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あらゆる流行は、最初は少人数の人たちの「口こみ」から始まり、 その情報は、色々な人を経由して広がりを見せます。 ただ、この段階では表に変化はあまり見えません。 しばらくその状態が続いたあと、ある日突然、劇的にブレイクするのです。 リンク先の産経新聞の「蟹工船」の記事を読んでみてください。 http //sankei.jp.msn.com/culture/books/080514/bks0805140802000-n1.htm 蟹工船は2008年に入り、突然売れ始めたのです。 売れ始めた理由は2008年1月9日付けの毎日新聞朝刊に掲載された対談のようですが、 その対談がきっかけとなる前段階として、大学のゼミで蟹工船が読まれていたり、 蟹工船の時代背景と現代が似ていると感じた出版社側が、マンガ版蟹工船を企画したりして、 ブレイクの下準備となる行動が、複数の場所で行われていたことがわかります。 音楽でも同じことが言えるようです。 ネットに面白いサイトをみつけました。 街のCD屋さんが、音楽の流行について書いてくれているサイトです。 非常に示唆に富むので、ぜひご一読ください。 街のCD屋さんMightyのサイトより http //www5a.biglobe.ne.jp/~dhmighty/column-67.htm 売れたアーティストの実売は、だんだん売れて、だんだん売れなくなるような単純なライフサイクルの動きはしない。 実はある日突然売れて、ある日突然ブーム が終わるのです。 (最近の事例:ケツメイシの「ケツメポリス4」の売上は、一つ前のアルバム「ケツノポリス3」が1年と8ヶ月かかったトータルの実売を1 週間でクリアしている)。 貴方の伝えたい情報が、なかなか広まらないからといって気を落とさないでください。 同じ考えの多くの仲間が、情報発信をしていけば必ずある時点で 今まで広まっていなかったことが嘘のように、その情報は広まります。 ほんの少し前まで、北朝鮮の日本人拉致を、多くの人が知りませんでした。 北朝鮮に食料を送るのは、人道的観点から当たり前だとされてきました。 対北朝鮮の経済制裁は効果がないと言われてきました。 今ではどうでしょうか? ほんの2、3年前まで、私はマスメディアを正しい情報を知らせてくれる機関だと思っていました。 今ではそう思っていません。 マスメディアは広告収入を得るのが主目的の機関だと思っています。 「複数の経路」からの情報が、「拡散名人」「知的リーダー」「セールスマン」によってもたらされ、 何度も繰り返し同じ情報を受け取ることにより、私の中で固定化した結果です。 もっとも私の場合の「拡散名人」「知的リーダー」「セールスマン」はネットだったんですけど。 上へ戻る トップページに戻る
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メニュー トップページ 登場人物 SSメニュー 兄「さってと……『ある日突然女になっちまった』っと……書き込み」 兄「んと……『女になったんだけど相談に乗ってくれ』……書き込み』 兄「んと・・・・・・『女になったんだけど相談にのってくれ』・・・・・・書き込み」Part3 兄「んと・・・・・・『女になったんだけど相談にのってくれ』・・・・・・書き込み」 Part4 兄「んと・・・・・・『女になったんだけど相談にのってくれ』・・・・・・書き込み」 Part5 アクセスカウンター 総計 - 本日 - 昨日 - 最終更新日時 0000-00-00 00 00 00 リンク @wiki @wikiご利用ガイド ここを編集
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兄/姉 本作品の主人公。 国立大学を卒業した後働かず、家で引き籠って エロゲーとvipばっかりしていた。 vipに、『ある日突然女になっちまった』というスレを立てた日の夜に 「神が自分の夢を叶えてくれる」という夢を見て、その際 「世界中の誰から見ても美人に見える位の美少女にしてくれ」とお願い。 翌日見事、目が覚めた時には美少女になっていたという何とも羨ましい男。 美少女(姉)となった後、妹が通う女子高へ父の画策(裏工作)により転入。 周りが女だらけのパラダイス生活を送っている。 童貞。今は処女。 2ch脳で脳内でいつもフヒヒwww等と言っているが 勉強、料理、運動等いろいろできるすごい奴。
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原曲・トワ・エ・モワ 作詞・山上路夫 作曲・村井邦彦 日本人音楽デュオのトワ・エ・モワが1969年に発表した楽曲。 【登録タグ 1969年の楽曲 J-POP トワ・エ・モワ】 カバーした声優 佐久間レイ 関俊彦
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1 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 08 51 58.01 ID hZsypPGE どうして俺は頑張っているのだろう? 2 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 08 52 28.02 ID IW6DbXzf 日ハム小笠原、家族のため 3 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 08 54 53.43 ID aYF+IcNn 男村田、病弱な息子のため 4 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 08 55 15.93 ID 4Nv0le8a 大松、自分のため 5 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 08 59 22.93 ID RIYzGWy2 坂本、答えは風の中 6 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 09 00 24.11 ID Zt+iRna7 GG佐藤、金 7 :風吹けば名無し:2010/07/25(日) 09 01 39.42 ID Sfq+gzTA 里崎、はやとのため・・・///
