約 15,582 件
https://w.atwiki.jp/ntroduce-music/pages/27.html
あ
https://w.atwiki.jp/avaterheroes/pages/377.html
@
https://w.atwiki.jp/ankoss/pages/811.html
前作『ゆっくりと津波』では作品中の表現、作品の投稿時期等で不適切な部分がありました。 ご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。 過去に書いたもの ・ふたば系ゆっくりいじめ 775 ゆっくりと黒豆 ・ふたば系ゆっくりいじめ 911 ゆっくりとお預かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 930 ゆっくりとバレンタイン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1031 ゆっくりと津波 ・人間が出ます。 ・今後は『しがないあき』と名乗らせて下さい。 『ゆっくりと毛皮のフード』 私はしがない虐待お兄さん。 今は愛犬・ミニチュアダックスのポチのご飯を買い、近所のペットショップから帰ってきた所だ。 例え金欠状態でもポチへのご飯は妥協しないのが私である。……犬バカ? それは褒め言葉だ。 「ワン! ワン!」 家に入るなり尻尾を全力で振ってリビングからポチが出迎えてくれる。 これがあるから私は一日働ける。家族って本当にいいものだ。 「ワン! ワンワン!」 それにしても、今日はいつにも増してお暑いお出迎えである。 ……それもそのはず、私はポチの大好きなご飯が入った袋を持っているのだから。 「じゃあポチ、まずは散歩に行こう。ご飯は帰ってから食べような」 「ワン!」 テンションそのままにポチに首輪とリードを付け、まずは食前の散歩へと出発である。 ……と、その前に。私はペットショップの袋の中から、一着の毛皮のフードを取り出した。 『ゆっくりあったか! 毛皮のフード ありす用』という名前のこのフードは、レジの横にある処分品コーナーにあったものだ。 パッケージイラストでは気持ち悪い表情(に私は見える)をしたありすの頭をすっぽりとこのフードが覆っている。 定価三千円の所をなんと破格の三百円で売られていたこのフードだが、試しに手に取ってみたらフワフワしていて暖かい。 しかもその色合いが私の持つジャケットとぴったり同じであり、サイズもまた、私が十分身に付けられる程の大きさだ。 気付けば私は、ポチのご飯と一緒にこのフードも手に取っていた…… 夜になると外はまだまだ肌寒い。私はジャケットに合わせるように毛皮のフードを広げ、そして頭をすっぽりと覆った。 ……おお、予想以上に暖かい。さすが寒さに弱いゆっくり用に作られた逸品である。 鏡の前で確認……うむ、まるでジャケットに元々付いていたと言っても信じてしまいそうなくらい自然なコーディネートではないか。 次の冬場での活躍を視野に入れ、私はポチとの散歩へと出かけて行った。 「あら、こんばんは」 「こんばんは」 ……家を出てすぐにお隣さん夫人と遭遇。どうやら飼いゆっくりのまりさとの散歩を終えたばかりのようだ。 肝心の糞饅頭はお隣さんに抱かれて眠っている。大方途中で疲れて抱っこでもさせていたのだろう。 「あら、そのフード暖かそうですねー」 「ああ、今日買ったばかりなんですよ」 「そうですかー、どこで買ったんですか?」 他愛も無い井戸端会議。だが、現代日本で失われつつあるというご近所付き合いが出来ているのだからいい事である。 「……ゆゆー? じじいがいるんだぜ?」 「あらまりさ、目が覚めたのね……って、じじいじゃなくてお兄さんでしょう!」 「なにいってるんだぜー? じじいはじじ……ゆ?」 ……相も変わらずよく教育された糞饅頭である。まりさ種は基本的にどれもふてぶてしい目をしているが、こいつはいよいよだ。 しかし何故だろう、寝惚けているのか糞饅頭の表情が硬い気がする。……あ、だんだん青ざめてきた。腹痛か? 「ゆわあああああ! れっれっれっ……れいぱーだあああああああああああ!!」 まさかの糞饅頭の咆哮だった。 恐らく近所中に響いたであろう悲鳴を上げ、糞饅頭はお隣さんの腕の中で力の限り暴れまわる。 「ちょっ、どうしたのまりさ!? この人はお隣のお兄さんよ?」 「れいぱーがいるんだぜええええええ! いぬさんをつかまえてるんだぜええええええ!!」 「な、何言ってるの!? まりさ、大人しくしなさい!」 糞饅頭は更に激しく暴れ、お隣さんは必死になって口と体を抑えにかかる。 ポチが不安一杯でおろおろする中、更に響き渡る糞饅頭の悲鳴……どうしてこうなった? 「なあまりさ、ひょっとしてこれを被ってるから私と分からないだけか? おい」 「れれれれいぱーいやあああああ! れい……ゆ? じじい?」 正直このフード以外に普段との違いが分からなかったので試しに脱いでみると、これまたぴしゃっと泣き止む糞饅頭。 ゆっくりがいかに単純な生物であるかがよく分かるが、それにしてもこのフードはもしや…… 「じ、じじい! さっきここにれいぱーがいたんだぜ! いぬさんをつかまえてたんだぜ! まりさをつれてにげるんだぜ!」 「いやいや、ここには最初から私とポチがいたんだが」 「そうよまりさ、急にどうしちゃったの?」 私とお隣さんの間で間抜け面を交互する糞饅頭。 傍から見ればこの光景、糞饅頭のただでさえネジが外れた餡子脳がいよいよ腐ったようにしか見えない。 「おかしいですね、うちの子が帽子を被ってたってちゃんとまりさはうちの子って分かるんですけど……」 「は、はは……あれです、フードだからですよ、多分……」 そう言って無理矢理納得させて私は散歩を再開したがしかし、内心では糞饅頭が怯えた原因を想像できていた。 このフードの商品名は『ゆっくりあったか! 毛皮のフード "ありす用"』 ……つまり、ありす用というのがミソなのではないか。 ゆっくりの個体識別には各々の頭部にあるお飾りが用いられる事は広く知られた事である。 しかしフードを使用する場合、お飾りの上から更にフードが被せられ、そのままでは個体識別が不可能になってしまうのだ。 恐らくこのフードからは、ゆっくりにだけ分かる匂いか何かの成分が出ているのではないだろうか? フードを被せても、ちゃんと誰か相手に伝わるように……だからわざわざゆっくりの種毎に商品が出ていたのだろう。 ……そしてもし、このフードから発せられるありす成分が"れいぱーありす"の成分だったとしたら? ……納得のお値段九十%オフである。 散歩の度に周囲のゆっくりかられいぱーだと叫ばれるフードなど、欠陥品以外の何者でもないではないか。 そう言えば買った時に何も注意をされなかったが、レジがバイト君だったので仕方がないか。 しかし、ゆっくりではなく私が着けるにしても今の糞饅頭のように叫ばれるのなら、結局着ける訳にはいかない。 ゆっくりにれいぱーだと叫ばれるなんてHENTAIお兄さんにしか見えない。冗談ではない、私は虐待お兄さんなのだから。 「ゆゆっ! じじい、れいむはしんぐる(ry」 ……などと考えながら散歩をしているとまたしても遭遇した野良のゆっくりれいむ。 本当に奴等はどこから沸いて出てきているのだろうか? 「れいむにあまあまをちょうだいね! ぐずはきらいだよ!」 ……こいつら、何気に私がポチを連れていると虐待出来ない事を知っているのではないだろうか? ポチがフレンドシップ丸出しで尻尾を振っていては、目の前の饅頭を踏み潰す事すら適わないのが悔しい。 ……だが待てよ、このまま帰すのも癪な話である。ここは一つ、こいつにいい物をくれてやろうではないか。 何だか前も似た様な事をした気がするのは置いておき、私はれいむを掴まえると、その頭にフードを括り付けた。 「なあれいむ、そのフードはお前にやるよ。暖かいだろう?」 「ゆゆっ! なんだかぽかぽかしてきたよ! じじいはれいむのどれいにしてあげてもいいよ!」 ……被せられた本人はフードの匂いに気付かない物なのか、このれいむはえらく上機嫌になってしまった。 それとも今までの私の考察が考えすぎだったのか? はたまた、単にこいつがバカなだけなのか…… ……何にせよ、被っているとれいぱー呼ばわりされるような三百円のフードなんぞには何の未練も無い。 それに、もしこのれいむが本当にバカなだけならば、こいつが巣に帰ってから面白い事になる。 私はポチを連れ、フードを被ったれいむを置いてこの場を去った。 ※ ※ ※ ご飯を求めて彷徨っていたしんぐるまざーのれいむは人間から毛皮のフードを手に入れ、胸を張って住み処である公園へと帰っていた。 今までの冬は地獄のような日々を送っていたが、このフードを被ってかられいむは寒さとは無縁である。 「おちびちゃん! ゆっくりかえったよ!」 「「あっ、おきゃあしゃんのこえがしゅるにぇ!」」 以前拾ってきたダンボールを横倒しにしただけの家で待つ可愛いわが子の声を聞き、早くも微笑むフードれいむ。 亡きまりさの忘れ形見である赤れいむと赤まりさ。フードれいむ自慢の実にゆっくりしたおちびちゃん達である。 これからこのフードですりすりしてあげよう、夜は皆でこの中でぽかぽか眠ろう…… 肝心のご飯は全く手に入っていないにも関わらず、彼女の頭の中には早くも春が到来していた。 「おちびちゃん、きょうはいいものをもってきたよ!」 「「おきゃあしゃん、ゆっくちおきゃえりなしゃ……ゆっ?」」 颯爽とダンボールハウスに駆け込むフードれいむ。だがその向こうでは、一気に表情が青ざめた自慢のおちびちゃん達が待っていた。 「「ゆんやああああああああああああ! れいぱーだああああああああああああああああああ!!」」 「お、おちびちゃん!? れいむはおかあさんだよ! れいぱーなんかじゃないよ!」 赤ゆっくり特有の甲高い悲鳴を上げて泣き始めた我が子に驚き、フードれいむは慌てて二匹の元へ駆け寄る……が。 「ゆんやあああああ! こにゃいでにぇ! ゆっくちでていっちぇにぇええええ!」 「おきゃああしゃあああああああん! たちゅけてぇえええええ!」 拒絶。今まであんなにもゆっくりしていた赤ゆっくり達の、あまりに強烈なまでの拒絶。 何故自分が怖がられるのか? 何故自分がれいぱーと言われるのか? フードれいむは全くその答えに辿り着けぬまま、事態は更に酷い方向へと向かう事になる。 「なんだかゆっくりできないこえがきこえたよ! ……ゆわああああ! れいぱーだああああああああ!」 「れいぱーがまりさたちのゆっくりぷれいすにいるよー!?」 「でいぶはでいぱーじゃないでしょおおおおおおお!?」 騒ぎを聞きつけたご近所のまりさとれいむにまで叫ばれ、いよいよフードれいむはパニックを起こしてしまった。 三匹の成体饅頭と二匹の赤饅頭が声の限り叫び合う夜。変な奴が出回る春にはまだ少し早いのだが。 「れいむ、おちついてね! れいぱーはまりさがやっつけるからね! ゆっくりしんでね!」 「やっ、やべでね!? でいぶをいじめ……ゆぎぃ!」 五匹の中では一番最初に我に返ったまりさが、フードれいむに体当たりを開始した。 はっきり言って野良としては標準的な体当たりである。相手が本来のれいぱーならば、まず意に介す事もないだろう。 だが、フードれいむは見た目はれいぱー、中身はれいむという残念な仕様だ。おまけに頭脳は壊滅状態。 そんなフードれいむはまりさの体当たりをもろにくらい、成す術も無くごろごろと転がされる。 「ゆゆっ、まりさがんばってね! れいぱーはゆっくりしないでしんでね!」 「「がんばっちぇにぇ!!」」 横倒しになったフードれいむの視界に飛び込んできたのは、自分を倒したまりさを応援するおちびちゃん達とれいむの姿。 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!?」 半ば当然のように搾り出された彼女の叫びは、しかしまりさの体当たりによって阻害される。 「ゆげぇ!?」 容赦のないまりさの体当たりに、れいむは左の頬を擦り剥いた。 「ゆっくり! しないで! しんでね!」 「ゆぐぅ!?」 追い討ちの連続体当たりが決まり、今度はおでこを擦り剥いてしまった。 ……さっきからダメージは全然深刻ではないのだが、これでも無駄に痛がりなゆっくりには辛いのである。 「まりしゃおじしゃん、ぎゃんばっちぇね!」 「れいぱーなんてやっちゅけちぇね!」 「お、おぢびじゃん……どぼじで!」 ……何より、愛する我が子達かられいぱーと見なされ、自分を攻撃しているまりさを応援されたとあっては。 「ゆびゅー……ゆびゅー……」 散々に体当たりで嬲られ、ついにフードれいむは仰向けになったまま身動き一つ取る事も適わない状態となってしまった。 