約 147,395 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3916.html
部室 竜華「お疲れーって寒っ!! 京太郎「あ、お疲れ様です」 竜華「なんなんこれ!?いつもやったら暖房付いとるやろ!?」 京太郎「なんか今日整備だかなんかで付かないらしいですよ」 竜華「こんな中で部活とか無理やろ!怜とか動かなくなるで!」 京太郎「ああ……手遅れでした」 怜「保健室の布団あったかいわー」 竜華「で、他はどこ行ったん?」 京太郎「さすがに寒すぎるんで休みでもいいって監督が言って、ほとんど帰りましたね」 京太郎「でもレギュラーの3人はいますよ。今はカイロとかあったかい飲み物買いに行きましたけど」 竜華「で、京太郎は?」 京太郎「いや、こういう時こそ隅々まで綺麗に掃除できるんで」 竜華「あのな……働きすぎやで?今帰っても誰も文句言わんよ?」 京太郎「いいんですって。こういうの好きですし、これでみなさんが喜んでくれるんなら十分ですよ」 竜華「ホンマにもう……」 京太郎「それと竜華さん、どうぞ」学ラン 竜華「へ?」 京太郎「俺は体動かして温まってきましたし、無いよりいいですよ」 竜華「ええの?じゃ、ありがたく」 竜華「……あったかい」 京太郎「さっきまで着てましたしね」 竜華(ホンマあったかいわ……それに京太郎の学ランやし) 竜華(京太郎に抱きしめられてるみたい……京太郎を感じるなぁ……) 竜華「……ありがとな」 カンッ!! おまけ セーラ「帰ったでー!」 泉「もう、いきなり走りださんでくださいよ」 浩子「全く、……ホンマ……やわ」 竜華「おー、おかえりー」学ラン着用中 京太郎「早かったですね」学ラン無し セーラ「……なんで京太郎脱いどるん?」 泉「いや、清水谷部長に着せてあげたんでしょう」 浩子「ほほう……あ、うちも寒なってきたなー」 竜華「え?」 泉「ああ、そういやうちも……」 セーラ「そーいや俺も」 竜華「あんたは嘘やろ!」 浩子「という訳で貸して下さい」 泉「そーです。平等にいきましょ」 セーラ「いっそ竜華剥く?」 浩子「なるほど」ワキワキ 泉「了解しました!」ワキワキ 竜華「ちょ、ま、やめ……浩子何スカートに手ぇかけて……やめ、寒い……そっちまで脱がすなー!!」 京太郎「……役得役得」 カンッ!! おまけ2 別バージョン 竜華「ツモ!」 泉「あっちゃあ……駄目やった」 セーラ「竜華今日は調子いいなー」 浩子「ホンマですね。最高状態と同じかそれ以上ですよ」 竜華「今日のうちは一人やないからな!」 セーラ「また怜かー?」 竜華「今日は……ここに京太郎がおるからな」自分の胸叩く 浩子「ちっ、のろけか」 泉「あはは……抱きしめられたとかそんなんですかね」 竜華(昨日京太郎元気やったからな……まだ中に残っとるわ) 竜華(あ、アカンたれてきた……もう、またトイレいかんと) カンッ!!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6166.html
1 名前: ◆5mnfjK5ySU[sage saga] 投稿日:2014/01/05(日) 22 58 05.95 ID ibH80Pgx0 [1/11] 京太郎SSです。苦手な方はブラウザバック推奨。 元々は2chの京太郎スレで書いていましたが長く書けそうだったので、こちらでスレ立てしました。 なので少し2chで書いたものと同じ内容のものがありますのでご了承ください。 色々とおかしな部分は気にしないで下さい。 安価も程々にあります。できる限りは安価通りにしますが無理なものは再安価になります。 エロネタは程々に。
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6409.html
京太郎「中堅戦はあっさり終わったな」 京太郎「今回はエイスリンさんまでいくといいけど、そしたら淡に当たるのか……」 恒子「ヘイ少年、君もしかして三箇牧の生徒だったり?」 京太郎「誰ですかあなた……って!福与アナじゃないですか!」 恒子「お?やっぱ知ってる?いやースーパーアナウンサーは辛いねー」 京太郎「朝のふくよか占い毎日見てます!」 京太郎「……それで、どうして俺が三箇牧だと?」 恒子「ああ、君、個人戦出るでしょ?」 京太郎「ええ、一応」 京太郎「まさか出場選手全員のことを知っているとかですか?」 恒子「そのまさかだけどちょっと違うんだな」 恒子「なんとなく覚えてるだけ、だから名前まではわからないんだよ」 京太郎「それでも凄いですよ!流石ですね!」 恒子「いやぁ、そう言われると照れるねー」 恒子「そうだ!連絡先交換しない?」 京太郎「アナウンサーがいいんですか?そんなこと」 恒子「すこやんにちょっと自慢するだけだよ」 京太郎「わかりました、じゃあ」 恒子「ありがと、君、名前は?」 京太郎「須賀京太郎です」 恒子「そうか、須賀くんか!応援しておくよ、それじゃねー」 京太郎「さようならー!」 恒子(年頃の男子高校生の連絡先ゲットー!) 恒子(すこやん羨ましがるだろうなー) ――――――――――――― 憩「亦野ちゃん元気にしとった~?」 誠子「おかげさまで」 憩「そら良かったー」 灼(この人が全国2位、荒川憩) 灼(……努力する) 哩(余裕あるけん、縛り少なめで行く) 憩(楽しみやな、頑張るで!) 誠子(三箇牧を釣り上げる!) 誠子(勝ってやる!) 副将戦開始 誠子 42000 哩 67500 憩 204100 灼 86400 哩「ツモ、1000・2000」 哩(リザベーション成功!) 誠子「くっ……」 誠子(出鼻をくじかれた!) 東2局 誠子 43900 親 哩 68900 憩 199200 灼 88000 憩「ツモ!1300・2600!」 誠子(また和了られた……) 哩(相変わらずみたいだな) 灼(……) 東3局 誠子 42600 哩 66300 親 憩 204400 灼 86700 誠子「ポン!」 誠子(部長3人相手……上等!) 誠子(私だって負けるわけにはいかないんだ!)トン 哩「ロン、16000」 誠子「うっ……」 哩(縛ればよかった……) 灼(3000点……逃げる!) 東4局 誠子 26000 哩 83500 憩 204100 親 灼 86400 憩「ロン、1000」 誠子「……はい」 誠子(これじゃあいつもの対局みたいだな……) 誠子(淡に、後輩に負担をかけるのか……) 誠子(そんなの、嫌だ) 南1局 親 誠子 25000 哩 83500 憩 205100 灼 86400 同コンマのため、流局 誠子(流れたか……) 誠子(次こそは!) 哩(2発目……) 南1局一本場 親 誠子 25000 哩 83500 憩 205100 灼 86400 哩(リザベーション―――4!) 憩(気持ちよさそうな顔しとるなぁ……) 憩(でも、ウチも負けるわけにはいかないんや)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 哩「くっ!」 哩(ここで使うんか?荒川!) 灼(……これ) 憩「ロン!リーチ一発裏1、6700!」 灼の【ボウリング打法】がレベルダウンしました 哩(失敗……もう1回!) 南2局 誠子 25000 親 哩 83500 憩 211800 灼 79700 哩「ツモ、2600オール」 哩(リザベーション、成功!) 誠子(まだだ、まだやれる……) 灼(新道寺を捲る!) 南2局一本場 誠子 22400 親 哩 91300 憩 209200 灼 77100 同コンマのため、流局 南2局二本場 誠子 22400 親 哩 91300 憩 209200 灼 77100 憩「ツモ!500・700!」 照「――――というわけ」 エイスリン「ナルホド」 照「ここまでに2回成功して1回失敗してる」 照「東1局と南2局には注意して」 エイスリン「ワカッタ!」 南3局 誠子 21900 哩 90600 親 憩 210900 灼 76600 哩(リザベーション……まだよか) 憩(これで、機能停止や!)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 灼(リーチ……!) 憩「カン!」 誠子(なんだよ、この気迫……) 憩「ツモ!2000オール!」 憩「まだまだ続くで!」 南3局一本場 誠子 19900 哩 88600 親 憩 216900 灼 74600 誠子(何だこれ、有効牌が来ない) 誠子(役牌もバラバラ、運が無くなったみたいだ) 誠子(でも、私なら和了れる!) 誠子「ポン!」 誠子「チー!」 誠子「ツモ!400・600!」 誠子(オーラスだ!) 哩(こんば状態で挑むより、姫子に託すば確率がある) 灼(何が、起きてる?) 南4局 誠子 21300 哩 88200 憩 216300 親 灼 74200 誠子(オーラスも和了る!) 誠子「ポン!」 誠子「ポン!」 誠子「ポン!」 誠子「ツモ、1000・2000」 誠子(淡、後は頼んだぞ) 哩(跳満キーと倍満キー、この点差なら勝てる) 灼(一回も和了れなかった……) 灼(ハルちゃんもこんな感じだったのかな) 副将戦終了 三箇牧 215300 (+15100) 新道寺 87200 (+22300) 阿知賀 72200 (-16800) 白糸台 25300 (-20600) 恒子「副将戦終了ー!」 恒子「1位の三箇牧は失点を取り返し順位をキープ!」 恒子「新道寺は倍満を白糸台に当て、2位!」 恒子「阿知賀は何もできず3位に」 恒子「白糸台はまたもや凹み、4位となっています」 健夜「荒川選手のリーチは相変わらず特異ですね」 健夜「まるでその役で和了れることがわかっているかのようで「いよいよ大将戦!」」 恒子「これから休憩だけど、チャンネルはそのまま!」 健夜「って聞いてよー!」 ――――――――――― エイスリン「イッテキマス!」ムフー 照「頑張って」 郁乃「エイちゃんなら大丈夫やで~」 咏「私みたいに失点してくんなよな」 エイスリン「ウン!」 エイスリン「オマカセアレ!」 エイスリン「ジャアネ!」 京太郎「あ、送っていきますよ!」 灼(焼き鳥……3位に落ちちゃったし) 灼(最悪) 灼(最悪だなぁ……)ズーン 京太郎(ん、あの人たしか阿知賀の……そうだ鷺森さんだ) 京太郎(落ち込んでるみたいだな、失点したんだしそりゃそうか) 京太郎(ちょっと話しかけてみよう) 京太郎「あのー」 灼「なに?誰?」 京太郎「須賀京太郎と云います、今の試合を見てました」 灼「あっそ、だから?」 京太郎「あまり落ち込まないでくださいね!俺応援してますから!」 灼「三箇牧の人が私を応援しててもいいの?」 京太郎「ど、どうしてそのことを!」 灼「浜名湖で玄たちと一緒にいたじゃん」 京太郎「あ、たしかに」 灼「はぁ……帰ろ」 京太郎「でも、応援してるのは本当ですから!」 灼「わかったよ、ありがとね」 ――――――――――――― エイスリン「アワイ!」 淡「エイスリン久しぶり~!」ダキッ 淡「大将戦頑張ってね!」 エイスリン「エ?」 淡「どうせ私が勝っちゃうからさ!」 姫子「そな自信どこから……」 穏乃「よろしくお願いします!」 大将戦開始 親 姫子 87200 ※跳満キー持ち エイスリン 215300 穏乃 72200 淡 25300 姫子「ロン!18000!」 淡「えっ!?」 淡(あと7000点しかないの?) 淡(いきなり極限だけど……) 淡(いーじゃん!いーじゃん!新道寺!) 穏乃(やばいやばい、早く追いつかないと決勝に行けない!) エイスリン(ウゴケナイ……) 東1局一本場 姫子 105200 エイスリン 215300 穏乃 72200 淡 7300 エイスリン「ロン!6700!」 姫子「はい」 淡(みんな破ってくな……まあまだいいけど) 東2局 姫子 98500 親 エイスリン 222000 穏乃 72200 淡 7300 淡「ツモ!500・1000!」 淡(いつも通りやらなきゃね!) エイスリン「ウゥ……」 淡「まだまだ行くよ!」 東3局 姫子 98000 エイスリン 221000 親 穏乃 71700 淡 9300 エイスリン「ツモ!1000・2000!」 淡(まだ動けるんだ……) 淡(これ以上はもう失点しないよ!) 恒子「三箇牧のエイスリン・ウィッシュアート止まらない!」 健夜「ウィッシュアート選手は過去の牌譜が非常に少ないです」 健夜「彼女は13巡目以内にテンパイすることが多いですね」 健夜「打点が高い、とか目立った和了りは少ないけれど」 恒子「なんかあの子の理想通りみたいな感じだよね」 健夜「そう、なんかそんな感じ」 東4局 姫子 97000 エイスリン 225000 穏乃 69700 親 淡 8300 エイスリン「……」トン 淡(ノーテン……) 淡(こんなとこで終わってられない!)トン 【圏外射撃】発動! エイスリン「??」 淡(エイスリンに負荷をかけて) 淡(もう一回!) 和了判定まで戻ります 淡(テンパイ来たこれ!) 淡「ツモ!2000オール!」 エイスリン(?) 穏乃(まだだ、まだ、まだ) 東4局一本場 姫子 95000 エイスリン 223000 穏乃 67700 親 淡 14300 エイスリン「ロン!2300!」 穏乃「は、はい!」 穏乃(この人強いなぁ……) 穏乃(ああ、燃えてきた!) 【インフレーションギア】がレベルアップしました エイスリンに飛び火しました 南1局 親 姫子 95000 エイスリン 225300 穏乃 65400 淡 14300 淡(またノーテンかー) 淡(またエイスリンが和了りそうだし) 淡(はぁ……)ゴッ 【圏外射撃】発動! 和了判定まで戻ります 淡(もともと字牌ばっかで困ってたんだけど) 淡(これならいけるかな) エイスリン(マタ、ウゴケナイ) 穏乃(負けない!負けたくない!) 姫子(次まで持てば……!) 淡「ツモ!字一色!8000・16000!」 東東南西西北北白白發發中中 ツモ:南 菫「大七星、か」 やえ「あいつにピッタリの役だと思っていたが、まさかこの局面で和了るとはな」 南2局 姫子 79000 親 エイスリン 217300 穏乃 57400 淡 46300 姫子「ツモ!4000・8000!」 穏乃(ちょっと、え、嘘でしょ?) エイスリン「オヤッカブリ……」 淡(新道寺凄いなぁ、でもまだまだ!) 淡(大逆転劇はこっからだよ!) 南3局 姫子 95000 エイスリン 209300 親 穏乃 53400 淡 42300 淡(新道寺がまた和了りそう……) 淡(もったいないけど、負けたくないもんね!)ゴッ 【圏外射撃】発動! 和了判定まで戻ります 淡「ロン!24000!」 姫子「へ?」 淡「あと5000点!」 恒子「凄いぞ大星淡!怒涛の追い上げを見せています!」 健夜「彼女はツモを完全に操っている、そのように思えます」 健夜「現に今までウィッシュアート選手や鶴田選手が一向聴になったときから彼女の手は速くなり」 健夜「逆にウィッシュアート選手たちはテンパイからどんどん遠ざかっているように思えました」 健夜「龍門渕の天江衣選手と少し似た雰囲気がありますね」 穏乃(親は流れた、でも新道寺との点差は18000点) 穏乃(倍満以上を当てれば勝ち) 穏乃(勝てる、勝てるんだ!) 【インフレーションギア】がさらにレベルアップしました 【願望描写】のレベルが元に戻りました 南4局 姫子 71000 エイスリン 209300 穏乃 53400 親 淡 66300 穏乃(できた!高目でジュンチャンピンフ二盃口ドラ2) 穏乃(これを和了れば……)スチャ 穏乃(捨てる牌が無い……あれこれツモってんじゃない?) 穏乃(やっばいどうしよ、もう一回!) 穏乃(状況を整理しよう、えーっと) 一二二三三778899⑨⑨ ツモ:四 穏乃(とりあえず四萬を切っておこう) 穏乃(これで一萬をツモれるといいんだけど……) 淡「チー」 淡(阿知賀、どうして負荷が効いてないの?) 淡(嘘でしょ、これじゃあ、このままじゃ)トン一萬 穏乃(あと2枚……) エイスリン(テンパイ、デキナイ)グスッ エイスリン(コレデ、イーシャンテン……)トン一萬 穏乃(やばい、あと一枚しかない!どうしよ!) 穏乃(お願い!来て!)スチャ 穏乃(来ないよね……)トン 淡(今は新道寺から点を取ることに集中しよう)トン 姫子(逃げ切る!)トン エイスリン(umm……) エイスリン「カン!」 淡(ここでカンって、どういうことよ!) 穏乃(ドラ乗った!このまま、お願い、来て!)スチャ 穏乃「よし!」 穏乃「ツモ!平和ジュンチャン二盃口ドラ4!」 穏乃「6000・12000!」 大将戦終了 三箇牧 203300 (-12000) 阿知賀 77400 (+5200) 新道寺 65000 (-22200) 白糸台 54300 (+29000) 恒子「準決勝決着!!」 恒子「決勝への進出を決めたのは!」 恒子「オーラスで大逆転を果たした阿知賀女子学院と!」 恒子「先鋒戦から1位をキープし続けた三箇牧高校!」 恒子「白糸台高校の大星淡が驚異的な追い上げをするものの一歩及ばず、三連覇の夢は潰えました!」 健夜「個性的な選手ばかりで良い試合でしたね」 健夜「大将戦オーラスでの高鴨選手の和了には目を見張るものがありました」 健夜「決勝戦も実に楽しみです」 恒子「決勝戦は明後日!」 恒子「決勝戦前半はご覧のチャンネルで!」 ――――――――――――――― 京太郎「お疲れ様でした」 エイスリン「ゴメンネ……」 京太郎「どうして謝るんですか?」 エイスリン「テン、トラレタカラ……」 京太郎「誰も怒りませんよ、淡から逃げ切ったんですしもっと胸張りましょうよ!」 エイスリン「……ウン!」 京太郎「じゃあ戻りましょうか」 ――――――――――――――― 淡「…うぐっ…ぐすっ……」ポロポロ 淡(勝てなかった……やえ先輩たちにあんなに大見得きって来たのに) 淡(これで、終わりなの……) やえ「こんなところにいたのか」 菫「まったく、さがすこっちの気にもなってくれ」 淡「やえ先輩、菫先輩」グスッ 誠子「見つかったんですか?」 尭深「心配したよ」 淡「たかみ先輩たちも……っ」ポロポロ 淡「みんな……ごめんなさい」 菫「何を言っているんだ、淡はよくやったよ」 やえ「私たちが不甲斐なかったんだ」 やえ「一年生の淡に負担をかけてしまっていた」 やえ「私の方こそすまなかった」 菫「すまなかった」 淡「うっ、うえっ……っ……」ポロポロ 尭深「淡ちゃん、みんなと帰ろ、ね?」 淡「うっ、ん……」 夜 京太郎「ただいまですー」 竜華「お帰りー」 京太郎「なんだかすごく久しぶりに帰ってきた気がする……」 竜華「なあなあ京くん、何かして遊ばへん?」 京太郎「まあ、いいですけど」 京太郎「何か、って何するんですか?」 竜華「あー……京くんの好きなことでええでー」 京太郎「うーん、それじゃあ…………」 竜華「ツイスターゲーム?」 京太郎「はい!」 竜華「でもマットとかどうすんの?」 京太郎「たしかフロントに行けば借りられたはずです」 竜華「ならルーレットは?」 京太郎「2人用のルーレットのアプリがあるらしいですよ」 京太郎「この前郁乃さんがくれたんです」 竜華「なんやそれ……」 京太郎「次は左足を青です」 竜華「はいは~い」 竜華「次は右手を緑んとこやって」 京太郎「はいよっと」 京太郎「あ」 竜華「えっ?」 京太郎(竜華さんの顔が近い……なんだかいい匂いもするし) 京太郎(流石はツイスターゲーム!) 京太郎「次は左手を赤に、だそうです」 竜華「ん……っと」 竜華(こ、これ、ウチが京くんの下におる?) 竜華(この体勢、なんか嫌やな……) 竜華「次、左手を青に、やって」 京太郎「はい」 京太郎(俺が竜華さんに覆いかぶさってる体勢……) 京太郎(いやいやダメだ!そんなことは考えちゃダメだ!) 竜華「京くん……次」 京太郎「あ、はい、えーっと右手を黄色、だそうです」 竜華「ん、もうちょい……」ズコッ 竜華「あ!」 京太郎「え?」 ドシーン 京太郎「すみません、倒れちゃいました……」 竜華(あれ?ウチ、ひょっとして……) 京太郎(これじゃあまるで俺が……) 京太郎(背中から押し倒してるみたいだ) 竜華(後ろから押し倒されてる……!?) 京太郎「す、すみません!」 竜華「ううん!こっちこそ!」/// 【7日目】終了 【インターハイ 8日目】 京太郎「おはようございます」 竜華「お、おはよっ!」プイッ 京太郎(あの後からなんだか気まずいな……) 京太郎(さて、何をしよう) 京太郎「竜華さん」 竜華「な、なんや」プイッ 京太郎「また遊びましょう!」 竜華「は……?」 京太郎「昨日、あんなことしてしまったのは謝ります」 京太郎「だから今日は仲直りのために遊びましょう!」 竜華「べ、別に、ええけど……」 竜華「ツイスターはもう嫌やで」 竜華「マリオパーティー?」 京太郎「DSliteなら郁乃さんが8台くらい持ってたんで」 竜華「なんでそんなに持っとるんやあの人……」 京太郎(竜華さんとだけだと気まずいからな……誰を誘おう) 照「ルールはどうするの?」 京太郎「じゃあバトルロイヤルにするか」 憩「えー!ウチタッグマッチがええ!」 憩「京太郎くんと組みたい!」 照「京は誰にも渡さない」 京太郎「バトルロイヤルで」 憩「え~!」 竜華(2人とも京くんと仲ええな……) 竜華(羨ましいな……) 1位 憩 2位 照 3位 京太郎 4位 竜華 京太郎「全然だめだ……慣れてないからなのかな……」 竜華(集中できへんかった……はぁ……) 憩「ウチが1位ですーぅ!」 照「あと1枚……」 憩「ほな1位ボーナスや!京太郎くんに命令するで!」 京太郎「えっ、そんなの聞いてませんよ」 憩「言わなかったからな~」 憩「命令はデートや!」 照「は?」 竜華「は?」 憩「インターハイ終わったあと2日くらい残るらしいやろ?」 憩「せやから、どうや?」 京太郎「どうって、命令ですし……金ないですけどいいんですか?」 憩「ええでええで」 京太郎「じゃあ、行きましょうか」 憩「京太郎くん大好きや!」 竜華「」ムッ 照「」ムムッ 照「ねえねえ清水谷さん」ボソボソ 竜華「なんや?」ボソボソ 照「個人戦」ボソボソ 竜華「……りょーかい」ボソボソ 照「憩、特訓しに行こ」 憩「わかったで、京太郎くんバイバイ~」 竜華(仕返しや!) 京太郎「デート……初デート……」ブツブツ 竜華(むっ) 京太郎「さてと、昼飯食べに行くか」 京太郎「というわけでサイゼリヤとうちゃーく!」 竜華「いつもサイゼリヤなんやな」 京太郎「少しあったかくないので……」 竜華「まあさっさと入ろか」 京太郎「そうですね」 メニュー 東北風グラタン 関東風ドリア 中部風カルボナーラ 関西風タコのカルパッチョ 九州風ハンバーグ 京太郎「たった500円でこの味、この量」 京太郎「生きててよかった……」 竜華「大袈裟やなぁ、あ、ソースついとるで」フキフキ 竜華「うん、取れたな」 京太郎「竜華さんはカルボナーラですか」 竜華「おしゃれやろ?」 