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ガールフレンドになりたい! かあるふれんとになりたい【登録タグ:VOCALOID あつぞうくん 初音ミク 曲 曲か 曲かあ】 曲情報 作詞:あつぞうくん 作曲:あつぞうくん 編曲:あつぞうくん 唄:初音ミク ジャンル・作品:VOCALOID カラオケ動画情報 オフボーカルワイプあり コメント 名前 コメント
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手塚先輩… そう言われたときショックだった。 やはり俺はリョーマの中では過去の人物なのだろうか。 もうあの時のようにはなれないのだろうか。 俺は雨の中走り去る小さな背中を見つめることしか出来なかった。 「リョーマ…」 リョーマが落としていった傘を拾い上げる。 別れようと言ったのは確かに俺だ。 だが、嫌いになったから言ったのでは決してない。 好きだからこそ、リョーマに余計な心配をかけたくないからこそだった。 どうすればリョーマと話せるだろうか… そんなことを考えていたら、いつの間にか家に着いていた。 「ただいま帰りました。」 戸を開け、いつもの言葉を放つ。 するといつものように母が居間から出てき、 「お帰りなさい。国光。」 いつも通りの言葉と笑顔を放つ。 が、今日は1つ違った。 「あら?その傘どうしたの?」 行きは1本だった傘が2本になっていたから不思議に思ったのだろう。 純粋な気持ちで聞いてきた母に俺は、 「あ、いや…これは…」 言葉を濁した。 「…今度きちんと謝ってくるのよ。 さぁ、早く上がってきなさい。ご飯にするわよ」 母はそれ以上なにも言わなかった。 【君に笑顔を贈りたい。(02)】 (出来ることならばもう一度、君と…) 2009.10.21.志花久遠. novelへ戻る
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wikiを容易に作りたい wikiは便利なようで、wiki文法がちょっと面倒ですね。 このあたりを簡単にできないと、投稿への壁になってしまいますかね。 ちょっと調べてみました。 レポートその1 入力補助ツール関連 レポートその2 wikiごと変えてみる
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あなたもHP作りたくなあい? HPづくりには最低4カ月はかかります。何故だと思いますか? それは、その4か月はあなたがより好んでいたHPづくりにたどり着けるまでの時間なんですよ!! いきなりなんのHPづくりの知識がない人が作ったってわけわかんないで放置することになってしまいます。 私はまだ小5ですが小5でもできたくらいですから本当に簡単です。 まずは、yahooブログをつくります!HPづくりの最初はブログからスタートです。ここで、背景の変え方、設定のしかたなどいろいろなことを学びます。 ブログがスイスイ完璧にできるようになるまでに最低2ヵ月はかけてくださいね!そうするとよく分かるようになります。 自分のブログに満足したなら次はteacupで掲示板を作成しましょう! 画像URL取得掲示板などから、掲示板作成ボタンを押して作成します! 掲示板でHPの管理の仕方や背景画像の自由さ、文字色の選択をじっくり考えることができます! ブログを2ヵ月してれば、ここの掲示板で訓練するのは1ヵ月も要りません!10日くらいで完全になれますから。 少し焦らず休憩しましょう。そんなに熱心にならなくていいですよ^^ でも1習慣に1回は必ず確認しときましょう。掲示板のほうは荒しやスパムの対処を頑張らなければいけません。このことはHPづくりにもありますから!! はいはーい!!じゃあ夢にまでみていた総合HPづくりにチャレンジしちゃいますか? HPづくりのときには本当にウキウキして手が震えないようにね(笑) HP作成はやっぱり@wiki!凄くおすすめですよ~! 作成したら幅広い設定が待ってます。かなり頑張らなければね! はい、4か月終了!どう?あっというまでしたよねw HPに必要なもの ソースコードの知識が少し必要になる場合もあります。全然知らなかったらきっと諦めるだけになってしまいます。1つだけでも覚えておくと、例のようにできるかなと思ってやったときにできる確率が高いんです! html←これは繰り返し出てくることがたくさんです! スクリプト(英語で書いてね)←これはよく出てくるので!! java←基本ですね。 私でも、これくらいしか知らないのに、覚えておくと結構便利と思いましたあ! あと、メニューを作るときに自分だけのメニューがいいっていう人もいると思うので、参考にしてください! 例えば、 [[ヤフージャパン。←と書きます。 次に、 と付け加えて、そのサイトのURLを書きます。 例 ヤフージャパン。 最後には]]をつければ出来上がり。 これを覚えておくとかなり楽しいですよ!
