約 11,587 件
https://w.atwiki.jp/akisame00/pages/15.html
ゲームのレビュー アドベンチャーゲーム リトルバスターズ リトルバスターズはゲームブランドkeyの友情をテーマにした、恋愛アドベンチャーゲームです。 CLANNAD-クラナド-
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/278.html
Story ID 3oWh5hvJ0 氏(39th take) ザー…… 「……ふあ……あふ…」 雨音があたりを支配する中で、翠星石は目を覚ました。 場所は、自宅のベッド。 地方のツアーが先日やっと一区切りついて、久しぶりに自宅での休養が許されたのだ。 …にしても。 「また今日も雨ですか…」 今は六月、梅雨の真っ最中であった。 (雨は嫌いじゃないですけどぉ…こう毎日毎日続くと、さすがに嫌になってくるです…) せっかく久々の我が家だというのに、これでは気が滅入るばかりだ。 「…ま、うだうだしてる暇があるなら、さっさと気持ちを入れ替えたほうがいいですね」 んーっ、と伸びを一回して、翠星石はベッドから勢いよく降りた。 そして部屋を出る。 隣の部屋のドアはまだ閉まったまま……蒼星石はまだ夢の中だろう。 無理に起こすのも悪いので、そのまま階段を下りて一階へ。 (今日の朝食は何にするですかねぇ……最近はご飯が続いてたから、今日はパンですね。 パンといえばサンドイッチ、それも、豪華絢爛な具をたくさん挟み込んだ翠星石スペシャル。 これしかないです!) そうと決まればまずは食パンだ。確か冷蔵庫の隣の棚に置いてあったはずである。 「ふんふんふーん♪」 鼻歌交じりでダイニングルームへと入る翠星石。 既に頭の中は美味しそうなサンドイッチのイメージで埋め尽くされている。 そして、冷蔵庫の隣、そこに置いてある食パンに手を伸ばして――― 「ふんふんふ――――――ぎゃああああああああああ!?」 ―――家中に、翠星石の悲鳴が響き渡った。 「―――何っ!?どうしたの翠星石!?」 悲鳴で目を覚ましたのか、二階から蒼星石の慌てた声と、どたどたと廊下を走る音が聞こえてくる。 「待ってて、今行くから……うわあああああああ!?」 寝起きで急に走ったりしたからだろうか、蒼星石は階段を下りようとして足を踏み外したようだった。 叫び声と共に、ごろごろどかどかと階段を転げ落ちているのであろう音が、冷蔵庫の前にいる翠星石の耳にも入ってきた。 …数分後。 「――痛てて、ひどい目にあったよ…」 身体のあちこちをさすりながら、蒼星石がダイニングルームに入ってきた。 冷蔵庫の前、『何か』を抱えた状態でうずくまっている翠星石へと歩み寄る。 「ねぇ、さっきすごい叫び声がしたけど…何かあったの?」 俯く姉に声をかける蒼星石。 「……蒼星石ぃ、食パンが……サンドイッチが………」 「サンドイッチ?」 「これ、見てくださいですぅ……」 そう言って、翠星石は抱えていた『もの』を蒼星石へと差し出した。 「………うわ、これはまたひどいカビだね…」 差し出された『もの』の惨状を目の当たりにして、蒼星石も思わず顔をしかめた。 ここ数日降り続いている雨による湿気のせいだろう。 サンドイッチとなって翠星石の胃に美味しく収まるはずだった食パンは、色とりどりのカビによって完全に別の物体へと変えられていた。 「朝食をサンドイッチにしようと思って来てみたら、こんな風になってたですぅ…」 「うーん、買ってからまだ数日しか経ってないんだけどなぁ…まあ、今は梅雨だからね」 「もう、今日はサンドイッチの気分だったのに、いきなり出鼻をくじかれたです……」 納得がいかないという顔で、翠星石が言う。 「仕方ないよ、今日のところは和食に――」 「嫌です!絶対にサンドイッチです!翠星石はサンドイッチが食べたいのですぅ!」 「そんなこと言ったって……」 食パンのストックは、残念ながら翠星石が今手に持っている分で全てだ。 なので、サンドイッチを作ろうというのなら、新しい食パンをパン屋なりコンビニなりで買ってこなければならないわけだが、この雨の中、わざわざ傘を差してまで食パンを買いに行く気にはならない。 それに、自分達はこれでもそれなりに人気のあるロックバンドのメンバーである。 人目につくような行動はできるだけとらないように…と、マネージャーの金糸雀からも釘を刺されているのだ。 「………」 無言でカビだらけの食パンを見つめる翠星石。 「…やっぱり無理だよ。だから今日はご飯と味噌汁の――」 「………この食パン、焼けば何とかなるかもしれねぇです…」 食パンを睨むように見つめていた翠星石が、とんでもないことを言い出した。 「――ええっ!?