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ep.254 「セミの鳴き声」「ある日突然」不思議な話・人怖を朗読・考察 朗読怪談 1.「セミの鳴き声」 2.「ある日突然」 参加メンバー Tomo K-suke その他 名前 コメント すべてのコメントを見る
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472 名前: ◆fZSWlrjmJs []:2007/06/11(月) 22 37 21.36 ID Xr+cBy3t0 『神の悪戯』 超高齢化社会が過ぎ去り 少子化が叫ばれ 政府が様々な少子化解消手段を立ち上げるが 景気の不安定感、年金制度の破綻などから少子化はとまらなかった 原因不明の男児出生率の異常上昇 それにより総人口の男女比率が7 3まで逆転し 労働人口の増加と反比例する就業率 様々な事象が絡み合い、不安定ながらも 日本経済が破綻していないような そんな時代にその現象は始まった。 473 名前: ◆fZSWlrjmJs []:2007/06/11(月) 22 38 08.45 ID Xr+cBy3t0 20XX年 ネットの掲示板に一つの書き込みがあった。 「朝起きると突然体が女になってしまった」という内容だ。 最初は皆誰も信じる者は居らず。 どうせネタだろう、科学的にあり得ない、ファンタジーだ等 様々な意見が飛び交う中 ぽつぽつ、と「俺も女になってしまった」「友人が突然失踪した」 等の書き込みがなされ メディアにも「全国で多発する青少年の失踪」「保護される身元不明の女子」 と報道され始め 「もしかしたら、ある日突然女にっなるいうのは、本当かもしれない」 と、ごく一部のネットで噂になり始めていた。 474 名前: ◆fZSWlrjmJs []:2007/06/11(月) 22 38 58.18 ID Xr+cBy3t0 政府は素早く情報を整理し、一つの結論に至った。 「ある日突然男性が女性に変化するのは事実だと認めざるを得ない」と到底信じがたいことだが、事実は事実 この騒動によると思われる自殺者も出てきている模様で 得た情報をメディアに報道させ、相談所、保護施設、戸籍の書き換え等の緊急措置をとり時間を稼ぎ。 原因を解明すべく、世界中から科学者、医者、生物学者など、様々な分野で実績のある人材を集め プロジェクトチームを結成した。 しかし死力を尽くし研究した結果 ―原因は一切不明 15・6歳前後の男子が突然女性の体に変化することは事実である。― という無残な結果だった。 チームは様々な方面へと研究を進め、幾分かの歳月がたち、新たな発見があった。 ―女性化した元男性は、女性化したのは誕生日前後で、それまで異性との性交経験が無かった― 475 名前: ◆fZSWlrjmJs []:2007/06/11(月) 22 39 41.12 ID Xr+cBy3t0 まさか政府も ―「思春期の誕生日までに性交しなければ女性化してしまう」― など発表すれば、たちまち性犯罪が多発するのは容易に予想でき メディアには「研究した結果、原因は一切不明、予防策も無し。 男性は一定の確率で突然女性化する現象が起きている」とだけ発表することを決定した。 しかし一方ネットでは様々な情報交換、議論が繰り広げられ 「15、16歳までに童貞を捨てなければ女性化してしまう」という結論に達するまで、そう時間はたたなかった。 476 名前: ◆fZSWlrjmJs []:2007/06/11(月) 22 40 23.85 ID Xr+cBy3t0 もはや世間一般ではこの事実は浸透し 性犯罪は増加、それが原因で今度は女性の自殺事件も多発 この問題解決に政府は風営法の改正、性別変更手続きの簡略化、氏名の変更の名の変更の特例措置 考えうる限りの対策を実行するも。 その成果はいまだ不明である。 いつしかこの謎の現象は女体化症候群、女体化シンドロームなどと呼ばれ 現在もこの現象は止まらない 研究者の誰かがこうつぶやいた。 神が、バランスを取っているのかもしれない・・・ おっわ~れ♪
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『崩壊はある日突然に』 「はぁ……はぁ……はぁ……」 一人の少女が暗い下水道の中を歩いている。 否、それは少女ではなかった。 人間と同じように四肢を持ち服を着ていたが、その顔はどことなく下膨れでアンバランス。 青い長髪、黒い帽子に桃の実を乗せた、そう、胴付きゆっくりてんこである。 「はぁ……はぁ……はぁ……」 胴付きでしかもてんこ。 希少種中の希少種であるが、その帽子には煌びやかな金バッチも付いている。 どうやら誰かの飼いゆっくりのようだ。 そんな希少種で金バッチ持ちのてんこが何でこんな薄汚く、暗い下水道にいるのか? やがててんこは足を止め、壁にもたれかかってその場に座り込む。 「はぁ……。……ぐすっ……ゆ……ゆえええええぇぇぇ……おにーさん……おにーさん……」 膝を抱え涙を流して静かに泣く姿は、その手のお兄さんが見ようものならば問答無用でお持ち帰りされてしまうくらいの破壊力だ。 では何故、てんこは泣いているか?しかもこんな場所で。一人で。 事の発端はその日のお昼に遡る――― 私はてんこ! おにーさんのお家で暮らす胴付きゆっくりよ! おにーさんは私の飼い主さんでとっても優しいの! 毎日美味しいご飯さんを作ってくれるし、一緒に遊んでくれるし、てんこが寝るときは一緒に添い寝もしてくれるのよ! 私が生まれたのは街のペットショップ。 どうしてか分らないけど、人間さんはみんなわたしの事を『希少種ゆっくり』って呼ぶの。 おにーさんが教えてくれたけど、『希少種』っていうのは『珍しい』ってことみたい。 だからお店でも外から見える窓ガラスさんの近くの、透明の箱の中に入れられていたわ。 お店の前を通りかかる人は私を見て何か言ってくれたりしてたけど……私の透明の箱についていた数字さんを見たとたん残念そうな顔をしてどっか行っちゃうの……。 だからわたしはいつも一人ぼっちだった。 お店の別の場所に居る同じバッチを持ったれいむやまりさ達はわりと早く人間さんと一緒に出て行っちゃう。 あ、まとめて一緒にいる小さい子達は一日おきに新しい子と入れ替わっていたわ。 小さい子が入った箱には『赤ゆっくり袋詰め放題!500円!』なんて書かれていたけど……。 ご飯さんも美味しい。 すーやすーやもたくさんできる。 おもちゃもある。 でも、一人でいるのはつまらない……。 そんな毎日から私を助けてくれたのがおにーさん。 おにーさんも何度か私を窓越しに見てくれたけど、他の人間さんみたいに諦めたようなお顔はしないで、優しいお顔でいつも私を見ていてくれた。 