約 72,146 件
https://w.atwiki.jp/2chsiberiassf/pages/227.html
大隊・連隊に所属しない部隊や大隊長・連隊長が不在の部隊は司令官直轄部隊となる。 現在は予備第22歩兵大隊、予備第23機動大隊が司令官直轄部隊である。
https://w.atwiki.jp/neetura2/pages/227.html
http //ilovecool.web.fc2.com/1/index.html 作:クール教信者 触手でレイプされる妄想をしたりショタがババアに犯されたりと、思春期のお子様ご用達のエロ漫画 誤字がかなり多い漫画で有名である この漫画にいたっては誤字がない方がおかしい たまに番外編でバトルがある 基本オズの魔法使いだと思っとけば問題無い wikipediaにページが作られた あらすじ 連隊長ホーソン(CV.えりえる)の暮らしていた国はある日、鬼達の襲撃を受ける。 その鬼の虚閃(セロ)的なアレによって国がアレしてしまったホーソンは 国の廃墟の前で出会った「国の無い王女」「胸の無い幼女」「ニンジンが食べたいウサギ」と共に それぞれの願いをかなえてもらう為、極東の剣士「桃太郎」を探す旅に出る 「力の無い連隊長」は見事ヘタレを脱却する事ができるのだろうか? 最近暫定ランキングでひっそり一位になった ビーチじゃなくてピーチだよ 間違えて覚えやすいから注意だよ 声 http //ilovecool.blog35.fc2.com/blog-entry-18.htmlより ミコト:瀧本富士子 サルトリーヌ:林原めぐみ フラウ:亀井芳子 ホーソン:伊藤健太郎 キャロット:田村ゆかり 面鬼:若本紀夫 ↑まったくわからない声優いるwwwww
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/182.html
湯気の向こうの物音にはっとして、ルキアニスは顔を上げた。 浴室への扉が開き、影の姿が現れる。すぐにわかった。女性だ。髪は高く結ってある。それは髪を洗うつもりが無いからだ。 そしてそれが誰なのかも、ルキアニスにはわかっていた。 戦士として鍛えながらも、むしろそれゆえに、女性としての形が浮き立つ。 それは、彼女を形作る何かなのだと思った。 そんなひとは、この連隊に一人しかいない。 独立第十三連隊連隊長シルフィス・シリヤスクス・シルディールその人だった。 ルキアニスは、肩よりもう少し深く、浴槽に沈んだ。 あたりまえだけれど、シルディール連隊長はすぐにルキアニスに気づいた。 「騎士アモニス、あなたでしたか」 上級者が、下位の者を、あなた、と指呼することは珍しい。というより、シルディール連隊長以外からは聞いたことも無かった。 一番丁寧な呼び様は、君、あたりだ。 「すみません、使わせていただいています」 「いいえ」 彼女は特に気にする様子も無く、洗い場に静かにひざを下ろし、湯栓を開いた。流れ出す湯を手桶に受けて、それをつかって身を濯ぐ。 白い肌を、その形のままに湯が伝い、流れ落ちてゆく。肩から、鎖骨の下をとおり、ふくらみを覆うように広がり、胸元で細い流れとなって勢いをつける。引き締まった胴を洗い、脇に流れ広がり、腰骨から曲げた太ももへ広がってゆく。 そしてもう一度、肩から湯をかけ、身を濯ぐ。 湯の流れを追うように、手指が彼女自身の身をなでる。肌理細やかな彼女の体を、湯の流れの中でそっと撫で、転がる湯滴のあとに通り過ぎる。 彼女はふとこちらを見て、ルキアニスはさらにもう少し湯船に身を沈めた。 立ち上がる所作だけで、彼女はきれいだと思う。きっと、どうすればきれいに見えるのか知っている。 「失礼」 湯船に身を沈めるそのしぐさひとつとっても、そのふちに腰掛け、くるりと身をめぐらせて足を湯に差し入れ、つづいて静かに身を浸してゆく。 音も飛沫も立てず、ただ波紋が静かに広がるだけだ。 そして暖かい湯に身を浸せば、彼女でも、ほっと安らいだ顔を見せるのだと思った。 瞳を伏せ、半眼にまぶたをふせ、長いまつげが下ろされる。うつむき加減の彼女の姿をきれいだと思った。湯気の中に現れた幻のようだ。 「いつもこんな時間なのですか?」 浴室に響いた声に、ルキアニスはすこし驚いた。揺れるみなもからルキアニスへ、シルディール連隊長は目を向ける。 「すみません」 口癖のように言ってしまって、ルキアニスはあわてて付け加えた。 「いつもじゃ、ありません」 「そうですか」 「連隊長は、いつもこの時間にいらっしゃるのですか?」 「そうなってしまいますね」 彼女の手が、そっと湯から現れて、彼女自身の白い肩を撫でる。 そのまま、言葉が途切れた。 継ぐ言葉を見つけ出せずに、ルキアニスも黙り込んだ。 見つめているのはおかしいと思って、湯へと目を逸らす。 でもそうしてしまうともう、彼女の姿を見つめる言い訳が思い浮かばない。 そのまま、黙ったままの刻が過ぎてゆく。 「失礼」 不意にシルディール連隊長は言った。 湯槽野中で、静かに退きそして立ち上がる。緩やかな動きを追って湯気が渦巻き、その中に見せる体を、湯が流れ伝う。 洗い場の椅子について、シルディール連隊長はふと、ルキを見た。 「どうかしましたか?」 「いいえ!」 水音を立てて強く首を振って、ルキは背を向ける。浴槽の中でひざをかかえて、息をつく。 彼女が身を清める音は聞こえてくる。 やがて濯ぎ流す音がする。 シルフィス・シリヤスクス・シルディールが、再び湯船に爪先から滑り込むこともわかった。彼女の静かな動きも、湯を揺らし波紋を広げてゆくから。 ルキアニスは、肩越しに様子をうかがった。湯にひたさぬように結い上げた、シルフィスの黒髪が見える。 そっと振り返ると、白い肩もみえた。結い上げた髪を、それを留める櫛も、後れ毛のあとにつづく、うなじの描く線も。 湯気の向こうに見える白い肌と、魔道の光にきらめく、肌をすべるしずくを見ていて感じる。 世界の中に、光り輝くものがあるとしたら、彼女なのかもしれない。 あの内戦にあって、黒の戦乙女と呼ばれ、敵に恐れられて、味方には畏れられた人。 百機に届かんとする敵を、青の三で撃破した人。それも、今、使っているものより古い型式のもので。 戦列戦の中で、戦列から一人でも欠け落ちることが、どれだけ障りになるのかルキアニスも知っている。だからこそ、少しでも早く敵から一機でも突き崩そうとする。それを期待されて、ルキアニスは戦列機甲兵としてある。 彼女は、あの内戦のなかで、それをこなしてきた。誰よりも多く、抜きん出て。 彼女は、ルキアニスにはけっして手の届かない高みにあるひとだった。 けれど、今、そこに、その姿はある。 触れてはいけないと思っていた。でもそこに在って、目に触れている。目に触れたものをもっと感じたかった。 そして、手を伸ばしている己に、ルキアニスは驚いていた。でも止められなかった。 指の先に見える、彼女の背に、小さく何かが見えた気がした。 白い肌にそぐわぬ、小さな、かすかに赤い跡。 それが何の跡なのかに、ふいに気づいた。 そのとき、シルフィスが動いた。 ルキアニスの手がその跡に触れた。 水音を立てて手を退かせるのと、シルフィスが振り返るのとが、ほとんど同時だった。 彼女は、すこし驚いていた。いつもの、どんなことにあたっても崩さない、あの優美な笑みはない。 すこし目を見開いた様子は、なぜか少女を思わせて、そう思ってしまった己にも、ルキアニスは驚いていた。 「……何か、ついていましたか?」 シルフィスが首をめぐらせて背を見る。 ルキアニスはあわてて首を振った。 「なんでもないです、ほんとうに」 シルフィスは笑った。 はじめは子供のように楽しげに、やがて淑女のように声を潜めて。目を伏せ、おかしさをこらえられないように、かろく握った手の甲を寄せて。 やがて彼女は瞳を上げて、深い深い色合いの瞳でルキアニスを映した。 いつもの微笑が、彼女の唇に浮かんでいる。 「何か?」 「……なんでもないです」 彼女の瞳の紫闇の中で、己の姿がかぶりを振る。 そうですか、と彼女は言ったようだった。 「あなたには、期待しているのです、騎士アモニス」 シルフィスは言った。シルフィスの瞳に映るルキアニスもうなずいていた。人形のようだと思った。 「あなたの戦歴は知っていました」 彼女は言った。 「一度の戦役で、あなたの挙げた戦果は、あなたの力を示している」 逃れることもできずにルキアニスは彼女の瞳を見つめていた。そしてそこに映る己を見ていた。 「そして死の影を踏み越えて、あなたは今ここにいる。あなたの力を、帝國のために、捧げてほしいのです。帝國は、あなたの力をを欲しているのですから。ルキアニス・アモニス」 彼女の唇からつむがれる己の名に、熱を感じる。 胸で鼓動が強く打つ。 握って当てた、己のこぶしに強く感じる。 このまま、胸に秘めた秘密の名前を明かしそうだった。 彼女に、呼ばれたい。 そうされたら、どれほど…… 「あなたの忠誠、覚えておきます」 彼女は言った。 ルキアニスを映した、深い紫の瞳が静かに退く。そして気づいた。己の姿は、握ったこぶしを左の胸に当てる、敬礼のしぐさであったことに。 違うと言いそうになり、違っていないのかもしれないと自ら思い、そのいずれもが己の気持ちでは無いことに戸惑った。 うつむきかけた頬に、何かが触れる。 シルフィスの指だった。 振り仰いで見る彼女のおもてには、いつもとはすこし違う笑みが浮かび、ルキアニスを見ていた。 「……」 「お先に」 シルフィスは退き、そしてゆっくりと立ち上がる。彼女の体を、透き通った湯が流れ落ち、やがて玉となって転げ落ちてゆく。 いつものように背筋を伸ばして、彼女は胸を張った。その先を、脇を、間を湯は流れ、引き締まった彼女の体を彩りやがて、茂みと肢を流れて、ふたたび湯船へともどってゆく。 「……はい」 彼女の、彼女にしか顕せない、女のうつくしさから目をそらして、ルキアニスはうつむいた。 湯あたりして帰ってきたルキアニスに、マルクスは馬鹿じゃないかと言いながらも、談話室の風通しの良い長椅子に寝ているように言った。濡れ手ぬぐいを額にあてて、胸元を開くように言い、そして扇いでもくれた。 談話室にいた中隊の皆は、心配はしてくれたけれど、同じくらい笑った。 我ながら、ありえないくらいノリノリで取りまとめました。 誠死ね。マジ死ね。 背中に自分用のしるしなんかつけるな、 を思いついたので話がまとまったのです。 我ながら変態変態変態 うん。 いろいろ醸されているw
https://w.atwiki.jp/zoids-bcg/pages/173.html
