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つばさゴースト ◆0UUfE9LPAQ 001 ……迷ったにゃ、ここはどこにゃ? あ、今の俺は鼻がきくんだから地図にゃんかに頼ってにゃいでいーさんかあの男を探せばよかったにゃ。 俺は鼻をひくつかせる――が覚えのある臭いはにゃい。 …どうやら風上の方じゃにゃいようにゃ。 ん?違う方からにゃんか臭うにゃ。 ここからは見えにゃいけど行ってみるかにゃ。 無理に跳ぶ必要も飛ぶ必要も無いし歩くにゃ。 そして歩いていった先には。 二本の刃物を持った一人の女がいたにゃん。 002 怪異の俺が言うのもにゃんだけど気持ち悪いやつだにゃ。 でももっと気持ち悪いのはあいつが持っている黒い刃物―ご主人の知識によると日本刀とか言うやつにゃ。 俺としちゃーとっととあいつらを探して殺したいところにゃのににゃあ… 一応話しかけてみるかにゃ? 「お前、誰にゃ?」 「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ…私は西条た…ゆらぁり…まもちゃんで…ゆらぁり…すよお」 気持ち悪いにゃんてもんじゃにゃかったにゃ… 「ゆらぁり」にゃんていうわけのわからにゃい言葉を抜いて考えるにゃらこいつの名前は西条玉藻でいいんだろうけど、こいつは人間にゃのにこれ以上会話はできにゃい気がするにゃ。 いーさんやあの男を見たか聞いても無駄だろうにゃ。 だったら―とっとと逃げるにゃ。 思うが早いか俺は跳んだ。 にゃんかいつもより跳べにゃいにゃあ…でも人間にゃんかにゃ追いつけにゃい距離だし心配にゃいにゃ。 そう思い俺は振り向く。 「にゃ、にゃあ!?」 振り向いた先にはあいつがいたにゃ。 目を輝かせにゃがら追いかけてきてたにゃ。 いにゃ、輝かせるとは違うにゃ。 こいつの目は獲物を追いかけるときの目にゃ…どうやら俺はやり方を間違えたらしいにゃ。 にゃら、さっきよりも強く跳んでやるにゃ。 俺は足に力を込める。 「これにゃら大丈夫だろーにゃ」 わざと戻るように跳んでやったから、俺が消えたようにしか見えにゃいだろうにゃ。 この俺が人間ごときにびっくりさせられるにゃんて本来あってはにゃらにゃいことにゃ。 さて、とっととあいつらを探しに行くにゃ。 にゃんか後ろがうるさいにゃあ…後ろ? 恐る恐る振り向いた先には―― 「だからにゃんであいつがいるんだにゃ!」 あいつは変わらず追いかけて来てたにゃ。 顔がさっきより嬉しそうだにゃ…もっと気持ち悪いにゃ。 もうめんどくさいにゃあ、動けにゃくするかにゃ。 ご主人の知らにゃい顔みたいだし殺しても問題にゃいだろ。 とりあえずエニャジードレインすればたいていのやつは動けにゃくにゃるはずにゃ。 ナイフや刀は怖いが斬られにゃきゃいい話だにゃ。 俺は立ち止まりあいつが来るのを待つ。 あいつは俺がその場から動かにゃいことに多少の疑問は持ったようだが結局突っ込んで来たにゃ。 動きが気持ち悪いがそれだけのことにゃ。 怪異の身体能力で対応できにゃいわけじゃにゃい――むしろのろく見えるくらいだにゃ。 さっきはちょっとびっくりしただけにゃんだからにゃ! 猫の敏捷性を使って俺はあいつの後ろに回り込む。 ゴールデンウィークのことがあるから刀には一応警戒しておくにゃ。 あのときの刀とは全然違うがそれにしたって切られたら痛いにゃ。 そして俺は後ろから思いっきり抱きついてやったにゃ―― 003 あれ? にゃんであいつと離れてるんだにゃ? あいつがエニャジードレインから逃れようとしたにゃらまだわかる。 一瞬触れただけで動けにゃくにゃるくらい疲れるから振りほどくことにゃんてできにゃいけど、まだわかる。 でも、俺が離れた。 俺の方から離れた。 にゃんでにゃ? ……そうだにゃ、いつものエニャジードレインと違ったからにゃ。 にゃんか気持ち悪いもんが流れてきたにゃ。 あいつがおかしいんかにゃ? それともその刀かにゃ? まあいいにゃ。 我慢できにゃいわけでもにゃいし。 さっき服を脱いでおいてよかったにゃ。 濡れて動きにくいったらにゃいし、エニャジードレインもやりやすくにゃるにゃ。 そういえば俺はパジャマを着てたけど、にゃんでブラジャーもつけてるんだにゃ? 普通パジャマの下にブラジャーはつけにゃいもんだが。 ……考えても仕方にゃいにゃ。 エニャジードレインにびっくりしたのかそうじゃにゃいのかわからにゃいけどあいつは俺を不思議そうに見てるにゃ。 にゃら好都合にゃ。 一瞬で距離を詰め、俺はあいつに真正面から跳びかかる。 まずは両手首を掴む――それだけでナイフは地面に落ちた。 「ゆ、らぁ…りぃ!」 が、こいつ刀を動かそうとしているにゃ! 触れてる部分が狭いとはいえたいしたやつだにゃ… でも、エニャジードレったから動きがのろのろにゃ。 こんにゃの普通の人間でも対応できるくらいだにゃ。 みゃあ、こんにゃの足を使えば楽勝にゃ。 刀の峰に足を乗せ、地面に叩き下ろした――つもりだったにゃ。 004 「6時間以上も毒刀を持っていて発狂してるだけなんて本当に人間か? 「西条玉藻っつったか、あいつは人間のふりした現象だろ 「あ?俺が誰だって? 「変体刀を作った刀鍛冶、四季崎記紀って言やわかるだろ 「知らない?おいおい、いくらなんでもそりゃないぜ 「旧将軍も尾張幕府も聞いたことがないだと?で、江戸幕府ならあると… 「つまり、ここは改変に失敗した未来ということか 「大体四百年後の世界ねぇ…炎刀や微刀の技術を仕入れたのは確かこの辺だったな 「絶刀なんかはもうちょっと先になるんだが 「おおっと、今のはただの独り言だ 「それにしてもなかなか興味深いな… 「毒刀の毒に冒されてちゃんと自我があるとは初めて見る 「怪異…か、刀作ってばっかりだったがそういう話は朧気ながら聞いたことはあるぜ 「四季崎の家系にそういうのを相手していたやつもいたようないなかったような 「どっちだったところで俺には関係無いんだけどな 「ま、毒刀には技術云々はともかく怨念は一番こもってるから…何? 「三行以上の会話は理解できない? 「要約してやると、俺は刀の怪異でお前の言うエナジードレインとやらで吸収されたってことだ 「吸収されてお互いなんともないというのは不思議だが詳しいことは俺にもわからん 「怪異ならではの親和性とかじゃねーの? 「そして殺し合いとは最高の状況じゃねーか 「虚刀の完了はこの身をもって確認したがあいつがどう立ち回るのか気になるところだ 「っと、そもそもいないと話にならねえ 「名簿見せろ、途中までしか見てねえじゃねえか 「どうやって見せるか?いや、普通にお前が見ればいいだけだ 「…やっぱりいるな 「よし、俺がお前を手伝ってやるからお前が俺を手伝え 「よろしく頼むぜ、子猫ちゃん」 005 ……とみゃあ、こんにゃ感じで頭の中で話しかけられたにゃ。 ちにゃみに俺がエニャジードレった結果、西条玉藻は俺の目の前で倒れてる。 刀に触れたときに流れ込んできたのに反射的に手を離してしまったからにゃ。 驚いたとかそんにゃんじゃにゃくて本能的にゃものだったけどこうやって声がする限り意味はにゃかったみたいだけどにゃ。 融合や同化とは違うみたいだけどこれをにゃんて言うかは俺にはわからにゃいにゃ。 少にゃくとも視覚は俺のものを使ってるみたいだしにゃ。 それと、俺と同じでご主人の知識も共有してるみたいにゃ。 「共有じゃねーよ、ちょっと頭の中見せてもらってるだけだ」 …俺の考えてることも丸わかりみたいにゃ。 俺の喉を使ってにゃいあたり、他のやつらには聞こえにゃいのかにゃ? 頭の中で考えるだけで会話が成立するというのはありがたいが変にゃことまで聞かれるのは勘弁にゃ。 見られたところで俺馬鹿だからそんにゃ関係にゃいけどにゃあ。 さっきの話で俺がわかったのは二つ。 一より大きい数がわからにゃい俺にしては上出来にゃ。 まずはさっき言ったように、俺の中に四季崎記紀とかいう変にゃ奴が入って来たこと。 そして、お互いがお互いのことを手伝うこと。 俺がこいつの目的はわからにゃいのはともかく俺の目的が何にゃのかわかるんかにゃ? 「結局は一緒だよ。この殺し合いの促進だ」 物騒にゃこと言いやがったにゃ。 さっきまで殺そうとしてた俺が言うことでもにゃいけどにゃ。 でもそもそもの俺の目的はご主人のストレスを解消することだしにゃあ… 「だからこの殺し合いに乗ればそのストレスとやらも解消できるって言ってんだ」 どうやらまたこいつのターンが始まるみたいだにゃ。 006 「そのストレスってのは色恋沙汰だろ? 「それでお前のご主人とやらは恋する男がいる、と 「いやー、いい青春してんじゃねーか 「でもその恋する男にはすでに女がいた 「一番の理想はお前のご主人とやらとその男が好き合うこと 「だがそれはあくまで理想、叶わない可能性もある 「ならば亡き者にして永遠の片思いをしようという腹づもりだった 「そして幸か不幸かその男は死んじまった! 「さてここで問題だ 「ストレスの原因はすでに消え去った 「さらにお前はそれを知ってしまっている 「ならなんでお前は引っ込んでない? 「存在が薄れてるわけじゃないみたいだがそれにしたっておかしいだろ 「そこで、一つ仮説を立ててみる 「ストレスの原因は他にもあったんじゃねーか?とな 「言うまでもなくその原因とはこの殺し合いだ 「こんな状況に放り込まれて正常でいられる方がおかしいよな 「さあお前ならどうする? 「一番いいのはこの会場からの脱出だ 「ところがお前らの命はその首輪に握られている 「となると次善の策として優勝を狙う、ってのが妥当な策だ 「ついでに優勝の褒美としてその男を生き返らせて恋仲になるってのも悪くねーぞ 「そうすれば綺麗さっぱりお前はご主人とやらのとこに帰れるんだ 「というわけでだ、お前が殺し合いに乗る理由がわかっただろ? 「俺の理由? 「さっきちょろっと言ったろ 「ここには俺の息子がいるからな 「完了は確認したがそっから先どうなったのかってのに興味がある 「殺し合いに乗って動き回れば遭遇しやすくなるだろ? 「ただそれだけさ 「ここまで長かったけどわかったか?」 007 「……つまり、俺がこの殺し合いに乗ればそれがご主人のためににゃるのかにゃ?」 「それだけわかりゃ上出来だ、俺の目的はあくまでついでだからな」 「にゃら、まずはこいつどうするかにゃ?」 「あーそいつはほっとけ」 「にゃんでにゃ?」 「こいつはおもしろいからな、俺の息子と会ったときどうするか気になる」 「すぐ殺せるのにもったいにゃいにゃ」 「そうやって見境無く殺してたらつまんねーだろ」 「つまんにゃい?」 「強い奴殺して回ったら俺の息子に勝てる奴いなくなんだろ」 「俺がいるにゃ」 「お前のそれはいささか反則的だからな、俺は傍観者として戦いを見たいんだよ」 「……しょうがにゃいにゃ。わかったにゃ」 せっかくの獲物にゃのにほっとくことににゃりそうにゃ。 にゃら、突っ立ってにゃいでとっとと行くかにゃ。 いーさんがいたのはあの学習塾跡だったよにゃあ… それってどっちに行けばいいにゃ? 「地図見せろ。それと方角示すやつくらいあるだろ」 「…これかにゃ」 「そっちだ、右だよ。