約 108,555 件
https://w.atwiki.jp/bitchgirls/pages/68.html
t03-032 :流れSS書き ◆63./UvvAX.:2010/01/15(金) 02 27 08 ID EhPKkyxM 跨った男のピストンが早くなり、胎内を埋め尽くすペニスの先端部が一気に 膨張する。 (あ、来るんだ!) 怒濤のような快楽の片隅で射精の気配を感じ取った明菜は言葉の代わりに両 腕を背中に両足を男の体に巻き付けて最深部での爆発を強請る。既に彼女の若 い子宮は自分から男を銜え込まんばかりに子宮頸管粘液を沸き上げながら降り、 括約筋も本能的に男をギュウギュウ締め付けて受胎の予感に悦び蠢く。 「早くぅ! 早く……ぅっ!?」 そんな少女の全身を使った歓待に答えるように男が弾けると、明菜の中の女 も爆発する。男の絶頂に合わせて腰を擦り付け更に強く抱きついて、頭の中を 真っ白に染めながらも男の熱い子種を一滴残らず吸い出して飲み干して卵子と 混ぜ合わせて、溜め込んでゆくのだ。 (ああ、気持ちいい!) 例えるなら、何も考えずに程良い温かさの湯船に浸かってい時の心地良さだ ろうか。欲していたもので満たされた子宮が切なさから解放され、切ないほど の渇きが朝靄のように溶けてなくなってゆく感覚が明菜は大好きだ。頂点まで 達した波が引いてゆくと同時に精液の熱が神経をピリピリさせながらゆっくり と全身に広がり、少女は男が与えてくれた熱を微睡みの中で味わう。 「どうだった?」 男の問い掛けに 「素敵だった」 と幸せそうに答える明菜だが、それは飽くまでもセックスという肉欲への賛 美であり、男の大きさや技巧や力強さは彼女にとっては二の次に等しい。とい うか血が通い精液を放つ生のペニスを食べれさせすれば良いだけで、度を超え て小さすぎ下手すぎ弱すぎでなければどうでも良いのだ。 つまり、求めているのは性行という儀式のみ。 「じゃ、じゃあさ、今度……」 「悪いけど、終わったらさっさとどいてくれない? 一一回だけって約束たっ たわよね?」 t03-033 :流れSS書き ◆63./UvvAX.:2010/01/15(金) 02 28 04 ID EhPKkyxM だから気持ちが冷めるのも早い。むしろセックスを終えた男は出涸らしに過 ぎず既に不要の存在。 「そ、そうじゃなくて映……」 「ちょっとぉ、重いのよね! それに汗臭いんだから早くどいてって言って るでしょ!!」 「あ……」 「私、忙しいの。シャワー浴びたらすぐ帰るし、私が入ってる間にお金の用 意しといてよ。それから予約したいんだったら後でメール出しといて。他の人 もいるんだし直接交渉はルール違反だって言っといたでしょ?」 なおも渋る男を突き放し、明菜は膣口をキュッと締め大切な液体が漏れ出さ ないようにと内股気味にホテル備え付けのシャワールームに向かう。せっかく 子宮が精液漬けで良い気分なのに、これ以上むさ苦しい男の側にいたら台無し になってしまう。急いで男の移り香を洗い落とし家に帰って今日は……美希子 に電話しよう。 (うん、それが良い!) 「あの、アキちゃん……」 「るっさいなぁ、終わったんだからお金用意してって言ったでしょ! そろ そろマジでウザくなってきたし早く消えてくれない!? あんまりしつこいと レイプされましたって警察に駆け込むんだからっ!!」 他の相手も含め、男共とのメールのやりとりも約束のないようも全て家のパ ソコンに残してある。そしてそれは相手全員に伝えてあるから主導権をとられ る心配は全くない。 「じゃーねっ!!」 いい加減腹が立ってきた明菜は、用は済んだとばかりに男の返事も待たずに シャワールームに入った。 t03-034 :流れSS書き ◆63./UvvAX.:2010/01/15(金) 02 29 31 ID EhPKkyxM 「あの馬鹿……!!」 が、残念なことに明菜の至福の時間である女友達との長電話は男の最悪な置 き土産によって順延を余儀なくされてしまった。 「どんだけ溜まってたってのよ、あの早漏っ!」 ご無沙汰だったのか童貞だったのか単純に馬鹿だったのか知らないが、がっ ついてきた男に脱がされるときにショーツの脇が軽く裂けてしまっていた。シ ャワーを終えて制服を着直そうとして気づいたときには後の祭り、犯人は約束分 だけの代金を置いて帰った後。ほんとうに男というのは我が儘でデリカシーが 無くてヤルことしか頭にない猿だ。 もっとも、明菜にとって男は精液タンクに過ぎないのだから早漏なのは構わ ないが。 「決めた。絶っっっ対、弁償させるんだから!」 使用に耐えるモノさえ持っていれば誰にでも体を開く明菜だが、それ故にセ ックスの際には幾つかのルールを決めて必ず守らせている。中でも徹底してい るのが膣以外の使用の禁止と、膣内射精以外の禁止である。生殖行為で快感を 得るのが目的である以上はオーラスセックスなど時間と労力の無駄でしかなく、 他の部位での奉仕など以ての外、経験を重ねて前戯なしでも充分濡れるように なってからはベッドインから脱いで即インサートが当たり前になっている。 そして通常なら敬遠されることが多い生での挿入と中出しで悦ぶ明菜の人気 は高く、代金を割高に設定しても客が途切れることはないので明菜は豪華すぎ る青春を存分に謳歌するだけの現金を常に持ち歩いているのだが…… 「そうと決まれば奮発よね当然!」 さっきの男が未練タラタラだったのは間違いない。なら普段よりワンランク 高い物をセットで買って次の料金に上乗せしてやろう。そう決め、いままで手 が出しにくかった大人向けの下着を身に付ける自分の姿を想像して幾分か溜飲 の下がった明菜は先程よりも軽い足取りで行きつけのランジェリーショップへ と向かった。 t03-035 :流れSS書き ◆63./UvvAX.:2010/01/15(金) 02 29 52 ID EhPKkyxM そんな明菜が『彼女』と出会ったのは、あるいは運命だったのかも知れない。 「ん?」 昨今では駅前のアーケードに堂々と店を構えることも多くなった女性下着の 専門店。その斜向かいに鎮座している時代遅れの喫茶店の二階に、その少女は いた。 「……………………」 物憂げに頬杖をつく可憐な彼女の歳は明菜と同じ高校生くらいか。ゴスロリ チックな黒いブラウス黒いワンピース黒い長袖カーディガンに黒いハイソック ス。明菜と違い染めたことがないとしか思えないほどに美しい黒髪をサラサラ と腰まで伸ばし、少々くたびれた窓際の席に一人で座る少女は、膝を揃えた上 品なポーズのまま長い睫毛を伏せ小さな唇を噛み締め人形の様に身じろぎもせ ずに眼下の通りを寂しそうに見つめている。 (男と待ち合わせ……じゃないよね?) あの格好が制服とか普段着とは思えないが、男とデートにしては徹底した全 身黒尽くめ(よく見ると足下も黒のハイヒールだ)は解せない。確かに可愛い し良く似合ってはいるが学生のデートに着てくる服じゃない。 (だったら、何してんだろ?) しかも、あの表情は人待ち顔ではない。むしろ受け入れがたい孤独の心細さ を少しでも誤魔化そうと人通りのある場所を見つめて気を紛らわせているので はないか? そんな儚げなオーラを少女は纏っている。 「……って、止め止め! アタシとは明らかに住む世界が違うって!」 惹かれかけた心を無理矢理引き戻し、何故か感じる後ろめたさを頭を振って 追い払った明菜がランジェリーショップで馴染みの店員と楽しく談笑しながら 大胆なカットの上下お揃いを買って店を後にする時にも、黒い少女は悲しそう な瞳で行き交う人々を見下ろしていた。 78 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 27 30 ID WcGPwe2B つまるところ、校内というのは生徒達が作る一つの独立社会である。 もちろん規模は小さいが、それでも様々な形での階級、派閥、流通、政治と言った物が生 徒達の交流の中から自然発生し、さながら大人の社会の縮小版のように様々な思惑を交え つつも駆け引きを行い利害を授受しあうことで『世界』を形成している。 そして、授業内容そっちのけで雲の流れ眺める明菜がノート一つ取らずに赤点ギリギリ を常にキープできているのも、その学生社会のお陰と言えた。 ヴーッ、ヴーッ。 「ん?」 有名事実とは言え、授業中の携帯電話の使用は校則違反だ。全く使い込まれた様子のな い教科書を衝立代わりに、明菜はマナーモードで振動を続ける最新型の携帯を懐から取り 出し着信したメールを開く。 『休憩時間に相談がある』 同じ一年の佐久間康夫からだ。文面が簡潔なのは同じく授業中で、あちらは教師の目を 欺きながら慌ててタイプしたからだろう。 「……って、なんで?」 そのままスケジューラーを呼び出すと、今日の項目に佐久間の名前があった。彼は本日 の『客』なのだ。 79 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 29 20 ID WcGPwe2B 「はぁ? 対抗試合ぃ?」 「悪ぃ、明後日と勘違いしてたんだ!」 そうして、人気のない校舎の隅からかけた電話に出た佐久間は開口一番で謝ってきた。 「そんなのサボっちゃいなよ。どうせ補欠なんだし、次もあるんでしょ?」 だが明菜は容赦ない。ここのところは妙な趣向を持った大人の相手ばかりが続き、ノー マルで手軽なセックスに飢えているのだ。その点で言えば、この佐久間という男子生徒は 運動部所属と言うだけあって体力はあるし明菜の中に射精することしか考えていないタイ プだから服を着替えさせたり演技を求めたりと面倒なことは要求してこない。 つまり今の明菜にとっては渡りに船というべき相手で、明菜も朝から楽しみにしていた のだ。はいそうですか、と簡単に引き下がるわけにはいかない。 「ちょ、無茶言うなって……」 「無茶言ってるのはアンタの方じゃない! お金払っても良いからセックスさせてくれ って言って来たの、そっちでしょ!?」 アタシだって精液欲しいのに。朝から子宮がキュンキュン言ってるのに、とは間違って も口には出さない。常に自分がイニシアチブを握っていないと駄目なのだから。 「そ、そりゃそうだけどさぁ……」 「『そうだけど……』何? まだツマンナイ言い訳グダグダ続けるっての? あ~あ、 なんか冷めてきちゃったかも。アンタって想像以上に使えない男よねー」 「お、おい……!」 「もう良いよ、勝手にすれば~? その代わりに次はキャンセル料上乗せだから。気が 向いたら来月くらいに時間作ってあげても良いかもって感じ?」 「待……!」 80 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 31 18 ID WcGPwe2B 「何? なんか文句ある? だったら新しいコを勝手に探せばいいじゃん。んで何処の 馬の骨から分からない馬鹿女に性病移されてチンポ腐れせちゃいなよ。それともアタシに 払うよりも高いお金出して、お店で皺だらけのオバさんに子供扱いされながらユルユルマ ンコ入れさせて貰ってコンドームの中に射精するのぉ?」 優位に立ったと確信した明菜は反論の隙を与えず、一方的に捲し立てる。わざと露骨な 言葉を選んで相手の想像力を煽りつつ、別の可能性(カノジョを作るとか、来月までは自 家発電で我慢するとか)を思いつかないように先手を打って佐久間の思考を明菜の都合の 良い方へと誘導する。 「じゃ、アタシも忙しいしもう切るから。もしかしたら、もう二度と口聞かないかも知 れないけど精々タイコウジアイ頑張ってね~」 「だ、だから待ってくれって! えっと……そうだ、昼休み……!」 「ん~? なにぃ~?」 「だから昼休みじゃだめかな!?」 明菜とのセックスも捨てきれないが、部での活躍の機会も逃したくない。だから放課後 になる前に、と考えたらしいが、 「はぁっ? なに寝惚けた事いってんの? 一時間もないのにホテルまで行って帰って これるわけないじゃん。それとも午後の授業全部サボんの?」 「いや、それは俺に任せてくれ。絶対に何とかするから!」 「……まぁ、いいけどさ……」 「じゃ、昼になったら呼びに行くから西階段で待っててくれ」 とりあえずセックスさえ出来ればいいや、と明菜は特に深く考えずに佐久間に了解の旨 を伝えて電話を切った。もちろん、無理を聞いてやる代償として追加料金に加え学期末の 古文のノートのコピーも確約させた上で。 81 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 32 39 ID WcGPwe2B そして午前の授業が終わると同時に(化粧品と後始末用の用品と弁当箱しか入っていな いので中身は軽い)通学鞄を手に、これから始まる快楽の時間にウキウキと楽しげな顔で 席を立つ明菜だが。 「ちょっと、新美さん!」 数歩も進まないうちにツーサイドアップの女子に行く手を阻まれた。 「……どいてくれない委員長? アタシ急いでンだけど!?」 「ええ、今すぐにでも通してあげるわよ。今から何処に行くのか教えてくれれば」 明菜よりも僅かに背が低い学級委員長。腰に手をあてた仁王立ちで貧相な胸を偉そうに 張っているのは、一学期が始まった直後のホームルームでお約束とでも言うべきクラス委 員の押し付け合戦のグダグダさにブチ切れして自分から立候補し気合いと根性でクラスを 纏めているという奇特というか物好きな単細胞。確かササハラとか言ったはずだ 「はっ、アンタ何様のつもり? 昼休みに行きたいトコ行くのに一々委員長にお伺いを たてなきゃいけない義務なんてないと思うんですけど~」 と、さりげなく周囲を見渡すと、二人の様子を遠巻きに見守っていたらしい他の生徒達 が一斉に目を逸らす。どうやら皆、関わり合いにはなりたくないらしい。いや、どちらか と言うと…… ”あんな奴、放っておけばいいのに!” ……と言いたげな空気、の方が近いのかも知れないが。 82 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 34 15 ID WcGPwe2B 「新美さんがどう思ってようが、私にはクラス委員としてクラスの秩序を守る責任があ るの。誰も何も言わないからって、あなたが勝手に抜け出して帰ってこなかったのって一 度や二度のことではないでしょう? もうこれ以上見て見ぬ振りなんて出来ないわ!」 キッ、と正義感に満ちた瞳で立ちはだかる委員長。 「はぁぁぁ!?」 その偉そうな顔を鞄でブン殴ってやろうか、等と物騒な怒りが一瞬浮かぶ。鼻持ちなら ないとは正にこのことだ。 「お、大きな声を出したって無駄だからね。通すもんですか!」 僅かにたじろぎながらも、持ち前の責任感やら正義感やらで辛うじて踏みとどまり虚勢 を張り続ける委員長。あくまで引くつもりはないらしいが。 「……うざ……!」 思わず漏れてしまう呟き。明菜にとっては『うざったい』だけである。こうしている間 にも楽しいセックスタイムがどんどん順延されてゆくというのに。 「ちょっとなによ、その言い方は! 前から言おう言おうと思ってたけど、新見さんに はクラスの一員としての自覚が……」 「あーもー……生理よ」 余りに鬱陶しすぎてマトモに相手をするのすら馬鹿馬鹿しくなってきた明菜は、今迄 何度も何度も教師相手に使ってきた定番の言い訳を使う。こんな面倒臭い女を相手に 頭を使うのすらアホらしい。 「は……?」 呆気にとられて目を点になる委員長。 「だから生理よ生理。あんたツンボ? セ・イ・リ、なの。急に始まっちゃって、パ ンツの中が血でヌルヌルなのよ~? だから今日は早退するって訳」 83 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 35 25 ID WcGPwe2B セ・イ・リ、とわざと区切ってクラス中に聞こえる大声で吹聴すると委員長だけでな く教室内の全員が硬直するのが面白い。確かに下着を汚しているのは事実だ。もっとも 経血ではなく授業中から期待感で漏れまくっている愛液でだが。 「……そ、そそそ、そんな訳が……」 それでも口をわなわな震わせて耳まで真っ赤になっているのが約一名。賭けても良 いが、この生意気な女は絶対に処女だ。それどころかキスの経験すら怪しい。 「へ~? 疑うんだ~? だったらここでパンツ見る~?」 「っっっっっ!?」 その証拠(?)に明菜が制服のスカートの裾を軽く持ち上げただけで怯む委員長。 「ちょ……いい加減にしなよ、二人とも!!」 と、ここで見かねたらしい別の女子が割って入ってきた。こいつは確か、委員長と連 んでる……なんて奴だっけ? 「だって~、委員長がアタシの話が嘘だって言うからさ~?」 「っ! そうじゃなくて私は……」 「だから止めてって言ってるでしょ! みんな見てるんだよ!?」 そんな事は重々承知だ。というか、それが面白いから言ってるのにと心の中でほくそ 笑む明菜。特に大嫌いな委員長がグゥの音も出せない様なのがたまらなく楽しい。 84 :彼女×彼女:2010/02/14(日) 00 36 59 ID WcGPwe2B 「じゃあさ、アンタも委員長に言ってやってよ。生理用品付けてないから、アソコか ら出る血でパンツがぐっしょりでぇ、早くしないと太ももまで垂れて来そうだって」 「ににに新見さん、下品な冗談も大概に……」 「わかったわかった、わかったから早く帰ってって! その代わり先生には新見さん からちゃんと連絡しといてよ!」 いまにも明菜に向かって突進してきそうな委員長を羽交い締めで抑えながら、仕方な く明菜の言い分を認めて事態を収拾させようとするミズ?……なんとかいうクラスメイ ト。そんな様子を鼻で笑いながら、明菜は悠々と二人の側を通って教室の外へ。 「あ~お腹が痛いお腹が痛い。今月はちょっと重いかも、あははは~」 「って、見なさいよあれ! せいr……あんな顔が出来るわけないでしょ!!」 「そ、そんなこと言ったって万が一にでも本当だったらどうすんの! こんな所で汚 れた下着を晒させたりしたら大問題に……ってお願いだから暴れないでよリカりん、痛 いってばぁ!」 「じゃ~ね~!」 「待ちなさいよ、待てぇ! 話はまだ終わってなにのにぃ~!!」 「だからちょっと落ち着いて考えようよ。どうどう!」 「私は馬かぁ~~~~~~~っ!?」 勝手にレズってろ、と口の中で捨て台詞を残して明菜は佐久間との待ち合わせ場所へ と向かった。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/1690.html
俺達(俺、朝比奈さん、古泉)は今、長門の部屋に居る。 俺達は長門の手料理を振る舞われる事になった。 …状況が飲み込めない? OK、説明しよう。少し長くなるが勘弁してもらいたい。 今日は日曜日。午前中からSOS団恒例の不思議探索があった。 ただいつもと違うのはハルヒが弁当を持って来てみんなに振る舞ったという事だ。 本人いわく 「団員の日頃の苦労を労うため」 との事。 みんなからの賞賛の声を聞き調子にのったハルヒの言葉によりこの事態が起こった。 「料理の出来ない女は駄目。」 「缶入りのカレーを温めただけで料理した気になっている馬鹿女が居る。」 …このような事を言い出したのだ。 ハルヒが言っているのは俺達のクラスの女の事であり、俺も実際耳にしている。 だがハルヒは知らなかった。 今この場にもそれに当てはまる人物が居る事を…。 長門有希 ハルヒは長門に対して言った訳では無い。それは本人にも分かっている。 しかし長門のプライドは傷ついたらしく、解散の後長門はハルヒを除く俺達を自宅に来るように言った。 俺達は困惑しつつも長門の家に行く事を承諾し、長門の話しを聞く事となった。 キョン「なるほど…あそこまで言われて悔しい訳だ。」 長門「コクン。」 みくる「そんな気にする事無いですよ。」 古泉「そうです。料理が出来る出来ないで女性の価値が決まる訳ではありません。」 俺達は長門に対して慰めの言葉をかけたが長門は納得出来なかったらしく自分が今から料理を作り俺達に振る舞うと言い出したのだ。 長門「わたしだって出来る。」 …俺達はそれに対して断る理由は無く了承した。 そして冒頭にいたる。 キョン「驚いたな。」 古泉「本当に。」 みくる「あの長門さんがあんな感情を表に出すなんて。」 しかし俺は良い傾向だと思っている。 まるで普通の女の子みたいな事を言い出した長門を見て微笑ましく思った。 古泉も朝比奈さんも同感らしい。 …しかしこの後俺達は長門のマンションに来た事を激しく狂おしいくらいに後悔する事になる。 ガシャ…ガシャ… 「…」 俺達は絶句した。 何故なら長門が 鎧姿 で登場したからである。 キョン「…長門。」 長門「何?」 古泉「…その姿は…?」 長門「エプロン。」 みくる「…エプロン…?」 …ガシャ…ガシャ… 長門は金属音を響かせながらキッチンへ入って行った。 …いまエプロン言うたか? 沈黙が流れた…。 古泉「…なるほど。」 キョン「何がなるほどなんだ?」 古泉「文化の違いです。」 文化の違いとは? 古泉「忘れないでいただきたい、彼女は宇宙人だと言う事を。 おそらく彼女達の料理する時の姿はあの姿なのでしょう…それ以外考えられません。」 文化の違いか…でも全身鎧(フルプレートアーマー)で料理とは…。 そうこうしているうちにキッチンから包丁の音が聞こえて来た。 タンタンタンタン 規則正しい包丁のリズムが響く。 古泉「ほら、普通に料理が始まりました。なかなかの包丁さばきではないですか。」 みくる「なかなかのものです。」 キョン「そうだよな、文化の違いだよな。文化の違いに突っ込むのはナンセンスってもんだ。」 古泉「そうですよ。おとなしく完成を待ちましょう。」 しかしこの後普通なら聞こえるはずの無い音がキッチンから聞こえる事になる。 ギーコ…ギーコ…。 「……」 みくる「あの…この音って…」 キョン「…のこぎり…。」 古泉「…文化の…違い…ですよ…。」 ブルン…ブルン…ブゥーン…ガガガガガガガ みくる「…チェーンソー…?」 キョン「…のこぎりではもどかしくなったのか…」 古泉「…文化…の…」 …んな訳無いだろ。さすがの古泉にも額に汗が浮かんで来たようだ。 彼らの頭に同じセリフが浮かんだ。 (何作ってんだ…長門…) キョン「…ちょっと様子見てくるわ…」 古泉、みくる「…お願いします。」 キョンは立ち上がりキッチンに向かった。 キョン「長門、一体何を…」 その瞬間キョンの顔をかすめ壁に包丁が突き刺さった。 長門の声が聞こえる。 長門「立ち入り禁止見るのも禁止…もしも破ったら…命の保証は…無い…。」 