* 共和国軍特殊工作師団第107高速戦闘連隊副連隊長。 Birthday ZAC2073 Race 風族 Sex 男 Class 少佐 ヘンダーソンの副官で、普段は特殊工作師団第107高速戦闘連隊第1小隊の隊長であるが、ヘンダーソン不在などの時の連隊のまとめ役でもある。
https://w.atwiki.jp/deserteref/pages/549.html
ワルター・フォン・シェーンコップ(宇宙暦764年 - )は自由惑星同盟の軍人。原作登場人物である。男性。 1 外見 2 略歴2-1 前世 2-2 新版 3 性格 4 能力 1 外見 彫りの深い顔立ち、均整の取れた長身、優雅な物腰には、貴族的な気品が漂っている。灰茶色の瞳に強烈な光が宿る。 2 略歴 2-1 前世 天才ヤン・ウェンリー配下の陸戦隊司令官として活躍。シヴァ星域会戦における帝国総旗艦ブリュンヒルト突入作戦で戦死。 2-2 新版 宇宙歴770年、祖父母に連れられて自由惑星同盟へと亡命。 宇宙歴778年にジュニアフライングボールケリム星系リーグで得点王になった。(8話) 宇宙歴780年に同盟軍士官学校に合格するも入学せず、ケリム陸戦専科学校に入学する。 宇宙歴782年に宇宙軍伍長となる。 宇宙歴783年、武勲を立て宇宙軍曹長に昇進。 宇宙歴784年、武勲を立て宇宙軍准尉に昇進。 宇宙歴785年、推薦を受け第一六幹部候補生養成所に入学。 宇宙歴786年に修了。宇宙軍少尉となり薔薇の騎士連隊に配属され、小隊長として三十九人の部下を指揮する。 宇宙歴792年、宇宙軍中佐に昇進。 宇宙歴793年、薔薇の騎士連隊副連隊長に就任。 宇宙歴794年、戦死したオットー・フランク・フォン・ヴァーンシャッフェ連隊長に代わり、ヴァンフリート四=二基地攻防戦では第四陣地群で連隊の指揮を執る。この際、基地憲兵隊長代理、エリヤ・フィリップス宇宙軍中佐と知り合う。戦後にはエリヤに中佐昇進を受けるように勧めた。 同年の第六次イゼルローン要塞攻防戦時には宇宙軍大佐に昇進しており、正式に薔薇の騎士連隊連隊長となっている。この戦いで連隊を裏切った元連隊長、ヘルマン・フォン・リューネブルク帝国宇宙軍准将を一騎討ちで破った。(28話)この功績により、ハイネセン記念特別勲功大章や宇宙軍殊勲星章など四つの勲章を授けられる。(29話) 宇宙歴798年の「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦では第一三艦隊司令官ヤン・ウェンリー宇宙軍中将の指揮の下、要塞戦の指揮を執った。この時宇宙軍准将で第一三陸戦隊司令官代理。(58話)同年中、少将待遇の宇宙軍准将に昇格した。(60話) 宇宙歴799年、正式に宇宙軍少将に昇進する。(63話) 宇宙歴801年、復員支援軍陸戦戦力司令官として二個陸戦遠征軍四九万人を率いた。この時宇宙軍中将。(82話) 宇宙歴802年、イゼルローン要塞司令官を務めている。この時階級は宇宙軍大将。その後、トリューニヒト政権の同盟軍再編を経て要塞軍集団司令官となる。同年、ジークフリード・キルヒアイス元帥の策により装甲擲弾兵の大部隊が要塞侵入を果たすと、要塞軍集団に加え、第二艦隊陸戦隊、第一八地上特殊作戦群(ショコラティエール)、第一一艦隊陸戦隊を指揮下に収め、迎撃を指揮した。(108話)同攻防戦の後、宇宙軍殊勲星章を授与された。(113話)また、権力を握ることを決意したエリヤ・フィリップス上級大将の元を訪れ、忠告を行う。また、 「あなたの人生が自分一人のものになった時、お邪魔させていただきます」 と決別の言葉を口にした。(112話) 宇宙歴804年5月、上級大将に昇進の上、陸戦隊総監に就任が内定。後任の要塞軍集団司令官がまだ未定。(120話) 宇宙歴804年7月、同盟軍広報誌『ガーディアン』八月号の表紙を飾った。(122話) 3 性格 将官に対しても不遜な態度をとる。公式の場では許されないようなきわどい発言も多い。誰に対しても分け隔てなく慇懃無礼。課業終了後は不特定多数の女性との情事に精を出す。道徳家が怒り狂いそうな不品行ぶり。 笑顔の中に鋭い刃を隠し持っている。 ただし、態度こそ反抗的なものの、与えられた命令はこれ以上無く完璧に遂行する。配下の規律・風紀は並みの部隊よりよほど優秀。 4 能力 卓越した学力と体力の持ち主。学科・戦技・リーダーシップは開校以来最高、協調性と倫理教養は開校以来最低、総合すると九位という成績で、ケリム陸戦専科学校を卒業する。 徒手格闘術・戦斧格闘術・ナイフ格闘術・射撃術はすべて最高の「特級」評価。隊内戦技トーナメントの二年連続優勝者。人事記録の賞罰欄は獲得した勲章と個人感状で真っ黒に埋め尽くされている。 指揮官としても超一流。一〇人程度のゲリラコマンドの指揮にも、一〇〇〇人を超える大部隊の運用にも抜群の技量を示す。超人的な勇気の持ち主で、気前が良いこともあって、部下からは絶大な支持を受ける。幹部候補生出身ながらも、誰もが将来の将官候補と認める存在。 ルールを知り尽くし、そこから一歩もはみ出ない範囲で振る舞う術を弁えている。規則や権威を尊重する気が無いのに、誰よりも上手に利用できる。
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/181.html
少し前からさわりをちょこちょこやっていた風呂の話。 まとまってきたので貼ってみます。 この筋で進めます。 そこは、兵員浴場とちがって、洗い場も浴槽もずっと小さかった。 それでも、一人で使うには大きすぎて、何かもったいない気もしていた。 ルキアニスは、立ち込める湯気の中で、少し居心地悪く感じていた。 ここは女性の浴場で、そして連隊には女性は一人しかいない。 連隊長シルフィス・シリヤスクス・シルディールその人だ。だから連隊長のための浴場と言っていい。 帝國軍には、女性であっても従軍しているものはいる。そしてそういった人の多くは、貴族で大抵は、また何かの義務を負っている高位の貴族だった。 そして、そういった人たちが、それなりの矜持を保ったまま、軍務につけるような配慮がなされている。風呂もその一つだ。 この浴場を使う許しは、連隊長その人から得ている。 昔は、周りのすべてが男でも、それほど嫌とは思わなかった。もちろん、はじめて皆で風呂に入るときには、物怖じもした。でも、士学の生徒用風呂は上等なものじゃない。体を洗うので精一杯のところだ。 いつのまにか、あって無きがもののようになった。まるでそんな申し合わせや決まりがあったみたいに。 学校を出て、旧第十三軍団に配置されたときの最初に、風紀を乱すな、と言い渡された。 もちろん、命令には従った。 古人がどんな風に思われているのか、察していた。 好きになった人もいなかった。 己がひとの体を求めるたちとは思っていなかった。 「……」 水面と湯気から腕をあげて、頭を押さえた。 なぜあんなことをしてしまったのだろうと思う。 マルクスの顔をちゃんと見られない。 ばちゃばちゃと音を立てて、顔を洗った。 怖かった。 洗い流したかった。 何が来るわけでも、起きるわけでもないことはわかっていた。 けれど、怖かった。 抱き寄せられていると、触れた肌が暖かくて、それが肌を通して染み渡ってゆくようだった。 それだけでは、済まなくなるなんて、思いも寄らなかった。体が勝手に動いた。そしてそうすることを、己の中の何かが求めていた。もの思う心より、ずっとずっと強く。 ルキアニスは、身を抱えた。 己の中にそんなものがあるとは思っても見なかった。 「……」 かつて、ルキアニスを診た療師は言った。 『人の体と心には、不思議なつながりがあるのです』と。 そして、人形のように小柄な女性療師は、その肌をルキアニスに合わせて言った。 『“力”をつかって、心の奥の澱の堰を切ります』と。 押し流されること無く、こらえてほしい、と。あなたの好きな人を思い起こしてほしい、と。その姿にすがっても構わないから、と。 そして、ルキアニスは導かれた。 体を衝き動かすもので、噴出す澱を打ち消すように。 「……」 導かれながら、導くものの感じることを感じていた。 そうされることで、ルキアニスは心の澱を忘れていた。
https://w.atwiki.jp/deserteref/pages/387.html
エル・ファシル義勇旅団とは対帝国反攻作戦「自由の夜明け」に義勇兵としての参加を希望したエル・ファシル避難民五〇〇〇人によって編成された部隊。 概略1 結成 2 陣容 3 経緯 概略 1 結成 宇宙艦隊副司令長官ラザール・ロボス大将の命令によってエル・ファシルの英雄エリヤ・フィリップス少尉が義勇軍大佐として率いることになった。 避難民が自らの手で故郷惑星エル・ファシルを取り戻したいという切実な願いを自由惑星同盟軍が手助けするのはまさに自由惑星同盟市民の琴線に触れそうな計らいである。そして、それを率いるのが避難民の惑星エル・ファシルの脱出に大きな役割をはたしたエリヤ・フィリップスとなれば、同盟のマスコミの垂涎のニュースとなる。おそらくはそのような動機によってロボス大将や国防委委員長ラウロ・オッタヴィアーニ はこの部隊の結成を支援したものであろう。(10話) 実際のところ、「自由の夜明け」開始時点では遠征軍司令部惑星シャンプールから帝国軍拠点イゼルローン要塞に通じる二つの航路のうち、帝国辺境鎮撫軍主力は交易路としての重要性が高いドラゴニア航路に配置されていると考えられており(11話)、惑星エル・ファシルの存在するパランディア航路の攻略を担当するロボス大将率いるエル・ファシル方面軍には大きな戦いは想定されていなかったに違いない。それゆえに、同盟市民の耳目を集めるニュースをロボス大将らは欲したものと思われる。従って、エル・ファシル義勇旅団も当初はさほど実戦参加は期待されていなかったようである。 2 陣容 旅団長 エリヤフィリップス義勇軍大佐 副旅団長 マリエット・ブーブリル義勇軍中佐 義勇旅団長補佐 アンドリュー・フォーク宇宙軍中尉 主要幕僚 主席幕僚カーポ・ビロライネン宇宙軍大佐(義勇軍中佐) 人事主任シー・ハイエン宇宙軍少佐 情報主任クラーラ・リンドボリ宇宙軍大尉 作戦主任ゲロルト・トラウトナー宇宙軍少佐 後方主任ニーニョ・アマドル宇宙軍少佐 旅団最先任下士官アーマン・ウェルティ宇宙軍准尉 連隊長 第一義勇連隊長オタカル・ミカ義勇軍中佐 第二義勇連隊長リディア・バルビー義勇軍中佐 第三義勇連隊長ボリス・ソドムカ義勇軍中佐 所属不明 ルチエ・ハッセル マリア・ハッセル キロス 3 経緯 宇宙歴791年12月9日から惑星エル・ファシル攻防戦が始まった当初はエル・ファシル義勇旅団は大勢の陸戦隊員に守られながら戦場に顔を出して愛国心をアピールする存在であった。