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ソニックアンブレラ スペック表 正式名称 ソニックアンブレラ 分類 水陸両用第二世代 用途 対高機動オブジェクト駆逐用兵器 所属 『正統王国』 全長 110m 最高速度 700km/h 推進機関 エアクッション+起動制御ブースター 装甲 1cm厚×1000層 主砲 高出力レールガン 副砲 レールガン、レーザー、吸着式滞空抵抗傘及び加速ブースター射出装置 搭乗者 不明 その他 メインカラーリング:藍色 解説 古来より戦いは「速さ」が重要視されてきた。 現在世界で名を轟かす強豪オブジェクトも高機動が特徴の機体が多く見られる。 本機はそんな機動力の高いオブジェクトのアンチテーゼとして誕生した第二世代。 機体の特徴としては後部から伸びる起動制御ブースターと両脇に取り付けられた吸着式滞空抵抗傘及び加速ブースター射出装置。 後者によって戦場に抵抗傘をばら撒いて、引っ掛かったオブジェクトを強制的に減速させてバランスを崩し横転させる。必然的に減速速度の差が大きくなる高機動オブジェクトへの効果が大きくなる。 並以下の速さしかないオブジェクトには、出鱈目な位置へ加速ブースターを強制的に取り付けて高機動オブジェクトと同様に対応。しかし、相手のエリートの技量によっては有効となる位置にブースターを取り付けられて、結果的に敵に塩を送る羽目になる可能性が在るので注意。
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日本のとある平凡な地方都市、女木戸市。 緑豊かな山と大きな川に挟まれたこの小さな街を巻き込んで、 この世の誰もが予想だにしていなかったであろう戦いが行われていた。 街の上空に羽ばたき、剣を振りかざすのは背中から巨大な翼を生やした大天使。 それに相対するのはまるで全身が一本の刃のような異形の巨人だ。 巨人と天使は今、剣をかまえてお互いに睨み合っている。 やがて天使のほうが巨人に向かって急降下し、剣を打ち下ろした。 巨人はその一撃を自身の持つ小剣で受けとめたものの、その重さに膝を折る。 「おまえぇ! 降りてこい! 」 私は剣の先を突きつけて叫んだ。 マイケルは優雅に翼を羽ばたかせながらシンブレイバーの刃の届かない上空に在り、 こちらを見下ろしている。その様は堂々たるもので、彼の心中はその態度に表れていた。 「私はこう見えて臆病な方でね。このまま消耗させてもらう」 そう言ってマイケルはまた急降下からの一撃を浴びせ、空に戻る。 私は手の痺れをこらえながら舌打ちした。 額から汗がたれ、頬をつたい、顎先から床に落ちる。 マイケルの一撃はとても重く、受けるたびに剣か腕があわや折れそうなほどに軋む。 体力は確実に削られていた。 「志野さん」 高天原が声を落として話しかけてきた。私も小さい声で応える。 「シンブレイバーの重力軽減装置なら、あの高さは充分射程距離内のはずですが」 「わかってる」 私は唇を舐めた。 シンブレイバーの肩口からのび、頭の後方をアーチ状に横切り、さらにその途中から数枚の板が 後光のように放射状に広がっているのは、魔学を用いた重力軽減装置だ。 これはシンブレイバーの巨体の重量を支えると同時に素早い動きや高い跳躍力を実現させている。 たしかに高天原の言うとおり、思いきり地面を蹴ればマイケルとの距離を一気に詰め、 斬りかかることができるだろう。しかしマイケルは確実に避けるか防御するだろうという確信が私にはあった。 もし斬りかかって失敗すれば、彼はもう二度とあの高さより下には降りてこないだろういう確信も。 「高天原さん」 「はい」 「マイケルさんって、やっぱり偉い人なんですよね? 」 私の質問を意外に感じたらしい高天原はやや間をおいて答える。 「はい、フリーメイソンの監査官ですから」 「どんな権限があるんですか? 」 「志野さん、今は雑談している場合では――」 「重要な質問なんです」 私が強い口調でそう言うと、高天原はしぶしぶといった調子で返す。 「簡単に言えば、担当する組織や施設の帳簿を閲覧できたり、研究の経過を報告させたり、 部下や関係者への問題解決のための指揮命令ができたり――」 「ありがとう」 私は高天原の言葉を切って、あらためてマイケルを見上げた。どうやら私の予想は間違っていないようだった。 「こないのか? 」 マイケルが言った。 「ならば行くぞ! 」 天使は大きく翼を羽ばたかせ、ツバメが獲物を捕まえるように、四度目の強襲をかけてきた。 迫る天使の剣。私は巨人の剣でそれを弾こうとするが、手の痺れが残っていたのか、力負けした。 「ぐぁ! 」 左の肩に鋭い痛みを感じてうめく。見るとどうやら天使のロングソードは巨人の肩に 突き刺さったのちに切り上げられたらしく、その部分は大きくえぐれていた。 「損傷軽微、再生まで6秒」報告の声があがる。 天使はまた舞い上がっていた。 「その程度の傷はすぐにふさがるのか……なるほどな」 思案顔のマイケル。 私はその隙に手に持っていた小剣を腕のホルダーに戻し、道路に突き刺さったままの大剣に手をかざす。 すると大剣はひとりでに地面から抜け、宙を舞って巨人の手に戻った。 「決定的なダメージを与えるためには生半可な攻撃ではいけないわけだ。 おまけに武装解除もできないときている。」 すると天使はどういうわけかロングソードの血を払うような仕草をし、それを鞘に納める。 「この『シンブレイバー』を考案したのはお前だったな! 高天原っ! 」 マイケルが声を張り上げると、シンブレイバーの体のスピーカーから高天原の声が町に響いた。 「はい、そのとおりです」 「素晴らしいシステムだ。もしこれを戦車などに応用すれば、とても効率よく人の命を奪えるだろうな! 」 「そのようなつもりは毛ほどもございません」 「冗談はさておき、おまえの作ったシンブレイバーの再生能力は素晴らしい。だがそれに頼りすぎではないか? 」 「申し訳ありませんが、何を仰りたいのかわかりかねます」 「つまりこういうことだ」 するとマイケルは左手の指をパチンと鳴らした。それと同時に、天使の体がちぎれ飛ぶ。 私は危険を直感し、反射的に後ずさった。 天使はばらばらになった。右腕、右足、左足が胴体からちぎれ飛び、天使の下に落ちる。 それらは地面に落ちたあと、むくむくとその体積を増やし、やがてマイケルよりもやや小さめの人型になった。 最後にそれぞれの背中から一対の翼が生える。 「行け、『ウリエル』『ラファエル』『ガブリエル』」 「なっ!? 」 今度は驚くよりも戦慄した。新たに街に舞い降りた3体の小さな天使たちもそれぞれに剣を携えていて、 それを一斉に抜き放ち、こちらに飛びかかってきたのだ。 それをやや上空から悠然と身下ろして、あとに残った左腕だけの天使はほくそ笑む。 「飽和攻撃に対してはいたずらにエネルギーを消費して、性能が落ちる」 シンブレイバーは右手に大剣、左手に小剣の二刀に切りかえ、3体の天使たちからの剣戟を必死で防御していた。 しかし完全に防ぎきることはできず、巨人の体は少しずつ確実に削られはじめていた。 (体が重い……! ) 私は奥歯を噛み締めた。巨人の体の反応は明らかに遅くなっている。 それは身体の損傷の修復にエネルギーを使っているためだということはマイケルの言葉で理解したが、 それ以上に今までのマイケルの攻撃による消耗も激しかった。 (らちがあかない! ) 私は3体の天使たちの隙を見て地面を蹴り、女木戸市の空高く跳び上がった。 もう今はマイケルへの攻撃について考えるべき場面じゃない。 跳び上がると同時に左手に握っていた小剣をブーメランモードにして手近な天使に投げつける。 すんなりと避けられた。 自由になった左手で素早くもう片方の大剣の柄をひっつかみ、足から外して、もう片方の大剣の柄の尻と尻同士を接続する。 「おりゃあ! 」 気合いの叫びとともにそれを振るうと、3体の天使たちは吹き飛ばされた。 マイケルはその様子を見て「ほぅ」と感心したような声をあげる。 「そんな形態にもなるのか、多彩だな」 近くのビルの屋上に着地したシンブレイバーの腕に握られていたのは、一本の柄の両端に長大な刃が付いた武器だった。 