆け回れるかが最重要項目なのだ。 それが果たせなければ、新卒という一生に一度だけ手にする事が出来るブランドを失い、世をさまよう事となる。 他人の事ながらも、俺は正直、気の毒にと思えた。 「朝の十時から、応接室で紹介するみたいだから」 十時か。ていうか、紹介あるのね。俺の時は無かったのだが。 しかしどんな子なのだろうか。 どうせ俺の時みたいに、放置されるんだろうな。 そして、十時がやってきた。 676 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 03 07.87 ID 6LOok7Q0 キターーーーー 677 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 03 18.32 ID Ec/z50.0 おかえり~ 678 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 07 08.32 ID jdRL.bMo 待ってました 679 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 07 43.27 ID y/gtPGko 珍しく社員全員が出揃い、新卒の子は応接室の入り口に立たされていた。男の子だ。 うーむ、イケメンだ。妻夫木 聡に似ているか。何より若い。色んな可能性を内に秘めているのが伺える。 「じゃ、木村くん、挨拶して」 「はい!」 木村くんか。中々、好感が持てそうだぞ。 「えーと、今日からこの会社に勤める事になりました、木村と申します! 至らない事が多々あると思いますが、よろしくお願いします!」 と言い、軽くお辞儀する木村くん。 ささやかな拍手が贈られた。 「木村くんは、リーダーのチームに配属だから、みんなよろしく頼むぞ」 「おう、木村よろしくな」 「あ、はい!」 何という爽やかボーイか。こういう子を待っていたんだよ。やはり若いのは良い。 「それと、あと一人。派遣社員の竹中くんだ」 む、派遣社員も来るのか。 今回はどんな人だ? 中西さんみたいな美人だったら嬉しいのだが。 「うーっす」 ・・・。 「ども、派遣の竹中っす。よろしくお願いしまぁす」 こりゃーとんでもないのが来たな。 683 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 11 41.50 ID t3dMG6ko 竹中と木村の差に吹いたww 筍空気嫁wwww 684 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 11 47.90 ID BlF4JAQo 爆弾が届いたな・・・・で、例の彼は精神科から出てきたのか? 682 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 10 08.10 ID kZUK/VQo 確かにシスアドはサポセン程度には使えるが開発向けの資格ではないな。 682 シスアドは何故かオススメされないよね。 ケンジも基本情報とシスアドじゃ、天地の差があるとか言ってたよ。 そんなに仕事上では役に立ってない気がするけどな。 685 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 14 49.78 ID y/gtPGko 「竹中くんもリーダーのチームに配属だ。短い付き合いかもしれんが、みんな仲良くやってくれ」 「おう、竹中よろしくな」 「ども」 こ、コイツのこの異様な自信はなんだ・・・。 実はとんでもなく仕事が出来る奴かもしれん。 こうして、二人の新入りが俺たちに加わった。 自己紹介の時点で、すでに相反している二人。 この二人が、第五部に旋風を巻き起こすのだ。 「俺がこのチームのリーダーだ。二人ともプログラミングの経験はあるのか?」 「僕は学校の授業でしかありません」 「俺はバリバリです」 竹中くんはバリバリらしい。 「そうか。わかった。とりあえず今は仕事が無い。そこらへんの参考書でも読んどけ。 俺は忙しいから、何か分からない事があったら上原に聞け」 上原さんは居ないぞ。 「リーダー、上原さんはまだ来てません」 「あぁ? あいつまだサボってんのか」 いや違う。何言ってんだ、こいつは。記憶障害かよ。 「違いますよ。精神的に病んでるみたいで」 「じゃあマ男、お前が二人の教育係な」 なんだと。 686 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 16 01.08 ID O4Akoi6o 上原さん・・・ また登場する日はくるのだろうか 688 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 16 46.72 ID JiJp0bg0 リーダーは相変わらずか・・・ 上原さんマジどうなんだ? 690 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 21 50.41 ID U2WaT2.o おいリーダーを更正させろwwwwwwww 691 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 24 30.65 ID KLYMYCo0 間男=上原の代用 689 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 21 48.21 ID y/gtPGko 「マ男さん、よろしくお願いします!」 え!? 「しゃーす」 えぇ!? 「マ男くん、頑張れ」 そ、そりゃ無いですよ藤田さん・・・。俺だって忙しいんですよ・・・。 「所で二人とも、俺が次期リーダーの井出だ。よろしくな」 変な自己主張をするんじゃない。 「よし、それじゃ仕事に戻るぞ」 雰囲気に呑まれ、俺は教育係になってしまった。しかも二人。 いや、竹中くんはバリバリらしいから、こっちは放置で良かろう。 しかし何をすれば良いのか全然わからん。 そりゃそうだ。俺は教育されずに来たわけだから教育方法が分からんのだ。 オマケに初めての後輩と来た。 「マ男さん、まずは何を勉強したら良いですか?」 え、えーと 「マ男さん、俺暇なんでテキトーに読んでていいっすかね?」 待て、勝手に動かないでくれ! あ、おい! 「VBかJAVAで良いですか?」 助けてくれ。 692 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 25 30.24 ID KLYMYCo0 井出wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 693 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 28 10.64 ID f509ar20 リーダーは上原にどう教育させようとしたんだwwwwwwww 694 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 28 59.34 ID y/gtPGko まるで雛鳥を抱えた親鳥だ。 自分の仕事が出来ない。とにかく早く指示を出して、退散するべきだ。 「ひとまず木村くんは、何の言語が得意なの?」 「僕はJAVAですかね。卒業研究でも使いましたので」 「そうか、わかった。じゃあVBの勉強しといて。あ、あとHTMLも。 WEB系の開発で何かといじると思うから」 「わかりました。ありがとうございます!」 この子は好感が持てるな。 「マ男さん、本ないんすけどぉ」 問題はこの竹中だ。 「何の本?」 「大概の言語はあらかたマスターしてるんで、まぁテキトーに?」 し、知らんがな。何を言いたいのか、イマイチ理解できん。 「得意な言語はあるの?」 「あらかたっすね」 答えになってねぇ・・・。 「とりあえず、JAVAでも勉強しといて」 「メジャーなの行きますね、まぁいいけど?」 な、なんか腹立つな。井出やリーダーと同じ匂いがする・・・。 まさかとは思うが・・・。 698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 33 05.75 ID t6ky5SMo 694 鼻をはやくへし折っておかないとまずい典型だなwwww 700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 34 27.59 ID Hg/HWZwo >メジャーなの行きますね、まぁいいけど? クソワロタ 701 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 34 37.64 ID pgO259ko 新ジャンル 竹中 702 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 34 54.42 ID U2WaT2.o 701 まぁいいけど? 703 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 35 18.24 ID KLYMYCo0 竹中、態度でかいな 704 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 36 47.70 ID y/gtPGko 指示を出し終え、俺は自分の席に戻り、仕事を再開する。 30分置きぐらいに二人を確認する。 うーむ、木村くんは真剣にやっているようだ。真面目タイプだな、彼は。 一方の竹中は・・・。 「マジかっけぇ」 何かブツブツ独り言を呟いていた。何をやってるのか。 ディスプレイを覗き込む。 壁紙がザクに変更されていた。 何やってんだよ・・・。 「あの、竹中くん」 「マ男さんじゃないっすか。このフォルム、マジイカしますよね?」 それはどうでもいい。 「今は休憩時間じゃないから、真面目にやってくれないかな」 「いや、俺ガチでバリバリなんで。参考書のプログラムとか余裕ですから」 そういう問題じゃない。 大体、参考書のプログラムなんて遊びじゃないか。 「木村くんも真面目にやってるし、竹中くんもやってくれないかな」 「チッ」 こ、こいつ・・・!? 711 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 40 05.32 ID KLYMYCo0 井出臭がプンプンするぜ 710 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 38 54.53 ID Hq4VnUk0 704 どんだけやなやつwwwwwwwwww 705 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 37 14.01 ID 6LOok7Q0 ザクwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 706 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 38 10.17 ID h5cXoe6o わくわく 707 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 38 17.14 ID pfac3iYo ザクktkrwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 708 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 38 22.17 ID to/qLPwo もしかするとこの会社に初めて藤田さん以外の常識人が来たのかもしれない 木村君的な意味で 709 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 38 24.56 ID JiJp0bg0 ザwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwクwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 712 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 41 01.61 ID VtSw8oQ0 竹中バロスwwwwwwww 716 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 44 07.52 ID KLYMYCo0 井出「実は竹中君、ボクの従兄弟でしタンバリン」 717 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 44 37.00 ID y/gtPGko さすがにこれはいかん。報告だけでもしておかないと。 「すいません、リーダー」 「あ?」 「二人の新人なんですけど」 「上原に聞け」 コイツ絶対、これが口癖になってる。 「上原さんは居ませんって」 「知ってるよ」 じゃあ何がしたいんだよ・・・。 「木村くんの方は問題ありませんが、竹中くんがちょっと」 「自分で何とかしろよ」 「元よりそのつもりですが、報告だけしに来ました」 「む・・・そうか。はいはい、わかったよ」 こっちがはいはいだよ。 「マ男くん」 井出だ。 「竹中くん、俺に任せてみないか?」 猛烈にイヤな予感がする件。 719 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 45 27.53 ID pfac3iYo まさか井手、、、ガノタか・・・ 721 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 46 20.83 ID b17LJn.o まさか井出さん、失恋のショックで・・・うほっ。 723 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 47 53.26 ID 34DObJso 井出が竹中を調教して、マ男にぶつけるって戦法だろなw 724 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 49 19.17 ID 6LOok7Q0 井出と竹中のITコンビ結成か!? 726 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 50 10.30 ID FAN58kM0 724誰がうまいことを(ry 725 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/08(土) 23 49 37.13 ID y/gtPGko 「いえ・・・一応、私が教育係となってますし」 「おい、マ男」 なんだ。 「井出に竹中を任せても良いぞ。それに一人で二人だと大変だ。井出に回せ」 いや待て。まだ竹中は修正可能範囲だ(たぶん ここで井出に任せてみろ、それこそ終わるぞ。 派遣社員だからと言って、ここで諦めるわけには 「オッケー牧場!!」 はいはい、わかったよ・・・。 俺は木村くんに全力を注ぐよ・・・。 「マ男さん」 おっと木村くんだ。 「ん?」 「参考書のここの所なんですけど・・・」 この子は勉強熱心だな。 ただ単に参考書を読んで、そのままプログラミングをするだけじゃなく 自分でオリジナリティを加えて、独自のプログラムを組み込んでいた。 原型は参考書だが、こういう行為を行えるという事実が重要なのだ。 この子は伸びるぞ。 「ありがとうございましたっ!」 若い! 良いなぁ。 「これたまんねぇ!!」 井出の声だ。 727 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 50 29.36 ID JiJp0bg0 725 嫌な予感wwwwwwwwwwww 729 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 52 08.16 ID H9pqGJY0 「これたまんねぇ!!」 何が起こっているのか目に浮かびすぎるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 730 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 52 13.96 ID VtSw8oQ0 725 「これたまんねぇ!!」 井出の声だ。 井出ガノタ説濃厚じゃね? 731 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 52 42.79 ID KLYMYCo0 たまんねぇ!! 732 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 53 00.94 ID hnFW4GA0 725 ガノタ連合炸裂か?wwwwww 733 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 54 30.05 ID FAN58kM0 た、た、た、たたたまん、ねねねぇ 734 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 54 31.41 ID pfac3iYo 井手っっっっっwwなにがあったwwっwwww 737 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 55 44.19 ID JH21zOco 井出に任せたらバカの2乗wwwwwwwwwwww 738 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/08(土) 23 56 31.75 ID sC21LoM0 追いついたwwwwww 井出何があったんだwwwwwwww 741 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 00 58.86 ID FSS4MXso 何をやってるんだ。竹中のディスプレイを覗き込む。 またザクだ。角がついてる。 「この角付きはリーダー機なんすよ。ザクは小隊を組んでうんたらかんたら」 「ふんふん、それでそれでww」 おい。 「こいつらカラーリングは緑で統一してるんすけど」 「シャアザク!」 「そう、赤い彗星のうんたらこうたら」 おい、井出。 「やっべぇな、懐かしいww 俺もガンダム見てたなぁ。セーラさんが好きで好きで」 おい!! 「ちょ、井出さん」 「おぉ、ここでマ男登場! 主砲ってー!」 アホか、貴様。 「何やってるんですか」 「え? ガンダムの話」 んなこたーわかってるよ・・・orz 745 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 03 52.23 ID A7qfl0M0 井出と竹中 混ぜるな危険 755 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 08 54.48 ID WJjBZcY0 俺NEETだけど来年もNEETだからこのスレ見て不安になってきた 744 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 03 38.94 ID VZIAs6c0 俺プログラムが好きでプログラマ目指してたがこのスレ見てるとちょっと考え直したくなるわ 専門学校にいってるんだがどうすればいいやら 趣味の範囲でとどめるか・・・ 747 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 05 30.61 ID FXYvjAMo 744 これはあくまでもブラック会社の話だから、全部が全部こんな会社じゃないらしい。 一度就職してみればいいんじゃない? 751 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 08 08.22 ID A7qfl0M0 744 時間があるようならプログラマのインターンなりバイトなりしてみればいいんじゃないか。 757 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 10 26.98 ID FSS4MXso 「いやそうじゃなくて、今は仕事中ですよ」 「息抜きも必要だよ」 「最初からそんなこと教えてたらダメじゃないですか。最初が肝心なのは井出さんも」 「そう、だから息抜きを教えてるんだよ」 だ、ダメだ。思考回路がぶっ壊れている。これはもう挽回不可能だ。 リーダーは一体、何を考えてるんだ・・・。 井出さんを教育係に選ぶなんて、常軌を飛び越えて銀河系まで脱してるぞ。 もう俺は知らん。ここでこいつらに関われば、俺にまで支障が出そうだ。 竹中は井出に任せた。俺はもうここから無関係だ。 仕事に戻る。 「あの人、真面目すぎるから、気にしない方がいいよ」 「そうっすよね。言語バリバリだっつってんのに、しつこいんすよ」 き、聞こえてるぞ、おまえら・・・。 760 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 11 59.79 ID rQiV1P.o 働くなら井出の下のがいいなww 766 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 15 57.99 ID D6DwNKY0 リーダーと井出を足して2で割ったような奴だと予想 763 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 13 41.57 ID HiJ3dW6o 757 いくら言語の勉強が面倒でもそれをストーレトに言うか普通 言語じゃなくたって仕事関連の勉強ならいくらでもあるだろ 775 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 20 23.08 ID FSS4MXso しかし、竹中のあの自信は何なのか。 ホントにバリバリならば、俺としては言うことはない。 勤務態度がアレだが、仕事が関わればそんな事など言ってられる暇など無いのだ。 い、いや、落ち着け。俺が気にするのは木村くんだけだ。 まず彼をソルジャーに育て上げないといかん。 今のうちにぬるま湯につけておくと、後が大変になるぞ。 「マ男さん、すいません」 「ん?」 「ここの所なんですけど、文字を切り出して表示したいんですよ」 substringだ。まだそこまで行ってないのか? 「確かJAVAでも出来たんですけど、コマンド忘れちゃってww」 この笑顔で教えてあげたくなるが、ここは抑える。 「VBでも使えるから、自分で調べてごらん。きっと見つかるよ」 これでどう答えるかだ。 「あ、はいww わかりました!」 素直で良い子だ。 後輩を持つって、こんな感じなんだな。 777 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 21 44.61 ID A7qfl0M0 素直さって大事だなぁ。 779 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 22 14.71 ID GLCcbSc0 775 木村君いい子だなぁ 781 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 24 30.10 ID VNw0m5Ao 775 オレ、ぬるま湯(ブラックじゃない会社)につかってたから、 最初のウチは 「あーそれは○○メソッドでできるよ」とか、普通に答えちまってたな。 そーすると本人のためにもならんね。 782 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 24 30.70 ID UlcC8M.o 素直な奴ほど・・・・俺は怖いな・・・・ 783 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 24 55.63 ID F8qWgmso 木村君はこのままでいてほしいな 792 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 30 15.59 ID FSS4MXso 昼休憩。 「マ男くん、お昼今日一緒にどうかな?」 藤田さんだ。 「えぇ、良いですよ」 いつもは会社でコンビニ弁当だが、藤田さんの誘いで近くのうどん屋に入る。 時間が惜しいので、極力外食はしないのだが、今回は仕方あるまい。 「どう、後輩とは?」 「うーん、まだ初日なので分からないですね。けど、木村くんは感じが良いですよ」 「そうか、実は私もそう思ってね。彼は私と君を二分割したような性格なんじゃないかな」 それはまだ早計ではないですか、藤田さん。 「そ、そうですかね・・・。私が半分入ってるのはマズイかとも思うんですが」 「ハハハww 良い意味でだよww ただ、木村くんは育て方次第で大きくなると思うよ」 つまり、俺次第でダメにも使えるようになるとも言っている。 まさに原石だと言うことか。 「彼は性格が良い。目上の人間に対して素直に言う事を聞くしね。 まぁ、それが一概に良いとは言えないが」 確かにそうだ。 井出やリーダーの言う事を素直に聞いてしまうとなると、これまた話が変わってくる。 「そうですね・・・ちょっと様子見という意味でも、放置してみようと思います」 「時期を見誤らないようにね。彼は君とは違って、普通の人生を歩んできた学生だ。 間違えた時に放置してしまうと、あっという間に潰れてしまうよ」 なんか話が難しくなってきたな。俺にできるのか? 798 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 35 02.14 ID GLCcbSc0 792 とりあえず井出とリーダーに毒されなければ問題ないんだって 804 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 36 57.66 ID A7qfl0M0 今、木村君の未来はマ男に託されたッ・・・!! 809 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 39 03.86 ID 1RBc8KIo ガノタはダメフラグ総立ちだなぁ 813 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 40 29.43 ID HiJ3dW6o 809 それより木村君がどうなるのか気になる 実は中西さんみたいに常識人に見えておかしなところがあったのか? 814 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 40 31.28 ID FSS4MXso 会社に戻る。 木村くんはキーボードをいじっていた。昼飯食ったのか? 「木村くん、今は昼休憩だよ」 「あ、はい。さっきの切り出しが分かったんで、今調子が良い所なんです」 休める時に休んでおかないと、後がマズイ。 昼休憩はあと僅かしかない。 「ウチの会社は休憩時間が厳しいから、休める時に休んだ方が良いよ」 「でもあと時間も少しですし」 自分の信念を曲げないのか? 