約 738,850 件
https://w.atwiki.jp/nekomofu/pages/61.html
毎度お世話になっております。 「猫好きのもふ」のギルドマスタをやっております、もふ です。 なんか最近PCの調子が悪くて・・・ って思ってたら、とうとうゲームが出来なくなっちゃったみたいです orz 早く原因を突き止め、修復して くろネコOnline に復帰しようと考えております。 「一人寂しく調査」するのは… すごく寂しいので やったこととかここに書いて、皆のコメントみてがんばろうかと…w というわけで、なんか書いていきますね! 2011/12/17 エラーの原因?とりあえずメールだ! 2011/12/19 返事キター! やってみた… すぐ返事きたけど… 2011/12/20 くろネコ起動してないのにブルー画面 いいもの発見 2011/12/21 返事がないので とりあえずPC開けてみた 2011/12/22 あのー怖いんですけど 違うみたい 2011/12/27 返事が来ない … もう年末休みに入ったのだろうかw 2011/12/29 1週間経ちますが、音沙汰がありません。 2012/01/05 もしかして [関連サイト] 2010/8/28 2010/3/13 2009/8/24 2009/8/3 2009/7/30 2008/4/14 名前 コメント 例のエラーは、いまもなお、くろネコを起動するたびに出力されている。 -- 猫好きのもふ (2011-12-27 16 54 40) メモリーを挿し直したら、ブルー画面にはならなくなったようだ -- 猫好きのもふ (2011-12-27 16 51 19) でも、エラーになっているのは事実、せめてエラーの内容だけでも聞き出せたらいいな。 -- 猫好きのもふ (2011-12-20 10 22 17) よく考えたら、サブPCでゲーム出来るじゃん♪ -- 猫好きのもふ (2011-12-19 23 26 05)
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/1125.html
アルビオンでの戦いは貴族派が勝利した。 それによってアルビオン王国は神聖アルビオン共和国へと名を変えた。 ウェールズの事に関しては、今はトリステイン国が匿っていて、今の所アルビオンが何か言ってくる気配は無いらしい。 ゲルマニアとの同盟も締結され、とりあえず一安心だ。 おれとしてはとても疲れたのでしばらく休みたいのだが生憎ルイズには授業がある。 別におれには関係無いから寝てようと思ったのだがルイズが言うには 「使い魔なんだから一緒に来なくちゃダメ」 だそうだ。でも正直寝ていたい、のでルイズにちょっと聞いてみる。 「おれの有休ってどれくらいある?」 「アンタにそんなもの無いわよ」 使い魔には有休が無いらしい。でも意味が通じたって事はトリステインには有休制度が有るのか? 「そもそも有休って何よ?」 無かった。 「知りもしないのに否定したのかよ!」 「アンタの事だからどうせつまらない物でしょ」 有給休暇はつまらなくなんか無い! 給料の有る休みの幸せをお前たちに分けてやりたいくらいさ! おれは使った事ないけどね。 なんだかんだで授業に行く事になった。 歴史や公民ならともかく、魔法関連の授業に興味は無いのにな。 仕方ないし日当たり悪いけど教室で寝てよう。 教室に入った瞬間、他の生徒達に取り囲まれた。 ヤバイな、何がバレたんだ? 寮の誰かの扉をノックしてすぐ逃げるのを一晩中続けた事か? ヴェルダンデと協力して底に泥水を仕込んだ落とし穴を掘った事か? 広場に一晩で宇宙人に向けてのメッセージを書いた事か? 廊下に有る絵とか像の向きを全部変えた事か? ヤバイな、心当たりが多すぎて迂闊に動けないぞ。 「な、何よ」 そうだルイズ。おれが動くとヤバイからお前が動いてくれ。 「あなたたち、授業を休んでどこに行っていたの?」 なんだ、そんな事か。 焦って損したぜ。何せ心当たりが三桁以上あるからな。 ルイズが適当に誤魔化し、席に着く。 しばらくして妙に機嫌の良さそうなコルベールがいた。 変な物を持ってきてるけどアレが関係してるのか? コルベールはルイズを見つけるとさらに機嫌が良くなった。 「やや、ミス・ヴァリエール。今日からは授業に復帰ですかな?」 「はい、勝手に休んだりしてすいませんでした」 「それはいけない事ですが、今日はとっておきの授業ですからな!今日休まなかったのは良い事ですぞ!」 テンション高いなー、ちょっと休んだ事より今日休まなかった事を良いなんて言ってるよ。 ここはもっと厳しくすべきだろ。当たり前の事で褒めてるとソイツはろくな人間にならないんだから。 さっきも言ったがおれは魔法の技術に興味は無い。 戦闘になったら相手が四系統の内どれなのかなんてのはイヤでも考えなきゃならなくなる。 そのために魔法の種類を覚えようかとも思ったが途中で意味がない事に気づいて止めた。 使用者による個人差が大きいからだ。 たとえば同じゴーレムを作るにしてもギーシュとフーケで差があるように、この魔法はこれくらいの強さ、と決められないのだ。 だから結局は理論よりも、実際に戦ってみての感覚で作戦を立てるしかないのだ。 「さてと、皆さん」 コルベールが授業を始めた。 でも授業なんて聞かないで寝ちゃおう。 ―――夢を見た。 夢の中でおれは暗い所にいて、そこは辺り一面穴だらけだ。 その穴から花京院とアヴドゥルが頭を出しては引っ込みを繰り返している。まるでモグラ叩きだ。 ぴょこ 「久しぶりだな、イギー」 ぴょこ 「ジョースターさん達はDIOを倒したようですね」 ぴょこ 「お前は大変な事になってるようだな、占ってやろうか?」 夢の中とはいえ久しぶりに顔を見れたのはうれしい、だが… 「ぴょこぴょことうるせーんだよ!!」 攻撃する。気がついたらコルベールの持ってきいた変な物を壊していた。 「あれ?」 壊した物はヘビの人形だった。 どうやらコレがぴょこぴょこと音を出してたらしい。 持ち主であるコルベールは何も言わない。言わないというよりは言えない、放心状態なのだ。 「これは、その、ルイズにやれって言われて仕方なく」 とりあえず言い訳してみる。嘘だけど。 「ミス・ヴァリーエール?」 「言ってません!」 ルイズの必死の抗議。 「なんにせよ使い魔の責任は主人の責任だ!」 おれも必死にシャウト。 「イギー!ちょっと黙ってなさい!」 おれはその瞬間ルイズに向かって走り出した。 ルイズには当然何故走りだしたのか分からないので、身構えて目をつぶる。だがそれは失敗だ! おれは身構えているルイズの横を通り過ぎ、窓をザ・フールで攻撃! 窓ガラスを割り、そこから飛び出す。 ザ・フールの飛行形態で緩やかに飛びながら教室を離れる。 その直後に教室で爆発が起きた。 「うわ、スゲー、映画みたいな演出だな」 多分おれの下から見上げた視点が絵になると思う。脱出者の後ろでボーンみたいな感じで。 そういえばルイズのこと主人って言っちゃったな。 責任を押し付けた以上、少しは使い魔らしくするべきだろうか。 思い出す。フーケのゴーレムに潰されそうになる姿を。ワルドの正体を見抜けなかった姿を。 うん、別に主人らしい事なんてされてないし今まで通りで良いな。 To Be Continued…