私はそれを振るい、またマイケルに向きなおる。 マイケルはそのさまを眺めて言った。 「『小剣』『大剣』『二刀流』『ダブルセイバー』……多彩すぎるな」 含みのある言い方に私は訊いた。 「どういう意味? 」 「そのままの意味さ」 マイケルはやれやれ、とでも言いたげな仕草をする。 「どこで使い方をならった? 」 「……説明書を読んだのよ」 「嘘だな」 天使は言い切った。それは実際そのとおりだった。 今彼に問われて気がついたのだ。 (私はこれらの武器を習ったことがないはず……! ) シンブレイカーに乗っていた頃から今まで、至極当然のように刃物や武器を扱っていたが、よくよく思い返してみると、 誰からも武器の扱いについて説明をされたことも、練習をしたこともなかった。 それなのに今巨人の手に握られている巨大な武器をどのように振るえば相手を斬りつけられ、 また自分が傷つかないかはよく知っているように思える。知識としてではなく、身体が覚えているように自然に動くのだ。 全身から嫌な汗が吹き出るのが感じられた。不安が足元からじわじわと這い上がり、全身をからめとりはじめる。 (まさか、まだ思い出していないことがあるのか……? ) 自分自身すら信用に値しないという、足下の地面が一気に崩れて奈落に叩き落とされるのにも似た恐怖が足をすくませる。 私は乾きはじめた口を大きく開けた。 「ああ嘘だよ! 」 腹から声を出すとともに自分の頬を思いきり平手打ちする。 「だけどそれがなんだって!? 今この場には関係ないね! 」 すると私の叫びを聞いたマイケルは、どういうわけか嬉しそうに口端を吊り上げた。 「そうこなくては」 「かかってこい! 」 「もちろんだ」 天使は一本しかない腕を持ち上げ、思いきり振り下ろした。 その直後、いつの間にかシンブレイバーを取り囲んでいた3体の天使たちがいっせいに襲いかかってくる。 私はダブルセイバーを振るった。 (ビルの上を伝っていけば長物でも存分に振るえる! ) 私は巨人をビルの上から上へとジャンプさせつつ、風車のように剣を振るい続ける。 3体の天使たちの攻撃はダブルセイバーを使えば受け流すのは簡単だった。 だが―― 「このままでは防戦一方です! 」 高天原が悲痛な声をあげた。スピーカーを切っていないらしく、その声は町中に響く。 「なんとか反撃の糸口を――」 「――できたらやってる! 」 私は苛立ちを隠さずに怒鳴った。額からはだらだらと汗が流れ、ときどきそれが目に入る。 天使たちの攻撃を防ぐのは簡単ではあったが、長時間続けることでの消耗は確実に蓄積していた。 呼吸はすっかり荒く、浅い。 それから数分後のことだった。 「ぐぅ!? 」 ついに天使の一撃がシンブレイバーの背中を切りつけた。思わずバランスを崩し、道路に叩き落とされる巨人。 天使たちはその隙を逃さずに巨人に群がり、次々と剣を突き刺す。 「ぎゃあああ! 」 「志野さん! 」 叫ぶ高天原。 3体の天使たちは再び空へと戻った。 そのあとに残されたのは、両腕と片方の足を剣で貫かれ、まるで昆虫の標本のように道路に縫い付けられた巨人の姿だった。 「なんてことだ……! 」 高天原の苦々しげな声を聞きながら、マイケルは3体の天使たちと合体する。 再び1体に戻った大天使は地面に這いつくばる巨人の前に立って翼をたたんだ。 「勝負あったな」 私は答えない。気絶していたわけではなかったが、ここでは答えるわけにはいかない。 「言いのこすことがあるならば聞こう」 遠くにその声を聞いて、私はなんとか口を開く。 「……ひとつだけ」 「なんだ」 「なめんじゃねぇ」 その直後、天使の胸から刃が飛び出す! 「なっ……!? 」 天使は剣を取り落とし、大きくよろけて胸の刃を見た。 それは背後から突き刺さり貫通したもので、位置は人間でいえば心臓の位置をみごとに貫いている。 そして天使の集中力が切れたためか、巨人を磔にしていた3本の剣はそれと同時にかき消えた。 天使はビルに片手を突き、吐血のように黒い粘液を吐き出した。 「いったい……なにが……?」 マイケルは後ろに手をやって、突き刺さったものを引き抜く。 シンブレイバーの小剣だった。その剣は刃と柄の根本で折れ曲がり、ブーメラン形態になっている。 「これかぁ……! 」 それは最初に3体の天使たちに襲われたときにシンブレイバーが投げて避けられたブーメランだった。 「なぜ今ごろ……? 」 「忘れた? 」 巨人は膝に手をつきつつも立ち上がって、道路に転がるダブルセイバーに片手をかざした。 剣はひとりでに飛び上がり、その手に収まる。 「そうだったな……」 言うがはやいか、天使は空に戻ろうと再び翼をひろげる。 「遅い! 」 だがその場所は私の間合いだった。 私はダブルセイバーを再び二本の大剣に分解し、片方を投げつける。 翼の片方を貫かれ、ビルに磔にされたのはこんどは天使の方だった。 天使はうめき声をあげる。胸の傷は断面が燃え始めていた。 「よし! 」 そう言ったのは高天原だった。 私は大剣の切っ先をマイケルに突きつけ、その前に立つ。 マイケルはこちらを見上げ、にやりと笑った。 「やるじゃないか」 「どうも」 「あの時に投げた剣はこのためか」 私はうなずく。 「トドメはアンタ自身ですると思ったから」 「いい読みだ」 マイケルはクツクツ笑った。胸の傷の炎の勢いはだんだん弱まりはじめている。再生しているのだ。 私はマイケルがはじめて私の部屋に襲撃 してきたときのことを思い出していた。マイケルはその立場上、自分の部下や天照研究所の職員を使うこともできたはずだ。 だが彼はひとりで私を襲った。 「あなたは優しい」 それはきっと汚れ仕事を他人にさせたくないからだったのだろう。 そういう人が自らの手で決着をつけたがらないわけがない。 胸がちくりと痛んで目を伏せると、高天原のわめく声がする。 「志野さん、はやくトドメを――」 「――もう『×』とは分離できないんですか」 無視してそう訊ねるとマイケルはなぜか肩をすくめた。 「もう勝った気でいるのか? 」 直後だった。 マイケルはいまだ自由な方の翼をいきなり広げ、シンブレイバーの剣を打ちつけた! 「なっ!? 」 私は声をあげ、つい後ろに跳びのいてしまった。その隙に天使は自らを磔にしている剣を抜く。 「しまった……! 」 私は舌打ちした。高天原が叫ぶ。 「何してるんですか! さっさと斬らないからです! 」 彼の声には異様な熱があった。 「でも斬らずに済むならそっちのほうが――」 「何を甘ったれてるんですか! 」 高天原の声はシンブレイバーの体から街に響きわたっている。 「彼は敵です! 」 その言葉に言い返そうとして一瞬マイケルから目を離したときだった。 剣を抜いたマイケルが目の前にせまる! 私は全身をかけ抜ける恐怖に毛を逆立てながらも素早く手にした剣を振り上げ、天使の剣を空中へと弾き飛ばす。 「クソッ! 」 マイケルが毒づいた。剣を弾かれた彼は両腕をあげたまま無防備な腹をこちらに晒している。 そしてシンブレイバーの剣の刃は横に寝かされ、振り抜けば確実にその体を両断できる位置にあった。 (今だ――) 脳細胞が弾ける。勝利の確信が私の腕を振るわせた―― 「――殺せ! 」 ――剣を止めた。 シンブレイバーの体から街に響いたその単語は空気を凍りつかせていた。 巨人は剣を中途半端な位置で止め、天使はその前に腕を下げて立つ。研究所内の指令室の中でも身じろぎする者はいなかった。 ただその言葉を発した人物を除いて。 時間が止まったような沈黙を破ったのはマイケルだった。 「やはりお前か……高天原ぁ!! 」 女木戸市に巻き起こっていた異変は『×』と巨人の戦いだけではなかった。 この戦いが始まってから、ゆっくりと、全身に毒がまわるように進行していたもうひとつの異変は、 市内の若者たちを中心に始まっていた。 『魔学』の流出。 あまりにも危険なために封印されていた技術の流出は、研究所か病院の関係者によって為されていることはわかっていた。 それは研究所とフリーメイソンの長い歴史に対する重大な裏切りであり、決してあってはならないことだった。 病院の窓口で配っていた機械には『×』による被害を抑えるためとの大義名分があったが、 それを指示したのは所長代理である高天原だ。 