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因縁つけられ素直に 従うが 髪型 触れられ ブチギレ仗助さん 先輩バカにする サザエさんと言いやがる ドラララララ 今日もぶちのめす 承太郎さんと出会って マジ話 髪型 後には 出来ない仗助さん 女が怯えてる 康一も焦ってる ドラララララ 今日もぶちのめす 康一助けに漫画家 訪ねたが 髪型 けなされ 大暴れ仗助さん 何処に隠れてる? 出て来い岸辺露伴 ドラララララ 入院させちゃうぜ 小さい頃の恩人に 憧れて 髪型 誇りに している仗助さん みんなはバカにする ダセェ古いと笑ってる ドラララララ 全員ぶちのめす
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893 名前: NPCさん [sage] 投稿日: 2009/03/23(月) 11 46 51 ID ??? そういえば昔コンベ二次会のミニセッションで 「今まで使ったことがないであろうルールを使うためだけのセッションです」 って言われて導入でPC全員ぶち殺されたことがあったなあ 確かにこうでもしないとBローズの転生ルールなんぞ使う機会がなかったんで みんなとても楽しく来世ロールプレイしましたが スレ220
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「くそっ……ふざけやがって……!」 『幻想殺し』・上条当麻は、心中に込み上げる感情に任せて憤りの言葉を零していた。 紆余曲折の末にようやく帰還することのできた学園都市。 そこで皆の所に顔を見せて行こうと考えていたその時のことである。 気付けば、あの白色の部屋にいた。 周りを見渡すも、そこにいるのは見知らぬ方々のみ。 何処にでもいそうな女子高生もいれば、見るからにヤバい臭いがプンプンする御方もいた。 完全に不幸な臭いがしたかと思えば、次は殺し合いをしろの一言。 そして、人が、死んだ。 唐突に、驚く程にあっさりと、人が死んだ。 余りに異常すぎる事態に、不幸だと嘆息していた上条であったが、表情を変える。 撒き散らされる血液に、倒れ伏す人に、上条の思考は沸騰した。 怒りの言葉を投げ掛けようと上条が口を開き、そしてその時、世界が変わっていた。 目の前が漆黒に染まり、覚醒したと思えばこの場にいたのだ。 「殺し合いなんてさせてたまるかよ……!」 上条は走り出す。 殺し合いを止める為、ただそれだけの為に『幻想殺し』は何時ものように走り出す。 「っと、うお……!」 だが、上条当麻が幸先良いスタートを切ることはできなかった。 上条が歩みを始めると同時に靴ひもが示し合わせたように千切れたのだ。 歩き出そうとした勢いそのままに前につんのめり、転倒する上条。 ドテ、とまるで漫画のような華麗な転倒であった。 そして、この転倒こそが、上条にとっての最大の不幸となった。 「……くっそ、不幸だー……」 倒れた姿勢のまま顔を持ち上げ、上条は口癖である愚痴を零した。 土にまみれた顔が痒みのような痛みを訴える。 上条は小さく溜息を吐き、立ち上がろうと両手を地面に付けた。 「よぉ、久し振りだな」 その時であった。 倒れ伏す上条に、背後から声を掛ける者がいた。 後ろを見ようと身体を捻じりながら視界を動かす。 そこには、男が立っていた。 ポロシャツを着た、筋骨隆々という言葉がこれ以上なく当て嵌まる大男であった。 「十兵衛……楽しみにしてたぜ。てめえとまた会えるのをよ」 「……は?」 十兵衛とは何処の誰ぞやなどと思いつつ、上条はいぶかしげな視線を大男へと向ける。 兎にも角にも立ち上がってからだと、両手に力を込め身体を起こした。 「燃えるぜ」 そして―――立ち上がったと同時に、殴られた。 物凄い衝撃であった。 まるでハンマーで殴られたかのような、身体の芯に響く一撃だ。 視界が揺れ、意識に気味の悪い浮遊感が生じる。 これまでの数多の死闘の経験が活きてか、上条は反射的に両腕を掲げ、防御の姿勢を取っていた。 だが、その上からでコレである。 強烈な衝撃に脳髄が揺れ、脳震盪状態に陥る。 「始めようぜ、喧嘩をよ」 大男の言葉は、まるで耳孔に綿でも詰められたようにボンヤリとしたものに聞こえた。 マズい、と鈍った思考と力のこもらない身体を無理矢理に動かして、防御の姿勢を維持する。 が、それは無駄な努力でしかない。 またもや振るわれた剛腕は、両腕の上から上条の顔面を捉えて、吹き飛ばした。 身体と、その意識を。 「……あ?」 大男は拍子抜けした。 拍子抜けし、数メートル程すっとんでいった上条を見て、気付く。 自分が勘違いしていた事を。 「コイツ、十兵衛じゃねえ……」 学ランに、ウニでも意識してるかのようなツンツンの髪形。 そう、外見はどうにも探し求めていた人物と酷似していた。 佐藤十兵衛。 大男―――工藤優作と闘い、喧嘩で工藤優作に迫った唯一の男。 力も、タフネスも、工藤には遠く及ばない実力であった。 だが、佐藤十兵衛という男は幾重もの策を練り、策が打ち破られても足掻きに足掻いて、ついには工藤に迫った。 結果的に工敗れはしたものの、佐藤十兵衛という男は工藤の記憶に深く刻まれた。 だから工藤は歓喜した。 最初の部屋で佐藤十兵衛の姿を見た時、その時の十兵衛の瞳を見た時、歓喜が支配した。 アイツはまだ折れちゃいなかった。 俺と喧嘩する為に、俺に勝つ為に、強くなった。 鍛錬し、技を磨き、柔道の金メダリストすら打ち破り、強くなった。 十兵衛は戦う気だった。 あれだけ殴られ、尿を垂れ流してまで許しを請い、それでも心は折れちゃいなかったのだ。 だからこそ、気分は最高に昂ぶっていた。 十兵衛を発見したと思い、またあの喧嘩を行えると思い、アドレナリンが噴出した。 「勘違いかよ、くそ」 そのオチが、これだ。 十兵衛だと思った人物は他人の空似であり、何処の誰とも知れぬただのガキであった。 というかよくよく見ると身長がまるで違う。 十兵衛は自分と同じくらいの長身であったが、コイツはずっと小さい。 転んでいたこともあってか、身長が分からなかったのだ。 肩すかしも良いところだ。 「悪ぃなガキ。まぁ、ヤベえ奴に見付からないよう祈ってるんだな」 工藤は上条を捨て置き、歩き出す。 十兵衛との再会を待ち望みながら、殺し合いの場を武器も持たず、己の身体のみで進みだす。 「―――待……て」 だが、工藤は数メートル程歩いたところで足を止めた。 声を掛けられたからだ。 自分の渾身の一撃を二度も喰らい、それでも立ち上がった男に、声を掛けられた。 工藤は振り返り、後ろを見る。 そこには力無い瞳でこちらを見詰めるウニ頭の男がいた。 「てめぇは……殺し合いに乗って……る、のか」 「さぁな。乗ってるっつたらどうするつもりだよ?」 殺し合いに乗っているのなら上条を見逃す訳がないのだが、工藤はあえて言葉を選んだ。 その表情には試すような、挑発的な笑みがあった。 「ざけんなよ……こんな訳のわからない事で人を殺して、それで自分だけ助かって、てめぇはそれで良いのかよ……!」 「さぁな。だが、これはそういうゲームらしいぜ」 工藤の言葉を受け、上条の瞳に僅かな光が灯る。 その様子を工藤は興味深気に眺めていた。 「ふざけんな……! そんなすげえ力があって、それでも他人を蹴落として、生き残りてえのかよ……!」 「まぁ、死にたくはねぇからな。で、どうするつもりなんだよ、ガキ」 「てめぇを……止める」 力ない瞳で、フラフラと揺れる身体で、上条は一歩前に踏み出す。 工藤は動かない。ただ笑みを浮かべて上条を見詰めていた。 「お前が殺し合いに乗ってるっていうのなら―――」 上条はさらに一歩一歩前へ進んでいく。 工藤と上条との距離が段々と縮まっていく。 「―――それだけの力を持ち、それでも人々を殺そうというのなら―――」 そして、二人は拳の届く間合いへと至った。 ダン、と音が響く。 上条が地面を踏み抜いた音であった。 「―――そのふざけた幻想をぶち殺す!」 