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2012年6・7・8・9月、第二回目の実験班活動報告です。 なんと、この前の実験第2回の 収率は・・・・81%!!! 高校の施設で実験を行ったのにこの収率が取れたことは、なかなかの結果だと思います。 実験第1回は試験管の中で撹拌したのに対し、 実験第2回ではビーカ―の中で、マグネチックスターラーを用いて激しく撹拌をしました。 これが、良い結果の出た一つの要因なのではないかと…。 そして、完全に乾かしたときのジベンザルアセトンが、 実験第1回の物に比べて、とても細かい粉末状(サラサラしていた)でびっくり!! (近日中に写真アップ予定) 前回に比べ、納得のいく実験結果となりました。 今後の予定と方針 実験第2回で、収率81%という結果が出たので、収率の目標の80%に届きました。 これからは、 「反応にかかる時間をなるべく短縮し、収率を80%台に維持する」 ということを目標に、研究を進めていきたいと思います。 なんでいきなり?と思われる方も多いのではないでしょうか。 5月の活動報告に話を少し戻して、考えてみましょう。 そもそも僕がこのアルドール反応の研究の2本柱として立てたのは ①収率 ②反応速度 この2つでした。 (最近はグリーンケミストリーの時代ですよね。 でも僕は「反応の効率」に重点を置いてみました。 グリーンケミストリーって何??って方には↓のHPへどうぞ! 参考URL: http //chemieaula.blog.shinobi.jp/Entry/274/ ) これらを2本柱としたのは、 一般企業が有機合成を行う際、最も重要なのは 「反応の効率」だと思うからです。以下、理由を述べて行きたいと思います。 ~以下理由~ ◎企業にとって、黒字になることはとても大事! ほとんどの企業にとって、 有機合成をして物を消費者に売りだすっていう行為は、 最終的に「利益を生み出すため」という目的に直結すると思うんです。 そして以下5月の活動報告のコピペですが、もう一度考えてみてください。 <例> ~以下、フィクションです~ 条件1:株式会社まっしゅ社は、ある日、ガンの特効薬を作りだすことに成功した。 条件2:ガンの特効薬は XYZ という化学式で、薬品X、薬品Y、薬品Zを混ぜることで得る事の出来る物質だった。 化学反応式: X + Y + Z → XYZ ~条件は以上です~ この条件で2つほど、考えてみてください。 もし特効薬XYZの収率が、理論収率の1%だったら――― もし1gの特効薬XYZを生成するために5日もかかってしまうなら――― もうお分かりいただけましたでしょうか? 反応にかかる時間が長かったり(=反応速度が遅いということ)、収率が悪いと、 薬品が無駄遣いなうえに管理費もかかり人件費も… 利益にとってマイナスなことばかりなのです。 より多くの利益を得るためには「収率」と「反応速度」 この2点を改善すればいいわけですね。 そして、「収率と反応速度を改善する」ということは 「収率を維持し、反応にかかる時間を短縮する」、すなわち 「反応の効率化を図る」と言い換えることが出来ますよね。 (※反応速度=物質の変化量/反応にかかった時間) また、グリーンケミストリーなどの各種概念はとても大切ですが、 利益が出ない反応なんて経営が立ち行かなくなり、本末転倒ですよね。 ということで、「反応の効率」が有機合成にとってとても大事なわけです。 ~以上で理由終わり~ 「反応の効率化を図る」という行為を、 僕はこれから、アルドール反応でやってみたいと思っています。 ちなみに、実験第2回では反応にかかった時間が30分なのに対し、収率は約81%でした。 次回は反応の時間を15分に短縮し、若干条件も変えて(薬品の濃度や温度)、 どのくらい収率に変化が起こるか試してみたいと思います。 次回は自分の考えた概念、「平均反応効率」 の説明も兼ねた報告をします。 以上で活動報告を終わります。 今後も実験班の活動報告をよろしくお願いします。 参考文献 放課後化学講義室, http //chemieaula.blog.shinobi.jp/Entry/274/ 星野泰也, (2010), 『チャート式シリーズ新化学』, 数研出版 (担当:部長 実験班班長まっしゅ)