「ご飯食べないの?」 「たぶん平気です」 これはダメだ。割と頑固な面もありそうだな。 ここは一旦退いて、様子見にしておくか。 時計の針が16時を回った頃・・・ 「すいません、マ男さん」 「ん?」 「お腹減ったんですけど・・・」 ほらな。 身体を動かさないから腹は減らない、って考えだったのかもしれん。 身体は使わずとも、頭を使ってるのだから、当然空腹は来るのだ。 「うーん・・・でももう休憩時間終わってるしな・・・」 助けるべきか、助けないべきか。藤田さんの、時期を見誤るな、が頭をよぎる。 「参考書を買いに行くついでに、ご飯食べて来ると良いよ」 新人を育てるのは大変だ・・・。 815 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 41 42.16 ID 1RBc8KIo ありがちwwwwwwプログラミング関係って上手く行ってる時はやたらと突っ走っちゃうんだよな 816 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 42 01.74 ID GLCcbSc0 そして参考書を買いに行ったまま、木村君が戻ることはなかった・・・ 820 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 42 40.27 ID VNw0m5Ao 814 マ男も初日は食いそびれて多めに見て貰ってたしな 821 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 42 44.13 ID 6xVcf9.0 ケミカルな実験関係でもよくあるな 824 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 42 58.62 ID UlcC8M.o これは・・・一歩間違えると・・・ダメになる恐れが出てきたかも試練 836 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 48 56.67 ID FSS4MXso 木村くんが部屋を出て行く。 ちょま、リーダーに一言ぐらい言わないとダメだろう。 まだまだ、どこか抜けている所があるな。やはり過度の期待は禁物だ。 「すいません、リーダー」 「あ?」 「木村くんなのですが、参考書を買いに行かせましたので」 「いちいち言わんでもいいよ、そんな事。それより仕事しろよ」 まぁ確かに。 席に戻り、仕事を再開する俺。 あれから成長したとは言え、まだまだ分からない所が多すぎる。 人は生涯勉強だな、これは。 「んで、ここがこうなるんだよ」 ん? 「おーなるほどww」 井出と竹中だ。なんだ、仕事もちゃんと教えてるじゃないか。 「所で井出さん」 「ん?」 「『==』と『Equals』の違いってなんすか?」 「一緒だよ」 ち、ちげーよ、バカ! 「なんで分けてるんすかね?」 「英語人のためでしょ」 本当のバカだ。 845 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 50 23.97 ID 1RBc8KIo 井出自重しろwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 849 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 51 29.22 ID VNw0m5Ao 836 ちょwwwwww二人ともおわっとるwwwwww 850 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 51 41.46 ID UlcC8M.o 井出がヤベェwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 相変わらず適当すぎる返答 851 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 52 09.20 ID A7qfl0M0 英語人のためワロタwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 848 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 51 25.70 ID pcZEVJ6o == と Equals の違いって何っすか? 853 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 53 06.34 ID XSkGvR6o 848 javaだと == が値 の比較で、equalsがオブジェクトの比較 857 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 53 41.73 ID VNw0m5Ao 848 参照の比較と等価性の比較 867 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 00 58 24.80 ID FSS4MXso 「ただいま、戻りました」 木村くんが帰ってきた。あれ? 参考書持ってないぞ。 「おい、木村」 「はい」 マズイぞ。 「お前、参考書買いに行ったんだろ?」 「あ、はい」 「買ってねーじゃねーか」 「あ・・・はい」 「何しに行ってたんだ?」 「すいません、ご飯食べに行ってました」 おいおい、ちょっと待て。それはまずいよ。 素直すぎる。言い訳ぐらい用意しておくものだ。 もっとも、即席で作れる言い訳なんて、たかが知れてるがな。 「おい、マ男!」 き、来た。こりゃー面倒なことになりそうだぞ・・・。 「はい」 「お前、うちの休憩時間が厳しいの知ってるだろうが」 「そうですが」 「ですがじゃねぇ! お前、何を新人甘やかしてんだ」 コイツ、会社を刑務所か何かと勘違いしてないか? 871 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 59 34.65 ID MjVfyeIo こればっかりは、リーダーに分があるなww 873 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 59 40.44 ID z.aLVYoo 正直ものだなぁ 874 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 59 43.69 ID 1RBc8KIo 木村君も、やっぱりちょっと非常識wwwwwwwwww 875 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 59 45.88 ID xsGqFVYo 木村君甘いな、甘すぎるよ。 行かせたマ男もだが、甘すぎるよ… 878 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 00 30.36 ID 6xVcf9.0 素直すぎるのも時には罪なんだな 879 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 00 36.11 ID p617bvI0 木村君バイト経験ねーだろww 空気よまなすぎるww 880 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 01 38.15 ID F8qWgmso うーん木村君は憎めないけど…って感じか 881 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 01 38.69 ID GLCcbSc0 木村君は嘘ついたらすぐにばれるとか思ってたのかね・・・? でも正直すぎるのもまずいよなww 883 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 02 40.45 ID FXYvjAMo リーダーって変なところは会社のルール守るんだなw 888 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 03 47.03 ID FBfO5RQo 木村くんは教育係の先輩がOK出したから 怒られる筋合いでも無いと思ったんだろう 894 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 04 05.54 ID CuTW4YSO 木村(´・ω・`) 862 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 00 55 57.96 ID VNw0m5Ao そういや、マ男のトコは定時過ぎに休憩ないのか? 862 むしろ定時過ぎに休み時間がある会社なんてあるの? 908 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 07 36.79 ID FSS4MXso 「すいません、以後」 「リーダー、すいません。僕が、昼休憩にご飯食べなかったのがいけなくて」 木村くん、ホントに良い子だな。俺は少し 「てめぇは良いんだよ。マ男、お前が全部悪い」 何なんだ、この人は・・・。 「はい、すいません」 口答えすると面倒なことになる。 頭を下げるのが一番の得策なのだ。 「でも、本当に僕が」 木村くん、あのね。気持ちは嬉しいんだ。凄く。だけどね 「マ男さん、本当にすいません」 いいよ、許してあげる。 「木村、おまえ良い奴だな」 「すいません、ありがとうございます」 あのリーダーが良い奴!? 井出タイプの人間じゃないのにか!? べ、別の意味で凄い新人が入ったぞ。 912 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 08 57.00 ID 1RBc8KIo 908 すげぇ良い子wwwwwwwwこれは許したくなるwwwwwwww これはこれで一つのスキルだよなぁ、うらやましい 917 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 09 27.75 ID A7qfl0M0 908 これは予想外の反応 919 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 10 20.05 ID AsZqC/Qo リーダーは上原さんがいなくなったからマ男にあたってるんだろww 939 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 16 13.00 ID FSS4MXso こうして大した責めも無く解放された俺。 しかし、確かに休憩時間を越えてるのに飯はまずかった。 藤田さんがフォローに回らなかった事からも、それが伺える。次から気をつけねば。 定時が過ぎた。 入社日の俺は、ここで不満を募らせていた。 残業代も出ないのに、何でやらないといけないのかと。 木村くんを見る。 ディスプレイを凝視しているようだ。時計などには目もくれていない。 独走タイプの子なのか? 確かに自分の世界に入ること、すなわち優れた集中力は、この業種では重要ではあるが 知らず知らずのウチに疲れがたまってたり、瞬きを怠ってドライアイになってしまったりと、弊害も少なからずあるのだ。 この子はあまり目を離さない方が良いな。 「木村くん」 「・・・」 「木村くん」 「あ、はい」 う、うーむ。 「別に仕事じゃないから、今日はもう帰って良いよ」 「はい、キリの良いところで帰ります」 そしてまたディスプレイ。 藤田さん、この子どうなんでしょう? すると 「あー帰りてぇ」 竹中、お前は帰っていいよ。 945 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 17 56.28 ID wn4Jrn2o 竹中はじまってるなwwwwww 947 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 18 17.46 ID 1RBc8KIo 屈強なソルジャーしか生き残れない世界で、これは実に扱いづらいな 940 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 16 39.74 ID gnHW2eoo 労基法に8時間以上労働させる場合には1時間以上の残業を与える・・・との項目がある。 その他にも業種に寄るが一定以上の作業をする場合には規定の休憩時間が・・・てのもある。(あったはず) いままでに社内での請負案件のほかに派遣で幾つかの大手、現場で作業をしていたけど、 例外なく残業する場合には食事時間として残業前に30分程度。 しっかりと遵守しているところなら、一定時間ごとに食事やリフレッシュの時間が盛り込まれていたぞ。 逆に定時過ぎに休憩時間が全く無ければ、労務局に労基法違反で訴えることができると思うが・・・。 958 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 22 43.99 ID u7qjo9wo 940 残業代を出させないために、休憩時間を3時間ってつけさせるところは知ってる。 だから残業時間が4時間だとすると1時間しか残業代がつかない。 959 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 23 40.13 ID OADcT/w0 958 それ労働なんたらに怒られるんじゃないの・・・ 963 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 24 51.58 ID LCMBxiE0 959 そんな程度の事一々取り締まってたら、日本は終わるぜ 968 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 25 56.22 ID C.nrbu6o ぶっちゃけ人が死なない限りそこら辺問題にならないのが日本の企業ww 964 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 25 12.67 ID FSS4MXso うん・・・残業代・・・ね。休憩時間・・・ね。 うん、ありがとう。 「竹中くん、まだ頑張れるでしょ!」 井出だ。無駄だと思うよ。 「いやーもー無理っすよー。目もシパシパしてるし、なんか肩も痛いんすよー」 ほらな。 「じゃあ、ちょっとガンダムの話でもして、それからまた仕事再開しようぜ」 「あ、それいいっすね」 なんだと。 「ギレンってさーあれってハゲなの?」 「知らないっすよww てか髪あるでしょww」 「いや、あれ色的にキテない?」 井出と竹中。相性がかなり良いのか、上手く噛み合っている。 特に井出の竹中の使い方が非常に上手い。 こいつ絶対、店長とかやってたタイプだ(知らんけど 「よし、勉強再開しようか」 「えーもうっすか?」 「でないと、僕ちんも帰れないのー」 「しょうがねーなー。井出さん、俺に感謝してくださいよ」 井出さん、これでよくキレないな。 969 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 26 13.18 ID z.aLVYoo 井出人使いうまいwwww 970 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 26 26.26 ID HvudANEo 井出うめぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 971 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 26 38.55 ID o2aLAvwo 何故か新人とは全員うまくやっていってるなww マ男の時はあんな状態だったのに。 973 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 27 15.94 ID 1RBc8KIo 井出ってば意外とwwwwwwwwww リーダーの人選は正解だったか? 975 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 27 41.58 ID VNw0m5Ao 964 ちょっとだけ井出を見直したぞwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 977 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 27 47.29 ID X62YiYEo 964 あれ、井出っていいんじゃね 979 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 28 20.76 ID X5XT4u60 1000とったら中西さんはオレに返ってくる 982 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 28 59.98 ID VNw0m5Ao 979 お前まさか・・・井出か!? 次スレ 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 20 42.50 ID KCAVQ8A0 1乙 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 20 53.68 ID zGAbR0Q0 あ、あ、あり、あ 13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 22 46.23 ID 8c7XZdQo 6 上原!蟻がどうした! 11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 22 06.59 ID UMTwQrMo 1 バリバリ乙!まあいけど? 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 22 39.37 ID gnoSadAo *、 *、 。*゚ *-+。・+。-*。+。* / ゚+、 ゚+、 *゚ ・゚ \ 。*゚ ∩ *。 *。 +゚ ∩ * (´・ω・`) +。 +。 ゚* (´・ω・`) と ノ *゚ *゚ ・ 。ヽ、 つ と、ノ ・゚ ・゚ +゚ * ヽ、 ⊃ ~∪ *゚ *゚ * +゚ ∪~ ☆ +′ +′ +゚ ゚+。*。・+。-*。+。*゚ 34 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 34 05.48 ID FSS4MXso 残業2時間経過。 俺はもちろん、他の人も当然帰れない。二人の新人は除く。 「よし!」 木村くんだ。キリが良い所まで行ったか。 「マ男さん、ちょうど良い所まで行ったので、今日はこれで失礼しようかなって思うんですけど」 「あぁ、うん。けど、ちょっと待って」 一応、リーダーに聞いておくべきだ。 初日の俺は残業2時間で済まなかったからな。 「すいません、リーダー」 「忙しい」 「木村くんを帰らそうと思ってるんですけど」 「忙しいって言ってるだろうが。勝手に帰らせろよ」 すいません。 「木村くん、OKみたいだから帰って良いよ」 「あ、はい」 荷物をまとめて、席を立つ木村くん。 「では、おつかれさまでした!」 『おつかれさまでした』 木村くんの初日はこれにて終了。 一方の竹中くん、もとい、井出・竹中ペアはどうだ? 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 35 26.81 ID 1RBc8KIo なんという爽やかさ にしてもリーダーの邪険な態度に違和感を感じなくなってきてしまった、どういうことだろう 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 36 07.87 ID Ate0ZQAo 上原さんいなくてもまわってるのか?wwwwwwwwww 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 36 18.20 ID UlcC8M.o 木村くんは、見てるとほのぼのするが・・・ バカコンビに期待 41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 36 07.87 ID Ate0ZQAo 上原さんいなくてもまわってるのか?wwwwwwwwww 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 38 26.30 ID pcZEVJ6o 何気に藤田さんの仕事量が半端なさそうだwwww 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 39 51.27 ID z.aLVYoo 上原さんの安否が気になる・・・ 62 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 43 56.31 ID FSS4MXso 「あーだりぃ」 ですよね。 「よし、これが出来たら帰っていいよ!」 「できないっすよー」 これでどう切り返す、井出さん。 「わかった。じゃあ、30分まで頑張ってみようよ」 コイツ結構上手いな。 今の業種より、こっち関係の仕事に就いたほうが良いのではないか。 「しょうがねーなー。解けたら何かしてくれます?」 「ハゲチャビンしてあげるよ」 「じゃあやります」 意味が分からないが、何だかんだで上手くやっている。 これは学ぶべき所だ。木村くんに使ってみよう・・・って、木村くんは使う必要が無さそうだな・・・。 井出さんも井出さんで、ちゃんとした知識を持ってくれれば良いのだが・・・。 あと空気読んで欲しい・・・。 「うーん」 30分は過ぎている。 しかし、音をあげない竹中。井出さん、あなた結構凄いな。 そして 「できたぁ!」 「げぇ、マジで出来たの?」 「ほら、これ」 「うわ、マジだ。しょうがねぇなぁ」 ハゲチャビンって何だよ。 画像:ハゲチャビン 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 44 55.61 ID UlcC8M.o ハゲチャビンに期待wwwwwwwwwwwwwwwwwwww 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 45 25.40 ID 1RBc8KIo なんというファインプレーwwwwwwww意味は分からんがwwwwwwwwww 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 45 31.52 ID tIfDnxM0 どびんちゃびんはげちゃびん 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 46 05.20 ID HvudANEo 井出のことちょっとだけ好きになったwwwwwwwwwwwwww 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 46 27.42 ID FBfO5RQo 竹中、さすがに自分でバリバリ言うだけあるなwwww ハゲチャビンwktk 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 47 11.75 ID gnHW2eoo ハゲチャビンに1億2千年前からwwktk 77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 48 07.47 ID fCb.uTk0 井出がリーダーやれば結構うまく回るんじゃね って気がしてきたwwww 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 49 52.99 ID UlcC8M.o 77 だな・・・仕事はほとんどしなくていいからリーダーならいい気がしてきた 84 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 52 00.26 ID FSS4MXso 「ハゲチャビンしてくださいよ」 「わかったよ、しょうがねぇ。男に二言は無い!」 そう言ってデコをマッハでかき上げる井出。 「ハゲチャビン!!」 両手でパァンッ!と手を叩きつける井出。 「ぶわはははwwwwwwww」 爆笑する竹中。 ・・・。 ついていけん。何やってんだ、あの二人は。 俺はここで一つの事柄に気付いた。全く相反するタイプの二人の人間。 すなわち、木村くんと竹中だ。 そして教育係の俺と井出。そう、俺と井出も相反するタイプだ。 井出は知らないが、俺は正直な話、井出とは親しくなりたくない(ごめんね リーダーは計算してやったのかどうかは知らないが、この人選はGJと言わざるを得ない。 そして何より、お互いがお互いの後輩を育て上げる競争、つまり切磋琢磨だ。 この状態に現在なっている。 偶然なのか、計算なのか、それは知らないが、俺は少しリーダーを見直した。 88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 53 06.89 ID z.aLVYoo リーダー?! 90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 53 40.48 ID 1RBc8KIo リーダーが・・・・リーダーらしくリーダーをしている・・・!? あぁ紛らわしいなもう!! 94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 54 49.95 ID X5XT4u60 84 ハゲチャビンwwwwwwwwwwwwwwww 井出は流行語大賞をとれる。 96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 01 56 36.75 ID gnHW2eoo ハゲチャビンには世界の中心で全米が笑ったな。 102 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 01 59 32.15 ID FSS4MXso 「じゃーおつかれっしたー」 「おーおつかれー」 竹中くん帰宅。これで両新人が帰ったことになる。 「おい井出」 「はい、なんでしょう」 「お前人事やれよ」 「ちょまww」 「まぁ、人事なんてこの会社に居ないけどな」 「しかしリーダー、竹中くんは良いですよww」 「見てりゃ分かるよ。あいつ使えれば正社員として雇いたいと思ってるから、ちゃんとお前育てろよ」 「任せてくださいよ」 うーむ、リーダーは井出さん贔屓だから、リーダーの評価では俺は勝ち目無いぞ。 いや、別に給料に反映されるわけでもないし、何か評価が上がるわけでもないが。 井出に負けるのは納得いかん。 藤田さんに今日の評価を聞きに行く。 