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/2315.html
「・・・ズ。ルイズーッ。起きてよ。もうこれしか氷が無いけど元気になってよ!」 「・・・キュルケ・・・ここは?」 塔の中みたいだけど、みんなは?そして、プロシュートは? 「塔の一階よ。さあ早く戻りましょ、タバサが時間を稼ぐのにも限界があるわ」 キュルケが上に行こうと階段に進む。 「・・・いかない」 「なんですって?」 キュルケが足を止め振り返る。 「もう・・・どうでもいいわ」 キュルケがわたしを鋭く睨みつける。 「プロシュートは・・・わたしの事なんかどうでもよかったのよ」 「このままだと、ここにいる全員が死んじゃうのよ。 それでもいいって言うの?」 うるさいわね・・・。 「もう、どうだっていいのよ。わたしの知ったことじゃないわ」 キュルケは黙って、わたしを見つめ続ける。 「そう・・・。ルイズ、あなたにとってプロシュートは一番じゃ無かったのね」 「・・・なんですって」 これだけは聞き捨てならない。 「あなたにとって本当に彼が一番なら、あんな操られている奴の言う事なんか 気にしないわ。なのにそれを信じて不貞腐れて、それこそ生きていた彼に 対する侮辱だわ」 ! 「フハッ、フハハハハハハハハッ。何を腑抜けていたの、わたしはッ!!」 そうよ!プロシュートがあんな事、言うはずが無い! まったく、それを鵜呑みにして落ち込んでいた自分が恥ずかしいわ。 「立ち直ったようね」 キュルケがニヤニヤと笑みを浮かべていた。 「わたしを励ましてくれたの?」 いつも見ていて腹が立つ笑みも気にならない。 「まさか!思った事を言ったまでよ」 そう、その不敵な態度こそキュルケよ。 「行きましょうか。プロシュートを倒しに」 わたしは杖を顔の前に掲げた。 「ええ、行きましょうか。プロシュートを倒しに」 キュルケも続けて杖を掲げた。 「「杖にかけて!」」 わたしたちは上に戻るために階段を上る。 「キュルケ、走っちゃだめよ」 「ええ、わかってるわ」 踊り場に一人の老人が倒れていた。 「放っておきなさいよルイズ。プロシュートを倒せば全員助かるんだから」 この服に薔薇の杖・・・ 「ギーシュじゃないの?」 「あらホント生きてたのね、プロシュート相手に」 そんな気はしたけどホントに生きていたのね・・・そういえば・・・ 「ねえキュルケ。わたしはプロシュートに掴まってたと思うんだけど、 どうやって助かったのかしら?」 「ギーシュが大変だわ!すぐ氷で冷やさないと」 あからさまに話を逸らしたわね。 「ちょっと答えなさいよ!すごく重要な事よコレ」 キュルケは顔を逸らし自分の体を抱きしめる。 「・・・・・・よ」 「何?よく聞こえないわ」 「体当たりよ、体当たり!文句ある?」 は? 「いや、無いけど、よく助かったわね」 「そうね彼も『えっ?』て顔してたわ。もうあんな真似、二度としないわ」 「ありがとうキュルケ。でも体当たりとわね」 「だって、しょうがないじゃないの。私の『火』はプロシュートの『力』と相性が 悪すぎるんですもの」 「確かにそうね。フフッ、いや馬鹿にしてんじゃ無いのよ」 「き・・・君たち・・・僕を忘れないでくれたまえ」 ギーシュが擦れた声で助けを求めてくる。 「えっ?ああ、そうね」 わたしは溶けてちっぽけになった氷の欠片をギーシュに押し当てた。 シュパアアアアァ 「ふう、助かったよルイズ」 若返ったギーシュがポーズを取り髪をかき上げた。 なんだか髪が薄くなってるのは気のせいかしら? 「わたしたちと別れてから何があったの?」 ギーシュが腕を組み天井を見上げる。 「・・・そう、僕は時間稼ぎの為ワルキューレたちに武器ではなく盾を持たせた。 なにしろ兄貴は傷がすぐに治るのだからね、倒そうなんて思わなかったさ」 「適切な判断ね」 「その後は、ワルキューレがブッ飛ばされて僕もそれに巻き込まれ窓から 転落・・・レビテーションで何とか助かったと言う訳なのだよ」 「ふーん」 よく見るとギーシュの顔や手には切り傷がいくつもあった。 「そして君たちと合流しようと走っていたら気を失ってしまったというのだよ。 いや、体温を上げてはいけない事をすっかり忘れていたよ」 はっはっは、と声をあげて笑うギーシュ・・・あんた凄いわ。 「さて、今から兄貴を止めに行くのだろう?『対策』とやらは分かったのかね?」 「ええ任せてよ!プロシュートを倒してみせるわ」 「ほお、オレを倒すと言うのか?」 プロシュートが上から勢い良く飛び降り目の前に着地した! 「くっ!」 マズイ!こんなに近くじゃ呪文を唱える時間が無い! 「えいっ」 わたしもプロシュートと同じ様に踊り場から飛び降りる。 わたしに続きキュルケとギーシュも一緒に飛び降りてきた。 「少しでいい、時間を稼いでちょうだい」 「うむ、わかった!」 ギーシュが薔薇の杖を振るうと一体のワルキューレが出現する。 だけど、グレイトフル・デッドの一撃であっけなく胴体に穴が空く。 わたしは、その隙に呪文を唱える。 体の中に波が生まれてきた。 はじめての感覚・・・これがリズムが生まれるってやつなの。 その波がさらに大きくうねりだす。 「ディスペル・マジック」 プロシュートは咄嗟に掴んでいたワルキューレを目の前に差し出した。 ワルキューレが鈍い光に包まれ元の花びらに戻っていく。 「防がれた!」 「もう一度だ、ルイズ!」 ギーシュが叫ぶと同時に杖を振るう。 しかし、今度は何も起こらなかった。 「精神力が足りないってヤツか?追い詰められたムダなあがぎしやがって」 プロシュートは、こちらに向かって飛び降りる。 「いいえ兄貴。魔法は成功しています・・・『油』を連金する事は」 「何ッ!!」 プロシュートが着地した途端ズルリと滑りスッ転んだ。 やるじゃないギーシュ。プロシュートに一杯喰わせるなんて! 「何をしているッ。もう一度だ、ルイズ!」 気を取り直して呪文を唱える。 「忘れたのかッ!オレにはグレイトフル・デッドがあるという事をッ!」 グレイトフル・デッドが、わたしに迫る。 