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禁止カードパック:パック 効果モンスターカード 混沌帝龍 -終焉の使者- ウルトラ カオス・ソーサラー ウルトラ カオス・ソルジャー -開闢の使者- ウルトラ キラー・スネーク ウルトラ 黒き森のウィッチ ウルトラ サイバーポッド ウルトラ 処刑人-マキュラ ウルトラ 月読命 ウルトラ 同族感染ウィルス ウルトラ ファイバー・ポッド ウルトラ 魔導サイエンティスト ウルトラ 八汰烏 ウルトラ サウザンド・アイズ・サクリファイス ウルトラ 魔法カード 悪夢の蜃気楼 ウルトラ いたずら好きな双子悪魔 ウルトラ 王家の神殿 ウルトラ 苦渋の選択 ウルトラ 強引な番兵 ウルトラ 強奪 ウルトラ 強欲な壺 ウルトラ 心変わり ウルトラ サンダー・ボルト ウルトラ 死者蘇生 ウルトラ 蝶の短剣-エルマ ウルトラ ハーピィの羽根帚 ウルトラ ブラック・ホール ウルトラ 罠カード 王宮の勅命 ウルトラ 現世と冥界の逆転 ウルトラ 第六感 ウルトラ 刻の封印 ウルトラ ラストバトル! ウルトラ
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使用禁止カードリスト このリストに登録されているカードは、原則あらゆる試合で使用が禁止されているカードです。 キャラクターカード ツールカード フュージョンカード ページ編集を許可します。wikiMas リヴァイア
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以下のものはすべての公認大会(ショップ大会含む)や公式大会において適用されます。 禁止カード ベルゼブブの魔風 適用理由 本カードの存在によりデッキを固定化し、ゲーム環境に大きな影響を与えるため。 告知日 2015年11月2日(月) 適用開始日 2015年11月26日(木) 制限カード 制限カードはありません。
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MWSでの1vs1EDHにおける禁止カードリスト 草案(French 1vs1 banned list 準拠)随時更新予定 o 《Amulet of Quoz》 o 《青銅のタブレット/Bronze Tablet》 o 《Contract from Below》 o 《Darkpact》 o 《Demonic Attorney》 o 《宝石の鳥/Jeweled Bird》 o 《再誕/Rebirth》 o 《嵐のイフリート/Tempest Efreet》 o 《Timmerian Fiends》 o 《Chaos Orb》 o 《Falling Star》 o 《Ancestral Recall》 o 《Black Lotus》 o 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》 o 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》 o 《丸砥石/Grindstone》 o 《Karakas》 o 《Mana Crypt》 o 《精神錯乱/Mind Twist》 o 《精神隷属器/Mindslaver》 o 《Mox Emerald》 o 《Mox Jet》 o 《Mox Pearl》 o 《Mox Ruby》 o 《Mox Sapphire》 o 《ネクロポーテンス/Necropotence》 o 《変幻の大男/Protean Hulk》 o 《Sol Ring》 o 《Shahrazad》 o 《威圧の杖/Staff of Domination》 o 《隔離するタイタン/Sundering Titan》 o 《Time Walk》 o 《Time Vault》 o 《修繕/Tinker》 o 《激動/Upheaval》 o 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth s Bargain》 禁止指定ジェネラル(ジェネラル指定でなければ入れても問題はない) 危険なカード(将来的に入るかもしれない連中) Mana Drain 厳かなモノリス Basalt Monolith
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登録日:2011/07/06 Wed 22 13 23 更新日:2024/05/24 Fri 01 13 09NEW! 所要時間:約 45 分で読めます ▽タグ一覧 MtG TCG TCG用語 これって、壊れてる。 シナジー 凶悪コンボ発見 大会での使用不可 悪党の展示場(環境的な意味で) 所要時間30分以上の項目 禁止カード 概要 TCGにおいて、何らかの凶悪カードや極悪コンボが環境を支配した場合、運営側はそれらのエラッタや使用禁止で環境のバランスの適正化を図る。 これはTCGの元祖たる『Magic the Gathering』とて例外ではない。「〇〇の冬」とかついたらほぼ確実に規制される。 MtGにおける禁止カード MtGの禁止カードは、おおよそ 黎明期ゆえのぶっ壊れカード テストプレイ・調整不足によるオーバーパワー カードプールの増大による凶悪コンボの発見 開発 トーナメントの進行を阻害しかねない要因 マローが作った あたりに大別できる。他のTCGもマロー以外は大体そうかもしれない。 MtGにおいては、昔は「禁止カードを出すことは、商品に欠陥があったことを認めるのと同じ」という思想が中心的であった。 そのためどれだけ環境を歪めるカードでも、後のセットで露骨な対策カードを出すことで禁止カードにしないようにしていた。 猛威を振るった《リシャーダの港》に対する《テフェリーの反応》《サーボの網》が分かりやすい。 それこそ20年以上前の話になるが、クレーム対応が厳しいアメリカではそのあたりは特に顕著であった。 「パックから禁止カードが出た時は、不良品なので別のパックと交換してくれる」というサービスまで行なっていたことがある。 しかし、この方針も時代と共に変わりつつある。 特に2015~2016年頃の「タルキール龍紀伝(DKT)」~「イニストラードを覆う影(SOI)」期のスタンダード以降大きく変わることとなった。 この時代は《集合した中隊》を使用したデッキ(【カンパニー】デッキ)が猛威を振るい、環境の25%(*1)を占めるようになっていた。 この場合、禁止カードを出さないというスタンスがマイナスの方向に働いてしまった。 つまり「どうせ《集合した中隊》は禁止にならないんだから、しばらく距離を置こう」と一度離れたプレイヤーが二度と戻ってこなくなるというわけだ。 環境のマンネリ化を防ぐため、スタンダードのローテーション間隔が一時的に「半年に一度」に変更されていたという当時の事情も悪化させてしまう。 結果としてスタンダードからプレイヤーがどんどん離れていってしまった。 これ以降、スタンダードのローテーションは1年に1度に戻り、おかしくなった環境の調整手段として禁止カードが出されるスタンスへと変化した。 つまりこうでもしないと、環境のマンネリ化と壊れた環境への対処ができない時代になってしまったのだ(*2)。 現在はインターネットの発達や動画配信の一般化、MtGAのリリースやデッキリスト公開制などにより、環境が煮詰まる速度も非常に早くなってきている。 そのため開発陣が予想できなかった凶悪コンボが瞬く間に環境デッキとして世界中で猛威を振るうことも多い。 そのため、公式は現在では「環境を大きく歪める危険なカードは早めに禁止に指定する」というスタンスをとっている。 かつての、特にスタンダードの「禁止カードが出ないカードゲーム」という神話は崩れていると言ってもいい。 「禁止カードを出さない売り方」というもの自体がすでに限界が来ているのかもしれない。 実のところ過去のスタンダードでも禁止はそこそこあったりしたのだが(*3) ただ 最近の禁止カードは同じ方向性のカードが禁止になることが多い(*4) 特定の色やアーキタイプを強力に推しすぎ(*5) 単体で禁止になるようなパワーレベルのカードを出し過ぎ(*6) と言われることもあり、近年の開発の調整能力が疑われているのも確かである。 とはいえ、下手にセット全体のパワーをデフレさせるのも危険であるとの公式コラムも出ている。 上手い塩梅で調整が行われ続けることを願っていきたい。 改定スパン 2024年現在のMtGでは禁止・制限指定が他のTCGに比べ、短いスパンで行われている。 その理由の一つは、トッププロ間で争われる高額の賞金トーナメントが開催されていることが大きい。環境の熟達の速度は他TCGの比ではない。 そのため下手に放置しておくと「環境が【○○】1強」という状況に陥りやすいのだ。 中古市場で当該デッキのパーツの値段がどんどん釣り上げられ、適応できなかったプレイヤーが離れていき、それがトーナメントごとに加速して…… と、対応が遅いと傷口がどんどん深くなっていく。 そのため、この禁止改訂の期日も時代によって変わってきている。 過去には「禁止改訂のたびに次の改訂の日時を指定する」という方式だったのが、その後「米国時間の毎週月曜に禁止を発表する」という方式に変更される。 要は年に52回禁止タイミングがあるということ。また理論上「緊急禁止」が無くなることにもなった。 しかしながら、禁止がいつ出るか分からないというのはある日突然カード資産が暴落するリスクを抱えなければならないということでもあり、紙の高額カードを購入する事をためらわせることにもつながる。 特にスタンダードでは使えるカードの数に対して禁止が多いということもあり、紙のスタンダード環境からのプレイヤー離れにつながった(*7)。 こうした状況を踏まえて各フォーマットの変更のほとんどを年に一回、秋に発売されるカードセットの公式プレビューが始まる前に行うこととなった。年一回の禁止とは別に環境の大きな崩壊に対処するための禁止もあり、これは各セットの発売後3度目の米国時間の月曜日に行われる。 こちらはあくまで例外的な処置であり、《守護フェリダー》レベルの突出したカードにしか行わないとされている。その後、発売後3度目に変えて2度目~5度目とある程度幅を持たせるようになった。 ちなみに、現時点で最速の禁止記録は第一位が統率者戦における《呪文追い、ルーツリー》のカード情報の公開と同時に禁止。(*8) 第二位が当該カードが一部フォーマットにおいてトーナメントリーガル(=公式大会で使える)になる当日に禁止。 第三位が発売から10日でモダンで禁止である。 なお二位の《精神の願望》については、タイプ1とタイプ1.5(*9)という、過去の強力カードとの相互作用による危険性が明白であったという理由もある。 そのためローテーションのあるフォーマットでは特に禁止指定はされなかった。 スタンダードにおいてはファンデッキのお供として穏やかに、エクステンデッドでは本来想定されていた力を【デザイア】としていかんなく発揮した。 たびたび問題があったように言われる「0日禁止」も、むしろ好意的に捉えられてさえいた。 当時のエターナルプレイヤーからすれば「こんな環境でプレイしなくてよかった」ということなのである(*10)。 禁止までの日数が短いというのは大問題のように思われるが、こういったものは単に数字として分かりやすいので騒ぎやすいというだけでもある。 前述したとおり、逆に本来禁止にして対処すべきカードを禁止せず放置した時間が長いと、その分傷もどんどん深まってしまうのである。 先に挙げたスタンダードの【カンパニー】デッキや、パイオニアのコンボカード4種類あたりはその悪例で、どちらも禁止カードを出し渋ったために前者は環境を占有し、後者は一度安定した環境がコンボだらけになりプレイヤーの人口そのものが減ってしまった。 禁止カードで環境の安定を図るようになって久しい2020年でも《創造の座、オムナス》が発売後17日で禁止となっており、これには多くの反発や残念だが当然という見解があった。 しかしこの迅速な禁止によって一強他弱から解放された形でやっとまともにメタゲームが回るようになったのも事実なのである。 それにしたって17日でメタを停滞させるというのはそもそもの性能がやりすぎではあるが 現場猫「何を見てヨシ!って言ったんですか?」 フォーマットとカードデザインに関して さて、下記で紹介するようにMtGの歴史上、禁止カードは非常に数が多い。 そうなる理由は欠陥が多いMtGの歴史の長さに加えて、フォーマットやレギュレーションの違いによるところが多い。 現在のウィザーズの方針は「スタンダードとリミテッドのバランスだけは考えてる、他のフォーマットは禁止でバランスをとる」となっている。 そのためパイオニアやモダン以下での頻発は仕方ないと考えている。 つまりはスタンダードでは何でもないorなかったカードが下の環境で大暴れ、なんてことがザラにあるのだ。 《宝船の巡航》や《時を越えた探索》はその分かり易い例である。 モダンやレガシーのことを考えてスタンダードをエキサイティングで面白くできるカードを刷らないのはもったいないというのもある。 それでもモダン以下で確実に間違いなく即座に規制されるようなカードはスタンダードでは刷らない方針ではあるらしい。 ただ、スタンダードでも複数の環境に跨って禁止となったカードも多々あり、単純に壊れてるだけなものも多い可能性は否定出来ない。 2019年頃では「下環境を狙って」刷ったカードがあると公言している。(*11) どれがそれとは明確にはなっていないが、それらがスタンダードでは明らかなオーバーパワーとなっている可能性もある。 またモダン以下向けにスタンダードでは使えない「モダンホライゾン」といった特殊セットを出すことも増えてきている。モダン向けなのにモダン禁止が出てしまい調整能力を疑われることに。 ちなみにエラッタに関しては、昔は一部のカードで「壊れた動きをするからエラッタでそうできないようにする」としていたことはある。 しかし2007年に「カードパワー調整のためだけのエラッタはしない」「そのようにエラッタされたカードはできる限り元に戻す」という方針に転換。 現在では「壊れてるからエラッタで封じます」という事例はなくなっている。(エラッタ(TCG)の項目も参照) もっとも、そのせいで禁止カードが出る羽目にもなったのだが。《Time Vault》や《閃光》はこの例。 ただし2020年には、再び「カードパワー調整のためだけのエラッタ」の可能性が公式コラムでたびたび示唆されるようにもなった。 そして実際に「相棒」持ちの10枚がエラッタ(*12)の犠牲にされている。 これは デジタル化した(MOと)MtGAでは現在のテキストをすぐに確認できる 他のデジタルカードゲームの調整方法(いわゆるナーフ)がプレイヤーにある程度歓迎されている などの世相の変化も大きい。 もしかしたら今後は、禁止カードがエラッタによって開放されるようになることもあるのかもしれない。 何度も言うが、時代の変化によってMtGの販売姿勢もかなり変わってきているのである。 MtGAでは禁止カードをエラッタした上で解禁するヒストリックの変則ルール「鏡よ、鏡」が開催されたこともある。 そしてそれを経て、カードの再調整と紙媒体で再現不可能なオリジナルカードを用いた新フォーマット「アルケミー」が新たに設立された。 各フォーマットの禁止カード ○スタンダード編(別ページ) ○パイオニア編 パイオニアとは、2019年10月に新たに制定されたフォーマットである。 「ラヴニカへの回帰(RTR)」以降のエキスパンションと「基本セット2014(M14)」以降の基本セットを用いることができる。 モダンが制定から長い時が経ち、スタンダードとレガシーの中間というにはかなりレガシー側に寄るほどカードプールが増加。 そのためそのモダンとスタンダードの間として制定された。 初期段階で5枚のカードが禁止カードに指定されている。 この後も定期的にバランス調整が続けられ、制定年内は毎週月曜日(現地時間)に禁止改訂が行われる。改定適用は同週金曜日。 そして全7回の定期改定後に一旦お休みを挟み、2020年1月6日付の禁止改定をもって別告知での禁止改定は終了ということが発表された。 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 《汚染された三角州/Polluted Delta》 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》 「タルキール覇王譚(KTK)」で再録された友好色フェッチランド5種。 制定と同時に禁止指定されている。 わざわざモダンから分離したのに、ショックランドやバトルランドも引っ張ってこれるこれらがあったらモダンとの差別化点とは?となるので禁止。 公式としては簡単に多色化できるからということらしい。 実際フェッチランドとバトルランドが共存していた「タルキール覇王譚(TKT)」~「戦乱のゼンディカー(BFZ)」期は多色化がすごいことになっていた。 3~4色のデッキが当たり前のように存在し、多色グッドスタッフが環境を席巻していた。 これを鑑みれば、事前の禁止は妥当だったのかもしれない。 この規制により、黎明期のパイオニアは ビートダウンは多色より単色が有利 多色はコンボ系や【5色ニヴ=ミゼット】(*13)のような尖った強みがあるデッキでなければ厳しい 友好色の土地が弱いので基本対抗色有利 という環境になっていた。 その後はカードプールが広がるにつれトライオーム、小道ランド、スローランドといった優秀な土地が追加され多色化のハードルも低下。 更には友好色ペインランドやファストランドも再録されパイオニアリーガルとなり、友好色と対抗色の差も殆ど無くなっている。 なお、現在パイオニアでは《死儀礼のシャーマン》や《宝船の巡航》は禁止カードに指定されていない。 これらのカードの禁止もフェッチランドの存在が多分に寄与しているからだろう。 《守護フェリダー/Felidar Guardian》 【コピーキャット】のキーカードである白の猫・クリーチャー。 即死無限コンボを高速で決めてくるのは許されない。第1回禁止改定にて禁止。 《暴れ回るフェロキドン》は再び本来の敵が禁止されてしまった。まあ最速3ターン目にコンボ決まっちゃうので…… 《豊穣の力線/Leyline of Abundance》 「基本セット2020(M20)」で収録されたエンチャントで、力線サイクルの緑担当。 ゲーム開始時の初手に持っているとタダで出す事ができ、マナを引き出す目的でクリーチャーをタップするたびに追加で緑マナ1点を加える。 また緑マナ2点と不特定マナ6点で自軍の全クリーチャーに+1/+1カウンターをばらまく。 この環境には1マナのマナエルフが2種類存在する。で、こいつ自身がダブルシンボルなので信心2カウント。 そんでもって力線効果でタダで出せる。後から引いても4マナなのでそんな重くない。 【緑単信心】のパーツとして猛威を振るったため第1回禁止改定にて禁止。 《夏の帳/Veil of Summer》 《秋の帳》のリメイク/上位互換である緑の防御インスタント。 《対抗呪文》や《マナ漏出》も無い中で頑張っている青の打ち消しを実質確定打ち消し。 さらに黒除去やハンデスが飛んできても呪禁で防御。 こちらは打ち消しではなく「呪禁付与による対象不適正で立ち消え」なため、打ち消されない《突然の衰微》すら無効にできる。 あまつさえ1ドローまでする凶悪さはパイオニア環境では許されなかった。 第2回禁止改定にて禁止。その後スタンダードでも禁止になった。 ちなみに打ち消されなくなる効果は青と黒の呪文に限らないので、《赤霊破》による打ち消しも防げる。モダンとレガシーでも活躍中。 《むかしむかし/Once Upon a Time》 スタンダードでも禁止になった緑のインスタント。 緑系デッキの占有率が高すぎるのが原因でパイオニアでも禁止。 そうでなくとも緑だけ初手がド安定するようなワイルドカードを許していたらいつか環境が緑に染まってしまう。 第5回禁止改定にて禁止(第3・4回では変更がなかった)。 《死者の原野/Field of the Dead》 こちらもスタンダード禁止経験組な土地。 コントロールデッキが死ぬので禁止。 第5回禁止改定にて禁止。 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 これもスタンダード禁止経験組である青緑のプレインズウォーカー。 【シミック(緑青)フード】デッキが大暴れしていたので禁止。 第7回禁止改定にて禁止(第6回では変更なし)。 これで二冠(*14)となったが、他のフォーマットもこのまま制覇してしまうのか注目される。 後にモダンも入れて五冠となった。その後、レガシーも2021年2月に禁止されることとなり、六冠を達成。 レガシーでのプレインズウォーカーカード禁止は《レンと六番》に次いで2番目。 