109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 02 02.26 ID A7qfl0M0 派閥争いみたいになってきたな 111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 02 33.26 ID jEa6Fzgo リーダー→井出→竹中のライン 藤田さん→ 1→木村のライン うまく周りそうだな 112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 02 39.29 ID rK2KKRko 「ハゲチャビンしてあげるよ」で釣られる竹中もどうよwwwwwwwwwwwwwwwwww 122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 06 03.07 ID ULGBw1Y0 マ男リーダーに嫌われてるからいい仕事しても評価されなさそうだな 123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 06 22.46 ID xLOvS.E0 派閥 【マ男派】マ男、木村 【井出派】井出、竹中 【リーダー派】リーダー、上原さん 上原さんに頑張ってもらいたい 126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 07 11.61 ID rK2KKRko 123 ちょwwwwwwww上原さん勝手にリーダー派にしちゃらめぇっ 124 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 06 24.10 ID FSS4MXso 「すいません、藤田さん。少しよろしいですか?」 「うん?」 「今日の新人教育なんですけど、私の方法で何か問題ありそうでした?」 まずは問題点を聞く。あればそれを改善しなければならない。 「うーん、全部は見てないから分からないけど、休憩時間はまずかったよね」 ですよね・・・。やっぱそうですよね。 「時間は厳守させないと、尾を引いてしまうから、そこんとこは気をつけないとダメだよ」 「はい、すいません」 時間厳守は社会人の基本でした・・・。 「他は良いんじゃないかな。木村くんはマ男くんと相性良いみたいだし、成長株だと思うよ」 なるほど、藤田さんの評価は木村くん寄りという所か。 「ただ、教え方は井出さんの方が上手いね。 竹中くんの性格をきちんと掴んでるしやる気の出る教え方だと思うよ」 井出に負けた。 127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 07 27.03 ID yzq94kc0 どんまいww 134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 08 22.42 ID X5XT4u60 124 井出はマ男が来たときには、どうしてそれをしなかったのか・・・・・ 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 08 56.58 ID o2aLAvwo 124 井出に負けた。 に吹いたwwwwww 148 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 12 56.01 ID 1RBc8KIo いやぁ、今回の井出は素直に上手いよな やはりコミュニケーション能力では一枚も二枚も上手か 153 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 15 34.03 ID FSS4MXso うーむ・・・。俺は後輩を育てる才能が無いのだろうか? おっと、いかんいかん、まだ初日だ。 それに俺にとって始めての後輩なんだ。こんな弱気でどうする。 まずは木村くんの性格を掴むことから始めよう。 今日の時点でいくつか分かったが、ほんの片鱗にしか過ぎないはずだ。 しかし、あの井出の人の性格を読み取る力は何なのか。異常だぞ。 竹中くんと接したのは最初の挨拶ぐらいだったと言うのに。 あいつ何かスタンド持ってるだろう。 「マ男くん」 井出だ。 「はい」 「木村くんはどう?」 「良い子ですよ。私には勿体無いぐらいの後輩です」 「そうかそうか」 ニヤニヤする井出。何を考えている。 「竹中くん、今は使えないけど、すぐに木村くんを追い越すよww」 野郎、言いやがったな。 木村くんの方が優秀だということを見せてやる。 俺と井出の戦いの火蓋が切って落とされた。 160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 19 01.11 ID /BK26lco 「竹中くん、今は使えないけど、すぐに木村くんを追い越すよwwww」 既に竹中くんが使えないことが判明wwwwwwww 161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 19 07.62 ID 1RBc8KIo 全然仕事出来ないお前が何を言うか、と突っ込みたいwwwwwwww 165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 20 36.14 ID 5TdoPBso 竹中はバリバリじゃないのかよww 166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 20 54.07 ID z.aLVYoo 物事がいい方向に向かっているwwww 170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 22 19.09 ID qMyN512o 竹中はやる気さえ出させれば、実務に入れたら勝手に伸びそうなタイプだからな。 井出と竹中の組み合わせはこれ以外考えられないくらい良さそうだなwwww 171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 22 30.25 ID X5XT4u60 派遣ってのも、契約によるから。 中西さんはできる人としてきたけど、竹中は育て込み&数合わせっぽい 172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 22 49.82 ID Ate0ZQAo 中西さんよりは使えないってことは確定なんだなww 中西さんは次の出会いを求めて違う派遣先を求めて行ったんだろな 同じこと繰り返してそう 178 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 27 00.62 ID FSS4MXso 1日、1日を追っていくとキリが無いので、いつものようにポイントとなる日を選んで書いていこうと思う。 2週間ほど過ぎた頃、ついに二人に仕事が回される事となった。 その間に俺が木村くんに教えたことは、業務知識は元より、欠点と言える部分・・・ 時間厳守、どこか抜けていないかの再確認、質問の仕方など、新人には付き物のありがちな失敗部分を入念に教えていた。 これでありがちな失敗はしないだろう。 木村くんは飲み込みも早く、素直な性格がきいて教える立場としてはありがたい限りだ。 各自にスケジュールが配られる。 かなり甘めだが、二人には製造のスケジュールが入っていた。 ここで俺は、俺の時と全然違うじゃねーか、なんだこれ・・・。と密かに怒りに打ち震えた。 「今回は珍しく余裕あるプロジェクトだから、まぁ焦らずに頑張れや」 他人事かよ。 「特に井出とマ男、おまえらは新人抱えての仕事だからな。恥かくなよ」 わかってますよ。 「了解しやしたー」 「そんじゃ席に戻るぞ」 よし、頑張ろう。木村くん。 182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 30 13.40 ID j9nu4uI0 しかし、マ男が入社したときの待遇との落差が切ねえ 183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 30 51.91 ID AerhOqA0 >「特に井出とマ男、おまえらは新人抱えての仕事だからな。恥かくなよ」 何かのフラグに思えてならない 184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 31 10.07 ID 1RBc8KIo どんだけマ男は不運なんだよwwwwwwww いや、ある意味試練のロードマップ的には理想的か?wwwwww 185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 31 48.16 ID X5XT4u60 頑張れ、木村くん 187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 32 28.43 ID LCMBxiE0 マ男の時は忙しい時期に入ったからじゃないかなあ。 そして、そういう時で無ければ雇って貰えなかった可能性も高いと見るが 192 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 35 38.79 ID FSS4MXso 当然、俺も製造のスケジュールが入っている。 俺も甘めに引かれてはいるが、木村くんを抱えながらなので、実際はトントンと言った所か。 「マ男さん」 「ん?」 「僕の作業って修正ですよね。設計書を見つつ、ソースの確認していいです?」 自分から行動する力。これは大事だ。 「うん、いいよ。分からない所があったら聞いて」 「いえ、自分で考えて見ます」 う、うーむ。プライド高いのかな。それとも、行動力がありすぎるのか。 「あぁ、わかった。時々、様子見に行くから、その時に説明とかするよ」 「はい、お願いします」 落ち着け。方法を選べば、何のことはないのだ。 一方の井出・竹中。 「井出さん、俺わかんないんで、ソース見てもらっていいすか?」 「分からないのは当たり前だのクラッカーだよ」 「俺ホントわからんっすよー」 「わかった、わかった。ほら、まずこのメソッドが初期処理でしょ」 「はぁ」 「ここにブレークポイントつけて、処理実行してみ」 「はぁ」 カチャカチャやる竹中。 「あとは、コメントを頼りにしても良いから、大まかに処理を追ってごらんよ」 「なんだ、楽勝じゃん」 「いやいや、ちゃんと俺に説明しないとダメだよwwww」 「わかってますよww」 な、なんだあいつら・・・。 俺勝てる気しないぞ。 194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 36 43.40 ID A7qfl0M0 IT相性良すぎワロタ 195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 37 38.34 ID 0TiqwGso 192 どうしても突っ込みたいことがある 竹中どこら辺がバリバリなのwwwwww 196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 38 20.64 ID OADcT/w0 後輩に振り回されてるな 199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 39 42.44 ID rK2KKRko 木村→分からない所は聞けばいいのに、なんとか自分で解決しようとしてとんでもない失敗 竹中→バリバリのはずが、ダメダメでスケジュールがwwww 200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 39 44.62 ID tTI.n560 木村君はA型なんじゃないだろうか 202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 40 09.60 ID 1RBc8KIo 竹中はバリバリだな バリバリ質問の出来る子wwwwwwww 教える人が居る環境ではこっちの方が伸びるんだよなー 205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 41 44.57 ID rK2KKRko 202 そうなんだよなー。 分からないところは適当にやらずに、どんどん質問する奴の方が伸びるんだよね。 206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 42 40.72 ID z.aLVYoo とっつきやすいやつだな 210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 44 50.20 ID lU8nc4Io 木村くんは独断専行で突っ走って自分からドツボにはまりにいって自滅するタイプっぽいな 214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 46 23.09 ID HvudANEo この新人2人を上原さんにまかせてたらどうなってたことやら・・・wwwwwwwwww 215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 46 57.43 ID pcZEVJ6o 上原さんがパンクしますwwwwww 216 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 47 26.47 ID FSS4MXso 「あーこれ、先週やった処理じゃん。なるほどな」 竹中が独り言を喋っている。何かよく分からんが、とりあえず竹中は欠点は直ってない。 俺が察する限り、井出は竹中の長所(どこが長所か知らん)を伸ばしたということか。 そろそろ木村くんを見に行くか。 「木村くん、どう?」 「あーマ男さん、このReleaseなんですけど、設計書には書いてないんですよ」 「ん? どれどれ」 「うーん、ホントだね。でも、これはReleaseしないと、DBに値が登録されないから」 「します?」 「うん」 「はい、わかりました」 「他に質問ある?」 「いえ、特には」 俺いらなくね? 222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 49 31.10 ID 1RBc8KIo 216 スムーズすぎて不気味に感じてしまうのは気のせいか 絶対どっかでバグ発生してるって! 224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 50 34.90 ID rK2KKRko あのリーダーをなだめすかしてた井出の対人スキルさすがだな。 藤田さんは新人教育を通して、マ男に欠けているものを教えてくれているんだな。 226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 50 47.01 ID z.aLVYoo 上原さん戻ってきて竹中にいじめられないだろうか心配だ 231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 53 40.01 ID GCBJS0Uo 木村君は大失敗しそうな気がするwwww 232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 55 29.11 ID vF14vt.o 木村に大ポカフラグが立ちまくってる。 この戦争が終わったら結婚するんだ・・・程度に。 233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 56 36.48 ID A6CExcAO 木村くんは取り返しのつかなくなるまで 自分でなんとかしようと頼らないで 結局やらかすタイプだなwwwwww 234 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 57 37.28 ID Gx6zV8I0 木村「マ男さん、すいませんでした・・・・」 マ男「il||li _| ̄|○ il||l 」 236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 58 36.07 ID XjeLHcEo 234 リーダー「おい木村、お前本当にいい奴だな。」 237 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 02 58 37.55 ID FSS4MXso こうして、相反する二組はスケジュールを推し進めていく。 俺は基本的に一人でこなしてきたため、自立させようとする意思が強かった。 なので、助けるとは言っていたものの、僅かにヒントを与えるなど、1~10のうち、1~3程度までしか手を貸さないのだ。 これは俺の考え方なので一概には言えないが、この新人時代に10全て教えてやると、後々で教えてくれ癖がついて抜けなくなる。 そうなってしまうと、一人では何も出来なくなり、常に誰かがついてやらないといけない状態になるのだ。 俺はそれを避けるため、言い訳になりえるが、先を見越してこの方法を取っていた。 木村くんとも相性の良い方法のはずだ。 彼は自分の力で成功して始めて快感を得るタイプの子だ。 10全て教えてやると、俺がやる意味ないじゃないか、と放棄してしまう可能性がある。 俺は木村くんの性格を、掴み始めていた。 一方の井出の教育方針は読めないが、あの教え方で良いのか・・・? 確かに竹中の性格からしてみれば、あの教え方しか方法は無いかもしれん。 しかし、あれからどうやって使い物になるよう持って行くのだ。 ていうか、全然バリバリじゃなかったのはどうなんだ。 そして製造2日目。ここで大きな差が出てくる。 238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 58 52.17 ID A6CExcAO まあ新人教育って 要領のいい奴のが向いてるからなww 239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 02 59 45.93 ID js57f.Ao 元ニートで友達もひとりのみのマの対人スキルが高いわけない。 まともに教育できないだろうよ。これマにも重責だわ 246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 02 45.91 ID rK2KKRko つーかマ男にいきなり新人教育させるとか藤田さんも随分と鬼軍曹だよなー。 247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 04 16.70 ID VNw0m5Ao 246 別に問題ないと思うんだが。 新人教育なんて、割と下っ端の仕事だろう。 249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 04 54.89 ID A6CExcAO 木村くんもだけど マ男も足元救われるプラグたってる…wwwwww 252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 05 35.50 ID OADcT/w0 社会経験の浅い人間に新人教育させるのもまた試練なのか つらい試練だな 260 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 03 07 33.16 ID FSS4MXso 「マ男さん、とりあえず修正作業終わったので、確認してもらって良いです?」 む、早いな。明日までスケジュール引いてるのに。 ひとまず見てみる。 うーん・・・。こりゃまずいな。完全に勘違いしている。 既存部分のコピペで十分応用できる所を、何故か自分仕様で新しく作っている。 無駄に行動力がありすぎるな、この子は。 これじゃ設計書と食い違って、使い物にならん。 「うーん、なるほど・・・」 「どうです? 完璧じゃないです?」 確かに目視でやる限りは完璧だが、これじゃダメだ。 「設計書見た?」 「もちろん見ましたよ。だから、ちゃんと動いてるじゃないですか」 うーん。どう言おう。言葉を選ばないとダメなタイプだ。 「何ていえば良いのかな。やっぱりこれはお客さんに納品するプログラムだから お客さんの要望をまとめた設計書に則って作成しなくちゃいけないんだけど」 「はぁ」 「木村くんは凄いと思うよ。私は入社当時、こんな余裕なかったからね。 だけど、これはちょっとマズイね」 説明をする俺。話すのあんま得意じゃないんだ。納得してくれ。 「というわけだから、既存部分を使って作るようにしてくれないかな」 「・・・わかりました」 木村くんの使い方を間違えた。 一方の井出・竹中は・・・ 262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 08 16.78 ID z.aLVYoo 木村案の定やっちまったwwww 264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 09 02.38 ID rK2KKRko >完璧じゃないです? 自分で完璧言いやがったwwwwwwwwwwwwwwwwww 265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 09 42.27 ID OADcT/w0 プライド高い人間同士の会話っておもしろい 266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 10 16.74 ID 0TiqwGso 木村君めっちゃ張り切ってるwwwwww そして失敗wwww これは凹んだ木村君がまた何かやらかすかなwwww 270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 11 12.09 ID XjeLHcEo やっぱり村木はまずったかww 272 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 11 46.68 ID 1RBc8KIo やる気はある分扱い辛ぇwwwwwwww でもって人格の把握は意識的にやってるのなww 273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 11 49.13 ID A6CExcAO 木村くんがマの学歴知った時が真の修羅場 …の気がする 278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 14 04.18 ID XjeLHcEo 273 黒木村が現れるんじゃね?wwwwwwww 275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 12 49.16 ID A7qfl0M0 260 木村君は他人のコードを読みなれてないとみた。 276 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 13 18.20 ID X5XT4u60 「・・・わかりました」 最初の含みに危険臭 291 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 03 17 22.08 ID FSS4MXso 「井出さーん、これはこうこうで良いんすよねー?」 「ん? あぁそうだよ」 逐一、報告させる形を取っている。 確かにその方法なら失敗は少ない。 だが、それじゃ成長は望めないだろう。 「井出さーん、これなんすけどぉ」 「どれどれ。あぁ、それは今までの中でやったことあるなww 教えてあげないよ! じゃんっ!」 「はぁー?」 「大丈夫、ちゃんと見てみろww ほれ、設計書! ほれ、さっきのソースコードのコピー!」 「めんどくせー・・・って、マジだ」 う、上手い。さすがにコミュニケーションの井出だ。こりゃ敵わん。 変な意地を張らずに、井出さんの方法をよく観察するんだ。 そのまま流用は無理だが、どこか変えれば木村くんにも使えるはず。 なるほど。初見では10まで教え、次に同じ質問が来た時、教える要素を減らす。 最終的にはゼロに持っていき、その頃には出来るようになっているというカラクリか。 確かにこれなら効率は悪いが、確実に成長させることができる。 まさしく、竹中専用教育プログラムだ。 これをどうにか木村くんに使えないものか・・・。 298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 20 51.99 ID AerhOqA0 291 井出の人格微妙に変わってね?マ男のときとえらい違いだ。 やっぱ忙しさのせいだったんかなぁ。 304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 22 10.78 ID AsZqC/Qo なんか井出がすごいヤツに思えてくる 308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 03 22 38.36 ID 0TiqwGso しかし竹中の態度でかいなww 372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 12 27 51.96 ID kxHrInEo まあいきなり1年目で教育任されたら完璧に出来るわけないさ 374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 12 56 57.79 ID B28Jgyw0 俺の上司の教育法は井出式だな。 失敗のロスを考えると初めはたくさん手を貸す方が効率がいいし。 376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 13 20 58.87 ID XSkGvR6o 一般的に新人が会社のお荷物じゃなくなるまでってどれぐらい掛かるもの? 378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 13 33 33.79 ID yppnsDco 376 だいたい一連の作業に慣れて質問が減るのに3~4ヵ月、遅いやつは半年強 ある程度先輩風ふかすのに1年くらいは見ておかないといけないな 荷物じゃなくなるのと戦力になるのは違うから、後者なら数年見る職場もある 380 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 04 46.14 ID FSS4MXso 井出さんの教育方法を観察した俺。 しかし、あのままでは木村くんには使えない。 まず第一に木村くんはあまり質問をして来ない。 なので、俺も一人で出来るなら放置でも大丈夫かも。 という楽観的に構えていた。そして、それが結果となって彼は失敗を招いた。 しかし、第一印象とかなり違って来ているな。勉強期間・・・というか、初日では、ちょくちょく質問に来ていたのに。 うーむ、まだ完全に彼の性格を掴みきれていない。 彼は正社員だ。何とか成長させないと、いつまでも負債となってしまうぞ。 ただ、基礎的な学習能力はあるはずなのだ。つまり、育て方次第で化けるはず。 一見、乗りこなしやすそうに見えて実はじゃじゃ馬だったという木村くん。 