シンブレイカーを兵器として改造し、シンブレイバーとしたのも高天原だ。 『×』と巨人との戦いを終わらせないために志野真実の保護に一番注力していたのも高天原だし、 彼女を『真実』へ到達させないように禁書棚を見張ったりしていたのも高天原だ。 この状況を長引かせるために邪魔者であるマイケルを排除しようとしたのも高天原だ。 そして今、本当に人命の保護を最重要の目的としていたならば絶対に口にしないであろう言葉を彼は口にした。 (裏切りものは高天原――) それは瞬時に全員が理解した。 指令室内の映像が私の目の前に浮かんでいる。 今、その部屋のすべての人間は手を止め、高天原を注視していた。 誰も何かを言うことはなかったが、言いたいことは誰もが同じだった。 高天原はあたりを見渡してたじろぐ。両手をあげて、困ったような表情をした。 「い、いやだなぁ、皆さんどうしたんですか」 誰も応えない。 「ただの言葉のあやですよ、興奮してしまって――」 「――それでも、誰かを助けようとする人間のせりふとは思えないな」 マイケルが言った。高天原の声はシンブレイバーのスピーカーから彼にも届いていた。 「そんな、少し言葉を間違ってしまっただけじゃないですか」 彼はそう言ったが、その表情はひきつっていて、自分が取り返しのつかないあやまちを犯したことに明らかに動揺していた。 「ほ、ほら、今はそんなことよりも――」 「――たしか『火あぶり』のときに」 いきなり高天原の背後のドアが開いた。そこには因幡命が腕を組んで立っていた。 「天照所長にシンブレイカーに乗るよう言ったのもお前だったよね」 因幡はつかつかと高天原に歩み寄る。彼は後退り、コンソールにぶつかった。 「天照所長のような人がとても戦えるはずがないとわかっていてそう言ったんじゃない? 彼女を排除して、権限を奪うために」 「そんな、言いがかりですよ! 」 高天原は大きく腕を振った。 「それに、あのとき貴女は研究所にはいなかったじゃないですか! 何を根拠にそんなデマを――」 「本人から聞いた」 そう言い放った因幡の背後からドアをくぐって現れたひとつの人影があった。 すべての人間はその姿を見て驚愕し、そして歓喜した。 「お久しぶりです、みなさん」 天照恵がそこにいた。 職員らのあいだから歓声が沸く! 天照恵は微笑み、深々とお辞儀をした。 その温かい笑顔はまるで太陽のようで、とても生死の境をさまよっていた人間とは思えない。 肌はシミひとつなく、雪原のように輝いていた。美しい黒髪は見るからになめらかで見とれるほど。 黒曜石のような瞳と赤い唇は生命力にあふれていた。 誰もが彼女の突然の再来に驚喜していた。ただひとり、高天原を除いて。 「その姿が証拠だ」 因幡が言った。高天原は脇を締め、軽く背を曲げ、警戒するような姿勢であったのだ。 言われて彼はその態度を隠したが、遅かった。 「所長……」 「高天原」 天照が静かに言った。その目は細められ、潤んでいる。 「話は全て聞きました。多大な迷惑をかけてしまったようですね、申し訳ありません。そしてありがとうございました」 頭を下げる天照。 「聞いてください、私は――」 「高天原、ひとつだけ質問させてください」 天照は高天原をまっすぐに見すえた。 そして静かに訊いた。 「あなたは『罪』を犯しましたか? 」 その質問を最後に高天原は沈黙した。顔を伏せ、肩をわずかに震わせている。 天照は目をとじ、ゆっくりと開く。 「……あなたが答えを出せるまで、拘束いたします」 天照が泣きそうな声でそう言った直後だった。 「いいえ、その必要はございません」 高天原が顔をあげた。その表情には先程までのような動揺はなく、迷いがなかった。 「『我に罪なし、汝に罪あり』! 」 すると高天原の周囲に静電気の嵐が巻き起こる―― 「逃がすなぁ! 」 マイケルが叫んだときには遅かった。 高天原の体はまばゆい光に包まれ、またたく間に消失していた。 天照や因幡たちは突然の光に目がくらみ、何もできなかった。
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勇気爆発バーンブレイバーン ブレイバーン主要人物 デスドライヴズ コメント タイプ1:はがね CygamesPicture制作による日本のテレビアニメ。2024年1月から3月までTBS系列にて放送された。 ブレイバーン リザードンorエースバーン ブレイバーン 後者は名前から ヒードラン ブレイサンダー ラティオス バーンドラゴン メガリザードンX バーンブレイバーン キョダイリザードン バーンブレイブビッグバーン 主要人物 ネギガナイト イサミ・アオ イルカマン ルイス・スミス 色違いランクルス ルル デスドライヴズ エンペルト スペルビア コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る キョダイリザードンorホウオウ:バーンブレイブビッグバーン ギルガルドorエンペルト(ステラタイプ)or ザシアン:スペルビアソード -- (名無しさん) 2024-05-01 10 35 25
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【元ネタ】史実 【CLASS】アーチャー 【マスター】 【真名】グリエルモ・エンブリアコ 【性別】男性 【身長・体重】173cm・69kg 【属性】秩序・中庸 【ステータス】筋力C 耐久C 敏捷E 魔力D 幸運B 宝具B+ 【クラス別スキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【保有スキル】 道具作成:B- 魔力を帯びた道具を作成できる。 ただし、アーチャーが作るのは自身の宝具のみである。 その限りにおいて、周辺の木材から宝具の武装追加、修理を行える。 信仰の加護:A+ 一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。 加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。 あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。 【宝具】 『登れ、即座に街を征服せよ(サラウンド・アンド・クラッシュ)』 ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1-50 最大捕捉:80人 アーチャーがジェノヴァ共和国軍を率いて、聖地回復を目指し城壁に撃ち込んだ弾幕の再現。 多数の石弓と、攻城兵器を召喚し、一斉射による蹂躙攻撃。 敵拠点そのものを攻撃する際に威力が増し、物理的、魔術的を問わず堅牢な造りであるほど、攻勢を増していく。 特に攻城兵器は外壁に相当する建造物、結界を攻撃するときに限り、一発一発が対城宝具級のダメージボーナスを得る。 攻城兵器に関しては、『道具作成』スキルで数を増やす、修理することができる。 魔力消費は大きいが、一撃が城壁を穿つ矢弾の雨を凌ぐことは難しい。 【Weapon】 『石弓』 【解説】 1096-1099年にかけて、キリスト教の聖地エルサレムの回復のために始められた軍事行動である、第1回十字軍遠征。 西欧諸国が初めて連携し、共通の目標に取り組むこととなった軍事行動において、グリエルモ・エンブリアコは城壁攻略のための部隊を率いていた。 聖地を包囲し、繰り返しの攻撃を行い、最後の攻撃で部隊に命じ乗ってきた船を解体し、攻城兵器を作り上げる。 攻城塔は壁に幾度となく張り付くも、ギリシャ火によって兵士ごと炎上させられる。 苦戦を強いられたが、グリエルモを含めた十字軍は城壁を乗り越えることに成功した。 十字軍はエルサレムを手にすることができたが、そこに住む守備隊1,000名はおろか、 ムスリムやユダヤの市民40,000人を虐殺、鮮血の海を作り上げた。