それで始めておにーさんのお手てに触れた時、私はとても暖かい気持ちになったの。 その後、私はおにーさんのお家で飼われる事になった。 おにーさんはとっっっっっとても優しくて 『てんこは僕の家族だからずっと一緒にゆっくりしようね』 って言ってくれた。 ああ!わたしおにーさんが大好き! 知り合いのありすは 「てんこも大人になったのね!でも、都会派なレディなら『けっこんっ』のすっきりーは駄目よ?」 最近飼い主さんの許可を得て、『にんっしんっ』した大きなお腹を見せながらなんて言ってきた! ぷんぷん! てんこそんなことしないわっ! それにおにーさんにまだ告白だって……じゃなくて、てんこはおにーさんの家族で『飼いゆっくり』なんだから、そこらへんをしっかりわきまえないといけないと思うのよ! ―――でも、おにーさんは大好き。 そんなことを考えながら今日もお昼のお散歩。 飼いゆっくりと人間さんがよく集まる公園に一人で行く。 おにーさんが買ってくれた『GPS付きゆっくり携帯電話』を持ってゆっくりお散歩。 公園には、ご近所のどちらも金バッチのれいむとまりさ。 二人の飼い主のおねーさんがいた。 「おねーさん達こんにちわ!」 「こんにちわ。てんこちゃん。今日もいい天気ね」 「あらてんこちゃん。こんにちわ」 「れいむ!まりさ!ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしていってね!!」 みんなと挨拶して、てんこのお気に入りのブランコにのる。 力いっぱい漕ぐとまるでお空を飛んでるみたい! おにーさんのお膝の上に乗っかって漕いでもらった時よりは高く行かないけど、やっぱりブランコは気持ちいいわ! おにーさんには止められてるけど、今日は立ち乗りをしてみようかな? とりあえず一回ブランコを止めて――― 「おそらをとんでるみたいいいいいぃぃぃ『グチョッ』ゆべっ!!」 公園に響いたれいむの声。 直後に聞えた嫌な音。 見てしまった。 れいむを抱えていたおねーさんが、とてもゆっくりしていない速さでれいむを地面に叩きつけるのを。 れいむは顔から地面にたたき付けられて、地面に餡子を飛び散らせた。 周りに白い歯やキラキラ光るおめめが転がってる。 「ゆ?」 近くにいたまりさは何が起きたか判らないといった表情でれいむの死骸を見つめてる。 「ゆ?れいむ?おねーさんれいむ『グシャッ』ゆげっ!!」 飼い主のおねーさんに目を向けたまりさを、そのおねーさんの足が踏み潰した。 帽子はひっしゃげ、まりさの体が破け、裂け目からは餡子が噴出し、おめめも片方が吹き飛んだ。 「お”お”ね”ざ『ザリュ』ゆぎびいぃっ!!」 かろうじて生きていたまりさの体を、おねーさんがさらに踏みにじる事によって止めを刺した。 おねーさんたちは足に付いた餡子を振り払うと 「今日の夕食は息子の好きなハンバーグにしようかしら?」 「だったら今月のお料理本にいいのが載ってましたよ?」 と、ご飯さんのお話をしながら笑顔で歩いていった。 私はブランコから降りた。 何もいえなかった。 目の前で起きたことが信じられなかった。 でも、何よりもわからなかったのが、あの優しいおねーさんたちが、飼いゆっくりを殺したということだ。 しかもその後は笑顔でお話しながらどこかに歩いていってしまった。 アリンコさんたちがまりさとれいむの死体に群がり始めた。 転がったれいむのおめめが私を恨めしそうに見ていr 「ゆ、ゆぐぐぐ、ゆえええええぇぇぇ!!」 私は吐いた。 気持ち悪い。 「~~~~~!!」 餡子を吐くのはゆっくりできない。 でも、吐かないとどうにかしてしまいそう。 お腹が痛い。 頭が痛い。 恐い。 助けて。 おにーさん―――! 「や、やべでえええええええええぇぇぇぇぇ!!ありすのおぢびぢゃんをごろざないでえええええええぇぇぇぇ!!」 突然響いた新しい悲鳴。 この声はあのありす。 顔を上げるとありすが見たことも無いくらい酷い顔をして泣き叫んでいる。 確かありすは優しいおにーさんの飼いゆっくりだった。 そんなありすが必死に叫んでいる相手……それこそ、そのおにーさんだった。 そしておにーさんの足の下には……砕けた赤いカチューシャと黄色いカスタードの溜りがあった。 「おちびちゃんんんんんんん!!しんじゃいやああああああああぁぁぁぁ!!ぺーろ!!ぺー……びぎゅっ!!」 おにーさんの足がありすの舌を踏み潰す。 痛みのあまり跳ね上がったありすの体が、地面に押さえつけられた舌と離れ離れになる。 「はひひゅひょひょひゃいひゃひゃはひははぁぁぁぁぁ!!ひびゅぎゅっ!!」 そのありす自身もおにーさんの大きな足に踏み潰されて動かなくなった。 「ん?」 「ひっ!!」 そして、ありすを踏み潰したおにーさんと目が合う。 いつものおにーさんと変わらない優しそうなお顔。 でもおにーさんがカスタードだらけの足を踏み出した瞬間、私は恐怖で逃げ出した。 「お、お家帰る!おにーさんのお家帰るうううううぅぅぅ!!」 必死で公園から逃げ出す。 おにーさんが追ってくる気配はない。 帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 帰っておにーさんに話そう。 今日起こったことを全部話そう。 それでどうなるか分らないけどおにーさんに全部話そう! ゆっくり殺しはゆっくりできない。 でも、人間さんはゆっくりよりずっと強い。 だからもう、町に野良のゆっくりなんて居ないし、野生のゆっくりだってもうほとんどいない。 だからどうにもならないかもしれない。 というかおにーさんにお話してどうするつもりなんだろう? 「おにーさん!おにーさん!おにー『ズルッ』ゆうぅ!?」 何かに滑って転んだ。 「い、痛いよぉおにーさ……ゆあああああぁぁぁ!?」 寝転んだ状態で目を開けると、目の前にはゆっくりちぇんの死体が転がっていた。 バッチ付き。 しかも金。 手にぬるっとした感触。 「……!?ひっ!!」 手のある場所にはちぇんの体の一部が落ちていた。 慌てて服で擦り落とす。 そして体を起こして周りを見る。 「ゲラアアアアアアアァァァァァ!!」 道を横断しようとしていた胴付きうどんげが車に跳ねられて体がばらばらになった。 「うー……おに、さ……」 胴付きふらんが飼い主さんのおにーさんによって顔を潰されている。 「ぼ、や……べ……で……くださ……ぶぎゅっ!ぎゃびっ!!」 向こうの空き地ではプラチナバッチ付きのさなえがおじさんによって杖で叩かれている。 あちこちでゆっくりが死んでいる。 違う。 殺されている。 飼い主さんに。 優しかったおにーさんに。おねーさんに。おじさんに。おばさんに。 ―――おにーさんもてんこを殺すの? 