「ディスペル・マジック」 狙いは倒れているプロシュート本人。しかしグレイトフル・デッドが目の前に 立ち塞がり防御の姿勢をとった。グレイトフル・デッドは鈍い光を放つがその まま、わたしは掴まりプロシュートも立ち上がった。 「掴んだッ!これで学院のヤツ等は皆殺しだ!!」 「やはりガードしたわね・・・いや、あなたは動けなくてガードせざるをえな かった・・・未確認の情報・・・スタンドのダメージイコール本体のダメージ だということを。まったく、ギーシュの簾金した『油』に救われたわ」 プロシュートの体から以前ワルドに斬られた傷が浮かび上がる。 「バカな!」 プロシュートの体から力が抜け前のめりに倒れていく。 「ルイズゥゥゥッ! ゴバッ!!」 プロシュートを倒した。 体が軽くなっていくのが分かる。 グレイトフル・デッドが解除され、みんな助かった。 なのに何故わたしは泣いているの? わたしは偽りの命の炎が消え動かなくなったプロシュートの側に立った。 開いたままの目を閉ざそうと手を翳したとき心底信じられないものを目にした。 「・・・ルイズ?お前か?」 弱弱しく、消え入りそうな声だったが、まぎれもなくプロシュートの声であった。 「プロシュート・・・ごめんなさい、わたしのせいであなたを死なせてしまった」 「違うな・・・オレは、お前のダメージが自分のダメージになる事を知っていた。 それを承知で・・・お前を守りきれなかった・・・オレの責任だ・・・」 なんで・・・なんでそんな事が言えるの?わたしを責める事も出来るのに・・・ 「違うわ。わたしがあなたの言うことを聞いていたら・・・魔法を使わなければ!」 「・・・ルイズ・・・『たら』『れば』は・・・無しだぜ・・・」 「?・・・何?何が言いたいのプロシュート!」 「『たら』『れば』・・・そんな言葉は使う必要は無いんだ・・・ なぜなら、オレやオレ達の仲間は常に・・・殺るか、殺られるかだ・・・ そこには・・・『たら』『れば』・・・もしもの話は存在しねえ・・・ だから・・・後悔しないように自分自身の全てを懸けて・・・戦うんだ・・・ ルイズ・・・お前も・・・そうなるよなぁ・・・オレの言ってる事わかるか?・・・ ええ・・・おい」 心で理解できるけど・・・それを納得しろというの?・・・ 「・・・わかったわプロシュート。もう後悔しない!全てを受け止めるわ! それが、わたしの『覚悟』よ!」 「・・・それで良い・・・それで・・・ゴブッ」 口から大量の血を吐き出した。もう、ここまでなの・・・ 「ルイズ・・・オレはお前を襲った時・・・実験と言ったが本当は陽動だ・・・」 陽動? 「・・・新生アルビオンの艦隊が・・・タルブ村方面からトリステインを襲う」 「信じられない・・・だって不可侵条約が結ばれているのに」 「・・・忘れるな・・・ヤツ等は革命を起こした・・・連中だぜ・・・」 じゃあ、わたしたちは何の為に手紙を取り戻したって言うの? プロシュートの死は? オリヴァー・クロムウェル・・・あのクソ野郎・・・ 「・・・どうやら・・・ここまでのようだ・・・意識がヤバクなってきた・・・」 「待ってプロシュート!待ってよーッ」 「・・・アリーヴェデルチ!(さよならだ)」 「プロシュート?・・・プロシュートオォオオオオォ」 ポフッ ポフッ ポフッ 妙な音がしたので振り返るとワルドが拍手をしていた。 「ワルドッ!」 「まさか、ここまで上手く事が運ぶとはな。しかも始祖の祈祷書まであるでは ないか。そうかルイズ、君が巫女に選ばれたのだね。おいおいおいおい 何なのだこれは、あまりにも出来すぎているではないか!」 上機嫌に饒舌なワルドに違和感を覚える。 「状況が理解できて無いの?陽動は失敗したわよ」 「ハハハ。陽動など無くとも特に支障は無い。僕の本当の目的は君だよ 僕のルイズ」 どうも話が噛み合わない。 「何を言ってるの、生獲りも失敗に終ったわ」 「生獲りでは無い。僕の思惑は君の成長にあったのだよ。 なぜ襲撃に、この場所が選ばれたのか。なぜ君は襲撃と同時に目が覚めた のか。なぜ最初に逃げた時、彼は上に行ったのか。そう全て僕の手の中に あったのだよ。命を懸けた戦いが君を成長させると信じて」 「そんな・・・そんな事の為に皆を巻き込んだっていうの?」 「その通りだよ僕のルイズ。さて、すまないがそこを退いてくれないか 彼に用があるのでね」 「一体何の用?プロシュートは死んだわ。もうそっとしてあげて」 「閣下に再び命を与えてもらう。彼には、まだまだ働いて貰わなければ ならぬのでね」 プツン 「ワルドォォォオォォォォオォッ!!」 「ファイアーボール」 キュルケの呪文がワルドを襲う。しかしワルドは突然の炎を杖を使いキュルケ に撥ね返す。自分の炎を浴びたキュルケは気を失ってしまった。 「スクエアの僕に不意打ちなんぞ効くか」 何事も無かったかの様にワルドはこちらに向き直した。 「ワルド、お前、お前、お前ーッ!」 「どうやら素直に退く気は無いようだね」 「当たり前よ。お前は絶対に許さない!」 「よかろう。ならば決闘だ、表に出たまえ。」 マントを翻し表に向かうワルドの後を追うわたしをギーシュが止める。 「無茶だルイズ。相手は魔法衛士隊の隊長なのだよ」 「ねえギーシュ。貴族の資格って何なのかしら?」 「こんな時に何を・・・魔法が使える事に決まっているじゃないか」 「違うわギーシュ、魔法を使える者を貴族と呼ぶんじゃない。 敵に後ろを見せない者を貴族と呼ぶのよ!」 「ワルド。生獲りに拘っていたお前が決闘だなんて、どうゆうつもりよ?」 「別に殺してしまっても再び命を与えれば良いのだ。 君が手に入る予定に変りは無い」 「・・・もはや、お前に何も言うことは無いわ」 以前ギーシュとプロシュートが決闘した広場で、わたしとワルドが決闘する事 になるなんて。 「ルイズーッ!」 上からシルフィードに乗ったモンモランシーが声をかけてきた。 「モンモランシー、タバサ、無事だったのね」 シルフィードからモンモランシーとタバサが降りてきた。 「はいこれ、大切な剣なんでしょ。もう老化の心配は要らないのよね?」 「ありがとうモンモランシー。ええ心配ないわ」 モンモランシーが差し出したデルフリンガーを受け取る。 「よう貴族の娘っ子。今からあのメイジとやり合うのかい?」 「ええ、その通よデルフリンガー。皆は手を出さないで、これは決闘なのよ」 わたしは、この場にいる全員に告げ、皆から離れワルドと対峙する。 「さっそく始めましょうか。もたもたすることも無い・・・ 一瞬でカタをつけてあげるわ」 「ああ・・・君は、その『剣』を使うのかい?」 わたしはデルフリンガーから手を放す。 「おい、貴族の娘っ子!?」 「当然!『杖』を使うわッ!祖先から受け継ぐ『杖』ッ!それが流儀ィィッ!!」 