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ノー・プロブレム "No Hay Bronca" スタンリーって奴にバゴス相手にランチョでブツを売らせているんだ。ただ、バゴスからは結構な量のクスリを奪ったし、あの辺りの区画は奴らの縄張りだ。嫌な予感がする。心配だから、行って見張りをしてくれ。仲間を守って、ブツもなくすなよ。 ノー・プロブレム "No Hay Bronca"概要 詳細 ミッション攻略 補足 動画 概要 ブツを回収しギャングを殲滅しろ 詳細 差出人 解除ランク プレイヤー人数 チームのライフ数 ジェロ 8 1~4人 1 制限時間 失敗の条件 無し 全滅・ブツ破壊 時刻 時間帯設定 手配度発生 天候設定 変化 不可 無し 不可 ミッション攻略 1.取引場所に行け 取引現場ではスタンリーとバゴスがいる。突入するとバゴスが攻撃を開始してくるので殲滅しよう。 ちなみにスタンリーは高確率ですぐに敵に撃たれてしまうか、バゴスと勘違いしたプレイヤーによって射殺されてしまうが、スタンリーの生死はミッションに関係ない。ちなみに生存していればプレイヤーに同行しピストルで援護してくれるが、それでも最後まで生存することは稀である。 なお、プレイヤーがスタンリーを殺害すると左下に「(プレイヤー名)がスタンリーを倒した」と出てくる。意味は特に無いが、倒されることが前提になっている気がしないでもない。 ここでのプレイヤーの死因、及び白粉破壊の原因第一位は現場に多数あるガス缶の爆発。マシンガンやアサルトショットガン等散弾性の高い武器でなぎ倒してしまおうと考えるのは厳禁。また稀ではあるが、敵が銃撃で怯んで倒れた際に乱射した銃弾がガス缶に被弾することも…。入り口から見て右側のボンベを先に撃つと安全(左側は壁に隠れて誤射しにくい)。この際にスタンリーも死ぬがどうせミッションには関係しないので犠牲になってもらおう。 戦闘が始まった時点で敵の増援が1台駆け付けてくる。入り口側で応戦してる場合は横からの不意打ちに気を付けよう。 2.ブツを回収しろ ブツを回収すると、追加でカヴァルケードに乗った増援が複数台駆け付けてくる。邪魔な敵だけ、または全員を排除してジェロの元に向かう。増援の数は多いが無限湧きではない(4~5台程度)。殲滅しておけば安全。 最初に2台来るが、その次の増援がすぐに来ない点に注意。全員倒したと勘違いして飛び出ると思わぬ痛手を被る恐れがある。 3.ブツをジェロのアパートに届けろ ジェロのアパートには彼ではなくファミリーズのメンバーが待っている。ちなみに彼を射殺するとミッション失敗になる。スタンリー涙目。 なお、彼の近くにはボディーアーマー(100%)とガソリン缶がある。どちらも限定一個。ガソリン缶はL1ボタンを押さないと入手できない点に注意。 4.ギャングの縄張りに行け ブツをジェロに届ける前に他メンバーが縄張りに到着すると、なぜか乗り物の配置が変化する。 5.ギャングの乗り物を破壊しろ ジェロのアパートで拾ったガソリン缶等を使って車をガンガン破壊していく。車を破壊する度にバゴスの増援が四方からワラワラと湧いてくる為、悠長なことをしてたら蜂の巣にされる。 手榴弾を使う事を推奨。ランクが低くて持っていなければ先にギャングを片付けよう。 一部の敵は建物の上に配置されてることもあり、遮蔽物によっては容赦なく被弾する。こういった敵は最優先で排除すべきだが、上記の通り四方から攻められるので厳しくなったら一度退いてスナックなどで回復しよう。 ちなみに、銃声に反応したギャングが襲ってくる事もある。ミッションで配置される敵とは違う方向から攻めてくるので、レーダーを見て早めに仕留めよう。 6. 残りのギャングメンバーを片付けろ すべての乗り物を破壊した後でギャングが残っていればこのメッセージが出る。やることは命令文の通りだが、フェンス裏や廃車の陰に隠れている敵には十分気を付けよう。 7. 逃げようとしているリーダーを片付けろ 無事殲滅するとリーダーが現れる。リーダーはフェニックスに乗って(フェニックスが破壊されていれば手近の駐車車両で、それもなければ徒歩で)運河へ向かい逃走を図るので追いかけて倒す。倒す方法はプレイヤーの自由なので、ドライブバイでも良し、行き止まりまで辿り着かせてから倒しても良し、攻撃ヘリで倒しても良しである。強さそのものは、道中で戦った敵の方が強いんじゃないかと思うくらい貧弱。 補足 逃げたリーダーは終点の行き止まりで事故死すると言った情報があり、故に「最後に逃げるリーダーは自滅する」という認識が広まっているが、平然と生きている(と言うより、行き止まりでちゃんと車から降りてる)こともあるので放置せずに追いかけよう。試しにヘリでリーダーを追いかけると、運河の終点(マリーナのあたり)で車を降りて近くをうろつく。この時なぜか再び車に乗り、その時にハンドル操作をしくじって海に落下、そのまま水没死していた。どうやらこれが自滅の原因と思われる。 ただし、どういった条件で自滅するかは不明。 「雑談」同様、ボスを遠くもしくは早い段階で、航空機のミサイルで倒すとミッション失敗になる。車に乗るのを待つのが最善。徒歩で戦う場合はこの限りでない。また、車に乗り込んだボスを手早く殺害した(航空機のミサイルではなく普通に射殺)場合にもミッション失敗になるというわけのわからないケースも確認されている。万全を期すならあえてボスを泳がせたほうがいいかもしれない。 動画
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ニウカザル ニンブオー ニシャーモ
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COD SE第二回開催!! 日時;3月23日(土)、24日(日) 締め切りは3月20日まで 23日(土);21:00~23:00(予定) 24日(日);13:00~17:00(予定) ルール一覧 ・K-CONFIRMED ・FFA ・DOM ・S D ・HARDPOINT ・SR only S D 詳細 K-CONFIRMED 日時;23日(土) 21:15~21:25 AvsB 21:30~21:40 CvsD 21:45~21:55 決勝 ルール; タイムリミット 10分 スコアリミット 75P スコアストリーク あり 武器・PARK縛り なし FFA 日時;23日(土) 22:00~22:10 αブロック 22:15~22:25 βブロック 22:30~22:40 決勝ブロック ルール; タイムリミット 10分 スコアリミット 30P スコアストリーク あり 武器・PARK縛り なし 上位3名が勝ち上がり→決勝ブロック DOM 日時;24日(日) 13:15~13:25 EvsF 13:30~13:40 GvsH 13:45~13:55 決勝 ルール; タイムリミット 10分 ラウンド 1R スコアリミット 200P スコアストリーク あり 武器・PARK縛り なし S D 日時;24日(日) 14:00~14:30 IvsJ 14:35~15:05 KvsL 15:10~15:40 決勝 ルール; (以下CYACルールに沿った形) タイムリミット 2分 必要ラウンド数 8R 解除タイム 7,5秒 攻守交替 4R交代 サイレント設置 はい スコアストリーク なし 禁止武器・PARK一覧(その他のルールは以下のURLをご参照ください!!) 