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第4次メイド戦争 [#n7e4dcf8] 第4次メイド戦争の総括 [#nce2f823] ホットキーワード [#j2cae75a] コメント [#u6b776ea] 第4次メイド戦争 エジプト戦終結後の外交感情を確認しておきましょう。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1500-3_attitude.jpg) ご主人様であるイケメン先生に対する属国の態度は、 ・親しみを感じている icon happy; icon happy; イザベラ ・不満はない icon happy; エリザベス,ハトシェプスト となっています。 自国への宣戦ペナルティや友邦への宣戦ペナルティなど、マイナスも結構付いているのですが、それを上回るご主人様の大きな愛がメイドさん達の幸福感を引き出しています。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「きんもーっ☆」 次のメイドさん候補は、ブーディカ+エカテリーナ or ヴィクトリアですが、アラブとエジプトが長く国境線を接しているブーディカさん達にしましょうか。 2カ国相手になりますが、技術水準からいえばヴィクトリアよりはくみし易い相手ですし。 世界地図は以下の通り。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1500-4_world.jpg) アラブの直轄都市は9ヶ所。 このシド星では3つに勢力が分かれました。 主要都市はこんな感じ。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1500-5_mecca.jpg) ■ 首都メッカ 長弓兵ラッシュ&属国プレイのために、再生成神から授けられた都市。 アラブオリジンの4都市のうち、小屋があるのはここだけ。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「およそ神のなしえざるものなし」 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1500-6_madrid.jpg) ■ 旧スペイン首都マドリッド 絶賛反乱中。 もとからあった小屋はそのまま。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「グローブ座で上演されるのは悲劇のみ」 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1500-7_london.jpg) ■ 旧イギリス首都ロンドン アラブ唯一の偉人工場。 こんな首都に聖廟を2つも建てて、エリザベスはメロンパンをほおばっていたのです。 でもって哲学志向ですよ。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「まったく、エリザベスはホントにまったく」 (※目をつぶって脳内再生) これまでの画像や都市画面でバレバレかもしれませんが、内政はかなりテキトーです。 というかヘタクソです。 微に入り細を穿つ内政レポにすげえなあと感嘆しつつ、こりゃ真似できねえと思いながら見ています。 コメント欄で、奴隷を使ったアポロ建設について丁寧に解説してくださった方がいらっしゃいましたが、あんなこと考えながらプレイしたことは一度もありません。 スミマセン・・・。 そしてありがとうございます。 ま、内政がいいかげんでもそれを補えるのが共同研究スタイルの属国メイドプレイ。 ということでご容赦いただければと思います。 今回の首都や占領都市群があれば、内政マイスターなら今頃宇宙へ飛んでいるかも!? AD1510 またマドリッドで反乱 徴兵でライフルを揃える予定がだいなしです。 こうなったら騎兵隊メインでいきましょう。 もしコサックが出てきても大丈夫。 きっと歴戦の長弓兵部隊がなんとかしてくれる。 AD1515 ロンドンで偉大な商人(2人目)誕生(→ヴィクトリア首都へ) AD1545 物理学開発 コサック対策は飛行船+長弓兵に方針変更。 物理学も開発したことですし、そろそろ行きますか。 飛行船は後方で作ってもすぐに前線に投入できますし、問題ないでしょう。 次のメイドさん候補達の技術水準は以下の通り。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1545-1_tech.jpg) 両国ともライフル、ボンバーマンはなし。 現在の最強兵種は、胸甲騎兵とカノン砲。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1545-2_now.jpg) 現在、ブーディカは企業を、エカテリーナは鉄道を研究中。 コサックの心配はしなくても大丈夫かもしれません。 アラブ全土の総戦力は、 騎兵隊15+ライフル13+カノン38+長弓19+カタパルト12+戦士8=計105。 ここまでアップグレードもユニット削除もナシ。 戦争での損害もナシ。(厳密には、対蛮族で戦士が1人ご入寂) 今までに生産した兵は6種のみ。 これに飛行船を加えて全7種で、メイドさん2人の身柄を確保しに行きます。 さすがに戦士は本国でお留守番ですが、それ以外は全兵科参戦。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「俺、この戦争が終わったら、ラクダ弓兵を量産するんだ」 AD1550 イケメン先生がブーディカ(+属国のエカテリーナ)に宣戦 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1550_turn.jpg) ※宣戦直前ターンの画像なので、正確にはAD1545のものです。すみません。 属国がらみなので先の展開が予想しづらいのですが、基本作戦は 1.アラブとエジプトの国境に近いブーディカ都市を順次攻略 2.エカテリーナの独立を誘い、ブーディカに降伏を迫る 3.降伏させたブーディカも引き連れて、エカテリーナを臣従させる といった流れです。 AD1555 ブー都市ダーノヴァリア占領 (1都市目) 同年、エカテがブーから独立 ウホッ、これはいい展開。 AD1570 旧エリザベス領のブー都市ノーウィッチ占領 (2都市目) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1570_norwich.jpg) 騎兵隊3+ライフル2+カタパルト12で攻め落としました。 遺産も偉人もナシですが、労働者が8人。 (゚д゚)ウマー。 AD1575 ブー都市トロサ占領 (3都市目) #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1575_log.jpg) 参考までにこの頃のログを。 カノン突入後に掃討が基本戦術。 さすがに先陣を切ることはありませんが、まだまだ長弓兵も現役です。 AD1590 ブー都市イスカ占領 (4都市目) すでに4都市を落とされエカテリーナにも独立されたというのに、ブーディカに降伏の気配ナシ。 気の強いメイドさんになりそうです。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1590_now.jpg) エカテリーナは鉄道の研究を終え、内燃機関に取り掛かりました。 どうやら、ライフル・コサックは必要ないようです。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「機関銃だけでこの軍神サラディンを止められるとでも?」 一方、ブーディカは物理学。 遊覧飛行がしたいなら、いくらでも後で連れて行ってあげるのに。 AD1595 ブー首都ビブラクテ占領 (5都市目) 遺産はありませんが、軍事教官3人と科学者が2人定住。 旧首都ですし、領土に組み入れたいところですが、終戦時の文化圏を確認してから判断します。 これで5都市。 しかしまだブーディカは降伏しません。 ビブラクテ攻略戦で大将軍(4人目)誕生 AD1610 ブー都市ゲルゴヴィア占領 (6都市目) 6都市陥落しても、まだ降伏しない意地っ張りなブーディカさん。 仕方ないので、予定を変更してエカテリーナを先にメイドさんにすることにします。 次の攻略目標はエカテ都市ノヴゴロドに決定。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1610_turn.jpg) AD1625 属国エリザベスから共産主義を交換で入手 代議制+官僚制+国有化を導入。 反乱が続発するグローブ座都市での徴兵はもうあきらめます。 エルミタージュやシナゴーグ建設で反乱のない街づくりを優先。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「もう徴兵なんてしないなんて 言わないよ絶対~ icon culture;」 社会制度は、 代議制+官僚制+カースト制+国有制+神権制、となりました。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1625_civic.jpg) AD1645 エカテ都市ノヴゴロド占領 (露1都市目) ハギアソフィア、ゼウス像があり、定住坊主が2人。 久々に当たりを引きました。 聞いてエカテリーナ ちょっと言いにくいんだけど icon culture; 聞いてエカテリーナ 貴公の体はかわいいメイド服をまとうのがお似合いだ! #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1645-1_catherine.jpg) ※後ろにチラッとノブゴロド攻略部隊が映ってます。 まだ早いかと思いつつも降伏を勧告してみると、エカテリーナは受諾。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1645-2_aloe.jpg) そして、エカテリーナがブーディカに宣戦。 昨日までの親友に宣戦されたのがショックだったのか、意地っ張りのブーディカも即降伏。 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (100227_1645-3_boudica.jpg) 同じ年に、2人のメイドさんを獲得することとなりました。 第4次メイド戦争の総括 ブーディカ都市を6つ、エカテリーナ都市を1つ落としましたが、丘都市は全部で5つ。 にわかには信じられない結果ですが、なんと今回も犠牲ゼロの完勝でした。 完勝の理由は、 ・終戦時点で飛行船を16機配備していたこと ・ブーディカの軍量はそれなりでしたが、軍事技術格差は圧倒的だったこと ・相手の火薬ユニット最強がマスケットだったこと ・エカテリーナが何故かライフルを開発しようとしなかったこと ・エカテリーナは機関銃を出してきましたが、戦闘に参加したのは1体のみだったこと といったあたりかと思われます。 飛行船で削った後の機関銃に対して、都市襲撃 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (40%)#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (40%)#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (40%) のカノンの生還率は8割台でした。 #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「軍神サラディンすげえ」 さて今回の戦争では、2人のメイドさんをゲットしました。 4人目は、夜の技術開発に定評のあるエカテリーナさん。 5人目は、胸を強調したファッションのブーディカさん。 3人目のロリメイドから一転、2人ともかなりの肉感派です。 深夜アニメ界において、ピンク髪はビッチの法則。 ということで、エカテさんは、今の時代で言えば、この子でしょうか。 おっぱいフェロモンが売りならマウスパッドに最適。 ということで、ブーディカさんは、今の時代でいえば、この子でしょうか。 2人とも、CVはもちろん、く(ry #ref error :ご指定のページがありません。ページ名を確認して再度指定してください。 「まったく、筆者はホントにまったく」 つづく (その8 最終回へ) ホットキーワード ネイサンズ(≠姐さんズ) コメント ご意見ご感想等ございましたらよろしくお願いします。 数子は図体でかいからアルフォンスでおk -- 早く医術の研究を -- おっさんにナギのセリフを言わせるなw ↑×3むしろ「病院逃げて~!」レベル -- >アルフォンスでおk その発想は無かった。全都市に病院を建てても、スタッフが全員くg(ry -- なんともラスボス臭漂う容姿のメイドさんが残りましたな -- 奴隷アポロ そういう解き方もあるというだけですよ。商業勝負なので手っ取り早く商業を稼ぐために陶器を取り、人口最大にして小屋を建てると十分以上にペイします。(ただし大量の食料があってこそ)序盤のこういう戦略は再現性が高いので、セーブデータがあれば試してみると分かり良いと思います。筆記+君主≒鋳金なので機械アポロも同様に狙えます。(君主制の幸福が無い分キツイ。成功すれば大科学者工学が視野に入る) -- ↑×4 というか、メイドたちのみならずサラディンまで釘宮ということだよね? 脳内補完しろとわざわざ注釈があるからには。 -- 最初は誠だったのが性転換したのか?w -- ごめんなさい、一生懸命目を瞑って頑張っても脳内変換できません;;もっと努力した方がいいのでしょうか;; -- というか掛け合い見る限り、サラディンは(声が釘宮であることを除き)他レポにもいるいつもの宗キチ先生だ。誠なのは筆者であってサラディンではないと思うのだがいかがか。 -- 名前
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武将 兵種 国 能力値 スキル 列伝 Lv 1 2 3 4 0702 一色 義幸 弓 丹後 統智政 423 534 645 756 (1498-1563)丹後の戦国大名。隣国の若狭武田家としばしば戦った。一色家は清和源氏足利家一門で、山名・赤松・京極家とともに四職の家格となり、幕府で重きをなした。 0703 一色 義道 槍 丹後 統智政 641 752 863 973 (1533-1579)丹後の戦国大名。義幸の子。京を追われた将軍・足利義昭を庇護したため、織田軍に攻められる。善戦するが、家臣・沼田勘解由の内通により敗れ、自害した。 0704 一色 義清 弓 丹後 統智政 521 631 741 852 (1535-1582)丹後の戦国大名。甥・満信が細川藤孝に謀殺されたあと、弓木城に入り一色宗家を継いだ。しかし、細川忠興に城を包囲されたため、敵陣に突入して戦死した。 0705 沼田 勘解由 槍 丹後 統智政 212 323 434 545 0706 稲富 祐直 騎 丹後 統智政 223 334 445 556 (1551-1611)一色家臣。稲富流砲術の始祖。主家滅亡後は細川忠興に属し、鉄砲の師範を務める。のちに徳川家に仕え、幕府鉄砲方として国友鍛冶集団の組織化に尽力した。 0707 有吉 将監 弓 丹後 統智政 112 223 334 445 0708 吉原 党 槍 丹後 統智政 311 411 511 622 0709 松倉 党 騎 丹後 統智政 311 411 511 622 0710 山名 祐豊 弓 但馬 統智政 124 235 346 457 (1511-1580)但馬守護。出石城主。叔父・誠豊の養子となって家督を継ぐ。弟・豊定を因幡に派遣し、但馬・因幡両国を支配した。のち羽柴秀吉に攻められ敗北、降伏した。 0711 山名 豊直 騎 但馬 統智政 112 223 334 445 (????-????)山名家臣。夜久野城主。主君・祐豊に従い丹波国の足立氏の居城、山垣城(氷上郡)を落とすが、赤井直正、忠家の救援軍に破れ、逆に但馬国へ攻め込まれた。 0712 垣屋 続成 槍 但馬 統智政 322 433 544 655 (1482-1570)山名家臣。楽々前城主。主君・致豊の但馬守護就任に伴って守護代となり、領国経営の実権を握った。のちに田結庄是義と対立し、是義に奇襲されて自害した。 0713 垣屋 光成 騎 但馬 統智政 232 343 454 565 (1523-1592)山名家臣。続成の子。父を殺した田結庄是義と戦い、是義を討った。のちに羽柴秀吉の中国征伐軍に降り、因幡鳥取城攻撃などに参加、因幡で1万石を領した。 0714 田結庄 是義 弓 但馬 統智政 232 343 454 565 (1518-1575)山名家臣。鶴城主。田結庄家は山名四天王の一。織田家への従属を唱え、毛利家への接近をはかる垣屋続成と対立。続成を討つが、続成の子・光成に討たれた。 0715 大田垣 朝延 槍 但馬 統智政 322 433 544 655 (1506-1570)山名家臣。宗寿の子。1538年、5代目の竹田城主となった。居城・竹田城は室町時代中期に、太田垣光景が築いた。