約 324 件
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip2/pages/5732.html
まだ名前のない私。誰の為でもなく、ただ生きている。 それはなんだかとても楽であり、けれど悲しくもある。 しとしと。 雨が落ちる音。 ふやけたダンボールの居心地は、酷く悪い。 けれど此所――いわゆるコンビニエンスストアの側から離れる事で起こり得る、宿や空腹に対する愁いが私を引き止める。 ――――まぁ、どうにかなるだろう。 そんな程度の悩み。 ほとほと。 毛から水が垂れる音。 「……ねこ」 小柄な女の子が、ぽつりと零す。 ……やば、見つかった。 この雨の中を逃げる気力はないのだけれど、どうするべきだろうか。 先日受けた小さな手足からの様々な暴行を思いだしながら、私は相手を観察する。 澄んだ目をした少女だった。 後ろに背の高い少年を従えて、こちらを見据えていて。 なんだかひどく蠱惑的な手で、傘とビニール袋を握っている。 雨の似合う少女だった。 今が冬ならば、降っていたのが雪ならば、もしかしたら彼女に対して永遠の忠誠を誓ってしまったかもしれない。 綺麗な目をした、人形のような少女だった。 「ねこ」 声も、なかなかに素敵。 「……そうですね、猫です」 初めて声を発した彼。 二枚目なのだろう。人間の美醜の感覚は酷く分かり辛いが。 こちらは、能面のような面立ちだと思った。 好きになれない表情だ。 何かを、腹に隠しているような。 こつこつ。 少女がこちらに来る足音。 「行かないのですか?皆さんきっとお待ち兼ねですよ」 「濡れている」 「では傘を一つあげて、相合い傘でもしましょうか?」 「連れて行く」 「はは、相合い傘はお嫌いでしたか。大変失礼致……」 「飼う」 「……マジですか」 「まじまじ」 あれ、なんだこの可愛い生き物。 胸の奥から突き上げて来る、叫びだしたいような泣きたいような笑いたいような感情。 後に、愛情だと気付くそれ。 「あなたのマンション、ペットは禁止でしょう」 「ばれない」 「いや……、まぁ、ばれないでしょうけど。お世話が出来ないでしょう」 ……そうだろうね。 突然黙りこくる女の子。 この光景を、何度繰り返し見た事か。 謝りながら泣く姿を、幾度此所で見送った事か。 別に、野良だって生きていけるのだから。 私が此所にいるのはあなたの所為じゃないのだから。 そんな顔しなくたっていいのに。 おかしな生き物だ、と思う。 「確かに、困難」 あなたの世話で、手一杯。 そう言って、彼に目を向ける。 照れた顔で、手厳しい……と呟くその言葉に、彼女は逆接を被せる。 それでも。 「あなたと二人でなら、頑張れる」 私には、少女の顔は見えない。 けれど、先程私に向けたような、真っ直ぐな目で彼を見ているならば。 「全く……、適いませんね」 彼の負けは必然だろう。 若人よ、こういう時は折れてあげるものなんだ。 偉いね。 「感謝する、古泉一樹」 「長門さんのお願いなら、仕方がありません」 これは私が名付けられる前のお話。 私のご主人である両名が、絆を深める切っ掛けとなる物語。 そして私の一世一代の、彼らの為の奮闘記の始まりでもあるのだ。 まだ、雨は止まない。 かけられたタオルはふわふわで、花の匂いがした。 「……猫だな」 「そう、ねこ。嫌い?」 「嫌いじゃないが、どこでそんなの……」 大きな建物の中に入った。 此所に住んでいる訳ではなさそうだし、《学校》っていう認識で良いのだろうか。 床に下ろされた私は、木の持つ温もりと初めての接触を果たした。 命ある物にしか宿る事のない、暖かさだと思った。 この部屋にいるのは、先程の両名を合わせて5人。 髪飾りを付けた女の子が、興味深げに私を見ている。 悪い気はしないが、そんなに面白い事もないだろうに何を熱心に見ているのだろう。 人間というのは、不可解すぎる。 「有希、この子どうしたの?」 「拾った」 「あら、一目惚れ?」 「そう」 「素敵ね!みくるちゃん、抱かせてもらったら?」 はぁ、と溜め息を吐く先の彼。 また始まったとぼやくその姿は、なぜだろうか、父親と言う言葉を連想させる。 「ひ、引っ掻きませんかぁ?」 「へいき」 多分、と彼女は添えて、私を手渡す。 あうわーとかひゃわーとか言いながら、私をその豊かな桃源郷へと誘って下さった。 なんたる至福の時間だろうか。上手く言葉で表現できない柔らかさがもどかしい。 こんなに優しく抱かれて引っ掻くなんて致しませんよマドモアゼル! 「おとなしいですぅー」 貴女の笑顔の為ならば髭先一つ動かしませんとも。 「長門、それ飼うのか?」 「そう」 「一人暮らしの高校生にそんな余裕はないだろう。少しでも難しいと思うなら、今返して来い」 あ、やっぱりお父さんだ、なんて確信。 娘にせがまれて、どうしようもなくて断る時の顔してる。 「へいき」 「本当か?」 「大丈夫」 「生き物を飼うのは大変だぞ?」 「キョン、有希が大丈夫って言ってるんだから!」 渋々、と言った所か。 彼は「何かあったら言え」と席に座った。 かぱ、と音がする。 《ねこかん》の開く音だ。 コンビニを塒(ねぐら)としていた時に、よく人間に貰った。 本能のまま私は天国から降りて、美味しい音の方へ向かう。 「わかりますか?あなたの餌です」 うるせぇ早く食わせろと鳴いてみるも、ニヤニヤと私を見下ろすイケメンは微動だにしない。 自分より弱い物にいじわるしたらいけませんって、その年になってもわからんのか。 「古泉、動物虐待はよくないぞ」 「おや、心外ですね。そんなつもりはなかったのですが」 紙皿に開けられた餌を摂取しながら、聞くともなしに二人の会話を流す。 ショートカットの少女は、私を見据えて動かない。 そこはかとなく、こそばゆいきもち。 「いじわるは、駄目」 二人で飼うのだから、と長門が漏らした瞬間、《おとーさん》の肩がぴくりと跳ねた。 「長門、今二人でって言ったか?」 「言った」 「それはあれか、同棲的なあれか」 「違う。通い妻」 「おや、嬉しいですね」 「あなたが、通い妻」 「あ、そうですか……」 ふるふると震える拳を握り込み、同じように震えた声で、《おとーさん》は長門にこう言った。 「長門、いいか?年頃の男女が二人きりで一つ屋根の下なんて、何があっても文句は言えないんだぞ? 早く今すぐ早急に、考え直すんだ」 確かに正論。 ていうか、私も女の子と二人暮らしの方が遥かに嬉しいんだけどな。 餌を食べ終えた私は、この部屋を探索しながらそんなことを思う。 「……いや」 長門は後ろから私を抱き上げ、古泉の腕にすがりついた。 ささやかな天国と野郎の腕との間に挟まれた私は、このサンドイッチに疑問しか感じない。 イヤイヤ期だかなんだか知りませんが、反抗するなら父性を逆撫でするやつじゃなくて、 もっとこう、普通にしましょうよ。 「……長門?」 「いや」 あ、この顔はやばい。咄嗟に首を竦めた直後、少し張りが抜けた声が部室に響いた。 「……っもう勘弁ならん!!!!古泉いいかよく聞け俺は一度も貴様を認めてなどいないからな ていうかこれから一切認めるつもりとかないからな俺の目の黒いうちは長門に指一本たりとも 触れさせないぞ。いいか長門お前も聞きなさいまだ意味が分からないかもしれないが男は狼だ という事を覚えておくんだ隙さえ見せればお前なんか一口!それと古泉みたいな羊の皮を被っ た狼は他より数段タチが悪いぞいいかあいつに近寄っちゃいけません通い妻とかもっと駄目絶 対認めませんだーめーでーすッッ!!!!!」 すっさまじい。世間一般の父親ってこんなふうなの? 息切れを隠さずに古泉を睨み付ける彼に向けられるのは、唖然とした表情だったり、呆れ返った顔だったり。 反応はそれぞれだったけど、みんな同意はしていないようだ。 長門も……、ちょっとすねてるように見える。 「き、キョンくん。そんなに心配しなくても……」 「いいえ、朝比奈さん。まだ俺らは未成年です。不純異性交遊は慎むべきでしょう」 「ばっかじゃないの?あんた頭が昭和のカミナリ親父以上に古いのよ!」 「おい失礼だぞ、ハルヒ!」 少女と少年は喧嘩を始めた。 何やら、痴話喧嘩……いや、夫婦喧嘩と呼んで良さそうな雰囲気ではあるが。 どちらも、笑みをたたえた目が隠せていないのが微笑ましい。 「……ながとさん、今のうちに逃げませんか?」 ちょ、おまえさぁ。 出すのに技術がいるようなウィスパーボイスで彼女に甘く囁く古泉は、殴りたくなるほど楽しそうだ。 でも無言で古泉に鞄を渡し、私を抱く腕に力を込める長門は、もっと楽しそう。 だから、私は大声で鳴いて邪魔してやる事も出来たのに。 長門におとなしく抱かれていた。 「では涼宮さん、すみませんがお先に失礼します」 言うが否やのうちに、長門と古泉は全速力で廊下を駆け出した。 「あ、こら!待てコラこいずみぃぃぃ!」 ごめんね、キョン。 でも、ちゃんと見ておくから。 高校生らしい、不純でない付き合い方をさせますから。 だから、私たち二人と一匹の最初のデート。 どうか、許してください。 長門は、直後に聞こえたキョンと朝比奈さんの悲鳴を聞いて、笑いを噛み殺す古泉を不思議そうに見ていた。 なんだか、肺の辺りに空気が入ったみたいな。 言い表しがたい幸福感が、抜けなかった。 皆様に伺いたい。 物語を読むという行為には、往々にして二つの理由が伴う。 私が思うに、それは快楽と空白だ。楽しいから、暇だから、私たちは本を読む。 何も生み出さない、酷く非生産的な行為。 それは、なんだか生きる事に似ているような気はしないかな? 生きてるのなんて、死ぬまでの間の暇潰しだと嘯いたのはだれだったかと思いながら、私は今日も物語を紡ぐ。 出来る事なら、あなたの胸に何かを生み出したくて。 ――宇宙人と超能力者の恋は、何を生むだろう? 「いやぁー、買いましたね。散財の楽しさって一生理解出来ないと思ってたんですけど、 新しい快感に目が眩みそうです。……でも、本は要らなかったんじゃないですか?」 「最重要」 「あ、そうですか……」 私の一言には三つの言葉で返事する事、とは言うものの、古泉の場合はそれ以上の物があるね。 痛々しいまでの反応されなさ。 さて、ロミジュリ張りのロマンスめいた逃避行の後に、この辺りでは一番大きな商店街に赴いたモンタギュー夫妻は、 私のためと思われる様々な物を買い揃えていた。餌入れとかトイレは分かるけど、首輪はいらないんじゃないか……。 「ぬこさまのきもち」と書かれた雑誌に読み耽る長門を置いて、古泉は淡々と設備を整えて行く。 フローリングはひやりと冷たくて、日陰の路面を思い出す。心地よかった、独りの空気を。 一声、鳴かなければならないような気がした。 「……長門さん、呼んでるみたいですよ?」 「……」 ちら、とこちらを確認して、無表情のまま撫でくりまわされた。 無言で顎をくすぐられるのは、ちょっと怖い。 「これ、そんなに気に入ったんですか?」 「……、そう」 瞬間、視線がかち合った。 そんな綺麗な目で見ないで欲しかった。焼かれてしまいそう。 私にはわからない感情が、彼女の瞳から彼の指先から部屋からしがらみから絆から、流れて。 独りを貫き、弱きを厭い、何も作らぬはずだったのに。 孤独を恐れる心が生まれてしまう。愛を求める心が芽吹いてしまう。 永久を願い、永久を厭う、矛盾だらけの感情が、私の毛先から、爪先から、耳から、沁みて滲んで広がって。 あぁ、この人は。 この人達はこんなにも。 「どうしたんですか、そんなにこちらをじっと見たりして」 ご飯ならまだですよ、と笑う彼は、こんなに近くにいる恋人を恐れている。 自分の好意が染み入って、白雪を汚す事を。 拒絶より、享受を恐れている。 彼女は、それを知っている。 自分から歩み寄る事は彼を追い詰める以外の何者でもなく。 手に触れ言葉を紡ぐ事、それも罪だと恐れてる。 ……冗談じゃ済まされない。 こんな、遠慮と気遣いと優しい嘘に塗れた空間に、私もいなきゃいけない? お断りだね。 何故、恐れる。 進めよ、思う通りに。 何故、触れぬ。 手を握って、体温を、愛を紡いで、言の葉を、伝えようとはしないのか。 そんな歪な恋情、許さない。 そんなに純粋にお互いを思っていながら、実らないなんて。 そんな喜劇はいらない。 「……なんか、長門さんに懐きますよね」 その言葉に、長門はついと目線を向ける。どことなく不機嫌めいた古泉に、すこし驚いているように見える。 一線の、手前。 彼に、僕も構ってくださいと言う勇気はない。 彼女に、それを察する技能はない。 それならば、それならば。 私が、やりましょう。 その一線を越えるための踏切板に、スタートを切る合図のピストルに。 当て馬にも、友人にも、悪役にも成りましょう。 拾ってもらった野良猫の、できる限りの恩返し。 ――幸せにしてやろうじゃないの。 私は長門を見上げて鳴くのを止めない。 こうすると、抱き上げてくれる事を知っているから。 そして目論見どおり、長門は私を抱き、古泉の笑みは引きつる。 よし、食いつけ。 「こらこら、長門さんにそんなに迷惑を掛けてはいけませんよ」 「別に構わない」 いえいえ構いましょうよと、彼は私を奪い取る。 「抱き癖が付くとよくないですよ」 「……これは猫で赤ん坊ではない」 「いえいえ、同じような物でしょう。そもそも、猫と赤ん坊の間には切っても切れ ない深い縁があります。僕ら人間が猫を可愛いと感じるのは、猫の体躯が人間の 赤ん坊と構造がそっくりだからと言う話を聞いたことがありますよ。それに発情 期のあの鳴き声と言ったら……」 必死だな、お疲れさん。 「やきもち」 「ちがっ、違いますよ。猫に嫉妬するほど器小さくないです」 「……本当に?」 いや、そのですね。そう言ってあからさまに目を泳がす。 長門に嘘を吐くのは確かに難しいだろうけど。 いくらなんでも動揺し過ぎだろう。 「猫に、やきもち……」 ユニーク、と彼女は少し楽しげ。 流石にもう言い訳する気力はないのか、黙り込む。 私がこの家の力関係を把握した瞬間だった。 「安心して。今の所、私はあなたで満足」 どこまでも男前な長門だった。 「長門さん……」 どこまでも乙女な古泉だった。 ていうか頬を染めるな、気色悪い。 あれ、ていうかむしろ手助けなんかするまでもないんじゃないか。 ちょっと背中押しただけなのにべたべたイチャつきやがって。 しばいたろうか、古泉。 苛つきながら目を向けた先の二人は、当然のように嬉しそうだった。 古泉は笑みを押さえきれていないし、長門の表情も当社比3%増である。 矛を納める以外に、選択肢はなかった。 不意に長門が手を伸ばす。 白い指先が彼の指と絡み合い、その光景は少し神秘的。 当然の結果として、私の肉球はフローリングと感動の再会を果たす。 そして見上げて思うのも、同じ。 一枚の風景画みたいに、綺麗な光景だ。 「いつでもあなたが一番」 指きり、と彼女は目を真っ直ぐ見て宣言する。 「他の誰にも、靡かない。だから、あなたも」 はい、はい、と相槌を打つ古泉は、繋いだ手に力を込める。 それはまごう事なく、祈りだった。 「ずっと隣にいます」 「浮気なんてしません」 「いつでもあなたを守ります」 「絶対に離しません」 約束です。約束です。 小さな長門に縋る古泉の姿は、信者が偶像に誓言する様によく似ていた。 途方もない願いのように聞こえる、小さな小さな祈りだった。 私はただ、その《指切り》を眺めている事しか出来なかった。 ……あれ、指切り? 「古泉一樹、これと《手を繋ぐ》とは同じ物?」 「行為は同じですが、約束をする時に《指切り》と名前が変わります。お互いの 指を全て絡ませて行うのは恋人同士だけで、普通は小指同士を絡ませます」 「そう」 「少しずつ覚えればいいんですよ。わからない事があって当然です」 「感謝する」 いえいえ、と笑う古泉の顔は曇りなどなかった。 指切り、ねぇ。 本当にあれが指切りなのかどうか、判断する術はないけれど。 それで長門が納得しているのなら、私に文句は何もない。 でも手を結んだままニヤニヤと長門を眺める古泉に、私は彼の脛を蹴らずにはいられなかった。 もしかしたら、宇宙人と超能力者の恋で生まれるものは、端で見ていると否応なく感じるストレスと苛立ちだけかもしれない。 けれどきっと、当事者の彼らはきっと何かしら得るものがあるのだろう。 言葉にできない暖かい気持ち。 それを想像する事しかできない私だけれど。 ただ、祈った。 私に指切りはできないけれど、約束する。 大好きな君達のために、精一杯の努力をしようと思います。 空気は甘く、木々は当然のように青い。 そのように、彼らも幸せであったらいいと思った。 これもまた、途方もない祈りなのかも知れなかった。 今、私は再び学校にいる。 何故だと聞かれれば、成り行きだと言う事しか出来ない。 学び舎に不法進入というのは心擽られるイベントではあるが、しかしながら今現在、私は一匹の猫であり、目眩くロマンスとは無縁の生活である。可愛い女子生徒に声でも掛けようものなら追い出されるのが関の山。据膳食わねど高楊枝、と言う風を気取ってはいるものの、実際悔しくて仕方ない。せめて人の姿であったら誤魔化しようもあるのにと、由無し言を誰にともなく吐き捨てる。 実に実に、不愉快極まりなかった。 事の発端を、私は知らない。 しかしながら朝早くから叩き起こされて、涼宮さんのご所望ですからと無理矢理鞄につめこまれた恨み、いつか必ず晴らしてみせる。 何が涼宮さんのご所望だ。人のせいにして私を苛め倒したいだけに決まってる。 古泉なんて長門に嫌われてしまえ。 ふて腐れて部屋の隅で寝そべっていると、派手な音を立てて扉が開いた。 「やっほぉ……って誰もいないか」 あたしサボりだし、とメランコリックな表情で呟く少女。 って、サボっちゃ駄目でしょうが女子高生。 「みくるちゃんはいないし有希はメールしても反応ないし古泉くんは体育だし……」 なんてつまんないの、と小さな声で呟いて机に伏した。 これって、バレたら弄り倒されるオチか。 四つ足の裏に付くクッションに盛大に感謝しながら、私は見つからないようにそっとドアに向かうが。 「……キョンのばか」 ぴたり、と足が止まる。 なんて面白そうな独り言。 盗み聞く以外の選択肢が見当たらない。 「何よ何よ。お昼にちょっと引っ張って行こうとしたぐらいで、そんな大袈裟に怒る事ないじゃない」 ぶすっと膨れたハルヒは、正直に言おう、私の《どストライク》だった。 辛抱たまらん。 「どうせ谷口国木田あたりと中身ない事ぐだぐだ喋ってるだけのくせに……」 私の誘いを断るなんて信じらんないわ、と表情を曇らせている。 その手には、女の子にしてはかなり大きめな弁当が一つ。見た所、中身は入っていそう。 「もう……」 やってられるかー!と、ハルヒは跳ね起きた。 「何よ!馬鹿!鈍感!なんで弁当箱大きいな、とか昼に誘うなんて珍しいな、とか思わないわけ? 大体私はどうしてあんな奴の事で一喜一憂しなくちゃいけないの?こんなの、こんなんじゃ、こんなのまるで……」 まるで、普通の女の子みたいじゃない、と。そう言って、彼女はまた机に伏した。 独り言と言うには、余りに切なく熱かった。殺人的なまでの、ツンデレだった。 これを黙って見ていなければならないなんて……。 世の中間違っている。 手を差し出したい時に手はない、口を出したい時に声はない。 あるのは毛皮と爪と牙。 ……畜生、と悪態を吐く事さえも冗談になってしまう我が身を恨みながら、私は彼女の足に擦り寄った。 「うわ、ななな何!」 やっぱり訂正。恨んでないです、超役得。ハルヒさんの御足、堪能致します。 「猫?あれ、なんで……」 おい古泉なんでとか言ってるぞおい古泉どういう事ですかコノヤロウ。 「あんた、有希の所の猫ね?なんでこんな所に……」 そういえば私が言ったんだっけ、と毛むくじゃらの塊、つまり私を抱き上げた。 「一人でこんな所にいたの?……もう。古泉くんも有希も叱ってやらなきゃ」 どうやら私は全然ご所望じゃなかったらしい。軽くショック。 「……いいわ。折角だから聞いてくれない?私、愚痴る相手がいなくて困ってたのよ」 「……私は?」 「有希?メールも返ってこないし、忙しいんじゃない? それに、キョンに悪意なしでダイレクトアタックしちゃいそうで怖い、し……。ちょっと、授業は?」 自然に会話に混ざる技術、是非とも伝授して頂きたいのですが、流石にちょっとびっくりします。 長門はまるで部室の備品のように、とても自然に立っていた。 最初からここにいました、みたいな顔して。 「……サボタージュ?」 「なんでそんなことするのよ!ちゃんと出なくちゃダメでしょう!」 「メールが」 「そ、それは昼休み中に済ませるつもりだったのよ……」 長門は窓際にあった椅子をハルヒの真横に持って来て、またも当たり前のように腰を下ろした。 私はいつものように長門の膝の上を独占すべく、彼女の足下に向かう。 「話して」 「うーん……」 「話して」 「メールではそう言ったけど、考え直したらちょっとねぇ……」 長門は私を顔の前まで持ち上げる。 一瞬の浮遊感の後に、望み通り足の上に着地する。 テンションが急上昇するも、何やらいつもとは体勢が違って落ち着かない。 っていうか、人間のように座るのは苦しいから勘弁して欲しいんだけどなぁ。 私の腹を左腕で支えながら、右手で私の前足を握る。 嫌な予感しかしないのに、心の奥で喜んでいる私がいた。 そして、長門は話して、と再度告げた。 ……いやね、長門。 「私は猫」 「え?」 「話して」 「いや、有希は有希でしょう……」 「猫」 「ただの猫に相談なんてしないわ……」 「なんと喋れる猫」 私の手をふらふらと動かす。 「ふーん。名前は?」 「……ねこ」 「え、名前それ?今、適当に決めたんじゃないでしょうね」 「……話して」 声色くらい変えようよ。 ハルヒさん面白がってませんか? 長門で遊ぶのやめてください! 「そうね、有……ねこがにゃって語尾につけてくれたら話すわ」 「わかったにゃ」 「……あ、そう」 さりげなくひどい名前が定着してしまいそう。 いや、それよりも。 にゃって……。にゃって…………。 「成績が上がらないわ」 「あなたの成績はとても優秀にゃ。もし不満なら、更に勉強すべきにゃ」 「友達ができないわ」 「私達はあなたの友達にゃ」 「甘い物が食べたいわ」 「現在、私もあなたも食物を所持していないにゃ」 淡々とした、お悩み教室。 このまま延々と続ける訳にもいかないと思ったのだろう。 ハルヒは躊躇しながら、いつもの笑顔からは考えられないほど、おどおどとした態度で言い出した。 「……きょ、キョンが鈍感なの」 「もっとアピールが必要にゃ」 そうそう、言わなきゃ。 長門にさえ伝えられないのに、キョン相手じゃ喧嘩になるのが関の山だ。 しっかり話して、きっちり悩んで、バシッと告白しちゃいなさい。 どうせ両思いなんだからさ。 ハルヒは何故か、頬を赤らめながら呟いた。 「あ、アピールって具体的には?」 「……胸部を露出するにゃ」 そんなアピールは今時動物でもやらない。 全くもって、けしからん。 は、ハルヒの裸なんて全然本当に想像なんかしてないんだから、勘違いしないでよね! 「有希、まさか古泉くんにそんな事やらされてるの?」 「私はねこにゃ。人間の雄に、強烈にアプローチするために適切だと思われる方法の一つにゃ」 「えっと、ちょっと違うような……」 「恥ずかしがるからいけないにゃ。普通にしてればいいにゃ」 「ただの変態じゃない!」 「いやなら違う方法ですればいいにゃ」 「……キョンはきっと気付かないわ」 「その程度の勇気も出せないのなら、あきらめるべきにゃ」 「そこまで言うの……」 語尾が語尾なので、切迫した感じが見受けられない。 まぁ、ハルヒがそんな感じを狙ったんだろうけれど。 あと、しょうがないからフォローもさせてもらう。 胸部露出騒動は、決して古泉の強制ではなかった。 ただちょっと、お互いの価値観に相違があっただけの、どうしようもないあれでした。 まぁ、このお話は今度にしましょう。 「もー、どうしろって言うのよ……」 ……やれやれ、しょうがないなぁ。 本当はとてもシンプルな答えが目の前にあるのに。 あまりにも単純すぎて、誰の心も引きはしない。 遠回りで、傷つけあって、そうじゃないと楽しくないなんて。 人間の恋愛って、本当に難しい。 「そういう相談には、私よりも古泉一樹の方が向いていると思われる」 「そう、かもね……」 そうだわと、ハルヒは言った。 「古泉くん、男の子だしね。もしかしたらそうなのかも知れない」 「彼ならば、きっとあなたによいアドバイスをくれるはず」 「……聞いてくれてありがとね、有希」 瞳の奥が揺れる。 滅多に見られない、極上の顔だと思う。 自分の在り方を根底からひっくり返されたような、ある種儚げで、空虚な表情。 それでも私は知っている。 その目をした後の長門は、いつもより少しだけ素直。 正しく幼子のように、有りのままを口にする。 「……話してくれて、ありがとう」 思った事を、そのままに。 特に彼女は、言わない感情が多いから。 言葉は、相手の心を深く打つ。 ハルヒも、いつものようにではなく。 月のように、微笑んだ。 お互いに違う形で不器用な、何でもできるもの同士。 惹かれ合う事もあれば、喧嘩だってするんだろう。 それでも願う。 彼女らの間に、障害なんてなければよいと。 いつもこんな風にじゃれあって、仲良くしてくれればよいと。 「そろそろホームルームも終わりかしら?」 「あと三分で終了」 「そう!今日はスペシャルゲストもいる事だし、楽しい活動にするわよ!」 どうやら、思いがけない歓待を受けそうだ。 私は苦しい体勢から脱却し、長門の膝の上で丸まった。 朝っぱらから一人でここにいたのだから、このぐらいの事は許されるだろう。 さて、これは古泉とハルヒの面談もぜひ見物しなければならないと訳の分からぬ義務感に追われながら、私は欠伸を一つした。 束の間の平穏を味わうのだって、悪くはなかろうと思いながら。 「……有希、もう一回鳴いてみて」 「にゃー」 「それ、古泉くん以外の男の子の前でやっちゃだめよ。キョンとかキョンとか」 「……?」 結局一歩も進まないままの、喜劇めいた恋愛相談はこれでお終い。 かみさまの気紛れな暇潰しのお相手は、存外、満更でもなさそうに見える。 これも幸福の一つの形だと、彼女にわかったらいいのにとふと思った直後に、睡魔に敗北した。 瞼の裏に映った長門の顔は、無表情からは程遠く、春の雪のような儚さを持っているような。 そんな気がした。そんな夢を見た、気がした。 「しまって!長門さんしまってください!」 「何故?人間の男性として正常な生殖機能を備えているなら、女性の裸体には恐怖よりもむしろ歓喜を」 「しまってください!!!」 古泉の悲鳴は、ご近所一体に響き渡ってもおかしくないだろう大声量であった。 マンションなのだから、もう少し気を使えと思うのだが、私はそれを伝える術を持たない。 古泉は壁際まで一気に下がり、何も見るまいとぎゅっと目を閉じている。 そんな情けない超能力者に、長門は少しずつ近づいて行った。 説明させて頂く前に、まずは古来の形式に則って自己紹介をさせて頂こう。 吾輩はねこである。名前がねこである。 何処で生まれたものか、とんと見当も付かないが、坂下のコンビニなる商店の近くで拾われた事は鮮明に覚えている。 飼われている身として、飼い主たちに対するフォローをするのは義務なのかもしれない。 そんなあやふやな思いから、この日の思い出を語る事にした。 何度でも申し上げよう。決して、二人とも悪くはなかったのだ。 私が長門の異変に気付いたのは、事件の少し前。 継続的に警鐘は鳴っていたにも関わらず、それはどうやら超能力者の耳には届かない仕様だったらしい。 単刀直入に申し上げれば、長門は悩んでいたのだ。 こと古泉に関して言えば、相談相手は私ぐらいではなかろうか。 いや、ハルヒや朝比奈さんにに相談する事もあったのかもしれない。私には窺い知れないが。 そうそう、長門のお話。 何といっても食欲不振が顕著だ。分量だってカレーライスを2杯ほどになってしまった。 そして一番の変化が読む本の種類。 《あなたを魅力的に見せる30の方法》 《草食系男子のオトシ方!》 《衝撃の告白―同性愛編―》 うん、何これ。 「興奮した?性的な意味で」 「僕ムードとか大切にしたいタイプなんですが!」 「そう、あなたはやはりホモセクシュアル」 「違います。どこでそんな言葉を覚えたん……涼宮さんですか!」 「違うのなら証拠の提示を求める」 「あの、僕たち好意を伝えあった仲だと思うのですが……」 「カモフラージュの可能性を捨て切れない」 「そんなわけないでしょう!」 私が思うに、キョン辺りがぼやいたのを、誰かが面白がって大袈裟にした噂だ。 愚痴る友達は選んだ方がいいという教訓になる。 古泉がホモセクシュアルであると耳にした長門が、一体どのような段階を経て半裸で古泉に迫っているのか。 そこには彼女なりの論理が存在し、私や古泉のごとき下賤の民には理解しがたいものなのだろう。 古泉に盾突く長門。大いに結構ではありませんか。もっとやれ、やっちまえ。 ただ、苦言を呈すべきなのはやはり格好だ。 半裸って何、長門さん! 下は制服って何、長門さん! 「僕、何か悪いことしましたか?」 古泉はマジ泣きだった。彼女が半裸で「お前はホモである」と主張している。 泣きたくなる気持ちもわかるし、針の先ほどで良ければ同情もしよう。 ただし、この異常行動の原因は古泉のそんな態度にこそあった。 「何もしていない」 何もしないから、だめなんだって。 「ですよね!じゃあなんでそんな嫌がらせをするんですか!」 違う、古泉。 嫌がらせなんて言っちゃいけない。長門なりに頑張った、精一杯の愛情表現だ。 それをあんたは、踏み躙って泥まみれにしている。 俯いて黙る長門は、私が今まで見た中で、一番悲しそうな顔。 いつだって、いつだってそう。 こいつらは足りない言葉で全てを伝えようとする。 機微を伝える術を持つ古泉は何も言わず、長門は伝える術を持たない。 誰かが助けてやらなくちゃ、一歩たりとも進めない。 まったくもって焦れったい。私が頑張るしか、なくなってしまうではないか。 そんなことのために拾われたんじゃないはずなんだけどなぁ、と思いながらも、世話を焼かずにいられないのは長門の可愛さ故。断じて古泉などのためではないが、結果として古泉が喜ぶ形になるのが実に実に忌々しい。 取りあえず、その辺にあった衣類を彼女の足元まで引き摺る。 恐らく古泉の物であろう。片付けなんて私にだって出来るのに。 「……着るべき、なの?」 話はそれからにしましょうか、長門さん。 素直に着衣する彼女を尻目に、私は古泉を威嚇する。 「ちょっ、僕は何も悪くないでしょう……」 黙りやがれこのホモ野郎。てめぇのその賢い頭使って、少しは解決策見つけようとしろや。 伝える術を持たない私はただただ思う。 なんで聞いてやらない。 なんで話してやらない。 なんで言ってやらない。 長門が欲しいのは、否定でも言い訳でも慟哭でもない。 女心も把握しないで、どうやって世界なんざ守るんだよ。 「どうしてこんな事をするんですか」って。 (嫌がらせだなんて言いやがって) 「僕があなたにキスもしないのは、正直手を繋ぐだけでもいっぱいいっぱいな程に緊張しているからです」って。 (本当はムッツリなくせに。私にだってそれくらいわかる) 「僕はそれほどまでに、あなたを愛しているのです」って。 (長門が求めないからって、言わなくていいわけないじゃないか) 何もしないで伝わると思うなんて、酷い男だ。確かに、言葉に意味などない。 誰もが薄々、サンタクロースの正体くらいには勘付いているその事実。 それでも、人間には言葉しかないのだから。もっと言葉に対して、真剣かつ誠実でいなければならないと言うのに。 甘えるなよ、古泉。長門に甘えるな。今のままのお前なんて、救いようのない阿呆だ。 こんなんだったら、私が。 この私が、長門を――――。 「長門さん……」 「……何?」 「機嫌を直してはくれませんか?」 「私は今、正常な状態にある」 「じゃあ、どうしてそんな……。そんな顔で泣いているんですか?」 泣かないで下さい、お願いします。 そう言って手を差し延べる古泉は、まるでおとぎ話のおうじさま。 我らが白雪姫に躊躇無く触れて、遠くお城に連れて行ってしまう。 「泣いてなどいない。人間にとって泣くと言うのは声を上げ涙を流す事。私はそのような状態ではない」 羽織ったワイシャツをきりきり握り締めて古泉を見上げる長門の目に、涙は確かに浮かんでいない。 浮かんでなど、いないけれど。 「わかりますよ。あなたが泣いているか、いないかぐらいは。だって僕は、あなたが好きで好きでしょうがない」 しがないヒーローですが、なんて気障ったらしく笑って、長門の手を脆い物を持つようにそっと握る。 「先ほどは取り乱してすみません。どうしてそんな事言うんですか?僕の事、信じられませんか?」 白雪姫の無言のSOSを受け取れなくちゃ、王子でいる資格なんて無い。 私は生きている。あなたのキスを、愛の言葉を待っている、なーんて。 まったく、恥ずかしいご主人共だ。 私はどんなに頑張っても、単なる飼い猫で。 こんな状況にもちゃんと応じられる古泉は、やっぱり根っからのヒーローなわけで。 「もういい」 「な、長門さん……」 そんな、とか言いながら情けない顔を晒すそいつの事でさえ、許してしまう長門だから。 「満足」 「何が?え?」 私は抱き締めて撫でくり回して、応援したくなってしまうのです。 「もういいんですか?疑い晴れました?僕、ちゃんと女性に興味のある人だって、わかってもらえました?」 こいつはやっぱり、まだまだ全然わかってないけど。 ま、長門が認めてるならそれはそれで良いでしょう。 「もう一回、好きって言って」 「……っ、今の誰かに教わったんですか?」 「単なる願望」 「光栄です……」 顔を真っ赤にしながら、隠し切れないニヤニヤを零す古泉のだらしない表情! 前言撤回、長門はやっぱり貴様にはやらん! 私は決意も新たに、爪を出し、古泉の靴下を強く踏んだ。 「好きで、痛!痛い、こら!痛、血が!」 「ユニーク」 今日はこのくらいで許してやろう。一応、長門は満足しているんだし。 だから、私は知らない。背後の男女が小さく愛を囁き、抱き締め合っている事なんて。 今までの埋め合わせかのように、好きだの愛してるだの、ピンク色の声が舞い狂っている事なんて。 所詮は蛇足にすぎない。白雪姫は、幸せなのだから。ドワーフ役にすぎない私には、物語には。 何の関係もないお話だ。 「長門さん、長門さん! 好きですよ!」 「もう良い、分かった」 関係ないんだから、腹も立ててはいけません。 自分に精一杯言い聞かせて、私は情報の取得を止めた。 今日も、平和で何よりです。いや、ほんとに。 吾輩はねこである。名前がねこである。 どこで生まれたか、とんと見当がつかぬ。 ある商店の近くで、珍妙な組み合わせではあるが何かと息のあっている宇宙人と超能力者に拾われた。 二人で飼う、なんて名目で半同棲状態。 まぁ詰まるところ、甘さに当てられっぱなしだ。 と、それっぽい言い回しから始めてみるこの話。 私の大切な日常の事だ。 長門がいて、私がいて、ついでに古泉もいて。 もう私にしか語れない、甘やかな日常。 戻らない毎日。 日溜まりのように幸せな、あの休日の昼間の事。 「古泉一樹」 愛すべき我がご主人、長門が恋人を呼ぶ。 ただし、前文から一般的に想像されるようなテンションとは真逆の、絶対零度の目線と口調で。 今度は何をなさってくれやがりましたか、古泉。 「冷蔵庫の中の私のプリンがない」 「え、あのプリンなくなってましたか?」 「白々しい」 うさん臭い笑顔だ。私はこれがどうにも気に食わない。 笑うならきちんと笑えばいいのに、中途半端に顔を捩じるから泣き顔に見える。 まぁ、そんなことはどうでもいいのだけど。 長門はと言うと、名前を書いたのにと珍しく自己主張。 ちなみに名前を書かないと確実に古泉が食べる。 意外と悪戯好き、と呟く長門のかわい――そうな顔を見たのは一度や二度じゃない。 しかし対する古泉はまだ嘯く。 「名前ですか。書いてありましたね。だから僕は手を付けなかった。 実においしそうでしたけどね、焼きプリン。――――にもかかわらず」 まるで、探偵のように。 見得を切ってから。 「いつの間にか消えていた。 まさにミステリーじゃないですか」 肩を竦め、やれやれというような仕草をしてみせる。 満面の笑みは、そいつを知らなければ確実に疚しい所などないに違いないと思わせるほどにはよく作られていた。 僕じゃありませんよ、みたいな。 嘘つき古泉。私はしっかり見ていた。 ぽんと手を打って、そうですよと悪魔がのたまう。 「ねこが食べたんじゃないですか?」 責任擦り付けやがった、このニヤケ野郎。 長門の罪なら喜んで承るが、野郎、特に古泉からの濡衣なんざ死んでもごめんだ。 と、抗議の意を一言で表現する。 「あなたとねこを一緒にしないで。物理的に不可能だし、この子は利口」 私を優しく撫でる長門。 喉がぐるぐると。 貴様の普段の悪行は、宇宙人様にはまるっとお見通しなんですー。 ざまあみやがれと、見えないように舌を出した。 「僕が食べたという証拠はないでしょう」 「ない。でも状況証拠は十分」 「状況証拠だけでは不十分です。疑わしきは罰せずですよ、長門さん」 む、といつも無口な彼女がさらに無口になる。 黙ってても絵にはなるが、私の好みでない事は確か。 こんな黙り方なら尚更だ。 原因のはずの奴は、疑われたままってのも嫌ですし、と普段通り飄々と言う。 「無実証明、しましょうか」 「どうやっ……」 あ、そう言うオチ? なぜ長門の言葉が途切れたか、聡明な皆さんならもうおわかりだろう。 私や皆さまにとって、かなり腹立たしいことだと言うのが第一ヒント。 あぁ、甘ったるい。見てられない。 長門に抱かれたままだったので、古泉に噛み付くのは容易だった。 「……痛」 それを合図のように離れる二人。シカトすんな、馬鹿泉。 「ねぇ長門さん、プリンの味しました?」 「した。やっぱりあなたが食べた」 「おや、おかしいですね。するはずがないのに」 もう一回確かめてください、だとさ。 あぁ、甘ったるい甘ったるい。砂糖吐きそうだ。 長門が幸せそうだから、許してやりますけどね。 ちょっとどころでなく、腹立つけど。 まぁ、たまになら。 私がお邪魔になってしまうほどの戯れ合いがあるのも、悪い事では。 「……何?」 「可愛いなって思ってたんです」 「……不可解」 幸せそうな二人の顔を見ていると、本当に何もかもどうでもよくなってしまって。 私は外にでも出て行こうかと、ぼんやり思った。 ・・・・・・、本当にたまにだけならね! たまには古泉が攻めだって、長門が「あたしのプリン食べたでしょ!!」って言ったっていいじゃない保守。 さて、梅雨のある日、私は散歩に出る。 私は雨の日が好きだ。何と言っても世界の景色全てが素晴らしい。 世間一般の猫は水を嫌がるらしいけれど、わたしにはその気持ちがさっぱり理解できない。 こんなにも世界が優しくなって人気の少ない午後の日を、外に出ないで過ごす? 人生の、失敬、猫生の半分以上を損している。 雨の素晴らしさとか、何処で爪を磨いだら気持ち良いかとか。 そんな本当にくだらない事柄を考察しながら歩いていると、幼めの二つの声が聞こえてきた。 「あー!ねこだねこ!猫がいるよ、ミヨキチ!」 「本当、雨なのにね。あぁ、びしょびしょ……」 小学生と思しき女子が二人、こっちに来る。 一瞬だけ昔を思い出して身を固めるが、彼らのような人間ばかりではないと日々学んでいる最中だ。 しかも、口調からして心配してくれているようだ。もちろん、わざわざ逃げることはしない。 「おとなしー!すごーい、逃げないよ!?」 「きっと飼い猫だよ、首輪もついてるし」 視界が高くなり、雨の匂いが弱くなる。抱き上げらてしまったようだ。 子供の視線の高さは初体験だが、この景色もなかなか悪くない。 世界が広く、見えない素晴らしい出会いがどこかに転がっていそうな。 希望に満ちた、視界だった。 「風邪引くよ。だめじゃない、おうちにいなきゃ」 どうやら傘に入れてくれるらしい。必要ないのに。 「うちのシャミとは全然違うねー。しゃべんないよ、この子」 「鳴く、だよ。映画じゃないんだから、猫はお喋りしないよ」 小学生女子の、たわいもないお喋りを聞く機会にはなかなか恵まれない。 一言一句逃すまいとは思うが、どうやら彼女らは自宅に向けて歩き始めるようだ。 このまま抱かれている事には何の不満もなく、むしろ望ましい展開ではあるが。 そちらは個人的に歩いた事のない道だ。つまり、帰れなくなる。 名残惜しいけれど、そろそろお別れを選ぶべきだろう。 そう決心をして、飛び降りようとしたとき、私の飼い主の声が聞こえた。 「ねこいた。あっち」 「ようやく見つけた……。ってあれ、一緒にいるの彼の妹ではないですか?」 「わー、古泉君と有希だぁー!」 「知ってる人なの?」 どうやら古泉の口調からして、この元気なポニテっ娘はキョンの妹らしい。 似て……ない気がする。似てるのかもしれないけど、性格が違いすぎる。 人間とは斯様に不可解なものだ。なんでおなじ親から生まれてこんなに違うんだ。 思わず二度見するも、邪気のない笑顔がこちらを見つめているのを確認するだけに終わってしまった。 そして気づく。私がいない間になぜ相合傘をしてるのですか、長門さん? いつもより口角が二ミリほど上にありますね。うれしいんですか、相合傘。 幸せなのはわかるけど、小学生の前なんですから自重するとか離れるとかした方がいいと思います。 そう念じても、まぁ通じるとは思っていない。私の思いに関係なく、抱き上げてくれている彼女は自己紹介をした。 「お兄さんのお友達だったんですか。はじめまして。私、彼女の友達の吉村美代子と申します」 「ご丁寧にどうも。古泉一樹と言います」 「長門有希」 お見合いのような空気だ。 いや、お見合いした事ないけど。 「一方的にですが、お名前は存じておりますよ」 くすくすと、と言えばいいのだろう。古泉は気色悪い笑顔とともに語る。 「彼が、あなたと映画に行った時のことを話してくれたことがあります。 いやいや、お楽しみだったみたいですねぇ。そういえば、その映画のできた背景ってご存知で」 「話が長い。後でいい」 長門にしてはきつい言葉だな、なんて思うけど。 そんな子じゃないのは、私以上に古泉がよく知っている。 いやな顔一つせずに、というか一層笑みを深くした。 「濡れてる」 「え?」 そう、濡れ鼠だった私を抱き上げた彼女、ミヨキチが濡れていないわけがない。 猫の癖に鼠とは、これ如何に。 長門は手早くミヨキチから私を引き剥がし、タオルに包み抱きしめる。 「服、乾かすから、来て」 「有希のおうち? ミヨキチ、行こう行こう!」 「これくらいなら大丈夫ですよ? どうぞ気にしないで」 「来て」 「で、でも」 「来て」 「いらしてくださった方がこちらとしてはありがたいです。 長門さん、頑固ですし、きっとあきらめないですよ」 そういえば忘れていたけど、こいつはそこらの女子なら半分は振り返るようなイケメンだった。 すぐそこですからなんて、にこにこしながら言われたら。 「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……」 小学生の女の子なんかイチコロだな、古泉、いやロリズミよ。 そうなんじゃないかと思っていたんだ、うすうすと。 いや、長門がそういう系だとか、断じて思ってないけどね? 「ねーねー、有希のおうちどっちー?」 「あっち」 「あのマンションですよ」 「おっきいー!!」 いまだに相合傘のままの二人を羨ましそうにながめるミヨキチの顔は、ありがちな恋に恋する少女のそれではないように見える。古泉を誰かと重ねているような、長門を自分と重ねているような。決して自分はそうなれないと知っているような。 小学生の女子がそんな顔するもんじゃないと思うんだけど、と懸念していると、ばちりと目が合ってしまった。 本当にごめんね。でも幸せそうだろ、そっとしておいてあげてね、と心の中で呟く。 ミヨキチの叶わぬ恋のお相手を夢想しつつ、自己嫌悪。 あぁ、なぜ私は犯罪者の肩を持たなければならないのだろう。 しとしと、から、ざーざーという効果音に変わりつつある、 低い天の涙を見ながら、私はそんな、捻くれたことを思っていた。 マンションまでは、もう少し歩かなければならなかった。 「服、乾くまではこれを」 「ありがとうございます」 古泉を追い出して、着替えている女の子三人を見つめながら、私は姦しさの欠片もないこの空間、雰囲気を楽しんでいた。有希のお洋服可愛いー、とか、これ、どこで買ったんですか、なんて普通の女の子みたいな会話を、ちゃんと成立させている。いささかぶっきらぼう感はあるけれども、丁寧に答える長門に安堵して、孤独にされた古泉でもかまってやるかと部屋を出ようとすると。 「お、おねえさん……」 ミヨキチが大変言いにくそうに不具合を訴える。 「せっかく子供時代の服出してもらって悪いんですけど……ちょっと、きついです」 おなかは見えてるし袖も足りていない。 少しだけ、胸囲も足りていないかもしれない。 確かそれは、今現在、長門が部屋着としているもの。 子供時代の服なんかではない。 それってつまり……、そういうことだ。 「なら、こっち」 情報操作を施したんだろう、彼女にぴったりのサイズの服を出す。 「すみません、ありがとうございます」 恥ずかしそうに言うミヨキチには、悪意の欠片もなかった。 そう言っておこう。思っておこう。じゃなきゃ困る。すっごく困る。 いや、て言うかミヨキチの発達が素晴らしいだけだし。全然、長門とか普通だし。 寂しそうな目で部屋着を見つめる長門から、変な色をしたオーラが出ているような気がした。 みんなでお茶を飲んで、小学校の話をしたり聞いたりして。 そんなまったりした午後は、乾燥機の音を合図として終わった。 「帰れますか?送りますよ」 「だいじょーぶっ!ありがとー、古泉くん!」 「何から何までお世話になってしまって、すみませんでした」 「いい。ねこを見つけてもらったお礼」 言っておくが、私は別に迷子になってたわけじゃない。 飼い主ってのは本当に勝手。そもそも野良だったんだから、心配など無用なのに。 ばーいばーいと傘を振る彼女と会釈をして前を向くミヨキチに、私の手をもってそれをぶんぶん横に振る長門。 そんな小技を仕込んだのはきっと古泉だろう。あとでしばく。 その小さな背中が見えなくなるまで、長門は読めない瞳で彼女たちを見つめていた。 小さなお客さま方のお見送りが終わり、私たちは部屋に戻る事となる。 マンション内で誰ともすれ違わなかったのは、時間帯のおかげだと信じたい。 まず、口を開いたのは長門。 「古泉一樹」 「なんですか?」 「私は今、とても傷ついている」 「……一応、理由をお聞かせ願えますか?」 「服」 「はぁ。服ですか」 「彼女の丈と合わなかった」 「そういうこともあるんじゃないですかね」 かなり珍しいケースだと、思いますけどね。 成長期真っ只中、五歳差と言えば結構な体格差が出て当然だ。 いろいろ、思うところもあるだろう。 「悔しい」 「あの、サイズは人それぞれですし、大きければ勝ちというものでもないですし」 「胸囲が」 「そんなの、関係ないですよ」 「でも、大きいほうが。生物学的に考えても」 「……いいんです、長門さんなら」 時が止まった。 あまーーーーぁい、とか叫んでやろうかと思った。 「恥ずかしい台詞」 「本当の事を言っているだけですよ」 まて、古泉。近い。よるんじゃない待て。長門に近いぞ。顔が近い! 「悩まないでくださいよ、そんなことで。長門さんがどんなスタイルだろうと、どんな性格だろうと、どんな顔だろうと。僕は、長門さんが長門さんだからそばにいるんです。離れたりなんか、しませんよ」 してあげません、とか。 二人の表情がフォンデュのように蕩けていくのが目視出来た。 「……買い物行く」 「あ、照れてます?」 「どちらかというと、あなたのほうが照れてる。顔真っ赤」 「慣れてないんですよ、それだけです。ところで、買い物ほんとに行くんですか?」 「顔の真っ赤なあなたを連れて練り歩く」 「誰かに見られたらどうするんですかっ! 僕が必死に作り上げてきたキャラクターが!」 「スリリング」 もう、長門さんは! と言って長門を抱きしめる古泉。 長門がいまだふぐふぐ言ってるけど、正直くぐもってしまって聞こえない。 聞こえなくて正解だったんだと思う。これ以上は、胸やけを起こしてしまう。 あぁ、どいつもこいつもいちゃこらいちゃこらしやがって。 梅雨だって言ってるだろ。恋人たちの季節には遅すぎて、刺激的な季節にはまだ早いんだ。 独り身の悲しさを霧散させるためには、罵倒をするしか方法はないのかと、天を仰いだ。 見事な夕日だった。 空がオレンジに染まって、小さく千切れた雲が形容しがたい色に染まっている。 こんな夕日を見るのは初めてだった。世界の終わりのような、荘厳さを持っていた。 一瞬だけ、ほんの一瞬だけ。 何もかも忘れて、この空気に溶けてしまいたいと願った。
https://w.atwiki.jp/raxpo1/pages/37.html
1 在贝鲁塞鲁王国之中,规模和繁华程度仅次于王宫的,那就是奥路加斯塔了。 作为各种东西的流通中心的这条街道,有着数量众多的商人。奥利比亚,就是这些商人之中最富裕最广为人知的富商的女儿。 「父亲,我听说你叫我有事?」 那一天,奥利比亚被父亲拉利阿鲁给叫了过去。 可是,明明许久没有见过面的唯一的血亲,但是她的表情却多少有点厌恶的样子。 理由很简单,因为父亲的身边有别的女人侍奉着,任由她的父亲揉捏着自己的身体。当然,这个女人不是他的正妻,是父亲付钱买来的“商品”。 「哦哦,你来了啊。实际上有一件事情要拜托你」 「是什么事呢?」 虽说是拜托,但对奥利比亚来说,这就等于是不能拒绝的命令。自己身为那个人的女儿,但奥利比亚是他跟情人直接生出来的孩子,拥有同样对待的兄弟姐妹数也数不清,所以对父亲来说,就算是自己的孩子也不过是跟其他的部下是一样的。对父亲来说如果是无能的孩子的话,不开玩笑,也是会被“解雇”的。 「奥利比亚,你知不知道东边的波鲁涅利亚领那里由农民引发的反乱呢?」 「嗯,当然」 情报对商人来说就是生命,如果连这点程度的情报都得不到的话,那么就不能继续待在父亲的身边了。 「发生反乱本身并不是什么奇怪的事情,因为那里的领主是个无能的人。只是问题是,反乱比想象的要持续的更久呢。所以……奥利比亚,我想让你隐藏身份潜入到反乱军之中。为了就是看清反乱军的指导者是否是个有能力的人,并且要看清这场反乱可以持续多久」 「…………」 父亲的脸看上去那么的兴奋不仅仅是因为边上有美女侍奉吧, 每次发现这种能赚钱的大好机会的时候,父亲一直都会露出那样的表情。 内乱,战争。如果是父亲这样的富商的话,没有比战争更能赚钱的机会了。比如说,波鲁涅利亚领的东面是连接邻国艾丁巴拉的街道中央,如果现在将市场上所有艾丁巴拉的特产品买断的话,那么之后只要等价格上涨之后就能简简单单的大赚一笔。 可是反乱军如果在早期就被镇压的话,那么所有的投资就会变成无用功了。所以他才会想要派出奸细混入到反乱军之中吧。情报就是宝物——父亲正是忠实的履行着这条从商的格言所以才会成功的成为一个富商的。 「你的回答呢,奥利比亚」 「是,我知道了,一定会回应你的期待的」 「这才是我的女儿嘛。只要事情进行的顺利的话,我会奖赏你的,你就好好想想要什么奖赏吧」 「……非常感谢」 能被委托到这么重要的任务,作为父亲的孩子应该感到荣幸才对吧。 但是问题是,反乱是一项大罪。而帮助反乱招惹到杀生之祸的例子更是举不胜数。 也就是说,父亲所交给自己的命令,只要走错一步的话就可能会陷入要被处刑的危险之中,本来的话绝对不该是让自己的孩子去处理的事情。 可是,奥利比亚只是拉利阿鲁德众多子嗣中的一人而已。现在因为拥有一定商人的技能所以才被允许继续留在父亲的身边,可是其他大多数的兄弟已经被允许独立出去开始做生意了,唯独奥利比亚到现在还没有获得独立的许可。这是因为父亲有着一种想法——女人什么的是不能做生意的。 对父亲来说,有益的儿子就是能作为他的左右手,跟他一起做生意的儿子。有益的女儿就是可以嫁给有实力的贵族或者这商人那里去的女儿。 可是奥利比亚因为那冰冷的视线以及一直戴着眼镜的关系吧,总是给别的男人一种难以接近的感觉,所以到现在还没有能嫁出去的迹象。在十四岁就迎来成人礼的这个国家来说,是相当迟缓的了。 不允许从上,也不能嫁到他人家里去的自己差不多就该被父亲给赶走了吧,所以对奥利比亚来说,她一直会有这样的阴郁缠绕在心头挥之不去。 不过,不是神明的她自己当然不会知道。 这次的漫长的旅行将会使得她的人生发生巨大的改变。 2 奥路加斯塔的街道距离波鲁涅利亚领并不是那么远。 只是要隐藏住自己的身份潜入反乱之地,奥利比亚为了以防万一,故意多花费了一些时日采取了一种让人跟踪不到她的方式,终于来到了波鲁涅利亚领米卡鲁迪郡中的反乱军的驻扎地。 在那里等着她的,是一片跟她的相像相去甚远的景色。 这里是军队的驻扎地,所以她以为这里应该是有着大量正在严格训练中的士兵才对,但是在并排着许多帐篷的这里,一些像是士兵一样的男人们正集中在一个地方围成了一个圈,简直就像是农村里的村民们在一起看热闹一样的感觉。 「那个,这之后是要开始什么事情吗?」 奥利比亚这么向边上的男人问道。 没想到这个男人对于奥利比亚这个外人一点警戒心都没有的样子就做出了回答。 「这个啊,是审判哦,审判」 「你说……审判?」 「最近的战斗中抓到了敌人的主将,所以现就要决定该怎么处置那家伙呢」 「这样啊」 奥利比亚在来到这里之后已经收集了一些关于反乱军的情报,所以她才会知道,这个主将的名字名为梅里斯缇露。是率领军队来这里镇压反乱军的,但是结果却打了败仗成为了反乱军的俘虏,是个世间十分罕见的女骑士。 虽然先这样故意放到公共场合来审判的做法有点奇怪,但是对奥利比亚来说却是个好机会。要处置被捉过来的敌方大将的话,那么就等于是一个能够看到反乱军指导者的判断力的绝佳机会。奥利比亚混入到人群之中,等着审判官和罪人来到这个粗糙的野外法庭。 最后过来的,是一个跟奥利比亚一样带着眼镜的瘦瘦的男子。 根据情报,这个男人应该就是杰雷德了吧。率领着农民与贵族战斗,然后持续得胜——不,应该说是一直躲过了败北的男人。从他那贫弱的外表上来看还真是让人难以想象。 然后,一个女人被押送到了这里。 已经到这种时候了,到现在那个女人还是用气势逼人的眼神瞪着杰雷德,应该就是女性骑士队队长梅里斯缇露了吧。 只是奇怪的是,她既没有被绳子之类的东西绑住,身上也没有受伤的样子。 既然是成为了敌人的俘虏,那么就不管男女受到冷酷的待遇这种事情都是不难以想象的。更何况这些农民长期以来受到领主或者骑士们的虐待,梅里斯缇露这个俘虏应该是他们泄愤的最佳对象。可是她的脸上没有一点被打过的痕迹,怎么看都不像是个俘虏的样子。 「那么就让我们开始吧」 杰雷德开口了,原本吵闹的周围一下子就沉寂了下来。 这也证明了就是这个看上去瘦弱的男人正统率着这里的士兵们这一点。 「首先我要陈清一点,估计是大家都有些误会了吧,这并不是什么审判哦。更何况她并没犯下什么需要被审判的罪行。我们是依据着我们的正义在战斗,而梅里斯缇露,你是为了你自己的正义在战斗,事情就是如此而已。如果立场的不同的话,我也可能会做跟你一样的事情吧」 这个时候士兵们的脸上所浮现出出来的表情可以说是各种各样。 有的人觉得杰雷德说的是对的,而有的人则似乎是期待着她会受到什么样的残虐刑罚一样,现在因为自己思考的肤浅羞愧亦或是感到不满。 「话虽是这么说——」杰雷德继续着。「我们也是第一次抓到像你这样的俘虏呢。为了向世人展示我们今后是会怎么对待俘虏的也好,所以我才将审问放在这种地方进行的。不过,到底要怎么处置你这一点,做决定的并不是我」 杰雷德看了看身后。 以此动作为信号,一个少女走了进来。 是一个穿着奥利比亚怎么都不会愿意去穿的,露出度高但又有几分神秘感的要i付的少女。 立刻现场的气氛就发生了改变。士兵们之间传来了小小的欢呼声迎接着少女的到来。 她就是到现在还没有任何详细情报的 风之女武神 吧。听说因为反乱军的大义感动了苍神拉库里纳斯,所以才派遣了这个使者。事实上,她操纵了风之精灵,拯救了处于窘境中的反乱军。 不过在奥利比亚看来,捏造故事也该有个限度吧,神要是会那么简单就对人类伸出援手的话,那么这个世界早就变的更加奇怪了吧。 不过她似乎已经被当成了反乱军中的英雄,所以她周围那些注视着她的士兵们的双眼充满了崇拜和热情,不,也有可能是因为看了她身上的那身打扮才变成这样的吧。 「那么,大家」杰雷德继续着。「苍神拉库里纳斯大人所派遣过来的她的话语,正可以说是苍神自己的话语一样,我们应当忠实的遵从她才对。那么, 风之女武神 ,她——梅里斯缇露,你说该怎么处置呢」 风之女武神 默默地向前走了一步。 「梅里斯缇露,以苍神的名义,首先我问你,你有助我们一臂之力的意思么?」 「你是想要侮辱我么!」梅里斯缇露的声音立刻就变得激动起来。「虽说是女人,但我也是像主人宣誓了忠诚之人,作为一个骑士怎么能够背叛自己的誓言!」 「这样么,那么没办法了,只有对你下达制裁了呢」 「哼,不知道你们这是演的什么戏,算了,原本败军之将就没有什么好说的,现在也没有什么好抵抗的了,随便你了」 梅里斯缇露像是在嘲笑一般丢了这些话出来。 但是,因为 风之女武神 的裁决,她的表情立马就发生了变化。 「你被释放了,现在立刻马上,无需任何条件」 周围骚动了起来。 这种反应也是没办法的。好不容易花费了大量的力气和付出的牺牲才捉到的敌军主将,居然要无条件的即可释放。 「为什么!?我可是你们的敌人啊!?现在让我逃跑的话,你也知道我一定会再次跟你们兵戎相见的吧!」 梅里斯缇露自己也无法接受这个制裁的样子,一点都不珍惜自己好不容易捡回来的命怒吼着。 可是, 风之女武神 只是挽着双手,一点动摇都没有的样子。 「话说在前头,我的力量我想你也是很清楚的吧,就算放你逃跑对我来说也没什么害处,而且苍神拉库里纳斯大人也不希望出现更多无谓的流血。所以才将你给释放了。好了,你要是听懂了就快点回自己的故乡吧,你也有自己的家人在吧」 全场都陷入了寂静。 打破这个沉默的是杰雷德。 「我们是因为有了苍神的使者 风之女武神 的力量才胜利并抓住敌将的,既然她现在做出了这样的决定,我们所要做的事情就只有一个,那就是称赞 风之女武神 的慈悲之心」 就像是同意这个说法一样,周围响起了欢呼声。 最初这种欢呼声还很小,但是一点点的变的响亮。 当然到现在还有对判决感到不满的人在吧,但是,表面上提出抗议的人并没有出现。 「原来如此,难怪父亲才会看上他们呢」 奥利比亚说着,看来,跑到这个偏远的地方并不是白走一趟的样子。 如此简单就放走好不容易捉到的敌方大将,如果只是因为血气而冲昏了头的指导者的话是做不到的。 「果然是有着什么不为人知的打算的吧……」 奥利比亚知道这其中真正的理由的时候,是在稍后一点的时候了。 实际上,这个时候的杰雷德是这么考虑的。 在这场审判开始之前,不管是谁都会觉得杀掉梅里斯缇露是理所当然的了,这应该是敌我双方共通的想法。此时如果故意无条件释放梅里斯缇露的话,只要听到这些事情的人,都会赞扬反乱军的慈悲,使得他们的名声得到提高吧。 再加上反乱军需要大量的人才,就算是敌人的主将也不例外。以后为了能使得他们加入自己,关键时刻展示一下自己的慈悲也是有必要的。 而且实际上就算梅里斯缇露回到波鲁涅利亚侯爵那里也好,再次成为敌人的可能性也很低了吧。对波鲁涅利亚侯爵来说,梅里斯缇露会被完好无损的释放,这已经足够让他怀疑她跟反乱军之间是否有什么勾结了。而且,梅里斯缇露已经战败过一次了,怎么想都不可能会继续重用这个败军之将了。 正是因为考虑到了这些事情,所以杰雷德才会释放了她。 3 之后,奥利比亚秘密的筹划着跟杰雷德接触的机会。 作为一介商人的奥利比亚,要进入杰雷德所在的帐篷却出乎意料的容易。 「能够得到你的接见真是非常感谢,杰雷德大人」 「哪有的事情,我才是觉得应当务必跟你见一下面才对呢。听说你要赠送我们弓百张和箭矢五千支,所以我还是一定要亲自向你道谢才行的,不然的话会被人称为无礼之徒的」 这就是能轻易与杰雷德碰面的理由。 听说反乱军用投石代替了弓箭,所以一定非常渴望着弓箭吧。 「说起来,我还没有请教过贵姓呢」 「抱歉说晚了,我的名字叫做伊贝利亚,请多多关照」 奥利比亚并没有说出真名,因为反乱军怎么说还是一个犯罪集团而已。跟他们接触使用假名是十分正常的自卫手段之一,而且也不想给父亲带来什么麻烦。 「那么伊贝利亚,虽然刚见面就这么说不太好,但是我有一件事情想要拜托你」 「诶?什么事情呢……?」 真是出乎意料的展开,怎么也没有料到他会对一个初次见面的人这么说。 之后杰雷德所说出来的提案,更是让奥利比亚大吃了一惊。 「我希望你能成为我的左右手」 「…………」 一时语塞。 「为、为什么,为什么要对一介商人而已的我提出这样的要求呢」 「当然是有原因的。你给了我们就算是用一百枚金币也未必能买到的礼物,考虑到你为什么会这么做的话,自然就会得出以下的结论。也就是说,你有着什么能从帮助我们身上而获得利益的方法吧。所以对赤手空拳的我们来说,干脆你还是更加多帮助我们一些的话会有更多的回报呢」 「……不,你误解了。我会协助你们绝不是因为有什么特别的打算。只是因为被你们的大义所感动而已」 「这是绝对不可能的」 奥利比亚临时编出来的谎言被杰雷德一语道破。 「如果协助反乱军一事被曝光的话,你的安危也会受到威胁吧。总数不到前人的我们,但是你却给与了这么大的礼物,如果光是因为觉得对领主愤怒的话,是不可能会那么做的。那么能考虑的理由就只有一个,要么你是从外国来的,要么就是哪个商人那里派来的探子吧,这样应该是最妥当的」 「……能让我听一下你这么推断的根据吗?」 「你看,因为我们所引发的战争能获得利益的人,没有其他了吧?比如说北方的雷亚尼鲁联合王国一直想要支配这个国家,这是连小孩子都知道的事情。煽动这个国家所发生的反乱,趁我们国力被消耗的时候侵略进来,与情与理都说得过去吧。商人的话也是一样的,只要发生战争的话,那么大赚一笔的机会就来了」 「就算是如此,那么为什么你要说——让我做你的左右手呢?」 「因为我觉得这么做对我们双方都是最有利的。我们反乱军现在正缺少有能之人,说起来有点不好意思,能够读写的人加起来都不足十人,会做算数的更是不知道有没有五人了……另外,如果你是第三者派过来的探子的话,那么我想你最重要的人物就是监视我们吧。所以说,会被派来做这种事情的人不可能是个无能之人,也就是说如果你能成为我的左右手之一的话,那么在我能获得一个有能的部下的同时,你还能在我的边上调查反乱军的内情,这个立场对你来说不是很好么」 奥利比亚无话可说。 这是多么合理的推测,并做出的提案啊。 这里明明只是给了一点小礼物而已,光靠这么一点情报就能准确的推测出这里的真身,另外还在此基础上提出了对于今后的展望。 杰雷德虽然在一定程度上推测出了自己的真实身份,但是他并不可能知道背后的全部真相。可是他还是对这种不知道底细的自己说出了那样的话来,明明什么时候被背叛都不知道,要么他就是个老好人,要么就是个不懂得害怕的家伙。 最可怕的是——答应他的这个提案对奥利比亚来说才是最好的。而且自己人生中第一次被他人那么的渴望着自己的能力,让人感觉并不那么坏。 但是奥利比亚还是犹豫了,这是当然的。要深入参与到反乱军中的话,那么等于自己的生命也会受到威胁,所以需要更多看清一点反乱军的实情才行。 「……非常感谢你能对我做出这么高的评价,但是我现在不能立刻给你回复,我会回去好好考虑一下的」 「你能这么回答就行了,伊贝利亚」 就算是奥利比亚模棱两可的回答,杰雷德还是满脸笑容的接受了。 「实际上我也觉得你要是立刻就答应这个提案的话,我反而会觉得不安呢。现在我才敢说,实际上你也有可能是我们的大敌波鲁涅利亚侯爵派过来的奸细呢」 「原来如此」 真是摸不清他底细的一个对手,如果刚才自己立刻就答应成为他的左右手的话,那么这个男人到底会怎么做呢。还是说,他知道自己是不会立刻就给出回答的呢。 「那么伊贝利亚,你就先成为我们反乱军的专用商人吧。只要你不要做什么太过招摇的事情的话,不管你做什么事情我都不会过问的」 「这就帮大忙了。那么杰雷德大人,有一件事情我想先跟你打听一下」 「是什么事情呢?只要是我能回答的都可以哦」 「只要是你能回答的范围就行了。希望你能告诉我反乱军今后的打算。你们反乱的最终目的是什么的,想要走在什么样的道路上呢」 「我明白了,你会这么问也很正常呢」 「嗯……」 杰雷德没有一点犹豫就点了点头,看来奥利比亚的意图又一次被他猜中了。 奥利比亚所询问的,实际上就是反乱军的今后战略。本来的话这是相当机密的事情,如果自己真的是波鲁涅利亚侯爵派来的奸细的话,反乱军的方针恐怕就要从根底开始崩溃了吧。 「我、我只是稍微项知道一下,可以吧?随随便便将这种事情告诉我什么的没关系吗?」 