禁止武器もあるので必ず目をお通しください!! CYAC S DルールURL;http //cyac.com/node/40398 HARDPOINT 日時;24日(日) 15:45~15:55 MvsN 16:00~16:10 OvsP 16:15~16:25 決勝 ルール; タイムリミット 10分 スコアリミット 250P スコアストリーク あり 武器・PARK縛り なし SR only S D 日時;24日(日) 16:30~17:00 QvsR ルール; タイムリミット 2分 必要ラウンド数 8R 解除タイム 7,5秒 攻守交替 4R交代 サイレント設置 あり スコアストリーク なし 禁止武器・PARK一覧 ・SR(Ballista、DSRのみ) ・リーサル Cアックスのみ ・タクティカル(フラッシュバン、スモークのみ) ・ワイルドカード なし ・アタッチメント FMJ、レーザーサイト、弾道CPUのみ ・サブ武器 なし 大会参加者 ・ブラットさん(ALL) ・煉瓦さん(ALL) ・岸田さん(S D、DOM、HARD) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/kishida03yumu ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1815082 ・はやさん(K-CON、DOM、S D、HARD、SR) ・りょうさん(ALL) ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1952641 ・ロックさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/rokku00 ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1762306 ・BAKAさん(DOM、SR) ・よしおさん(S D) ・ホウトウさん(K-CON、FFA) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/houtou25 生放送リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1682849 ・みっちぃさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/mitti1925 ・ゴットさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/godsei0613 ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1973787?mypage_nicorepo ・ブラックパンダさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/pandasensyu510 ・kazukidさん(FFA) ・でる汰さん(DOM) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/deluta999 ・カツヒロさん(SR) ・かつおさん(FFA) ・おっちゃんさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/occyan3573 ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1710496 ・つんさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/deathkire?feature=watch ・優希さん(DOM) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/yuuki2525w ・白猫さん(DOM、S D) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/TheShironekoko ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1890177 ・SSKさん(DOM、HARD) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/ssking0001?feature=mhee ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1972245 ・mistさん(ALL) ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1762591 ・ともさん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/omoroaho ・ダイコン先生さん(ALL) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/monsutahanta3 ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1835102 ・ごりらさん(DOM) ・夜空さん(K-CON、FFA、DOM、S D) ・テンさん(DOM、S D) ・ぬぎ~もさん(FFA) youtubeリンク:http //www.youtube.com/channel/UCS1JVi8EFtzxjTyLvW2nVfg?hl=ja gl=JP client=mv-google feature=guide nomobile=1 ・ランカさん(DOM) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/Ranka1224sw?feature=mhee ニコ生リンク:http //com.nicovideo.jp/community/co1580272?mypage_nicorepo ・ソーコムさん(S D) ・グレイさん(FFA) youtubeリンク:http //www.youtube.com/user/8411sasuke0605 メンバー詳細 K-CONFIRMED Aチーム Bチーム Cチーム Dチーム おっちゃん つん 煉瓦 mist かつお ブラックパンダ りょう はや みっちぃ とも ゴット ロック ブラット ホウトウ 夜空 ダイコン先生 FFA αチーム βチーム ロック 煉瓦 mist つん とも ブラット グレイ りょう みっちぃ ゴット かつお ダイコン先生 kazukid ぬぎ~も ホウトウ 夜空 ブラックパンダ おっちゃん DOM Eチーム Fチーム Gチーム Hチーム 煉瓦 つん ロック 優希 テン おっちゃん りょう はや ごりら でる汰 mist みっちぃ かつお ランカ ゴット 夜空 ダイコン先生 岸田 白猫 SSK ブラックパンダ ブラット とも BAKA S D Iチーム Jチーム Kチーム Lチーム りょう ロック テン よしお とも かつお ブラット ブラックパンダ つん 煉瓦 夜空 ダイコン先生 はや おっちゃん みっちぃ 岸田 ソーコム 白猫 ゴット mist HARDPOIT Mチーム Nチーム Oチーム Pチーム SSK ロック つん ブラット とも りょう かつお はや みっちぃ mist おっちゃん ブラックパンダ 煉瓦 ダイコン先生 岸田 ゴット SR Qチーム Rチーム Sチーム Tチーム カツヒロ ブラット ダイコン先生 mist ゴット はや かつお ロック みっちぃ おっちゃん 煉瓦 とも つん ブラックパンダ りょう BAKA
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「じゃあとりあえず因幡さん、教えてください」 私がそう言うと彼女は不快そうに顔をしかめた。 「……なにを」 「因幡さんは『×』がなぜ私を狙うのか、知ってそうだと思いましたから」 すると彼女はあきれたような、失望したような大きなため息をひとつして、腰に拳を当てる姿勢になった。 「ヤダ」 少しは予想できた答えだったが、私は一応理由を訊ねた。 因幡は面倒くさそうに答える。 「私だけじゃない。実は君が『×』に狙われている理由は、天照研究所の関係者なら全員知ってるんだ」 私は驚いたが、よくよく高天原や八意の言動を思いかえすと、どことなく納得できるような気もした。 「それでも私たちは君にその理由を教えない。なぜか解る?」 少し考え、首をふる。 「……いいえ」 「この件に関しては、天照研究所所長――天照恵その人――から発せられた『絶対秘匿事項』なんだ。 もし漏らしたら私たちはクビ、二度と魔学に関われなくなる。 ハッキリ言うけど、いち研究者として、それだけは絶対に避けたい。魔学にはそれだけの魅力がある……」 すると彼女は目を閉じ、神妙な顔をする。 