光景の子・景近は応仁の乱で活躍した。 0716 大田垣 輝延 騎 但馬 統智政 432 543 654 765 (1536-1585)山名家臣。竹田城主。太田垣家は山名四天王の一。織田家から毛利家に寝返ったため、羽柴秀吉に攻められる。一時は居城を奪還するがのちに敗れ、逃亡した。 0717 奈佐 日本助 弓 但馬 統智政 411 521 631 742 0718 山名 豊定 槍 因幡 統智政 124 235 346 457 (1512-1560)因幡守護。鳥取城主。叔父・誠豊の死後兄・祐豊の命により因幡に入る。因幡守護を自称して主家に対抗する山名誠通を討つなど、因幡の領国経営に尽力した。 0719 山名 豊数 騎 因幡 統智政 422 533 644 7 55 (????-????)因幡守護。布勢天神山城主。豊定の嫡男。重臣の武田高信が新守護・山名豊弘を擁立して挙兵、居城であった布勢天神山城を追われた。 0720 森下 通与 槍 因幡 統智政 422 533 644 755 (1537-1581)山名家臣。中村春続とともに主君・豊国を追放し、吉川経家に属して鳥取城を守る。しかし羽柴秀吉の「渇え殺し」戦法に敗れ、経家や春続とともに自害した。 0721 中村 春続 騎 因幡 統智政 321 432 543 654 (1529-1581)山名家臣。羽柴秀吉に降伏した主君・豊国を鳥取城から追い、毛利家より吉川経家を城主に招いた。しかし、秀吉の「渇え殺し」戦法によって敗れ、自害した。 0722 塩谷 高清 弓 因幡 統智政 111 221 331 443 0723 吉岡 春斎 槍 因幡 統智政 212 323 434 545 0724 吉岡 定勝 騎 因幡 統智政 534 645 756 867 (1532-1606)山名家臣。防己尾城主。羽柴秀吉の因幡侵攻軍に対抗し、千成瓢箪の馬標を奪うなど勇名を馳せる。しかし鳥取城落城により逃亡し、娘夫婦を頼って帰農した。 0725 武田 高信 弓 因幡 統智政 445 556 667 778 (????~????)山名家に仕えていたが、主家の内紛に乗じて独立し、鳥取城を奪った。その後、山名豊国に奪還された。 0726 矢部 吉茂 槍 因幡 統智政 221 332 443 554 0727 南条 宗勝 騎 伯耆 統智政 322 433 544 655 (1498-1575)南条家7代当主。羽衣石城主。尼子経久の攻撃を受けて居城を追われ、浪人となる。のち毛利元就の援助を受けて居城の奪還に成功し、以後は毛利家に属した。 0728 南条 元続 弓 伯耆 統智政 322 433 544 655 (1549-1591)南条家8代当主。羽衣石城主。宗勝の嫡男。豊臣秀吉に仕え、九州征伐などに従軍した。病のため弟・元清に政務を任すが、小田原征伐には病の身で参加した。 0729 小鴨 元清 騎 伯耆 統智政 533 644 755 866 (1551-1605)南条家臣。南条宗勝の庶子。東伯耆の名門・小鴨家を継ぐ。朝鮮派兵の際、甥・元忠の讒言に遭い失脚し、小西行長に属す。関ヶ原合戦後は加藤清正に仕えた。 0730 小鴨 宣政 弓 伯耆 統智政 124 235 346 457 0731 山田 重直 槍 伯耆 統智政 321 432 543 654 (1524-1592)伯耆の豪族。毛利家に仕え、父・高直の代に尼子家に奪われた居城・堤城を奪還した。のちに南条元続に属す。元続が羽柴家に属した際、元続と戦うが敗れた。 0732 山田 信直 騎 伯耆 統智政 111 221 332 443 0733 尼子 国久 弓 出雲 統智政 634 745 856 967 (1492-1554)尼子家臣。経久の次男。新宮党を率いて甥・晴久を支えるが、のちに対立。これに乗じた毛利元就の謀略により、晴久に討たれ、尼子家衰退の一大要因となる。 0734 尼子 誠久 槍 出雲 統智政 632 743 854 965 (1520-1554)尼子家臣。国久の長男。父とともに新宮党を率いるが、自らの武勇を誇りすぎ、従兄弟・晴久と対立。毛利元就の謀略にかかった晴久の襲撃を受け、戦死した。 0735 牛尾 幸清 弓 出雲 統智政 533 644 755 866 (1496-1571)尼子家臣。家老を務める。吉田郡山城攻めなどに従軍した。月山富田城籠城戦では落城寸前まで城内に留まって戦うが、のちに嫡男・久信らとともに降伏した。 0736 宇山 久兼 槍 出雲 統智政 123 234 345 456 (1511-1566)尼子家臣。筆頭家老を務めた。月山富田城籠城戦では、私財を投じて糧食を購入し、城兵に配った。のちに毛利元就の離間策にかかった主君・義久に殺された。 0737 湯原 春綱 騎 出雲 統智政 532 643 754 865 0738 本城 常光 弓 出雲 統智政 641 751 862 973 (1513-1562)尼子家臣。山吹城主を務め、大森銀山を守る。毛利元就や吉川元春の攻撃を撃退し、勇名を馳せた。のち元就に降伏するが、その豪勇を恐れた元就に殺された。 0739 佐世 清宗 槍 出雲 統智政 215 326 437 548 (1521-1570)尼子家臣。次席家老を務めた。おもに内政面で活躍したが、毛利元就の居城・吉田郡山城攻撃にも従軍した。元就の出雲侵攻軍に最後まで抵抗するが降伏した。 0740 尼子 晴久 騎 出雲 統智政 468 579 6810 7911 (1513-1560)出雲の戦国大名。祖父・経久の死後家督を継ぎ、中国8ヶ国の守護となる。毛利元就の謀略により新宮党を討ち、自ら弱体化を招いた。毛利軍と交戦中に急死。 0741 尼子 経久 弓 出雲 統智政 61010 71111 81212 81313 (86)大規模陽動(89)将の資質(43)黒き策謀 (1458-1541)出雲の戦国大名。京極家に仕えるが、所領押領の罪で出雲守護代を罷免される。のちに居城・月山富田城を奪回して勢力を広げ、中国11ヶ国の太守となった。 0742 立原 久綱 槍 出雲 統智政 653 764 875 976 (1531-1613)尼子家臣。甥・山中幸盛とともに、尼子勝久を擁して主家再興をはかる。播磨上月城落城後、毛利軍に捕えられるが、脱出して上洛した。のちに阿波へ赴いた。 0743 山中 幸盛 槍 出雲 統智政 756 866 977 978 (1545-1578)尼子家臣。三日月に対し「我に七難八苦を…」と願ったという。尼子勝久を擁して主家再興を企むが、播磨上月城で毛利軍に敗れ、安芸への護送中に殺された。 0744 亀井 秀綱 弓 出雲 統智政 432 543 654 765 (1471-1537)尼子家臣。1511年の船岡山合戦には主君・経久とともに従軍した。毛利元就の異母弟・相合元綱を籠絡して毛利家の分裂を図ったが、失敗に終わった。 0745 亀井 茲矩 槍 出雲 統智政 342 453 564 675 (1557-1612)尼子家臣。主家滅亡後は豊臣家に仕え、鹿野城主となる。干拓や用水路の建設など、領内の産業振興に努めた。また朱印状を得て、シャムに貿易船を派遣した。 0746 三刀屋 宗忠 騎 出雲 統智政 232 343 454 565 0747 松田 満久 弓 出雲 統智政 432 543 654 765 (????~1563)尼子家臣。白鹿城主を務めた。同城は月山富田城への食糧搬入の重要拠点であったため、毛利元就軍の最初の標的にされる。40日間の篭城戦の末、自害した。 0748 松田 誠保 槍 出雲 統智政 531 642 753 864 0749 米原 綱寛 騎 出雲 統智政 443 554 665 776 0750 米原 綱俊 弓 出雲 統智政 212 323 434 545 0751 三刀屋 久祐 槍 出雲 統智政 213 324 435 546 (????~1591)尼子家臣。主家が毛利家攻めに敗れると大内家に寝返る。しかし、大内家が尼子家攻めに失敗すると、再び尼子家に帰属する。最後は毛利家に降った。 0752 三沢 為清 騎 出雲 統智政 542 653 764 875 (1536-1588)尼子家臣。三沢城主。一時大内義隆に属すが、義隆の出雲侵攻が失敗した際に帰順した。のちに毛利元就の出雲侵攻軍に降伏した。子孫は長府毛利家に仕えた。 0753 赤穴 久清 弓 出雲 統智政 332 443 554 665 (1471-1553)尼子家臣。出雲瀬戸山城主。子・光清とともに大内義隆の出雲侵攻軍と戦うが、光清が戦死したため、大内軍に降る。大内軍の撤退後、居城の奪還に成功した。 0754 赤穴 盛清 槍 出雲 統智政 323 434 545 656 (1529-1595)尼子家臣。瀬戸山城主。光清の三男。父の壮烈な死に感動した主君・晴久により所領を加増された。のち毛利元就の出雲侵攻軍に降り、以後は毛利家に属した。 0755 秋上 久家 騎 出雲 統智政 542 653 764 875 0756 小笠原 長雄 弓 石見 統智政 112 223 334 445 大内家臣。温湯城主。主君・義隆の死後は尼子家に属した。大森銀山に進出し、これを領有した。のちに毛利元就軍に攻められ、抵抗するが敗北し、降伏した。 0757 福屋 隆兼 槍 石見 統智政 543 654 765 876 0758 益田 藤兼 騎 石見 統智政 223 334 445 556 (1529-1596)大内家臣。益田城主。主家滅亡後は毛利家に従い、山陰平定戦で活躍した。晩年は仏教を厚く信仰した。家臣・品川大膳は山中幸盛と一騎討ちをして敗れた。 0759 益田 元祥 弓 石見 統智政 114 125 236 347 (1558-1640)毛利家臣。藤兼の子。山陰平定戦で活躍した。関ヶ原合戦後に主家が減封されたあと、国家老に任ぜられて財政の立て直しを行い、萩藩の基盤確立に貢献した。 0760 吉見 正頼 槍 石見 統智政 113 214 325 436 (1513-1588)大内家臣。主君・義隆の姉を娶る。義隆の敵・陶晴賢打倒を目指して挙兵し、毛利元就と結んで晴賢と戦う。晴賢が厳島合戦で敗死したあとは毛利家に属した。 0761 吉見 広頼 騎 石見 統智政 222 333 444 555 (1535-1613)毛利家臣。正頼の子。出雲白鹿城攻撃などで功を立てた。正室・継室に相次いで先立たれ、嫡男が朝鮮派兵の際に戦死するなど、家庭的に不遇な武将であった。 名前 コメント
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武将 兵種 国 能力値 スキル 列伝 Lv 1 2 3 4 0702 一色 義幸 弓 丹後 統智政 423 534 645 756 (1498-1563)丹後の戦国大名。隣国の若狭武田家としばしば戦った。一色家は清和源氏足利家一門で、山名・赤松・京極家とともに四職の家格となり、幕府で重きをなした。 0703 一色 義道 槍 丹後 統智政 641 752 863 973 (1533-1579)丹後の戦国大名。義幸の子。京を追われた将軍・足利義昭を庇護したため、織田軍に攻められる。善戦するが、家臣・沼田勘解由の内通により敗れ、自害した。 0704 一色 義清 弓 丹後 統智政 521 631 741 852 (1535-1582)丹後の戦国大名。甥・満信が細川藤孝に謀殺されたあと、弓木城に入り一色宗家を継いだ。しかし、細川忠興に城を包囲されたため、敵陣に突入して戦死した。 0705 沼田 勘解由 槍 丹後 統智政 212 323 434 545 0706 稲富 祐直 騎 丹後 統智政 223 334 445 556 (1551-1611)一色家臣。稲富流砲術の始祖。主家滅亡後は細川忠興に属し、鉄砲の師範を務める。のちに徳川家に仕え、幕府鉄砲方として国友鍛冶集団の組織化に尽力した。 0707 有吉 将監 弓 丹後 統智政 112 223 334 445 0708 吉原 党 槍 丹後 統智政 311 411 511 622 0709 松倉 党 騎 丹後 統智政 311 411 511 622 0710 山名 祐豊 弓 但馬 統智政 124 235 346 457 (1511-1580)但馬守護。出石城主。叔父・誠豊の養子となって家督を継ぐ。弟・豊定を因幡に派遣し、但馬・因幡両国を支配した。のち羽柴秀吉に攻められ敗北、降伏した。 0711 山名 豊直 騎 但馬 統智政 112 223 334 445 (????-????)山名家臣。夜久野城主。主君・祐豊に従い丹波国の足立氏の居城、山垣城(氷上郡)を落とすが、赤井直正、忠家の救援軍に破れ、逆に但馬国へ攻め込まれた。 0712 垣屋 続成 槍 但馬 統智政 322 433 544 655 (1482-1570)山名家臣。楽々前城主。主君・致豊の但馬守護就任に伴って守護代となり、領国経営の実権を握った。のちに田結庄是義と対立し、是義に奇襲されて自害した。 0713 垣屋 光成 騎 但馬 統智政 232 343 454 565 (1523-1592)山名家臣。続成の子。父を殺した田結庄是義と戦い、是義を討った。のちに羽柴秀吉の中国征伐軍に降り、因幡鳥取城攻撃などに参加、因幡で1万石を領した。 0714 田結庄 是義 弓 但馬 統智政 232 343 454 565 (1518-1575)山名家臣。鶴城主。田結庄家は山名四天王の一。織田家への従属を唱え、毛利家への接近をはかる垣屋続成と対立。続成を討つが、続成の子・光成に討たれた。 0715 大田垣 朝延 槍 但馬 統智政 322 433 544 655 (1506-1570)山名家臣。宗寿の子。1538年、5代目の竹田城主となった。居城・竹田城は室町時代中期に、太田垣光景が築いた。光景の子・景近は応仁の乱で活躍した。 0716 大田垣 輝延 騎 但馬 統智政 432 543 654 765 (1536-1585)山名家臣。竹田城主。太田垣家は山名四天王の一。織田家から毛利家に寝返ったため、羽柴秀吉に攻められる。一時は居城を奪還するがのちに敗れ、逃亡した。 0717 奈佐 日本助 弓 但馬 統智政 411 521 631 742 0718 山名 豊定 槍 因幡 統智政 124 235 346 457 (1512-1560)因幡守護。鳥取城主。叔父・誠豊の死後兄・祐豊の命により因幡に入る。因幡守護を自称して主家に対抗する山名誠通を討つなど、因幡の領国経営に尽力した。 0719 山名 豊数 騎 因幡 統智政 422 533 644 7 55 (????-????)因幡守護。布勢天神山城主。豊定の嫡男。重臣の武田高信が新守護・山名豊弘を擁立して挙兵、居城であった布勢天神山城を追われた。 0720 森下 通与 槍 因幡 統智政 422 533 644 755 (1537-1581)山名家臣。中村春続とともに主君・豊国を追放し、吉川経家に属して鳥取城を守る。しかし羽柴秀吉の「渇え殺し」戦法に敗れ、経家や春続とともに自害した。 0721 中村 春続 騎 因幡 統智政 321 432 543 654 (1529-1581)山名家臣。羽柴秀吉に降伏した主君・豊国を鳥取城から追い、毛利家より吉川経家を城主に招いた。しかし、秀吉の「渇え殺し」戦法によって敗れ、自害した。 0722 塩谷 高清 弓 因幡 統智政 111 221 331 443 0723 吉岡 春斎 槍 因幡 統智政 212 323 434 545 0724 吉岡 定勝 騎 因幡 統智政 534 645 756 867 (1532-1606)山名家臣。防己尾城主。羽柴秀吉の因幡侵攻軍に対抗し、千成瓢箪の馬標を奪うなど勇名を馳せる。しかし鳥取城落城により逃亡し、娘夫婦を頼って帰農した。 0725 武田 高信 弓 因幡 統智政 445 556 667 778 (????~????)山名家に仕えていたが、主家の内紛に乗じて独立し、鳥取城を奪った。その後、山名豊国に奪還された。 0726 矢部 吉茂 槍 因幡 統智政 221 332 443 554 0727 南条 宗勝 騎 伯耆 統智政 322 433 544 655 (1498-1575)南条家7代当主。羽衣石城主。尼子経久の攻撃を受けて居城を追われ、浪人となる。のち毛利元就の援助を受けて居城の奪還に成功し、以後は毛利家に属した。 0728 南条 元続 弓 伯耆 統智政 322 433 544 655 (1549-1591)南条家8代当主。羽衣石城主。宗勝の嫡男。豊臣秀吉に仕え、九州征伐などに従軍した。病のため弟・元清に政務を任すが、小田原征伐には病の身で参加した。 0729 小鴨 元清 騎 伯耆 統智政 533 644 755 866 (1551-1605)南条家臣。南条宗勝の庶子。東伯耆の名門・小鴨家を継ぐ。朝鮮派兵の際、甥・元忠の讒言に遭い失脚し、小西行長に属す。関ヶ原合戦後は加藤清正に仕えた。 0730 小鴨 宣政 弓 伯耆 統智政 124 235 346 457 0731 山田 重直 槍 伯耆 統智政 321 432 543 654 (1524-1592)伯耆の豪族。毛利家に仕え、父・高直の代に尼子家に奪われた居城・堤城を奪還した。のちに南条元続に属す。元続が羽柴家に属した際、元続と戦うが敗れた。 0732 山田 信直 騎 伯耆 統智政 111 221 332 443 0733 尼子 国久 弓 出雲 統智政 634 745 856 967 (1492-1554)尼子家臣。経久の次男。新宮党を率いて甥・晴久を支えるが、のちに対立。