約 4,018 件
https://w.atwiki.jp/compels/pages/173.html
「うう……オリヴィア……シャーロットお姉様……ここは一体何処なの……?」 殺し合いの舞台の何処か、腰まで届く長さの金髪のロングヘアに上が白、下が青に分けられた優雅な服装をした幼い少女が自らの姉と信頼する従者の名前を呼びながら、一人寂しくトボトボと歩いていた。 彼女の名はメアリー、彼女は彼女の元いた世界において世界の三分の一を植民地下においている覇権国家「アルビオン王国」において王位継承権第一位の座にいる王女である。 とは言っても彼女も最初から一位の座にいたわけではなく、元々一位の座には彼女の兄であるエドワードがいたのだが、彼は少し前に何者かの手によって殺害され、その結果二位であった彼女が繰り上がる形で一位の座に就いたという経緯があった。 だがそれからが彼女にとって受難の日々の始まりでもあった。前述のように一位の座にいたエドワードが殺害されたことで王族に対してすら強い発言力を持つ内務卿のノルマンディー公の「彼女を次期女王に相応しい教養を身につけさせる」という判断により、家庭教師の増員、及び勉強や礼儀作法の習得、及び王女としての事務作業の増加などによる過密スケジュールにより、彼女の自由時間は僅かな休憩を除いて殆ど失われてしまっており、一度だけそれに耐えかねて休憩時間の隙をついて窓から逃げ出そうとしたのだが、所詮は幼い子供のとった短絡的な行動、直ぐに発見された上に転落しそうになり、その時は自身の専属メイドであるドロシア……後で正体がチーム白鳩のメンバーであるドロシーが王室に侵入するための偽りの姿であることを知ったのだが……によって救出されたものの、自身の行為に激昂した家庭教師のピーブルスによって体罰を加えられた上に罰として休憩時間すら奪われてしまい、その後移動中に襲撃され大怪我を負ったことをきっかけに自身の身を案じてくれた姉のシャーロットと彼女の所属するスパイチームのメンバーであるチーム白鳩のメンバー、アンジェ、ドロシー、ベアトリス、ちせの5人の手引きによって信頼する従者のオリヴィアと共に隣国の共和国に亡命しようとしたものの、その行動を読んでいたノルマンディー公が手引きした兵士たちによりチーム白鳩のメンバーとオリヴィアと共に取り押さえられてしまい亡命失敗、無理矢理連れ戻されてしまったのだ。 「もういや……私は女王になんてなりたくないのに……何で私ばっかりこんな目に……」 彼女は王位継承権こそ一位の次期女王候補なものの、本質的な所はまだ幼い子供であり、子供らしく自由に遊んだり気ままに生きたいという強い気持ちがあった。だが事態はそれを許してはくれなかった。 現女王である祖母は高齢化により最近体調を崩し「もう先は長くない」と国中で噂されているレベルにまで体調は悪化しており、それに加えて元一位のエドワードの死亡、更に先ほどの亡命失敗の一件で姉のシャーロットがスパイであることがノルマンディー公にバレてしまい、同時期に兄のリチャード王子がエドワード殺害を首謀したという疑いで牢獄送りとなり、二人の王位継承権が実質剥奪されたことで自身が次期女王となることがますます確固たるものとなってしまっていた。それに加えて亡命を企てたことで自身に架せられた過密スケジュールや監視体制は今まで以上により苛烈かつ強固なものとなってしまっていたのだ。 自身はリチャード王子や亡命を手引きした罪で牢獄送りとなったチーム白鳩のメンバーやオリヴィアと違い、物理的に牢屋に入れられているわけではない。 しかし彼女にとっては亡命失敗後の生活は彼女たちと同様、牢屋に入れれられている囚人と何も変わらないと感じていた。 部屋の中も外も王宮の兵士たちによってがっちり固められ、逃げ出す隙は一切無い上にピーブルスを始めとした家庭教師たちによって厳しい教育が課せられ、少しでも反抗すれば体罰など当たり前のように加えられる……そんな地獄のような毎日を日々過ごしていた。 加えて自身のスケジュールの決定権はノルマンディー公に全権が委ねられ自身に一切の決定権はなく、唯一の心の拠り所であったオリヴィアも現在では亡命失敗の一件で牢屋行き、姉のシャーロットとも会うことは一切許されない。 そんな毎日が続いたことである時、そのあまりの辛さからトイレで激しく嘔吐した事があったのだ。そして嘔吐が収まった後で自身の頭の中にある一文字が浮かんできた。「死にたい」と。 そんな折に「海馬乃亜」と名乗った謎の存在によっていつの間にか殺し合いに参加させられ、現在に至るという訳なのであるが……彼女はこの事態を喜ぶことは全くできなかった。 「人を殺せだなんて……そんなこと出来るわけないし……私はチーム白鳩みたいに戦えないし……一体どうしたらいいの……」 そう、彼女は姉のシャーロット……「プリンセス」と彼女のチームメイトであるチーム白鳩の面々と違い、スパイでも何でもないただの一般人でありそれに加えてチーム白鳩のメンバーたちと違って人を殺す覚悟も技術も一切身につけておらず、王国と違って自身を警護してくれる兵士も工作員も一切いない場所に単身一人で放り出された所で何をすればいいか分からず途方に暮れるのは至極当然のことであった。 ただ、元の世界に帰りたくないという気持ちはありつつも、何もせずにただ黙って殺されるような覚悟も持ち合わせていなかったため、取り敢えず当てもなく歩くことにし、今に至るのであった。 やがて歩いているとメアリーの目の前に彼女の常識では考えられないような存在が現れ、メアリーは思わず腰を抜かしてしまう。 「ひぃ……で、でっかい蟲……い、いやあ……お願い……どっか行って……」 彼女の目の前に現れたのは一匹の虫であった。大きさはメアリーの半分くらい、丸い大きな頭部に丸い大きな目、黄色い嘴のような口を持ち、手が4つ、足が2つの合計6つの手足を持ち、紅い4枚の翅と触角を持つ蝶々のような見た目をした虫であった。 「だ、大丈夫よ……私は貴女に危害を加えたりしないから……だから安心して……」 「え?……しゃ、喋ったあぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 そう、蝶々の名はちびモスラ、怪獣島で双子の小美人と共に暮らすちびゴジラの仲間の怪獣の中の一匹であり、少し前に新しく怪獣島にやってきたちびメカゴジラとの挨拶を済ませた後、気が付いたらいつの間にかこの殺し合いに巻き込まれていたのだ。 彼女は怪獣だが本家モスラ同様大人しくて引っ込み思案でシャイな性格なものの、優しくて心優しい一面も持っており、人間に対して積極的に危害を加えるつもりはなかった。 だがメアリーは「異常な大きさの巨大な虫が人間の言葉を喋って話しかけてくる」という非現実的な状況から、彼女の言葉を信じることが出来ず、涙目になりただ後ずさる事しか出来なかった。 「い、いやあ……襲われる……食われる……お願いだからどっか行って……」 「だ、大丈夫よ、そんなことしないから……私は貴女の味方だから……お願いだから信じて……」 尻餅をついた状態でただ後ずさる事しか出来ないメアリーと、何とか自身が味方であることを信じてもらおうと、一歩ずつメアリーに近づいていくちびモスラ、そんな状況が続くかと思われた時であった。 突如として何者かがメアリーとちびモスラの間に割って入るような形で現れ、ちびモスラの前に立ちふさがり、メアリーを守るような形でちびモスラと対峙する。 現れたのは一人の少女であった。外見年齢はメアリーとさほど変わらない位。腰まで届く位の長さの白いロングヘアに色白の肌、着ているワンピースや靴や髪飾りなど全てが白色で統一されていて、まさに「白の少女」と呼ぶに相応しい純白の少女であった。 彼女の名前はリリィ、突如として降り始めた「死の雨」によって発生した化物「穢者」たちによって滅んだ「果ての国」の唯一の生き残りであり、穢者を浄化する能力を持つ「白巫女」の4代目でもあり、幼い身でありながらも穢者の救済と滅びた王国の謎を解き明かすため自らに味方してくれる穢者達の力を借りながら戦い続けていたのであるが、その最中に突如として今回の殺し合いに巻き込まれ、他の参加者を探していた最中にメアリーとちびモスラを発見し、メアリーが襲われていると判断して乱入してきたのであった。 「……」 彼女は永い眠りの中で記憶を失っており言葉を喋ることも出来なくなっているのであるが、それでも自らの意思や感情等はキチンと持ち合わせており、ハッキリとした敵意の込めた目でちびモスラを睨みつける。 「ち……違うの……私はただこの子と仲良くなろうと……お願いだからそんな目で見るのはやめて……」 ちびモスラは優しい性格であるが引っ込み思案な所もあり、基本的には友人である小美人の二人が彼女の代わりに話すことが多いのであるが、二人は性格に難がある部分があり、彼女の意に反してあることないことを勝手に吹聴し、相手を不快にさせたり誤解を抱かせるような言動を頻繁に繰り返すため、彼女自身も内心二人の言動には困り果てていたのであるが、やはり引っ込み思案で口下手な彼女にとっては二人の存在は必要不可欠であり、そのため二人と無理やり引き剥がされ一匹で相手と応対するのは未だに苦手な部分もあったのであった。 やがてリリィが合図するかのように手を挙げると彼女の傍らに一人の女性が現れる。 現れたのは異形の女性であった。外見は典型的な魔女を彷彿とさせるが全身がボロボロで朽ち果てており、手に持った杖もまるで枯れ枝を彷彿させる形状とまさに「死者」と呼ぶに相応しいようなそんな印象を抱かせる見た目をした女性であった。 彼女の名は「黒の魔女 イレイェン」、かつて王国の魔術協会において若くして天才と持て囃された魔女であり、リリィの先代巫女「フリーティア」の親友でもあったのだが、死の雨によって穢者と化し、魔術協会の跡地の最奥でリリィを待ち受けていたのであるが、死闘の末に敗れ、リリィによって浄化されたことで彼女の力となり共に戦う事を選択した存在でもあり、リリィが乃亜によって今回の殺し合いに参加させられた際に大半の穢れの魂を没収されたのであるが、支給品という形で唯一彼女に渡された穢れの魂であった。 やがてイレイェンは杖を振り上げると杖の先から赤黒い魔力弾が形成され、ちびモスラを攻撃しようとする。 「やめて……どうしてそんなことするの……もうやめてぇ!!」 完全に信用してもらえず、あまつさえ攻撃されそうになったことでちびモスラは悲しさのあまり遂に泣き出してしまう。 それを見てあまりに不憫に思ったメアリーはリリィの服の裾を掴んでリリィに話しかける。 「もういいの……もうあの蝶々さんが悪い子じゃないことは分かったから……可哀想だからやめてあげて……」 「……」 リリィとて数多くの穢者と戦ってきたのではあるが、だからといって罪もない相手にまで手をあげるような考え方はしていない。 メアリーの意思をリリィが汲み取るとリリィはイレイェンに攻撃をやめるよう合図を出し、イレイェンはそれに従い姿を消す。 そしてリリィは未だ泣いているちびモスラに近づくと彼女の頭をゆっくりとなで、彼女を落ち着かせるとリリィはメアリーとちびモスラの二人を連れ、湖近くの洞窟まで一旦移動する事になった……。 ◆◆◆ 「ねえねえ、怪獣島とか果ての国って色んなものがあるんでしょ?どんなものがあるかもっと色々聞かせて!」 「わ……分かったから……そうグイグイくるのはやめて……」 洞窟で3人で焚き火を囲みながら、メアリーはリリィとちびモスラから怪獣島や果ての国ことを好奇心旺盛な感じで色々と聞き出していた。因みにリリィは喋れないため、テレパシーを使えるちびモスラが彼女からテレパシーを使って聞き出したことを彼女の代弁役としてメアリーに伝えていた。 ちびモスラが言うには怪獣島にはちびゴジラを始めとしてちびギドラ、ちびラドン、ちびアンギラス、ちびビオランテ、ちびヘドラなどの多くの仲間が彼女と共に暮らしており、最近になって島に漂流してきたちびメカゴジラという新しい仲間が加わって少し前にちびゴジラが彼を連れて自身の所を訪れ、お互い自己紹介を済ませた少し後にこの殺し合いに巻き込まれたという事をメアリーは興味津々と言った感じでちびモスラからそれらの話を聞いた。 そしてリリィは地下室で一人目覚めた後、最初に仲間になった魂である黒衣の騎士と共に教会の地下、廃村、魔術協会の跡地などを道中で仲間にした穢れの魂と共に襲いかかって来る穢者達と戦いながら探索していき、魔術協会の最奥部で待ち構えていたイレイェンとの死闘を制した後、彼女を仲間にした少し後で今回の殺し合いに巻き込まれたという事をリリィの代弁者として話してくれたちびモスラからメアリーはそれらの冒険談を目を輝かせながら聞いていた。 