京太郎「竜華さんもソースついてますよ」フキフキ 竜華「お、おおきに」 京太郎「いえいえこのくらい」 ナンダヨアレ イチャイチャシテルワネー セッソウナイワネー チクワダイミョウジン ネー 竜華「…………///」 京太郎「き、気にせず食べましょうよ」 竜華「うん……」カァァ 京太郎「周りの視線が痛かった……」 京太郎「何をしよう」 京太郎「そういえば、淡と遊びに行く約束をしてたな」 京太郎「誘ってみるか」ピッ prrr prrr prrr prrr ガチャ 淡『はい?』 京太郎「須賀だけど、淡今暇か?」 淡『おかげさまで』 京太郎「じゃあ俺と遊びに行かないか?確か約束してたろ?」 淡『あああれね!憶えててくれたんだ!そだねー、何して遊ぼっか』 淡『わかった、じゃあ○○駅に集合ね』 京太郎「了解、じゃ」ピッ 京太郎「ここが淡のおすすめの場所なのか?」 淡「うん」 京太郎「ただの公園みたいだけど」 淡「私らしくないって?」 京太郎「……まあ」 淡「ここって色んな人がいるんだよね」 淡「近所のがきんちょたち、おじいちゃんとかおばちゃん」 淡「みんな顔も背丈も口調も違う」 淡「性格も声色も」 淡「こんな、あんまし大きくない公園でも世界はあるんだなっていつも思うんだ」 淡「それだけ多くの人がこの世界にいるわけで、自分もそのうちの一人なんだ、ってわかった」 淡「それが昨日のことなんだけどね」 淡「ごめん……楽しくないよね、こんなの」 淡「まだ引っ張っちゃってんのかな…………」 京太郎「そうか?」 京太郎「俺は別にいいと思うぞ」 京太郎「淡のことがもっとわかった気がするし、淡の言うこともなんだかわかる気がする」 淡「京太郎……」 京太郎「それとさっきから言おうと思ってたんだけど」 京太郎「目、腫れたまんまだぞ」 淡「あはは、わかってるよ」 淡「もう大丈夫!スミレとは違って京太郎に励まされるほどヤワじゃないからね!」 京太郎「ど、どうしてそのことを」 淡「細かいことはおいといて、今度は京太郎のことを知りたいな!」 京太郎「俺のことか?」 淡「うん!」 ―――――――――――― 京太郎「あの後俺は何を話していたんだろう」 京太郎「そういう自分の考えみたいなのを話すのはあんまり得意じゃないんだよな……」 夜 京太郎「餃○の王将に来たぞ!」 淡「大阪○将とたまに被るよね」 照「あれ、京?」 京太郎「照も来てたのか?」 照「うん、大食いに成功で代金なしなんだって」 京太郎「なにっ!?」 照「あと10分以内に食べきれれば代金なしで、現金1000円がもらえるらしい」 京太郎「なんだと!?」 照「それと、どうして大星さんと一緒にいるの?」ジトッ 京太郎「ちょっと遊んでたんだ」 淡「初めまして!大星淡といいます」 照「よろしく、個人戦楽しみにしてる」 淡「私もです!」 メニュー 大食い餃子セット 1000円 餃子・チャーハンセット 600円 餃子一人前 300円 チャーハン 400円 ラーメン 500円 京太郎「大食いにチャレンジするぞ!」 照「喧嘩上等」 淡「私も頑張るよ!」 「こちら、大食い餃子セットになります」 「ご健闘を祈ります」 照「このために朝と昼を抜いてきたんだ、食べきる!」 淡「女子高生の胃袋なめないでよね!」 京太郎(量多いな、大丈夫かな……) 照「やっと食べ終わった……」ゲフッ 淡「うそっ!まだ8分しか経ってないのにこの量を!?」 京太郎「やっばい、すごくきつい」 【さらに10分後】 淡「ごちそうさまでした」 京太郎「げほっ、ごほっ」 照「大丈夫?」サスサス 京太郎「こ、このくらい!」 京太郎「やってやる!」 ――――――――――――― 「ありがとうございましたー」 照「京、本当に大丈夫?」 京太郎「もう無理、2人とも、先に帰っててくれ!」 淡「そんな!じゃあ京太郎はどうするっていうの?」 京太郎「漢ってやつにはよぉ、戦わなくちゃいけないときっていうのがあるんだよ」 京太郎「あばよ!」ダダダダダ 照「京!」 淡「京太郎!」 京太郎(みんな、今までありがとう) 京太郎(俺、須賀京太郎の生涯に、一片の悔いなし!) 京太郎「おええええええええ」 【8日目】終 【インターハイ 9日目】 京太郎「いよいよ決勝、相手は姫松と……清澄」 京太郎「まさか決勝で咲たちと当たるとはな」 竜華「京くん、顔色悪いけど大丈夫?」 京太郎「決勝戦前、対策を怠らずに」 京太郎「決勝戦開始は正午」 京太郎「時間が無いんだよな」 京太郎「やっぱり一番対策をするべきは咲、だよな」 京太郎「だとすればやはり呼ぶべきは……」 照「それで私に」 京太郎「そうだ、一緒に頑張ろう」 照「……わかった」 照「咲を攻略する方法……」 京太郎「わかんない……」 照「槍槓ならなんとかなるかも知れないけど」 京太郎「長野の県予選でやられてるから通じにくい」 照「でも、やってみる価値はある」 京太郎「だな」 京太郎「ついに決勝戦か」 郁乃「緊張してきたな~」 咏「全然そうは見えないんだけどねぃ」 エイスリン「キョウコソハ!」 照(咲……) 照(今日は使ってみようかな……) 郁乃(善野ちゃん、負けへんで)ギッ ―――――――――――――――― 善野「ここまで来たんや、優勝するで!」 洋榎「準決ではへこんだけど、次は負けないで!」 漫「私は今の調子で」 絹恵「私も頑張るで!」 由子(よりにもよって代行の妹さん……) 恭子「ゆーこ、大丈夫なんか?」 由子「妹さん対策はバッチリなのよー」アハハ ―――――――――――――――― 穏乃「みんなでここまで来た!やっと和と遊べる!」 穏乃「みんなで勝とう!」 玄「うん!」 憧「もう一回あの小さいのをとっちめなきゃだからね」 宥「頑張ろうね」 灼「今さらだけど原村さんと当たるのって私なんだよね……」 ――――――――――――――――― 優希「うぅ~タコスがないと力がでないんだじぇ……」 美穂子「またタコさんのお弁当作ってきましたから、はい」 優希「おお!ありがたいじょ!」 久「いつもありがとね、美穂子」 美穂子「いえ、皆さんのお力になれて嬉しいです」 和(穏乃、憧、玄さん……) 桃子「いよいよ照姉とっすね!」 咲「うん、一緒に頑張ろうね」 桃子「はいっす!」 咲(お姉ちゃん……私、勝つから)ゴォッ 優希(この人が咲ちゃんのお姉ちゃんか……) 玄(この子、小さいころの憧ちゃんにそっくり) 照(決勝戦……) 漫(何か空気重いな……) 開局 親 優希 100000 照 100000 玄 100000 漫 100000 優希(東一なのにテンパイできないじぇ……) 漫(相手はチャンピオン宮永照) 漫(善野監督も戻ってきてみんなでここまで来たんや!) 漫(絶対に負けられへん!) 玄(テンパイ……宮永さんは最初は和了らない) 玄(今は攻める!) 玄「ツモ!4000・8000です」 照「…………」 【照魔鏡】発動! 【タコスパワー】がレベルダウンした! 優希「!?」 優希(今の、なんか咲ちゃんみたいな……) 漫(神代さんみたいやったな……) 東2局 優希 992000 親 照 996000 玄 116000 漫 996000 漫(テンパイきたで!) 漫(このままガン!) 漫(ドン!) 漫(ズドーン!)トン 照「ロン、1500」 漫「はい……」 東2局一本場 優希 92000 親 照 97500 玄 116000 漫 94500 照「ツモ、1100オール」 優希(和了れる気がしないじょ……) 玄(今回は守りに徹するのです!) 漫(調子悪いなぁ) 東2局二本場 優希 90900 親 照 100800 玄 114900 漫 93400 照「ツモ、2200オール」 照(咲の出番が来る前になるべく点数を削る) 照(容赦はしない) 優希(東場なのに和了れないじょ……流石は咲ちゃんのお姉ちゃんだじぇ) 玄(まだまだだよ!)フヌー 漫(東二でもうこんなに重い……) 漫(-で帰ったらまた落書きやな) 漫(よし、一発いっとくか!) 【爆撃】発動! 東2局三本場 優希 88700 親 照 107400 玄 112700 漫 91200 漫(三巡目テンパイ、でもドラなし、役もタンヤオのみ) 漫(まあええ、チャンピオンを止めたる!) 漫「リーチ」 照「…………」 照(思ったより攻めてくるの早かったな) 照(どうなるやら) 玄(先制リーチ……!) 玄(姫松の上重さん、すごい)トン 漫「ロン、3900の三本場は4800」 玄「えっ」 漫(アンタのせいで打点低いからな、このくらいはさせてもらわんと) 漫(そんで、もう一発!) 【連鎖爆撃】発動! 東3局 優希 88700 照 107400 親 玄 107900 漫 96000 絹恵「上重さん、和了りましたね」 恭子「このまま和了り続けてくれたらええんやけど」 照『ロン、1000』 由子「今日も不発なのよー」 東4局 優希 88700 照 108400 玄 107900 親 漫 95000 玄(あれ、テンパイしてる?) 玄(でもリーチはしないで……) 優希(和了れないまま、もう南入だじょ……)トン 玄「ロン!3900です」 優希「じょっ!?」 漫(人和は無しやったっけ) 照(また止められた……ぐぬぬ) 南1局 親 優希 84800 照 108400 玄 111800 漫 95000 照「ロン、1000」 照(おかしい、何かがおかしい) 照(とりあえず和了り続けよう) 南2局 優希 84800 親 照 109400 玄 111800 漫 94000 照「ロン、2900」 漫(やっぱりダメか……) 優希(タコぢからが切れたじょ……) 優希(やっぱりタコスじゃないと) 漫(まだまだ頑張るで!)フンス 玄(あれはなかなかのおもち!) 玄(今まであんまり見かけなかったけど、何か漲るよね!) 南2局一本場 優希 84800 親 照 112300 玄 111800 漫 91100 照「ロン、6100」 霞「最近照ちゃんの不調が多いわね」 京太郎「緊張してる、なんてことはないでしょうけど」 憩「でも、清澄は妹ちゃんがいるとこなんやろ?」 京太郎「そのくらいで照が緊張は無いと思うのですが……」 南2局二本場 優希 78700 親 照 118400 玄 111800 漫 91100 照「ロン、8400」 漫(ほんまに調子悪い……) 漫(打点低い、ツモ悪い) 漫(またあんときみたいなのが来れば……) 南2局三本場 優希 78700 親 照 126800 玄 111800 漫 82700 照「ツモ、3500オール」 照(今日はどれだけ抉れるか) 漫(3500オールって、ほとんど親満やないか……) 玄(まだ、-じゃない) 南2局四本場 優希 75200 親 照 137300 玄 108300 漫 79200 照「ツモ、4400オール」 玄(宮永さんの満貫) 漫(次は、跳満以上か……) 優希(絶対に止めたいじぇ!) 玄(……でも) (*1)) 南2局五本場 優希 70800 親 照 150500 玄 103900 漫 74800 照(慣れてきたとはいえ、やっぱりまだきつい) 照(リーチかけるか……) 照(狙いは、阿知賀) 照「リーチ」 玄(ドラを切れば宮永さんの裏をかける……) 玄(でも、そんなことしたら……ダメ) 玄(ここはこれを)トン 照「ロン、19500」 玄「はい……」ギュッ 南2局六本場 優希 70800 親 照 170000 玄 84400 漫 74800 照「リーチ」 漫(ダブリー……今までの片岡さん見とるみたいやな) 玄(うぅ……テンパイできないよぉ……) 漫(宮永さんの高いのを流す……そういえば二回戦のときに)トン 照「ロン、25800」 漫(そうか、そうすればええんやな) 南2局七本場 優希 70800 親 照 195800 玄 84400 漫 49000 漫(次は三倍満、38100) 漫(絶対に阻止せな!) 漫「ポン」 漫「チー!」 優希(姫松の人、急に鳴くようになったじぇ……どういうことだ?) 玄(テンパイした……ドラはまだあまり来てないけど) 玄(ここで止めないと……) 照(三倍満をドラなしでって相当難しいんだけど……) 玄「ツモ!2300・3900です!」 照(とか言ってる間に止められた) 南3局 優希 68500 照 191900 親 玄 92900 漫 46700 同コンマのため、流局 漫(連携で流そ思ったら阿知賀が和了るとはな、意外や) 漫(あとは最小失点でいく!) 優希(まだ一回も和了れてないのに、もうオーラスだじょ……) 照(ここまでかな……) 漫(あーあ、またあのときみたいになれたらなー) 漫(はぁ………っ!)ゾクッ 【爆撃】発動! オーラス 優希 67000 照 193400 玄 91400 親 漫 48200 優希(このままじゃみんなに会わす顔が……あれ) 優希(これは……) 優希「リ、リーチだじぇ」 漫(またダブリー!?) 漫(ちょ、この場面って、え?) 漫(とりあえず、これや!)トン 優希「ロン!24000だじぇ!」 漫「はいはい2400な……って、は!?」 先鋒戦終了 三箇牧 193400 (+93400) 阿知賀 91400 (-8600) 清澄 91000 (-9000) 姫松 24200 (-75800) 漫「あはははははははは、はは」 優希「おつかれだじぇ!」 照「お疲れ様」 玄「う、上重さん大丈夫ですか?」オロオロ 漫「大丈夫なわけないやろ、あーひゃっひゃひゃっひゃ、いーひっひっひ」 玄(こ、壊れてる……!) 咏「これまた次鋒で飛んじゃうんじゃねえの?しらんけど」 郁乃「いや、真瀬ちゃんはそんなに弱い子やない」 郁乃「……ほな行ってくるで~」 憩「なんいま雰囲気が違ったような……」 京太郎「あ、俺ちょっと出かけてきます」 恒子「先鋒戦終了ー!」 恒子「1位は9万得点、チャンピオン宮永照擁する三箇牧高校!」 恒子「なんとか難を逃れた阿知賀、清澄は拮抗状態」 恒子「4位の姫松は3位の清澄と7万点差!次鋒戦で巻き返しなるか!?」 ―――――――――― 京太郎「先鋒戦がやたら長く感じるのはなぜなんだろうな」 照「あ、京」トテトテ 照「いまの試合、どうだった?」 京太郎「やりすぎだな」 照「頑張ったんだよ?」 京太郎「本気でやるのは悪いことじゃないんだけど、これじゃあな」 照「むぅ……」 京太郎「まあこの後どうなるかわからないし、お菓子でも買いに行くか」 照「お菓子!早く行こう!」ダッ 京太郎「ちょっと待てってー」 ―――――――――― 由子(先鋒戦、まさか漫ちゃんが削られるとは思わなかったのよー) 由子(三箇牧対策と阿知賀対策はバッチリ) 由子(清澄対策もバッチリ、取り返すのよー) 由子「さあ始めるのよー」 宥「あの、まだ清澄の人が来てないみたいなのですが……」 桃子「私なら……「清澄はそこにいるのよー」」 宥「へ?」 桃子「はい?」 桃子「どうして私のことがわかったっすか?」 由子「自分の胸に手を当てて考えてみるといいのよー」 桃子「?」 郁乃(真瀬ちゃん、見ないうちにちょっと変わったな~)
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6436.html
エイスリンさんに初めてを捧げて、憩さんから口づけというクリスマスプレゼントをもらった夜は、当の昔に過ぎ去った 大晦日はみんなと霞さんの家で年越しそばをごちそうになって、おせちまで用意してもらった 霞さんにお年玉をねだったら俺のお年玉を狙われたのは、まあ、いい思い出だ 照は推薦を使わず、一般で関西の最高学府へ入学。エイスリンさんは大阪の大学へ入った 郁乃さんは身体を元に戻して、元の職業だったプロ雀士のメンタルトレーナーに復職した 卒業式の日は、エイスリンさんに泣きながら抱き着かれ、照に卒業祝いのお菓子をおごらされたりもした 郁乃さんには襲われかけたが、逆に襲い返そうとすると急にしおらしくなり 「えっ……え、本気……なんか?」 「私なんて、どうせおばさんやし、お、襲っても気持ちよくなんかないで」 「せやから……そないなこと……」 こんなことを頬を赤らめて目をこちらに合わせまいとしながら言ってくるおかげで、嗜虐心をそそられて本当に襲ってしまおうか迷ってしまうほどだった ちなみに、メンタルトレーナーというのは、日々削られる雀士の精神を調整する仕事らしい 941 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/10(日) 23 27 14.59 ID Lo7QWEYqo [5/5] そうして新しい春を迎えた清々荘の二つの部屋は空いたが、そこへ記念すべき後輩一号くんと二号ちゃんが入った 入学式が終わったあと、例年通り新しい二人の住人のために歓迎会を催した 二人とも麻雀をしていて、三箇牧の活躍を見て入学したらしい 一号くんはいわゆる男の娘で、二号ちゃんは綺麗系の女の子で、見た目的には麻雀部は俺のハーレムに見えるらしく、クラスの男衆からの反感を買った 結局、新たな男子部員の獲得はできず、俺と一号くんは個人戦で頑張ることとなった 女子部員は二号ちゃんも含めて三人ほどが入部し、なぜか華菜さんも入部し、新生三箇牧麻雀部の女子は千里山を破り二年連続でインターハイへの出場を果たした たまに照が霞さんの家に寄ったり、郁乃さんが押しかけてきたり、絵を描いているエイスリンさんを川辺で見かけることがあり、三人とも、やはり一年前とは変わっているんだな、という風に感じた インターハイの女子団体の部、第一シードの俺たちの初戦の二回戦の前日、憩さんは一年前以上の緊張を背負っていた あの日の憩さんは危なっかしくて、試合会場の前で車に轢かれそうにもなった 今にも泣きそうな憩さんは見るに堪えず、安心させるために強く抱きしめた 「みんながいるから大丈夫ですよ」 「俺がずっと応援しているんで、頑張ってください」 そんなことを耳元で語りかけて、キスをしてあげると、憩さんはいつもの笑顔になった 943 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 00 20 31.73 ID a4CeryH+o [1/3] インターハイは準決勝で大将の華菜さんが捲られに捲られて敗退、個人戦は、俺と憩さんで男女優勝を果たし、咏は女子の部の三位に入賞した 大阪へ帰る前に、部員全員で海水浴に行き、一年前と同じく憩さんとデートへ行った コースは一年前とほぼ同じ、下着屋には行かなかった。二人で懐かしさを感じながらぶらついているだけだったが、それでも十分楽しかった 俺たちは、友達以上恋人未満、と言う関係よりもほぼ恋人に近い関係を築いていたが、互いに告白をしようとはしなかった 憩さんと華菜さんが引退して、俺が部長、咏が副部長となり、女子は秋の新人戦に臨んだが、結果は泉率いる千里山に敗北した 顔にこそ出さなかったが、咏は責任を感じているらしく、見かねた俺は咏をかつて二人で初めて行った喫茶店へ連れて行った 「私、このままでいいんかな、て心配なんだよねぃ」 「新人戦も、個人戦もびみょーだったじゃん?」 「……こんなんで、あの子たちのこと引っ張っていけるのかどうか気になって」 「……お前の隣に、立ちたいんだよ」 俺みたいに強くなって、俺と対等になりたい、それが咏の願いだった 憩さんのようになりたいと思っていたようだ 咏の悩みを聞くこと数時間、ようやく気を取り直したらしい咏と店を出て、金木犀の香る道を歩いた なんとなく、咏の手を握ってやると、咏は口をとがらせた 「な、いきなり何すんだよ」 「秋の風も寒いよなーって」 「だからって手ぇ繋ぐかよ」 「ああ繋ぐぜ、咏の手は安心するんだぜ」 「なんだよ……それ」 ぼそぼそ動く咏の頬は、赤くなっているように見えた 944 名前: ◆r05KxLrr0E[saga] 投稿日:2013/11/11(月) 00 59 55.38 ID a4CeryH+o [2/3] 「京太郎!遊びに来た!」 「これまた珍しいですね」 「ウン!」 ある秋の休日、エイスリンさんが俺の部屋へ遊びに来た もしあの日に妊娠してしまっていたなら、今頃は俺とエイスリンさんの子どもがいたんだろうな、と考えながら昼食を拵えた エイスリンさんの日本語は流暢になっていてとても驚かされた 「京太郎にここまで上手くなったんだよ、って教えたかった!」 「凄いでしょ?」 満点の笑顔で話しかけてくるエイスリンさんは天使で、大学で変な男に絡まれていないかどうか心配になった エイスリンさんは一年前の清々荘のみんなを描いた絵を俺に見せに来たのだと言って、俺にその絵を見せてくれた 霞さんの家の前で、俺に後ろから抱き着く郁乃さん、右腕を抱く照、左腕を抱く咏、俺ら四人を見て微笑む憩さんとエイスリンさんと霞さん 霞さんの家の屋根に乗ってる猫は華菜さんだったのだろうか? その後、エイスリンさんと街へ繰り出し、部屋で夕食を一緒に作って食べた 「去年も京太郎と一緒に寝たよね」 「あの風邪うつらなかったですか?」 「ううん、うつらなかったよ」 「…………」 「…………」 「京太郎……キス、しよっか」 「えっ」 今度のエイスリンさんは小悪魔のように笑った 二年生のクリスマスには、プロ・アマ交流戦が行われず、余りある冬休みを過ごす俺の元を照が訪れた 「京、クリスマスケーキ作って」 「今もうクリスマスの8時だからな!?」 「シフォンケーキなら焼くだけでできるから大丈夫」 「この部屋オーブンとか無いし、電子レンジもそこまでできるほどじゃないんだけど」 「私と京の熱であっためればなんとかなるはず」 「無理だからな?大体お前そんなキャラだったっけ?」 照と咲は、小母さんと小父さんの長らく続いたきのこたけのこ戦争を和平に持ち込み、仲直りをさせたらしい 大晦日は家族四人で旅行に行くので、年が終わる前に俺にまた会いに来たかったそうだ 「今年は何が貰えるかな」 「今年?あの赤と白の服を着たおじさんのことか?」 「うん、去年は読みたかった文庫本とブックカバーをもらった」 「そ、そうか、今年も貰えるといいな」 「朝起きたら枕元に京との子どもがいれば満足、ナイスサンタさん」 「それはコウノトリの仕事だ」 「た、たまにはコウノトリにソリを引いてもらうサンタさんがいてもいい」 「コウノトリ酷使するなよ!ホワイトなのに腹ん中ブラックじゃねえかサンタさん!」 