わたしは杖を構える。 デルフリンガーが地面に倒れた瞬間が合図となりワルドが詠唱を開始する。 なるほど、だから外に出たのね。わたしの使う呪文は決まったわ。 ウル・スリサーズ・アンスール・ケン・・・ 「ヤベーぞ貴族の娘っ子『カッター・トルネード』だ!」 知ってる。 ギョーフー・ニィド・ナウシズ・・・ 「死ぬぞ、貴族の娘っ子!」 あれじゃ死なないでしょ。 エイワズ・ヤラ・・・ これだけでは勝てないので使える呪文がないか片手で祈祷書を開く。 浮かび上がる呪文『エクスプロージョン』(爆発)。 今の気持ちをそのまま表す呪文・・・気に入ったわ。 ユル・エオー・イース! 「祈祷書を読み上げての決闘とは舐められたものだな僕のルイズ!」 馬鹿の相手は必要ナシ。 「『ディスペル・マジック』」 ワルドのカッター・トルネードが鈍い光を放ち消滅した。 「??なにが起きたと言うのだ?僕のスクエア・スペルが?」 「わたしが何から何まで親切に教えると思うの?」 「君の系統『虚無』は命を操る系統では無いのか?」 ワルド、お前は情報に踊らされる節があるわね。 「お喋りは、ここまでよ」 わたしは呪文を詠唱する。 エオルー・スーヌ・フィル・ヤンサクサ 「もう一度カッター・トルネードを・・・だめだ同じ結果に・・・ それに精神力も・・・ならば、ユビキタス・・・」 ワルドも呪文の詠唱を始める。 オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド ディスペル・マジックを唱えた時とは比べ物にならない力のうねりを感じる。 この呪文・・・直感だけど何かヤバイ・・・わたしは詠唱を中断した。 しかし五体に分身したワルドの中心に光が生まれ、どんどん広がっていった。 「こ・・・この光はッ・・・うおおおおお・・・」 呪文を止めた・・・はずなのに・・・どうして? 光が収まると、ワルド達の姿は無かった。 「勝ったの?」 「いいや、勝つのは僕だよ」 後ろから声をかけられた。 ボロボロのワルドが一人、目だけはギラギラと輝いていた。 「サイレント?」 いつの間に後ろに回り込まれたというの? 「不正解、単に気配を消しただけだ。これで僕の勝利は確定した!」 「へえ、どうしてかしら?」 「簡単な事だ。この『距離』なら君の詠唱より僕の攻撃の方が早い」 「なるほど完璧な作戦ね。不可能という点に目をつぶればね。情けないわね だからトリステイン貴族は口だけだって言われるのよ『マンモーニ』のワルド」 ワルドの言葉を鼻で嗤う。 「『閃光』のワルドだッ!」 顔を真っ赤にしながらワルドが一直線に跳躍してきた。 「もらった!ブッ殺してやる。くたばれッ、ルイ・・・」 「ウル・カーノ」 目の前の爆発がワルドを襲う。 「ぐはッ!?」 「『ブッ殺してやる』。そのセリフは終わってから言うものよ、ワルド」 煤だらけのワルドは倒れたままピクリとも動かなかった。 「勝った!」 わたしは杖を掲げ宣言する。 「凄いじゃないかルイズ!スクエアのメイジに勝つなんて」 「すごく立派よ、ルイズ。もう、貴女を馬鹿になんて出来ないわね」 ギーシュとモンモランシーが、わたしの勝利を共に喜ぶ。 「喜ぶのはまだ早いわ。新生アルビオン艦隊を何とかしないと」 早くタルブ村に行かないと。 わたしはキュルケに膝枕をしているタバサに目を向ける。 「ねえタバサ、わたしに借りがあるって言ってたわよね。シルフィードで タルブ村まで連れて行ってくれない?」 タバサは無言で、わたしの後ろを指差した。 何事かと思い振り返るとワルドの姿が無かった。 「空」 タバサが呟く。 上を向くとグリフォンが飛んでおり、その足にワルドを掴んでいた。 「ファイヤーボール」 爆発はグリフォンの手前で起こる。思ったよりもスピードが速い。 「逃した・・・使い魔の方が、よっぽど優秀じゃない」 人の事いえないか・・・ 「今、ワルドの事は良いわ。タバサ、タルブ村まで連れて行ってちょうだい」 「わかった」 ギーシュが前に出てきた。 「僕も行くよルイズ」 「ギーシュはこの事を姫さまに知らせてちょうだい。」 「そ、そうか。わかった、任せたまえ」 「お願いタバサ」 タバサは頷くとシルフィードに命令する。 「タルブ村まで」 オリヴァー・クロムウェル・・・今まで好き勝手にしてくれたけど 今度はこちらがお前を利用する番よ・・・ わたしの・・・いや、わたしたちの栄光の為に 偉大なる使い魔 完
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/701.html
ルイズは今夜も夢を見ていた。古ぼけた部屋の中の、かすみがかった人物達の夢。 ルイズはまた自分ではない誰かになっていて、かすみがかった部屋でかすんだ姿の まま、かすんだ男達と音の擦り切れた会話を交わしていた。 あの使い魔、ギアッチョを召喚した時から――いや、正確にはギーシュとの決闘を 終えた日から、ルイズはこの不思議な夢ばかりを見るようになっている。 使い魔となった者は、主人の目となり耳となる能力や人語を解する能力などを手に 入れる。ギアッチョにはそんな力はなかったが、ひょっとするとそれが夢の共有と いう形で発現しているのかもしれないとルイズは考えた。もしそうだとすると、この 夢を決闘の翌日から見るようになったということは――あの決闘を通して、 ギアッチョが自分を少し認めてくれたということなのかもしれない。ならば、と ルイズは思う。日々霧が晴れるように鮮明さを増してゆくこの夢は、彼が徐々に 心を開いていってくれているということなのだろうか。勿論、霧が全て消えれば 信頼度MAXなどというわけではないのだろうが、興味なんてさらさら無いように 見えるギアッチョが日々内心自分に心を開きつつあると思うと、ルイズはなんだか 無性に嬉しかった。 「どこに行くのよ」 ドアに向かって立ち上がったギアッチョにルイズが問いかける。外はもう双月が 煌々と輝いている時間である。 「剣の練習だ」 ギアッチョはそう言って喋る魔剣デルフリンガーを掴む。 「ちょっと待って わたしも行くわ」 そう言ってベッドから跳ね起きるルイズをギアッチョは物珍しげな眼で見る。 「ああ?何しに行くんだよ」 「何しにって・・・こっ、このわたしが見てあげるって言ってるのよ!ありがたく 思いなさい!」 ルイズはそう言うとギアッチョより先にドアを開けて行ってしまった。ギアッチョは その後姿を眺めながら、 「全くコロコロと機嫌の変わるヤローだなァァ あれが女心と秋の空ってヤツか? え?オンボロよォォ~~」 デルフリンガーの柄を鞘からわずか引き抜いて言う。話を振られた魔剣は、 「えっ!?