約 60,357 件
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/9.html
関連ブログ @wikiのwikiモードでは #bf(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するブログ一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_161_ja.html たとえば、#bf(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 #bf
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/6.html
アーカイブ @wikiのwikiモードでは #archive_log() と入力することで、特定のウェブページを保存しておくことができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/25_171_ja.html たとえば、#archive_log()と入力すると以下のように表示されます。 保存したいURLとサイト名を入力して"アーカイブログ"をクリックしてみよう サイト名 URL
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/12.html
テストですよん。どうでせうかねぇ。 -- (テスター) 2007-03-28 07 46 24 ん~、なんだぁ? -- (テスター) 2007-03-28 07 46 44 あらら? -- (テスター) 2007-03-28 07 47 09 こ、こんなんなんか・・・ -- (テスター) 2007-03-28 07 47 40 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/10.html
コメントプラグイン @wikiのwikiモードでは #comment() と入力することでコメントフォームを簡単に作成することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_60_ja.html たとえば、#comment() と入力すると以下のように表示されます。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/13.html
テストですよん。どうでせうかねぇ。 -- (テスター) 2007-03-28 07 46 24 ん~、なんだぁ? -- (テスター) 2007-03-28 07 46 44 あらら? -- (テスター) 2007-03-28 07 47 09 こ、こんなんなんか・・・ -- (テスター) 2007-03-28 07 47 40
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/7333.html
6畳半の隙間から 作詞:ぽわぽわP 作曲:ぽわぽわP 編曲:ぽわぽわP 唄:初音ミク 中文翻譯:Alice/箱庭博物館 自6疊半的空隙間 ※ 明天也寫好信 晾乾衣服後就出發去找你吧 小大人的身體中 越是掙扎陷得越深 ※ 明天就看不到了呢 清晨六點的那道亮光 即便見不到想見的人 也要努力不讓自己忘記 這大概是時間教會我的吧 就是會痛嘛 就是會痛嘛 對你來說的昨天 正如冷漠無比 冷漠無比 那對我來說的今天一樣 光是要繼續活著 就得找尋能將磨損的心 治好的某個東西 為了讓擺在眼前的昨天 與躲不開的明天 得以全然忘記 我只好唱起歌來 就是不一樣嘛 就是不一樣嘛 在昨天期待著的今天裡 好像有未知的 未知的 某種東西 你瞧,正等著自己 再見了 再見了 揣想著今天的昨天啊 多麼惹人憐愛 多麼惹人憐愛 深信明天的我們 若說,明天再也不會來臨 這樣的話 似乎連作夢都不能隨心所欲呢 [注] 6畳半:六個半榻榻米的面積大小,約等於3.25坪、10.7平方公尺。 [注] モラトリアム:英文moratorium。指年齡已經步入成人,但精神年齡仍未被成年社會同化。這裡翻作「小大人」。 「生きる」專輯中,代表「明日」的曲子。