「…………」 「…………」 「……うわぁ、みたいな顔するのやめて」 後から聞いた話によると、霞さんが照にクリスマスプレゼントを渡していたらしい バレないようにミニスカサンタのコスプレをして、住人のみんなにプレゼントをしていたそうな ……通りであの日の霞さんの目が少し怖かったわけだ 「京は私の気持ちに気づいているよね」 「……京の気持ちも、考えも、私は多分わかる」 「京が私の方だけを見ていなくても、それでいい」 「京が私のことを好きでいてくれるなら、それで満足できる」 「こうして一緒に寝れるだけで、私は幸せになれる」 「ちっぽけな幸せだけど、このくらいが十分心地いい」 「私も京も、まだまだ子どもで、私には勇気なんてないから」 「今は……こうしている…………だけ」 「ん……」 「……胸が苦しいと思ったら、抱き着かれてたのか」 布団から少しはみ出た照の髪をさらりと撫でた 胸元に漏れる照の吐息があたたかくてくすぐったかった 憩さんや、咏、エイスリンさんと照との距離は、この一年間でもっと縮まったように思えた 郁乃さんにはほとんど会っていなかったが、ほぼ毎日メールのやり取りを行っていたので、縮まった、といえば縮まっただろう ――――俺は、どうやって応えればいいんだろう 一年間、ずっと考えてきたことだ ――――どうすれば、誰も泣かない未来をつくれるんだろう 悩んで 思って 想って 考えて ようやく、答えが出た 憩「……ほんまに、来てくれたんやな」 京太郎「憩さんと三箇牧で過ごせる最後の日に呼び出されたら、行くに決まってますよ」 京太郎「お別れ会まですることもないですし」 憩「ふふっ、京太郎くんは友だちおれへんもんねー」 京太郎「余計なお世話ですよっ」 憩「来年から、部長さん頑張ってな」 憩「ウチの跡継ぎさんなんやから、しっかりしてくれないと困るで?」 京太郎「その辺は任せてください、三箇牧の名に恥じないような立派な部長になります」 憩「うん、そら頼もしいわ」 憩「……あ、でも新入生の子に手ぇ出したらだめやで」 京太郎「出しませんよ、俺を何だと思ってるんですか」 憩「んー……女ったらし?」 京太郎「どういう認識ですか!?」 憩「だって、京太郎くん、エイちゃんとか、照ちゃんも部屋に連れ込んでたやん」 憩「咏ちゃんとも二人だけ遅くまで残って部活してるらしいし」 京太郎「そう言うと俺がすっごいいやらしい男に聞こえるんですけど!」 京太郎「エイスリンさんと照はあっちから入って来ただけで、咏とはちゃんと部室の掃除とかやってんですよ!」 憩「うん、知ってたで」 京太郎「知ってたんかい!」 京太郎「何すか、俺の今の弁解意味ないじゃないですか!」 憩「まーまー落ち着いて」 京太郎(段々憩さんが郁乃さんに汚染されていっているような気がする) 京太郎「そういや、この公園に来るの、久しぶりですよね」 憩「……京太郎くんに出会った日に来た場所やね」 憩「一緒にたこ焼き食べてるの、覚えてる?」 京太郎「ええ、間接キスしましたよね」 憩「わ、わかっててあんなこと……」 京太郎「いやーだって言いにくかったじゃないですか」 憩「それも、そうやけど……」 京太郎「二年ぶりに、たこ焼き食べますか?」 憩「……ううん」 憩「今日はたこ焼きを食べに来たわけやない」 憩「それに、正確に言うと一年半やで」 憩「去年の夏祭りのときに、みんなで食べたやろ?」 京太郎「じゃあ、本題はなんですか?」 憩「……はぁ」 憩「ずーっと、話そうか迷ってたんやけどな」 憩「それで別の話してたのに、京太郎くんど直球すぎるわ」 憩「……もう、勇気出すしかないやん、あほ」 京太郎「……すんません」 憩「ううん、構わんで」 憩「……すぅー……はぁぁ」 憩「……これから話すウチのコト、聞いてくれる?」 憩「大事な、大事なウチの話――」 憩「――ずっと伝えたかった、ウチの想い」 憩「単刀直入に言うと、な」 憩「ウチは、京太郎くんのことが大好きや」 憩「こうして、二人で一緒にベンチで座ってた頃から」 憩「ウチと京太郎くんでたこ焼きを食べていたときから」 憩「……ちゃうな」 憩「京太郎くんと出会って、励ましてもらったときから」 憩「ずっと……少しずつやけど、好きな気持ちが積み重なって来たんや」 憩「……今もこうして、胸から溢れそうになってる」 憩「ウチは、京太郎くんのことが好きで、好きで好きでたまらへん」 憩「これだけは、卒業するまでに伝えたかったんや」 憩「……あらためて、言うな」 憩「ウチ、荒川憩は――」 . .-――-. . . . ´ .` . / ヽ . . / / l ヽ ヽ . / / / / l l l . ′ . . . ′/ | ハ ト、 ヘ i l |. | 1 | .|{ ‘. ヽ\_ ; | | | | | | |-―.lハ{\ fヾ\` i l |l | | | | | |{ ヽ \ { \ \ | 八 | | | レ _ 、 `r==ミx } ∧ . 八 ヽ | r㌃⌒` ムイ } ヽ / \ヾ ,,,,,,,, , '''''''' | ノ \ / 八 ハ .... 、 「 ヽ > / / >-、 ( ノ イ l l ヾ \ 須賀京太郎のことが、大好きや -=≦ / ゝ ー ' < l ∧ |` ー---` ∠ イ ∧ ト、 ≧=r-- 1 /レ' .V / \ { ヾr‐ァ' トヘ/ ___/ \ __ / \_____ / \ /ー一ヘ / ハ ハ \/ }/ ̄} / i ヽ } } | У } ∨ .| ′ / } } .. {. / { } } . | | } ,. i i ハ } ' . | 京太郎「…………憩さん」 憩「はぁー……」 憩「ようやく、言えたわ」 憩「京太郎くんがウチの実家に来てくれたとき、本当にうれしかったんやで」 憩「去年のインターハイに励ましてくれたときも、もちろん」 京太郎「俺も、憩さんが好きです」 京太郎「憩さんが俺を思うそれよりも、遥かに俺が憩さんを想う気持ちの方が強い、ってくらいに、好きです」 京太郎「……けど」 京太郎「俺は、照や、郁乃さん、咏、エイスリンさんも好きなんです」 京太郎「みんなのことが同じくらい大好きで、同じくらいに愛していて、同じくらい恋い焦がれていたんです」 京太郎「……俺には、誰か一人だけを選ぶなんて真似、できません」 京太郎「女の人の泣き顔は見たくないですから」 憩「…………やっぱりなぁ」 憩「ええよ、わかってる」 憩「京太郎くんが他に好きな子がおるの、気づいてた」 憩「ウチも含めてみんな京太郎くんのことが大好きで、京太郎くんもみんなのことが大好き」 憩「……女の子は、矢印を見つけるのが得意なんやで」 京太郎「……俺、最近考えてたことがあるんです」 京太郎「どうすれば、誰も選ばずに、誰も泣かずに済む未来が作れるのか」 京太郎「俺なんかのために泣く人がいなくなるんだろうか」 京太郎「……自信過剰か、って話なんでしょうけど」 京太郎「それでも、みんなのことが大好きで、大切だったんです」 京太郎「そして……この間、答えを出しました」 京太郎「どうしたって誰も選べないなら、選ばなくていい」 京太郎「みんなのことが大好きだから、みんなと家族になればいい――――」 / , / / / / | | . . . / / / ' | | | | i| | . イ ' /| /| l | | | | l| | |// / | | { ' . | | } | l| | { ' 〃 | | | | ト, /| /| /| ' ∧|/ / .' , ' Ⅵ |_'. | | | | l | ' }/ }/ / .イ `\{/ / / / / { | Ⅵ≧!、,| | 、 | _/ム斗七 / . / }' ' ,イ / | { 从 | イ { しメ∧ l Ⅵ イ { し刈 `ヽ' ' }/' / /イ Ⅵ . Ⅵ Vzり \ 、 } / Vzり }/ // | 从 | \ ∨/ , / _∨∧ . ` \ , _ノ> 、_ , <//////{/{{`∧ 、 / }}//////> 、´//////////// l| ,∧ _ ∧ ||///////////>/////////////从 { 、 _ ィ -vノ ' } /'///////////// ――俺は、みんなと幸せな未来を生きたいッ!/////////////{/∧ l\ ー=≦__ , ´ /' / イ∧//////////////////////////|//∧ . \ / / /'////}///////////// 憩「……ははっ」 憩「あははっ!」 憩「やっぱりおもろいなぁ、京太郎くん」 京太郎「そうっすかね……」 京太郎「俺からも、一つ、いいですか?」 憩「うん」 京太郎「……では」 京太郎「……こんなに情けない俺でも」 京太郎「常識的に考えて、ありえない俺でも」 京太郎「途方もなくバカげている俺でも」 京太郎「それでも、憩さん――貴方は、俺のことを好きでいて、くれますか?」 捨てられないのなら、和了ってしまうしかない 例えそれが、チョンボ――――不完全な役であっても 俺には、捨てられない だから、和了る これが俺に選べる唯一の手なのだから、和了るしかない 情けなくても 常識的に考えて、ありえなくても 途方もなくバカげていても どうであろうと、俺は進む これが俺の出した答えだ 照も 咏も エイスリンさんも 郁乃さんも 憩さんも 誰も、誰一人として、悲しませない未来を作る 言ってみると大袈裟で、行おうとしても途轍もなく難しい それでも俺は、女の人の涙は見たくない そう、照を救えなかったあの日に誓った 咲とモモの涙を見てしまったあの日の俺に戒めた ようやく思い出せたあの日のようにはしたくないと決めたから 好きでいて、くれますか? ずるいな、と我ながら思い、嫌悪した そんな一言二言で、嫌いになるわけがないということは端からわかっていたことだ 憩さんなら、怒らないだろうと期待したから、こんな尋ね方をしたんだ 憩さんは、俺の目を真剣にじっと見た後、口元を綻ばせた 随分と前に見たあの笑顔を浮かべた 一年と八か月前、俺と憩さんが出会い、俺が部員を集めることを約束した後で見せたような、 俺たち二人を照らす夕日のように、 明るく、そしてあたたかい笑顔で、その緩む頬を動かした それでも、大好きやで 京太郎「…………」 憩「今通ったん、いつもの公園やね」 京太郎「そうですねー」 憩「もーそろそろ敬語なしでもええんやないの?」 憩「お父さんの挨拶もたったいま済んだことやし」 京太郎「いやぁ……なんか性分みたいなもんで、抜け切れないんですよね」 憩「まあ、お医者さんやから真面目に見えてええかもしれへんけど……」 京太郎「ん……じゃあ直してみるよ、憩」 憩「あーやっぱ京太郎くんには似合わんわ」 京太郎「いやいや、どっちやねん」 秘書「はいはい、お二人さん、もうすぐ着くわよ」 京太郎「秘書さんは十年たっても全然変わらないっすね」 秘書「余計なお世話よ」 憩「車で送ってもらってありがとうございますーぅ」 秘書「いえ、院長が憩さんのお体に負担をかけないように、と」 京憩(なんか誤解されてる!?) 京太郎(憩さんとはまだゴム無しでやったことないから、そういうのは先なんだけど……) 憩(照ちゃん、エイちゃん、郁乃さんはもうおるから、そろそろ欲しいなぁ……) 秘書「はい、到着。それじゃあ、また」 京憩「「ありがとうございました!」」 憩「……さっきな、京太郎に告白した日のこと思い出してたわ」 京太郎「俺もですよ」 京太郎「あのときの選択は、間違っていなかったのかな、って考えちゃいました」 憩「間違ってないと思うで」 憩「少なくとも、ウチは幸せや」 憩「みんなも幸せそうで、楽しそうやろ?」 憩「……これからみんなでもっと楽しくなるんやから、そんなこと考えたらあかんで」 京太郎「やっぱり、そうっすよね」 憩「あ、ウチが今日夕食作るん忘れてたわ」 憩「悪いけど、買い物行ってくるな」 京太郎「俺先に家に行ってますね」 憩「うん、みんなによろしく言うといてー」 京太郎「わかってますよー」 京太郎「しかし、ここに戻ってくるのも八年ぶりくらいかぁ」 京太郎「霞さんの代わりに大家になったけど、どんな人が住んでんだろ」 京太郎「とりあえず家に入るか」 エイスリン「京太郎?遅かったね」 京太郎「ただいま、エイスリンさん」 「パパおかえり!」 京太郎「ただいま、望」 「ただいまー!」 「ねーねーいまねーママとパパの絵、かいてたんだー」 京太郎「そうか、どれどれ」 エイスリン「上手く描けてるでしょ、絵の下手なお父さんとは違って私に似たのかもね」クスッ 京太郎「むっ、そんなことないですよ、目元だって俺そっくり、髪の毛も……」 「パパもママもきんぱつだよ?」 エイスリン「京太郎よりも髪が綺麗だから私よりね」 「ね!」 京太郎「ぐぬぬ……」 「ケイお姉さんはいっしょじゃないの?」 京太郎「ああ、憩さんは買い物に行ってるよ」 「きょうは私もごはんつくるんだー」 京太郎「そうか、そりゃ楽しみだな」 「きたいしててよね!」 京太郎「おう、頑張れ~」ナデナデ 「えっへっへ~」 エイスリン「病院はどんな感じだったの?」 京太郎「良い雰囲気でしたよ、お世話になった先生にも挨拶してきました」 エイスリン「そろそろまたお世話になりたいけど、どう?」 京太郎「もうちょい待ってくれるとありがたいかな……と」 エイスリン「たまにはみんな一緒に相手してくれてもいいのよ?」 京太郎(そっちのが尚更困るんだよなぁ) 京太郎「エイスリンさんは新作を描いてるんですか?」 エイスリン「うん、ここを描こうと思うの、もう少ししたら今日はやめるつもり」 京太郎「風邪はひかないようにしてくださいね」 エイスリン「はいはい」 京太郎(エイスリンさんが日本語を完全に習得して随分経つけど、前はカタコトだったんだよな) 京太郎(あの頃の俺からすると、今のエイスリンさんなんて検討もつかないんだろうな……) 京太郎「ただいまー」 「げっ」 照「げっ」 京太郎「お菓子抱えて何してるんだぁ?うちの作家さんとくいしんぼさんは」 照「輝を慰めるためにお菓子をあげようと思ってた」 「今日もおとこみたいな名前だなーってからかわれた」 京太郎「そうでなくてもお前らは食べすぎだ、ボッシュートです」 京太郎「テレッテレッ……おい放せ」グイッ 「放さない」 照「放してたまるか」 照「「このお菓子」」 京太郎「そんな川柳いらないから!そんなんじゃ二人とも太るぞ!」 照「輝がお腹にいたときと変わらないから、どうでも……」 「母さんは太らないタイプだったから、別に……」 京太郎「お菓子代がかさむんだよぉ……」 照「そろそろ新作書ける、ついでにタイトル戦もあるから大丈夫」 京太郎「本当に稼いでくるから何ともいえねぇ」 「私もしょうらい母さんみたいに年中家にこもっておかし食べる簡単なしごとする」 京太郎「いやそれダメ人間の一歩手前だから、やめておきなさい」 照「失敬な、たまに外にもお菓子を食べに行く」 照「この間駅前にできたクレープ屋さん行って来た、おいしかった」 「ずるい、なんで私をさそってくれなかったの」 照「京と一緒に行って来たから、輝は誘えなかった」 「それは……仕方なくもなくもなくもない」 京太郎「どっちかわからん」 照「京は莫迦だなぁ、四重否定だからすごく強い肯定、京は莫迦だなぁ」 京太郎「そんな二回も言わなくていいからな!?」 照「ふふん、隙あり」グイッ 「逃げるー」トテテ 京太郎「おいィちょっと待てぇぃ!」 京太郎「だぁーっ、疲れたぁー」 咏「ふぁぁ、よく寝たー」 京太郎「今の今まで寝てたのか?」 咏「そーそー、10時に起きたんだけど、コロッと寝ちゃって15時に起きたけどまたコロ~ッと寝ちゃってね~」 咏「17時となると、休日無駄にした感じが凄いんだよねぃ」 京太郎「そんで目ぇ覚まそうと縁側に来た、と」 咏「お前らうるさすぎるんだよ、ちょっとは労働者気遣えっつーの」 京太郎「れっきとした労働者の郁乃さんも十分うるさいけどな」 咏「京太郎が私を鳴かせてくれればもうちょい疲れも取れるんだけどねぃ、肌も綺麗になるっつうし」 京太郎「その効果はよくわからんが、咏は可愛いと思うぞ!」 咏「もう26歳なのに可愛いはどうかと思うんだよねぃ、瑞原プロはあの様だろ?」 京太郎「早く誰か貰ってやればいいのになぁ……」 咏「つーわけで、そろそろ私を大人にしろー!」 京太郎「大人っていっても、十年前と何も変わらないじゃん」 咏「こー見えても身長2cm、胸も1カップ増えたんだぜぃ」 京太郎「ごめん、よくわっかんねー」 咏「なんなら触って確かめてみるかぃ?おっ?」 京太郎「おっさんか、少しは慎みというものを……あっ、ちゃんと慎み深かったな」 咏「おぅい?今どこ見ていったぁ?」 京太郎「わっかんねー、ぜんっぜんわっかんねー」 郁乃「おとん~先に帰ってたんやな~」 「おとんただいま~」 京太郎「おかえりなさい」 郁乃「お風呂もう入ったん~?」 京太郎「たったいま咏と入ってきたところですよ」 郁乃「ほな侑佳もおとんと入りいこな~」 「わ~い!」 京太郎「ちょっ、話聞いてました!?もう入ったんですよ!」 郁乃「ま~そんなん構わんって~」 京太郎「俺に訊いた意味どこ行った!?」 「おとん~お風呂~」グイグイ 郁乃「は~や~く~」グイグイ 京太郎「どこにそんな力がぁ~~~~~っ!」ズルズル 「おとん~あたまあらってーな」 京太郎「ちゃーんと目は閉じてろよー」ワシャワシャ 「は~い」 郁乃「京太郎くんのおとんも大分様になってきたな~」 京太郎「これから一緒に住むことですし、もっと頑張っていきますよ~」ワシャワシャ 郁乃「ほな、あと二人くらい欲しいな~」 京太郎「子どもの前でそういう話はやめましょうよ」 「どういう話~?」 京太郎「なんでもないぞー」 「なんや~なんでもないんか~」 郁乃「今ならおっぱいも大きなっとるし、お母さんプレイもできるで~」 京太郎「いや、今は出ないでしょうが」 郁乃「え?出るで?」 京太郎「マジで!?」 郁乃「試してみる~?」 京太郎「ええ、是非!」 「おとん~?」 京太郎「って、何させるんですかもー!」 郁乃「ちぇっ、あとちょっとやったのにな~」 「目ぇとじるのつかれてきた~」 京太郎「今から流すからもうちょっち待ってろ~」シャー 郁乃「次は私の背中流して~」 京太郎「今度は自分でやってくださいよー?」 郁乃「そう言いながらも洗ってくれるところが大好きなんやで~」 京太郎「そういうこと言うからやりたくなるんですよ」 憩「はーい、カレーできたでー」 「私がサラダ作ったんだよ、えっへん!」 照「甘口……甘口はないの……」 「母さん、みんな中辛まで食べられるんだよ……」 照「くっ、しくじったか……」 咏「辛さ調整スティック?なんての買って来たぜぃ」 照「三袋もらう!」ドバァー 京太郎「あ、バッカお前……」 郁乃「冷める前に食べよか~」 「いただきま~す」 照「いただきます」モグモグ 照「…………っ!」 京太郎「辛さ調整って辛くすることしかできないからな、あれ」 照「咏に騙された……」 咏「へへーん、そっちが勝手にだまされたんだろ~」 エイスリン「二人とも喧嘩しないで、ご飯は仲良く食べましょ?」 咏「へいへーい」 照「ぐぬぬぅ……」 郁乃「憩ちゃんも望ちゃんの料理も美味しいなぁ~」 「ほんまやね~」 憩「そう言うてもらえると、腕によりをかけた甲斐があるってもんや」 京太郎「いやぁ、ほんっと美味いっすよこれ!」 憩「そう?そんなに褒めてくれるんやったら……ご褒美とか、欲しいなぁ」 京太郎「ご褒美ですか?」 憩「一番手っ取り早いのは……ほら、わかるやろ?」ツンツン 咏「いやいや、京太郎と今夜寝んのは私だから邪魔すんなよな」 憩「そんなん誰がいつ決めたんや?何月何日何時何分何十秒地球が何回まわった日?」 咏「さあ?知らんけど」 「憩お姉ちゃん、こどもみたいだね」 「せやね~」 咏「とーにかく!京太郎は私と寝るんだよ!」グイッ 憩「ちゃうもん、ウチが寝るんやー」グイッ 京太郎「喧嘩は止めてー♪」 エイスリン「京太郎は私と寝るのよ」グイッ 京太郎「二人を止めてー♪」 照「違う、私と」グイッ 郁乃「ほな私も私も~」グイグイ 京太郎「やめてって言ってるでしょうがぁー!」 俺がここを初めて訪れてから、もう十年の時が経つ 荒川病院を継ぐべく、某国立大学医学部へ進学し、医者となった俺は霞さんの後を継いでここの管理人になった 照はプロとしては下火となったものの活動は続けているが、今は主に作家活動をして稼いでいる。その稼ぎの大半はお菓子に変換されていくのは言うまでもないだろう 憩さんは荒川病院で看護師として働いている、地元の患者さんには老若男女問わず人気があるらしくお義父さんもそれを誇りに思っているようだ 咏も今となっては立派なOLで、お義母さんの会社を継ぐために働いている、会社帰りにコンビニで酒を買おうとするが毎度毎度店員に高校生だと誤解され買えずじまいでいつも愚痴をこぼしている エイスリンさんは自由気ままな人気画家で、日中は絵を描きながら我が家の娘三人の面倒を見てくれている。これ以上に無いまでの嫁さんだと思う 郁乃さんは教員免許を取得し、三箇牧高校に勤めて麻雀部の顧問をしている、年長者でありながら責任感の無さは相変わらずだ 憩さんの言う通り、こうやってみんなで笑いあえて、飯を食べているんだから、俺の答えは間違っていなかったんだと思う 娘三人が家族に加わった後でも、この思いは変わらなかった こんな未来をずっと前の俺は望んでいて、期待していたんだから、きっとこの先もこの思いは変わらないんだろう これから何があっても、何も無くても、ずっと変わらないんだろう 恋しあいながら 愛しあいながら 笑いあいながら いつか終わるそのときまでずっと ずっと、これから先も、ずっと 俺たちはまた、ここで生きていくんだ ――――そう、ここで、この場所で 京太郎「清々荘にて」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6055.html
