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「葛葉紘汰と共にお前が人類を救うんだ! 頼んだぞ、光実ェ!」 【名前】 呉島貴虎 【読み方】 くれしま たかとら 【俳優】 久保田悠来 【登場作品】 仮面ライダー鎧武 【初登場話】 第1話「必殺!空からオレンジ!?」 【分類】 人間、アーマードライダー 【詳細】 ユグラドシルコーポレーションの研究部門のプロジェクトリーダー。 年齢は26歳。呉島光実の兄にして仮面ライダー斬月の変身者。 後に完成した「ゲネシスドライバー」を使って仮面ライダー斬月・真に変身する。 ユグラドシルの調査員を率いてヘルヘイムの森に頻繁に赴いており、更にヘルヘイムの森の植物がこちらの世界に繁殖してきた場合は証拠隠滅も行っている。 不必要な要素を容赦なく切り捨てる合理的かつ冷徹な性格で、弟の光実にも無駄なものは捨てるように語りかけている。 どんな手段を使ってでも目的を果たそうとする姿勢も見せ、開発中の戦極ドライバーの被験体として現在にまで残る傷を追負いながらもドライバーを見事完成まで導き、 新たに開発が進められたゲネシスドライバーの実験台を自ら名乗り出るなどプロジェクトに対する覚悟や責任感も伺える。 一見すると冷徹な人間のようにも見えるが、その実ヘルヘイムの森の侵略から人類を救済するべく強い意思と10億人しか救えないという事実の板挟みに悩む一面を持つ。 だが、1人でも多くの人類の救済を実現するべく邁進する姿勢は、密かに友人であったはずの戦極凌馬に見限られる要因となってしまっていた。 そんな強い責任感を持ち、アーマードライダーとして確かな実力を持つ彼だが、その一方で迂濶な一面も見られる。 前述の通り弟がアーマードライダーになっていることは知らず、シドに戦極ドライバーの装着者のリストを勧められた際には、「装着者の管理はお前に任せている」と言ってリストに目を通さず、 弟の事実を知るチャンスを逃した上、それを咎めるとシドに言い返され反論できず黙りこんでしまい、 更には自宅でドライバーとロックシードが入ったスーツケースから目を離している間に、成り行きで光実に中を見られた挙句、 貴重なスイカロックシードを彼に持って行かれて紛失した失態をシドやDJサガラ]に指摘されている。 しかもその出来事が切っ掛けで、自分の知らない内に弟に自身の正体について疑念を抱かれ、やがて知られてしまった。 自他共に厳しく接しているが、肉親である弟の光実には甘く、呉島家の人間として将来に多大な期待を寄せている。 だがそれは自分の理想像の押し付けで、それを重圧に感じていた彼がビートライダーズに所属していることもアーマードライダーに変身していることも知らなかった。 ユグラドシルに侵入した時、監視カメラで変身する姿を目撃した事ですべてを知り、驚愕する。 弟のことは守られる存在として見ていたが、彼が自分の意志で変身し、アーマードライダーとして戦う道を選んだ事を褒め、ユグラドシルに勧誘。 その際、最初は勧誘を拒んだ光実に「真実を話す」と告げてヘルヘイムの森に連れて行き、そこでヘルヘイムの森は人類を、文明をも滅ぼす凶悪な外来種であることを伝え、更には地球も最悪10年程で同じ末路を辿ってしまうことを明かした。 紘汰とは第4話での初遭遇以降何かと因縁があり、「白いアーマードライダー」として恐怖の対象となっている。 その中で、ジンバーレモンの力を得て自らに届かずとも意思と力を備えつつある洸太に上記の真実を明かした上、再びユグドラシル本社に殴りこみをかけにきた彼に、かつて倒したビャッコインベスの正体を伝える。 そのことに絶望した彼を見逃し、もう立ち上がれないとして放置する姿勢だったが、意に反して洸太はサガラからカチドキアームズという更なる力を手にし這い上がってきた来ることになる。 なおプロジェクトのリーダーでありながら、その実彼の部下、及び同僚、弟に至るまで全ての身内から裏切られている上、彼らの目的も知らず、気付かずに事業を進めていた。 オーバーロードの存在もバロンとの戦いで激昂したデェムシュがユグドラシルベースキャンプを襲撃したことで偶然対面することになり、言葉を操りツーハンドソードで武装するその存在に衝撃を受ける。 直後割り込んできた鎧武からオーバーロードの存在を教えられ、彼らと話しあえばヘルヘイムの森の侵略から人類を救うことが出来るかもしれないと希望を見出し、それを教えてくれた紘汰に礼を言い名前を伝え和解する。 だが、人類救済よりもオーバーロードの持つとされる禁断の果実を手に入れることを重視する戦極一派がそれを危険視し、ユグドラシル本社に伏せた上でオーバーロードとの接触を模索する方針を貴虎が打ち立てるやいなや、 シド、湊燿子、さらには友人である凌馬に次々と裏切られ、凌馬が変身するデュークのソニックボレーの直撃を受け変身を解除。 生身のままシグルドの攻撃を何とか受け止めるも崖っぷちまで追い詰められてしまう。 そこで木陰からこちらを見る弟の存在に気がつくと、上記のセリフと共に夢半ばで倒れる自身と、人類の未来を光実に託し、笑みを見せた後、シグルドの攻撃を受け崖下へ転落、生死不明となる。 自分の夢と、人類の未来を託したはずの弟はそのことなど全く頭に無く、兄が落としたベルトとロックシードを手にし… 後にロシュオの手により救われたことが発覚する。 ロシュオと邂逅することで色々と世界をどうするべきか考えていくが、全てを託したはずの光実が紘汰たちを襲撃しているところに遭遇して愕然とする。 堕ちるところまで堕ちてしまった光実と戦うため、斬月に変身し交戦するが、光実に対する甘さが仇となり、敗北。深い海へと散っていった。 46話で海を漂っているところを漁船に拾われ助かっていたことが発覚。 だが、脳に深刻なダメージを負っており意識不明の重体だったが、紘汰と夢の中で邂逅し、目覚める。 以後は解体されたユグドラシルに代わって復興支援を手伝っている。 その後、アーマードライダーの力を取り戻したのを機にユグドラシルの残党が流出させたドライバーなどを回収する仕事を行う。 【余談】 なお戦極陵馬と知り合った経緯は不明だが、東映公式サイトのコメントによると同期入社である模様。 夏の劇場版では結婚しており、妻がいる。
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【マスター】 呉島貴虎@仮面ライダー鎧武 【マスターとしての願い】 オーバーロードとヘルヘイムから人類を救い、光実との兄弟関係をもう一度やり直す 【weapon】 戦極ドライバー:アーマードライダーに変身するためのベルト。 イニシャライズ機能があり貴虎以外の人間は着けることさえできない。 メロンロックシード:クラスAのロックシード。戦極ドライバーに嵌め込んで使うことによってメロンアームズへ変身できる。 専用アームズは近接・投擲武器としても使用できる大盾・メロンディフェンダー。 仮面ライダー斬月・メロンアームズ:貴虎が戦極ドライバーとロックシードを使い変身した姿。 システムの補助により視覚や聴覚、運動能力などが大幅に増大する。 前述のメロンディフェンダーと銃剣・無双セイバーを駆使した白兵戦を得意とする。 ただし科学兵器であるためそのままでは霊体であるサーヴァントにダメージを与えることはできない。 【能力・技能】 生身で新世代アーマードライダーの攻撃を受け止めるなど、並外れた頑強さと生命力を持つ。 また、アーマードライダーとしての力量自体も原作に登場する誰よりも高く、ロックシードの性能差をも覆す。 【所持金】 大富豪 【方針】 何をするにも神殿を形成し、魔力を集めなくては何もできないため序盤は雌伏し情報を集める。 場合によっては斬月の仮面で正体を隠して敵マスターを襲撃することも視野に入れる。
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【名前】 呉島光実 【読み方】 くれしま みつざね 【俳優】 高杉真宙 【登場作品】 仮面ライダー鎧武 【初登場話】 第1話「必殺!空からオレンジ!?」 【分類】 人間、アーマードライダー 【詳細】 ビートライダーズの1つ、チーム鎧武のメンバー。 年齢は16歳で、愛称は「ミッチ」。 ヘルヘイムの森での出来事から一度戦意を喪失した紘汰に代わってチームを守るべく、シドと交渉して戦極ドライバーを手に入れ、仮面ライダー龍玄に変身する。 私立天樹高等学校在学の優等生。実は呉島貴虎の弟でユグラドシルコーポレーションの御曹司。 同級生と兄にはビートライダーズに所属していることを隠している。 偶然兄が所持するケースの中に戦極ドライバーが入っていた事を知り、驚愕して咄嗟にケースからスイカロックシードを入手。 彼がアーマードライダーではないかと言う疑問を持ち、後にヘルヘイムの森で斬月と対峙したことで確信した。 その後は兄の目的とユグラドシルについて探り始め、鎧武のリーダー「裕也」がインベス化していた事実を知ってしまう。 最初は兄に自分がアーマードライダーと言う事を知られていなかったが、ユグラドシル内部で変身した所を監視カメラで目撃された事で知られる。 自宅で貴虎と対面し、ユグラドシルに加わる事を薦められて動揺しつつも、自分が手に入れたユグラドシルの隠蔽と犯罪の証拠を公表する事を告げるが、 彼に「真実を話す」と聞かされてヘルヘイムの森に連れられ、「森の正体」と言われる何かを見せられる。 それを見た途端に「こんなもの公表できない」と言って、絶望と言える程の表情を浮かべた(第16話)。 その後は兄にユグラドシルの忠誠の証として、鎧武から戦極ドライバーを奪うことを命じられるが、大切な仲間である紘汰、そして舞を守ることと兄への想いで板挟みになり、苦悩する。 凰蓮と湊耀子を使って、自分の秘密を知られずに(凰蓮と紘汰に対しては顔を見せずにボイスチャンジャーを使って)紘汰から戦極ドライバーを奪おうとしたが失敗。 紘汰に興味を持つ戦極凌馬の本心を見抜いて丸め込む事で兄に嘘の報告をさせることで事無きを得た。 冷静かつ大人びた性格で頭が良い。 クラックが各地に現れるという事はインベスがこちらの世界に迷い込んでくる可能性がある事をいち早く理解し、対策を提案している。 また、ヘルヘイムの果実はドライバーを着けた状態で取る事でロックシードに変わる事に気づき、インベスの習性を利用してヘルヘイムの果実を餌にインベスをおびき寄せる事を考えるなど冴え渡っている。 頭の良さ故に自分に関係しないことには踏み込もうせず、一時の感情では動こうとしない。ユグラドシルの目的を知った後に街中にインベスがはびこった時は、人が襲われるのを放っておけないことから迷わず変身する紘汰に対して、変身すればモルモットとしてユグラドシルにデータを与えることになると言って、人が襲われているにも関わらず変身しようとせず、考え方の違いで互いに非難し合うこともあった。 前述の優秀さから葛葉紘汰やメンバーから信頼されている。 彼自身も紘汰のことを慕っており、チームで何か問題があった時は迷わず彼の助けを求め、彼がチームに戻ってくる事を知った時は歓喜していた。 「大切な人が傷つくぐらいなら自分が傷つく方がいい」と言う考えで、紘汰の例え傷ついても誰かのために戦うという考えも肯定しており、彼を笑う者は許さない。 高司舞に片思いをしており、彼女と幼馴染の紘汰が一緒にいる時に、陰で見ていたメンバーがそれに対して「お似合いカップル」と称していた時は彼だけ苦笑した後に複雑な表情をしていた。 アーマードライダーになろうとしたのは彼女を振り向かせるためでもある。 戦極ドライバーやロックビークルなど、自分にとって必要な物を手にする時はシドの足元を見て話をつけるなど、したたかな一面も持り、シドにも興味を持たれている。 夢の中で謎の少女と出会い、警告されている。 終盤では姑息な悪人へと転じていくが、紘汰との最後の戦い、舞の死でようやく自身のやってきたことを理解し、改心するに至る。 インベスを巡る戦いが終わった後、悪人化に関しては他の人物からインベスやそれに関連する事情でストレスを抱えた結果と判断されてしまい、罪悪感へと繋がる。 【余談】 本心は善人であるものの、自分が守りたいもののためには手段を選ばず、時には汚れ役や腹黒いアウトローな一面を演じることから、スタッフ間で黒ミッチや悪実という変なニックネームが定着してるらしい。