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2012年11・12月分の活動報告です。 更新が遅れてすみません、リアルが多忙でして…。 それではさっそく活動報告にうつりますね。 ちなみに、このページをまとめたものがこちらのPDFデータです。 (実験班活動報告トップページには更に新しいデータが乗っています) レジュメ(2012/12月末までのデータ) 交差アルドール反応の効率化_HP用レジュメ.pdf パワーポイント(2012/12月末までのデータ) 交差アルドール反応の効率化_HP用.pdf 目標値 平均反応効率6.0%/分 (ろ過時)収率90% (再結晶時)収率80% を目標にしています。 なお、論文OrganicSymtheses(以下、論文O/Sとする)のデータは 平均反応効率3.0%/分 (ろ過時)収率90~94% (再結晶時)収率80% でした。 結果と考察、今後の予定 ≪1≫精製方法をろ過から抽出へ 定性実験で、ジベンザルアセトンをろ過をするとき、 ろ液にもジベンザルアセトンが漏れ出してしまう、ということが判明しました。 この対応策として、定量実験ではろ紙の改善を行いましたが… この写真のように改善されませんでした。 ろ過に使ったろ紙は、NO.5Cという紙製のろ紙では最も目が細かいものです。 よって、これ以上のろ過の改善は難しいという結論に至りました。 次の定量実験からは、精製方法をろ過の代わりに抽出で行おうと思っています。 ≪2≫謎の橙色物質が生成 題名の通り、謎の橙色物質が生成しました。 ※反応生成物であるジベンザルアセトンは黄色結晶。 / 上の写真を見ると、色の違いが明らかですね。 この色の違いに規則性が見られました。 詳しくは後ほど(≪6≫)、説明します。 ≪3≫ベンズアルデヒドの酸化 50%ベンズアルデヒドにBTB溶液を滴下したところ、黄色に呈色しました。 ベンズアルデヒドは中性なので、ベンズアルデヒドのみの水溶液ならば緑色に呈色します。 しかし水溶液は黄色に呈色しました。つまり、酸性の他の物質が含まれているのです!! そして、アルデヒドの酸化反応というものがあります。 アルデヒド(-CHO)は、容易にカルボン酸(-COOH)に酸化されるのです。 2 R-CHO + O2 → 2 R-COOH この研究で使用しているベンズアルデヒドは、10年前に購入されたものでした...orz 以上の条件から、一部のベンズアルデヒドが酸化して安息香酸(カルボン酸、酸性)になっている事が十分に考えられます。 ベンズアルデヒド + 酸素 → 安息香酸 2 C6H5CHO + O2 → 2 C6H5COOH ≪4≫収率の異常値、再乾燥による質量減少 今までの実験に①~⑦の番号を振り、 表1に反応条件の違いをまとめました。 表1 反応群における反応条件と収率 実験⑥が明らかな異常値ですね。(収率100%超え。質量保存の法則より異常値と断定できる) そこで、「まさか水分が完全に抜けていないのでは?」と思い追乾燥させたところ… 追乾燥時の質量減少量に差が出ました。 副反応によってできた生成物の保湿性が高いため、と考えています。 ≪5≫副反応の場合分け ≪3≫より、 副反応の種類は大きく2パターンの可能性が考えられます。 ①カルボニル基(アルドール反応に関係する試薬)同士の副反応(安息香酸は関係ない) ②安息香酸とカルボニル基の副反応(安息香酸が関係) (なお、触媒に塩基性のNaOHを用いているので、もし安息香酸が存在していた場合は 中和反応が起こり、安息香酸は安息香酸ナトリウムになっていると思われます) ≪4≫より、 副反応によってできた生成物は保湿性が高い事が分かります。 まずは安息香酸の関係している副反応なのか否かを究明するために、 定量実験に用いるベンズアルデヒドを 10年前に購入したものから、 新品ベンズアルデヒドに変えて実験を行おうと思います。 新品ベンズアルデヒドに安息香酸は含まれていないはず! ≪5≫論文値と実験値の違い また、今回の研究テーマのポイントとなる収率と平均反応効率について、 グラフにまとめました。 図1 反応群における収率、 図2 反応群における平均反応効率 ↓ 図1、図2をまとめたもの 図3 反応群における収率と平均反応効率 収率は論文O/Sの値が最も良いですが、 平均反応効率は実験①~⑦のほうが良いのが分かるでしょうか? これは、論文O/Sが30分かけて実験をしているのに対し、 実験①~⑦は15分しか反応させていないからです。 以上より、僕の行ってきた実験①~⑦は、 研究の目的である反応の効率化に成功しているという事が分かります。 ≪6≫反応条件と生成物の色との規則性 以下のような規則性が見つかりました。 この規則性の発見は、とても大きな発見でした。 