https://w.atwiki.jp/sponsor-tv/pages/337.html
日本テレビ 改編 日本テレビ 1990年4月 改編 「水曜グランドロマン」のサンスターが30秒から60秒に増枠(マドラスは降板) 「土曜スーパースペシャル」のブルボン(大広扱)に代わってブラウンジャパンが加入。そのブルボンは「水曜グランドロマン」に移行。(三和ホーム(萬年社扱)は降板) 「さんま・一機のイッチョカミでやんす」の博報堂扱い枠を180秒から90秒に縮小。削った90秒を電通が奪取。 「知ってるつもり?!」はハウス食品に代わって日本コカ・コーラが日曜夜8時の「元気が出るテレビ!!」から移行。その「元気」のコカ・コーラの空き枠に日本石油が入る。 「所さんのまっかなテレビ」のソニー(博報堂扱)に代わって大幸薬品(I S扱)が加入。 「金曜ロードショー」はフィリップモリス(電通扱)に代わってAMEX(M.博報堂扱)が加入。 「TIME21」のNTTは180秒から90秒に減枠。その90秒を住友生命、大成建設、NTTデータ通信各30秒で対処。
https://w.atwiki.jp/sousaku-mite/pages/1211.html
Top 【シェア】みんなで世界を創るスレ【クロス】 異形世界・「白狐と青年」 第41話 「拒絶の目覚めと確認の一歩」 ほとんど物が置かれていない部屋がある。平賀の研究所の二階にある一室で、クズハが研究所に住んでいた時に与えられた部屋だ。 部屋には外から中を窺われないように薄いカーテンが引かれている。 所員全員にその所在が知れ渡っために自身の部屋に移送されたクズハが眠っているベッドの近くに椅子を置いて、匠は淡く透けてくる午後の日差しの中で、部屋の本棚に収まっていた本を読んでいた。 ゆっくりとページを手繰っていくのは≪魔素≫や魔法について書かれた本だ。おそらくこの研究区に居る人間の半数以上は一度は目を通したことがあるであろう、平賀と蘆屋の共著による一冊で、対立する事の多い二人の間に安倍が入って実現したという珍書だ。クズハが操る魔法の基礎原理もここから学びとったものなのだろう。それを理解するのにどれほどの苦労をしたのだろうかと思いつつ、匠は本を閉じた。 ……数少ない私物もこんな感じの小難しい本ばかりか。 何が彼女にここまでさせるのかについて思いを馳せながら、匠は椅子の上で伸びをした。 クズハの事を研究所の皆に知らせた次の日に彰彦が行政区の調査に出発してから5日が経過していた。 この5日の間、研究区内は表向きは普段とほとんど変わる事のない状態だった。 研究区を頼って流れて来る異形の流入は依然としてあるが、それも行政区が異形排斥の行動を起こし始めた当初に比べれば随分と緩やかになっており、元々異形の往来の多いこの町は、流入してきた者達を含めて、生活にある程度の慣れが現れ始めていた。 大阪圏内で生活するために行っていた仕事をなんとか再開する者や、それが叶わない者は研究区内の人間が斡旋してくる日雇いを中心とした仕事を行い始めたのだ。 異形達がそれぞれの生活を再び営み始める一方、武装隊と研究所を中心とする研究区の間では緊張状態が続いていた。 研究所は5日前の夜に決めた通り、曖昧な対応を武装隊に対して続け、武装隊も研究所の主張を鵜呑みにするような事はせずに幾度か研究所内への調査を打診し、それと同時に街を見回る事によって区内の異形に対する緩やかな牽制を行っていた。 治安の維持という点ではこの見回りは平賀としてもありがたく利用し、その一方で武装隊に対する目付け役として、そして区内の異形や、以前から住んでいた住人などの調整役として、明日名とキッコが動いていた。 3日前から動けるようになった明日名は以前からの住人や武装隊等の人間同士の意見の調整を、キッコは異形達の調整を主にそれぞれ担当して研究区内全体の調整を行っていた。この人選の結果として意外だったのが、 ……キッコが異形達を上手くまとめている事か。 キッコは元々信太主として信太の森で異形達をまとめていたためか、区内の異形をまとめるのも見事なものだった。 ……伝えられる指示がおおざっぱだったりするんだがな。 