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247 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 15 38 52.19 +ccPFSWV0 ここはとある学校の保健室・・私はここで保健室の先生をしている。今、私の目の前にはとある女の子がいる。・・この子も私と同じ元男だ、しかも私と境遇が似ており札付きの不良であった。 だから・・私は放っては置けなかった。人はそれを余計なお節介だというがこの子には過去の私と同じ轍を踏まないでほしい・・だからこうして保健室の先生の立場でピルを処方してあげている。 彼・・いや、彼女は過去の私のような悲劇を歩んでほしくない。・・・そう、切に願うにはいられなかった。 「礼子先生、ありがとうございました」 「いいわよ。それよりも・・ちゃんとまじめにしないと後で怖い目を見るわよ・・・ま、あなたの場合大丈夫よね。今や頼もしい彼氏がいるわけだし・・」 そう、この子の彼氏もかなりの札付きの悪であった。でも、今はきちんとまじめにしている。そこはまるで私の旦那とそっくりな性格であった。 旦那は・・とある病院でしがない病院を1人で切り盛りしている。といっても結構大きな病院であるが・・ここ最近はのんびりとしながら患者さんたちを見守っているようであった。 私の前にいる彼女は照れながらもおそらく校門で待ちぼうけを喰らわされている彼との関係を否定していた。 みえみえだそ・・ 248 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 15 40 13.44 +ccPFSWV0 「ち、違ッ!!・・わなくもない」 「はいはい、いいからもう帰りなさい。ピルの使用方法はわかってるわよね」 「ヘイヘイ、わかっておりますよ・・じゃあ」 そういってあの子・・相良 聖は保健室から華麗に立ち去った。彼女が私の元へ来る理由は2つ、1つはさっきのようにピルを受け取りにここに来る時、そしてもう1つはやはり慣れない女の体・・・よく私に相談を持ちかけてくる。 女体化シンドノームを言うのをご存知だろうか?男性ホルモンが原因不明な変動を繰り返して女性ホルモンへと蓄積されるのである。もちろん、少数の男性ホルモンは残るのだが、大量の女性ホルモンの働きかけで女性の体へと構築されるのである。 しかも、発祥するのは15、16歳でしかも童貞男性のみ・・当時の私もこの女体化シンドノームによって女性へと変化してしまったのだ。この病を撲滅をしようと国は国連を挙げて治療に総力していっているのだが・・いまだに発祥から50年近くたった今でも 具体的な治療法も確立されていない。その点法整備はすでに整っているので女体化してもなんら問題はない。 私の知り合いの女性でこの国連の研究機構に所属している元男がいるのだが・・彼女は大丈夫だろうか?無理をしなければそれでいいのだが・・ おっと、自己紹介が遅れた。私は礼子・・春日 礼子。かの悪名高い暴走集団、金武愚(キング)の初代総長・・今はただのしがない保健室の先生である。 さて、こんな事を考えていると昔のことが蘇ってきた・・ そう、かなり昔のことが・・・ 257 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 16 00 28.24 +ccPFSWV0 今から十数年前・・当時の私は冷夏と呼ばれており、16歳の誕生日を迎えていた。このときの私は・・非常に名の知れた悪で警察からも目の通った悪の中の悪であった。すでに金武愚を結成しており、あらゆる街中の中を 暴走という行為で満たしていた・・ 当時私は優秀な家系に生まれており何不自由ない生活を送っていた。だけど、親からは勉強勉強の日々・・家系という名の牢獄へ閉じ込められた私は徐々に不満が体に蓄積されていった。 何かをやってみたい・・誰に何も言われず自分という存在意義を確かめていたい・・そんな思いが体の中で充満していき、ある時になってそれが爆発した。偶然、盗んだ最新式のバイク・・ それに乗った瞬間、私はあらゆることろを駆け巡った。こうして、金武愚を結成し、数々の仲間を集めてそのTOPへと私はのし上がった。すべての力と実力を私はついに表現できたのだ。そして今日も、定期的な暴走行為をやろうとしていた・・ 「おい冷夏、今日もやるのかよ?」 「ヘッ・・ッたりめぇだ!!だが、まだ大人しくしておけと全員に伝えとけ。・・ポリがまだ来る」 このときの私は早くから警察の行動には注意深く見守ってきた。警察には私たち専用のバイク部隊がいる。うかつに走ってしまえば袋のねずみだろう・・ だから、慎重に作戦を練るしかなかった。私の横にいる男は徹平・・当時の私の右腕でもあり昔からの友人でもある。私はどう警察を巻こうかと必死になりながら考えていた。 数分してからか・・ようやく作戦内容が思いついた。 258 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/05(佐賀県庁) 16 01 13.04 +ccPFSWV0 作戦が思いついた私は傍にいた撤兵にその内容を伝えた。 「撤兵、俺が奴らを惹きつけておくからお前はその隙にみんなを率いて行動しろ・・」 「お、おい!いくらお前がすげぇからといっても1人じゃ無茶だぞ・・」 撤兵の言うことはもっともであった。いくら当時の私がすごいとはいえ1人ではあのバイク部隊相手にするのは無茶だ。だけど、当時の私には絶対なる自信があった。 誰が来ようと負けはしない・・そんな自信が私の中で駆け巡った。 「この俺があんなポリ公ごときにパクられるかよ・・俺を信じろ!!」 こうして私は撤兵を黙らせるとそのまま相棒であるバイクを走らせた・・・ 624 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 19 16 18.31 Z/bhuFsB0 私はそのままバイクを走らせると警察を惹きつけていた。案の定、警察は必死で私ばかりに狙いを定めていた。 はっきり言ってそのときの私は暴走がすべてであり・・・そして私の存在意義を十分に発揮できる場所でもあった。誰からも愛されず勉強ばかりを要求され 家を継がされる・・・それがいやで私はいつものごとく暴走行為を繰り返してきた。 「キャハッハッハッwwwww俺の操縦テクには警察のバイク部隊もザマァねえなwwwwwwww」 私はいつものように警察のバイク部隊を追い払うと自分の暴走行為に満足しながら街という街を駆け巡った。しかしこの時、私の体はとある変化に悩まれていた。 そしてついにバイクを操縦している私の身にもとある変化が起きていた。突然の目まいと頭痛に襲われた。突然のことで私は対処しきれずにそのままバイクごと 崖から落ちてしまった・・ 「イテテテ・・・な、何だ、どうしちまったんだ俺の体は・・」 私は気を失う直前・・とっさに誰かに大丈夫か!!の声が聞こえ振り向こうとしたのだが・・目に血がにじんで肝心の顔が見えなかった。どうやら体つきからしてからして男の人らしい・・ だけどその時の私は成す術もなくただ・・その場から気を失ってしまった。 あのときの声はいったいなんだったんだと思いながら・・私は暗い暗い意識の中を駆け巡っていた。 630 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/06(佐賀県民) 19 31 27.79 Z/bhuFsB0 意識が目覚めると私はとある診療所のベッドへと寝かされていた。体を軽く動かしてみるとすぐに体の変化が自家にわかった。なんだか服がダボダボだし体がいやに重いし少しめまいもする・・ それに胸のほうも若干、重たい感じでなんだか・・変な感じであった。それに髪の方も肩までかかるぐらいの長さにまで成長していた。妙な違和感を覚えた俺は胸のほうを・・少し触ってみた。 すると、胸からは女性特有の弾力性と厚みが感じられた・・・ 「う・・・嘘だろぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」 私はそのまま胸を揉み終えると下のほうも確認した。すると、昨日までにはついていたものがすっぱりと切り裂かれたようになくなっていた。そして私は女体化シンドノームという言葉がぱっと頭の中で出てきた。 15、16歳の誕生日を迎えた男性が突如として女体化する原因不明の病気・・・いまや、末期がんと同じように難病として特定されている。その当時の私には女性経験は皆無であったので女体化シンドノームは全くの予想外であった・・ 私が・・自分の体の変化に驚いている中、私の部屋にとある男性が入ってきた。男性はぱっと見て普通そうな人物ではあったが横には医学書らしきものを手に持っていた。 「大丈夫かい?いや・・しかし、まさか女体化シンドノームの変化を間近に体験できるなんて・・」 「誰だ・・てめぇは?」 私が威圧そうな視線を送ると男性はあわてながら自己紹介してくれた。 「ああ、ぼくは春日 泰介。こう見えても医者の卵なんだ。昨日、偶然君が倒れこんでいたのでこの診療所につれてきたんだよ。ここはぼくの知り合いが経営していて、それで・・」 私はこの人物よりも自身の相棒の行方が気になった。 875 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 20 06 37.41 QKwzjW7h0 私は相棒(盗品)であるCB400SFの様子を見にその場を出た。みて見ると、外傷ではたいしたことはなくちょっとの修復程度であった。崖から転落したのに継承程度で済んだのは 不幸中の幸いであった。私は相棒の無事にほっとすると春日と呼ばれた男をキリッと睨みを利かせた。私の存在を知られてしまったからにはそれなりの口封じが必要だ。 この男がいつ私を警察にたたきつけるかわかないからである。不覚にも私はあの時自分の名前を名乗ってしまった。 「今日のところは見逃してやる・・俺のことを口外したら総出で〆てやるからな!!!」 「は、はぁ・・でも、気をつけてくださいね。女性の体は複雑なものですから。」 「クッ・・るせぇな!!」 そう男は笑顔で私にそういった。なんでだろう・・不覚にも私はその男にときめいてしまった。 そしてそのまま私は相棒に乗り込み、自宅へと帰っていった。男はそのまま笑顔のまま私に手を振ってくれた。チッ、気持ち悪い!! 余り家に帰りたくはなかったのだが女体化したらまずは親の承諾や何やらかんやらの手続きが必要なので家へ帰宅するほかなかった。 私はそのまま家へ向かっていたのだが、行く先々で春日と呼ばれたあの男のことが脳内から離れられなかった。当時の私は女性についての知識やそういったものは人並みぐらいでしか知らなかった・・ しかし、恋については全くのからっきしであった。私は頭の中で必死に振りほどこうとしても春日と呼ばれた男は私の脳内に居座り続けた・・ (クソッ!!・・あの野郎が気になって運転に集中できやしない!!) これが・・後の旦那との出会いであった。まさに気分は最悪なものであった。 しかし、このときの私はこれが恋の前兆だとは全くもって予知していなかった・・ 884 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 20 29 15.89 QKwzjW7h0 そのまま私は家に帰ると女体化したことを両親に告げた、すると両親は急速に法手続きを進めた。説明しておくがうちの両親は名のある資産化で こうったことはかなり優遇されていた。そして、私に別の地方への住居、学校、俺の新しい戸籍などその他の手続きを迅速に済ませた。 女体化シンドノームに感染した場合、約一ヶ月の特別の準備期間が設けられる。さらに法的手続きは通常よりもかなり優遇されている。そして両親はわずか1日で この世から冷夏を殺し新しく礼子を誕生させた。俺はそこまでしてくれる両親の心遣いが解せなかった。 そして、手続きが完了してから僅か3日後、俺はとあるボロアパートへと移転させられた。そして最後に両親からこう宣告された。 「もう、あなたとは親子の縁を切らせてもらいます。我が家は代々男の子に家系を継いでもらうもの・・しかし、今のあなたはもう女。 最後にあなたの口座には二千万円振り込んでいます。このお金で好きにしてください。学校はここの近所の高校・・それに戸籍はちゃんと用意しております。 まさか、ここまでしてあげて法的に訴えるなんて・・言わないでしょうね?」 なるほど・・全くもって賢い人たちだった。ここまで敵身的に尽くしてくれるなんて始めから疑問であったが、どうやらこれで親子の縁を切ってくれという両親からの最初で最後の愛情だった。 もちろん、俺が法的手段に出てもすべてにおいて棄却されるだろう・・この両親たちは将来の目となる私の恨みを即刻に根絶やしにしたようだ。それにむしろ、当時の私は早く親と離れたかったので 好都合であった。ここまで利害が一致した取引は例を見ないだろう。両親は当時の私に告げることだけさっさと告げるとそそくさと立ち去った・・ 私は泣かなかった・・泣かなかった・・ だけど・・目から溢れてくるものは紛れもない涙であった。なぜ?私は両親になんら愛情も感じてはいなかった。だけど・・なぜ? ナゼ・・涙ガアフレテイルノ? 私は疑問のまま部屋で静かに泣き続けた・・・ 893 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 20 51 56.07 QKwzjW7h0 しばらくして、泣き終えた私はご飯を用意するためにスーパーへと向かった。慣れない女性の体・・これからどうやって生活しようかと思うと私は不安になった。 誰からも相談できず、両親からも見捨てられ・・私は一匹狼道を歩み続けていた。そして、適当に惣菜かなんか買った後、部屋に戻ると・・医学書を持った あいつに出会った。あいつは笑顔で私に応対してくれた。 「やぁ、新しく隣に誰か越してきたと思ったら君だったんだ。是非これからも・・」 「るせぇな!!!!俺にかまうな!!!!」 そういって私は部屋へと戻った。なんで、怒鳴ってしまったかわからない。ムカついたら怒鳴った・・ただそれだけだ。ほかになんら理由もない。 だけど・・余計あいつがイラついてしまう。勝手に私の脳内に住み込んだあいつ・・早く出てってくれないかと思い続けていると余計私の脳内に居座り続けるヤナ奴・・ こういったモヤモヤ感に悩まされていた私はこれをすっきりさせるために再び暴走を始めた。女体化してからはめっきりと顔を出してはいなかったから、かなり久々だ。 私は着替えて、武器、衣装を調えると相棒であるCB400SFで集会場へと駆け抜けた。 一瞬、女体化したらかなりの反抗も予想されるだろうと思いつつも・・そんな奴らは直々に〆てしまえ!!っという考え方で納得した。 894 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 20 53 18.56 QKwzjW7h0 「チャース・・あれ、冷夏さ・・ブベラッ!!」 「おい、俺にそんな腑抜けた挨拶交わすとは・・てめぇヤキ入れられたいか!!!!」 「す、スミマセン・・」 流石に女体化すると族の間でも驚きが多々ある模様だ。だけど、私はそんなことも気にせずに今日暴走するところをメンバー全員に告げた。もちろん、警察対策もぬかりはない。 前回で俺が行方不明になったのはかなり慌てたようだがそれでも私が戻ってきたため無事に落ち着きを取り戻したようだ。私はそのまま作戦を説明していたがそばにいた撤兵が私にこう進言してきた。 そういえばこいつ・・女体化しても驚かなかったな。 「なぁ・・冷夏、囮の件だがもう少し増やしてみたらどうだ?」 「なんでだよ?」 「いや・・決してお前の腕を疑っているわけではないんだが・・・もう少し囮を増やしてみたらどうだ?こないだの件もあるからな・・」 私は顎に手を当てて少し考えると・・囮の増強の件を承諾した。 そして作戦が決まった後、迅速に行動を開始した。 「いいか、てめぇら!!決してマッポなんかにパクられんじゃねぇぞ!!!!!」 私は全員に渇を入れると囮を率いて行動を開始した。 901 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 21 15 59.02 QKwzjW7h0 囮を率いて暴走行為を始めるとすぐにバイク部隊がこちらへと向かってきた。私はバイクに装備してある木刀で応戦しながら警察のバイク舞台を蹴散らしていた。 ここまではいつものことなのだが、今日のバイク部隊はいつもより若干数が少なかった。やはり、こないだの作戦は通用しないか・・っと思いつつ、私は横にいた2ケツをしている奴らに 撤兵のほうに連絡を入れさせた。これは見事に作戦を読まれている。その証拠にバイク部隊のほうは私には余り手出しをしていなかった。 「おい!!撤兵たちの連絡を入れろ!!奴ら俺たちの作戦を読んでやがる!!!」 「マジッスか!!!わかりました・・」 そういって、後ろのほうが自前の携帯に連絡を取ると俺はそのまま囮全員に指示を出した。ばれているならばこちらの小回りを利かせて逃げればいい・・・ 流石に、各所にすでに包囲網を張り巡らせているが関係ない。逃げるが勝ちだ!!それに撤兵も指揮力もあって頭がいい。 何度あいつに救われたことか・・ 「てめぇら!!こっから散りぢりに逃げろ!!!多分、奴らは各所に包囲網を張り巡らせてあると思うがそんなの関係ェねぇ!!!すべて蹴散らしてしまえ!!! 連中に俺たちの力を甘く見るなと伝えておくようにな!!!」 私はそう指示を出すと各自の警察の包囲網を訪問していった。 908 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 21 31 36.66 QKwzjW7h0 そう私は全員に指令を出すとそのまま警察のバイク部隊全員を惹きつけながら各地の包囲網を突破しておいた。途中警察からはマーキング弾やいろいろなものを発射したが私はそれらをかわしながら ほかの奴らが逃げ出しやすいように各地の包囲網を突破した。すると、私の後には餌に釣られた魚のように数々のバイク部隊やパトカーが私に迫ってきた。 しかし、私はそれらの追っ手を独自のルートで巻きながら暴走しまくった。逃げ足の速さなら当時の私は誰とでも退けをとらなかった。数時間の激戦を制して暴走をしまくった後、ついに私の後ろには誰もいなかった。 どうやら警察のほうもあきらめてくれたらしい。しかし、ここまで派手に暴れてしまうと次にどんな作戦立てるかわからんな・・ そのまま私はバイクを止めて橋の下へとバイクを止めた。そして、携帯を取り出し撤兵に連絡を取った。撤兵の報告だとどうやら私の作戦は見事に読まれたらしい。しかし、私の連絡をすぐに聞いた撤兵はうまく逃げ切ったらしい。 私が各所の包囲網を回ったのもあってか、無事に逃げ切れたらしい。撤兵の報告を聞いた後、私もすべて連絡を取ると次の集会場所を伝えた。 やはり集会場所はころころ変えないといかんな。そう私は思いながら警察の警備が晴れるまでここととどまった後、遠回りしながら自宅へと帰っていった。 「ふぅ・・今度はちょっと考えないとな。もう少し間をおいたほうがいいかもしれん・・」 そう考えながら部屋の鍵を開けて戻ろうとすると・・また、あいつと目が合った。あいつは無邪気にも私の挨拶を交わしてくれた。 「あ、おはようございます。・・学校行かないんですか?」 「チッ・・んなもんいかなくたって内容は殆どはわかってる。」 両親の家庭教師から嫌ほど勉強を押し付けられていたので私の頭脳は高校生ぐらいまでの知能が備わっていた。 しかし・・当時の私からしてみればムカつく面をしていた。しかも、しつこいぐらいに私に敵身的に接してくれている。それがもっとも気に食わない理由であった。 そんな当時の私の知ってか知らずか・・あの人は笑顔で私のほうに語りかけてくれた。 911 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 21 34 15.73 QKwzjW7h0 「女体化のほうは大丈夫ですか?何ならぼくの知り合いの診療所で診てもらえますよ」 「うるせえ!!俺に構うなって何度も言ってるだろ!!!今度俺に構ってみろ、全員でヤキ入れてやるぞ!!!!!」 そういって私は怒りに身を任せたままあいつを睨みつけた。しかし、あいつはそんな私の脅しにも動じず笑顔のまま俺にこう言ってきてくれた。 「何言ってるんですか?困った人に手を差し伸べるのも医者の役目なんですよ。あ、これは知り合いの言葉でして・・」 「・・勝手にしろ。俺はそんなくだらないもんに頼らなくても1人で生きてやる!!」 そういって私は部屋へと入っていった。あの両親の件以来、私は人をを信用することに心の中でブレーキを掛けていた。もう、誰も信用できない・・ 信用するだけ裏切られるだけ・・あんな両親でも僅かに信用していた自分が恥ずかしくなった。私はあの時・・両親に優しくしてほしかった・・だけどこんな形で裏切られることになってしまった。 だから・・私はもう誰も信用しない。・・・そう、心に決め付けていた。だから、友人である撤兵にも話すことができなかった。 「クッ・・人なんて信用できるかよ・・」 裏切られた傷心に染み付いた痛みが未だに取れなかった・・ 916 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 21 47 29.03 QKwzjW7h0 「さて、保健室の人数チェックでもしますか。これやらないと教頭に小言を言われるのよね・・」 私は保健室の人数チャックを入れた。人数とそれに使った薬を1日ごとにチェックしながら保健室の日誌に書き込んでいく・・これが私の主な役割だ。 保健室は様々な生徒が来たりするところ・・聖のように生理薬の処方の願いやただの世間話・・中には相談事やいろいろなことなどを私に持ちかけてくる。思えば 昔の私はそんなことは一切しなかった。誰も信用せず裏切られることを恐れ続けた日々・・泣く子も黙る暴走族集団金武愚初代総長のこの私もそんな肩書きを取り除けばただの弱い人間だ・・ それを当時の私は断固として認めたくはなかった。己の虚勢の強さが故に・・ そんなことを考えていると私は日誌の筆を止めた。 「あの時、あの人が隣にいなければ・・今の私は成り立たなかったのよね。考えるだけで末恐ろしいことだわ」 あの当時・・ボロアパートの部屋の隣が今の旦那でなければ今の私は成り立たなかったであろう。そう・・自分でも思いたい。 私は・・あの人によって人の弱さや己の弱さを知ることができてそれを踏み越えられた。今の高校生は危険な行為に度々手を染めると世間では言うが・・それはただ、昔の私みたいに 己の存在を確かめたいだけかもしれない。人の弱さや自分の弱さに目を背けたまま・・自分というものを見失っているのかもしれない。 傍に・・人がいない悲しい子供が今の犯罪に手を染めている、そう私は思えてならなかった。 「そういえば、あの後はたしか・・」 私は再び日誌の筆を止めると再び過去のことを思い出していた・・ 928 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22 07 28.68 QKwzjW7h0 あれから数日してか・・暴走行為も更なる拍車を掛けて散々走りまくった。時には「このまま勢いに乗って県外へも走ろうぜ」っと言う意見もちらほらでて来たのだが 流石にそれは上のほうの意見にそむいてしまうので文句なしに却下した。私たち金武愚はVIP組という指定暴力団のバックがあってこそ成り立っている。 県外の暴走行為はほかの族と揉めるようなことになる。だから、県外への進出は固く禁止されている。私はいつもの場所で集会をしていると私の目の前にとある人がやってきた。 「やぁ・・今日も集金に来たよ」 「ショボンさん・・今月の分です」 彼はショボン・・表向きは大らかで人生経験豊富なおっさんそのものだが、彼はVIP組の幹部だ。いつもこうして月ごとに集金をしにいっている。 ほかの地域の族も取りまとめている。もし、集金が滞れば・・その場合はもれなく血の雨というオプションがセットでつきながら天国へ連れていてくれる。私は今月の分の金を払うと 私はショボンさんに今月の分を渡すと警察の動きを聞いてみた。 「ショボンさん・・奴らの様子はどうですか?」 「はっきり言って・・君たちの暴れようは凄まじいね。僕としても鼻が高い・・奴らについては結構目を光らせているようだ。逮捕されるんじゃないぞ冷夏・・いや、礼子さんだったな」 クッ・・ムカツク野郎だ。だけど、この人に意見できるほど私もえらくはない。そのままショボンさんはご機嫌で俺たちの前から姿を消していった。ショボンさんが姿を消した後・・普段は冷静な撤兵が明らかに ショボンに対して不満を漏らしていた。 「クソッ!!あのクソジジィが!!!!いつもいつも偉そうにしやがって・・・」 「撤兵、俺だってムカつくが仕方ないだろう。俺だって奴には逆らえねぇよ・・・」 あのタコの顔つきはいつもムカつくがその憂さ晴らしはこの暴走行為によって決定した。俺はそのまま作戦を説明するとそのまま全員を率いて相棒のCB400SFを走らせた。 938 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22 26 55.45 QKwzjW7h0 今回は2手に分かれて各地へと暴走することにした。警察もいろいろな手を使って私たちをパクリに来るがすべてかわしている。 