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日本スケート連盟に嘆願メールを送りつけたら、連盟は動くでしょうか? 代表選手選出は今週末です。スケジュール上ももう無理でしょう。
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チャット命令語(コマンド) コミュニティー命令語(コマンド) アニメーション(アクション) チャット命令語(コマンド) チャットコマンド 効果 /ギルド招待 キャラクター名 ギルドに勧誘したいキャラクターがログインしている時に使用可能 /gin キャラクター名 /パーティ勧誘 キャラクター名 パーティに勧誘したいキャラクターがログインしている時に使用可能 /pin キャラクター名 コミュニティー命令語(コマンド) チャットタイプ チャットコマンド 効果 ささやき(ウィス) /w キャラクター名 ささやき内容 特定キャラクターにだけメッセージを送りたい場合「ささやき」を「ログインをしている指定したキャラクター」に送ります。 パーティチャット /p チャット内容 「自分が入っているパーティのパーティメンバーにだけ」メッセージを送りたいときに使います。(パーティに入っていない場合は使用不可)[Altキー+Pキー]を押すとスグに内容が書き込めます $ チャット内容 ギルドチャット /g チャット内容 自分が所属しているギルドメンバーだけにメッセージを送りたい時に使います[Altキー+Gキー]を押すとスグに内容が書き込めます @ チャット内容 シャウト(ワールドチャット) /s シャウト内容 自分が居る場所に関係無くサーバーにログインしている人、全員にメッセージを送りたい時に使います[Altキー+Sキー]を押すとスグに内容が書き込めます ! シャウト内容 アニメーション(アクション) チャットコマンド よみ /あいさつ あいさつ /踊り おどり /怒り いかり /笑う わらう /祝い いわい /感謝 かんしゃ /最高 さいこう /侮辱 ぶじょく /ぐうぐう ぐうぐう /起床 きしょう /号涙 ごうるい(?ナゾの漢字?) /ふん ふん /ごめん ゴメン /乾杯 かんぱい /歓喜 かんき /突撃 とつげき /座る すわる
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132 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 44 32 ID /udSiF4E 一人暮らしをはじめて半年が過ぎた。 もともと、親との折り合いが悪く、自分のことや炊事洗濯はやってたから、苦にはならなかった。 むしろ慣れない事のほうが少なくて我ながら吃驚した。 アイツは元気だろうか…。 いやいや、アイツのためだ。 これで良い、これで良いんだ。 俺は無造作に置かれていたリュックサックを手に取り、仕事へと向かった。 アイツは俺がフリーターだと思っているはずだ。 俺はアイツに気づかれないように慎重に就職活動を進めてきた。 移動資金とアパートの契約料を貯めるのに時間は掛かったが、できるだけ遠くに行きたかった。 できるだけ遠く。 アイツに気づかれないように。 部屋に入り浸る妹がうざくなかったと言えば嘘になる。 実際、うざかった。 それに対して内心喜んでる自分がいやだった。 いつからか、布団に潜り込んでいて、あれは本気で嫌だった。 兄貴の体にキスマークつけるかフツー… ただ、あの頃は打てば離れていくと思っていた。 本当はそんなことしたくなかった。 限界だった。 こんな状態のままじゃだめだ、俺もアイツも。 だから家を出る事にしたんだ。 幸い、雇ってくれる仕事先が見つかった。 給料は以前働いていたころと比べると低い(多分アイツの給料よりも低い)が贅沢は言ってられない。 それに人付き合いがあまり得意でない俺でもできそうな仕事と上司がいい人なので、やりがいも感じてきた。 …ったく、何で俺がこんなことをしなきゃならんのか。 俺だって人並みに女性と食事したり友人と旅行に行きたいんだ。 さて、明日は休みだ。 ゆっくりゲームでも…。 俺は部屋の鍵をドアノブに挿した。 ? 開いている。 俺は鍵を掛け忘れたのかと思いながら自室に入るとそこには居るはずのないアイツが居た。 133 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 45 08 ID /udSiF4E 「―――お帰り、兄ちゃん。」 な、んで。 「ご飯もう少ししたら出来るから待ってて。」 なんで。 何でだよ。 何でアイツがここにいるんだ? 「今日は兄ちゃんが好きなゴーヤのチャンプルだよ。 どうせ、コンビニ弁当しか食べてないんでしょ? あとは、チキン南蛮とネギトロのサラダ作ったから。」 「あ、ああ。」 テキパキと夕食の準備をする妹に圧倒された俺は従うしかなく、結局何も言えないまま出された料理を食べた。 「ねえ、何で私がここにいるのか不思議で仕方ないんでしょ?」 だが、先に切り出したのは妹のほうだった。 食事と洗物が済んで一息ついたところだった。 妹は腕を組みながら頭を傾け俺を見つめた。 傾けたときに妹の長い髪がサラリと彼女の頬を流れていった。 俺は声を出そうにも釣上げられた魚のようにただ口をパクパクすることしかできなかった。 「兄ちゃん、ご丁寧に住民票移したんだね、そこから調べればすぐに判った。 …思ったより時間かかっちゃったけど。」 そこまでする必要あるのかよ。 「大家さんに『身内だ』って言ったらすぐに合鍵くれたわ。」 何が目的なんだよ。 俺を一人にさせてくれよ。 自立させてくれよ。 「…帰れよ。」 「帰るにしても、この辺の最寄駅から新幹線の駅へ行くまでに終電が出ちゃうわ。」 「…お前、仕事は?」 「辞めたわ。 あ、心配しないで、こっちで職場見つけたから。 兄ちゃんを見つけるのは何てことなかったけど、職場を見つけるのに苦労したのよ? おかげで半年も掛かっちゃった。」 