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雑談コメント ここは雑談をコメントでしたりするところです -- Vioret (2009-07-31 04 57 31) のせてもらいにきましたー。でもwikiの編集は知りませーん。すいませーん。 -- イプシロン (2009-08-01 20 07 49) わかりました のせておきますね -- Vioret (2009-08-01 23 45 03) ゲームのところにのせていいですか? -- マサト (2009-08-03 16 55 05) 作者なんだか何だかに参加したいです -- まきしむ!! (2009-08-09 17 04 43) レコードの所にのせてくれい!たのむぜ! -- きょんしー (2009-08-19 21 32 51) 俺は何系作者だろうか? -- けんいち (2009-08-25 15 00 32) フレ交換wikiが荒れとるー。誰か修復手伝ってー; -- イプシロン (2009-08-26 10 08 24) ゲーム系とレコード系に登録をお願いします。 -- けんいち (2009-09-18 15 56 50) ゲームのコメントはロックマン、東方避けゲー等。レコードのコメントはソニック、東方系等。と書いてください。 -- けんいち (2009-09-21 13 59 23) メイ俺復帰希望。 -- けんいち (2009-10-14 19 02 12) わーもう誰もコメしてないwww -- マッキー (2009-12-26 16 48 57) だれもいね~ -- 無敵 (2010-06-27 11 12 42) 名前 コメント
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[☆2]サラマンダー [☆2]サラマンダー No.033 レア度 2 レベル 1 最大Lv30 スキル なし 進化素材 コスト 4 HP Lスキル なし タイプ バランス 攻撃力 進化元 攻撃 単体 回復力 進化先 [☆3]サラマンダー 編集 属性 あか コンビ 生息地・入手方法 進化など 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
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10 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 14 44 59.78 ID 94V/Dql/0 一方、城下へ繰り出していた來夢姫と香織姫は楽しく散策しあいながらほのぼのと楽しんでおられました。 「來夢も少しははちゃらけなよ」 「香織さんは元気だね」 「だってこんな時だからこそ・・ね」 どうやら香織姫は未だに踏ん切りがつかないようです、それに体が弱くとても城下にすら出ることすらままならぬ 來夢姫に少しでも一般的な楽しさを教えて上げたい気持ちもあるようでそれを兼ねて入るようです。 「そんなことより來夢、あんたもちょっとは自分に率直になりなさいよ」 「えっ? 僕はいつでも・・」 言葉を飲み込みながら戸惑う來夢姫ではありますが、香織姫の言っている事には否定できません。 なんだかんだ言っても香織姫にとって來夢姫は男時代から弟みたいな存在でしたし女体化してからは妹同然に 可愛がっているのでその思いは強まるばかりです、といっても香織姫はどこぞの誰かみたいに來夢姫を過度な 束縛はしないので來夢姫にとっても有難いところです。 11 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 14 48 09.57 ID 94V/Dql/0 「・・あのね、私達は何年の付き合いだと思ってるの? 私は來夢が心配の余り束縛をするどこかの馬鹿とは違って來夢の考えてる事ぐらい手に取るようにわかるわよ。 楽しさに溺れろとは言わない、だけど時にはわがままになるのも重要よ」 「ありがとう。香織さん・・」 「さっ、しんみりムードはこれでお終い! こうなったら徹底的に遊びましょ!!」 「そうだね!!」 先ほどから一転として動き回る來夢姫、そんな光景を隣に居た香織姫も嬉しそうにしながら一緒に行動します。 そんな2人の光景を影から見守る男が1人、香織姫が言うどこかの馬鹿・・慶太様です。あの後で荒くれ者を 一掃した慶太様は偶然にも來夢姫を見つけてすぐさま飛び出したい衝動に駆られていたのですが、香織姫が いたお陰で泣く泣く影から見守るほかありませんでした。 12 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 14 50 33.83 ID 94V/Dql/0 「クソッ! 誤算だった・・まさか來夢とあいつが一緒に行動するとは――ッ!!!」 慶太様とて香織姫の事は昔から一緒に居る家族のようなものですので嫌いではありませんが・・幼い頃から 何かと喧嘩ばかりしてきたので自然と昔の癖が出てしまうものです。 「だけど、俺とあいつが結婚したとして親父は無論の事、母さんや十条のおじさんに來夢にとっては何ら変哲も ないことだろうな。だけど何であいつなんだ・・」 しかしながらこのまま佇むわけにもいきませんので覚悟を決めて行くしかありませんが、何かしらのきっかけが 欲しいものです。そんな事を考えていた慶太様ですが・・そんな時、楽しんでいた香織姫達はとある災難に巻き 込まれてしまいます。 きっかけは香織姫がとある人物とぶつかってしまった事から始まります、香織姫がぶつかってしまった 相手・・それはあろう事か慶太様が懲らしめたゴロツキです。しかもあろうことか先ほど慶太様にやり込められた こともあってか、ちょっとしたことでもすぐに怒りがこみ上げてきます。 13 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 14 57 09.81 ID 94V/Dql/0 「あっ、すみまs・・」 「おいっ! どこ見て歩いてるんだ!!」 「俺達があんな餓鬼にやられて腹が立っているってのに――ッ!!」 この時点で既に周囲に醜態を晒している形だけの維新志士ではありますが、1人の男が舐めまわすように 香織姫と來夢姫のほうに視線を集中させます。 「っと、こいつもそうだが奥に居る奴も良く見てみるとかなりの上玉じゃないか」 「それも・・そうだな」 この流れは非常に危険です、それを察知した香織姫は來夢姫を守ろうと男達に噛み付きます。 「ちょっと!! ぶつかってきたのは私でしょ、その子は関係ないはずよ!!!」 「うるせぇ!!!」 「ちょっとそこまで顔を貸して貰おうか・・」 「フフフッ!」 香織姫が男達を抑えようとしますが相手はなんだかんだ言ってもこの国では一応は侍・・香織姫がいくら 武道に秀でていてもこれでは勝ち目がありません。そうこうしているうちに集団の1人が來夢姫に迫ります・・ 14 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 14 58 54.01 ID 94V/Dql/0 「ちょっと!! ぶつかってきたのは私でしょ、その子は関係ないはずよ!!!」 「うるせぇ!!!」 「ちょっとそこまで顔を貸して貰おうか・・」 「フフフッ!」 香織姫が男達を抑えようとしますが相手はなんだかんだ言ってもこの国では一応は侍・・香織姫がいくら 武道に秀でていてもこれでは勝ち目がありません。そうこうしているうちに集団の1人が來夢姫に迫ります・・ 「さて、俺達と一緒に行こうかお嬢ちゃん」 「えっ、ちょっと・・」 「ちょっとあんた!! 來夢から手を離しなさいよ!!!」 「人の心配している暇はないだろ!!」 「や、やめなさいよ!!!」 ついに香織姫にも男達の魔の手が差し伸びます、影から見ていた慶太様もこればかりは居ても立っても いられずに腰に差してある自慢の愛刀を携えて男達の元へと向かいました、そんな事も露知らず男達は 香織姫と來夢姫に迫ります。 15 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 02 26.41 ID 94V/Dql/0 「さっ、あそこの飲み屋で酌でもして貰おうか」 「ちょ、ちょっと!!」 「か、香織さん・・」 「散々遊びきった後でこいつらを遊楽に叩き打って大もうけしてやる!!!」 「そりゃいいぜ!!!」 下卑な企みを考え付いて笑いが止まらない男達・・もはやそこには先ほどの維新志士の欠片すらありません。 「さて行くk・・ウゲッ!」 「おい、どうs・・フゴッ!」 突如として倒れるゴロツキ達、香織姫と來夢姫は何が何だか全く解らずただただ呆然するしかありません。 そしてゴロツキをのしたのは他ならぬ慶太様、しかしその顔つきはいつもとはちょっと違っておりました。 あっという間に仲間をのされてしまった残りの1人はいつもとは違う慶太様に言葉では表しきれないほどの 恐怖心が身体の芯まで湧きあがり、それに伴うかのように体中からは震えが止まりません。 16 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 04 11.67 ID 94V/Dql/0 「貴様等、一度ならず二度までも・・」 「あわわわ・・」 慶太様は鞘を抜くと真剣を振るい、その剣先を男の顔面に突きつけます。ようやく香織姫と來夢姫も 落ち着いたのか冷静になって周りを確認すると事の顛末を把握いたしますが・・いつもの慶太様とは違うことに 驚きを隠せません。 