「没什么大不了的啦,如果这样就能获得你的信任的话,那就更是一笔便宜的交易了」 杰雷德一点都没有担心到的样子,越来越觉得他是个难以理解的人物了。 「首先我们的目的当然是要支配这整个波鲁涅利亚领了,这也是我们能活下去的唯一可选的一条路。这个波鲁涅利亚领是由七个郡组成的,现在我们所支配的只是其中的一个。但是,前几天我们击破了梅里斯缇露所率领的镇压军,那么在下一支镇压军过来之前应该是争取到一点时间了吧。在这期间我们打算再去征服一个郡的。这样的话状况就一定会发生改变了,你知道是为什么吗?」 「嗯……」 没想到自己提出的问题被反问了回来。 也许是他在试探自己把。可是,现在自己才是想知道杰雷德想法的那一方。所以并没有述说自己想法的意思。 「……那么是为什么呢?」 做好了会让他失望的觉悟,做出了这样的回答。不过,杰雷德那边却没有特别在意的样子。 「因为如果能再攻陷一两个郡的话,那么波鲁涅利亚侯爵就不会继续轻视我们了。那样的话就不会继续节约军姿,而是发动全军来镇压我们了吧。那个时候就是我们最关键的时刻了。如果能熬过他那全力的攻击的话,那么波鲁涅利亚领中能继续跟我们作战的人就不存在了吧」 「原来是这样,那么你打算近期内要攻击其他郡了是吧?」 「是的」 杰雷德将拿起了放在桌子上的地图。 上面画着的是波鲁涅利亚领,然后他指了指最右上角的郡——也就是这里,米卡鲁迪郡,然后手指向左边滑动了过去。 「目标是西边紧接着我们的雷姆斯郡。如果到冬天之前能支配住那里的话,那么就能打开通往波鲁涅利亚侯爵居城的道路了。而且如果就那么迎来冬天的话,那么至少在春天之前,国王那里都不会送来大规模的援军吧。在此期间我们就有可能建造起坚固的据点了」 这明显只是纸上谈兵而已,可是不管每一句话,都有其一定的道理。确实如果反乱军现在再能获得一次大胜利的话,那么波鲁涅利亚侯爵为了保住面子应该就会派出大规模的镇压部队了吧。如果能打败他们的话,那么说不定就真的能够获得这片广大的波鲁涅利亚领的支配权了呢。 区区的农民打败侯爵,这当然是前所未闻的,也使得奥利比亚的兴趣被渐渐地勾引了起来。能够制定出这样的战术的杰雷德到底是个什么样的人物,听说他原本只是一个农民而已,但怎么想这都是不可能的。 「那么,你打算用什么方法来攻打雷姆斯郡呢?」 「这就是比较困难的事情了」 杰雷德很困扰的挠了挠头。 「光是率领部队攻打过去也是没有用的,我们的目的是获得雷姆斯郡的人们的力量和帮助」 「原来是这样啊,说的有理」 「那么我们从雷姆斯郡的人们的立场上来考虑一下吧。首先,他们跟我们一样也是农民,所以因为繁重的税收而饱受折磨这一点他们肯定也是跟我们一样的。只要他们到时候也能跟我们一样选择反乱的话,那么就没有问题了,但是到现在还没有听说过雷姆斯郡那里有什么跟反乱有关的话题,所以今后恐怕也不会发生吧」 「为什么你会这么想?」 「很简单,因为没有我在」 理直气壮的说出了这句话。 「这可不是自恋哦,因为普通是不会有通晓兵法的农民在的。所以要跟拥有大军的贵族作战是不可能获胜的吧,所以他们一定是得出了那样的结论。那么就能简单的推测出他们所选择的道路了,你知道吧?过去波鲁涅利亚侯爵作为减轻赋税的条件是什么」 不可能不知道,只要是调查过反乱军形成的过程的话,就一定会知道的。对女人来说,这是光说出口就觉得差劲至极的条件。 「你是说处女权吧」 「是的,如果雷姆斯郡的人们不选择反乱这条道路的话,那么他们所剩下的唯一一条道路就是这条丑陋的道路了。对我来说,不阻止他们是不行的。问题是阻止的方法。比如说像这个米卡鲁迪郡一样,我亲自前往雷姆斯郡游说他们也是可以的。虽然我也想过为此所稍微要演出一点的小戏剧,不过雷姆斯郡的人们应该不会那么简单听信我这个来自别处的人的话吧。如果是在这里的话,我作为一个读书人还是多多少少有点小名气的,而且我也有村长这么一个头衔呢」 「……虽然我不是很明白,总之你还是有办法的吧?到底是什么办法呢?」 「嘛,这也是个难得的好机会,那么我就先做给你看看吧」 之后杰雷德所做的事情,是叫来了一个少女。 「杰雷德大人,你找我有什么事情吗?」 走进来的是十三四岁左右的可爱的少女。 「我先介绍一下,这个孩子是负责照顾我生活起居的索菲亚,那么索菲亚,有一件事情想要拜托你,只是,那个……恐怕你会不太开心吧。因为这是要利用你的事情,也会变成是欺骗他人的事情呢。要说的话,之后可能会被克莱斯打哦」 稀奇的是,刚才一直滔滔不绝的杰雷德的口齿不是那么清晰了。看来是非常难以说出口的请求。 就像是为了给这样的杰雷德加油鼓劲一样,索菲亚认真的说道。 「请不要介意那么多,我已经被杰雷德大人救了很多次了,如果可以报恩的话,我愿意做任何事情。虽然不是很明白怎么回事,但是我想克莱斯一定是会明白的」 「……那么就拜托你了。也不是太困难的事情啦,只是想叫你一起来演一出戏。还有伊贝利亚,希望你能稍微给这个孩子化一下妆,应该可以吧?」 「……虽然还是有点不太明白你的意思,不过只是化妆的话倒是没问题」 到现在还不知道杰雷德到底想要做些什么,总之还是先答应了他的这个请求。 「这就好,那么,我们就试试看吧,总之就算失败了的话也不会有人死的吧,不过其中不包括我就是了」 嘴里说着这么吓人的话的杰雷德,果然还是有点自信不足的样子推了推自己的眼镜。 4 这个时候,存在于波鲁尼利亚领内各处的村子,都讨论着差不多的事情。 今年的收获量大概是什么程度。如果拜托了商人的话,大概能获得多少收入等。而最主要的话题,就是讨论该怎么应对波鲁涅利亚侯爵那过分的要求。 雷姆斯郡中一个叫做弗里德的村庄也不例外。这一天不仅仅是这个村庄的,周围几个村的村长也集中了起来,就前几天波鲁涅利亚侯爵所提出的过分要求进行着讨论。 最初发话的是弗里德村的村长。 「我想大家应该都已经知道前几天侯爵大人那里派来了新的使者吧。之前说到过的处女权终于要正式实施了。我们不作出决定不行了呢。是要将自己的女儿们交出去呢,还是交付那莫大的税金呢」 短暂的沉默之后,出席者中的一人开口了。 「今年的小麦收成不是很好呢,如果按照侯爵大人的要求上缴七成的税金的话,等待我们的就只有是饿死了呢」 以此为开头,议论一点点展开了。加上周围的村长们,弗里德村的村民们也一个个提出了意见。 「说的是啊,这样的话就只有上缴干净的女人给他了吗?」 「你这王八蛋因为自己没有孩子所以才说的出这样的话吧!要我把可爱的女儿送给那种吃屎的贵族,怎么可能!喂,巴卡斯,你也说些什么啊!你也知道你的儿子有多么的喜欢我家的女儿吧!」 可是被叫到名字的男人却只是静静的坐着,并没有慌张的样子。 「这些事情我也知道。但是,你想想,这样下去的话我们全部都会饿死吧。但是,只要把女孩给交出去的话,至少我们还有活下去的机会。再加上女孩们又不是会死」 「是的,就像巴卡斯所说的那样。不单单是这样哦,如果你的女儿能有幸怀上波鲁涅利亚侯爵的孩子的话,之后说不定你就会发达了呢」 「王八蛋!你他妈说什么!」 争吵开始了。 这是现在各处村庄都能看到的风景。 就算争吵短时间平息了下来也好,但是随着议题的进行,一定又会出现同样的争吵了吧。集合起来的人每次想到这一点就会变得的沉闷,然后内心中对罪恶的根源,波鲁涅利亚侯爵产生了剧烈的憎恶感。 集会场的门被静静的打开也正是这个时候。 「能选择的路并不是只有一条哦,还有一条路不是么」 进来的是一个偏瘦的带着眼镜的男人。 对于他意外的话语,大家都死死的看着他。 「你是谁啊?」 「很抱歉,我的名字叫做杰雷德」 之后,骚乱发生了。 「杰雷德!?」「难不成是在米卡鲁迪郡发起反乱的那个!?」「是啊,反乱军的指导者!」 「太好了,你们能知道我。是的,我就是反乱军的指导者,杰雷德。请多多指教」 相对于悠然的向大家打招呼的杰雷德,最初人们都一个个呆若木鸡。 但是,在他们找回自我的时候,就开始询问杰雷德关于刚才所说的事情的意思。 「杰、杰雷德,你刚才说还有另一条路可以选吧?那是说交出女孩或者是缴付重税之外的另一条路么?」 「嗯,当然」 「那你就说说看吧,你说的那是什么路?」 「那还用说嘛,当然是向波鲁涅利亚侯爵揭起反旗了」 反乱军的指导者来到了这里,而这个指导者所会指出的道路,当然除了反乱之外不会有别的了吧。大家心里都是清楚的。 可是他们从来没有过要想反抗过贵族,因此,不久之后传来的并不是认同的欢呼声,而是反对的叫骂声。 「这、这种事情怎么可能做得到!对手可是大贵族,那个波鲁涅利亚侯爵啊!」 「是啊!区区农民的我们怎么可能有什么作为!?」 对于突然一个个站起来的村民,杰雷德的态度依然是那么的悠然。 「正向你们所说的,我们也是普通的农民而已,但是我们已经战胜过波鲁尼利亚侯爵的军队好几次了。只要全部农民的力量能结合起来的话,一定是可以打倒波鲁涅利亚侯爵的」 「就算这样也太危险了!发生反乱的话就一定会有人死的!但是只要把女孩给交出去的话,至少可以在不死人的情况下就把事情给解决了!」 「事情到底会不会发展成那样呢?现在的波鲁涅利亚侯爵登上这个位置还不到五年,可是已经把我们逼到这种绝境了,已经出现不少的饿死的人了。虽然发起反乱的话自然是少不了战死的人,但是这样什么都不做的话只会出现更多的饿死的人而已。那么,趁还稍微有点余力的现在行动不是最正确的做法吗?而且,还有一点——」 杰雷德重新推了一下眼镜。 「刚才为止我已经听你们重复说了好几次了,说只要交出女孩的话,至少可以谁都不会死吧。那么,我想问,你有考虑过那些要被连见都没有见过一面的男人蹂躏自己的身心的少女们呢?还是说,你们只要能保住自己的命的话就可以了呢?」 村民们陷入了沉默。 对于这个问题,没有人能够高声的提出抗议。他们当中当然是有些觉得只要自己安全就行的人在的,但是要是做出这样的主张的话是一定会遭到周围人的批判的。 「现在,我有一样东西想要让大家看一下,你们大概也知道吧,我的故乡是在米卡鲁迪郡郊区的一个相当贫穷的地方。我们会选择反乱这条道路,但是也有人选择了交出自己女儿想获救的方法。结果就是——这个」 杰雷德向着门外招了招手。 进来的是一个被壮汉抱着的少女。 「诶……」 「什么……」 人们不禁发出了惊叹。 少女有着人见人爱的容貌,可是她的眼神空洞,就像是死人一样。不仅仅是双眼,她的脸上,手脚上都能看到很多大块的淤青。 「怎么样,如果遵从了波鲁涅利亚侯爵的意思的话,你们的女儿,或者说是将来即将出生的孙女也会遭到跟她一样的遭遇。即使如此——看到无辜的少女受到这样畜生不如的对待,你们还能无所谓么?」 就算是之前说着想要把少女交出去的那些人们,现在也说不出话了。 他们当然不会知道。 这个少女是杰雷德身边的人,连遇都没有遇到过波鲁涅利亚侯爵。这感觉不到任何活力的态度,是练习了好几次才学会的演技,让人不忍直视的淤青也都是奥利比亚这个商人所带来的染料所制作出来的成品。 「确、确实他说的话有点道理呢」之后村民中的一人这么说道。「我的女儿还只有七岁啊,将来要是遇到这样的事情的话我是绝对无法忍受的」 「但是啊,就这样发起反乱真的好吗!?这个男人只是在说一些对他有好处的事情而已,你们真的觉得能战胜的料大贵族么!?我的孩子还小,如果我死了的话,我全家以后该怎么办!这样的话还是交出一个女孩要好得多了!」 「你这个不是人的畜生!你看都看到了这样的结果了,还说得出这样的话么!」 议论再次沸腾了。 原本虽然赞成交出女孩的男人还是挺多的,但是因为杰雷德的行动,现在反对派的势力得到了上涨。 可是果然这不是光靠谈判就能简单得出结论的问题,议题别说是被总结起来了,都快已经没法收拾了。 「等……等一下……!?」 某个村民正是在这个时候得到了像是从恶魔那里收到的天启。 「大家等一下!确实把女孩交出去是一件很过分的事情。但是就算这样发动反乱也太危险了,所以啊,我现在想到了,我们不是还有更好的手段么」 人们的视线集中到了这个男人身上。 「这、这可是一个好方法哦。如果顺利的话就可以不用交出女孩,说不定也不用付大量税金了呢,而且也没必要发动反乱什么了」 「……你不要兴口开河啊,会有这么好的事情么?」 被这么问到的男人,用颤抖着的手指着杰雷德。 「就是这家伙,把这个家伙交给侯爵大人!这样的话侯爵大人就一定会对我们网开一面了吧!」 气氛一下子变了。 刺人的视线集中到了杰雷德的身上。 「请、请等一下,你们不会是认真的吧……?」 杰雷德的脸色也变了。 可是果然没有想听他解释的人在。 「说的对啊,这家伙是反乱军中最高层的人吧?」 「说的是啊,也是侯爵大人最憎恨的家伙吧」 村民们一个个站了起来,在没有任何人发好命令的情况下就堵住了出口,并慢慢的把杰雷德包围了起来。 这对他们来说是多么出色的提案啊。不管是交税,交出女孩,还是发动反乱,都避免不了出现大量的牺牲者,但是,这第四条路,可以通过牺牲一个人来解决一切。 「请……请住手!」 但是这个时候,有两个人想要保护好杰雷德。 一个人是刚才的少女——索菲亚,另一个人是带着索菲亚过来的壮汉——迪奥鲁。 「杰雷德大人为了不出现更多像我一样的牺牲者才会这么做的,赌上了自己的性命战斗着!求求你们了,不要从我的身边夺走杰雷德大人!」 「是的,你们这群家伙,不知羞耻么。难道只要自己获救的话其他人就无所谓了么?如果真是这样的话我绝对饶不了你们」 壮汉拔出了背后的大剑,他的眼神中充满了杀气,村民们也都开始感到害怕了。 少女也是张开了双手想要保护好杰雷德。看着她那意志坚定的表情,村民们开始犹豫了。 两者就这样互相对视了一会儿,最后村民们的代表,弗里德村的村长来到了杰雷德的面前,深表歉意的说道。 「拜托了,杰雷德阁下,你就安分的交出自己的性命吧,我想你也明白寡不敌众这个道理吧。不管那个壮汉有多厉害,这个人数的话 他都不可能会赢的吧?我们只是选择了牺牲最小的道路,我不会说要你理解我们……」 「……有一点我要提醒你们一下」杰雷德推了推眼镜。「赤神教诲中有因果报应这么一说。现在你们就算牺牲了我而活了下去,以后因为报应,你们一定也会沦落到被他人当做为了活下去的牺牲品的」 「那个时候我们也就只能心甘情愿的接受了」 听到了村长的回答,杰雷德像是放弃了一样叹了一口气。 「我明白了,如果这就是你们所选择的道路的话,那就没什么好说的了。只是……希望你能发誓不要对这两人出手」 「这一点我可以用自己的生命做保证。对我们来说必须的也就只有你而已」 「怎……怎么这样……杰雷德大人……!」 少女发出了担心的声音。 「没关系,你们不要担心我了,快点回家吧。迪奥鲁,之后就拜托你了」 「……我知道了,既然你这么说的话」 壮汉终于把剑收了起来。 杰雷德亲自向着村民们走上前了一步。 「我不会抵抗的,所以至少请不要对我太粗暴了」 「好的,这点程度的慈悲我们还是有的」 5 ——这哪里算的上是慈悲啊。 杰雷德被绑得像个毛毛虫一样,心中愤慨着。 会议之后,杰雷德的手被从背后绑了起来,丢进了仓库里。被绳子紧绑着的地方很痛,而且被丢进来也过了蛮久了,恐怕已经经过了两时(四小时)以上了吧。原本现在就是盛夏,仓库中实在是热的不行,如果他们真的是有慈悲之心的话,至少希望他们能给一杯水喝吧。 可是,杰雷德连发出这点请求的声音都做不到,虽然比不上士兵们那样,身体被砍或被刺一般的痛苦,但是现在这种程度的苦行也只有承受住才行。 「杰雷德大人」 这时候仓库的门被打开,传来的是有点熟悉的声音。杰雷德抬起头,看到的是戴着眼镜的年轻女人的身姿。 「啊咧,这不是伊贝利亚么,你怎么会在这里?」 「我装作偶尔路过这里的旅行商人,拜托他们让我见一见反乱军的指导者的。给看守的贿赂估计也起作用了吧」 杰雷德露出了苦笑,看来她对金钱的使用方法已经非常熟悉了。 「比起这些,你之后到底有什么打算呢?我已经大概的听说了些事情的经过了,那个叫做索菲亚的少女演的那出戏,虽然有效果了,但还是失败了呢。这样下去的话你就会被交给波鲁涅利亚侯爵,然后被处刑的吧。如果你请求我帮忙的话,我或许是可以帮你支付一点赎身钱的吧……」 「很高兴听到你这么说,但是不好意思,我拒绝。就算做这样的事情,这个村庄的村民们也不会帮我把。而且,这样也会让你变得对我失望的呢」 「……确实可能像你说的那样。但是,这样下去的话就没有别的方法了吧」 「不是这样的哦,实际上,还有一件事情可以做了试试看」 「在这种被抓住了的状态下?」 「是的,正因为被抓住了,所以才能实行那个计划。总之你就再观察一会儿我的所作所为吧,是不会让你觉得无聊的哦」 「…………」 不知道是因为认同了呢,还是放弃了呢,伊贝利亚并没有做出回答。 这个时候,仓库的门再次被打开了。 「喂,女人,差不多可以了,不好意思,我们来接你了」 村民们进来了,然后拖拉着连站起来的立起都没有的杰雷德,将其带向了村子中央的广场那里。 「呵呵,就是这家伙么」 在那里等着的,是率领着士兵二十人左右的骑士。 骑士看着杰雷德,跳下了马。 「你就是杰雷德吧?」 「…………」 杰雷德没有回答,一方面是因为对骑士那种自傲的态度感到不满,还有一点是因为口渴的已经说不太出什么话了。 但是,不久之后杰雷德就对自己的决定后悔了。 「不想回答么,这个刁民!」 骑士用他强壮的脚踢了杰雷德的脸颊。 「咕……!」 血从嘴角那里流了下来,杰雷德倒在了地面上,脸颊上传来了好久没有感觉到过的强烈疼痛感。 真是亏了,要是坦率的回答了他的问题的话,就不会被打了吧,杰雷德打从心底这么想着。 「是的,我就是杰雷德。不好意思,希望你不要继续殴打我了。正像你看到的这样,我的身体非常的贫弱,如果在我到达波鲁涅利亚侯爵那里之前就死掉的话,我想你也会被追究责任吧」 「哼,还真跟听说的一样,是个能说会道的家伙呢。也是,你说的也对。接下来等着你的命运就是侯爵阁下的直接拷问了,然后你就悲惨的死去吧。喂,把这家伙给我押上马车」 「是」 骑士这么命令之后,两个士兵将杰雷德关进了马车之中。 「咕!」 在被关进去的时候他撞到了头,又一次发出了呻吟声。 这马车应该说是行李车更加合适吧,当然从来没有考虑过坐的舒服不舒服这一点,底面很硬,只是摔倒在上面都会让人觉得痛吧。 ——不过,这要比被逼着走路要好得多了吧。 杰雷德自我安慰般的想着。 「骑士大人」这时候听到了这里村长的声音。「请帮我们的状况转告给侯爵大人吧,我们的生活已经非常的艰苦了……」 「是么?我区区一介骑士,是没有这样的权限的」 虽然躺在行李车上的杰雷德看不到那个骑士的表情,但可以想象的出,一定是一种惹人讨厌的恶心笑容吧。 估计是立刻就明白了骑士的意思,弗里德村长故意压低了声音。 「明白了,这里还集中了其他几个村的村长们,如果税收能减轻的话,那么减轻的份里面的一般,就交给骑士大人了,不知你意下如何」 「这样啊,那我就考虑看看了」 恐怕这是每天都会发生在波鲁涅利亚领内各个地方的愚蠢对话吧。杰雷德已经连嘲笑的力气都不想浪费了。 「好,那么出发吧」 就这样杰雷德保持着像是毛毛虫一样的状态,离开了弗里德村。 6 离开弗里德村后已经经过了一刻了(约十五分钟)。 骑士们让杰雷德待所乘坐的马车待在中间,拍成了两列横队前进着。 在进入了一片视线比较差的小森林后,事态发生了变化。 这个声音是突然出现的。 「就是现在,放!」 从右手边的森林那里,一下子射出了箭矢。 完全是一次突然袭击,估计谁都没有预料到会在这种地方被袭击吧,士兵们再连悲鸣都没有发出的情况下就一个个倒了下去。 「什、什么!?敌袭!?」 就像是对骑士的吃惊做出了回应一样,巨大的声音回响了起来。 「我们是弗里德村的人!胆小如鼠的村长们的意见并不代表我们全部人的意思!把我们的希望——杰雷德大人给交出来吧!」 同时,在马车里的杰雷德也看到了从森林里跳出来的一个个武装过的士兵。 「可恶!迎击,绝对不能让杰雷德被抢过去!」 骑士们虽然想要拼死抵抗,但是状况对他们太不利了。士兵中的过半在最初的偷袭中就受伤了,而且也没有时间来重新整顿阵型。在一瞬间的功夫里,就一个个被杀死。 「不、不行了!数量差太多了!」 「畜生,没办法了,突破出去!跟我来!」 估计是觉得已经胜不过了吧,骑士加快了马匹的速度,活下来的士兵们也紧随其后。 车夫为了提高押送杰雷德的马车的速度,也高高举起了鞭子。 但是,他并没有能够挥下鞭子,因为车夫的眉心间,被一支箭矢给射中了。 「哟,你还活着么?」 马车停了下来之后,听到了一个熟悉的声音。 进入杰雷德的视线的,是从小一起长大的马修那精悍的躯体。 「嗯,姑且还活着」 马修给杰雷德松了绑。 重新站起来的杰雷德所看到的,是正在逃命中的敌兵的背影。 「呵呵,看来事情进行的还算顺利吧」 ◇ 奥利比亚一直在边上看着杰雷德被救出的过程。 「没想到他已经考虑到这个地步了么……」 袭击骑士们的,虽然自称是弗里德村的人,但实际上他们都是反乱军的士兵。 就结果而言,那些逃回据点的骑士们一定会向上级报告的吧。说弗里德村的村民们违逆了自己。 这样的话弗里德村就会被逼上绝境,虽然可能会给他们一些解释的机会,但是作为惩罚,税金一定会被抬的更加的高吧。 可是,这个郡的居民们已经没有余力了,想要活下去的话就只有一条路,那就是加入反乱军。 虽然对于把他们逼到这种地步的杰雷德的恶毒感到无语,但是对于这些想要牺牲他人,只求自保的村民,奥利比亚也没有任何同情的意思。 而且,根据这个行为,更多的人会因此获救吧,那么杰雷德就会被称为是英雄吧。而奥利比亚现在所处的立场,是可以帮助他们的立场。 「……不错,比起作为父亲的娃娃,看来要有趣的多呢」 看来,自己在短期内是没有必要离开杰雷德的身边了。 ·TO 下一章 ·TO TOP
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/6214.html
まだ名前のない私。誰の為でもなく、ただ生きている。 それはなんだかとても楽であり、けれど悲しくもある。 しとしと。 雨が落ちる音。 ふやけたダンボールの居心地は、酷く悪い。 けれど此所――いわゆるコンビニエンスストアの側から離れる事で起こり得る、宿や空腹に対する愁いが私を引き止める。 ――――まぁ、どうにかなるだろう。 そんな程度の悩み。 ほとほと。 毛から水が垂れる音。 「……ねこ」 小柄な女の子が、ぽつりと零す。 ……やば、見つかった。 この雨の中を逃げる気力はないのだけれど、どうするべきだろうか。 先日受けた小さな手足からの様々な暴行を思いだしながら、私は相手を観察する。 澄んだ目をした少女だった。 後ろに背の高い少年を従えて、こちらを見据えていて。 なんだかひどく蠱惑的な手で、傘とビニール袋を握っている。 雨の似合う少女だった。 今が冬ならば、降っていたのが雪ならば、もしかしたら彼女に対して永遠の忠誠を誓ってしまったかもしれない。 綺麗な目をした、人形のような少女だった。 「ねこ」 声も、なかなかに素敵。 「……そうですね、猫です」 初めて声を発した彼。 二枚目なのだろう。人間の美醜の感覚は酷く分かり辛いが。 こちらは、能面のような面立ちだと思った。 好きになれない表情だ。 何かを、腹に隠しているような。 こつこつ。 少女がこちらに来る足音。 「行かないのですか?皆さんきっとお待ち兼ねですよ」 「濡れている」 「では傘を一つあげて、相合い傘でもしましょうか?」 「連れて行く」 「はは、相合い傘はお嫌いでしたか。大変失礼致……」 「飼う」 「……マジですか」 「まじまじ」 あれ、なんだこの可愛い生き物。 胸の奥から突き上げて来る、叫びだしたいような泣きたいような笑いたいような感情。 後に、愛情だと気付くそれ。 「あなたのマンション、ペットは禁止でしょう」 「ばれない」 「いや……、まぁ、ばれないでしょうけど。お世話が出来ないでしょう」 ……そうだろうね。 突然黙りこくる女の子。 この光景を、何度繰り返し見た事か。 謝りながら泣く姿を、幾度此所で見送った事か。 別に、野良だって生きていけるのだから。 私が此所にいるのはあなたの所為じゃないのだから。 そんな顔しなくたっていいのに。 おかしな生き物だ、と思う。 「確かに、困難」 あなたの世話で、手一杯。 そう言って、彼に目を向ける。 照れた顔で、手厳しい……と呟くその言葉に、彼女は逆接を被せる。 それでも。 「あなたと二人でなら、頑張れる」 私には、少女の顔は見えない。 けれど、先程私に向けたような、真っ直ぐな目で彼を見ているならば。 「全く……、適いませんね」 彼の負けは必然だろう。 若人よ、こういう時は折れてあげるものなんだ。 偉いね。 「感謝する、古泉一樹」 「長門さんのお願いなら、仕方がありません」 これは私が名付けられる前のお話。 私のご主人である両名が、絆を深める切っ掛けとなる物語。 そして私の一世一代の、彼らの為の奮闘記の始まりでもあるのだ。 まだ、雨は止まない。 かけられたタオルはふわふわで、花の匂いがした。 「……猫だな」 「そう、ねこ。嫌い?」 「嫌いじゃないが、どこでそんなの……」 大きな建物の中に入った。 此所に住んでいる訳ではなさそうだし、《学校》っていう認識で良いのだろうか。 床に下ろされた私は、木の持つ温もりと初めての接触を果たした。 命ある物にしか宿る事のない、暖かさだと思った。 この部屋にいるのは、先程の両名を合わせて5人。 髪飾りを付けた女の子が、興味深げに私を見ている。 悪い気はしないが、そんなに面白い事もないだろうに何を熱心に見ているのだろう。 人間というのは、不可解すぎる。 「有希、この子どうしたの?」 「拾った」 「あら、一目惚れ?」 「そう」 「素敵ね!みくるちゃん、抱かせてもらったら?」 はぁ、と溜め息を吐く先の彼。 また始まったとぼやくその姿は、なぜだろうか、父親と言う言葉を連想させる。 「ひ、引っ掻きませんかぁ?」 「へいき」 多分、と彼女は添えて、私を手渡す。 あうわーとかひゃわーとか言いながら、私をその豊かな桃源郷へと誘って下さった。 なんたる至福の時間だろうか。上手く言葉で表現できない柔らかさがもどかしい。 こんなに優しく抱かれて引っ掻くなんて致しませんよマドモアゼル! 「おとなしいですぅー」 貴女の笑顔の為ならば髭先一つ動かしませんとも。 「長門、それ飼うのか?」 「そう」 「一人暮らしの高校生にそんな余裕はないだろう。少しでも難しいと思うなら、今返して来い」 あ、やっぱりお父さんだ、なんて確信。 娘にせがまれて、どうしようもなくて断る時の顔してる。 「へいき」 「本当か?」 「大丈夫」 「生き物を飼うのは大変だぞ?」 「キョン、有希が大丈夫って言ってるんだから!」 渋々、と言った所か。 彼は「何かあったら言え」と席に座った。 かぱ、と音がする。 《ねこかん》の開く音だ。 コンビニを塒(ねぐら)としていた時に、よく人間に貰った。 本能のまま私は天国から降りて、美味しい音の方へ向かう。 「わかりますか?あなたの餌です」 うるせぇ早く食わせろと鳴いてみるも、ニヤニヤと私を見下ろすイケメンは微動だにしない。 自分より弱い物にいじわるしたらいけませんって、その年になってもわからんのか。 「古泉、動物虐待はよくないぞ」 「おや、心外ですね。そんなつもりはなかったのですが」 紙皿に開けられた餌を摂取しながら、聞くともなしに二人の会話を流す。 ショートカットの少女は、私を見据えて動かない。 そこはかとなく、こそばゆいきもち。 「いじわるは、駄目」 二人で飼うのだから、と長門が漏らした瞬間、《おとーさん》の肩がぴくりと跳ねた。 「長門、今二人でって言ったか?」 「言った」 「それはあれか、同棲的なあれか」 「違う。通い妻」 「おや、嬉しいですね」 「あなたが、通い妻」 「あ、そうですか……」 ふるふると震える拳を握り込み、同じように震えた声で、《おとーさん》は長門にこう言った。 「長門、いいか?年頃の男女が二人きりで一つ屋根の下なんて、何があっても文句は言えないんだぞ? 早く今すぐ早急に、考え直すんだ」 確かに正論。 ていうか、私も女の子と二人暮らしの方が遥かに嬉しいんだけどな。 餌を食べ終えた私は、この部屋を探索しながらそんなことを思う。 「……いや」 長門は後ろから私を抱き上げ、古泉の腕にすがりついた。 ささやかな天国と野郎の腕との間に挟まれた私は、このサンドイッチに疑問しか感じない。 イヤイヤ期だかなんだか知りませんが、反抗するなら父性を逆撫でするやつじゃなくて、 もっとこう、普通にしましょうよ。 「……長門?」 「いや」 あ、この顔はやばい。咄嗟に首を竦めた直後、少し張りが抜けた声が部室に響いた。 「……っもう勘弁ならん!!!!古泉いいかよく聞け俺は一度も貴様を認めてなどいないからな ていうかこれから一切認めるつもりとかないからな俺の目の黒いうちは長門に指一本たりとも 触れさせないぞ。いいか長門お前も聞きなさいまだ意味が分からないかもしれないが男は狼だ という事を覚えておくんだ隙さえ見せればお前なんか一口!それと古泉みたいな羊の皮を被っ た狼は他より数段タチが悪いぞいいかあいつに近寄っちゃいけません通い妻とかもっと駄目絶 対認めませんだーめーでーすッッ!!!!!」 すっさまじい。世間一般の父親ってこんなふうなの? 息切れを隠さずに古泉を睨み付ける彼に向けられるのは、唖然とした表情だったり、呆れ返った顔だったり。 反応はそれぞれだったけど、みんな同意はしていないようだ。 長門も……、ちょっとすねてるように見える。 「き、キョンくん。そんなに心配しなくても……」 「いいえ、朝比奈さん。まだ俺らは未成年です。不純異性交遊は慎むべきでしょう」 「ばっかじゃないの?あんた頭が昭和のカミナリ親父以上に古いのよ!」 「おい失礼だぞ、ハルヒ!」 少女と少年は喧嘩を始めた。 何やら、痴話喧嘩……いや、夫婦喧嘩と呼んで良さそうな雰囲気ではあるが。 どちらも、笑みをたたえた目が隠せていないのが微笑ましい。 「……ながとさん、今のうちに逃げませんか?」 ちょ、おまえさぁ。 出すのに技術がいるようなウィスパーボイスで彼女に甘く囁く古泉は、殴りたくなるほど楽しそうだ。 でも無言で古泉に鞄を渡し、私を抱く腕に力を込める長門は、もっと楽しそう。 だから、私は大声で鳴いて邪魔してやる事も出来たのに。 長門におとなしく抱かれていた。 「では涼宮さん、すみませんがお先に失礼します」 言うが否やのうちに、長門と古泉は全速力で廊下を駆け出した。 「あ、こら!待てコラこいずみぃぃぃ!」 ごめんね、キョン。 でも、ちゃんと見ておくから。 高校生らしい、不純でない付き合い方をさせますから。 だから、私たち二人と一匹の最初のデート。 どうか、許してください。 長門は、直後に聞こえたキョンと朝比奈さんの悲鳴を聞いて、笑いを噛み殺す古泉を不思議そうに見ていた。 なんだか、肺の辺りに空気が入ったみたいな。 言い表しがたい幸福感が、抜けなかった。 皆様に伺いたい。 物語を読むという行為には、往々にして二つの理由が伴う。 私が思うに、それは快楽と空白だ。楽しいから、暇だから、私たちは本を読む。 何も生み出さない、酷く非生産的な行為。 それは、なんだか生きる事に似ているような気はしないかな? 生きてるのなんて、死ぬまでの間の暇潰しだと嘯いたのはだれだったかと思いながら、私は今日も物語を紡ぐ。 出来る事なら、あなたの胸に何かを生み出したくて。 ――宇宙人と超能力者の恋は、何を生むだろう? 「いやぁー、買いましたね。散財の楽しさって一生理解出来ないと思ってたんですけど、 新しい快感に目が眩みそうです。……でも、本は要らなかったんじゃないですか?」 「最重要」 「あ、そうですか……」 私の一言には三つの言葉で返事する事、とは言うものの、古泉の場合はそれ以上の物があるね。 痛々しいまでの反応されなさ。 さて、ロミジュリ張りのロマンスめいた逃避行の後に、この辺りでは一番大きな商店街に赴いたモンタギュー夫妻は、 私のためと思われる様々な物を買い揃えていた。餌入れとかトイレは分かるけど、首輪はいらないんじゃないか……。 「ぬこさまのきもち」と書かれた雑誌に読み耽る長門を置いて、古泉は淡々と設備を整えて行く。 フローリングはひやりと冷たくて、日陰の路面を思い出す。心地よかった、独りの空気を。 一声、鳴かなければならないような気がした。 「……長門さん、呼んでるみたいですよ?」 「……」 ちら、とこちらを確認して、無表情のまま撫でくりまわされた。 無言で顎をくすぐられるのは、ちょっと怖い。 「これ、そんなに気に入ったんですか?」 「……、そう」 瞬間、視線がかち合った。 そんな綺麗な目で見ないで欲しかった。焼かれてしまいそう。 私にはわからない感情が、彼女の瞳から彼の指先から部屋からしがらみから絆から、流れて。 独りを貫き、弱きを厭い、何も作らぬはずだったのに。 孤独を恐れる心が生まれてしまう。愛を求める心が芽吹いてしまう。 永久を願い、永久を厭う、矛盾だらけの感情が、私の毛先から、爪先から、耳から、沁みて滲んで広がって。 あぁ、この人は。 この人達はこんなにも。 「どうしたんですか、そんなにこちらをじっと見たりして」 ご飯ならまだですよ、と笑う彼は、こんなに近くにいる恋人を恐れている。 自分の好意が染み入って、白雪を汚す事を。 拒絶より、享受を恐れている。 彼女は、それを知っている。 自分から歩み寄る事は彼を追い詰める以外の何者でもなく。 手に触れ言葉を紡ぐ事、それも罪だと恐れてる。 ……冗談じゃ済まされない。 こんな、遠慮と気遣いと優しい嘘に塗れた空間に、私もいなきゃいけない? お断りだね。 何故、恐れる。 進めよ、思う通りに。 何故、触れぬ。 手を握って、体温を、愛を紡いで、言の葉を、伝えようとはしないのか。 そんな歪な恋情、許さない。 そんなに純粋にお互いを思っていながら、実らないなんて。 そんな喜劇はいらない。 「……なんか、長門さんに懐きますよね」 その言葉に、長門はついと目線を向ける。どことなく不機嫌めいた古泉に、すこし驚いているように見える。 一線の、手前。 彼に、僕も構ってくださいと言う勇気はない。 彼女に、それを察する技能はない。 それならば、それならば。 私が、やりましょう。 その一線を越えるための踏切板に、スタートを切る合図のピストルに。 当て馬にも、友人にも、悪役にも成りましょう。 拾ってもらった野良猫の、できる限りの恩返し。 ――幸せにしてやろうじゃないの。 私は長門を見上げて鳴くのを止めない。 こうすると、抱き上げてくれる事を知っているから。 そして目論見どおり、長門は私を抱き、古泉の笑みは引きつる。 よし、食いつけ。 「こらこら、長門さんにそんなに迷惑を掛けてはいけませんよ」 「別に構わない」 いえいえ構いましょうよと、彼は私を奪い取る。 「抱き癖が付くとよくないですよ」 「……これは猫で赤ん坊ではない」 「いえいえ、同じような物でしょう。そもそも、猫と赤ん坊の間には切っても切れ ない深い縁があります。僕ら人間が猫を可愛いと感じるのは、猫の体躯が人間の 赤ん坊と構造がそっくりだからと言う話を聞いたことがありますよ。それに発情 期のあの鳴き声と言ったら……」 必死だな、お疲れさん。 「やきもち」 「ちがっ、違いますよ。猫に嫉妬するほど器小さくないです」 「……本当に?」 いや、そのですね。そう言ってあからさまに目を泳がす。 長門に嘘を吐くのは確かに難しいだろうけど。 いくらなんでも動揺し過ぎだろう。 「猫に、やきもち……」 ユニーク、と彼女は少し楽しげ。 流石にもう言い訳する気力はないのか、黙り込む。 私がこの家の力関係を把握した瞬間だった。 「安心して。今の所、私はあなたで満足」 どこまでも男前な長門だった。 「長門さん……」 どこまでも乙女な古泉だった。 ていうか頬を染めるな、気色悪い。 あれ、ていうかむしろ手助けなんかするまでもないんじゃないか。 ちょっと背中押しただけなのにべたべたイチャつきやがって。 しばいたろうか、古泉。 苛つきながら目を向けた先の二人は、当然のように嬉しそうだった。 古泉は笑みを押さえきれていないし、長門の表情も当社比3%増である。 矛を納める以外に、選択肢はなかった。 不意に長門が手を伸ばす。 白い指先が彼の指と絡み合い、その光景は少し神秘的。 当然の結果として、私の肉球はフローリングと感動の再会を果たす。 そして見上げて思うのも、同じ。 一枚の風景画みたいに、綺麗な光景だ。 「いつでもあなたが一番」 指きり、と彼女は目を真っ直ぐ見て宣言する。 「他の誰にも、靡かない。だから、あなたも」 はい、はい、と相槌を打つ古泉は、繋いだ手に力を込める。 それはまごう事なく、祈りだった。 「ずっと隣にいます」 「浮気なんてしません」 「いつでもあなたを守ります」 「絶対に離しません」 約束です。約束です。 小さな長門に縋る古泉の姿は、信者が偶像に誓言する様によく似ていた。 途方もない願いのように聞こえる、小さな小さな祈りだった。 私はただ、その《指切り》を眺めている事しか出来なかった。 ……あれ、指切り? 「古泉一樹、これと《手を繋ぐ》とは同じ物?」 「行為は同じですが、約束をする時に《指切り》と名前が変わります。お互いの 指を全て絡ませて行うのは恋人同士だけで、普通は小指同士を絡ませます」 「そう」 「少しずつ覚えればいいんですよ。わからない事があって当然です」 「感謝する」 いえいえ、と笑う古泉の顔は曇りなどなかった。 指切り、ねぇ。 本当にあれが指切りなのかどうか、判断する術はないけれど。 それで長門が納得しているのなら、私に文句は何もない。 でも手を結んだままニヤニヤと長門を眺める古泉に、私は彼の脛を蹴らずにはいられなかった。 もしかしたら、宇宙人と超能力者の恋で生まれるものは、端で見ていると否応なく感じるストレスと苛立ちだけかもしれない。 けれどきっと、当事者の彼らはきっと何かしら得るものがあるのだろう。 言葉にできない暖かい気持ち。 それを想像する事しかできない私だけれど。 ただ、祈った。 私に指切りはできないけれど、約束する。 大好きな君達のために、精一杯の努力をしようと思います。 空気は甘く、木々は当然のように青い。 そのように、彼らも幸せであったらいいと思った。 これもまた、途方もない祈りなのかも知れなかった。 今、私は再び学校にいる。 何故だと聞かれれば、成り行きだと言う事しか出来ない。 学び舎に不法進入というのは心擽られるイベントではあるが、しかしながら今現在、私は一匹の猫であり、目眩くロマンスとは無縁の生活である。可愛い女子生徒に声でも掛けようものなら追い出されるのが関の山。据膳食わねど高楊枝、と言う風を気取ってはいるものの、実際悔しくて仕方ない。せめて人の姿であったら誤魔化しようもあるのにと、由無し言を誰にともなく吐き捨てる。 実に実に、不愉快極まりなかった。 事の発端を、私は知らない。 しかしながら朝早くから叩き起こされて、涼宮さんのご所望ですからと無理矢理鞄につめこまれた恨み、いつか必ず晴らしてみせる。 何が涼宮さんのご所望だ。人のせいにして私を苛め倒したいだけに決まってる。 古泉なんて長門に嫌われてしまえ。 ふて腐れて部屋の隅で寝そべっていると、派手な音を立てて扉が開いた。 「やっほぉ……って誰もいないか」 あたしサボりだし、とメランコリックな表情で呟く少女。 って、サボっちゃ駄目でしょうが女子高生。 「みくるちゃんはいないし有希はメールしても反応ないし古泉くんは体育だし……」 なんてつまんないの、と小さな声で呟いて机に伏した。 これって、バレたら弄り倒されるオチか。 四つ足の裏に付くクッションに盛大に感謝しながら、私は見つからないようにそっとドアに向かうが。 「……キョンのばか」 ぴたり、と足が止まる。 なんて面白そうな独り言。 盗み聞く以外の選択肢が見当たらない。 「何よ何よ。お昼にちょっと引っ張って行こうとしたぐらいで、そんな大袈裟に怒る事ないじゃない」 ぶすっと膨れたハルヒは、正直に言おう、私の《どストライク》だった。 辛抱たまらん。 「どうせ谷口国木田あたりと中身ない事ぐだぐだ喋ってるだけのくせに……」 私の誘いを断るなんて信じらんないわ、と表情を曇らせている。 その手には、女の子にしてはかなり大きめな弁当が一つ。見た所、中身は入っていそう。 「もう……」 やってられるかー!と、ハルヒは跳ね起きた。 「何よ!馬鹿!鈍感!なんで弁当箱大きいな、とか昼に誘うなんて珍しいな、とか思わないわけ? 大体私はどうしてあんな奴の事で一喜一憂しなくちゃいけないの?こんなの、こんなんじゃ、こんなのまるで……」 まるで、普通の女の子みたいじゃない、と。そう言って、彼女はまた机に伏した。 独り言と言うには、余りに切なく熱かった。殺人的なまでの、ツンデレだった。 これを黙って見ていなければならないなんて……。 世の中間違っている。 手を差し出したい時に手はない、口を出したい時に声はない。 あるのは毛皮と爪と牙。 ……畜生、と悪態を吐く事さえも冗談になってしまう我が身を恨みながら、私は彼女の足に擦り寄った。 「うわ、ななな何!」 やっぱり訂正。恨んでないです、超役得。ハルヒさんの御足、堪能致します。 「猫?あれ、なんで……」 おい古泉なんでとか言ってるぞおい古泉どういう事ですかコノヤロウ。 「あんた、有希の所の猫ね?なんでこんな所に……」 そういえば私が言ったんだっけ、と毛むくじゃらの塊、つまり私を抱き上げた。 「一人でこんな所にいたの?……もう。古泉くんも有希も叱ってやらなきゃ」 どうやら私は全然ご所望じゃなかったらしい。軽くショック。 「……いいわ。折角だから聞いてくれない?私、愚痴る相手がいなくて困ってたのよ」 「……私は?」 「有希?メールも返ってこないし、忙しいんじゃない? それに、キョンに悪意なしでダイレクトアタックしちゃいそうで怖い、し……。ちょっと、授業は?」 自然に会話に混ざる技術、是非とも伝授して頂きたいのですが、流石にちょっとびっくりします。 長門はまるで部室の備品のように、とても自然に立っていた。 最初からここにいました、みたいな顔して。 「……サボタージュ?」 「なんでそんなことするのよ!ちゃんと出なくちゃダメでしょう!」 「メールが」 「そ、それは昼休み中に済ませるつもりだったのよ……」 長門は窓際にあった椅子をハルヒの真横に持って来て、またも当たり前のように腰を下ろした。 私はいつものように長門の膝の上を独占すべく、彼女の足下に向かう。 「話して」 「うーん……」 「話して」 「メールではそう言ったけど、考え直したらちょっとねぇ……」 長門は私を顔の前まで持ち上げる。 一瞬の浮遊感の後に、望み通り足の上に着地する。 テンションが急上昇するも、何やらいつもとは体勢が違って落ち着かない。 っていうか、人間のように座るのは苦しいから勘弁して欲しいんだけどなぁ。 私の腹を左腕で支えながら、右手で私の前足を握る。 嫌な予感しかしないのに、心の奥で喜んでいる私がいた。 そして、長門は話して、と再度告げた。 ……いやね、長門。 「私は猫」 「え?」 「話して」 「いや、有希は有希でしょう……」 「猫」 「ただの猫に相談なんてしないわ……」 「なんと喋れる猫」 私の手をふらふらと動かす。 「ふーん。名前は?」 「……ねこ」 「え、名前それ?今、適当に決めたんじゃないでしょうね」 「……話して」 声色くらい変えようよ。 ハルヒさん面白がってませんか? 長門で遊ぶのやめてください! 「そうね、有……ねこがにゃって語尾につけてくれたら話すわ」 「わかったにゃ」 「……あ、そう」 さりげなくひどい名前が定着してしまいそう。 いや、それよりも。 にゃって……。にゃって…………。 「成績が上がらないわ」 「あなたの成績はとても優秀にゃ。もし不満なら、更に勉強すべきにゃ」 「友達ができないわ」 「私達はあなたの友達にゃ」 「甘い物が食べたいわ」 「現在、私もあなたも食物を所持していないにゃ」 淡々とした、お悩み教室。 このまま延々と続ける訳にもいかないと思ったのだろう。 ハルヒは躊躇しながら、いつもの笑顔からは考えられないほど、おどおどとした態度で言い出した。 「……きょ、キョンが鈍感なの」 「もっとアピールが必要にゃ」 そうそう、言わなきゃ。 長門にさえ伝えられないのに、キョン相手じゃ喧嘩になるのが関の山だ。 しっかり話して、きっちり悩んで、バシッと告白しちゃいなさい。 どうせ両思いなんだからさ。 ハルヒは何故か、頬を赤らめながら呟いた。 「あ、アピールって具体的には?」 「……胸部を露出するにゃ」 そんなアピールは今時動物でもやらない。 全くもって、けしからん。 は、ハルヒの裸なんて全然本当に想像なんかしてないんだから、勘違いしないでよね! 「有希、まさか古泉くんにそんな事やらされてるの?」 「私はねこにゃ。人間の雄に、強烈にアプローチするために適切だと思われる方法の一つにゃ」 「えっと、ちょっと違うような……」 「恥ずかしがるからいけないにゃ。普通にしてればいいにゃ」 「ただの変態じゃない!」 「いやなら違う方法ですればいいにゃ」 「……キョンはきっと気付かないわ」 「その程度の勇気も出せないのなら、あきらめるべきにゃ」 「そこまで言うの……」 語尾が語尾なので、切迫した感じが見受けられない。 まぁ、ハルヒがそんな感じを狙ったんだろうけれど。 あと、しょうがないからフォローもさせてもらう。 胸部露出騒動は、決して古泉の強制ではなかった。 ただちょっと、お互いの価値観に相違があっただけの、どうしようもないあれでした。 まぁ、このお話は今度にしましょう。 「もー、どうしろって言うのよ……」 ……やれやれ、しょうがないなぁ。 本当はとてもシンプルな答えが目の前にあるのに。 あまりにも単純すぎて、誰の心も引きはしない。 遠回りで、傷つけあって、そうじゃないと楽しくないなんて。 人間の恋愛って、本当に難しい。 「そういう相談には、私よりも古泉一樹の方が向いていると思われる」 「そう、かもね……」 そうだわと、ハルヒは言った。 「古泉くん、男の子だしね。もしかしたらそうなのかも知れない」 「彼ならば、きっとあなたによいアドバイスをくれるはず」 「……聞いてくれてありがとね、有希」 瞳の奥が揺れる。 滅多に見られない、極上の顔だと思う。 自分の在り方を根底からひっくり返されたような、ある種儚げで、空虚な表情。 それでも私は知っている。 その目をした後の長門は、いつもより少しだけ素直。 正しく幼子のように、有りのままを口にする。 「……話してくれて、ありがとう」 思った事を、そのままに。 特に彼女は、言わない感情が多いから。 言葉は、相手の心を深く打つ。 ハルヒも、いつものようにではなく。 月のように、微笑んだ。 お互いに違う形で不器用な、何でもできるもの同士。 惹かれ合う事もあれば、喧嘩だってするんだろう。 それでも願う。 彼女らの間に、障害なんてなければよいと。 いつもこんな風にじゃれあって、仲良くしてくれればよいと。 「そろそろホームルームも終わりかしら?」 「あと三分で終了」 「そう!今日はスペシャルゲストもいる事だし、楽しい活動にするわよ!」 どうやら、思いがけない歓待を受けそうだ。 私は苦しい体勢から脱却し、長門の膝の上で丸まった。 朝っぱらから一人でここにいたのだから、このぐらいの事は許されるだろう。 さて、これは古泉とハルヒの面談もぜひ見物しなければならないと訳の分からぬ義務感に追われながら、私は欠伸を一つした。 束の間の平穏を味わうのだって、悪くはなかろうと思いながら。 「……有希、もう一回鳴いてみて」 「にゃー」 「それ、古泉くん以外の男の子の前でやっちゃだめよ。キョンとかキョンとか」 「……?」 結局一歩も進まないままの、喜劇めいた恋愛相談はこれでお終い。 かみさまの気紛れな暇潰しのお相手は、存外、満更でもなさそうに見える。 これも幸福の一つの形だと、彼女にわかったらいいのにとふと思った直後に、睡魔に敗北した。 瞼の裏に映った長門の顔は、無表情からは程遠く、春の雪のような儚さを持っているような。 そんな気がした。そんな夢を見た、気がした。 「しまって!長門さんしまってください!」 「何故?人間の男性として正常な生殖機能を備えているなら、女性の裸体には恐怖よりもむしろ歓喜を」 「しまってください!!!」 古泉の悲鳴は、ご近所一体に響き渡ってもおかしくないだろう大声量であった。 マンションなのだから、もう少し気を使えと思うのだが、私はそれを伝える術を持たない。 古泉は壁際まで一気に下がり、何も見るまいとぎゅっと目を閉じている。 そんな情けない超能力者に、長門は少しずつ近づいて行った。 説明させて頂く前に、まずは古来の形式に則って自己紹介をさせて頂こう。 吾輩はねこである。名前がねこである。 何処で生まれたものか、とんと見当も付かないが、坂下のコンビニなる商店の近くで拾われた事は鮮明に覚えている。 飼われている身として、飼い主たちに対するフォローをするのは義務なのかもしれない。 そんなあやふやな思いから、この日の思い出を語る事にした。 何度でも申し上げよう。決して、二人とも悪くはなかったのだ。 私が長門の異変に気付いたのは、事件の少し前。 継続的に警鐘は鳴っていたにも関わらず、それはどうやら超能力者の耳には届かない仕様だったらしい。 単刀直入に申し上げれば、長門は悩んでいたのだ。 こと古泉に関して言えば、相談相手は私ぐらいではなかろうか。 いや、ハルヒや朝比奈さんにに相談する事もあったのかもしれない。私には窺い知れないが。 そうそう、長門のお話。 何といっても食欲不振が顕著だ。分量だってカレーライスを2杯ほどになってしまった。 そして一番の変化が読む本の種類。 《あなたを魅力的に見せる30の方法》 《草食系男子のオトシ方!》 《衝撃の告白―同性愛編―》 うん、何これ。 「興奮した?性的な意味で」 「僕ムードとか大切にしたいタイプなんですが!」 「そう、あなたはやはりホモセクシュアル」 「違います。どこでそんな言葉を覚えたん……涼宮さんですか!」 「違うのなら証拠の提示を求める」 「あの、僕たち好意を伝えあった仲だと思うのですが……」 「カモフラージュの可能性を捨て切れない」 「そんなわけないでしょう!」 私が思うに、キョン辺りがぼやいたのを、誰かが面白がって大袈裟にした噂だ。 愚痴る友達は選んだ方がいいという教訓になる。 古泉がホモセクシュアルであると耳にした長門が、一体どのような段階を経て半裸で古泉に迫っているのか。 そこには彼女なりの論理が存在し、私や古泉のごとき下賤の民には理解しがたいものなのだろう。 古泉に盾突く長門。大いに結構ではありませんか。もっとやれ、やっちまえ。 ただ、苦言を呈すべきなのはやはり格好だ。 半裸って何、長門さん! 下は制服って何、長門さん! 「僕、何か悪いことしましたか?」 古泉はマジ泣きだった。彼女が半裸で「お前はホモである」と主張している。 泣きたくなる気持ちもわかるし、針の先ほどで良ければ同情もしよう。 ただし、この異常行動の原因は古泉のそんな態度にこそあった。 「何もしていない」 何もしないから、だめなんだって。 「ですよね!じゃあなんでそんな嫌がらせをするんですか!」 違う、古泉。 嫌がらせなんて言っちゃいけない。長門なりに頑張った、精一杯の愛情表現だ。 それをあんたは、踏み躙って泥まみれにしている。 俯いて黙る長門は、私が今まで見た中で、一番悲しそうな顔。 いつだって、いつだってそう。 こいつらは足りない言葉で全てを伝えようとする。 機微を伝える術を持つ古泉は何も言わず、長門は伝える術を持たない。 誰かが助けてやらなくちゃ、一歩たりとも進めない。 まったくもって焦れったい。私が頑張るしか、なくなってしまうではないか。 そんなことのために拾われたんじゃないはずなんだけどなぁ、と思いながらも、世話を焼かずにいられないのは長門の可愛さ故。断じて古泉などのためではないが、結果として古泉が喜ぶ形になるのが実に実に忌々しい。 取りあえず、その辺にあった衣類を彼女の足元まで引き摺る。 恐らく古泉の物であろう。片付けなんて私にだって出来るのに。 「……着るべき、なの?」 話はそれからにしましょうか、長門さん。 素直に着衣する彼女を尻目に、私は古泉を威嚇する。 「ちょっ、僕は何も悪くないでしょう……」 黙りやがれこのホモ野郎。てめぇのその賢い頭使って、少しは解決策見つけようとしろや。 伝える術を持たない私はただただ思う。 なんで聞いてやらない。 なんで話してやらない。 なんで言ってやらない。 長門が欲しいのは、否定でも言い訳でも慟哭でもない。 女心も把握しないで、どうやって世界なんざ守るんだよ。 「どうしてこんな事をするんですか」って。 (嫌がらせだなんて言いやがって) 「僕があなたにキスもしないのは、正直手を繋ぐだけでもいっぱいいっぱいな程に緊張しているからです」って。 (本当はムッツリなくせに。私にだってそれくらいわかる) 「僕はそれほどまでに、あなたを愛しているのです」って。 (長門が求めないからって、言わなくていいわけないじゃないか) 何もしないで伝わると思うなんて、酷い男だ。確かに、言葉に意味などない。 誰もが薄々、サンタクロースの正体くらいには勘付いているその事実。 それでも、人間には言葉しかないのだから。もっと言葉に対して、真剣かつ誠実でいなければならないと言うのに。 甘えるなよ、古泉。長門に甘えるな。今のままのお前なんて、救いようのない阿呆だ。 こんなんだったら、私が。 この私が、長門を――――。 「長門さん……」 「……何?」 「機嫌を直してはくれませんか?」 「私は今、正常な状態にある」 「じゃあ、どうしてそんな……。そんな顔で泣いているんですか?」 泣かないで下さい、お願いします。 そう言って手を差し延べる古泉は、まるでおとぎ話のおうじさま。 我らが白雪姫に躊躇無く触れて、遠くお城に連れて行ってしまう。 「泣いてなどいない。人間にとって泣くと言うのは声を上げ涙を流す事。私はそのような状態ではない」 羽織ったワイシャツをきりきり握り締めて古泉を見上げる長門の目に、涙は確かに浮かんでいない。 浮かんでなど、いないけれど。 「わかりますよ。あなたが泣いているか、いないかぐらいは。だって僕は、あなたが好きで好きでしょうがない」 しがないヒーローですが、なんて気障ったらしく笑って、長門の手を脆い物を持つようにそっと握る。 「先ほどは取り乱してすみません。どうしてそんな事言うんですか?僕の事、信じられませんか?」 白雪姫の無言のSOSを受け取れなくちゃ、王子でいる資格なんて無い。 私は生きている。あなたのキスを、愛の言葉を待っている、なーんて。 まったく、恥ずかしいご主人共だ。 私はどんなに頑張っても、単なる飼い猫で。 こんな状況にもちゃんと応じられる古泉は、やっぱり根っからのヒーローなわけで。 「もういい」 「な、長門さん……」 そんな、とか言いながら情けない顔を晒すそいつの事でさえ、許してしまう長門だから。 「満足」 「何が?え?」 私は抱き締めて撫でくり回して、応援したくなってしまうのです。 「もういいんですか?疑い晴れました?僕、ちゃんと女性に興味のある人だって、わかってもらえました?」 こいつはやっぱり、まだまだ全然わかってないけど。 ま、長門が認めてるならそれはそれで良いでしょう。 「もう一回、好きって言って」 「……っ、今の誰かに教わったんですか?」 「単なる願望」 「光栄です……」 顔を真っ赤にしながら、隠し切れないニヤニヤを零す古泉のだらしない表情! 前言撤回、長門はやっぱり貴様にはやらん! 私は決意も新たに、爪を出し、古泉の靴下を強く踏んだ。 「好きで、痛!痛い、こら!痛、血が!」 「ユニーク」 今日はこのくらいで許してやろう。一応、長門は満足しているんだし。 だから、私は知らない。背後の男女が小さく愛を囁き、抱き締め合っている事なんて。 今までの埋め合わせかのように、好きだの愛してるだの、ピンク色の声が舞い狂っている事なんて。 所詮は蛇足にすぎない。白雪姫は、幸せなのだから。ドワーフ役にすぎない私には、物語には。 何の関係もないお話だ。 「長門さん、長門さん! 好きですよ!」 「もう良い、分かった」 関係ないんだから、腹も立ててはいけません。 自分に精一杯言い聞かせて、私は情報の取得を止めた。 今日も、平和で何よりです。いや、ほんとに。 吾輩はねこである。名前がねこである。 どこで生まれたか、とんと見当がつかぬ。 ある商店の近くで、珍妙な組み合わせではあるが何かと息のあっている宇宙人と超能力者に拾われた。 二人で飼う、なんて名目で半同棲状態。 まぁ詰まるところ、甘さに当てられっぱなしだ。 と、それっぽい言い回しから始めてみるこの話。 私の大切な日常の事だ。 長門がいて、私がいて、ついでに古泉もいて。 もう私にしか語れない、甘やかな日常。 戻らない毎日。 日溜まりのように幸せな、あの休日の昼間の事。 「古泉一樹」 愛すべき我がご主人、長門が恋人を呼ぶ。 ただし、前文から一般的に想像されるようなテンションとは真逆の、絶対零度の目線と口調で。 今度は何をなさってくれやがりましたか、古泉。 「冷蔵庫の中の私のプリンがない」 「え、あのプリンなくなってましたか?」 「白々しい」 うさん臭い笑顔だ。私はこれがどうにも気に食わない。 笑うならきちんと笑えばいいのに、中途半端に顔を捩じるから泣き顔に見える。 まぁ、そんなことはどうでもいいのだけど。 長門はと言うと、名前を書いたのにと珍しく自己主張。 ちなみに名前を書かないと確実に古泉が食べる。 意外と悪戯好き、と呟く長門のかわい――そうな顔を見たのは一度や二度じゃない。 しかし対する古泉はまだ嘯く。 「名前ですか。書いてありましたね。だから僕は手を付けなかった。 実においしそうでしたけどね、焼きプリン。――――にもかかわらず」 まるで、探偵のように。 見得を切ってから。 「いつの間にか消えていた。 まさにミステリーじゃないですか」 肩を竦め、やれやれというような仕草をしてみせる。 満面の笑みは、そいつを知らなければ確実に疚しい所などないに違いないと思わせるほどにはよく作られていた。 僕じゃありませんよ、みたいな。 嘘つき古泉。私はしっかり見ていた。 ぽんと手を打って、そうですよと悪魔がのたまう。 「ねこが食べたんじゃないですか?」 責任擦り付けやがった、このニヤケ野郎。 長門の罪なら喜んで承るが、野郎、特に古泉からの濡衣なんざ死んでもごめんだ。 と、抗議の意を一言で表現する。 「あなたとねこを一緒にしないで。物理的に不可能だし、この子は利口」 私を優しく撫でる長門。 喉がぐるぐると。 貴様の普段の悪行は、宇宙人様にはまるっとお見通しなんですー。 ざまあみやがれと、見えないように舌を出した。 「僕が食べたという証拠はないでしょう」 「ない。でも状況証拠は十分」 「状況証拠だけでは不十分です。疑わしきは罰せずですよ、長門さん」 む、といつも無口な彼女がさらに無口になる。 黙ってても絵にはなるが、私の好みでない事は確か。 こんな黙り方なら尚更だ。 原因のはずの奴は、疑われたままってのも嫌ですし、と普段通り飄々と言う。 「無実証明、しましょうか」 「どうやっ……」 あ、そう言うオチ? なぜ長門の言葉が途切れたか、聡明な皆さんならもうおわかりだろう。 私や皆さまにとって、かなり腹立たしいことだと言うのが第一ヒント。 あぁ、甘ったるい。見てられない。 長門に抱かれたままだったので、古泉に噛み付くのは容易だった。 「……痛」 それを合図のように離れる二人。シカトすんな、馬鹿泉。 「ねぇ長門さん、プリンの味しました?」 「した。やっぱりあなたが食べた」 「おや、おかしいですね。するはずがないのに」 もう一回確かめてください、だとさ。 あぁ、甘ったるい甘ったるい。砂糖吐きそうだ。 長門が幸せそうだから、許してやりますけどね。 ちょっとどころでなく、腹立つけど。 まぁ、たまになら。 私がお邪魔になってしまうほどの戯れ合いがあるのも、悪い事では。 「……何?」 「可愛いなって思ってたんです」 「……不可解」 幸せそうな二人の顔を見ていると、本当に何もかもどうでもよくなってしまって。 私は外にでも出て行こうかと、ぼんやり思った。 ・・・・・・、本当にたまにだけならね! たまには古泉が攻めだって、長門が「あたしのプリン食べたでしょ!!」って言ったっていいじゃない保守。 さて、梅雨のある日、私は散歩に出る。 私は雨の日が好きだ。何と言っても世界の景色全てが素晴らしい。 世間一般の猫は水を嫌がるらしいけれど、わたしにはその気持ちがさっぱり理解できない。 こんなにも世界が優しくなって人気の少ない午後の日を、外に出ないで過ごす? 人生の、失敬、猫生の半分以上を損している。 雨の素晴らしさとか、何処で爪を磨いだら気持ち良いかとか。 そんな本当にくだらない事柄を考察しながら歩いていると、幼めの二つの声が聞こえてきた。 「あー!ねこだねこ!猫がいるよ、ミヨキチ!」 「本当、雨なのにね。あぁ、びしょびしょ……」 小学生と思しき女子が二人、こっちに来る。 一瞬だけ昔を思い出して身を固めるが、彼らのような人間ばかりではないと日々学んでいる最中だ。 しかも、口調からして心配してくれているようだ。もちろん、わざわざ逃げることはしない。 「おとなしー!すごーい、逃げないよ!?」 「きっと飼い猫だよ、首輪もついてるし」 視界が高くなり、雨の匂いが弱くなる。抱き上げらてしまったようだ。 子供の視線の高さは初体験だが、この景色もなかなか悪くない。 世界が広く、見えない素晴らしい出会いがどこかに転がっていそうな。 希望に満ちた、視界だった。 「風邪引くよ。だめじゃない、おうちにいなきゃ」 どうやら傘に入れてくれるらしい。必要ないのに。 「うちのシャミとは全然違うねー。しゃべんないよ、この子」 「鳴く、だよ。映画じゃないんだから、猫はお喋りしないよ」 小学生女子の、たわいもないお喋りを聞く機会にはなかなか恵まれない。 一言一句逃すまいとは思うが、どうやら彼女らは自宅に向けて歩き始めるようだ。 このまま抱かれている事には何の不満もなく、むしろ望ましい展開ではあるが。 そちらは個人的に歩いた事のない道だ。つまり、帰れなくなる。 名残惜しいけれど、そろそろお別れを選ぶべきだろう。 そう決心をして、飛び降りようとしたとき、私の飼い主の声が聞こえた。 「ねこいた。あっち」 「ようやく見つけた……。ってあれ、一緒にいるの彼の妹ではないですか?」 「わー、古泉君と有希だぁー!」 「知ってる人なの?」 どうやら古泉の口調からして、この元気なポニテっ娘はキョンの妹らしい。 似て……ない気がする。似てるのかもしれないけど、性格が違いすぎる。 人間とは斯様に不可解なものだ。なんでおなじ親から生まれてこんなに違うんだ。 思わず二度見するも、邪気のない笑顔がこちらを見つめているのを確認するだけに終わってしまった。 そして気づく。私がいない間になぜ相合傘をしてるのですか、長門さん? いつもより口角が二ミリほど上にありますね。うれしいんですか、相合傘。 幸せなのはわかるけど、小学生の前なんですから自重するとか離れるとかした方がいいと思います。 そう念じても、まぁ通じるとは思っていない。私の思いに関係なく、抱き上げてくれている彼女は自己紹介をした。 「お兄さんのお友達だったんですか。はじめまして。私、彼女の友達の吉村美代子と申します」 「ご丁寧にどうも。古泉一樹と言います」 「長門有希」 お見合いのような空気だ。 いや、お見合いした事ないけど。 「一方的にですが、お名前は存じておりますよ」 くすくすと、と言えばいいのだろう。古泉は気色悪い笑顔とともに語る。 「彼が、あなたと映画に行った時のことを話してくれたことがあります。 いやいや、お楽しみだったみたいですねぇ。そういえば、その映画のできた背景ってご存知で」 「話が長い。後でいい」 長門にしてはきつい言葉だな、なんて思うけど。 そんな子じゃないのは、私以上に古泉がよく知っている。 いやな顔一つせずに、というか一層笑みを深くした。 「濡れてる」 「え?」 そう、濡れ鼠だった私を抱き上げた彼女、ミヨキチが濡れていないわけがない。 猫の癖に鼠とは、これ如何に。 長門は手早くミヨキチから私を引き剥がし、タオルに包み抱きしめる。 「服、乾かすから、来て」 「有希のおうち? ミヨキチ、行こう行こう!」 「これくらいなら大丈夫ですよ? どうぞ気にしないで」 「来て」 「で、でも」 「来て」 「いらしてくださった方がこちらとしてはありがたいです。 長門さん、頑固ですし、きっとあきらめないですよ」 そういえば忘れていたけど、こいつはそこらの女子なら半分は振り返るようなイケメンだった。 すぐそこですからなんて、にこにこしながら言われたら。 「じゃ、じゃあお言葉に甘えて……」 小学生の女の子なんかイチコロだな、古泉、いやロリズミよ。 そうなんじゃないかと思っていたんだ、うすうすと。 いや、長門がそういう系だとか、断じて思ってないけどね? 「ねーねー、有希のおうちどっちー?」 「あっち」 「あのマンションですよ」 「おっきいー!!」 いまだに相合傘のままの二人を羨ましそうにながめるミヨキチの顔は、ありがちな恋に恋する少女のそれではないように見える。古泉を誰かと重ねているような、長門を自分と重ねているような。決して自分はそうなれないと知っているような。 小学生の女子がそんな顔するもんじゃないと思うんだけど、と懸念していると、ばちりと目が合ってしまった。 本当にごめんね。でも幸せそうだろ、そっとしておいてあげてね、と心の中で呟く。 ミヨキチの叶わぬ恋のお相手を夢想しつつ、自己嫌悪。 あぁ、なぜ私は犯罪者の肩を持たなければならないのだろう。 しとしと、から、ざーざーという効果音に変わりつつある、 低い天の涙を見ながら、私はそんな、捻くれたことを思っていた。 マンションまでは、もう少し歩かなければならなかった。 「服、乾くまではこれを」 「ありがとうございます」 古泉を追い出して、着替えている女の子三人を見つめながら、私は姦しさの欠片もないこの空間、雰囲気を楽しんでいた。有希のお洋服可愛いー、とか、これ、どこで買ったんですか、なんて普通の女の子みたいな会話を、ちゃんと成立させている。いささかぶっきらぼう感はあるけれども、丁寧に答える長門に安堵して、孤独にされた古泉でもかまってやるかと部屋を出ようとすると。 「お、おねえさん……」 ミヨキチが大変言いにくそうに不具合を訴える。 「せっかく子供時代の服出してもらって悪いんですけど……ちょっと、きついです」 おなかは見えてるし袖も足りていない。 少しだけ、胸囲も足りていないかもしれない。 確かそれは、今現在、長門が部屋着としているもの。 子供時代の服なんかではない。 それってつまり……、そういうことだ。 「なら、こっち」 情報操作を施したんだろう、彼女にぴったりのサイズの服を出す。 「すみません、ありがとうございます」 恥ずかしそうに言うミヨキチには、悪意の欠片もなかった。 そう言っておこう。思っておこう。じゃなきゃ困る。すっごく困る。 いや、て言うかミヨキチの発達が素晴らしいだけだし。全然、長門とか普通だし。 寂しそうな目で部屋着を見つめる長門から、変な色をしたオーラが出ているような気がした。 みんなでお茶を飲んで、小学校の話をしたり聞いたりして。 そんなまったりした午後は、乾燥機の音を合図として終わった。 「帰れますか?送りますよ」 「だいじょーぶっ!ありがとー、古泉くん!」 「何から何までお世話になってしまって、すみませんでした」 「いい。ねこを見つけてもらったお礼」 言っておくが、私は別に迷子になってたわけじゃない。 飼い主ってのは本当に勝手。そもそも野良だったんだから、心配など無用なのに。 ばーいばーいと傘を振る彼女と会釈をして前を向くミヨキチに、私の手をもってそれをぶんぶん横に振る長門。 そんな小技を仕込んだのはきっと古泉だろう。あとでしばく。 その小さな背中が見えなくなるまで、長門は読めない瞳で彼女たちを見つめていた。 小さなお客さま方のお見送りが終わり、私たちは部屋に戻る事となる。 マンション内で誰ともすれ違わなかったのは、時間帯のおかげだと信じたい。 まず、口を開いたのは長門。 「古泉一樹」 「なんですか?」 「私は今、とても傷ついている」 「……一応、理由をお聞かせ願えますか?」 「服」 「はぁ。服ですか」 「彼女の丈と合わなかった」 「そういうこともあるんじゃないですかね」 かなり珍しいケースだと、思いますけどね。 成長期真っ只中、五歳差と言えば結構な体格差が出て当然だ。 いろいろ、思うところもあるだろう。 「悔しい」 「あの、サイズは人それぞれですし、大きければ勝ちというものでもないですし」 「胸囲が」 「そんなの、関係ないですよ」 「でも、大きいほうが。生物学的に考えても」 「……いいんです、長門さんなら」 時が止まった。 あまーーーーぁい、とか叫んでやろうかと思った。 「恥ずかしい台詞」 「本当の事を言っているだけですよ」 まて、古泉。近い。よるんじゃない待て。長門に近いぞ。顔が近い! 「悩まないでくださいよ、そんなことで。長門さんがどんなスタイルだろうと、どんな性格だろうと、どんな顔だろうと。僕は、長門さんが長門さんだからそばにいるんです。離れたりなんか、しませんよ」 してあげません、とか。 二人の表情がフォンデュのように蕩けていくのが目視出来た。 「……買い物行く」 「あ、照れてます?」 「どちらかというと、あなたのほうが照れてる。顔真っ赤」 「慣れてないんですよ、それだけです。ところで、買い物ほんとに行くんですか?」 「顔の真っ赤なあなたを連れて練り歩く」 「誰かに見られたらどうするんですかっ! 僕が必死に作り上げてきたキャラクターが!」 「スリリング」 もう、長門さんは! と言って長門を抱きしめる古泉。 長門がいまだふぐふぐ言ってるけど、正直くぐもってしまって聞こえない。 聞こえなくて正解だったんだと思う。これ以上は、胸やけを起こしてしまう。 あぁ、どいつもこいつもいちゃこらいちゃこらしやがって。 梅雨だって言ってるだろ。恋人たちの季節には遅すぎて、刺激的な季節にはまだ早いんだ。 独り身の悲しさを霧散させるためには、罵倒をするしか方法はないのかと、天を仰いだ。 見事な夕日だった。 空がオレンジに染まって、小さく千切れた雲が形容しがたい色に染まっている。 こんな夕日を見るのは初めてだった。世界の終わりのような、荘厳さを持っていた。 一瞬だけ、ほんの一瞬だけ。 何もかも忘れて、この空気に溶けてしまいたいと願った。