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【マスター】 呉島光実@仮面ライダー鎧武 (参戦時期は34話終了後) 【マスターとしての願い】 誰にも、何にも脅かされない絶対の権力を手に入れる。 【weapon】 「戦極ドライバー」 アーマードライダー・龍玄に変身するために必要なベルト。 イニシャライズ機能があり光実以外の人間には使用できない。 「ブドウロックシード」 戦極ドライバーに対応するクラスAのロックシード。 これを使うことで龍玄・ブドウアームズに変身する。 専用アームズはエネルギー弾を発射するブドウ型の銃「ブドウ龍砲」。 「キウイロックシード」 戦極ドライバーに対応するクラスAのロックシード。 これを使うことで龍玄・キウイアームズに変身する。 専用アームズは輪切りのキウイを模した二つの撃輪「キウイ撃輪」。 「ローズアタッカー」 バイク型のロックビークルに変化するロックシード。 速度を上げることでヘルヘイムの森への行き来が可能だが本聖杯戦争では不可能になっている。 「ゲネシスドライバー」 アーマードライダー・斬月真に変身するために必要な次世代型ベルト。 こちらは誰でも使用可能であり、光実はこの性質を悪用して本来の変身者である兄・貴虎になりすましていた。 ちなみにコア部分は取り外し可能で、戦極ドライバーの拡張ユニットとしても利用できる。 「メロンエナジーロックシード」 ゲネシスドライバーに対応するクラスSのロックシード。 これを使うことで斬月真・メロンエナジーアームズに変身する。 斬撃武器としても使用可能な弓矢型の武器「創生弓ソニックアロー」をアームズウェポンの代わりとして扱う。 あらゆる性能が旧世代のアーマードライダーを上回る。 「クレジットカード」 富豪レベルの買い物ができるゴールドカード。 【能力・技能】 アーマードライダーとしての技量は可もなく不可もなくといったところ。 また、明晰な頭脳を持ち大人相手にも弁論で立ち回ることができる。 ただし本人の幼稚な精神性が足を引っ張ることも多々ある。 【人物背景】 沢芽市のダンスチーム「鎧武」に所属する高校生。チームメイトからの愛称は「ミッチ」。 ユグドラシルコーポレーションの重役を父に持つ御曹司でもあり、兄である貴虎からは将来を強く期待されている。 しかし本人はそんな期待を重荷に感じており、兄に秘密で放課後の時間をチーム鎧武で過ごすという二重生活を送っていた。 葛葉紘汰をヒーローとして強く尊敬し、高司舞に異性として憧れを抱いている。 紘汰が斬月(貴虎)に敗北し心を折られたことを切っ掛けにチームを守るためアーマードライダー龍玄に変身し、戦いを始めた。 次々と真実が明かされ状況が変化していく中波風を立たせないようユグドラシル側とビートライダーズ側の二つの立場を使い立ち回る。 しかし次第に紘汰が思い通りに動かなくなり、紘汰に対して苛立ちを覚えはじめる。 そして紘汰が舞を沢芽市で起こっている異変と陰謀に巻き込んだことが原因でついに怒りが爆発。 以降紘汰を邪魔者と見做し命を狙うようになり、戦極凌馬らに裏切られた貴虎も見殺しにした。(ゲネシスドライバーはこの時入手) 一時シドと行動を共にするも彼の死後はオーバーロード・レデュエの右腕に収まる。 しばらくは寝首を掻くことも考えていたが後にオーバーロードの圧倒的な力を見たことで心が折れた。 本聖杯戦争の光実はその時点から参戦している。 能力は高いものの自分の判断を過信し、自己を客観視できないなど精神的には未熟で幼稚な面がある。 【方針】 使える魔力に限りがあるのでサーヴァントと戦闘を行う時は好
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【クラス】セイバー 【真名】呉島貴虎 【出典】仮面ライダー鎧武 【性別】男性 【属性】秩序・善 【パラメーター】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:D 宝具:C 【クラススキル】 対魔力:E(B) 魔術に対する守り。 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。 『天下御免の緑壁(メロンアームズ)』発動時にはBランクに変化し、魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:E 騎乗の才能。大抵の乗り物なら何とか乗りこなせる。 【保有スキル】 真のアーマードライダー:A 異界の果実の力を封じたアイテム・ロックシードを用いた戦い方を、完璧に理解し極めたことを示すスキル。 このスキルの保有者は、セイバーただ1人をおいて他にいない。 ロックシード由来の宝具を用いる際には、その能力にプラス補正がかかる。 心眼(真):C 修行・鍛錬によって培った洞察力。 窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す“戦闘論理” 逆転の可能性が数%でもあるのなら、その作戦を実行に移せるチャンスを手繰り寄せられる。 戦闘続行:C 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。 人物眼:E 相対した人物の善悪・思惑を見抜く力。このランクの場合バッドステータススキルとなる。 表面的な言動を鵜呑みにしやすいため、隠された本心に気付かないことが多い。 一番信じてはいけない相手を信用してしまうタイプ。 【宝具】 『天下御免の緑壁(メロンアームズ)』 ランク:C 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 筋力:C+ 耐久:B+ 敏捷:B 魔力:D+ 幸運:D 宝具:C (スキル「真のアーマードライダー」による補正値込み) 異界の果実の力を封じたアイテム・ロックシードにより、鎧の戦士「アーマードライダー・斬月」へと変身する。 メロンロックシードにより発動するこの姿は、盾型の武器・メロンディフェンダーを使った、攻防一体の戦いを得意とする。 攻撃時には汎用装備である銃剣・無双セイバーを用いるが、メロンディフェンターにも刃物が備わっており、投擲攻撃が可能。 【weapon】 戦極ドライバー アーマードライダーに変身するためのベルト。 【人物背景】 実験都市・沢芽市を管理する、巨大企業に偽装した研究機関・ユグドラシルコーポレーションの主任。 同組織日本支部の重鎮の息子であり、自らも実力によって、26歳にして研究部門のプロジェクトリーダーについている。 社会的規範を重視する人物であり、ダンスにうつつを抜かしたビートライダーズに対する視線は冷ややか。 しかしそれは責任意識の強さの表れでもあり、必ず人類を守り抜くという、強い決意を持って職務に臨んでいる。 人格・能力・家柄の全てに恵まれていたが、人との縁にだけは恵まれておらず、 本当の仲間と信頼関係を結ぶまでに随分な回り道を要したり、本当に危険な人物の思惑を見抜けず踊らされたりしている。 上記のような脇の甘さにも繋がっているのだが、本質的にはお人好しな気質の持ち主。 「ヘルヘイムの森」の侵食に対応するため、非情な人類管理計画「プロジェクト・アーク」を推進していたが、 森の侵食を抑制できる可能性を持った怪人・オーバーロードインベスと遭遇した際に、方針を転換。より犠牲を出さずに済む方法を模索しようとした。 しかしこれをよしとしない者達の襲撃を受け、崖から転落し死亡したものと思われた。 それでも生存していた貴虎は、オーバーロードに恭順しようとする弟・光実を止めるため決闘を挑んだのだが、これに敗北し海中へと沈んでいる。 本聖杯戦争においては、この直後から召喚されている。死亡前の生霊であるため、霊体化を行うことはできない。 アーマードライダー(仮面ライダー)の運用に関しては、初期段階から自ら被験体を買って出ている。 そのためロックシードを用いた戦い方への理解は深く、他のライダー達とは一線を画した戦闘能力を誇る。 同格のライダー2人がかりでも仕留め切れず3人目が加勢したことで撃破できた、 旧型のライダーで上級のライダー相手に優位に戦闘を運んだなど、その逸話は枚挙にいとまがない。 敵の攻撃を的確に見切り、確実な一撃を叩き込むことで、無駄のない戦闘を行うことを可能としている。 本来は『天下御免の緑壁(メロンアームズ)』の他に、より強力な『真なる天下無双(メロンエナジーアームズ)』も所有していたのだが、 この宝具発動のためにはアーチャーのクラスで召喚されている必要があるため、本聖杯戦争では発動することができない。 【サーヴァントとしての願い】 光実が道を誤らないようやり直したい 【基本戦術、方針、運用法】 『真なる天下無双(メロンエナジーアームズ)』を発動できないため、3騎士クラスにしてはパラメーターが低い。 しかし本人の戦闘スキルが高いため、数値以上の活躍が見込めるだろう。 マスターの雅緋も優秀な戦闘能力の持ち主であるため、ガンガン攻勢に出ることができる。 反面、マスターがやや大雑把な傾向にあることと、セイバーが人を見る目に欠けていることもあり、裏切りに対する警戒能力は最低辺に位置している。 このため組織立った行動を取る際には、信用できる参謀役に出会えるかどうかが、その後の命運を左右することになるだろう。 一応統率力・カリスマ性には秀でた組み合わせであるため、単純な指揮官役としての適性は高い。 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ここに画像のURL)