どのサイトにもこんなことは書いてありませんでした!!!! このような規則性を更に詳しく探していけば、最適な触媒の濃度や温度が分かるのですから、 反応の更なる効率化に大きく前進することが出来たのは間違いありません。 ※ジベンザルアセトンは間違いなく黄色結晶です。他の色の結晶になることはまず考えられません。 生成物の変色の度合いの規則性が見つかったということは、 副反応の起こり易さの規則性と言ってもほぼ過言ではないでしょう。 ※収率や生成量の比較は純度が分からないため、不適です。 今後再結晶やTLCを行い、収率や生成量の比較も出来るようにしたいと思います。 しかし、疑問点もあります。 反応速度や反応の平衡を考えると、 「試薬の濃度が濃ければ濃いほど反応の速度が速い」⇒「試薬の濃度が濃ければ濃いほど反応の効率が良い」 はずなのです。(原子1粒あたり、その原子の周辺に存在する原子数が多いため) 今回の規則性では、 NaOH(触媒)の濃度が低いほど色が黄色(正常)に近づく ⇒「試薬の濃度が低いと反応の効率がよい」 NaOH(触媒)の濃度が高いほど色が橙色(異常)に近づく ⇒「試薬の濃度が高いと反応の効率が悪い」 という事が分かりました。 副反応の影響なのか、理論とは真逆の規則性が見つかったということです。 今後は触媒の濃度を10%(基準値)から5%程度にひき下げて実験を行い、 更なるデータの収集につとめたいと思います。 ここまで読んで頂き、ありがとうございます。 以上で2012年12月までの活動報告を終わります。 今後もよろしくお願いします! (実験班班長 まっしゅ)
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2012年10月の実験班活動報告です。 こんばんは。 久しぶりの実験班活動報告の更新ですね!最近リアルのほうが本当に多忙でして…すみません。 文化祭終了後から今に至るまで、いろいろありました! 時間軸に沿って結論から述べると… ①実験を4回行いました!(10/22(月)、10/26(金)) ↓ ②東京大学の研究室に直接訪問をし、見学をさせて頂き、なおかつアドバイスまで頂きました!(10/31) ↓ ③ある日突然、実験後の生成物の精製方法の新案が閃きました! 10月から11月上旬の流れ、こんな感じです。午後3時まで授業があり、 小テストや宿題が降りかかってくる高校生からすると、とっても密度の高い充実した1ヶ月でした。 東京大学の見学に関しては、こちらのページをどうぞ→2012年度_東京大学見学 それからちょっと話がそれますが、 7月に行った化学グランプリの結果を正確にご報告するのを忘れてました。 良かったらこちらのページをどうぞ→2012年度_化学グランプリ結果 それでは、本題。 平均反応効率(収率/時間)とは? 化学の世界には反応速度(物質の変化量/時間)という概念が存在します。 反応速度とは、ある化学反応A + B → C において、 純物質の「A」や「B」、「C」が、単位時間あたりどれだけの量が変化しているのか、 ということを表します。値の絶対値が大きければ大きいほど反応が早く進んでいるということになります。 ちょっとわかりにくいですね。例をとって考えてみましょう。 <Example ----- 反応速度> 2H2 + O2 → 2H2O という水素(H2)の燃焼(あるいは爆発)の反応において、 例①2.0molのH2と1.0molのO2が4秒で反応し、生成物を計りとって1.6molのH2Oが得られた(0.4mol分のH2Oはロスしたとする)の場合、 H2の反応速度は -0.5mol/秒 O2の反応速度は -0.25mol/秒 (データ上、)H2Oの反応速度は +0.4mol/秒 となります。 例②4.0molのH2と2.0molのO2が4秒で反応し、生成物を計りとって3.2molのH2Oが得られた(0.8mol分のH2Oはロスしたとする)の場合、 H2の反応速度は -1.0mol/秒 O2の反応速度は -0.5mol/秒 (データ上、)H2Oの反応速度は +0.8mol/秒 となります。 ちなみに理論上、 ①の反応では2molのH2Oが、 ②の反応では4molのH2Oが生成するはずですから、 ①の反応の収率は80%、②の反応の収率も80%となります。 ここで…反応の効率を考えてみましょう。 ①、②の反応は収率がいずれも80%なのに対し、 反応速度の値は物質ごとに変化してしまっていますね。 これは、反応速度という概念が「物質の変化量」に依存していて、 反応させる試薬の量を変化させると、反応速度の値の絶対値までもが変化してしまうためです。 