このまま、勢いに乗って暴走を繰り返してきた私だったが・・ここ数日で私の心にも変化が見え始めていた。いつもいつも暴走で自分自身を満足させてきた私だが暴走の回数を 増やしてくるごとにあのうやむや感が開放されなくなった。むしろ、逆に溜まってきているぐらいだ。原因はわかっている・・ほかならぬあいつだ。 あいつは自宅へ帰るたんびに私と出会うらしく、いつもいつも私にグダグダとした話を吹っかけてきている。私はいつも怒鳴り散らして追い払っているのだがまともな効果も得られない。 一回、あいつの元へ仲間全員と一緒にヤキを入れようと思ったのだが・・なぜか、私の心はそれを止めようとする。だから私のイライラ感がたまりこういった暴走行為に拍車を掛けていった。 そんなことばかり考えていたんだろう・・一瞬の油断からか私は対向車線へと飛び出してしまった。 「し、しまった!!!てめぇら!!俺に構わず逃げろぉぉぉぉ!!!!!!」 しかし、私のこの油断で仲間は混乱状態になっていた。 940 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22 29 05.57 QKwzjW7h0 はっきり言って一瞬の油断だった。突然のことで急ブレーキを掛ける乗用車・・しかし、私はとっさの機転でそれを脱したのだが・・私のこの油断によって仲間が混乱状態になり、警察へとパクられてしまった。 この状況は非常にまずい!!私は警察をひきつけたのだが、仲間は混乱により支障をきたしており私の命令が聞けれなかった。次々と逮捕される仲間・・このままでは私が逮捕されてしまう。 そう・・思った私は逃げに逃げまくった。奇しくも、逃げたルートはあの時・・最初に女体化したときのと同じルートであった。 私は逃げに逃げて逃げまくりついにあの崖を相棒と一緒にダイブした・・私の体は相棒から引き離され、私は全身を地面に叩きつけられた。しかも女性の体は男の体と比べてひ弱なものであり、体中に 激痛が走った。私は必死にその激痛に耐えながらも女性の体ではきついものであった。 「―――ッ!!痛ぇ・・だ、誰か・・助けてくれ」 明らかに今の私は人に助けを求めていた。・・激しい痛みに耐えながらも助けを呼ぶ私・・人と接する機会がない私は明らかに人に助けを求めていた。 しかし、助けを求めれば求めるほど激痛は広がるばかりだ・・もうだめだ。もう思っていると私の前に人が現れた。・・あいつだ。声でわかる・・あいつだった。 「だ、大丈夫ですか!!」 「た・・助けて・・・・くれ」 そして私の意識は再び暗闇へと堕ちた・・ その時の私は・・誰かに助けられて安堵しきっていた・・・暗闇の中で僅かにだが暖かみがあった。 それはとても心地よく人の温もりが私を包み込むようであった・・・ 948 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22 46 18.13 QKwzjW7h0 「ハッ・・ここは!!!―――ッ、イテテテ・・・」 目が覚めるとあの診療所の一角であった。私は体を動かしたのだが体からは激痛が電線のように体中を駆け巡った。私は痛みに耐えながらも あたりの状況を見回した。すると私の右腕にはキプスが装着されていた。私が悶えているとあいつがやってきた。 「あ、気がつきましたね。よかった・・あ、ここはあの診療所です。さっき、先生が治療を終えて僕に任せて帰っていきました。目が覚めて本当によかった・・」 「・・る・・せぇ・・よ。イテテテ・・」 「無理しないでください!!!骨も折れているんですよ。しばらくは絶対安静状態なんですよ!!!」 言葉を返したかったのだが・・私は激痛に耐え切れなくなりそのまま黙るほかなかった。その時の私には悔しさが滲み出ていた。 すると、思いのほか常に笑顔だったあいつが突然私を怒鳴りあげた。 いつも笑顔ののあいつにしてはおかしいぐらいに怒っていた。 949 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22 47 30.34 QKwzjW7h0 「あなたは自分の体をもっと大切にしてください!!!もし、命を落とすようなことがあればそれでお終いなんですよ!!!!!」 痛みが染み渡る私の体にこの言葉は思いのほか重みがあって大きいものだった。私はそのままそっぽを向けながら沈黙を突き通した。すると、あいつはさっきの 雰囲気を殺すと悲しげに俺に語ってきた。 「・・・すみません。ちょっとお節介だったかもしれませんね。でも僕、女体化した人を放っては置けなくって・・」 笑顔一点のあいつにしては珍しくかなりの悲しげな口調で私に訴えてきた・・私は・・無視しようと思ったのだが、なぜか無視できなくて結局あいつの悲しげな言葉を ひしひしと感じながらも受け取った。…心なしか傷から出る痛みがあふれんばかりにして痛み始めているような気がした。 「さっきは・・すみませんでした」 「……わかったよ。わかったから、ちょっと寝かせてくれ・・」 そういって私は痛みを堪えながらそのままの体制になり睡眠を取ろうとした。 私の心の中にはさっきのあいつの怒鳴り声と悲しげな声の両方がエコーとなって響き続けていた・・ 何度も何度も・・私の心の中に響き続けるその声は傷と同時に心の痛みとなって私を襲い続けた。
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930 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 02 59 32.12 qwWdB8Oe0 さて、最後にして最大の障害を切り抜けた俺たちはそのまま家族としての日常を余すところなく過ごしていた。希も何か吹っ切れたのか勉学と体術の 強化に励み、翌年の高校3年生の冬・・見事に主席で大学合格を果たした。また、家では家事を率先してやっていたので料理とかも格段に腕を上げており、より完璧超人の名を 欲しいままとしていた。道場では内藤の息子と会うのだが、内藤の息子は一応一通りには形になっているものの、いつも希にやられていた。しかし、この2人・・どことなくいい雰囲気だな。 まさか・・俺に隠れて付き合ってるんじゃないだろうな!!恋人までは一応許しておくが、その先になったら俺は許さんぞ!! しかし・・そんな俺の想いも思わぬ形で砕け散ることとなる。 それは、希が大学2年の中頃に差し掛かった頃、俺らと内藤夫妻は希たちから㌧でもない事実を突きつけられる事となった。希は重たい口調で俺らに驚くべきことを言った。 「あの・・わ、私・・・出来ちゃったの?」 親の因果は子にしっかりと受け継がれるものである。希は・・かっての俺らのように出来てしまったのだ。 そう!!俺の最も恐れていたことが起きてしまった!!! 出 来 ち ゃ っ た 結 婚 で あ る まさか・・希がこのようなことになってしまうなんて・・・俺は早くこれが夢だと信じてみたかった。相手は内藤のボンクラ息子である。ここまでぴたりと当たってしまうなんて・・ 過去の喧嘩から培った俺の直感もまだまだ捨てたんじゃないな。そうだ、俺より強い奴でなきゃ希の彼氏とは認めないんだ!!早速、内藤のボンクラ息子をハッ倒す!!そう俺が準備しようとしていると 俺の目の前に一閃の光が飛び込んだ。 次の瞬間、俺が見た頃には内藤の息子はみぞおちを押さえながらその場に立ち竦んでいた。やったのはもちろんこの場では1人しかいない・・ 932 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 03 16 44.38 qwWdB8Oe0 そう、あいつだ・・あの相良 聖だ。しかもその瞳はあの血に飢えた狂犬の頃のものであった。あいつは威厳たっぷりに内藤の息子を見つめるとこう言い放った! 「希の言うことなんざどうでもいいんだよ!!!この、ボンクラ野郎がッ!!!大事なのはてめぇは希を幸せに出来るのかできないのかどっちだ!!! 真のない言葉を言ってみろ!!てめぇをその場でブッ殺してやるぞ!!!!!!!!!」 俺のお株を奪ったあいつはあの頃のままの視線で内藤の息子を睨み上げた。そのキレと技とスピード・・当時のあいつのまんまであった。 それに・・あいつをじっくり見ていると久しぶりに男の頃のあいつとかぶって見えた。そうだ・・この感じだ。何も考えてなかったあの頃・・まさかこの歳になってこの空気を感じるとは・・・思っても見なかった。 あいつがそのつもりなら・・俺もそうさせてもらうぜ。 そして俺の中で20数年ぶりに俺の中で深い深い眠りについていた殺戮の天使が目を覚めた。 933 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 03 17 50.16 qwWdB8Oe0 「おい、てめぇ!!!この殺戮の天使様と血に飢えた狂犬との一人娘を幸せにする度胸はあるのかァ!!!」 目覚めた俺の中の殺戮の天使はあの頃の威厳を取り戻すかのように内藤の息子に怒鳴り上げていた。この最凶・凶悪タッグを前に内藤の息子は鳩尾を抑えながら俺らを見ていた。 当の内藤夫妻はというと、俺らを止めもせずただ、じっとこの場を静止していた。しかし、そこには只ならぬ友に託した子への想いがあった。 俺らは友人の“想い”を受け取るとこいつらの覚悟と器量を問うた。 「てめぇら!!この世の中はお前らが思っているほど甘くはないぞ!!!・・お前らは社会に出て傷つき、その理不尽さに怒りがこみ上げるだろう。 そしてその怒りに我を忘れ時には揉めあうだろうな・・その困難にてめぇらは耐えれるのか!!!」 俺たちの重く、深い問い・・そうかあの時、親父はこんな気持ちで俺たちの覚悟を試していたのか・・社会に出ることへの理不尽さ、それに耐えうることの出来る忍耐や覚悟・・ そして、何よりも肝心で大切なのは相手を幸せに出来るのかということ――――ッ!! それを親父は試したのだろうと今ここで実感した。 935 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 03 33 38.01 qwWdB8Oe0 場には先程とはうってかわって、静けさだけが支配していた。静寂の中・・あいつらは黙って下を俯いていた。俺は目を瞑りながらあの時と同じ状況を思い出していた。 あいつを幸せにする想い・・おなかにいた希を守り抜くという覚悟・・それらが入り混じって俺らは晴れて結婚した。あの時、俺が見せた覚悟をこいつらは果たして見せられるかどうか・・ それがこの静寂を脱却する唯一の方法であった。周りの音がよりはっきり耳に聞こえたまま・・俺はそっと目を閉じた。すると、走馬灯のように今までのことが駆け巡る・・ 結婚してからのあいつ・・ 笑っているあいつ・・ 不安げなあいつ・・ まだ幼い希を抱っこしているあいつ・・ そして・・俺にあいつを託してくれた男の頃のあいつ・・・ そのすべてが俺の中で駆け巡った。俺はすべての思い出を見ていると突然、机がドンッっと叩く音が響いた。俺はゆっくりと目を開けると内藤のボンクラ息子が真剣な表情をしながら俺らにこう示した。 その瞳にはあの頃の輝きが秘められていた。 内藤のボンクラ息子は覚悟というオーラをまといながら俺たち最凶タッグへと立ち向かっていった。 936 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 03 48 54.88 qwWdB8Oe0 「俺は・・あんたら見たいな実力もなければ才能もない・・ただの凡人だ。だけど・・だけど!!!希を思う気持ちだけは誰にも負けない!!! 確かに・・世間てものは甘くないとはわかっている。だけど・・俺たちは耐える!!耐えて耐えて・・耐えまくって!!俺の愛する人とその子供を絶対に幸せにしてみせる!!!」 相当な覚悟だ・・あのときの俺と同じような気迫だ。ボンクラ息子からは脱却させてやるよ。だが、それでもまだ足りない。 さぁ・・示せお前たちの道を・・ 俺はじっと・・希を見据えた。 そして希が立ち上がり、一呼吸置いてから俺たちに向けて覚悟を貫き通す威厳と気迫をまとったまま俺らに立ち向かった。 それは・・新たなるものであった。 「私は愛する人との子供を宿した・・・だから、だから!!私は何が何でも絶対にこの子を産みます!!!たとえそれが世間の風に逆らおうとも・・ 私たちは絶対に幸せになる!!!!」 このときの希には俺らの風格とオーラをしっかりと受け継いでいることが確認できた。 937 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 03 55 30.66 qwWdB8Oe0 見事だった・・よく、言ったと・・俺は親として誇らしげに思う。 ちょっと早いが希も成長したなと俺らは思った。あんなに小さかった希がここまで立派になった。俺らの子育てはようやく終わりを迎えた。希は世間に出られるようなれっきとした 一人前になったのだ。内藤の息子も・・よく言ったと誇らしげに思う。最後に内藤とツンからはあの時と同じように援助は一切なしとの通告を2人に叩き付けた。希は血に飢えた狂犬の荒々しさと 殺戮の天使の冷酷さを見事に受け継いでいた。それを横にいたあいつと一緒にそれを確認するとあのときの親父のようにゆっくりとその場から立ち去った。・・この2人ならどんな困難にもたち迎えられるだろう。 そして俺は親として最後の祝辞を2人に送った。 2人二一生ノ幸アレ・・・ そして、月日は経ち今日はあいつらの結婚式だった。俺たちの結婚式と同じようにあいつらも友達に祝福されながら巣立っていった。 内藤の息子は既に希を養うためにアルバイトに精を出しているという。決して楽ではないが2人とも幸せな日々を送っているというらしい・・だが、そこまで世の中甘くはない。時には悲しみ大きな障害が2人に 待ち受けているだろう。だけど・・2人で力を合わせれば何とかなるはずだ。2人とも・・もうそれができる歳だ。 そう思いながら、傍にいたあいつと一緒に俺は希の晴れ姿を内藤と一緒に見届けた・・・ 938 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 04 18 04.09 qwWdB8Oe0 ◇月○日・・この日記もまだページが残っていたんだな。俺は今病室のベッドの上だ。希の晴れ舞台を見届け、孫の顔を見た後、若きスーパージジィとなった俺は仕事をしていると突然、会社で 倒れてしまった。すぐさま俺は病院に運ばれ、精密な検査を受けたら衝撃の結果が出た・・・ 診断によると末期がんだそうだ。既に全身に転移しており医学的には完治不可能だそうだ。あの難病といわれた女体化シンドノームは治せるのに末期がんは治らないのかねぇ・・ あの時、あいつらを養うために無理したのか・・それとも、よく喧嘩していた頃のつけが今頃回ってきたのやら・・・抗がん剤投与で延命はできるらしいのだが俺はそのまま断った。子供の成長も見届けたしな・・ もう思い残すことは何もない。だけど・・あいつが少し寂しい想いをさせてしまうな・・まぁ、いいか。 少しだけ・・ ほんの少しだけ・・・ あいつには少しだけ寂しい想いをしてもらうだけさ・・・なぁに、すぐに逢えるさ・・ でも、妻に寂しい思いをさせるなんて旦那失格だな俺・・ そんな俺の感情を知ってか知らづか・・俺の決断を聞いたあいつはいつもと同じ表情のまま俺を迎えながらにこやかにこう言ってくれた。 939 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 04 19 29.34 qwWdB8Oe0 「フッ・・殺戮の天使と恐れられたお前もさすがに病気には適わないようだな。・・安心しろ、お前が死んだって俺はちっとも寂しくないさ・・お前の分まで孫の世話でもしてやるよ。 そうしたら、自然にあの世行きだ。」 そう口では言っていたが・・多分、泣いていたのだろう。俺の死を受つけるのは怖いんだな。こいつは意外と寂しがり屋さんだからしゃあないな。 俺は久々にあいつをそっと抱きしめるとそう心に呟いた。 ごめんな・・先に逝っちまおうとするなんて・・・ あいつは笑っていたが、瞳からはわずかに一滴が零れ落ちていった・・・ それが最期に見たあいつの笑顔と・・・悲しみであった。 940 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 04 38 27.23 qwWdB8Oe0 そしてその夜・・来るべき日がとうとう来ちまった。 突然苦しみだす俺の体・・しかし、その変化はどちからかというと心地よいものであった。ふわぁっと、離れる体・・・すると周りにはたくさんの人がいた。 ドクオに白菊さんに内藤にツンに椿に俺の孫を抱えた希に内藤の息子・・それに、あのときのように必死に泣きじゃくるあいつがいた。おいおい、泣くなよ・・ また逢えるだろ?ただ、逝くタイミングが少しずれちまっただけだ。最初の頃のセックスのように・・・ 悲しみの声が俺の周りにじわりと広がっていった。希からは「親父ィ・・まだ、死なないで・・・」っと、そういえば希は昔からパパっ子だったな。小さいころはよく手を引いて散歩とか よくしたもんだ。車の中では俺の膝の上に座ってよく駄々をこねて俺たちを困らせていたな。最後の最後までだめな親父だったな俺は・・・ごめんな希、親父この若さのまま死んじまったよ。 ざまぁ、ねぇな・・でも、生きている間に希が一人前に育ってくれて本当によかった。 941 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 04 43 33.62 qwWdB8Oe0 そしてあいつの声が最もよく響いた・・ 「こんのバカヤロォ!!!!!俺よりも・・・この相良様よりも先に逝っちまいやがって!!!!!!こんの大馬鹿野郎ォォォォォォォ!!!!!! このバカヤロウ・・・・・・俺、お前が・・お前が・・ 先に逝っちまったら俺どうすればいいんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」 大丈夫さ。まだお前には俺たちが遺した家族がいる。さすがに俺はもう蘇ることは出来ないが十分に死ぬまでの代わりにはなると思うぜ。 希は小説家になったそうじゃないか、とんだ博打が味わえるな。でも、希は俺らの娘だ。・・絶対売れる。ビッグなことをしてくれぜ!!いつになるかはわからんがな・・ それにまだ、お前はあの頃のようにかわいいよ。初めて惚れた頃のようにかわいい・・俺が保障する。 死んでるけどな 最期に・・俺はお前に逢えて本当によかった。俺は一生後悔はしない。むしろ生まれ変わったらもう一度恋をしたいぐらいだ。 この日記も最期にこういう形で飾れることが来て本当にうれしい。そういやこの日記も残るはもう最後の一行だったな。 では、最期に・・・愛してるよ聖、また逢おうぜ・・・ 942 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 04 59 43.42 qwWdB8Oe0 この日記は今、時代を風靡している小説家、中野 希が自身の父親である中野 翔氏が綴った日記を編集、再構成したものである。 そして、この日記帳は中野 翔氏の妻、中野 聖氏の遺品から見つかったものである。その時の聖氏は非常に安らかな寝顔で逝ってしまったといわれている。 まるで・・亡き翔氏に出会えたかのように・・・ なお、この日記は貴重な過去の女体化シンドノームの資料としても重要視されている。 しかし後に希氏はこう述べている。 「この日記はただの女体化シンドノームの体験記ではありません。今は亡き、父と母が体験した・・・ 偉大なる大恋愛サスペンスです。この日記を読みながら父と母の記憶が体験できたら幸いです。 ただ・・原本である、父の日記には最期のページが真っ白でした。・・どうか、皆さんで最期のページを見つけてみてください。 読んでいるうちにきっと、最期のページが見つかるはずです」 943 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 05 02 06.56 qwWdB8Oe0 あなたには見えますか? この日記の最後のページが・・・ これは喧嘩に明け暮れていた男の・・・ 涙と苦労と忍耐と根性と愛と・・・・・ そして・・中野 翔という男の感情がすべてがつまった日記帳である。 fin 944 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/11/04(佐賀県と談合) 05 08 06.26 qwWdB8Oe0 疲れた・・・ なんだか、終了してどっと来ました。 これで聖シリーズは完了です。 長々としたのを見てくださって本当にありがとうございます。 自分でもここまで続くとは思っても見ませんでした。 また、アイディアが練られれば別の小説を書こうと思います。 リクエストで外伝が見たいという方は出来る限り答えます。 さて、ここからはおまいらに感謝感激雨霰wwwwwwwwww 本当に見てくれてありがとうなwwwwwwww おまいらのおかげで成り立ったといっても過言ではないぜwwwwwww 本当に俺の作品を見てくれてありがとう。 wikiの人も収録してくれてありがとうwwwwwww 最 期 に み ん な あ り が と う ! 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675 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 51 35.92 pfahviGf0 「・・・ちくしょう」 俺は街という街を彷徨いながら歩いていた。いろいろな声が聞こえてくるが俺はただ単に街を歩いていた。 歩き疲れた俺は途中あった公園のベンチに腰掛けた。 「・・ハァ、俺はどうすればいいんだ。このままやりきれない気持ちのまま 女として過ごさなきゃいけないのか。」 俺はベンチに腰掛けたまま公園の様子を見ていた。・・元気に遊ぶ子供、何の変哲もないカップル、 ただ散歩している老人・・何の変わりもなく日にちは過ぎていた。俺はポーッとしていると喉が渇いたので自販機に向けてベンチから立とうとすると 横から飲み物を差し出された。俺はそのまま受け取ると差し出したのは・・・中野であった。 「・・なんだよ。」 「たまたま、ここに着てみたらお前がいてな。それで・・」 俺は怒る気にもなれずにそのまま中野を無視してベンチへと腰掛けた。中野は横からいろいろなことを話しているが何も思い浮かばない俺は そのままベンチに座りぱなしだった。 677 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 02 44.74 pfahviGf0 「・・こうしてお前と面と向かうのは初めてだったか。覚えてるか? 俺たちがであったときのことを・・」 「・・ああ。」 中学時代、各地の学校に乗り込んで喧嘩をして名の知られた俺はついに殺戮の天使である こいつとやりあうことになった。仲間のいない俺は1人で対するこいつは数人の人数で 俺を迎え撃った。だが、俺はこいつの取巻きを返り討ちにしてこいつとタイマンでやりあった。 「フッ・・お前は俺に立ち向かっていたな。かなり体力は消耗してたのに・・」 「勢いって奴だ。あんときの俺は何も考えずにお前に向かっていった。」 互いに殴り殴りあって、両者互角のまま決着がつかず仕舞いであった。あれから何度もやりあう機会があったが そのときも互角で決着はつかなかった。最後の喧嘩から決着がつかないまま俺たちは中学を卒業した。 「んで、俺は男のままに・・童貞のお前は女になったわけだ。」 「ならやれよ。お前だったら今の俺は簡単に倒せるだろう。」 俺は中野からもらった飲み物を飲みえ終えると缶を潰しながら中野に向かった。 「やってみろよ・・だけど俺だって簡単にやられないぞ!!」 680 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 16 52.52 pfahviGf0 俺は圧倒的な気迫のまま中野に詰め寄ったが・・中野はその体制を維持したまま 鼻で笑っていた。俺はますます中野の態度が気に食わなかった。 「お前、俺が女だからってなめてるだろ!!どうせお前は女相手にグーも出ない奴だったのか!!」 俺が挑発的な態度をとると中野は旧に俺の目の前に立ち上がった。 「な、なんだ・・」 俺は突然のことだったが構えながら中野の出方を伺った。 拳を出すのかあるいは蹴りなのか・・俺は注意深く中野の動作を伺うと急に中野は 手をだして来て俺の顔に・・デコピンした。余りにもの突然のことで俺は唖然としたが すぐに怒りがこみ上げてきた。 684 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 19 36.07 pfahviGf0 「・・てめぇ」 「それがお前と俺の差だ。・・それに俺はもうお前との決着をつける気にもならんな。」 「だからそれが何だって・・・」 俺はますます怒りが込みあがって中野の顔面に向けてパンチ一発を放ったが、俺の拳はあっけなく 中野に抑えられた。俺の拳を押さえたまま中野は意外な行動をとった。 「こうなったらお前はどうする?」 「う、うわっ!!」 突然中野は俺の拳を押さえたまま俺に抱きついてきた。突然のことで俺の思考は回路を閉じた。 「や、やめ・・」 「こんな体制のまま・・お前はどうするんだ?」 正直言って俺は体に力が入らなかった。それどころか体が熱を帯びたように熱く・・火照っていた。 俺は火照った体のまま力が抜けた。 