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「ない。ありえない。ディ・モールト(本当に)ありえない。」 高価そうなアンティークが飾られた部屋。 メローネはルイズとこの部屋で二人っきりであった。 しかし!事もあろうにメローネは!こんなディ・モールト(とっても)いい状況でッ! ・・・現実逃避の真っ最中であった。 普段冷静で理屈で動いている者ほど、自分の理解の範疇を超えた物事に遭遇すると それを認めることはできないものである。 「ないないないないナイナイナイナイナイナイ こんなバカなことがあってたま・・・・」 そのとき彼の目に飛び込んできたのは・・・二つの月であった。 ゼロの変態第二話 使い魔暗殺者(ヒットマン)メローネ! 部屋に帰ったメローネがルイズから聞かされたのは、だいたい次のようなことであった。 ・ここはハルケギニア大陸トリステイン王国のトリステイン魔法学院。 ・そこの2年生恒例の『サモン・サーヴァント』の儀式の時メローネは召喚された。 ・使い魔を送り返す魔法なんて無い。少なくにもルイズは知らない。 ・ちなみにここには身分制度がある。 ・貴族(メイジ)は魔法が使える。平民は魔法は使えない。 ・だから貴族が上ッ!平民が下だァァ!! その他諸々のことである。 「・・・信じるしかないようだな。ここが『異世界』だということを・・・。」 信じたくないという顔をしながらメローネはつぶやいた。 「それよりあんたの言ってることの方が信じられないわよ。 だいたい証拠でもあんの?」 「・・・これじゃ証拠にならんか?」 メローネは自分のパソコンを見せた。スタンドパワーで動いているのでここでも使える。 その事だけが彼にとって救いだった。 「たしかにこんなものここにはないけど・・・。」 (だからって怪し過ぎよッ!ただのド田舎モンにきまってるわ!) ルイズがものすごい怪しんでいる一方、メローネの頭は冷静さを取り戻していた。 元々頭脳派のメローネである。冷静さを失ったらただの変態である。 (帰れないとなると、ここで生活するしかないな・・・ 言語すらわからんこの世界では俺ひとりでは・・・きっと暮らせない。 やはり使い魔になるしかないのか・・・) (それに・・・俺はあのとき新入りが作った蛇に噛まれて死んだはずだ・・・ となるとこの女・・・命の恩人という訳か・・・) そしてメローネが出した結論は・・・ 「・・・なるよ。」 「へ?」 「なると言ったんだ。お前の使い魔に。」 「えっ?あっ、そ、そう。や、やっと自分の立場が理解できたのね。」 さすがのルイズも急に話しかけられのでびっくりしている。 「で、使い魔って何をすればいいんだ?」 「ま、あんたにできそうなのは掃除洗濯その他雑用ってとこかしら。 どうせ戦いとかは無理でしょ?」 「ま、まぁ無理だな・・・。」 スタンドのことは言わないでおこう。厄介ごとになるかもしれない。 「じゃ、明日から仕事してもらうから。」 「ヲイ、ちょっと待て。・・・何してる?」 目の前で女の子が服を脱ぎ始めるのである。誰だってそー言う。彼だってそー言った。 「何って・・・寝るから着替えるのよ。」 「・・・・・・わかった。・・・俺はどこで寝ればいい?」 ルイズは黙って指さした。・・・床を。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(毛布があるだけマシか・・・?)」 「あ、あと明日になったらこれ洗濯しといて。」 メローネに下着を投げつけるとルイズはベッドに潜り込み、指を鳴らしてランプを消した。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 メローネは理性を保つので精一杯だった。いろんな理由で。 「やめといた方がよかったか?」 メローネはこれから訪れるであろう受難の日々を想像し、ジャッポーネのゲームなら いろいろオイシイ展開になってるのにと思い、おとなしく寝た。