あ、ハ、ハイ そのようでダンナ・・・」 先日ギアッチョにタンカを切った時の威勢のよさは微塵も無くなっていた。 ギアッチョが中庭へ出ると、先に到着していたルイズがキュルケと喧嘩をしていた。 その後ろには心配そうに主人を見守るフレイム。二人をサイドから眺めるような 位置でタバサが本を読んでいる。 「何でてめーらがここにいる?」 ギアッチョが当然の疑問を発すると、 「ちょっと食べすぎちゃったのよ で、運動しようと思ったらこのおチビちゃんが やって来たワケ」 返答にもルイズへの罵倒を織り交ぜるキュルケだった。 「だ、誰がチビよ!このストーカー!」 「ストッ・・・!?」 「ストッ・・・!?」 ルイズの一撃はキュルケの心を見事に刺し貫いた。別に感謝されたくてやって いたわけではないが、それにしたってキュルケの行動は――無論本人は肯定など しないだろうが――ひとえにルイズを心配するが故なのである。そこに気付いて いないとはいえ、ルイズのこの一言は相当なダメージだった。 「・・・ストーカーね・・・ フフフ・・・ストーカーですって・・・」 がっくりと肩を落としてブツブツと呟くキュルケに流石のルイズも異変を感じたのか、 「えっ!?ちょっとわたし何かした!?」とタバサに助けを求めている。 タバサが「どっちもどっち」と呟いたのを合図に、ギアッチョは彼女達から魔剣へと 視線を移す。 「で? どーすりゃあいいんだオンボロ」 「ど、どうするって?」 「剣なんざ扱ったこともねーって言わなかったか?喋れんなら剣の指南ぐれー 出来るだろ 前の持ち主の剣術とかよォォー」 完全に人まかせ、否剣まかせのギアッチョである。 「あっ、あーあーなるほど!だからダンナはわざわざこの俺をお買いになられた わけッスねェー!さすがはギアッチョのダンナ!」 デルフリンガーはなんとかギアッチョの機嫌を損ねまいと頑張っている。 「てめーそのダンナってのはどうにかならねーのか?」 「え・・・いや、相棒ってのもなんか違うし兄貴はもう取られてるし・・・」 よく分からないことを言い出すデル公だった。 「まぁいい で、結局どーすんだ」 「どうするって言われても・・・え、えーと じゃあとりあえず剣を抜いて・・・」 ギアッチョは言われるままに柄に手をかけ、剣を引き抜き―― バッグォォオオン!! 突如として中庭に轟音が鳴り響いた! 「何・・・だァァ~~~?」 ギアッチョが音のしたほうを振り向くと、岩が集まったような巨大な化け物が 本塔の壁を殴りつけているところだった。 「あれも使い魔だってェのか?」 抜きかけた剣を収めてルイズ達と合流したギアッチョが問う。 「あれはゴーレムよ それもとんでもなく大きい・・・!あんなものを練成する なんて・・・少なくともトライアングルクラスのメイジだわ」 どうやらあれは魔法によって作られるものらしい。彼女達の反応を見るに、 相当高度な魔法のようだ。 「なんにしても・・・見過ごすわけにはいかないわね!」 言うが早いかキュルケが走り出し、 「ちょっ、何やってんのよ!」 ルイズがそれを追いかける。タバサはギアッチョにちらりと眼を向けると、 「危険」 一言告げて先の二人を追いかける。ギアッチョは一つ大げさに溜息をつくと、 仕方なく彼女達のあとに続いた。 ゴーレムの肩の上に、黒衣に身を包んだ女性が立っている。彼女――土くれの フーケは、今まさに「仕事」の只中であった。大怪盗の名を持つ彼女の今宵の 目的は、トリステイン魔法学院本塔の宝物庫に秘蔵されている「破壊の杖」で ある。幾重にも封印が施された扉からの侵入を諦めた彼女は、魔法の薄い 外壁のほうを狙っていた。しかし内側よりは防御が甘いとは言え、高レベルの メイジがかけた固定化の魔法はそう簡単に破れるものではない。ゴーレムの 拳に、本塔の外壁は全くこたえた様子を見せなかった。しかしフーケは 慌てない。ぶつぶつと何事か呟くと、ゴーレムの両腕は鋼鉄の塊へと変じた。 フーケのゴーレムはそのまま壁へと突きのラッシュを放ち――何度目かの 突きで、固定されていた壁は見事に爆砕した。 フーケはちらと地面を見下ろす。学院の生徒達が何名かこちらに向かって いるが、彼女はクスリと笑うとそのまま宝物庫へと侵入した。 キュルケは走りながら魔法を唱え、ルイズとタバサがそれに続く。三者三様の 魔法が激突するが、多少の破損が認められるだけでゴーレムは問題なく 動き続ける。小うるさいアリ共を潰すべく、動く岩塊が右腕を打ち下ろし、 「きゃああっ!?」 間一髪逃れた三人に容赦なく左腕が振り下ろされる! 殺られる――!!ルイズは死を覚悟した。 しかし鉄の拳が彼女達を押しつぶす寸前、タバサが魔法を発動させる! バシィィィンッ!! タバサが打ち込んだ風がゴーレムの拳を刹那弾き返し、 「逃げて」 言うや否や二人に杖の先を向ける。 「なッ・・・タバサ!!」 タバサの風に二人はゴーレムの射程外まで吹っ飛び、そして再び呪文を 唱える間も、ましてや逃げる間も少女達の悲鳴が届く間もなく、タバサを 鋼鉄の拳が―― ズンッ!! 圧死の痛みの代わりに誰かに抱きかかえられる感触を感じて、タバサは 閉じていた眼を開いた。少女の眼に最初に飛び込んできたものは、 幾度も眼にしたことのあるボタンの多い服。そして彼女の頭上で、幾度も 耳にした声が響いた。 「てめー・・・シルフィードだったか?なかなかガッツがあるじゃあねーか」 ギアッチョが飛び乗ったシルフィードは、彼が何かを言う前に主人目掛けて 亜音速で飛来し、ゴーレムの拳が地面に激突する一瞬の間隙を縫って 主人を救い、空へと上昇した。タバサを捕まえたのはギアッチョである。 ギアッチョとシルフィード、それぞれが一瞬ですべきことを把握しなければ 出来ない芸当だった。使い魔同士の信じられないコンビネーションに、 破壊の杖を抱えて出てきたフーケを含む誰もが呆然と空を見上げていた。 一瞬あっけに取られていたフーケだったが、目的を果たしたことを思い出すと さっさとこの場から逃げることに決めた。地響きを立てて去ってゆくゴーレムを 見送って、 「大丈夫」 とタバサは一言口にする。それを合図にギアッチョが抱えていた手を離し、 タバサの命で風竜はゆるゆると地上へ向かった。 「――ありがとう」 シルフィードが地面に降り立つ直前、タバサは小さな声で言う。ギアッチョは 一瞬だけタバサに眼を遣ると、フン、と鼻を鳴らした。 「タバサ!!大丈夫!?タバサ!!」 「無事なのあんた達!?」 地上に戻った2人と1匹に、キュルケとルイズが駆け寄る。その顔は今にも 泣き出しそうだった。ギアッチョは3人を見渡して、誰にも怪我がないことを 確認すると、 「てめーらそこに並びな」 彼女達を一列に整列させる。 そしてルイズ達に待っていたのは。 「このッ・・・バカ野郎共がッ!!!」 鬼も裸足で逃げ出さんばかりのギアッチョの怒鳴り声だった。