ああ、後毒刀持ってけ」 「……あれは気持ち悪いにゃ。触りたくもにゃいにゃ」 「その気持ち悪さの原因は俺だからな、他の奴がもう持ったって問題ない。なんだったら袋に入れればいいだろ」 「そういうことにゃらわかったにゃ」 俺は刀を拾い上げ袋に入れる。 確かに持っても何も感じにゃかったにゃ。 今度こそ用もにゃいし出発するにゃ。 臭いもにゃいし歩くかにゃ。 無駄にゃ体力使いたくにゃいし見えるか臭うかしたら走ればいいにゃ。 そうして俺は歩き始めたにゃ。 (こいつはおもしろいことになってきたな…こんな人間がいるとは他にも期待できるぜ、次はどんな奴に会えるのかねぇ) 【1日目/午前/F-4】 【羽川翼@物語シリーズ】 [状態]ブラック羽川、四季崎記紀と一体化?、体に軽度の打撲、顔に殴られた痕、下着姿、騙された怒り、学習塾跡に移動中 [装備]なし [道具]支給品一式、毒刀・鍍、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本:ストレスを発散する 1:いーさんを殺すために学習塾跡まで戻る 2:絶対にあの男(日之影空洞)をぶち殺す 3:結局こいつは何にゃんにゃ? [備考] ※化物語本編のつばさキャット内のどこかからの参戦です。 ※全身も道具も全て海水に浸かりました。 ※阿良々木暦がこの場にいたことを認識しました。 ※四季崎記紀の言ったことをどこまで理解したかは後続の書き手さんにお任せします。 【四季崎記紀@刀語】 [状態] ブラック羽川と一体化? [装備] [道具] [思考] 基本:息子(鑢七花)がどうなったのか見てみたい 1: 他にはどんなおもしろい奴がいるのか会ってみたい [備考] ※新真庭の里で七花と戦った後からの状態です。 ※ブラック羽川を通じて羽川翼の知識や記憶を見れるようです。 ※ブラック羽川の体を完全に乗っ取れるかは不明です。 008 「…………すぅ」 見逃してもらうような形になった西条玉藻は道端ということを気にもせず熟睡していた。 所詮は女子高校生の体躯。 いくら狂戦士と言えども、エナジードレインされてしまっては体力を回復させざるを得ない。 しかし、眠ったままでも愛ナイフを放さないところはさすが狂戦士というべきか。 次に彼女が目覚めるとき、目の前に広がる景色は何なのか。 次に彼女が目覚めるとき、目の前に待ち受けるは誰なのか―― 【1日目/午前/F-4】 【西条玉藻@戯言シリーズ】 [状態]身体的疲労(大)、熟睡中 [装備]エリミネイター・00@戯言シリーズ [道具]支給品一式×2、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本: [備考] ※「クビツリハイスクール」からの参戦です。 ※毒刀の毒が残っているかは不明です。 合縁奇縁(哀縁忌縁) 時系列順 泰平に向けて 合縁奇縁(哀縁忌縁) 投下順 泰平に向けて 騙物語 羽川翼 猫の首に鎖 何に狂うか何に病むか 西条玉藻 再覚醒
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【性別】女 【口調】一人称:玉藻ちゃん 「ゆらぁりぃ」が口癖で呼吸。 【性格】常に情緒不安定 【能力】狂戦士 【備考】 人と会話するのが苦手で、他人と3語以上話すことはめったに無い。 「なんとなく」で人を殺すとんでもない女の子。 元々はある大企業の令嬢だったが、武装組織に誘拐され、その武装組織と萩原子荻を除く救出部隊の全員を皆殺しにしたことから澄百合学園に引き取られる。 その後初等部にして実戦部隊となるが、あまりの狂戦士振りから子荻以外にはまるで扱いきれない。 以下、バトルロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する 西条玉藻の本ロワにおける動向 初登場話 真庭狂犬の災難 登場話数 9 参戦時期 クビツリハイスクール 初期支給品 毒刀・鍍@刀語 スタンス 不明 現在状況 死亡 現データ 零崎舞織の暴走 キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 真庭狂犬 殺害 不明 不明 真庭狂犬の災難 貝木泥舟 襲撃 不明 ナイフと着替えをもらう 偶然目が合ったので 零崎人識 知り合い ひとしきくん ナイフをもらう 冒し、侵され、犯しあう(中編) 零崎双識 襲撃 不明 ナイフが欲しい 冒し、侵され、犯しあう(前編) 江迎怒江 襲撃 不明 不明 何に狂うか何に病むか 羽川翼 襲撃 不明 刀を奪われた つばさゴースト 哀川潤 同行 潤さん ついていく 再覚醒 想影真心 敵対? 不明 『死ぬ』……って、思いました 撒き散らす最終(吐き散らす最強)
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【性別】男 【口調】一人称:俺 二人称・三人称:アンタ、お前、○○先輩 【性格】柄が悪いように見えてお人よし 【能力】 サバット 彼の最も得意とする格闘術。靴を履いた状態でも戦えるということで身に付けたらしい。 武器知識 いついかなる状況からもめだかを守れるようにと、様々な武器への対策を身につけている。作中では拳銃の分解や、ロケット砲の無力化などを実行してみせた。 【備考】 箱庭学園生徒会庶務。めだかとは2歳の頃からの幼馴染であり、当時の彼の言葉が、現在のめだかを形成するきっかけとなっている。 才能区分は普通(ノーマル)だが、常にめだかを守るための鍛練を積んでおり、戦闘能力では特例(スペシャル)や異常(アブノーマル)にも引けを取らない。 めだかに対しては友人以上の好意を抱いており、彼女の正しさを誰よりも信じている。 口でこそ不平や不満を漏らすことが多いものの、何だかんだ言って困った相手を放っておけないタイプ。「誰とでも友達になれる」とは、生徒会の同僚・喜界島もがなの言。 以下、バトルロワイアルにおけるネタバレを含む +開示する 人吉善吉の本ロワにおける動向 初登場話 [[]] 登場話数 スタンス 現在状況 現データ [[]] キャラとの関係(最新話時点) キャラ名 関係 呼び方 解説 初遭遇話 [[]]
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騙物語 ◆VxAX.uhVsM 【0】 羽川翼、高校三年生。 テストは落とした1問以外全て満点。 間違えた問題はその問題が悪い。 俗に言う天才。 部活には所属していない。 眼鏡に三つ編みが特徴。 服装は大体制服に統一。 そのため気付かれないが巨乳。 戦場ヶ原ひたぎと神原駿河と同じ中学を卒業。 視力はあまり良くない。 完全無欠の委員長。 小学生のころから委員長をしていた。 そのころのあだ名は「バサ」。 今は誰も呼ばないが忍野忍のみ「バサ姉」と呼んでいる。 性格は真面目で、品行方正な良識人。 かなりの博識。 他人を助けるために自己犠牲もいとわない。 非常に精神面が強い。 善人から見て善人。 大の子供好き。 家族構成は義父、義母、当人。 家族関係は冷え切っている。 それを説明し複数の友達が彼女の前から消えるほど。 吸血鬼もどきのお人好しも動揺するほど。 そのため休日は散歩の人している。 春休みに遭った吸血鬼もどきの人間に助けられた。 好きな人は阿良々木暦。 そして、"猫に魅せられた少女"。 【零】 ブラック羽川、年齢不明。 正式名称「障り猫」。 羽川翼の知識を持っている。 だが頭はよくない。 むしろ悪い。 1より多い数や3行以上の文を理解できない。 またつまらない言葉遊びや駄洒落を言う。 語尾に「にゃ」がつく。 言葉の途中の「な」が「にゃ」になる。 「……」 ネタ切れではにゃいのにゃ。 説明中に放送が終わったのではじめるだけだにゃ。 名簿には知っているにゃまえが4人いるのにゃ。 一人目は戦場ヶ原ひたぎ。 あの人間の彼女である女だにゃ。 名前は呼ばれてにゃく、まだ死んでいにゃいようだにゃ。 二人目は八九寺真宵。 ご主人にとっては面識があるようだが、こっちは全然知らにゃい。 そしてこっちも死んでいにゃい。 三人目は阿良々木火憐。 あの人間の妹であるらしい奴だにゃ。 そして同様に呼ばれてないのにゃ。 そして四人目。 阿良々木暦。 名前は呼ばれた、つまり…死んだのにゃ。 「……いーさんに騙された、のかにゃ」 今考えれば本当にバカだったにゃ。 人間がここに来ていない? 来ていたじゃにゃいか。 半分以上覚えていないが、騙されていたじゃにゃいか。 戯言を吐かれたじゃにゃいか。 虚言を吐かれたじゃにゃいか。 妄言を吐かれたじゃにゃいか。 「……あまり気分がいいものじゃにゃいにゃ」 騙されて気分がいい奴なんていにゃいのにゃ。 だから、とりあえずはこう言う事にしておくにゃ。 いーさんは、殺す。 阿良々木ハーレムも、知らない。 この行き場のないストレスを発散する。 そして、ブラック羽川は動く。 「………にゃ?」 しかし、ここでブラック羽川に一つミスが浮かぶ。 先ほどは東の方向を戯言遣いが示した。 そのおかげで東に行けた。 だが、今は違う。 周りに目印になるようなものはない。 一旦座って放送を聞いたため、方向が分からなくなった。 コンパスを使おうにも、どっちがどっちか分からない。 「………とりあえず、こっちな気がするにゃ…」 ブラック羽川はその方向に歩き出した。 その方向に何があるか分からない。 そして、彼女の本当の人格がどう思っているかも、分からない。 【1日目/朝/E-4】 【羽川翼@物語シリーズ】 [状態]ブラック羽川、体に軽度の打撲、顔に殴られた痕、下着姿、騙された怒り、どこかに移動中 [装備]なし [道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本:ストレスを発散する 1:いーさんを殺すために学習塾跡まで戻る 2:絶対にあの男(日之影空洞)をぶち殺す [備考] ※化物語本編のつばさキャット内のどこかからの参戦です。 ※全身も道具も全て海水に浸かりました。 ※阿良々木暦がこの場にいたことを認識しました。 ※向かっている方向については後続の書き手さんにお任せします。 静寂を切り裂く脆弱な義理策 時系列順 『家族』と『他人』 静寂を切り裂く脆弱な義理策 投下順 『家族』と『他人』 いのじキャット 羽川翼 つばさゴースト