京太郎「さ、出来ました」 京太郎「の、飲んでみてください」 理沙「……」ゴク 理沙「美味しい!」 京太郎「」ホッ 理沙「店開ける!」 京太郎「お、大げさですよ!」テレテレ 理沙「そんなことない」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎「もう帰らなきゃですね」 京太郎「理沙さんと一緒に暮らせたらいいのになぁ」 理沙「……!!」 理沙「今日から!」 京太郎「冗談ですよ。それに厳しいと思います。ずっと一緒だとそれだけ周りにもわかっちゃいますし」 理沙「……」ショボン 京太郎「時々お泊りする程度ならいいんじゃないですか」ハハハ 理沙「!! 土日!」 京太郎「え?」 ───────── ────── ─── 京太郎「とうとう今日泊まるんだよな」ゴクリ 京太郎「今日まで気が気じゃなかったよ」 京太郎「バイトでも何回もミスっちゃったし、初めてコップも割っちゃったよ」 京太郎「理沙さんのとこには何回も行ってるのになんでこんな緊張してるんだ」ドキドキ 京太郎「もうピンポン鳴らすだけだぞ。部屋の前まで来て何躊躇してるんだ……さぁ鳴らせ!」 ガチャ 理沙「…………」 京太郎「…………」 理沙「…………?」 京太郎「」カァァ 京太郎(なんで入ってこないんだろう?みたいな顔してるよ。絶対そんな顔してるよ。5分も前からいたなんて知らないだろうけど) 理沙「入って」 京太郎「……は、はい」 京太郎「お、お邪魔しまーす……あれ?なんか部屋こないだより綺麗な気が……」 理沙「…………」 京太郎「まぁいいや。理沙さん、この着替え入ったかばんどこ置けばいいですか」 理沙「この辺!」 京太郎「了解であります!」ビシ 理沙「」プッ 京太郎「あー、なんですか。笑うことないじゃないですかー、であります」 理沙「ブフッ!ご、ごめ!」 京太郎(謎のつぼを押してしまったよ……) 京太郎「落ち着きました?」 理沙「」コクリ 京太郎「じゃぁこれどうぞ」コト 理沙「いつの間に?」 京太郎「理沙さんが必死に笑いをこらえてた時です。まぁ前と同じ銘柄ですけどね」 理沙「……ありがと」ニコ 京太郎「ど、どういたしまして」 理沙「ん、美味しい」 京太郎「よかったです」 理沙「京太郎が入れてくれるから」 京太郎(くそ、この人反則だろ!恥ずかしいわ!) 京太郎「そうだ、麻雀教えてください。最近出来てなかったですから」 理沙「わかった」 理沙「ここ座って」 京太郎(ネト麻か。これは後ろから指摘してくれるときにささやかな胸の感触を味わえる!) 京太郎「……なんで膝の上に乗ってるんですか?」 理沙「落ち着く!」 京太郎「いやいやいや!俺は落ち着きませんよ!?」 理沙「~♪」 京太郎(駄目だ聞いちゃいねぇ。しゅ、集中できねぇーーー!!!) 京太郎「ありがとう……ございました」 京太郎(ほとんど頭入ってこなかった上に何回もきり間違えちゃったよ)トホホ カチカチ 京太郎「? あぁ理沙さんもやるんですか」 理沙「ちょっと!」 京太郎(まぁ教えるだけじゃなくて自分もやりたいよな) 京太郎(でも……この体制のままやるのかな?) 京太郎(……良い匂いするなぁ)クンクン 理沙「ん、くすぐったい」 京太郎「す、すみません」 理沙「……いい」 京太郎(匂い嗅いでてもいいってことかな?それじゃ遠慮なく)クンクン 京太郎(なんだろう?なんかおちつくなぁ……) 京太郎(にしてもあれだな。流石プロだけあって上手いな) 京太郎(なんか見てるだけで勉強になるな) 京太郎(だが……なんか別のことしたい!なんかもっと理沙さんに構って欲しい!) 京太郎(駄目かな?駄目かな?)ソワソワ 理沙「…………」カチカチ 京太郎「理沙さん理沙さん」 理沙「…………」カチカチ 京太郎「理沙さーん」 理沙「…………」カチカチ 京太郎(集中しすぎて聞こえてないや……なんかいたずらしてみようかな) 京太郎(でもあんまり過激なのもな……そうだ!)ピコン 理沙「終わった」 理沙「……?京太郎?」クル 京太郎「?」 理沙「全部一位」ブイ 京太郎「」ナデナデ 理沙「」ナデラレナデラレ 理沙「!」ハッ 理沙「どうかした?」 京太郎「」ギュー 理沙「……」 理沙「」ウルッ 京太郎「!?!?」 京太郎「ええ!!なんで泣くんですか!?」 理沙「きょうたろう……京太郎!」ダキ 京太郎「あーうー、その、ジェスチャーだけでやってみようかなっていうお遊び感覚だったというか」ナデナデ 京太郎「サイレント京ちゃんモード、なんちゃって……すみません」 理沙「……いつもの」 京太郎「?」 理沙「いつもの京太郎、が、いい」 京太郎「ほらほら、もう元通りですから、ね?」 京太郎「お詫びになんでもしちゃいますよー」 理沙「…………」ギュー 京太郎「あー……えっと、ほらギュー」ギュー 理沙「あったかい」 京太郎(俺暑いんだけどなぁ……そんなこと言い出せねぇ) 理沙「……ちょっと汗かいてる」ペロ 京太郎「ひゃお!?」 理沙「しょっぱい」 京太郎「そらそうでしょ!!ていうかなんで舐めたんですか?」 理沙「クーラーつける?」 京太郎「いや、離れたらいいんじゃ……」 理沙「……なんでも」ボソ 京太郎「クーラーでいいです、はい」 理沙「大丈夫?」 京太郎「はい、だいぶ効いてきましたしね」 理沙「ん」スト 京太郎(理沙さんは熱くないのかな?) 理沙「結構筋肉ある」サワサワ 京太郎「まぁ中学の時はハンドボールやってましたから」 理沙「辞めた?」 京太郎「ええ、特に理由はないんですけどね。強いて言うなら続けるほど夢中になれなかったからだと思います」 京太郎「やってた時は夢中だったと思うんですけどね。最後の大会で県予選まで行って燃え尽きちゃったのかもしれません」 京太郎「東京に来たのもそれが原因かも。新しいスタートがきりたかったのかもしれません」 京太郎「自分のことなのにあやふやですみません。ていうかなんでこんなこと言ってるんでしょうか」アハハ 京太郎「でも後悔はしてません。理沙さんにも会えましたから」ニコッ 理沙「……麻雀は?」 京太郎「正直わかりません。でも、麻雀をしてる理沙さんはカッコイイです」 理沙「…………」チュ 京太郎「いきなりなんですか?あ、もしかしててr、んむ」 チュ チュル 理沙「ーーぷは」 京太郎「……おかえししちゃいますよ?」 理沙「……」プイ ───────── ────── ─── 理沙「……京太郎」ハァハァ 京太郎「なんですか?」ハァハァ 理沙「おっきくなってる」サワサワ 京太郎「……男ですから」 理沙「……辛い?」 京太郎「い、いえ、大丈夫です。そのうちおさまります」 京太郎(大分やばいけどな) 理沙「……いい」 京太郎「?」 理沙「エッチしてもいい」カァァ 京太郎「……そういうのはまずくないですか?」 理沙「誰も見てない」 京太郎「隣人とか……」 理沙「防音きいてる」 京太郎「……避妊具ないですし」 理沙「買ってある」 京太郎「なんで!?」 理沙「……念の為?」 京太郎「おかしいでしょ!だいたいいつ買ったんですか!?」 理沙「遊園地の帰り」 京太郎「付き合い始めた日かよ!!」 京太郎「いや、ほら避妊具もサイズが「何種類か買った!」……なんもいえねぇ」 京太郎「ていうかなんで買おうと思ったんですか?」 理沙「いつでも受け止められるよう」 京太郎「そんな溜まってるように見えますか!俺は!」 理沙「見える!」 京太郎「……まじすか」 理沙「」コクコク 京太郎「いやまぁ溜まってるけどさ、ほぼ毎日何回か抜いてるけどさ、でもさ」ボソボソ 理沙「……」サスサス 京太郎「いや何触ってるんですか」 理沙「ちっちゃくなってきたから?」サスサス 京太郎「手止めて。ビクンビクンしちゃうから」 理沙「気持ちいい?」 京太郎「……なかなか」ボソ 京太郎「いや、そうじゃなくて。いいんですか本当に?」 理沙「大丈夫。任せて」 京太郎「……え?」 理沙「」スク グイグイ 京太郎「ちょ、理沙さん!?」 理沙「任せて!」 トサ 京太郎(お、おおお、押し倒されちゃったよ!?) 京太郎(理沙さんの下着姿……あわわわわ、結構躊躇なく脱ぐんだ)ドキドキ 理沙「脱がす!」 京太郎「いゃ!自分で脱ぎますって!あっ」 ズリ ボロン 理沙「……!?」 理沙「」プルプル 京太郎「あ、あの、無理しなくても……」 理沙「だ、大丈夫!」 京太郎(ま、任せちゃっていいのか?でも俺も初めてだし……) 理沙「い、行く!」プンスコ 京太郎「いや、そうじゃなくて。いいんですか本当に?」 理沙「大丈夫。任せて」 京太郎「……え?」 そう言うと立ち上がり俺の手を引っ張る。 力はそんなに強くないはずなのに理沙さんに引っ張られるがまま立ち上がってしまった。 京太郎「ちょ、理沙さん!?」 理沙「任せて!」 肩を押され、ベッドへと倒れこむ。 普段理沙さんが使っているベッド。 柔らかく質の高いベッドだからなのか、ほんのり甘く感じる匂いのせいなのか、俺は立ち上がろうという気力を奪われていた。 そして、理沙さんも一緒に倒れこんできたことでようやく自覚した。押し倒されたのだと。 京太郎(お、おおお、押し倒されちゃったよ!?) 目と目が交差する。 その状況に少し気恥ずかしさを感じ他のところへと意識を移す。 じんわりと汗ばんだ手。少し自分の顔をくすぐる綺麗な髪。赤らみ、少し膨らんだ頬。 理沙さんもこの状況に気分が昂っているみたいだ。 数秒、そんな体制が続いたかと思うと理沙さんはおもむろに体を起こしていき、服を脱ぎ始めた。 もともと薄着の為にそう時間はかからない。 その僅かな時間、スレンダーな体つきが露わになっていく様や、耳に届く衣擦れに興奮を覚えた。 同時に、躊躇なく服を脱いだことに驚く。 完全に下着姿になった理沙さんの姿に高鳴っているのを感じた。 理沙「脱がす!」 自分の服を脱ぎ終わったかと思ったら不意に俺のズボンに手をかけそんなことを言い出した。 いつもその言動に驚かされることはあるが、今回はさらに輪をかけていた。 京太郎「いゃ!自分で脱ぎますって!あっ」 突然のことに反応出来ず、ベルトを抜き取られズボンをずらされた。 パンツも一緒にずらされたため、ギンギンに張り詰めたイチモツが勢いよく飛び出してきた。 理沙「……!?」 その勢いに理沙さんは動きを止める。 顔を真っ赤にし、小刻みに震えている。 もしかして無理してるんじゃないだろうか? 京太郎「あ、あの、無理しなくても……」 理沙「だ、大丈夫!」 少し震えながらもゆっくりと手を伸ばしてきた。 京太郎(ま、任せちゃっていいのか?でも俺も初めてだし……) 理沙「い、行く!」 そっと、触れてきた。 自分のイチモツが興奮により熱くなっているせいか、理沙さんの手はひんやりと感じる。 ゆっくりと、形を確かめるように撫でてくる。 それにむずむずとしたもどかしさを感じ、もっと触って欲しいという欲求がこみ上げてくる。 理沙さんはというとただひたすらにイチモツを凝視し、形を憶えようとせんばかりに夢中だ。 理沙「……」 ふと動きを止めたかと思うと、包むように握ってきた。 ただ力加減がわからないのかにぎにぎと力の入れ具合を変えてくる。 京太郎「もう少し力入れても大丈夫ですよ」 理沙「」コクリ 素直に頷くその姿に少し心が安らいだ。 言った通りにぎゅっと握ってきて、ぴりっとした快感を感じる。 自分でするのとは違った気持ちよさだ。 好きな人にしてもらっているという心情も快感を助長しているのかもしれない。 理沙「おっきい……」 そう呟きながら、恐る恐る上下に扱き始める。 いつも自分でしているスピードとは段違いだが、やはり気持ち良い。 そして一生懸命に奉仕をしてくれる理沙さんの姿により一層愛おしさを感じる。 眺めていると、ふと目があった。 情熱的に、潤んだ瞳から目を離せない。 まるで磁石のように、どちらからともなく引き寄せられ、口付けを交わす。 京太郎「理沙さん……」 理沙「……もっと」 自分が言い出す前にキスをしてくる。 理沙さんも欲望を俺にぶつけているだけなのに同じことを思っていたようだ。 まるで心が通じているかのようで、嬉しい。 何回も、ずっと触れ合っていたいと言わんばかりにキスを繰り返す。 そうしている間も理沙さんは手を止めないでいた。 徐々に快感が高まり、上ってきている。 理沙「気持ちいい?」 京太郎「はい…」 何か他のことを言えれば良かったのだが、痺れるような快感が言葉を阻害する。 そこに麻薬のようにキスが、理沙さんの唾液が染み込んでいく。 気持ちいい…… ふと目を降ろすと、理沙さんの下着に染みができていることに気付いた。 甘美に染まってきている空気に興奮しているみたいだ。 濡れ始めている秘部へと手を伸ばす。 理沙「っん」 少し触れただけなのに、もれた甘い吐息。 もっとその声を聞きたくて、下着の上から割れ目を何回もなぞる。 感度が良いのか、断続的に声をもらした。 理沙さんの扱く手もスピードをあげてきた。 気持ちが高まり、息は上がり、完全に二人の世界に没入する。 お互いの分泌した液で手がぐっちょりと濡れてきた。 キスを繰り返し、頭を麻痺させ、気付けばもう夢中。 精液がこみ上げてきたことによってようやく自分も理沙さんも出来上がってることに気が付いたのだ。 京太郎「理沙さん、俺もう……」 すっと俺のイチモツを触ってないほうの人差し指を伸ばしてきて俺の口元を押さえる。 ただ押さえられただけなのに、その動きがどれほど蠱惑的に見えたことか。 理沙「任せて」 そう言うとベッドの横に置いてある棚へとずりずりと移動していき、中からコンドームをとりだした。 とうとうしてしまうんだな――― そう実感しながら脱ぎ忘れていたシャツを脱ぎ捨てた。 戻ってきた理沙さんはコンドームの入っている袋を開ける。 コンドーム自体に潤滑油がついているのか妙なテカリかたをしていた。 そのゴムをイチモツにあてがうとクルクルと綺麗に装着してくれた。 あまりに早く、自分で着けると言えないまま着けられてしまったことに気恥ずかしさを感じる。 理沙「……い、いく」 京太郎「は、はい」 理沙さんの妙な気迫に押されされるがまま。 けれども自分も初めてなのでどうしたらいいかわからないのだ。 理沙さんは下着を脱ぎ、無造作に置いて俺に跨る。 反り返ったイチモツを自分の秘部にふれさせ、慎重に位置を調整する。 静寂が心臓の音を加速させる。 部屋に響くのは二人の息遣いだけで邪魔をするものは何も無い。 ずぶずぶと、俺のイチモツは理沙さんの中へと飲み込まれていく。 一瞬、理沙さんは顔をしかめて動きを止めた。 薄々気付いていたが、やっぱり初めてなんじゃ―― そう言う間もなく、理沙さんは一気に腰を沈めた。 理沙「っ!!~~~~~!!!!」 京太郎「んっ…理沙さん、へいき、ですか?」 そんなわけない。きっとかなり痛いであろう。 繋がった部分を見ると俺のイチモツは丸々飲み込まれていた。 そして、血が流れていることに気付いた。 それは初めての証だった。 苦悶の表情とその血が痛さを物語っている。 俺のお腹らへんに手をついて姿勢を保っていた理沙さんだが、耐えられなくなったのか胸元へと倒れこんできた。 それをそっと抱きしめる。 京太郎「……キス、しましょう」 理沙「はぁ…はぁ…わかった……」 自分に出来ることと言えばこのくらい。 頑張っている理沙さんに目一杯キスして目一杯抱きしめて痛みを和らげてあげよう。 少し溢れていた涙を拭ってあげ、優しくキスをする。 自分は下になっているため理沙さんの髪はあたってこそばゆいが、それすらも心地よく感じる。 今、この人の全てを味わってるんだ。 髪も、唇も、体も、そして心も。 この人の全てを全身で味わっている。 時間を忘れるほどキスを夢中でしていた。 理沙さんも余裕が出てきたのか、舌を食んだり吸ったりしてくるようになってきた。 時折「好きです」と耳に囁きかけると、おかえしといわんばかりに俺の耳元で「好き」を繰り返してきた。 そんなことを何回か繰り返した後、ふと数秒見詰め合って動きを止める。 そろそろ動く。 言わなくてもどうするか伝わってきた。いや、自分がそうしたくて相手にそれが伝わったのか。 どちらにせよ次にどうしようかお互いにわかっているのだ。問題は無い。 理沙「ん……ぁっ……」 自然とお互いに動き始め、相手を気持ち良くしようとする。 吐息が交じり合い、温度を高めあう。 密着した体を抱き寄せながら、腰を動かす。 乱れた髪を掻き分け、キス、キス、ただひたすらに繰り返す。 理沙「きょう、たろう!んっ…京太郎!」 京太郎「はぁ…はぁ…理沙さん!」 名前を呼び合いながら、乱暴に、情熱的にキスをする。 腰を動かすスピードも上がってきた。 上も下も、お世辞にも綺麗とは言えない水音が響く。 ベッドの軋む音。桃色の吐息。野生的な水音。その全てが脳を犯していく。 理沙さんとの性行為を彩り、満たしていく。 京太郎「はぁ…ん、理沙さん、そろそろ、イきそうです!」 理沙「ん…ぁん……わかった…っ…!」 息も絶え絶え、そういうのが正しいのだろう。 途切れ途切れに自分が射精欲にかられていることを伝えると、理沙さんはより激しく動き、きつく抱きしめてきた。 自分もそれに応じて激しく動く。 パンパンパンと、まるで手で何かを叩いてるような音が鳴り響く。 京太郎「理沙さん!理沙さん!」 理沙「きて」 優しく、先ほどまであんなに激しく動いていたとは思えないほど優しく頭を抱きかかえ、胸へと引き寄せられる。 その瞬間、俺は勢いよく射精をした。 普段のオナニーなんかとは比べ物にならないくらいの勢いで、長く、解き放つ。 びりびりと全身が麻痺したような感覚に襲われながらも、最後の一滴まで搾り出す。 その間、俺は理沙さんの胸に顔を埋めながら、抱きついていた。 射精が終わると、理沙さんは俺の頭を抱きかかえたままベッドに体を転がす。 自分もそのまま体を横へと向けた。 その勢いで理沙さんの膣内から俺のイチモツが抜け落ちる。 コンドームの中には白濁とした精液がたっぷりと注がれていたが、外す気力はなかった。 京太郎「はぁ……はぁ……」 理沙「……」ギュ 京太郎「……理沙さんも初めてだったんですね」 理沙「!!……」ギュウ 京太郎「俺は初めてどうしで嬉しかったです」 理沙「…………っ!」 理沙「……わ、私……も」 ふと顔を上げる。 理沙さんは顔を赤らめながらも満たされた顔をしていた。 恥ずかしかったのか顔をそらしながら、誤魔化すように俺の頭を撫でる。 もし自分が恥ずかしさを感じない人間であればずっとこの心地よさに浸っていたかもしれない。 だが自分は男で、年下とはいえ流石に胸に抱き寄せられながら撫でられるのは恥ずかしいのだ。 俺はずりずりと上にあがっていき、理沙さんと同じ位置にまで来た。 今度は逆に理沙さんを自分の胸元へと導く。 そしてこの体勢になってわかったのだが、より相手のことが愛おしく感じる。 ぎゅっと抱きしめやすいからなのだろうか? 理沙さんが俺のことをこうやって抱きしめる理由がわかった気がした。 京太郎「そういえばなんであんなリードしたがったんですか?理沙さんも初めてなのに……」 理沙「……」プイ 京太郎「理沙さん?」 理沙「……年上」ボソ 京太郎「」キュン 京太郎「あーもー!可愛いですねー!」ギュー 理沙「~~~!!!」 京太郎「あっ、と。すみません。つい力入れすぎちゃいました」パッ 理沙「はぁ……はぁ……」 理沙「お姉さん!」プンスコ 京太郎「わかってますよ」ナデナデ 理沙「…………」ツネリ 京太郎「いたたたたたた!!脇腹抓らないでください!!」 理沙「」プイ 京太郎「全く……血が出るんじゃないかと思いましたよ」イタタ 理沙「京太郎が悪い」 京太郎「そんなことないと思いますよ」 理沙「年下扱い!」 京太郎「そんなことないです。可愛いお姉さんだなって……抓る準備しないでください!」 理沙「そんなことない、です」 京太郎「俺の真似ですか。いい度胸ですね。くらえ!こちょこちょ攻撃!」コチョコチョコチョ 理沙「~~~~~~~!!!!!」 京太郎「ふははははは!まいりましたか?……あははははははははは!無言でこちょこちょしないでください!!あはははははは!!」 理沙「勝った」ブイ 京太郎「はぁはぁ。くそう。……さて何かお望みですか?」 理沙「」オイデオイデ 京太郎「しょうがないですね……」 理沙「可愛い」ナデナデ 京太郎「そういえば、お風呂に入りませんか?体もベトベトですし」 理沙「賛成」 京太郎「理沙さん先どうぞ」 理沙「……!」 理沙「一緒!」 京太郎「え?」 理沙「一緒に入る!」 京太郎「まじすか?」 理沙「今更」 京太郎「……ごもっともで」 理沙「沸かしてくる!」 京太郎「了解です」 カポン 京太郎「あ~気持ちいいですね~」 理沙「」コクリ 京太郎「晩御飯どうしますか?」 理沙「……」 京太郎「正直面倒ですよね」 理沙「外食?」 京太郎「それも手ですね。後はコンビニとか。ほら隣にありましたよね」 京太郎「なんかそんなに外にいたい気分でもないのでそっちのが俺は嬉しいです」 理沙「同意!」 京太郎「じゃぁコンビニにしましょう」 理沙「」コクリ 京太郎「そろそろでますか」 理沙「……もうちょっと」 京太郎「ふぁい……あ゛~~気持ちいい~」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6051.html