「どうした、維新志士ならそれに違わぬ誇りを見せてみろ」 「お前、今してる事解ってるのか・・いくら武士の世とは言え刀で人を切りつけたら死罪同然だz――」 慶太様はそのまま一閃・・真剣を振り、武士の象徴たるべきである髷をそっくりそのまま切り落としてしまいました。 突然の慶太様の行動に男は腰が抜けて恐怖がピークに達したのかあろう事か失禁してしまいました。 「あ・・あがッ・・・ た、たすけt」 「こんな奴が国を憂う維新志士だとは・・笑わせるな。この国のために切り捨てるのも一考か」 もはや慶太様には理性のガタが外れ掛かっているようです、もしこれ以上の事をしてしまえばいくら慶太様が 明人将軍の息子とは言えどもタダではすみません。普段の慶太様なら解るはずなのですが、どうやら物事の 判別がつかないぐらいに慶太様は怒り狂っているようです。 黙って様子を見ている香織姫や來夢姫も不安が過ぎり、最悪の事態を考えてました。 17 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 11 27.35 ID 94V/Dql/0 「か、香織さん。兄貴このままどうなるんだろ・・何だかいつもと調子が違うみたいだけど」 「・・これ以上はまずいわね。來夢、ちょっとここで大人しくしてるのよ」 「えっ? ちょ、ちょっと香織さん!!」 何を思ったか香織姫は來夢姫をその場に残すと颯爽と走り出し現場へと向かいました、そんな慶太様はと言うと そのまま真剣を振りかざし今にも男を斬ろうとしていた真っ最中でありました。 「・・これ以上の猶予は無用だな。俺の家族に手を出そうとした報いはその命で償って貰おうか」 「ひ、ヒィィィッ!!!!」 「これ以上はもう止めなさい!!!!」 何と香織姫は慶太様の前に立ち、なんとその身で慶太様を制止しようと試みたのです。 突然の香織姫の行動に怯えている男や見守っていた來夢姫は無論の事、当人であられる慶太様も驚きを 隠せません。 しかし慶太様は理性のガタが外れ掛かっているので香織姫を力づくでどけようとします。 19 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 16 12.20 ID 94V/Dql/0 「・・そこをどけ。こいつらは俺の家族に手を出そうとした」 「だからって・・これ以上したらあんたは列記とした人殺しになるのよ!!!」 「うるさい! お前には関係ない筈だ・・」 「関係大ありよ!! いい!? 私はあんたの許婚なの、あんたが罪人になるとこれから結婚する私が どれだけの苦労を背負うと思ってるの!? だからこれ以上はもう止めるの!! これでも納得が行かなかったらその刀でこの私を斬ってから好きにしなさい!!!!」 「・・・」 香織姫の決死の説得に慶太様は動きが止まってしまいます、更に香織姫は一呼吸整えると止めの文句を言い放ちます。 20 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 19 56.05 ID 94V/Dql/0 「あんたは・・この程度で終わる人間じゃないでしょ!!!」 「そうだよ兄貴、香織さんの言う通りだよ。兄貴はここで立ち止まっちゃいけないんだよ!!」 「――ッ! 俺は・・」 2人の懸命の説得による効果か・・慶太様はそのまま黙って刀を鞘に戻しました。香織姫は一安心したのか 身も心も軽くなってその場でへなへなと倒れこんでしまいましたが、慶太様は慌てて香織姫に駆け寄り倒れ そうなその身を支えました。 「大丈夫か?」 「バカッ!! ・・こんな無茶して」 「すまない・・」 「本当に・・本当に心配したんだからね――ッ!!!!!!」 「ありがとう」 2人は周囲の目もくれずに暫く互いの身を寄せ合いながら抱き合っておられました。 21 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 21 38.41 ID 94V/Dql/0 後日、慶太様は香織姫と一緒に明人将軍からのお呼びが掛かりました。 もちろん昨日の件についてです、2人は覚悟を決めつつ身を控えながらながら今か今かと明人将軍の言葉を待ちます。 「2人とも顔を上げよ」 「「はい・・」」 2人が顔を上げたのを確認すると明人将軍は単刀直入に用件を言います。 「俺が呼び出した用件は分かっているな?」 「ああ・・ッ!!」 (バカッ! おじ様は将軍なのよ!! そんな態度取らずにもう少し敬いなさい!!!) (あ、ああ・・) 影から香織姫に抓られながら慶太様は何とか姿勢を正そうとします、明人将軍はと言うと2人の様子を チラホラと見ながら親心が働いて和んでしまいそうになるのですが瞬時に割り切るとそのまま2人に 大人の貫禄を見せつけます。 22 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 25 40.99 ID 94V/Dql/0 「さて慶太、昨日の事についてだが・・いくら相手があれとはいえ城下で堂々と真剣を振るったお前は 本来なら文句なしの島流しだ」 「・・」 明人将軍が制定した考えにより最近になって武士の象徴でもある刀の使用がかなり制限されることとなり、 自分の身に危険が迫った時以外での刀の使用は厳禁となってしまい、禁を破った場合は度合いにも よりますが、それでも最低でも島流しとなってしまいます。 しかし明人将軍は2人にとある条件を突き出します。 24 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 28 29.39 ID 94V/Dql/0 「だが、特別に免除にしてやってもいい」 「マジかよ!!」 「ただしそれには条件がある・・何、そう難しい事ではないお前と香織姫が正式に婚約を結ぶことだ」 「それって・・」 「だがッ! ・・離縁は無論の事、互いに他の相手を作った場合は先の騒動の件も含めて死罪を覚悟しておけ! 俺からは以上だ」 慶太様は呆然とする中で隣に居た香織姫はどこかしおらしくもその表情はどこか嬉しそうです。 しかし当の慶太様はこの申し出に少しばかり不服があるようですが、もし拒否してしまえば明人将軍の 事ですから息子にも容赦はしません。それに母親である沙織姫や妹の來夢姫の悲しい顔を予想すると 凄く居た堪れない気持ちにもなりますし何よりも原因自体が軽率すぎますのでここは男として 覚悟を決めるしかありませんでした。 「・・わかった。こうなったら婚約でも何でもしてやるよ!!!」 「決まりだな。その言葉、忘れるんじゃないぞ」 「おじ様・・ありがとうございます!!」 明人将軍は少し照れ臭そうにしながら静かにその場から立ち去っていきました・・ 25 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 32 14.29 ID 94V/Dql/0 話が終わって慶太様と香織姫の2人は離れの方へと移動していました。特に香織姫の方は嬉しさの余り、気が 動転しそうですが・・慶太様の方はと言うと先ほどから一転として不安の気持ちで一杯のようです。 「婚約か・・」 「何よ! さっきはおじ様の前で大層な事を言った癖に!」 香織姫はハッキリしない慶太様の態度が気に食わないようです。まぁ無理もありませんが・・ 「あのなぁ、俺だって親父からあんな事言われるなんて」 「怖いんでしょ? 結局あんたは所詮口だけだったようね。 別にいいわ、私が拒否すればあんたは島流しで私は他に良い人見つけて万々歳だし」 「何だと・・!!!」 香織姫のこの言葉に慶太様の中で火がつきます、慶太様も男です! 女性に・・それも他ならぬ香織姫に あんな事を言われたままおめおめと引き下がってしまえば末代までの名折れです。 「よし・・俺も男だ!! 自分の言った事には責任を持ってやる!!! お前と婚約して一生守ってやるよ!!!!」 (これで私も結婚か・・バラ色の生活が始まるわ) これを契機に2人は正式に婚約を結び、2人が寿命で亡くなるまでこの国は安泰したとのことです。 めでたしめでたし 27 名前: ◆Zsc8I5zA3U 投稿日: 2009/02/13(金) 15 33 35.20 ID 94V/Dql/0 おまけ 明人将軍は部屋を出た後、別室で業務をしておられた十条大老の元へと姿を現しました。 十条大老も明人将軍の顔を見て全てが丸く収まったと判断すると安堵の息が出ます。 「ご苦労さん。こっちも昨日のご意見番との話し合いの調製がうまくいったぞ」 「そうか」 仕事が終わり2人はお茶を啜りながら一息つきます、元々明人将軍は慶太様と香織姫の婚約話には 賛同的で既に孫の名前まで考えている有様です。十条大老も明人将軍までとは言いませんが 中々うまくいっていなかった2人の関係が一気に進んで一安心と言っていたところです。 「元は真菜香と小林が妊娠中に考え付いた話だが・・今考えて見ると2人ともこの事を予想してたかもな。 お前も息子の不祥事を利用するとは考え付いたものだ」 「別に慶太のためではない、あいつがこの話を飲まなければ適当な無人島に島流しをするまで・・それだけの ことだ。身内だろうが容赦はせんよ」 「全く・・仕事人間だなお前は」 「将軍になってからそれだけの事は覚悟していた。お前もそうだろ?」 「俺は生涯一生、将軍であるお前の黒子を勤めるまでだ。いざとなればお前の代わりに腹を切るまでさ」 「・・2人の婚約は決まった、後は俺達が膿を出し切るまでだ」 後の人達はこの2人を高く評価し、その活躍と生涯を小説や舞台で表現をしながらいつまでも称えていたようです。
