約 3,013,517 件
https://w.atwiki.jp/mihoyowikiunofficial/pages/1869.html
目次 性能ステータス スキル1 魔流 スキル2 活力の木霊 入手方法 説明 関連項目 性能 ステータス No. 名前 2243 生死逆流の輪廻 種類 ☆ 神格覚醒 裏世界 5
https://w.atwiki.jp/storyteller/pages/57.html
永遠のフィレーナ (Part1/2) ページ容量上限の都合で2分割されています。 15-298~312・337~344・404~412・457~465、 16-49~53298名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/05/22(日)20 08 44 ID crreefIS SFC永遠のフィレーナ、投下します。 原作は昔アニメージュで連載された小説らしいけど未読です。 OVAにもなってるそうな。(´・ω・`)知らんがな 299名無しさん@お腹いっぱい。sage2005/05/22(日)20 09 45 ID crreefIS ○用語説明 デビス帝国…強大な陸軍力で国々を潰して大陸を支配した。 フィロセラ…デビスに抵抗し、最後に滅ぼされた国。 ラリテニア…デビスに潰された国。 帝国人民…デビス民族。支配する側。 属国民…帝国に寝返った国の民。店とかやらされてる事が多い。 クレチア…帝国に潰された国の人々。奴隷同然で人権も剥奪されてる。住む場所も分けられてる。 バトルショー…帝国人民を楽しませるためのクレチア同士で殺しあうショー。引き分けは無い。 バトラー…バトルショーで闘うクレチア。男しかいない。 バトル作家…客を楽しませるため、バトルショーのシナリオを演出する人。 ○人説明 フィレーナ…名前は全然隠れてないが、男として育てられたクレチア。 父親似の顔と、バトラーは男だという先入観もあってか外見で女とバレる事はまず無い。 ゼナ…………16年前にドラに赤子のフィレーナと共に現れた老剣士。 フィレーナを男と偽らせ、戦い方を教えた人物。 リラ…………闘い前のバトラーに与えられる女クレチア。名義上フィレーナの妻になり精神的に支える。 ネスト………バトル作家。フィレーナの闘いを見て、自分の生き方に疑問を抱く。 ミリカ………フィレーナがヌッ殺した男の奥さん。幼い息子がいる。 黒い悪魔……帝国の機密情報機関所属。バラバという役職名で何かいっぱいいる。 決めセリフは「名もなく消えてもらおう」 300永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 12 25 ID crreefIS デビス帝国が大陸を支配してから6年が経った。 ドラの街・バトラー養成所 バトラー訓練士のゼナから特訓を受ける6歳のフィレーナ。 「じいちゃんと戦いたくないよ…」という少女に、本気でかかって来いというゼナ。 「女のお前に男のバトラーとして生きろというのは惨い話だ」 強くなることだけを考えろ、そう言うとゼナはフィレーナを鍛えるのだった。 10年後 日々、特訓を続ける16歳のバトラー訓練生、フィレーナ。 小さな身体を生かして攻撃しろ、と言われながらゼナとの訓練終了。 明日はフィレーナのデビュー戦。死ぬまで闘い続ける生活が始まる。 「ゼナじいさん…」と呼びかけるフィレーナに、ゼナは新しいナイフとシューズを渡した。 「フィレーナよ…、お前にはワシの全てを与えたつもりだ…。何故だと思う? …お前には大切な使命があるからだ。今に、全てを知るときがくる」 明日の試合に備えて自室で休んでいると統率官に呼び出される。 部屋には自分の他に、4人のバトラーが呼び出されていた。 統率官曰く「お前等、バトって死ぬだろうから今宵は楽しめ(要約)」 言い終わると同時に、部屋に5人の女たちが入ってきた。 4人のバトラーは、それぞれ好みの女を連れて行き、フィレーナと最後の娘が残される。 困るフィレーナ。娘を置いて部屋を去ってしまった。 「あっ!」 置いていかれた娘は、統率官の「ムチで打たれるぞ(要約)」 という言葉で我に返り、飛び上がって部屋を出て行った。 フィレーナを追って、娘が部屋を尋ねてくる。 「私の名は、リラ。私を抱いてください…」 沈黙のフィレーナ。 「私…、抱かれに来たんです…」 自分の役目が果たせなければ叱責を受けるのだと言う。 301永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 13 57 ID crreefIS 「悪いけどボクには…」 断り続けるフィレーナに、リラは自分にはそんなに魅力がないのかと問う。 「いや…、その…、明日のバトルショーのことで頭がいっぱいなんだ…だから…」 まさか女なので無理ッスとも言えないフィレーナにリラは苛立ちを隠せない。 「もう!あなた男でしょ?こんな美人に言い寄られてそれでも断るつもり?」 「…美人?」 「美人じゃないっての?あったまきた。私だって選べるなら こんな小さいバトラーなんか選ばないわよ」 「そうつっかかるなよ!美人じゃないとは言ってない、君は十分可愛いよ…」 可愛いと言われ一瞬止まったものの、やっぱり美人じゃないって事だと壁に追い詰める。 フィレーナは部屋から帰す事を諦めると、明りを消してリラを伴いベッドに入った。 沈黙。 「キャッ!」というリラの声と共に明りがついた。 どうもフィレーナの胸に触ったらしく、あっさりと女と言う事がバレる。 クレチアに女のバトラーはいない。 「統率官が気づいたら、あなた殺されちゃうわ!」 「ボッ…ボクは…男だ…!」 自分は生まれた時から男として育てられてきた。 何故偽らなければならないのかは自分にも分からないが、秘密して欲しいと頼むフィレーナ。 「…、あなたもリラと同じ、悲しいクレチアなのね…」 女とバレたら殺される。バトラーとして生きても死ぬまで戦い続ける。 リラはフィレーナを思って言った、希望も何もないと。 男に抱かれるために育てられたリラと、男として育てられたフィレーナ。 悲しいクレチア二人。 フィレーナは、今日この部屋でリラを抱いた事にし、リラは秘密を守る事にした。 そしてリラは雰囲気を明るくするように 「明日の試合は絶対に負けないでっ。約束よ?」と言いフィレーナの側で寝顔を見つめた。 302永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 15 33 ID crreefIS 翌日、迎えに来た統率官に起こされる。 逃亡防止の為、養成所から闘技場に入るまで統率官と兵士が同行する。 姿の見えないリラを気にするフィレーナに、統率官は試合で生き残ればわかると言った。 夕べ顔を会わせた4人のバトラーと合流し、帝国人民で賑わう試合会場に出る。 「闘いに命を捧げる勇気ある者たちに デビスの神の御加護を…」 神への祈りを捧げた祭司が去り、いよいよフィレーナの初試合となった。 ○第1回戦・ビッグエレファント(人というより人型の象) 倒す。勝利。しかし相応に傷ついたフィレーナも意識を失う。 気がつくと見知らぬ部屋のベッドの中。 身を起こし辺りを見回すと、心配したリラがかけよって来た。 フィレーナが眠っていた家は、試合に勝ったバトラーが与えられるもので 周囲にフィレーナの妻と思われたリラはここに連れてこられたのだ。 「あなたが生きているかぎり、リラは、あなたの奥さんよ… ちょっとヘンタイっぽいけど、まっ、気にしないで!」 リラはそういうと、この家でフィレーナの帰りを待つことにした。 次の試合までは街をうろついたり養成所でゼナじぃの特訓を受けたりしてみる。 帝国人民地区ではあからさまに「クレチア風情が!」と嫌がられる。 病院では、帝国の実験台にされたという老人が、自分を14歳だと言っている。 ちなみに主人公宅の南にある家には、対戦相手の一人フィラードの奥さんサラが住んでいる。 ○第2回戦・バラバス(通り名・カマキリ) 素早い小柄のバトラーなので「ノミのフィレーナ」というありがたくない二つ名がつけられる。 倒す。勝利。 フィレーナも今度は倒れることもなく歩いて退場。 闘技場入り口まで戻ってくると、バトル作家のネストという男に声をかけられる。 バトルショーの脚本家でフィレーナの試合を気に入ったという。 「たいてい街の酒場にいる、気が向いたら尋ねて見てくれ」といい去っていった。 自宅に戻るとリラが喜んで出迎えてくれた。 303永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 16 44 ID crreefIS ○第3回戦・ゴラス&フィラード ノミから奇跡のフィレーナへと通り名がレベルアップしたところで 何故か今回の試合は2対1。 「こんなハンディ戦で闘いたくなかった…」というフィラード。 だが、自分も家族の為に死ねないと言い試合開始。 ゴラスは「勝ちゃぁいいんだよ」な人。 倒す。勝利。 フィラード「君の強さは本物だ…。サラ、幸せに…」 (サラの家に行った場合) 「夫が死んだのは、あんたのせいじゃないわ…。これはバトラーの運命なのよ」 ちなみに、バトラーの夫が死ぬと与えられた家からは追い出される。 自宅に戻ると、リラがボンヤリしてるので話しかける。 リラからの質問「もし、フィレーナに兄弟がいたとしたら、会いたい?」 頷くと「生まれてすぐに家族と離ればなれにされたクレチアでも会ってみたいものよね…」 リラは、次のバトル相手が、フィレーナの実の兄だという話を聞いたという。 「…ううん、きっとただの噂だと思うけど」 酒場のネストに会いに行き、噂について尋ねてみると 確かに次の対戦相手はフィレーナの兄だという。 だが、少し考えると、フォレーナを連れて酒場を出て物陰に入った。 ネスト曰く「嘘っぱちだから気にするな(要約)」 つまり実の兄弟同士で悲劇の殺し合いが観客にウケる、と読んだ演出らしい。 それだけ告げるとネストは酒場に戻っていった。 304永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 17 49 ID crreefIS ○第4回戦・フィコス 奇跡→人気者のフィレーナになりつつ入場。 解説者の「自分の兄を倒せるか!」の言葉に続いて入場してきた対戦相手が話しかけてきた。 「久しぶりだな、フィレーナ…。俺がお前の兄、フィコスだ…。 オレたちは兄弟なのに、殺しあわなきゃならぬ運命とはな」 そういうとフィコスは壇上に登る。フィレーナは無言。 試合中、兄として惑わすような発言をするが倒す。勝利。 フィレーナが倒れたフィコスの側に立つと、彼は言った。 自分はバトル演出用の道化のバトラーだと。 「妻と…子供の命を守るため…、お前の兄と…偽って…」 フィコスは息を引き取った。彼も悲しいクレチアだった。 兄殺しのナレーションと共に、退場しようとすると女と子供が乱入してくる。 女はフィコスの妻ミリカ。フィレーナに向かって叫ぶ。 「必ず仇をとってやる!フィス、この男の顔をしっかりと覚えとくんだよ… 父さんを殺した、この男を!」 去り際一度振り返った子供をつれ、ミリカは去っていった。 一人俯くフィレーナ。 「ミリカさん…、こうするしかなかったんです。これが…バトラーの、宿命だから…」 その頃、闘技場入り口。 統率官とフィレーナの今の試合について話す兵士達。 「平気で兄を殺せるとは、全く見上げたクソ度胸だ…。 しかし妻と子の前で夫を殺させるとは、バトル作家も面白いシナリオを書くものだな…」 自宅に戻るとリラが走って出迎える。 「ごめんなさい…あなたが負けた時のことを考えてたらなんか…悲しくなっちゃって… フィレーナ、そんな寂しそうな目をしないで。あなたは負けるワケないわ。そう信じてる…」 305永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 19 18 ID crreefIS 酒場でネストに話しかけると、フィコスの事は気にするなと言われる。 「それより、次の試合が問題だ。バトル作家でも対戦相手を変える力まではない…」 今回だけは内容を明かせないという。酒のペースが早い。 養成所へ行くとゼナの姿はなく、部屋には別の教官がいた。 もう教官はゼナではないという。 ○第5回戦・ゼナ 人気者→兄殺しのフィレーナが入場。対戦相手は師、ゼナ。 いつも通りに祭司が祈りを唱え、去る。 無言で歩き出すゼナ。 フィレーナは逆に入場口へ向かうが、兵士に抑えられ壇上まで引きづられていく。 「ゼ、ゼナ先生!いや、ゼナじいさん…!どうしてボクがじいさんと…」 生き抜くことだけを、考えろ。ゼナはそう言うと師弟対決は幕を開けた。 「宿命だと思え、自分を乗りこえ本気でかかってこい!」 ちなみに試合中ゼナの攻撃はすべて当たらない。 倒す。勝利。 必死でゼナを抱きおこすフィレーナ。 ゼナはフィレーナを褒めると、一つの首飾りを手渡した。 「情報…管理局に行け。この、首飾りに… 『フィロセラの希望』…には…お前の…秘密、が……」 泣くフィレーナ。 「王女よ… さ…ら…ば……」 最後にそう言い残すと、ゼナは息を引き取った。 会場に流れる解説者の声。 「フィレーナ強い!師ゼナも倒した!しかしここまで来ると恐ろしい気がします! フィレーナには人の心はないのか!?」 ゼナの死体から離れようとしないフィレーナを兵士が連れて行った。 闘技場入り口では、フィレーナの劇で客が増えたと喜ぶ統率官と兵士達がいた。 306永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 20 22 ID crreefIS ゼナの遺言に従おうと思ったフィレーナは、酒場でネストに調べ物をしたいと話す。 「ドナ情報管理局へ行くといい…。データ分析室もあるしな…」とネスト。 クレチアが入ることはできないので、ネストについてきてもらう事になった。 情報管理局で合流という話になる。 情報管理局入り口で早速守衛にとっつかまるフィレーナだが 後から入ってきたネストの口ぞえで強引に押し通る。 建物の奥に進み、データ分析室に到着。 「使い方はこいつが教えてくれる。俺は外にいるから」というネストに フィレーナは何故自分に親切なのかと問う。 フィレーナが闘技場で闘う姿を見て、帝国に逆らいたかった自分に気がついたのだと言うネスト。 「男が男にホレちまったっていうか…。おい、誤解するなよ! その趣味はないからな、ハハッ」 ネストの退出後、データ分析マシンに向かうフィレーナ。 『コードSN098…。フィロセラの希望…セット。分析中…』 分析の結果、マシンは、フィロセラ製の映像記憶デバイスに残されていた情報を再生した。 マシンが映像を映し出す。ゼナの声が聞こえてきた。 「フィレーナ…これが海じゃ!お前の生まれたフィロセラの海じゃ… どうだ、美しいじゃろう。我らフィロセラの民は、この海の恵みによって豊かに暮らしてきた。 だが、16年前のある日…フィロセラは帝国軍に襲撃された! その日から何もかもが変わった…」 307永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 21 11 ID crreefIS 火が放たれる街や城。王宮の門前には争い傷ついた兵士達が倒れ 追い詰められた王と后、2名の側近、そして生まれて間もない王女がいた。 