その一瞬、上条は何もかもを振り切っていた。 身体に刻まれたダメージも、朦朧とする意識も、何もかもを振り切り右拳を振るった。 拳は見事に工藤の頬を捉え、その顔面を跳ね上げる。 「絶対に……止めて……やる……」 そして、上条は地面に崩れ落ちた。 身体を侵襲するダメージに限界を迎えたのだ。 だが、その身体が地面に転がる事はない。 脱力しきったその身体を、工藤優作が支えていた。 「おもしれえガキだ」 そもそも工藤に、上条の一撃を避けるつもりなどなかった。 勘違いで二発も殴ってしまったのだ。一発くらい殴らせなくては余りに悪い。 それに興味が沸いたのも事実だ。 自分の渾身の一撃を、ガードの上からとはいえ二発も喰らい、それでも尚立ち上がった男。 興味を持つなという方が無理のある話だ。 だから、わざと挑発的な態度を取り、殴らせた。 あのフラフラの状態から一撃を見舞ったのだ。根性だけは十兵衛にも勝るとも劣らないものを感じた。 そして、何より――― 「―――燃えたぜ」 言葉を吐いた直後、工藤の身体が斜めに傾いだ。 両足に力を込めるも耐える事ができない。 工藤が右膝を付く。 そして何より―――あの右拳であった。 あんな状態から放たれた筈の拳は、驚異のタフネスを誇る工藤の芯さえも削った。 初めての経験であった。 たったの一撃で立っていられなくなる程のダメージを負ったのは。 プロレスラーに殴られようと、空手家の蹴りを食らおうと、金属バットで殴られようと、立ち上がる事はできる。 だが、コイツの一撃は違った。 立てない。 身体が言うことを聞かない。 どれだけの脳内麻薬を出そうと、身体は動かない。 初めての経験であった。 「面白えガキだ」 右膝をついたまま、上条を支えたまま、工藤は呟いた。 その表情は歓喜に染まっている。 佐藤十兵衛に、自分をダウンさせた男。 この殺し合いとやらは思った以上に楽しめそうだ。……そんな事を考えながら工藤優作はひとまずの休息をとっていた。 【E-5・深夜】 【工藤優作@喧嘩商売】 [状態]ダメージ(中) [装備]なし [持物]基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・行動] 基本:強い奴と喧嘩をする 1:ダメージが抜けるまで休む 2:十兵衛を探し、喧嘩する [備考] ※原作24巻、田島トーナメントの概要を聞いた直後からの参戦です 【上条当麻@とある魔術の禁書目録】 [状態]ダメージ(大) [装備]なし [持物]基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・行動] 基本:殺し合いを止める 1:気絶中 [備考] ※原作新約2巻、学園都市へ帰還した直後からの参戦です
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第33話「ウォータープルーフブロンド 2」 あたしとエルメェスは、生物部の展示会場にいた。 『だけど徐倫、このスタンド……遠隔操作かもしれねーぞ』 『いや……多分近距離パワー型だ。遠隔操作型でもそれをつけるときにはエルメェスに近付かなきゃいけない…… どうせ近付くのなら相手の様子が見える位置をとるのが普通だ』 『と……なると本体はここにいる誰かってことだな………』 部屋には制服を着た暇そうな生物部員が二人、一組で揃いの服を着たカップル、帽子を被ったジャージの男と一般客は三人いる。 『……で、誰か分かるか?徐倫』 『見当もつかない………』 『こうなりゃ全員ぶちのめすか?』 『駄目だ最初で外すと逃げられる』 『……どうすりゃいいんだよ。あたしのスライムもなんかでかくなってきてるぞ』 エルメェスの腕を見るとなるほどでかくなってきている。……これからどうなるか予測できない分怖いな。 『とりあえずあの受付に聞いてみるか』 受付に行き、質問をし始める。 「悪いんだけどさ……今日怪しい人とか来てない?」 「怪しい……人?一体なんでそんなことを………」 「あ、あーあたし、風紀委員なのよ!文化祭とか他校の奴とかいっぱい来るでしょ?」 「あ、そういう事ですか。で、どういった人ですか?」 「んー例えば……展示をいじくってる奴。水槽を触ったとかさ」 「今のところいませんね」 「やっぱそうよね……じゃあ、何かおかしな事とかは?」 「うーん……特には………」 「ねぇねぇ」 もう一人の受付が声をかけてくる。 「さっき交代の時………」 「交代?」 「あ、はい。実は私代理なんです」 「代理?」 「はい。受付は何回か交代してるんですけど……その時に本来の当番の子が帰ってしまって……四十五分ぐらい前でした、暫く誰もいない時間があったんです」 「それはどれくらい?」 「十五分間ぐらい……だったと思います」 『徐倫……!』 エルメェスが手掛かりを見つけた刑事のような笑顔を浮かべながら話し掛けてきた。 『十五分もありゃスタンドを仕掛けておくのに十分すぎる時間だぜッ!』 『ああ、少しだけ敵の姿が見え始めたな』 『早くしてくれよ。こいつ、もう肘を通り過ぎた』 あたしは更に質問を続ける。 「その十五分の間に来た客とかは?」 「さあ……あの帽子の人はその十五分の間に来たようです。カップルのお二人は二十分程前に」 『あの帽子が怪しいな……この部屋は狭い。受付に見つからないように何かするのは困難だぜ』 『次はあいつに聞いてみるか………』 二人で帽子の男に詰め寄ると、さっそくエルメェスがいかつい顔でドスの聞いた声をかける。 『てめぇ……スタンド使いか?』 『ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇぇ!エルメェェェェェス!』 『なんだよ?徐倫?』 『そんなふうに聞いて教えてくれる訳ないでしょ!それにこいつがスタンド使いじゃなかったらどうするんだ?』 『じゃあどうすんだよ!』 『まあ見ときなさい』 ストーンフリーをだし、殴りかかる。が、男は全く気付かず、パンチがモロに当たりそうになった瞬間に、ストーンフリーを糸にほぐし、衝撃を軽減する。 「……なんかくすぐってえな………なんすか?あんたら?」 「いえ、もういいわ。それじゃ」 二人で急いで男から離れる。 『はずれみたいだ』 『クソッ……一体……』 エルメェスがそう言った瞬間だった。いきなり何かがあたしの頭に向かって飛んで来た。 「なッ!?」 とっさにかわすと後ろにいたカップルの男に当たった。 「ん?グ……ガボッゴヴォゲ!」 と、男に当たったスライムが男の鼻と口に入っていった。 『徐、徐倫!』 『エルメェス、その腕のそれ……何処まできてる?』 『肩………』 やばい……早く本体を叩かないとエルメェスが……だが、本体は……と、そこであたしの脳裏にある仮説がひらめいた。 『エルメェス、さっきの攻撃……どこから来たか見えたか?』 『あっちの部屋の隅だ。けどあっちに人はいないぜ。他の奴が騒ぎ始めた。さっさと全員ぶちのめ………』 『エルメェス、よく見て。本当に誰もいない?』 『徐倫……何を……まさか………』 『そう。いない。人はいない。けど………』 そしてストーンフリーをだし、 「オラァッ!」 水槽を叩き割る。中から鯉が出て床をピチピチ跳ね始めた。 『スライムが消えた………こいつが本体かッ!』 『スタンド能力は何も人間だけの能力じゃない、生物なら大体が身に付けられる。 ここは生物部だ。スタンドを持った生き物を紛れ込ませるなんて朝飯前だろう』 そう言ってから鯉を踏んづけて、トドメを刺す。 『死んだか?』 『みたいだな』 部室を見回すと、さっきスライムを撃たれた男も無事なようだ。 『これで一件落着………じゃないみたいね』 見ると生物部の受付が鬼気迫る表情を浮かべ近付いてくる。 『どうする?エルメェス?』 『どうするってなあ………』 その瞬間、 「徐倫、いるか?」 アナスイとみくるが現れた。 「それじゃアナスイ、後よろしく」 『元気でな』 「は?」 そう声をかけるとあたし達は逃げ出した。 「お、おい徐……え?こっち来い?あの、俺一体何………」 鯉 死亡 スタンド消滅 ナルシソ・アナスイ こっぴどくしぼられ、承太郎にもしぼられた To Be Continued・・・