そしてヴィンテージを除く他フォーマットで軒並み禁止となった初のプレインズウォーカーとなった。 《運命のきずな/Nexus of Fate》 こちらはスタンダードでは天寿を全うしたが、MtGAのBO1スタンダード禁止経験組な青のインスタント。 パイオニアでは【シミックネクサス】が前述の【フード】デッキについで暴れていたので禁止。 第7回禁止改定にて禁止。 最終的にヒストリックでも禁止されている。 《真実を覆すもの/Inverter of Truth》 《隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand》 《歩行バリスタ/Walking Ballista》 《死の国からの脱出/Underworld Breach》 いずれも別々のコンボデッキのキーパーツである。8月3日の改定で禁止に。 これらを用いたコンボデッキは、それぞれ単体での使用率こそ問題視されるほどではなかった。 が、全てを合算した環境全体におけるにコンボデッキの割合の多さは無視できるレベルではなかった。 それらのデッキがパイオニアをプレイしたい、というプレイヤーを減らしていると判断されたため禁止に。 実際にMOではパイオニアのプレイ率が減少傾向にあり、特に大会の結果をまとめているサイトなどでは参加者数の減少が如実に表れていた。 しかし個々での使用率・勝率の問題により禁止を先延ばしにしていった結果、そもそものプレイヤー数が減ってしまう結果となっていた。 禁止後も少しの間はその影響が尾を引いていたりした。 《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature s Wrath》 スタンダードで禁止になり、レガシーでも活躍する青緑の伝説のエルダー・巨人・クリーチャー。 【スゥルタイ再生】【ティムール再生】【5色白日ニヴ=ミゼット】【オムナスランプ】など多くのデッキで活躍し、環境における支配的な地位を占めた。 そのパワーから他のデッキの選択肢を狭めているということで、選択肢を増やしてメタゲームに多様性をもたらすためにヒストリック、モダン共々禁止に。 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》 スタンダードの土壇場禁止組の2枚。 《時を解す者、テフェリー》は使用率と勝率が高いデッキの1つであった【5C二ヴ=ミゼット再誕】の弱体化のために禁止。 《荒野の再生》はそちらの禁止に伴う弱体化でトップメタになることを防ぐために禁止。 強力すぎて定番カードの域を超えている、と判断されたのも一因。 《欄干のスパイ/Balustrade Spy》 《地底街の密告人/Undercity Informer》 【The Spy】のキーカードであるクリーチャー2種。 該当デッキは「ゼンディカーの夜明け(ZDR)」で裏面が土地の両面カードが登場したことで大幅強化された。 勝率、使用率ともに比較的高く、コンボデッキであるがゆえにメタゲームによる抑制も期待できない、ということで禁止に。 コンボデッキを放置してフォーマット人気が低下したことへの反省、再発の危惧もあるのだろう。 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》 レガシーではすでに禁止になっていた白黒の相棒・クリーチャー。 【ラクドスブラッド】【ボロスヒロイック】【アゾリウスエンソウル】【オルゾフオーラ】などのデッキで相棒として使用された。 能力の性質上、ローテーションの無いフォーマットでは2マナ以下のパーマネントの種類が増えるにつれてカードパワーは上がり続ける一方でその逆はまず無い。 同時に禁止になったモダンとは異なり、パイオニアにおいてその時点ではルールスを相棒として使うデッキは支配的と呼べる段階ではなかった(*15)。 が、どうせいずれ禁止になるカードなんだから環境を悪くする前に排除してしまえというかなり乱暴な理由で禁止となった(*16)。 一見無慈悲な処遇に思えるが、パイオニアは当時バランス調整で人口回復を図っている途中だった。 そのため、見えている地雷に過敏にならざるを得なかったのだろう。 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》 人間・クリーチャーを踏み倒す赤白の伝説のクリーチャー。 スタンダードでは《裏切りの工作員》の禁止後、有力な人間が登場せずローテーションまで完走できた。 が、パイオニアでは「イニストラード:真夜中の狩り(MID)」で人間でもある強力な狼男を多数獲得。 変身すると人間で無くなる狼男の特性を活用して高速で盤面を制圧する【ナヤ・ウィノータ】が成立。 先んじてエクスプローラーで禁止されていたが、展開力・制圧力はパイオニア基準でもやりすぎということで本家パイオニアでも禁止に。 《表現の反復/Expressive Iteration》 デッキの上3枚を見て1枚をドロー、1枚を衝動的ドロー、1枚をデッキの一番下に送る青赤のソーサリー。 2マナで実質2ドローの有用性から多くのフォーマットで活躍していたカードだが、青赤が消耗戦において他の色より優位になりすぎていたために禁止。 《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》 不特定4マナのプレインズウォーカー。 常在型能力で対戦相手のアーティファクトの起動型能力を封じる。 忠誠度能力はアーティファクトのクリーチャー化と、サイドボードないしは追放領域からアーティファクトを手札に加える能力。 前者の+1能力は地味だが後者の-2能力が非常に強力で、サイドボードから相手に刺さるアーティファクトを持ってくるシルバーバレット戦略が取れるのはもちろん、使い終わったら追放される《石の脳》のようなカードを使い回すことも出来る。このギミックを組み込んだ【緑単信心】や【ローナコンボ】が環境の一角に位置していた。 勝率こそ突出してはいなかったものの、サイドから対策カードを持ってこれる対応力と無限コンボ、相手のアーティファクトに対する妨害性能と1枚で出来ることが多く、メタゲームを歪める影響力が強いと判断され禁止となった。 《地質鑑定士/Geological Appraiser》 戦場に出たとき発見3(*17)を行う4マナのクリーチャー。 発見3から《異界の進化》(*18)を唱える事で6マナの《嘶くカルノサウルス》(*19)に繋げ、そこから更に《玻璃池のミミック》のようなコピーカードでカルノサウルスを横並べし、最後に《ドゥームスカールのタイタン》(*20)を出してそのターン中に勝負を決める発見コンボデッキを成立させた。 《創造の発露》や《マグマ・オパス》による宝物トークン生成を絡めれば最速3ターンキルも可能であり、パイオニアプレイヤーに大きな衝撃を与えた。 チャンピオンズカップファイナルシーズン2ラウンド1ではトップメタと目され使用率2位を誇ったものの、あまりにも注目を浴びすぎたことで徹底的に包囲網を敷かれ、勝率50%を割り込みTOP8には1人しか残らなかった。 しかしながら【緑単信心】のような妨害手段に乏しい中低速デッキに対しては鬼のような強さを誇り、このまま放置するとメタゲームを大きく歪めてしまう事や、そもそもパイオニアで3ターンキル自体が不健全という事もあり僅か18日で禁止となった。 後に禁止解除されたもの 《ニッサの誓い/Oath of Nissa》 デッキトップからの手札補充やプレインズウォーカーを出しやすくできる便利な緑のエンチャント。 スタンダード当時は【コピーキャット】の補助パーツとして使われていたが、他にも色々と悪用方法はある。 【緑信心】でも信心1が残るキャントリップ感覚で使われていた。 3マナプレインズウォーカーへ簡単にアクセスできるのを嫌っての禁止と公式には書いてある。 第1回禁止改定にて禁止。 しかし、その後【緑信心】のキーパーツが次々と規制されたのと、カードプールの増加により他のアーキタイプが台頭。 これによって単品であれば問題なしと判断され、2020年7月13日の禁止改定で晴れて解除となった。 なお、この解除で《隠された手、ケシス》を使った【ケシスコンボ】が環境レベルになり、結果前述のように《ケシス》自身が禁止されることに。 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》 スタンダード禁止経験組である2マナの機体・アーティファクト。 【黒単アグロ】をはじめとした各種アグロデッキがメタを占有していたので、第5回禁止改定にて禁止。 その後カードプールの増加に伴いパイオニア全体のレベルが上がった事で許容範囲になったと判断され、4年後の2023年12月4日に禁止解除となった。 ○モダン編(別ページ) ○レガシー編(別ページ) ○ヴィンテージ編 先述したように同じエターナルのレガシーが前身となったType1.5とは似て非なるフォーマットであるのに対し、ヴィンテージはType1ほぼそのまま。 というかほぼ名前が変わっただけである。 スタンダード(=Type2)のローテーション方式の何度かの変更を踏まえるなら、ヴィンテージこそ最も由緒あるフォーマットと呼べるかもしれない。 そのヴィンテージだが、ここには(極一部を除いて)禁止カードが存在しない。 そして、他のフォーマットでは廃止された制限カードが唯一残されているフォーマットでもある。 どんなカードでも、それこそ《トレイリアのアカデミー》でもパワー9でも、少なくとも一枚は使える。 そういった意味ではかなり特殊で、「MtGで最も使用できるカードが多いフォーマット」とも言える。 これこそがヴィンテージが(レガシー以上の)魔境と呼ばれる由縁でもある。 本来は1枚でさえ許されないから禁止になったのに、それが全部使えるので当然環境が高速化している。 ただしヴィンテージは他フォーマットで禁止になっているカードを使える印象が強すぎるせいで、間違った印象を持っている人も多い。 人によっては《ライオンの瞳のダイアモンド》や《渦まく知識》が4枚使えるレガシーのほうが凶悪な世界という見方もある。 これらのカードはヴィンテージではすべて制限だが、独特のメタゲームがあるという意味では他の環境と実は大して変わらないのだ。 使われているカードが1枚数万~数十万円するとんでもねぇ額のやつらばかりというだけであって。 そもそもコンボが強すぎれば当然公式が介入する。しかも「コンボが強い→それに有利なデッキで抑え込んで勝つ」という思考になるのも当然なのだ。 ただ「メイン最強」デッキが本当にメインでほとんど負けなかったりするだけである。 さて、ここでは項目名に則りそのごく一部の禁止カードについて触れるが、それらは極端なオーバーパワー故に選ばれているわけではない。 オーバーパワーなだけならば制限止まりなのだ。 その代わりというか、どのカードも今のカードゲームにはありえないインチキくさい挙動をするのが大半である。 すっごく簡単に言えば「おい、マジックしろよ」。 各種使用禁止カード 要は「現在は通常の環境で使うことを想定されていない」カードのこと。 詳細は後述。 《Chaos Orb》・《Falling Star》 MtGってなんだっけ?な超ネタカード達。 「1フィート高い所から」とか「水平に360度回転」とか、そもそもTCGの用語なのかどうかさえ怪しい。 そういうゲームじゃねぇからこれ! 実は大昔(1994~1995年)には制限カードであった時期がある。このカードが使える環境も確かにあったのだ。 さらには往時を懐かしむ非公式フォーマット「オールドスクール」では普通に使用できる。よくある質問にも独自の裁定を出している。 これで銀枠じゃないという辺りに、マジックの歴史がどれ程の手探りであったかを窺い知れる……のか? 《Shahrazad(MtG)》 詳細は項目参照。こっちも凄いネタカード。 サブゲームの中でサブゲームが始まり、さらにその中で新しいサブゲームが(ry このカードも8年ほど使用可能な期間があった。しかもこちらは無制限。大会で使用可能なら時間切れが続出する。 禁止理由はその大会運営に支障が出るのに加えて、サブゲームを即座に投了すればいずれかのプレイヤーがライフを半分失うだけのカードになるため。 事実、白2マナで対戦相手のライフを半分に出来ればかなり強い。 ちなみにサブゲーム中に追放されたカードはサブゲームが終わってもそのままだった時期もある。 そのため、自身を追放しておける《大いなるガルガドン》とのコンボなんかがあったりした。 ステッカー・アトラクションを用いるカード 《Unfinity》で登場したカード群。 このセットはジョークセットではあるのだが全てのカードが黒枠で、「各種使用禁止カード」に分類されるカードにはどんぐりマークが使用される形となった。これらのカードはどんぐりマークはなく普通にトーナメントで使用可能。しかしかといってまともな能力ではなく、ステッカーをカードに貼りそれにより効果が決定したり、別のデッキ(アトラクション・デッキ)からアーティファクトを引っ張ってきたりと訳分からない挙動をする。 といってもカジュアルシーン向けの能力が大半だったため、競技シーンに影響しない間は放っておかれたのだが、貼られたステッカーの母音の数だけマナを加速する《_Goblin》が開拓の末大会等でも普通に使われるようになったためいざ大変。結果として全てのプレイヤーが大会参加時にステッカー(とアトラクション・デッキ)を用意する必要になり、運営が煩雑になってしまうためまとめて禁止送りとなった。当然、レガシー・Pauperでも禁止。なお、統率者戦ではまだ使用できる。 学べよ。 禁止解除されたもの 「オーバーパワーを理由に禁止されたカード」が累計4枚存在する。 このフォーマットはType1時台からあのパワー9でさえ使えたのである。 そんな環境ですら許されないカードだけあり、どれもたった一枚でゲームを終わらせるレベルの物ばかりである。 また特殊な理由で禁止されていたカードも1枚存在する。 《Time Vault》 最初のエラッタが出されるまでの間、本フォーマットで唯一パワーを理由に禁止にされていたカード。 なにしろ、アンタップする手段があるだけで追加ターンが貰える。しかも本体は2マナで出せるのだ。 無限ターンも容易である事を考えると、致し方のない事だろう。 逆にそんなカードが当時の効果のまま使える現在のヴィンテージって…… 《チャネル/Channel》《精神錯乱/Mind Twist》 1ターン目から10マナ以上出せてしまうカードと、開始数ターン以内に相手を機能停止に追い込むカード。 「第4版(4ED)」まで生き残っていた存在でありながら、どのフォーマットでも使えない時代があったのだ。 禁止解除されたのはヴィンテージが未だType1だった、「プロフェシー(PCY)」発売前後の2000年10月頃。 《Divine Intervention》 なんと 戦場に出て2ターン後にゲームを引き分けにしてしまうエンチャント 。 特殊勝利カードは数多くあれど、引き分けだけ(*21)を誘発させるカードなんてマズ無い。 他のゲームを含めても『遊戯王OCG』に条件付きでお互いのライフを0にする《自爆スイッチ》というカードが存在するぐらいである。 当然、このカードが通ってしまうと一試合が無駄になり、トーナメントが長引いてしまう。 それが禁止理由の一因である。もう一つの理由は プレイヤーをがっかりさせるから 。 フォーマット初期に禁止された後、その5年後に《Shahrazad》と一緒に解禁された。 しかし大会運営に再度支障をきたしかねないと結局、禁止に戻った《Shahrazad》と違い、こちらは再度禁止されないまま残っている。 なにしろマナコストは8マナなのだ。 こんなにマナが出せるのなら、もっと積極的な事に使った方が良い。ヴィンテージなら実際即死コンボのいくつかが成立する。 というかだいたいその前に勝負がついてるし、仮に通っても2ターンと経たずにゲームが終わるだろう。 要するに、実用的なカードになり得る《Shahrazad》と違ってこっちは 使う理由がないから誰も使わない のである。 禁止にする理由がないというのが放置の理由。 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》 20年ぶりに誕生したオーバーパワーが原因のヴィンテージ禁止カード。 各ターンに1度墓地から2マナ以下のパーマネント呪文を唱えられるという強力な効果を持つクリーチャー。 ……なのだが、問題はその「相棒」能力。 メインデッキのパーマネントがすべて2マナ以下のデッキを組むことを条件に、ゲーム外(*22)から唱えることができるというものである。 だが、Moxをはじめ軽量パーマネントが多いヴィンテージにおいてその制約を守るのは非常に容易い。 2マナ以下に制限されるのがパーマネントのみというのもポイント。 《意志の力》をはじめとした定番のインスタントやソーサリーには一切制限がかからない。 当時の「相棒」のルールではゲーム外から3マナで唱えられた。実質初手+1でゲームを始められる。 《Black Lotus》から唱えてそれを唱え直せば実質0マナ、などをはじめとして様々な手段でアドバンテージを稼いでくる。 この動きがあまりにも強すぎて 9割以上のデッキがルールスを採用する環境になる。 ルールスを採用しないデッキでない限りマナ総量が3以上のパーマネントは論ずるに値しない風潮を作り出す(*23) など、ヴィンテージの存在意義をも揺るがしかねない状況を作っていた。 この時期のヴィンテージで異様だったのは、ルールスを使う特定のデッキが強かったという点ではない。 「様々なデッキがルールスに寄せた構築をして強化された」という点である。 しかも制限カードにしたところで能力の都合上サイドボードに1枚挿ししておけばいい、というかサイドボードに1枚だけ挿すのが本来の使い方。 そのため制限カードにしてもまったく意味がない(*24)。 そのため異例の禁止送りの措置が取られた。 前述の相棒のエラッタというかルール変更後もしばらくは禁止のままだった。 しかし3マナで手札に持ってきて、そこから3マナでキャスト可能というのは重いのでは?という風に採用率は低下。 ということで制限を経由せずいきなり禁止解除という処置となった。 まあ前述したとおりこのカードは制限にしたところでのように意味がないので妥当っちゃ妥当だが。 一応「保護観察処分」らしく、また暴れたら禁止に戻すとはアナウンスされている。 ○パウパー編(別ページ) ○統率者戦編(別ページ) ○ブロール編 ブロールは言わばスタンダードに絞った統率者戦。 禁止カードリストは最初はスタンダードと同じだったが、ほどなく別リストになった。 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》 スタンダードでも暴れた機体・アーティファクト。 別リスト化した際に唯一禁止に残されたカード。 軽いコストでクロックを刻みつつ手札を整えるのはブロールでも強すぎたか。 《魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass》 1マナ重い代わりに手札を見れる《真髄の針》なアーティファクト。 カードプールが狭くアーティファクトの除去も簡単でないのに、統率者を1枚で封殺できるのはやりすぎなので禁止。 その後『イクサラン:失われし洞窟』でも再録されたのだが、なぜかブロールでの禁止アナウンスは出ておらず普通に使用できてしまう。ヒストリック・ブロールでは変わらず禁止なのだが…… 《遵法長、バラル/Baral, Chief of Compliance》 インスタントとソーサリーを1マナ軽くし、打ち消すたびにルーティングを行う青の伝説のクリーチャー。 2マナと軽く、早期に着地して軽くなった打ち消しでコントロールしながらフィニッシャーに繋げる流れが強すぎた。 特に1VS1でのブロールでこの動きは強く、このフォーマットに限ると使用率が35%、勝率が65%を記録していた。 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 詳細はスタンダードの項目に譲るが、こんなのブロールでも許されるわけない。 統率者を殺さず無力化できんなら尚更である。 《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》 場に出た時に土地を1枚サーチして出し、5色7マナでライブラリーの上から3枚踏み倒せる5マナの伝説のアーティファクト・クリーチャー。 出てくる度に確実に土地が伸びる上に、持ってくる土地の制約は無いというハイランダーにおいてはこの上ない強みを持つ。 スタンでも猛威を奮った《死者の原野》の発動まで繋げるのが容易な上、統率者税も簡単に支払えてしまう。 おまけに5色統率者なので構築の幅も緩く、MtGAでは使用率が10%を超えたため禁止。 《呪文追い、ルーツリー/Lutri, the Spellchaser》 デッキ構築に制限をかける代わりにゲーム外から唱えられるメカニズム「相棒」を持つクリーチャー。 