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■ ゼロの変態 ├ ゼロの変態-1 ├ ゼロの変態-2 ├ 第二話 使い魔暗殺者(ヒットマン)メローネ! ├ 第三話 シエスタ ├ 第四話 余の仇名はゼロ ├ 第五話 二股貴族物語 ├ 第六話 フルボッコ・ギーシュ・シティ① ├ 第七話 フルボッコ・ギーシュ・シティ② ├ 第八話 コードギーシュ~反逆の富竹~ ├ 第九話 ジャイアントモール~ギーシュが燃え尽きる日~ └ 最終話 ホワッツ・ア・ワンダフル・ヘンタイ ■ 新ゼロの変態 ├ 第一話 帰ってきた変態 ├ 第二話 カオスは大変なものを残して行きました ├ 番外 惑いて来たれ、地味な神隠し ├ 第三話 チャームポイントは泣きボクロ ├ 第4話 ディノクライシス ├ 間奏曲(インタールード) ├ 第五話 ついてない男 ├ 第六話 テニヌの皇帝 └ 最終幕(フィナーレ) ■ ゼロの変態マキシマム └ 第一訓 ちらっと目に入った物の方が印象に残る
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「スゴクいい!いいビンタだ!!」 「手首のスナップといい腰の入れ方といい こういう元気なビンタをくり出せるんなら君の健康状態はまちがいなく 『 良 好 』だ!」 『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物。リゾット・ネエロ率いる暗殺チームのメンバーの1人。 担当声優は、PS2ゲーム版では後にTVアニメ版3部のホル・ホースを演じる 木内秀信 氏。 『オールスターバトル』では 野島健児 氏、5部アニメ及び『オールスターバトルR』では 間島淳司 氏が務めた。 メローネ (Melone) とは、イタリア語でメロンを表す。ちなみにイタリアにも「メローネ」という地名が存在する。 口癖は「ディ・モールト(非常に)」。文法的にはかなりおかしい? トスカーナ地方ではこう言うらしいぞ ちなみに前作では「ベネ(良し)」と言っていた人がいたり。 所持スタンドはモニター型のパソコンのような姿をした「親」と自動追跡遠隔操作型の人型の「息子」2体に分かれた「ベイビィ・フェイス」。 「親」が「母親」となる女性に「息子」を寄生させ産み落とし、「息子」がその人物に反映した能力等で追跡対象の人物を襲う役割を持つ。 一見するとジョジョキャラの中でも屈指のセクシーな出で立ちの美青年だが、 その本質は初対面の女性に健康状態や個人情報を聞き出した結果、気味悪がった女性からの平手打ちを受けながらも、 項目冒頭の台詞を放った挙句彼女の手を舐め回すと言う筋金入りの変態。 アニメでは本来の登場シーンに先駆け、同じく暗殺チームのホルマジオの回想に登場しており、 そこでもターゲットである政治家の妻のグンパツの美脚を見て舌舐めずりし、メンバーをドン引きさせていた。 また同じメンバーのギアッチョとも仲が良いらしく、彼からも「おめーを頼りにしてっからな!メローネ」と非常に信頼されていた模様。 その後プロシュート兄貴とペッシを倒したブチャラティ達を始末するため、 ブチャラティの血を回収し前述の女性を「母親」にし、「息子」を生成。 「息子」は徐々にブチャラティとトリッシュを始末していくが、居合わせたジョルノと対決。 彼の肉体を抉り取り追い詰めていくが、突如目覚めたジョルノの新たな能力(「息子」曰く自分と逆)の前に敗北。 更に自らの体内にバイクと融合させられており、そのままガソリンが引火し焼死する。 なお、「母親」にされた女性の生死は不明。彼女を元にした「息子」の肉体が全焼しているため生存は絶望的と思われる。 そして、メローネ本人は既にローマ駅に到着しており、 ギアッチョに連絡しながら「息子」の次の「母親」となる女性を見つけ物色するが、 ジョルノによって「息子」の残骸から造り出された毒蛇に舌を噛まれて死亡。 一人の女性を犠牲に生み出した「息子」が、自分自身の「刺客」として襲い掛かるという皮肉な末路を迎えた。 ???「自分の息子に殺されるとは…」 また、アニメ版ではメローネの死を悟ったギアッチョは案の定ブチギレながら彼の死を悲しんでいた。 「メローネもかよぉ…… クソッ!クソッ!クソッ!クソがァ―――――ッ」 PS2ゲーム版ではその変態紳士ぶりからゲーム本編には一切登場せず、 ギャラリーモード内の音声のみでの出演に留まっている。