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25 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/27(月) 19 32 08.45 ID sf5hIdkh0 学校から車で数分したところか、少し大きな病院で私の旦那はこの病院の院長をしている。若いながらも腕は確かなようで元来の才能と努力の結果、若くして院長まで上り詰めた。外科か内科どちらか専門かは聞いてはいない。 就任したての最初の頃は若いだけあって病院内からかなりの抵抗があったのだが、持ち前の才能が開花したのか・・今ではなかなか癖のある人たちを束ねて患者を救済している。この病院がほかの病院と違うのは 患者と医者の立場が同等なことである。診察室の椅子を見てみればわかるが、患者と医者の椅子は同等である。それにちらほらと病室を見てみるが医者と患者同士が麻雀やボードゲームをしあっている様子が目に浮かぶ。 それに旦那曰く、病気というものは患者と医者が二人三脚をしなければ治るべきものも治らないらしい。 まさに患者と医者が双方楽しくなっている職場らしい。それに旦那のほうは出世欲というものはないようで教授の推薦の話など蹴っている状態だ。当の本人もこの立場で十分満足しているようだ。 私はそのまま顔パスで病院の中を歩いていると顔馴染みの看護婦さんに出会うと軽く挨拶を交わすと旦那の居場所を聞いた。 「毎日、ご苦労様。・・うちの人いる?」 「あ、はい。今、院長なら院長室にいますよ。それにしても今日はそちらから来るなんて珍しいですね」 「まあ・・ね。たまにはこちらから来るのもいいもんでしょ?」 そう、いつもは旦那のほうから私に会いにきてくれるのだが、今日はこちらから来てみた。旦那がどんな反応をするのか楽しみである。 26 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/27(月) 19 44 52.56 ID sf5hIdkh0 「相変わらず、仲がいいですね」 「まぁ、あれでも一応、私の旦那だからね」 「フフフ・・院長夫妻のような人たちばかりだったら離婚なんてなくなっていますよ」 「それもそうね・・じゃ、これから驚かしに行って来るわ。ごめんなさいね、業務なのに話しこんでしまって」 「そんなことないですよ?奥さんの話はタメにたっていますよ・・じゃあ、私雑務があるのでこれで」 そういって私は看護婦と別れた。私は院長室のほうへ向かっていくとほかの人たちと挨拶を交わしながら院長室へと進んでいった。 ここの病院のスタッフはさほどが顔馴染みなのでみんなとささやかな会話を楽しみながら私は院長室の扉へとノックをした。 中に入ると私の目の前は書類の束で一杯であった。 27 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/27(月) 19 45 17.12 ID sf5hIdkh0 「あ、どうぞ・・って、礼子さん。来るなら来るって連絡入れてくれればいいのに・・」 「別に・・ただ来てみただけだ。それにしても相変わらず書類だらけだな・・」 私の目の前で書類と格闘する男性・・これが私の旦那であり、この病院の院長の春日 泰助である。流石に院長とあってか書類の量は結構あった。 旦那は書類1枚1枚にサインをしながら私に応対してくれた。 「今、見てのとおりまだ時間かかるよ。別の部屋で待つ?」 「・・いいよ、ここで待つ。こっちから来てしまったんだしな」 「うん、わかった。じゃあ、もう少し待って・・早く終わらせるから」 そういって旦那は書類の束と格闘を始めた。私はただ、こっくりこっくりとしながらその様子をただじっと見つめる・・すると、夢となって昔のことをつい思い出してしまう。 今度はあのときの事だ。とってもとっても大変だったあの時のことを・・・ 私は夢という記憶の奥底から自分の過去を映画の観客のように観始めた。 190 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/28(火) 20 21 53.48 ID PMYZKAdb0 彼のおかげで何とか自殺を思いとどまった当時の私・・だけど、それは同時に私に大きな苦しみを与えることとなる。自殺者特有の自殺未遂は なかったものの私は今後、どうすればいいのかわからないままであった。幸いにも自殺者特有の自殺未遂などは起こさなかったが、私自身・・今までのような活気もなく ただ、1日のさほどを部屋の前で座って過ごしていた。 「・・フッ、俺がアルバイトする柄じゃない・・か」 そこらへんで見つけた求人雑誌を投げ捨てると私はそのまま部屋の片隅で呆然としながらただ時の流れを過ごしていた。 ・・当時の私は前に歩いていく気力はいまだに養えないままであった。しかし、このまま部屋で腐っていても何も起こるはずがなかった。私は急に立ち上がるとたまには 散歩でもしてみようと思い外に出た。 外に出た私はそこらへんをブラブラと歩いていると今の自分自身の現状が痛いほど身体中から伝わってきた。こうして私が何もなく呆然と歩いている中で周りの人はこの社会という 荒波に挑みながら向かっている。そしてそこから家族やパートナーを見つけて老後を過ごす・・人間はそうやって歴史を重ねてきているのかと思うと感心もしたりする。 だけど、当時の私の心には何もなく空っぽ同然であった。 (周りの人はこうして生きていく・・なのに私には何もない) そんな外の状況を見た私はそのままポケットからタバコを取り出そうと思ったが、生憎なくなっていたため仕方なしにほかの場所へと歩いていった。 194 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/28(火) 20 45 13.82 ID PMYZKAdb0 しばらくして私は歩きに歩き続けると、とある場所へと目に付いた。その場所はとある土手で何の変哲もないところであったが 辺り一面はたくさんの花で一杯であった。私はその土手へと歩いていくと辺り一面の花々に珍しく見惚れてしまった。 「ここは・・この場所に誰かが花を植えたんだな。土手に花なんて余り適さないからな・・」 さらに私は土手を歩いていると、とある人影を見つけた。私はそのまま人影にそって歩いているとそこには一面に大量の花々が散りばめられていた。 私は花々を見ながら歩きながら人影を追いかけていた。そして私はそのまま人影にそって歩いていると目の前にその人影の正体が見えた。・・あの女の子であった。 女の子は慣れた手つきで生えてある花々を摘んでいた。・・私はそのまま帰ろうとしたが、私の姿に気がついたのか女の子は私を呼び止めた。 「もしかして・・あのときのおねぇちゃんなの?もう怪我治ったの?」 「・・・あ、ああ」 私はどうすることもできずにただ目の前に立つ女の子にどう応対すればいいかわからなかった。 いまだにこの子と向き合えるようなことなど当時の私にはできなかった。なぜなら・・この子は、私よりの強くどっしりした心を持っていたからだ。 195 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/28(火) 21 04 22.01 ID PMYZKAdb0 女の子は笑顔で水を得た魚のように私に話しかけてくれた。 「おねぇちゃん・・もう、どこも痛くないの?」 「・・ここで何してるんだ?」 私はなぜ女の子がこの場所にいるか聞いてみた。すると女の子は少し思いつめた表情をしながら私の質問に答えたくれた。 「お母さんのお墓の花をここでいつも摘んでいるの。・・お母さんこの前、病気で死んじゃったんだ」 女の子は今にも泣きそうな顔をしながら私を見つめた。流石の私も慌てて謝り別の話題を切り出した。・・そういえばこの子のお母さん 病気で亡くなったって言っていたよな。皮肉にも女の子がもっている花は・・アネモネだった。 「わ、悪かった・・あの・・そ、その・・なんだ?」 すぐに別の話題を切り出そうと思っても私は軽いパニック状態に陥り何をどう話していいのか全然わからなかった。すると女の子はそんな 私を見るとすぐにあの笑顔に戻り、私に応対してくれた。 197 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/28(火) 21 08 29.16 ID PMYZKAdb0 「私・・もう一度でいいからおねぇちゃんに会いたかったんだ。なんだか・・うれしい」 「お、おい・・」 そういって女の子は幼さ故か、私に思いっきり抱きついてきた。母親と過ごした期間が短かったのかあるいは・・ 突然、女の子に抱きつかれた私はあやふやとしながらも慣れない手つきであったが・・その幼い体を恐る恐る抱きしめてあげた。・・だけど、そのたんびに私の心の痛みが じわりじわりと痛さを増していく。 「・・俺は・・・俺は・・もう怖いんだ。人と接するのが・・また誰かに裏切られるかも知れねぇ、そう・・思うだけで ・・・だから俺はもう・・・人と接するのが怖いんだ」 まだ幼い女の子に当時の私は何を言っているのかと思いつつも私の口からは涙越しに思いのたけを女の子にぶつけていた。 すると女の子はそんな私を強く抱きしめながらこう応えてくれた。 「大丈夫だよ。・・私はおねえちゃんを一人ぼっちにはしないよ」 「―――えッ・・」 「・・私はおねえちゃんを一人ぼっちにはしないよ。・・だから泣かないで」 私は女の子から伝わってくる優しさとほんの少しの温もりが私の傷を和らげているのを感じていた。 