旅団長フィリップス義勇軍大佐や副旅団長マリエット・ブーブリル義勇軍中佐の仕事はマスコミの前で演技をするだけだった。しかし、惑星エル・ファシル防衛司令官ミヒャエル・ジギスムント・フォン・カイザーリング中将指揮下の帝国軍の奮戦により、同盟軍の死傷者が増大していくとその役割は一変する。義勇旅団は危険な場所に配属され、護衛の陸戦隊員は減らされ、フィリップス旅団長やブーブリル副旅団長は先頭に立たされた。義勇旅団は各地を転戦し、戦うたびに大きな損害を被った。最終的には、隊員五一四八人のうち八五五人が戦死、二〇七四人が重傷を負うという大損害を被った(12話) この戦いぶりによりエル・ファシル義勇旅団は聖戦の殉教者とみなされるようになり、多くの同盟軍人の励みとなった。戦後、旅団の隊員たちは手厚い恩賞を受けた。義勇兵はみな義勇軍階級より二階級低い正規軍階級を授与され、正規軍から義勇軍に出向した軍人は全員一階級昇進した。功績の大きい者に勲章や一時金が与えられた。(12話)しかし、義勇兵として旅団に加わった避難民たちの心には暗い影が差していた。 のちにエリヤ・フィリップス代将の暗殺を試みたルチエ・ハッセル軍曹の一件は義勇兵の身の上に起きた典型的な事例であろう。彼らは生業を失い、貧しさから逃れたい一心で義勇兵に志願した。惑星エル・ファシルでは宣伝目的のために危険な戦場に駆り出され、多くの同郷人・親族を失った。やっとの思いで帰還した故郷は同盟軍の猛攻撃により焦土と化していた。(45話)元旅団所属の義勇兵から何名か自由惑星同盟からの独立のためにエル・ファシル七月危機を起こしたエル・ファシル革命政府に参加したものが現れたことの原因の一つにはこのエル・ファシル義勇旅団があったものと思われる。
https://w.atwiki.jp/examfamily/pages/17.html
ゼウス「リーダー」 坂本勇人「チーフ」 すけ「大隊長」 らせんのあひる「連隊長」 イックションぺ「テクノブレイカー」
https://w.atwiki.jp/sousakurobo/pages/768.html
第5話 前回までのあらすじ 「訓練に明け暮れる第28連隊第4中隊の少女達。 拙くチグハグながらも少しずつ、ゆっくりと成長を続けてゆく。 しかし、対ワーム戦争の刻一刻と変化する情勢は、 彼女達にこれまで通りの訓練と青春に明け暮れる日々を 与えてはくれないのだった……」 (ナレーションCV:若本・ぶるぁぁぁぁ!!・規夫) 二日後 第4中隊が駐屯している高校のグラウンドに、自衛軍の車両が数台駐車していた。 2台は自衛軍制式の4輪の軽装甲車両(LAV)、1台は輸送トラックなのだが、珍しいものがそれらと共に並んでいた。 6輪の装甲車に砲塔が付いた、機動戦闘車両(WBV)、指揮通信車両(CCV)、そして小型無人偵察機(UAV)と その発射ランチャーを荷台に積んだトラックである。 「あの機動戦闘車両、無人型だ…遠隔操作する”マリオネット”ってやつだよ、多分。 UAVは砲兵の前進観測用機材…FFOSだね」 玲と二人で廊下を歩きながら、横目で並ぶ車両を見る麗美が呟く。 二人とも、陸上自衛軍のWAC用制服に制帽で整った姿で、襟には訓練生の階級章が縫い付けられていた。 麗美がそうだが、家族が自衛軍関係者なのが2名、軍事オタクが3名、第4中隊は兵器の名称をソラで言えるのが結構居る。 玲や由香里も、そんなに詳しいというほどでは無いが訓練で目にしたものや教本の写真に載っているものぐらいは知っている。 だから、さほど珍しそうな顔もしなかった。 「会議室」と書かれた空き教室の扉を開き、玲と麗美は中に入った。 既に室内には由香里と、自衛軍の幹部の制服と階級章をつけた数名、そして迷彩作業服で統制された第4中隊の女子全員が 整列して立っており、二人は由香里の隣まで歩いて止まると、幹部たちに向き直って直立不動の姿勢で敬礼をした。 それが終わると、由香里同様に不動の姿勢で「気をつけ」をする。 しばらく待つ。 基本的に、玲と麗美がやる事はあまり無い。 あくびをしない、身動ぎをしないでキリッと立っているだけだが、それを維持するのは退屈とはいえない労働だ。 やがて、事前の打ち合わせで決められた時間どおりに由香里が式進行を始める。 「連隊長挨拶、連隊長野礼寺1佐登壇」 新たに会議室には言った着たのは自衛軍1佐の階級章を制服につけた、壮年の男性だった。 男性が敬礼をし、玲・麗美・由香里、そして幹部たちも敬礼を返す。 そして整列している第4中隊の正面ほぼ中央列に相対する位置まで歩いて、向き直った。 数秒、間が空く。 気付いた玲が隣の麗美を肘で小突くと、思い出した麗美は慌てて中隊員の前まで進み、回れ右をして連隊長に向き直った。 「れ、連隊長にたーいし、敬礼!」 掛け声と共に、麗美と中隊員全員が連隊長に敬礼を行う。 事前に何度も練習したにも拘らず、敬礼の動作は揃っておらず割とバラバラでタイミングがずれていた。 幹部たちは苦笑し、玲と由香里は「ダメだこりゃ…」「こいつらは…」と恥ずかしくなり、 麗美は中隊長らしく振舞おうと顔を紅潮させていて、連隊長は笑いもせず静かに敬礼を返し、敬礼の姿勢のまま左右に顔を向ける。 「直れ!」の掛け声で元の姿勢に戻る時も、やはりバラバラだった。 唯一、麗美の敬礼動作だけが綺麗な形でビシっと決まっていたのが、中隊長の面目をどうにか保っていた。 「連隊長訓示。 指揮者のみの敬礼」 とくにやり直しなどされる事はなく、由香里の式進行は続く。 麗美と連隊長が敬礼を交わし、終わると麗美と連隊長の目が合った。 (初李のお父さんだ…) 玲たちは口には出さなかったが、ほぼ同じ事を思った。 初李は特に感慨も無さそうな表情をしている。 初李の父親が自衛軍の幹部であり、玲たちが所属する第4中隊の上部部隊の第28連隊の連隊長であることは前もって知っていた。 自衛軍の連隊の編成は、「大隊」を抜かして中隊の上がすぐ連隊になっているため、中隊長の麗美にはこの連隊長が直接の上官となる。 だが、麗美も玲も連隊長にこうして会うのは初めてだった。 これまでは、部隊の完結式にもなにかの命令が下されるときも、連隊長は多忙で不在という理由で代理が遣わされてきたのだ。 今回、連隊長がこうして出向くのは何かの命令…おそらくは本格的な、第4中隊の実戦参加が伝達されるものだというのは想像できる。 それゆえに、玲や由香里にも緊張が走った。 麗美に至っては既に汗をかき始めている。 野礼寺連隊長はそんな彼女らの様子に、口元にほんの少しだけ微笑を浮かべた。 「第28連隊隷下、第4中隊は本日付で、北斗市防衛線久根別区における敵浸透部隊の進攻阻止、遊撃任務を正式に任ずる事となった。 第4中隊は人員、装備共に戦闘行為を持続するに足る状態に無いが、まことに遺憾ながら自衛軍はこの任を君達に要求せざるを得ない。 第4中隊には粉骨砕身、必勝の信念でもってこれに当たってもらいたい…」 そこまで言って、野礼寺連隊長は厳しい面持ちの玲たちの顔を見回し、フッと笑う。 「怖いか? 戦いたくないなら、拒否しても構わないよ。 どうせ、この命令も形式的なものだ。 定数に満たない中隊を投入しても、何の役にも立たないし、そもそもまともな命令ではない。 君たちの様な女子を、戦線に投入しようなどというのはな」 一瞬、虚を突かれた様な表情になる麗美、玲。 眉根をひそめる由香里。 中隊員は戸惑いの声を出してざわめき、自衛軍幹部たちはどこか諦めの付いたような微妙な表情を浮かべる。 思わず、玲は口に出していた。 「…それはどういう事ですか?」 「言ったとおりの意味だ。 誰も、君達に戦争をすることを、まして死ぬ事を要求していないし望みもしない。 女子供が参加する戦争など、あってはならない。 君たち第4中隊は、今までどおり訓練と待機をしていて貰っても全く構わない。 どのみち、二個分隊程度の人員では戦力として期待しては居ないのだからね。 書類上は中隊になっており、自衛軍の方面隊総監に提出している書類も、人員を他の中隊に引き抜いた事は記載していない。 実は『4個中隊が存在している』という事にしないと、今度は方面隊が中央に報告する時に困るんだ。 「函館戦線は崩壊寸前です」、などという事をまだ発表するわけにはいかなくてね…おかげで苦しい戦いを強いられている。 その分の物資補充は書類記載どおりに廻して貰っているがね。 だから、君たちがたった14名の中隊である事も、戦闘に参加していない事も、誰も知らない。 いや、君たちだけではない。 志願学生兵士のうち、女子と1・2年生の男子は非戦闘職種か後方任務にしか従事させていない。 訓練未了の学生を、無駄死にさせるわけにはいかないし、正規の兵士に学生兵士のカバーをさせるわけにもいかない。 それは君たちも同じだ。 君たちが死ぬ必要は無い」 玲は少なからず動揺した。 それは思いもかけない言葉だったからだ。 これまで、いつかは出撃命令が下され、自分たちも戦闘に借り出されるときが来るだろうと思って訓練に明け暮れていたのが、 逆に、戦わなくてもいいと言われるなど、思っても見ないことだったからだ。 「それは…!」 玲が思わず大きな声で連隊長に何か言おうと声を出しかけた時、別の声がそれを遮った。 「ふざけないで!!」 玲、由香里、自衛軍幹部たち、そして中隊全員がその声の主、麗美に一斉に顔を向け、注目した。 普段の麗美を知る中隊の少女たちには、少なからず驚愕していた。 麗美はあろうことか、野礼寺中隊長、一佐という遥か上の階級の、目上の人に対して怒鳴りつけたのだ。 それも、怒りを含んだ強い調子で。 「私たちは、遊びでこんな所に来たんじゃない! 自分から戦うために来た子だっているし、周りに言われて無理やり来させられた子だっている! でも、軍隊なんて入りたくて入ったわけじゃない! 戦いたくて戦うんじゃない! 戦わなきゃいけないから、他にどうしようもないから、戦うって覚悟を決めて、今まで訓練してきたんだ! それを、今更戦わなくていい何て言うなら、戦うのは大人の仕事だとか言うなら、最初から私たちみたいな子供なんかを戦争させるために集めるな!!」 野礼寺連隊長は、無言で麗美に正対したままその言葉を受け止めていた。 玲たちは、唖然として、目じりに涙をうっすらと浮かべながら叫ぶ麗美の姿を見つめていた。 