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第33話「ウォータープルーフブロンド 2」 あたしとエルメェスは、生物部の展示会場にいた。 『だけど徐倫、このスタンド……遠隔操作かもしれねーぞ』 『いや……多分近距離パワー型だ。遠隔操作型でもそれをつけるときにはエルメェスに近付かなきゃいけない…… どうせ近付くのなら相手の様子が見える位置をとるのが普通だ』 『と……なると本体はここにいる誰かってことだな………』 部屋には制服を着た暇そうな生物部員が二人、一組で揃いの服を着たカップル、帽子を被ったジャージの男と一般客は三人いる。 『……で、誰か分かるか?徐倫』 『見当もつかない………』 『こうなりゃ全員ぶちのめすか?』 『駄目だ最初で外すと逃げられる』 『……どうすりゃいいんだよ。あたしのスライムもなんかでかくなってきてるぞ』 エルメェスの腕を見るとなるほどでかくなってきている。……これからどうなるか予測できない分怖いな。 『とりあえずあの受付に聞いてみるか』 受付に行き、質問をし始める。 「悪いんだけどさ……今日怪しい人とか来てない?」 「怪しい……人?一体なんでそんなことを………」 「あ、あーあたし、風紀委員なのよ!文化祭とか他校の奴とかいっぱい来るでしょ?」 「あ、そういう事ですか。で、どういった人ですか?」 「んー例えば……展示をいじくってる奴。水槽を触ったとかさ」 「今のところいませんね」 「やっぱそうよね……じゃあ、何かおかしな事とかは?」 「うーん……特には………」 「ねぇねぇ」 もう一人の受付が声をかけてくる。 「さっき交代の時………」 「交代?」 「あ、はい。実は私代理なんです」 「代理?」 「はい。受付は何回か交代してるんですけど……その時に本来の当番の子が帰ってしまって……四十五分ぐらい前でした、暫く誰もいない時間があったんです」 「それはどれくらい?」 「十五分間ぐらい……だったと思います」 『徐倫……!』 エルメェスが手掛かりを見つけた刑事のような笑顔を浮かべながら話し掛けてきた。 『十五分もありゃスタンドを仕掛けておくのに十分すぎる時間だぜッ!』 『ああ、少しだけ敵の姿が見え始めたな』 『早くしてくれよ。こいつ、もう肘を通り過ぎた』 あたしは更に質問を続ける。 「その十五分の間に来た客とかは?」 「さあ……あの帽子の人はその十五分の間に来たようです。カップルのお二人は二十分程前に」 『あの帽子が怪しいな……この部屋は狭い。受付に見つからないように何かするのは困難だぜ』 『次はあいつに聞いてみるか………』 二人で帽子の男に詰め寄ると、さっそくエルメェスがいかつい顔でドスの聞いた声をかける。 『てめぇ……スタンド使いか?』 『ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇぇ!エルメェェェェェス!』 『なんだよ?徐倫?』 『そんなふうに聞いて教えてくれる訳ないでしょ!それにこいつがスタンド使いじゃなかったらどうするんだ?』 『じゃあどうすんだよ!』 『まあ見ときなさい』 ストーンフリーをだし、殴りかかる。が、男は全く気付かず、パンチがモロに当たりそうになった瞬間に、ストーンフリーを糸にほぐし、衝撃を軽減する。 「……なんかくすぐってえな………なんすか?あんたら?」 「いえ、もういいわ。それじゃ」 二人で急いで男から離れる。 『はずれみたいだ』 『クソッ……一体……』 エルメェスがそう言った瞬間だった。いきなり何かがあたしの頭に向かって飛んで来た。 「なッ!?」 とっさにかわすと後ろにいたカップルの男に当たった。 「ん?グ……ガボッゴヴォゲ!」 と、男に当たったスライムが男の鼻と口に入っていった。 『徐、徐倫!』 『エルメェス、その腕のそれ……何処まできてる?』 『肩………』 やばい……早く本体を叩かないとエルメェスが……だが、本体は……と、そこであたしの脳裏にある仮説がひらめいた。 『エルメェス、さっきの攻撃……どこから来たか見えたか?』 『あっちの部屋の隅だ。けどあっちに人はいないぜ。他の奴が騒ぎ始めた。さっさと全員ぶちのめ………』 『エルメェス、よく見て。本当に誰もいない?』 『徐倫……何を……まさか………』 『そう。いない。人はいない。けど………』 そしてストーンフリーをだし、 「オラァッ!」 水槽を叩き割る。中から鯉が出て床をピチピチ跳ね始めた。 『スライムが消えた………こいつが本体かッ!』 『スタンド能力は何も人間だけの能力じゃない、生物なら大体が身に付けられる。 ここは生物部だ。スタンドを持った生き物を紛れ込ませるなんて朝飯前だろう』 そう言ってから鯉を踏んづけて、トドメを刺す。 『死んだか?』 『みたいだな』 部室を見回すと、さっきスライムを撃たれた男も無事なようだ。 『これで一件落着………じゃないみたいね』 見ると生物部の受付が鬼気迫る表情を浮かべ近付いてくる。 『どうする?エルメェス?』 『どうするってなあ………』 その瞬間、 「徐倫、いるか?」 アナスイとみくるが現れた。 「それじゃアナスイ、後よろしく」 『元気でな』 「は?」 そう声をかけるとあたし達は逃げ出した。 「お、おい徐……え?こっち来い?あの、俺一体何………」 鯉 死亡 スタンド消滅 ナルシソ・アナスイ こっぴどくしぼられ、承太郎にもしぼられた To Be Continued・・・
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「んっほおおおおおおお!! まりさあああああ!! ありすのあいをうけとってねー!」 「いやあああああ!! れいぱーとすっきりするなんていやああああ!!!」 「いやがるふりをしてありすのきをひこうなんて、まりさってばつんでれさんねえええええ!!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくどいてねー!!」 山菜採りの帰り道。道を外れたところで交尾、ゆっくり的に言うところの「すっきり」をしている二個のゆっくり――――ありす種とまりさ種をお兄さんは見つけた。 充血した目、ぎとぎととした体液、そして泣き喚く相方を一切無視した行為。 ありすはいわゆるれいぱーありす、という種だろうか。 なんとかありすの魔手から逃れようと、必死に這いずるまりさを、逃がすまいとさらに大きく被さるようにのしかかってくるありす。 基本的に害獣であるゆっくりが嫌いなお兄さんにとって、まりさがどうなろうと知ったことでは無かったが、ありすが幸せそうなのが目に付いた。 帰り道を横に逸れ、二個がぐっちゃぐっちょと汚らしく交わっている方へと向かっていく。 「いくわよ、いくわよまりさああああああ!」 「だめえええええ!! まりさすっきりしたくないいいいいいいい!」 「「すっきりー!!」」 近付いて来るお兄さんなど意にも介せず、二個は交尾を終えた。 しかし何故ゆっくりはどんなに嫌がっていようとも最後の瞬間だけは声を揃えて気持ちよさそうに、それこそすっきりとした顔で事を終えるのだろうか。謎である。 とりあえずすっきりしてしまって絶望と悲哀に打ちひしがれているまりさ種は無視し、すっきりの余韻を受け、その場から動こうとしないありす種にお兄さんは蹴りをぶち込んだ。 「はあ、はぁ……まりさ、とってもよかったわあ……それじゃ、にかいせんべぶらぁっ!?」 お兄さんの容赦無しのつま先蹴りは、ありすの顔面を的確に捉え近くに立っている木へと叩き付けた。 べちん、とうどんの種をまな板に叩き付けるのにも似た音が響く。 突然の暴力に見舞われたありすは、そのまま顔面から地面へと落ち、ぷるぷると小刻みに震えたまま動けない。 お兄さんは動かないありすの後頭部にあたる部分の髪を掴み、無造作に引き上げ、そのまま振り下ろした。 