俺がこの彼を成長させて行くことが、この第五部において最も重要な点になるのだ。 そして竹中。 力は持っているが、使い方が分からない、もしくは間違っている人間と 力も無く(?)使い方も分からない(?)が、積み重ねで伸びていく人間。 そして、なまじ力を持っているあまり、自信過剰な性格と 面倒くさがりだが、乗せれば諦めない性格。 果たして、どちらが優秀なのか。 390 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 17 44.17 ID FSS4MXso 今まで部活やバイトの経験も無く、上下関係を知らずに育ってきた俺にとって 目上の人間はともかく、後輩にどのように接すれば良いのか分からなかった。 なので、自分を木村くんの立場に置いて、物事を考えてみた。 まず、プライドが高いという点において、気をつけてみる。 自分が第一だという考えが念頭にあるのかもしれない。ならば、この考えをどう覆すかだ。 俺自身の性格を見てみる。 ・・・褒められた性格ではない。自分が尊敬できない相手は、正直な話、相手にもしたくない。 うーむ、木村くんは俺を尊敬していないのかもしれない。確かに、彼は俺の仕事を間近で見た事がない。 訳のわからん男が先輩風吹かせて、俺に指示出してるぞ、という気持ちなのかもしれん。 全ては仮定の上での話だが、彼の今までの行動・性格を振り返る限り、有り得る話でもある。 あまり気持ちは進まないが・・・藤田さんに相談してみよう。 392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 18 54.02 ID ud/Q5jY0 俺の中の木村君イメージ ttp //www.beauty-box.jp/style/mens/image/146_l.jpg 竹中 ttp //www.npo-hiroshima.jp/blogn/files/0005kanai001.jpg 393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 21 03.52 ID olMsRMwo 392 竹中噴いたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 21 23.09 ID vPJiW5Mo 竹中だれだよwwwwwwwwwwww 395 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 23 26.63 ID FSS4MXso 「すいません、藤田さん」 「うん?」 「木村くんの事なのですが」 「あぁ、どうかした?」 「はい、力はあるみたいなんですが、どうも私のやり方がマズイみたいで」 「うーん、彼は鼻を折られた経験が無いんだと思うよ」 挫折経験がないという事か。 そういう人間は扱い辛い。 囲の失敗経験を目の当たりにしていると、さらにそれは肥大化する。 「木村くんが、自分の方が、経験積めばあいつより出来る、と思ってるって可能性は無い?」 有り得る。 「有り得ない話ではないです」 「私が思うに、君は過小評価されてるんじゃないかな。 まずは、君が仕事が出来る、という部分を見せないと」 教育以前の問題になるな、それは。 「それに彼はカッコいいからなぁww 今までチヤホヤされてきてるって可能性もあると思うよ」 なるほどな。確かに俺は厳しく接しすぎていたのかもしれん。 少し教育方法を変えてみるか。 400 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 30 14.96 ID IPnSE.oo 395 あー挫折経験の無いやつっているよね・・・。 うらやましいなあ。 401 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 31 18.12 ID ibb1w8.0 1が木村君とどう渡り合うか、個人的に禿しく気になる 402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 31 47.87 ID Fiz65kwo wktk 403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 34 06.70 ID MmbB1Qw0 「それに彼はカッコいいからなぁwwww 今までチヤホヤされてきてるって可能性もあると思うよ」 拓哉か。 404 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 36 28.33 ID FSS4MXso 翌日。 「おい、マ男」 「はい」 「木村はどうだ。スケジュールに間に合いそうか?」 分からん。昨日の時点で、修正がどこまで終わっているかにもよる。 「分かりませんが、間に合わせようとは考えています」 「遅らせるなよ。怠け癖がつくぞ」 正論だ。遅れても、先輩が取り戻してくれるわ。という意識が芽生えると厄介だ。 「あと、来週から上原が復帰するから、おまえはもういいよ」 え!? 「う、上原さんですか?」 「そーだよ。なんだよ」 「い、いえ」 そうか、復帰するのか。 復帰するのはめでたいが、木村くんを彼に渡すのか? 「もういいよ、というのは」 「うるせーな! お前じゃなくて上原に木村を任せるって言ってんだよ」 木村くんは一体どうなるのだ。 407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 38 13.28 ID 17aWfZAo お、お、お、おは 408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 39 34.88 ID DtoWM3Yo どうなるんだこれww 409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 39 36.93 ID TJT4j0M0 上原と木村の組み合わせか…。 もし木村が間男や藤田さんの見解通りの性格なら、酷いことになりそうだ。 410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 39 40.54 ID IPnSE.oo う、う、う、う、え、うえ、 411 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 40 07.02 ID 5VO.prQo ついに、復帰か・・・。 414 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 42 48.03 ID tpyc/Sw0 なんだかんだ言ってリーダー、上原さんのことすごい信頼してる? 416 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 44 35.56 ID uSxwSSI0 上原さんキター 417 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 45 14.14 ID FSS4MXso そしてその来週・・・つまり、月曜がやってくる。 俺はその間、木村くんの教育係をしていたが、はっきり言って特に何も変化が無い。 上原さんに木村くんの指導が出来るのか。 てか、何でリーダーは上原さんを選ぶのだ。 「お、お、お」 まさか 「おは、お、お、おは」 き、来た。上原復活。 「おい上原ぁっ!!」 コイツ、これが言いたくて言いたくてしょうがなかったんだろ、絶対。 「おい、木村、竹中」 「はい」 「コイツが先輩の上原だ。何か分からなかったら俺じゃなくて、こいつに聞け」 「あ、あ、よ、よ」 木村くんが奇怪な物を見るような顔をしている。 間違いない、この時点で見下した。 「上原さん、よろしくお願いします」 目があざ笑っている。 「よ、よ、よろ、ろ」 どうでも良いけど、もう少し上原さんに気を使ってあげても良いだろ・・・。 419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 47 25.63 ID eVoWSHMo お、お、お、お、おかえ 418 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 47 12.70 ID 5lGr9nI0 >「おい上原ぁっ!!」 リーダーはやっぱこうでないとwwwwww 421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 48 43.95 ID fZtTtCIo 上原さん・・・ 423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 51 08.36 ID B28Jgyw0 やっぱ上原さんがいると違うなwwwwww 424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 52 33.69 ID drC8n8Eo 上原さん復活記念sage。 425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 54 01.22 ID tVGhu2AO 上原さんおかえり! 今度はどの位もつかなぁ 426 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 54 34.32 ID 0TiqwGso 木村君、常識人ではありそうだが、 新社会人と言うことで無駄な張り切りと自分の身の丈にあってない実力を出そうと必死感が漂ってるな 427 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 15 56 18.48 ID FSS4MXso 「マ男さん」 木村くんだ。 「ん?」 「僕、リーダーから、今日から上原さんが教育係って聞いたんですが」 その通りだ。すまん、木村くん。俺ではどうしようも出来ん。 「あの人って大丈夫なんです?」 確かに俺も最初はそう思ったが、それを言葉に出しちゃダメだろう。 「仕事は俺より出来るよ」 「へぇ」 何か物凄くイヤな予感がするぞ・・・。 どう考えたって上手く行く訳がない。 例えるなら、ドMの上司にドSの部下だ。 軽い下克上が引き起こされ、部下はふんぞり返る可能性だってある。 「分かりました。とりあえず、少し話してきますね」 いや待て。会話にならない。 「何の話をするの?」 「あの人、今日から復帰ですよね。今の僕の状況を知ってもらおうと思いまして」 この自信たっぷりな態度・・・上原さん気をつけてくれ・・・。 428 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 57 59.90 ID HnGZiEoo 使える社会人は低く出る 429 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 58 12.67 ID OY6vV.M0 木村ちょっとイライラするな 430 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 58 45.45 ID 7q4lIIQo このキムって人何? 上原さんが可哀想なんだけど 432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 15 59 14.20 ID vPJiW5Mo 木村君は慇懃無礼なタイプかもね~。 437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 05 18.37 ID MmbB1Qw0 そこは「君より仕事の量をこなせる人だよ」とかにしたほうがよかったんじゃね 下手すると上原さんと一緒にマ男も見下された悪寒 435 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 16 03 17.67 ID FSS4MXso 「すいません、上原さん」 「あ、あ、は、は、あ」 「今の僕の状況の説明をしに来たんで、聞いてもらえます?」 「あ」 「えっとですね」 吃音をさえぎる木村くん。 そして説明開始。 上原さんが所々で質問と思われる母音を発するが、それを殺して説明を続行する木村くん。 上原さんは小刻みに顔を震わせている。おそらく頷いているのだろう。 しかし、あの様子じゃたぶん理解できてない。 木村くんは木村くんで、なまじ自分に自信有りなのか、この説明で誰でも理解できるとでも思っている節がある。 これはいかん。態度が悪すぎる。 目上の人に対しての礼儀がひどい。注意が必要だ。 「木村くん、ちょっと良いかな」 む、藤田さんだ。 438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 05 25.40 ID BzbIcAAO 説教タイムキタ 440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 07 02.67 ID ApGmAiQ0 木村「マ男先輩って上原以下かよwwwwwwwwwwwwww」 442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 07 34.18 ID qxp6B4c0 本当に優秀な人間だったら言っちゃ悪いがこんなブラックな会社に就職しないよなww プライド高いだけの馬鹿なんだろ。 445 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 16 18 00.74 ID FSS4MXso 「君、まだ入社して3ヶ月も経ってないよね?」 「はい」 「別に先輩だから、って理由で言うわけじゃないけど、君はもう少し目上の人に対しての接し方を学んだ方が良い」 「それって今関係ありますか?」 おいおいおいおい 「今後に関係あるよ。君が将来、取引先に出た時にそんな態度じゃ、この会社が危ない」 「はぁ」 「君はまだこの会社にとって負債なんだから、その自覚を持たないとダメだよ」 はっきりと言い放った。藤田さん、それじゃダメですよ。 「どうもすいませんでした」 偉く印象変わったな、木村くん・・・。 その日から、木村くんに変化が起きた。と言っても、微妙な変化だが。 「はぁ・・・」 ため息が非常に多い。 ストレスが溜まってるのか、何か悩み事があるのかは定かではないが 藤田さんに怒られてから何かが変わろうとしていた。 448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 07.11 ID ibb1w8.0 藤田さん最強伝説 449 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 11.64 ID TJT4j0M0 >「それって今関係ありますか?」 こりゃだめだ 450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 12.25 ID 5TdoPBso 木村くんはたぶんうつ病(笑)になる。 451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 26.38 ID p617bvI0 今後に関係あるよ。君が将来、取引先に出た時にそんな態度じゃ、この会社が危ない 相変わらず鮮やかな切り返しだ 452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 32.75 ID 7q4lIIQo 藤田さん言うときは言うな 453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 51.73 ID UlcC8M.o 良くある、理想と現実の違い絶望し始めたか?木村君 454 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 20 52.36 ID pVZ46e6o 木村の未熟さと藤田さんの偉大さが垣間見えたね 455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 21 23.95 ID A7qfl0M0 木村君は怒られることに慣れていないのかな。 458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 22 09.99 ID 0TiqwGso 今関係ありますか?って、態度悪いwwww 自分で気づいてないみたいだけどww 460 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 23 13.21 ID tVGhu2AO 本当にちやほやされて来たみたいだな。 461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 23 24.55 ID FQL2vV2o 自分を過小評価する上司たちに絶望してるのか 462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 23 45.17 ID 7q4lIIQo 負債って表現は結構きついね 464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 24 36.36 ID .L2bJcko 木村くんと竹中が普段どう接しているのか気になるな 467 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 26 11.17 ID YLAqM9.o この会社におれはもったいないって考え出したんだろ 468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 26 54.76 ID tpyc/Sw0 木村くんは自分のどこが悪いのかきちんと指摘されないまま「負債」とか言われちゃった予感。 上原さんへの接し方が悪かったのはわかっても他の部分ははっきりとは気がつかないで 理不尽な思いしてるんじゃないか? 469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 27 01.05 ID BvsyAHoo 完全に退職フラグたちますた 473 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 16 29 01.59 ID FSS4MXso 「マ男くん、ちょっと良いかな」 藤田さんだ。 「あ、はい」 応接室に移動する俺と藤田さん。何の話をするのか。 「木村くんなんだけど、彼は落として上げる方法が良いと思うよ」 「? どういう事ですか?」 「たぶん彼は今、気張りすぎてるんじゃないかなって思うんだよね。 学生時代がどんな子だったのかは知らないが自分に自信を持ってるタイプの子みたいだし 私たちのような状況では誰が仕事できるかってのも分からないと思う」 確かに。雰囲気で察することはできるが。 「彼は今落ちてる所だから、君が上手く手を貸してあげなさい。 今の状況を使って、君の『出来る』という部分を見せる。 そうすれば、君より仕事の出来る上原さんの事も、見直すんじゃないかな」 上原さんが直接それをやれば一番手っ取り早いが それは無理だと見越して、俺を中間に持ってくるということか。 「木村くんの教育係を、私に戻したいのですが」 「いや、上原さんのままで良いと思う。 彼は上げるも下げるも無いし、嫌でも自分でやらないといけないって思わせるから 自立させるには一番の適任者だよ」 な、なるほど。それで事あるごとにリーダーは上原に聞けなのか。 いや知らんけど。 そして開発室に戻る俺。 「木村くん、大丈夫?」 474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 30 56.33 ID HANBF5go 藤田さんは何言ってもかっこいいな 477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 32 11.05 ID 6gWgTNc0 さすがとしか言いようがない。。 484 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 16 41 21.48 ID FSS4MXso 「大丈夫です」 む。やはりプライドが高い。 「厳しいと思ったら、すぐに言わないとダメだよ」 「はい・・・すいません・・・」 素直な面も覗かせているが、やはりどこかまだ堅い。 「君が潰れたら、私たちも辛い。早めに相談するのが大切だよ」 「はい、ごめんなさい・・・」 「昼休憩、一緒にご飯食べようか」 「はい・・・」 よし、ここまではOKだ。 仕事を再開する俺と木村くん。 今は断然に印象が悪いが、最初は素直で良い子だったんだ。 あのリーダーにも、お前良い奴だな、と言わしめた。 おそらく、やり方がマズイ。 というか、後輩を持ったのが人生初の俺が、一人で頑張りすぎた。 リーダーや、井出さんも含めた先輩たちから、何かしらの意見を貰うべきだったのかもしれん。 人生初(?)の挫折を味わったかのように見える木村くん。 ここが正念場だ。 昼休憩がやってきた。 489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 45 49.23 ID Gcd.Jwwo 藤田さんが悪者になって木村をボッコボコ ↓ 優しく手を差し伸べるマ男 ↓ 木村「ついていきます!兄貴!」 ↓ 木村「兄貴より仕事できる上原さんって実はすごいんじゃね?」 ↓ 藤田さん「これでよかったんだ」 ↓ 竹中&井出「ガンダムかっけぇwwwwwwww」 ↓ 会社が丸くおさまる 藤田さんの策見事成功! な感じ? 491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 46 37.33 ID RUBUr9Eo 正直、普通の子じゃないかと思うんだが>木村君 オレの感覚がおかしいのか?? 新人は電話だって最初はまともに取れないし、 業務だっていくら優秀でも企業の色になじめないと活躍なんて出来ないだろ・・・。 493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 49 14.38 ID itaOlmAo 491 プログラマーですから 495 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 52 49.56 ID RUBUr9Eo プログラマってそういうかんじなのか・・・、大変だな。 漏れ、ITじゃなくて建設だからよくわかんなかった、スマン。 普通の感覚だとOJTにはいる前に研修で鼻っ柱折ってから配属されるもんだと思った。 しかし、井出といいリーダーといい、新卒に対しては一応育てる気あるみたいだな。 497 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 16 56 42.85 ID FSS4MXso 藤田さんと話をしたうどん屋に入る俺と木村くん。 「仕事どう?」 「・・・あんまり楽しくないです」 やっぱりそうか・・・。 「人間関係は?」 新卒がやめる理由として挙げる要素の一つだ。 こればかりは本当にどうしようもない。 自分だけの力ではどうにもできないのだ。 やめる理由としても十分に成り立ってしまう。説得は困難だぞ。 「そうですね・・・。何なんだろう・・・」 う、うーむ。 「苦手な人は居る?」 「うーん・・・」 居るみたいだな、これは・・・。 「そうですね・・・藤田さんですかね・・・」 な、なんだってー!? 「え、そ、そうなんだ。なんで?」 「あの人、何でも出来そうって雰囲気が出てませんか?」 雰囲気っていうか、何でも出来るんじゃないのか・・・。 「確かに、うちの開発室じゃ一番出来る人だよ」 「うーん・・・僕と同じタイプなのかなぁ」 この小僧、大言を吐きおった。 499 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 57 57.63 ID xsGqFVYo うーん・・・僕と同じタイプなのかなぁ これはひでぇwwwwwwwwwwwwwwww 501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 00.35 ID zzkjCJU0 497 木村・・・・・・。 500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 00.04 ID 7q4lIIQo 497 木村wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 03.39 ID FQL2vV2o 木村調子に乗りすぎだわ・・ 503 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 03.84 ID TCC0nMEo 木村wwww究極のマイペース人間だなwwwwww 504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 05.27 ID eNfPuDgo 木村うぜぇwwwwwwwwww 505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 08.83 ID vg6iw6A0 なまいきww 506 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 11.91 ID .L2bJcko 小僧wwwwwwww 507 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 58 40.23 ID /umgo/Qo 不覚にも爆笑した 508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 59 07.44 ID vPJiW5Mo 木村wwwwwwwwwwwwwwwwwwww 512 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 59 33.63 ID 6gWgTNc0 木村は井出のごとく空気が読めないな 514 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 16 59 59.89 ID IPnSE.oo まあ本人に悪気は無いんだよなきっと。 でもうぜええええええ 515 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 00 33.22 ID qMyN512o 木村ワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 多分仕事に慣れて状況がわかって回りが見えるようになると過去の自分を恥ずかしがるタイプだよ。 