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Satoshi Kuwabara 1965年11月11日生まれ 東京都出身 Instagram 遊☆戯☆王ZEXAL 監督 絵コンテ OPアニメーション2 001話 かっとビングだぜ、オレ!! 002話 わが名はアストラル 008話 スター・ロビンよ永遠に 009話 キャットオドロく猫デッキ!? 013話 魂を狩る者!ナンバーズ・ハンター現る! 022話 奪われた皇の鍵!激突カイトVSシャーク 025話 時の訪れ 現われし3つの太陽 040話 ハートランドからの来訪者ハルト 049話 激闘の果て!ホープレイVSアトランタル 055話 ギャラクシー・アイズ封印!?宇宙級ナンバーズあらわる! 062話 蘇れシャーク!絆に懸けた「かっとビング!」 068話 崩壊への序曲 スフィア・フィールド砲の脅威! 074話 バリアン襲来!驚愕のカオス・エクシーズ・チェンジ!! 081話 小鳥がカオスエクシーズ・チェンジ!?波乱のスポーツデュエル大会 085話 疾風迅雷のカウンターバトル!決意の闘士アリト 089話 共闘ダークアストラル 影の巨人への挑戦!! 095話 いざ決戦の地へ!皇の鍵の飛行船、発進!! 099話 飛行船再起動!!伝説のNo.を目指せ!! 105話 銀河眼使いへの試練!カイト決死のデュエル 109話 シャークvs激瀧神アビス!激突、2体のNo.!! 111話 終焉のとき・・・!相棒に託した絆 116話 冷厳なる決闘者「天蓋星」激動!! 118話 青き聖地の神 閃光のエリファス 121話 光を継ぐ者!!希望皇ホープルーツ 126話 さらば友よ・・・虚空へ散る想い!! 133話 別れは刹那・・・哀しき兄妹の宿命 138話 混沌たる存在『ドン・サウザンド』光来!! 139話 切り開け未来 アストラルの決断!! 140話 想いはひとつに!創造龍『ヌメロン・ドラゴン』 143話 孤高の決闘者『ナッシュ』宿命のラストデュエル!! 145話 『わが名はアストラル』最強の決闘者!! 146話 絆よ永遠に・・・かっとビングだぜ、オレたち!! めざせ世界一!「遊☆戯☆王ZEXAl」内村航平選手も出るよスペシャル 監督 コンテ 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS 監督 脚本 絵コンテ
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登録日:2010/09/30 Thu 20 16 48 更新日:2024/06/11 Tue 01 42 08NEW! 所要時間:約 2 分で読めます ▽タグ一覧 2002年 DM7 GBA RPG アニオリキャラも登場 カードのおまけ クソゲー コナミ デュエルモンスターズ トードマスター ドローン バトルシティ マジック・ランプ ラー不遇 低難易度 再戦できないデュエリスト多め 増殖系優遇 所要時間3分以下の項目 本の精霊 ホーク・ビショップ 決闘都市伝説 激突DCの先駆け 磯野 遊戯王 遊戯王ゲームシリーズ 闇バクラと御伽不遇 非OCG 骨塚は滅びぬ!何度でも蘇るさ! 骨塚狩り F・G・D 2002年7月にゲームボーイアドバンスでコナミから発売された遊戯王のゲーム。ストーリーはバトルシティ編。ジャンルはRPG+カードゲーム。 特典カードはF・G・D(予約)、究極竜騎士、魔法効果の矢、万力魔神バイサーデス(*1)。 攻略本の付属カードは上巻が痛恨の呪術、下巻が死霊操りしパペットマスター。 前作が当時のOCGをほぼ再現していてスピードもそこそこ、と評価が高く、本作もかなり期待されていたが……。 本作の特徴 OCGとルールと効果がかなり違う。DM4まで採用されていた召喚魔族、デッキキャパシティ制がまさかの再登板。要するにDM4の流用・改変(*2)一応クリボーでブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンを倒したり、キーメイスでデーモンのしょうかんを倒したりできる。 融合が出来ない。DM4までは低ステータスモンスターでも種族等を考慮してうまく組み合わせると強力な融合モンスターを召喚出来るシステムがあり、非OCGゲーム独自の柔軟性を産んでいたのだが完全撤廃。 収録カードは約900枚と前作(約1100枚)から減少。というかゲームシステム同様DM4の流用・改変に近く、非OCGルール準拠なので多くの効果モンスターは通常モンスター化している。その一方で未だにOCGに出ていない近年OCGで登場を果たした「タロンズ・オブ・シュリーレン」などが使用できたりもする。 初プレイでも2~3時間で終わるボリュームの少なさ。初期デッキにコストが低く、使いやすい起動効果モンスター(「見習い魔女(*3)」「命の砂時計(*4)」など)や、強力な割にコストが低レベルモンスター並の罠カード(「見えないピアノ線(*5)」「硫酸のたまった落とし穴(*6)」「激流葬(*7)」など)を複数枚入れるように改良するだけで楽に決勝トーナメントへ進出できるほどヌルい。 本作では通信プレイが出来ず、完全に1人用。まぁ仮に通信プレイがあったとしても、ボリューム不足すぎる本作で行う意味は無さそうではあるが。 漢字変換が中途半端。キャラのセリフだけならともかく肝心のカード名と詳細文でも漢字変換が中とはん端。これについては次回作の遊戯王DM8でも殆ど変化がない。 前述したデッキキャパシティはその辺のモブ決闘者・本田くん・デュエルロボ・カード屋店員にデュエルで勝利すると5増える。初勝利時にパズルカードが手に入る決闘者(ゴースト骨塚など)やイベントで一度だけ戦える決闘者は勝利すると30も増え、元パズルカード持ちで何度でも再戦してくれる相手に勝利した際は10増える。10貰える相手で一番弱いのは骨塚なので彼と戦いまくれば短時間でデッキキャパシティを上げられ、それに伴ってデュエリストレベルも上昇していく。そのため10貰える相手で最も弱い骨塚が最序盤から終盤まで効率の良いレベリング方法となっており、そのまんま「骨塚狩り」と称されている。(*8) ゲーム内通貨であるドミノはデュエルに勝利すると手に入る。貰える量は相手にもよるが、何度も戦える相手だとそれなりに強いが序盤から何度も再戦可能なデュエルロボ(5000ドミノ)、時期の都合上終盤となるがバンデット・キース(10000ドミノ)が高額。ストーリーやイベントで一度しか戦わない、そこそこ強い相手だと10000ドミノ以上貰えたりする事もある。その場合はメッセージで「〇万ドミノくらい貰った!」と表示される。なんで曖昧なんだよ(*9) 各種カードはアンティやごく一部のイベントで入手できる他、カードショップで売買可能。このお店、グールズが経営しているためかBGMも含めて怪しさ満載だが…買値が良心的(ぼったくり一切無し)・デュエルで1回勝利する度にカードが大量にランダム入荷(ただしランダム入荷されないカードも割とある)・パスワードマシンにパスワードを打ち込むと対応カードが1枚即入荷(入力にはお金がかからずペナルティ等もない)と至れり尽くせりな☆5評価確実の最優良店である。なんだ、グールズっていい奴らじゃん! 一度デュエルした相手とは再戦できない。ただし一部の決闘者とは再戦可能。ただし再戦可能な決闘者の中には勝利後に一度話しかけると選択肢を提示してくる奴がおり、相手の機嫌を損ねたり突っぱねる内容のものを選ぶと以降は相手にしてくれなくなったり、その場から立ち去って二度と会えなくなってしまう。面倒くせぇ奴らが多すぎるこいつらは何の嫌がらせなのか誤った選択肢をカーソルの初期位置である左側へ置いている事が多く、ボタンを連打してるとそちらを選んでしまう危険性が高い。要注意。 なお、再戦できるわけではないがモブ決闘者にも選択肢を出してくる者がおり、選択肢次第で「薄幸の美少女」を渡して立ち去るか、励ましてくれた主人公を以後応援してくれる健気な女の子が公園にいたりする。可愛い。…かと思えば「お前、強いのか?」と聞いてきて「弱い」と答えたら「じゃあ勝負しようぜ」とほざいてくる勝負事を舐め腐ったデブ太っちょがいたりもするが…(*10) 遊戯王系列のゲームでは初となるキャラボイス収録。ただし種類は少ない。デュエル中に「俺のターンだ!」(ターン開始時)、「行け!〇〇!」(切り札に該当するモンスターで攻撃宣言するか起動効果を発動した時)と言うだけ。2種類だけは少なすぎる… イベントボイスもあるにはあるが洗脳城之内と遊戯が相対した時に「城之内くん、大好きだ!」という原作準拠だが些か唐突すぎる告白ボイスと、姉上様ことイシズから「オベリスクの巨神兵」を託される際のボイス2つ(「貴方にこの三幻神獣の一つ」「オベリスクの巨神兵を託します」)(*11)(島本須美の無駄遣い)だけ(*12)である。 あるパスワードを打ち込むとタイトル画面で遊戯がタイトルコールしてくれる。このCVはもちろんアニメDMと同じ風間俊介(デュエル中の遊戯と闇遊戯のボイスも担当)。風間俊介の無駄遣い DM4までの非OCGルールに中途半端なOCG要素および改良を組み込んだ事で闇のプレイヤーキラーが使用したモンスターの攻守が原作と同じ、ただしレベルはOCGと同じ(*13)。これによってフィールドを「闇」に変える「闇晦ましの城」が滅茶苦茶強い。レベル4で守備力2500の優秀な下級モンスターだからかコストは493と馬鹿高く、デッキに入れたい場合はデュエルを沢山こなしてデッキキャパシティを多く稼ぐ必要があるが。 神のカードこと三幻神獣(「オベリスクの巨神兵」「オシリスの天空竜」「ラーの翼神竜」)がコスト0かつ三幻神獣以外の起動効果では破壊されず、コントロール奪取の影響も受けない。出せばほぼ勝てる。しかし本作は前述したように2~3時間程度でクリア出来るくらいヌルゲーなので、神のカードなんて使わなくても大抵何とかなる。そもそも「オベリスクの巨神兵」ですら入手時期が終盤なので出番も殆ど無いに等しい。(*14) 「オシリスの天空竜」にいたっては決勝トーナメント準決勝の闇遊戯に勝利後と更に遅い。(*15)その段階で入手しても残る決闘者はラスボスの闇マリクと、後述する再戦可能な決闘者わずか数名だけ。雑魚相手に神を繰り出して俺TUEEEEEEEするゲームって正直どうなの? 「ラーの翼神竜」は所有者がマリクのため、決勝戦の闇マリクを倒せば手に入るが、その時点でエピローグ→エンディングとなりセーブも行えないため、プレイヤー側はラーをデッキに組み込んで使う事ができない。ただ、ラーが全く使えないわけではなく「ラーの翼神竜」を戦闘破壊し、直後に「死者蘇生」を発動すればそのデュエル中に限り、プレイヤーも「ラーの翼神竜」を手駒にする形で使う事ができる。本作で「ラーの翼神竜」を使う決闘者はリシドと闇マリクの2名だが、どちらでも行えるので暇な人はやってみよう。主人公「ラーは俺のしもべとなる!」 闇マリク「ありえないぃぃ…」 なお、神のカードは劇中世界だと選ばれた決闘者にしか使えない崇高なカードという扱いなのだが、千年アイテムとの関連性皆無なごく普通の一般人であるはずの主人公が何故神のカードを自由自在に使えるのかは一切説明がない。ゲームの都合上か、主人公補正だからか…それともデフォルトネームはないけど彼はコナミ君なのか…? 登場キャラの一部設定はアニメDMを参照しているためかグールズ仕様のキースが登場したり、サブイベントではアニメオリジナルキャラの忍者使いマグナムが登場する。デュエルも可能。弱いけど他にも磯野とはシナリオの流れで一度戦う事になったり、獏良了とも期間限定でデュエルできたりする。しかし全キャラを網羅出来ているわけではなく、獏良の闇人格である闇獏良はストーリーに一度だけ出てくるもののプレイヤーとはデュエルは行わない。 御伽や川井静香にいたっては全く出てこない。バトルシティ編なのに君達は出てこないのか… エンディング後には初クリア特典とかクリア後要素とかは一切なく、最後にセーブしていた段階まで戻される。ちなみに闇マリク戦直前でセーブ後、再戦可能な決闘者はデュエルロボ、ゴースト骨塚、ダイナソー竜崎(※選択肢次第)、虫野郎インセクター羽蛾、梶木漁太(*16)、バンデット・キース(※選択肢次第)と最大6人しかいない。(*17)野郎共とロボットしか残ってねぇ…これなんて虚無ゲ? 要するにどちらかというとアニメから入った低年齢層ないし新規層向けにDM4を仕立て直した感じのするゲーム。その割にはキャラグラのタッチは原作寄りかつ表情差分も無かったりする。これも流用なんじゃ…… 追記・修正はラーの翼神竜を戦闘破壊後、死者蘇生してからにして下さい。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 何ゲームカタログ()のコピペでゲーム語ってるわけ? -- 名無しさん (2015-10-24 14 18 06) 提案所に出てた3分以下のタグをつけてみた -- 名無しさん (2017-06-30 10 43 07) ボリュームなさすぎたけど、構築の自由度は高かったから色々ネタプレイやったなぁ…自分の場を究極嫁5体で埋めるとか、完全種族統一デッキで闇マリク倒すとか -- 名無しさん (2017-10-13 19 07 06) 項目内容の薄さでゲーム内容の薄さを再現してるのか? -- 名無しさん (2021-04-27 18 38 34) 名前 コメント