中隊長の仕事なんかできない、とめそめそ泣いていた麗美が、こんな事を、よりによって連隊長なんて「偉い人」に こんな風に声を荒げるとは信じられなかった。 そして、麗美は振り返って中隊全員の方を見回すと、言った。 「私が決めちゃうけど、いいよね?」 玲と由香里の方にも視線を向けて、確認するようにした後、返事が帰ってくる前に麗美はまた野礼寺連隊長に向き直り、 直立不動の姿勢からピシっとした敬礼動作をすると、大きな声で宣言した。 「第4中隊は命令を受領しました! 本日をもって、敵部隊の侵攻阻止の任務に付きます!!」 それを聞いて、野礼寺連隊長は口の端をやや笑うような形に曲げた。 「……一時はどうなる事かと思ったけれど」 30分後、一同は解散し普段の教室に一度戻ってきていた。 玲と由香里は幹部たちから引き続き、新しい装備の引渡しと説明があると言うので会議室に残っている。 面倒くさいお偉いさんとのご対面が終わったので、前述二名を抜かした中隊全員が緊張の糸がほぐれて教室内でそれぞれリラックスしていた。 「でもさあ……まさか麗美がああいう事を言うなんて思っても見なかったよねえ?」 最初に口に出したのは理玖瑠だ。 席に座って少々だらしなく頬杖を付いた姿勢で、前の席の美鈴や隣の席に腰掛ける真璃に話しかける。 しゃがんで真璃の机にあごを乗せていた翠がそれに同意する。 「まあねえ、言ったら悪いけど、普段のアレ見てると、いざ出撃、本番ってなってもオロオロしてるようなのしか想像できなかったね。 ある意味、物凄い意外だったよ」 笑ってそう言う翠に目を向けながら、真璃は背もたれに体重を預けて頭の後ろで指を組んで言う。 「……意外といえば、自衛軍の偉い連隊長さまがあんな事言い出すなんてのも凄い意外だったな。 戦わなくていい、なんてさあ……? まあ言ってる事は正論だけどさ。 私たちみたいなじょしこーせーが戦争するなんて事そのものが、元からおかしいんだし。 でも、ちょっと惜しかったかな。 お言葉どおりに拒否してれば、このまま『軍隊ごっこ』続けていられたかもしれないってのは」 「うう……みんなごめん……私が勝手にあんな事言っちゃって……」 それを聞いてWAC制服(普段の女子学生服に着替えていない)の裾を両手でぎゅっと握り締めながら麗美が 泣きそうな顔になって、申し訳無さそうな声で呟いた。 麗美自身は、さっきはつい、野礼寺連隊長の、少女たちを志願させておいた自衛軍としてはあまりに無責任といえば無責任な 『今更』な発言に対しての憤りと勢いであんな事を言ってしまったのだが、冷静になってから考えると 命令を拒否して待機状態を続けていた方が良かった者も、中隊の中には少なく無いだろうと気が付いたのだ。 いや、少なく無いというより、むしろ過半数が「戦いたくない」派であろう。 積極的に軍隊の一員になってワームと戦いたいと望んでいるのは、この教室内では散乃と麗美自身、あとはこの場に居ない玲ぐらい。 戦争する事になってもさほど拒否感が無いのは元々軍事や国防に関心が高かったり、そういう家庭環境で影響を受けた真璃や有理、翠、初李ぐらいである。 「確かに、さっきの麗美の発言はあまりいいものではなかった。 むしろ、あの人に乗せられた感じがあるわね」 穏やかな、しかし少し冷淡な口調でそう呟くのは窓際の席に腰掛けて『軍事研究』を読んでいた初李だ。 彼女は視線は手に持って開いた本に向けながら、自分の父親でもある野礼寺連隊長を「あの人」と呼んだ。 「あれは、私たちを自分から戦争に参加させるために、わざとあんな事を言ったのよ。 私たちは今まで、ろくな教官も機材もないにせよ、曲がりなりにも軍隊としての訓練を受けさせられてきた。 なのにいざ、という時になって「本当は戦わなくてもいい」なんて言われたら、望んで軍隊に志願した子もそうでない子も、 自分が今までやってきたことはなんだったのか?、なんて思うのが心理という物でしょ? 今までやってきたことを無駄にしたくない、無駄だった事にされたくないという思いと、 麗美が言った様に、『今更なにを言うんだ』って思いが生じるから、そこは意地でも戦ってやるって言う風に考えちゃう。 あの人はそういう所をついて、私たちの誰かがそんな風に言い出してくれる事を狙って、あんな事を言ったのよ、おそらくね」 それを聞いて、「乗せられた」当人である麗美がますます泣き出しそうな顔になって小さくなる。 要するに、全部野礼寺連隊長の掌の上だったというわけだ。 望んで戦う者でも、いざ実戦、となると怖気づく事は少なくない。 そういう時に、命令されて強制されることではなく、自分から望んで挑んだ事だ、という風に誘導してやれば後から文句は出にくい。 初李が「あの人」と呼ぶ彼女の父親の目論みは、つまりは麗美みたいな、乗せられる生徒を出す事で 戦う事を学生兵士自身の意思で決めさせる方向に上手く持って行かせることなのだ。 「……でも、まあ、そうね。 麗美が言わなきゃ玲か由香里辺りが言ってた事かも知れないし。 あの二人が言うよりは、麗美が言ってくれてた事で結果的には良かったのかもしれないわね。 この中で一番の泣き虫で皆からからかわれてた麗美でさえ、ワームと本当に『戦争』することに覚悟を決めてるっていうんなら 自分だけ戦いたくないとか逃げたいとか思うなんて、恥ずかしくて出来ないもの」 初李は本に向けていた視線をちょっとだけ上に向けて、少し考えるようにしながらもそんな事を言った。 そして、勝手に突っ走って独断でワームと戦う命令を受諾してしまった責任を感じて俯き加減だった麗美も顔を上げ、初李を見る。 初李は麗美と視線を合わせると、優しく笑った。 咲也も麗美の側によって、その肩にそっと優しく手を置く。 「大丈夫ですよ。 麗美が、私たちの中隊長がそう決めた事なんですから、『部下』の私たちはそれに従う義務があります。 麗美が率先して戦うと決めたのだから、皆付いていきますし、皆で全力でサポートしますから」 真璃も立ち上がってゆっくり麗美の方に歩みを進め、手を伸ばしてその頭をくしゃくしゃと撫で付ける。 「しょうがねーな、初李の言うとおり、中隊長様が戦うって言うんなら私たちだけ戦わないでサボるってのもできないし。 まあ私たちも頑張るからさ、麗美も頑張って一人前の指揮官になれよな?」 さらに散乃が駆け寄ってきて、麗美の背中をバシバシ叩いた。 「あたしよくわかんないけど、麗美のこと見直したよ! 凄くかっこよかった! 本番になったらワームをいっぱいやっつけて、あたしと一緒にダブルエース目指させてあげる!! あたいがミハエル・ヴィットマンで麗美がオットー・カリウスね!!」 「痛ったい!! あんたよく欧州戦線のエースパイロットの名前なんか知ってるわね……」 麗美が目じりに涙を浮かべながら散乃に反撃のヘッドロックをかまそうとすると、今度は理玖瑠、美鈴、翠らが やって来て麗美の肩や背中やわき腹を軽く叩いた。 「まあ私らは整備班だけど、裏方として精一杯の事はやるよ。 麗美の89式は特に念入りに整備と洗車するようにする」 「できれば皆が死なないような作戦とかをお願いします、と」 「中隊長が一人前に一歩近づいたお祝いに、中隊長の89式にドリル付けようよドリル! あと頭にツノとか!」 「ドリルとかツノってガンダムやグレンラガンじゃないんだから……ぶひゃっ!? ちょっといまわき腹小突いたの誰!?」 励まされると同時に弄られまくっている麗美の姿を側で見守りながら、留美と大が呟く。 「…麗美ちゃんって、あれで割と皆に慕われてるというか、可愛がられてるよね。 なんていうか、麗美ちゃんのあの発言で、空気が変わった気がする」 「そうだねー。 中隊長っていうよりマスコットに見えるけど、でも、なんていうか…… 頼りないし、上手く行かない事があるとすぐ泣くし、空回りしてる事が多いけど、みんな麗美を助けてあげたいって思うんだよね」 麗美の能力的な面での評価はあまり高くない。 実際、今まで中隊の誰もが麗美の言う事なんか聞かないし、辛辣な評価をしてきた。 実務の面でも人身掌握の面でも、怖がられて言う事を聞かせられる玲や、気配りができている由香里、あるいは早苗の方が上である。 しかし、かと言って別に麗美は悪く思われているわけではない。 むしろ、親しまれている。 「そういうの、なんていうのかな? カリスマ?」 「そうなのかー?」 そこへ真璃が割って入り、二人の肩に後ろから腕を回す。 三人の少女の顔が団子のように並んだ。 「麗美のはカリスマかどうかは判らないけどな、指揮官には兵の将と将の将ってのが居てな。 自分で能力を示して兵卒を引っ張っていくのが兵の将、まあ、最低でも小隊長クラスだな。 で、能力は大した事無いけど、周りの連中に、この人は自分らが支えてやらないとダメだ、って感じで 率先して働くように出来るのが、将の将…」 「漢の高祖劉邦を、その将軍韓信が、自分と劉邦の性質や器量の違いを表現するのに使った言葉ね まあ、麗美が将の将と言えるとは思えないけど、劉邦も麗美も自分ひとりじゃ何も出来ない人間って 周囲に思われてるのは共通点かもしれない」 薀蓄を騙り始める真璃にさらに横から割って入ったのは有理だった。 有理は真璃や初李と軍事や兵器の話題で趣味が合うが、本分はどちらかと言うと歴史(戦史)オタである。 なので、こういう話には結構食いついてくる。 が、大と留美にとっては、 「…カンってどこの地方のことですか?」 「…難しくてよくわからない。 兵の将と将の将って結局同じじゃないのかー? 指揮官でしょ?」 それらの薀蓄語りはあんまり意味がなかったようで、有理と真璃は顔を見合わせて、ガックリと項垂れた。 ……ゆとり教育ここに極まれり。 ワームとの戦争が激化して以来、社会に与えた影響は少なくない。 教職員の手も足りなくなり学校教育の水準維持に限界を感じ始めていた文部科学省は、従来の詰め込み式教育から 方針を切り替えて、教科書や試験の内容を簡略化し学校や教師の負担が少なくなる様にした新プログラムを導入していたが、 同時に色んなところで弊害も起きていたようだ。 「泉沢さん、漢というのは昔の中国にあった国の名前ですよ?」 早苗がやって来て、親切にも補足を入れてくれたが、大と留美は顔を見合わせてキョトン、とし。 「……中国大陸って人が住んでいないんじゃなかったんですか? 大昔にワームに占領されたって習ったけど」 「中国って大陸の事だったの? そうなのかー……」 「あの……ワームが現われる前の中国大陸というか、ユーラシア大陸の中央からこっち側は普通に人が住んでいましたよ? というか、私たちが使っている漢字って、その中国から伝来したものなんですけど……」 これには早苗もガックリと来て、項垂れながら解説をするしかなかった。 