「……いいなあ。二人とも友達がいっぱいいて自由に色んな所を冒険して……私にはそんなもの無縁だから……」 「?……そう言えば聞いてなかったけど貴女は殺し合いに呼ばれる前は一体どんな生活を送ってきたの?」 「……うん、実はね……」 自分たちの体験をあれこれ聞いてくるメアリーの態度に疑問を持ったのか、ちびモスラはメアリーの元の世界での立場や生活がどんなものなのか聞いてみると、メアリーは寂しそうな感じで自らの経歴を二人に話し出す。 彼女の元いた世界では聖アルビオン王国という国が覇権を握っており、自身は王国の王女として生をうけたこと。兄エドワードが殺されたことで自身が王位継承権一位になってしまい幼い身でありながら次期女王としての期待と責任を一身に負ってしまいそれから自由の殆どない辛い毎日を送ってきたこと。 あまりの辛さから逃げ出そうとしたものの失敗したり移動中に襲撃犯に襲われ命は助かったものの重傷を負ってしまったこと。 それを見かねた姉のシャーロットが自身の仲間であるスパイチームのチーム白鳩のメンバーと共に自身を従者であるオリヴィアと共に国外に亡命させようと決死の脱出劇を企てたものの、それを読んでいたノルマンディー公の指示を受けた兵士たちによってチーム白鳩のメンバーと共に取り押さえられてしまい、シャーロット以外のチーム白鳩のメンバーは投獄、シャーロットもスパイであることがバレてしまい、更に同時期に王族であるリチャード王子がエドワード殺害の容疑で投獄されてしまいそれらの要因が一挙に重なったことで自身が次期女王にならなければならないという責任が増した事、それに亡命を企てた事も合わさって今まで以上の厳しいスケジュールと体罰が当たり前のように行われる苛烈な教育、二度と逃げ出せないよう兵士たちによって厳重に監視された自由のない日々によって精神が限界に達しかけた所、今回の殺し合いに巻き込まれたという事をメアリーはリリィとちびモスラの二人に語りつくした。 「そう……そんなことがあったの……」 「……」 「私は……私は女王になんてなりたくないのに……ただ普通の年頃の女の子として過ごしたいのに……何で私だけこんな目に……」 メアリーは涙目になりながら自身の境遇を呪い、それをリリィとちびモスラの二人は心配しながら見つめていた。 ちびモスラは普段は小美人と共にアイライナーやマスカラなど色んなお化粧をしたり、二人と一緒に女子会をしたり、小美人だけでなく他の怪獣島の仲間と遊んだりするなど彼女なりに普通の女の子らしい生活を送ってきた。 「僕はお父さんみたいな立派な怪獣王になるぞ!」と日々言っているちびゴジラでさえ、特に気負いし過ぎたり厳しいスケジュールなどを自身に課したりするような無茶をしたりすることはなく、彼なりに自由に過ごしていることを同じ怪獣島の仲間であるちびモスラは知っていた。 リリィも確かに穢者達の蔓延る厳しい環境に幼い身でありながら一人放り出された身ではあるが、彼女なりに厳しい環境で一人生き抜くため、そして白巫女として穢者達を救うために一人戦い抜くことを自分の意思で決めており、黒衣の騎士を始め自分を助けてくれる魂達も彼女を温かく見守りつつ、彼女の意思を尊重して穢者達との戦いを最大限支援してくれたし、彼女自身も決して無理や無茶をせず自分のペースで戦闘や探索を進めていた。 それに怪獣であるちびモスラや白巫女であるリリィはともかく、メアリーは王女かつ次期女王であっても根は普通の幼い女の子である。状況が状況とは言えそんな女の子に無茶なスケジュールや厳しい教育、自由の無い生活はハッキリ言って苦痛以外の何者でもなく、更に彼女自身に女王になる覚悟も意思もない以上、いずれ身体と心に限界が来ることは火を見るよりも明らかであった。 そんな中で今回の殺し合いに呼ばれた事で、殺し合いの中でどうしたらいいか分からないという不安な気持ちと、望まぬ形とはいえ自由のない生活から一時的とはいえ解放されたという安堵の気持ちが入り混じったような複雑な感情がメアリーの中に渦巻いていた。 それに本家モスラ同様、毒鱗粉などの戦闘手段を持つちびモスラや、高い身体能力と戦いの中で培った戦闘のセンスや状況判断能力、自らの代わりに攻撃してくれる穢れの魂を従えているリリィと異なり、彼女自身は全く戦う力を持たないただの一般人である。 彼女の境遇をあまりに不憫に思った事と、戦う力を持たない少女を守ってあげたいという気持ちが二人の間に生まれたのか、リリィはただ黙ってメアリーの頭を撫で、ちびモスラは落ち込むメアリーに語り掛ける。 「大丈夫よ、私だって怪獣の端くれなんだから貴女を守って戦う事くらい出来るわ。それにお母さんも人間のために身体を張って色んな怪獣たちと戦ってきたんだから私だってお母さんのように誰かを守るために戦いたい、そう思ったのよ。」 そう、彼女の母……本家モスラは怪獣でありながら人間のためにこれまで様々な敵と戦ってきており、あの怪獣王ゴジラを始め、デスギドラ、ダガーラ、キングギドラやガイガンなど人類の脅威となる様々な怪獣と戦ってきた彼女にとっては怪獣としても偉大な先輩でもあるため、そんな母を見習い、人間のために戦ってみたいと彼女も思ったのだ。 「え……いいの……?こんな会ったばかりの見ず知らずの私のために……」 「お母さんだっていつだって見ず知らずの人間のために今まで戦ってきたわ。それに貴女の事を知ったらほっとけなくなっちゃって。私とリリィがチーム白鳩のメンバーの代わりになるか分からないけどせめて今だけでも友達として貴女を守らせてちょうだい。」 リリィは何も言わず、ただ黙ってちびモスラの言葉に頷く。その二人の言葉と態度にメアリーの目から思わず涙がこぼれてしまう。彼女の周りの人物で自分と対等に接してくれたのは姉のシャーロット位なものでオリヴィアやノルマンディー公など自身の周りの人物は接し方の違いこそあれど自身の事を「メアリー」としてではなく、「王位継承権一位の王女で未来の次期女王」としてしか見てくれなかった。あのチーム白鳩のメンバーでさえシャーロット以外の面々はベアトリスは姉の従者として何度か面識はあったものの、王女と王族の従者という立場の違いから積極的にお互い絡む事はなく、態度にもどこか壁のようなものを感じてしまった所があるし、他の三人も所詮「任務における護送対象」としてしか自身を見てくれず関係もどこかビジネスライク的な関係止まりにしか感じられなかった。 確かにここは聖アルビオン王国ではないし、王国と全く無関係な彼女たちにとって自分は王女ではなくただの一般人の少女でしかないとはいえ、姉以外の人物でここまで対等な目線で自身に接してくれた存在に会ったのは初めてなため、メアリーは涙ぐみながらリリィの肩に手を掛ける。 「ありがとう……私の友達になってくれてその上私を守ってくれるなんて……」 「いいのよ。それじゃあ友達の証として私の支給品の中にカメラがあったから私が撮影してあげるから二人で並んで頂戴。」 そう言うとちびモスラは自身のランドセルの中から自身に支給された正方形の形をしたピンク色のカメラを取り出し、4つの手でカメラを器用に構えると写真撮影のために並んだメアリーとリリィの二人をファインダーの中に入れ、シャッターを切る。 ……だがちびモスラが自身に支給されたカメラをただのカメラだと思い、説明書をちゃんと読んでいなかったのが悲劇の始まりでもあった。 彼女に支給されたカメラはただのカメラではなく、正式名称は「着せかえカメラ」という名前のカメラでこのカメラは写真撮影用のカメラではなく、専用の挿入口に相手に着せたい服の絵や写真を挿入し、相手に標準を合わせて撮ることで相手に挿入した絵や写真の服を着させることが出来る道具である。 ……だが挿入口の中に絵や写真が入っていない状態で相手を撮った場合、ある隠された効果が発揮されてしまう一面もあった。 そしてちびモスラに支給されたのは着せかえカメラ「だけ」であり、挿入口の中には絵や写真は一切入っていない。 その状態でちびモスラがメアリーとリリィを被写体として撮ったことでカメラの隠された効果が二人に発動してしまった。 パシャ なんとカメラで撮られた二人の服や下着等身につけていた衣服は全て消失し、二人は一糸纏わぬ全裸になってしまう。 「……?」 リリィは記憶と共に常識や羞恥心等を全て忘れてしまったためか、自身の身体の異変に気付いてもただ「なんかスースーする」みたいな感じで不思議そうな顔をしていただけであったが、メアリーの方は当然そういうわけにはいかなかった。 自身の身体の異変に気付くと彼女の顔はみるみる赤くなっていき、その直後普段は大人しい彼女からは想像も出来ないような絶叫を響かせていた。 「いや……イヤアアアアァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」 ◆◆◆ 「うう……死にたい……」 「うっ……うっ……ごめんなさい……二人とも本当にごめんなさい……」 不可抗力とはいえ、自らの過失で二人を全裸にしてしまった事に対する後悔と懺悔の気持ちから、ちびモスラは再び泣き出してしまい、リリィは「気にしてないよ」といった感じの表情でそんなちびモスラの頭を優しく撫でる。 因みにちびモスラが二人に服を貸してあげることは当然ながら出来なかった。そもそもちびモスラは怪獣である。人間ではない怪獣である以上、当然彼女はそもそも最初から服は着ていない。そして自身の支給品を探しても服の類等は支給されておらず、それはメアリーとリリィ、二人の支給品にも同じことが言えるのであった。 だが最初はただ恥ずかしさからうずくまっていただけのメアリーの中に、羞恥心とは別のある一つの感情が芽生え始めていた。そもそも彼女は聖アルビオン王国の王室の一員として生を受けてから、今まで「王室の一員として恥じない人間となれ!」と今まで厳しくしつけられてきた。それでもまだ王位継承権二位だった頃はそこまで厳しすぎるものではなく、まだ耐えることは出来たのであるが、今まで一位であった兄エドワードが何者かの手によって殺害され、繰り上がる形で自身が王位継承権一位となり、次期女王と見なされてからは「彼女をより女王として相応しい人間にしなければいけない」と判断した内務卿のノルマンディー公の判断によりそれはより苛烈なものへと変貌し、僅かな休憩時間を除けば自身の時間の殆どは勉強や礼儀作法の講義、王女としての公務などに割り当てられる過密なスケジュールを強いられ、自由な時間は殆ど与えられず、それに耐えかねて逃げ出す事に失敗してからは僅かな休憩時間すらなくなり、少しでも反抗しようものなら体罰を加えられる、そんな辛い日々を過ごしてきた。 そしてそれを見かねた姉シャーロットが所属するスパイチーム「チーム白鳩」の協力を得て国外に亡命しようとして失敗し、再び国内に連れ戻されてからは姉シャーロットがスパイだとバレたこと、兄のリチャード王子がエドワード殺害の容疑で投獄された事も重なり、より苛烈で辛い日々を送る羽目となり、二度と逃げ出せないように部屋の中も外も見張りや監視のための兵士たちで固められ、ノルマンディー公の決めた自由のない過密なスケジュールとピーブルスを始めとした家庭教師達による厳しい教育、そして少しでも反抗すれば体罰など当たり前に加えられる、そんな自由や子供らしさとは一切無縁な、見えない鎖で全身を縛られたような地獄のような日々を彼女は過ごしてきた。 そしてそれらの日々を思い出したことによって腹立たしさを感じた事、全裸で野外にいるという今までの生活では絶対に不可能な状態に自身が置かれたことから、彼女の中で何かが吹っ切れたのを感じ、それと共に彼女の中から羞恥心はどんどん消えていくのを感じていた。 「……そうよ!今ここにいるのは「聖アルビオン王国の王女で次期女王のメアリー」じゃなくてただのメアリーだわ!何で今までそんな簡単な事に気付かなかったのかしら!」 最早完全に開き直ったのか、自身の裸身を全く隠そうともせずにメアリーは立ち上がると、今まで「聖アルビオン王国の王女で次期女王のメアリー」としては絶対に許されない行為をしようと思い立ち、そのまま同じく全裸のリリィの元へ近づく。 「ねえ……キスをして……」 「……」 まず思い立ったのは自身と同じく全裸であり同世代の少女であるリリィとの百合キスであった。何故このような事をしようと思ったのか。それは自身に次期女王としての生き方を強要し、自らの自由を全て奪ったノルマンディー公に対する彼女なりの精一杯の反抗の気持ちの現れであった。 