517 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 00 52.49 ID p617bvI0 木村おもしれーwwwwwwwwwwww 518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 01 02.77 ID iII3.too 退職フラグwwwwww 519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 02 16.20 ID AzWwV2AO 木村ワロスww 520 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 02 39.46 ID A7qWInI0 藤田さん>>>>超えられない壁>>>>木村 522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 03 17.09 ID Ate0ZQAo みwwwwwwwwなwwwwwwwwぎwwwwwwwwっwwwwwwwwてwwwwwwwwwwきwwwwwwwwたwwwwwwwwぜwwwwwwwwww 523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 03 43.31 ID ZeBFzPA0 木村ヤバスwwwwwwwwwwww 524 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 03 48.78 ID uIuEtcMo 木村バカwwwwwwwwwwwwwwwwww 525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 03 54.93 ID g7tOIgYo 失敗したことない奴ってこんなだよな。 527 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 04 10.98 ID tVGhu2AO お前ら本当良い反応するなwwwwwwwwww 528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 04 28.31 ID pbRqhIAo 徹底してぶっ叩かないといけないタイプかww 530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 05 07.05 ID HANBF5go 木村ごときがwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 05 12.57 ID MjVfyeIo 木村みたいな奴がお前ら一番嫌いだろwwwwwwwwwwww 535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 06 54.99 ID A7qWInI0 中西さんがいたら殺されてるよなwwwwwwww 534 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 17 06 46.90 ID FSS4MXso 「そ、そうなんだ」 落ち着け。確かに同じタイプに見えんこともない。 そして、そういう者同士は争う事が多い。 三国志にも、孔明と周瑜という二人の天才が居て、最後までお互いが相容れることは無かったではないか。 ちなみに演技しか知らないので、史実は知りません。 とにかく、上手く話を持って行きさえすれば、この子は化けるぞ(たぶん 「他に苦手な人は居るの?」 「居ません」 「そうかぁ・・・。今の教育係は上原さんだけど、あの人はどう?」 「一番やりやすいですよ。何も言ってこないし、結果だけ報告してます」 それまずくないか? 「間違った所とかは指摘してくれてるの?」 「はい。成果物をコピーするなりして、お渡ししてるんです。 んで、間違った所に印をつけてもらったりとか」 なるほど。確かに上原さん相手なら効率もいいし、賢い方法だ。 「うーん、藤田さんが苦手ってのも珍しいなぁ」 「そうですか? あぁいう人って案外敵が多いと思いますけど」 この子、凄いことをサラサラ言うな。この様子じゃ、苦手というか嫌っているに近い。 しかし、実力は認めているところがある。 藤田さんには悪いが、あなたを使わせて貰います。 「でも逆に、藤田さんを目標にしてみれば良いんじゃないかな」 537 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 07 58.27 ID SnCfWCc0 おいお前ら落ち着け! 同じタイプってだけで同じレベルではないぞ? 万能と器用貧乏は同じようなタイプだけど明らかに違うだろ? 538 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 08 27.69 ID p617bvI0 なんていうか海を見せてやれよwwwwww そのブッチギリ勘違い小僧にはwwwwwwww 539 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 08 45.95 ID TJT4j0M0 木村自重しろwwwwwwwwwwww 540 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 08 49.47 ID 7q4lIIQo 藤田さん涙目wwwwwwwwwwwwwwwwwwww 542 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 10 05.63 ID 3WCannUo 木村の株が急激に落ちてます!!!! 544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 12 56.53 ID iII3.too 木村はホラー映画の序盤で殺されるタイプ 546 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 14 15.58 ID 17aWfZAo 木村、プライドだけは一人前だなwwwwwwwwww 548 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 15 48.02 ID TCC0nMEo 木村はせいぜい拠点兵レベル 550 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 16 31.44 ID ibb1w8.0 俺の中の木村=夜神月 551 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 17 17 00.97 ID FSS4MXso 「うーん・・・」 嫌いな人間を目標にするには抵抗がある。それは良く分かるが。 「藤田さんは本当に仕事も出来るし、人間的にも立派な人だよ」 当然、過去の部分は伏せる。 「マ男さんはどうなんですか?」 何を言ってるんだ。俺なんかを目標にしたら人生を棒に振るぞ。 「私はやめた方が良い。褒められた人生を歩んでないから。 藤田さんを目標にしたくないの?」 「いや、しても良いんですけど、何かなぁ・・・」 藤田さんが居なければ、この子はどうなっていただろうか。 「でも、一番仕事が出来るのってのは木村くんも分かってるよね」 「分かってます。だけど、目標ってのは・・・」 言い方が悪い。方向性を変える。 「じゃあライバルってのはどう? 将来的に見たら良い勝負するんじゃないかな」 ここで上げる。 「そうですかね」 ほれ見ろ、食いついた。 「うん。今は藤田さんをよく観察して」 吸収、という言葉を飲み込む。 「盗めるところは盗んだら良いんじゃないかな」 「なるほどね。そうですね」 よし、後は上原さんの元に戻すだけだ。 552 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 17 40.96 ID 7q4lIIQo 551 プライド高いwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 555 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 18 04.34 ID 0/TIMQk0 GJ! ナイス方向転換 556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 18 13.92 ID RqzIvsgo 木村のプライドの高さはガチ 557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 18 15.15 ID TCC0nMEo めんどくせぇ後輩だな うどんぶっかけちまえ 559 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 18 28.97 ID 3WCannUo > 「じゃあライバルってのはどう? 将来的に見たら良い勝負するんじゃないかな」 > 「そうですかね」 木村厚かましいwwwwwwwwwwwwwwwwww 560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 18 54.18 ID sgcx0Moo マ男の話し方が藤田さんぽくなってきたww 562 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 19 32.81 ID vPJiW5Mo おいおいwwwwwwwwww 一度鼻っ柱を折っておかないと、後で大怪我するぞwwwwwwwwww 563 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 20 37.34 ID HANBF5go マ男頑張ってるな しかし、木村むかつくwwwwwwww 565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 20 58.07 ID X5XT4u60 挫折は勝手にするんじゃないかな。 いやでも、実力不足は実感するだろうし、できなきゃ終わる。 褒めて伸ばしておいたほうがいい。 575 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 17 27 36.49 ID FSS4MXso 「所で、竹中くんとはどうなの?」 「あの人って、派遣でしたっけ?」 「そうだよ。君より経験あるんじゃないかな」 「それにしては、僕より出来るとは思えないんですけど」 ダメだ。まだ目上の人間に対しての考え方がなってない。 「あぁいう人は、やる気さえ出したら化けるよ」 「井出さんもどうなんですか? 社会人で坊主頭って・・・。それに独り言多いですよね?」 なんだコイツは。ここは叱るべきだ。 「うーん、木村くん。本音を言えるのは良い事なんだけど、やっぱりここは学校じゃなくて会社だから 自分より能力が下だと思えても、ちゃんと目上の人だっていう意識は持たないとダメだよ」 「うーん・・・」 「それに、現時点だと君より竹中くんの方がスケジュール進んでるんじゃないかな」 「え、そうなんですか?」 知らないが。明らかに下だと思ってる人間に追い越されれば、火が付くだろう。 「そうだよ。だから、無闇に人を見下したらダメだよ」 「・・・はい」 ホントにじゃじゃ馬だな。だが、これで持ち直すことは出来そうだぞ。 577 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 28 27.65 ID 7q4lIIQo 575 なんて奴だwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 大物の予感wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 578 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 28 30.83 ID FQL2vV2o 社会人で坊主頭って・・・。それに独り言多いですよね? 井出ww 580 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 29 48.17 ID KJ5fhQAO 井出ドンマイwwwwwwww 581 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 30 06.55 ID Ki10q.Mo 木村がここまで地雷とは予想外wwww リア充だったんだろうなぁ 583 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 30 48.23 ID sgcx0Moo 坊主のなにが悪いんだよwwwwwwwwwwww むしろ妙にかっこつけてる髪形のほうが痛いだろwwwwwwwwww 木村容姿で判断とか終わってるwwwwww 585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 32 14.01 ID 07t4OwIo 木村wwwwwwwwwwwwww 初登場のときはこんな奴とは思わなかったwwww 587 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 33 07.89 ID .L2bJcko マ男頑張った! 似たような後輩居るんで共感するぜ 586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 32 15.06 ID egyG9lQ0 575 就職活動で挫折を味わなかったのかな? それにしても個性的な人が集まる会社だなwwww 588 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 33 08.64 ID EPsQFago 586 挫折せずに真っ直ぐブラックはないだろwwwwwwwwwwwwwwwwww 590 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 34 29.92 ID X5XT4u60 オレが新卒のとき、先輩に質問したら参考になるというURLをメールで送ってもらった。 googleのトップページでした。 ありがとう、先輩 592 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 35 35.96 ID ApGmAiQ0 590 いい先輩だなぁ・・(;;) 593 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 35 44.18 ID p617bvI0 590 ある意味間違っていないwwwwww 594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 35 58.30 ID xsGqFVYo 590 いい先輩じゃないか。 601 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 41 22.85 ID pbRqhIAo 未経験中途で入ってきた新人2ヶ月ほど面倒見て ちーっとも伸びる気配見せ無くって、 「辞めたら?」の念を込めて叩きまくったら それはそれはすごい勢いで伸びた奴がいたなぁ 予算厳しいんだから即戦力取ってくれって声をのらりくらり 無視し続けた上司GJだったww あんときゃ俺もいい勉強させてもらったわ 602 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 41 36.15 ID UlcC8M.o 最初は素直で好印象だった木村くん今はかなり・・・ 603 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 17 42 06.66 ID FSS4MXso そして会社に戻る俺たち。 とりあえず、木村くんはこれで様子見だ。育つ環境は揃っている。 目標となる人物、競争相手、そしてやる気。 プライドが高いのが難点だが、これも上手く転がせば重要な爆発力に変える事も出来るはずだ。 「竹中ちゃん、すげーじゃん!」 井出だ。 「当たり前じゃないっすか。井出さんと同じにしないでくださいよ」 「バカ野郎wwwwww調子乗るなwwwwww」 「冗談っすよww スケジュール余裕じゃないっすか?」 「余裕だね。俺の仕事もやってよ」 「イヤっすよww」 う、うーむ。このコンビは失敗を覗かせないな。 本当に井出は凄い。並の人間なら、この態度にキレる可能性だってあるぞ。 「チッ」 木村くんが二人を睨みつけていた。 落ち着け、今は我慢の時だ。君は大成する。 今は眠れる獅子なんだよ(たぶん 606 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 43 32.37 ID 7q4lIIQo 603 プライド高いなww 607 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 43 36.01 ID tVGhu2AO 木村wwww舌打ちwwwwww 609 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 45 10.04 ID 3WCannUo この後、木村が何か事件起こすことに期待wwwwwwww 610 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 45 55.94 ID 80fi4wYo ここまでみてると木村がマ男の会社入ったのうなづけるな 大手は面接で落ちたくさいね 611 :sage:2007/12/09(日) 17 46 11.90 ID dXpU/N60 木村の未来はこのまま行くとプライドの高いニートだろうな 612 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 46 29.42 ID UlcC8M.o バカコンビがすごく順調だなwwwwww 本当に類は友を呼ぶと・・・ 井出・・・育成には向いてるけどそれ+α仕事能力があれば・・・ 613 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 46 34.76 ID TJT4j0M0 木村wwwwwwwwww 今後が不安だwwwwwwwwwwww 614 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 46 36.37 ID g7tOIgYo 挫折したことがない奴ってほんとに出来る奴のこともあるけど、 大概自分に出来ないことから無意識に逃げてるのよね。 615 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 46 54.18 ID ibb1w8.0 603 「チッ」 あるあるwwwwww 素直そうな新人が他の先輩に注意された後で舌打ちしてるのが聞こえた時は 裏を垣間見た気分でちょっと怖かったww 618 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 50 21.95 ID ujUeJ.co 木村はなぜこんな低レベルな会社に入ったんだろうって思ってそうだな 620 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 51 59.04 ID X5XT4u60 618 木村の心 (巨人だとレギュラーとれないが、楽天ならエースになれんじゃね?) 624 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 17 53 13.99 ID FSS4MXso それからの日々は、まぁなんとも平凡だった。 俺は木村くんの教育係から外されたので、スケジュールが余裕なこともあり 8時には退社できていた。まさにゆとりある時間ゲットだぜ。 一方の肝心の木村くんは、上原さんとのデコボココンビで上手くやっていた。 彼自身も言っていたが、介入されるのを嫌うらしい。 介入されない・・・というか、できない上原さんとは、相性も良さそうだ。 後は藤田さんと上手くやってくれれば良いのだが。 「マ男くん、木村くんはどう?」 藤田さんだ。 「一応、話はしておきました。人間関係で問題があったようなので、フォローはしておきましたが」 「そうか。まぁ人間、好き嫌いはあるからね。それでどうなの? 伸びそう?」 あなたが起爆剤ですからね。伸びないわけがない。 「伸びますよ。今は新卒だってのもあって、頼りないですけど、元々力はあると思います」 「なるほど。けど、ようやくって所かな。まぁ彼は気難しい性格してそうだから、扱いには気をつけないと」 ここらへんから、木村くんは急成長を遂げていく。 625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 54 31.79 ID fZtTtCIo wwktk 626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 54 39.10 ID 7q4lIIQo 624 物凄く自惚れそうな(゚∀゚)ヨカーン 629 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 54 59.11 ID ZLXVzAso ここらへんから、木村くんは急成長を遂げていく。 wwktkせざるを得ない。 631 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 55 45.03 ID KJ5fhQAO 木村爆発 633 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 56 40.83 ID Vbb5.7so おいらのちんこも急成長を遂げないものか・・・ 636 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 57 24.26 ID X5XT4u60 ここらへんから、木村くんは急成長を遂げていく。 一転して、竹中&井出組に死亡フラグが立った! 637 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 57 48.32 ID vg6iw6A0 井出はコンビニの店長とかの方が向いている 638 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 57 57.68 ID tVGhu2AO 井出とリーダーは、マ男や藤田さんとのいざこざで若干変わってきてる気がする。 あと、井出はテンション高いやつが好きなんだな 639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 58 09.55 ID Hb8w1dk0 8時には退社できていた。まさにゆとりある時間ゲットだぜ。 8時でゆとり...毒されてる 640 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 58 22.55 ID X5XT4u60 井出はハゲチャビンとかの方が向いている 642 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 58 50.00 ID ZLXVzAso リーダー落ち着いてるなww 登場してないだけかもしれんけど。 643 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 59 03.79 ID Tlxk1MU0 wktk 645 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 17 59 29.52 ID YLAqM9.o 会社が忙しくなった時に見ものだな 646 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 00 20.31 ID 3WCannUo マ男がリーダーやらないか?って持ちかけられたみたいに 社長から木村に声が掛かって・・・ 木 村 の 独 裁 政 治 の 幕 開 け だ 647 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 01 27.15 ID ApGmAiQ0 646 大いにありうる 651 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 18 05 31.40 ID FSS4MXso 製造が終了し、テスト作業に入った頃だ。 「マ男さん、今いいですか」 木村くんから声を掛けられた。 「ん?」 「リーダーから、上原さんはテスト作業から外してるとの事なので、マ男さんから教われと聞いたのですが」 うーむ。テスト作業については、正直経験が物を言う作業だ。 しかも、やり方も割かしと固定されている。 木村くんのようなタイプの子では、全然面白くないのではないか。 「うん、わかった。テスト作業って学校では教えてくれるの?」 「いえ、動作確認だけでした」 こりゃ厄介だ。逐一報告形式を採らんといけん。 「井出さーん」 竹中だ。 「ここで俺様参上」 「ここのハードコピーってこれでいいっすかぁ?」 「おっけー牧場!」 「どーもー」 逆に竹中は相性がいい。 「そうだね・・・。うーん。 とりあえず、テスト仕様書に書いてある事を試して、ハードコピーを取ってみて」 「わかりました」 仕方が無い。時間を見て俺が自分で確認しに行くか。 653 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 09 53.65 ID olnbx1ko 木村をもうすこし挫折させないとまずい 656 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 16 37.41 ID BzbIcAAO 若いときにしかギャーンとは言わせられないからな 657 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 18 16 46.50 ID FSS4MXso 1時間ほど経過して、様子を見に行く。 「どう?」 「竹中さんの成果物を勝手に見ながらやってるんですけど、こんな感じで良いですかね」 おぉ、凄い。完璧だ。 動作がハードコピーだけで分かるように整理されている。 「凄いよ、そんな感じで大丈夫」 「ただ、竹中さんと同じにするのは面白くないので、補足説明入れたりとか ダンプDBの値変更されてる部分の背景色を変えたり工夫してるんですけど、問題ないですよね?」 無いよっていうか、むしろGJだよ。 いや、統一性を持たせるために竹中の作業が増えるけど。 「その調子でやっていいよ。てか、この頃の私はこんな発想無かったよ」 「早く藤田さんに追いつかないといけませんから。じゃ、僕は続きやりますので」 「うん」 ここでも藤田さん活躍か。 木村くんは眠れる獅子だったのだ。 何か起爆剤があれば、急激に伸びるタイプでプライドが高い分、負けず嫌いの度合いも激しい。 