キョン「…」 キョンは無言で席に戻った。 (………。) その後もキッチンからはあり得ない音が響いて来ることになる。 バチバチバチバチ 古泉(…溶接の音…) パカラッ、パカラッ、パカラッ みくる(馬の…ひずめ…?) ターン キョン(じゅ…銃声…!?) この時点での三人の様子。 みくるは涙を流しながら震えています。 古泉は笑顔をこわばらせながら微妙に震えています。 キョンは虚空を見つめながら…やはり震えています。 ダダダダダダ… キョン「…機関銃…」 …アパーム…アパーム…弾もってこい…アパーム… 古泉「…はは…弾が切れたみたいですね…」 ダダダダダダ… みくる「…た…弾が届いたようですよ…」 キョン「…」 みくる「…」 古泉「…」 3人の心は決まった。 『逃げよう』 決めた以上彼らの行動は素早かった。 玄関に移動する。 しかし…ドアが無かった。代わりにコンクリートの壁になっている。 ベランダに繋がる窓へ向かう…同じくコンクリートの無機質な壁になっていた。 古泉「…こ、これは…。」 キョン「そうか…これは…」 みくる「なんなんですか!」 キョンは朝倉との一件を話した。 古泉「…分子の結合情報改変…」 みくる「そんな事が…」 二人は驚愕の表情で呟いた。 キョン「すなわち…」 『逃げられない』 三人は呆然と立ち尽くした。 なおもキッチンからあり得ない音が続いている。 キョン「冗談じゃない…何とかして脱出しないと…」 古泉「…しかし…どうやって…。」 キョン「…異能の力には異能の力だ…古泉!」 古泉「何ですか?」 キョン「お前の超能力で脱出路を開くんだ!」 古泉「いえ…ですから僕の使える力は…」 キョン「やりもしないで無理なんて言うな!」 古泉「え?」 キョン「…お前の力はそんなもんじゃ無い。自分を信じろ!自分を解放するんだ!きっと出来る…。」 みくる「古泉さん…。」 古泉「…あなたの言葉…心に響きました。分かりました、やってみましょう!」 古泉はかつて窓の有った場所の前に立ち精神集中を始めた。 緊張感が辺りを包んだ。 キョン(…古泉。) みくる(…古泉さん。) 古泉(…開け…開け…) 古泉が目を開いた。 ひ・ら・け・!! …奇跡が起きた。 ~同時刻~ ジー 谷口「うぉ!?」 国木田「どうしたの?」 谷口「…勝手にチャックが開いた!」 国木田「ははは、何言ってるの。いつも開いてるじゃない」 谷口「いや、マジだって!」 国木田「はいはい。」 ~再び長門宅~ 古泉「はあ…はあ…」 古泉は肩で息をしている。 キョン「…どうにもなってないぞ。」 壁には何の変化も無い。 古泉「…微妙な手応えがあったのですが…」 みくる「…がっかりです。」 キョン「役立たずが…」 古泉(……酷いですね。) 超能力者は駄目か…なら次は未来人…。 キョン「…時間移動。」 みくる「え!?」 古泉「なるほど…我々が長門さんに連れられてくる前に移動し脱出。そう言う事ですね。」 善は急げだ。 キョン「さぁ、朝比奈さん!」 みくる「ちょ、ちょっと待って下さい。前も言った通り私の一存での時間移動は出来ないんですよ。」 古泉「ならば早く許可を貰ってください。」 みくる「無理ですよ…上が許してくれるとは思えません。」 キョン「…なら朝比奈さん、こう伝えて下さい。」 みくる「え?」 キョン「ハルヒ煽って未来を滅茶苦茶にされたくないなら黙って許可だせやコラ」 みくる(…う…わ…本気だ…) 古泉「僕からも伝えて下さい。 …許可を出さなければ我々の機関との血みどろの抗争になる事を覚悟下さい。最初の犠牲者はあなた方の哀れな部下です。 …と。」 みくる(…わたし…人質!?) キョン&古泉「さあ!」 みくる「分かりました…分かりましたから落ち着いて下さい…」 みくるは泣きながら通信機を取り出した。 みくる「私です…実はこんな事態になりまして…いや…本当に困ってるんです…お願いします。」 キョン(…頑張れ) 古泉(…頑張って) みくる「…え…本当ですか?…ありがとうございます!」 古泉「…どうやら何とかなりそう気配ですね。」 キョン「…ああ。」 みくる「…え…代償に減俸3ヶ月!困りますぅ!」 キョン「…何やら雲行きが」 古泉「怪しくなってきましたね…」 みくる「…それはさすがに困るんで…今回の話は…」 …!? キョン(古泉!) 古泉(はい!) 二人は一瞬のアイコンタクトの後動いた。 みくる「…無かったこと…ムグ!?」 キョンはみくるを羽交い締めにし、口を手で塞いだ。 古泉はすかさず通信機を奪い取り… 古泉「…なんでも無いです…減俸3ヶ月ですね?全然OKですぅ~…」 みくる「ムグームグー(やめて~!!!)」 古泉は完璧とも言える声色でみくるの代わりに話している。 古泉「…はい…はい…それではそういう事で…」 …ピッ キョンから解放されたみくるは泣き崩れた。 みくる「…シクシク…酷い…。」 二人は固く手を握り合った。 キョン「よく分かってくれたな古泉。」 古泉「あなたの目を見たとたんピンと来ました。」 キョン「しかし完璧な声色だったな。」 古泉「ふふ、機関の訓練の賜物です…」 みくる「…減俸…3…ヶ月…」 朝比奈みくる、減俸3ヶ月決定。 みくる「…シクシク…シクシク」 古泉「さぁ、いつまでも泣いてないで。」 キョン「過去に戻りましょう。」 二人はさわやかな笑顔で手を差し出した。 みくる「…ヒック…ヒック…鬼……じゃ、行きます。目を閉じて下さい。」 三人は目を閉じ時間移動を開始した。 キョン「…来た…この感覚…」 古泉「なるほど…これが…」 平行感覚が無くなり…ジェットコースターにのり無限にグルグル回り続けるような感覚… 朝比奈さんが突然声をあげた。 みくる「な…なんで!」 気がつくと元の場所に三人は立っていた。 キッチンから聞こえるあり得ない音もそのままだ。 キョン「…移動してない。」 古泉「これはいったい…」 二人はみくるを見た。 みくる「跳ね返…された…まさか時間移動さえも封じる事が出来るの長門さん…。」 なんて事だ… 時間移動さえも通じないなんて… キョン「超能力者と未来人2人がかりで宇宙人1人にもかなわないのか…情けない…。」 キョンは呆れたように言った。 みくる(なっ!?) 古泉(言いたい放題いってくれますね…普通人…) 2人はキョンに抗議の声をあげた。 古泉「ならあなたならどうにか出来るのですか?」 みくる「…そうですよ…」 キョンは胸を張って言った キョン「普通人を舐めるな!大体2人共異能の力に頼りすぎだ!異能の力に頼る前に出来る事があるだろう!」 みくる(…さっきまで頼りまくっていたのは…) 古泉(くっ…一体どの口が…) キョン「普通人の力をしっかり見ておけお前ら!」 古泉(なんでこんなに偉そうなんですかこの人は…) みくる(…いつの間にか私ひどい扱いされている…) キョン「よく部屋を見て見ろ…ほら、ここだ。」 古泉「…これは。」 みくる「床下収納?」 キョンは床下収納の扉を指さした。 キョン「意外とこんな所に長門の隙があるもんなんだよ。」 キョンは扉を開け中を覗きこんだ。 キョン「きっと何か見つか………」 しばしの沈黙の後キョンは無言で体を起こし扉を閉めた。 キョン「何も無いここには何もない。ここは忘れて他を探そう…。」 古泉「…いやいや、あなた確実に何か見つけたでしょ。」 キョン「いや何もないって…」 古泉「…なら僕に確認させて下さい。」 キョン「いや…マジで何も…。」 みくる「私も気になります。」 キョン「…本当に…」 古泉「さぁ」 みくる「さぁ」 古泉「…いやいや、あなた確実に何か見つけたでしょ。」 キョン「いや何もないって…」 古泉「…なら僕に確認させて下さい。」 キョン「いや…マジで何も…。」 みくる「私も気になります。」 キョン「…本当に…」 古泉「さぁ」 みくる「さぁ」 キョン「だ~か~ら~ 、 「あれ?お前ベッドの中に何隠してんだ。?」 「べ、別に何も…」 「あ~、エロ本だな…見せてみろよ!」 「何恥ずかしがってんだよ。親友だろ俺らは!」 「そうだよ、幸せは分かち合おうぜ。」 「これは駄目だって…やめろって~」 「ほ~らおとなしく…おら!」 「ああ…」 「…さてどんなエロ…ホモ…雑誌…?」 「……」 「……」 「…あ…あのさ…」 「……」 「…ごめんな…その…」 「…う…うん…」 「……」 「……」 「……」 「……」 ……ってな感じの気まずい気分を味わいたくないならおとなしくその口を閉じておけ!」 古泉「それは心の底から御免こうむりたいですね。 非常に分かりやすいたとえありがとうございました。」 みくる(…キョン君…一体何を見ちゃったんだろう…) キョン「それよりも脱出だ。」 古泉「そうです…急がないと。」 みくる「でもどうやって…」 その時キッチンから… …ガシャ…ガシャ… 長門「出来た。」 「…」 三人は長門の姿を見て絶句した。 鎧に刻まれた無数の刀傷…弾痕…返り血… キョン「…あの…長門さん…」 長門「何?」 古泉「…どこで何と戦ってこられたのですか?」 長門「…質問の意味が分からない。」 みくる「…だって。」 長門「私は料理しただけ…着替えてくる。」 …ガシャ…ガシャ… 三人は沈黙した…ただ沈黙した。 長門「…お待たせ。」 長門はいつものセーラー服で戻って来た。 キョン「…肉じゃがか?」 長門「肉じゃが。」 見かけは普通の肉じゃがだ…が…。 キョン「…ちなみに何の肉だ?」 長門「ミノタウロ……牛。」 キョン「お前今ミノタウロス言わんかったかおい!」 長門「言ってない。牛。」 キョン「いや、間違い無く…」 長門「うし、牛牛牛牛牛牛牛。」 キョン「なぜ目を合わせない!」 長門「ワタシミノタウロス言うてナイヨ…ハジメカラ牛言うたヨ。」 キョン「なんだその怪しい中国人みたいな片言は!」 長門「じゃあ豚。」 キョン「じゃあって何よじゃあって!おかしいやろ!?」 普通人と宇宙人の漫才のような掛け合いの最中声があがった。 古泉「…なるほど。」 古泉はいつものニヤケ顔をしながら呟いた。 古泉「そういう事ですか。」 キョン「なにがだ?」 みくる「なにがですか?」 古泉は事件の真相を説明する探偵みたいな口調で話し始めた。 古泉「あの鎧姿もキッチンからのあり得ない音とかも全て…長門さんのジョークなんですよ。」 キョン「…ジョーク?」 みくる「…ジョーク?」 古泉「そうです。今日長門さんは日頃見せない感情を見せてくれました。 …素晴らしい事です。 その証拠にほら…」 キョン「…あ」 みくる「…長門さん」 長門は微笑んでいた…天使の様な微笑みだ。 キョン「長門…そうだったのか…」 長門「…。」 長門…本当に変わったな…でもちょっとこのジョークはやりすぎだぞ… みくる「…まぁ…周りに変な人がいますからねぇ…影響を受けたんでしょう。」 みくるが2人を見ながら言った。 キョン「え?」 古泉「変な人?」 みくる「あ…すいません…けして悪い意味では…」 キョン「なるほど…長門のクラスにはよほど変な奴がいるんだな…」 古泉「…これ以上変な影響を受けない様に何か対策を練らねばなりませんね…。」 長門「ユニーク。」 みくる「いえ…おそらくこの2人本気で言ってます…。」 キョン「…さて、真相もわかったし早速長門の手料理を食べよう。」 古泉「そうですね。頂きましょう。」 みくる「凄く良い匂い…頂きます。」 長門「食べて。」 古泉と朝比奈さんが肉じゃがに手を伸ばした。 古泉「パクッ…モグモグ…ウッ…」 みくる「モグモグ…ウッ…」 …俺は見てしまった…古泉と朝比奈さんの顔が赤、青、白と順番に変わって行くのを…。 バタン 2人は倒れた…微妙に痙攣しているので死んではいないようだ…。 キョン「…長門…お前一体なにを…」 長門「…多分美味しすぎて気絶した。」 …んな訳ないだろ…やはり長門の料理の腕前は… 長門「あなたも食べて。」 長門…そこでその微笑みか…反則だぜ。 OK分かった。 古泉、朝比奈さん。 俺もすぐに逝くよ。 …その前に。 キョン「長門。」 長門「何?」 キョン「明日この肉じゃがをハルヒにも食べさせてやれ…きっと感動するぞ。」 長門「…コクン」 俺は覚悟を決めて肉じゃがを口にした。ズキューン …なるほど…脳に突き抜けるような味だ…ハルヒ…お前も同じ目に…お前のせい… ガク ~次の日~ どうしたんだろう…キョンも古泉君もみくるちゃんも休みだなんて… ガラ 部室のドアを開けた。 ハルヒ「あれ、有希。あなたはちゃんと来てるのね?みんなどうしたか知らない?」 長門「知らない。」 ハルヒ「そう…風邪でも流行っているのかしら…。」 ハルヒは知らない。 昨日長門宅にて惨劇があった事を。 …そして…自分にもそれが迫っている事を… 長門「涼宮ハルヒ…昨日のお返し。」 ハルヒ「何?…肉じゃがじゃない。ああ、お弁当のお返しね」 長門「コクン。」 ハルヒ「美味しそうじゃない。早速頂くわね。」 長門は微笑みを浮かべて言った。 「召し上がれ。」 …おしまい
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/1556.html
初代熱血硬派くにおくん 【しょだいねっけつこうはくにおくん】 ジャンル アクションRPG 対応機種 スーパーファミコン メディア 8MbitROMカートリッジ 発売・開発元 テクノスジャパン 発売日 1992年8月7日 定価 8,900円(税別) 配信 プロジェクトEGG 2010年12月14日/500円(税別) セーブデータ 6個(バッテリーバックアップ) 判定 なし ポイント 荒唐無稽な世界観と熱いストーリーが売り 戦闘民族、大阪人 (リアルでもゲーム内でも)おまえ ええどきょう してるやんけ くにおくんシリーズ 概要 ストーリー 特徴 魔都OSAKA 評価点 問題点 総評 余談 概要 アーケードから始まり、ファミコンにおいて一時代を築いた『くにおくんシリーズ』のスーパーファミコン第1作である。 第一作の『熱血硬派くにおくん』で暴走族やヤクザ相手に乱闘を繰り広げて(*1)以降は「ダウンタウンシリーズ」や「スポーツシリーズ」においてデフォルメ姿で様々なスポーツに精を出し健康的な不良として名を馳せていた「くにお」だが、今回は『初代』の名の通り1986年のオリジナル以来のリアル頭身での登場となる。それに伴い本作は「熱血硬派シリーズ」に含まれ、シリーズ生みの親の岸本良久氏がプロデューサーを務めている。 ストーリー 修学旅行で大阪にやってきたくにおたち熱血高校の面々。大阪から最近転校してきた「よしひろ」に街を案内してもらうという仲間たちと別れたくにおは、宿泊予定のホテルに向かう途中に地元の不良たちに襲われる。難なく撃退するが、なぜ襲われたかも分からないままホテルで休んでいると、今度はクラスメートのひろしが地下の駐車場で襲われていると聞かされる…。 特徴 本作はアクションRPGであり、Yボタンで攻撃、Bボタンでジャンプ、Aボタンで話しかける、決定というシンプルな操作で進めていく。 ストーリーの進行や特定の敵を倒すことによって手に入れる「武器」、「裏地」、「靴」の3種の装備品や回復アイテムなども存在する。 『ダウンタウン熱血物語』とは若干毛色が違い、『ファイナルファイト』系のベルトアクションゲームに『ドラゴンクエスト』風RPGの要素を加えた形のゲーム性となる。 通常のRPGと同様に敵を倒す事で経験値を得てレベルアップし、各パラメーターが成長する。それまでのシリーズであった「ステータス割り振り」や「買い物による成長」は本作では存在しない。 シリーズの中では珍しく、攻撃の最中に一定の確率で発生する「怒りの一撃(会心の一撃)」の概念も存在する。この際に啖呵を切り、くにおとりきならばお馴染みの「なめんなよ!」だが、それ以外のキャラは「なにさらすんじゃボケェ!」といったバリバリの関西弁でキレる。大阪出身ではない熱血高校の仲間さえも。 ちなみに二人同時プレイも可能。2Pはシリーズお馴染みの「りき(たまたまくにおと同じく修学旅行で来ていたがくにおに同行した後は、どういうわけか部屋まで一緒)」でプレイする。 今までの作品では特定の店で購入するなどして習得していた必殺技だが、今回はレベルアップによって獲得する。 「決めパンチ(*2)」「飛び蹴り」等の基本的な技から「延髄斬り(*3)」「ジャーマンスープレックス」といった大技、果ては熱血シリーズ由来の「溜めパンチ」や「マッハパンチ」も使えるようになる。 また、「きりょく」のパラメーターはRPGでいうMPに該当し、レベルを上げる事で覚える「きあい(体力回復)」、「なぐる(攻撃力一時アップ)」、「たえる(防御力一時アップ)」といった気力技を使用するのに使う。 変わっているのが「ねる」という特技で、使用すると本当にその場で寝てしまう。一定時間、邪魔されなければ体力が全快出来る特技だが、安全な場所を選ばないと寝ている最中に襲われる。まるで浮浪者である。 暴力で大阪を、ゆくゆくは全国を制覇しようとする組織「大阪連合」と、その野望を阻止し、大阪の高校に自由を取り戻さんとするレジスタンス「大阪同盟」の戦いに巻き込まれたくにお。圧倒的な戦力差、仲間の裏切り、新たな仲間との出会い…大阪全土を股にかけた死闘を繰り広げることになる。 ちなみに選択肢次第でくにおが仲間を裏切ることも可能。…ソレでいいのか熱血硬派。 「りき」「ひろし」「こうじ」と言ったお馴染みのキャラ以外にも『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』から「まさ」と「げんえい」もゲスト出演しており、くにおと共闘する見せ場もある。例に漏れず関西弁でケンカしているが。 魔都OSAKA 舞台は前述のとおり大阪。ホテルのある梅田の地下街ウメチカをはじめ心斎橋の戎橋から見えるグリコっぽい看板、根元に中華料理屋がある通天閣など背景は非常にリアルに再現されている。 後半に出てくる甲子園の駅から球場までの風景は知っている人間ならニヤリとできるほどリアルに作られている。さらにはゲーム発売当時はリニューアル前なので球場全体が蔦に覆われている往年の姿を見る事が出来る。 移動手段は基本的に地下鉄(終盤でどこからでも移動できる「バイクのキー」というアイテムが手に入る)で、ストーリーを進めることによって新たな定期券を入手して行動範囲が広がる仕組みになっている。 路線名も実在するものを使用している(ただし一部の駅が省かれていたり存在しない乗り換えがある。例えば大阪港は現実では普通に地下鉄で行けるのにこのゲームでは行けない(バイクで行く)など)。 BGMも全体的に大阪の雑多な雰囲気を醸し出すことに一役買っている。…どこかで聞いたような感じの曲もあるが。 サラリーマンでごった返す「梅田」やミナミの繁華街をイメージさせる「難波」、昔ながらの新世界を感じさせる「恵美須町」、(大阪ではないが)甲子園に至っては「六甲おろし」のアレンジが流れるので雰囲気は抜群である。 そんな大阪の街中をぶらついていると、誰からともなく喧嘩を売られる。その瞬間固定画面になり喧嘩を売ってきた奴らを全滅させないと移動できなくなる。全滅させると経験値やアイテムが手に入ったりする。要するに他のRPGでいうエンカウントである。『龍が如く3』に先駆けること16年、ほぼ同じ流れでシームレスバトルを実現させていたのだ。 その『龍が如くシリーズ』との大きな違いは「エンカウントしてないときでも道行く一般人を攻撃、撃破できる」こと。当然のように経験値も入る(アイテムは落とさない)。これは前述の『熱血物語』でも出来なかったことであり、どうやら硬派を謳うくにおからして「大阪の通行人にはいきなり殴りかかっても良い」、ひいては大阪人は魔物も同然という認識らしい。 なので、エンカウントするまでは無抵抗の通行人をひたすら殴り倒して経験値にしていくという修行が当たり前のように行われる。 もっとも酒瓶やチェーンなど明らかに危険なものを平然と持ち歩いている一般人も多いため、くにおも「それくらいしないと生き残れない」と思っているのかもしれない。 ケンカを売られる際も「なにメンチきっとんねん!」「いてまうぞカス!」「ええコトしよかぁ」という実に理不尽な口上で襲われる。 後の『すぺしゃる』以降の熱血硬派シリーズにもこの点は受け継がれ、一般人への暴行が当たり前のように出来るようになった。『乱闘協奏曲』では暴行によって相手の反応が変わったり特殊なイベントまで用意されたほど。そして『熱血物語SP』ではとうとうダウンタウンシリーズでも一般人への暴行が可能になってしまった。 ちなみに、いきなり喧嘩をふっかけてくる通行人にはいかにもヤンキーな感じの学生から普通のOL、挙句にスーツ姿のサラリーマンや只のオバハン、阪神ファン(*4)、どう見ても初老に達しているであろうオッサンなどバリエーションに富んでおり、くにおが全ての大阪人を敵に回しているようにしか見えない(*5)。逆に言えば、どんな外見の人間にも攻撃できるということでもあるのだが。 攻撃可能なのは敵やモブのみならず、護衛対象の同行者も含まれる。おなじみの「ひろし」やヒロインの「みほ」とて例外ではなく、非戦闘時でも彼らを攻撃することが可能。戦闘中に殴られた(後述)憂さ晴らしをしたりする事も出来る。 ラストバトルではラスボスに拉致された「みほ」もその場に居るのだが、ラスボスそっちのけで「みほ」をシバき倒したり、ラスボスに銃で撃たせたりもできてしまう。 梅田はサラリーマン等が多いが、南に行くほどヤンキーや特攻服を着た暴走族やスキンヘッドといった危ないキャラが多くなり、通行人も強くなる。ミナミに行くほど、気性が荒い所まで再現してどうする このゲーム、基本的に難易度は低め(特に街でのランダムエンカウント)なのだが上で挙げた女性タイプの敵の攻撃手段である往復ビンタや突っ張りが妙に強く、運が悪いと2体に挟まれて嬲り殺されることも。さすが大阪のオバハンと言ったところか…。 とある場所で警察官とも戦えるのだがこのポリさん、技は殴るのみという漢らしさにもかかわらず尋常じゃないくらいに強い、戦えるのは中盤の短い間のみだが、耐久力がすさまじく高い上に殴られると一撃で即死させられるほど。そのためシナリオでも仲間が「くにおたちを逃がすために無謀にもポリさん相手に足止めをする」という場面以外は、敵味方共にポリさんからは逃げるのも致し方ない。あと見た目がやばいポリさんが1人… ちなみにくにおはケンカでやられてしまっても夢オチとしてホテルから再開されるので負けた事にはならない。ケンカでは負けた事がない(ひろし談)は伊達ではないのだ。 また、2P時に片方がやられるとその場は消えてしまうのだが、ホテルの「こうじ」の部屋に行くと平然とくつろいでいて、何事も無かったように復帰する。 