ルーツリーの相棒の条件は「土地でない各カードがそれぞれ異なる名前を持っていること」。 つまりハイランダーデッキであり、もともとハイランダーであるブロールでは色さえ合えば必ず入る61枚目のカードになってしまう。 そのため統率者戦に続き、ブロールでは発売前に禁止された。 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》 「対戦相手は自分の手札以外から呪文を唱えられない。」という能力を持つクリーチャー。 つまりは統率者戦なのに統率者殺し。許されるわけが無いので禁止。 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》 人間以外が攻撃する時に、運が良ければ人間を攻撃状態、しかも破壊不能付加で出せるという伝説のクリーチャー。 こいつは「強いので使用率が高すぎてデッキ選択の幅が狭まっている」という珍しい理由で禁止されたパターン。 他は大体「統率者戦という前提が壊れる」or「どのデッキにも刺さない理由が無い」というのが理由。 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 スタンダードでの禁止に併せブロールでも禁止に。 人気だったり勝率が高かったりする統率者は他にもいるが、やはり行動への強力な制限が問題視されて禁止となった。 《ルーンの光輪/Runed Halo》 任意のカードを指定して、プレイヤーがそのカードに対するプロテクションを得る白のエンチャント。 《魔術遠眼鏡》と同じく相手の統率者を封殺できうるので禁止。 《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》 使用率、勝率ともに突出していたため禁止に。 使えるカードが多い5色統率者は能力に追加のマナを要求したり大型のマナクリーチャーだったりでバランスを取っっている。 そんな中1色少ないだけで能力てんこ盛りが許されるわけもなかった。 ヒストリック・ブロールでは禁止指定こそされなかったが、独自のマッチング補正(*25)を適用するとのこと。 《真髄の針/Pithing Needle》 特に公式で発表されていないが、MtGAのブロールでは禁止されている(*26)。 《魔術遠眼鏡》の元祖なので禁止されて当然ではあるが。 ○MtGA編 MtGのコンピューターゲームである『Magic The Gathering Arena』では、スタンダードのBO3は紙と同じ禁止リストである。 だが、それ以外には専用や追加の禁止カードが存在する。 BO1禁止編 《運命のきずな/Nexus of Fate》 7マナで追加ターンを得る青のインスタント。 これが墓地へ落ちるとライブラリーに帰るため使い回せる。 何度も使い回せるため専用デッキを組めば非常に強力。地雷かと思われたがプロツアーにも持ち込まれた実績がある。 さて、このカードは1枚で無限ループを起こすことができる。 単純にライブラリーにこのカードのみを残せば毎ターンこれを唱えることが可能になり、無限ターンを得ることができるのである。 そうでなくてもライブラリーの枚数を大きく減らせば《水没遺跡、アズカンタ》などで確定サーチすることが可能。 この無限ターンの挙動が非常に問題。 紙の環境であれば互いの合意により「とりあえず20ターン貰いますね」といった省略が可能。 だがデジタルだといちいちこのカードを唱えて解決し、他のカードが有るならその処理も……としなければならない。 これを利用すると意図的かどうかに関わらず遅延が量産されてしまう。 ジャッジがいるならそちらの介入でなんとか出来なくはないが、紙でないアリーナにはジャッジもいない。 この問題は、あるプロプレイヤーのアリーナのプレイ配信によって顕在化。 勝ち目前でこのような意図的なループを食らって2時間も足止めされディレクターが介入する騒ぎになったのだ(*27)。 最終的にアリーナの1本先取スタンダード(BO1)において禁止されることとなった。 ちなみにアリーナの元になったMagic Onlineでは持ち時間制(*28)を取っているため、こんなプレイをすると時間を使い切って負けとなる。 ループコンボを練習すると腱鞘炎になるとまで言われるほどループを手動で行う必要があるのは変わらないので、 下手すると「永久コンボを決めたけどクリックしてる間に時間切れで負け」「【双子コンボ】を【双子コンボ】で返したけどブロック指定が間に合わなくて負け」という状況が起こる。 なお、後にアリーナ側にもMO同様の持ち時間制が導入されている。 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》 元スタンダード禁止カード。紙のフォーマットでは完全解禁だが、アリーナでは2本先取フォーマットでのみの解禁となっている。 理由は「1本先取ルール(BO1)での赤は既に十分強力だから」との事である。実際BO1ルールでは事故りにくい単色アグロデッキが強く、特に赤単はBO1での使用率が他フォーマットより圧倒的に大きかった。ランク上げに時間がかからないのも人気の理由。DCGではよくあることだが。 ヒストリック編 ヒストリックとはアリーナ限定のフォーマットで、アリーナ内でスタン落ちしたカード(+α)が使用可能。 (+α)にはパイオニアのカードだけではなく、様々な世代のセットから独自にラインナップされたカードが再録される。 アルケミー実装後はアルケミー用に再調整されたカードはそちらしか使えなくなった。 ランク戦を実装するなどフォーマットを整備していくにあたってスタンダードの禁止カードが「一時停止」として使用不可になったが、その後(1枚を除いて)正式に「禁止」に変更された。 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 《むかしむかし/Once Upon a Time》 《夏の帳/Veil of Summer》 ヒストリックでも許されなかった者たち。ちなみに許された1枚は《死者の原野》で、ヒストリック専用カードに《幽霊街》等の特殊地形対策が追加された事によって禁止解除された。 逆に言えばこいつらはちょっと継ぎ足したところでどうにかなるような連中ではないという事である。 《裏切りの工作員/Agent of Treachery》 《創案の火/Fires of Invention》 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》 スタンダードでの禁止指定と同時に工作員と創案の火が一時停止指定。スタンダードと同じ理由と説明されており、事実【ルーカ・ファイアーズ】はこちらでの大会でも使用率が高かった。 だがそれ以上に大会で暴れていた【ナヤ・ウィノータ】では工作員の採用枚数は控えめでダメージは軽微だったため、日本時間6月9日早朝に緊急でウィノータが一時停止指定された。 《アングラスの匪賊》(*29)を今回の改定でウィノータが禁止されなかったことに安心して作ったプレイヤーは涙目という結果になってしまった。守護フェリダーの二の舞 その後2020年7月13日の禁止改定で仲良く禁止に。 創案の火は2022年2月24日に1マナ増えた再調整版が使用可能になり、ウィノータも2022年7月7日に誘発条件が「1体以上の攻撃」に変更されて使用可能になった。 《運命のきずな/Nexus of Fate》 もとからBO1では禁止だったが、7月13日の禁止改定で一時停止をスルーして禁止指定。 このカードを利用した【シミック・ネクサス】が安定して高い勝率と使用率を記録しており、かつカードプールが広まったとしてもこのカードが適正なパワーに落ち着く可能性は低いとして一時停止はされなかった。 《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary》 《生皮収集家》→《炎樹族の使者》→《ザル=ターのゴブリン》→《エンバレスの宝剣》→相手は死ぬ。 【シミック・ネクサス】に次いで使われていた【グルール・アグロ】からの規制。このカードによって生み出される爆発力が強力すぎてデッキの多様性を減らしている、ということで一時停止に。 その後Jumpstartやアモンケットリマスターの実装による相対的なインフレと【グルール・アグロ】の使用率の低下を考慮した結果問題ないと判断され、10月12日付で解禁された。 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 スタンダードでの禁止と同じタイミングである8月3日で一時停止に。理由はスタンとほぼ同じ。その後10月12日に禁止指定となった。 2022年1月27日に再調整版(*30)が使用可能になった。 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》 上記のテフェリーと同様にスタンダードでの禁止と同じタイミングで一時停止に。その後10月12日に禁止指定となった。 せっかくいろいろ対策カードを入れて解禁した《死者の原野》と組んでトップメタへの道を突き進んでいたのでまあ妥当な結果である。 原野も大概問題ありそうではある 《死者の原野/Field of the Dead》 などと言ってたら死者の原野も禁止となった。 基本セット2021で《耕作》、アモンケットリマスターで《約束の刻》を得たことで生半可な対策カードでは止められなくなり、ヒストリックのメタにより大きな多様性をもたらすために禁止。 《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》 勝率こそスタンの1強状態には及ばないものの、メタ内における(特にBO3)での使用率の上昇を考慮して10月12日付で一時停止の処置となった。 ヒストリックではウーロに《成長のらせん》、《探検》(*31)と土地を複数回プレイするカードが過剰なレベルで豊富にあるため解禁は難しいだろう。その後、2021年2月15日に禁止となった。 アルケミー実装に伴い、再調整版(*32)が使用可能になった。 《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrath》 ウーロを採用したスゥルタイカラーのデッキが長らくトップメタに位置し続けたことに加え、ヒストリックのカードプールにおいては明らかにオーバーパワーであったため、一時停止を挟まずに禁止となった。 《チャネル/Channel》 《対抗呪文/Counterspell》 《暗黒の儀式/Dark Ritual》 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》 《稲妻/Lightning Bolt》 《自然の秩序/Natural Order》 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》 「ストリクスヘイヴン:魔法学院」での新規イラストの過去のインスタント・ソーサリー再録枠「ミスティカルアーカイブ」のカードはリミテッドだけでなくヒストリックでも使用可能なのだが、 その中でも特に黎明期からの再録ゆえのぶっ壊れ汎用性が高く色が合えばどのデッキにも入りそうなカードは事前に禁止とされた。 ピックしたカードがそのまま手に入るMTGAの仕様上、リミテッド環境をテーブルトップ同様にする(≈リミテッドでこれらのカードが出現するようにする)と、「MTGAの全てのカードが使えるフォーマット」であるヒストリックでもこれらのカードを使えるようになってしまう。 かといって封入しなければリミテッドの環境がテーブルトップで意図したものと異なるものとなってしまう。 これらのカードの禁止措置はこのジレンマを回避するための措置と思われ、実質的にはカードプールに元から存在しないものと同然であると考えてよい。 稲妻は以前にもJumpstartで別カードへの差し替えが行われたのでこれで2度目。 なお、ヒストリック・ブロールではチャネル、悪魔の教示者、自然の秩序以外は使用可能。 《タッサの神託者/Thassa's Oracle》 戦場に出た時青の信心の枚数だけライブラリーを見て、すべて見通せれば勝ちになる特殊勝利カード。 様々なフォーマットでライブラリーを空にするカードと組んで活躍していたカードだが、ミスティカルアーカイブで欲しいカードが出るか同じカードが2枚出るまでライブラリーを追放し続ける《汚れた契約/Tainted Pact》を得たことにより2枚4マナで勝てる【オラクルパクト】が成立。 リーグ・ウィークエンドにて参加者の半数がこのデッキを使用したことにより禁止となった。 パイオニアやヒストリック・ブロールではライブラリーを空にする手段の方が規制されたが、ヒストリックでは今後のカードプールの拡大に伴ってまた別の手段でライブラリーを空にしようとすると予想されたため神託者本体が禁止となった。 《時間のねじれ/Time Warp》 5マナで追加ターンを得るソーサリー。亜種の《アールンドの天啓》と違い解決時に追放されず、普通に墓地に落ちる。これにより墓地の呪文を使い回すカードと組み合わせることで更なる追加ターンを得られる。 《不屈の独創力》で《ヴェロマカス・ロアホールド》のマナコストを踏み倒して戦場に出し、ロアホールドの能力で《時間のねじれ》を踏み倒して唱え、追加ターンで《ミジックスの熟達》により時間のねじれを使い回して更なる追加ターンを得る【ジェスカイターン】が成立。 『ストリクスヘイヴン』チャンピオンシップでトップ4を独占したことにより禁止となった。 《渦まく知識/Brainstorm》 1マナで3枚引いた後2枚をデッキの上に戻すインスタント。そのままだと早めににドローするはずだったカードを使える程度でしかないが、デッキをシャッフルする手段と合わせて不要なカードを処理する、重要なカードを置くことでハンデスから逃れる、といった応用が利くのが特徴。 アリーナにはミスティカルアーカイブによる追加カードとして実装され、【イゼット・フェニックス】や【ジェスカイ・コントロール】で軽量ドローソースとして活躍した。使用率が依然高くデッキの多様性が妨げられているとして、これらの弱体化のために2021年7月22日付で一時制限カードに、10月13日付で正式に禁止された。 一時制限なのはそれらのデッキの勝率が過度に高いわけではないためだが、「イニストラード:真夜中の狩り」でデルバーこと《秘密を掘り下げる者》の再録が発表されたため、デッキトップを操作できるこれの解除は無理だろうという見方が大半。そして案の定禁止になった。 《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》 呪文を打ち消して別の呪文に変身させるインスタント。 元々マジックする気・安定して勝つ気のない博打デッキに使われる呪文であったが、ヒストリックにも続唱呪文である《混沌の辛苦》が登場したことによりティボルトの計略だけ確実に唱えられるデッキが成立。安定性まで手に入れたことで一線を超えたと判断され禁止となった。 《記憶の欠落/Memory Lapse》 2マナの確定打ち消しだが、打ち消した呪文は相手のライブラリーの一番上に置かれる。 デッキトップ送りは再び利用されることを意味しているが、一方で今引きという不確定な要素に左右されないメリットともいえる。大したデメリットではない文章と引き換えに普通の確定打ち消しより1マナ軽いため、事実上シングルシンボルの《対抗呪文》。そのため登場直後から青の打ち消しとして最優先で採用され続けてきた。 青を扱う上で必須パーツとなってしまっていること、および青赤デッキの多さを是正するために一時停止された。その後2022年1月27日に禁止となった。 《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》 ミスティカルアーカイブと同様、「兄弟戦争」のアーティファクト旧枠再録の「設計図」はヒストリックで使用可能だが、それが発表になると同時にこのカードのみ禁止されることも発表された。 ヒストリックは《夢の巣のルールス》が使用可能な数少ない構築フォーマットであり、0マナドローソースであるこのカードはルールスとの相性が良すぎることから事前禁止されたと考えられる。 《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》 モダンホライゾン2初出の1マナの伝説のクリーチャー。モダンで大活躍。レガシーでは活躍しすぎて禁止。ヴィンテージですら採用圏内という稀代のパワーカード。 「機械兵団の進軍」に付属する多元宇宙の伝説にて収録。多元宇宙の伝説はヒストリックで使用可能だが、このカードだけは明らかに強すぎるので事前に禁止とされた。 《血染めの月/Blood Moon》 《侵入警報/Intruder Alarm》 《土地税/Land Tax》 《ネクロポーテンス/Necropotence》 《騙し討ち/Sneak Attack》 《広がりゆく海/Spreading Seas》 「エルドレインの森」に付属する新規イラストの過去のエンチャント再録枠「おとぎ話」のカード群、その中でも 黎明期のパワーカード(土地税、ネクロポーテンス、騙し討ち) 無限トークンコンボのおもちゃ(*33)(侵入警報) 相手のデッキによっては1枚で詰ませられる強烈な特殊地形メタ(血染めの月) といった尖ったカードたちが事前に禁止とされた。しかしながら《広がりゆく海》だけはそこまで尖ったカードでもない為(*34)、「《オークの弓使い》や《一つの指輪》が許されるヒストリック環境で禁止にするほどか?」という疑問の声も一部にはあった(*35)。 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》 《汚染された三角州/Polluted Delta》 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》 「タルキール覇王譚」で実装された友好色フェッチランド。ヒストリックのパワーレベルを急激に上昇させる危険性があるため事前に禁止とされた。 《実物提示教育/Show and Tell》 「カルロフ亭殺人事件」のスペシャルゲスト枠。 手札からアーティファクトかクリーチャーかエンチャントか土地を1枚、戦場に出せる3マナのソーサリー。 これで全知かアトラクサを出せば大体勝つので実質3ターンキル。再現性が高いため事前に禁止となった。 《活性の力/Force of Vigor》 《徴用/Commandeer》 《再活性/Reanimate》 《マナ吸収/Mana Drain》 「サンダー・ジャンクションの無法者」に付属する再録ボーナスシート「速報」のカード群。 その中でもピッチスペル2枚と黎明期のぶっ壊れカード2枚が事前に禁止となった。 ヒストリック・ブロール編 ヒストリックのカードプールでブロールをやる、かなりニッチなフォーマット。正式実装にあたり統率者戦と同じく100枚デッキになった。 ヒストリックまたはブロールでも禁止されているものは割愛。 その一方で1vs1統率者戦・当時のブロール双方で禁止されていた《遵法長、バラル》は使えたりする。 《ギデオンの介入/Gideon's Intervention》 《翻弄する魔道士/Meddling Mage》 《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》 指定したカードを唱えられなくしたり能力を封じたりするタイプのカードは統率者戦では強すぎるので禁止。 《汚れた契約/Tainted Pact》 統率者戦のタッサの神託者デッキでは1マナ軽い《Demonic Consultation》の2枚目くらいの扱いだが、60枚デッキのブロールならばほとんどデッキに手を加えることなく【オラクルパクト】が組める。それではわざわざブロールでやる意味がないので禁止。 《魂の仲介人、ダブリエル/Davriel, Soul Broker》 《ダブリエルの萎縮/Davriel's Withering》 MTGアリーナオリジナルカード。指定したカードにゲーム中永続する変化を与える「永久」を持つDTCGらしいカードなのだが、この2枚はタフネスにマイナス修正を永久に与える。統率者が二度と出られなくなるので100枚ヒストリックブロール実装前に禁止。 その後、統率者は永久効果を統率者領域に戻る際に解除できるようルール変更されたので解禁された。 《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》 ヒストリックブロールが100枚構築になったことにより、ゲームエンド級の入れ得無色呪文となっていたため、《死者の原野》と共に禁止となった。 同時に統率者をコントロール奪取で無力化できる《裏切りの工作員》も禁止になり、ランプデッキは打撃を受けた。 