それ本気で言ってるの!?」 カビの汚染が食パンの奥にまで広がっているのは、食パンの表面の様子を見ただけでも明らかだった。 それを焼いて食べるだって?何を言ってるのさ翠星石。 お腹が空きすぎて頭がおかしくなったんじゃないの?ねぇ? ……という言葉を喉の辺りまで出しかけた蒼星石だったが、何とか口にするのは我慢して、慎重に言葉を選びながら姉への説得を試みる。 「よく考えてみなよ…確かに傷みかけた食べ物は火を通して食べるのが定石だけど、その食パンはどう見てもアウトでしょ? それに、万が一カビが見た目ほどひどくなかったとしても、ちょっと焼いたくらいでそれが大丈夫になるわけ無いよ。身体に毒だってば」 「じゃあ、証拠を見せろです」 「証拠?」 「身体に毒だっていうことを、蒼星石が実際に焼いて食べて証明したら、翠星石は諦めるです」 「ちょwwwww無茶言うなwwwwwwww」 「証明出来ないなら、翠星石が試してやるです!カリカリに焼いてトーストにすればきっと大丈夫です!! そのトーストを使ってホットサンドイッチを作るのですぅ!!!!!!!!!11」 「うわ、ちょっと駄目だって翠星石!やめなよ!!」 ぎゃあぎゃあというわめき声が、朝の気だるさを吹き飛ばすかのように家の中で響く。 外では今もなお降り続ける雨。天気予報によれば、今週いっぱいもやっぱり雨。 ……双子の薔薇乙女達に本当の休息が与えられるのは、どうやらもう少しばかり先の話になりそうだった。 短編SS保管庫へ
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/37995.html
【検索用 しなりおはあめとはなたはをらすとしーんにえらんた 登録タグ 2018年 SLAVE.V-V-R VOCALOID し 心華 曲 曲さ 殿堂入り 猫村いろは 結月ゆかり】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:SLAVE.V-V-R 作曲:SLAVE.V-V-R 編曲:SLAVE.V-V-R 唄:心華 コーラス:猫村いろは・結月ゆかり 曲紹介 前回の曲で引退を発表しましたが、もうほんとネタがないので引退に失敗しました。でもネタがないなら仕方ないと思います。 そして、突然ではありますがこの曲を最後にボカロを引退することになりました。今まで本当にありがとうございました。(動画説明文より) 曲名:『シナリオは雨と花束をラストシーンに選んだ─。』(しなりおはあめとはなたばをらすとしーんにえらんだ─。) SLAVE.V-V-R氏の第31弾の引退作品。 歌詞 (作者配布のzipより転載) I want to want to with you Sing a sing a song Darling touch Darling kiss Darling stay I love you I recall Cold rain made me crazy 'Cause there'll be no sunlight There'll be no clear skies This rain has taken its toll on me And my heart is crying in front of dignified flowers I tell you You are like that beautiful flower My tears fading to faraway Too faraway Because I'll never change what's been and gone That is why I need your love You are bouquet to save me Well,you today also beautifully bloom for me Only sound that you hear is "come here" And you say"You will be die" It may be the lifetime of the flower and it may be my life expectancy But I won't go I can't do it on my own You walking the stairway Walk away 'Cause you ever change Even if there was anything That is why I seek your mercy You are the reason for me to live Oh but you climbed the stairs It's like