前述の通り移動は地下鉄を利用するが、別に電車に乗る必要はなく線路沿いを直接歩いて進むことができる(*6)。 むしろ喧嘩を売られたら画面移動ができない関係で、電車に乗るほうがよっぽど難しい。 そして一般人も当たり前のように歩いているため喧嘩も普通に売られ、くにおや一般人が走ってきた電車に轢かれる事は日常茶飯事である。跳ね飛ばされると「カッッ、コォォォーーーン!!」と非常にリアルな効果音付き。 電車にはねられるとパラメーター関係なく即死。しかし、くにおやりきがはねられても何事もなかったかのようにホテルから復活する。だって夢だもの。 喧嘩中だろうがお構いなしに電車が走ってくるので「敵が口上を喋っている→電車に敵がはねられる→何事も無かったかのように戦闘終了」というシュールな出来事も… また、バグでたまに透明な電車が走ってくるという恐ろしいことがあり、当然はねられると死ぬ。電車の音が聞こえたら即座に線路から離れなければ危ない。 ちなみに後述のように同行者の体力ゲージはいくら攻撃されても減らないのだが、電車に撥ねられると体力0の状態になるが死なない。瀕死の体を押して付いてきているのだろうか…? 昼夜の概念があり、時間の経過とともに切り替わる。イベントで「昼に心斎橋に来て欲しい」といった待ち合わせが行われる他、夜になるとエンカウント率が高まると言った差が出てくる。 一説によると、夜には酔っぱらいが増えるのでエンカウント率が上がるという至極説得力のある理由付けがなされている。 なお、この通行人たちは別にドツきあうためだけに存在するわけではなく、話しかけてなんらかの情報を得ることもできる…が、「勝ったぁ!阪神が勝ったでぇ!」、「誰がカバやねん!」など、九割方ただの独り言レベルであり、ほぼ無意味な要素である(実際は漢字まじりではなくひらがなとカタカナのみ)。たまに次の目的地を言ってくれる事もあるが、現在地が目的地でも「○○が怪しいんやないの?」というニュアンスで教えてくれる。 たまにケンカになった際に助太刀として一緒に戦ってくれる事もあるが、平然とこちらを殴ってくるため、むしろ敵と一緒にまとめて倒した方が経験値が儲かってよい。 補足すると、一応、仲間として戦ってくれてはいるのだが、全てのキャラに対して攻撃判定があるため、同じ敵を攻撃する際に一緒に殴られるといった事が起こる。何故か殴られる場合もかなりあるが くにおもくにおで、この街の毒気に当てられて雰囲気につられてか、売店にて くにお「おはようさん がりあ」 店員 「お前誰にクチきいてんねん!」 などという心あたたまる会話を交わしたりもする(*7)。 ちなみにこの売店で買い物は出来ない。 熱血高校の仲間が参戦するイベントバトルも存在するが、全員が戦闘中にコテコテの関西弁を喋る。宿泊中に毒されたか。 本作にはお金は存在せず、硬派は1円も持たずに大阪の町を練り歩く。買い物はプリペイドカードで行い、イベントで貰ったり、ケンカを売ってきたヤツらからのカツアゲ落し物を使用する。 自販機やゲームセンターのゲームですら、プリペイドカードで支払うので、ある意味未来を先どっている。 なお、ゲームセンターや自販機を使う際はくにおはこちらを向きながら「○○をつかうのか?」とメタなセリフを喋ったり、自販機を使わせなかったり、ゲームで負けると関西弁でキレる。 ちなみに電車はケンカ相手から入場券や定期を奪うか、協力関係にある仲間から定期券を気前よく貰ったりする事で乗れるようになる。もちろん現実ではアウトな行為である。 くにおの仲間といえるのは梅田のホテルにいる熱血高校の生徒だけだが、どういうわけかセーブ役の「こうじ」を除いてイベント以外に全く顔を出さない。 こうじは話しかける事で現状をセーブ出来るが、「バッチリおぼえておくぜ!」としか言わないので、説明書なしではこれがセーブである事に気づきにくい。 さらにはこうじにも普通に攻撃出来る上に反撃してこない、さらには不死身であるため、覚えた技の練習台にされる事が多い悲劇のキャラである。 テレホンカードを持って各地にある電話を使う事でこうじに電話をかけてセーブすることも可能。その際にくにお「ばっちぐぅ!」などと言ってしまいキレた大阪人にケンカを売られるありがた(?)要素がある。 「ふしぎのゆびわ」というアイテムを使用すると、大阪どころか世界観を完全に無視した「シャガーン」というアラビアンな魔王(*8)が現れて願い事を一つかなえてくれる。 中には「おんなのこになりたい」なんてものも…。 評価点 同時プレイが楽しい 「くにおくん」シリーズらしく、二人同時プレイが楽しい。本作では「違うセーブデータの主人公」が参加する。 違うデータの主人公を参加させる事自体は、『ダウンタウン熱血物語』でもパスワード(とターボファイルによるセーブ)で出来たが、パスワードを入れるのが面倒だったり、所持品や必殺技が再現されないという難点があり、ハードルが高かった。 強いデータのプレイヤーが強い敵を弱らせて、弱いデータのプレイヤーでとどめを刺す(倒した方に経験値が入る)といった修行等、プレイの幅は広い。 後述のセーブデータの仕様を駆使すれば強くなった状態でストーリーの序盤に戻れるので、無双プレイをする事も可能。 セーブデータの数も6個あり、この時代のゲームにしては多いので様々な遊び方に挑戦出来る。 一度に出てくるキャラが多めなので2人同時プレイでも多くの大阪人を相手にケンカをする爽快感は健在。 シンプルな操作 今までのダウンタウンシリーズの操作性を捨て、タイトル名通りに第一作の『熱血硬派くにおくん』に近づけようとした節が窺える(羽交い締めや襟つかみ投げ等の、ダウンタウンシリーズでカットされたアクションが復活しているなど)。第一作とは操作性こそ異なるが、ジャンプとパンチボタンだけで多彩なアクションを実現し、ケンカアクションとしての爽快感を保っている。 データの作り込み その辺に歩いているNPCだが、自動生成されているわけではなく、全てのキャラに名前とステータス、容姿、出現範囲、友好的かどうか等が細かく設定されている。 サラリーマンでも若年、壮年、ハゲ、といった顔のパーツを細かく変えていたり、色が違っていたりするので意外と全く同じ容姿を持つキャラは少ない。 そのため、辻斬り修行している内に自然にNPCキャラの名前とパラメーターが思い出せるようになる。雑魚といえど「いつもケンカを売ってくるヤツ」、「よく助けてくれるヤツ」といった個性がしっかりと感じられるようになっている。 学生キャラは『ダウンタウン熱血物語』と同様に、数パターンの顔グラで服の色が学校ごと別々(ただし名前が出てこない学校が大半(*9))という方式だが同じ学校内で男子と女子・普通の子と不良っぽい子などの作り分けがある他、紫服(千里 女子 高校の制服)は男子タイプが出てこないなど細かいところでしっかりしている。 阪神ファンに何故か実在の阪神の選手の名前をつけるといったお遊びもある。ファンならば元ネタがわかって楽しめるだろう。(「まゆみ」を女性にするなど、ギリギリ言い訳が通る部分もあれば「かめやま」「ゆふね」とかいったあからさまなものもある)。 NPCの専用アクションも豊富。同じアクションでも、キャラの種類によってグラフィックは全く異なる。女子高生はビンタをして来たり、オバハンは突っ張りをしたり等らしいアクションが多い。 OLに抱きつかれるのはまだいいが、初老のおっさんやオバハンに抱きつかれてパワーが減るのは精神的に辛い 後半に登場する青い特攻服の暴走族は多くの専用必殺技を持ち、アクションも豊富。 ストーリー 全体的にバカゲーテイストな部分が目立つ本作だが、ストーリーは全体的にシリアスで熱い。 どんでん返しもあり、分岐もあり、リアル頭身で登場した事によってダウンタウンシリーズのコミカルな部分が鳴りを潜めシリアスな空気を作るのに一役買っている。通天閣を舞台に一人で部隊を相手に大暴れするシーンといった熱血硬派の名に恥じない熱いシチュエーションもある。 作中に流れるBGMも非常に良質であり熱い曲が多い。特にボスBGMはストーリーと相まって非常に燃えるBGMとなっている。 大阪に対するネタのような描写も上述の通りだが、関西弁のセリフ回しや各場所のイメージ等はしっかりとリサーチした上で作られているので雰囲気はよく出ており、けっしてむやみに茶化しているわけではない。それだけに腹立つんやけど 実際のところ、上記のOSAKA演出と関西弁のせいでバカゲー化していると言えるほど、ゲーム自体はシリアスなのである。 問題点 とにかくバグが多い。フリーズやハマリなど、危険なものも数種類存在している。 特に危険なのが「アイテムキャッチャーバグ」と呼ばれる進行不能バグ。ゲームセンターで遊べるクレーンゲームでたまに「を てに いれた!」と名前の無いアイテムを入手することがある。これが起きてしまうとアイテム欄を開く際に確実にフリーズするというもの。このバグアイテムを手に入れてからセーブするとクリアが不可能になってしまうのだ。 「うみのさる(*10)」というアイテムを持っていると、知らない間に増殖してアイテム欄をいっぱいにする。使っても「これはつかえないぞ」と出るだけで、どう対処すればいいのかもわからない。なぜこんな意味のないアイテムを入れたのか。 大抵のバグは知っていれば避けられるが、下水道のエリア移動時に暗転したまま固まるバグは防止策がなく発生率も低くないので危険。 もっとも危険なのはストーリーを進めている際心斎橋がポリさんだらけになり、唯一残された難波へ通ずる下水道へ行こうという提案で進んでいる道中なのだが、扉がなぜか開かなくなることがある。そうなってしまった場合ポリさんに追われているため戻ることもできない。完全にそのエリアに閉じ込められた形になるのでリセットするしか手段がなくなる。このバグも防止策がなく発生率も低くないので起こらないことを祈りながらプレイするしかない。少し前のポリさんと戦える状態の時、倒して奥に行っても難波に行けないように会話した時点で奥のドアがロックされる。このロックは一度死ぬかセーブして終了するまで解除されないのでこれらの処置をしないままストーリーを進めてしまうとロックされたまま開かない、と言うのがこのバグの真相である。 下水道のバグには、くにお達が透明になるものもある。フリーズしたわけではなく操作は出来るし、何らかの拍子に元に戻る事もある。しかし対処を知らなければ焦ってリセットしてしまう事も多いだろう。 大勢の敵を相手に無双する戦闘イベントもあるが、戦闘終了直後にエンカウントするとそのまま戦闘が終わらなくなるといった『聖剣伝説2』のような恐ろしいバグも存在する。 あまり害がないバグもある。一例を挙げると「あまりストーリーが進められてないデータを1P側に、ストーリーを進めたデータを2P側に選択してスタート、開始直後に2Pがセーブするとストーリーがその地点まで戻されてしまう」というもの。重要アイテムのフラグも戻ってしまうようで、その時点で持っていないはずのアイテムは失われる。要は「強くてニューゲーム」である。 また、扉に入った瞬間に「バイクのキー」を使う事で立ち乗りor無人バイクといったお遊び的なバグも豊富に存在する。 バグと言うよりはフラグミスだろうが、せっかくのマルチシナリオなのに突然、辻褄が合わなくなるシーンも存在する。「敵の幹部からもらった手紙がいつの間にか仲間が書いた物にすりかわっている」等。 いくつかのバグが修正されたリビジョンが再出荷時に作られたようだが、初回と比べて出回っている数が非常に少ないらしくまずお目にかかれない。 プロジェクトEGG配信版にこのデータが使われているかは不明。 エンカウント率が高い 10人に1人はケンカを売ってくるほどエンカウント率は高い。 道端にたむろっているヤンキーや、ラストダンジョン(?)の敵は100%ケンカを売ってくる。 特に、甲子園に行き来する際は、絶対に電車に乗らなければならず、乗車するまでにケンカを売られると電車に乗ることができぬまま発車されてしまうのでストレスが溜まる。 2Pプレイで片方が建物に入るなどして画面から消えている間はケンカを売られないテクニックが存在する。これを利用してケンカを売ってきそうなヤンキーや暴走族に話しかけることができるのだが、殆どはケンカ口調の暴言しか言ってこない。 ただ敵のドロップアイテムを入手しようと思うと必ず喧嘩しなければならないため、特にレアドロップを狙う場合はこのテクニックが使用できない。 戦闘時に逃げる事が出来ない エンカウントした場合、敵を全滅させるか、こちらが全滅するまで逃げる事が出来ない。そのため、レベルが足りない状態で強い敵に遭遇した場合、殴っても1ミリ以下のダメージしか与えられれず、逆に殴られると即死級のダメージを受けることになる。 幸い、全滅した場合のペナルティはなく、梅田のホテルに戻されるだけである。 2人プレイの場合、やられたプレイヤーの復活は梅田のホテルに戻るまで行われないので慎重なプレイが要求される。 仲間キャラクターが邪魔 ゲーム中、仲間の「ひろし」や本作のヒロイン「みほ」(*11)に「○○に行きたいのでついて来て欲しい(護衛して欲しい)」と頼まれる事があり、目的地に着くまでの間、こちらの後について来るが、彼らはケンカになると関西弁で暴言を吐きながら率先して敵を殴りに行ってしまう。どこが弱い存在だ…。 そして本作では仲間同士でも攻撃が当たるため平然とこちらを殴り、護衛しているはずの「ひろし」にくにおが殴り殺される事がしばしある(特に序盤に加わる「ひろし」の一撃はこちらの紙耐久も相まってかなりの脅威になる)。AC版みたいにただボコられてればいいのに。 ちなみに彼らは無敵なので護衛する必要はなく倒す事も出来ないため、ひたすら邪魔な存在になる。おまけに彼らが敵を倒すと経験値も入らない。 ヒロインの「みほ」は電車に轢かれようが、拳銃で撃たれようが平然と立ち上がり、しかもそこそこ強いので、ケンカになるとその辺のヤンキーを次々に張り倒していく並み居る敵と渡り合う彼女達も冷峰学園のスケ番も恐怖の怪力巨女も真っ青のシリーズ最強ヒロインである。 大阪同盟の仲間が参戦してくれるイベントバトルもあるが、バトル内に仲間と全く同じグラフィックのモブ敵が登場するのでほぼ確実に勘違いで殴られる運命にある。というよりもやはりこちらが殴られるので、仲間ごとボコボコにする乱戦がデフォルトとなる。 攻略本では「敵と味方の区別が付かない場合は敵味方区別せずに戦闘しよう」とアドバイスされている。 また好評な2Pプレイも互いに当たり判定があり、余程のレベル差がないとすぐに倒されてしまうほどにプレイヤーの攻撃力が高い(当然高い方が殴ったらほぼ一撃)ため、よく相談してプレイしないと乱戦の中で相手を殴り殺してリアルでケンカになってしまう事も。 レベル1同士でも4発ほど殴れば相手は死ぬ。さらにレベルが上がるとマッハパンチやジャーマンスープレックスの巻き込みなどほぼ全ゲージを持って行くような危険な技を覚えるので離れて戦わざるを得ない。 くにおのアクションが地味 くにおくんシリーズといえば派手で多彩な必殺技が魅力だったが、今回はその殆どがカットされた。確かに2.5頭身で繰り出していた技なので、今回の設定ではあまりやりすぎる訳にも行かないのかも知れないが、それにしても「マッハパンチ」はあるのにくにおの代名詞である「マッハキック」が無いのには首を傾げざるをえない。 これについては操作系の問題もある。前述のとおり攻撃に使うボタンが一つだけで、パンチとキックの使い分けは相手との距離依存であるためマッハパンチと両方使えるようにするのが難しかったのかもしれない。 だがそもそもFC時代のようにパンチとキックのボタンを分けてくれたらこんな問題も発生しないのだが。第一、せっかくのSFCなのに使用ボタンの数が「A、B、同時押し」で動かしていたFC時代と実質一緒というのが…。 お金に相当するプリペイドカードの残度数が見えない。さらには自販機で消費する際の使用度数もわからない。おまけにアイテムを選び、「買うのか?」と聞かれた後キャンセルしてもアイテムの値段分度数が減ってしまうバグがある。 よって手持ち金額も商品の値段もわからないまま、手探り状態で買い物することになる。 ちなみに買えるアイテムも「あたりまえクラッカー」といった効果が全く想像できないものばかりである。 装備品が意図的に外せない上に装備してもパラメーターの変化がわかりづらい。 中には操作性やステータスに異常をきたす呪われた装備品もあるのでタチが悪い。 呪われていても装備がはずせなくなることは無いため、すぐに交換すれば問題ない。 また、「さいごのファンタジー5」や「ガンガンクエスト5」さらにクレーンゲームで取れる景品が「はりねずみのぬいぐるみ」といったきわどいネタアイテムもある。 説明書がウソだらけ 存在しないシステム、必殺技、アイテムが紹介されていたり、気力技のパラメーターがメチャクチャになっているなど、某黒本並にウソ情報が書かれており、何を信じていいのかわからない。開発当初の仕様と実際の仕様の食い違いの修正に間に合わなかったと思われる。 一番迷惑なのが羽交い絞め落とし。羽交い絞め後にYボタンを押すと可能と説明書に書いてあるが不可能。敵意のないポリさんにうっかり羽交い絞めしてしまうとジャーマンスープレックスを覚えていない限り羽交い絞めをし続ける。そのまま待ち続ければ(数時間単位になりかねないが)倒せはするので詰みではないが、ポリさんと戦えるのは序盤のとある場面のみなので前述の強くてニューゲームをしていない限りは序盤で高レベルのジャーマンを覚えているプレーヤーなど皆無である。迷惑な記載の代表。 処理落ち 通行人や敵の数が多ければ当たり前の様に発生し、特に水のある下水道でジャンプを繰り返されると究極に重い。 ボイスがない スーパーファミコンのベルトスクロールアクションゲームと言えば攻撃、ダメージ、必殺技などによるボイスが定番だが、本作には収録されていない。 おそらくこれは容量の都合上で採用しなかったからだろう。 総評 全体的に出来が粗い部分が多くバグがマイナス要素として目立つ難点だが、その破天荒な世界観、アツいストーリーなど今なおファンは多い。 ゲームの内容としては『ファイナルファイト』+RPGと、わかりやすい事に加えてどつく事に関しては妙に自由度が高いなど、とにかく笑える部分が多いゲームであり、ハードルも低い。 バグや未完成な部分がしっかりとしていれば良作になりうる素質は十分にある惜しい作品でもある。 余談 攻略本は小学館の公式ガイドブックと双葉社の必勝攻略法シリーズの2冊がある。 特に公式ガイドブックは当時くにおくんの漫画を描いていた穴久保幸作先生によるストーリー漫画や描きおろしイラスト、実際の大阪のコラムにスタッフインタビュー、果てはFC版『熱血新記録』とGB版『熱血行進曲』の攻略まで載せている豪華な内容となっている。 その公式ガイドブック内で敵のボスの一人「なかざき」が 2度にわたり 「ながさき」と 誤記されている。 残念ながら権利関係(阪神タイガースの協力でタイガースショップが実名で登場している等)の事情でリメイクなどは行えないらしく、本作は今に至るまでリメイクされていない。 配信もプロジェクトEGGのみであり、バーチャルコンソール等での配信はされていない。 いかにもな施設や台詞、アイテムなどはあるのに結局投げっぱなしになっているもの、いわゆるボツ要素も多い。 データを解析すると、そのあたりに繋がりそうなのに本編で出てこない台詞などがROM内にいくつか残っていることも確認されている。 基本的に他の「くにおくんシリーズ」との関係が薄い本作だが、『ダウンタウン熱血行進曲』のリメイク作品であるPS3版『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 ~オールスタースペシャル』では本作のヒロインである「みほ」と主要人物の「よしひろ」が登場している。 「よしひろ」はネタバレのため一応伏せるが、同じ立ち位置のキャラを集めたチームに。「みほ」は「みすず」「みさこ」「きょうこ」など、同じく熱血硬派シリーズの女性キャラを集めた「チーム・ミスズ」の所属となっている。 どちらも所属チームの6番手であり影が薄い(*12)存在だったが、『乱闘行進曲マッハ』では性能面が刷新され、「よしひろ」には原作を再現した必殺技「ラストゲーム」や「二段蹴り」、固有の攻撃モーションが用意されるなど大幅なテコ入れが行われた。残念ながら「みほ」の不死身ヒロインぶりは再現されなかった(*13)が…。 3DS版『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』では、作中のゲームセンターに貼られているポスターの中に本作のパッケージ絵がある。 ゲームボーイ版『熱血高校ドッジボール部 強敵!闘球戦士の巻』にはドッジボール部の「よしひろ」というキャラが登場しているが、本作の「よしひろ」とは別人とされることが多い。
https://w.atwiki.jp/doroboumama/pages/6992.html