「ゆあっ……ゆあっ……ゆあああああぁぁぁ!!」 立ち上がって走る。 でも、お家とは反対側。 恐かった。 おにーさんに殺されることじゃない。 おにーさんに殺されるという『想像』をした自分が。 「ごべんなざいいいいいいいぃぃぃぃ!!おにーざん!ごべんなざいいいいいいいぃぃぃぃ!!」 わけもわからず走った。 その間にも回りでゆっくりが殺されて行く。 「ゆぎぃ!!」 「やべでええええぇぇぇ!」 「おにーさんやべでえええええええ!!」 「やめちぇぇぇぇ!!」 「ちにちゃくにゃいいいいぃぃぃ!!」 そして、てんこの足がピタリと止まる。 そこはてんこが売られていたペットショップの前だ。 「―――」 耳をつんざくような悲鳴。 黒や白や黄色に染まるショーウィンドウ。 時折聞える人間さんのゆっくりとした声。 そして、窓には―――同じ胴付きてんこの首と胴が切り離された死体。 「おにーさんもてんこを殺すよ?」 てんこは薄暗い下水道の中で震えていた。 耳を塞ぎ、目を閉じ、震える体を必死にちぢこませる。 悲鳴が耳から離れない。 飛び散る餡子の映像が消えてくれない。 あの時の胴付きてんこの言葉が頭の中で聞える。 「ゆえええええぇぇぇ……えええええぇぇぇ……」 ただ泣くしかできない。 恐くて。 痛くて。 寂しくて。 苦しくて。 何がなんだか分らなくて。 てんこは体がふやけてしまうのではないかと思えるくらい泣き続けた。 「ゆえええええぇぇぇ……おにーさん……あいたいよぉぉぉ……おにーさん『ユ”……』ゆひっ!?」 暗い下水道に重く響いた何かの声。 てんこは真っ赤になった瞳を声をした暗闇の方に向ける。 ズルッ、ズルッ、ズルッ 「ゆぅっ!?だ、誰なの……?」 「ユッグリィィィ」 暗闇の中から姿を現したもの……それは、ゆっくり……とは思えないほどゆっくりしていない『ゆっくり』だった。 黒いお帽子からしてまりさ種とわかるが、その帽子はボロボロで帽子の淵の部分しか既にない。 そして髪の毛も生えておらず、表面は病的に真っ白。 片目は膿んでおり、もう片方も白く濁っている。 元々大きい口は、片方がさらに裂けており、黒い餡が付着している。 それは……町で暮らしていた野良ゆっくりのなれはて。 地上という住処を追われ、暗い地下へと逃げ延びたゆっくりの姿だった。 「ひっ!!」 「ユッグッ!ユッグギイイイイイィィィ……」 まりさがその裂けた口をにんまりと歪める。 すると口の下にあるぺにぺにがググッと盛り上がってきた。 てんこはその醜い姿に恐怖し腰を抜かし、ただただ顔を横に振るのみである。 「ゆあぁぁぁ……やあああああぁぁぁ……やめてっ……こないでよぉ……」 突き出されたまりさの舌がてんこの足にまとわり付く。 その舌もズタボロで、ところどころ醜い腫れ物ができている。 「いやっ!離して……っ!ゆあっ!!やめてぇぇぇ……」 まりさの舌がてんこのスカートの中に侵入する。 舌がてんこの太ももを這い、ゆっくりとその中心へと進んで行く。 「やだやだぁああああ!!たすけてっ!たすけておにーさんんんんん!!」 ザクッ 「ユゲッエエエエエ」 「ゆ?」 まりさの舌がわずかに痙攣し、短い叫びと共に地面に力なく崩れ落ちる。 まりさの後ろ。 そこには箒をまりさの頭に突き刺す黒帽子に金髪の少女が。 「もう大丈夫なんだぜ!しっかりするんだぜ!!」 「ゆふーあぶないところだったよっ!!」 それは胴付きまりさと銀バッチをつけたれいむだった。 久しぶりの、まともなゆっくりとの再開。 てんこは先ず泣いた。 まりさは困っていたが、れいむも察してくれたようでしばらくそのままで居させてくれた。 やっと落ち着いたてんこはまりさとれいむから事情を聞く。 二人はれいむの金バッチ試験のためにおにーさんと試験会場に向かっていた。 会場の待合室で待っている時、おにーさんがトイレに行っている間に『いっへんっ!』(れいむが命名)に巻き込まれたのだ。 会場にいた飼い主さんたちがいきなり飼いゆっくりを殺し始めたのだ。 れいむはこれを『いっへんっ!』と判断し、おにーさんに合流しようとするまりさにタンマをかけた。 物陰から様子を見ると、周りで起こっている異常な事態に何の反応も示さないお兄さんがそこにはいた。 やがてすべてのゆっくりが殺されてしまうと、会場から人間さんたちは出て行ってしまった。 後には自分たちと物言わぬ骸と化したゆっくり達だけが残った。 その後、人間に見つからないようにこの下水道に逃げ込んだところ、先の事態に遭遇したというわけである。 「ゆぅぅ……いっへんっ!だったのね……」 「そうらしいんだぜ……」 「いっへんっ!なられいむたちのとくいぶんやだよっ!……でも……なんのじょうほうもないと……」 「情報……そ、そうだわ……!」 てんこは持ち歩いていた『GPS付きゆっくり携帯』を取り出す。 これはGPSのほかにもラジオやTVも見れる優れものだ。 「すごいんだぜ!まりさ達のおにーさんは買えなかったんだぜ!」 「おかねさんがすくなかったんだよっ!てんこのおにーさんはすごいねっ!」 優しいおにーさんの笑顔を思い出してわずかに笑みを見せるてんこ。 とりあえずラジオやTVを片っ端から見たり聞いたりしてみる。 暗い地下下水道でも幸い電波は入った。 ―――何気ないものだった。 流れるニュースや番組は普通のものばかり。 ゆっくりのことに関する事は一切流れない。 いや、この事態もおかしい。 いままではゆっくり向けの番組や放送があったのに、それが一切なくなってしまったのだ。 ゆっくりの『ゆ』の字さえ出てこない。 あれだけのゆっくりが大量に死んだ……殺されたのに……。 「……おかしいよぉ……なんで……こんなことに?」 「……」 「ゆぅ……」 三人の顔色は暗く沈んで行く。 「あんなにたくさんのゆっくりが殺されたよ?街の中でたくさん。たくさん……。なのにどうして?どうして、人間さんは何も言わないの?」 「ゆぅ……ゆっくりごろしをゆっくりできないとおもってるにんげんさんは『めでは』のひとがおおいけど……これは……」 愛で派。 昔では愛で派とか虐待派とか分かれていたらしいが、今ではそういう分裂もなく、ゆっくりは普通に受け入れられている。 基本ゆっくりは人間のペットとして認識されている。 人間はペットや動物を可愛がる。 それは特に愛でとかにこだわる人間でなくてもだ。 「そういう……ことなのかだぜ……」 「ゆん……そういう『いっへんっ!』なんだね…… 二人には判った様だ。 「ゆ?ゆ?どういうこと?てんこにもわかるように……」 「ゴキブリさんや毛虫さんを殺すのに理由が必要なのかだぜ?」 今、なんて? ゴキブリ? 毛虫? 「人間さんは自分にとって気持ち悪いもの。邪魔なもの。