これに乗じた毛利元就の謀略により、晴久に討たれ、尼子家衰退の一大要因となる。 0734 尼子 誠久 槍 出雲 統智政 632 743 854 965 (1520-1554)尼子家臣。国久の長男。父とともに新宮党を率いるが、自らの武勇を誇りすぎ、従兄弟・晴久と対立。毛利元就の謀略にかかった晴久の襲撃を受け、戦死した。 0735 牛尾 幸清 弓 出雲 統智政 533 644 755 866 (1496-1571)尼子家臣。家老を務める。吉田郡山城攻めなどに従軍した。月山富田城籠城戦では落城寸前まで城内に留まって戦うが、のちに嫡男・久信らとともに降伏した。 0736 宇山 久兼 槍 出雲 統智政 123 234 345 456 (1511-1566)尼子家臣。筆頭家老を務めた。月山富田城籠城戦では、私財を投じて糧食を購入し、城兵に配った。のちに毛利元就の離間策にかかった主君・義久に殺された。 0737 湯原 春綱 騎 出雲 統智政 532 643 754 865 0738 本城 常光 弓 出雲 統智政 641 751 862 973 (1513-1562)尼子家臣。山吹城主を務め、大森銀山を守る。毛利元就や吉川元春の攻撃を撃退し、勇名を馳せた。のち元就に降伏するが、その豪勇を恐れた元就に殺された。 0739 佐世 清宗 槍 出雲 統智政 215 326 437 548 (1521-1570)尼子家臣。次席家老を務めた。おもに内政面で活躍したが、毛利元就の居城・吉田郡山城攻撃にも従軍した。元就の出雲侵攻軍に最後まで抵抗するが降伏した。 0740 尼子 晴久 騎 出雲 統智政 468 579 6810 7911 (1513-1560)出雲の戦国大名。祖父・経久の死後家督を継ぎ、中国8ヶ国の守護となる。毛利元就の謀略により新宮党を討ち、自ら弱体化を招いた。毛利軍と交戦中に急死。 0741 尼子 経久 弓 出雲 統智政 61010 71111 81212 81313 (86)大規模陽動(89)将の資質(43)黒き策謀 (1458-1541)出雲の戦国大名。京極家に仕えるが、所領押領の罪で出雲守護代を罷免される。のちに居城・月山富田城を奪回して勢力を広げ、中国11ヶ国の太守となった。 0742 立原 久綱 槍 出雲 統智政 653 764 875 976 (1531-1613)尼子家臣。甥・山中幸盛とともに、尼子勝久を擁して主家再興をはかる。播磨上月城落城後、毛利軍に捕えられるが、脱出して上洛した。のちに阿波へ赴いた。 0743 山中 幸盛 槍 出雲 統智政 756 866 977 978 (1545-1578)尼子家臣。三日月に対し「我に七難八苦を…」と願ったという。尼子勝久を擁して主家再興を企むが、播磨上月城で毛利軍に敗れ、安芸への護送中に殺された。 0744 亀井 秀綱 弓 出雲 統智政 432 543 654 765 (1471-1537)尼子家臣。1511年の船岡山合戦には主君・経久とともに従軍した。毛利元就の異母弟・相合元綱を籠絡して毛利家の分裂を図ったが、失敗に終わった。 0745 亀井 茲矩 槍 出雲 統智政 342 453 564 675 (1557-1612)尼子家臣。主家滅亡後は豊臣家に仕え、鹿野城主となる。干拓や用水路の建設など、領内の産業振興に努めた。また朱印状を得て、シャムに貿易船を派遣した。 0746 三刀屋 宗忠 騎 出雲 統智政 232 343 454 565 0747 松田 満久 弓 出雲 統智政 432 543 654 765 (????~1563)尼子家臣。白鹿城主を務めた。同城は月山富田城への食糧搬入の重要拠点であったため、毛利元就軍の最初の標的にされる。40日間の篭城戦の末、自害した。 0748 松田 誠保 槍 出雲 統智政 531 642 753 864 0749 米原 綱寛 騎 出雲 統智政 443 554 665 776 0750 米原 綱俊 弓 出雲 統智政 212 323 434 545 0751 三刀屋 久祐 槍 出雲 統智政 213 324 435 546 (????~1591)尼子家臣。主家が毛利家攻めに敗れると大内家に寝返る。しかし、大内家が尼子家攻めに失敗すると、再び尼子家に帰属する。最後は毛利家に降った。 0752 三沢 為清 騎 出雲 統智政 542 653 764 875 (1536-1588)尼子家臣。三沢城主。一時大内義隆に属すが、義隆の出雲侵攻が失敗した際に帰順した。のちに毛利元就の出雲侵攻軍に降伏した。子孫は長府毛利家に仕えた。 0753 赤穴 久清 弓 出雲 統智政 332 443 554 665 (1471-1553)尼子家臣。出雲瀬戸山城主。子・光清とともに大内義隆の出雲侵攻軍と戦うが、光清が戦死したため、大内軍に降る。大内軍の撤退後、居城の奪還に成功した。 0754 赤穴 盛清 槍 出雲 統智政 323 434 545 656 (1529-1595)尼子家臣。瀬戸山城主。光清の三男。父の壮烈な死に感動した主君・晴久により所領を加増された。のち毛利元就の出雲侵攻軍に降り、以後は毛利家に属した。 0755 秋上 久家 騎 出雲 統智政 542 653 764 875 0756 小笠原 長雄 弓 石見 統智政 112 223 334 445 大内家臣。温湯城主。主君・義隆の死後は尼子家に属した。大森銀山に進出し、これを領有した。のちに毛利元就軍に攻められ、抵抗するが敗北し、降伏した。 0757 福屋 隆兼 槍 石見 統智政 543 654 765 876 0758 益田 藤兼 騎 石見 統智政 223 334 445 556 (1529-1596)大内家臣。益田城主。主家滅亡後は毛利家に従い、山陰平定戦で活躍した。晩年は仏教を厚く信仰した。家臣・品川大膳は山中幸盛と一騎討ちをして敗れた。 0759 益田 元祥 弓 石見 統智政 114 125 236 347 (1558-1640)毛利家臣。藤兼の子。山陰平定戦で活躍した。関ヶ原合戦後に主家が減封されたあと、国家老に任ぜられて財政の立て直しを行い、萩藩の基盤確立に貢献した。 0760 吉見 正頼 槍 石見 統智政 113 214 325 436 (1513-1588)大内家臣。主君・義隆の姉を娶る。義隆の敵・陶晴賢打倒を目指して挙兵し、毛利元就と結んで晴賢と戦う。晴賢が厳島合戦で敗死したあとは毛利家に属した。 0761 吉見 広頼 騎 石見 統智政 222 333 444 555 (1535-1613)毛利家臣。正頼の子。出雲白鹿城攻撃などで功を立てた。正室・継室に相次いで先立たれ、嫡男が朝鮮派兵の際に戦死するなど、家庭的に不遇な武将であった。 名前 コメント
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様相と概要の異同の実際(続) 迫手門学院大手前中・高等学校 紀要第五号 1986年3月30日 『渡嘉敷島における戦争の様相』と 『慶良間列島渡嘉敷島の戦闘概要』の異同 伊敷 清太郎 段落ごとに『様相』を黒字で、その下に『概要』を青字で記しました。 ( )付き小見出しは原論文にはなく、転載者が付けたものです。 伊敷論文「はじめに」に戻る 様相と概要の異同の実際へまえがき (軍部隊の進駐) (10・10空襲以降) (3・23~26米軍襲来、出撃か?) (3・27~玉砕場) 様相と概要の異同の実際(続)(3・31~食糧難と残虐行為) (5月・刳舟脱出行) (米軍再上陸と住民処刑) (住民離脱と処刑、降伏) 注 (3・31~食糧難と残虐行為) 【様相】同三十一日米軍は赤松隊の兵力を見くぴったか夜半島を徹ママ退した。空襲も止み生き延びた住民は張りつめた気力を失ひ五日間の空腹に夢遊病の如くさまよい歩む足どりもふらヽヽと浮いていた。死場所を失った住民は迷い歩いた揚句僅かな食糧を残して置いたもとの避難地恩納河原へ集った。 【概要】昭和二十年三月三十一日米軍は赤松隊の無低ママ抗を見くぴったか夜半島を徹ママ退した 砲弾の音も止み生きた自らをうたがひ 張りつめた気力を失い五日間の空腹を夢遊病の如くさまよい乍ら死場所を失った住民は迷い歩いた揚句 僅少な食糧を残して置いたもとの避難地恩納川方面へと移動した、 【様相】赤松隊も持久態勢に入り食糧確保に奔走した。 間もなく赤松隊長からの命令が伝達された。我々軍隊は島に残って凡ゆる食糧を確保し持久態勢を整へ上陸軍と一戦を交えねぱならぬ、事態はこの島に住むすべての人間に死を要求していると主張し住民に家畜屠殺禁止の隊長命令が出され違反者は銃殺といふ厳しい示達である。直ちに住民監視の前哨線が設けられ多里少尉がその任についた。 【概要】赤松隊も持久態勢に入る為に食糧確保に奔走した 間もなく赤松隊長から命令が伝達された 「(※23)我々軍隊は島に残ったすべての食糧を確保し持久戦の準備を整へ上陸軍と一戦を交えねぱならない事態はこの島に住む人々に死を要求していると主張し」住民に家畜屠殺禁止の命が出され違反者は銃殺といふ厳しい示達である 直ちに住民監視の前哨戦が設けられ多里少尉がその任務についた。 【様相】住民の座間味盛和にスパイの嫌疑をかけ、無実の罪におとし入れ斬り殺したのも多里少尉である。 亦家族の全部を失って山をさまよい歩く古波蔵樽を之敵に通ずる恐れありと高橋伍長の軍刀にかける等住民に対する残虐行為がはじまった。 【概要】住民の座間味盛和にスパイ嫌疑を問い無実の罪に陥れて斬り殺したのも多里少尉である その他家族全員を失ひ山をさまよい歩く古波蔵樽を捉え敵に通ずるおそれありと高橋伍長の軍刀にかける等住民に対する残虐行為が始まった、 【様相】海峡には敵飛行艇百五十隻が常駐、駆逐艦十数隻、小型空母等が周辺に停泊していた。その他艦船を含む船舶の数は三〇〇隻を下ったことはない。 時々友軍特攻隊の攻撃もあったが敵対空砲火には抗し難く火を吐き海中に落下する尊い姿も見られた。 【概要】慶良間海峡には常に敵輸送艦や駆逐艦、小型空母等が停泊しその散およそ(※24)三〇〇隻を下ったことはない。 時々友軍特攻隊の攻撃もあったが 敵の対空砲火には坑し難く火を吐き海中に落下する尊い姿も見受けられた。 【様相】同 四月下旬頃から軍民共に飢饉にひんし、蘇鉄の切干に野草を混じた代用食で露命をつないだ。 元気の者は監視の眼を逃れて島の各所から蘇鉄を集めた。生き残った防衛隊員は軍の命により防衛隊長屋比久孟祥の指揮で軍の食糧獲得に努力した。 【概要】昭和二十年四月下旬頃から軍民共に飢饉にひんし 蘇鉄の切干に野草を混じた代用食で露命をつなぐ状況となった。 元気の者は監視の眼を逃れて蘇鉄を集めた 生き残った防衛隊員は命令によって防衛隊長屋比久孟祥氏の指揮で軍の食糧獲保に努力した。 (5月・刳舟脱出行) 【様相】同五月初旬軍は遂に住民の保有している僅かな非常食糧の供出を強要し朝鮮人軍夫をして食糧を徴集せしめた。住民は急激に老、幼男女の栄養失調が続出し生き延ぴて無甲斐さを感ずる者もあった。気力ある者は夜間海岸に出で、米艦船から捨てられた肉切れや、果物の標流物を探し求めて食糧の足しにした。座間味島を逃れて赤松大尉と行動を共にした三宅少佐は危険の多いこの島を脱出し沖縄本島へ抜け出すことを考へ絶えず機会をねらっていた。防衛隊員の中から刳舟に経験のある者の調査が行われた。この時の白羽の矢が防衛隊員小嶺賀牛、玉城定夫の両名に当った。本人達は希望する所でなかったが軍命であれぱ致し方なく決死行の意を固めた。 刳船は三宅少佐外三名の軍人を乗せ漕手の糸満漁夫二名と共に渡嘉敦港を出発した。 静かな海峡を敵艦艇の監視綱をくぐり、四哩の海路を見事前島部落へ辿りついた。 【概要】昭和二十年五月初の軍は遂に住民の保有する僅かな非常食糧の供出を強要し朝鮮人軍夫をして食糧徴収が行われた。 住民は急激に老、幼男女の栄養失調が続出し生き延ぴてゐることの不甲斐さを嘆くものもあった。 気力ある者は夜間海岸に出て米艦船から捨てられた肉切れや果物等の標流物を求めて食糧の足しにした。 座間味島を逃れて赤松隊と行動を共にした三宅少佐は危険の多いこの島を脱出し沖縄本島へ渡る機会を絶えずねらっていたのであろう 防衛隊員の中から刳舟に経験のある者の調査が行われた、 この時の白羽の矢が隊員小嶺賀牛玉城定夫の両名に当った. 本人達は希望するところか軍命であれぱ致し方なく決死行の意固めた。 刳船は三宅少佐外三名の軍人を乗せ漕手に糸満漁夫二名を補強し渡嘉敷港を出発した 静かな海峡を敵艦艇の監視綱をくぐり四哩の海路を無事前島部落へ辿り着いた. 【様相】前島北方海岸に刳舟をかくし上陸して見ると住民の姿は見受けられない。その夜も沖縄本島への砲撃は寸時も止まぬ照明弾の合間に砲声は十六哩の海をこえて耳をつんざく有様である。夜は明けて昼の沖縄本島を望めぱ無事目的を達することは到底望めない。然し少佐は万難を排して決行せよとのことである。宵暗と共に前島を出発したが掃海艇の讐戒厳しく二回、三回と失敗を操り返し命からヾヽ引返した。鈴木少佐は舟長小嶺賀牛を呼ぴ出し言葉厳しくなじった。小嶺は慎重を期せねぱ目的達成はおぼつかないと答へると少佐は激昂し軍刀を握って睨んでいる。切るなら切れと前に迫ると少佐は何を考えてか平静に返った。今こヽで切っては勿論目的達成が出来ないことを知ったのであらう。漕き手は疲れ切って精一杯だった。遂に最後の決死行に意を決し再ぴ前島を後にした。輻輳する艦船の横腹を手操りつヽスクリューの波に巻込まれながら遂に神山島北方へ出た。暗夜に乗じて那覇へ向けたが掃海厳しく接岸不能である。合議の上、舟首を糸満港へ向けた。東天は既に夜明けを知らせつヽあり島伝ひに力漕し糸満港は目前に迫った。夜明けにあせりながら必死に力漕し遂に糸満港についた。一人の負傷者もいない全員無事を喜びながら疲れも忘れて真玉橋の部隊本部へと急いだ。 【概要】前島北方海岸に刳舟をかくし 島に上陸して見ると住民の姿は全く見受けられない. その夜も沖縄本島への砲撃は寸時も止まず 照明弾の合間を伝って砲声は十六哩の海をこえて耳をつんざく有様である 一夜明けて昼の沖縄本島を望めぱ無事目的を達成することは到底望むべくもない。 然し少佐は万難を排して決行せよとの事である 宵闇と共に前島を出発したのであるが掃海艇の讐戒厳しく二、三回失敗を操り返し命からヾヽ引返した.三宅少佐は艇長小嶺賀牛を呼ぴ出し言葉厳しくなじった. 小嶺は慎重を期せねぱ 目的達成はおぼつかないと答へると少佐は激昂し軍刀を握ってにらんでいた。 切るなら切れと前に迫ると少佐は何を考へたか平静に返った。 今こヽで切っては目的が達成出来ないことを知ったのてあらう、 漕手は疲れ切って精一杯だった.遂に最後の決死行である. 再ぴ前島を後にした. 輻輳する艦船の横腹を手探りつスクリウの波にまき込れながら遂に神山島北方へ出た。 暗夜に乗じて那覇へ向かったが掃海厳しく接岸不能である、 全員合議の上 舟首を糸満港へ向けた 東天はすでに夜明けを知らせつヽあるので島伝いに必死の力漕を続け遂に糸満港に着くことができた まさに天佑である全員無事を喜び合いながら疲れを忘れて真玉橋の方面隊本部へと急いだ (米軍再上陸と住民処刑) 同五月初旬米軍は再び渡嘉敷を占領した。赤松隊へ備へて各高地に砲陣地が構築された。間もなく伊江島住民が渡嘉敷部落へ移動され、米軍の保護下で収容された。赤松隊は極度に食糧欠乏し若い下士官や将校は夜間切り込みと称して米軍食料集積所を襲ひ食料、煙草等を確保する様になった。そのために米軍は各要所に地雷を施設した。鈴木、小松原両少尉はその犠牲となった。 伊江島住民は米軍の保護を受けつヽ渡嘉敷部落の焼け残った家屋で生活していた。 【概要】昭和二十年五月初旬米軍は再度渡嘉敷に上陸した。 赤松隊の急襲に備へるため各高地には砲陣地が構築された. 間もなく伊江島住民が渡嘉敷部落へ移動せしめられ米軍の保護の下に収容されていた 赤松隊は極度の食糧欠乏が目立ってきた。 若い下士官や将校は夜間切り込みと称して米軍の食糧集積所を襲い食料や煙草等を確保する様になった.その為に米軍は各要所ヽヽに地雷施設をし友軍の侵入に備えた。鈴木、小松原両少尉はその犠牲となった 伊江島住民は米軍の保護を受け乍ら渡嘉敷部落の焼け残った家屋で生活している。 【様相】米軍の要求により伊江島住民から選ぱれた若き青年男女六名が赤松隊へ派遣された。それは戦争が既に日本の不利であり降伏することが最も賢明な策であることを伝へるためであったが赤松隊長は頑固として聞き入れず六名の者を斬殺した。亦集団自決に重傷を負ひ米軍に収容された十六才の少年小嶺武則金城幸二郎の両名は米軍の治療を受け、やうやく依復したので米軍の指示に従い、渡嘉敷住民への連絡のため避難地へ遺けられた。目的は住民へ早く下山する様伝へるためであったが途中赤松隊の将士は二人を捕へ米軍に通じた理由のもとに之は処刑した。 【概要】まもなく米軍からの要求で伊江島住民から選ぱれた若き青年男女六名が赤松隊へ派遣された。 戦争がすでに日本に不利であり降伏することが最も賢明な策であることを伝へる為の軍使であるが 赤松隊長は頑固として聞き入れず六名の青年男女を斬殺したのである。 また集団自決場で重傷を負い米軍に収容され(※25)座間味の米軍病院で治療を受けやうやく快復し米軍の使者として渡嘉敷住民へ連絡のために住民避難地へ派遣された十六才の少年小嶺武則金城幸次郎の両人は不幸にも途中赤松隊将兵二人に捕えられ米軍に通じた理由の下に直ちに処刑された。 【様相】渡嘉敷小学校訓導大城徳安氏は敵に通ずるおそれありと斬首された。かくして住民は日々欠乏する食糧と赤松隊の恐喝に益々くたぱるのみであった。食ふに糧なく下山に方途なく栄養失調は続出する有様である。 