134 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 45 53 ID /udSiF4E 絶句 聞きたい事は山ほどあったが、それを声に出す事が出来なかった。 ただ判ったのは、俺の居場所なんて簡単に見つかってしまっていた事だ。 だが、住民票を移した覚えはないぞ。 「もともと、あの会社は辞めるつもりだったし…。 だから、しばらくここに居ていいかしら? 二人で住めるくらい広い部屋は、また落ち着いてから見に行きましょ?」 眩暈がした。 妹が何を言っているのか理解出来なくなっていた。 「は、はは…。」 なぜだか笑えてきた。 ただ、理解できる事は妹が俺の部屋にいることだった。 ああ、俺だって人並みに彼女を作って友人と旅行したりしたかった。 そりゃ、人付き合いは苦手だが、幸い職場で部署は違うが気の合う同年代の野郎と仲良くなれたと思っている。 そんな事が脳内を駆け巡っていると気がつけば翌日の朝になっていて、自分のベッドで妹と向かい合って眠っていた。 枕元に置いた時計を見ると、まだ6時前。 外は薄暗い。 俺は夕べから起こった出来事を思い出そうとしたが、その記憶は曖昧になっていてよく思い出せなかった。 それから数分して、ぼんやりとだが、妹と一緒に狭い浴室に入った事や背中を流してもらった事、 体を拭いてもらって寝巻き代わりのスウェットを着せてくれた事の記憶の断片映像が甦って来た。 いい年して何をしているんだ。 なんか今までしてきた事が馬鹿らしく思えてきて、俺は寝床から起き上がり、部屋を出た。 気づけばアパートの近くを流れている河川の堤防を歩いていた。 堤防の河川側へ降りて河川沿いに腰をおろした。 一体、何のために俺はこんな地まで来たんだろう。 一体何のために… 何のために… 135 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 46 31 ID /udSiF4E 一度出直すか…俺は元来た道を戻ろうと立ち上がった瞬間立ち眩みがした。 しまった…。 後ろは河川が迫っている。 まあ、このまま落ちても良いか。 そう思いながら目を閉じたが、いつまでたっても体が濡れる感触は訪れなかった。 俺は川に落ちなかった。 ゆっくりと瞼を開けると、見覚えのある人物が抱きついていた。 妹だ。 「…何してるの?」 「立ち眩みしただけだ。」 どうしてここが判ったとは聞かなかった。 どうせ、捉ってしまうのだから。 「そんなに、吃驚した?」 「…。」 「…ふふっ。 ねぇ、何時、部屋見に行く? あ、そういえば…」 … 「…兄ちゃん、聞いてる? 聞いてないでしょ、私の話。」 妹は俺の顔を覗き込んだ。 「…帰るぞ。」 早くこの場から逃げ出したかった。 いや、むしろ妹から離れたかったが、そうもいかないので、妹を促そうとした。 そんな俺の腕を、妹がものすごい力で掴み引きとめた。 「車で、来たから。」 俺は妹が自家用車を所有している事を忘れていた。 促して帰るつもりが、逆に促されてしまった。 俺の手を引く妹がなぜか、遠く感じた。 助手席に促され、俺のアパートまで帰ると思いきや、町外れの安ホテルの一室に連れ込まれていた。 途中降りて逃げようと思ったが助手席のドアはチャイルドロックされており、降りることが出来なかった。 ホテルまでの道中、帰る方向が違うと言ったが、それも聞き入れてもらえなかった。 よく考えたら、夕べも自家用車で来ているのならそれで帰れと言えば良かったんだろうか。 いや、帰るはずが無い。 136 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 47 18 ID /udSiF4E 「…何のつもりだよ。俺、金もってねーよ。」 「ココでなら、ゆっくり話せそうだから…。」 ゆっくりと振り向いた妹の顔に、畏怖を感じた。 その瞳は俺を見つめてはいるが、どこを見つめているのかわからなかった。 「ねえ、あなたは私のこと嫌いなの? 私はあなたが好きです。 ずっと、ずっと…。 あなたは…?」 「だから、それは…」 「私は、あなたの気持ちが聞きたいの。」 言葉を遮られた。 「…。」 今、目の前に居るのは一体誰なんだ? 妹の形をした異物に見えた。 だがしかし、兄貴に好きかどうか聞く事自体が馬鹿げてる。 こいつは俺の妹で…好き嫌いと聞かれたらもちろん前者だ。 だが、こいつが聞いているのは…。 どう考えてもおかしいだろ。 「俺はお前より収入低いし、キモオタだし、親にも嫌われているからな。 それに比べて、お前は頭良いし、欲しいもの…」 「私は兄ちゃんが欲しいの。」 俺の言葉は鋭利な妹の言葉に遮られてしまった。 「お前みたいな美人が俺の事好きなはずねーだろ!」 「俺は兄貴だろーが、お前みたいな綺麗で頭のいい女が好きなんていうのは俺が兄貴だからだろ! 勘違いすんな。」 何言ってんだ俺。 支離滅裂じゃねえか。 「ちくしょー…ちくしょー…。」 俺は膝から床に崩れ落ちた。 妹は中腰になり、俺を抱きしめた。 137 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 47 46 ID /udSiF4E 「ねえ、ジュンイチはワタシのこと好き?嫌い?」 妹は俺を抱きしめながら、耳元でさっき言った言葉を囁いた。 「私はずー…っと好きだよ。これからも。」 妹の唇が俺の耳朶をなぞっている様に感じた。 「俺の事は諦めてくれよ。 お前なら、いい男できるよ。」 「そんなの要らない。」 間髪いれずに遮られた。 「…っ、俺はモテネーし、キモいし。何が良いか…」 「全部。」 妹は俺の目を見つめながら即答した。 妹の目はそれを反らす事は許さないといった迫力があった。 何度も同じ事を言うなと無言の圧も感じられた。 何も言えずにただ呆然と妹の目を見つめていたら突然キスをされた。 「だから兄ちゃんはモテナイんだよ。」 妹は首を片側に傾けて微笑んだ。 「そうやって何時までもグチグチとしてるから兄ちゃんモテナイんだよ。 