688 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 36 40.47 pfahviGf0 「・・・もう、好きにしろよ。」 俺はやむを得ず中野に抱きつかれたまま降伏宣言した。すると中野は微笑しながら俺を離した。 「フッ・・かわいいな。男の頃とは思えない対応だったぜ。」 「・・・」 余りにも突然のことだったので俺は怒る気にもなれずにしばらく呆然としていた。この体になって男に 抱きつけられたのは初めてだった。 「おい、大丈夫か?」 「ハッ・・お前なんで俺を離したんだ?好きにしてもいいと言った筈だぞ・・」 中野はやれやれといいながら俺を抱え始めた。再び俺の体は熱くなった。 「別にお前なんて興味はねぇよ。・・あれはただ、少しからかっただけだ。」 「・・そうか。」 なぜか俺の心は安心感で満たされていた。 689 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 21 38 13.93 pfahviGf0 「お前って女になってから軽いな。男のときはごつかったのにな」 「・・ば、バカヤロー」 このときの俺は男としての感情が出ずに別の感情を出していた。そして俺は中野に 抱えられたまま家へと送られた。 「ここだな・・お前はもう女なんだ。お前も少しは女を自覚しろ。このまま行くと女の限界を 最悪の形で目の当たりにするぞ。ほんじゃな。」 帰ろうとする中野を俺は引きとめた。 「・・おい」 「ん?」 「今日はその・・ありがとな」 「フッ・・無理すんなよ。」 俺は中野にお礼を言いながら自宅へと戻った。俺は脳裏から帰り際の中野の光景が 頭から離れなかった。あのときの中野は・・少し照れていた。 10 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20 26 04.48 yYLcBuaL0 あの日から翌日・・俺はあいつに対してもやもやした気持ちを抱えたまま学校へと 登校した。教室に着くとツンと何気ない日常を繰り広げていたが・・俺らの前にとある女性が現れた。 「あなたが相良さんね。」 「ああそうだけど・・」 突然俺らの前に現れた女性・・俺は過去の行動を振り返ってみたが男に手はかけたことは ありまくりだが、女には全く手をかけていなかった。 というか女とはほとんど話していなかった。この女何のようなんだ・・ 俺が疑問に思えてる中ツンが小声で俺に伝えてくれた。 (例の中野君ファンクラブのリーダー的存在の隣のクラスのクーさんよ。) そういえばこないだあいつのファンクラブがあるって聞いたな・・ 俺は妙に納得するとクーといった女が俺に激怒の視線を向けながら語りかけた。 「・・あなた、昨日中野君と一緒に帰ったらしいわね。いったいどういう関係?」 うげっ・・嫌な質問だな。例えるなら昼ドラに出てくる息子を溺愛する金持ちババァのようだぜ。 「ちょっと待ってくれ!!俺はあいつとは何も関係ない。・・ただ昔の知り合いだけだ。」 「・・ま、そういうことにしておくわ。ただし、今度あの人に近づいたらどうなるか知らないわよ・・」 そういってクーと呼ばれた女は教室から出て行った。 全く・・あいつのせいで俺もいろいろ厄介なことに巻き込まれそうだぜ・・ 12 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 20 36 38.57 yYLcBuaL0 「なんてことがあったんだよ・・」 「お前も女に狙われるのかwww」 「笑い事じゃねぇよ!!・・ただえさへ女に付きまとわれるのは勘弁してほしいのに。」 俺は笑い飛ばすドクオに拳を入れながら弁当を食べていた。すると横にいたツンが俺に心配そうな 眼差しで俺にこう言った。 「ま、女の子同士の揉め合いごとになったら私に相談してよ。女は男と違って陰湿だから・・」 「・・ああ、わかった。」 「それにしても相良は中野のことをどう思ってるんだお?」 この野郎ォ・・随分といっしょまえな事を聞くじゃないか。まぁ、内藤はそこが憎めないのだが・・ 「・・まぁ、昔のことがまだチャラになってないからな。わからん。」 でも、確かにあいつに抱きつかれたときは条件反射とはいえ俺は力を出せなかった。 ああいう状況下になったとき俺はあいつのことを・・ 「そういえばツン、今日のお弁当おいしいお。」 「そ、そうwww」 いくらダチとはいえ目の毒だこいつら・・ 18 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 00 31.30 yYLcBuaL0 お昼が終わり授業中・・俺は珍しくまじめに授業を受けていた。まぁ、このままサボり続けると単位が もらえないという理由もあるのだが・・あいつは隣の席で相変わらず完璧振りを発揮してやがる。どうやら女になると 頭脳はそのまま変わらんみたいだな。全く少しは分けてもらいたいねぇ・・ 「・・お前授業の内容理解しているか?」 「な、なんだよ突然・・」 突然中野は俺のノートを取り上げて見始めた。 「お前バカだな。相変わらず喧嘩しか能がなかったのか・・」 「うるせぇな。・・お前とは違うんだよ。」 俺はふてくされると中野は再びやれやれといった表情で俺にとある条件を突きつけた。 「お前、成績良くないだろ。勉強教えてやるから明日俺と1日付き合え。」 「ハァー!!テメェ何言ってるんだよ!!!!」 俺は思わず席に立ち上がりあいつを睨んでいた。しばらくして先生に注意され俺は席に座ると再び小声で あいつと話し始めた。 19 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 01 14.10 yYLcBuaL0 「いきなり何言ってるんだよ。」 「お前成績良くないだろ。俺が全教科勉強教えてやるから明日は俺と付き合え。」 いきなり「はいそうですか?」と言わず納得などもちろんできなかった。並みの女なら納得したと思うが俺は全然しない。 むしろ お 断 り だ。密室空間で中野と2人きりなんて絶対嫌だね!! 「そうか・・ならお前はこのまま留年して俺の後輩となるのか。」 「う゛・・」 成績のとこを言われると俺はたじろくしかなかった。何せ俺の成績はほとんど 情熱のバラで黒など体育しかなかった。親からも口をすっぱく成績のことを言われているので 正直何とかしたかったのだが・・俺自身など今日など全く興味がなく、宿題など小学校3年生の 時点から全くやっていなかった。 20 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 21 02 49.21 yYLcBuaL0 「安心しろ、お前の成績を上げてやる。・・嫌な話じゃないだろ?」 「・・お前が得をすることばっかじゃないか?」 よく考えてみればこいつが得をしそうなことはたくさんあって俺が得をすることなど 全くなく逆に損が多い結果だ。いくらこいつとはいえ女と密室空間で2人きりでいたら さぞうれしかろう。逆に俺はこいつと話すことですらままならないからな・・ しかしこいつはそんな俺の予想を覆すような言葉を吐いた。 「昨日言っただろ、お前には興味はないって・・それよりもお前には損はないだろ? 成績アップはいい話だと思うんだがな・・」 この野郎・・人の弱みに付け込みやがって。 結局俺は留年と過去のうやむやを天秤にかけることができずに現実を選んだ。 「・・わかったよ。ただし、俺に手を出そうとしたら即刻殺すからな!!」 結局俺はトホホな選択を選んでしまった。 49 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22 38 31.21 yYLcBuaL0 「はぁ・・明日どうなるのかね。考えるだけでもおぞましいぜ。」 学校が終わり、自宅に舞い戻った俺はそのまま明日のことで頭が一杯になった。 おそらくあいつただ1人で向かってくると予想される。そうなればあいつと2人きり・・ 文字どうりデートとなる。俺はそれを考えると気持ち悪くなった。しかし、約束は約束なので むざむざ破ることはできなかった。 「はぁ・・こうなったらわざと遅刻するのもありかな。」 俺は明日が雨になることを祈りつつあやふやな考えのまま夜を過ごしていった・・ 「・・なんでこういう日に限って天気は晴れでこんな時間に起きてしまうんだよ。。」 結局俺はわざと遅刻しようにも待ち合わせの時間ばっちりに起きてしまい、天気は雨と逆で快晴だった。 俺は結局軽く支度をするとそのまま外へと出向いた。なぜかいつもより体が軽くなっているのはなんでだろう? それに・・いつもより楽しい感じがしていた。 53 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 22 48 59.99 yYLcBuaL0 「えっと・・ここら辺だよな。」 俺は指定された場所に着てみると早速、男に絡まれた。 「やぁ・・1人かい?ぼくと一緒に・・グヘッ!!」 「悪いな、今の俺は少々気が立ってるんだ。」 俺は言葉よりも先に手が出てしまった。男はあっけなく俺の拳を顔面にモロ喰らい 自慢の顔が台無しだった。 しかし、背後から男の仲間と思える人物4~5人出てきた。 「お嬢ちゃん、暴力はいかんぜwww」 「よくみたら結構上玉じゃないかwwww」 男たちがにたらしい目つきで俺を凝視すると俺は目を瞑り一呼吸おいてから男たちと面と向かった。 「おい!てめぇら!!今日の俺は機嫌がすこぶる悪ィんだ!!・・怪我したくなかったらとっと帰りな。」 「こいつ女だからって調子に乗りやがって・・ちょっと痛い目見ないとわからんらしいな。 ちょっとやっちゃおうぜwwww」 そういうと男たちは俺に向かっていった。ま、こいつらでストレス発散するかな♪ 57 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 06 55.28 yYLcBuaL0 「オラオラ!!俺を袋にするんじゃなかったんか!!」 俺は我をも忘れて男達をボコボコにした。はっきりいてこいつらは見かけが押しで 喧嘩の経験が0であった。俺はボコボコにした後、最初に言った奴の胸倉をつかんだ。 「おい、今後俺に近づかないほうがいいぜ。」 「グググ・・後ろを見るんだな。」 そういわれた瞬間、背後から気配を感じた。俺は瞬時にかわして男の懐に思いっきりパンチを浴びせた。 俺はよくみてみるとあの男たちの一味であった。どうやらまだ足りなかったらしい。 「こんな子供だましの手この俺に通用するか!!」 俺は再び男に殴りかかろうとすると殴ろうとすると誰かに腕を止められた。俺は腕を止めた人物を見てみると 待っているはずのあいつだった。 「おい、やめとけ。」 「てめぇな、邪魔すんな!!」 「・・もういいだろう。行くぞ。」 俺はなぜか逆らうこともできずに男を放すとあいつと一緒にその場から立ち去った。 59 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 15 29.58 yYLcBuaL0 「なんでわかったんだよ。」 「あれだけ騒ぎを起こすと誰でもわかるだろ。」 俺は公園を歩きながら先ほどの光景を話していた。・・それにしてもこいつ1日付き合えって どこに行くつもりだ? 「お前どこ行くんだよ?・・決めてあるのか?」 「・・決めてない。」 「ハァ? ふ ざ け る な ! ! ! ! ・・来て損した俺は帰る。」 俺は帰ろうとするとあいつは珍しく俺を引きとめた。 「バーカ、嘘に決まってるだろ。ちゃんと決めてあるよ。」 そういってあいつはポケットからチケットをヒラヒラと俺に見せ付けた。どうも映画のチケットらしい。 ご丁寧に2枚も揃えてある。 「ほら、行くぞ。おもしろい映画だぞ。」 そういって俺はいつものペースを出せずに僅かながらにもあいつに主導権を握られていた。 62 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 32 02.32 yYLcBuaL0 “あ、あん・・だめぇ・・” ここは映画館だ、うんそれはわかる。ただ、問題は映画の内容だ!!あの野郎、映画とはいっても 18禁の映画館へと連れて行きやがった!!それに観客も少なく大半は男だ。女は俺だけでしかもかなり浮いていた。 あいつは俺の隣で涼しい顔をしながら映画を見ていた。 「・・おい、これは俺に対する嫌味か?それともあてつけか!!!」 「何言ってる?お前男なんだろ?だったら・・」 俺は有無も言わずに映画館から立ち去った。・・あの野郎絶対許さん!!家庭教師で家に来たら 真っ先に毒を盛ってやる!!これならまだツンたちと遊びに行ったほうがよかったぜ。 俺は映画館から出るとあいつも追いかけてきた。 「おい、待てよ!!・・もう少しでいいところだったのに。」 「お前な、女相手にいっつもそういうところ行っているのか?」 「いいや、お前が初めてだ。ま、はっきり言うとこういったデートは初めてだ。」 少し意外だった。中身はともかく外見だったらモテそうなこいつがこういった デートを経験してないなんて意外だった。でも、初めてだといってもこういった 映画を選ぶなんてまずありあえない。そんな俺の考えをお構いなしにこいつは自分の 過去の恋愛経験を話し始めた。 64 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 34 17.98 yYLcBuaL0 「ま、SEXなんてしたけど・・全然だったな。」 「・・それで、次はどこに行く?」 俺はさっさとこのデートを終わらすために次の場所を選んだ。 「ま、近くの喫茶店で時間を潰すか。とっておきがあるし・・」 「そのとっておきも、あんなチンケなもんなんだろ?次あんなところ行ったら帰るぞ。」 「さぁな。でも、取って置きだとは言っておくぜ。」 俺は心の中でため息をつきつつもこいつの言うとっておきが なぜか楽しみになった。 不思議だ、それにこいつといると・・楽しい? いや、違うな。・・なんだろう? 66 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/07(土) 23 41 41.49 yYLcBuaL0 「おお、あのカップル・・似合ってるぜ。」 「本当だ・・」 さっきから喫茶店でいるたんびにこういったことを言われる。・・そういや公園で一緒に歩いていたときにも 振り返られたな。・・全く、俺はこいつと付き合ってないぞ!! 「何さっきから膨れっ面なんだ?」 「るせぇな!!・・それよりも行く場所は決まったのか!?」 俺はアイスコーヒーを飲み干すと次の行き場所を聞いてみた。 「ああ、基本の遊園地なんてどうだ?ここの近くにあるだろう?行ってみないか?」 「遊園地か・・悪くないな。今度はまともだろうな?」 どこぞやの映画みたいに不良がたくさんいるぼろっちぃ遊園地なんて行きたくないぞ・・ 俺は不安を抱えたままこいつの言う遊園地へと行くことにした。 69 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00 01 28.04 HBbMtwbN0 「今度はまともだな・・」 「だろ?」 今度は結構設備も整っており人がたくさんいた遊園地であった。俺たちはチケットを買って 入場すると数々のアトラクションを見回していた。 「さて、どれから乗るかな・・」 アトラクション乗る気満々の俺に対して意外にもあいつはアトラクションへと 自ら進もうとはしなかった。 「お前・・せっかく来たのに乗らないのか?」 「あ、ああ・・俺は疲れたからな。」 この好機襲来のチャンスを俺が見逃すはずなかった。今までの恨みを晴らすときが来たぜwww 「なぁ、勝負しねぇか?どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ。 まさか、巷で恐れられている殺戮の天使様であるお前がアトラクションが怖いって 言うんじゃないだろうな?」 「え、ああ・・」 やった、決まったぜ!こいつは絶対絶叫ものには弱い。しかも男は勝負事には 絶対退けないはずだ。俺は今までの恨みを畳み込むかのようにあいつに詰めよった。 70 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 00 02 36.15 HBbMtwbN0 「さぁ、どうする?・・俺は別にいいんだぜ。」 「チッ、ならやってやろうじゃん。ただし、俺が勝ったら過去のいさこざ抜きで正式に 俺の彼女になってもらおうか!!!」 な、何だと!!ま、まぁいい。子供の頃から絶叫には慣れ親しんだ俺だ。 女の体になっても多分大丈夫だろう・・試しはないが・・ 「あ、ああ、いいぜ!!俺が勝ったらこれからある家庭教師を免除させてもらおう!!」 こうして互いに意地と根性をかけた絶叫耐久勝負が始まった。・・たかが勝負になんでこんな方向に 転んでしまったんだよ。絶対負けん!!死んでもあいつの彼女になるものかよ!! 死んでも負けんぞ俺は!!!!! 219 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 14 54 46.77 HBbMtwbN0 勝負は単純、ここの遊園地が誇る絶叫マッスィーンの数々をどれだけ耐えれるか・・ で、俺がまけたらあいつの彼女となり、あいつが負けたらこの次にある家庭教師をパァにできる。 「よし、行くぞ!!絶対負けんからな!!」 「こっちだって行くぜ!!」 俺たちはたがい睨み合いながら最初の絶叫マシーンへと乗り込んだ。・・この勝負もらったな。 順番待ちも何のそので俺たちはジェットコースタへと乗り込んだ。 「ヘッ・・後悔すんなよ。」 「お前も女だからっていい気になるな・・」 かくしてそれぞれの想いと執念と根性が入り混じったジェットコースターは発進した。 気のせいか周りのお客の視線を感じるのは気のせいだろうか? 221 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 09 14.60 HBbMtwbN0 最初の絶叫マシーンに乗り込んで数分後、あれから3機乗った俺たちは、まだまだくたばっては いなかった。 「おい・・疲れたならそろそろ降参したほうが身のためだぜ。」 「まだたかが3機だろ。・・お前こそそろそろ降伏したらどうだ?」 さすがにまだ3機では堪えてないか・・涼しい顔をしてやがるぜ。なら、ドンとこいだ!! 俺もまだ余裕だし・・それに絶対こいつには何が何でも負けたくなかった。 「たかが3機だろ。まだこの遊園地にはたくさんの絶叫マシンがあるんだ。 お前も涼しい顔はできないぜ。」 「お前こそ、その余裕・・へし折られるぜ。」 このときは互いにくたばる気配もなく何が何でも来いという感じだった。 222 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 11 31.03 HBbMtwbN0 「お、おい、見ろよ。あのカップルもう7機も絶叫マシンを乗り回してるぜ。」 「ああ・・でも、近寄れない雰囲気を醸し出しているな・・なんでだ?」 あれから俺たちは様々な絶叫マシンの乗り込んだがあいつのほうはというと微妙に顔色を変えた程度で 涼しい顔つきだった。一方の俺は女になった影響か徐々に疲れが見え始めていた。そして互いに 7機目を乗り終えた頃はさすがのあいつも汗だくだくであった。 「お、おい・・も、もう降参したほうがいいぜ。」 「な、何いてるんだ。ま、まだ最後のが残ってるだろ。あれで決着をつけようぜ。 それにてめぇこそさっさと負けて俺の彼女になったらどうだ?」 「ハッ、何言ってるんだよ。・・まだ根性では負けてないぜ。」 互いの限界が見え始めている中、俺たちはついに決着となるこの遊園地で目玉の 絶叫マッスィーンに乗り込むことにした。 互いの意地と根性と執念を賭けあったバトルもこれで終局を迎えていた。 226 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 35 27.87 HBbMtwbN0 「さぁさぁ、今日はよく当アトラクションににお越しくださいました。当名物クォリティコースターの説明を させてもらいます。まずは普通に発進した後、あの長さ300メートルの部分をゆっくりと登っていって頂上に着いたら 一気に時速120キロのスピードで通過いたします!!そしてその勢いであの3人にも続くループを一気に突き抜け地下へと到達いたします。 そして安心してはいけません。地下でも様々なアトラクションがご用意させていただきます。それから・・」 俺は説明を聞いているとこの遊園地の名物でもあるクォリティコースターに目がいった。ものすごい高さの部分を一気に急降下しながら 数々のループを潜り抜け、そして地下へ到達・・その地下でも様々な絶叫部分が用意されていると まぁ、絶叫好きにはたまらんだろうが、ちょっときついな。 大人数の中、通路を進んでいくと途中退席の通路が目に付いた。 「お、おい・・今ならまだ途中でやめれるぞ。」 「そ、それはてめぇだろ。・・大人しくこのまま負けて俺の彼女になれば見逃してやってもいいぜ。」 限界が見え始めてるというのに減らず口はいまだ健在のようだ。そして俺たちは通路を進み最後の途中退席の通路を 通り抜けるとついにクォリティコースターの座席へとたどり着いた。 「こ、後悔すんなよ・・」 「お、お前こそな・・」 互いの意地と根性と執念を乗せたクオリティコースターは俺たちに絶叫を約束しながら 終焉へと突き進んで行った。 228 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 49 28.32 HBbMtwbN0 クォリティコースターは普通のスピードに走っていったところ途中のろのろと 減速し始めた。そしてゆっくりと地上300メートル地点を登っていった。 (早速これかよ・・) そして地上300メートルに到達した時点で観客の絶叫とともに猛スピードで降下し始めた。 俺は隣にいるあいつを見ている様子もなく、絶叫の渦へと巻き込まれた。そしてそのスピードのまま 3連にも続くループを進んだ後、コースターは地下へと到達した。 (う・・すげぇな・・) 正直言って地下はものすごく絶叫であった。むしろ地下だからこそものすごい怖かった。 地下でも多少は減速しているもののそのスピードはすごくいり混じっているコースを 駆け抜けていた・・ 229 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 15 51 06.20 HBbMtwbN0 コースターを乗り終えるとあいつは膝を着き愕然としながらこう言った。 “クソッ・・もう、ギブだ・・てめぇの勝ちだ。” “よっしゃぁ!!!これで俺の勝ちだな!!うっしゃ!これで家庭教師はチャラだぜ!!・・” 「・・ですか。・・丈夫ですか・・」 「ハッ・・ここは?」 目が覚めると俺はあの地下の光景ではなくとある一室へと寝かされていた。朦朧とする意識の中、辺りを見回していると あいつも眠っていた。 「コースターが到着した瞬間、あなたたちが気絶しておりまして・・」 ってことは・・あれは夢かよ!!俺が途方のない虚しさを感じているとあいつも目を覚まし始めた。 230 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16 02 47.91 HBbMtwbN0 「うううッ・・ここは・・」 「あ、係員の一室です。あなた方はコースターが終わった後気絶していたので・・」 どうやら俺と同じくあいつも気絶したようだな。そして俺たちは並ばされ係員から定番の説教させられた。 「いいですか。当アトラクションはお客様の安全を第一と考えております。ですからそのような体調でアトラクションに 乗られてはお客様の体に悪影響が及ぼされます。ですから・・」 係員は俺たちに今までのアトラクション勝負写真を突きつけながら怒っていた。俺はムカついたのだが怒る気力すら出ずに そのまま係員室から解放された。俺はあいつのおごりのコーラを飲みながら勝負の結果を集計してみた。 そういえばあいつは俺よりも後に目を覚ましたんだよな。 231 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 16 03 52.73 HBbMtwbN0 「結局・・勝負はドローだな。」 「ハァ、俺が先に目を覚ましたんだから俺の勝ちだろ!!」 「バカかお前、絶叫マシーンが終わったときには気絶してたんだから結果はドローだ!! 第一てめぇが言ったんだろ!“どちらかがくたばるまでアトラクションに乗り続けるんだ”って言ったの だから結果はドローだ。」 チッ・・気絶してたくせにこんな細かいことまで覚えてたなんて。 「・・わかったよ。」 「さて、大部時間もつぶれたしとっておきの場所へと行きますか? ここからだとまぁまぁ近いぜ。」 そういやこいつ・・とっておきの場所があるっていってたな。 「ま、行こうぜ。お前の言うとっておきの場所に・・」 そういって俺らは体力を回復しながらあいつの言うとっておきの場所へと向かうことにした。 301 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 14 13.16 HBbMtwbN0 俺たちは遊園地で十分に体力を回復した後、あいつの言うとっておきの場所へと行くことにしたのだが、 先ほどの場所から結構歩いた。俺は本当にこいつを信用していいのか、わからなくなった。 「おい、結構歩くな。