反応速度は、反応させる試薬量を変えると最大値が変化してしまうのです。 これから反応速度という概念を”反応の効率のモノサシ”として自分の研究を進めようとすると、 試薬の量のを変えた際に、反応速度の最大値が変化してしまう(モノサシそのものの長さが変化してしまう)ため、 反応速度からの反応の効率の比較が大変しにくくなってしまいます。 同時に、反応の効率を反応速度で数値化することもできなくなってしまいます。 (最大値60において20という数字は全体の1/3だし、最大値90のうち30という数字も1/3。 このとき30>20だから、30のほうが全体を占める割合が大きい!とは言えませんよね。 つまり、この場合、最大値が60と90で異なるので、20と30は数値の大小関係で比較ができない) そこで、僕は平均反応効率(収率/時間)という概念を考えました。(勝手に考えた概念です。) 平均反応効率では、物質の変化量の代わりに「収率」をおきました。 収率とは理論収率に対する生成物の量を百分率で表したものなので、 どんなに反応させる試薬量を変化させても最大値が一定です。 ”反応の効率のモノサシ”としても、最大値が変わらない(モノサシそのものの長さが変わらない)ので最適です。 <Example ----- 平均反応効率> 上記、例①の反応において H2Oの反応速度 :0.4(mol/秒) H2Oの平均反応効率 :20(%/秒) 収率 :80(%) 上記、例②の反応において H2Oの反応速度 :0.8(mol/秒) H2Oの反応反応効率 :20(%/秒) 収率 :80(%) ⇒平均反応効率は試薬の量が変わっても、収率が変わらなければ値が変化しない!! ⇒すなわち、平均反応効率の値が大きければ大きいほど反応の効率が良いと言える。 (その反面、反応速度では、数値における比較が出来ない。) また、反応の進み具合は1次関数的なグラフにはならず、3次関数的なグラフになると予想できるため、 「反応効率」という名ではなく「平均反応効率」という名を付けました。 デメリットとしては、「収率」を用いているので反応物にこの概念を使えないことです。 (例①や②で考えると、物質「A」、「B」にはこの概念が使えないということ。) しかし、僕のアルドール反応の研究は「いかに反応の効率を良くして最終生成物を100%近く得るか」をテーマにしているので、 このデメリットは全く影響がありません。 平均反応効率、我ながら、とても便利そうな概念ですね!(^^)! やはり概念の説明は長くなってしまいますね(汗 難しいと感じた方、すみません。 簡単に一言でいうなら、 物質の変化量(gやmol)を百分率を用いて表した反応速度が平均反応効率です。 う~ん、勉強しなきゃだし、時間が無い…。 すみませんが第3、4回のアルドール反応の実験結果の報告(10/22(月)、10/26(金))と考察は次回にします。 (実は定期試験前でめちゃくちゃ忙しい!!) それでは、 次回の更新もよろしくお願いします! 参考文献 とくになし 部長、実験班班長まっしゅ
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2012年度5月の実験班活動報告です。 お久しぶりです。 6月は、中間試験が終わった1ヶ月後(7/2)からまたまた 前期末試験という忙しい時期でして…編集遅れてすみません。 また、5月は6/6に行ったアルドール反応の準備や事務処理を行っていたので、 あまり面白そうな活動報告が出来そうにありません。 そこで少し前倒しして、 6月の活動(主に6/6の実験)を活動報告させて頂こうと思います! アルドール反応(Aldol-Reaction)(1回目,6/6(水))を行いました。 これは班長まっしゅ(自分)の研究に関する、有機合成の実験です。 研究対象としているのは、 「いかに反応の効率を良くしてなるべく多くの生成物を得るか」、 すなわち収率(Yiled)と反応速度(Reaction Velocity)です! (2012年11月現在、反応速度の代わりに平均反応効率という概念を研究対象としています。 平均反応効率に関しては2012年10月の活動報告をご覧ください。) この2つは有機合成の反応にとって大変重要なものだと僕は思っています。 なぜこの2つが重要なのか、 以下の場合を考えてみましょう。 <例>~以下、フィクションです~ 条件1:株式会社まっしゅ社は、ある日、ガンの特効薬を作りだすことに成功した。 条件2:ガンの特効薬は XYZ という化学式で、薬品X、薬品Y、薬品Zを混ぜることで得る事の出来る物質だった。 