https://w.atwiki.jp/raxpo1/pages/67.html
1 雷昂第一次遇到阿雷斯的时候,是在自己的故乡凯扎普领。 自己的父亲对领民实施了暴政,只管着自己中饱私囊,这个时候,突然出现的就是阿雷斯。然后阿雷斯在轻易的将雷昂的所有一切都给击溃之后,离开了。 这之后父亲不得不停止了他的暴政,然后雷昂也知道了自己的不成熟。至今为止因为都是在这种乡下地方,所以雷昂太过自信于自己的剑术了。会输给其他的骑士也是因为自己还年轻,肉体的成长还没有跟上的关系。这种状态最适合的形容就是井底之蛙了吧,他的这份自信被阿雷斯彻底粉碎了。 这个时候的雷昂,首先抱着的就是悔恨以及嫉妒之类的感情。 然后雷昂再次碰到阿雷斯的时候——不,目击到阿雷斯的时候,雷昂正身处反乱军之中。 想起了那个时候的自己,真是多么让人害羞的一段时间啊。阿雷斯所有的而自己没有的东西——他认为就是实战经验了吧。所以他离开了故乡,作为志愿兵加入了反乱军。 之后雷昂作为反乱军的一名士兵,再次体验了阿雷斯那非人类的强大。已经是自己不管怎么样都敌得过的对手了。 所以,雷昂才会做出了成为阿雷斯的仆人这样的选择。这样自己说不定就能知道阿雷斯强大的秘密了。这样总有一天自己就能再次挑战阿雷斯,到时候一定能战胜他。甚至他还想过在战胜阿雷斯之后,向阿雷斯的妹妹,自己的救命恩人艾蕾娜求婚。 但是,事情并不只是这样。雷昂在对于阿雷斯的力量感到嫉妒的同时,慢慢地却产生了其他新的感情。那就是被称为憧憬的感情。 总是冲锋在部队的最前面的英勇,不管是面对多少敌人都不会屈服的强悍,不管是谁,只要是个武人都会觉得他是个值得憧憬的对象吧。而自己却是这样的阿雷斯的仆人——雷昂虽然很难坦白承认这一点,但是——他确实是有一种幸福感的。而就像包括威力克在内的其他许多迷上阿雷斯的人一样,期待着阿雷斯的将来,期待他能有怎么样的一番作为。 憧憬、嫉妒、期待。雷昂对于阿雷斯的感觉变得极其的复杂。所以,在阿雷斯失踪之后,雷昂的心情就变得更加的复杂了。阿雷斯是不可能抛弃一切逃走的。那么为什么他会就这样销声匿迹呢。他一直为了这件事情苦恼着。 所以——所以在被威力克带到这里,看到眼前这副光景的时候,雷昂的感觉才会超越失望,甚至是接近绝望了。 「真的吗?那个人真的是阿雷斯吗!?」 脖子上挂着项圈,一言不发的搬运着修理城墙用的石材的阿雷斯的身姿。从根本上打破了雷昂心中对于阿雷斯的那份憧憬。 「你在干些什么事情,阿雷斯!在这种重要的时期里!」 忍耐不住的雷昂,冲上前去一把抓住了阿雷斯的胸口。 阿雷斯看到突然出现的雷昂虽然有点吃惊的样子,但马上就把脸转了过去。 「……虽然我不知道你是从什么地方来的哪一位,但是请你放开我」 原本有着不管是什么样的困难都能克服般的眼神的阿雷斯,现在居然变成了这样,声音中也没有了以前的那股气势。 「开,开什么玩笑!」 怒气攻心的雷昂用力将阿雷斯的身体撞了出去。阿雷斯连一点着地的准备都没有,难看的坐在了地上。 「你在干什么啊,骑士大人!请不要对我们的商品动手动脚啊!」 估计是负责监视奴隶们的男人吧,马上他就拿着鞭子跑了过来。 雷昂将数枚银币丢给了那个男人。 「事情我已经知道了,有这些银币的话要借一个奴隶已经足够了吧!」 「……是,是」 让男人住嘴之后,雷昂再次抓住了阿雷斯的胸口。 「你这到底是在演哪一出啊!?不,是为了掩人耳目,所以才在这里演戏的吧!?你快这么告诉我啊,阿雷斯!」 「……现在的我已经不叫阿雷斯了,你不要再来管我了」 「你到底要开玩笑到什么时候!」 雷昂举起了拳头,为了让阿雷斯清醒过来,他将全身的力气都注入到了拳头里。 但是,他却没能将拳头挥过去。因为一件意料外的事情阻止了他。 在腰的附近,有一股很弱的力量正拉扯着他。雷昂看了看自己的下盘,发现是一个娇小的少女正瞪着自己。 「怎,怎么了……?」 看到雷昂的注意力被吸引过来之后,少女挡在了雷昂和阿雷斯之间,张开了双臂。 不知道为什么少女一句话也没说,但是,她却是一副像在说着什么的样子。不要欺负这个人——像是在这么说着。 她的瞳孔因为害怕而动摇着,身体也在颤抖。看着这样的少女,让雷昂觉得自己反而是一个坏人了,所以他不得不放下举起的拳头。 「利兹,你快退下」 阿雷斯一边对少女说着,一边伸手拉了她娇小的身体。 「你也冷静点吧,就算揍了他也是无事于补的」 雷昂也被一声低沉的声音给制止了。 估计是知道了这个声音的主人是谁的关系吧,阿雷斯的脸上略微露出了一点动摇的样子。 「加鲁姆斯……吗?」 「好久不见了,主人」 强壮的矮人正站在那里。 两人之间的时间,在沉默中流逝着。 这是成为阿雷斯的仆人时间尚短的雷昂所没有的,两人之间深厚的羁绊,或者说,因缘吧。 ◇ 雷昂和加鲁姆斯以及阿雷斯和不知名的奴隶少女四个人,围在一起坐了下来。 骑士和仆人一起围着篝火说说笑笑并不是什么稀奇的事情,但是现在这个时候看上去却不是那样的状况。三个人都不是能说会道之人,而刚才那个少女又像是条小狗一样坐在阿雷斯的身边。 「我跟奴隶商人说过了,我们可以好好谈一段时间」 威力克回来了,关于这一点雷昂也很愤慨。明明是仆人要跟主子说话,为什么一定要获得奴隶商人的许可才行呢。 「那么……该从什么事情开始说呢」 估计是现场气氛的关系吧,平时能说会道的威力克也不知道该怎么开口才好。 「……为什么就是不肯放任我不管呢?」 这就是阿雷斯说的第一句话。 「你们到底想让我怎么做?就像你们看到的一般,现在的我只不过是一个奴隶而已,什么都做不到,也不想去做 任何事情」 「该怎么做才好?很简单」 雷昂立刻就回答了他。 「你可是我和加鲁姆斯看上的主人哦?可是你却突然失去了音讯,变成了杀害王子的嫌疑犯也没有做任何辩解。最后还变成了奴隶逃跑了。这种事情你觉得能够被允许么?你给我堂堂正正的去面对一切,这样才是我们的主人啊」 「……不要把你自己的想法强推于我。我想做什么都是我的自由。说起来,你会变成我的仆人也是你自己强行凑上来的吧」 「开,开什么玩笑!你居然说得出这种话!」 这有这句话雷昂是不能容忍的,所以他立刻就气的站了起来,但是, 「好了好了,冷静一下,就算是生气也解决不了问题的」 他被加鲁姆斯用手拉住了。拉住雷昂的手十分的有力,不管他怎么想要挣脱出来都一点没有晃动的样子。 「可恶,放开我,加鲁姆斯!」 「我说了叫你冷静了吧。你突然站起来的话不会让状况有任何好转的」 对雷昂来说,加鲁姆斯这种假作冷静的样子才是最让他气愤的吧。 阿雷斯说出了「你们都是自己随便决定成为我的仆人的,现在还来说什么」这样的话。这虽然是不能否定的事实,但正是因为这样才会忍不住心中的怒气。对阿雷斯来说,原来雷昂他们就是这种程度的存在而已。 「阿雷斯大人,那么能请你告诉我们么?」 威力克果然也用着跟加鲁姆斯一样冷静的口气问道。 「阿雷斯大人到底发生了些什么?为什么会变成奴隶呢?」 这是很到点的疑问。 阿雷斯和雷昂他们最后在一起的行动,是在跟 风之女武神 他们一起去观察北方军队撤退的情形的时候。那时候,雷昂和阿雷斯虽然是分头行动的,但是在雷昂回到汇合的地方后,不知道为什么阿雷斯却不在了,只有 风之女武神 一个人。这之后不管找了多久,都没能找到阿雷斯,再次听到他的名字的时候,已经是不知道为什么变成了他杀害了王子并逃跑了。 「……我没有回答你对门的意思。而且,我自己也不知道答案」 又再说些不知所谓的东西了。 「那么阿雷斯大人。难道阿雷斯大人你就没有兴趣吗?比如说,现在你的故乡到底变得什么样了这点……」 不愧是威力克,十分巧妙的方法。关于这个话题,阿雷斯是不可能没有兴趣的。阿雷斯是个责任感很强的男人,是绝对不会对生活在自己领地上的领民们见死不救的。 可是,听了阿雷斯的回答的雷昂,再次失望了。 「……我很清楚现在的自己所处的立场。如果我随便在故乡出现的话,只会引发不必要的争战而已吧。我只要继续这么隐藏下去的话,之后的事情交给伊扎雷应该会更加的顺利」 虽然这么说的理由应该不单单是为了逃避责任,一定程度上他所说的还是正确的。确实如果阿雷斯继续这么销声匿迹的话,王国也就没有借口对雷斯托尼亚领出手了吧。 「那么,王都呢!?」雷昂的声音开始慌张了。「公主陛下所在的王宫现在是什么样子,你也没有兴趣知道吗!?」 似乎是有效果了,表面上的阿雷斯虽然一句话也没说,但是雷昂并没有看漏他的眼神动了这一点。 抓住这个机会,雷昂继续说着,声音也更激动了。 「我看你是不知道的吧,现在的王宫,所有的人都对那个菲利普俯首称臣了!」 「什,什么……?那个菲利普?」 阿雷斯第一次被激发起了明显的兴趣。 「告诉我!王宫现在怎么了!」 雷昂将这半个月来王宫的现状告诉了他。 当然,雷昂并没有亲自去过王宫,所以他所知道情报也都是传闻而已。可是,即使如此要表现出菲利普的危险度已经足够了。 ……贝鲁塞鲁姆四世以及海因斯王子国葬的那一天——也就是王国历八十三年第十的月的六日。把唯一的血亲克劳迪娅公主晾在一边,担当葬礼的主持的却是菲利普这个将军,这件事给整个王国都带来了冲击。菲利普担任了国王葬礼的主持人这一点说明,菲利普就是国王的继承者。 就像是要昭示这一点一样,第二天开始菲利普就为了显示自己是下一任国王而不断将权利集中到了自己的手上。国防、国政两方面的会议都用着一脸属于自己的东西的表情参加着,像国王一样陈述着意见,或者说像国王一样坐着总结。而且,以国务大臣卡鲁连侯爵为首的一些有力的宫中重镇也完全没有要阻止他的样子。 「不光是这样!菲利普那家伙,已经发表了跟克劳迪娅公主的婚姻哦!」 「你说……什么!?」 听到这个消息,就算是阿雷斯的脸色也变了。 「不可能的,克劳迪娅大人应该要嫁到艾丁巴拉的才对啊……!」 「状况改变了,阿雷斯大人」威力克说道。「现在的克劳迪娅大人是王族的唯一继承人。比起嫁到其他国家,更应该留在自己的国家跟有强大势力的贵族结婚来巩固地盘会更好吧」 「这样好么,阿雷斯!你能忍受让克劳迪娅公主嫁给那种人么!」 只要搬出克劳迪娅的名字的话,阿雷斯说不定就会重新振作起来吧。雷昂想尽了一切办法来刺激阿雷斯。 实际上这个时候,阿雷斯也多少表现出了一些发自内心的感情。但是,他马上有心情低落了下去并低下了头。 「……什么都无所谓了,我现在已经没有说什么的资格了。而且,克劳迪娅大人肯定也是有着自己的想法才会答应这门婚事的。既然克劳迪娅大人有着她自己的想法的话,那么我就没有资格去多说什么了」 「你……真的是这么想的么!?」 阿雷斯和克劳迪娅之间的关系并不简单这样的流言,雷昂也已经听到过很多了。但是就连这个克劳迪娅,阿雷斯也是一副漠不关心的样子。这给予雷昂的冲击是很大的。 「阿雷斯啊。我想,你是因为看到了那个才会变成现在这个样子的吧?就是以公主的名义颁布的关于你的通缉令」 「…………」 对于加鲁姆斯的质疑,阿雷斯选择了沉默。 雷昂也知道了为什么阿雷斯会对克劳迪娅都做出如此冷淡的反应。 「你是白痴吧!你以为有多少人会真的认为是你杀害了王族的人!」 「雷昂大人,你的声音有点太大了,请稍微控制一下……」 估计是因为顾虑周围的奴隶们吧,威力克小声的说道。 但是雷昂并不知道,会将注意力投向这里的,除了陪在阿雷斯身边的少女之外,就没有任何奴隶会竖起耳朵来关心这里的谈话了。反正马上阿雷斯就会放弃奴隶的身份的。 「实际上也是这么回事吧!?你啊,根本就没有杀过海因斯王子吧!?」 「……当然」 「那不就行了么!公主陛下对于这种事情肯定也是清楚的!还是说你一直尽忠职守的公主陛下是个头脑简单的笨蛋么!?」 阿雷斯抱着头摇了摇脑袋。 「克劳迪娅大人究竟在想些什么东西你怎么可能会明白。而且,王子陛下是在我面前去世的。向王家宣誓过忠诚的我,没有保护好王家这一点是事实。不管背后的事实如何,我都已经没有脸去见克劳迪娅大人了」 「……咕!」 都已经这样劝说了,还是没有一点用,雷昂真是没有想法了。同样站在仆人立场上的加鲁姆斯为什么到现在一点气话都没有说过呢,这让雷昂感到十分的不可思议。 「那么,还有一点请让我述说一下」威力克继续说着。「事到如今,菲利普的野心已经十分明显了,首都那里也开始慢慢出现反抗他的贵族们了。可是菲利普就像是一直等着这些反抗的人一样,已经开始新的行动了。他给反对他的贵族们套上了各种各样的罪名,将他们一举揭发——不,他开始肃清了。如今的首都广场上,没有一天看不到那些反抗菲利普的贵族们一家上下尸首,人民们也都过着阴郁的日子」 这件事情雷昂倒是第一次听说。不愧是商人啊,肯定是从哪里得到的情报吧。不,这种时候只要是能让阿雷斯振作起来的话,哪怕是撒谎也没关系。 但是,阿雷斯还是一点变化都没有。 「……你说这种事情,是想让我怎么做?」 「!随便你怎么做了!这个胆小鬼!」 雷昂发出了怒吼。听到了人们正在牺牲的消息但还是不为所动的阿雷斯,已经让他无法忍受了。 虽然只是形式上,但如今被自己当做主人的这个男人沦落到这个地步,这简直是否定了过去自己所走过的道路。已经是极限了,再也无法直视阿雷斯那不堪入目的样子了。雷昂站了起来,快步离开了这里。 「雷昂大人!请等一下,雷昂大人!」 虽然感觉到威力克追了上来,但是现在雷昂也不打算去搭理他。总之现在的就像尽早去一个看不到阿雷斯的地方。 最后在进入了一个没有任何人的树林之中后,雷昂停了下来。 「请,请等一下,拜托了……」 威力克还是纠缠不休。可是,雷昂并没有回头的意思,要说为什么的话。 「你在哭吗?雷昂大人」 雷昂是想要打马虎眼敷衍过去的,但是做不到,他用右手揉着眼睛。 「我哭不行么!我,我……我成为了符合英雄这个称号的男人的仆人!可是……那样的丑态像什么样子!那种样子,怎么看的下去!舍弃了国家、王族的阿雷斯什么的还是死了算了!他已经没药可救了!」 「……你的心情我也十分理解」 「你怎么可能知道。何况我生气的理由不单单是这点……!」 他想起了刚才遇到阿雷斯的时候的情景。自己出现在阿雷斯面前的时候,阿雷斯居然做出了像是陌生人一样的反应。但是,这之后看到加鲁姆斯的时候,他却没有想要伪装自己的身份。 雷昂很清楚,自己成为阿雷斯的仆人的日子还很短。信赖也好羁绊也罢,都还没有建立起来,两个人之间还缺少很多东西。当然不能指望自己获得跟加鲁姆斯同等的带鱼。雷昂心里虽然很清楚这一点,但实际上真的遇到了那样的对待,果然还是会觉得有点难以接受。 「靠我的话看来还不行呢」 「……你指的是?」 「我啊,是帮不了阿雷斯的。在战场上是加鲁姆斯,在战场以外是伊扎雷,他们要比我更能够帮到阿雷斯的忙吧。对阿雷斯来说,我这种人根本就是无所谓的。所以我不管怎么努力,都不能让阿雷斯振作起来呢」 仔细想想,原本自己也是强行成为阿雷斯的仆人的。对于这样的自己阿雷斯会漠不关心也是正常的吧。 「雷昂大人,很抱歉,你有一个地方搞错了」 威力克很有力的说道。 「……搞错了?我搞错什么了?」 「确实你成为阿雷斯大人的日子尚浅,但是,阿雷斯大人会变成那样,并不是因为跟你相处的日子太短而已,也不是羁绊什么的问题。虽然不知道发生了什么事情,但是会有那样的态度都是因为阿雷斯大人失去了自己的内心」 「失去了内心?」 「是的,所以不管我们说什么,阿雷斯大人都没法振作起来。不仅仅是你,我也好,加鲁姆斯也是,都是做不到的吧。要说原因的话,自己的内心是不能靠他人来找回来的,这是属于阿雷斯大人自己的问题。雷昂大人还有我能做到的,就是帮助阿雷斯大人尽快找到自己的内心而已」 「……帮他找回失去的内心?」 「是的。阿雷斯大人的烦恼只有阿雷斯大人自己明白。但是,我们还是能够支撑阿雷斯大人的。而且,支撑他的人越多越好」 「…………」 威力克的话并不是不能理解。但是,这些话同时也是雷昂所不想去理解的话。因为,他不希望认为阿雷斯已经沉沦到这种地步了。 「那么,我们就只能继续支持阿雷斯,直到他自己重新振作起来为止?」 「嗯,是的。加鲁姆斯大人和伊扎雷大人很明显就是这样的态度。实际上我刚才对你说的话,其中有一半是从伊扎雷大人那里现学现卖的」 「伊扎雷的?那么伊扎雷已经预料到阿雷斯现在的这幅样子了?」 「是的。伊扎雷大人说过,阿雷斯大人会这么长时间不露面,肯定是因为精神上面的问题吧。所以,他还拜托了我一件事情」 「……什么样的事情?」 「我虽然也没有见过……但是,他叫我去找某个人。如果是那个人的话,一定能够支撑起阿雷斯大人」 「…………」 雷昂一点都不明白这些上了年纪的人的想法。按照伊扎雷和威力克的说法,现在的阿雷斯就处于一种没有人来支撑他的话就没法自己站起来的转台。连靠自己一个人都没法站起来的男人有什么价值可言? 但是,比起自己和加鲁姆斯,更加了解阿雷斯的人恐怕就是伊扎雷了吧。 既然是那个伊扎雷那么说的话,也就没有办法无视他的话了。 「……我知道了,那就再试试看吧」 「非常感谢,雷昂大人」 「这并不是值得道谢的事情吧」 雷昂已经不像伊扎雷还有威力克那样相信阿雷斯了,所以,他才无法正视威力克的脸庞,将脸背了过去。 要说能支撑起阿雷斯的人的话,雷昂还是能想到一个人的。他也想过哪怕是赌上那么一次也好。因为,她也有知道阿雷斯现状的权利。 但是,能赌的机会也只有那么一次了。如果把她带来之后,阿雷斯还是不能重新振作起来的话。 那时候,看来就有必要重新考虑一下自己的将来了。 「你给我等着,混蛋阿雷斯」 雷昂在心中说着。 你是我的主人。不管是怎么样的形式也好,既然已经缔结过一次主从的誓言的话,那么就一定要有符合我主人的样子才行。不能再给你更多的休息的时间了。 ◇ 同一时刻,另一边。 雷昂离开了阿雷斯这里,威力克也紧跟其后,所以现在剩下的只有加鲁姆斯一人。 两人之间陷入了短暂的沉默。只有利兹一个人的眼神在两个人的脸上游离着。 「你也想说让我重新回战场上么?」 因为一直什么都不说也没有办法,所以阿雷斯开口了。 「不,老夫是你的仆人。仆人是没有资格来纠正主人的行为的。你只要随自己喜欢就行了。虽然雷昂似乎有着他自己的想法呢」 「……那么你大老远的跑到这里来是来干什么的」 「仆人在主人的身边是天经地义的。其他还需要什么理由吗?」 加鲁姆斯说的很有道理,而且阿雷斯比谁都知道加鲁姆斯有多顽固。这样的话,如果不说服他,他真的会一直待在自己的身边的。 「加鲁姆斯,有些话我只对你一个人说。我已经失去了战斗的力量了,面对十几人、数百人的敌人一步都不退让的时期已经是过去的记忆了。但是,能做到那样的战斗靠的并不是我的力量。现在的我已经没有资格继续作为你的主人了,你就像雷昂一样,放弃我,去过自己自由的日子吧」 不过加鲁姆斯做出的回应却完全出乎了阿雷斯的意料。 「你想说的话就只有这些了吗?」 「诶?什么?」 「主人,你有听别人说的话吗?没有什么特殊的理由,老夫是你的仆人,所以在你的身边。事情就是这么简单而已」 这是加鲁姆斯的一番心意吧,但是,这对阿雷斯来说只是一种重担而已。自己已经不是加鲁姆斯的主人了,比起给人没有意义的期待,还是像雷昂那样放弃自己的要让阿雷斯轻松的多。 「那么——喂,那边那个嚣张的家伙」 加鲁姆斯突然向着拿着鞭子的男人喊了起来。 「把你们的老大给叫来,我有话要跟他说」 被见都没有见过的矮人族像是使唤佣人一样的命令,男人当然露出了不快的表情。可是加鲁姆斯那寂静中散发出的魄力却让男人只能唯命是从。 「请问有何贵干?」 没多久,泽多鲁就出现了。 「哦,你好。听说你在找能帮你干活的奴隶吧?现在,有一个奴隶要推荐给你」 「哈……?」 阿雷斯感到十分疑惑,从来没听说过会有矮人向人类推荐奴隶,恐怕泽多鲁也是一样的吧,他的眼神中也充满了疑惑。 「当然,如果是能干的奴隶的话,请务必推荐给我」 「呵呵,那可是个相当能干的家伙哦,而且力量十足。能比普通的人类多干三倍的活,不过,饭量也是普通人的三倍就是了」 阿雷斯终于明白了加鲁姆斯想要说的事情。 「等、等等,加鲁姆斯,你说的那个奴隶该不会是……」 「是的,就是老夫」 「你、你在想些什么事情啊!我应该说过了,你没有必要来陪我了吧!」 「真啰嗦呢。你才是没有权利对老夫要做的事情指指点点才对吧。老夫只是因为自己喜欢才想要做奴隶的」 「你说这样的话会让我很困扰的啊」泽多鲁提出了抗议。「我听说矮人族之间的情谊是很强的。要是我把你当奴隶来使用的话,我恐怕会被其他的矮人族给杀了吧」 「哼哼,原来如此,说起来的确是有可能呢。那么这样吧,现在与北方的战斗刚刚结束,老夫听说这附近的治安十分混乱呢」 「是,确实如此」 「那么,你需要身手了得的护卫么?比普通的人类要强十倍,而且还不需要护卫金哦。只是,吃的饭也是普通人的三倍罢了」 「……原来如此,这个主意不坏呢。但是,你说的力量是普通人的十倍这一点到底是不是真的呢?就让我见识一下你的本事吧」 「没问题,那么就把你的部下集中起来吧,不管几个人都行」 ……一刻钟(约十五分钟)之后。地上出现了一直喊着「认输了」的男人们的身影。 就这样,泽多鲁所率领的奴隶商队里,又多了一个同行人。这是区区一介农民的阿雷斯所不能提出抗议的事情。 2 翌日,阿雷斯他们继续着被泥土埋没的街道的修复工作。 「给我快点搬!一定要在三天之内让这条路恢复到能用才行!」 泽多鲁他们正挥动着鞭子怒吼着,阿雷斯他们把泥土装入木桶之中然后默默地搬走。可是泥土之中还混杂了不少大大小小的石头和倒下来的树木,所以工作进行的十分缓慢。 利兹还是如往常一样待在阿雷斯的身边,虽然只有一点点,但也搬运着泥土。再稍微远一点的地方,加鲁姆斯正很优先的睡着。 不过,阿雷斯想着,果然像这样继续让利兹工作下去会很成问题。利兹这样的岁数的话,当然帮家里点忙也是应该的,不过她应该有权利去玩耍才对。而且还有她不能发出声音这件事。比起让她做些不必要的活来说,让她多练习练习怎么恢复声音这一点才是真的。 阿雷斯有一个想法,虽然白天的时候他不得不连利兹的那一份工作都一起负担掉,但比如在此期间将利兹拜托给加鲁姆斯的话又会如何呢。那个一脸胡子的矮人虽然能不能陪她玩是个问题,不过至少利兹的安全可以就此得到确保了。而且,阿雷斯也听说过加鲁姆斯是有孩子的,说不定他对于照顾利兹还是很在行的吧。 问题是,自己是不是还有资格来拜托加鲁姆斯办事呢,关于这一点阿雷斯觉得只要自己能拉的下脸去拜托他的话,他应该实惠接受的吧。 正在阿雷斯思考着这些的时候。 他感觉到背后碰到了什么东西,他抬头一看,正不断有小石头断断续续的从泥土堆成的小山上滚落下来。 在一边抬头看着一边想着发生什么事情的时候,瞬间,他就听到了什么东西摩擦发出的声响。同时,斜坡上的一部分开始滑动了。 在意识到这是怎么一回事的瞬间,阿雷斯就大声叫了起来。 「快逃!泥石流要来了!」 估计因为是一直在地盘不稳定的地方施工着的关系吧,新的泥石流发生了。斜坡一口气就崩落了下来。 混乱发生了,周围的奴隶们都发出了惨叫声,争先恐后的逃了起来。 「利兹!?」 阿雷斯也脱离危险的同时,寻找着利兹的身影。然后在稍微远离一点的地方找到了她。利兹虽然对于突然发生的事情感到疑惑,但似乎还是察觉到了发生了什么事情,所以顺利的逃跑了。 最后泥石流稳定了下来,幸运的是,包括利兹在内的奴隶们都没有事。 「没事吧?」 阿雷斯帮助身边的奴隶们站了起来。 「嗯,没事。真是多亏你能这么及时的告诉我们呢」 但是,就在之后。 「危险!快逃!」 不是阿雷斯,是其他人发出了叫喊。 阿雷斯抬头望去。 「什么!?」 飞进他的视线之中的,是随着碎石还有树叶一起向下滑落的树木。 阿雷斯看了看周围,那里还有包括利兹在内的很多奴隶在。特别是利兹,现在她正蹲在原地一动都不动。 估计是不知道往哪里逃才好吧,那么巨大的树木要是以这样的势头滚落下来的话,肯定会在人们逃跑之前就将利兹他们撞倒,然后出现不少死伤的人吧。 「可恶……!」 这样下去的话利兹会很危险。这么想的瞬间,阿雷斯的身体就自己动了起来。这个时候阿雷斯的内心之中没有一丝恐惧感。 「呜哦哦哦哦哦!」 以右肩加上两手,阿雷斯接住了滚落下来的树木,非同寻常的冲击席卷了他的全身。 「咕呜!」 全身感受到了激烈的疼痛,差一点就要失去力量了。但是,现在如果松手的话,那么这树木就会击中利兹他们,阿雷斯将力量集中于腹部附近,全身心的承受着树木。 但是,突然之间他觉得重量减轻了一般。在他思考怎么回事之前,他就听到了有力的声音。 「很好,阿雷斯,我数三声之后就把它给丢出去哦!」 是加鲁姆斯。在阿雷斯的边上,加鲁姆斯正跟他一起支撑着树木。 「怎么,阿雷斯!我数三声哦!」 「知,知道了!」 「好,上了!一、二……」 「三!」 两个人的呼吸准确的对在了一起。两个人使出了全身的力气,将树木举起,并丢向了它的后方,也就是利兹他们的反方向。 「真是的,这破木头还是有点重的额呢」 加鲁姆斯一边揉着肩膀,一边轻描淡写的说着。 周围传来了欢呼声,同时利兹第一时间跑到了阿雷斯身边。 「…………!」 一副快要哭出来的表情的她拼命动着嘴唇。看来是十分担心着自己吧。 「嗯,没事的,稍微有点痛,但是没事的」 在安抚了利兹的情绪之后,提多还有其他的奴隶,以及其他的工人都跑向了阿雷斯和加鲁姆斯。 「得救了啊,克雷斯,欠你一个人情呢」 「是啊,被那种东西撞到了可就不单单是骨折那么简单了呢」 「可是好厉害啊,真亏你们能把那样的木头给……」 周围都是称赞的声音。 「不,不,别在意,这只是碰巧而已」 说着不像是答案的阿雷斯,脸上没有一点喜悦的样子。 自己的行动成功的救了别人。稍微之前一段日子的话应该是会感到高兴的吧。但是这次的事情让阿雷斯再次确认到了一个自己想要一直去否认的事实。 「喂,你们!既然没有人受伤的话那就都快点回去给我干活!时间已经不多了!」 这时候泽多鲁拿着鞭子跑了过来,将人群给驱散了。奴隶们虽然对这种冷淡的态度感到不满,但还是只有回去继续工作了。加鲁姆斯也像是办完事情了一样,默默地走开了。 这期间,泽多鲁来到了阿雷斯的边上,用一半佩服一半无奈的表情对他说道。 「果然是个了不起的奴隶呢,你这家伙。我就表扬你一下吧,干得不错。托你的福我的商品没有受一点伤呢」 「……那就最好了」 阿雷斯说了这些之后,又回到了自己的工作岗位上。 3 这一天所发生的事情,并不单单只有这些。 傍晚的时候,奴隶们的工作都结束了,阿雷斯受到了一个意料之外的邀请。 「阿雷斯啊,陪我来一下」 手腕被用力抓住了。 是加鲁姆斯。 「怎,怎么了,你干什么?我不快点去利兹的身边的话……」 「别多嘴了,跟我来就是了,以白天的事情为由,我已经获得泽多鲁的许可了。而且这件事情对那个孩子也是有好处的哦」 「…………」 虽然不是很明白他的意思,但是加鲁姆斯在早上的确帮了自己一把。所以不能随意的拒绝他。更何况他现在提到了利兹的话,那么阿雷斯就更加没有反驳的余地了。 利兹的身边还有提多在,稍微离开一点时间也没关系吧。 「我知道了,我跟你去。但是,你要去那里?」 「闭上嘴跟我来就是了,马上你就能明白了」 加鲁姆斯一个人慢慢地走向了森林的方向,无可奈何的阿雷斯也只能跟在他的后面。 太阳已经倾斜了不少,森林中有点昏暗。随着越来越深入森林,周围也变得越来越昏暗。阿雷斯越来越不清楚加鲁姆斯的目的了。 这时候,加鲁姆斯终于背对着自己开口了。 「阿雷斯哟,有一件事情要问你一下」 「……什么?」 「你抛弃一切逃跑的理由……该不会是跟你获得的那种奇妙的力量有什么关系吧?」 像是心脏被箭矢给射穿一样的冲击,袭击了阿雷斯。 自然而然的停下了脚步,加鲁姆斯因为是背对着自己的关系,所以没有被他看到自己动摇的表情应该算是幸运吧。 「为,为什么那么想?」 阿雷斯好不容易问出了这么一句。 「老夫可是一直做着你的仆人哦。所以要比谁都在你的身边更久,我们的斧头跟剑也交手过不少次了吧。你以为老夫会没有察觉到么?你有着连身为矮人族的老夫都匹敌不了的力量,能避开从后面飞来的箭矢,或者说发现被下了毒的酒,另外还经常会一个人自言自语呢。怎么看都不是正常人会做的事情。但是,考虑到你可能是被什么东西附身,以此为代价而获得力量的话,那么一切行为就说的过去了」 「…………」 难以置信。加鲁姆斯居然察觉到了潘多拉的存在。 不,确实根据潘多拉的话,杰雷德也多多少少察觉到了一点。既然杰雷德能察觉到的话,就不能说加鲁姆斯不会察觉到这一点了。 可是,既然加鲁姆斯注意到的话,为什么潘多拉会什么都没有提醒过阿雷斯呢。或者说,潘多拉——她的黄昏之主什么的,虽然有着能看穿一切的能力,但是却不能读懂人心。这么加鲁姆斯就等于是一直将这个秘密埋没在了自己的内心之中吧。 阿雷斯这时候想起了自己跟潘多拉的契约,感觉到背脊发凉。潘多拉不是说过么,如果把她的存在告诉别人的话,就要夺走阿雷斯最重要的人的姓名。 但是,加鲁姆斯只不过是说出了他自己的推测而已。这应该是跟约定的情况不一样的,阿雷斯总之还是说服了自己。 看到阿雷斯陷入了沉默,加鲁姆斯继续说。 「说实话,注意到这一点的原因还有一个。阿雷斯,之前雷昂提到的菲利普,老夫的斧头曾近悔过他。就是在托鲁斯连城寨保护克劳迪娅公主的时候,结果,没有能保护好公主呢」 这件事情阿雷斯还是第一次听说。 「然……然后呢?」 「在菲利普用剑接住老夫的斧头的时候,老夫察觉到了。跟从你的剑上传来的冲击是一样的哦。当然,技巧上面有差别,不过注入在剑上的力量却有点相似。是的,那是跟你一样能斩杀万人的剑。这之后,你逃了出去,相对的,菲利普站了出来。所以老夫想到了一点,说不定你失去了力量,而这股莫名其妙的力量现在就去了菲利普那里吧。所以你才会变得不能战斗,逃跑了出去吧……对吧」 「…………」 阿雷斯因为太过吃惊而发不出声音。一是对于加鲁姆斯如此敏锐的推理感到吃惊,二是因为他推测了离开了自己的潘多拉,居然去借助力量给那个菲利普了。 但是,确实被他这么一说的话,还是很有道理的。如果恶用能看穿一切的潘多拉的力量的话,那么要掌握权力简直是轻而易举,这一点阿雷斯比谁都清楚。 潘多拉离开了自己之后菲利普就气焰上涨,十分合理的说法。 「怎么样,阿雷斯。老夫的推测有没有不对的地方?」 完全被他说中了。但是,阿雷斯却不能这么说。 「……我被什么东西附身了?说什么傻话,这种事情怎么可能」 「哼哼,还是一如既往的说不来谎啊,吾主哟」 加鲁姆斯耸了耸肩,笑道。 「这个大陆是十分的广阔的,在某个地方有一个性格十分恶劣的,脾气古怪的神什么的出现也不是能完全否定掉这种可能性的吧。如果是跟巨人战斗过的你的话,应该能明白吧」 「……我不知道你想说些什么,怎么会有那么轻易就将力量借给人类的神存在」 「话虽如此,不过,有一件事情你似乎忽略了。经过白天的事情可以看出来,你身上的那股怪力还没有消失呢。那么一来,老夫的看法就未必是错的哦」 「…………」 阿雷斯再次佩服起了加鲁姆斯的敏锐。确实,这一点在之前阿雷斯自己也多多少少感觉到了一点。 在背了利兹一整天的时候,在自己一个人就推开了几个大男人都推不动的巨石的时候。再加上今天泥石流的事情。 阿雷斯被迫意识到了这一点,过去潘多拉给自己的力量,到现在还留在了自己的体内。 但是,阿雷斯并不像知道这一点。他甚至觉得干脆这个力量消失了更好。 「假如说……加鲁姆斯,这终究只是假如哦」 「哦,怎么?」 「假如我有你说的那种力量。那么,你会觉得我是一个卑鄙的人么?确实我打倒了大量的敌人,但是,这全都是因为借助了他人的力量才制造出来的结果」 阿雷斯觉得都快想要嘲笑自己了。 阿雷斯有着各种各样的别名。 赤魔附身 ,”巨人杀手“等等……以大量的敌人为对手,也有好几次说过大话了。比如——【以我为对手的话,只靠这点人数够么?】这样的话。 说起来,自己能做到这一点也都是因为有了潘多拉这个第三者的帮助呢。只靠自己一个人的话就什么都做不到。自己只是这种程度的存在而已。为什么潘多拉在解除进言者的身份的同时,没有一起带走这个卑鄙的力量呢。阿雷斯甚至觉得有点恨她了。 说起来,就算有力量也没有用。自己能毫不犹豫的冲入战场也都是因为有潘多拉的进言的关系。今天的自己的话,就算上了战场,也是会被不知道哪里飞来的箭矢轻易夺走性命的吧。而且,没能保护好克劳迪娅的家人,失去了她对自己的信赖这个事实也是不变的。 不知道是不是猜到了阿雷斯的内心想法,加鲁姆斯停止了脚步,回过了头,像是什么都没发生过一般说道。 「什么啊,你该不会就因为这种事情一直烦恼到现在吧?」 「什,什么……?」 自己一直烦恼着的事情,被他说得像一点重要性都没有一般,比起生气,阿雷斯最先感受到的无语。 「嘛,算了,虽然有很多事情想要跟你说,但是……有一点老夫要明确的告诉你」 加鲁姆斯再次背对了过去走了起来。 「比如说,如果你真的被会给你进言的恶魔什么的附身了也好,你在战场上的一举一动,不可能都是由那个恶魔给出只是的吧?」 虽然不能说出来,但是他说的是不对的——阿雷斯在内心中回答道。潘多拉并不是那么亲切的存在。 「事先声明,阿雷斯,每天跟你那么训练的老夫是明白的。你的剑术,在战场上的行动,这全都是拜你日积月累的训练所赐的。我不知道你失去了什么,但是,这样还不能否定你至今走过来的路,因为这是你跟老夫一起制造出来的结果,就算你要否定,老夫还是会肯定的,这一点你给我记住了」 「…………」 阿雷斯不知道该说什么,受到的冲击就像是一觉刚睡醒的样子。 阿雷斯一直觉得,自己能从过去的战斗中存活至今,靠的都是潘多拉的力量。拥有着谁都无法匹敌的怪力,绝对能够从死亡的魔爪中逃脱,这些都是靠着潘多拉的进言,所以自己才能有那么多辉煌的战绩。 不过,加鲁姆斯却否定了阿雷斯的这个观点。虽然不知道他的否定是否正确,但是,阿雷斯的内心多少因此而动摇这一点,也是事实。 「那么,吾主哟,老夫最后再多嘴一句。关于雷昂说的菲利普和克劳迪娅的婚事,毕竟现在国王还刚驾崩不久,是不可能举行隆重的结婚仪式的,所以听说仪式要在半年之后才会举行呢」 「……你想,说什么……?」 「没什么。只是想告诉你,还是有时间的。好了,长篇大论也就到此为止了」 加鲁姆斯停止了脚步,从怀里拿出了什么东西。 「来,拿好」 他递过来的,是弓箭和箭筒。 「这是?」 「你在说什么蠢话啊。看了就明白了吧,这是弓和箭啊」 「不,这个我是明白的,但是……你给我这个干什么?」 「狩猎呗。鸟也好,野味也行,稍微去打点猎物吧」 「为,为了什么啊?」 「你说为了什么?当然是为了吃肉啦。你也担心那个叫利兹的孩子吧,只吃麦粥的话,身体是吃不消的哦。而且,老夫也吃腻了肉干,想吃点新鲜的肉呢」 他的提案实在是太突然了,虽然说得事情却很有道理。 阿雷斯想起了利兹那娇小的身体。以八岁的少女来说,她实在是有点瘦过头了。偶尔也应该给她吃一点有营养的、好吃的东西吧。 「……我知道了,走吧」 阿雷斯接过了弓箭,挂在了肩上。 「可是,我已经好久没有用过弓了,再加上马上就要日落了,到底能不能狩猎到东西啊?」 「日积月累被身体本身记住的技能可不是说忘记就能忘记的哦。怕什么,再怎么几只野鸟还是打的到的吧」 「是,是么……」 ◇ 这时候。 利兹正因为不安而感到坐立难耐。 不管怎么找,都找不到克雷斯,这个时间的话,克雷斯一直都会帮提多一起准备晚餐才对。今天利兹也想要帮忙的,但是怎么也找不到他。 「怎么了,利兹?」 看到了利兹不安的样子,也有不少人问她。可是,不能说话的利兹也没有办法回答他们。 唯一理解到利兹感到不安的人,是跟她一起时间最长的提多。 「利兹?你难不成是在找克雷斯?」 利兹麻利的点了点头。 「说起来,的确是没有看到他呢。怎么了呢?算了,不用管了,那家伙过一会儿会自己回来的」 现在也只有相信提多的话了,只能安分的灯克雷斯自己回来。 可是就在这样那样的时候,骚动发生了。 「喂,克雷斯!?克雷斯不见了哦!去哪里了!?」 拿着鞭子的男人们正引发着骚动。 「喂,那个叫加鲁姆斯的矮人也不在哦!」 「果然那家伙不是普通人啊……看来是逃走了呢!」 「…………!」 利兹受到了巨大的冲击。 原本增长着的不安感消失了,取而代之的是想到自己被抛弃的悲伤之情。 至今为止一直是这样。有好几个人都对自己伸出过援手,但是大家都在中途抛弃了自己。所以利兹虽然身为一个孩子,才会想要去自己找出一条活路。 但是孩子寻求亲人是自己的本能,利兹再次开始依赖起了对自己伸出援手的克雷斯。可是,现在就连那个克雷斯,明明不管什么时候都会帮助自己的他,现在也终究是抛弃了自己。 利兹失去了双亲,但是,却从来没有被自己的双亲抛弃过。 强烈的寂寞感袭击着利兹,这是她至今都没有体会过的痛苦。 内心好痛苦,胸口好痛苦,明明想要呼喊克雷斯的名字,但是不能发出声音的自己好痛苦。 ——克雷斯!克雷斯! 太阳已经沉下那边的山头了,因此,周围也逐渐变暗了。而随着昏暗程度的增加,利兹的内心也越来越痛苦。 「喂,利兹!克雷斯去哪里了!?」 男人们开始追问起一直跟着克雷斯的利兹来,这也是当然的。 利兹没法回答。她既不知道克雷斯的所在之处,也不能发出声音。在沉浸于男人们的怒吼声一段时间之后,利兹想起了自己过去体验过的鞭子带来的疼痛。 这个时候。 「怎么了?这骚动是怎么回事」 到现在一直没有出现过的泽多鲁来了。 「不好了,泽多鲁大人!克雷斯和那个加鲁姆斯不见了!他们逃跑了,肯定不会错的!」 不过,泽多鲁的反应却出乎了所有人的意料。 并不是勃然大怒,不仅如此,反而是很不好意思的挠了挠头。 「……说起来我忘记说了呢,那两个人去打猎了呢」 「诶?打猎?」 「是的。加鲁姆斯说偶尔也应该吃点肉,再加上早上的那件事情,就当是奖赏吧,所以就让他们去了」 男人们因为这出乎意料的结果而不知道说什么才好。 「哈,原来是这么回事啊。可是,让他们去打猎的话,要是他们就这么逃跑了怎么办啊?」 「应该不要紧的吧。你们想想,要是那两个家伙真的要逃跑的话,你们怎么可能拦得住他们」 男人们再次陷入了沉默。 这个时候。 「利兹!你怎么了!?」 利兹听到了自己最想听到的声音。 反射般的回过头去的她,看到了克雷斯的身影。 利兹虽然不能说任何话,不过相对的,她就这么扑进了克雷斯的怀中。紧紧地抱住他,哭了起来。 「怎,怎么了啊?为什么哭啊?」 「你去哪里了啊,克雷斯。利兹她很拼命的在找你呢」 代替利兹说话的,是提多。 「这样啊,原来如此,对不起了,利兹。要是事先跟你说一下就好了。我刚才去打猎了呢」 克雷斯抱起了利兹,用力抱紧了她。感觉到克雷斯体内的温度的利兹,终于安心了。 「克雷斯,成果如何?」 「嗯,如你所见」 回答的不是克雷斯,而是在边上的胡子拉碴的矮人。 他的背上,正背着巨大的野猪。 ◇ 这一天的晚餐上,听到了比平时都要多的欢笑声。 原本乏味的晚餐加上了刚打猎来的野猪肉,使得奴隶们品尝了一次久违了的肉,自然心情也变好了。 「来,多吃一点哦,利兹」 利兹这里也不断有克雷斯给她送着麦粥过来。 跟平常淡而无味的麦粥不同,今天的麦粥里加入了香草和新鲜的肉。 在吹凉了之后,用木勺把粥送进了嘴里。 这个味道,让利兹想起了以前一见人围在一起吃饭的时候的样子。当然,跟母亲做的加了肉的炖菜的味道是不能比的,但是,内心之中还是觉得十分的高星。 「利兹,你怎么了?为什么哭了?」 应该说是果然吧,克雷斯问起了自己。 不想让他担心——还是一个孩子的利兹这么考虑着,然后做出了自己唯一能够表现感情的方法。 露出了笑容,摇了摇头。 「是,是吗?那么就没事了」 意思似乎是传递到了,克雷斯有点没自信的说着。 看着这样的克雷斯,利兹默默地将自己的身体靠了过去。 ·TO 下一章 ·TO TOP
https://w.atwiki.jp/raxpo1/pages/73.html
1 西奥涅这名少女,是出生在贵族家的。 不过那位贵族是一个连领地也没有贫酸男爵,而且西奥涅还是侧室的孩子,所以年幼的时候她过着跟庶民没有太大区别的生活。虽然她是贵族家的女儿,但还是跟其他的孩子一样,十岁左右也不得不去帮家里干活了。 不过,她去帮忙的地方是父亲经营的牧场,而在那里工作基本也是西奥涅自己的意思。她从小就一直在那个牧场里跟许许多多的动物一起长大,所以抚养动物已经变成了她的喜好,西奥涅自己甚至完全没有觉得自己是在劳动。 某一天,西奥涅身上发生了一件改变了她整个将来的事情。海因斯王子骑得马在路过牧场时候,他的马匹突然失控了。而成功控制住这匹失控的马匹的,是当时只有十四岁的西奥涅。因为这件事情,西奥涅获得了被王子记住名字的荣誉。而且这个时候,西奥涅将来的那份让人可怜的样貌已经初露端倪了。 至此,西奥涅的父亲也意识到了让自己的女儿作为一个牧童是十分无意义的。他开始对西奥涅进行贵族子女应有的教育,要让她成为一个不管出现在哪里都不会让自己感到害臊的女儿。如果通过这次的因缘让西奥涅更王子的关系变得更加亲密的话,那么男爵家的势力就能一口气扩大很多吧。 经过了两年的时间,西奥涅作为一个贵族子女,学成了一身完美的利益作法。可是,这个时候的西奥涅已经十七岁了。通常的贵族家的女儿的话,十四岁的时候就开始出入于社交场合了,她已经要慢了一家一大步了。虽然曾于危机中救过一次王子,不过这之后也没有什么跟王子接触的机会了。 事情就像父亲担心的一样,西奥涅就保持着单身的状态又渡过了一年,无视了整天忧心忡忡的父亲,西奥涅还是每天在牧场里照顾着牛马,过着随心所欲的日子。 就在某一天,这个时候西奥涅的父亲因为上贡了稀世名马的关系,让国王贝鲁塞鲁姆四世记住了他。虽然没能将女儿推荐给王子,不过至少也给女儿找了份非常适合的工作。 「西奥涅,有个好消息。侍奉克劳迪娅公主陛下的侍女因为年事已高,所以要隐退了。本来的话应该要从长年侍奉王族的侍女中选一个的,但是这次因为公主陛下的要求,要在王宫内外进行候补的挑选。机会难得,我就把你给推荐了」 「……哈?我要去做公主陛下的侍女?」 这对西奥涅来说当然就像是梦话一样,一直只知道照顾牛马的自己,一下子要成为侍奉公主陛下的侍女,只会让她觉得是无稽之谈。不过因为是付清的命令,所以她也没法违抗。姑且还是参加了最初的采用测试。 对西奥涅来说,这么做也只是为了不反逆父亲而已,她是压根就没有想过自己会成为侍奉公主陛下的贴身侍女。 但是,西奥涅却突破了层层难关,这一点让她本人也十分意外。有些人虽然有着侍女的技术,但是家世却不确定,有的则相反,虽然家中小有名气,但是却缺乏足够的技术。正是因为这种人的比例较多,所以西奥涅才会那么顺利吧。特别是要做公主的侍女的话,家世也是受到重视的。关于这一点,西奥涅过去还因为在危机中解救过王子的关系,王族的人对她还是稍微有点认知的。 最后,在她本人也不知道为什么的情况下,测试变成西奥涅一枝独秀了。虽然作为侍女她并没有充分的经历,但不管是礼仪作法,还是做牧童培养出来的体力都得到了很好的评价。在她自己还没有什么自觉的情况下,她就已经晋级到了最终测试了。 最后的测试,那就是跟克劳迪娅公主本人的直接会面。 原本对西奥涅来说只不过是为了不让父亲丢脸才参加的测试,没想到居然会有机会直接与公主陛下会面。因为也想一睹一直高高在上的公主陛下的为人,所以西奥涅带着一半认真的心情去面对公主的这次谒见。 谒见的地点,是在克劳迪娅的私室。是个让人难以像是是少女房间的地方,里面到处都是书架,没有丝毫的装饰。 「初次见面,克劳迪娅大人。小的名为西奥涅」 「嗯,我已经听说过了」 西奥涅这还是第一次遇到克劳迪娅公主。 ——原来如此,不愧是被称为公主的人物呢。 这就是西奥涅对她的第一印象。 年纪虽然才十岁左右,但是那股气势、聪敏的样子以及美丽已经由内向外渗透了出来,如果对着别人说她是一国的公主,恐怕所有人都会相信吧。 「你叫西奥涅啊,很不错的名字哦,你几岁了?」 「是,今年十八岁了」 「嗯嗯,果然还很年轻呢」 这句话,让西奥涅稍微感到有点不安。普通十八岁这个年龄的贵族女儿,要是还是独生的话就绝对不能算年轻的了。可是,公主还是这么说了,恐怕她的意思是说作为公主的侍女,这个年纪还太年轻的意思吧。 「您是觉得像我这样的小丫头不适合吗……?」 「不,没有的事哦。我也厌烦了周围整天都是些老年人的日子呢。只是……虽然自己这么说有点怪,但是我可是有点难伺候的哦?毕竟我是这个国家唯一的公主呢」 「这样啊……」 「所以,我还要问你一下。你真的有自信能做好我的侍女吗?」 西奥涅一时之间语塞了。 被她这么问的话,自己能做的回答也就只有是了。但是,这么简单的答案,真的是公主所想要的吗? 西奥涅立刻就做出了判断。刚才克劳迪娅也说了,至今为止周围都是些上了年纪的人,她都已经腻了。 也就是说,克劳迪娅追求的是变化,那么自己也应该打破传统的想法来回答她。 西奥涅优雅的鞠了一躬。 「请放心,我是在父亲的牧场长大的,不管是多么暴躁的烈马,我都已经习惯跟它们相处了」 克劳迪娅呆滞了一瞬间之后,立刻声音就慌乱了起来。 「你说是匹暴躁的烈马么!」 西奥涅因为公主没有听懂自己是在开玩笑的关系而感到背脊发凉,不过事到如今也不能打退堂鼓了。她露出了微笑继续说。 「不,小的不敢。我只是想表达比烈马娇小的多的公主应该更容易相处吧」 克劳迪娅在陷入了短暂的沉默之后,露出了笑容,刚才的愤怒就像是假的一样。 「哈哈哈!我可是可能会成为你的主人的一国的公主哦?真亏你敢对我说出这种不自量力的话呢」 「恕我直言,在小的看来,克劳迪娅大人在身为公主的同时,也还是个孩子。指导公主的礼仪作法也是侍女的任务之一。如果因为克劳迪娅大人的地位而感到害怕的话,那么就没办法担当侍女这个职务了」 「说的好」克劳迪娅愉快的拍了一下膝盖。「说起来我这次会从外面也召集侍女,本来就是觉得整天被一群对我唯唯是诺的侍女包围着觉得无聊的关系呢。你叫西奥涅吧,有趣,那么你就试着在我身边待一个月吧」 「小的知道了,非常感谢」 就这样,西奥涅不再是照顾牛马了,这次她要照顾的,是一国的公主。 2 作为公主的侍女,原本西奥涅还以为会是十分辛苦的工作,但实际上却不是这样。 确实做了侍女之后,自由的时间变少了。从早上起床之后,一直要工作到睡觉位置。只是,说是工作,也只是陪着克劳迪娅而已,其他能做的事情也没有什么。 煮饭洗衣扫除等本来应该是由侍女做的事情要多少有多少,可是到底是公主,所有的事情都有专门的侍女对应着,西奥涅该做的事情也就是把拿到的衣服或者食物转递给公主而已。 身为一国的公主,是不能随便到外面去的,克劳迪娅的一天除了偶尔去城内散散步之外,剩下的就基本都是在自己的房间里静静的看书了。这么一来西奥涅能做的事情除了准备好茶水以外也就没有别的了。 「请问你在看什么书?」 西奥涅试着问了一下,不过好像是在看一些很复杂的政治方面的书,所以她也不知道该怎么打开话闸子。到底是聪明的公主啊,西奥涅暗自佩服着,对她来说,现在的每一天都是十分无聊的。 但是,繁忙的时候就真的是很繁忙。 比如说遇到国家的重要仪式的时候,作为公主的克劳迪娅当然一定要出席。每当这种时候西奥涅都十分佩服克劳迪娅,作为公主,她是不能做出有损颜面的行为的。必须要从早到晚,一整天都挺直着背脊来接待到访的客人们。 这时候作为专属侍女的西奥涅也不得不陪在她的身边,但实在是无法做到像克劳迪娅那样呢。幸运的是,西奥涅只要无表情的静静的站在一边就行了,但是克劳迪娅需要不断的跟到访的来宾问候、握手,时而表现的庄严,时而露出微笑,需要用各种不同的态度一直接待着不同的来宾。 有一次,西奥涅曾问过她。 「克劳迪娅大人为什么能这么从容的应付好那么困难的事情呢?」 那时候,克劳迪娅露出了不知道为什么西奥涅会问出这种问题的表情。 「我的生命没有危险,我每天都能吃饱喝足,每天都能随心所欲的度过。如果连那种程度的事情都不能做好的话,我还有什么脸面去面对我的臣民?」 真是一句想让所有那些整天只知道专心于手工活、舞蹈、宴会的贵族子女们听听的话啊。而且,当西奥涅听过这句话之后,让她打从心底想要支持这个公主了。 不过,克劳迪娅终究只是个十岁出头的少女,仪式的时间太长的话,果然还是会露出疲态的。 而且不巧的是,这种时候总是会有拿着酒杯的客人过来,找克劳迪娅说一些可有可无的事情。 这一天也是,一个名叫贝鲁兹的壮年近卫骑士正在纠缠着克劳迪娅,将自己的英勇事迹以及对王族是多么的忠诚等事情不停地唠叨个不停。 简直就像是想说自己才是符合一下任将军的最佳人选一样,所以西奥涅也忍耐不住了,插了话。 「非常的抱歉,克劳迪娅大人已经累了,今天谈话希望你能到此为止呢?」 如果是普通人的话,听到这样的奉劝应该都会识趣的离开吧,因为体谅王女也是骑士们的义务。 可是贝鲁兹这个骑士,因为喝了不少酒的关系吧,对于自己跟公主之间的谈话被打断这一点而感到愤怒吧。 「区区的侍女也敢随便插嘴!?这可是公主陛下跟我这个骑士大人之间的重要对话,你这种侍女就给我老老实实的擦地板去!」 他的声音十分的响亮,让参加宴会的客人们的眼神都集中了过来。 如果是普通的侍女的话,这时候一定会怯懦并感到后悔去插嘴吧,但是,西奥涅却没有,她不但没有退缩,反而想用更加讽刺的话来对付他。 但是,西奥涅被慌忙从边上伸出来的手给制止了,不是别人,正是克劳迪娅本人。 「贝鲁兹卿,我觉得你还是不要随便跟侍女们为敌比较好哦,因为一旦那么做卿以后就不能继续在宫里吃饭了呢」 「哈?为什么?」 「我们的食物和酒,都是由这些侍女们准备的。所以就算想把擦地板的抹布里面的脏水混进食物里也是十分容易的吧。卿在战场上虽然是十分勇猛的,但不知道胃的方面又如何呢?」 估计是没有想到公主会这么说吧,贝鲁兹一时不知所措了。 同时,骑士们也注意到了在公主的周围发生了骚动的关系,大家都用责难的眼神看着贝鲁兹。 「看、看来我也有点醉了呢,那么先告退了,公主陛下」 就算是他也觉得现场的气氛比较尴尬吧,贝鲁兹匆匆忙忙的就离开了。 西奥涅对着克劳迪娅行了一礼。 「非常感谢克劳迪娅大人你能这么为我们侍女着想。但是,只是驱赶那样的男人的话,并不需要克劳迪娅大人一一亲力亲为啊」 「确实连把我都比作烈马的你的话,应该就算放着不管也不会有什么事情的吧。但是,对方怎么说也是有点名气的武人,我觉得你还是不要随便乱树敌比较好哦」 「确实如此呢。你的好意,我会铭记于心的」 为了表示认同,西奥涅深深的低下了头。 「不过,西奥涅,从第一次遇到你的时候我就有点觉得了,你这家伙还真是胆子不小呢」 「因为根本 就没有害怕别人的必要。请你想一下,不管是多么强壮的人,比起我故乡的烈马们,体型都要小的多。而且,跟马接触的时候,首先要表现的比它还厉害才行哦。那么马就会将你当成是跟它对等,或是更上一层的存在。也就会听你的话了。不管对手是谁,绝对不能怯弱,就是如此而已」 「原来如此,我会记住的。可是,这么说来,你还真的是拿对待马的方法来对待我的么?」 克劳迪娅忍不住露出了苦笑。 作为试用期的三十天,没多久就过去了。 不过,西奥涅早就忘记了有三十天试用期的这件事。然后,在第三十一天的时候,她也跟平常一样的出现在了克劳迪娅身边,克劳迪娅也没有责备她什么。 就这样,西奥涅正式的成为了公主边上的侍女。 3 时间瞬间就过去了。 这期间,王国还是很和平的,基本没有战争的征兆,西奥涅和克劳迪娅一边互相扶持,一边度过着日子。 但是,有一天,虽然接待不同的客人对克劳迪娅来说已经是家常便饭了,不过,这一天来的客人却有点不同。 「来了」 跟平时一样的敲门声,出现在打开了大门的西奥涅面前的,是穿着红色盔甲的异常年轻的骑士。 红色的盔甲是近卫骑士的象征,光是这一点已经让西奥涅有点不高兴了。前几天刚刚跟那个贝鲁兹卿发生过口角,所以她对近卫骑士们也有一点偏见。认为他们都是一群气焰嚣张,除了王族以外看不起其他任何人,对方是侍女的话,要么就是看不起,要么就是只想着玩弄一把而已。 「在下是阿雷斯,想要见一下克劳迪娅大人」 听到了这种口气的西奥涅,心中的不信感变得更大了。如果是直接到公主陛下的私室来造访还要求与公主见面,不是普通的身份的话是不会被允许的。所以这种时候自报的不单单是名字,还应该将自己的地位也说出来才是。比如说国务大臣的使者什么的,如果这么说的话,那么西奥涅还是能做出相应的对待的。 可是这个自称为阿雷斯的人,真的就只说了自己的名字而已。 说不定这个人就是为了自己的名声更响亮所以才突然来到这个房间的吧,西奥涅这么怀疑着。这种事情并不稀奇,想要让公主能够记住自己,也会有人突然来到这个公主的私室的。再加上这个骑士怎么看都只有十几岁,还是个不知世事的年纪。再说了,这么年轻的人是不可能成为近卫骑士的才对。估计是靠了父母开后门的吧。 可是,既然能来到这个地方,说明阿雷斯也是有一定的地位的,区区一介侍女的西奥涅是不能直接把他给赶走的。 而且——这个骑士,身上并不是说没有任何吸引西奥涅的地方。 特别是他的双眼。那么多么率直的双瞳啊,不管是眼前有什么障碍也好,他都给人一种绝对不会屈服的感觉。 综合考虑了之后,西奥涅判断并不能就这么把他给赶走。 「是……那么请你稍等」 西奥涅在回答了他之后,就回头问了克劳迪娅。 「克劳迪娅大人,有一个叫做阿雷斯的人求见」 「什么,你说阿雷斯!?」 克劳迪娅的反应让西奥涅十分意外。 至今为止只要跟她说有客人到访的话,不管是谁,克劳迪娅都是一副爱理不理的样子。这样是正常的,回来这个房间找她的人,不管是谁来找克劳迪娅的目的都是差不多的。所以克劳迪娅总是以不失礼貌的公务态度应对他们,或者是用比较礼仪的态度迎接他们。她的这副样子就算是在一旁的西奥涅也都已经看腻了,更不用说克劳迪娅本人了。 但是,在听到阿雷斯这个到访者的名字的时候,克劳迪娅露出了高兴的表情。这还是西奥涅第一次看到做出这种反应的她。 「是认识的人马?」 西奥涅问道,不过克劳迪娅干咳了一声敷衍了过去。 「啊,嗯,那个,多少认识点。没关系,让他进来吧」 「是」 在做了以上这些过场之后,西奥涅重新看了看阿雷斯。 「请进」 「是,那么我就打扰了」 他的态度,不得不说要比其他的近卫骑士懂礼貌的多。 「好、好久不见了,阿雷斯」 「是,好久不见了」 跟阿雷斯打招呼的克劳迪娅,并不是一直以来的克劳迪啊呀,总觉得有点紧张的样子。就连说话都有点打结。她可是面对一国的将军或者大臣说话都不会紧张的那个克劳迪娅啊。 「说起来,你们还是第一次相见呢。阿雷斯,这个人是西奥涅,是我的新侍女」 「……你好」 西奥涅静静地行了一礼,不过内心却有点混乱。克劳迪娅不是对着自己介绍阿雷斯,而是对着阿雷斯介绍了自己。这也就是说明自己被放在了第二位,这让她多少有点伤心。 之后克劳迪娅跟阿雷斯之间进行了简短而又看上去很高兴的对话。虽然对话内容本身只是些像「身体好吗?」「嗯,还行」之类的没有什么营养的对话,不过有一点不同。克劳迪娅的喜怒哀乐,都很明显的被表现了出来。阿雷斯要是有些事情说的含糊不清的话就会被她训斥,说了靠不住的话就会生气,有时候又会露出像是小恶魔一般的笑容来欺负他。 这些都是西奥涅进入王宫以来第一次看到的克劳迪娅的表情。此时的她不再是个公主,而是一个十岁左右的少女。 对着自己都没有展露过这些表情的克劳迪娅却对着阿雷斯露出了这些表情,这个阿雷斯到底是什么来头。西奥涅的心中出现了一种类似嫉妒的感情,这个疑问也一直缠绕在她的心头。 ◇ 之后,西奥涅独自一人开始调查起了阿雷斯的事情。 「这不是美丽动人的西奥涅小姐么,像你这样的人来到我这个地方,真是让我倍感荣幸啊。今天是有什么要是呢?」 西奥涅去找的,是名为罗兰的近卫骑士。过长的头发以及轻薄的感觉,是个不像近卫骑士的近卫骑士,也是西奥涅在成为公主的侍女之后第一个来搭讪的近卫骑士。她也是让西奥涅变的对近卫骑士有偏见的原因之一。如果可以的话并不是自己想要去接触的人物,不过事出无奈。要打听近卫骑士的事情的话,那么问同样身为近卫骑士的人就最好了。而且,罗兰的这副样子也明显要比其他的近卫骑士更好说话才对。 「实际上我想跟你打听一些关于一个叫阿雷斯的人的事情」 「呜,那家伙么」 罗兰抱怨了起来。 「西奥涅,我劝你还是放弃那家伙吧。虽说是个武艺高超的骑士,但是跟那么沉默寡言的家伙交往的话会很痛苦的哦。比起那种家伙,我更推荐的是——」 「不,我并没有你想的那种意思」 罗兰正很得意的用手指指向自己,在废话开始之前,西奥涅就制止了他。 「只是最近看到他跟克劳迪娅大人说话很亲近的样子,所以才会对他是个什么样的人这一点感到好奇。这是我作为克劳迪娅大人的侍女的义务之一」 「原来是这么回事啊。好吧,我就把我知道的事情都告诉你吧」 ……关于阿雷斯的事迹,西奥涅马上就知道了。 阿雷斯是建国英雄,法诺瓦鲁家的下一任当家。他虽然年轻,但是剑术上已经是无人能出其右了,所以现在成为了史上最年轻的近卫骑士,而且数年前还是孩子的事会后,不,恐怕正是因为他那时候还是孩子的关系吧,所以才会被选为了克劳迪娅的护卫。在他担当护卫的时候,他还成功的从一群暗杀者手上保护好了克劳迪娅,立下了大功。 「原来如此,还发生过这样的事情啊」 「但是,那个家伙很奇怪哦。那家伙啊,我们为了欢迎他这个新人,还想开一场欢迎会,但是他却说了一句不喝酒,就毫不留情的拒绝了我们。嘛,虽然干活的时候认真的要命,不过应该不是个坏人吧」 「非常感谢,知道这些就足够了」 也就是说,对于克劳迪娅,阿雷斯是自己的青梅竹马,也是救命恩人。 西奥涅也迫不得已的想到了一件事情,说不定,克劳迪娅对于阿雷斯,抱有一种特殊的女人对于男人的感情吧—— 克劳迪娅曾经被阿雷斯救过,普通的十几岁的少女的话,光是这样就被吸引住也不是什么奇怪的事情。 这种事情并没有让西奥涅感到很愉快,因为她有一种明明自己才是最接近克劳迪娅的人,现在这个位置却被别人抢掉了的感觉。 4 阿雷斯在这之后也经常来造访克劳迪娅。两人之间终究只是公主和家臣之间的关系,克劳迪娅也经常会对阿雷斯提出一些诸如去剿灭哪里的山贼,去惩罚一下某处态度不好的领主之类,绝对不会去拜托其他骑士的奇怪而又乱来的任务。不过那个阿雷斯也是,每次虽然都是一副不乐意的表情,但都只是说了一句「我知道了」之后,数日之后便像个没事人一样的回来,说一句「都解决了」而已。越来越让西奥涅觉得他是一个深不可测的人物。 这样的日子在持续了一段时间之后。 这一天,克劳迪娅一定要参加在王宫外举行的阅兵式才行,当然,西奥涅也是陪同着的。 阅兵式等同于是宣扬国王的统治的节目,数千的士兵们都会在这一天展露日积月累的训练成果,并进行大规模的军事演习。国王和贵族们看着大批的士兵在将军的只会下自由自在的变幻着动向而发出欢声,祝福着自己国家的安泰。 在这种环境下,克劳迪娅也是顾虑到了周围的气氛的关系吧,表面上还是表现出了很开心的样子。但是,西奥涅一眼就能看出来,这一切都是逢场作戏罢了。 「陛下对这种活动不感兴趣吗?」 为了让她能发泄掉一点怨气,西奥涅搭话道。克劳迪娅叹了一口气之后回答道。 「军队这种东西,不管有多么的表现自己的威严,终究也只是伤人的道具而已。如果有那样的人力的话,还不如去耕地来养活更多的人呢……我是这么想的,不过有些愚蠢吧」 「我很明白您的心情,但是……」 「嗯,我也知道。如果废除掉军队这个国库的蛀虫的话,北方的雷亚尼鲁一点会欢呼雀跃得到来征服我国吧。所以我也是明白军队的用途的,虽然明白……但是,我不想认同这种为了杀人而组成的组织的价值呢」 这样的话居然是出自一个十岁刚出头的少女口中。 「现在就算考虑这些也是没有用的。阅兵式还会继续下去,要在心情表现在脸上的表情之前转换一下心情才好呢」 「……说的是啊,你说的很对」 从早上就开始的阅兵式,随着太阳的西沉也进入了尾声。身为王子的哥哥,国王的父亲还有一些军部干部们开始了晚上的宴会,不过这种活动实在不该是年纪尚幼的少女该参加的,所以克劳迪娅也被允许回城了。 本来这种情况下应该是坐在没有顶棚的马车,在王宫的市民们的笑脸和挥手中回去的才对,但是因为阅兵式的关系,怕周围的人看到公主疲劳的样子而担心吧,这次坐的是有顶棚的马车。 马车的周围有数十名骑着马的近卫骑士守护着,走在回城的路上。平时都是一点事情都不会发生的行程,今天却有点不一样。 马车突然停了下来。 如果只是普通的停车的话那并不是什么稀奇的事情,可是稍微等了一会儿之后,车子还是没有要前进的样子。 「怎么了?」 「不知道呢……」 因为马车有顶棚的关系,所以不能看到外面的状况,两个人都只能在里面感到困惑。 过了一段时间之后,马车的窗口被敲了几下。 「怎么了吗?」 西奥涅稍微打开了一点木质的窗口之后,近卫骑士中的一人很慌张的说道。 「是,我们前进的道路前方好像发生了火灾,没有办法通过。现在正在进行妥当的处理,请再稍微等一下吧」 「那么绕道走不就行了么」 听了事情的克劳迪娅说道。 「万万不可啊!一国的公主克劳迪娅大人,是不能让您绕路而行的啊」 对于骑士顽固的态度,西奥涅也发现了克劳迪娅略微感到不满了。 「没关系,这是命令,给我绕路走。既然发生了火灾的话,那条路附近也会引起骚动吧,要让巨大的马车和十几个骑士排列着通过,一定会很碍事的。我再重申一次,这是命令」 「……是,小的知道了」 既然是公主陛下的命令的话,那么也就没有办法了——骑士一脸像是这么说着的表情,离开了。 「真是的,为什么武人的脑袋总是那么顽固不化呢」 「说的是呢」 只有这一点西奥涅也不得不跟克劳迪娅保持相同意见了。 没多久马车又出发了,改变了方向,离开了大路,然后,西奥涅遇到了她人生中最大的危机。 最初听到的,是什么东西划破天空的声音,之后,马匹发出了嘶鸣,人们发出了惨叫声。 「敌、敌袭!」 骑士的声音让西奥涅战栗。 「敌、敌人!?」 西奥涅慌忙看向了窗外,但是这之后立马就有一支箭射入了窗边,让她不禁倒吸一口冷气。 「冷静点,西奥涅,这种事情并不稀奇。