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紆余曲折、あるいは猪突猛進 ◆mtws1YvfHQ 道をひたすら阿良々木火憐は駆けていた。 その後、離れた所を着かず離れず走るのは、しかし若干汗を浮かべながら宗像形。 図書館から随分と走り続けている。 しかし二人の間の距離は縮む事も無く広がる事も無くずっと変わらない。 変わる事無く走り続けていた。 何処を目指しているか定かではないが、一度も振り返る事無くひたすら真っ直ぐ。 それは、火憐の信じる事柄そのもののようで。 だが、ひたすら前に進み続ける。 進み続けていた。 が、その足が遅くなり始める。 ゆっくりと速度を落とし始めるのに、宗像がすぐに追い付き横に並び、そのまま二人は止まった。 「…………どっちにしようか」 「左が良いんじゃないかな」 呟く火憐に宗像が答えた。 止まった場所。 そこから先に見えるのはガラクタの山と、緑と白の山。 左に見えるのは少し曲がった道。 真っ直ぐ突き進んで行けば斜道郷壱郎研究施設。 道なりに進めばネットカフェ。 距離は地図からすれば大体同じだろう。 違いがあるとすれば険しいかそうでないか。 誰でもどちらを選ぶかと言えば、特別な理由や考えでもない限りは間違いなく、左のネットカフェの道。 「左かぁ」 だが火憐は足を止めた。 どちらが良いか悩んでしまった。 果たして進む道を曲げるべきかどうか悩んでしまった。 ただの分岐に過ぎない。 しかし今目の前にある分岐。 それが正義としての道か、あるいはそれをほんの少しだけ曲げて進む道か。 つい、考えてしまう。 目の前の二つを、そう考えてしまう。 既に何人もの人が死んでいる。 中には兄である暦もいた。 そんな現実の中で、果たして本当に正義の道をまっすぐ突き進んで行けるのかと。 キッチリと宣言したとは言え『正義の味方』としての道を行けるのかと。 普段なら悩まず突き進むのに、考えてしまう。 「――たい――」 「ん?」 宗像が何か呟いた。 火憐が顔を向けるが、素知らぬ顔で遠くのガラクタの山を見続ける。 見続けても、変わらない。 「何て言った?」 「……何が?」 「たい、とか何とか言わなかったか?」 問い掛け、と言うよりも問い詰めるように強めの口調。 それに宗像は目を逸らし、頬を掻く。 しかし依然として何も言おうとはしない。 むっ、と顔を顰めると、変わっていないようで何処か苦々しそうに口を開いた。 「やりたいよう」 「え?」 「やりたいようにすると良い。着いて行くから。そう言おうと思ったんだけど」 「だけど?」 「――途中でちょっと恥ずかしくなった」 言いながら、完全に顔を背けた。 呆然とした表情で火憐はその姿を見る。 だが、不意に笑顔を浮かべた。 「やりたいように」「着いて行く」 何と心強い言葉だろう。 何と嬉しい言葉だろう。 この場で、これ以上ない位に。 「ありがとう」 一言だけそう言って、火憐は足を踏み出す。 信じる道。 信じて歩いてきた道へ一歩。 真っ直ぐ。 ガラクタの山が連なる先、研究施設へ向けて一歩踏み出す。 その後ろから無言で、足音だけが付いて来る。 嬉しいその音に思わず涙が出そうなのを堪えながら。 【1日目/午前/E-7】 【宗像形@めだかボックス】 [状態]身体的疲労(小)、走行中 [装備]千刀・?(ツルギ)×872 [道具]支給品一式、ランダム支給品(0~2)、「参加者詳細名簿×1、危険参加者詳細名簿×1、ハートアンダーブレード研究レポート×1」 [思考] 基本:殺したいけど、死なせたくない 0:斜道郷壱郎研究施設へ向かう 1:火憐さんを守る 2:誰も殺さない。そのために手段は選ばない 3:殺人衝動は隠しておく 4:機会があれば教わったことを試したい 5:とりあえず、殺し合いに関する裏の情報が欲しい 6:零崎一賊の誰かと話がしたい 7:火憐さんに参加者詳細名簿は見せない 8:DVDを確認したい [備考] ※生徒会視察以降から ※阿良々木暦の情報はあまり見ていないので「吸血鬼」の名を冠する『異常』持ちだと思っています ※無桐伊織を除いた零崎四人の詳細な情報を把握しています ※参加者全員の顔と名前などの簡単な情報は把握しています ※危険参加者詳細名簿には少なくとも宗像形、零崎一賊、匂宮出夢のページが入っています ※上記以外の参加者の内、誰を危険人物と判断したかは後の書き手さんにおまかせします 【阿良々木火憐@物語シリーズ】 [状態]身体的疲労(小)、走行中 [装備] [道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3) 、「よくわかる現代怪異@不明、バトルロワイアル死亡者DVD(1~10)@不明」 [思考] 基本:この実験をぶっ壊す。悪人はぶっ飛ばす。絶対に殺し合いには乗らない。 0:斜道郷壱郎研究施設へ向かう 1:兄ちゃんを殺した人を見つけて兄ちゃんに謝らせる 2:DVDを再生して、【悪】が分かれば、そいつをぶん殴る 3:そんでもって殺した人に謝らせる 4:白髪の女の子と合流したい 5:本も読みてえな 交信局(行進曲) (前編) 時系列順 崩壊を受け追う(抱懐を請け負う) 交信局(行進曲) (前編) 投下順 崩壊を受け追う(抱懐を請け負う) 正義の味方 阿良々木火憐 marshmallow justice 正義の味方 宗像形 marshmallow justice
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◆8nn53GQqty氏が手掛けた作品 話数 題名 登場人物 088 探サガシモノ物ガタリ語 いのじワード 戯言遣い、八九寺真宵 093 marshmallow justice 無桐伊織、櫃内様刻、阿良々木火憐、宗像形 1回 戯言遣い、八九寺真宵、無桐伊織、櫃内様刻、阿良々木火憐、 宗像形 名前 コメント
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混沌は始まり、困頓はお終い ◆mtws1YvfHQ 不要湖。 ありとあらゆるがらくたが積み重なりがらくたによって出来がらくたによって形成されたがらくたの地。 そこに二つの影が姿を現したのは の頃だった。 姿を現した影の片方、総白髪の女、とがめがぽつりと呟いた。 「相も変わらぬ惨状だな、ここは」 「ん? 知ってるのか?」 聞き止めて影のもう片方、橙色の髪の少女、想影真心が聞き返した。 それに白髪の女は、 「知らねば来る筈あるまい。いや、そもそも」 言いながら途中で気が付いたように首を傾げる。 「なぜおぬしは知らぬのだ? 何処に住んでいようが壱級災害指定地域の一つである不要湖の話の一つや二つ知っていても可笑しくはあるまい」 「いや、知らないぞ。そもそも壱級災害指定地域って言うのに誰が決めたんだ?」 「そんなもの尾張幕府に決まっておろう」 ふーん、とでも言いたげな雰囲気だった真心が今度は首を傾げる。 「……尾張幕府ってなんだ?」 「……まさか、尾張幕府を知らぬのか?」 「知らないぞ」 不意に二人とも足を止め、観察するように見詰め合う。 心なしかお互いの額に皺が寄っているようにも見える。 「髪の色で引っ掛かってはおったのだが、まさか異国の者だったのか? いや、それにしては少し言葉が流暢過ぎるし……」 「そもそも尾張幕府ってのは何なんだ? 幕府って言ったら……それに壱級災害指定地域って言うのも聞いた事ないし……」 「「――――――」」 お互いの認識に、あるいは知っている事に、多少ではない隔たりがある。 それに、この壱級災害指定地域、不要湖を切っ掛けに気が付いたのだった。 そして知っていることに違いに気付けば自然とどこがどう違うか知ろうとするのはそれ程おかしな事でもない。 切り出したのはとがめの方からだった。 「――これから」 少し躊躇いながら口を開いたとがめ。 真心は変わらずじっとその様子を見詰める。 「これから幾つか変な質問をするやもしれぬ。喋れぬ物があるなら仕方が無いが、喋れるものであれば正直に答えて貰いたい」 真心はしばし逡巡する。 逡巡するが、何かと不味い内容であれば答えなければ良いだけなのだし、真心自身もとがめに聞きたい事が幾つか出来た所だった。 「――――良いぞ。俺様の方も、幾つか聞きたい事が出来た所だし」 「では不公平が無いよう交互に質問し、答えると言う風にしようと思うがどうだ?」 「それで良いと思う」 「では、まず此方から一つ。おぬしは……」 質問をしようとした途端、まるで謀ったかのような絶妙のタイミングで絶叫が響き渡った。 「なんとまあ、間の悪い……」 「先に見に行くか?」 「うむ、仲間を増やせるやも知れぬからな」 会話をしながらも一応は足を悲鳴のした方に進んでいた。 途中、何処からかがらくらの崩れる音が聞こえはしたが見える範囲で崩れた場所はなかった。 「やっぱり誰か居るみたいだな」 「人であれば良いがな」 そしてがらくらの山一つ越え二人の目に映ったのは、うつ伏せ倒れた男の周りに立つ一組の男女が立っていた。 向こうの二人と目が合う。 途端、脱兎のごとく、とがめと真心が居るのとは正反対に向けて二人は逃げ出した。 「あ、おい待て!」 思わず前に出たとがめを真心が無言で引き止める。 「何を……!」 振り返ると、真心はじっと目を細め倒れた男を見詰めていた。 そしてその目は用心深そうに辺り一帯を巡り、再び男へと戻った。 「どうした?」 「見た目は怪我しているように見えるが、殆ど怪我をしていない。それに止めを刺さずに逃げるのはおかしくないか?」 「つまり、罠だと?」 「そう思う」 「ならば行こう」 真心の警戒を余所に、とがめはあっさりそう言った。 「え?」 「罠は知らずに掛かればこそ十二分に効果を発揮する。しかし、知っていながら掛かるのであればそれは最早罠とは言えまい」 「――罠をそのまま踏み抜くって事か?」 「簡単に言えばそうだ。しかし成功すれば精神的打撃も含めて十分な成果は期待できるがどうする? あくまで踏み抜くのはおぬしであるしな」 「……まあ、やってみる価値はありそうだな」 よっと、と言いながらがらくたの山を駆け下り、真心は男の少し離れた所に立った。 その後を派手な音を立てながら転げ落ちたとがめが立ち、並ぶ。 「うーむ、死んでいるようにしか見えないが……?」 ちらりと横目を向けるが、真心は確信を持っているようで表情を変えずに男の横に立ち、おもむろに男の頭を掴むとそのままあっさりと持ち上げた。 「うおっ?!」 「今から十秒毎に握力を強める。死にたくなければ早めに死体のフリをやめた方が良いぞ」 言い終わった途端、ミシリ、と男から不気味な音が鳴った。 動かない。 「……九、十」 再び、ミシリ、と音がした。 動かない。 「……九、十」 ビシ、と音が鳴った。 それでも動かない。 「二、三、四……」 「おい、本当に生きているのか?」 「……七、八」 無視して数え続ける。 「九、じゅ」「悪かった。こちらの負けだ、辞めてくれ」 十、と数え終わる前に後ろから男の声がした。 ガラクタの中で足音一つしなかったのに。 え、と二人して振り返り、とがめは男と目を合わせ、真心は咄嗟に目を閉じた。 閉じたまま真心はもう片方の腕を男の顔へと伸ばす。 「守れ」 しかしたった一言言うと、横に居た女が身を投げ出すようする事でそれを遮った。 真心の手はその際に肩を掠めただけの筈なのに女の肩を外したが悲鳴の一つ、表情も変えなかった。 続いて、 「蹴ろ」 と言った。今まで頭を掴まれたまま微動だすらしなかった男の踵が真心の腹を蹴り付ける。 頭を掴まれたままで、勢いがない筈のそれは真心の脇腹にめり込んだ。 「ッく!」 来る予想は出来ていてもその威力は予想外だったのか思わず目が少し開いてしまった。 それを男は逃さず、真心と目を合わせた。 真心の身体が一瞬跳ね、地面に倒れた。 気絶したようだ。 