私はそんな兄ちゃんも堪らなく好きだけど。」 「モテナイクセにカッコつけちゃってさ、私に彼氏作れ? 兄ちゃんのせいで彼氏作れなくなっちゃったんだよ?」 「この半年私がどんな思いだったか理解できる? もう、兄ちゃんなしじゃ生きていけないよ?」 「兄ちゃんだってずっと私の事気にしてたくせに…。」 「バレてるのよ?あなたの気持ちなんて…。」 「それにね、蹴ったり打ったりされた時兄ちゃん、顔とかお腹には絶対に打たなかった。 知ってるよ。」 「いい加減素直になってよ…。」 俺は…。 俺は弱虫だから、壊れるのが怖かった。 138 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 48 17 ID /udSiF4E 「お前は、妹だよ…。 どうあがいたって他人にはなれない。」 「そんなの、判ってる。」 「判ってないよ、お前は。」 「だって…。」 「俺は嫌いだよ。 どこに行くにも着いてくるし、ナニは見られるし、オナホやおかず本捨てられるし、合コン行くの妨げられるし。」 俺はそう言うと、妹は顔を上げてまた俺の顔をジッと見つめてきた。 「キモイ兄貴とばっかと居ちゃ、お前の将来が駄目になると思った。」 何が良いのか何が駄目なのかもう判らなかった。 「…嫌いだよ。」 「ウソツキ。」 「ウソツキ。」 妹は二回言うと、俺を抱きしめてきた。 「もう、何も言うな。」 今度は俺が妹の口を自分のそれで塞いだ。 すべてが白く霞んで見えてきた。 真っ白なペンキを勢いよくぶちまけるような感じだった。 ただ、白いのに何も見えないのに柔らかくて、暖かかった。 「」 気づけば夜中の丑三つ時を過ぎていて、目の前にいる女はまだ満足していないかのように喘いでいる。 「あっ、馴一好きっ、好き…!」 いつの間にか俺を呼び捨てに叫び、一心不乱に俺を求める妹。 俺は自分の中にある砦がまだ聳え立っているのを感じていた。 しかしその砦はある一言でたちまち崩れ落ちてしまう。 言ってしまえば楽にはなれる、だが…。 心のどこかで弱虫な自分が、言うなと叫んでいた。 もう、後戻りできないところまで来ているというのに。 139 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 48 55 ID /udSiF4E 「ふぅっ、好き、大好きっ。 ずっと、そばに、いて、よ…!」 コイツはこんなにも愛情表現をしてくれているのに、俺はそんな妹に対して言い知れようの無い違和感と畏怖を感じた。 それから。 何度、逝ったんだろう。 さすがに頭がぼやけて来た。 意識が朦朧としている。 だから、箍が外れてしまったのかもしれない。 それは妹と向かい合うように抱き合ったときに無意識に出た言葉だった。 言うつもりなんてもちろんなかった。 「…愛してる。」 その言葉は俺にとって死に値するものと等しくて…。 なのに… 俺は自分が何を言ったのか一瞬理解ができなくてはっと妹の顔を見ると、目から大粒の涙を流していた。 それから、妹は俺のその言葉を聴いて安心したのかのようにそのまま気を失った。 俺は妹からゆっくり離れて改めて時計を見ると、朝の6時を回ろうとしていた。 もう、何も考えたくなくて俺もそのまま眠りについた。 140 : 普通の兄妹でありたい! 2010/08/24(火) 18 49 23 ID /udSiF4E 兄ちゃん、やっと見つけた。 もう、離れたくない、離したくない。 兄ちゃんに近づく女は許さない。 兄ちゃんと二人きりの生活…。 兄ちゃんと添い遂げたい、一生面倒見てあげたい。 兄ちゃん、馴一、ジュンイチ。 ああ、好きよ。 好き。 このまま時が止まってしまえば良いのに…。 ____________ アパートに戻る途中見つけたチェーン店で一日ぶりの食事を採った。 食べている間中向かい側に座っている妹にじっと見られている気がして、なるべく妹のほうを見ないようにして食べた。 それからアパートに着き2人掛けのソファに腰を下ろた。 そのときに気がついたが思ったより体力を消耗していたらしい。 帰ってきて急に疲れが出てきた。 暫く休憩をしていると、隣に妹が寄り添うように…俺の腕を抱きしめるように座ってきた。 コイツは疲れていないのだろうか、そう聞こうと思ったが止めた。 今日はもう、ゆっくり休みたかった。 俺はふと本当にこれで良いのか自問自答してみた。 それに… ああ! この2日の間で俺の決意は崩れてしまった。 今はこれで良いと自己暗示してみたものの…。 いつかそれが無意味なものになってしまうのではないだろうか…。 わかんね。 妹は俺を見つめていたらしく俺と目が合うと、笑顔を浮かべた。 今の俺には妹のその笑顔が苦しく感じた。 それに、 休日は今日までで明日から仕事へ行かなければならない。 ため息が出た。 普通の兄妹でありたいのに、俺は妹から逃げられない。 戻る 目次
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――――斧が、振り下ろされる。 緑色の大斧の一撃が向かう先は、騎士の首。 髪をかき上げ首を差し出すのは、理想の騎士と名高き円卓の一員、太陽の騎士ガウェイン卿。 ガウェイン卿は抵抗のそぶりも見せず、斧が振り下ろされる時を待つ。 陽は沈み、聖者の数字が輝くことは無く。 大斧の一撃は、この誉れ高き騎士の首を刎ね飛ばすことだろう。 緑色の大斧を振り下ろすのは、緑色の騎士。 甲冑、衣服、斧に始まり、瞳、頭髪、皮膚の色にいたるまで、全身を緑で染め上げた異相の騎士。 およそ人ではないのだろう。 斧を振り下ろし太陽の騎士の首を刎ねんとする瞳は、昆虫を思わせる無機質さを携えていた。 これはゲームである。 挑戦者の首を刎ね、仕損じれば相応する挑戦を相手に挑ませる死亡遊戯。 ガウェインは一年前、首切り遊戯を持ちかけてきたこの緑の騎士の首を刎ねた。 だが、騎士は死ななかった。 緑の騎士は自らの首を抱え、一年の後にガウェインの首を刎ね落とすと宣言して悠々と帰って行った。 一年が経ち、今に至る。 ガウェインに恐れは無かった。 