估计又是些图谋不轨的组织来抓我的吧」 「这、这不是很糟糕的情况么!不做些什么对策话!」 「靠我们两个女人能做些什么。现在要说能做到的事情的话,那就只有等那些护卫好好的保护好我们了」 明明是这样的状况,克劳迪娅还是十分的平静,这使得西奥涅也稍微平静下来了一点。明明自己的主人克劳迪娅还这么平静,自己这个侍女怎么能够表现的那么动摇呢。 「……我知道了。我也是克劳迪娅大人的侍女,这点胆量我还是有的」 在这期间,外面还是不断传来武器碰撞的声音和人、马发出的悲鸣声。 就算是只能听到声音,也大致能听出来,处于不利的正是骑士这一方。 「不好了,车夫被干掉了!」 听到这个声音的时候,西奥涅都觉得自己的背脊发凉了。 而且,就算现在没有车夫也好,马车还是自己动了起来。 「把马车抢回来!不管怎么样都要把陛下保护好!」 听到这句话的时候,西奥涅被迫认清了一个新的事实。 这辆马车,被人夺走了。 ◇ 这不是玩笑也不是演戏,西奥涅出身至今第一次真正的感觉到了生命的危机。 「没、没事吧,克劳迪娅大人……?」 「我是没有什么关系啦。倒是你自己要不要紧啊,声音都在发抖了哦」 「这、这是你的错觉。我在成为克劳迪娅大人的侍女那一刻开始就已经做好觉悟了。我一点都没有觉得害怕」 「嗯,说得好,西奥涅」 护卫骑士被引开,现在还正被带往从来没有见过的地方,可是克劳迪娅还是一点动摇的样子也没有。不仅如此,她还明显担心着自己。 西奥涅作为一个侍女也是有自己的矜持的。比自己年纪小的主人都这样镇定自若,有着保护好主人义务的自己怎么能如此的胆小怕事呢。 最后,马车进入了某个地方的仓库,从窗户射入的阳光的量也明显减少了很多。然后,马车门被打开了,出现的,当然不是骑士们的脸。 「出来」 用低沉的声音下命的,是一个浑身被黑色装束包裹着的男人。 「西奥涅,不要做什么奇怪的举动,现在就听从他的」 「是、是」 她与克劳迪娅一起默默地走出了马车。 一个比其他男人块头大得多的男人站在了她们的面前,估计是他们的首领吧。 「欢迎,克劳迪娅公主陛下」 「没用的问候就免了,还有,我不记得有被你们邀请过呢」 克劳迪娅很普通的回答道。 「确实,我对我们这种粗鲁的招待表示抱歉。我们是反贵族同盟的人,这个国家中,贵族们的横行已经历历在目了。人民被苛捐着重税,或者说像是被当做奴隶一样使用。因为不能继续容忍他们那样的行为,我们站了出来。克劳迪娅公主,为了我们的目的,暂时就要委屈你一下了」 反贵族同盟,虽然没有听说过他们的名字,不过西奥涅大致是还是能猜到他们就是一群反抗贵族支配的集团吧。虽然他们现在这副样子看上去跟盗贼没有什么两样。 克劳迪娅用鼻音嘲笑着他们。 「你们是什么人,有什么目的,对我来说都不重要,我也不想知道。不管如何,像你们这样的做法是不可能让事情成功的」 克劳迪娅很直接的说出了这些,这使得男人们感到愤怒,不过都被头领给制止了。 「真是勇气可嘉啊。不过,你能保持这种气焰到什么时候呢。现在我已经掌握了你的生杀大权,现在立刻就砍下你的脑袋拿去献给国王陛下的话,肯定也会很有趣吧」 「如果你的目的只是这种的话那么就随便你了。如果你真的认为这么做事情就会得到什么改变的话」 「……原来如此,这种堂堂的态度,不愧是一国的公主啊。很好,那么以你的安否来做交换条件的话,国王陛下也不会那么轻易无视我们的要求吧。很抱歉,就劳烦你暂时留在仓库里吧。希望不要有什么奇怪的举动,老实一点的话,我能够保证你们的生命不会有危险」 「我就答应你吧。事情都到这种地步了我也不会做些没有必要的事情。但是,希望你们能小心一点。现在我这个公主被绑架了的话,现在某处的某个骑士一定会拼命找我的吧,要是被他找到的话,你们可不会平安无事哦」 「是么,这个首都可是有十万人居住的大都市,我不认为他能找到这个地方呢。再说了,贵族骑士什么的根本没有需要害怕的地方,刚刚我们还不是成功的从骑士们的手上把你给带了过来么」 「那么,事情到底会如何呢。毕竟刚才那个家伙并不在我的身边呢」 男人们似乎并不能理解克劳迪娅所说的话中的含义。但是,西奥涅却明白。 克劳迪娅所说的那个骑士,就是指的那个阿雷斯。 ◇ 这之后,克劳迪娅和西奥涅被关在了一个地下室里,似乎是杂货屋一样房间,当然,从来没有打扫过。 「居然把克劳迪娅大人关在这种地方……身体没关系吧?」 「没事,你才是,害得你被关在这种肮脏的地方了呢」 「请不要在意这种事情!说起来我也算是克劳迪娅大人的侍女,本来应该在事情发展成这样之前就做些什么的。比如说,我去做诱饵来让克劳迪娅大人逃跑之类……」 「我要求你做的事情只是一个侍女该做的事情而已,你就算再多做些什么事情,你的工资也不会有变化的哦」 「你真是太小看我了!我虽然只是一个普通的侍女,但是我始终都是克劳迪娅大人的侍女!只要是为了克劳迪娅大人的话,就算赌上这条小命也是应该的!」 「这样啊,你还真是说了让我高兴的话呢。只是,我从来没有怀疑过你对我的忠诚哦。反正救援马上就回来了,我只是要告诉你不要做没必要的牺牲而已」 西奥涅明白了他的意思。 「……你很相信阿雷斯大人回来救我们呢」 「嗯,如果是那个男人的话,只要听说我被绑架的话,恐怕就会在整个首都中来回奔跑找我吧」 首都里驻守着数千名骑士,听到公主被绑架的话,肯定会发动全部人员来寻找公主吧。 确实他们中的某个人可能回来救自己。但是,那个是阿雷斯的可能性,从常识上来考虑确是绝对不高的。 即使如此,克劳迪娅还是最先确信会来救自己的人是那个阿雷斯。明明是有着跟实际年龄不符的智慧的那个克劳迪娅。 「阿雷斯大人还真是深得公主的信赖呢」 「不,信赖……有点不一样吧。这是……对了,是必然。每次我只要陷入困境的话,阿雷斯就会到来。如果阿雷斯陷入困境的话,我也会向他伸出援手。仅此而已,所以,你不需要担心什么,唯一需要担心的事情,恐怕也就是这里有没有厕所这件事了吧」 「确实,这一点很让人担心呢」 估计是克劳迪娅想出来的玩笑话吧,西奥涅笑了出来。 但是,确实这是一件不太好笑的重要的事情呢。到底那群人会不会让她们每次要小解的时候从这里出去呢。西奥涅总觉得这件事情好像十分重要的样子。 ◇ 应该说是幸运吧,西奥涅只是杞人忧天了而已。 外面突然就变得骚动了起来,从紧闭的铁门对面,听到了以下的对话。 「不、不好了!骑士们发现这个地方了!」 「你说什么!?到底怎么才找到这里的……不,先说说对方有几个人!?」 「不多,只是两个穿着红色盔甲的近卫骑士!」 「只有两人!?我知道了,肯定是想优先立下救出公主的大功吧。好,准备迎击,在他们叫来援军之前先把他们给解决了!」 听到这番对话的克劳迪娅,得意洋洋的挺起了胸膛。 「看吧,来了吧,一定是阿雷斯」 虽然对于公主为什么会立刻就断言那是阿雷斯这一点感到疑问,不过现在还有另外一点不得不问的问题。 「但、但是看起来只有来了两个人啊。没有关系吧……?」 「什么啊,有阿雷斯一个人就足够了。我反而觉得剩下的一个人是累赘呢,到底是谁呢?」 西奥涅跟克劳迪娅一起站在门口,通过门缝看着外面。 看来阿雷斯和另外一个不知名的骑士正在从楼上走下来,包括头领在内的十个左右的男人正拿着武器准备迎击。 这时候,一个浑身漆黑的男人跑了下来。 「阻、阻止不了他们!一楼的同伴已经全灭了!」 「你、你说什么!?敌人不是只有两个人么!」 「其中一个人厉害的不得了!实在是没有办法制止住他啊!」 男人说话的声音就像是在惨叫一样。 「克劳迪娅大人!克劳迪娅大人在不在!?」 没多久就听到的——不会错的,就是那个阿雷斯的声音。 「阿雷斯!在这里,我在这里哦!」 克劳迪娅大吼了这么一声之后。 阿雷斯就从楼梯上冲了下来。然后不管周围有那么多男人埋伏着,用左手拿着的剑将他们一个个给全部击倒。 「好、好厉害……」 西奥涅已经惊呆了。 就算是被好几个敌人包围住了也好,他也没有后退一步,用眼睛都快跟不上的速度挥舞着剑,将敌人斩杀。 他的一举一动就像是鬼神一般,战斗的英姿已经不像是人类了。同时,西奥涅也知道了克劳迪娅会如此相信他的根据。正是因为她知道阿雷斯的这种强悍,所以克劳迪娅才会毫无保留的信任着他。 「射箭!用弓箭攻击他!」 命令的声音就像是惨叫声一样,张开弓的部下们在距离他三间(约五点四米)的超近距离放出了箭,而且还是从阿雷斯的侧面。 「危险!」 虽然知道阿雷斯不是普通的骑士,但是从那种距离是没有办法避开弓箭的吧,西奥涅为了唤起阿雷斯的注意发出了叫喊。 但是,这也都是白费力气。 阿雷斯看都没有看一眼弓箭射来的地方,轻而易举的就用右手抓住了这些箭矢。实在是难以置信,比肉眼的移动速度还要快的箭矢居然被他空手抓住。 然后就像没事人一样的把箭矢一丢,继续砍杀着动摇了的敌人。 十人以上的一行黑衣人,已经只剩下一个人了。 「这、这不可能!可恶,给我出来!」 最后剩下的头领,打开了西奥涅他们所在的储物室的门。 意图已经很明显了,是想拿自己和公主做人质。 西奥涅立刻就挡在了克劳迪娅的前面。如果此时克劳迪娅被拿去当人质的话,就算是阿雷斯也会难以出手的吧。所以一定要阻止他才行。 可是制止她这种行动的,不是别人,正是克劳迪娅。 「没关系,不要抵抗,西奥涅,我只是去迎接阿雷斯而已」 克劳迪娅自己走向了头领那里。 「好、很好,给我过来!」 头领就这样粗暴的将克劳迪娅拉了出去,用小刀顶着她的脖子。 「你这混蛋也给我到此为止了!现在立刻就把剑给丢——」 但是,阿雷斯完全没有理睬男人的样子。不仅如此,他现在还因为怒气冲头的关系而露出了像是鬼一样的表情。 「你这个无礼之徒!对克劳迪娅大人干什么!」 阿雷斯拿起了边上麻袋,看起来就像是个放了谷物的麻袋。虽然那个麻袋应该要比看起来重的多,不过阿雷斯就像是拿起一个小盆子一样轻松的就用右手将其拿了起来,丢了出去。 所有的事情都发生在一瞬之间。恐怕是连把小刀插进克劳迪娅的脖子上的时间都没有了吧,头领的脸在遭受到了麻袋的直接攻击之后,发出了惨叫声倒了下去。 那么多的黑衣男子,现在已经没有一个人是站立着的了。 「克劳迪娅大人,您没事吧!?」 阿雷斯立刻就跑到了克劳迪娅跟前。 ——这还真是输给他了呢。 看到这样的一幕的西奥涅感慨道,然后她也不得不认输了。阿雷斯的强大,以及对克劳迪娅的一心一意。 阿雷斯在这种广阔的首都中,比谁都更早的找到了克劳迪娅,然后一个人轻易击倒了数十个敌人。克劳迪娅大人,您没事吧——这么做只是为了说这么一句话而已。 但是,克劳迪娅采取的行动却也很让人感到意外。她敲打了跑过来的阿雷斯的脑袋。 「诶……?」 看着一旁呆滞着的阿雷斯,克劳迪娅爆发了。 「笨蛋!为什么不过来的更早一点!?托你的福我都有点着凉了呢!」 「什……我、我也已经尽了最大的努力了啊!要找出这里可不是那么容易的啊!」 「少废话,对骑士来说,结果就是一切吧!说起来,就是因为你没有好好干,所以我才会被那种家伙给抓走的!你对我的誓言难道都是假的么!」 「可、可是我会离开王宫也是因为克劳迪娅大人的命令——」 「少罗嗦,什么叫可是,你说什么可是!骑士居然还要狡辩,太丑陋了!」 不知道为什么两个人吵了起来。 克劳迪娅明明不管是处于什么状况下都坚定不移的相信着阿雷斯,可是为什么会吵起来呢。 一瞬陷入思考的西奥涅,立刻就找到了答案。 「……就是说,两个人都还不够成熟呢」 克劳迪娅就是因为知道阿雷斯会来救自己,所以才会保持那样的态度。可是,实际上这种情况下她也还是会感到害怕的。在看到解决的了一切的阿雷斯的瞬间,先前一直紧绷着的那根线就这么断裂了。而爆发出的诸多感情,就被发泄在了阿雷斯的身上。 「哎~阿雷斯你这家伙在干什么啊。好不容易平安救出了公主大人,居然还惹怒了公主」 西奥涅正在思考的时候,听到了熟悉的声音。 出现的那个人,不是别人,正是近卫骑士罗兰。 「啊拉?为什么你会出现在这里?」 「这话算什么意思啊?我可是跟阿雷斯一起寻找着你们哦」 说到这里,西奥涅想起来刚才那群男人们也说过,入侵者是两个人。恐怕,他就是另外那个人了吧。 「你要好好感谢我哦,西奥涅。听说你跟公主陛下被绑架之后,我可是立马就冲出来寻找你们了呢。老实说,能找到这里也应该是托了我的福哦」 总之西奥涅明白了,他是在想卖个人情给自己。 「有一件事我要问你,罗兰大人。跟这群男人战斗的只有阿雷斯大人一人,那么至今为止罗兰大人到底在干什么呢?」 「诶?这、这还用说吗,当然是在跟那群无耻之徒战斗啦」 「这样啊,不过好像只看到阿雷斯大人活跃的身姿啊,并没有看到罗兰大人的样子,为什么呢?我想,该不会罗兰大人将战斗的事情全部交给了阿雷斯大人,自己一个人在边上看着吧?」 「当、当然不会啦!对、对了,我在上面战斗的关系,所以你没看到。真是好惊险啊,我一边躲闪着左右袭击过来的敌人,一边将他们一个个击倒——」 「可是,你的盔甲和剑上看起来没有一点战斗过的痕迹呢」 「这、这个么……对了,当然是因为我太强了的关系啦」 实在是幼稚的可笑的谎言。要说强大的话,现场只有阿雷斯才配得上这个词。完全不能想象罗兰这副样子还去对付同时从数个地方袭击过来的敌人。 西奥涅对着罗兰露出了微笑。 「抱歉了,罗兰大人。虽然很感谢你来援救我们,但我是不会对骗人的家伙产生好感的。请你理解」 说完,西奥涅将脸转了过去。罗兰虽然想要做什么辩解,可是西奥涅完全没有听的意思。 而另一边的阿雷斯似乎还在跟克劳迪娅争论着。 阿雷斯虽然拼命想要解释一些事情,不过克劳迪娅只是挽着手站在那里。 看着这幅样子西奥涅忍不住笑了出来。阿雷斯恐怕也知道的吗,克劳迪娅会这么露骨的表现出感情的对象,恐怕也只有自己了。 ◇◇◇ 「…………」 阿雷斯不知道此时该做什么样的反应。 「你明白了吗?阿雷斯大人」 结束了漫长故事的西奥涅,继续说着。 「我对于你的事情,甚至觉得有些嫉妒呢。为什么你能跟克劳迪娅大人那么亲密无间呢。但是,现在不一样了。阿雷斯大人,恐怕你是能回应克劳迪娅大人的愿望的唯一的人了。你比谁都要强大,而且比谁都要一心一意。我能为克劳迪娅大人效力的唯一途径就是做好一个侍女,在其他的事情上能为克劳迪娅大人出力的现在只有你了。所以……我觉的是你的话,就算把克劳迪娅大人让出来我也是可以接受的哦」 对阿雷斯来说,这是无比高兴的一句话。自己还能成为那个克劳迪娅的力量。 「可……可是,克劳迪娅大人认为我杀害了她的王兄……」 西奥涅没有回答,相对的,她拍去了落在衣服上的树叶,站了起来。 「我要说的事情都说完了,所以应该回去了。要是被自认为王的菲利普怀疑就麻烦了。但是,阿雷斯大人,你应该比谁都清楚才对。你所宣誓要效忠的那位,到底是个什么样的人这一点。克劳迪娅大人到底会不会把你当做是杀害自己血亲的仇人呢。这一点还是请你靠自己的眼睛和耳朵来确认吧?」 「…………!!」 阿雷斯受到的冲击并不小。 在还没有从这股冲击中回过神来的情况下,西奥涅已经做好了再次启程的准备。 「那么我就先告辞了,等着最近再次与你相见呢」 「我来送你吧,不能让女性一个人踏上旅途呢」 雷昂的提议,西奥涅很高兴的接受了。 「帮大忙了呢,把我送到街道的附近就行了」 就这样,西奥涅离开了。 被留在那里的,只有一个人拼命思考着西奥涅的话中含义的阿雷斯一人。 ◇ 这一天的晚上。 奴隶商人泽多鲁带着自己的部下,来到了某个人的跟前。 「加鲁姆斯,我有一件事情想要问你」 已经准备睡觉的加鲁姆斯,露出了不爽的表情又站了起来。 「你们啊。不,也料到你们差不多该来了。是想问克雷斯的事情吧?」 泽多鲁最近对矮人族的观点改变了很多。原本以为他们只是一群只有怪力值得骄傲的种族,但他们脑子的回转速度似乎也是很快的。 「这样说起来就方便了,那么我就单刀直入的问了,克雷斯到底是什么来头?」 「老夫没有什么可以回答你的事情。你要是想知道的话就自己去问克雷斯吧」 这个回答,泽多鲁似乎也早就预料到了。 「我虽然只是一个小商人,对世间的事情也还是知道一点的。在之前跟北方的战斗中,有一个立下了大功的骑士,可是听说最近他突然销声匿迹了,当然,我也听说过这个骑士的名字。再说,偶尔到访的客人们,都叫那个克雷斯为阿雷斯呢」 「呵呵?该不会是神奇的偶然吧?」 加鲁姆斯平淡的回答道。 泽多鲁已经确信了,那个克雷斯正是世人皆知的法诺瓦鲁的骑士。所以他以为只要给加鲁姆斯一点暗示的话,就能察觉出他的变化吧,没想到自己算错了。如果加鲁姆斯是故意装出一副不在乎的表情的话,那他可不是一个省油的灯啊。 没办法,泽多鲁只能放弃了从加鲁姆斯身上获得新情报的这个念头。 「那么我们换一个话题吧。最近我听说,在离这里北面远一点的地方,统治着那里的索谬鲁伯爵正想要买大量的奴隶」 「然后呢?」 「我就直说吧,对于我来说,我希望能尽快赶走不必要的麻烦呢」 加鲁姆斯的表情第一次发生了变化,他的胡子动了一动,像是在笑一样。 「你的想法不错哦。如果克雷斯真的是法诺瓦鲁的骑士的话,他是不会容忍奴隶商人这种不合法的存在的。所以也不知道他什么时候会改变心意袭击你呢」 这才是泽多鲁所担心的事情。 「但是,为什么要跟老夫说这些呢?你要是想卖了他的话就尽管卖吧」 「……我感到不安?确实,我想赶走麻烦是事实,我甚至觉得要是让那个男人看到我用金钱跟人进行奴隶的买卖的话,说不定他就会攻击过来呢。所以我才想听一下你的意见」 「原来如此,这么回事啊。现在的老夫是你们的保镖,所以也一定要回答你们呢。不过,老夫能说的东西估计也没什么价值吧」 「无所谓,你就说吧」 「只说一点。老夫所认识的那个阿雷斯,是个很讲义气的人。你的职业虽然并不是值得肯定的,不过,他是不会忘记一饭一宿的恩情而反过来袭击你的」 「……是么,我知道了」 泽多鲁下定了决心。 那就是尽快将阿雷斯卖给索谬鲁伯爵。索谬鲁伯爵不仅有不少不太好的流言蜚语,泽多鲁本身也不喜欢这种突然的买卖。 可是,他做出的判断就是现在需要尽可能快的将克雷斯给放掉。 泽多鲁行了一个小礼之后,离开了加鲁姆斯。 ◇ 变成一个人的加鲁姆斯所嘟囔的话,当然,是没有人知道的。 「就算行走的道路发生变化也好,那也是那个男人自己的命运。一直走在平坦的道路上也会很无聊吧,偶尔来点变化也是挺不错的呢」 ·TO 下一章 ·TO TOP
https://w.atwiki.jp/raxpo1/pages/40.html
1 在杰雷德得到了奥利比亚、贝鲁哈鲁特这些新的同伴的时候。 女骑士梅里斯缇露的身姿出现在了波鲁涅利亚侯爵那里。 「终于就快是决战了么……」 从窗户看到的城外的景色,是数千士兵组成的部队正在蓄势待发中。 前几天属于波鲁涅利亚领七个郡中的一个,雷姆斯郡的执政代行官那里传来了求救的信号所以才会这样。好像是说雷姆斯郡的农民们也加入了反乱军。 这样下去的话雷姆斯郡的统治权落入反乱军的手中也就肯定只是时间的问题了。所以才会回应了执政代行官的请求,再次编制起了镇压军,总数是五千左右。 当然,梅里斯缇露没有被编入到这支部队之中,更何况她现在连在这个城中自由活动都做不到。 这也是理所当然的吧,梅里斯缇露在与反乱军的战斗中失败,然后败北,并变成了俘虏。没有比这个更加耻辱的事情了,并且反乱军——那个杰雷德,还无条件的释放了梅里斯缇露,她甚至没有受过一点伤。 结果就是梅里斯缇露失去了她能处的地方,胜败乃兵家常事,不过败军之将原本就不太会继续得到信任,再加上梅里斯缇露又是被无条件释放的,所以一直被怀疑她跟反乱军之间是不是有什么勾结。 可是,她已经做好了觉悟,这一切都是因为自己输给了反乱军才会造成的,是自己的责任,自己也不打算回避因自己的无能而造成部下死去这一罪过。 所以,她失去了信赖,失去了地位,不过就算在背后被友军的人指指点点也好,她也有着继续留在这个城里的理由。这里有那个大人在,这个波鲁涅利亚领中唯一值得自己尊敬的蒙佛特执政官在这里。只要自己可以继续待在这里的话,那么说不定就有机会能为那位大人效一份力。 梅里斯缇露再次看了看眼下的部队。 「要是还有什么我能做到的事情就好了……」 2 总数超过五千的镇压军在蒙佛特执政官的指挥下,终于开始准备出发前往雷姆斯郡了。 但是,因为出乎意料的理由使得他们的出击被延误了。因为正在这种准备出击的时候,波鲁涅利亚侯爵那里传来了命令。 既然主人发出了命令的话,那么就没有不去的理由,蒙佛特只能拖后出击的时机,快速前往了波鲁涅利亚侯爵那里。如果这是能重要到足以阻止五千人形成的部队的脚步的事情的话,那么还能感到一点慰藉,但是,着当然是不可能的。 「喂,蒙佛特!到底要等到什么时候那些不知世间肮脏的处女们才会送过来!?你可别忘了,正是因为你说可以使用处女权什么的,所以我才会忍耐住不做什么铺张浪费的事情的哦!」 他的主人,直到现在还完全没有理解时事的样子,只是主张着自己的欲望而已。 当然,蒙佛特大致上已经料到了这一点,所以也没有感到特别生气,在波鲁涅利亚侯爵面前低下了头。 「关于这件事情请阁下放心,我早就料到阁下差不多该提这件事了,所以早就安排手下的人去行使处女权了。恐怕在接下来的五日盒子内,第一批的处女们就会到达这里了吧」 告诉波鲁涅利亚侯爵有处女权这种领主权利的人正是蒙佛特,可是,每当波鲁涅利亚侯爵想要使用这种权利的时候,总归会用一些理由来阻止他的也是蒙佛特。而这个蒙佛特现在终于同意了处女权的行使,波鲁涅利亚侯爵的脸上立刻露出了无法压抑住的喜色。 「你说的是真的么?」 「是的,请再等个五天左右吧」 「哼,哼,那好吧。那么我就再等五天。你给我记住,如果让我等得更久的话,就算是你我也不会饶恕的。你可不要忘记我的父亲对于你们家族的恩惠!」 「……当然了,阁下」 蒙佛特故意用压低了的声音回答道。 ◇ 结束了跟主人的报告之后的蒙佛特正走在前去镇压军那里的路上,独自一人的他再次想起了波鲁涅利亚侯爵的某句话。 『你可不要忘记我的父亲对于你们家族的恩惠』 凡是有什么事情的时候,波鲁涅利亚侯爵就会对着蒙佛特这么说。 「……这是当然的,阁下,正是为了报恩,所以我才会继续扶持着阁下的」 这个声音,当然是不会有其他的人听到。 「蒙佛特大人!」 突然,他听到了叫喊自己的声音。 回过头去的蒙佛特,所看到的是做好了出战准备的梅里斯缇露。 世间少有的女骑士,也是在蒙佛特所知道的人中,属于有能力的人才之一。 「怎么了,梅里斯缇露。你应该是要在自己的房间里反省的人才对吧」 「我知道的,但是,现在的我已经想到了有什么办法能够帮到蒙佛特大人,所以希望你能够允许」 「…………」 对于蒙佛特来说,如果可以的话希望她能够安分一点。但是,这个有能力的女孩到底想出了什么来,还是挺让人感兴趣的。总之先听听她的想法也是不错的。 「你说的是什么方法?」 「是。我想要背叛波鲁涅利亚侯爵,去投靠反乱军」 「……是么」 蒙佛特眯起了眼睛。敢如此大胆的说出要背叛友军什么的,那么其中的含义就只有一个。 「也就是说,你假装投降于反乱军,然后埋伏在里面做我们的内应么?」 「是的,我已经被怀疑跟反乱军有勾结,身边的人都疏远着我。现在的我就算背叛波鲁涅利亚侯爵去投靠反乱军,肯定也不会有人觉得奇怪的。但是,希望蒙佛特大人可以理解……」 「原来是这样」 这个提案不坏,潜入到反乱军中的梅里斯缇露,一定会送来一条又一条重要的额情报的吧。如果只是以击破反乱军为目的的话,这的确是很有效的策略。 只是,蒙佛特还有一点担心的地方。要让梅里斯缇露潜入到反乱军中的话,那么就等于是让她身处险境之中。如果是那个杰雷德的话,就算她是投靠过去的也好,肯定也不会那么简单的信任她的。如果发现她泄露了反乱军的机密的话,那么一定会使得她陷入相当危险的立场之中吧。 蒙佛特是期待着梅里斯缇露的。梅里斯缇露比起做一个武官,更适合做一个文官来治理领地,就算是在波鲁涅利亚侯爵的这种暴政之中,只有她所治理的兰古鲁郡到现在还是保持着平稳,这就是证据。 这次引起反乱的责任——不,应该说责任中的一点就是蒙佛特,因此对波鲁涅利亚领的领民们造成了不少巨大的负担也是事实。 蒙佛特多多少少也还是有一点良心的,至少在自己的目的达到之后,他还是考虑着会减轻一点领民们的负担的。 恐怕担当这个任务的就是杰雷德了吧。再加上比谁都要更了解波鲁涅利亚领的梅里斯缇露如果能担当辅佐的话,那么复兴一定会进行的更快吧。 「……好吧,我知道了,就随你喜欢吧。那么为了能让你更方便的潜入进反乱军之中,我就给你一个礼物吧」 「是!非常的感谢,我一定会完成自己的任务的!」 深思熟虑之后,蒙佛特答应了梅里斯缇露的要请。 如果一直把梅里斯缇露留在波鲁涅利亚侯爵的身边的话,在蒙佛特达成自己真正目的的时候可能会把她也给牵连进去,所以干脆还是把她丢到反乱军那里才反而更安全吧。特别是因为波鲁涅利亚侯爵是一个任性的危险男人,完全不能排除今后他因为一时兴起而做出什么危害到梅里斯缇露的事情的可能性,而且从人性上来看也是杰雷德那里要可信的多。再加上将来真的要让梅里斯缇露辅佐杰雷德的话,那么还是尽早将她安置到反乱军之中会更好吧。 「只是,梅里斯缇露。有一个条件,不管发生什么事情,你都不能操之过急。绝对不要做出暗杀杰雷德之类的事情」 「这、这是为什么啊。我觉得一旦有必要的话,哪怕就是要拼上性命也应当要夺取杰雷德的性命才行啊……」 「这不是你该做判断的事情。杰雷德是一个感觉很好的人,如果你做出一些让他觉得奇怪的行动的话,那么他就会察觉到你的意图吧。有必要的时候我会直接给你命令的,在那之前你只要考虑如何获取杰雷德的信任就行了」 「……我知道了,那么我就这么做吧」 因为蒙佛特的话非常的合情合理,所以就算是梅里斯缇露也找不出反驳的地方。 实际上,如果杰雷德因为暗杀什么的而简单的死去的话,最困然的骑士就是蒙佛特自己,当然梅里斯缇露是不会知道这一点的。 就这样准备好了所有事情的蒙佛特,再次率领着镇压军出击了。 时值贝鲁塞鲁王国历八十二年第八个月,反乱军出现后仅仅过了两个月。 3 另一方,此时。 杰雷德所率领的反乱军,为了战胜肯定会到来的镇压军,正全力准备着。 在有着经验的迪奥鲁、原骑士的贝鲁哈鲁特的指导下,士兵们操练着,调度着物资。不管是谁都为了明天能够活下去而努力着。 而在所有人当中,最勤奋的就是有着 风之女武神 这个别名的米娅了吧。她为了实行杰雷德所想出来的新战术,连日进行着特殊的训练。 「呼,真是好累啊」 这一天也被反复要求频繁使用着风魔法的米娅,回到了自己的宿舍,在发出了一句会让崇拜她的士兵们失望的像老头子一样的声音后倒在了床上。 「喂,米娅,太没家教了哦」 在她的后面,传来了青梅竹马卢克的声音。 她穿着 风之女武神 专用的露出度颇高的衣服倒在了床上,从后面看上去的话是多么撩人的光景啊,不过,在像兄妹一样的卢克面前的话米娅一点也没有觉得害羞的样子。而卢克好像也是一样的。 「今天就饶了我吧,每天装作英雄一样抬头挺胸的什么的可是很累的哦?没人看到的时候至少让我放松放松吧」 卢克一边叹气一边耸了耸肩。 「真拿你没办法。不过杰雷德对于在你的使用上这一点还真是过分的非同寻常啊。今天我就当没看见吧」 「谢啦」 简短的谢完之后,米娅在床上蜷缩了起来,声音变得很小。 「但是,今天所进行的战术确实很有效。我从来没有想过要那样使用自己的力量呢,这样的话说不定真的能够战胜侯爵呢」 「……是么。果然选择杰雷德没有错呢」 「嗯,估计是的」 米娅有一个梦想,可是,在实现这个梦想的初期阶段她就遇到了挫折,因为这不是靠米娅一个人就能实现的梦想。 但是,杰雷德恐怕可以做到吧。只要看了杰雷德的一系列行动,就会觉得自己来到他这里是正确的决定。现在,反乱军正面临着最大的危机,只要能克服过去的话,那么米娅的梦想就越来越接近实现的可能了。所以她才有着每天这样陪同杰雷德训练的理由。 这时候,传来了敲门的声音。 「是我,稍微打扰一下行么」 是一个熟悉的低沉声音。 是迪奥鲁,能够轻松的挥动大剑的壮汉。 「……迪奥鲁?有什么事?」 「 风之女武神 ,有一件事情我想问你一下,虽然知道你现在很累了,很抱歉,能陪我一会儿么?」 米娅和卢克照了照面。 迪奥鲁恐怕是反乱军中最厉害的男人了吧,杰雷德也对他十分信赖。 但是,他跟米娅还有卢克并不是很熟悉,就算是现在,训练期间也没有什么能够谈话的机会。 「怎么办,米娅」 「对方可是同伴哦,没有拒绝的理由吧。而且也不可能是什么爱的告白吧」 「……是啊,杰雷德也十分信任着那个男人的样子,应该是不会有什么问题的吧」 「嗯,那我就去一下吧」 米娅慌慌张张的整理了一下身上的衣服。 ◇ 在向村民那里借来作为宿舍使用的建筑物的背面。 迪奥鲁在确认了周围没有人的气息之后,终于停止了脚步。 「那么,你要跟我说什么呢?」 被米娅问道的迪奥鲁,挽着手靠在了建筑物的墙壁上。 「应该是二十年前的事情了吧。我从以前就一直对自己的力量很有信心,所以年轻的时候总是漫无目的的旅行着,帮人做着保镖或者做佣兵赚取生活的费用」 对于突然说起以前事情的迪奥鲁,米娅虽然有点无语,但她还是将其作为正事的前提倾听着。 「这样啊,原来你会这么厉害也是因为有以前那些经验啊」 「就是这么回事吧。然后呢,在旅行的路上,我遇到过一个很有趣的男人。那是在做一个商队的护卫的时候,同样也是护卫的人之中,有一个黑魔法师,那接货也是使用风精灵的」 「诶……」 瞬间,从米娅的表情上,各种各样的感情都消失了。 「不知道什么原因,这家伙跟我相当投机,在结束了护卫的工作之后我们也还一起旅行了一段时间。是个很轻飘飘的男人呢,听说要使役风之精灵的话必须要理解风的感觉才行,那家伙正是一个像阵风的男人呢。喜好自由,讨厌被束缚,而且——非常的强大」 「…………」 「某个时候,发生了这样的事情。那天下着异常的暴雨,我们正在山间的道路上行走,但是眼前的道路因为泥石流的关系被堵住了。当然我们这样就无法前进了。不仅仅是我们,街道被埋没的话,那么附近的村庄也都会感到困扰吧。这个时候……你猜那家伙做了什么?」 被这么问道的米娅,在短暂的沉默之后做了回答。 「把土砂堆成的小山给吹飞了吧?」 虽然开玩笑般的回答就是真正的答案,但是迪奥鲁并没有露出什么吃惊的样子。 「……是的。那时候的事情就算现在想想也觉得不可思议呢。就算是集合数百人也估计要画上一个月的大量的土砂,那家伙居然只用一个黑魔法就都解决了哦」 「…………」 「嘛,这些事情都无所谓了。这之后我们也继续任意旅行着——所以后来我也找到了我的妻子。所以我住在了一个固定的地方,旅行的同伴们都解散了,不过那家伙还是一个人继续着旅行」 米娅静静地听着迪奥鲁的话。 迪奥鲁是为了什么才把自己给叫出来的,已经不用说也知道了吧。能使用那么强力的风之魔法的黑魔法师,就算是这个世界上也不可能会有那么多人存在。 「男人的名字叫西鲁维斯,你应该已经知道我想说些什么了吧?从第一次看到你的时候我就在想了,你的眼神跟西鲁维斯也很像呢,这种正直的眼神」 「……是吗,这是当然的啦,因为是父女嘛」 米娅像是回想起了过去的什么事情一样,露出了有点让人感觉到寂寞的微笑。 「原来如此,你果然是西鲁维斯的女儿啊。那家伙还好么?既然你被生了下来,那么说那家伙也最后终于是找到了老婆了么」 「很久之前就死了,还是夫妇一起」 估计是已经预料到了一些了吧,所以迪奥鲁并没有很吃惊。 「发生了什么?」 「……我其实也不太想提起这件事呢」 口吃变的不清了。 迪奥鲁虽然像是想要说些什么,但是估计感觉到米娅不太想说些私人的事情吧,所以他说出了接下来的这番话。 「好吧。那么你也不用勉强说出来。西鲁维斯能够找到自己心爱的女人,还生下你这个孩子就足够了」 「……嗯,我也是这么想的。妈妈直到最后也很幸福呢」 想起了自己的双亲,那一对一直都在一起的感情良好的父母。 在小的时候自己虽然一直觉得夫妇就应该那样吧,但是在懂事了解除了外面的世界之后,她终于发现自己的父母稍微有些特别吧。没有其他像他们这样相亲相爱的夫妇了吧。所以说,他们才会选择那样的死去方法吧。 「这种时候还把你叫出来真是抱歉了,我想要知道的也就这些事情而已」 「这样啊,这点事情你早就可以跟我说了」 「虽然我也是很早就想问你了呢。但是杰雷德抹掉了你个人的过去,将你捧成了 风之女武神 ,而且你也没有特别讨厌的样子,事到如今再被说到过去的家人什么的我怕你会不想听吧。虽然我觉得还是一直瞒着你比较好,不过明天恐怕就是最后的决战了吧,所以我才会忍不住想要来问你的」 「不要说这种不吉利的话啦,这样不就像是马上就要死了一样啊」 「我本来就是那么想的。没关系,这样就终于可以跟去世的妻儿见面了呢。倒是米娅,我有一件事情想要拜托你。如果我陷入危机的话,千万不要来救我」 「我说啊,这可不是开玩笑哦。能不要那么轻易的就说什么要死不死的好么?」 米娅略微有点怒气的抱怨着。 「人类死了的话就什么都结束了哦。虽然我听说你的家人已经都死了,但是只要还活着的话,那么就一定会有好事的吧?再说了,你也考虑一下活下来的人的心情吧。我已经知道你是我爸爸的朋友了,要是再简简单单的就让你死去的话,会让我睡不好觉的啊」 「不要生气,你是正确的呢。但是……我真的已经不行了,已经不能再忍受下去了。就算是你的话也不想因为自己的任性而折磨他人吧?」 迪奥鲁背靠在了墙壁上,抱着自己的头坐了下去。 「等、等一下啊……?忍受不住是什么意思啊?」 「在这样的农村里,只要仔细听一下的话就会听得到吧。孩子们的欢笑声跟母亲们的声音。但是,这些……我无法再忍受了……!」 迪奥鲁做出了一件让人吃惊的举动。 他开始用指甲抓起了自己的耳朵,像是要把耳朵给扯下来一样。 「快、快住手啊!已经出血了啊!」 米娅当然上前去阻止了他,但是她纤细的胳膊根本就阻止不了迪奥鲁那粗壮的手臂。 「每次听到孩子们欢快的声音之时,我就会忍不住想起自己的妻儿!这对我来说是一种多么残酷的折磨,你懂么?我在离开家里出去的时候,家里的妻子和孩子都死了,我没有能够保护到她们,我连最后跟她们道别都没有做到……」 迪奥鲁哭了,这样一个大男人,居然不停的哭泣着。就算米娅可以操纵强大的风,但只有眼前的这些,她阻止不了。 「我好想……再见一次我的家人啊。好想再跟儿子玩一次,好想再抱一抱我的妻子!但是,这些都是不可能做到的了。只要我还活着……!」 「…………」 米娅一言不发,听着迪奥鲁的哽咽。 对于迪奥鲁的痛苦,米娅有着切身的体会,在数年前失去双亲的时候,自己也有好几次想要追随他们而去的想法。 自己能够度过那一段时间,也多亏了卢克和其他一些关爱自己的人,最重要的是,自己至少有能跟双亲道别的机会。而且双亲在孩子之前死去也是符合自然法则的,所以自己也慢慢的就接受了事实。 可是迪奥鲁不同。应该与自己共度余生的最爱的人,以及与那个自己最爱的人之间所诞生出来的爱的结晶同时失去了,没有比这个更让人伤心的事情了。 米娅叹了口气,怎么都不觉得自己能够说服迪奥鲁。对他来说,继续活下去也就等于是要继续痛苦下去一样,所以没有人有那个权力来说服他继续活下去吧。 过了一会儿,迪奥鲁终于停止哭泣了。 「……抱歉了,居然要你听像我这样的男人的哭诉」 「没事的,不要在意。我现在终于知道你为什么会跟我爸爸意气相投了。真是的,当爹的男人怎么都是这样子」 「我虽然不知道你父亲遇到了写什么,但是,能被说成跟那个男人一样那还真是光荣呢」 米娅无奈的叹了口气。 「我说,迪奥鲁,不管你想要做些什么,恐怕我不会阻止你的吧。但是,你跟我约定,绝对不要那么简单的就死去。就像你想要从我这里打听一样,我也想从你那里多打听一些关于爸爸的事情呢」 「你没有介意的必要吧,只要你有想知道的,现在问我也可以」 「不了,这些事情就在下次的决战之后再来问你吧。所以说,希望你能跟我约定,短期内绝对不能死哦」 迪奥鲁露出了苦笑。 「……不愧是西鲁维斯的女儿,我知道了,虽然不能保证,但是我会努力的」 ◇ 这个时候,在迪奥鲁所背靠着的墙壁的对面,有两个人在偷听这一点,米娅当然是不会知道的。 「……果然不应该偷听呢」 两人中的一人——马修说道。 「是啊,你说的太对了」 回答的是杰雷德。 迪奥鲁把 风之女武神 给叫了出去——马修带着一点看笑话的样子将这个报告带给了杰雷德,这成了事情的开端。虽然杰雷德知道那两人之间不会发生什么,但因为是非常奇异的一对组合之间的对话,所以杰雷德才会起了偷听的念头。 结果就是现在这样,听到了沉重的话题,心情也被带动了过去。 「怎么办?要给迪奥鲁准备一个赴死之地么?」 对于马修的问题,杰雷德认为这是一个非常深刻的状况。 现在这个村子的人们,是最近才决定加入反乱军的,当然不能保证反乱一定会成功,但至少他们从数天前面对的重税和饿死的烦恼中解脱出来了。因为这个关系吧,村民们的表情要明快了很多。 但是,每次听到孩子们的欢笑声时,迪奥鲁都会想要流泪吧。而今后欢笑的孩子们的数量,恐怕会随着反乱军的获胜而不断增加吧。 名将就是能有效率的斩杀敌人,有效率的让自己的部下被杀的人吧。那么,为了能有效率的让自己的部下被杀掉,给武人准备一个赴死的地方也是作为主将的任务吧。 真是让人胸闷的事情啊,如果迪奥鲁真的那么期望着的话,那么说不定就应该给他准备一个最适合的地方。 「现在不应该是考虑这些事情的时候呢」 对尚且弱小的反乱军来说,迪奥鲁这样的力量是必须的,不能让这么难以入手的男人简简单单的死去。 那么,在反乱军强化到就算失去了迪奥鲁也不会受到影响的情况下之后呢,就应该满足他的愿望了么? 「…………」 结果,杰雷德在此放弃了思考。 也就是说,他逃避了。 4 反乱军和镇压军,终于迎来了碰撞的那一天。 反乱军的总兵力是从两个郡集中过来的约两千人。这已经他们很努力之后所达到的数字了。如果不是志愿制的话,而是强行征兵的话,恐怕数目会是现在的一倍吧,但是作为农民的朋友的反乱军,是不能做出这种剥夺农民权利的事情的。 相对的,镇压军的数量大约是四千,从当初的五千人减少到现在这个数字的原因是留下了一些部队去防守补给路线,所以把他们留在了后方的据点中。 镇压军从布鲁甘郡一直向东北方向进军着,想要攻进现在反乱军的据点,雷姆斯郡。这种情况下,反乱军越是把镇压军拖到远离布鲁甘郡的地方就越是有利。那样的话反乱军就有机会去骚扰后方的不急部队,相对的,反乱军的补给也会变得容易。 可是对杰雷德来说,他却不能选择这个方针。如果镇压军进入到雷姆斯郡的深处的话,他们能就会在途径的村落那里实施名为征收的掠夺吧。不管加害者是谁,现在如果让农民们牺牲的话,那么自称为农民们的守护神的反乱军的名声就会一落千丈。 结果被杰雷德选择为战场的,是雷姆斯郡西南部唯一一个可以展开不对的的卢尼平原。 在四周被森林包围着的这个平原的东北端有一坐小山丘,而杰雷德他们就布阵在那附近,但这并不是普通的一个阵地。 ◇ 这个时候率领镇压军的,不是蒙佛特执政官本人。就像他执政官这个官衔一样,他并不是一个习武之人,实际上率领部队的是侍奉波鲁涅利亚侯爵的骑士中的一人。 「该死的反乱军,又在麻烦的地方扎了营呢」 名为西利亚斯的骑士,看着眼前的景色抱怨着。 四十岁出头的壮汉,一身紧绷着的肌肉都被身上的盔甲所包裹着。但是,无论是战历还是武勇都是个相当优秀的骑士,不过这个西利亚斯在战斗以外的评价就都不怎么样了。在其他的有名骑士在因为波鲁涅利亚侯爵的治世不当而一个个离开的同时,只有他留了下来。「除了战斗其他什么都不懂吧」背后里这么说他的人也不在少数。 「确实这样的话要投入骑士团作战就比较困难了呢」 作为参谋通行的巴鲁迪亚说道。 巴鲁迪亚是原反乱军的发起地——米卡鲁迪郡的驻守骑士队的副队长。不过因为他使用武器的本事不高,所以一直靠着耍一些小聪明过着日子。是个比起骑士,更适合被称为跳梁小丑的男人。 可是他的智慧要比普通的骑士高的多,所以才爱会被蒙佛特看中,就算是在米卡鲁迪郡因为反乱军的攻击而失守之后也没有责备他,反而允许他留在了蒙佛特的身边。 本来像他这样的鼠辈的发言,听了之后会露出厌恶表情的武人并不是少数,可是西利亚斯却不是会在意这些琐事,轻易接受别人进言的家伙。估计是他天生的那种单纯起到的作用吧。也是蒙佛特执政官用人的妙处所在。 ◇ 另一边,杰雷德一直看着镇压军进军到了的卢尼平原的中央附近,停止了脚步。 「也是,看到了这样的阵地的话,不会轻易攻击过来吧」 关于迎击镇压军,杰雷德有一点担心的地方。那就是象征着波鲁涅利亚侯爵的武力的数百名骑士团成员。如果受到那个骑士团的突击进攻的话,只有步兵组成的反乱军肯定会被轻易击破吧。 步兵跟骑兵之间如果能够配合默契的话,那么那支部队就会十分的强大。对付骑士团的对策可以说是左右了反乱军的命运。 对杰雷德来说最幸运的就是,拥有足够的时间来准备对策。而其苦心钻研出来的对策,就布阵在了这个的卢尼平原的东北处。那里是一座小小的山丘,高度是十间(约十八米)左右,坡度很急,估计因为光照度的关系,山丘的西侧没有什么植物,杰雷德动员了的兵力,在山丘的西南侧——镇压军过来的方向上——把那里草木全部剔除,让大地裸露了出来。 然后杰雷德亲自率领了三百弓兵待在了山丘上。 风中女武神 也在,这些就是反乱军中可以动员到的全部弓兵了。 剩下的七百步兵在山丘的下面,配置在西南侧。然后周围配置了数重用来阻碍马匹的栅栏,并让步兵们拿着步枪,形成较密集的阵型。 镇压军要攻击到杰雷德的话,首先要做的就是击破山丘下面的步兵。可是要让骑兵团与防守如此厚实的部队战斗的话,就算会获得胜利,要付出的牺牲也是相当大的吧。骑士的生命价值是十分高昂的,镇压军是不可能选择这种战术的。反乱军的背后虽然有着大片森林覆盖着,但是想要迂回到后面攻击的话,又有可能会遭到伏兵的袭击。反乱军最得意的战术就是使用伏兵,这一点镇压军也很清楚,所以他们应该也是不会冒这个险的。 对攻击方来说,最有效的攻击手段就只有一个,那就是从山丘的西南面跟步兵硬碰硬的战斗。镇压军有着反乱军一倍的兵力,那么有充分的击溃他们的可能性。不过,这一点杰雷德也很清楚,所以他还准备了别的计策。 这个时候,一个骑士向着反乱军侧走了出来。 「反乱军的士兵们听着!」 恐怕是敌将吧,是一个声音异常大的骑士,他的目的很明显,是要劝降。 「立刻缴械投降!你们违逆伟大的波鲁涅利亚侯爵,难道真的以为自己还能够活下去吗!?立刻丢掉手上的武器,做好你们身为领民的本分!这样的话也许慈悲的侯爵阁下还会放过你们一马吧!我再重复一遍,立刻投降!你们只是被那个叫做杰雷德的骗子给蛊惑了而已!就算这样继续战斗下去也好,等待着你们的也只是惨死而已!」 实在是像波鲁涅利亚侯爵的部下所会说的话呢。「不想死的话就快点投降」——简直跟威胁没有什么两样。 对杰雷德来说,他还真想谢谢他了。如果这时候他说「你们现在把杰雷德的首级叫出来的话,所有参加反乱军的人都会被免除罪刑,并且把至今从你们那里收来的税还给你们」这样的话的话,那就会很困扰了吧。反乱军是各处农民的集合体,真有一两个觉得只要一个人头就能保命是桩很便宜的交易的家伙出现的话,也是有可能的。实际上,杰雷德也已经是体验过这种事情的人了。 但是,现在的事情开展可以说是很幸运的。主子的愚蠢恐怕都已经影响到了手下的人了吧。他们用了杰雷德最容易说破的言论来做劝降。 「米娅,拜托你了」 「是是」 米娅很不耐烦的伸开了双臂,然后闭起了用眼睛,咏唱着。 「以伟大的风之女王之名在此命令」 杰雷德感觉到了周围空气的躁动,原本在周围的风之精灵们,估计因为突然听到了风之女王的名字,所以才会这样吧,杰雷德这么想着。 「西鲁芙哟,集中在这里的自由的象征啊,请把这个虚弱男子的声音,传递到平原的每一个角落吧」 还真是过分的“咏唱”呢。当然,能靠这种过分的咏唱来简单的操作西鲁芙的米娅,这件事本身就证明了她的能力之高超。 「你可以说话了哦,你的声音现在就算是远处的人也是能听到的」 杰雷德默默地点了点头,然后调整了一下呼吸。 「我在此告诉波鲁涅利亚侯爵的忠实的骑士阁下」 不论敌我,任何人的身体都因为吃惊而抖动了一下,因为现在杰雷德的声音正直接传入了他们的耳中。 当然,发不出大声的杰雷德是不可能做到的,这个声音全靠 风之女武神 的精灵们传递着。 「对于你说的领主大人会赦免我们的罪行这一点,我感到十分感谢。可是不巧的是,只是赦免罪行的话,我们还是活不下去的。我们会发动反乱也是因为如果继续持续现在这样的状况的话,我们就会被饿死,因为这种恐惧,所以才会战斗。那么——」 杰雷德停顿了一下,吸了一口气,这是为了让部下们再次确认到自己战斗的目的和意义,因为要让他们清楚的理解,自己接下来要说的这番话。 「请现在立刻返还你们从我们身上压榨过去的过分的税金。把小麦、把蔬菜、把钱币都还给我们。这样的话我们就会立刻解散不对。当然现在让你们立刻返还大量的食物和金钱是不坑内的,所以说,现在只要返还其中的一部分就可以了。你们除了军粮和军用资金外,自己还有不少个人的食物和金钱吧。请把这些都当做补偿付给我们吧。不要怕,不会有问题的。如果波鲁涅利亚侯爵真的是像你所说的那么慈悲为怀的人的话,之后一定会支付给你相同的金额的」 从远处也可以看到,刚才出来做劝降的骑士受到了动摇。 「回答呢?没错吧,你们做不到吧。要说为什么的话,因为你们也清楚的知道,波鲁涅利亚侯爵是个多么贪婪的人。那个伯爵是绝对不会把从我们这里夺走的东西还给我们的。要我们投降于那种侯爵,根本就等于是在让我们饿死一样,我们是不可能听从的」 这个时候反乱军的阵地里传来了响亮的叫喊声。 是的,就像杰雷德说的那样,贪婪的领主的狗奴才们,现在就立刻投降吧—— 这样的声音一点点的变大,压倒了在数量上绝对占优优势的镇压军。 ◇ 「果然不会进行的那么顺利呢」 对于巴鲁迪亚像是安慰一样的话语,西利亚斯也点了点头。 「不过他们本来就不是用嘴说就能说服的家门。可是,就算真的要开战,要怎么攻打那个阵地才好呢。巴鲁迪亚卿,卿的意见是?」 「被他们布下那种阵地的话,想要绕到后背去偷袭也是不太可能的呢。这里能采取的就是利用步兵上的人数优势这一点,从正面进攻了吧」 「我知道了,就这么做吧」 西利亚斯骑着马来到全军的前面。 刚才杰雷德的演说对镇压军的士兵们造成一点影响也是有可能的。所以先要解除这些影响才行。 「听好了!反乱军只是随便说了些狗屁不通的道理而已,绝对不要被那种事情给蛊惑!我们作为侯爵阁下的士兵,只要做好自己份内的事情就行了!不管现在还是将来,都只要作为侯爵阁下的士兵战斗下去就行了!」 在波鲁涅利亚领中,作为领主的私兵有着极其巨大的意义。有固定的工资,也不需要交税。如果在战场上立功的话,更有可能称为骑士。 因为这个原因吧,西利亚斯的鼓舞似乎起到了作用。士兵们举起武器,发出了虽然不及反乱军,但还是有点样子的呐喊声。 「很好,全军前进!」 西利亚斯下达了命令,士兵们开始前进了。 战列的形成是重视了厚实度的样子,分成了十几二十重。并且让像第一列还有第三列这样的奇数列的士兵们拿着能遮挡住后排的木质的大盾。 反乱军的战斗的特征在一定程度上已经了解了。这种战列和装备就是对抗手段中的一种。 最后两军的距离被缩短,进入到了弓箭的射程范围内,终于正式的对战要开始了。 「弓兵,张弓!放箭!」 在第一列的士兵们举着的大盾后面,箭矢放了出去。 结果就像预料的一样,镇压军所放出的数百支箭矢,全部被突然出现的大风给吹散。 这个时候,镇守在山丘上的反乱军也开始放箭,他们的箭乘着顺风增加了威力,降落到了镇压军的头上。 可是,镇压军为了对抗这些箭矢早已经准备好了大盾。所以并没有形成什么太大的伤害。虽然也有运气不好被射穿的人出现,但是并没有太大的影像。 「可恶,虽然是听说过,但没想到弓箭类武器真的会没有用啊」 西利亚斯深深地皱起了没头。 根据过去跟反乱军战斗过的梅里斯缇露的报告,反乱军有着名为 风之女武神 的谜一般的黑魔法师,她的力量十分强大,完全封闭住了镇压军所放出的箭矢。 西利亚斯接受了作为参谋的巴鲁迪亚的进言,没有轻视梅里斯缇露的情报做足了准备。利用数千的大盾提高了士兵们的防御力,使得我军就算受到单方面的弓箭袭击也不会出现太大的受损。 可是,亲眼目睹几百支箭矢被风给吹走可不是开玩笑的。明明这里的弓箭飞不过去,但是对方的箭却能飞过来,作为武人来说,没有比受到单方面攻击要更加令人不快的了。 「确实还麻烦呢」巴鲁迪亚说道。「可是战斗不是光靠弓箭战就能决定一切的,现在才是刚刚开始而已」 「嗯,正是如此,全军,继续前进!」 ◇ 看来镇压军放弃了用弓箭进行攻击的样子,从他们的动作中察觉到这一点的杰雷德,脸上并没有露出一点开心的样子。 镇压军在放弃了射击的同时,举起了大盾像个乌龟一样,着实的前进着。 「原来如此,至少坐到了最低限度的对应么」 举着盾牌也不代表就能完全防守住接连不断飞过来的箭矢,从盾牌的缝隙之间或者是贯穿了盾牌的箭矢,还是多多少少给了他们一点打击。 可是,只是这种程度的话完全决定不了什么。镇压军的队列基本没有变形的样子,继续前进着。 「不过……好奇怪呢」 到现在还没有看到骑士团的影子,从山丘上看过去的话,要看不到数百骑的骑士是不可能的,但不管杰雷德怎么找,还是无法在平原上发现他们的身姿。 当然他也考虑到了几点会看不到他们的理由。可能镇压军也推测到这里已经做好了对抗骑士团的充足准备吧。跟一般的兵卒不同,要养育一个骑兵需要大量的自己,所以要动员骑士团的话就需要大量的金钱,恐怕是不想浪费所以才没有派出骑士团吧。 或者说,像之前在制服米卡鲁迪郡的最后一场战斗中那样,先让步兵们来硬碰硬消耗在这里的战力,之后等这里完全疲惫了之后再派出骑士团来攻击。实际上,眼前的镇压军的数量接近这里的一倍,这样持续战斗下去的话,就算获胜了也会被损耗掉相当多的兵力。到那时候如果骑士团出现的话,就很难对付了。 但是——杰雷德所考虑出来的对付手段并不单是针对骑士团的。他做好就算是成倍的敌人攻击过来也能够挺过去的准备。 「那么,该进入正式作战了吧」 杰雷德拿下了眼镜,在观看远处的战况的时候,这幅眼镜也是不需要的。 而终于,反乱军跟镇压军发生了冲突。 ◇ 反乱军的士兵们虽然接受了连日以来的特训,但就算如此他们在一个月前还只是没有拿过长枪,只是挥舞过铁锹之类的农民。不过里面也有因为征兵而体验过实战的人,也有参加过狩猎落魄武者的人,或者说是讨伐过在近邻出没的山贼啦妖魔之类的人。对农民们来说,战斗绝对不是只属于他人的事情。 再加上,因为平常一直面临着饿死或病死的危机,所以死亡可以说一直是陪伴着农民们的存在。 农民们会决心加入反乱军的原因之一也就在这里吧。参加反乱虽然可能会有危险招来杀生之祸,但即使不参加反乱死亡还是一直在自己的身边。如果不管选哪一边都危险的话,那么说不定试着用自己的力量去开辟一条新的活路会更好吧。 不知道是不是因为这种理由的缘故,这个时候的反乱军的士气相当高扬。不,应该说他们是不得不提高士气才对。因为除了获得这场战斗的胜利之外,他们没有别的活路可选了。 另一边,镇压军的士兵们平时一直接受着训练,再加上装备的质量也要好上不少,不过打从心底对波鲁涅利亚侯爵忠心耿耿的人是不存在的,所以士气绝对不会很高。 就因为这些种种原因重叠在一起的结果,就算是跟波鲁涅利亚侯爵手下的私兵作战,反乱军的战斗也绝对不是一方面倒的。与周围的同伴之间虽说没能做到协力杀敌,但一个个都像不知道害怕一样挥舞着长枪,果敢的战斗着。 战斗的凄惨程度在一瞬间大增,士兵们的鲜血不断流淌着。 ◇ 「……好奇怪」 率领着镇压军的西利亚斯对一些事情感到疑惑。 从战况上来看,占有优势的是反乱军,而镇压军正处于苦战之中。能把农民们锻炼到如此地步,率领着他们作战的杰雷德的力量果然不容小视。 但是,镇压军的兵力是敌人的两倍之多,因为地形的问题无法采取半包围的态势,使得不能发挥出多人数的最大优势,但是厚实的分队列也应当是从正面给予了敌人不间断的打击才对。 可是战线还是没有任何变化。自从开战以来已经度过一点时间了,但到现在镇压军还是没能突破反乱军的战线,反而有一点被押回来的感觉,让人觉得镇压军正处于劣势。 「难,难道说……!」 突然,边上的巴鲁迪亚发出了声音。 「怎么了,巴鲁迪亚」 「是,是。请看一下山丘上!」 「嗯……?」 西利亚斯看着前方的山丘,而现在正好是一齐放箭的一刻。 箭矢之雨降落到了正在交锋中的两军前线那里。 敌人还真是采用了让人害怕的战术啊。弓箭的援护这一点,一旦发生了乱战之后,基本上就发挥不出太大的效果了。像现在这样朝着前线放箭的行为,想要不将我方卷入进去基本是不可能的。 「……不,不对?」 因为这里看不太清的关系吧,西利亚斯终于发觉到了不对头的地方。 因为刚才反乱军所放出的箭矢使得大量的士兵们受伤。但是——受伤的只有镇压军这一边而已。反乱军那里没有一个人有受伤的样子,并向因一齐射击所造成的镇压军的漏洞处发动了果敢的攻击,正在企图突破那里的战线。 「绝、绝对不会错的!」巴鲁迪亚叫喊着。「敌人着用正确无比的射击狙击着这里的软肋!」 ◇ 「镇压军差不多也应该察觉到这里的意图了吧」 杰雷德让事态的发展一直朝着自己所预料的那样发展着。 这个时候在右翼最前线战斗的我方部队,举起了蓝绿色的旗帜并左右挥动着。这是来自中级指挥官的信号,表示那里的我方部队正处于劣势。 「支援射击准备」 杰雷德下令道。 「支援射击准备!」 为了将这个命令被传达给了全部三百名弓兵那里,马修大声重复了一边,自己也张开了弓。 杰雷德将右手朝着眼下的蓝绿色旗帜的地方指去。 「目标,右翼我方部队前方,放箭」 「右臂我方部队前方!放箭!」 三百支箭矢一下子就朝着右翼射了过去。 虽然说方向是对的,但是朝着乱战中的最前线附近射去的数百支箭矢,原本应该是会对敌我双方都造成伤害才对。 可是,只有在这个时候,事情没有变成那样。三百支的箭矢,全都瞄准着我方部队正前方的敌军落了下去。 这都是靠 风之女武神 的力量。使用她的力量的话,就能够在集中的一点吹起风,那么要让弓箭落到指定的地点也就相当简单了。 在战场上最需要守住的就是战线,不管哪一点的战线被敌人突破了的话,估计就会因为那一点的突破口而影响到其他全部地方。所以指挥官们才会立刻将援军派往己方战线变的薄弱的地方。 可是哪里的战线陷入劣势这一点,就算是在山丘上能看到整个战场也好,也不是那么简单就能看破的。 最了解战线状况的就是在最前线担任士兵指挥官的那些中级指挥官了吧。可是,前线的指挥官就算是通过旗帜将自己的劣势告诉后方也好,到援军到来之前还是需要等待一段时间才行的。 而杰雷德则做好了这么一手准备,只要前线的指挥官们那里提出了要请的话,那么就能立刻利用 风之女武神 的力量,在准确的位置降下箭矢之雨。这正是不足两千的小规模部队才能做到的战术。 在收到前线的要请之后,立刻就能实行的精密支援射击,这就是杰雷德所编制出来的迎击镇压军的最有效战术。 ◇ 「可恶,果然是这么回事么!多么让人讨厌的战术啊!」 明白了事情的西利亚斯咬紧了牙关。 恐怕是那个 风之女武神 的力量吧,反乱军的射击正确无比,全部瞄准了镇压军的战列。每当镇压军要发起攻势的时候,就因为头上落下来的箭雨而不得不被制止住,相反在反乱军发动攻势的时候,从头上落下来的箭雨又使得镇压军没法做好防御的整顿。 对镇压军来说,没有比这更加难打的仗了。 「该、该怎么办才好啊,西利亚斯卿,到现在数量上还是我们占有优势的,如果就这样巩固防守的话,可以选择等敌人把箭都射完再攻击的方法……」 「……还真是个下策呢」 反乱军就是想要这边采取这样的战术,所以他们准备的箭矢数量肯定不可小看吧。 「要采取的手段只有一种了」 ◇ 「杰雷德!镇压军开始撤退了!」 马修发出了叫喊,之后这个事实传达给了所有的反乱军,士兵们发出了胜利的欢呼声。 「原来如此,敌人做决定倒还真迅速呢」 杰雷德看着一齐撤退的敌军嘟囔着。应该说到底是波鲁涅利亚侯爵——不,应该说是那个蒙佛特执政官任命的敌将吧,一看到形势不利就立刻撤退这一点还是正确的。 「不用追击也行吧?」 杰雷德对着马修点了点头。 「是的。请再次跟全军传令下去,绝对不要追击」 敌军不是战败而逃走的,只是看到形势不利而逃走的,如果胡乱追击的话,不但不会有什么太大的效果,还有可能会被敌人反咬一口。 可是,一旦有了驱赶掉镇压军的这个事实之后,反乱军就可以宣传自己的胜利了。因此反乱军的士气就会更加商战,志愿兵的数量恐怕也会增加吧。 「……好奇怪呢」 但是,杰雷德的脸色还是不那么好看。 ——为什么会看不到身影呢?骑士团也好,蒙佛特执政官也是……! 或者说这次的战斗只是一次前哨战,稍微看一下这边的样子而已?确实这样就能看到这里的所有手牌呢,镇压军在一度退到后放置后,说不定就能想出对付这里的对策,下次就会跟骑士团一起发动进攻了吧。 但是,不幸中的万幸是,杰雷德的想法错了。 「你似乎有什么疑问呢,杰雷德」 一匹骏马飒爽的出现在了杰雷德的前面。 在一军的指挥官钱,一个不知道底细的人出现了。可是因为太过突然的关系,周围的士兵们都没有任何反应。 「你是……梅里斯缇露!?」 「好久不见了,杰雷德」 梅里斯缇露一边说一边下了马,这个时候周围的士兵们终于意识到了她的存在,可是,估计是没有人会想到一个连武器都没有带的出现在这里的她不可能是敌人吧,并没有上前想要制服住她的人出现。只有一个人,只有马修像是要保护好杰雷德一样,走了上来。 「为、为什么你会在这种地方」 「这个么……是为了这个」 被质问的梅里斯缇露,就像是败军之将一样,在杰雷德的面前单膝跪了下去,并低下了头。 「我已经看透波鲁涅利亚侯爵了。今后我想成为你的部下为你效力,希望你能接受我」 吃惊的是杰雷德。 「……为什么?为什么你到现在才会为了我来到这里?」 「不是什么奇怪的事情吧。波鲁涅利亚侯爵所犯下的恶行数不胜数,我也是都知道的。最然作为骑士,已经立下过效忠誓言的我是不能背叛的,但是我不能忍受看着人民继续痛苦下去了,这样有损骑士的名誉。而且,我因为你做的小手脚而每天过着受人排挤的日子,干脆还是来找你为我负责好了」 「…………」 道理上是说的过去的,确实是这样的理由的话,她会投降过来也并不奇怪。 「我也知道你不会轻易相信我,所以为了表示我的诚意,我给你带来了某个情报」 「是么,这还真是让人在意呢,是什么样的情报呢?」 「是关于蒙佛特执政官的。那个男人,现在正率领着三百人的骑士团,从的卢尼平原的西面北上着,想要迂回过平原,然后直接攻入雷姆斯郡的深处」 杰雷德的周围传出了骚乱声。 「……原来如此,并不是不可能的事情呢」 蒙佛特从最初开始就没有在这边所设置的战场上战斗的意思吧。这边用兵力拖住反乱军的同时,再用骑士团攻击无防备的雷姆斯郡,潜入进去。 那么就能在那里为所欲为了。只要将周围近邻的几个村庄都付之一炬的话,那么要不了多久反乱军就会面临粮食不足的问题,而且没有能够保护好应当要保护的农民这一点也会使得名声受到影响。而且这个方法的话,根本就算不上是真正的战斗,所以强如虎子的骑士团基本不会有损伤出现才对。 「……我知道了,好的,梅里斯缇露。我就认可你的投降了。不过,到确认你提供的情报是否属实之前,可能要请你先过一段不太自由的日子了呢」 「没关系,随你喜欢吧」 姑且给梅里斯缇露安排了几个名为护卫实为监事的人之后,就让她们退下了。 「事情变麻烦了呢」 杰雷德重新戴上了刚才摘下的眼镜。 如果梅里斯缇露送来的情报是真的话,那么反乱军现在就应该立刻丢掉眼前这个阵地,然后为了防守大本营而后退。不,这个情报是真是假已经无所谓了。蒙佛特执政官和骑士团的身影没有出现也是事实,对反乱军来说不做些应对的手段是不行的。 「但是,事情还没有结束哦。要是以为这里没有在后方做好任何准备的话,那就大错特错了呢」 5 「梅里斯缇露差不多也该到了吧」 蒙佛特执政官骑在马背上嘟囔着。在他的身后跟着的是三百多骑的骑兵。 反乱军为了对抗骑士团,肯定会建造坚固的阵地。而阵地肯定会建立在远离反乱军大本营的地方吧。标榜着是农民的守护神的杰雷德,对他来说他有义务不让农民们被卷入到战争之中。 而且,现在镇压军是攻击的那一方,反乱军有着可以选择战场的全力,反乱军肯定会选择让骑士团最难以作战的战场。 越是考虑就越是会发现想要有效的利用骑士团会是一件很困难的事情吧。所以说蒙佛特才会从最初就把宝贵的骑士团当做了别动队来使用。 蒙佛特还通过梅里斯缇露将这个事实告诉了反乱军,如果真的只是想获得胜利的话,那么就根本没有这么做的必要。 「那么,杰雷德,你会怎么行动呢,如果你能度过这一关的话——我就认可你吧」 蒙佛特一边前进,一边说着这些就算是别人听到了也不知道意义的自言自语。 ·TO 下一章 ·TO TOP
https://w.atwiki.jp/shinkokuseki/pages/104.html