そもそも彼女は王位継承権一位の次期女王であるが、彼女は女王になりたいとは全く思っておらず、本音を言えば女王にはなりたくないとさえ思っていた。 そもそも彼女は兄のリチャード王子のような野心も姉のシャーロット王女のような「自分が女王になったらこの国をより良くしたい」という信念も全く持ち合わせてはいない。 所詮彼女は継承権の順位が彼ら二人よりも高いだけの、根は普通の幼い少女であった。だが不幸にも彼女は彼ら二人よりも継承権の順位が高かったばかりに次期女王に選ばれてしまい、ノルマンディー公に目を付けられ、自由の無いがんじがらめの生活を送る羽目になってしまった。 だからノルマンディー公の方針である「次期女王に相応しい教養を身につけた女性」とは全く真逆の行為をすることで、自身が女王になる気が全くないという事と、ノルマンディー公の思い通りにはならないという自らの意思表示がこの行為に込められていた。 「……」 メアリーの誘いの真意を悟ったのか、リリィは何も語らずただ黙って頷くと、そのままメアリーの裸の身体に抱きつき、お互い裸の身体を重ね合わせる。 そしてそのままお互いの小さな唇を重ね合わせ、百合のキスをし始めた。 曲がりなりにも王国の次期女王である王女が全裸で同世代の同じく全裸の少女と裸で抱き合い、そして百合のキスをし始める。そんな光景をメアリーを知る者が見たら、どのような反応を示すであろう。 恐らくピーブルスは白目を剥いて泡を吹いて卒倒し、ノルマンディー公は頭を抱えるに違いない。でもそれで良かった。むしろそうなってくれた方がいいとさえメアリーは考えていた。そもそもメアリーは女王になんてなりたくないのだ。ノルマンディー公に強いられた厳しいスケジュールも、ピーブルスによって加えられる体罰も、全ては望んでもいないのに次期女王の座に据えられ、その結果として自分に降りかかってきたに過ぎない。 だからノルマンディー公がメアリーに求めた「次期女王に相応しい教養を身につけた女性」とは全く真逆の、欲望と快楽に任せたこの行為はメアリーの今この場にいないノルマンディー公に対する反抗そのものであったのだ。 「んっ……あっ……」 「……♡」 メアリーとリリィは暫く裸で抱き合いながらキスをしていたが、やがて満足すると二人は離れ、次にメアリーは地面に身体を投げ出し、ちびモスラに声を掛ける。 「ねえ……私を好きにして……」 「……?」 ちびモスラは二人が特に気にしていない事に気付いたのか、既に泣き止んでおり最初はメアリーの言葉の真意を測りかねていたが、やがてメアリーの言葉の意図に気付くと、メアリーに事前確認をとる。 「……本当にいいの?」 「……うん……いいの……私は女王になんてなりたくないから……今まで出来なかった分好き勝手やりたくなっちゃったから……だからお願い……私を好きにして……」 「……本当にいいのね?」 ちびモスラはメアリーに最後通告をし、メアリーがそれに頷くと、ちびモスラは手足をメアリーの裸体にのばし…… 「そーれ、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!」 「うふふ、あーっははは!!!くくく、あはははっはははっはああぁぁ!!!!!」 ちびモスラは6本の手足を器用に使い、メアリーの裸体をくすぐり始め、全身の敏感な所を直にくすぐられたことでメアリーは狂ったような笑い声をあげる。 今のメアリーの笑い声は今まで王室で王女として過ごしていた頃にはあげたことが無かった、いや、そもそもあげることも許されなかったであろう、それほどまでに狂った笑い声をメアリーはあげていた。 ちびモスラは6本の手足を使って、それぞれメアリーの腋、乳首、腰などを器用にくすぐり、メアリーは尚も笑い続ける。 「あひゃひゃひゃひゃ!!!ひひひひひひ!!!あははははははっ!!!!」 やがてリリィも面白そうと思ったのか、くすぐりに参加するとまだくすぐられていない部位……メアリーの足の裏に手を伸ばし、加勢するようにくすぐり始める。 「やぁははははっ!!だっ、やめ、やっ、やぁ…っぁはははははは!」 口では「やめて」とは言ってもメアリーはまだやめてもらうつもりはなかった。……例え自らの下腹部に違和感を感じていたとしても。 「ひっ、は、あああっあはははははは!!くしゅっ、くしゅぐったいいいいいい!あははははは!た、たのしい、きもちいいいやはははっはははははははは!!」 王室で厳しい教育を強いられ、自由を許されなかった頃には絶対味わうことが出来なかった快感と気持ちよさを感じながらメアリーはちびモスラとリリィにくすぐられ続けていたのであるが、やがて彼女の下腹部にもとうとう限界が訪れていたのであった。 プシャアアアアアアア メアリーの股間の割れ目から黄色い大量の液体……つまりおしっこが大量に噴き出す。つまり彼女は全裸で盛大にお漏らしをしてしまったのだ。 この事態に流石にちびモスラとリリィはくすぐるのをやめ、その場から離れてメアリーの様子を見る。 だがメアリーの目からは羞恥……ではなく歓喜の涙が彼女の目から溢れていた。 「ははは……あははははははは!!やったわ!とうとう一線を越えてやったわ!この事をおじさま……いや、ノルマンディー公が知ったらアイツは一体どんな顔をするのかしら!!」 エドワード王子が死に、リチャード王子が殺人の容疑で逮捕、投獄され、シャーロット王女が共和国のスパイであることが明るみになった……そんな今の状態で実質唯一の王位継承権の持ち主であるメアリーが全裸で同世代の女の子と抱き合ってキスをし、巨大な蟲に全身をくすぐられて笑い転げ挙句の果てに盛大に小便を漏らす……そんなことが今の聖アルビオン王国の国民全てに知れ渡ったとしたら一体どうなるのであろうか? 恐らく王国始まって以来の一大スキャンダルとなるであろう。下手したら王国や王室の存続そのものが危ぶまれかねないような、それほどの事態にまで発展しかねないことは想像に難くない。 だがメアリーにとってはそうなっても構わない、いやむしろそうなって欲しいとさえ考えていた。 メアリーは女王になんてなりたくない、ただの年頃の幼い少女らしい振る舞いをしていたかったのだ。だが事態は彼女にそのような振る舞いを許さず、ノルマンディー公の方針によって自由を許されず体罰も当たり前のように加えられるような、そんな辛い毎日を日々送り続けていた。更に野心家のリチャード王子にも自身の存在が目障りだと感じられたのか、刺客を差し向けられ爆弾で重傷を負ったこともあった。だからメアリーは大嫌いだったのだ。自身を見えない鎖でがんじがらめに縛り自由を奪ったノルマンディー公もエドワードだけでなく自身にまで毒牙にかけようとしたリチャード王子も。 唯一姉のシャーロット王女だけは自身に優しくしてくれて甲斐甲斐しく世話をしてくれたことからとても大好きであったのだが、王国の情報を共和国に売ったスパイであるという点だけは賛同することは出来なかった。 確かに自身の行為は普通なら軽蔑されるような事なのかもしれない。でもリチャードやシャーロットがやった殺人やスパイのように他人に迷惑をかけたりするような行為でもない。ただ王国の地から離れた事、着せかえカメラによって全裸になったことから今まで抑えつけられていた枷が外れ、抑えつけられていた全てを吐き出したくなっただけなのだ。 それで女王になれなくなるのであればむしろその方が万々歳なのであった。だってメアリーは女王になんてなりたくないのだから。 やがておしっこが止まり、メアリーは落ち着くとちびモスラに声を掛ける。 「ねえ……お願い、あなたを抱かせて……」 「……え、いいの?」 最初に会った時からは考えられないようなメアリーの頼みに、ちびモスラは最初は驚きを隠せなかったものの、彼女の気持ちを汲み取ったのか彼女に吸い寄せられるように近づき、そのまま彼女に抱き寄せられる。 (モコモコして暖かくて気持ちいい……) 自らの身体に抱いたちびモスラからは、蟲特有の気持ち悪さはなく全身は本家モスラ同様モコモコした毛で覆われており、抱いた時の感覚はぬいぐるみを抱いた時のような温かさと気持ちよさが感じられた。 メアリーはちびモスラを抱きながら以前自身が大切にしていたぬいぐるみの事を思い出す。 メアリーもまだ幼い女の子であるためぬいぐるみ遊びが好きだったのであるが、王位継承権一位になることで増えた勉強や事務作業によって遊ぶ時間が無くなったこと、「下々の者たちと関わってはいけない」というノルマンディー公の決めた方針から自身に送られた手紙諸共大切にしていたぬいぐるみを没収され廃棄処分されて悲しい思いをした事があったのだ。この一件も逃げ出したいと思った強い動機の一つなのであるが、ちびモスラを抱いていると以前ぬいぐるみ遊びをしていた頃の思い出が蘇って「あの頃に戻りたい」という気持ちがより強くなっていくのを感じていた。 「……ねえ、お願いがあるの……」 「……何?」 メアリーの頼みにちびモスラは何をして欲しいのか聞き返すと彼女から意外な言葉が飛び出してくる。 「あなた、空を飛べるんでしょ?お願い、私を空に連れてって。」 「怖くないの?」 「大丈夫よ、私一度だけ空の旅に連れて行ってもらった事があるの。あの時の体験が今でも忘れられなくて……お願い、無理なら無理と諦めるけどもう一度あの空の旅をしたいの。」 そう、メアリーは共和国に亡命しようとした際、姉のシャーロットの友人でチーム白鳩の中心人物であるアンジェと共に、彼女が操るCボールの重力操作の力で空を飛んだことがあったのだ。結局最終的には亡命には失敗して捕えられてしまったものの、空を飛んだ際に今までの束縛から解放されて自由になったような気がしたあの感覚は今でも忘れられず、もう一度空を飛んでみたいと思ったのだ。 メアリーはその旨をちびモスラに伝えると、ちびモスラは真剣な表情となり、彼女に回答を返す。 「……ええ、分かったわ。」 ◆◆◆ 「うわー!風の流れを直に感じ取れて楽しいわー!」 メアリーはちびモスラの6本の手足で掴まれながら、風の流れを直に感じながら飛んでいた。最も、あまり高高度を飛ぶことは出来ないため低空飛行をする形ではあり、更に胴体を6本の手足で掴まれて荷物のように牽引する形での飛行ではあったが、「またあの時のように風を感じながら空を飛べている」という感覚を楽しんでいる彼女にはそんなことはいちいち気にならなかった。 「どこに連れて行って欲しいの?」 「湖!湖に連れて行って欲しいわ!」 「どこで降ろして欲しい?」 「湖の上!」 「……え?いや、いいけど……あなた、思い切ったこと言うわね。」 メアリーはこの遊びの次は湖で水遊びをするつもりでいた。その事はリリィにも事前に伝えており、彼女には湖の湖畔で待ってもらっている。最初、ちびモスラはメアリーが王女様だという事を聞いて、彼女の事をもっとお上品で極端な話「まあ、こんな下々の遊びなんて下品すぎて嫌ですわ、というかそもそもこんな殺し合いの場に連れてくるなんて不快ですから帰して下さらない?」というような鼻につく性格だと思っていたのだが、彼女はむしろそのような枠組みで束縛されるのは嫌いであり、女王になる意思はなく、それよりももっと子供らしく自由に振る舞いたい、そんな純粋な性格をしていた事を知り、彼女に対する印象が変わったような気がしたのだ。 やがて二人が湖に着くと、ちびモスラはメアリーを湖の岸辺……ではなく、湖の浅瀬の上を着水ギリギリの高度で飛び、そのまま湖の上で手足を離し、メアリーはそのまま水しぶきを挙げて湖にダイブしてしまう。 ……やがて少しすると、楽しそうな笑顔でメアリーは湖から顔を出し、待機していたリリィが彼女の近くまで来る。 「……ぷはっ!やっぱり楽しいわ!水泳の授業の時でもこうしてダイブするのは下品だと禁止されていたから!」 そしてメアリーとリリィはそのまま湖の浅瀬でお互い水をかけあいながら水遊びを開始する。 「きゃはは!それそれー!」 「……!」 全裸の少女二人がお互い純粋な笑顔で楽しそうにお互い水をかけあいながら水遊びをする。これが殺し合いの場でなければ見る者によってはとても微笑ましい光景に映ったであろう。やがて暫くすると、リリィはメアリーを制止し、不思議に思ってメアリーがその手を止めると、なんとリリィはその場で湖に飛び込み、湖の中を潜り始める。 「えっ!?ちょ、ちょっと!?」 メアリーは突然のリリィの行動に驚くと同時に心配の気持ちを抱いていた。溺れてしまわないのかと。だがリリィに対してその心配をする必要はなかった。 現在のパートナーである穢れの魂「黒の魔女 イレイェン」によってリリィに与えられた加護に「魔女の泡沫」というものがある。