真璃・有理・早苗は中隊内の個々の学力レベルに相当な開きがあるような気もしてきて、どんよりとした表情で顔を見合わせる。 留美や散乃があんまり頭が良くないのは知って居たが、大ちゃんまでもとなると、中隊内の他の子らのレベルも急に不安になってくる。 ふと、三人は少し嫌な事に思い当たった。 「ねえ真璃……麗美はここまで酷くは無い……よね?」 「私に訊くなよ……仮にそうだったとしてもさ、ほら、玲と由香里が居るし……私らとか初李とかで教えるって手もあるし……」 「さすがに麗美さんはここまで不自由とはおもいませんけど……」 ただのバカなら、無知ならいい。 知らない事は教えて身につけさせれば解決する。 問題はまともな平均水準以上の思考能力や想像力があるかどうかである。 頭を使って勉強した経験の少ないゆとり世代は、脳みそを使う上で大事な部分、肝心な部分が致命的に欠落している例が多いのだ。 部隊を率いる中隊長がそれでは、はっきり言って洒落にならない。 麗美が精神的にお子様で頼りない子だと言う事は全員が承知している。 しかし、麗美が『ゆとり』であるかどうかは、誰も知らないというか、確認していなかった。 なんとなく、早まったかもしれない……という空気が漂う。 そんな空気の流れを断ち切って、教室の扉を開けて玲と由香里が入ってきた。 「騒がしいわね、廊下まで響いてるよ? みんなちゃんと揃ってるー? ……というか何やってたのよ、あんたたち」 玲が揉みくちゃにされている麗美と女子たちをジト目で見ながら言うと、由香里がパンパンと手を叩いて指示を出す。 「はい、受領した新装備と弾薬の説明があるから、整備班は遊んでないで作業服に着替えて、10分後に校庭に集合。 あと、砲兵班の真璃と初李も来てね? 簡単な口頭説明だけだから」 「やっぱりこれ、私たち用の新装備だったんだね?」 「そうね……人員が増えないならせめて、少しでも良い装備をって配慮のつもりなんでしょうね。 あの人の考えそうな事だわ」 無人型機動戦闘車両の前に並んで立つ麗美と初李が、105ミリ砲を装備した車体に不釣合いな砲塔を見上げながら言葉を交わす。 その砲塔によじ登っているのは有理と翠だ。 結局、整備班だけでなく全員が校庭に集まってきていたため、他の何人かもその新装備に興味を示して 前部や後部を見て回ったり、巨大なタイヤの直径を計ってみたりと、新しい玩具を与えられた子供の様な状態になっている。 有理は、砲塔上部の搭乗用ハッチを開いて車内に体を滑り込ませた。 「……無人型って言っても、一応人間が乗って操作できるようになってるのね」 「そりゃまあ、第4世代AI搭載型だけどさ、AIが壊れたら動かせないんじゃ冗長性が無いし。 元々車両類の人員省略化がAIの開発意義だからね。 砲手と操縦手無しで車長だけの状態で操縦から射撃まで、AIの補助で一人で全部できるよ。 その上で、AI制御で完全無人での作戦行動もさせられるし、人が乗らないときはあっちの指揮通信車から 遠隔で指示出すだけだから私たちみたいな人員が足りない部隊でも充分使えるよ」 ハッチから逆さまになった頭だけを車内に突っ込んで翠が解説する。 有理は、それだけ知ってるなら由香里の解説いらないんじゃないの?と軽口を叩きながら車長席に備え付けてあるAIの入出力用ディスプレイをオンにした。 同時に、休眠状態になって言った機動戦闘車のAIが起動する。 『JGSDF 日本国陸上自衛軍 防衛省技術研究部 戦術無人戦闘車両制御用OS/AI ”上海” Ver1.09』 ディスプレイには陸上自衛軍のロゴとともに文章列が表示され、それを読んだ有理は訝しげな表情をした。 「上海(しゃんはい)……?」 「AIを開発したの、中国からの亡命帰化技術者らしいよ。 まあ中国というか、台湾の人。 車体は純国産で、砲はドイツの設計だから、まあ三ヶ国の技術の集大成ってわけだね」 翠がすかさず解説を入れる。 が、有理はふーん、と聞き流した。 有理はソフトウェア方面には興味があるが、ハード面とかスペックとかに付いては割とどうでもいい。 「素直に言う事を聞いてくれるいい子なら、どこ製でも構わないわ」 そう言いながら、有理はタッチパネル式のディスプレイを操作して、機動戦闘車の各種ステータスをチェックし始めていた。 「……で、こっちのランチャー射出式のUAVが、82式用の装備。 肩に取り付けて、ロケットモーターで加速・飛翔。 あとは指定した区域を自動で旋回して、観測情報を送ってくれるの。 滞空持続時間は最大4時間で、回収する時は専用のネットを張って、それに突っ込ませる方式。 ユニオン陸軍も同型のを使ってるけど、『ドローン』って愛称で呼ばれてるわね」 「うちで使うのはもっと可愛い愛称がいいな」 由香里の解説を受けながら、真璃がUAVの全周探索カメラのレンズを覗き込んで言った。 ドローンは端末とか働き蜂とかいう意味だが、響きが無機質で味気が無い。 すると、近くに寄ってきていた初李がUAVの可変展開式の姿勢安定翼を指で引っ張って開かせながら提案した。 「じゃあ、『リトルデビル』っていうのはどう? 翼の形がなんとなく悪魔っぽいし」 「……それ可愛いのか?」 「可愛くないの?」 真璃と初李はお互い顔を見合わせながら10秒くらい睨めっこをしていたが、やがて、真璃の方が根負けした、 というか他に代案も無かったので初李の提案に同意する形になった。 「結局、可愛いと思うセンスは人それぞれだしなあ……」 「で……具体的にあんた、どうすんのよ? 戦うって言っても何の目算も準備もなしに、戦えるものじゃないのよ? そこは解ってる?」 「玲こそ、どうなの? 今まで何の考えもなしに、私たちに何度も何度もシミュレーションさせたり、 それぞれの動く癖や適性を入念にチェックしていたわけじゃないんでしょ?」 中隊のそれぞれが新装備の物珍しさに注目している頃、指揮通信車の後部ハッチの陰に玲と麗美が立って話していた。 ついにと言うべきか、連隊長直々の実戦参加命令が来たのだ。 玲は前々から覚悟していた事であり、そのための準備や対策を由香里に助けられながら進めてきた事ではある。 だが、麗美はそうではない。 確かにここ数日間の麗美の訓練の熱心さは、評価に値するものがあり、それなりの成果も見られる。 少しずつ、一人の兵士として自信が付いてきたというのはあるだろう。 しかし、麗美の「実戦に挑む覚悟」というものは、ごく短期間で醸成されはじめたばかりの、まだ芽を出し始めた程度のものでしか無い。 つい乗せられて、勢いで「戦います」なんて言ってしまった程度のものでは、指揮官としての覚悟もまだ固まっていない。 だから、当分実質的に中隊を取り仕切るのは、継続して玲と由香里に一任されるだろう。 そして実際、麗美は玲や由香里が考えてくれるから、なんとかなるだろうと思ってる節は見受けられる。 しかし、それではいけない、と玲は思う。 玲は隊を運用する上で、役職を任せられる人員が少ない事に一番頭を悩ませている。 自分と由香里だけで隊の戦闘班と整備・支援班を動かす今の体制は、全くこの二人の能力だけに頼った脆いものだ。 仮にどちらかが欠けても、残った方の負担は大きくなるが、なんとか隊をまとめていく事はできるだろう。 では、残った一人も潰れてしまった時は? 何らかの理由で指揮が出来ない状態に陥った時は? 隊長と、そのサブを勤める副隊長がいるだけではダメなのだ。 軍隊には冗長性がなくてはいけない。 何処かの部品が欠けても、別の予備部品があればすぐに体勢を立て直せる。 例えば、正規の軍隊では士官が戦死しても、下士官が士官の代行として指揮を取る教育を受けているので戦闘を継続できのだ。 そして指揮を引き継いだ下士官が戦死しても、その次の指揮官が……という風に、指揮官がいなくなって兵卒が統率を乱す事は起こりにくいようになっている。 普段は補佐に徹し、いざという時は指揮官の代用になる予備部品……その役目を果たす人員は多ければ多いほどいい。 そのほうが、容易には崩れずしぶとく戦い、生き残る事が出来るからだ。 麗美は、その点では平時を任せられる良い指揮官であるとは到底言えない。 だが、少なくとも玲や由香里が指揮を出来なくなった時の、最低限の「予備」を果たせるくらいには、成長してもらわないと困る。 「基本の戦い方は今までのシミュレーションで叩き込んだ通り。 あれを守ってれば、そうそう負ける事は無いでしょうね。 ただ、皆が命令どおりに動いてくれるかが問題なのよ。 前みたいに、味方が射線上にまだいるのに射撃開始したり、とか」 「……うう。 いつまでもそれ引き摺んないでよ! 私だってちゃんと勉強してるんだから」 いつぞやのシミュレーションの結果を持ち出されて、麗美がまた泣きそうな顔になる。 はあ、とため息をつく玲は、麗美の指揮官としての資質に多いな疑問を持っていた。 どんなに訓練を繰り返しても、頼りない、というのは未だに大きい。 「ま、敵の数がこっちの戦力じゃ対処しきれないくらいの多数だったりして、退却しなきゃならない時以外はなんとかなるでしょうけどね。 次から、退却時の基本も訓練しなきゃならない頃かしら。 一応聞くけどあんた、敵の優勢下で味方の損害を極力抑えながら後方陣地に下がる時の基本はどうなのか、わかる?」 玲はあまり期待せずに質問した。 日ごろの座学でもシミュレーションでもまだやっていない部分であるが、これまでの戦闘の基本をしっかり理解していれば 正解できなくも無い程度の問題ではある。 が、麗美は割と平然と答えを口にした。 「そんなの、機動防御でしょ? 玲と咲也がいつもやってるやつ。 隊を半分ずつにわけて、片方が敵を撃ってる間に片方が下がって、下がったら撃って、前に残ってる方が下がるのを助ける。 あるいは、砲兵班を先に下げて、砲兵…真璃と初李が後方から制圧射撃を行っている間に私たち歩兵と騎兵が下がる。 そうやって下がった歩兵が、前もって用意していた後方陣地に伏せて、進撃してくる敵を待ち伏せ攻撃。 あとはそれを繰り返す……合ってる?」 「……なんであんたがカトゥコフの戦術を知ってんの!?」 玲は最初、口をあんぐりと開けて呆然としていたが、やがて驚愕の表情で叫んだ。 麗美の回答の前半部は、「今まで教えてきた戦闘の基本の応用」である。 ここまでは普通に及第点だ。 そして後半部は、大陸戦の社会主義連邦の「大祖国戦争」にてカトゥコフ少将がワームを葬るのに多用した戦術の応用である。 「なんでって……前の学校の教科書に乗ってたよ。 