羽交い絞め奥 515 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 03 24.16 ID X16C5L+i 507 昔、似たようなことがあったな。 内容はほぼ同じなのでkwskはしないけど。 男児を捕まえたら蹴るわ唾吐いてくるわ暴言吐くわで どうしようもないので、羽交い絞めのまま地面に捻じ伏せて、 「君のママ、君を置いて行っちゃったね。 ママは君を捨てちゃったんだよ。 君はいらない子なんだよ。これからオマワリさんに捕まっちゃうね。 どうする?ママに捨てられて捕まっちゃうんだよ? 可哀想にね。でも私は助けてあげない。君は立派な泥棒だから。」 と、DQN丸出しのことをしてやった。 色々と恐怖で頭を占めたんだろう。 涙とヨダレを垂らしながら失禁してたよ。 516 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 03 57.40 ID 3bpkviiA そ、その後は? 519 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 20 47.63 ID R8ahcQ9G 515 凄くkwskして欲しいのですが… 522 :515:2011/04/04(月) 18 36 19.37 ID X16C5L+i 了解です。ちょっと纏めてみます。18 45頃に投下します。 523 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 41 07.04 ID Ridlj1zB よろしくお願いします。 524 :515:2011/04/04(月) 18 47 36.82 ID X16C5L+i 自覚するほどのDQN対応だったので叩かれると思って たんだけど、kwskされたので少しだけ。 自分の時もやはり引越し作業中で、無用心にも程があるけど、 「重要!!」って大書きした箱を持ってかれそうになった。 中身は家族のアルバムや位牌、思い出の品々など。 それを近所でも手癖が悪いと評判のボッシーが箱を持って 逃げたらしい。 子供(男児)だけ引越し屋の兄ちゃんが追いかけて捕まえてくれた。 母親は箱を投げ捨てて逃げたため「重要!!」自体は無事。 引越し作業が滞っては困るので、引越し屋の兄ちゃんには 御礼を言った後に作業に戻ってもらい、私は警察を呼んだ。 515は警察が来るまでの間の出来事。 警察が来て、事情説明(私+引越し屋の兄ちゃん)+泥母の 情報を伝えて男児も引渡した。 同時に箱も押収(?)されたよ。箱は角が潰れてたけど 中身は無事だった。 男児は引き渡す際に尋常じゃない状態だったので警察から 「何かした?」と聞かれたけど、 「さぁ?”これからお巡りさんが来るよ”と言いましたから 凄い怖かったんじゃないですか? あと、蹴られたり殴られたり凄かったので、抑えるために 羽交い絞めにはしました。」とだけ伝えた。 内容に足りない部分はあるけど、とりあえず嘘は言って無い。 男児に外傷も無いしね。 もちろん 515で男児に言ったセリフは男児の耳元で言ったので、 他の人にも聞かれることは無かった。 そのまま男児もお持ち帰りで私は引越し先に行ったので、 詳しいことはわからないけど、後から親しかった近隣の人から 聞いた話では、 ・母親:余罪ザクザク(他の被害者が名乗りあげ)で恐らく・・・。 ・男児:親族引取り→立派なDQNに。 らしいです。 純真無垢な子供にはこんなDQNなことをしなかったと思うけど、 既に母親から汚された感がアリアリだったので、多少痛い思いを してもらった。 以上です。つまらなくてすみません。 525 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 52 57.91 ID 3bpkviiA 忠告は効き目が短かったのか…。 526 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 54 12.36 ID xm/Hd003 520 >「誘拐犯に殺されるー」 こんな言葉とっさに出てこないよね 英才教育されてるなこりゃ 524 それでもDQNになってしまったのか 527 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 18 59 39.76 ID gXy1UJjb 524 せっかく良いほうに導いてあげたのに、残念だったね 慈母のようにしっかり世間を教えてやったと言うのに… 528 :名無しの心子知らず:2011/04/04(月) 19 15 19.94 ID X16C5L+i 525-526 忠告と言うか、子供とはいえ泥予備軍になってしまっている相手に 手心を加える気は一切無かったので、DQNに成長しても 心は痛まなかったです。 「自分の対応が遠因でDQNに成長したのなら、それで 迷惑をかけられた方々には申し訳ないな」と反省はしましたが。 結果的に未遂だったし、大きな実害が遭ったわけでもないので 被害届は未提出。 そのお陰で泥母は放免され、厚顔にも同じ場所で暮らしたみたいです。 男児は「泥行為+失禁」を同級生から目撃されていて、 「お漏らし泥棒~」という微妙な渾名で呼ばれ続けハブに されてたそうです。 ただでさえ学校内や友人宅でもギッていて、ハブられ気味 だったそうですが。 泥母は事件後も何度かヤラかしたようで、 「被害者の方々が訴え→警察に」というコースです。 今思えば、あの時に被害届を出しておけば他の被害者を 出さなくて済んだのにとしばらく凹んでいました。 男児がDQNになったのは、親族が引き取り後どういう育て方を したのかわかりませんが、 「母親に捨てられた。泥棒に育てられた」 と理解してしまったこともあるようです。 泥母が親族(泥母宅とは比較的近距離)に預けられている 男児に逢いに来ている様子は無かったようですし、何より 「自分を置いて逃げた」という事実を深く理解したんでしょう。 そこから軌道修正すればやり直しは可能だったのでしょうが、 無理だったみたいです。 次のお話→コピペ(574)
https://w.atwiki.jp/abilityrowale/pages/105.html
日常のオワリ 物語のハジマリ ◆YlfcDuGY1. 僕の名前は郷音ツボミ。 明るく前向きになれる歌とエロかっこいい踊り、爽やかなエクボが売りのボーイッシュ系売れっ子アイドル「ごーね!☆」で通ってる女の子だよ♪ 僕は数年前に蒸発したパパを探すために健気に歌い続けてる。 日本のどこかにいるパパに歌が届くように、できれば帰ってきて欲しいからどうしてもトップのアイドルの地位が必要だった。 大好きなパパ……僕はあなたのために必死で歌ってるよ、早く会いたいよ…… それで大舞台で歌い続けるために僕は、なんでもやってるよ。 死に物狂いの練習? くだらないバラエティ番組の参加? ノンノン。それらも確かにやってるけど、それだけじゃないよ。 邪魔な奴に冷たい言葉や熱い拳を使って大人しくしてもらったり。 お金が欲しい人にお金をあげて色々手伝ってもらったり。 重役のオッサンと一緒に寝て仕事をたくさんもらったり。 会社の人や狂信的なファンの奴らに手伝ってもらって仕事をスムーズにしてもらったりもしているよ。 あ、自信過剰でもなんでもなく、歌やダンスに関しては実力だからね? 歌とダンスだけでは届かない部分を補ってるだけだし、他にもやってる人はいっぱいいるでしょ。たぶん。 で、この前は、僕の対抗株だった実力派アイドルの井上快夢さんがあまりにも邪魔だったから、狂信的なファンをけしかけてビルの屋上から真っ逆さま落ちてもらったよ。 例のファンにはお仕事のご褒美に抱いておいたよ……できれば都合が悪くなる前にこいつも近々消しておきたいけどね。 ペシャンコになった快夢さんには悪いけど、これもパパのためだからね。 そしてライバルも消えて晴れ晴れした気分で歌うために舞台裏からステージに行こうとした瞬間――ステージの照明より遥かに眩しい光が僕を飲み込んだ…… 目を開けると僕はやたら広く薄暗い空間、その空間の冷たい床に転がっていた。 何事かとすぐに体を起こす。 だんだん脳も起き上がってきて鮮明になっていく感覚の中で、この空間には雑多に人がいることがわかった。 高校生が数人、小中学生ぐらいの小さな子もいる。 どっかのスーツ姿のお偉いさんやおまわりさんに消防士さん。 汚らしい浮浪者もいればおじいちゃんも。 人間だけじゃなくて檻に入れられた虎までいるし。 ってあれは、アイドルのKENGOさんじゃないの!? あっちはハリウッドスターのレオポルド・ガーネットじゃん! あ、グズのユーリちゃんまでいる。やっほー、元気してた?(棒)。 なんて考えつつ、僕は周囲の人達を冷静に観察した。 差異こそあるけど、みんな戸惑っている様子だ。 よく見るとみんな同じ機械でできてそうな首輪をつけている。 首輪……? 自分の首元に触れると、みんなと同じ首輪を僕もつけていることがわかった。 窮屈でなんか気持ち悪いなあ……飼い犬プレイは枕でもしたことないよ。 だけどこの首輪、引っ張っても簡単には外れてくれない。 どっかに外すための仕組みとかあるのかな? などと思いつつ、僕は首輪を指で調べようとした。 その時だった。 「そこのオレンジの衣装の女! 首輪を弄るな!!」 オレンジの衣装と言えば、僕が着ているステージ衣装のことだ。 どこからともなく聞こえてきた男の声に大声で注意された。 それにしても売れっ子アイドル相手にずいぶん態度がデカくてムカつくなあ……なんて考える前に、一箇所に向けてスポットライトが照らされた。 僕や他の人の視線が照らされたステージとその上に乗る灰色のローブを深々と着込んだ男に集中する。 ライトが眩しすぎるせいで男の顔がローブの影で隠れてよく見えない。 「全員起きたようだな。 俺の名前は……ナオ=ヒューマ。 ちょっと俺の暇つぶしに付き合ってもらうために、お前達には集まってもらった」 ヒューマという男は尊大な態度で僕達みんなに話しかける。 この時点で何人かの人に苛立ちを募らせてる様子だ。 僕だってその一人だよ……ったく、もうすぐ大事なライブが始まるって時に。 「さっそくだがお前達には最後の一人になるまで殺し合いをしてもらう」 はっ……? この人何言ってるの? てゆーか、今の台詞どっかで聞いたことあるけど……確か、かなり古い映画の…… 「――“バトル・ロワイアル”。 原作者・高見広春による学生同士の殺し合いを描いたディストピア小説。 深作欣二による実写映画化、田口雅之による漫画化もされた。 今の台詞が“教官”、もしくは映画でのビートたけし演じる“キタノ”が言った台詞の真似だろうと思った奴は正解だ」 バトルロワイアル……そんな映画あったね。 たぶん僕がまだヨチヨチ歩きしてた頃の映画なんじゃないのかな? ……ということはこれはバトルロワイアルをパロッた企画なのかな? と僕はこれをどこかのTV局が仕掛けたドッキリ系の番組だと考えた。 ドッキリ番組だったら空気を読まねば……と思う一方、バトルロワイアルはネタとしては相当古くて若い視聴者は知らないかもしれないし、そもそも番組一つのためにハリウッドスターを呼び込むなんて視聴率取れても大赤字になるんじゃ……レオポルドもスケジュールカツカツだろうによく日本に来れたね。 そんな呑気な考えはすぐにヒューマに打ち砕かれた。 「言っとくがこれはドッキリとかじゃないぞ。本当に殺し合いをしてもらうからな」 その言葉が放たれた瞬間、場はドッと騒然となった。 本当の殺し合いという、あまりに荒唐無稽なヒューマの言葉に「冗談だろう」と笑う者、呆れて何も言わなくなる者、怒鳴りつける者もいた。 「嘘はそれぐらいにしなさいよ」と妄言を吐くヒューマの頭に向けて履いていた靴を投げつけた者もいた。 直後、バンッ、という何かが弾ける音がして、僕の足元にコロコロ何か一つの斑点がついた白いモノが転がっていた。 ――これ、眼球だ!! 流石の僕もいつものエクボを忘れて、戦慄した。 さらに例の破裂音を辿ると、首から上が綺麗になくなった体が断面から噴水のように赤い鮮血を周囲に撒き散らしていた。 足元にはピンク色の物体や赤い液体による海ができあがっていて、首がなくなった遺体は重力に従って、血肉の海に沈んだ。 映画などで使うスプラッタ人形かとも思ったけど、この空間を包み込む血なまぐさい匂いはどう考えても……一人の人間が本当に死んだという事実に悲鳴や怒号が上がった。 「五十嵐椿……IQ180でありながら平穏無事を嫌い混沌を好んでいる性格で殺し合いをかき乱してくれると思ったが、その荒事を望む性格が仇になったな。 正直誰を“見せしめ”にするかギリギリまで悩んでいたが、そっちから“立候補”してくれて助かったよ」 首がなくなって死んだ五十嵐という名前の女性の足をよく見ると、片足の靴がないことに気づく。 彼女はヒューマに喧嘩を売り、靴を投げつけたがために見せしめにされたのだ。 運が悪かったのか、ボタンをたった一つ掛け間違えたのが致命傷に繋がってしまったのか。 【五十嵐椿 死亡】 「バトルロワイアルを知ってるのならわかるだろうが、お前達全員の首には爆薬の入った首輪がついている。 主催者である俺に逆らったりすると爆発する。 わかったら静かに俺の説明を」 「ナオ=ヒューマ! 貴様ぁ!」 五十嵐を殺害後、油断でもしていたのかヒューマは後ろから中年男性の警察官に羽交い締めにされた。 中年の警察官は誰にでもわかりやすいぐらい正義感を燃やしていた。 目の前で無辜の女性を殺されて気が立ったのだろう。 「……おい、俺の話を聞いてたのか。俺に逆らえば首輪が爆発するんだぞ?」 「やりたければやればどうだ? この距離だとおまえもただじゃすまないがな!」 首輪に詰まっているのは人の頭一つ簡単に粉砕する爆弾だ。 今、警察官の頭を爆破すればほとんどゼロ距離にいるヒューマもただじゃすまない。 「なるほど、考えたな……だが!」 「ッ!?」 ヒューマはどこからか取り出した拳銃で背後にいる警察官に向けて背面撃ちをする。 警察官は避ける暇もなく一発の銃弾が額に命中した。 仮に防弾チョッキを着込んでいても頭は守れない以上、これは死んだな……と僕だけじゃなく誰もがそう思っただろう。 「なにッこれは……!?」 「「!?」」 警察官はたたらを踏んだだけで生きていた。 額は特に出血もなく、潰れた鉛玉がポロリと落ちた。 周囲だけでなく、撃たれた本人さえ面食らっていた。 これに関してヒューマは解説する。 「古い作品で子供で知っている奴はいないだろうが、平井和正と桑田二郎が原作のSF漫画“8マン”。 警視の東ジョー、おまえにはサイボーグである8マンのボディを再現して移植した」 「移植しただと? うわッ!」 ヒューマは東に向きなおり、続けて数発発砲した。 しかし、着ていたスーツこそ穴が開きこそすれ、金属がぶつかり合う音がするだけで怪我は全くなかった。 「8マンはハイマンガンスチール製の体を持っている。 要は硬い装甲で覆われていて、こんな豆鉄砲では傷もつかない」 ヒューマは一頻り発砲した後、つい先ほど死んだ五十嵐の死体にも三発ほど撃ち込まれた。 こちらは命中と同時にグチャグチャと嫌な音を立て、肩から右手が外れて損壊した。 どうやら東に移植されたサイボーグの体が嘘ではないという証明と、あの拳銃が玩具でないことをわからせるために死体撃ちをしたらしい。 「この男だけじゃない。 お前達の肉体も寝ている間に改造させてもらった。 全員がそれぞれ違う個性を持った異能力を使えるようにな」 肉体改造? 違う個性を持った異能力? 頭の理解が追いつかないよ。 少なくとも今の人類の技術でできることじゃないはずだ。 「話はそれで終わりか、人殺しめ!! 何が何だかよくわからんが、おまえは必ずこの手で逮捕してやる!!」 東は迷うことなく、ヒューマに再度掴みかかろうとする。 自分の体に銃弾が効かないとわかった以上、何も恐れるものはないという様子だ。 まだヒューマには首輪爆破という手段があるが、それよりも早く掴みかかるつもりなんだろう。 固めてしまえば東の勝利であり、僕達は殺し合いなんてしなくて済むハズだった。 しかし、次の瞬間、東の胸にはぽっかりと大きな風穴が空いていた。 「なッ……?」 「悪いが、俺も異能者だ。 少なくとも力を使いこなせていないおまえを一撃で倒せるぐらいの力は持っている」 ほんの一瞬の出来事で何か起こったのかわからなかったけど、金属が砕けるような音と共に、東の体がえぐられたのだ。いったいどんな手品(異能?)を使ったというのか? 風穴からは血なのかオイルなのかわからない赤黒い粘性を帯びた液と、金属片が吐き出される。 そして東はヒューマの前に倒れた。 「強い正義感からの行動かもしれんが、 次の機会を伺う程度には冷静であるべきだったな。 ……もう聞こえていないか」 東ジョーの眼には光が消えており、既に物言わぬ屍……いや、ジャンクになったというべきか。 【東ジョー@エイトマン/エイトマン 死亡】 「お前達、もう静かにして俺の話を聞け。俺だってこれ以上は殺したくはない。 ……せっかくの暇つぶしのために集めた玩具が減るのは面白くないからな」 五十嵐と東。二人の生贄により、ようやく全員がヒューマの言葉に耳を傾ける。 辺りはしんと静まり返っていた……厳密には完全に静かになったわけじゃなく、目の前で起きた惨劇に対して、大声を上げない程度のすすり泣きや嗚咽を漏らしている人もいたけど、それぐらいはヒューマは許容してくれるらしい。 僕はと言うと、別にパパが死んだわけでもないから泣きもしなかったけど、いつもの営業スマイルができる心の余裕はなく、ただ冷や汗を流して話を静聴していたことだけ加えておく。 「ルール説明に入るぞ。一度しか言わないからよく聞け。 殺し合いと言ってもやるのはこんな狭い場所じゃない。 お前達には沖木島……原作でも殺し合いの舞台となった島を会場に殺し合いをしてもらい、最後に生き残った一人が優勝者となる。 優勝者は家に帰してやるし、願いがあるなら一つだけ何でも叶えてやろう」 優勝者には願いを叶えるだって……? 「死者蘇生、記憶消去、大金や地位、身近な人間関係の修正、暗殺、障碍や不治の病の治療、俺とサシで戦うなんてのもありだぜ」 タイマンは言わずもがな。富や名声、暗殺とかはそれなりの財力権力があれば現実でもできそうだけど、他は普通ならありえない。 だけど今までの非現実的な出来事を見せつけられてきたせいで不思議と信じられる気がしていた。 優勝すればパパにも…… 「ただし、お前達全員の首には首輪がはめ込んである。 爆破の条件は無理矢理首輪を外そうとしたり、禁止エリアに入った場合。 24時間連続で死者が出ない場合。 それから俺にあからさまな反抗をした時は爆破される。 ああ、俺に対する暴言や殺し合いに乗らないって宣言ぐらいは良いぞ。 どうせ口だけじゃ俺に反抗はできやしないからな」 ああ、さっきの首輪を弄るなってそういうことだったのね。 あのまま取ろうとしたら危うく五十嵐さんより先に死ぬところだったってわけか。危ない危ない。 「全員には生き残るために最低限必要になる地図や食料と言ったツールや、殺し合うための武器や道具をランダムに入ったディパックを支給する。 名簿だけ演出のためにゲーム開始から6時間経たないと文字が浮き出ない特殊な紙を使っている。 ひょっとしたら知り合いがいるかもしれないから、それを知るためにも敵を殺して生き延びるんだな。 また、6時間毎に定時放送を行う。 そこではさっき言った禁止エリアとそれまでに死んだ死亡者を発表する。 放送のやり直しなんてしないから、絶対に聞き飛ばすなよ」 参加者はだれが出ているか知るには最初の放送まで生き延びなきゃならない、放送の時はメモ必須だね。 そう考えていると、ヒューマが改まってみんなに言った。 「さて、ここからがこの殺し合いの面白いところだ。 さっき殺した東ジョーのように俺はこの場にいる全員に、一人につき何らかの能力が使えるように肉体改造を施した。 一部例外を除いて見た目は変わってないが、全員が何らかの力を手にしている。 一見ガキにしか見えない奴も大人を余裕でバラバラにできるぐらいの能力を持ったいるんだ。 能力を使いこなせばガキだけじゃなく、肉体的にハンデを持ってる奴でも優勝できる可能性は大いにある。 だから簡単には諦めるなよ、つまらないからな」 彼の言ってることが本当なら僕にも異能が備わっていることになる。 どういう能力なんだろうか? 漫画やアニメのキャラみたいに色々できるのだろうか? 「能力は様々だ、火や水を扱ったり、ヒーローや怪人に変身できる者や、中には赤いマスクの変態野郎が扱うような俺でもよくわからないものがある。 能力についてはある程度は無意識で直感的に使えるものや、常時発動しているものもある。 能力発動のキーにどうしても一定の道具が必要な者は専用の品を特別に支給した。 後は能力の応用の仕方や弱点だが、それくらいは自分で探せ。 ヒントになりそうなものは会場にある施設などに隠れているが、場合によっては知ってる奴に聞いた方が早いだろうな」 あれ? じゃあ能力次第ではこの窮屈な首輪を外すこともできるんじゃ? 「言っておくが能力を使って首輪を外せると思うなよ? その手の対策は既に考えついていて、能力ではどうやっても外れることはない。 火や爆発で死なない能力者は爆薬の代わりに猛毒を仕込んでいる。 下手な真似はするなよ」 チッ、読まれてたか。 「優勝者は特別報酬としてその能力を進呈する。会場の外でも好きなだけ使うがいい。 逆に気に入らないようなら取り払って元の体に戻してやろう。 ちなみにさっき言った、願いを一つ叶える報酬には含まれない。あくまでオマケだ。 そして最後に、この殺し合いで起きたことは世に露出することはない。 だからここで何人殺そうが、どんな汚い手を使おうが、法の手は届かないし経歴は傷つかない。 アフターケアはちゃんとしてやるから安心して殺しあえ」 それだけ言うと、ヒューマは、両手を振り上げた。 そしてこの場にいた何人かの参加者が白い光に包まれる。 「さあ、そろそろ時間だ。 これより会場である沖木島に転送する。 何もかもに飽きを覚えてきた俺を……楽しませてくれよ!」 僕は眩い光に包まれる中で、殺し合いの主催者ナオ=ヒューマがローブの下で笑っていたのが確かに見えた…… そして僕らは殺し合いの舞台である沖木島へと転送されるのだった。 こうして僕は事件に巻き込まれた。 殺し合いを強要された挙句、逆らえば首輪がドカン。生き延びたければ素直に主催者に従って、最後の一人になるまで殺し合うしかないらしい。 報酬は日常への帰還と願いを一つ叶えてくれる。 しかもヒューマによると僕らには一人ひとりに現実じゃありえない魔法や奇跡のような能力が備わってるらしい。 まるでB級ものの映画みたいだね! そんな映画みたいな事態に巻き込まれた僕はどうするのかって? それはもちろん、決まってるじゃないか☆―― 【版権異能授与バトルロワイアル――開幕】 オープニング 時系列順 相性-たった二人の生存協定- オープニング 投下順 GOD&DEVIL オープニング ナオ=ヒューマ GAME START 郷音ツボミ GAME START 五十嵐椿 GAME OVER GAME START 東ジョー GAME OVER
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/40226.html