いつしか前歯が数本折れ、顔面は所々に破れ、餡子すら漏れかけている。 しかしこの惨事の元凶となった毛皮のフードに覆われた部分は無傷なのだから皮肉な物である。 毛皮のフードは結構防御力が高いのである。下手したら鉄兜より高い作品もあるから恐ろしい。……ドラクエの話だが。 「れいぱーなんて……ゆるせないよ……!」 フードれいむを嬲り続けて肩(?)で息をしていたまりさが、落ちていた木の枝を口に咥えた。 「まりさのれいむはね……! あきさんのときにね……!」 「や、やめてねまりさ! れいむはだいじょうぶだから……!」 「お……おまえのような! れいぱーに! おそわれて! ゆっくりしたれいむのおとうさんとおかあさんを! ころされたんだよ! れいむだって! さんざんむりやりすっきりさせられて! ……にどと! にどとにんっしんできなくなったのにいいいいいいい!」 「ゆっ……まりざぁ……」 感極まったように泣くれいむ。よく見ると枝を咥えたまりさも目に涙を浮かべている。 見事な三文芝居である。 「だからまりさは! おまえのようなゆっくりできないれいぱーはゆるさないよ! りかいしたら! ゆっくり! しんでねぇ!」 「ゆっぎょああああああああああ!?」 まりさは枝先をフードれいむに向け、先ほどより一層鋭い体当たりを繰り出した。 枝先はフードれいむのまむまむを貫き、今まで以上に目を見開き、歯茎を剥き出しにして悶絶する。 「しねっ! しねっ! しねえええええええええ!」 引き抜いた傍から再び突き刺し、また引き抜いては突き刺すを繰り返すまりさ。 さほど鋭利とは言えない木の枝で、しかも体当たりの度にぶれて刺さる場所が異なり、結果としてフードれいむの苦痛は増すばかりだ。 「ゆぎっ……やべっ……いだっ!?」 完全にお門違いの怒りを受け続けたフードれいむ……ついに、彼女は限界の時を迎えた。 「「……おきゃあしゃん……どきょにいっちゃんだりょ……」」 凄惨な制裁劇を幼い眼に焼き付けられたフードれいむの可愛いおちびちゃん達が、母を求める声を彼女は聞いた。そして…… 「……おちびちゃん、もしよかったら、れいむとまりさのおちびちゃんにならない?」 「「……ゆっ?」」 「ゆええええええええええええええええええええ!? お、おちびちゃーん!?」 「まだいきてるんだね! はやくしんでね!」 「ゆっぎゃあああああああああああああああ!?」 れいむの提案に驚くおちびちゃん達。 それ以上に驚いたのは実の母たるフードれいむなのだが、彼女はまりさに再び体当たりを食らって悶絶する。 「……ゆふぅ! まりさもさんっせいだよ! おちびちゃん……ゆっくりしていってね!」 「えいえんにゆっくりしてしまったおちびちゃんのおかあさんのぶんまで……みんなでゆっくりしようね!」 「「……! ゆわーい! ゆっくちちていっちぇにぇ! おとうしゃん! おきゃあしゃん!」」 「おぢっ! おぢびぢゃーん!?」 いつの間にかまりさとれいむの間におちびちゃん達が入り込み、何か一家団欒の様相を呈している。 しかもさり気にフードれいむ……おちびちゃん達の本当の母親はとっくに死んだ扱いにされているではないか。 それにしてもこのまりさとれいむ、あまりに自分に酔いすぎである。 かくしてフードれいむのおちびちゃん達はまりさとれいむの子供にされ、四匹は幸せそうに帰っていった。 一方のフードれいむはすぐに死ぬには足りなくても二度と動けぬ程度の傷を負わされ、一人その場に取り残される。 せっかくフードを被っていたのに、今夜は今までで一番寒かった事だろう。 ※ ※ ※ 私はしがない虐待お兄さん。 今日はポチと散歩に行く前に一足先に公園に足を運んでいる。 というのも他でもない、先日放った毛皮のフードを被ったゆっくりの様子を見る為である。 れいむにフードを被せた後に件のフードについてネットで調べてみた所、製造したゆっくり関係の会社はすでに倒産していたらしい。 というのも、社命を掛けて開発したこのフードはやはり欠陥品であり、各地でトラブルが続発していたのだ。 れいむのフードは被るとでいぶに見え、まりさのフードは被るとゲスに見え、そしてありすのフードは被るとれいぱーに見える…… 商品は予想以上の欠陥品であり、既に大半は回収され、市場に出回った数はほんの僅かだったという。 ……となれば、当然あのれいむの末路も見えてくるというものだ。 どうせこの辺の野良の拠点は近所の公園と相場が決まっている。私はワクワクする気持ちを抑えて公園へと入った。 まずはフードれいむの存在を確認したかったのだが、最初に見つかったのはまりさとれいむに両者の赤ゆが一匹ずつという親子だった。 「ゆゆっ! じじいはどこかにいってね! まりさはれいむとおちびちゃんをまもるんだよ! ぷくー!」 ……なかなか家族思いなだけ、ゲスの中ではマシな部類ではなかろうか。では一踏み。 「ゆべぇ!?」 「まっ……まりざああああああああああ!?」 「「おとうしゃーん!?」」 ポチとの散歩を控えているので、フードれいむ以外は手短に退場頂く。 「なあれいむ、この辺にれいぱーはいなかったか?」 「まりざああ! どぼじで……ゆゆっ? れいぱーなら、あそこでしんでるよ!」 器用なことに泣きながらもフードれいむの居場所を教えてくれるれいむ。 何だかざまあみろな顔をしているが、余程れいぱーに恨みでもあったのだろうか? 場所を教えてもらったお礼に、こいつの赤ゆ二匹を連れて行ってやる事にした。 「ばりざあ……ばりざああ……ゆゆ!? おちびちゃーん!」 「「おきゃあしゃん! たちゅけちぇー!?」」 「じじ……おにいざん! おちびちゃんだけは! おちびちゃんだけはたすけてくださいいいいい!!」 今の言葉を人語に翻訳すると、「おちびちゃんだけはより無残に殺して下さい」である。 手の中で喚く赤ゆとそれを追って跳ねるれいむ。 そんな饅頭共を尻目に、私は昨日のフードれいむと一日ぶりの再会を果たした。 「どうした、れいむ。せっかくやったフードがボロボロじゃないか」 「ゆっ……」 ……どうやら、既にこの公園でボロクソにされていたらしい。 所詮れいむの力では、他の野良と喧嘩になっても勝てなかったという事だろう。 野良にしては特にまむまむに力を入れて攻撃をしているあたり、よほどれいぱーを嫌った者がいたのだろうか? 「じっ……おにいさん! ころすならそのれいぱーにしてね! おちびちゃんはたすけてね!」 「ゆっ……おぢび……ぢゃ……」 ……感動の再会に水を差すとは頂けない。 