331 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/29(水) 19 40 00.99 ID 12JE8nOa0 私は女の子に抱きつかれたまま今の自分自身を見つめていた。私は・・自分を見つめなおしていた。何もない自分・・先のことさえも見つめられていない 自分・・・私は幼い体からでる温もりをじわッと味わっていた。だけど・・なぜ自分なんだろう?自分はこのことは何も関係ない。それに当時の私はそんな母性本能など もっていないし・・私は女の子を離すとなぜ自分なのかと女の子に聞いてみた。 「・・なんで、俺なんだ?」 「おねえちゃん・・なんだか苦しそうだったから。前にお母さんが言ってたんだ。「困った人にはやさしくしなさい」って・・だから、おねえちゃんが気になったの・・おねえちゃん?」 「そうか・・そうだったんだな・・・」 私は再び泣いていた・・女の子をさすりながら私はようやく人の温もりを受け入れられることができた。・・しばらく泣いてか、私は再び立ち上がった。 なんだか心が暖かい気持ちで一杯だった。すると、女の子はそんな私を察したのかあの笑顔で応対してくれた。 「・・よかった。おねえちゃんが元気になった!」 「フッ・・ありがとよ」 「うん!!じゃあね」 そういえって女の子は花々を抱えると私の前から姿を消した。翌々考えてみるとあの女の子に出会わなければ私は・・人を信頼することができなかったのかもしれない。 だから・・あの女の子はそんな私の前に姿を現したのだと思う。・・あの女の子は私よりも純粋で芯がしっかりしている。多分・・将来は人を癒す仕事をしているだろう。そう・・思いたかった。 私は女の子の姿を目に見えなくなるまでじっと見つめると、撤兵のいる診療所へと向かうことにした。 336 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/29(水) 20 29 29.53 ID 12JE8nOa0 驚いたことに診療所はたった数分でついた。私は中に入ると撤兵のところへと移動した。撤兵のいる病室に入ると驚いたことに撤兵は元気であった。撤兵は私を見つけると いつものような口調で話していた。・・どうやら私が自殺をやらかしたことは知らないらしい。私はホッとすると撤兵と話していた。 「お前・・もう、大丈夫なのか?」 「ああ、幸い骨まで折れていないようだし、もう少ししたら退院できるってよ」 「そうか・・」 私はベッド越しの撤兵を見ていると自分が怪我をしてここで寝ていたことを思い出した。あの時は本当に何もなかったしポカーンとしながら天井をみていた。 骨折していたのもあってか、思うように動けなくいつも窓の外を見つめていた。 「そういやよ、冷夏はこれからどうするんだ?」 「え・・」 思わぬ撤兵の言動に私は驚いた。前に進む気力は何とか回復したもののこれからの進路については全く考えていなかった。とりあえず高校のほうは登校するとして 卒業してからのことは全く考えていなかった。 337 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/11/29(水) 20 33 44.73 ID 12JE8nOa0 「高校は行くとして・・それから・・」 私は顎に手を置きながら進路のことを考えていた。すると撤兵が驚くべきことを言った。 「俺・・高校でも行ってみる。・・まぁ、高校の資格は大きいからな。冷夏なら頭いいから大学なら楽勝だろ」 「あ、ああ・・頑張れよ」 「おうよ」 撤兵は非常に前向きでこれからの進路も考えているようであった。本人は女体化のことはちっとも気にしていない様子である。 だけど・・私はどうやって生きていこうか未だに悩んでいた。すると、撤兵はそんな私を見ながら励ましてくれた。 「何くよくよしてるんだよ。冷夏は俺よりも頭がいいじゃねぇか・・きっと、大丈夫だ」 「撤兵・・」 大丈夫・・その言葉を人から言われるのは初めてであった。その言葉は・・どっしりとしていて自信のなかった私を癒してくれるものであった。 私は・・高校へと行ってみようと決意した。
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133 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 23 16.80 ID mO2RVDTQ0 「ふぅ、今日も大安売りで助かったぜ」 俺はいつものようにスーパーで買い物を済ませると家への帰り道を ルンルン気分で楽しんだ。今日はスーパーで肉が大安売りだったので 買って買いまくった。やはり主婦たるもの大安売りには目を光らせなければならない。 今日の晩御飯は焼肉だ。大安売りしていた肉は結構品質がよくいいものだった。 なら余計な手を掛けずにそのまま焼いて味わおう。 「フー・・まさか俺が結婚して主婦になるなんてな」 そう、俺は元男・・かって、女体化シンドノームという病気が発症してしまい、 男だった俺はある日突然、女の体になってしまった。最初は慣れない女の体に 苦労を費やされたが月日が経ち、徐々に女の体に慣れて天涯孤独を貫いてきた 俺の周りには人が集まってきた。そして・・結婚して子供も設けた。 俺の名は相良 聖・・かって血に飢えた狂犬と呼ばれたが、今は極普通の主婦に落ち着いた。 「さっ、希は大人しくしてるかな」 俺は我が子の身を心配しながら、家路へと歩いていった・・ 134 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 25 20.97 ID mO2RVDTQ0 「ごちそーさん、なんで今日は焼肉なんだ?」 「たまたま、肉が安かったからな」 俺の目の前にいる男性・・こいつこそ俺に旦那様である中野 翔だ。 昔からの宿敵同士であったが・・世の中というものは不思議にできており、 いろいろ転びながらも俺たちは結ばれた。俺も成長したもんだなとしみじみ思う。 「でもよ・・手の込んだ料理が食いてーよ」 「うるせぇな!!・・文句があるならてめぇだけ外食で過ごすか?」 「うっ・・やめておく」 そういってあいつはこれ以上言及するのをやめた。ま、少し言い過ぎたかなっと 反省したりする。こいつと付き合ったのは高校の時だ。だから、結婚したときも余り 実感がなかったな。料理を始めたのも高校を卒業してからで友人である ツンに教えてもらった。それからは料理のデパートリーも増え始め一般的なもの から高度なものもできるようになった。やはりここは俺の昔からある天才能力が 役に立ったのかも知れんな。 136 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 28 22.89 ID mO2RVDTQ0 「ママ~」 「ん、何だ希?」 俺の膝にちょこんっと乗りながら甘えている幼い女の子・・俺たちの愛の結晶で ある希だ。希を妊娠したのは大学卒業間際・・まぁ、発覚したときはかなりの騒動 だったのだが、何とかやってこれた。希は4歳ちょっとだ、ようやくかわいい時期に さしかかったといえる。 希は俺の膝に乗りながらこう呟いた。 137 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 28 56.77 ID mO2RVDTQ0 「ママ~・・次はなに作るの?」 「次か・・まぁ、明日までに考えておくぞ。だから、楽しみにしておけ」 「うん!!」 そういって希は俺から離れて部屋へとダッシュで走った。 希はいつも晩御飯が好きみたいだ。こないだ、家族でレストランに食事したときは 少し騒動が起きた。注文してメニューが運ばれてくるのだが・・ 希はお子様ランチになかなか手をつけようとはしなかった。 “ママの料理がいい!!” 母親としてはこの上ないうれしい言葉であったが・・ あの時はなかなか駄々をこねる希を納得させるのに苦労した。 一応納得させたが・・俺の料理がいいとしみじみに口をしながら食べていたのを 覚えている。その日以来、俺は希にたくさん料理を振舞っている。 やはり、子供の笑顔というのはいいものだ。腹を痛めて産んだ甲斐があるというものだ。 しかし・・そんな日々が続いていたある日、俺はとんでもない試練が突きつけられた。 138 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 32 02.56 ID mO2RVDTQ0 その日、俺はいつものように洗物をしていたのだが、いつになく希が そわそわしていた。なんでだろうと思いつつも俺は洗物を続けていた。 すると希が背後から俺に抱きつき、こう言って来た。 「ねぇ、ママ・・」 「何だ?」 「明日・・オムライスが食べてみたい!!」 「・・えッ!!オムライス・・だと?」 俺はとたんに洗物をしていた手がぴたりと止まった。珍しく希からのリクエスト・・ 母親としてはそれに応えてあげたい。だけど・・俺には事情があったのだ。 そう、俺は昔から卵アレルギーであったのである。 女体化してから検査を受けたものの、昔からあった食物アレルギーには変化が なかったみたいだ。体の構造は変化しても食物アレルギーが変化しないのは 当時は余り考えなかったのだが・・今となっては後悔ものである。 俺は何とかやんわりと断ろうと思った。 「な、なぁ・・今度はだめか?」 「明日がいい!!!」 139 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 34 01.15 ID mO2RVDTQ0 断固、断る姿勢がなかった。やはりここは俺の血の遺伝だ。 しかも希はあいつの血も引いているのか結構鋭い部分もあった。 