「べぶっ! ばっ! びぎゅ! ぐべぇ! ぎゅび!」 そのまま何度か地面に叩き付け、仕上げに再び木に向かって投げつける。 投げた勢いでぶちぶちと千切れ、掌に残ったありすの髪の毛を払い、お兄さんはようやくありすに声をかけた。 「おい。何してる」 「…………っ…………!?…………ゆ…………ゆ……!」 自身の身に何が起こったのか。目の前の人間は何者なのか。 激変した状況と顔面の痛みに、ありすはまともな思考ができずただ歯の折れた口をぱくぱくと開くだけである。 何も応えないありすに対し、お兄さんはさらにありすの顔面へと踏みつけを行った。 「げぼぉ!」 「何してるって訊いてるんだ。応えろよ、おい」 「……ま、まり、さと……あい、し、あって…………た……の、よ……!」 何か言わないとまた暴力を振るわれる。 ようやく事態を飲み込み始めたありすは、咄嗟に投げかけられた言葉へと返事をした。 「ほう。愛し合ってた、ねえ……」 「な……なにか、もんくあるの!? ありすと……まりさ、の、すっき、りを……じゃまする、じじいは……ゆっくりしね! ぷくううううううう!!」 目に涙を浮かべたまま、土に汚れた顔でありすは頬を膨らませてお兄さんを威嚇する。 小動物相手ならまだしも、人間に対して全く無駄なありすの行為に苦笑を漏らしつつ、お兄さんはその頬を今度は拳で横から殴りつけた。 「ぶびゅううううっ!!」 「ふん。テメエの都合だけの身勝手で汚らしい交尾しといて、何が『あいしあってた』だ。笑わせんな」 痛みに泣き叫んでこのまま逃げ出したいありすだったが、しかしお兄さんの言葉に身を固くした。 身勝手で汚らしい交尾? 何を言っているのだこの人間は。 ありすのすっきりはありすの愛を他のゆっくりに分け与える、とてもすばらしい行為だというのに。 とかいはなゆっくりとして、その言葉だけは見逃せない。 痛みを堪え、ありすは叫んだ。 「なにもしらないじじいはだまってね! ありすのすっきりはとてもゆっくりできるのよ!」 「出来るワケねーだろ馬鹿。現にそこのまりさ、泣いて嫌がってたじゃねえか」 「ふん、まりさはつんでれなのよ! いやがってるふりをしてありすのきをひこうとしているの! そんなこともわからないの? ばかなの? しぬの?」 ほら、やはり人間は馬鹿で愚かだ。ゆっくりの事をまるで分っていない。 まりさがありすの愛を拒むはずが無いのだ。 己の正当を確信したありすは、踏ん反り返るように下顎を突き出した。人間で言えば胸を張った、というような行為なのだろう。 「はっは、ツンデレときたか。いよいよもって救えない頭してんなお前らられいぱーありすは。本気で嫌われてるのにも気付かないとか、バカにも程がある」 「ゆ……ゆぎいいいいいいいい!! ありすがきらわれてるわけないでしょおおおおお!?」 「じゃ、訊いてみるか――――おいそこのまりさ。逃げんじゃねえ、こっち来い」 「そろーり、そろー……ゆっ!?」 お兄さんはそろーり、そろーりと馬鹿みたいに口に出してその場を離れようとしていたまりさを呼び止めた。 まりさは一度びくりと大きく身を震わせると、振り返りもせず飛び跳ねて逃げ出す。 勿論、お兄さんがそれを黙ってみている筈も無い。ありすを掴み、まりさに向かって投げつけた。 「まりさはゆっくりいそいでにげるよ! ゆぐべっ!?」 「わあ、おそらをとんでぶばら!?」 「ったく、逃げんじゃねえっつったろーが。手間かけさせんな。そもそも逃げ切れると思ってんのかよ、テメエらのノロマな足で」 ゆっくりには出せないような速度でぶつけられた二個はぐったりと転がっている。 人間で言うなら全力で走っている背後から自転車の速度でぶつかったようなものだ。無理もない。 悠々と歩いて来たお兄さんにまりさは捕まり、ありすは動かないように足で踏みつけられた。 「改めて訊くぞ。おいまりさ、お前このありすをどう思う?」 「ゆっ……ゆっ……こんなありす、ゆっくりじゃないよ! ゆっくりしね!」 「ま、まりさ……つんでれさんなところがすてきよ! このじじいがいなくなったらありすにでれでれしてくるのよね! しってるんだから!」 「だ、そうだが。まりさはツンデレなのか。すげぇなお前。俺だったらこんな身勝手な奴絶対に好きになれんわ」 「そんなわけないでしょおおおおおおお!? はやくこのありすをどこかにやってね! まりさがゆっくりできないよ!」 「いいわよまりさああ! もっとつんつんしてねええ!」 「うーん、ここまでバカだと埒が明かんなあ……ん、そうだ」 何を思ったのか、お兄さんは掴んでいたまりさを地面に降ろした。 咄嗟にまりさは再び背を向けて逃げようとするが、お兄さんがありすを踏んでいない足で思い切り地面を踏み鳴らすとそれも無理と悟ったらしく、動きを止めた。 「よし、じゃあまりさ、このありすは俺が動けなくしといてやるから好きにしていいぞ。助けるのも、痛めつけるのもお前の自由だ」 「ゆっ!?」 「ま、まりさ!? はやくありすを助けてね! そうしたらもっともっとまりさをあいしてあげるから!」 お兄さんの言葉に、まりさも、ありすも目を見開いた。 この人間はどういう意図をもってそんな提案をしたのか。それは分らないがこの千載一遇の好機を逃す手は無い。 ありすにしてみれば、まりさは自分が愛を与えてやったゆっくりであり、自分を見捨てるなどという事はあるはずが無いものだった。 口ではさんざん嫌いだ、消え失せろと叫んでいたが、さすがにこの状況なら自分を助けてくれる筈だ、と。 しかし、まりさが選んだ選択肢は当然、ありすの予想――いや、妄想とは対極であった。 「このっ、このっ! よくもっ! まりさを!」 「げぴっ!? ま、まりさ!? なにすっ! るぶっ!?」 「うるさいよ! だまってゆっくりしね! このれいぱー!」 動けないありすに対し、憎悪を剥き出しにした形相でまりさは体当たりを始めた。 予想外のまりさの暴挙に、ありすはただただ驚くしかない。 理解できない。何故まりさはこんなにも本気で自分を襲ってくるのか。 「や、やめてねまりさ! ありすがっ! ぼぺっ! しんじゃううううう!」 「……まりさ、一旦止まれ」 「しねっ! しねっ!」 「おい、止まれ」 「ゆっくりしねええええええええ!! このれいぱーありすううううう!! ゆがあああああ!」 「…………」 お兄さんはまりさを思い切り何度も踏みつけた。 煎餅のように平たく潰され、痙攣するまりさをお兄さんは帽子を取ってびりびりに引き千切り、狙いもつけず遠くへと力一杯放り投げる。 はるか向こうの森の影に消えていったまりさの成れの果てを見届け、お兄さんはようやくありすを足元から解放した。 まりさ程では無いにしろ、お兄さんに襲われ、まりさに痛めつけられたありすも既に満身創痍である。 「さて、これでテメエの言う愛ってのはただの思い込みだと証明されたわけだが」 「……ぎ……ぎ……」 「これでも自分の交尾が独り善がりで嫌われてるって認めないつもりか?」 「…………あの……まりさは……いなかものだから……ありすのあいがつうじなかったのよ……! とかいはなゆっくりなら……ありすのあいをうけいれないはずがないわ……!」 「はあ。次はお得意の『とかいは』と『いなかもの』か。なんかそう言えば全部都合良くいくと思ってねーか? お前らありすって」 「ゆっ!?」 「自分の意の沿わないものは全部『いなかもの』。自分の思い通りになる事だけ『とかいは』。ありすはゆっくりの中でも特に自分勝手なゆっくりだよな」 「あ……ありすはとかいはだからとかいはなのはとうぜんでしょおおおおおお!! このいなかもののくそじじいいいいい!!」 「だからお前らが『とかいは』だって誰が言ってんだよ。全部自称だろうが。お前は誰かにとかいはだね、と言われた事あるのか?」 「ゆっ……ゆ、ゆ……っ!?」 「それともなにか、『とかいは』ってのは何でも自分の都合に良いように思い込み、他人の迷惑を顧みない奴をそう呼ぶのか? ああ、俺『いなかもの』でよかったわー」 「が、ぎ……ぎいいいいいいい!!」 