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呉島貴虎 ランサー ◆Z9iNYeY9a2 「光実……」 俺は、弟を止めることができなかった。 光実を殺すことが、あいつを苦しみから救う唯一の道だと分かっていながら、最後の最後に躊躇った。 その結果が、俺の死だ、と。 川に投げ込まれ、水の底へ沈みゆく中でそう思った。 だが、それでもまだ諦めきれなかったのかもしれない。 奇跡を求めたのかもしれない。 水底から伸ばした手が、ふと何かの木片に触れたその瞬間。 俺の意識は水の底から消失した。 ◇ 記憶を取り戻すまでの時間は、とても穏やかなものだった。 笑顔で笑う光実を学校まで送り。 休日には街で葛葉達と踊る光実の姿を見て拍手し。 凌馬やシド、耀子達と働く日々。 インベスもオーバーロードもいない。 世界の人々を天秤にかけなければならないような敵もいない。 とても幸せな時間。 だが。 「―――これは、夢、幻想にすぎない」 そう思った瞬間、その手に痛みと共に閃光が走った。 「そうだ、これは幻。お前達がこの戦いに相応しいか否かを振るいにかける試練の一つだ」 「お前は……、オーバーロード…?」 目の前にいたのは、全身を白と赤の甲冑に包み、マントをたなびかせた身長2メートルほどの騎士のような何か。 貴虎には、そいつが人間でないということはその気配から一目で分かった。 「確かにこの身は人間ではない。だが、お前たちに仇なすものでもない。 今のこの体は、お前の騎士、サーヴァントというものだ」 「サーヴァント…?」 「お前は選ばれたのだ。奇跡をも起こす願望機を巡る戦い、その参加者の一人に」 貴虎は騎士から今何が起きているのかを聞いた。 聖杯戦争。いかなる奇跡をも起こしうる道具をかけて、多くの者が目の前の騎士のような存在を連れて戦う殺し合いの存在を。 貴虎はシドがいたら喜んだのではないか、などと自嘲するように思った。 「さて、お前はどうする?奇跡に身を委ねて戦うか、それとも奇跡を否定し戦うことを止めるか。 どちらを選ぼうと私は止めはせん。戦いたくないと思うのであれば、その令呪を持ってこの身に死を命ずるといい」 「………」 だが、貴虎自身にはどうすればいいのか分からなかった。 奇跡のために戦う。あわよくば世界をオーバーロードの手から救うことも、あるいは光実が道を誤る前に止めることもできるかもしれない。 だが、それでいいのか? それは、本当に光実のための願いなのか? 「……俺は…分からない」 それが、騎士に対しての答えだった。 「俺は死ぬ気はない。だが、俺の願いのために戦うことが、本当に正しいことなのか、あいつらのためになることなのか、分からないんだ……!」 「なるほど、迷いながらも生きようとするか。 ならば存分に迷うといい。かつての主も多くの辛い目にあい、迷いながらも戦い、成長してきたのだ。 お前も、多くのものを見る中で答えを得るといい。今のこの身はお前の”槍”だ」 そんな貴虎の答えを、騎士は静かに尊重し、その武器となろうという。 かつて自分の下につき、しかし期待に答えられず裏切っていった者達の顔が思い浮かび申し訳ない気分になる。 「すまない、こんなやつの下につくなんて、お前だって嫌だっただろうにな…」 「フ、そんなことはない。己の在り方に迷いながらも、それでも必死に生きようとする人間は素晴らしいものだ」 と、マントをたなびかせその手に槍を取り出した騎士。 「呉島貴虎よ!お前が道を求め、迷うというになら! このデュークモン、お前のサーヴァントとして道を照らしてみせよう!」 その槍をまるで宣誓のように掲げ。 デジタルワールドを守る聖騎士、ロイヤルナイツの一人。 デュークモンはそう名乗りを上げた。 【CLASS】ランサー 【真名】デュークモン@デジタルモンスター(デジモンテイマーズ) 【パラメーター】 筋力:B 耐久:A 敏捷:B 魔力:A 幸運:C 宝具:B 【属性】 善・秩序 【クラススキル】 対魔力:A Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。 【保有スキル】 騎乗:A 幻獣・神獣ランクを除くすべての獣、乗り物を自在に操れる。 魔力放出:B 武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル 病毒の本能:C デュークモンの持つウィルス属性の因子。普段は強い意志で抑えられているが、ひとたびそのバランスを崩せばその本能に目覚め暗黒の騎士へと変化を遂げてしまう 【宝具】 輝きし聖槍の一閃(ロイヤルセーバー) ランク:B 種別:対人 レンジ:1~2 最大補足:5 手にした武器、聖槍グラムによる必殺の一閃。 全てを守りし聖盾の閃光(ファイナル・エリシオン) ランク:B+ 種別:対軍 レンジ:1~100 最大補足:300 聖楯イージスから放たれる、時空を突き破る程の凄まじい光の波動。 ZERO-ARMS(グラニ) ランク:A 種別:対人(自身) レンジ:- 最大補足:- デジモンの電脳核を元に作られた方舟『アーク』に新たな力を与えたことで生物と化したデジタル生命体。 自我を持っており、デュークモンはこれに乗って飛行することができる。伝説の騎士“ジークフリード”の愛馬と同じ名を持つ。 真名開放すると、グラニと一体化し、『天翔ける紅蓮の聖騎士(デュークモン・クリムゾンモード)』へとなることが可能。 しかし今回はランサーとして呼ばれたため、真名開放はできないものとする。(召喚自体は可能) 【weapon】 聖槍グラム 聖楯イージス 【人物背景】 デジタルワールドを守る聖騎士軍団、ロイヤルナイツの一人。 ウィルス種の持つ破壊の力を、秩序の維持へと使用する異端な存在。 ただしバランスが崩れれば、一転して世界をも揺るがす混沌の存在へと変貌する危険性を併せ持ち、鎧には危険の象徴「デジタルハザード」のマークが刻まれている。 その個体としての存在は多く語られているが、聖杯戦争に呼ばれたデュークモンは松田啓人のパートナー・ギルモンが究極体へと進化を遂げた個体とする。 これは、多くの世界における人間世界の危機において最もその力を振るい人間世界の救済に貢献したためである。 松田啓人のパートナーとしての人物背景は以下のものとなる。 松田タカトが、自分の書いたオリジナルデジモンのメモを、思いつきでデジヴァイスに読み込ませたことで誕生したデジモン。 当初は幼児のような思考しかできなかったが、松田タカトと暮らすうちに多くのことを学び、彼と絆を深めつつ成長していく。 やがて十二神将や四聖獣、そしてデジタルワールドと人間界を危機に陥れる存在、デ・リーパーとの戦いに巻き込まれていく。 そんな中でタカトとの絆からその身を究極体・デュークモンへと進化することが可能になっていった。 人間世界での激闘の末、デュークモン・クリムゾンモードを顕現させ、人間達との協力の末にデ・リーパーを封印。 戦いの後はパートナーに別れを告げデジタルワールドへと帰還していった。 【サーヴァントとしての願い】 無し。あくまでもマスターの思いを優先。 【基本戦術、方針、運用法】 高い力を持つデジモンだが、サーヴァントという枠に当てはめられたことで多少ランクが下がっている。 また、グラニを発動できればかなりの力を発揮できるがランサーとして召喚された制限のためクリムゾンモードになることはできない。 それでも聖槍グラム、聖楯イージスの二つの武器によりステータス以上の力を発揮することができるだろう。 【マスター】 呉島貴虎@仮面ライダー鎧武 【参加方法】 呉島光実との戦いに敗れた後、水底にて木片に触れたことで参戦。 【マスターとしての願い】 ヘルヘイムの危機から世界を救いたい? 光実が道を誤る前をやり直したい? 【weapon】 戦極ドライバー&ロックシード(メロンアームズ) アーマードライダー(仮面ライダー)斬月に変身するために用いられる、ユグドラシルコーポレーションによって作られた変身ベルト。 最初に装着した者のみが使用出来る仕様となっているため使い回しはできない。 ロックシードをはめ込むことで、それに応じたアーマードライダーへと変身することが出来る。 しかし呉島貴虎の持っているドライバーは聖杯戦争に呼ばれる前の呉島光実との戦いの影響で変身機能に不調をきたしているため、現状のままで変身することはできない。 ロックシードのエネルギーをサーヴァントに魔力として供給することは可能であるが、その場合唯一のロックシードであるメロンを使うことになるため使い時が非常に重要となる。 【人物背景】 仮面ライダー斬月(斬月・真) ユグドラシル・コーポレーションの主任であり研究部門プロジェクトリーダー。 世界を蝕むヘルヘイムの危機から、一人でも多くの人を救おうと「プロジェクト・アーク」を指揮する。 自他共に厳しい性格をしているが弟、光実に対しては甘く、時としてその内面を見逃してしまいがちであり、そのことが後々悲劇へと繋がっていく。 一人でも多くの人を救いたいと願うが、その周囲の人間には多くの情報を隠されてしまいがちで孤立することも多い。 オーバーロード・インベスの存在を葛葉紘汰により知らされた時は、人類を一人でも多く救うことができる希望を持つも、逆にそれを邪魔と感じた仲間の裏切りにあう。 孤立した貴虎は傷だらけの体のままゲネシスドライバーを失いオーバーロード・ロシュエによって捕らえられることとなる。 やがてオーバーロードが本格的に進行に乗り出した際用無しとして開放されるも、直後に自分のゲネシスドライバーを繰る弟・光実の黒い本性を知ってしまうことになる。 彼が変わってしまったのは自分の責任、と封じていた戦極ドライバーを手に光実に戦いを挑む。 技量の差もあって終始有利に戦いを進めていたが、兄としての想いから最後のトドメを刺すことができず反撃によって吹き飛ばされ海未に浸水。 以後の生死は不明だが、この聖杯戦争における彼はそこから参戦したものとする。 【方針】 死ぬ気はないが、聖杯を求めて戦うことに迷い。 しかし無意識のうちに聖杯を強く欲している。
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【名前】 呉島光実/仮面ライダー龍玄 【読み方】 くれしまみつざね/かめんらいだーりゅうげん 【声/俳優】 高杉真宙 【登場作品】 仮面ライダー鎧武/ガイム 【初登場】 第1話「変身!空からオレンジ!?」 【所属】 ビートライダーズ(チーム鎧武)→ユグドラシル・コーポレーション 【分類】 アーマードライダー 【変身】 仮面ライダー龍玄(アーマードライダー龍玄)、斬月・真(アーマードライダー斬月・真) 【変身アイテム】 戦極ドライバーブドウロックシード(龍玄ブドウアームズ)ゲネシスドライバーメロンエナジーロックシード(斬月・真メロンエナジーアームズ) 【モチーフ(ライダー)】 鎧武者 【詳細】 仮面ライダー鎧武/ガイムに登場するアーマードライダー、及びその変身者。 身体スペックや各種機能はヒーローwiki(外部サイト)リンク先を参照。 沢芽市に住まう呉島家の次男。 チーム鎧武に所属し、葛葉紘汰を尊敬しつつ高司舞にほのかな想いを寄せている。 名家の人間としてのプレッシャーを常日頃から背負っているため、チーム鎧武でダンサーとして参加しているのはそういった重荷をおろし本来の自分に戻れる場所が欲しかったため。 普段は進学校に通う物語開始時点で16歳。 兄はユグドラシル・コーポレーションに所属する呉島貴虎/仮面ライダー斬月。 兄のことは尊敬しつつも、自分に寄せる期待感も重く感じている。 当初は紘汰がアーマードライダー鎧武となってインベスゲームに変わる戦いに身を投じたことからそれを助けようとする思いでシド/仮面ライダーシグルドと交渉し脅しも交えながら戦極ドライバーとロックシードを入手することに成功。 アーマードライダー龍玄となって紘汰と共に戦うようになるが、兄がユグドラシルに所属し、紘汰に襲いかかったアーマードライダーの正体が兄であることをふとしたことで知ってしまうとその事情を独自に調べようと行動し始めるのだが… 【余談】