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遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記 遊戯デッキ/城之内デッキ/海馬デッキ 【ゆうぎおうでゅえるもんすたーずふぉー ばとる おぶ ぐれいと でゅえりすと ゆうぎでっき/じょうのうちでっき/かいばでっき】 ジャンル カードバトル 対応機種 ゲームボーイカラー(専用) メディア 32MbitROMカートリッジ 発売元 コナミ 開発元 KCEジャパン(EAST) 発売日 2000年12月7日 定価 各4,800円(税別) 判定 クソゲー ポイント 神のカードが初めて使用できる作品強引な3分割ソフトそれに伴うソフト間のバランス崩壊王様弱すぎ、社長中間的、凡骨強すぎ何故かコンストラクションシステム削除酷さを極めた同梱カード商法特典効果でキャラゲー史上最高の売上記録 遊☆戯☆王シリーズ 概要 前作からの大きな変更点 問題点 酷過ぎる3バージョン商法 対戦バランスが非常に悪い その他細かい点 評価点 総評 続編 余談 同梱カード商法について 売上 概要 『遊戯王デュエルモンスターズ』シリーズ第4作。 初の3バージョン同時発売のゲームで、遊戯デッキ・城之内デッキ・海馬デッキが発売された。 それぞれのキャラが原作で使用しているカードをメインに使えるようになっている。 前作の『三聖戦神降臨』では、そのゲーム名やゲームを起動した時に「神のカードの石版」が登場していたにも拘らず、神のカードそのものは使用できなかった。 今作ではようやく神のカードがデュエルで使えるようになり、期待したファンも多かったのだが…。 前作からの大きな変更点 今作では下級・上級・最上級のステータスラインが下げられており、攻撃力・守備力の数値がともに1350以下で下級モンスター、どちらかのステータスがそれを超えると1体、2050以上で2体、2800以上のモンスターを出す場合は前作にはなかった3体の生贄が必要になるよう大まかに分けて4種類に増加した。 前作は遊戯王OCGを再現したものだが、当時のOCGの悪い所であった「下級モンスターに負ける上級モンスター(笑)」も再現してしまっていた。さらにモンスターの投入コストが全体的に軽く、特に《地雷蜘蛛》《ビッグ・シールド・ガードナー》のような攻撃力か防御力に特化したモンスターは結果として投入コストが安かったため、低デッキキャパシティ戦でも下級の最強モンスターを平気で投入できてしまっており、融合モンスターはカードを多く持っていない序盤の救済要素にしかならなかったのも一つの要因であろう。 2050未満が上級の上限なのは、《砂の魔女》や《フレイム・ケルベロス》等の融合で作れる2100級を上級に勝てるラインとして設定しているようだ。攻略本にもわざわざ、《地雷蜘蛛》を名指しで「前作での強力モンスターも~」と書いている。 逆に下級モンスターの上限はなぜか1350に設定されている。もし上限が1400ならモンスターの選択肢がより増える上、《エルフの剣士》といった原作で活躍したカードがそのまま主力にできたのだが…。一応、上限が1400だと前述の上級ラインとは逆に融合で作れる一部モンスターが脅威となってしまうなどの事情は考えるが、真相は謎である。 この一方で、上級最強ラインが2000となったことで《ブラック・マジシャン・ガール》や《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》といった原作のバトルシティ編で遊戯や城之内の主力として活躍したモンスターが、本作では上級のエースモンスターとして利用可能となっている。 ただし、バトルシティ編で攻撃力2000のモンスターを使っていなかった海馬は例外。一応、決闘者の王国編で登場した《復讐のソード・ストーカー》などがエース候補となるものの、これらは原作であまり活躍していないカードである。 今作ではモンスターの投入コストが全体的に上昇しているため、手札融合による強力下級モンスターの生成・融合召喚の重要性が大きく上昇している。 にも拘らず、通信対戦の方はキャパシティ「500」「700」「1000」「2000」「9999」のままである。初期デッキですら「1580」のコストが掛かってる今作では「2000」か「9999」じゃないととてもまともに戦えない。 低コスト戦ではコストも軽いモンスターを大量投入して融合を駆使することが前提と踏まえても、なんとも投げやりな姿勢と見られても仕方がない。 今作は下級モンスターの上限値である1350のコストが150となっている。デッキコスト的には早々組み込めないがとてつもなく重いわけでもなく、強い魔法や罠でコストが低いカードもあるためコストバランス自体はそれほど悪くはない。 そのためか、後に今作の計算式を流用した続編が発売されるも、同時にOCGでは極めて高ステータスのカードも登場しており、それらを収録すればコストがインフレしてとんでもないことになるのは火を見るよりも明らかであったのだが…。 問題点 酷過ぎる3バージョン商法 このゲームにおける最大の問題点。本作は他のポケモン商法のソフトによくあるような「基本が同じで細かいところが違う」ものではなく、『使えるカードがバージョンごとに大幅に制約がかかっている』というもので、強引に3つに分けた形になっている。ちなみに過去作では全てのカードが使用できた。 全部のカードが使えるバージョンはなく、さらにどのソフトでも使うことができないCPU専用カードも存在する。 前作と違い、プレイヤーは儀式モンスターをデッキに入れることが出来ない。CPUはデッキに投入している場合もある。 各ソフトへの使用可能カードの割り当て方も酷い。それにより、下記の対戦バランスの崩壊に繋がっている。 本作のウリである神のカードは、特定のデュエリストに勝利した時に入手できる。入手可能な相手は「闇遊戯からオシリス」「マリクからラー」と概ね原作で関連性があったキャラに設定されているのだが、同時に各バージョンの主人公の対となるポジションのキャラとなっているため、例えばオシリスが使用可能な遊戯デッキでは闇遊戯とデュエルは不可能。自ソフトで使用可能な神のカードは対戦できないキャラからしか入手できず、デッキに入れるには他バージョンとの交換が必須となってしまっている。なお、他のカードならばパスワード入力や過去作から引っ張ってくるなどの対策も取れなくはないが、神のカードにはパスワードが存在しないため、単体ではどうやっても入手不可能である。 制約の仕様上自分では使用できないカードばかり入手する可能性があるので、パスワードを知らず運が悪いとデッキを中々強化できない事も…。もっとも今となっては収録カードのパスワードはほぼ公開されており、幸い敵はあまり強くないので問題はないが。 カード一覧では使えないカードまで表示される。色で見分けられるようにはなっているが、どのみち非表示にできないのでデッキ構築が行いにくいという難点もある。 割り当て方そのものにも問題点があり、「特定のモンスターを強化する専用強化魔法はどのデッキでも使用できるのに、その特定のモンスターは○○デッキでしか使えない」という意味不明なケースが見られる。 加えてゲーム外の要素とはいえ、遊戯王ゲームではおなじみとなっていた同梱カードも3バージョンで分けられている。詳細は下記にて。 対戦バランスが非常に悪い ソフトを強引に3つに分けたため、ソフト間でのカード格差がかなり偏っている。 このゲームでカードはモンスター・魔法・罠の3種類に分かれているが、下級モンスターは最強の5枚中4枚が全バージョンで使用可能なので、必然的に強さの比重は魔法・罠の強さにそのまま傾く。結果、「魔法・罠が強いソフトはとことん有利、弱いソフトは悲惨なほど弱い」という図式になる。結果、原作の強さ関係が「遊戯>海馬>城之内」だったのに、「城之内>(越えられない壁)>海馬>遊戯」に。海馬と遊戯の強さに関しては同等や逆と言った意見はあるものの、少なくても城之内デッキがぶっちぎりで強いことは間違いないだろう。 また隠し要素としてパスワードを入力することで武藤双六が登場し、デュエル勝利後に追加でカードをもらえるようになるのだが、彼からもらえるカードは魔法・罠のみ。遊戯デッキではもらえる大半のカードが死に札になるためまともに恩恵を受けられるのは海馬と城之内デッキのみと、ここでも格差が生じている。 + デッキの詳細 遊戯デッキは魔法・罠に使用制限が苦しく効果が強力なモンスター達を駆使するテクニカルな構築を求められる。原作では「単純な殴り合いに弱いモンスター中心のデッキだが、巧みなモンスター効果・魔法・罠の使用でピンチをチャンスに変える」デュエリストだったが、本作では「使用可能な効果モンスターが多い代わりに、魔法・罠は過剰なほど使用制限がかけられて頼れるカードが少ない」という、ややずれたような形になってしまった。 遊戯デッキの基本戦術は他2キャラが使える魔法・罠を効果モンスターで代用すること。除去カードはもちろんのこと、ドロー効果や強化関連に関しても全て手札からモンスターを出して効果を発揮させることが必要となる。専用カードは特に弱体化効果を持つ《マンモスの墓場》、単体除去として使える《死者の腕》が代表的だろう。フィールド魔法の代用品となるモンスターとして《カース・オブ・ドラゴン》《海竜神》の2枚が遊戯専用となっており、フィールドを生かしたデッキを組む場合は主力となる。ただし効果モンスター自体は1ターンに1体しか召喚できず、効果を使ったモンスターはそのターン攻撃できないためルール上それだけでは少々厳しい。そして神のカードである《オシリスの天空竜》を強化するには召喚したターンの攻撃を破棄しなければならず、返しのターンに除去やコントロール奪取のことを考えると事実上効果なしとして使うしかなかった。召喚魔族が存在しているため一概には言えないが、基本的に遊戯王DMシリーズでは攻撃力が高いモンスターを出すだけで有利になれるため、モンスターとの殴りあいを考えれば他の2人とは異なりどうしても1歩後ろの立ち位置になる。 遊戯デッキ最大の利点は、原作でも活躍した専用魔法カードの数々。特に《光の護封剣》《大嵐》《死者蘇生》の3枚はどのデッキでも必須カードとなるくらい強力であり、フィールド魔法や強化カードをほぼ使えない(*1)大きなハンデキャップを覆すほどこれらの存在が非常に大きくなっている。ただし、これらを揃えてやっと戦えるレベルと言えるため、総合力ではやはり城之内デッキに劣ると言わざるを得ない。 罠は群を抜いて乏しい。専用カードはモンスターの攻撃を一回だけ無効にするだけの《メサイアの蟻地獄》のみであり、後は魔法カードに対応するだけの罠だけしか使えないため《トラップ・マスター》のモンスター効果を除けば除去罠は使えない。ただし魔法カードを含めていけにえを確保しやすいと言えるため上級モンスターを多用して除去の少なさや強化出来ない攻撃力を補うことも考えられる。 総評としては原作遊戯のような高度なプレイングを求められる玄人好みのバージョン、だろうか。力で押せない分どうやって逆転するか原作の遊戯のような高度なプレイングを要求されるため、そのような楽しみ方をしたい人にはもってこいと言える。ただしこれは情報がほぼ出尽くした現在だから言える事で、発売当時では制限がきつすぎてやってられないバージョンと言われても仕方のない仕様ではある。 海馬デッキは強化・除去・直接火力に長けるが、他2バージョンより強みが乏しいという欠点を持つ。 海馬デッキの最大の特徴である除去カードだが、数だけで言えば城之内デッキのほうが多く、制限カードの《サンダー・ボルト》・《ブラック・ホール》に加えて《ウィルスカード》と除去魔法カードはこの3枚しかない。神のカード《オベリスクの巨神兵》も除去効果を持つものの除去はやはり追い込まれたときに真価を発揮するため、そのような状況で生贄3体など用意出来るわけもなく、4000ダメージの直接火力を狙うフィニッシャーとしての役割が強い。強化カードも専用カードは《巨大化》のみで城之内デッキと大きな差はなく、直接火力カードも汎用性に乏しいためデッキに入れにくく、強みとは言い難い。これらのことから海馬デッキは城之内デッキの劣化バージョンと言われてもおかしくはなく、下手をすれば遊戯デッキ以上に構築幅が狭いほど地味なバージョンとなってしまった。強いて他の強みを言えば下級モンスターで《マーダーサーカス・ゾンビ》が唯一使えることだろうか。 海馬のエース《青眼の白龍》はコスト0になったものの生贄3体とかなり扱いにくくなってしまい、《青眼の究極龍》を呼ぶために3体出そうとすれば生贄が9体必要ととんでもないことになっている。