「おお、怖い怖い。『とかいは』なゆっくりって、自分の意見が通らないと暴力を振るい始めるんだ。痛くもなんともないけどな」 自分のアイデンティティを脅かされ、ありすはお兄さんへと体当たりを始めた。 ついさっきまでそのお兄さんに散々いたぶられていた事などすっかり忘れ、ありすはお兄さんへと無力な抵抗を続ける。 「ありすはっ! とかいはなのよ! あいされているにっ! きまってるでしょおおおおおお!!」 「決まってねーっつってんだよ。そういう風に『決まってる』のはお前の頭の中だけだ。 いいかよく聞けクソ饅頭。世の中ってのはテメエの思い通りに行く事なんざ何一つねえ。テメエは嫌われ者で、勘違い甚だしい哀れで大馬鹿なゆっくりだ」 「ゆっぐあああああああっ!! とりけせええええええ!! ありすはきらわれものじゃないいいいいいい!!」 「誰かに嫌いだといわれたらツンデレだと事実を捻じ曲げ。誰かにイヤな事をつきつけられれば『いなかもの』だと事実を捻じ曲げ。 ツンデレだと断定できる理由はどこにある? それが『いなかもの』だと何故言い切れる? お前らの言葉は全部何の論拠も無い、思い込み、妄想なんだよ」 「こ…………この、くそじじい! くそじじい! くそじじいいいいいいい!!!!!」 「まあ、ありすったらツンデレさんね! そんな悪口言って俺の気を引こうとしてるんだね! じゃあもっと言ってやるよ。この勘違い野郎!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくとりけせえええええええ!!」 「アリスはツンデレに『決まってる』からな。認めてないフリして、本当は自分がいかに自分勝手かもっと言って欲しいに『違いない』よな」 「ゆっぎゃあああああああああああああ!!」 遂にありすは目を剥き、口からぶくぶくと泡を吹いて動かなくなった。 レゾンデートルを破壊され、自我が維持できなくなったのだ。 最早何も反応も無いありすに、お兄さんの興味は失せ、その場を後にした。
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「んっほおおおおおおお!! まりさあああああ!! ありすのあいをうけとってねー!」 「いやあああああ!! れいぱーとすっきりするなんていやああああ!!!」 「いやがるふりをしてありすのきをひこうなんて、まりさってばつんでれさんねえええええ!!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくどいてねー!!」 山菜採りの帰り道。道を外れたところで交尾、ゆっくり的に言うところの「すっきり」をしている二個のゆっくり――――ありす種とまりさ種をお兄さんは見つけた。 充血した目、ぎとぎととした体液、そして泣き喚く相方を一切無視した行為。 ありすはいわゆるれいぱーありす、という種だろうか。 なんとかありすの魔手から逃れようと、必死に這いずるまりさを、逃がすまいとさらに大きく被さるようにのしかかってくるありす。 基本的に害獣であるゆっくりが嫌いなお兄さんにとって、まりさがどうなろうと知ったことでは無かったが、ありすが幸せそうなのが目に付いた。 帰り道を横に逸れ、二個がぐっちゃぐっちょと汚らしく交わっている方へと向かっていく。 「いくわよ、いくわよまりさああああああ!」 「だめえええええ!! まりさすっきりしたくないいいいいいいい!」 「「すっきりー!!」」 近付いて来るお兄さんなど意にも介せず、二個は交尾を終えた。 しかし何故ゆっくりはどんなに嫌がっていようとも最後の瞬間だけは声を揃えて気持ちよさそうに、それこそすっきりとした顔で事を終えるのだろうか。謎である。 とりあえずすっきりしてしまって絶望と悲哀に打ちひしがれているまりさ種は無視し、すっきりの余韻を受け、その場から動こうとしないありす種にお兄さんは蹴りをぶち込んだ。 「はあ、はぁ……まりさ、とってもよかったわあ……それじゃ、にかいせんべぶらぁっ!?」 お兄さんの容赦無しのつま先蹴りは、ありすの顔面を的確に捉え近くに立っている木へと叩き付けた。 べちん、とうどんの種をまな板に叩き付けるのにも似た音が響く。 突然の暴力に見舞われたありすは、そのまま顔面から地面へと落ち、ぷるぷると小刻みに震えたまま動けない。 お兄さんは動かないありすの後頭部にあたる部分の髪を掴み、無造作に引き上げ、そのまま振り下ろした。 「べぶっ! ばっ! びぎゅ! ぐべぇ! ぎゅび!」 そのまま何度か地面に叩き付け、仕上げに再び木に向かって投げつける。 投げた勢いでぶちぶちと千切れ、掌に残ったありすの髪の毛を払い、お兄さんはようやくありすに声をかけた。 「おい。何してる」 「…………っ…………!?…………ゆ…………ゆ……!」 自身の身に何が起こったのか。目の前の人間は何者なのか。 激変した状況と顔面の痛みに、ありすはまともな思考ができずただ歯の折れた口をぱくぱくと開くだけである。 何も応えないありすに対し、お兄さんはさらにありすの顔面へと踏みつけを行った。 「げぼぉ!」 「何してるって訊いてるんだ。応えろよ、おい」 「……ま、まり、さと……あい、し、あって…………た……の、よ……!」 何か言わないとまた暴力を振るわれる。 ようやく事態を飲み込み始めたありすは、咄嗟に投げかけられた言葉へと返事をした。 「ほう。愛し合ってた、ねえ……」 「な……なにか、もんくあるの!? ありすと……まりさ、の、すっき、りを……じゃまする、じじいは……ゆっくりしね! ぷくううううううう!!」 目に涙を浮かべたまま、土に汚れた顔でありすは頬を膨らませてお兄さんを威嚇する。 小動物相手ならまだしも、人間に対して全く無駄なありすの行為に苦笑を漏らしつつ、お兄さんはその頬を今度は拳で横から殴りつけた。 「ぶびゅううううっ!!」 「ふん。テメエの都合だけの身勝手で汚らしい交尾しといて、何が『あいしあってた』だ。笑わせんな」 痛みに泣き叫んでこのまま逃げ出したいありすだったが、しかしお兄さんの言葉に身を固くした。 身勝手で汚らしい交尾? 何を言っているのだこの人間は。 ありすのすっきりはありすの愛を他のゆっくりに分け与える、とてもすばらしい行為だというのに。 とかいはなゆっくりとして、その言葉だけは見逃せない。 痛みを堪え、ありすは叫んだ。 「なにもしらないじじいはだまってね! ありすのすっきりはとてもゆっくりできるのよ!」 「出来るワケねーだろ馬鹿。現にそこのまりさ、泣いて嫌がってたじゃねえか」 「ふん、まりさはつんでれなのよ! いやがってるふりをしてありすのきをひこうとしているの! そんなこともわからないの? ばかなの? しぬの?」 ほら、やはり人間は馬鹿で愚かだ。ゆっくりの事をまるで分っていない。 まりさがありすの愛を拒むはずが無いのだ。 己の正当を確信したありすは、踏ん反り返るように下顎を突き出した。人間で言えば胸を張った、というような行為なのだろう。 「はっは、ツンデレときたか。いよいよもって救えない頭してんなお前らられいぱーありすは。本気で嫌われてるのにも気付かないとか、バカにも程がある」 「ゆ……ゆぎいいいいいいいい!! ありすがきらわれてるわけないでしょおおおおお!?」 「じゃ、訊いてみるか――――おいそこのまりさ。逃げんじゃねえ、こっち来い」 「そろーり、そろー……ゆっ!?」 お兄さんはそろーり、そろーりと馬鹿みたいに口に出してその場を離れようとしていたまりさを呼び止めた。 まりさは一度びくりと大きく身を震わせると、振り返りもせず飛び跳ねて逃げ出す。 勿論、お兄さんがそれを黙ってみている筈も無い。ありすを掴み、まりさに向かって投げつけた。 「まりさはゆっくりいそいでにげるよ! ゆぐべっ!?」 「わあ、おそらをとんでぶばら!?」 「ったく、逃げんじゃねえっつったろーが。手間かけさせんな。そもそも逃げ切れると思ってんのかよ、テメエらのノロマな足で」 ゆっくりには出せないような速度でぶつけられた二個はぐったりと転がっている。 