結局そのときはやんわりとかわしたのだが・・余りいい効果ではなかった。 その夜、俺は夫婦としての行為を終えるとベッドの横にいるあいつにさっきのことを告げた。 「なぁ・・さっき、希がオムライスを食いたいって言われたんだよ」 「なら、作ってやればいいじゃねぇか。希は食いたがっているんだろ」 「簡単に言うな!!!・・俺は卵アレルギーなんだよ」 俺は自身の体のことをあいつに告げた。今の俺の腕ならオムライスぐらい 楽勝なのだが、俺自身が卵を食べれないため、そのまま取りやめたかったのだが・・ 希が食べたがっているのを母親として無視できなかった。 かといって、俺だけ別のメニューだったら希は違和感を覚えるだろう。 俺が卵を食えないってことを知れば責任感じちゃうからな・・ 「俺はどうすればいい?」 「う~ん・・確かに俺らがオムライスでお前が別のメニューだったら希だって何かしらの 責任は感じるだろうな」 「・・どうすりゃいい?」 俺はあいつと一緒にいろいろ考えたが、結局いい案がなかなか出てこずに夜を過ごした。 140 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 36 07.37 ID mO2RVDTQ0 翌日、俺は旦那を見送り希を幼稚園に送り出すと、オムライスについて 考えていた。やはり、1人で考えたっていい案なんて出ない。 そんなことを考えているとインターフォンが響いた。 俺は来客に対応すると、ドアの向こうからはもうすぐで2歳に差し掛かる息子を 抱えたツンがいた。 「・・と言うわけだ。俺はどうすりゃいいと思う?」 「どうすりゃいいって言われても・・」 俺はツンを家に招き入れると早速あのことを話した。 やはり、同じ母親同士・・何かあるものもあるだろう。ツンはそのまま息子を抱えて あげながらこう言ってくれた。 「う~ん・・難しい問題よね。やっぱ、子供が忘れるのを待つしかないと思うわ。 ほら、あの時期ってよくとっさに新しいことが思い浮かぶからすぐに忘れるわよ」 「そんなものかね・・」 俺はそのまま不安を感じながらツンと一緒に午後のひと時を楽しんだ。 ほかにも日ごろの子育ての愚痴や夜の生活等など様々なことを言い合った。 ツンは俺よりも少し遅く子供を産んだためよく俺にアドバイスを求めてくる。 俺は希の頃の経験を活かしツンにアドバイスを送りながら時間だけが刻々と過ぎていった・・ 141 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 39 59.10 ID mO2RVDTQ0 「なぁ、ドクオ」 「なんだ、新しい特訓なら勘弁してくれよ」 希を幼稚園から迎えて道場でのひと時・・無論希も同伴であるが、 最近なぜか合気道をやりたがっている。やらせようかどうか少し迷いどころだ・・ 俺はそのまま高校のときの腕を保っている。 人によれば裏師範代とまで言われているが・・まぁ、護身術程度に抑えてあるので よほどのことがない限り本気ではやらない。横にいるドクオもそれなりに成長を みせているのだが俺からみればまだまだだ。ちなみに内藤のほうは仕事の 都合上で休みの日しか来ていない。 まぁ、それでも2人の実力は互角といったところか・・ 「ちげーよ!!お前、人と違った食事のメニュー出されただどう思う?」 「いきなりなんだよ。・・そうだな、まぁ食うな。それがどうかしたか?」 俺はそのまま呼吸を整えると、ドクオの胸めがけて正拳突きを放った。 するとドクオのほうは完全に隙だらけだったのでおもしろいように決まった。 「何すんだよ!!!」 「お前に聞いたのが間違いだった・・ぼさっとしてないで!!!さっさと来い!!!」 俺はそのまま構えると、ドクオに稽古をつけることにした。 やはり、強くなったとしてもまだまだであり。そのままドクオを〆ると俺は 道場を後にして希を連れてスーパーへと向かった。 142 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 41 00.69 ID mO2RVDTQ0 このときの俺はオムライスのことなど頭に入ってなかった。俺はそのまま希と一緒に スーパー内を回っていると・・希が俺に卵パックをかごに入れようとした。 俺はその光景を見てようやくオムライスのことを思い出した。俺は慌てながら卵を戻そうとしたのだが・・ 「き、今日は・・魚の塩焼きと煮物だぞ」 「オムライスは!」 「ま、また・・明日な。明日になったら作ってやるからな」 俺は苦し紛れに言ってはならないことを言ってしまった。 希は“約束だよ”っと言いながら卵パックを元の場所へと戻した。俺は慌ててさっきの言葉を 撤回しようと思ったのだが・・ 希は寝るまでオムライスのことを口にし続けた。こうなってしまったからには簡単には忘れる なんてできないだろう。 何とか対策を立てないとまずいと思った俺は“ある人”のところへと頼るしかなかった・・ 145 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 52 24.43 ID mO2RVDTQ0 「頼む礼子先生!!!もう、先生しか頼る人いないんだ!!!!!」 「そうは言われても・・ね」 俺が最後の頼った人・・それはかっての恩師である礼子先生だった。 俺はそのままやけくそ半分で先生に連絡を取り無理やり会う約束をこぎつけた。 幸い、今日は休みであったためあいつに希を任せると、俺はそのまま喫茶店で 礼子先生と会った。久々に出会った先生は変わってはなく。礼子先生はタバコを 吸いながら俺の話を聞いていた。 「せめて、アレルギーを1日でも抑える薬を分けてくれ!!!このまま行くと 家庭問題に発展してしまう!!!!!」 「わかったから・・落ち着いてちょうだい。旦那に掛け合ってあげるから」 「本当か!!」 俺は藁をも縋る思いで礼子先生の電話を聞いた。確かあいつから聞いた話だと 礼子先生の旦那は医者らしい。だから俺はそれに賭けることにした。ギャンブラーも 大勝負のときはこんな気持ちだったのかと思うほかないな・・ 礼子先生はしばらく電話して携帯の電源を切るとタバコを吸いながらこういってくれた。 146 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 15 57 25.98 ID mO2RVDTQ0 「さっき、旦那に掛け合ったわ。そしたら食物アレルギーを抑える薬があるって、 今から旦那の病院に行けばもらえるわよ。全く・・あんたらは学生の頃から手を焼かせ」 「やった!!!で、その病院はどこにある!!」 「うれしいのはわかるが、落ち着いてくれ・・」 俺はその報告にかなり喜んだ。そして礼子先生と一緒に病院へと向かった。 意外にもここから近かったので早く薬を受け取ることができた。病院に着いて俺は 礼子先生の旦那から真っ先に薬を受け取った。 「はい、これだよ。えっと・・使用上の注意としては昼食の前で目安としては30分・・」 「ありがとな!!!助かったぜ!!!!」 「あっ、ちょっと!!まだ使用上の説明が・・」 俺はそのまま金を払い、礼子先生の旦那を後に薬を抱えたままダッシュで 病院を後にしてスーパーへと向かった。旦那からは何か声が聞こえていたのだが俺には関係ない。 薬さえ受け取ってしまえばこっちのもので俺はその脚でスーパーへと向かい オムライスの材料を速攻で買った。 (待ってろよ希!!) 俺はそのままオムライスの材料を買い終えると、家へと帰った。 家に帰った俺は2人のから出迎えられると、早速、薬を飲んでオムライスを作る 準備を始めた。薬は飲みやすいカプセル状だったのですぐに効くはずだ、 そのまま俺はご飯を炊いてチキンライスを作る準備を始めると横で見ていた 希がわくわくしたような目線でこちらを伺っていた。 147 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 16 01 33.37 ID mO2RVDTQ0 「ママ、今日はオムライスなの?」 「おうっ!待たせたな!!」 「やったぁ!!!おやじ~・・」 希はそのまま横にいたあいつの元へと向かい抱っこされている。どうやら喜んで くれたようだ。あいつは希とじゃれあいなっていると。俺の元へやってきて小声で こう呟いた。 (大丈夫なのか?) (フフフ・・俺には秘密兵器があるんだよ。だから心配すんな) 俺はあいつの心配をなくすと、オムライスの製造へと取り掛かった。 数分してご飯は見事に炊き上がっており俺はスーパーで買ってきた材料を入れな がら難なくチキンライスを製作した。そして、そのままチキンライスを卵に包む作業 へと取り掛かった。やはりこれは難しいものであったが、何とかうまく成功し3人分 のオムライスを作り上げた。 149 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 16 07 12.13 ID mO2RVDTQ0 「よし、食うか」 「オムライス、オムライス~」 やはり希は楽しみにしていたのだろう。 目を輝かせながら俺の作ったオムライスをじっと見ていた。 さて、ここからが勝負である。もし・・俺がオムライスを食べれなかったら、 希の心に深~い傷を残すのは間違いないだろう。俺はスプーンでわなわなと 震える手を抑えながらオムライスを1口すくった。 やはり、緊張は大きいもので俺はゆっくりとオムライスを口に運んだ・・ (よ、よっしゃぁぁぁ!!!!気分は悪くないし、吐き気も全くしないぞ!!!) 俺は歓喜きわまった表情でオムライスを口にした。昔、卵を食したときわずかながらも 蕁麻疹と吐気がしたことがあった。薬を含んだ俺に今その症状は全くない。それに卵の味と いうのがえらい新鮮だ。数十年ぶりに食べたこの味がここまで変化するなんて・・ 俺はほっとしながらもオムライスを平らげた。 (とりあえず・・何とかなったか) 俺はそんな安堵をしながら1日を過ごした・・ 151 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2006/12/27(水) 16 12 12.36 ID mO2RVDTQ0 しかし、翌日・・ベッドから起き上がった俺の身にとんでもないことが起きた。 「イテテテ・・頭が痛い。昨日は酒飲んだ覚えもないぞ・・もしかして、副作用と でもいうのか?」 俺は目覚めると突然、原因不明の頭痛に見舞われた。 昨日は酒も飲んでいないし・・となると原因はあの薬か。俺は頭を抑えると、横にいたあいつが起きたようだ。 「どうした?頭痛か・・お前俺に隠れて酒でも飲んだか?」 「うるせぇぇぇぇ!!!!・・はぁ~、これからどうするかな」 俺はあいつに枕を投げると頭を抱えながらこの頭痛をどうしようかと悩みに悩んだ・・ 幸いそれからというものの希はオムライスに満足したのか俺に卵料理をリクエストすることはなかった。 あの薬は、全部使用しないまま家の押入れの奥深くに眠っている・・ みんなも薬には十分気をつけようぜ!!! Fin