しかしそのある意味における適当さが、表向きは平穏でもその実ストレスから来る緊張を孕んでいる今の研究区と異形、そして武装隊の間を上手く取り持っているらしかった。 彼女は町中を見回っている武装隊にフランクに話しかけては、異形に対して敵意を持っている者の多い武装隊の隊員相手にも会話をこなしているらしい。 一応の均衡を保っている研究区、しかし、それぞれが抱える不安や懸念のようなストレスは日に日に募っていくようで、それは徐々に報告され始めた町中でのケンカの発生や小さな事件という事で現れてきていた。 匠の膝の上に畳まれている研究区の事を扱った今朝の新聞にも、ケンカ騒ぎについて書かれている。少しずつ研究区が抱え込む事になった歪みが顕在化してきているのだ。 ……あまり悠長には構えていられないか。 彰彦がそろそろ戻ってくるはずだ。彼が得て来る行政区内部の状況も気になるし、平賀の方でも行政区相手にいろいろと話しを持ちかけているようだ。彼等の手伝いができない所がもどかしいが、今は彼等を頼るしかない。そう思っていると、近くのベッドから小さなうなり声が聞こえてきた。 ――――! これまで静かだった室内で発生した音に敏感に反応した匠は、本を棚に戻してクズハの顔を見た。 彼女の、これまで力が抜けていた目元に力が入っている。目覚めようとしているのだ。 「クズハ」 「――ん」 返答のような呼気と共に、クズハの体に力が入った。 周囲を確認するように左右の耳が小さく動く。次いでまつ毛が揺れ、目が薄く開いた。カーテン越しであっても光が目に強いのか、縦長の瞳孔が細くなる。手を翳して光を遮ろうとしたところで、彼女は自分の掌を見て疑問の声を上げた。 「……あ、れ?」 「クズハ、起きたか」 「匠さん?」 クズハは匠を見上げて表情を緩め、そして怪訝そうな顔をした。 手をついて上半身を起こそうとする。匠の支えを受けて身を起こしたクズハは、周囲を見回して戸惑った声を上げた。 「……呪符もない……それにここ、私の……部屋、ですか?」 「ああそうだ。覚えているか? 庁舎の地下捕まってた所を連れ出して来たんだ。ここは平賀のじいさんのとこ、今はちょっと騒がしいことになってるが、すぐに収まるだろう」 割合しっかりとしたクズハの反応に内心ほっとしながら、匠は続けざまに言葉をかける。 クズハは俯き、匠の言葉を咀嚼する数秒の後、顔を上げ、 「…………」 匠をじっと見つめ、また顔を伏せた。 顔を伏せたクズハは、思い悩むように口元を歪めた。やがて再び顔を上げて匠を見ると口を開く。 「匠さん、出て行ってもらえますか?」 突然発された拒絶の言葉に、匠は虚を衝かれた。 「――は?」 「すみません、少し、考えたい事があるので部屋から出ていってください。あ、そこの新聞は置いていってくださるとうれしいです」 「新聞……か?」 匠は椅子の上に畳み置かれている新聞に目をやる。その新聞には最近の大阪圏の情勢や研究区の状態について書かれているため、 ……クズハには今あまり渡したくはないんだが……。 「だめですか?」 「いや……」 どちらともとれない反応を匠が示す間にクズハの手が新聞を手に取った。新聞を胸前で抱えたクズハは、再び拒絶の言葉を放つ。 「出て行ってください」 「ああ、それは分かったが……クズハ、お前なにかあった、か?」 あまりにも頑なクズハの様子を心配した匠がクズハに手を伸ばす。頭に伸ばされたその手を払いのけて、クズハは小さく言った。 「すみません……」 「い、いや……」 幾度目かの驚きに目を見開き、しかし匠は立ち上がって部屋の扉へと歩いて行く。扉に手をかけ、 「じゃあ、皆にクズハが起きた事を知らせるから出て行くけど、何かあったら言えよ?」 「……はい」 言葉自体は肯定のものだが、発された声の質は硬い、拒みの色の強いものだ。匠は新聞に目を落としているクズハに、何かあったら声をかけるようもう一度言い置いて、扉を閉じた。 ● 匠が出て行き、静けさが降りた部屋の中でクズハは閉じた扉を見て小さく呟く。 「もう、ここにはいられないですよね……」 ● 秘密通路から研究所の敷地内へと帰還した彰彦は、報告のために訪れた平賀の居室内に漂う空気に一瞬足を止めた。 