王と王妃はフィロセラと運命を共にするという。 ウト「王様!」 ゼナ「ならば、このゼナとウトも、フィロセラと共に…」 王はスッパリ却下すると、2人の側近に2つの フィレーナ を託した。 「さあ、王妃…」 「1つはこの フィレーナの剣 …。 海を守り、奇跡を起こすフィロセラの宝です…。これをウトに… そしてゼナには、愛する我が子 フィレーナ を…。どうか、お前だけは健やかに…」 「ゼナ…ウト…、よろしく頼んだぞ!」 「ハッ、お任せください!我ら2人の命に代えても…」ゼナが言った。 2つの フィレーナ が無事である限り、必ずやフィロセラは蘇る。 その言葉を残し2人に別れを告げると、王と王妃は王宮の中に入り、門を固く閉ざした。 「王様っ!」 陸地から離れていく城。王女と剣を抱え脱出していた2人が見たものは 海中に沈んでいく青きフィロセラ王宮であった。 王座に座った王と王妃。 王妃は我が子に語りかけた。 「さようなら、フィレーナ…。私たちの愛するフィレーナ…。 さようなら、フィロセラ……」 セピア化する映像。ゼナのナレーションが戻ってくる。 「王国の、ただ一人の王位継承者。それが、お前なのだ! フィロセラ王国の王女よ…、帝国の支配の中で死に絶えた海を 再び蘇らすのじゃ! そして、豊かなるフィロセラ王国をもう一度お前の手で……」 308永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 21 59 ID crreefIS ゼナは、帝国の首都ボーへ向かい、刀鍛冶のウトを訪ねるように言った。 ウトが奇跡の剣 フィレーナ を授けてくれるだろう、と。 最後にゼナは言った。 「…お前の正体は決して帝国に悟られぬようにな。 フィロセラの王女であること…そして女であること…」 映像が途切れた途端、赤い光と警告音。 データ分析マシンが『コード スクランブル 』を告げる。 再生されたデータの中に、帝国の最高機密に属する情報があったと告げる。 「利用者の人民コードを明らかにしてください」というマシンに慌てて近寄るフィレーナ 「お前、何やらかしたんだ!」ネストが室内に飛び込んでくる。 兵士に見つかると監獄行きなので逃げるに決定。 ガシガシ倒しつつ脱出する2人の前に入り口で揉めた守衛が登場。 「ネストさん、困りますね、これほどの死人をだしてもらっては… あなたが知った最高機密を話してもらいましょうか」 「最高機密だって!?」 ネストは外に出てたのでなんも知らないデス。 直後、守衛達が一瞬で消滅。何が起こったのか分からない2人。 柱から現れる黒い人影。 「帝国の機密に触れたものは黒い悪魔に出会う… 黒い悪魔に出あったものは死ぬ…」 ネストが動揺した。戦闘体勢をとるフィレーナに忠告する。 「フィレーナ、気をつけろ!こいつはただの兵士じゃない!」 瞬時にフィレーナの背後をとった黒い悪魔は「名もなく消えてもらおう!」と襲い掛かってきた。 倒す。勝利。そして脱出。 残された黒い悪魔はどこかに通信を入れる。 「こ、こちら…バラバ2…、逃げられた… バトラーのフィレーナと…バトル作家が…一緒だ…。 あとを…た、の…む…」消滅。 309永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 22 47 ID crreefIS 建物から出た2人。まずいことになった、というネスト。 黒い悪魔。噂で聞いたが、本当に見たのは初めてだという。 「 帝国機密情報兵団 。通称、 黒い悪魔 さ」 フィレーナが再生した情報が、軍を危険にさらす最高機密だったために 排除しようと駆けつけてきたのだった。 「一体何を調べたんだ?」という問いに答えられないフィレーナ。 ネストは無理に聞こうとはしなかった。 「ネスト、あなたを巻き込んでしまって…何と言って…」 詫びるフィレーナに、謝ることはないと返すネスト。 変な話だが、こうなる事を望んでいた気がする、と。 フィレーナは一度家に戻ろうとするがネストに止められる。 「でも、妻のリラが…」 「妻か…、よし、わかった。脱出法は俺が考える…」 手配されるのは時間の問題。フィレーナの家の前で落ち合う事を約束して ネストとは別れ、クレチア地区へ向かう。 自宅の扉を開けると中からリラが叫んだ。 「入ってきちゃダメ!」 帝国兵かと思いきや、飛び出してきたのはフィコスの妻、ミリカ。 傷つけるわけにもいかずじりじりと後退するフィレーナにミリカは何かを投げつけた。 「うわっ!」 跪いた姿を見て、慌てて飛び出してきたリラが二人の間に入る。 「あなた、フィレーナに何を…!」 「アッハハハッ、毒薬さ…!これでもう目は使えないよ!」 「何て酷いことを…!」 310永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 24 11 ID crreefIS 帝国の兵士が現れた。 「バトラーのフィレーナだな? 守衛および兵士殺しの罪により、お前を逮捕する!」 兵士の言葉に驚くリラを押しのけて、ミリカが前に出る。 「兵士さん、ご命令どおりこいつの目をつぶしてやりました」 兵士の反応は冷たい。 邪魔するならお前も逮捕するという兵士に向かって、約束が違うと叫ぶミリカ。 「早く息子を返しておくれよ!」 元より、クレチアとの約束など守るつもりはない兵士に向かって ミリカは悔し紛れに毒薬を投げつけた。 3人に近づいた兵士は、後方からレーザーのようなもので撃たれ倒れた。 背後から現れるネスト。 「このヘルガンの味はいかがかね?兵士さん」 「貴様、帝国人民のくせにクレチアの手助けをするつもりか…」 「もうオレは帝国人民をやめたんだ!」 ヘルガンをくらい、跡形もなく消滅する兵士。 「その声…、ネスト?」 ネストはフィレーナの目が見えない事に気がついた。 リラが毒薬の事を話し、ミリカを押す。 ミリカはミリカで、夫を殺され、息子を奪われた怒りが収まらない。 ネストは2人を一喝し、反逆者として指名手配をされるだろう事を手短に話すと脱出を提案した。 場所はかわって巨大なマシンが置かれているどこかの作戦本部。 先ほどまでのネストやフィレーナの会話がスピーカーから流れてくる。 椅子には、黒い悪魔と同じ格好をしたヤツが何人も座っている。 311永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 25 02 ID crreefIS 黒い悪魔バラバ1 「ネストか…?フン、バラバ2が知らせてきた反逆者の人民とはこいつのことか バラバ2といい、上級兵士に化けたバラバ6といい、情けないヤツラだ」 黒い悪魔バラバ3 「馬鹿め、油断をするからだ! しかしどうやら、女クレチアに持たせた毒薬のビンが トランスミッター(盗聴器?)とは気づいてない」 バラバ1が、ネスト達の行き先を尋ねた。 「養成所に行く…、脱出に地下の下水道を使うつもりだ」 「なるほど、バトル作家なら養成所の下水道ぐらい知っていてもおかしくはないな… ならば先に手をうたせてもらおう」 バラバ1は、バラバ4&バラバ5に通信を入れた。 一方、フィレーナ自宅前。 息子を残していけるものかとゴネるミリカを説得するネスト。 そしてリラは、フィレーナを傷つけられご立腹である。 「こんなおバカに手を貸すことないわ、時間の無駄よ」 ネストは諦め、盲目のフィレーナを連れて去ろうとするとミリカはやはり着いて来た。 養成所の中は燃えていた。火事に慌てるリラ。 「たんなる火事じゃないぞ…、門番兵もバトラーもいない」 ネストがそういうと、開いた扉からバラバが2人登場。4と5らしい。 「みんな消えてもらった。さぁ名もなく消えてもらおう… もうすぐ地下にも火の手が回る。そうすれば下水道は使えまい」 笑う4。舌打ちしたネストは3人を先に行かせると後を追った。 4人が地下に滑り込むと同時に入り口が崩れ、4と5を通せんぼ。 考えた挙句、4&5は養成所を爆破する事にした。 312永遠のフィレーナsage2005/05/22(日) 20 26 17 ID crreefIS 牢屋を通り、地下を走る4人。 毒薬のビンを落っことしたミリカが拾おうとするもネストに止められる。 フィレーナが異常な音に気がついた。 「爆破するつもりか、バカな…」 ネストはそういうと、奥の牢屋にあった隠し通路を開いて皆を通す。 下水道は、まだ火の手は回っていなかった。 ここでネストがフィレーナに「お前は俺たちの後からついて来い」というが これはフィレーナが盲目状態の為。 実際に列の先頭にすると、一歩歩くごとに画面がブレてもの凄く進みづらい事になる。 モンスターをガシガシ倒しながら下水道を進む4人ははしごを登って外に出た。 どこかの街の隅のようだ。 辺りを見回し、ここはどこ?と尋ねるリラに 「デラシーナ…、浮き草の街さ……」と答えるミリカ。 一人別の方角を向くフィレーナに、目は痛むかと聞くネスト。痛みはもう消えたらしい。 「それにしてもお前…。目が見えないくせに、よく下水道のバケモノと闘えたな…」 「それが不思議なんだ。なんていうか、こう、気配がして、相手の動きが読めるんだよ」 ネストに、根っからのバトラーだな、と言われる。ついでに女とバレた模様。 目の見えないフィレーナを補佐している間にどうも感づかれたような。 二人の会話はリラによって中断され、目の治療の為、医者を探す事になった。 この街に医者なんているのかな、と考えるネストを不思議がるリラ。 デラシーナは仕事もせずに浮き草のように遊んでいる住民ばかりなので そう呼ばれるようになった街。そんな場所に医者がいる訳ない、というミリカ。 「それより逃げるのが先だろうに。ホント、じれったいね!この世間知らずのおバカはっ!」 「おバカっ…!?あなたねぇ、もとはと言えば…」 またも間に入るネスト。ケンカしてる場合じゃない。 探すだけ探してみる事に決め、フィレーナの側に寄るリラとネスト。 「ネスト…、さっき君が言いかけたことだけど…」 「ああ、あれか…」 ネストは少し考えると、自分の勘違いだから気にするなと言った。 337永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 15 21 ID m3uWlXK9 ヨッパライと自称芸術家たちばかりの町を歩き、医者の自宅を発見。 「あんたが医者のキル?」 医者でその名前はどうかと思うが置いといて、ネストが尋ねると答えはyes。 だが酔っていた。事情を説明するネスト。 「実はな、毒薬で目を…」 「フム…ヒック!わしの見事なダンスにちゃんと反応しているが…」 「目が見えないのは、ボクじゃなくて隣のフィレーナですよ!」 それを早く言わんかい、とヒックヒック言いながらフィレーナを診察するキル。 彼の診断によると「要手術。でも今は無理。5日後に来てチョーダイ(要約)」と出た。 準備が必要で(体から酒に抜いたり)特に薬草はバイセーラ(行商人)が来なければ 手に入らないのだと言う。それが5日後。 待ってる間に失明しては大変だと、ネストは手術に必要なデラの薬草を取りに行く事に。 「デラの薬草は川を下った浮き草の氷穴にある」 浮き草の氷穴。バケモノが潜む暗い氷の穴。 それを聞いたフィレーナが自分で行くと言い出した。 危険な上に、帝国の追っ手もかかってる。 これ迷惑はかけたくないと言ったトコロで、リラに怒られる。 「リラはあなたの奥さんよ…。迷惑だなんて…悲しいことは言わないで!」 ネストも同意。皆同じ運命だからと。 意外にもミリカも同意する。 船頭に船を借り、川を下って浮き草の氷穴へ。 薬草もどきのマンドラゴラと戦いながら薬草をゲットしてデラシーナへ戻る。 キルの家に入ると、手術の準備はできていた。 隣のフィレーナを見つめたリラがキルに頼み込む。 「キルさん…お願いします」 キルは頷くと、フィレーナを案内するネストと共に手術室へ入っていった。 ネストが退出し、手術が始まる。 338永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 16 46 ID m3uWlXK9 「聞こえるか?リラ」 扉に耳をつけ中の様子を伺うリラとネスト。後ろで見てるミリカ。 「うわっ!何だこりゃ!」キルの声に飛び上がるリラ。 手術室。 「シーッ!キルさんお静かに…。皆が驚きますよ」 あぁすまん…というキル。 「あり?すまんじゃないよ」 目の手術で胸を見るものなのかよく分からんが、女とバレた。 会話の詳しい内容までは聞こえない外の3人。 「エッチでもしてるんじゃ…」と言うネスト。 「真剣な顔して何言ってるの。フィレーナは男よ!」 とリラに睨まれ、そうか…そういうことになってたな…と焦る。 「まさかネストさん…フィレーナの事…」 そこまで言うと手術が終了し、キルが部屋から出てきた。 手術は成功した。目に包帯を巻いたフィレーナがキルに続いて出てくる。 皆のおかげだよ、と礼を言った。 「ところで、このムスメだが…」 「ム・ス・メ…?」キルを睨むリラ。 「いや、もとい、このフィレーナの事だが、完全に目が治るまでは包帯は絶対とらんように」 完治する前に光が入ると、本当に失明してしまうという。 一段落ついたところで、キルが皆に尋ねた。 「ところでどうやってこの街から脱出するつもりだね?」 一応指名手配&逃亡中なので驚くネスト。 「そのムスもとい、フィレーナに聞いたんだが都のボーへ向かうのだろう?」 慌てて、行くのは自分だけです!という包帯のフィレーナ。 「夫の貴方がボーに行くのなら、妻であるリラもついていくわ!」とリラ。 何を言っても引き下がらないだろうリラの勢いに、何やら羨ましがるキル。 339永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 17 51 ID m3uWlXK9 キルは何かを思いつくと、奥の部屋から獣耳の仮面(猫っぽい)と衣装を持って戻ってきた。 「これはミメズの仮面だ…。ミメズに潜り込めば、黙っていてもボーに行ける筈」 どうやらその集団は検問もフリーパスらしい。 ミメズって?と尋ねるリラ。 「デビスの神に仕える為に入信した女たちのことでな… 集団となって踊りながら神殿のあるボーを目指すんだ…」 ただし、キルが持っていた仮面は3つ。盗賊に襲われここで亡くなった女のものらしい。 ミメズの仮面は帝国が支給しているものなので購入もできない。1人分足りない。 ミリカが降りた。 「3人で使えばいい、そんな格好するのはゴメンだよ」 その言葉には、どこか思いやりがあった。しかしネストが却下する。 「いや、ミリカ…。お前もこれを使って逃げるんだ。 ドクターキル、俺はこんな仮面なんていらない」 「ネスト、あんたは?」 そう尋ねたミリカに自力で脱出するというネスト。 「これでも軍人の家の生まれなんだぜ…。帝国人民の扱いはまかせろ」 頷くキル。元よりネストが女装する方に無理がある。 後はミメズの踊りを覚える為に、町に残ってる集団を探してマスターする事に。 今更だが不思議がるネスト。 「帝国人民であるあんたが、どうしてこんなに親切に…?」 キルは答えた。同じ穴のムジナ、帝国に逆らうバカ者って事だと。 フィレーナがキルに改めて礼をいった。 ネストは皆に挨拶すると、再会を約束して去っていった。 その後ろ姿を見ながら、いい男だというキル。 「何をボケッと見ておる。仮面をつけて行け」 踊りをマスターしなくてはならないので、ミメズの衣装に着替える3人。 