飢餓と戦ひつヽ六月、七月のニケ月を過し八月を迎へたが食糧は欠乏の極に達し住民は死の寸前にさらされた。 【概要】渡嘉敷小学校訓導大城徳安氏が敵に通ずるおそれありと斬首される等 住民は日々欠乏する食糧難と赤松隊の恐喝に益々くたぱり食ふに糧なく下山するにもその方途なく栄養失調が続出するのみ 飢餓と戦いつヽ六月、七月とニケ月を過し八月を迎えたが食糧はますヽヽ欠乏の極に達し今日まで生き長らへた住民は死の寸前に晒され玉砕した同僚を羨む者さへあった、 (住民離脱と処刑、降伏) 【様相】同八月十二日、午前自決場で妻を失ひ幼児二人を抱へた郵便局長徳平秀雄氏は長女を背負い、長男の手を引き住民十五名と共に食を求めて山谷を移動中、米軍の潜伏斥侯四十数名に包囲され拉致された。これが住民下山の第一歩となった。 【概要】昭和二十年八月十二日午前 自決場で妻を失い幼児二人を抱へた郵便局長徳平秀雄氏は長女を背負い 長男の手を引き住民十五名と共に食を求めて山野を移動中 米軍の潜伏斥侯数名に包囲され拉致された これが住民下山の第一歩となった. 【様相】同八月十五日米軍機から赤松隊陣地ヘビラが撒かれた。ボツダム宣言の要旨が述べられ降伏は矢つき刀折れたる者のとるべき賢明な途だと勧告してあった。住民は集団投降の意を固め代表者を選んで村長古波蔵惟好氏と相談した。村長も民意の趣むく所止むなくこれを許し住民は八月十五日迄に殆んど下山した。 【概要】昭和二十年八月十五日米軍機から赤松隊陣地ヘビラが撒布された。 ボツダム宣言の要旨が記され降伏は矢尽き刀折れたる者のとるべき賢明な途であることを勧告(※26)してあった. 住民は集団投降の意を決し代表者をして村長古波蔵惟好氏と相談した.村長も民意に随ふことを許しぞくヾヽ白旗を掲げて下山した 【様相】同八月十六日防衛隊員と残った一部住民が下山したが赤松隊は依然として投降せず米軍の指示により渡嘉敷住民の中から軍使として出すことになり、新垣重吉、古波蔵利惟、与那嶺徳、大城牛の四名が選ぱれた。軍使としての任は勿論赤松隊への投降勧告であるが一旦見付かれぱ死を覚悟せねぱならない。新垣、古波蔵は軍隊生活の経験あるため、勧告文を木の枝に縛り付け密に任を果した。与那嶺、大城の両名は要領得ずして、赤松隊に捕へられ即座に切り捨てられた。 【概要】八月十六日防衛隊員と共に残った住民の一部が下山したが赤松隊は依然として投降せず 米軍指示により渡嘉敷住民の中から軍使として出すことになり 新垣重吉、古波蔵利雄、与那嶺徳、大城牛の四名が選ぱれた その任務は赤松隊への投降勧告であるが一旦見付けられると死を覚悟しなければならない 新垣、古波蔵はよく状況察知し軍隊生活の経験ある為(※27)歓告文を木の枝に縛り付け密に任を果して帰ったが与那嶺、大城の両氏は要領得ずして赤松隊に捕らわれ即座に切り捨てられた、 【様相】同八月十八日赤松隊知念副官が軍使として米軍に投降の交渉に当った。 【概要】昭和二十年八月十八日赤松隊知念副官が軍使として投降の交渉に当った、 【様相】同八月十九日赤松隊長、知念副官、外将校一名が米軍本部へ到着、渡嘉敷小学校々庭に於て武装を解除され、降伏文に調印した。次いで西村大尉の率いた赤松隊将兵は戦死した戦友の遺骨を先頭に二十二日渡嘉敷校々庭に集合し武装を解除され間もなく沖縄本島へと出発した。 【概要】昭和二十年八月十九日赤松隊長知念副官外将校一名が米軍本部へ到着渡嘉敷小学校々庭において武装を解除され降伏文書に調印した、 次いで西村大尉の率いる赤松隊将兵が戦友の遺骨を先頭に 八月二十二日渡嘉敷小学校々庭に集合武装を解除され直ちに沖縄本島へ連れ去られた 【様相】総べての力を結集し、あらゆる食糧を確保し持久態勢を整へ米軍と一戦を交へ、皇国のために全員玉砕渡嘉敷島に屍を曝すと剛語した赤松隊も米軍の鉄量には抗すべくもなく牧牛の如く連れ去られたかと思ふと一掬の涙を催すものがあった。 斯くして本島作戦と切り離されていた島の戦線は独得の様相と経路を辿りつヽ沖縄本島の降伏に遅れること一ケ月昭和二十年八月二十三日その幕を閉じた。 【概要】あらゆる力を結集し持久態勢を整へ米軍と一戦を交へ皇国の為全員玉砕渡嘉敷島に屍をさらすと剛語した赤松隊も米軍の鉄量には(※28)坑すべきすべもなく牧牛の如く連れ去られたこと思ふ時一掬の涙をさそうものがあった. 斯様に沖縄本島と切り離された島の戦線は独特の様相と経路を辿りつヽ沖縄本島降伏に遅れること一ケ月昭和二十年八月二十三日その幕を閉じたのである 【様相】最後に特筆すべきは三月二十七日渡嘉志久道路上で米軍と遭遇し激戦の後、伊芸山山頂で護国の花と散った佐藤小隊の一事である。(完) 【概要】尚最後に特筆すべきは三月二十七日渡嘉志久路上で米軍と遭遇し激戦の末、伊芸山の山頂に護国の華と散った佐藤小隊の一こまである (完) 注 1(役)『概要』「あるかを」の「か」の上に、ベンで「こと」と直してある。 2(役)『概要』「いた」の「た」の上に、ペンで「る」と直してある。 3 (山)『概要』には、「驚いたことは」とある。(役)『概要』は「驚いたことには、」という具合に、「に」と「、」が加えられている。 4(役)『概要』では、「を」をペンで消して、「が」に直してある。 た 5(役)『概要』では、「見られたかと恩ふと」というように、「た」がペンで傍書されている。 6(役)『概要』では「底」をペンで消し、「低」に直してある。 7 『概要』は「左」文字を「在」に書き誤り、右方に「左」と訂正。 8(役)『概要』では「充」を消し、「当」に直してある。 9(役)『概要』では点をほどこしているが、後人が「か」と読みとったからであろう。 10『概要』は、「一部」の次に「を残」と書き誤り、==で消してある。 11(役)『概要』では、「じ」となっている。 12(役)『概要』には「できないものがある」というふうに、「い」文字がペンで書き加えられている。 13『概要』では「六」と書き誤っており、ペンで「五」に書き直してある。 14(役)『概要』では、「待った」の「た」をペンで「て」に直してある。 15 9に同じ。 16(役)『概要』では、「〓」の「廾」をペンで消してある。「獄」の謂であろう。 17『概要』では「友軍陣陣地」と書き、上の「陣」を斜線で消してある。 地 18(役)『概要』では、鉛筆で「友軍陣地北方」と「地」文字を書き加えてある。 19「死なう」の、な」は、(役)『概要』において、「の」とペンで書き直してある。 20『概要』では、「ら」を==線で消し、「と」に直してある。 21(役)『概要』では、鉛筆で「三六ニ」に直してある。 22(役)『概要』では、ペンで「郊」を消し、「軍陣地附近」と直してある。 23『概要』のカギのとじの部分は正しくない。 24『概要』は「おそよそ」と書き誤り、最初の「そ」を==で消してある。 25(役)『概要』では「小嶺武則次金城幸次太郎」というふうに、鉛筆で訂正してある。 26(役)『概要』は、焦け跡よって判読不能。煙草によるものと思われる。 27(役)『概要』「歓」の「欠」部を消し、右方に「力」とペソで直してある。 28(役)『概要』では「土」を「才」に直してある。 戻る
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最初に戻るへ その2へ 戦争準備下見 ~宣戦布告 第一次拡張戦争v.s.ぬえ v.s.にとり 戦争準備 下見 各国の領土を見て最終的な侵攻先を決めましょう。 ぬえ領土。 資源と川の揃った半島立地です。 金が都市圏に入っていないのと地形改善が進んでいない点を除けばほぼ完璧な立地と言っていいでしょう。 メディスン領とフラン領北部。 六連染料を支配しきれなかったメディスンと縦長の領土の最北端が首都のフラン。 首都を失ったメディスンは再起は厳しそうです。 フラン領南部とにとり領。 フランが2都市落としていますが未だにとりの文化に押されています。 フラン領土は広くても川無しですが、花壇が置けないところに小屋が置いてあるのでかえって研究力は上がっているかもしれません。 萃香と慧音領地。お空領はカット。 狭くて茶色いという絶望立地。慧音に至っては食料しかありません。 萃香領は氾濫源が多いのでなんとかなっているのでしょうか。 近隣の文化状況。 メディスンとフランは隣国からかなり文化で押されており占領しても使えるタイルが少ない状況。 それに対してぬえは半島国家のため文化で他国に押されることは少ないでしょう。 「距離・文化・今後の伸びを考えてもぬえを攻めるのがいいわね」 まぁプレイ中はこんな事考えずに適当に隣国に攻め込んだだけなんですが。 ~宣戦布告 AD1100 にとりとフランが和平 AD1110 メディスンがフランに従属 フランがぬえに宣戦 いきなり情勢が大幅に動いています。メディスンがフランの属国になったのでメディスンかフランへの侵攻は完全になくなりました。 化学ジャンプが終了したので取りこぼしの技術を回収します。自然発酵・騎乗・紙・銀行制度を交換入手。 AD1210 ぬえと橙が和平 AD1250 霧の湖で大技術者が誕生 一人混ぜていた技術者から幸運にも大技術者が誕生。大技術者は⑨と鋼鉄に注げます。 通常のBTSや他文明でこのルートでプレイするときには一都市民族叙事詩+技術者都市を作っておくとカノンラッシュのタイミングを早くできるかもしれませんね。 「大芸術家が出たら黄金期にでも使うのかー」 AD1270 ぬえに宣戦布告 鋼鉄を開発 鋼鉄開発完了はターンの終了時ですがメディスンから依頼が来たので宣戦。 ぬえはフランに永遠亭を奪回されているので戦力は残り少ないでしょう。 この段階で用意できた軍隊。 おもいっきり中世軍ですがスペカをフルに使っていけば問題ないでしょう。 「あたいのますけっとはサイキョーだからかやくもまだのあいてにまけるなんてありえないわ!」 まだ5体しか用意できてません・・・ 第一次拡張戦争 v.s.ぬえ AD1290 ぬえの国境警備隊はこの有様。サクッと占領します。 「フランが仕掛けた所でこちらも行くべきだったわね」 下手したら先に落とされて涙目になってましたね。 AD1300 ⑨を開発 余った科学者二人で獲得した教育を使ってフランとぬえを停戦させます。ついでに活版印刷も交換入手。 そして待望の⑨開発。これで徴兵ができます。グローブ座も蛍の川に建設済みです。 グローブ座のコストは他都市で妖精労働者を生産→蛍の川で緊急生産の繰り返しで賄いました。これならどんなクズ都市でもあっという間に徴兵都市に変身できます。 「今回みたいに食料が微妙で徴兵までに人口を貯めておきたい場合には有効な方法よー♪」 AD1320 首都に取り付きました。 「東方ユニットもいるしこの軍じゃ厳しいんじゃない?」 スペルを連射してカノンを使い捨てで突っ込ませればこの段階のコンバットルートユニットでもダメージを受けてくれます。 あとはマスケットに対ボスの昇進をつけて殴れば制圧完了。レティ・ミスティアのスペルを食らった一般ユニットは簡単に切り刻めます。 最初のカノンは撤退率12%でしたが運良く撤退。結果的に全勝で命蓮寺を占領できました。 「寒気と鳥目が両方付けば-40%に先制攻撃-2~4回で機関銃もライフル以下の戦闘力になるわね」 副次ダメージと違いスペルのダメージは通るためカノンライフルで処理できます。多数の都市に置かれると厳しいですが。 首都攻防戦で快勝しあとは消化試合です。ワイン聖都の幽霊客船まで落として降伏させましょう。 「このまま滅亡まで侵攻したほうがいいんじゃないのかー?」 たしかにぬえは半島国家の隣国なので全都市占領しても文化問題が起きません。 しかし今回は国有化を用いず、戦後の内政もほとんどしない短期決戦なので辺境都市は戦力にならないでしょう。 またぬえには⑨で研究が止まる自国にかわってライフリングを開発してもらうという仕事があります。 AD1320 フラン・橙がにとりに宣戦 にとり終了のお知らせ。ぬえ降伏まで持ったらにとりを保護しに行きましょう。 共通規格を交換入手。 AD1360 幽霊客船に到着。防御兵もしょぼくネズミ達の船倉占領後の大量発生で湧いたライフル兵も前線に到着したため完全な消化試合。 サクッと落としてぬえ降伏。3都市とワイン発祥の碑・教皇庁・ストーンヘンジ・なぜか占領しても壊れない固有遺産命蓮寺を入手しました。 戦争終結後の収支。小屋をほとんど建てていない・軍隊山盛り・国有化してないの3重苦で金銭100%でも赤字状態。ワイン聖都で財政改善ができるかと思いましたが+6という残念性能でした。バチカンも加盟国はうちとぬえだけです。 「バチカンまで建ててるのに布教は全くしない・・・使えないコロ助もどきね」 これ以上研究はしないので赤字で怖いのはストライキだけです。各都市で軍生産を休止して金銭生産をさせて凌ぎます。 軍は型落ちを除いてにとり領に向かわせます。 「けーざいはたんするまえにせかいをせいふくしてしまえばもんだいないわ!」 戦争中の背中を刺す形なら軍量もそんなにいりません。 v.s.にとり AD1380 橙が最初に自由主義を獲得! AD1390 フランが最初に世界一周を達成! 世界は着々と進歩している模様。こちらもゆっくりしてはいられません。 AD1400 フランがにとりと和平 慧音がフランに従属 フラン帝国が萃香帝国に宣戦 属国介入をよくするフランさん。これ以上肥大化する前に潰しておきたい所です。 AD1440 こちらの主力が到着したのでにとりに宣戦布告!橙に和平介入しておきます。 主力はいきなり首都を狙います。 AD1470 にとりの守備兵力はこの程度。守備兵より遺産のほうが多いんじゃないでしょうか。サクッと占領。 ピラミッド・チチェンイツァー・マルウィアミナレット・アルテミス神殿・シェダゴンパゴダ・定住大醸造者2・教官2・諏訪子スペルで都市タイルの489。 これだから山の首都落としはやめられません・・・ゲヘヘ 「感謝っ・・・!遺産を育ててくれたにとり氏への圧倒的感謝っ・・・!」 これまでいろいろな国にボコられていたのが効いたのか早くもにとり降伏。残りはあと6国です。 その4へ 「『建てる遺産』がある。そして『奪う遺産』がある。昔は一致していたがその“2つ”の持ち主は現代では必ずしも一致はしてない。“建て主”と“持ち主”はかなりズレた指導者になっている・・・だが“真の勝利への道”には『世界遺産』が必要だ・・・お前にもそれがもう見える筈だ・・・時代を進んでそれを確認しろ・・・『光輝く遺産』を・・・。私はそれを祈っているぞ。そして感謝する」 「ようこそ・・・『遺産キチの世界』へ・・・」 名前 コメント
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小説フレームアームズ・ガール 第9話「守りたい物があるから」 5.帝国の内乱 「ニュークリアブラスト部隊、壊滅!!我が軍の残存戦力が70%を切りました!!」 「ゼルフィカール部隊、スティレット・ダガー部隊に投降した模様!!トラヴィス少尉からの通信!!現時刻をもってゼルフィカール部隊は我が軍を脱退するとの事です!!」 「さらに城下町に高速で接近する熱源4!!スティレット・ダガー3、スティレット・リペアー1!!オラトリオ隊です!!」 「ルクセリオ公国騎士団、尚も進軍が止まりません!!」 城の指令室ではオペレーターの女性士官たちからの悲痛な叫びが、先程からシュナイダーに浴びせられ続けている。 一体全体、何がどうしてこうなったのか。シュナイダーは明らかに焦っていた。 核ミサイルの圧倒的な破壊力、そしてゼルフィカール部隊の圧倒的な戦闘能力でもって、ルクセリオ公国騎士団など簡単に捻り潰す事が出来ていたはずなのに。 それがどうだ。コーネリア共和国軍が戦闘に介入した途端、核ミサイル部隊はシオンとスティレット、ナナミによってあっという間に壊滅させられ、カリンの借金の違法性をアイラにバラされてしまった事で、頼みのゼルフィカール部隊も謀反を招く結果となってしまった。 「皇帝陛下!!このままではぁっ!!」 「くそっ、くそっ、くそっ・・・くそがああああああああああああああっ!!」 このままではルクセリオ公国騎士団か、あるいはアーキテクトたちか・・・そのどちらかに殺される・・・それを悟ったシュナイダーが部下たちを見捨て、慌てて逃げ出そうとしたのだが。 「・・・この帝国と人々の為に命を懸けて戦う、勇敢なる帝国兵たちを見捨て・・・貴方は一体どこに行こうと言うのですか?シュナイダー兄様。」 そんなシュナイダーの目の前に、1人の少女が立ちはだかった。 パワードスーツを身に纏った帝国兵たちが少女を護衛しながら、シュナイダーにビームマシンガンを突き付けている。 その少女の姿にシュナイダーは、さらに憔悴し切った表情になってしまった。 「シ・・・シルフィア・・・!!何故お前がここに・・・!?お前たちは確かに死んだと報告を受けていたんだぞ!!それを・・・!!」 「私に賛同して下さった帝国の皆さんの協力を得て、今まで死を偽装して城下町に潜伏していたのです。この愚かな戦争を止め、この帝国と人々をシュナイダー兄様の魔の手から救う為に。」 シルフィアと呼ばれた少女は厳しい表情で、懐からビームハンドガンを取り出してシュナイダーに銃口を突き付けた。 そして問答無用で安全装置を解除し、引き金に指を掛ける。 「シ、シルフィア、冗談はよせ・・・!!」 「貴方は自らの私利私欲の為にジークハルト殿からの降伏勧告を無視し、暴走し、無駄に多くの兵たちを死なせ、この国を危機的な状況へと陥らせました。