私は欧州戦線と東部戦線のところまでしかやってないけど」 「どこの高校の教科書に戦史なんか載せてる教科があんのよ!? そんなの、防衛大学校ぐらい……」 と、そこまで口にして、玲ははたと思い当たる事に気が付いた。 日本国内の普通科高校でも技術系高校でも、ふつう、軍事や戦史に関して教える学校なんて無い。 大学も同様である。 ただ一つを除いて。 玲は、その疑いを麗美に質問した。 まさか、とは思いながら。 「麗美、あんた……もしかして防大付属高等工科学校の生徒だった?」 「そうだよ? 私、こう見えて将来の士官候補生なんだよ。 身分も2等陸士だし」 防大付属高等工科学校は旧陸軍幼年学校・旧陸軍士官学校の流れを汲む、青少年を専門教育する事によって 将来の自衛軍の中枢を担う優秀な人材を育成する高等教育機関であり、卒業者はそのまま防衛大学にエスカレーターで進学する。 あるいは、卒業後に3等陸曹となって、そのまま陸上自衛軍に入隊する。 簡単に説明すると、最初からある程度の士官教育を受けて軍に入隊するエリート養成学校なのである。 麗美はそこの生徒だったのだ。 この発覚した新事実に、玲は道理で、敬礼は綺麗なしっかりした動作だし、制服の着方も決まっているわけだ……と 今更ながら得心がいった。 麗美がなぜ、玲や由香里から遅れて入ってきたのに中隊長なんかを任命されているのかといえば、彼女が 曲りなり・中途とはいえども正規の士官教育を受けた事がある唯一の生徒だったからだ。 しかし、それはそれで、玲は疑問を憶える。 「……じゃあなんで、あんたあんなにダメなのよ?」 「だ、ダメって酷いよ! そりゃ、私まだちゃんと指揮官らしいこと何にもわかんないけど……。 だって、まだ教科でならって無い部分ばっかりだったし、小銃だって分解整備と射撃予習はやったけど、実弾撃ったの こっちに来てからが初めてだったし、それに、いきなり機士の実機動かさせたり戦闘シミュレーター乗せたりするし……。 玲の訓練教育が無茶苦茶なんだよ! 最初、機士の種別と役割だけ簡単に説明して、それですぐに戦闘訓練始めちゃうからみんな、自分に当てられた役割が わかんなくて、戸惑ったり、好き勝手に行動しちゃうし! 私はいきなり指揮官なんかやらされたから、焦ってどうしたらいいか判らないし……。 私も皆もまだちゃんと基本を押さえてないのに、一人前の事をやらせようとするから、玲はみんなに嫌われてるんだよ?」 麗美はそのように反論した。 実際麗美には自分がかなりダメな事は自覚できている。 が、由香里にも以前に度々指摘されたことがあるように、今の玲の訓練計画は結構無理があるのも事実だ。 それは玲もわかっててやっている事ではあるが、改めて指摘されると反論の仕様が無いのは認めざるを得ない。 「そりゃあ、促成だものね……それに、私や由香里もちゃんとした教官のやり方なんて出来ないし。 元々訓練に割ける時間の余裕はなかったけど、いよいよもって足りなくなってきた」 「そこは、私もわかってるよ。 連隊長は『学生兵士は前線に出してない』って言うけどさ、あれって半分嘘でしょ? そもそもさ、軍隊に属した時点で、後方だからって安全じゃあないんだし、どっかで学生兵士に戦闘を命令してる部分はあると思うよ。 今朝みたいに私が乗せられた様にさ、志願って建前で、子供まで投入しなきゃならない状態まで逼迫してる。 現在の学生兵士の制度も一応志願制度だけどさ、そのうち事実上の徴兵制になるのは確実だと思うね。 ……その前に、大人の徴兵制が来る、あるいはもう設立が進められてるんだろうけど。 私たちに教官が付けられないのって、つまりそういう事なんじゃないの? いろんな意味で私たちは捨て駒。 子供ですら志願して戦場に行くって言うのに、大人は志願しないのかって風潮を作って、 大人による民兵や義勇兵制度を整えて、そっちに本命の教官や訓練機材を揃えて、力を入れて兵士教育をする。 そういうやり口ってさ、戦前からこの国は変わってないじゃない? 絶対そうすると思うんだよね。 ……どうしたの、玲?」 玲は、すこし呆然としながら麗美の紡ぐその推測に似た言葉を聞いていた。 麗美はそれを、どうしたの?と不思議そうな顔で見返す。 何か変なことを言ったのだろうか?と麗美は不安になったが、玲はそうではなかった。 むしろ麗美の状況分析は的確で、玲でも気付いていなかった部分に考えが及んでいるのに驚かされたのだ。 そう、最初のうちは玲たちのような学生兵士の志願は、世論を志願兵応募に動かすためのダミーとしての計画だったのだろう。 人類同士の大戦が終わって後、日本は旧軍を自衛軍に改編すると同時に旧来の徴兵制を廃止した。 徴兵制度は国力から若い労働力や壮年の熟練技術者を軍事力に奪う、諸刃の剣だ。 加えて、徴兵された兵士が全員、戦う意欲、高い士気を持っているとは限らない。 嫌々ながら兵役に就かされる者も少なくないからだ。 加えて、徴兵制度による任期兵役では、任期が満了すればどんな経験を積んだ優秀な兵士でも軍を去ってしまう。 職業軍人としてそのまま軍に残ってくれるものも居るが、少数だ。 それよりは、最初から軍に入る意欲を持った者だけを入隊させ訓練できる志願制度の方がメリットがある。 しかし、現在のワームとの戦いが劣勢になっている状態では、国家の総力を戦争に投入した総力戦にならざるを得ず、 そのためにはリソースを軍事力につぎ込める効率で徴兵制度の方がいい。 だが、既に徴兵制度を廃止して新しい体制が定着してしまっているので、再度徴兵制といっても国民は素直に応じないだろう。 ……そこで、国の現状を憂いた勇敢な学生が志願して自ら戦場に赴くという学生兵士をまず募り、 子供に戦争をさせるくらいなら大人が、という論調を国民に浸透させる政治工作を行ったのだ。 良くも悪くもお人よしで、美談に弱く付和雷同する性格の強いのがこの国の国民性だ。 古くは幕末のころに、同じような手段が使われた事も二度や三度ではない。 ありうるべき事だった。 「……あんたがそこに気付くとは思ってなかったのよ。 結構状況を読む能力があるんじゃない。 これからは中隊長どのに対する評価を改めなくちゃ行けないわね? うちで唯一、士官教育を受けた事のある エリート様なのも判明したし」 「ふふん、見直した?」 玲が素直にそう誉めると、麗美はニッコリ笑って胸を張った。 が、次の一言で再び叩きのめされた。 「それじゃ、明日からは幹部教育向けの高難易度な訓練を組んで上げるから。 はやく一人前の中隊長になって、私や由香里に楽をさせてくれないとね? 期待してるわよ、士官候補生さん?」 「うぐっ……! 墓穴を掘った……。 うー、やっぱり前の学校の事は言わなきゃ良かった……!!」 その場にしゃがんで両手で頭を抱える麗美を、玲は微笑ましく思った。 防大付属校に入学できるということは、麗美はこれでもかなり学力偏差値の高い少女であるという証拠でもあるからだ。 言動が子供っぽく性格も幼稚な面がある割りに、これでも麗美は地味に凄いのである。 何しろ、試験合格率は最大時には20倍超えという難関の部類。 他の有名大学付属高校に引けは取らない上、防衛大学そのものが超一流有名大学に合格するよりさらに難関なのだ。 その知力と、麗美の普段の「実質マスコットのダメ中隊長」っぷりの落差が、何故だか玲には愛しく思える。 ところで、ふと玲は麗美に対してもう一つ疑問な点がある事に気付き、それを口にした。 「それにしても……あんた志願でしょ? なんで、防大付属からこっちに転向してきたのよ。 こんな少年志願兵なんかじゃなくて、そのまま残ってたらエリートコースで士官、幹部さまじゃない」 玲のその質問に、麗美はしゃがんだまま地面を見つめて何時に無く真剣かつ深刻な暗い影をした表情でゆっくりと答えた。 「……私のお父さん、第28普通科連隊の所属だったんだ。 2ヶ月前に戦死した」 (続く) ↓ 感想をどうぞ(クリックすると開きます) + ... 名前
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/34938.html
登録日:2016/08/10 Wed 08 18 10 更新日:2024/07/05 Fri 20 44 27 所要時間:約 5 分で読めます ▽タグ一覧 13代目 イケメン ナイスミドル ナンパ師 プレイボーイ ローゼンリッター ワルター・フォン・シェーンコップ 三木眞一郎 不良中年 亡命者 女好き 毒舌家 羽佐間道夫 自由惑星同盟 薔薇の騎士 貴族 連隊長 銀河英雄伝説 銀河英雄伝説登場人物項目 騎士 このうえは私も微力を尽くすとしましょう。永遠ならざる平和のために ワルター・フォン・シェーンコップは銀河英雄伝説の登場人物。 銀河帝国からの亡命者で編成された「薔薇の騎士(ローゼンリッター)」連隊の連隊長。 CV:羽佐間道夫、三木眞一郎(Die Neue These) ■[人物]■ グレーがかったブラウンの髪と瞳、彫りの深い顔、長身で洗練された容姿を持つ事から、女性関係において僚友のオリビエ・ポプラン中佐と共にヤン艦隊の『双璧』と呼ばれる。 ある朝、シェーンコップとポプランがそれぞれ隣り合った女性士官の部屋から出てきたところでばったり出くわし、次の日にはそれぞれ前日とは逆の部屋から出てきたところで出くわした……なんて話も伝わっている。 関係を持った女性の数をいちいち覚えていないため、後に自分の娘であるカーテローゼ・フォン・クロイツェル(通称カリン)が名乗り出た時も、 カリンの母親であるローザライン・フォン・クロイツェルのことを思い出すことが出来ずカリンからマジギレされた。 実際、衛星ヴァンフリート4=2に駐留していた頃は、「夜ともなれば、複数の女性兵士のベッドを狭くする夜課を怠らなかった」そうで、OVA版では銀河英雄伝説では珍しいベッドシーンまで披露している。 娘に対しても感動の親子の対面…なんてことは全くやろうとせず、むしろ複雑な思いを抱えるカリンにもわりと平然と接して、たまに毒まで吐くためポプランがフォローに入るレベル。 カリンを嫌っていたわけではないようだが、とにかくこのことに対する心情は娘にも周りにも見せようとしなかった。 ユリアン・ミンツにとっては射撃や白兵戦の師匠であり、シェーンコップの方も荒事の苦手なヤン・ウェンリーを引き合いに出して、度々ユリアンの筋の良さを褒めている。 ちなみにユリアンとカリンの仲については「ものわかりの悪い父親になって、娘の結婚を邪魔する楽しみができた」などと言って、からかいながらも彼なりに応援している。 