《破壊的終焉/Shattering Finale》 ダブリエルの萎縮等と同じく永久タフネスマイナスの呪文。上記ルール変更と同時に実装されたので全く問題ないカードのはずなのだが、なぜか実装と同時に禁止になっている。 《虚空の杯/Chalice of the Void》 正式な告知なく、アプデのどさくさで禁止になったカード。 アルケミー編 パワーレベルエラッタが解禁されオリカが追加されたMTGアリーナ独自のフォーマット。 強すぎるカードはエラッタによるナーフがなされるため、ヴィンテージと同様に禁止カードは本来生まれないはずなのだが… 《にやにや笑いのイグナス/Grinning Ignus》 アルケミーが匙を投げた問題児。(赤)を支払い手札に戻すことで(2)(赤)を生み出す、無限ループコンボのためだけに作られたようなクリーチャー。 前々からヒストリックでは《語りの神、ビルギ》や《ハゾレトの碑》と組み合わせてのストームデッキで使われていたが、『アルケミー:ニューカペナ』において手札のクリーチャーに「唱えた時宝物トークンを生成する」効果を永久に付与する《ゆすり屋のボス》が登場。無限ループが容易く成立するようになってしまった。 これを解決すべくエラッタも議論されたものの、禁止したのと変わらないほどのナーフを行わない限りどうにもならなかったため、それならばということでエラッタではなく禁止となった。 《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》 スタンダード環境を圧倒的なパワーで蹂躙したエンチャント—英雄譚。スタンで禁止になった瞬間から「アルケミーでナーフしなくていいの?」という疑問の声が出ていたが、そんな声をよそに『アルケミー:兄弟戦争』の《波の巨人、クルシアス》と手を組んで大暴れし続けた。 更に『指輪物語:中つ国の伝承』で《オークの弓使い》が参入し、レガシー級ウルトラパワカ三銃士を結成。この3枚を主軸とした黒赤系デッキ(*36)が最早手の付けられない状態となる。 ただ、ローテーション落ちまで2ヶ月足らずという事もあり、わざわざナーフしてヒストリックに影響を与えるよりはいっそ禁止でいいだろうという判断により禁止となった。 エクスプローラー編 アルケミーの不評を受け、重い腰を上げて実装された準パイオニアのフォーマット。MTGアリーナ実装済みの『ラヴニカへの回帰』以降のカードが使用可能なフォーマットで、将来的にはパイオニアになる予定。 フォーマットの性質を踏まえ、パイオニアに準拠した規制については割愛する。 《軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces》 パイオニアで組まれる【ナヤ・ウィノータ】がエクスプローラー実装時点でほぼそのままのパワーで運用可能で、他のデッキと一線を画す強さを発揮していたため禁止に。 当初はこの禁止は一時的なもので、秋に「団結のドミナリア」が発売された際に解禁し様子を見ることも発表されていた。 (アリーナでパイオニアを遊ぶためのフォーマットなのに現時点でパイオニアリーガルのカードを禁止にすることは本意ではないためとのこと) だがパイオニアでもウィノータは禁止となったために結局お流れとなった。 《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》 そもそも真面目にゲームする気がなく、一刻も早く勝つか負けるかして終わらせることしか考えていないデッキは混沌の辛苦無しでも許されなかった。 パイオニアを再現するために重要なカードではないので、ウィノータのような温情措置は無くカードプールがパイオニアと一致した段階で解禁すると断言された。 が、そもそもBO1ルールがあるアリーナで【計略コンボ】は許してはいけないのでは?という風潮が強まり、よりカードパワーが高いタイムレスでも規制されてしまったため、一生出禁の可能性もある。 特殊イベント編 また、一部期間限定イベントでは追加の禁止カードが指定される場合もある。イベントの趣旨を壊しかねないカードとか。 イベントが行われるたびになんらかの特別禁止カードが登場するので、ここに描かれていないものも存在する。 《しつこい請願者/Persistent Petitioners》 2マナ1/3のアドバイザー。こいつの能力は1マナとタップでプレイヤー1人のライブラリー1枚を墓地に落とし、アドバイザー4体タップでプレイヤー1人のライブラリー12枚を墓地に落とすというもの。さらに、こいつは好きなだけライブラリーに入れられるという能力も持っている。 通常構築では何の変哲もないカードだが、コモンオンリーのカードプールでは無尽蔵に湧き続けるタフ3軍団の処理が難しく、安定してデッキ破壊が行えた。 結果としてラヴニカの献身時のスタンダードパウパーイベントではこいつを大量に投入したLOデッキが大暴れ。怖いのはミラーマッチだけという状況になり、次第にデッキがタワーデッキに変貌した。紙のゲームでは当然必要な分だけ現物を集めなければならないが、アリーナでは「投入枚数に制限がないカードは4枚集めた時点で所持枚数が∞になる」という仕様もバベル化を強烈に後押しした。手っ取り早い対策が「こっちも請願者バベルを組む」だったのも問題でこのせいで数は増す一方に。 最終的には灯争大戦時のスタンダードパウパーイベントでは投獄と相成った。 《燃え立つ門/Gates Ablaze》 あなたがコントロールしている門の数だけ各クリーチャーにダメージを与える3マナのソーサリー。ラヴニカ構築(ラヴニカのギルド、ラヴニカの献身、灯争大戦の3エキスパンションを使った構築)や職工イベントにおいて禁止指定された。ギルド門デッキが強くなりすぎるからであろう。 《高貴なる行いの書/The Book of Exalted Deeds》 ターン中3点以上回復していれば終了ステップに3/3飛行の天使を生成し、白白白とタップと自身追放で天使の上に悟りカウンターを置き、「あなたはこのゲームに敗北することができず、対戦相手はこのゲームに勝利することができない」を与える伝説のアーティファクト。 天使1体に悟りを開かせてプチ白金の天使にする能力なのだが、現スタンダード環境には実質多相持ちミシュラランドである《不詳の安息地》が存在し、それにカウンターを置くことで不敗能力を持つ土地が爆誕する。片方が土地の2枚コンボな上どちらも《栄光の探索》でサーチ可能なのでコンボ成功率がかなり高く、そのくせ成立後の対処手段が少なすぎるため『詰み』状態を簡単に作り出すことが出来る。 結果としてこのカード実装と同時に始まった特殊ルール「スタンダード2022」でアリーナ実装わずか8日で禁止となった。これは2021年ローテーション後の環境をいち早く再現したフォーマットで、「汎用性が高い対策カードの《廃墟の地》が使用不可」「B01ルールなのでサイドボードでの対策不可」のため大半のデッキを相性クソゲーに持ち込むことが出来たのが原因。 勝率・使用率ともに支配的ではなかったが、いずれ問題を起こすことは目に見えていたし、何よりもコンボが決まったら最後相手はデッキ切れ負けか投了を選択するしかなく、ミラーマッチに至ってはどちらかが根負けして投了ボタンを押すまでターンを渡し続ける我慢比べをする羽目になるという、不毛で不快極まりない状況を生み出すこのカードを野放しには出来なかった。 またしても公式発売前に禁止カードを出す事態となったが、あくまでアリーナ上の「スタンダード2022」のみの禁止措置でスタンダード、ヒストリックでは使用可能のままである。実はこのコンボは能力起動と安息地のクリーチャー化に計6マナ必要で、ヒストリックはおろかローテーション前のスタンダード目線でもコンボ始動が遅く、デッキによっては先に殴り勝ててしまうのである。そのため今の所「スタンダード2022」ほどの凶悪さを発揮できていない。そして《廃墟の地》が再録されたことで不敗土地コンボは急速に数を減らしていき、最終的には《不詳の安息地》が禁止されたことでスタンダード環境から退場した。 職工イベントでの禁止カード 職工イベント(スタンで使えるコモン及びアンコモンによる変形パウパー)における追加の禁止カード。場に出たとき1点ドレイン+食物トークンを生贄にして墓地から戦場に出る《大釜の使い魔》、自分のクリーチャーを生贄にして食物トークンを生み出す《魔女のかまど》を組み合わせ使い魔を戦場と墓地で行き来させるサクリファイスデッキのメインエンジン2枚、パワー1クリーチャーを大量に並べるスライデッキのキーカード《災厄の行進》、墓地のサイクリング付きカードの枚数だけドレインの《天頂の閃光》など、アンコモン以下だけでも当時のスタン環境にもちょくちょく顔を出すアーキタイプが組めるカードが禁止されている。 続唱イベントでの禁止カード 続唱イベント(各ターン最初に唱える呪文は続唱を持つというルールを追加した構築イベント)で追加で禁止指定されるカードは2種に分けられる。 一方は対戦相手のみ「対戦相手自身がコントロールする土地の総枚数より点数で見たマナコストが大きい、非クリーチャー呪文を唱えることを禁止」「呪文を唱えた際、マナが支払われていなければその呪文をカウンターする」クリーチャー《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》や、 常在能力で、対戦相手が呪文を唱えられるタイミングをソーサリーが唱えられるタイミングのみ(*37)に制限するプレインズウォーカー《時を解す者、テフェリー》のように、 相手が呪文を唱えるタイミングを制約するカード。フォーマットの特性そのものを否定してしまうのだから当然である。 もう一方は「続唱でめくれた出来事付きクリーチャーは出来事側の呪文も唱えられる」という裁定が出ているため、出来事側のマナコストがクリーチャー側のそれを上回っている《亜麻色の侵入者》《願いのフェイ》と、場に出ているだけで出来事呪文を自動的に複製する《幸運のクローバー》。 なお、このフォーマットでは運命のきずなも禁止されている。 宝物イベントでの禁止カード 宝物イベント(生贄に捧げると好きな色1マナが出てくる宝物トークンが毎ターン最初に1つずつ生成される構築イベント)での追加の禁止カード。 生贄に反応してパンプアップする《フェイに呪われた王、コルヴォルド》や任意の対象にダメージを飛ばす《波乱の悪魔》、 トークンが出るたびにパンプアップする《森林の勇者》などの相性が良すぎるカードや、 相手のアーティファクトの起動型能力を封じる《大いなる創造者、カーン》、土地の枚数以上の呪文を唱えられなくする《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》などフォーマットの特性を否定するカードが禁止されている。 なお、簡単に序盤から大量のマナを用意できるため、《裏切りの工作員》もスタンダード禁止以前より禁止されていた。 激変スタンダード、激変ヒストリックで対象となった一部のカード どちらの場合も当時のトップメタで使用されていた、もしくは以前から引き続き強力なデッキの主要カードが禁止にされる。 最初の開催である基本セット2019~基本セット2020期のローテーション直前の際は、BO1で行われる関係上フェロキドンやきずなは当然禁止だが、それ以外にテフェリー2種や《世界を揺るがす者、ニッサ》、《ベナリア史》等の18種類を加えた全20種類が対象になった。 以降も何度か開催されているが、性質上毎回禁止リストが変化するため各開催時の詳細なリストは割愛する。 ○旧フォーマット編(別ページ) ○使用禁止カード 一部を除いて禁止カードではなく、 そもそもトーナメントで使用できるカードリスト外 のカード。別の言い方をすれば 存在しないかのように扱われている とも言える。 《Contract from Belows》他アンティ関連のカード計9種 今のトーナメント環境でアンティが採用されることはありえないし、フリーでも(こんな古い=高価なカードが使用される場で)アンティを採用したら日本でなら賭博罪を問われかねないし、そうでなくても倫理的に問題がありすぎる。 また、「アンティを使用しない場合、デッキから取り除かれる」の部分が擬似的なデッキ圧縮に悪用されかねないのも使用禁止となっている理由の一つだろう(*38)。 こんなカードたちであるがインビテーショナルの舞台で使用可能になったこともある。カイ・ブッディの取った鮮やかな戦略は語り草。 ちなみに、代表例として挙げた《Contract from Belows》は1マナディスカード後7枚ドローという狂ったドローカードであり、かの《Ancestral Recall》をも超える最強のドローカード。カジュアルで所有権は移動させない「フェイク・アンティ」ルールで遊ぶ場合でもこいつはスペックが狂い過ぎてるため禁止扱いを受けることがある。 このカード群は使用禁止ではなく、各フォーマットで禁止、もしくは禁止推奨となっている。 《好都合な宣言/Advantageous Proclamation》他コンスピラシーに収録されている策略カード計13種・同様にコンスピラシー 王位争奪に収録されている策略カード計12種 特殊セット「コンスピラシー」で登場したカードたち。策略カードの英語名はセット名と同じConspiracy。 これらのカードはブースター・ドラフトで使われるのを想定されて作られた。定形のカードではあるがそもそも構築で使うことは想定されていないのだ。 なのでコンスピラシー発売とともに全種が禁止カードに指定された。 続編としてコンスピラシー 王位争奪も発売され、新規策略カードが収録されたがこちらも全種禁止。 なお効果自体は強力なものが多く、《君主の領域》は自分だけ疑似デュエマになるし、《ブレイゴの好意》や《一石二鳥》、《好都合な宣言》は何でもありのルール下では1ターン目のアップキープに相手に優先権を渡すこと無く倒すことができる。(*39) 内訳としては 策略デッキ「《一石二鳥》(*40)×14以上(指定《突然のショック》×10以上、《クローサの掌握》×4以上)、《ブレイゴの好意》(*41)×3(指定《突然のショック》、《クローサの掌握》×2)、《好都合な宣言》(*42)×11。」 通常デッキ「《猿人の指導霊》×2、《エルフの指導霊》×2、《クローサの掌握》×2、《突然のショック》×2」が考案されている。 初手《猿人の指導霊》を手札から追放して《突然のショック》、《一石二鳥》で刹那付き火力を大量コピーして発射すれば終了。 ゲーム開始前に《神聖の力線》を置かれても《エルフの指導霊》→《クローサの掌握》でカウンターを許さず叩き壊せる。 《Unglued》《Unhinged》《Unstable》《Unsanctioned》《Holiday Gift Card》などに収録されている銀枠カード(*43)、および《Unfinity》などのどんぐりマーク付きカード こんなもんを実際にトーナメント会場で許してしまうと、突然プレイヤーが机に頭をくっつけたり、ニワトリの鳴きまねをしたり、隣のゲームから突然謎の攻撃が飛んできたり、ジュースをツカイッパさせられたり、ジャッジが引っ張りだこになったりと、様々な意味で問題になってしまう。 実は《Unstable》の中の《蒸気打ちの親分》だけは、もともと「未来予知」で収録されたカードのため使用OK。こっちでもしっかり黒枠だし(*44)。 また、《Unfinity》のカードはジョークセットでありながら半数程度がレガシー等のフォーマットで使用可能。このセットからはトーナメント使用不可のカードは銀枠ではなく黒枠の印刷で、どんぐりマークを付ける方針に変更された(*45)。 あ、《Unglued》《Unhinged》《Unstable》の基本土地は基本土地なので普通に使えます。こっちも黒枠、もしくはフレームレスになっている。 特に《Unhinged》版のフルアート土地は好んで使う人も多く、レガシープレイヤーの間では一種のステータスになっている。 特殊セット収録の金枠カード 金枠は裏面も違うしマークドし放題なのがおそらく原因。おまけに「金枠カードが偽造カードの温床になっている」ということから発売されなくなった曰く付き。 元が普通のカードなのでちょっと加工すれば通常のカードのように見せかけることができる。プロの目にかかれば見破られやすいが、カードを見る人はプロやショップばかりではないのである。 古いカードの個人間売買をする際には気をつけよう。 《Mystery Booster》収録の《R D Playtest card》群 カオスドラフト専用パックの《Mystery Booster》の新規カードだが、 その名の通りテストプレイ用に仮イラストとテキストを張り付けたカードという体裁をとっている。 中身も没カードだったり銀枠まがいのパロディカードだったりするが、一部はどこかで見たようなものだったり、実際に似たようなカードが収録されたりする。これが出たあとに、効果そのまんまなカードが実際に刷られたりもする。 全て「テストカード - 構築では使用できない。」と記されている。 《Shichifukujin Dragon》他黒枠特殊プロモーションカード そもそも一般人はとうてい入手出来ないし書いてある事が銀枠レベルなこともある。 大会中に親のクローゼットに忍び込んでデッキを取ってくるとかどうしろと。 《Shichifukujin Dragon》は東京で開かれた「マジック展」で本物が展示されたが、写真を撮ることすら禁止されていた逸品。 プロモーションカードでも、書籍に封入されていたりして一般流通しているカードは使用できる。《魔力の墓所/Mana Crypt》はその代表例。 《Invoke Prejudice》 《Cleanse》 《Stone-Throwing Devils》 《プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies》 《Jihad》 《Imprison》 《十字軍/Crusade》 「人種差別的な描写やテキストを含む」とされたカードたち。 折から盛り上がっていた人種差別反対運動の過熱を受けたものであり、2020年6月10日(現地時間)付けで全フォーマットにおけるトーナメントで禁止となったばかりか、データベース上からカード画像も抹消された。 特に《Invoke Prejudice》はKKK構成員を彷彿とさせるカードイラスト、別の色のクリーチャーを唱えることを強く妨害する効果、 カードデータベース上の管理IDが偶然にも1488(*46)であること、そして「偏見/Prejudice」という名前などのせいで、前々から問題にされていた。 往年の白ウィニーを支えた名カード《十字軍/Crusade》がこのような形で退場することを惜しむ声は多かった。 他の「Crusade」「Crusader」を含むカードの今後の扱いを危惧する声も少なくないが、十字軍がこのリストに入ったのは明らかに史実の十字軍をモチーフにして、白や正義を強化するというフレイバー(*47)だから。 何度も再録されておりイラストも複数枚あるが、初版のイラストはひと目で史実の十字軍がモチーフだとわかる代物。 その後のカードは「あくまでもお話の中で邪悪な勢力と戦う軍団である」と説明がつけられるだろうし、さすがにトーナメント環境に与える影響が大きすぎるのでカード名のエラッタで済ませられる範疇だろう。 イメージとしては『ナチスをモチーフにした悪役のシンボルがハーケンクロイツそのものだと絶対アウトだが、それっぽい印象を与える程度の黒い十字ならセーフ』なんて考えると分かりやすいのではないだろうか(*48)。 海外プレイヤーは「白黒2人の魔女が描かれていて、善い魔女があなたの分の1ダメージ、悪い魔女が相手の分の1ダメージを撃っている」というフレイバーの《クォムバッジの魔女》や、 「白人が黒人に金を払っている」というイラストの《補償金》の方がまずそうだ、という意見を出している。 《Gleemox》 紙では印刷されておらず、Magic Onlineのプロモーションカードとしてだけ存在する。 効果はMoxらしく0マナアーティファクトで、(T):任意1マナを生む。というMoxシリーズ全ての上位互換。 が、カードテキストに「This card is banned(このカードは禁止カードです)」と明記されている。 4枚制限なし、禁止カードなし、デッキ下限40枚というヴィンテージ?なにそれという「フリーフォーム」でのみ使用可能。 《Library of Congress》 こちらもMagic Onlineにのみ存在するカード。 効果は多いが、ぶっちゃけるとチート。 その正体はデバッグ用に作られたカードであり、プレイヤーが使用することはできず開発側がこれとテスト対象カードだけを投入したデッキを使うときにのみお呼びがかかる。 そのわりにはMOはしょっちゅうバグやら変な挙動やらをしているというのは内緒。 現在は使用できるもの 「ポータル」「ポータル・セカンドエイジ」「ポータル三国志」のカード これらは マジックではなくポータルという別のカードゲーム というように扱われていたため、長らくマジックのカードとしては扱われなかった。