まずはテスト作業で実力の片鱗を見せた木村くん。 井出&竹中コンビに一度は追い越されたものの、ここから逆転劇が始まる。 658 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 17 42.91 ID 7q4lIIQo 657 なんという才能・・・これは間違いなく才能 659 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 18 17.09 ID A7qfl0M0 657 プライドがよい方向に働いているな 661 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 19 40.51 ID dXpU/N60 マ男も木村の扱い上手いよな。 663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 20 36.97 ID 3l1AmHAo ここから木村のターン 664 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 22 58.51 ID 07t4OwIo 木村がいい味を出しているな 665 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 23 19.16 ID Hb8w1dk0 「早く藤田さんに追いつかないといけませんから。じゃ、僕は続きやりますので」 マ男を相変わらず軽視している件について 666 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 23 28.92 ID mybIHs.o 竹中と同じじゃ面白くない、って理由がなんとも将来的に不安だな。 工夫するのは悪い事じゃないが、それで他人の作業量増やすんじゃ本末転倒な気もするし… 671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 28 00.41 ID tVGhu2AO 最初からダメだししまくるとやる気なくすタイプみたいだから、伸ばしつつ落ち着いたとこで、残る問題を叩くのがいいんだろな。 つか、お坊ちゃんキャラだな木村くん。 672 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 18 29 07.98 ID FSS4MXso このプロジェクトは無事に終わった。 続いて、次のプロジェクトに入る。いつもの通り、スケジュールがこれまた厳しい。 「木村くん、これ出来そう? 厳しいなら言わないとダメだよ」 「大丈夫ですよ」 本当なのか・・・。 「でもこれ、私から見ても厳しいと思うよ。難易度もそこそこ高いし」 「この項目見る限り、上のシステムの補助的な部分ですよね。 スケジュールもマ男さんが先に作ってくれてるみたいだし その部分を流用すれば出来ると思います。 分からない所があったら、ちゃんと聞きますので」 何だコイツ、人が変わってないか? 「竹中ちゃん頑張ろうぜー」 「いやーこれ無理っすよ。製造2日しか無いじゃないっすか。帰れないっすよ」 「大丈夫だって。危なくなったら俺が何とかしてやるから」 「おい、上原ぁ!!」 「あ、は、は、ああ」 「木村と竹中の面倒、ちゃんと見ろよ」 いや上原さんは無理だ。 デスマフラグがスケジュールの時点で立ってる。 「リーダー、私が見ますよ。上原さんはスケジュール厳しいみたいですから」 藤田さんだ。 「あぁ? まぁお前なら別にいいが」 「あ、あ、あ、あり、あ」 ありがとうございます、だな。すると木村くんが 「僕は一人で大丈夫です」 小僧、また大言を吐きおった。 673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 29 49.56 ID vg6iw6A0 馬鹿な奴ほど自信家。 674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 30 43.05 ID 3WCannUo 一人で大丈夫かはお前が決めることじゃねぇwwwwwwwwwwwwwwwww 675 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 02.47 ID Q4k8tMg0 ぎゃああああああ、木村おまwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 677 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 12.81 ID fFTKl72o 小僧てめえwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 678 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 17.71 ID 7q4lIIQo なんという自信家wwwwwwwwwwwwwwwwww 680 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 36.05 ID A7qfl0M0 これは危ないwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 681 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 42.41 ID AsZqC/Qo これだから世間を知らない甘ちゃんは・・・・ 682 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 31 49.11 ID BsrnYVUo 俺も才能欲しい、、、 685 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 32 56.25 ID .L2bJcko バイト経験とかないんかね。ないんだろうな 686 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 33 10.34 ID TJT4j0M0 この小僧。 687 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 34 09.29 ID f0PBCoU0 木村自重w 689 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 34 58.01 ID /umgo/Qo 俺の中で木村ははじめの一歩の板垣のイメージで再生される 691 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 18 36 22.86 ID FSS4MXso 「木村くん、そこは礼儀としてありがとうございますって言わないとダメだよ」 「一番出来る藤田さんには教えてもらいたくないんで」 「ハハハww 私も嫌われたなぁ。でも、そのぐらいの意気込みがあれば何だって出来るよ」 「どうも」 なんだってこんな敵視しているんだ。 「よーし、それじゃ仕事するぞ」 こうしてプロジェクトが開始された。 木村くんの作成部分は、俺の作ったものを元に作る内容なため、俺は急いで作り上げる。 しかし、木村くんのアンチ藤田は相当なものだ。藤田さんはスレでも大人気だというのに。 何が彼をそうさせるのかは分からないが、ただ単に不平を述べるだけじゃなく 藤田さんを超えて、黙らせてやる、という強い意志が行動に出ている。 というか、実は嫌いなんじゃなくて、本当は凄いのを認めたくないだけなんじゃないのか? いや知らんけど・・・。 一人で大丈夫、とは言ったものの、大丈夫なわけがない。 放置しておいたら、勝手に一人で抱え込むタイプなので、俺が自主的に様子を見に行くことにする。 「どう?」 「今、半分ぐらい出来た所です。画面遷移の時に、セッションに値を入れようとうんたらかんたら」 大丈夫だった(たぶん 692 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 37 09.46 ID naAcs8so 判断早EEEEEEEEEEEeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!! 693 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 37 24.12 ID 7q4lIIQo 691 藤田さん涙目wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 木村の万能っぷりは以上 696 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 38 17.61 ID 3WCannUo 木村はベジータだな 697 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 38 21.20 ID A7qfl0M0 691 藤田さんの対応が素晴らしいな 698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 39 11.22 ID S6otGxEo 木村の自信の半分がほしい まあ、同じ態度とったら殺されるがな 700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 40 31.09 ID 3l1AmHAo 藤田さんがいちいちカッコいいwwww 701 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 40 51.22 ID Ki10q.Mo 木村もまあ…職場で目上の人間を相手に、よくそんな態度が取れるもんだ 自分より出来る人間は癪に障るんだろうな 藤田さんは自分すら利用して育てようってつもりなんだろうが、寛大すぎww 707 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 44 27.12 ID A7qWInI0 まあ、年齢でもかなりの差があるだろうし、まだ木村は子供なんだよな 727 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 18 52 53.57 ID FSS4MXso しかし、ここで完全に大丈夫だと判断するのは早計だ。 このプロジェクト全体で目を配らないと、また失敗してしまうぞ。 彼は挫折すると、起き上がるのに時間が掛かるタイプに思える。 「マ男さん」 む、木村くんだ。 「ちょっと見てもらっていいです?」 どれどれ。 「ここの所なんですけど、このメソッドからこのクラスに飛ぶじゃないですか。んで、この先でうんたらこうたら」 何だコイツ、すでに処理を理解できているぞ。 「そうそう。んで、このクラスの・・・ここか。ここでSQL文を組み込んでるでしょ?」 「はい」 「ここで実行して、値をセットしてるんだよ。んで、これでコミットしてる」 「なるほど、分かりました。後は自分でやってみます」 吸収力が半端無い。 一度聞いたことは、即座に覚える・・・というのは過大評価か。 「所でマ男さん、藤田さんって帰らないですよね?」 そりゃ仕事いっぱいあるからな。 ここみたいに、出来る人が少ないと、その人に仕事がいっぱい行くんだ。 「そりゃね。私の仕事量の倍は受け持ってるんじゃないかな」 誇張表現してみる。 「へぇ。僕も作業を早く終わらせるんで、マ男さんの仕事を少し分けてくれませんかね」 この小僧、またまた大言を吐きおった。 731 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 54 37.34 ID 6N8X3Ao0 アツイ男だな 732 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 54 46.70 ID 3Sm8BtU0 あきらかにマ男は見下されてる 733 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 55 00.67 ID ibb1w8.0 こ ん な 新 入 社 員 は い や だ 736 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 55 56.29 ID 7q4lIIQo マ男・・・・・・・・・・・・・・・・・哀れ・・・・ 737 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 56 26.77 ID Vbb5.7so なんという木村 738 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 18 56 38.70 ID iII3.too 木村は期待を裏切らないなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 745 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 01 42.77 ID TJT4j0M0 木村調子に乗り過ぎ。 というかそこまで藤田さんが嫌か。 747 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 02 43.44 ID 3WCannUo 木村の考え自体はいいんだけど、言動が良くないな 751 :マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 19 03 10.85 ID FSS4MXso 「いや、それは無理だよ。 私が上の人に頼むならともかく、下の人間に渡してたら スケジュールを割り振ってる意味が無くなるから」 「そうですか」 木村くんのやる気が暴走し始めている。ここは抑えないとダメだ。 藤田さんが出来すぎるせいで、常に彼は120%状態だぞ。時には息抜きも必要だ。 「うーん、木村くん大丈夫?」 「何がですか?」 「気張りすぎてない?」 「藤田さんがライバルですから」 いや、それは別にいいんだけどね・・・。 そんな漫画じゃないんだから、1年や2年で追いつけるわけないじゃない・・・。 自分に自信を持ちすぎだよ、君は。 「竹中くんみたいに気楽に構えていいよ」 「僕はあの人は眼中に無いですから」 こ、この小僧!? 俺の器が小さすぎて、コイツを制御できん・・・! 755 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 44.88 ID jEa6Fzgo 木村はツンデレのはず 754 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 34.90 ID tIfDnxM0 かき乱すだけかき乱して、とっとと辞めそうなタイプですね。 759 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 55.74 ID mSAi.LIo 751 器って問題じゃねえぞwwwwwwwwwwwwwwww 756 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 47.06 ID RqzIvsgo 上の人を追っかけてる自分はすでに同期とは同じラインにいないってか まあ竹中にかんしては最初から見下してたっぽいしな 757 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 47.60 ID AsZqC/Qo こういうガキは自身たっぷりで一度落ちるところまで落とされたらなかなか立ち直れなくなるんだよなww 758 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 04 49.14 ID ApGmAiQ0 「僕はあの人は眼中に無いですから」 ワロスwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 760 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 05 05.12 ID 0TiqwGso 木村君何様wwwwww 眼中にないwwwwww心やプライベートで言うならともかく、会社内で仕事中に言うのは既に社会人としての礼儀がないwwww 762 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 06 29.24 ID xdqRNCY0 「竹中くんは Out of 眼中です」 763 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 06 35.83 ID f0PBCoU0 木村が面白すぐるwwwww 791 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 27 52.20 ID yppnsDco 何よりも上原さんが戻ってきてくれたのが個人的に安心した どこか他へ行くでも、元さやに収まるでも、安否だけはすごい気になってたんだぜ 806 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 19 53 19.69 ID HZ/QA32o 高卒で専門中退(SE系 で1年ぐらいNEETしてた俺が来ました。 マ男ガンガレ。俺はばあちゃんが倒れてから働く気になった、今土木のバイトでお金溜めながら看護士目指してる。 後、あんまり人は見下すな、俺は三国志が好きだけどその中でも特に好きな台詞が 「士、別れて三日、刮目して相待すべし 」 呉将軍 呂子明 努力してる人は3日あれば変わるのです。更に言うなら 「人は3日あれば変わる」 と思います。これはマ男さんが一番分かってると思います 長文失礼。。。 808 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 20 00 54.73 ID wELEllU0 806 俺の友達に29歳で看護学校入ったやついるぜ。 立派な志だと思う。頑張れよ。 819 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 20 18 13.20 ID pfsOs1Yo いつマ男がどんな原因で「限界」になるのか。 いつか立ち行かないプロジェクトが出てくるのか。 そして上原さん、、、 827 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 20 29 41.91 ID afRhS4Ao 木村はアレだな。 部隊に配属された自信満々の新兵。 早死にするぞ。 888 ::マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 21 29 25.23 ID FSS4MXso これはダメだ。俺のキャパシティをとうに超えている。 藤田さんに相談しよう。平成の孔明なら、俺に何か策を授けてくれるはずだ! 「すいません、藤田さん」 「うん?」 「木村くんについてなんですけど、頑張りすぎてます」 「うーん」 「あのままだと、大きな壁にぶつかった時に潰れるんじゃないかと思うんですが」 「逆に、今の彼を止める方法は思いついてるの?」 無いです。なので、あなたを頼りに来ました。 「私が君の立場なら、逆にどんどん仕事任せるよ」 えぇ!? 「本人はやる気があるわけだから、それを不完全燃焼させる方が良くない。 しかも、今のところは過失が無いわけでしょ?」 態度と言動が問題だが。 「えぇ」 「だったら、仕事をどんどん渡して、どこまで消化できるかを見た方が良い。 もちろん、よく見ておかないとダメだよ。 かつ、限界まで待つ。すぐに手を貸すと、逆に燃え上がって自爆するだろうからね。 限界と判断したら、君が手を貸すんだ。そうすれば、彼も自分の限界を知って、色々と工夫をこなすだろうし 君の株も上がって一石二鳥になる。大切なのは、人の性格を掴む事だよ。 竹中くんにこの方法を取ってたら、もうこの会社には居ないだろうから」 う、うーむ。なるほど・・・。確かにその通りかもしれん。 しかし、安易にこれやって、とやってると、すぐに潰れてしまうぞ。 「仕事の難易度は少しずつ上げてみると良い。やっちゃいけない事は、一気に上げる事と、以前より下げる事。 理由は言わなくても分かるよね」 一気に上げれば、無駄にやる気だけが暴走して、結果的にできませんでした→俺ダメな奴だ→死亡 下げれば、俺って過小評価されてるな→こんな所に居たってつまらん→逃亡 あくまでの俺の仮説。 む、難しい。しかし、育て方さえ間違えなければ、ソルジャーどころの騒ぎじゃなくなるぞ、これは。 891 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 21 30 28.95 ID 7q4lIIQo つえええwwwww木村君つええwwwwwww 895 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 21 33 26.19 ID naAcs8so 届きそうで届かない位置に餌ぶら下げるのって難しいよなぁ・・・ 905 ::マ男 ◆kmd7lCK4/M:2007/12/09(日) 21 53 09.60 ID FSS4MXso これ以来、俺は藤田さんの言ったことを基礎に、木村くんを教育し始めた。 するとどうだ。 最初はやはり限界値が低く、すぐに限界と見えたので、それなりには手を貸していたが 並の向上心ではない木村くんだ。 次からはやり方を変えてみたり、事前に質問をしてきたりと、自らの限界値を上げていった。 プロジェクト毎に成長・・・とまでは行かないが、竹中と比べると段違いのスピードで伸びていく。 入社半年が経つ頃には、質問の回数は1日に1回あるか無いかになり 1年が経つ頃には、一人で仕事をこなせるようになっていた(要観察) あとはあの生意気な鼻っ柱をどうにか出来れば文句は無いが、仕方あるまい。 しかし、さすがに藤田さんと言った所か。 まともに接したことなど無いはずなのに、スッパリと教育方針を授けてくれた。 木村くんは俺が藤田さんからアドバイスを受けたことなど知る由も無いだろうな。 君がライバルとしている人は、すでに君を育て上げるプログラムを組んでいたんだよ。 まさに手の平の上で踊る人形だ。 だが、良い調子だ。 しかも木村くんがやってきてから、スケジュールが少しだけ和らいだ。 こうして木村くんは俺の手から離れ、自立した。あと、竹中も正社員として配属された。 俺も3年目を迎え、そろそろ戦力として認識されだしたか。というか、木村くんに追い抜かれそうで怖い。 そして、この3年目で、 スレタイの意味する限界、 藤田さんがリーダーをやらない理由が明かされる事になるのだ・・・。 第五部・最終章『もう俺は限界かもしれない』前編終了 続きは来週。 907 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 21 54 17.96 ID HlcNLvgo ちょwwwwwww竹中正社員wwwwwwwww 916 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 21 55 56.35 ID 8KrjaoY0 乙! 来週が楽しみだぜ 938 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 22 10 18.73 ID p617bvI0 ものすごく長い前フリだったなww 950 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 22 57 38.49 ID 9g/JkGE0 相変わらず巧いなwwwwwwwwww 気になってしかたないwwwwwwww 952 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 23 04 44.11 ID wELEllU0 ハッピーエンドか・・バッドエンドか・・ 医龍とガチで1週間の楽しみだぜww 950 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 22 57 38.49 ID 9g/JkGE0 相変わらず巧いなwwwwwwwwww 気になってしかたないwwwwwwww 944 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/12/09(日) 22 18 04.71 ID gnHW2eoo 会社は順調に成長を続け・・・今では東証一部上場に・・・。