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「主任、この書類の決済をお願いします」 「ああ…」 ユグドラシルコーポレーション・ゴッサム支社。 日本人や日系人を中心とした社員たちが忙しなく仕事に追われる中、主任と呼ばれた男・呉島貴虎はどこか釈然としない思いを抱いていた。 何度社内を見てもいつもと変わらぬ平和な光景が広がるばかり。 ゴッサムシティの治安は最悪だがユグドラシルなど一部の大手企業は金にものを言わせた強固なセキュリティ体制を敷いている。 そのためこの周辺のオフィス街に限ればそう滅多に犯罪の手が伸びることはない。 それにしてもこの会社、いやこの部署はここまでのんびりとした空気だっただろうか? いや、むしろもっと重大な、根本的なことを忘れているような……? だがそれが何なのかわからぬまま、ただ時間だけが過ぎていった。 仕事を早めに切り上げ退社した貴虎は悶々とした違和感を感じながらも車を停めてある駐車場へと歩を進めていた。 違和感を払拭しようとこれまでの日常を思い返してみたが余計に違和感が募るばかりで、それどころか軽く頭痛がしてきた。 何かが、あるいは何もかもが決定的に間違っている。 何故かは自分でもわからないが、心が強くそう訴えかけていた。 「おや?主任様じゃねえか。お早いお帰りのようで」 「………シド?」 声を掛けてきたのは営業担当の、シドと呼ばれる男だった。 確か地元の若者層をターゲットにした取引のためそれらしい格好で仕事をしている社員だったはずだ。 いや、違う。ありとあらゆる意味でこの男がここにいるのは絶対的に間違っている―――! 「お前が、何故生きている…!?お前はロシュオに……」 「はあ?」 無意識に疑問を絞り出した瞬間、全てを思い出した。 プロジェクトアーク成就のために奔走していた本当の日々。 葛葉紘汰と遠回りの末友好関係を築けたあの瞬間。 戦極ら部下の裏切りによって結果的にオーバーロードの王と出会ったこと。 オーバーロードの真実、圧倒的な力、蹂躙された沢芽市とユグドラシル。 そして、オーバーロードに隷属する道を選んだ弟・光実。 不審がるシドに目もくれず車に飛び乗り、自宅を目指して走り出した。 街が破壊されていない。インベスもいない。そもそも沢芽市ですらない……! 知らない街であるはずなのにまるでずっとここに住んでいたように道順を思い出せる。 このゴッサムシティの全体像がまるで沢芽市に似せて作られたかのように似ていることも関係しているのだろうか。 知らない間に脳を弄られたかのようで吐き気がするが、それを堪えて武器を取り戻すためひたすらに自宅を目指した。 「ここだけは、沢芽市と同じか」 この偽りの時間を過ごした呉島邸だけは寸分違わず沢芽市にあったものと同じだった。 といってもゴッサムシティの治安の悪さを考慮してセキュリティはより強化されているのだが今は些末なことだ。 平時からは考えられないほど大急ぎで、乱暴にドアを開けると一目散に自室へ向かった。 目的はスーツケースに保管していた貴虎の身を守る最大の装備だ。 「意味もなく捨てずに保管していたのは、こういうことだったのか…?」 ゲネシスドライバーを失った今、懐かしさすら覚える貴虎が愛用していた戦極ドライバーとメロンロックシード。 記憶を失っていても、身体がそれを大切なものだと覚えていたのかもしれない。 「どうやら記憶を取り戻されたようですね、マスター」 女の声に振り向くと、何もないところからローブを深く被った女性が現れた。 知識として刷り込まれている。聖杯戦争、万能の願望器を巡る殺し合い。 そしてこの女性こそ呉島貴虎に割り振られた戦闘代行者、サーヴァントだ。 その証拠に、令呪と呼ばれる紋様が自分の右腕の甲に刻まれていた。 確か参加するにはシャブティが必要だというルールだったが、貴虎には心当たりがあった。 子供の頃自分以上に厳格な父親が海外から一時帰ってきた時に土産としてくれたシャブティの像だ。 それが自分を聖杯戦争に導いたというのは運命のようなものを感じずにはいられない。 「ああ、そのようだ。君が私のサーヴァントのようだな」 「ええ、この身はキャスターのサーヴァント。真名はメディア。 マスターのお名前を伺っても?」 キャスターは素直に自分の真名を明かした。 隠したところで疑り深いマスターなら令呪を使ってでも口を割らせるだろうと考えたからだ。 不本意だが少なくとも「ある程度は」付き合う相手ならそのぐらいの情報は明かさねばなるまい。 「呉島貴虎だ。それと、悪いがそのフードを取ってもらおうか。 君の生きた時代がどうだったかは知らないが、現代社会で素顔を見せない者を信用するわけにはいかんな」 「…………」 貴虎の物言いはあくまで現代日本を基準とした、礼儀を咎めたものだったが、言い換えればそれだけだった。 少なくとも素顔を確かめてどうこうする、という下心は一切なく、キャスターもそれは見抜いていた。 「……これでよろしいですか?」 ローブを取ったキャスターの素顔に貴虎は一瞬だが言葉を失った。 この世のものとは思えない美貌、それでいて品の無さというものを全く感じさせなかった。 人間では有り得ないほど尖った耳もそうであることが自然だと思わされる。 しかしすぐに見とれている場合ではないと気を取り直した。 「ああ、もう良い。早速だが書斎に来てくれ。 方針についての打ち合わせをしておきたい」 「つまり、当分は陣地と魔力源の確保、情報収集に専念するよりないということか」 「はい、ただでさえも私は三騎士には相性が悪いので、慎重に動かざるを得ません」 「そうだな。それに伝承から考えて、君は戦う者ではないだろう? つまり、策もなく歴戦の戦士と事を構えるのは自殺行為でしかない。私も自分がヘラクレスやジークフリードと戦えると思うほど自惚れてはいない」 現在の貴虎とキャスターの戦力は決して心強いものとは言えない。 元よりキャスターは魔術の腕はともかく戦闘代行者としての実力は低く、貴虎も戦極ドライバーがあるとはいえ無策でサーヴァントに挑むのは無理がある。 せめてゲネシスドライバーがあればもう少しはマシなのだろうが無いものねだりをしてどうにかなるなら苦労はない。 加えて、キャスターの見立てでは貴虎のマスターとしての適性は低く、十分な魔力を提供できないとのことだった。 魔術師のサーヴァントが魔力不足とあっては笑い話にすらならない。 となれば、余所から不足分を補うのは魔術師としては当然すぎるほど当然の発想。 「ですから、NPCから魂喰いを行う許可を頂きたいのです」 「それは構わない。私も手段についてどうこう言える人間ではない。 だが大量殺戮は問題だろう。何か考えはあるのか?」 「殺戮が問題ならば、殺さぬ程度に魔力を吸い上げれば良いのです。 それならば誰にも文句はつけられないでしょう」 「なるほどな、しかし意識を失わせたり、騒ぎになるような真似はするな。 大丈夫とは思うが、マスコミのしつこさと影響力を軽視するのは危険だ。 それに、万が一高潔な参加者に事が露見すれば損得勘定抜きで未知のアームズを使いロックビークルに乗って突撃してくることも無いとはいえないからな」 貴虎自身元の世界ではマスメディアを使った戦略を指揮する立場にあったため、その影響力と危険さを熟知していた。 例えば集団が突然倒れたなどのニュースが流れればそこからサーヴァントの仕業と推測されてしまう可能性もある。 葛葉紘汰のようなマスターないしサーヴァントがいれば、当然怒りを買うだろう。 序盤からそのような事態になることは絶対に避けなければならない。 「……わかりました。では、軽度の疲労を覚える程度に留めましょう」 「ああ、それで頼む。それからサーヴァントには宝具というものがあるのだろう? 君の宝具はどういったものなんだ?」 宝具とはサーヴァントの半身と呼んでもいい。 その性能を知ろうとするのは聖杯を求めるマスターとして当然のことであり、キャスターもこの質問は予期していた。 キャスターは弱りきった風を装い誤魔化すことにした。通じるかどうかは五分五分というところだろうが。 「そのことなのですが……マスターは魔術師ではないため、抗魔力が低いのです。 そして、私と同じようにキャスターのクラスで現界したサーヴァントなら魔術で貴方の精神を読み取ることは容易い。 つまり、そこから私の宝具が漏れ、対策されてしまう可能性が高いのです。申し訳ありませんが……」 「教えなければ対策されることもない、というわけか。確かに道理だな。 わかった、宝具を使うタイミングは君に一任する。魔術に関して門外漢の私などよりよほど適切に使えるだろう」 ちょろすぎる。キャスターはこのマスターの扱いやすさに感謝した。 「君を裏切りの魔女などと言う文献もあるようだが、私はそのような風聞を何も考えず真に受けるほど愚かではないつもりだ。 そもそも、メディアに裏切りを働かせたのはイアソンを支持するアフロディーテの謀略だろう。 私も君も聖杯を求めてここへ足を踏み入れた。利害が一致しているのなら何も問題はあるまい。 部屋を用意させておこう、休息する時にでも使ってくれ。私は少し夜風に当たってくる」 話を切り上げると貴虎は無防備に背中を晒しながら外へと出て行った。 キャスターの指にかかればその背中に風穴を開けることがどれだけ容易か理解しているのだろうか? (ふん、馬鹿な男……) キャスターは基本的に顔立ちの整った男を信用しない。いやできないと言っていい。 それにあの迂闊さだ、あれではいずれ他の者に陥れられて脱落するのが目に見えている。 このため、キャスターは最初からマスターの乗り換えを視野に入れていた。 しかし貴虎の財力やコネは使いどころが大いにある。 それにこちらの言う事をあっさり信じる分、操縦も容易。 今はせいぜいサポートしてやろう、と魔女は一人ほくそ笑んだ。 「葛葉、お前は俺のやり方を許さないだろうな……」 今も沢芽市で人々を助けるために戦っているだろうあの男なら人殺しには決して賛同しないだろう。 勿論貴虎とて好き好んで殺人をしたいわけではない。だがもう他に方法が全く無いのだ。 「無理なんだ、葛葉。お前がいくら強くなったところでオーバーロードには、ロシュオには絶対に勝てないんだ」 戦略ミサイルすら消し去り、ゲネシスライダーを赤子のように葬り去るオーバーロードの王に人類が対抗する術など存在しない。 それこそサーヴァントを引き連れて立ち向かったところで跡形もなく消し飛ばされるのがオチだ。 