私はれいむとフードれいむによく見えるように、掌の上の赤れいむと赤まりさを捏ね繰り回した。 「やっ、やめちぇ! やめっ……」 「いっいじゃい! いじゃ! いっ……」 二週、三週と手を捏ねると、最早赤ゆの反応は薄くなる。 ピンポン玉にも満たない二つの饅頭は、やがて混ざって一つのグロ饅頭になった。 「ゆわああああああああああ! おちびちゃん! おちびちゃああああああああああぶっ!?」 慟哭するれいむを踏み殺す。こいつら家族は前座なのだ、無駄に叫ばせる理由もない。 「さて、れいむ。れいぱーになった気分はどうだった?」 「……へへ……」 もっと色々と絶望した表情を期待していたのだが、どうもフードれいむの顔はそうではなかった。 ……いや、ある種の絶望は確かに浮き出ている。だが何故だろうか、奴は思いのほか笑っていた。 「へへ……ゆへへ……れいむはおかあさんなんだよ……おかあさんをうらぎるげすは……しぬんだよ……ゆへへへへ……」 ……昨日の晩に何があったのだろうか? きっと一部始終を知っていれば、今のこの場面は私にとってもっとゆっくりできると思うのだが…… 「へへへ……」 フードれいむはすでにダメだ。こんな状態になったが最後、まともな会話など成立し得ないだろう。 「おちびちゃーん……おちびちゃーん……おちぶ」 公園備え付けのゴミ箱に叩き込むと、フードれいむは一気に息絶えた。 見た目のダメージから想像するに、むしろ今まで生きていたのが奇跡だったのだろう。 こんな場面で奇跡が発揮されるあたりはさすがゆっくりである。 毛皮のフードは少し惜しい気もしたが、土と餡子に塗れたそれはあまりに汚いので、結局そのまま捨てる事にした。 既に殺しておいたまりさとれいむ親子を上から放り込み、毛皮のフードは餡子まみれでゴミ箱の底へと消えた。 【完】
https://w.atwiki.jp/perryrhodan/pages/136.html
IIA本部の地上の入り口に置いてあるダミー会社。 タグ:会社 第5話 第三勢力サイクル 組織
https://w.atwiki.jp/lotro_jp/pages/1551.html
毛皮と雪で隠れる 適正レベル:44 授与NPCの名前:マルセノール 授与NPCの所在:裂け谷 前提クエスト:暴れ狂う獣 派生クエスト:―― 授与ダイアログ 「スノービーストはブルイネン水源近辺においての危険な存在ですが、他の生き物ほど山中に蔓延しているわけではありません。広範囲に広がる獰猛な生き物達を避けて通るのは困難ですが、それでも奴等を退治して進むよりは避けながら旅の者を案内する方がまだ楽なのです?」 「ブルイネンの水源近くだけでなく、ピンナス・フェヌイの下方、高く険しい岩山の遥か東と、イオルバール周辺の巨人の館の遥か南の坂をうろつく熊には本当に困っています?」 「これらの地域で熊を多く退治できれば、旅の者は坂を安全に行き来できるでしょう。熊を退治するときは、用心してください。あの者どもの数の多さと獰猛さに驚かされるかもしれません」 背景 マルセノールは、山をうろつく熊の危険性を懸念し、あなたに各地に散らばる熊たちを退治してもらいたいと頼んだ 目的 目的1 ブルイネン水源の近くで熊を倒す(0/7)-高く険しい岩山の近くで熊を倒す(0/7)-巨人の館の近くで熊を倒す(0/7) 山中に散らばる熊たちは、霧ふり山脈の隅々、ブルイネン水源の近く、高く険しい岩山の側、そして巨人の館の近くにいる。 マルセノールは、山に入る旅の者の安全のため、山中の各地に生息する熊を倒すようあなたに頼んだ 目的2 マルセノールに話しかける マルセノールは、裂け谷の北の山の中を通る曲がりくねった山道にいる。 山の各地に散らばる熊たちを退治したと伝えればマルセノールは喜ぶだろう。 報酬 固定報酬 金:22s75c 選択可能な報酬 中装鎧(肩):マルゼノルの肩当て 重装鎧(頭):ハルソル マント:山の狩人 経験点 経験点:5643XP 攻略情報 ―― コメント/ヒント等 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/itemptc/pages/590.html
白紙/アクセサリ 作者名:公式 配布形式:公式 備考:公式着色白紙 関連アイテム:
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2365.html
ゆっくりと毛皮のフード 16KB 虐待-普通 理不尽 飾り 家族崩壊 野良ゆ 赤子・子供 現代 虐待人間 衣料を粗末にする描写があります。 前作『ゆっくりと津波』では作品中の表現、作品の投稿時期等で不適切な部分がありました。 ご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。 過去に書いたもの ・ふたば系ゆっくりいじめ 775 ゆっくりと黒豆 ・ふたば系ゆっくりいじめ 911 ゆっくりとお預かり ・ふたば系ゆっくりいじめ 930 ゆっくりとバレンタイン ・ふたば系ゆっくりいじめ 1031 ゆっくりと津波 ・人間が出ます。 ・今後は『しがないあき』と名乗らせて下さい。 『ゆっくりと毛皮のフード』 私はしがない虐待お兄さん。 今は愛犬・ミニチュアダックスのポチのご飯を買い、近所のペットショップから帰ってきた所だ。 例え金欠状態でもポチへのご飯は妥協しないのが私である。……犬バカ? それは褒め言葉だ。 「ワン! ワン!」 家に入るなり尻尾を全力で振ってリビングからポチが出迎えてくれる。 これがあるから私は一日働ける。家族って本当にいいものだ。 「ワン! ワンワン!」 それにしても、今日はいつにも増してお暑いお出迎えである。 ……それもそのはず、私はポチの大好きなご飯が入った袋を持っているのだから。 「じゃあポチ、まずは散歩に行こう。ご飯は帰ってから食べような」 「ワン!」 テンションそのままにポチに首輪とリードを付け、まずは食前の散歩へと出発である。 ……と、その前に。私はペットショップの袋の中から、一着の毛皮のフードを取り出した。 『ゆっくりあったか! 毛皮のフード ありす用』という名前のこのフードは、レジの横にある処分品コーナーにあったものだ。 パッケージイラストでは気持ち悪い表情(に私は見える)をしたありすの頭をすっぽりとこのフードが覆っている。 