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最後の練習も充実した内容で送ることができた。 音楽に身を預けている間は自然と心地が良くなる、刺される恐怖も吐き気も忘れられる。 若干ドラムのパワーが足りないような気もしたが、本番ではサーチライトが気分ごと上げてくれるだろう。 明日は私達のメロディーの波に新入生が上手く乗ってきてくれるだろうか。 律「あんまりやると疲れるし、そろそろいいか」 紬「そうね。ここの所練習しすぎだもの」 唯「なんか頑張りすぎて軽音部じゃないみたい」 澪「これが普通だと思うぞ」 唯の言う通り私達の軽音部らしくはないけれど、それをネタにできるうちは心配なんていらないと思う。 いくつもの山脈を越えて残りの一山にまでこぎ着けると、やはり体が悲鳴を上げてきた。 最後の詰めが甘くなってしまうのはこの段階で安易に満足するからだ。 けれど私は一貫して貫き通してみせる、気力だけが前のめりに腰を曲げていた。 澪「とっとと、――止まれよ、――おぅうえぇ」 吐き気止めを併用しても気分が優れない、最悪のコンディションだった。 一方的に虫唾が走っては、異物を追い出そうと臓器が暴れ狂う。 しかし飲んでいない時間が長いほど後の効果が持続するのだから、やり過ごすしかなかった。 なんとも嫌な知識を体で覚えてしまったものだ。 非常に卑怯な手段だけれど予約遅刻を行使する。 体調不良を訴えた後に頑張って行きますと一方的に告げるのだ。 やはりライブは万全の状態で望みたい、見苦しい策だった。 時刻は正午過ぎ、這い出るように家から抜け出ると何故か律がいた。 塀に体を預けたまま空を仰いでいは、音にして聞こえそうな溜息を溢している。 春なのにセンチメンタルな光景だと、不覚にも吹き出しそうになる。 そして私が玄関から顔を出したことに全く気が付いていない。 澪「律?」 律「おわぁ、なんだ澪かよ。びっくりさせんな」 澪「ここは私ん家の前だ。それより何でいるんだ、もうお昼過ぎだぞ」 律「お前がわざと遅刻するってメールしてきて。調子悪いのかと思ってさ」 澪「それで学校から戻ってきたのか。でもほら、ちゃんと行くつもりでした」 律「取り越し苦労で悪かったな」 律の分かりやすいほど紅い膨れっ面に最後の元気を貰ったような気がする。 舞台は既にセッティングがされていたが開場までは多少の余裕があるそうだ。 搬入は午前中のうちにムギ、と少しだけ唯が済ませておいてくれたらしい。 二人に感謝しつつ、恩を恩で返せるように気持ちを高めようとしたのだが。 どうしてか謂れのない違和感が胸の奥でもやもやと増殖するのを感じていた。 いつもなら顔を標的にされている感覚を抱くはずなのに、何かが変だった。 若干だけれど本物の痛みが伴っているようでもある。 澪「ちょっとお手洗い行ってくる」 律「んー。出すだけ出してこいよ」 澪「言い方を改めろ」 もっとツッコミを入れるべきだけれど体が拒んでいた。 トイレの個室に入って、とりあえず便座に腰掛けた。 痛さとまでは言い切れないけれど胸がジクジクと喚いているようだった。 心臓の動きが鋭敏に伝わってくるような、確かな鼓動をやたら強調させているような不快感だった。 私は当然のようにポーチを取り出す。 随分と減ってしまった薬を見ればもう十錠ほどしか残っていない。 処方は一日に三錠までと決められていたが、これでは次の受診までに在庫が切れてしまうだろう。 しかし今日はまだ一錠しか飲んでいない、これから爆発的な気分を得るためだ。 講堂に入ってからだと変な目で見られてしまう、今のうちに補給しておこう。 景気づけに三錠を取って一気に飲み干した。 いくら効能の早い薬でも胃に入って数十秒では何の変化もない。 なのだけれど、ちきんと効果が出てくれるのか不安になってくる。 もう二錠を取って流し込んだ。 今日は百人を超える人の前で演奏するのだから生半端な気持ちでは挑めない。 全て人参だと思え、なんておまじないも子供じみてる。 更に三錠を出してゴクリと飲み干した。 こんな短期間で軽音部の皆には沢山の迷惑をかけてしまった。 いつもの私に戻るだけでは不釣合いだ、高みを見せたほうが示しがつく。 最後の三錠を確認してから、決意と共に放り込んだ。 ―― ツーン 便所の陰気臭さが私を中心に払拭されていくのを感じる。 サンポールの臭いをラベンダーの香りにまで昇格させて。 嗅覚に刺激されるままに五感を便乗させると世界が上書きされていった。 これで元通りだ、歩みを強く戻して講堂へ戻った。 律「随分と長かったな、もう少しで迎え行こうかと思ってたぞ。でかい方か」 澪「殴るぞ、と言いたいところだけど、そんな時間も無さそうだな」 紬「それじゃ裏手にいきましょうか」 唯「ドキがムネムネするよ~」 袖にまでくると一つ前の演劇部が喜劇を演じ始めるところだった。 舞台上ではしなやかに振舞いつつも一度袖に戻れば目まぐるしい作業に追われていく。 形は随分と違うけれども、次は私達があそこに立って魅せる番なのだ。 ちっぽけなステージが輝いて、武道館と重ねて見ている自分がいた。 程なくして幕が降りると入れ違うようにその場所を踏んだ。 律「ボーカルは唯でいいんだな」 紬「どうせなら澪ちゃんも少しくらい歌ったら」 澪「いや、いいよ。ほら私ベーシストだし」 律「なんだその理由は」 唯「そろそろ始まるって~」 さわ子「制服も意外とイイ!」 律のパワフルなドラムが地面を空気を伝って後ろから背中を押してくれる。 唯のがむしゃらなギターがメロディーラインを引っ張って軽快に跳ねる。 ムギの奏でるエレクトーンが舞台を覆ってまろやかに調律する。 そして私は裏から支えるように時には主張するように重低音を響かせる。 私達は彗星のように儚くとも確かに輝いていた。 まんまるライトに照らされて玉の汗がキラキラと舞っていた。 暗がりでよく見えない客席だけれど黄色い視線を常に浴びているみたいだ。 畏怖の感情なんて一切沸かない、むしろ気持ちいい位に興奮させていた。 去年の学園祭なんて比じゃあない最高のライブだ。 ―― ワー キャー カッコイー 予定が詰まっているのか、新入生からのラブコールおw名残を惜しみつつ私達は袖へと捌けていった。 それでも上昇感覚は高度を保ちつつ、熱量までも保存したがっていた。 律「いやぁ最高だったわ。つうかよくあそこでフォローできたな」 唯「いきなり歌詞飛んじゃって自分でもビックリしたぁ」 澪「なんとなくそんな予感がしたんだよ」 紬「ハートコンタクトというものかしら」 和「――盛り上がるのもいいけど、他の部の邪魔にはならないでよね」 四人で反省会に花を咲かせていると和に怒られてしまった。 次の部による発表が始まればいよいよ三人はテンションを落としていく。 そんな中で私だけが変わらずに浮かれながら口数を増やしていた。 私だけが帰って来れなかった。 最初の違和感は視界のズレだった。 目の前にいるはずの律の顔がスライドされたような斜めの二重線を作ってしまう。 気持ちが前に出過ぎただけか、目にゴミでも入ったのか、パチリ瞬きをして調子を戻そうとする。 再度開かれた視界に唯を見る、顔を右に振ると長い横線がゆっくりと跡をなぞり顔のラインが徐々に形成されていった。 深夜の国道でシャッターを押し続けたような光のレールだった。 疲労のせいか、否、影響は既に他部位にまで転移していた。 きちんと発音しようにも呂律が回らない、顔面の筋肉も表情を遅らせてしまう。 肌が肉が骨が、全てが意識から遠ざかって行く。 心と体が離れていって幽体離脱じみた怪奇を演出していた。 うまくバランスが取れない、真っ直ぐ立ち続けることすらままならなくなってきた。 律「おい澪、またフラフラしてない、『か』」 その時、律のドラムスティックが短い軌道を描きながら私を捉えた。 ゆっくりと追尾線が消えていって、重なるように点を作っていって。 その一次元から放たれた色彩の閃光が、私を貫いた。 澪「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 痛い、痛い、痛い、痛い。 黄色い光は私の目を、両目を串刺しにすると吊るし上げにかかる。 拷問だなどと揶揄できないほどの激痛が濁点混じりの悲鳴をどこまでも連れてくる。 強烈な熱さを教える二点だけが私の精神と肉体を繋ぎ止めていた。 激しいざわつきと誰かの叫び声さえも気にかけられない。 地面に陥落しても尚に激しく動く心臓は、波を広げると体中を痙攣させにかかる。 完全に意識を塞ぎこむ間際、彼女が私を呼んでいるような気がして、安心して飛んだ。 およそ真っ白な壁に囲まれた空間に私はいた。 目覚めの喜びを感じる間もなく、よろしくない気分が先をついて出た。 だるくて重い、落ちるところまで落ちてしまいたいのに柔らかいベッドが邪魔をしていた。 重力以上の圧迫感を伴いながらも肺は一定のリズムを保って酸素を補給している、生きているのだ。 看「秋山さん、おはようございます。今先生呼びますからね」 ここは病院か、当然の結果だろう。 おそらく少し前であろう記憶を掘り起こしてみる、私は講堂の袖で絶叫と共に地に伏した。 ライブで全ての力を使い果たしたのか、それで気が抜けてがしまったのか。 一旦思い出してしまうと、最後に聞いた彼女の泣き声をいつまでも頭の中で反芻させていた。 医「こんにちは、秋山さん。お加減の方は――」 それから簡単な身体チェックと、これまた簡単な病状の説明を受けた。 救急車で病院に搬送された私は毒抜きの治療を受けた。 それでも中毒患者にしては微量の域であったらしく、それ自体が大きな原因ではないという。 呼吸補助装置も早々に取り払われて栄養たっぷりの点滴を味わっていたのだ。 詰まるところ疲労とストレスが主な要因だという。 あの幻覚についてはまた別の先生が説明してくれるそうだ。 医師が病室から出ると外でオーケーサインを出したのか、ムギと唯が入れ替わるように現れた。 紬「おはよう。少しは元気出たかしら」 澪「うん。おかげ様で」 唯「この病院ムギちゃんちの関連会社さんなんだって」 澪「そうなんだ」 紬「治るまでゆっくりしていってね」 心配する二人と対峙して私はすぐにでも謝罪を示すのが常識なのだろう。 しかし、失礼なことにそういった気分が全く沸いてこなかった。 謝ったとしても更に余計な気を使わせてしまうのではないか、なんて妙な勘ぐりを起こしていた。 会話を進めてもお互い消極的になる一方だ。 澪「律。いないんだ」 紬「そうね」 唯「でも凄い心配してたよ」 澪「そうだよな」 律はここにいないのか。 何故という疑問よりも、ただ現実を確認している自分がいた。 体調は次第に良好になっていったが、副作用という残り香があった。 それでも数十分も便器に張り付けられる程の酷さは抜けていた。 少しづつ毒が抜けるように間隔も長くなっていく。 これについて医師から説明を受けた。 私が摂取していた薬は『リタリン』というもの。 聞けば向精神薬の中でも扱いが難しい第一種に指定されているものだった。 効果が強いのもさることながら副作用と依存性も極めて高いという。 私のような高校生ならば保護者がその管理をするべきであるそうだ。 最も、処方することから控えるべきだったという意見も貰った。 似たような意見を処方された医者からも聞いていただろう。 けれどその時の私は目的しか見ていなかった、右耳から左耳へ聞き流していた。 あの心療内科の医者に怒りを持つ気持ちにもなれない、誰かを憎む気持ちすら薄れてしまったのか。 薬の成分と副作用と疲労とストレスと舞台とあの幻想と。 様々な原因が入り混じって悪い方向に二乗されてしまったのだ。 恨むならば管理を怠った自分に向けよう、誰かを憎むことすら億劫だ。 澪「律。こないんだよね」 紬「今はね。でもそのうち来ると思うわ」 澪「どうだろうな」 唯「その言い方はダメダメだよ」 この日も次の日も、律は現れなかった。 気力はさておき体力はぐんぐんと快方に向かっていった。 吐き気は収まり点滴の必要もなくなり普通の内科においては退院となった。 心配されていた薬物への依存性については心配ないそうだ。 処方を始めて日の浅かったことと目先の目標としてきたライブを超えてしまったことが大きいという。 けれどまだ終わりではない、院内の精神及び心療内科が併設されているところへの通院が始まる。 大きな病院であるからそれらしい人も少しは見かけた。 私に付けられた病名は強迫性障害だった。 その中でも被害恐怖、特に先端恐怖と呼ばれるものだ。 説明を受けた後でなんとも私らしいと納得してしまった。 謂れもなく誰かが自分に危害を加えようとしている、と錯覚してしまうらしい。 私の場合は近い人間ほど強く感じ取っていたようだ。 幻想にまで発展したのはこの症状の為だった、それでもごくごく稀なケースだという。 しかし此方でも薬物治療が薦められているのは相も変わらないらしく。 いい思い出のない白い錠剤だったが、我慢して飲むことになった。 即効性はないものの長く飲み続ければ効果が持続してくれるものだ。 同時にカウンセリングに月二で通うことになった、ゆっくり治せということだ。 ムギは今まで自発的に家の権力を行使しようと考えることがなかった。 しかし今回ばかりは掟が破られている、現にこれだけの特別待遇を受けているのだ。 崩したくなかったムギの信念を曲げてしまったことも事実として圧し掛かってきた。 そしてまた、律の姿がない。 5
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クァーメンライダーダゲンナイッ♪トゥゲザ~憂キャ~ンファイッ!ファイッ! ナレーション「ライダー同士のデスゲームに巻き込まれてしまった平沢 唯。彼女は、そして親友の秋山 澪は戦いを止めることができるのか?そして、生き残ることはできるか!」 レッツラァ~イ ♪ 8:00、第二話:最凶のライダー スタート ゴキゼール「ゴキッ…!ゴキッ…!ゴキッ…!ゴキッ…!」 龍騎[唯]「こ、このままじゃあ!」ドクン… 『フリーズベント!』 龍騎[唯]「!?な…なに?急にモンスター達の動きが止まった?それになんか…寒気が…」 テクッ…テクッ… 龍騎[唯]「……仮面ライダー?」 タイガ[憂]「……お姉ちゃん?大丈夫?」 龍騎[唯]「え?う…うい!?」 -仮面ライダータイガ- 平沢 憂が変身する虎型モンスター、デストワイルダーと契約した仮面ライダー。敵を凍らせる能力を持つ 龍騎[唯]「憂が…仮面ライダー…!?このゴキブリモンスター達から…私を守ってくれたの!」 タイガ[憂]「そうだよ、お姉ちゃん。私、ライダーになったお姉ちゃんが心配で後をつけてきたの…」 龍騎[唯]「え?どうして私がライダーだって…」 タイガ[憂]「昨日見てしまったんだ…お姉ちゃんのポケットにカードデッキが入っているのを…澪先輩もそうなんでしょ?」 龍騎[唯]「う…うん。……でも憂…ライダー同士は…」 タイガ[憂]「戦う運命なんだよね」 タイガ[憂]「怖がらないで、お姉ちゃん。私がお姉ちゃんの敵になる訳ないよ」 龍騎[唯]「うい…」 タイガ[憂]「だって、私がライダーになったのはお姉ちゃんのためなんだよ?」 龍騎[唯]「え?え?それはどういう」 タイガ[憂]「私が最後の一人になった時の願い事、それはお姉ちゃんを幸せにすることだったの。そのお姉ちゃんがライダーになっちゃった…」 タイガ[憂]「でも心配はいらないよ?私が他のライダー全部殺して、私とお姉ちゃんの二人だけになった時、その時は私の命を差し出すよ…お姉ちゃんの為にね。それで願いを叶えて?」ニコッ インペラー[?](まさか…憂までライダーだったなんて…?こんな偶然が…?まるで誰かに仕組まれているみたい…) 龍騎[唯]「おかしいよ…憂……」 タイガ[憂]「え?」 龍騎[唯]「簡単に殺すとか死ぬとか言っちゃ駄目だよ!他人を犠牲した幸せなんて本当の幸せじゃないよ!そんなの私はいらないよ!」 タイガ[憂]「どうして…?」 タイガ[憂]「私……お姉ちゃんのためにこんなに頑張ってるのにどうして…?どうしてわかってくれないの…!?」グッ! -そのころ澪は- ゴキゼール「ゴキッ…!ゴキッ…!ゴキッ…!ゴキッ…!」 ナイト[澪]「なんなんだ…!このモンスター達は…!早く唯と合流したいのに…!邪魔をするな!」 ナイト[澪](こいつら…足止めか…?私と唯を合流させないための……だとしたら唯が危ない…!?こんな奴等にかまっている暇はない!)ビョオン 『ナスティベント!』 ダークウイング「キィイイッ!キィイイッ!」 ヴゥウウウウン!ヴゥウウウウン! ゴキゼール「ゴガガ……ゴガガガ…」 ナイト[澪]「よしナスティベントの超音波攻撃が効いてる!今のうちに突破する!」ダッ! タッタッタッタッ! ナイト[澪]「ふぅ…撒いたか。しかし唯の奴どこにいったんだ?そう遠くには行ってないと思うが…」 『シュートベント!』 ナイト[澪]「な…!?」サッ! ドガァアアアアン! ナイト[澪]「あと一秒かわすのが遅れていたら…直撃していた!遠距離攻撃…?あの緑の奴か!?」 ナイト[澪](モンスターと違ってこいつは撒けそうにないな…唯との合流は後回しにするしかないか!) ナイト[澪](攻撃は上から飛んできた…一体どこから撃ってきている…?こんな街中じゃ、探すのも大変だな) ナイト[澪](地上から探すのは大変でも、空中なら見晴らしがいい…ダークウイングと合体して空から捜すとするか)ビョオン 『アドベント!』 ナイト[澪]「来い。ダークウイング!」 ナイト[澪]「はぁつ!」ビョォオオ! ドムッ!ドムッ! ナイト[澪]「攻撃が来た…!かわしてみせる!」ザザッ ナイト[澪](空中からの捜索は目立つのが難点だ…地上より狙われ易い。しかし、奴の射程範囲外まで一気に上昇すれば…!) ナイト[澪](よしここまで来れば攻撃は届かないようだな…そしてさっき攻撃が来た方向は……っ!?) ナイト[澪]「見つけたぞ!緑のライダー!」 ナイト[澪]「こいつで一気に急降下する」ビョオン 『ファイナルベント!』 ナイト[澪]「飛翔斬!うぉおおお!」シュルシュルッ ゾルダ[?]「ファイナルベントを発動させたようね?モンスターを纏いドリルの様に突っ込んでくる技?たいしたことないわ。ならこちらも」ビョオン 『ファイナルベント!』 ゾルダ[?]「撃ち落としてあげるわ…」 ナイト[澪](予想通りファイナルベントで対抗してきたか…!それでいい…その技は威力は強大だが発射までに時間がかかる!) ナイト[澪](こっちがお前のいる場所に到達する方が先だ!)ビョォオオ! ゾルダ[?]「スピードが上がった!まず…い!?」 ナイト[澪]「うぉおおおおお!」ズガァアア! マグナギガ「ンモ゛ォオオオオオ!」 ドガァアアアアン! ナイト[澪]「はぁ…はぁ!やった…!」 ゾルダ[?](な…?私ではなく…モンスターのマグナギガの方を撃墜したの?甘いわね澪ちゃん…) ナイト[澪]「さあ…降参しろ、緑のライダー!契約モンスターを撃破されたライダーはブランク体となり能力が著しく減少する、お前の負けだ!」 ゾルダ[?](さて…どうかしらね?)パチンッ! オルタナティブ・ゼロ「負けるのは貴様の方だ…オルタナティブ部隊、お嬢様に敵対するコウモリのライダーを取り囲め」 オルタナティブ部隊「了解…」ザッ…! ナイト[澪]「な!?仲間がいたのか…!?それも…6体も!」 ゾルダ[?]「彼等はオルタナティブ部隊、我が琴吹重工が生み出した騎士達…」 ナイト[澪]「その声は…ムギ!やっぱりお前が…!」 ゾルダ[紬]「そうよ、私が仮面ライダーゾルダ」 -仮面ライダーゾルダ- 琴吹 紬が変身する牛型モンスター、マグナギガと契約した仮面ライダー。遠距離攻撃を得意とする 5
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教えてカミサマ! pop.gif時間が進められない! kami.gifこれもよくある相談じゃな。 時間が進められないのはsuna.png時の砂がもうないからじゃ。 suna.png時の砂は、一度ホシの時間を進めるごとにひとつ消費するのじゃ。50分待てばまた満タンになるぞ。 もしそんなに待てない!という場合は時の砂を回復できる「青い塊」とホシPを交換できるから、ショップまでくるのじゃ。
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au携帯で見れない場合は、文字サイズを「極小」に設定する フルブラウザ(Jigブラウザなど)を導入して、フルブラウザで閲覧する PCサイトを変換するサービス(ファイルシークやぐるっぽなど)を利用する SoftBank携帯で見れない場合は、討論スレ他に報告頂ければ対応します 上記問題はページ容量過多が主流なので、報告あればページ分割対応等が行われます。 (SoftBank携帯はページ読み込み許容量オーバーするとそのページ自体が見られません。)
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解答:割り切れない。ならば――。(後) ◆Ok1sMSayUQ この世で一番の呪いがあるとするなら……それは、きっと言葉だ。 言葉がどこまでも自分を苦しめる。いつまでも体内の奥深くに沈積し、毒を生み出して痛みを与える。 俺は、ひたすら苦痛だった。頭の底がひりつくように熱い。どんなに忘れようとしても浮かんできてしまう。 たるんどる。 亡霊の言葉。未だに聞こえる……、いや、『ここ』を自分の居場所と定めたときから、より鮮明になって聞こえてくる言葉だった。 副部長。分かってるんですよそんなことは。俺だってガキじゃない。人間を殺しても副部長が戻ってこないなんてとうの昔から知ってますよ。 でもあんたはもう戻ってこないんだ。殺しをやめたってあんたは戻ってこない。あんただけじゃない、手塚国光も跡部慶吾も。どんなことをしても戻ってはこない。 ならせめて殺しはやめろって? 冗談じゃないですよ、俺の一番大切な宝物をブッ壊されて黙ってたら負けでしょ? 怨みぐらい晴らさせてくださいよ。 それに……、そんな俺を、きっと、これから殺しにいく『悪魔』達は誰も分かっちゃくれないんですよ。殺そうとしてますからね、そりゃそうでしょ。 だから俺はあいつらにとっちゃ『悪』でしかないし、それで上等っすよ。俺もあいつらは血も涙もない最低野郎どもだとしか思ってないですからね。 耳を貸してくれるかって期待した連中も、結局俺を置き去りにしやがった。綺麗事を言いたいことだけ言って、残される俺のことなんか考えもしないで。 じぶんを信じろって? 悪魔じゃないからって? なら生きててくれよ。生きて俺の味方を、なんでしてくれなかった。 俺を救う言葉を吐くくらいなら、なんで俺に殺された。できないなら最初から吐くんじゃねえ。ただの言い逃げだ。俺にとっちゃ最悪の呪いだ。 こんなのがただの感情だなんてことも、分かっている。 でもこうすることでしか――、この無茶苦茶な感情を俺だけは正しいと思わなきゃ、俺は発狂する。 狂って、野たれ死んで、怨みも晴らせず負けて死ぬよりは、このまま全部殺しつくしてから死ぬ方がマシってもんだ。 そうさ、だから、俺は、俺は……。 * * * 「どうした! 反撃しないのかァ!? ほら、今なら俺はまだ無防備だぜ! 俺がワンゲーム取ったから、次はお前のサーブだ。俺を止めてみろよ、前も、それにさっき言ったみたいにさぁ!」 哄笑する赤也。持っていたラケット、それにデイパックを無造作に地面に放り、挑発するかのように手をぶらぶらとさせる。 丸腰の完全なノーガード。絶好の攻撃チャンスだというにも関わらず、目の前のツーテール女は歯をギリッと噛みしめるのみで何もしてこようとはしない。 どこまでも汚い女だと赤也は思う。奪ってやったのに、あの女から奪って、置き去りにしてやったというのに。 性懲りもなく「あなたを、止めます」という言葉が出てきたとき、赤也はこの女をいたぶって苦しませてから殺してやると決意した。 物陰から機を伺い、最も油断したと思われるタイミングで、弱そうな方から不意打ちをかけて殺したという、悪役の見本のような真似までしてやったというのに。 反吐が出る、と赤也は思った。 怒れよ。憤れよ。嘆けよ。お前は今俺と同じになったんだ。こんなどうしようもないクソみたいな世界に置き去りにされたんだ。 醜い心を出せ。何もかもが間違ってるこの世界で、正しいのは自分だけなんだと言え。全てを呪え。そして殺しあって、忘れようぜ。 俺達はただの敵同士なんだから。敵を倒す自分は正しい。そうだろ。俺達は殺しあっているときだけ正しさを実感していられるんだ。 倒すべき敵と戦っているときだけ――、俺達は苦しみから解放されるんだ。そう、これは……これは、戦争(テニス)だ! 「理屈じゃ、ない」 「……は?」 赤也は言葉を待った。どんなことでもいい、自分を悪かどうか確かめようとする言葉でもいい。何かを言えば、赤也は徹底的に神経を逆撫でするような口を叩くつもりだった。 だが女の口から飛び出てきたのはどれでもない、まるで独り言のように呟かれた「理屈じゃない」という言葉だった。 話す気がないのか、それとも錯乱でもしているのか。しかし「あなたを止める」という台詞も耳にしていた赤也は、そうじゃねえな、と思い直す。 哄笑を吹き消し、つま先を、落としたラケットの柄にかけながら赤也はその次を待つ。 つまらない事を宣うのならば、すぐにでも痛めつけてやる。錯乱させる暇なんて与えない。 「理屈じゃ自分は切り離せない。私が私でしかないように、あなたもあなたでしかない」 「はっ、なぞなぞのつもりか?」 「だから、たとえ間違っていたとしても。自分を裏切らないために、正しいと信じるために、自分で自分を殺してしまわないために。あなたはそれをなさるのでしょう?」 話す価値はないか。そう思いかけていたところから、懐に隠されていた鋭い刃を喉元に突き付けられたように赤也は感じた。 一瞬息が止まる。心臓の鼓動が跳ね上がる。頭の髄を揺さぶられ、鷲掴みにされた感覚があった。 心を読まれた、などという生易しいものではない。識られている。ネットを飛び越えて、こいつは赤也のコートに踏み込んできたのだ。 敵……いや、違う。ランクが一つ違う。ただの敵ではない。同じ目線に立ち、同じ地平に立つこいつは――真実の敵だと、赤也の感覚が告げていた。 吹き消したはずの表情が再び笑いに戻る。しかしそれは侮る哄笑ではない。歓喜の笑みだった。 「分かったような口を利くじゃねぇか」 「私は先程、あなたのような方とお話しておりましたから。 人を恨みもするし、信じたくもなる。そんな自分を捨てられない、愚かでどこにでもいる当たり前の方と」 「……なぁるほど、さっき殺したのがそいつか。そうかそうか、俺みたいなのが死んで良かったな? 道理で動じてないわけだ」 「いいえ、置き去りにされたと思ってます。あなたの言うように。私に危険を知らせるくらいなら、逃げるなり隠れるなりすれば良かったのに……」 女が拳を強く握り、震わせる。怒っているのだと分かる。だがそれは赤也が当初意図していたのとは違い、怒りの対象は殺した獣に向いているようだった。 意外な成り行きではあった。先程殺した二人のようになるかと思えば、今度は赤也が自分の知る全ての知り合いに対して思っているように、この女は怒っている。 それはそれで、赤也には喜ばしいことだった。先程感じたことは正しかった。同じ地平に立っている。同じ場所に墜ちた同類がいる。嬉しかった。 「ヒトなんかまだまだ信じられないみたいなことを言ってたくせに、結局こうして庇って。竜宮さんや船見さんと同じ。同類です。本当に……」 「そういうこった。最後には誰も彼もが自分勝手に置き去りにしていくんだ。俺達のことなんか考えもしねぇ、テメェの論理だけを押しつけてな。だから――」 「――それでも。私は、白井黒子は、あなたを止めます」 赤也の言葉を遮り、凛とした姿勢、強い口調、そして真っ直ぐな思惟を伴って、女――、黒子はは赤也を見返して言い放つ。 あなたとは同類だ。だがあなたとは違う。だから止める。放たれた矢のような視線に射竦められ、赤也は次に言うはずだった言葉を失う。 代わりに出てきたのは「なぜ」という困惑の呻き。 お前が俺と同類なら、お前は強くなんかないはずだ。強がってんじゃねえ。お前は何を信じている。 困惑はやがて、強い反抗の思惟へと変わる。赤也はつま先でラケットを蹴り上げ、空中に浮かせ、利き手で掴み、同時に礫を宙に放っていた。 「何も信じられないような『俺』が! いい子ちゃんぶってんじゃねェぞ!」 ラケットを振り抜く。『悪魔』の超人的な膂力によって打たれた礫は殺人的な加速力を得て一直線に黒子へと向かう。 この距離で視認してから動いたところで回避する暇はない。しかし黒子は全く身を動かすことなく、フッとその場からかき消える。 瞬間移動。先の戦闘でも使われたことを思い出した赤也は、ちっと舌打ちして、木の幹に当たって跳ね返ってきた礫を器用にキャッチする。 「分かってんだろうが。そんな綺麗事が無意味で何の力も持たねェってことくらい。そう抜かす奴から死んでくんだ。 綺麗事で俺達を否定する奴も、肯定する奴も平等にだ。言いたいだけ言って俺達を苦しめる。死んで勝ち逃げだ。俺はそれが許せねぇんだよ。 お前だって、何人から言われた? 何人に勝ち逃げされた? さっきの放送じゃ何人知り合いが死んだ? 言ってみろよ?」 「……っ、放送……?」 声は真後ろから。すかさずバックハンドで礫を放つ。手応えはないが、黒子が赤也の真正面に移動してくる。 その表情に焦りがあったのを、赤也は見逃さない。 「なんだ聞き逃したってか? それともバッグの中にでも入れてて気付いてなかったか? まあいい、俺が教えてやるよ。さっきの放送で死んだのは――」 滑らかな口調で死者の名前をひとつずつ挙げてゆくと、そのうちの一人に大きな反応を黒子が示した。 明らかな動揺。明らかな隙。それを見逃すほど切原赤也というテニスプレイヤーは甘くない。 すかさず礫を取り出しラケットで打ち出す。黒子は赤也の正面にいたため動作は見えていた。しかし能力の行使に精神の影響でも出たのか、 回避の瞬間移動は少し横にズレただけで先のように大きな距離を移動していない。そうなることを赤也は分かっていた。 テニスでもメンタルは試合運びに大きく影響するからだ。ワケの分からない超能力であってもそれは同様。そして、次の一手は既に打ってある。 『取り出した礫は二つあった』。