なぜなら、彼には秘策があったからだ。 そして斧が振り下ろされ――――首を刎ねる直前でピタリと止まった。 「……? どうしました、緑の騎士よ。私の首を刎ねるのでは無かったのですか?」 緑の騎士は答えない。 静かに、再び斧を振り上げる。 そしてもう一度斧を振り下ろし――――今度も、斧は直前でピタリと止まる。 「……なにがしたいのです。斧を自在に操るその技量は感嘆に値しますが、私を侮辱しているのですか?」 不機嫌を隠そうともせず、ガウェインが再度問う。 それでもやはり、緑の騎士は答えない。 再三斧を振り上げる。 ガウェインはギリと歯を噛み締める。が、斧を振り上げられれば首を差し出す他ない。 ごねて挑戦をうやむやにしようとする臆病者……そのように後ろ指を指されるのは騎士としての誇りが許さないためだ。 心臓の鼓動が五度。それだけの時間の沈黙。 そして、三度目。 斧が振り下ろされ――――今度こそ、ガウェインの首を捉える。 鮮血。 「ッ……!」 だが、ガウェインの首は繋がったままだった。 斧の一撃は首に切れ込みを入れるも、首は繋がり命を永らえた。 これはガウェインがある貴婦人より借り受けた腰帯の魔力……なのだろう。 危機を跳ね返す魔力を持つという話だったが、どうやら真実だったらしい。 その割には、多少とはいえ負傷をしてしまったが…… 「……顔を上げてくれ、太陽の騎士よ」 緑の騎士が静かに口を開いた。 言われるがまま、ガウェインは顔を上げて立ち上がる。 首からは血が滴っているが、騎士の誇りはそれよりも優先するべき事柄である。 「挑戦は私の勝ちですね、緑の騎士」 ガウェインが余裕の笑みを浮かべる。 だが、緑の騎士は悲し気に首を振った。 「いいや……残念だが、試練は今一歩のところで果たされなかった。キミの首の負傷がその証拠だ」 「なんですって?」 思わず尋ね返すガウェインに、緑の騎士は深くため息をつく。 それは侮辱と捉えることもできたが、そのため息に籠る深い悲しみを感じたガウェインは何も言うことが出来なかった。 すると騎士は右手で顔を覆い、仮面を外すようにその手を横にあけた。 その下から現れたのは、緑では無く人の肌色をした男の顔。 ガウェインはその顔をよく知っていた。 「見てわかる通り私は怪物だ、ガウェイン卿」 「貴方は……!」 その男の名はベルシラック。 ここしばらくの間、ガウェインが逗留していた城の城主だ。 「私はキミと狩りの腕を競った。互いに仕留めた最大の獲物を交換しよう、と。 キミはこの挑戦を受け、我が妻から受けた接吻を私に返した。 同時にキミは我が妻からの誘惑を礼儀正しく固辞した。 素晴らしいことだ。キミこそ理想の騎士の名に相応しい。ただ一点を除いては」 そう……ガウェインはこの男の妻から誘惑を受けた。 美しい貴婦人からの愛を受け、また愛を捧げることは名誉なことであったが、逗留の身で人妻に手を出すのは同義にもとると誘惑を退けた。 されど、やはり貴婦人との交歓もまた騎士の名誉。 ガウェインは貴婦人からの接吻を受け、これを最大の獲物として城主ベルシラックに返したのだ。 この貴婦人がガウェインに与えた腰帯こそ、持ち主を危機から守ると言う腰帯である。 「……すべては仕組まれたことだった、というわけですね。 しかし、その一点とは?」 尋ねるガウェインに、ベルシラックは悲しみを携えたまま深く頷いた。 「キミは我が妻から腰帯を受け取ったことを黙り、この挑戦に臨んだ。 これは公正明大であるべき騎士道にもとる行いだ。 私の一度目と二度目の斧は、キミが私の挑戦を受け獲物の交換に応じたことと、妻からの誘惑を退けたために留めた。 しかし一点、その腰帯を隠したという罪のために、私は三度目の斧を振り下ろしたのだ」 事情を話され、ガウェインは自らをひどく恥じた。 円卓の一員として、偉大なる騎士王の配下として、誰よりも騎士道に忠実でなければならない我が身が、騎士道に背いたのだ。 しかしベルシラックは悲しみを抱えたままに笑い、ガウェインの肩を叩いた。 「気を落とすな、太陽の騎士よ。 今一歩のところで試練は果たされなかったが、キミは我が死の遊戯に名乗りを上げ、臆することなく首を差し出した。 凡百の騎士には決して真似のできない、尊い行いだ。 キミのその勇気に敬意を表し、改めて我が腰帯を受け取ってもらいたい。 私は魔女モルガンの呪いを受けこのような姿になってしまった怪物だが、この帯は必ずやキミの窮地に加護を与えるだろう」 「ベルシラック卿……」 「さぁ、友よ。 キミの勇気は私の呪いを解き、我が首を刎ねるには至らなかったが、確かに示されたのだ。 なにを気落ちすることがあろうか」 二人の騎士は固く抱擁を交わした。 しばらくの後、ガウェインは首の傷の治療を受けると、ベルシラックに別れを告げてキャメロットへと帰る。 それを見送るベルシラックは――――やはり、ひどく悲しい表情を浮かべていた。 ◇ ◆ ◇ その少女は、頭を抱えていた。 それは文字通りにであり、慣用句としてのそれでもある。 少女――――町京子は、夜の路地裏でひとり自らの首を抱え、本来頭部があるべき場所でぼうぼうと幽体の炎を揺らめかせながら、思い悩んでいた。 町京子は、デュラハンである。 アイルランドの伝承にある妖精……とは、また違う。 突然変異的に誕生する亜人……イマドキの言い方をすれば、『亜人(デミ)ちゃん』の少女だ。 生まれつき首と胴体が分離しているだけの、ただの女子高生である。 亜人(デミ)は珍しい存在だが、世界に認知された、「ちょっと特殊な人間」に過ぎない。 デュラハンは亜人(デミ)の中でも珍しい存在らしく、現在世界に三人しかいないと言うが……それでも、町京子は普通の女の子だ。 伝承のように馬に乗ったりはしないし、人に死を告げたりもしない。 首が分離しているから生活で不便することもあるし、周りからはどうしても奇異の視線で見られるが、特異体質を持つ少女以上のものではない。 ごく普通に高校に通い、ごく普通に友達とおしゃべりをして……ごく普通に恋をする、ごく普通の女子高生。 ……というのが、町の世界の話である。 今彼女がいる場所は、そうした常識が通じない世界だった。 