そもそも本作で《青眼の白龍》を入手する手段は、パスワードを除けば海馬デッキで戦えない闇バクラからの報酬だけと、社長ごっこすら難しくなっている。 罠カードは下級モンスター除去が限度だが遊戯デッキよりは選択肢が用意されている。一部の除去罠を使いこなせるが攻撃力1500以下が対象の《ベア・トラップ》が最高となっており、遊戯デッキ同様《トラップ・マスター》を活用しなければ上級モンスターを除去することができない。攻撃力が高く範囲外になったとしても《ウィルスカード》で除去はできるため除去カードを増やす意味合いも兼ねて採用するのが無難であろう。 また、原作では関連性がほぼないにも拘らず、闇バクラが《オベリスクの巨神兵》の持ち主になっている。上記のようにオシリスとラーは原作で関連性があったキャラに設定されているが、海馬にはそんなキャラがいなかったためか、何故か闇バクラに設定されてしまっている。そのため本作では闇バクラが《オベリスクの巨神兵》を所持しているという原作とはかけ離れた状態になってしまった。 せめて原作で《オベリスクの巨神兵》を託したイシズにしておけば、違和感はそこまで出なかったと思われるが…。 こうした点も含め、色んな意味で海馬デッキが一番割を食っていると言える。 城之内デッキは上記で散々説明しているが群を抜いて魔法・罠が充実している。 格差が広がっている原因としては除去罠カードが充実していることに加えてシステムの変更により圧倒的に有利な面が増してしまったからだ。『2』から存在した《万能地雷グレイモヤ》を筆頭とした除去罠の驚異的は健在であり、前作から下級モンスターの攻撃力ラインが低下したことに加えて、『4』では発動するまで場に残り続けるようになったため強みを後押しすることになってしまった。何より敵モンスターのみ全て除去にも拘らず無制限かつコスト60と破格な性能を誇る《激流葬》がバランスブレイカーとなっている。それに加えて罠カードを除去する手段は手軽で複数投入出来る《ハーピィの羽根帚》があげられるのだが城之内デッキ限定であり、遊戯デッキでは制限の《大嵐》、海馬デッキでは上級モンスターの《カードを狩る死神》だけと他二人は狙って除去する手段が限られてしまっている。これら2デッキは罠を一度張られてしまうと《激流葬》を警戒してモンスターを並べられなくなり、上級モンスターや強化したモンスターであったとしても単体で罠を起動させて被害を最小限に食い止めるプレイングをしなければならない。ちなみに今作で登場する《激流葬》を採用したCPUは全員1枚しかデッキに投入していないためもしかしたら本来なら制限カードだったかもしれない。仮にCPUとは言え複数投入するのは強力すぎるからと控えたとしても、プレイヤー側を無制限にしてしまった点は間違いなく調整ミスと言えるだろう。 これだけでも十分すぎるのだが罠以外の除去カードも多く使いこなせてしまう。コントロール奪取の《心変わり》やコストが15と安く3枚投入出来る単体除去の《闇への手招き》や、全体除去の《ブラック・ホール》だけではなく同様の効果を持つ《沼地の魔獣王》が3枚も使えるため海馬デッキが涙目になるほど充実している。神のカードである《ラーの翼神竜》も《心変わり》と《死者蘇生》を組み合わせたようなとんでもない効果であり、実践では難しいが手札から上級モンスターを捨てて即蘇生も可能であったため重いカードでありながら切り札としては十分であった。 もちろんモンスターが弱いというわけでもなく隙らしい隙が存在していない。おまけに城之内だけが《強欲な壺》を使用できるので、ドローソースまで他二人を置いてけぼりにしている。専用モンスターカードが少々小粒な印象を受けるものの、クリア後にターン毎に成長する効果が罠カードと噛み合うグレートモス関係のカードが使えるだけでも十分すぎると言える。そもそも主力は共通で使えるモンスターだけで十分なのにもかかわらず、むしろ除去カードが豊富な上にフィールド魔法、強化カードがあるため殴り合いも十分持ち込めるほどデッキ構成幅がとても広い。結果として「弱いモンスターとポンコツな戦略性を(運任せの)魔法・罠で乗り切る」原作のキャラクター性とはかけ離れるほど充実した戦力を持っていると言える。 儀式召喚は相変わらず弱い。普通に通常召喚できてしまうので存在価値の無い『3』よりマシだが……。 プレイヤーは儀式召喚を行わなければ儀式モンスターを使用できないが、CPUは普通に召喚してくる言わば「敵専用カード」となっている。 そういったCPUが召喚してくる神魔族モンスターは大抵切り札として使用してくるキャラが多いが、マリクだけは主力として召喚してくる。 そもそも儀式に対応するモンスターと一緒に持っていることが前提となるため、カードの多さからピンポイントで一式揃っているほうが珍しく、デッキが強くなるまでのDCの節約すらできないという過去作の欠点は俄然としてそのままになっている。 一応、通信対戦の低キャパシティ戦でコスト削減としての使い道はなくもないが。 ステータスが低すぎる上効果を持たない《ヤマドラン》、素材の《ブラック・マジシャン》からたった300しか攻撃力が上がらない《マジシャン・オブ・ブラックカオス》などといった儀式特有の欠陥とも言えるバランスも、前作から全く改善されていない。加わえて本作では下級モンスターのラインが変更されたため、素材となるモンスターを並べるのにさらに手間が増えたパターンすらある。 なお、収録モンスターカードのうち原作初出の《仮面魔獣マスクド・ヘルレイザー》は原作でもれっきとした儀式召喚モンスターであったが、本作では何故か通常モンスターにされている。 ここは容量の都合か、あるいは前述したマリクのデッキコンセプトの関係(*2)と思われる。どのみち儀式召喚が弱いので通常モンスターである方が結果的にマシではあるが。 とりわけ扱いがおかしいのが、「相手モンスターを吸収する」という強力な効果を持つ儀式モンスター《サクリファイス》。さらにこれを素材とする融合モンスター《サウザンドアイズ・サクリファイス》も収録されているが、仕様上プレイヤー側はまともに活用できないモンスターとなっている。 どちらもデッキに直接投入できないモンスターなのだが、敵のペガサスは両方とも直接デッキに入れており、原作通りに脅威として立ちはだかる。 一方でプレイヤー側は、3バージョンの制限によって《サクリファイス》を儀式召喚できるのが海馬デッキだけとなっており、必然的に《サウザンドアイズ・サクリファイス》も海馬デッキでしか融合召喚できない。しかし、モンスター効果を使うにはリバースする必要があるのでそのまま融合召喚しても効果を活用できないにもかかわらず、海馬デッキではサポートとして機能するのが上級モンスターの《闇晦ましの城》くらいしかないというジレンマを抱える。元の仕様からしてプレイヤーに使わせる気のないモンスターではあるが、バージョン制限のせいで余計に実用性が失われている。 その他細かい点 前作から相変わらず、隠しデュエリスト達と戦うにはキャラごとのパスワードが必要になる。ゲーム中にヒントは何もなく、当時のVジャンプ等の紙面にのみ掲載されていた。 攻略本には全パスワードが記載されていたほか、現在ならネットを調べれば確認可能ではある。 エンディングの最後が前作より手抜きで、『1』『2』と同じく「おわり」と書かれているだけである。前作では神のカードの石版の1枚絵が表示されていた。 これは、前々作までラスボスを倒すと強制的にスタッフロールが流れてテンポが阻害されるという点を考慮した上の判断だと思われる。 デッキ構築に必要なキャパシティが大幅に増えたにもかかわらずCPU戦で手に入るキャパシティは前作同様たったの5である。 その為に既定の勝利数だけでステージを進める事が困難でキャパシティ稼ぎを強いられる羽目になる。 評価点 前作からの改善点がある もっさりしていたデュエルのテンポが大幅に改善している。 罠カードは仕掛けた次の自分のターンに廻ると消滅してしまったが、今作からは発動条件を満たすまで場に残り続けるようになった。 しかし、これが罠に長けた城之内デッキの強さを助長する事に。 これに伴いCPUが強化され、前作では使う事のなかった罠カードや、効果モンスターの効果や場での融合も積極的に使用してくるようになっている。 融合素材の指定が緩やか 例えば、OCGでは《砂の魔女》を出すには《エンシェント・エルフ》と《岩石の巨兵》に、魔法カードの《融合》が必要だったが、本作では「女性型」と「岩石」を重ねるだけ。《融合》も必要ない。 プレイング次第では初期デッキでもだいぶ戦える。慣れれば本作のラスボスのペガサスでも、初期デッキで数回に1回は勝つことが出来る。 ランダムで入手した弱いモンスターカードであっても融合素材としての価値があれば採用する余地が生まれやすい。DC節約、召喚魔族を駆使した一種の除去カードの役割と地味ながら活躍があることもGB版DMでのウリの1つであろう。 一部のカードイラスト・グラフィックが前作同様、より原作寄りのイラストに修正・変更された。 また、遊戯・海馬・城之内とラスボス以降の隠しデュエリストについては、全員に完全新規のキャライラストが設定された。 隠しを含めた20人以上のキャラ1人1人に固有の戦闘BGMが設定されている。 新たに録り下ろされたのは9人。ファンの間では「BGMは良い」と言われている。 ただ、その他半分くらいは前作からの使い回しなのもまた事実。前作もBGMは好評だったので悪いことではないが……。 本作オリジナルカードの存在 本作で初収録のモンスターカードは当時の原作エピソードや最新パックからの抜粋が中心だが、OCG側におけるモンスターカードは本作発売の同年の2000年よりOCG初出中心にシフトしていき、ゲーム初出の物は徐々に鳴りを潜めていく事から、結果OCG化の機会にまるで恵まれないどころか以降のゲーム作品でも未登場に終わってしまった不遇のモンスターカードも多く、ある意味では希少価値があると言えよう。 細かい評価点 各バージョンのプレイヤーキャラが設定されているため、データの初期化等により始めからスタートする際のネーム入れが不要になっている。 ある程度強い状態で始まり敵もあまり強くなくルールも簡単、バージョンの違いで戦略が変わる等TCGの雰囲気を手軽に楽しみたい人には向いている。 当時のジャンプの紙面で登場していた「ごんぶとり遊戯」と「カイザー海馬(*3)」と闘えるのはDMシリーズでは本作だけ。 ちなみにカイザー海馬は、後のWCSシリーズやTFシリーズでも再登場している。 ペガサスがラスボスに復帰。前作でほぼ強引にPS版と同じカード魔神をラスボスにしたのは違和感が強かったので、マンネリ目ではあるが妥当とも言える。前作からトゥーン系のモンスターカードやサクリファイス系のカードが収録されるようになったこともあり、今作のペガサスはGB遊戯王シリーズとしては最も原作のデッキ構築に近づいた内容となっている。 一応だが、各キャラのデッキは再現してある。 上記のペガサスはもちろん、他にも羽我は昆虫族に装備魔法を使ってきたり、人形が《オシリスの天空竜》や《リバイバルスライム》等スライム系を使ってくる等。 またパンドラの《キラードール》や《魔道化リジョン》など、当時まだOCG化されていないカードも先んじて収録され、きちんと使用者のデッキに組み込まれている。 総評 OCGから離れて設定された本作独自のルールは、バランス調整不足のせいで良い方向には機能しなかった。 それに加えて、悪い方に分けてしまった3つのバージョンはそれの悪化を助長してしまっており、バージョン販売されたゲームの中でももっとも劣悪な部類に当たる。 それでいてこの販売方式は、結局「それぞれに強力なカードを付けて売る」という同梱カード商法以上の意味を持たなかったため、『遊戯王』シリーズで史上最悪の「カードのおまけ」として語られるゲームとなってしまった。 続編 次回作はハードがGBAに変更。遊戯王ゲーム初のOCG再現となった。 良作とまではいかないものの中々の出来。 余談 前作と同様に、ボスを倒さなくともパスワードを入れればエンディングが出るが…ゲームとしてそれでいいのか? ゲーム中、それぞれのデッキ使用者(遊戯、海馬、城之内)が直接登場するのはパスワード選択画面とデータ初期化画面だけなのだが、パスワード選択画面での台詞で遊戯と城之内は(プレイヤーの)サポーターなのに対し、海馬だけは「お前にパスワードが解析できるかな」「(カード名)をくれてやろう」等、ゲームマスターのような立ち位置になっている。ゲームの描写からして海馬がデュエルしてるはずなのだが… Vジャンプ編集部から出た本作の攻略本の上巻の闇遊戯が落とすカードの一覧では、磁石の戦士シリーズ(《磁石の戦士γ》、《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》)の代わりに何故か本作未登場のカードが記載されてしまっている誤植が存在している。 掲載されているモンスターは《女神のマンドレイク》と《暗黒魔族ギルファー・デーモン》の2体。