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初回は2022年11月10日で赤チームがパーフェクトで勝利。
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満天星国:イグドラシル/過去の履歴 イグドラシルforアイドレス3 イグドラシルver2.1 イグドラシルver2 イグドラシル 14/01/03:tacty:EX02の質疑を職業アイドレスに反映. 14/01/02:tacty:質疑反映.深度についてはとりあえずは問題ないはず. 14/01/01:tacty:アイドレス3用準備ページとりあえず作成 13/02/23:都築つらね:ベテラン部隊提出に伴いURL記述と表記修正 13/02/23:都築つらね:ベテラン部隊提出に伴いURL記述と表記修正 11/11/17:里樹澪:更新履歴を過去の履歴に収納、HQなどの不備修正 12/03/10:えるむ:人種族12枠入れ替え 12/03/17:えるむ:更新履歴追記、誤字訂正 12/04/01:えるむ:人種族12枠、犬士種族12枠イグドラシル・ツリー更新 12/10/01:えるむ:オート三輪wikiページ作成、追記 11/11/17:里樹澪:更新履歴を過去の履歴に収納 11/07/02:里樹澪:寮(施設)のリンク作成 11/02/16:都築つらね:レンコンのHQ効果にURLリンク、コスモス2のHQ内容記述 11/01/30:tacty:着用アイドレス10番をメードプリンセスに更新 10/12/30:tacty:メードプリンセス,コスモス2のQチェック結果反映 10/12/25:tacty:北国人+帝國軍歩兵+バトルメード+ハイ・バトルメードへのHQ継承(敏捷+1)を更新 10/12/25:tacty:東国人+レコン+ベテランのウォードレス兵+突撃兵へのHQ継承(感覚+1)を更新 10/12/23:えるむ:北国人+帝國軍歩兵+ハイ・バトルメード+メードプリンセスチェック未通過を追記 10/12/18:えるむ:東国人+レコン+ベテランのウォードレス兵+突撃兵HQ認定を確定 10/11/28:えるむ:職業12枠の01を東国人+犬妖精2+ドラッガー+ウォードレスダンサーから東国人+レコン+ベテランのウォードレス兵+突撃兵に入れ替え 10/11/21:えるむ:宇宙開発拠点“コスモス”2プロモ開示データ追記、ナイアル・ポー(ACE)取り消し線削除、ピケ・アラウンドワールドwikiページ作成 10/10/28:えるむ:東国人+レコン+ベテランのウォードレス兵+突撃兵チェック通過、HQ未申請を記載 10/10/17:えるむ:北国人+帝國軍歩兵+ハイ・バトルメード+メードプリンセスwikiページ作成、宇宙開発拠点「コスモス」(施設)にプロモ申請中追記 10/10/14:えるむ:東国人+レコン+ベテランのウォードレス兵+突撃兵(職業)、クオリティ評価を追加 10/05/03:都築つらね:レンコン(アイテム)のイグドラシル表記にクオリティ評価を追記 10/04/22:えるむ:犬妖精2プロモ 新ページ作成・イグドラシルツリー・職業アイドレス修正、帝國軍歩兵 イグドラシルツリー内プロモ根拠追加 10/04/04:都築つらね:レンコン(アイテム)を追加。申請中の補足。 10/04/02:amur:T14罰則(+α)対応による更新、職業アイドレス枠外追記、イグドラシル枠外リンク作成 09/11/10:タルク:HQ適用(ドンファン、ピケ・パンツァー、ベテランのウォードレス兵、ハイ・バトルメード、経済専門家)、HQ継承(ピケ・パンツァー(騎跨装備):HQ継承第2世代、初心の民+帝國軍歩兵+バトルメード+隠居したメード:HQ継承第1世代)追記 09/11/08:ホーリー:イグドラシル修正(ベテランWD兵チェック通過反映)、着用12枠04番を東国人+甲殻型ウォードレスダンサー+レコン+ベテランのウォードレス兵に入れかえ 09/10/18:えるむ:ベテランのウォードレス兵 ページ修正、イグドラシル修正、帝國軍歩兵 バトルメード~経済専門家 新ページ作成、イグドラシル修正 09/04/07:えるむ:整備士2 ページ作成、イグドラシル修正 09/03/06:yuzuki:宇宙開発拠点「コスモス」イグドラシル組込 09/03/01:えるむ:宇宙開発拠点「コスモス」取得根拠ほか追加 09/02/20:えるむ:ページ作成 慰霊碑、慰霊祭 09/02/10:タルク:宇宙開発拠点「コスモス」の追加 09/01/24:えるむ:HQ継承申請根拠追加(海の家) 09/01/16:tacty:HQ根拠追加(新型エアバイク,甲殻型ウォードレス),HQ継承効果追加(海の家) 09/01/11:ホーリー:ページ作成東国人+甲殻型ウォードレスダンサー+レコン+ベテランのウォードレス兵 09/01/03:tacty:書式の修正(以前の書式>イグドラシル/バックアップ) 08/12/26:タルク:HQ適用申請記事へのリンク追記
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過去の日記(2012年7月) プリムスの西田貞文代表取締役社長が2012年6月11日から始めたシャテンTV出演者との思い出を綴る日記。 日付 番組 内容 結果 7月 2日(月) JCJK さにゃにテストがんばってと言った ○ ピロリ めぐとデートの話で盛り上がった × 7月 3日(火) みぅぽん ぽんチャンアメブロ聞いたけど、そっちはメインじゃないと言われた × おおさわ 沢井に冷たいもの一気に飲むとお腹痛くなるよと談笑した(談笑できたので○にした様子) ○ 7月 4日(水) アニマガ 椎名ちゃん絶対領域ガードに協力した ○ ぶっこみ 樫田ちゃんと一緒にウラ配信した ○ 7月 5日(木) さとりみ 里璃へ誕生日プレゼント(お揃いのハイビスカス) ○ 7月 6日(金) グラビア ゆめと塩沢ときの話をした ○ 7月 7日(土) 競馬 社長エッチ予想を3人にバカにされた × 7月 9日(月) JCJK もりはるにUSTタイトルをPC入力してもらった。 ○ ピロリ 田口に投票してねってせがまれた × 7月10日(火) ACE あいのん居なかったのは残念だけどマネも居なかった ○ アリーナ 中西里菜ちゃんテレビ見たよとトークした ○ 7月12日(木) さとりみ 里璃に舞台頑張ってねと言った ○ 四の字 山本先生に「お帰り」と葛城ミサト風に言った × 7月13日(金) 外配信 ありさ長時間一緒に居すぎて最後イラッ☆とした × グラビア 二人となんかしら話はしたが、内容薄すぎて覚えてない × 7月14日(土) なみ なみ(仮)番組に一緒に出演しちゃった ○ 競馬 まりもにジュースねだられて、全力拒否した × 7月16日(月) JCJK 番組後5人のシャメ撮ってあげた ○ ピロリ 田口と差し入れのお酒争奪戦をした × 7月17日(火) みぅぽん ぽんチャン髪型スカイツリーで登場したけど、ドアにぶつかってた ○ おおさわ 番組後2人のシャメ撮ってあげた × 7月18日(水) アニマガ 椎名ちゃんに海の監視員みたいと言われた。 ○ ぶっこみ 一色先生にモノマネされた ○ 7月19日(木) さとりみ 未来主演映画に、行けない時間だったけど招待してくれた ○ 7月20日(金) グラビア 無理矢理思い出つくろうとしてすべった × 7月21日(土) 撮影会 宇高はやっぱり人畜無害 ○ 大喜利 放送前にえらそうに打合せした × 競馬 もっちーまっきーとおそろいのパーカー着た(ただし、もっちーとまっきーは引いてた) ◎ 7月23日(月) JCJK 咲野真琴ギャル金髪トーク × ピロリ めぐと社長秘書遊び × 7月24日(火) ACE あいのんに変顔写メ撮られた ○ アリーナ ありさにシャテンTシャツ着せた(※社長目線) ○ 7月25日(水) アニマガ 今井かながツイッターフォローしてくれた ○ ぶっこみ 玲那早く来たが話かみあわず × 7月26日(木) さとりみ おかしとパン ビールに合わない × 四の字 山本先生の笑顔意外と良い(笑)(※只の感想では) ○ 7月27日(金) グラビア 新人賞は社長とハグと言ったら イヤな顔をされた × 7月28日(土) なみ 呼ばれてもないのに一緒に番組出演しちゃった ○ 競馬 もっちーまりもと一緒にヨーヨー作ったとき手と手が触れてときめいた ○ 7月29日(日) 撮影会 ありさとツーショット写真撮ったとき髪の匂いかいだ ○ 7月30日(月) JCJK みにゃに「先生」と言われて「先輩」にしてと冗談を言った ○ ピロリ 田口千尋が来月からしばらく出れなくてさみしいな ○ 7月31日(火) みぅぽん みぅみぅと久しぶりにトークしたけど内容薄くて覚えてない × おおさわ 沢井にコミュ作り方やさしく教えた ○ ※正確な内容は社長に直接お問い合わせください。(ここの管理人はただまとめているだけです。) 過去の日記_201207の合計: -
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文字サイズ小で上手く表示されると思います 壁に貼られた大きな紙を背に、長い髪を揺らした笑顔の先輩が立っている。 「みんな集合~! こっちにきて、あたしの顔か胸か後ろの成績表に注目するっさ!」 彼女の声に引き寄せられるようにして、部屋に居た社員達はぞろぞろと集まってくる。 全員が揃って静かになったのを確認すると、社員達の視線の先に立つ彼女は豊かに育った胸元 からクラッカーを取り出し、天井に向かって破裂音と紙ふぶきを飛ばした。 「今月の契約トップは……ぶっちぎりでハルにゃん! 2位はあたし! さっすがハルにゃんだ ねっ! 産休から復帰してたった半年で営業部のトップセールスに返り咲くなんてお姉さんびっ くりだよ~」 誰からともなく拍手が始まり、それを無視するような顔で――頬の端で照れながら――ハルヒ は黙って聞いていた。 「でも、あたしの成績はキョンと有希の手助けがあってだもの。鶴屋さんは単独でその成績なん だから素直には喜べないわ」 俺と一緒に名前を呼ばれた長門は、その場所に四次元に通じる穴があるとでも言いたげな目で ハルヒの背中を見ている。 「そ~んな事ないない。あたしはサポートついても成績伸びない人だからさっ! ハルにゃんは 謙遜なんかしないでご褒美を受け取っちゃってよ。1位の賞品は2位の人と2人っきりの温泉旅 行! 今週末は予定開けておいてねっ!」 ハルヒの視線がカレンダーと自分の手帳を行き来して、 「あ、ごめん。それ無理。週末は園の誕生日だから」 「え”~……そ、そんなぁ……それだけを楽しみにしてたのにぃ……」 本気で泣いている鶴屋さんをフォローする言葉が思い浮かばなかった俺は、他の社員同様なん となく気まずい顔で立っていた。 未来の過去の話 2 壁際の時計が定時を指すと同時、ハルヒはいつもの様に無駄に元気に立ち上がり。 「はい! 今日はおしまい! さあさあ! 2人とも帰るわよ~早く準備しなさい!」 鼻歌混じりで机を片付け始めた。立場上、直属の上司であるハルヒが業務の終わりを告げた訳 なのだが、俺はいつもの様にその指示を無視して睨み返した。 無理だ。 「え……何で?」 本気で不思議そうな顔でハルヒは驚いている。 理由を聞きたいのか。 「ええ、聞きたいわね」 俺は手元の書類の山をハルヒに指差しつつ、ついでに空いていた方の手で長門の手元にある書 類も指差した。 お前が取ってきた営業の書類がまだこんなに未処理のままなんだ。これを片付けないと帰る訳 にはいかない。 「はぁ~? そんなの後でいいわよ。書類が遅れたらあたしが謝りに行くから」 こいつ、本気で言ってるな……。 とにかく、今日のノルマが終わらない事には帰れないんだ。お前は先に帰ってろよ。 「……あっそ、わかったわよ。どうぞ2人でごゆっくり!」 後半は殆ど怒鳴り声、パーテーションで区切られた他の部署にまで声を轟かせながら、ハルヒ は部屋を出て行った。 ……本当……変わらない奴だよな。 今更それを悔やむ訳ではないんだが、ハルヒを見ていると時々自分が本当に大人になったのか 不安になる事がある。 もしかして、俺達はまだ高校生なんじゃないかってな。 しかし、現実って奴はやっぱり厳しい。 鶴屋さんに誘われて――というか無理やり連れて来られた――この会社に入社し早3年。よう やく仕事の手順を先輩に聞かなくても分かる様になった俺は、責任って言葉の重みを実感してい た訳だ。 長門、無理に付き合ってくれなくてもいいんだぞ? この量なら俺1人でも何とかなるし。 もう日付が変わるまで残業するのも慣れちまったしな。 対面に座る寡黙な同僚に声を掛けると、いつもの様に数秒おいて長門は顔を上げた。 視線は俺に向けたまま、たどたどしくキーボードを叩きつつ 「大丈夫」 あの頃と変わらない平坦な声で長門は答えた。 統合思念体の作ったヒューマノイドインターフェース――それは、俺が長門の部屋で聞いた自 己紹介なんだが、今は内容に訂正事項がある。 詳しい事情は知らないが、ハルヒに望まれた結果やってきたのかもしれない宇宙人は、ハルヒ の望みによってただの人間になってしまったんだとさ。 つまり、今の長門は正真正銘ただの人間なのだ。 かつて、コンピ研に世界に通用する凄腕ハッカーと称された技量はすでになく、今は俺とそれ 程変わらない事務員でしかない。 そんな長門、俺、そしてハルヒ。 営業部の一角にパーテーションで作られたこの部署の総勢は以上3名で構成されている。 この部署の名前は……まあ、もうわかってるだろうから言わなくてもいいよな。 「ハルにゃん居るかい~? って……あらら、キョン君と長門っちだけなのか」 お疲れ様です、営業部長。 「も~……そんな他人行儀な呼び方ダメ。セクハラだよ?」 意味がわかりません。 ノック無し。何の遠慮も無く俺たちの部署の扉を開けたのは、最近ぐっと女らしくなった鶴屋 さんだった。 それはスタイル的な意味でもあるのだが、それ以上に急に変化した彼女の雰囲気に関する部分 が大きい。 社長令嬢でもある彼女を射止めたのはいったいどこの誰なのか? 男性陣の間で、彼女の噂が 途切れた日は無い。 「ねえねえ、ハルにゃんが居ないのに何でキョン君が残ってるのさ? もう倦怠期到来?」 大丈夫です、ご心配なく。――多分ですけどね。 「それならいいけど……。2人とも、残業もいいけど早めに帰らなきゃダメだからね? 特にキ ョン君は要注意。ハルにゃんに寂しい思いをさせてたらあたしが寝取っちゃうから!」 わかりました。 そんな冗談――にしては目が笑ってなかったが――を言い残して、鶴屋さんは部屋を出て行っ た。やれやれ……俺も本当は帰りたいんですけどね。 山と積まれた案件を機械的に処理つつ、俺は静かに溜息をつく。 「……私が残ってもいい」 え? 静かになった部屋で、長門がこちらを見て呟く。 「後は私が処理しておく。貴方は帰ってもいい」 そうはいかねえよ。 「でも」 さっきの鶴屋さんの言葉を間に受けているのか知らないが、長門は心配そうな顔をしていた。 ……長門。本当の所、俺は仕事に対してそれ程熱意がある訳じゃないんだ。こんな事務処理も 好き好んでやってる訳じゃない。ただ……ここで俺が仕事を遅らせたら、せっかく営業を頑張っ てきたハルヒの足を引っ張る事になるだろ? 「……」 俺はあいつの力になりたい、ただそれだけなんだ。長門、だからお前は無理に付き合う事もな いんだぞ? 俺の目を見て数秒考えた後、 「……いい。私は、この仕事が好きだから」 手元の資料に目を戻しながら、長門はそう答えた。 俺は部屋の電気が消えているのを確認して、扉の横にある「SOS団」と書かれたプレートの 在室表示を「不在」に変えた。 ――ずいぶん遅くなっちまったな。 俺と長門が会社を出たのは、すでに定時を3時間程過ぎた頃だった。 おかげで事務処理は全部片付いたんだが――携帯電話に、メールの着信は無し……はぁ――今 頃ハルヒの機嫌がどうなっているのか考えただけでも気が滅入るぜ。園に至っては口もきいてく れないだろう――それはいつもの事だが。 いかん、暗くなってきた。 長門、お前はこのまま真っ直ぐ帰るのか? それともどこかで夕飯を食べていくか? 後ろを歩く長門にそう声を掛けてみると、 「帰る」 首を横に振ってそう答えた。 そっか、じゃあ駅まで一緒に行こう。 俺は小さく頷く長門を連れて、夜の街を歩き始めた。 『後は私が処理しておく。貴方は帰ってもいい』 ……。 『いい。私はこの仕事が好きだから』 ……。 『帰る』 ……。 『ねぇ、何でそんな嘘をつくの? せっかくチャンスだったのに。夕飯食べていくって聞いてき たら、それって一緒に食べようって意味でもあるのはわかってたんでしょ?』 私の中で不満を並べる彼女に、私には返す言葉が無かった。 固い座席の上、乗客も少ない電車に揺られながら今日の出来事を思い返してみる。 優しい彼の顔。声。 そして提案に対する回答。 ……確かに、それは嘘だった。 『ほら! やっぱり嘘だったんじゃない』 私にしか聞こえない声をあげているのは、姿は無いけれど私を守ってくれている大切な人―― 朝倉涼子。 私によって情報連結を解除された彼女は、今は私の中に情報生命体として万一の場合に備えて 存在している。 そんな彼女との意思交換は、私にとってとても大事な時間。 『ねえ。確かにキョン君は結婚しちゃったけど、貴女は未婚なんだから遠慮しなくてもいいと思 うわよ?』 それは違うと思う。 『結婚するのも離婚するのも自由、既婚者同士だったら問題があるのがこの国の法律よ』 ……なるほど、そうかもしれない。 『でしょ? ……夜、寝言で彼の名前を呼ぶくらい好きなのに、何で何も行動しないの?』 私は、彼ほど優しくない。 『……』 私の返答は、その全てが嘘ではなかった。同僚として働く間は、彼と一緒に居られる。その時 間を私は好ましい物だと感じている。例え、彼にとってそれが彼女の為の時間であっても。 『……そんな』 夕食を誘われた時は嬉しかった。