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さけのとり・とり・ひよみのとり【 酉 】 4. 1-92-86.png → ※[#「酉+元」、第3水準1-92-86] 4. 2-90-33.png → ※[#「酉+斗」、第4水準2-90-33] 5. 2-90-34.png → ※[#「酉+它」、第4水準2-90-34] 5. 2-90-35.png → ※[#「酉+古」、第4水準2-90-35] 5. ※[#「酉+珍のつくり」] 7. 2-90-36.png → ※[#「酉+余」、第4水準2-90-36] 7. 2-90-37.png → ※[#「酉+埒のつくり」、第4水準2-90-37] 8. 1-92-87.png → ※[#「酉+奄」、第3水準1-92-87] 8. 2-90-38.png → ※[#「酉+倍のつくり」、第4水準2-90-38] 10. 1-92-88.png → ※[#「酉+(囚/皿)」、第3水準1-92-88] 11. 2-90-40.png → ※[#「酉+璃のつくり」、第4水準2-90-40] 12. 2-90-41.png → ※[#「酉+焦」、第4水準2-90-41] 13. 2-90-43.png → ※[#「酉+僉」、第4水準2-90-43] 13. ※[#「酉+農」]u91B2 15. 1-92-91.png → ※[#「酉+燕」、第3水準1-92-91] 19. 2-90-45.png → ※[#「酉+靡」、第4水準2-90-45] 働きたくないでごじゃるヾ(*′∀`*)ノ★ http //nn7.biz/oppai/top.html -- pipi (2011-10-02 01 36 05) 名前 コメント
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377 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 12 16.80 ID H3G8R33T0? 魔法少女になりたい・・それは女の子なら誰でも持つ幼心が生み出したほんの些細な夢物語に過ぎない だろう。しかしそんな考えも時が経てば次第に薄れてゆくものであって現実と言う荒波にかき消されて ゆくだろう。いつまでも人間いつかは大人にならなきゃいけない、一生子供ではいられないのだ・・ 「で・・私にこれを書けと?」 「仕方ないだろ。向こうは希ちゃんを指定してるんだから・・でもこれが成功すればしばらくは休暇を取れるよ」 「それはそうだけど、小説を螺旋されるのはわかるわ。でも流石にこれはちょっとね・・」 時代は過ぎて・・魔法少女に憧れていた子供時代を送った私は子供時代から培った純粋さを犠牲に様々な 考えを成熟させた大人への階段を突き進もうとしていた・・ 私の名前は中野 希・・旧姓なのはちょっとした癖だ。世間では私のことをちょっと美人な小説家として 名を通している。親父の遺品であった日記を私なりに再編集して出版化した作品、中野 翔の日記が大ヒットと なって世間は30年ぶりに空前の女体化小説ブームになっている、私のほうにも印税が多額に入ってきており 何とか小説家として食べられるぐらいの余裕ができてきた。 378 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 13 56.17 ID H3G8R33T0? 小説も元となったオリジナルの親父直筆の日記はママに返した。しかし、膨れ上がるブームの前に私には 停滞など許されない・・親父の日記の影響で出版社からは連載の掛け持ちが数社にも及んでもう大変だ。 子供を妊娠している時にも暇さえあれば小説を書いていたぐらいなので、一時期は亭主に止められた ものだ。当時在学していた大学のほうは周りの尽力もあってか何とか卒業することができた・・あの時は 本当に自分の頭脳の限界が見えてきてしまったな・・ 激動ともいえる妊娠兼学生生活を送ってた私ではあるが、今では亭主と子供たち一緒に小説を書きながら 慎ましくも充実した生活を手に暮らしている。そんな矢先、所属している出版社の関連会社から とある仕事の依頼をされた。 それは・・ 「いくら私でも小説と脚本の違いはわかります! それにこの忙しい時期にアニメの脚本なんて・・」 「向こうの会社はうちのお得意さんだからね。 それに女体化小説の分野で一躍有名になった希ちゃんならヒット間違いなし」 「・・私は基本的に掛け持ちはしないほうなんです。 まだそこまでの技量に達していないし・・それになりよりも今、あなたの出版社に連載している 作品の質が悪くなるわよ。そうなっちゃったら毎回楽しんで呼んでくれている読者の人たちを裏切ることになるわ!!」 私は担当者のプギャーさんにきっぱりと言いながら机においてあったコーヒーを一気飲みした。 担当しているプギャーさんはどこか腑抜けた感じはするものの、私がこの業界に入ったときから支えてくれたので 何ともお世話になっている存在だ。私の実力もこの人に認められたからこそ徐々にその才能が出ているのだと思う・・ 379 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 15 57.05 ID H3G8R33T0? 「でもいくらプギャーさんが私の才能を知っているからって脚本は書いたことないのは知っているでしょう?」 「大丈夫大丈夫、希ちゃんならパパッとできるよ。第一この業界に入ってきた時だって 人より少しうまい程度でほとんどは素人同然だったじゃない?」 「確かにあの頃よりはましになっていますけど、今だって変わりないですよ・・」 昔、初めて私が作品を書いたときそれを見て担当に買って出てくれたのが今のプギャーさんであった。 その時のプギャーさんは私の作品をじっと読みながらビシッと指を立てて成功間違いなしといってくれた人だ・・ それにお兄さんが玩具関連の会社に就職しているので案外それが動いてるのかもしれない。 そんな新たに依頼された仕事・・それは今季製作予定の新たなアニメ・・「魔法少女 リリカルお芋」の脚本を 依頼されてしまった。まさかアニメの脚本の仕事を依頼されるなんて思ってもみなかったのだが、どうもこの アニメは女体化と魔法少女を主体としたような話で私の作品の影響である女体化が再び巻き上がることを 利用してのものであったのだが、しかし最近はこうも出版社側がマスコミやあらゆる市場を利用して売れっ子 として私を盛り上げるのには疑問を覚えてしまう。 私は確かに自分の作品を読んでくれている人に喜んでもらいたいと言う気持ちで小説家になったのだが、 それを必要以上に称えられてしまうのには余り快いものではない。私も自分の作品をよく見ているつもりなの だが、一緒に所属している人たちの作品と比べるとまだまだで分の所々には汚い部分や添削必要な部分が が多々ある。 私はまだまだ未熟で修練の時なのだが・・現実はそれすらも許してくれないのだろうか? 380 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 18 03.37 ID H3G8R33T0? 「・・とりあえずこちらのほうで検討はしてみます」 「じゃあ、とりあえず必要な資料は置いておくね。今回はできるだけ返事は早めに頼むよ」 少し急かすように言いながらプギャーさんは題材となるアニメの企画書をポンッと置くと そのまま足早と帰ってしまった。やはり今回はお兄さん関連で動いているのだろう、アニメがヒットすれば 瞬く間に利益を上げれるのは玩具屋だ。アニメさえヒットすれば制作費など瞬く間に回収できるだろう・・ それにこのままグダグダに仕事をやっているようだったらいっそのこと書くのをやめるのもいいかもしれない・・ 「アニメ・・ねぇ」 「・・やぁ、終わった?」 「ええ、仕事押し付けられてポンッとね」 出版社の人が帰ると今度は私の書斎に入れ替わって2歳児になった我がを子抱っこした亭主が部屋に 入ってきた。騒動の源で学生生活の果てに産まれてきた子供は可愛らしい真ん丸とした男の子でどこか 親父の面影を薄っすらと残していた。 