化学反応式: X + Y + Z → XYZ ~条件は以上です~ この条件で2つほど、考えてみてください。 もし特効薬XYZの収率が、理論収率の1%だったら――― もし1gの特効薬XYZを生成するために5日もかかってしまうなら――― みなさん、どう思いますか? 理論収率の1%というと、多くの薬品が無駄になってしまいますし、 莫大な予算もかかりますよね。 環境にも悪いですし…薬を作る側からしてもあまりいい気はしないでしょう。 また、反応速度が早ければ早いほど、理論的には効率よく薬を作れます。 供給が高まり薬は安くなり、沢山の人を救えます。 会社側からしても沢山の利益を得られるわけです。 いいことばかりですね。 有機合成の反応において、 収率と反応速度がいかに大切か、分かっていただけましたでしょうか? そして僕は、この収率と反応速度を以下4点から見つめようと考えています。 ①触媒の量・触媒の性質(酸or塩基) ②触媒の酸解離定数(pKa)および塩基解離定数(pKb) ③反応時の温度 ④薬品の投入方法(1回にまとめて混ぜるのか、半分にして2回に分けて混ぜるのか) いくつか予想が付いている(理論がある)内容もありますが、 改めて実験をする事によってわかる内容もあると思い、この4点を研究対象としてみました。 しかし!! まだあまり多くの実験データが取れておらず、 生成物の収率もあまり良い数字では無かった(次回記述)ので、 データ集めのために、 当分はほぼ一定の環境でアルドール反応をしていくことになるかと思います。 …長くなってしまったので今月分はこの程度にして、 続きは来月にしようと思います。 次回はどんな反応なのか、ページ下部の反応機構図(chemsketchで自作)をもちいて 分かりやすく説明し、今後の課題などを報告して行こうと思います。 とりあえず、実験時の写真も載せておきます。 解説は次回になりますが、良かったら見ていって下さい。 いつも応援ありがとうございます。これからも頑張ります。 (担当:部長兼実験班班長まっしゅ) <以下、図や写真> 【反応機構、全貌】 <chemsketchで班長まっしゅ自作> 【アルドール反応】 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦
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スターラー入れ忘れて電子レンジにかけると収率が下がる。 -- 名無しさん (2012-06-04 19 46 19) 名前 コメント
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東北大学 下水汚泥処理の工程を大きく省略、無機粉体の添加と加熱で高純度の水素を高効率で発生させる手法を発見 http //news.livedoor.com/article/detail/6072824/ 2011年11月24日、東北大学の張其武助教と齋藤文良教授の研究グループは下水汚泥処理の従来の工程を大きく省略し、無機粉体の添加と加熱で高純度の水素を高効率で発生させる手法を発見したことを発表した。 (参考:仙台市、筑波大、東北大が石油を作る藻「オーランチオキトリウム」の共同研究推進の連携協定を締結) image from 東北大学 同研究グループは以前より、木炭バイオマスを利用し98%の水素をセルロース基準で97%の収率で発生させることに成功していた。今回はこの手法から一段進み、下水汚泥の粉砕、乾燥工程を経ずに、高純度水素を高収率で発生させる手法を発見した。 手法は以下の通りとなる。 1.下水汚泥に無機粉体を添加し混合する。その上で600度で加熱することで、水素が89.4%、メタンが0.7%、一酸化炭素2.1%、二酸化炭素7.8%が発生。 2.は低廉な物質が利用可能であり、ガス発生を促す。 3.加熱時の雰囲気が水蒸気 今回発見した手法の場合、混合して加熱するという処理で高純度の水素ガスを発生させることが可能であり、下水汚泥の処理コスト、水素ガスの発生コストが大幅に下がることになる。水素ガスは、燃料電池用ガスや燃料ガスなどで今後利用の拡大が確実視されるエネルギー源の一つであり、今回の新たな下水汚泥処理による水素ガス製造手法の発見は、下水汚泥処理のコスト削減、水素ガス確保の両面から大きな期待がかかるものとなる。
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物理的な力によって木材を粉砕し、パルプ化する方法。 パルプ繊維が剛直なのが特徴。 デメリットは繊維中にリグニンなどを大量に含むので、長時間保存すると褪色する。 その代わり、メリットとして木材からのパルプ収率は80パーセント程度と高い為、非常に効率的。