登録日:2018/08/22 (水) 23 23 31 更新日:2024/09/18 Wed 21 38 28NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 2018年 CGアニメ Mr.インクレディブル アニメ アメコミ イラスティ・ガール インクレディブル・ファミリー スクリーンスレイヴァー スーパーベビー ディズニー ディズニー映画 バイク ヒーロー ヒーロー一家 ピクサー ブラッド・バード 三浦友和 主夫 催眠 女性の社会進出 家族 映画 洗脳 続編 綾瀬はるか 育児疲れ 車 黒木瞳 家事!育児!世界の危機! 概要 『インクレディブル・ファミリー(The Incredibles 2)』とは、2018年に公開されたディズニー/ピクサー・アニメーション・スタジオ製作のCGアニメ映画。 2004年に公開された『Mr.インクレディブル』の続編。 監督は前作に引き続きブラッド・バード。 続編の企画自体は前作の公開直後から存在していたのだが、公開スケジュールの確保が難航を極め、あれよあれよという間に公開が伸び、前作から14年という長いスパンを空けての続編製作となった。 前作の一家全員がヒーローというコンセプトから、今作では家族の関係性の変化を軸に、現代社会の風潮を踏襲した、女性の社会進出や男性の育児、子供の心の成長といった問題にスポットを当てている。 また、前作に引き続いたテーマとして、市民とヒーローの関係性にも別の側面から問題点を浮き彫りにしている。 もちろん、14年の年月を経てCG技術が向上し、アクションシーンもパワーアップ。実写ヒーロー映画であふれる近年でも、アニメならではの表現で観客を釘付けにする。 アメリカでは公開されるや否やオープニング成績からヒットを飛ばし、ピクサー作品でも全米トップの成績を記録した。 ストーリー スーパーヒーローが法律でヒーロー活動を禁じられた世界。 そこで暮らす、一見平凡な家族のパー一家。しかし、彼らは、元ヒーローの両親とその血を受け継ぎ特殊能力を持つ三人の子供で構成されたスーパーヒーロー一家なのだ。 先日も、街を荒らすロボットの魔の手から人々を救ったばかり。 だが、休日ののどかな街を襲った悪党・アンダーマイナーの魔の手からは一歩及ばず、大惨事は免れたものの街は激しく損壊し、再び人々から糾弾される羽目となってしまう。 さらに悪いことに、ヒーロー保護法も廃案となり、一家は住む家も職も失い路頭に迷うこととなってしまった。 そこへ、大企業デヴテックの経営者、ディヴァー兄妹からボブとヘレンに直々の依頼が届く。 兄妹の父はヒーローの支援業に尽力していた。そこで、彼らは父の遺志を受け継いヒーローの活動制限を撤廃するべく、ヒーローとしての活動を大衆にアピールする計画を立てており、それに協力してほしいという。 そこでその看板役として白羽の矢が立ったのはイラスティ・ガールことヘレンだった。 予期せぬチャンスに戸惑いながらも引き受けるヘレンと、自分が選ばれなかったことへの落胆を隠しながら妻を応援するボブ。 かくして、パー一家の新しい生活が始まった。ヘレンは連日家を空け日々ヒーロー活動にいそしみ、次々と難事件を解決して充実した日々を送る。 一方で、ボブは慣れない家事、子供たちの世話にてんてこまい。 ヴァイオレットの恋やダッシュの算数、おまけにジャック・ジャックは未知の能力を発動し、様々な事件で完全に参ってしまう。 そんな中、ヘレンのヒーロー業の行く先々で現れる謎の敵「スクリーンスレイヴァー」の影。 催眠術で人々を操り怪事件を引き起こす正体不明の敵を止めるためにヘレンは奔走するが、その正体は全く予想外のものだった。 やがて敵の魔の手はパー一家へと伸びる。果たして、一家は再び世界を救えるのか? 登場人物 (CVは原語版/吹き替え版) Mr.インクレディブル/ロバート“ボブ”・パー CV クレイグ・T・ネルソン/三浦友和 一家を支える元ヒーローの父。 家族一丸となってヒーロー業を再開しようと思ったのも束の間、作戦の失敗で一家丸ごと窮地に陥ることになった。 そこへ、ヘレンのスカウトによってヒーローの失地回復のために、妻に代わって主夫として頑張ることを決意。 だが初めての、慣れない子育てに四苦八苦し、持ち前のプライドの高さゆえに誰にも相談せず一人で頑張ろうとするあまり空回りしてストレスを溜め続ける毎日。 あまりの事態に子供たちからも気を遣われ、ルシアスやエドナの助けを得てようやく心の安寧を得た。と思いきや、今度はヘレンのピンチが…。 能力:「怪力」今回は主だったアクションよりもサポートとしての役回りが多い。 イラスティ・ガール/ヘレン・パー CV ホリー・ハンター/黒木瞳 一家の未来を案ずる元ヒーローの母。今作の実質主人公。 ディヴァー兄妹からヒーロープロモーション活動の看板役としてスカウトされ、家庭を取るか戸惑いながらも、ボブに後押しされる形で承諾。 現役時代を取り戻したかのように各地を飛び回り、人命救助活動で大活躍しあっという間に人々の人気者になる。 「女性の社会復権の象徴」にまで祭り上げられることとなるが、やはりヒーローとしての正義感も忘れることなく、事件の黒幕スクリーンスレイヴァーを単独で追う。 能力:「身体のゴム化」今作では街や海を舞台とした縦横無尽なゴムアクションで大活躍する。 今作委ではゴム人間のお約束とも言うべき、「冷凍空間に弱い」という弱点も判明した。 ヴァイオレット・パー CV サラ・ヴォーウェル/綾瀬はるか 恋するお年頃の長女。 前作で自分の力に自信を持ち、活発に行動するようになるが、自分のヒーロー活動の様子をトニーに見られてしまい、落ち込む。 と思いきや、リックの記憶操作によってヒーローのことだけでなく自分のことを一切トニーから忘れられてしまい、その一因を作った父を恨んで荒れる羽目に。 果たして、トニーとは無事恋人にまで進展するのか? あと一応美少女なのに鼻から水を噴き出したりする。 能力:「光を曲げる」今作では能力の使い方に慣れ、姿を消すことによる隠密行動、バリアの強化、さらにはバリアを投げて飛び道具として用いるなど、バリエーション豊富になった。また、格闘戦も上達している。 ダッシェル“ダッシュ”・パー CV ハック・ミルナー/山崎智史 腕白真っ盛りな長男。 新しい生活や新しい家に一人大はしゃぎ。 苦手な算数を母に代わって父に教えてもらうが、ボブの方は古い数式で教えるものだから勉強にならず困り果てる。 かつてボブが乗っていた車、インクレディビールに憧れ家に置いてあるリモコンで取りに行こうと虎視眈々と狙っている。 能力:「超高速移動」今作では舞台が整わなかったためか、自慢の足を生かした見せ場は少なめ。 ジャック・ジャック・パー CV イーライ・フシール、ニック・バード 一家のマスコットの末っ子。 前作でその片鱗は見せていたが、今作でようやくその未知の能力の発現が明らかになった。 ランダムに発動する能力によってボブをはじめとする家族を振り回し、一方で本人はひたすら無邪気に振る舞う。 そしてその気まぐれさが、家族を救うことになる…? 能力:複数の能力がランダムに発動する。下記以外にもまだある可能性有り。 ①全身発火:全身から炎を上げる。②変身:怪物やあらゆる姿に変身できる。③分裂:無数の分身を生み出す。④次元転移:四次元空間を自由に移動。⑤破壊光線:目からビームを出す。⑥壁抜け:どんな壁も通り抜ける。⑦空中浮遊:補助具なしで空を飛べる。 フロゾン/ルシアス・ベスト CV サミュエル・L・ジャクソン/斉藤志郎 ボブとヘレンのヒーロー仲間。 引き際を心得ている要領のいい性格だが、困っている友人には手を差し伸べる人格者。 育児に弱ったボブへの助け舟を出したり、彼の子供達ともすっかり仲がいい。 能力:「冷気を操る」今作では冷凍能力を生かした、巨大な移動物体を止める作業で活躍。 エドナ・モード CV ブラッド・バード/後藤哲夫 ヒーロースーツデザイナー。今作では独身である事が判明。 未知の能力を発現したジャック・ジャックのことをボブから相談され、一晩だけ預かることになる。 当初は苦手な赤ん坊に難色を示していたが、ジャック・ジャックの多彩な能力に心を奪われ、すっかり親戚のおばさん気取りでお世話と実験に没頭する。 その甲斐あって、彼専用の最新式スーツを開発した。 リック・ディッカー CV ジョナサン・バンクス/菅生隆之 ヒーロー保護法を管理する政府役人。 アンダーマイナーの事件で完全にヒーローが危険視されてしまい、ヒーロー保護法は撤廃されたためその任を解かれることとなった。 前作で担当したバド・ラッキーは本作の収録前に死去しており、エンドクレジットには彼を追悼するメッセージが記載された。 吹き替え版でも前作で担当した小林清志氏に代わり、菅生氏が新たに演じた。 トニー・ライディンジャー CV マイケル・バード/鈴村健一 ヴァイオレットの恋の相手。 真面目で勤勉で顔もいい好青年。なお、前作から微妙にキャラデザが変わっている。 一度は彼女とデートの約束をしたものの、彼女のヒーロー姿を目撃してしまい、そのことを知ったリックから記憶操作を受け、彼女のことを一切忘れてしまう。 ウィンストン・ディヴァー CV ボブ・オデンカーク/木下浩之 工業系企業デヴテックの社長。口達者でいかにもなビジネスマンタイプ。 ヒーローを支援し志半ばで強盗に殺された父の跡を継いで、世間的に窮地に立たされるヒーローの地位を回復する運動に着手している。 彼自身も大のヒーロー好きで、特にMr.インクレディブルやイラスティ・ガールの大ファン。 小型カメラを通してヒーローの活動を世間に知らしめ、ヒーローの活動制限を撤廃する計画を立て、ヘレンの活躍によって徐々に実現に近づいていくが…。 イヴリン・ディヴァー CV キャサリン・キーナー/加藤有生子 ウィンストンの妹で、デヴテックの技術部門長。 工学の天才であり、デヴテックの製品の技術はほとんど彼女の発明によるものである。人付き合いは苦手なので、売り込みに関しては兄に一任している。 兄のヒーロー復権計画に賛同し、技術を提供しているものの、ヒーローに助けを求めて自分から行動しなかった父に死の一因があると苦言を呈している。 また、いかに自分が素晴らしい発明をしても兄によって便利で凡庸な製品にされることには少なからず不満に思っているようだ。 日々男の都合に振り回される者同士、ヘレンと意気投合する。 ヴォイド CV ソフィア・ブッシュ/小島瑠璃子 後輩ヒーローの女性。イラスティガールに憧れている。 能力:「時空の穴」自在に空間に抜け穴を開け、遠隔距離の移動が可能。早い話がPortal。 ダッシュの高速移動を空間の無限ループで封殺したり、他のヒーローを次々送り込んできたりと作中でも活躍の場が多い。 ただし、眼に見える範囲でしか「時空の穴」は開けられず、かつ、自分は通り抜けられない弱点もある。 ヘレクトリックス CV フィル・ラマール/サンシャイン池崎 後輩ヒーローの一人。痩せた若い男。 能力:「電気を操る」静電気を発して敵を攻撃する。 リフラックス CV ポール・エイディング/丸山壮史 後輩ヒーローの一人。カエルに似た、背の曲がった老人。 能力:「強酸」オレンジ色の強酸を吐く。結構危ない。 クラッシュアー CV フィル・セマール/スーパー・ササダンゴ・マシン 後輩ヒーローの一人。角刈りの大男。 能力:「物体の圧壊」念じるだけであらゆる物体を押し潰す。 ただし、潰した物を元に戻す事は出来ない。 スクリーチ 後輩ヒーローの一人。フクロウのような外見を持つ。 能力:「飛行」フクロウと同様の能力を持ち、爪やくちばしで攻撃する。 ブリック 後輩ヒーローの一人。パッと見悪役プロレスラー。 能力:「怪力」剛腕で敵を羽交い締めにする。 セリック大使 CV イザベラ・ロッセリーニ/久保田民絵 ヘレンが憧れる穏健派の女性大使。 イラスティ・ガールに尊敬の念を抱いており、彼女から窮地を助けられたことを機に法律の見直しを検討する。 アンダーマイナー CV ジョン・ラッツェンバーガー/高田延彦 前作のラストに登場した強盗犯。本作の物語は前作と直結しており、冒頭は彼とパー一家の戦いが展開される。 ドリル掘削機を武器とし、穴を掘って銀行を地下に沈め、金を奪おうとする。 そこへパー一家から阻止されそうになるが、機転によって金と一緒にまんまと逃走した挙句ドリルを市庁に激突させようとする。 最終的に一家の活躍によって市庁は無事だったものの、「あのまま何も手を出さなければ被害は大きくならずに済んだ」とパー一家の方が責められることとなってしまった。 実際にはドリルに巻き込まれそうになった一般人が多数いたにもかかわらず、である。 スクリーンスレイヴァー 今作のディズニー・ヴィランズ。 テレビ画面をジャックして奇怪な映像催眠を駆使して人々を操り、事件を起こさせる謎の人物。 復帰したイラスティ・ガールの行く先々で現れ、新幹線を暴走させたり、航空機を墜落させようとする。 しかし、事件を起こす度にヒントを残しており、まるでその度に彼女に解決させようとしているかのようだ。 人々を救い、堕落させるヒーローだけでなく、テレビから様子を見るだけで何もしない大衆をも憎悪している。 果たして、その正体と目的とは…? メカニック イラスティサイクル イラスティ・ガール用にイヴリンが開発した電動式バイク。 危険な道も通れる上に、イラスティ・ガールのゴム化能力を生かして、車体が二つに分離しゴムの弾力によって急加速、ジャンプといった特殊走行が可能となった。 インクレディビール かつてMr.インクレディブルが愛用していたスーパーカー。 ヒーロー引退と共に廃車になったと思われていたが、有名カーコレクターに買い占められていただけだった。 今もボブがリモコンを持っているので動かそうと思えば動かせる。 音声認識で動作し、急加速だけでなく水上走行や脱出用シートも装備してある。 ジャック・ジャックのスーツ エドナが開発したジャック・ジャックの能力発動対策が満載された新型スーツ。 発火すればブラックベリー味の消火剤が自動で噴出され、四次元転移した時のために探索タブレットも完備。 「項目建ても追記修正も!インクレディブルでなきゃいけないんだ!」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 基本的にキャラデザは変更ないが、それでもCG技術の進歩が目に見えるんだからすごい -- 名無しさん (2018-08-22 23 39 40) 14年前に一回観たきりだったのにキャラ全部覚えてて改めて印象深い映画だったと思ったわ -- 名無しさん (2018-08-22 23 50 38) 前作の最後ではメタル化も出来てたなジャックジャック。 -- 名無しさん (2018-08-23 00 25 06) 映画の出来にはとても大満足しているが、それはそれとしてアンダーマイナーが放置されたのがちょいと消化不良かね。ショートアニメで拾ったりするのかね -- 名無しさん (2018-08-23 01 00 06) イヴリンの能力者に真っ向から立ち向かわず常に自分に有利な状況作る戦い方好き -- 名無しさん (2018-08-23 03 21 11) ↑2前作でも冒頭ボムボヤージュが放置されてたから お約束なのかもしれない -- 名無しさん (2018-08-23 06 36 31) 前作と比べるとイラスティガールとフロゾンの見せ場が目に見えて増えた一方で、インクレディブルとダッシュの出番は減っていたように思える。 EDでテーマ曲が流れた通り今回の主人公はヒーロー三人って事なのかも? -- 名無しさん (2018-08-23 16 09 49) インクレディブルはヒーローとしての出番は減ったけど、パパとしての出番がたくさんあったから映画のコンセプトとしてはあれで良いのかもしれない、ただダッシュは少なかった、いい映画だっただけにもっと欲しかった -- 名無しさん (2018-08-24 00 10 16) アライグマを泥棒と勘違いして戦うジャックジャックも正義の心がすでにあるんだな -- 名無しさん (2018-08-24 10 52 36) 今回は意図的だろうけど悪役の主張に答え出してないよな -- 名無しさん (2018-08-24 21 27 06) マーケティングの話とか出てくるし、結構高年齢向けだと思った。 -- セイ (2019-01-01 23 28 28) クラッシュアーの能力は、人間や生物相手には直接使えないのかな?ボブを足止めする時、本人じゃなくて周りの壁を潰してたから。 -- セイ (2019-06-03 02 10 25) ↑メタな話になるけど、グロいシーンになってレーティングが上がっちゃうからじゃない? -- ジョニー (2019-10-16 16 59 48) フロゾンが万能かつ有能過ぎるよな -- 名無しさん (2023-07-19 23 14 08) 「ヘレンにトラブルだ、子供達を頼む」とボブから電話を受けただけで全てを察して、何も聞かずに「15分で行く」と即答するルシアスがカッコ良すぎた -- 名無しさん (2023-11-22 19 49 05) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bdbwiki/
告知スペース 新しくなったフリーザスレ検索(全板) NEW! 激神フリーザサッカー編キックオフ リンク 本家サイト 新鯖だけど予備サイト JST(時刻表示) (*1) 技一覧表示ツール(更新停止) 2chで曙 コメント クリエイト: アタック: すべてのコメントを見る ここに web.archive.org こっちで伝説のログも観れるけど画像がなかった www42.atpages.jp/akagami/bdb/densetu.html -- (名無しさん) 2021-01-22 01 13 02 ここに web.archive.org これを入れるとログが観れる www42.atpages.jp/akagami/bdb/thread.php#last -- (名無しさん) 2021-01-22 01 12 20 復活するか -- (名無しさん) 2021-01-07 15 25 16 いつの間にか死んでたのか -- (名無しさん) 2019-07-04 14 47 06 世の中にこの手のゲームはもうない? -- (名無しさん) 2019-01-06 22 10 30 コピーマソを羽交い締めすると喋るわろた -- (名無しさん) 2016-01-24 01 12 09 昨日からずっと落ちてるな。もうこの鯖ダメだろ -- (bdb作った人) 2013-12-31 21 52 31 直った模様 レスポンスも早くなったきがする -- (bdb作った人) 2013-12-28 05 10 15 サーバが変更になったらしく何故かエラーが出るようになった 修正せずにこのままでも良い気がするけど直らないようなら一応修正するつもり -- (bdb作った人) 2013-12-25 06 20 33 ログ出来てるGJ -- (名無しさん) 2013-10-25 00 35 58 DBニュース マネのしやすさも人気の秘訣!90年代「ジャンプの必殺技」といえば何!?(ふたまん+) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ONE PIECE」101巻がベストセラー1位 後を追うのは「少年ジャンプ+」勢「怪獣8号」「ダンダダン」[コミックスベストセラー](Book Bang) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 12月13日の食玩は東京リベンジャーズ! ギアスにクラッシュギアも - アニメージュプラス ハイボール80円に注目! PayPayカードの影響や「ヤムチャしやがって」の意味も(BCN) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【週刊スパラン12/3~】今、非対称対戦が熱い!ドラゴンボール版『Dead by Daylight』プレイレポ、世界ヒンドゥー教会の会長『真・女神転生』に抗議ほか - Game*Spark ベテラン記者コラム フランス人監督に気づかされた「東洋の魔女」のレガシー(サンケイスポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール改』第34話ベジータの“雑魚狩り”に歓喜の声「最高過ぎ」 (2021年12月10日) - エキサイトニュース 『ドラゴンボール改』第34話ベジータの“雑魚狩り”に歓喜の声「最高過ぎ」 - まいじつ ネトフリ実写「カウボーイビバップ」続編打ち切りへ、公開3週間でドラゴンボールや攻殻機動隊並みの黒歴史に - Buzzap! 『ドラゴンボールZ・GT・超』を中心に歴代の名シーンをフィーチャーした「ドラゴンボール」の一番くじが登場!一番くじ初の立体化となる「神龍フィギュア 究極DB ver.」などがラインナップ! - 電撃ホビーウェブ <ドラゴンボール超>ベジータの進化の軌跡 我儘の極意!? 新技・スピリットの強制分離(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース フリーアナウンサー・宇垣美里 アイドル局アナのイメージ一変…大人の女性の輝き 「活字好き」で著書続々、『今日もマンガを読んでいる』14日発売(夕刊フジ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『DbD』は知らんが「ドラゴンボール」ならば知っている!『ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』はそんな人でも見るとこあります(Game Spark) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール レジェンズ』防寒着姿の悟空(映画『ドラゴンボール超 ブロリー』)参戦! - 電撃オンライン 鳥山明に戦慄した“ドラゴンボールの恐怖演出”3選「読者を凍りつかせた」非情な展開とは?(ふたまん+) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アメリカとイギリスで「日本語人気」が急騰しているワケ(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <TAAF2022>アニメ功労部門に飯塚昭三、水森亜土、川崎のぼる レジェンドを表彰(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『FNS歌謡祭』第2夜タイムテーブル発表【出演全アーティスト&全曲目】(オリコン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 【企業入社難易度ランキング】〈自動車・精密機器・その他製造業界編〉首位バンナム、大日本印刷が急上昇、トヨタは7位(朝日新聞EduA) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 姫路にドライヘッドスパ専門店「仙豆のちから」 兵庫県初出店(みんなの経済新聞ネットワーク) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース クリリンの気円斬がフリーザの尻尾を…!