たいがいの人は初対面の時、緊張して上手く喋れないだろう それでも喋らなくてはいけないとなると何度か会話を投げかける努力をするものだ しかし――― 京太郎「……」 理沙「……」 京太郎「ここにはよく来るんですか?」 理沙「……っ」 理沙「……」フルフル 京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」 理沙「あっち!」 京太郎(どこだよ!!!) どうしてこうなってしまったのか それは2日前に遡る――― ───────── ────── ─── 京太郎父「明日にはお前が行ってしまうと思うと少し寂しい気もするな」 京太郎「一人暮らし興味あったし東京に親戚がいてよかったよ」 京太郎母「そうよ、みさきちゃんには改めてお礼を言わなきゃね」 京太郎父「時々ちゃんと生活できてるかみさきに寄ってもらうからな」 京太郎「わかってるって」 プルルルルル 京太郎母「ちょっと出てくるわ」 京太郎「はいはい。まぁちゃんとごみの日も確認とらせてもらったし、料理も最低限は作れるようになったから平気でしょ」 京太郎父「油断は駄目だぞ」 京太郎母「京太郎、みさきちゃんよ」 京太郎「? なんだろ?」 京太郎「もしもし」 みさき『もしもし、明日からこっちにくるんだよね』 京太郎「うん」 みさき『明日は私も手伝いにいくから』 京太郎「ありがとう」 みさき『明日は荷解きするから……明後日時間ある?』 京太郎「まぁ学校まで暇だから」 みさき『頼まれて欲しいことがあるんだけど……』 京太郎「何?」 みさき『口下手な人がいるんだけど……治すの手伝ってくれない?』 京太郎「……え?」 京太郎「どういうこと?みさきさんの知り合い?」 みさき『うん。ちょっと前に仕事で知り合った人なんだけど、結構仲良くなったの』 みさき『でもその人びっくりぐらい口下手なの』 京太郎「どのくらい?」 みさき『ほぼ単語』 京太郎「仲良くなっても?」 みさき『うん』 京太郎「…………」 みさき『しかも私とその人で高校麻雀インターハイの実況のオファーがきてるの』 京太郎「え?ほぼ単語しかしゃべらないのに?」 みさき『そうそう。流石にやばいかなぁって思って』 京太郎「……わかった。まぁみさきさんには世話になるし、それぐらいなら」 京太郎「でも何したらいいんだ?」 みさき『普通に話してくれるだけでいいよ』 京太郎(それなら全然問題なさそうだな……) 京太郎「わかった。それじゃまた明日」 みさき『うん、また明日』 プツッ 京太郎「しかしどんな人なんだろ?」 ―――次の日 東京――― みさき「うん、OK」 京太郎「ありがとう」 みさき「これから一人でやっていくんだからこれぐらいはね。今日の晩御飯は私が作ってあげるから」 京太郎「明日からは自分でか……」 みさき「頑張って」 京太郎「そういえば明日会う人ってどんな人なの?」 みさき「ご飯食べ終わったら説明するよ」 京太郎「わかった」 京太郎「うん、美味しかった」 みさき「まぁ何年も自分で作ってるからね。京太郎君もそのうち上手くなるよ」 京太郎「ならいいけど」 みさき「うん。それで明日会う人なんだけど、野依理沙っていう麻雀プロなんだけど……しらない?」 京太郎「麻雀やらないからなぁ……興味はあるんだけどな」 みさき「知らないんだ……麻雀プロの中ではかなり有名なんだけどね。国内でもトップクラスの雀士だよ」 京太郎「そんな人と仲良いの!?」 みさき「まぁたまたまね」 京太郎「アナウンサーってすごいんだなぁ」 みさき「テレビに出てるわけだから」 みさき「まぁそれは置いといて、理沙って怒ってるように見えるときがあるんだけど、それは怒ってるんじゃなくて気持ちが昂ぶってる時だからそれだけは注意してね」 京太郎「なるほど……」 京太郎「にしてもそんな感じでも麻雀プロになれるんだな」 みさき「まぁ麻雀打つのにコミュ障とか関係無いから」 京太郎「それ何気に酷くないか?」 みさき「事実だから。麻雀で語って仲良くなるってこともあるらしいし」 京太郎「麻雀『を』じゃなくて麻雀『で』なんだ」 みさき「うん。まぁそれがなくてもわりと気配り上手だから」 京太郎「へぇ」 みさき「それじゃ帰るね。明日よろしく」 京太郎「わかった。気をつけて」 バタン 京太郎「野依理沙さんか……まぁなんとかなるなる」 ―――次の日――― みさき「えっと、先に座ってもらってるんだけど……あ、いたいた」 理沙「……」ズズ 京太郎「えっと……」 理沙「……」 京太郎「……よろしくお願いします」 理沙「!?……よろ!」プイ 京太郎(これはなかなか厚そうな壁を感じるな……) みさき「それじゃ私は帰るから」 京太郎「え!?」 理沙「!?」 みさき「あれ?言ってなかったっけ?今から仕事だから」 京太郎「聞いてないって!」 理沙「」コクコクコク! みさき「でも予定なんて変えられないし、それじゃね」 トコトコ 京太郎「」パクパク 京太郎(ぜっっったいわざとだ!!!!) 京太郎(……はぁ、とりあえず座ろう)スト 理沙「……」カラカラカラ 京太郎(とりあえず何かしゃべらなきゃ) 京太郎「ここにはよく来るんですか?」 理沙「……っ」 理沙「……」フルフル 京太郎「みさきさんといつも話すときはどこで話すんですか?」 理沙「あっち!」 京太郎(どこだよ!!!) 京太郎(くそぉ……いったい何を話せばいいんだ?) 京太郎(ていうか俺も少し焦ってるな。これじゃ普通の人でも一回か二回のやりとりで終わるような言い方になってる) 京太郎(……考えてもわからんし、とりあえず適当に何か相手が食いつきそうな話題いくつか振ってみるか) 京太郎「そういえば麻雀のプロなんですよね」 理沙「!!」プンスコ! 京太郎(うおっ、頬を膨らませた!?もしかしてみさきさんが言ってたのってこれか?) 京太郎(一発目で食いついてくれる話題を振れたのはいいけど、もしかして麻雀するって思われたかな?) 京太郎(わからん、どういう反応なのか) 京太郎(とりあえず出来ないってことを言ってみるか) 京太郎「自分は麻雀出来ないんですけど、プロって凄いですね」 理沙「そ、そんなに……すごくない」ショボン 京太郎(あれ?ションボリした?麻雀出来ないって言うのは間違いだったか……) 京太郎「興味はあるんですけどきっかけがないんですよね。ルールも難しそうですし」 理沙「……!」ガタッ 理沙「い、いこ!」 京太郎「い、行くってどこにですか?」 理沙「雀荘!」 京太郎「えっと、教えてくださるってことですか?」 理沙「……っ」コクリ 京太郎(うぉおおおおお!まじか!プロに教わる機会なんてねえ!) 京太郎「よろしくお願いします」 ───────── ────── ─── 理沙「こんな感じ」 京太郎「ありがとうございました。今までやってなかったのが勿体無いくらい面白いですね」 理沙「!!」プンスコ 理沙「初めて!」 京太郎「? えっと……教えるのがですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「ほんとですか?すごいわかりやすかったですよ!」 理沙「よかった」ホッ 京太郎(表情は結構豊かだよな。口に出せないだけかな?) 京太郎「また教えて欲しいぐらいです」 理沙「……っ。あ、明日も」 京太郎「え?明日もいいんですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「自分としてはまだ学校は無いですし嬉しいですが、野依さんは大丈夫なんですか?」 理沙「大丈夫!」 京太郎「それじゃよろしくお願いします」 京太郎「そろそろ帰りましょうか。結構時間経ってますし」 理沙「」コクコク 京太郎「あ、先に連絡先交換しないと。明日合流できません」 理沙「!?」ゴソゴソ 理沙「……ふるふる」フリフリ 京太郎「あぁLINEのやつですね。ちょっと待ってください……」 京太郎「……はい、きました」 理沙「こっちも!」 京太郎「それではまた明日」 理沙「……っ」フリフリ 京太郎「……最初はちゃんと意思疎通出来るか心配だったけど、なんとなくわかるな」 京太郎「それに……可愛いし」 京太郎「って、忘れてたけどみさきさんに連絡しよう」 プルルルル プルルルルル プルルルルル 京太郎「……出ないな。ぐぬぬぬ。……なんで野依さんと俺を二人きりにしたんだろ?」 京太郎「……まぁいいか。とりあえず帰ろう」 京太郎「そうだ、飯作んなきゃいけないんだ……はぁー……」 ~♪ 京太郎「ん?」 理沙 >喫茶店 13時 京太郎「……はは、LINEでも単語なんだ」 チュンチュン 京太郎「んー!よく眠れた!」 京太郎「さて飯は……お茶漬けでいいか」 (梅) (茶漬け) 京太郎「梅茶漬けうめー!!……かちゃづけよう……」 京太郎「…………」 京太郎「人恋しいぜ……」 プルルルルル 京太郎「お?みさきさんじゃん」 ガチャ みさき『あ、もしもし?昨日どうだった?』 京太郎「どうもこうもないって!なんで仕事行くこと黙ってたんだよ!」 みさき『あはは、ごめんごめん。私がついてちゃ意味無いからね』 京太郎「それにしても先に伝えといてくれてもいいじゃねーか」 みさき『二人きりで喋るってなったらもっと躊躇してたでしょ?』 京太郎「まぁそうだけどさ」 みさき『それに理沙は楽しかったって言ってたよ』 京太郎「まじで?」 みさき『うん』 京太郎「よかった」ホッ みさき『それじゃ私は仕事だから』 京太郎「ん、それじゃ」 プチッ 京太郎「やっぱ麻雀好きなんだな」 京太郎「時間までゆっくりしてるか」 京太郎「おまたせしました」 理沙「待ってない」 京太郎「それはよかったです」 理沙「今日はこっち!」 京太郎「昨日のところじゃないんですか?」 理沙「個室」 京太郎「昨日のとこは個室って書いてたのにほぼついたて置いただけのようなとこでしたからね」 理沙「防音もある」 京太郎「へぇ凄いですね。でも高いんじゃないですか?」 理沙「常連!」 京太郎「えーっと……常連だから安くしてもらえるんですか?」 理沙「」コクリ 京太郎(てかこれって……野依さんと外に音の漏れない場所で二人っきり!?) 京太郎(おいおい、思春期の俺にそれはきついぜ。この人めっちゃ可愛いしな)ジー 理沙「……」トコトコ 京太郎(それに同級生には無い大人な雰囲気とか……正直たまらんぜよ) 京太郎(くくく、巨乳巨乳と言っているやつらにはわからんだろうな)←つい最近まで言っていた人 京太郎(こんな人と付き合えたらどんだけ最高だろうか) 京太郎(……はぁ、虚しい妄想は止めておこう) 理沙「あそこ!」 京太郎「雰囲気良さそうな場所ですね」 理沙「お気に入り!」 京太郎(他んとこの二倍以上の値段じゃねーか!) 京太郎(流石プロ、金持ってるな……今日のところはそれに甘えておこう) ───────── ────── ─── 京太郎「うーん、揃わねぇ」 理沙「みせて」ズイ 京太郎「は、はい」 京太郎(ちけーよ!いい香りだよ!!) 理沙「……基本は平和。無理に染めない」 京太郎「あー、昨日言ってましたね。すみません」 理沙「まだ二日しかやってない。これから!」 京太郎「ありがとうございます」 理沙「もっかい」スッ 京太郎(もっと体くっつけて教えてくんねーかなー……) 理沙「チートイ、ドラドラ」 京太郎「うわ、これが当たりだったんですか」 理沙「これは リーチしないほうがいい」 京太郎「なんでですか?」 理沙「手変えられるから」 京太郎「相手が出しそうなのに変えて待つのがいいってことですか?」 理沙「」コクリ 理沙「それであてた」 京太郎「捨て牌偏ってたか……でも絶対単騎で待たなきゃいけないから大変ですね。あがってみてー!」 理沙「やめたほうがいい」 京太郎「でも特殊な形ってあがってみたくなりますよ」 理沙「経験不足。もっと簡単なのから」 京太郎「はーい」 京太郎「お疲れ様でした」 理沙「おつかれ」 京太郎「こんだけ何時間も打ってたら疲れますね」 理沙「次は4人!」 京太郎「おぉようやく普通の麻雀に……でも誰か呼ぶんですか?」 理沙「店の人」 京太郎「店の人が加わってくれるんですか?」 理沙「」コクコク 京太郎「サービスいいんですね」 理沙「どこでも!」 京太郎「それが普通なのか」 京太郎「また野依さんが空いてる時お願いしてもいいですか?」 理沙「……」 クイクイ 京太郎「ん?どうしたんですか?」 理沙「理沙」 理沙「……っ。で、いい」 京太郎「下の名前で呼んでもいいってことですか?」 理沙「」コクコク! 京太郎「えっと……じゃあ理沙さんで。俺のことも下の名前で呼んでください」 理沙「京太郎!」プンスコ 京太郎「はい」ニコッ 京太郎「理沙さん……か」 京太郎「袖引っ張ってきたとき可愛かったなぁ」デヘヘ 京太郎「おっとダメだダメだ。顔がゆるむ」 ~♪ 理沙 >怒られた 麻雀無しで会話 京太郎「怒られたって……みさきさんか」 京太郎「口下手なのを治すことが目的で会ってるのに得意な麻雀通して会話したら駄目って事か」 京太郎「はっ!?これが麻雀『で』会話するってことなのか!?」 京太郎「確かに普通の時より口数多かった気がする」 京太郎「あれ?麻雀の実況するんならそれでよくね?」 京太郎「……まぁいいか。楽しいし」 京太郎 >それでは今度は普通に喫茶店かどこかで喋りましょう 理沙 >わかった 明々後日 京太郎 >大丈夫です。それでは明々後日に今日待ち合わせした喫茶店で 京太郎「ふぅ……3日後が楽しみだ!」 京太郎「あ゛~……暇だ~」 京太郎「周辺は昨日歩き回ったし、今日どうしようかな~」 京太郎「もっかい歩いてこようかな……あ、そうだ、ネット麻雀してみよう」 京太郎「ある程度ルールは覚えたし、いけるいける!」 ピンポーン 京太郎「なんだ?せっかく人が常勝街道突っ走ろうとしてるときに……はいはーい」 ガチャ みさき「あ、いたいた」 京太郎「何?」 みさき「ちゃんと生活出来てるかなぁって思って一応」 京太郎「あー、まぁあがって」 みさき「おじゃまするね」 みさき「今のとこちゃんと片付いてるね」 京太郎「そりゃまだ4、5日しか経ってないからな」 みさき「それぐらいでもぐちゃぐちゃにする人いるよ?」 京太郎「そんな馬鹿な」 京太郎「もしかして、みさきさん自身そうだったんじゃないの?」 みさき「私はそんなちらかさないの知ってるでしょ。友達だよ」 京太郎「ふーん、まぁいいや」 みさき「野菜もちゃんと食べてる?」 京太郎「食べてるよ」 みさき「何作ってるの?」 京太郎「もやしと豚肉の炒め物、きゃべつと豚肉の炒め物、青梗菜と鶏肉の炒め物」 みさき「全部炒め物!?サラダ作ろうよ」 京太郎「サラダそこまで好きじゃないんですよねー」 みさき「つべこべ言うの禁止。どうせ炒め物に入れてる野菜の量も少ないんでしょ?」 京太郎「…………」 みさき「他はちゃんと出来てる。ゴミも分けてるし」 みさき「以外としっかりしてるんだね」 京太郎「以外とってひでーな」 みさき「まぁ私の中の京太郎はもっと小さいから」 京太郎「親戚のおばさん皆それ言うよな」 みさき「…………」ゴゴゴゴゴゴッ 京太郎「すみませんでしたお姉様」フカブカ みさき「……まぁ一安心かな」 京太郎「だろ?」 みさき「調子に乗らない。高校始まってからが本番だしね」 京太郎「だよなー」ハハハ… みさき「そういえば部活とかって入るの?」 京太郎「んー、ホームページ見る限り麻雀部あるみたいだから麻雀部入ろうかなって」 みさき「あ、そうなんだ」 京太郎「……それだけ?」 みさき「うん」 京太郎「反応薄いなー」 みさき「まぁなんとなく気になっただけだから。どうせ理沙の影響でしょ」 京太郎「!」ギクッ みさき「わかりやすいって」 京太郎「まぁ楽しく感じるものがあるだけいいってことで」 みさき「そうだけどね」 みさき「現状はわかったしそろそろ帰るね」 京太郎「おつかれー」ヒラヒラ バタン 京太郎「んじゃネト麻でもしますか」 京太郎「ここに一人の天才雀士が……フフフフフ」 京太郎「」チーン 京太郎「駄目だ全然勝てねぇ」 京太郎「ネト麻やってるやつらはバケモノか!!」 京太郎「……はぁ初心者には厳しいかなぁ」 京太郎「とりあえずFLASHゲームで役作る練習するか」 京太郎「FLASHの敵もつえーじゃねーか!!」 京太郎「ぐぬぬぬ、役作る前にあがられちまうぜ」 京太郎「明日理沙さんに……って駄目だ。明日は普通に話そうって決めたじゃないか」 京太郎「飯食ったらまた挑戦するか。挑戦にこそ意味がある!」 京太郎「やった!奇跡的にもプラスになったぞ!」 京太郎「FLASHの敵が相手とはいえこれは嬉しいな」 京太郎「最後にあがったやつが理沙さんの言ってたメンタンピンってやつだよな」 京太郎「しっかり覚えとこう」 ~♪ 理沙 >明日 京太郎とおしゃべり楽しみ 京太郎「おぉ……よし、『俺もたのし』ん?」 理沙 >まちがえた 理沙 >消えない 理沙 >消えた? 京太郎「他の誰かに送るつもりだったのか?」 京太郎 >一度送っちゃうと相手側では消えませんよ 京太郎「……途絶えたな」 京太郎「にしてもなかなか好感度高いようで安心した」 京太郎「シャワー浴びて寝るか!」 ───────── ────── ─── 京太郎「…………」 理沙「…………」ブクブクブク 京太郎「あの」 理沙「っ!」プイ! 京太郎「理沙さん?」 理沙「っ!!」プイ! 京太郎(だ、駄目だ。もしかして昨日のあれが原因か?) 京太郎(何か怒らせるようなこと書いたか?) 京太郎(いやいや冷静に考えろ。相手はあの理沙さんだ) 京太郎(怒ってる以外で……間違って恥ずかしがってる?) 京太郎(とりあえず恥ずかしがってるという考えで話してみよう) 京太郎「ミスって誰にでもありますよ」 理沙「…………」ミミマッカ 京太郎(当たり……かな?) 京太郎「それでも、あの送り間違えは嬉しかったというかなんというか」 京太郎「あ、あははは、何言ってんすかね」 理沙「…………」ジー 京太郎(もう一押し!) 京太郎「それより!ほら、話しましょうよ。せっかく来たんですから。普通に話すのが億劫なら雀荘でも行きますか?なんて」 理沙「…………っ」 理沙「ご、ごめん」 京太郎「いえいえいえ、気にしないでください!」 京太郎「そういえば気になってたんですけど、あっちのほうに見える奇抜な色の建物ってなんなんでしょうか?」 理沙「! 知ってる!」 京太郎「あれってなんなんですか?」 京太郎(よかったぁ、無事気分を乗せられたみたいだ) 京太郎「結構長い間話してましたね」 理沙「五時間!」 京太郎「そんなに経ってましたか!コーヒー一杯で粘られて店員もたまったものじゃないですね」 理沙「」クスッ 京太郎(今笑った!?笑ったよな!!ひゃっはー!可愛いぞぉぉぉぉ!!) 京太郎(落ち着け、落ち着け俺。顔に出すなよ) 京太郎「ひっひっふー、ひっひっふー」 理沙「?」 京太郎「よし、おちついた」 理沙「?」クビカシゲ 京太郎(いちいち可愛いな) 京太郎「もう6時超えてるんですね。お腹減ってきましたし解散しましょうか」 理沙「……っ。た、食べに行く!」 京太郎「誰かと食べに行くんですか?約束してるなら急がないと」 理沙「違う、一緒に!」 京太郎「……俺?」 理沙「」コクコク 京太郎「あー、でも月の初めからそこまで使うわけには」 理沙「奢る!」 京太郎「いやでも、こないだとか雀荘代も出してもらいましたし……」 理沙「」ジーーーー 京太郎「……わ、わかりました。行きましょう」 京太郎(勝てねぇ。あの瞳に見つめられたら勝てる気がしねぇ) 京太郎「あの……高くないですか?」 理沙「リーズナブル!」 京太郎(いやいやいや!主食になるやつの値段どれも軽く1000円超えてんじゃん!) 京太郎(やっぱ感覚違うのかなぁ。俺の基準サイゼだしな) 理沙「好きなの!」 京太郎(好きなのって言われても名前見てわからんのもあるし……安めのやつ言っとくか) ウェイトレス「ご注文をお伺いします」 京太郎「アラビアータで」 理沙「アルフレッド」 ウェイトレス「かしこまりました」 京太郎「アルフレッドってなんですか?」 理沙「クリームパスタ」 京太郎「ふーん」 京太郎(わっかんねー) 京太郎「後で少しもらってもいいですか?」 理沙「」コクリ 京太郎「なんで今日ご飯誘ってくれたんですか?しかもお金も出してもらって」 理沙「……っ。お、お礼」 京太郎「お礼?」 理沙「楽しかった。麻雀も」 理沙「だから」 京太郎(……ええ人やでぇ。正直たまらんぜよ、とか思ったりしてすみません) ウェイトレス「おまたせしました」 京太郎(うぉい!いいとこで運んでくんなよ!ここは俺も……とか言えた場面じゃん!) 京太郎(別れ際だ、別れ際に言おう。雰囲気もばっちりだぜ) 京太郎(腹が減ってはなんとやら!ていうか良い匂いすぎて我慢できねぇ!) 京太郎「えっと、巻いて……パク。モグモグ……美味い!」テーレッテレー 理沙「よかった」 理沙「……京太郎!」 京太郎「なんですか?」 理沙「あーん」 京太郎「ふぇ!?」 京太郎(欲しいとは言ったけど!あーん!?あーんなのか!?) 理沙「あーん!」プンスコ 京太郎「あ、あーん。……モグモグ。おぉ、チーズの香り、凄くいいですねこれ」 理沙「好きなやつ!」 京太郎(なるほど、こういうのが好きなのか) 京太郎(にしても、いきなりあーんって……駄目だろ……)ドキドキ 京太郎「ごちそうさまでした。美味しかったです」 理沙「また来よう!」 京太郎「ええ、また一緒に食事出来たら嬉しいです」 京太郎「……あの」 理沙「?」 京太郎(うぉぉぉ、何故か緊張する。頑張れ俺!)ドキドキ 京太郎(これからもこうして会えたらいいなって言うだけだろ)ドキドキ 京太郎(なんでこんなに緊張してんだ)ドキドキ 京太郎「……えっと、俺も理沙さんといれて楽しいです」 京太郎「な、なので、学校が休みの時に会えたらなぁ、なんて」 京太郎「思ったり、思わなかったり……」ボソボソ 理沙「……っ!」プンスコ 理沙「ら、らいん!」 理沙「連絡する!」 京太郎「は、はい!俺も連絡する!」 京太郎「そ、それでは!」 京太郎(なんだよ!なんなんだよ!!落ちつかねぇーーー!!!) 理沙「……」フリフリ 理沙「……」 理沙「かわいい……」 チュンチュン 京太郎「……」 理沙「理沙……っ。で、いい」 理沙「あーん!」プンスコ 理沙「ら、らいん!連絡する!」 京太郎「はっ!」ブンブンブン 京太郎「い、いやー美人って怖いわ。2、3回会っただけなのにドッキドキしちゃうもんな」アハハ… 京太郎「そんなことより今日から学校だ!」 京太郎「とっもだち100人でっきるっかな♪」 京太郎(んー、連絡先交換出来たのが7人か……まぁ初日だし上等だろ) 京太郎(女子とも2人交換出来たしな) 京太郎(明日また話せなかった人とかに話しゃいいし) 京太郎(そんなことより部活だ!まさか初日に入部届けを配られるとは思わなかったぜ!) 京太郎(麻雀部っと……あ、先に先生に教室聞いとかなきゃな) 京太郎「先生、ちょっといいですか」 担任「ん?なんだ?」 京太郎「麻雀部行きたいんですけど、どこの教室ですか?」 担任「あー……すまん、須賀……だったな」 京太郎「はい」 担任「麻雀部な……廃部がほぼ決まってるんだわ」 京太郎「……わっつ?」 担任「それを言うなら Why?な まぁ単純に人数不足なんだ」 京太郎「……ちなみに今何人なんですか?」 担任「0。いやお前が入ったら1か。とにかく5人集めたら部として存続が認められる」 担任「幸い、俺が顧問だから人数さえ集めてきたらいいぞ。まぁ俺は飾りみたいなもんだから指導は出来んけどな」 担任「頑張れよ」 京太郎「どうしよーかなー……とりあえず今日知り合ったやつらに送ってみるか。幽霊部員でもいいからって」 京太郎「……よし。これで後は待つだけか」 京太郎「しっかしまさかの廃部とは。わりと一般的な競技なんだけどなぁ」 京太郎「……最近までほぼルール知らなかった俺の言えた事じゃないな」 京太郎「お、返ってきてる。……二人もオッケーか。てことはあと二人か」 京太郎「明日他のやつらに話してみるか。喋ったことないけど」 京太郎「とりあえず飯まで麻雀じゃー!!」 京太郎「CPUボッコボコにしてやんよ」シュッシュッ 京太郎「ふっ、半荘10回やって-12か……今日のところは許しといてやるよ」 ―――次の日――― 京太郎「~~~だからさ。入ってくんね?」 クラスメイトA「うーん、俺部活決めてるからなぁ」 クラスメイトB「俺いいぜ、どうせ帰宅部のつもりだったし。幽霊でもいいんだよな?」 京太郎「おう!入ってくれるだけでいいぜ!よし、あと一人か」 クラスメイトC「そういや隣のクラスに同中のやついるんだけど、そいつも部活入る気ないっていってたな」 京太郎「まじで!?紹介してくんね?」 クラスメイトC「ほいほい、ちょっと待ってて」 同級生A「わかった、幽霊でいいなら」 京太郎「助かるよ!あ、入ってくれるよしみで連絡先交換しとこうぜ」 同級生A「おう」 担任「早いなー。昨日の今日だぞ」 京太郎「友人に恵まれました。友人になって一時間経ってないやついるけど」 担任「そのコミュニケーション能力と行動力は素直に褒めてやるよ」 担任「まぁ5人集まったし部として存続は決まったわけだが……活動はするのか?他の奴らには入ってもらっただけなんだろ?」 京太郎「そうですね……とりあえずインターハイの個人戦に出ようかと。団体戦は実質無理だし」 担任「まぁお前の話だとそうなるわな。……わかった個人戦登録はこっちでしといてやるよ」 京太郎「あざーす」 担任「といってももうちょっと先の話だがな。予選はたしか……6月だったか」 担任「でも練習はどうするんだ?あてとかあるならいいが……」 京太郎「まぁ探してみます。あてがないわけでもないので」 京太郎「それと……この学校ってバイト禁止でしたっけ?」 担任「申請書さえだしてくれたら問題無い。なんだ?雀荘でバイトでもするのか?」 京太郎「まぁその方向で考えてます」 担任「そうか。とりあえず職員室に紙取りに来い。