そして貴方は命を懸けて戦う兵たちを見捨て、逃げ出そうとまでした・・・その罪は兄様の死をもって償わなければなりません。」 「や、やめろ・・・やめてくれ・・・や・・・っ!?」 有無を言わさずにシュナイダーの脳天を、シルフィアのビームハンドガンが貫いたのだった。 絶望の表情のまま、どうっ・・・と倒れるシュナイダー。即死だった。 シュナイダーが突然死んだ事で大騒ぎになる、オペレーターの女性士官たち。そのシュナイダーの亡骸をシルフィアが悲しみの表情で見つめている。 「・・・シュナイダー兄様・・・貴方はどうして、この愚かな戦争を止めようと思わなかったのですか・・・!!ジークハルト殿が降伏勧告を送ってきた時点で、貴方は平和的な解決の道を探るべきだった・・・!!それを・・・!!」 「シルフィア様、お気持ちはお察ししますが、今はシュナイダー様の死を悲しんでいられる場合ではありません。すぐに貴方様の手で混乱する兵たちを纏め上げなければ。」 「・・・そうでしたね。その為に私は表舞台に戻ってきたのですから。」 帝国兵の1人がビームハンドガンを天井に一発発砲し、大騒ぎする女性士官たちを黙らせた。 そんな不安を隠せない彼女たちに、シルフィアが威風堂々と呼びかける。 「一同、控えよ!!グランザム帝国第7皇女、シルフィア・グランザム様の御前である!!」 「皆さん、お騒がせしてしまって本当に御免なさい。ですが今はこの愚かな戦争を止める為に、皆さんの力を貸して頂けますか?生き残った兵士たちに戦闘行為を中止し、直ちに城下町へと撤退するよう伝えて下さい。」 一瞬呆気に取られてしまった女性士官たちだったが、それでも目の前にいるのは紛れも無くヴィクターが遺した7人の子供たちの1人・・・グランザム帝国第7皇女、シルフィア・グランザムだ。つまりはシュナイダーと同じく正当な王位継承者候補の1人なのだ。 その彼女が今まで身を潜めていた事、そしてシュナイダーを自らの手で殺したというのは確かに大事件だが、それでもルクセリオ公国騎士団が迫っている今の状況では、そんな事を気にしていられる場合ではない。 慌てて兵士たちに撤退を指示する女性士官たち。命令を受けた帝国兵たちが次々と城下町へと撤退していく。 「それと信号弾の用意も。兵たちにオープンチャンネルで通信を繋いで頂けますか?」 「りょ、了解!!」 城下町へと向かうアーキテクトたちの目の前で、城からの信号弾が打ち上げられた。 その上空で白く輝く光の意味を、アーキテクトは瞬時に理解する。 「・・・ルクセリオ公国に対して降伏の意思表示だと・・・!?一体どういう事だ・・・!?」 『誇り高きグランザム帝国軍、そしてルクセリオ公国騎士団、さらにはこの戦闘に介入してきたコーネリア共和国軍の皆さん。どうか戦闘行為を中止し、私の声に耳を傾けて下さい・・・私はグランザム帝国第7皇女、シルフィア・グランザムです。』 「な・・・!?」 陣営を問わずに生き残った兵士たち全員に、シルフィアからの通信が送られてきたのだった。 『まずはこの10年にも渡る愚かな戦争で犠牲になった多くの人々に、改めて哀悼の意を送らせて頂きます。そして生き残った我がグランザム帝国兵の皆さんには、今までこの国の為に命を懸けて戦い抜いてくれた事に対して、改めて私からの心からの感謝を。』 「何だ・・・一体何がどうなっているというのだ・・・!?」 『突然の事で申し訳ありませんが・・・グランザム帝国第6皇子、シュナイダー・グランザムは、この国だけでなく世界中をも混乱に陥れた罪に問い、この私がこの手で抹殺致しました。』 「な・・・何だとぉっ!?」 予想もしなかった突然の事態に、驚きを隠せないアーキテクト。 他の兵士たちも・・・ルクセリオ公国騎士団も、グランザム帝国軍も、コーネリア共和国軍も・・・誰もが戦闘行為を中止し、驚きの表情でシルフィアからの通信に耳を傾けている。 『今更兄の首を差し出した所で、兄に降伏勧告を拒否されたジークハルト殿は納得して下さらないかもしれません・・・ですが私はグランザム帝国の新皇帝として、ジークハルト殿に降伏の意思を表明致します。ですからどうかこれ以上の無駄な犠牲は・・・!!』 『貴様如き末っ子が、この俺様を差し置いて新皇帝だと!?笑わせるわこのヒヨッ子がぁっ!!』 『な・・・!?』 だがそこへ突然通信に割り込んで来たのは、シルフィアと同じくヴィクターが遺した7人の子供の1人・・・グランザム帝国第1皇子、シグルド・グランザムだ。 またまた予想もしなかった突然の出来事に、誰もが驚きを隠せない中・・・シグルドがとんでもない事を口走ったのだった。 『シルフィア!!俺様の代わりにシュナイダーを殺してくれた事に感謝するぞ!!手間が省けて助かったわ!!』 『シグルド兄様、一体どういう事なのですか!?』 『貴様のお陰で邪魔者は全ていなくなったという事なのだ!!シェスターもシェリーもシルクスもシーザーも、どいつもこいつも全員俺様がこの手で殺してやった!!残るは貴様とシュナイダーだけだと思っていたのだがなあ!!』 そのまさかの事態が、世界中を震撼させる事となった。 シグルドが名前を挙げた4人全員が、いずれもがヴィクターが遺した7人の子供たち・・・つまりは正当な王位継承権を持つ者たちばかりなのだ。 その4人をシグルドが殺したという事は、シュナイダーが死んだ今となっては、残る王位継承者候補はシグルトとシルフィアの2人だけという事を意味する。 『・・・な・・・貴方は何という事を・・・!!』 『フン、シュナイダーを殺した貴様が、俺様の事を偉そうに言えるのか!?まあそんな事はどうでもいい!!今しがた貴様はルクセリオ公国騎士団に降伏するなどと下らない事を抜かしよったが、そんな事はこの俺様が認めんぞ!!』 『馬鹿な、これ以上の戦闘継続は無意味です!!これ以上の無駄な血を流してどうするというのですか!?』 『生き残った兵たちは補給を済ませ次第、総員直ちにルクセリオ公国騎士団の迎撃に向かえ!!この俺様も直々に出向き、奴らを1人残さず屠ってくれるわ!!』 シルフィアとは全く真逆の命令を下すシグルドに、兵士たちの誰もが戸惑いの表情を隠せないでいた。 撤退しろと言われたと思ったら、今度は戦えなどと・・・しかも厄介な事に対極の命令を出した2人が両者共に、正当な王位継承者候補なのだ。 軍人にとって上からの命令は絶対・・・だが現場で戦う兵士たちにしてみれば、これでは一体どうしろというのか。 『お待ち下さい!!私はジークハルト殿に降伏を申し入れたのです!!それを・・・!!』 『甘い甘い甘い!!貴様は甘過ぎるのだ!!勝てる戦争だというのに何故降伏などせねばならんのだ!?』 『ゼルフィカール部隊は謀反し、核ミサイル部隊も壊滅、我が軍の残存戦力も70%を切っています!!そんな状況でルクセリオ公国騎士団に勝てる訳がありません!!』 『だからこそ、この俺様が自ら戦うと言っているのだ!!この新型フレームアームのインペリアルの力、ルクセリオ公国の豚共に思い知らせてくれるわ!!』 モニター越しに言い争うシルフィアとシグルドだったのだが、そこへジークハルトが通信に割って入ってきたのだった。 何の迷いも無い力強い瞳で、モニター上のシルフィアとシグルドを睨み付けている。 『貴様らは何を勘違いしている?貴様らが今更降伏しようがしまいが、私が貴様ら帝国を徹底的に叩きのめす意思に変わりは無い。』 『ジークハルト殿!!そんな・・・!!』 『私とて一度は貴様ら帝国に、降伏勧告を送ったのだぞ・・・!!その結果がどうだ!?貴様ら帝国は我々との戦争を継続したばかりか、民間人の少女までも捕らえて人質にし、挙句の果てに犯そうとまでしたのだ!!』 『それは・・・!!その件に関しては本当に申し訳無く思っています!!ですが!!』 『シュナイダーが勝手にやった事だと言い訳するつもりか!?国の頂点に立つ者として、今更そんな言い訳が通用するとでも思っているのか!?それもこれも、貴様ら帝国の上層部の怠慢が招いた結末だ!!』 最早ジークハルトはシルフィアの言葉に、聞く耳を持つつもりは微塵も無かった。 混乱状態に陥ったグランザム帝国に対して、一度は降伏勧告を送ったのだ。その降伏勧告の内容も決して理不尽な代物ではなく、グランザム帝国を決して奴隷扱いしない、帝国の人々の人権と尊厳を尊重した、最低限の配慮をした内容にしたつもりだ。 それがどうだ。シュナイダーはそれを拒否し、戦争継続の意思を表明。それだけではなく民間人のミハルまでも捕らえて人質にし、犯そうとまでしたのだ。 ジークハルトにしてみれば、今更シルフィアが何を言おうが、シュナイダーの首を差し出そうが、納得が行かないというのも仕方が無い事だろう。 『あの日、ミハル・アレンが犯されそうになったあの時から、私は決意したのだ!!貴様ら帝国を完膚なきまでに叩きのめすと!!最早醜い命乞いさえも聞き入れるつもりも無いとな!!』 『お待ち下さいジークハルト殿!!私の首を差し出せというのであれば喜んで差し出しましょう!!それに貴方が望むのならば、私はどのような恥辱をも受け入れる覚悟です!!ですからどうか!!どうか我が国の兵や民たちの命と尊厳だけはぁっ!!』 『全部隊に告げる!!総員帝国の城下町へと突撃せよ!!私のパワードスーツ・ルクスも用意しろ!!貴様らの止めは私自身の手で直接刺してくれるわ!!』 ジークハルトが一方的に通信を切った直後、ルクセリオ公国騎士団が一斉にグランザム帝国の城下町に進軍を開始した。 その様子をシオンが、歯軋りしながら見つめている。 「陛下、一体何を・・・!!既に帝国軍に戦意は無いというのに、これではただの虐殺・・・!?」 「シオン隊長おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 「ナナミか!?」 そこへ駆けつけたナナミが、ペリルショットランチャーをシオンに向けて発砲した。 慌ててそれをジャッジメント・シールドで受け止めるシオン。さらに追い打ちをかけるべく、ナナミがフレズヴェルクをエアバイク形態からフレームアーム形態へと変形させた。 フレズヴェルクを身に纏ったナナミがテイルブレードを懐から取り出し、シオンに斬りかかる。 「な・・・フレームアームに変形しただと!?」 「死ね!!シオン隊長!!」 「やめろナナミ!!僕に対しての恨み言なら、この戦いが終わった後に幾らでも聞いてやる!!だけど今は君に構っていられる場合じゃ無いんだ!!」 「私の事を捨てておいて、よくもまあ今更ノコノコとそんな事をぉっ!!」 立て続けに繰り出されるナナミの斬撃をジャッジメント・シールドで受け止め続けるシオンだったが、そこへアレキサンダーとのドッキングを解除したスティレットが割って入った。 マナ・ホーリービームサーベルで、ナナミのテイルブレードを受け止める。 「ステラ!!」 「シオンさんに手出しはさせません!!」 自分と鍔迫り合いをするスティレットを、ナナミが怒りの形相で睨みつけたのだった。 6.怒りと憎しみの連鎖 ジークハルトがシルフィアの降伏を拒否した事で、先程まで戦闘行為を中止していたルクセリオ公国騎士団が、一斉にグランザム帝国の城下町へと進軍を開始した。 シルフィアとシグルド・・・2人の正当な王位継承者が全く異なる命令を下した上に、さらにはシルフィアの降伏までも拒否された事で、帝国軍は完全に混乱状態に陥ってしまっていた。 シオンの言う通り、既に帝国軍に戦意は無く、指揮系統が完全に乱れ・・・先程までの奮戦が嘘のように、ルクセリオ公国騎士団の進撃を止める事が出来ずにいた。 次から次へと、ルクセリオ公国騎士団に蹂躙される帝国兵たち。 「・・・シオンさん。キサラギ曹長は私がここで食い止めます。シオンさんはルクセリオ公国騎士団を止めて下さい。」 「ステラ!?」 「それに私は、キサラギ曹長からシオンさんを奪いました・・・それは事実です。だからその決着だけは、私自身の手でちゃんと付けないといけないんです。」 ナナミを弾き飛ばしたスティレットが、マナ・ホーリービームライフルをナナミに向けて狙い撃つ。 放たれたエネルギー弾を、ナナミがテイルブレードで次々と弾き返す。 何の迷いも無い力強い瞳で、スティレットはナナミを見据えていた。 「私なら大丈夫です。だからシオンさんは行って下さい。シオンさんとアレキサンダーなら、ルクセリオ公国騎士団の人たちを止められるはず・・・!!」 「・・・分かった。絶対に死ぬんじゃないぞ、ステラ。」 「はい!!」 ここでスティレットと離れ離れになる事に対して、正直不安を隠せずにいたシオンだったのだが、確かにスティレットの言う通りだ。 ここまで来ると、最早ルクセリオ公国騎士団による大量虐殺だ。それを止められるのはシオンしかいないのだ。 それにスティレットとナナミの、シオンを巡っての女同士の確執・・・その決着だけは、この2人自身の手で付けさせなければならないのだ。 「・・・ナナミ。今の僕が君にこんな事を言うのは、筋が違うかもしれないけど・・・自分の命を粗末に扱う事だけは絶対に許さないからな。」 「シオン隊長・・・!!」 大急ぎでルクセリオ公国騎士団の下に向かうシオンを、歯軋りしながら睨み付けるナナミ。 そのナナミのシオンと自分に向けられる怒りや憎しみを、スティレットは全身で受け止めていた。 スティレットは、ナナミから・・・いいや、ルクセリオ公国からシオンを奪った。どんな事情があろうともそれは紛れもない事実であって、決して言い逃れする事は出来ない。 だからこそスティレットは、その事態を招いた当事者として・・・ナナミからシオンを奪った女性として、シオンの恋人として・・・自らの手でナナミとの女同士の決着を付けなければならないのだ。 「リーズヴェルト中尉!!貴方さえいなければぁっ!!」 「キサラギ曹長!!貴方にシオンさんは渡さない!!」 「この泥棒猫ぉっ!!」 スティレットとナナミの死闘が繰り広げられる最中、シオンは大急ぎでルクセリオ公国騎士団の元へと向かっていた。 既にシュナイダーが死亡し、2人の正当な王位継承者同士による内乱騒ぎが収まらない最中、グランザム帝国軍の指揮系統は大混乱状態に陥ってしまっている。 そんな状況においてもルクセリオ公国騎士団は・・・そしてジークハルトは、全く情け容赦はしてくれなかった。 「陛下からのご命令だ!!総員帝国の城下町へと侵攻せよ!!邪魔立てする者たちは遠慮なく殺せ!!」 「う、うわあああああああああああああっ!!」 アルフレッドのビームマシンガンが、最早完全に戦意を無くしてしまった帝国兵たちに襲い掛かったのだが。 「もう止めろ!!これ以上の戦闘に何の意味があるって言うんだ!?」 「な・・・シオンか!?」 放たれたビームマシンガンを、シオンがジャッジメント・シールドで受け止めた。 そのシオンの後ろ姿を、帝国兵が腰を抜かしながら見つめている。 「早く城下町まで撤退しろ!!ここは僕が食い止める!!」 「ひ、ひいいいいいいいいいいいいいいいい!!」 かつての敵であるシオンが自分たちを守るという状況に戸惑いを隠せない帝国兵たちだったが、それでも今はそんな事を気にしていられる場合ではない。 慌てて城下町へと撤退していく帝国兵たち。その様子をアルフレッドが歯軋りしながら睨み付けていた。 「シオン貴様ぁ、帝国兵を庇い立てするとは、一体どういう了見かぁっ!?」 「アルフレッド大尉、見て分からないのですか!?既に彼らに戦意はありません!!これ以上の戦闘行為はただの虐殺です!!」 「だからどうした!?陛下からのご命令なのだぞ!!城下町を殲滅しろ、邪魔立てする者は遠慮なく殺せとなぁっ!!」 アルフレッドのビームマシンガンがシオンに襲い掛かったのだが、それをシオンはジャッジメント・シールドで受け止めながら、迫り来るルクセリオ公国騎士団を一斉にロックオン。 「それに戦意は無いとか降伏とか抜かしているが、現にあのシグルドという男は戦争継続の意思を表明しているではないかぁっ!!」 「それはきっと、アキトたちが何とかしてくれる・・・!!僕が今すべき事はそれまでの間、ここでルクセリオ公国騎士団を止める事です!!」 シオンのアレキサンダーから放たれたジャッジメント・レイが、一斉にルクセリオ公国騎士団たちに降り注いだ。 放たれた無数の緑色の光が、ルクセリオ公国騎士団の兵士たちの武器だけを精密に狙い、粉々に打ち砕いて行く。 「何いいいいいいいいいいいいいいっ!?」 「どああああああああああああああああっ!?」 かつて自分が所属していた軍の軍人たち・・・それをシオンは命を奪わずに武器だけを破壊し、次々と的確に無力化していった。 それはシオンの戦闘能力とヴァルファーレの超性能、そして強化外装ユニットのアレキサンダー・・・この3つが揃って初めて成し得る神技なのだ。 抵抗する暇も無く一瞬にして武器を壊されてしまった兵士たちが、唖然とした表情でシオンの威風堂々とした姿を見つめている。 「おのれ、まだだ!!まだだぞシオン!!」 「アルフレッド大尉!!もうこれ以上は!!」 「私の妻と娘を奪った憎き帝国・・・!!その恨み、晴らさずにいられる物かぁっ!!」 ジャッジメント・レイを辛うじて避けたアルフレッドが、これ以上シオンに部隊の損害を出させない為に、ビームサーベルでシオンに襲い掛かる。 だがそれでもパワードスーツ如きでは、最早ヴァルファーレを纏った今のシオンを止める事など出来なかった。 放たれたフェザーファンネルが全方位からアルフレッドに襲い掛かり、アルフレッドのパワードスーツのブースタや武器だけを破壊していく。 「ぐあああああああああああっ!!シオンんんんんんんんんっ!!」 「アルフレッド大尉、貴方のお気持ちはお察し致します。僕も帝国にアルテナとセリスを殺されたのですから。ですがそれでも・・・いや、だからこそ、僕はルクセリオ公国騎士団を止めなければならないのです。」 「がはあっ!!」 