どうでもいいものは捨てたり、殺したりしてもなんとも思わないのぜ」 「何、言ってるのまりさ?ゆっくりはゆっくりだよ?虫さんじゃないよ?」 「わからないのかだぜ?もう同じものなのだぜ」 「てんこ……れいむたちは……ゆっくりぜんぶは、もう、にんげんさんにとって『どうでもいいもの』になっちゃったんだよ。これはそういう『いっへんっ!』なんだよ」 そんなの―――嘘だ。 「嘘よ……嘘よ……!だっててんこたちは生きてるし……」 「それをいうならゴキブリさんや毛虫さんだって生きてるのぜ?」 「人間さんと同じで話せるし……」 「ただの『鳴き声』と思われたらそれまでなのぜ。そういたら猫さんや犬さんとかわらないのぜ」 「でも、でもっ、でもっ!!」 「ゴミに感情を持つ人間さんはいないのぜ」 ゴミ。 ゆっくりはゴミと一緒。 異変。 そういう異変。 ああ、もしかしたら先程のてんこを襲ったまりさも、ずっと前にそんな異変に巻き込まれたのかもしれない――― いやだ 絶対にいやだ てんこはああなりたくない 大好きなおにーさんとずっとゆっくりするんだ おにーさんも言ってくれたじゃないか てんことずっと一緒にゆっくりするって おにーさん 大好きなおにーさん てんこは――― 「ゆん。おなかすいたね……。よるさんになったら、にんげんさんにみつからないようにかりにいこうね」 「狩り……まさかゴミ漁りをする日が来るなんて夢にも思わなかったのぜ……」 てんこは――― 「てんこは……おにーさんのお家に帰るよ」 「ゆあっ!?」 「ゆゆっ!?」 てんこの言葉に二人は驚く。 「馬鹿なこと考えるんじゃないのぜ!そんなことしても後悔するだけなのぜっ!」 「大丈夫だよ……てんこのおにーさんはてんこのことが大好きだから大丈夫だよ……」 どことなく危うい感じのてんこ。 「だめだよっ!おにーさんもにんげんさんだよっ!てんこ、ころされちゃうよっ!」 「大丈夫だよっ。おにーさんは特別だもん!ずっと一緒にゆっくりしようっててんこに言ってくれたもん!」 「そんなものもうないのぜっ!!」 「おにーさんは約束を破らないもん!!てんこと一緒にゆっくりしてくれるもん!!」 「裏切られるのぜっっっ!!」 「それでも……それでもっ……おにーさんを信じたいの!!!」 「―――行くんだぜ」 まりさは静かに出口の方を指差す。 「ありがとう。ありがとうまりさ……れいむ……」 「てんこ……れいむ、てんこのことわすれないよ……」 「うん。まりさ……ごめんね。でも、どうしても行かないと……」 「しょうがないのぜ……。……本当はまりさだって……帰りたい……のぜ……」 「ゆぅ……」 「さようなら……二人とも……」 てんこは走った。 夜の道を、人間に見つからないように隠れながら走った。 そして、おにーさんの家にたどり着く。 玄関の鍵を持っている合鍵で開ける。 「ただいまおにーさん」 小声で帰宅を告げる。 トントントンと、台所から音がする。 それといい臭いが。 これはてんこの大好きな桃のシチューの匂いだ。 ゆっくりと台所の様子を伺う。 机の上にはご飯さんの食器。 そしていつもと同じエプロンをつけたおにーさんが、いつもと同じように台所に立っている。 「おにーさん……。ゆっくりしていってね……?」 てんこの声におにーさんが振り向く。 そこにはいつもと同じ優しいおにーさんの笑顔が! 「おにーさん……!!」 てんこはおにーさんの元に駆け出す。 「おにーさん!おにーさん!!おにーさん!!!」 いつものお兄さんだ。 優しくて。 かっこよくて。 てんこの大好きなおにーさんだ! 「おにーさん!!ゆっくりしていってね!!」 てんこの頭上に おにーさんの持っていた 包丁が振り下ろされた ガッ ザシュ ゆぎっ ガッ ガッ ゴトン いぎっ ゆぎぃ ゆ”っ…… 黒く染まった包丁が水道ですすがれて、こびりついた餡子が流されていく。 床に転がる二つの物体。 力なく投げ出された小さな体。 驚いた表情と、涙を流したあとが残る○○○の頭。 再び響きだす包丁とまな板がぶつかる音。 机の上には一人分の食器が並べられていた。 学生の頃読んだ漫画より。 ご存知の方はいるのでしょうか? うー……書いてて自分がゆっくり anko532 ゆっくり親子とクズ人間 ~Another~ anko598 あるドスのゆっくり anko635 絶対的虐待意思 anko761 絶対的虐待意思 0 anko797 ドス以外いらん anko846 あるドスの最後 anko859 絶対的虐待意思 ~せめてゆっくりらしく~ anko931 おかねさんとゆっくり anko1019 原材料 anko1053 底辺ゆっくり anko1438 どぼじでごんな”ごどずるの”おおおぉぉ anko1449 ゆっくりの境界線
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『崩壊はある日突然に』 「はぁ……はぁ……はぁ……」 一人の少女が暗い下水道の中を歩いている。 否、それは少女ではなかった。 人間と同じように四肢を持ち服を着ていたが、その顔はどことなく下膨れでアンバランス。 青い長髪、黒い帽子に桃の実を乗せた、そう、胴付きゆっくりてんこである。 「はぁ……はぁ……はぁ……」 胴付きでしかもてんこ。 希少種中の希少種であるが、その帽子には煌びやかな金バッチも付いている。 どうやら誰かの飼いゆっくりのようだ。 そんな希少種で金バッチ持ちのてんこが何でこんな薄汚く、暗い下水道にいるのか? やがててんこは足を止め、壁にもたれかかってその場に座り込む。 「はぁ……。……ぐすっ……ゆ……ゆえええええぇぇぇ……おにーさん……おにーさん……」 膝を抱え涙を流して静かに泣く姿は、その手のお兄さんが見ようものならば問答無用でお持ち帰りされてしまうくらいの破壊力だ。 では何故、てんこは泣いているか?しかもこんな場所で。一人で。 事の発端はその日のお昼に遡る――― 私はてんこ! おにーさんのお家で暮らす胴付きゆっくりよ! おにーさんは私の飼い主さんでとっても優しいの! 毎日美味しいご飯さんを作ってくれるし、一緒に遊んでくれるし、てんこが寝るときは一緒に添い寝もしてくれるのよ! 私が生まれたのは街のペットショップ。 どうしてか分らないけど、人間さんはみんなわたしの事を『希少種ゆっくり』って呼ぶの。 おにーさんが教えてくれたけど、『希少種』っていうのは『珍しい』ってことみたい。 だからお店でも外から見える窓ガラスさんの近くの、透明の箱の中に入れられていたわ。 お店の前を通りかかる人は私を見て何か言ってくれたりしてたけど……私の透明の箱についていた数字さんを見たとたん残念そうな顔をしてどっか行っちゃうの……。 だからわたしはいつも一人ぼっちだった。 