being executed You kill me Dying fool I looking for you My mind cries out feeling pain Gimme an umbrella Visibility is bad due to rain I looking for you My voice cries out feeling scars But this is the start of ours I tell you You are like that beautiful flower My tears fading to faraway Too faraway Because I'll never change what's been and gone That is why I need your love My sorrow fading to faraway Too faraway You are the start of something new That is why I need your love You are bouquet to save me Well,you today also beautifully bloom for me 雨嘆き 吾らが死のうとも お前は花の如く麗しい + 動画内小文字部分 思い出した。 雨が私の冷静さを失わせた事を。 太陽など見えやしないし、 晴れた空などありはしない。 雨が私に与えた報復によって 私の心はあの凛々しく咲く花の前で 涙を流すだろう。 そこで伝えよう。 お前はまるで あの美しい花のようなのだと。 過去を変えることなど到底できやしないから、 私の涙は遠く遠くへ消えていくのだ。 だからこそお前の愛が必要だ。 お前は私を救う花束なのだから。 さあ、今日も私の為に美しく咲くがいい。 お前が「此方側へ来い」と言っている。 そして「いつかお前にも死が訪れる」とも言う。 それはあの花の命の事かもしれないし、私の命の事かもしれない。 だが、私は死なずに此処に居るのだ。 お前が必要なのだから。 お前は何を置いても変わり続け、 階段を登って行ってしまう。 だから私はお前に慈悲を求める。 お前は私が生きる理由だからだ。 だがお前は階段を登りきる。 これではまるで処刑だ。 お前が私を殺す。 馬鹿者は死ぬのだ。 心がお前を探している。 痛みを叫んでいるから。 傘をよこせ。 雨で視界が悪いんだ。 お前を探している。 この声が傷跡を報らせるから。 だが、これこそが吾らの始まりなのだ。 伝えなくては。 お前はまるで あの美しい花のようなのだと。 過去を変えることなど到底できる筈もないから、 私の涙は遠く遠くへ消えていく。 だからこそお前の愛が必要なのだ。 この悲しみが遠く彼方へ消えていけば、 お前こそが新たな始まりになるだろう。 だからこそお前のその愛が必要だ。 お前は私を救ってくれる花束なのだから。 さあ、今日も私の為に美しく咲いてくれ。 Even if we are dead under the rain of grief, you will remain beautiful コメント 追加おつですー。お洒落でかっこよくてすごくいい(ピアノソロは無かったけどw)。 -- 名無しさん (2018-07-27 00 59 42) 雪~見だ~いふ~く。相変わらず最高です -- ゴリラさん (2018-07-27 19 28 28) 流石SLAVEさん、カッコいいです。雪見だいふく買ってきますw -- 名無しさん (2018-10-19 00 10 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/risamakihara/pages/29.html
作詞:りさ 作曲:とむ かき氷とともに溶けた あの夏のわっしょい シロップかけ放題が 狂わせた運命 奪えなかった 15歳の童貞 痔主のチョコバナナも 未だ食べられぬまま 電車でJKに2828していたあなたが 上田駅の中心で“りさ”と叫ぶ こうして私たちは出会ったんだ ※わっしょい わっしょい わっしょい わっしょい 上田わっしょい 食べたいなと 訴えかける私に 財布の紐は緩まないままのおっさん ガストの会計までも 割り勘なんて・・・ 外配信は いつの日も雨 同僚から逃げた あの夏 本当はからあげも ほしいのお願い モンペじゃないよズボンは じゃあ脱ぎますか? 大事なのはいつの日も 金、カネ、かね はるばる大阪から 来てくれたあなたを 最後にきちんと見送りたくて 台詞「来年も再来年も、一緒にわっしょい行こうね」 そう言って見送ったのは 痔主だった ※Repeat.