匠がどことなくぼんやりとした椅子に座りこみ、明日名、平賀が難しい顔をしている。 ……何があったんだこりゃ……? なんとなく声を発しづらい状況に二の足を踏んで入り口付近に立っていると、平賀がこちらに向かって手を上げてきた。 「お帰り彰彦君、無事でなによりじゃよ。……それで、どうだったかのう?」 「いや、その前に今のこの部屋の状況について話してくれねえか? なんか物スゴイ居づらいんだけど」 平賀はそうじゃのうと言って口を開いた。 「クズハ君がじゃな、目覚めたんじゃよ」 平賀の言葉に彰彦は、は? と言葉を生んだ。 「なんだよそりゃ、いい事じゃねえか」 平賀の言った事と、この部屋内の空気が噛み合わない。疑問に思う彰彦の様子に、平賀が「それがのう……」と匠の方に視線を向けた。匠は小さく頷いて、どこか呆然とした声で、 「クズハがな、俺やじいさんを部屋に入れてくれねえんだよ」 「……どういうことだ?」 「どうもクズハに拒絶されたみたいでね」 明日名の言葉を聞いて、彰彦は先の匠の言葉をもう一度考える。そして、 「……え?」 間の抜けた声が出た。 ……クズハちゃんが? 他を追い出すことはあっても匠を拒絶するなんてまずありえねぇと思うんだが……。 だとしたら捕らえられている間に何かしらの手が加えられたのだろうかと思い、 「術とか、そうでなけりゃなんか薬盛られたとか、何かが憑いてるとか、暗示とかにかかってんじゃねえのか?」 「……だと最初は思ったんじゃがのう、どうもどれもハズレっぽいんじゃな」 平賀がそう言ったという事は、一通り再検査をしたという事だろう。 ……そして術や他の影響も出なかった、と。 だとすれば、 「他に何か心当たりとかはあんのか? じいさん」 「何故庁舎の地下に居たのかという所は話してもらったんじゃが、独居房から庁舎地下の研究施設までクズハ君を連れて行ったのは変なマスクで顔を覆った男のようでな、声の方も変えておったようで、結局詳しい事は分からんでなあ……。クズハ君が行政区に行った後の短い時間で薬や術の反応を出さずに洗脳というのも土台無理な話じゃ。だとしたら何か吹きこまれてクズハ君がわしらから離れてしまったと考えるのが現実的かのう」 「匠やじいさんを拒絶したくなるような事を吹きこまれたってか?」 彰彦は何をクズハに吹きこんだら彼女の考えがそこまで極端に変化するだろうかと思案して、 「……だめだな。何をどう吹きこんだらそんなになんのか見当もつかねえや」 尚も頭を回して考えようとした彰彦に匠の声が飛んだ。彼は頭を一度左右に振って気持ちを入れ替えるようにすると、 「彰彦、ともかく今はお前の報告を聞きたい。何か行政区で掴んできたのか?」 「え? あ、ああ」 匠の一言に押される形で、彰彦はこの部屋の様子に気押されて後回しになっていた報告を始めた。 ● 匠の様子を確認しながら彰彦は口を開く。 「行政区内は内部の異形を完全に追い出す算段のようでな、俺が言った時にはもうほとんど行政区内に居た異形の連中は追い出されてたよ。俺も腕の事があるし、裏で動いてる奴に襲われるのも避けたかったからあまり人に会わないように注意しながら知り合いの武装隊の所に行ってな、そこで内情とかを聞いて来た」 「どうだった?」 明日名の促しの言葉に彰彦は頷いて、 「一つ、気になる話が出た。武装隊内でここ数週間の間に行方が分からなくなってる奴らが何人もいるらしい。行政区の街の外に哨戒に出てた連中が戻らないそうだ」 それは、と匠が呟く。 「異形の仕業か?」 「それがな、何者の仕業かもはっきりとは分かんねえみたいだ」 「何者の仕業かすらも分からない? 捜索はしてるんだろ? 本人が見つからなくてもせめて何か痕跡とか見つからないのか?」 良い疑問だ。頭の切り替えはしっかりと出来ているらしい。そう思いながら、彰彦は旧知の武装隊から聞いた話を口にする。 「捜索はしようとしてるらしいが、研究区や各地の検問、それに農場とかの管理をしていて安易な排斥が利かない異形達の監視に武装隊を動員しまくってるせいで人手が足りねえらしい。行方不明者はおそらく異形に襲われたんだろうって事に武装隊内ではなってる。武装隊が何人も消される程には強く、そして場合によっちゃ賢い異形だ。