2008年12月02日 「最高裁判決でも、間違っているものは間違っている」 衆議院議員 赤池誠章 11月14日衆議院法務委員会が開かれました。上記は赤池議員が質疑の時に発した言葉。録画したものはこちら 現在、参議院において審議中で法案の採決はまだこれからです FAX抗議は非常に効果があがっていると複数議員からの報告があります。参議院議員の事務所にFAXをお願いします。 DNA鑑定導入で妥協せず、衆院差し戻し・参院否決・廃案を強く求めていきましょう。 当初 民主党案 付帯決議に重国籍も盛り込まれておりました。 「衆院差し戻し」又は「参院否決」を望みます。 愛知県岐阜三重県民の皆様、緊急県民集会のお知らせ + ... 12月6日(土)14時から「桜花会館」において、 『国籍法改悪に抗議する緊急県民集会』を開催することになりました。 場所は名古屋市役所近くの「護国神社」のとなりです。 衆議院自民の馬渡議員のブログより。 速報 2日の参院法務委員会開催は流れました。 2008/12/01 17 50 最新報道 週刊新潮 2008年12月4日号(2008/11/27発売) 記事画像:【緊急対談】「国籍法」改正は日本の危機 平沼赳夫vs櫻井よしこ 流れ作業閣議の実態 ■法律案等概要 ■国籍法の一部を改正する法律案に対する附帯決議内容 ■附帯決議とは? 付帯決議の重国籍は自民党法務部会PT(座長 河野太郎)において年内に改正案要綱を取りまとめる予定 おことわり 政治団体などの関係者、活動では一切ありません。 ただ、法案に問題があると判断し、便乗活動をされている団体もあるようです。 このサイトは、国籍法の改正について疑問を持った個人個人によって、情報が少しずつ蓄積され作り上げられたものです。ぜひご自由にご参加ください(少々扇情的な表現が見受けられる場合もありますが、それだけ切迫した状況だということをご理解ください)刻々と変わる状況変化、構成、編集不足が生じております。 更に踏み込んで政治団体的運動までしたいとなれば、個々の判断にお任せします。 法と政治と有権者が密接にあり、後々影響を受けるのは有権者であると言うことです。 【目次】◆国籍法改正案って何? ◆問題点とドイツでの例 ◆一般人が思いついてしまった悪用例 ◆国籍法改正について(法務省) ◆NEWS(キーワード「国籍法」での検索結果) ◆各政党はどうしてるの? ◆全然TV報道を見ないのだけど? ◆読み応えばっちりの2ページ目commentへ ※現在、有志達の行動の結果、沢山の議員の方々が今回の件をブログで取り上げ始めています→反響 今からでも遅くはありません。事実を知り、そして何をすべきかを考えてみてください。 Q. 私には関係ないよ? A.あなたの税金から偽日本人に生活保護費が支払われる事になります。子供一人につき養育費として7万円が支給され、生活保護費等と合わせて月約20万円です。認知後は民法により父に子の扶養義務が生じるはずですが、母親から認知した父親に対して養育費の請求が行われた場合のみです。請求はしない約束で認知する方が多いでしょう。ちなみに離婚後の父ですら六割の人が養育費の支払いを拒否できています。本件は婚姻関係すら無いので、さらに拒否しやすくなります。結果、いわゆるヤリチンや子沢山を望む男は100人でも子供を作れます。その父は妻子に1円も支払わずに済み、全てあなたの税金から支払われます。また、移民を受け入れた国はどこも治安が悪化しています。 Q 一体全体何が変わるのですか?今までだって偽装はあったのでは? A. これまでは、胎児認知のみでした。したがって、偽装するにも妊婦の存在が不可欠。手間がかかるので容易ではありません。しかし改正法では、20歳未満の外国人なら、お金に困ってる人に認知届を書いて貰うだけで、簡単に日本国籍が取得できます。ちなみに法施行3年間は年齢制限すらなく、80歳の老人に認知してもらえば百人でも千人でも鼠算式に国籍取得者が増えます。 Q. 偽装は厳しく取り締まる、って擁護派の人は言ってるけど? A. 不可能です。実質自己申告のような内容なので、血縁関係の有無を客観的に証明できる手段がありません。なお、日本の認知制度は、本来実子にしか認知を認めていませんが、しかしあくまでも配慮として「意志主義」という子供と家族の心情を汲み取って、実子でなくとも認知されているケースがあります。(日本人同士の場合は国籍付与の問題は発生しない。) この点は民法や戸籍法の部分にも見直しを入れなければならないようですが、現在なにも議論されていません Q. 認知されて国籍取れるのは子供だけでしょ?すぐに実害はないのでは? A. 未成年なので、19歳11月までなら、国籍取得可能となります。世の中には戸籍制度の無い国もたくさんあります。「アフリカのとある国から来ました。戸籍制度はありませんが、老け顔ですが自分は19歳11月です」と言い張れば、国籍取得可能です。法施行3年間は年齢制限すらありません。日本語が読めない・書けない・喋れない人でも成人すれば選挙権が与えられます。 ■国籍法改正案って何? 今国会、可決予定の法案 現在、参議院で審議中 2008年6月の最高裁にて、現行法の国籍法3条1項が憲法14条の法の下の平等に反するとして違憲判決を下したことから端を発しています。 その結果、国籍法・改正案は 日本人男性に認知してもらうだけで、婚姻関係の無い外国人女性との間にできた子供に対しても、・・・本人たちがそうだと名乗れば誰にでも・・・日本国籍を与えることができる。(結婚要件の撤廃) 発展途上国を含む海外の人間 ”誰でも日本人になれてしまう”法律となってしまいました。 ■問題点 DNA鑑定等の科学的根拠が不要(DNA鑑定を設けていないの)で、日本国籍の取得が容易かつ無制限に可能。 出生後に認知された「子供」にも国籍を付与される = 満19歳で認知→国籍取得も可能 【補足 子供の定義:父又は母が認知した子で二十歳未満のもの】 罰則が20万円以下の罰金、懲役1年以下とかなり緩やかで、抑止効果は無きに等しい 科学的根拠に基づく証明手段がなく、自己申告である認知と聞き取り調査のみなので虚偽の申請を見抜く確実な方法が無い →実の子でない者を認知することは出来ないので、その場合の国籍申請は虚偽の申請にあたります。 しかし、実の子でないことを証明できる手段(DNA鑑定など)が義務付けられていない・・・ということは。 結果:本改正案の悪用を防止することはかなり困難。 人身売買・児童買春などの悪質な犯罪に利用される可能性が高い。 本来日本国籍を持つべきでない者に対してまで不用意に国籍を付与するため、治安の悪化、国防を脅かす恐れも大。(日本にはスパイ防止法が無い) + ... 大韓航空機爆破事件 1987年11月29日 金賢姫で有名になったと思いますが、 日本人偽造パスポートを使かった北朝鮮工作員の活動 その他テロ対策 あの事件で「蜂谷真由美」名義の金賢姫が逃亡に成功していたのなら日本人の責任にされていたでしょう。 そういった議論・防止対策はされているのか? 真面目に収めてきた税金や年金を、不適当な者(偽装認知で国籍を取得した者とその家族など)(※1)の生活保護のために使われるのではないか、という懸念を残念ながら持たざるを得ない 法務省はDNA検査は実施しない方針 + ... 法務省 倉吉民事局長 会議録 平成20年11月18日 理由 DNA鑑定における家族関係不和 鑑定結果の信用性が省・役所では判断できない 鑑定には相当の費用がかかる 外国人に対する不当な差別 では海外での例は? + ... 欧州では既にDNA鑑定が制度化 イギリス デンマーク ノルウェー オランダ フィンランド ベルギー ドイツ イタリア スウェーデン オーストリア フランスなど12カ国 そういえば・・・ + ... 偽装問題でウナギをDNA検査で判定 拉致被害者の横田めぐみさんの娘さんのDNA鑑定をしてましたよね? 中国残留孤児・DNA鑑定 3年ぶり特定へ期待 厚生省は外国人に対する不当な差別をしていると、言うことでしょうか? また、刑事事件においてDNA証拠検挙では鑑定結果の信用性を否定しているのにもかかわらず不等逮捕をしていると言うことなのでしょうか? 数万単位での一斉認知申請されたら細かく審査できるのでしょうか? 現行の帰化についてもアメリカみたいに 国家に忠誠を誓言・国歌を歌う等の何も儀式もなく書類審査と調査だけの物で許可が下ると、あなたは今日から日本人ですよ それだけ 皆さんはどう思われますか? Q:海外に住んでいても日本国籍を与えられますか? A:現法では出先領事館の手続き可能 + ... 日本人父と外国人母(未婚)の婚外子の場合には下記のケースで日本国籍を取得することができます。 胎児認知の場合、出生後に日本国籍を取得できます。 胎児認知の手続きは、胎児認知する父親が市区役所で行います。 外国在住者は外国でも行うことができ、その場合は大使館又は領事館が窓口となります。 必要書類 認知届 父親の戸籍謄本 (本籍地以外で届け出る場合) 母親の出生証明書+訳文 母親の独身証明書+訳文 母親の同意書・承諾書+訳文 母親のパスポート 生後認知の場合は、そのままでは母親の国籍となります。 しかし、生後認知の前又は後に、両親が正式に婚姻しその後法務局で「準正による国籍取得の届出」をとった場合、日本国籍を取得できます 改正で規制もなく可能で 選挙権も持てるとしたら・・・ 外務省ではなくすべて 規制などは法務省の管轄です 日本国籍取得とは 日本人と同等の権利が与えられます。 生活保護など社会保障を享受。 パスポート取得でほとんどの国へビザなしで行けます。 公務員、選挙権、地方国会議員、自衛隊にもなれます。 安易に与えると日本の根幹、日本人の構成など揺るがす問題だと思います。 審議内容から今回の改正案の狙い ◆ わかりやすい 国籍法改<悪>案が及ぼす影響 【子供の人権方面から、今回の国籍法改悪案の問題点について表現してみました(作成者)】 【もっと詳しいまとめ動画】 最近、フィリピン国籍の中学生の報道がありました。 + ... 特別在留許可求める嘆願書 両親は、いずれも他人名義の旅券で不法入国 娘ののり子さん(13)1995年生まれは日本で育ちで 2006年に強制退去処分で提訴したが、 一、二審で敗訴 2008年9月に最高裁で上告が退けられる。 退去期限は今月11月27日 正規で入国した人はどう思うのでしょうか? しかし、日本は生地主義ではなく、血統主義が現状です。 支援者が養子縁組すればと思うのですが・・・ 良い人を演じると自己矛盾が出て来たりします。 子供には罪がないのはわかります。 日本で幸せに暮らせる事は良いとは思います。 そのまえに 情で法を曲げるとなし崩しになり 法治国家が成り立たなくなるのではないでしょうか? またマスコミはこの件を伝えているが、 子供を錦の御旗にするのはどうだろうか・・・ 入国管理局は何年も密入国に気づかなかったと ことも問題ではないでしょうか? 外国人に排斥的と思われる方もいるでしょう では、 海外でKKKやネオナチなど意味のない人種差別による 組織化した暴行事件など、日本ではあったのでしょうか? 根本的に日本人の感覚と違うところを察して頂きたいものです。 日本で主張すれば何でも通ると思われているのかもしれません 国籍法改正案について、マスメディア・TV報道などで良い面と悪い面を周知させるような事をしていたのでしょうか? 差別と区別 性善説を全面に議論されるでしょう 人権と差別は魔法の言葉ですねと、思ったりもします。 現行での虚偽事件 【朝日新聞】2008年10月27日 中国人同士の子に日本籍 出産直前、日本人と偽装結婚 + ... 中国人の女が、同居する中国人の男との間にもうけた男児を出産する直前、日本人の男と偽装結婚し、 生まれてきた男児に日本国籍を取得させていたことが警視庁の調べでわかった。 同庁は、子供に日本国籍を与えることで、自分も日本で働き続けるのが目的だったとみている。 男児は現在、中国で暮らしている。 中国の事情に詳しい同庁の捜査員は「同じような経緯で日本国籍を得た子供が中国国内に確認されている。 具体的な数はわからないが多数だ」と証言する。 今回、明らかになったケースは氷山の一角とみられ、偽装結婚をめぐる新たな問題が明らかになった形だ。 組織犯罪対策1課と練馬署などによると、女は姜欣欣被告(27)=電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪で起訴。 01年10月に留学のため入国し、千葉県の私立大学に通うなどしていた。 06年9月、長野県岡谷市の日本人の男(47)=同罪で起訴=との間で、婚姻届を出すだけの偽装結婚をしたとされる。 姜被告はその2カ月後の06年11月、男児を出産。日本名が付けられ、岡谷市の男の実子として戸籍に記載された。 しかし、男児は実際は、姜被告が同居していた不法就労ブローカーの陳錐被告(33)=入管法違反罪などで公判中=との間の子。 姜被告は偽装結婚後も陳被告と暮らし、出産後は男児と3人で生活。 大学へ通いながら東京・秋葉原の免税店などで働き続けていた。 姜被告は「偽装結婚は日本で長く働くためだった」と供述したという。 姜被告は、男児誕生から約半年後、岡谷市の男と「離婚」した。 (続く) 朝日新聞 2008年10月27日3時2分 【産経新聞】2008年11月15日 偽装結婚仲介で50歳行政書士ら3人を逮捕 兵庫・姫路市 【産経新聞】2008年11月22日「女に頼まれて」虚偽の外国人登録証作成 群馬・渋川市職員逮捕 【産経新聞】2008年07月11日「宣教師」が偽装結婚300組 ホームレス男性使う 調査結果 2008年11月24日現在 ◆ 図で解説する偽装認知プロセスの例 (動画) ニュース番組でとりあげられた時のキャプチャ画像をまとめた動画。(作成者様、GoodJob) ◆ 偽装認知の図解 画像クリックで拡大 imageプラグインエラー 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。 (※1) + ... 国籍法第3条の一部改正は「『準正による』を『認知された子の』に 改め、同条第一項中「『父母の婚姻及びその認知により嫡出子たる身分を取得した』 を 『 父又は母が認知した』 に改める。」と、なっている。 罰則は、第十条「虚偽の届出をし た者は、一年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。」と、たったこれだけである。 実際、現実に起こり得る国家解体謀略を列記します。 現在、日本人の夫と離婚した中国人女性が、日本国籍を取得している子供を育てるため、生活保護と育児手当てをもらい、無料で公営住宅を与えられ、医療費も免除されて生活しているものもいます。その母子家庭は、子供一人の養育費として7万円が支給され、生活保護費と合わせて約20万円です。これすべて血税です。 それに引き換え、国民年金で生活している老人世帯は、月6万5千円で生活してるのです。 この法案の危険性は、何にも虚偽申告しなくても(虚偽であっても虚偽であると発覚しにくい ため、結果的に"正当なこと"として受理されてしまう)、日本国家の人種構成比率を、日本の税金で変えることが可能になることです。 ◆海外ではドイツでこんなことが 父親が認知をし、母親の同意で父子関係が成立する法律のあるドイツでは、悪用ケースが多く、認知無効にできる法律が新たに出来ました。 その間10年かかっています・・・・・!(2ページ目にも同じ記事有り) 【ドイツ】 偽装父子関係の認知無効を可能にする法律 ドイツでは、1998 年の親子法改革により、父親の認知宣言と母親の同意だけで父子関係の認知が成立することになった。 これにより、生物的な父子関係のみでなく、社会的な父子関係についても法的な認知が可能となった。 ところが、この制度を悪用して滞在法上の資格を得ようとする事例が現れた。 例えば、滞在許可の期限が切れて出国義務のある女性が、ドイツ国籍を有するホームレスにお金を払って自分の息子を認知してもらう。 この認知によって息子は自動的にドイツ市民となり、その母もドイツに滞在できることになる。 このような制度の悪用を防止するために、2008年3月13 日「父子関係の認知無効のための権利を補足する法律」が制定された。 民法典の改正により、父子間に社会的・家族的関係が存在しないのに認知によって子や親の入国・滞在が認められる条件が整うケースに限って、父子関係の認知無効を求める権利が管轄官庁にも与えられることとなった。 (齋藤 純子・海外立法情報調査室) http //www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/23501/02350112.pdf 5ページ目 ●掲示板サイトから悪用アイデア抜粋 + ... 425 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/11/06(木) 13 37 06 ID OSdO/0*** 国籍売買目当ての虚偽だった場合 ・父親(当然故意) ・母親(当然故意) ・子供(幼児か当然故意の成人) 認知届の場合、役所はプライバシーの観点からそのまま受理する つまり告発者がいない すなわち偽装認知だと分からない 846 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/11/06(木) 18 34 31 ID Kbm*** 893(ヤクザ)が海外から子供大量に輸入して 少女売春宿を作る。 なんなら買い上げの交渉にも応じると。 ロリコン天国ニッポンの到来。 714 名前:名無しさん@九周年[sage] 投稿日:2008/11/07(金) 08 52 52 ID n*** 悪用例 ロリ趣味ショタ趣味の人が海外渡航 ↓ 借金の形や身よりのない子供を買う ↓ 認知して日本に輸入 ↓ 合法的に遊び道具として自宅監禁 現実におこるだろう この法律は下劣な行為を助長する卑劣な法案だ 断固禁止すべき でないと罪もない子供が犠牲になる 861 名前:名無しさん@九周年[] 投稿日:2008/11/08(土) 14 43 17 ID Ei*** タクシーみたいに数年で問題は顕在化しないし、(←例のタクシー問題) 表面化する頃には役者が代わっているよ。 ブラジル人問題だって登録者数が激増したのは平成元年からだ。 ビザを免除して増やしたイラン人だって、未だに覚醒剤の売人として活躍している。 中国人だって80年までは登録者数が5万人以下だったが、 現在60万人超の韓国朝鮮人を凌ぐ最大派閥。 この間に外国人は凶悪な犯罪を多数引き起こしたが、 誰も責任を取らなかった。ツケは一般の日本人が払わされたが。 ■悪用パターン その1 父親、海外の子供を認知(DNA鑑定不要) 種付け不要の認知ビジネスが横行する ↓ 母親と子供入国。日本国籍を取得した子供を盾に居座る ↓ 親族一同も日本へやってくる ↓ 国内のあちこちに外国人スラム街誕生 ↓ スラム街に大量の税金投入 ■悪用パターン その2 父親、海外の子供を認知(DNA鑑定不要) ↓ 入国させた子供に売春など不法商売を強要 ↓ 警察は不法滞在での取り締まりができずに手出し不可 (「俺の子供だ」と言えば民事不介入となるため) ↓ 子供、地獄から脱出不可能 ■悪用パターン その3 日本国籍を取得した子供がまた外国人の女性と結婚ループ増殖 ↓ 国内のあちこちに外国人スラム街誕生 人口が少ない場所は外国人移住者が増え 新・日本人地方議員誕生 ↓ モスクなど宗教施設が立ち上がり宗教対立 底辺層での労働問題多発・パイの取り合い 外国勢力が問題ある人間を新・日本人に金を渡して認知 国政議員OO系日本人誕生利権で同系の人々を優先 離島においては分離独立、他国の保護国樹立の可能性 昨今、妊婦たらい回しと報道されている医療現場の崩壊と言われています。 突然増えだした 新生児に関する小児科・産婦人科の医療体制は万全な対処が出来るのでしょうか? 出産一時金・生活保護・国民健康保険等、財政的に地方自治体は 耐えられるのでしょうか? ここまで読んでみてまだ、国籍法・改正案について 「偽装だとか、そんなことある訳ない。」 「そんなに変な法案かしら?」 とお考えの方、 このページも読んでみてください。 元衆議院議員・城内氏のブログへジャンプ! 国籍法が改正されて認知のみで国籍が取得できるようになり、更には人権擁護法案も認めたら・・・の寸劇風に書かれた日本のある日の一場面・・・・解りやすくて笑えるけれど・・・笑えない。 ◆各政党はどうしてるの? 今国会 第170回国会 議案の一覧 第170回国会 請願の一覧 与党自民党推進派と慎重派に分かれている 公明党政党をあげて推進 野党 民主党政党をあげて推進 その他 日本共産党推進派 社民党推進派 国民新党 新党日本慎重派 改革クラブ 新党大地 党利党略など色々な思惑が絡んでいるようです。詳しくは各政党の動きページへ なお、党として方針が出ていても個人的見解は別の議員もいます。 + ... 議員一人一人の動きもしっかり確認して支持する人を判断してください。 確信犯的に国籍法改正案に賛成しうる国会議員→売国議員リスト 我々が呼びかければ国籍法改正案に反対しそうな国会議員→愛国議員リスト リンク先文字そのまま引用 587 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2008/11/14(金) 表向きは 「自民+公明」 VS 「民主」 と見せかけておいて本当の実態は 「自民(保守派)」 VS 「民主+公明+自民(中韓ロビー)」 こういう対立構造なんだよね。 多くの人には上のような対立構造しか見えてないので、仕掛け人らは あえて「自民(中韓ロビー)」に真っ先に動くように指示することで 「自民が反日法案を出した!」と思わせ、自民が割れるように仕向けてるだよね。 599 名前:可愛い奥様[sage] 投稿日:2008/11/14(金) 大事なことは、マスコミやネットのその分断狙いの扇動に乗らないことだと思う 反日奴扱いのその自民の中韓ロビーにも自民党の一員としてあえて投票しないと 政権交代で本当に終わってしまう。 ◆改正反対派(改正慎重派)の方々が、国会対策委員長へ「国籍法改正について慎重審議の申し入れ」を提出されました 赤池議員のブログより転載 + 署名くださった方々の名前 宮路和明 稲葉大和 並木正芳 赤池誠章 稲田朋美 安次富修 新井悦二 井澤京子 上野賢一郎 遠藤宣彦 近江屋信弘 鍵田忠兵衛 岡部英明 亀岡偉民 川条志嘉 木原誠二 木挽 司 近藤三津枝 篠田陽介 杉田元司 薗浦健太郎 平 将明 髙鳥修一 永岡桂子 萩原誠司 林潤 牧原秀樹 松本洋平 馬渡龍治 矢野隆司 山本ともひろ 若宮健嗣 (敬称略) インターネットを活用しても口コミでも、日本国民全員に関わってくる問題だと言うことを知ってもらうべきだと思います。今何も影響が無いと思っていても年数を経ると・・・。 ◆全然TV報道を見ないのだけど? 詳しくは マスコミ系抗議先ページへ マスコミによる報道 ★テレビ等ほとんどのマスコミが沈黙する理由→反日マスコミの正体 ・・・・・・・世論調査.net 国籍法改正案について 投票所・・・・・・・ bookmark_hatena() bookmark_yahoo() bookmark_livedoor() bookmark_delicious() bookmark_nifty() bookmark_fc2() ◆NEWS + ... ▼「国籍法」検索の結果 「条約は生存権に関わる」 ミックスルーツの琉大講師、日本国籍取得の経験語る 女性差別撤廃条約の勉強会 沖縄 - 琉球新報デジタル 「“私だけの体験”に感謝」笹生優花はフィリピン→日本代表で狙うメダル獲り - ゴルフダイジェスト・オンライン ドイツ、国籍取得に「イスラエルが存在する権利」の許容を義務化 反ユダヤ主義の高まり受け - CNN.co.jp 都知事選、蓮舫候補の「二重国籍」問題の事実関係を改めて検証する(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース 蓮舫氏がウソで隠し続けた「二重国籍」のおいしすぎる実態とは? - ダイヤモンド・オンライン 蓮舫氏 二重国籍問題の「第一発見者」が指摘する、まだ残る“疑惑” 「積極的に情報公開を」(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース 蓮舫さんの「二重国籍問題」って何?(アーカイブ記事) - アゴラ 国籍法改正案が立法院で可決 外国高級人材の帰化条件緩和 優秀な人材の誘致強化/台湾 - フォーカス台湾 【評伝】国籍法改正、きっかけつくる 元最高裁判事の才口千晴さん - 信濃毎日新聞デジタル 日本でも「二重国籍」を認めるべき?なぜドイツは全面解除? パックン「外国人は帰化できるのに、日本人が海外の国籍を取れないのはかわいそう」 - ABEMA TIMES 「在韓米軍の発令が取り消されました」 米空軍に勤務していたある韓国系将校は昨年、このような人事命令を聞いて驚いた。 米空軍士官学校を卒業した前途有望な将校だった彼は、在韓米軍発令直後、空軍で「米国で生.. - 매일경제 外国人・国籍に関する届出 - 藤井寺市 「イスラム排斥」懸念の法施行 総選挙前、与党支持拡大狙いか―インド - 時事通信ニュース 韓国政府の優秀外国人材確保政策-その1-2011年施行された改正国籍法の主な内容 - 株式会社ニッセイ基礎研究所 <第18回> 大統領選イヤー【米国での投票権と日本の国籍法】 - NYジャピオン インド、不法移民に市民権申請認める「市民権改正法」施行を発表 イスラム教徒は対象外 - BBC.com 戦後78年「自分は何者?」 “無国籍”…父の面影求め2世が沖縄へ - テレビ朝日 フランス移民法が成立、国籍取得要件など厳格化 - 日本経済新聞 フィリピン残留2世が日本国籍の回復目指し来日 - テレビ朝日 日本国籍保持も可能。ドイツで議論進む「二重国籍容認法」は是か非か? - まぐまぐ! 「国籍法は違憲」との訴え棄却…福岡地裁判決「国籍選択の機会はあり、二重認めない規定は合理的」 - 読売新聞オンライン 「外国籍とると日本国籍喪失は違憲」訴え届かず 福岡地裁は合憲判断 [福岡県] - 朝日新聞デジタル 性同一性障害者の手術強制は違憲、国籍はく奪法は合憲 - 週刊NY生活 二重国籍認めないのは“憲法に違反せず” 上告退け確定 最高裁 - nhk.or.jp 国籍喪失規定「合憲」確定 最高裁、欧州在住8人敗訴(共同通信) - Yahoo!ニュース 重国籍認めず、「合憲」確定 法規定巡り原告敗訴―最高裁:時事ドットコム - 時事通信ニュース 婚姻要件の国籍法は違憲、婚外子訴訟で 最高裁 - AFPBB News ドイツ、二重国籍を容認へ 国際競争力低下に危機感 真相深層 - 日本経済新聞 日本は民主主義国か? 国籍法訴訟秋の陣 - 週刊NY生活 「時代遅れ」「永住権で解決」 二重国籍、当事者はどう考える [フォーラム] - 朝日新聞デジタル 日本で二重国籍は「黙認」されている? 専門家に聞く国籍法の実態 [フォーラム] - 朝日新聞デジタル 日本国籍を剝奪された2人の孫 元最高裁判事も知らなかった非寛容さ [フォーラム] - 朝日新聞デジタル (フォーラム)二重国籍を考える:1 現状は - 朝日新聞デジタル カナダを選択 日本国籍、自動喪失 両親は日本人、なのに「不法滞在」? 帰国後「特例」で在留、出国もできず - 毎日新聞 二重国籍認めない日本 ロバート・キャンベルさんにはどう見える? [フォーラム] - 朝日新聞デジタル 二重国籍を認めぬ日本は少数派 個人が複数国に帰属する意味とは - 朝日新聞デジタル 私が日本政府を訴えたわけ 国籍を喪失させられた米国の日本人弁護士 [フォーラム] - 朝日新聞デジタル 「日本人なのに不法滞在と宣告されました」 国籍法問う教授の闘い - 毎日新聞 重国籍禁止の違憲を問う訴訟 国側「重婚の防止などに合理的」と反論 [大阪府] - 朝日新聞デジタル ドイツ、国籍法改革へ トルコ系移民、「二重国籍」に期待 - AFPBB News 米国籍と永住権の大差を無視する国籍法 - 週刊NY生活 CALL4、本人の意思を無視して日本国籍を一方的にはく奪する「国籍法11条1項は違憲」訴訟のサポートを開始 - PR TIMES 有無を言わさず国籍を剝奪する国籍法は憲法違反 海外在住者が訴え - 朝日新聞デジタル (現場へ!)憲法を手に2:1 私の日本国籍、奪わないで - 朝日新聞デジタル 海外で活躍する日本人の足を引っ張る国籍法、19世紀から続く国籍はく奪規定の問題点 - GLOBE+ 人口減少の危機に瀕しているのに、自国民から「国籍を奪う」不可解な日本 | 中国メディアが「二重国籍の問題」に注目 - courrier.jp 「国籍はく奪~国籍法11条をめぐる問題」 山浦善樹弁護士(元最高裁判事)、仲晃生弁護士 - 日本記者クラブ 国籍法違憲訴訟は1勝1敗 - 週刊NY生活 (社説)国籍奪う規定 現実をふまえた検証を - 朝日新聞デジタル 国籍法第11条改正を求める運動を追う|シリーズ外国籍取得で日本国籍喪失 - TORJA Japanese Magazine 重国籍を認めない国籍法は「違憲」 カナダ国籍の大学教授が提訴 - 朝日新聞デジタル 共同提案「民法等の一部を改正する法律案による、国籍法3条3項の新設に反対する意見書」 - 移住連 日本国籍自動はく奪違憲訴訟 - 週刊NY生活 「外国籍取得で日本国籍喪失は違憲」 米で活動の弁護士が国提訴 - 毎日新聞 沖縄の無国籍児問題、救われた多くの女性 平田正代さんを悼む - 琉球新報デジタル 無国籍ゼロの実現に向けて - 国連UNHCR協会 「祖国に帰れない!」新型コロナが浮き彫りにした「在外日本人」の国籍問題 - 時事通信ニュース ミャンマークーデターから5カ月(下)――翻弄されるロヒンギャ|ちくま新書|北川 成史 - webちくま 無国籍の乳幼児が急増 上川法相「子どもの大事な問題」 - 朝日新聞デジタル 二重国籍を認めない国籍法は「合憲」 東京地裁が初判断 - 朝日新聞デジタル 大人の身勝手、無国籍児生む「子に罪はないこと考えて」 [静岡県] - 朝日新聞デジタル 国籍法改正後3年あまりで高度外国人材149人が帰化、最多は教育分野 - TaiwanToday(日本語) 「重国籍」認めぬニッポン 「単一」求める国籍法、違憲訴訟も - 毎日新聞 重国籍認めぬ日本 世界は7割超150カ国が容認 意思に反した「喪失」違憲訴訟も - 毎日新聞 「改正国籍法」で急浮上したインドの政治リスク - 日本経済研究センター #31 インドの“トリコロール”を脅かす「改正国籍法」の横暴 - courrier.jp インドで国籍法改正巡り抗議活動続く、死者25人-政権が態度硬化 - ブルームバーグ インドデモ、収束せず 改正国籍法、宗教差別に懸念強く - 毎日新聞 インドのモディ、ムスリムを甘く見た国籍法改正のしっぺ返し - ニューズウィーク日本版 国籍法改正、イスラム教徒への差別でない=インド首相 - ロイター (Reuters Japan) 改正国籍法への抗議デモ続く、死者22人に インド - CNN.co.jp 全国で国籍法改正への抗議デモ、3人死亡 インド - CNN.co.jp インド「国籍法」で混乱拡大 移民に国籍/イスラム教徒は除外 全土で抗議デモ、死者も - 日本経済新聞 インド、移民への国籍付与で混乱拡大 デモが全土に イスラム教徒は対象外、移民増加の懸念も - 日本経済新聞 アングル:抗議活動広がるインド国籍法改正の問題点 - ロイター (Reuters Japan) 印アッサム州、デモ激化 改正国籍法でイスラム教徒除外 - 毎日新聞 インド法改正、イスラム教徒だけ除外 「差別」と暴動も - 朝日新聞デジタル 人は親や出生地を選べない|ちくま新書|国籍問題研究会 - webちくま 【声明】蓮舫民進党代表の個人情報開示意向表明に関する声明を発表しました。 - 移住連 『国籍法』改正から約2年、600人以上が帰化申請 - TaiwanToday(日本語) 婚姻要件の国籍法は違憲、婚外子訴訟で 最高裁 - AFPBB News 誤解だらけの「二重国籍」問題──外国人労働者受入れ拡大で国籍法を見直すべき - 政治・国際 - ニュース - 週プレNEWS グローバルな視点から「国籍」を考える - GLOBE+ 大坂選手で注目される「国籍」 ハーフは困っています - GLOBE+ 二重国籍、日本に「89万人」 世界は容認、企業に利点 - 日本経済新聞 「国籍」は揺らぎ続ける—世界の潮流から取り残された日本の国籍法 - nippon.com 日本国籍の喪失に苦しむ国外在住者「国籍法にアイデンティティ奪われた」、国を提訴 - 弁護士ドットコム 外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール - SWI swissinfo.ch - スイスインフォ いわゆる『二重国籍』問題――法務省の仕掛けた罠/奥田安弘 - シノドス 【WEB編集委員のつぶやき】30年以上「二重国籍」だったことがはっきりした蓮舫氏 それでも代表に居座るのか(1/2ページ) - 産経ニュース 蓮舫氏の『二重国籍』は問題なし。説明責任は法務省にあり/奥田安弘×荻上チキ - シノドス 厳格化する国外居住者のスイス国籍取得 - SWI swissinfo.ch - スイスインフォ 国籍法改正、外国人配偶者の帰化申請では財政証明が不要に - TaiwanToday(日本語) 「海外に住む日本人と複数国籍」会見 - 日本記者クラブ 【二重国籍問題】蓮舫氏は25年以上違法状態か 「二重国籍」で法相見解 - 産経ニュース 民進・蓮舫代表 日本国籍選択の宣言日、明言せず 首相「国民に証明する努力を」と批判(1/2ページ) - 産経ニュース “二重国籍”国籍法違反の可能性も~法務省 - 日テレNEWS 【蓮舫「二重国籍」】国籍法では外国籍離脱は努力義務だが、閣僚としては妥当性に問題 - 産経ニュース 「国籍」とは何か?――蓮舫議員をめぐる議論をきっかけに改めて考える/奥田安弘×荻上チキ - シノドス 国籍法に象徴されるビルマ(ミャンマー)の排他的ナショナリズム|ミャンマー|Asia Peacebuilding Initiatives - 笹川平和財団 「条約は生存権に関わる」 ミックスルーツの琉大講師、日本国籍取得の経験語る 女性差別撤廃条約の勉強会 沖縄 - 琉球新報デジタル ドイツ、国籍取得に「イスラエルが存在する権利」の許容を義務化 反ユダヤ主義の高まり受け - CNN.co.jp 都知事選、蓮舫候補の「二重国籍」問題の事実関係を改めて検証する(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース アゴラが認めさせた『蓮舫二重国籍問題』の全容はこうだ - アゴラ 蓮舫さんの「二重国籍問題」って何?(アーカイブ記事) - アゴラ 国籍法改正案が立法院で可決 外国高級人材の帰化条件緩和 優秀な人材の誘致強化/台湾 - フォーカス台湾 【評伝】国籍法改正、きっかけつくる 元最高裁判事の才口千晴さん - 信濃毎日新聞デジタル 日本でも「二重国籍」を認めるべき?なぜドイツは全面解除? パックン「外国人は帰化できるのに、日本人が海外の国籍を取れないのはかわいそう」 - ABEMA TIMES 「在韓米軍の発令が取り消されました」 米空軍に勤務していたある韓国系将校は昨年、このような人事命令を聞いて驚いた。 米空軍士官学校を卒業した前途有望な将校だった彼は、在韓米軍発令直後、空軍で「米国で生.. - 매일경제 「イスラム排斥」懸念の法施行 総選挙前、与党支持拡大狙いか―インド - 時事通信ニュース 韓国政府の優秀外国人材確保政策-その1-2011年施行された改正国籍法の主な内容 - 株式会社ニッセイ基礎研究所 インド、不法移民に市民権申請認める「市民権改正法」施行を発表 イスラム教徒は対象外 - BBC.com 日本国籍保持も可能。ドイツで議論進む「二重国籍容認法」は是か非か? - まぐまぐ! ドイツ、二重国籍を容認へ 国際競争力低下に危機感 真相深層 - 日本経済新聞 「上級国民の特権」をこれ以上増やすべきではない…日本が「二重国籍」を導入する巨大リスク - PRESIDENT Online インド「信教・報道の自由」は新たなリスクとなるか - 日本経済研究センター 日本は民主主義国か? 国籍法訴訟秋の陣 - 週刊NY生活 日本で二重国籍は「黙認」されている? 専門家に聞く国籍法の実態 [フォーラム] - 朝日新聞デジタル 「日本人なのに不法滞在と宣告されました」 国籍法問う教授の闘い - 毎日新聞 ドイツ、国籍法改革へ トルコ系移民、「二重国籍」に期待 - AFPBB News 米国籍と永住権の大差を無視する国籍法 - 週刊NY生活 有無を言わさず国籍を剝奪する国籍法は憲法違反 海外在住者が訴え - 朝日新聞デジタル 国籍法違憲訴訟は1勝1敗 - 週刊NY生活 国籍法第11条改正を求める運動を追う|シリーズ外国籍取得で日本国籍喪失 - TORJA Japanese Magazine 【声明】民法等の一部を改正する法律案に反対する理由(れいわ新選組 2022年11月17日) - れいわ新選組 共同提案「民法等の一部を改正する法律案による、国籍法3条3項の新設に反対する意見書」 - 移住連 最高裁判事の孫の日本国籍が剥奪(はくだつ) - 週刊NY生活 「祖国に帰れない!」新型コロナが浮き彫りにした「在外日本人」の国籍問題 - 時事通信ニュース 届け出のみで韓国人になれる「国籍法改正案」、ネットで批判の的に「どこに向かっているのか」 - Record China 国籍法改正後3年あまりで高度外国人材149人が帰化、最多は教育分野 - TaiwanToday(日本語) モディ首相が狙うのはイスラム教徒を「不可触民」にする新カースト制度だ - courrier.jp 「改正国籍法」で急浮上したインドの政治リスク - 日本経済研究センター #31 インドの“トリコロール”を脅かす「改正国籍法」の横暴 - courrier.jp 「イスラム差別」抗議にヒンズー教徒も参加 インド・デモ拡大の理由 - 毎日新聞 米国籍、生まれ育ちは韓国 心落ち着く「故郷」に帰化 - 朝日新聞デジタル インドで国籍法改正巡り抗議活動続く、死者25人-政権が態度硬化 - ブルームバーグ インドデモ、収束せず 改正国籍法、宗教差別に懸念強く - 毎日新聞 インドのモディ、ムスリムを甘く見た国籍法改正のしっぺ返し - ニューズウィーク日本版 インド、移民への国籍付与で混乱拡大 23人死亡、イスラム教徒に「国籍剥奪」懸念広がる - 産経ニュース インド国籍法巡り抗議続く 議会通過から2回目の週末 - 産経ニュース 国籍法改正、イスラム教徒への差別でない=インド首相 - ロイター (Reuters Japan) 改正国籍法への抗議デモ続く、死者22人に インド - CNN.co.jp 全国で国籍法改正への抗議デモ、3人死亡 インド - CNN.co.jp インド抗議デモ、全土に広がる 国籍付与でイスラム教徒除外 - ロイター (Reuters Japan) 抗議デモ拡大、6人死亡 不法移民に国籍付与、インド法改正 - 朝日新聞デジタル インド、移民への国籍付与で混乱拡大 デモが全土に イスラム教徒は対象外、移民増加の懸念も - 日本経済新聞 アングル:抗議活動広がるインド国籍法改正の問題点 - ロイター (Reuters Japan) 印アッサム州、デモ激化 改正国籍法でイスラム教徒除外 - 毎日新聞 インド北東部、改正国籍法可決で抗議デモ激化 安倍首相訪印延期 - 毎日新聞 インド法改正、イスラム教徒だけ除外 「差別」と暴動も - 朝日新聞デジタル 帰化者に兵役義務付けへ 来年にも法改正推進=韓国国防部 - 聯合ニュース 大坂なおみ日本国籍選択:法改正へ 河野氏・宏池会・維新に期待 - アゴラ 【声明】蓮舫民進党代表の個人情報開示意向表明に関する声明を発表しました。 - 移住連 『国籍法』改正から約2年、600人以上が帰化申請 - TaiwanToday(日本語) 日本人が外国籍を取得した際に、日本国籍を保持するか放棄するかを選べるようにしたい - CAMPFIRE (キャンプファイヤー) 外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール - SWI swissinfo.ch - スイスインフォ 18歳成人案:25法律改正へ 性別変更申請可能に - 毎日新聞 いわゆる『二重国籍』問題――法務省の仕掛けた罠/奥田安弘 - シノドス 蓮舫辞任! 闇株新聞が指摘していた本当はもっと恐ろしい「二重国籍問題」 - ダイヤモンド・オンライン 蓮舫氏の「二重国籍問題」は本当に「問題」だったのか - アエラドット 朝日新聞出版 蓮舫氏の『二重国籍』は問題なし。説明責任は法務省にあり/奥田安弘×荻上チキ - シノドス 蓮舫氏が戸籍謄本の一部を開示 「国籍法が時代に合わないのであれば改正の先陣を切りたい」 - キャリコネ 国籍法改正、外国人配偶者の帰化申請では財政証明が不要に - TaiwanToday(日本語) ここが知りたい!重国籍 大勉強会 2016.11.19 - IWJ インディペンデント・ウェブ・ジャーナル 【更新】国籍法の改正より蓮舫代表の選挙違反の摘発が先だ - アゴラ ガラパゴス化の進む日本の国籍法 - アゴラ 「二重国籍」解消と民進・蓮舫代表が公表 「適用関係が非常に複雑に錯綜」 - ハフポスト日本版 【蓮舫「二重国籍」】国籍法では外国籍離脱は努力義務だが、閣僚としては妥当性に問題 - 産経ニュース 「国籍唯一の原則」は現実的か?――蓮舫氏の「二重国籍」問題をめぐって - ニューズウィーク日本版 国籍放棄問題の渦中にある蓮舫氏、単独インタビュー - Yahoo!ニュース 「国籍唯一の原則」は現実的か?――蓮舫氏の「二重国籍」問題をめぐって(韓東賢) - エキスパート - Yahoo!ニュース 民進党・蓮舫議員「二重国籍」問題の違法性は? 弁護士に聞いてみると… - Sirabee/しらべぇ ビルマ:差別的な国籍法、改正すべき - ハフポスト日本版 多くの命を犠牲にする国家という幻想 - ダイヤモンド・オンライン ▼「国籍 偽装」検索の結果 パリ五輪直後の国籍変更で2年の出場停止処分の可能性も…批判噴出の豪自転車選手の決断が波紋「結局は僕の人生だ!」 - CoCoKARAnext 五輪でメダル3個→1週間後に国籍変更、批判浴びた海外選手が主張「国の投資にリターンはできた」(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース やり投げ大国チェコでも大人気! 笑顔の金メダリスト北口榛花が世界を魅了するワケ「チェコの選手ってことでいいよね」SNSで国籍変更を願う声も(及川彩子) - Number Web - ナンバー 渦巻く批判「他国の出場枠を利用した」 国籍変更、内定取消…ビリから2番目の42.195kmの先に響いたカンボジアコール――マラソン・猫ひろし(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース 日本から国籍変更→五輪出場で一躍有名人「英国のBBCも…」 46歳のカンボジア人として陸上界に捧ぐ“猫の恩返し”――マラソン・猫ひろし(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース 世界58位がロシアから国籍変更 - tennis365.net 中国の「卓球天才少女」が国籍変更して「韓国大魔王」に― 中国メディア - MSN 【画像】アバネスヤンがロシアからアルメニアに国籍変更 - tennis365.net 波紋 ウクライナ選手が国籍変更した元露選手と握手拒否<ウィンブルドン>(tennis365.net) - Yahoo!ニュース 【偽装結婚】うその「婚姻届」提出した疑いで中国国籍の女と浜松市の会社員の男逮捕…女の在住資格目的か(静岡) - Yahoo!ニュース 【偽装結婚】うその「婚姻届」提出した疑いで中国国籍の女と浜松市の会社員の男逮捕…女の在住資格目的か(静岡) - 日テレNEWS 「YouTube Premium強制解約」続出、VPNによる居住国偽装を検出し一斉対策へ - Buzzap! 偽装フリーランス?実態は「労働者」が153人 国が初めて集計 - 毎日新聞 【プレビュー】ツヴェツコとタイマゾワが優勝争いの軸、国籍変更後初陣のポリングに注目/グランドスラム・カザフスタン2024 女子70kg級 - eJudo レスリング赤沢、サモア代表 五輪のため国籍変更 - 毎日新聞 北朝鮮IT技術者、日本企業から受注か 身分偽装も 国が注意喚起 - 朝日新聞デジタル 赤沢岳がサモア代表で五輪へ 国籍変更、レスリング「支えてくれる人に感謝」 - 産経ニュース 安楽死の先進国で起きている「偽装安楽死」の恐怖…医師が冗談まじりに致死量のモルヒネ投与 - ダイヤモンド・オンライン 在留カード偽造のベトナム国籍の男に有罪 群馬・前橋地裁判決 - 株式会社 上毛新聞社 ロシアから国籍変更し初白星 - tennis365.net 世界48位が露から国籍変更「誇り」 - tennis365.net 【バスケ】男子日本代表ホーキンソン、国籍変更など劇的だった23年、パリ五輪へ向け飛躍の年に - ニッカンスポーツ 北朝鮮が国連制裁を回避するために船籍偽装工作 パラオなどの太平洋上の島嶼国から船籍取得、少なくとも17隻を所有か - NEWSポストセブン 中国発の巨大ECユニコーン「SHEIN」、米国上場のためにシンガポール企業に国籍変更?その背景とは - 36Kr Japan 国籍変更!?恵比寿1丁目の和食店「かろく」が台湾&Vietnam「KAROKU」に業態変更 - 恵比寿新聞 車を衝突させ事故偽装、保険金1200万円詐取疑い 外国籍の男ら逮捕|社会|地域のニュース - 京都新聞 グイリ&ラルシがアルジェリア代表へ国籍変更へ…直近までU-21フランス代表でプレー - 超ワールドサッカー 米国から国籍変更し日本代表に。日本を愛するキーマンが胸に秘める想い「日本人として彼らのために…」<バスケW杯> - テレ朝POST 2度の戦争 3度の国籍変更 樺太で終戦 両親が安曇野市出身の降簱英捷さん㊤ - 信濃毎日新聞デジタル バレー最強国決定戦 トルコが悲願の初優勝 キューバから国籍変更23歳バルガスが26得点で大会MVP【ネーションズリーグ】 - TBS NEWS DIG Powered by JNN 露選手が国籍変更、仏の2番手に - tennis365.net ワリエワ指導のトゥトベリーゼ氏 娘がジョージア代表に国籍変更「新しい章の始まり」 - 東スポWEB 世界54位のグラチェワがロシアからフランスに国籍変更へ。ロシア連盟は「大きな損失ではない」と冷ややか<SMASH> | THE DIGEST - THE DIGEST アーセナル育ちのFWバログンが国籍変更? “生まれた地”のアメリカに“鞍替え”か - SOCCER KING 車検登録で名義偽装容疑、群馬の男を逮捕 埼玉県警 - 朝日新聞デジタル 「ロシアを出る」国籍変更示唆のプルシェンコ軍団 早くも旧ソ連国が興味 - 東スポWEB 「北朝鮮の“国籍偽装”IT技術者に注意を」稼いだ外貨が核開発に…韓国政府 - 日テレNEWS セネガル代表に朗報! 国籍変更間に合ったヤコブスがW杯プレー可能に - 超ワールドサッカー セネガル代表、国籍変更間に合わずI・ヤコブスがチーム離脱…元バルセロナDFが追加招集 - 超ワールドサッカー 32番目にメンバー発表のエクアドル代表、国籍偽装問題に揺れたDFカスティージョは招集されず…開幕戦でカタールと対戦《カタールW杯》 - 超ワールドサッカー 32番目にメンバー発表のエクアドル代表、国籍偽装問題に揺れたDFカスティージョは招集されず…開幕戦でカタールと対戦《カタールW杯》 | 超WORLDサッカー! | FIFA ワールドカップ 2022 完全ガイド by ABEMA - ABEMA TIMES 32番目にメンバー発表のエクアドル代表、国籍偽装問題に揺れたDFカスティージョは招集されず…開幕戦でカタールと対戦《カタールW杯》 - スポーツブル 国籍偽装のエクアドル代表DFはW杯出場OK、CASはエクアドル出場権剥奪の控訴を却下も虚偽文書の使用で次の予選から勝ち点3減点 | 超WORLDサッカー! | FIFA ワールドカップ 2022 完全ガイド by ABEMA - ABEMA TIMES 「いつまで世界に恥をさらすのか」岸田首相がひた隠しにする 偽装留学生 再激増リスク - PRESIDENT Online カタールW杯に激震!エクアドル代表、主力DFの国籍偽装疑惑に急展開! 英紙が新たな音声証拠を公開「大会からの除外に直面する」 - サッカーダイジェストWeb ロシアから国籍変更ルバキナ ウィンブルドン決勝へ - 日本経済新聞 カンボジア国籍で五輪出場、猫ひろし44歳が今明かす“大バッシング”の真相「今後は五輪を目指すつもりも、国籍を戻すつもりもない」(音部美穂) - Number Web - ナンバー ロシア生まれのテニス選手、国籍を変更 ウィンブルドン出場禁止を回避 - CNN.co.jp FIFAがエクアドルのW杯参加取り消し、チリの代替出場を決定と海外報道! 23歳DFの国籍偽装を「クロ」と認定 - サッカーダイジェストWeb ブライトンDFランプティ、国籍変更でガーナ代表入りへ…ユース年代ではイングランド代表を選択 - SOCCER KING ロシア、ベラルーシのアスリートに “抜け道” 大量にカザフスタンへ国籍変更の動き - 東スポWEB エクアドル代表選手の“国籍偽装疑惑”に進展! FIFAが懲戒手続きを開始、同国のW杯出場資格はく奪の可能性も - サッカーダイジェストWeb エンビードがフランス代表に? 母国カメルーンから国籍変更の可能性が浮上 - BASKETBALL KING メドベージェワの国籍変更騒動が影響か…ロシア勢がフィギュアのアルメニア選手権に不参加 - 東スポWEB セネガル代表に強力援軍! マルセイユMFブバカル・カマラが国籍変更を決断か - 超ワールドサッカー 3月から国籍登録をイギリスに変更した宮崎百合子がベスト4 [W60プレトリア] - テニスマガジン 日本人から台湾人になってわかる 「二重国籍」でしたたかに生きる台湾の知恵 - 新潮社 フォーサイト 【白球はひとつ〈3〉】国籍変更した森本稀哲の願い「懸け橋をかけていきたい」 - ニッカンスポーツ アメリカから国籍変更の谷愛凌と羽生結弦、中国人が“神格化”する事情 - Business Insider Japan 「オリンピック精神に反している」五輪メダル有力の中国人スキーヤーの“国籍変更”に米専門家が異議 | THE DIGEST - THE DIGEST 国代表資格変更が可能に。元NZ代表らに太平洋諸国が注目、元豪代表フォラウにはトンガ熱視線 - RUGBY REPUBLIC(ラグビーリパブリック) 「日本のために力を出したい」韓国から国籍変更。ソフトボール・清原奈侑が五輪に懸ける想い - テレ朝POST 国籍変更でEUROに臨むスペイン代表DFラポルテ、スペイン人としての自覚はあるか?との問いに… - Goal.com 月5万円の「妻」マッチングアプリで募集 偽装結婚容疑 - 朝日新聞デジタル 国籍変更、天国の祖母へ 頭脳派捕手・清原奈侑が東京五輪にかける思い - スポニチアネックス Sponichi Annex 「中国に戻る道ない」ウイグル人、苦渋の国籍変更 悲痛な訴え高まる - 西日本新聞 元朝青龍 柔道・丸山にモンゴルへの国籍変更をお願い!? 「外人選手に丸山が強い」 - スポーツ報知 大人の身勝手、無国籍児生む「子に罪はないこと考えて」 [静岡県] - 朝日新聞デジタル 「中国へ忠誠心をシフト」 オスカル、“国籍変更発言”に海外反応「W杯へ迅速な解決策」 - FOOTBALL ZONE(フットボールゾーン) 「中国は誰のもの?」「文化は失われる」元ブラジル代表MFオスカルの“国籍変更発言”に地元ファンが騒然! - サッカーダイジェストWeb バスケに“第3の男”エドワーズ 代表“国籍変更枠”争い激化 - スポニチアネックス Sponichi Annex 【フリースタイルスキー】ソチ五輪銀メダリストのガス・ケンワージーが国籍変更 米から英に - Olympics 偽装結婚が増加中。日本人が知らない中国人女性の恐ろしさと潔い手口=鈴木傾城 - MONEY VOICE ニュース「ベトナムで原産国偽装排除の動き」 - 企業法務ナビ 卓球・浜本 若手台頭でオーストリアに国籍変更希望 - スポニチアネックス Sponichi Annex ドイツで難民申請する「シリア人」、3割が国籍偽装か - AFPBB News デ杯日本代表メンバー発表、NZから国籍変更の25歳が初選出 - AFPBB News 元ショートトラック韓国代表のアン、ロシアへの国籍変更に後悔なし - AFPBB News 陸上選手の相次ぐ国籍変更、ルール厳格化の動き - AFPBB News カタール代表「国籍変更」疑惑のウラ側 過去には「100万ドルで売った男」も - J-CASTニュース ISA(国際サーフィン連盟)は五十嵐カノアの国籍登録変更を承認 - THE SURF NEWS「サーフニュース」 国のメニュー偽装対策で駆け込み発覚が増加? 消費者庁は業界の悪弊にどこまで切り込めるのか | 食品 - 東洋経済オンライン 国籍を「KOREA」に変更し挑んだ19人 韓国人記者に聞いた 帰化選手事情 - THE ANSWER(ジアンサー) 【平昌五輪】国籍変更選手、実に178人 米専門家「五輪傭兵」と形容 ホスト国としては韓国が史上最多か(1/2ページ) - 産経ニュース 元バルサのスペイン代表FW、国籍変更を求め提訴へ。モロッコ代表でW 杯出場狙う - フットボールチャンネル A代表デビューも国籍変更可能に? FIFA、ルール改定を検討か - SOCCER KING ナイジェリアへの国籍変更はなし…U-21代表FWがイングランドに忠誠を誓う - 超ワールドサッカー 「偽装死」で別の人生を生きることはできるか - 東洋経済オンライン ブラジル産「恐怖の発がん鶏肉」偽装 原産国がわからない加工肉にも注意を - J-CASTニュース 女猫ひろし?元陸自タレント福島和可菜 国籍変更で東京五輪!? - スポニチアネックス Sponichi Annex アスリートの国籍変更は悪いことなのか 編集委員 北川和徳 - 日本経済新聞 ザハが国籍変更を申請 承認されれば出生国のコートジボワール代表でプレー - 超ワールドサッカー ベンガル、息子逮捕で謝罪 ベトナム国籍女性と偽装結婚容疑 - ORICON NEWS ベンガルの息子 ベトナム国籍女性と偽装結婚容疑で逮捕 - スポニチアネックス Sponichi Annex ベンガルの息子、ベトナム国籍女性と偽装結婚で逮捕 - ニッカンスポーツ 大量の「偽装日本人」が、安全保障を揺るがす 増加の一途をたどる「二重国籍」の根深い問題 - 東洋経済オンライン カンボジア人になった猫ひろし 二度と日本国籍に戻れない可能性 - 弁護士ドットコム 猫ひろし、中東、英国……国籍変更で問われる問題点 - スポーツナビ 【印刷用】目立つ国籍変更選手/“輸出”はやはりブラジル | スポーツニュース - 四国新聞 『クローズアップ現代』 最新情報 - nhk.or.jp ▼「国籍 偽造」検索の結果 #gnews plugin Error gnewsは1ページに3つまでしか使えません。別ページでご利用ください。 ページのトップへ戻る 免責事項と注意事項 当ホームページは、予告なく変更・中止となることがあります。 政治活動禁止場所・就業規則などで反する場所での活動は、お控え頂けるようお願い致します。 営利目的、団体組織ではありません 活動に関してすべて自己責任でお願いします。 すべてのクレームは政治家・立法府・報道機関等にてお願い致します。 本サイトではそれらによって利用者または他者・各企業等に損害が生じた場合も、すべてにおいて一切の責任を負わないものとします。 ◆金盾(中国からのアクセス)対策。これを書くと中国の検閲でブロックされます ▼平反六四 天安門 六四天安門事件 The Tiananmen Square protests of 1989 天安門大屠殺 The Tiananmen Square Massacre 反右派鬥爭 The Anti-Rightist Struggle 大躍進政策 The Great Leap Forward 文化大革命 The Great Proletarian Cultural Revolution 人權 Human Rights 民運 Democratization 自由 Freedom 獨立 Independence 多黨制 Multi-party system 民主 言論 思想 反共 反革命 抗議 運動 騷亂 暴亂 騷擾 擾亂 抗暴 平反 維權 示威游行 法輪功 Falun Dafa 李洪志 法輪大法 大法弟子 強制斷種 強制堕胎 民族淨化 人體實驗 胡耀邦 趙紫陽 魏京生 王丹 還政於民 和平演變 激流中國 北京之春 大紀元時報 九評論共産黨 獨裁 專制 壓制 統一 監視 鎮壓 迫害 侵略 掠奪 破壞 拷問 屠殺 肅清 活摘器官 献血村 愛死 黑社會 誘拐 買賣人口 遊進 走私 毒品 賣淫 春畫 賭博 六合彩 台灣 臺灣 Taiwan Formosa 中華民國 Republic of China 西藏 土伯特 唐古特 Tibet 達賴喇嘛 Dalai Lama 新疆維吾爾自治區 The Xinjiang Uyghur Autonomous Region 東突厥斯坦 East Turkistan 内蒙古自治區 The Inner Mongolia Autonomous Region 南蒙古 South Mongolia
https://w.atwiki.jp/mhfotw/pages/689.html
大大 光幸福g就不好升了 還音無g*3 這套可能會做到死 另外 開火又擁抱 炸彈夠用媽 再來 除了剛力3技 指有專跑對弓有用 - 2010-03-06 14 12 38 留ㄧ套項樣的弓裝給各位參考 知道防禦的麻煩補上 - 2010-03-06 14 32 24 沒滿269 滿320 應該啦=.= - 2010-03-06 15 52 00 其實這裡有一個問題 帕裝不好做就別做了 好裝是給勤勞的獵人用的 還有 這裡是弓手百位 要發通用套裝去通用發 開火請吃扣體便當 這是常識 - 2010-03-06 17 45 34 "怕"錯字 通用部分誤解 抱歉 - 2010-03-06 17 52 59 電龍R帽LV1防40; 電龍U輕甲LV7防59;黑狼鳥SP手甲LV7防80;棘龍U貪慾LV7防70;角魔腿甲LV7防57,總防306 - 2010-03-06 19 22 53 其實女神跟開火也沒相衝 誰說開火一定要被打才能開的? - 2010-03-06 20 43 17 上面那套幸福放報珠的話你高耳就沒囉XD~ - 2010-03-07 00 08 27 幸福G - 2010-03-07 08 08 42 好裝...勤勞....請問你自己做了嗎....那套做到好至少1個月吧 開火就不要讓怪打到就好 女擁25讓怪打到沒事 但是75趴會死= = 扣血便當 你以為大家都要開火 - 2010-03-07 03 08 02 那就在自己家吃火事飯啊 這種事不用我教吧 而且老實說句遠程不開火這火事能看嘛XDDD - 2010-03-07 03 33 57 我沒說不開火勢 我是說 擁抱沒必要好嗎 既然你這麼看好上面那套 我想請問你有作媽? - 2010-03-07 03 38 04 我是說隊伍其他人不開火事 - 2010-03-07 03 42 10 幸福G那套是鎚裝吧 怎會到弓裝... - 2010-03-07 12 32 41 音無Gx3真的太誇張了 不推薦做這套 - 2010-03-07 14 30 46 = =弓手沒連射=垃圾 一開始以為什麼神裝 看清楚其實是沒了連射... - 2010-03-07 15 32 46 看成遠站裝 沒連射 沒弩技 近戰 沒匠 失敗中的失敗 - 2010-03-07 19 01 24 在百位基本上都會有人開火事的前提下 有廣堿反而不方便吧 - 2010-03-07 21 40 35 沒連射,音無g要3顆,這弓裝要人命阿。(做下去會想要摔鍵盤的衝動) - 2010-03-08 02 41 06 雖然合適的裝備看個人習慣,不過這套也太白濫了點 - 2010-03-08 03 37 00 SP槍手腕具體是什麽東西。。。 - 2010-03-08 04 50 40 超白爛配裝+1 請來個人把他河蟹掉 - 2010-03-08 06 15 12 為什麼沒人發那套不要跑者其他完美的弓手裝? - 2010-03-08 06 51 39 SP槍手腕 百位的東東 - 2010-03-08 07 17 35 因為不少人沒貓耳 上面那套又有跑者 就發上面那套了 - 2010-03-08 07 19 38 第一套是有好處的 逼的我們把好的配裝放上去 他是有貢獻的!!!! 哈哈 - 2010-03-08 07 20 36 有音無珠G就不用上來看怎配! - 2010-03-08 10 47 52 噗...又要馬兒好,又要馬兒不吃草。能力越是完善的裝備,越是需要付出 - 2010-03-09 13 16 10 第一套沒連射.沒彈種強化.要音無G*3,相反的 付出越多 能力沒更好。 - 2010-03-09 15 11 46 音無G*3 你知道百位變種棘龍要刷 200隻嗎,這只是保守估計。 - 2010-03-09 15 12 52 電龍R帽 開放了? - 2010-03-09 14 25 03 電龍R帽有兩個 一個做的出一個做不出 - 2010-03-09 23 38 33 最後一套電龍R做不出來,勝利組任務沒開沒有祭典的回憶,就算是LV1也要1個 - 2010-03-09 23 36 50 別誤導,因為我已經做好了,目前使用中。 - 2010-03-09 23 53 42 電龍R只有頭部做得出來,其他的都要祭典的回憶這個素材,不然就PO個圖來看一下有其他部位的電龍R裝 - 2010-03-10 00 56 20 樓上那位應該是看到電龍R的劍士裝了...槍手的R的確是做得出來= = - 2010-03-10 01 07 17 電龍R可以做阿 我就可以升上去 - 2010-03-10 00 46 55 老實說 第一套我看一看 反而像近戰裝 但是卻又沒匠 4不像裝 - 2010-03-10 00 48 02 第一套真的不是很佳,10顆剛力珠就算了花錢了事,3顆音無珠G真的吐血 - 2010-03-10 01 09 01 雖然說劍士槍手共用,當劍士裝沒匠,當槍手裝沒連射,不划算,而且都百位了也沒必要做共用裝,在任務都沒開的情況下百位後閒著是時間打素材。 - 2010-03-10 01 13 21 我想問一下,好像有貓耳後幾乎配不出百位用+跑者的弓裝了 - 2010-03-10 03 56 33 幸福G頭是多餘的 其他4樣就能發動 換個SP頭會比較好 - 2010-03-10 04 11 58 第三套鑲報珠就沒高耳了 鑲耐麻痺珠補回麻痺無效防蚊子還比較有用點 - 2010-03-10 04 56 30 他是說綁武器2洞,不是拿掉頭部 Orz - 2010-03-10 15 33 29 報珠本身-2聽覺保護 Orz 剛好其他裝都沒有聽覺保護技能點, 高耳完全來由貓耳, 不過還有耳栓就是了 - 微風 - 2010-03-10 17 19 22 【自由變化】那套,上位弓手裝裡面早就有收錄了,只有改變珠子配法而已,這樣就"絕對自創"了喔!? - 2010-03-11 09 33 43 = = 什麼,原來上位有人PO了,話說這套真的我自創的,沒參考人家,"絕對自創"你有意見?全世界有多少重複的自創,難道大家都不能說"絕對自創"?? 你有空吐槽,何不來PO裝給人參考,有的珠子是百位沒錯呀! - 2010-03-12 04 21 27 第2套把SP手換成桃毛S7 珠子換仙人珠 變攻大 看穿3(不過會沒有彈種強化) - 2010-03-11 17 49 43 SP手綁SP珠(連射+4),拿掉等於沒有連射。 - 2010-03-11 23 14 49 沒一套有裝裝填數up=~= 那不就用不到蓄力4 - 2010-03-12 10 04 40 因為在 MHFO版本的弓,裝填數UP 算是個廢技。 - 2010-03-12 22 30 49 因為弓手裝配裝填數up跟弩手裝配連射差不多蠢 - 2010-03-12 14 46 51 話說的有點重吧?其實還是有他的作用性在的 看人在用的 更何況自己用的爽就好了 說蠢有點嚴重了 - 2010-03-13 19 18 22 第一套可以撤下來了吧根本誤導,撇開音無G*3 百位棘龍200隻可能還做不出來不說,沒連射沒彈種強化,火力+2最好是配女神-.-,除非你是套裝迷最這套有愛超過200%,不然沒一個傻子會花這套估計 - 2010-03-12 23 33 39 估計也要弄2-3個月浪費在音無G*3 上面。 - 2010-03-12 23 34 29 版大已經撤了,請無需理會本文 Orz - 2010-03-13 18 59 13 彈種強化sp珠x1 這個有人知道是甚麼媽? - 2010-03-13 13 08 17 看你想要哪種箭強化 就塞哪種進去 - 2010-03-14 00 55 16 百位的技能珠 裝在SP裝上 不難做 - 2010-03-13 16 03 17 第1套綁1洞武器鑲鋼力可以出攻(大)看穿3嗎? - 2010-03-14 03 53 55 綁 1洞武(怪力珠),可出:攻「大」,武器比較建議最高到1洞,再多上去限制就太多了。 - 2010-03-14 16 57 41 sp手為什麼要7級,不是都1個sp洞嗎? - 2010-03-14 20 35 45 鎧龍r腿甲 有開放嗎 ??? - 2010-03-14 20 58 25 鎧龍R跟鎌蟹L是差不多的技能,但後者防禦較高! - 2010-03-14 21 59 07 遠程的鎌蟹L系開放了嗎?? - 2010-03-15 11 32 04 尾晶蠍U護腰升到6級?好像要古龍特上毛= = - 2010-03-14 22 24 46 尾晶蠍U5 U6 可以先停住,剛種官方有公佈近期開放,或者有一洞武器,就能遞補了 - 2010-03-15 00 31 59 說真的電龍R輕實在不好看...粉粉的好噁心= =" - 2010-03-15 04 52 17 第二套鑲報珠 高耳會變耳栓耶 - 2010-03-15 13 21 06 第二套怎麼配 都不可能出攻大 見切三 火場二 手 腰都鑲匠珠了 怎麼搞出其他7個洞的? - 2010-03-16 11 11 04 電龍U身改R 有多+見切 另外 彈種強化珠有+4連射 = = 麻煩用配裝器配過有問題再說 - 2010-03-16 11 33 42 第三套改毒猛龍R腰甲,那就跟第二套的技能一樣了啊... - 2010-03-16 12 45 46 不一樣阿 還少了彈種強化 變爛了= = - 2010-03-17 23 47 58 彈種強化,增加幅度不大,第三套剛種開放後,尾晶U護腰出來,多出跑者,弓箭手蓄力2無憂! - 2010-03-18 19 17 36 當你鎖怪鎖不住只剩下彈種強化能幫你,不過不喜歡無腦鎖弱點的話自己可以拿掉,另外彈種強化絕對比攻大好。 - 2010-03-20 09 47 20 彈種強化真的幅度不大嗎..10%耶 - 2010-03-19 16 46 22 只能說能有的東西就要有才是配裝的精髓 這10%很影響鎖怪的成功率 - 2010-03-20 00 32 00 電龍R帽 用什麼升上去的? - 2010-03-20 13 22 08 電龍U 7級 升上去 R - 2010-03-20 14 07 57 nhh - 2010-03-22 02 50 48 第二套喝強走餓狼就不能發了阿...支持餓狼+跑者+連射 - 2010-03-22 14 26 27 sp60头 霸龍衣 毒猛龍U手 霸龍腰 角魔腿 刚力*8 弹强SP*1 匠珠*1=攻大 火2 見3 連射 彈強 耳塞 430防吹硬化號450開火可保命 兩洞武器放兩個防音珠出高耳 - 2010-03-22 16 41 38 第2套電龍R可用乳搖患嗎?(橘色) - 2010-03-23 00 17 27 然後第3套用藍色乳搖配匠珠 - 2010-03-23 00 45 07 忘記打= =腳換深黑(好像太紳士了)? - 2010-03-23 00 46 14 第二套應該是電龍 - 2010-03-23 01 29 21 第2套 用配裝 出不了連射 只有手跟腰+3連射 夫魯R沒+連射 - 2010-03-23 13 32 26 彈種強化的sp珠有+4連射 加起來剛好+10 - 2010-03-23 13 36 02 喔 抱歉沒注意SP珠 失誤ˊˋ - 2010-03-23 13 55 39 電龍R頭 電龍U甲 SP手 棘龍U腰 黑帶靴 出 攻大 達3 火2 高耳 高跑 連射 殫種UP 不綁武器 音無GX2 其他剛力 - 2010-03-23 15 25 57 黑帶鞋 是啥東東= =?? - 2010-03-24 04 50 58 很好奇 第二套 怎麼出連射? - 2010-03-25 17 57 13 彈種強化SP有連射4 自己用程式配一次就知道了 - 2010-03-25 21 54 26 專業的看就知道有沒有 只會依賴別人參考裝備又何必多問 - 2010-03-26 08 45 56 你很專業?