まさか裏通りで俺を襲うんじゃないだろうな・・」 「お前、想像力は達者だな。んなわけねぇよ。」 俺たちは歩いていると目の前に武装したDQNの集団だと思われるものがちらほらと出てきた。 しかもご丁寧に背後まで固めてやがる・・ 「イヤッホー!!中野ちゃん。それに女になった相良もいるなwww 2人そろってデートかい?ならぼくたちも混ぜてよ。」 俺はため息をつきながらどうやってこいつらをやり過ごすか考えていた。俺はこんな奴らに 負ける気などしないが、いかせん数が多かった。 「はぁ・・お前はいろんな奴にモテてるんだな。で、どうする?」 「お前もだろ・・逃げるか?」 「そうするしかないようだな。」 俺らは互いに合図を決め・・DQN集団の隙を見つけると走り出した。 303 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 26 21.32 HBbMtwbN0 流石に人間、逃げたものは追いかけるという習性を持つ。俺は街の道を縫うようにして 逃げ込んだ。女になってから某ラグビー漫画のようにえらい脚力に自信が持てるようになった。 俺は可能な限り逃げまくった。 「待てやー!!!」 「てめぇらなんかに捕まえられるかよ!!」 俺は道という道を走りまくった。あの時遊園地で体力を十分に回復してよかったと思う俺であった。 しばらくしてDQNたちの声が聞こえなくなるのを確認すると俺は休み場所を探した。 「・・どうやら声が聞こえないのとなると撒いたみたいだな。いや~満足満ぞ・・」 「見つけたぜ中野・・ウゲッ!!」 「悪ぃ・・やっぱ俺らはこっちのほうが性にあってるわ。」 俺が満足した傍ら・・中野はご丁寧に追っ手を倒していきながらこちらへと向かってきた。そして中野に合わせるかのように DQNたちがこちらへと向かってきた。人数は中野が追っ手を撃退したので半数まで減っていたが未だに武装しているものが 多かった。 「ヘッヘへ・・もう、逃がしゃしねぇぞ!!」 「だそうだ・・久々にやるか?」 「俺を誰だと思ってるんだ?あの相良だぜ・・てめぇこそやられるなよ?」 俺は構えるとDQN集団に殴りかかった。 308 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 36 30.30 HBbMtwbN0 「うぉりゃ!!」 俺は片っ端からDQN軍団に殴りかかった。流石に中野が半分片付けたおかげで ずいぶんとスムーズに行った。当然、武装によるダメージは皆無だった。 「おいおい、武装して女に勝てんようじゃ終わっとるぞ。」 「「「なめんな!!」」」 相手を挑発させて冷静な動きを奪う・・これ兵法の基本なり。違ったかな?まぁ、どうでもいいか。 俺はこうやりながらDQN集団を片付けていった。数分もすれば瞬く間に屍の山が築かれていた。 「まさか・・こいつら敵対してたはずじゃ・・」 「残念だったな。たまにはこういうこともあるんだよ。んじゃ、寝とけ。」 そういいながら中野は最後の1人を気絶させた。中野はこちらに振り向くと声をかけてきた。 「どうだ?やられていないか?」 「全く、お前と2人きりになると身が持たん。」 「ハハハ、そりゃそうだ。んじゃ行くぞ、ここだとかなり近いもうすぐだ。」 あいつは笑いながらとっておきの場所へと連れていった。 318 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 21 59 38.55 HBbMtwbN0 あいつは俺を連れて行き、しばらく歩いているととあるビルへとたどり着いた。 ビルには人がいなく俗にいう廃ビルという奴だった。空を見てみると時刻はもうすでに 7時を回っていた。 「おい、こんな廃ビルに連れてきてどうするんだ?」 「外見てみろよ・・」 そういってあいつは外を指差すとそこには万遍のない芸術的な光が輝いていた。都会の景色を融合しながら 光はいっそう輝きを増していた。あちらこちらにいろいろな人が見れた。 「・・綺麗だ。いろいろな人が歩いている。」 「よく、大都会の景色というが、そんなんじゃただ綺麗だけだ。こういった身近なものがどんな大都会よりも 一層綺麗に感じるときもある。ここはそういう場所だ。」 あいつの言ったとおりただの景色だと綺麗なだけだが、品がなかった。だけどここはいろいろな光の中にさまざまな人が 歩いたり、止まったりと生命の光が見えた。大都会の屋上にあるビルとかよりも一層の“深み”があった。 人はその深みを演出しているようだった。 319 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 00 30.23 HBbMtwbN0 「ここにいるとな、縛っていたものが一気に開放された感じがするんだ。どんな想いもどんな主張もいらない。 ただ人間が“生きている”ことを感じさせてくれる場所なんだ。」 そういってあいつはこの景色を見ながら俺に言ってくれた。確かにここの風景を見ると今までの重いが消し飛んで生きている 想いがひしひしと伝わってくる。男や女も関係ない ・・ただ生きていると。そう感じさせてくれた 「ちょっと変なこといってしまったな。まぁ、そんなこと・・うおッ!!」 なぜか俺は中野に抱きついた・・あの時抱きつかれたのとは逆だ。今度は俺から無理矢理、中野を抱きつかせてやった。 案の定、中野はあのときの俺と同じで戸惑っている表情を見せ付けた。 320 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 02 57.93 HBbMtwbN0 「お前・・あの時俺に“こうなったらお前はどうする?”って言ってたよな? お前だったらどうするんだ?」 俺はさらに顔を近づけながらさらに思いっきり抱きつけた。よし、これであのときの屈辱が返せる!!っと思ってた 俺なのだが、あいつは微笑しながら俺を見つめ返した。 「・・お前バカだな。俺は別になんとも思ってない。」 そういってあいつは俺は離した。・・なんともいえない感情になった俺はすぐに先ほどのの行動を起こした 自分に後悔してしまった。 (なんであんなことしちまったんだ!!!俺は!!!・・しかもあろうことか相手は 昔から因縁深いあいつだ!!!なんで俺は・・) なんでこんなことをしたんだろう、自分でもよくわからなかった。 ただ、わかってるのは俺の中にある感情がそうさせたことぐらいしかわからなかった。 322 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 16 11.61 HBbMtwbN0 帰り際・・俺はあのときの行動を考えすぎていてしゃべる事すらままならなかった。 (どうして・・あいつに抱きついたりしたんだ?あの時抱きつかれたときの復讐・・確かにそれもあったが俺は そんなに率先したりはしない。確かにあの時は不意を突かれてやられてしまったが・・) 「お前・・さっきから何ブツブツ言ってるんだ?」 「あ、ああ・・なんでもない。」 そして俺はさらにうやむやな感情を抱えたまま自分の自宅へとたどり着いた。 「んじゃな。今日のお前は一段とかわいかったよ・・」 「な、何言ってるんだ!!!・・て、テメェのほうこそせいぜい夜道に気をつけるんだな。」 「はいはい・・んじゃあな。」 そういってあいつは後ろに手を振りながら夜道に消えていった。 なぜか俺は虚しさが感じられた。 323 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/08(日) 22 17 37.16 HBbMtwbN0 「なんか、しんみりするぜ・・」 俺はしんみりした気持ちを抱えたまま自宅へと入っていった。帰ったら帰ったらで母親がうるさいの何の ここしばらく女になって遅く帰ってきたら真っ先に起こるようになった。なんでだ?・・男のときは全然違うな。 胡散臭い説教から解放された俺は風呂から上がりいつものように部屋で髪を梳いてベットに潜り込んだのだが なぜか寝付けなかった。あの行動のせいではない。あいつと別れた後は寝付けなかった。 久々に出会ったときから・・ずっと (なんであの野郎と行動しただけでこんなに寝付けないんだ!!真っ先に忘れない面なのに・・) 俺はわけのわからない気持ちを抱きながら無理矢理就寝に着いた。
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解説 仕様 リンクなど コメント 解説 Allwinner A31s (Cortex-A7 QuadCore(~1GHz) + PowerVR SGX544MP2) A31の省電力版(廉価版?)。恐らく40nmで製造されている さらに下のグレードのものにAllwinnerA20があるようだ AllwinnerA31は64bitのメモリバス幅を持っていたが、こちらでは低コスト省電力のためか32bitまでの対応になっている そのおかげか、最大解像度も1280x800までにしか対応しておらず、動画性能やベンチマークでも少し落ちるとか? CPUはクアッドコアだがCortex-A7のクロックが1GHzと低めで、大体デュアルコアCortex-A9(1.5GHz)くらいの性能になっている 搭載機のベンチは、ONDA v818miniがAntutu (v3.2)で10000程度のスコアか? Allwinner公式曰く、7-8インチの端末やファブレット(大型スマートフォン)向けらしい 仕様 CPU ARM Cortex-A7 quad-core 256 KB L1 cache 1 MB L2 cache GPU PowerVR SGX544MP2 Comply with Open GL ES2.0, Open CL1.x, DX 9_3 Audio Two sets of I2S/PCM interface for baseband and Bluetooth Two integrated differential analog MIC for headset and phone Integrated digital MIC Dedicated headphone/speaker/receiver outputs Two-channel audio ADC with 96dBA SNR Two-channel audio DAC with 100dBA SNR Video H.264 2160P video decoding Multi-format FHD video decoding, including MPEG1/2, MPEG4 SP/ASP GMC, H.263, H.264, etc BD Directory, BD ISO and BD m2ts video decoding H.264 HP 1080p@30fps or 720p@60fps encoding 3840x1080@30fps 3D decoding, BD/SBS/TAB/FP supported 3840x1080@30fps 3D encoding Comply with RTSP, HTTP, HLS, RTMP, MMS streaming media protocol Display Integrated LVDS/RGB/CPU LCD 1280X800 Integrated HDMI 1.4 1920x1080@60fps Camera Support 0.3M/1.3M/2M/5M CMOS sensor Support 8/10/12-bit YUV/Bayer sensor ISP Static and dynamic defect pixel correction, and lens shading correction Anisotropic non-linear Bayer interpolation with false color suppression Programmable color correction, dynamic range compression and contrast enhancement Advanced spatial de-noise filter AE/AF/AWB Anti-flick detection Memory 32-bit DDR3/DDR3L/LPDDR2 controller 8-bit NAND flash with 64-bit ECC PMIC PMIC AXP221s 21-CH power output and 2.2A flash charging Comply with USB3.0 power supply standard OS Support Android 4.1 and above Compatible with Microsoft Windows 8 リンクなど More Details on Allwinner s A31 Quad Core Cortex A7 SoC http //www.anandtech.com/show/6604/more-details-on-allwinners-a31-quad-core-a7-soc 昂达携手全志全球首发A31四核处理器(ONDAとAllwinnerの発表会のまとめ) http //mp3.zol.com.cn/337/3374733.html Allwinnertech.com 处理器A系列A31s http //www.allwinnertech.com/product/A31s.html AllWinner Publishes A31 and A20 Processors Details – CNXSoft http //www.cnx-software.com/2012/12/09/allwinner-a31-and-a20-processors-details/ コメント
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203 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 46 54.82 8DiZCaym0 「全く!!あいつはいったい何なんだ!!!」 「落ち着け、あんま、ここで暴れるなよ相良・・」 「うるせぇ!!」 長い長い3時間がすぎてようやく全校生徒が待ちに待ったお昼休み・・ 俺の周りにはドクオ、ツン、内藤が席を囲んでいた。以前の俺だったら全くありえない光景であった。 ま、俺も成長したもんだな。 「それにしても、あんた転校生と知り合いだったの?」 「・・ああ、嫌ほど知ってる。中学の頃からな・・」 俺はみんなに昔の中野について話すことにした。あの殺戮の天使と呼ばれた 中野はそれはそれは有名だった。 「へぇ・・相良君と互角だったのかお?」 「まぁな・・認めたくはないが、それに奴はおまけに頭もいい。バカな俺とは大違いだ。」 頭脳明晰、容姿端麗・・おまけに実家は金持ちであろうことか俺と互角に喧嘩が強いとなれば 女など腐るほど寄ってくるだろうな。 まさに漫画に出てくるようなキャラだぜ・・それにどこぞやの完璧超人も真っ青なほど 奴はかなり恵まれていた・・ 205 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 49 09.66 8DiZCaym0 ああ・・ムカつく。そういえば内藤のお弁当箱・・ツンが持ってたやつだな。 ッてことはこいつらはもしかして・・ 「な、なぁ、内藤・・お前もしかしてツンと付き合っているのか・・」 「そうだお・・ゲフッ!!」 「な、何言ってるの!!あ、あたしはただね・・その、ブーンがお昼ないから 偶然持っていたお弁当箱を分けたのよ!! け、決して事前に知ってたんじゃないんだからね!!!」 何だよその反応・・まるっきり付き合ってるじゃねーか!!ハァ、どうりで内藤が男のままでいると思ったぜ。 「内藤・・何も言わずに一発殴らせろ!!!」 「ちょ、ちょっと困るお!!!」 「さ、相良!!あんた私のブーンに何するのよ!!!」 なんだかんだで今日も平和にお昼休みが過ぎていった・・ そう、このときは平和だった・・ そういえばドクオは童貞そうなのになんで男のままなんだ? 調べる必要ありだな。 206 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 22 56 46.17 8DiZCaym0 お昼休みが終わり、授業が再開されると中野がポツリと姿を消していた。 おかしいな、前の授業のときはちゃんといたんだが? ツンに悪いと思いつつも俺もこっそりと授業を抜け出して中野を探索し始めた。 (さてと・・天使さんはどこにいるのかな?珍しくやられたりしてたりなwwww) 俺はそんなこと考えながら天使探索を続けた。 「なんスか?俺次の授業があるんスけど・・」 「ゲヘヘヘ・・なぁに、天使様に記念の贈り物をね・・」 「・・ホー、それはそれは謹んでご遠慮させていただきますよ。」 お、いたいた。どうやら先輩たちにシメられるらしいな。先輩たちの人数はざっと20人程度か・・ 俺も入学当初はやられたな。まぁ、全員返り討ちにしてやったがwwww 俺は昔の記憶に浸っている中、中野たちは既に戦闘開始していた。 211 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 07 09.16 8DiZCaym0 「うぉりゃ!!どうした、転校生相手にここまで苦労するとはね・・」 「クッ・・この・・」 (お、もう始まってるな・・さすが中野、あっという間にほとんどのしてるよ。しかも一撃で・・カーッ!!うらやましいな。 俺も男のままだったらこうなってたかもしれんのに・・) 俺の様子をよそに中野は先輩方を確実に倒していっていた。 212 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 07 40.51 8DiZCaym0 そして数分後・・先輩方は一人残らずダウンしていた。俺はこのまま帰ろうかな・・っと思っていた頃、中野がこちらに 視線を送っていた。 「さてと・・おい、いるんだろ?・・子犬ちゃん。」 「誰が子犬だ!!!!」 しまった・・つい、出てしまった。それにしてもどこでバレたんだろ・・ 「・・てめぇの行動は全部バレバレなんだよ。それとも、あの時の続きをやるか?」 「ヘッ、上等。・・後悔すんなよ。」 「なぁに、あれは軽いウォーミングアップさ。」 相変わらず減らず口の変わらん野郎だ。俺は構えると一方の中野は余裕しゃくしゃくで構えもしていなかった。 ムカツク野郎だ!!!こうなったことを絶対に後悔させてやる!!!!! 215 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 21 04.91 8DiZCaym0 「どうした・・構えてるなら来いよ?」 「てめぇのその面ァ!!・・ひん剥いてやる!!!」 俺は中野に向かおうとしたその時、予鈴のチャイムが鳴ってしまった。 「・・残念。俺はこれから授業があるんでね。それに、怪我治してから来い。 あまりサボってると単位落とすぞ。じゃあな。」 「うるせぇ!!余計なお世話だ!!」 畜生・・またかよ!!相手が女だからってあいつ舐めてるのか!!! 今度舐めやがったら整形手術が必要なくらいに顔面をボコボコにしてやる!!! 予鈴に阻まれた俺は仕方なく教室へと帰ることにした。 216 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/30(土) 23 22 58.10 8DiZCaym0 「アーッ!!ムカツク!!!」 「・・どうしたのよ?今日はやけに荒れてるわね。」 「触らぬ神に祟りなしだお・・」 帰り道・・いつもの面々と帰っていると俺はあの時の中野の面を思い出した。 俺は思い出したとたん、めちゃくちゃムカついた。 「だってよー・・」 「でも、それに昨日その人に助けてもらったんだろ?」 「うるせぇ!!それとこれとは事情が違うんだよ!!」 あ・・余計ムカツク!!・・確かに昨日、俺はあいつには助けてもらったが、あれは自分の不注意による 結果だ。たまたまあいつがいただけなんだよ。 それに、不覚にもあいつなんかにときめいてしまった。 「アーッ!!もやもやする!!・・今日は帰りに道場によるか。」 俺はみんなと別れた後、道場へと向かうことにした。 425 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 20 41 11.32 Ar+4R9510 「さっさと次こい!!」 「は、はい!!」 俺はむしゃくしゃした自分の感情を抑えるために日ごろの鍛錬も兼ねて道場へと足を運んだ。 相変わらず道場に入ったら男の視線が痛いが俺はいつもどうりに周りの男にガンをつけると早速、100人と手合いをすることにした。 すでに殆ど倒しており残るは10人程度だった。 「面倒だな・・おい、てめぇら10にまとめて来い!!俺に勝つことができたらデートでも何でもしてやる!!」 「ま、マジですか!!」 「やったー!!パパ頑張っちゃうぞー!!」 やれやれ・・俺は目を閉じ空気の流れを確認するとそのまま構えた。 426 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 20 53 08.28 Ar+4R9510 静かだ・・音で相手の動きがわかる。男のときとはあり得ない光景だ。相手の腕、それに足の動きに至る音が すべてわかる。俺は男の体を縫うようにして目を閉じたまま1人ずつ的確に攻撃を加えていった。 それから数分してかジジィの「やめい!!」の声が発する間もなく俺は目を開けると先ほどの男たちが 転がっていた。 「ふぅ~・・スッキリした。」 「お主・・最近隙がないのぅ。目覚しい進歩じゃ。」 どうやらジジィ曰く、目を閉じたときの俺はこれといって全く隙がないらしい。 俺は男の子との戦法を比べてみると明らかに違っていた。昔の俺は中野みたいに我武者羅に攻撃を 加えて相手を気絶させていた。それに最近は拳ではなく主に蹴りを多用していた。 「・・まぁな。でも女になってから明らかに戦い方が変わった。今までの俺はどちらかというと腕力に頼った 攻撃をしてきたのだが、女になってからは相手の力を利用したものになったな。」 「それだけお主の体が女らしくなったということじゃな。」 認めたくはないが・・そういうことらしいな。元の男に戻る方法も現在の医学では不可能らしいし・・ 女になってどうすっかな・・ 俺は道場を後にすると再びこみ上げてきたやり場のない考えを抱えながら家へと帰った。 427 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 21 01 20.03 Ar+4R9510 「女か・・」 家に戻った俺はシャワーを浴びながら改めて女としての自分を見回していた。 どこぞのモデルでもないみるものを圧倒する総合的なスタイル・・これまで街に出たときに怪しげなスカウトも受けたな。 だけど俺は女になんかなりたくなかった。ずっと男のままでいたかったのに・・ 「これのおかげでダチできてきたけど・・やはり男のほうがよかったぜ。」 確かに女となってからは内藤やドクオ、ツンと言ったいわゆる友達ができてきたのだが 俺のことはどう思っているのかね・・あのまま男のままだと確実に孤独街道まっしぐらだったな。 「ま、女として生きていくしか仕方ないか・・」 俺は浴槽から上がり髪を乾かすとふと中野のことが頭に浮かんだ。 432 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/01(日) 21 26 39.15 Ar+4R9510 (って・・なんで昨日は中野が思い浮かんだんだ!!) 俺は昨日のことが未だに頭に残りながら教室へと入っていった。 「おはよう。・・どうしたの?」 「・・別に、なんでもない。」 俺はツンとの他愛のない会話をしていると中野が入ってきた。中野は俺をチラッと見てきたが俺は そのままシカトしたままツンと会話を続けた。 「ねぇ、どうしたの?」 「別にあんな奴と会話する必要ないだろ。」 「昔のことがあるからってね・・そういえば中野君、ファンクラブができてるみたいよ。」 ま、あいつなら容姿端麗だしそんなものすぐにできるだろ。百歩譲ってもあんなのに恋をするなら 死んでもいいね。 「ま、男にときめくことがあっても恋することなんてないけどなwwww」 俺はそういっているのとと同時にそのまま予鈴のチャイムがなった。 371 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 24 24.25 2IMDuWU00 担任の適当なHRが終わると俺は授業の準備をした。すると横にいたあいつが 話しかけてきた。俺は適当に話しを聞き流す体制に入っていた。 「・・おい、シカトすんなよ。」 「お前と話す義務はない。・・それに忘れたのか?俺たちは昔・・」 「決着だろ。・・昔の」 俺はピタリと手を止めた。こいつ・・ 「・・俺だってあのときの勝負をあきらめたわけじゃない。むしろもう一度、再戦をしてみたいぐらいだ。 だけどな、もうてめぇは女だ。俺は・・俺は女と勝負はしない。」 俺は震える拳を力いっぱい握り締めながら中野のほうを捉えた。 「ふ、ふざけるな!!!俺は確かに女だ!・・だけど、お前に負ける気なんて一切ないね!!!」 ざわめく教室の中、俺の拳は中野の頬を確実に捉えて中野の顔面を殴っていた。