赤青黄色の信号機3人組になり、餞別アイテムも貰ってレッツゴー。 街で発見したミメズを追って劇場に入ろうとすると、兵士に声をかけられた。 少々古いタイプの仮面を不審に思う兵士にあたふたと答えるリラ。 340永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 18 54 ID m3uWlXK9 場所は変わって、再びバラバの作戦会議室(略してバラバ室)。 部屋には兵士と質問に答えるリラの声が流れている。 それを聞きながら話すバラバ達。 バラバ1 「聞こえるか?兵士に化けたバラバ7の会話だ… 怪しいな、バラバ3、どう思う?」 バラバ3 「3人か、一人足りんな…。それに、たしかキルとか…」 バラバ9 「ドクターキルのことだ…。秘密実験に手を貸すのを拒んだためクビになったやつだ! だがバラバ7が今話してる者が仮にフィレーナの一味だとして… なぜ帝国人民のキルと結びつくかだ…?」 バラバ3 「もう少し調べてみよう… 先ほど養成所の後から、バラバ4と5の死体が発見された… ヤツらの死体も出てくるかもしれん」 バラバ1 「情報管理局でのバラバ2と合わせてこれで3名の団員が死んだのだ… まだフィレーナの一味が生きている可能性があるうちは… 疑わしきもの…、全てを消す…。人目につかぬ場所でな……」 バラバ9 「キルについては別に利用法がある。 仮にヤツらの仲間だったとしても生かしておこう…」 1は、兵士に扮した7に、ミメズ3人をマークするように命を出した。 去っていく兵士を見ながら、胸をなで下ろすリラ。 先ほどのミメズを追って劇場地下のミメズ集会所へ降りていく。 341永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 20 04 ID m3uWlXK9 すんごい踊り狂ってるミメズ集団発見。この踊りで都ボーまで行くらしい。 奥にいたミメズリーダーに踊りを教わる3人。 手本を見せ、自分の踊りを繰り返すように言うが、仮面の下は包帯のフィレーナには見えない。 「すみません。この人少し、覚えが悪くて…」 何とかごまかすリラ。もう一度お願いしますと言うとミリカと2人でフィレーナの手を握る。 「フィレーナ、行くわよ…。手を離さないで…せーの…」 何とか踊りはクリアーできた。ミメズリーダーが去り際言った。 「でももう少し離れた方がいい。 手を繋いで踊るなんて、あまり見かけないからね」 出発場所の北検問所では、ミメズの踊りをチェックしてから通していた。 やはり手を繋いで踊る3人。 誘導と勘で踊るフィレーナの動きを変だという兵士に 「この人ったら、ちょっと男っぽくて…」とごまかすリラ。 「…そうそう!うちの妹ときたら、オホホッ! いつも姉さんが女らしく踊りなさいって言ってるでしょ。オホホホッ!」 ミリカの怪しいフォローで更に疑われるフィレーナ。 「調べさせてもらうぞ」 「キャッ!」 「うちの妹に何するんだい!」 「胸を触るなんて…、この変態兵士!」 「う、うるさい!これも仕事のうちなんだ。男が化けてる事もあるからな…」 セクハラ呼ばわりされた兵士は、半ばヤケになって検問所の中に通してくれた。 やはりネストじゃ無理だった。 検問所内にて。 フィレーナを男だと思っているミリカは、バレたら大事だったと焦る。 先ほどの『キャッ』を演技だと思って褒めた。 何となくリラの方をむくフィレーナ。 342永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 21 08 ID m3uWlXK9 検問所の扉が開き、ミメズ集団が外へ出て行く。 前の集団を見ながら呆れるミリカ。いつまで踊り続けるのやら。 リラが答える。 「だから、ボーにつくまでよ。食事と寝る時を除いてはずっと踊り続けるのよ!」 「そりゃ大変だ」 「あら、無理しなくてもいいのよ? あなたは私たちと別に行けば…。この大わがままのおバカッ!」 口論に発展しかけたところでフィレーナがリラを止めた。 「さあ行こう!おいていかれちゃうぞ…!」 怪しい仮面の女集団は、踊りながら都ボーを目指す。 バラバ室。バラバ1が他のバラバの意見を聞いている。 (もう以下、番号で) 3「作戦Bで、ヤツらの野宿中を狙おうや(意訳)」 1「アホか、他のミメズに見つかるやん。作戦Aにしとき(意訳)」 結局多数決で作戦Aになりました。 野営に入ったミメズ集団に、リーダーの黒ネコが呼びかける。 「今夜はここで一夜を明かすから、適当に休んでおくれ!」 火を囲んで休息をとるミメズの輪から少し離れた場所に座り、フィレーナ達は眠りについた。 綺麗な音色で目を覚ましたリラは、川べりに座って笛を吹くミリカに話しかける。 ミリカは、息子のフィスが好きな子守唄だと言った。 「そうだったの…」 帝国に捕まったままの息子を心配するミリカを励ますリラ。 「ありがとう、優しいんだね、あんた…。」 「フィレーナも言っていたわ。ミリカさんは私たちの仲間だって」 昼間に喧嘩した事を、フィレーナに叱られたと笑って言うリラ。 「仲間か…、仲間って、いいもんだね…… リラ…もう休んどくれ…。あたしも、寝るからさ」 「フィレーナの横に来なさいよ…。その方が、暖かいわよ…」 リラはフィレーナの側に戻り、ミリカにそう言うと眠りについた。 隣に来てフィレーナの顔を眺めるミリカ。 「あたしのせいで失明するかも知れないってのに一度も責めないんだね… ゴメンよ、フィレーナ……」 343永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 22 17 ID m3uWlXK9 朝、ミメズリーダーこと黒ネコに声をかけられ用事を頼まれる3人。 道の先にある橋で、ミメズを襲う山賊が出るらしいので様子を見てきて欲しいという。 なぜそんな危険な事を自分たちが?とミリカ。 「見たところ、あんたたちはとても仲がよさそうだからね… ただ、それだけのことさ。こういう危険な仕事は、チームワークが大切なんだよ」 そういわれると断りにくい3人は引き受ける事に。 リーダーに教えられた道を歩いていくと深い谷に渡った橋についた。 山賊の目につかないよう、ミメズの衣装は脱いでいく。 草むらで着替えることになった。 「フィレーナ…、目の具合はどう?」着替えながらリラが訪ねる。 包帯をとるにはまだ早すぎる。フィレーナはそう言いながら考えた。 「でもその代わり、音のする方向がとてもよく分かるようになった…。 今も、リラやミリカさんの動きが、手に取るように分かるよ」 「やだよ…フィレーナ。あたしらが着替えてるところイメージしてたのかい? あんた、そんな顔して案外エッチなんだね」←男と思ってる。 怒るリラ。 「何バカなこと言ってるのよ!それより早く着替えましょ…」 リラがフィレーナの着替えを手伝い、ミリカの方を振り向くと仮面と格闘している。 ミリカの仮面がなかなか脱げないので、先に2人で行く事になった。 ようやく変装をとき、2人を追いかけようとしたミリカは 不自然に後をつけるミメズリーダーを発見する。 「…あいつ、怪しいね…」 橋の上で周囲を見渡す2人。フィレーナは背中合わせに立っている。 リラが特に異常なしと判断していると、フィレーナが誰かの足音に気づいた。 「ミリカさん…?」 「いや、違う。近づいてくる…」 344永遠のフィレーナsage2005/05/24(火) 19 23 24 ID m3uWlXK9 フィレーナが向いた方向をリラが見つめると、黒ネコが姿を表した。 「びっくりした…、黒ネコさんだったの…!」安堵するリラ。 「どうだい…、山賊の様子は?」 「ええ…、今のところは…」そう答えながら黒ネコの方に歩きだしたリラを厳しい声が制止する。 「動くな!お前らとの追いかけっこはここでゲームオーバーだ!」 黒ネコは仮面を脱ぎ捨て、バラバ7になった。 「黒い悪魔!フィレーナ、これは罠よ!」 バラバ7は不敵に笑う。その背後の岩に身を潜めて忍び寄るミリカ。 「俺たちを知っているとは、やはりフィレーナの一味だったか… この爆弾で橋もろとも消えてもらおう!うん…?」 1人足りない事に気がついたバラバ7は、死角から飛び出してきたミリカに 爆弾ごとガツガツ押され、あっさり谷底に落ちていった。 ケガの巧妙だね…と笑い、ミリカが2人の元へ行こうと橋に上がった瞬間。 地の底から響いてくる音と揺れ。 フィレーナが叫ぶ。「爆弾の音だ!」 谷底に落ちた爆弾が爆発し、橋が巻き込まれそうになる。 向こう側へ走る3人。ミリカがこける。 「ミリカさん!早く!」 リラが呼ぶと同時にミリカとの間に爆発で生じた火の玉が落ち、橋が崩れだす。 とっさにリラを抱えて走るフィレーナ。 橋は瞬く間に燃え、ミリカと共に落ちていった。 「…そ…ん…な…」谷底を見ながら崩れ落ちるリラと立ち尽くすフィレーナ。 呆然としながら、フィレーナを見たリラは、その頬を流れる涙に気づく。 「…フィレーナあなた、その目で何が起こったのか…、全て…」 「ミリカさん…、せっかく友達に……」 こんな別れになるなんてひどすぎると叫ぶリラは、足元に転がる笛を見つけた。 ミリカが転んだ時に投げ出されたようだ。 彼女の形見。「いつか必ず息子のフィスに手渡そう」 そういうフィレーナの言葉に、笛を拾い上げるとリラは頷いた。 404永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 04 12 ID awscL8O6 生きるため、そして約束を守るため、2人は帝国の都ボーを目指した。 山を抜け、雪山の中にある洞窟を発見し、入ろうとすると男が飛び出してきた。 「何の目的でここにきた!」 じりじりと迫ってくる無骨な男に怯えてリラがフィレーナの後ろに隠れる。 登ってきた方向から、男達が走ってきた。 「ラリス!大変だ!ゴア橋が消えちまったんだ…!」 驚くラリスという男。 赤毛の青年が2人に目をとめると、ラリスは帝国のスパイかもしれんと言った。 他の男達がリラとフィレーナを包囲する。 その様子を見ながら、ラリスが赤毛に尋ねた。 「アベル…、どう思う?」 あの2人の事か?と返すアベルにラリスは、ゴア橋の事だと言った。 結局洞窟の中に入って話すことになり、2人も連行される。 静かになった雪山のふもとに、バラバが4名ほど追いかけてきていた。 洞窟に入って話すアベルとラリスに仲間の山賊たちが報告。 作戦本部のレーダービジョンに黒い悪魔らしき影が映ったという。 驚く山賊たち。アジトが帝国にバレたのか…?とアベル。 ラリスが部下に、注意するように命じると偵察に向かわせた。 アベルは、リラとフィレーナを捕らえていた部下をつれ、出口へ向かう。 山賊が確認した影はやはり黒い悪魔だった。 405永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 05 26 ID awscL8O6 一方ラリス。帝国のスパイかどうか調べる、ついて来いと言う。 それに反応したフィレーナが、帝国の悪魔の事を話そうとするが相手にされない。 「嘘じゃない!」 「それじゃ何のために?」 自分を殺すためだというフィレーナ。 そこへ黒い悪魔こと、バラバ8が息を切らせ入ってきた。 「フィレーナ、ついに見つけたぞ!山賊にまぎれるとはいい思い付きだったが… まあまとめて消えてもらおう!」 ラリスも入れて戦闘開始。倒す。勝利。そして8は消滅。 バラバ室でレーダーを見ていた1は、8の生命シグナルの消滅を確認し憤怒した。 「脱走バトラー一人を消すために一度に4名も団員をおくってこのザマか!!」 一方、戻ってきたアベルたちもボロボロ。 「俺たちで2匹を消したが、ひきかえに16名の仲間の命が…」 「高い代償だったな…」 フィレーナが2人の前に出て詫びた。自分が黒い悪魔を呼び寄せてしまった。 ラリスは責めなかった。 一緒に闘って好感が沸いたのか、訳あり謎あり女つきのフィレーナを気に入った模様。 「へえ、ラリスが他人を褒めるなんて、珍しいこともあるもんだ」とアベル。 用心のためアベルは出入り口を完全封鎖、ラリスは別の洞窟の様子を見に行くことになった。 ラリス曰く「化け物とか出るけど奥にアジトがあるんで自分等で行ってくれ(要約)」 そこで落ち合うとしよう!そういうとラリスは部下を伴い出て行った。 フィレーナ達はラリテニア洞窟をワシワシ進む。 暗号を解いて開いた扉の先は、洞窟の中にある村だった。 406永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 06 35 ID awscL8O6 「ようこそ、わがリトルラリテニアへ」 舌を噛みそうな迎え文句をいいながらラリスが現れた。 改めて自己紹介をする3人。 ラリスは、山賊を名乗ってはいるが実際は反乱軍を率いているのだという。 この村と反乱軍を隠すために、山賊を隠れミノにしているのだ。 「ここでは薬草が特産品なんだ。畑に行けば、その目に効く薬草もきっと見つかるはずさ…」 ラリスは作戦本部に戻るが、長老の孫娘に伝えておいたからまず長老に会えという。 長老に会いに行くも、お昼寝中。 孫のマーゴットを探し出し、ようやく目覚めた長老に挨拶した。 長老がフィレーナの包帯に気づき、目を状態を調べる。 「ほほう…、この目にはキキリキの薬草がよく効くべ…」 と言いながら薬草畑への通行許可をくれた。 『許可は出すからユアセルフ』お言葉に甘える。 畑に到着したものの、その種類の多さにどれがキキリキの薬草がわからないリラ。 ここで待っていて、と言うと走って長老宅に戻っていった。 バラバ室。 さらに追加で送りこんだバラバ11情報によると、一面雪景色で逃走ルートが発見できないらしい。 3が1に尋ねた。山中に潜伏した可能性は? 「山中に潜伏だと…?」 リラの帰りをボンヤリと待つフィレーナに、ラリスが話しかけてきた。 どうかしたのかと尋ねるラリスに、薬草見分けがつかねッスと言うと 村の外の人間に見分けは難しいか、とキキリキの薬草を見つけてくれた。 自分もワンパクが過ぎたせいで何度この薬草世話になったかわからないというラリス。 薬草を手に、何故黒い悪魔に狙われるのかと尋ねてきた。 407永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 07 55 ID awscL8O6 フィレーナが事情を話し終わると、ラリスは言った。 「ボーで刀鍛冶に会って、それからどうするのかは知らないが この村で一緒に生活するのも悪くないと思う」 無理にとは言わんが、と付け加える。 「なんて言ったらいいのかな…。洞窟で別れた時から何かお前見てると胸キュン(要約)」 戻ってくるリラ。ラリスに気がつく。 「あらっ、ラリスさん、どうかしたの?顔が赤いわよ…」 いやその今日は暑いな…といってごまかすラリス。 リラはラリスが手にしている薬草を見つけ、いいとこあるのねと褒めた。 薬草を押し付けそそくさと家に戻るラリス。リラは変だと思いながらも、フィレーナに向かう。 「さあフィレーナ…。目の手当てをするからこっち向いて?目は開けちゃダメよ」 リトルラリテニアの作戦会議室で部下たちと話をするアベル。 何やら切羽詰まった様子で、代役を探すように手配している。 手当てを終え、包帯を巻きなおしたリラ。 「どう…、気持ちいい?早く目が治ったらいいわね… そうだ…、長老さんにお礼を言わなきゃ!」 