地面に叩き付けられるアルフレッドを、シオンが何の迷いも無い力強い瞳で見据えていた。 既にシルフィアがジークハルトに対して降伏の意思を表明しており、帝国兵たちも指揮系統が混乱し完全に戦意を無くしてしまっている。 この状況においても尚、グランザム帝国の城下町に侵攻するという事は、それはもう戦争などではない・・・ただの一方的な虐殺行為でしかないのだ。それだけは何としてでも止めなければならないのだ。 それによって生み出される新たなる怒りと憎しみによって、新たなる争いを起こさせない為に。 例えそれによって、大恩あるジークハルトに完全に敵対する事になってしまったとしても。 「シオン隊長おおおおおおおおおおおおおっ!!」 「な・・・マチルダたちか!?」 だがそれでもパワードスーツ・ツヴァイを身に纏ったマチルダ、リック、オスカルの3人だけは、シオンのジャッジメント・レイを避ける事が出来たようだ。 マチルダのビームサーベルを、シオンがジャッジメント・シールドで受け止める。 「もう止めろマチルダ!!君たちも!!」 「んな事言われてもしゃーないでしょうが!!俺たちは軍人!!上からの命令は絶対!!アンタが俺たちを妨害するってんなら、そりゃあ排除するしかねえよ!!」 「オスカル・・・!!くそっ!!」 放たれるオスカルのビームマシンガンを上空に飛んで回避するシオンだったが、それをリックがビームランチャーで的確に狙い撃つ。 それをジャッジメント・シールドで受け止めるシオンに、さらにマチルダがビームサーベルで追撃を掛けてきた。 慌ててそれをジャッジメント・ブレードで受け止めるシオン。 「君たちの優秀さにはいつも助けられてきたが・・・まさか今度は、その君たちの脅威に晒される事になるなんてな・・・!!」 これもルクセリオ公国騎士団を裏切ってしまったが故に起きてしまった、皮肉な事態なのだが・・・それでもシオンはここで引く訳にはいかないのだ。 そのかつての上司と部下の激しい戦いの様子を、シルフィアとシグルドがモニター越しに見つめていた。 今はシオンがルクセリオ公国騎士団を抑えてくれている。その間に今シルフィアがするべき事は、この愚かな内輪揉めによる内乱を押さえる事だ。 この状況でも尚、自分と同じく王位継承権を持つシグルドが、戦争継続の意思を表明している。それを何としてでも抑えなければならないのだ。 『フン!!のこのこやって来たアルザード大尉も、この俺様が直々にぶっ殺してくれるわ!!ヴァルファーレ如き軟弱なフレームアームが究極最強とは笑わせる!!この俺様のインペリアルこそが究極最強のフレームアームなのだ!!』 「シグルド兄様!!貴方はこの期に及んでも尚、兵たちに戦争をさせるおつもりなのですか!?貴方はアルザード大尉が私たちを命懸けで守ってくれている事の意味を、理解して下さらないのですか!?」 『いつまでもキャーキャーうるさい女だ!!貴様がジークハルトに降伏などするから、兵たちが無駄に混乱するのではないか!!』 「何を馬鹿な事を!!いたずらに戦火を拡大させようとしているのは、シグルド兄様の方ではないですか!!」 このままではラチがあかない・・・そう考えたシグルドは、先にシルフィアを抹殺する事にした。 そもそも自分と同じ正当な王位継承権を持つシルフィアが、自分と対極の命令を兵たちに出すから、こんな事になってしまったのではないのか。 ならばシオンやジークハルトよりも先にシルフィアを抹殺し、自分が新たな皇帝となる事で、混乱する兵たちを纏め上げれば済むだけの話だ。 『・・・今、アルザード大尉がルクセリオ公国騎士団を抑えている・・・シルフィア!!この好機を俺様はむざむざと逃すつもりは無いぞ!!今の内に貴様をこの手でぶっ殺してやる!!』 「シグルド兄様・・・!!」 『そしてこの俺様が新皇帝となり、アルザード大尉もジークハルトもぶっ殺してくれるわ!!』 高々と宣言するシグルドの姿に歯軋りするシルフィアだったのだが、その時だ。 『貴方たちねえ、さっきから黙って聞いていれば何を言い出すかと思えば・・・!!この状況で内輪揉めとか、本当に馬鹿じゃないの!?』 「な・・・貴方は・・・!!」 突然カリンが、シルフィアとシグルドに通信を送ってきたのだった。 7.それぞれの決戦 「貴方たちがこの状況で今するべき事は、城下町の人々を避難させる事でしょう!?それに兵たちの指揮系統はどうなってるの!?ここは全軍城下町へと下がらせて態勢を立て直すべきよ!!どうしてそれが分からないのよ!?」 リアナの手を借りて立ち上がったカリンが、この状況においても冷静さを失わず、シルフィアとシグルドに的確な指示を送っていた。 と言うよりもカリンはシルフィアとシグルドの醜い内輪揉めを目の当たりにして、この状況でそんな事をしていられる場合なのかと、心底呆れ果てていた。 最早シュナイダーがシルフィアに殺された事など、正直どうでもいい。シュナイダーは自分に借金の債務が本来存在しない事を知っていながら、自分を利用する為に今までずっと騙し続けていたのだから。 それに今までのシュナイダーの愚行を考えれば、シルフィアに殺されても仕方が無いと言えるだろう。それはカリンも充分に理解していた。 だがカリンが我慢ならないのは、ルクセリオ公国騎士団が迫っているこの状況においても、残された正当な王位継承者同士の主張が真っ向から対立し、兵たちを無駄に混乱させてしまっているという事だ。 降伏を主張するシルフィアと、徹底抗戦を主張するシグルド。これでは兵たちは一体どうすればいいというのか。兵たちの誰もが「どちらかに統一してくれ」と、心の底から思っているはずだ。 『フン、ラザフォード中尉か。貴様が生きていてくれた事、誠に僥倖(ぎょうこう)の極みだ。』 そんなカリンの威風堂々とした姿を目の当たりにしたシグルドが、とても嬉しそうな表情をしたのだが。 『貴様らに皇帝としての最初の命令を下す!!貴様らゼルフィカール部隊は城下町に戻り補給を済ませ、アルザード大尉とルクセリオ公国騎士団の豚共を直ちにぶっ殺すのだ!!』 「冗談じゃないわ。お断りよ。」 『な・・・貴様・・・!?』 シグルドの一方的な命令を、カリンは情け容赦なく突っぱねたのだった。 「シュナイダーも本当にどうしようもない馬鹿だったけど、貴方もシュナイダー以上に本当にどうしようもない馬鹿よ!!貴方に比べればシルフィアの方が遥かにマシだわ!!」 何とかして戦争を止めようと、己の命を懸けてでも平和的な解決を図ろうとするシルフィア。 もしシュナイダーではなく、彼女が新皇帝となってくれていたら・・・カリンは心の底からそう思う。 一度はジークハルトも降伏勧告を送ってきたのだ。シルフィアならばきっとそれを快く受け入れて、兵たちを無駄に死なせる事も無かったのではないか。そして10年続いたこの戦争も、きっと終わりを迎えていたに違いない。 それに対してシグルドはどうだ。この状況においても愚かにも徹底抗戦を主張するばかりか、ジークハルトへの挑発まで行い、シルフィアが停戦にまで持ち込みかけていた流れを台無しにしてしまったのだ。 ジークハルトは最初から降伏を受け入れるつもりは無いなどと主張していたが、それでもジークハルトとて思慮深い男だ。シグルドの愚かな乱入さえ無ければ、ルクセリオ公国騎士団に城下町への総攻撃など命じなかったのではないのか。 シルフィアとシグルド・・・どちらの味方になるべきなのか。カリンの瞳に一片の迷いも無かった。 今、シオンがルクセリオ公国騎士団を必死に抑えてくれている。だからこそ今のカリンがするべき事は、シグルドの魔の手からシルフィアを全力で守る事だ。 「・・・皆。聞いてくれる?リアナが私たちカリン隊の帝国軍からの脱退を表明した今、私たちはもうグランザム帝国軍じゃないわ。だからこれは隊長としての命令ではなく、1人の女の子としての私からの皆へのお願いよ。」 カリンがとても穏やかな表情で、ゼルフィカール部隊の少女たちをじっ・・・と見据える。 彼女たちは皆、今回の戦闘でアイラ率いるスティレット・ダガー部隊に敗北したとはいえ、これまで本当によく戦ってくれた。自分なんかの為に本当によく尽くしてくれた。 カリンがこれまで戦ってこられたのは、間違いなく彼女たちが傍にいてくれたからこそだ。 その感謝の気持ちも込めながら・・・カリンはリアナたちに「命令では」なく「お願い」をした。 「これから私はシルフィアを守る為に城に戻り、シグルドと戦うわ。だけどシュナイダーが死に、ルクセリオ公国騎士団が迫っている今、城下町は大混乱状態になってると思う。それにシグルドが雇った私兵たちが、シルフィアの命を狙っている可能性も否定出来ないわ。」 「カリンちゃん・・・。」 「だから皆には私がシグルドと戦っている間に、城下町の防衛と人々の避難誘導、そしてシグルドの私兵たちがいるなら排除をお願いしたいの。勿論これは強制じゃな・・・」 「何言ってるのカリンちゃん。そんなの快く引き受けるに決まってるでしょ?」 カリンの両手を優しく両手で包み込んだリアナが、とても穏やかな笑顔でカリンに告げた。 いや、リアナだけではない。ゼルフィカール部隊の少女たち全員が、誰もがカリンの事を笑顔で見つめている。 リアナたちも同じだ。今までカリンと共に戦場を駆け抜けてきたのは、シュナイダーの命令があったからではない。カリンが一緒だったからこそ、リアナたちは今まで命懸けで戦ってきたのだ。 だからこそ、もうグランザム帝国軍の一員じゃないとか、シュナイダーが死んだとか、そんな事はリアナたちにとっては最早どうでもいい話なのだ。 カリンの為に戦う・・・リアナたちの想いは今も、そしてこれからも、ただそれだけだ。 「水臭いぜカリン。もっとアタシらを頼れってんだよ。」 「私も及ばずながら、尽力させて頂きますわ。」 「私も!!」 「ボクも!!」 その彼女たちの何の迷いも無い力強い瞳を見せつけられたカリンが、目を潤ませながら感謝の言葉を伝えたのだった。 「・・・ありがとう・・・皆・・・!!」 カリンたちが全速力で帝国の城下町へと戻る最中、シオンはマチルダ、オスカル、リックの3人と死闘を繰り広げていた。 シオンもカリンと同じ想いだ。この10年にも渡る戦争を終わらせる為にも、シルフィアだけは何としてでも守らなければならないと・・・その決意を胸に秘めていた。 カリンらゼルフィカール部隊が、シルフィアを守る為に城下町に全速力で帰還しているという事は、シオンもアリューシャからの通信で把握している。 だからこそ今のシオンがするべき事は、マチルダたちにカリンたちの邪魔をさせない事だ。 「シオン隊長、アンタが悪いんですぜ!!アンタが帝国の連中を守ろうとするから、俺たちもこうしてアンタと戦うしかなくなっちまったんだ!!」 リックのビームランチャーが的確にシオンに襲い掛かるが、それをシオンはジャッジメント・シールドで受け止め続ける。 そこへオスカルが背後に回り込み、ビームサーベルでアレキサンダーを破壊しようとするが、いつの間にかオスカルの周囲をフェザーファンネルが取り囲んでいた。 「んなっ・・・どあああああああああああああああっ!?」 オスカルに振り向きもせずに、シオンがフェザーファンネルを一斉掃射。 放たれた緑色のビームが、オスカルの武器やブースターだけを的確に破壊したのだった。 地上に向けて、力無く落下していくオスカル。 「・・・は、ははは・・・俺の動きを完全に読んでやがったのか・・・シオン隊長、やっぱアンタ凄ぇわ・・・。」 「オスカル・・・ぬうっ!!」 さらにシオンのマナ・ハイパービームライフルが、リックのビームランチャーを撃ち抜いた。 体勢を崩しながらも、懐からビームサーベルを取り出すリックだったのだが・・・一瞬目を離した隙に、いつの間にかシオンが目の前のアレキサンダーからいなくなっていた。 「は・・・!?」 「相変わらず懐が甘いぞ!!リック!!」 「くそっ、シオン隊長おおおおおおおおおおおおっ!!」 そしていつの間にか背後に回り込んでいたシオンが、リックにビームサーベルを振るう暇さえも与えずに、マナ・ハイパービームサーベルでリックのビームサーベルを弾き飛ばす。 それでもビームハンドガンを取り出そうとするリックだったが、そこへ無人のアレキサンダーから放たれたジャッジメント・レイが、リックに直撃したのだった。 全く予想もしなかった一撃・・・リックは全く反応出来ずに吹っ飛ばされてしまう。 「馬鹿な、脳波であの支援装備の遠隔操作を・・・!?ぐああああああああああああっ!!」 「はあああああああああああああああああああああっ!!」 なおもマチルダが、ビームサーベルでシオンに斬りかかった。 それをマナ・ハイパービームサーベルで受け止めるシオン。 互いの剣が何度も交錯し、2人の間に無数の糸状の閃光が走る。 「どうしてなんですかシオン隊長!!どうしてまた私の前に姿を現したんですか!?」 「マチルダ・・・!!」 「貴方の事を必死に忘れようとしたのに、それなのに貴方はこうしてまた私の前に現れて!!これじゃあ貴方の事を諦めたくても、諦め切れないじゃないですかぁっ!!」 慌てて上空に飛んで逃げたシオンに、マチルダが物凄い勢いで追撃を仕掛けた。 そんなマチルダをフェザーファンネルで迎撃するシオンだったが、それをマチルダは的確に避けまくる。 「そんな物で、この私を倒せるとでもぉっ!!」 「くっ・・・!!」 遂にシオンを捉えたマチルダが、シオンの身体をぎゅっと抱き締めたのだが。 「捕まえた!!これでもうファンネルは使えないでしょう!?シオン隊長!!」 「甘いぞ、マチルダ!!」 「な・・・!?きゃあああああああああああああああああっ!!」 それでも超精密の精度で繰り出されたフェザーファンネルによる一撃が、マチルダの武器やブースターだけを的確に破壊したのだった。 これだけマチルダに身体を密着されても尚、シオンやマチルダの身体に、かすり傷1つ付ける事無く・・・これはもう神技だとしか言いようがない。 「シオン隊長おおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 力無く地上に落下するマチルダは、必死にシオンに手を伸ばすが・・・それでも今のシオンのコーネリア共和国軍大尉という立場が、マチルダに手を差し伸べる事を許さなかった。 悲しみの表情で、地上に落下するマチルダを見つめるシオン。 そんなシオンの姿を、マチルダが涙を流しながら見つめていたのだが。 「済まない、マチルダ。君の気持に応えてやれなくて・・・。」 マチルダに詫びながら、シオンがアレキサンダーと再びドッキングし、カリンやアーキテクトたちを援護する為に帝国の城下町へと向かおうとしたのだが。 そこへヴァルファーレから放たれた警告音と共に、アレキサンダーに向けて凄まじい威力のエネルギー波が放たれた。 「な・・・!?うああああああああああっ!!」 直撃を受けたアレキサンダーが推力を失い、煙を出しながら力無く地上へと落下していく。 慌ててアレキサンダーとのドッキングを解除したシオンの背後で、アレキサンダーが派手に地上へと墜落したのだった。 マナ・ハイパービームサーベルを懐から取り出し、シオンは厳しい表情で、エネルギー波を放った人物を見据える。 「やはり私の前に立ちはだかるのはお前か。シオン。」 「陛下・・・!!」 シオンの目の前にいたのは、ルクセリオ公国騎士団がジークハルト専用装備として作り出した新型・・・パワードスーツ・ルクスを身に纏ったジークハルトの姿だった。 両手に抱えた大型のハイパーメガバズーカランチャーを地上に投げ捨てたジークハルトが、懐からハイパービームサーベルを取り出しシオンを睨み付ける。 「我が覇道、邪魔立てするというのであれば、貴様とて容赦はせんぞぉっ!!」 その様子をエミリアがモニター越しに、厳しい表情で見つめていた。 アレキサンダーを軽々と貫いた、あのパワードスーツ・ルクスのパワー・・・あれは尋常ではない。 火力だけなら、間違いなくヴァルファーレさえも凌駕する代物だろう。それを見せつけられたエミリアが遂に決断し、立ち上がった。 「・・・ジャクソン。私のイクシオンを大至急用意して貰えますか?」 『おいおい、まさかアンタ自らが戦場に出るって言うのかよ!?エミリア様!!』 エミリア出陣・・・その一報は城下町において、シグルドの私兵たちと交戦しているアーキテクトたちにも届けられた。 人々が泣き叫びながら必死に逃げ惑う最中、両陣営のエネルギー弾が城下町を乱れ舞う。 「まさか、エミリア様自らがご出陣を・・・!?」 「て言うか帝国軍の兵士たちは何やってんのよ!?この状況で何で誰も人々の避難誘導をしない訳!?」 マテリアと共に物陰に隠れながら、放たれたビームマシンガンをやり過ごす迅雷。 彼らは帝国軍の正規の軍人ではない。シグルドに金で雇われた傭兵集団なのだ。 どこの国にも属さず、金さえ貰えばどんな敵とも戦う・・・一見ただのチンピラにしか見えないが、それでも彼らは正真正銘、戦闘のプロ・・・戦いが生活の一部になっている者たちだ。その実力はアーキテクトたちと言えども、決して侮る事は出来ない。 彼らはシグルドの命令で、城下町にやってきたアーキテクトたちの迎撃に来たのだ。 城下町や人々に被害が出る事などお構いなしに・・・これもまたシグルドという男の傲慢さを表しているとも言えるだろう。 「こんな状況だ。帝国軍の指揮系統が全く機能しなくなるのも無理も無いだろう。」 「ぐはあっ!!」 迅雷をスナイパーライフルで狙撃しようとしたシグルドの私兵の左胸を、アーキテクトが情け容赦なくガンブレードランスで貫いた。 そのアーキテクトを狙い撃とうとするシグルドの私兵たちを、轟雷がマナ・ビームセレクターライフルで次々と迎撃する。 