決まったら記入して俺に渡してくれ」 京太郎「了解っす」 京太郎「まぁ理沙さんに時々教えてもらえるからって毎日じゃないしな。さっそく探しにいくか!」 京太郎「俺の雀力だったらすぐ採用確定だな」フフフ ───────── ────── ─── 京太郎「何故……何故採用されないのか」 京太郎「いや、わかってる。弱すぎるんだ」 京太郎「くそー、FLASHの敵にはだいたい+で終われるようにはなってきたんだけどなぁ」 京太郎「ん?麻雀喫茶?こんなおしゃれなとこでも麻雀ができるのか。ちょっと入ってみよう」 カランカラン マスター「いらっしゃいませ」 京太郎(うお、めちゃくちゃ渋カッコイイ!) マスター「ご注文は何になさいますか?」 京太郎「うーん……このスポンジケーキとコーヒーのセット安!これにします」 マスター「かしこまりました」 京太郎(良い感じのお店だなぁ……匂いもコーヒーの匂いでなんていうか落ち着く感じ) 京太郎(自分の語彙力のなさにびっくりするがすごいいいな、この店) マスター「お待たせしました」コト 京太郎「いただきます。モグモグ……うめぇ!こんなに安くて大丈夫なんですかこれ」 マスター「恥ずかしながら、私の手作りですので」 京太郎「へぇ!たまたま入ったけどすっげー当たりじゃん!」 マスター「気に入っていただけたようで嬉しい限りでございます」 京太郎「そういえば麻雀喫茶って書いてたけど……」 マスター「実は最近アルバイトの子が辞めてしまって、この時間帯は来ていただいても一人だと出来ないのです」 マスター「申し訳ございません」 京太郎(なるほど……ひらめいた!) 京太郎「じゃあさ、俺のこと雇ってよ!学校の後のこの時間は空いてるしバイト出来るぜ」 マスター「失礼ですが麻雀は?」 京太郎「修行中です!」 マスター「……少し打ってみましょうか。今は他にお客様もいらっしゃいませんし」 京太郎「わっかりました!」 京太郎「マスター……」 マスター「なんでしょうか?」 京太郎「鬼強いっすね」 マスター「こんなお店開くくらいですから」 京太郎「ですよねー」 マスター「ふむ……最低限打てるようですので」 京太郎「てことは雇ってもらえるんですか?」キラキラ マスター「……ええ、よろしくお願いします」 京太郎「やったー!!ありがとうございます!!」 マスター「いつから来ていただけますか?」 京太郎「今すぐ……って言いたいところですけど、土日も来たほうがいいですか?」 マスター「土日は他に働いてくれる子がいるので出来れば平日の夕方がありがたいです」 京太郎「じゃあ平日学校終わってからで」 マスター「はい。水曜日は定休日ですのでそれ以外の曜日に来てください」 京太郎「わかりました」 マスター「では来週からお願いします。最後に採寸だけさせてください」 京太郎「あ、俺の制服ですか」 マスター「はい、土日の間に頼んでおくので」 京太郎「了解っす」 ───────── ────── ─── 京太郎「なんてことがあったんですよ」 理沙「頑張って!」 京太郎「理沙さんも暇があったら是非来てください」 京太郎「マスターの焼くケーキめっちゃくちゃ美味いんで!」 理沙「行く!」ガタッ 京太郎「え?今からですか?」 理沙「」コクコク 京太郎「喫茶店はしごですか」 理沙「問題無い」 バイト「いらっしゃいませー」 マスター「いらっしゃいませ……おや、京太郎君どうなさいましたか?」 京太郎「あはは……コーヒー飲みにきました」 理沙「」ヒョコ マスター「なるほど、コーヒーだけでよろしかったですか」 理沙「……っ。け、ケーキも」 マスター「かしこまりました……ん?貴女は……」 理沙「?」 マスター「いえ、失礼しました。どうぞゆっくりしていってください」 京太郎「ほんとに美味しいですから期待しててください」 京太郎「土日は結構繁盛してるんですね」 マスター「平日のランチタイムもなかなか繁盛してますよ」 京太郎「そうだったんですか」 マスター「もちろん京太郎君が働いてくれる時間も来るときは来ます。昨日は逆に珍しかったです」 京太郎「これだけ美味しかったらそうですよね」 マスター「おまたせしました」コト 理沙「良い匂い!」 理沙「パク……モグモグ……!!」 理沙「美味しい!」プンスコ 京太郎「そうですよね!いやー気に入っていただけて俺も嬉しいです!俺が作ったわけではないですけどね」 理沙「京太郎!」プンスコ 京太郎「なんですか?」 理沙「次からここ!」 京太郎「ん?……あぁいいですよ。次からはこの店に集合しましょう」 マスター「お二人はこうしてよく会っているのですか?」 京太郎「最近知り合ったばっかです」 理沙「四回目!」 京太郎「ですね、もっと会ってるような気がしますけど」 理沙「一回が長い」 京太郎「あー確かに」 京太郎「こんなに長い間いてすみません」 マスター「いえ、大丈夫ですよ」 理沙「また来る!」 マスター「ええ、また来てください」 カランカラン 京太郎「結局またこんな時間まで話してしまいましたね」 理沙「ずっといたくなる」 京太郎「あの店すっごい雰囲気いいですからね」 理沙「制服」 京太郎「ん?あぁ制服いいですよね。いかにもって感じの白黒なやつで」 理沙「京太郎も?」 京太郎「ええ着ますよ」 理沙「楽しみ!」 京太郎「なんで!?」 理沙「食べにいこ!」 理沙「奢る!」 京太郎「んー……わかりました。でもバイト代とか入り始めたらちゃんと自分の分払いますから」 理沙「わかった」 理沙「明日は雀荘!」 京太郎「なんか出してもらってばっかりだな。やっぱり今日の晩御飯は自分で……」 理沙「奢る!」 京太郎「アッハイ」 京太郎(結構押し強いんだな……ていうか今日テンション高いなー) 理沙「早く!」グイグイ 京太郎「わ、わかりましたから!」 京太郎(うおっ、手!手握られてるぅっ!) 京太郎「やわらかい……」ボソッ 理沙「? ……っ!!」バッ 理沙「い、いこ!」カオマッカ 京太郎「は、はい!」カオマッカ 京太郎「ありがとうございました」 京太郎「……ふぅ」 マスター「おつかれ」コト 京太郎「お、いいんですか」 マスター「ああ、お客様は全員捌けましたから」 京太郎「では遠慮なく」ズズ 京太郎「ん~!やっぱコーヒー美味いっすねー!」 マスター「それはよかった」 京太郎「これあれですね。こないだのやつより……えーっと……そう!酸味が利いてますね」 マスター「少しわかるようになりましたか」 京太郎「これでもしっかり覚えようとしてますから」 京太郎「……気のせいじゃなかったらですけど、なんかすっごく美味しいような気がします。香りも全然違うというか……」 マスター「なかなか良い感性をお持ちのようで。それはハワイコナと呼ばれる豆です」 京太郎「ハワイ?」 マスター「名前通りハワイが原産地です。ちなみにこの間出したエチオピア……イルガチェフェG1という豆の倍以上の値段です」 京太郎「ぶっ!?ゴホッ!ゴホッ!」 マスター「大丈夫ですか?」 京太郎「だ、大丈夫です。それより、え?倍?」 マスター「はい」 京太郎「そんなのこんな休憩の時にだして良かったんですか?」 マスター「ええ。お客様に聞かれたときにそれをすすめればいいかわかるようになってくれたら一番です」 マスター「それにせっかくここでバイトしてるんですから、コーヒーのこと好きになっていただけたらと思って」 京太郎「マスター……よし!頑張って覚えますよー!!」 ??「ここ」 ???「確かに良さげなお店だが……」 ??「ケーキ美味しいから」 ???「しかし制服でこんな店に寄るなんて……」 ??「菫は気にしすぎ。今時誰でもやってる」 菫「しかしだな……」 京太郎「お客さんですね」グイ 菫「あ、おい!待て、照っ!」 カランカラン 京太郎「いらっしゃいませ。好きなお席へどうぞ」 照「あっちの窓際に行こう」 菫「わかったから……まったく……」 京太郎「ご注文が決まりましたらお呼びください」 照「ケーキセット二つ」 菫「勝手に決めるな!」 照「……他にも頼むの?」 菫「いや……あぁもう」 京太郎(なんだコイ……この人たち……) 京太郎「あの……」 菫「あぁすまない。注文はそれでいい」 京太郎「かしこまりました」 京太郎(二年……いや三年生っぽい。俺と同い年ってことはないだろ) 京太郎(にしても二人ともレベルたけーなーおい) 京太郎(可愛いお姉さんとはよく会ってるけど、ああいうクール系も悪くないなぁ)デヘヘ マスター「……お客様が見てる前でそういう顔はしないでください」 京太郎「はっ!?」 京太郎「おまたせしました」コト コト 菫「……うん良い香りだ」 照「パクパク」 京太郎(うおっ、胸無いほうケーキ食べるのはや!クールビューティさんの方は匂いの楽しみ方がお嬢様っぽいな) 菫「パク……なるほど、美味しいな」 照「だからおすすめだって言った」 菫「お前が私を引っ張ってまでここに来た理由がわかった気がする」 照「見つけたのは最近だけど」 菫「少し奥まった位置にあるからな」 照「このスポンジケーキはここの店主の手作りらしい」 菫「なるほど、ここでしか味わえないわけだな」 京太郎(女の子同士の会話というのはなんとも言い難い、そう、素晴らしいものがあるな。二人とも美人だし) バァン! 京太郎「何事!?」 ???「見つけた!ミヤナガ テル!」 京太郎(またレベル高いのが出てきた!しかも同じ制服……うむ可愛い) 菫「お前か……」 照「モグモグ」 ???「さっき部活でやられた分、100倍にして返してやる!」 菫「落ち着け大星……って、照!それは私のスポンジケーキだ!」 照「モグモグ……ゴクン。淡、ここでやるの?」 菫「無視するな!」 淡「呼び捨てにするな!仕返しできるとこならどこでもいいよ!」 京太郎(厄介なのが現れたなー。ここでなんかすんのかな……?) 菫「すまないが雀卓を借りるぞ」 京太郎(お、麻雀か) 京太郎「あ、はい。注文いただいたお客様は半荘一回無料です」 菫「ありがとう」 淡「えー!!私何にも頼んでないよ!」 照「ケーキセット美味しい」 淡「ほんと?じゃぁ頼んじゃおうかな!おにーさん!」 京太郎(こいつらほんとは仲良いんじゃなかろうか……) 京太郎「かしこまりました。マスター」 マスター「ケーキセットですね」 淡「でも三麻かぁ」 菫「仕方ないだろう。三人しかいないのだから」 京太郎(ここは俺の出番か!) 京太郎「よろしければ混ざりましょうか?」 菫「ん?あぁなるほど。よろしく頼む」 淡「んー!美味しかった!」ニコニコ 京太郎(可愛いなー) 淡「さ、早くやろ!」 カチャカチャ 菫「……君は初心者なのか?」 京太郎「まぁ歴はそんな長くないです」 菫「本分は大星と照の対決だから問題は無いか」 京太郎(まだ打ち始めてないのにわかるもんなんだな) 京太郎(って手悪っ!なんじゃこりゃ) 淡「親なんだから早くしてくださいよ、ぶちょー」 菫「わかっている」タン 京太郎(んー、揃うかなー?)タン 照「……」タン 淡「立直!」 京太郎(はや!どうしろっていうんだよ!) 菫「……」タン 京太郎(一切動揺してないよこの人ら。むむむ、当たったら事故だよこんなの!)タン 照「……」タン 淡「カン」 菫「……」タン 京太郎(やりたい放題だな)タン 淡「ロン」グルン バシィ 京太郎(なんぞその見せ方!カッコイイ!!) 淡「裏ドラ……5だから7飜、12000」 京太郎(泣きたい……)ドウゾ 淡「立直」 京太郎(またダブル立直かよ!) 京太郎(こういう時どうしたらいいかわっかんねぇよなー……あ、今度は一巡でカンしなかった) 京太郎(お、良い感じで揃ってきたなぁ。さっきロンされた分取り戻さねぇとな) 照「ツモ、300・500」 京太郎(あちゃー先に上がられた……親流されちゃったけど点数低いしいいか) 照「ロン 2000」 菫「……」カチャ 京太郎(またあがったのか) 照「ツモ 一本場 1100オール」 京太郎(……なんかやばい匂いしてきた) 照「ロン 二本場は4500」 淡「ぐぅ……はい」 京太郎(独壇場じゃねーか!くっそぉ、引きは悪くないんだけどなぁ……最初めっちゃ酷いけど) 京太郎(あがれんのかなぁ、これ。まぁ集まってきてるのは集まってきてるんだが……) 京太郎(金髪の子はまたダブル立直してるし、親の人も怖いし……魔境に潜り込んだみたいだ)ウゥ 京太郎(……お、おぉ!きた!ほぼ無駄なツモなし!あがれれば立直と南だから……2600かな?だけどあがれるだけで悪くないぞー) 京太郎「立直!」 照「」ピク 淡「……へぇ」 菫「……」ジー 京太郎(えぇ、俺なんかしたかなぁ……) 京太郎(三人の視線がこわいよ……お!) 京太郎「つ、ツモ!えーっと立直、一発、ツモ、南で……2000・3900かな?」 菫「……三本場だから2300・4200だ」 京太郎「あ、ありがとうございます」 京太郎(な、なんかさっきよりめっちゃ見られてる……なんでなんだ……) 南3局 親:照 菫 24100 京 21200 照 33900 淡 20800 京太郎(南3局……今三位か、今までになく調子いいな……ていうか胸無い人強すぎぃ!) 京太郎(ま、まぁあの人が良い感じに二位のクールビューティーさんを削ってくれたから下三人はどっこいなわけだが……) 京太郎(高い手なら一位も見えてるし!いけるいける!) 京太郎(でもなぜか最初の配牌終わってるんだよな……ツモはいいだけにもったいないぜ) 京太郎(さて最後は……あれ?今までより悪くないんじゃないか?端っこばっかだけど……チャンタってやついけるか?) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ │六│八│九│①│②│④│.1 │.4 │.7 │.7 │.9 │.9 │ │發│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎(金髪のダブル立直も見慣れてきたな……3ピン、うんうん良い感じ。4ピンと入れ替えで) 京太郎(次は發か、うーん……なんかきそうだし入れとくか) 京太郎(揃った……これで發か9ソウで上がれる……あれ、一位と点差12000ちょっとだから立直したら直であてるかツモで一位いけるんじゃね?うおおおお!!) ┌──┐ │.1 索│ ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┼─┬┴┬─┬─┬─┬─┐ │ │ │七│八│九│①│②│③│.1 │.1 │.7 │.9 │.9 │ │発│発│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎「立直!」 京太郎(さぁ!こい!……一発はなかったか。しょうがない、一発じゃなくてもいけるぞ!) 淡「……」タン 京太郎「ロっ……」 京太郎(あ、つい当たり牌がきたから言っちまった……でもオーラスがある) 京太郎(どうせ金髪がリー棒出すから3飜以上で一位確定……狙うしかないな) 京太郎「ロン 立直、發、チャンタで8000です」 淡「……」ギリ 京太郎(こわっ!……そりゃそうか。一位の人を倒しに来たんだもんな) 京太郎(まぁだからといって負けたくはないけど!) 南4局 親:淡 菫 24100 京 30200 照 33900 淡 11800 京太郎(さてさて最後は……うーん……やっぱりあんまりよくないなぁ) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ │ │ │ │一│四│七│⑤│⑦│⑧│.1 │.3 │.4 │.7 │ │南│西│北│萬│萬│萬│筒│筒│筒│索│索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ 京太郎(ドラは5ピンだな。幸い一つ入ってる……喰いタンと678の三色で3飜……これだ!) 淡「立直!」 京太郎(うん、もうそれはわかってた。さて俺は……お!ドラが来た!てことは鳴いて鳴いてタンヤオでいける!) 照「……」タン 淡「……」タン 菫「ふむ……」タン 京太郎「チー!」 京太郎(流れが来てる!) 淡「カン!」 京太郎(きた……俺が最初振り込んだ時みたいにカンをした。最初はわからなかったがなんか寒気がする……え?) 淡「もういっこカン!」ゴッ 京太郎「!?」ビクッ 京太郎(な、なんだ!怖い……あ、あがらなきゃヤバい……頼む、当たり牌!) ┌─┬─┬─┬─┬─┬─┬─┐ ┌─┬─┐ ┌─┬─┐ │三│四│五│⑤│⑤│.3 │.4 │ ┌──┤⑦│⑧│ ┌──┤.7 │.8 │ │萬│萬│萬│筒│筒│索│索│ │⑥筒│筒│筒│ │.6 索│索│索│ └─┴─┴─┴─┴─┴─┴─┘ └──┴─┴─┘ └──┴─┴─┘ 菫「…………」タン 京太郎(くそ!違うかったか……俺のツモは……)ブルブル 京太郎(ち、ちがう……あの金髪の子、ツモ番がきたらあがる気がする……くそ!なんでこんな怖いんだ!) 照「ツモ 400・700」 京太郎「……へ?……終わった?」 菫「あぁ。照のあがりで終わりだ」 淡「……くっ!」タッタッタッ バタン! 京太郎「……お、追いかけなくていいんですか?泣いてましたよ」 菫「……まぁ少し泣かせてやったほうがいいだろう。それに私達が行ったところで反発されるだけだろうしな」 照「それより」ズイ 京太郎「な、なんですか?」 照「……なかなか」 京太郎「え……あぁそうですかね?麻雀は始めてから短いんですけど」 照「麻雀はそんなに」 京太郎「さいですか」 照「ただ面白いものを持っている」 京太郎「……?」 京太郎(わけわかんねー) 照「……また今度来る」 照「これ」 京太郎「あ、料金ですね」 照「淡の分もあるから。美味しかった」 菫「それでは失礼するよ」 京太郎「あ、ありがとうございましたー」 カランカラン 京太郎「……なんだったんだ一体」 マスター「少しは麻雀も上手くなってるみたいですね」 京太郎「まぁ結構勉強してますから」 マスター「勤勉なことはいいことですよ。……それより引きが良かったように見えましたが」 京太郎「あ、マスターもそう思いました?」 マスター「……ふむ、もしかしたらオカルトと呼ばれるものかもしれません」 京太郎「はぁ」 マスター「私はそういったことに詳しくないのですが……もしかしたら詳しい人がいるかもしれませんね。例えば……」 カランカラン 理沙「京太郎!」 京太郎「おぉ理沙さん!どうしたんですか?」 マスター(野依プロ、この人もきっと詳しいですね) 理沙「明日、会えないから来た」 京太郎「日曜は会えますよね?」 理沙「……っ!」 理沙「せ、先週……」プイ 京太郎(もしかして先週とかは会ってたし……ってことか?か、かわええええええええええ!!!!) 京太郎(勘違い!勘違いしちゃうぞコノヤロー!!) 京太郎「とりあえず座ってくださいな」 理沙「」コクリ 理沙「」ク~ 理沙「……け、軽食」 マスター「……ふむ。京太郎君、今日はもうあがりなさい」 京太郎「え?いいんですか?」 マスター「あぁ。野依さんと一緒に食事をとるといい」 京太郎「あざーっす!理沙さん、一緒に食べましょう!」 理沙「わ、わかった」 京太郎「ナポリタン美味しかったですねー」 理沙「料理上手い」 京太郎「あの人なんでも出来るよな。かっこいいぜ!」 理沙「……きょ……も……かっこ……」ボソボソ 京太郎「え?何か言いましたか?」 理沙「な、なんでもない!」プンスコ 京太郎「わ、わかりました。あ、そういえば、麻雀でオカルトってわかりますか?」 理沙「……知ってる。時々いる」 京太郎「そうなんですか。実は俺もオカルトっていうのが憑いていた?のかも。マスターがそう言ってました」 理沙「……日曜確かめる」 京太郎「わっかりました。できるだけ今日の麻雀再現しますね」 理沙「うん」 京太郎「ふんふーん♪麻雀雑誌でも読むかー」ペラペラ 京太郎「お、高校特集か。ふむふむ……へぇ東京に個人戦三位だった人がいるのか」 京太郎「お、二位の子可愛いな。どう見てもぺたんだけど」 京太郎「一位は……え?……え?」ニドミ 京太郎「えええええええええ!!!今日戦った人じゃん!!!!!」 京太郎「そりゃ強いわけだよ。てかあれも本気じゃない可能性……こわ」 京太郎「白糸台高校か……お嬢様学校だっけ?いいとこの育ちなわけだ。そりゃクールビューティーさんみたいな人がいるわな」 京太郎「にしても強い人に胸無い人多いな」 京太郎「そういや理沙さんも……いや突っ込むのはやめておこう」 京太郎「……可愛いし関係無いな!うん!さ、おやすみー」 《神戸》 京太郎「どこ連れてってくれるんですか?」 理沙「こっち!」 京太郎「にしてもこの辺って賑わってるんですね。有名なんですか?」 理沙「観光スポット」 京太郎「へぇー、そうなんですか。うみえ……でしたっけ?」 理沙「そう」 京太郎「これだけ大きかったらなんでもありそうですね」 理沙「ここ!」 京太郎「ええっと……観音屋、ですか」 理沙「チーズケーキが美味しい」 京太郎「早速入りたいですが……人すっごく多いですね」 理沙「海が見れて綺麗」 京太郎「んー、確かにこのテラスで美味しいケーキ食べらたらいいですもんね。客も来るってもんですよ」 理沙「下にもある」 京太郎「近くにもう一店舗あるんですか?そっち見に行ってみましょうか」 京太郎「お、こっちは雰囲気のいい喫茶店って感じですね」 京太郎「どうやら空いてるみたいです」 理沙「よかった」 京太郎「さっそく入っちゃいましょう。理沙さんのオススメチーズケーキ楽しみです!」 京太郎「おぉ、これが……予想と違いましたけどすっごく美味しそうです!」 京太郎「スポンジの上に本当のチーズがとろけてるんですね。こういうチーズケーキは初めてです」 京太郎「それでは一口……って結構伸びますね」 理沙「」クスクス 京太郎(可愛いなぁ) 京太郎「んー!!んまい!スポンジのほんのりとした甘さとチーズがマッチしてますね!」 京太郎「結構たっぷり乗ってるからちょっとくどいんじゃないか?って思ったんですけど全然そんなことないですよこれ!」 理沙「買って帰れる」 理沙「でも店のほうが美味しい」 京太郎「なんでなんですか?」 理沙「チーズのとろけ具合」 京太郎「あー、このチーズの感じが普通に温めただけじゃでないんですね」 京太郎「もしかしたらお店の雰囲気もあるかもしれません。お祭りみたいな」 理沙「そうかも!」 京太郎「つい買っちゃいました。どれくらい違うのか気になっちゃって」ハハハ 京太郎「観音屋も美味しかったですけどまだまだここには美味しいとこいっぱいありそうですね」 理沙「あ、ある!」グイグイ 京太郎「い、今からいくんですか?ケーキ食べたばっかですよ」 理沙「歩いてれば減る!」 京太郎「俺は大丈夫ですけど、理沙さん大丈夫ですか?」 理沙「……」 京太郎「晩御飯にどっか寄りましょう!それに今日だけじゃなくて他の日もありますから」 理沙「……わかった」ギュ 京太郎「……普通にショッピングしましょうか」ニコ カン!