そのため他のセットにポータル出身のカードが登場しても再録ではなく実質的には初登場みたいな扱いであった。 2005年よりこれらのカードの使用が解禁されている。扱いとしては通常の特殊セットと同じであり、どこにも再録されていなければエターナルでのみ使用できる。 ポータル時代のカードは絶対数が少なく、入手が難しいのでたびたび再録を求められる。 特に「ポータル三国志」はアジア圏以外ではほとんど販売されなかったらしく(*49)、特に流通量が少ない。おかげでエターナルや統率者戦で有用なカードはものすごい値段がついたりする(*50)。 そしてたまにマスターズで再録されては、MTGの名だたるクリーチャーの中に「ポータル三国志」の孔明や曹操のような現実の中国人がしれっと紛れ込んでいる。 リミテッドでエルフやドラゴンとともに孔明が並んだりして、結構シュールだったりする。 追記・修正は《大会常連、スパイク/Spike, Tournament Grinder》の能力を起動してからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ ヒストリック、パイオニア、モダン、パウパーに予告きたな。モダンは割とバランス取れてると思ってたんだが解禁か? -- (名無しさん) 2020-07-08 09 38 19 う、うわあ・・・ -- (名無しさん) 2020-07-14 01 42 11 モダンのコントロールだけ殺す改訂もアレなんだけど、パイオニアは何度目のお悔やみを言えば良いのか。コンボ環境放置した上にさらに解禁とか…おまけに誓い禁止にした時の禁止理由に解除時に触れないっていうね -- (名無しさん) 2020-07-14 09 38 09 なんかいきなり大量の禁止カードが押し寄せてきた -- (名無しさん) 2020-08-03 23 46 48 パイオニアのコンボ禁止。未練たらしく「メタゲーム上は問題ないけど大会参加者が減ってるから禁止」って言ってるのがきついわ -- (名無しさん) 2020-08-04 16 19 08 ブロールで禁止追加。なんならHistoric Brawlという摩訶不思議なフォーマットができてたのでそちらの禁止もあとで書く -- (名無しさん) 2020-08-13 07 48 54 テフェリーは誰がどう見たってギリギリまで売ろうとした結果。本当に環境を優先するならとっくに禁止になってた -- (名無しさん) 2020-09-15 02 25 15 まーた禁止カードでそうな告知してるな。ウーロとお別れの準備を -- (名無しさん) 2020-09-23 13 08 01 オムナスはふざけすぎ -- (名無しさん) 2020-10-24 11 27 01 18日で禁止にしたし商売優先ではないんだよ。単純に中の開発陣がおかしいだけ。特にプレイデザインはデベロップにまで出張ってきて荒らし回ってるのがコラムから伝わってくる。だから商売優先というより自己満開発陣って言った方が合ってると思う。 -- (名無しさん) 2020-10-25 17 23 01 近年の禁止の傾向を見ると 色ガバ マナガバ 土地ガバ (序盤安定のむかしむかしと相棒)と配信で事故らないようにしたいと見える -- (名無しさん) 2020-10-27 13 22 52 3色以上にすれば事故るのは当然、なのにマナサポもフィルターもロクに入れないでデッキが成立するようにしているのが歪む原因の一つ -- (名無しさん) 2020-10-27 13 29 55 相棒で思い出したが、ライオンの瞳のダイアモンドもパワーレベルエラッタだったな -- (名無しさん) 2020-10-27 13 57 25 カードの開発はバランスより商売、自己満足を優先するようになっていると思えるけど、禁止はまだ商売よりバランスを優先しているように思う -- (名無しさん) 2020-10-29 13 15 13 なんだかんだスタンは安定したな。モダンも相変わらずの超混沌。エターナルはいつもどおり。パイオニアがやばそうか -- (名無しさん) 2020-11-25 09 34 57 なんかやけに他のプレイヤーをエアプだの何だのと言っている文章を中心に修正しました -- (名無しさん) 2020-11-30 00 16 10 ウーロがオーコの後を追うかもしれない -- (名無しさん) 2021-02-14 19 29 24 そろそろパイオニアも独立かねえ? -- (名無しさん) 2021-02-16 09 59 43 禁止はバランス優先してんじゃなくて紙を切り捨ててアリーナに絞っていきたいだけやで紙は印刷や輸送でコスト掛かるし場所も確保しないといけない -- (名無しさん) 2021-02-22 15 39 58 神託者だったか。まあどっちが禁止になるかって話だったが。 ↑紙に切り替えたいって公式コラム出たねえ -- (名無しさん) 2021-05-20 14 12 13 時間のねじれがヒストリック禁止に。墓地に落ちる追加ターンはやはり許されないですね・・・ -- (名無しさん) 2021-06-10 17 01 03 いつの間にかバランスより商売優先っていうタグが付けられてるし。以前逆だった気がするが -- (名無しさん) 2021-07-09 19 09 21 もう緑を禁止した方がいい -- (名無しさん) 2021-09-04 19 24 29 禁止日数が短いのが大問題じゃないって、そりゃ下環境の話でスタンで即禁止は商品未満を売っちまっただけだろう -- (名無しさん) 2021-12-17 18 24 06 ティボ計はなぁ・・・もう刷ったことすら間違いだったと思っててもおかしくない。バランス環境以前にゲームをやってこない。 -- (名無しさん) 2022-05-12 19 50 51 案の定、パイオニアでウィノータと反復が禁止されたな -- (名無しさん) 2022-07-04 17 35 03 「また禁止になるまでの日数が短いというのは大問題のように思われるが、こういったものは単に数字として分かりやすいので騒ぎやすいというだけであり、 逆に本来禁止にして対処すべきパワーカードが禁止になっていない時間が長いと、その分傷もどんどん深まってしまうのである。」この文章要る? -- (名無しさん) 2022-12-09 09 35 07 ↑考え方次第ではあるけど、短期間禁止が騒がれるのって「すぐ禁止される欠陥商品は刷る前に気づけ!」みたいな面で確実にまずいでしょ。禁止前の期間が長いやつってユーザの研究や他カードの禁止などで変動した場合もあるだろうしこの文章はあまり適切じゃない気がするな。邪推すると流行りの狂カード大枚はたいて買ったら禁止みたいな目にあった恨みみたいなのありそう -- (名無しさん) 2022-12-09 13 31 02 アニヲタwikiに禁止歓迎論っていうか「禁止やエラッタが出ないゲームが必ずしもいいもんじゃない」って意見は難しすぎるんじゃねえかなあ、実際イコリアの頃やってたらそんなこと口裂けても言えないし。意見としては妥当だけどこのサイトで話すには高度すぎるわ -- (名無しさん) 2024-04-19 20 08 44 デジタルでエラッタ、ナーフが受け入れられてる土壌は、それ相応の保証があるからに他ならない。それがない紙でうかつにやればどうなるかってのはね。実際、禁止になるって後に返金騒動はあったから。 -- (名無しさん) 2024-04-19 21 35 33 名前 コメント すべてのコメントを見る
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制限・禁止カード一覧 2005年3月1日付け公式OCG制限と同じ ■禁止カード■■■■■■■■■■ ■収録パックや入手方法■■■■■■■■■ 混沌帝龍 -終焉の使者- 終焉の轟き 黒き森のウィッチ ドラゴンの巣 処刑人-マキュラ マリク・イシュタール(表マリク)とカードトレード ファイバーポッド 選ばれし戦士 魔導サイエンティスト 終焉の轟き 八汰烏 華麗なる挑戦者 悪夢の蜃気楼 仕組まれた戦術 押収 マジシャンズ・ソウル 苦渋の選択 城之内克也 とカードトレード 強引な番兵 無限の幻想 心変わり マリクの人形・獏良了(表獏良)とカードトレード サンダー・ボルト 海馬瀬人とカードトレード 死者蘇生 闇遊戯とカードトレード 蝶の短剣-エルマ 仕組まれた戦術 ハーピィの羽根帚 孔雀舞とカードトレード ブラック・ホール 選ばれし戦士 王宮の勅命 ペガサス・J・クロフォードとカードトレード 第六感 エスパー驢馬とカードトレード ■制限カード■■■■■■■■■■ ■収録パックや入手方法■■■■■■■■■ 異次元の女戦士 選ばれし戦士 お注射天使リリー ドラゴンの巣 カオス・ソルジャー -開闢の使者- 仕組まれた戦術 キラー・スネーク 伝説の系譜 クリッター 闇からの来訪者 混沌の黒魔術師 終焉の轟き サイバーポッド マジシャンズ・ソウル 神殿を守る者 王家の遺跡 人造人間-サイコ・ショッカー トリッキー・トゥーン ドル・ドラ 闇からの来訪者 同族感染ウィルス 終焉の轟き ならず者傭兵部隊 華麗なる挑戦者 ネフティスの鳳凰神 永遠なるもの 魔鏡導士リフレクト・バウンダー 奇怪な呪術 マシュマロン 選ばれし戦士 魔導戦士 ブレイカー 選ばれし戦士 メタモルポット 伝説の系譜 封印されしエクゾディア 解かれた封印 封印されし者の右足 解かれた封印 封印されし者の右腕 解かれた封印 封印されし者の左足 解かれた封印 封印されし者の左腕 解かれた封印 いたずら好きな双子悪魔 伝説の系譜 大嵐 マジシャンズ・ソウル 強奪 華麗なる挑戦者 強欲な壺 大自然の脅威 サイクロン 闇からの来訪者 団結の力 仕組まれた戦術 手札抹殺 伝説の系譜 天使の施し 機械仕掛けの力 早すぎた埋葬 マジシャンズ・ソウル 光の護封剣 迷宮に潜む影 魔導師の力 選ばれし戦士 ライトニング・ボルテックス トリッキー・トゥーン 激流葬 奇怪な呪術 現世と冥界の逆転 王家の遺跡 死のデッキ破壊ウイルス 受け継がれし意志 聖なるバリア-ミラーフォース- 受け継がれし意志 魔のデッキ破壊ウイルス 終焉の轟き 停戦協定 伝説の系譜 破壊輪 永遠なるもの 魔法の筒 トリッキー・トゥーン 無謀な欲張り 王家の遺跡 リビングデッドの呼び声 呪いの闇間 ■準制限カード■■■■■■■■■ ■収録パックや入手方法■■■■■■■■■ アビス・ソルジャー 華麗なる挑戦者 暗黒のマンティコア 終焉の轟き ヴァンパイア・ロード トリッキー・トゥーン 切り込み隊長 奇怪な呪術 黒蠍-逃げ足のチック 王家の遺跡 深淵の暗殺者 トリッキー・トゥーン 強制転移 ドラゴンの巣 増援 マジシャンズ・ソウル 成金ゴブリン 無限の幻想 非常食 奇怪な呪術 抹殺の使徒 奇怪な呪術 レベル制限B地区 選ばれし戦士 グラヴィティ・バインド-超重力の網- 華麗なる挑戦者 ゴブリンのやりくり上手 終焉の轟き ラストバトル! 終焉の轟き
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登録日:2017/03/20 Mon 22 47 09 更新日:2024/05/09 Thu 12 16 11NEW! 所要時間:約 54 分で読めます ▽タグ一覧 MtG TCG シナジー スタンダード バランス崩壊 一覧項目 凶悪コンボ発見 存在否定 所要時間30分以上の項目 構築 禁止カード ここでは、Magic the Gatheringのスタンダードフォーマットにおける禁止カードについて述べる。 まえがき――フォーマットとローテーションについて スタンダードの禁止カードの特徴 禁止カード一覧 禁止解除されたカード まえがき――フォーマットとローテーションについて マジックの禁止カードはフォーマットと深い関係がある、と禁止カード(MtG)では触れているが、スタンダードの禁止カードを述べる上でもうちょっと補足しておく。 というのもフォーマットやローテーションというのはマジックをやっていれば常識だが、他のTCGのプレイヤーにはイマイチ掴み辛い概念でもあるのだ。遊戯王とかには無いしね。 復習も兼ねて、ここはそもそもの始まりの話から書き起こしたい。 むかーしむかしあるところに、…では流石に古すぎるが、それでもかなり昔の話。時期としてはマジック最初のエキスパンションが発売された頃。もう二十年以上前のお話である。 このころのマジックにはフォーマットという概念は存在せず、レギュレーションも「公認構築」の一種類しかなかった。 だが、マジックのカードセットが年々増えてくると、カード資産の関係上新規参入者が辛いという事情が現れてくる。 そこでマジックのカードゲームは、Type1(現ヴィンテージ)とスタンダード(Type2とも)に分離され、スタンダードにはローテーションの制度が設けられた。 要するに「新セットが発売される度に、古いセットは使えなくなるよ」という制度である。新セットを売りたい商売との相性もいい。 これにより、古参と新参との差をある程度減らし、古いカードも使いたい人はType1へという構図が出来上がったわけだ。 こうした古い時代にも規制されたカードというのは存在した。全ては黎明期、何もかもが手探りだった時代に作られたものであり、参考にすべき先例さえ存在しなかった時に作られたものなのだから、これはまぁ止むを得まい。 ただし、規制は制限カードという形でのみなされた。「一枚だけなら使えるから」という苦しい言い訳説明が成り立つからだろう(*1)。 だが、これらのカードの多くはデッキを問わない汎用性を誇るぶっ壊れカードばかりであり、やがてどんなデッキにも(一枚ずつの)それらのカードが入ってくる事態となった。"パワー9"という呼称も本来はそうした時代の風潮に由来する(*2)。 また「そういうカードを入れられないデッキでは勝てない」という事態も引き起こした。 ちなみに上記の公認構築で行われた唯一にしてマジック史上初の世界選手権で優勝したデッキには当時の制限カードが片っ端から詰め込まれている。 デッキ名「宝石箱」とはよく言ったものである。逆から言えばそれらのカードを持たない人には辛い環境であっただろう。 やがて時が経ち、上記のパワー9などもローテーションなどで徐々に整理されていくが、一部のぶっ壊れカードはそれなりに後々まで残っており、それらは制限カードとして猛威を振るい続けた。ネクロの夏での《天秤》トップデッキなどの逸話は、こうした事情が背景にある。 天秤も制限カードであり、一枚しか入れられなかったのだ。だからこそここぞという場面でのトップデッキが今でも話に上るわけだが。 が、「ぶっ壊れカード一枚でちゃぶ台返し」というのはあまり美しい話ではない。「引いた者勝ち」では「腕より運」となってしまい、それは頭脳ゲームを自称するTCGの理念に反する。高額賞金で争われるトーナメントなら尚の事。 制限カードには「引き勝負」「引いたもん勝ち」という負の側面が存在するのだ。 こうした観点からWotCはスタンダードにも禁止カードを導入。ぶっ壊れカードの整理も進み、環境は平和を取り戻したか…に見えた。 ちなみにこの時期に禁止指定されたカードは《チャネル》《精神錯乱》《露天鉱床》《天秤》《黒の万力》《象牙の塔》《土地税》《Zuran Orb》。 いずれも別のフォーマットで禁止経験のあるカードたちである。 現在のレガシーでも前から4枚は未だ禁止のままである。 スタンダードの禁止カードの特徴 さてここからが本題である。 だが、その前にまず確認しておきたいことがある。先に「禁止カードというのは製作会社にとって出したくないもの」と書いたが、 そうした意思はスタンダードにおいて特に強い。 その理由は、 最も競技人口が多い 現在発売中のブースターパックを利用して行われているしシングル売買やトレードも盛ん そこで環境を荒らしたり、価値を大幅に下げる禁止カードなんて出したらプレイヤーからの反感は物凄いことになり小売り店も尋常ならぬダメージを受ける 結果人が離れたり禁止を恐れて買い控えが発生するなど会社が被るダメージが半端ない そして責任者は社長室送りの刑になる。んでコラムという名の反省文を書かされる。場合によってはバスに轢かれるかもしれない からである。 ただ、そんな状況下でも強すぎるカードというものは学習能力が無いせいである程度のインフレを伴う強さがなければ売れないカードゲームの宿命にある以上、やっぱり印刷されてしまう。 そこで開発側は、禁止カード候補への露骨な対策カードを出して誤魔化したりもするのだが、それでもどうしようも無い場合もたまにある。○○の冬とか夏なんてつく時は結構な確率でどうしようもないときである。 ところが環境を整えるために禁止カードを乱発したら、今度はシャークトレードが横行したとか(*3)、ぶっ壊れカードを規制したら残りが暴れたとか、悪い逸話には事欠かない。 そもそも黎明期のぶっ壊れカードを除けばスタンダードで禁止カードが出ることはありえないとプレイヤーもWotCも思っていたフシもある。ウルザ・ブロックの頃までは。 その後戦乱のゼンディカー+イニストラードを覆う影+カラデシュ期に3枚の禁止カード(後述)が出て話題になったが、 このときには「極端なオーバーパワーなカードしか禁止しない」から「ある程度のオーバーパワーは許容するが、トーナメントシーンの多様性をあまりに歪めるカードは許さない」という思考にスイッチしたという部分が大きい。 ただ「禁止は10年に1枚くらいに抑える」という目標は変わってないとされているので注意。 流石にタルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー+イニストラードを覆う影期の「カンパニーほぼ1強環境」でも禁止カードを出さなかったのを反省したらしい。 この時期は禁止カードこそ出なかったがスタンダードにおけるメタゲームが完全に固定化された時期でもあり、「スタンダードのローテーション間隔の変更(*4)」などもあってプレイヤー離れが進んでしまった。 確かに、禁止カードは出ないに越したことはない。しかし禁止カードが出ていない環境が無条件に楽しいのかというとまったくそうではないことは忘れてはいけない。 カラデシュ+アモンケット+イクサラン期に一気に4枚出た時は 「Tier1で他のデッキにまんべんなく強い【ティムール/スゥルタイ/4Cエネルギー】、そしてエネルギーに不利だが他デッキにさらに強いことで喰らいつけた【ラムナプレッド】という2つのデッキがあまりにも勝率が高すぎてデッキの選択肢が無くなる」 というアナウンスと共にこの2デッキのキーカードが一気に規制された。 この表明を見るに、スタンダードもモダン同様に環境を支配するデッキ、もしくは4ターン目で大勢が決まるデッキが規制対象とする方針が固まった模様。 ちなみにこれで1年間で9枚の禁止カードを出したことになる。10年で1枚どころか1年で9枚の禁止カードを出したウィザーズの明日はどっちだ。(2020年追記:だめでした…) その後はラヴニカの献身あたりまでは禁止になるようなカードも出ず平和な環境が続いていた(おかしいパワーのカードが無いとは言ってない)が、 スタンダードのパワーを引き上げる目的で灯争大戦以後はスタンダードのみならず下の環境でも通用するようなパワーカードが多数作られるようになり、 最終的にラヴニカの献身~エルドレインの王権から合わせて1年間で10枚の禁止を出す大惨事再びとなった。相棒10枚のルール変更も加味すればさらに多い。 一応フォローを入れておくと、その内の何枚かはこれまでの基準であればスタン落ちを待っていいはずだったが、ソーシャル・ディスタンスの影響でデジタル上でのゲーム、特にMTGアリーナがこれまでの紙のゲーム以上に活発に行われていた(*5)ため、スタン落ちを待たずにテコ入れするべき、という判断をしたとのことである。 その後ローテーション後にも禁止カードが立て続けに出てしまい、信頼が揺らいでいるというのが現状。 特に《記憶の壺》の記録を21年ぶりに塗り替えた《創造の座、オムナス》の禁止は、その少し前に行われた《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の禁止とともに「スタンダードでもいつ何が禁止になるか分からない」という風潮を生んでしまうことになった。 この朝令暮改的な禁止カード制定の理由は、公式の説明にあったデジタル上でのゲームの増加に加えて、特にMtGアリーナではカード1枚ごとの価値が好きなカードの生成に使えるワイルドカードの存在によって等価であるためTier1のデッキを組むのが最適解というゲームシステム上のテーブルトップとの差異もプレイヤーから指摘されている。 一部のプレイヤーからは同時期の壊れメカニズムであるデュエル・マスターズのGR召喚や限定商法など他のウィザーズのやらかしも合わせて「社長を禁止にしろ」という声まで上がる始末。 