定価三千円の所をなんと破格の三百円で売られていたこのフードだが、試しに手に取ってみたらフワフワしていて暖かい。 しかもその色合いが私の持つジャケットとぴったり同じであり、サイズもまた、私が十分身に付けられる程の大きさだ。 気付けば私は、ポチのご飯と一緒にこのフードも手に取っていた…… 夜になると外はまだまだ肌寒い。私はジャケットに合わせるように毛皮のフードを広げ、そして頭をすっぽりと覆った。 ……おお、予想以上に暖かい。さすが寒さに弱いゆっくり用に作られた逸品である。 鏡の前で確認……うむ、まるでジャケットに元々付いていたと言っても信じてしまいそうなくらい自然なコーディネートではないか。 次の冬場での活躍を視野に入れ、私はポチとの散歩へと出かけて行った。 「あら、こんばんは」 「こんばんは」 ……家を出てすぐにお隣さん夫人と遭遇。どうやら飼いゆっくりのまりさとの散歩を終えたばかりのようだ。 肝心の糞饅頭はお隣さんに抱かれて眠っている。大方途中で疲れて抱っこでもさせていたのだろう。 「あら、そのフード暖かそうですねー」 「ああ、今日買ったばかりなんですよ」 「そうですかー、どこで買ったんですか?」 他愛も無い井戸端会議。だが、現代日本で失われつつあるというご近所付き合いが出来ているのだからいい事である。 「……ゆゆー? じじいがいるんだぜ?」 「あらまりさ、目が覚めたのね……って、じじいじゃなくてお兄さんでしょう!」 「なにいってるんだぜー? じじいはじじ……ゆ?」 ……相も変わらずよく教育された糞饅頭である。まりさ種は基本的にどれもふてぶてしい目をしているが、こいつはいよいよだ。 しかし何故だろう、寝惚けているのか糞饅頭の表情が硬い気がする。……あ、だんだん青ざめてきた。腹痛か? 「ゆわあああああ! れっれっれっ……れいぱーだあああああああああああ!!」 まさかの糞饅頭の咆哮だった。 恐らく近所中に響いたであろう悲鳴を上げ、糞饅頭はお隣さんの腕の中で力の限り暴れまわる。 「ちょっ、どうしたのまりさ!? この人はお隣のお兄さんよ?」 「れいぱーがいるんだぜええええええ! いぬさんをつかまえてるんだぜええええええ!!」 「な、何言ってるの!? まりさ、大人しくしなさい!」 糞饅頭は更に激しく暴れ、お隣さんは必死になって口と体を抑えにかかる。 ポチが不安一杯でおろおろする中、更に響き渡る糞饅頭の悲鳴……どうしてこうなった? 「なあまりさ、ひょっとしてこれを被ってるから私と分からないだけか? おい」 「れれれれいぱーいやあああああ! れい……ゆ? じじい?」 正直このフード以外に普段との違いが分からなかったので試しに脱いでみると、これまたぴしゃっと泣き止む糞饅頭。 ゆっくりがいかに単純な生物であるかがよく分かるが、それにしてもこのフードはもしや…… 「じ、じじい! さっきここにれいぱーがいたんだぜ! いぬさんをつかまえてたんだぜ! まりさをつれてにげるんだぜ!」 「いやいや、ここには最初から私とポチがいたんだが」 「そうよまりさ、急にどうしちゃったの?」 私とお隣さんの間で間抜け面を交互する糞饅頭。 傍から見ればこの光景、糞饅頭のただでさえネジが外れた餡子脳がいよいよ腐ったようにしか見えない。 「おかしいですね、うちの子が帽子を被ってたってちゃんとまりさはうちの子って分かるんですけど……」 「は、はは……あれです、フードだからですよ、多分……」 そう言って無理矢理納得させて私は散歩を再開したがしかし、内心では糞饅頭が怯えた原因を想像できていた。 このフードの商品名は『ゆっくりあったか! 毛皮のフード "ありす用"』 ……つまり、ありす用というのがミソなのではないか。 ゆっくりの個体識別には各々の頭部にあるお飾りが用いられる事は広く知られた事である。 しかしフードを使用する場合、お飾りの上から更にフードが被せられ、そのままでは個体識別が不可能になってしまうのだ。 恐らくこのフードからは、ゆっくりにだけ分かる匂いか何かの成分が出ているのではないだろうか? フードを被せても、ちゃんと誰か相手に伝わるように……だからわざわざゆっくりの種毎に商品が出ていたのだろう。 ……そしてもし、このフードから発せられるありす成分が"れいぱーありす"の成分だったとしたら? ……納得のお値段九十%オフである。 散歩の度に周囲のゆっくりかられいぱーだと叫ばれるフードなど、欠陥品以外の何者でもないではないか。 そう言えば買った時に何も注意をされなかったが、レジがバイト君だったので仕方がないか。 しかし、ゆっくりではなく私が着けるにしても今の糞饅頭のように叫ばれるのなら、結局着ける訳にはいかない。 ゆっくりにれいぱーだと叫ばれるなんてHENTAIお兄さんにしか見えない。冗談ではない、私は虐待お兄さんなのだから。 「ゆゆっ! じじい、れいむはしんぐる(ry」 ……などと考えながら散歩をしているとまたしても遭遇した野良のゆっくりれいむ。 本当に奴等はどこから沸いて出てきているのだろうか? 「れいむにあまあまをちょうだいね! ぐずはきらいだよ!」 ……こいつら、何気に私がポチを連れていると虐待出来ない事を知っているのではないだろうか? ポチがフレンドシップ丸出しで尻尾を振っていては、目の前の饅頭を踏み潰す事すら適わないのが悔しい。 ……だが待てよ、このまま帰すのも癪な話である。ここは一つ、こいつにいい物をくれてやろうではないか。 何だか前も似た様な事をした気がするのは置いておき、私はれいむを掴まえると、その頭にフードを括り付けた。 「なあれいむ、そのフードはお前にやるよ。暖かいだろう?」 「ゆゆっ! なんだかぽかぽかしてきたよ! じじいはれいむのどれいにしてあげてもいいよ!」 ……被せられた本人はフードの匂いに気付かない物なのか、このれいむはえらく上機嫌になってしまった。 それとも今までの私の考察が考えすぎだったのか? はたまた、単にこいつがバカなだけなのか…… ……何にせよ、被っているとれいぱー呼ばわりされるような三百円のフードなんぞには何の未練も無い。 それに、もしこのれいむが本当にバカなだけならば、こいつが巣に帰ってから面白い事になる。 私はポチを連れ、フードを被ったれいむを置いてこの場を去った。 ※ ※ ※ ご飯を求めて彷徨っていたしんぐるまざーのれいむは人間から毛皮のフードを手に入れ、胸を張って住み処である公園へと帰っていた。 