https://w.atwiki.jp/keisuke0518iwaki/pages/16.html
太郎 太郎は人の神経を逆撫でするところがあるが、そこまで悪い人ではないらしい。 当サイトの管理人からのお詫び 太郎さんのページの文章を殆ど削除し、新しい文章を付け加えていた方、 訂正していただけなのですね…荒らしと勘違いして、本当にすみませんm(_ _)m 太郎さんへ そこまで悪くない人なのに、誰かが訂正してくださった文を何度も復元してすみませんm(_ _)m
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/1282.html
智葉「おい須賀、いるかー?」 京太郎「...zzz...zzz」長椅子に座りながら 智葉「なんだ、寝てるのか」隣に座る 智葉「……掃除はしっかりしてるし、牌譜の整理も終わってるか」 京太郎「……ん」倒れて智葉で膝枕 智葉「……何やっているんだ貴様、と本来は言うところだが」 京太郎「...zzz...zzz」 智葉「1人で終わらせたんだ、これくらい多めに見てやる」 京太郎「...zzz...zzz」 智葉「全く、これじゃ私も明華やハオと変わらないな」 智葉「そういえばあいつらは……」 京太郎「...zzz...zzz」 智葉「…………」ペタペタ 智葉「…………」イラッ 智葉「……オラッ、さっさと起きろ!!」ゲシッ 京太郎「あだっ!?」椅子から落ちる 京太郎「アレ?先輩?俺は一体……」 智葉「よく寝てたみたいだな?」 京太郎「あー……」 智葉「ま、雑用やった後だし、構わんよ」 京太郎「先輩……」 智葉「ということで、休憩もしたんだ。私がしっかりと指導してやろう」 京太郎「え!?……あの、お手柔らかにお願いします」 智葉「ああ……無理だから諦めろ」 京太郎「酷い!?」 智葉「ああん?なんでそれ切ったか言ってみろ!?」 ネリー「サトハ、きびしーねー」 智葉「だからそうじゃねーんだよ!今のお前の実力ならまずは…」 ダヴァン「んー……でもなんかサトハ楽しそうデスネ」 智葉「そう!それだよ!今のはよくやった!!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6433.html
【控室】 京太郎「大会控室に直接集合ってことにしてあるけど、咲のやつは来れるのか?」 京太郎「……いかん、無性に心配になってきた」 京太郎「早く誰か来いよな……」 淡「わったしっがいっちば~ん♪」 京太郎「淡は二番目だな」フフン 淡「集合時間の15分前に着いちゃったから一番乗りだって思ったのに……」 京太郎「はっはっは!することが特になくて一時間前に着いたぜ!」 淡「ぐぬぬ……次は負けないんだからね!」 京太郎「次っつっても……来年?」 淡「来年?……うーん、それじゃ遠すぎるな……」 淡「じゃあ今度私ときょうたろーでデートして、待ち合わせに早く来た方の勝ち!」 京太郎「はぁ?なんで俺がお前みたいなのとデートしなきゃなんだよ」 淡「そりゃ……きょうたろーと遊びに行きたいからに決まってるじゃん」 京太郎「でもデートって言ったら恋人同士がするもんじゃね?」 淡「そうだけど、さ……」 京太郎「遊びに行くってんなら…… 229」 京太郎「負けた方は昼飯奢りな」 淡「ぜーったいに勝つんだもんね!」 京太郎「んじゃ、いつごろ行く?」 淡「年明けとかかな?コミュニケーション力満点の高校100年生の大星淡ちゃんの予定はびっしりなのだー!」 京太郎「なん……だと……」 淡「あっるぇー?きょうたろーくんは予定なんかなくて暇なのかなー?」 京太郎「ち、違わい!」 淡「はーいまた勝ったー!」 京太郎「負けてなんぞないわ!」 淡「きょうたろーの交友なんてたかが知れてるもんねー」 京太郎「バカにしすぎだー!」ワキワキ 淡「きょ、きょうたろー!くすぐったいよー」 京太郎「俺をバカにした罰だ!存分に思い知れー!」ワキワキ 淡「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」 咲(やっぱり、京ちゃんと淡ちゃんは兄妹なのかな?)ジーッ 咲「これでみんな揃ったかな?」 京太郎「いや、咏がまだだ」 淡「咏ならさっき見たけど?」 京太郎「この会場の中でか?」 淡「うん、そうだったと思う」 穏乃「それなら私も見た気がする、大人の人と一緒にいたよーな……いないよーな?」 春「二人とも和服だったから見つけやすいと思う」 京太郎「おっけ、じゃあ探してくるわ」 咲「だったら私も手伝うよ」 京太郎「迷子ちゃんが何言ってんだよ」 咲「ここまで来れたよ!迷子じゃないよ!」 京太郎「まぐれだよまぐれ、んじゃーな」 ガチャ バタム 咲「もう、京ちゃんもあんな言い方しなくていいよね」プンスカ 淡「え、あー……」 穏乃「そうだねー……」 春「…………」ポリポリ 咲(露骨に目を逸らされてる……) 京太郎(あいつは基本携帯持ち歩かないから、電話は通じないとして……) 京太郎(和服の大人と一緒か……) 京太郎(和服で二人ってことは親御さんが見に来てるってことか?) 京太郎(でも、まだ控室に来てないってことは長話とかをしてるってことだよな) 京太郎(二人でゆっくり話せる場所っつったら……) 咏「―――――すれば、帰っていいんだろ?」 京太郎(休憩室くらいしかわかんなかったけど、正解だったみたいだな) 「ああ――――――」 京太郎(何話してんだ?) 京太郎(良く聞こえないし、近寄ってみようかな……) 京太郎(近くで聞こう)スススッ ガタッ 京太郎「やべっ!」 京太郎(なんで躓いてんの俺!?) 「誰だ?」 咏(今の声は……) 京太郎「あはは……すみません」 「お前は、須賀京太郎か」 京太郎「はい、そちらは……咏のお姉さん、でしょうか?」 「くくっ、初対面の人妻を口説こうとは、私は咏の母親だよ」 京太郎「ええっ!?」 京太郎(霞さんより若く見えるんだけど……) 京太郎「お、お会いできて光栄です」 三尋木母「ああ、こちらこそ、だがどうして須賀くんがここにいるんだ?」 京太郎「とりあえず、咏を連れて行ってもいいっすか?もうすぐ試合なんで早く行かないとまずいんすよ」 三尋木母「大概の話は済んだしな、行ってこい」 咏「……ほら行こうぜ、京太郎」 京太郎「おう!」 三尋木母「須賀くんは、まだ試合じゃないだろ?」 京太郎「そうですけど、何か?」 三尋木母「少し話があるんだ、いいだろう、咏?」 咏「……好きにしろよ」 三尋木母「私たちの話が気になるんだな?」 京太郎「そりゃ、気になりますよ」 三尋木母「……あいつには、うちの会社を継いでほしいんだ」 三尋木母「そのために今は会社の手伝いをさせてんだけど、嫌らしくってな」 三尋木母「最近はあんま口も利かなくなって、そしたらあいつから―――」 咏『今度の大会で優勝したら、大阪に帰ってもいいだろ?』 三尋木母「―――って言ってきてよ」 三尋木母「『帰る』って聞いたとき、あいつにとっての家はうちじゃないんだって考えちまって、寂しくなったんだ」 三尋木母「後で苦労するよりは、今の内から苦労しておいた方が楽だと思うんだ」 三尋木母「君は、どちらがいいと思う?」 京太郎「なぜ俺にそんなことを聞くんですか?」 三尋木母「あいつは君のことが大事みたいだからな、羨ましいくらいだよ」 京太郎「そうなんっすかね?」 三尋木母「大阪に戻ってのびのびさせるか、神奈川で将来に目を向けさせるか」 三尋木母「君の意見を教えてほしい」 京太郎「どっちか、って綺麗には答えられないですけど」 京太郎「高校を卒業するまでここにいさせる、とか、大阪に会社の支社とかがあるんならそこで勉強させればいいんじゃないんすかね?」 京太郎「咏がしたいようにさせた方が、あいつのためになるような気がするんですよ」 京太郎「……なんで、俺は優勝するために頑張ります」 三尋木母「成程、そういう案があったか」 三尋木母「とは言うが、あいつの決めたルールなのだから、今更無しになりましたーと言っても納得してくれないだろうな」 三尋木母「どうしたものか……」 <マモナクダイイチシアイガハジマリマス、カクセンシュハタイキョクシツヘシュウゴウヲオネガイシマス 京太郎「あのーそろそろ失礼してもいいですか?」 三尋木母「ああ、娘をよろしく頼む」 京太郎「任せてください!」 恒子「遂に来た!高校生とプロによる最終決戦!」 恒子「プロ・アマ交流戦の開始だーっ!」 えり「福与アナ、喧しいです」 恒子「今大会四試合の実況は、局のいろんな事情を飛び越えて、私、福与恒子と!」 えり「針生えりがお送りいたします」 恒子「もーつれないですよ針生アナー」 えり「貴女はもう少し真面目にしてください、それでは各チーム先鋒の選手の紹介です」 えり「一年生Bチーム先鋒は、今年のインターハイ団体戦優勝校、三箇牧高校で中堅を務めました、三尋木咏選手」 えり「続いて、二年生Aチームの先鋒は、インターハイ団体戦三位の阿知賀女子から、松実玄選手」 えり「三年生Aチームの先鋒は、北大阪地区予選二位の千里山女子から、江口セーラ選手」 恒子「そしてェ……プロ選抜チームの先鋒はァ!」 恒子「静寂の妖精、野依理沙だァァァァァァ!」 ワァァァァァ! グロチャーダァ゙ァ゙ァ゙ァ゙! セーラ「リーチや!」 咏「私も、リーッチ!」 理沙「……ツモ」 咏(河にも、野依プロの手牌にもドラは無しかぃ) セーラ(阿知賀の松実、話には聞いとったけど、ホンマドラ集まらんなぁ) 玄(東発から親被りだぁ……) 咏「ロン!16000!」 セーラ「しゃあ……ないな」 理沙「…………」 理沙「ロン、24000」 玄「はい……」シュン セーラ(流石プロ雀士、おもろいとか言ってる場合やないな……) 先鋒戦終了 プロ 157100 一年 116600 二年 66400 三年 59900 咏「あっぶなかったー」 咲「お疲れ様、咏ちゃん」 咏「プロ強すぎんだろ、おかしすぎるっつーの」 京太郎「そのプロ相手に+収支で帰って来たんだ、よくやったぞ咏」 咏「あんがとねぃ~」 春「きょうたろう、次、私の番」 京太郎「おう、春も頑張れよ!」ナデナデ 春「うん」ポリポリ 春(咏みたいに、私も撫でてほしい) 春(きょうたろうのために頑張る)ギュッ 春「…………」 久(悪待ち……ってわけにはいかないわよね) 久(相手は古参の男子トッププロに、一度打ったことのある滝見さん) 久(最初は様子見と行きましょうか) 秋一郎「…………」 秋一郎(滝見選手から聴牌気配) 秋一郎(……ふむ) 春「リーチ」 久(滝見さんがリーチ、ここはオリね) 姫子(ちょうど大沼プロが捨てとってよかったばい)トン 春「ロン、12000」 姫子「なっ……」 次鋒戦終了 プロ 175800 一年 124000 三年 60700 二年 39400 春(+で終わった)ホッ 春(きょうたろうに褒めてもらえるかな) 春(頭、撫でてもらえるかな) 春「…………」 淡「タキミンお帰りー!」 京太郎「お疲れ様、春」 春「ん」コクッ 春「…………」 京太郎「?」 春「…………」モゾモゾ 京太郎(対局終わったのに、黒糖食べてないよな?) 京太郎「春?」 春「なに?」 京太郎「黒糖、食べないのか?」 春「…………食べる」ムスッ 京太郎「?」 京太郎(表情が読めないからよくわかんないんだよなー) 恒子「んー、プロが圧倒っていうのは予想してたけど、まさかここまでとはねー」 えり「選手に失礼ですよ、一年生チームが食いついているので、頑張ってほしいですね」 恒子「はいはーい、それじゃあ選手紹介でーす」 恒子「現在ラスの二年生Aチームからは!愛宕の血を引くサラブレッド!愛宕姉妹の美人な妹!愛宕絹恵ー!」 恒子「三年生Aチームからは、はたまた愛宕の血を引く名門姫松のエース!愛宕姉妹の残念な姉!愛宕洋榎ー!」 えり「二位の一年生Bチームからは、国麻の覇者、須賀京太郎君です」 恒子「そっしてそして!大変大人げないプロチームの副将は!我らがアイドル!永遠の十七歳、瑞原はやりだー!」 はやり「久しぶりだね、須賀くんっ☆」 洋榎「遅いでーきょうたろー」 絹恵「こんにちはー」 京太郎「はやりさんと絹恵さんですか、楽しい試合になりそうっすね!」 はやり(久しぶりの男の子……ぐへへ」ダラーッ 絹恵「心の声漏れてますよ」 京太郎(あかん、大きなおっぱいが四つも……ぶふぉっ) 洋榎「ちょいちょいちょい待ちぃーや!」 洋榎「なんでウチのことスルーしてんねん!」 京太郎「あ、洋榎さんいたんすか」 洋榎「おったで、一番乗りやったで!」 京太郎( ´_ゝ`)フーン 洋榎「絹ぅー、京太郎のウチの扱いが雑ぅー」ウェーン 絹恵「お姉ちゃんは可愛くて麻雀上手くておもろいから大丈夫やでー」ナデナデ 洋榎「絹ぅー」ウズウズ 京太郎(う、羨ましい……っ!) 副将戦開始 洋榎 60700 はやり 175800 京太郎 124000 絹恵 39400 京太郎(咏がこっちに戻ってくるためには、ここで勝ち残って次へつなげなきゃならない) 京太郎(後ろに咲がいるから安心できるけど、俺だって男だ) 京太郎(やれるとこまで、やってやる) はやり(さてさて、ここははやりの早和了りでぱぱっと終わらせちゃおうかなー) はやり(……ん?) はやり(配牌三向聴、ツモもあまりよくないみたい) はやり(ここは自力より、他力本願かなっ!) はやり「ポン!」タンッ! 京太郎「―――ロン」 京太郎「16000」 はやり(あ……これって、京太郎くんのスジ……) はやり(なんでこんなこと、見落としたの?) 東二局 洋榎 60700 親 はやり 159800 京太郎 140000 絹恵 39400 はやり(おかしいなぁ、今回も全然だ……)トン 絹恵「ロン、3900です」 はやり「ぇあ……」 洋榎(守りの堅さと和了速度が得意やっちゅうのに、今日は調子悪いみたいやな……) 東三局 洋榎 60700 はやり 155900 親 京太郎 140000 絹恵 43300 はやり(今度は配牌二向聴だけど、ここは……) 京太郎「カン」 はやり(自風牌の明槓、それも槓ドラモロ乗り) はやり(どんな豪運なんだろ……) 京太郎「もいっかい、カン」 はやり(いつもみたいな引きじゃないけど、でも小鍛治プロみたいに支配されてる感じはしない) はやり(何かな、この感触……) 京太郎「ロン、24000」 はやり「あ…れ……」 東三局一本場 洋榎 60700 はやり 131900 親 京太郎 164000 絹恵 43300 京太郎「ツモ、1100オール」 洋榎(ここまで来てプロに逆転とは、流石やな) 洋榎(せやけど、ウチも負けてられへん) 洋榎(こっからや、こっからが勝負や!) 東三局二本場 洋榎 59600 はやり 130800 親 京太郎 167300 絹恵 42200 京太郎(まだ……まだだ) 京太郎(決勝戦に繋がるような和了を、点差をつける!) 京太郎(だからまだ、俺は和了り続ける) 京太郎「ツモ、2200オール」 東三局三本場 洋榎 57400 はやり 128600 親 京太郎 173900 絹恵 40000 はやり「ロン、5200は6100ですっ☆」 はやり(こんなところで年下の男の子に負けてたら小鍛治プロや理沙ちゃん、晴絵ちゃんに顔向けできないもんね) はやり(私の方がずっとお姉さんだってこと、優しく教えてあげるんだから) 東四局 洋榎 57400 はやり 134700 京太郎 167800 親 絹恵 40000 同コンマのため、流局 京太郎(今回はどうやら全員テンパイか……) 京太郎(変に競り合って放銃するよか、安全に流局まで待つべき、かな) 京太郎(折り返し地点だ、頑張っていくぞ) 東四局一本場 洋榎 57400 はやり 134700 京太郎 167800 親 絹恵 40000 絹恵(――――流局) 絹恵(流局の後は、場の流れが無くなる感じがするんや) 絹恵(誰かが和了り続けてても、流局の後は、なんか止まった感じがする) 絹恵(せやから、私はその隙を突く) 絹恵(ようわからん感覚やけどな) 絹恵「ツモ―――800オール」 東四局二本場 洋榎 56600 はやり 133900 京太郎 167000 親 絹恵 42400 京太郎(純全三色一盃口ドラ1) 京太郎(一応満貫手聴牌したけど……) はやり「カン」 京太郎(……えっ) 京太郎(暗槓……槓ドラ……) はやり「……」トン 京太郎(えっ……) 京太郎「ロ、ロン……です」 京太郎「16000の二本場なんで、16600……です」 はやり「…………」 はやり「…………」 はやり「えっ」 南一局 親 洋榎 56600 はやり 117300 京太郎 183600 絹恵 42400 洋榎(――――ここまでで、ウチと二位までの差は7万と7300点) 洋榎(この親番で役満二回和了れば話は楽なんやけど) 洋榎(……ちぃとキツめにいくで……) 【灼熱の矛】が発動されました! この局の間【金色放つ海】【迫り来る怒涛の火力】【極寒の盾】【潮流旋風】【星流し】が無効となります 洋榎(ウチはいつも通り上手く、自由に打つだけや) 洋榎(絹とは違うて、ウチは流れに乗って攻める!) 洋榎(そんでェ――――) 洋榎「――ツモ!6000オールや!」 南一局一本場 親 洋榎 74600 はやり 111300 京太郎 177600 絹恵 36400 洋榎(親跳ツモで満足できるほど、余裕あるわけやないんや) 洋榎(まだまだ、ウチの独擅場や) 【灼熱の矛】が発動されました! この局の間【金色放つ海】【迫り来る怒涛の火力】【極寒の盾】【潮流旋風】【星流し】が無効となります 洋榎「連荘リーッチ!」 洋榎「このまま八連荘まで行ってまうでー」 絹恵(お姉ちゃんのこの感じ……) 絹恵(ここは……) 絹恵「ポン」 絹恵(流局まで持ってけるとええんやけど) 洋榎「もー一発消さんといてぇーな」 京太郎「それ、ポンです」 同コンマのため、流局 南一局二本場 親 洋榎 74600 はやり 111300 京太郎 177600 絹恵 36400 はやり(……また、暗槓) はやり(さっきみたいなことになるのはやだけど、それでも符があるだけで点数はちゃんと変わるし) はやり(ここは、はやりの運を信じるしかないよね) はやり「カン」 はやり「―――リンシャンツモ、2000・4000の二本付ですっ☆」 南二局 洋榎 70400 親 はやり 119900 京太郎 175400 絹恵 34200 絹恵(これ以上、みんなの点を取られるわけにはいかないで!) 絹恵(私も、お姉ちゃんみたいに) 絹恵「カン」 絹恵(もっと強くなるんや) 絹恵「――ロン、3200」 南三局 洋榎 70400 はやり 119900 親 京太郎 172200 絹恵 37400 京太郎(いや、あのさぁ) 京太郎(決勝に向けて勢いつけようとか確かに言ったよ?言ったけどさ) 京太郎(清一平和二盃口) 京太郎(また倍満ってどういうことだよ……) 洋榎「逆転先制リーチや!」 京太郎「あ……ロンです」 京太郎「24000、です」 南三局一本場 洋榎 46400 はやり 119900 親 京太郎 196200 絹恵 37400 洋榎(プロが好き放題されとるってどういうことやねん、京太郎は) 洋榎(普通やったら男子の競技レベルはもっと低いはずやったのに) 洋榎(……負けてられへん) 洋榎「ロン、3900は4200や!」 洋榎「ようやく、オーラスやな」 オーラス 洋榎 50600 はやり 119900 京太郎 192000 親 絹恵 37400 京太郎(オーラス……ここまで来れば咲なら負けないだろ) 京太郎(ここで逃げてあいつに繋ぐ) 京太郎(気合入れていくか!) 【金色放つ海】のブースト効果を発動しました! 京太郎「リーチ」 洋榎「そないに稼いで、オーラスでリーチってどういうことやねん」 絹恵「まあまあお姉ちゃん、落ち着いて」 はやり(……ノミ手) はやり(……控室に戻るの嫌だな……) 洋榎「ま、京太郎には和了らせないんやけどな!」トン はやり(ドラでもいいから……)トン 京太郎「……あ」 京太郎「ツモ、リーチ清一一通」 京太郎「4000・8000で……っす」 副将戦終了 一年 208000 (+84000) プロ 115900 (-59900) 三年 46600 (-14100) 二年 29400 (-10000) 恒子「副将戦、決着ー!」 恒子「蓋を開けてみれば結果は歴然!全国一位の須賀選手のリードで、一年生Bチームが圧倒的独走状態!」 恒子「瑞原プロから約6万点を奪い、頂点へと登り詰めたー!」 恒子「あの華麗な指裁きによって三人もの少女を蹂躙!手籠めにしました!」 えり「福与アナ、言い方がいやらしいです」 えり「……あと、瑞原プロは少女というべきではないような」 恒子「さあ!大将戦が始まるまでの間、視聴者から送られたメールをお読みしまーす」 恒子「P.N.永遠の18歳さんから!」 『えりちゃん、あとで大道具の倉庫に来てねっ☆』 えり「これの送り主瑞原プロですよね!?」 恒子「大将戦はCMのあと!ちびっこの諸君はおトイレ行ってくるんだぞー!」 えり「はしたないですって!」 咲(京ちゃんが稼いでくれた点、守りきるよ!) 照「……咲が二番目、ね」 咲「お姉ちゃん……」 照「悪いけど、咲、この試合は私が勝つ」 照「これが私の、最後の戦い」 憩「ウチも負けるわけにはいかないんですーぅ」 憩「今日は、咲ちゃんも照ちゃんもよろしくなー」 咲「はい、よろしくお願いします」 照「……よろしく」 照「そして、あと一人は……」 健夜「お待たせしたかな?」 健夜「それじゃ、始めよっか」 . .-――-. . . . ´ .` . / ヽ . . / / l ヽ ヽ . / / / / l l l . ′ . . . ′/ | ハ ト、 ヘ i l |. | 1 | .|{ ‘. ヽ\_ ; | | | | | | |-―.lハ{\ fヾ\` i l |l | | | | | |{ ヽ \ { \ \ | 八 | | | レ _ 、 `r==ミx } ∧ . 八 ヽ | r㌃⌒` ムイ } ヽ / \ヾ ,,,,,,,, , '''''''' | ノ \ / 八 ハ .... 、 「 ヽ > / / >-、 ( ノ イ l l ヾ \ -=≦ / ゝ ー ' < l ∧ |` ー---` ∠ イ ∧ ト、 ≧=r-- 1 /レ' .V / \ { ヾr‐ァ' トヘ/ 荒川 憩 29400 ........ ....... .... ... / 丶 / ヽ / . / / ;イ l ! . '――‐y' / l ! !\ ! l ! l / ̄Ⅵ\ 厂 ̄\l / ! | | / ニニ \_,イニニニ ∨ / ! | | ! | | | | l / | ∨》 l 乂ソ 乂_ン ル’⌒) | / / / | / ..... ⊂ニニ⊃ _ .イ | 厶_/| / うフラT Tフ叮[ /l | l/ヽィ'゙ ̄イ゙ ゙̄/゙ ̄ ̄_厂`ミ /l/l/. √{`ヽ,乂__厶彡 ̄/ `Y 宮永 照 46600 _____ ... ´ ` .. / 、 / \ 丶 / \ \ . ′ |. .| ヽー'⌒ | i i l i l\ | | | | ∧ | . l .i l⌒ヽ. .| | | |匕Ⅵ /ト、 /从 | | | 八 .i | { V ノ ∨ ,ィ | | . ヽ 从 _ ≠⌒ Ⅵ /} \ {⌒\ .{ r==ミ , Y 乂 \r' uノ 丶、 _ー‐、 r‐ ー' フ / _ヘr─ァ、ー ┬ 、 ≦-─、 宮永 咲 208000 ,. -────- / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . `丶 / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . . . . . . . . . . . . / . . . . . . . / . . . . . . . . . ,イ } . . . . . . . . . . . . . . . . ′ i . . ./| . . ./{ハ ./ | . /\ . ./ハ . . | . . . . .i i . . . . | . / l . ./ ∨ レ' ∨ }Ⅵ . . . . .| | . |. . . .Ⅳ V | . . . . .| | . |. . . .| ___,. 、____ | . . . . .| | . |. . . .| ´ ` | . . . . .| | . |. . . .| ,斗ぅ芋ミ 斗ぅ芋ミ | . . . . .| | . |. . . .| {. 乂辷ソ 乂辷ソ .} | . . . . .| | . |. . . .|ハ ハ| . . . . .| | . |. . . .lヽ{ ' }ノ| . . . . .| | . |. . . .| .人 __ 人 | . . .| | | . |. . . .l | . | ...  ̄ ̄ イ l . | . . .| | |八 . . .ト、| . | . .r‐}` ー--‐ {‐ァ | .| | . . .| | \l _ |-‐'{厂 ア}ー- . _ | . 八| _ ,. < | | ノ/=ー-、 〈 | | 〉 ∧ ヽ / ∧ 小鍛治 健夜 115900 大将戦開始 東一局 親 憩 29400 照 46600 咲 208000 健夜 115900 健夜(ここまで点差つけられてると、またこーこちゃんにプロの威厳がーとかアラフォーがーとか言われそうだよね……アラサーだけど) 健夜(……はぁ) \\// Y=ニニニニニニニニ∨ ∧ニニニニニ/⌒丶/ ./ { }ニ}ー-、 / {}} 厂 ̄ ̄ ̄⌒ヽ__=ニ∨/ }ニニニニニニ厂 ̄ 〈 }==ニニ/⌒7 ー=彡 }.//}______厂 ̄} {}} / O ,ィ彡'´ニ∨/ .ノ==ニニニ/ }ニ Y } }==厂 ,. -────- /ニニニ}__/ {}}ニニニニニニ⌒ヽ___ー=彡'"´ニニニニ/ 人ニ{ ノ/⌒´ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . `丶/ ⌒ヽ {}}ニニニニニニマー'=ニニニニニ/ / ヽ=ニニニニヽ / . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .\/⌒⌒ヽ 〉ー=彡⌒´ニニニニニニ/ / ノ===ニニニ/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ヽ  ̄`ヽ {ニニニニニニニニ==ニニ\ / ⌒ヽニニニニ/ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ./ . . . . . . . . . . . . . . . . . \ \ニニニニニニ=ニニニ/ ′ }=ニニ/ . . . . . . . / . . . . . . . . . ,イ } . . . . . . . . . . . . . . . . } Y⌒ ̄ ̄`ヽニニ/\ γ⌒ヽ__rく==ニ′ i . . ./| . . ./{ハ ./ | . /\ . ./ハ . . | . . . . .i } } }ニ/ー- ⌒7 ̄} /{. i . . . . | . / l . ./ ∨ レ' ∨ }Ⅵ . . . . .| Y / /ニニニニニ/⌒ / / } 〃| . |. . . .Ⅳ V | . . . . .| / ̄ ̄⌒) / /ニニニニニ} ⌒)/ {{ | . |. . . .| ___,. 、____ | . . . . .|____/,ィ彡'´ Y⌒ヽ/ /==ニニニー=彡 ヽ_ _ O | . |. . . .| ´ ` | . . . . .| ニ/ / / /==ニニニニニニニ\ >`¨´ | . |. . . .| ,斗ぅ芋ミ 斗ぅ芋ミ | . . . . .| {__/ ./⌒ヽ /ニニニニニニニニニニニ厂⌒ヽ/\} ,ィ彡'⌒ | . |. . . .| {. 乂辷ソ 乂辷ソ .} | . . . . .| / /==ニニニ\/ / ̄ ̄ ̄ ニニニ/⌒) \/ 〃 | . |. . . .|ハ ハ| . . . . .| ./ /ニニニニニニニ〉 /=ニ/ _}ヽ ー=彡'´ | . |. . . .lヽ{ ' }ノ| . . . . .| | __/===ニニニニ/⌒\// __) } | . |. . . .| .人 __ 人 | . . .| | | |=====ニニニ/O Y / / \/ ___________}\ | . |. . . .l | . | ...  ̄ ̄ イ l . | . . .| | | |===ニニニ/ `¨´ /|/ニニニ〉 Y {ニニニニニニニニY.|八 . . .ト、| . | . .r‐}` ー--‐ {‐ァ | .| | . . .| | ∨ニニニニ/ / |\===/ | 〉ニニニニニニニニ \l _ |-‐'{厂 ア}ー- . _ | . 八|===ニニ/ / ヽ___/ \/ / /====ニニニニニ_ ,. < | | ノ/=ー-、ニニ〈 〃 /ニニニニニニニニニニ `¨´ ̄ ̄`ヽ====ニニニニニ〈 | | 〉/\_// {ニニニニニニニニニニニ⌒ヽ ー───ニニニニニニニニニ∧ ヽ / ∧ { {____/ニニニニニニニニニニニ 咲「うっ……」 咲(何……これ……凄い力) 咲(これがプロの力……) 咲(……私には、京ちゃんが付いてる) 咲(恐いけど、頑張るよ) 憩(小鍛治プロに、照ちゃんに、咲ちゃん) 憩(三人相手にこの点差はきっついなぁ……) 憩(東場から、捲りにいこか) 憩の【孔穿つ閃光】発動! 憩「リーチ!」 照(憩のリーチ……) 照(憩の力の発動条件は、おそらくリーチ) 照(そして、憩は必ずその手牌から予想される翻数よりも高い手で和了る) 照(単純な高目のほかにも、一発や裏ドラ、槓ドラ、海底や河底、嶺上) 照(運が絡む役を絡めて和了る) 照(ただ単純な強運、そして―――)トン 憩「ロン、24000ですーぅ」 照(その後にもたらす、影響だ) 照「…………」 照(今のは計算内、だから大丈夫) 【孔穿つ閃光】により 照の聴牌判定、和了判定、翻数判定が下がりました 【照魔鏡】が無効化されました 東一局一本場 親 憩 53400 照 22600 咲 208000 健夜 115900 健夜(荒川さんから宮永さんへのロン) 健夜(……まあ) 健夜(この点差だし、これで和了ってもいいんだよね) 憩(連荘に向けての第一打!)トン 健夜「ロン」 健夜「人和は大会ルールに無いから、三暗刻東北で8300」 憩「人……和……」 健夜「さあ、続けましょうか」 東二局 憩 45400 親 照 22600 咲 208000 健夜 123900 憩(なんや、今の和了) 憩(単なる偶然とは思えない……あんなんに勝てるんやろか……) 咲「カン」 咲「もいっこ、カン」 咲「嶺上ツモ、8000の責任払い、だね」 憩(咲ちゃんも大概やけどな……) 憩(この勝負、ウチが勝てるんやろか……) 東三局 憩 45400 照 14600 親 咲 216000 健夜 123900 照(交流戦……学年選抜同士の戦い) 照(これが私の、私たちの最後の戦い) 照(それなのに……) 照(だと、いうのに……) 咲「カン」 咲「もいっこ、カン」 咲「もいっこ、カン」 咲「――――嶺上ツモ、12000」 照(なぜ、私は何もできていないんだ) 東三局一本場 憩 45100 (+15700) 照 2600 (-44000) 親 咲 228000 (+20000) 健夜 124200 (+8300) ――大将戦前 京太郎「八万四千点ってなんつーバカヅキだよ……」 京太郎「瑞原プロ少し涙目だったし……」 京太郎「ま、決勝進出は安泰だな」 咲「あっ、京ちゃんお疲れー」 京太郎「おう、早いな」 咲「京ちゃん凄かったよ!私も頑張るから!」 京太郎「ああ、頼んだぞ、大将さん」ポン 咲「うん!じゃあね!」 咲(京ちゃんの打ち方、久しぶりだったな) 咲(……苦しそうで、必死そうで) 咲(まるで、何かに追われているような打ち方だったけど) 咲(でも、余裕があるようにも見えた) 咲(私も、まだまだ行くよ!) 咲「カン!」 咲「―――ツモ!」 咲「嶺上ツモ、責任払いで24000です」 東三局二本場 憩 21100 照 2600 親 咲 252000 健夜 124200 憩(一位と23万点差て、どんな冗談や、ほんま) 憩(せめて、収支だけでも他の二人には勝ちたいなぁ) 憩(……いかせてもらおか) 憩の【孔穿つ閃光】発動! 憩(テンパイ……やけど) 憩(リーチしても高くならなさそうやな) 憩(……ここは、ええか) 憩(照ちゃん、公式戦の調子悪いなぁ) 憩(インハイのときもいまいちみたいやったし、大丈夫やとええんやけど……) 憩(……あ) 憩「……ツモのみ、500・700」 東四局 憩 22800 照 2100 咲 245000 親 健夜 123700 照『これが私の、最後の戦い』 咲(……お姉ちゃんたちにとっては、最後の大会だったんだよね) 咲(だからって、手加減はしないし、したら失礼だよ) 咲(それが、私がお姉ちゃんから教わったこと) 咲(だから、私は――) 咲(お姉ちゃんを、全力で―――!) 三三三三ニ≠三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三=\三三三ニ≠三三三三三三三_,.-、 f=|´|三三三三三三三三ニf!三三三r‐‐ュ、三三ニ≠/三三三三ニ_,..-'´ | | |_,.! | { / ィ ヘ \三三/|//三三三r‐'´ _,..-! | `¨ __,..--レ' ̄~7 \ ヽヽ (='==! ̄!=\/三r-、/ヘfー‐、 | _,..-'´ | | j | |; / __,ヽ ノ! } } ==キ fニニ、ハニニフ rュ、) f! !_fl レ'´ _,..' | |__j--7 /、 { f´ !.ヽ`¨ro' =r==、 r、_ィ=ニハニァ=f |=ノ===、¨ __,.-‐'´ | | ゝ≠}. . i!ト、ゝ、'⌒V__ノ =、=キ=、| i! /ニハニ / ,. r、_) v く /_ _,.. ' |ヽⅥj.. i!l. .. i! . !( ( =ゝノレ'=| iK三ニヽニゝ'^|_|__,ィ ヘ、__ァ ! ,.. '! ! Ⅵ|.. !|. . i!_.jゝ‐、 ノ r、 |`¨rュネ| f!ヽ三ニニi 、___コ`ヽ=、 Ⅶ| レ' | i !.. ..Ⅵ_j レ'リ´ | ムノ/ |/ ∨ |__,=、__j__j=='三ニ三ヽ=テ= {‐‐' Vj ト. .、 ! i.. ...Ⅵ斗≠リ㌣!. /卞、≧j ∧三三ニr、ヽ三! {ゝ' } Ⅵ !、..、 、 ハ ! .. !| フセイ _ ソハ 心 | ∧三三三ハ三 、__ノ_ノ Ⅵ、 ト、 \、 、 | レ' i! i、ゝ'_ノ | ソ. | / |三三三|ハ三ニ` ̄=、r=、 Ⅵ\ ',.. ... \ 、 ゝ、 ` ノノ // , / /三三=|ⅵハ三三} / .| / .ヽゝ'\ \. \`ヽ `¨ ¨ / | /三三三| リ三三|_/ |_/ 、丶、 ヽ‥'`ー ヽ .レ'三=ト三リ三ハr=、 r=、、 \\ゝ 、 ' ` /三≠V∨/三!、ゝ' ゝ'\`ヽ \ .  ̄` , ∧三≠ |/Ⅵl \三三∧ ., ' ` / /ノ 憩(ここまでの、咲ちゃんのロン和了は全部、大明槓からの嶺上ツモの責任払い) 憩(最も楽な避け方は、生牌を極力捨てないこと) 憩(せやから……) 照(小鍛治プロの手の内が読めない以上、下手に大物手を作って撃たれるのはまずい) 照(かといってノミ手で逃げ続けるのも……)トン 咲「カン」 照(……三萬を暗槓、一筒をツモ切り) 咲「……」トン 照(河の様子からして……まだ三巡目) 照(…………) 照(……ここは、九筒でも)トン 照(……あ) 照(これ、生牌じゃ……) 咲「カン」 咲「―――ツモ」 咲「一翻八十符で2600」 照(一萬以外全ての萬子でのロン和を捨てての嶺上ツモ) 照(……これが、咲の力) 恒子「決ィィまったァァァアアア!」 恒子「プロ・アマ交流戦第一試合、プロチームを抑え、一位で決勝進出を果たしたのは!」 恒子「一年生Bチームだァァァァァ!」 えり「小鍛治プロが一度しか和了らなかったのが気になりますが、一年生チームの後半の追い上げは見事でしたね」 恒子「んじゃーヒーロインタビュー行きましょうか!」 えり「その制度、決勝戦しかありませんよ」 大将戦終了 咲 247600 (+39600) 健夜 123700 (+7800) 憩 22800 (-6600) 照 -500 (-47100) ワァァァァァァァァ 京太郎「なんつーか、あっさり勝っちまったな」 淡「私が咏の代わりに入ったらもっとあっさりだったねー」 咏「んだとー!淡じゃ私にゃかてねーよ!」 淡「咏みたいなちっこいのには負けないもんねー」 咏「体格は関係ねーだろー!」 咲「あはは、賑やかだね、二人とも」 穏乃「お帰りー、宮永さん」 咲「ただいまー」 春「黒糖、いる?」 京太郎「さっき十粒くらい食べたんだけど……」 春「もっと食べて」 京太郎「……はい」ポリポリ 咏「京太郎、この後はどうすんだ?」 京太郎「んー……」ポリポリ 京太郎「まずはオーダー決めだな」 京太郎「次の試合のオーダーは―――」 京太郎「先鋒!咏!」 咏「へいへーい」 京太郎「次鋒は……淡!」 淡「りょーかい!」 京太郎「副将と大将は変わらず、俺と咲で行く」 京太郎「次は守りじゃなくて攻めを重視して行こうと思う、だから次鋒には淡を起用してみた」 京太郎「春と穏乃は応援頼むぜ」 穏乃「私も打ちたかったけど……みんな頑張ってね!」 春「……わかった」 京太郎「んじゃ、オーダー発表終わったから各自解散、試合前にここ集合だ!」 咲「京ちゃんはこの後どうするの?」 京太郎「俺は……ちょっと疲れたからここで休んでるわ」 京太郎(昨日からずっと麻雀打ってるし、今朝はそれに加えて戦闘までしてきたからなぁ……) 咲「ふーん……私はどうしよっかなー」 春「…………」ポリポリ 淡「まったくもって、元気がないなーきょうたろーはー」 咏「お前は何もしてないから疲れてねえんだろー」 淡「きょうたろーは私の疲労を気遣ってくれてる、つまり咏よりも私の方が大事ってことだよね~」 咏「はぁ?んなわけねー、私の方が大事に決まってんだろ」 淡「咏みたいなちんちくりん、きょうたろーが大事にするわけないじゃーん」 咏「んだとー!」ウガー 淡「オトナなワガママボディの私には勝てるわけないよーだ!」 ワー キャー ワー キャー 穏乃「んー、私も暇だなー」パタパタ 京太郎「はぁ~すっきりしたぁ~」ガチャ 淡「やーっと戻ってきた~」 京太郎「ん、淡だけか、他の四人はどうしたんだ?」 淡「サキとタキミンとシズは試合見に行くって」 淡「あと、咏は携帯持って出て行ったよー」 京太郎「じゃあ俺と淡で二人っきりなのか」 淡「そだねー、何かして遊ぼ?」 京太郎「遊ぶって、俺は休みたいんだが」 淡「寝たら寝たで落書きしたりして遊ぶからいいよー」 京太郎「俺が良くねえよ!」 淡「さもなくば私の遊びに付き合えー!」 京太郎「えぇぇぇぇ……」 京太郎「じゃあちょっと遊んでやるからそれが終わったら寝かしてくれ、な?」 淡「うぅぅん……しょうがないかぁ」 淡「でも何して遊ぼうかー?」 京太郎「そうだなぁ……楽なのがいいけど……」 淡「ちょうどWiiがあるからスマブラしよー!」 京太郎「どこにあったそんなん!?そもそもなんであるんだよ!」 淡「なんかテレビの下にあったけど?」 京太郎「どうなってんだよ運営……」 淡「なんにせよ始めよー」 京太郎「釈然としねえけど……頑張るか」 京太郎「早く終わらせたいし、サドンデス戦にしようぜ」 淡「えーそんだけじゃつまんないよー」 京太郎「じゃあ三試合して二勝した方が負けた方に命令でいいだろ」 淡「またそのルール?面白いからいいけどさ」 京太郎「今度はまた何か考えてきてやるよ」 淡「よーし、始めよー!」 京太郎「ちょっと待て!ガノンドロフはダメだって!サドンデスにガノンはダメだって!」 Ready Go! ウー…ハァー! 京太郎「受けたら即落ちじゃねえか!カービィでよかったぜ!」 ハァー! 京太郎「飛びすぎて落ちた!?」 アァァァァ! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 京太郎「負けた……」 淡「勝った~!」 淡「さあきょうたろー!私の命令タイムだよ!」 京太郎「クソッなんたる屈辱……!」 淡「私の命令はー!」 淡「命令はー…………」 京太郎「命令は?」 淡「うー……ん」 淡「…………!」 淡「…………」 淡「あの……さ」モジモジ 京太郎「なんだよ、早く命令しろよ」 淡「キ……キス……って、いいよね?」モジモジ 京太郎「…………は?」 京太郎「キスって、口づけ?」 淡「……うん」カァ 京太郎「接吻?」 淡「……うん」カァァ 京太郎「マウストゥマウス?」 淡「…………」カァァァァ 淡「い、言わなくってもわかってよ!」カーッ 京太郎「いや、おまえでもそんなこと言うんだな、って」 京太郎「……キス、か」 京太郎「…………」 京太郎「…………それは、ダメだ」 淡「なんでっ!?」 京太郎「淡さぁ、そういうのは彼氏に初めてしてもらえよ」 京太郎(寝起きドッキリで霞さんの初めて奪っちゃった俺が言うのも難なんだけどさ) 京太郎「面白半分でそんなこと言って、後で後悔しても知らねえぜ?」 淡「面白半分なんかじゃないもん!」 淡「サキはいっっつもきょうたろーと楽しそうにしゃべってて!咏なんてきょうたろーと同じアパートに住んでるじゃん!」 淡「私は、サキみたいにきょうたろーと長い付き合いじゃないし、咏みたいにきょうたろーの近くにいるわけじゃないから」 淡「だから…………」 京太郎「……じゃあ、やってやるよ」 淡「ほんっ……んっ!」 京太郎「…………」 淡「んっ……んっ……」 淡(や……舌が、入り込んで……) 京太郎「じゅるるっ……んっ」 淡(頭、押さえられて、口の中、吸われて……) 京太郎「れろっ……ちゅるっ」 淡(やだ、やだよ、こんなの)ジワッ 京太郎「……」モゾモゾ 淡(お尻まで触られてる……) 淡(……やだ、やめてよ)ポロポロ 淡(こんなの、幸せでもなんでもないよぉ……)ポロポロ 淡(おっぱいまで触られて制服しわくちゃ……) 京太郎「ん…………はぁ」 淡「…………ぷはぁ」 淡(終わった……の?) 京太郎「これで、満足かよ」 京太郎「キスねだって、ここまで好き勝手やられて、それで満足かよ」 京太郎「嫌だったろ?」 淡「……嫌だよ」グスッ 淡「嫌に、決まってるじゃん」グスッ 京太郎「そうだよな」 京太郎「そうじゃなけりゃ、お前はどうかしてるよ」 京太郎「これで、わかっただろ」 京太郎「そういうのは、淡――お前のことが好きで、お前を大事にしてくれる人にしてもらえ」 京太郎「…………すまなかった」 京太郎「俺、外出てくるわ」 京太郎(……やりすぎちまったかなぁ) 京太郎(見よう見まねでやってはみたけど……) 京太郎(淡、悲しそうだったな) 京太郎(そりゃ、初めてがあんなんだったんだから、当然か) 京太郎(…………はぁ) 京太郎(後でもう一回しっかり謝ろう) 京太郎(……死にてぇ、ぶん殴りてぇ……) 淡(なんで、あんな乱暴なんかするの) 淡(…………きょうたろーのバカ) 淡(試合のときはかっこいいって思ったのに、ずっといいやつだと思ってたのに) 京太郎『そういうのは、淡――お前のことが好きで、お前を大事にしてくれる人にしてもらえ』 淡(きょうたろーは、私のこと好きじゃないんだ) 淡『私は、サキみたいにきょうたろーと長い付き合いじゃないし、咏みたいにきょうたろーの近くにいるわけじゃないから』 淡(あんなことまで言って、期待した私がバカだったんだ) 淡(私が、キスしろなんて言わなければよかったんだ) 淡(…………) 淡(……きょうたろーに気を遣わせちゃったのかな) 京太郎(これから、どうしよう) 淡『……嫌だよ』グスッ 京太郎(三十分くらいしたら、謝りに行くか) 京太郎(けど、あんなことした後で、何て言って謝ればいいんだ) 京太郎(……ホント、酷いことしたな) 淡(制服もスカートもパンツもくしゃくしゃ……顔もくちゃくちゃ……) 京太郎「……淡、入るぞ」 淡「…………」 京太郎「淡、怒ってる……よな」 淡「あんなことされて怒らないわけないじゃん」ムスッ 京太郎「……だよな」 京太郎「…………」 京太郎「ごめん!」 京太郎「さっきの……あの時の俺はどうかしてた」 京太郎「お前を傷つけずに諭す方法なんて他にもあったのに、あんなことしかできなかった」 京太郎「淡のファーストキスを奪っておいて、謝って許されることじゃないのはわかってるけど」 京太郎「……すまなかった」 京太郎「もし、もしやり直させてくれるなら、ちゃんと優しくする」 京太郎「俺の顔なんて見たくないって言うんだったら、俺はここから出ていく」 京太郎「本当に、すまなかった」ドゲザー 淡「……きょうたろーは、私に教えてくれたんだよね?」 淡「きょうたろーにあんなことされて、きょうたろーのこと嫌いになったけど」 京太郎「……っ」 淡「恐くて、気持ち悪くて、心の中が真っ暗になって……」 淡「きょうたろーはこれを私に教えたかったんだよね」 淡「きょうたろーのやり方は雑で嫌だったけど」 淡「…………でも」 淡「後から考えたら、きょうたろーの気持ちは伝わって来た……って言うか」 淡「その……きょうたろーが私のことを傷つけちゃうほどに傷つけたくない、って、大事に思ってるのがわかったから」 淡「……あはは、何言ってるんだろうね、私」 淡「……ね、京太郎」 淡「顔、上げて?」 京太郎「…………」 淡「…………んっ」チュッ 京太郎「!?」 淡「……ぷはっ」 京太郎「あ、淡!?」 淡「これで、チャラにしてあげる!」 京太郎「はぁ?」 淡「あ、あー、なんかこの部屋暑いなー」パタパタ 淡「ちょっと出かけてこよーっと!」トタトタ 京太郎「おい!?」 京太郎(結局、嫌われたのかどうかわかんなかったな) 京太郎(呆気にとられちまったけど……) 京太郎(淡の唇も、柔らかかったな) 淡(……私の勘違いかもしれなくても) 淡(きょうたろーの気持ちは嬉しかった) 淡(やり直しのキス、っていつしてもらおうかな) 淡(…………きょうたろーの唇、焦っちゃってよくわかんなかった……) 恒子「遂に来た!高校生とプロによる最終決戦!」 えり「それさっきも言いましたよね」 恒子「……の最終決戦!」 恒子「待ちに待ったプロ・アマ交流戦最終戦!」 恒子「その対戦カードは……」 恒子「一試合目でプロチームを圧倒した!一年生Bチーム!」 えり「二試合目で教員チームに若干の差をつけられた二年生Bチーム」 恒子「残り二枠は大方の予想通り、プロチームと教員チームでーす」 えり「それでは各チーム先鋒の選手の紹介です」 健夜「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」 はやり「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」 健夜「一試合目全然よくなかった……何もできてなかったよ……」 はやり「満貫、それも人和和了れただけでいいよ、私なんて倍満に何回振り込んだことか……」 靖子「落ち着いてください、お二方!次は大丈夫ですよ!」 靖子(ほら、他の人たちも慰めてくださいよ)チラッチラッ 理沙「情けない!」プンスカ 良子「夕方のコーヒーはベリーグッドですねー」 秋一郎「……そんなこと、長い人生にしてみれば小さなことだ」 靖子(あれっ!?三人とも辛辣!?一人完全に無視してたよな!?) 晴絵「相手に野依プロ、瑞原プロ、小鍛治プロ、ですか」 トシ「おや、怖気づいてるのかい?」 晴絵「まさか、来年から打ち合う相手に今から怖気づくなんて……」ガタガタ トシ「お茶、こぼれてるよ」 「各チーム代表選手は、対局室に向かってください」 咏「んじゃ、行ってくる」 咲「みんなで勝って帰ろうね!」 淡「負けたらタダじゃおかないからね~」 春「頑張って」ポリポリ 穏乃「頑張れ~!エール送るよー!うぉぉぉぉぉ~!」 穏乃「ぴっぴっぴっ、ぴっぴっぴっ!が・ん・ば・れ!うーた!」 咏「あー……あんがとねぃ」 京太郎「相手は良子さんだけど、咏なら負けないはずだ」 京太郎「頑張れよ」 咏「わーってるよ、じゃあねぃ」 恒子「最終戦、先鋒戦の選手はこちら!」 (この試合に勝てば、あいつらの元に戻れる) 恒子「プロチームからは、昨年の新人賞を獲得した新星のトッププロ!戒能良子!」 『ああもう!最初っからそういえばいいのに!咏は素直じゃねーなー!』 『やっぱり、咏がいなくて寂しかったかな』 恒子「教員チームからは、福岡エバーグリーンズの元監督、熊倉トシ!」 (あいつの言葉に、何回振り回されてきたんだろうな) 恒子「二年生Bチームからは!姫松高校の先鋒!期待の二年生、上重漫!」 (……もう一度、あいつと一緒に学校に行きたい) 『頑張れよ』 (そうだな) (いっちょ、頑張って来るかねぃ) 先鋒戦開始 東一局 親 咏 100000 漫 100000 トシ 100000 良子 100000
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3330.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1347880416/ 京太郎「ほんっとキツキツですね!とてもアラサーとは思えませんよ!」パンパン はやり「あっ!あぁん!い、言わないでぇ!京太郎君のが大きすぎるのぉ!」 はやり「んんん…!あん!ふぁああ!ああぁ!中でこしゅれるぅ!」 京太郎「こんなにおっぱい揺らして!きっとテレビ見てる人もおっぱいばっかり見てるんでしょうねぇ!」モミモミ はやり「ふぅん!い、いまは京太郎君のだからぁ!京太郎君のものだけだからぁ!もっと強くしてぇ!」 京太郎「これじゃあ牌のお姉さんじゃなくてパイのお姉さんですよ!こんなおっぱいぶるんぶるん揺らして!」モミモミ はやり「やぁ!胸だけじゃやぁ!もっと突いてぇ・・・!」 京太郎「全くわがままなプロですね!お望みどおり激しくいきますよ!」パンパン 京太郎「くぅ!こんないやらしい体なのに、中はこんなキツキツなんて」パンパン 京太郎「そろそろ出しますよはやりさん!」 はやり「出してぇ!中でいっぱい…京太郎君の若い精子いっぱい出して欲しいのぉ!」 京太郎「出るっ!」 ビクンビクン はやり「きたよぉ!京太郎君の精子ぃ!私のなかにいっぱいきてるよぉ!」 はやり「あぁん!イク!私もイっちゃう!おちんぽに精子注ぎ込まれていっちゃうのぉぉ!」ビクンビクン はやり「イク!イク!イっちゃうのぉぉぉぉぉぉ!!」 京「うぅっ…搾り取られ…」ドクドク はやり「ああぁん…はぁ…はぁ…」 京太郎「はぁ…はぁ…」チラ はやり「はぁ…はぁ…白いの、いっぱぁい♥」 京太郎「はぁはぁ」ムクムク 京太郎「まだ満足できませんよ!」 ガバッ はやり「やん☆」 ギシギシパンパンパンパン 京太郎「うっ……」ドピュドピュルル はやり「ん……もっとぉ……」 京太郎「も、もう限界……」 京太郎「はぁ……はぁ……」 はやり「さっ、次いこっか☆」 京太郎「え」 はやり「ほらほらぁ、もっと締め付けちゃうよ♪」グイグイ 京太郎「あの、ちょ」 ムクムク はやり「わぁ☆やっぱり大きくなった☆」 はやり「それじゃあ続きしよっか♪」 京太郎「」 はやり「んっ・・・あっ・・・んん・・・」ギシギシ 京太郎「」 はやり「やだぁ京太郎君ったら☆、15発出したくらいでもう動かなくなっちゃうなんて」 はやり「おねえさんは悲しいゾ♪」 はやり「でもぉ♪ここはまぁだまだ固いままなんだよね・・・ふふっ☆」 はやり「んぅっ!またクるよぉ・・・」 はやり「いっぱい、いぃっっぱい出してね☆」 ドクンドクン はやり「やんっ!やっ、あったかいの・・・中で溜まってくる・・・」 数日後 はやり「はい、お薬の時間ですよ~☆」ザラザラ 京太郎「あ…あ…」ゴクゴク ムクムク はやり「はい、今日もちゃんとおっきくなってえらいねー☆」 はやり「じゃあ早速いれちゃうよぉ♪」 ヌプゥ はやり「んぅ、入ってきたぁ…」 はやり「んん、あぁん、んっ、ふぅぅん…」 はやり「ふふ…京太郎君はぁ、ずぅっと私と繋がってるの☆」 はやり「私のことキツいって言ったんだから」 はやり「一生キツキツの中を味あわせてあげるね☆」 終わる