その拍子に頭を掴んでいた方の手を離したが真心と目を合わせた男はそれを気にも留めていない風に真心を見下ろす。 「――――――――――」 「橙なる種、人類最終が何故此処に居るかは知らない。だが、此処に居るのは丁度良い。特に時期としてはるれろの《調教》も頼知の《病毒》もしたばかりの筈だ」 「――――――――――」 「さて」 「……ぐ……ぅ……」 身体が言う事を聞いて居ないらしく、妙な震えを全身に走らせているとがめの方を向いた。 「随分と強靭な意志を持っていたようだ」 そして男はとがめの顎を掴んで顔を上げさせ、 「…………く……」 「だが無意味だ」 目と目を合わせた。 「立て」 「………………」 「名前は」 「………………」 「名前は?」 「………………」 「……強靭な意志だ。まあ、後で精々働けるだけ働いて貰うよ。さて」 と、男は足蹴に真心を仰向けし、 「迷路、黒猫。立たせろ」 そう言うと、頭を掴まれていた男、迷路と肩が片方外れた女、黒猫は片方ずつ腕を掴み無理矢理引き立たせた。 男は真心の瞼を持ち上げたり、脈を測ったりとしながら、何度か頷き、あっさりと操想術に掛かった事も含め、男、時宮時刻は確信した。 この真心にはしっかりと『操想術』の根が降りている。 解放する為に蜘蛛の巣のように繊細に張り巡らせた『操想術』と、逆に縛り付ける鎖として使うための『操想術』。 ならば好都合。この二つを起点として、しばらく完全な人形にしてやろう。 そう思いながら、瞼を引き上げる目を覗き込み、語り掛ける。 「起きろ、橙なる種。 夕暮れは過ぎ、夜を越え、黎明に入り、朝に到る。 夕暮れを告げる鐘は鳴り、十二時を叫ぶ時計は止まり、朝を告げる鳥は既に鳴き疲れている頃。 目を覚ませ。もう朝だ。もう――次の日だ」 ゆっくりと焦点が定まらずに何処か虚ろな真心の目を見ながら時刻は僅かな違和感を覚えた。 覚えたが、気のせいだろうと首を振った。 そして苦笑する。 「しかし橙なる種を使う事になるとは、全く何て」 呟く。 「――戯言だろうな」 と。 真心は緩慢な動作で隣の腕を掴んだままで居る二人の腕を掴み、男は腕と身体が別れる勢いで投げ飛ばし、少女は片腕だけを引き千切っていた。 時は少し遡り、場面も変わる。 そこで少年が二人、がらくたの中を進んでいた。 「くそっ! くそっ!」 「慌てんなって。慌てたって何にも変わらねえぞ?」 「ああ、分かってる――くそっ!」 その二人とは、言葉では冷静で居ようとしながらも焦りを隠せていない男、櫃内様刻とそれを呆れ半分面白半分に眺める男、零崎人識だった。 二人は時宮時刻の進んでいる方向は分かっていながらも追い着けず、遂には不要湖まで到達し、そして時刻を完全に見失った。 ましてや木々と言う人工物の目立つ場所ではなく、人工物によって構成された場所。 ここで見付けようにもその見付け難さは並み尋常の物ではない。 それが様刻が焦りを隠し切れていない理由。 それ故に先へ先へと足を進め、その後を人識が追い掛ける構図になっていた。 これが後の悲劇の原因の一つとなる。 不意に不要湖の中に悲鳴が響き渡った。 「ん、今のは……?」 「迷路か!」 既に様刻は悲鳴のしたがらくたの山の方へ駆け出した。 「おいおい……待」 待てよ、と人識は言おうとしたのだろう。しかし言い終える前に悲劇は起きた。 前を走っていた様刻の足元からがらくたの山が崩れ始めたのだ。 様刻は慌てて飛び退いて逃れる事は出来たが、下の方に居る人識はそうはいかない。 がらくたは雪崩打って人識に向かって襲い掛かる。 「ォ、ウォォォォオオォオオオオオオオオォオオ!」 逃げる。 鉄片が飛ぶ。木片が砕ける。鉄屑が掠める。木屑が舞い散る。 その中を逃げ、最後の最後でがらくたの一つに足を取られ、倒れ、 「オォオ…………セーフ?」 巻き込まれたが、下半身に軽い重しがのっかっている程度の被害で済んでいた。 しかしその上にはがらくたの山。慎重に抜け出さなければ上が崩れる事は想像に難くない。時間を喰いそうに見える。 これには人識も思わず苦笑い。 「かはは…………全く、運が良いのか悪いのか」 「大丈夫か!」 慌てて降りて来た様刻に向かって人識は取り出したナイフを軽く放り渡した。 驚いた表情の様刻が何かを言う前に、 「行けよ、あいつを殺すんだろ?」 そう言った。 様刻は目を見開き口を開けて何かを言おうとしたが、結局は閉じて、今度は慎重にがらくたの山を越える。 「がんばれよー。あとあいつの目には気を付けろ」 その後を人識の気のない声を聞きながら、様刻はがらくたの山を越え、目撃した。 がらくたの中を絶叫が響く。 様刻が見ている所からでも十分見える。 橙色の髪の女が、迷路は片腕と身体を別れさせながら空高く放り投げ、黒猫の腕を人形の腕を外すように易々と引き千切ったのだ。 続いてその女は目の前に居たあの『操想術』の男、の片腕を踵で削ぎ落し、最後に呆然と立ち尽くしている総白髪の女をがらくたの山の一つまで蹴り飛ばし、 「ァアァァァァァアアアァァアアァァァアアァァァアァ」 絶叫を上げながら何処へと駆け去っていった。 がらくたの山を駆け下り目指すは、あの男。 迷路と黒猫の二人は腕を飛ばされているにも関わらず血を止めようともしていない。 その原因はあの男の言っていた『操想術』しか考えられない。 ならばここで最善の選択は、今すぐにでもあいつを殺す。殺せばその『操想術』が解けるか分からない。分からないが殺るしかない。殺らなければ死んでしまう。 男までの距離を一気に詰めようと足を急かすが、がらくたを踏み分ける音で気付いたのか、男が此方を向き、目と目があった。 「――ァ」 意識に一瞬空白が出来た気がし、気付けばさっきまでそこに居た筈の男は消えていた。 慌てて辺りに目を走らせる、安心する。すぐ傍で男は倒れていたのだ。 その男に近寄り、仰向けにし、馬乗りになる。まだ生きている。まだ、呼吸をしている。だったら、 「死ね」 まず首に深々とナイフを突き刺す。抜く。 次いで、胸辺りに突き刺す。抜く。 「死ね、死ね、死ね、死ね、死ね」 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。 刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。抜く。刺す。 「死ね! 死ね! 死ね! 死ね! 死ね!」 服に飛び散る返り血を気にせずただひたすらに、死ね、死ね、死ね、と憑かれたように、一心不乱に突き刺し続ける。 「よっ、ほっ、ふんっ、ぬ……やっと、抜けれたぜ。あー首が痛ぇ」 人識はようやくがらくたの山から抜け出した。 「あーあ」 身体を軽く伸ばして軽い準備運動もして、がらくたの山を越える。 そこから少し離れた所に一心不乱に何かを刺している様刻の姿が見えた。 「やってるねぇ」 かはは、と笑いゆっくりと近付きながら、 「ん?」 首を捻った。 様刻が一心不乱に刺しているモノに違和感を覚えたのだ。 駆け足気味に刻様の後ろに立った。 そして、違和感の正体に気付き思わず顔を顰める。 「おい、何してんだ」 「ん? ああ、人識か。見ての通り殺ってる所だ」 恐らく様刻は、にぃ、っと笑ったのだろう。 後ろからでも顔面が歪んだのが見えた気がした。 「いや、それは分かってるが殺ってる何を殺ってんのか分かってんのかって聞いてんだ」 「はあ?」 言いながら様刻が振り返り目を見開いた。 そして先程まで刺し続けていたモノと人識を交互に見、慌てて人識にナイフを向けながら距離を取った。 目の移動が激しい。動揺しているようで、しかも口を金魚のように開いては閉じを繰り返す。息も荒い。 「なんで、お前、なんで? だって、刺して、そこに、なんで」 「よーしよしよしよしよしよし、落ち付け、まずは深呼吸をしろ」 そう言いながら人識は、かはは、と笑いながら後ろに下がり敵意がない事を示す。 そのお陰でかどうかは知らないが、多少なりとも余裕が出来て来たのか目を少し閉じ、頻りに深呼吸を繰り返し、落ち付いたのか、様刻はゆっくりと目を開けた。 そして、手に持っていたナイフが手から滑り落ち、カラン、と小さく金属音が鳴った。 「は? え? え? え? え? は? え?」 「あーあー、やっぱりか。折角あいつの目には気を付けろって言ってやったのによ」 はぁ、と溜息一つ付きながら先程まで刺され続けていたモノに近寄り、眺める。 どうやっても死んでいた。どこからどう見てもしんでいた。 「あーあ、こりゃあ…………」 首を振り、ナイフを落としてから後ずさりを続けている様刻に一瞬目を向け、 「こいつの名前、何て言ったっけ? 確か――――病院坂黒猫って」 「アアアアアアアアアアアアァァァァァァァァ!」 絶叫し、何処へと逃げて行く様刻をチラリと見はしたが、結局は声を掛けずただ溜息を付いた。 病院坂黒猫と呼ばれた少女は首を刺され、腹も刺され尽くし、どうしようもなく死んでいた。 辺りを見渡すと、迷路と呼ばれた男の死体も見えた。 「全く、最高に最ッ低な傑作だ。そう思わねえか…………欠陥製品」 そう呟きながら、人間失格はそっと手を合わせ、黙祷。 しばらくそれを続け、目を開けると、 「んじゃ、使ってないもんは貰ってくぜ? あんたらの友達に折角のナイフがぼろぼろにされちまったんだからよ」 そう言いながら、落ちていたナイフを拾い上げた。 拾い上げたナイフの刃はボロボロで、もう使えそうにはない。 それを後ろに放り投げ、かはは、と笑うと人識は黒猫と迷路の二人の持ち物を遠慮も何もない様子で剥ぎ取って行った。 【病院坂迷路@世界シリーズ 死亡】 【病院坂黒猫@世界シリーズ 死亡】 【1日目/黎明/E‐7不要湖】 【零崎人識@人間シリーズ】 [状態]健康 [装備]なし [道具]支給品一式×3、ランダム支給品(2~8) [思考] 基本:この後どうするか決める。 [備考] ※時系列的には、「ネコソギラジカル」上巻からの参戦です。 「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで」 刺していたのはあの男だった。 だけど、何時の間にか黒猫に変わっていた。 なんで? なんでだ? なんでだよ? なんでなんだ? 「なんでっ、僕は黒猫を刺していたっ!」 訳が分からない。 刺していたのはあの男の筈だ。 刺されていたのはあの男の筈だ。 刺したのは僕で、刺されてたのはあいつ。 なのに、なんで、黒猫を刺していた? 刺していたのは僕で、刺されていたのは黒猫。 どう言う事だ。何が起きた。 理解が追い付かない。 馬乗りに刺しながら、あの零崎人識に声を聞いて、振り返ればあの男が居た。 じゃあ馬乗りになっているのは何かと見れば、あの男が居た。 それから、振り返ってもあの男が居て、下を見てもあの男が居て、零崎の声が聞こえて、深呼吸をして、それど、それで、それでそれでそれで。 ――――――目を開けたらあの男の代わりに、憐れそうに此方を見る零崎と、血塗れの黒猫が、 「なんでなんでなんでっ、なんでっ、なんでっ、なんでっ! なんでっ! なんでぇえええええ!」 気が付けば、叫んでいた。 気が付けば、頭を抱えていた。 そして、気が付けば、涙が零れていた。 そして、そして、気が付けば、膝を付いていた。 