これで、もう少し一緒に居られると思った。でも駄目。彼は 私の労を労うつもりで提案してきてくれたけれど、同時に彼は早く家に帰りたいとも思っていた。 それに……彼と一緒に駅まで歩いた時間は、とても楽しかったから。 『そっか……うん』 困った様だった彼女の声は、悲しげな声に変わった。 同僚。 彼と私の関係はその二文字で表現される。 それで私は満足している――けれど。 また。 『え?』 また、彼に夕食を誘われたら……その時は頷いてみようと思う。 『本当! 約束だからね?』 まるで自分の事の様に彼女は喜んでくれて、私は自分の胸の中が暖かくなるのを感じた。 小さいながらも楽しい我が家――ってのを夢見てたんだけどな。 玄関の前に立った俺に見えるのは、真っ暗で冷たい顔をした木造建築物でしかなかった。 時間は……21時か、もう園生は寝てる時間だ。 部屋の明かりも見えないな……ハルヒも寝てしまっているのかもしれない。 ま、それならそれでいいか。 ポケットから鍵を取り出し、鍵穴に差し込もうとした時 「こんな遅い時間までお疲れ様」 待ち構えていたみたいに背後から聞こえてきた声は、意外な人物の物だった。 振り向いた先、玄関のそばにある街灯の下に立っていたのは、白いコートに身を包んだ懐かし い顔。 ……佐々木、だよな? 結婚式以来にあった旧友は、俺の言葉にくすぐったそうに笑った。 「くっくっく……君に忘れられてしまったんじゃないかと心配していたんだが、どうやら杞憂で 済んだようだ」 お前を忘れるはずがないだろ。……それにしても。 「それにしても?」 いや、その。 久しぶりにあった佐々木は、濡れたように輝く目を細めて笑い……そんな顔を俺はどこかで見 たことが……あ―― ……何をやってるんだ。 直立不動。 俺が寝室のドアを開けた時、カーテンを閉め切った部屋の中でハルヒは何故かベットの上に立 っていた。 腕を組み、視線の先に紙でももってきたら火がつきそうな目で俺を見下ろしながら 「最後に言いたい事は」 ハルヒはそう宣告してきた。 最後って……そうだな、何でお前が怒ってるのか聞かせろ。 ネクタイを緩めつつ――さて、今日は何を怒ってるんだろうなこいつは――等と考えていた俺 は、 「……っく……」 ハルヒが声を殺して泣いている事に気づいて狼狽した。 な……おいハルヒ、いったいどうしたんだよ? 「……何が不満なのよ……」 だから何が? 「あたしの何が不満なわけ?! 言いなさいよ!」 意味がわからん! 俺が何かしたのか? 「こっちの台詞よ!」 駄目だ、話しにならん。 頼む、この状況を説明できる奴が居たら深夜で悪いがここまで来てくれ。タクシー代くらいは 出す。深夜割り増しももちろん払う。 どうしようもない状況に頭を抱えていると、やがてハルヒは涙声で呟き始めた。 「……せっかく……せっかく営業成績で一位になれたから、今日はお祝いしようって思ってたの に……何で残業なんかするのよ……。しかも有希と2人で! あたしだけ追い出して!」 それは……まあ。すまん。 退屈な事務作業でお前は全く役に立たないとか、今はそんな事実を言う所じゃないよな。 「それだけじゃないわ! あんた玄関で何してたのよ! 佐々木さんと!」 お前、見てたのか。 「ええ見てたわよ。悪い?! 何あれ。でれでれでれでれしちゃってさ! 何? 公然と浮気で もするつもりな訳? 隠れて浮気されるよりは断然いいけど、だからってあたしがそんな事を許 すとでも思ったら大間違いだからね!」 ハルヒ、それは違う。 「どこが違うのよ!」 あいつは佐々木じゃない。もう違うんだ。 「……へ?」 ついさっき、旧姓「佐々木」から受け取った封筒を俺はハルヒの手元に差し出した。 俺とお前宛てにだ。 「なによこれ。果たし状? 宣戦布告のつもりかしら……まさか離婚届けとか……」 んなわけあるか。いいから中身を見てみろ。 不審そうな顔で俺と封筒を見比べた後、ハルヒは封筒から白いメッセージカードを取り出した。 「結婚式の招待状と……仲人願い?」 俺とお前。新郎新婦の共通の友人って事でお願いしたいそうだ。相手を見てみろ、驚くぜ? 「……佐々木さんと……え? 佐々木さんが結婚するの? 嘘?! しかも新郎って―― ――佐々木、お前もしかして結婚するのか? 思いつきで聞いてみたその言葉に佐々木は一瞬言葉を失くして、 「……お、驚いたよ。君がそんなに鋭い観察眼を持っていたとは思いもよらなかった」 意外にも本当だったらしい。 「どうして気がついたのか、よかったら教えてくれないか?」 僅かにあった余所余所しさは消え、懐かしい友に戻った佐々木は嬉しそうに聞いてきた。 どうしてって……まあ、正直何となくなんだが、さっきのお前の顔が、結婚式前のハルヒと同 じ顔だったからさ。 余程予想外な返答だったんだろうか、佐々木は珍しく目を丸くして……それからいつもの様に 笑い出すのだった。 ……おい、そんなにおかしいか。 「いや、ごめん。その……くっくっく……き、君がそんな事を言うなんて思わなくてつい」 で、相手は誰なんだ。 「えっ?」 お前が結婚する相手だよ。いくらお前でも、1人で結婚はできないだろ? 「君もよく知ってる人だよ。詳しくはここに書いてある。それと……それも関係する事なんだが 1つ頼まれてくれないかな」 頼み? 「ああ。君達にしかできない事なんだ」 「それで仲人を頼まれたって訳ね……」 そうなるな。今日、婚姻届を出してきたそうだ。だからもう、あいつは佐々木じゃないって言 ったのさ。 ようやく機嫌を直した――単に勘違いしてただけみたいだったが――ハルヒは、うんうんと頷 きつつ、いつもの企むような笑みを浮かべてベットの上で跳ねている。 止めろ、ベットが壊れる。 「そっか……うん。結婚式であたしが投げたブーケをキャッチした時から、次に結婚するのは佐 々木さんだろうとは思ってたのよ。でもまさかね……。仲人ね、もちろん引き受けるわ! さっ そく仲人の基本を確認しないと、キョン! 資料を集めておいて! あたしは明日、式場の中を 確認してくるから!」 おい待て! 資料はいいとしてだな。式はまだまだ先なんだし、お前がするのは演出じゃなく て仲人なんだぞ? ついでに明日は休みでも何でもないんだが? 「似たような物よ。このあたしが仲人をする以上、一生忘れられない結婚式にしなきゃならない の! サプライズにサプライズを重ねた一大スペクタクルの開催ね!」 聞いてるようで聞いちゃいね~。 今から寝るつもりだったのに、ハルヒはクローゼットの中をベットの上に並べながら式で自分 が着る服を探し始めていた。 ……なあ佐々木、本当に仲人は俺達でよかったのか? このままだと色んな意味で一生忘れら れない式になりそうだぞ? 「あ、これ! ねえキョン! これなんてどうかな?」 それはお前のウェディングドレスだろうが! 純白の衣装を持って笑うハルヒに言い返しつつ、何故か俺は新婦の父親の心境で溜息をついて いた。 3話へ その他の作品