人間で言うなら全力で走っている背後から自転車の速度でぶつかったようなものだ。無理もない。 悠々と歩いて来たお兄さんにまりさは捕まり、ありすは動かないように足で踏みつけられた。 「改めて訊くぞ。おいまりさ、お前このありすをどう思う?」 「ゆっ……ゆっ……こんなありす、ゆっくりじゃないよ! ゆっくりしね!」 「ま、まりさ……つんでれさんなところがすてきよ! このじじいがいなくなったらありすにでれでれしてくるのよね! しってるんだから!」 「だ、そうだが。まりさはツンデレなのか。すげぇなお前。俺だったらこんな身勝手な奴絶対に好きになれんわ」 「そんなわけないでしょおおおおおおお!? はやくこのありすをどこかにやってね! まりさがゆっくりできないよ!」 「いいわよまりさああ! もっとつんつんしてねええ!」 「うーん、ここまでバカだと埒が明かんなあ……ん、そうだ」 何を思ったのか、お兄さんは掴んでいたまりさを地面に降ろした。 咄嗟にまりさは再び背を向けて逃げようとするが、お兄さんがありすを踏んでいない足で思い切り地面を踏み鳴らすとそれも無理と悟ったらしく、動きを止めた。 「よし、じゃあまりさ、このありすは俺が動けなくしといてやるから好きにしていいぞ。助けるのも、痛めつけるのもお前の自由だ」 「ゆっ!?」 「ま、まりさ!? はやくありすを助けてね! そうしたらもっともっとまりさをあいしてあげるから!」 お兄さんの言葉に、まりさも、ありすも目を見開いた。 この人間はどういう意図をもってそんな提案をしたのか。それは分らないがこの千載一遇の好機を逃す手は無い。 ありすにしてみれば、まりさは自分が愛を与えてやったゆっくりであり、自分を見捨てるなどという事はあるはずが無いものだった。 口ではさんざん嫌いだ、消え失せろと叫んでいたが、さすがにこの状況なら自分を助けてくれる筈だ、と。 しかし、まりさが選んだ選択肢は当然、ありすの予想――いや、妄想とは対極であった。 「このっ、このっ! よくもっ! まりさを!」 「げぴっ!? ま、まりさ!? なにすっ! るぶっ!?」 「うるさいよ! だまってゆっくりしね! このれいぱー!」 動けないありすに対し、憎悪を剥き出しにした形相でまりさは体当たりを始めた。 予想外のまりさの暴挙に、ありすはただただ驚くしかない。 理解できない。何故まりさはこんなにも本気で自分を襲ってくるのか。 「や、やめてねまりさ! ありすがっ! ぼぺっ! しんじゃううううう!」 「……まりさ、一旦止まれ」 「しねっ! しねっ!」 「おい、止まれ」 「ゆっくりしねええええええええ!! このれいぱーありすううううう!! ゆがあああああ!」 「…………」 お兄さんはまりさを思い切り何度も踏みつけた。 煎餅のように平たく潰され、痙攣するまりさをお兄さんは帽子を取ってびりびりに引き千切り、狙いもつけず遠くへと力一杯放り投げる。 はるか向こうの森の影に消えていったまりさの成れの果てを見届け、お兄さんはようやくありすを足元から解放した。 まりさ程では無いにしろ、お兄さんに襲われ、まりさに痛めつけられたありすも既に満身創痍である。 「さて、これでテメエの言う愛ってのはただの思い込みだと証明されたわけだが」 「……ぎ……ぎ……」 「これでも自分の交尾が独り善がりで嫌われてるって認めないつもりか?」 「…………あの……まりさは……いなかものだから……ありすのあいがつうじなかったのよ……! とかいはなゆっくりなら……ありすのあいをうけいれないはずがないわ……!」 「はあ。次はお得意の『とかいは』と『いなかもの』か。なんかそう言えば全部都合良くいくと思ってねーか? お前らありすって」 「ゆっ!?」 「自分の意の沿わないものは全部『いなかもの』。自分の思い通りになる事だけ『とかいは』。ありすはゆっくりの中でも特に自分勝手なゆっくりだよな」 「あ……ありすはとかいはだからとかいはなのはとうぜんでしょおおおおおお!! このいなかもののくそじじいいいいい!!」 「だからお前らが『とかいは』だって誰が言ってんだよ。全部自称だろうが。お前は誰かにとかいはだね、と言われた事あるのか?」 「ゆっ……ゆ、ゆ……っ!?」 「それともなにか、『とかいは』ってのは何でも自分の都合に良いように思い込み、他人の迷惑を顧みない奴をそう呼ぶのか? ああ、俺『いなかもの』でよかったわー」 「が、ぎ……ぎいいいいいいい!!」 「おお、怖い怖い。『とかいは』なゆっくりって、自分の意見が通らないと暴力を振るい始めるんだ。痛くもなんともないけどな」 自分のアイデンティティを脅かされ、ありすはお兄さんへと体当たりを始めた。 ついさっきまでそのお兄さんに散々いたぶられていた事などすっかり忘れ、ありすはお兄さんへと無力な抵抗を続ける。 「ありすはっ! とかいはなのよ! あいされているにっ! きまってるでしょおおおおおお!!」 「決まってねーっつってんだよ。そういう風に『決まってる』のはお前の頭の中だけだ。 いいかよく聞けクソ饅頭。世の中ってのはテメエの思い通りに行く事なんざ何一つねえ。テメエは嫌われ者で、勘違い甚だしい哀れで大馬鹿なゆっくりだ」 「ゆっぐあああああああっ!! とりけせええええええ!! ありすはきらわれものじゃないいいいいいい!!」 「誰かに嫌いだといわれたらツンデレだと事実を捻じ曲げ。誰かにイヤな事をつきつけられれば『いなかもの』だと事実を捻じ曲げ。 ツンデレだと断定できる理由はどこにある? それが『いなかもの』だと何故言い切れる? お前らの言葉は全部何の論拠も無い、思い込み、妄想なんだよ」 「こ…………この、くそじじい! くそじじい! くそじじいいいいいいい!!!!!」 「まあ、ありすったらツンデレさんね! そんな悪口言って俺の気を引こうとしてるんだね! じゃあもっと言ってやるよ。この勘違い野郎!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくとりけせえええええええ!!」 「アリスはツンデレに『決まってる』からな。認めてないフリして、本当は自分がいかに自分勝手かもっと言って欲しいに『違いない』よな」 「ゆっぎゃあああああああああああああ!!」 遂にありすは目を剥き、口からぶくぶくと泡を吹いて動かなくなった。 レゾンデートルを破壊され、自我が維持できなくなったのだ。 最早何も反応も無いありすに、お兄さんの興味は失せ、その場を後にした。
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「んっほおおおおおおお!! まりさあああああ!! ありすのあいをうけとってねー!」 「いやあああああ!! れいぱーとすっきりするなんていやああああ!!!」 「いやがるふりをしてありすのきをひこうなんて、まりさってばつんでれさんねえええええ!!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくどいてねー!!」 山菜採りの帰り道。道を外れたところで交尾、ゆっくり的に言うところの「すっきり」をしている二個のゆっくり――――ありす種とまりさ種をお兄さんは見つけた。 充血した目、ぎとぎととした体液、そして泣き喚く相方を一切無視した行為。 ありすはいわゆるれいぱーありす、という種だろうか。 なんとかありすの魔手から逃れようと、必死に這いずるまりさを、逃がすまいとさらに大きく被さるようにのしかかってくるありす。 基本的に害獣であるゆっくりが嫌いなお兄さんにとって、まりさがどうなろうと知ったことでは無かったが、ありすが幸せそうなのが目に付いた。 帰り道を横に逸れ、二個がぐっちゃぐっちょと汚らしく交わっている方へと向かっていく。 「いくわよ、いくわよまりさああああああ!」 「だめえええええ!! まりさすっきりしたくないいいいいいいい!」 「「すっきりー!!」」 近付いて来るお兄さんなど意にも介せず、二個は交尾を終えた。 