そして、そして、そして、気が付いた。 「――――催眠術」 そうだ。 あの男が、僕から逃げるために催眠術を掛けた。 それで幻覚を見せた。 そうに決まってる。 そうに決まってるじゃないか。 目を合わせた瞬間から全て。 倒れていたあの男を刺したのも。 何度も何度も刺し続けたのも。 零崎の声が聞こえて振り返ったのも。 あの男が二人居たのも。 深呼吸をしたのも。 身体を刺し傷だらけで死んでいた黒猫が居たのも。 「全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部ゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブゼンブッ」 幻覚だ。 幻だ。 まやかしだ。 「…………いや、違う」 思い出した。あの橙色の髪の少女に迷路と黒猫が腕を引っこ抜かれた所は現実だ。 そこから溢れる血を抑えようとしなかったのも現実だ。 そうだ、だから、催眠術を解くために、一刻も早くあの男を殺さないといけないんだ。 そうだ。そうだ。そうだ。そうだ。そうだ。 此処が何処だか分からないけど、あのがらくただらけの場所には零崎が居る。 だからきっと二人の事はなんとかしてくれる。 きっと。 だから、そう、僕は、 アノ男ヲ殺サナイト 【1日目/黎明/E‐6】 【櫃内様刻@世界シリーズ】 [状態]健康 、興奮状態、『操想術』により視覚異常(詳しくは備考) [装備] [道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本:操想術を施術された仲間を助ける。 1:時宮時刻を殺す。 2:病院坂黒猫と病院坂迷路を助けたい。 [備考] ※「ぼくときみの壊れた世界」からの参戦です。 ※『操想術』により興奮などすると他人が時宮時刻に見えます。 時宮時刻は、既に不要湖から抜け出していた。 どうやってあの時、櫃内様刻の目から逃れ得たかと言うと、目を合わせた瞬間既に、一回は掛け損ないだが、二回掛けた『操想術』の下地を利用して、十秒程度意識を奪うのと同時に、近くにいる人間が時宮時刻自身に見えるように変えた。 なぜ意識を奪うだけに留めなかったかは単純に、少しでも時間を稼ぐため。 少し前に研究所で時刻を襲い、今さっきは何故か居なかったもう一人が何時現れるかもしれないのだ。 少なくとも操り人形にできるだけの時間安全かも分からないし、欲を言うなら同士討ちするように仕向けたい。そう思ったからだ。 そしてそれはある程度の意味では成功しているのだが、ひたすら逃げている時刻はそんな事知るよしもない。 今の所は追って来ていない。それが大事だ。 そして多少なり余裕が出来た所で、 「…………しかし」 ふと、時刻の中に疑問が生じた。 それは、 「なぜ、解放されてしまったんだ?」 なぜ、橙なる種が、もう、解放されたのか。 いや、どちらかと言うと『調教』が解け、何らかの原因で弱まっていた『病毒』を無視して解放された。気がする。 右下るれろの『調教』が解けた理由は分かる。 「戯言」 そう、「戯言」と言う言葉がキーになり、るれろがその場にいたにも関わらず抑える間もなく暴走した事がある。そう聞いた気がする。 だから《調教》が解けた理由は分かる。 しかしそれだけが解けたからと言って奇野頼知の《病毒》は? それにこの《時宮時刻》の掛けた《術》はどうした? 《病毒》の効果が弱まるのも、あるいは切れるのはまだしばらく先の筈。《術》もまたしかり。 《調教》と言う鎖の一本がなくなろうと、依然として《病毒》と《操想術》の二本の鎖はある筈だ。 にも関わらず、《鎖》が絡まり身動きもまともに動く出来ぬ筈なのに、《操想術》と言う鎖を締める間もなく―――――― 「――――――違う」 締める間もなかったんじゃない。締める鎖自体がない。そんな感触の方が近かった。 それが本当なら掛かっていた筈の『操想術』が解けた? それもまたおかしい。 精神的時間を進めたのは精々半日程度。解けるまでの間の有り余る膨大な日数をどう間違えば半日程度の時間と間違える道理などある筈もない。 「いや、待て」 半日程度? もしも、なんらかの理由で三本の鎖が解けるまでの時間が肉体精神共に半日程度になっていたとしたら? だとすれば精神に作用する『操想術』は時間を進めて僕自身が解いてしまい、肉体に作用する『調教』は「戯言」と言う言葉が解いてしまったと言う事か。 そして残る『病毒』は、時間が解いてしまう。 仮定としては面白い。しかし――そうなる理由がない。 そう出来る理由もない。 何と言っても時宮の『操想術』に奇野の『病毒』、そしてなにより右下るれろの『調教』。 この三つを揃えるのは、恐らく不可能。 出来る理由がない。 理由はないが、 「もし、この仮定が本当にそうだとすると……」 世界の終わりは、 「もう」 すぐそこ? 「――ふ、ふふふ、ふふふふふ、ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふうふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」 笑いが底無しに込み上がってくる。 今しばらくこの仮定を元に動くのも悪くない。そう思えて来たのだ。 と、言ってもやる事は変わらない。 「まずは」 時刻は左腕に目を向ける。否、左腕のあった場所に目を向ける。途中で削ぎ落された腕。 今は縛って血が出ないようにしているが、念の為にも消毒はして置きたい。 とすれば行き先は、薬局か、レストランが妥当な所だろう。 《時宮時刻》は歩き続ける。ただ、世界の終わりを見るために。 【1日目/黎明/F‐7】 【時宮時刻@戯言シリーズ】 [状態]背中に負傷、左腕欠損 [装備] [道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本:生き残る。 1:できるだけ多くの配下を集める。 2:この戦いを通じて世界の終焉に到達したい。 3:薬局かレストランに行って傷口を消毒する。 [備考] ※「ネコソギラジカル」上巻からの参戦です。 [操想術について] ※対象者と目を合わせるだけで、軽度な操想術なら施術可能。 ※永久服従させる操想術は、少々時間を掛けなければ使用不可。 想影真心は走る。 己の心のままを執行する為に。 ただ、壊す為に。 いーちゃんも、狐も、何もかも。 まず目指すは、骨董アパート。 既に頭の中に地図は入っている。 故に、方向を間違える事もない。 ただ己が心を実行する為に。 心臓に施された『操想術』。その役割は『解放』。 故に、今まで抑圧され続けていた感情は、迸る。 激流のように。 激情のように。 激昂のように。 押し流すだろう。 打ち砕くだろう。 削り割るだろう。 しかしそれを止める手立てなど有りはしない。 解放された人類の最終形を止めるなど、出来る人間など居ない。 【1日目/黎明/F‐7】 【想影真心@戯言シリーズ】 [状態]解放 [装備] [道具]支給品一式、ランダム支給品(1~3) [思考] 基本:壊す。 1:骨董アパート。 2:いーちゃん。狐。MS-2。 3:車。 [備考] ※ネコソギラジカル(中)、十月三十一日から ※三つの鎖は『病毒』を除き解除されています 「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」 息も荒く、意識も遠退いて行く。 それでもとがめは生き残ろうと、逃げようと、もがく。 全身を苛む鈍痛を堪え、身体から流れ出る血を無視し、這いずる。 痛みにも耐える。今までだって耐えて来たのだ。 どんな手を使おうが、どんなに人に罵られようが、どんなに人を踏み躙ろうが、どんなに思いを叩き潰そうが、耐えて来たのだ。 例えどれ程の血が流れようが、例え屍山血河の中を歩む事になろうが、例え自分の心を偽ろうが、決めたのだ。 あの時、白く変わったこの髪に。 あの時、恐怖に染まったこの髪に。 その為ならどうなっても良いと。 生き残る。 生き延びなければならない。 全身木屑に塗れながら、全身鉄屑に傷付けられようが、這いずってでも、何をしてでも。 混沌に沈みそうでも耐えて来た。 困頓に倒れそうでも耐えて来た。 それを今更、志半ばで、諦められるかと。 こんな、何かも分からない殺し合いに巻き込まれ諦められるかと。 しかしその思いを絶ち斬るように、 「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ……ッ!」 「 」 足音が鳴った。 恐る恐るとがめは足音のした方を見る。 全身を覆う金属が光る。 四本の手に持つ四本の刀が光る。 四本の足があらゆるがらくたを踏み躙る。 無機質な目が、とがめを睨む。 無機質な声が、無常を唱える。 「人間・認識」 「日和、号っ……!」 それは、不要湖の主。 尾張幕府認定の壱級災害指定地域の原因。 がらくたの国のがらくた王女。 それは紛れもなく、日和号。 「即刻・斬殺」 「く、く、く」 「微刀・釵」 「来るなぁああああああああああああああああああああああ」 とがめが叫ぶ。 しかし聞こえてもいないと言う風に。まるで聞き流していると言う風に。日和号は口を開いた。 「人形殺法・竜巻」 一瞬にして、四方から同時に来る四本の刀によって服が、腕が、足が、血が、臓が、斬り裂かれ、宙を舞う。 「ぁがっ」 斬り裂かれた身体から淡々と血が流れる。 呻き、残った腕を無意識に日和号に伸ばすが、一瞬の内に斬り裂かれ、がらくたの中に落ちた。 「う、ぁ……う、ぅ」 身体が震える。 死ぬのかと。果たせぬ内に死ぬのかと。こんな所で死ぬのかと。 目の前がぼんやりと黒くなっていく。堪えようとしても、黒くなっていく。 「……七、花……ぁ……」 身体を容赦なく苛む幾多もの苦痛からか、世界が黒に染まっていく恐怖からか、果たせぬままに逝ってしまう無念からか、積み重なった今までの歩みへの虚脱からか、これから逝くであろう場所への拒絶からか、喉からか細い声が漏れた。しかし何処にも聞く者は居ない。 誰にも聞き遂げられず、有象無象の混ざった戦場の中で、とがめは静かに目を閉じた。 【とがめ@刀語シリーズ 死亡】 金属音を奏でながら、日和号は歩く。 どれだけの時が流れようと、幾星霜の歳月が過ぎようと、役目は変わる事のない。 黙々と不要湖を徘徊し続ける。 数百年立って尚も、課せられた役割を果たす為だけに。 【1日目/黎明/E‐7不要湖】 【日和号@刀語】 [状態]損傷なし [装備]刀×4@刀語 [思考] 基本:人間・斬殺 [備考] ※不要湖を徘徊しています 狐の達観 時系列順 雑草とついでに花も摘む 狐の達観 投下順 雑草とついでに花も摘む 「いーちゃんに会いたい」 想影真心 骨倒アパートの見るものは 全てが0になる 時宮時刻 善意の裏には悪意が詰まっている 全てが0になる 零崎人識 NO ONE LIVES FOREVER 全てが0になる 櫃内様刻 今まで楽しかったぜ 全てが0になる 病院坂黒猫 GAME OVER 全てが0になる 病院坂迷路 GAME OVER 「いーちゃんに会いたい」 とがめ GAME OVER START 日和号 marshmallow justice