「私たちはその命令に納得しているし、多分私が所長でも同じ命令をすると思う。 だけど別のところで、私たちは、『君はそれを知らなければならない』とも思っている。 ……ジレンマだよ」 因幡は目を開けて、私を真っ直ぐに見つめた。その瞳の奥にはいつもの意地悪そうな光は無かった。 「だから私たちはヒントを与えるしかない……君はそれを拾い集め、自らの力で真実に到達しなければならない。 そのための手助けならば、私たちは惜しまない。」 「もし、真実に到達しなければ……?」 「どうにもならないよ。今までと何も変わらない。君は最後の『×』が来るまで戦い続けるだけさ。 ちなみに言っておくけれど、君が真実に到達したからといって、『×』の襲来がピタリと止むことはおそらく無い。 真実には到達してもしなくても何も変わらない。 天照所長の願い通り、何も知らないまま戦い続ける道もある」 「でも、そんなのイヤだ」 「でしょ?」 私の言葉に因幡は微笑した。 「だから私たちは君にヒントしか与えられない」 「……分かりました。ありがとうございます」 私はそう言って頭を下げた。 結局は何も変わらない、ならば行動するしかないのだ。 「あ、そうそう、それともうひとつ大事なこと」 立ち去りかけた私に因幡は言った。 「これは私の直感だけど――」 彼女は少し声をひそめる。 「――研究所内に、天照所長の意思でも、私たちの意思でもない、『もうひとつの意思』が働いているのを感じるんだ…… くれぐれも気をつけて」 病院を出た私はとりあえず家に連絡を入れようかと思ったが、ポケットに手を突っ込んではじめて 財布も携帯電話も持っていないことに気づいた。 携帯電話は前回の『×』との戦いで壊れてしまったに違いないし、財布はカバンに入れて大学に放置したままだった。 友達の誰かが回収してくれていることに期待する。 じゃあどうしようかと考えて、私が選んだのは天照研究所への道だった。 研究所に行けばあのスマートフォンの一台くらいは貰えるだろうし、いろいろと訊きたいこともある。 研究所へは女木戸市の中央通りを歩いていくことにした。まだ日は高い。 6日間のカプセル暮らしでなまった体にはちょうどいい運動になるかもしれない。 中央通りを北へ向かう。するとすぐに重機の稼働する騒がしい音と交通整理の声が聞こえてきた。 私はそれがシンブレイカーの戦闘の痕だということにすぐ気がついた。 工事の現場からかなり離れた位置の植え込みやアスファルト、建物にすら真っ黒な焦げ後が焼き付いていたからだ。 以前のものよりもさらにひどい傷痕に私は胸が締めつけられる思いがした。 (……これも私が戦うのを嫌がったせいだ……) 小さくごめんなさい、とつぶやきかけて、その言葉を飲み込んだ。 中央通りを北上した先が研究所だ。その門の前には多くの報道関係の車が停まっていた。 私はいつかのように彼らが去るのを待とうかと思ったが、なかなか離れないので、 しかたなく顔を腕で隠しつつ小走りで彼らのあいだをすり抜けた。 研究所に入ると、静かだが慌ただしいみょうな雰囲気が満ちていた。私は疑問に思ったが、 奥に進むとすぐにその理由がわかった。 施設中央の砂が敷き詰められたドーム――普段シンブレイカーの骨と内臓が横たわっているあの場所だ――に 見たことがない大型機械がいくつも並べられて、研究所員のほとんどはそこに集合し、 何かの作業に精を出していたのだった。その様子はドーム外周のガラスばりの廊下から見下ろすと、 きれいに解剖されて観賞のために臓物を並べられた人間に無数の小さな虫が群がっているようで、 私はその機能的な美しさと併存するグロテスクな印象に少し身震いした。 八意もそこにいるのかもしれない、そう思ってドームに向かうと、途中で所員に呼び止められたので、 八意さんはいらっしゃいますかと伝えた。するとその所員は私をドーム内に招き入れてくれた。 私はシンブレイカーへの搭乗時以外にこの場所に足を踏み入れるのははじめてだった。 いつもならドーム内は上から見下ろすよりずっと広く感じるが、今回は並べられたいくつもの機械によって 視界が遮られ、そこまでの印象はない。足下にはシンブレイカーの身体を構成するものと同じ白い砂がぎっしりと 敷き詰められている。空調が効いていて涼しかった。 私は所員に案内されて八意のもとへたどり着いた。彼はこちらに背を向けたまま、 1メートル強の高さのいびつな球体の前に設置されたパソコンのキーボードを真剣な表情で叩いていた。 所員は八意の名前を呼ぶ。彼は振り向いた。 「珍しくいいところに来たな」 6日ぶりに会った、全身大火傷で入院していた人間への第一声としてはひどくそっけない言葉だったが、 そのほうが彼らしいかもしれない。私は頭を下げた。 「お久しぶりです。この度はご迷惑おかけしました」 「こっちだ、来たまえ」 挨拶を無視されたことに少し憤慨しつつも私は所員から離れて八意に着いていく。 彼は眼前の球体のオブジェクトをぐるりとまわった。 「ここだ」 彼が指で示したのはオブジェクトの側面に付いている小さな窓だった。どうやらこれの中は空洞になっているらしい。 私は身をかがめ、そこを覗きこんだ。 オブジェクトの中は明るかった。その光源は空洞の中央に浮かんでいる青白い炎だった。 炎は密閉空間にも関わらずゆらゆらと燃え続け、優しい光を放っている。 その様子に私は不思議と心がやすらぎ、頬が緩むのを感じた。直後炎の勢いが少し増したように見えた。 どうやらそれを手元のデバイス越しに感知したらしい八意はアゴに手をやり、にやりとした。 「まったく現金な……」 「これ、なんですか?」 私は小窓から目を離し、そばの八意に訊いた。 「これは『Sジェネレーター』というものだ。シンブレイカーの心臓さ。形も『らしい』だろう」 「へぇ、こんな小さなものが」 「久しぶりだな、志野真実」 そこで八意は思い出したように私に向き直った。 「我輩はとても心配したぞ」 「ありがとうございます」 「ここに来たということは、我輩に何か訊きたいことがあるのではないかね」 私は頷いた。 「シンブレイカーの状態を教えてください」 「シンブレイカーは見ての通りだ。使いものにならないよ。 金属骨は融けて無くなってしまった。アレをふたたび作るには最低でも2週間はかかる。 あの骨が無いと、もし砂を集めて肉体を作っても自重で崩れてしまう。 しかしこのSジェネレーターが無事だったのは不幸中の幸いだな(そういうと彼は表面をこつこつと叩いた)。 こればっかりはふたたび作るというわけにはいかない」 「じゃあ、もし今次の『×』が現れたら……」 「シンブレイカーで迎撃するのは不可能、と言わざるを得ないな」 「……どうするんですか?」 「心配にはおよばん、答え合わせはその時になってからだ」 そうすると八意は悪どい笑みを浮かべて含み笑いをする。私は質問を変えることにした。 「どうして私が『×』に狙われているんですか?」 その言葉を聞いて八意はぴたりと笑うのをやめる。眼鏡の奥の瞳には不思議な光があった。 「……なるほど、その段階か。すまないが我輩から言うわけにはいかない。 その答えには貴様自身でたどり着かなければ」 因幡さんの言ったとおりだ、と私は思った。 「じゃあ、せめてヒントください」 「直球だな、貴様のそういうところは嫌いではないぞ」 八意は腕をくみ、意味ありげに笑う。 「だがそんなふうに訊かれては出せるヒントも出せなくなる。 まずは人に訊く前に、自身がどれだけ知っているかを整理してみたらどうだ? 何が分からないか解らないままでは判らないことをわかることはできんぞ」 その後、私は八意から例のスマートフォンを新しく貰い、その設定をするためにラウンジに向かった。 紅茶をすすりながらひと通りの設定を終えると、一瞬家に電話をかけようかとも思ったが、 確実にめんどくさいことになるのが予想ついたので、後まわしにすることにした。 それよりもするべきことがある――私はメモ帳アプリを起動した。 まずは私が天照研究所についてどのくらいのことを知っているのか、書き出してみる。 『天照研究所』とはなにか? 秘密結社フリーメイソンの末端にある、魔学を研究する団体。 原型は古代から日本を霊的に守護してきた組織で、政府とも結びついていたが明治時代に一度解体され、 現在の形に再編される。 