何故か声がオカマっぽいがたぶん気のせい というか某パッショーネ24時の影響故か「息子」に罵倒されている台詞ばかり印象に残る。るせーぞメローネッ!! その後、『ASB』ではオプションモードの案内役としてまさかの登場。その変態ぶりは同作でも健在である。 また、同作では前述の口癖がコンボ数稼いだ際のシステムボイスにも採用されている。まさに変態マスクメロン PS2版 『ASBR』版 MUGENにおけるメローネ mysh_2002氏による、『JUS』風ドットを用いたMUGEN1.0以降専用のちびキャラが存在。 原作同様「息子」を発現し、自動的に相手を攻撃する技が超必殺技として実装されている。 また、「親」も一部の動作でラッシュ攻撃を行う。 DLは下記の動画から 「ディ・モールト ディ・モールト 良いぞッ! 良く学習してるぞッ!」 出場大会 「[大会] [メローネ]」をタグに含むページは1つもありません。
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【種別】 使い魔 【解説】 始祖ブリミルが従えていたという四体の使い魔。 神の左手ガンダールヴ。神の右手ヴィンダールヴ。神の頭脳ミョズニトニルン。 現在確認されているのはこの三つのみ、もう一人は記すことさえはばかれるとのことで不明。
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第一話 僕は使い魔① 第二話 僕は使い魔② 第三話 ゼロのルイズ① 第四話 ゼロのルイズ② 第五話 メロンとメイド 第六話 当然の理由 第七話 使い魔の決闘① 第八話 使い魔の決闘② 第九話 使い魔の決闘③ 第十話 使い魔の決闘④ 十一話 虚無の曜日 第十二話 デルフリンガー
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ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール 通称、ゼロのルイズ。 彼女は今、部屋の窓から二つの月を眺めていた。 彼女は今一人だった。使い魔もいない。 やっとの事で呼び出した、平民のはずの使い魔。 名を、イルーゾォ。 鏡の中の使い魔 月を眺めていて彼の事を思い出すのは、彼がよく月を眺めていたからだろう。 月が一つしかない異世界から来たと言い張った男。生意気な使い魔。 口論の末に己が使い魔と認めさせても、彼は服従しなかった。 そのくらい未熟な自分でもわかると、いらだち混じりに爪を噛む。 イルーゾォがルイズに仕えた理由は二つ。 死んだ筈のイルーゾォを、召喚という魔法を通じてか生き返らせた事。 そして、彼のチームが全滅したであろう事。 彼が主張する「自分は死んだ」などという戯言をルイズは信じていない。 ルイズの前に、使い魔の証たるルーンをその手に刻んで確固として存在しているのだ。 はたして誰が信じられようか。 また彼のチームの全滅。 本当に異世界から召喚されたというのなら、いかなる手段を持って召喚された世界の事を知りえたというのか。 本人は夢で見たという。 夢? そんな物の何が信じられるというのだ! だがイルーゾォは言うのだ。 「オレの仲間は、もう、誰もいない」と。 「リゾット……プロシュート……ギアッチョ……メローネ…… ホルマジオ……ペッシ……ソルベ……ジェラート……」 彼の仲間達を口に乗せる。彼から直接聞いたわけではない。 ただうなされるイルーゾォの、その呟かれた中に込められた思いにいつしか覚えてしまっていた。 「すまない」と。「生き残ってしまって、すまない」と…… ルイズにはわからない。 肉親であれ友達であれ、離れてしまう事でその身を引き裂くほどに思えるほどの、それほどまで強いの繋がりを感じた事はないから。 「イルーゾォ……」 正直、うらやましいと思う。 それほどまでに思える仲間がいたのだから。 だから―――― 「無事、帰ってきなさいよ。ガリア王の暗殺なんて、できなくてもいいんだから……」 きっと、彼の仲間達は、敗北の中でそれでも誰か一人でも生きていて欲しかったと願って、そして偶然イルーゾォが呼び出されて。 