【ドラゴンボールZ再放送】 - 電撃オンライン 桃太郎が鬼退治に行く途中で出会った“家来”が想像の斜め上!「鬼に同情」(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 声優「古川登志夫」さんが演じたテレビアニメのキャラクターで一番好きなのは誰?(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース メッシ、家族5人で持っても余るバロンドール賞杯写真に反響「子供あと2人必要だね」(THE ANSWER) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ドラゴンボール」約30cmを誇るフィギュア“神龍 究極DB ver.”を見よ! 最新一番くじ「オムニバス超」登場 - アニメ!アニメ!Anime Anime 『鬼滅の刃』激闘で折れた煉獄杏寿郎の日輪刀が公開!『呪術廻戦』『リゼロ』『かのかり』『ワンピース』フィギュアが秋葉原で展示! - 電撃ホビーウェブ 中日大島来季37歳 目指すは炭治郎であり超サイヤ人 三振しないために鍛える場所(中日スポーツ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース G-FREAK FACTORY主催「山人音楽祭」群馬愛に満ちた1日目の“上州事変”終了(音楽ナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース これ『ドラゴンボール』のアレじゃない!? 疲労回復する魔法のカプセルの正体(OCEANS) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』伝説のシーンが元ネタ! 今も見かける「ヤムチャしやがって」の意味 - BCN+R - BCN+R 中国に「少年ジャンプ」専門店開店へ 「鬼滅」「ワンピース」反応は? - TBS NEWS 名作『Dr.スランプ』屈指の変キャラ「オートバイこぞう」が乗るバイクはドゥカティの名車900MHR!?(モーサイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール改』33話 アニメ史に残るフリーザの名台詞「令和の時代も聴?... - まいじつ 「Z世代?ドラゴンボールかと思った」…「新語・流行語大賞」に今年も“初めて聞いた”の声、選出方法を工夫すべき時期?(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 猫が“元気玉”を作るポーズを披露して…… 「オラに元気をわけてくれ!」→むしろ元気がもらえると話題に(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 鳥嶋和彦「鬼滅は第1話の作りが非常にうまい」 無邪気な夢より「誰かのため」が現代人のリアリティー〈AERA〉(AERA dot.) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール レジェンズ』初のタッグキャラ“孫悟空&ベジータ”が登場! - 電撃オンライン 日本の「コンテンツ株」に海外の投資家が注目する理由とは? アニメやゲームで世界を席巻する可能性がある“歴史のあるIP”を保有する日本企業の価値がアップ!(ダイヤモンド・ザイ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ドラゴンボール」ナムコ限定の孫悟空フィギュア最新作が登場! ネットクレーンモール“とるモ”先行で(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ベジータ芸人・R藤本と懐かしの名作ゲームに挑戦 山里亮太&並木万里菜アナのコンビが大喧嘩?(GAMEクロス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「吉田玲子」脚本の劇場アニメ人気ランキングNo.1が決定! 3位は同率で「聲の形」と「ガールズ&パンツァー 劇場版」(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』の仙豆は、1粒食べたら10日は何も食べなくても平気。どんな豆なのか?(柳田理科雄) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」で“スーパードラゴンボールヒーローズ”とのコラボキャンペーンが開催に - 4Gamer.net 超人・鳥山明のすごすぎる伝説4つ 勝手にやめられなくなった超ヒット作(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』初の悪役「レッドリボン軍」 連載当時は適切な言葉がなかったが?(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール レジェンズ』あの“戦闘力5のおじさん”が主役の新CMを公開。出演するお笑い芸人の空気階段へのインタビューも - ファミ通.com 『ドラゴンボール』の連載開始記念日を祝して、鳥山明が当時を振り返る - HYPEBEAST その戦闘力、100万…! フリーザがついに変身!!【ドラゴンボールZ再放送】 - 電撃オンライン <ドラゴンボール超>新作「スーパーヒーロー」の悟空がS.H.Figuarts ベジータ、ピッコロ 謎の新キャラも(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 12月11日(土)よりファミリーマート限定で「一番くじ ドラゴンボール」が発売!孫悟空やブロリー、超一星龍のフィギュアが登場! - 電撃ホビーウェブ 『ドラゴンボール ゼノバース2』『ファイターズ』が累計出荷本数800万本突破 - 電撃オンライン 『ドラゴンボール改』30話がコンプラギリギリ!? 悟飯の“残虐”シーンに悲鳴 - まいじつ 【ドラゴンボール】「ギニュー特戦隊」であなたが好きなキャラは?(ねとらぼ) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース Switch版『ドラゴンボールZ KAKAROT+新たなる覚醒セット』無料体験版が配信開始 - 電撃オンライン 少年ジャンプ「ドラゴンボール」新連載号の偽物がメルカリに出品され“騒動”に 購入者に聞いた(よろず~ニュース) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 最新弾はついに初代『ドラゴンボール』にフォーカス!「一番くじ ドラゴンボール EX 摩訶不思議大冒険」が3月発売!孫悟空フィギュアも公開 - 電撃ホビーウェブ 「ドラゴンボール超」全131話を収めたBD / DVD BOX、既存商品の特典も収録(コミックナタリー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』2大カンパニーの企業ロゴグッズが続々登場!(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース アニメ『ドラゴンボールZ』の脚本家「ひとコマで30分を描いた話、何だったか」。 視聴者に呼びかける(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <ドラゴンボール>コルド大王がフィギュアに フリーザの父 全高38センチ(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 野沢雅子:「ドラゴンボール」新作劇場版 姑息なレッドリボン軍に「許せない」 - MANTANWEB <ドラゴンボール>スーパーサイヤ人ゴッドスーパーサイヤ人の孫悟空 青いオーラ 47センチのビッグサイズ(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース <ドラゴンボール>ザーボンがS.H.Figuartsに にらみ、叫び、食いしばり(MANTANWEB) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ドラゴンボール」ピッコロ大魔王が“初登場時”の姿で立体化! 特別カラーと2種類登場(アニメ!アニメ!) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』のインフレがひどい…“超サイヤ人ブルーゴジータ(身勝?... - まいじつ Switch版「ドラゴンボールZ KAKAROT + 新たなる覚醒セット」本日発売! - GAME Watch 一度は主人公の座についた「孫悟飯」 父を超える“才能”を活かせない理由とは(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』で悟空が行った「重力100倍」の特訓は、どれほどすごいのか!?(柳田理科雄) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ドラゴンボール:一番くじに超サイヤ人ブロリーのフィギュア ゴールデンフリーザ、クウラ(最終形態)も - MANTANWEB ついに直接対決!! ギニュー隊長のおでましだ!【ドラゴンボールZ再放送】 - 電撃オンライン 全DBファンが泣いた!「さよなら天さん」Tシャツが再び!(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボールZ』悟空の尻尾Tシャツが再販!亀マークもポイント (アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール超』孫悟空の限定フィギュア3種がナムコに9月3日より登場!超限定彩色ver.の抽選プレゼントキャンペーンもチェック!! - 電撃ホビーウェブ 『ドラゴンボールZ カカロット + 新たなる覚醒セット』ストーリーPVが公開。“サイヤ人襲来!”編から“復活の魔人ブウ!”編までの『ドラゴンボールZ』の軌跡を巡る - ファミ通.com 『ドラゴンボール』神龍によって若返ったピッコロ大魔王が生み出した「ドラム」がフィギュア化!通常カラーと特別カラーがラインナップ! - 電撃ホビーウェブ 孫悟空を最初に破った悪者・桃白白『ドラゴンボール』の空気を変えた「極悪非道な殺し屋」の全容に迫る - ふたまん+ 『ドラゴンボールファイターズ』Ver.1.28アプデが配信。各キャラクターのほかZチェンジをはじめとした共通システムも調整 - ファミ通.com オリジナルエピソードも目が離せないマンガ版『ドラゴンボール超』[TSUTAYA News] - T-SITEニュース 『ドラゴンボール』悟空のグサグサくるセリフ 意外と辛らつ…(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「ドラゴンボール 超戦士カプセルフィギュア」第6弾!超戦士たちに加え、少女時代の「チチ」が可憐に初参戦!! - 電撃ホビーウェブ ドラゴンボール:投票企画1位 スーパーサイヤ人ケフラがS.H.Figuartsに ヤムチャや亀仙人も - MANTANWEB 『ドラゴンボール』7人の師匠たち それぞれの得意分野で悟空を成長させた(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 『ドラゴンボール』一番くじ最新作にベジータ、ナッパ、栽培マン!(アニメージュプラス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 映画「ドラゴンボール超」新作の正式タイトルは「スーパーヒーロー」 初出映像&ビジュアルも - アニメハック 映画最新作のタイトルは『ドラゴンボール超(スーパー) スーパーヒーロー』に決定! 初出映像&進化した悟空のビジュアルも解禁 - アニメイトタイムズ ハリウッド版『ドラゴンボール』を原作未読の人が観たら? 思わぬ「落とし穴」(マグミクス) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 映画「ドラゴンボール」3作品 カートゥーン ネットワーク 7/11から3週連続放送!『ドラゴンボールZ 神と神』、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』、『ドラゴンボール超 ブロリー』 - PR TIMES 【ドラゴンボール】好きな敵キャラTOP27! 第1位は「ベジータ」に決定!【2021年最新結果】(1/5) | ねとらぼ調査隊 - ねとらぼ 『ドラゴンボール』セルが味方に! オリジナルアニメに複雑な心境のファンたち - まいじつ 「ドラゴンボール」心の綺麗な人しか乗れない!? 筋斗雲やホイポイカプセルのモチモチクッション登場 - アニメ!アニメ!Anime Anime スイッチ版『ドラゴンボールZ カカロット』が9月22日に発売。追加エピソード “新たなる覚醒 前・後編”も収録【E3 2021】 - ファミ通.com アンダーウェアブランド【HIPSHOP(ヒップショップ)】が「ドラゴンボールZ」とコラボレーション! - PR TIMES 「ドラゴンボール」一番くじ最新作に共闘する孫悟空&フリーザが登場! 歴代のバトルを再現 - アニメ!アニメ!Anime Anime 『ドラゴンボール』公式サイト、「悟空の日」に“全地球人対応版”に進化 狙いは? - ITmedia ドラゴンボール超:新作劇場版アニメが2022年公開 鳥山明「ちょっと意外なキャラが大活躍」 - MANTANWEB 「ドラゴンボール」主題歌レコード復刻 シングル&挿入歌入りLP - ITmedia ドラゴンボール改:フジテレビ深夜で4月から再放送 サイヤ人・フリーザ編 - MANTANWEB 『ドラゴンボールZ』龍拳を放つスーパーサイヤ人3孫悟空がダイナミックにフィギュア化!悟空はもちろん迫力満点の龍の造形にも注目! - 電撃ホビーウェブ 【3/7開催】『ドラゴンボール』コンテンツの魅力を集結した全世界同時配信型オンラインイベント“ドラゴンボールゲームスバトルアワー”の詳細が発表 - ファミ通.com 【ドラゴンボール】必殺技人気ランキングTOP10! 1位は「界王拳」に決定!【2021最新投票結果】(1/2) | ねとらぼ調査隊 - ねとらぼ
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/52118.html
コメント欄が長くなってきたのでリセットしました -- 名無しさん (2015-05-02 17 15 24) ゼノバースの続編ができたら、 フリーザ軍オールスターを望んでいる -- 名無しさん (2015-06-11 13 18 47) キュイの名前の由来がキウイなのは、キウイを切ると断面が爆発してるように見えるからだと思う(名推理) -- 名無しさん (2015-06-15 19 51 07) 自分たちのトップを殺したトランクスの名前どころか未来から来たことすら知らないと思ったら魔人ブウの存在と遠く界王神界での決着を知っていたり情報収集にムラがあるような -- 名無しさん (2015-06-25 18 03 02) ↑たぶん地球での情報収集はしてなかったんじゃないかな。地球のドラゴンボールについてもベジータからの情報のみを頼りにしてたとか? -- 名無しさん (2015-11-04 04 14 45) 裏設定とか色々気になる軍だ。 -- 名無しさん (2015-11-15 09 38 11) 会社で例えると、フリーザ父は会長か相談役ってところか。 -- 名無しさん (2015-11-22 12 36 27) アプール「フリーザ様、しりとりをしませんか」meteorでは部下を指導するやりとりもあるからアプールって上司や部下に憎まれず地味に出世していくタイプだと思ったから死んだのが実に惜しい -- 名無しさん (2015-11-24 19 25 05) タゴマとシサミの立場が映画と逆転しているなんて… -- 名無しさん (2015-11-29 09 30 54) 惑星って誰が買ってたの?というか金銭なんてあったの?惑星を買っていた奴が黒幕なんじゃね -- 名無しさん (2015-11-30 19 37 03) 失敗した部下にもチャンスを与える(それでなお挽回できなければ殺す) -- 名無しさん (2016-01-22 15 19 17) ↑7サイヤ人達の言葉を取ると地球はフリーザたちが動いているところから相当離れたところにあるらしいからな。地球圏では地球いがいは生物が住める星無くてここらの地域は生物が住める惑星は無いって結論付けてたんかもしれないな -- 名無しさん (2016-01-22 17 02 45) イーガロイド「この俺と勝負だ!」タゴマ「いいぜ!まぁ、貴様は1分で粉々にしてやるぜ!」 -- 名無しさん (2016-03-26 15 52 10) この項目おもしろい。『間違っているのに間違っていない、けどやっぱり間違っている』 -- 名無しさん (2016-04-05 00 24 06) フロスト軍は裏で犯罪組織と繋がりがあるブラック企業って判明したし、やっぱり入るならフリーザ軍だな! -- 名無しさん (2016-04-05 00 32 59) ギニュー特戦隊は実際楽しい職場らしいからな。 -- 名無しさん (2016-04-16 11 52 50) ↑↑フリーザ軍自体やってる事がブラックな犯罪組織みたいな物だと思う。 -- 名無しさん (2016-04-27 23 19 12) イキイキしているのはトップエリートのギニュー特戦隊であって、幹部のザーボンやドドリア、ベジータも色々と気を揉んでるっぽいし、一兵卒はさらにしんどいと思うぞ -- 名無しさん (2016-05-09 22 14 05) ナメック星に同行するほどの兵士が戦闘力1500に上げた悟飯とクリリンに一撃でやられ戦闘力3000のナメック星人3人に20人ほどで全滅しかけたところから、1000あるかどうかだろうな とすると、ラディッツ(1500ほどの戦闘力)でもフリーザ軍の中でかなり強い戦士なのだろうな フリーザに覚えられていても不思議ではないな -- 名無しさん (2016-08-25 21 19 30) ゼノバースだと、一般兵の給料は低いらしい。あがらねーかなぁ。とぼやいてる。 -- 名無しさん (2016-08-25 21 45 01) 実際のところフリーザ軍の総数はどれほどなのかね 戦闘員数や非戦闘員(科学者や事務・整備・医療など)だけではない軍関係者も併せると膨大な数になりそう -- 名無しさん (2016-08-29 12 15 47) 星を売るとは言うけれど、その気になれば暴力で何でも手に入る連中が、金なんか何に使うんだろ。 -- 名無しさん (2016-09-06 23 31 49) ↑案外強い奴を金で買うのかもしれん ヘッドハンティングみたいに -- 名無しさん (2016-09-07 20 57 20) フリーザ軍全体の中では当時のベジータでも十指に入る実力者なんだよな ということは、そのベジータと同等レベルの戦闘力のキュイは相当の強さと地位にあるわけなんだな -- 名無しさん (2016-09-08 22 06 08) 当時のベジータ以上の戦闘力を持つ者はフリーザ・ギニュー・ジース・リクーム・バータ・ザーボン・ドドリアでキュイとは互角、グルドは戦闘力は1万未満だが超能力持ちであるから戦い方次第で相当厄介であることからすると当時のベジータでもフリーザ軍内で10番以内に入る実力者だな 加えて大猿にもなれるしな -- 名無しさん (2016-09-09 13 10 56) ザーボンが戦闘力1500の悟飯・クリリンをスカウターで計測した時に「2つの大きなパワー」「只者ではない」と発言していることから、フリーザ軍内でも戦闘力1500あれば滅茶苦茶強い兵士なのだろう。戦闘力1000あればナメック星に帯同したエリート兵士クラスの強さといったところかな。 -- 名無しさん (2016-09-13 11 07 54) ↑とすると、フリーザ軍兵士の平均戦闘力はいくつくらいなんだ? 500未満の可能性もあるということかな。 -- 名無しさん (2016-09-24 19 49 07) ラディッツが地球に来て、戦闘力322のピッコロを「なんだ、こんな奴もいるのか」と発言していたんだよな。この意味は戦闘力300ほどでも宇宙でもそこそこのセンでフリーザ軍の兵士にいても不思議ではないレベルとも曲解すればとれそうだ。↑のフリーザ軍兵士平均戦闘力500未満は案外可能性があるかも。 -- 名無しさん (2016-09-29 17 41 49) ↑3 そのくせ、ナメック星人の若者が力を抑えて戦闘力1000の時はフリーザ軍一般兵が馬鹿にしてるんだよな。そう考えるとクリリン達のところに行った兵士は下っ端中の下っ端な気がする -- 名無しさん (2016-09-29 18 03 19) ↑その割に戦闘力3000に上げた若者3人に兵士10人以上が一方的に伸されているからな。偵察2人と他の兵士はそれほど強さに違いはない気もする。推測だが、偵察2人が戦闘力600〜800ほどで兵士達の戦闘力が700〜1200くらいなイメージかな。 -- 名無しさん (2016-09-29 20 19 29) 自分の印象では戦闘力においては1500≧ラディッツ>栽培マン≧ナメック星に帯同した兵士の平均≧1000>偵察2人>700といったところかな。 -- 名無しさん (2016-10-15 09 44 28) 兵士の平均は1000無い気がする。わざわざ光線銃使わないかん辺り。ただ栽培マン標準で装備しているから1000程度の敵なら普通に見下せるだけで。そういう意味では能力低くても装備でカバーがある程度できるから組織としてはそこそこいい感じではあるか。 -- 名無しさん (2016-10-15 10 34 00) ↑2の者だが、↑1さんの意見を見て納得した部分を加味して修正すると1000≧ナメック星に帯同した兵士≧偵察2人>700かな。下限の700は500でも問題ない気はするが。飽くまでナメック星に帯同した兵士(偵察2人含む)はフリーザ軍兵士の中でもエリートであると考えています。よって、フリーザ軍「一般」兵士の平均戦闘力はナメック星に帯同した兵士よりも低く、1000よりも大きく劣るものと思います。500あるかどうかかな。 -- 名無しさん (2016-10-15 10 55 18) たったひとりの最終決戦にて登場した、惑星ミートでバーダックにやられた4人組はフリーザ軍の兵士の中でも特別優秀な奴らと思う、ドドリア直属の配下だと思う -- 名無しさん (2016-10-16 16 23 43) どこかで書かれていたが、あいつら4人組がトーマ達を圧倒したとは限らないという説があったな。トーマ達を倒した手口(打撃が多そう)とバーダック1人に対しての4人がかりのエネルギー波連打は確かにおかしさを感じる。 -- 名無しさん (2016-10-16 17 31 40) パーフェクトセルと悟飯吸収ブウがフリーザ軍に入ったらどうなるんだろう? -- 名無しさん (2016-10-18 22 12 57) 更新履歴がピラフ一味と並んでるのを見て思いついたが、もしかしてピラフのリメイクだったのか? br()・超科学を相手にドラゴンボール争奪戦 br()・最後は悟空の隠れた力が覚醒 br()・味方寄りの第3勢力とブルマがくっつく -- 名無しさん (2016-10-18 22 37 30) 惑星ミートでバーダックにやられた4人組はあのナッパクラスの実力者だと思う -- 名無しさん (2016-10-29 18 23 03) アプール似はバーダックのダブルスレッジハンマー1発、被り物野郎は赤鬼のエネルギー波で同士討ち、緑のデブは赤鬼のボディパンチで同士討ち、赤鬼はバーダックのエネルギー波で消滅したわけだがこう書くと赤鬼が一際強くて他の3人はさほどな気がする。 -- 名無しさん (2016-10-29 19 59 50) 当人たちの口ぶりからすると、ラディッツよりは強いと思うが、ナッパ程じゃない気がする ナッパもあれでエリート戦士だし -- 名無しさん (2016-10-29 20 05 17) 下級戦士になら勝てるがランクの高いサイヤ人には勝てないって感じの言い方だったな -- 名無しさん (2016-10-29 20 42 36) ↑3バーダックとの戦闘からして戦闘力は赤鬼は4000ほどであと3人は2000~3000くらいか。バーダックの特に溜めていない気功波で赤鬼消滅だから戦闘力10000ほどのバーダックの半分(5000)もないだろうと。アプール似はダブルスレッジハマー1発で死亡だから強くてもバーダックの3割(3000)が限度かな。あと2人は赤鬼に同士討ち1発だから赤鬼の半分(2500)あるかかな。そう考えるとトーマ達(セリパ以外4000超え、セリパ2500)がこいつら4人にやられるのは不自然だな。ドドリア自身がトーマ達をかなり痛めつけたのかもしれんね。 -- 名無しさん (2016-12-15 13 29 33) AA崩れてない? -- 名無しさん (2016-12-15 13 44 10) ↑2重傷を負っていたトーマ(推定戦闘力5000)が身体が鈍る前のドドリア(推定戦闘力23000)にアッパーを食らっても即死せずバーダックに経緯を話すまで生きていた。一方アプール似はバーダック(推定戦闘力10000)にダブルスレッジハマー一発で即死している。バーダックは精々ドドリアの半分あるかの戦闘力でしかないのにね。トーマはドドリアの戦闘力の20%ほどで1発即死はしなかった。一方アプール似はドドリアの半分あるかのバーダックの一発で即死した。という事はアプール似はバーダックの20%ほどの戦闘力(2000)もないとなり、1500ほどでも問題ないといえる。 -- 名無しさん (2017-01-01 19 44 17) 続き そう考えると赤鬼は予知夢が出て無防備かつ緑デブに羽交い締めにされたバーダックをタコ殴りにしてもバーダックはほぼダメージなく溜めのないエネルギー波で消滅したから赤鬼の戦闘力は精々3500くらい。黄色の被り野郎は赤鬼の溜めのないエネルギー波で即死だから赤鬼の半分あるかとして1500~1800くらいの戦闘力。緑デブは赤鬼のパンチで腹貫通し即死だから黄色とそこまで変わらず戦闘力1500~1800。こいつら4人程度がトーマ達を倒したとは考えられず、ドドリアが主となりトーマやセリパを痛めつけ絶命させたのでは。 -- 名無しさん (2017-01-01 19 54 05) フリーザ軍、再復活 この際社史の更新を… -- 名無しさん (2018-03-25 19 36 20) ↑11 DVD見返したら少なくともトテッポは赤鬼が(シルエットで)殴り殺してるのが確認できる -- 名無しさん (2018-03-25 20 17 15) ゼノバース2 でフリーザ軍に入るとフリーザ軍のみんながとてもいいやつらでビビる -- 名無しさん (2018-11-29 12 34 26) フリーザと同種族だから全員悪い奴ではないからね。ちなみにフリーザは思考の良し悪しは置いといて、損得や人情を廃した判断をする事が出来る点で見るとやっぱり経営者向きの性格なんだろうなとは思う -- 名無しさん (2018-12-05 10 50 21) ちょい訂正 ×損得や人情を廃した ○損得や利益追求のために人情を廃した -- 名無しさん (2018-12-05 10 52 07) 劇場版「ブロリー」では、フリーザ様の親父ぃであるコルド大王から次男に受け継いだ形でフリーザ様がトップになった経緯が描かれたなぁ -- 名無しさん (2018-12-20 13 31 15) ↑次男っていうけどクウラって『Z』オリジナルだし、原作及び超の時空では存在してるかどうかは不明だけどね -- 名無しさん (2018-12-20 14 09 09) ↑ただ監督はフリーザに対して「兄弟設定もあるから、今後も見逃せない存在になると思います」って言ってるから、今後次第ではどうなるかもわからんって感じだね。 -- 名無しさん (2018-12-20 21 06 07) ここまでインフレが加速した状況でクウラを出すというのも難しいだろうな。それこそビッグゲテスターみたいな正攻法ではどうにもならない変則キャラにでもしないと -- 名無しさん (2018-12-20 22 12 14) 思ったけど、本当に顧客がいるかが謎だよな。GTの初期にいたような変人宇宙人みたいなのがあの世界にいるのか…? -- 名無しさん (2018-12-20 22 25 32) ブロリーの描写見ると内容も変えるか原作次元とアニメ次元で別にしないといけないな -- 名無しさん (2019-01-09 11 33 52) ブロリーにおけるレモの発言によれば「全盛期より大幅に勢いがなくなった」。フリーザの死で大幅縮小したのだから、フリーザが以前より遥かにパワーアップして復活したのならそれに伴って勢力も増強、という風に簡単にはいかないみたいだな -- 名無しさん (2019-02-28 23 45 39) ↑そもそも地上げ屋自体が時代遅れだし… -- 名無しさん (2019-09-06 16 35 06) ↑フリーザ死亡前が代紋を堂々とブラつかせる一昔前のヤクザなら、復活後は勢い落とした代わりに水面下で色々と手広く悪事してるマフィアって感じかね -- 名無しさん (2019-09-06 18 06 19) 自分がいくら強くなっても事業の現場仕事は自分がするわけでもないからな。人材を集めが大変なんだな。 -- 名無しさん (2019-12-21 01 54 48) ま、あんまり派手にやり過ぎると「破壊」されちゃうしね -- 名無しさん (2020-06-13 00 10 05) 「戦闘力1000のやつなんて、そうそういるわけない」ってセリフもあったし、上の議論もチラ見して地球以外だと700~1000あたりがフリーザ軍兵士のメイン層、1000~5000あれば実力者層なんだろうな 自称この中で一番の兵士もよくカンストブロリーに首つかまれて生きてたもんだ -- 名無しさん (2020-10-29 02 41 41) 下級兵士ならジャコでも対抗できるくらいの強さ まあ、ジャコも正確な戦闘力がよくわからないが -- 名無しさん (2020-10-29 03 37 12) ゲームではナッパ以上の戦闘力のザコがかなりいる -- 名無しさん (2021-02-21 18 00 43) ベリブルさんやキコノさんの記述はまだないのか -- 名無しさん (2021-09-14 10 55 41) ろくな職歴もないならず者を即時採用し、後進の育成にも大して力を注いでないからインフレに食らいついてる社長との差は広がるばかりだ…タゴマに施した地獄の社員教育は滅多にいないザーボン級の人材じゃなきゃ耐えられないし-- 名無しさん (2022-03-05 21 47 39) ネイルの42000が即戦力になる第七宇宙のレベルの低さよ… -- 名無しさん (2022-07-27 19 32 25) 社長がブラック(業務内容的な意味ではなく)になれるようなトレーニング施設も見つかったし社員全員がそこで鍛えればトップ企業への復帰も夢じゃない。 -- 名無しさん (2022-08-31 22 56 49) コメントのログ化を提案します。 -- 名無しさん (2022-08-31 23 27 11) 昔から思ってたけど星を買う取引相手もノリノリの悪党なんかしらね。 -- 名無しさん (2022-09-11 20 37 48) この設定で「実は買い手こそ真の宇宙最強」とかやらずに「宇宙最強はあくまでフリーザ。なので次の敵は新しく開発された人造人間」とやるの並のセンスじゃないよな…… -- 名無しさん (2022-09-13 22 13 42) ログ化しました。 -- (名無しさん) 2022-09-16 01 32 45 ↑21 原作時空でも悟空と戦ったと公式書籍で複数回言われているぞ。 -- (名無しさん) 2023-03-29 13 23 46
https://w.atwiki.jp/ishikoro-ss/pages/60.html
01 この世界にしっとがあるかぎり そんなバカな。 ぽかんと呆けて、マリコルヌは眼前の地面に落ちているモノを見つめた。 ……布だ。形状を見ると、顔全体を覆うマスクであるらしい。 それが出てきたのだ。――サモン・サーヴァントで。 ……そんなバカな。 もう一度、マリコルヌは心中で呟いた。 ありえない。ありえないはずなのだ。サモン・サーヴァントで出てくるのは、生物のはずだ。 “風上”のマリコルヌたる自分が召喚するにふさわしいのは、鳥や風に関わる幻獣などであるはずだ。断じて、このような無意味な無生物であるはずがない。 「……そんな、バカな!」 堪えきれず、マリコルヌは叫んだ。ふざけるな! おかしいだろ! “ゼロ”のルイズならまだしも、どうして魔法をまともに使えるはずの自分が、こんなものを……。 「ぷっ」 マリコルヌの召喚したものを、ようやく周りの生徒たちも理解したのだろう。その珍妙な“使い魔”に、何人かが失笑した。 なに笑ってるんだよ! マリコルヌはそう怒鳴りたかったが、恥ずかしさが度を越して、ただその場で震えているしかできなかった。 ……顔が熱い。汗が出てきた。ここから逃げ出したい。そう思った。 「あー、その、ミスタ・グランドプレ」 監督教師のコルベールが、言いにくそうに口を開いた。 「何かの間違いかもしれません。サモン・サーヴァントをもう一度、試してみては……」 はっとした。そうだ、これは間違いだ。こんなことがあってたまるか。そう、もう一度、サモン・サーヴァントを……。 そう意気込み、マリコルヌは口語の呪文を詠唱した。 杖を振る。 しかし、何も起こらなかった。 もう一度。 もう一度。 ……なんでゲートが開かないんだ! もう、一度! しかし、ついぞサモン・サーヴァントが成功することはなかった。 当たり前である。使い魔は“もう”召喚しているのだから。 この――マスクを。 「あんた誰?」 声が聞こえた。マリコルヌはそちらのほうを向いた。 あれは……ルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。“ゼロ”のルイズ。貴族なのに魔法の使えない生徒。マリコルヌは彼女をバカにしていた。たとえ自分が“ドット”であっても、魔法を使えるぶんあのルイズより“上”だ。そんな優越感を抱いていた。 そう……魔法に関して言えば、ルイズよりマリコルヌのほうが優秀なのだ。 そのはずなのに。 「ルイズが平民を召喚した!」 誰かが叫んだ。そう、ルイズが召喚したのは―― 人間だった。 平民だった。 ……生物だった。 無生物と生物、どちらが高等かと言われれば、答えは明白だろう。これが過去の賢人の聖遺物であったのなら、まだ勝ち誇れたであろうが、実際は変哲もないマスクなのだ。 つまり、マリコルヌという男は、あの“ゼロ”にすら負けたのだ。 ……その日から、マリコルヌの学院生活は変わった。 使い魔召喚の儀式の翌日。 見知ったクラスメイトがすれ違う瞬間、くすりと笑った。赤面した。殴ってやろうかとも思ったが、そんな勇気もなかった。 授業のために教室に入ると、数々の多様な生き物がいた。今日だけ特別に、生徒たちは自分の使い魔を教室に連れてきていた。どんなのを召喚したのか、それぞれにお披露目するためだ。あるいは、自慢と言うべきか。 「マリコルヌ、お前の使い魔も見せてくれよ!」 悪ノリした生徒が、にやにやとマリコルヌに向かって言い放った。 使い魔――いや、違う。“アレ”は使い魔じゃない、断じてだ。あんなものを教室に持ってこれるはずがない! だから、マルコルヌは自分が召喚したものを持ってきていなかった。 「…………」 マリコルヌは教室の端の席に腰を下ろした。できるだけ、目立たないために。 けれども、あいつらはひそひそと話をするのだ。なまじ“風”が自分の系統であるために、その声は意図せずとも拾ってしまう。 マリコルヌ……使い魔……風上……マスク……はははっ……。 爆発が起きた。シュヴルーズ先生に指名されたルイズが、魔法に失敗してしまったのだ。普段のマリコルヌなら、罵声の一つでも浴びせただろうが、そんな気にもなれなかった。 騒ぎがひとまず収まり、教室から出ていこうとした時、誰かがマリコルヌの肩を叩いて言った。 「じゃ、またな! “覆面”のマリコルヌ」 周りの生徒が笑うなか、マリコルヌは絶望した。 自分の二つ名が“風上”から“覆面”に堕落した瞬間だった。 ◇ 昼食後、マリコルヌは早く自室に戻ろうと考えて、急いで席を立った。とにかく生徒のいるところから離れたい、と思ったのだ。 大食堂から出ようという時、ふと話し声が聞こえた。ルイズの召喚した平民と、キザで女たらしと有名なギーシュが、何やら言い合っている。今朝から最悪なほど研ぎ澄まされたマリコルヌの耳が、その内容を捉える。……どうやら、ギーシュがモンモランシーという女子から貰った香水の瓶を落っことしたのだが、周りにバレたくないから自分のものではないと言い張っているようだ。 ……ふざけるなよ、なんて都合のいい男なんだ! ちょっと顔がいいからって、何人も女を引っかけやがって! 自分なんて、人生で一度も女に好意を持たれたことがないのに……! 怒りとはまた一線を隔す、何か暗く重い感情が湧きあがった。これをなんと呼べばいいのだろう。そう思って――頭のなかに浮かんだのは、あのマスクだった。……なんでアレが出てくるんだよ! 関係ないだろ! とにかく、感情の収まりがつかなくなり、マリコルヌはずかずかとギーシュの目の前までやってきた。 突然の部外者に、ギーシュが目を丸くする。 「な、なんだね? マリコルヌ……」 「ぼくのだ」 マリコルヌは言った。 ギーシュが「は?」という顔をする。隣にいる平民――サイトも、どういうことだと訝しむ。 もう一度、二人に向けてマリコルヌは言った。 「その香水、ぼくのだ」 そして、サイトの手から、マリコルヌは奪うようにして香水を取り上げた。 ギーシュがはっとして、そうだ、と頷く。 「いや、よかった、よかった! 持ち主が見つかったようだ。さて、それじゃあ、お引き取り願おうか、平民くん」 いや、どう考えても持ち主違うだろ。少なくともギーシュの周りで見物していた生徒たちはそう思ったが、すぐそばで憤怒の表情をしているマリコルヌが妙に怖くて、何も言いだせなかった。 結局、誰かが茶化す空気でもなくなってしまい、サイトも仕方ないかと去り、周りの生徒も去っていった。 当のギーシュがそわそわする一方で、マリコルヌはそのまま食堂からすたすたと出ていった。 ――ヴェストリの広場まで来て、マリコルヌは後ろを振り返った。 そこには、走って来たのか息を荒くしているギーシュがいた。マリコルヌは「ふん」と鼻を鳴らし、ギーシュの行動を黙って待った。 やがて呼吸も落ち着いたのか、ギーシュはゆっくりと口を開いた。 「……その、返してくれないか?」 「何が?」 相手の予想どおりの言葉に、マリコルヌは内心で笑いながら聞き返した。 「いや、アレだよ。わかるだろ。その…………香水のことだ」 「香水? さっき言っただろう? あれは、ぼくのものだよ。きみも持ち主が見つかって喜んでいたじゃないか! なんで、きみにあげなきゃいけないんだ?」 「わ、わかったよ。じゃあ、何か頼み事でも聞くから、香水を渡してくれないかね。お金が欲しいっていうんだったら、買い取ってもいい」 「頼み事? お金? そんなのは、いらないさ」 にやりと笑って、マリコルヌは香水を足下の地面に落とした。ほっとした顔で、ギーシュはその香水に手を伸ばした。 ギーシュの手が香水に届く前に、マリコルヌは足を踏み下ろした。 ガラスの瓶が割れる音がする。それと同時に、中身の香水が匂いを撒き散らして地面に飛び散った。 ――ざまあ見やがれ! マリコルヌは気分がすかっとした。これまでにないほどの笑顔を浮かべて、彼は足下で呆然としているギーシュに言った。 「いやあ、悪いね。思わず足が滑っちゃったよ。でも、べつにかまわないだろ? だって、あの香水は、ぼくのなんだから――」 がつん、と衝撃が顔を襲った。一瞬、視界がフラッシュする。気づくと、地面に仰向けになって倒れていた。 ――殴られた! そう認識した途端、左頬がずきりとした。その痛みと同時に怒りも沸騰し、マリコルヌは立ちあがった。 「このやろう!」 がむしゃらに振りかぶった拳が、ギーシュの肩を殴打した。その苦痛に顔を歪めたギーシュが、さらにマリコルヌを殴り返す。お互いに怒りで冷静さを失い、その喧嘩は一方がノックアウトするまで続いた。 負けたのは、マリコルヌのほうだった。 当然だ。デブでのろまな自分が勝てるわけもなかった。動けなくなった身体を恨めしく思い、マリコルヌは地に伏しながら、立ち残ったギーシュを睨んだ。 「ギーシュ!」 そこに、女子の声がかけられた。あれは――モンモランシーだ。ギーシュに香水をプレゼントしたであろう、女子生徒だった。 「……モンモランシー」 「何やってるのよ、あなた!」 ばちん、と軽快な音が鳴った。頬を叩かれたギーシュは、申し訳なさそうな顔で頭を下げた。 「ごめん。その、なんと言ったらいいか……」 「全部わかってるわよ。わたしの香水を、あの平民が食堂で拾ったところから見てたから。――その、大丈夫?」 最後のは、マリコルヌに向けられた言葉だった。 “水”の使い手であるモンモランシーは、治癒の魔法を行使した。癒しの力が、マリコルヌの打撲の痛みを軽減した。 マリコルヌは黙ったままだったが、ゆっくりと重たい体持ち上げる。その様子からとりあえず大丈夫だと判断したのか、モンモランシーはギーシュのほうを向く。 「ギーシュ」 その口から、思いもよらない言葉が飛び出した。 「今回のことは、許してあげる」 「えっ?」 ギーシュも予想外だったのか、驚いた顔をしている。モンモランシーはため息をついて、言葉を続けた。 「だけど、約束して。――今後、いっさい浮気をしないこと。自分で言うのもなんだけど、わたし一筋に絞りなさい。そうすれば、香水が自分のじゃないと嘘つく必要もないし、こんな喧嘩にもならないはずでしょ?」 「……あ、ああ。わかったよ。約束する。絶対に」 すまなそうな表情で、されどしっかりとした調子で言ったギーシュの口が、一瞬ながらも塞がれた。――モンモランシーが、ギーシュにキスをしたのだ。 「……………………」 笑おうとして、笑えなかった。だから心中で嗤う。ああ、マリコルヌ。お前は、どんだけ無様なんだ? ギーシュを見下そうとして、結局は自分が茶番を演出するためだけの道具になっているだなんて。 ……ふざけるなよ。 マリコルヌは立ちあがった。ひどく気分が悪かった。こんな二人の惚気た様子を一秒たりとも見たくなくて、走り出した。 ……ふざけるな! こんなことは、こんなバカなことは、あっていいはずがない! どうして! どうして、ぼくだけが! 息を切らしながら、自室に戻る。 ……恨めしい! 羨ましい! そして――妬ましい! その時、机の上に放っていた“それ”が目に入った。 自分が昨日、召喚した……白いマスク。最低の使い魔、のはずだ。だが……今まで不快しか抱かなかったはずのマスクに、なぜか引き寄せられた。 手に取る。瞬間、雷に打たれたような感覚が駆け巡った。これこそが、自分の使い魔だと思った。どうして? ――マスクをかぶれば、それがわかる。 ゆっくりと、そのマスクをかぶり。 そして、マリコルヌは理解した。 ――この感情は、“嫉妬”であると。 ◇ ワルドは内心で舌打ちした。 虚無の担い手であるルイズを手に入れようと考え、こうしてわざわざ婚礼の儀式まで挙げたのだ。しかし当のルイズはというと、何か思い悩んだような顔で、誓いのことばを述べることをためらっている。 「ルイズ?」 声をかけるが、好ましい反応は見られない。……時間がない。