今までの冬は地獄のような日々を送っていたが、このフードを被ってかられいむは寒さとは無縁である。 「おちびちゃん! ゆっくりかえったよ!」 「「あっ、おきゃあしゃんのこえがしゅるにぇ!」」 以前拾ってきたダンボールを横倒しにしただけの家で待つ可愛いわが子の声を聞き、早くも微笑むフードれいむ。 亡きまりさの忘れ形見である赤れいむと赤まりさ。フードれいむ自慢の実にゆっくりしたおちびちゃん達である。 これからこのフードですりすりしてあげよう、夜は皆でこの中でぽかぽか眠ろう…… 肝心のご飯は全く手に入っていないにも関わらず、彼女の頭の中には早くも春が到来していた。 「おちびちゃん、きょうはいいものをもってきたよ!」 「「おきゃあしゃん、ゆっくちおきゃえりなしゃ……ゆっ?」」 颯爽とダンボールハウスに駆け込むフードれいむ。だがその向こうでは、一気に表情が青ざめた自慢のおちびちゃん達が待っていた。 「「ゆんやああああああああああああ! れいぱーだああああああああああああああああああ!!」」 「お、おちびちゃん!? れいむはおかあさんだよ! れいぱーなんかじゃないよ!」 赤ゆっくり特有の甲高い悲鳴を上げて泣き始めた我が子に驚き、フードれいむは慌てて二匹の元へ駆け寄る……が。 「ゆんやあああああ! こにゃいでにぇ! ゆっくちでていっちぇにぇええええ!」 「おきゃああしゃあああああああん! たちゅけてぇえええええ!」 拒絶。今まであんなにもゆっくりしていた赤ゆっくり達の、あまりに強烈なまでの拒絶。 何故自分が怖がられるのか? 何故自分がれいぱーと言われるのか? フードれいむは全くその答えに辿り着けぬまま、事態は更に酷い方向へと向かう事になる。 「なんだかゆっくりできないこえがきこえたよ! ……ゆわああああ! れいぱーだああああああああ!」 「れいぱーがまりさたちのゆっくりぷれいすにいるよー!?」 「でいぶはでいぱーじゃないでしょおおおおおおお!?」 騒ぎを聞きつけたご近所のまりさとれいむにまで叫ばれ、いよいよフードれいむはパニックを起こしてしまった。 三匹の成体饅頭と二匹の赤饅頭が声の限り叫び合う夜。変な奴が出回る春にはまだ少し早いのだが。 「れいむ、おちついてね! れいぱーはまりさがやっつけるからね! ゆっくりしんでね!」 「やっ、やべでね!? でいぶをいじめ……ゆぎぃ!」 五匹の中では一番最初に我に返ったまりさが、フードれいむに体当たりを開始した。 はっきり言って野良としては標準的な体当たりである。相手が本来のれいぱーならば、まず意に介す事もないだろう。 だが、フードれいむは見た目はれいぱー、中身はれいむという残念な仕様だ。おまけに頭脳は壊滅状態。 そんなフードれいむはまりさの体当たりをもろにくらい、成す術も無くごろごろと転がされる。 「ゆゆっ、まりさがんばってね! れいぱーはゆっくりしないでしんでね!」 「「がんばっちぇにぇ!!」」 横倒しになったフードれいむの視界に飛び込んできたのは、自分を倒したまりさを応援するおちびちゃん達とれいむの姿。 「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおおおお!?」 半ば当然のように搾り出された彼女の叫びは、しかしまりさの体当たりによって阻害される。 「ゆげぇ!?」 容赦のないまりさの体当たりに、れいむは左の頬を擦り剥いた。 「ゆっくり! しないで! しんでね!」 「ゆぐぅ!?」 追い討ちの連続体当たりが決まり、今度はおでこを擦り剥いてしまった。 ……さっきからダメージは全然深刻ではないのだが、これでも無駄に痛がりなゆっくりには辛いのである。 「まりしゃおじしゃん、ぎゃんばっちぇね!」 「れいぱーなんてやっちゅけちぇね!」 「お、おぢびじゃん……どぼじで!」 ……何より、愛する我が子達かられいぱーと見なされ、自分を攻撃しているまりさを応援されたとあっては。 「ゆびゅー……ゆびゅー……」 散々に体当たりで嬲られ、ついにフードれいむは仰向けになったまま身動き一つ取る事も適わない状態となってしまった。 いつしか前歯が数本折れ、顔面は所々に破れ、餡子すら漏れかけている。 しかしこの惨事の元凶となった毛皮のフードに覆われた部分は無傷なのだから皮肉な物である。 毛皮のフードは結構防御力が高いのである。下手したら鉄兜より高い作品もあるから恐ろしい。……ドラクエの話だが。 「れいぱーなんて……ゆるせないよ……!」 フードれいむを嬲り続けて肩(?)で息をしていたまりさが、落ちていた木の枝を口に咥えた。 「まりさのれいむはね……! あきさんのときにね……!」 「や、やめてねまりさ! れいむはだいじょうぶだから……!」 「お……おまえのような! れいぱーに! おそわれて! ゆっくりしたれいむのおとうさんとおかあさんを! ころされたんだよ! れいむだって! さんざんむりやりすっきりさせられて! ……にどと! にどとにんっしんできなくなったのにいいいいいいい!」 「ゆっ……まりざぁ……」 感極まったように泣くれいむ。よく見ると枝を咥えたまりさも目に涙を浮かべている。 見事な三文芝居である。 「だからまりさは! おまえのようなゆっくりできないれいぱーはゆるさないよ! りかいしたら! ゆっくり! しんでねぇ!」 「ゆっぎょああああああああああ!?」 まりさは枝先をフードれいむに向け、先ほどより一層鋭い体当たりを繰り出した。 枝先はフードれいむのまむまむを貫き、今まで以上に目を見開き、歯茎を剥き出しにして悶絶する。 「しねっ! しねっ! しねえええええええええ!」 引き抜いた傍から再び突き刺し、また引き抜いては突き刺すを繰り返すまりさ。 さほど鋭利とは言えない木の枝で、しかも体当たりの度にぶれて刺さる場所が異なり、結果としてフードれいむの苦痛は増すばかりだ。 「ゆぎっ……やべっ……いだっ!?」 完全にお門違いの怒りを受け続けたフードれいむ……ついに、彼女は限界の時を迎えた。 「「……おきゃあしゃん……どきょにいっちゃんだりょ……」」 凄惨な制裁劇を幼い眼に焼き付けられたフードれいむの可愛いおちびちゃん達が、母を求める声を彼女は聞いた。そして…… 「……おちびちゃん、もしよかったら、れいむとまりさのおちびちゃんにならない?」 「「……ゆっ?」」 「ゆええええええええええええええええええええ!? お、おちびちゃーん!?」 「まだいきてるんだね! はやくしんでね!」 