夢を見たのもきっと、いつまでも自分達に縛られて欲しくなくて。 帰るよりも、新天地での新しい生活に専念して欲しくて。 だから吹っ切れさせるために自分達の末路を見せたのではと、ルイズは思っている。 その考えを、ルイズはイルーゾォに告げていない。 あくまでルイズの妄想であり、例え真実そうだとして、それが仲間を失った彼にとってはたしてどれだけの慰めになるものか。 だからルイズは待つ。 いつか傷口から血が止まり、この世界で生きる事を決意してくれる事を。 それが彼をこの世界に召喚したご主人様の務めであり、傷つきながらもなお、自分のために戦ってくれた誇りある使い魔に報いることだと信じているから。 正直な所、ルイズは己の使い魔の強さを知らない。 彼がその力の片鱗を見せたのは三度。 青銅のギーシュ、土くれのフーケ、そして、アルビオン王国に反旗を翻した貴族達。 青銅のギーシュの時はメイドのシェスタを助けるため。 今なお服従せずとも、助けられた恩を返すために惰性的に使い魔をやっていた当時のイルーゾォは、それ故にルイズの怒りをかった。 そのお仕置きとして食事を抜かされたイルーゾォに救いの手を差し伸べたのがメイドのシェスタだった。 食事を恵んでもらったお礼として彼女の手伝いをしていたイルーゾォは、ギーシュに絡まれたシェスタを助けるために決闘を受ける。 それは愚かな事だ。愚かな、筈だった。 気負うこともなく、ただ配膳のために使っていた磨かれた銀のお盆ただ一つを武器として決闘に挑み――勝利した。 いや、はたしてそれを通常の決闘の枠に組み入れていいものか。 ルイズにはいまだ理解できない。あの決闘を見ていた全ての者がそうだろう。 ヴェストリ広場に現れたイルーゾォは、お盆を武器と主張して、それをいぶかしむギーシュにお盆を見せて、そしてギーシュは消えた。 永遠に。ルイズ達の前から。その存在も死体すらも残さず。まるで悪魔にさらわれたかのように。 それ以来、ルイズをゼロと呼ぶ者も、イルーゾォを平民と馬鹿にする者もいなくなった。 何をしたかわからぬが故に、メイジ達のイルーゾォに対する恐怖は膨れ上がるばかりであった。 そしてそれはフーケの消失によって決定的となる。 見事学園の宝物庫より破壊の杖を盗み出したフーケ。 スクウェアクラスのメイジによる固定化の魔法。それを突破した強大なメイジ。 討伐に名乗りを上げたルイズ、キュルケ、タバサの三名をただの一人で手玉に取った彼女もまた、イルーゾォにあっさりと消された。 巨大なゴーレムは何の意味も成さず、ただ無残な土山を後に残すのみ。 戦いともいえぬ戦い。 その実力に目をつけたのはトリステイン王国王女アンリエッタ。 アルビオンに潜入し、ウェールズ皇太子にあてた手紙を取り戻して欲しいとの願いは相手がルイズであったからだとは承知している。 だがしかし、ルイズが強力な使い魔を持っていなければ、流石に敵地へと侵入してこいなどとは言わなかったろう。 その願いを押しとどめたのはイルーゾォ。 「要は、その反乱軍がいなくなりゃあ済む事だろ」 その言葉は、反乱軍の中心人物たちの集団失踪にて現実となる。 イルーゾォのもたらしたアルビオン反乱軍壊滅という圧倒的な戦果に、新たに目をつけたのはタバサであった。 その素性はガリア王国王弟オルレアン公の娘、シャルロット・エレーヌ・オルレアンである。 メイジの軍勢を容易く葬ったイルーゾォの強さに賭け、その素性を明かし協力を懇願したのだ。 ガリア王国国王ジョゼフとその使い魔の暗殺の、協力を。 受けたのはルイズ。彼女にはもはや己が使い魔の実力を疑う余地などなかった。 ならば政治的影響力を高めるためにもタバサの頼みは受けて置いて損はないと考えたのだ。 (今頃はもう、王城の中かな……) イルーゾォの力の正体。知りたくないと言えば嘘になるが、それでもルイズは訊こうとは思わなかった。 その時がくれば、きっと自分から話してくれる。そんな予感があったから。 だから彼女がする事といえば、ただ使い魔の帰還を信じて待ち続ける事だけだった。 ガリア王ジョゼフの使い魔、「神の頭脳」ミョズニトニルンたるシェフィールドは不機嫌だった。 主たるジョゼフがここの所、他の者に目移りしているのが面白くないのだ。 「神の盾」ガンダールヴと思しきとある少女の使い魔。 