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薬品などを用いて科学的な反応によって木材を分解してパルプ化する方法。 セルロース繊維が非常に高い割合を占めているので、しなやかで強度の強い質の高い紙が作れる。 木材からのパルプ収率は50パーセント程度となり、機械パルプの62.5%の効率となる。 しかし、残りの50%はリグニンや樹脂成分によって構成されており、この廃液を濃縮した黒液を燃焼させ、エネルギーとして使うことができる。
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問99 蛍光光度法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 蛍光は、分子が基底状態から励起状態に遷移する際に観測される。 2 光源として、通常、重水素ランプが用いられる。 3 蛍光スペクトルを測定すると、ラマン散乱光が観測されることがある。 4 蛍光量子収率は、蛍光強度をモル吸光係数で除した値である。 5 溶液中の蛍光物質の濃度が十分に希薄であれば、蛍光強度は蛍光物質の濃度に比例する。 次の問題
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2012年度4月の実験班活動報告です。 今月は(言い訳ですが)、5/9(水)の研究発表会の準備、 新入生への科学部の説明、新入生への教室の準備により、 実験班のみに限らず各班において、活動がほとんどできていません…。 有機化学の研究案がほぼ決定しました! この場を借りて、(今までお世話になった・これからもお世話になるであろう) webサイトの『放課後化学講義室』の管理人Chemisさんにお礼を申し上げます。 放課後化学講義室:http //chemieaula.web.fc2.com/ (左のリンク、special thanksにも追加しました) 実験班班長まっしゅは11月ごろからずっと研究案について悩んできました。 しかしついに2012年4月、ついに上手くいきそうな研究案が決まりました! その名は『アルドール反応(aldol reaction)』。 α水素を持つカルボニル化合物2つが1つに縮合し、 炭素の架橋構造が生じてβ-ヒドロキシアルデヒドができる、という反応です。 以上の研究案の試行錯誤の様子や、 これから進めていくアルドール反応の研究案などを 5/9の研究発表会の資料(班長まっしゅのレジュメ)にまとめたのでご覧ください! 有機化学と研究_HP.docx 【↑ 5/5,22 14更新】 また、アルドール反応の中でも、 「ジベンザルアセトンの生成」はOrganic Synthesesという学術論文に掲載されています。 じつはこれ、相当昔(1943年)の論文なのですが収率はなんと90~94%という頭が下がる数字! ※当時は今の実験室にあるような、正確な分析機器などありませんでした。 そんな環境の中…昔の人々って本当にすごいですよね。 ちなみに、英文の学術論文なのでもちろん実験手順も英文・・・ ということで、頑張って自分で和訳してみました! ≪≫の部分は僕の意訳であり、英文にはそのようなことは書いてありません。 アルドール反応の研究の第一歩は、この実験の1/160スケールくらいでやろうと思ってます! また、時間がなかったので、注(Note)の和訳は6月の活動方向に回したいと思います。 それでは以下、活動の成果ということで英文とその和訳をコピペしておきます。和訳間違えてたらごめんなさい。 (もしよければ左メニューのメールフォームよりご連絡いただけると嬉しいです) Organic Syntheses, Coll. Vol. 2, p.167 (1943); Vol. 12, p.22 (1932). DIBENZALACETONE 1, Procedure ①A cooled solution of 100 g. of sodium hydroxide in 1 l. of water and 800 cc. of alcohol (Note 1) is placed in a 2-l. wide-mouthed glass jar which is surrounded with water and fitted with a mechanical stirrer. ②The