長老に礼を言った後で、ラリスへの伝言を頼まれて家を訪ねる。 本人は留守だったが、ラリスの母に教えてもらい教会の地下の反乱軍の作戦本部を訪れた。 作戦本部にはラリスがいた。村長に呼ばれてる旨を伝える。 本部内を見学していると、何やらラリスとアベルが話し中。 ラリス「密売の代役には自分が行く」 アベル「リーダーにもしもの事があったら困る、別のものに行かす」 黒い悪魔との戦いで、密売を担当していた仲間が死亡した為 代理でラリスがトロッコの洞窟にはいるらしい。 フィレーナとリラは、ラリスに同行する事にした。 長老に報告し、マーゴットから、薬草の入った袋と洞窟の鍵を受け取る。 鍵をつかって内部に入ると、ポイントを切り替えたりしながらガシガシ進んだ。 408永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 09 00 ID awscL8O6 取引場所に到着。 ラリスは2人を死角になる位置に隠れさせると、取引相手を待った。 「変だな…、薬草の買人はまだきていないようだ… 約束の時間に遅れたから帰っちまったのかな…」 一方、バラバ8の生命シグナルが消えたポイントに到着したものの 未だにフィレーナ達の行方が掴めないバラバ14と18。 14は岩の壁に近づき、念入りに調べる。 「…分かるか?洞窟の跡だ…。バラバ15はどこへ行った?」 18が答える。 「バラバ15は、この先を調べている。別の洞窟らしき穴を見つけたそうだ」 フィレーナ達が入ってきたのとは反対方向の通路から、買人が入ってきた。 「旦那、遅すぎですぜ…、待ちくたびれましたよ…」 ラリスを見て、いつもの売人と違うと疑う買人。 代役だ!というと、話を先に進める。 ラリスが薬草の入った袋を渡す。「確かめさせてもらいますよ」 袋をうけとった買人は、数歩歩くと脱兎の如く逃げ出した。 「おい!金はどうした!?」追いかけるラリス。 買人はイカダを使って洞窟内を流れる川を渡り逃げてしまった。 「クソッ、はめられた!」 ラリスの後を追ってきた、フィレーナとリラ。 「逃げられちゃったわね…」 「人の足元を見やがって…。密売だから仕方がない…」 俺がバカだった、とラリス。 「人を信用するなっていういい教訓だったな。作戦本部に帰ろう」 409永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 10 03 ID awscL8O6 薬草をタダでゲットした買人は、不運な事に出口でバラバ15と鉢合わせ。 「死にたくなければ答えるんだ…」 15はフィレーナについて聞くが、買人が知るはずもない。 「そんな男は知りやせんよ…、あっしはここの村人と仕事を…」 「村!?ここに村があるのか!」 「はっ…、反乱軍の…村で…」 詰め寄る15。「反乱軍だと!!」 買人を壁に投げつけガンで始末すると、外のバラバ達に連絡する。 「バラバ18…聞こえるか。ヤツの逃げ場所が分かったぞ! それに大きなオマケもついた…」 村に戻ると、帝国軍がリトルラリテニアへ向かっているという噂が広がっており 皆が不安そうにしている。 作戦本部でアベルに、密売失敗しましたーと報告。 気にするなと言うアベルの言葉に甘え、隣室で休む3人。 早くにラリスに起こされたフィレーナとリラ。 事情を説明しようとしたところにアべルが飛び込んでくる。 「ラリス!帝国の軍隊だ…、今、レーダービジョンに…」 「…、……!」 会話を聞いて、フィレーナが訪ねた。 「どうしたんだ、ラリス!」 「出入り口を閉ざしたはずのラリテニア洞窟が発見されたんだ…。帝国のヤツらにな…」 アベルは、いち早く村の女子供を山の上に逃がしていた。 ラリスが頷く。子供たちが生きていれば、ラリテニア復興の火種は消えない。 アベルは、ラリスと挨拶をかわすと、部下を連れて部屋を出て行った。 410永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 10 53 ID awscL8O6 フィレーナとリラに状況を説明するラリス。 「レーダービジョンによれば、この村に向かっている帝国軍隊は 大隊1つと中隊3つ…」 多すぎる。村も人も全て潰す気だ、と舌打ちする。 フィレーナはまた自分を責める。 お前のせいじゃない、いずれ時間の問題だったんだ、とラリス。 リラが慌てた。フィレーナが自分の包帯を外そうとしている。 「ダメよ!包帯をとっちゃ!完全に治らないうちに光が入れば失明するって…、……」 包帯を外したフィレーナ。 「…ボクも闘う…!」 目を開くフィレーナをリラが見つめる。 フィレーナは瞬きをするとリラに言った。 「リラ…、よく見えるよ!」 フィレーナの瞳は回復していた。 初めて顔を見たラリスが、綺麗な目だ、男にしとくのもったいないと褒めた。 「殺すのも勿体無いな!」 先ほど出て行ったアベルが一人の部下を連れ戻ってきた。 「アベル…?」 その後ろから別の部下がヨロヨロと追ってくる。 「ラリスさん…!気をつけて…、そいつらは…」 アベルの部下が蹴り倒し、そして言った。 「お前たちの仲間と同じように、名もなく消えてもらおうか…」 アベルたちが変装を解き、バラバが2人現れた。 「黒い悪魔…!」フィレーナの声。 ラリスはフィレーナとリラを連れ、奥の扉へ入ると追ってこれないよう中から閉ざした。 階段をおり、トロッコのレールが敷かれている洞窟を進む。 411永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 11 52 ID awscL8O6 途中でフィレーナの足が止まった。 「フィレーナ…、どうした?」ラリスの声にリラも振り返る。 「ラリス…、どこに行こうとしてるんだ…」 「どこって…、お前等を逃がすために…」 「ボクにも戦わせてくれ!」 戻ろうとするフィレーナをラリスが押しもどす。逃げろと言う。 「俺たちの村は俺たちで守る!」 「しかし…」 「お前はボーに行くんだろ!それに…、生きていてほしいんだ… 何故だか分からないが、お前には生きていてほしいんだよ!」 押し合っているうちにフィレーナの胸に触ったラリスが驚きの声をあげる。 また胸でバレた。 「そうだったのか…」 後方で見守っていたリラがフィレーナの腕を取る。 「フィレーナ…、行きましょ!ラリスさんの好意を無駄にしないで…」 そこまで言うと、フィレーナの顔が赤い事に気づく。 ついでにラリスも見るとこちらも赤い。焦りながら足早に進んでいった。 二本のレールのある場所でラリスに追いつく。 トロッコに乗るよう指示するラリス。 足を向けたものの、フィレーナは振り返る。 「ラリス…、ボクは…」 ラリスはフィレーナの言葉を遮ると、背を向けた。 「ようやく分かったよ… お前を見るたびに俺の胸がどうにかなりそうだった訳がな…」 412永遠のフィレーナsage2005/05/29(日) 23 13 20 ID awscL8O6 バラバの声が聞こえた。 「見つけたぞ!!」 「ヤツラが来た!早くトロッコを出すんだ」 ラリスの名を呼ぶフィレーナに、早く行けと叫ぶ。 フィレーナとリラをのせたトロッコはゆっくりと発車し、トンネルの中に吸い込まれていった。 追いついてきたバラバ14と15。 ラリスは二人の前に立ちふさがるが、壁に叩き付けられる。 バラバ達はもう一つのトロッコに乗り込み、フィレーナ達の後を追った。 並走するバラバとフィレーナ達のトロッコ。 途中2手に別れたり、また戻って並んだりしながら若干バラバトロッコの方が追い越しながら走る。 トンネルに入り、外に出ると、両方のレールは真ん中でぷっつりと途切れていた。 先に飛ぶバラバトロッコ。向こう側につくものの微妙に足りず 飛び移れなかったバラバ15もろとも谷底に落ちていく。 フィレーナ達の乗ったトロッコは問題なくレールの先に着地。 だが残った14が武田鉄也ばりにトロッコの前に飛び出し、根性で止めた。 「フィレーナ!ここまでだ!」 戦闘開始。ボコる。勝利。 息を切らせながらリラに安否を問うフィレーナ。 「えぇ…、何とか生きてるわ。…フィレーナ、何してるの?」 トロッコのレバーをいじくるフィレーナ。動かない。 「貸してっ!おりゃ!」 「うわっ!」 急速発進するトロッコ。 しばらく走ると、今度は先のないレールを行き過ぎて止まった。落ちた。 トロッコから投げ出され、気を失った二人を老人が発見する。 「あんれまあ…、こんなところで寝てるとクレチア狩りに襲われるべ」 意外とパワフルなじいちゃんは二人を引きずって帰宅した。 457永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 34 17 ID i/hYkze7 目を覚ますと、見知らぬ家だった。隣のベッドでリラが寝言を言っている。 「元気になるまでゆっくり休んでいきんしゃい」 親切な老人夫婦に介抱してもらったらしい。 首都ボーへ行く方法を尋ねると海を渡る必要があるらしい。 ここより北の村モンシューレから帝国の船が出ていると教えてくれた。 じいちゃんはラリテニアン(ラリテニア人)で、帝国の世になってからは ばあちゃんとひっそり暮らしているという。 目を覚ましたリラと共に、老人夫婦に礼を言ってモンシューレを目指す。 元軍事基地・モンシューレ。 乗船するには、航海管理所で許可証を貰わなくてはならないが 当然クレチアの2人に発行してくれるはずもない。 宿に泊まれるのも乗船客だけだというので、親切なクレチア女性の家に泊めてもらう。 翌日泊めてもらった礼を言うと、定期船に密航するヒントを教えてくれた。 村の井戸から繋がった通路を通って、船に近づけるのだという。 かなり深い井戸らしいので、ロープが必要らしい。 街中にそれらしいものはなかったので灯台へ探しに行ってみる。 灯台には帝国人民達が物見遊山に来ていたが、汚れた海を恐ろしいと怖がっている。 話したがりのおっさんから、色々な話を聞いた。 帝国が作った定期船や灯台は、海の民の技術を真似したものだったが どれも成功しなかったと言う。 戦艦として作った船→海上で戦えずやむなく定期船に。 この灯台→光らない。だから夜間、船は海を進めない。 海の民の技術は特別なものらしい。 何故かおっさんの背後にあったエレベーターを使って地下室へ。 458永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 35 20 ID i/hYkze7 リラが何かに足をとられ、悲鳴を上げてすっ転んだ。 「じっとして…」 リラの足に絡みついていたロープを痴話喧嘩しながらゲット。 街の深い井戸にかけ、降りていく。 通路を上り下りしながら進んでいくと、出口と思われる場所から男が一人出て行った。 フィレーナ達と同じ密航目的のクレチアだろうか。 海岸に出て辺りの様子を伺うと、ちょうど見回りの兵士たちが船に戻っていくところだった。 こっそりと船に近づいていく。急に警報音が鳴り響いた。 慌てて身を隠すと、先ほどの男が兵士に連行されて船室から出てくる。 「またクレチアの反逆者か!ゆっくり自白させてやるっ」 建物内に連れて行かれる男と兵士。 他の兵士たちも休憩やーと船から降りていった。 「何とか助けたいところだが、時間がない!リラ、早く乗りこもう!」 密航成功。 バラバ室。 通信機で会話をしているバラバ1。 ラリテニア反乱軍なぞ放っておいてフィレーナを探せと通信機に怒鳴った。 3「ヤツであると断定はできんが、モンシューレ村のクレチアの家に 見知らぬ旅人が泊まっていたらしい… 定期船に密航しようとした者から自白マシンで聞き出した情報だ…」 1「それは信用できる情報か…!?」 3「定期船ドックの軍隊長に変身しているバラバ19からの報告だ…」 459永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 36 03 ID i/hYkze7 船はモンシューレから出航する。でも夜間なので海上で停止状態と思われる。 堂々と部屋で休むフィレーナとリラ。 リラが隣のベッドのフィレーナに話しかけた。 「フィレーナ…、起きてる?」 「ああ…、起きているよ…」 「波の音…、聞こえる…?」 「ああ…、聞こえるよ…」 「とっても静かな夜ね…」 再び名を呼ぶリラにフィレーナが答える。 「何だい…?」 「そっちに行ってもいい…?」 沈黙。 静かにベッドから起き上がるリラ。 「リラ、不安なのかい?心配はいらないよ… この船に乗っているって事が乗船許可が出ている証明なんだ…」 疑われる心配はないよ、というフィレーナ。 リラはわかってる、と答える。 「ただ、あなたの近くにいたいだけ…」 それだけ言うとリラは、フィレーナのベッドに潜り込んで眠った。 次の日、船は海岸に到着した。 陸地を北東に上って、鉱山の村にたどり着く。元の名前はエルシューレ村。 帝国の支配下に入って以来、鉱山の村と、兵器を作るトマの村の二つに分けられたそうな。 460永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 36 44 ID i/hYkze7 ボーへ行きたい→トマの村通らにゃ→入り口に見張りいる→証明がないと通せないネー …という事で鉱山の現場主任のレパードに 証明である「アルメイの星」を発行して貰おうとするが、断られる。 鉱山の労働者にしか発行できないらしい。 仕方なしに宿屋に戻ると、ラリスの仲間だという女性に話しかけられた。 リトルラリテニアから、フィレーナ達と同じく密航し 夫は鉱山で働きながら帝国の仕事をスパイ中だという。 鉱山で働く彼女の旦那ヌーノに会いに行き事情を話すと アルメイの星を発行してもらえるよう、レパードに頼んでくれるとの事。 ヌーノの口利きで、2人は来月から鉱山で働くという話になっており レパードから証明のアルメイの星をゲット。 宿舎の老人曰く『トマの村、兵器開発で毒ガス充満、これ危険(要約)』らしいので 道具屋で防護服を買っていく。門番兵にアルメイの星を見せてトマへ向かった。 村に到着。 毒ガス吸ってアヒャヒャな住人が走ったりしてる。 当初の計画では、この村を通ってボーへ向かう予定だったのだが この村、出口がない。 トマの宿舎で暮らしている少女クシカが 「鉱山の村に住んでるおじいちゃんなら知ってるかも」と教えてくれた。 どうやら毒ガスについてアドバイスをくれた老人の事らしい。 鉱山の村に戻り宿舎の老人に会いに行く。 老人曰く「あの村出口なし、孫にヨロシク(要約)」 力になれんですまんの、とじいちゃんは謝った。 仕方ないのでトマに逆戻り。 461永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 37 47 ID i/hYkze7 クシカに会いに行くと不在だった。 どうやら子供の遊び場になっている村の廃屋(元宿舎)に行ったらしい。 追いかけるフィレーナとリラ。そう、じいちゃんのヨロシクを伝える為に。 屋敷内。奥の扉に入ろうとすると村の子供が飛び出してきた。 続いてクシカも出てくる。2人を見て不思議そうな顔をした。 フィレーナが子供たちに尋ねる。 「こんなところで、一体何をしてるんだい…?」 「何って…、みんなでかくれんぼしているの…」 よく見ると、他にも何人か子供が顔を覗かせている。 リラは幽霊屋敷を不気味がるが、クシカにからかわれる。 「デタ━━━(゚∀゚)━━━!!」 地下の階段から上がってきた人影に子供達が叫んだ。 