「しかし私たち4人だけでは多勢に無勢か・・・ここまでやって来たのはいいが、これではシルフィアを守るどころか、逆にこちらがジリ貧だ。」 「しかも逃げ惑う市民を守りながら戦わないといけないですしね・・・!!シオンも足止め食らってるし、せめてもう少し援軍があれば心強いんだけど・・・!!」 歯軋りする轟雷に向けてビームマシンガンが放たれるが、そこへ颯爽と現れたカリンがビームシールドでエネルギー弾を受け止め、轟雷を守った。 いや、カリンだけではない。リアナたちも駆け付け、アーキテクトたちを援護する。 「ちょ・・・!?」 「話はアリューシャから聞いているでしょう!?オラトリオ少佐、リアナたちの指揮は貴方に任せたわ!!私は今からシルフィアを助けに行く!!」 轟雷が何か言おうとする暇も無く、カリンが城へと飛んで行ってしまったのだった。 そんなカリンを狙い撃とうとするシグルドの私兵を、リアナのビームマグナムが容赦なく貫く。 「よし、現時刻をもってゼルフィカール部隊は私の指揮下に入れ!!いいな!!」 「「「「「「「「「イエス、マム!!」」」」」」」」」 アーキテクトたちの援護を受けながら、カリンは真っすぐにシルフィアの下へと向かっていく。 だがシルフィアはシグルドに追われている内に、いつの間にか城の広場まで追い詰められてしまっていた。 ビームランスをシルフィアに突き付けながら、シグルドがゆっくりとシルフィアに歩み寄る。 そんなシルフィアを守ろうと、帝国軍の兵士たちがシグルドの前に立ち塞がった。 「観念するのだなシルフィア!!貴様もここで終わりだ!!最期に何か言い残す事はあれば聞いてやるぞ!?」 「いいえ、私は今ここで死ぬ訳にはいきません。私を慕ってくれている多くの人々の為にも、そして私を守ろうとしてくれているカリンの為にも。」 「まさに笑止!!この期に及んでラザフォード中尉を頼るか!!己の身さえも満足に守れん軟弱者如きが、皇帝を名乗るなど片腹痛いわ!!」 帝国兵たちが必死にビームマシンガンを放つが、それでもシグルドが身に纏う新型フレームアーム・・・インペリアルには傷1つ付けられない。 そのインペリアルのあまりの凄まじい防御力の前に、帝国兵たちは絶望を隠せない。 最早彼らが身に纏っているパワードスーツ如きでは、到底敵う相手では無かった。 「ルクセリオ公国騎士団が開発した最新鋭の武装、パワードスーツか・・・それを鹵獲してみせたシュナイダーの手腕は見事だが、しかしこのインペリアルの前では紙屑も同然よ!!」 「怯むな!!せめてラザフォード中尉が駆け付けるまで、我々が時間稼ぎを・・・!!」 「馬鹿め!!貴様ら雑魚共では時間稼ぎにすらならんわぁっ!!」 「「「「「「「ぐああああああああああああああああっ!!」」」」」」」 ガンシールドから放たれた無数のエネルギー弾が、情け容赦なく帝国兵たちを吹っ飛ばした。 全員が壁に叩き付けられ、力無くうめいている。 「うっ・・・がはっ・・・!!」 「ほう、全員生き残ったか!!さすがはパワードスーツといった所か!!だが所詮はここまでだな!!最早貴様を守れる者など誰もいないぞ、シルフィア!!」 「シ、シルフィア様・・・お逃げ・・・下さい・・・!!」 「最早下らん問答は無用!!死ね!!シルフィアぁっ!!」 シグルドがシルフィアにビームランスを振り下ろすが・・・そこへ上空から颯爽と現れたカリンが、ビームサーベルでシグルドのビームランスを受け止めた。 慌てて間合いを離したシグルドに、さらにカリンがビームガトリングガンで追撃を掛ける。 それをガンシールドで何とか受け止めるシグルド。 「何いいいいいいいいいいいいいいいっ!?」 「待たせたわね、シルフィア!!」 「・・・あああ・・・カリン・・・!!」 目から大粒の涙を流しながら、とても嬉しそうにカリンの後姿を見つめるシルフィア。 皇女としてこれまで毅然とした態度を振る舞ってはいたが、それでも本心ではシグルドに命を狙われ、とても恐ろしくて怖かったのだ。 カリンに助けられた事で、その緊張の糸が一気にほどけてしまったのだろう。すっかり安心して腰を抜かしてしまったシルフィアを、シグルドが汚物を見るような目で睨み付けている。 「ラザフォード中尉!!貴様、やはりこの俺様ではなくシルフィアを選ぶか!?こんな戦場で腰を抜かすような軟弱な女如きが、この俺様よりも皇帝として相応しいなどと・・・貴様は本気でそう思っているのかぁっ!?」 「当たり前よ!!言ったでしょう!?貴方よりもシルフィアの方が遥かにマシだってね!!」 「よかろう・・・この俺様の下に付かなかった事、後悔しながら死ぬがいいわぁっ!!」 シオン VS ジークハルト スティレット VS ナナミ カリン VS シグルド それぞれの決戦が今、このグランザム帝国において繰り広げられようとしていた。 前半へ 戻る
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真・呉蘭 rank2/弓兵 固有:真・捷速支援 威力:■■■■ 効果:味方を回復する。行動順がやや早い lv 1 9 16 30 [兵力] 14 [武力] 5 [知力] 10 [防御] 8 [命中] 7 [素早] 7 [詳細] 呉懿の推挙を受け、劉備の蜀侵攻の際に各地の救援に向かうが黄忠に圧倒され敗北する。 しかし、劉備軍のホウ統が戦死し一進一退の攻防ののちに押し返すことに成功するが、 戦況は良くならず降伏、劉備の配下となる。その後、馬超の元で魏軍の曹洪と戦うが 戦況が悪くなり敗走、更に加勢に来た曹彰と一騎打ちとなり二、三合と打ち合うが、 力及ばず討たれてしまった。 戦闘「」 仲間「」 お勧めの編成法・成長法・対処法など コメント
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董昌齢 ?-? 唐代の官人。蔡州の人。淮西節度使の呉少陽、のち呉元済に仕え、元和十二年(817)、郾令となり、守将の鄧懐金とともに降伏した。憲宗は喜び、郾城令に任じて、監察御史を兼ねさせた。邕管経略使となり、大和年間(827-835)子の蘭を遣わして峒穴を討伐・平定した。部下の衡方厚を殺したから、溆州司戸に左遷され、峽州刺史に移され、さらに洪州別駕に再左遷された。 列伝 『新唐書』巻九十七 列伝第二十二 魏徴 謩 『新唐書』巻一百七十一 列伝第九十六 李光進 光顔 『新唐書』巻二百五 列伝第一百三十 列女 『新唐書』巻二百二十二下 列伝第一百四十七下 南蛮下
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シュフの王宮では、ライランス他連合国との講和に向けた会議が行われていた。 国王ボードワン四世、王太子ヴルス=ボードワン、王女エレーナの他、国務卿のジオード、軍務卿のメリーが列席している。 エレーナは紅一点ではあるものの、軍事に関しては軍務卿以上に理解が深いところがある。 「エシュケールの戦いは皇国の大勝利であった」 「観戦武官の報告によると、まさに一方的な戦闘だったとか」 「俄かには信じられぬが……」 「陛下、宜しいでしょうか」 「エレーナか、申せ」 「はい。観戦武官の報告を総合するに、皇国軍の1人あたりの火力は我が軍の少なくとも5倍はあると思われます。 例の、皇国製小銃の見本も拝見しましたが、この仮説を裏付ける決定的な証拠です」 「連発銃のことだな?」 「単に連発できるというだけであの銃を見るのは誤りです」 そう言うと、エレーナは独楽を取り出した。周囲が呆気に取られているのをよそに、テーブルの上で独楽を回す。 「このように、独楽は一点で立っているにもかかわらず、非常に安定しています。高速で回転しているためです」 「ふむ、続けよ」 「皇国製の小銃を検証した結果、銃身内部に銃弾が高速回転する仕組みがある事が判明しました。 簡単な事ですが、銃身内部に螺旋状の溝を切るのです。銃弾は、独楽のように回転して発射されます」 「つまり、弾道が安定する?」 「そのとおりです、陛下。しかも皇国製小銃弾は、球形ではありません」 「球形こそ理想の形。一番安定する形であろう?」 「それが、実地検証の結果そうではないことが判明しました。先端が尖った、椎の実のような形の弾丸は、 空気を切るように進み、故にその影響を受け難く、つまり遠距離で速度が落ち難くいのです」 「何と……」 「皇国軍の兵が射撃演武をしましたが、その結果は陛下もご存知でしょう」 「知っておるよ。凄まじい命中率だったとか」 「私が自前のマスケットで、同じ距離条件で射撃してみましたが、4発しか命中しません。皇国兵は5発命中させております」 「殿下よりも、皇国の兵卒の方が成績が良いというのですか!」 「事実です、軍務卿。しかも5発撃つのにかかった時間が問題です。私は1分弱、皇国兵は15秒足らずでした」 「それが連発銃の威力か」 「さらに、銃弾そのものの威力です。先程、皇国製小銃は遠距離で速度が落ち難いと申しました。 対して、我々が常識的に使用している球形弾は、遠距離になると予想以上に速度が落ちる事が判明しました。 速度が落ちるという事は、そうです。弾丸の破壊力が落ちる事に他なりません。 木板、鉄板を使い、我が軍のジリールと皇国軍の三八式の威力を比較して見ますと、 遠距離になる程威力に差が出ています。弾丸の持つ破壊力は、三八式銃弾はジリール弾の倍以上です」 「倍も違うのか!」 「特に遠距離での鉄の板に対する貫通力は3倍近くありました。 我が軍の近衛胸甲騎兵が使う最高級の胸甲を、距離1シウス(≒200m)で難なく貫通しました」 「近衛胸甲騎兵を、1シウスで撃ち抜くというのか!」 「はい。胸甲を貫通後にも破壊力が残っている事が確認されました。 むしろ……胸甲を貫通する際に弾丸が変形した状態で体内に進入するため、怪我の度合いは大きくなる可能性が」 「皇国兵が鎧を着込まないのは、まさかそのような理由があっての事か?」 「解りませんが、その可能性はあるでしょう。 最高級の鎧でも銃弾は防げず、下手に防ごうとするとかえって傷が酷くなるとすれば、鎧は無いほうが良いでしょう」 「では、皇国製小銃を防ぐ鎧は作れないのか?」 「厚みを増せば、いかな皇国製小銃といえども貫通不能な事も確認しました。 ただ、その厚みで胸甲を製作すると値段はともかく、重すぎて実用的ではないでしょう」 「重装騎兵でも無理か?」 「全く無理とは申しません。最高級の素材で、厚みを増せば……ただ馬を狙撃されたら? 馬にも同様な鎧を付けるのは、不可能です。重すぎて馬は歩く事すら出来ないでしょう」 「皇国兵は、馬を狙撃するのか!?」 「はい。馬の方が的が大きいですので……戦場には、かなりの数の馬の死体があったと、報告にあります」 「それでは、戦利品として馬を持ち帰る事が出来なくなるが?」 「皇国軍は、それ程戦利品に固執しないようです。皇国馬の体格は我々のよりも格段に良く、 おそらくは質の劣るライランス馬を戦利品としても意義を見出せないのでしょう。 あれ程補給に苦慮する皇国です。質の劣る馬を食べさせる飼葉は無いのでは?」 「ほう……」 「陛下、もしも我が国と皇国が戦争になった場合の事をお考えですか?」 「鋭いな。さすが我が娘だ」 「必敗です。これはヴルス、軍務卿も意見を同じくしています」 「“腹が減っては戦は出来ぬ”という格言がある。そして皇国は腹を空かせている」 「ですが皇国民が餓死するまでは数ヶ月以上を要するでしょう。 その間に我が国は滅ぼされ、肥沃な大地は皇国の手に落ちます」 「今後も、皇国とは適度な距離を置きつつも同盟を続けるべきです、陛下」 「ヴルスもそう申すか」 「はい。陛下には誤った道を進んで欲しくはありません」 「そうか。余の次はそなたが王だからな」 「そのような事……私は父である陛下の治世が末永く続く事を願っております」 「ヴルスは、陛下が長生きをされれば自分が王である時間が短くなるので、楽を出来ると申しております」 「エレーナ! 私は、別にそのような意味でだなぁ……」 「まあ良い。誰が国王であろうが、イルフェスを善い方向に導きさえすればよい」 「そのような陛下の高潔な志、感服いたします」 「国務卿は世辞が多くて困るな」 「いえ、事実を申したまで……」 「そうか? で、国務卿。フェルリア他の連合国をどう見る?」 「ライランス以外の諸国は、日和見でライランス側についていたに過ぎません。 最初の決戦で兵を供出して以降は非常に弱気になり、殆ど戦場には姿を見せないのがその証拠です」 「つまり、他国は無視しても構わない……」 「ライランスが降伏すれば、フェルリアや他の国も降伏するでしょう」 「軍務卿も同意見かな?」 「はい、陛下。フェルリアは補給が良くありません。軍の規模は大きくとも、実体は形骸です」 「エレーナ、そなた近衛軍を率いてライランスに止めの一撃を食らわしてみたくはないか?」 「それは腕が鳴ります。近衛胸甲騎兵連隊を2個、お任せいただければ……」 「幾ら近衛兵といっても、たったそれだけで良いのか?」 「陛下、殿下が負けた戦はありません。それにライランス軍は皇国軍との戦闘で殆ど散り散りです」 「だが、ライランスはまだ無傷の近衛軍があるぞ。飛竜に要塞もだ」 「そのための騎兵連隊です。各個撃破すればよい事。予告の皇国軍の爆撃が行われた後に、王都を攻めます。 ライランス王都に、銀獅子の旗を打ち立てて御覧に入れましょう」 「そうか。そこまで自信があるのであれば、任せよう。近衛胸甲騎兵連隊の出陣を命ずる」 「はっ! ボードワン陛下とイルフェス王国のために!」 『ボードワン陛下とイルフェス王国のために!』 王以外の全員が起立し、敬礼をすると各々退室していった。 「果たして、上手く行くか……」 エレーナの戦果を疑っているわけではない。 エレーナの連隊がライランス王都に到着するまでに戦争が決着してしまうのではないかと疑っているのだ。 皇国軍という未知数の存在のために……。 皇国軍が予告した王都爆撃までの期限はあと5日であった。 ライランス王と近衛軍司令官が2人きりで真剣に話し合いをしている。 議題は勿論、皇国軍の『王都を灰塵にする』宣言についてだ。 「軍務大臣は相当悲観的になっている。一つでも良い。 何とか勝ち戦を収めてからでなければ、負けるものも負けられぬ」 「そのとおりでございます。陛下」 「策はあるのか?」 「王都の防衛は万全です。 空からの攻撃には飛竜連隊が、陸からの攻撃には砲兵連隊が先制打撃を与え、敵の意図を挫きます」 「敵の飛竜は、我が飛竜の数倍の速度、数倍の強さと聞くが?」 「口から出まかせでしょう。第一、そんな速度で飛べばどんな強靭な飛竜とて骨折します。全くナンセンスです」 「此度の皇国騎侵入では、飛竜連隊は迎撃に出なかったな?」 「監視体制の不備と、情報伝達の遅さがありました。しかし、現在は改善されております。 今度皇国軍の空襲があっても、飛竜連隊は迎撃に出撃可能です」 「では王都の防衛体制は信頼して良いのだな?」 「はい。仮に勝てないまでも、一方的に負けることは絶対ありませぬ。 1人でも多くの皇国兵を、地獄に引きずり込んでやります」 「……わかった。今回の降伏の件は見送る事にする。必ず皇国に手痛い一撃を与えよ。 さすればより良い条件での降伏の道も開けるやもしれんからな」 皇国の首相は、頭を抱えていた。 「ライランスから返答は?」 「ありません……」 「何度も打診しているのに、梨の礫か」 「こちらは、それなりにこの世界の国際法に則った外交をしているつもりですが、馬鹿にされた気分です」 「期限の1週間は過ぎた。こうなった以上、二航戦には王都を爆撃してもらう必要がある」 「はい」 「予定通り、目標は王都郊外の飛竜基地、歩兵、騎兵、砲兵の駐屯地だ。 市街地は外させろ。勿論、王宮にも爆弾を落としてはならん」 「二航戦には十分徹底させています」 「近衛飛竜連隊を潰せば、幾らなんでも降伏するだろう……」 「もし、それで降伏しなかったら……」 「我々に出来る事はもう無いよ」 第2航空戦隊から発艦したのは第一次攻撃隊の零戦24機、九九式艦爆24機、九七式艦攻24機の72機。 全て爆装(零戦は60kg爆弾×2、九九式艦爆は250kg爆弾、九七式艦攻は800kg爆弾)である。 コレィ上空に到達した航空隊は、零戦は飛竜基地、九九式艦爆は歩兵陣地、九七式艦攻は砲兵陣地へと向かった。 「飛竜が出てくる。爆撃後は速やかに格闘戦に移行せよ」 零戦隊の隊長機は急降下して爆弾を落とし終えると、機を翻して急上昇。各機もそれに続く。 24機から投下された48発の60kg爆弾は、吸い込まれるように飛竜基地の各所に命中、基地施設を大きく損傷させた。 続いて待機場所から離陸しようとしていた飛竜十数騎を機銃掃射で射殺。 合間を縫って離陸した飛竜数騎も、まだ速度が不十分な所を射撃されて墜落する。 零戦隊は、とにかく飛竜の数を1騎でも減らすために機銃を撃ちまくる。 迎撃に飛び立とうとする飛竜は、片っ端から零戦に射殺され、遂には残りの飛竜は竜舎から出て来なくなった。 とどめに、まだ破壊が不十分だった竜舎を20mm機関砲で射撃し、石造りの建物を次々と廃墟にしていく。 建物の中で怯えていた飛竜も、20mmの集中射撃で死んだか大怪我をしたであろう。 「近衛飛竜連隊は何をやっているのだ!」 王都の邸宅から郊外の飛竜基地を眺めていた近衛飛竜名誉連隊長の公爵は、配下の部隊のあまりの不甲斐無さに怒り狂っていた。 「こ、皇国軍に1騎の損害も与えられないなど……全員鞭打ちだ!」 持っていた望遠鏡を床に叩き付け、執事に指示する。 「連隊長以下連隊員全員の鞭打ち刑を準備しろ!」 近衛歩兵師団が駐屯する基地を空襲した九九式艦爆隊は、まず大威力の250kg爆弾で建造物を集中的に狙った。 