この加護はイレイェンとの死闘を制し、彼女と契約することで得られたもので、効果は「水中の中を溺れることなく自由に泳いだり敵を攻撃したりすることが出来る」というものであり、この加護によってリリィは溺れることなく無制限に水中の中を自由自在に泳いだり必要となればイレイェンを呼んで敵を攻撃したりすることが出来、更に彼女が追加で装備しているレリックである「蝕む魔女の書」の効果により水中での泳ぐスピードもアップしており、全裸で魚をも上回る速度で水中を自由自在に泳ぎ回る今の彼女は正に「裸のマーメイド」と形容するに相応しい姿でもあった。 リリィは全身で水を感じながら、魚を上回る速度で泳ぎながら逃げる魚を追いかけ、捕まえた魚を口に銜えて一つ、両手に二つ持つと、そのまま水面に向かって上昇し、やがて水中から飛び出すとその場にいたメアリーに捕まえた魚を見せびらかす。 その姿を見てメアリーは驚きと安心感と同時に、彼女が自分とは別の世界で異形の存在達と戦ってきた存在であるという事を、改めて実感する事となった……。 そして洞窟に戻ったメアリー、ちびモスラ、リリィの三名は火を起こして付けた焚き火を囲みながら、木の枝に刺して焚き火で焼いた魚を、それぞれ一つずつ食べ始める。 全裸で同世代の少女と抱き合いながらキスをし、人間の半分ほどの大きさの巨大な蟲に全身をくすぐられて笑い転げ挙句の果てに放尿し、更にその蟲を抱いた上に蟲に掴んでもらって空の旅を楽しみ、そのまま全裸で水遊びを楽しんで捕まえて来てもらった魚を焚き火を囲みながら焼いて食べる……。 そんなメアリーの一連の行動はノルマンディー公の求めた「次期女王に相応しい教養を身につけた女性」とは真逆の、まるで野生児みたいな行動であり、ノルマンディー公が彼女の一連の行動を知れば、確実に頭を抱えることになることは火を見るよりも明らかであった。 だがメアリーは女王になる気はないし、それで大嫌いなノルマンディー公が頭を抱える事になるのであれば、むしろざまあみろとさえメアリーは思っている位であった。 「……ん……眠い……。」 だがそんなメアリーにも次第に眠気が襲ってきた。無理もない。メアリーはまだ幼く、更に散々遊んで疲れた事、お魚を食べてお腹が膨れたこと、それらが合わさった結果彼女に強い眠気が襲ってきたのだ。 それを察したのかリリィも堅い岩や地面の上で寝かせるのは不憫だと思い、自身の足を差し出し膝枕の要領で自身の腿の上にメアリーの頭を乗せ、さらにちびモスラもメアリーに近づき、抱き枕の要領でメアリーに自身を抱かせる。 ちびモスラを抱いたメアリーはリリィの膝枕の上で安堵の表情で気持ちよさそうに眠っていた。……だが忘れてはならない。これは殺し合いである。放送が開始され殺し合いが本格的に始まれば禁止エリアが追加され、殺し合いに積極的に乗ったマーダーが獲物を求めて会場をうろつきはじめるかもしれない。彼女たちも本当はその事は分かってはいた。でも今はまだ……放送が始まるまでは元の世界で辛い思いをしてきたメアリーに自由を与えてやりたい。ちびモスラもリリィもそう思い、せめて今だけでも自由と安らぎを与えてあげたいと思ったのだ。だから放送が始まるまではせめて今だけでもメアリーを寝かしてあげたいと思った。 ……そう、せめて今だけでも、彼女たちに暫しの休息を…… 【メアリー@劇場版プリンセス・プリンシパル Crown Handler】 [状態]:健康、全裸、疲労(小)、睡眠中 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3 [思考・状況]基本方針:殺しはしたくない。 1:取り敢えず自由は嬉しい。でもこれから先どうしたらいいか分からない。 2:リリィとちびモスラだけが頼り。彼女たちとずっと一緒にいたい。 3:元の世界に帰るかどうか、今はまだ、分からない。 [備考] 第三章終了後からの参戦です。 【ちびモスラ@ちびゴジラの逆襲】 [状態]:健康、疲労(小) [装備]:きせかえカメラ@ドラえもん [道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2 [思考・状況]基本方針:殺し合いを止めたい。 1:お母さんである本家モスラみたいにこの子(メアリー)を守ってあげたい。 2:殺し合いには反対。それ以外の方法でこの状況を打破する手段を見つけたい。 3:でもメアリーの命を奪おうとする相手には守るために戦いたい。 [備考] 第3話終了後からの参戦です。 【支給品紹介】 【きせかえカメラ@ドラえもん】 ちびモスラに支給。22世紀の未来で作られたひみつ道具の内の一つで見た目は正方形の形をしたピンク色のカメラ。専用の挿入口の中に服の写真や絵を入れ、対象の人物に向けてシャッターを切ると被写体となった人物にカメラに入っている写真・絵の服を着せることが出来る。ただし何も挿入していない状態で対象を撮影すると被写体となった人物は全裸になってしまう。 【リリィ@ENDER LILIES Quietus of the Knights】 [状態]:健康、全裸、疲労(小) [装備]:黒の魔女 イレイェンの魂@ENDER LILIES [道具]:基本支給品、蝕む魔女の書@ENDER LILIES、ランダム支給品0~1 [思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。 1:メアリーを守ってあげたい。 2:殺し合いに巻き込まれた罪なき人たちを助けてあげたい。 3:他にも助けてくれる味方や仲間がいたら合流したい。 [備考] ステージ3 魔術協会ステージで黒の魔女 イレイェンを倒した後からの参戦です。 【支給品紹介】 【黒の魔女 イレイェンの魂@ENDER LILIES Quietus of the Knights】 リリィに支給。魔術協会ステージのボス「黒の魔女 イレイェン」を倒し彼女の魂を浄化したことで入手することが出来、装備することで任意で彼女を呼び出し、杖からの魔力弾で攻撃させることが出来る他、彼女の加護である「魔女の泡痒」の恩恵を受けることも出来、恩恵を受けている間、水中を溺れることなく無制限に自由自在に泳ぎ回ることが出来る。 【蝕む魔女の書@ENDER LILIES Quietus of the Knights】 リリィに支給。見た目は肉腫が生えた不気味な見た目のボロボロの本で装備すると水中での移動速度がアップする効果がある。具体的には本に記された魔女の力を示した結界魔法の力とのこと。
https://w.atwiki.jp/touhoukashi/pages/5956.html
【登録タグ HEROINE SOUNDS すばる ちょこふぁん は 春色小径 ~ Colorful Path 曲】 【注意】 現在、このページはJavaScriptの利用が一時制限されています。この表示状態ではトラック情報が正しく表示されません。 この問題は、以下のいずれかが原因となっています。 ページがAMP表示となっている ウィキ内検索からページを表示している これを解決するには、こちらをクリックし、ページを通常表示にしてください。 /** General styling **/ @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight 350; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/10/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/9/NotoSansCJKjp-DemiLight.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/8/NotoSansCJKjp-DemiLight.ttf) format( truetype ); } @font-face { font-family Noto Sans JP ; font-display swap; font-style normal; font-weight bold; src url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/13/NotoSansCJKjp-Medium.woff2) format( woff2 ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/12/NotoSansCJKjp-Medium.woff) format( woff ), url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2972/11/NotoSansCJKjp-Medium.ttf) format( truetype ); } rt { font-family Arial, Verdana, Helvetica, sans-serif; } /** Main table styling **/ #trackinfo, #lyrics { font-family Noto Sans JP , sans-serif; font-weight 350; } .track_number { font-family Rockwell; font-weight bold; } .track_number after { content . ; } #track_args, .amp_text { display none; } #trackinfo { position relative; float right; margin 0 0 1em 1em; padding 0.3em; width 320px; border-collapse separate; border-radius 5px; border-spacing 0; background-color #F9F9F9; font-size 90%; line-height 1.4em; } #trackinfo th { white-space nowrap; } #trackinfo th, #trackinfo td { border none !important; } #trackinfo thead th { background-color #D8D8D8; box-shadow 0 -3px #F9F9F9 inset; padding 4px 2.5em 7px; white-space normal; font-size 120%; text-align center; } .trackrow { background-color #F0F0F0; box-shadow 0 2px #F9F9F9 inset, 0 -2px #F9F9F9 inset; } #trackinfo td ul { margin 0; padding 0; list-style none; } #trackinfo li { line-height 16px; } #trackinfo li nth-of-type(n+2) { margin-top 6px; } #trackinfo dl { margin 0; } #trackinfo dt { font-size small; font-weight bold; } #trackinfo dd { margin-left 1.2em; } #trackinfo dd + dt { margin-top .5em; } #trackinfo_help { position absolute; top 3px; right 8px; font-size 80%; } /** Media styling **/ #trackinfo .media th { background-color #D8D8D8; padding 4px 0; font-size 95%; text-align center; } .media td { padding 0 2px; } .media iframe nth-of-type(n+2) { margin-top 0.3em; } .youtube + .nicovideo, .youtube + .soundcloud, .nicovideo + .soundcloud { margin-top 0.75em; } .media_section { display flex; align-items center; text-align center; } .media_section before, .media_section after { display block; flex-grow 1; content ; height 1px; } .media_section before { margin-right 0.5em; background linear-gradient(-90deg, #888, transparent); } .media_section after { margin-left 0.5em; background linear-gradient(90deg, #888, transparent); } .media_notice { color firebrick; font-size 77.5%; } /** Around track styling **/ .next-track { float right; } /** Infomation styling **/ #trackinfo .info_header th { padding .3em .5em; background-color #D8D8D8; font-size 95%; } #trackinfo .infomation_show_btn_wrapper { float right; font-size 12px; user-select none; } #trackinfo .infomation_show_btn { cursor pointer; } #trackinfo .info_content td { padding 0 0 0 5px; height 0; transition .3s; } #trackinfo .info_content ul { padding 0; margin 0; max-height 0; list-style initial; transition .3s; } #trackinfo .info_content li { opacity 0; visibility hidden; margin 0 0 0 1.5em; transition .3s, opacity .2s; } #trackinfo .info_content.infomation_show td { padding 5px; height 100%; } #trackinfo .info_content.infomation_show ul { padding 5px 0; max-height 50em; } #trackinfo .info_content.infomation_show li { opacity 1; visibility visible; } #trackinfo .info_content.infomation_show li nth-of-type(n+2) { margin-top 10px; } /** Lyrics styling **/ #lyrics { font-size 1.06em; line-height 1.6em; } .not_in_card, .inaudible { display inline; position relative; } .not_in_card { border-bottom dashed 1px #D0D0D0; } .tooltip { display flex; visibility hidden; position absolute; top -42.5px; left 0; width 275px; min-height 20px; max-height 100px; padding 10px; border-radius 5px; background-color #555; align-items center; color #FFF; font-size 85%; line-height 20px; text-align center; white-space nowrap; opacity 0; transition 0.7s; -webkit-user-select none; -moz-user-select none; -ms-user-select none; user-select none; } .inaudible .tooltip { top -68.5px; } span hover + .tooltip { visibility visible; top -47.5px; opacity 0.8; transition 0.3s; } .inaudible span hover + .tooltip { top -73.5px; } .not_in_card span.hide { top -42.5px; opacity 0; transition 0.7s; } .inaudible .img { display inline-block; width 3.45em; height 1.25em; margin-right 4px; margin-bottom -3.5px; margin-left 4px; background-image url(https //img.atwikiimg.com/www31.atwiki.jp/touhoukashi/attach/2971/7/Inaudible.png); background-size contain; background-repeat no-repeat; } .not_in_card after, .inaudible .img after { content ; visibility hidden; position absolute; top -8.5px; left 42.5%; border-width 5px; border-style solid; border-color #555 transparent transparent transparent; opacity 0; transition 0.7s; } .not_in_card hover after, .inaudible .img hover after { content ; visibility visible; top -13.5px; left 42.5%; opacity 0.8; transition 0.3s; } .not_in_card after { top -2.5px; left 50%; } .not_in_card hover after { top -7.5px; left 50%; } .not_in_card.hide after { visibility hidden; top -2.5px; opacity 0; transition 0.7s; } /** For mobile device styling **/ .uk-overflow-container { display inline; } #trackinfo.mobile { display table; float none; width 100%; margin auto; margin-bottom 1em; } #trackinfo.mobile th { text-transform none; } #trackinfo.mobile tbody tr not(.media) th { text-align left; background-color unset; } #trackinfo.mobile td { white-space normal; } document.addEventListener( DOMContentLoaded , function() { use strict ; const headers = { title アルバム別曲名 , album アルバム , circle サークル , vocal Vocal , lyric Lyric , chorus Chorus , narrator Narration , rap Rap , voice Voice , whistle Whistle (口笛) , translate Translation (翻訳) , arrange Arrange , artist Artist , bass Bass , cajon Cajon (カホン) , drum Drum , guitar Guitar , keyboard Keyboard , mc MC , mix Mix , piano Piano , sax Sax , strings Strings , synthesizer Synthesizer , trumpet Trumpet , violin Violin , original 原曲 , image_song イメージ曲 }; const rPagename = /(?=^|.*
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/7883.html
歌:初音ミク 作詞:papiyon 作曲:papiyon 翻譯:The 9th 卡納蕾 人從誕生至死亡 在這世上必定是孤身一人 即便如此卻能與你相遇 實在是件值得驕傲的事情 在愛戀之中喊叫的心情 並不會說謊 單純名為「喜歡」的那聲響 至今仍追尋著你 擁抱住的日子與這份思念 將你與我的間隙全部填滿 對我說「謝謝」什麼的還太早了呢 所以就悄悄將他放置於胸中深處吧 能夠愛上我的僅只一人 能夠愛上你的也僅只一人 那麼我們共處於此之事 便能稱之為奇蹟 於無止境的遙遠未來前方 有著一個夢 觸碰了你後 那心跳的溫度 至今我也仍然記得 細數幸福的意義之時 眼淚又好像要滿溢而出 不要鬆開連繫起的這雙手 一直在我身旁展開笑容吧 不論試著吐出多少的話語 傳達不盡的某物便在此處 不論何時都想要守護你 這必定是我所有的一切 擁抱住的日子與這份思念 將你與我的間隙全部填滿 對我說「謝謝」什麼的還太早了呢 所以就悄悄將他放置於胸中深處吧 吶,一直在我身旁展開笑容吧 人從誕生至死亡 在這世上必定是孤身一人 即便如此卻能與你相遇 實在是件值得驕傲的事情
https://w.atwiki.jp/yudetamago_soko/pages/324.html
64巻 > 第244話 第244話 「羽根をもがれた蝶々(マリポーサ)!!」 掲載期間:2018年4月23日~2018年5月6日 AAを貼る場合上段のメニュー→「編集」→「このページを編集」。 AAの前に #aa{{ を、AAの後ろに }} をつけてください。 コラを載せる場合上段のメニュー→「編集」→「このページにファイルをアップロード」。 アップロード後に「編集」→「このページを編集」し、 #ref(添付ファイル名) または #ref(ファイルのURL) を記入してください。 ジャック・チーvsヘイルマン これが華麗なる火属性魔法だ! オチンチンの前に蝶の羽はもがれるのみよ~ キン肉マンの連載開始時に 今日のガンダム問題だ 正義超人の力を受けてみろ!
https://w.atwiki.jp/truexxxx/pages/183.html