https://w.atwiki.jp/akisame00/pages/9.html
動画(youtube) @wikiのwikiモードでは #video(動画のURL) と入力することで、動画を貼り付けることが出来ます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_209_ja.html また動画のURLはYoutubeのURLをご利用ください。 =>http //www.youtube.com/ たとえば、#video(http //youtube.com/watch?v=kTV1CcS53JQ)と入力すると以下のように表示されます。
https://w.atwiki.jp/akisame00/pages/10.html
@wikiにはいくつかの便利なプラグインがあります。 アーカイブ インスタグラム コメント ニュース 人気商品一覧 動画(Youtube) 編集履歴 関連ブログ これ以外のプラグインについては@wikiガイドをご覧ください = http //atwiki.jp/guide/
https://w.atwiki.jp/akisame00/pages/3.html
更新履歴 取得中です。 ここを編集
https://w.atwiki.jp/akisame00/pages/20.html
lb_bunner01.jpg ゲーム:リトルバスターズ! リトルバスターズ! エクスタシー リトルバスターズ! Converted Edition レビュー リトルバスターズはゲームブランドKeyの恋愛アドベンチャーゲームです。 ストーリー 主人公直枝理樹は、幼馴染である棗恭介、その妹である鈴、同じく幼馴染の井ノ原真人、宮沢謙吾と共に全寮制の学校に通っていた。彼等は昔、何かを悪者に見立ててそれを成敗する正義の味方「リトルバスターズ」を結成し、色々な事をしてきた。両親と死別し塞ぎこんでいた理樹にとって、自らを外に連れ出し広い世界を教えてくれたその存在は大きかった。時に無茶苦茶で考えられない行動をする彼等に巻き込まれながらもそのことを楽しく感じて彼らと一緒にいた理樹は、「ずっとこの時が続いたらいいのに」と考えていた。 ある日、3年生である恭介が就職活動から帰って来た。理樹は「リトルバスターズ」の4人に、「昔みたいに何かしよう」と持ちかける。それを聞いたリーダー・恭介は近くに置いてあったボールを拾い上げ、宣言するのだった。 「野球チームを作ろう。……チーム名は、リトルバスターズだ!」 (wiki参照) 対応機種 PC Windows/2000/XP/Vista PS2(Converted Edition、以下PS2) PSP(Converted Edition、以下PSP) PS Vita(Converted Edition、以下PS Vita) (wiki参照) 公式サイト リトルバスターズ(無印) http //key.visualarts.gr.jp/product/little/ リトルバスターズEX http //key.visualarts.gr.jp/newsoft/ リトルバスターズConverted Edition PS2 http //www.prot.co.jp/ps2/lbc/ リトルバスターズConverted Edition PSP http //www.prot.co.jp/psp/lbc/ リトルバスターズConverted EditionPSV http //www.prot.co.jp/psv/lbc/
https://w.atwiki.jp/i914/pages/66.html
ジュンジュンと買い物してるときに、些細なことでジュンジュンと大喧嘩した。 バナナのクレープが売り切れてたのは小春のせいとか、そんな理由で怒るなんてどうかしてる。 確かに小春はずーっと洋服を見てたけどさ。あれもこれもって見てたけどさ。 そういうジュンジュンだって、パンダのぬいぐるみの前から一歩も動かなかった。 小春一人が悪者扱いなんて、そんなの許せるわけがない。 だから、小春はキレた。 「ジュンジュンはコドモじゃん! そんなことくらいで!」 だから、ジュンジュンもキレた。 「久住サンはコドモだね! 洋服一つ決められナイ!」 喧嘩別れして歩く人ごみ。 ぽつりと肌に落ちてきた雨つぶ。 あ、これは降りそう。 そう思って空を見上げて腕に手をやって、気づいた。 「…傘、ジュンジュンが持ってっちゃったじゃん…」 正しくは、小春が服を選んでるときに傘をジュンジュンに持ってもらってた。 そのまま、受け取るのを忘れて持たせたままだった。 「もう! ジュンジュン、人の傘なのに!」 