冬木、聖杯戦争、令呪、聖杯……町の頭に流れ込んできたそれら神秘の情報も、十分に驚嘆に値する。 だがそれ以上に問題だったのは、この世界が町のいた世界とは異なる世界……亜人(デミ)がいない世界であるということだった。 亜人(デミ)が存在しない世界。 であれば、自らの首を抱える町の姿は、この世界の常識で言えば正体不明の怪物以外の何物でもないのだろう。 流れ込んできた情報の中に「ここが異世界である」というものがあったのは、幸運だった。 もしも知らずに外を出歩いていたら、阿鼻叫喚の状況になっていただろう。 最悪、怪物として殺されてしまっていたかもしれない……というのは、考え過ぎなのだろうか。 かつてあったという亜人(デミ)への迫害を考えれば、それは思い過ごしではあるまい。 幸運と言えば、この世界に召喚(?)されたのが夜であることも幸運だったし、人目につかない場所だったのも幸運だった。 それに…… 「やぁ、戻ったぞマスター」 「あ……ライダーさん!」 声に振り向けば、そこには緑色の衣服を纏った緑髪緑目の男性。 彼は町が召喚した(らしい)、ライダーのサーヴァントだ。 召喚早々、簡単に自己紹介と現状確認を行うと、人前に出れない町に代わって買い物に行ってくれたのだ。 ……彼の緑一色の衣服は少々古めかしく、色合いもあって目立っただろうが……首無しの女子高生よりはマシだろう。 「それで、ええと……」 「ああ、問題ない。安物だが、とりあえずこれでどうにかなるだろう」 そう言ってライダーが差し出したのは、中古品のバイク用フルフェイスヘルメット。それと紐だ。 「すみません……無理言って買いに行ってもらって……」 「いや、気にすることはない。キミのその外見なら、これぐらいは必要だろうからね」 町が急場しのぎにと考えたのは、単純な話だ。 フルフェイスのヘルメットを被り、紐で固定して急造の頭部とする。 ……それでも十二分に目立つだろうが、首が無いよりはマシである。 揺らめく幽体の炎は触れられると神経を圧迫される感覚を味わうため、中が空洞なバイクのヘルメットが最適なのだ。 頭はカバンに入れて隙間から外を覗けば、物凄くやりづらいが外を歩くことも不可能ではないだろう。 「その……首を長くして待ってました」 「……ぷっ」 デュラハンジョークである。 幸いにして評価は悪くなかったようで、ライダーがクスリと笑う。 「それで、その、聖杯戦争……? のことなんですが……」 「ああ、失敬。そうだな。その話をしなければなるまい」 いそいそと町が居住まいを正し、ライダーはそれに応じて真面目な表情をした。 ……その表情が本来緑一色に染められていることを、町は知っている。初めて会った時に見たのだ。 最初はビックリしたが……亜人(デミ)の一種だと思えば、それほどおかしくも思わなかった。 閑話休題、聖杯戦争である。 英霊を用いた最小規模の戦争……正直、ピンと来ない部分は多いが。 「私……やっぱり、帰りたいです。 友達や、家族や……先生のいる場所に」 町の中にあるのは、その想い。 亜人(デミ)の友人たち。亜人(デミ)でない友人たち。 自分を愛してくれた家族。 そして……大好きな、先生。 それぞれの顔が町の瞼に浮かぶ。彼らと永遠にお別れというのは、町にとって許容しがたいことだった。 「私、あまりお役に立てないかもしれませんが……ライダーさん。一緒に戦ってくれますか?」 真剣に、ライダーの瞳を見て、町は問うた。 これでも一世一代の想いだ。 やけに大きく激しい心臓の音。 それが聴こえたのか否か、またライダーは優しく笑った。 「貴婦人の願いとあれば、無下にはできまい」 「そ、そんな、貴婦人だなんて……」 「いやまったく、私もまだ青いな」 「……それ、緑色系の冗談ですか?」 ライダーは肩を竦めた。 思わず、町の表情が綻ぶ。 続いてライダーは表情を引き締め、騎士が貴婦人にそうするように跪いた。 気づけばその顔は緑に染まっていた。全身が緑色だった。 「当然だが、私の願いもある。 となれば戦わないという選択肢はことここに至って存在するまい」 町の表情も引き締まる。 ライダーが自らの胸に手を置き、頭を垂れた。 「――――サーヴァントライダー。 我が斧、我が愛馬は常に貴女と共にある。 風よりも早く聖杯まで駆け抜けることをここに誓おう。 契約はここに成立した。 マスター、貴女に勝利を!」 ああ、彼は本物の騎士なのだと、町は理解する。 ならばそれに報いるべきだとも思うが、悲しいかな女子高生であるところの町には報い方がわからない。 どうしたものかとまごまごしていると、ライダーは静かに顔を上げてまた笑った。 「まぁ、戦争自体は私の好きにやらせて頂こう。 こう言っては何だが、マスターが戦の機微に聡いとも思えない。 キミは安心して、我が愛馬の背に乗りたまえ」 「う……」 ぐうの音も出ない。 だが、嫌味とは不思議と感じなかった。 笑うライダーの表情が、気安い冗談のそれだと感じさせるのだ。 もちろん、彼の言うことは純然たる事実でもあるのだけど。 その辺りまで計算して言っているのであれば、彼は中々に意地の悪い男だった。 だからせめて、町にできる仕返しと言えば。 「……ライダーさん、腹黒いって言われません?」 「! ハハハ、それは初めて言われたな!」 この冗談もお気に召したようで、ライダーはまた笑った。 「ええと、それじゃあ寝る場所を探さなきゃ……あ、ライダーさん、霊体化っていうのは……」 「ああ、言い忘れていたが、私は霊体化できないんだ」 「えっ」 「私はサーヴァントとして少し特殊でね。すまないが、実体化したまま付き従わせてもらおう」 「え、えぇー……」 「……お、頭を抱えたな?」 「言ってる場合ですかー!?」 【クラス】ライダー 【真名】緑の騎士 【出典】『ガウェイン卿と緑の騎士』 【マスター】町京子 【性別】男性 【身長・体重】183cm・84kg 【属性】混沌・中庸 【ステータス】筋力B 耐久EX 敏捷B 魔力B 幸運D 宝具A+ 【クラス別スキル】 対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。 