さらにオーバーロードが開いたクラックによってヘルヘイム浸食のタイムリミットは年単位で縮まってしまったことだろう。 聖杯を手に入れなければ、遠からず人類は全滅してしまう。それを防ぐためならばもはや手段を選んではいられない。 「ヘルヘイム、それにオーバーロードさえ消し去ることができれば……光実、お前ともまたやり直せるだろうか」 光実が道を誤ってしまった理由には少なからずヘルヘイムの森の真実が関わっていることには貴虎も気づいていた。 逆に言えば、森の脅威と光実が当てにしているオーバーロードが取り除かれれば弟と敵対する理由もなくなる。 簡単には拗れた兄弟仲を修復することはできないだろう。あるいは光実は一生貴虎を許さないのかもしれない。 それでも、光実が人類の敵でなくなってくれさえすればもうそれで良かった。 「失敗は許されない、必ず、どんなことをしてもこの手に聖杯を……」 呉島貴虎は気づかない。 裏切りのクラスたるキャスターが実際に叛意を抱いていても、気づけない。 何故なら、貴虎の本質は性善説に基づいている。 日頃口で何と言っていようと、本心では誰も理由なく悪に手を染めるはずがないと思っている。 だから何度騙されても人を疑いきることができない。そして何度でも裏切られる。 部下や同僚からも。実の弟からも。そして、契約したサーヴァントからも。 その善性を嘲笑われていることに、気づかない。 【クラス】 キャスター 【真名】 メディア@Fate/stay night 【ステータス】 筋力 E 耐久 D 敏捷 C 魔力 A+ 幸運 B 宝具C 【クラス別スキル】 陣地作成:A…魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。”工房”を上回る”神殿”を形成する事が可能。 道具作成:A…魔力を帯びた器具を作成できる。擬似的ながらも不死の薬さえ作り上げられる。 【保有スキル】 高速神言:A…呪文・魔術回路との接続をせずとも魔術を発動させられる。大魔術であろうとも一工程で起動させられる。 金羊の皮:EX…とっても高価。竜を召還できるとされるが、キャスターには幻獣召還能力はないので使用不能。 【宝具】 「破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)」 ランク:C 種別:対魔術宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 メディアの「裏切りの魔女」としての伝説が象徴として具現化した宝具。 攻撃力は普通のナイフと同程度しかないが、「あらゆる魔術を初期化する」という特性を持つ最強の対魔術宝具である。 原作ではマスターとサーヴァント間の契約を断ち切るなどの用法で用いられた。 しかし、どれほど低いランクであっても宝具の初期化は出来ない。 【サーヴァントとしての願い】 受肉し、故郷へ帰る。 【マスター】 呉島貴虎@仮面ライダー鎧武 【マスターとしての願い】 オーバーロードとヘルヘイムから人類を救い、光実との兄弟関係をもう一度やり直す 【weapon】 戦極ドライバー:アーマードライダーに変身するためのベルト。 イニシャライズ機能があり貴虎以外の人間は着けることさえできない。 メロンロックシード:クラスAのロックシード。戦極ドライバーに嵌め込んで使うことによってメロンアームズへ変身できる。 専用アームズは近接・投擲武器としても使用できる大盾・メロンディフェンダー。 仮面ライダー斬月・メロンアームズ:貴虎が戦極ドライバーとロックシードを使い変身した姿。 システムの補助により視覚や聴覚、運動能力などが大幅に増大する。 前述のメロンディフェンダーと銃剣・無双セイバーを駆使した白兵戦を得意とする。 ただし科学兵器であるためそのままでは霊体であるサーヴァントにダメージを与えることはできない。 【能力・技能】 生身で新世代アーマードライダーの攻撃を受け止めるなど、並外れた頑強さと生命力を持つ。 また、アーマードライダーとしての力量自体も原作に登場する誰よりも高く、ロックシードの性能差をも覆す。 【所持金】 大富豪 【方針】 何をするにも神殿を形成し、魔力を集めなくては何もできないため序盤は雌伏し情報を集める。 場合によっては斬月の仮面で正体を隠して敵マスターを襲撃することも視野に入れる。
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「主任、この書類の決済をお願いします」 「ああ…」 ユグドラシルコーポレーション・冬木支部。 社員たちが忙しなく仕事に追われる中、主任と呼ばれた男・呉島貴虎はどこか釈然としない思いを抱いていた。 何度社内を見てもいつもと変わらぬ平和な光景が広がるばかり。 この会社、いやこの部署はここまでのんびりとした空気だっただろうか? いや、むしろもっと重大な、根本的なことを忘れているような……? だがそれが何なのかわからぬまま、ただ時間だけが過ぎていった。 仕事を早めに切り上げ退社した貴虎は悶々とした違和感を感じながらも車を停めてある駐車場へと歩を進めていた。 違和感を払拭しようとこれまでの日常を思い返してみたが余計に違和感が募るばかりで、それどころか軽く頭痛がしてきた。 何かが、あるいは何もかもが決定的に間違っている。 何故かは自分でもわからないが、心が強くそう訴えかけていた。 「おや?主任様じゃねえか。お早いお帰りのようで」 「………シド?」 声を掛けてきたのは営業担当の、シドと呼ばれる男だった。 確か地元のダンスチームをターゲットにした取引のためそれらしい格好で仕事をしている社員だったはずだ。 いや、違う。ありとあらゆる意味でこの男がここにいるのは絶対的に間違っている―――! 「お前が、何故生きている…!?お前はロシュオに……」 「はあ?」 無意識に疑問を絞り出した瞬間、全てを思い出した。 プロジェクトアーク成就のために奔走していた本当の日々。 葛葉紘汰と遠回りの末友好関係を築けたあの瞬間。 戦極ら部下の裏切りによって結果的にオーバーロードの王と出会ったこと。 オーバーロードの真実、圧倒的な力、蹂躙された沢芽市とユグドラシル。 そして、オーバーロードに隷属する道を選んだ弟・光実。 不審がるシドに目もくれず車に飛び乗り、自宅を目指して走り出した。 街が破壊されていない。インベスもいない。そもそも沢芽市ですらない……! 知らない街であるはずなのにまるでずっとここに住んでいたように道順を思い出せる。 知らない間に脳を弄られたかのようで吐き気がするが、それを堪えて武器を取り戻すためひたすらに自宅を目指した。 「ここだけは、沢芽市と同じか」 この偽りの時間を過ごした呉島邸だけは寸分違わず沢芽市にあったものと同じだった。 平時からは考えられないほど大急ぎで、乱暴にドアを開けると一目散に自室へ向かった。 目的はスーツケースに保管していた貴虎の身を守る最大の装備だ。 「意味もなく捨てずに保管していたのは、こういうことだったのか…?」 ゲネシスドライバーを失った今、懐かしさすら覚える貴虎が愛用していた戦極ドライバーとメロンロックシード。 記憶を失っていても、身体がそれを大切なものだと覚えていたのかもしれない。 「どうやら記憶を取り戻されたようですね、マスター」 女の声に振り向くと、何もないところからローブを深く被った女性が現れた。 知識として刷り込まれている。聖杯戦争、万能の願望器を巡る殺し合い。 そしてこの女性こそ呉島貴虎に割り振られた戦闘代行者、サーヴァントだ。 その証拠に、令呪と呼ばれる紋様が自分の右腕の甲に刻まれていた。 「ああ、そのようだ。君が私のサーヴァントのようだな」 「ええ、この身はキャスターのサーヴァント。真名はメディア。 マスターのお名前を伺っても?」 キャスターは素直に自分の真名を明かした。 隠したところで疑り深いマスターなら令呪を使ってでも口を割らせるだろうと考えたからだ。 不本意だが少なくとも「ある程度は」付き合う相手ならそのぐらいの情報は明かさねばなるまい。 「呉島貴虎だ。それと、悪いがそのフードを取ってもらおうか。 君の生きた時代がどうだったかは知らないが、現代社会で素顔を見せない者を信用するわけにはいかんな」 「…………」 貴虎の物言いはあくまで現代日本を基準とした、礼儀を咎めたものだったが、言い換えればそれだけだった。 少なくとも素顔を確かめてどうこうする、という下心は一切なく、キャスターもそれは見抜いていた。 「……これでよろしいですか?」 ローブを取ったキャスターの素顔に貴虎は一瞬だが言葉を失った。 この世のものとは思えない美貌、それでいて品の無さというものを全く感じさせなかった。 人間では有り得ないほど尖った耳もそうであることが自然だと思わされる。 しかしすぐに見とれている場合ではないと気を取り直した。 「ああ、もう良い。早速だが書斎に来てくれ。 方針についての打ち合わせをしておきたい」 「つまり、当分は陣地と魔力源の確保、情報収集に専念するよりないということか」 「はい、ただでさえも私は三騎士には相性が悪いので、慎重に動かざるを得ません」 「そうだな。それに伝承から考えて、君は戦う者ではないだろう? つまり、策もなく歴戦の戦士と事を構えるのは自殺行為でしかない。私も自分がヘラクレスやジークフリードと戦えると思うほど自惚れてはいない」 現在の貴虎とキャスターの戦力は決して心強いものとは言えない。 元よりキャスターは魔術の腕はともかく戦闘代行者としての実力は低く、貴虎も戦極ドライバーがあるとはいえ無策でサーヴァントに挑むのは無理がある。 せめてゲネシスドライバーがあればもう少しはマシなのだろうが無いものねだりをしてどうにかなるなら苦労はない。 加えて、キャスターの見立てでは貴虎のマスターとしての適性は低く、十分な魔力を提供できないとのことだった。 魔術師のサーヴァントが魔力不足とあっては笑い話にすらならない。 となれば、余所から不足分を補うのは魔術師としては当然すぎるほど当然の発想。 「ですから、NPCから魂喰いを行う許可を頂きたいのです」 「それは構わない。私も手段についてどうこう言える人間ではない。 だが大量殺戮は問題だろう。何か考えはあるのか?」 「殺戮が問題ならば、殺さぬ程度に魔力を吸い上げれば良いのです。 それならば誰にも文句はつけられないでしょう」 「なるほどな、しかし意識を失わせたり、騒ぎになるような真似はするな。 大丈夫とは思うが、マスコミのしつこさと影響力を軽視するのは危険だ。 それに、万が一高潔な参加者に事が露見すれば損得勘定抜きで未知のアームズを使いロックビークルに乗って突撃してくることも無いとはいえないからな」 貴虎自身元の世界ではマスメディアを使った戦略を指揮する立場にあったため、その影響力と危険さを熟知していた。 例えば集団が突然倒れたなどのニュースが流れればそこからサーヴァントの仕業と推測されてしまう可能性もある。 葛葉紘汰のようなマスターないしサーヴァントがいれば、当然怒りを買うだろう。 序盤からそのような事態になることは絶対に避けなければならない。 「……わかりました。では、軽度の疲労を覚える程度に留めましょう」 「ああ、それで頼む。