こうした禁止改定の方針やそれに対する意見は紙とMTGAどちらを中心にプレイしているか、どういうプレイスタイルかによって異なる部分も大きく、もはや正しい答えというものは存在しないに等しい。 どちらにせよ、多様なカード、デッキが使われる環境が維持され、禁止カードが出ないに越したことはないが…… 禁止カード一覧 テンペスト・ブロック 《精神力/Mind Over Matter》 マジック最大の失態、【MoMa】のキーカード。 手札を捨てるとパーマネント1つをタップもしくはアンタップ出来る。 このカードを禁止にすると【MoMa】というデッキそのものが消えてしまうため、他のマナ加速カードやドローカードを禁止にすることでこのカード自身の禁止指定を避けようとしたフシがある。 が、再三の禁止改訂 スタンダード落ち ルール変更でパーツが無くなっても代用カードを使って【MoMa】を作ろうとする諦めの悪いプレイヤーがいたためついにこのカード自身がお縄に。 ちなみに暴れたのがウルザ・ブロック参入後、【MoMa】のパーツも大半がウルザ・ブロックのものなので勘違いされやすいが、このカードはテンペスト・ブロックのエクソダス出身である。 《水蓮の花びら/Lotus Petal》 効果は三分の一でもLotusはLotusでした。 超優秀なマナ・アーティファクトで、上記アカデミーとも相性バツグン。 ちなみにこいつはテンペスト出身。このカードがなぜかコモンな辺りテンペストブロックもかなりおかしい。 《ドリーム・ホール/Dream Halls》 全ての呪文を「色の合っている手札1枚をピッチコストにする(同色の手札を捨てること)」で唱えられる意味不明なエンチャント。アカデミー禁止後の【MoMa】で悪用された。 もちろん足りなくなるはずの手札は《時のらせん》と《意外な授かり物》で補充される。 レガシーでも禁止解除当時に少し使われたが、無色故にこのカードで踏み倒せない《エムラクール》の登場で下火に。 今では《実物提示教育》によって10マナを踏み倒して出てくる《全知》のせいでほぼ見ることは無いのだが、5マナと素出しもなんとか出来るレベルなので、【Show and Tell】系に数枚入っている事も。 実を言うとウルザブロック前にこれと《精神力》を使ったデッキが考案されてはいたのだが、上記のドローソースの不足により形になることはなかった。 《大地の知識/Earthcraft(MtG)》 項目参照。【クラフト】系無限コンボの根幹。 《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》 《適者生存》と合わせた【ナイトメア・サバイバル】のエンジン。 なおかつウルザ・ブロック参入後はフリースペルによる無限ループまで仕込めた…が、「相方のほうを規制すべきだった」との声もちらほら(*6)。 ルール的にプレイミスがなければ「このカードを唱えて着地→即起動→コストで手札に戻る」の間に相手が割り込めるタイミングがないため、相手は置物破壊で対応することが出来ない。そういった対処のしづらさも原因かもしれない。 ちなみにこのカードも含めたテンペスト・ブロックの禁止カードも5枚。ウルザ・ブロックの陰に隠れて目立たないが、こっちもやっぱりぶっ壊れである。 ウルザ・ブロック 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》 項目参照。マジック最大の失態、最初期の【MoMa】の動力源。 自分のアーティファクトの数だけ青マナが出る、マジック最強のぶっ壊れ土地。ウルザブロック壊れカード筆頭。 禁止された理由はご存知【MoMa】のせいだが、それがなくても正直許されていなかったであろう性能のカードである。 《時のらせん/Time Spiral》 マジック最大の失態、【MoMa】のドローソースその1。 パワー9の1つである《Timetwister》を元に、マナコストを倍にしてみたがフリースペルだったせいで元のカードの「強化版」扱いに…さすがウルザブロック。 使いやすさは流石に本家のほうが上だが上記アカデミー他のせいで強化点ばかりが目立つ結果に。 《意外な授かり物/Windfall》 マジック最大の失態、【MoMa】のドローソースその2。 一応これも《Wheel of Fortune》の調整版という扱いなのだが色のおかげでやっぱり元ネタより扱いやすい。【MoMa】のパーツのうち今もレガシー・ヴィンテージで規制されているカードは上記《トレイリアのアカデミー》とこのカードのみといえば壊れ具合が分かるかと(*7)。 ちなみに開発部、【MoMa】のようなデッキをテストプレイで回した時に、このカードと上記の《時のらせん》を失念していて「先に手札が尽きるから大丈夫」とかぬかしていたらしい。馬鹿か。 《記憶の壺/Memory Jar》 瞬殺コンボデッキ、【メグリムジャー】のドローソース件フィニッシャー。 というか単純に7ドローはおかしいと気づいて欲しい。前のエキスパンションに2つも7ドローカードがあるのに…。同じエキスパンションに入っている《修繕》のせいでもあるが。 発売後すぐ(*8)に禁止入り。スタンダードで使えた期間は当時の最短記録であり、その後も20年以上破られなかった。さすがウry 《波動機/Fluctuator》 サイクリングコストを不特定2マナ軽くするアーティファクト。 当初サイクリングコストは全て不特定2マナだったためこれをコントロールしていれば全てタダでサイクリングできてしまう。 手札を片っ端から墓地に送ってデッキを掘り進めて《生ける屍》で蘇生する【波動機リアニメイト】なるデッキを生み出す。さすがウルザ…、と言いたい所だが、活躍の機会は他より少なめ。当時禁止するほどか?とは言われたがサイクリングのコンセプトが壊れるので致し方なしか。 今ではモダンにて「軽量サイクリングクリーチャーで墓地を肥やした後、適当な続唱呪文から《死せる生》をめくってちゃぶ台返しする」という、挙動自体は変わらない【リビングエンド】が生き残ってるぐらいなので、WotCもサイクリングの本来の使い方を忘れている模様。 ミラディン・ブロック 《頭蓋骨絞め/Skullclamp》 項目参照。最凶の装備品。 本当に極々最小限のコストのくせに極悪ドロー性能を持ち、凶悪速攻デッキ・【親和】の息切れ防止のほか、ほとんどどんなデッキでも採用された。というかクリーチャーが多めのデッキなら入れない理由がない。さすがミラディン・ブロック。 コイツを規制したら【親和】も止まるかかと思いきや… 《電結の荒廃者/Arcboud Ravager》 【親和】参照。親和を超強化した最強の0/0クリーチャー。 除去されそうなアーティファクトを+1/+1カウンターに変えてしまう。接合持ちなのでこいつに除去を撃ってもムダ。 アーティファクト除去を使うと損という状況を生み出し、名前の通りスタンダード環境をズタズタに荒廃させた。さすがミラディンry 《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》 【しんw(ry】。 コモンのクリーチャーにも関わらず禁止指定された史上初のカード(*9)。さすがミ(ry 中身は凶悪ダメージソース。上記の荒廃者や《エイトグ》との相性は最高。頭蓋骨絞めと合わせれば2ドロー1点ロス。コモンの能力じゃねぇ! 【親和】は速攻ビートダウンなのにこいつのせいで軸をずらした攻めが無理なく出来るようになり、攻勢を維持することが可能に。 出た当初から評判が悪かったこいつらを長い間放置したため【親和】は猛威を振るい続けた。 《大焼炉/Great Furnace》、他アーティファクト土地計6種すべて 【親和】の基盤。直接のカードパワーはないが蔓延びすぎた【親和】を環境から落とすために禁止行きに。 こいつらまで禁止になったせいで、ミラディン・ブロックの禁止カードは過去最多に… ちなみによく使われていたのは青・黒・赤の出る土地だったため白と緑と無色はとばっちりとも言われる。しかし開発陣によると、当初は《ダークスティールの城塞》だけ使用可能とする予定だったのだが、その状態でテストプレイしても親和デッキが強すぎたとのこと。これでは全面禁止もやむなしである。 《ダークスティールの城塞》だけは基本セット2015に再録され「初の禁止カード再録(*10)」と話題になった。 勿論その時期のスタンダードでは禁止指定されていない、某ハサミのせいで5/5破壊不能とか頭悪いのに悩まされたが。 ゼンディカー・ブロック 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》 項目参照。通称「一万円札」。 スタンダードを【Caw-Blade】だらけにしたのが直接の原因とされているが、ぶっちゃけカウブレ抜きにして単純にカードパワーがおかしい。場に着地したが最後、プレイヤーの精神は好き放題刻まれるハメに…。 カウブレ以外にも色々なデッキに投入されており、青赤緑ターボランドや青絡みのコントロールデッキに投入されていた。 カウブレードが最終的に一番上手に扱えたというだけのことだったりする。 モダンでも当初禁止されていたが、解禁された。その後のインフレで「なんだかんだ丁度いいパワーレベル」と言われることに。 しかし値段は今でも高い。とはいえ「4マナは重い」とか言われ、下記のオーコなどに立場を奪われるとともに少しずつ下がってはいる。 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》 上の万札と同罪。こちらも項目を参照のこと。 登場時こそ微妙だったが、次のブロックで出た強力装備品のせいで一気に日の目を浴びてそのまま還らぬ人となった。 そもそもそういうカードとしてデザインされたので、ある意味仕方ないことでもある。 当時のワールドウェイクは「ジェイスくじ」と呼ばれ、大当たりを求めてこぞってプレイヤーが買った。そのジェイスくじの価値を後半期に一気に高めたのがこのカードで、ワールドウェイクのパックが定価より高く売られて、それでも売り切れが続出したほどである。 おかげで他のレアカードは相当に叩き値で売られたらしい。 今のモダンやレガシーでも「2マナ最強生物四天王(*11)」の一角とされている。 エクステンデッドで行われるプロツアー前にMagicOnlineの環境で【青白石鍛冶】というデッキが流行りまくっていたので、「禁止カードを出す」か「フォーマットを変える」かを迫られてプロツアーのフォーマットがモダンに変更された、という噂話もある。……どちらかというとエクテンの過疎が決め手のようだが。 エクテンどころかレガシーでも【青白石鍛冶】はデッキタイプとして生き残ってる。まあエクテンでも最終的には禁止されたんですけどね。まあ下記のオーコと相性が悪くて押され気味であるが。 ちなみにこっちも後にモダンでも解禁された。かつての友である《殴打頭蓋》とともに白系のデッキで往時と変わらない活躍を見せている。 戦乱のゼンディカー・ブロック 《反射魔道士/Reflector Mage》 5年半ぶりの禁止カードの一角。 戦乱のゼンディカーで登場した白青の人間・ウィザードで、戦場に出た時に相手クリーチャーをバウンスし、次の自分のターンまで同名カードを唱えられなくする効果を持つ。 登場時から【バント・カンパニー】における除去要員として活躍しており、それらのパーツが落ちたあとも【白青フラッシュ】に採用されていた。 そもそもこの【バント・カンパニー】(または類似の【バント・人間・カンパニー】)というデッキは異常なまでに強く、 タルキール龍紀伝とイニストラードを覆う影を同時に使えた頃は「【カンパニー系】と【黒緑昂揚】デッキ以外は息をしていない」とも言われていた。 環境末期は【カンパニー】だけで70%を占めていたとも。 その後タルキール龍紀伝とオリジンがスタンダードを退場した後も、【白青フラッシュ】が一部のデッキ(主に【昂揚霊気池】)以外は有利に戦えるため環境トップの一角であった(*12)。 【白青フラッシュ】を抑えるため、市場調査で「最も嫌いなカード」「プレイしていて楽しくないカード」とされたこのカードが禁止となった。カンパニー時代の前科が響いた形か。 下記の《回転翼機》が使用率高すぎで禁止、《終末エムラ》が不愉快過ぎるので禁止と決まった後に、環境トップの【白青フラッシュ】弱体化のために選ばれたのがこのカードらしい。 また、このカードの存在は「4マナ以上のファッティは、CIP能力・速攻・瞬速・呪禁のいずれかを持っていない限りゴミ」という風潮を生み出していたので楽しくない・嫌いなカードとされてしまうのも致し方がないだろう。あと見逃してしまった【サヒーリコンボ】の抑制のためとかいう噂もある 余談ながら、イラストがなかなか立派なハゲである。反射と言っているが魔法だけでなく本人も反射している。 ヴィンテージで制限カードになった《僧院の導師》も含め、この時期から「MTGはハゲが強いゲーム」という風潮が出始めた。一部では「プレイヤーもハゲてたほうが強くなる」とか。やめてくれよ… 実はテフェリーが元祖というわけではない。 剃りこんではいるがハゲではないテフェリー(*13)がハゲ呼ばわりされている理由のひとつは、この時期の流れが脈々と受け継がれているというのがある。 イニストラードを覆う影・ブロック 《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》 同じく久しぶりのスタン禁止カードの一角。 イニストラード再訪時に他二柱に遅れて現れた第二のエムラクール。 こちらは最初の方の自分の追加ターンとは違い「次の相手のターンを唱えたプレイヤーの思い通りに動かす」というものになっている。 一応立て直しの為の猶予として相手に追加ターンを与える能力が付いているが、大体立て直しも効かないくらいの被害を貰うのであってないようなもの。というか追加ターンがなければ相手をフルタップに出来てしまうので強すぎる。《精神隷属器》という前例もあるし。 飛行を持っているのは同じで、色の付いた呪文へのプロテクションはインスタントだけになり、滅殺は失って代わりにトランプルを得た。打ち消し耐性は無くなっている。 13マナと莫大なコストを持つが、イニ影ブロックで登場した「昂揚」に近いコスト軽減能力を持つので適当に呪文を唱えていれば大体9マナくらいで出せる。昂揚に特化したデッキなどでは8マナ、最大6マナで飛び出してくる。 カラデシュ参入後は《霊気池の驚異》というコスト踏み倒しカードも出てきて最速4ターンで呼ばれることも。 そして着地したら最後、相手にターンのコントロールを奪われる前に処理しなければならないのに、プロテクション(インスタント)のせいでスタンダード環境ではほぼ対処できない。 そんなカードが許されるはずもなく久しぶりの禁止カードに。 ちなみに禁止になった際の記事は、そのあまりのポエムっぷりから語り草となっている。説明をしろ。 カラデシュ・ブロック 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》 久しぶりスタン禁止カードの最後。1度に3枚も禁止カードが出るとは… カラデシュの目玉である機体(*14))の一つ。こいつはパワー1になるようにタップすることで2マナ3/3のクリーチャーになり攻撃かブロックしたとき限定のルーター能力を持つ。 非常に強力だがこれは開発が意図的に作ったものであり想定の範囲内であった… が、カラデシュ発売後最初のStarCityGames Openでトップ8に残ったデッキ全てに4積みという何処かの青い万札みたいな事をやらかす。その後のプロツアー「カラデシュ」でもトップ8に16枚。その後のグランプリでもトップ8に32枚。 無色であり色を問わないこと、高いマナレシオ、腐りにくい上に戦闘に参加するだけという緩い条件で誘発するルーター能力、軽い搭乗コストなどの理由により、トップメタのビートダウンデッキには当然のように4積みされる状態に。 「まずはこのカード4枚から」という状況は構築の幅を狭めるためわずか3ヶ月と少しで禁止になってしまった。 これはかの《頭蓋骨絞め》の4ヶ月ちょっとを上回るものである。上には《記憶の壺》とか《トレイリアのアカデミー》とか《意外な授かり物》しかない。 また、公式のコラムで「次のセットに回転翼機への対策になるカードが用意されているよ」といったことを書いていたにもかかわらず、そのセットが出る直前に禁止カード指定されてしまったという点もツッコミどころである。 この3つが禁止されてしまった背景には最近のMtGのデベロップにおける「受けるカードを弱くしすぎる」「ミッドレンジ偏重」「そのセットのテーマへのクリティカルな対策カードは収録しない」等といった方針があると言われている。 事実墓地対策やアーティファクト対策、起動型能力対策があればエムラクールや回転翼機は禁止を免れたかもしれない。 《守護フェリダー/Felidar Guardian》 4マナ1/4で、戦場に出たとき自身以外の自分がコントロールするパーマネントを追放しすぐ戦場に戻す、いわゆるブリンク能力を持つクリーチャー。 登場はカラデシュブロックの第二セット「霊気紛争」。 危険性を認知できる筈がスルーされてしまった前代未聞のカード。詳しくは後述。 別にこのようなカード自体は過去にも《修復の天使》などが存在したが、対象が限定されないこと、ターンエンドではなく即座に戻ってくると言うのはかなり強かった。しかもこのカードはクリーチャーであり、自身サクッたりする必要もないため再利用が非常に容易である。 そのままでも色々なコンボや面白い使い方ができそうなカードではあるが、その中でも霊気紛争の直前セットであるカラデシュで登場していたプレインズウォーカー《サヒーリ・ライ》との相性が良すぎた。 具体的には 《サヒーリ・ライ》の-2能力で速攻を持った《守護フェリダー》のコピートークンを出す。 ↓ コピーのETB能力で、先程能力を使ったサヒーリをブリンクする。 ↓ するとこのサヒーリは「先程能力を使ったものとは別のサヒーリとされる 戦場に出たばっかりのため忠誠度が3に戻る」ため再び-2能力を使うことが出来る。 ↓ つまり無限に速攻持ちのトークンが湧く。 サヒーリは3マナなので、下手したら4ターンでパーツが揃う。 しかもフェリダーを先に出していても後からサヒーリでトークンを作ればコンボ開始、先にサヒーリを出していてしかも能力を使ってしまっていてもフェリダーを出してサヒーリをブリンクすればコンボ開始出来る。どちらを先に出していてもコンボに入れるという柔軟性もあった。 このコンボは守護フェリダーが収録された霊気紛争のスポイラー発売当時から注目され、【コピーキャット】や【サヒーリコンボ】と呼ばれすぐにデッキが考案され、実際トップメタに君臨した。 誰が言ったか「現代に蘇った【欠片の双子】(*15)」 デッキの自由度が高いのも特長で、コントロールに寄せたもの、色を足してフェリダーの能力でブリンクして得をするカードを増やしたものなどが出てきた。プレインズウォーカーを大量に入れてコンボをブラフにして戦うものも。 それでも環境最上位はスピードで上回る【マルドゥ機体】や、同デッキにマナを使い切っていてもコンボを阻止出来るサヒーリ殺すロボ《歩行バリスタ》を組み込んだ【マルドゥ・バリスタ】などが存在していた。 それらが【サヒーリコンボ】に有利がついていたおかげである程度は抑制されており、実際にプロツアー「霊気紛争」では上記のデッキにボコボコにされ、戦績は惨憺たる物に。 結局3月の改訂では禁止になることはなく、その後4月の改訂も潜り抜けた、はずだった。 ところで霊気紛争の次のセットであるアモンケットからは紙の発売日よりも早く、発売週の月曜日からMagic Onlineで新セットのカードが使えるようになった(*16)。 そこで新セットが参入した後の環境を調査した所、勝率トップクラスデッキに占める【サヒーリコンボ】の支配率が40%に到達。前環境で最強デッキだった【マルドゥ/4C機体】デッキよりも高いことが判明した。 アモンケットでサヒーリコンボが色々手に入れたのに機体はあまり強化されなかったのが原因。 これでは本発売した際に環境を歪める可能性が高いとして、本来の改訂日の2日後に急遽禁止カードに追加指定された。 本来の改訂日以外に禁止・制限に指定されたのはPauperの《流浪のドレイク》以来。スタンダードに限ればかの《記憶の壺》以来18年ぶりのことである。 ちなみにこのようなコンボが環境に放たれた理由が「《守護フェリダー》をデザインする際にサヒーリを見落としていたから」とのこと。 3枚コンボまでは確認し大丈夫と判断したらしいが、1つ前のセットに頭が回らなかったようだ。アホらしい話である。 このカードの反省からか、以降のブリンクを行うパーマネント・カードは帰還にタイムラグを設けるようになっている。 新環境になってからたった2日で判断したことに対しても議論がある。また、特に本来の改訂日以外に禁止を追加したということについては圧倒的に批判の声が上がった。 当時2000円前後していたサヒーリ(とフェリダー)を購入した人たちへは、緊急で払い戻しをするショップまで現れるほどであった。 