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文字サイズ小で上手く表示されると思います 壁に貼られた大きな紙を背に、長い髪を揺らした笑顔の先輩が立っている。 「みんな集合~! こっちにきて、あたしの顔か胸か後ろの成績表に注目するっさ!」 彼女の声に引き寄せられるようにして、部屋に居た社員達はぞろぞろと集まってくる。 全員が揃って静かになったのを確認すると、社員達の視線の先に立つ彼女は豊かに育った胸元 からクラッカーを取り出し、天井に向かって破裂音と紙ふぶきを飛ばした。 「今月の契約トップは……ぶっちぎりでハルにゃん! 2位はあたし! さっすがハルにゃんだ ねっ! 産休から復帰してたった半年で営業部のトップセールスに返り咲くなんてお姉さんびっ くりだよ~」 誰からともなく拍手が始まり、それを無視するような顔で――頬の端で照れながら――ハルヒ は黙って聞いていた。 「でも、あたしの成績はキョンと有希の手助けがあってだもの。鶴屋さんは単独でその成績なん だから素直には喜べないわ」 俺と一緒に名前を呼ばれた長門は、その場所に四次元に通じる穴があるとでも言いたげな目で ハルヒの背中を見ている。 「そ~んな事ないない。あたしはサポートついても成績伸びない人だからさっ! ハルにゃんは 謙遜なんかしないでご褒美を受け取っちゃってよ。1位の賞品は2位の人と2人っきりの温泉旅 行! 今週末は予定開けておいてねっ!」 ハルヒの視線がカレンダーと自分の手帳を行き来して、 「あ、ごめん。それ無理。週末は園の誕生日だから」 「え”~……そ、そんなぁ……それだけを楽しみにしてたのにぃ……」 本気で泣いている鶴屋さんをフォローする言葉が思い浮かばなかった俺は、他の社員同様なん となく気まずい顔で立っていた。 未来の過去の話 2 壁際の時計が定時を指すと同時、ハルヒはいつもの様に無駄に元気に立ち上がり。 「はい! 今日はおしまい! さあさあ! 2人とも帰るわよ~早く準備しなさい!」 鼻歌混じりで机を片付け始めた。立場上、直属の上司であるハルヒが業務の終わりを告げた訳 なのだが、俺はいつもの様にその指示を無視して睨み返した。 無理だ。 「え……何で?」 本気で不思議そうな顔でハルヒは驚いている。 理由を聞きたいのか。 「ええ、聞きたいわね」 俺は手元の書類の山をハルヒに指差しつつ、ついでに空いていた方の手で長門の手元にある書 類も指差した。 お前が取ってきた営業の書類がまだこんなに未処理のままなんだ。これを片付けないと帰る訳 にはいかない。 「はぁ~? そんなの後でいいわよ。書類が遅れたらあたしが謝りに行くから」 こいつ、本気で言ってるな……。 とにかく、今日のノルマが終わらない事には帰れないんだ。お前は先に帰ってろよ。 「……あっそ、わかったわよ。どうぞ2人でごゆっくり!」 後半は殆ど怒鳴り声、パーテーションで区切られた他の部署にまで声を轟かせながら、ハルヒ は部屋を出て行った。 ……本当……変わらない奴だよな。 今更それを悔やむ訳ではないんだが、ハルヒを見ていると時々自分が本当に大人になったのか 不安になる事がある。 もしかして、俺達はまだ高校生なんじゃないかってな。 しかし、現実って奴はやっぱり厳しい。 鶴屋さんに誘われて――というか無理やり連れて来られた――この会社に入社し早3年。よう やく仕事の手順を先輩に聞かなくても分かる様になった俺は、責任って言葉の重みを実感してい た訳だ。 長門、無理に付き合ってくれなくてもいいんだぞ? この量なら俺1人でも何とかなるし。 もう日付が変わるまで残業するのも慣れちまったしな。 対面に座る寡黙な同僚に声を掛けると、いつもの様に数秒おいて長門は顔を上げた。 視線は俺に向けたまま、たどたどしくキーボードを叩きつつ 「大丈夫」 あの頃と変わらない平坦な声で長門は答えた。 統合思念体の作ったヒューマノイドインターフェース――それは、俺が長門の部屋で聞いた自 己紹介なんだが、今は内容に訂正事項がある。 詳しい事情は知らないが、ハルヒに望まれた結果やってきたのかもしれない宇宙人は、ハルヒ の望みによってただの人間になってしまったんだとさ。 つまり、今の長門は正真正銘ただの人間なのだ。 かつて、コンピ研に世界に通用する凄腕ハッカーと称された技量はすでになく、今は俺とそれ 程変わらない事務員でしかない。 そんな長門、俺、そしてハルヒ。 営業部の一角にパーテーションで作られたこの部署の総勢は以上3名で構成されている。 この部署の名前は……まあ、もうわかってるだろうから言わなくてもいいよな。 「ハルにゃん居るかい~? って……あらら、キョン君と長門っちだけなのか」 お疲れ様です、営業部長。 「も~……そんな他人行儀な呼び方ダメ。セクハラだよ?」 意味がわかりません。 ノック無し。何の遠慮も無く俺たちの部署の扉を開けたのは、最近ぐっと女らしくなった鶴屋 さんだった。 それはスタイル的な意味でもあるのだが、それ以上に急に変化した彼女の雰囲気に関する部分 が大きい。 社長令嬢でもある彼女を射止めたのはいったいどこの誰なのか? 