後者は本作発売以降のジャンプで掲載された原作漫画で登場するモンスターであるが、攻略本で名前だけが先行してしまう妙な事態になってしまった。 本作は前作『3』からの変更点(主に画面構成)が比較的少ないためか、説明書や攻略本の画像が『3』の物になっているというミスがいくつかある。 例えば、説明書では梶木漁太との対戦前の会話シーン、Vジャンプの攻略本上巻ではカードリストの《ラムーン》など。 攻撃力1350が下級の上限ラインという今作特有のゲームバランスにより、今作特有で脚光を浴びたカードが多くある。 特に有名なのは《レオ・ウィザード》で、攻撃力1350/守備力1200というステータスにより本作最強クラスの下級モンスターの1枚として君臨。黒魔族であったことも強みであり、かなり弱点を突かれにくかった。 一方、OCGではなぜかレベル5の上級モンスターであり、レベルに比して異常に低いステータスのせいで全く存在意義がないカードと言われ、一部のユーザーからはネタ的な意味で愛されていた。ちなみにOCGの上級モンスターが本作で下級モンスターに格下げされたのはこの《レオ・ウィザード》ただ1枚であり、本作のゲームバランスを揶揄するネタとして語り継がれており、遊戯王カードWikiでも、カードとしての《レオ・ウィザード》より本作での扱いの方に紙幅が割かれているほどである。 ちなみに攻撃力1350のカードは他にも4種存在する。その内2種類が海で強化出来るため対戦では海デッキに偏りがちなのもバランスの悪さが出やすい部分と言える。 Nintendo Switch/Steamで『遊戯王 アーリーデイズコレクション』が発売予定。 本作が収録されると発表されている。 同梱カード商法について ゲーム内容とは異なるものの、今作について切っても切り離せない話題として、3バージョン毎に分けられた同梱カード商法がある。本作にはカードゲームで使える同梱カードが付属するのだが、その内容は3バージョンで異なる上に内容は数枚の中からランダムに封入されている。このため仮に全カードを入手するのなら、ゲームソフトを各最低2つ、計6つ以上購入しなければならなかった。 各ソフトには、まず神のカードが1枚ずつ付いてくる。ただし、実際の公式デュエルでは使えないコレクションアイテムである(*4)。それに加えてバージョンごとに決められた5枚の中から3枚付属している。そのカードの選定にも偏りが感じられる。 テレビCMやポスターではこれを「予約限定」と宣伝していたが、実際は同梱カードと一緒に入っており、予約しなくても入手できたため、予約限定の意味がない。この商法は『5』を除いて『7』まで続いていた。 ちなみにこの神のカードは人気が高く、公式デュエルで使用できるバージョンのカードが全て出た後でも需要が高かった。一時期は値段が落ちたが、コレクターからの需要が増した現在では再び高騰している。 + 同梱カードの詳細 原作で 遊戯 、 海馬 、 城之内 、 その他原作キャラ が使っていたカードをそれぞれ色分けしている。見ての通り、城之内のカードを除き原作の使用者はバラバラである(*5)。 ソフト 同梱カード 短評 遊戯デッキ 《イタクァの暴風》《魔封じの芳香》 《催眠術》 《磁石の戦士γ》 《破壊輪》 《破壊輪》は遊戯ではなく海馬が使用したカード。本作発売の翌年から準制限カードに指定され、禁止カードにまで指定される程の強力な性能も持っていた(後にエラッタされ緩和)。《魔封じの芳香》は発売当初は注目されなかったが、その独特な効果から、一部のロックデッキで使われる他、環境によってはペンデュラムモンスターへの強力なメタカードとして使われる。2010年1月に再録されるまでの9年間は、入手手段がこのゲームのみであったこともあり、中古価格が大変高騰していた。《催眠術》は原作ではエスパー絽場の使用したカードだが、絽場と戦ったのは城之内で、遊戯とは顔合わせすらしていない…… 海馬デッキ 《アクアの合唱》 《フォース》 《旧神の印》 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》 《ブラッド・ヴォルス》 《ブラッド・ヴォルス》は当時の下級モンスター最強クラスのアタッカーで、当時の公式大会では3枚投入前提になるほど。原作での使用者も海馬なので、文句なしの目玉カードと言える。しかし《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》は遊戯の切り札カードで、また磁石の戦士シリーズの《α》《β》《γ》を揃えて出すモンスターでありながら、前者2枚は前作の付属カードである。後者の《γ》も遊戯デッキに収録されている。しかも、翌年には構築済みデッキ(1,200円)で4枚が1セットになってしまったので無理して手に入れた人が報われない結果となってしまった。《フォース》は迷宮兄弟の使用したカードで、3人の中で唯一無関係である海馬の付録なのは不自然と言えるが、ゲーム内の海馬デッキは王国編の敵役のカードが比較的多く使える傾向にあるので、海馬らしい力押しの効果も含めて説得力は保たれている範囲か。 城之内デッキ 《セベクの祝福》《竜殺しの剣》 《攻撃の無力化》 《マジックアーム・シールド》 《ドラゴンに乗るワイバーン》 上2人と違って強力なカードや磁石の戦士系列のカードがなく、ゲーム本編で強いせいか割を喰っている傾向にある。一方イメージ的には城之内が使ったカードが2枚含まれている面で優遇されていると言える。とはいえ《攻撃の無力化》は海馬の使っていたカードであり、やはりズレがある。 驚くべきは、5枚中3枚付属しているというのは前作や前々作に比べればまだまともな点である。10枚中2枚が強カードで3枚付属している『2』、8枚中1枚が強カードで3枚付属の『3』はもっと引き当てるのが難しかった。ただし、3ソフト15枚中2枚が明らかな強カードな本作はシリーズで最悪の比率であるとも言える。 通常版では一部カードにパラレルレア仕様が含まれているが、その通常版の流通量はかなり少なく、後にそのパラレルレア仕様は高額で取引されている。 売上 原作・カードゲームの人気絶頂期に発売されたためか、本作はなんと250万本もの売り上げを記録。同時期に発売された『ポケットモンスター クリスタルバージョン』やゲームボーイカラー版『ドラゴンクエストIII』といったビッグタイトルすらも圧倒し、2000年の年末商戦で圧勝した。 この記録は現在のところキャラゲー最高の売上記録である。次点が『遊☆戯☆王1』(161万本/1998年)、その次がファミコンの『忍者ハットリくん ~忍者は修行でござるの巻~』(150万本/1986年)ということを考えると、この記録を打ち破るキャラゲーはこれ以後も現れないだろうと思われる。2010年以降で最も売れたキャラゲーである『ワンピース 海賊無双』(2012年)でも、売上は約80万本なのだから……。 本作に加え、前述の怪物級のソフト2本のおかげで、2000年の年末商戦は携帯ゲーム機の市場が据置ゲーム機の市場を初めて上回った。 ちなみに、長年KONAMI作品として日本国内の売り上げ本数が最も多いタイトルでもあった。この記録は2020年12月発売の『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』が20年越しで塗り替えている。 続編以降の売上は猛烈な右肩下がりが続き、『5』 約40万本、『6』 約26万本、『7』 約24万本、『8』 約12万本~『TF3』 約12万本となった。 なお、『遊戯王』のゲームはこれ以降も何十本と発売されているが、バージョンが分かれているソフトは今のところこれだけである。
https://w.atwiki.jp/sakuga/pages/233.html
大久保 政雄 【おおくぼ まさお】 ランダム出身? スタジオディーン等を経て、グループZEN所属。 作画の特徴としては金田系エフェクトを多用することが挙げられる。 同社に所属する松本勝次氏、野田康行氏と共に仕事をすることが多い。 一時期、スクエアエニックスにCGデザイナーとして在籍していた。 ダーティペアFLASH 大久保政雄作画 ■まいっちんぐマチコ先生(1981~1983) 動画 60話 ■スペースコブラ(1982~1983) 動画 14話 ■まんが日本史(1983~1984) 動画 1話 8話 12話 26話 ■プラレス3四郎(1983~1984) 動画 2話 ■銀河漂流バイファム(1983~1984) 動画 8話 18話 22話 ■うる星やつら(1981~1986) 動画 131話 134話 136話 142話 145話 147話 150話 ■ルパン三世 バビロンの黄金伝説(劇場/1985) 動画 ■活劇少女探偵団(1986) 原画 ■エースをねらえ!2(OVA/1988) 動画チェック 11話 ■RIKI-OH 力王 等括地獄(OVA/1989) 原画 ■真魔神英雄伝ワタル 魔神山編(OVA/1989) 原画 2話 ■FAR EAST OF EDEN 天・外・魔・境 ZIRIA 自来也おぼろ変(1990) 原画 ■WIZARDRY(1991) 原画、動画チェッカー ■ハイスクールミステリー学園七不思議(1991~1992) 原画 27話 31話 33話 37話 40話 41話 ■やじきた学園道中記 牡丹慕情編(OVA/1991) 原画 ■超人ロック 新世界戦隊(OVA/1991) 原画 1話 ■バブルガムクラッシュ!(OVA/1991) 原画 1話 ■超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-(OVA/1992) 原画 1話 4話 ■鉄の処女 JUN(OVA/1992) 原画 ■ヤダモン(TV/1992~1993) 原画 3話 69話 ■伝説の勇者ダ・ガーン(TV/1992~1993) 原画 38話 44話 ■勇者特急マイトガイン(TV/1993~1994) 原画 3話 14話 19話 25話 31話 ■モルダイバー(OVA/1993) 原画 4話 ■バトルファイターズ 餓狼伝説2(TVSP/1993) 原画 ■ジャングルの王者ターちゃん(1993~1994) 原画 2話 9話 16話 22話 29話 ■ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日(OVA/1992~1998) 原画 4話 ■レッドバロン(1994~1995) メカニック作画監督 11話 18話 25話 原画 1話 ■キャプテン翼J(1994~1995) 原画 6話 ■サムライスピリッツ 破天降魔の章(TVSP/1994) 原画 ■ダーティペアFLASH2(OVA/1995) 原画 OP 1話 3話 5話 ■神秘の世界エルハザード(TV/1995~1996) 原画 OP2 ■バーチャファイター(1995~1996) 原画 25話 ■ミュータントタートルズ 超人伝説編(OVA/1996) 原画 1話 ■新海底軍艦(OVA/1995~1996) 原画 2話 ■ダーティペアFLASH3(OVA/1995~1996) 原画 3話 4話 ■ぼくのマリー(OVA/1996) 原画 1話 3話 ■水色時代(TV/1996~1997) 原画 6話 17話 ■バケツでごはん(TV/1996) 原画 12話 17話 20話 ■勇者指令ダグオン(TV/1996~1997) 原画 33話 ■ウルトラマン超闘士激伝(OVA/1996) 原画 ■セイバーマリオネットJ(1996~1997) 原画 2話 5話 ■マスターモスキートン(1996~1997) 原画 1話 ■きこちゃんすまいる(1996~1997) 原画 10話A 16話B 18話C ■ケロケロちゃいむ(1997) 原画 4話 9話 14話 19話 29話 ■KEY THE METAL IDOL(OVA/1994~1997) 原画 14話 ■テイルコンチェルト(PS/1998) メカ作監・原画 ■Night Walker -真夜中の探偵-(1998) 原画 1話 2話 3話 4話 1:最初の戦闘で血を剣に変える紫藤 2:紫藤が敗北する所一連 3:血を剣に変える紫藤 4: ■御先祖賛江(OVA/1998~1999) 原画 3話 ■FINAL FANTASY(劇場/2001) Storyboard Artist(共同) ■真・女神転生Dチルドレン ライト ダーク(2002~2003) 絵コンテ 43話 48話 原画 28話 33話 38話 43話 48話 28: 33:冒頭のソニックファング、一部の爆発カット など 38: 43: 48: ■朝霧の巫女(2002) 原画 23話 23:エフェクトほとんど ■FINAL FANTASY Ⅺ(PS2/2002) モーションキャプチャーアニメーター(共同) ■おもいっきり科学アドベンチャー そーなんだ! 原画 7話 13話 19話 7: 13: 19: ■クロノクルセイド 原画 10話 ■鉄人28号 (2004年版) 原画 1話 ■ケロロ軍曹 原画 1話 17話 356話 1:最初の方、冬樹登場からケロボールを使用する辺り。 