「ゆっぎゃあああああああああああああああ!?」 れいむの提案に驚くおちびちゃん達。 それ以上に驚いたのは実の母たるフードれいむなのだが、彼女はまりさに再び体当たりを食らって悶絶する。 「……ゆふぅ! まりさもさんっせいだよ! おちびちゃん……ゆっくりしていってね!」 「えいえんにゆっくりしてしまったおちびちゃんのおかあさんのぶんまで……みんなでゆっくりしようね!」 「「……! ゆわーい! ゆっくちちていっちぇにぇ! おとうしゃん! おきゃあしゃん!」」 「おぢっ! おぢびぢゃーん!?」 いつの間にかまりさとれいむの間におちびちゃん達が入り込み、何か一家団欒の様相を呈している。 しかもさり気にフードれいむ……おちびちゃん達の本当の母親はとっくに死んだ扱いにされているではないか。 それにしてもこのまりさとれいむ、あまりに自分に酔いすぎである。 かくしてフードれいむのおちびちゃん達はまりさとれいむの子供にされ、四匹は幸せそうに帰っていった。 一方のフードれいむはすぐに死ぬには足りなくても二度と動けぬ程度の傷を負わされ、一人その場に取り残される。 せっかくフードを被っていたのに、今夜は今までで一番寒かった事だろう。 ※ ※ ※ 私はしがない虐待お兄さん。 今日はポチと散歩に行く前に一足先に公園に足を運んでいる。 というのも他でもない、先日放った毛皮のフードを被ったゆっくりの様子を見る為である。 れいむにフードを被せた後に件のフードについてネットで調べてみた所、製造したゆっくり関係の会社はすでに倒産していたらしい。 というのも、社命を掛けて開発したこのフードはやはり欠陥品であり、各地でトラブルが続発していたのだ。 れいむのフードは被るとでいぶに見え、まりさのフードは被るとゲスに見え、そしてありすのフードは被るとれいぱーに見える…… 商品は予想以上の欠陥品であり、既に大半は回収され、市場に出回った数はほんの僅かだったという。 ……となれば、当然あのれいむの末路も見えてくるというものだ。 どうせこの辺の野良の拠点は近所の公園と相場が決まっている。私はワクワクする気持ちを抑えて公園へと入った。 まずはフードれいむの存在を確認したかったのだが、最初に見つかったのはまりさとれいむに両者の赤ゆが一匹ずつという親子だった。 「ゆゆっ! じじいはどこかにいってね! まりさはれいむとおちびちゃんをまもるんだよ! ぷくー!」 ……なかなか家族思いなだけ、ゲスの中ではマシな部類ではなかろうか。では一踏み。 「ゆべぇ!?」 「まっ……まりざああああああああああ!?」 「「おとうしゃーん!?」」 ポチとの散歩を控えているので、フードれいむ以外は手短に退場頂く。 「なあれいむ、この辺にれいぱーはいなかったか?」 「まりざああ! どぼじで……ゆゆっ? れいぱーなら、あそこでしんでるよ!」 器用なことに泣きながらもフードれいむの居場所を教えてくれるれいむ。 何だかざまあみろな顔をしているが、余程れいぱーに恨みでもあったのだろうか? 場所を教えてもらったお礼に、こいつの赤ゆ二匹を連れて行ってやる事にした。 「ばりざあ……ばりざああ……ゆゆ!? おちびちゃーん!」 「「おきゃあしゃん! たちゅけちぇー!?」」 「じじ……おにいざん! おちびちゃんだけは! おちびちゃんだけはたすけてくださいいいいい!!」 今の言葉を人語に翻訳すると、「おちびちゃんだけはより無残に殺して下さい」である。 手の中で喚く赤ゆとそれを追って跳ねるれいむ。 そんな饅頭共を尻目に、私は昨日のフードれいむと一日ぶりの再会を果たした。 「どうした、れいむ。せっかくやったフードがボロボロじゃないか」 「ゆっ……」 ……どうやら、既にこの公園でボロクソにされていたらしい。 所詮れいむの力では、他の野良と喧嘩になっても勝てなかったという事だろう。 野良にしては特にまむまむに力を入れて攻撃をしているあたり、よほどれいぱーを嫌った者がいたのだろうか? 「じっ……おにいさん! ころすならそのれいぱーにしてね! おちびちゃんはたすけてね!」 「ゆっ……おぢび……ぢゃ……」 ……感動の再会に水を差すとは頂けない。 私はれいむとフードれいむによく見えるように、掌の上の赤れいむと赤まりさを捏ね繰り回した。 「やっ、やめちぇ! やめっ……」 「いっいじゃい! いじゃ! いっ……」 二週、三週と手を捏ねると、最早赤ゆの反応は薄くなる。 ピンポン玉にも満たない二つの饅頭は、やがて混ざって一つのグロ饅頭になった。 「ゆわああああああああああ! おちびちゃん! おちびちゃああああああああああぶっ!?」 慟哭するれいむを踏み殺す。こいつら家族は前座なのだ、無駄に叫ばせる理由もない。 「さて、れいむ。れいぱーになった気分はどうだった?」 「……へへ……」 もっと色々と絶望した表情を期待していたのだが、どうもフードれいむの顔はそうではなかった。 ……いや、ある種の絶望は確かに浮き出ている。だが何故だろうか、奴は思いのほか笑っていた。 「へへ……ゆへへ……れいむはおかあさんなんだよ……おかあさんをうらぎるげすは……しぬんだよ……ゆへへへへ……」 ……昨日の晩に何があったのだろうか? きっと一部始終を知っていれば、今のこの場面は私にとってもっとゆっくりできると思うのだが…… 「へへへ……」 フードれいむはすでにダメだ。こんな状態になったが最後、まともな会話など成立し得ないだろう。 「おちびちゃーん……おちびちゃーん……おちぶ」 公園備え付けのゴミ箱に叩き込むと、フードれいむは一気に息絶えた。 見た目のダメージから想像するに、むしろ今まで生きていたのが奇跡だったのだろう。 こんな場面で奇跡が発揮されるあたりはさすがゆっくりである。 毛皮のフードは少し惜しい気もしたが、土と餡子に塗れたそれはあまりに汚いので、結局そのまま捨てる事にした。 既に殺しておいたまりさとれいむ親子を上から放り込み、毛皮のフードは餡子まみれでゴミ箱の底へと消えた。 【完】 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 個人的にはまりさと子ゆ二匹が生きているうちにフードを外してネタバラシして欲しかった -- 2012-02-11 10 32 52 この会社は虐待鬼井山向けの商品を開発すべきだったのに。。。 ホント惜しい会社を亡くしたな。 -- 2010-12-23 01 57 53 ううん、どうせならまりさに真相教えてほしかったぜ! 面白いアイテムだ、すっきりー! -- 2010-12-21 20 34 22 最高だなこのアイテムwwれいぱーと思われ、困惑するれいむ、 れいぱーにうらみのある憤慨したまりさ、 双方に苦しみを与える。よくこんなの思いついたww -- 2010-12-13 00 45 34 作品を順に読ませていただいてますが、毎回鬼井さんや周囲の設定といい、アイテムの設定といい素敵な発送ですね。 読みやすい文章なので飽きません。これからも頑張ってくださいね。 -- 2010-11-19 11 40 38 ナイスアイテム! それにしても、しんぐるまざーとかれいぱーとか最高だな。 だれがこんな愉快な設定を発明したんだろう。天才だな。 -- 2010-08-06 21 35 15