你出國比賽了嗎? - 2010-03-29 15 06 54 角魔腿6等就有3洞了 - 2010-03-26 11 42 40 有疑問就提問 所以你很專業喔?然後勒 - 2010-03-27 23 51 06 話說那套「跑者可用強走藥補上」用了後餓狼不是沒用了麼? - 2010-03-30 11 12 09 弓箭手應該不需要餓狼吧...蓄力都不夠用了... - 2010-04-01 09 36 47 有連射或跑者的話,餓狼狀態是可以夠蓄力滿的 - 2010-04-04 06 50 50 弓裝貓耳我只看得到高耳而已,另外2技只是送好玩用。 - 2010-04-01 13 04 53 請問祖龍裝在弓裝有搞頭嗎? - 2010-03-30 20 20 35 祖龍槍手系,技能點比較偏向 弩… 不太適合弓。 - 2010-04-01 14 48 55 武器鑲報珠,恭禧,你的高耳不見了...... - 2010-03-31 07 08 42 聽覺保護-2...高耳消失XD - 2010-04-01 09 38 26 問題很多?配套更好的出來看看啊? - 2010-03-31 21 41 58 把人身攻擊字眼拿掉,留言請先看版規,就算我刪了你的留言還是有被記錄ip,提醒大家你在這留的每一句話都會被記下IP,所以請謹慎發言 - 2010-04-03 20 18 28 請問[攻大 看穿+3 火事2 高級耳塞 麻減半 彈種強化 餓狼+1 連射]的那套........好像沒有連射出來.......桃毛獸S手甲 +3.雌火龍S護腰+3.才+6 - 2010-04-05 02 39 09 出來了 霸龍兩件各+2 SP珠+4 匠珠+2一共+10 - 2010-04-05 02 41 37 我是在問第2套@@".愛露貓耳 電龍R輕 桃毛獸S手甲 雌火龍S護腰 SP槍手腳.這樣好像沒出連射吧... - 2010-04-05 02 45 10 他不是有SPz珠嗎?SP珠+4連射啊 - 2010-04-05 02 50 58 原來是sp珠啊....對不起眼殘了XD - 2010-04-05 03 03 46 星期二的剛種炎王推出後,尾晶U所需要的特上毛就可以打得到了 - 2010-04-05 07 55 34 鎧龍R非常血尿要三個鎧龍骨髓 只能挖尾10% 跟飛龍種的真髓有得拼 不太建議用這種血尿裝(鎧龍也是很冷門的怪) - 2010-04-07 21 48 08 其實他那個凱龍R無非帶了個連射5的技能,完全可以用鐮蟹L代替,還多個達人+3 - 2010-04-08 01 23 03 最佳的解是等Hunter R弓手裝開放 這樣就可以簡單地作出餓狼2 連射 剛力的組合 - 2010-04-08 02 37 54 鎧龍R 有迴避鬼可以刷隨阿 孩子 - 2010-04-08 10 05 27 攻大 看穿+3 火事2 高級耳塞 麻減半 彈種強化 餓狼+1 連射←這一套是不是應該標明「連射」這個技能是要鑲嵌彈種強化SP珠材會發動...比較好呢? - 2010-04-09 04 20 04 為什麼比較好? - 2010-04-09 04 54 49 因為我做了一套,在看了之後才發現到,沒鑲SP珠上去的話,連射這個技能還差4才會發動 - 2010-04-09 17 53 11 那是你自己誤解的問題-.- 彈種強化SP珠本來就有附加連射4 - 2010-04-10 01 37 20 那要不要註明要鑲匠珠才會有連射? - 2010-04-10 13 24 20 至少...這套裝備下面的備註裡面補上「這套裝備的連射技能需鑲嵌彈種強化SP珠才會發動」嘛.... - 2010-04-11 03 28 28 感覺是您沒有弄清楚裝飾品的功能才有這個疑問...囧 - 2010-04-11 20 07 46 第一套的電龍u輕可改迦樓羅嗎?好像多一個洞 - 2010-04-09 18 03 45 電龍U也是三洞 末日雄雞背心可發動一樣技能 - 2010-04-11 02 31 26 有電龍R帽嗎? 我升到三等沒看到 - 2010-04-10 18 05 07 U升到7就有了 - 2010-04-10 21 58 27 鹿頭出專跑 剩下的防具出剛力三技+連射+彈種強化 不管高耳 一定要骨製R手嗎... - 2010-04-11 21 11 40 配裝器跑出來都要骨製R或棘白龍...真的很想讓鹿頭有用武之地啊!! - 2010-04-11 21 12 22 沒鹿頭也配的出來..也不需骨製R手或棘白龍..但巨蜂R帽或古老贊歌書..至少其中一樣要開..不然還是無解 - 2010-04-12 16 16 09 電龍R帽.電龍U輕甲.火龍手甲.棘龍U貪慾.鎧龍R腿甲..鑲剛力珠x9.音無珠Gx1.餘1洞.出.連射.攻大.火2.見切3.高耳.跑者...這套給沒貓耳的人 - 2010-04-12 16 42 30 補充一下..上面那套多餘1洞..鑲貫通珠..可在追加..貫通彈‧貫通箭威力UP - 2010-04-12 16 55 25 第二套有貓耳沒跑者怎玩餓狼 強走不是不能開餓狼? - 2010-04-12 19 13 12 第一套是有人來亂嗎 SP防具也LV7 - 2010-04-12 19 21 18 赤黑 - 2010-04-13 23 18 19 用貓耳配上三件黑狼F - 2010-04-14 04 24 45 用貓耳配上三件黑狼F(腰部不用可換成SP腰放強精)+4科剛力 會有8技弓手 - 2010-04-14 04 25 50 請問黑狼手F跟黑狼腳F滿等有幾個洞? - 2010-04-15 22 41 07 sp槍手護腕...只的是什麼裝備?都沒說! - 2010-04-15 23 34 54 100 會多出一堆無技能的 xxxxsp防具 防禦力只有兩種 自己選一個喜歡的做 - 2010-04-16 00 05 14 完美通用弓裝..把電龍U輕甲換成熔岩龍U輕甲..功能一樣..但防更高(必要LV6防65..LV7防82) - 2010-04-16 09 38 57 SP腳的必要等級只要1吧! - 2010-04-16 14 55 07 7技通用弓裝,巴哈有新增1G版本,另外SP腳等級1就可以了。 - 2010-04-16 21 57 50 麻煩幫補上,謝謝。 - 2010-04-16 21 58 40 巴哈原作標題是「百位弓裝」這個。 - 2010-04-18 22 28 49 1G版本..只剩看穿+2其它一樣..(6剛力珠..1音無珠G..2怪力珠..2防音珠..1彈種強化SP珠)...換成熔岩龍U輕甲也是能力一樣 - 2010-04-17 10 37 26 熔岩U少1聽覺,無法用1G吧。 - 2010-04-17 11 30 27 可以 - 2010-04-17 17 05 54 14可以出高耳? 你玩哪版的XD - 2010-04-17 17 50 53 確定..熔岩龍U輕甲..不能用1G..聽覺會少1 - 2010-04-17 17 19 19 可以換用1音無G 看穿變+2 改入7剛力 1怪力 1音無 1音無G - 2010-04-23 04 07 08 騙很大 第一套第2套跟完美攻手裝 都做了 哪來的連射 - 2010-04-20 22 47 48 怎麼可能沒有?sp珠有插了嗎? - 2010-04-21 00 13 58 第一套的 匠珠呢?? 我做出來了 就都有阿 - 2010-04-21 12 51 07 兩個可能的原因1.你沒塞匠珠2.你沒塞SP珠就這樣 - 2010-04-21 13 29 33 第一套 只能開出看穿+2 - 2010-04-22 02 07 01 是第二套 我打錯了 第二套的貓耳裝 只能開出看穿+2 - 2010-04-22 02 07 46 你說的是「攻大 看穿+3 火事2 高級耳塞 麻減半 彈種強化 餓狼+1 連射 」這套? 有看穿+3啊 - 2010-04-22 11 29 19 考慮到將來的主流弓裝會用到電U輕甲和棘U腰 作最下面那套是最有利的 - 2010-04-23 03 40 33 配裝上查到 眠鳥R 熔岩龍U 骨製R 霸龍 SP腿 這套 剛力9 音無G2 SP1 就能跟最下面一套相同 防405 這套製作上有什麼困難處? - 2010-04-23 15 30 07 一樣出7技 攻大 看穿3 火事2 高耳 連射 專跑 SP技 是有什麼沒開放的嗎 - 2010-04-23 15 30 54 骨制R手 未開放 mhfo 5.5版本才會有 - 2010-04-23 18 56 27 第二套 備註欄 "武器兩洞"鑲報珠(運氣+6,切割-2, span style="color rgb(0, 0, 255);" 聽覺保護-2 /span ),高耳剩下耳塞喔。 - 2010-04-23 17 49 58 第二套 備註欄 "武器兩洞"鑲報珠(運氣+6,切割-2,COLOR(#FF0000){聽覺保護-2}),高耳剩下耳塞喔。 - 2010-04-23 17 52 45 鋼龍的寶玉 - 2010-04-24 11 38 42 最後一套電龍R帽跟電龍U輕甲 可以改成電龍U帽電龍R輕甲嗎? - 2010-04-25 22 48 49 不能換 電龍R帽重點在連射+5 - 2010-04-26 00 14 46 老實說 你要骨製R手那套現在製作上的確有點困難 還未開放阿= = - 2010-04-27 03 09 51 是不是有人把配裝的一部分刪掉了= = - 2010-04-27 23 58 10 用巨蜂R頭,電龍U身,霸龍手,棘龍U腰,sp腳,配剛力珠x9 彈種強化sp珠x1 音無G珠x1,可出完美通用弓裝7技 - 2010-04-28 19 29 37 台版哪來的巨蜂R頭?裝備麻煩先做出來再說,如果只是按按計算機的話,完美7技裝隨便配都一大堆 - 2010-04-29 01 57 39 關於第三套百位弓手裝 手換成黑帶S 腰換成SP腰 配上5科剛力 3科強精 1SP強化弾種珠 看穿變+1 麻痺無效 多一技弾種強化 其餘一樣 - 2010-05-03 00 53 12 sp頭(彈種強化)、電龍U身(3剛)、霸龍手(音無G)、棘龍U腰(3剛)、SP腳(彈種強化):攻中看二火二高耳專跑連射二彈種強化 - 2010-05-04 14 44 39 這套防禦滿就有400多,欺負淒腕之下的魔物很開心 - 2010-05-04 14 47 31 目前完美通用弓裝..身體可用"末日雄雞背心"代替..珠子一樣..能力一樣..重點是女角可"乳搖"!!..(也適用1音無G版本) - 2010-05-11 01 55 04 sp60頭是什麼意思 而且為什麼有些sp裝最低要求是7lv 會有差嗎? - 2010-05-11 17 02 43 LV1和LV7最防較有分別.其他都應該沒差 - 2010-05-12 00 14 04 sp60頭就是古龍類sp頭,防禦較一般sp防具高 - 2010-05-12 01 57 31 角魔腿 =一角龍=白一角龍? - 2010-05-13 23 32 39 Yes - 2010-05-15 15 14 51 角魔 - 2010-05-13 23 36 54 百位連射弓手裝 的角魔腳去到LV6就可以了 - 2010-05-17 23 38 58 軍風貓耳餓狼2裝,沒貓耳的話有甚麼可以取代? - 2010-05-18 22 43 53 請問有沒有不用軍風的餓狼2裝 - 2010-05-19 18 42 17 沒軍風的餓2弓裝 用貓耳 鎧龍R身體 電龍R護腰 可以拼出餓狼+2 剩下的 自己搞定 - 2010-05-20 20 24 36 桃毛獸尖爪 - 2010-05-19 23 57 29 直接就sp頭+軍風F全套已經足夠 - 2010-05-22 14 52 33 目前完美通用弓裝延伸逆凱專用裝-綁大鉗水弓七.塞七剛力.兩匠珠.透眼珠SP 彈種強化變自動追蹤.免音無G - 2010-05-22 20 52 02 更正.九剛力 - 2010-05-22 20 53 48 請問 黑帶s臂甲是什麼衍生的 - 2010-05-23 10 07 35 硬幣素材的黑帶臂甲.不過那東西我建議能提換最好替換.升S7麻煩的程度不輸音無G*2 - 2010-05-23 14 56 48 堅實硬幣甚麼好拿?萬惡黑帶s手 - 2010-05-27 01 13 40 堅實硬幣打甚麼好拿?萬惡黑帶s手 - 2010-05-27 01 13 53 黑帶s手這麼辛苦,其實拿第一套改點東西,比完美弓裝差不多一樣,只是變了看穿+2及弄一粒音無G,重點是不用黑帶s手,而且防也比較高 - 2010-05-28 09 14 44 說辛苦也還好吧 平常打打道場 期間任務硬幣有囤積 我花兩天就出來了 - 2010-05-30 02 47 41 軍風F - 2010-05-31 20 54 52 為什麼近戰有激運配裝 而遠戰沒有呢? - 2010-05-31 21 29 16 摯友紋冠電龍U輕甲火龍手甲棘龍U貪慾護腰蒼火龍腿甲,音無珠g1剛力珠9報珠1防音珠1.出激運高耳跑者,剛力3技最大,紋冠3技,1洞武入貫通珠出貫通強化,缺點沒連射,(如果手部能弄騎士F手甲就不用1洞武..) - 2010-06-07 10 44 46 獵團之證【行運】霸龍之惡徒鎧甲 SP槍手腕 舞雷龍F護腰 福音腿甲 目前材料都開了,技能有完美通用弓裝的7技 ,不但比較好做,還多送採取+1跟搬運達人 - 2010-06-01 03 34 44 腳可以換成..電龍R腿甲..或..角魔腿甲..自己挑好做的做 - 2010-06-04 23 20 29 上面這套要塞9剛力 1音無 SP可以配彈種強化 - 2010-06-01 03 36 17 上面這套要塞9剛力 1音無G SP珠可以配彈種強化 ,主要只有腰跟腿辛苦一點,整套防禦有430是另一個賣點 - 2010-06-01 03 45 11 軍風貓耳餓狼2裝那件有辦法弄出連射嗎 如果不要幸運了話=w= - 2010-06-05 10 47 26 有難度 身體採用SP入彈種強化+4 還缺6 目前腿有三洞又+連射的都得用到網卡N塊或是未開放 - 2010-06-06 07 08 03 所以最少得在軍風F手 F腰上放2顆匠珠 這樣洞數+貓耳F剩下的1洞頂多5洞 - 2010-06-06 07 14 25 上面那套 很 帥 謝謝分享 太愛了 - 2010-06-13 00 56 45 留言那套看起來很實用又好看的套裝,可惜現在才看到也來不及弄到讚歌書了,下次出還要多久阿...OTZ - 2010-06-13 17 17 47 雖然基於我把留言蓋掉所以補了這套上去,但過了一天我才發現...其實行運才是整套中最血尿的東西吧!!跟毒雞頭比起來舞雷跟福音反而沒什麼了.. - 2010-06-14 13 08 03 做獵團任那個殺1隻白貓50隻黑貓就好了 單刷都可以 幸運一場20張 不過主目標沒票 A任才有 要注意 - 2010-06-21 04 44 25 我相信所謂的行運血尿絕對不是在說那330張團票ww - 2010-06-22 17 45 08 那1%真的很難出... - 2010-06-21 10 58 14 軍風貓耳餓狼2裝(9技 無連射) 配2洞武 eg:音速7 可以出最大彈調合 - 2010-06-15 07 50 31 百位弓手七技附採集裝 == 請問"連射"要怎麼配出來? @@? - 2010-06-15 17 27 50 耍笨了.... 強化彈種SP有連射+4 @@ - 2010-06-15 17 31 22 百位弓手七技附採集裝 舞雷龍F護腰 LV1就夠了 - 2010-06-21 04 24 23 鸚鵡螺礦石 - 2010-06-23 08 33 21 舞雷F能直接做出來嗎?...不清楚因為鋼龍F那些也是直接做 但找不到舞雷 - 2010-06-23 11 09 22 可以的話就不會說這整套血尿了吧ww - 2010-06-23 15 10 11 雖然有餓狼2,但沒連射感覺不像一套弓裝ww - 2010-06-28 09 38 48 你去玩一次餓弓就知道了 玩餓弓Runner比較重要 然後餓弓要同時有runner和連射還要顧及高耳、剛力等技能的話會非常困難... - 2010-07-03 04 12 01 目前完美通用弓裝,改角魔輕甲,剛力珠7,音無珠G2,怪力珠1,彈種強化SP,專業跑者變貫通彈、貫通矢強化,看穿變+2,雖然不再完美,不過可以出2種彈種強化w,跑者用強走藥代替~ - 2010-06-29 15 48 21 弓裝為什麼沒有裝填數UP? - 2010-06-30 17 32 11 儲氣時間短了,還有重要的是儲氣LV4有些還比儲氣LV3弱... - 2010-06-30 19 11 32 打錯了...是儲氣時間長了- -" - 2010-06-30 19 13 50 可是多續氣可以增加屬性傷害說 而且有連射沒裝填up 那續氣一的彈種不就用不出來了= = - 2010-07-02 20 53 50 用弓會蓄氣1的根本是白目吧..傷害無條件0.4倍耶.. - 2010-07-02 21 33 17 何況裝填UP又不會縮短蓄氣時間,頂多讓你拉過頭而已。 - 2010-07-02 21 36 05 於是我去配了一套很強力的裝填數UP弓裝!可惜是沒有跑者(用強走代替)"電R帽,角魔輕,黑帶S臂,舞雷F腰,電R腿,剛力9,彈穴1,音無G2"剛力3技最大值,連射,高耳,裝填數up,強化貫通彈/矢,強化雷屬性攻擊(小)" - 2010-07-03 11 24 57 使用雷屬弓能發揮最大威力!缺點沒跑者和失去變化性. - 2010-07-03 11 26 36 採集弓手裝沒高速收擊.打老山.黑龍家族的都沒幫助阿?? - 2010-07-02 15 12 33 主要是拿去蛋蛋夢想或收染草之類的有用就是 - 2010-07-02 21 27 25 畢竟它的本體是"弓手裝",採集只是附加也不能太強求了 - 2010-07-02 21 29 08 帥氣的軍風裝應該是10剛力1音無G,1透眼珠SP/耐昏珠SP才可以出高耳 - 2010-07-03 12 54 36 遠程用的軍風F護腰不是有聽覺保護+4嗎? - 2010-07-04 00 30 36 有餓2的沒連射 有連射的沒餓2 都有的時候沒有攻大 - 2010-07-05 07 24 58 3種都有的時候沒有跑者,彈種強化- - - 2010-07-06 15 50 34 百位弓手七技附採集裝 是不是全部都比完美通用弓裝好牙? - 2010-07-05 18 41 17 能力都有了還增加採集合搬運 防禦利又更高 應該是裡面最好的吧? - 2010-07-05 18 42 08 是這樣沒錯,可是七技附採集的素材很血尿,很多東西都要等阿幹開新領域。 - 2010-07-05 21 42 08 相比之下完美裝就不用特地等什麼新領域,有心的話做出來的時間會比附採集要快的多就是。 - 2010-07-05 21 44 12 完美弓手裝也是很血尿吧,多用一個音無G,黑帶S的硬幣.相比起來附採集的比較不用等期間才對(腳換成角魔就好) - 2010-07-07 05 25 33 現在的完美弓裝,除了棘龍U稍微難點以外沒有血尿的了。 - 2010-07-07 19 52 50 百位弓手七技附採集裝 這套一星期做好 看到6.0的 又想做 ..因為有幸運 囧 - 2010-07-08 04 44 14 6.0新版完美弓裝 電龍U輕甲可用末日雄雞背心替代 限`小了專跑吧 - 2010-07-07 22 52 47 末日雄雞身體是完全可以取代電龍U的,為什么說會少了專跑呢? - 2010-07-08 23 12 43 6.0完美弓版的衍生版打雙鎧很適合。 - 2010-07-09 00 18 36 新增6.0通用弓裝(技能跟5.0通用一樣 不需黑帶S 免貓耳) - 2010-07-08 12 25 40 軍風F手甲 - 2010-07-08 21 57 06 七技附採集的頭部裝備名稱這次改版有做點更改,所以將【行運】修改做【運走】了。 - 2010-07-10 02 14 40 6.0新版完美弓裝 電龍U輕甲可用熔岩龍U輕甲替代,上升23防 - 2010-07-10 13 51 56 打錯地方了,抱歉,麻醉刪除 - 2010-07-10 13 52 42 骨制R手甲 - 2010-07-10 21 46 09 想哭了...做了舞雷那一套 - 2010-07-10 22 44 47 沒有骨製R手甲..是骨製U手甲還是骨製S手甲?? - 2010-07-11 03 22 22 需要條件.HR100以上.R裝一率是從U裝升上去的 - 2010-07-11 08 33 12 電龍霜降肉 - 2010-07-11 23 25 28 6.0版通用弓裝 腳部可以改成電龍R 珠子塞 防音珠X2 出一樣技能而且比較看看不血尿 - 2010-07-12 14 27 24 不會備注請會的補上感謝 - 2010-07-12 14 28 48 麻煩找人編修一下,6.0版通用弓裝(免貓耳),胸部跟腿部換熔岩龍U輕,電龍U腿,裝飾不變,技能不變,防滿381,空一洞可插G珠 - 2010-07-12 17 34 24 胸部跟腿部換熔岩龍U輕,福音腿甲,多插一粒剛力,弓手7技,417防(古龍) - 2010-07-12 17 36 35 空一洞,再配一洞武插裝填珠2粒,出裝填速度+1 - 2010-07-12 17 40 49 不好意思,打錯了,修正-- 熔岩龍U輕,福音腿甲 配2洞武插裝填珠2粒,出裝填速度 - 2010-07-12 17 42 59 弓裝要裝填速度..裝瓶比較快嗎?..感覺好像意義不大! - 2010-07-14 23 16 24 配合明天的遺失的書本系列,衝擊耳飾,SP身,骨製R手,棘龍U腰,黑帶S脛甲,剛力珠8音無珠G1,彈種強化sp珠1,弓手7技空2洞,但防只有279 - 2010-07-12 18 00 52 5.0版通用弓裝手也可以換骨手R,再塞珠子可以出一樣的技能,不想血尿硬幣可以用 - 2010-07-12 18 43 19 請問一下,骨製R手甲是用骨製U手甲升級的嗎?因為藏寶箱的升級是日文不是很懂 - 2010-07-12 22 11 22 骨製手甲→骨製U - 2010-07-12 22 42 26 骨製U→骨製R,不過R要上百位後選項才會出來。 - 2010-07-12 22 43 50 附帶一提,無印、U都是七等升級到下一段,所以還沒百位可以做到U.LV7放著等百位升級 - 2010-07-12 22 46 39 嗯,那我懂了,謝謝,可以做骨製的話,就不用弄黑帶S臂甲了,不然開了鬥技演習也沒啥人要參加 - 2010-07-12 23 36 25 骨製R手開了..完美通用弓裝..隨便配都一堆..6.0版通用弓裝(免貓耳)..怎還推薦要用音無珠G的呢? - 2010-07-14 23 21 24 6.0版通用弓裝(免貓耳)..把腳換成角魔腿甲或電龍R腿甲或福音腿甲或資優生長靴 - 2010-07-14 23 28 52 接上..鑲 剛力珠x7 怪力珠x1 匠珠x1 彈種強化sp珠x1 防音珠x2 就可以閃掉音無珠G了..一樣7技 - 2010-07-14 23 31 16 第二套做出來沒連射耶,要在塞2顆匠珠吧 - 2010-07-15 07 23 51 請裝彈種強化sp珠之後再來砲 謝謝 - 2010-07-15 15 00 22 射手耳飾那套是怎麼回事?8個技都是弓手比較常用?你看看百位弓裝哪一套配裝填數UP - 2010-07-15 15 01 35 朋友你沒用過裝填數UP????可以開4級射擊的技能也不知道嗎? - 2010-07-15 18 11 41 怎麼可能不知道,但是就是不推薦弓裝用裝填UP,才沒有人配出來 - 2010-07-16 09 44 56 蓄4的倍率跟蓄3相同,只有屬性傷害增加一點,但是蓄4的時間太久,除非在手邊弓的數量不多 - 2010-07-16 09 51 17 才會用上,例如霸弓的蓄4打老山/砦蟹。但是都已經百位,應該要做蓄3貫4的弓,才是正解 - 2010-07-16 09 53 06 你看錯字了....O比較有用 X比較常用 - 2010-07-15 18 35 12 射手那套砍掉吧.....百位只有這種技能根本不配被推薦 - 2010-07-15 21 29 15 射手耳飾配裝更新,如果更好配法請修正 - 2010-07-16 09 54 21 我的4段裝無言地被刪掉,我用鋼弓都是用這套,可隨意改變貫4跟連3.不過你意見很怪.連射可加速配裝數up是有用的 - 2010-07-16 09 59 07 各有各喜歡.推薦只是給人多一個選擇.也不可以惡意刪掉吧 - 2010-07-16 10 03 17 朋友,別管他們,我推薦你用這套易整又好用的裝,射手耳,雪獅U輕,守衛R護手,棘龍U腰,電龍R腿,剛力珠8,怪力1(技能 攻大,看穿3,火2,高耳,強化通常彈,連射,裝填數up) - 2010-07-16 13 02 51 抱歉寫漏了跑者,共8技 - 2010-07-16 13 04 33 弓手用裝數UP有什麼不妥?沒有裝數UP即封印了弓的蓄4,難道玩蓄4就不可以嗎....? 餓狼+1也不是很常用,最後2套如果是推薦的,那我也有一套貫通強化,其餘技能跟你一樣的 - 2010-07-16 12 49 00 電龍R帽,電龍U身/熔岩龍U身,軍風F手, 軍風F腰,鎧龍R腿,9剛力,2音無G,1達人,技能跟最後2套一樣,只是通常強化轉貫通強化 - 2010-07-16 12 57 03 2洞武插2個彈製珠還能出生產最大數量子彈,合強擊瓶40個,出力有保證 - 2010-07-16 16 19 07 是沒有不妥,不過蓄4和蓄3的差別等你搞清楚在回答.....真的要用蓄4到不如挑把蓄3彈種好一點的弓 - 2010-07-16 14 34 33 不是蓄4和蓄3的差別問題,裝數up目的只是可因應環境需要轉射2種彈種而不太影響出力,由頭到尾只射一種彈太郁悶了,而且弓手裝滿頁都是(包括完美及不完美),竟然沒有一套裝填數up的弓手裝,封印了蓄力4,但或許有人想用吧?好歹也寫一套給大家選擇及參考嘛..而且我這套不差吧?基本的弓手技也有,只是缺乏變化性 - 2010-07-16 16 08 01 指這套-- 射手耳,雪獅U輕,守衛R護手,棘龍U腰,電龍R腿,剛力珠8,怪力1(技能 攻大,看穿3,火2,高耳,強化通常彈,連射,裝填數up,跑者 - 2010-07-16 16 12 30 這麼說好了,蓄力4蓄力時間過長,乍看之下有4階蓄力很威猛,但卻完全不實用,甚至會打亂原本的節奏,玩弓本身就要因環境改變武器 - 2010-07-16 17 40 47 各有各玩法.我也不太相信你蓄3也可以馬上放手射出去.最少也有誤差時間.這處沒人說過蓄4威力很大的講話,遊戲是人玩的.裝備也是自已定的.沒理由要局限在甚麼節奏.你喜歡比時間就去其他地方比較.這是一個分享裝備功能配備的地方 - 2010-07-16 18 45 38 你這樣堅持的.沒人會擋著你.但wiki 是大家分享的好地方.沒理由一個人說好就好,差就差吧? - 2010-07-16 18 48 23 同樣道理,也不是你一個人說好就好,差就差 - 2010-07-17 10 59 34 更正,不是"分享"是"推薦",另外蓄4很容易卡到蓄3,我從日版玩到台版,從來沒看過百位弓配裝有配裝數UP的,特殊配裝不建議在wiki上"推薦" - 2010-07-16 19 43 44 同意+1,"推薦"裝備本來就不該有個人玩家的特殊玩法所適用的裝備推薦,真要特殊技能配裝器按一按就有了 - 2010-07-17 01 29 59 你說"推薦"吧?那麼射手耳飾那2套及第3套百位弓手裝砍掉再說,只有餓狼+1,有蝦米用,還有上面有人說"玩弓本身就要因環境改變武器",那因環境要求也要改變彈種強化- -,沒變化的裝也該砍掉,否則不配被"推薦" - 2010-07-17 10 22 01 餓狼+1附帶會心率+50%和迴避性能+2,況且弓手最常用的就是連射箭,上面只是指出配出裝填數UP的缺點就該該叫.wiki本來就可以自由編輯,真的不爽別人的批評可以別PO上來,搞不懂怎麼會有人心胸這麼狹隘 - 2010-07-17 12 49 27 附帶一提本人在上位時也有配出裝填數UP,感想就是 玩玩就好,蓄3只要稍微稍微等待攻擊時機就會溜到蓄4,日版這麼久都還沒出現過可以在蓄3蓄4彈種間運用自如的高手,莫名台版還沒一週年閣下就達成了日版被稱呼"神人"的神技嗎 - 2010-07-17 12 55 00 能說出這些話的你心胸也不見得廣闊,還有是迴避性能+1,不是+2 - 2010-07-17 13 11 07 其實我覺得弓手有裝填數UP這個技能,挺適合給殲敵與破壞之弓II,平時主打蓄力3的連射3,就算溜過了,也可以打蓄力4的連射4 - 2010-07-21 12 49 10 我倒沒想那麼多.用蓄4有蓄4的優點.蓄3也有蓄3的好處.兩套都做也不是很難.下位弓裝改一下就有UP了.百位再弄套蓄3輸出裝.反正開火都是一下死弓裝只要看需要啥記能配就好了.像我砦蟹就會用UP+棘茶弓.蓄3破腳蓄4貫殼.打炎妃就用沒UP的霸弓.都好用的呢~ - 2010-07-21 14 27 16 聽說在日版,裝填UP對弓手而言就像是和自動防禦對銃槍和長槍一樣XD - 2010-07-22 04 17 53 我不介意刪掉我的套.反正放上去有各自各喜歡.如果想看回來的我放的裝.去沙盒看吧.我在那試完才轉位置的 - 2010-07-16 15 09 36 其實我那套在下位已經可以開始做.一上百位只是要做一粒音無珠G跟1飛龍特上皮就可以馬上做到我那套.不錯的 - 2010-07-16 15 10 59 離完美還差一步......餓狼只有+1........... - 2010-07-18 03 58 24 話說吵麼多有啥用 等蒼鷹眼鏡出了 還不是要全部重做=_= - 2010-07-21 05 56 58 想請教一下,6.0新版完美弓裝搭貓耳那套,用SP頭替代貓耳的衍生,為什麼要綁一洞武?那要裝什麼珠? - 2010-07-21 12 40 11 = =...這還用問? 貓耳本身有一洞,但換了SP頭和SP珠子不就少了一個洞了? - 2010-07-24 13 31 53 正在考慮要不要刪除一些5.0的配裝,畢竟都到了6.0了,5.0時期的配裝照現在的裝備來看也不太適合推薦了 - 2010-07-22 10 49 54 其實要考慮的是...分開課金特典區.....不是全部人都有課金特典裝備的 - 2010-07-22 13 48 18 搭配シャラン腳和小豬技能,就可以擁有剛三.高耳.連射.跑者.任意彈種強化.餓狼+2的夢幻技能阿 - 2010-07-22 15 00 55 目前月光四件套+弓手耳飾已經相當完美了,下個版本出蒼穹眼鏡跑者也會被加上,餓狼先算了吧沒有空腹配合用起來相當麻煩。月光不能算是課金裝吧? - 2010-07-25 07 45 38 我也覺得5.0的沒有繼續放在這裡的必要,6.0的既強又容易做 - 2010-07-27 22 18 09 27號的產品包 有大大能分享一下混搭的嗎 - 2010-07-27 23 17 26 貓耳,槍彈F,槍彈F,SP腰,眠鳥U腳, 8剛力 1SP珠 剛力3技貓耳3技,跑者連射彈強幸運 10技 剩下1洞 - 2010-07-28 04 21 19 貓耳+2槍彈F+2軍風, 塞剛力和匠珠, 可以拼出 剛力3技貓耳3技連射跑者 貫通強化,挷武出見切+3 - 2010-07-28 04 22 48 把兩套5.0版的配裝槓掉了 - 2010-07-28 17 39 37 使用特典裝備下第一套無連射 - 2010-07-28 17 53 37 TP那套, 只要頭腳 鎖定, 其餘的三個部位可以互相交換。只需要是2槍彈F 1SP就可以 出相同的技能, 依照抽到的TP票 來製作。 - 2010-07-28 21 01 15 換個紋冠入2剛力1報珠出激運 而且跟摯友月光全特典激運裝共用 - 2010-08-03 19 16 43 男獵人用槍彈F腰 配了眠鳥u超奇怪= = 請小心使用 - 2010-08-03 19 29 09 女角的腰到是還好,這套最主要的優點是有$$就可以輕易弄出來,不過眠鳥U的造型跟槍彈真的很不搭= =" - 2010-08-04 10 03 19 再補充一下好了,免得被人炮,$$也是最主要的缺點 - 2010-08-04 12 18 34 搞錯了 原來不能共用 - 2010-08-03 19 43 15 結果弄一弄特典和非特典的比例變7 3....真是夠懸殊的差量ww - 2010-07-30 10 29 00 軍風餓狼2裝和特典第一套裝也可以刪了,軍風餓2不算配裝.特典第一套無跑者 - 2010-07-30 12 58 25 怎麼把軍風餓狼2那一套刪了 我還沒看怎麼入珠耶 有人能提供一下嗎 - 2010-07-31 12 04 37 那套只是想辦法弄出剛三,頭搭SP而已,本來就不應該放進來..... - 2010-07-31 16 02 46 剛力3技高耳專跑練射蓄4裝:電龍R帽 電龍U輕甲 沙龍U手甲 舞雷龍F護腰 電龍R腿甲 珠子:剛力9 強精1 匠*1 音無珠G1 發動技能:攻大 看穿3 火事2 高耳 強化雷屬攻擊(小) 跑者 連射 裝填數UP - 2010-07-31 23 38 45 弓裝不要配裝填UP - 2010-08-01 09 49 19 弓配裝填UP=弩配連射=長槍和銃槍配自動防禦,基本上把他當作歸類於正面技能的負面技比較妥當 - 2010-08-01 19 35 51 軍風餓狼2那套快完成了,但還沒看怎麼入珠,有人能提供一下嗎? - 2010-08-01 19 09 22 自己剛配出一套不錯的裝填數UP弓裝,但不懂怎樣放上去,拜託好心人幫忙放上去 - 2010-08-04 21 17 48 【頭】貓耳F【身】電龍U【手】沙龍U【腰】棘白【腳】鎌蟹L 珠子9剛力1強精1彈穴 技能 剛力三技貓耳三技 連射 跑者 裝填數UP 2洞弓插報珠可出幸運 - 2010-08-04 21 21 58 裝填數UP對於某些弓是很有用的,例如大鉗水弓的連射lv4 - 2010-08-04 21 24 21 霸弓蓄4貫4打老山類不錯用 - 2010-08-12 22 07 17 【手】 骨制R手甲 【腳】眠鳥U腿甲 7剛力 1怪力 4彈穴 可出同技 不用弓插珠 - 2010-08-07 21 06 04 可惜裝填數UP就是沒什麼人欣賞,說成是負面技能 - 2010-08-10 03 17 57 裝填UP對老米來說的確是負面技能阿,要不然這麼好配的技能輪得到新米推薦 - 2010-08-12 21 17 55 適合裝填UP的弓在5把以下,不適合的一堆,而適合裝填UP在同屬性弓中都可以找到專填UP後性能類似的替代品,為了幾把的弓特地弄出一個對大多數弓綁手綁腳的技能值得嗎?如果你認為值得就去做吧,畢竟觀念不同 - 2010-08-12 21 29 32 我看來看去可能適合裝填UP的也只有大鉗水弓7....其他弓搭了裝填UP彈種全都不同了....還是真的有人剛翼太多做了那把黑龍弓2wwwwwwwwww - 2010-08-16 17 35 33 射手耳飾混裝 普通版 ..這套...把身體改成熔岩龍U輕甲、手改成神座‧霸,改鑲9剛力1音無G,技能不變 可省下1顆音無G - 2010-08-08 13 30 08 跟上面那套一樣,身體改成電龍U,改鑲7剛力1音無1怪力,可以省下2顆剛力珠而且不用G珠,技能不變,只是防禦只有288 - 2010-08-08 13 37 36 弓兩洞的話可以塞兩個博士珠出調和成功+10% 調和書可以少帶 - 2010-08-12 19 34 36 軍風 - 2010-08-15 06 38 48 打凱子龍專用的 愛露貓耳F 軍風F服裝 骨製R手甲 軍夫F護腰 槍彈F長靴 - 2010-08-17 21 44 21 技能: 攻擊力UP[大] 看穿+3 餓狼+2 麻痺無效 高級耳塞 火事場力+2 貫通彈. - 2010-08-17 21 45 44 貫通箭威力UP 連射 珠子: 貫通珠*1 匠珠*1 剛力珠9* 強精珠*1 - 2010-08-17 21 48 09 專業跑者忘記打上去了 - 2010-08-17 22 58 04 槍彈護腰和長靴可以互換 不影響 升滿防禦378 沒有珠G 也不血尿 只是課金嚴重罷了 - 2010-08-17 21 49 58 建議軍風裝可以用藍色的這樣剛好可以和藍色的槍彈裝配合 - 2010-08-18 09 13 52 6.0泛用弓手裝 換成SP腰 眠鳥U腳 可多出幸運(攻中21點) 一洞武器可出攻大 - 2010-08-23 15 30 14 射手耳飾混裝 普通版 電龍U輕甲 神座霸籠手 棘龍U貪欲護腰 神座霸褲 6剛力2怪力1強彈珠 技能不變 - 2010-08-24 03 48 30 貓耳F 軍風F服裝 骨質R手甲 軍風F護腰 鐮蟹U腿甲 大鉗水弓專用 - 2010-08-24 11 48 20 女王蜂 - 2010-08-27 20 20 17 彈種強化 - 2010-08-30 13 20 35 新增貓耳幸運9技弓手裝 - 2010-09-01 14 32 26 正名為貓耳幸運10技弓手裝,少算到調和成功率+15%......... - 2010-09-01 16 28 10 9技幸運裝不能出激運啦>.< - 2010-09-01 15 38 51 丫。。。看錯了,有激運的0.0 - 2010-09-01 15 44 38 射手耳環怎麼取得? - 2010-09-04 19 59 34 活動以過 - 2010-09-06 23 13 43 射手耳環 ,響狼霸胸,響狼霸手,軍風F護腰,骨製R腿甲 攻大 看3 火2 高耳 餓狼+2 專跑 連射 通常強化 1音冇G 全剛力 - 2010-09-07 12 40 20 女生很好看,又沒有盾手 - 2010-09-07 12 41 59 哪來的專跑- -? - 2010-09-10 10 07 43 耐力點數才+3....要出專跑要等7.0新增的小豬服....害我以為現階段餓2、連射和專跑可以並存了 - 2010-09-10 12 03 35 餓2..跑者..連射可以並存呀..有軍風就可以呀..0.0 - 2010-09-10 15 09 48 3耐力而已...沒專跑-.-... - 2010-09-12 16 48 15 貓耳,軍風,骨r,軍風,古風,就有喇!剛3,餓2,跑耆,連射,空腹小,高耳!珠子自己想吧 - 2010-09-12 18 58 33 耳,軍風,骨r,軍風,古風,就有喇!剛3,餓2,跑耆,連射,空腹小,高耳!珠子自己想吧 - 2010-09-16 03 41 27 武器多1洞可出空腹大或2洞武出幸運 - 2010-09-12 18 59 21 而且防也不低...全7防376 - 2010-09-12 19 00 10 沒彈強- - - 2010-09-12 20 23 00 古風腿甲 是什麼 - 2010-09-16 02 39 32 福音 - 2010-09-16 19 49 13 古風腿甲是用古書2做出來的...福音是古書1做出來的 - 2010-09-20 06 44 17 ボーンRガード - 2010-09-20 18 42 40 射手耳飾混裝 無課金普通版 電龍u輕甲 神座霸手 棘龍u腰 神座霸腳 入6剛力2怪力1強彈 滿防319 技能不變 - 2010-09-24 02 28 47 為啥我覺得,連射+彈種強化弓裝,就是很不錯的反動小重弩裝 - 2010-09-26 20 00 03 打通常,貫通,散彈的重弩裝 - 2010-09-26 20 00 48 無課金無貓耳 可以配出剛力3.專跑.幸運.連射.彈強化的弓裝嗎? - 2010-09-30 12 53 33 彈種強化SP - 2010-10-01 18 34 48 問題 射手耳飾的兩套混裝不都課金版 那個是怎麼分的... - 2010-10-04 17 25 15 課金版 是課金嗑到底 普通版 有很多都是遊戲內 努力就有的裝 - 2010-10-07 09 28 43 貓耳軍風那套換捨身頭綁1洞技能一樣 - 2010-10-10 11 36 39 雖然貓耳快再出-3- - 2010-10-10 11 38 03 古風腿甲 - 2010-10-15 01 49 09 軍風貓耳餓狼2裝(9技 無連射) 這套剛力珠8顆 攻擊就24點了 建議8剛力 1腕力 取代9剛力 - 2010-10-15 19 00 19 彈種強化SP珠 - 2010-10-17 16 42 20 古老的讚歌書2 - 2010-10-19 20 20 54 古風腿甲 - 2010-10-30 05 15 32 案!!貓耳幸運10技弓手裝資料打錯了!!腰要升到滿= = - 2010-10-23 19 03 46 貓耳幸運10技弓手裝插2報珠插2寶珠=.=" - 2010-11-09 16 25 37 對阿,上面是說3博士珠換掉綁一洞武,裝備上多插1報珠1寶珠,武器上再插一寶珠,總計2報2寶阿 - 2010-11-09 19 16 00 有沒狙擊弓裝? - 2011-01-20 02 31 58 蒼穹眼鏡F+軍風套裝 塞9剛力 1達人 1音G 2防音 - 2011-05-02 19 49 39 出 剛力3技 連射 專跑 餓狼+2 貫穿強化 生產最大子彈 高耳 - 2011-05-02 19 51 10 小豬服塞燒肉鈕扣SC6 2個 出 空腹加倍(大) - 2011-05-02 19 52 25 注意軍風裝是F 幫樓上的補充一下 用這套裝打逆鎧OR逆岩 超好用 不過素材難在活動補助卷要20張 - 2011-05-02 19 54 50 有沒有用獵團員之證【鬥技】 頭的互換彈種裝? 有自己配過但配不到 - 2011-05-15 13 07 13 骨製R手甲 - 2011-05-15 16 58 23 打逆水真的要用要特化弓裝嗎?普通彈強就能打0分針啦...還要餓狼喔... - 2011-06-21 14 17 53 激運弓裝要一洞武冇講,你咪撚學人寫啦!屌你老母! - 2011-06-23 18 25 32 真沒禮貌...你要是真有本事也不需要來這裡看推薦裝備,自己配不就得了,我比較好奇沒人分享時你會怎辦? - 2011-06-23 18 34 39 比起你隨便祭出母親來作結尾,你連最基本的品德也沒有,實在看不出你會比他厲害 - 2011-06-28 22 37 09 == - 2011-07-06 17 27 15 == - 2011-07-20 19 16 51 港人禮貌都去哪裡了? - 2011-08-22 05 28 45 不要一竹竿打一船人好嗎 - 2011-08-26 01 03 47 SP頭是所有sp都行嗎?還是有叫"sp頭"的? - 2011-09-19 20 28 46 有水準一點 請自重 ! - 2011-09-20 16 39 18 大根性 - 2011-10-15 13 39 26 愛露貓耳 - 2012-01-07 03 37 10 因為不知道怎麼提供新裝備,我直托打在留言上面↓ - 2012-02-10 18 42 27 ●只要買二套套裝之免貓耳12技弓裝● 因為不知道怎麼提供新裝備,我直托打在留言上面↓ 【羈絆F緣帽】3洞 66 【王權F服裝】3洞 86 【王權F手甲】3洞 86 【棘龍U貪慾護腰】3洞 70 【王權F長靴】3洞 86 彈調合+4+5 (彈製珠)+2=11 → 生產最大數量子彈 強化貫通彈+5+5 → 貫通彈強化 聽覺保護+5+5 (音無珠G)+5=15 → 高級耳栓 (佔1洞) 偷竊無效+4 連射+4+4+4 → 連射 斷食+5+5+5 (小豬-斷食鈕扣PA1)+7=22 → 餓狼+2 千里眼+4+4+4 (萬里珠G)+5=17 → 自動追綜 (佔1洞) 壓力+5+5+5 (交涉珠G)+10=25 → 壓力(大) (佔1洞) 耐力+5+5 → 專業跑者 調合成功率+5 達人+3 毒+3 催眠-4 ----------------------------以下剛力珠X9 (佔9洞) 攻擊+27 → 攻擊力(大) 爆發力+18 → 火勢力場+2 達人+18 → 看穿+3 捕獲珠G x2 → 捕獲名人 (佔2洞) 共15洞 總防 394 - 2012-02-10 18 45 34 問 餓狼弓裝 攻擊會比較高嗎!? 弓不是要蓄力射擊嗎 開餓狼不就不能蓄力了......請指教 - 2012-02-27 09 25 00 以前我有跟你一樣的疑問,有專跑可以減慢耐力的消耗,有連射可以縮短續力時間,就算開餓狼跪射一樣可以嵐射的爽爽,我一百多就去嵐射娜娜 很好用的 - 2012-04-21 05 23 03 專業跑者這技能可以減少蓄力時間 - 2012-03-05 20 53 23 獵鷹F - 2012-03-06 11 50 40 1 - 2014-12-09 20 16 55 1 - 2014-12-09 20 17 00 1 - 2014-12-09 20 17 05 1 - 2014-12-09 20 17 12 1 - 2014-12-09 20 17 17 想問一下ㄤ賴版的弓裝爲什麼大家都不配集中? - 2014-12-16 11 12 49 連射 = 近戰的集中 - 2014-12-17 17 20 41 問一下 ㄤ賴版 野貓F 是哪件升上去的?? - 2014-12-18 03 07 18 第一套腳換成電龍R根本不行 技能不一樣啊 . - 2015-01-05 16 53 51 第一套換電龍R都有聽保+5跟3洞阿 - 2015-01-09 02 42 01 先見那一套是不是忘了把古風改成方舟? - 2015-01-19 23 08 50 剛引 - 2015-05-21 12 35 00 誓言F輕甲 - 2015-05-24 18 15 37 潔白貪 - 2015-07-29 16 12 44
https://w.atwiki.jp/runewars/pages/14.html
このページはhttp //www.glorantha.to/~tome/lib/prospedia.htmからの引用です 私家版・グローランサ神名録(ドラフト) ・ヒーローウォーズ/Work on Progress 対応版。 ・私家版ですので勘違い・オフィシャルの設定変更などあってもご容赦下さい。 ・※はRQでは全く触れられたことがなかった神様です。 ◎補足・解説・投稿・つっこみ等おまちしております。 あああ アーカット Arkat 第一期の英雄、グバージの仇敵、あるいはグバージ [マルキオン教/トロウル神殿、聖人] アーカットは彼が“裏切り者”と呼んだ混沌の神グバージを倒すための叙事詩的な戦役を繰り広げ、「曙の時代」を終わらせた英雄である。彼は最初、西方の高潔な騎士として現れた。後に蛮族の死の神フマクトの英雄となり、最後にはグバージと戦う力を得るために人間性さえかなぐりすて、トロウルとなってグバージを一騎打ちの末にうち倒したと伝えられる。その後、彼はラリオスへ引退してトロウルと人間による「暗黒帝国」を築いた。 西方では彼は異教へ堕落した悲劇的な人物として記憶される。また彼はオーランス人にはフマクトと人類を裏切ってトロウルとなった者として憎悪されている。ダラ・ハッパ人は、啓蒙の光の神ナイサロールを殺し光の帝国を瓦解させた彼を“裏切り者”グバージと呼ぶ。 アーカットは各地方で多くの異なる姿であらわされる。 アーガン・アーガー Argan Argar 地表の闇の神 [トロウル神殿、神] アーガン・アーガーは夜の女神ゼンサの息子であり、「痛みの地」(地表世界)で初めて生まれたトロウルであった。アーガン・アーガーはエスロラを妻とし、間にもうけた息子エズケンカッコ(一なる老翁)のため、奴隷としたカラドリルに「黒硝子の城」を築かせ「夜の王国」を築いた。エズケンカッコはアーガン・アーガーが夜空へ去った後も、ファラオと呼ばれる異邦人に倒されるまで長くケタエラの地を支配した。 彼の像は大きな目のダークトロウルとして刻まれる(女王種トロウルとされることは決してない)。 アートマル Artmal ヴェルダングの父 [フォンリット神殿、神] アートマルは“青い月の女神”ヴェルダラの息子である。アートマルは青い月に住み、妻を月に迎えた。子孫たちで月が狭くなると、彼はパマールテラの南の海に彼らを送り出した。アートマル人は広大な帝国を築いたが、やがて堕落し、アートマルの言葉に耳を貸さなくなった。アートマルはわずかな節士たちを守ろうとしたが、北から攻め入った嵐の神々に殺され、その骨は荒野にばらまかれた。同じ頃、青い月は混沌の神に殺され地に落ち、生き残ったわずかなアートマル人も、かつての隣人や友人たちによって奴隷とされた。現在は彼らはヴェルダングと呼ばれ、いつまでも栄光の日々を記憶している。 アーナールダ Ernalda 大地の母 [嵐の神殿/大地神殿、大神] アーナールダはオーランス人に信仰される大地母神である。彼女は「大地」から生まれた三姉妹のひとりであり、「大地の力」すなわち慈愛と豊穣そのものである。大暗黒の時代、彼女は深い眠りにつき、地界の底に赴いて大いなる盟約を生み出すのを助け、生命を地上へ持ち帰った。 彼女は腰のベルトに鍵束をつるし、肉と果物が溢れんばかりに入った籠を片手に下げ、オーランス信者の7つの婚約腕輪を身につけた婦人として描かれる。 アァル Arlu ※ 怪物たちの母なる女王神 [東方神殿、反神] 高神ヴィスとゲブケランの子孫であるこの反神は、オォルス・サーラーの母神として悪名高い。彼女は競争相手を喰い殺すことで怪物たちの女王となった。かつて魔王バンダンを喰らったこともある。 膨れ上がった巨体の怪物として描かれる。その体には、移動可能な第二の大きな口があり、長い舌が伸びている。 アイリーサ Eiritha 家畜の女神 [ワッハの領域、大精霊] 彼女は蹄と角を持つ動物たちの、多産と豊かな乳の源である。平原の全ての動物たちは彼女の子孫である。彼女の力なくしては遊牧民たちは大暗黒を生き延びることは出来なかっただろう。彼女は騎獣遊牧民のほとんどの女性に信仰される。 アイリーサは人頭の獣、もしくは獣頭の女人として現れる。 アヴィヴォルス Avivorus ※ 槍の男 [ダラ・ハッパ神殿、神] ダラ・ハッパの戦神の一柱。ハスタトゥスとも呼ばれる。槍使いの神である。彼は皇帝親衛隊の兵士たちに信仰されている。 アヴァナプドゥール Avanapdur ※ 悪夢の反神 [東方神殿、反神] 東方世界に亜神紀の終わりに現れた反神。アヴァナプドゥールはヴィゼラの人々によって“創られた”神であった。彼は反神ヘレスプールの侵攻を防ぎ、大きな信仰を受けるようになった(だがこれは芝居でしかなく、ヘレスプールはアヴァナプドゥールに操られていた)。強大な力を手に入れた彼は傲慢となり、ついにはヴィスに自分を信仰するように迫った。 結局、アヴァナプドゥールは賢者マシュナサンによって自分が偽りの存在でしかないことを証し立てられ、その在るべき領域(夢の世界)へと追放された。同時に偽りの神々を信仰していた土地も夢の世界へ消え去り、真の神々に忠実な人々が住む島々だけが残った。このアヴァナプドゥール戦争の終結により、亜神紀は終わり、人間紀が始まった。 アヴァルニア Avarnia ※ 鳥の民の女王 [リンリディ神殿、神] アヴァルニアは生命の鳥の女王であり、月都メルニッタの守護女神であった。彼女はルナー帝国が「鳥の民」を復活させたときに信仰を取り戻した。彼女はリンリディ地方で“鳥の王”ヴリーマクと共に崇められている。 小鳥、特にウズラの頭と翼をもった女性として描かれる。 青い月の女神 Blue Moon Goddesses →「レジーラ」、「オロゲリア」、「アニーラ」、「ヴェルダラ」、「マハクォータ」、「クォタナーラ」を見よ 赤の皇帝 the Red Emperor 月の息子、第77代ダラ・ハッパ帝国皇帝 [ルナー神殿、神] ルナー帝国の支配者、エギの指導者、赤の女神の息子である。殺されることはあっても自然に死ぬことはなく、その記憶を受け継いだ皇帝が新たに現れるため、一人の皇帝が代々統治しているように見える。ルナーの理想と崇拝され、「月の息子」、「諸王の王」、「天界への架け橋」、「エギの長」などと呼ばれる。 彼の存在は「エギ」たちから引き出される。赤の皇帝は女神の単性生殖による息子であり、かつては全く同じ存在として復活していたが、シェン・セレリスが月を略奪し、エギのいくたりかを殺して以来、彼は復活する度に少し異なった存在となるようになった。 赤の女神 Red Goddess →「ルフェルザ」、「ナーザ」、「セデーニア」、「タラスタラ」を見よ。 悪魔 Devil 究極の悪 [マルキオン教、神] →「ワクボス」「カージャボール」「ガネサタルス」を見よ。 悪鬼 Cacodemon オーガたちの混沌神 [混沌神群、神] ワクボスが真の石に潰されたとき、悪鬼として知られる悪魔の肉体のかけらが幾体も逃げ去った。彼らはオーガや混沌の存在に、その与える魔術が故に信仰されている。 ●アズリーリア Asrelia 富の祖母 [大地の神殿、神] ●アトロクス Atrox [マルキオン教、聖人] アニーラ Annilla 青い稲妻 [トロウル神殿、神] 世界から太陽が消え去った後、アニーラは地界よりウズを乗せて天界に攻め入った。スパイクが爆発したとき、アニーラは天頂よりマガスタの渦へ飛び込んで世界の空隙を埋めた。現在、アニーラは“目に見えない”天体となり、その昇降が潮の満ち引きを作り出している。彼女は天頂よりマガスタの渦へ飛び込む際にわずかに「青い稲妻」として見ることができる。 ●アプタネイス Aptanace 賢者、文明の創始者 [クラロレラ神殿、神] ●過ちの神々 False Gods [マルキオン教、神] アラクニー・ソラーラ Arachne Solara 自然の女神 [神殿に属さず、信仰されず] アラクニー・ソラーラは世界女神グローランサの精霊であると言われる。彼女は「大いなる盟約」と呼ばれる契約を作り上げ、大いなる網を編み上げて悪魔ワクボスを捕らえ、これを喰らって「時」を生み出した。また曙の時代には、停止した太陽をその網でとらえ、もとの軌道に引き戻したという。彼女は個人に信仰されることはあるものの、カルトを形成することはない。ウズの半神、クラグスパイダーが最も有名な帰依者である。 ●アランダイラ Arandayla 馬の母 [カルグザントの領域、精霊] ●アルドリア Aldrya 森の女神 [エルフ神殿、大神] アルドリアは植物の女神であり、地上の全ての植物は彼女の子孫である。彼女は最初の種ファラマルより生まれた。 ●アレシュマーラ Aleshmara 女性の精霊 [パマールトの領域、精霊] アロニウス・ジャランティール Aronius Jaranthir ※ 「ルナーの道」の伝道者 [カルマニア正教会/ルナー神殿、小神] カルマニアの現在の支配者、ジョール伯の祖先の英雄である。彼は二度生を受けており、その度に英雄の王朝を開いた。二度目の生では、赤の皇帝を助けてシェン・セレリスの駆逐に力を貸した。その報償として彼は神格化され、赤の月のエギの一員として迎えられている。彼は彼を先祖とする貴族たち、あるいは彼を理想のカルマニア人と崇拝するものたちに信仰されている。 アンティリウス Antirius ※ 光と正義の神、イェルムのかけら [ダラ・ハッパ神殿、神] イェルムが天空で砕けたとき、そのエッセンスは光輝くものとして空に残った。それは新しい神となり、こう言った。「我はアンティリウス。純粋なるもの、神の正義の体現者である」。彼はダラ・ハッパ帝国の皇帝たちの守護神とされた。 アンティリウスは初め目を向けられないほど眩く輝いていたが、世界に混乱がつづくうちに輝きを失い、黄金の丘でゾラーク・ゾラーンによって手傷を受け、ついには世界から消えてしまった。アンティリウスが消えた後、ダラ・ハッパに真の暗黒が訪れ、トライポリスは無人の廃墟となり打ち捨てられた。 アンティリウスは手に階段を持つ神として描かれる。その一方は天なるイェルムへ、その一方は地上の支配者たる皇帝へとつづいているのだと考えられる。 ●アンドリン Andrin ※ 法の語り部 [嵐の神殿、小神] いいい ●イーカズ Ikadz 浄化の神 [フォンリット神殿、神] ●イーヒリム Ehilm 太陽の神 [マルキオン教、神] ●イェステンドス Yestendos ※ 舟乗りの神 [ダージーン神殿、神] ●イェルマリオ Yelmalio 光と戦いの傭兵神 [ダラ・ハッパ神殿、神] イェルム Yelm 太陽の神にして皇帝 [ダラ・ハッパ神殿、大神] 一なるもの、宇宙の皇帝、百神の主、万物の父、光の王、視覚の源。イェルムは偉大な完全なる皇帝であり、世界に光をもたらす太陽でもある。彼は「黄金の時代」には黄道に縛られず自由に動いていた。イェルムは彼を妬む反逆の神々と、その長であるオーランスに殺害され、それが世界の破滅への道を開いた。 イェルムのかけらとして知られる存在がいくつかあり、そのうちのいくつかはイェルムの一部として崇拝されている。すなわち、 アンティリウス、ヴリーマク、ビジーフ、カツクルトゥム、ベルニール・アラシャゲルン、エンヴェリヌスの6神である。 彼はダラ・ハッパの男性の完全な理想とされる。彼はダラ・ハッパのエリート、特に貴族たちに崇拝されている。イェルムは玉座に腰かけ、その前に神と女神を居並ばせている、偉大な皇帝として描かれる。彼は「太陽の円盤」として描かれることもある。 ●イェルムガーサ Yelmgatha ※ ヒーロークエストの神 [ダラ・ハッパ神殿、神] イドヴァヌス Idovanus ※ 善神 [カルマニア正教会、神] カルマニア正教会における最高神。法と真実の神であり、「善なる神」として多くの神々を守護している。イドヴァヌスは対極の存在「悪なる神」ガネサタルスと永遠の闘争を続けている。彼を直接信仰できるのは聖別された「マギ」と呼ばれる特殊な聖職者だけである。 光の宝珠を持ち、王冠を被った男として描かれる。しばしばチャリオットに乗っている。 ●イサリーズ Issaries 交易と意志疎通の神 [嵐の神殿、神] イリピー・オントール Irripi Ontor 褐色の男 [ルナー神殿、神] イリピー・オントールは七母神の一柱であり、ユスッパ出身の学者である。かつてはダラ・ハッパの知識神ブゼリアンの司祭だったが、その背教者となった。彼はルナー帝国の法と教育を体現している。 彼の描像は年輩の男で、あご髭はないが、濃い口ひげがあり、伝統的なブゼリアンのローブを身にまとっている。 ●イスバーン Isban ※ がちょう少女 [大地の神殿、小神] ●インキン Yinkin シャドウキャットの父 [嵐の神殿、神] ううう ウーマス Umath 反逆の神 [旧神、嵐の神殿(信仰されず)] ウーマスは風と嵐をつかさどる多くの重要な神の父であり、彼の特別な属性は強さと暴力である。彼はダラ・ハッパ人のあいだでは天空の調和を破壊し、天柱を砕き、「無謬の天空」を失わせしめた悪神として記憶されている。 ウーレイニア Ourania 天国の処女王 [ダラ・ハッパ神殿、神] ウーレイニアはダーゼイターの「娘」(創られたのであって、本当の娘ではない)であり、ダーゼイターが去った後、天界を治める女王となった。彼女はダーゼイターへ身を捧げている。天の届かぬ高みにいるダーゼイターのしもべとして、ウーレイニアは敬虔で至純な生き方を守り続けており、それによって処女の働き手の鑑となっている。 彼女は天を仰いでひざまづき、祈りを捧げている姿で描かれる。天の玉座に腰掛ける姿であることもある。その片目からはきらめきがこぼれ落ちている。 ●ヴァシャンティ Vashanti ※ 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●ヴァネーカラ Vanekara 投擲者 [ウズ、神] ヴァラーレ・アッディ Valare Addi ※ ヒーロークエストの女神 [ルナー神殿、英雄] 彼女はルナー神殿におけるヒーロークエストを体系化した女英雄である。ヴァラーレは女神自身に啓発され、女神のゴッドクエストの秘密の一部を「エンテコスの物語」という書に記した。彼女の開いたヒーロークエストの道は、ルナー帝国で最も基本的なクエストとなっている。彼女はシェン・セレリスの赤の月の略奪を生き延びている。 彼女は小さな杖(アッディ)を持った、理知的な顔の若い盲目の女性として描かれる。 ●ヴァランオーランス Varanorlanth ※ 野人 [嵐の神殿、小神] ヴァリンド Valind 冬の神 [嵐の神殿、神] ヴァリンドは北から地表を撫でていく冬の力の源である。ペローリア北部やカルマニア地方では、ヴァリンドは代表的な悪神とされている。 凍ったままの顎髭をはやし、体中に氷をつけた巨人の姿で表される。 ●ヴァルゼイン Valzain ヴォルメインの皇帝神 [ヴォルメイン神殿、大神] ●ヴァヨビ Vayobi ※ 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●ヴァンガンス Vanganth ※ 飛行の神、雷鳴の兄弟 [嵐の神殿、小神] ●ヴァンゴーノ Vangono 戦の精霊 [パマールトの領域、精霊] ●ヴィーヴァモート Vivamort [混沌神群、神] ●ヴィス Vith ※ [東方神殿、高神] ●ヴィ・トゥロス ViTuros ※ (→トゥロスを見よ。) ●ヴィンガ Vinga ※ 女冒険者 [嵐の神殿、神] ●ヴィングコット Vingkot 勝利者にして守護戦士、至高王 [嵐の神殿、小神] ヴェリスルーザ Verithurusa ※ 赤い月の女神、無垢の女神 [ルナー神殿、神] ヴェリスルーザはイェルムの娘であり、太陽にかしづいていた八つの惑星の一つであり、白い女神であった。だが天空が回転を始めたとき、彼女は好奇心からウーマスに従って動くうちに地界に落ち、何かを永遠に失った。彼女は天空の居場所に戻ったが、その色は変わり、“赤の月”セデーニアと呼ばれるようになった。彼女はやがて色を青く変え、地上近くまで下りてきて、「レジーラ」と呼ばれるようになった。 彼女は「月の七女神」の一柱である。 ●ヴェイドラス Vadrus [嵐の神殿、信仰されず] ●ヴェーンペレーシャ Venperesha ※ 気高き海の反神 [東方神殿、反神] ●ヴェラ Vela ※ 縁結びの女神 [大地の神殿、小神] ●ヴェルダーラ Veldara ※ 青い月の女神 [フォンリット神殿、神] ●ヴェルハラ Velhara ※ 野の貴婦人 [嵐の神殿、神] ●ヴォヴィーシボール Vovisibor 歩く汚物 [パマールトの領域、精霊] ●ヴォーリア Voria 春の乙女 [大地の神殿、小神] ●ヴォーリオフ Voriof 牧夫の神 [嵐の神殿、小神] ●ヴォーレラ Vorela ※ 動物の癒し手 [大地の神殿、小神] ●ヴォテネヴラ Votenevra ※ 大地の癒し手 [大地の神殿、小神] ●ヴォンゴーノ Vongono [パマールトの領域、精霊] ●ウサーラ Usara ※ オート麦の女神 [ ●ウダム・バグール Udam Bagur ※ 地獄の判官 [クラロレラ神殿、神] ●宇宙竜 Cosmic Dragon [クラロレラ神殿、竜] ●奪い手 Taker ※ 破壊を司るもの [エルフ神殿、神] ●ウラルダ Uralda ※ 牛たちの母 [大地の神殿、小神] ヴリーマク Vrimak 鳥の父、イェルムのかけら [リンリディ神殿/ダラ・ハッパ神殿、神] 鳥の王、いと高き飛翔者、天の御使いなどと呼ばれる。力強い鷲から小さなハチドリにいたる鳥類の全ては、偉大なヴリーマクの変種にすぎない。ヴリーマクはイェルムの一部であり、アヴァルニアとともにリンリディ地方(現在の「原聖地」君主領)で広く信仰されている。 彼は通常、巨大な鳥(通常は鷲)として描かれ、しばしば炎をまとっている。 ウルヴァイリヌス Urvairinus ※ 戦帝、第九代ダラ・ハッパ皇帝 [ダラ・ハッパ神殿、神] ウルヴァイリヌスは世界で初めて軍団を召集した皇帝であり、現在でもルナー帝国の多くの連隊の兵士たちに信仰されている。 