それからサーヴァントには宝具というものがあるのだろう? 君の宝具はどういったものなんだ?」 宝具とはサーヴァントの半身と呼んでもいい。 その性能を知ろうとするのは聖杯を求めるマスターとして当然のことであり、キャスターもこの質問は予期していた。 キャスターは弱りきった風を装い誤魔化すことにした。通じるかどうかは五分五分というところだろうが。 「そのことなのですが……マスターは魔術師ではないため、抗魔力が低いのです。 そして、私と同じようにキャスターのクラスで現界したサーヴァントなら魔術で貴方の精神を読み取ることは容易い。 つまり、そこから私の宝具が漏れ、対策されてしまう可能性が高いのです。申し訳ありませんが……」 「教えなければ対策されることもない、というわけか。確かに道理だな。 わかった、宝具を使うタイミングは君に一任する。魔術に関して門外漢の私などよりよほど適切に使えるだろう」 ちょろすぎる。キャスターはこのマスターの扱いやすさに感謝した。 「君を裏切りの魔女などと言う文献もあるようだが、私はそのような風聞を何も考えず真に受けるほど愚かではないつもりだ。 そもそも、メディアに裏切りを働かせたのはイアソンを支持するアフロディーテの謀略だろう。 私も君も聖杯を求めてここへ足を踏み入れた。利害が一致しているのなら何も問題はあるまい。 部屋を用意させておこう、休息する時にでも使ってくれ。私は少し夜風に当たってくる」 話を切り上げると貴虎は無防備に背中を晒しながら外へと出て行った。 キャスターの指にかかればその背中に風穴を開けることがどれだけ容易か理解しているのだろうか? (ふん、馬鹿な男……) キャスターは基本的に顔立ちの整った男を信用しない。いやできないと言っていい。 それにあの迂闊さだ、あれではいずれ他の者に陥れられて脱落するのが目に見えている。 このため、キャスターは最初からマスターの乗り換えを視野に入れていた。 しかし貴虎の財力やコネは使いどころが大いにある。 それにこちらの言う事をあっさり信じる分、操縦も容易。 今はせいぜいサポートしてやろう、と魔女は一人ほくそ笑んだ。 「葛葉、お前は俺のやり方を許さないだろうな……」 偽りの月を眺めながら今も沢芽市で人々を助けるために戦っているだろうあの男なら人殺しには決して賛同しないだろう。 勿論貴虎とて好き好んで殺人をしたいわけではない。だがもう他に方法が全く無いのだ。 「無理なんだ、葛葉。お前がいくら強くなったところでオーバーロードには、ロシュオには絶対に勝てないんだ」 戦略ミサイルすら消し去り、ゲネシスライダーを赤子のように葬り去るオーバーロードの王に人類が対抗する術など存在しない。 それこそサーヴァントを引き連れて立ち向かったところで跡形もなく消し飛ばされるのがオチだ。 さらにオーバーロードが開いたクラックによってヘルヘイム浸食のタイムリミットは年単位で縮まってしまったことだろう。 聖杯を手に入れなければ、遠からず人類は全滅してしまう。それを防ぐためならばもはや手段を選んではいられない。 「ヘルヘイム、それにオーバーロードさえ消し去ることができれば……光実、お前ともまたやり直せるだろうか」 光実が道を誤ってしまった理由には少なからずヘルヘイムの森の真実が関わっていることには貴虎も気づいていた。 逆に言えば、森の脅威と光実が当てにしているオーバーロードが取り除かれれば弟と敵対する理由もなくなる。 簡単には拗れた兄弟仲を修復することはできないだろう。あるいは光実は一生貴虎を許さないのかもしれない。 それでも、光実が人類の敵でなくなってくれさえすればもうそれで良かった。 「失敗は許されない、必ず、どんなことをしてもこの手に聖杯を……」 呉島貴虎は気づかない。 裏切りのクラスたるキャスターが実際に叛意を抱いていても、気づけない。 何故なら、貴虎の本質は性善説に基づいている。 日頃口で何と言っていようと、本心では誰も理由なく悪に手を染めるはずがないと思っている。 だから何度騙されても人を疑いきることができない。そして何度でも裏切られる。 部下や同僚からも。実の弟からも。そして、契約したサーヴァントからも。 その善性を嘲笑われていることに、気づかない。 【クラス】 キャスター 【真名】 メディア@Fate/stay night 【ステータス】 筋力 E 耐久 D 敏捷 C 魔力 A+ 幸運 B 宝具C 【クラス別スキル】 陣地作成:A…魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。”工房”を上回る”神殿”を形成する事が可能。 道具作成:A…魔力を帯びた器具を作成できる。擬似的ながらも不死の薬さえ作り上げられる。 【保有スキル】 高速神言:A…呪文・魔術回路との接続をせずとも魔術を発動させられる。大魔術であろうとも一工程で起動させられる。 金羊の皮:EX…とっても高価。竜を召還できるとされるが、キャスターには幻獣召還能力はないので使用不能。 【宝具】 「破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)」 ランク:C 種別:対魔術宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 メディアの「裏切りの魔女」としての伝説が象徴として具現化した宝具。 攻撃力は普通のナイフと同程度しかないが、「あらゆる魔術を初期化する」という特性を持つ最強の対魔術宝具である。 原作ではマスターとサーヴァント間の契約を断ち切るなどの用法で用いられた。 しかし、どれほど低いランクであっても宝具の初期化は出来ない。 【人物背景】 ギリシャ神話に登場する「裏切りの魔女」。自身を召喚した魔術師に数日で見切りを付け、彼を殺害して逃亡した。 本来なら二日はマスター抜きでも現界可能だが、マスターが自身より優れた魔術師であるキャスターへの嫉妬で魔力量を自身以下に制限していたため早々に消滅の危機に瀕する。 そこへ偶然通りがかった男性・葛木宗一郎に助けられた。彼と出会い、葛木が居候している柳洞寺に転がり込む。 その後、生前手に入らなかった束の間の日常を守るため、そしてマスターに聖杯を渡すため、町中から魂喰いを行いルール違反なサーヴァントであるアサシンを召喚し、第五次聖杯戦争で暗躍し始める。 冷酷・残忍、目的のためには手段を選ばず、奸計を得意とする正真正銘の悪女。 しかしこの性格は彼女に課せられた運命の反動である面もあり、裏切りに遭い続けた結果に、今度は自身が人を裏切る立場へ堕ちてしまった悲劇の女性。 本来は清純な女性で、惚れた相手にはとことんまで尽くすが、惚れた相手は甘えると逃げていったというトラウマを持つために、一歩引いた態度を貫く。必要であればどんなあくどい手段に訴えることも厭わない反面、必要でないのなら何もしない人で、hollowでは日常を十分に楽しんでいる。 かわいい女の子とかっこいい男を好む。筋肉マッチョとイケメンは嫌い。 天敵はバーサーカー。バーサーカーが狂化しているので描かれないが、同じギリシャの英霊で面識があるため。 【サーヴァントとしての願い】 受肉し、故郷へ帰る。 【マスター】 呉島貴虎@仮面ライダー鎧武 【マスターとしての願い】 オーバーロードとヘルヘイムから人類を救い、光実との兄弟関係をもう一度やり直す 【weapon】 戦極ドライバー:アーマードライダーに変身するためのベルト。 イニシャライズ機能があり貴虎以外の人間は着けることさえできない。 メロンロックシード:クラスAのロックシード。戦極ドライバーに嵌め込んで使うことによってメロンアームズへ変身できる。 専用アームズは近接・投擲武器としても使用できる大盾・メロンディフェンダー。 仮面ライダー斬月・メロンアームズ:貴虎が戦極ドライバーとロックシードを使い変身した姿。 システムの補助により視覚や聴覚、運動能力などが大幅に増大する。 前述のメロンディフェンダーと銃剣・無双セイバーを駆使した白兵戦を得意とする。 ただし科学兵器であるためそのままでは霊体であるサーヴァントにダメージを与えることはできない。 【能力・技能】 生身で新世代アーマードライダーの攻撃を受け止めるなど、並外れた頑強さと生命力を持つ。 また、アーマードライダーとしての力量自体も原作に登場する誰よりも高く、ロックシードの性能差をも覆す。 【所持金】 大富豪 【人物背景】 ユグドラシルコーポレーション研究部門のプロジェクトリーダー。 ヘルヘイムの森の浸食に備え人類のうち十億人のみを生き残らせる計画「プロジェクトアーク」の責任者でもある。 ノブレス・オブリージュを信条とする責任感の強い人物であり、逆に覚悟や責任といったものを持ち合わせず遊びに興じるビートライダーズには冷ややかな目を向ける。 その一方弟・光実をはじめとした身内に対しては甘く、自らの信頼とその対象を疑うことができず光実からは「一番信用しちゃいけない人ばかり信用する」とまで評される。 ある時オーバーロードインベスと接触したことを機にプロジェクトの方針を転換。 葛葉紘汰と結託し犠牲を出さない方法を模索しようとしたが事前にオーバーロードの存在を知っていた部下からの裏切りに遭う。 一命は取り留めたもののゲネシスドライバーを失い、変身できない状態でオーバーロードの王・ロシュオに捕らえられる。 やがてオーバーロードが本格的に地球侵攻へ動き出すと用無しと見做され解放される。 紘汰と接触しようと行動する中、光実がオーバーロードの手先になっていた事実を知る。 責任を感じた貴虎は光実と決着を着けるため自宅に保管していた戦極ドライバーとメロンロックシードを手にした。 本聖杯戦争の貴虎はドライバーとロックシードを取り戻してから光実との決闘に赴くまでの間から参戦している。 【方針】 何をするにも神殿を形成し、魔力を集めなくては何もできないため序盤は雌伏し情報を集める。 場合によっては斬月の仮面で正体を隠して敵マスターを襲撃することも視野に入れる。