カンペキ八つ当たりなのはわかってる。でも、自分の間違いは認めたくない。 ジュンジュンだって悪い。さっさと小春に返してくれればよかったんだ。 どんよりと濁った色の雲は、思ったよりも早く雨足を強めてた。 あー、これは濡れる。マズい。 小春は人と人の隙間を縫って、早足で駅まで向かおうとする。 その瞬間。 「きゃーっ!」 一瞬真っ白に光った視界と、周りの人の悲鳴。 続いて地面から響いてくる振動。 「…カミナリつきかぁ…」 この雨は土砂降りになりそうだと思いながら、小春は雨宿りできそうな建物の隙間に身を隠した。 今、小春は深めの帽子をかぶって、サングラスまでしている。 若い人の多いこの通りでこんなカッコをしてる人は多いけど、 一人で雨宿りしている姿を見られたら、たぶん、目立つ。 よくよく顔を見られたりすれば、「きらりちゃん」だってバレる。 それはめんどくさい。 小春、ちびっ子以外にキャーキャー言われるのは好きじゃない。 小さく右手を空にかざして、イメージを呼び込む。 ハルシネーション。小春の姿は、辺りの景色と一体化する。 あんまり外で能力とか使いたくないんだけど、もうこれは緊急事態だし。 こうすれば誰にも見つからない。誰にもバレないで雨をやり過ごせる。 ひとつ息を吐き出して、建物の壁に身体を預けた。 ひんやりとして、小さく身体が震えた。 ときどき地面が揺れる。 まだ5月。夏というには早いけれど、暑かった昨日と今日。 まるで7月みたいな気温が雷雲を呼び寄せた。 小春は確かに能力としてのカミナリは使えるけど、 自然をどうこうできるほどの能力までは持ってない。 運が悪ければ小春にだってカミナリは落っこちる。たぶん。 避けられるかっていったら、多分ムリで、普通にビリビリってなって死んじゃうこともあると思う。 だから、カミナリに強いわけじゃない。だから、やっぱりカミナリは怖い。 ほら、今だって。 フラッシュを焚かれたみたいに街が白く光って、思わず目を閉じる。 数秒後にズズズと突き上げるような音と揺れ。 もう、やだ。こういうの。怖い。 だいたい、やっぱジュンジュンが悪いんだ。 バナナのクレープが食べられないくらいでウダウダしてないで、 別のにするとか、いっそのこと食べないとかそうしてくれれば、 きっと今頃小春とジュンジュンは二人とも電車にでも乗って、こんなピカピカに怖がることもなかったんだ。 そうだよ、ジュンジュンが先に帰っちゃったりしなければ、 手元には小春の傘があるはずで、少なくともこんなところで一人で雨宿りなんてしてないで、 カミナリは怖いかもしれないけど、駅まで濡れずに歩けたに違いないんだ。 ほぼ手ぶらの両手を見つめる。 あんなに時間をかけて見ていた洋服は、実は、買っていない。 気に入ったのが見つからなくて、何も買わずに店を出てきてしまった。 だからジュンジュンもきっと気に入らないんだ。ただ、時間をつぶしただけだから。 雨は止まない。雷も鳴り止まない。 思わず下を向いて、腕を腕で抱いてみる。 小春のハルシネーションは、優秀だと自分でも思う。 小春がここにいることは、目の前を通りすぎていく何百人もの人の誰にもバレていない。 そうする必要があるからそうしただけなのに、誰にも見えないことが、一人が、心細くなってきた。 「…ジュンジュンが悪いんだ」 もう、今日何度目。小春の口からついこぼれた言葉。 ジュンジュンが隣にいれば、こんな心細くなることもないのに。 また光ったフラッシュにぎゅっと目を閉じる。 チカチカ光るまぶたの奥。浮かび上がる見知ったシルエット。 「お邪魔しまーすネー」 独特のイントネーションに、思わず顔を上げた。 頭の中で見えたそのままの姿が、今、目の前にある。 見慣れた傘が雨つぶを弾く。水玉模様のそれは、小春の傘。 「やー、カミナリすごいから濡れター。 雨もすごいから怖かっター」 よく考えれば言ってる言葉はめちゃくちゃだったんだけど、小春はそれをツッコむ余裕もなかった。 目の前の相手はさも当然のように傘の水を落としているけど、 小春にとっては、彼女はさも当然にここにいたらおかしい。おかしすぎるはずで。 「ちょっ…、どうして?」 当たり前の疑問。だって今、ここはまぼろしの向こう側。 小春だけの空間で、小春だけがいることのできる場所。 それなのにずかずかと上がりこんできて、平気な顔してる。どういうこと? ばさばさっと傘を振り回して、ジュンジュンは軽く笑っていた。 気がつけば自分の腕はまだ自分の身体を抱きしめたまんまで、 それが余計に面白かったのか、左手でツンツンと小春の指を突っついてくる。 「久住サンはコドモだから、カミナリ怖いだろーナーって、 それで、ジュンジュン、久住サンの後ろから、ウロウロしてた」 「こっ、小春子供じゃないもん! 