皇帝の十のレガリアを身につけ、武装する巨大な皇帝として描かれる。 ●ウレンゲルム Urengerum ※ 射手 [ダラ・ハッパ神殿、神] ●ウロックス Urox ※ 嵐の雄牛 [嵐の神殿、神] ●ヴロンカル Vronkal 大エルフ王 [エルフ、神] ●ウン・ロ Un Lo ※ 宇宙竜 [クラロレラ神殿、神] えええ ●エーテル Aether 光の王 [旧神、信仰されず] ●エイコース Acos 法と安定の神 [旧神、信仰されず] エティリーズ Etyries 女神の使者 [ルナー神殿、神] かつてエティリーズは定命の者であったが、赤の女神に学び、改宗し、女神の教えを悟った。彼女は女神が地獄から帰還するのを助けて地上へ戻り、女神の物語を歌って人々が「螺旋の道」を辿れるようにした。その働きを認められ、エティリーズは全ての交換を司る女神となった。エティリーズは、ルナー神殿の中で最も信者の多いカルトである。 彼女は右手に天秤を持って前に突きだし、左手で胸の前に神聖な壺を抱えている、驚きに目を見開いた女性として描かれる。 ●エスラ Esra ※ 大麦の母 [大地の神殿、小神] ●エズラーン Ezran ※ 邪悪なもの [東方神殿、反神] ●エスローラ Esrola ※ 豊穣の母 [大地の神殿、神] ●エニンタ Eninta ※ 産婦 [大地の神殿、小神] ●エベ Ebe ※ 野人 [クラロレラ神殿、神] ●エルマル Elmal ※ 太陽の近侍 [嵐の神殿、神] ●エローン Eron ※ 水の神 [エルフ神殿、神] ●エンギジ Engizi ※ 天空の大河 [嵐の神殿、神] エンテコス Entekos ※ 清浄なる風の神、月の母 [ペランダ神殿、神] エンテコスは清浄な風、高潔さ、平和、慈愛の女神である。彼女は女性の力と魔術の女神でもある。彼女は雷と雨、冬の神々を支配しており、天候の女神としてペローリア全土で信仰されている。ペランダの地では「高徳の女神」としてさらに大きな信仰を持つ。おそらく赤の女神の誕生に何らか関係を持っていると考えられ、ルナーの聖人ヴァラーレ・アッディはこの女神について記した「エンテコスの物語」を残している。 彼女は下半身が風のなかにかき消えている女性として描かれる。「デンダーラの惑星」がしばしばその頭上に浮かんでいる。 ●エントラ Entra ※ 豚たちの母 [大地の神殿、小神] ●エンフェラルダ Enferalda ※ ささえるもの [大地の神殿、小神] おおお ●オーヴァンシャゴール Orvanshagor ※ 竜殺し [嵐の神殿、小神] ●オーオーランス Ohorlanth ※ 雷鳴 [嵐の神殿、小神] ●オースタン Orstan ※ 大工の神 [嵐の神殿、小神] オーランス Orlanth 嵐の神、神々の王 [嵐の神殿、大神] ダラ・ハッパ人は、ウーマスがシャーガシュに殺され地に落ちた後から彼が生まれたと伝えている。彼は父の王国の大部分を受け継いだため、ダラ・ハッパ人にはしばしばウーマスと混同されていた。彼はイェルムの息子とイェルムを殺し、世界に暗黒をもたらした。彼は自らの過ちを認め、地界へ赴き皇帝に謝罪し、自らを犠牲にしたとされる。 ●オーランスカルル Orlanthcarl ※ 農夫の神 [嵐の神殿、小神] ●オォルス・サーラー Oorsu Sara ※ 怪物の王にして反神の王 [東方神殿、反神] ●オーマライア Omalaya ※ 狩人の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●オヴェルドルヴァ Overdruva ※ 森林の友 [大地の神殿、小神] オスリラ Oslira 河の母 [ダラ・ハッパ神殿/マガスタ神殿、大神] オスリラはダラ・ハッパの都市をはぐくむ大河の女神である。かつてはイェルムの敵対者であり、ネステントスと呼ばれていたが、イェルムに手なづけられた。現在オスリラはイェルムを助けている。オスリラの信仰は河川流域の農民たちの間に広がっている。魚とワニは彼女の従者である。ライバンスでは特に重要な女神だとされており、ライバムスと供に奉られている。 オスリラは魚の尾をした女性として描かれる。 ●オデイラ Odayla 熊、狩猟の神 [嵐の神殿、神] ●オノコス Onokos ※ 選民主義の守護聖人 [マルキオン教、聖人] ●オラーニ・モーア Orani Mor ※ 蜘蛛の母 [ウズ、精霊] ●オラーネ Orane ※ 農婦 [大地の神殿、小神] オリア Oria ※ 大地母神 [ペランダ神殿/ダラ・ハッパ神殿、大神] 生命の源、命を育む者、八十の母、百の母。オリアはロウドリルの妻神であり、ペローリア地方の大地母神である。家畜も野生の獣も、山野の草木も穀物も、みなオリアの子供たちである。彼女は慈愛と豊穣そのものであり、ペローリアでは最大の信仰を得ている。彼女は常に多くの夫や息子たちとともに信仰される。 彼女は(しばしば大きな胸の、太った)既婚の女性として描かれる。 ●オルヴェンティリ Orventili ※ 平和のつくり手 [大地の神殿、小神] ●オレノア Orenoar 真実の女神 [旧神、信仰されず] ●オレンダーナ Orendana ※ 大地の女王 [大地の神殿、小神] オロゲリア Orogeria ※ 青い月の女神、星の女狩人 [ペランダ神殿/ルナー神殿、神] オロゲリアは大いなる女狩人、野の姫、生と死の守護者である。彼女は大暗黒の後、曙の訪れる前に地上に現れ、餓えた人々に狩りの方法と、困難なときにいかに生きるかを教えた。彼女は星の熊を狩り、世界に星々を呼び戻した女神である。彼女を崇拝するのは女の狩人たちである。彼女はまた、月の七女神の一柱でもある。 オロゲリアは手に鹿の角を持った、あるいは鹿とともに歩む女狩人として描かれる。 ●オロルマーン Orolmarn ※ 牧夫の神 [嵐の神殿、小神] ●オンパロム Ompalam 全能の王、奴隷の神 [フォンリット神殿、大神] かかか ●ガー Ga 大地の女帝 [旧神、信仰されず] ●カーカル Krkal ※ [東方神殿、神] ●カーガン・トール Kagan Tor 闘争と戦の神 [旧神、信仰されず] ●カーグ Karrg 武器の達人 [ウズ、神] ●ガーク、静寂なる Gark the Calm 永遠の平和と生命、ゾンビの神 [マルキオン教、神] ●カージャカン Karjakan ※ 悪霊、コーラートの敵 [嵐の神殿、精霊] ●カージャボール Kajabor 悪魔、虚無の神 [混沌神群、信仰されず] ●カージョールク Krjalk 怪物 [マルキオン教] ●ガーラント Gerlant 炎の王 [マルキオン教、聖人] ●カイガー・リートール Kyger Litor ウズの母 [ウズ、大精霊] ●ガガース Gagarth 荒れ狂う狩人 [嵐の神殿、神] カツクルトゥム Kazkrtum ※ 虚ろの皇帝 [ダラ・ハッパ神殿、神] 暗黒の最悪の時代に世界を支配した、皇帝たる資格を持たない皇帝である。彼の支配の間、全ての神々は死に絶えていた。空には星の光さえも無かった。人間はあらゆる悪徳を甘受することでこの受難の時代を生き延びることができたが、そのため不浄な存在たらざるを得なくなってしまった。カツクルトゥムはイェルムにあるはずのない「影」、イェルムの「他なるもの」であり、その一部でもある。 触覚を生やした昆虫のような男、もしくは灰として描かれる。 ●カドーネ Kadone ※ 地に堕とすもの [大地の神殿、小神] ●ガドブラド Gadblad 大いなる鍛冶 [ウズ、精霊] ●カバルト Kabalt ※ 稲妻 [東方神殿、神] ●カラドラとオーレリオン Caladora and Aurelion [神殿に属さず、神?] ●カラドリル Caladrill ※ [大地の神殿、神?] ●カリツ Calyz ※ [ヴェレネラ神殿、神] カルグザント Kargzant ※ 太陽の馬 [カルグザントの領域、大精霊] 遊牧民たちはこの神をイェルムと同一の存在だと思っているが、ダラ・ハッパ人はイェルムの下僕の一人にすぎないと知っている。カルグザントは信者の危難に助けを送り、そのでしゃばりのため後に罰せられた。遊牧民たちの間では、輝き、馬に乗っている偉大な指導者ととして描かれる。 カルグザントは「曙」以前に天空に昇った太陽である。彼は遊牧民の皇帝を助けてトライポリスを復興させ、イェルムの帰還にそなえた。だが怪物によってその力を奪われ、馬は汚れた動物に成り果て、騎馬遊牧民は堕落した民となってしまった。 カルグザントの惑星は、現在で「前駆星」(Lightfore)に囚われ見ることができない。 カルマノス Karmanos ※ 最後の預言者にして最初のカルマニア王 [カルマニア正教会、預言者] “先陣”サイランティールと“青の城の女神”シャルメインとの間の息子。「スポルの薄闇の帝国」と戦い、これを滅ぼしてカルマニア王国を建国した。また新しい教会を設立し、カルマニア正教を開いた。 “最後の預言者”とも呼ばれる。謎の多い人物であり、「彼は赤の女神の先触れであった」と言われている。 ガネサタルス Ganesatarus ※ 悪なる神 [ダラ・ハッパ神殿/カルマニア正教会、神] “善なる神”イドヴァヌスが世界を創造したとき、その注意の及ばなかったところから生まれたのが、邪神ガネサタルスである。彼はイドヴァヌスが司らない全てのものを司る。不服従、邪悪、残忍、暗闇、無知、飢餓、死、罪――これらは皆、ガネサタルスの道具である。彼は堕落させた世界の中から、自らの新しい世界を創造しようとした。“忌まわしき”ヤー・ガン、“死者”カツクルトゥム、“悪魔の魔道士”フロナラコーなどは彼が作り出したものである。彼はカルマニアやダラ・ハッパの悪魔崇拝者に密かに信仰されているが、彼自身はその祈りに応えることはない。彼は神々を堕落させ、その「反逆の神々」の信者を通じて世界に影響を及ぼすのである。 くくく ●クォタナーラ Quatanara ※ 青い月の高原の精霊 [ウズ、精霊] グバージ Gbaji 裏切り者 [混沌神群、信仰されず] グバージは「曙の時代」に終焉をもたらし、ジェナーテラの文明を破壊した。彼は狡猾な手を用いて、ペローリアからセシュネラまでの全てのカルトと人々を混沌で汚染した。 彼の絵姿は知られていない。 ●クリムゾン・バット Crimson Bat 死の神、赤の女神の乗騎 [リンリディ神殿/ルナー神殿、神] 第一期にアーカットに破壊されたが、女神によって復活した。 ●グローランサ Glorantha 宇宙女神 [旧神、信仰されず] ●クローパ Kropa 多くのものの母 [ウズ、精霊] ●クロラール Krolar ※ サソリの守護 [ウズ、精霊] ●クロニスパー Cronisper 賢者 [パマールトの領域、精霊] けけけ ●ケヴ Kev ※ 幻視者 [大地の神殿、小神] ●ゲブケラン Gebkeran ※ 闇の母 [東方神殿、高神] ゲーラ Gerra ※ 黒い月の女神、悲嘆の女神 [ペランダ神殿/ルナー神殿、神] ゲーラはかつては強大な力を持つ女神だったが、その傲慢さのために大きな罰を受けることになった。彼女は大暗黒の中で地獄を彷徨い、手足を切り落とされ、逆さにつられ、何度も生き死にを繰り返したが、決して死ぬことはなかった。彼女の教えは「生きることは苦しみである」ということである(これは一つの真実である)。カルマニアにある彼女の聖地「黒いピラミッド」には、自らの命を捧げるために信者が集まってくる。 彼女は手足を切り落とされ、逆さにつられて泣き叫ぶ女性として描かれる。彼女は「月の七女神」の一柱でもある。 ゲレンデッソ Gerendetho ※ コースタディの父 [コスターディ神殿、神] ゲレンデッソはロウドリルの息子の一人であり、山羊乗りの神である。彼は山の頂を削り取って「渇きの高原」を作り、その土砂で「ジョード山脈」を作り出した。彼はコースタディの畑作農民に信仰されている。 槍を持ち、豊かな髭をたくわえた男として描かれる。 ●ケンストラータ Kenstrata ※ 狩人の神 [ペランダ神殿、神] こここ ●コーラート Kolat 風の精霊王 [嵐の神殿/領域、大精霊] ●コガッグ Kogag 舟乗り [ウズ、神] ゴゴーマ Gorgorma 秘密の守護者、恐怖、喰らうもの [ダラ・ハッパ神殿、神] “二つの口の”ゴゴーマは、巨大でしわくちゃな恐ろしい女性であり、デンダーラの姉妹である。彼女は恐ろしく畏怖すべきものである。イェルムも彼女の存在を認めざるをえない。──しかしながら、彼女は最悪の時代をのぞいては、全くといっていいほど崇拝されない。 彼女はしわくちゃで不格好な、太った老婆の姿で描かれる。 ●ゴドゥーニア Godunya 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●ゴラキーキ Gorakiki 虫類の母 [ウズ、精霊] ●コラスティング Korasting 多くのものの母 [ウズ/大精霊] ●コルガツ Korgatu ※ 世界竜、スンチェン人の大祖 [スンチェンの領域、大精霊] さささ ●ザーラーマカ Zaramaka 海の父 [旧神、信仰されず] ●ザブール ZZabur 大魔道士 [無神教、魔道士] ●サラーズニー Thaluzni エレメントの天秤 [クラロレラ神殿、神] ししし ●ジェーラ Jera ※ 薬師 [大地の神殿、小神] ジェセット Jeset 船頭 [ウズ、精霊] ●ジェナート Genert 死せる神 [旧神、信仰されず] ジェルノティウス Jernotius ※ 高き神の長 [ペランダ神殿、神] カルマノスがカルマニア王国を打ち立てる前には、現在のカルマニア地方はペランダと呼ばれており、独自の神々を信仰していた。ジェルノティウスはその「高神」の評議会の長であった。ジェルノテウスは均衡の神であり、同時に均衡の女神ジェルノティアでもある。彼は大暗黒時代に石に変えられ、現在はジェルノティア山脈の最高峰となっている。 シェペルカート Shepelkirt ※ 毒の血、赤い月 (→オーランス人の間での赤の女神の呼び名) ●ジオーラ・ウンバー Xiora Umber [ウズ、神] ●シカーノス Sikkanos 悪しき風、砂漠の風 [パマールトの領域、精霊] ●始祖混沌 Primal Chaos [混沌神群] 七母神 Seven Mothers 赤の女神を復活させた者たち [ルナー神殿、神] 赤の女神を復活させた七人の“エギ”たちは、現在は神格化されており、帝国の影響下にある地域では必ず見ることができる。彼らは女神の先触れであったごとく、「ルナーの道」の伝道を行うカルトである。七人の賢者たちは、ヤーナファル・ターニルズ、イリピー・オントール、ティーロ・ノーリ、魔女ジャーカリール、女王ディーゾーラ、ダンファイヴ・ザーロン、そして神秘的な「待つ女」である。ハートランド地方では、七母神は別々の神格として信仰されている。 七母神の絵姿は個々の神の項に記されている。しばしば七人全員の姿が陶器に描かれるが、それによると彼らは三日月型の舟に乗っている。 ●ジトロ・アーゴン Zitro Argon [ヴェレネラ神殿、神] シャーガシュ Shargash ※ 破壊する者、赤い惑星 [ダラ・ハッパ神殿、大神] アルコスの大いなる戦神。シャーガシュは「赤き惑星」、「破壊する者」、「喰らう者」、「浄化の神」である。彼はイェルムの息子の一柱で、アルコスの守護神とされる。彼は修復することよりも破壊し、新たに置き換えることを是とする。彼の教義とは、「新しきものをもたらすためには、破壊は必要である」というものであり、そのため彼は生命の神でもある。イェルムの死後、彼は反逆の神々や偽りの太陽と戦い続けた。やがて大暗黒が訪れると、彼は世界全土を破壊し、それによってグローランサを浄化し、イェルムの帰還に備えた。 彼は何本もの腕をもち、その手に天空の槍、メイス、稲妻などの武器を持った戦士の姿で描かれる。 ジャーカブーム Jakaboom 影に踊るもの [ウズ、精霊] ジャーカリール、魔女 Jakaleel the Witch 糸紡ぐ老魔女 [ルナー神殿、精霊] 彼女はかつてはジョード山脈のゾラーク・ゾラーンの女祭であった。彼女のカルトは、闇の神秘のうちに潜む、多様な恐怖と慰めとを探求している。ジャーカリールは「ルナー魔道」の神である。また彼女は「青い月」の近しい友であり、カルトはルナーのトロウルたちに好まれている。 彼女の像は、しおれた腕をした痩せこけた老婆の姿をしており、黒い星で飾られた明るい色のショールをまとっている。 ジャグレクリアンド Jagrekriand ※ ウーマスを殺したもの (→オーランス人の間でのシャーガシュの呼び名) ●シャヴァイア Shavaya 光輝の皇帝 [クラロレラ神殿、神] ●ジャラニ Jarani ※ 法の男 [嵐の神殿、小神] ●ジャルダン Jaldan ※ 戦士 [カルグザントの領域、精霊] ●シュ’ハカルジール Sh hakarzeel ※ 竜 [嵐の神殿、敵神] ●シュール・エンスリーブ SurEnslib ※ 長脚の女神 [ダージーン神殿、大神] ●ショーグ Sshorg 海流の女神 [東方神殿、神] ●ジョサード Josad ※ 長老 [カルグザントの領域、精霊] すすす ●スウェムズ Swems 長虫の母 [ウズ、精霊] ●スコーヴァラ Skovara ※ 低き芸人 [大地の神殿、小神] ●スタークヴァル Starkval ※ 近侍戦士の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●スチャーラ Schara ※ ライ麦の女神 [大地の神殿、小神] ●スティクス Styx 誓いと黒い水の女神 [ウズ神殿、神] ●捨子 Foundchild 狩人 [ワッハの領域、精霊] ●ストーム・ブル Storm Bull 狂戦士の精霊、混沌を倒すもの [ワッハの領域、精霊] ●スビーリー Subere 光に触れざる闇 [ウズ、大精霊] せせせ ゼイテネラ Zaytenera ※ 白い月の女神、来るべきもの [ダラ・ハッパ神殿/ルナー神殿、神] 彼女は「大いなるこころ」、「宇宙的な認識」である。“来るべきもの”。彼女は「月の七女神」の一柱でもある。 ●セケヴァー Sekever ※ [クラロレラ神殿、神] セデーニア Sedenya ※ 月の女神 [ダラ・ハッパ神殿/ルナー神殿、神] セデーニアとは彼女のさらに秘された月の女神の自我のことを指す。セデーニアは周期の女神であり、月の本質であり、繰り返すものとして認識される力すべての源である。彼女は“瞑想者”、“変化させるもの”、“大いなる犠牲”などとも呼ばれる。彼女は神話時代に滅ぼされたが、彼女の復活は人間と宇宙全てに解放をもたらした。何千年にもわたり「見えざるもの」であったが、現在はルフェルザの七つの姿を通して知覚することができる。 ●ゼメーラ Xemela ※ 治癒の守護聖人 [マルキオン教、聖人] ●ゼラ Thella ※ 夢の女神 [東方神殿、神] ●ゼレル・ファン Zerel Fan ※ 黒陽神あるいは血陽神 [クラロレラ神殿、神] ●センカーナ Senkana ※ 大麦の女神 [コスターディ神殿、神] そそそ ●創世主 Earthmaker 大いなる精霊 [パマールトの領域、信仰されず] ●祖なる竜 ※ Ancestral Dragon [クラロレラ神殿、竜] ●ソマーシュ Somash [ヴェレネラ神殿、神] ●ゾラーク・ゾラーン Zorak Zoran 暗黒と激怒の神 [ウズ、神] ●ソルフ Solf [ヴェレネラ神殿、神] ●ゾング Zong 狩人の精霊 [ウズ、精霊] たたた ●ダーガ Daga 干ばつの神 [嵐の神殿、神] ●ダーカ・ファール Daka Fal 死者の判官 [ワッハの領域、精霊] ダーゼイター Dayzatar 神聖にして超然たる天空の神 [ダラ・ハッパ神殿、大神] 彼は最も聖なるもの、天空の神々のうちで最も遠きものである。彼は遠く去り、接触するのは困難である。ダーゼイターの修道僧たちは魔術の力をもっていはいるが、それは非常に代価が大きく、しかも禁欲的な神秘主義的生活規範をつうじてのみ使用可能なのである。かつては空にダーゼイターを惑星として見ることができたが、現在では空の天蓋の外に去ってしまっている。彼は天空神殿における神秘主義の神であり、その下位の秘密は現在ではブゼリアンの司祭によって扱われている。 冷ややかな、あるいは尊大な表情をした、禿頭の男として描かれる。 ●ダーリアス Daliath 知恵の番人 [マガスタ神殿、神] ●ダーリスター Darleester ※ [フォンリット神殿、神] ●ダール Dar ※ 指導者 [嵐の神殿、小神] ●ターン・ガト・ハ、その名よ呪われてあれ TarnGatHa ※ 偽龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●タイ・コラ・テック Ty Kora Tek 死者の女神 [大地の神殿、神] ●太守 Exarchs [クラロレラ神殿、神] ●タイレーニア Tylenea 幻影の女神 [旧神、信仰されず] ダクスダリウス Daxdarius ※ 高き神の一柱、ホプライタイの神 [ペランダ神殿、神] 小暗黒もしくは大暗黒時代のペランダ地方を支配した偉大な戦王。ホプライタイの神。真鍮山脈の「蒼の三眼」のカルトと手を結び、世界で初めて金属製の武器を使用した。彼は雄牛の民と戦い、“忌まわしき”ヤー・ガンを信仰する青人たちをオローニン湖へ追い落とした。カルマニア東部では戦神として、ドブリアンでは都市の神として信仰されている。 ホプライトと槍を持った、威厳のある男として描かれる。 ●ダスタル Dastal ※ 狩人の精霊 [カルグザントの領域、精霊] ●タトウス Tatouth ※ 斥候の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●タラール・クヴィンダス Taral Kuvindas ※ オロゲリアの隼 [ルナー神殿、小神] ●タラルタラ Taraltara ※ [ルナー神殿、悟法] ●ダルーダ Daruda ※ 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●ダルジャ・ダナド Darja Danad ※ [東方神殿、法士] ダンファイヴ・ザーロン Danfive Xaron 探索者の橋渡し [ルナー神殿、神] 七母神の一人であり、もともとは血に飢えた無法者であった。女神の再生の儀式に置いては、彼は最も危険な役割につくことを買って出た。その任務に部分的ながら成功し、彼は帝国の「門番」、「夜衛」、「運び手」の地位を得たのである。 彼の陰鬱なカルトは、社会の屑たちが再適応を果たす最後の機会を与えている。どのような犯罪者でも、彼の寺院に行けば必ずかくまってもらえる。しかしカルトの課す制約は過酷であり、カルトにとどまる者は数年間の厳しい努力を重ねた後、はじめて代価を受け取ることができる。 彼はしかめ面をした中年の悪漢の姿で表される。背をかがめて服従を示し、鎖と手枷と足枷をはめている。 ちちち 超越 Transcendant ※ 女神の教え 「超越」はルナー神秘主義の特徴的な教義である。「超越」的な存在は、通常の宇宙的存在の外に存在する。それは神というよりむしろ力であり、「神々の神」と考えられることさえある。これらの力に対して通常の信仰は無意味である。 「超越」という概念は、イェルム暦111,375年(S.T.375年)、ナイサロールによってペローリアに初めてもたらされた。だがその教えはナイサロールがばらばらにされ、死んだときに忘却された。だが、赤の女神の神格化によって七つの月の女神はひとつとなり、神界を通して「超越」と接触することが可能となったのである。 「超越」の存在の代表的なものはセデーニアである。 チャラーナ・アローイ Charana Arroy 癒し手 [嵐の神殿、神] 白き貴婦人。帝国内においては、南部属領地でのみ知られている。他の地方では、エリッサの信仰のみが見られる。 →「エリッサ」を見よ。 ●チャル Chal ※ テシュノスの賢者 [ヴェレネラ神殿、神] つつつ ツインスター Twins Stars 女神の侍女 [ルナー神殿、神] エレリアとヴェレリア。グラマーとクレーターを反乱軍から護った。その奉仕の見返りとして、不死性と天空の星を与えられた。その恐るべきエネルギーを宿すかりそめの肉体を纏い出現する。 月の女神 Lunar Goddess →「セデーニア」を見よ。 角を持つ男 Horned Man 偉大なる祈祷師 [ワッハの領域、精霊] ててて ディーゾーラ DeeZola つなぎとめるもの [ルナー神殿、神] ディーゾーラはアーコス川沿いの地の支配者であり、アラクニー・ソラーラの女祭であった。彼女は癒し手として名高く、貴族と詩人から愛されているパトロンでもある。さらにまた、彼女は地の魔術の女王である。 ディーゾーラは、様々な治療用具や家庭用品を膝の上に乗せて腰掛けた中年の女性として描かれる。 ●ティーロ・エスタラ Teelo Estara ※ 生ける女神 [ルナー神殿、神] ティーロ・ノーリ Teelo Norri 若き生命 [ルナー神殿、神] 彼女は街頭の孤児であり、女神に肉体を提供した無垢なる乙女である。彼女は若さを司るルナーの女神として崇められている。カルトは、貧しいものたちに食を与える救貧院を中心に運営されている。 彼女はいつも年頃の裸婦として描かれる。ときには杯と短剣を持っている。 ●デイホール Dehore [ウズ、精霊] ●デイラヌス Daylanus ※ 征服の風、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] テイロール Talor 哄笑の戦士 [マルキオン教、聖人] デシュコルゴス Deshkolgos ※ 古の地獄の王 [ダラ・ハッパ神殿、神] デシュコルゴスは地界の古き王である。だが彼はロウドリルに打ち負かされ、現在はその従者となっている。デシュコルゴスはロウドリルに打ち負かされた悪霊を第四階層地獄につなぎとめており、ロウドリルが望むときにそれを解放する。農民たちが蜂起するときの力の裏づけとなるのがこの神である。“怪物の男”とも呼ばれる。 彼は角のある、鋭い歯の傷だらけの怪物として描かれる。 ●デセンボース Desemboth ※ 盗賊の神 [嵐の神殿、小神] ●デストール Destor ※ 冒険者、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●デネゴリア Denegoria ※ 残酷な自由の女神 [ルナー神殿、神] ●テラスク Telask 守護の神 [ヴォルメイン神殿、神] ●デロラデラ Deloradella ※ 暗黒の部族の女王 (→オーランス人の間でのカイガー・リートールの呼び名) ●デューレブ Durev ※ 農夫の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●デュルバダス Durbadath ※ 獅子神 [ダラ・ハッパ神殿、神] 天宮の神々 Celestial Court [旧神、信仰されず] かつて宇宙を統べていた、起源の神々である。起源の十柱の神々は法の神エイコース、変化の神ラツラフ、愛の女神ユーレリア、闘争の神カーガン・トール、真実の女王オレノア、幻影の女神タイレーニア、調和の女神ハラーナ・イロール、無秩序の神ラツラフと呼ばれる。 デンダーラ Dendara イェルムの妻 [太陽神殿、大神] 彼女はイェルムの貞淑な妻であり、大地の女神から天空の女神となった。彼女は妻の美徳全てを体現しており、常に夫に従順であった。彼女を崇拝するのは通常イェルムの家門の女性たちである。彼女は天空の女神であり、ダラ・ハッパの女性たちの倫理上のモデルである。彼女は機織りと裁縫に結びつけて考えられており、これらは貴族の女性たちの正しい余暇の過ごし方とされている。彼女はまた、ペローリア地方全域で、婚礼の守護女神として信仰されている。 イェルムの貞淑な妻、女性の貴族として描かれる。しばしばイェルムの傍らや、機織りと裁縫などの家庭的な仕事をする姿で描かれる。 ととと ●トーラート Tolat 生と死の王 [ヴェレネラ神殿、大神] ●ドーマル Dormal 船と水夫の神 [マルキオン教、聖人] ●トゥサンクス Tsankth バラクーダの神、海賊の神 [ヴォルメイン神殿、神] ●トゥルンヒン・ダ Thrunhin Da ※ 深淵の青い龍 [クラロレラ神殿、神] トゥロス Turos ※ 力の神 [ペランダ神殿、神] トゥロスはペランダ(古代カルマニア)の大神であり、山を隆起させる力、川を削る力など、多くの自然の力を司る。彼は地界へ赴き、“怪物の男”デシュコルゴスを倒してデンダーラ、オリア、アナーラ・ゴアらの生命の女神たちを解放した。彼はイドヴァヌスに祝福され、その評議会を構成する「高神」となった。彼はまたカルマニアに残る多くの古都の創始者として信仰されている。 トゥロスはジェナルフ山脈の七つの峰の一つと考えられている。 ●ドゥ・トゥコス DuTukkos ※ アーコス河の神 [リンリディ神殿、神] 時 Time 測り手にして規(のり) 「時」は神として崇拝されることはないが、ほとんど全ての者がその全納の力を認めている。「時」はアラクニー・ソラーラが生みだし、「曙」において解き放たれて世界を包み込んだ。赤の女神は、ときおり「時」の特殊な力を持っていると主張している。 →「超越」を見よ。 ●ドグサル Dogsalu ※ 反神の古き王 [東方神殿、反神] ドナンダー Donander 宇宙的な音楽の神 [様々な神殿、高神] ★ この神は平凡な旅の歌い手に身をやつして世界をさまよい、彼と出会った人々に暖かさと朗らかさをもたらしていると言われている。人々はあらゆる芸人を歓迎し、もてなすよう注意する。というのも、彼らはいつの日かドナンダー自身をもてなし、家に永遠の幸福がもたらされることを望んでいるからである。 この吟遊詩人は通常、その地方で人気のある楽器か、あるいはその楽器を抱えた人間として描かれる。 ●ドバーダン Doburdun ※ 忠実な嵐 [ペローリア神殿、神] ●トリオリーナ Triolina 生命の母 [マガスタ神殿、神] ●ドロガーシ Drogarsi 詩人の神 [嵐の神殿、小神] ●ドロスポリー Drospoly 泥棒女神 [マガスタ神殿、神] ななな ●内的到達への道 Path of Immanent Mastary [クラロレラ神殿] ナイサロール Nysalor 輝ける者、啓発の神 [ダラ・ハッパ神殿/ルナー神殿、神] 「曙の時代」の末期、ドラストールで発見された「宇宙卵」を使い新しい神を創造しようという計画が進められた。そして誕生した神はイェルムを“完全なるもの”にするオセンタルカという神であり、直ちにナイサロールと改名された。彼は西方からきたアーカット、あるいはグバージに破壊された。 ナイサロールの教えは人の世界観を劇的に変化させる「啓発」をもたらすという。ナイサロールは現在では礼拝されていないが、赤の女神の哲学において重要な宗教的役割を果たしている。 ナイサロールの姿を描いたものは現存しないが、写本によれば彼はあぐらをくんで地面から浮き上がり、輝きながら瞑想していたという。 ナヴェーリア Naveria ※ 女性の女神 [ダラ・ハッパ神殿、神] ナヴェーリア地方(オスリル河西部の広範な地域の古名、現在の「銀の影」からカラサル、ドブリアンにまたがる)の女神。かまどと妻と娘、女性の力を司る女神。彼女はダラ・ハッパ帝国に先立つ時代に“赤い王”の妻として君臨していた。 ナヴェーリアは、ナヴェーリア地方特有の蔦模様の刺繍の入った服をまとい、手に聖なるスプーンと鍋を持った姿で描かれる。 ●ナカラ Nakala 暗黒の貴婦人 [旧神、信仰されず] ●ナテイア Natea 海の女王 [マガスタ神殿、神] ナーザ Natha ※ 赤の月の女神、復讐の女神 [ルナー神殿、神] ナーザは“均衡の女神”であり、セデーニアの変転する力の顕れである。彼女はその力を使い、生と死、光と闇、善と悪のいずれかを世界にもたらし、均衡を保つ。彼女は長く失われていたが、均衡が求められたとき、再び現れた。それは「均衡」であり、陰謀ではなかった。 ナーザは鐘を手にし、身体の半身が白色、半身が黒色の女性として描かれる。月の女神として描かれるとき、半身は赤色、半身は黒色とされる。 ににに ●ニスキス Niskis ※ 恋愛の神 [嵐の神殿、小神] ●ニャーンカ Nyanka 水と生命、出産の精霊 [パマールトの領域、精霊] ●ニャン・マオ NiangMao ※ 大賢者 [東方神殿/クラロレラ神殿、法士] ねねね ●ネヴァーラ Nevala ※ 羊たちの母 [大地の神殿、小神] ●ネンデューレン Nenduren ※ 大賢者 [東方神殿、法士] ののの ●ノルーマ Noruma 大いなる祈祷師 [パマールトの領域、大精霊] ははは ●ハーヴァン・ヴォール Havan Vor ※ 定命の祖父 [嵐の神殿、神] ●ハースト Harst ※ [嵐の神殿、小神] ●バービスター・ゴア Babester Gor 大地の聖なる復讐者 [大地の神殿、神] ●ハーラマラオ Halamalao ※ 太陽神 [エルフ神殿、神] ●バーンター Barnter 鋤の神 [嵐の神殿、神] ●ハイキムとミキュー Hykim and Mykyh 原初の獣 [マルキオン教、信仰されず] バイソス Bisos ※ 豊穣の雄牛にして自由民の神 [ペランダ神殿/カルマニア正教会、神] バイソスは「イドヴァヌスの右手」であり、創造主を地上において助けた最初の神々の一柱である。彼は多くのカルマニア貴族の祖先神とされる。また兵士、寺院、そしてカルマニア自由民の神とされ、ウォリオンからバインドルで広く信仰されている。彼は「王の近衛」であり、現在では赤の皇帝に忠誠を誓っている。 バイソスは雄牛の頭を持った戦士、もしくは雄牛として描かれる。 ●育み手 Grower ※ 成長を司るもの [エルフ神殿、神] ●バゴッグ Bagog 混沌のサソリの女王 [混沌神群、神] ●バセコラ Basekora ※ 大地の女神 [リンリディ神殿、神] ●パマールト Pamalt 大地の王 [パマールトの領域、大精霊] ●ハラーナ・イロール Harana Ilor 調和の女神 [旧神、信仰されず] ●ハランターラ Harantara ※ カハール海の女神、ザブダマーの母 [東方神殿、神] 反逆の神々 Rebel Gods 破壊者にして成り上がり者 [ダラ・ハッパ神殿、神] イェルムは世界を調和のうちに支配していたが、これらの神々が不満を抱き、彼の聖なる帝国を転覆させた。彼らの指導者はオーランスであり、その他に“コウモリの女神”マハクォータ、“秘匿の女神”アニーラなどがこれに加わっていたという。 ●ハリサヤン Halisayan ※ 良き妻 [クラロレラ神殿、神] ●バルンバスタ Balumbasta ※ [パマールトの領域、精霊] ●反神 antigods ※ ●バンダン Bandan ※ アンディン族の王 [東方神殿、反神] ●ハン・マージャン Han Majang ※ 最初の首相 [クラロレラ神殿、神] ひひひ ●ヒーン・マルーン HeenMaroun ※ 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●フィノヴァン Finovan ※ 牛泥棒の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●光持ち帰りし者たち 太陽を連れ帰ったものたち [嵐の神殿] 世界に光を持ち帰ったことで知られる神々がいる(ダラ・ハッパ人はこれを信じていない)。その構成は神話によって異なるが、必ずトリックスターと癒し手が含まれ、またその人数は七人である。例えばカルマニアでは「高神」たちが、イムサーでは極星が、オーランス人の間ではオーランスが光持ち帰りし者の探索を行ったとされている。 低き火 人類のしもべ [ペローリア神殿、神] 低き火は暖炉、炉辺、野火などの人類に知られているような種類の火であり、ロウドリルの息子たちである。ペローリアの人々には仲間として崇められている。 ビジーフ Bijif ※ 灰のイェルム、イェルムのかけら [ダラ・ハッパ神殿、神] ビジーフは「灰のイェルム」とも呼ばれ、地界で燃え尽きた灰の山として描かれる。その中のかすかな熾火のみがその真の性質を示している。彼は死者たちを支配する神である。 ●ヒッポイ Hippoi 馬の母 [カルグザントの領域、精霊] ビゼルエンスリーブ Biselenslib ※ 長脚の女神 [ダラ・ハッパ神殿、神] 「大いなる女神」の一柱。彼女はシャーガシュの妻であり、オスリル河の河上で生活している多くの「河の民」の祖とされている。シャーガシュは後に彼女と別れ、オスリラを後妻に迎えたため、ビゼルエンスリーブはアルコスでは「草刈る民」の女神にすぎず、概ね貧者に信仰されている。ダージーンやシリーラでは、彼女は水田農民に広く信仰されている。 彼女は膝までの短いチュニックをはいた、非常に長い脚を持った女性として描かれる。 ふふふ ●ファーゴン Phagon ※ 創始者 [マガスタ神殿、神] ●ファーラナー Faranar パマールトの妻 [パマールトの領域、精霊] ●ファラマル Falamal ※ 種の父 [エルフ神殿、神] ●不浄の三神 Unholy Torio [混沌神群] ブゼリアン Buserian 洞察の神にして星辰の神 [ダラ・ハッパ神殿、神] ブゼリアンは人々に星の知識とその秘密を教えた最初の神であり、その行いにより大暗黒時代の人々を救った。彼はユスッパの守護神であり、ユスッパは現在でも星辰学の中心地とされている。彼は人々に「文字」を教えたため、かつては帝国書記官の神とされていた。現在でも多くの地方で書記の神として信仰されている。 フマクト 誓言と栄誉と死の神 [嵐の神殿/ペランダ神殿、神] フマクトは死と戦争の神である。ペローリア人にとっては彼は無慈悲な存在であり、恐れられ、信仰されない。カルマニアでは彼は名誉を尊ぶ騎士たちの守護神である。 フマクトの偶像は、ときには希少な材質で作られた飾りの多い剣か、もしくは剣と鎧で武装した屈強な男の姿である。 ●ブラスタロス Brastalos 無風の女神 [マガスタ神殿/嵐の神殿、神] ●フラロール Furalor ※ [ヴェレネラ神殿、神] ●フレストル Hrestol 騎士、第二の預言者 [マルキオン教、預言者] フロナラコー Fronalako ※ 悪魔の魔道士 [カルマニア正教会、聖人] 彼は“悪なる神”ガネサタルスの被造物であり、魔道の力をもたらすために造られた。彼はその力を“善なる神”イドヴァヌスから盗んだ(あるいはその力をイドヴァヌスに与えられた)と言われる。いずれにせよ、彼はカルマニアの「マギ」たち、あるいは他の魔道士たちが容易に陥ってしまう、堕落した黒魔道の力を司っている。 フロナラコーは黒い祭儀服に身をつつむ歳経た魔道士として描かれる。 フワーレン・ダールシッパ Hwarin Dalthippa 征服の娘 [ルナー神殿、神] 彼女は「解放の道」をたどり、大いなる成功を収めた定命の人間である。彼女は蛮族を平定して帝国に併合し、名高く美しい都市ジラーロを建設し、魔法の道を創った。シリーラ地方から南部属領地で広く信仰されているが、彼女は元来ジラーロの守護女神であり、シリーラの貴族たちの祖先として信仰される。 彼女は三つの眼を持つ女性として描かれ、兜をかぶり槍を持ち、足下には盾と糸巻き棒がある。 へへへ ●ベーベスター Bebester ※ 奪い手 [エルフ、神] ●ペーラ Pella ※ 陶工 [大地の神殿、小神] ●ベヴァーラ ※ 治癒の女神 [大地の神殿、小神] ●ヘドコーランス Hedkoranth ※ 雷石の投擲者、雷鳴の兄弟 [嵐の神殿、小神] ●ヘニルド Henird ※ 指導者 [カルグザントの神殿、精霊] ●ヘセズジャーグ Hesezjagu ※ 地獄の支配者 [東方神殿、反神] ペラ Pela ※ 穀物の母 [ペランダ神殿/ダラ・ハッパ神殿、神] ペラは大麦の女神であり、人々に食物をもたらす。全てのものに崇拝されるが、特に農民たちによって信仰されている。 穀物の穂を持った女性として描かれる。 ●ヘラー 雨の神 [嵐の神殿、神] ベルニール・アラシャゲルン Berneel Arashagern ※ 蛇、イェルムのかけら [ペローリア神殿、神] ベルニール・アラシャゲルンはイェルムのかけらから生まれた蛇の神である。彼はカラサルの女神カラサとともに信仰されている。 ●ベルヴェレン Belveren ※ 混沌を癒すもの [大地の女神、小神] ●ヘラマクト Helamakt ※ 戦の風、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●ペローラ Pelora ※ 小麦の母 [大地の神殿、小神] ●ヘンサラーヴァ Hensarava ※ 大いなる射手 [東方神殿、神] ほほほ ●ホービマロン Hobimarong 黄金のモカトウの島の神 [東方神殿、小神] ポーラリス Polaris 戦争・軍隊・舞踏の神 [ダラ・ハッパ神殿、神] ポーラリスはダーゼイターの命に従って上方世界の軍を率いた。彼は天空の軍団の将であり、日々天空を回転する星々の舞踏の神でもある。彼は天の要塞である「極星」を守り、地上へと星の将を送り、人間たちを助けた。ポーラリスはその勇敢さと誠実さによって知られ、大軍団の指揮官は、戦いでの援助を願って彼に生け贄を捧げる。 彼は通常直立不動の姿勢をとり、武装し、冠をいただき、左手に丸めた巻物を持つ姿で表される。 ●ボズタカング Boztakang 混沌と戦うもの [ウズ、精霊] ●ポヴェリ Poveri ※ 漁師の神 [嵐の神殿、小神] ●ポチャーンゴ Pocharngo 変異をもたらすもの [混沌神群] ●ボドカルツ Bodkartu ※ 秘匿と禁断の愛の女神 [クラロレラ神殿、神] ●ボロンゴ Bolongo 偽りの精霊 [パマールトの領域、精霊] ホン・イール、“踊り子” Hon-Eel the Artress 月の息子の第三の霊感 [ルナー神殿、神] 彼女はシェン・セレリスの駆逐に一役買った女英雄であり、舞踏、トウモロコシ、再誕の女神である。彼女を崇拝するものは月の踊り子、ムーンダンサーズと呼ばれ、予言の力でよく知られている。ホン・イールはまた、騎馬遊牧民とターシュの蛮族を策略、魔術、戦闘によって打ち負かした。オラーヤ君主領を打ち立てたことでも知られている。最後は「恐怖の夜」で戦死した。 彼女の絵姿は、優美で端麗な女性として描かれる。彼女は右足でバランスを取りながら踊っている。左足は右足の上にあり、トウモロコシの束を握っている。 ●ホンババボム Hombobobom 大いなる鼓手 [ウズ、精霊] ままま ●マースドライア Murthdrya 海エルフの女神 [エルフ神殿、神] ●マーラン・ゴア Maran Gor 大地を揺るがすもの [大地の神殿、神] この女神はオリアの姉妹であり、カルマニア地方の民衆、特にウォリオン領で信仰されている。マーラン・ゴアの彫像は、頑丈でずんぐりした女性の姿で、両の拳を握りしめ、大地を踏みしめるために足を上げている。 ●マガスタ Magasta 海の王 [マガスタ神殿、大神] ●マカベウス Makabaeus ※ ルナー魔道士 [ルナー神殿、聖人] ●マシュナサン Mashunasan ※ 大賢人 [東方神殿、法士] ●マスターコス Mastakos 移動者、オーランスの御者 [嵐の神殿、小神] 待つ女 Who She Wait [ルナー神殿、神] 七母神の一柱。謎の存在。彼女を信仰するものは全くいない。 マニマト Manimat ※ 太陽王朝、あるいは第十三代ダラ・ハッパ帝国皇帝 [ダラ・ハッパ神殿/ダージーン神殿、神] ダラ・ハッパでは、マニマトは古代の皇帝の一人であり、大暗黒が訪れたときにアンティリウスのマントルを70の貴族の家門に与えてダージーン丘陵地へ逃がした皇帝とされる。ダージーン人は、マニマトはダラ・ハッパを征服した王朝の名であり、同じ聖名を持つ王たちを指すとする。ダージーン人は今でも彼を祖先神として祀っている。 ●マハクォータ Mahaquata ※ 蝙蝠の女神、反逆の女神 [ダラ・ハッパ神殿、神] ●マホーメイ Mahome 炉辺の女神 [大地の神殿、小神] マラキヌス Malakinus ※ 善き魔道士 [カルマニア正教会、聖人] マラキヌスは「善き魔道の神」である。フロナラコーが魔道の力を手に入れたとき、マラキヌスはイドヴァヌスによって創造された。彼は魔道の力を創造主より譲り受け、“善なる神”を悪なるものの影響から守った。彼はカルマニアの白魔道を司る神であり、マギたちに魔道の力のあらわれとして信仰されている。 ●マリア Malia 病の母 [混沌神群、神] ●マルキオン Malkion 預言者 [マルキオン教、預言者] ●マンシー Manthi 海の王 [マガスタ神殿、神] みみみ ●ミー・ヴォラーラ Mee Vorala 菌類の女神 [エルフ神殿/ウズ、神] ●見えざる神 Invisible God 創造主 [マルキオン教、神] ●ミカデイ Mikaday ※ 龍帝、民人の見守り手 [クラロレラ神殿、神] ミキュー Mikyh →ハイキムとミキュー ●ミヨ Miyo ※ 穀母 [クラロレラ神殿、神] むむむ ムルハルツァーム Murharzarm ※ 最初のダラ・ハッパ皇帝 [ダラ・ハッパ神殿、神] ダラ・ハッパに大蛇の怪物ネステントスが現れたとき、イェルムはその純粋性を汚されるのを恐れ、地上から中空へと昇った。荒れ狂う怪物を静めたのがイェルムとデンダーラの息子、ムルハルツァームである。この後この大蛇はオスリラと呼ばれ、ダラ・ハッパを潤す大河となった。イェルムはこの功績を讃え、彼を最初のダラ・ハッパ皇帝に任命した。彼は4万年にわたって地上を円満に治めていたが、悪辣なオーランスによって殺された。人間が定命のものとなったのは、彼の死のためである。 彼は「正義の錫杖」を持ち、顎髭を生やした巨大な皇帝として描かれる。その頭上にはイェルムを表すルーンが輝いている。 めめめ ●メトゥサイラ Metsyla 龍帝、啓蒙の光 [クラロレラ神殿、神] ももも モーヘンガス Mohengus ※ 労働者の神 [ペローリア神殿、神] 人々を組織するもの、灌漑の守護神、一般人の王と呼ばれる彼は、ロウドリルの多くの息子の一人である。彼はオスリラやエヴェーリナと一緒に信仰され、十の労働の神々を監督する。十の労働の神々は、それぞれ一つの職種の守護神とされる。 ●モスタル Mostal 世界機械 [ドワーフ、神?] モラーニ Molanni 静かな空気 [嵐の神殿、神] モラーニは静かな大気の女神であり、オーランス人はイェルムの愛人となった女神であると言う。 ややや ヤー・ガン YarGan ※ 忌まわしきもの [ペランダ神殿、神] 淡水海の底に住んでいる“青人”を率いる食人神。見えざる神とは異なる体系の魔道を使い、バイソスやダクスダリウスと戦った。 ヤーナファル・ターニルズ Yanafals Tarnils 雄羊なる戦士 [ルナー神殿、神] 七母神の一柱であり、帝国の第一の軍神である。ユスッパを追放されたカルマニア貴族であったが、追放されながらも人々の支持を受け続けていた。彼は「四本の光の矢の戦い」でフマクトと対決し、これを倒した。ルナー兵の大部分は他の軍神を信仰しているが、ヤーナファル・ターニルズの将軍がいない軍団というものもまた存在しない。彼は高徳と勇猛を讃える。 彼は武器を持ち、鎧を着た兵士として描かれる。 ヤーラ・アラニス Yara Aranis 昇月の女神、馬喰い [ルナー神殿、神] この復讐の女神は赤の皇帝とゴゴーマの間の娘である。彼女は騎馬遊牧民の破壊者である。このカルトはルナー帝国の北部で人気が高いが、その社は辺境地帯の寺院であればどこでも置かれている。彼女は赤の平原では最も重要な神とされている。 彼女はあぐらを組んで腰を下ろし、4本の腕に武器を持って、敵を殺そうというポーズをしている姿で描かれる。 ●ヤヴォール Yavor ※ 稲妻の神、雷鳴の兄弟の一柱 [嵐の神殿、小神] ●ヤヌール Yanoor ※ 龍帝 [クラロレラ神殿、神] ●ヤンモーラ Yanmorla 祖母なる精霊 [パマールトの領域、精霊] ゆゆゆ ●ユールマル Eurmal トリックスター [嵐の神殿、神] ユーレーリア Uleria 愛の女神 [旧神、神] ユーレーリアは愛の女神である。彼女は大暗黒を生き延びた唯一の天宮の神かもしれない。しかし、人々の中には、この名で崇拝されているのは愛の女神のほんの一部にすぎないとか、同じ力と属性を持った別の女神であると信じているものもいる。ペローリアでは非常に重要な女神とされ広く信仰されているが、ダラ・ハッパでは淫惑な神だと考えられ、「反逆の神々の母」として忌み嫌われ、娼婦などにしか信仰されない。彼女はまた、青い惑星と結びつけられている。 ユーレーリアは様々な姿で描かれるが、常に端正で性的に成熟した男性もしくは女性として描かれる。 ●ユ・カルグザント Yu-Kargzant ※ 火の神馬 グレイズランド人の間でのカルグザントの名。 →「カルグザント」を見よ。 ユス Yuthu ユスッパの都市の神 [ダラ・ハッパ神殿、神] 「ユス」とは古代ダラ・ハッパ語で「神」の意味であり、ユスッパでは彼らの都市の建設者、ダラ・ハッパ皇帝にして古代王朝の創始者アナクシアルを指す。 →「アナクシアル」を見よ。 よよよ ●ヨセナラ Yothenara ※ [東方神殿、神] ららら ●ラーンステイ Larnste 変化と移動の神 [旧神、信仰されず] ●ラグナグラー Ragnaglar 狂える神、不浄の三神のリーダー [混沌神群、信仰されず] ●ラーン・ハサマドール Larn Hasamador ※ 大賢者 [東方神殿、法士] ●ラ・ウンガリアント La-Ungariant ※ [ラ・ウンガリアントの領域、大精霊] ラショラナ Rashorana ※ 見えざる月の女神、解放の女神 [ペランダ神殿/ルナー神殿、神] “偉大なる教師”、“移ろう女神”、“第七の自己の女神”、“啓発の女神”。ラショラナは男神であり女神であり、性別をしばしば変える。彼女は世界が終わる前に最後に作られた(生まれたのではなく)女神である。彼女は現在「啓発」として知られる秘密の力を有していた。それは「超越」へと自己を解放する道である。 ラショラナは、不変の世界では厄介者であった。彼女は敵たちにしばしば呪われ、不具にされ、ほとんど滅ぼされかけることもあった。アタルクスとして、それは去勢された。ジェルノティウスとして、彼は石にされた。オセンタルカとして、彼は不完全なる者たちに不完全なるものとして創造された。ナイサロールとして、彼は手足をばらばらにされ、破壊された。しかしながら、その全ての変化はラショラナを別の存在として変遷させるだけであった。なぜなら「啓発」は消し去ることは不可能だからである。 ラショラナは「月の七女神」の一柱でもある。ラショラナ信仰は赤の女神によって開かれ、人類に“第七の魂”を与える道を開いた。 ラショラナは様々な姿で描かれる。そのシンボルである「啓発の瞳」として描かれることが多い。 ●雷鳴の兄弟 Thunder Brothers ※ [嵐の神殿] ライバムス Raibamus ライバンスの都市の神 [ダラ・ハッパ神殿、神] ダラ・ハッパの主要都市、“皇帝たちの都”ライバンスの神。彼は市の行政官、官僚、野心的な市民に信仰される。 ●ラスート Rasout [パマールトの領域、精霊] ●ラツラフ Ratslaf 無秩序と混乱の神 [旧神、信仰されず] ●ララローリ LaraLoori ※ [東方神殿、神] ●ランカー・マイ Lhankhor Mhy 知識の神 [嵐の神殿、神] るるる ルカリウス Lukarius ※ 立法帝、第八代ダラ・ハッパ帝国皇帝 [ダラ・ハッパ神殿、神] 小暗黒時代の皇帝。彼は“青い女王”レジーラと戦い、その弓で月を打ち抜き、“偽りの太陽”セデーニアを破壊してアンティリウスを唯一の太陽とした。メルニッタ市は月の下敷きとなって破壊され、現在その地は「青い月高原」と呼ばれている。彼は弓の名手であり、弓神として信仰されている。 ●ルーマヴォクソーラン Lumavoxoran ハラガラの島の神 [東方神殿、小神] ルフェルザ Rufelza ※ 赤の女神、月の女神 [ルナー神殿、神] ルフェルザとはペローリアの言葉で「赤の女神」を意味する名である。ルフェルザは月の女神の最も新しい姿だとされている。彼女は七母神により世界に連れ帰られた。女神は根絶させられていたイェルムの信仰を復活させ、「青の城の戦い」に勝利し、慈愛の女神として世界に受け入れられた。 ルフェルザはルナーのカルトを確立した。このカルトは神秘主義と実践的魔術、野蛮な残酷さと気品ある美、自由と専制が奇妙に混ざり合ったものであり、その哲学は独特かつ複雑である。彼女の信者は帝国全土でも人口の1~2パーセントを占めるにすぎず、その恐るべき真の自由を行使しようとする者はほとんどいないが、多くの者が間接的に彼女を信仰している。 彼女は通常、胸元がVの字にへそまで切れ込んだ白いガウンを身にまとい、あぐらをかいて座っている、赤い肌をした女性として描かれる。彼女の手は歓迎と平和の印を結んでいる。 →セデーニアを見よ。 れれれ レジーラ Lesilla ※ 青い月の女神、生命の女神 [ペローリア神殿/ルナー神殿、神] レジーラは女性を司る女神である。彼女は生命の力の媒体であり、“我らのために死んだ女”である。かつて彼女は月都メルニッタを治めていたが、あるとき自らが死ぬか、あるいは民が死ぬかの二者択一を迫られた。レジーラは自らを捧げ、天空から引き落とされた。レジーラは定命の女性となり、人間たちに彼女の「螺旋の道」を教えた。 彼女は「月の七女神」の一柱でもある。 ろろろ ローリオン Lorion 天空の大河 [マガスタ神殿、神] ローリオンは海の神であるが、神々の戦いで天空に攻め入り、火の神々を征服した。最終的には彼は“破壊するもの”シャーガシュの盾でうち砕かれ殺され、その中から雨の神ヘラーが生まれた。その死体は天空を横断する星の大河として現在も目にすることができる。 ロウドリル Lodril 農夫と火山の父 [ダラ・ハッパ神殿、神] 「大いなる神」の一柱。彼はイェルムとダーゼイターの弟であり、大地の支配者である。彼は一般人の神であり、多くのものを司る──火山、槍、熱、男性の力、組み打ち、飲酒と快楽、そして農夫を。 彼はまた、地界の征服者にして支配者、オリアの夫、「怪物の男」の征服者(今はロウドリルが彼を支配している)でもある。ロウドリルはペローリアで最も崇拝されている神の一柱である。従者には彼の息子たちがいる。人間の文化英雄の中には彼の息子であるものがたくさんいる。 彼は農夫として描かれる。多くの場合は槍か農具を持っている。酔っ払っている姿で描かれることもある。 ロカーノウス Lokarnos 馬車と交易の神 [ダラ・ハッパ神殿、神] この神は荷車と硬貨を発明し、ペローリアの交易の神、硬貨鋳造の神となった。彼の惑星は元々7日で天空を横断し、「1週間」の測定基準となっていたが、第三期に入ってから歩みを遅くし、現在では98日をかけて天球を横断するようになった。ロカーノウスはダラ・ハッパ以外では交易の神というより「荷馬車の神」として信仰されることの方が多い。 ロカーノウスは伝統的な短いチュニックをまとった交易商人として描かれ、片手で手招きをし、片手で一握りのコインを掴んでいる。寺院に置いては、黄金の車輪もしくは特大の貨幣が彼の象徴として用いられる。 ●ロカール Rokar 殉教者 [マルキオン教、預言者] ●ロリティナ Rolitina ※ 儀式の女神 [大地の神殿、小神] わわわ 若きエレメントたち Young Elementals 原初の魔力の力 [ルナー神殿、神] スパイクが爆発して世界に鋭い亀裂を残したとき、最初の創造と同じようにその亀裂の中で新たな創造が始まった。この創造は神々の戦いの集結とともに終わりを迎え、それは「時」の外にとらわれてしまった。 赤の女神は彼らを虜囚から解き放った。彼らのカルトは単純であり、宗教と言うよりは超自然への礼拝に近い。彼らは「暗黒の少女」、「海の従者」、「大地の淑女」、「光の家臣」と呼ばれている。 この神々はそれぞれ黒、青、緑、黄の色をした4本の円柱として表される。女神の従者として、それぞれの色の肌をした若い男女として描かれることもある。 ●ワクボス Wakboth 悪魔 [混沌神群、信仰されず] ワッハ Waha 屠る者 [ワッハの領域、大精霊] ワッハは「渇きの高原」のセーブル族に信仰されている。帝国におけるワッハは、プラックスで見られるような首長の神ではもはやなく、屠殺者の神にすぎない。
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/691.html