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【千刀・ツルギ@刀語シリーズ】 刀鍛冶四季崎記記が作り上げた千本の刀の中で最も完成度の高い12本の完成形変体刀の内の一つ、完成形変体刀は文字通り刀としては変わった風体と何かしらに特化した性質を持っている その中でも千刀は『多さ』が特化しており材質、形状、切れ味全て同一の千本で一本の刀とされている。完成形変体刀の中で唯一普通の刀、刃渡り二尺三寸三ツ棟刃文は小乱の「金高」造。前所有者は敦賀迷彩。
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恋物騙 ◆HC4CdzPdhs ● ● 「子供はっ……何人欲しい?」 ● ● 「私は3人欲しいかな。女の子が2人で男の子が1人ね。女、男、女の順番が 良いと思うの。生まれてくる順番を決めるのは私たちには無理かもしれないけ れど、きっと神様だって言う事聞いてくれるよね、私たちの間に生まれる子供 の為だもの。でもね、わたしネーミングセンスって良くないの、だから貴方に 決めてほしいと思うんだ。どのくらいネーミングセンスが無いかっていうとね、 うぅんと、笑わないで聞いてね、ペットがいたなら貴方大好き之助とか愛子照 雄とか名付けちゃいそうな勢いなの、えへへ。ついやらなきゃいけない事がや りたい事に上書きされちゃうっていうか、そういうの無いかな。やっぱり義務 より望みよね、やりたい事やらなきゃダメだもんね、人生五十年って言うもの ねっ。でねでね、子供達ってどっちに似ると思う? どっちに似るかは解らな いけど、でも私たちの間に生まれる子供だもの、きっと男の子だって女の子だ ってとってもとっても、うん、とっても可愛い子になると思うの、そう思うよ ね、そう思うでしょ? それでね、皆で一緒に大きな家に住もうよ。白くて、 お庭があって、大きな犬のいる家よ、もっというなら暖炉があって煙突もある 家が良いと思うの。だってそうならサンタさんの事だって子供達に話し易いで しょ? 最近の家はダメだと思うの、だってサンタさんが入る煙突が無いんだ もの。親は子供に何て説明しているのかしら、何て説明するつもりなのかしら。 煙突の無い家にサンタさんが入る方法なんて、煙突以外に考えられないわ、 それ意外じゃ夢が無いもの。本当にダメよね、大人なんて、腐ってるとしか思 えないわ。あ、気を悪くしないでね、貴方の事じゃないのよ、貴方の事は含ま れないのよ? だって貴方は他の人とは違うもの、貴方だけは特別だもの。 ……だって、私が好きになった人だから。きゃっ! 言っちゃった言っちゃった、 私言っちゃったわ! で、でもね、貴方が子供達の名前を決めるのだから、 犬の名前は私が決めたいな、って思うの。だ、大丈夫よ、きっと家族皆に愛 される名前をつけてみせるわ、本当よ? あ、でも、貴方が犬が嫌いだって 言うなら猫でも良いのよ? 私達が飼うんだもの、何を選んでも良いわよね? 私は犬派なんだけど、でも、貴方が猫の方が好きなんだったら、もちろん猫を 飼うよ? だって私、犬派は犬派だけど、動物ならなんでも好きだもの、何で も愛してるもの。でも一番好きなのは、貴方。貴方が私を一番好きで一番愛し てるみたいに。あ、そうだ、私、貴方の好きな食べ物を知らないじゃない。何 が好きなの? 大丈夫よ、いくら私でも食べ物に嫉妬なんてしないわ。だって 食べ物なんて、私に切り刻まれて煮るなり焼くなりされて、貴方に見向きもさ れず噛み砕かれる、そんな程度の物だものね、気にしたりしないもの、ええ、 気にしないわ。だから教えて、あなたの好きな食べ物。教えてくれたら、毎日 お弁当に入れてきてあげる。ていうか、三食間食全て貴方の好きな食べ物を作 ってあげる。え、当たり前でしょう、これから貴方が口にするものは全部私が 用意してあげる。当然よね、私は貴方を愛していて、貴方は私を愛しているん だもの。貴方の求めるものは私が用意するし、つまりそれって私の用意するも のは皆貴方が求めているものって事でしょう? だからお礼何て言わないで、 彼女が彼氏のお弁当を作るなんて当たり前の事だもの。でもでも、一つだけお 願いがあるの。恋人同士でお弁当を食べるとき、『あーん』ってやるじゃない? 私あれが憧れだったの。だからね、明日のお昼、ううん、朝昼晩のお食事の時 には、私に『あーん』ってさせてね? 照れじゃダメよ? ううん、照れても 良いけど逃げちゃダメ、だって逃げられたら私悲しくて傷ついちゃうもの。き っと立ち直れないわ。貴方が私にそんな事する訳ないって解ってるけど、でも 念のためよ? もしショック受けたら、ショックで私貴方の事殺しちゃうかも しれないわ、なーんて。えへへ、冗談よ冗談、冗談に決まってるじゃない。あ 、あのね、それでね、貴方に、き、聞いてほしい事があるの。怒らないで欲し いんだけど、私ね、中学生の時に気になる男の子がいたんだ。う、ううん、 そうじゃないのよ、怒らないでね、疑わないでね、浮気じゃないのよっ!? 貴方以外の人を好きになるなんて、太陽が西から昇ったって有り得ないもの。 ただ単にそいつとは貴方と出会う前に知り合ったっていうでけで、ちょっと 気になってただけで、それ以外に全く何もかかわり合いなんて無かったんだから。 でも今から思うと、くだらない男だったわ、低俗で退屈な男だったわ、貴方と 出会ってしまった今となっては、特にそう思うの! 貴方以外の男なんて、本 当に取るに足らない男だわ。あいつとは喋った事も無かったし、喋らなくて良 かったって思うの、だって口を開けたら口臭がしそうな顔してたもの。貴方に 比べちゃうと、本当に不細工でダメな男よね、あいつ。貴方もそう思うでしょ う? でもね、こういうのは最初から確認しておかないとダメよね、後で誤解 になっちゃったらいやだもの、そういうのってとっても悲しくなっちゃうわ。 愛し合う2人が勘違いで喧嘩になっちゃうなんて、そんなのテレビドラマの中 だけで十分よ。まぁ私と貴方ならその後で絶対に仲直りできるに決まってるけ れど、運命付けられているけれど、それでも勘違いや仲違いなんて無い方が良 いと思うよ、だってそういうものでしょう? それでね、私の方も聞いておき たいのだけれど、貴方は今まで好きになった女の子とかいるの? いる訳ない わよね? だって私がいるのだもの、この世界には。私がこの世にいるのに貴 方が私以外の誰かを好きになるなんて有り得ないわよね? でも多分、そうち ょっとだけ気になった女の子もいると思うの。良いのよ、いても良いのよ、全 然責めるつもりなんてないわ。確かにちょっと嫌だけれど、でも我慢するわ、 それぐらい。だってそれは私と出会う前の話だものね。いくら私と貴方が結ば れることが運命付けられているからって、出会う前から余所見をしないなんて 難しいもの。でももう私と貴方は出会っちゃった今となっては、私以外の女の 子なんてその辺の石ころと同じ、ううん、それ以下にしか見えないわよね、 だって私がいるんだもの。私なんかが貴方を独り占めしちゃうなんてちょっと 申し訳ないけれど、それは仕方が無い事よね、だって恋愛だもの。恋愛って そういうものでしょう。貴方が私を選んでくれたんだもの、もうそれはそうい う運命で決まり事で因果律で不文律で絶対遵守の力なのよ、この世の物理法則 なのよ天命なのよ。この世界にいる人間の半分を占める他の女の子の分まで、 私は幸せにならなきゃいけないわ。だからね、一緒に幸せになりましょう。死 んだって話さないわ、よく結婚式の時とかに『死が2人を分つまで』とかある けれど、あれって不条理よね、弱音よね、本当に愛し合ってる2人なら死んだ って離ればなれにならないもの、だから私達は、これまで結婚式でそういう誓 いをあげた人達にはできなかった、死んでも分つ事が出来ない幸せと絆を作り 上げていきましょうね。幸せにして頂戴ね、私も貴方の事を幸せにするから。 一緒に幸せになっていきましょうね。ああ、でもちょっとぐらいなら他の女の 子の相手をしてあげても良いのよ? だっていくら何でも他の女の子が可哀相 だもの。これから未来を幸せ一色、総量無限大数の幸せを得ていく私達だもの、 ちょっとぐらいなら幸せを分けてあげても良いと思うの、ねぇ、そう思うでしょう?」 ● ● 「ああ、そうだな」 ● ● 「ああ奇遇だな、俺も子供は3人が良いと思う。女、男、女の順番か、それも 良いだろうな。一姫二太郎などという言葉もあるが、俺達の愛があれば前人未 到など容易い。生まれてくる順番? そんなものは気にするな、言っただろう 、俺とお前の愛があれば前人未到など容易い、と。古い人間の不可能など気に するな。俺は神だの悪魔だの怪異だのというオカルトなものは信じない、だか らこそ奇跡も信じない。俺達が望み行おうとしたものは、奇跡などという不確 定要素の介在する余地もなく実現できるさ。そんな事は無い、お前のネーミン グセンスはたいしたものだ、俺には逆立ちしたって適いそうも無い、ハイセン スな名付け方だ。お前を差し置いて子宝を名付けるなどという偉業を達成する など萎縮の限りなのだが、それでもお前が望むなら叶えない訳にはいくまい。 子供の名前、御前大好輝や慕情丸とかはどうだろうか、お前の中へ溢れ出した 俺の愛から生まれた子供には相応しい名前ではないか、ははは。望みが義務を 凌駕することなど、常の事だ、凡俗な輩はそれがさも悪い事であるかのように 言うが、しかしそれを出来る者こそが本当に偉大な人間なのだと俺は思う。 つまりお前は本当の意味ですばらしい人間だということさ。人生五十年? 何を言う、俺達が愛し合うのに高々五十年で足りると思うか? 俺達が愛し合う 限り、俺達に終焉などありはしない。永遠に愛し合い続けるのさ。子供はお前 似であることを望むな。お前は俺の事も買ってくれているようだが、だがしかし、 お前の月も恥じて沈んでしまいそうな愛らしさを知ってしまえば、もしも子供 が俺に似て生まれてきてしまった時など、あまりの申し訳なさに下げた頭が挙 がらなくなってしまいそうだ。お前のその愛らしさに少しでもあやかって生ま れてくるのならば、それこそが俺とお前の子供達にとっては祝福となるであろ うよ。ああ、皆で大きな家に住もう。白い家ならば、屋根は赤い方が良いので はないか? 白い壁に赤い屋根、長い煙突、広い庭、そこには大きな木が立っ ていて、俺がそこに自作のブランコを作ろう。俺は膝の上に子供を乗せて一緒 にブランコをこぐ、その横にあるベンチでお前は2人の子供と一緒にサンドイ ッチを作り、もうすぐ来るランチタイムの準備をするんだ。談笑を響かせなが らな。それを覗き込む犬がつまみ食いをしようとして、子供の1人がそれに怒 って追いかけ回す、それを見る俺達はより一層大きな笑い声をあげるんだ。す ばらしい光景だと思わないか? サンタクロースか、なるほどその発想はなか ったな。確かに近年の建築は子供の夢を砕く無味簡素で退屈でくだらないもの ばかりだ、それに気づけるお前はさすがだな。子供達を愛する気持ちが、お前 に聡明さを授けてくれるらしい。