匠達が行政区に居た時に行政区を襲った異形の群れのリーダーじゃねえかとか言われてたな。武装隊の想像通りに犯人が異形だった場合、そいつは以前行政区内に大量の異形を侵入させた異形って事になる。行政区の中にそんなものを入れないように今行政区は以前にも増して守りを固めてる最中って話だった」 「ただでさえ武装隊が検問などを作っている中。姿を悟られずに武装隊を襲うなんてのはただの異形には難しいだろう。行方不明者たちはおそらく朝川達と同じ手の者に連れ去られたんだろうね。武装隊の警備範囲等の内情に通じている物が最初から狙った犯行だろう」 「だろうな。もしかしたら俺や俺の部下みたいに何かの実験の材料にされてるのかもしれねえ」 苦々しく言って拳を握り込む彰彦に明日名が言う。 「通光の事は何か分かったかい? 彼も武装隊の警備含めて色々な内情を把握している人物の一人だ」 彰彦は首を横に振った。 「いや、通光や他の庁舎詰めのお偉方はここ数日そろって庁舎の中に籠ってお仕事中らしい。奴らは自前の警備や護衛をそれぞれ抱えてるから、裏で何かやってても武装隊じゃ気付けねえかもな。俺も探ってみようと思ったんだが、あそこは今お偉方が一か所に集中してるせいで警備の密度がスゴイ事になってやがって侵入は無理だった。匠がクズハちゃんを助けに行った時とはまるで様子が違うっぽいな」 匠が深夜に庁舎に侵入した時は警備は散漫だったと聞いた。その後にクズハの脱走や留置施設の職員の殺害、施設の破壊を受けて、行政区の重役達を一か所に集めた方が守りやすいと武装隊なりどこかの議員なりが考えたのだろう。 そう考えながら彰彦はしかしまあ、と嘆息した。 「結局、登藤通光が怪しいっていう証拠は掴めずじまい。それが俺の見知って来た事の結論だな」 武装隊の行方不明、現在研究区を囲んでいる行政区の息のかかった武装隊、徐々に対外的な防御を固めて行く行政区。はっきりとしたことは相変わらず分からないが、状況は依然として動き続けている。その気配を感じながら彰彦は簡略な報告を締めくくる。部屋の中にはそれぞれに彰彦の報告を思案するような沈黙が降りる。と―― 「邪魔するぞ」 平賀の居室の扉を開ける者があった。金髪金瞳の女、キッコだ。 彼女は手にしていた通信用の符を懐にしまって部屋を見回すと、金の目を細めた。 「おお、彰彦が戻って来ておったか。そうだの――とりあえず、先に彰彦の仕入れた情報を聞かせてもらおうかの」 ● 「……ふむ」 彰彦の話を一通り聞き終えたキッコはなるほど、と頷きを作った。 「相手も尻尾をなかなか出さんということだの」 「厄介だよな」 キッコに答える彰彦。二回目の彰彦の説明を聞いていた明日名が平賀に問いかけた。 「平賀博士、行政区相手の交渉はどうなってますか?」 「もう少し、といったところじゃな。彰彦君の話にあった武装隊の行方不明事件の事もあるんじゃろう、異形共存派、それに一部の異形排斥派が研究区の助言を得たい事案があると言ってきておってな、なんとか話し合いの席を作る事くらいはできそうじゃ」 「じゃあ、じいさんの方は進展しそうなんだな? 研究区の皆のストレスもいい感じに溜まって来てるみたいだから急いだ方がいいと思うぜ」 「そうじゃな……急がなければならんな。この調子だとそろそろ向こうさんも次の手を打ってくるぞい」 平賀の呟きが重く響く。そんな空気の中、キッコがところで、と呟いた。 「匠よ、クズハが目覚めたと明日名から聞いて戻って来たのだがの、何故お前はそんなに沈んだ顔をしておる」 「あ」 地雷を踏んだキッコの言葉に彰彦が反応する。キッコは彰彦の反応に対して首を傾げ、 「なんだ? 何かあったのかの?」 問いかけの視線を向けられた明日名が僅かに口ごもった。 「うーん、ちょっと、ね」 キッコは目を鋭く細めた。 「話せ」 「……分かったよ」 息を一つ吐くと、明日名はクズハが謎の拒絶行動に出た事を話した。彼の話を聞いたキッコは目を丸くして、 「クズハが、拒絶……? それも匠をかの?」 「一応わしも拒絶されとるのじゃがなぁ……」 平賀を無視してキッコは唸る。 「術……は有り得ぬな。我もあの子からはそのような痕跡を感じはしなかった。薬も、平賀が調べたのなら違うのだろうの」 しばらく難しい顔で考えていたキッコは、やがて顔を上げると身を翻した。 「キッコさん?」 「彰彦も、それに明日名も来い。お前たち二人はまだ目を覚ましたクズハを直接見てはおらんのだろう? 実際にクズハを見てみようではないか。じかにこの目で見れば何か違和感にも気付く事もできようて」 そう言うと、キッコは半ば強引に彰彦と明日名を引き連れてクズハの部屋へと向かった。 前ページ / 表紙へ戻る / 次ページ ページ最上部へ