バラバ室。 フィレーナと医者にはまだ捕まらない。ラリテニア反乱軍ともゴタゴタしている。 バラバ1はご立腹である。 「秘密実験に参加させるために医者を生かしておこうと言ったのは バラバ9、確かお前だな!」 「まさかヤツが逃げるとは…」と言い訳する9。 キルは自分が逃亡する際に、実験用に捕らえていた子供も連れて行ったのだ。 フィレーナ達の足取りは、モンシューレ村から掴めなくなった。 一緒に逃亡したハズのバトル作家とクレチア女ミリカの行方も知れぬまま。 3 「医者とガキの足跡は、掴んでいる… バラバ16と17の報告によれば、発見するまでにそう時間は…」 1 「その報告ならすでに聞いている! 俺が言っているのはもう失敗は許されんということだ! 脱走した医者が関わった秘密実験もフィレーナが分析機から知った情報も 我が帝国の最高機密なのだぞ…!」 ふと疑問に思った3が、フィレーナが知った最高機密について1に尋ねた。 1は答えた。ブレーン様しか知らんし、知る必要もないと。 462永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 38 47 ID i/hYkze7 一方幽霊屋敷。 地下室からのっそり上がってきた人影を見て、クシカも悲鳴をあげた。 リラと子供たちはフィレーナの後ろに隠れる。 黒い人影が怒鳴った。 「誰がユーレイじゃ!ワシはまだ生きておるぞ!」 現れたのは、デラシーナで別れたドクターキルだった。 フィレーナを見て、目が治ったことを喜ぶキル。 「しばらく見ないうちに女っぽくなったのう」 そう褒めた後で、明らかについでにリラも可愛くなったと付け足す。 ジト目で見て、キルに詰め寄るリラ。 「…男のフィレーナのほうが、私よりも女らしいって言うの!?」 リラをなだめるフィレーナ。キルは事情を話す為に2人をつれ地下室へ降りていった。 好奇心旺盛なクシカがその後を追い、他の子供たちは帰っていく。 そして男が1人、屋敷に入ってきた。 地下でキルの経緯を聞く。 デラシーナで別れた後、帝国の秘密実験から逃げてきたのだと言う。 話の内容がよく分からないクシカ。 キルはクシカを見ると、思いついたように物陰に隠れている子供に声をかけた。 「ぼうず…出ておいで。大丈夫だ…悪い人たちじゃないよ…」 ゆっくり姿を見せる幼い男の子。 逃げてくる時に、一緒に連れてきたのだと言う。 「まったくワシになつかんでな。名前すら教えてくれんのだよ」 「だっておじちゃんの顔、こわいもん!」 クシカはそう言うと、男の子に優しく話しかけた。 その様子を見ながら、やはり子供には子供だと言うキル。 出てきた男の子の顔を見たフィレーナは驚いた。 「…フィス?フィスじゃないか!」 リラも気がついた。 男の子は、帝国に捕まっていたミリカの息子フィスだった。 463永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 39 24 ID i/hYkze7 「お父ちゃんを返せ…」 フィスがフィレーナを叩く。 様子がおかしいと気づいたキルが声をかけるが、フィスは目の前の相手を睨んだままだ。 「お母ちゃんは…?お母ちゃんはどこ!?」 屋敷一階。 後から入ってきた男が、一階に火を放っていた。 どこかに通信を入れる。 「聞こえるか…?逃げられた場合に備えてそこで待機していてくれ… 相手は2匹だけじゃなかった…。とんでもない大物を見つけたぞ!」 フィスはフィレーナに詰め寄る。 「嘘つきっ!」 「フィス…信じてくれ…。フィス!」 階段を駆け上がり1階へ走るフィス。後を追うクシカ。 苦い顔のフィレーナをキルが慰める。 ふと思いついたリラ。 「ところでキルさん…逃げてきたって言っていたけど、いったいどうやってこの村に?」 キルが説明しようとした時、クシカが駆け下りてきた。 「大変!火事よっ!!」 「火事?……ぼうずは?」 クシカは首を横に振る。火の手が地下にも迫りつつある。 「もう上の階は火の海だな…」キルがそう呟いた。 1階では、バラバがゲットしたフィスを引きずって屋敷を出るところだった。 464永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 40 06 ID i/hYkze7 本棚の裏の隠し扉内に避難しながら、黒い悪魔と機密情報兵団について キルに説明するフィレーナ。いぶかしむキル。 「仮にそうだとしても、何故この宿舎にまで火をつける…?」 「ただの火事に見せかけて、都合の悪い者を人知れずに消す… それが黒い悪魔の手口なんです」 今までのストーカーされた経験からそう答えるフィレーナ。 多くの危険を背負い込んで、何故ボー行きに拘るのか。 そう尋ねるキルにフィレーナは答えた。自分の宿命だと。 キルは決心を知ると、くれぐれも無理はせんようにと言った。 隠し部屋内にある梯子から、地下を通って外に出られそうだ。 フィレーナはキルとクシカに、火事がおさまるまでここにいるように言った。 「ボクたちはボーへ向かいます」 リラが自分たちが使っていた防護服を手渡す。 キルは2人を見た。 「フィレーナ…リラ…。わしは2人の事が…大好きだ! 自分の子供のようにさえ思える。命を無駄にせんでくれよ!」 「ドクターもお元気でっ」 「また会えたら、かくれんぼしようね!」 クシカの言葉にリラが笑顔で頷く。 2人は地下を通り抜け、やがて出口を発見した。 465永遠のフィレーナsage2005/06/03(金) 20 41 16 ID i/hYkze7 バラバ室。 通信機から連絡が入る。 「…間違いない、フィレーナも一緒だった!」 1 「バラバ16、でかしたぞ! 地下道の出口には誰がいる?」 16 「バラバ17がいる…!」 1 「バラバ16、後の仕事はバラバ17に任せて お前はそのガキを早く実験室へ…」 外へ出ようとしたフィレーナとリラの前に待ち伏せていたバラバ17が現れた。 こんストーカー!とばかりにボコる。勝利。 「リラ、大丈夫か?」 「心配しないで…」 しかしバトラーのフィレーナはともかく、リラの疲労は激しく足取りは重い。 数歩先で立ち止まり、振り返るとフィレーナは言った。 「…ボーへ行く前に、泊まれるところを探そう…」 何かを察したリラが、フィレーナに詰め寄る。 「そんな事言って、1人でボーに行くつもりでしょ!」 「いや…そうじゃ……」 言い終わる前にフィレーナに抱きつく。 「リラは離れないわよ!だって、あなたの奥さんだもの…」 必死でしがみつくリラを離そうとするが、離れない。 困って「女同士なんだからさ…」と言ってみる。 「い・や・よ…!」 根負けした。 「分かったよ…!一緒にボーに行こう」 顔を輝かせ、フィレーナから離れるリラ。 「ホント?ホントね!」 喜ぶリラにため息をつくフィレーナだった。 49永遠のフィレーナsage2005/06/11(土) 15 00 21 ID TzIYx1ZY 海岸に沿って南下していくと、浜辺にいる女性と黒い大きな犬に出会う。 リラが話しかけてみる。ここはエルシューレの内海岸らしい。 黒い犬がフィレーナに近寄り、匂いを嗅いでいる。 女性がフィレーナを見た。 「へえ、あんた…。男の姿をしているけど女なのかい」 「こ、この人は私の夫なのよ…!?」 リラがごまかそうとするも、狼犬の目(鼻)はごまかせないと笑われる。 「このギャッピーはね、オオカミの血を引く犬なのさ」 女性は、アマネラと名乗った。 草原に男たちが集まっている。クレチアを狩るハンターの集団だった。 1人が仲間達に呼びかけた。 「リーダーが全員集合しろってよ! やはりこの近くにクレチアどもが集まっているらしいぜ?」 海岸。 ボーに行きたい事を話したフィレーナ。 「無茶をするねぇ…」 アマネラは呆れながらも、困ったことがあったら 自分たちの遊牧民の集落に来るように言ってくれる。 リラは、アマネラの腹のふくらみに気がついた。 「アマネラさん…そのお腹…」 「もうすぐ産まれるんだよ」アマネラは笑顔を見せた。 クレチアはあらゆる人権を帝国に奪われている。出産も許可なしではNG。 「出産の許可かい…?そんなひどい決まりはまっぴらごめんだよ! クレチアだって人間なんだ。人を愛すれば、子供も欲しいさ」 彼女の集落はそういうクレチア達が集まって構成されたものだった。 「私の友人だといえば、集落の中に入れるように言っておくよ」 そう言い残しアマネラはギャッピーを連れ、去っていった。 50永遠のフィレーナsage2005/06/11(土) 15 01 29 ID TzIYx1ZY 遊牧民アマクネ族の集落。 勇敢な男性はモンスターやハンターと戦って死んでいったため数が少なく 残った男達はちょっと情けない。女性の方が戦士な集落。 中に通してもらうと、アマネラが迎えてくれた。 身体を休めていけというのでお言葉に甘える。 彼女は、フィレーナ達が都に入る方法も考えてくれていたらしく 1人の知り合いの老人の名をあげる。 「詳しい話は、明日あたしのテントで」 次の日、アマネラのテントを訪ねると彼女の様子がおかしい。 リラがその枕元に駆け寄る。 入り口からアマネラの友人、エクレが入ってきた。 「心配することじゃないよ。病気なんかじゃないさ」 苦しい息の下でアマネラは笑う。 「この…アマネラさんをこんなに苦しませるなんて…きっと、タフな子だよ」 どうやら産気づいたようだ。 リラが、慌てるフィレーナを落ちつかせるために言った。 「大丈夫よ…。私、一度お産を手伝ったことあるの… 苦しそうに見えるけど、皆こういうものなのよ」 エクレが励ます。リラも励ます。 フィレーナは別の方を向いていたが、アマネラに見ていってくれと頼まれる。 「クレチアだって、立派に…子供が産めるってことを…ね」 フィレーナはアマネラの傍らに座った。 51永遠のフィレーナsage2005/06/11(土) 15 02 28 ID TzIYx1ZY バラバ室 また逃げられてお怒りの1となだめる3。 「落ちつけバラバ1…。ヤツは何か目的があるに違いない! ただ逃げ回っているだけとは思えん」 1は頷くと、バラバ21の報告を聞いた。 21 「ゴア橋の近くで発見した死体は仲間の女クレチアに間違いない… 秘密研究所からの報告によれば、トマで見つけたモルモットのガキは その死体の子供だったらしい…」 バトル作家と医者の行方は未だに不明。1はフィレーナを先に探し出すように命じる。 通信機に別のバラバから連絡が入った。 「バラバ25より報告…。デビス陸軍隊とラリテニア反乱軍が ただいま全面戦争に入った……。聞こえるか、どうぞ…」 集落に響く赤ん坊の泣き声。 「アマネラさん、女の子よ!元気な可愛い女の子よ…!」 リラが疲労困憊のアマネラに報告する。 母となったアマネラは、我が子を見て言った。 「この子が子供を産む頃には、クレチアでも帝国人民でもない ただの元気な子を産める世の中にしたいもんだね…」 リラは頷き、2人の言葉にフィレーナは考え込んだ。 「出産ってなんて素晴らしいのかしら…」 リラは生命の誕生に目を輝かせて感動している。 赤ん坊の声を聞き、テントに顔を覗かせたギャッピー共々 アマネラを休ませるため、エクレに追い出される。 テントを出ようとするフィレーナとリラに、アマネラが礼を言った。 52永遠のフィレーナsage2005/06/11(土) 15 03 23 ID TzIYx1ZY アマネラが休養中のため、しばらく集落をブラつく。 東のピルキット山を登っていくと、見張り役の女性が駆け下りてきた。 「大変だ!アマネラさんに知らせないと…!」 そのまま集落まで降りていく女性についてアマネラのテントへ。 赤ん坊を残して、寝床はもぬけのカラだった。 エクレが言うには、報告を受けたアマネラは様子を見に 山を登って行ったそうな。タフだ。 追いかけようとテントを出ると、ギャッピーが心配そうに鼻を鳴らしている。 「ギャッピー…アマネラさんはどこ?」 キュンキュン鳴くギャッピー。 フィレーナはリラに言った。 「アマネラさんは、クレチアハンターの噂を聞いて、あの身体で調べに出て行ったらしい」 別の意味で驚くリラ。 「あなた…ギャッピーと会話もできるの?」 「クォン…クォン…」 「わかったよ、ボクらだって心配さ…!」 フィレーナはギャッピーの視線の先を見た。 「あっちの山に向かったみたいだな…よし、行こう!」 ギャッピーを手に入れた! オリゴット山に登ると、ギャッピーが中へ入って鼻を鳴らす。 アマネラの声が返ってきた。 「ギャッピーじゃないかっ!集落から出ちゃいけないとあれほど言ったのに…」 53永遠のフィレーナsage2005/06/11(土) 15 04 17 ID TzIYx1ZY 出てきたアマネラは、フィレーナとリラを見てさらに驚く。 「アマネラさん、ここにはクレチアハンターが…」 「知っているよ、だけど助けは必要ない」 みんなを巻き込みたくないというアマネラ。 あんたらも集落へ戻り→出産直後で無茶言うなや→心配いらんて→いや手伝うって そんな問答をしていると、洞窟内の様子を見に行ったギャッピーが戻ってきて低く唸る。 「来たか!!」 アマネラと赤ん坊を気遣うリラ。 「そんな体じゃ無理よ…私たちも一緒に闘うわ! それに…あなたにもしものことがあったらボーにも行けなくなっちゃうしね…」 「…ありがとう」 アマネラは静かに礼を言った。 山の中腹でアマネラが膝をついた。 「アマネラさん!やっぱり出産の疲れが…」 「なんのこれしき…、大丈夫さ…」 ギャッピーが前方に向かって低く唸った。男の集団が降りてくる。 リーダーがアマネラを見た。 「これはこれは…、アマクネ族の若き女族長さんか?」 アマネラはクレチアハンターを睨む。帝国の犬どもめ。 「まったく威勢のいい女だ。その強気をどこまで通せるかな?」 ボコる。勝利。 「ヤツら、リーダーを失って慌てふためくだろうさ。これで集落はしばらく安全だ…」 一緒に闘ってくれて、嬉しかったというアマネラ。 ギャッピーがフィレーナに何か言っている(犬語で)。 「フフッ…、ギャッピーも2人に感謝してるってさ! さあ、集落に帰ろう」 Part2
https://w.atwiki.jp/yukkuri_gyakutau2/pages/206.html