所長は『天照恵』という女性だが、現在は彼女が入院中のため、『八意司』が代理として就任している。 『×』に対抗しうる『シンブレイカー』を持つ唯一の組織……。 私が知っているのはこれくらいだ。 指を止め、ざっと見返す。 ふと、なにかみょうな違和感があった。 その違和感に従って画面に指を走らせる。 次は『×』について知っていることを書きだそう。 『×』とはなにか? 女木戸市に襲来する正体不明の怪物。 実体は無く、幽霊と同じ精神のみの体なので通常のカメラなどでは姿を捉えることはできず、肉眼でのみ視認可能。 近づく人々の精神に大きな負荷をかけるため有害。 その外見は様々な『処刑』を再現した姿である。 前回の『×』(火あぶり)は今日から6日前に襲来。 その前(切腹 介錯人)は13日前に襲来。 さらにその前(ギロチン)は19日前に襲来……? 「あっ」と声が出た。 これは偶然だろうか。 それともなにか意味があるのだろうか。 今までの3体の『×』の襲来日をあらためて見直してみると、奴らはほぼ1週間ごとに襲来している。 まず1日目のギロチン。 それから6日後の切腹。 さらに7日後の火あぶり。 『切腹』と『火あぶり』はカレンダー上で縦に並んだ。『ギロチン』だけ1日ズレているのが気になるが、 誤差のようなものだろうか。 そこまで考えた私は、数時間前の因幡命の言葉を思い出した。 (『なにせ明日は――いや、喋りすぎだね』) ……今なら彼女があのとき何を言おうとしたか解る気がする。 彼女は知っているんだ、明日、第4の『×』が来ることを。 (たしかに……こりゃあ、のんびりしてる場合じゃないな) しかし、こうなってくるとさらに疑問が湧いてくる。 なぜ彼女はそのことを言わなかったのだろうか。 たんなる気まぐれかもしれない。だが、敵の襲来があることを知って悪いことはないはずだ。 (それとも、それすらも『真実』の一部なのかな……?) 私はこれ以上考えるのは無駄と判断し、別のことに思考をめぐらせることにした。 『×』はどこからやってくるのか? 『×』の発生原因は……天照研究所が研究している『魔学』だ。それははっきりしている。 だが、それ以上のことは分からない。 八意さんが『反作用のようなもの』と説明した、あの黒いスライム――私は思い出して身震いした――が 『×』に近いように思えるが、はたしてアレと『×』は同一の存在なのだろうか? また、もし同一の存在なのだとしたら『反作用』に対応する『作用』があるはずなのではないか? あれだけ大きい『反作用』であるなら『作用』も大きいに違いない。 大きい魔学……。 まっさきに思い浮かんだのは―― (『シンブレイカー』……) 『×』を倒すための手段が『×』を生み出しているのか……? そのとき、私の頭の中で何かのスイッチがパチリと鳴った気がして、私は思わず小さく「ちがう」と叫んでしまった。 そうだ、ちがう。 そんなわけがない。 さっき感じた違和感はこれだったんだ。 (シンブレイカーが『×』と戦う手段のために存在していたわけがない! ) そのひらめきに私は興奮し、ゾッとし、また混乱した。 さっき八意はこう言った。 『金属骨は融けて無くなってしまった。アレをふたたび作るには最低でも2週間はかかる』 (それはつまり、シンブレイカーを作るにはどんなに短くても2週間以上はかかるってことだから…… 最初の『×』が来る2週間以上前にはすでにシンブレイカーを作りはじめてなければいけないんだ) (となれば当然、魔学のスペシャリストのはずの天照さんたちが、 失敗したときの『×』の発生を予測できないはずはないし、予測していたとしたら、 『×』に対抗するためのなんらかの装備をもっと準備していたはずなんだ) 思いかえすと、最初からシンブレイカーにはあまりにも武装がなかった。 全身の光の刃はエネルギーの排出口を無理やり転用したものだし、武器であるあの日本刀が作成されたのはそのあとだ。 さらによくよく考えればブレイクモードの仕様もおかしい。なんで自分の攻撃で自分がダメージ受けるんだ。 あれもきっと本来なら別の機能なんだ。 (つまり、シンブレイカーは『×』とは無関係……?) 直後に私の頭に浮かんだのは―― (『×』の狙いって、『私』だったよな……?) わからない。 なぜ私が狙われなければならないんだ。 私は何も知らない。 じゃあ知っている人に訊くのが一番だろうが、天照研究所の人間は皆口を閉ざしてしまっている。 他に知る方法は……。 (やっぱり、アレしかないのかなぁ……) 椅子の背もたれに体重をかけて体をのばし、上を見上げる。 柔らかな光に照らされた白い天井をしばらくぼんやりと眺めたあと、私は姿勢を戻した。 「……よし」 小さく気合を入れ、立ち上がる。 私は研究所の奥へ向かった。 目的地は資料室――のさらにその奥にある部屋。 『極秘資料室』だ。 天照研究所は野球の内野よりやや大きめの広さを持つ、例の砂場ドームを中心にして南に第一棟と正門が位置し、 ドームの東西を取り囲むように研究ブロックがある。ドームの北側、研究所の敷地の端までの間には 伝統的な日本家屋風の天照恵の私邸と、高天原頼人など一部の研究員たちの暮らす宿泊施設がある。 私は今、西の研究ブロックの廊下を歩いていた。 いつもなら廊下は研究員たちがせかせかと行き交っているのだが、今はほとんどの人員が中央のドーム内に 集まっているせいで、研究ブロックにひと気は無い。 そのため、目的地までは誰とも出くわさずに来ることができた。 私は研究ブロック最奥に位置する無機質な扉の前に立ち、プレートを確認する。 『資料室』と表札が掲げられたこの部屋は、魔学研究をはじめとする様々な資料が収集されている部屋だ。 研究員なら誰もが入れるが、スマートフォンを使えば中に収められている資料は全て閲覧できるので、 通常彼らがこの中に足を踏み入れることはあまりない。 扉に付いている小さなすりガラスの窓の向こう側は暗く、誰も中にはいないようだったが、 一応警戒しつつ扉を開く。 そばの壁の電灯のスイッチを入れて部屋を明るくする。資料室内は綺麗に掃除されていて、 大量の紙の匂いが心地よかった。 だがしかし私の目的地はここではない。人ひとりがやっと通れる隙間の棚の間を抜け、 私はついにその扉を前にした。 『極秘資料室』 資料室のさらに奥の壁にある扉の表札にはそうあった。 私は少し緊張しているのを感じ、唾を飲み込む。 この『極秘資料室』は、表札の下にある注意書きの通り、 研究員の中でも所長から許可を受けた特別な人間しか入れない部屋だ。 以前高天原にこの施設を案内されてこの扉の前に来たときに、好奇心からこの中に何があるのかを訊ねたことがある。 (そのときは『魔学の中でも秘中の秘、ありとあらゆる秘密が詰まっております』と、 目をキラキラさせながら言ってたっけ) そのときの様子を思い出してクスリと笑いながら私はドアノブに手をのばす。案の定鍵がかかっていた。 今度は私はその上にあるパネルに視線をやる。テンキーが並んだ上にデジタル表示の画面があった。 4ケタの数字を入力する鍵だ。しかし私はその番号を知らなかった。 だが私は少しもうろたえずにポケットからスマートフォンを取り出してカメラを起動する。 この鍵の攻略法は最初から考えてある。 カメラモードを『サイコメトライズ』にした。 (セキュリティに問題あるよなー……これ) 私はカメラをパネルに向け、適当に何回かシャッターをきる。 『サイコメトライズ』モードはその場所の過去の写真が撮れるモードだ。 私はロックの番号を以前にこの部屋に入った人物の手元を撮影することで知ろうと考えたのだった。 数分後、首尾よくロック番号『2501』を入手した私は扉を開けて中に足を踏み入れる。 部屋の中は暗かったので、まずは電気をつける。私はざっと辺りを見渡した。 室内の広さに比べて書架は少なく、私は意外に感じた。それらの間を進みながら、 何か手がかりになりそうな本を探す。 (どれも魔学の専門的なものばかりだ……当たり前か) 背表紙のタイトルを見てもそれが何に関するファイルであるかはさっぱりだった。 ここに来たのは無駄だったかもしれない。そう感じてため息をつく。そして視線をなんとなく奥にやったとき、 私は一番奥の書架に異質な雰囲気の本が収められていることに気がついた。