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/1858.html
作詞:Tripshots 作曲:Tripshots 編曲:Tripshots 唄:歌愛ユキ 翻譯:reiminato 結凍 結凍 冰冷而堅固 靜靜的 褪了色 冰冷的海洋 沉落 沉落了 將耳朵塞住 連光 也無法抵達 我的 深處 隱藏起來 悄悄地 悄悄地 思念 一定 會消失的 若一切都停止的話 虛幻的夢也能擁有永遠 所以 才待在 這裡 閉上雙眼 封閉心靈 保護著 這個心願 沉眠 一直 一直 心情 一定 像夢一般 無法動彈的身體 這不會髒汙的身體會成為永遠 所以 也不能改變 睜開眼 將心放入 微笑 只對你一人
https://w.atwiki.jp/kojirou4/pages/32.html
11.毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト(FUR:An Imaginary Portreit Of Diane Arbus 2006年 アメリカ) 主演は、ニコール・キッドマン(Nicole Kidman)、共演は、ロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr)、監督はスティーヴン・シャインバーグ(Steven. Shainberg)で、異才な写真家・ダイアン・アーバスの物語です。 ダイアン・アーバス役のニコ-ル・キッドマンです。ダイアン・アーバスは、1923年ニューヨークの五番街に百貨店を持つユダヤ系富豪の家に生まれました。ファッション写真家アラン・アーバスと結婚後、夫のアシスタントとして写真を始めました。やがて写真史に残る異才を発揮しますが、1971年に自殺しました。 ダイアン・アーバスがいつも持ち歩いているローライフレックスです。映画の中でカメラがこんなにアップで登場しているのは、珍しいことです。さすが二眼レフカメラの元祖、ローライフレックスですね。アップに十分応えています。もちろんこの映画の主人公の役も十分こなしています。FRANKE HEIDECKEまで十分読みとれます。このローライフレックスは、シンクロナイザーがついていますから、X型かと思われます。しかし、フラッシュガンの足をファインダーレンズに挟み込んで取り付けています。ファイダーレンズ部のある前板部は焦点調節の時、微妙な動きを要求される部分ですから、そこに重量のあるガンを取り付けるのは、いい方法ではないと思います。映画用の取り付け方かもしれません。 ある日、コートで全身を覆い、顔は目の部分だけあいた赤いマスクを覆った謎めいた男が、ダイアンが住む同じアパートに越してきたのです。何故かその異形の姿に、ダイアン・アーバスは激しく興味を持ったのです。 それは、全身が毛むじゃらな多毛症の男で、多毛を隠すためにマスクをしていたのです。そしてこの多毛症の男との出会いが、ダイアン・アーバスの運命を決めるのです。異形の姿に興味だけでなく、愛情さえ感じるようになるのでした。ダイアン・アーバスは、人物の写真しか撮りませんでした。しかも美の基準からかけ離れた人達が対象でした。身体障害者、双子、小人、施設に収容された人、性倒錯者、ヌーディスト等です。写真を撮る方は、珍しいから撮るんだ。撮られる方は、珍しいから撮られるんだと思ってしまうのでは、生きた写真にならないのです。異形の人に愛情をも感じながら撮らなければ、生きた写真にならないのです。そのためには努力も必要だったと思います。例えば映画の中にも出てきますが、ヌーディストの写真を撮るには、自分もヌードにならなければならないのです。 映画の中で、ダイアン・アーバスがモデルとして撮ったと思われる人達が出てきますが、次のような人達です。 小人 双子 身体障害者 ヌーディスト (未完成) 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/vocaloidchly/pages/6775.html
■音樂,繪畫 すしP 翻譯:CR-39 http //www.plurk.com/CR_39 (翻譯於2014/10/28) (歡迎使用也請記得附上翻譯者名稱) 模糊 追逐因為雲朵而紛亂的星 迷失了方向 不斷重複的相同景色 現在也只剩下黑白 想法不同意見相左 是將你與我相繫的藉口 這樣就好了嗎?就算自說自話 世界也不會改變 指尖觸及的違和感 要是察覺就能夠得到解脫嗎? 相信著映上晚霞的 奇蹟... 只是祈禱能夠相見 結凍的騙子 就已觸動了那顆冰冷的心 搜尋著 說了再見就走的你的身影 步伐不堅定今日也依然前行 「若是失去了愛,『我』也會變得曖昧」 高聲地自言自語著 輪廓向著天空慢慢融解 Blur 短暫綻放的 你的笑容 已經無法完整地回想起來 究竟經過了多少時間 也沒辦法想起來了呀 迴然不同互不相容 是將你與我相繫的矛盾 落於止水的話語 無法傳達給你 指尖若是觸及 你脆弱的畫影 那搖曳模糊的軌跡就會崩解 總有一天 歪曲的型體 在崩壞的空間中 句點卻不肯打下 「好想見你、見不到你呀」蜷曲的膽小鬼 用空洞的心留下了眼淚 究竟有多少回憶 往那片天空消失而去? 這些都不明白也這樣走到今日 若說哀愁的話也是相對而已 好想念你 也只是獨善其身的證據而已 只是祈禱能夠相見 結凍的騙子 就已觸動了那顆冰冷的心 搜尋著 說了再見就走的你的身影 步伐不堅定今日也依然前行 「若是失去了愛,『我』也會變得曖昧」 高聲地自言自語著 輪廓向著天空慢慢融解 Blur