※最初で最後のゆっくり虐待に挑戦中です。 ※どくそ長いです。(十回超の予定) ※うんうん、まむまむ描写あり。 ※標的は全員ゲスです。 ※虐待レベルはベリーハードを目指します。 ※以上をご了承頂ける方のみどうぞ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 『永遠のゆっくり』6 一週間が経った。 「ゆっぐ……えぐっ……うぐ……ひっぐ……」 マジックミラーの側で食事をするゆっくり共。 まりさ共は近寄る気力もなく床にへたり込み、 それでも目をそらすことはできずに泣きじゃくっている。 ずっと他のゆっくり共を見下してきたこのまりさ共。 悔しさはひとしおだろう。 「向こうに行きたいか?」 緩慢な動作で俺のほうを向くまりさ達。 言葉の意味を飲み込むのに時間がかかったようだ。 「行きたいか?」 「いぎだい!!いぎだいでずううううう!!」 顔中を涙でぐしょぐしょにして、まりさ共は声をあげた。 「いがぜでぐだざいいいいいいいい!!」 「行かせてやる」 「ありがどうございばず!!ありがどうございばずうううう!!」 泣きじゃくりながら礼を言い続ける四匹を、籠につめこんでカートに乗せる。 外側の廊下を通り、向こう側の扉に入った。 食事をしていたゆっくり共の視線が、一斉にこちらに集まる。 四匹のまりさ共を床に下ろすと、 目を血走らせて物も言わずに這いずりだした。 必死になって向かうその先は、やはり食事だ。 「あまあま!!あまあま!!ゆうううう!!」 「おなかすいたおなかすいたおなかすいたおなかすいた」 およそ一週間ぶりに食べられる、それだけがまりさ共を突き動かす。 あとは俺が手を下すまでもなかった。 積み上げられた食事にいましも喰らいつこうというその時、 まりさ共は体当たりを受けて突き転がされた。 「ゆびぃいい!?」 「ひとごろしゆっくりはこっちにこないでね!!」 「おぼうしさんのないゆっくりはゆっくりできないよ!!」 あらかじめ、このまりさ共はゲスだと言い聞かせてあったこと、 そして帽子がなかったことが致命的だった。 帽子のないゆっくりは、同族にいじめ殺されることは日常茶飯事である。 「ごはん………ごはんわけてくださいぃぃ………」 「おでがいじばず……おでがいじばずううう…… もうずっどだべでだいんでずうううううう………」 「しらないよ!おまえたちはゆっくりあっちいってね!!」 「きたないゆっくりだね!!」 あちこちから体当たりを受け、右に左に転がされるまりさ共。 数で負けていることに加え、ずっと食事をしていないために体力の差は歴然だった。 四匹のまりさは、十数匹のゆっくり共にリンチを受けていた。 「殺すなよ」 「ゆっくりわかったよ!!」 俺が言ってやると、ゆっくり共が返事をよこしてきた。 人間との上下関係は躾けてある。 「どうか……どうか……」 「なんでぼじばず……なんでぼじばずうう……」 「だったらゆっくりかえってね!!」 「くさいからちかよらないでね!!ごみくず!!」 さんざんに打ちすえられた後、 四匹のまりさ共は爪弾きにされて転がった。 食事を囲むようにして輪を作り、ゆっくり共は食事に戻った。 「あ………あ………あいぃぃぃ……」 「お……な…か…すい…た……」 それでもまりさ共はナメクジのように這いずり、 食べ物のところへ行こうとする。 何度弾き飛ばされても、まりさ共はやめなかった。 「ころさないでやってれば、ずうずうしいゆっくりだね!!」 一匹のゆっくりれいむが業を煮やし、 一枚のチョコレートを部屋の隅に放り投げた。 「きたないゆっくりはあれでもたべてね!!」 「ああああああああ!!!」 礼を言う余裕もなく、まりさ共はそちらの方へ這いずっていった。 しかし、四匹のまりさに対してチョコレートは一枚。 果たして争いが始まった。 互いに髪を引っ張り合い、邪魔をするまりさ共。 引っ張り、噛み、踏みつけ、醜い争いが繰り広げられる。 ゆっくり共はにやにやと侮蔑の視線を向けていた。 さんざんに打ち合ったあげく、体格差で親まりさが先にチョコレートに辿り着いた。 「ゆふううう……ゆっくりいただきますだよううう……!」 その瞬間、後ろから急激にお下げを引っ張られ、親まりさは引き戻されて転がった。 「ゆううう!?」 周囲を見回すが、ゆっくり共はにやにや薄笑いを浮かべているだけである。 当然、引きよせたのはゆっくり共だが、しらばくれていた。 空腹に耐えられず、再びチョコレートに向かう親まりさ。 何度も何度も、食べる直前に引き戻された。 泣きながら、舌を目一杯突き出しながら、 這いずっては戻され、這いずっては戻される。 「ゆぅうううううううううう!!!」 泣きじゃくり、ゆっくり共を睨む親まりさだが、 にやにや笑いを返されるばかり。 万に一つの可能性に賭けて、数十回目の接近を試みる。 そして、引きもどされる。 「がんばれ、ごみくず!!」 「がんばれ、ごみくず!!」 「ぎゃんばりぇ、ごみくじゅ!!」 一枚のチョコレートを目指して、 今、四匹のまりさはゆっくり共のエールの中、ナメクジのように這いずっている。 這いずっては引き戻され、這いずっては引き戻され。 「ゆわぁああああああ!!!」 一匹の子まりさが、這いずりながら大声で泣き喚いた。 それを聞き、ゆっくり共は心底楽しそうにゲラゲラ笑う。 「おかーしゃん、もっとたべたいー!」 一匹の赤ゆっくりが言うと、その親が答えた。 「ゆゆ?もうあまあまなくなっちゃったよ! しょうがないからあれをたべてね!!」 「ゆっくりわかったよ!!」 赤ゆっくりがぴこぴこと跳ね、 まりさ達とは反対側からチョコレートに向かっていく。 ゆっくり共が囃し立てはじめた。 「はやくたべないと、おちびちゃんにたべられちゃうよ~?」 「あまあまはあれしかのこってないよ!ゆっくりがんばってね!!」 「ゆぅううううううう!!?」 必死にペースアップを試みるまりさ共。 赤ゆっくりはわざとふざけて、ころころ転がりながら向っていった。 「ちゃ~べちゃうよ~♪ちゃ~べちゃうよ~♪」 「おでがいでずううう!!だべざぜでええええ!!」 喚く親まりさが、また引き戻された。 「ゆぅううぐうううううう!!うぐううううう!!」 泣き喚きながら這いずり続けるまりさ共の前で、 ついに赤ゆっくりがチョコレートにかぶりついた。 「ゆうううううう!!だべだいでええええ!!」 「む~ちゃ、む~ちゃ………ちちちちちあわちぇー!! こにょちょこれーちょ、ときゅべちゅおいちいいぃぃ~~~♪」 「あああああああがああああああ!!!」 後ろから髪を引っ張られて近づけないまま、 最後のチョコレートが赤ゆっくりの小さな口でゆっくりと食べられていくのを、 まりさ共はじっくりと見せつけられた。 壮絶な苛めである。 かつて威張り散らしていたまりさ共は、 今や屈辱と絶望に苛まれ、床に伏して泣きじゃくっている。 ゆっくりに苛めさせるやり方は、まずは上々の成果をあげられそうだ。 「さて、そのまりさ共は今日からここに住む」 俺は言った。 「ゆゆ!こんなきたないゆっくりいやだよ!!」 「とかいはなゆっくりぷれいすは、いなかものにはもったいないわ!!」 ゆっくり共からブーイングが上がる。 「そいつらはお前らの好きにしていい」 「ゆっ?」 俺の言葉に、ゆっくり共の反応が変わる。 「絶対に殺すな。それさえ守れば、何をやってもいい」 「ゆゆっ!!」 たちまち目を輝かせ、顔を見合わせるゆっくり共。 すでに嗜虐の快感を覚え、やみつきになっているようだ。 「れいむたちはごみくずといっしょにくらすよ!!」 「たっぷりあそんであげるからかんしゃしてね!!」 まりさ共を取り囲み、ゆっくり共は歓迎の挨拶を浴びせた。 まりさ共は周囲を見回しながら、媚びた笑みを浮かべた。 ここにいさえすれば、食べるチャンスがある。 媚びへつらえば、あまあまを分けてもらえるかもしれない。 そんな期待が表情に表れていた。 ゆっくり共の仕打ちは想像以上だった。 その日から、毎日まりさ共は虐げられ続けた。 部屋の中のどの遊具よりも、ゆっくり共にとってまりさ共は楽しい玩具だった。 日がな一日、ゆっくり共はまりさ共にかかりっきりになって遊んだ。 執拗に体当たりをしてはあちこちに転がす。 トランポリンのように上に乗って飛び跳ねる。 髪を掴んで壁に叩きつける。 舌を噛んで引きずりまわす。 「あがあああああ!!ああああぁぁぁ!!うぐぅあああああーーー!!」 舌を噛まれながら、まりさ共は悲鳴をしぼり出す。 新しい遊びを思い付くたびに、 ゆっくり共はどれだけ大きな悲鳴を上げさせられるかを競った。 はずみで殺してしまいそうになることもしばしばだったが、 その度に俺や世話係が中断させ、まりさ共を治療した。 当然、どれだけ懇願しても食事は与えられない。 体を拘束されながら、あるいは突き飛ばされながら、 わざと目の前で行われる食事を、まりさ共は涎を垂らして食い入るように見つめ続けた。 「ゆびぃいいいい!!あばあば!!あばあばぐだざいいいい!! びどぐぢだげ!!びどづだげ!!びどがげらだげええええ!!」 まりさ共の懇願を聞きながら、ゆっくり共は実に楽しげに笑い合うのだった。 「しょんにゃにおなきゃしゅいちゃ?」 ここに移されて三日が経ったころ、 涎を飛び散らして泣き咽ぶ親まりさに、一匹の赤れいむが問いかけた。 「ばいいいいい!!ずぎまじだ!!べごべごでずうううう!!」 自分よりずっと小さな赤ゆっくりに対し、慈悲を乞う親まりさ。 「じゃあたべちゃちぇてあげりゅ!!」 「あああああ!!あじがどうございばずうううう!!」 そう言うと、赤れいむはあにゃるを突き出し、いきみ始めた。 「ゆ………」 親まりさの表情がこわばり、みるみるうちに青ざめてゆく。 はたして、赤れいむはたっぷりとうんうんをひり出した。 「ゆっきゅりたべちぇいっちぇね!!」 素晴らしいとばかりに、ゆっくり共が声を合わせた。 「よかったね!!ゆっくりたべていってね!!」 「ゆああぁ………ゆああぁ……」 泣きはらした目を見開きながら、親まりさはいやいやと首を振った。 「ゆゆっ!せっかくめぐんでもらったのになんでたべないの!?」 「すききらいをいうなんておもいあがったごみくずだね!!」 「だめですぅぅ……ゆぅぅぅ………たべられませぇぇん……!」 人間から見ればただの餡子だが、 あにゃるから排出されたうんうんは、ゆっくりにとっては明確に排泄物である。 排泄物は汚く臭いものであるという認識は、ゆっくりも人間と同じようだ。 「ゆっぐ……ゆっぐ……ゆっぐり、でぎだいいぃぃ……」 「それをたべれば、もっとあまあまをあげるよ!!」 自分たちの食事のほうを向いてみせながら、ゆっくり共が宣言する。 「ゆぐうううう……!!ゆぅぐぅううううう……!!!」 涙をだらだらと流し、がたがた震えながら、親まりさは舌を伸ばした。 ゆっくりにとってひどい悪臭を放つ排泄物にのろのろと舌を近づける。 舌がわずかに触れ、弾かれるように引っ込んだ。 「はやくたべないと、あまあまがなくなっちゃうよ!!」 「ゆひぃぃぃぃ………!ゆひぃぃぃぃ…………!」 ぜえぜえと息をつきながら再び舌を伸ばす。 ほんの少しすくい上げ、口に入れたとたんに激しくせき込んだ。 「ゆごっ!!ごぼっ!!げぇ!ゆげぇええええ!!」 げらげら笑うゆっくり達に、親まりさは死にそうな表情で許しを求めた。 「だべでずぅ!!ゆるじでぐだざいいいい!! うんうんだんでだべられだいいいいいいい!!」 「たべたくないならいいよ!! そのかわり、いっしょうあまあまはあげないよ!!ゆっくりりかいしてね!!」 「うううううううううううううううーーーーーーーーっ!!!」 絶叫を上げると、親まりさは食い入るようにうんうんを口に運びはじめた。 激しくせき込み、幾度となく吐き出しながら、必死に飲み込もうとする。 隣ではひり出した当の赤れいむが、きゃっきゃと飛び跳ねていた。 「おいちい?おいちい?りぇいみゅのうんうんおいちい?」 「ゆぐぅぅぅぅ………!!」 「ちあわちぇ~ちないの?まじゅいの? りぇいみゅがめぎゅんであげちゃごはんまじゅいの?」 「おいじい!おいじいでずううう!! む~じゃ!む~じゃ!!じ、じ、じあわじぇええええぇぇ」 嘲笑の中、ついに親まりさは食べ終えた。 吐き戻しそうになるのを必死にこらえ、ゆっくり共に願う。 「ぐだざいぃぃ……だべばじだぁぁ…… あばあば…ぐだざいぃぃ……!!」 「いいよ!!たっぷりあげるね!!」 ぱぁっと表情が明るくなった親まりさの前で、 ゆっくり共は並んであにゃるを突き出した。 その時の親まりさの表情には、さすがに少々溜飲が下がった。 この部屋のゆっくり共に便所の概念はなく、 これまでは好きなときに好きなところで垂れ流していた。 今、このゆっくり共は、自主的に便所を定めていた。 「ゆっきゅりうんうんしゅるよ!!」 「しーしーしゅるよ!!」 「あうがあああああ!!いびああああああああ!!!」 食事が終わり、うんうんをする時間。 四匹のまりさ共が、それぞれ押さえつけられ、口を上向きに開けられていた。 その口には、ひり出されたうんうんが大量に積み重なっている。 成体ゆっくりはあにゃるを突き出し、 赤ゆっくりは顔によじ登り、その口の中にうんうんやしーしーを注ぎ込んだ。 悪臭と嫌悪感に絶叫しつづけるまりさ共。 その声量は、それまでの苛めとは段違いだった。 それを聞きながら、まだまだ痛めつける余地があるなと俺は意思を固めた。 さらに二週間が経った。 一切食事を与えられず、連日排泄物を食わされ、傷めつけられ続けたまりさ共。 うんうんでも多少は栄養になるらしく、体力的にはそれなりに回復しているようだ。 その体力は、全て泣き声を上げることに費やされていると言ってよかった。 「ゆひぃ……ゆひぃ……ゆううぅ……」 ゆっくり共が食事をしているその背後で、 まりさ共は排泄物まみれになりながら、部屋の隅で泣きじゃくっていた。 髪は乱れ放題、あちこちに痣ができている。 ぶるぶると身を震わせ、まりさ共の涙は止まる気配がない。 この食事が終われば、また排泄物を食わされるのだ。 その瞳は絶望に染まっていた。 頃合いと見て、俺は声をかけてやった。 「戻りたいか?」 「ゆっ?」 まりさ共が俺を見上げる。 その眼差しは萎縮した、卑屈なものだ。 「前の部屋に戻りたいかと聞いている」 「ゆぐうぅぅぅぅ………」 まりさ共がまた泣きじゃくり始めた。 毎日暴行を受け、排泄物を食べさせられる毎日。 考えるまでもなく、こいつらにとってここは地獄だろう。 これが人間だったらと思うとぞっとする。 しかし、ここには食糧があった。 たとえ排泄物ではあっても。 前いた隣の部屋に戻されたら、またなにも食べられない。 ただそれだけが、こいつらを迷わせる要因だろう。 俺は助け船を出してやった。 「飯はやる。食わせてやる」 「ゆゆっ!!ほんとう!!?」 「ああ本当だ。毎日、たっぷりと食わせてやる。 お腹がはち切れるぐらいたっぷりとな」 「ゆゆぅ~……!!やっどゆっぐりでぎるよぉぉぉぉぉ!!!」 「来るか?」 「いぐ!!いぐ!!いぎまずううううう!!」 「ここを出るなら、二度とここには戻れないぞ。 もう二度と、ここに来るチャンスは来ない。それでもいいのか?」 「こんなくずどものいるへやにはにどとこないよ!! はやくつれていってね!!」 まりさの罵声を聞きつけ、ゆっくり共がいっせいにこちらを向く。 「ゆっ!!ごみがなにかいった!?」 「うんうんぐいのごみくず!!もういっぺんいってみてね!!」 今にも飛びかかりそうなゆっくり共を、俺が制した。 「ゆっ!?おにいさん!!じゃましないでね!!」 「今日でこいつらはここを出る。今後は手出し無用だ」 「ゆぎぎぎぎぎ!!」 歯噛みするゆっくり共。 まりさ共はすっかり勝ち誇り、鬱憤を晴らすべく罵りだす。 「くず!くず!!ごみくず!!ごみくずはそっちなんだぜ!!」 「まりささまはあっちでゆっくりするんだぜ!! ごみくずはごみくずどうし、うんうんでもひっかけあってるんだぜ!!」 「あたまにのせてるそれ、ぜんっぜんゆっくりできてなかったんだぜ!! うんうんでもあたまにのせたほうがずっとゆっくりできるんだぜぇ!!」 「ばぁ~か!!ばぁ~か!!」 俺がカートに乗せて部屋を出るまで、 まりさ共はカートの上からゆっくり共を見下ろして嘲り続けていた。 再び元の部屋。 一面のマジックミラーは透過状態になっており、 隣のゆっくりプレイスとは互いにまる見えになっている。 「ゆっ!!おにいさん、ごはんください!!」 「おなかぺこぺこなんだぜ!!はやくもってきてね!!」 すぐに騒ぎ出すまりさ共。 俺はすぐに、部屋に用意してあったものを指し示した。 「それがお前らのごはんだ。