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呉島貴虎&アーチャー ◆sIZM87PQDE ヘルヘイム。 そこは異形の怪物たちが住まう異世界。 人間ではまず生き延びることのできない魔の森。 その魔境を駆ける人影がひとつ。 人影は白と緑の鎧武者といった出で立ちであり、右手には黒い太刀を、左手には緑の盾を握っている。 鎧武者と対峙しているのは三体の怪物たち。 全体にずんぐりとした丸い形状の人型は怪人と呼んで差支えないかもしれない。 怪物たちは緩慢な動きで鎧武者を囲み襲い掛かろうとしていた。 「はあっ!!」 鎧武者がドスの利いた声を張り上げると同時に、真っ直ぐ構えた太刀の柄の部分から四発の弾丸が飛び出した。 うち二発が怪人の一体に命中し、怯んだ。 その瞬間を逃さず鎧武者は一直線に駆け出し残る二体のうち一体に鋭い斬撃を見舞い爆散させた。 倒された仲間に構わず鎧武者へ殴りかかったもう一体の怪人の拳を盾でいなし、返す刀で一太刀。 瞬く間に二体の怪人を仕留めたが、先に銃撃を浴びた最後の一体が恐れをなしたか逃げ出そうとしていた。 「逃がさん」 鎧武者は左手の盾をブーメランの要領で投擲、背中を向けていた怪人を転倒させた。 そして再びフルオートでの銃撃を見舞い、今度こそ仕留めたのだった。 ▲ 「呉島だ、ベースキャンプ付近のインベスの掃討を完了した。これより帰投する」 鎧の下で一息つきながら鎧武者の男、呉島貴虎は通信機でユグドラシル本部へ成果を報告した。 人間である貴虎がヘルヘイムの森で生存できているのは彼が腰に巻くベルト、戦極ドライバーの性能のおかげだ。 プロジェクトアークと呼ばれるユグドラシルコーポレーションが極秘裏に進める計画を成就させる切り札といえる道具、それが戦極ドライバー。 人間にとって猛毒であるヘルヘイムに成る果実をロックシードと呼ばれる錠前に変換し、怪物と戦う人類の牙である。 同時にロックシードが齎すエネルギーを人体に無害な形で行き渡らせ、食物のないヘルヘイムで人間が生き延びる唯一最大の術でもある。 「どれほど計画が上手く進捗しても救える人類は十億人程度……わかってはいるが」 地球は十年後には恐るべき繁殖力を持つヘルヘイムによって残らず侵略される。 早期にその事実を突き止めたユグドラシルは人類文明存続を懸けたプロジェクトを打ち立てた。 それがプロジェクトアーク。 戦極ドライバーの力によって強引に人類をヘルヘイム環境に適応させ生き残りを図る計画である。 だが最新技術の塊である戦極ドライバーは十年掛けても最大十億台程度しか生産できない。 つまり単純計算で生き残れる人類は僅か十億人。 その席に座ることを許されなかった人間は十年後までに殺し尽くす、そういう前提の下に成り立つ計画だった。 そして計画を推し進めるプロジェクトリーダーに抜擢されたのがユグドラシルの重鎮たる呉島家の長男、貴虎だ。 日毎に迫るヘルヘイム浸食のタイムリミット。 その時が来れば人類六十億を消し去る決断を下さねばならない。 他に方法はないのかと考えたことは一度や二度ではない。 だが都合よく妙案が浮かぶはずもない。 さりとて逃げ出すことなど許されない。 特別な家柄に生まれ特別な力を持つ呉島貴虎の責任から背を向けるなど論外だ。 心に圧し掛かる重圧を無理やりに跳ね除けふと空を見上げた先に―――――― ――――――不気味なほど赤い満月があった。 ▲ 「何だ…?あの月は、一体」 『気をつけて、あなたは運命を選ぼうとしている』 「何?」 背後からかけられた声に振り向くと、そこには金髪の少女がいた。 民間人か?一瞬そう思ったが様子がおかしい。 何より少女にはただの人間と思わせない一種異様な雰囲気があった。 『この先に踏み込めばもう二度と後戻りはできない。 最後まで戦い続けることになる』 「……?」 少女の語り、より具体的に言えば唇の動きに若干の違和感を覚えた。 だが違和感はすぐに頭の中から消え、この少女に何かを言わねばならないという思いが貴虎の脳を支配した。 理屈ではなく、感情がそう訴えかけているのだ。 「これが運命だとしても、後戻りなどするつもりは毛頭ない。 誰にも許されずとも、この罪を背負って俺は人類の未来を切り開く」 それよりもお前は一体何者だ、そう続けようとして、しかしできなかった。 視界が、景色全体が目まぐるしく動き、歪み、塗り替えられていく。 一体何が起こっている。 これもまだ解明されていないヘルヘイム特有の現象だというのか。 気づけば世界は一変し、現実世界のようなビル群の夜の雑踏に取り残されていた。 「どういう事だ!?」 声を荒らげ、ずんずんと街を歩くが得られるものは何もない。 強いて言えばこの辺りは沢芽市ではないとわかったことぐらいか。 ユグドラシルに連絡を取ろうとするが完全に不通になっている。 通信機の故障ではなく、自分が通信の届かない場所に飛ばされたからなのか。 「無駄だ、聖杯戦争に勝ち残らない限りここから出ることはできない。 聖杯が作り出した、この偽物の東京からはな」 「何だと?」 どこからともなく男の声が聞こえる。 しかし姿は見えない。隠れているのか。 「聖杯戦争はマスターとサーヴァントが二人一組となって他のマスターとサーヴァントと殺し合う儀式だ。 お前はマスターとして選ばれ、俺がお前のサーヴァント、アーチャーとして現界した」 探せども声の主は現れない。 いや、貴虎が近づく度に向こうが遠ざかっているのだろう。 その証拠に足音が聞こえる。 「聖杯戦争とは何だ!?殺し合うとはどういうことだ!?」 「言った通りだ。万能の願望器である聖杯を巡る戦い、それが聖杯戦争だ。 最後に勝ち残った一組だけがどんな願いも叶える権利を得られる」 「出てこい!二人一組だと言うなら姿ぐらい見せたらどうだ!」 盾に収納していた太刀、無双セイバーを抜刀し威嚇する。 これ以上隠れ続けるつもりなら攻撃も辞さない、という無言の意思表示だ。 実際、突然殺し合いとやらに巻き込まれた貴虎はかつてないほど苛立っていた。 それこそあと十秒も沈黙が続けば手近な場所に無双セイバーの銃弾を撃ち込んでいたかもしれない。 しかし、結果的にそれは為されなかった。 アーチャーと名乗った男と思われる人影を見てとったからだ。 ようやく姿を見せる気になったか。と声を掛けようとして―――――― ▲ |/H\ | 0M0) |⊂ / | / | | |ノシ | |/H\ | 0M0) チラッ |⊂ / | / 「………………………………何故見ている?」 アーマードライダーらしき者がチラチラとこちらの様子を窺っていた。 他にも色々ぶつけるべき疑問がある気がするのだがとにかくまずこれを言わなければならないような気になってしまった。 そして大いに脱力するとともに思考にも幾分冷静さが戻ってきた。 「いや、すまない。 まさか仮面ライダーがマスターとは思わなくてな、つい身構えてしまった」 「仮面ライダーだと?……まあ良い、お互い一度変身を解いて話をしないか? 近くに人目がないとはいえいつまでもこのままというわけにもいくまい」 「ああ、そうだな」 同時に変身を解除すると、ごく普通の日本人男性が現れた。 少なくともビートライダーズの若者たちと比べれば風格と呼べるものは備わっているようだ。 「呉島貴虎だ。聖杯戦争、いや聖杯について詳しく教えてもらいたい。 無論、お前自身の素性とそのベルトについてもだ」 「勿論話す。俺も自分の力では叶わなかった願いを叶えるために召喚に応じた身だからな。 俺の真名は橘朔也、仮面ライダーギャレンだ」 ▲ 「なるほど、過去現在未来、古今東西の英雄をサーヴァントとして召喚する殺し合いか。 そして紅い月を見た私はマスターの一人として選ばれた。そうだな?」 「ああ、大体はその認識で問題ない。 もっと厳密に言えば異なる世界からもサーヴァントは召喚され得る。 俺はマスターとは別の世界の仮面ライダーというわけだ」 「わかった。私自身ヘルヘイムから直接召喚されたのだから嫌でも信じざるを得ない話だ。 最後に確認するが、聖杯とはどんな願いも叶えられる万能の杯…これに間違いはないな?」 「勿論だ、現に死者である俺を一時とはいえ蘇らせるという有り得ない現象を起こしているんだからな。 それとマスター、俺からも一つ聞きたいことがある。 お前は勝ち残った後、聖杯に何を願うつもりなんだ?」 アーチャーの眼は半端な回答は許さない、という念が込められているようだ。 しばらくどう答えたものか、と逡巡する。 貴虎が胸に秘める願望を語るなら必然プロジェクトアークについても語らなければならなくなる。 人類の七分の六を抹殺するなどという狂気の沙汰をどう説明すれば良いものやら。 最悪この場でチームが空中分解することすら有り得る。 悩んだ末に出した結論は、答えられないということを正直に答えるというものだった。 「すまないが、今は全てを正直に語ることはできない。 今言えることは、聖杯戦争、そして聖杯は初めて私に与えられた絶望以外の可能性だということだ」 人の手では人類を十億人残す計画を打ち立てるのが精一杯だった。 これまでそれが最善の道なのだと必死に自らに言い聞かせてきた。 しかし。本当に願望器などというものが実在するのなら。 六十億よりも遥かに少ない、極少数の犠牲で全ての人類をヘルヘイムの脅威から救えるかもしれない。 勿論、聖杯にヘルヘイム全てを根絶する力がないということも有り得る。 あるいは、勝ち抜いたところで全てが徒労に終わる可能性とて無いとはいえない。 それでも可能性があるというのなら賭ける価値は十分にある。 まさしく、藁にも縋る思いだった。 「……そうか、わかった。今は深く詮索しないことにしよう」 「助かる。そういえば橘…、いやアーチャー、お前は聖杯に何を願うんだ? 私が話さなかったのだから、そちらも話さないということでも構わないが」 「……俺の願いは、ひどく個人的なことだ。 生前、世界と友を救った代償に人間をやめ、永遠に孤独な生を歩む羽目になった仲間がいた。 そいつを人間に戻してやりたくて生涯を研究に捧げたが、結局自分が人より長生きしただけに終わってしまった。 だから聖杯ならあるいはあいつを、剣崎を人間に戻してやれる方法を知っているんじゃないかと思ったんだ。 あいつはこんなことで人間に戻れて喜ぶような奴じゃないが…それでもこのままなんて、俺は嫌なんだ」 アーチャーは思う。 剣崎はもう生き続けることに疲れているんじゃないかと。 自分自身周りの誰よりも長生きし、多くの人に置いて行かれる立場になったからこそ余計に身につまされるのだ。 そして剣崎はそんな自分よりも遥かに長く生き、今も運命と戦い続けている。 もう、そんな過酷な人生から解き放たれても罰は当たらないだろう。 「俺は単なる意地や未練で仮面ライダーの名を汚そうとしている。 こんな、人間同士の殺し合いにしか解決する方法を見出せないんだからな」 「……私も似たようなものだ。 人間の自由と平和を守護する者。そんな戦士の称号は私には不似合いすぎる。 やはり私はアーマードライダーで良い。アーマードライダーの方が良い」 ―――今しがたまで人類六十億を淘汰する計画を推し進めていた男が仮面ライダーなどと性質の悪い冗談にも程がある。 口には出せない苦い思いを噛みしめながら願う。 どうかこれから流される血が人類にとって意味ある犠牲の血であることを。 【クラス】 アーチャー 【真名】 橘朔也@仮面ライダー剣 【パラメータ】 筋力:E 耐久:E 敏捷:E 魔力:E 幸運:C 宝具:C+ (通常時) 筋力:D+ 耐久:D+ 敏捷:D 魔力:E 幸運:C 宝具:C+ (ギャレン・ノーマルフォーム時) 筋力:C+ 耐久:C+ 敏捷:B 魔力:E 幸運:C 宝具:C+ (ギャレン・ジャックフォーム時) 筋力:B+ 耐久:B+ 敏捷:C 魔力:D 幸運:C 宝具:C+ (ギャレン・キングフォーム時) 【属性】 秩序・善 【クラス別スキル】 対魔力:E 魔術に対する抵抗力。 無効化はできずダメージを多少削減する。 単独行動:B マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。 【保有スキル】 融合係数:B++(B-) ライダーシステムで変身する仮面ライダーのみが持つ特殊スキル。ラウズカードに封印されたアンデッドとの適合度を示す。 