17: ■モンキー・パンチ 漫画活動大写真(2004-2005) 絵コンテ・演出・作画 「ザ・パニック」(1~12話) 原画 「アリス・ザ・ワイルド」(4話) 「リヴェンジャー」(9話) ザ・パニック:全て一人作画 ■BLEACH(2004~) 原画 146話 ■スクールランブル 原画 OP 6話 12話 18話 24話 OP:UFO ■ピーチガール 原画 OP ■おねがいマイメロディ 絵コンテ・演出 5話 11話 17話 23話 30話 37話 43話、 原画 11話 23話 30話 43話 11:ミコたん戦のエフェクト祭り 23:突破を試み急降下するも弾き返され吹っ飛んでゆくバク 30:モブキャラの魔法が解ける所、悪の魔法の塊 43:「この線からこっちは勝ち組ぞな・・・」と柊を挑発し、 キレた柊に蹴っ飛ばされ窓を突き破り鼻水を垂らしながら吹っ飛んでゆくバク ■ぱにぽにだっしゅ! 原画 9話 ■ザ・ランブルフィッシュ(PS2/2005) 原画 OP ■スクールランブル 一学期補習 原画 ■ワンワンセレプー それゆけ!徹之進 OP作画 ■おねがいマイメロディ くるくるシャッフル! 絵コンテ 43話 49話、 絵コンテ・演出 31話 OP ED1 ED2、 原画 31話 45話 49話 52話 31:イケメンビームMAX 45:コンダラビーム 49:シツジ仮面がセバスチャンに戻るところ、クロミに殴られヨダレを散らすバク など 52: ■スクールランブル 二学期 絵コンテ・演出 3話 9話 15話 21話 原画 OP 3話 9話 15話 21話 OP:タイトル前、播磨と花井が顔面をつき合わせよだれを垂らしながら画面手前に向かって全力疾走→爆発で吹っ飛ぶ 3:屋上での播磨と花井の戦闘シーン 9:天満達のはっちゃけ☆バスケ団 15: 21: ■妖怪人間ベム 原画 OP OP:技を繰り出すベム達 ■人造昆虫カブトボーグ V×V 絵コンテ 11話 21話 25話 31話 36話 41話 46話 48話 51話 原画 OP OP:3人のチャージイン、リュウセイVSビッグバン ■おねがいマイメロディ すっきり♪ 絵コンテ・演出 OP 4話 10話 16話 21話 28話 33話 51話 絵コンテ 39話 49話 原画 OP 10話 28話 39話 45話 49話 52話 OP lalala歌う夢の歌♪のところ? 10 巨大猫が口からビームを放射するとことか、「任せるゾナァ~!」で鼻水垂らしながらバクが特攻かける→放屁のとことか(推測) 52話 夢の力を送るところ? ■おねがいマイメロディ きららっ★ 絵コンテ・演出 OP ED1 ED2 18話ウサミミパート 絵コンテ 2話B 原画 18話ウサミミパート ■スクールランブル 三学期(2008) 絵コンテ・演出 25話 ■乃木坂春香の秘密(2008) 絵コンテ 6話 ■まかでみ・WAっしょい!(2008) コンテ・演出 OP 原画 OP 12話 作画協力 1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 OP 杖振り回してるところ? ■ロザリオとバンパイア CAPU2(2008) 絵コンテ・演出 6話 原画 6話 ■CHAOS;HEAD(2008) 原画 9話 ■ヤッターマン(2008) 絵コンテ・演出 27話 ■鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST(2009) 絵コンテ・演出 3話 9話 絵コンテ 15話 原画 3話 15話 ■戦場のヴァルキュリア(2009) 絵コンテ 5話 20話 25話(共同) 演出 5話 18話 原画 26話 ■真マジンガー 衝撃!Z編 on television(2009) 原画 10話 ■宙のまにまに(2009) 原画 OP さそり座 ■NEEDLESS(2009) 原画 6話 ■ジュエルペット(2009) 原画 24話 30話 37話 44話 45話 51話 37:ジュエルゲーム勝利(憶測) ■劇場版 ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合! オモチャの国で大決戦だコロン!(劇場/2009) 原画 ■FAIRY TAIL(2009) 原画 ED ■たまごっち!(2009) 原画 7話 ■おまもりひまり(2010) 原画 OP 1話 5話 11話 OP サビ入ってすぐの所? 1:緋鞠の戦闘シーン(憶測) ■COBRA THE ANIMATION(2010) 絵コンテ 2話 7話 12話 ■ちゅーぶら!!(2010) 原画 10話 11話 ■超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!(2010) 演出 原画 ■トランスフォーマー アニメイテッド(2010) 絵コンテ 16話 ■ジュエルペット てぃんくる☆(2010) 原画 OP 5話 24話 50話 OP きっと来るミラクル♪のところ? 5:巨大化して研究所が崩れるところ(憶測) 24:火の鳥の魔法(憶測) ■WORKING!!(2010) 原画 3話 ■会長はメイド様!(2010) 絵コンテ 21話 ■みつどもえ(2010) 絵コンテ・演出 3話 8話 特別編 原画 OP 3話 ■探偵オペラミルキィホームズ(2010) 絵コンテ・演出 OP ED 絵コンテ 12話(共同) 原画 12話 ■薄桜鬼 碧血録(2010) 原画 18話 ■べるぜバブ(2011) 原画 OP1 OP4 OP5 ■みつどもえ 増量中!(2011) 絵コンテ 8話(共同) 演出 6話 原画 OP ■劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜(劇場/2011) デザインワークス(共同) ■ジュエルペット サンシャイン(2011) 絵コンテ OP1 3話(共同) 9話 17話 24話(共同) 29話 43話 演出 OP1 原画 OP1 20話 29話 OP1 サビのジャスパー ■Dororonえん魔くん メ~ラめら(2011) 原画 7話 10話 ■うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000%(2011) 原画 1話 ■プリティーリズム・オーロラドリーム(2011) 絵コンテ OP2 ED4 演出 OP2 ED2 ED4 ■猫神やおよろず(2011) 絵コンテ・演出・原画 ED ■いつか天魔の黒ウサギ(2011) 原画 OP 2話 ■ゆるゆり(2011) 原画 12話 ■ThunderCats 2011年版(2011~2012) 原画 4話 ■劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆グリフォン(劇場/2011) 原画 ■探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕(2012) 絵コンテ・演出 ED 2話 7話 原画 OP ED 7話 12話 7:火炎龍(憶測) ■ゼロの使い魔F(2012) 絵コンテ 7話 ■ジュエルペット きら☆デコッ!(2012~2013) 絵コンテ OP ED2 25話 31話 37話 49話 演出 OP ED2 原画 OP 20話 31話 35話 37話 OP 「うつむいてちゃ~♪」から3カット? ■あっちこっち(2012) 絵コンテ 6話 ■史上最強の弟子ケンイチ(OVA/2012) 原画 2話 3話 5話 ■黒子のバスケ(2012) 原画 18話 ■アクセル・ワールド(2012) 原画 22話 ■DOG DAYS (2012) 原画 10話 ■はぐれ勇者の鬼畜美学(2012) 原画 12話 12:攻撃を受けながらドラゴンを真っ二つに斬るところ(憶測) ■劇場版 ジュエルペット スウィーツダンスプリンセス 同時上映 『おねがいマイメロディ 友 愛』(劇場/2012) 監督・絵コンテ・演出・原画 ■超速変形ジャイロゼッター(2012) 絵コンテ OP1 OP2 演出 OP1 OP2 1話 原画 OP 1話 OP:タイトルが出るあたりのエフェクトや、「最高にクールな風に乗って~♪」あたりの、敵キャラが次々出てくるところ(推測) ■聖闘士星矢Ω(2012~) 演出 37話 原画 37話 ■青の祓魔師 劇場版(劇場/2012) 原画 ■探偵オペラミルキィホームズ Alternative TWO ~小林オペラと虚空の大鴉~(2012) 原画 ■まおゆう魔王勇者(2013) 絵コンテ 6話 ■百花繚乱 サムライブライド(2013) 原画 1話 ■ジュエルペット ハッピネス(2013) 絵コンテ OP1 OP2 11話 17話 25話 32話(共同) 39話(共同) 49話(共同) 演出 OP1 OP2 11話 17話 25話 32話 39話(共同) 49話(共同) 原画 OP1 OP2 ED2 9話 11話 17話 32話 39話 50話 ■魔界王子 devils and realist(2013) 原画 3話 12話 ■ログ・ホライズン(2013) 原画 7話 ■となりの関くん(2013) 絵コンテ 4話 ■ヒーローバンク(TV/2014~2015) 絵コンテ 5話 17話 24話 演出 5話 17話 原画 17話 24話 51話 ■プリパラ(2014~) 絵コンテ・演出 OP1 OP2 OP3 OP5 OP6 OP7 OP8 ED1 ED2 ED3 ED5 ED6 ED7 ED8 ED9 絵コンテ 36話 原画 OP3 ED5 ED6 ■さばげぶっ!(2014) 絵コンテ 5話 原画 8話 ■美男高校地球防衛部LOVE!(2015) 絵コンテ・演出 2話 7話 11話 原画 OP(メインテーマアニメーション) 7話 11話 メインテーマ:サビのメンバーのエフェクトを出しながらの変身カット(憶測) ■聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク>(TV/2015) 原画 OP 4話 ■遊☆戯☆王ARC-V(2014~) 原画 42話 51話 ■境界のRINNE(TV/2015) 原画 5話 ■空戦魔導士候補生の教官(TV/2015) アクション監修 原画 OP ■城下町のダンデライオン(TV/2015) 原画 7話 ■VALKYRIE DRIVE -MERMAID-(TV/2015) 原画 1話 ■劇場版 探偵オペラ ミルキィホームズ ~逆襲のミルキィホームズ~(劇場/2016) 絵コンテ(共同) 演出(共同) アクション作画監督 原画 絵コンテ:「アクションの強力なところは大久保さんにお願いして、のんきでバカなところは僕がやってます(笑)」(パンフレットのメインスタッフ座談会の桜井弘明氏の発言より) ■境界のRINNE セカンドシーズン(TV/2016) 原画 30話 35話 ■美男高校地球防衛部LOVE!LOVE!(TV/2016) 絵コンテ・演出・原画 OP BANKアニメーション 絵コンテ 1話 原画 11話 12話 ■私がモテてどうすんだ(TV/2016) 甲冑乱舞コンテ・作画 6話 ■銀の墓守り(TV/2017) 絵コンテ・演出・原画 OP 作画監督 7話(共同) 8話(共同) 原画 7話 8話 ■アイドルタイムプリパラ(TV/2017) 絵コンテ・演出 OP OP2 OP3 ED ED2 ED3 絵コンテ 17話 26話 39話 原画 OP OP3 アニメーション協力 39話(共同) ■妖怪ウォッチ(TV/2014~2018) 原画 186話 186:オロチ達の登場シーン(憶測) ■タイムボカン 逆襲の三悪人(TV/2017) 原画 OP ■探偵オペラミルキィホームズ 「アルセーヌ 華麗なる欲望」(TVSP/2017) 絵コンテ(共同) 演出(共同) 原画 ■銀の墓守りⅡ(TV/2018) 絵コンテ・演出・原画 OP ■斉木楠雄のΨ難 セカンドシーズン(TV/2018) 絵コンテ・演出・原画 OP1 OP2 絵コンテ 3話(共同) 原画 24話 OP2:火炎竜パロ、斉木の決めポーズ(憶測) ■からかい上手の高木さん(TV/2018) 原画 8話A ■美男高校地球防衛部HAPPY KISS!(TV/2018) 絵コンテ・演出 BANKアニメーション 原画 11話 ■パズドラ(TV/2018~) 原画 5話 9話 12話 15話 21話 24話 30話 33話 39話 42話 48話 50話 57話 60話 66話 69話 74話 77話 82話 85話 90話 ■妖怪ウォッチ シャドウサイド(TV/2018) 原画 6話 ■バキ(TV/2018) 原画 18話 ■DOUBLE DECKER! ダグ キリル(TV/2018) 原画 8話 ■学園BASARA(TV/2018) 原画 5話 ■映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(劇場/2018) 原画 ■名探偵コナン ゼロの執行人(劇場/2018) 原画 ■探偵オペラ ミルキィホームズ サイコの挨拶(TVSP/2018) 絵コンテ・演出・原画 ■グリムノーツ The Animation(TV/2019) 原画 9話 ■デュエル・マスターズ!!(TV/2019) 原画 OP2 OP3 ED1 1話 7話 13話 26話 37話 39話 45話 ■魔入りました!入間くん(TV/2019) コンセプトデザイン(共同) 1話~7話 9話~ 絵コンテ 8話 ■デュエル・マスターズ キング(TV/2020) 絵コンテ OP1 OP2 原画 1話 OP ■終末のワルキューレ(Netflix/2021) 監督 絵コンテ OP 1話 2話 3話 6話 8話 9話 12話 演出 OP 原画 OP ■魔入りました!入間くん 第3シリーズ(TV/2022) 原画 9話 ■終末のワルキューレII(Netflix/2023) 監督 1話~13話 絵コンテ ED 1話 4話 5話 演出 ED 作画監督 13話(共同) エフェクト作画監督 1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 原画 ED 4話 5話 13話 ■ビックリメン(TV/2023) メカニックアニメーター 1話 2話 4話 5話 7話 8話 9話 10話 11話 12話 原画 OP ■魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?(TV/2024) 原画 2話 3話