歩みより、手にとる。 どうやら本革らしい装丁の表紙には、ボロボロの金文字でタイトルが刻まれていたようだったが、 私にはラテン語らしいということ以上のことはわからない。そのすぐ下にはシールが貼ってあり、 そこに原文のタイトルと日本語訳が印字されていた。私は日本語だけを読む。 『三千大千世界外法総覧』 すぐ下には『禁書 閲覧厳禁』の注意書きもある。少し寒気がした。 三千大千世界は仏教用語だ。ということは仏教関連の書かとも思ったが、 すぐにタイトルがラテン語であることを思い出し、じゃあキリスト教かも、とも考える。 そこで、このオカルトの東西を問わずごちゃごちゃにする乱暴な語法が初めて目にするものではないことに 思い至った。 これはきっと魔学の本だ。 (もしかしたら何かわかるかもしれない) そう思って表紙に指をかけたとき―― 「そこで何をされているんですか」 ――背後から声をかけられた。 私は心臓が口から飛び出そうなほどにびっくりし、思わず本を取り落とす。それを慌てて拾い上げ、後ろを見た。 そこに立っていたのは高天原頼人だった。彼は腕を組み、少しけわしい表情で私を見下ろしていた。 彼は重苦しく口を開く。 「扉のパネルのあの番号は『泥棒捕獲用』ですよ……無断で部屋に入ろうとした人をあえて誘い込んでこの部屋に 閉じこめるための」 私は動転していて彼の言葉がよくわからなかったが、どうやら部屋の鍵に仕掛けがあったらしいことは なんとなく理解した。 「抱えてるものを渡してください」 高天原が手をさしだした。私は気分が沈んだが、素直に本を渡すことにした。 本を手渡す。高天原はその表紙を見た。 「これは……!」 彼が大きく目を見開いたのを見て、私は慌てて弁解しようとする。 「ち、ちがうの、私は」 「読んだのですか!」 突然、彼が大声をあげた。 私は驚いてそれ以上声を続けられなかった。 「この本を……読んでしまわれたのですか!」 彼は今までに見たことのないほどのけわしい表情になっていた。 口まわりの筋肉は強く緊張し、頬は強張り、額には縦のシワが深く現れ、目はカッと見開かれていた。 その豹変ぶりに茫然とした私に高天原は詰め寄り、私の肩を掴む。力が強く、痛かった。 「答えてください! 読んだのですか!」 「痛い、痛いって!」 「読んだんですね!」 「まだ読んでない!」 私がそう叫んだ瞬間、頼人の手から力がふっと抜ける。私はそれを振り払って彼を見た。 高天原は本をわきに抱え、手の平を顔にやっていた。呼吸を整えているようで、息の音が長い。 「失礼……いたしました……すいません」 彼はゆっくりとそう言った。 「いえ……私が悪いんですから」 私はそう言いつつも、彼の豹変ぶりは異常だと感じた。 「それでも……すいません」 高天原は手をさげ、大きく上を向いて深呼吸をする。それから視線を私に戻した彼は、 優しい微笑みを携えたいつもの高天原頼人だった。 「志野さん、ダメですよ、ここに無断で入っては」 「すいません……」 私は頭を下げた。 「事前に申し出ていただければ許可は出しますから、次からはお願いしますね」 そう言って彼は私を出口に促した。 しぶしぶと部屋を出つつ、私は思う。 多分この部屋で得られるものはもう無いだろう。 『三千大千世界外法総覧』……いったいどんな内容が書かれていたのか。 私は口惜しく思いながらも、その日はもう帰宅するほかはなかった。 帰宅した私は、心配していた両親に抱きつかれ、号泣された。 どこへ行っていたのか問い詰められることを予想していたが、 どうやら病院の方から入院していたことについては連絡がいっていたらしく、予想よりあっさりと解放された。 私は自分の部屋の窓から外を眺めた。 世界はすっかり闇に浸かっていて、その中で街の建物の灯りがキラキラと宝石箱のように輝いている。 夜空の雲はほとんど無いにも関わらず、地上が明るいために星の光はかきけされてしまって見えない。 ただ月だけがらんらんと、街を監視する巨大な目玉のように在った。 私は時計に目をやった。針は12時前を指していて、間もなく日付も変わる。 果たして、明日『×』はやってくるのだろうか。 やってくるとしたらいつ頃だろう。今までと同じ昼だろうか。 明日ははやく起きなければ……。 ごろん、とベッドに横になる。 思い返すと、今日はカプセル内で意識を取り戻してからずっと町中を歩きどおしだった。 その自覚が忘れていた疲労を手足に思い起こさせる。 その夜、私は部屋の電気も消さないまま、泥のように眠った。
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#blognavi これは、ビック(リ)な内容!^^ スタイリングは、W12とほぼ同等! しかし、細部を見るとRの名に恥じない更なる変更点が・・ 先ずは、22インチ! 純正で22”! 鍛造製とのことです^^ タイヤはミシュラン・ディアマリスをセット(リンクのページにウルトラ・ハイ・パフォーマンスと書いてありますね!?) ダウンサスは、K W製の3ウェイコイルでエアサスではなく、スポーティーな仕上がりが想像されます。 ブレーキはもちろんブレンボですが、22インチホイールに対しての大きさが只者ではありません(18インチ付けてるのと、大差ないような・・^^;) リヤはW12エアロ+V8ティップといた感じ・・ そして、極め付けがエンジン! V6ベースですが、ツインターボで武装し、そのパワーなんと500hp!!! 前にブログでお伝えしたカイエンV6ターボより更なるパワーが! エンブレムは・・ これなら誰でも作れそうだな・・^^; W12と同じでしょうか?アルミトリム等の特別内装です・・^^ iPodモジュールやリヤにはPSPも付けれるようです・・ 因みにR-GTシリーズには、他にJETTA(2.5V6 TwinTurbo 550hp!)とPASSAT(3.2V6 TwinTurbo 575hp!!)があり! う~ん、流石にやりすぎか・・? シャシーが性能がついてくるのかが、気になります・・ でも、ロマンありますけど・・^^ SEMA 2005 - Volkswagen Project R-GT カテゴリ [VW Touareg Information] - trackback- 2005年11月03日 00 09 11 なぜか入れちゃったので・・コメントです。 R-GTってW12の導入が無い北米用なんでしょうかね。全体的にちょっとスポコン風なのが面白いかも(^^)。K Wの車高調はどこかで45万ぐらいでした。 -- nagi (2005-11-06 14 54 21) 全体的にちょっとスポコン風なのが>R-GTシリーズがって事でした。補足・・補足・・ -- nagi (2005-11-06 14 55 29) R-GT ってGT-Rオーナーに笑われるんでしょうか?(爆)でも、こっちの方が速かったりして^^ 是非、日本でも展開してもらいたいですね。排気量や重量的に税金もW12よりかなり魅力的なはずですし・・ -- MIC (2005-11-06 19 59 11) 今の私なら簡単にR-GTエンブレムになるな(* ̄ー ̄*)ニヤリッ やろうかな・・・。 -- バッカス (2005-11-08 23 59 21) 今やれば間違いなく(たぶん)1番ですよ~ 私も企んでますが、Rエンブレム持ってないし少々時間かかりそう・・ あとはTREGSエンブレムとのバランスが難しい気がしてます。 -- MIC (2005-11-09 06 31 38) このR-GTとは逆のGTを赤とかにしてもいいかなと・・・。どうおもいます? -- バッカス (2005-11-09 08 09 22) 悪くなさそうですね^^ 通常は”R”が赤のパターンが多いですよね。 Type-Rとか、GT-Rとか・・ でも、個人モディファイは、何でも有りだと思いますよ^^ -- MIC (2005-11-09 23 06 52) そういわれるとそうですね・・・やはりRを赤にしたいな・・・。でもTregsのエンブレムの場所を考えないとですね^^; -- バッカス (2005-11-13 09 15 13) 名前 コメント #blognavi