否、もとよりある聡明さが、母としての愛情 によって強化されたと考えるべきなのかもしれんな。お前以外の親は本当にダ メだな、子供達の事をまるで考えていない。子供を愛するならば、住む家もま た、子供のために作られるべきなのだ。ああ解っている、お前が俺を悪く言う 筈が無いからな、俺がお前をおとしめる事が未来永劫あり得ないようにな。 お前は特別だよ、お前にとっての俺が特別なようにな、愛しているよ。 ……ふふ、お前に愛していると言ってもらえるのはこんなにも嬉しいのに、俺 からお前に愛しているというのが、こんなにも恥じてしまうものだとはな。も しお前がこの気持ちに耐えて俺に愛していると言ってくれているならば、感激 のあまり、俺はより一層の愛を持ってお前に接しようではないか。なに、犬の 名前? ああ決めるが良い、ペットの命名権と言わず、お前はもっと多くの事 を望むべきなのだ。これまでどんな人生を歩んできたのか、俺にはまだ知り得 る所ではないが、それでも確かに言えることは、俺以上にお前を自由でいさせ てやれる奴は他にはいないという事だ。だからお前が望む事は何でも叶えてや りたいし、叶えてやれると思っている。だからお前が犬が好きだというならば 、俺も犬を好きになろう。別段俺は猫を愛好する趣味など持ち合わせてはいな いが、もし仮に猫を愛好していたとしても、お前のためならば犬を愛好すると しよう。何、高々食肉もクへの嗜好程度、お前への愛に比べれば取るに足らな い瑣事でしかないよ。ああ、解っている、お前の犬や猫に対する好きという感 情は、ライク程度のものでラブにはほど遠いものなのだろう? 俺がそうであ るように。俺が最も好いているものはお前だけだよ。俺の好きな食べ物か? ああ勘違いしないでくれ、さきほどのペットの話とどうように、この好きな食 べ物という一文に用いている好きという単語は、お前への愛とは全く別次元の、 取るに足らない低レベルな好意なのだから。だから敢えて言わせてもらおう、 俺の好きな食べ物はな、お前が作ってくれるお前の手料理だよ。もっというなら、 お前自身と言っても良い。俺はお前とお前の手によって作られる全てのものが 大好物だ。だから何も悩む必要は無い。俺はお前の全てを受け入れるのだから。 故に質問は無意味だ、お前は望むものを全て俺にぶつけてくれればいい。お前の 望みこそが俺の望みなのだから、お前が俺に与えようと思う全てのことを俺は受 け入れよう。お前がこれから先の俺の三食を世話してくれるというならば、この 世における何よりもすばらしい幸福を俺は得たようなものだ。ありがたすぎて言 葉に詰まってしまいそうだ、舌がもつれてしまいそうだよ。ああ、だが礼などと いう他人行儀な事は言いはしないよ。そんな事をしたらまるで他人のようじゃな いか。俺達の間には享受しかなく、拒否などないのだから、全ての事には快諾し かないのだから、感謝の言葉があるのでは、まるで拒絶や罵倒の言葉もあるかの ようではないか。俺達の間にそんなものはないだろう? だからこそ感謝の言葉 は不要だ。俺はお前の、お前は俺の全てを受け入れて当然なのだから。 『あーん』? ああ、よく架空の恋物語を描く漫画に描かれているあの行為のこ とか。なるほど、架空でしか人々がしてこなかった事を、俺達の手によって実現 すれば、誰も現実で行えなかった愛情の象徴を具現化できたという事になる訳だ な。全くすばらしい、お前はなんて聡明なのだろう。いいだろう、お前が望むの であれば、俺も『あーん』とする事もやぶさかではない。だがしかし、俺として はもう少し進展した食事における愛情表現を望みたい所ではなるな。何か、だと? 当然決まっているだろう。……口移しさ。お前の唇と手料理の味を同時に確かめ られるなど、至上の悦楽であろうよ。何、俺がお前から逃げるなどあり得る未来 ではない。むしろお前の方が俺から逃げてしまうのではないかと、俺は戦々恐々 としているよ。まるで1羽の青い小鳥のようなお前なのだから、いつか俺の掌か ら離れていってしまうのではないか、とな。ああ、解っている、もちろんそんな 事は無いだろう? 俺がお前から離れていってしまうなど、あり得る筈が無い。 だがしかし、お前のこの世のものといは思えない儚さと愛らしさを見ていると、 それを得たという現実が信じられなくて、そんな妄想をしてしまうのさ。ふふ、 済まないな、お前と結ばれたという現実を疑ってしまうなど。そんな事になった ら、俺はきっと自らの手で自らの首を占めてしまうだろう。お前のいない世界な ど耐えられない。だからこそ、どうか俺から離れないで欲しい。これから先の千 年万年、限りなく共にいよう。……あぁ、そうか、お前も人間であるからな、あ あ解っている、全く余所見をしないなど、そんな事が出来るのは人間を止めた聖 人だけだ。聖人ならざるお前だからこそ俺の手が届いたというのならば、ああ、 確かにほんの少し余所見をしてしまうのも仕方が無い事なのだろうよ。だがしか し、解って欲しい、もう俺とお前は出会ってしまったのだ、からこれから先は、 絶対に俺以外の男の子とは見ないで欲しい。これまでは出会っていなかったのだ から仕方が無かった、しかし俺達は、俺とお前は、繰返すがもう出会ってしまっ たのだ。運命付けられた男と女が出会ったのであれば、それ以外の異性を見る事 など、あってはならない。だからどうか、俺以外の男に心を奪われないでくれ。 ほんの一瞬、ほんの僅かであったとしても、だ。お前の心が俺以外の男に傾くな ど、耐えられない。もちろん女であったとしてもだ。ああ、解っているさ、そん な事は無いんだろう? 解っている、俺と出会う未来が解っているからこそ、そ の男とも一切口をきかなかったのだろう? お前は本当に貞淑さ。もちろん、俺 も解っていた。だからこそ、俺の人生において、幾度か女と接する場面があった としても、俺がその女どもに心奪われることなどなかった。かつて俺に救われる と思って恋心を寄せつつあった女がいたが、しかしお前と結ばれる運命にあった 俺に取って、そんな女は路傍の石ころだ。手痛い応酬をさせて頂いたよ。少女を 傷つけることは、まるでお前を傷つけるかのようで気が引ける思いもあったが、 しかしお前に対する不義が生じてしまうのであれば、その女を拒絶するのも致し 方が無い事だ。そう思うだろう? そんな俺なのだ、お前と仲違いしてしまうこ となどあり得はしないよ。だからどうか、そんな俺を疑うような事は今後一切言 わないでくれ。お前に疑われるなどと、ああ、思うだけでも身震いが止まらない。 この世のものとは思えない恐怖だよ、全く。お前は俺の事を疑わずにいてくれれば 良いんだ、それこそがお前にとってお前が最も幸せでいられる、たった一つの冴え たやり方なのだから。見せつけてやろう、この世界に。俺を独り占めにするお前の 、お前を独り占めにする俺の幸福を、この世に何億いるとも知れない有象無象の輩 に見せつけてやろう。それこそが愛というものだろう? 俺達の愛を世界に見せつ けてやる事で、世界に愛のオーソドックス・モデルを提示してやるんだ。俺達こそ が愛し合う恋人同士のあるべき姿勢なのだ、と。俺達のようになることこそが、こ の世で幸せを得る方法なのだ、という事をな。ああ、幸せになろう。幸せになって いこう。死などというものに、たかが死などに、俺達の仲を裂かせてなるものか。 俺達の絆は鎖よりも固い赤い糸で確かに結ばれているのだ、例え死神の鎌だって切 り裂けやしないさ。安心しろ、俺を信じろ、俺の言う全ての事はお前を幸せにする し、俺のする全ての挙動はお前の顔に笑みを浮かばせる、そこに疑問の介在する余 地はない。例えお前が理解できなかったとしても、それはお前が想像しえる範囲を 超えた愛が、お前をより幸せにしようと展開している証明なのだから。だから俺の ささやきに耳を貸してくれ。恥ずかしくて窄んでしまう声を、どうか聞いてくれ。 それを聞き届け、叶えてくれる事が、俺がお前に出来るたった1つの事で、お前が 幸せになれるこの世でたった1つの方法なのだから」 ● ● 「……はいっ!」 と。 など、と。 箱庭学園1年-13組所属、新生徒会会計志望、江迎怒江は。 自称・取るに足らない三流詐欺師、かつて戦場ヶ原ひたぎの家庭を崩壊させ、阿良々木火憐に怪異を取り憑かせ、その兄であるところの阿良々木暦に影縫余弦と対決させた男、貝木泥舟の。 口車に易々と、揚々と、乗ったのであった。 「では教えてくれ、お前は誰だ?」 「はい、私は江迎怒江、箱庭学園の-13組の1年生、女子です」 「そうか江迎怒江、ではお前は俺にとっての何だ?」 「貴方に愛され、私が愛する恋人ですぅ」 「そうだ江迎怒江、ではお前の持ち物をくれないだろうか。愛する者に荷物を持たせるのは辛い」 「はい、どうぞ」 「そうだ、お前の持ち合わせも預かろう。お前と俺の絆を示すエンゲージリングを買おうじゃないか」 「はい、どうぞ」 「ああ、ありがとう、江迎怒江」 「はい、どういたしまして、貝木泥舟さん」 「では教えてくれ、-13組とは何だ?」 「箱庭学園理事長であり、先ほど私達にこのバトルロワイヤルの説明をした男、不知火袴が国内から集めに集めた過負荷で構成される、新設された14番目のクラスです」 「過負荷とは何だ?」 「マイナス、と読みます。私達の人生に由来する“マイナスの利点”であり、完成させる事が無意味、完成させるほどの自他を害する、欠点過ぎて超能力という長所になった欠点です」 「お前にもそれがある?」 「はい、私の過負荷は『荒廃した腐花』、ラフラフレシアと言います。私がこの手で触れたものは、固体・気体・液体を問わず、腐敗します。強弱の制御は出来ても、オン・オフは出来ませんが」 「なるほど、無差別という訳だな?」 「はい、過負荷はあくまでも欠点ですので」 「お前の知り合いはどれほどここにいる?」 「先ほどの場所で見た範囲では、-13組のリーダーの球磨川禊さん、私達と敵対する生徒会長の黒神めだか、私の心を奪おうとした人吉善吉、破壊臣と呼ばれたかつての球磨川さんの配下、阿久根高貴がいました」 「そいつらは何が出来る?」 「人吉善吉はサバット中心の足技、阿久根高貴は柔道を極みのレベルで使いますが、あくまでも“天才”レベルです。球磨川禊さんは“大憑き”という過負荷で、何でも無かった事に出来なす。そして黒神めだかは……」 「黒神めだかは?」 「“天才”の極地、“異常”の仲の“異常”。私達とは真逆の意味で、化物です」 「具体的には?」 「あの女は“完成”という“異常”を使います。あの女が見た全ての異常性・才能はあの女自身の才能・能力によってより完成された状態となって体現されます」 「なるほど、まさに異常だな」 「はい、ですが“完成”であっても完璧ではないようです」 「具体的には?」 「私達みたいな欠点を武器とする過負荷は、その力が欠点であるために、完成させても欠点にしかなりえません」 「なるほど、まさにお前達の対極、という訳だな?」 「はい、私達の過負荷は常識では計れません。“異常”とはいっても、物理法則という常識の範疇に捕われる“異常”と“天才”にとって、私達過負荷は、天敵です」 「まさしくお前は勝利の女神という訳だ」 「……ありがとうございますぅ」 「愛しているよ、江迎怒江。