お店の別の場所に居る同じバッチを持ったれいむやまりさ達はわりと早く人間さんと一緒に出て行っちゃう。 あ、まとめて一緒にいる小さい子達は一日おきに新しい子と入れ替わっていたわ。 小さい子が入った箱には『赤ゆっくり袋詰め放題!500円!』なんて書かれていたけど……。 ご飯さんも美味しい。 すーやすーやもたくさんできる。 おもちゃもある。 でも、一人でいるのはつまらない……。 そんな毎日から私を助けてくれたのがおにーさん。 おにーさんも何度か私を窓越しに見てくれたけど、他の人間さんみたいに諦めたようなお顔はしないで、優しいお顔でいつも私を見ていてくれた。 それで始めておにーさんのお手てに触れた時、私はとても暖かい気持ちになったの。 その後、私はおにーさんのお家で飼われる事になった。 おにーさんはとっっっっっとても優しくて 『てんこは僕の家族だからずっと一緒にゆっくりしようね』 って言ってくれた。 ああ!わたしおにーさんが大好き! 知り合いのありすは 「てんこも大人になったのね!でも、都会派なレディなら『けっこんっ』のすっきりーは駄目よ?」 最近飼い主さんの許可を得て、『にんっしんっ』した大きなお腹を見せながらなんて言ってきた! ぷんぷん! てんこそんなことしないわっ! それにおにーさんにまだ告白だって……じゃなくて、てんこはおにーさんの家族で『飼いゆっくり』なんだから、そこらへんをしっかりわきまえないといけないと思うのよ! ―――でも、おにーさんは大好き。 そんなことを考えながら今日もお昼のお散歩。 飼いゆっくりと人間さんがよく集まる公園に一人で行く。 おにーさんが買ってくれた『GPS付きゆっくり携帯電話』を持ってゆっくりお散歩。 公園には、ご近所のどちらも金バッチのれいむとまりさ。 二人の飼い主のおねーさんがいた。 「おねーさん達こんにちわ!」 「こんにちわ。てんこちゃん。今日もいい天気ね」 「あらてんこちゃん。こんにちわ」 「れいむ!まりさ!ゆっくりしていってね!」 「「ゆっくりしていってね!!」 みんなと挨拶して、てんこのお気に入りのブランコにのる。 力いっぱい漕ぐとまるでお空を飛んでるみたい! おにーさんのお膝の上に乗っかって漕いでもらった時よりは高く行かないけど、やっぱりブランコは気持ちいいわ! おにーさんには止められてるけど、今日は立ち乗りをしてみようかな? とりあえず一回ブランコを止めて――― 「おそらをとんでるみたいいいいいぃぃぃ『グチョッ』ゆべっ!!」 公園に響いたれいむの声。 直後に聞えた嫌な音。 見てしまった。 れいむを抱えていたおねーさんが、とてもゆっくりしていない速さでれいむを地面に叩きつけるのを。 れいむは顔から地面にたたき付けられて、地面に餡子を飛び散らせた。 周りに白い歯やキラキラ光るおめめが転がってる。 「ゆ?」 近くにいたまりさは何が起きたか判らないといった表情でれいむの死骸を見つめてる。 「ゆ?れいむ?おねーさんれいむ『グシャッ』ゆげっ!!」 飼い主のおねーさんに目を向けたまりさを、そのおねーさんの足が踏み潰した。 帽子はひっしゃげ、まりさの体が破け、裂け目からは餡子が噴出し、おめめも片方が吹き飛んだ。 「お”お”ね”ざ『ザリュ』ゆぎびいぃっ!!」 かろうじて生きていたまりさの体を、おねーさんがさらに踏みにじる事によって止めを刺した。 おねーさんたちは足に付いた餡子を振り払うと 「今日の夕食は息子の好きなハンバーグにしようかしら?」 「だったら今月のお料理本にいいのが載ってましたよ?」 と、ご飯さんのお話をしながら笑顔で歩いていった。 私はブランコから降りた。 何もいえなかった。 目の前で起きたことが信じられなかった。 でも、何よりもわからなかったのが、あの優しいおねーさんたちが、飼いゆっくりを殺したということだ。 しかもその後は笑顔でお話しながらどこかに歩いていってしまった。 アリンコさんたちがまりさとれいむの死体に群がり始めた。 転がったれいむのおめめが私を恨めしそうに見ていr 「ゆ、ゆぐぐぐ、ゆえええええぇぇぇ!!」 私は吐いた。 気持ち悪い。 「~~~~~!!」 餡子を吐くのはゆっくりできない。 でも、吐かないとどうにかしてしまいそう。 お腹が痛い。 頭が痛い。 恐い。 助けて。 おにーさん―――! 「や、やべでえええええええええぇぇぇぇぇ!!ありすのおぢびぢゃんをごろざないでえええええええぇぇぇぇ!!」 突然響いた新しい悲鳴。 この声はあのありす。 顔を上げるとありすが見たことも無いくらい酷い顔をして泣き叫んでいる。 確かありすは優しいおにーさんの飼いゆっくりだった。 そんなありすが必死に叫んでいる相手……それこそ、そのおにーさんだった。 そしておにーさんの足の下には……砕けた赤いカチューシャと黄色いカスタードの溜りがあった。 「おちびちゃんんんんんんん!!しんじゃいやああああああああぁぁぁぁ!!ぺーろ!!ぺー……びぎゅっ!!」 おにーさんの足がありすの舌を踏み潰す。 痛みのあまり跳ね上がったありすの体が、地面に押さえつけられた舌と離れ離れになる。 「はひひゅひょひょひゃいひゃひゃはひははぁぁぁぁぁ!!ひびゅぎゅっ!!」 そのありす自身もおにーさんの大きな足に踏み潰されて動かなくなった。 「ん?」 「ひっ!!」 そして、ありすを踏み潰したおにーさんと目が合う。 いつものおにーさんと変わらない優しそうなお顔。 でもおにーさんがカスタードだらけの足を踏み出した瞬間、私は恐怖で逃げ出した。 「お、お家帰る!おにーさんのお家帰るうううううぅぅぅ!!」 必死で公園から逃げ出す。 おにーさんが追ってくる気配はない。 帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 帰りたい! 帰っておにーさんに話そう。 今日起こったことを全部話そう。 それでどうなるか分らないけどおにーさんに全部話そう! ゆっくり殺しはゆっくりできない。 でも、人間さんはゆっくりよりずっと強い。 だからもう、町に野良のゆっくりなんて居ないし、野生のゆっくりだってもうほとんどいない。 だからどうにもならないかもしれない。 というかおにーさんにお話してどうするつもりなんだろう? 「おにーさん!おにーさん!おにー『ズルッ』ゆうぅ!?」 何かに滑って転んだ。 「い、痛いよぉおにーさ……ゆあああああぁぁぁ!?」 寝転んだ状態で目を開けると、目の前にはゆっくりちぇんの死体が転がっていた。 バッチ付き。 しかも金。 手にぬるっとした感触。 「……!?ひっ!!」 手のある場所にはちぇんの体の一部が落ちていた。 慌てて服で擦り落とす。 そして体を起こして周りを見る。 「ゲラアアアアアアアァァァァァ!!」 