しかし何故ゆっくりはどんなに嫌がっていようとも最後の瞬間だけは声を揃えて気持ちよさそうに、それこそすっきりとした顔で事を終えるのだろうか。謎である。 とりあえずすっきりしてしまって絶望と悲哀に打ちひしがれているまりさ種は無視し、すっきりの余韻を受け、その場から動こうとしないありす種にお兄さんは蹴りをぶち込んだ。 「はあ、はぁ……まりさ、とってもよかったわあ……それじゃ、にかいせんべぶらぁっ!?」 お兄さんの容赦無しのつま先蹴りは、ありすの顔面を的確に捉え近くに立っている木へと叩き付けた。 べちん、とうどんの種をまな板に叩き付けるのにも似た音が響く。 突然の暴力に見舞われたありすは、そのまま顔面から地面へと落ち、ぷるぷると小刻みに震えたまま動けない。 お兄さんは動かないありすの後頭部にあたる部分の髪を掴み、無造作に引き上げ、そのまま振り下ろした。 「べぶっ! ばっ! びぎゅ! ぐべぇ! ぎゅび!」 そのまま何度か地面に叩き付け、仕上げに再び木に向かって投げつける。 投げた勢いでぶちぶちと千切れ、掌に残ったありすの髪の毛を払い、お兄さんはようやくありすに声をかけた。 「おい。何してる」 「…………っ…………!?…………ゆ…………ゆ……!」 自身の身に何が起こったのか。目の前の人間は何者なのか。 激変した状況と顔面の痛みに、ありすはまともな思考ができずただ歯の折れた口をぱくぱくと開くだけである。 何も応えないありすに対し、お兄さんはさらにありすの顔面へと踏みつけを行った。 「げぼぉ!」 「何してるって訊いてるんだ。応えろよ、おい」 「……ま、まり、さと……あい、し、あって…………た……の、よ……!」 何か言わないとまた暴力を振るわれる。 ようやく事態を飲み込み始めたありすは、咄嗟に投げかけられた言葉へと返事をした。 「ほう。愛し合ってた、ねえ……」 「な……なにか、もんくあるの!? ありすと……まりさ、の、すっき、りを……じゃまする、じじいは……ゆっくりしね! ぷくううううううう!!」 目に涙を浮かべたまま、土に汚れた顔でありすは頬を膨らませてお兄さんを威嚇する。 小動物相手ならまだしも、人間に対して全く無駄なありすの行為に苦笑を漏らしつつ、お兄さんはその頬を今度は拳で横から殴りつけた。 「ぶびゅううううっ!!」 「ふん。テメエの都合だけの身勝手で汚らしい交尾しといて、何が『あいしあってた』だ。笑わせんな」 痛みに泣き叫んでこのまま逃げ出したいありすだったが、しかしお兄さんの言葉に身を固くした。 身勝手で汚らしい交尾? 何を言っているのだこの人間は。 ありすのすっきりはありすの愛を他のゆっくりに分け与える、とてもすばらしい行為だというのに。 とかいはなゆっくりとして、その言葉だけは見逃せない。 痛みを堪え、ありすは叫んだ。 「なにもしらないじじいはだまってね! ありすのすっきりはとてもゆっくりできるのよ!」 「出来るワケねーだろ馬鹿。現にそこのまりさ、泣いて嫌がってたじゃねえか」 「ふん、まりさはつんでれなのよ! いやがってるふりをしてありすのきをひこうとしているの! そんなこともわからないの? ばかなの? しぬの?」 ほら、やはり人間は馬鹿で愚かだ。ゆっくりの事をまるで分っていない。 まりさがありすの愛を拒むはずが無いのだ。 己の正当を確信したありすは、踏ん反り返るように下顎を突き出した。人間で言えば胸を張った、というような行為なのだろう。 「はっは、ツンデレときたか。いよいよもって救えない頭してんなお前らられいぱーありすは。本気で嫌われてるのにも気付かないとか、バカにも程がある」 「ゆ……ゆぎいいいいいいいい!! ありすがきらわれてるわけないでしょおおおおお!?」 「じゃ、訊いてみるか――――おいそこのまりさ。逃げんじゃねえ、こっち来い」 「そろーり、そろー……ゆっ!?」 お兄さんはそろーり、そろーりと馬鹿みたいに口に出してその場を離れようとしていたまりさを呼び止めた。 まりさは一度びくりと大きく身を震わせると、振り返りもせず飛び跳ねて逃げ出す。 勿論、お兄さんがそれを黙ってみている筈も無い。ありすを掴み、まりさに向かって投げつけた。 「まりさはゆっくりいそいでにげるよ! ゆぐべっ!?」 「わあ、おそらをとんでぶばら!?」 「ったく、逃げんじゃねえっつったろーが。手間かけさせんな。そもそも逃げ切れると思ってんのかよ、テメエらのノロマな足で」 ゆっくりには出せないような速度でぶつけられた二個はぐったりと転がっている。 人間で言うなら全力で走っている背後から自転車の速度でぶつかったようなものだ。無理もない。 悠々と歩いて来たお兄さんにまりさは捕まり、ありすは動かないように足で踏みつけられた。 「改めて訊くぞ。おいまりさ、お前このありすをどう思う?」 「ゆっ……ゆっ……こんなありす、ゆっくりじゃないよ! ゆっくりしね!」 「ま、まりさ……つんでれさんなところがすてきよ! このじじいがいなくなったらありすにでれでれしてくるのよね! しってるんだから!」 「だ、そうだが。まりさはツンデレなのか。すげぇなお前。俺だったらこんな身勝手な奴絶対に好きになれんわ」 「そんなわけないでしょおおおおおおお!? はやくこのありすをどこかにやってね! まりさがゆっくりできないよ!」 「いいわよまりさああ! もっとつんつんしてねええ!」 「うーん、ここまでバカだと埒が明かんなあ……ん、そうだ」 何を思ったのか、お兄さんは掴んでいたまりさを地面に降ろした。 咄嗟にまりさは再び背を向けて逃げようとするが、お兄さんがありすを踏んでいない足で思い切り地面を踏み鳴らすとそれも無理と悟ったらしく、動きを止めた。 「よし、じゃあまりさ、このありすは俺が動けなくしといてやるから好きにしていいぞ。助けるのも、痛めつけるのもお前の自由だ」 「ゆっ!?」 「ま、まりさ!? はやくありすを助けてね! そうしたらもっともっとまりさをあいしてあげるから!」 お兄さんの言葉に、まりさも、ありすも目を見開いた。 この人間はどういう意図をもってそんな提案をしたのか。それは分らないがこの千載一遇の好機を逃す手は無い。 ありすにしてみれば、まりさは自分が愛を与えてやったゆっくりであり、自分を見捨てるなどという事はあるはずが無いものだった。 口ではさんざん嫌いだ、消え失せろと叫んでいたが、さすがにこの状況なら自分を助けてくれる筈だ、と。 しかし、まりさが選んだ選択肢は当然、ありすの予想――いや、妄想とは対極であった。 「このっ、このっ! よくもっ! まりさを!」 「げぴっ!? ま、まりさ!? なにすっ! るぶっ!?」 「うるさいよ! だまってゆっくりしね! このれいぱー!」 動けないありすに対し、憎悪を剥き出しにした形相でまりさは体当たりを始めた。 予想外のまりさの暴挙に、ありすはただただ驚くしかない。 理解できない。何故まりさはこんなにも本気で自分を襲ってくるのか。 「や、やめてねまりさ! ありすがっ! ぼぺっ! しんじゃううううう!」 「……まりさ、一旦止まれ」 「しねっ! しねっ!」 「おい、止まれ」 「ゆっくりしねええええええええ!! このれいぱーありすううううう!! ゆがあああああ!」 「…………」 お兄さんはまりさを思い切り何度も踏みつけた。 煎餅のように平たく潰され、痙攣するまりさをお兄さんは帽子を取ってびりびりに引き千切り、狙いもつけず遠くへと力一杯放り投げる。 はるか向こうの森の影に消えていったまりさの成れの果てを見届け、お兄さんはようやくありすを足元から解放した。 まりさ程では無いにしろ、お兄さんに襲われ、まりさに痛めつけられたありすも既に満身創痍である。 「さて、これでテメエの言う愛ってのはただの思い込みだと証明されたわけだが」 「……ぎ……ぎ……」 「これでも自分の交尾が独り善がりで嫌われてるって認めないつもりか?」 「…………あの……まりさは……いなかものだから……ありすのあいがつうじなかったのよ……! とかいはなゆっくりなら……ありすのあいをうけいれないはずがないわ……!」 