solution is kept at about 20–25° and stirred vigorously (Note 2) while one-half of a mixture of 106 g. (1 mole) of benzaldehyde and 29 g. (0.5 mole) of acetone is added (Note 3). In about two or three minutes a yellow cloud forms which soon becomes a flocculent precipitate. ③After fifteen minutes the rest of the mixed reagents is added, and the container is rinsed with a little alcohol which is added to the mixture. ④Vigorous stirring is continued for one-half hour longer, and the mush is then filtered with suction on a large Büchner funnel. ⑤The product is thoroughly washed with distilled water (Note 4) and then dried at room temperature to constant weight. ⑥The yield is 105–110 g. (90–94 per cent of the theoretical amount) (Note 5) of a product which melts at 104–107°. ⑦ The crude dibenzalacetone may be recrystallized from hot ethyl acetate, using 100 cc. of solvent for each 40 g. of material. The recovery in this purification is about 80 per cent; the purified product melts at 110–111°. 1、実験手順 ①1000ccの10%水酸化ナトリウム水溶液と800ccのエタノールを、スターラー(攪拌機)の上にある水浴化の2Lビーカーの中に入れる。 ②溶液の温度は約20~25℃に保ち、勢いよくかき混ぜながら、106g (1mol分)のベンズアルデヒドと29g(0.5mol分)のアセトンの混合物の半分≪つまり67.5g≫を加える。約2~3分するうちに溶液は黄色く濁り、黄色沈殿が生じる。 ③(②の作業の)15分後に残りの半分量の混合物を加える。これらの混合物が入っていた容器は≪すべて≫、少量のエタノールで洗って余す事無く反応容器に加える。 ④30分以上激しくかき混ぜたのち、大きなブフナー漏斗で吸引ろ過する。 ⑤生成物を蒸留水で余すところなく洗ったのち、恒常的な重さになるまで≪重さが変わらなくなるまで?≫乾かす。 ⑥105~110g(理論収率の90~94%)のジベンザルアセトンが精製する。104℃~107℃で融ける粉末である。 ⑦精製していないジベンザルアセトンは、40g当たり溶媒として100gの熱した酢酸エチルにも溶けるでしょう。この溶液を精製すると理論収率の約80%の収率でジベンザルアセトンが得られます。精製物は110℃~111℃で融解します。 英文出典:Organic Syntheses, Coll. Vol. 2, p.167 (1943); Vol. 12, p.22 (1932). DIBENZALACETONE URL http //www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepcontent.asp?prep=cv2p0167 以上です。応援よろしくお願いします。 担当:部長兼実験班班長まっしゅ 参考文献など 清水功雄他,(2011),『ベーシックマスター有機化学』,オーム社 『Organic Syntheses, Coll. Vol. 2, p.167 (1943); Vol. 12, p.22 (1932)』, http //www.orgsyn.org/orgsyn/orgsyn/prepcontent.asp?prep=cv2p0167 星野泰也, (2010), 『チャート式シリーズ新化学』, 数研出版