今年17だもん! オトナだよ! ってゆーかストーカーじゃんそれ!!!」 「スグそゆこと言うー。だから久住サン子供だよネー」 この期に及んで強がっても空回りするのはわかってたけど、 でも、小春はたかがバナナでキレるジュンジュンにだけは子供扱いされたくない。 ずーっと指を突っついたままのジュンジュンの手を乱暴に振り払って、 小春は、もう一度ジュンジュンの顔をぐっと見上げた。 そしたら。 ジュンジュンは予想外にすごく優しい顔をして、 「ウソ」 そう言って、小春の頭をぽんぽんと撫でた。 「久住サン、呼んだデショ、ジュンジュンのこと」 「よ、呼んでなんか…」 ない、とはとても言い切れなくて、 だって実際この雨と雷の中で一人でいて、寂しくなったのは事実で、 そう言われてみれば、一人になってからはジュンジュンのことばっか考えてたことにも気づいて、 何だか恥ずかしいやら、情けないやら、悔しいやら、よくわかんなくなって、 小春は、ずるずると視線を地面に下げていくことしかできなかった。 「ホントは、もう帰っちゃえって駅まで行っただケド」 改札で、久住サンの声、聞こえたカラ。 そう言ってジュンジュンは小春の隣にピタリとくっついた。 触れ合う腕からじんわりと伝わる体温。 視界に映るジュンジュンのジーパンの裾。跳ねた水でびしょびしょ。 「そしたら、久住サン見えないんだモン。 聞こえたのこの辺、でも、久住サンいないってウロウロウロウロ」 ジュンジュンは閉じた傘の先で、宙に8の字をグルグルと描く。 そしてそのまま、トントンと地面を叩いた。 「も、帰るってとき、久住サンがジュンジュン呼んで」 見えたヨ。目じゃなくて、ココロ。 マボロシで目には見えなかったケド。 ここにイルってジュンジュン、わかったカラ。 その言葉にハッとして三度顔を上げると、 自分の左胸を指さして微笑むジュンジュンがいた。 「共鳴って、スゴイネー」 少し前の出来事を思い出す。 小春は、無意識に念じていた。 ジュンジュンがいないと困る。だから、ジュンジュン、来て。 きっと、ぎゅっとつぶった瞳に浮かんだあのシルエットがそれ。 小春の幻術は、カンペキだった。 仲間であるジュンジュンにさえ見つからなかった。 それ以上に、共鳴ってチカラがカンペキすぎた。 小春は、どんなときでも、この共鳴に守られてるんだって、強く思い知らされた。 「…ジュンジュン、ずるい」 ぼそっとつぶやいた言葉はその耳に届いたみたいだけど、 ジュンジュンはきょとんとした顔で小春の顔を覗き込んでいる。 だって、ずるいじゃん。 小春、さっきまであんなに子供っぽい理由でキレてたジュンジュンが許せなかったのに。 ひとりぼっちの小春を助けに来てくれたとか、そんなの、カッコよすぎるじゃん。 「久住サン、よくワカンナイ」 呆れたようにため息をつきながら空を見上げたジュンジュンは、 空を指さして、小春にも見上げるように促した。 「カミナリ、止んだネ」 * * * パラパラと小降りになった雨の中を、ひとつの傘に身を寄せ合って歩く。 傘はジュンジュンが持っていた。 背の高さはそう変わらないはずなのに、ジュンジュンがやけに大きく頼もしく見える。 ジュンジュンはさっきまでの文句はひとことも言わない。 喧嘩して寂しがってヘコんでっていう小春の気持ちに、きっと気づいてる。 こういうとこ、オトナだと思う。 いつもは些細なことでくだらない言い争いばっかりするクセに。 どうしてこういうときだけ、もう。 小春、完全敗北じゃん。 …悔しいけど、今度ジュンジュンと買い物に出かけたら、 真っ先にクレープ屋さんに寄ってあげよう。 そのときは、バナナクレープは小春のおごり。ちょっとだけ、感謝を込めて。 改札が見えてきた。 ホームは別々。だから今日は、ここでお別れ。 「傘持ってくれてありがと、ジュンジュン」 「いーえー。 あ、でもね久住サン」 呼び止められて首をかしげた小春に、ジュンジュンはニヤリと笑って言った。 「今度、バナナたっぷりのクレープ久住サンおごりネ?」 訂正。ジュンジュンはやっぱりコドモ。 自分からそんなこと言う人には、ハルシネーションバナナクレープをプレゼントだっ!!!
https://w.atwiki.jp/nippoleifera/pages/37.html
(4人分) 豚ひき肉 200g 春雨(乾燥) 100g ねぎのみじん切り 1/2本 生姜みじん切り 小1・ 豆板醤 小1 サラダ油 大1 煮汁(湯2カップ、しょうゆ大さじ2~4、酒大さじ1、砂糖小さじ1/2、ごま油少々) 春雨は熱湯につけてもどし、食べやすい長さに切る。 中華なべにサラダ油を熱し、ねぎ、生姜、豆板醤を入れて炒め、いい香りがしたら、豚肉を入れてほぐしながら炒める。 豚肉の色が変わったら、春雨を入れて炒め、煮汁の材料を加えて10分ほど煮る。