男性陣の間で、彼女の噂が 途切れた日は無い。 「ねえねえ、ハルにゃんが居ないのに何でキョン君が残ってるのさ? もう倦怠期到来?」 大丈夫です、ご心配なく。――多分ですけどね。 「それならいいけど……。2人とも、残業もいいけど早めに帰らなきゃダメだからね? 特にキ ョン君は要注意。ハルにゃんに寂しい思いをさせてたらあたしが寝取っちゃうから!」 わかりました。 そんな冗談――にしては目が笑ってなかったが――を言い残して、鶴屋さんは部屋を出て行っ た。やれやれ……俺も本当は帰りたいんですけどね。 山と積まれた案件を機械的に処理つつ、俺は静かに溜息をつく。 「……私が残ってもいい」 え? 静かになった部屋で、長門がこちらを見て呟く。 「後は私が処理しておく。貴方は帰ってもいい」 そうはいかねえよ。 「でも」 さっきの鶴屋さんの言葉を間に受けているのか知らないが、長門は心配そうな顔をしていた。 ……長門。本当の所、俺は仕事に対してそれ程熱意がある訳じゃないんだ。こんな事務処理も 好き好んでやってる訳じゃない。ただ……ここで俺が仕事を遅らせたら、せっかく営業を頑張っ てきたハルヒの足を引っ張る事になるだろ? 「……」 俺はあいつの力になりたい、ただそれだけなんだ。長門、だからお前は無理に付き合う事もな いんだぞ? 俺の目を見て数秒考えた後、 「……いい。私は、この仕事が好きだから」 手元の資料に目を戻しながら、長門はそう答えた。 俺は部屋の電気が消えているのを確認して、扉の横にある「SOS団」と書かれたプレートの 在室表示を「不在」に変えた。 ――ずいぶん遅くなっちまったな。 俺と長門が会社を出たのは、すでに定時を3時間程過ぎた頃だった。 おかげで事務処理は全部片付いたんだが――携帯電話に、メールの着信は無し……はぁ――今 頃ハルヒの機嫌がどうなっているのか考えただけでも気が滅入るぜ。園に至っては口もきいてく れないだろう――それはいつもの事だが。 いかん、暗くなってきた。 長門、お前はこのまま真っ直ぐ帰るのか? それともどこかで夕飯を食べていくか? 後ろを歩く長門にそう声を掛けてみると、 「帰る」 首を横に振ってそう答えた。 そっか、じゃあ駅まで一緒に行こう。 俺は小さく頷く長門を連れて、夜の街を歩き始めた。 『後は私が処理しておく。貴方は帰ってもいい』 ……。 『いい。私はこの仕事が好きだから』 ……。 『帰る』 ……。 『ねぇ、何でそんな嘘をつくの? せっかくチャンスだったのに。夕飯食べていくって聞いてき たら、それって一緒に食べようって意味でもあるのはわかってたんでしょ?』 私の中で不満を並べる彼女に、私には返す言葉が無かった。 固い座席の上、乗客も少ない電車に揺られながら今日の出来事を思い返してみる。 優しい彼の顔。声。 そして提案に対する回答。 ……確かに、それは嘘だった。 『ほら! やっぱり嘘だったんじゃない』 私にしか聞こえない声をあげているのは、姿は無いけれど私を守ってくれている大切な人―― 朝倉涼子。 私によって情報連結を解除された彼女は、今は私の中に情報生命体として万一の場合に備えて 存在している。 そんな彼女との意思交換は、私にとってとても大事な時間。 『ねえ。確かにキョン君は結婚しちゃったけど、貴女は未婚なんだから遠慮しなくてもいいと思 うわよ?』 それは違うと思う。 『結婚するのも離婚するのも自由、既婚者同士だったら問題があるのがこの国の法律よ』 ……なるほど、そうかもしれない。 『でしょ? ……夜、寝言で彼の名前を呼ぶくらい好きなのに、何で何も行動しないの?』 私は、彼ほど優しくない。 『……』 私の返答は、その全てが嘘ではなかった。同僚として働く間は、彼と一緒に居られる。その時 間を私は好ましい物だと感じている。例え、彼にとってそれが彼女の為の時間であっても。 『……そんな』 夕食を誘われた時は嬉しかった。これで、もう少し一緒に居られると思った。でも駄目。彼は 私の労を労うつもりで提案してきてくれたけれど、同時に彼は早く家に帰りたいとも思っていた。 それに……彼と一緒に駅まで歩いた時間は、とても楽しかったから。 『そっか……うん』 困った様だった彼女の声は、悲しげな声に変わった。 同僚。 彼と私の関係はその二文字で表現される。 それで私は満足している――けれど。 また。 『え?』 また、彼に夕食を誘われたら……その時は頷いてみようと思う。 『本当! 約束だからね?』 まるで自分の事の様に彼女は喜んでくれて、私は自分の胸の中が暖かくなるのを感じた。 小さいながらも楽しい我が家――ってのを夢見てたんだけどな。 玄関の前に立った俺に見えるのは、真っ暗で冷たい顔をした木造建築物でしかなかった。 時間は……21時か、もう園生は寝てる時間だ。 部屋の明かりも見えないな……ハルヒも寝てしまっているのかもしれない。 ま、それならそれでいいか。 ポケットから鍵を取り出し、鍵穴に差し込もうとした時 「こんな遅い時間までお疲れ様」 待ち構えていたみたいに背後から聞こえてきた声は、意外な人物の物だった。 振り向いた先、玄関のそばにある街灯の下に立っていたのは、白いコートに身を包んだ懐かし い顔。 ……佐々木、だよな? 結婚式以来にあった旧友は、俺の言葉にくすぐったそうに笑った。 「くっくっく……君に忘れられてしまったんじゃないかと心配していたんだが、どうやら杞憂で 済んだようだ」 お前を忘れるはずがないだろ。……それにしても。 「それにしても?」 いや、その。 久しぶりにあった佐々木は、濡れたように輝く目を細めて笑い……そんな顔を俺はどこかで見 たことが……あ―― ……何をやってるんだ。 直立不動。 俺が寝室のドアを開けた時、カーテンを閉め切った部屋の中でハルヒは何故かベットの上に立 っていた。 腕を組み、視線の先に紙でももってきたら火がつきそうな目で俺を見下ろしながら 「最後に言いたい事は」 ハルヒはそう宣告してきた。 最後って……そうだな、何でお前が怒ってるのか聞かせろ。 