道を横断しようとしていた胴付きうどんげが車に跳ねられて体がばらばらになった。 「うー……おに、さ……」 胴付きふらんが飼い主さんのおにーさんによって顔を潰されている。 「ぼ、や……べ……で……くださ……ぶぎゅっ!ぎゃびっ!!」 向こうの空き地ではプラチナバッチ付きのさなえがおじさんによって杖で叩かれている。 あちこちでゆっくりが死んでいる。 違う。 殺されている。 飼い主さんに。 優しかったおにーさんに。おねーさんに。おじさんに。おばさんに。 ―――おにーさんもてんこを殺すの? 「ゆあっ……ゆあっ……ゆあああああぁぁぁ!!」 立ち上がって走る。 でも、お家とは反対側。 恐かった。 おにーさんに殺されることじゃない。 おにーさんに殺されるという『想像』をした自分が。 「ごべんなざいいいいいいいぃぃぃぃ!!おにーざん!ごべんなざいいいいいいいぃぃぃぃ!!」 わけもわからず走った。 その間にも回りでゆっくりが殺されて行く。 「ゆぎぃ!!」 「やべでええええぇぇぇ!」 「おにーさんやべでえええええええ!!」 「やめちぇぇぇぇ!!」 「ちにちゃくにゃいいいいぃぃぃ!!」 そして、てんこの足がピタリと止まる。 そこはてんこが売られていたペットショップの前だ。 「―――」 耳をつんざくような悲鳴。 黒や白や黄色に染まるショーウィンドウ。 時折聞える人間さんのゆっくりとした声。 そして、窓には―――同じ胴付きてんこの首と胴が切り離された死体。 「おにーさんもてんこを殺すよ?」 てんこは薄暗い下水道の中で震えていた。 耳を塞ぎ、目を閉じ、震える体を必死にちぢこませる。 悲鳴が耳から離れない。 飛び散る餡子の映像が消えてくれない。 あの時の胴付きてんこの言葉が頭の中で聞える。 「ゆえええええぇぇぇ……えええええぇぇぇ……」 ただ泣くしかできない。 恐くて。 痛くて。 寂しくて。 苦しくて。 何がなんだか分らなくて。 てんこは体がふやけてしまうのではないかと思えるくらい泣き続けた。 「ゆえええええぇぇぇ……おにーさん……あいたいよぉぉぉ……おにーさん『ユ”……』ゆひっ!?」 暗い下水道に重く響いた何かの声。 てんこは真っ赤になった瞳を声をした暗闇の方に向ける。 ズルッ、ズルッ、ズルッ 「ゆぅっ!?だ、誰なの……?」 「ユッグリィィィ」 暗闇の中から姿を現したもの……それは、ゆっくり……とは思えないほどゆっくりしていない『ゆっくり』だった。 黒いお帽子からしてまりさ種とわかるが、その帽子はボロボロで帽子の淵の部分しか既にない。 そして髪の毛も生えておらず、表面は病的に真っ白。 片目は膿んでおり、もう片方も白く濁っている。 元々大きい口は、片方がさらに裂けており、黒い餡が付着している。 それは……町で暮らしていた野良ゆっくりのなれはて。 地上という住処を追われ、暗い地下へと逃げ延びたゆっくりの姿だった。 「ひっ!!」 「ユッグッ!ユッグギイイイイイィィィ……」 まりさがその裂けた口をにんまりと歪める。 すると口の下にあるぺにぺにがググッと盛り上がってきた。 てんこはその醜い姿に恐怖し腰を抜かし、ただただ顔を横に振るのみである。 「ゆあぁぁぁ……やあああああぁぁぁ……やめてっ……こないでよぉ……」 突き出されたまりさの舌がてんこの足にまとわり付く。 その舌もズタボロで、ところどころ醜い腫れ物ができている。 「いやっ!離して……っ!ゆあっ!!やめてぇぇぇ……」 まりさの舌がてんこのスカートの中に侵入する。 舌がてんこの太ももを這い、ゆっくりとその中心へと進んで行く。 「やだやだぁああああ!!たすけてっ!たすけておにーさんんんんん!!」 ザクッ 「ユゲッエエエエエ」 「ゆ?」 まりさの舌がわずかに痙攣し、短い叫びと共に地面に力なく崩れ落ちる。 まりさの後ろ。 そこには箒をまりさの頭に突き刺す黒帽子に金髪の少女が。 「もう大丈夫なんだぜ!しっかりするんだぜ!!」 「ゆふーあぶないところだったよっ!!」 それは胴付きまりさと銀バッチをつけたれいむだった。 久しぶりの、まともなゆっくりとの再開。 てんこは先ず泣いた。 まりさは困っていたが、れいむも察してくれたようでしばらくそのままで居させてくれた。 やっと落ち着いたてんこはまりさとれいむから事情を聞く。 二人はれいむの金バッチ試験のためにおにーさんと試験会場に向かっていた。 会場の待合室で待っている時、おにーさんがトイレに行っている間に『いっへんっ!』(れいむが命名)に巻き込まれたのだ。 会場にいた飼い主さんたちがいきなり飼いゆっくりを殺し始めたのだ。 れいむはこれを『いっへんっ!』と判断し、おにーさんに合流しようとするまりさにタンマをかけた。 物陰から様子を見ると、周りで起こっている異常な事態に何の反応も示さないお兄さんがそこにはいた。 やがてすべてのゆっくりが殺されてしまうと、会場から人間さんたちは出て行ってしまった。 後には自分たちと物言わぬ骸と化したゆっくり達だけが残った。 その後、人間に見つからないようにこの下水道に逃げ込んだところ、先の事態に遭遇したというわけである。 「ゆぅぅ……いっへんっ!だったのね……」 「そうらしいんだぜ……」 「いっへんっ!なられいむたちのとくいぶんやだよっ!……でも……なんのじょうほうもないと……」 「情報……そ、そうだわ……!」 てんこは持ち歩いていた『GPS付きゆっくり携帯』を取り出す。 これはGPSのほかにもラジオやTVも見れる優れものだ。 「すごいんだぜ!まりさ達のおにーさんは買えなかったんだぜ!」 「おかねさんがすくなかったんだよっ!てんこのおにーさんはすごいねっ!」 優しいおにーさんの笑顔を思い出してわずかに笑みを見せるてんこ。 とりあえずラジオやTVを片っ端から見たり聞いたりしてみる。 暗い地下下水道でも幸い電波は入った。 ―――何気ないものだった。 流れるニュースや番組は普通のものばかり。 ゆっくりのことに関する事は一切流れない。 いや、この事態もおかしい。 いままではゆっくり向けの番組や放送があったのに、それが一切なくなってしまったのだ。 ゆっくりの『ゆ』の字さえ出てこない。 あれだけのゆっくりが大量に死んだ……殺されたのに……。 「……おかしいよぉ……なんで……こんなことに?」 「……」 「ゆぅ……」 三人の顔色は暗く沈んで行く。 「あんなにたくさんのゆっくりが殺されたよ?街の中でたくさん。たくさん……。なのにどうして?どうして、人間さんは何も言わないの?」 「ゆぅ……ゆっくりごろしをゆっくりできないとおもってるにんげんさんは『めでは』のひとがおおいけど……これは……」 愛で派。 昔では愛で派とか虐待派とか分かれていたらしいが、今ではそういう分裂もなく、ゆっくりは普通に受け入れられている。 