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Fate/Parallel Line Fake 主人公 マスター サーヴァント クラス 真名 使用AA シン・アスカ(機動戦士ガンダムSEED DESTINY) エンペラー 光武帝 黒神めだか(めだかボックス) ヤモト・コキ(ニンジャスレイヤー) 参加者 マスター サーヴァント クラス 真名 使用AA 潮田渚(暗殺教室) セイバー 建御雷之男神 キング・ブラッドレイ(鋼の錬金術師) 少佐(HELLSING) アーチャー 無銘(武蔵坊弁慶) 仮面ライダークウガ(仮面ライダークウガ) フリット・アスノ(機動戦士ガンダムAGE) ランサー ハサン・サッバーハ アーチャー(Fate/EXTRA) 六道骸(家庭教師ヒットマンREBORN!) ライダー アトラス王 ジャック・アトラス(遊☆戯☆王5D s) 薙切えりな(食戟のソーマ) アサシン 京阿波根実基 黒(DARKER THAN BLACK) 台場カノン(GOD EATER) キャスター 黄衣の王 ルーラー(Fate/Apocrypha) ハスター ブロリー(ドラゴンボールZ) グラハム・スペクター(バッカーノ!) バーサーカー 概念「天候と災害」 東風谷早苗(東方Project) なし アンデット うちはイタチ 体:うちはイタチ(NARUTO) 魂:ニンジャスレイヤー(ニンジャスレイヤー) Fate/Cross Horizon Another Day マスター サーヴァント クラス 真名 使用AA ??? セイバー ??? ??? アーチャー ??? ??? ランサー ??? ??? ライダー ??? ??? キャスター ??? ??? ??? アサシン ??? ??? バーサーカー ??? Fate/Idiot s dream マスター サーヴァント クラス 真名 使用AA ??? セイバー ??? ??? アーチャー ??? ??? ランサー ??? ??? ライダー ??? ??? キャスター ??? ??? ??? アサシン ??? ??? バーサーカー ??? Fate/Contrary Identity【前章】 白の陣営 主人公 マスター サーヴァント 色&クラス 真名 使用AA ロバート・E・O・スピードワゴン(ジョジョの奇妙な冒険) 白騎 カーミット・ビーハン アレックス・ルイ・アームストロング(鋼の錬金術師) 聖杯戦争参加者 マスター サーヴァント 色&クラス 真名 使用AA アクセル・アルマー(スーパーロボット大戦シリーズ) 白剣 オフィエル ルーナ(ファイアーエムブレムif) ゼルダ(ゼルダの伝説) 白弓 マンコ・カパック 主人公(DRAGON QUEST Ⅴ) テディベア(派生vocaloid) 白槍 本田忠勝 無名の王(DARK SOULS) マイ=ナツメ(ブレイブルー) 白術 林黙娘 川澄舞(Kanon) ソル=バッドガイ(ギルティギア) 白暗 ラウリン 比那名居天子(東方Project) ギャリー(Ib) 白狂 サムソン クラウス・V・ラインヘルツ(血界戦線) ぷりぷりプリズナー(ワンパンマン) 黒弓(真) 花栄 ???(???) その他 登場人物 備考 鴻上聖(遊☆戯☆王VRAINS) 魔術師。白陣営側の協力者 黒の陣営 マスター サーヴァント 色&クラス 真名 使用AA ムルタ・アズラエル(機動戦士ガンダムSEED) 黒術 ネブカドネザル2世 ホロ(狼と香辛料) ジェイド・カーティス(テイルズ オブ ジ アビス) 黒剣 バトラズ 丑鎮鉄兵(アイアンナイト) 黛冬優子(アイドルマスターシャイニーカラーズ) 黒弓 サンタ・ムエルテ 蘇芳・パヴリチェンコ(DRAKER THAN BLACK) プリデンター ムエルテ・シワトル ???(???) ザベル・ザロック(ヴァンパイアシリーズ) 黒槍 バルライヤ エンヤ婆(ジョジョの奇妙な冒険) イレイナ(魔女の旅々) 黒騎 マシュー・カルブレイス・ペリー 提督(艦隊これくしょん) 利根川幸雄(賭博黙示録カイジ) 黒暗 果心居士 海原雄山(美味しんぼ) 加藤段蔵 飛影(忍者戦士飛影) ダンマ・バク(やる夫スレオリジナル) 黒狂 檮杌 仮面ライダーオーズサゴーゾコンボ(仮面ライダーオーズ) その他 マスター サーヴァント 色&クラス 真名 使用AA 不明 ルーラー フランシスコ・ザビエル 岸波白野(Fateシリーズ)
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2020年4月分放送予定 遊☆戯☆王SEVENS 001話 いくぞ!ラッシュデュエル!! 遊☆戯☆王5D's再放送 123話 ルーンの瞳のデュエリスト 脚本:川瀬敏文 絵コンテ:小林一三 演出:石川敏浩 作画監督:波風立志 124話 傷つけられたプライド 脚本:福嶋幸典 絵コンテ・演出:政木伸一 作画監督:こかいゆうじ 125話 魂の戦い!極神皇トールvsスカーレッド・ノヴァ・ドラゴン 脚本:福嶋幸典 絵コンテ:河本昇悟 演出・作画監督:武藤公春 126話 降臨!第二の神極神皇ロキ 脚本:鈴木やすゆき 絵コンテ:江上潔 演出:徳本善信 作画監督:関口雅浩
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「よお…ブサイクちゃん」 頃合を見計らい、オリオンがエレフに笑いかけた。エレフはミーシャから離れ、少し驚いたように口を開く。 「お前は…オリオンか?」 「けけけ、久しぶりだけどよ…相変わらず、ひでえツラだなあ」 「フン…人のことが言えたツラか、オリオン」 「残念でした、今の俺は泣く仔も惚れるハンサム様よ…ぷ、くくく…あっはっはっは!」 「ふ…」 静かに微笑みながら、エレフは闇遊戯達に視線を移した。 「キミが、遊戯か…それに…」 エレフは城之内を見て少し考え込む仕草を見せた。すわ何事かと城之内は思わず身構えたが、続くセリフに盛大 にずっこけることとなる。 「キミが…凡骨馬之骨之介負犬左衛門だな…」 「ぶーっ!?な、なんだ、そりゃあ!?」 「ぼ、ぼんこつうまの…」 「ほねのすけ、まけいぬざえもん…城之内、お前、本当はそういう名前だったのか?うわあ、切ねえ…」 ミーシャとオリオンが、同情と憐憫を込めた視線を送る。 「ん、んなわけあるかー!おい、海馬!どういうこった、テメエ!」 「おや?貴様は自分の本名が嫌で城之内という偽名を名乗っているという設定だっただろう?」 「そんな設定は原作のどこを読み返しても存在しねえよ!」 「そうだったのか?フン。すまんな、うっかり間違えた」 「どんなうっかりすりゃそうなるんだテメエは!」 「落ち着け、城之内くん。海馬、お前ももうよせ」 闇遊戯が仲裁に入り、海馬はフンと鼻を鳴らして明後日の方を向いてしまった。城之内は怒りが収まらないよう で、むっつりと腕組みする。 「それはそうと…皆」 エレフはコホンと咳払いして、態度を改める。 「ここに来る途中で、神殿の者達にもある程度の事情は聞いた。ミーシャを助けてくれたこと…感謝する」 深々と頭を下げる彼に対し、城之内は胸を精一杯張った。 「なーに、友達を助けるのなんざ当たり前だろ。それに、あんな蠍野郎の一人や二人、チョロいもんよ」 「よく言うぜ。俺と遊戯が駆けつけなきゃやられてたろうが」 「う、うるせえ!ホントはあそこから奇跡の大逆転かます予定だったんだよ!」 「―――蠍?」 その言葉に、エレフは眉を持ち上げる。 「ああ。奴らのリーダーが、なんか蠍みてーな変な髪型したヤローでな。それも海馬がぶっ飛ばしちまったわけ だから、確認はできねえけど、ありゃあ流石に死んだかな…それがどうかしたのか?」 「…いや。何でもない。死んだというなら、今となってはもう終わったことだ…」 「?ま、あんな奴のことなんてどうでもいいさ。それよりも、お前らのことだよ」 城之内がエレフとミーシャを見つめて明るい笑顔を浮かべた。 「バカ共はまとめて追っ払った。ミーシャの兄貴も帰ってきた…万々歳のハッピーエンドってわけじゃねえか!」 「そうだな。これでひとまず決着というところか」 闇遊戯も頷く。自分達はまだこれから、元の世界にどうにかして帰る方法を見つけないといけないわけなのだが、 この際それは置いておこう。オリオンもそれに続ける。 「二人とも、これからは兄妹仲良く、レスボス島で暮らせよ。ここはいいぜー、島民の約九割が美人で気立ての いい女性というフィクションにしても冗談としか思えない島だ。きっと毎日楽しいぜ」 「フン、軽薄が…。女の尻さえ追いかけ回せば幸せとは、高尚な趣味をお持ちで羨ましいな」 このセリフが誰のものかなど、言うまでもあるまい。 「け、けーはくって…テメエ、俺を誰だと思ってやがる!?」 「軽薄でなければ阿呆だ。貴様の嫌いな方を選べ。そっちで呼んでやる」 「よりによって嫌いな方を選ばせるんじゃねえ!」 「…まあ、そこでつまんねえコントやってるバカ二匹は放っておいてよ。ミーシャ、お前もそうするつもりだろ? ずっと、兄貴を待ってたんだもんな」 ミーシャは頷き、エレフに笑顔を向けた。 「エレフ…エレフだって、もうどこにも行かないよね?これからはずっと…ずっと、一緒にいられるんだよね?」 「勿論だ。もう離れはしない…これからは私がずっと、お前を守って…」 微笑み返しながら、エレフがそう言いかけた時。 (ィィノカナ?ソレデ。本当にィィノカィ…?ソレデ、妹ヲ守レルノカナ?) ―――ドクン、と、心臓を震わせた。 (今ノママデ、本当ニォ前ノ妹ハモゥ安全ダト、ソゥ言ェルノカナ?) その声は、エレフの心に激しい波紋を投げかけた。 同時に、エレフは気付かされる―――己の心の奥底に潜んでいた、ドス黒い復讐心に。 「…………!?」 (もう一人のボク…!どうしたの!?しっかりして!) 今は心の奥にいる相棒の声さえ聞こえないかのように、闇遊戯は顔を蒼褪めさせて、思わず後ずさる。闇の力 を持つ彼だからこそか―――確かに、感じた。 エレフに囁きかける何者かの存在と、それが発する、凄まじい邪気に。 「遊戯!どうしたんだよ、お前…」 「決着だと…バカな…」 「え?」 「まだ…終わっていない…!あんなのがいるのに…終わってなどいるものか…!」 「おい、しっかりしろよ!遊戯!」 「城之内くん…オレは大丈夫だ。それよりも、エレフを…」 「エレフ?」 顔を向ければ―――エレフは口を固く引き結び、ミーシャをじっと見ていた。その瞳には、どこか底知れない闇 が広がっている。少なくとも、ミーシャにはそう思えた。 「エ…エレフ…どうしたの?何だか、今のエレフ…怖いよ…」 「ミーシャ」 エレフは、感情を押し殺したような声で語りかける。 「今はまだ…ダメだ。私には、やらねばならないことがある」 「え―――?」 「!?エレフ!お前、何言ってんだ!?」 オリオンが思わずエレフにくってかかるが、エレフは動じた様子もない。ただ静かに口を開いた。 「まだ…ミーシャの身の安全が、保証されたわけではない…奴らは、きっとまたやってくる…」 「バカなことを抜かすんじゃねえ!蠍野郎もあれだけやられりゃ、もし生きてたところで二度とミーシャを狙う もんか。兵隊共にしろ、もうこの島に近づきたくもなくなったろう。なら、他に誰がいるってんだ?」 「アルカディアだ」 「何?」 「話を聞く限り、先ほどの連中はアルカディアの兵士だというではないか。そして…蠍の男」 「だから!蠍野郎がどうだってんだよ!」 