ネクタイを緩めつつ――さて、今日は何を怒ってるんだろうなこいつは――等と考えていた俺 は、 「……っく……」 ハルヒが声を殺して泣いている事に気づいて狼狽した。 な……おいハルヒ、いったいどうしたんだよ? 「……何が不満なのよ……」 だから何が? 「あたしの何が不満なわけ?! 言いなさいよ!」 意味がわからん! 俺が何かしたのか? 「こっちの台詞よ!」 駄目だ、話しにならん。 頼む、この状況を説明できる奴が居たら深夜で悪いがここまで来てくれ。タクシー代くらいは 出す。深夜割り増しももちろん払う。 どうしようもない状況に頭を抱えていると、やがてハルヒは涙声で呟き始めた。 「……せっかく……せっかく営業成績で一位になれたから、今日はお祝いしようって思ってたの に……何で残業なんかするのよ……。しかも有希と2人で! あたしだけ追い出して!」 それは……まあ。すまん。 退屈な事務作業でお前は全く役に立たないとか、今はそんな事実を言う所じゃないよな。 「それだけじゃないわ! あんた玄関で何してたのよ! 佐々木さんと!」 お前、見てたのか。 「ええ見てたわよ。悪い?! 何あれ。でれでれでれでれしちゃってさ! 何? 公然と浮気で もするつもりな訳? 隠れて浮気されるよりは断然いいけど、だからってあたしがそんな事を許 すとでも思ったら大間違いだからね!」 ハルヒ、それは違う。 「どこが違うのよ!」 あいつは佐々木じゃない。もう違うんだ。 「……へ?」 ついさっき、旧姓「佐々木」から受け取った封筒を俺はハルヒの手元に差し出した。 俺とお前宛てにだ。 「なによこれ。果たし状? 宣戦布告のつもりかしら……まさか離婚届けとか……」 んなわけあるか。いいから中身を見てみろ。 不審そうな顔で俺と封筒を見比べた後、ハルヒは封筒から白いメッセージカードを取り出した。 「結婚式の招待状と……仲人願い?」 俺とお前。新郎新婦の共通の友人って事でお願いしたいそうだ。相手を見てみろ、驚くぜ? 「……佐々木さんと……え? 佐々木さんが結婚するの? 嘘?! しかも新郎って―― ――佐々木、お前もしかして結婚するのか? 思いつきで聞いてみたその言葉に佐々木は一瞬言葉を失くして、 「……お、驚いたよ。君がそんなに鋭い観察眼を持っていたとは思いもよらなかった」 意外にも本当だったらしい。 「どうして気がついたのか、よかったら教えてくれないか?」 僅かにあった余所余所しさは消え、懐かしい友に戻った佐々木は嬉しそうに聞いてきた。 どうしてって……まあ、正直何となくなんだが、さっきのお前の顔が、結婚式前のハルヒと同 じ顔だったからさ。 余程予想外な返答だったんだろうか、佐々木は珍しく目を丸くして……それからいつもの様に 笑い出すのだった。 ……おい、そんなにおかしいか。 「いや、ごめん。その……くっくっく……き、君がそんな事を言うなんて思わなくてつい」 で、相手は誰なんだ。 「えっ?」 お前が結婚する相手だよ。いくらお前でも、1人で結婚はできないだろ? 「君もよく知ってる人だよ。詳しくはここに書いてある。それと……それも関係する事なんだが 1つ頼まれてくれないかな」 頼み? 「ああ。君達にしかできない事なんだ」 「それで仲人を頼まれたって訳ね……」 そうなるな。今日、婚姻届を出してきたそうだ。だからもう、あいつは佐々木じゃないって言 ったのさ。 ようやく機嫌を直した――単に勘違いしてただけみたいだったが――ハルヒは、うんうんと頷 きつつ、いつもの企むような笑みを浮かべてベットの上で跳ねている。 止めろ、ベットが壊れる。 「そっか……うん。結婚式であたしが投げたブーケをキャッチした時から、次に結婚するのは佐 々木さんだろうとは思ってたのよ。でもまさかね……。仲人ね、もちろん引き受けるわ! さっ そく仲人の基本を確認しないと、キョン! 資料を集めておいて! あたしは明日、式場の中を 確認してくるから!」 おい待て! 資料はいいとしてだな。式はまだまだ先なんだし、お前がするのは演出じゃなく て仲人なんだぞ? ついでに明日は休みでも何でもないんだが? 「似たような物よ。このあたしが仲人をする以上、一生忘れられない結婚式にしなきゃならない の! サプライズにサプライズを重ねた一大スペクタクルの開催ね!」 聞いてるようで聞いちゃいね~。 今から寝るつもりだったのに、ハルヒはクローゼットの中をベットの上に並べながら式で自分 が着る服を探し始めていた。 ……なあ佐々木、本当に仲人は俺達でよかったのか? このままだと色んな意味で一生忘れら れない式になりそうだぞ? 「あ、これ! ねえキョン! これなんてどうかな?」 それはお前のウェディングドレスだろうが! 純白の衣装を持って笑うハルヒに言い返しつつ、何故か俺は新婦の父親の心境で溜息をついて いた。 3話へ その他の作品
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過去のタイムアタック大会 第1回RINKタイムアタック大会 大会期間:7月30日~9月14日 コース:「ヒップスター・アワー」「ラトルスネーク・ラン」「ファーアウト・ループ」「ヒルズでスリル」「ベスプッチドリーム」 第2回RINKタイムアタック大会 大会期間:9月15日~10月15日 コース:「ホーリーヒルドリフト」「ハヤる前に」 第3回RINKタイムアタック大会 大会期間:10月24日~11月24日 コース:「スウィディッシュ・フォークレース」「バレディクトリアン」 第4回RINKタイムアタック大会 大会期間:12月9日~1月10日 コース:「スタジアムツアー」「サルタン」 第5回RINKタイムアタック大会 大会期間:2月5日~3月14日 コース:「バインウッドツアーズ」「もっと長くもっと固く」