https://w.atwiki.jp/free_nippon/pages/222.html
もう三十年以上前に他界してしまった祖父の話です。 戦後占領軍に睨まれてしまった為に現在は家も殆ど残っておりませんが、私の祖父は明治三十年代に都内の有数な資産家の三男坊として産まれました。 そのお爺ちゃんが大正末期にとある大学の法学部を卒業後、高等文官(今で言う上級国家公務員)として働き始めた頃、普通の人ならば買わないとてつもなく高価な物を買い揃え、周りの人を仰天させたことが有ります。 一体何を買ったのか? 答えはカメラです。 当時のカメラは庶民にとっては高嶺の花。国産の安価なチェリー(コニカ)やミノルタの安い物で十万円以上。 これよりも少し後の時代に登場する今も有名な高級機のライカやコンタックス(ツァイス)やローライは家一軒分と言われていたので大体一千万円以上でしょうか。 カメラが殆ど普及していない以上は、中に入れるフィルムも今では信じられない程に高価でした。アマチュア向けの小型カメラ用のロールフィルムが八~十六枚撮りで五千円位。 ところが若かりし日のお爺ちゃんが買ってきたカメラはソロントン・ピッカードと呼ばれる大型機。 当時のプロ写真家が高画質が必要なときに使っていた代物。銀座の写真機材商で買ったらしい。当時の値段は千二百円。 周りの人達はびっくりしたらしい。当時の千二百円というと二千~三千万円位でしょうか。 恐らく足らない分は実家から借りたり、月賦で支払ったりしたものと思われます。 当時のお爺ちゃんがどんな風だったのかを知る人は殆ど居なくなってしまいましたが、あんなに高価な物を買うんだったら、官舎住まいを止めて良い家を建てられたのにねぇ。と親戚の話題にあがったことを覚えています。 そんなお爺ちゃんでしたが、敗戦(正確には停戦と書くべきか)の昭和二十年八月十五日の少し前にいきなり黙って退官。 戦時中は一官僚の立場で、如何にして 日本の国の安全を、 日本の立場を、 日本に住む人達の安全を 如何に確保するのかに専念する為に、自分の家族を実家に預け霞ヶ関に籠もりきりで働いていた。 と言う話は色々な人から随分と聞いています。 恐らく、まもなく戦争は終わる。これで自分の責任は果たした。と悟ったのでしょう。 それから東京の外れに住む親戚を頼り田畑を借りて、慣れない野良仕事で百姓として生涯を全うしました。 戦犯の容疑を掛けられ、占領軍の法務官による取り調べを受けたこともあったらしい。 戦前はテロリストに過ぎなかった共産党の赤旗新聞の記者が取材と称して嫌がらせに来たことも有ったらしい。 そんな境遇を見かねた嘗ての友人・同僚が、政官界に戻れるよう取り計らってくれたことも有ったらしい。しかし、これも断った。 多分日本の敗戦に対し色々と思うことが有ったのでしょう。 子供の頃からこれらの話は知っていたので、不思議に思い訊いて見たことがあります。すると返ってきた言葉はただ一言。 「戦争に負けたといううことは、こういうことだ」 そしてそれから月日が流れ、孫の私が就職したのがまだバブルが始まらない昭和六十一年です。日米貿易摩擦の円高不況で理系の就職先が全滅だった事は今も良く覚えています。そんな中で真っ先に買ってしまったのが、 トプコンホースマン。と呼ばれるカメラ。 プロ専用機。普通の人はまず使わないカメラ。大きなフィルムを使える上に光軸の微調整まで出来てしまうので極めて高画質が得られる。というカメラです。その代わり操作は非常に煩雑で難しい。昭和60年代に市販されていた国産のカメラの中で最も高価であった記憶があります。 お爺ちゃんのソロントン・ピッカードから七十年も経ってしまったので、流石に家一軒分まではしませんでしたが、それでも撮影に必要な最低限の付属品を買い揃えると安い車が一台買えてしまう。 