毒舌家としても有名で、上官にも決して媚びず、不甲斐ない同盟政府に対しても度々痛烈な批判を浴びせていたため、軍のお偉方からは煙たがられていた。 ただ、面倒見の良い性格のせいか、部下からは割と慕われており、シェーンコップがヤン・ウェンリーと共に自由惑星同盟から離反した後も薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊は最後まで彼に従い続けた。 ■[能力]■ 白兵戦の実力は、達人とも言われるほどで、しかも、白兵戦の猛将であると同時に策士としての才能もあり、冷徹な戦略眼も備えていた。 ヤンの才幹を高く評価しており、「兵力が互角でラインハルトと戦えばヤンの方が勝つ」と考えている。この仮定が戦略を無視した無意味な仮定なことは本人も承知している。 ただ、そのせいかヤンが政治権力を持つことを忌避することに強い不満を持っており、救国軍事会議によるクーデター時やバーミリオン会戦における政府の停戦命令発令時など、ヤンが政治権力を握れるチャンスが訪れる度、ヤンをけしかけている。 特にバーミリオン会戦の時など掴みかからんばかりで 分かっておいでなら、今一度確認しておきましょう! さぁ政府の命令など無視して、全面攻撃を命令なさい! そうすればあなたは3つのものを手に入れることができる。 ローエングラム公の命と宇宙と未来の歴史をね さらに、「そのまま進む(戦闘を続行しラインハルトを討ち取る)だけで、歴史の本道を歩むことになる」とまで言い切っている。 彼が広い視野を持ち、戦略的な思考が出来る人物だからこそ、このような発想も出来るのだろう。 ■[来歴]■ 元々は自由惑星同盟ではなく銀河帝国の貴族の生まれで、六歳の時に祖父母に連れられて帝国から同盟に亡命した(*1)。 16才の時、同盟軍士官学校の入学試験を受験し合格したが、校則に嫌われた(?)らしく入学はしなかった。 代わりに下士官を養成する軍学校の陸戦部門に入学。 卒業後は帝国からの亡命者で編成された「薔薇の騎士(ローゼンリッター)」連隊に配属され、そこで数々の武勲を重ね若くして薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の13代目連隊長に任命される。 宇宙暦796年薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊ごとヤン・ウェンリーの第13艦隊に編入され、以後ヤンの指揮下に入り、数々の陸上・白兵戦闘において活躍した。 第7次イゼルローン要塞攻防戦で同盟軍に一切の犠牲を出すことなくイゼルローン要塞を無血占領出来たのは彼の功績が大きい。この戦いの功績で准将に昇進し、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊長をリンツ大佐に譲っている。帝国領侵攻作戦後はイゼルローン要塞防御指揮官として、要塞運営のNo.3となっている。 救国軍事会議のクーデターでは薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊を指揮して、惑星シャンプールを3日で制圧、さらに脱走を装ってヤン艦隊に乗り込んで来たバグダッシュの意図を見抜いてヤン暗殺を阻止した。なお惑星シャンプール制圧の功績で少将に昇進しているが、これはヤン艦隊の将帥では唯一の昇進であった。 第8次イゼルローン要塞攻防戦ではヤン不在の中、司令官代理となった要塞事務監・アレックス・キャゼルヌ少将を補佐し、また装甲擲弾兵部隊の降下作戦に際しては、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊を指揮して獅子奮迅の戦いぶりを見せた。 ラグナロック作戦では帝国軍の作戦を逆手にとってオスカー・フォン・ロイエンタールの御座艦であるトリスタンに乗り込み、ロイエンタールと一騎打ちを演じあと一歩まで追い詰めた。ハイネセン帰還の際に中将に昇進。 バーミリオン宙域会戦で自由惑星同盟がラインハルト・フォン・ローエングラム率いる帝国軍に降伏した後は軍を退役し予備役に編入。 その後は実質的に銀河帝国の統治下に入ったハイネセンで地下活動を行い、軍務尚書パウル・フォン・オーベルシュタイン元帥の示唆によって、帝国高等弁務官のヘルムート・レンネンカンプ上級大将とジョアン・レベロ最高評議会議長に暗殺されそうになっていたヤンを、ダスティ・アッテンボロー中将やバクダッシュ大佐、ブルームハルト中佐指揮の薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊と共に間一髪で救出。レンネンカンプを拉致してジョアン・レベロに取引を持ち掛け、ヤン一行のハイネセン脱出を成功させた。 ハイネセン脱出後は第10次イゼルローン攻防戦(*2)においてメルカッツ提督の指揮の下で薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊を率いてイゼルローン要塞の奪還に尽力する。 続く回廊の戦いは艦隊戦の為出番はなく、地球教徒によるヤン・ウェンリー暗殺もイゼルローン要塞の防衛力の強化に専念すべしという理由から、イゼルローン要塞に待機を命じられていたため救出に間に合わず、結果的にヤンを死なせ、ヤンの警護にあたっていた部下のブルームハルト中佐の死を見取る事となった。 ヤン亡き後はヤンの後継者としてユリアンとフレデリカを擁立。イゼルローン共和政府を立ち上げ、ヤンの後継者であるユリアン・ミンツを支え続けた。 最期は両陣営にとっての最後の戦いとなったシヴァ星域会戦において、帝国軍総旗艦「ブリュンヒルト」への突入に成功した後、ユリアンがラインハルトの元に辿り着くまでの時間稼ぎを行い戦死。 致命傷を負いながらも周囲を威圧しながら階段を上がり、一番上に悠然と座って相手を見下ろしながら絶命したその死に様は、歴戦の勇者に相応しいものであった。 ワルター・フォン・シェーンコップ、三七歳、死に臨んで言い残せり――― わが墓碑に銘は要らじ、ただ美女の涙のみ、わが魂を安らげん、と。 ふん、どうもいまひとつ、修辞が決まらんな。 アッテンボローの青二才に、代筆させたほうがまだましか。 ……そうだ、あの娘だ、ローザライン・フォン・クロイツェルといった。 ローザと呼んでほしいと言っていたな…… 薔薇の騎士連隊 銀河帝国からの亡命者で編成された部隊で、陸戦においては同盟最強の部隊と言われており「ローゼンリッター連隊の戦力は一個師団に相当する」と評されていた。 ただ、戦闘においては極めて優秀な能力を持つ薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊だったが、それと同時に帝国へ逆亡命するものも多かったため同盟軍内部での信頼は薄く。 事実、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の歴代の連隊長12人のうち4名は帝国軍との戦闘で死亡し2名は将官に昇進した後に退役したが、残りの半数の連隊長は帝国へ逆亡命している。 特に第11代連隊長を務めたヘルマン・フォン・リューネブルクが逆亡命した際には薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊は一時廃止寸前にまで追い込まれた。 しかし、連隊の創設理念に亡命者への政治宣伝が含まれていた事や、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の戦果が他の部隊に比べ凄まじかった事から、なかなか廃止に踏み切れないといった状況が続いていた。 やがて薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊は、ヤン・ウェンリーが率いる第13艦隊に編入され、以後ヤン・ウェンリーの指揮の下で数々の激戦を潜り抜けた。 両陣営にとっての最後の戦いとなったシヴァ星域の会戦では、元連隊長のシェーンコップをはじめ、多くの隊員が戦死し、イゼルローン要塞攻略時には1,960名を数えた連隊員は、5年の激戦を経てシヴァ星域会戦終了時には204名にまで減少し、生き延びた隊員も全員が負傷していた。 ■[隊員]■ ヘルマン・フォン・リューネブルク 第11代連隊長。 優秀な軍人だったが帝国へ逆亡命してしまった。 そのため残された薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の隊員からはひどく恨まれている。 宇宙歴794年の第6次イゼルローン要塞攻防戦で、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の挑発に乗せられざるを得ない状況に追い込まれ、シェーンコップとと戦い、敗死する。 オットー・フランク・フォン・ヴァーンシャッフェ 第12代連隊長。 シェーンコップとは違い冗談の通じない堅物で部下からの評価もあまり高く無かった(*3)。 第6次イゼルローン要塞攻防戦に先立つ、衛星ヴァンフリート4=2の戦闘においてリューネブルク率いる陸戦隊の攻撃により戦死した。 カスパー・リンツ 第14代連隊長。 知勇の均衡という点ではシェーンコップを凌ぐ人物。 シェーンコップが将官に昇進したのを機に連隊長に就任したが、シェーンコップが実戦指揮を執ることが多かったため、補佐役に徹していた。 シヴァ星域海戦時も負傷しながら生存し、数少ない薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の生き残りとなった。 ライナー・ブルームハルト 薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊最後の連隊長(但し最終階級が中佐のため連隊長代理)。 リンツが「動くシャーウッドの森」艦隊に参加し、記録上戦死扱いとなった為連隊長代理となる。 ヤン・ウェンリーが地球教徒に襲撃された際は命がけでヤンを逃がしたが、結局ヤンは逃げ切れず死んでしまった。 ■[余談]■ イゼルローン要塞において1月8日は「奇術師ワルター・フォン・シェーンコップの日」として祝日とされている。 このうえは私も追記修正を尽くすとしましょう。