ただし全てのショップが払い戻しをしたわけではないし、まさか緊急禁止なんてあるわけがないと思っていたプレイヤーが、禁止後すぐの大会でサヒーリコンボを使ってしまい顰蹙を買うなど、ゲーム外の部分でもいくつかの悲劇を生んだ。 《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》 通称「6連ガチャ」「CR霊気池」。 特定の行動で貯まる「エネルギー・カウンター」を消費して、ライブラリーの上6枚の中から1枚をマナ・コストを払わずに唱えられるという、所謂マナ踏み倒し系カード。このカード自身は4マナ。 4マナ、インスタントタイミングで起動可能、6枚見て踏み倒し。以前に見た気がするのは気のせいではない。 登場直後は上記の《約束された終末、エムラクール》を踏み倒す為に使われていた。 しかし青いデッキに弱かったので一時的に衰退した(*17)ものの、その後エムラクール自体と相性の良い昂揚要素とハイブリッドしたものが登場。結果エムラクールが禁止されてしまった。 それでもフィニッシャーが「10マナ10/10破壊不能、唱えた時パーマネントを2つ追放し、攻撃時に相手のライブラリーを20枚追放」という《絶え間ない飢餓、ウラモグ》に差し替わったものが登場。 エムラクールに比べれば、自身のマナ軽減が出来ないが故に手札に来てしまい、ガチャも唱える事も出来ない大惨事というリスクが高いものの、 最速で霊気池の驚異設置&起動。 ↓ ウラモグを引き当てて土地を2枚吹き飛ばす。 はスタンダード環境ではオーバーパワー。それでなくとも攻撃されるたびにライブラリーが20枚吹っ飛ぶので、チャンプブロックで時間稼ぎ出来ないのもしんどい。 当初こそ【サヒーリコンボ】などとのハイブリッドデッキが少々存在する程度だったが、メタゲームの成熟により環境が遅くなったことで復権を果たした。 その後アモンケット参入時に【サヒーリコンボ】が上記禁止改訂で消滅。新カードを手に入れたこのデッキは強化され、プロツアー「アモンケット」では優勝こそ逃したもののトップ8の半数を占める事態に。 その後、【霊気地の驚異】の占有率や勝率は絶対的ではないものの、上記の「4ターン目ウラモグ」を10%弱の確率で発生させてしまうことはあまりに面白くないし、健全でもないということで禁止されてしまった。3、4ターン目に土地が2枚もふっとばされれば勝負にならないし。 前回はエムラクールの禁止という形で終わったが、今回は自身が禁止されてしまった。 なお禁止の際に「《霊気池の驚異》と《絶え間ない飢餓、ウラモグ》をエネルギーを使う強力なクリーチャーに入れ替え、《炎呼び、チャンドラ》を《反逆の先導者、チャンドラ》に交換すれば、 【ティムール霊気池】と【ティムール・エネルギー】は事実上同じデッキです(*18)。」 という、もはやどこから突っ込んだら良いのかわからない一文があった。 当時は禁止の連発もあり相当叩かれた文章であったが、「事実上同じデッキ」であったことから次の禁止が出てしまったと揶揄される羽目に。 《霊気との調和/Attune with Aether》 緑1マナでライブラリーから基本土地をサーチ、さらにエネルギーカウンターを2つ得ることが出来る。土地サーチだけの《地勢/Lay of the Land》の上位互換。 上記の霊気池の驚異が禁止された後に、それらのパーツを用いて出来上がったのが【ティムール・エネルギー】であった。 元々近年のセットの中では強いと評判のカラデシュ、その中心的なメカニズムであるエネルギーは霊気池抜きでもやはり強力であり、瞬く間にトップメタに駆け上がった。 さらにメタゲームの関係上、色を追加した【4色エネルギー】や妨害が多い【スゥルタイ・エネルギー】なども登場。特に黒を追加して強力カードをかき集めた【4色エネルギー】は【ティムール・エネルギー】ともにメタゲームの30%を占める程になった。さらにメタゲーム上の努力が行われているにも関わらず、ローテーションを経ても5ヶ月以上環境を支配し続けたのだ。 現環境に存在する強力カードを片端から詰め込んだようなグッドスタッフに対抗できるデッキは存在せず、現存するほぼすべてのデッキに不利にならないという圧倒的な相性を誇っていた(*19)。 そもそもフェッチランドも1マナのマナクリーチャーもない現スタンダードで3色4色のデッキが容易に成立するようになった原因は、このカードと《霊気拠点》というマナ基盤のサポートがあったから。 特にこのカードは手札に応じて必要な色の基本土地を持ってくることが出来るだけでなく、後続が必要とするエネルギーまでも手に入れることができるのだ。 これにより《霊気拠点》はエネルギー切れにならずに色マナを出し続け、《牙長獣の仔》や《逆毛ハイドラ》は隙を見せずに着地する。 またサイドボードも各色のメタカードを採用することが可能。ただでさえメインデッキが強いのに、これによりサイドボード後の勝率の高さが保証されていた。 この「隙の無い多色デッキを成立させている」点と「第1ターンから前もってエネルギーを手に入れられる」という点がデッキの選択肢を狭め、ゲームの流れの固定化を招いているとされて禁止カードに指定された。 《ならず者の精製屋/Rogue Refiner》 1青緑の3マナで3/2のボディで、戦場に出た時に1ドローとエネルギーカウンターを2つ手に入れることができる。 WotCが「気前の良い「比率」のカード」と呼ぶ小さい投資で大きい価値を生み出すカード。 禁止理由は上記の《霊気との調和》と同じくエネルギーデッキ。 こちらはわずか3マナでカードアドバンテージを得た上にエネルギーまで供給するという能力が、他のミッドレンジデッキやコントロールデッキが攻勢に転じることを難しくしていると判断された。 《霊気との調和》と同じく他のエネルギーを消費するカードを強化している点もある。 またエネルギーデッキはこのカードを入れるためにデッキを青に寄せることが多く、各種エネルギーデッキが似たようなものになってしまうという点で多様性を狭めていることも禁止カードの理由。 これでカラデシュブロックからは合計5枚。「アーティファクトにフィーチャーすると禁止が出る」というジンクスはまたも続いてしまった。 アモンケット・ブロック 《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》 タップで無色1マナ、ライフ1点とタップで赤1マナ、4マナとタップと砂漠1つを生け贄にすることで各対戦相手に2点を飛ばすことが出来る土地。 このカード自体がサブタイプとして砂漠の土地タイプを持っている。 スライ系デッキの【ラムナプ・レッド】の名前にもなっている強力な土地。 発生源が土地であるために妨害を受けづらいのが強み。また普通にアンタップインなため早期決着を目指すデッキの方向性に合っている。序盤は普通の土地として使用し、マナが余ってきたりトドメの場面で使う事ができる。 デッキには他の砂漠カードを採用し、先にそちらを生け贄にしていくのが基本となる。 上記の通り【ティムール・エネルギー】の規制が決まったわけだが、もしあちらだけを規制した場合2番手だった【ラムナプ・レッド】が1強となってしまう可能性があった。 実はこのデッキは上記の【ティムール・エネルギー】(と【赤緑《静電気式打撃体》】)以外のデッキに対しては圧倒的な相性を誇っており、ミラーマッチと対エネルギー系デッキを除いた場合のマッチ勝率は驚異の60%だった(*20)。 現実には【ラムナプ・レッド】はエネルギー系デッキに次ぐ2番手の扱いだったが、それはいちばん苦手なデッキが一番流行していたデッキだったと言うだけであり、環境に存在するほとんどのデッキに有利であったのだ。(*21) 上記の通りこのカードは事実上相手の初期ライフを引き下げるのと同じようなことがあった。 またコントロールデッキは「盤面を完全にコントロールし打ち消しも構えているのに、このカードを引かれて負ける」ということが多く、本来は長期戦に弱いはずのスライ系デッキの弱点を消してしまったことも強すぎると判断された理由である。 イクサラン・ブロック 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》 2赤で本体は3/3威迫。このクリーチャーが戦場にいる限り全てのプレイヤーはライフを得られなくなり、他のクリーチャーが戦場に出るたびそのコントローラーに1点を飛ばす能力を持つ。 本来は上記の【サヒーリコンボ】への対策として刷られたカードであったが、世に出た頃には《守護フェリダー》は既に禁止を食らっていた。 禁止理由は上記の《ラムナプの遺跡》と同じく【ラムナプ・レッド】。 本来の役割を失ったまま世に出てきたこのカードであるが、3マナ3/3威迫という標準以上のボディと能力を買われてスライ系のデッキに採用された。 しかしその能力がスライ系デッキに対抗する手段として有効な「盤面を埋め尽くしてライフを回復する」という戦略に対して必要以上に効果的と判明。 数多のデッキが対【ラムナプ・レッド】として作られていき当初は有利であったが、そのたびにこのカードはサイドの採用枚数が増え更にはメインへも投入されていくことで、本来の相性差をひっくり返してしまったのだ。 結果としてそれらのデッキは衰退していき、上記のような「ミラーマッチとエネルギー系デッキ以外で勝率6割」という事態になったため禁止カードに指定された。 3マナ3/3の除去耐性もCIPもPIGも持たないクリーチャーを禁止にせざるを得ないあたり「対応手段の減少」が深刻であったことが分かる(*22)。 実は次のパックであるイクサランの相克でプッシュされる部族デッキにも強烈に刺さるためそのために禁止カードにされたのでは?と穿った見方をする人もいる。吸血鬼デッキはライフゲインも多いし。 ラヴニカのギルド~基本セット2020 ●ラヴニカの献身 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》 自分の終了ステップの開始時に自分の土地をすべてアンタップする4マナシングルシンボルの緑のエンチャント。 似た能力の《覚醒》などと違い、自分の終了ステップにアンタップするのが特徴。 ローテーション前は《運命のきずな》と組んで暴れていた。ローテーション直後のエルドレインの王権では【フード(オーコ)】や【出来事】の後塵を拝したが、テーロス還魂記で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を手に入れたことにより、このカードを軸にした【ティムール(緑青赤)再生】と呼ばれるランプデッキが、【青白コントロール】や【ジェスカイファイアーズ】と頂点を争った。 続くイコリア:巨獣の棲処では《サメ台風》と3色土地が加わり更に強化され、【4色再生】といった派生形も登場した。 その後ライバルであった【ファイアーズ】が禁止により消滅し、必然的にこのデッキがトップメタとなる。2020年のプレイヤーズツアーファイナルでは【ティムール再生】と【4色再生】の2つのデッキで5割ほどになる有様。優勝したのも4色再生であった。なお準優勝は【黒単アグロ】で、赤緑白青vs黒という構図であった。 そんな状況が許容されるはずもなく、ローテーションまで約50日ほどを残して投獄された。 いつも通りならローテーションまで逃げ切ると思われていたが、前述の通り社会情勢によりアリーナなどのオンラインプレイが増えていたために特別措置を取られた。 【死者の原野】、【シミック系フード】、【ファイアーズ】と次々に禁止されていった結果トップとなったデッキであったが、自身も許されるものではなかった。 《成長のらせん/Growth Spiral》 カードを1枚引いて土地を最大1枚まで戦場に出す緑青2マナのインスタント。過去のカードで言えば緑の《Time Walk》こと《探検》が多色化してインスタントになったと言えば良いか。インスタントであるため《探検》と異なり除去やカウンターとの撃ち分けができるという利点がある。 《探検》は強力ではあったが禁止にはならずスタンダードを完走したが、こちらは上記の《荒野の再生》や下記の《自然の怒りのタイタン、ウーロ》といった相性のいいカードと一緒にマナ加速をして、高マナのカードを叩きつけるランプデッキで大暴れ。荒野の再生と同時に収監された。 ●灯争大戦 《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》 下環境ではうんざりする程見かける通称「ハゲ」2名の内1名。どっちも同一人物の別名カードだが 白青3マナのプレインズウォーカーで、常在型能力として相手のインスタントタイミングでの呪文を阻害する。 [+1]能力で自分の次のターンが来るまでソーサリーをインスタントタイミングで唱えられるようになり、-3能力でアーティファクトかクリーチャーかエンチャント1つのバウンスと1ドロー。初期忠誠度は4である。 こいつはMtGの醍醐味であるインスタントというものを対戦相手だけ一方的に機能不全に陥らせる。 この能力だけでも「呪文は打ち消されない・相手の動きを大きく縛る」と強力だが、さらにプラス能力でソーサリーをインスタントタイミングで撃てるようになるため、いろいろと悪用可能。 マイナス能力は緊急時には使えるため隙がない上、マイナス能力を1回使っても戦場に残り続けるため結局相手に対処を強いる。 打ち消しのように呪文に対応して使うカードや、瞬速のように対戦相手の隙をついて展開するのが強みであるカード、《約束の終焉》などの呪文をソーサリータイミング以外で唱えさせるカードなどは、テフェリーのせいで否定されてしまうため採用に気を配る必要があり、テフェリーをあまり苦にしないデッキを台頭させてしまう…という意味で大きな圧力を環境にかけており、禁止を求める声も大きかった。 それでも《荒野の再生》を封じるためにこいつも許されていたが、これのために白をタッチした【4色再生】というデッキもあったほどである。《荒野の再生》が禁止になったら、もはや不快でしかないこいつが許されるはずもなかった。 なお、ラスト1ヶ月程度で禁止になったせいで「ラヴニカお別れ会」とばかりに使い納めしようとしていたプレイヤーに大ダメージを与えたことも付記しておく。もう少し早ければねぇ… ●基本セット2020 《死者の原野/Field of the Dead》 土地を出すたびに7つ以上の違う土地があれば状態なら2/2のゾンビを出す土地。 基本セット2020の前後にあるラヴニカ三部作やエルドレインの王権では様々なバリエーションの土地が豊富にあるため、条件を満たすのは難しくない。 M19と同居していた時期には《風景の変容》を使って一気にゾンビを量産するデッキが流行した。というよりこのカード自体がそのために刷られたようなカード。 当初は有力デッキであったが、《隠された手、ケシス》を使った【ケシス・コンボ】が発見されると余り見なくなっていった。 M19のスタン落ち後にはさすがに弱化するかと思いきや、《不屈の巡礼者、ゴロス》をキーカードに変えた【ゴロス・ランプ】が流行。 さらに同時に有力メタカードである《廃墟の地》や《高山の月》が落ちたことで対抗できるデッキがほぼ消滅。一部の高速アグロぐらいになってしまった。 10月7日発表の禁止改訂ではスルーされたものの、その3日後に本来の禁止改訂に加えて臨時の禁止改訂日を設けることを告知すされる。本来は約40日後のはずが、わずか18日後に臨時の禁止改訂が行われた。 その間に開催されたミシックチャンピオンシップでも断トツのシェア1位となり、改めて禁止となった。 一方で次点で人気のアーキタイプであった【シミックフード】からは一切禁止カードが出なかったため、一強となることを懸念する声もあった。 その後の環境の動きとしては、その懸念は見事に当たり、食物シナジーを使った青緑系デッキは大隆盛することに。 もっともその後にパイオニア、ヒストリック、モダンでも禁止になっているため、後々禁止される運命だっただろう。 《夏の帳/Veil of Summer》 自身の呪文がそのターン打ち消されず、自分とコントロールしているパーマネントは黒と青からの呪禁を得るという緑1マナインスタント。 黒か青の呪文がそのターンに唱えられていればキャントリップがつく。 基本セット2020に収録された色対策カードのサイクルの1枚であり、そのサイクル中で頭一つ飛び抜けて強い。 詳細は個別記事に譲るが、1マナで青と黒の戦術を否定した上でドローまでするのは明らかにやりすぎである。ただでさえ青は近年のWotCの方針的に打ち消しが弱いのに1マナで弾かれたらやってられない。 おまけにプレイヤーも呪禁の対象になるので黒のハンデスも通らなくなる。多くのカウンターカードと違って発動したターンの間耐性が持続するのも強い。 スタンダードに緑絡みのデッキが多い上にこのカードで妨害にも強く出れてしまうため緑一色環境を更に後押しし、メタゲームを歪めているとされて禁止になった。 ヤソこと八十岡翔太氏プロ曰く「1マナのクリコマ」。 パイオニアでもほとんど同じ理由で禁止された。モダン以下では規制されていないのでバリバリ使われている。青環境のエターナルではスタンダード以上に刺さりやすい。 《裏切りの工作員/Agent of Treachery》 戦場に出た時、対戦相手のパーマネント1つのコントロールを奪う能力を持つ青のクリーチャー。相手のパーマネントを3つ奪ってると3ドローできるがインクの染み……のはずだった 登場からしばらくの間は(5)(青)(青)というマナ・コスト相応のフィニッシャーとしてランプやコントロールで使われていたが、「イコリア:巨獣の棲処」の登場で評価が一転。 《軍団のまとめ役、ウィノータ》や《銅纏いののけ者、ルーカ》等のマナ・コストを踏み倒してクリーチャーを戦場に出せるカードが登場したことで、4~5マナ域から《裏切りの工作員》を出す【ウィノータ・コンボ】や【ルーカ・コンボ】といったデッキを成立させるに至った。 また、工作員を使うデッキでは《深海住まいのタッサ》や《魅力的な王子》、《空を放浪するもの、ヨーリオン》といったブリンク手段と併用して複数回効果を使うことも容易だった。 しかし、コンボ成立の早さに対して巻き返しが極めて困難な状況を作りやすいこと、 使われる側が腹立たしいこと などが問題視され、2020年6月1日より禁止カードに指定された。 強力な踏み倒し手段もさることながら、効果を再利用しやすいクリーチャーに範囲の広い永続的な奪取を持たせたことがそもそもの間違いだろう。 エルドレインの王権~基本セット2021 ●エルドレインの王権 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 エルドレインの王権最大の戦犯。 詳細は個別記事で。 簡単にまとめると、3マナなのに+能力で事実上の除去ができ、+能力2つを交互に使っていると忠誠度が増え続けたうえで3/3のクリーチャーが量産される。 マナクリを絡めれば多色マナカードであることを踏まえても十分安定して2ターン目に降臨させることも可能であり、現行スタンに2ターン目に出てくる脅威を弾く手段は乏しい。そして食物トークンを有用に使えるマナクリーチャーである《金のガチョウ》や《意地悪な狼》あたりと組み合わせた【シミック・フード】が誕生しほどなく隆盛を極める。 バント、スゥルタイ、ティムールなどの色違い食物デッキも生まれ、《死者の原野》禁止後のある大会ではオーコの使用率が69%に達する異常事態になり、公式からオーコの秋と言われてしまった。 勿論こんな暴虐が許されるはずもなく生後49日で収監と相成った。 これはかの《記憶の壺》にもう少しで追いつくところだったというひどい記録である。 またこの惨状に開発チームが社長室で怒鳴られた謝罪文を公表した。一応短期の禁止カード続出が理由だが、大体の内容はオーコがオーバーパワーすぎたことによる反省だった。 というか禁止化の原因は神ジェイスと同じで着地したら除去は絶望的でほぼゲームエンドになるので、対抗するためにはこちらも使わざるを得ない点。しかもあっちと違って3マナとコストが軽すぎる上にゲームエンドまでの時間も下手したらこっちのほうが早い。頼むから学びやがれください 《むかしむかし/Once Upon a Time》 2マナで上から5枚見てクリーチャーか土地を手札に加えるインスタント。 ゲームで最初に唱える呪文であればノーコストになる。「むかしむかし、あるところに…」にちなんで、物語の最初に舞台(土地)か登場人物(クリーチャー)を紹介するというデザイン。 一見地味だが、その実パイオニアとモダンですらもその使用率の高さから禁止され、規制されていないレガシーでもたびたび採用されている立派なパワーカード。 行う効果自体はそうぶっ壊れたものではないが、「ゲームで最初に唱える呪文であればノーコストになる」というのが大問題で、緑絡みのデッキはマリガンのリスクを大きく低減させることができるようになってしまった。 見る枚数が5枚と比較的多いため、この手のカードにありがちな、土地が欲しいのに土地が無いといった裏目も起きにくい。 