「―――奴は、私とミーシャの両親の、仇だ」 瞬時に、場の空気が凍りついた。ミーシャは血色を失くした顔で、口元を押さえる。 「あ、ああ、ああ―――」 「…思い出したか、ミーシャ…そうだ。間違いない。その蠍とやらが、我らの父と母を殺めたのだ!」 言葉に怒りと憎しみを乗せ、エレフは叫ぶ。 「そして、今回も、奴が…アルカディアの手の者が、来た。奴らは我々に不幸しかもたらさない―――ならば、 先に滅ぼしてやるまで!」 「バカ野郎!なんでそんなことになるんだよ!」 城之内がたまらず話に割り込んだ。 「ミーシャがまだ狙われてる!?上等だ!本当にそんな奴がいるなら、それこそあんたがミーシャの傍にいて 守ってやればいいだけの話だろうが!それが―――兄貴としての役目じゃねえのか!」 「それが、本当にミーシャのためと言えるのか?いつ、誰に、どこで狙われるか分からない恐怖の中で暮せと いうのか?ずっとそんな風に生きろというのか?そんなものの、どこが…幸せな暮らしだ!」 「エレフ…あんた…!」 城之内は絶句した。エレフの言っていることは正直な話、誇大妄想にも近い理屈だ。そもそもが、ミーシャを 狙っている者がまだいるという前提からして怪しい。そんなバカげた話を、決して愚劣ではないだろうエレフ が、何故こうも頑なに語るのか―――その事実が、恐ろしく感じられた。 今の彼はまるで―――何かに、取り憑かれているようだ。 「やめろ、エレフ!」 闇遊戯もまた、エレフに詰め寄る。 「お前が今手に取るべきは、敵を退け、滅ぼすための剣じゃない…大切な者を護るための盾のはずだ! 復讐心に囚われて、自分のすべきことを見失うな!」 「私のすべきこと…?それならば決まっている。ミーシャを護ること…そして、そのために、ミーシャの敵を 全て退け、滅ぼさねばならない…だからこそ、護るために剣が必要なのだ!」 「エレフ…そんなことをミーシャが望んでると、そう思ってんのかよ!?」 オリオンが、エレフの胸倉に掴みかかった。 「俺はここ数年間、ずっとミーシャを見てきたから分かるよ…」 ちらりと、傍らのミーシャに目をやる。 「こいつの望みは、たった一つだけだ。お前とまた会いたい、また一緒に暮らしたい―――それだけなんだよ。 たったそれだけのことを…なんで分かってやらねえんだ!」 「…そうだな。私の為そうとしていることは、ミーシャの望むことではないだろう。もしかしたら、私を恨み、憎み すらするかもしれん。だが、アルカディアへの復讐も、全てはミーシャのためだ。いつかは分かってくれるさ」 「分からない…!」 ミーシャがうわ言のように呟く。 「分からないよ…私…エレフが何を言ってるのか…」 「ミーシャ…赦せ。今はまだ―――お前の傍にいることは、できない」 エレフはそう言い残して、踵を返そうとする。オリオンがその肩を掴み、押し止めた。 「行くな…行くんじゃねえ、エレフ!お前にミーシャが必要であるように、ミーシャに必要なのはお前なんだ! だから…」 「オリオン」 エレフはオリオンの耳元に顔を寄せ、彼以外の誰にも聞こえないくらいに小さな声で囁く。 「貴様…ミーシャに惚れているのか?」 「―――っ!」 「…やはり、そうか。なら話は早い」 すっと、エレフはオリオンから離れる。そして、オリオンに向けて手を差し出す。 「お前は、私と共に来るべきだ。私と共に闘い―――アルカディアを、滅ぼそう。ミーシャのために」 「…………」 オリオンはその手を凝視し、一歩前に出る。口元に、微かに笑みを浮かべながら。 「オリオン…!テメエ、まさか!」 「待て、オリオン!」 狼狽し、彼を制止しようとする城之内と闇遊戯。そしてミーシャもオリオンに駆け寄り、精一杯の力を込めて 服の裾を掴む。 「オリオン…やめて。あなたまで…あなたまで、どうして…」 「おいおいお前ら、心配すんなよ。俺は別にトチ狂っちゃいないぜ。ただ、考えてみただけだ。冷静に考えた 結果、こうするのが一番いいと思っただけだ。ほれ、悪いけど、ちょっと手ぇどけてくれ」 鬱陶しそうにミーシャの手を振り払い、オリオンはエレフと向き合う。 「オリオン…!」 その様子を闇遊戯と城之内、ミーシャは固唾を呑み、海馬はどこか面白い見世物でも観ているように見守る。 そしてオリオンは、彼の手に向けて腕を伸ばし。その手を取る寸前に拳を握り締め、振り上げる。 「冷静に考えた結果―――こうすることにした」 次の瞬間、鈍い音が響く。オリオンの拳が、エレフの顔面を殴り飛ばした音だった。 「ちったあ目が醒めたかよ…この大バカ野郎!」 声を荒げ、彼は赤くなった頬を押さえるエレフを怒鳴り付けた。 「笑わせるんじゃねえ―――笑わすんじゃねえぞ、エレフ!テメエはいつからそんな大バカになりやがった!? 何度も言わせるんじゃねえ…ミーシャはお前が暴力で血に塗れることなんざ望んでねえ。お前がすぐ傍にいて 笑ってくれれば、ミーシャはそれでいいんだよ!同じことばっか言わせやがってもうウンザリだよ、ボケッ!」 「オリオン…お前…」 闇遊戯はオリオンに対し、驚きと、少なからぬ尊敬を覚えていた。同時に、彼を少しでも疑った自分を恥じた。 城之内とミーシャも同じ気分のようで、ややバツが悪そうにオリオンを見ていた。 「けっ。お前らねえ、まさかマジでこの男の中の男たる俺が裏切っちゃうとでも思ってやがったんですか?」 「悪い…ちょっとだけ思っちまった…」 「ご、ごめんなさい…」 オリオンはやや不服そうに鼻を鳴らしつつ、エレフに視線を戻す。彼は、嘲るように笑った。 「そうか…所詮はお前も、他人にすぎない…ミーシャを想う私の気持ちなど、理解できんだろうさ」 呟いて、エレフは背を向け歩き出す。 「エレフ!」 オリオンは弓を構え、エレフに狙いを付ける。 「どうしても行くってんなら…俺は、お前の手足を撃ち抜いてでも、お前を止める!」 「…本気か?」 「本気だ。けどよ…」 オリオンはその美しい顔を、苦渋で歪ませた。 「それでも…俺はお前を撃ちたくなんかねえ…撃たせないでくれ…!」 「無駄だ、オリオン」 エレフはその歩みを、止めようともしない。 「お前の矢は、私には当たらない―――今の私は、お前より強い」 「この…バカ野郎!」 奥歯を噛み締め、オリオンは矢を放った。それは正確に、エレフの両手足を撃ち抜く―――その寸前で細切れに され、塵となって風に浚われていった。 「え―――!?」 エレフの両手には、いつの間にか黒い剣が握られていた。柄に手をかけた瞬間、鞘から引き抜いた瞬間、流星の 如き速度で飛来する矢を、更に速く斬り捨てた瞬間。その全てが、同時に起こり、終わっていた。動作と動作の 合間に一切の時間差が存在しない、神速の剣技。 「言っただろう…お前の矢は、当たらない」 「エレフ…!」 ほとんど泣きそうな顔で、オリオンは叫んだ。 「どうしても行くのかよ!どうしても!何で…」 「何度も言わせるな。ミーシャのためならば、この先が…冥府魔道に続いていようと…悔いはないわぁっ!」 「やめて!」 たまらず、ミーシャが駆け出し、エレフに追い縋った。 「お願い。エレフ…行かないで」 「ミーシャ…」 エレフの顔に、戸惑いと躊躇が浮かぶ。ミーシャは泣きながら、エレフの胸に飛び込んだ。 「嫌よ、私…やっと会えたのに、また、離れ離れなんて…」 「ミーシャ…私は…」 (躊躇ッテハィケナィヨ。迷ッティタラ、ホラ…コゥナルンダ) 声がまた、囁く。刹那、エレフは幻視した。 「エレフ…助けて、エレフ!」 「ミーシャ…ミーシャァァァァっっ!」 少年の頃の自分が、助けを求め泣き叫ぶミーシャに、必死に手を伸ばしている。今の自分は、何も出来ずにそれ を眺めているだけだ。 「やめろ!ミーシャを連れていくな!やめろォォォーーーっ!」 伸ばした手も、切なる叫びも届かない。ミーシャの身体を黒い影が取り囲み、何処かへと連れ去っていく。 「ああ…ミーシャ…ミーシャ…」 肩を震わせ、嘆く小さな背を、茫然と見つめる自分。そして、少年が振り向く。大人の自分自身に対し、憎悪を 込めて睨み付けた。 「何故だ…何故、そんな所でぼんやり突っ立っている!?今のお前はそんなに大きな身体と強い力があるのに、 何故ミーシャを助けなかった!?」 「そんな…違う、私は…」 「力があるのに、何もしないなら…お前は、ただの臆病者だ!」 「やめろ…やめてくれ!」 「大切な妹のために、命もかけれないのか!?この卑怯者め!」 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!」 「エレフ…?どうしたの、エレフ!?」 ミーシャの声に、はっと我に返った。だがあの光景は、幻覚だったとは思えないほどこの眼に焼き付いていた。 「エレフ…」 「ミーシャ…やはり、私は行かねばならない」 そっとミーシャを引き剥がし。有無を言わさずに、エレフはまた歩き出す。 「私にはもうお前しかいない…お前しか残されていない…お前だけは、失いたくないんだ」 どこか不気味なまでの迫力を醸すその後姿に、もはや誰も、声一つかけることができない。 ミーシャはその場に崩れ落ちてすすり泣き。 オリオンもまた、目にうっすらと涙を浮かべ、そっとミーシャに寄り添うしかできなかった。 闇遊戯と城之内は、遠くなるエレフの背中を見送る他なかった。 海馬は果たして、何を思うのか。 この場でただ一人、笑みを浮かべていた―――
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遥か地底深き亡者の国―――冥府。 その最果てで、タナトスはゆっくりと目を開いた。 「ヤハリ来ルカ…」 「愚かしい」 「愚かしい」 その傍らから響く声。黒尽くめの衣装に身を包む幼い少女が二人。まるで能面のように表情がない。 「神の力に触れてなお、刃向おうなど。人間風情が」 「神の力に触れてなお、刃向おうなど。人間風情が」 異口同音に放たれる侮蔑の言葉に、タナトスは眉を寄せた。 「μ(ミュー)。φ(フィー)。人間ヲ侮ッテハィケナィヨ…特ニ彼等ノヨゥナ相手ハ厄介ダ」 「そうでしょうか」 「そうでしょうか」 「ソゥダトモ。油断スレバ、足元ヲ掬ワレルヨ」 「買被りすぎでは?」 「買被りすぎでは?」 「フフ…カモシレナィ。ダケド彼等ヲ見ティルト、我ハ期待シテシマゥンダ」 「期待?何を」 「期待?何を」 「彼等ハ…運命ヲ越ェル存在ナノカモシレナィ、トネ」 ミューとフィーは顔を見合わせ、溜息をついた。冥王タナトスは偉大な主ではあるが、理解し難い存在だった。 「…彼奴等をどうされるのです?」 「…彼奴等をどうされるのです?」 「無駄トハ思ゥガ、帰ッテ貰ェルヨゥニ頼ンデミルヨ。ソゥデナケレバ…此方モ迎撃スルトシヨゥ」 「では、我々が」 「では、我々が」 「ィヤ。キミ達ダケデハ恐ラク止メラレマィ…キミ達ヲ含メタ冥府ノ番人達ヲ全員遣ワソゥ」 タナトスの言葉に、二人は息を呑んだ。 「全員を?数名の侵入者程度に、そこまで?」 「全員を?数名の侵入者程度に、そこまで?」 「ソゥ。何度デモ言ォゥ。彼等ヲ見縊ルナ」 タナトスは暗闇の中に視線を向ける。その奥に、人ならざる異形の気配が蠢いていた。 「―――<狗遣い>」 「うふ…侵入者なんて久々ですわね。この仔も丁度お腹を空かせていたところですし…ねえ?」 蒼氷(アイスブルー)の瞳が印象的な少女が楽しげに笑う。頭から爪先まで全身土砂降りの雨に打たれたかのように ずぶ濡れの彼女の手には、血のように赤い革紐が握られている。その先にいるのは、とてつもなく巨大な何かだ。 それは絶えず不気味な唸り声を上げ、猛り狂っている。 「―――<収穫者>」 「ああ。やってくる。やってくるのね…真っ赤な果実(フルーツ)が。待ち遠しいわ…」 林檎を模した髪留めを付けた、朴訥ながら整った容姿の女性。のどかな雰囲気を持つ彼女の手にはしかし、禍々しい 兇器が存在していた。血で黒ずみ、錆が浮いた大鎌は、数多くの命を刈り取ってきたことを示していた。 「―――<緋色の騎士>」 「はっはっは…面白そうじゃないか。中々息のよさそうな連中だ」 黒馬に跨り、鳶色の瞳を爛々と輝かせるのは炎のような赤い髪を靡かせた男。生前には数多の蛮勇を為し、死しては 冥府最強の騎士となった彼は、口元に不敵な笑みを浮かべる。 「―――<河渡り>」 その声に答える者は誰もいなかった。 「…<河渡り>?ァレ?ィナィノカィ?」 タナトスは怪訝な顔で繰り返す。おずおずと、狗遣いと呼ばれた少女が手を上げた。 「あの…実は、彼は既に出向いております。タナトス様から呼び出しがかかる前に侵入者の気配を見つけたようで… それで、彼は<河>の番人ですし、さっさと行ってしまったのですが…」 「ァァ…ソゥカ。其レジャ仕方ナィネ。確カニ<河>ハ冥府ヘノ最初ノ道ダカラ…ナラ一番手ハドゥセ彼ニナルカ… ダッタラ問題ハナィヨ。迎撃ニ動ィタノナラ予定通リダ。マズハ彼ニ任セヨゥ」 そしてタナトスは残る面々を見回した。番人達は我こそはと言い募る。 「どうか私に御任せを…最も無惨な侵入者共の死に様を御覧にいれて差し上げますわ」 「いいえ。私達に御任せあれ」 「いいえ。私達に御任せあれ」 「ちょっと待て!侵入者はこの俺が握り潰してやるんだよ!」 「うふふ…皆さん出しゃばりなこと。タナトス様が指名するのはこの私…ですわよねぇ?」 