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CURURU 用語集 - わ ■ワンクリ詐欺 TOP絵の写真等に騙されて飛んで来るということ。。hiyokopandaの掲示板は、表向きのオサレ記事のみを信じ、これに騙された若いツバメが寄ってくる。有名なツバメは、今は過去の人となった、如月氏。hiyokopandaの掲示板はツバメの巣とも言う ■忘れ物王子 忘れ物をさせると右に出る者はいない。王子の名前を欲しいままにしているのはssurである。失ったはずのデジカメがジーンズから出てきたり、免許を持たずに旅行に行ったりとミラクルが頻発する。数日前のことも忘れてしまうという特技もある。
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目次 目次 [#o61a04a4] 情報A [#u2e93aff] 情報B [#y423cc50] 備考 [#u822bff8] 情報A ゼイ見習い 腕前 財力 厨度 裏方頻度 ★★★☆☆ ★★★★★ ★☆☆☆☆ ★☆☆☆☆ クラス デッド数 戦闘スタイル お絵かき ClassB 多い クラン持ち両手 ★★★★★ 情報B 所属部隊 Kashmir 部隊変遷 [[]] [[]] [[]] 名言・逸話 総評 過去の人 別キャラ 本人への要望 FEZやってください 本人より 備考 ゼイからゼイ一家の隊長を任せれたり、それなりに人望はあるようだ 以前は強いヲリだったが、たまに見ると非常に弱体化している 名前 コメント
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いままとめますねby凸撃予告 過去のアンケートとその結果 質問 人数 備考・順位 貴方の年齢は? 実施期間(11月16~12月2日) 10~19才 25人 一位 20~29才 14人 二位 30~39才 4人 三位 40~49才 1人 六位 50才以上 4人 三位 教えない 4人 三位 貴方の性別は? 実施期間(11月16日~12月2日 男 26人 一位 女 22人 二位 中性 6人 三位 教えない 7人 四位
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過去の放送(てきらじっ) らじお内容(過去の放送) 第1回~第5回 忘れたYO 第6回 ?/?? 星のカービィSDX実況、カオスな事色々と。 第7回 5/16 ゼルダの伝説神々のトライフォース実況 第8回 5/23 ゼルダの伝説神々のトライフォース実況(2回目) 第9回 5/29 ゼルダ(ry 最終回、改造マリオ、スカイプ凸(ゲスト:○○氏) 念のため名前は伏字。書いても問題ないのかな? 第10回 6/6 初エロゲ実況。しかしあまりの難しさに挫折。 その後gdgdトーク 第11回 7/14 裏箔TTで見事最下位を取ったてきーら。 住人に居残りを命じられ反省会を開く。 TTと合わせ約12時間かけて裏箔25F到達。 第12回 7/26 前回の続き~次回実況ゲーム決め~TT主催雑談 第13回 8/12 「低層ループが抜けられない」作詞、熱唱。 歌詞 第14回 9/17 TT終了後にいつものように反省会。 裏白1発勝負*2 罰ゲーム開始(初級をクリアする) スカイプゲスト多数。 スカイプでまじめにTTについて反省討論。 罰ゲーム続行 第15回 10/9 てきらじっ24時間配信DX こーらさん、だらーんさんと24時間ぶっ続けの配信。 24時間の内容 21 00 開始 安価お絵かき 23 00 トーク1 24 30 裏箔1発勝負 03 00 罰ゲーム友人マリオ 06 00 安価お絵かき2 09 00 フェイ問 10 00 こーらさん歌練習+トーク 13 00 歌本番 14 00 桃鉄 18 00 画伯の名画 20 00 安価お絵かき3 21 30 終了 第16回 10/16てきらじ24時間放送拡大版 内容 21 10 開始時間に遅刻しながらも『てきらじっ』放送開始 ∥ アイマス実況開始(てきーら氏CPUに負ける) 00 45 アイマス終了 コンビニ実況開始 ∥ いきなり難易度を高めでプレイ。そして放送事故発動 01 55 難易度をイージーにしたいと言いセーブしようとしたが、 ∥ メモカの要領が無いことに気づき一時終了 ∥ メモカの要領を確保し再開するが、またも放送事故で視聴者画面縛りになる 02 40 操作ミスで無駄なリニューアル『800万の赤字』 05 10 「質問はあるか?」と視聴者に聞くが何も質問されず 05 47 3号店に強盗入る(店員死ななくて安心) 06 08 4号店を立てるが立てる場所を誤る/(^o^)\ 07 20 3号店ついに\(^o^)/ ∥ 休憩所になった3号店の犠牲の果てに1号店改装!! 07 32 3号店終了のお知らせ 08 55 4号店改装するも休憩所に変身!!しかし休憩所侮る無かれかなりの繁盛w 09 20 5号店オープン 09 41 てきーら氏下着に負ける、5号店ついに下着専門店になる 09 50 ついにてきーら氏壊れる!! ∥ セーブはしたがいろいろと暴挙に出る 10 03 コンビニついに終了w もうgdgdです 10 23 キミキス実況開始w またもや放送事故 ∥ こーらさん俺紳士発言 ∥ 朗読開始しかし放送事故扱い。てきーら氏計算が出来ない様子w 10 30 キミキス早くも終了 スパロボ実況開始しかし早くもチート発覚w 10 48 てきーら氏こーらさんに対して「一緒に寝よう発言」 10 52 ついにだらーん画伯現る!! 10 59 こーらさんの暴露によりてきーら氏の裏の顔発覚 11 13 だらーん画伯2019年11月に配信するらしいw 11 30 紙芝居さんゆずこさん名乗り出!! ∥ てきーらさん全裸発覚しかし靴下は履いてる様子w 11 40 鍋とカレーの話題で盛り上がる ∥ だらーん画伯ココイチに出かける 12 17 アスカ裏箔実況開始 12 35 こーらさん離脱 ∥ てきーら氏全裸で実況!!しかし靴下は履いてる様子w 14 48 スカイプ凸者のテキ子さんに、てきーらタジタジ この後用事で出かけたので内容がわかりません、誰か続きをお願いします。 第16回 モロヘイヤ祭り。