基本ゆっくりは人間のペットとして認識されている。 人間はペットや動物を可愛がる。 それは特に愛でとかにこだわる人間でなくてもだ。 「そういう……ことなのかだぜ……」 「ゆん……そういう『いっへんっ!』なんだね…… 二人には判った様だ。 「ゆ?ゆ?どういうこと?てんこにもわかるように……」 「ゴキブリさんや毛虫さんを殺すのに理由が必要なのかだぜ?」 今、なんて? ゴキブリ? 毛虫? 「人間さんは自分にとって気持ち悪いもの。邪魔なもの。どうでもいいものは捨てたり、殺したりしてもなんとも思わないのぜ」 「何、言ってるのまりさ?ゆっくりはゆっくりだよ?虫さんじゃないよ?」 「わからないのかだぜ?もう同じものなのだぜ」 「てんこ……れいむたちは……ゆっくりぜんぶは、もう、にんげんさんにとって『どうでもいいもの』になっちゃったんだよ。これはそういう『いっへんっ!』なんだよ」 そんなの―――嘘だ。 「嘘よ……嘘よ……!だっててんこたちは生きてるし……」 「それをいうならゴキブリさんや毛虫さんだって生きてるのぜ?」 「人間さんと同じで話せるし……」 「ただの『鳴き声』と思われたらそれまでなのぜ。そういたら猫さんや犬さんとかわらないのぜ」 「でも、でもっ、でもっ!!」 「ゴミに感情を持つ人間さんはいないのぜ」 ゴミ。 ゆっくりはゴミと一緒。 異変。 そういう異変。 ああ、もしかしたら先程のてんこを襲ったまりさも、ずっと前にそんな異変に巻き込まれたのかもしれない――― いやだ 絶対にいやだ てんこはああなりたくない 大好きなおにーさんとずっとゆっくりするんだ おにーさんも言ってくれたじゃないか てんことずっと一緒にゆっくりするって おにーさん 大好きなおにーさん てんこは――― 「ゆん。おなかすいたね……。よるさんになったら、にんげんさんにみつからないようにかりにいこうね」 「狩り……まさかゴミ漁りをする日が来るなんて夢にも思わなかったのぜ……」 てんこは――― 「てんこは……おにーさんのお家に帰るよ」 「ゆあっ!?」 「ゆゆっ!?」 てんこの言葉に二人は驚く。 「馬鹿なこと考えるんじゃないのぜ!そんなことしても後悔するだけなのぜっ!」 「大丈夫だよ……てんこのおにーさんはてんこのことが大好きだから大丈夫だよ……」 どことなく危うい感じのてんこ。 「だめだよっ!おにーさんもにんげんさんだよっ!てんこ、ころされちゃうよっ!」 「大丈夫だよっ。おにーさんは特別だもん!ずっと一緒にゆっくりしようっててんこに言ってくれたもん!」 「そんなものもうないのぜっ!!」 「おにーさんは約束を破らないもん!!てんこと一緒にゆっくりしてくれるもん!!」 「裏切られるのぜっっっ!!」 「それでも……それでもっ……おにーさんを信じたいの!!!」 「―――行くんだぜ」 まりさは静かに出口の方を指差す。 「ありがとう。ありがとうまりさ……れいむ……」 「てんこ……れいむ、てんこのことわすれないよ……」 「うん。まりさ……ごめんね。でも、どうしても行かないと……」 「しょうがないのぜ……。……本当はまりさだって……帰りたい……のぜ……」 「ゆぅ……」 「さようなら……二人とも……」 てんこは走った。 夜の道を、人間に見つからないように隠れながら走った。 そして、おにーさんの家にたどり着く。 玄関の鍵を持っている合鍵で開ける。 「ただいまおにーさん」 小声で帰宅を告げる。 トントントンと、台所から音がする。 それといい臭いが。 これはてんこの大好きな桃のシチューの匂いだ。 ゆっくりと台所の様子を伺う。 机の上にはご飯さんの食器。 そしていつもと同じエプロンをつけたおにーさんが、いつもと同じように台所に立っている。 「おにーさん……。ゆっくりしていってね……?」 てんこの声におにーさんが振り向く。 そこにはいつもと同じ優しいおにーさんの笑顔が! 「おにーさん……!!」 てんこはおにーさんの元に駆け出す。 「おにーさん!おにーさん!!おにーさん!!!」 いつものお兄さんだ。 優しくて。 かっこよくて。 てんこの大好きなおにーさんだ! 「おにーさん!!ゆっくりしていってね!!」 てんこの頭上に おにーさんの持っていた 包丁が振り下ろされた ガッ ザシュ ゆぎっ ガッ ガッ ゴトン いぎっ ゆぎぃ ゆ”っ…… 黒く染まった包丁が水道ですすがれて、こびりついた餡子が流されていく。 床に転がる二つの物体。 力なく投げ出された小さな体。 驚いた表情と、涙を流したあとが残る○○○の頭。 再び響きだす包丁とまな板がぶつかる音。 机の上には一人分の食器が並べられていた。 学生の頃読んだ漫画より。 ご存知の方はいるのでしょうか? うー……書いてて自分がゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 433 ゆっくり親子 とクズ人間 ~Another~ ふたば系ゆっくりいじめ 496 あるドスのゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 530 絶対的虐待意思 ふたば系ゆっくりいじめ 650 絶対的虐待意思 0 ふたば系ゆっくりいじめ 684 ドス以外いらん ふたば系ゆっくりいじめ 733 あるドスの最後 ふたば系ゆっくりいじめ 745 絶対的虐待意思 ~せめてゆっくりらしく~ ふたば系ゆっくりいじめ 815 おかねさんとゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 901 原材料 ふたば系ゆっくりいじめ 935 底辺ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 1314 どぼじでごんな”ごどずるの”おおおぉぉ ふたば系ゆっくりいじめ 1325 価値観の違い このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 絶対あき感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1345 崩壊はある日突然に』 トップページに戻る
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【名前】美少女になった俺 【性別】美少女 【年齢】美少女に聞くなんて失礼だと思わない? 【職業】自宅警備員 【特徴】美少女 【好き】パロロワ 【嫌い】お前ら 【特技】皮肉 【趣味】妄想、ネットサーフィン 【詳細】 ずっと美少女になりたいと思ってたらある日突然美少女になってた 【備考】 バイセクシャル。ぼっち