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/992.html
トリステイン魔法学院、学院長室。 この部屋の主であるオールド・オスマンは、戻った4人の報告を聞いていた。 もっとも、報告をしていたのは専らルイズであった。 オスマン氏は、キュルケとタバサにも状況報告を求めたのだが、 フーケとの戦いで疲労が限界に達したのか、2人の返答は要領を得ない。 キュルケは暇さえあればチラチラとルイズとDIOを見ているし、 タバサは俯いて黙ったままだ。 オスマンは、ルイズの報告を鵜呑みにするしかなかった。 「ほほぅ。 では、『破壊の杖』は取り戻したが、 『土くれのフーケ』は取り逃がしてしまったと…… そう申すのじゃな、ミス・ヴァリエール?」 泣く子も黙るオスマンが、偽証を許さぬ鋭い視線をルイズに向けるが、 ルイズは堂々と胸を張り、ハキハキと嘘八百を並べ立ててみせた。 どうせ確認する方法など、無いのだから。 「はい。 そしてロングビル……つまりフーケがわざわざこのような遠回しな罠を仕掛けたのは ……これはフーケ自らが言ったことですが…… どうやら『破壊の杖』を私達に使用させ、 使い方を知るためだったようです。 私もそれで間違いないと思います」 「お主個人の感想など無用じゃ」 「その通りであります。 お許しを」 ルイズはビシッとあらたまった。 オスマンは顎髭を撫で回すと、深いため息をついた。 年相応の、そして、深い苦悩が混じったため息であった。 「ミス・ロングビルがか……そうか…………そうじゃったか……」 裏切りなど日常茶飯事だろうに、 オスマンは珍しく辛そうな表情を浮かべた。 しかし、それも一瞬のこと。 すぐに鋼鉄の仮面がオスマンを包み込み、あたりに威圧感をばらまき始める。 その空気に当てられて、キュルケとタバサもその場にあらたまった。 「さて、諸君。 よくぞ『破壊の杖』を取り戻した」 ルイズが礼をし、それに続く形でキュルケとタバサが、ぎこちない礼をした。 DIOは壁にもたれかかって、本を読んでいる。 「『破壊の杖』は、無事に宝物庫に収まった。 これで我が学院の体裁は、一応保たれたことになる。 一件落着とまではいかんが、後は我々の……いや、ワシの仕事じゃ。 諸君はゆるりと休むがよい」 後始末をすると言うオスマンの言葉に、コルベールの肩が少し震えたような気がした。 おそらくは、隠蔽のためにクビを飛ばされることになるだろう教師達の何人かのことでも考えているのだろう。 「フーケを取り逃がしてしまったからのぅ、 『シュヴァリエ』の爵位を申請するとまではいかんが、 王宮には報告をしておくぞい。 目をかけてくれることじゃろうて」 ルイズ達は、特に反応を返さなかった。 オスマン自身もどうでもよいのか、少々投げやりだった。 「ふむ、そういえば、今日の夜は『フリッグの舞踏会』じゃ。 予定通り行うこととなった。 今日の主役は君たちという事になっておる。 せいぜい着飾るが良いぞ」 ふぉっふぉっと笑うオスマンに、3人は礼をするとドアに向かった。 ルイズはDIOをチラッと見つめて、立ち止まった。 「先に行くといい」 DIOは、本に目を落としたままルイズに言った。 ルイズは一瞬怪訝な表情を浮かべたが、すぐにどうでも良くなったのか、 さっさと部屋を出ていってしまった。 ルイズが出ていった後、DIOは本を閉じ、オスマンに向き直った。 「用がある……とでも言いたげじゃのう。 残念ながら、お主には報酬はだせん。 貴族ではないからのう。 代わりにといっては何じゃが……二、三の質問には答えてやろう」 オスマンは、DIOが何故この場に残ったのか、おおまかに把握しているようであった。 引き出しからパイプを取り出し、 煙をふかし始めたオスマンに、DIOは質問をした。 「『破壊の杖』……あれは、 私が元いた世界の人間達が作り出した武器だ。 なぜここにある?」 「ほっ、『元いた世界』とな?」 オスマンの目が光った。しかし、オスマンの言葉をDIOは無視した。 質問をしているのは、DIOなのだ。 「あれは何故……どうやってここにやってきた」 取り付く島もないDIOに、オスマンはつまらなさそうなため息をついた。 それと一緒に煙が吐き出され、DIOにかかる。 「あれを私にくれたのは、ワシの命の恩人じゃ」 オスマンは己の過去をあまり話さない。 しかし、今回ばかりは話さないことにはどうにもならない。 仕方なしといったふうに、オスマンは三十年前の過去を話した。 ワイバーンに襲われたこと。 突如あらわれた異様な身なりの男が、『破壊の杖』で助けてくれたこと。 看護をしたが、死んでしまったという事。 話を全部聞き終えた後、 DIOは一つだけ気になる事を尋ねた。 「その男の遺体は、墓の下にあるのかな?」 DIOの奇妙な質問に、オスマンは怪訝な表情を浮かべたが、答えてはいけないというわけではない。 オスマンは答えた。 「墓はこの学院内にある。 しかし、遺体はもう存在しておらんよ」 それを聞いて、DIOは顔をしかめた。 「ない……だと?」 「彼の遺言での。 骨も残さずに焼き尽くしたのじゃ。 ワシが責任を持って執り行った」 元の世界に戻る手掛かりが一つ消えたことに、DIOは舌打ちをした。 骨さえ残っていれば、瞬く間に屍生人として再生させて、 尋問をすることも出来ただろうに。 しかしすぐに気を取り直し、 DIOは己の左手に刻まれているルーンをオスマンに見せた。 「では次に、このルーンだ……。 このルーンが光ると、私の傷は瞬く間に塞がり、『馴染んだ』。 今まで一度しか光っていないが……何故だかわかるか?」 オスマンは、話すべきかどうかしばし悩んだ後、口を開いた。 「お主の言う『馴染む』が、どういう意味なのかは分かりかねるがの……。 まぁよい。 それは、ガンダールヴの印じゃ。 お主達が出かけておった間に、コルベールが文献を見つけだした。 伝説の使い魔の印じゃ。」 「伝説?」 「そうじゃ。 伝説によるとガンダールヴは、ありとあらゆる『武器』を使いこなしたそうじゃ」 DIOは首をかしげた。 「……なんとも言いがたいな。 この世界にきて、今まで私が触れてきた武器は、 どれもこれも使い方を知っているものだらけだ。 全く使い方のわからない武器があれば、確かめようもあるが…… この世界の文明レベルでは、無理だろうな」 話はこれまでと、DIOは踵を返した。 部屋の出口まで進み、扉を開けたところで、DIOは思い出したように振り返った。 「あぁ、ところで、鏡の調子はどうかな?」 オスマンがピクリと反応したが、すぐに嘘にまみれた笑顔を向けた。 