良項目の作成のために △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] お、不良中年の項目ができたか -- 名無しさん (2016-08-10 08 28 25) 気を抜いていたところに、いかにも戦闘訓練を受けていなさそうな一兵卒の一撃で致命傷を受けるとは、魔がさしたのかなぁ…… -- 名無しさん (2016-08-10 12 18 12) 「俺の趣味はポプラン程悪くないよ」いえ同じ女性を抱いてる時点でドッコイドッコイだと思います -- 名無しさん (2016-08-10 12 22 14) ↑だから同じ女性を抱いてないってことを言いたかったんだろうと -- 名無しさん (2016-08-10 13 17 27) ↑ポプランに、『地獄では魔女とイチャイチャしてるに違いない(意訳』と言われてるってのがさすが…… -- 名無しさん (2016-08-10 13 20 08) 高校時代に読んで、おっちゃん年代になっても、個人的に「できる大人」:であり続けてる -- 名無しさん (2016-08-10 20 58 36) 本質的には全員がヤンのイエスマンなヤンファミリーの中で唯一ヤンに対して異なる意見を提示できる人。ある意味ラインハルト陣営におけるオーベルシュタインと同じポジションかもね -- 名無しさん (2016-08-10 23 36 58) 白兵戦ならオフレッサーに次ぐ作中2位かな? ロイエンタールとは五分だったけど、長引けばシェーンコップ有利だと思うし、キルヒアイスや全盛リューネブルクでも多分勝てないだろう -- 名無しさん (2016-08-11 00 14 40) もしもヤンがシェーンコップの助言に従ってたら銀河英雄伝説の歴史はどうなってたかな? -- 名無しさん (2016-08-11 04 37 13) 同盟側はトリューニヒト体制安泰だろうけど、帝国側がどうなってたかだな。(バーミリオン会戦の時点では、まだ世継ぎのアレク大公は生まれていない)ただ、逆クーデターを起こしてまで帝国に降伏したことを知ると、ヤンを暗殺してでもラインハルト打倒を阻止しようとする可能性は否定できないけど。 -- 名無しさん (2016-08-11 07 18 20) トリューニヒトとしては現体制が続いていた方が都合がいいからラインハルト打倒を阻止しようとするってのはないんじゃないかな。降伏したのもあの時点でヤンがラインハルトを討ち取る寸前だったのを知らなかったからだし。 -- 名無しさん (2016-08-11 16 48 57) バーミリオン会戦の時点でラインハルトが死んだら銀河帝国はしばらくは混乱状態になるだろうから、その隙を突いて今度は同盟側が帝国領に攻め込むとかありそうだな -- 名無しさん (2016-08-11 17 15 10) ↑だろうなぁ。キルヒアイスももういないし、ラインハルトのような優れた戦略で迎撃する者がいないから…… -- 名無しさん (2016-08-11 17 29 54) ↑でもトップに立つのがトリューニヒトじゃどの道アムリッツァの二の舞じゃないか? -- 名無しさん (2016-08-11 23 39 39) ↑いや、トリューニヒトは意外と戦略眼あるよ。アムリッツァの時も主戦論者の中で一人だけ出兵に反対したし。ただ、同盟が勝った場合全銀河の支配者になるのがトリューニヒトだから正直ロクなことにならない気がする。 -- 名無しさん (2016-08-12 15 59 51) 第二のルドルフと化してトリューニヒト王朝を作りそう -- 名無しさん (2016-08-12 16 02 54) オフレッサーが完全な脳筋なのに対して、シェーンコップは、それに理性が加わってるのがポイントだよね。作品が違うけど、方向性が碧の軌跡のひげ親父に似てる気がする。『理性で猛き衝動を飼いならす」みたいな。 -- 名無しさん (2016-08-16 07 27 06) 数々のヤンへの煽り・焚き付けは「実現したらいいけど無理だろうな、でも駄目元でも言わざるを得ない」という心境だったのだろうか -- 名無しさん (2016-08-18 02 38 29) シェーンコップの言葉は道徳的にはともかく戦略的には絶対的に正しいんだよな。シェーンコップの言うとおりにしていれば少なくとも自由惑星同盟は滅びずに済んだし。その後の犠牲者の数も減っていた。 -- 名無しさん (2016-08-18 04 04 44) ラインハルトがオーベルシュタインを評して「自分はオーベルシュタインを好いたことは一度もないが省みると最も多くオーベルシュタインの進言に従ってきた。それは奴が常に正論を口にするからだ」って言ってるけどもしもヤンがラインハルトの立場だったら拒絶すると思う -- 名無しさん (2016-08-18 04 11 32) 良い悪いじゃなくてそれがヤン・ウェンリーというキャラクターなんだろう -- 名無しさん (2016-08-18 04 16 02) ↑1,2 確かアムリッツァの前の焦土作戦のときも、「自分にはこんな作戦は無理だ」って言ってたしね。 -- 名無しさん (2016-08-18 06 37 37) 正論の中にも皮肉軽口をバンバンいう愛される馬鹿野郎。こういう大人って一度は憧れるもんさ -- 名無しさん (2016-10-20 21 20 39) シェーンコップは同盟が寿命がきてることを見抜いてたかもな。だからヤンに革命しろよって焚き付けたのかな。 -- 名無しさん (2016-11-02 17 09 34) 『毒舌家としても有名』というかヤン艦隊、ひいては銀英伝の登場人物で毒舌家でないほうが少ない。銀河毒舌伝説なんて異名もあるくらいだし -- 名無しさん (2016-11-08 17 24 29) ポプランは、ヤンが死んだときは悲しかったろうけど、不良中年が死んだときはきっと寂しかったんだろうな -- 名無しさん (2017-02-21 16 13 43) ↑「十三月三十二日、美女たちの涙の海で溺死」と墓碑銘を撰したのも、その寂しさからというのもあったのかな。 -- 名無しさん (2017-02-21 18 19 12) タグや項目内に他作品のキャラ名いれるのはいいけど実際の名前も知りたいなっと -- 名無しさん (2017-06-26 18 19 58) 野暮なことだけど、ヴァーミリオンでヤンをたきつけたときの言葉って、『全面攻撃を命令なさい!』じゃなかったっけ? -- 名無しさん (2018-02-27 09 05 29) 新アニメだと三木眞一郎。確かに脳内再生しやすいわ。 -- 名無しさん (2018-03-14 22 54 19) どこかでも書いてたけど、しきりにヤンを嗾けていたけど、実際に彼が権力者になったら、彼はどうしたんだろうね?作中では『後代の歴史学生の頭痛の種が一つ増えるだけ』と答えていたが -- 名無しさん (2018-03-28 11 56 51) ↑『権力者』だったら普通にヤンに助力するだろう。『独裁者』なら微妙だけどシェーンコップの性格ならまだヤンの側に付くんじゃないかな?(ちなみにポプランやアッテンボローならこの時点で反ヤン政権側に回ると思う)問題はヤンがルドルフのような『悪しき独裁者』になった場合だけど、その時は自分の手でヤンを殺そうとすると思う -- 名無しさん (2018-03-28 12 38 14) ↑3 ライフルもって、『狙い撃つぜええぇぇぇぇ!!』とか、『乱れ撃つぜ!』とかいうんですねわかりますw -- 名無しさん (2018-03-28 13 23 38) ↑夜の乱れ撃ち(意味深)か… -- 名無しさん (2018-05-24 10 52 14) ↑誰がうまいこと言えとww -- 名無しさん (2018-05-24 13 42 58) ↑百発百中とはいかんようだがな。0でもないが。むしろ当てたらいかんものだけど。 -- 名無しさん (2018-05-31 13 15 50) ラインハルト「夜の狙い撃ちなら予も得意であるぞ」(精一杯のカイザージョーク) -- 名無しさん (2018-05-31 13 29 58) ブリュンヒルトでの戦闘で、あの帝国兵の中に、レンテンベルクの白兵戦に参加した者がいたら、きっとオフレッサーの影をシェーンコップに見ただろうな。強さ的に -- 名無しさん (2018-07-30 21 05 31) 士官学校に入学できなかったのってやっぱり亡命貴族出身だったからなんだろうか? -- 名無しさん (2018-09-12 14 31 22) この人を見ると良く分かるけど実はヤンファミリーのメンバーで民主主義者と言えるのはヤンだけでそれ以外の人間はヤン・ウェンリー個人に忠誠心を持っているんだよね。もしもヤンが共産主義者だったら彼らは共産主義の為に戦っただろうし。もしもヤンがファシストだったら彼らもファシズムの為に戦っただろう。そういう意味ではトリューニヒトやレベロの疑念も無理からぬ話だったと言える -- 名無しさん (2019-03-08 06 52 54) 「俺はヤン提督に一つばかり言ってやりたいことがあるんだ。ブルームハルトが命がけで提督を逃がしたのに、提督は逃げきれずに死んじまった。あの時だけはドジが過ぎたな」という台詞からは、本当に不良中年の無念が感じられたな。あと、オフレッサーと戦ったらどうなるかだけど、シェーンコップのことだから、戦技の足りない部分を知略で補うんじゃなかろうか。シェーンコップとあろう者が、戦技の差に気付かないわけがあるまい。 -- 名無しさん (2019-11-07 15 30 04) あと、キャゼルヌの『あのシェーンコップがねぇ……。あの男でも死ぬのかねぇ……」も名言だったな。 -- 名無しさん (2019-11-07 15 34 09) 実は一貫して対帝国強硬派なんだよな…他のヤン艦隊メンバーと違って帝国移民の命がかかってんだから当たり前だが -- 名無しさん (2022-08-03 12 15 11) 皮肉にも帝国人気質なんだよな。ヤンに忠誠の形変えた君主政治、民主主義に対して理解どころか冷笑してる節すらある。ヤンを君主どうこうは他艦隊メンバーも少なかれ指摘される部分ではあるが、政府への命令無視やクーデターを積極的に唆すこの人とは一線画してはいる -- 名無しさん (2024-05-16 18 10 13) ヤンが死んだときの喪失感すごかったろうな…原作ではユリアン視点ばかりではあったけど。多分それ以降は主観では余生みたいなもんだったんではないか -- 名無しさん (2024-05-23 13 16 42) 帝国人が同盟人よりも対帝国なのが皮肉な -- 名無しさん (2024-07-05 20 44 27) 名前 コメント