だが彼はその力を発揮することなく、まったく別の未知の力でもってジョゼフの計画を打ち砕いている。 それに興味を引かれたか、トリステイン王国に潜入させている密偵にはできる限りその男の情報を集めるように厳命する始末。 実に、腹立たしい。 久しぶりに直接顔をあわせたにもかかわらず、碌にかまってももらえずいらいらは頂点に達しようとしていた。 化粧でも落として寝ようと鏡を覗き込み、戦慄した。 そこには奇妙な、いっそ可愛らしいと言ってもよさそうな髪型の男。 だがその瞳は常人の物ではない。 他者の死を貪り喰らい生きてきた悪鬼の物。 それを頭が認識したかしないかの刹那で、シェフィールドは懐に忍ばせていたマジックアイテムを取り出しその力を開放しようとして―― ゴトッ 気付けば落としていた。 「――ッ!!」 男はまだ動かないが、その隣には先ほどは気付かなかったもう一人の人物がいた。 シャルロット・エレーヌ・オルレアン。おそらくは、このガリアで最も己を恨んでいる人物。 思わぬ相手の登場に動揺を押さえ込みながらも、シェフィールドは別のマジックアイテムを取り出そうとし、取り出せない。 相手はまだ動かない。別のマジックアイテムも試してみる。取り出せない。 仕方なく落ちたマジックアイテムに手を伸ばす。動かない。まるで床の一部であるかのように。固定されたかのように。 そこまでいって、ようようシェフィールドは顔色を変えて逃げ出そうとした。 シャルロット達がいるのは部屋の奥の方。故にドアの方に向けて駆け出す。二人はまだ動かない。 特に邪魔されることもなくドアにたどり着けた事に疑問を感じながらも、ドアを空けて部屋から出ようとする。動かない。 二人の足音が近づく。動かない。 ドアに体当たりをする。ビクともしない。足音が近づく。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。動かない。 足音が背後で止まった。絶望の色すら滲ませ、シェフィールドが振り向く。 そこにはもう、「神の頭脳」ミョズニトニルンはなく、ただの無力な一人の女がいた。 「貴女には、色々と聞くことがある」 感情を見せずに、静かにタバサが語る。 「大丈夫。誰も助けには来ないから。貴女に聞く時間はいくらでもあるから、安心して」 唇の端だけを歪めて浮かべる笑みは、死刑宣告にも似て―――― 床にへたり込んだシェフィールドは、股間が生温かく濡れていくのをどこか他人事のように自覚した。 その後の事について、特に語るべきことはない。 タバサは母親を癒す事ができたし、ガリア王ジョゼフは使い魔と共に行方不明になった。 次の王位にはタバサが就くかと思われたが若さを理由にこれを辞退。 しかし周囲の熱意もあり数年後の即位で話は纏まり、それまでは彼女の母親が席を暖めることとなる。 無論つい先日まで病人だった人物に政治などできる筈もなくあくまでタバサが就くまでの代理ではあったが、悲劇の女王として民衆の支持はなかなかのものであったという。 またジョゼフが所持していた土のルビーと始祖の香炉はルイズの元に届けられ、彼女の物になった。 これはタバサからの正式な贈り物とされ、ガリア王国の貴族達からも文句の出しようがなかったという。 ルイズはそれらを元に更なる虚無の魔法に目覚め、世界最強の魔法使いとして後世に名を残すことになる。 ――だが、彼女を最強の魔法使いとしたのは彼女自身の能力ではなく、いかなるメイジすらも密かに始末する最強の使い魔の存在であると、全ての歴史書には記されたという。 鏡の中の使い魔―――完―――
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不死の使い魔 召喚1回目 不死の使い魔 召喚2回目 不死の使い魔 召喚3回目 不死の使い魔 召喚4回目 不死の使い魔 召喚5回目 不死の使い魔 召喚6回目 不死の使い魔 召喚7回目 不死の使い魔 召喚8回目 不死の使い魔 召喚9回目 不死の使い魔 召喚10回目 不死の使い魔 召喚11回目 不死の使い魔 召喚12回目 不死の使い魔 召喚13回目
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