援助は一切しないと言い張っていたママも初孫をじっと見ると・・死んだ親父を思い出していたのか その力強い瞳からは薄っすらと涙が含まれていた。 亭主のほうは私の収入で安穏と主夫をやっており・・ではなく、ちゃんとまじめに就職して堅気のサラリーマン として私たちの生活を支えている。こっちもちゃんと高校卒業後、ちゃっかりと会社員へとなったのだから すごいものだ。私よりも立派な人だから亭主になっているのだろう・・ 普通なら私の職業など受け入れ辛いものなのだが、主に父親から受け継いだ持ち前の包容力で 私の職場を認めてくれている。亭主は出版社との打ち合わせを終えた私を見ると手温かく迎えてくれた・・ 381 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 18 56.75 ID H3G8R33T0? 「へぇ・・脚本の仕事ね。やるの?」 「まさか・・私は掛け持ちできるほどプロじゃないわよ。それに脚本なんてプロットの書き方すら違うわよ・・」 小説と脚本では書き方は全然違うものだ、小説は一からすべて作り上げるのに対して脚本は主に演劇指導を 強調して書かないといけないから扱いが難しい。それにようやく小説で食べていけれるようになった私にアニメの 脚本なんて土台無理な話・・畑違いにもいいところだ。 小説に関してもまだまだ未熟なのに未知の領域である脚本なんて書いたら・・批判ばかりが来るものだろう。 それにまだ書き足りない作品もあるし今書いている作品もようやく話の機動が載り始めたのだ。 「まぁ、適任者と相談してから決めるわ。今決めたって何も始まらないわけだしね・・」 「仕事もいいけど、ほどほどにしたほうがいいんじゃない」 「・・そうね」 亭主の言うことはもっともなので今回はじっくりと考えることにしてみた。 382 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 20 34.17 ID H3G8R33T0? 打ち合わせから3日後・・次の打ち合わせが控えてるのに考えが煮え切らないまま、私は子供を連れて 車で実家へと帰ってみることにした。やはりなんだかんだ言っても自分が生まれすごしていた家というのは どこか落ち着くものであって自然と安らぎみたいなのを感じてしまう。 やはりいつまで経っても親子は親子なんだなぁっと思うと心なしかうれしく思ってしまうな・・ 「ただいま・・」 「・・お帰り」 重たくなった子供を抱っこしながら実家に帰るといつものようにママは私を出迎えてくれる。 やっぱりここだけ全く変わらない、いつまで経っても変わらない日常を私は懐かしく感じながらもどこか嬉しさを 隠し切れないようで自然と子供片手にかつて過ごした我が家をじっと見つめていた。 「さて、親父にも挨拶しなきゃね・・それまでおばあちゃんと遊んでなさい」 「うん!」 私は子供を離してやると、はしゃぎ盛りに差し掛かったこの子は家中を駆け巡りながらその幼い心を全快にして 走りまくっていた。その間に私は唯一家の中で変わってしまったこの場所・・親父の仏壇にそっと手を合わせると 子供のときのことを思い出していた。 どうも子供のときの私はとても活発でよく親父やママと一緒に外へ出ることが比較的に多くてよく遊んだもので、 今でも色濃く残っている。それから時が経って妊娠が発覚したときの話し合いは今でも忘れられない思い出だ。 あの時の2人の表情はまさに真剣な表情のまま私たち夫婦を見つめていたものだ・・ 384 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 22 10.19 ID H3G8R33T0? 「・・何してるんだ。ちゃんと自分の子供の面倒ぐらい見てろ」 「ごめん、ちょっと昔の事思い出しちゃった」 実家に帰ってきたとき、親父の仏壇に手を合わせると自然と生前の思い出が色濃く残っていて今でも 思い出してしまう。親父は死んでから産まれてきたこの子についてはどう思っているのであろうか? 昔、この世には女体化シンドノームという病気が世界規模で流行っており特効薬の開発が遅れれば 後数年したら人間と言う種は壊滅的な打撃を受けていたのかもしれないのだと言う。こうして女体化せずに 男性が性交関係なしに男性のままでいられるのが女体化が起きる前の本来の人間のあり方だと言う。 女体化を引き起こすのは自然上は絶対に有り得ないことだったのだ・・いまだに特効薬と言う存在が 開発されても何がどのように女体化へと引き起こされたのかは全く持って謎に包まれている。 TS世代とは女体化を経験した世代でうちのママはその3代目に当たるらしい、私が生まれた頃には すでに女体化の存在が無くなっていた為、ママから真実を明かされた時はショックを受けたものだ。 「昔の思い出に浸るのもいいけどな、ちゃんと母親業はやっておけ」 「・・自分だっておばあちゃんやってるじゃない」 「うるせぇ!! 俺はまだババァと呼ばれるほど歳は食ってねぇ!!!」 親父が死んでからいつもの覇気がなくなりつつあったママだが最近は序所に昔のように元気を取り戻しつつ あるようだ。もう50の大台へと上り詰めているママではあるが同性の私から見てもその容姿は普通に 30ぐらいに見えてしまうから不思議なものでとても50代の孫持ちの女性とは思えない。 女体化シンドノームにかかった女性は細胞の変換の影響で例外なく若く保てるようなのだが・・ママの場合は 明らかにその限界を超えている。 385 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 23 32.25 ID H3G8R33T0? 「ともかく、俺はこれでもご近所からは歳の割にはまだ若いって評判なんだよ。 案外これがあいつが残してくれた遺産なのかもしれないな・・」 「ばぁちゃん・・ばぁちゃん」 「だから俺は・・まだ、ババァじゃねぇ!」 年甲斐もなくまだ親戚関係すらわからない孫に自分の存在を誇示させるのはなんともママらしい・・ そういえば昔、ママが授業参観に来たときはほかの友達からよく羨ましがられたもので高校になると ほかのお母さんたちよりも人一倍若くてよく影では注目の的になったぐらいだ。 孫の存在が親父を失ったママに生きる気力を与えているのだろう。 「そういや、仕事はまじめにしてるのか?」 「うん・・ちょっとね」 孫をあやしながらママは私に仕事の話を切り出してきた。そういえば思い出に浸っているばかりで まだ脚本を引き受けようかと言う返事を考えていなかったのだ・・ 脚本なんて小説とは全く書き方も異なるしどのようにしていったらいいのかすらもわからない・・恐怖と不安で一杯だ。 386 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 21 25 29.54 ID H3G8R33T0? 「・・実は脚本を書いてくれって依頼されてるんだけどね、私脚本なんて書いたことないし それに今書いている小説と掛け持ちするなんてとてもできないし」 「端から諦めてどうするんだよ。お前はなんの為にこの仕事をしてるんだ? 家族の生活を養うためか? そんなんだったら今の亭主にすべてを任してしまえ」 「そ、それは・・」 「俺は小説家なんて職業はよくわからねぇけどな、お前は誰のためでもない自分の為に 書き続けてるんだろ・・だったら目先の失敗なんか恐れるんじゃねぇ! お前は俺が産んだ立派な娘だ、俺の子なら・・いつでも全力勝負をしろ!!」 ママの言っていることはよくわからなかったけど、筋はきちんと通っていた。 そういえばいつから自分は小説を書き始めたのだろうか? なり崩して気にはあるけど毎回私の作品に 批評を送ってくれるのは大変嬉しかったしそれが否定的なものでも具体的にきちんと書いてあって 自分への反省材料へとなったからその分延びることができた。 だけど今の私はどうだろうか? ちゃんと批評はされているけど最近は否定的なコメントが少なくて 思い悩んでいたのだが・・創りたいから創っているんだと改めて理解した。 397 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 04 51.43 ID H3G8R33T0? 「何だ?」 「私やってみるよ・・脚本書いてみる!」 「そうか・・」 この時から私の挑戦は始まった・・ 自然と私には葛藤や不安の類などはすべて吹き飛んでいた。ママの言うことはいつでも筋が通っていて 妙に納得してしまう。だから私は子供を連れてついついこうやって実家に帰ってしまうのだろうな・・ 「おい、アニメ関連ならドクオに聞いたほうがいいだろう。あいつらは夫婦揃ってあれだからな・・」 「確かにドクオさんは子供の頃からあれだったわね・・帰りに聞いてみようかしら」 「聞くのもいいけど覚えておくものは覚えておけよ」 「はいはい・・おばあちゃん」 「だから俺はまだババァじゃ――・・まぁいい、頑張れよ」 親父を失ったママの瞳を見るとやはり親父の存在は偉大だったんだなぁっと思ってしまうのであった。 398 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 07 08.17 ID H3G8R33T0? アニメの脚本を製作するに当たって、私はまずその筋の専門者の意見を聞くことにした。 私の身近でアニメのすこぶる詳しい人・・確かにいた、それも子供の頃からすごく身近でよく義父さんと一緒に ママにからかわれた人だった。 「それで俺だと・・まぁ、最近のはちょくちょく見てるが」 「ドクオおじさんはそういったのが詳しいって昔からママたちに聞かされてたし、それに見る側から 意見を聞くのも大切なことだしね」 「・・相良は俺のことを娘に何話してたんだよ」 目の前にいるドクオおじさんはママたちよりも遅く結婚していたので子供も私たちよりもかなり年下だ。 