大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。 騎乗:- ライダーの騎乗スキルは通常のものとは異なる。 後述するスキルと統合されているためにこの表記。 【保有スキル】 森の王:A+ 森を支配する王としての権能。 森でのみ使用可能な軍略、動物にのみ適用可能な騎乗、森・獣属性を持つものにのみ効果があるカリスマの複合スキル。 獣への攻撃にボーナス修正がかかる効果も内包する。 魔女の呪い:EX 魔女モルガンより受けた呪いにより、全身緑の不死身の怪物と成り果てている。 ライダーが身に着けたものは全て緑に染まり、また霊核を破壊されても死亡しない。ライダーには“死”が存在しないのだ。 一見して無敵の能力だが、再生には少々時間がかかる点に注意。 変化:E 自らの肉体を変化させる能力。 このスキルにより、ライダーは皮膚の色などを通常の人のように偽ることができる。 神性:E- 堕ちたる神霊。 魔女の呪いにより、その神性は限りなく劣化してしまっている。 【宝具】 『首のない王(ノーネック・メイキング)』 ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 ライダーが持つ不死性を象徴する緑の腰帯。 固有スキル『森の王』と並び、ライダーに残された神霊としての権能の一端。 この腰帯にはライダーの権能でもあり呪いでもある不死の加護が宿っており、他者に与えることで対象を危機から守護する。 腰帯は分割して与えることも可能。その際も加護が減じることはない。 ……が、これは神霊の加護。与えるためには対象が相応しい“試練”を乗り越える必要がある。 『緑騎士と嵐の夜(グリーンマン・ワイルドハント)』 ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~60 最大捕捉:1000人 駆けるライダーを先頭に、森の獣と樹木の精霊が入り混じって全てを踏み散らす蹂躙行進。 真名開放と同時に無数の獣と精霊が召喚され、共に蹂躙を行う。 これは死霊・精霊の群れであるため、抵抗するには耐久値以上に魔力や加護が重要となる。 また冬の森を駆ける森の神とその軍勢は不吉の象徴であり、レンジ内の敵は幸運ステータスが大幅にダウンする。 【weapon】 『緑の駿馬』 ライダーが騎乗する名馬。 呪いにより、全身が緑に染まっている。 『緑の大斧』 ライダーが武器として扱う首狩りの大斧。 呪いにより、全体が緑に染まっている。 【特徴】 鎧、衣服、武器、騎馬、頭髪、瞳、皮膚にいたるまで、その全てが緑で塗りつぶされた異形の騎士。 誠実さを重んじるが、どこか身勝手で人を食ったようなところも。 【解説】 『ガウェイン卿と緑の騎士』に登場する、その名の通り全身緑一色の騎士。 この騎士はある日キャメロットに現れ、「首切りゲームをしないか」とキャメロットの騎士にもちかける。 すなわち、斧で自分の首を斬りおとし、自分を殺すことができたらそちらの勝ち。 しかしもしも自分が無事ならば、それに相応する挑戦を受けてもらう、という死の遊戯である。 当然騎士たちは怖気づくも、太陽の騎士ガウェインがこれに挑戦。見事一撃で緑の騎士の首を刎ね落とすも…… ……騎士は自らの首をひょいと持ち上げ、「一年の後、緑の礼拝堂にて待つ。その時貴様の首を刎ねよう」と言い残して去っていく。 その後ガウェイン卿は騎士の挑戦を受け、試練を乗り越え、緑の騎士……ベルシラックとの友情と、その加護を持つ腰帯を手にしたというのは本編冒頭通り。 一説によればこの伝承はより古い……クー・フーリンの伝説だったものが、ケルトの属性色濃いガウェインに受け継がれたものであるらしい。 ……ところで『首と胴が分かれた、全身緑の男』と言えば、ケルトに伝わる森の精霊『グリーンマン』である。 『顔のない王』とも呼ばれるグリーンマンは森の死と再生……つまり冬と春という季節の循環を司る精霊であり、神霊。 時に仮面をつけた頭部だけで描かれる、姿の見えない森の王。後に森の番人ロビンフッドとも同一視された。 その起源は鹿角を生やした森の神ケルヌンノスに由来するとも言われている。 緑の騎士の正体は、このグリーンマンともケルヌンノスとも呼ばれる堕ちたる神霊である。 冬と春の循環、死と生命、獣と狩猟を権能とするワイルドハントの長。 元は神であったものが零落し、さらに魔女モルガンの呪いを受けて怪物と成り果ててしまったものが、この緑の騎士なのだ。 ベルシラックというのも人としての仮の名であり、故に真名を緑の騎士としている。 魔女がかけた不死の呪いと、元来所持していた死と再生(不死)の権能の相乗作用により、決して死ぬことのできない不死身の怪物となってしまったのである。 もしもガウェイン卿が最後まで試練を完遂することができれば、彼は不死の呪いより解き放たれ、神の姿に戻れたのかもしれない。 彼は現在も、深い森の中で自らを殺す者が現れる時を待っている。 そのため、彼は通常の英霊と違い実体として召喚される。彼は世界のどこかで生きているのだ。 今も。 ずっと。 いつまでも。 【サーヴァントとしての願い】 この身に死を。神としての復活を。 【マスター】 町京子@亜人ちゃんは語りたい 【能力・技能】 突然変異的に生まれる亜人の一種『デュラハン』であり、生まれつき頭部が体から切り離されている。 その状態で生まれ育ったため、首の持ち運びはもちろん、頭部が無い状態でも書き物などが行える。 慣れ親しんだ場所であれば胴体だけでの活動も可能であるが、逆を言えば知らない場所に胴体が取り残されてしまえば何もできないとも言える。 首と胴体が離れていられる距離、時間に制限はない模様。 その他、非常に学業優秀。学年一位を取れるだけの頭脳を持つ。 よく運動し、また常に頭を抱えていることから、筋肉もそこそこついているらしい。 いずれにせよ、女子高校生の範疇である。 【人物背景】 アイルランドに伝わる妖精をルーツに持つデュラハンの亜人(デミ)ちゃん。 『亜人(デミ)』というのは、亜人という呼称を古臭いとして現代の若者が使う呼称……らしい。 デュラハン特有の悩み……常に片手が塞がった状態での生活、特徴的な姿故の人付き合いの困難さなど……を抱えているが、それ以外はいたって普通の女子高生。 その特性上常に自分にしろ他人にしろ人に頭を抱えられてきたためか、人に頭を抱きしめてもらうことを好む。 現在、生物教師の高橋先生に恋をしている。 真面目で頑張りやさんな、恋する首なし女子高生。 【マスターとしての願い】 帰りたい。