一部の爆弾は対艦用の徹甲爆弾であり、石造りの建物を貫通後に内部で大爆発する。 対空砲など無く、対空ロケット弾陣地も大したものが存在しない歩兵基地に対して、 艦爆隊は爆撃機としては良好な運動性能をもって機銃掃射を行う。 屋外のテント群は勿論、倒壊した建物から命辛々脱出してきた兵士にも、機銃の洗礼は行われた。 数百人の死体が転がり、それ以上の数の負傷者が呻き声を上げたり、あるいは無言で助けを求める光景がまた繰り返される。 砲兵連隊が駐屯するのは、王都を防衛する要塞砲群とも言うべき堅牢な砲兵陣地であった。 だが、九七式艦攻の800kg徹甲爆弾に対してはその防護力も無きに等しかった。 露出している砲台や砲兵陣地は勿論、堅牢な防護が施された強大な要塞砲も、800kg爆弾によって完膚なきまでに破壊される。 爆弾投下高度である高度1500mは対空砲や対空ロケット弾の射程外。 厳重な対空防御陣地も、何の反撃も出来ぬままに破壊された。 そして不運にも、爆弾の1発が要塞の主弾薬庫に命中、誘爆し、 数年の歳月と数百万デュカの資金をかけて建造された要塞は大爆発を起して沈黙した。 だが、ライランス軍の苦難はまだ終わらない。 第二次攻撃隊の空襲が始まったのだ。 第二次攻撃隊は第一次攻撃隊と同じく零戦24機、九九式艦爆24機、九七式艦攻24機の72機。 零戦隊は再び飛竜基地へ、艦爆隊はまだ手を付けていなかった近衛騎兵連隊駐屯地へ、 艦攻隊の半数は近衛歩兵師団駐屯地、残りの半数は再び砲兵陣地へと向かう。 最初の空襲から約1時間半が経過した飛竜基地。 また、あの羽虫のような音が遠くから鳴り響いてくる。 「ああ、まただ……またあの音だ」 ただ無言で空を見上げる者、恐怖に慄く者、神に祈りを捧げる者……。 様々な人間達の思いを打ち砕く一撃が、また放たれた。 今回は迎撃に出てくる飛竜は居ない。 出ても無駄だと悟ったのか、土嚢や瓦礫で防護した簡易陣地に生き残った飛竜と竜士を匿っている。 だが、遠方の爆発に対しては陣地も機能したが、至近距離に着弾した爆弾には土嚢ごと吹き飛ばされるだけであった。 また天井を覆うものは殆ど何も存在しないため、陣地に篭る飛竜は機銃掃射の良い的になってしまう。 飛竜や竜士が血に染まり、腕が千切れたり、頭が吹き飛んだような死体もあった。 近衛歩兵師団駐屯地では、250kg爆弾を抱えた艦攻隊がとどめの爆撃を加えていた。 既に死傷者合わせて2千人以上。施設も殆ど破壊し尽くされ、第一次攻撃を生き延びた兵士に隠れる場所は存在しない。 そこを艦攻隊は後部機銃を使って地上を掃射していく。 本来防御用の機銃を使って、逃げ惑う兵士を次々と射殺していくのだ。 近衛騎兵連隊の駐屯地の状況は、近衛歩兵師団の状況と似通っていた。 特に堅牢な防御陣地も存在しない駐屯地は、250kg爆弾の爆撃に対して無防備であり、 7.62mm機銃に対しても装甲として機能するのは石造りの建物くらい。 木造の建物などは機銃弾も貫通し、内部の人間の幾人かを射殺した。 砲兵連隊要塞陣地では、先程と同じく800kg爆弾を抱えた艦攻隊が要塞を完全破壊するために猛爆を加えていた。 既に要塞としては機能しないであろう陣地を、2度と使用不能なように爆撃する。 陣地に設置してあった数十門の大砲は悉く破壊され、使用可能な大砲はほぼ存在せず、 仮に大砲があったとしても弾薬庫の大爆発で弾薬が無い以上、この砲台群はもはや何の戦術的価値も持たないだろう。 二波に渡る皇国軍航空隊の攻撃により、ライランス王都を守る“最後の盾”である近衛軍が壊滅した。 各基地から上がる炎は王都のどこからでも見え、その煤煙は王都を覆いつくした。 ライランス王国は、この1日で王都の防衛力を丸裸にされてしまった。 だが、第2航空戦隊の爆弾、ガソリンもほぼ払底してしまったのである。 「陛下、迎撃は失敗しました。我が軍は完全に機能不全です」 「陛下、イルフェス軍の騎兵2個連隊が我が王都に向け進軍中との報告が……」 ライランス王は遣り切れない気持ちで一杯であった。 そもそも、この戦争はイルフェスによるアランシア地方の侵略がきっかけではなかったか。 この世に正義は無いのだろうか? だが、感傷に浸っている場合ではない。 「軍務大臣、軍は事実上機能しなくなったという事で良いのだな?」 「はい。陛下……」 「わかった。イルフェスの目的はアランシア地方なのであろう。くれてやる他無くなったな」 ライランス王がふっと笑うと、外務大臣が遮るように言葉を発した。 「しかし陛下。イルフェスはアランシア地方だけでなく、戦争の賠償金を要求してきています。 賠償金が払われなければ、軍を進めると」 「盗人猛々しいとはこの事か! 幾らだ。賠償金とやらは」 「……金3億リルスです」 「3億? 3億リルスだと……? どこの口からそんな……」 「事実です。さらに皇国も金2億5000万リルスと金1億デュカ、 さらに別途捕虜返還の際の身代金500万リルスを要求してきています」 「何を馬鹿な……合計5億5500万リルスに1億デュカなど、東大陸のユラでさえ払えぬわ!」 「しかし、放置すればイルフェスの軍勢が手当たり次第に略奪をし、国土は荒れ果てるでしょう」 「だが、5億5500万リルスと1億デュカなど、余にどう用立てろというのだ?」 「奴等は20年で完済せよと申しております……。 国中の商人、さらにフェルリアやソクトの商人にも頭を下げて金を借りるしかありますまい」 「当然、王室費も大幅に削る必要があるな」 「陛下、それは……」 「よい。余は贅沢な暮らしに飽きた。後は、死ぬまで質素な暮らしというものも良かろう」 「陛下、皇国は通商条約の締結と近海航路の安全確保、さらにカレーン島の割譲までも要求しておりますが……」 「仕方あるまい……余が愚かだっただけだ。すまぬな」 「……ライランス王国万歳! ゼートップ陛下万歳!」 「くっ、皇国の力これ程とは……急げ! このままでは戦争が終わってしまう」 イルフェス軍近衛胸甲騎兵連隊の第1中隊は、ライランス軍近衛歩兵師団の駐屯地に到着した。 建物はあらかた破壊され、多くの負傷兵が居るが、イルフェス軍の奇襲に多くの将兵が迎撃に出てくる。 軍旗が降ろされ、白旗の掲げられた建物。 再び軍旗が掲揚されることも、司令官の軍服が翻ることもない。 「中隊、突撃!」 司令官であるエレーナの号令で胸甲騎兵隊は騎槍を構え、混乱するライランス軍に突撃を開始する。 猛者揃いの胸甲騎兵隊の前に、ライランス兵は反撃もおぼつかない。 マスケットが上手く胴体に命中しても、それは頑丈な胸甲に弾き返されてしまう。 マスケットの銃剣は騎槍よりも短いために、集団で槍衾を形成するならともかく、 このように散り散りになっている状態では有効な防御兵器とはなりえない。 「蹴散らせ! 敵は近衛とは名ばかりの烏合の衆だ!」 胸甲騎兵は馬の速度を乗せての騎槍突撃で次々とライランス兵を屍にしていく。 エレーナの副官が持つ大きな軍旗が目に入ったのか、1人のライランス兵がエレーナの副官を狙撃した。 幸い命中はしなかったが、若い副官は弾丸が風を切る音に一瞬慄く。 副官を狙撃したライランス兵に対し、エレーナは馬上から冷静にマスケットを構えて一撃で仕留めた。 「怪我は無いか、少尉」 「はい。殿下!」 副官は胸甲を身に着けているが、司令官であるエレーナは鎧の類を身に着けていない。 エレーナの銀色の“全身鎧”は、厚さ1mmも無い板金製で、軽量だが鎧としての効果は無く、 黒い羽飾りの付いた兜共々“美しく勇ましい見た目”を演出するための小道具に過ぎない。 エレーナは馬を走らせながら馬上で再装填をする。 揺れる馬上で、周囲に気を配りつつ普通の歩兵が再装填するより素早くだ。 胸甲騎兵隊でマスケット(しかも短銃ではなく長銃)を装備しているのはエレーナただ一人である。 一般将兵はピストルとランスにサーベルが基本装備で、ピストルも基本的に戦場での再装填は考えていない。 エレーナは集中的に狙われないように頻繁に位置を変えつつ、 半シウス(≒100m)からの狙撃でライランス兵を次々と刈り取っていく。 比較的安全な後方から大軍を率いるのとは違う、自分自身も一戦士として戦場を駆けるのは エレーナにとって久しぶりの事で、普段以上の興奮を覚えていた。 「あの旗の隣にいるのが大将だ! 銀色の鎧の女だ!」 なんとか集まった兵で1列横隊を作り、エレーナを狙撃する態勢に入る。 といっても、たった数名の横隊では効果的な弾幕が形成できるのか疑問ではあったが。 「全員狙え、撃て!」 命令を下す伍長自らも引き金を引く。 だが、馬を走らせながら不意に変針するエレーナには1発も命中しなかった。 「次はあそこだ、少尉。抜刀せよ」 「はい、殿下!」 エレーナは自分を狙った伍長を狙撃する。そしてマスケットを左手に持ち替えると、鞘から剣を引き抜いた。 歩兵隊にマスケットの再装填をする時間を与えてはならない。エレーナと副官は、全速力で“横隊”に突っ込む。 その勢いのまま、エレーナと副官は剣を振り下ろし、一瞬で2人のライランス兵を斬殺した。 そして恐慌状態になった数名のライランス兵を次々に斬り刻んでいく。 「2人斬ったか。褒めてやるぞ、少尉」 「あ、ありがとうございます。殿下!」 エレーナを狙うという身の程知らずなライランス兵達を葬ると、すぐに馬を走らせる。 剣を鞘に戻し、マスケットを再装填しつつ、素早く射点に着く。 そしてまた1発。マスケットを準備していた軍曹を射殺した。 馬を走らせながら再装填、そして狙撃。 さすがに銃を撃つ瞬間は馬を止めるが、それ以外の状況では常に走りっぱなし。 エレーナだけでなく、エレーナの愛馬もタフである。 「私はライランス軍近衛歩兵師団長、グリー=ゲーベック中将だ。“白銀の魔女”とお見受けする!」 「その名で呼ばれるのはあまり好きではない。私の名はエレーナ=シャルリーヌ=ワースレイ」 馬に乗って駆け寄ってきた将軍は、エレーナと、そして副官の持つ軍旗を見ながら、ゆっくりとサーベルを抜刀する。 「私に一騎打ちを挑むとは、命知らずも居たものだな」 エレーナは、だが嬉しそうに笑みを浮かべるとマスケットを副官に預け、鞘から華麗な装飾の施された剣を引き抜いた。 エレーナの剣は、サーベルより細身のレイピアである。 ただし見た目とは裏腹に頑丈な造りで重く、かなり鍛えた男でも片手で扱うのは梃子摺るような代物だ。 刺突だけでなく、斬撃にも対応している。切れ味も鋭いが、敵を“撲殺”することも可能だ。 この何とも野生的な片手剣を、エレーナは日頃から愛用している。 「参る!」 ゲーベックは両足で馬の腹を蹴り、エレーナに向けて馬を走らせる。 対してエレーナは動かない。 だが斬撃の瞬間、すっと馬を動かすと、ゲーベックの一撃をギリギリのところで避わし、 エレーナは剣を持たない左手の拳でゲーベックを殴りつけた。 幾ら防御効果の無い薄い板金鎧とはいえ、金属には違いない。 しかもエレーナは普段からかなり体を鍛えている。その一撃は重い。 制服はダブルの燕尾服であって鎧を着ていないゲーベックは、故に酷い打撲を負うことになった。 「な、何故一思いに殺さん!」 「殺してしまっては、捕虜に出来ない。それに秩序だった降伏もな」 「だが、私はお前を殺すつもりだぞ? 我が国王陛下は、“白銀の魔女”であれば首だけでも良いと仰った」 「殺せるものなら、殺してみよ……今の一撃で解ったが、貴殿では私は倒せん」 「馬鹿にしおって……!」 ゲーベックはサーベルを振り下ろすが、エレーナは冷静に剣で対処する。 サーベルを逸らされ、次の一撃に移ろうと思ったときには既に遅かった。 エレーナの剣が、ゲーベックの喉元に突きつけられていたのだ。 神速の如き剣捌きに、ゲーベックは冷や汗を流した。 「こういうことだ。降伏するか?」 「こ、降伏する……」 そう言いながら、ゲーベックはサーベルをエレーナに渡した。 「軍服も脱げ。少尉、中将の上着を受け取れ」 「はい、殿下」 「…………」 いそいそと上着を脱ぎ、エレーナの副官に渡すゲーベック。 エレーナは、勝者の余裕を見せるようにマントを翻しゲーベックに背を向ける。 そして駐屯地のそこかしこでイルフェス兵がライランス兵を追い散らすのを満足げに見つめた。 司令官であるゲーベックが上着を着ていないのに気付いたライランス兵達は、皆銃や剣を捨てて両手を上げる。 「少尉、将兵全員の降伏を確認しろ。抵抗するものは殺せ」 次々と武器を捨てて降伏していくライランス兵。抵抗するものはいなかった。 その様子を見ていたゲーベックは、エレーナに近づき言葉をかけた。 「エレーナ王女。一言、言いたいことがある」 「ん。何かな、中将?」 「我々は、皇国軍に敗北したのだ。断じてイルフェス軍ではない」 「……! それは負け惜しみというものだ、中将」 「そうかな? 私の軍刀も軍服も、そして我が軍の軍旗も、皇国軍が受け取るのが筋というものだ」 「現実を見ろ、中将。貴殿等の軍旗を持つのはイルフェスだ。あれを見よ、この地に翻るのは我が軍旗のみだ」 「皇国軍の猛爆で既に壊滅した部隊を攻めて軍旗を奪う。まるで盗人ではないか。 皇国が捏ね、焼いたパンをイルフェスが食う。イルフェス軍の近衛連隊に、武人の誇りは無いのか?」 「近衛への侮辱は、我が陛下への侮辱と受け取る……ここで斬り捨ててやってもよいのだぞ、中将?」 「降伏した丸腰の将校を斬り捨てるだと? 蛮族と同じだな。貴女が魔女と呼ばれる所以が解った」 「戯事を……負け犬の遠吠えも程々にするのだな、中将」 エレーナが降伏の確認を終えた頃、早馬に乗った伝令将校が駆け寄ってきた。 「殿下、朗報です。ライラインス軍の、王都近隣の基地、駐屯地は全て降伏とのことです」 「全て? 随分早いな」 「我が軍が到着した時には、既に降伏の旗が掲げられていたと」 「降伏の旗?」 「白旗です。皇国式の……旗竿からは既に軍旗が降ろされておりました」 「それで、降伏の確認が行えたのか? では軍旗と、指揮官の軍服と剣は!」 「不明です……」 「不明だと? 愚か者が! それでは“我が軍が降伏させた”事にならんではないか! 貴様も将校なら、陛下が何をお考えか解っているだろう! 何を伝え聞いてきた!」 「い、急ぎ指揮官の軍服と軍刀の回収を命じます!」 「もうよい。下がれ……いや、ここで斬り捨ててやる」 「はっ……?」 「貴様のような無能者、近衛には存在せぬ」 「で、殿下……ご冗談を!」 エレーナの一太刀で、伝令将校は首から大量の血を噴出させて絶命した。 「大佐!」 「はっ、殿下!」 「皇国の手の者が来ぬうちに各地の連隊の軍旗、指揮官の軍服と軍刀を回収しろ。 ただし、皇国軍が現れた場合は何もせずに引き返せ。“同士討ち”はするなよ?」 「はい。そのように手配致します」 「ライランス王国が降伏するまでにだ。急げ!」 「はっ!」 鮮血を散らしながら落馬した伝令将校から目を背けながら、ゲーベックは改めて確信した。 目の前の女性は軍人ではなく“魔女”だと。 「さて、これでは私も陛下に合わせる顔が無い。 鞭で打たれる用意はしておかねばな。その時は手加減はしてくれるなよ、少尉?」 「そのようなご命令、陛下が下すとは思えませんが……」 「そうか? だが鞭打ち120回は受けねば、私の気が治まらん」 「ひ、120回ですか!? 多すぎでは……?」 「そうか、多すぎるか。ならその半分ならばやってくれるか?」 「はっ!? いえ、それは冗談というか、私は! 私は…… 殿下のその……宝石のようにお美しい御身を鞭打つなど、できません!」 「できぬか。命令だとしてもか?」 「その御命令は……その、秩序に反しています! 無効な命令です! 陛下が直接、私に御命令されれば別ですが……」 「ならば私から直接陛下に頼み込むとしよう」 「勘弁して下さい、殿下。鞭打ち120回など、死んでしまいます」 「フッ、やさしいのだな、少尉」 「いえ……」 「では少尉、王都に凱旋するぞ」 「はい、殿下!」 皇国軍の王都爆撃と、それに続くイルフェス軍による不意打ちから2日後、 軍務大臣は事後処理を息子に託すと王都の自宅にて服毒自殺。 外務大臣も敗戦の事後処理を終えると服毒自殺を試みたが、死にきれずに全身麻痺状態でその後1ヶ月を生きた。 近衛軍司令官は王都を守りきれなかったとして服毒自殺。 近衛飛竜名誉連隊長は何処かへ逃亡した。 ライランス国王ゼートップⅡ世はイルフェス王国、皇国との降伏文書調印式にて正式に降伏をした後に 全身麻痺の外務大臣を見舞い、王宮の自室で服毒自殺をした。享年57歳。 ライランス王位は一人息子のゾシュフォーが継ぎ、疲弊した王国を立て直す事業に生涯を尽くした。 皇国軍はギリギリのところでボロを出さずに済んだ。 派遣軍の陸軍、海軍部隊が本国に帰国すると、首相や国防大臣は冷や汗をかいたものだ。 何せ、燃料弾薬の9割以上が消費され、残りは1割に満たなかったのだ。
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英名:Ginroukaku レアリティ:C 絵師:かんくろう 番号:BS16-011 収録:覇王編3弾-爆裂の覇道 コスト:2 軽減:2 シンボル:紫 系統:雄将・霊獣 種類:スピリット 1-LV1:1000 3-LV2:3000 4-LV3:5000 LV1-2-3:『このスピリットの召喚時』 自分のトラッシュにある[金狐角]1枚を、コストを支払わずに召喚できる。 フレーバー 降伏させるまでは早かった。それがケイを誤解させた。 炎楯のやり方を通すべく、闇楯の役人たちを放逐してしまった。 ―正史 覇王ケイ伝 645年の章― 備考/性能 召喚コスト踏み倒し/蘇生 公式Q&A/ルール エピソード/キャラクター 西遊記:銀角 ここを編集 BS16-紫へ戻る