周りがおろおろとする中、こいつは俺の拳を払いのけると 頬をさすりながらこう言った。 「・・とにかくお前が女になった以上、俺はもうお前ともタイマンを張る気もないしそんな気は もうしない。・・それにお前はもう完全な女だ。いいかげん現実を見てみたらどうだ?」 「・・るせぇ・・・うるせぇよ!!!!!!お前に・・お前になんか言われたくねぇよ!!!!!!」 俺は逃げるようにして教室を飛び出した。 374 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 39 54.67 2IMDuWU00 「うるせぇ・・よ・・」 俺は教室を飛び出した後、屋上へと駆け上がっていた。俺は・・泣いていた。 自分でもバカらしくなったが・・なぜか、泣いていた。 「グスッ・・俺もこんな女々しいことをするなんて・・女になったってことか。」 俺はこぼれる涙を振り払うと屋上に広がる空を見ていた・・ 「・・・俺、これからどうしようかな?」 俺は考え目を閉じていると背後から複数の人影を感じた。人影を感じた俺は振り返ると 以前内藤たちをいじめていたDQN2名が数名のお友達をつれて立っていた。集団のリーダー格の男が こういった復讐にお決まりな台詞を吐いた。 「こいつらをずいぶんとかわいがってもらったらしいな。そのお礼はしてもらわなきゃ。」 「ハンッ!!こいつらがただ弱かっただけの話だろ。・・まぁいいか、憂さ晴らしに付き合ってもらうぜ。」 ハァ、負けた奴はなんでこう執念深いのかね。ま、俺も人のことを言えた義理ではないが・・ 377 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 56 03.66 2IMDuWU00 「さて・・来な。」 「・・この餓鬼が!!」 そういってDQN集団は俺に向けてやってきた。俺は1人1人的確に攻撃をさばきながら 返す刃で瞬く間にDQN集団を壊滅した。残ったのはあのリーダー格の男だけだ。 「・・なんだ、たいしたことなかったな。」 「―――ッ!!相変わらず強いぜ。だがなこっちだって、ただでやられるわけには行かないからな。 とある人を連れてきた。長岡さん、お願いします。」 そういってリーダー格は頭を深々と下げるととある男が現れた。男は2mはあろうかという身長であった。 「ん?そこの女子、見事なおっぱいではないか!!ぜひ私に・・フベラッ!!」 俺はデカブツの顔面に思いっきり拳をぶつけた。 379 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 21 58 19.28 2IMDuWU00 「・・さて、自慢の用心棒はこれで終わりか?」 俺は横たわっているデカブツを尻目にリーダー格に詰め寄った。 全く、あの身長は単なるハッタリだったか。さっさとこいつを倒して・・ 「おっぱい!おっぱい!!」 「・・・マジかよ。」 何ッ!!顔面モロ直撃したのにあっさりと立ちやがった 前言撤回、こいつはかなりタフな奴だ。・・まるで昔の俺だな。っとこんなことを言っている場合ではなかった。 どうやらさっきのあれは俺の体力を削るようだったみたいだな・・ 「その立派なおっぱいを生で見せてもらおう・・」 「やってみろよ。・・セクハラ野郎!!」 そういって長岡と呼ばれた男はこちらへと向かってきた。 381 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 09 38.53 2IMDuWU00 「おっぱいの神よ!!どうこの私に力を・・」 そういって長岡はわけのわからない言葉を言いながら俺を壁際に追い詰めながら攻撃を仕掛けていった。俺はとっさの反射神経でかわしたが 俺がいた壁はひびが入っていた。 「なんて力だ・・腕力に差がありすぎる。」 俺はひび割れた壁を見ながらその差に歴然としていた。明らかに今の俺はタフさ腕力ともに長岡には到底及ばない。 あいつが手加減して放った一撃も今の俺の体にとっては大打撃だ。まず立てない。 「おっぱいまでもう少しwww」 「調子に乗るんじゃねぇ!!」 俺は何とか起死回生の一手で攻撃に転じようとしたが長岡の余りのタフさに攻撃しようにもなかった。 おそらく、先ほどの顔面の一撃も大して効いていないだろうな・・ 382 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 10 53.13 2IMDuWU00 「ハハハハ!!流石のお前でも長岡さんには勝てないようだな!ひょっとすると男のままでも勝てなかったかもな!!」 「クッ・・」 確かに今の俺にはこの長岡に対抗できる力がない。合気道で機動を生かした攻撃を加えてもこの男はケロッとしてやがる。 男のときなら負けはしないのに。 俺が考え込んでいると長岡の拳がいきなり飛んできた。俺は即座にかわした。もう少しで俺は長岡に一撃を もらうところであった。くわばらくわばら・・ 「うおっ!!・・・危ねッ!もう少しで一撃をもらうところだったぜ。」 だけど俺の体力が尽きるのももはや時間の問題であった。 384 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 22 45.50 2IMDuWU00 数時間もすると俺の体力は限界を迎えようとしていた。 「ハァハァ・・」 「さすがに疲れたようだな・・では!!」 突然俺は長岡に胸倉をつかまれた。あまりにも突然の出来事だったので俺は反応が遅れてしまった。 「―――ッ!しまった!!」 「ではそのおっぱいを拝見させてもらおうかなwww」 くそッ!!油断したぜ。長岡はそのいやらしい手つきで俺の胸を触り始めた。 「その形、大きさ・・まさにベリーグッドだよ君!!」 「・・こんの野郎ォ!!さっさとその汚い手を離しやがれ!!!」 俺は抵抗を続けたが体力が落ちていたため抵抗しようにも全く力が入らなかった。長岡は俺も胸を揉み終えると俺の服に 手をつけようとしていた。 393 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 32 16.01 2IMDuWU00 「・・や、やめろ。」 「さぁ、今度は生で・・ウゲッ!!」 長岡が俺の服に手をつけて破こうとすると・・突然背後から長岡の頭に誰かが蹴りを入れた。長岡は慌てて振り返ると 顔面に強烈な一撃をもらった。長岡は顔面を押さえながら相手のほうに顔を向けた。 こんな芸当ができるのはあいつしかいない。 「イテテテ・・お、お前は!!」 「さてと、ウドの大木でも掃除するかな。」 俺を救った人物・・そう、中野であった。俺は2度も中野に助けられてしまったのか・・ 「・・なんでお前がここに」 「ああ、お前のいそうな場所っていえばここぐらいしかないからな。・・さっきはすまなかったな。」 「えっ・・今なんて・」 俺は中野がぽつりと言った声を確認しようとしたそのとき、中野の背後に長岡が蹴りを入れようとしたのだが、中野は瞬時に 長岡の背後に回り、背中を滅多打ちにした。 さすがの長岡もこれにはきつく苦痛の表情をしていた。 400 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 39 01.21 2IMDuWU00 「いくらお前がタフだといっても、ここやられちゃたまったもんじゃないだろう。」 「イテテテテテ!!!なんて力だ!!やめてくれぇぇぇぇ!!!!」 中野はその圧倒的な力で長岡を瞬殺した。 長岡が倒れた後、リーダー格はおびえてその場で腰が抜けて動けないでいた。 「アワワワ・・」 「さてと、残るはてめぇだけだな。・・どうするよ?」 「もちろん・・二度と俺にたてつかないようにボコボコにしてやる!!!」 「ヒイイイ・・」 俺は怯えるリーダー格を滅多打ちにした。 414 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/05(木) 22 59 59.89 IC4M8UvaO 「・・まさかお前に2度も助けられてしまうとはな」 正直言って意外だった。本来中野は俺を助ける義理などないかと思ってた。 なぜこいつは中学時代喧嘩をしあっていた敵をわざわざ助けるのだろう・・相変わらずこいつの 真意はわからない。 「相良・・さっきは悪かった。それだけを言いに来た。」 「あ、ああ・・なぁ、どうしてお前は目の敵である俺を助けるんだ?」 俺は思い切ってこいつに真意を聞いてみた。 規制喰らってしまったので携帯からです。 今日はこれで終いです。見てくれてありがとう 670 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 31 05.01 pfahviGf0 俺が真意を聞いてみると中野にしては珍しくずいぶんと戸惑っていた。 「そ、それは・・」 (お、珍しくこいつにしちゃぁ戸惑っていやがるな。) 中野は珍しく戸惑いを見せながらこう答えた。 「そ、それは・・」 「おい、相良大丈夫か?」 中野が戸惑って言おうとした瞬間、珍しくドクオがこちらに向かってきた。 よくみてみると内藤とツンがいた。 671 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 32 05.08 pfahviGf0 「ドクオ・・なんでここに?」 「いや、たまたま屋上に着てみたらお前がやられていてな。 それでブーンと一緒にツンに知らせたらそこにいた中野がすっ飛んで屋上に向かってな・・」 はーん・・なるほどそういうことかい。俺は事情を把握すると中野に向かった。中野は少し戸惑いながら 俺を見つめていた。 「・・お前に2度も助けられたことは感謝している。だけど、昔のことを忘れている俺じゃない。だから俺から・・」 「離れろって言うんだろ。・・そんなのは俺の勝手だね。俺はただ、お前がむざむざやられているのをみて反吐が出たから 助けてやったまでだ。もう、弱ぇのに喧嘩するなよ。ちょっとは女らしくしな。じゃあな。」 中野はムカつく台詞をはきながら屋上から立ち去った。 673 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/10/06(金) 20 41 31.05 pfahviGf0 「あんの野郎ォ・・」 「お、おい・・相良。」 俺は怒り最高潮のままでこの場に佇んでいた。再び震える拳を握り締めながら俺は自分への虚しさと 怒りに打ち震えていた。 「・・ふざけるんじゃねえぞ!!余計なお世話なんだよ!!あの野郎はァァァ!!!」 俺は怒り最高潮のままこの場から立ち去ろうと思ったとき、内藤が俺に進言した。 「俺は中野の言うことが正しいと思うお。確かに男のままある日突然女になってしまうのは とてもついらいと思うお。・・でも、もう女になった以上、必ず限界が見えてくる。 揉め事は控えたほうがいいと思うお・・俺は友達が傷ついてしまうのは悲しいお。」 内藤の言っていることは尤もだった。確かにあの件でわかったことはいくら武道でカバーしても腕力の差は決して埋まらない。 だけど、このままみすみすやられる俺じゃないってことは誰でも知っている。・・そうあいつも 「・・・俺帰る。」 俺はやり場のない気持ちを抱えながら学校を立ち去った。
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333 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 22 04 24.18 wn+JCvxG0 結局、休みの日が来ちまった。俺は渋々支度を済ませると肝心の問題が残っていた。 「そういえば・・金がねぇな。どうすっかな・・」 俺は結局、相変わらず寒い財布と睨めっこしながら予算をどうしようか考えていた。男のときは土木のバイトで まぁまぁ稼いでいたのだが、女になったとたんすぐにクビになり無一文生活へと転落した。 仕方なしに俺は母さんから事情を話し金の工面をしてもらおうと思ったのだが、事情を聞いた母さんはすぐに横にいた 親父の財布を取り上げて財布の札束を全部俺によこしてくれた。俺は驚きつつも親父を哀れに思った。 「母さん・・これは?」 「何言ってるの!!服を買うんならちゃんと私に言いなさい!!・・母さんうれしいわついにあんたも女の子を自覚したのね。」 このまま話を聞いてしまうと確実に遅れてしまうので俺はそそくさと家を後にした。 しかし、俺が女のなってからやけに母さんが優しいのは気のせいだろうか? 考えても仕方ないので俺は待ち合わせの場所へと向かった。 344 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/26(火) 22 14 37.21 wn+JCvxG0 俺は待ち合わせの場所へと向かうとそこにはツンが待ってくれていた。 「あれ・・あいつらは?」 「ブーンたちならまだ着てないわ。それよりもあんた・・こんだけかわいいのにほんとに無頓着なのね。」 「仕方ないだろ。前まで男だったんだからな。」 ま、金もかなり貰ったし予算については心配なしだな。俺たちはそのまま内藤たちを待つことにした。 遅い、もう10分も待っている。ツンの横顔をチラッと見たが、多分怒り心頭だ。このままだと置いてくぞ。 俺たちは内藤たちを待ち続けると2人の男組みがこちらに現れた。 「へ~い、お姉ちゃんたち。俺たちと遊ばない?」 「いいところ連れてってあげるよ~?」 うぜぇ!!男はみんなこうだったか?いや、俺は断じて違う!!これははっきり言う。 俺は殺人と正当防衛の境界線を考えながらこの状況をどうやり過ごすか考えていた。 349 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/26(火) 22 22 23.05 wn+JCvxG0 「ナンパなら お 断 り 待っている人がいるから、とっとと別のを探してきなさい。」 俺が境界線を考えている中、ツンがあっさりと男共を切り返してきやがった。・・流石に俺に盾突いただけであって あっさりしているのかもしれん。しかし、ナンパ野郎たちも負けてはおらず俺たちに誘い文句を言ってきた。 「おいおい、姉ちゃん。そんなのほっといて俺たちと楽すぃ所へ行こうぜww」 「だが断るなんていったらお兄ちゃんたち怒っちゃうよ~www」 うぬぬ・・野郎のほうも男だけあって流石に粘るな。獲物に狙いを定めるその眼が懐かしいぜ・・ 「何度も言うけど連れがいるからお断り。さっさと消えてちょうだい。」 おいおい、そんなこと言ったら・・ 「じゃあ、隣のかわいこちゃんと一緒に無理矢理でも連れて行っちゃうよ~」 「儲け儲け♪」 やっちゃいますか。この野郎どもには言い聞かせないとわからないからな。 358 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/26(火) 22 31 26.18 wn+JCvxG0 「嫌よ!!離してちょうだい!」 「抵抗する姿がまたいいねwww」 チッ、手が早い野郎どもだ・・ん?俺の右手にも既に掴んでいやがる。 全く・・こうなったら拳で言い聞かせるしかないか。 「そっちもかわいこちゃんも僕と一緒に・・グゲッ!!」 俺は言葉よりも握られた右手を払いのけ左の拳を握りながら男の腹にめがけて一発入れてやった。 案の定、男は殴られた腹を抱えてその場に蹲った。さて、次はツンのほうだ。 「て、てめぇ・・女だからってなめるんじゃねぇぞ!!」 「うるせぇ!!!てめぇこそ女をなめるんじゃねぇぞ!!」 ハッ・・俺何言ってるんだ言葉が違うだろ!!女じゃなくて元男を言うつもりだったのに・・ とりあえず俺は男の手からツンの腕を払いのけ、男の手首を思いっきり握ってやった。 「イデデデデ・・・女なのになんて力だ。」 「そいつと一緒にどっかいかないと離さんぞ。」 「わかったわかった・・だから離してくれ、イデデデデ・・」 俺は手首をひょいと離すと腹を殴った奴を抱えて2人の野郎は消え去った。 ま、正当防衛だよな? 362 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/26(火) 22 39 26.43 wn+JCvxG0 「ふぅ・・」 俺はとりあえず元の場所へと腰掛けるとツンのほうが俺に礼を言ってきた。 「ありがとう。・・大丈夫なの?」 「ああ、あれでも一応手加減したつもりだ。ほら、俺野郎共に恨み買われているだろ? 女の体じゃ力がねぇから合気道をやってるんだ。」 「へぇ~・・すごいわね。」 ナンパ野郎共を撃退してから更に数分後・・ようやく内藤たちが到着した。 「2人とも遅いわよ!!・・こっちはさっきナンパにあったんだから。」 「ご、ごめんお。それにしても大丈夫かお?」 「うん、相良が軽く倒してくれていた。」 「相良が・・すげぇな。」 全員集合ということでまずは待たされてしまったため一向は喫茶店で ひとまず休憩することになった。 366 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/26(火) 22 47 22.47 wn+JCvxG0 俺たちは喫茶店で涼みながら渇いた喉を潤していた。 「それにしても合気道やっているのかよ。」 「ああ、一応フォローにはなると思ってな。」 「あたしも驚いちゃったわよ。だって、大の男を簡単にのしてしまったもの。」 まぁ、免許皆伝ものだしな。・・しかし、ナンパ野郎はああ見えて根が深いから用心せねばなるまいな。 「そういえばどこへ行くのかは決まったのかお?」 「ええ、まずはこのショッピングモールへ行って相良の服を買いに行くわ。こいつ無頓着だからあたしが選ぶわ。」 「おいおい、選ぶのは勝手だが大丈夫か?」 それが心配だ。しかし、内藤が笑顔でこう言った。 「ツンはセンスがいいから大丈夫だお。お、ツンが照れてるおwwww」 「べ、別にうれしいわけじゃないからね!!」 なんだこいつらは、それに何じゃれあいこをしているのだか? しかし、不思議と俺の中にはドス黒い感情が芽生えていた。 男のときはなかったのに誰か教えてくれーッ!! 369 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/26(火) 22 55 02.57 wn+JCvxG0 俺の行く場所が大方決定すると突然ドクオがにやついた顔でしゃべり始めた。 「なぁ、相良のもんが変えたらちょっと行ってみたいところがあるのだが・・」 「どこかお?」 「え、何々?どこへ行くの?」 「下らん場所だったら即刻帰るぞ。」 何だ・・こいつは俺たちをどこへ行かせようとしているんだ? みんなの期待を一新に集めながらドクオは更に笑みを浮かべてこう言った。 「ま、行ってからのお楽しみだ。」 気味の悪い顔をしながらドクオは秘密を突き通した。そして、遅れた内藤とドクオに 飲み物代を奢らせると俺の服と身の回りのものを買うために一向はショッピングモールへと向かった。 それにしてもあのドクオの笑みはなんだったんだ?全く思い出す度に気味が悪いぜ。 660 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/27(水) 23 41 43.03 x0Dm9H1V0 俺たちはショッピングモールに到着すると俺は適当に服に手をとった。 (こんなの着るのかよ・・) 服はいかにも女の人が着そうなものばかりであった。こんなのを俺は一生着なきゃいけないのか・・ 俺はとりあえず動きやすい服を選ぶと早速ツンに駄目だしをされた。 「ちょっと待った!!それじゃ駄目よ。もっとこんなのを着なさいよ。」 といいながらツンが俺に差し出したのはいかにも女の子らしい服であった。 「え・・これじゃ駄目なのか?」 「当たり前よ。あんた本当にセンス0ね。ほら、早速試着しましょう。手伝ってあげるから。」 「おいおい、ちょっと待て・・」 俺の健闘も空しくツンに押される形となり、俺たちは試着室への中へと入り込んだ。 663 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:2006/09/27(水) 23 55 50.22 x0Dm9H1V0 数分後、俺はツンに選ばされた服を試着して着終えるとカーテンが開いた。 「・・凝視すんな」 「どお、私のセンスは?」 「す、すごいおwww」 「ああ・・あの相良だと思うと余計すごいぜ・・」 チッ・・やたらと男ほうのの視線が多いな。それにしてもこの服は少し動きづらいな。 まぁ、下のスカートをジーンズ系に変えてもらえば俺としてはうれしいのだがな・・ 次はジーンズ系をに合うのを選んでもらうか。 「なぁ、ツン・・次はジーンズ系に合うのにしてくれ。この服だと少し動きづらい・・」 「そうね・・じゃあ、選んであげる。」 こうして俺の女体化は思うように進んでいた。 それにしても心なしかツンが楽しそうに俺の服を選んでいるのは 気のせいだろうか? しかし・・嫌な気分ではないな。これが楽しい・・か? 672 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 00 23 01.88 r3g1imiD0 あれから俺たちは試着室を占領しながらいろいろな服を着た。 意外にも俺の選んだ服もツンが見事にファッション性と俺の事情を考慮してうまく選んでくれた。そこでついでに 財布やらバッグやら買わされて母さんが親父から取った金はあっという間に底をついた。 「ん~、よく買ったわ。前々からほしいものもあったし・・」 「それにしてもたくさん買ってたお・・」 「ま、当分は服には困らんな。その点では感謝してるぜ。」 店を出た俺たちは荷物を抱えながら行く先もなく歩いていた。 675 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/28(木) 00 25 35.50 r3g1imiD0 「さて、帰るか。」 「そうね。」 「もうそんな時間かお。」 俺たちが帰りに支度を始めると突然ドクオが俺たちを引き止めた。 「ちょっと待ってくれ。俺言ったじゃねーか。買い物終わったら行くところあるって」 「え・・そんなこといってたっけ?」 ツンの一言で俺は喫茶店での一言を思い出した。そういや、こいつ買い物終わったらどこかいきたいって 言っていたな。すっかり忘れてたぜ。しかも、俺たちをどこに連れて行く気だ・・ 「おい、ドクオ、くだらねーところじゃねーよな!!」 「フフフ・・この私にまかっせなさーい。とっておきの場所に連れててやるぜ。」 大丈夫かこいつ・・とにかく俺たちはそのドクオのいうとっておきの場所へと向かうことにした。 くだらないところだったらとりあえずこいつを殴る!!・・手加減は一応してやるか。 124 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 16 49 56.17 pa3b0YtW0 「ここは・・」 「良くぞ聞いてくれた!!ここは我らの聖地であるコスプレショッ・・ブゲッ!!」 OK、よ~くわかった。予定どうりドクオは俺たちをくだらないところへと連れてきやがった。 俺は言ったよな?くだらないところを連れて行ったら殴るって・・ 余りにもくだらなかったので言葉よりも早く手が出てしまった。 「ドクオ、てめぇ!!俺たちをこんなところに連れてきてどうするんだ!!」 「ま、まぁ・・いいじゃねぇか、コスプレはいいもんd・・」 「ざけんな!!誰がこんな格好に・・」 「ふ、2人とも落ち着くお」 俺たちが言い争いをしている中、試着室のカーテンが開かれた。俺たちは思わず試着室を みてみるとツンが服を着ていた。 「どう?案外、なかなかいいもんよ?」 125 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 16 57 04.44 pa3b0YtW0 「おお・・」 「ツンかわいいおwwww」 周りの絶世の中、ツンは「そぅ?」といいながら服を見回していた。まぁ、なんというか? と、とにかく俺はそんなもの絶対に・・ 「あんたも着てみなさいよ?・・ちょっとブーンは見すぎよ!!べ、別にあんたのために なんかしてないんじゃないからね!!気分よ!き・ぶ・ん」 「ツン・・痛いお・・・」 「そうだぜ、着てみたほうがいいと俺も思うぞ」 周りに勧められてか俺も着てみることにした。どうも俺は周りに勧めに弱いらしい・・ 女になってから特にそうだ。俺ってこうだったのか・・ ツンに手伝ってもらう中、ついにカーテンが開かれた。 127 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 17 09 39.88 pa3b0YtW0 「オオ!!なかなか・・」 「に、似合っているお・・」 「・・あんまこっち見んな。恥ずかしい・・」 試着室を出てみるとあまりもの歓声で少し驚いた。特に倒れているドクオはともかくとして、ほかの周りの奴らまで 俺を観始めた。・・ッタク!!俺はてめぇらの見せ物じゃねぇんだよ!!気持ち悪ィ目で見やがって!! こいつらいなかったらぶっ飛ばしているところだった。 まぁ、俺が女体化したときは余りにの美しさに卒倒しかけたが・・ 「じゃあ、次これな。」 「お、おい!まだ俺は着るとは・・」 「ツン、今度はこれを頼むお。」 「・・まぁ、いいわ。じゃ、行くわよ。」 