融合係数は変身者の闘志や戦意、怒りによって上昇し筋力・耐久にプラスの補正を与える他、ラウズカードの効果を高める。 逆に迷いや恐れを抱くと低下し、本来の性能さえ発揮できなくなる。 アーチャーの場合は普段の融合係数はさほど高くないが、戦いを強く決意した時などは爆発的な高まりを見せる。 騎乗:C 乗り物を乗りこなす能力。 生前目にしたことのある乗り物であれば乗りこなすことができるが、未知の乗り物には発揮されない。 科学知識:B 現代科学に対する理解の深さ。 人生の大半を研究に捧げたアーチャーは特に生物学と機械工学に秀でている。 人物眼:E 相対した人物の本質を見極めるスキル。 このランクではマイナススキルとして機能し、言葉による弁明や欺瞞に騙されやすい。 ただし生前アーチャーを騙した者がことごとく彼よりも早く死亡した逸話から「悪意・害意を以って」「意図的に」アーチャーを騙した者はアーチャーが生存している間永続的に幸運が1ランク低下し続ける。 また、このスキルはマスターに開示されることはなくアーチャー自身も認識していない。いわば隠しスキル。 【宝具】 『颯爽たる炎の射手(マスクドライダーギャレン)』 ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:1人 アーチャーが腰に巻くギャレンバックル、ラウズカード及び強化変身に使用するラウズアブソーバーを一セットとした装備の総称。 ギャレンバックル に、「CHANGE」のラウズカードを差し込んでから腰に宛がう事で、自動的にベルトが伸びて腰に装着される。 また変身する際カード状のエネルギーフィールドが展開され、適合者以外の触れたものを弾き飛ばす。 システムには自己修復機能が備わっており、ある程度ならば破損しても一定時間で再生するが魔力を消費する。 醒銃ギャレンラウザーを装備し、遠距離攻撃が可能だがアーチャーは生前近接戦闘で絶大な戦果を挙げた逸話から敵との距離が近づくほど射撃攻撃のダメージ数値が向上する。 このギャレンラウザーとラウズカードを組み合わせて戦い、場合によってカテゴリーJやカテゴリーKのカードを使った強化変身を行うのがアーチャーの基本戦術である。 宝具としての性質が科学に寄っているため性能はともかく神秘性は高くない。 『朽ち果てぬ絆(エレメンツ)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~40 最大補足:1人 生前アンデッドと戦い抜いたアーチャーと仲間たちの絆が具現化した逸話型宝具。 絆を結んだ仲間の仮面ライダーを独立サーヴァントとして召喚し共に戦う。 ただしアンデッドである剣崎一真と相川始は未だ英霊の座に到達していないため実質呼び出せるのは上城睦月(仮面ライダーレンゲル)のみである。 またアーチャーの能力限界の都合上一度に最大一分間しか持続させることができず、呼び出されたレンゲルはラウズカード「リモートテイピア」を使用することができない。 【weapon】 「醒銃ギャレンラウザー」 ギャレン専用の銃型カードリーダーで、普段はギャレンの右腰のラウザーホルスターに収納されている。 零距離で連射し続ければ上級アンデッドも戦闘不能に追い込めるほど高い威力の弾丸を発射する。 ラウズカードを12枚まで収納可能なオープントレイが内蔵されている。 トレイを扇状に展開してカードを引き抜き、スラッシュ・リーダーにラウズすることでベスタの効果を発揮することができる。 またAP(アタックポイント)と呼ばれるラウズカードを使用するために必要なポイントが設定されており、魔力とは別に戦闘中はこちらも管理する必要がある。 ギャレンラウザーの初期APは5500。 ジャックフォームに強化変身すると銃口下部にディアマンテエッジが追加され銃剣となり、初期APも7900になる。 さらにキングフォームに強化変身するとより大型化したキングラウザーに変化、初期APも9500になる。 「ラウズアブソーバー」 ジャック、キングフォームへの強化変身に必要なパワーアップアイテム。 変身時に左腕のアームズシェルに標準装備され、内蔵された3つのカードトレイにカテゴリーJ・Q・Kのカードを収納する様になる。 【人物背景】 人類基盤史研究所BOARDに所属する主人公・剣崎一真の先輩。 真面目で正義感が強く誰よりも純粋な心を持つ男だが、他人の言動に左右されやすく、そのためピーコックアンデッドである伊坂やウルフアンデッドである新名、さらに広瀬義人(トライアルB)にまで利用されてしまう。 言い換えれば他者の意見を尊重する男であり、良くも悪くも自分を貫き通すのみのライダーの中で、周囲に気を配っている男であるため、睦月をスパイダーアンデッドの呪縛から解放させるために奔走するなど先輩らしい一面を見せる。 物語初期で体の不調を訴えており、本人はそれを急遽完成させたライダーシステムの弊害と思い込んでいたが、実際には橘の恐怖のビジョンが体にまで影響を及ぼしているためだった。一時期は、伊坂の副作用のあるシュルトケスナー藻で克服したが、後に支えだった恋人・小夜子を殺害され、怒りによってそれを完全に克服し伊坂を倒した。 その後は小夜子を失った責任を感じてギャレンの資格を放棄するが、レンゲルの登場とかつての先輩・桐生の暴走を目の当たりにし、眼を逸らしきれない正義感と桐生の遺言で戦線に復帰する。剣崎とは別行動をしつつも時に共闘するが、状況に振り回されながらも最終的には始を信じ続ける剣崎を信じ、始を守るため金居と戦い行方不明になるが、烏丸に助けられ無事だった。 戦いが終わった後は世界と始を救うためアンデッドとなった剣崎を人間に戻すための研究を続けていたが果たせぬまま没した。 【サーヴァントとしての願い】 優勝し、聖杯の力で剣崎を人間に戻す。 ただしそのために殺し合いをすることに対する迷いをまだ振り切れていない。 【マスター】 呉島貴虎@仮面ライダー鎧武 (参戦時期は少なくともゲネシスドライバー完成よりも前) 【マスターとしての願い】 聖杯の力でヘルヘイムの森の脅威を根絶する。 元々人類の七分の六を抹殺する計画の責任者だったこともあり、そのために殺し合いをすることへの迷いはない。 【weapon】 「戦極ドライバー」 アーマードライダー・斬月への変身に必要な変身ベルト。後述するロックシードを嵌め込むことで変身する。 最初に変身した者を登録するイニシャライズ機能があるため貴虎以外には使用できない。 その本質はヘルヘイムで人類が生き残るための生命維持装置であり、ヘルヘイムの果実をロックシードに変えてセットする事で栄養分を無害な形で取り込む事が出来る。 このため空腹感を感じることなく長時間活動できる他、この性質を利用してサーヴァントに安定的に魔力(生命力)を供給することができる。 とはいえ元々魔術師でない貴虎のマスター適性の低さを根本的に覆せるほどではない。 また貴虎の戦極ドライバーは無双セイバーと呼ばれる銃剣が標準装備されている。 貴虎自身の力量も相まってサーヴァントにすら通用する戦闘力を発揮する。 ただし通常兵器の域を出ないためサーヴァントに抗戦することはできてもダメージを通すことはできない。 「メロンロックシード」 斬月・メロンアームズへの変身に用いるロックシード。クラスはA。 このロックシードで変身するメロンアームズは専用装備の大盾・メロンディフェンダーと前述の無双セイバーによる攻撃と防御のバランスが取れた白兵戦を得意とする。 メロンディフェンダーには先端と両端に鋭い刃がついており、ブーメランのように相手へ投げつける投擲武器としても使える。 加えて格上であるゲネシスライダーやオーバーロードの攻撃を何度受け止めてもビクともしない強度を誇り、この性質上メロンアームズは比較的格上との戦いに向いている。 また、ある程度の高速移動能力も有している。 本来インベスと呼ばれる怪人を召喚する機能もあるがこの聖杯戦争では制限によりオミットされている。 「ヒマワリロックシード」 アーマードライダーへの変身には対応していないロックシード。クラスはD。 貴虎が緊急用に持ち歩いていた予備のロックシード。 メロンロックシードと同じくインベスを召喚することもできなくなっている。 しかし栄養補給機能は健在であるため平時はこちらを使いサーヴァントに魔力を供給することができる。 【能力・技能】 生身でゲネシスライダーの攻撃を受け止めるほどの身体能力を持つ他、崖から転落しようと海中に叩き落されようと生還する途轍もない生命力の持ち主でもある。 また全てのアーマードライダーでも随一の技量を誇り、本来覆すことが不可能であるはずの戦極ドライバーとゲネシスドライバーの性能差すら覆して勝利するほど。 ただし魔術師としての適性は皆無であるため戦極ドライバーを用いても一度にさほど多くの魔力を提供することはできない。 水道に例えれば水(供給源)は大量にあっても蛇口が非常に小さいため僅かずつしか水を出せない、というところ。 【人物背景】 ユグドラシルコーポレーション研究部門のプロジェクトリーダーであり呉島光実の実兄。一人称は「私」または「俺」。 主にプロジェクトマネジメントやヘルヘイムの森における研究班の護衛・インベス掃討を担当しており、物語開始以前から戦極ドライバーを用いて変身していた最初のアーマードライダー。 同僚の戦極凌馬とともに人体実験に等しいテスト運用を繰り返し戦極ドライバーを完成させた過去があり、右肩にドライバー暴走時に負った古傷が残っている。 ノブレス・オブリージュを地で行く責任感の強さの持ち主。寡黙でプライドが高く、遊びに興じる若者たるビートライダーズたちを「社会に貢献しないクズ共」と嘲っているものの、力なき者たちを護ることを義務としており悪戯に傷つけることはない。 実際には非情に徹しきれない、情に篤い性格でありプロジェクトアーク実現に対しても人類の七分の一しか救えないことを苦悩しており、大多数を切り捨てる罪を一身に背負う覚悟を固めている。 一方で不器用なまでにまっすぐな部分があり、野心を持たない潔白さが凌馬の失望を買い、弟を導こうとする姿勢が光実に強い束縛感を与えている。 また、自らの信頼とその対象を疑うことが出来ず、光実には「一番信用しちゃいけない相手ばかり信じ込む」と評されている。 実際に部下である凌馬、シド、湊耀子は貴虎に内密で「禁断の果実」を手に入れるため暗躍しているのだが彼は全く気がついていない。 【方針】 基本的には常に真正面から戦って優勝を狙う。 アーチャーがサーヴァントの足止めに成功さえすれば大抵のマスターは斬月の力で斬り伏せられる。 が、肝心のアーチャー自体が非常にムラの大きい、安定性の三文字とは無縁のサーヴァントであるため最悪この作戦すら成功しない可能性がある。 そんな時は貴虎がアーチャーを護衛し、立ち直るまでそっと見守る必要がある。 また貴虎、アーチャー共に極めて騙されやすい性格をしているため誤情報や同盟相手の裏切りへの耐性はほぼゼロに等しい。 また仮に戦力で圧倒したとしてもお互い魔術に関する知識に乏しいためあっさり足元を掬われることもある。 総じて真っ向から戦うタイプの敵には滅法強く、搦め手を使う相手には極端に弱い。チームとしての強さが非常に偏っている。