いやさ、怒江」 「はい……泥舟さん」 「だから戦ってくれ、俺の為に。お前の為に行動する俺の為に、俺の代わりに俺の敵と戦い、俺の代わりに俺の望みを叶えてくれ。安心しろ、俺のやる全ての事はお前の為だ」 「はい、わかりました。 貴方が乾く時は私の血を捧げ、 貴方が飢える時は我の肉を捧げ、 貴方の罪は私が行い、 貴方の咎は私が追手から守り、 貴方の業は私が背負い、 貴方の疫は私が請け負い、 私の誉れの全てを貴方に献上し、 私が持つ全ての財産を貴方に奉納し、 防壁として貴方と一緒に歩き、 貴方の喜びを共に喜び、 貴方の悲しみを私が肩代わりし、 斥候として貴方と共に生き、 貴方の疲弊した折には跪いて椅子となり、 この手は貴方の武器となり盾となり、 この脚は貴方の命令でのみ地を駆け、 この目は貴方を狙う敵を捉え、 この全身で貴方の情欲を満たし、 この全霊をもって貴方に奉仕し、 貴方のために名を捨て、 貴方のために誇りを捨て、 貴方のために理念を捨て、 貴方を愛し、貴方を敬い、貴方以外の何も感じず、 貴方以外の何にも捕らわれず、 貴方以外の何も望まず、 貴方以外の何も欲さず、 貴方が許さないなら眠らず息もせず、 ただ一言、貴方からの言葉にだけ理由を求める、そんな貴方だけを愛する恋人になることをーー誓いますぅ」 「ああ、俺も誓おう、怒江。お前だけを愛するとな」 もちろん嘘だけど。 【1日目/深夜/Gー8】 【江迎怒江@めだかボックス】 [状態]健康 ・貝木泥舟への盲愛 [装備]無し [道具]無し [思考] 基本:泥舟さん、愛してますぅ 1:泥舟さんを守らなきゃ、尽くさなきゃ [備考] ※本編61話~生徒会選挙開始前までの期間から参戦しています ※貝木泥舟を盲愛しています。ですが極論的に愛しているので、暴走する可能性があります [“荒廃した腐花(ラフラフレシア)”について] ※江迎怒江が常時発動している過負荷(=特殊能力) ※左右を問わず、掌で触れた物は種類を問わず腐り落ちる ※オン・オフは効かないが、強弱は制御できる ※成長次第では触れずに周囲を腐らせたり、オン・オフの制御も可(初期段階では不可) 【貝木泥舟@化物語】 [状態]健康 [装備]無し [道具]支給品一式×2、ランダム支給品(2~6) [思考] 基本:周囲を騙して生き残る 1:都合の良い情報源兼手駒が手に入ったな 2:せいぜい生き残るとしよう [備考] ※偽物語(下)以後からの参戦です。 ※熊川禊、黒神めだか、人吉善吉、阿久根高貴を大まかに把握しました。 [“囲い火鉢(かこいひばち)”について] ※貝木泥舟が操る偽物の怪異(=瞬間的な催眠術) ※貝木泥舟が使用を意図して指で突いた人間は、行動不能になるほどの高熱を患う ※熱の度合い、期間は受けた相手の思い込みの強さに比例する 「それでは零崎を始めよう」 時系列順 全てが0になる 「それでは零崎を始めよう」 投下順 全てが0になる START 貝木泥舟 雑草とついでに花も摘む START 江迎怒江 雑草とついでに花も摘む
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地獄(至極) ◆aOl4/e3TgA 鳴り響く第二の放送。 放送のテラーが変化した以外に、さして抱く感情はない。 ――いや、もう二度と誰かの死は悼まないのかもしれない。 自分にとって一番大切なモノは、もう壊れてしまったのだから。 修理可能な便利ボディの癖して、直らなくなってしまったのだから。 戦場ヶ原ひたぎは、放送を聞き終えてメモを取り終えるなり、阿良々木暦の自宅を名残惜しむことなく早々に後にした。 留まっている理由はない。そんなことで時間を無駄にして、本来の目的を達成できないなんて醜態を晒してはただの笑い物だ。 自分が一番にすべきことはさっさと行動を開始して、殺し合いを制する為の準備を整え、外堀を埋めていくこと。 真っ向勝負では人智を超えた力を持った輩に及ばないことは重々承知しているからこそ、巧く狡く優勝へ歩んでいくのが重要な筈。 覚悟など、あの時人吉善吉を殺した時から決まっている。 もう後戻りは出来ないし、しようとも思えない。 けれどひたぎは一度だけ振り返り、愛する少年の家を見上げた。 視線に宿る色は、言葉一つで表せるほど簡単なものでは断じてない。 悲哀から希望まで、期待から絶望まで、数多の感情を一緒くたにしたような目で、ひたぎは黙って家を見ていた。 「……私も、大概ね」 人のことを罵倒できた義理では、ないじゃない。 ひたぎはらしくもない自嘲気味な呟きを漏らした。 優勝すると決めた。 修羅の道を歩むと誓った。 ――にも関わらず、自分はまだ何処かで迷っているのか。 だとすれば、これほど愚かで間抜けな莫迦の姿があるだろうか。 優しい少年を殺して、自分のエゴに任せて願いを叶えることを良しとした。それが、今更まだ迷おうというのか。 今から引き返せば――、 また日溜まりの中に戻れるとでも、思ったのか。 「ふざけてるわ、そんなの。他の誰が認めたって、そんなのこの私が許さないわよ」 ひたぎは自ら作り出した逃げ道を、自らの手で叩き潰す。 確かにここで『逃げて』、元の道へ強引にでも引き返せば、主催者を倒して生還出来たとして、普通に生きることが出来るだろう。 もしかすると宝籤でもそこから当てて、一躍大金持ちの薔薇色人生が行く手に待ち受けているかもしれない。 しかしその未来を、きっと誰より戦場ヶ原ひたぎが受け入れない。 そんな醜い幸せなんて、こっちから願い下げだ。 (……でも、阿良々木くんなら、それを薦めたでしょうね……) ひたぎは死んだ恋人との思い出を回想して、そんなことを思う。 阿良々木暦。重しを奪われた自分を、助けてくれた優しい少年。 あれは優しいというよりも甘い。蜂蜜のように、とろけそうな甘さだ。 彼なら迷わず逃げることを薦める筈だ。 買い被り過ぎだと彼は言うかもしれないが、少なくともひたぎは思う。 でも、とひたぎは優しい微笑みでそれを再び否定した。 ごめんなさい、阿良々木くん。 私は止まれないわ。 私は誰でも殺してしまう。 私は――あなたを取り戻す。 心の中で、『彼』へと詫びる。 届いているのかどうかも分からない謝罪を、何処にいるのかも分からない彼へと贈る。 殺人という禁忌を、きっとこれからも自分は犯すだろう。 何の為かと問われたら――、 「……あなたの為よ、阿良々木くん。私のエゴイズムで、あなたの為に『余計なお世話』をするの」 余計なお世話をされるのは、誰だって嫌なものだ。 ひたぎがもしも誰かに望んでもいない親切を立て続けにかけられ続けたなら、文房具で容赦なく痛い目を見てもらうことになるだろう。 いつだって誰かのエゴイズムの下に成り立つ、行き過ぎた親切行為。 ある意味では悪意無き悪とでもいえるのかもしれない。 だが現在。自分は悪意をもって、悪を実行しようとしている。 『彼』は怒るだろう。ひょっとすると泣くのかも。 いや――悲しげになにも言わずに、只立つのみか。 (……そうよ。今の私には、阿良々木くんがどんな顔をするのか分からない) 戦場ヶ原ひたぎは、阿良々木暦を愛している。 幾ら罵倒や脅迫をぶつけることがあっても、彼への愛情は変わらない。 彼も同じであったらいいと思う。――いや、ひたぎは信じている。彼もまた自分を愛してくれていると、根拠もないのに信じている。 自分たちは、まだ互いのことを知らなすぎる。 だから、殺す。そんな無理矢理な理由付けが通らないことなんて誰よりもひたぎ自身が分かっているが、それでも撤回だけはしない。 理由なんてものは、ただの単語だ。 人を殺して優勝するということは変わらない。 恋人の仇へ復讐するということも変わらない。 ――願いを叶えて恋人を生き返らせることも変わらない。 ――願いが叶わなかった時に、全て殺して破滅することも変わらない。 (御免なさいね。そういうことだから――) ひたぎはもう一度心の中で謝罪して、再び阿良々木家へ背を向けた。 おそらく、この殺し合いが終わるまで再び訪れることはない。 場合によっては二度と訪れないことになるかもしれない。 次があるか無いかはひたぎには分からない。 けれど確かなことは、 (さようなら、阿良々木くん。また、あとで会いましょう) 一度、さよならをしなければならないということ。 また、あとで会いましょう。 願いが叶ったら万々歳、その時は晴れてまた一緒。 叶わなかったら残念だけれど、あの世で会えたら―― そこまで考えて、ひたぎはその可能性を否定した。 自分はきっと、彼と同じ場所へは行けない。 人殺しを待っているのは、灼熱の地獄だ。 けれど、それでも。 ヒトという生き物には、 女という生き物には、 やらなくちゃいけないときがある。 たとえどれほどの破滅が待っていたとしても。 ◆ ◆ さて、これで傷心のオンナノコの悲しい覚悟の話は終わりよ。 生憎と、いつまでもこんな使い古された悲劇的展開やるほど私も暇じゃないの。 そんな暇があるならとっととやることやらないと、いけないわ。 でもね、不思議なことに。 私は今とても愉快な気持ちなのよ。最低な事だけど、本当に楽しい気持ちなの。 だってそうでしょう。憎いあの女に、手ずから因果応報を下してやることが出来たんだものね。 昼ドラで嫁をいびって楽しむ姑よりも最高にハイな気分よ。 ねえ、黒神めだか。 あなたはどうかしら――大切な人が死んで、今、どんな気持ち? でも安心なさい、あなたはまた人吉君と会えるのよ。 恋のキューピッドには、私がなってあげるわ。寛大ね。女神と呼んでもいいわよ、私の事を。 ああ、でも。 ごめんなさい、あなたの行き先は私と同じだったものね。 人殺しには――、奈落のどん底がお似合いよ。 それに比べて人吉君は健全な男の子だったわ、だからあなたたちはもう二度と会えない。 ――ねえ、今どんな気持ち? どこの馬の骨とも知れない輩に大切なものを壊されるって、 しかもそれが自業自得の顛末だなんて、 ほんとうに、どんな気持ち? 【1日目/昼/B-1 一戸建て(阿良々木家)の前方数メートル地点】 【戦場ヶ原ひたぎ@物語シリーズ】 [状態]健康、強い罪悪感、しかし確かにある高揚感 [装備] [道具]支給品一式、携帯電話@現実、文房具、包丁 [思考] 基本:優勝する、願いが叶わないならこんなことを考えた主催を殺して自分も死ぬ。 1:本格的に動く。頭を使ってうまく立ち回る。 2:黒神めだかは自分が絶対に殺す。 3:貝木は状況次第では手を組む。無理そうなら殺す。 4:掲示板はこまめに覗くつもりだが、電話をかけるのは躊躇う。 5:使える人がいそうなのであれば仲間にしたい。 [備考] ※つばさキャット終了後からの参戦です。 ※名簿にある程度の疑問を抱いています。 ※善吉を殺した罪悪感を元に、優勝への思いをより強くしています。 ※髪を切りました。偽物語以降の髪型になっています。 rough rife(laugh life) 時系列順 鏡に問う rough rife(laugh life) 投下順 絡合物語は コイスルオトメ 戦場ヶ原ひたぎ ――かもしれない何かの話