「おぉ、どこかの誰かさんのおかげさんでの。 しばらく再起不能じゃ。 まったく困った事じゃて」 ホッホッホッと屈託ない(ように思える)笑い声を上げるオスマンを、 DIOはしばらく眺めていた。 が、やがて興味がなくなったのかパタンと、扉を閉めた。 DIOがいなくなった後、オスマンはおもむろにパイプを口から放し、 地面に叩きつけた。 そして、忌々しげにグジグジと踏みにじった。 木屑になるまで踏みつけていても、 オスマンは無表情のままだった。 ――――――――― アルヴィーズの食堂の上の階。 そこが、『フリッグの舞踏会』の会場だった。 着飾った生徒や教師達が、 豪華な料理盛られたテーブルの周りで歓談している。 だが、この舞踏会は、 いつもと少々様子が異なっていた。 土くれのフーケが、学院に現れたという話は、 既に学院中に広まっていた。 そして、3人のメイジによって撃退されたという話も。 だから、今回の舞踏会はどちらかというと、 祝勝会という色合いの強いものであった。 しかし、その主賓……つまりはフーケを撃退したメイジ達の顔は、 ちっとも晴れやかではない。 黒いパーティードレスを着たタバサは、ただ黙々とテーブルの上の料理と格闘している。 だが、タバサが無口なのはいつものことなので、 誰もそんなに気にはとめなかった。 問題はキュルケであった。 ゲルマニア出身の彼女は、 引っ込み思案な傾向のあるトリステインの女性と比べて、 情熱に溢れた積極的な性格をしている。 ダンスパーティーともなれば、 それこそ取っ替え引っ替えで男達と友好を深めたりするはずなのだが…… それをしない。 憂鬱な顔をして壁にもたれ掛かり、 ただぼんやりとパーティーの様子を眺めているだけだ。 幾人もの魅力的な男達がダンスに誘っても、 彼女はやんわりと断るばかり。 中には、いつも明るいはずの彼女が見せる、 物憂げな表情に心打たれて、などという輩もいたが、 彼女はそれも断った。 男達はがっかりしたものだが、 やがては各々別のパートナーを見つけ、それぞれにパーティーを満喫し始めた。 そこに、ホールの壮麗な扉が開いてルイズが姿を現した。 門に控えた呼び出しの衛士がルイズの到着を告げると、 その場にいた貴族達の視線が彼女に集中する。 そして、彼女の美しさに息をのんだ。 バレッタにまとめた桃色の髪。 肘までの白い手袋。 ホワイトのパーティードレス。 どれもこれもが、彼女の高貴さを輝かせている。 その姿と美貌に、ダンスを申し込む男達が列をなすかと思われたが、 不思議なことにそうはならなかった。 誰も彼もが、遠巻きに彼女を眺めるだけ。 彼女を中心にして、まるでドーナッツのような現象になっていた。 それは、彼女の纏う雰囲気のせいとでもいうのだろうか。 貴族達がダンスを申し込むにしても、彼女は高貴にすぎた。 いや、高貴というよりも、何者をも近づけない絶対的な何か…… それこそ王が身に纏うようなオーラが、 まだ弱いながらもしっかりと彼女から振りまかれている。 そのオーラのせいで、誰も近づけないでいたのだ。 ルイズ自身も、他の男には興味がないのかサクサクと歩を進めて、 バルコニーへと姿を消した。 突如現れた一輪の華に、一時は会場も静まり返ったが、 やがて元の喧噪を取り戻し始めていった。 バルコニーに姿を現したルイズは、その贅沢っぷりに頭を押さえた。 バルコニーに急遽設置されたテーブルの上には、 パーティー会場のものもかくやというほど豪華な料理が並べられ、 DIOが1人でそれを楽しんでいる。 給仕をしているのはシエスタのみだが、 それで十分事足りているようだった。 テーブルにはイスが2脚あった。 ルイズの為に、予め用意されていたのだろう。 当たり前のように、ルイズはそこに座った。 「お楽しみみたいね」 「……君は踊らないのか?」 ルイズはふっと笑った。 「相手がいないのよ」 「そうか」 それっきり2人は黙り込み、しばらく料理に舌鼓を打つ。 やがて、ゆっくりとルイズが沈黙を破った。 「ねぇ、帰りたい? 元いた世界へ」 つまり、ルイズはDIOが異世界から来た者であると認めたのだ。 「帰りたい? ……そうだな、帰らなければならないな。 やり残したことがある」「例えば?」 DIOは珍しくも苦々しげな表情を浮かべた。 「私の運命という路上から、取り除かねばならない汚点がある」 「へえ」 「だが、今はまだ帰るわけにはいかないな」 ルイズは首をかしげた。 「この世界を私のものにしてからでも、 帰るのは遅くない」 ルイズは溜息をついた。 このDIO、やはり冗談を言っているのか、 真面目なのか、判断に困る。 取り敢えずさらっと受け流すことにして、 ルイズはワインを飲み干し、ゆっくりと立ち上がった。 DIOに歩み寄り、すっと手を差し出す。 「えぇっと、まぁ、今回は、 あんたのお陰で事をうまく運ぶことができたわ。 そこの所は……認めてあげる」 それを受けてDIOも席を立つ。 「だから、その、踊ってあげてもよろしくてよ?」 DIOは静かに笑って、御主人様の求めに答えてやることにした。 素直でないルイズは、男性の方から誘うという形を取らねば、 すぐにヘソを曲げてしまうことを、DIOは朧気ながら理解していた。 ルイズの手に接吻をして、ダンスを申し込む。 「私と一曲踊っていただけますか、ミ・レイディ?」 ルイズは微笑んでDIOの手を取った。 2人は並んで、ホールへと消えていった。 ……ちなみに、このときDIOはまだ上半身裸で、 オーダーメイドの服が届くのは、舞踏会が終わってからしばらくあとの事になる。 ―――――――――― 第一部、『ゼロのルイズ』終了!!! 第二部、『ファントム・アルビオン』へと続く!! 47へ 戻る
https://w.atwiki.jp/uyukyu/pages/40.html
NPC名 “呪われし祝福”フィアラ コネクション 故人 主な滞在地 ルキスラ 種族 魔法生物 性別 女 年齢 ??? 概要 メイド 詳細な説明 金髪に琥珀色の瞳を持つ儚げな少女の姿をとった魔法生物。 魔法文明時代に多く生み出された実験的な魔法生物のひとつで、様々な偶然が重なった末に、生まれた驚異の産物。 人の願いを増幅し、それを自らの力と換えて奇跡を起こす能力を持つ。 ただし、その奇跡を制御する能力はついに生まれず、暴走するままに願いを叶え続けるこの生物は、廃棄場の奥深くへと幽閉された。 しかし、封印の魔剣の魔力が不安定となった原因である大破局の際、外の世界へと脱走した。 その後、自らの力を分割して眠りに就いていたが、ある女性との約束を果たすためにその強大な力を振るい始めたが、冒険者たちとの闘争の中で過ちに気付いた彼女はついに消えていった。 タグ