確か、ようやく大学を卒業できた頃だったかな? それにドクオさんは聞けばかなりのアニメオタクのようでそういった知識もかなりあると昔ママたちから聞かされていた。 合気道では中学生の頃、しつこく未練がましく言い寄ってくる男たちを一掃するのにかなり重宝している。今でも 運動を名目にやっているが・・今でも周りからは相良の再来とかママ関連でいろいろ言われてるのでママはそれだけ 強かったのだろうと考えてしまう。現にママ直伝で教えてもらったものばかりなのだがそんなママにも一度だけ 勝ったことがある、確かその頃は高校卒業間近の歳でようやく勝てたって感じがしてかなり嬉しかった。 そんなドクオさんではあるが、こう見えても合気道の道場主でママほどではないが義父さんと一緒でかなりの実力を 誇るらしい・・しかし、私が中学生の頃すんなりと2人共々越えてしまったのでそれ以来ママから受け継いだ 裏師範代なるものに勝手に任命されてしまった。 そんな古き良き道場であるのだが、創業主であるおじいさんがこの世から去ってしまった時にドクオさんの会社が ちょうど新しいスポーツジムみたいなのを経営したがっていて合気道を元になにやら万人向けなスポーツジムを 経営し始めている、しかも意外と好評なようだ。 399 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 09 22.96 ID H3G8R33T0? 「まぁ、そんなことはさて置きこれよりアニメについて説明をしよう。 アニメとは本来、原作に忠実に作らなければならない、特にスタッフの連携は重要だ。 それで作画とかは・・」 「おじさん、何もそんなことじゃなくて私が知りたいのは具体的な脚本の立て方とアニメのしくみだけで・・」 「いや、そのアニメの脚本を学ぶためにもこうして一からわからなきゃならんのだよ。まずは・・」 この後、延べ数時間にも渡るアニメへの講習と脚本の具体的な書き方の講座が繰り広げられた。 さらにもっと運の悪いことに途中で奥さんのほうも加わってしまって講習はさらにヒートアップを見せてしまい 私は事一日でアニメの具体的な制作の流れや具体的な作り方を学ばされることとなった。 でも流石にこの夫婦はアニメのことに関しては人一倍詳しく、とにかく見るほうの視点でより多く私にアニメの 何たるかを語ってくれた。 講義が終わった後、最後にドクオおじさんはこう言ってくれた。 400 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 12 57.67 ID H3G8R33T0? 「さて、俺の講義はここでお終いだが・・最後に希ちゃんは脚本とはいえどんなアニメを目指すんだ?」 「・・今はわからないけどとびっきりおもしろいアニメを作って見せるわ。まだ駆け出しの素人同然だけどね」 「そうか、まぁ・・希ちゃんは他ならぬあいつらの娘だからな。何がどでかいことをしてくれそうな気がするよ」 そういえば・・学生時代の親父やママはとてつもなく個性が強すぎる人間でかなり名前が通っていたらしい。 男のときのママのことは親父にしかわからないが女になっていたときからも女体化による後ろめたさなど全く感じずに むしろ明るく前向きに言っていることは無理にでも押し通す今と全く変わらない女性だったらしい。 親父は主にママの抑え役になっていたものだった・・ これでドクオおじさんの講義は終わった。私は子供を連れて家に帰ると早速もらった資料を見ながら物語の プロットを書き始めた。帰りに本屋で脚本の書き方を指南している本を見ながら小説とは違う感じだけどだんだんと 書き方みたいなのがわかってきた気がする。 案外、私はこういった物語を書いていくのが好きなのかもしれない、元々はお遊びで書いていたのが始まりだが 気がつけばいっぱしの小説家となっているのだから世の中は不思議なものだ。あのときの私は今の私の環境を見たら どう思ってしまうのだろう? やっぱ大学在学中に子供を生んでいるのだから驚くだろうな・・ 401 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 14 53.64 ID H3G8R33T0? 2回目の打ち合わせのとき、プギャーさんと一緒にとある人物が家へと入ってきた。 私はプロットのついでに書いた小説の原稿を渡しながらいつものように担当の人たちを出迎えると 隣にいた男の人について聞いてみることにした。 「あのこの人は・・」 「ああ、この人はアニメ脚本では名の知れているシャッキーンさんだよ。 あれからよく考えたけど希ちゃんは確かに脚本は未知の領域だからね、だから専門の人に教わったほうが いいと思って・・」 「僕も噂の小説家に会えるなんてうれしいよ。昔に起きた女体化を扱いながらもちゃんと 現代を通して矛盾なく表現している君の作品はよく脚本の参考にもさせてもらっているよ。 それに、あなたの小説は全部読ませてもらってます。あ、原稿を読ませてもらうよ」 プギャーさんによるとシャッキーンと呼ばれた男の人は何でもアニメ業界でもかなり名の通った存在らしく 多数のアニメの脚本を書いているようで今でも放送中のアニメの脚本を書いているらしい。そんな人が忙しい中 わざわざ私のために脚本の書き方を教えてもらえるなんて少し光栄だ。 シャッキーンさんは原稿を読み終えると絶賛の声を上げながら私の作品の感想を早速述べてくれた。 402 名前: ◆Zsc8I5zA3U? 投稿日: 2007/06/02(土) 22 16 16.75 ID H3G8R33T0? 「ちょっと文に荒々しいところがあるけど想像力ともに申し分ない。 君ならきっといいアニメの脚本が出来上がるよ」 「そ、そうですか・・ では脚本については・・?」 「うん、僕でよかったら教えてあげるよ。頼まれたときはどんなもの書くのかって思ってたけど こんなにいい作品を書くなら僕としても教え甲斐はあるよ」 「はい。こちらこそよろしくお願いします」 シャッキーンさんと握手をしながら私の小説家と脚本家との2足の草鞋生活は再び幕を開けようとしていた。 これに子育てが複合すると寝る間もなく膨大な生活が予想されると思うが、人間というのはどのような環境でも 意地になれば適応する能力を持ち合わせている。 前途多難な日々が続くがこれも何かのめぐり合わせ・・もしかしたら私が作るアニメを何も知らずに自分の子供が 純粋に見てるのもおもしろい。 “魔法少女 リリカルお芋~ 今日も始まるよ!!” ―fin―
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SEED 一覧 B5とどろく闇の遺跡Lv84 (B16 ゴールドマジンガ+ファイナルウェポン) DDとどろく獣の遺跡Lv66 (B16 ゴールドマジンガ+ファイナルウェポン) B5 とどろく闇の遺跡Lv84 (B16 ゴールドマジンガ+ファイナルウェポン) Sapphire Ruins of Hurt Lv84 RANK,SEED=B5 61A3(181 24995) とどろく闇の遺跡LV84 BOSS=怪力軍曹イボイノス 階層=16 敵RANK=9 maptype=2 遺跡 敵減フロア=B16(ゴールドマジンガ,ファイナルウェポン) 宝箱=A3 B1 C5 D3 E9 F3 G1 H1 I1 即開=メタスラのこて(B10F),げんませき(B13F) アユルダーマ島 高台(8B)※要 箱舟エンシイ,ナナ,カオール,ローレン,やっこ(やっこロボ大戦) 場所 Base値 8B 170-184,191-206,210-219 種地図(転生★99) 8B 21-35,42-57,61-70 DD とどろく獣の遺跡Lv66 (B16 ゴールドマジンガ+ファイナルウェポン) Sapphire Ruins of Woe Lv66 RANK,SEED=DD 61A3(221 24995) とどろく獣の遺跡LV66 BOSS=ハヌマーン 階層=16 敵RANK=9 maptype=2 遺跡 敵減フロア=B16(ゴールドマジンガ,ファイナルウェポン) 宝箱=A3 B1 C5 D3 E9 F3 G1 H1 I1 即開=メタスラのこて(B10F),げんませき(B13F) アユルダーマ島 高台(8B)※要 箱舟きぬごし 場所 Base値 8B 230-248 種地図(転生★99) 8B 81-99
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[☆2]サラマンダー [☆2]サラマンダー No.033 レア度 2 レベル 1 最大Lv30 スキル なし 進化素材 コスト 4 HP Lスキル なし タイプ バランス 攻撃力 進化元 攻撃 単体 回復力 進化先 [☆3]サラマンダー 編集 属性 あか コンビ 生息地・入手方法 進化など 備考 コメント コメント すべてのコメントを見る
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2A32 2012年9月30日 ODL終了後 このクランを抜けるという旨を皆さんにお伝えしました マスター、オフィサー、メンバーの皆さんには大変お世話になりましたがVCありの微ガチクランに移りたいと思います 今まで本当にありがとうございました 機会があれば新規加入のクランとCW出来たらと思っています 本当にお世話になりました 元・オフィサー 2A32 2012 9/30 23 31