打々(蝶々)発止 ◆0zvBiGoI0k ◆ 外から見ただけでも分かってたが、やはり内部も広く入り組んでいる。 しのぶが抱く感想はそんなものだった。 目当ての道具は首尾よく見つけて鞄に詰めてある。 この鞄、見た目より遥かに中に物が入る。物理的にあり得ない体積で収まってしまっている。 嵩張って移動の邪魔になると思って考慮の外だった薬箱や医療器具も、まとめて持ち出す事も出来たのは収穫だろう。 鬼殺隊を支援する藤の花の家紋の家でもないのに拝借するのは行儀の良い行いとはいえないが、そもそもこの会場を設えたのがBB達であるのだから遠慮する意味はなかった。 音を消して院内を歩きながら、ひとりとなったしのぶは今後の方針を思案する。 この半日間が勝負所だ。そうしのぶは予測を立てている。 日が昇り出してから沈みゆく時間帯。鬼の身を焼き尽くす太陽がある時間。 鬼舞辻無惨を始めとした鬼が自由を奪われている今は、道中で鬼と遭遇する可能性を無くせる事で迅速に仲間との合流、情報の交換が叶う、邪魔なく状況を有利に動かすまたとない好機だ。 装備と人員が整えられれば、こちらから打って出る目も出てくる。柱といえども苦戦は免れない上弦、さらには頭目たる無惨でさえも、太陽に身を晒されれば死は免れない。 鬼にとって、太陽光とはそれほどの大敵なのだ。無惨が千年かけて克服の手段を模索し続けるほどに。 この箱庭病院に鬼の気配は感じられない。参加者の配置が悪かったのか、巡り合わせが悪かったのか、自分達が最初に足を踏み入れたらしくまったくの手つかずだ。 病院、という治療施設を先んじて押さえられたのも後に大きな利になるだろう。 戦いが激しくなれば負傷者も多くなる。動けない味方は時として重荷になってしまう。 多くの傷病者を収容、治療出来るこの施設が先に鬼に陣取られては、持久力で鬼に劣る人間は息切れしてしまう。 今後も戦いが起きて傷を負った参加者が、治療を目的に病院を目指して来る事だろう。 悠長に居を構える猶予もないが、そこに鬼が待ち受けて迎撃される、という顛末を阻止出来ただけでも十分だ。 そもそも設備を用意しているのが主催者の側、というのに不信と不満は尽きないが。 当然だが、鬼が動けなくなるといって殺し合いが一時的に停止するなどとは考えてない。そんな杜撰な設計をする主催ではあるまい。 人と人は争う。兵器があり、戦争がある。人の世の裏で活動する鬼殺隊であってもそれは知っている。 鬼のような破壊を齎し、鬼の如き残虐を犯す事がある。 鬼殺隊は人の世に極力干渉しない。鬼の存在を伝聞する事もない。 鬼殺隊を認める事は、鬼を認める事であり。 鬼の力と、鬼狩りの剣士の力を認めるという事だ。 その力に魅入られ、悪用せんとする者が少なからず現れる。だからこそ政府非公認という組織の体を崩してないのだろう。 鬼殺隊は悪鬼を滅殺するのみに殉ずる純粋な集団であるべきだと。権力に囚われてはいけないと。 此処ではその縛りも通用しない。 恐らくいるのだろう、人でありながら人を殺す者との遭遇。 恐怖に取り乱し追い詰められての行為ならいい。保護し、気を宥めて匿うつもりでいる。だがそうでない―――喜々として人を殺める徒がいたのならば。 今までとはまた別種の苦境を強いられるかもしれない。しのぶも柱の決断をせねばならなくなる刻が来る可能性がある。 現状はしのぶの理解の範疇を逸し、あまりにも不確定な要素に満ちている。 会場の地理は。主催の正体は。殺し合いの意図は。 どれも不明瞭であり情報不足。未だ生きた参加者と一人しか会えてないのは、幸運とは呼び難い。 中々に前途多難な中でひとつだけ、思案する考察がある。 道中で広斗と交わした会話の中で、しのぶは自分と広斗とで幾つか知識の齟齬がある事に気づいた。 違和感でいうならば、この舞台に足を踏み入れた時点からあった。地面から家々という街の造り。任務で赴いたどの土地とも違っている地に足を踏み入れた感覚。 BBが造り出した、血鬼術に近しい空間なのだろうとひとり解釈し、気に留める事も無かったが、この機会に思い出したのだ。 年号の差。時代の差。認識の差。両者の差を埋め合わせていくと、しのぶと広斗が生きていた時期はおよそ百年ほどの開きがあった。 つまり導かれる結論は。 BBは、この殺し合いを仕組んだ者は、違う時代を飛び越える技術を持っている。 本当に――――――本当に? 過ぎ去った日に戻る事は出来ない。盆から溢れた水が返らないように、進んだ時計の針が元に戻せる事は決して無い。 死を常に隣り合わせる鬼殺隊でなくとも、世を生きる人々なら当然に弁えている摂理だ。その摂理を、あれらは覆したというのか。 馬鹿げていると一笑に付すのは容易い。けれどそんな逃げ道を塞いでしまうほど、推察を後押しさせる符号した要素が多い。 病院内にある、しのぶが見た事のない先進的な設備の数々。 広斗が虚言を弄する人物でないのは数時間の交流でも理解している。 そして、本来ここにはいていい筈がない、確かに死を迎えた人間。 煉獄杏寿郎の名が名簿に記されているのをどう捉えたものか。六時間経った後も頭を捻るばかりだった。 だがここで時を越える技術という要素を入れると、謎の説明が綺麗についてしまう。 死んだ人間を生き返らせる。 過去と未来を行き来する。 どちらがより脅威であるのかはともかく、齎される結果は同じ。 宮本武蔵や源頼光といった名も、単に故人にあやかっただけではない可能性が出てくる。 腑に落ちて、しまうのだ。 仮の考察が膨らんで収拾がつかなくなっていく感覚がする。良くない兆候だ。 所詮は脳内だけの空想だ。碌に情報も揃ってない時点で必要以上に詮索するものではない。 専念すべきは今。死者に思いを馳せ、あり得ぬ希望に手を伸ばすなど柱にはあってはならぬ。 「鬼のいない世、ですか」 不意に口を衝いて言葉が出る。 その意味するところの大きさ、重さは、柱ならざる鬼狩り全てが理解するところにある。 鬼殺隊という組織を支えるのが文字通りの柱であり、御館様こと産屋敷の当主を大黒柱とするならば、今の言葉こそは鬼殺隊の存在する意義そのもの。 それほどの言霊なのだ。 百年の先の日本に生きる広斗は、鬼の存在を知らない。 元々鬼の認知度は著しく低い。世の大半はまったく関わらずに生活しているものだ。 出会ってないだけで、あいも変わらず鬼は人を喰らって生きている。歴史の裏で、日陰の闇で暗躍してる。そういう予想も出来る。 ああ。しかし、けれども。 みだりに問い質したくはなかった。関係が円滑に進められるまで待とうと思っていたが、一人になると。 考えてしまう。これだけはどうしても思いが止まらなくなってしまう。 鬼の討滅。鬼舞辻無惨の打倒。 胡蝶しのぶが、鬼殺隊が、願ってやまない未来が叶った道に、彼らは続いてくれているのかと―――――― 「―――――――――」 気配の察知に、瞬時に思考が引き締められた。 既にそこにあるのは不確かな未来に期待を抱く少女ではない。鬼殺隊蟲柱・胡蝶しのぶの顔が表に顕す。 研ぎ澄ました感覚が捉えたのは、生憎他の参加者ではない。少なくとも、既にその資格は喪失してるであろう。 任務の中途での限りない経験で嗅ぎ慣れた、血臭に死臭。死の気配だ。 羽音を立てず舞う蝶の如く無音の足運びで気配の先を目指す。やがて行き着いたのは入院中の患者を寝かせる病室の一室だ。 扉は開かれている。適度な緊張と弛緩に精神を留め、慎重に中に足を踏み入れる。 「……」 眼下の死体は、しのぶの予想も想像も越えない冷たい現実に仰臥していた。 首から上の本来あるべき箇所を何処かに忘れてしまった不格好なヒトガタの前で、しのぶは腰を下ろして骸を検める。 体の硬直具合からいって、死後からおよそ六時間。そして記憶が刻まれて新しい、見せしめの処刑に選ばれて犠牲者と同じ制服を見て、概ねの経緯を把握した。 悪趣味としか言いようがない玩弄に腸が煮えくり返る思いを抱く。 首から先がないのは、わざわざ体だけ此処に飛ばしたからか。殺されたのすら理不尽の極地であるのに、死体まであえて放置する辱めを受けるなど。 鬼であるかは不明だが、残酷さにかけてあのBBという少女は鬼以上だ。改めて許せないという怒りが装填されていく。 見つけるのが自分で良かった。異常馴れしていない一般人であれば、見ただけで肝が潰れかねない。 惨劇の種を摘み、死者に安寧を捧げる為にも丁重に弔ってやりたい。善逸の時と違い此処は病院だ。遺体を安置出来る部屋もあるだろう。 「これは……」 辺りを見回した目線が、室内に残されたもうひとつの異物の存在を発見した。 無造作に放り捨てられていたのは、参加者共通に支給されている謎の容量を持つ鞄だ。 蓋は、開いていた。 言い知れない不穏を感じ鞄を手に取って入ってる品を出していく。地図や名簿など基本的な物品の他、無造作に配られた道具もあった。 下部を翻すと名札が封入されている。日本語で記された四文字を、しのぶは正確に記憶した。 遠くから諍いの音が聴こえたのは丁度その時だった。 「今のは、広斗さんですかね。危ないと思ったら逃げるよう言っておいたのに、まったく」 溜め息を尽き、立ち上がる。 何フロアも隔てた先だが、柱の感覚は聞き逃さない。 同僚の水柱ほどでないが、広斗もあれでいらぬ誤解を受けそうな質をしている。別れてからいい時間が経ち、純粋に身が心配でもある。 自前のとでふたつになった鞄をひょいと持ち上げ、発つ前に一度だけ亡骸に振り返る。 「すみません、藤原さん。弔うのはもう少しだけ待ってくださいね」 たんっ、と軽やかな音をひとつ立て、しのぶの姿はかき消えた。 後にはもう、何も残らない。熱が引いていく部屋で、冷えた死体だけが転がっているだけだった。 ◆ 美術館からバイクを走らせて、目的地の箱庭病院には何事もなく辿り着いた。 襲撃もなければ、他に参加者との遭遇もない。殺し合いという現状を認識していた割には拍子抜けもいいところだ。 だが安穏とするほど腑抜けられる筈もない。窓の外を見れば街中で一際大きなマンションが完全に倒壊して姿を消し、そこかしこで火の手の煙が上がっている。 紛争地もかくやの治安の悪さを誇るリトルアジア並の規模で、事態は紛れもなく進行している。それに偶然居合わせていないというだけの事。 危機に直面しないのは幸運と呼べるが、自分が無視されて置いてけぼりにされるのは、単純に気に食わない。 さりとて闇雲に動き回るわけにもいかず、兄に繋がる手がかりもなく。雨宮広斗の気分は少しばかり斜め上だった。 しのぶは同伴していない。病院内の探索に別行動を取るとそそくさと中に入ってしまった。 明確にここに来た目的があるしのぶと違って、こちらは手持ち無沙汰だ。 はじめは適当にぶらついていたが、何もしない方がかえって苛々が溜まってくる。 これで何一つ成果がありませんでしたと言った時のしのぶの顔を想像するとなお癪だ。 雨宮の仕事は運び屋であって調達屋ではない。なのでこういう施設で目星のつく場所は限られていく。 ――――――重要なもんは普通、偉い奴が持ってるもんだろ。 そんな短絡ながら真実の一端を突いた理由で辿り着いた、変哲のない『院長室』のプレートが提げられた部屋のドアノブを握る。 鍵もかかっておらずあっさりと扉が開いた。中に入っても、そこは小綺麗にまとめられた普通の部屋だ。 とりあえず、デスクの棚に詰まった資料を引っ張り出した。 『歴代炎柱の書』『特異点記録亜種Ⅲ~下総国~』『亜人耐死実験報告書』『鬼哭指南書~著・吉備津彦命~』『アマゾン計画書』『OREジャーナル特集~失踪事件の真相~』『フラスコ計画・過負荷の部』『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE』… 重要そうな研究資料から民話集じみた古い書物、胡散臭いゴシップ記事まで、雑多に揃えられたものを数ページ適当に流し読む。 どうやら『鬼』『怪物』『不死』といった種族について調べた資料らしい。 さわりだけでも読み取れるほど、内容は突飛で、それでいていやに真実味のある書かれ方だ。 まるで本当にそれらを見て、研究してきたような。 綿密な実験結果の詳細や取得したデータが記されてるものもあり、冗談にしても手が込んでいる。 院長の趣味か。それとも、『それ』を目的にした施設なのか。 ―――鬼とか鬼殺隊とか、あいつも言ってやがったな。 さんざ専門であると言っていたのだ。彼女の方が知っている事も多いだろう。そうなればさっさと渡すに限る。 デイバッグに資料を片っ端から詰めていく。どれだけ中に入れても膨らまず重さが変わらない不思議極まる道具だが便利ではある。普段の仕事道具にしたいぐらいだ。 そんな風に別の事を考えてたからだろうか。無造作に掴んだ本と本に挟まっていた一枚の紙片が床へと滑り落ちた。 「あ?」 拾おうと屈んで厚紙を拾うが、そこに書かれた文字に広斗は疑問の声を上げた。 超常的なものは半ば受け入れていただけに、広斗に唯一馴染みのある名称だったことでかえって反応したのだ。 「なんで無名街の地図なんかがあるんだ……?」 長兄・尊龍の居所を探して訪れた地区のひとつ。この殺し合いにも呼ばれているスモーキーが率いるRUDE BOYSが守る治外法権の街だ。 「……地下か?」 構造や階層の表記を見るに、どうも地下空間の見取り図らしい。 無名街にそんな場所が存在するのも謎なら、そんなものがここに紛れ込んでるのも謎だ。 それとも逆接として、ここに意味があるのか。