全部食べろよ」 それには青いビニールがかかっており、中は見えなかったが、 部屋の真ん中でこんもりと盛り上がり、ボリュームを伺わせた。 「ゆうぅぅぅぅ~~~!!ゆっくりいただきますなんだぜぇぇ!!」 目をむいて涎を垂れ流し、まりさ共はそれに飛びつくとビニールをはぎ取った。 「ゆ」 まりさ共が固まった。 そこにあるのは糞だった。 床に置かれた低いコンテナの中に、 人糞、馬糞、牛糞、犬猫の糞、その他あらゆる動物の糞が混じっていた。 赤いもの黄色いもの黒いもの、白いの青いの緑色、固形下痢便赤痢便、 あらゆる生き物のあらゆる状態の糞が入り混じり、すさまじい臭いを放っている。 あちこちで蠢いているのは蛆虫や寄生虫のたぐいか。 たまらず俺はマスクを取り出して口にはめた。 それでも臭いが鼻を打ち、頭痛さえしてくる。 吐き気と闘いながら、それでも俺は見届けなければならない。 この臭気を自ら体験していないと、こいつらの苦痛が実感できない。 まりさ共がゆっくりと俺の方を向き、 がたがたがたと震えながら歯を噛み鳴らした。 「お、お、お、お、お、おに、おにいざ」 「毎日たっぷりと食わせてやる。俺はそう約束した」 「だだだだだだだめだめだめだめ」 もはや文章になっていない拒否を口にするまりさ共の頭部を掴み、持ち上げる。 「ゆびぃぃいいいいいいい!!!ゆびぃいいいいいいいいいーーーっ!!!」 恐怖そのものの表情を顔に浮かべ、まりさ共が泣き喚いた。 「おでがいじばず!!おでがいじばず!!おでがいじばずうううううう!! ぼがのごどならなんでもやりばず!!なんでも!!ごろじでもいいでずううう!! ごれだげはやべで!!!ごれだげはおでがいじばずううううう!!! ばりざが!!ばりざが!!ばりざがああああああああ!!!」 しばらく懇願を聞いた後、全てそのコンテナの中に放り込んだ。 「ゆびいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいーーーーーーーっ」 糞の海の中に身を浸したまりさ共は、 あまりの悪臭刺激臭に、全身を縦長にぴんと硬直させて目玉をぐるぐる回した。 歯茎をむいて歯を食いしばるも、歯と歯の間から糞が入り込んできて絶叫する。 「ゆごがっばあああぁぁーーーーーーーおおおぉぉげおおおーーーっ」 糞にまみれてのたうちまわるまりさ共。 目といわず口といわずあにゃるといわず穴の中に入り込み、 全身にまとわりつく糞の悪臭に狂ったように叫び続ける。 人間だったらたちどころに発狂まちがいなしだが、 そういう機能のないこいつらは苦しみ続けることになる。 ただ、苦痛を終わらせる方法はあった。それに注意しなければならない。 「ゆごげ!!ぼぇ!!ゆぼぇげげえええええっ!!!」 やはり、嫌悪感ですぐに餡子を吐き出し始めた。 餡子を吐き出し続け、その量が致死量を超えると、ゆっくりは死ぬ。 言ってみればこれが発狂の代わりだろう。 当然、そんな生ぬるい安らかな最期を迎えさせてやる気はない。 すでに俺は、全身を覆う作業着に身を包んであった。 餡子を吐き出したやつから、俺は手早く回収して手近の台の上に置く。 全員が吐き出しているので急がなければならない。 「ゆげぇ!!げっげっげっげっごえぇ!!!ぼげぇぇぇぇえがびゅっ!!?」 大口を開いてえずく子まりさの顎を殴りつけ、強引に閉じると、 強力なガムテープで一旦口を閉じた。 「んぐ、んぎゅっ、んぐむぅううーーぅ」 ばたばたと暴れ回る子まりさを放置し、 他の子まりさ二匹と親まりさも、同じようにして口を閉じる。 親まりさの口は大きいからやや手間取った。 台の上に転がしたまましばらく放置し、落ち着くのを待つ。 吐き気にびくんびくんと跳ね回るまりさ共。 その口内では、吐き出しては飲み込むのを繰り返しているのだろう。 まだほとんど口に入れていないうちから、なかなか苦しんでくれる。 数分してから、ようやく四匹とも荒い息をするだけになった。 吐き気がおさまったようなので、ガムテープを剥がす。 涙に濡れた眼をこちらに向けながら、まりさ共は力なく慈悲を求めてきた。 「ゆぐ、ゆ、ゆ、ゆるじで、ゆるじで……ゆるじでぐだざぃぃ……」 「だべらべばぜぇぇん………」 「おでがい……おでがいでじゅうう……」 一匹の子まりさを手に取り、持ち上げる。 「ゆぐじで!!ゆぐじで!!ばりざなにもわるいごどじでなぎぃいいい」 「口を開けろ」 「ゆぐっ」 身を震わせて口を閉じ、いやいや首を振る子まりさ。 その顔面を拳で殴りつける。 十五回ほど殴ったところで、子まりさの口が開いた。 「ゆべぇ……ゆべぇ……ぇぇぇぇ……ゆっぐ、ひぐぅ……」 大口を開いたまま泣き声を上げる子まりさ。 俺は、その口を天井から吊り下げられたフックに掛けた。 「ゆごぎぇえっ!!?」 鉤爪型の大きなフックは、 子まりさの上顎を貫通し、目と目の間を貫いて先端を露出させた。 「ゆぎょ!!ごぎょ!!えあ、えああああいいいいぎぃああああっ」 上顎を支点に天井から吊るされたまま、 激痛でぶるんぶるんと跳ね回る子まりさ。 続いて残るまりさ共も、同じように上顎をフックに掛けて吊るす。 こちらに向かって大口を上げたまま縦にだらんと伸び、 空中で身をよじり続ける肌色の奇怪なオブジェが四つ並んだ。 「えぎょおお!!あい!!ぃいいいいあいいいいぎゅううぐううーっ!!!」 次に、新しい道具を持ってくる。 それは鉄製の輪で、輪を丁度ふさぐ大きさの円盤がつながっている。 輪は、成体サイズの子まりさの口をぎりぎりの限界まで広げられる大きさだ。 もちろん親まりさの輪はさらに大きく、同じく限界まで広げられる。 吊るされたままの子まりさの口をこじ開け、 鉄の輪を強引に口にねじ込んだ。 「ゆげぅ、ご、ごっ、おぉおおおおおごごごごごごごごおおお、あああがががが」 子まりさの口が目一杯広げられ、口内を晒した。 ここまで伸びるものか、顔とほぼ同じぐらいの大きさにまでこじ開けられている。 上顎を支点に吊り下げているので適度に傾き、 開かれた口が斜め上方を向いた状態になっていた。 試しに、輪に繋がっている円盤を動かして輪にはめる。 丁度うまい具合に隙間なく輪にはまり、金具で止められた。 こうすることで口に蓋ができるようになっている。 こうして、まりさ共は蓋つきの容器となった。 ぎりぎりまで大口をこじ開けられる痛み、 上顎から眉間にかけてフックで貫通される激痛。 言葉を発することもできず、まりさ共はしきりに呻きながら涙を流して耐えるしかない。 準備は整った。 俺は大きな柄杓を手にした。 柄杓は大きく、両手を使ってバケツ一杯近くの量をすくえるようになっている。 その道具を見て、まりさ共の目が見開かれた。 がたがたがたがたと震えが大きくなる。 すでによほどの激痛だと思うが、明らかにそれ以上の恐怖を感じているようだ。 「食事の時間だ」 「ゆぐぅうううううううーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」 山と積まれた糞便をたっぷりと掬う。 それを、斜め上に向けて開かれた親まりさの口にゆっくりと近づけた。 「あう!!ゆぁう!!おぁあああああおおおおああああーーーーーー」 一杯に見開かれた目から涙をぼたぼたぼたと流し、 口内に運ばれてゆく糞便を凝視する親まりさ。 この世の苦痛をすべて身に受けたかのような表情だ。 だが、実際には、こいつらが受ける苦痛はまだまだ序盤にすぎない。 ついに口内に糞便が流し込まれた。 「ゆぎょおおがぁばああああああ!!!!」 口いっぱいに糞便を詰められ、すぐに吐き戻そうとする親まりさ。 俺はすぐに、口にはめられた輪の蓋を閉じた。 金具で強固に留められた蓋は、ゆっくりの舌ごときではびくともしない。 親まりさの瞳がぐるんと裏返り、一杯に開かれた目は白目になった。 しばらくの間びぐんびぐんと跳ね回り、やがてびくびくと小刻みな痙攣に変わる。 全身からじっとりとした体液が染み出しているが、 糞便や吐瀉物は密閉されて漏れず、消化されるまで親まりさの体内に居座り続ける。 頬張られたそれは、一体どんな味なのだろうか。 恐らく、もはや味とすら呼べない刺激、苦痛だろう。 マスクごしに嗅いでいるだけでも、俺のこめかみがずきずきと痛んでいる。 俺自身も相当辛いこの作業だが、次にかからなければならない。 これは俺自身への罰でもあるのだ。 ともに畜生道へ落ちよう。 俺の視線を受けた次の子まりさが、 言葉を発することができないまま、体全身を蠢かせて慈悲を乞い始めた。 「うまいか?」 声をかけてやるも反応はない。 四匹のまりさ共は、口に蓋をされたまま、 涙と涎と小便と大便をだらだらと垂れ流したままこちらを見ながら震えている。 気絶はできないのだから、その餡子脳は絶え間なく苦痛を受けているはずだ。 嘔吐を示す体の曲げ方を見る頻度は少なくなった。 最初は白目を剥いて口内に吐瀉物を溜めるばかりだったが、 やがて諦めたのだろう、一刻も早く消化して苦痛を終わらせようとしはじめた。 「焦らなくてもいいぞ。まだまだおかわりはたっぷりあるからな。 ゆっくり食事を楽しんでくれ」 そう言って糞便の山を指し示してやる。 まりさ共の目が絶望に歪み、ぎゅっと引き絞られて涙をさらに絞り出した。 なぜこんな目に遭っているのだろう。 なぜいつまでたっても終わらないのだろう。 まりさ共の中で、そんな疑問が渦巻いていることだろう。 しかし、これさえまだまだ序の口にすぎない。 すでに普通のゆっくりなら全身の餡子を吐きつくしているだろうが、 こいつらの罪は、ゆっくりが死ぬ程度の罰では軽すぎる。 ゆっくりの限界を超えて極限まで苦しみ、 極限に到達したなら、さらにその先まで苦しんでもらわなければならない。 マジックミラーで隔てられた隣の部屋のゆっくり共が、 飛び跳ねながらまりさ共を嘲り笑っていた。 続く 選択肢 投票 しあわせー! (4) それなりー (0) つぎにきたいするよ! (0) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/8869.html
虹色ほたる 〜永遠の夏休み〜 キャラクター コメント 川口雅幸著作の日本の小説、および2012年5月19日より公開の日本のアニメーション映画。 キャラクター フーディン:青天狗 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/newstage/pages/48.html
永遠の命と朽ちていく命 ◆eLW/XDs01s 穏やかな風が流れるその草原には、太陽の燦々とした輝きを遮るものが何一つとしてなかった。辺り一面に生えた植物は光を浴びていて、弱々しい外見ながらも力強く生きている。人間の中には、それを見たら感動を覚える者もいるかもしれない。 しかしその男は違った。漆黒の衣服と帽子を全身に纏った影の名を持つ男は、目前に広がる光景を見ても何かを感じることはない。歩いている最中、雑草に混じって生えている花を踏みつけても何とも思わなかった。 今の状況に感傷に浸ろうとすら思わない。恐怖も動揺も抱くことはなく、ただ真っ直ぐに前を見据えながら歩いていた。 草原が穏やかとは思わない。青空が綺麗だとは思わない。世界に生きる命が尊いとも思わない。仮に、目の前の光景に広がる物の全てが偽物だと言われようとも、何とも思わない。 バット星人と名乗った怪物から殺し合えと言われたが、男にとってはどうでもいい話だった。優勝した暁にはどんな望みでも叶えるとは言っていたが、それすらも関心がない。あんな輩の言う事など当てにするのが間違いだ。 「この俺を犬のように扱うとはいい度胸だな……その勇気と実力だけは認めなければならないようだな。神様よ」 いつの間にか架せられていた銀色の首輪を指で撫でながら、明らかな敵意を言葉に込める。 男の名はシャドー。ジャマールに所属する魔道士ジャグールが甲斐拓也の遺伝子を元に生み出したクローンで、もう一人の拓也と呼ばれる存在だった。 シャドーは生みの親であるジャマールの首領・ガオームに反旗を翻して、傭兵軍団の団長であるジェラと共にジャマールを裏切り、永遠の命を手に入れる為にセントパビリアという生命体を探し求めていた。しかし、その最中に突如としてバット星人に拉致されてしまい、こんな殺し合いに参加させられてしまう。 計画の邪魔をしたバット星人の姿が、シャドーにはあのガオームと重なって見えた。奴を撃ち抜きたかったが、情けないことにあの場ではどうすることもできなかった。あのバット星人はただの映像だから攻撃など当たらないだろうし、その前に殺されては元も子もない。 だから、黙って殺し合いに従うしかなかった。その選択肢しか取れなかった自分自身への怒りを覚えてしまうが、シャドーはその感情を抑える。 今はバット星人の思い通りに動いてやればいい。元々、戦うことに抵抗などないのだから、ビーファイターやジャマール以外にも倒すべき邪魔者が増えただけと考えればいい。殺し合いの覇者となり、最後には神様を気取っているバット星人を叩き潰せばいいだけだ。 『惑星の支配者、莫大なる富、人智を超えた能力、失われた生命の復活、時空を超えて消し去りたい過去を消し去る……何だろうと、私の力で果たそう。神である私に不可能などないのだから』 あの暗闇の中でこちらを見下ろしていたバット星人の言葉を、シャドーは思い出す。 叶えたい願い。この会場のどこかにいるはずのブルービートを倒して、唯一無二の存在になるという野望がシャドーにはある。だが、それを叶えるのに優勝などする必要はない。本人を見つけて戦えばいいだけだ。 願いと言えばもう一つある。セントバビリアを見つけて、奴の力で永遠の命を得ることだ。もしもバット星人の言葉が真実ならば優勝した褒美で永遠の命を得られるかもしれない。あるいはセントバビリアを捕まえて、無理矢理にでも不老不死にさせることもできる。 バット星人の甘言に縋るつもりなどないが、試す価値はあるかもしれない。用済みになったら、奴の頭を吹き飛ばしてやるつもりだが。 「何にせよ、今はブルービートとの決着を付けるのが先決だ。奴は俺の獲物……俺以外がその首を狙うなど、あってはならない。待っていろ、ブルービートよ」 ここにいない拓也に言い聞かせるように、シャドーは呟いた。 シャドーは拓也の影。影の対極に位置するのは光。拓也という光をシャドーという陰で塗り潰してこそ、シャドーは完成する。だから、他の誰かに拓也の首を渡すわけにはいかなかった。 拓也とてただの弱者ではないから遅れを取ることはないだろうが、油断はできない。あのバット星人が別の次元よりビーファイターを凌駕する戦士を連れてきたとしてもおかしくなかった。倒されないにしても、ダメージを負わされては満足な戦いなどできない。 故に、一刻も早く決着をつけなければならない。そんな思考がどんどん湧き上がっていき、シャドーの足取りは自然に速くなる。するとシャドーは、ここから数メートルほど離れた所を歩いている一人の男を見つけた。ベージュのロングコートを羽織った男からは只ならぬ雰囲気が放たれていて、普通の人間ではないことを窺わせる。 早速、戦う相手が現れたとシャドーは考えた。男が殺し合いに乗っていようがなかろうが、シャドーには関係ない。少しでも野望の邪魔となるのであればこの手で叩き潰すだけ。 シャドーが懐からブラックコマンダーを取り出した瞬間、男が振り向いてくる。名も知らぬ男は何かを察したのか、敵意を込めた視線を向けてくるが関係ない。これから狩る相手の事など、シャドーにはどうでもよかった。 