「…キミ達、マサカ我ヨリ<アバル>ヲ信ジテルンジャナィダロゥネ…マァ、皆ヤル気一杯ナノハ頼モシィ」 苦笑しつつ、タナトスは命令を下す。 「各自、己ノ判断デ動ィテクレテ構ワナィ。但シ、クレグレモ油断ナキヨゥ…サァ、往ッテォィデ」 その言葉を引き金として、番人達が我先にと出撃していく。タナトスはそれを見届け、一人静かに佇む。 「来ルノダロゥネ、キミ達ハ…ドンナ障害ガァロゥトモ」 薄っすらと笑う。心底愉しそうに。嬉しそうに。 「サレド、キミ達カラ奪ッテシマッタモノハ返サナィ。返ス訳ニハィカナィ…ァァ、ケレド其レハキミ達モ同ジカ」 それはまるで敵ではなく、愛しき誰かを想うように。 「ナラバ我ガ手カラ奪ッテミセルガィィ。出来ルモノナラネ―――」 遊戯達の眼前には、ぽっかりと大口を開けた洞窟があった。 「ここが冥府へ通じるとされる大洞窟…二度とは会えぬ愛しき人を求め、多くの者がこの地を訪れたそうだ」 「…それで、そいつらはどうなったんだ?お約束だから、なんとなく分かるけどよ」 硬い表情で語るレオンティウスに、城之内が問いかけた。 「恐らくはキミの想像通りだ。誰一人、帰っては来なかったという」 「だよな…」 「今さら怖気づくんじゃねえよ、城之内。俺達にゃもう前へ行くしか道はないんだぜ」 「言われなくても分かってるさ。なあ遊戯、ミーシャ。さっさとあいつらを助け出してやろうぜ!」 「うん!」 「ええ!」 そして一同は、洞窟へと足を踏み入れて――― (来テハナラナィ) 「―――!?この声は…」 (我ダヨ、我。ホラ、我ダッテ) 新ジャンル、ワレワレ詐欺―――そんな訳ない。 「冥王…タナトス!」 (今スグ立チ去リ給ェ。此処カラ先ハ亡者ノ住マゥ世界…生者ガ踏ミ入ッテハナラヌ) 遊戯達はその声に答えることなく、歩みを止めることもない。 (何トカ言ッテクレナィカ?我ハ無視サレルノガ一番悲シィンダ) 「じゃあ言ってやるよ。今すぐテメーの所に乗り込んでブン殴ってやるから、顔を洗って待ってやがれ!」 (…ヤハリソゥ来ルカ。ヨカロゥ、其レナラ其レディィ。キミ達ヲ冥府ノ一員トシテ迎ェルトシヨゥ) タナトスの哄笑が響き渡る。 (我ハ冥府ノ王…冥王タナトス。来ル者ハ拒マナィ) 「悪いけど、長居はしないよ。エレフと、そしてもう一人のボクを取り戻して、ボク達は帰るんだ」 (ナラヌ。我ハ来ル者ハ拒マナィガ、去ル者ハ決シテ赦サナィ) 断固とした口調だった。 (死(タナトス)ハ、誰モ逃ガサナィ―――) それを最後に、声は聴こえなくなった。 「どうやら、我々の行動は見透かされていたようだな…」 「上等じゃねーか。どうせオレ達のやることは変わらねーんだ」 「そうよ。向こうがどうだろうと、私達は行くしかないわ」 「おうよ!」 一同は足を踏み鳴らし、洞窟を奥へ奥へと進んでいく。と、先頭を歩くオリオンが不意に足を止めた。 「待て…ここから、階段になってるぜ」 「ホントだ…随分深いみたい」 「文字通り、地獄への階段ってか?陰気くせーな」 「陽気な冥府なんてないと思うが…とにかく、足元には気を付けろ。転がり落ちでもしたら怪我じゃすまないぞ」 それは大変とばかりに、ゆっくりと階段を降りていく。降りていく。降りていく――― 「…………」 降りていく。 降りていく。 降りて――― 「だぁぁぁぁっ!いつまで続くんだよ、これは!?もうかれこれ千段は降りてんぞ!」 「冥府ってくらいだからな…一万段くらいは覚悟しといた方がいいぜ」 「うへぇ…」 「はっはっはっは…心配しなくてももうすぐだよ、もうすぐ」 その胡散臭い声は、階段の先から響いてきた。遊戯達は思わず顔を見合わせる。 「今の声は…」 「かなり近かったな…行こうぜ!」 残る階段を飛び降りるような勢いで駆けていく。その先に広がっていたのは、光の射さぬ不毛の世界だった。 どこまでも続く荒涼とした大地。冷たい風が吹き抜ける度、まばらに生えた枯れ木をカサカサと揺らす。およそ生命の 息吹など感じられない、死の沈黙に支配された国。 それを二分するかのように、大きな河が視界を横切っていた。それは暗く澱み、水底を窺い知ることはできない。 「やあ、友よ。幸薄き囚人達よ―――あらゆる生命の終焉の地、冥府へようこそ!」 その岸辺には、一艘の小舟。そして舳先に座る、一人の男。 一言でいうと、胡散臭い男だった。黒いマントで覆われた長身痩躯。だらしなく不精鬚を生やしてはいるが、顔立ちは 恐らく端正といっていいだろう。恐らくというのは、彼の顔の上半分は、仮面によって隠されていたからだ。 「これは冥府の河を越えるためのたった一艘の渡し船。そして私は死者の魂を冥府へと渡す船頭―――故に皆から は<河渡り>なんて呼ばれているがね…」 仮面の男は、大仰に両手を広げる。 「この河を渡れば、二度と現世へは戻れまい。それを承知の上ならば、さあ、舟に乗るがいい!」 「ぐだぐだ言いやがって―――乗りゃーいいんだろ、乗りゃー!」 城之内はさっさと舟に乗り込み、ドサッと腰を下ろす。遊戯達もそれに続き、全員が乗ったところで、仮面の男が舟を 漕ぎ出した。ゆっくりと岸辺を離れ、深く冷たい河を進んでいく。 「しかしよ、オッサン。アンタこんな辺鄙なとこで一人で船頭やってんのか?」 「はっはっは、私も若い頃は色々あってねぇ…まあ、今じゃこれも悪くないと思っているよ」 「そうかなあ…どう考えても最悪の就職先だと思うけど」 「おお、坊や。キミは顔に似合わず中々酷いことを言ってくれるねぇ」 仮面の男は笑いながら、しかし表情を暗く歪ませる。 「ところでキミ達…冥府とは何度も言うが亡者達の世界だ。生きている者が足を踏み入れることは赦されない」 「ゴタクはいいんだよ。オレ達は大事なモンを取り返して、ついでに冥王とかいうバカをブン殴りにきたんだ」 「おお、これは畏れ多いことを…そんな大それたことを言ってると、私のようになってしまうよ」 「え?」 「聞いたことはないかい?魔女の純潔を散らし、冥府への扉を開いた愚かな男の物語を…」 「…………」 一同は固唾を呑んだ。男はそれに構わず続ける。 「彼もまた、冥府へと囚われてしまった…そして、今じゃ冥府の河に鎖され、渡し舟を漕ぐだけの日々…」 「それが…アンタなのか…?」 いつの間にか、舟は停まっていた。男は不気味に嗤う。その周囲にゆらゆらと光が瞬いていた。 「それが死者達の楽園へと土足で上がり込んだ愚者の末路さ―――だからキミ達も…ここで亡者の仲間入りだ」 仮面の男が指を鳴らすと、光が次々に形を取る。 「ヒッ…!」 「うげっ…」 思わず悲鳴を漏らす。それは黒い襤褸切れに身を包む骸骨―――ぽっかり空いた眼窩は、無限の闇を映していた。 腐乱した肉片が僅かにこびり付いた指先が、生者の魂を抉り出そうとばかりに蠢く。 「さあ、諸君―――キミ達もこれにて現世とお別れだ。残念だったねぇ…!」 冥府の闇に、仮面の男の狂笑が響いた。 五分後。 仮面の男はアンパンのように腫れ上がった顔で、半泣きになりながら舟を漕いでいた。 「この野郎、驚かせやがって…あいつら全然弱かったじゃねーか、チクショウ」 「おら、もっと力入れて漕げよ。こちとら遊びに来たんじゃねーんだぞ」 「ヒィィ…漕いでます漕いでます。一生懸命やってますから、暴力反対…」 城之内とオリオンに尻を蹴飛ばされつつ、男は必死に舟を漕ぐ。 「正直、負けるだろうなぁとは自分でも思ってたんだ…でもさキミ達、せめてもうちょっと<いい勝負だったね>と 言い訳が立つような演出をやってくれなかったものかね…あいたたた、腰はやめて、腰は…」 「うるせーバカ!これからラスボスって時に、下っ端相手に悠長に闘ってられねーんだよ」 「キミ、それは大抵の物語を否定することになるよ…あいたた、一々殴らなくてもいいじゃないか…まあいい。精々 束の間の勝利に酔い給え」 仮面の男は泣き事を言いつつも、ザマーミロと言わんばかりの口調だった。 「何せ私は冥府の番人の中では最弱!死刑囚で言えばロシアの人!いわばカマセ犬の雑魚キャラ!はっきりと 言わせてもらえば他の番人は私とは比べ物にならない強さだ!私を倒したからといってそんなものは何の自慢 にもならん!」 なんかどっかで聞いたことのあるようなセリフだった。 「なんて情けないことを自信満々に言うんだろうか、この男は…」 「ある意味すごいわね、この人…」 「いや、気を抜いちゃダメだよ。最初にダメダメなのを配置して、こっちを油断させる手なのかも…」 レオンティウスとミーシャ、遊戯は実に酷いことを言っていた。 「ほら、着いたよ…さっさと降りてくれ。それでさっさと他の番人にやられてきてくれ」 「おう。じゃあアンタも精々舟を漕いでろ」 ―――かくして、最初の番人を撃破した遊戯一行。だが残る番人達の力は未だ未知数。 激戦の予感に、誰もが身を震わせていた――― 「ふう…まだ顔が痛いよ…あいつら、もうちょっと手加減してくれてもいいじゃないか。全員で取り囲んでボコボコに するなんて、野蛮人そのものだよ、はあ…」 ぐちぐち文句を垂れつつ、仮面の男は帰路を辿る。 「やはりタナトス様に頼んでどうにか転職させてもらおうかな…ああ、でもこの歳まで舟しか漕いでないもんな私… もっとツブシの利く仕事やりたかったよ…はあ」 もはや数えるのも億劫になった溜息を繰り返し、ようやく岸辺に辿り着いた。だが、その瞬間に彼は思い知ることと なった。 受難はまだ終わっていない―――むしろ、始まってさえいなかったのだと。 「おい、貴様」 いきなり横柄そのものの声に出迎えられる。顔を上げると、そこには一人の男。 端正な顔立ちと、異様に冷たく鋭い眼光。針金を通したかのように形が崩れないコートを身に付けたその姿は、正に 威風堂々。王者たる風格と傲慢さを、これでもかとばかりに全身から発散していた。 そう。他にこんな男が何処にいるのか。海馬コーポレーション社長・海馬瀬人。 彼も今、冥府へと降り立ったのだ。 「舟を出せ。大至急だ」 「…………はい」 仮面の男は、本気で転職を考えるのだった…。
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2017年7月分放送予定 遊☆戯☆王VRAINS 008話 風を操りし者 脚本:吉田伸 絵コンテ:山本隆太 演出:布施康之 作画監督:Lee Sung-jin、Kang Hyeon-guk 009話 追い求めてきた敵 脚本:吉田伸 絵コンテ:須永司 演出:三家本泰美 作画監督:佐藤瑞基、長谷川一生 010話 衝撃!サイバース消失 脚本:吉田伸 絵コンテ:須永司 演出:武藤公春 作画監督:川村裕哉、宇代祐規 011話 轟く弾倉 ヴァレルロード 脚本:吉田伸 絵コンテ:えらん 演出:神原敏明 作画監督:岡野幸男、豊田暁子、田村恭穂 遊☆戯☆王ZEXAL再放送 128話 別れの涙・・・超銀河眼の時空龍の暴威!! 脚本:広田光毅 絵コンテ:須永司 演出:山本隆太 作画監督:関口雅浩、南伸一郎 129話 混沌の影 遊馬vs執念の闘士アリト 脚本:吉田伸 絵コンテ:ノーチェー・ヤギ 演出:茉田哲明 作画監督:Noh Gil-bo 130話 覚醒の熱拳!!アリト復活の刻 脚本:吉田伸 絵コンテ:須永司 演出:児谷直樹 作画監督:三浦菜奈、豊田暁子、山田桃子 131話 ベクターの嘲笑 引き裂かれた七皇!! 脚本:雑破業 絵コンテ:須永司 演出:羽原久美子 作画監督:牧内ももこ 遊☆戯☆王デュエルモンスターズ 20thリマスター再放送 123話 バトルロイヤル! 脚本:吉田伸 絵コンテ:辻初樹 演出:武藤公春 作画監督:澤田譲治 124話 それぞれの対戦者 脚本:櫻井圭記、前川淳 絵コンテ・演出:又野弘道 作画監督:羽山淳一 125話 闇の準決勝 城之内VSマリク 脚本:面出明美 絵コンテ・演出:細田雅弘 作画監督:本橋秀之 126話 地獄の詩人 ヘルポエマー 脚本:稲荷昭彦 絵コンテ・演出:町田住人 作画監督:をがわいちろを 127話 逆転!稲妻の戦士 脚本:前川淳 絵コンテ・演出:南康宏 作画監督:平山英嗣
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深海魚の夢は所詮、/アーティスト 深海魚の夢は所詮、/アーティスト アーティスト vistlip 発売日 2012年10月31日 レーベル SMD itaku デイリー最高順位 4位(2012年11月1日) 週間最高順位 5位(2012年11月6日) 月間最高順位 14位(2012年10月) 年間最高順位 153位(2012年) 初動売上 8362 累計売上 9967 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 深海魚の夢は所詮、 2 アーティスト 遊☆戯☆王ZEXALⅡ ED ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 11/6 5 新 8362 8362 2012年10月 14 新 8362 8362 2 11/13 ↓ 1221 9583 3 11/20 384 9967 遊☆戯☆王ZEXAL ED 前作 次作 Wild Childmoumoon アーティスト 関連CD -OZONE-