https://w.atwiki.jp/toubousya/pages/328.html
コネクション:”妖妃”モルガナ 関係:好敵手 ある事件の黒幕として暗躍した彼女と対決した貴方。 彼女は『憎悪の種は蒔き終えた、あとは収穫の時を待つだけ』と言い残して闇の中に消えた。 それから数週間、確かに奈落がらみの事件の発生率は確実に増え始めていた。
https://w.atwiki.jp/trpgbuast/pages/19.html
PL名:[とりあえず] 名前: 年齢: 性別: ●クラス(メイン/サブ) 楽師:1/召喚術師:0 総合レベル:1 所持金:50 ●能力値 判定値(能力値+10+総合レベル÷2) 名称 初期 成長 合計 判定値 腕力 1 1 11 体力 3 3 13 敏捷 4 4 14 知性 9 9 19 精神 7 7 18 幸運 7 7 18 ●戦闘能力値 名称 数値 計算方法 HP 18 体力×5+総合レベル×3 TP 26 知性×2+精神+総合レベル 行動P 3 3+(敏捷+総合レベル)÷20 物理命中 3 腕力+敏捷÷2 物理回避 10 敏捷+総合レベル+5 物理威力 5 腕力+総合レベル 物理防御 6 体力+精神÷2 魔法命中 12 知性+精神÷2 魔法回避 13 幸運+総合レベル+5 魔法威力 12+ 知性+該当クラスレベル 魔法防御 9 精神+体力÷2 ●術技 ▼特技 名称 種別 判定値 難易度 TP 射程 対象 効果・備考 楽士の心得 常時 自動 なし なし なし 自身 精神・幸運判定に+1 しびれルンバ ー 魔法命中 なし 4 1 範囲選択 対象に1D6点の<風>ダメージとマヒを与える魔法攻撃を行う 召喚術師の心得 常時 自動 なし なし なし 自身 召喚術師の魔法攻撃スキルを習得した際、そのスキルの属性に対応した防御修正1点を得る。属性が同じ場合効果は重複する ▼奥義 名称 種別 判定値 難易度 TP 射程 対象 効果・備考 ▼秘奥義 名称 種別 判定値 難易度 TP 射程 対象 効果・備考 ●装備 装備箇所 名称 価格 攻撃力 物理防御 魔法防御 備考 右手 エルロンド 100 1 左手 ホイッスル 100 2 防具 新参者のローブ 50 2 アクセ アクセ ●アイテム 名称 価格 個数 効果 アップルグミ 100 1 対象のHPを1D6+総合レベル点回復する オレンジグミ 100 1 対象のTPを1D6点回復する ●備考・その他
https://w.atwiki.jp/trpgken/pages/283.html
エミリア・F・ジェフリー(Emilia Fluxarma Jeffry) クラス フェアリー ウィザード ブラックマジシャン Lv.1 Lv.1 Lv.1 バルドル バルドル オーディーン Exp.0 ライフパス等 種族:フェアリー 外見:活発で、好奇心旺盛な元気系 出自:取りかえっこ;兄弟姉妹(耐久力と精神力ベースに+1) 境遇:復讐;納得を得る 邂逅:いいひと;ナガセ・ミナ 初期クエスト:アスガルドの探求/レースの裏を調査する 能力値 能力値 体力 反射 知覚 理知 意志 幸運 Basic 10 9 12 15 15 12 Bonus 3 3 4 5 5 4 戦闘 未装備 装備時 命中 3 2 回避 3 7 魔導 8 9 抗魔 7 8 行動 10 10 耐久 16 16 精神 25 25 攻撃 1 斬+6 攻撃 1 殴+5 防御 斬 刺 殴 通常 2 2 1 特技 フェアリー Lv.1 翅翼 常時 常に飛行状態、命中・回避・魔導・抗魔に+1 Lv.1 小さき理 常時 必要体力15+Cl以下の武器装備可 Lv.1 剣のダンス 常時 物理攻撃を魔道で判定 ウィザード Lv.1 魔法学 常時 魔道判定クリティカル値-1 Lv.1 賢者の石 オート 種別;魔の特技の対象を範囲に Lv.1 パワースペル マイナー 種別;魔の特技のDmロール+1D6 ブラックマジシャン Lv.1 ノック メジャー 扉や窓の鍵を一つ開ける Lv.1 サンダーフィスト メジャー 雷3D6のダメージ Lv.1 クイック オート 命中判定の達成値+2、1ラウンド一回 Lv.1 ロケーション メジャー 失われたモノの行方を知る 装備 武器等 クロスバスターソード 呪いの鉄鎖(右手持ち替え) ラウンドシールド かわしみの衣 翅翼 一般 兎の足*2 Mpポーション*2 ケイン 残金100ゴルト 設定 人の家庭に育てられた元気活発なフェアリーっ娘。 生まれる直前に故郷の妖精郷が消失してしまったため、親の意志でなんとかこの子だけでも、と人の世界におろされた。消失した原因は、その妖精郷と密接な関係のあった村が奈落によって滅ぼされたからだと言われている。 子宝に恵まれなかった(ヒトの)両親も、これは天の恵みだと生み育てる。後に弟妹も生まれ幸せに暮らしていた。 フェアリーなため翅翼が顕現するが、両親は多少驚きはするものの、逆に「この子をしっかりと育てなければ!」と考えるほどにしたたかであった。なお、身長で抜かされ始めた弟妹らにも翅翼は好評(笑) ちょっとした魔力の暴走などの(まあありがちな)イベントもありつつ、魔力制御のためアカデミーへと入学。制御と練成の技はしっかりと身につけたが、魔導学にはあまり興味が無く、成績も中の下。 逆に興味を引いたのはアカデミーに集まる『技術』であり、特にメカや自動車にはとても興味を惹かれた。自らの出自を知るのもこの頃。 恩師(近接戦訓練IIIの講師)の影響か、戦闘スタイルは自身を魔導によってエンチャントしての近接攻撃。彼から”フリュクサルマ”の性も頂き、卒業後の進路についてもお手伝いして頂いた。 アカデミーを卒業後はノインに所属。ナガセ・ミナとは気の合う先輩後輩関係で、今回も彼女のつてでGM社の依頼を受ける。 たまに故郷に帰っては、家族に元気な姿を見せているよう。 言い訳。 なんか、女の子ばっかりですけど良いんですかね? 良いんですよね。うん。
https://w.atwiki.jp/quizbc/pages/382.html
魔法使いリディア(マホウツカい~) p e 属性 雷 コスト 5 ランク B 最終進化 B+ レベル HP 攻撃 合成exp 1 387 364 ? 30 500 427 ? 最大必要exp 4,502 No. 0236 シリーズ リディア Aスキル ハードラッシュ+ 敵単体へのダメージ小アップ(10%) Sスキル 一瞬の閃き 解答選択肢を1つ削る(5turn) 売却価格 3,300 進化費用 12,000 進化元 - 進化先 召雷士リディア(B) 進化素材 キ1(C+) タ1(C+) ロ1(C+) - 入手方法 クリスタルガチャ 備考