「こんな物を買ってしまって、お前は写真家になるつもりか?」 と呆れ返った両親の顔。お小言を頂きながら、やっぱり私はお爺ちゃんの血を引き継いでいるなぁと我ながら痛感した次第です。 もう一度書きますが、戦前の時代に写真は大変贅沢でお金のかかる趣味でした。しかし、その贅沢な撮影機材に瞳を輝かせ夢中になってしまった青年がいたことは今も昔も変わらない事実です。 戦前と言えば、軍人ばかりが威張っていて貧乏で陰湿な世相を連想する人が殆どだと思います。 しかし、その一方で、実家が裕福であったとしても、家が一軒建つ程の非常に高価なカメラをポンと買い込みその分質素な生活を続けていた青年も居た。何故この様な相反する様な話があるのでしょうか? 勘の酔い人で有れば不思議に感じることでしょう。 これはアジアの小国であった日本が戦争によって、それまで白人にとって搾取の対象でしかなかった有色人種の国々に独立するきっかけを与えてしまった事に由来します。 日本が再び同じ事をやるのではないか?と欧米列強は恐れたのです。 そこで、占領軍は日本の憲法を変えてしまい、二度と軍事力で欧米に逆らうことが出来ないようにしてしまいました。これが今の日本国憲法です。 そして、幕末の開港以降日本の国は長い間欧米列強と喰うか喰われるかの孤独な外交戦を幾度と無く繰り広げていたことを学校で教えることを禁止しました。 日本人は良き日本国民で有る素養を教育する道徳教育も禁止しました。 これが、平成十八年に当時の安倍政権によって改正されるまで占領軍から押しつけられたままであった旧教育基本法です。 その結果、現在の日本人は自分達は日本国家の一員であるという意識が希薄となりました。 不思議なことに昭和27年にサンフランシスコ基本条約(正式名称:日本国との平和条約)にによって、日本と欧米との戦争終結が締結され占領軍が居なくなったあとも六十年間もの間、憲法も教育も占領軍が居た当時のままなのです。 何故こんな事が起きてしまったのでしょうか? それは七年間の占領期間中に占領政策という新たな権益を得た人達が今日に至るまで頑なに自分達の利権を守り続けている為に占領軍から押しつけられた様々な矛盾を正すことが出来ないまま今日に至っているからなのです。 憲法改正や教育改革や国家のあり方を政策として主張してきた政治家達は、新聞テレビによって軍国主義者のレッテルを貼られたり、昔芸者を抱えていたことが大々的に暴露されたり・・・・・etc。手段を選ばない酷いネガティブキャンペーンで片っ端から叩き潰され、もう戦争はとっくの昔に終わったのだから、新しい日本を作りましょう!と主張する事が難しくなってしまっているのが現状です。 今まさにカレー騒動で叩かれている安倍晋三氏が一番解りやすい例でしょう。 この六十年も昔の戦後利権構造にしがみついているのが日教組や公務員労組や連合に代表されるような労働組合。彼らの支援政党は民主党です。 そしてテレビに出てくるような知識人を自称する人達。 最後にこれは皆さん良く覚えて置いて欲しいのですが新聞・テレビに代表される日本の大手マスコミです。当然この中には公共放送であるNHK(国営放送ではありません。間違えないように)も含まれています。 少し前にお亡くなりになった政治評論家の三宅久之氏が暴露した 朝日新聞編集主幹の若宮なる男の暴言 「安倍の葬式は朝日で出す」 「安倍叩きは朝日の社是だ」 この様な何も恥じることもなく当たり前のように発するのがマスコミの本性です。 そこには公益性も理念も無い 「日本には報道の自由が認められている」 と言う言葉がありますが、実は日本では国民の思想言論の自由を担保する法は存在しますが、マスコミに自由を与える法律は全く存在していない。 彼らが勝手に言い出していることなのです そんな恥知らずの彼らがやりたい放題投票を呼びかけたのが三年前の夏の総選挙。 民主党に政権を取らせれば、国の無駄使いを止めることが出来るから国民にお金を配ることが出来るよ。今まで掛け金を払っていなかった人達も年金が貰えるようになるよ。と朝から晩までテレビで流していたことを思い出してください。 そもそも民主党や評論家を自称するテレビ芸人達が散々宣伝していた自民党の無駄使い十六兆円!