「お前は何者だ」 男の問いに答えるつもりなどシャドーにはない。 シャドーが意識を向けているのは、その手に握られているトランプのようなカードだけ。よく見ると、腹部にはハート型のバックルが顕在していた。 シャドーは、男が持つカードとバックルが普通のものと思っていない。何か秘密があると考えていた。 「答えろ」 「お前と話をする気などない」 「そうか」 シャドーと男のやり取りは短く、それでいて非常に淡白だった。 言葉をぶつけ合った直後、互いの目線が鋭さを増していく。周囲の空気も緊迫に染まっていた。 「邪光!」 シャドーの叫びに答えるかの如くブラックコマンダーから不気味な輝きが発せられる。光に飲み込まれた瞬間、彼の体躯は漆黒の装甲に覆われていった。顔面を守るマスクにはカミキリ虫のような角が伸びていて、複眼は獲物を狙う狩人のような輝きを放っている。 シャドーはもう一つの姿に変身した。ジャマールの科学力によって生み出された悪のビーファイター・ブラックビートへと。 ブラックビートに変わったシャドーの前に立つ男は、ほんの少しだけ目を見開いた。しかしそれだけで、特に動じていないように見える。 「変身!」 『CHANGE』 男は叫びながらカードをバックルの中央に滑らせると、無機質な電子音声が鳴り響く。すると瞬く間に男の身体に歪みが生じて、まるで鎧を纏っているような姿に変わった。 額からはカマキリ虫のような触角を生やし、真っ赤な瞳はハートのような形をしている。その手には、刃にも弓にも見える武器が握られていた。 ブラックビートの目の前に現れたのは別の次元に生きる戦士。アンデッドという不死の生命体達が跋扈する地球で戦い続けた仮面ライダーの一人。 仮面ライダーカリスに変身した相川始と言う名の男だった。 ◆ 仮面ライダーカリス。 彼は本来、バトルファイトの主催者たる統制者が生み出したジョーカーと言う名のアンデッドだった。そして相川始とは、そんなジョーカーが人間社会で生きていく上で演じているだけの仮初の姿に過ぎない。はずだった。 元々の始は人間が持っているあらゆる感情を何一つとして知らなかった男だ。しかし彼は多くの人間とのふれあいで優しさの素晴らしさ、そして絆の大切さを知った。そうして剣崎一真という、心からの信頼で結ばれた唯一無二の親友を得ることもできた。 そんな彼が、バット星人に従うと言う一真を裏切るような行為に走るつもりなどない。むしろ、一真や橘朔也と共に力を合わせて殺し合いを打ち破ろうと考えていた。 その為に仲間を探そうとした矢先に、名も知らぬ男からの襲撃を受けてしまう。外見は仮面ライダーと似ているが、奴の目から放たれる雰囲気は仮面ライダーのそれではない。人間を虫けらとした思わないアンデッド達と何一つとして変わらなかった。 そんな相手に容赦するつもりなど始にはない。それに戦いを仕掛けてきたのは男の方なのだし、何よりも奴を放置していては一真達に被害が及ぶ。彼らがこんな奴に負けるとも思えないが、手間をかけさせるわけにもいかない。 手元に現れた醒弓カリスアローを握り締めながら、カリスは漆黒の戦士・ブラックビートを睨む。 「貴様……ビーファイターの仲間か?」 そんな中、目前に立つブラックビートは問いかけてきた。 「ビーファイター……? そんな奴、俺は知らないな」 「ビーファイターを知らない……やはり、貴様は別の次元に生きる戦士か」 「別の次元? 一体、何の事を言っている」 「お前には関係の無いことだ!」 そう叫びながら、ブラックビートは飛びかかってくる。 それが戦いのゴングになると本能で察したカリスは、迎え撃つ為にカリスラウザーを横に一閃した。だが、それはいつの間にかブラックビートの腕から生えていた刃によって受け止められてしまう。 太陽の光に照らされる二つの刃は激突し、僅かな量の火花が飛び散る。矢継ぎ早に数合ほど打ちあった後、カリスは背後に飛んで距離を取り、カリスアローを弓のように引き絞った。 エネルギーで出来た弾丸が何発も発射されるが、ブラックビートはそれを全て弾き飛ばす。行き場を失ったエネルギーはブラックビートの背後で大爆発を起こし、辺りの植物を容赦なく燃やした。 爆発によって生まれた突風に乗る勢いでブラックビートは走り出し、刃で突き刺そうと腕を振るう。だが、カリスはその一撃をカリスアローで受け止めた。 そこから鍔迫り合いの体勢に入る中、カリスは考える。 (こいつ……只者じゃなさそうだ。少しでも油断をすれば、俺がやられてしまう) ブラックビートの放つ殺気は上級アンデッドすらも凌駕するかもしれない。ギリギリと伝わってくる圧力も半端ではないが、負けるつもりなどなかった。万が一、ブラックビートが優勝などしては、どんな非常な願いだろうと叶えようとするかもしれない。それくらい、危険な雰囲気を放つ男だ。 カリスはその姿にデジャブを感じている。まだ剣崎達と出会う前、ただのジョーカーとしてバトルファイトに没頭していた自分自身と同じだった。もしも殺し合いに連れて来られたのがあの頃だったら、何の迷いもなく殺し合いに乗っていただろう。 しかし今は違った。世界を破壊するジョーカーと言う名の死神であるという事実は変わらないが、カリスには人類の平和を愛する心がある。それがある限り、カリスは死神ではなく仮面ライダーでいられた。 だからカリスはブラックビートと戦う。ブラックビートが野望の為に他の誰かを傷付ける前に止めてみせる。そうカリスは決意を固めた。 仮面ライダーカリスとブラックビートは未だに睨み続けていた。 ◆ (おやおやおやおやおやおやおや! 早速、戦いが起こってるじゃありませんか~! 流石は殺し合い、実に楽しいですね~!) 仮面ライダーカリスとブラックビートの戦いを遠くから眺めている道化師が、草原にはいた。 彼の名前はジョーカー。世界を最悪の結末に染めようとするバットエンド王国の怪人だった。 (バット星人さん。この私にこんな首輪をかけたのは許しませんが、そのお詫びとしてこんなパーティーに招待してくれるなんて実に素敵ですね! しかも、あのプリキュア達までもがいる! いやはや、恐れ入りますよ~!) ジョーカーはバット星人によって殺し合いの参加者にされても、そこまで驚いていない。むしろ大喜びすらしていた。 あの忌々しいプリキュア達を始末できるチャンスを与えてくれただけでなく、こんな絶望に満ちた宴を開いてくれたのだから。どうせなら皇帝ピエーロと共に主催側に回りたかったが、そこまで言うのは流石に贅沢かもしれない。 たまには参加者として純粋にゲームを楽しむのもいいかもしれなかった。それに優勝すればご褒美とやらも貰えるのだから、尚更頑張れる。 (バット星人さんの言葉が正しければ、宇宙全体をバッドエンドに染めてピエーロ様に献上することも可能……そう考えるとやる気が出てくるじゃありませんか! ウフフッ!) 自分以外の参加者を蹴落として最後の一人になればどんな願いでも叶う。そうすれば、ピエーロが望む世界を作ることもできるかもしれなかった。 勿論、最後の最後でバット星人が裏切る可能性だって充分にある。ああいう輩が素直に約束を守るなど有り得ないからだ。ピエーロやジョーカーがバット星人の立場なら、同じことをするかもしれない。 しかしそうならない為にも、殺し合いで自分の存在をアピールする方法もある。この戦いで有能であるとバット星人に証明すれば、もしかしたら彼らと手を組めるかもしれない。そうすれば、バット星人の技術もバッドエンド王国のものにできるかもしれなかった。 (でも、その前に今はあのショーを見物させて頂きましょう……! さて、どちらが勝ちますかね~?) ジョーカーは支給されていたミエナクナールを使って姿を透明にしながら、戦いを眺めている。マジョリーナが作ったこのカメラがあるからこそ、二人に気付かれずに済んだ。 今のところは戦いを見物するが、もしも気付かれたら戦うつもりでいる。ジョーカーだって高い実力を持っているのだから負けるつもりはない。 どちらかが傷付いた隙をついて不意打ちを仕掛け、一人勝ちを狙うのもいいだろう。どんなに強くても必ず隙はあるはず。 (お二人とも頑張ってくださいね。私は精一杯、応援していますから!) ジョーカーは笑い続ける。 道化師は自らの命が握られている状況でも、己の欲望を満たすことしか考えていない。滑稽な動きをして、観客をどれだけ笑わせるか? それしか考えていなかった。ここにいる道化師にとっての観客は、舞台を用意した主催者であるバット星人しかいないが。 そんな彼の前では二人の黒き戦士達が戦い続けていたのだった。 【一日目 日中】 【F-4 草原】 【相川始@仮面ライダー剣】 【状態】健康、仮面ライダーカリスに変身中 【装備】カリスラウザー@仮面ライダー剣、醒弓カリスアロー@仮面ライダー剣、ラウズカード(ハートのA~K)@仮面ライダー剣 【道具】基本支給品、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本:殺し合いを打ち破り、バット星人を打倒する。 1.今は目の前の敵(ブラックビート)を倒す。 2.剣崎や橘との合流を目指す。 【備考】 ※参戦時期はワイルドカリスに変身できるようになった後です。 【シャドー@重甲ビーファイター&ビーファイターカブト】 【状態】健康、ブラックビートに変身中 【装備】ブラックコマンダー@重甲ビーファイター&ビーファイターカブト 【道具】基本支給品、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本:殺し合いに勝ち残り、神を気取るバット星人を仕留める。 1.今は目の前の敵(仮面ライダーカリス)を倒す。 2.ブルービートとの決着を付ける。 3.優勝をすれば永遠の命を手に入るのか……? 【備考】 ※参戦時期はガオームの元から離反し、ジェラと共に行動している時期からです。 ※優勝の褒美についてはあまり信用していません。 【ジョーカー@スマイルプリキュア!】 【状態】健康、ミエナクナールの効果で透明化 【装備】不明 【道具】基本支給品、ミエナクナール@スマイルプリキュア!、ランダム支給品0~2 【思考・状況】 基本:この殺し合いを楽しむ。 1.今は目の前の戦いを見学する。 2.プリキュア達を倒す。 【備考】 ※参戦時期は不明です。 【支給品解説】 【ミエナクナール@スマイルプリキュア!】 スマイルプリキュア第20話「透明人間?みゆきとあかねがミエナクナ~ル!?」で登場したマジョリーナの発明品。 カメラの形をしていて、これに撮られた人間は姿が見えなくなってしまう。撮られた際に持っていた物も全て消える上に、消えた人間同士は見えるようになっている。 008 ウルトラマンメビウスは太陽のように 投下順 010 頼れる仲間 仮面ライダーとの出会い! 008 ウルトラマンメビウスは太陽のように 時系列順 010 頼れる仲間 仮面ライダーとの出会い! GAME START 相川始 000 [[]] GAME START シャドー 000 [[]] GAME START ジョーカー 000 [[]]
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/36113.html
永遠の龍皇 ミラダンテ∞ LEG 水・光 (8) クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/革命軍/ドレミ団 14500 ◾革命チェンジ:光または水のコスト5以上のドラゴン ◾T・ブレイカー ◾このクリーチャーが出た時、このターン、このクリーチャーは離れない。 ◾ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によって出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、次の自分のターンの初めまで、クリーチャーを召喚したときまたは呪文を唱えたとき、相手はそのカードと同じコストを持つカードを使えない。 選択肢 投票 壊れ (1) 即戦力 (0) 優秀 (0) 微妙 (0)
https://w.atwiki.jp/dqff1st/pages/334.html
フラットレイは夜間森の中に潜んでいたが、ゾーマの放送を聞いて外へ出ざるを得なくなった。 幸いなことに旅の扉はすぐ近くにある。 まず周辺の気配を探る。――誰もいない 口の中で三つ数えて木の陰からぱっと飛び出し、扉に向かって猛然と走った。 誰にも出会いたくなかった。 無駄な殺し合いをしなくて済むなら、しない方がいいに決まっている。 扉を通って新たなフィールドへ着いたら、またどこかに隠れていればいい。 やりたい奴だけで勝手にやればいいんだ。 ずっと隠れて・・・・・それで、最後の一人だけを ・・・・そう、無駄な事はしない。殺るのは一人だけだ。 【フラットレイ 所持品:ダイヤソード 基本行動方針:どこかに潜伏する】 最終行動方針:最後の一人を殺して生き残る 【現在位置:新フィールドへ】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV フラットレイ NEXT→
https://w.atwiki.jp/vs-wiki/pages/2121.html
MRR/032 R 温泉リゾート ロロナ/永遠の8歳 女性 パートナー ロロライナ・フリクセル/永遠の8歳 女性 レベル 2 攻撃力 3000 防御力 5000 【おんせんて、およいだりもぐったりするところなんだよ】《絵》《錬金術》 【スパーク】【自】あなたのリタイヤ置場に《絵》がいるなら、このカードを自分の空いているベンチに置いてよい。 作品 『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』 関連項目 『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』 【デッキレシピ】ロロナ単 ロロライナ・フリクセル/永遠の8歳
https://w.atwiki.jp/vs-wiki/pages/2130.html
MRR/042 C 先生の先生 ロロナ/永遠の8歳 女性 パートナー みんなでお茶会 ロロナ/天才錬金術士 女性 レベル 1 攻撃力 2000 防御力 4000 【ねートトリちゃん、ロロナ、おなか減ったよー】《絵》《錬金術》 【スパーク】【自】 あなたは自分のベンチの《絵》を1枚まで選び、自分の手札に戻す。 作品 『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』 関連項目 『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』 【デッキレシピ】ロロナ単 みんなでお茶会 ロロナ/天才錬金術士 若返りの薬 ロロナ/永遠の8歳
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/3163.html
永遠の独眼流ナッポウ C 自然文明 (3) クリーチャー:ワイルド・ベジーズ/ハンター 2000+ ■自分のドラゴンを召喚するコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。 ■ハンティング(バトル中、このクリーチャーのパワーは、バトルゾーンにある自分のハンター1体につき+1000される) 作者:赤烏 評価 名前 コメント