お、おい俺に選択権はなしかよ・・どうも女になってからは周りに流されるようになったなこりゃ・・ 俺は頭を抱えて諦めるとツンと一緒に試着室で着替えるのだった・・ 129 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 17 14 49.81 pa3b0YtW0 「じゃあ、私たちはここで帰るわ。あんた超美人なんだから夜道は極力気をつけなさいよ。」 「また、一緒に行こうお。」 「相良の・・相良のコスプレは良かったなぁ・・」 そういいながら内藤たちは帰りの電車へと乗っていった。 俺も買った荷物を抱えると電車に乗った。 「そういえばもう夜か・・帰らなきゃな。」 空には黒が増し、月を囲うように星星が光り始めていた。 130 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 17 30 34.81 pa3b0YtW0 (尾けられてるか・・) 駅を降りて俺はそのまま真っ先に自宅に帰ろうと思ったのだが、どうも駅を降りたときから誰かに 尾けられているようだ。俺はそのまま近くのコインロッカーで荷物を収めるとわざわざ回り道をしてから あちらの誘いに乗っていた。 (どうも・・1人ではないらしいな。十人ぐらいは後ろにいるな。) 俺はしばらくして誰も使われていない工場跡地を見つけた。ここなら人気もないし思う存分暴れることも可能だ。俺は 悪独特の殺気を徐々に放ちながら工場跡地への中へと入っていった。 132 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 17 38 11.19 pa3b0YtW0 「出て来いよ・・どうせ1人じゃないだろう?」 「さすが、血に飢えた狂犬・・仰せのとおりだ。女になったと聞いていたが・・ どうも中身は変わっていないようだな。」 そういうと奴らは案の定、俺の周りを十人ほどの囲っていた。どうも声からすると俺によほどの恨みがあるらしい・・ まぁ、そんなことはいちいち覚えちゃいないがな・・ (ヘッ・・ご丁寧に全員角材かなんかを持っていやがるな。十人か・・ちょっときついな。ま、大丈夫かな?) 「さて・・野郎共!!相手はあの相良だ油断するんじゃねぇぞ!!!」 リーダー格の男がそういって俺に向かっていった。 133 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 17 48 12.06 pa3b0YtW0 「うぉりゃ!!」 リーダー格の男が飛び込むのと同時にほかの奴らも角材を振り回して向かってきやがった。 しかし、俺は全員の動きを瞬時に見た後、野郎共の懐に肘を入れて確実に攻撃を加えて気絶をさせた。 もちろん角材のよるダメージは0であった。 俺はほとんどの奴を気絶させると、残るはあのリーダー格の奴だった。 「おい、女1人に寄ってたかってここまでやるか普通?まぁ、全員俺に返り討ちにされちゃお終いだけど・・」 「甘いよ、相良ちゃん~?ほら後ろを見てごらん。」 俺は後ろを見てみるとほかのゴロツキがうようよいた。数を見てみると20人程度か・・顔をちらりと見ると俺が前にぶちのめした 野郎共もいやがった。 「こいつらがやられるのは最初からわかっていたからね。念には念を入れてね・・女になった記念だよ。受け取ってね。」 「ヘッ、要は復讐だろ。御託並べないでかかってきな。」 「チッ・・野郎共、女だからって油断するんじゃねぇぞ!!わかったな!!」 ヘヘヘ・・大丈夫かな?俺は構えて後ろのほうを料理することにした。 138 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 03 24.15 pa3b0YtW0 “ハァハァ・・テメェなかなかやるな。” “ハァハァ・・まだまだだ。” 突然思い出された記憶・・それは“あいつ”との勝負の時であった。 過去の男時代、血に飢えた狂犬と呼ばれタイマンでは負けなしのこの俺が 唯一勝てなかった相手・・ それは 「おらッ!ボーっとすんなよ相良ちゃん!!」 「何ッ!!」 ハッ・・しまった。今は昔に耽っている暇なかった。俺は男の角材を顔に向けられ 思わず左腕で受け止めた。受け止めた左腕には男のときでは考えられないような激痛が走り もはや力を入れても無駄だった。 139 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 06 51.98 pa3b0YtW0 「―――ッ!!・・この野郎!!」 「これで1本は完全に使えなくなったね。・・さぁ、覚悟しな!!」 弱ったな・・あれから残る十人はうまく撃退してもまた次から次にへと人が増えてきやがる。 それにまだ、あと十人以上はいやがるぜ。残る俺は右腕1本・・これはつらいな。確実にやべぇ・・ 合気道でカバーしてもやはり野郎の力には敵わんものなのかねぇ・・ ちょっとやんちゃしすぎたかな・・できれば、あんときの決着もつけたかったしな。 腕をやられ大人数に囲まれた中、俺は立つ気力さえ無くなり目を瞑った・・ 140 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 10 37.61 pa3b0YtW0 あれ・・奴らはどうしたんだ?俺は恐る恐る目を開けるとそこには“あいつ”が立っていた。 「お、お前は・・」 「どうした?狂犬よぉ・・女になってから弱くなったんじゃないか?」 そのツラ・・忘れるもんか。かって俺が唯一タイマンで倒せなかった男・・その名は!! “俺は殺戮の天使・・中野翔だ!!” 殺戮の天使は目を瞑っている間、俺を殴ろうとしていた男を吹っ飛ばしていた。 142 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 20 27.19 pa3b0YtW0 「な、中野・・どうしてここに?」 「ああ、お前が女になったって聞いてな。帰っているお前を見つけた後、後をつけて様子を 見てみるとこうなっていたわけだ。」 ずっと見てた・・ってことはこいつは最初からこうなることを知っていたんだな。・・全く、相変わらずムカツク野郎だぜ!! 「まぁ、そう怒るな。んでな、この影に30人近くいたからぶっ飛ばしてきてやったわけさ。ちょっとは感謝しろよ」 何だと・・あいつらまだいやがったのか!! ま、そこは一応、感謝しておくか。中野が30人近く倒したと聞いてリーダー格が驚いた 口調で言った。。 「な、何だと・・てめぇか!!あそこにいた奴らを倒したのは!!さっきからどうりで連絡が取れんわけだぜ・・」 「ああ、今頃全員、いい夢を見ているはずだぜ。」 「へ、へへへ・・そうかい、相良をぶちのめしたらてめぇもやろうと思ってたんだよ!! 手間が省けてちょうどいい、全員行くぜ!!」 おお・・怖ッ!さすがに隠し玉をやられて怒ったようだな。さて、この大人数は中野に任せて俺はあのトンキチを倒しに行くとしますか。 俺は大人数を中野に任すと片腕を抑えながらあのトンキチを倒しに向かった。 144 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 34 52.46 pa3b0YtW0 「ヘヘ・・あの相良といっても女でしかも使えるのは片腕のみ・・もらった!!」 「ざけんな!!俺がてめぇ見たいなトンキチに負けるかよ!!」 俺は瞬時に角材を持っていたトンキチの懐に回り込みトンキチの左腕を押さえながら 右腕で投げ飛ばした。 「うぉぉりゃ!!」 「なッ!!」 俗にいう火事場のクソ力というものか・・偶然にもトンキチのほうはきれいに吹っ飛び、俺はトンキチの 顔面に思いっきり蹴りを入れてやった。 「このタコが!!二度と俺に盾つくんじゃねぇぞ!!」 俺はトンキチをやっつけると中野のほうを振り向いた。中野のほうもすでに全員を倒しており あちらあちらに屍の山を築いていた。俺はようやく達成感と疲労感が同時に滲み出てきた。 146 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 43 13.30 pa3b0YtW0 喧嘩が終わった俺たちは荷物を取り出すと、とある川原へと場所を変えた。 俺はすべての事情を中野に話すことにした。 「それにしても合気道か不良のお前が武に走るとはな・・」 「るせえな!!・・それよりてめぇは女にならなかったようだな。」 「喧嘩ばかりの童貞クンとは違うんでな。」 相変わらずムカツク野郎だ・・そういえばこいつは俺と互角ながら俺とは根本的にどこか違っていた。 孤独一本との俺とは違い、こいつの周りにはいつも人がいた。 それにこいつなら女にモテそうだし童貞じゃないのも道理か。 「・・助けてもらったのは感謝する。だけど・・なんで俺なんか助けたんだ?」 そういえば・・なんでこいつは俺を助けたんだ?普通ならあちらのほうに着きそうだと思ったのに・・ それにこいつとはタイマンで決着をつけていない。しかも俺は怪我をしていた。 せっかく、俺を倒すチャンスだったろうに・・なぜだ? 147 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 43 45.05 pa3b0YtW0 「べ、別に・・気分だよ。気分。・・それに奴らのやり方は気に食わなかったからな。」 「ふぅん・・まさか殺戮の天子様に助けられるとはね。」 「・・悪かったな。」 俺はクスリと笑いながらたくさんの荷物を抱え家へと向かおうとした。 「じゃあな・・本当に今日はありがとな。」 「あ、ああ・・」 俺は飛びっきりの笑顔で中野と別れた・・ってちょっと待て!!なんで俺はあいつに笑ったんだ。 そんな気全然ないのに・・それに、わずかながら胸が熱い。心臓の音も徐々に高まってきているな・・ 全く何なんだよ!! 俺は高まる自分の感情を必死で抑えながら自宅へと向かった。・・なんだこの気持ちは?知ってたら誰か教えてくれ? 148 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 18 59 04.25 pa3b0YtW0 翌日・・俺はやけにうるさい両親(特に母親)を必死に抑えながら学校へと向かっていった。 怪我をした左腕には一応包帯を巻いている。俺は教室の中に入ると自分の席に座った。 すると、俺の存在を確認したのかツンがこちらの方向へと向かってきてくれた。どうやらツンとは 一緒のクラスだったようだな。ま、授業はほとんどサボってたからクラスの顔なんて覚えていないがな・・ 「おはよ・・ってどうしたのその腕?」 「ん?ああ・・ちょっとな。それよりも隣をチラッと見たが内藤たちは遅いな。」 「ブーンたちは遅刻の常連よ。・・それにしてもあんたちょっとは サボってばかりで授業を受けなさいよ。」 「るせえな・・授業なんざ興味がわかん。」 そりゃそうだ。第一進学さえも考えていないのに・・働くキャリアウーマンてか?それは勘弁して もらいたいね。 149 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/09/29(金) 19 05 08.84 pa3b0YtW0 「全くもう・・そういえば今日、転校生が来るのよ。知ってた?」 「転校生・・だと?」 「そう、何でも前の学校でやんちゃしたんだって。・・あ、先生が着たわ。」 予鈴が鳴り、全員が席に戻り担任が教室へと入ってきた。 それにしても転校生ね・・まぁ、誰であろうと俺には関係ないのだが・・ 担任が適当に転校生予告をすると転校生が教室の中に入ってきた。 寝かけた俺は転校生を見上げると・・驚きよりも体の中で妙な電気信号が発せられた。 「転校生の中野翔君だ。見んな仲良くしてくれ。」 なんであいつが・・ここにいるんだよ!!しかも同じクラスか!! 「・・中野です。よろしく。」 あいつは転校生に決まってありきたりな自己紹介をするとあろうことか 俺の隣の席へと座りやがった。中野はさっきのような「よろしく」ではなく憎たらしく俺に話しかけてきた。 「よぉ・・まさかお前がいるとはな、驚きだぜ。」 (なんでこいつと同じクラスで隣なんだよ!!) 俺は妙なときめき・・ではなくもやもやしたイライラ感を抱えながら朝のHRを過ごしていった・・
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トップページ gemei A330 gemei A330の情報はこちらに。 公式サイト 歌美数码科技 商品説明 A330互聯版 A330時尚版 ダウンロードページ 2010.11.26 歌美多玩A330 互联版V1.0固件 2010.11.26 A330 V1.0各种模拟器 2011.02.18 歌美多玩A330互联版V1.1固件(附:3D游戏、SFC模拟器 ) 2011.03.11 歌美A330 街机转换工具 歌美论坛 多玩专区 2月15日,booboo在dingux上的新进展 游戏乐园 公式販売店 淘宝:歌美数码旗舰店 歌美A330互聯版 歌美A330时尚版 フォーラム Dingoonity: Gemei A330 百度贴吧: 歌美a330吧 歌美A330之家 GBAtemp.net: Gemei Tech A330 Review ライブラリ FileTrip "A330"の検索結果 "Gemei A330"の検索結果 Wiki DingooWiki: Gemei a330 ブログ DINGUX :スペインのlinux開発エンジニアのbooboo氏。DINGUX開発者。2010.10.31 GA330 guts (分解写真) 2011.02.12 Update on dingux for the GA330 2011.02.15 Booting the GA330 2011.02.19 GA330 native firmware SDK 2011.03.12 GA330 unbricking tool unbricking tool:http //www.mediafire.com/?ed998x4zj86c1a2 2011.03.12 Running code on the GA330 カッパドキア研究室 :通称「ド研」2011.01.30 【A330】明けまして・・・って今度は旧正月 2011.02.13 【A330 Dingux】A330用Dingux、製作中!? 2011.02.16 【gemei A330ニュース】Dingux(ひとまず)起動!?Booboo氏の憂鬱 2011.02.20 【gemei A330ニュース】オフィシャルファームv1.1リリースが抱えている3つの問題点 プロジェクト mp4sdk@Google Code Tips ファームウェア情報 リカバリツールの使用方法DINGUXブログに関する覚え書き(2011.03.12対応) Topics PSPStyle 歌美A330 http //ps3pstyle.blog55.fc2.com/blog-entry-735.html 2009/08/24の時点で、歌美A330は既にプロトタイプが製造されていた。 DingooBR http //www.dingoobr.com/?p=4048 歌美330ではDingooのロゴを使用? 関連ログ@2ちゃんねる ログ1 :2010/09/22 - 2011/02/06 ログ2 :2011/02/12 - 2011/03/18
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357 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 19 06 15.80 SKxjTJta0 ここにとある日記帳がある。 ずいぶんボロボロのようだが、まぁ気にしないでほしい。 これは・・中野翔の生涯がたくさんつまった日記帳である。 過去に彼の宿敵となった男・・それが今では最大の妻である。その心境の変化が随所につまった 日記帳である。 では、こっそりとその内容を覗いてみよう。 362 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 19 19 40.46 SKxjTJta0 ○月○日・・・今日、日記を買ってみた。まぁ、買ったといってももらい物だが・・ このままではもったいないので日記をつけてみようと思う。3日ボーズにならんようにはする。 そういえば俺らの歳では女体化シンドノームが恐れられているらしいが俺はすでに童貞ではないので 恐れることなど何もない。相手は・・まぁ、反りが合わんというか何と言うかやってすぐに別れっちまった。 ま、余り語りたくないのでこの話は置いておく。 まぁ、今日あったことだが・・これといって特にない。ただ、今の学校の先公が気に食わん。 俺の妹・・椿であるが青春真っ盛りの中学2年生である。ただ、全く恋をしないのはどうかと思う。俺に似て外見はいいのだからモテているとは・・思う。 そういえば俺が中学2年の頃といえば、仲間とつるみながら喧嘩真っ盛りだ。まぁ、俺も随分と名の知れた奴になったものだ。ひと呼んで“殺戮の天使”とは 俺の事を指すね。・・そういえばあいつに出会ったのもこの歳だった。通称“血に飢えた狂犬”・・相良 聖。俺が唯一決着をつけれなかった相手だ。高校にあがってからは 出会っていないが、もし決着を付けられるなら付けたいものだ・・ あいつ・・女になっていなきゃいいがな・・ まぁ、あいつは外見はごついがあれだけ喧嘩が強ければそれなりに持てているだろう。 おそらく童貞ではないな。 来るべき決着か・・思っただけで腕が鳴ってきやがったぜ!! 366 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 19 48 11.67 SKxjTJta0 ○月×日・・あ~あ・・一ヶ月ぶりだ。すぐにサボっちまうな俺は・・ それよりもとうとう俺も学校を退学になってしまった。なんでか?ダチをかばうためにいっちょ暴れたんだよ。 原因は俺のダチのバイトだ。あいつ学校で内緒でバイトしてたんだよ。もちろん、ちゃんとした理由でだ。 あいつの家の家計が苦しいらしい・・たいした奴だよ全く。しかし、学校の先公がそいつに腹立った 言い方しやがったもんだからブン殴ってやったのよ!!何が「そんなくだらない理由で」っだ!! 俺は怒ったね。・・限りなく。 んで、俺らは仲良くそろって退学になったが退学にされたダチは何とか働いているそうだ。良かった良かった。 そんなことで俺の奢りでそいつの記念日パーティをした帰りに俺は・・あの気配を感じていた。 そう・・“相良”の気配だ。間違いなかったね。あの気配は何年経っても忘れちゃいない・・ んで、気配のする方向へ行ってみると、何とこれまた美人の女が発してやがった!! まさかあの野郎、女になってしまったのか?何かの間違えかと何度も思ったが、あの気配は間違いなく相良だ。 だとしたらえらい変わりようだ!!!! 一流モデル真っ青の抜群なスタイルに長く繊細な髪にその容姿・・完璧な美人じゃねぇか!!・・いや、美人という言葉じゃ 足りねぇ・・大美人だ。って、俺は何男に欲情してるんだ。あいつはあの相良だ。血に飢えた狂犬と称される奴だ。 奴の出るごとにほとんどの奴が血を見ることとなる。 それにしても女になって強いのは相変わらずだが・・戦い方が変わっているな。以前の奴ならごつい体格を活かした 攻撃方法を行っていたのだが・・女になってから小技を活かしたものとなっている・・それに相手の力を利用したもんだ。 それに自分の必要最低限の体力しか消費していないな。 368 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/17(火) 19 59 23.43 SKxjTJta0 っと、呑気に観戦してたらあいつ油断して腕をやられてしまいやがった・・ それにまだほかのも隠れて嫌がるな・・おもしろい。あいつに加勢してやるか!!腕ならしにはちょうどいい!!! 片っ端から行くか! やっぱ俺の勘は冴えていやがった。後ろには念のためか武装した奴らが30人ほどいやがった。俺は瞬時にそいつらをブチ殺すと あいつのほうへと向かっていった。 流石に隠し玉を失ったのかリーダー格と思われる奴は片腕をやられた相良にぶちのめされていた。 それに相良は女になってから合気道を始めたらしい。・・どうりで隙のない細やかな動きだったぜ。それになんか2人きりでいると あいつも結構いいじゃん。・・っていかんいかん。あいつはあの狂犬だ・・あの血に飢えた・・ 「じゃあな・・本当に今日はありがとな。」 その台詞ととびっきりの笑顔を残してあいつは俺の下を去った・・ 何だよあの顔から出る笑顔は最悪だぜ、不覚にもときめいてしまった。 畜生!!反則じゃねぇかあれは!!・・男ならみなああなる。過去のことはすっぱいてだ。 俺は胸に残ったヤワヤワ感とあいつの笑顔が頭に浮かびながら家へと帰っていった。 576 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 18 20 16.22 uin1LSN20 ○月△日・・・そういや、学校辞めた俺はどうしようかね。今のところはバイトで食っているが、このままではきつい。 それに後々就職するときは学歴がいるな・・ まぁ、親にはなんて説明しようかね。息子が突然退学しましたって言ったらドびっくりこくだろうなwww っと、学校探さなきゃな。そういや、あいつはどこの学校に通ってたんだっけな? ってなんで奴が出てくるんだ、違うだろ。・・まぁ、考えたって仕方ない。 ここにするか・・母さんたちに話し通さなきゃいけないな。 試験?そんなものこの俺には余裕だ。嫌ほど家庭教師をつけられたから勉強なんて自然と覚えてしまう。 前の学校でも成績はTOP10に入っていたらしいからな。しかし・・俺はなぜ、この学校を選んだんだ? 家からかなり遠いし・・あの場所から行っても結構時間がかかる。だが・・この学校に入れと俺の何かが唸っている。 いったい何があるんだこの学校に・・まさかな。 さて、転校初日はどう目立とうかね・・ 580 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 18 31 59.98 uin1LSN20 ×月○日・・当然のごとく、試験を通った俺は無事にこの学校へと入学できた。 親から制服やら鞄やらをもらうと俺は担任と一緒に教室へと向かった。まぁ、辺りを見回してみると一見まじめそうに見えるが こういうところにはうじゃうじゃいるからな・・さっきも歩いているときに2,3人俺にガンをつけてきやがった。こりゃ、早く歓迎をもらえるかもな。 そんなことを考えていると俺は教室へと入った。 そのとき、俺は驚愕した!!なんと・・あいつがいたのだ。 偶然かこれは・・? 転校生お得意のシチュエーションになったとき、俺は担任の話など全く頭に入っていなかった。 俺はタイミングを見て転校生お得意の挨拶をかますとあいつの席の隣へと案内された。 一応、過去ともいざこざがあろうとも隣同士だ、挨拶はせねば。俺は一応あいつに挨拶はしたのだが・・ あいつは俺の顔を見たとたん、顔を赤くしながらプイッとそっぽに向けると下にうつむきながら黙りまくっていた。俺はこれ以上言及しようがないので仕方なく 前に向くことにした。・・せめて、話してくれよな。でも、なんであいつは顔が赤くなったのだ? まさか、俺に別の感情を・・って何想像してるんだ俺は!!想像するには相手を考えなければ・・ 結局俺は転校初日にして昼食中に先輩たちから呼び出され、熱~い歓迎を受けるのであった。 583 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 18 55 10.29 uin1LSN20 どうやら、この学校に来ても俺の名前はかなり通っているらしい。まぁ、俺たち流の新入生の歓迎というのだが、一応断っておこう。 先輩たちは文字通りに定番の負け台詞を吐きながら俺に襲い掛かってきた。・・それにしてもあいつ俺を監視してやがるな。後で相手でもしてやるか・・ 俺はでっかいゴロツキを裁きながらあいつの様子を伺っていた。 数分後、ものの見事に転がっているゴロツキを見ながら俺は隠れていたあいつを呼び出した。隠れていたあいつは堂々と俺の前に登場すると即座にやる構えであった。 そうだ・・こいつはあの相良だ。女になったところでそう簡単に俺との決着を忘れてなんかいないだろう。 でも、あいつはもう女だからな。女を殴るわけにはいかんし・・そう考えていると先手必勝といわんばかりかあいつは俺の元へと俺の元へと殴りかかろうとしたが・・ 間一髪、予鈴のチャイムに救われて何とかその場をやり過ごした。どうあれ女を殴れば俺のプライドに傷がつく。 それにしてもあいつとの決着、どうすっかな。なんか、あいつが女になったとたんどうでもよくなってきた。・・あいつが女になったんなら付けようがないからな。 でも、あいつは未だに付けたがっているな。この問題をどうすっかな・・ 590 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 19 22 11.19 uin1LSN20 ×月△日・・・学校であいつがいたので軽く挨拶をしてみると完全にシカトされた。あの野郎ォ・・かわいくねぇ性格してるな。 それにどうやら俺のファンクラブでもできたらしい。・・全く、うざったい存在だ。まぁ、干渉してこなければいいのだが・・ まぁ、シカトされたままじゃつまらんので、あいつに話しかけてみた。相変わらずシカトを貫き通してやがるな・・ そして俺は俺たちの過去の決着について話した。するとあいつの手がぴたりと止まり、俺の話を聞いていた。 