───────Interlude Masters Side─────── 戦闘が開始してから僅か数合のやり取りで遠坂刻士は己の不利を悟ってしまった。 強い───この代行者はあまりに強すぎる……! 刻士は額に汗を滲ませながら攻性魔術で応戦するが、ゲドゥはその悉くに対処してくる。 火炎を鮮やかに躱し、時に手にした黒鍵で斬り裂き、時に呪符を使って威力を削ぎ、時に黒鍵を投擲して発動の出鼻を挫く。 そして赤い魔術師にとって最大の頼みの綱である礼装『灼光炎舞』が全く戦果を挙げられずにいるのが何よりの痛手だった。 交戦してみて理解った事だが、代行者が蓄積する経験値が尋常ではない。 奴は魔術師の攻撃魔術に対する対処法を知り尽くしていた。 才覚だけで言えばゲドゥよりも刻士の方が圧倒的に上であろう。 生まれ持った多彩なセンス、肉体が保有する魔術回路の質と数、努力を惜しまぬ勤勉さ。 正しく天才と周囲に呼ばれ讃えられるだけの資質を赤い紳士は持ち合わせていた。 「───第一曲、闘争のワルツ!!」 「ぬおあああああああああああ!!」 しかし、それでも遠坂はゲドゥを止められずにいた。 牧師は舞い踊る火球をその人間離れした身体能力で俊敏に掻い潜ると弾丸のような刃弾を投げ込んでくる。 「第八曲───死のベリーダンス!!」 津波の様な火の波が壁となって凶弾から術者を守る。 「第二曲、絶望のタンゴ!!」 さらに連続して指輪から灼熱の舞踏家が送り出された。 だがしかし代行者を焼き尽くすことは叶わない。 完全に指輪の攻撃のパターンを見切られていた。 「無駄だ、そちらの攻撃パターンは概ね把握した。 どんな戦況にも対応出来る広い汎用性は備えているようだが個々の技の自由度は少ない。 一度見切ってしまえば対処は存外に容易いものだ」 「見切るなどと簡単に言ってくれる!」 この発言だけで眼の前の代行者が如何に濃密な戦闘人生を歩んできたかが嫌でも分かった。 鋼の意志が鍛え上げた肉体と死さえも恐れぬ聖堂教会《そしき》への忠誠心。 同じ教会の者でさえ知らぬ闇底の私兵組織であるが故に、使い捨てられる事を弁えた上でなおこの牧師は戦い続けている。 そこがこの男の一番恐ろしい所だ。 ゲドゥは生に全く執着していない。いつ死んでもいいという現在しかない生き方。 明日を生きようとする真っ当な人間からしてみれば死神の死生観に付き合わされてるみたいでたまったものじゃない。 「この殺戮人間兵器め! お前は人として機能していないぞ代行者!」 「フハ! 結構なことだ薄汚い異端者が! 私の価値は教会が……枢機卿が値付けするッ!!」 ゲドゥが間合いを詰め切り鋭く踏み込んだ。 三本の刃を鉄爪のようにして右拳が突き出される。 刻士に魔力を通された遠坂家魔術刻印が起動。 身体能力増強を一瞬で施された遠坂の体が野獣のような俊敏さでその場から離脱した。 両者の距離が再び開く。 魔術に最適な遠距離で戦いたい遠坂と、白兵戦に最適な中近距離で戦いたいゲドゥ。 しかしそんな両名の間合いの削り合いに割り込むようにして、 「ファイターのマスター、貴方を援護するわ!!」 遅れて登場した綾香の爆撃がゲドゥに浴びせかけられた。 爆発で大いに吹っ飛ぶ硬い地面。牧師が居た場所にはまるでスプーンで抉り取ったみたいな丸穴が出現していた。 「ぐぬぅ、セイバーのマスター!?」 だが間一髪の所でゲドゥはその場からの退避に成功していた。 危うく爆破に巻き込まれて手足が引き千切れるところだった癖に、牧師は顔色一つ変えず乱入してきた小娘を眺めていた。 「………これはこれは、こんな可愛らしい犠牲の羊が我が前に置かれるとは──神に感謝せねばな」 「───ひゃっ!」 肢体にねっとりと絡みつく牧師の視線に綾香は背筋がぞわりと薄ら寒くなった。 少女は身の危険を感じ思わず全力で逃げ出したくなったが、なんとか踏み止まる。 「セイバーのマスター……今の魔術は、本当に君が…?」 一方では遠坂が信じられんといった風な呆気に取られた間抜けな顔をしていた。 まあ無理もない、むしろ正常な反応であろう。 彼は数日前までの少女の低レベルさを肌で実感している数少ないマスターの一人なのだから。 「説明は面倒だからしないわ。単に上達したの。足は引っ張らないから安心して」 そう言って綾香は呪文と唱えると全力で風の魔術を代行者に叩き付ける。 しかしゲドゥは豹のようなしなやかな挙動でその場から離れると、さらに横へ跳躍して爆風の衝撃を最大限まで受け流した。 「え────嘘でしょ!!?」 そして何事も無かったように立ち上がる代行者。 あまりに怪人的な牧師の性能に綾香から驚愕が漏れた。 「セイバーのマスターよ、戦う前に一つだけ君に言っておく! 攻撃は無闇に乱用するな、信じられん話だがあの代行者の戦闘経験値は異常だ! 同じ攻撃を何度も見せてしまえばあっと言う間に対処してくる。 死にたくないなら切り札は良く考えて使うんだ」 「へ? ちょ、それ冗談でしょう!?」 「残念だが事実だよ」 遠坂はそれだけ少女に助言するとなるべく敵との距離を開こうと走り出した。 綾香は遠坂の話がにわかには信じられず、確認のつもりで同じ魔術攻撃をもう一度試してみた。 するとさっきの光景を綺麗にリピートしたかのように牧師は少女の魔術を封殺してみせた。 「破壊力は非常に高いが狙いが大味過ぎるな。あの小娘は後に回してもなんら問題はないか」 ゲドゥは冷静に新手の敵の性能を推し量ると後に回しても問題ないと判断し、まずは走り去る遠坂の方を追った。 肉食獣《ゲドゥ》が草食獣《トオサカ》を追跡する。 徐々にその距離を詰めていきながら獲物の喉笛にその歯牙を穿たんと猛然と襲いかかった。 魔術師が放ってくる火炎舞踊はほぼ全て見切った。 敵の攻撃は基本的に変化球のものが多い。だと言うのに奴は乱発し過ぎだ。 技の基本性能を伸ばすのではなくバリエーションを増やすだけの攻撃など恐るるに足りない。 遠坂の火球演舞を鮮やかにまた躱し、さらに友軍に援護射撃をしてくる小娘の特大の炎も避けると一気に敵へと肉薄した。 迫る代行者を払い除けるようにして撃ち込まれた炎弾をあっさりと斬り捨ててみせる。 「───なんだとッ!!?」 「貰った───」 ついに必殺の間合いに到達した神父服の殺し屋がボソリと囁く。 左右の手には禍々しい鋼の翼。 遠坂の首と胴体を真っ二つにする巨大処刑バサミ。 防御する盾もなく魔術による攻撃も間に合わない。 だからここで魔術師は首を落とされて死ぬしかない。 死ぬしかなかったというのに───条理は思わぬ理不尽によってねじ曲げられた。 「ガ────ハ…!!!?」 この時ばかりは流石のゲドゥも自らの眼を疑った。 己の腹部にめり込む重い拳。 代行者の鍛え抜かれた分厚い筋肉の鎧を貫いて肺の酸素を強引に搾り出される感覚。 そしてその直後、 鉛のような拳打はあろうことか爆発した───!! 「ぶぐがあぁあぁぁぁああああああ───ぶばかっ!!!?」 牧師の喉から悲鳴が迸った。そして吐き出される血塊。 信じらないことだが人間兵器が悲鳴を上げていた。 対魔術戦用僧衣が、皮膚が、筋肉が燃える悍《おぞ》ましい感触に包まれる。 遠坂が打ち込んだ一撃はゲドゥの体を15mばかり吹き飛ばすと存分に地面に叩き付けて転がした。 「ハ──あぁ、ア、はぁは、ぁはぁはぁ…っ! あ、危な、かった…!!」 肩で息を吐く遠坂。 死の直前まで追い込まれた心臓は激しく動悸していた。 あと一瞬でも遅ければああなっていたのは自分の方なのだと、生死の境界線に触れた事でより強く実感する。 しかしそれでも勝負は決まった。 たとえ紙一重であろうとも勝利の女神は魔術師に微笑んでくれたのだ。 刻士はその絶大な手応えに勝利さえ予感したというのに、 「なん、だっ……て?」 「……グ、ォォ、お、…や、やって…くれ、るッ!」 ───なんと血に塗れながらもゲドゥ牧師は立ち上がった。 「ば、馬鹿な───そんなバカな!!?」 足取りこそふらふらしているが、まさかあれを喰らってまだ立つ余力があるとは夢にも思いもしなかった。 「カ、カ、カウンターに近い形で決まった筈だぞ!? それでまだ、まだ余力があるなんて…、貴様本当に人間か……?」 「あ、はぁ……はあハァハァ! あの、瞬間…、は、半歩下がれたのが生死を別けたか……。 だがしかし効いた、とても効いたぞォ…! こ、コロス、絶対に殺してやる魔術師ィッ!!」 怒りで鬼の形相となった殺戮牧師が遠坂をくびり殺しに走った。 月光に閃く黒鍵が鎌鼬となって魔術師の喉笛を射貫きに翔ぶ。 だがそれはあまりに凡庸な一撃だ。 代行者は激怒のあまり攻撃がらしくないほど大振りになっている。 遠坂は水面に潜る水鳥を思わせる動作で白刃を優雅に掻い潜ると、超至近距離まで敵に肉薄し再び正拳突きを繰り出した。 ゴユンとした手応えが遠坂の拳に残る。 代行者の腹筋はまるで分厚いゴムを叩いてるような手触りがした。 「──ウゴゥッ!!? グハ…、な、なぜ魔術師風情が拳法の真似事など────いやこの動き、真似事なんかではない……?!」 敵の拳が牧師の横隔膜を正確に捉える。一瞬息が詰まりつい意識がトビそうになった。 たたらを踏んで腹を押さえながら後退するゲドゥ。機械のめいた代行者の思考が僅かに混乱する。 牧師の困惑も当然。 代行者や僧兵ならまだしも武術をこのレベルで修得している魔術師など滅多にいないのだ。 ましてや戦闘任務を生業としていないこの男のような魔術師なら尚更にこんな達人級の技量を有している筈がない。 一方で遠坂はゲドゥの反応に一抹の勝機を見出していた。 なんという嬉しい誤算。 礼装が通じず出せる札が無くなり最後に残った滓札を苦し紛れで切った結果、まさか思わぬ形で効果を発揮するとは。 たとえ魔術が通用しなくてもこちらの方は通用する可能性があるのならまだ勝負を続けられる。 「なぜ? 調査が足りないな代行者。我が遠坂家は元来魔術師の家系だったというわけではない。 元々は我が父、遠坂永人が武術による無の極地を経て根源に触れる事を目指したのが遠坂家の魔道の始まりだったのだ。 だが目的地が同じである以上は魔道と武道の複数の道を選ぶ意味は無い。 これから先、我が家にかつて存在した武道はきっと時と血を重ねる毎に廃れてゆくだろう」 遠坂は宝石を両拳で握り込み、両足は肩幅に開き、半身に構えた。 「しかしだ、だからこそ中にはいると思わないかね? 無駄を承知で父が目指した道も学んだ物好きな存在《むすこ》が────!!!」 遠坂は敵の動揺を最大限突くべく一気に畳み掛けに走る。 掌に握り込んだ宝石の魔力を解放。 たちまち彼の両拳が固い氷塊のグローブで覆われる。 ゲドゥが刃のリーチを利点に変えて遠坂の心臓を刺突する。 それを、遠坂は氷拳を利用して必要最小の動きで逸らした。 「────!?」 「ハァ───ッ!!」 遠坂が大地を鋭く踏み込む、素早く腰を入れて、肩を連動し、振り抜かれた腕が見事な正拳突きを作り出す。 ほぼ反射的な運動でゲドゥは片腕を胴体の前で折り畳み氷拳を防御する盾にした。 「ぐ、…!」 だが恐ろしく拳が硬い。 直撃を防ぎにかかった片腕が折れそうな軋みをあげる。 さらに連携して敵の右ハイキック───…! 続けてゲドゥは本能的に腰と頭を屈めていた。 代行者の鍛えられた嗅覚が危機を嗅ぎ取り最優先で回避行動を取らせる。 その直後、牧師は内心で僅かに冷や汗を流した。 赤い魔術師の右脚がなんと爆炎を纏っている。 さらに連続してパイルバンカーのように発射された左蹴足には電気を帯びていた。 「この男……普通の拳法使いでもない──!?」 体内の危険信号に従うようにゲドゥは一旦その場から離脱した。 何がなんでも一度態勢を立て直す必要がある。 代行者の眼前にはどう考えても達人にしか見えない堂の入った不動の構えを取る魔術師が立っている。 しかもこの男、ただの武道家ではなく自分の魔術と武術を独自に組み合わせた珍妙な戦い方をする。 ゲドゥは己の経験で使えそうな記録を探ったが該当なし。この手のタイプは見た事も戦った事もなかった。 「やはり技が通用している………! そうか、どうやら二十を超える歳月は決して安くはなかったと言うことか!」 殺戮兵器にも等しい敵の微かな狼狽を敏感に察知し、遠坂は大きく息を吸い込んだ。 この戦い方なら対魔術戦の専門家である代行者とも凡そ五分とみるや、好機をものにせんと一気に攻める。 「な…、私と真っ向から───肉弾戦を演じる気、だと…? な、な…、ナメられたものだなァ! 脆弱な魔術師の分際でーーーッ!!」 「誰が好き好んで代行者と肉弾戦を演じたいものか、他に選択肢が無いだけだ!!」 「それが舐めているという!!」 互い必殺の間合いに飛び込むと同時に最高の一撃を敵に見舞い合い防ぎ合う。 至近距離で敵の拳を紙一重で避け、蹴りを両腕で受け止め、頭上より降る踵落としと言う名の斧を後退して外す。 ファイターのソレと比べるにはあまりにもレベルの低い格闘戦。 しかしそれでも、二人の命を賭けた肉弾戦は見る者の魂を揺さぶる奇妙な迫力があった───。 刻士が武術を嗜み始めたきっかけは児戯の戯れからだった。 遊戯感覚の体操。子供心に感じていた魔道修練のストレスを発散させる、それでいて師にも咎められない絶好の遊び。 そんな軽い気持ちから父の見様見真似で正拳を突いた。 彼が老いた父親に本格的に武術の師事を乞うのはもう少し後のことである。 そして月日が流れて、児戯は魔術鍛錬前の準備運動に意味を変え、次第に彼にとっての数少ない娯楽と呼べるものへと変わっていった。 体内の気《まりょく》の流れを敏感に感じ取り肉体を稼動させる。 魔術の鍛錬にも通ずるこの動作は日々を重ねる毎に洗練されていった。 どうやら遠坂刻士には魔道だけでなく父親譲りの武道の才能もあったらしい。 そんな彼が姉や母親に聞かせて貰った全盛期の父の武術を空想するようになるにはそう時間は掛からなかった。 亡き父が辿っていた道を夢想しながら拳を打つ。 魔法使いの弟子だった偉大な父の幻影を追いながら拳を突く。 そうして気が付けばはや数十年───。 一日も欠かさず鍛錬を続けた刻士の武術は当然の結果のように達人の領域に達していた。 「──らガッ!」 「ゴ──ぁ! まだまだァーーー!!」 人間凶器の代行者の蹴りと魔術を組み合わせた魔術師の拳が防御に入った互いの腕に悲鳴を上げさせる。 生木でさえへし折る破壊力は防御に成功しても内蔵を痛めそうになる。 両者は少しでも防御力を上げようと肉体に強化魔術を施してはいるが、攻撃力がそれを遥かに上回っていた。 しかし遠坂に比べてゲドゥの勢いはまだ上がるらしく雄叫びと共に殺人拳を存分に振るい続けている。 「ファイターのマスター、遠くに下がって!」 「邪魔をさせるか小娘が!!」 綾香が押され続ける遠坂を救うべく魔力をありったけ動員してゲドゥを周囲諸共に消し飛ばそうとする。 だが、彼女の攻撃魔術が発動するよりもずっと早く、白銀の矢が少女を襲った。 「───きゃあああああああっ!!?」 代行者の投げ放った凶器に反応出来た時には既に遅く、少女の片腕には無動作で射られた細剣が深々と突き刺さっていた。 「大丈夫かセイバーのマスター!!」 「他人の心配をしている場合なのか魔術師! 次は貴様にああなって貰うぞ!」 「クゥッ───!! このバケモノめ…!」 遠坂の指輪が無数の炎を吐き出すが鬼人と化した代行者を止めるにはやや頼りない。 人型の黒き猛獣が爪牙を剥く。 接近するゲドゥに渾身の一発を叩き込まんと遠坂は拳を繰り出した───。 ───────Interlude out─────── 英霊たちの熾烈な激闘はいよいよ絶頂を迎えていた。 三者全員とうに流血し、荒々しく吐き出される呼吸が殺し合いの激しさを物語っている。 ───死力を尽くして戦う。 三名の大英雄の戦いぶりはまさしくその表現こそが相応しい。 闘王が宙高く跳躍する。 狙いは大地を蹂躙するかの如く荒れ狂う砂嵐の化身。 両手に構えるは決して主を裏切らないとされる赤い魔剣。 「巨人の大刀剣《ヨートゥン・ブラント》─────!!!」 乾坤一擲で振り下ろされた一撃必殺の大刀は紅蓮の雷閃となってライダーの命を狙う。 だが巨人の剣で大地は殺せても形無き砂嵐を斬るのは不可能というもの。 ライダーは車輪を猛回転させてファイターの必殺の強撃をギリギリ躱し切ってみせた。 両断すべき標的を見失った魔刀はそのままザグン!と硬い地面を真っ二つに分かつ。 斬撃痕はまるで巨人の攻撃そのものだ。 しかし太陽王は回避してしまえば恐れる必要などないと言わんばかりに即座に反撃に転じた。 長い騎乗槍を巧みに扱い船上から闘士の動きを牽制。さらに本命に繋ぐ。土塊を捲き上げて大車輪が唸る。 丸型チェーンソーみたいな巨大車輪の轢殺を闘王は長剣を盾にすることで防ぐ。 圧倒的に質量に押される形で強制後退させられるファイター。 そこへ入れ替わる形で躍り出たのは白銀の聖堂騎士である。 気合の雄叫びも敵への憎悪も声も無い、あまりに静寂過ぎる無心の攻撃。 しかしその冷たい鋼鉄の精神は敵を両断することにのみ集中していた。 頭上から甲板に舞い降りようとする白銀の堕天使を搭乗させまいと騎兵は戦車を即座に滑空させる。 口数が圧倒的に減り雰囲気までもが豹変したセイバーを一度目視しただけでライダーは戦術を大きく変更していた。 絶対に奴を甲板に上げてはならない───。 ライダーはあの白騎士と土俵を剣闘戦《おなじ》にした時点で敗北すると冷静に分析していた。 「チィ、些かしつこいぞクズどもが!!」 苛立ちまじりの罵声。しぶとく追跡してくる愚者二人を五月雨の矢と戦車砲の業火で迎えてやる。 ファラオの額に汗が滲む。 大英雄二人の執拗な猛攻に絶えず晒され続けているライダーも相当な負担を強いられているのはまず間違いあるまい。 しかしそれでもやはり騎兵は歩兵よりも優位なのか、 太陽王は敵の利点を封殺する戦法を取る事で、大英雄二人を同時に敵に回しながらも見事互角の戦いを演じていた。 疾走し続けるライダーの揚陸艦を追撃しながらファイターがセイバーに一つある提案をした。 「このまま攻め続けても恐らく我々はジリ貧で敗れる! あの戦車、走るだけでなく飛んだり跳ねたり奇怪な動きまでするなど予想外にも程がある。 あれでは遅かれ早かれいずれ轢殺されてしまう。 セイバーよ、貴公は勝負に出る気はあるか────?」 真っ直ぐに騎士の瞳を見詰めてくる闘士の瞳。 幾ら英霊とて体力、魔力、気力にも限界はある。 現に彼らは血を流す程の傷を負い、戦闘を続ける毎に刻一刻と魔力を消耗し、巨大な戦車の攻撃を防ぐ度に気力を擦り減らしていた。 このままでは闘王の言うように敗北するまでの時間が長いか短いか程度の差しかないだろう。 だからファイターは、勝負に───危険を承知で宝具による決戦を提案した。 「────いいだろう。こちらの切り札を使わずに斬り捨てられるほど甘い相手じゃないのは確かだ。 オレはどうあってもヤツを斃す。ならば勝つために負うのリスクなど恐るるに足りない」 「よしそれでは決まりだな。ではゆくぞセイバー!!」 両雄揃って追跡の足を止めた。 軽く息を整え、心を一点に集中させる。 ライダーも二人のこの行動に何事かと戦車を一時停止させ様子を窺っている。 唄うような祈りの誓言が聖堂騎士の口から流れてゆく。 聖言はリミッターを解錠する鍵。聖十字を刻む挙動は神意に触れる為の自己暗示。 清らかなる絶対の信仰心が生み出すものは無我の境地《トランスじょうたい》。 神の御名の下に神意降臨が行なわれし時、パラディンの肉体を縛るリミッターは全て解除される。 そして──、 「神の御名のもとに、我は常世全ての邪を斬り裂く神の光刃なり─────」 天上の主に届けとばかりに天使の聖剣が高らかに掲げられた。 天の絶対者がローランの祈りに応じるように、神光が聖騎士の全身を照らし染め上げる。 ベーオウルフが装備していた武器を放棄したその直後、急激に高まる魔力と闘気。 両腕に紅蓮の夕陽が宿る。暖かで光り輝く黄昏の閃光を放つファイターの王腕が嵐を喚び起こす。 そして、闘王が裂帛の気合を炸裂させて両拳を打ち鳴らした。 「太陽王ラメセスよ、確かに貴公は太陽神の御子だ。ヒト以上の力を授けられた存在であろう。 だがしかしだ、ヒトを無力と侮るな。神の子を倒す人間はここにいる────」 無手の英雄が腕をL字状にクロスする独特の構えを取る。 「───さあ、貴様の邪神に祈れ太陽王。 オレがおまえへの神罰だ────────ッッ!!!!」 「───ゆくぞ太陽王。そしてしかと刮目せよ。 ヒトの拳が如何に強く重いのか、その力をとくと知るがいい──────ッッ!!!!」 セイバーとファイターが両者同時にそれぞれの宝具に秘められし奇跡を解放した────!! 「ほぅ、奥の手《ほうぐ》での賭けに出たか、面白い見せてみろ───!!」 向って来る二つの宝具を前にしても臆す事無く吼え返すラメセス。 昼間に設置しておいた予備燃料タンク《オベリスク》から再び魔力を引っ張ってくる。 太陽戦車の姿がオレンジ色の陽炎で揺らめいた。 瞬間、激しく焔を纏って燃え上がる翼神の戦艦。 車体の六つの大円輪が小太陽となって全てを焼き尽くせと廻り出す。 その姿は火魂の怪物……否、これはまるで火之神が顕現したかのようであった。 猛る英雄達があっと言う間に待ち構える騎兵との間合いを詰めていく。 怪物じみた移動速度。特にセイバーの方が尋常ではない。 吹き飛んでいく風景になど眼中になし。 肉体にかかる甚大な負荷にも興味がない。 マスターである愛くるしい眼鏡の少女の安否でも今は関心を払わず。 己が現世に存在している聖杯に懸ける悲願さえ無意味と化した。 この瞬間の神の剣《ローラン》が興味を持つ対象はこの世で独りのみ。 火之神の頭頂で仁王立ちしている邪神の鬼子《ラメセス》を神意に従い撃滅する事だけが現在の騎士の存在理由。 神意降臨によって肉体のリミッターが外されたことで聖騎士は絶大な戦闘力を解き放っていた。 神に仕えるパラディンは真の意味で超人へと生まれ変わったのだ。 「ラーが泣いておられる───雨が恵みを齎(もたら)すとは限らず、豪雨よ時に試練となれ」 流水を思わせる芸術的な連射性を発揮しながらライダーが上空へと無数の矢を射る。 戦車の焔を引火させた矢が炎を帯びたまま火雨となって周辺一帯に絨毯爆撃の如く降り注ぐ。 しかし今更こんなものは小手調べにも値しない。 勇者達の体に矢が届く頃には全て終わっていた。 人では視認不可の幾重もの剣閃。そして原型を失った矢の残骸が無数に地面に散らばる。 騎士と闘士は押し寄せる大量の火矢の洗礼を物ともせずに進撃を続ける。 戦車がすぐ眼前に迫り、残すは船上に乗り込むだけの所までやってきた。 「よい緊張感だ、これぞ戦争の醍醐味よ。さて、貴様達の底を見せて貰うぞ!!」 ここでついに騎兵が戦車を発進させた。 急な回転を加えられた後輪が巨大な車体を持ち上げる。二輪立ちする兵器。 ファラオが狙うのは勿論───。 「───!」 あとは火之神に跳び乗りるだけという場面で、突如二人の頭上と進路を船底の壁が覆う。 敵の搭乗を阻むばかりか戦艦の巨重で両名を踏み潰す気でいる。 はたして一体何トンもの重量があるのか。 それさえも計り知れない巨大な戦車を、 「ハアアアァァッ! こんなもの、いちいち躱す──までもないッ!!」 恐ろしいことになんと闘王は真正面から拳骨一発で殴り返した───!! 王腕が叩き込まれた瞬間、巨大な艦はまるで巨人に蹴り飛ばされたかのように宙に撥ね飛ばされた。 「ふ…、あは、ふはははは! これは驚いた。いざ体感してみるとなんという馬鹿げた怪力だ! なるほど闘王の豪力はよく分かった。 しかしもう一匹の方はイマイチ─────、………ッ?!!!」 と、ライダーがセイバーの方へ視線を送ったその時──。 全身を痺れさす毒針のような悪寒が、ライダーに全力で手綱を引かせていた。 炎天の船が最も安全地帯であろう夜空へと逃飛する。 その僅かな刹那、淡い光りの一閃と白い影がラメセスには視えた。 そして、体に虚無な痛みが走る。 痛くないのでない。痛すぎて、とても痛すぎて痛むことさえ一瞬忘却してしまった激痛。 鋭利などという次元ではないモノで身を斬り裂かれた痛みが太陽王を襲っていた。 「あがは、セ、セイバァァアアアアーーーッ!! オゴ、ふっ…き、貴様ぁ、この代償《いたみ》は高くつくぞ! その命で絶対支払わせてくれるッ!!」 ラメセスは胸部から血が激しく噴き出る傷口を左手で押さえながら犯人の名を怨嗟を篭めて叫んだ。 なんという奴だと、フランク帝国最強と謳われたパラディンの真価を太陽王はその身を以て理解した。 闘王が船体を撥ね返したあの一瞬の間でなんと奴は悪魔めいた速さで戦車の側面に回り込むと、さらに見事な一撃まで加えていった。 もしあの時ライダーが船を飛翔させていなければ間違いなく即死していただろう。 しかし真に畏怖し注意すべきはパラディンの異常な身体能力ではなく、聖剣デュランダルの異質な切れ味の方だ。 聖剣の切っ先がほんの僅か触れただけなのに胴が一刀両断されたのかと錯覚した程である。 いくら盾の宝具でも生半可な代物ではきっと守りにもならないと痛感した。 「………傷が浅い、退治し損なった」 聖騎士は白刃に付着した血糊を穢らわしそうにヒュンっと振り払うと、とても人間の眼と思えぬ虚無な瞳で天空の敵を見上げた。 倒せなかったことへの落胆もない。 彼の瞳にあるのはただ神に代わって敵を撃滅する意志だけだ。 「しかし太陽王は深傷だ。とは言え少々追い詰め過ぎたか。 ライダーは間違いなく宝具を解放してくるぞ。 結局のところ、やはり我ら英霊の戦いは最後には宝具のぶつかり合いになる運命《さだめ》か」 緊張感を纏ったままそう呟いて闘王が力強く身構えた。 「一撃粉砕、魔滅竜倒───」 結局ライダーの戦車にダメージの蓄積は殆ど与えられていない。 よってやるならば一撃の下に太陽王の神艦を粉砕せねばならない。 だがファイターに悲観も絶望もない。 一騎討ちによる宝具の撃ち合いならばまだしも今はセイバーがいてくれる。 一人が駄目でも二人ならきっと活路を開ける事を王は誰よりも良く知っていた。 ベーオウルフは決して勝てない勝負ではないと右の拳に全ての力を集約させながら自らを鼓舞する。 「その魂に神罰を───────奥義、絶葬天剣」 聖騎士も奥義を以て神罰を下すべく聖剣を額に当てて構えた。 敵が何をしてこうようがローランには関係ない。 ただヤツに、己のありったけを篭めて絶殺するだけ。 「痛む、傷が燃えるように痛む…! ゆ、許せん……高貴なる神子の身に…高貴なるこの俺様の体に刀傷をォ…絶対に許さん!!! ファラオへの殺傷行為は問答無用で極刑に値する! 覚悟はいいかカスめ! もう終わりだ! これですべてに幕引きさせてくれるぞッ!! 冥闇に沈むがいい。さあ死んで償え、神判の時だ─────!!!!」 太陽王ラメセスが『王奉る太陽像』の貯蔵魔力の全部を総動員して翼神の船に生命を与える。 群青色の天空に王によって形作られた神の化身が出現する。 火の粉を降らして燃え盛るその輝きは本物の太陽のように眩くそして何より熱い。 神域の焔が地上を燃やし尽くさんと轟々と荒ぶっていた。 神火の権化と竜殺しの魔拳と退魔の聖刃。 その三つの神秘が放出する攻撃的な魔力の波動は強大な衝撃の波となって地表にしがみつく葦どもを薙ぎ倒す。 戦闘を中断させる程のこの三重の衝撃波は三人のマスターにも衝撃を与えた。 「く、お…! な、なんだこの魔力は!?」 「きゃぁぁああああ!! ──ッ、ま、まさかライダーの宝具……!!?」 咄嗟に天を仰ぎ見るマスターたち。 夜空には突如として出現した場違いな太陽がいた。 しかもその太陽の真下には、同じように輝かしい英雄の光を放ち続ける二つの勇者の宝具が───! 「い、いかん! こちらの決着がつくよりも先に宝具戦になってしまった!?」 遠坂の悲鳴には苦々しい誤算の色に染まっていた。 それとは対照的にゲドゥからは笑い声が迸る。 「ふ、くははははははは! 残念だったな魔術師、どうやら我々の勝利のようだ」 「貴様を殺せればまだ───!」 危険を承知で遠坂が一か八かの特攻をかける。 だがそんな破れかぶれで切り崩せる程生易しい代行者ではない。 ゲドゥは遠坂の魔術格闘にもそろそろ慣れてきたと言わんばかりの堅固な防御能力で敵の猛攻を堅実に防いでいた。 「とうとう最悪の宝具が撃たれる………」 綾香は太陽の神をじーっと睨み続けていた。 セイバーの宝具とライダーの宝具では火力が圧倒的に違う。 対人宝具と対軍宝具はその規模の差からも分かるように、単純な力比べではまず勝負にすらならない。 あの太陽を打倒したいのならばあれ以上の破壊力を有する宝具を用意するか、または神代を生きた英雄達が持つような特殊な概念で括られた超兵装が必要だ。 たとえば、必ず心臓を貫く魔槍や絶対に先攻する戦神の短剣。あるいは最強の魔剣や最高の聖剣でもいい。 つもるところ太陽王の大火力を真っ向から打ち破るか、最初から火力勝負をせず概念の勝負で勝つしかないのだ。 しかし悔しい事にローランにはそのどちらも保有していない。 ならばどうする。もはやチェックメイトに近い状況で何が出来る。 逃げるか? 論外だ。自分もセイバーも逃げるつもりなんて毛頭ないし、そもそも何をやっても逃げられない。 宝具を作る? それはいい考えだ! そんなモノがホイホイ作れるのなら誰も苦労しない。都合の良い奇跡などない。 デュランダルとローランを信じて真正面から迎え撃たせる? ─────保留。 「───ハ…ァ」 心臓がバクバク鳴っている。 つい呼吸をするのを忘れてしまう。 気付けば無意識の内に腕を上げていた。 緊張は増す一方で脳を駆け巡る情報は交通渋滞。血液が濁流みたいになって五体を循環する。 だけど彼女の頭は生まれてからいままでに一度も感じた事がないほど冴え澄み渡っていた。 「死者の国へ消えろ! 神々に楯突く咎人がーーーーーッ!!」 太陽が堕天する。 やはり回避は到底叶いそうにない。 高高度から徐々に速度を倍増させながら天落してくる火之神。 あれが英雄達の待ち構える地上に直撃すればきっと遠坂家私有地諸共全てを巻き込んで蒸発するに違いない。 綾香はきっぱりと諦めた。 「─────────太光煌めく《アメン》」 ラメセスが高らかに真名を叫ぶ。 紡がれる言霊は古代の神を顕現させるただ一つの呪文である。 宝具解放を補助する太陽像から怒涛の勢いで大量の魔力が神の船へと殺到する。 王の神艦を激しく巡る魔力が血肉となって雄大な神翼を生んだ。 炎の翼を持った戦車はまるで鷹。灼熱の神鳥だ。 猛禽はファラオにとって最も身近な守護神の現身である。 故にラメセスは負けることなど微塵も考慮しない。 日輪を想わす黄金の翼神の顕現がなされたこの瞬間より。 王家の守護神に護られている王が滅ぶなど絶対に有り得ないのだから─────!!! 「王の神判《ラー》────────────────!!!!!!!」 小細工も遠回りも手加減も、一切無用の最高の神罰《さつい》が放たれる。 網膜を白に塗り上げる爆裂が起きた。 ブーストされてさらに速度を倍化させた黄金の翼神。 同時に、セイバーが死を届けにやって来た翼神目掛けて特攻する。 圧倒的破壊力を前にしても神の剣は一歩足りとも退《しりぞ》くことをしなかった。 否、ここで退くことそれ即ち己が神の神威の否定に他ならないが故に。 聖騎士がデュランダルの腹を正面に向け、刀身は水平に構える。 「────我がデュランダルは何人にも決して砕けはしない」 その構えは、いつぞや闘王の紅の猟犬《フルンディング》を完全防御した際に見せた聖盾の構え。 大きさこそ掌サイズでしかないが、さりとて決して砕ける事を知らない不滅の盾。 世界最小にして世界最硬の盾でローランは太陽の翼神との勝負に出る────! 防げるとセイバーは確信した。 殺ったとライダーが確信した。 「───────」 ────激突の刹那。 両雄の一大決戦から眼を逸らさずに見守っていた綾香の思考が真っ白に染まってしまった。 回避は不可だ。どれだけ策を講じても逃げの道を諦めない限り先はない。 令呪による瞬間移動で躱させても所詮はその場凌ぎの時間稼ぎ。根本的な解決にはなってない。 だから一見無謀とも思える純白の騎士の行為も間違ってはいないのだ。 ここで逃げているような臆病者にはあの強大な王者は絶対に斃せない。 セイバーは本気で倒すつもりでいる。 圧倒的不利など知らんとばかりに果敢に前へ進んだ。 あの恐ろしい悪魔みたいな男を。許し難き仇敵を。悲願の前に立ち塞がる障害を。 あんな小さな盾に自身の命運も誇りも希望も何もかもを預けてそれでもセイバーは立ち向かった。 ローランが見せてくれた勇猛果敢な前進が綾香に勇気を与えてくれる。 そうだ、信じろ、この瞬間だけは沙条綾香《わたし》は誰よりも自分自身を信じなくてはいけない。 昨日までの自分を信じなくていい。 今日の自分だって信じなくていい。 明日からの自分も信じなくていい。 だってわたしは特別《しゅじんこう》なんかじゃない。 勝利なんて約束されていない。選ばれた特殊な力も持っていない。 この聖杯戦争で少しはマシな腕前に成長したけどそれで主人公みたいに劇的に勝利出来た訳でもない。 あるのは他の者《マスター》でも持っている三画の聖痕のみ。 こんなの全然凄くもなんともない。全く特別じゃない。所詮は登場人物《だれも》が持ってる標準装備だ。 自分に与えられたのはこの腕に刻まれた三つの奇跡《れいじゅ》だけ。 そんなやつを信じろったって無理なのは誰よりも自分が一番わかってる。 だけど────、 綾香が天高らかに片腕を振り上げた。 牧師に潰された腕の痛みを無視して全開で令呪に魔力を叩き込む。 命令する奇跡《ないよう》は戦闘前から既に決めていた。 足りなかったのは成否が不明の綱渡りを命ずる勇気と、 それを思い付いた自分を信じる心だけ。 だけど、この瞬間《とき》だけは……、 沙条綾香《アナタ》は間違っていないとわたしが約束する────!! 神の騎士の聖盾と神子の小太陽が衝突し合うその刹那。 「────現世の主君が汝に命じる。 わたしの騎士よ、一切の抵抗をするな───────!!!!」 彼らの命運を別ける一撃を撃ち込んだ───! その場にいた全ての者の時が止まる。 「───────な」 特にローランは迫る仇敵を目前にして死ねと命じた少女を空っぽの瞳で睨めつけていた。 神意降臨《じこあんじ》など一発で醒めてしまった。 この土壇場で裏切られた───。 信頼していた主のまさかの裏切りに絶望感と虚脱感が広がっていく。 なのに、彼の主君の大きな瞳にはただ純粋に、 ───わたしを信じて─── という真っ直ぐな意志《キモチ》だけが宿っていた。 「──────あ。う、お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 直撃を前にしてセイバーが吼えた。 たとえ令呪の絶対命令だとしても大英雄ローランならばいくらかは抗える。 何があろうと自分は負ける訳にはいかないのだ。 この強敵を斃し綾香に代わって彼女の祖父の仇を討ってやり、 同時に侮辱された愛馬の名誉を守って、 そして聖杯を手に入れてオードを救わないといけないのだ。 ───だから、騎士は、 ドグンと心臓が大きく跳ねた。 瞬きよりもなお疾く脳裏を通過《フラッシュバック》してゆく少女との信頼《おもいで》。 「───ああ大丈夫、彼女はオレを裏切らない」 たとえ一緒に過ごした短くとも、思い出《きおく》が訴えかけてくる。 おまえの心から信じた主君は絶対に裏切ることはないのだと。 瞼を見開いて聖剣を下ろす──────!! 「信じりゃいいんだなぁぁぁあああああアヤカァァァーーーッ!!!」 その直後、黄金の翼神の嘴がセイバーの体の真ん中を完璧に捉えた。 あっさりと砕ける騎士の白銀の甲冑。 こんなものでは火之神の焔を遮る防具にさえならない。 否、それを責めるならそもそも聖盾での防御も不正解であったのだ。 たとえデュランダルは砕けなくとも、対軍宝具が放射する莫大な劫火のエネルギーにローラン自身が耐えられない。 ラメセスが今まさに砕け散ってゆかんとする敵に笑みを送る。 決死の表情をした二人の視線が絡み合う。 さらば、そして死ねと太陽王の両の眼が雄弁に語っていた。 騎士の腹を大穴が空くような衝撃が貫く。 セイバーを貫通し走り去ってゆく太陽の戦車。 大車輪に轢き潰されて四散する手足。 巨大な車体に蹂躙されて砕け散る存在。 頑丈な船底に完全破壊されて滅ぶ生命。 そして神の聖炎で焼き尽くされる魂。 聖堂騎士の火葬場跡に残ったのは狂信者の原型も留めぬ無惨な死骸。 ライダーは当然のように敵を粉砕し殺して、当然のように勝利した。 ────なのに、そこに在る筈の敗者の死体《あかし》がどこにもないとは一体どういうことなのか? 「ば、馬鹿───な……? ばかな、バカな馬鹿なバカなばかな馬鹿なバカなバカなバカな、そんなバカな────ッ!!!??」 「─────は、ははっ、すげえ…なんか知らねえけどスゲエぞ! 信じろってコレのことかアヤカッ!!」 セイバーは死んでいなかった。 いやそれどころかダメージすらない。 木っ端微塵に滅殺されるどころか、 たった一人の騎士が巨大な黄金の翼神の神攻を完璧に受け止めていた───!!! 聖堂騎士と太陽船の激突は完全に拮抗している。 衝突の余波で発生した激烈な衝撃波が両者の周囲をズタズタに引き裂いても、騎士は無傷のままそこに存在していた。 令呪の強権によって無抵抗状態にされている今のローランを傷付けられる者など何一つとして存在しない。 「わたしの勝ちだ!!!」 綾香がその神話時代のような幻想光景に拳を握り締めて勝ち鬨を上げた。 これこそが沙条綾香が宿敵ライダーを打倒する為に撃ち込んだ彼らの命運を分かつ奇跡《コマンドスペル》。 あの強大な仇敵を真正面から打破出来る、彼女だけに与えられた唯一の手段《こうげき》。 綾香はセイバーを令呪で強制的に完全無防備状態にさせる事で絶対無敵の天使の鎧である『聖なる天鎧』を任意で誘発させたのだ。 この瞬間のパラディンはまさに不死身にして無敵。 ラメセスが如何に強力無比な超宝具を保有していようが関係ない。 ローランが天の聖鎧を纏っている限り、誰であろうが騎士を傷付けることなど絶対に叶わないのだから───!! 「お…、おのれクソガキャァ! おんのれぇファラオに対し小賢しい真似をぉオオオオッッ!!」 ライダーが烈火の如く激昂する。 完全勝利していた筈の勝負がたかが小娘一匹の力で完全な互角にされているなどありえない。 否、己が神々の神判が無効化されるなど決してあってはならない!! ましてやこのラメセスが負けるなど、妻のミイラを救出する前に敗れてしまうなぞ、絶対に許されていないのだ! ラメセスが瞬きの内に自身に残された手札を模索する。 すると王の必死の想いが天に通じたのか、 一枚だけあった───。 連中にも鬼札が残っていたように、太陽王最強の鬼札が自分にもまだ残されていたのだ。 「────ク」 思わずライダーの口元が吊上がる。 勝利の女神と幸運の女神と逆転の女神に同時に愛された気分になってしまう。 ファラオが手にしたラストカードの名は『力強き太陽神の正義』。 太陽王ラメセスが持つ攻撃の中で最大にして最強の破壊力を保有する掟破りの禁呪《おうぎ》。 今この瞬間にもぶっ放している『太光煌めく王の神判』の魔力は『王奉る太陽像』の貯蓄を空にして賄っていた。 だからライダー自身の魔力量はまだ必要十分に残っている。 一発なら撃てる筈。いやなにがなんでも撃つ……ッ!! だがしかし忘れるなかれ。 この秘奥が禁呪の類であることを。 あくまで日中限定での使用しか許されない諸刃の剣だということを。 もし万が一にも太陽《ラー》の加護下にない夜間で使おうものなら───……、 その過重負荷に耐えられなくなった貴様御自慢の機体は確実に崩壊し跡形も無く消し飛ぶぞ───。 脳裏に電流となって走った警告を胸にライダーは視線を一瞬にして巡らせ周囲状況を確認した。 問題はない。敵は全員有効範囲内に収まっている。 翼神の戦車が自爆で消えて失くなろうとも、倒すべき敵もこれで全員消え失せるのであればもはや宝具など不要。 ただマスターである牧師も一緒に攻撃レンジ内に入ってしまっているが? それも影響なし、いやむしろ好都合。 どの道あの男は聖杯降霊前に殺す予定だった。 聖杯を手に入れるのは王独りだけでいい。 ならば全行程問題無し───。 「ラーの恒温で何もかもすべて終わってしまえ!!!」 太陽王は自らの宝具の爆砕を以てこの聖杯戦争に終止符を打つ。 「ファイターのマスターお願い!!」 綾香が上空に視線を向けたまま友軍に対して合図を出す。 少女の意図を一瞬で察した遠坂が絶対の好機を逃すまいと手を伸ばす。 同様に敵の狙いを悟ったゲドゥが絶叫する。 「ライダーーーー!! 上空からだッ躱せぇえええーーーーーーーーッ!!!」 「───御三家の一角遠坂の従えし剣にいま命ずる! 闘王よ、我らが敵を一撃で沈めろォ─────ッ!!!」 その絶対尊守の命令は誰がために。 それは……、 ───この場においてただ独り───、 「力強き太陽《ウセルマ》───────な、ぁ……」 その瞬間勝敗は決した。 竜拳を構えたまま夜天高くより一直線に急降下して来た伏兵《ソイツ》の存在に、 ────ラメセスの思考は凍結した。 「うおおぉぉぉおおおおぉおぉおお……───幻想砕く《ドラゴン》」 ────貴き幻想すらも粉々に破砕する勇者のために────!!! 「無双の王拳《スレイヤー》──────────!!!!!!!」 正真正銘の一撃必殺が神雷となって太陽の化身を穿ち貫いた。 遠坂が出し惜しみせずに使った令呪の後押しは確かに闘王の速度を上げ王腕の破壊力を倍増させた。 故に其の一打は問答無用の一撃粉砕。 力を失い四方八方へと粉々に砕け散ってゆく輝く翼神の船。 崩れ去る足場から脱出しようともせず、ライダーは軽く舌打ちをした。 なぜなら、王の赤い瞳には再動した白銀の死神の姿がハッキリと映っていたから─── 「絶葬《クライスト》───────天剣《クロス》」 迫り来る逃れられぬ絶殺。 白き死神の動きはまるでスローモーションのようで。 それがあまりに死の直前に視るという走馬灯みたいだったから、つい最愛の女の幻影が視えてしまった。 「すまぬなネフェルタリよ………おまえのミイラを取り戻すのにはもう少しばかり時を要しそうだ。 だが心配せんでよいぞ、安心するがいい。 必ずや取り戻してみせよう───たとえ星が滅ぶほどの時間が掛かろうと、必ずな。 だから我が最愛の妻よ、そなたは夫をただ信じて待てばよい──────」 満天の綺羅星が輝いている天空を───、 否、ネフェルタリだけを見詰めながらラメセスはそんな愛に満ちた独白で己が最期を締め括る。 ───そしてその直後、 ローランのデュランダルが刻む絶殺剣が太陽王の肉体を十字に両断していた─────。 ◇ ◇ ─────ライダーが敗れ去ったのとほぼ同時に、同じくゲドゥ牧師もまた敗北した。 轟音と高熱を爆裂させる遠坂の魔術拳。 文句なしの会心の一打。 直撃を受けたゲドゥは受け身すら取れず錐揉みになりながらゴシャッと大地に沈んだ。 そしてピクリとも動かなくなった。 「は、ハッ、ハ…ッ、ふぅぅ…押忍」 荒い吐息を整えながら、遠坂は拳にいつまで残る余韻───会心の手応えに自らの勝利を確信した。 極僅かな反応の差が遠坂刻士とゲドゥ牧師の明暗を分けた。 ライダーの敗退を予期していなかった者と、ファイターの勝利を確信していた者の差が結果として現われたのである。 さらにもう一つ、彼らの勝因を挙げるとすればそれは──。 ゲドゥが最後の令呪を使えなかった点も彼らの勝敗に大きな影響を与えていた。 牧師は最後まで勝ち残った暁には偽りの聖杯否定の為、令呪を使用し最後の邪魔者《ライダー》を排除する必然性があった。 故に代行者は敵対者達が次々に令呪を使って支援する最中であっても最後の一画を残し続ける他なかったのだ。 ◇ ◇ 綾香はベーオウルフの聖拳が太陽艦を粉砕すると同時に、 ラメセスへと肉薄したローランの天剣が敵の長身を見事斬り捨てた瞬間をしっかりとその眼で見届けた。 しかし最期は驚く程の潔さで消滅していったライダーのせいで仇を討った実感がまるで湧いてこない。 まだ終わってないような、まだライダーが実は存命しているような、そんな錯覚につい陥りそうになる。 だが、彼女のそんな妄想を斬り払うかのように、聖剣の鳴らすヒュンという風切音が少女を現実へと呼び醒まさせた。 今のが紛れもないリアルであった事を証明する白刃に付着した血を払い落とすと、 純白のパラディンはデュランダルの剣尖を一度だけ少女の方へ向けてから、またすぐに納刀した。 そして最後に、雄々しい笑みを浮かべて彼女に向かってガッツポーズをした。 「た……倒し、た? ほ、本当に? わたしたちで、ライダーを倒せたの……?」 未だ信じられない顔のマスターにセイバーは一回だけ大きく首肯する。 すると、 「────や、やった……やった! やったやったやったぁ!!!」 彼女の唇から自然と喝采が湧き上がっていた。 半信半疑だった心も騎士のあの嬉しそうな勇姿を見ればすんなりと納得できた。 間違いない。自分達は間違いなく仇敵をその手で討ち果たしてみせたのだ。 自身に胸を張れる成果を成し遂げたんだ。 万歳までして大興奮する主君の姿は歳相応の可愛らしい少女のようだった。 それを満足そうに眺めながらセイバーは地面にへたり込んだ。 緊張の糸が解けたのかファイターもまた騎士と同じように地に片膝を立てて座り込んでいる。 「それにしても………ぷっハアア~、死ぬほど疲れたぁ~」 セイバーもファイターも両者共に魔力体力気力をごっそりと消耗し尽くしていた。 まさしく死力を尽くし切った戦い。 まさにギリギリの極限状態と呼ぶに相応しい大決戦であった。 マスターの機転の差で勝利を得る事は出来たが、果たして自分等の力だけで挑んでいた場合どうなっていたことやら。 自分達の力だけでも絶対に勝っていたと断言するほどこの二人の大英雄は愚かでもなければ自惚れてもいない。 そう思わずにはいられぬまでにラメセスという王はその偉名に恥じないだけの強さを誇っていたのだ。 しかしそれもなんとか撃破した。 ふと騎士と闘士の眼が合う。 ライダーが消滅し、そして最後に残ったのもこの二騎の英霊。 だから彼らが倒すべき敵はあと一組。 そう、あと残すは眼の前の一騎のみで聖杯へと手が届くのだ。 「さて、セイバーのマスターよ。おっと、そう身構えなくていい、不意打ちなどしない。 まずはライダー達との戦いで得られた勝利に感謝の意を表したいのだ。 君達との共闘がなければ太陽王や代行者をこうして撃破するのは難しかっただろうからね」 遠坂が涼やかな声と表情で礼の言葉を述べながら、ゆったりと綾香に近づいて行く。 とりあえず敵意や殺意の類は感じないので彼女も身構えるのを止めて彼の話に耳を傾けた。 「それはお互い様ね。わたし達の方もファイターが居なかったら最後の反撃が出来なかったもの」 綾香の表情に淡い笑みが浮かぶ。 ではお互い様だな、と遠坂の顔にも微笑が溢れた。 「────ついに、ついに聖杯に選ばれし者が決定する刻がきた。 長くそして苛烈な闘争を潜り抜けてこの聖杯降霊の地へ辿り着いたのは我々のみ。 そしていよいよ残るマスターは私と君だけだ────」 ライダーが消滅した事で小聖杯に五つの御霊が貯えられた。 それに伴い閉じていた門が徐々に開かれ始めてゆく。 遠坂邸の真上、つまり中空にはぽっかりと口を開けた穴が───真白の"孔"が薄らと満月のように出現していた。 「やはり前回と同様に三騎士クラスであるセイバーのサーヴァントを従えたマスターが最後まで勝ち残ってきたか。 ベーオウルフとローラン。双方共にセイバークラスに該当出来る最強の大英雄達だ。 だがいくら与えられた剣が最強であっても、使い手が未熟であれば名剣は忽ちナマクラと堕すもの。 そうだな敢えて言おう、君がまさにそれであった。 ランサーを従えていた頃の君は名槍を手にするには分不相応なマスターでしかなかった」 遠坂は少女に対してまるで詫びれる様子もなく淡々と語っている。 そこに侮蔑や嘲笑といった負の感情はない。 なぜなら赤い紳士はただありのままの事実を喋っているから。 なまじ本当の事であるせいか、綾香も何も反論せず黙って聞いていた。 「だがしかし、その分不相応の新米魔術師は数多の試練と死線を突破して、ついに最後の戦いにまで駒を進めて来た。 しかもそのマスターはただの幸運だけでここまで到ったのではない。 こちらの想像を遥かに超える急成長を見せて勝ち上ってきた新鋭のマスターだった。 ああ、こう言うのもなんではあるが……セイバーのマスターよ。 君は私の前に立ちはだかる最後の相手として、最も相応しい人物なのかもしれない」 「それ、褒め言葉として受け取っておくわ。勿論最も戦いたくなかった相手って意味でね?」 遠坂の思わぬ本音に綾香は強気な表情で応じる。 彼女の返事に紳士も軽く笑う。 そして男は少女に対し右手を差し出しながら爽やかな顔で握手を求めてきた。 「お互い代行者との戦いで激しく消耗してはいるが、これは聖杯に選ばれる為の最後の競い合いだ。 正々堂々と戦お────あが……───ァ?」 「こちらこそ────え?」 その一瞬、一体何が起こったのか少女は本気で理解出来なかった。 相手と握手を交わそうと自分の右手を男に向けて差し出した。 直後、自分を取り巻く何もかもが豹変していた。 遠坂の胴体から突然銀色の棘々が複数飛び出し、その尖端からは夥しい紅い雫がポタポタと滴り落ちていて、 さらに当事者である筈の遠坂は本気でナンダコレ?って顔で呆けながらソレを見下ろしていた。 ナンダコレじゃない、お腹から飛び出してるそれ……剣だよ。 しかも明らかに見覚えの凶器───黒鍵。 「ば、バカ…な…」 「な、な、なんで……?」 遠坂の背後にいた黒い影《ソイツ》に二人は無意識に戦慄した声を漏らした。 地を這う毒蜘蛛が。 屍食鬼みたいな生き汚さで。 生き残った生者を一緒に黄泉へ引き摺り込まんと、 死した筈のゲドゥ牧師が怨霊のように黄泉返《たちあが》った─────。 「と、遠坂殿ォーーーーーーッ!!!」 死に損ないの屍食鬼が魔術師へ特攻した。 マスターの緊急事態を察知したファイターが旋風を巻いて遠坂の許へと飛ぶ。 「な、なんて、失態だ…、最後の最後で、奴の死亡確認を怠る……とはな────がぶはっ!!!」 紅い魔術師から己の失態を哂う自嘲が零れた。 内蔵を破壊され、正しい循環が出来なくなった血液が遠坂の喉から逆流する。 「駄目だ間に合わん! 遠坂殿令呪を使えーーーッッ!!!」 だがファイターの叫びも救出の手も間に合わず、 「シャアアアアアオオアアアアアア!!」 怨霊と化したゲドゥはさらに五本の黒鍵で遠坂の身体を刺し貫いた。 過剰なとどめを受けた遠坂はまともな抵抗さえ叶わず、大地に崩れ落ちるようにして沈んだ。 しかしそれだけの生贄でエクスキューターは止まらない。 まるで暴走の果てにレールを踏み外し脱線した機関車のようだ。 牧師の勢いはもはやもう一度死すまでは周囲を巻き添えにし続けるという厄災そのものだった。 そんな狂牙が今度は綾香の身に襲いかかる───! 「やべえ疾くそこから逃げろアヤカーーーーーーーー!!!」 セイバーもファイターと同様に迅速に主の許へと舞い戻ろうとしていた。 しかし距離が絶望的なまでに遠い。 ライダーとの戦闘の余波にマスターたちを巻き込むまいとしたのが最悪の形で裏目に出てしまった。 斃れる遠坂を目の当たりにして間に合わないと本能で悟った綾香は早急に最後の令呪を発動させようと─── 「セイバーすぐ此処に戻───」 「オ"オ"ア"ア"ア"ア"アアアアアアア"アア"アアア"ァッァ"ァァアア"ア"ア"アア"アア"ッッッッ!!!」 怨嗟を上げながら怖気のする瞬発力で迫る黒の凶星。 そして凶人は令呪の使用よりも一手速く、石をも砕く殺人拳で少女の華奢な肋骨を完璧にへし折った。 「────げ、ゴッホブ───……!!!!」 短く不細工な悲鳴が零れる。 代行者はさらに逃げられぬように少女の左脚を蹴り砕くと、次いで長めの黒髪を鷲掴みにし頭を地面に力一杯叩き付る。 「きゃああああああああ"あ"あ"!! いぎゃ、うッかは……っ!」 耳を防ぎたくなる女の痛々しい絶叫を眼の前にしようが、能面みたいに顔色を一切変えない外道牧師。 殺人鬼はただ血を求めて拳だけを動かしていた。 死の怨霊は何の感情もなくただただ冷酷かつ丁寧に丁寧に少女の肉体を破壊してゆく。 なんて残酷な仕打ち。少女は抵抗も許されず嬲られるだけの人形だった。 片脚は粉砕骨折、片腕は刺し貫かれ、肋も折られ、内蔵は傷つき、口からは血を吐いていた。 一瞬。本当に、ほんの一瞬の出来事だった。 そして全てもまた、一瞬で終わった。 「───ぁ、ぉ…、──────ぅ……──」 半殺しはなんと慈悲深く、そして生温いことか。 これならばいっそ即死させてくれた方がまだ有り難い。 拷問の嵐にあっという間に飲み込まれた綾香は虫の息になりかけていた。 少女が見るも無残な……あまりに凄惨過ぎる状態になっても、それでもゲドゥはまだ手を休めようとはしない。 返り血を浴びようがお構い無しに凶拳を振るっていた。 悪魔は少女の魂を完全に道連れにするつもりだった。 ゲドゥが力無く仰向けに倒れている綾香に馬乗りになる形でのしかかる。 そして最後の一撃を放とうと岩石より硬い拳骨を大きく振り被った。 「─────、ぁぁ」 ぼんやりと霞がかった視界の中央に鉄槌みたいな無骨で凶悪な拳骨が見えている。 きっと次で顔面がペシャンコになるんだろうなあ。 などと綾香はまるで他人事のような感想を抱いていた。 と───そこへようやく、遅れてきた白き弾丸が到達した。 「やめろぉぉおおおお!!」 やっとの思いで彼女の許へと駆け付けた騎士は怒りのすべてを叩き付けるようにして轟雷を振るう。 「うがあああああああああ!!」 なのに代行者は己に向けられた死すらも意にも介さぬとばかりに最期の一瞬まで少女に対する加撃を止めようとしない。 「いい加減にくたばりやがれテメエーーーー!!!」 「全ては教会の望むままに──────アーメン」 鉄槌が落ちた。 人間如きには目視も出来ぬその強烈な剣閃はゲドゥの全身をバラバラに引き千切るほどの破壊力を見せて、 一度は死した怨霊を再び奈落の底へ突き堕としていた────。 「アヤカ?! アヤカッ! 寝るな、寝るなアヤカ! なあ目を覚ませって!」 血塗れた女は動かない。 「マスター、マスター! 私の声が聞こえぬのか遠坂殿!!」 血塗れた男は動かない。 家臣達の懸命の呼び掛け。しかし主君からの応答はない。 何度試そうが返事はなく。 呼び掛けは空しく空回るのみだ。 へんじはない。 へんじがない。 返事は無い。 何度呼びかけようが返事など───無い。 それはそうだろう。 なにしろ彼女たちの心臓の鼓動は─────、 とっくに停止しているのだから。 「オイ、なあアヤ…カ? ア、アヤカーーーーーーーーーーーーッッ!!!」 「頼むから目を、目を開けてくれ遠坂殿ーーーーーーーーーー!!!」 何もかもが凍り付いた惨劇の庭。 朱色のステージには、ただ騎士と戦士の悲痛な叫びだけが木霊していた。 ──────V&F Side────── 助けろ!ウェイバー教授!第三十六回 F「ぎゃああああああああーーー! イタチの最後っ屁があああ!!」 槍「ええええええええええーーー! そんな莫迦なーーーーーー!?」 間「確変キタァアアアアアアアアアアア!!」 V「オイオイ…、こちらの予想を上回る数の討ち死が同時に起きたぞ……」 槍「莫迦を申すな教授殿! 綾香殿はまだ死んでおらんでござるよっ!」 牧「いいや、抜かりはない。おまえはもう死んでいる。経絡秘孔を北斗百裂拳で百回は突いた」 弓「用が済めば女子供でも容赦無しとか鬼畜変態紳士の所行じゃな」 ミ「ゲドゥ牧師、任務お疲れ様でした」 ジ「ゲドゥ牧師お疲れ様です! 最期の怒涛のラッシュで異端どもがバッタバッタと倒れていく様は爽快でしたよ」 牧「ミリル、それにジーンも。ああお前達もご苦労だった。 任務完遂は果たせなかったが一応最低限の目的は達した。 マスターが全て消えれば聖杯は誰の手にも渡らないで済む。後は聖堂教会の後任に任せればよかろう」 ミ「あの状況で引っ繰り返すとはさすがですねゲドゥ牧師」 間「でかした代行者! よくぞ遠坂を血祭りに上げてくれた! 胸がスカッとした!」 ソ「でかしたセイバー! よくぞライダーを斬り殺してくれた! 胸がスカッとした!」 雨「でかした死に損ない! よくぞあの小娘をれいぷっぷしてくれた! 興奮した!」 魔「なにやらあちらこちらで嫌な喝采が上がってますね……しかも約一名ド変態がいますし」 騎「おーい給仕! 女給はおらぬのかー!? 運動したからファラオは喉が乾いたぞ」 狂「もう一名の敗者が現われやがったか」 騎「ん? 誰が敗者なのだ? ここは決勝戦の控え室だろう。 む? 何故に貴様のような狂犬がファラオのVIPルームに居座っている?」 狂「……おいそこのダイナミックバカ。一応教えといてやるがこの場所ぁは控え室やVIP室じゃねーからな?」 弓「ああ現実逃避か。うむ、まあよくあることじゃな。ワシもそうだった」 騎「なんと……あれは夢オチではないと? 牧師ィィィイイ!! どこだ牧師ッ! ヒーローが負けるなど打ち切り漫画ですら有り得ぬ展開であろうが誰か説明しろ!」 槍「御主は滅茶滅茶悪役でござろうが……ラスボス扱いされてる時点で敵側の立ち位置ではないか」 牧「呼んだかライダー?」 騎「貴様よくも再び俺様の前に面を出せたな、ええ?」 F「ええええええー!? 今自分で呼びましたよねこの王様!?」 牧「敗れたのはライダーお前の不覚だろう。私に八つ当たりをするな」 騎「いいやあの勝負の結果は完全に貴様のせいだ! そもそもなぜ令呪で援護しなかったこの無能!!」 牧「令呪は残り一画しか無い。あそこで使える筈がないだろう。 贋物の聖杯を否定か、あるいはおまえを殺すために最後の場面で必要になるのだから」 F「そんなきっぱりと言わなくても…」 雨「ohくーる…。堂々とぶっちゃけたよコイツ…」 騎「ほうほう? それはそれは随分と面白い戯れ言だなあ貴様?」 牧「それにお前だって私を殺そうとしていただろう。ウセルマアトラーが成功していたら私は蒸発していた。 そっちが先に裏切った以上は私だけ非難される謂れはない」 騎「ファラオとカス一匹の命を同じ天秤に掛けるとは…牧師トチ狂ったのかお前?」 魔「すごいですね、本気で驚いてますよ彼」 間「あの王様発言っぷりだと自分>>>>>>他人がもはやルールになってるなあいつ」 弓「なーんかこやつらもこやつらで仮に最後まで残ったとしても結局自滅しそうじゃなあ」 騎「というわけだ。あの勝負は無効にしろ」 F「うわあ真顔で何言ってんですかこの人!?」 V「無理を言うなライダー! 出来る訳ないだろうそんなこと! ザオリクして貰いたければ魔法使いか死者蘇生能力を持つ英霊に頼め」 騎「バカなっ! あんな勝負無効も無効であろうが! 俺様が終始圧倒していたではないか!」 ソ「終始? 圧倒?」 狂「どうやらそういう風に脳内変換されてるらしいな」 V「とにかく駄目なものは駄目だ。というか私ではどうにも出来ん」 騎「イヤだイヤだイヤだもう一回やる! あの戦いは普通に俺様が勝っていた筈だろう! 外野が余計な真似をしなければ勝ってたぞ、いや間違いなく勝ってたわ」 V「まあそれは私も否定はしないが……。 確かにマスターの──いやミス沙条の令呪がなければライダーが勝っていただろうからね」 騎「そうであろうが! 見よ実力では俺様の勝ちではないか。流石はラメセス超強い」 V「しかし結果は結果。聖杯戦争はバトルロイヤルだ。せこくても卑怯でも生き残った奴が勝者になるルールだ」 牧「私はマスターの力がそこまで戦況に影響を与えるとは思えんが? 聖杯戦争など所詮サーヴァントのぶつけ合いだろう」 V「そんなことはない。それを言うなら宝具戦をやった君らがなぜ此処に居るのかと言う話になってしまうからな。 マスターの機転で結果が変わるなんてことはいくらでもあるさ。 そしてマスターとはその為の司令塔であり、その為に令呪を所有している。 今回の戦いはずばりその典型例と言えるかな。 というかゲドゥ牧師、君が令呪で効果的な命令を出せていればまた結果も変わっていたことだろう」 騎「そういうことだ、外野の横槍が無ければ俺様が勝ってた。つまり牧師は責任を取って今すぐ自害せよ」 牧「………死者がこれ以上どうやって死ねと?」 F「虚弱眼鏡を連れて来るしか無いですね!」 V「いやはやそれにしてもセイバーファイター対ライダーは決着をどうするかで相当頭を悩ませたなぁ。 事実上の決勝でもあったから派手にやりたかったし、宝具は使わせたかったし、 ライダーにはどうあってもここで脱落して貰わないとならなかったしで大変だった」 騎「ちょ、待て貴様! どういうことだそれは!?」 V「どういう事も何も三者の宝具の性能差を考えたまえよ。 ライダーが最後の二人に残った時点で普通に考えれば宝具ストレート勝ちで終了確定になるだろう。 これじゃ面白味の欠片もない、勝っても負けても微妙なことにしかならん。 二対一の状況で宝具を使った上で令呪が決め手で敗退する。 これが物語的には一番盛り上がるぞ? ライダーかっこいい」 騎「フフン、いつだって俺様がかっこいいのは当然」 F「まさか劇中で殆ど活躍の場がなかった『聖なる天鎧』が因縁の決戦で出番なんて! 先生も意外にちゃんと考えてたんですね! 俺感激しました! 意外と考えてて感激しました!」 V「意外意外と連呼するなフラット! そもそもローランの無敵肉体はライダー戦で宝具とぶつける為に付与したんだから考えてて当たり前だろ!」 騎「おい貴様…さっきから聞いてればなんか贔屓くね?」 V「HAHAHA! 何を仰るファラオさん。 そもそもローランに『聖なる天鎧』付けないとライダーをガチンコで倒せる手段が無いじゃないか。 それともファラオ的には宝具すら使えず敗退の方がお気に召したとか?」 騎「むぅ~それはもっとイヤだ。なんていうか格好良くない上に散り方としても美しくないぞ。 そのような演出俺様に相応しくない」 弓「カァ~~流石辞世の句が嫁へのラブポエムじゃった男、ナルシズムが半端じゃないわい。ギップルを呼べい」 魔「ここまでくると清々しい気分になりますよねえ」 V「ならいいではないか。日本には終わりよければ全て良しという諺があるそうだ」 騎「なるほど。終わりよければ全て良しか──────ん? あれ? これ終わり良いのか?」 牧「聖堂教会的には及第点と言った所か」 V「さてと、そろそろかな?」 綾「────へ?」 遠「────ん?」 槍「あ……」 F「あっ!」 遠「こ、此処は………?」 綾「…………え? あれ? え? 嘘、此処って、まさか………」 槍「──あ、あ、あ…、綾香殿ぉぉぉおおお!! ぐおわああああ! なんということでござるかっ! 何故にかような場末の墓場なんぞに参られた! 来ちゃ駄目でござろう速く帰って! すぐ現世帰って!」 綾「き、きゃああああああああ!! し、死んだ!? わたし死んだわけ!?」 遠「私も、死んだ────?(放心状態)」 間「はーっはっはっはっは!! ざまあみろ遠坂ァ!! ざまあみやがれ! いやあ俺今最高に気分がいいぜ、人生最高の気分だよ!」 弓「死んでから人生最高の気分ってのも悲しいもんじゃわなぁ燕二よ」 V「聖杯戦争脱落者の流刑地、ベルベット教室にようこそ。ヴァルハラはここにあるぞ、ってかここだよ」 牧「やはり来たか。北斗○拳でひでぶっ出来ぬ者なし」 綾「う、う、嘘でしょ? わ、わたしが死ぬ筈無いじゃない。 だってわたし主人公でしょ? 主人公いないと言いつつも実はわたしが主人公だったってオチなんでしょう? だってほらASのマスターの中じゃ一番ドラマがあったよ? 一番おいしいポジションってわたしだよ? ライダーをわたしの力で倒したのよ?」 V「はっはっは、残念だがミス沙条。どんなにおいしいポジションでも君は主人公ではないのだよ。 なにせzeroで主人公じゃなかった私が言うんだから間違いない(極上の笑顔で)」 綾「うそだーーーーーーーーーー!!」 F「ぎゃああああ本当に主人公じゃなかったーーーー!!」 騎「ハッハッハッハ! おい牧師、貴様の最後の働きだけは少しばかり評価してやろう。 この忌々しいクソ小娘がリタイアして俺様ちょっと胸がすっきりしたぞ」 牧「私もだ。この連中がのた打ち回って苦悩する様は見ていて飽きない。いやむしろ愉しいとすら感じるよ」 綾「令呪炸裂で大逆転勝利っていうドラマチックビクトリーなエンディングでしょ? 沙条綾香ルートはどこよ?!」 遠「し、死んだ? 私も? うっかりして死んだ? いやいや有り得ない。幾らなんでもそれはない。こんなもの遠坂家の当主に有るまじき結末だ…ッ!」 間「プッゲラゲラゲラゲラゲラ! ざまあうっかりザマア!」 狂「ライバル視してる男が死んでマジに嬉しいンだなコイツ」 F「せ、先生? あの、遠坂さんの死因はなんですか……?」 V「ずばり遠坂うっかりエフェクトの発動によるうっかり死だな。 ミス沙条はうっかりで巻き込まれ死と言えなくもないか」 綾「ちょ、ちょっと待ってよ! そんなマヌケな死に方ってありえなくない!?」 F「えええええええ? 遠坂さんって今まで一回もうっかり無かったじゃないですか!」 遠「そ、そうだ! そう言われてみればそこの少年の言う通りだ! よくよく思い返せば私は今まで生きて来てこんなミスしたこと無いのだぞ!?」 V「それはそうだろう。遠坂刻士という人物の遠坂うっかりエフェクトは普段ではまず絶対に起きないんだから」 遠「なに?」 V「ミスター遠坂の呪いが発動する条件は"超大一番での生死に関わる場面"だ。 つまり例えば、聖杯戦争の決勝戦とかで致命的なうっかりをする。 だからアレの死亡を確認しそびれるなんて有り得ないミスをするんだ。 ゲドゥ牧師が真人間じゃないってことくらい理解っていただろうに勿体無い」 F「ひぃぃ遠坂時臣さんのうっかりよりさらに症状が酷い!」 綾「ちょっと死ぬなら一人で死んでよバカっ! なんでわたしまで道連れにされてるわけ!?」 槍「普段からガス抜きが出来ぬ故、一気に纏めて押し寄せるんでござるか……これは…御愁傷様」 魔「そういえば凛さんの方は普段からうっかりやらかすだけあってか意外と死亡率低いですね」 狂「逆にコイツの死亡率は局地的に100%に近い数字が出てンだが?」 ソ「それでは死ぬのも当然だな」 間「ぶっわッははははひゃっはっはあひゃっひゃっ! なんて間抜けな!」 遠「ば、馬鹿な…、て、てっきり私には遺伝的な呪いは継承して無いものとばかり思っていたのに……」 間「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!」 遠「………………………」 間「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!!」 遠「………………………………………………」 間「ゲラゲラゲラゲラ!!」 遠「うるさいぞ間桐燕二ッ!(正拳突き)」 間「ゲラゲラゲラゲラ─────ゲボラアッ!!!??」 弓「おーおー飛んだ飛んだ。生身の人間にしては大したもんじゃ。ま、ありゃ燕二の自業自得じゃな」 F「おおーっ! 人って結構飛ぶんですね先生!」 V「ああそうだな。思ったよりも勢い良く飛ぶものだ」 遠「ふーっ、ふーっ! くそっ! もう少しで聖杯に…根源の渦まであと一歩だったと言うのに…!」 F「それにしても拳法使いだったんですね遠坂さん。武術ってカッコイイですよね!」 遠「気さくに話しかけてくれている所すまないが少年、少し放って置いて欲しい。 それに敗退したのだから格好など良くはないよ……」 V「実は何話か前にファイターがライダー襲撃を警戒して隠れてピリピリしていたのに遠坂が気付く。 というかなり分かり難い伏線を張ってたりする。 そのとき彼が言ってた似たような事が出来るというのはつまり体術由来の気配探索のことなのであったとさ」 狂「本気で分かり難いじゃねーかよ」 槍「体術は極めれば可能性無限大なり!」 ソ「サムライが言うと説得力があるな。そう言えば東洋には中国拳法家という亜人の幻想種がいるんだろう?」 F「アサシン師範はASには出てませんから!」 V「ミスター遠坂も拳法の達人であるとは言え、流石にあれと比べるのは問題があるだろう。 あくまで個人的見解だが、アレに近いレベルにいるのは彼よりむしろ遠坂永人の方だと思っている」 遠「永人お爺様が?」 ソ「いくらなんでもあんなKENPOU家になんてなれんだろう」 V「だって遠坂永人は魔法使いの弟子だぞ? あのキシュア・ゼルレッチの弟子。 時計塔の各部門で一番見込みのある天才を弟子入りさせても廃人になって帰って来るという超マゾクソゲーを見事全クリした男だぞ? しかも彼は元々魔道出身じゃなかったときてる。どう考えたってまともな拳法家なわけないだろうこれは。 きっとマジカル拳法家の類に違いない。僕と契約してKENPOUKAになってよとかやったんだ」 F「それヤバイっスね先生。頭パックンチョですよそれ」 V「それに同じく遠坂永人の同志であるユスティーツァ・アインツベルンもマキリ・ゾォルゲンも大魔術師であるのだから彼もまた大人物である可能性は低くはないと思う。きっとバケモンだよ」 遠「お爺様の技は私とは比べ物にならないほどのさぞ素晴らしいものだったに違いない。 それこそ代行者なぞ瞬殺のギッタギタのボロカスに出来るくらいの!」 牧「ふははははは! 勝負の結果が気に入らんのならもう一度相手をしてやるぞゴミめ!」 雨「しかしなんで拳法使いなん?」 V「あーそれは遠坂刻士のキャラクターコンセプトがパーフェクト遠坂だから。 zeroが発売した当初、トオサカレッドを愛する者はみな空想したものさ。 トッキーは宝石魔術と遠坂拳法の使い手で言峰の八極拳の師匠なんじゃね!?ってな。 だけど現実は残酷だよ。遠坂拳法どころか戦闘シーンも殆ど無いとは…orz」 狂「なるほど、だから二次創作でしかも初代遠坂に近い代の遠坂ならやり放題だぜっ!ってノリでやったわけか」 槍「それにしても派手な拳法でござるの。拳打が爆発するとか……なにそのリアルダイナマイトパンチ」 V「マクレミッツも格闘と魔術を使うんだけど彼女のはなんと言うか魔闘拳ってより腕力なんだよね。 ───って刺青バンダナが言ってた。命に関わる大事なコトなので二度言うが全身刺青男がそう言ってた」 魔「いくらこの世全ての悪だからって何でもかんでも彼のせいにしてはいけませんよプロフェッサー?」 F「爆発する正拳とかカマイタチで真っ二つにするキックとかカッコイイですよね!」 綾「そんなことよりもマスターVってば、わたしはどうしたらよかったのよ!」 槍「そ、そうでござるぞ。良いから速く主殿にクイックロードをさせい!」 V「と言われても君があの状況で出来ることなんて殆ど無いに等しかったからなぁ。 強いて言えば遠坂うっかりエフェクトを発動させなければ良かったのだろうが、それは事実上無理だろう」 綾「うううぅ~~! あの時そこの変態牧師の頭蓋骨を金属バットで砕いておけば良かった……!」 牧「くくく! 罪人は皆煉獄に落ちるものだよアーメン」 綾「アンタが言うな破戒僧っ!」 V「さて、ではそろそろ終了の時間だな。 そしていよいよ次回は最終回だ。諸君には長かった第二次聖杯戦争の結末を見届けて貰いたい」 F「あと一話です、あと一話ですよみなさん! あと一話なんですよみなさんッ!」 V「では最後の教室でまた会おう!」 F「いよいよ最後なんですよぉぉ!(泣)」