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春休み中にやりたいこと ①運動 →ジムに通う(横浜国際プール) →泰次郎とバスケ →走る ②英語(英検・TOEIC) →単語+問題集(英検優先) →ガイド行く ③経済 →問題集(ミクロ)を解く ④読書 →心理系 →経済系 →就活系 ⑤技術 →ペン習字 ⑥趣味 →映画見る ⑦ドラマ →引継ぎ資料作る →裏ドラネタを考える ⑧留学 →スケジュールを組む ⑨その他 →部屋改造 →家庭教師を探す top
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蹴りたい背中 ごぞんじ、綿矢りさの芥川賞受賞作。 主人公は高校一年生の「ハツ」という女子。彼女は、入学して間もないというのに、はやくもクラスでは浮いた存在になっている。浮く理由は簡単で、自分からすすんで周りを遠ざけているからだ。同級生や先輩、先生のふるまい、特に意味のないおしゃべりをしたり、他愛もないことで笑いあったりなどの、人付き合いを円滑にしようというコミュニケーション上の努力のことをバカにしているのだ。そして、私は違う、おかしくもないことで笑ったりしないし、くだらない話はしないし、どうでもいいやつとつるむのなんてまっぴらだ。そう思いながら、いつでもつまらなそうな顔をして、たまに誰かがいったことで笑いそうになっても、無理やり笑いを我慢する。相手の機嫌をとろうとしたり、気をひこうとしたり、先生だっていい年して生徒に媚びるようなまねをして、どうしてこいつらはこんなに分かりやすく白々しい茶番を、あたかもそこになにか重要な意味でもあるかのごとく、毎日飽きもせずに繰り返すことができるんだろう。そう思いながら、授業中プリントを細かく破って、気だるさをデモンストレーションするのに余念がない。ははは。一言で言えば「自意識過剰」。けれど、きっと彼女はそんな風に一言で自分を評されることを死ぬほど嫌うはずだ。 同じクラスに、ハツと同じような、人間関係の輪からはみ出してしまった生徒がもう一人いる。こちらは男子で、苗字を「にな川」という。おそらく漢字で書けば「蜷川」なのだが、ハツからすると「蜷」の字は「かたつむりを連想させる」難しい字なので、彼女の一人称で語られているこの小説内では「にな川」という表記が通されている。そのにな川もやはり学校では孤立し、勉学や部活に勤しむわけでもなく、ただひたすら時間が過ぎるのを待っているような存在だ。ただ、ハツとは逆に自意識というものが欠落しているのではないかと思われる。少なくともハツの眼にはそう写るらしい。たとえば、にな川は授業中に女性向けファッション雑誌を一心不乱に読みふける。彼は「オリチャン」というファッションモデルのファンで、ほぼ一日中そのことばかり考え続けているのだが、それにしたって、これはかなり危険な行為だろう。クラスの「余り物」である男子が、そんな雑誌を熱心に読んでいる様子がどういうふうに周囲の眼に映るか。しかし「にな川」はあくまで周囲には無関心である(ように見える)。 これは想像だけれど、ハツは他人から自分のことを「わかる」と言われてもたいして嬉しくないだろう。その一方で「わからない」と言われると悪い気はしないはずだ。そして「わかってない」と言われると、たぶん逆上するのではないだろうか。 彼女は周囲の人間の様子、特に他人に同調して行動することを、わかりやすいだけで中身がないものとして軽蔑している。だから、他人に同調することをやめた自分が「わかりやすい」人たちから「わからない」人と扱われることは当然である。むしろ自分が単純な人間ではないことが証明された気がして得意な気持ちもするだろう。こうした「わかりやすい(けど本当は何もわかってない)人/わからない(ように見えて実はよくわかっている)人」の対立によって自尊心を満たしている、そして現時点ではそれしかないハツにとって、「わかってない」と言われることは全否定に等しい。 ところが、にな川という男のやることなすこと、ハツの自意識が張り巡らす「わかりやすい」検出網に全くといっていいほどひっかからない。かといって、彼はハツと同じ「わからない(ように見えてよくわかっている)人」でもない。にな川に対してはハツがこれまでいつも周囲に当てはめてきた図式が使えないのである。それでハツはにな川に関心を持つ。 この小説では、事件らしい事件はなにも起こらない。ちょっとした感情の起伏と、何かが起きそうな気配だけがある。それらは、既存の言葉を使って(ハツは嫌がるだろうけど)「わかりやすく」分類しようと思えばできなくもない。現にハツの唯一の友人である絹代は、ハツとにな川の仲をいつも恋愛関係の枠組みで解釈しようとする。けれど、少なくともハツとしては、まだまだ「恋」やその他のわかりやすい言葉で呼ぶ必要のない、呼ぶわけにはいかない、正体知れずの「蹴りたい」気持ちを抱えている。その気持ちは、急いで名指ししようとしても、名付けようと意識するそばから変化してしまう微妙な段階にあって、ちょうど夜明け前の空の色調のようだ。 ありものでは容易に満足しないハツが、膨らんだ自意識の下からようやく芽生えつつある自分の感情と欲求をどう育てるのか。着陸点はどこなのか。この自意識の続きを読んでみたい気はするのだけど、なぜか、夜が明けきってしまえば今度は厚い雲が出てくるようにも感じられて、どうも複雑な気分である。 今回はアップが大変遅くなってしまってすみませんでした。和泉さん、「か」でお願いします。