俺はもう決着を付ける気にはなれないと話したのだが・・そうするとあいつは突然俺の頬をひっぱたき始めた。俺は突然のことだったので 慌ててしまった。・・それにあいつは薄っすらと涙を浮かべていた。しかし、ぴっぱたかれては余計悔しいので俺も現実を見据えろときつい言葉を言ってしまった。 周りが注目する中、あいつは走って教室から去った。俺はそのまま授業を受けるほかなかった。 しかし、俺の心はなぜかズキズキと痛み始めていた。 そんで、俺が適当に授業を受けていた頃。突然、内藤とドクオと呼ばれる奴が俺のほうへと走ってきた。こいつらはあいつのダチか・・ 昔から孤独一線のあいつがダチをもつようになるとはな・・ んで、話を聞くとどうやらあいつが珍しくやられているらしい・・加勢する気は全くなかったのだが、先ほどのこともあり 仕方なしに加勢することにした。さっきのことも含めて、ここ最近、俺は・・いったいどうしたんだって言うんだ!! ッタク!!あいつのことになるとすぐに頭が熱くなって来やがるぜ!! 595 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 19 44 10.01 uin1LSN20 屋上へ行ってみるとあいつはパワーバカ相手に珍しくやられていた。パワーバカは「おっぱい!!おっぱい!!」という意味不明な 言葉を発しながらあいつに襲いかかってきた。ムカついたので俺はそいつの頭を背後から思いっきり蹴ってやった。 案の定、パワーバカはわめきながら俺を睨んでいた。そんで俺は顔面にニーを思いっきり入れるとパワーバカはもろくも倒れていった。 さらに俺は鳩尾に思いっきりパンチを放ちTKOをやってのけた。パワーバカを倒した俺は怯えるリーダーと思われる男を睨みつけた。 すると、あいつが復活したのか思いっきりリーダー格をボコボコにしてた。どんな方法でボコしたのは余り書きたくないので置いておく。 ま、さっきのは言いすぎたな。俺は一応あいつに謝っておいたがどうなんだろうな。 するとあいつが俺にこう聞いてきた。 「あ、ああ・・なぁ、どうしてお前は目の敵である俺を助けるんだ?」 正直この回答には困った。冷や汗ダラダラだ・・自分でも聞きたい。なぜ俺は最大のライバルであり決闘相手でもある こいつを助けにゃならんのだ?正直言って俺は困惑していた。俺が必死になって答えようとしたそのとき、あいつのダチたちが現れやがった。 ダチが現れるとあいつは急に離れろといってきやがった。ムカついたので俺はさらに現実を見据えて余り喧嘩すんなときつく言ってしまった・・ もちろん聞いていたあいつは無言になり怒りのオーラを発していた。・・まぁ、でもこいつがみすみすやられるなんて想像もできないししたくない。 そんな俺のわがままかも知れんな。 俺はそのまま教室に帰らずその辺をぶらついた。 602 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/18(水) 20 03 08.07 uin1LSN20 今日は学校にいてもつまらんのでサボることにした。どうせ授業の内容なんて頭に入っているし簡単な予習さえすれば万全だ。 決してシカトされたからって機嫌が悪いわけじゃない!ただの気分だ!! まぁ・・一段と言い過ぎたのかもしれん。俺も心を落ち着かせるために散歩でするか・・ その辺をぶらついていると・・公園のベンチに座ったあいつがいた。俺は自販機でジュースを買うとあいつに差し出した。あいつは一応受け取ってくれたがなんだか 無気力状態であった。俺はあいつの横に座ると、話すネタもないので自分たちの過去について話し始めた。・・そういえばこいつとは面と向かうのは初めてだな。 いままで拳と拳でぶつかってきた中だから当然か・・ 話を終えてからか・・俺は立ち上がり、あいつに向かいながら更なる現実を教えるため、あいつに今のまま俺だったら倒せると宣言した。 案の定あいつはむくっと立ち上がり、俺に詰め寄った。・・こいつ、近くで見るとかわいいもんじゃねぇか。 俺は構えているあいつをデコピンするとあいつはパンチを放ったがヘナヘナだったのですぐに受け止められた。 そんで俺は・・なんとあいつを抱いてしまった!!決して欲情したわけではなく付加抵抗で(ry しかし、こうして抱きついてみるとすでにあいつは女の体つきになっており・・柔らかかった。そんで俺は意地悪な質問をしながら あいつを抱きしめていた。・・そのときに俺が今までに抱いていた相良のイメージは完全に払拭しており、現在の相良のイメージが構築されていった。 しばらく抱きしめているとあいつもとうとう観念したのか俺の好きにしろといってきた。まぁ、これじゃ悪いので俺は離すことにした。すると離されたあいつは立つこともできずに へなへなとその場に立つすくんだ。このままほうっておいても悪いので俺はあいつをおんぶすると家まで送ってやった・・ その時の感触はというと・・柔らかく、癒されるような感覚であった。 56 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 16 55 01.36 t2N7oZ8T0 ×月□日・・今日の俺は珍しく遅れてきてしまった。理由は、家の妹である椿の家庭教師だ。 あいつ遊んでばっかで成績が著しくないらしい。そんで親の命令で俺が家庭教師をすることになった。 まぁ、断ることもできたのだが学校のことで迷惑をかけていたのでたまには引き受けることにしたのはいいのだが・・ 俺の妹なのに勉強がざらだ。基本からなっちゃいない。そんで俺は椿に基本から教えることになったのでかなり時間がかかり寝るのが 遅くなったわけだ。まぁ、でもあいつもバカじゃないので俺が一から教えると順々にわかってきたようで何とか普通になってきた。 家庭教師は大変だとしみじみに思うのであった。 まぁ、学校ではまぁ、移動もない。たいした授業ではないので思いっきり昼休みまで寝ることができた。やることやったら誰だって文句はいわんだろ。 俺はつかの間の休息を味わいながらゆっくり睡眠をとることにした。 目が覚めた頃には昼休みだった。あいつは・・どこか行ったのか?俺の隣にはいなかった。そんで俺は適当に昼飯を食べようと思ったのだが、あいつの机の上に ノートが置いてあった。どうも、国語のノートらしい。俺は中を見てみると内容に驚愕した。・・・こいつ、全然勉強していないじゃないか!!ほとんどノートにも 何も取っていないしまずいだろうな。こいつ・・どうやってこの学校に入ったんだ?まさか裏口・・なわけねぇよな。それにしてもこれはひどすぎる。 進路のことは考えているのだろうか? 俺はあいつのノートを手に取ると放っておけばよかったのだが、どうしても放っておけなかった。 お人好しではないと自分では重々自覚しているのだが、なぜか離れられなかった。俺はあいつのノートを元に戻すと飯を食べるのであった。 59 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 17 14 39.77 t2N7oZ8T0 お昼休みが終わり、英語の授業が始まると俺はさっきから秘めていた想いを実行することにした。 とりあえず、授業自体の内容はたいしたことないので当てられてたら適当に答えを述べた。 そんで、俺は席に着くとあいつのノートを取り上げて家庭教師の事を持ちかけた。・・それにしても英語のノートなのに英語が全然書いてないじゃないか。 あいつは家庭教師ぐらいでえらく動揺しておりかなり目立ってしまった。まぁ、あいつが落ち着きを取り戻す頃、俺はあいつに成績のことを話した。 そしたらドンピシャリ見事に成績は共産主義真っ青に真っ赤に飾られていたらしい。唯一の黒が体育らしい・・お前はどこぞの小学生か? 俺が家庭教師をしてやると言ったら案の定かなり抵抗をしてきやがった。ついでに突き出した条件がまずかったか・・ しかしここで退いては男が廃るな。余り俺からも言いたくないが、ダ ブ り のことをほのめかしたら流石のあいつもしぶしぶ承諾した。 まぁ、やり方が汚かったがこうして俺はデート権と家庭教師をあいつに取り付けてやった。取り付けた後、あいつに俺が得することばかりじゃないかと 突っ込まれたが一応興味はないとお前なんか否定する。そんで、俺が手を出したら殺してくると言ってあいつはそっぽを向いた。 俺は自然と高鳴る心に躍らされて明日の予定を立てることに集中した。って、相手はあの相良か・・いくら女とはいえ元宿敵、こういう関係もありかね。 それに・・あいつこの話題つきたてたとき抵抗はしたものの機嫌は悪くなかったな。 さて、何教えようかね・・ このときの俺はすでに元の関係を差っぴいてあいつに惚れていたのかも知れないな・・ 61 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 17 29 06.87 t2N7oZ8T0 ×月⊿日・・ついにこの日がやってきた。天気は文句なしのド晴れで雨は降る気配もない。 俺は軽くしたくすると、ダチのつてで手に入れた映画のチケットと遊園地のチケットを手にしながら待ち合わせ場所へと 向かっていった。きっと大人しく俺を待っていてくれたら一番いいのだがな・・まぁ、でも今日は楽しく行かなきゃな。 ダチからもらった映画のチケットを軽く握り締めると俺は待ち合わせ場所の公園へと向かった。 俺の想像も虚しく・・あいつ、100%目立っていやがった。というか嫌でも目立っていた。なぜなら男数人をのしていたからだ。そこには女としての 気品さや雰囲気なんてものはあったもんじゃない。女1人に相手は男5人・・男のほうはいいように扱われていた。もはやあいつの独壇場になった頃、俺は一応止めさせた。 あいつの腕を止めると俺はやめとけと止めた。・・これ以上やると死者がでるかもしれん。あいつにどこ行くのかと予定を聞かれてしまった。 そういえば・・予定はどうだっけ?しまったぁぁぁ!!俺としたことが忘れてしまった。とりあえず最初は映画・・いや、喫茶店か?ああ、頭がこんがらがってくる!! そうだここは素直に話そう。俺は素直に話すとあいつは帰宅体制に入った。流石にそれだけはまずいので俺はあいつを引き止めると嘘だといい何とかごまかした。 こうなったら破れかぶれだ。映画から行こう。 俺はあいつに映画のチケットを見せ付けると映画に行くことにした。・・そういや中身は確かなんだっけ?俺は内容など気にせずに チケットを見ながら映画館へと向かった。 62 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 17 42 06.38 t2N7oZ8T0 映画の内容はというと・・完全なエロ映画だった。流石に俺は見慣れているので普通に見ているとあいつは突然怒り出した。 元男だから俺は多分大丈夫だと思ったのだが・・やはりまずったか。流石にブチ切れ寸前で、あいつは映画の途中で映画館から出て行ってしまった。 ま、流石にまずいので俺はあいつを追いかけることにした。するとあいつは不機嫌ながらも俺は何とか落ち着かせた。あの野郎・・俺にあんなチケット 渡しやがって!後で何かおごらせてやる!!! 俺がチケットをくれたダチに報復を決意するとあいつは過去の俺の恋愛話を聞いてきた。そういえば、俺はまともなデートはしたことないな。ほとんどの女はあらかじめ指定した 場所へと来たからな。所詮俺は顔だけ・・っと言うことだろうか。だからこういったデートも初めてといっちゃ初めてだな。 そういえばここはあの場所から結構近かったけな?あいつを招待してやるか。まぁ、とりあえず俺たちは喫茶店に入ることにした。 喫茶店に入ると周りの視線を感じるようになった。まぁ、そうだろうな。あいつはかなりの美人だ。目立つなというほうがおかしいかもしれん・・そういえば遊園地のチケットがあったな。 今度は大丈夫そうだ。かなりの知名度のある遊園地だ。・・そういえばこいつ喫茶店に来たとたん膨れっ面になったな。かわいいが機嫌が悪いと困る。 俺は次は遊園地に行こうと提案した。まぁ、映画のこともあり警戒はしてたものの一応行く気みたいだ。俺は2人分のお茶代を払うと遊園地へと行くことにした。 64 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/19(木) 17 55 29.93 t2N7oZ8T0 遊園地にたどり着くと結構まともだった。その点についてはよかった。しかし、中に入るといざ乗ろうと思ったら右も左にも絶叫マシーン ばかりであった。そういえばこの遊園地は絶叫ものが売りだったよな。・・昔、別の遊園地に行ったときに絶叫ものに乗って事故になった。何とか無事に救助されたが当時幼かった俺は 死との隣り合わせの絶叫を嫌ほど味わった。それ以来・・俺は絶叫ものが大の苦手になった。まさか・・これに乗ろうと言い出すんじゃないだろうな。 足のすくむ俺を見たのかあいつはニヤリとみながら俺にとある勝負をたたきつけた。それは、この遊園地にあるすべての絶叫ものに乗り込んでどれだけ耐えれるというものだ。絶叫ものの苦手な俺には 堪らんものであった。しかし、勝負といわれれば退くことができん。それに好き勝手言っているあいつの鼻をあかしてもやりたかった。軽いトランス状態に陥った俺はとんでもないことを言い放った。 それは俺が勝った暁にはあいつが俺の彼女になるということだ。さすがのあいつも動揺を見せており、少し驚いていたがあいつが勝てばこれからある家庭教師免除というもんだった。 流石に少し動揺はしていたのだが勝負となっちゃ退くことができずにあいつはそれを承知した。 こうして、デートから勝負に転じた遊園地めぐりは互いの体力が尽きるまでのガチンコバトルへと変貌した。 しかし、俺が勝ったらあいつがはれて彼女となるのか・・それはそれでいいのかも知れんな。こうなったら負けられまい。 俺は幼い頃のトラウマと戦う決意をした。 11 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 17 53 38.92 0Ts8LDVA0 結局俺は幼い頃味わったトラウマと戦うことにした。最初のコースターはどっちかというと幼い子供向け・・ 軽いものだった。周りには親子連れがたくさんいたのだが、俺らのような男女のカップルはいなく、余計浮いていた。 突然、体が武者震いしてきた。俺はあいつに気づかれんように振るえを止めてコースターへと乗り込んだ。 終わってみると俺はスッとしたような気分であった。なんだ、コースターとはあんなものか。最初の震えは何だったのだろうか? 幼い頃のトラウマはスッと消え去り、俺らは次のコースターへと向かった。次のは一気に一般向けのへと昇格した。っといってもこの遊園地はさほどが 絶叫系で占められているため、こういったものが多かった。このコースタになるとちらほらとカップルが見かけるようになった。俺もそろりそろりとあいつに 近づこうとしてたのだが・・まんまと距離をとられた。そういえばせっかくこの状況なのに話もできないとはなんとも不憫なことか・・ まぁ、いちいち期待していたらまずいのかもしれん。ここは冷静に勝負事を片付けていこう。もしかすると、あいつも本気なのかもしれんしな。 そして俺は2機目のコースターへと乗ることにした。 何だあれは!!さっきのと大違いじゃないか!!!まぁ、一般的なジェットコースターなんぞこんなものか。それにまだ後5機以上も乗り回さんといかん。 隣にいるあいつは・・なんて余裕な表情だ。俺の顔を見たとたん微笑していやがる!う~む、このままだと負けてしまう可能性があるな。なるべく表情で悟られんようにせんとな。 それに周りからの視線が一段と強くなってきやがった。もしかして、よほど羨ましがられているのだろうか? いくら俺らが美男美女であっても昔の宿敵同士だ!!言葉ではああいっても、昔の因縁というのはそう簡単には捨て切れん。 それにあいつも目がマジだ。俺にはわかる。 俺らは一層、互いに絶対負けん!!オーラを出しながら遊園地のアトラクションの制覇に勤しんだ。 13 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/22(佐賀県庁) 18 15 06.08 0Ts8LDVA0 かれこれ数時間経っただろうか・・ 記憶の限りに説明しておく。とりあえず遊園地のほとんどの絶叫マシンを乗り継いだ俺は体がだるく 足もフラフラ状態で体力も消耗していた。あいつも見てみると明らかに俺と同じ状況であった。やはり女の体は消耗が激しいのだろうか? 互いの闘志をむき出しにしながら俺たちはこの遊園地の名物であるクォリティコースターへと足を進めた。 さすが、この遊園地名物だけであってかなりの絶叫マシンだった。ものすごい高さの部分を一気に急降下しながら 数々のループを潜り抜け、そして地下へ到達し、その地下でも様々な絶叫部分が用意されている・・考えただけでおぞましい。 説明を聞いているだけで俺は先ほどとは比べ物にならない武者震いを感じた。そういや宣伝でここのコースターのことを大々的にしていた覚えがある。 こうなったら破れかぶれだ・・やるしかない。俺らは互いに降伏勧告をしたがもちろん従うはずもなく通路を進んだ。途中退席の通路を通り過ぎるたんびに俺はあの幼い日の記憶が 蘇ろうとしていた。 数年前、当時小学校低学年の俺はまだ幼い椿と一緒に家族全員で遊園地に行った。そんで俺は親父と一緒に当時の遊園地の名物の絶叫ものに乗ったのだが、電気関係のトラブルか 高さ300メートル地点で取り残された。あの頃はマジで死ぬかと思った。幼い俺は必死に親父にしがみつきレスキュー隊に救助された。 その頃の影響か、俺は高所恐怖症と絶叫マシーン恐怖症の2つがついた。 それで親父が怒るに怒ってその遊園地を閉店まで追い込んだ。俺は親父が連れ出した専門のカウンセリングがついたのだが・・結局元には戻らんかった。 途中退席の通路・・そこにいければ何と楽になれるだろう。しかし、これは男と男同士の勝負、あろうことか相手はあの相良だ。男は先にイモ引いたほうの負けだ。 男として・・負けるわけにはいかん!!そして・・俺らは最後の途中退席の通路を抜けるとついにクォリティコースターへと向かった。 ここで、決着がつく。家庭教師免除か・・それとも、晴れてあいつが俺の彼女となるのか? 結果はこのクォリティコースターへと委ねられた。 9 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 18 57 54.92 mPIqPb4J0 俺らはクォリティコースターへと乗り込んだ。クォリティコースターは発車するとものすごいスピードで コースを駆け巡っていた。そして急に減速をし、ゆっくりとゆっくりと・・坂を上り詰めた。俺は下をみたくはなかったのだが、横を見るとものすごい高さまで 上り詰めており、人が豆粒・・いや、米粒ぐらいまでに見えた。ほかのジェットコースターもなんだかかわいく見えた。そして、目標の高さまで上り詰めるとコースターは ぴたりと止まり・・一気にスピードをつけてほかの奴らの大絶叫とともに急降下した。そのまま勢いをつけたクォリティコースターは3連にも続くループをそのスピードのまま一気に 回り続けていた。俺はもはや声を発することもできずにそのまま座るしかなかった。隣にいたあいつも俺と同じ状況で声すら発していなかった。 もはや・・俺の意識は限界まで上り詰めていた。 そんな俺の想いとは虚しくクオリティコースターは一気に地下へと到達し・・その地下でも様々なコースがあった。 しかし、俺の意識は地下の光景を見ることなく別の光景を見るのであった。 11 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 18 59 17.28 mPIqPb4J0 “おやじぃ~・・なんで遊園地に連れて行かないのだ?” “あ、ああ・・ま、また今度な希・・” “それ何回も聞いたのだ。遊園地へ連れってってほしいのだ!!” 何だこの光景は・・俺はクォリティコースターの地下へと到達していたはずだ。それに・・あの幼い娘は、俺の娘か!! いや、待て。これは幻覚か蜃気楼の一種だろ。それに百歩譲って俺の娘だったら・・実の父親に向けて親父とは言わんはずだ・・多分。 それに外見からして・・俺の遺伝子は完膚なきに負けているな。奥さんはよほどの美人だろうな・・ “いいもん、ママか椿おばちゃんに連れて行ってもらうもん。それに・・おやじぃがなんで連れて行ってくれないか聞くもん。” “ば、バカいうな!!椿はともかく、あいつはなに言うかたまったもんじゃない!!・・代わりに、おもちゃ買ってやるからな” “・・お前は実の娘に向かって何言っとるのだ!!” 誰だ・・希と呼ばれる俺の娘を抱えてる女性・・肝心の顔が見えん!!サラサラのロングストレートではある。だが、肝心の顔が見えん。 なんでだ・・それにこの声、どこかで聞いた覚えがあるな。誰なんだ? ここで俺の意識は別の場所へと覚醒した。 16 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19 08 58.86 mPIqPb4J0 俺が目覚めると、とある部屋の一室だった。どうやら、俺は気絶したらしい。ふと見てみると先にあいつが目覚めていた。 係員にこっぴどく怒られる中、俺はなぜかあのときの光景のことをポツリと思い浮かべていた。 あれは一体なんだったのだろうか?それに・・あれだって俺だとは限らない。もしかすると気絶して平行世界という奴を 見てしまったのかもな。まぁ、余り深く気にしないでおこう。 係員から開放された後、あいつが無理矢理勝負付けをするので食べ物で何とか釣ってやめさせた。 ここからはあの場所に近いのだが、この体力を回復させてから来たほうがいいのかもしれん。 俺のおごりともあってか、あいつはバクバクといろいろなものを食べていた。 女のくせによく食べる奴だなと思ったな。多分、運動ばっかしてるから太らん体質なのだろうな。 ま、十分に体力が回復した頃、俺たちは遊園地を後にした。 もう絶対絶叫ものには乗りたくないぜ。 21 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19 24 21.86 mPIqPb4J0 しばらく歩いているとあいつは裏で俺が襲い掛かるとか・・まぁ、なんともたくましい想像力を働かしていた。 俺は軽く否定すると、そのままあの場所へと歩を進めていった。ここまで来るともう少しだ・・遊園地からかなり歩くが こいつは元男だから大丈夫だろ。 そのまま気楽にのんびり歩いていると・・名の通った俺たちだからなせる業か、ちらほらと団体さんがお見えになった。 まぁ、どこで嗅ぎ付けてきたのかはわからないが、どうしようかね。俺たち2人がいれば負ける気はしないが・・数が多いな。 仕方ない・・ここからは散るしかないか。 俺たちは互いに見合うと、そのまま二手に分かれて一気に逃げ出した。 やはり、俺たちが揃うとこんなことになるのか・・ちょっとはまともなデートをしてみたかったぜ。 だんだんと怒りに燃えてきた俺はそのまま立ち止まり・・武装している追っ手を殴り飛ばした。 当然追っては反撃してくるが、俺は構いもせずに怒りに燃えながら逃げながら追っ手を殲滅しながらあいつと落ち合う場所へと走り出した。 26 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19 49 49.08 mPIqPb4J0 流石に女のあいつは足が速く、あっという間に追っ手を巻いていた。 だが、俺はちょくちょく追っ手を殲滅しながら着たため当然、着けられていた。そしてうまいこと あいつと合流したのだが・・あいつを追っていた追っ手も含め、俺らはついに囲まれてしまった。 まぁ、半分は潰していたので多少は楽になったろ。 とりあえず、俺らはこの追っ手たちを叩きのめすことにした。まぁ、ものの数分もかからなかったが、相手のほうも俺たちが共闘してたことに たいそう驚いていたようだ。最後の台詞を言わせてやると、俺は最後の1人を叩きのめした。 あいつを見てみるが・・どうやら無傷に済んだようだな。ま、当然か。 無事追っ手たちを片付けると俺らはあの場所へと足を進めた。 27 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 19 51 29.25 mPIqPb4J0 俺のとっておきの場所、それはとある廃ビルであった。この場所から見える景色はとても絶景だ。 一目見た俺は親父に頼み込んでこのビルを買い取ってもらった。まぁ、俗にいう別荘だ。 買ってもらった俺は家具やらいろいろなのをこの場所に持ち込んでいた。 あいつは・・やはりこの窓から見える景色に夢中になっていた。そりゃそうだ、なんてたってこれが気に入って 親父に頼み込んだんだけどな。 俺は久々みるこの景色を楽しんでいると、しばらくしてか・・あいつが突然、振り向き・・ 何と俺に抱きついてきた!!どうしたって言うんだ!!遊園地の影響がまだ残っていたのか!? もしかして、こいつあのときのことを根に持っているのか? 女性特有の柔らかい体の感覚を肌で感じながら・・俺はそっとあいつを離した。 帰り際は行きの雰囲気とは打って変わって、あいつは金魚のように口をパクパクさせながら 俺と帰り道を歩いていった。そういえばあっという間だったな。・・なんだかな。時がたつのは早いというか なんというか・・ あいつと別れた俺は・・時間の経過を恨めしながら家路へと向かっていった・・ 33 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 20 13 07.57 mPIqPb4J0 ×月◆日・・とうとう、この日がやってきてしまった。