「はあ。次はお得意の『とかいは』と『いなかもの』か。なんかそう言えば全部都合良くいくと思ってねーか? お前らありすって」 「ゆっ!?」 「自分の意の沿わないものは全部『いなかもの』。自分の思い通りになる事だけ『とかいは』。ありすはゆっくりの中でも特に自分勝手なゆっくりだよな」 「あ……ありすはとかいはだからとかいはなのはとうぜんでしょおおおおおお!! このいなかもののくそじじいいいいい!!」 「だからお前らが『とかいは』だって誰が言ってんだよ。全部自称だろうが。お前は誰かにとかいはだね、と言われた事あるのか?」 「ゆっ……ゆ、ゆ……っ!?」 「それともなにか、『とかいは』ってのは何でも自分の都合に良いように思い込み、他人の迷惑を顧みない奴をそう呼ぶのか? ああ、俺『いなかもの』でよかったわー」 「が、ぎ……ぎいいいいいいい!!」 「おお、怖い怖い。『とかいは』なゆっくりって、自分の意見が通らないと暴力を振るい始めるんだ。痛くもなんともないけどな」 自分のアイデンティティを脅かされ、ありすはお兄さんへと体当たりを始めた。 ついさっきまでそのお兄さんに散々いたぶられていた事などすっかり忘れ、ありすはお兄さんへと無力な抵抗を続ける。 「ありすはっ! とかいはなのよ! あいされているにっ! きまってるでしょおおおおおお!!」 「決まってねーっつってんだよ。そういう風に『決まってる』のはお前の頭の中だけだ。 いいかよく聞けクソ饅頭。世の中ってのはテメエの思い通りに行く事なんざ何一つねえ。テメエは嫌われ者で、勘違い甚だしい哀れで大馬鹿なゆっくりだ」 「ゆっぐあああああああっ!! とりけせええええええ!! ありすはきらわれものじゃないいいいいいい!!」 「誰かに嫌いだといわれたらツンデレだと事実を捻じ曲げ。誰かにイヤな事をつきつけられれば『いなかもの』だと事実を捻じ曲げ。 ツンデレだと断定できる理由はどこにある? それが『いなかもの』だと何故言い切れる? お前らの言葉は全部何の論拠も無い、思い込み、妄想なんだよ」 「こ…………この、くそじじい! くそじじい! くそじじいいいいいいい!!!!!」 「まあ、ありすったらツンデレさんね! そんな悪口言って俺の気を引こうとしてるんだね! じゃあもっと言ってやるよ。この勘違い野郎!」 「なにいってるのおおおおおお! はやくとりけせえええええええ!!」 「アリスはツンデレに『決まってる』からな。認めてないフリして、本当は自分がいかに自分勝手かもっと言って欲しいに『違いない』よな」 「ゆっぎゃあああああああああああああ!!」 遂にありすは目を剥き、口からぶくぶくと泡を吹いて動かなくなった。 レゾンデートルを破壊され、自我が維持できなくなったのだ。 最早何も反応も無いありすに、お兄さんの興味は失せ、その場を後にした。
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体中に弾丸を受けて息絶えたかと思われたカズマ。 しかし彼に中に燃える反逆の炎が、自分の死にすら逆らった。 「まだ!!まだだ!!」 再び起き上がったカズマはスポーツカーを追撃し続ける。 「あの野郎……なにをやっていやがる……」 「どうしよう!あのままじゃハクお姉ちゃんが!」 ミクトランを追ってロストグラウンドまでやってきたべジータとその一行は、カズマがスポーツカーを追いかけている場面に遭遇した。 最初はその男もミクトランに怨みを持つ仲間かと思っていたが、どうもその男、ハクもミクトランと一緒に殺そうとしているように見える。 それどころか、むしろハクを殺そうとしているような気配すら感じる。 ベジータたちの目的はミクトランを倒すことと同時にハクを救助することだった。 そのために、ベジータとブルーアイズジェットの仲間たちはカズマの前に立ちはだかった。 「おいクソッタレ!人質ごと叩き潰そうとするなどどんな料簡だ!」 「人質!? なにをワケわかんねぇこと言ってやがる!」 ベジータたちは、当然ながらハクがニアラを殺したことなど知らない。 彼らから見ればカズマは危険人物にしか見えなかった。 「てめえらが俺の邪魔をするってんなら!!俺はてめえらを全員ぶちのめして前に進む!進み続ける!! 抹殺のぉぉぉぉぉぉラストブリットォォォォォォォォ!!!!!」 カズマの拳はしかし、一方通行のベクトル操作によって防がれる。 「これは…凄まじい力ですねぇ……」 「へッ、心配すンな。ベクトルを操ッてる限りアイツの攻撃が当ることなンざ有り得ねェよ」 ベクトルが捻じ曲げられたことにより、カズマが放ったシェルブリットのダメージはカズマ自身に跳ね返ってきていた。 限界を超えたカズマの身体が罅割れはじめる。しかしカズマは退こうとしない。 「押し戻されるのは力が足りねぇからだ……! もっと!もっとだ!もっと輝けぇぇぇぇぇぇ!!!!!」 カズマがそう叫ぶと、その体全体が光に覆われていった。そして…… 「なッ……俺のベクトル操作をムリヤリ押し戻し……」 次の瞬間、カズマの拳を食らったブルーアイズジェットは 乗っていた全員の命もろとも、粉々に砕け散って消し飛んでいた。 「バ……バカな……」 バジータは唖然とするしかなかった。つい先ほどまで共に戦っていた仲間たちが皆殺しにされたのだ。 爆炎の中から出てくるカズマは、その全身が獅子のような鎧で覆われている。 カズマは自分の体の全てをアルター化することによって、シェルブリット最終形態まで進化していた。 「よくも……よくもこんなふざけた真似をしてくれたな!」 ベジータは怒った。仲間を殺したその男に、仲間を守れなかった自分自身に。 ベジータの髪が金色となって逆立つ。 最終形態になったカズマとスーパーサイヤ人となったベジータ。 互いに引けぬ男たちはロストグラウンドで向き合った。 「「お前を殺す!!」」 【一日目・11時35分/静岡県沖・ロストグラウンド/天候・真夏日】 【カズマ@スクライド】 【状態】全身アルター化、怒り(大) 【装備】シェルブリット最終形態 【道具】支給品一式 【思考】基本:何も背負わねぇ……ただ進むだけだ!!! 1:ニアラを殺した奴をぶちのめす 2:それを邪魔する奴もぶちのめす ※正常にもどりました 【ベジータ@ドラゴンボールZ】 【状態】スーパーサイヤ人 【装備】スリッパ(ハズレ支給品) 【道具】支給品一式 【思考】 基本:主催者をこの手で叩き潰す 0:カズマを倒す 1:ミクトランをとりあえずぶっとばしとく 2:カカロットを殺した者を探し、倒す ※7期より参戦です 【岸辺露伴@ジョジョの奇妙な冒険 死亡確認】 【GUMI@VOCALOID2 Megpoid 死亡確認】 【杉下右京@相棒 死亡確認】 【神戸尊@相棒 死亡確認】 【一方通行@とある魔術の禁書目録 死亡確認】 【打ち止め@とある魔術の禁書目録 死亡確認】
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972 名前: NPCさん 2006/05/22(月) 16 47 15 ID ??? どうして卓でのGMとPL、またはPL同士のすり合わせがないのだろう。 暗黙の了解が出来てるならいいけど、自分好みの話を押し通すだけの出し抜き合戦になるのは拙いよねえ。 以下、うちの鳥取で実際あった例。システムはロードス系。 ・とある町で、孫娘を亡くして悲しみにくれている老夫婦に出会う →「孫娘」はPCの一人に瓜二つ →そのPCに「孫娘の幽霊」役を演じてもらい、老夫婦を励まして別れを告げることを別のPLが発案 (別に「バレバレの芝居」でも構わない、彼らに気持ちの整理がつくなら……という主旨。) →その場では特に反対もなく、エンディング付近で実行に移す →「孫娘」と老夫婦の対面が終わりかけた頃、とあるPCがいきなり乱入 →「これは茶番だ、芝居だ。現実を直視しろ」と一方的に説教 →打ちのめされて泣き崩れる老夫婦。 →場は白けまくり 反対するなら、せめて事前に意見してほしかったなあ……。 スレ99