そういえば南部の島と切り離されたエリアにも無名街が――― 「人間・認識」 アナウンスのような抑揚のない声に、地図に向けていた顔を正面に上げる。 ここまで近くにいながら参加者の気配に気づかなかったなど一生の不覚だ。 いや、こうして目にしていてすら気配を感じてなかった。 「人間・認識」 言ってしまえば、そこにいたのは人形だ。 着物を着た童女の格好をして、手と足を四本ずつ備えた、人の形をしていても人ではないものだ。 カタカタと硬質音を鳴らして口を開閉して喋る様はテーマパークに飾られるロボットそのものだ。 差異があるとすれば、病院という場所に表れるには不釣り合いなのと、手一本につき握られた計四刀の凶器があること。 四季崎記紀の完成形変体刀が一、微刀『釵』(かんざし)。またの名を日和号。 「何だてめえ」 「即刻・斬殺」 返答はなく、命令の反芻だけが返さえた。 躊躇と容赦が最初から欠如した、機械らしい無駄のなさと無慈悲さで刀を振り下ろした。 「ッ!」 幸運だったのは、扉の間が刀を持って入るには狭すぎて一度壁を壊す工程が加わったことだろう。 人形に襲われるという、この地での初めての怪異との遭遇に面食らった広斗は間一髪で飛び退き両断を免れた。 穏当な選択肢は早速失われた。 対話の段階もすっ飛ばした問答無用の強襲。両断されて崩れ落ちるデスクを見て、広斗の選択は決定した。 コレが参加者の枠なのか別に操ってる奴がいるかの判断は後回しでいい。まずは、ぶっ壊す。 「即刻・斬殺」 迫る日和号。多腕多脚を忙しなく動かす風体はやはり異形だ。 ドスや凶器を持った相手は飽くほどに勝利してきた。銃器で武装した相手を相手取った。日本刀を携えた強敵との戦闘は心得ている。 だがしかし、腕が四本いる敵とは戦った経験だけはない。百戦錬磨の雨宮兄弟にして完全なる未知の戦法である。 広斗の眼は怯んではいなかった。拳の構えは正調に、勝機を秘めた眼だ。 人でないとしても、コレは人の形をしている。腕を動かし刀で攻撃する。なら今までの経験は役に立つ。 速さも手数も予想し得る最大値まで設定する。単騎という認識を捨て、集団を相手取ってると想定しろ。腕が四本あるなら四人の相手が一斉に斬りかかってくると思え。 狭い室内に高い身の丈、長い得物。初撃を見た時点で組み立ては出来ている。後は鍛えた格闘に託すのみ。 刀が振り下ろされるより先に間合いに勇んで飛び込む。一刀が背を掠め、間隙を埋める第二第三刀の横薙ぎを地に這うが如く屈んでかわす。最後の四刀目は始動前に肘で鍔から止めた。 瞬間、がら空きになる胴。必殺の零距離(ゼロレンジ)。こじ開けた肉薄の間合い目がけ、溜めていた体重を拳に向かわせ―――解き放つ。 「らァッ!」 人体を殴ったのとはまるで異なる打撃音が響き渡る。 鍛え上げた格闘家といえども悶絶必死の急所。最悪内蔵破裂に至るほどの会心の最大威力。 「人形殺法・春一番」 突き出された前二脚を腕で受けられたのは、人形を打ったゆえの手応えのなさから来る違和感だ。 臓器もなければ痛覚もない日和号に肝臓打ち(レバー)も意味がない。どれほど痛打を与えようとも、機能停止に至るまで行動に一切の支障は出ない。 「ちっ……」 後退する広斗は唇を噛み締める。受けた腕に走る痺れと、垂れ落ちる鮮烈な赤い水。 日和号が蹴り飛ばすと同時、手首が文字通り旋回して下がる広斗の腕を掠めたのだ。 人形なら関節動作の限界がない。そして、人形である以上、牽制やフェイントにも引っかからない。 開発者が意図したかはともかく、近接戦の巧者であるほど日和号の前には隙を晒すのだ。 「人形殺法・竜巻」 内側に入る隙も逃げ場もない、四方からの同時の斬り付け。 辺りの壁も、調度品も、構わす切り裂きながら前進する。戸棚が割れ、ガラスが四散し、砕けた鏡面が光に反射する。 鬼であればいざしらず、太陽光発電という戦国期に先進的にも程がある動力源を持つ日和号には何の障りもない。目が眩む不手際も起こさない。 だが、今回に限っては――――――それが仇となった。 「言っとくが」 今度は、余裕をもって打ち払えた。 バイザー越しの視界からは、これまでにない情報が送られてくる。さっきよりも遥かに緩慢になった動きを見切り、流して拳を叩き入れる。 反応が追いついたのはスーツにより身体能力が増幅されたからだが、複数に迫る刀を的確に捌き胴体に拳を当てたのは鍛錬の賜物。 使う気は元々なかった。 同梱された説明書を見てもビタイチ信用ならなかったし、武器を使って戦うのは自分の、兄弟の流儀に合わない。 何よりその名前とレリーフの意向がこの上なく気に食わないのが一番の理由だ。使うことはないのだと考えていた―――こうして本物の人外と会うまでは。 日和号が周囲を斬り刻んで到達する前に『変身』は完了していた。飛び散った鏡面に映ったベルトが腰に装着され、デッキをはめ込む。 黒衣だった広斗の全身は、なお黒い装甲に覆われていた。 黒い龍の力を纏う鎧―――仮面ライダーリュウガ。 九つの龍に反抗してきた男が使うには、皮肉が過ぎる力だった。 「仕掛けてきたのは、てめえが先だ。ぶっ壊されても文句言うなよ」 「人間・認識。即刻・斬殺」 敵対者の変化には目もくれず、殺人人形は命令を遂行する。 『超常』の土俵を同じくした戦いの幕が上がった。 【B-7・箱庭病院/1日目・午前】 ※院長室に各世界の『鬼』『怪物』『不死』に関連した資料があります。ただの雑誌だったり信憑性に乏しいものも。 【胡蝶しのぶ@鬼滅の刃】 [状態]:健康。 [装備]:冨岡義勇の日輪刀 [道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品1~2(毒に類する品)、ランダム支給品1~2(千花)、医薬品、医療道具多数 [思考・状況] 基本方針:鬼殺隊の同僚と合流する。 1 自分の日輪刀を探す 2 研究施設に向かいたい 3 日が暮れるまでに参加者と連携、鬼を狩る準備を整えたい 4 鬼のいない世、ですか [備考] ※9巻以降からの参戦 ※地図上のアルファベットと英数字の読み方を覚えました。 【雨宮広斗@HiGH LOW】 [状態]:片腕に刀傷 [装備]:仮面ライダーリュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、シャドウスラッシャー400、『鬼』『怪物』『不死』の研究資料、無名街地下の地図 [思考・状況] 基本方針:??? 1 雅貴を探す。 2 とりあえずはしのぶと行動。 [備考] ※少なくともREDRAIN後からの参戦です。 ※鬼滅世界に鬼について認識しました。 ※少なくとも九龍グループがこの殺し合いとは無関係と考えています。 【日和号@刀語】 [状態]:胴体部にへこみ [装備]:刀@刀語×4 [道具]: [思考・状況] 基本方針:藤原千花以外の参加者の斬殺 1.標的・斬殺 [備考] ※OP時点で死亡した藤原千花のデイバックは、箱庭病院の一室に置き去りにされています。→胡蝶しのぶが回収しました。 【仮面ライダーリュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎】 雨宮広斗に支給。 鏡に向かってかざすことで、仮面ライダーリュウガへと変身できる。 Next 命ノゼンマイ Previous 終わりのない戦い 前話 お名前 次話 CHAIN BREAKER 雨宮広斗 砕式・降龍落とし 胡蝶しのぶ 目次へ戻る
https://w.atwiki.jp/p_ss/pages/1793.html
side.K 「ねぇ、ゆかちゃんもゲームやってみない?」 「えぇ、無理だよ。ゆかうまくできんもん」 「大丈夫。忙しいやつじゃないから」 二人で過ごす休日。 あたしの部屋。 テーブルの上には、遅く起きたあたし達の朝ごはん兼お昼ごはん。 あたしは白ごはんで、のっちはパン。食べっぱなし。 ベッドの横には、脱ぎ散らかした二人分のお洋服。 ソファには大きめのシャツだけ纏った二人。 今の空気を色で例えるなら、暖かいオレンジかな。 それとも優しいピンクかな。 溢れる気持ちは、間違いようのない幸せ。 穏やかに二人で過ごす、幸せ。 「このキャラをね、森の中走らせ回したらいいから」 「うん」 「んで、敵が出てきたらやっつけて。魔法でも特技でもなんでも使っていいから」 「うん」 「んで、誰かやられちゃったりHPって書いてあるとこ黄色くなっちゃったりしたら、横にある街で宿屋に泊まれば回復するから」 「わかった」 「分かんないことあったら言って」 「うん」 のっちの大切にしているゲーム機。 生活の大半を二人で過ごす様になって、のっちが一番にあたしの部屋に持ってきたのはこれだった。 と言うよりも、これ以外はなにも持って来なかった様な…… のっちに言われた通りにゲームを始める。 RPGっていうやつかな? あたしはパズルみたいなのとか、マリオくらいしかやらないから良く分からないけど。 のっちはこういうやつが好きらしい。 隣でニコニコして見てる。 あたしが握る、カチョカチョ鳴るコントローラーを、見てる。 ニコニコっていうより、ニヤニヤ? 「なん?」 「ん?」 「見とるじゃん」 「なんか良いなぁって思って」 「なにが?」 「こういうの。あ、エンカウントしたよ」 画面がかわり、大きなモンスターの周りに小さなキャラが四人出てきた。 金髪で体より大きな剣を持ったキャラ。 主人公かな? 名前は……かっしー。 なんで? 隣にいるワンピースを着た女の子キャラはあ〜ちゃん。 これまた大きな手裏剣みたいなのを持っている女の子が、もっさん。 そして銃を持った色黒でゴツいキャラが……あやの。 なんで? 「ねぇ、キャラに付けた名前の基準は?」 「ん〜? なんとなく」 「この人あやのはおかしいじゃろ」 「なんか自分の名前ってつけづらいんよね」 「にしたって、もっさんとあんたは逆でいいじゃろ」 「その子序盤居ないんだもん」 「ふ〜ん……わ、ゆかめちゃくちゃ強い!」 「でしょ? 愛を持って育てたからね」 「じゃあゆかがやっとったらのっちが強くなるね」 「あら〜、かわいいこと言うねこの子は」 伸びてくる大好きなのっちの手は、あたしの頭を撫でてくれた。 あたしを守ってくれたり、あたしを気持ち良くさせてくれたり、たまに困ったオイタをする愛しい愛しいのっちの手。 全部、好き。 side.N 「楽しい?」 「うん。まぁ」 「そっか」 「のっちのやつじゃけぇ、なんか嬉しいよ」 「うん。じゃあ良かった」 ああ、のっちはなんて悪い子なんだろう。 なにも知らないゆかちゃんにレベル上げと名付けられたゲームという名の作業をやらせている…… でも楽しんでくれてるみたいだし、いっか。 「さて、と」 あたしは鞄からPSPを取り出し、電源を入れた。 「のっち今度はそれやんの?」 「うん」 「どんだけゲーム三昧よ」 「また違ったやつだから」 「ふ〜ん……じゃあゆか今のうちに部屋掃除しちゃおっかな」 「え、なんで?」 「散らかっとるじゃん」 「そうだけど、ゲームは?」 「ゆかはのっちじゃないけぇ、ゲームせんくても死なんもん」 「えぇ〜……もうちょっとやろうよ。のっちはもうちょっとゆかちゃんとくっついてたいなぁ〜」 あたしがこう言えば、仕方ないなぁって柔らかく笑って、隣にいてくれる。 かわいいよね。 てか、やっぱりあたし計算高くね? 真剣にテレビ画面を見るゆかちゃんの横顔を見つめる。 幸せだなって、思うんだ。大好きな子が、自分を好きでいてくれてる。 あたし達の場合、特にね。 始まりを迎える事自体、奇跡のようなものだから。 あたしが少し笑うとすぐにゆかちゃんは気付いた。 今度はなに? そう聞いてくる彼女に、別に。そう答える。 教えてあげないんだ。一生懸命慣れないゲームをしてるゆかちゃんは、口が開いてること。可愛いから、教えてあげない。 姫の機嫌を損ねる前に、あたしはソファにPSPを置いた。 代わりに、サイドテーブルに置かれていた姫愛用の大きなカメラを手に取る。 電源を入れると、訳の分からない数字が液晶に並んだ。なんだこれ。普通液晶には被写体が映るんじゃないの? まぁいいや。なんだか良く分かんないけど。カメラなんだから、シャッター切りゃ写るには写るべ。 あたしは適当にゆかちゃんの顔にカメラを向け、幸せな瞬間を切り取るべくシャッターボタンを押した。 side.K 横にいるのっちがなにやらガサゴソやってると思ったら、今まで幾度となく聞いたあたしの大好きな音が聞こえた。 あたしは無意識に頭の中で秒数を数える。 —ピピッ いち……にぃ……さん……しぃ……ご……? —カシャッ、ジー ながっ! のっちの方に視線をやると、案の定良く分かってない顔でカメラをイジっている。猿みたい。 「ちゃんと写ってないね。ひゃくぱ〜」 あたしに気付くと、いつもの小さな子供みたいな笑顔が弾けた。 「ボーッとしてるから、撮っちゃった」 カメラを上げて見せる。 「ゆかちゃんのカメラ、でかいね」 あたしは静かに、のっちの持つカメラを操作し、今撮った写真を表示させる。 「げ、なにこれ。ちょーボケてるし」 何が写ってるのか、てんで分からない映像が液晶に表示された。やっぱりね。 「あはは、センスねぇ〜」 そういうのっちは、なんだか楽しそうだったから、あたしも笑った。 「なんで写真?」 「ん〜……なんとなく」 「使い方もわからんくせに」 「なんか今の幸せな感じをさ、あたしのセンスと腕で残しとこうと思ってさ」 ちょっと、嬉しかった。 「ほぉ〜。センス。腕」 「あ、馬鹿にしてんな」 「してないしてない」 「でもさ、なんかちゃんと写ってないけど、幸せ感漂ってない? この写真」 あたしはまた液晶を覗き込む。はっきりいってなにがなんだか分からない。 でものっちにそう言われれば、そんな気もするから不思議だ。 「ゆかちゃんの素顔を撮りたかったけどさ、こんくらい分かんないのも反っていいよ、うん」 そう言ってのっちはなんだか満足げ。良くもまぁ、この超絶ボケ写真に自信が持てるもんだ。 でもそんなこと考えながら、この先何度ものっちが撮ったこの写真を眺めてる自分も想像できて、また少し笑った。 そんなものなのかもね。 なにを切り取るかは、人それぞれで良いのかも。 「逆にちゃんと写ってない感じが、空気を感じさせるよね」 「……目隠ししてエッチすると、いっぱい感じちゃうようなもん?」 「たとえがわるい!」 わざとだよ。 またのっちは歯を見せた。 side.N 「この紐、かわいいね」 あたしは、ゆかちゃんのカメラから伸びる紐をイジる。ほどけてるけど、多分首からかける為のもの。 「さすがのっち師匠御目が高い」 「その呼び方なつかしぃ〜」 演技がけたゆかちゃんの台詞に、投げ出した足をバタバタさせて笑った。 つられて、ゆかちゃんも笑顔になる。 「あたしが結んどいてあげるよ」 そう言ってあたしは蝶々結びを作った。 我ながら、良い出来栄え。綺麗な蝶々。 あたしは余り器用じゃないけど、これくらいはね。 褒めて貰おうとそれをゆかちゃんに差し出すと、これじゃダメだと御叱りを受けた。なんで? 「綺麗にできたよ?」 「蝶々結びって見た目は良いかもしれんけどさ……」 そう言ったゆかちゃんは、あたしが作った蝶々結びの紐を一本引っ張った。 「ほら。簡単にほどけちゃった」 ぷらぷらと紐をぶら下げる。確かに。 「で、でもさ、ひとつ目の結び目は生き残ってるよ。根性感じない?」 「重いもんぶら下げたら、すぐ離れるよ」 ゆかちゃんが右手に持っていたコントローラーをサイドテーブルに置く。 一歩あたしに近付き、今度はソファの上のPSPを、同じ様にサイドテーブルに置いた。 それらは、コツンと音を立てて、一緒になった。 「だからさ、もう離れる必要ないものは、固結びしちゃえば良いんよ」 「な、なるほど……」 ゆっくりとゆかちゃんの指が、あたしの指に絡む。熱い。 「ギュッと絞めちゃえば、もう離れん」 「べ、勉強になります」 シャツ一枚しか着ていないあたしの背中に、ゆかちゃんのもう片方の腕が侵入してくる。 同時に、首筋に熱い吐息。 「固結び、しちゃおっか?」 「か、かたむすび。ですか……」 耳元で、艶っぽい声。 「固結び、してくれる?」 「します。したいです。させて下さい」 そっと微笑んだゆかちゃんを、ソファにゆっくり押し返した。 まだお昼過ぎ。時間はたっぷりある。 ゆっくりゆっくり時間をかけて。 つよくつよく、きつく結んで、もう離れない様に。 〜pege4 end〜
https://w.atwiki.jp/nekomimi-mirror/pages/783.html
蝶々にツッコミを入れるだけの簡単なお仕事 ミズキです。 私の朝はご主人様を起こすことから始まります。 まず自分の身支度を整えて、ご主人様の寝室に向かいます。 無駄に装飾的な寝室の中へ、私は呼びかけます。 ちなみにご主人様がその装飾をつけたようです。 「ご主人様ご主人様。起きてください。朝ですよ」 寝起きの憂いを帯びた顔がのぞきます。ついでに触覚も。 形のいい唇からつむがれる言葉はこうです。 「おはよう。今日も一段と美しいな……俺が」 「気のせいです」 私ははっきり発音しました。 猫の国に落ちてきたときはどうなるかと不安になりましたが、第一発見者が善良なクロアゲハでよかったです。 彼は私を家に上げてくれ、この世界におけるヒトの身分について教えてくれました。 最初はショックでしたが、郷に入れば郷に従え。この身分を受け入れ、ご主人様ジュノに仕えることになりました。 ご主人様は紳士なので無理強いはしません。本当にいい人です。ただ、 「見ろミズキ! 朝日を浴びる俺は美しいだろう?」 「気のせいです。早く営業に行ってください」 多少アホなのがたまにキズです。 ご主人様は絵描きです。ぶっちゃけ売れてません。 どうして私を拾ったんでしょうか。他人事のように言いますが。 そういうわけで売れないご主人様は時々都会まで営業に出かけています。 窓から。(ここアパートの五階) ……ファンタジー世界です。 ちなみにちゃんとドアはありますよ。猫の国ですから。 ご主人様曰く、「ドアから出るなんて邪道」だそうです。 基準がよくわかりません。 「じゃあ行って来るよ。美しい俺を見れないのは寂しかろうが……」 「そんなことはありません。お気をつけて」 ご主人様は若干不満そうでしたが、背中の羽から外に出て行きます。 ご主人様は虫なので何もなくても壁に張り付くことができます。 ぱたぱた羽を震わせ、一瞬降下して、浮上。 そんなふうにふわりふわりと徐々にご主人様は遠くに去っていきます。 背中には大きな黒い翼。頭から飛び出た触角。 その姿は、どう見ても妖精さんです。(サイズでかいけど) 妖精さんだから頭の中も妖精さん……いやなんでもありません。 ともかく飛んでいくご主人様を眺めているのはちょっと楽しいです。 あ、こっち見た。 恥ずかしいので隠れます。 生活は……暇です。 家の中だけにいると結構やることがありません。 絵の具で汚れた室内は、これ以上綺麗にならないので、仕方ありません。 ご主人様がどこかから拾ってきた旧式の洗濯機のおかげで洗濯もそんなに時間がかかりません。 ちなみにトリッキーな色をしているのはご主人様のせいです。 芸術家ってよくわかりません。 ともかく暇です。 「…………」 毎日外を眺めるばかり。 こういう小説があった気がします。 だから魔がさした、というのでしょうか。 私は普段誰も使わないドアを開けてしまったのです。 まずは誰もいないか確認。 ご主人様は使わない階段は静かです。 一応鍵をかけて、私は外に出ました。 室内とは違う空気。それだけで私は何かほっとしました。 抜き足、差し足。 そうっとそうっと歩き出します。 階段を一段一段丁寧に降りながら、周りへの警戒を怠りません。 こんな建物だったのか。拾われてきたときはろくに見ていませんでした。 緊張で肌がちりちりします。心臓の音がまるで耳の傍で鳴っているみたいです。 風を感じます。 臭いを感じます。 その新鮮さが私を後戻りさせられなくしていました。 そうして、ついにアパートの入り口にたどり着きました。 扉の影からそーっとのぞきます。 道行く人は猫ばっかりです。 猫の国だから当たり前ですが。 異世界だなあ……。しみじみ思います。 男の人はほとんどぬいぐるみに見えます。 ご主人様はアゲハはほぼマダラだって言ってましたから、種族によって違いが出るのでしょう。 ざわつく人の声、街の臭いは、私をどきどきさせました。 急にぱたっと音がしました。 振り返ると、猫の女の子が、ぬいぐるみを落とした音でした。 何だ。子どもか……。 と思った瞬間、その猫耳っ子は叫びました。 「ママ、ママ! 来て!」 全速力で逃げました。 たぶん体育の授業でも出したこともない本気で、五階まで駆け上がりました。 錆びた扉をばたん! と閉じると。深く深く息を吐きました。 泣きたくなるような激しい恐怖を感じました。 私は首輪をしていません。 ご主人様が「美的じゃない」というのでつけなかったのです。 私もいい気分ではないので反対しました。 でも今、思い知りました。 自分は子どもにもびくびくするしかないペットでしかない。 勝手に外に出たのは思い上がりでした。 私は……私はこんなにも弱い。 泣きたくなりましたが、涙が出ません。まるで凍り付いているようです。 「ミズキ。お前、そんなところで何してる?」 ご主人様でした。 「どうしたね。そんな顔をして」 ご主人様は私を椅子に座らせてご機嫌を取りました。 「ほーら依頼を取ってきたぞ。喜べ」 そう言って紙をちらつかせましたが、私の反応がないのを見てやめました。 何か言わなければいけないと思いました。でもこの絶望をどう言っていいのかわからなかったのです。 ご主人様は私の前を行ったり来たりした挙句、こう言いました。 「そうだ。お前にいいものを見せてやろう」 そしていきなり私をお姫様抱っこしました。 「きゃあっ!」 びっくりして二の句が告げなくなった私を抱えたまま、窓の外に踊り出ました。 「きゃああああああっ!」 自力の羽ばたきで高度を上げた後、上昇気流に乗って大空へ。 「いやああああああああ」 正直メッチャ怖い。 ご主人様はそれにかまわず上昇を続けます。 「はははははは!」 「はははじゃねえ!」 恐怖のあまり思わず敬語を忘れる私です。 もうだめだ。私ここで死ぬんだ……。 目を閉じてその時を待ちました。 「ミズキ、ミズキ、目を開けろ」 「ほえ?」 うっすら目を明けると、青い空が見えました。 「これは……臨死体験!?」 「その言葉はよくわからんが、少なくともお前は死んでいないぞ」 生きてました。 よかった。 見上げるとご主人様の顔があります。 黙っていれば普通のイケメンなんですが。 「俺に見とれるなよ」 「見とれてません」 ちょっとは見とれてたけど。 「で、見せたいものって何ですか」 「見ろ」 空と大地を真っ二つに分かつ地平線が見えました。 砂糖菓子のような町並みがこちら側に広がり、後ろ側へ消えていきます。 ひゅうひゅうと流れる風、羽ばたきによって揺れる体。 綺麗でした。 「綺麗だろう?」 ご主人様が言いました。とたんに涙があふれました。 「ちょ、お前、どうして泣く?」 悲しいのではありません。 同じことを思える人がこの世界によかったと思ったのです。 「ご主人様」 私はしゃくりあげながら言いました。 「ご主人様に拾われて良かったです」 「美しいからか?」 「違います」 私ははっきり言いました。 「何か飛んでいますが、あれ何ですか?」 「あれはワイバーンだな。運送屋かもな」 ファンタジーだ……。 そうしてしばらくご主人様と空中散歩していました。 そのときの私は、降下の恐怖を考えていませんでした。 私は二度とご主人様と一緒に飛んでくれと頼みませんでした。 「本当にスケッチだけでいいのか?」 画用紙にジュノ、というサインをして、ご主人様は言いました。 「色を塗ってやるのに」 「画材もただじゃありませんから」 「まあ、そんな絵より俺のほうが美しいからな」 「気のせいです」 まあ、明日も元気に生きていこうと思います。 蝶々にツッコミを入れるだけの簡単なお仕事ですし。
https://w.atwiki.jp/pokecharaneta/pages/13726.html
草案 絵柄 アゲハント:蝶 -- (ユリス) 2016-07-15 23 35 08
https://w.atwiki.jp/ankoku772/pages/10.html
コメントプラグイン @wikiのwikiモードでは #comment() と入力することでコメントフォームを簡単に作成することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_60_ja.html たとえば、#comment() と入力すると以下のように表示されます。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/ankoku772/pages/2.html
メニュー トップページ プラグイン メニュー メニュー2 @ウィキ ガイド @wiki 便利ツール @wiki 更新履歴 取得中です。