もうじき、レコン・キスタの軍勢がこのニューカッスル城に攻め入るだろう。それまでにルイズを説得できなかったら――。 ワルドは、つとめて優しい声を出した。 「どうしたね、ルイズ。気分でも悪いのかい?」 「違うの。ごめんなさい……」 ルイズは首を振った。もはや、その真意は簡単に推察できる。これまでの反応も考えると、ワルドと結婚する気はもはやないのだろう。 ……これは、ダメかもしれない。もし取り入ることが不可能なら――諦めて、殺すしかない。 ワルドは内心でその覚悟を抱き、なかば期待せずに最後の言葉を投げかけた。 「日が悪いなら、改めて……」 そう言った瞬間、ワルドは吹き飛ばされた。 ――なにッ!? 壁に打ちつけられた背の痛みに耐えながら、なんとか状況を把握しようと視線を動かす。 ルイズのほうを見ると、ワルドと同じように背中を打ちつけたせいか、起き上がれずに倒れている。 そして婚式の仲人として一緒にいたウェールズも、礼拝堂の端のほうで体を横たわらせてうめいていた。 どういうことだ、とワルドは眉をひそめた。いま受けた攻撃は……風の魔法だった。ならば真っ先に疑うべきはウェールズであるが、しかし彼も同様に魔法でやられている。 ならば……まさか、もうレコン・キスタの軍勢が? ――いや、違う。あんな傭兵風情どもが攻め込んできたら、風のスクウェアたる自分がその喧しい音に気づかないはずがない。 ならば、何者だ。もしや、ラ・ロシェールで別れたあのタバサとかいう少女だろうか。風竜を使い魔にしていたはずだから、ここまで追ってきたとしても不可能ではない。 ……しかし、そんなワルドの当ては完全に外れた。 「アベェーーーーーック!」 ――怨嗟に満ちた声とともに、その悪魔は現れた。 白いマスクに赤いパンツ、上半身は裸という変態的な出で立ち。おまけに体型は太り気味で、それだけ見れば取るに足らない存在である。 だが……違う。その者の纏う気配には、紛れもない脅威がある。 一歩一歩、彼がこちらへと歩み寄るたびに、凶暴な風が唸りを上げた。ルーンを唱えずとも、その沸き上がる尋常ではない魔力が、風となって放出されているのである。 ばかな、とワルドは愕然とした。ありえない光景だった。あのような膨大な魔力は、いままで見たこともない。あの風を受ければ、たとえ竜の群れであろうとも一目散に逃げ出すのではないかと思えるほどだ。おそらく、この風にはあの“烈風”ですら足下にも及ばないであろう。それが“閃光”相手ならば、もはや塵も同然である。冗談でも卑下でもなく、ワルドはそう思い至ってしまった。 「貴様ぁ……!」 彼の視線が、こちらに向けられる。ワルドは恐怖で震えた。マスクのせいで彼の表情は見えないが、その目に宿った果てしない闇の感情は、直視すればこちらの正気を奪われるのではないか。 「い、いったい、何なのだ……?」 いまだ現状も、眼前の人物の正体も掴めず、ワルドは呆然と呟いた。 マスクの男は、そんなワルドに構わず着実に近づいてくる。 「アベックには――鉄槌を!」 「な、なに? アベックだと? なんのことだ!?」 “アベック”とやらが何を指しているのかわからない。反射的にワルドは尋ねると、男は拳を掲げて震わせた。 「このような戦乱の渦中で……結婚式! なんたる暴挙だ! 許せん! けしからん! 羨ましい! 始祖ブリミルに代わって、俺が成敗してくれるわ!」 「ま、待て! け、結婚はもう……」 よくわからないが、結婚式を挙げたことが気に食わなかったらしい。だがルイズとの結婚は失敗に終わったのだ。誤解を否定しようとするが、男は問答無用で腕を振りかぶっていた。 「くっ!」 なんとか横にかわしたが、繰り出された拳から発せられた風圧で吹き飛ばされる。……恐ろしい一撃だった。まともに食らっていたら、一発でダウンしていただろう。 もはや言葉は通用せぬか。そう判断したワルドは、遍在のスペルを唱えた。四つの分身が現れ、それぞれが杖を構える。 速攻で斃すしかない。各々のワルドは、散らばりつつルーンを唱えた。そして、すぐに魔法を放つ。 五つのスペルが対象目がけて殺到した。風に吹き飛ばされ、雷に打たれ、男は動きを停止させた。……やったのか? と、次の瞬間――倒れた男が、風のようにかき消えた。そして、ワルドは自分の敗北を悟った。 「チェックメイトじゃあああああ!」 背後からがっちりと羽交い締めにされる。後ろにいるのは――そう、あの男である! 先程、倒したのは男の遍在に過ぎなかったのだ。 ワルドの遍在は、すでに男のほかの遍在によって消されていた。男の遍在は……五、六……バカな。十体だと? ワルドは我が目を疑った。遍在を十も出すなど、スクウェアをも凌駕する離れ業だ。 ワルドは青ざめた顔で、震えながら尋ねた。 「……おれを、殺すのか?」 だが、答えは予想外だった。 「殺さん」 ほっ、とする暇さえ、男は与えなかった。 「だが……相応の罰を受けてもらおう!」 男がそう言うと、遍在の一体がいきなりワルドの下衣を引き下げた。 何を!? と愕然した時には、すでに男は邪悪な笑みを浮かべていた。 「ケツの穴から手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたるわああああぁぁぁぁッ!」 「アッー!」 ニューカッスル城に哀れな裏切り者の悲鳴が響き渡った……。 NEXT 名前
https://w.atwiki.jp/luckystar-ss/pages/756.html
FILE.5 「えっ!?」 「そ、そんな……!?」 みさおの指差した人物を見て、二人は驚いた 「……!!」 「ちびっこを、あやのを殺した犯人はアンタだ! 柊つかさ!!」 差された本人、柊つかさは数瞬、硬直し、 「じょ、冗談はやめてよ! 日下部さん!」 「冗談なんかじゃない。私はいたって真剣だ」 つかさのこめかみがピクリと動く 「で、でも、日下部さん自分で言ってたじゃない! 私は犯人じゃないって!」 「そうよ!」 つかさの言葉に反応し、かがみもみさおに反論する 「私だって聞いたわ! こなたが殺されたのは、つかさがお風呂に入ってる時だって、アンタ言ってたじゃない!」 「わ、私も確かに聞きました!!」 みゆきも加わり、みさおは完全に孤立してしまった しかし、その瞳は死んではいなかった 「……妙な話だな。その話をしてた時、つかさはその場にいなかったはずだぜ?」 「!!」 「その時は確か、つかさは部屋で眠ってたはずだよな。なんでその話を知ってるんだ? 気絶したふりをして、私達の話を二階からこっそり聞いてたんだろ?」 その言葉に、つかさは何も言い返さなかった。何も言い返さず、ただ立ち尽くしていた 「で、でも、つかさには、峰岸を殺す理由がないじゃない!!」 かがみの言う通り、ほんの数日前まで、あやのとつかさは会ったことすらなかった 昨日今日で恨みを持つようなハプニングなど、起きるはずがない 「これは私の推測だけど、あの時本当は、私が殺されるはずだったんだと思う」 「日下部が……?」 「ああ。二階でこっそり私達の話を聞いていたアンタは、私がちびっこの部屋を調べると言った時に相当焦ったはずだ。 だからアンタは、部屋の前で待機していたんだ。私が部屋から出てきた瞬間に殺せるよう、ボーガンを持って」 「……」 つかさはなおも、その場に立ち尽くしている。加えて、目の焦点が定まっていない。明らかに動揺している 「だが、そこであやのが出てきたんだ。多分、トイレに行くためにな。顔を見られたと思ったアンタは、トイレから出てきたあやのに向けて……」 「……で、でもまだ、私が、犯人だって、いう証拠が、ないよ? 全部、日下部さんの、推測だよ……」 恐怖か焦りか不安か、呂律が回らないようだ。言葉が途切れ途切れになる だがみさおは、追撃の手を休めなかった 「証拠ならあるぜ」 「!!」 「とりあえずみんな、つかさの部屋に移動してくれ」 三人に背を向け、階段を上っていく その後を追うように、かがみが、みゆきが、そしてつかさが階段を上る 「まず、密室殺人のトリックから説明しようか」 つかさの部屋の前で三人に振り返り、ドアノブに手を掛け、開く 「殺すのは、簡単だろう。二人は親友だったからな、油断しきったちびっこの首元めがけ、隠し持っていたナイフを刺した」 「う……」 こなたの変わり果てた姿を思い出したのか、かがみは反射的に口元を覆った 「そしてつかさ、アンタは頑丈な紐のようなものをちびっこの部屋の鍵に引っ掛けて、この穴からこっちの部屋に通した」 「穴……って?」 「そっち側の部屋にはないかもな。こっち側はそれぞれの部屋を隔ててる壁全部に穴があるんだ」 みさおは一つの穴を指差し、かがみにそれを見るよう促した 恐る恐る見てみると、飛び散った血液に残る線のような跡を見つけた 「その跡が、このトリックを使った証拠だ。自分の部屋に戻ったあと、この紐を引いて鍵を掛け、そして切った。残った紐は、私達がちびっこの死体を見て慌ててるうちに回収したんだろう」 「で、でも!! そんなテグスを使ったトリック、私がお風呂に入ってる間なら、だれでも出来たよ!?」 「いつお風呂からあがるかわからないのに、そんな危険を冒してまでつかさを犯人に仕立てあげる必要あるか?」 「でも!」 「……あら? ちょっと待ってください」 何かに気付いたのか、みゆきが突然、手を挙げた 「日下部さん、今までの推理でテグスなんて言葉、使いましたか?」 「いや? 覚えが無いけど?」 「!!」 つかさは拳を握りしめ、唇を噛み、ただ地面を見つめていた 「自爆、だな。誰がテグスを使ったトリックなんて言った?」 「……そ……それは……そ、そこの工具箱に、テグスが入ってたから、それを使ったのかな、って……」 つかさの言葉を無視するかのように、みさおは窓に向かって歩いていく 「そして、この窓の下に証拠がある。それが、アンタの一番の失敗だ」 窓を開け放ち、持っていた懐中電灯で地面を照らす 「雪……?」 「ああ、私もさっき気付いたよ。そしてアレを見てくれ」 みさおは地面に落ちていた、あのボーガンに懐中電灯を向ける 「あれは……ボーガン、ですか?」 「そうだ。護身用なのかは知らないけど、全部屋のベッドの下にあったよ」 「!!」 かがみは急いで部屋のベッドの下を覗き込む が、そこには何も存在していなかった 「そう、そこには何もない。あやのを殺した後、外にぶん投げたんだ。全部の部屋にボーガンがあることも、もうこっち側の部屋には私とつかさしか残っていないことも知らず」 つかさは手で自分の胸を差し、言い返す 「だからって、私が捨てた証拠にはならないよ!」 「そうよ! 私達が来る前から落ちてたかもしれないじゃない?」 「残念だけど、それはないと思うぜ?」 今度は懐中電灯を林に向け、みゆきに尋ねた 「高良、こういった片方に雪がべっとり付いた木から天候とかわかるか?」 「あ、はい。おそらく、吹雪いていたと思います。風も強かったのでしょう。雪が強い風に乗って吹くため、片方に雪が集中したのでしょう」 「吹雪、ね。じゃあ、これを見て何か感じないか?」 再び懐中電灯を雪の上のボーガンに向けた それを見て少し考え、そしてつぶやいた 「……かがみさんの意見は、通用しませんね。はじめから落ちていたなら、普通ボーガンは雪の下に埋まるはずです」 「あ!」 「……」 「そういうことだ」 みゆきまでも、疑いの眼差しでつかさを見始めた 「あやのの部屋からつかさの部屋の方に投げたってことも考えたけど、私はちびっこの部屋にいたんだ。私がそれを見る可能性を考えると、危険すぎる」 「で、でも! やっぱりつかさには無理よ!」 「……ところで柊、なんでさっきからつかさをかばってるんだ? 言っとくけど、『妹だから』なんて理由なら私は認めない。柊はただ、つかさが犯人だと認めたくないだけだろ!?」 「!!?」 ものすごい形相でかがみをにらみつける 同情だけで妹をかばうかがみに、相当の怒りを感じていた 「ち、違うわ! だってアンタ、言ってたじゃない! 『つかさがお風呂に入る前に、こなたと話してた』って!」 「そ、そうだよ」 横を見たかがみの背筋に悪寒が走った つかさが、笑っている。ただその顔は、普段からは想像もできないほどドス黒いものだったのだ そのつかさを、みさおはポケットに手を突っ込んだ状態でじっと見つめていた 「私は確かに、二階でみんなの話を聞いてたよ。それは認める。ただ私が行ったら、みんなが心配するだろうから降りなかっただけ その時、日下部さんは確かにこう言ったんだよ? 『お風呂に入る前、私はこなちゃんと話していた』って」 みさおはポケットに手を突っ込んだまま目を閉じ、一言 「ああ、確かに言ったよ」 「でしょう!? その日下部さん自身の言葉が、私が犯人じゃない証拠じゃ……!」 「私はちびっこの声を聞いた憶えはないけどな!!」 「!!」 目を見開き、つかさをにらみつける 怯んだのか、つかさは身体を震わすも、まったく動くことができなかった 「どういうこと!?」 「人間の記憶っていうのは曖昧なんだよ、柊」 みさおは顔だけをこなたの部屋に向け、 「つかさがドアをノックした時、本当はちびっこの声は一切しなかったんだ。つまり、この時にちびっこが生きていたと言い切ることはできない。これでつかさのアリバイは崩れた」 「でも、日下部に聞こえなかっただけで、つかさには聞こえ……」 「もういいよ、お姉ちゃん」 声がした方向を見ると、つかさが地面に座り込んで、深いため息をついていた そしてその行為は、その発言は、自分が犯人ですと言っているようなものだった 「日下部さんの推理は、全部当たってるよ。峰岸さんを殺した理由も」 「いいのか? まだ柊がしたような言い逃れは出来たぜ?」 「ううん、いいの。お姉ちゃんの必死な顔、見たくないもん。それに、あの距離で日下部さんだけが聞こえてないっていうのはおかしいし」 つかさのその言葉にかがみは絶望的な気分になった 信じていたのに。つかさは犯人じゃないと、信じていたのに! 「教えてくれ、つかさ。この事件は、前から計画してたのか?」 「ううん。この屋敷に着いたのは、まったくの偶然。最初はこの田舎の空気に癒してもらおうと思ってたんだけど……穴とか、テグスとか見た時に、全部思いついたの」 「……じゃあ、もう一つ。つかさは気絶したふりをして、二階からこっそり話を聞いてたと思ったけど、なんで一回戻ってきたんだ?」 「さっきの言葉とだいたい同じ。お姉ちゃんの辛い顔、見たくなかったから」 絶望にうちひしがれるかがみの横で、みゆきは悲しそうな視線でつかさを見つめた 「つかささん……なぜ泉さんを……? お二人は……親友ではなかったんですか?」 「親友だったよ。親友だったからこそ、憎かった。ゆきちゃんも、お姉ちゃんも」 つかさは立ち上がり、ベッドに腰掛けた 「こなちゃんは足が早いし、お姉ちゃんは勉強ができるし、ゆきちゃんはそれに加えてスタイルがいいよね。 でも、私にはなんの特技もない。みんなに迷惑をかけてばかり……。みんなが羨ましくて、そして、憎かった」 「だから……殺したのか?」 みさおが上からつかさを見下ろす。先ほどつかさに向けたものとは違う、憐れみの眼差しで 「ううん、違うの。死ぬのは、私だけで充分だった」 つかさはゆっくりと、右腕の袖を捲り上げる 「!!」 「う、嘘……!」 その手首には、何かで切ったような、生々しい傷跡が残っていた 「つかささん、まさか!?」 「そう、リストカット。他にもいろいろやろうとしたよ。校舎の屋上から飛び降りようとしたり、自分の首に包丁を突き立てようとしたり。生きていくのが、辛かったから。……でも、出来なかった。死ぬのが、怖かった」 ……なぜ? なぜ自分は、こんなにも辛い思いをしている妹を、わかってあげられなかったのか? かがみはただひたすら、自分を責め続けていた つかさは袖を下ろし、今度は左手を胸に当てる 「それで、思ったんだ。みんなが向こうで待っててくれたら、すんなり死ねるんじゃないかって。ゆきちゃんとお姉ちゃんを殺したら、私もすぐに死ぬつもりだった」 今度は立ち上がり、窓辺へと歩きだす 「でも、私バカだね。人を殺した私は、天国へ……こなちゃんと同じところへは逝けないのに……なんてことをしちゃったんだろ……」 「つかさ……」 それから少しして、つかさの啜り泣く声が聞こえてきた 自分がしでかしたことに、深く後悔しているのだろう。それで二人が戻ってこないことは、充分理解しているのに、涙が止まらなかった 「みんな……ちょっと、部屋から出てくれないかな……?」 「……わかったわ。みんなで広間にいるから、落ち着いたら来なさいね……」 そして三人は、ゆっくりと、つかさの部屋を後にした 「……なあ、なんか変じゃね?」 部屋から出てすぐ、みさおがそんなことを言ってきた 「何がよ?」 「いや、まだ夜中だけど、だいぶ明るいんじゃねえかって思ってさ」 「そういえばそうですね。それに、少し暑いような……」 加えて、メラメラという音も、微かに聞こえてくる 「――まさか!!」 かがみは走り、階段の上に出た 「うわっ!?」 「やっぱり……!」 あちこちから火の手があがっている。――火事だ! かがみは元来た道を引き返し、つかさの部屋のドアノブを回す が、なぜか開かない。中から鍵がかかっている! 「つかさ! 火事よ! 早く逃げないと! ……つかさ!?」 ――ゆきちゃんとお姉ちゃんを殺したら、私もすぐに死ぬつもりだった―― 「――! つ、つかさ! あんたまさか!?」 「言ったはずだよね。私は死にたかったって」 そのつかさの声は、震えていた 死ぬのが怖かったと、さっきつかさは言っていた。だとすると、今もつかさは恐怖を感じているに違いなかった 「時限式の発火装置を作っておいたんだ。逃げられないなら、確実に死ねるでしょ?」 「バカ! いいからドアを開けなさい!」 「そうです! 今ならまだ間に合います!」 かがみとみゆきが必死に説得を続けるも、つかさはまったく出てこようとはしなかった 「私は、みんなに迷惑を掛けたりしたくないの! それくらいだったら、死んだ方がマシだよ!」 「迷惑なんかじゃない! 私達にはつかさが必要なのよ!」 「私達は、親友ではなかったんですか!?」 「……二人なんかに、私の気持ちはわからないよ!」 「なんですって……」 言い掛けて、みさおの手がかがみの肩に伸びた 「柊、高良! これ以上は無理だ! このままだとみんな死んじまう!」 「!」 「私はつかさとちびっこをよく知らない! だから、二人には生きてもらわなくちゃいけないんだ! ちびっこ……いや、こなたとつかさが生きた軌跡を、失わないためにも!」 みさおはかがみの目を見たまま、動かない。決断を迫っているのだ かがみは拳をにぎり、唇を噛みしめ、 「……つかさ、ごめん! あんたのこと、一生忘れないから!!」 それだけ言うと、かがみは大粒の涙を流しながら燃え盛る屋敷を駆けていく 振り返らない。振り返ると、別れが一層辛くなる。かがみはただ、前を見て走る 「ハア……ハア……つかさぁ……」 屋敷から出て、入り口手前の草むらで自らの膝に手を置き、体重を預ける あふれ出る涙を拭おうともせず、ただただ妹の名前を呟いていた 「ハア……ハア……ん?」 その後を追ってきたみさおがあたりをキョロキョロと見回した 「お、おい! 高良がいねぇぞ!?」 「……え……!?」 ・・・ 「……こな……ちゃん……」 フラフラになりながらも、つかさはこなたの部屋に歩いてきた。流れた涙がベッドに落ちてシミをつくる そしてつかさは、もう動かないこなたの身体を抱き上げた 「ごめんね……こなちゃん……! うう……!」 深い後悔の念を抱きながら、こなたの身体を強く抱き締めた その時―― 「つかささん!」 「ふぇ!?」 よく聞きなれた声が、つかさの耳に届いた ドアをぶち破って入ってきたその人は、高良みゆきだった 「ゆきちゃん! なんで戻ってきたの!? ここにいるとゆきちゃんまで……」 「つかささんを一人にするなんて、私にはできませんから」 みゆきはつかさに向かって、ゆっくり歩きだす 「でも、私は二人を殺したんだよ!? 一緒に焼け死んだって、同じところに逝けないよ!」 「でしたら……」 「……え!?」 みゆきの左手に視線を落とすと、そこには銀色に光るモノが…… 「私が今ここでつかささんを殺せば、私も地獄に行くことになります。それなら……私達は一緒ですよね?」 微笑みながら、つかさの隣に座る 「……いい、の……?」 「はい。親友の――つかささんのためなら、この身体を血に汚しても構いません。……いいですか?」 つかさは、自らのためにここまでしてくれる親友に涙しながら、ゆっくりと頷いた そして、深く息を吸い込むと、みゆきは左手に持つソレを――ナイフを、つかさの腹部に突き刺した 「かは……!」 血にまみれたナイフを抜いた時、つかさの血が、みゆきの身体をも赤く染め上げる バランスを崩したつかさの身体は、みゆきの腕によって抱き抱えられた 「ご、ごめん、ね……ゆき、ちゃん……。最後まで……頼って、ばかり、で……」 「いいえ。私だって、つかささんに何度も助けられてきましたから」 「あり、がと……ゆき、ちゃん……。向こうに……行って、も……親友で……いよ……う……ね……」 つかさはフーっと長い息を吐き、今までで最高の笑顔を親友に向けると、それきり動かなくなった 「……もし生きているのが私ではなく、泉さんだったとても……私と同じ選択をしたでしょうね……」 みゆきは動かない二人の顔を撫で、そしてつかさを殺めたナイフを自分の首元に向ける 「私のやっていることは……間違っているのでしょう……。それでも、私は……」 目をつぶり、深く深呼吸をして、手の中のナイフを、思い切り振りかぶった ――さよならです、かがみさん、日下部さん。どうかお二人は、途中で道を踏み外さないでくださいね―― ・・・ 「日下部! 離してよ!」 「離さねぇ! 絶対に行かせるもんか!!」 燃える屋敷に走ろうとするかがみの身体をみさおが羽交い締めにしていた 「離して! みゆきが死ぬんなら、私も死ぬ!」 「ヴァカっ!! 高良がなんで残ったのか、わからねぇのか!?」 「!!」 必死に抵抗していたかがみの動きが止まる 「あいつはつかさを一人にさせないために……私がさっき言ったこと全部を柊に任せて、つかさと一緒に死ぬことを選んだんだ!」 「……そんなの……みゆきの勝手よ! なにがなんでも、私はあそこに行く!」 「ぐあ!!」 みさおの身体を押し退け、かがみは屋敷に走りだそうとしたその時、 「おい、ひいら……!!」 「!!」 屋敷が 音を立て 二人の目の前で 崩れ落ちていった 「いや……いやーーーーーーーーーーーー!!」 地面に座り込み、頭を抱えて泣き叫ぶかがみの顔を、みさおは黙って見つめていた その瞳を、わずかに潤ませながら――