移動した後の黒子がまだ宙に浮いているもう一つの礫に気付いたようだが、遅い。 二射目。間を置かず放たれた二射目の礫は、黒子に能力行使の暇も与えず右手に直撃させた。まずは利き手を潰す。 違っていても今度は反対を潰せばいいだけの話だった。 プロのテニスプレイヤーの打球を受け、なおかつ打球が硬い礫であれば甚大なダメージは免れない。 黒子は右手をやられた上に球威に耐えられず吹き飛ばされ、無様に地面を転がる。 「ヒャハハハハッ! ビンゴォ! やっぱりいやがったみたいだな。さあ言ってみろよ、ミサカミコトって奴が死んだ感想をよォ!」 赤也はゆっくりと、倒れた黒子に近づいてゆく。 あの動揺の走り方からして、相当親しい間柄であったことは想像できる。普通に放送を聞いていれば、ショックで崩れ落ちるくらいには。 止めようなどとほざいている黒子の知り合いだ。同じように綺麗事を言うような奴で、さぞ立派な奴だったのだろうと赤也は想像する。 「俺も一人死んでたよ。遠山金太郎ってガキでな。そんなに知ってる仲じゃねえが、能天気でバカほどテニスが好きな、いいプレイヤーだった」 「うっ、ぐ……」 ダメージは思いの外あるらしく、起き上がろうとするが上手く力が入らないようだ。 赤也は周囲に警戒を払いつつさらに黒子に近づく。 「いい奴から先に死ぬ。でも悲劇なんかじゃねえ。勝利宣言して逃げてっただけだ。こっちから何もできないのを良いことにな。 正しいことをして死ねば残った奴が魂を引き継いでくれるとか思ってやがるし、改心してくれるとか思ってやがるんだ。副部長も、あの女どもも」 「……そう、でしょうね。正しく受け止めてくれるとばかり思ってる……」 「はっ、やっぱ分かってんじゃねぇか」 「……正しいからって、それがひとを救うとは限らない……。いえ、それが却って毒になってしまうようなひともいる」 「そうだ。後を継いだって、どうしたって……もう取り返しがつかない。俺は別に自分の志なんてなかったんだ……。 こんなゲームなんてどうだっていい。俺はただ、皆でテニスがしたかっただけなんだ……。テニスの試合をして、勝ちたかった……」 「……そんな『過ち』を、あの人達は認めてくれないと思ったから」 「俺は俺だけを正しいと思うことにした。お前の考えてる通りだ。間違ってる俺を正しいと。 お前なら分かるだろ? 誰も守れねェ矛盾した正義を抱えたお前なら。そして、俺に残された道はただ一つだ」 「ぐうっ!」 倒れた黒子の、礫を直撃させた右手。赤也は容赦なくそれを踏みつけた。くぐもった声に合わせて黒子の体が跳ねる。 相当の激痛であることは容易に想像がついたが、構わず靴底をぐりぐりと擦りつける。 「立海大付属は常勝不敗。俺に残されたものはそれだけだ。勝って勝って勝ち続けて、間違った俺が最後には絶対に勝つんだってことをどいつにもこいつにも分からせる」 「……かはっ、それ、で、勝って……どうする、んですの」 「喋れる余裕があるのか、ちっ」 横腹を思い切り蹴飛ばす。頭でも良かったが、それでは気絶してしまう恐れがあった。 気絶なんてさせない。逃げさせない。ボロボロにして、痛めつけて、抵抗の口も利けないくらいにしてから殺す。 蹴られた黒子は何度か地面をバウンドし、いくらか転がった後に止まった。 「言ったろ、それしかないって。勝った先なんてねぇ。終わりなんてねぇんだ。勝つ俺を示し続ける。俺の未来なんてとうに死んじまってんだよ」 空っぽの立海大付属テニス部。そんなものでも、赤也は縋ってしまう。黒子が言うように、いまさら自分を切り離すことなんてできないのだ。 違う、間違ってる、まだやり直せる。分かり切っている。それでも――自分は自分でしかないから。 だから俺は、大人になれない。 「……ひとりで勝ち続けて……全部振り払って……でも、それは」 まだ減らず口を叩けるのか。 転がった先で黒子が掠れた声を出すのを聞いて、赤也は少し早いと思いながらも左腕を潰すために礫を取り出す。 骨を狙って、折れるまで球を叩きこんでやる――。 「……寂しい、ですわよ」 そう考え、礫を宙に放った赤也は、しかしそのまま硬直した。 寂しい。間違ってるではなく、そのように考えるのは寂しいと。白井黒子は投げかけたのだ。 大切な人、が、『どっか』にいるって、それだけ、信じて、くれても――。 突然反芻されるあの時の言葉。嘘吐きの言葉。勝ち逃げした奴の言葉。未だに俺を苦しめようとする言葉……! 「だったらなんだってんだ!!!」 ざわりと、まとわりつく虫を払おうとするように赤也は礫をラケットで打ち出す。 しかし狙いをロクにつけていなかったためか、礫は明後日の方向へ飛んでいき、黒子には掠りもしなかった。 「本当は、それだけじゃないかもしれない……。正しさだけを伝えようとしたんじゃない……。生きて、欲しかったから出した言葉だってことも、あるかもしれない」 「……そんなワケがあるかよ! だって、それなら、なんで俺に殺され……俺より強いんなら、俺を止められるはずだ! 弱いから、正しいことしか言えないから俺が殺した!」 「そうじゃない……。たとえ殺されるかもしれなくても……、そうとしか生きられなかったから……! 当たり前の人間として、当たり前のことをしようとしたから……!」 血を吐くように論理を紡いで、白井黒子は立ち上がる。当たり前のこと。礼儀を守る、困っている人がいれば助ける――。 誰もが持っている道徳。こんな殺し合いの場でも無意識のうちに出してしまう、手を差し伸べる優しい気持ちのこと。 普通に生きていれば、どうしようもないくらいに奥底に根付いてしまっているもの。 人を愚かにもしてしまう、憐れで尊い、ただ一つのもの。 「正しくはないです。それどころか無価値で、無意味で、何の力も持たないかもしれない。 人を救わないかもしれないし、悲しませもする。空っぽで中身のない正義も同然かもしれません。 でも、それを信じて、従って、行動しているひとがいるから……! 竜宮さん、船見さん、テンコさんのように、最期まで信じてたひと達がいるから! 私は、その『正義』を守る、《風紀委員》ですの!」 凛として咲く花の如く。力強く《風紀委員》の腕章を握りしめて告げる黒子は、赤也の目から見ても間違いなく――正義だった。 そうか、だからコイツは……。 黒子の信じるものの正体を知った赤也は、薄く緩やかに納得の吐息を出した。 「弱者の側に立ち、弱者を守る。……なるほど、正義の味方だ」 もう少し早くお前に出会えていたらどうだっただろうな。赤也はその言葉は飲み込む。 所詮は仮定の話。置き去りにされた自分を救ってくれたかもしれないということも、自分で自分を殺さずに済んだかもしれないということも――。 「じゃあ俺は、やっぱお前が何も守れないし救えないってことを証明しなきゃなァ!」 全ての空想を掻き消し、赤也は地面に落としていた礫を、地面ごとすくい上げるようにしてラケットで打つ。 礫と共に黒子に飛来する無数の土と砂塵。殆ど指向性地雷のように前方広範囲に撒き散らされたそれを避けるには瞬間移動しかない。 果たして赤也の予想通り、黒子の姿がフッと消える。その瞬間に赤也は、お辞儀をするように頭を下げた。 「なっ!?」 「読めてんだよバーカ! 格の違いを知れ!」 読みは単純。殺さずに戦闘力を奪おうとするなら脳天に強い打撃を加えての打撃しかない。手をやられているのだから、足で打撃を行うしかない。 ならば蹴りだ。しかし小柄な黒子が赤也の頭に蹴りをぶち当てるためには、高さが足りない。届かせるためには。瞬間移動しかないということだ。 そして赤也は天才的テニスプレイヤー。ただ回避しただけではない。既に次の攻撃は放たれていた。 「そら、戻ってきたぜ!」 「っ!?」 黒子の視界には、『木の幹に当たり跳ね返ってきた礫』が映っているはずだった。 元々初撃で当てるつもりなどない。跳ね返した第二射こそが本命だ。土を派手にめくったのもそのために過ぎない。 赤也はさらに礫を取り出しながら、さあどうすると黒子にサディスティックな問いかけをする。 また瞬間移動して逃げるか? したとしてもたかが距離は知れている。即座に見つけて第三射。それで今度こそ左手を潰してやる。 受けても結果は同じ。ふわふわした空中姿勢でロクにガードもできるとは赤也は思っていない。無駄と分かっていても逃げるしかない。 ここで逆転する手段などあるものか。そう考え、黒子がどこに逃れても追撃できるようにラケットを構えようとしたところで、 赤也の培われてきたテニスプレイヤーとしての勘が一つの可能性を告げた。 「……っとォ!」 高く跳躍し、器用に側転を繰り返しながら、『赤也に向かってきていた銃弾』を回避していく。 銃弾など所詮は変化球のかからないテニスボールに過ぎない。打ち返すのも容易いが、避けることなどもっと容易い。 勢いを殺さないまま地面を滑りつつ、赤也は挑発するように、発砲した主へとラケットを向ける。 「まーたやられに来たのか?」 「借りを返してもらいに来たんだよ。……白井、無事か?」 「……すみません、不覚を取りましたわね、七原さん」 「全くだ、間一髪だったぞ」 瞬間移動を使って、黒子は助け舟を出した七原へと合流する。 どうやらこの二人はまだ行動を共にしていたらしい。或いは男の方――七原――が、銃口を向けて牽制しつつ黒子に態勢を立て直させている。 二人には以前にはなかった繋がりが生まれているように思えた。息の合ったダブルスには程遠いが、形にはなっている。 関係ない。勝つだけだ。手を差し伸べさせてたまるものか。お前達なんかに、負けてたまるものか。 「……助けられておいてなんですけど、しばらくあの方のお相手は私に任せていただけませんか?」 「助けられておいて、随分な言い草だな……。お前、まさかアイツを止めるとかいうつもりじゃないだろうな」 「そのまさかですけど」 「……正気を疑うな。いいか、アイツは」 「竜宮さんと船見さんを殺した。そのうえテンコさんまで殺しました」 「な……」 「だから――、だからこそなんです。あの方はどうしても私が止めなきゃいけないんです」 「……オーケイ」 「ほー、ご相談の結果はシングルスか。いいぜいいぜ、俺はそっちのが得意だ」 七原が下がったのを確認して、赤也は黒子を見る。 タイマンで勝負してくれるというのだ。赤也としても願ったりかなったりではある。 この女は。白井黒子という女は、切原赤也がこの手で始末しなくてはならない。あれは先程殺した二人以上の、真実の敵であるから。 同じ場所に立っているのに、正しさを認めきれないことを知っているくせに。それでもと言うこの女だけは、自分が殺さなくてはならない。 「七原さん。手出しはしてくれて構いません。やれると思ったら、やってしまっていいです。それも正しいと私は思いますから」 「お前に俺は止められねェし、そっちも俺は殺せねェよ。勝つのは俺なんだからな」 「あなたにも、七原さんにもやらせないつもりではありますけど。どうでしょうね、分かりません。でも私は結局、私でしかありませんから」 赤也は悪魔のように舌なめずりをし、天使のように笑った。 俺は俺でしかないし、お前はお前でしかない。 同じだったはずなのに、可笑しいね。 「さあ――。試合を始めようぜ。俺が勝って、お前のちゃちな幻想をぶっ殺してやる!」 「……想いは、死なない!」 【テンコ@うえきの法則 死亡】 【B-5 森/一日目・夜】 【切原赤也@テニスの王子様】 [状態]:悪魔化状態 [装備]:越前リョーマのラケット@テニスの王子様 [道具]:基本支給品一式、バールのようなもの、弓矢@バトル・ロワイアル、矢×数本、瓦礫の礫(不定量)@現地調達 燐火円礫刀@幽☆遊☆白書、真田弦一郎の帽子、銛@現地調達 基本行動方針:立海大付属は常勝不敗。残されたものはそれだけだ。 【七原秋也@バトルロワイアル】 [状態]:頬に傷 、『ワイルドセブン』であり―― [装備]:スモークグレネード×1、レミントンM31RS@バトルロワイアル、グロック29(残弾5) [道具]:基本支給品一式 、二人引き鋸@現実、園崎詩音の首輪、首輪に関する考察メモ 、タバコ@現地調達 基本行動方針:このプログラムを終わらせる。 1:黒子にある程度は任せるが、いざとなったら自分が赤也を殺す。 2:白井黒子の行く着く先を見届ける。 2:走り続けないといけない、止まることは許されない。 3:首輪の内部構造を調べるため、病院に行ってみる? 研究所においてきた二人分の支給品の回収。 4:プログラムを終わらせるまでは、絶対に死ねない。 【白井黒子@とある科学の超電磁砲】 [状態]:全身打撲および内蔵損傷(治療済み)『風紀委員』 [装備]:メイド服 [道具]:基本支給品一式 、月島狩人の犬@未来日記、第六十八プログラム報告書(表紙)@バトルロワイアル 基本行動方針:レナや結衣が守ろうとした『正義』を守る。その上で殺し合いを止める 1:七原よりも先に赤也を止めてみせる。 2:初春との合流。 [備考] 天界および植木たちの情報を、『テンコの参戦時期(15巻時点)の範囲で』聞きました。 Back 解答:割り切れない。ならば――。(前) 投下順 Next ――ただひとつの答えがなくとも、分け合おう。 Back 解答:割り切れない。ならば――。(前) 時系列順 Next ぼくらのメジャースプーン 解答:割り切れない。ならば――。(前) 七原秋也 ――ただひとつの答えがなくとも、分け合おう。 解答:割り切れない。ならば――。(前) 白井黒子 ――ただひとつの答えがなくとも、分け合おう。 解答:割り切れない。ならば――。(前) 切原赤也 ――ただひとつの答えがなくとも、分け合おう。
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輝夜と妹紅が殴り合ったりしているうちに、事態は意外な方向に動いてくれた。 輝夜は、逸った二人に対して無茶するわねと言ったが、良い方向に動いてくれた事は間違いないし。 何よりも、この二人も想像以上に事態の収拾に焦りを感じてくれてた事が嬉しかった。 なので小言などは何も言うつもりが無かった。 最も、「何を企んでいるんだ!」等と噛みついてくる妹紅の対応に忙殺されていたからと言うのも。理由の半分くらいにはなっていたが。 余りにも暴れる物だから、仕方なくもう一度殴り飛ばしたりして大人しくさせようかと思ったが。 「ちょっと待ってくれないか、お姫様?妹紅と話がしたいのだが」 輝夜が妹紅に馬乗りになって、いよいよ豪打を開始しようかと言う折に。後ろから慧音の声が聞こえてきた。 おまけに肩に乗せられた慧音の手が、輝夜の心拍数を跳ね上げた。不味い所を見られたなとは感じた。 そして肩に乗せられた慧音の手が、爪を立ててくるかもしれないと思うと。心拍数の割に、冷たい汗が流れてくる。 形勢逆転の機を感じたのか、馬乗りにされているのに妹紅はとても不遜な笑顔を見せていた。 「お姫様、悪いが少し席を外してくれないか?」 肩に込められた力が少しばかり強くなった。まだ痛くもなんとも無かったが、輝夜の恐怖を煽るには十分だった。 「ええ・・…分かったわ」体勢が余りにも悪すぎる。ここは大人しく引き下がるしかなかった。 すごすごと引き下がる輝夜に見せる妹紅の笑顔が、余りにも憎たらしかったが。ここで怒ってしまえば、それは妹紅の思惑通りだろう。 姿は見えるが、会話は聞こえない。そんな半端な距離で輝夜は慧音と妹紅を見ていた。 妹紅は輝夜の姿が見える事に、いささか不満気だったが。慧音は気にせずに妹紅に何かを伝えた。 「ちょっと待て!慧音、正気か!?」 慧音が何かを伝えると同時に叫ぶような声と共に、妹紅の顔が悲壮感に満ち溢れた。 「あんな、何を考えているか分からない奴らと!?」 妹紅の叫びで、慧音が伝えた話の中身は大体予想がついた。 どうにも、悪くは無さそうだ。妹紅の様子が心配なので、間に入ろうと思ったが……少し迷ってしまう。 慧音は分からないが、輝夜が近づけば妹紅は間違いなく暴れ出すだろう。 そんな事を考えて、二の足を踏んでいると。 妹紅が泡を吹いて倒れた。 「……そんなに嫌なの?」 無理も無いかなと思いつつも、妹紅が見せた潔癖に近い反応に輝夜は思わずため息が出た。 さっきまで二の足を踏んでいたが、これは流石に間に入らざるを得なかった。 結局その日は、輝夜が妹紅を自宅まで運んでやった。 扉が蝶番(ちょうつがい)事外れてたので、ついでに治す所までも含めて。やってやった。 「妹紅~いる~?」 あれから数日が経った。天狗の新聞が煽るような文面を乗せていたり、彼と木こりの様子を見る限り。悪くは無いようだった。 里の外れも外れで暮らしている木こりはともかく、彼は非常に疲れた様子なのが気がかりだったが。 実際、帰らなければならないとは分かっているようだったが。帰りたくないと何度もぼやいていた。 子供達には会っているようだが、夜は木こりの小屋や。酷い時は、二人そろってわざわざ永遠亭にまで来た。 あの様子だと、自宅では寝ていないようだ。 無論、それも気になる。しかしそれと同じく気に掛かるのが、妹紅の出方だった。 妹紅は輝夜の中で最大の懸案事項だった。彼女の世話と相手は全部輝夜が受け持つことにした。 「妹紅~?入るわよぉ」 確実に成果は出ているのを感じているから。輝夜は比較的上機嫌な面持ちで妹紅の家に入ろうとしたが。 まるで勝手知ったると言う風に、鍵を開けようとしたが。鍵穴が埋められて、鍵が入らなかった。これでは入れない。 泡まで吹いたくせにこう言う所だけはまだ頭が回るし、動けるのか。 妹紅には嫌われていると自覚しているが、こうやって見せつけられると気分が重くなる。折角の上機嫌が何処かに行ってしまった。 仕方ないので、鍵は壊した。後でまた新しい鍵を用立てなければならない。 「妹紅?起きてるなら返事ぐらいしなさいよ。どうせ碌な物食べてないでしょうから、色々持って来たわよ」 無理矢理壊したせいで、扉がしっかりと閉まらずキィキィと言う音が鳴っているが。 家主の妹紅は布団も使わずに、打ち捨てられたかのような雰囲気で、仰向けになって地面に転がっていた。 口元がずっと動いて何かを呟いているようだが、残念ながら耳を近づけても判別がつかなかった。 呆けた顔で天井を見つめ、ブツブツと言葉のような物を呟く妹紅の姿。 しかも周りには酒瓶すら転がっていない。まさか飲まず食わずで、ずっとこんな事を続けていたのだろうか。 酒に呑まれやすい妹紅が、酒すら飲まないで放心状態になっている。 重症だな、と輝夜は思いつつ。 「ほぉら、貴女の好きそうな物も持って来たわよぉ」 それでも何とか復活してくれるように。茶化したり、神経を逆なでる感じで。妹紅の好物を鼻先にチラつかせるが、まるで反応が無かった。 蓬莱人だから死んでいると言う心配は無いが。心の傷は体と違って、リザレクションでも治ってはくれない。 「……あんたねぇ。そんなに慧音が里の人間と仲良くするのが嫌なの?」 少し迷ったが、輝夜は妹紅の一番嫌がりそうな話題を持って来た。 それでも妹紅は起き上がってくれなかった。重症だとは思っていたが、想像以上だった。 唯一の変化は、ブツブツと呟いている言葉が少しばかり大きくなった程度か。しかし期待していた反応とは程遠い。 輝夜の中では、それこそ泣き叫びながら輝夜に殴り掛かってくる。 そんな直情的な反応でも良いから、激しい変化が欲しかった。だから一番嫌がりそうな話題を出したのだが。 「……つ………の………げつ」 それでも、導き出す事の出来た変化はこの程度が限界であった。 虚ろな目で独り言を呟き続ける友人の姿は、見るに堪えない。 「妹紅ぉ~何喋ってるのよ」 輝夜はグラグラと妹紅の体を揺らすが、それでも彼女は一向に起き上がってくれない。 「……全く」 勢いをつけて、妹紅の体をすっ飛ばしてやろうかとも思ったが。多分そこまでやっても妹紅は何も反応しないだろう。 直感的にそう思えたから、これ以上の事は止めておくことにした。 今でさえ痛々しさが半端じゃないのに、これ以上やっても同じならと思うと。それだけで胸が痛くなりそうだった。 「妹紅。全くさっきから……ブツブツと。そんなんじゃ私に聞かれちゃうわよ」 妹紅を怒らせるのは諦めて、輝夜は妹紅の口元に耳を近づけた。 「悪いけど、聞かせてもらうわよ」 うわ言のように呟く内容如きで、どこまで彼女の心中が計れるかは疑問だったが。何もしないで帰るのも癪だった。 その程度の考えでそば耳を立てていたのだったが…… 「満月……次の満月まで……辛抱すれば……次の満月」 意外なほどに、妹紅が不穏な事を考えているのがありありと見て取る事が出来た。 妹紅の呟くうわ言の内容に固まる輝夜は。体を固まらせながらも、頭ではしっかりと暦を計算していた。 「不味い……二週間を切ってるじゃない」 そして時間の少なさに輝夜は立ち上がり、妹紅の居宅を出ようとした。 出ようとした瞬間、相変わらず仰向けに転がって、ぶつくさと呟いている妹紅が気にかかったが。 輝夜があそこまでやって、何も反応しないなら。多分次の満月まではあの調子だろう。 それに今はまだ日が高い。何かをやるのには少しばかり都合が悪いか。 「妹紅!その食べ物、全部置いて行くから。煮るなり焼くなりして好きに食べて構わないから」 持って来た食べ物は全て妹紅の傍に放置して、輝夜は里へと駆けた。 「もっと腰入れて、全部の体重使って縄を締めるんだ!」 「はい!」 里に……と言うよりは寺子屋に到着した輝夜は。寺子屋の庭で元気よく何かの作業をしている木こりと○○を見た。 「おや、姫さん……何かあったのか?」 木こりと○○は、作業に夢中で気付かなかったが。代わりに近くにいた彼が気づいてくれた。 急いでここまで来たので、意気の上がる輝夜の姿に。彼は何がしかの不穏な空気を感じ取ってしまった。 「まだ何かあると決まった訳じゃ無いけど……慧音はいる?」 「……」緊張した面持ちで、彼は指を指した。 指の方向では、窓から軽く身を乗り出して庭先の作業の様子を見る慧音の姿があった。 少し遠いので、今の機嫌をはっきりと伺い知る事は出来なかった。 「俺も、行った方が良いか?」 「いえ……私だけで行くわ」 「すまん……」 「良いのよ」 流れるような会話だった。妹紅ともこのような感じで会話が出来ればと……今考えてもどうしようもない事を考えてしまう。 「はろぉ?ご機嫌いかがかしら?」 「…………」 慧音からは物凄く訝しげな眼で返されたが、輝夜は特にへこたれると言う事は無かった。 「鬱陶しい?」 「かなりな。本題に入ってくれないか?それともただ様子を見に来ただけか?」 「訳ありよ。お望み通り、普通に話すわ……妹紅が次の満月、次の満月煩かったから」 次の満月と言う言葉を聞いて、慧音は何か合点が行ったような顔をして。 「あれか。そうだな、次の満月までは待ってくれと確かに言ったよ」 やはり、何かをしようと考えているのか?そう思うと、胸の鼓動が跳ねるのが分かった。 「お姫様が思うほど剣呑でもない……あれは妹紅を少し大人しくするための方便に近いからな」 跳ね上がった鼓動は、輝夜の表情にも表れたようで。慧音は輝夜に誤解であると言う旨を伝えてきたが。 輝夜だって、出来ればこの言葉を信じたい。だが素直に信じる事も出来ないのが実情だった。 「信じて良いの?次の満月に、何もやらないのよね?」 しかし、信じたいと言う気持ちが。慧音から確証を聞きたいと言う行動に変わった。 「……一応な」 「一応……か」 輝夜は“一応”と言う濁した表現に少し肩を落としたが、すぐに頭を振った。 「まぁ……たとえ一応でも、何もしない風には考えてはくれてるのよね」 今までで一番良い状態の筈だ。輝夜は自身にそう言い聞かせて、精一杯の笑顔を作った。 「……そうだな」 そんな無理矢理作った気丈な様子。慧音には鼻で笑われたような気がするが、それでも良かった。 「ところで、○○達は何を作ってるの?」 「サッカーに使うゴールだそうだ」 「さっかぁ?ごぉる?」 「外の世界の球技だ。ゴールに球を入れると、点が入るそうだ。球は一つで良いがゴールは相手と自分の二個必要らしい」 サッカーなる球技に、輝夜は残念ながら当たりを付ける事は出来なかったが。 目の敵にしていたはずの存在と○○が、こうやって手を携えて何かを作ろうとしている。 その様子を見ても、慧音は妹紅のように激昂する事は無かった。 それ所か、多少なりとも微笑ましく思う事が出来ているようだった。それは表情を見れば分かった。 「……悪くないと思っても良いの?」 「ああ……良いんじゃないか?私の口から断言はまだできないが、暫くは見てやっても良いとは思っている」 「……十分すぎる言葉よ」 「次の満月……多分、妹紅が煩いと思う……頼んでも良いか?」 少なくとも、次の満月には何もしない。そう言う言葉を輝夜は貰う事が出来た。 こっちをまるで見てくれずに、○○の方ばかりを慧音は見ていたが。この言葉の内容は、輝夜が胸をなで下ろすには十分な内容だった。 「どうした、お姫様。今さら妹紅とやりあうのが怖いと言う訳でもないだろうに?」 「ああ……ごめんなさい。嬉しすぎて思考が飛んでたわ」 「私はまだ心の底からお前達を見てやるつもりはないぞ?」 「いずれ見たくなるようにしてやるわ」 「楽しみにしているよ」 最後の楽しみにしていると言う言葉は、かなり皮肉めいた響きを感じたが。残念ながら、輝夜には全く効かなかった。 来た時とは見違えるような、晴れ晴れとした笑顔で今の輝夜は立っている事が出来た。 「姫さん……その様子だと……」外に出ると、彼が待っていた。中の様子が気になっていたようだが、輝夜の顔を見て少し柔らかい顔になった。 「ええ、悪くは無いわ。次の満月何かやらかしそうで怖かったけど。杞憂だったわ」 「そうか……まだしばらく、何とかする時間がありそうなんだな?」 「ええ」 彼の元気を引っ張り上げるように、輝夜は出来るだけ力強くうなずいた。 目上の者からこういう風に、大丈夫だと言葉と態度で示されれば。大概は安心できる。 彼も、その例に漏れる事は無かったが。 心配そうな表情は、全部が消える事は無かった。 「どうしたの?何かまだ不安な事でもあるの?」 「……木こりだ。あいつ、大分焦ってる」 「……前はその焦りで、慧音から良い返事をもらえたけど。毎回毎回、上手く行くとは限らないわよ」 「ああ、分かってる……」 彼は輝夜の言葉に頷いたが、彼が分かっていても焦りを募らせる木こりも分かるとは限らない。 「俺は年単位で何とかやろうと言ってるんだが……」 「私も同じ意見よ」 「だが……・あいつの焦りが予想以上なんだ……なまじ、前回上手く行ったせいで次も上手く行くと変な自信があるみたいで」 妹紅ほどではないが……また一つ、気にしなければならない事案が芽吹いた瞬間だった。 まるでイタチゴッコ。輝夜は心の中で毒づいた。 満月が綺麗だった。学が無いので風流も風情も殆ど解さない木こりであったが、満月が綺麗な事ぐらいは分かっている。 出来れば、この満月。静かに眺めた方が良いと言う事も、今しがた教えられた所だ。 木こりの住まいは、小高い丘にあるせいだからなのか。時折竹林の方から、色々な物が爆ぜる音が聞こえてくる。 「あの姫さんと、上白沢慧音の友達の藤原妹紅。その二人が戦ってる音だろう」 今日も家に帰りたがらない。いや、帰れなくて木こりの小屋に留まる彼が説明してくれた。聞けば、あのお姫様はやらかしてしまおうと考えている藤原妹紅と言う存在を押し留めてくれているようだ。 「俺達……何も出来なくていいのかな?」 「おい、木こりよ」 焦りを口にすると、彼が少しばかり強い口調で割って入ってきた。 「俺らは、空が飛べるか?光る弾を出す事が出来るか?どっちも出来ないだろう?」 強い口調だったが、彼は木こりに対して懇々と諭すように言葉を続けていた。 「俺達は、戦力と言う点ではむしろ足手まといなんだ。居た堪れないかもしれないが、荒事は全部姫さんに任せよう」 「なぁ、俺達は。里の方を受け持とうや」 「……そうだな」 木こりのその一言に、彼は分かってくれたと思って安心した様な笑みを浮かべた。 だが彼は気づいていなかった。里の方を受け持とうと言う彼の言葉を、木こりが拡大解釈してしまった事を。