そう、あいつの家庭教師の日だ。この日のために 何度家庭教師の本を読みまくったか・・無事に教えられるかどうか心配だ。それにどうも担任に聞いてみたら あいつの成績は著しくないどころかとことんやばいらしい。このまま行くと・・進学できるかも危ぶまれるらしい。 全く、本来なら逆のはずなのだが、まぁ仕方ない。 そして俺はあいつの家へとたどり着いた。中に入ると以外にもあいつが出迎えてくれた。あいつは何かを隠すようにしながら俺を部屋へと 案内してくれた。そんで、飲み物を用意してくれるらしいので待ってみた。しかし、こいつの部屋は・・見た目まんま男の部屋だな。サンドバックがある 部屋なんて早々いないもんだ。俺はいろいろ部屋を見回していると、あいつが飲み物を運んでくれた。 さて、ここからが大変だ。 勉強のべの字を知らないあいつをどうやって成績を上げようかね。まぁ、悩んでも仕方ない。まずは、数学からだ。 徹底的にわかりやすく解説したノートを手に取りながらあいつの家庭教師を開始した。 28 名前:中野翔の日記 ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 22 24 08.16 mPIqPb4J0 数学に手をつけてものの数分か・・あいつは早くも数学を投げ出した。俺はゆっくりとあいつに いろいろなことを教えてるのだが、どうもわからんらしい。おかしい・・椿のときにはあり得なかったことだ。 椿の場合も根をあげていたがものの数時間程度だぞ。それに椿には好評だったノートだが・・あいつの頭では チンプンカンプンらしい。困ったものだ。俺はとりあえず中学の問題を作りあいつにやらせたのだが・・結果は全く駄目であった。 こいつ・・基礎中の基礎からやり直しか・・ それに昔からの因縁もあってか、俺が教えようとしたのだがそこから口喧嘩へと発展してしまうことも多々あった。 それでも俺は根気強くあいつに数学を教えてきたのだが・・結局、ドロップアウトしてしまった。 まぁ、基礎中の基礎ができてなくて当然か・・俺は次の教科へと移った。 英語はもっと酷かった。一応英語の文の構成を教えて来たのだが・・あいつは日本人がどうのと駄々をこいたので数学よりも さらにスローペースで進んでいった。それでも俺は何とか英語の文の構成を教えて簡単な単語へと移っていった。 まさか、中学生と同じ内容をせなきゃならんとは・・ここ先が思いやられる。とりあえず、ほかの教科も見てみたのだが全くのざらだった。 こいつの成績を普通並に上げるのがここまでかかるとは・・ とりあえず俺は教えるポイントポイントごとに赤ペンで丸をつけていた・・ 34 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 22 40 02.87 mPIqPb4J0 数分してからか・・ようやく、基礎中の基礎はましになってきた。珍しく俺の横で問題をノートにとって 解いているあいつ・・まぁ、中学レベルだからすぐにできるだろう。英語のほうも何とかましになってきた。 そういえばこういったものは普通に頭のいい女ができの悪い男に教えるものなのだが・・本来は逆だな。俺は横から愚痴をたれながらも あいつの勉強を見てやった。 それにしてもこいつ珍しく勉強しているな。そこまで成績上げたいのか? 珍しく、俺が雑談を吹っかけてきてもあいつは勉強以外のことはシカトを貫き通しやがった。 まぁ、勉強に真剣になったことはうれしいことだが・・なんだか寂しいな。俺は教えるポイントポイントを 潰していけばいいのだが・・こう、会話がほしいな。 俺がこう・・この閉鎖的空間に新鮮味を求めてる頃、ちょうどよく休憩にいい時間となった。俺はあいつに休憩を提案したのだが・・どうもあいつは無理をしているのか 頑なに休憩を拒んだ。・・しかし、人間休業も必要だ。俺はあいつの台所を借りて飲み物を持ってきてやることにした。 41 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/23(佐賀県民) 22 57 41.19 mPIqPb4J0 台所から部屋に戻り、俺は2人分の飲み物を入れて戻ってきた。幸い、両親はいないようだ。まぁ、俺も手の込んだものはできないので インスタントのコーヒーだ。俺はあいつにコーヒーを差し出したのだが・・どうもあいつはなかなか飲もうとしない。 無理に言ってしまったからまずったのかね?だって、疲れた奴に差し入れするのは人間の心情で言えば当たり前だろ? まさか、コーヒーに睡眠薬が入ってると思っているのか? 俺は睡眠薬の類は入っていないっと言うとようやくコーヒーを飲み始めた。本当に警戒していたのか・・ちとショックだ。 まぁ、気を取り直して休憩に入ったので、俺はようやく念願の雑談ができた。この部屋のことを聞いてみた。 この部屋って・・やっぱ男向けだったんだな。それにあいつも元男だ。そういうものを持っていても不思議じゃないな。 雑談が続く途中、あいつの顔が若干赤くなった。俺はあいつのおでこを触ろうとしたのだが・・あいつのサラサラの髪をなでてしまった。 突然、撫でられたのかあいつはびっくりし始めた。・・こいつなかなかかわいいじゃねぇか。 顔を赤らめながら怒鳴り上げるあいつに・・俺はある種、胸のときめきを覚えた。 俺の手にはふと触ってしまった髪の感覚がまだ残っていた。
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157 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/12(木) 19 36 57.37 PJgYIV/g0 そういえば、この場所はあいつと行ったとっておきの場所に近かったな。 そこに行くか・・ここからだとものの数分ってとこか。 俺は歩きながらあのとっておきの場所へと行くことにした。 「お前・・重いな。女の俺に抱えさせるなんて・・男として恥だぞ。」 寝息を立てながら寝ているあいつを抱えながら俺はあのとっておきの場所に行くことにした。 確か、あそこは結構ものがあったな。・・ベッドぐらいあるだろう。 それに俺も疲れた。でも、うれしかった。俺を頼ってくれたことが そして何よりも 俺を好きになってくれたことが・・・ 413 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 17 49 46.82 41FqFJrE0 「ここ・・だな。ヘッ、いっちょまえにベッドやら何やらあるぜ。」 俺はあいつを抱えながらあの廃ビルに着くと、あいつの名前が書いてあった個室があったので 重たい体を引きずりながら、中へ入っていた。すると中にはベッドやら食料があったので十分に夜を 乗り越えることが可能であった。俺はあいつをベッドに置くと、怪我をしている左腕をそこらへんにあった痛み止めを使って腕を 塗りつけた後、再び左腕を包帯で巻いた。・・俺は応急処置を終えた後、あいつが眠っているベッドの横へと座った。 「なぁ・・お前、本当に俺のことが好きなのか?俺・・どう言っていいのかわかんねぇよ・・ お前にあんなことを言われて・・俺・・なんて言えばいいんだ?」 俺は眠っているあいつに向かって言葉を吐いたが、無常にも寝息だけしか反応がなかったが、俺はそれでも 構わず座りながら独白を続けた。 「実はな・・俺、お前に“好き”って・・俺なんだか無上にうれしかったんだ。なんでだろうな? 今でも胸がこうやって高まってきやがる。・・それも緊張じゃない暖かい気持ちだ」 俺は自分の感情に任せたまま独白を続けた・・ 415 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 17 58 57.04 41FqFJrE0 「お前・・覚えているか?初めてお前とやりあったときのこと・・あのときの俺は絶対負ける気がしなかった。たった1人で お前の集団に向かっていって、お前を殴ったな。お前はすぐに俺を殴り返したけど・・ 女になってお前と出会ったとき、俺なんだか胸が熱くってな。お前が家庭教師をしてくれたときも胸がドキドキして勉強どころじゃ なかったんだぜ。それにお前に急に抱きつかれたとき・・俺、急なことでドキッとしたけど、すぐにホッとしてたんだよ。・・なんでだろうな? ハハハ・・何言ってるんだろ俺・・」 俺は目を閉じて・・今までのことを思い出していた。 勉強を教えてくれたあいつ・・ 遊園地に行ったときに熱くなってたあいつ・・ 俺がピンチのときに助けてくれたあの表情・・ そして、今俺の中で高まる感情、男の頃には絶対感じなかったこの熱い感情・・今それは俺の中で爆発寸前に高まっていた。 今のあいつは俺が決着をつけようとしていたあいつではない。中学の頃、死ぬほど殴りあったあいつでもない。俺がタイマンをつけようとしていたあいつでもない。 そう・・今のあいつは俺の・・・ 416 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 18 10 01.46 41FqFJrE0 「俺・・お前が好きだ。昔のことも差っぴいて・・お前が好きだ。異性として・・ そして・・お前のすべてが好きだ 」 「本当か・・それ?」 「え?」 俺は目を見張った。俺の独白に・・あいつが本来寝ているはずの反応した。俺は・・自然とあいつに感じていた モヤモヤ感が綺麗さっぱりなかった。俺は立ち上がりあいつのほうへと向かうと急に腰のほうをつかまれてベッドのほうへと押し倒された。 俺の真上にはあいつがいる・・ 「さっきの話・・本当か・・?」 「・・ああ、本当ダ。・・もう、このまま好きにしていいよ」 あの時・・急に抱きつかれた時に感じた恥ずかしさや胸の熱さなどなく、俺はすんなりとそのまま目を閉じた。 今の俺は・・あいつをすんなりと受け入れられるようになった。すると俺の唇に若干の体温が感じられた。 俺はそのまま目を瞑りキスをしたままあいつを抱きしめた。 423 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 18 30 10.99 41FqFJrE0 軽いキスが終わり、あいつは俺を見つめながら・・ 「本当に・・俺でいいのか?」 「・・何度も言わすな。・・お前でいい」 俺は・・もう、あの狂犬の相良 聖ではない・・こいつの恋人の相良 聖だ。 俺たちは再び互いの唇を求め合った。 キスが下の絡めあいになってきた頃、あいつは慣れた手つきで俺の躰にやさしく丁寧に触ると俺の胸を揉み始めた。俺はなんとも言えないぐらいの感覚が 電波のように体中の隅々に走った。だけどその感覚は嫌なものではなかった・・ そしてあいつは上半身裸のまま、俺の服を丁寧に脱がし下着を取ると、露になった俺の乳房を手に取ると 俺の左右の乳房をリズムよく交互を揉みはじめた・・ 「・・んッ・・あ・・・」 「ほぅ・・お前感じているのか?」 「・・そ、んなわけ・・ないッ!」 俺は相変わらずあいつの言葉に反論するが・・あいつは俺の表情を見ると、今度は乳房を吸い付けながら右手でもみ始め・・もう片方の手は俺の 下腹部へと向かっていった。胸を攻められた後、胸からツーッと指を滑らせながら俺のあそこへと到達した。 あそこを触られた俺は先ほどの乳首のときとは比べ物にならないなんとも言えないような快楽が体に回ってきた。 424 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 18 42 36.70 41FqFJrE0 「ひっ・・あっああ・・・そ、そこは・・・や、やめ・・・あん・・」 「フッ・・お前その表情かわいいもんだぜ」 俺は必死に快楽に耐えていたが、あいつは意地悪そうな表情をしながら俺のあそこをなでてきた。あそこをなでられたとき、俺はなんとも言えないような感覚に 陥った。そしてあいつは体制を変えると俺のあそこをなめ始めた。・・あいつの舌に刺激された俺のあそこは音を立てながらあいつに反応していた。 俺の中は・・だんだんと快楽という感覚に支配されてきた。その証拠に俺の乳首はピンッと角が立ったようにたち始めた。あいつはそこも攻めてきた。 俺は体中に今まで感じたことのない絶頂を感じていた。 「あっ・・あん・・あくっ・・ああん」 「お前・・感じやすい体なんだな」 「だ・・だっ、だって・・お、俺はじめ・・あぁぁぁ・・」 俺は応えられぬまま快楽という海にどっぷりと浸かろうとしていた・・ 427 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 18 53 28.48 41FqFJrE0 「・・もう、イっちゃったのか?」 激しい絶頂の中、俺は自分の感覚をなくしかけていた。・・そしてあいつの攻めが終わると、俺は・・あそこから 俗にいう愛液を浸っていた。俺は・・イってしまったのか?するとあいつはビチャビチャと愛液でたまっている俺のあそこを 指でさすりながら準備OKといわんばかりに俺が過去に持っていた・・でっかく成長していた下半身のナニを取り出した。 俺は思わずあいつのナニに見とれてしまった・・ 「・・これが入るのか?」 「何言ってるんだ、お前も過去に持ってただろ・・」 「う、うるさい!!・・そ、そんなお前にはこうしてくれる!!」 「うッ・・お、お前・・」 ムカついた俺はそのままあいつの巨根を徐々に触るとそのまま口に咥えてジュプッ、ジュプッと音を立てながら 嘗め回した。・・俗にいうフェラオチオだ。 散々攻められた俺は今度はあいつを攻め返すことにした。 428 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 19 05 36.94 41FqFJrE0 「うおッ・・うううっ・・」 よし感じてきたぞ・・俺はさらに唾を使いながら根から睾丸までの隅々を音を立てながら嘗め回した。 しかし相手もかなりしぶとく、なかなかイこうとしない。この俺が意図も簡単にイかされてこちらがイかないなんて なかなか不公平だ。しゃぶりつく様にあいつのペニスを舐めている俺はあの時攻められた胸を使うことにした。 「ヘッ・・なかなかだな。だが・・今度はどうかな?」 俺は一度ペニスを舐め終えると、今度は胸であいつのペニスを挟みながら胸を動かしていた。すると流石のあいつも徐々に 声を荒めてきた。 「うおおおっ・・い、いいぜ。うぉ!!―――――うぉぉぉくぉあああああッ!!!」 するとあいつのペニスから俺に向けて勢いよく俺の顔めがけて向かってきた。俺は顔に受けるとそのまま顔についてある白い奴を指に すくってニンマリとしながらペロリと舐めた。 「・・これで五分と五分だな。」 「ハァハァ・・ヘヘヘ、まだまだ・・」 俺たちの夜もクライマックスに差し掛かってきた。 433 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 19 22 31.50 41FqFJrE0 互いの攻め合いが終わった・・そして俺たちは互いに見つめあったまま・・ 「いいか・・」 「ッたりめぇだ。・・こいよ」 そういってあいつのペニスは音を立てながら俺のあそこへとゆっくりと挿入っていった。 しかし、俺には快楽と激痛が襲ってきた。 「―――ッ!!」 「お前・・そういや初めてだったな。」 そういうとあいつはゆっくりと出たり入ったりを繰り返した。かなりの激痛だったが 俺のあそこはあいつのに馴染んできたらしくそれを感じるとあいつは一気に奥まで入れてきた。 完全にあいつのが入り俺のあそこが破られた後、激痛に耐えながら俺は思った。 あの快楽はもしかしてこれの前兆だったのだろうか・・ (クッ、しかし・・女って辛いなぁ・・) 完全に入った後、俺はあいつを見つめながらそっと目を閉じて舌を絡ませた。 そしてあいつがゆっくりと動くと、痛みとともに・・快楽が俺の中を回っていた。 437 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 19 37 51.98 41FqFJrE0 「ひっ・・あん・あああん・・・」 俺は先ほどとは違う声を発しながら自然と腰を回していた。そのうちに入れたときの痛みはなくなり、快楽という名の 気持ちよさが俺の体隅々までに回っていた。あいつのが俺のあそこを突きながら俺はますます快楽の虜となった。 はじめは痛みで腰が余り動かせなかったが、時間がたつに伴い痛みが消え快楽を求めるようになった俺は さまざまな体制であいつと体を貪りあった。 「あん・・あああっ・・き、気持ちいい・・」 「ハァハァ・・お、俺もだぜ・・」 「お、お前と・・やった女は・・さぞ幸せだっただろうな・・・ああっ!!」 快楽の海にどっぷりと溺れる中、体と心を快楽に支配つつ・・こいつに女性経験が合ったことに 嫉妬していた。 「お、俺以外の・・・あんっ・・女を・・・あんっ・・だ、抱いたら殺すぞ・・ううっ!!」 すると俺の声に反応するようにあいつは俺の唇を無理やり奪うと、一呼吸置いてこう言った。 「ハァ・・ば、バカヤロ!!・・お前は俺だけのもの・・俺は・・お前のものだぁぁ!!」 そういうと俺たちは快楽の絶頂へとたどり着きつつあった。 439 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 19 44 46.79 41FqFJrE0 ベッドのスプリングがギシギシと響く中、俺たちもそろそろ限界が近づいていった。 俺は・・こいつに抱かれてほんとによかったぜ・・ 薄れいく意識の中で俺はふとそう思った・・ 「ハァハァ・・そろそろイクぜ・・お、俺限界だ・・」 「あ、ああ・・お、俺も・・だ・・ああああああっ!!!!」 俺たちは快楽の絶頂へとだどり着き、俺にあいつのすべてがぶちまけられた。 「・・こうなったからには一生責任取れよ・・な?じゃないとブッ殺すかんな・・」 「フン、当たり前だ。俺はもう、お前を離さねぇよ・・」 行為が終わり、ベッドで全裸のまま一息ついた俺たちは快楽の海から引き上げられた。 まだ、俺の中にはあいつの温かみが残っている。俺は隣にいるあいつを抱きしめて・・離さなかった。 そういえばこいつ、こんなに体が大きかったかなぁ・・・ 快楽の後の睡魔に襲われて俺はあいつと一緒に眠ってしまった。あいつは俺を包み込むようにしてくれたので とても暖かかった。・・これが、人肌の力・・か。 445 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 08 22.49 41FqFJrE0 「・・行って来るぜ。ハニー・・」 「てめぇ、そんな言い方すんな!!!ブッ殺すぞ!!!・・お前は一家の大黒柱なんだから そう簡単にくたばんなよ。」 「アーホ、そう簡単にくたばってたまるるか!!」 あれから、月日経った。初めて俺が女となった日からあいつと俺は付き合いだし、そして俺は 進路がうやむやのまま、怒涛の3学期を過ごした・・のではなくツンとあいつの指導のおかげで何とか大学に受かった。 まぁ、俺の実力があってからこそここまで(ry それから4年後、例のとっておきのところで同棲をしながらキャンバスライフをすごした。どうもあの場所はあいつの 別荘みたいな間隔らしい。 高校卒業後、俺たちはそこで一緒に住みながらあいつのバイトで食ってきた。 え、俺は働かんのかって?バカいうな!!男は1人の女を養えなければいかんのだ!! それが男の中の男というものである!! 446 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 11 42.06 41FqFJrE0 そんで大学を卒業後、あいつの就職も決まり、俺たちは晴れて結婚した。・・だと聞こえがいいのだが、卒業間近で俺の妊娠が発覚してしまって そのままできちゃった結婚へと運んでしまった。肝心の親同士の挨拶には双方の親が反対しまくっていたが、双方の親がいる中、あいつが覚悟を見せた。 「俺がこいつと俺の子供を幸せにできなければ・・腹を切る次第です。」 カァーッ、肝心なところはバカな男だな・・でも、そんな奴に惚れた俺は大バカ者だ。 そんで結婚式には相変わらずの内藤と少々呆れ顔のツンたちが駆けつけてくれた。 しかもなんとあの100%オタクのドクオは彼女をゲットしたのだ!!・・まぁ、これは別の機会に語ろうと思う。 そんな結婚式が終わり、俺は順調に過ごしながら元気な女の子を出産した。出産のとき、あいつ・・仕事を放っておいて ずっと俺に着きっきりだったな・・ 名前は聖と翔だから希(のぞみ)にした。外見の遺伝子上は俺がベースだった。・・俺が小さいころ女だったらこうだったのかな? そんで仕事が軌道に乗り始めた内藤も俺が子供を産んだ後、しばらくしてツンと結婚した。まぁ、こいつらは相性がよかったからな。 披露宴ではぽっこりおなかを膨らませたツンと幸せそうなノーテンキの内藤がいた。 449 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 24 48.59 41FqFJrE0 そして俺が希を出産して4ヶ月・・とあるニュースが飛び込んだ。何と、全国の童貞君たちを悩ませていた 女体化シンドノームが治せるというものであった。どうも、女体化シンドノームは童貞君たちにある、とあるウイスルによって 発生するらしい。でも、このウイルスが難敵で壊滅にはかなりの苦労が予想されたのだが、とある女性化学者の手によって特効薬が開発され、 それをベースにワクチンが開発された。これにより、全国の童貞君どもは女体化に悩むことなく特効薬のおかげで安堵の表情を得た・・っと思う。 それにすでに女体化していた男にも効くようなのだが・・もう俺は母親にいるし、それにこいつとも家庭を築く予定なので特効薬はやめた。 っといっても処女ではない人には効かないらしい・・ まぁ、その特効薬のおかげで3年も経てば男の数は徐々に取り戻していったそうだ。 しかし、病気がなくなった今、女体化の法律を巡っては議論が未だに続いている・・まぁ、俺にはこれっぽっちも関係ないがなwwww 横ですやすやと俺のひざで眠っている希だが、そのうち俺が女じゃないことを知ったら・・どうなんだろうな? 希が成長したら既に女体化シンドノームはこの世から無くなっており、ショックを受けるだろうな。 希が産まれた時あいつと話し合った結果、希の心の整理ができるようになる時まで黙っておこうと決めた。 これから俺たち夫婦に圧し掛かる大きな課題だ。 452 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 45 58.33 41FqFJrE0 「マンマァ・・おやじぃ行った?」 「ああ、出かけたよ。」 横からひょっこり顔を出した娘・・これが俺たちの愛の結晶である希だ。俺の場合は普通にママと呼んでくれるがあいつだと 親父らしいwwwwこれ初めて希が喋ったときは・・ショックだったなあいつwww あ、言い忘れていたが合気道は未だに続けている。運動にもなるし、人妻になった今でも寄ってくる野朗どもを蹴飛ばすにはいいものだ。 相変わらず護身術程度にしか使ってはいないが毎日練習はしている。道場のほうも内藤とドクオが師範代を勤めている。内藤は男の子が産まれてからは かなり仕事をして多忙で余りこれないが、ドクオのほうは暇そうでさほどは道場にいる。そういえば最近、希が俺の影響か、合気道をしたいと迫ってくる。 どうしようか現在検討中だ。 そうそうwwwあいつなんでも完璧にできても料理だけはこなせないんだよな!!フッハハハハハ!!!家事に関しては あいつよりも俺がすげぇんだよ!!!・・・嘘です。料理のほうはツンに教えてもらいました。でも、この俺にかかれば料理なんてちょちょいのちょいだぜ!!俺様に不可能はないのだ!!! まぁ、主婦だから家事はこなさんとな。 俺は皿洗いをしていると希が俺の後ろにしがみついた。・・まだまだ、甘えん坊だな。 453 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 49 34.94 41FqFJrE0 「ねぇねぇ、マンマァ・・どうしてマンマァは男の子みたいな喋り方するの?」 「えっ!!・・そ、それは、その・・」 こいつの勘の鋭さはあいつ譲りだ・・つうかほぼ正確はあいつ譲りだ。 「ねぇねぇ・・教えて~」 「お、お前が大きくなったら話してやるよ。」 俺はポンッと希の頭に手を置くとそのまま皿洗いを続けた。 454 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 52 25.94 41FqFJrE0 俺はふと思う、もし俺がこのまま男のままでいたらどうなっていたんだろう? あいつとの決着は・・どうついていたんだろう? まぁだけど、女になってからはショックだけど家族に囲まれている幸せな生活は早々ないだろう。もう、後悔だってしていない。 だから・・ だから・・・ 456 名前: ◆Zsc8I5zA3U 本日のレス 投稿日:2006/10/13(金) 20 53 23.66 41FqFJrE0 や~めた・・考えたって仕方ないか。 俺は晴れやかな晴天を見ながら考えるのをやめた。そうだ、今日は希を連れて散歩に出かけよう・・ 子供の笑顔を見るとちまちました考えなんて全部吹き飛ぶぜ。 そして希との散歩道、青空一点の晴天に向かい俺は限りなく全力で叫んだ。 「俺は・・俺は!!女になってとっても幸せですッ!!!!!!!!!!」 そして俺は希の手を引きながら希の好きなひまわり畑へとダッシュで走った・・ fin