というものはまるっきりのデマでした。 蓮ボーとかいう名前の三流エロ芸人あがりの中国人がテレビで二位では駄目なんですか?一位は無駄です。と散々偉そうな口上を延々と捲し立てて節約できたお金は幾らだったのでしょうか? たったの七千億円でした。民主党に新聞テレビが大騒ぎした無駄は殆ど無かったのです。 しかもその七千億円の内訳は日本の将来を支える為の先端技術の研究予算。この中には呆れたことに、今年IPS細胞でノーベル賞を受賞した研究も含まれていました。 三陸地方の津波から人の命を守る為の堤防を作る為のお金 原子力発電の代替手段を研究する為のお金。 豪雪地帯の除雪を行う為のお金 こうした削ってはならない予算がごっそり削られてしまったのです。 そして何とも恥ずかしい 「民主党政権になれば国民にお金をバラマキます!」 という選挙公約は予算不足で実行できなくなりバツが悪くなった民主党は、 「これまでの政治が悪かった為に国民にお金をバラまく事が出来なくなりました」というこれまた恥ずかしい嘘を吐き。これもまた新聞テレビが大々的に取り上げる。 この間これまで当選する事だけしか考えてこなかった議員しか居ない民主党は外交でも経済面でも震災復興でも大失態の連続。 政治の失敗が続けば経済は萎縮し税収が大幅に減収するのは子供でも解る道理です。なのに野田はこの失敗を誤魔化す為に 「大震災の復興予算が足らないので増税します!」 でも被災地の復興はあれから2年目になろうとしているのに全く進んでいない。 悪徳リフォーム業者でもここまで酷い嘘は吐かないでしょう。 こうした事は新聞テレビは申し訳程度にしか流していない為、国民が国会議事を見ない限り誰も気がつかない。 この三年間で日本の国力は大きく減退しました。その結果外交面で何が起きたのでしょうか?国際社会では弱い国は強い国に食い物にされてしまうという厳しいルールが存在します。 尖閣諸島に眠る膨大な原油資源は中国に何時奪われてもおかしくない状況にまでなってきました。 国際連合という建前上の組織は一応存在しますがあまり当てにならないことは、フィリピンの南沙諸島が中国に取られてしまった一件からも明らかだと思います 何一つ出来ない素人達に政治を任せてしまった結果がこれです。 このままでは近い将来日本人は領土ごと人民解放されてしまっても私は驚きません。 これが国家という物を忘れてしまった愚かな国民が新聞やテレビ芸人達に煽られるまま鳩山・菅・野田・そして新たに橋下という、理念も思想も資質も何もない口先だけの人間に国家の運営を委ねてしまった結果の末路なのです。 最後にもう一度だけ戦前の話に戻します。 長々と書いてしまいましたが、私が主張したいのは、戦前の日本の方が国民の意識も高く立派で夢のある良い国であったと言うことです。 これが嘘だと思うのならば、戦前の日本橋、浅草、銀座の街並みがどんな風であったのかを検索してみて欲しいのです。 パソコンが無ければ図書館に行けばいい。 そこには、モダンボーイ・モダンガールと呼ばれた当時の最先端のファッションで着飾った若者達。華やかな街並み。道行く人々の明るい表情。 これだけで納得できなければ、ご自身の興味あるテーマで色々探してみればいい。 これが戦争に負け 欧米列強に腑抜けにされてしまう前の 本当の日本人の姿です。 平成二十四年十一月二十三日 印刷用PDFはこちらです ▼ http //www24.atwiki.jp/free_nippon?cmd=upload act=open pageid=222 file=90.pdf 名前 コメント - 協賛SNSも宜しく http //sns-freejapan.jp/
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/5.html
更新履歴 @wikiのwikiモードでは #recent(数字) と入力することで、wikiのページ更新履歴を表示することができます。 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_117_ja.html たとえば、#recent(20)と入力すると以下のように表示されます。 取得中です。