他の色に比べ安定した戦略を進めることが可能になり、【食物】(つまり王冠泥棒、オーコ)も含めた緑のデッキにおいて初手ノーコストでクリーチャーや土地を揃えられるため、事故率が大幅に下がり安定性を増すことになった。 そしてこの手の「条件を満たすととても強い」カードは条件を満たせないと重くなりがちだが、このカードは条件を満たせなくても2マナインスタントというまったく許容できる性能なので、従来のこの手のカードに比べ2枚目以降がかなり腐りにくい。 緑と他の色との序盤のマナ基盤や安定性に有意な差があり、安定した勝率を求めるプレイヤーが緑絡みのデッキを選択するようになった。食物デッキのさらなる台頭をサポートしただけでなく、これを採用した緑絡みのデッキが環境に多すぎたこともあり、オーコと一緒に収監された。 ところで、《むかしむかし》は後にパイオニアやモダンでも禁止を食らったパワーカードだったわけだが、いずれの場合も「初手が安定するのは強すぎるので禁止」という理由だった。どう見ても初手を安定させるためのカードなのに…。 つまり想定外のコンボに利用されたわけでも、想定外に強い挙動をしたわけでもなく、想定通りに機能したので禁止である。ある意味一番何考えて刷ったの?と言われるタイプのカードであった。 《創案の火/Fires of Invention》 相手ターンに呪文を唱えられなくなり、かつ1ターンに唱えられる呪文が2つに制限される代わりに、自分がコントロールしている土地の枚数以下のコストの呪文を踏み倒して唱えられるようにするエンチャント。 なお呪文を唱えること以外は制限されないため、余っているマナで土地やクリーチャーの起動型能力を使えてしまう。 発売当初から《願いのフェイ》の出来事面でサイドボードから持ってきたカードを色拘束を無視して使ったり、《帰還した王、ケンリス》やエルドレインの城サイクルなどの起動型能力を利用したりするデッキが様々な形の【ファイアーズ】として成立し、環境に居座り続けてきた。 最終的に【ルーカ・ファイアーズ】が安定して勝ち続けていたこと、何よりもカードデザインにもたらす影響とこのカードを野放しにしておくリスクが大きすぎるという踏み倒し系の問題児でよく見る文言で禁止された。いい加減踏み倒しは諦めてください しかしこのカードが禁止になる前からこのカードだけではなく、インスタントでのやり取りを否定する、つまりこのカードのデメリットを帳消しにできる性能の《時を解す者、テフェリー》や自分だけ使えるマナが事実上倍になる《荒野の再生》の危険性も指摘されていた。 実際テフェリーがいなければカウンターに弱いこのデッキがここまで活躍できたかわからないし、【再生】は【創案】と渡り合っていた。 その中でこのカード(と工作員)だけが禁止カードに指定されたので、今度は再生デッキが支配的になるのではないかと危惧されていた。 その後の動きとしては、大方の予想通り【再生】が環境を支配することに。結果、上記の通り【再生】も禁止となった。 そもそもマナを倍増させる再生にしろ、マナをガバガバにさせるこのカードにしろ、簡単に土地を伸ばす手助けをする《成長のらせん》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》にしろ、経過ターンに対して使えるマナを増やすカードが多すぎである。 「1ターンに唱えられる呪文が2つに制限される」ということを自動的に制御してくれるシステムがないテーブルトップでは、使用者がうっかり3つ目の呪文を唱えたり、ルールに疎い人がこのカードを除去された後に呪文を唱えられないと勘違いしたりと、揉め事を起こすこともままあった。そういう意味でも結構な問題児である。 《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》 エルドレインの王権から4枚目の禁止カード。EtBで1点のドレイン。しかも食物1つ生贄で墓地から戦場に戻ってくる黒1マナの猫。 《魔女のかまど》というアーティファクトと組んで【ジャンド/ラクドス・サクリファイス】デッキを成立させた。 このデッキがアグロやミッドレンジなどのビートダウンに対して圧力が強すぎる上に勝率も高く、しかもデジタルゲームでの操作が煩雑すぎる。このカードを作った頃にはアリーナもできてたはずなんだが・・・ このため2020年8月に禁止されることになった。 なお同時に禁止された他の3枚は9月下旬にローテーション落ちするが、こいつは1年以上残り続けるはずであった。 禁止理由には説明されていないものの、テーブルトップにおいてもいちいち1点のライフ増減を記入しないとカウントミスが起きてしまうという煩雑さもあり、慣れていない人には面倒がられていた。 《幸運のクローバー/Lucky Clover》 出来事呪文(*23)をコピーする2マナのアーティファクト。 ソーサリーかインスタントをコピーするアーティファクトの《ミラーリ》が設置に5マナ、コピーに3マナ必要だったことを考えると異常なほどに軽い。スタンダードで共存する《複視》がコピーはノーコストだが設置に3RR、《石成エンジン》が設置4マナでコピーにコストを要する上いずれも各ターンに回数制限があり、さらにクローバーはこれらよりレアリティまで低いと、コピーの範囲の違いはあれどもコスト・パフォーマンスは破格。 出来事呪文自体も性能は控えめだが弱いということは全くなく、3マナで土地加速する(なぜかアンタップイン)出来事を持つ《豆の木の巨人》をコピーして2マナを立て、《砕骨の巨人》または《厚かましい借り手》の出来事を構えアグロを排除する光景が日常茶飯事であった。4マナでサイドボードからサーチする《願いのフェイ》によって対応力にも事欠かない。 ローテーション前こそ《時を解す者、テフェリー》によって対応できないままクローバーをバウンスされテンポを阻害される、《世界を揺るがす者、ニッサ》に弱い、《戦争の犠牲》でついでに処理されるなどの要因で環境に顔を出すことは少なかったが、ゼンディカーの夜明けのリリース後の《創造の座、オムナス》の隆盛の中で【オムナス・アドベンチャー】が開発され、その後の大会でもトップTierのデッキとして活躍、結果的にオムナス禁止後の【アドベンチャー】の隆盛を防ぐ目的で10月12日に禁止された。 ちなみに開発段階では緑の1マナだった。そのまま出ていたらとんでもないぶっ壊れだったことは想像に難くない。 《僻境への脱出/Escape to the Wilds》 赤緑の5マナのソーサリーであり、山札の上から5枚を追放して一時的な手札にしつつ、土地のセット権を1回増やす。 赤によくある衝動的ドローに土地のセット権が付いたことで、土地ばかりが追放されても無駄になることが少なくなった。 以前から軽い出来事呪文によってクリーチャー面を確保しつつ、5枚のカードを使い切ることが容易な【ティムール・アドベンチャー】で採用されていたが、ゼンディカーの夜明けで登場したオムナスと《水蓮のコブラ》によって状況が一変。土地をセットして上陸を誘発させれば複数マナを容易に生成できるため、追放したカードを使い切れないリスクが大きく軽減された。 最終的に、ランプ戦術を抑制する目的で10月12日に禁止された。環境での活躍はオムナスに依る部分も大きいが、だからと言って残しておけば《発生の根本原理》と組み合わせたランプデッキが生まれることは火を見るよりも明らかだったため、必然の結果といえる。 ●テーロス還魂記 《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature s Wrath》 戦場に出た途端に自壊してしまうが、戦場に出た際に3点ライフ回復、1ドロー、土地を追加で1枚戦場に出せる能力が誘発するクリーチャー。 加えて4マナを払い墓地から他のカード5枚を追放することで、墓地から自力でリアニメイトできる脱出能力を持つ。脱出して戦場に出た場合は、自壊せずに戦場に留まる。攻撃した際にも戦場に出た時と同じ能力が誘発する。 3点回復のおかげで、マナ加速を進めている間にアグロに押し切られてしまうというランプデッキの負けパターンにある程度耐性がついている。 更に墓地が肥えてきた中終盤以降は墓地から脱出し、このカード自体が4マナ6/6というフィニッシャーになれる。 これにより、マナ加速でマナはたくさん出るがフィニッシャーが引けなくて負けるという、ランプデッキのもう一つの負けパターンも克服している。 これ一枚が前半のマナ加速と時間稼ぎのための回復、後半のフィニッシャーを兼ねるというランプデッキにとって至れり尽くせりの性能であり、《荒野の再生》をキーカードとする【ティムール再生】デッキを大幅に強化し、一躍環境レベルへと押し上げた。 それ以外にもバントランプやスゥルタイランプなど各種緑青系ランプデッキに投入され、様々なデッキで活躍した。 ローテーション後は上陸能力でマナを生み出す《水蓮のコブラ》と併用することでマナ加速が更に強化され、《創造の座、オムナス》をキーカードとする【オムナス・ランプ】デッキを支えた。 元から強かった上にゼンディカーの夜明けのメカニズムである上陸との間にシナジーが発生したことと、ローテーション後も相変わらず環境デッキに投入され続けたことにより、遂に禁止となった。 付け加えると、非オムナス系デッキの中で有力視されていた【ディミーアローグ】に対し脱出能力が強力なメタになっているなど、単純な強さに加えて周囲の環境にも何かとかみ合っているカードであった。 ゼンディカーの夜明け~フォーゴトン・レルム探訪 ●ゼンディカーの夜明け 《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》 戦場に出たときのドローと、土地が出るたびに誘発し、解決した回数ごとに4点回復、4マナ生成、相手と相手のPWに4点ダメージが誘発する上陸を持つ、赤緑青白の4色になったオムナス。 それぞれの能力が4色に対応している。 4色の色拘束と引き換えに単体でも4/4のサイズとキャントリップを持つため強力。 さらに上陸をサポートするカードは無数に存在するため上陸の複数回誘発も容易であり、特に1つ目の能力でダメージを与えて勝つデッキを強力に否定し、2つ目の能力でオムナスを使わないデッキにテンポ面で圧倒することが可能。 色拘束は一見厳しいように見えて《水蓮のコブラ》、《寓話の小道》、各種トライオーム、ゼンディカーの夜明けで登場した両面2色土地によって容易に達成できるため全く問題にならなかった。 特に《寓話の小道》はフェッチランドであり、それだけで上陸を2回誘発させられる上条件付き(土地を4枚コントロールという条件からオムナスが立っている段階では実質ほぼ無条件)でアンタップインとオムナスの上陸2回目の能力と極めて相性が良く、オムナスを極めて強力にサポートした。 アリーナのアーリーアクセス時点から【オムナス・ランプ】が猛威を振るい、その後抑制としてウーロが禁止指定。 【オムナス・ランプ】におけるウーロは回復と上陸誘発とフィニッシャーを兼ねる超強力なカードだったためさすがにダメージが大きいだろうと思われていたが、結局オムナス自体も狂った性能だったので【オムナス・アドベンチャー】とともに環境を支配しグランドファイナルでも32人中23人(*24)がオムナスを含むデッキを使用。決勝は【オムナス・アドベンチャー】のミラーマッチであった。 もはや周辺の規制ではどうにもならないことは明らかだったため10月12日に禁止された。 結果的にテーブルトップでは17日、アリーナ基準でも25日での禁止と、《記憶の壺》が持っていたスタンダード最速禁止記録を21年ぶりに更新した。 ちなみに禁止指定された時点では「25日で禁止とかもう開発能力がないのではないか」という否定的な意見が見られたが、その後の環境がようやくまともに回るようになったということで2020年10月後半の時点では肯定的・仕方ないと見る人が圧倒的に多い。 ●カルドハイム 《アールンドの天啓/Alrund's Epiphany》 飛行を持つ1/1鳥トークンを2体生成して追加ターンを得る7マナのソーサリー。 予顕(*25)を使うと6マナになる。 当初はチャンプブロッカーを呼び出すことで1+αターン時間を稼げるようになった《時間のねじれ》という評価だったが、ローテンション直後のイニストラード:真夜中の狩りで出た《感電の反復》という呪文をコピーするインスタントと組み合わせると4点飛行クロック+追加2ターンを得られるようになり、《アールンドの天啓》そのものが強力なエンドカードへと変貌を遂げた。 ここに7/7の巨人になる青のミシュラランドの《ストーム・ジャイアントの聖堂》が加わると(4+7)×2=22と一瞬で相手のライフを削り切ってしまう。このワンショットキル・コンボの「感電天啓」を切り札としてそれまでのターンを赤の火力と青のカウンター・バウンスで遅延する【イゼット天啓】が環境を席巻した。 このデッキの問題点は 《アールンドの天啓》→追放領域に避難 《感電の反復》→フラッシュバック持ち 《ストーム・ジャイアントの聖堂》→土地 とハンデスの通りが非常に悪く、またコンボ成立後は連続追加ターンで相手のターンに回さずに勝ちに行くため「感電天啓」のコンボを事前に妨害することも成立後に崩すことも非常に困難であるという所。 このせいで「感電天啓」対策は「撃たれる前に殴り勝つ(=単色アグロ)」か「こちらも《感電の反復》を使い、カウンターをコピーして全ての《アールンドの天啓》を打ち消す(=イゼットミラー)」しかなくなり、結果環境がイゼット含む青系コントロールとそれに勝てる速度を持つ白単・緑単アグロの三種に固定されてしまった。 それに伴いハンデスが効かずアグロに寄せても速度が出ない黒や、打ち消しを使えず重量呪文の投げ合いで絶対に勝てないミッドレンジ・非青系コントロール等が一時期環境から消えるという事態となった。 【天啓】系デッキは支配率こそ高くはなかったが数々の競技シーンやトーナメントで結果を出していて、またメタゲームが明らかに《アールンドの天啓》を前提としたものに固まってしまった。 何より当時ゲームに勝つには「軽量クリーチャーをひたすら叩きつける」か「即死コンボ」の実質2択しかないという状況は健全な環境とは言い難く、2021年10月のアナウンスで公式も危険視していたが「真紅の契りが追加されたらワンチャン環境が改善されるかもしれないから!(意訳)」という理由でその時はスルー。 しかしイニストラード:真紅の契り追加後も特に環境に変化がなく【天啓】系デッキがトップのまま。 即死コンボに発生保証が付与された「感電天啓」は生半端なメタゲームでは崩せないという多くのプレイヤーが薄々感づいていた事実が浮き彫りとなってしまっていたため、いよいよ擁護が不可能となり環境にミッドレンジや青以外の低速デッキを復活させるために2022年1月25日に禁止行きとなった。この禁止には怒りよりも納得の声が大半であった。 《不詳の安息地/Faceless Haven》 タップで無色氷雪マナ1点を加えて、氷雪マナ3点で警戒とすべてのクリーチャー・タイプを持つ4/3クリーチャーになるミシュラランド。 本体が警戒持ちなので実質3マナ4/3多相という極めてマナレシオに優れたミシュラランドだが氷雪土地を使わなければならない制約を持つ…というつもりだったのかもしれないがスタンダードで氷雪土地を使うリスクはほぼ《傑士の神、レーデイン》のみと有って無いようなものだったので、ただただ強力なミシュラランドとして広く使われた。 特に猛威を振るったのは無色マナを比較的許容できる単色デッキで、後にフォーゴトン・レルム探訪で色マナを生み出すミシュラランドが登場した後も、起動コスト軽さからアグロデッキにおいてはそれらに席を譲らなかった。 上記の【天啓】系デッキを喰うために環境には《不詳の安息地》を採用した白単アグロ、緑単アグロで溢れかえっていて、《アールンドの天啓》禁止後にそれらの歯止めが利かなくなることが容易に想像が出来た。そこでそれらのメインプランを殺さずに、かつ確実に速度と持久力が落とすために《不詳の安息地》は2022年1月25日にあえなく御用となった。 アグロデッキが他の氷雪カードをほぼガン無視して《不詳の安息地》1枚のために土地を氷雪化したが故の悲劇であり、《アーカムの天測儀》でも見られた「氷雪基本土地を使うデメリットが無い」という問題点がここでも顕在化してしまった形となる。純粋に氷雪デッキを作ってた人は泣いていい。 ●ストリクスヘイヴン:魔法学院 《ゼロ除算/Divide by Zero》 マナ総量が1以上の、呪文かパーマネントをバウンスして履修(*26)を行う3マナのインスタント。 対象範囲が非常に広く、フルタップで唱えてきた呪文に雑に当てるだけでも相手のテンポを大きく削ぐことが出来て、おまけに履修でマナ加速・ドロー・除去などその時点で手札に足りない要素を講義カードで補充可能と高い防御力と汎用性を備えていた。 また呪文バウンスという挙動の特徴として打ち消されない能力や呪禁を無視してバウンスが出来るので、時間稼ぎの確実性も他のバウンスや打消しより優れていた。 環境を歪める最大の原因《アールンドの天啓》を消したとしても、青には《溺神の信奉者、リーア》や《船砕きの怪物》などまだまだトーナメントレベルのフィニッシュカードが残されており、下手すると《アールンドの天啓》をそれらに取り替えただけで終わり、という危険性があった。そこで青系コントロールを確実に弱体化させるために、それらの中盤以降の多様な選択肢を支えていたこのカードが2022年1月25日に禁止された。 「カードパワーが低い」と囁かれていたストリクスヘイヴンから禁止カードが排出されたことに驚いた人も多いだろう。 確かにレア以上のカードで環境レベルのカードは少なかったが、どこぞのプロフェシーとは違って実はアンコモン以下のカードパワーは遜色なかったのだ。 イニストラード:真夜中の狩り〜ニューカペナの街角 ●イニストラード:真夜中の狩り 《食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre》 (X)(黒)(黒)の伝説のエンチャントで、戦場に出たときに全体を-X/-X修整し、自軍が死ぬたびに相手に1点ライフロス、敵軍が死ぬたびに自分に1点ライフゲインする常在型能力を持つ。 マイナス修正のため破壊不能や盾カウンターを無視できる点や、Xを調整して自分のクリーチャーだけ残せるなど柔軟性が高く、常在型能力によってライフレースも有利、といった強力なカードである。 コントロールデッキでは勿論のことサクリファイス系デッキを確立させるなど黒を利用する理由の一つとなっていた。 このカードが問題になったのは団結のドミナリア発売のローテーション後である。 他がカードパワーを落とす中で《黙示録、シェオルドレッド》の登場と《ヴェールのリリアナ》の再録、続投した《絶望招来》など黒にパワーカードが集中したことで黒の使用率が高くなってしまった。これを踏まえて『黒の使用率を少し下げるため』として《食肉鉤虐殺事件》は2022年10月10日をもって禁止となった。他にも《絶望招来》や《シェオルドレッド》といった槍玉に上がるカードはあったが、それらよりスタンダードで使えた期間が長かったこと、そして大量の小型クリーチャーに依存するデッキに対して非常に強力であったことを踏まえて禁止となった。 《食肉鉤虐殺事件》自体に大きな問題があったが故の禁止ではなく環境改善のためにトップメタデッキの弱体化を狙った禁止であり、過去の禁止カードで言えば《ならず者の精製屋》辺りと事情が似ている。当初は黒が強い・アグロがいないという前提に目を瞑れば中速からコントロールまで様々なデッキが存在していて、かつ黒系デッキの抑制効果がなかなか見られなかったため批判の声が目立った。しかし次セット兄弟戦争の追加以降は非黒系デッキが徐々に数を増やしてきており、特に《食肉鉤虐殺事件》禁止の狙いの一つだったアグロ・ウィニーデッキが復活したことにより、運営の面目が保たれる結果となった。 余談だが《食肉鉤虐殺事件》は非常に高額なカードとして知られており一枚12,000-15,000円とスタンダードとしては異例の高値となっていた。(*27)禁止によって当然悲鳴も上がったが、仕方ないと考えるプレイヤーも多く、否定的な意見は値段の割に多くなかった。 ●神河:輝ける世界 《鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker》 赤シングルシンボル3マナの裏面を持つエンチャント—英雄譚。 1章で攻撃するたびに宝物トークン1つを生成する2/2のトークンを戦場に出し、2章で最大2枚まで手札を捨ててから捨てたのと同じ枚数を引き、3章で自身を追放してから変身した状態で戦場に戻し、自分がコントロールしていてこれでも伝説でもないクリーチャー1体を対象とし、速攻を持つことを除きそれのコピーであるトークン1体(*28)を生成するコスト1マナの起動型能力を持つ《キキジキの鏡像》という名の2/2のクリーチャー・エンチャントになる。 1章が2マナ相当、2章が2マナ相当、3章が3マナ相当の性能であり、時間さえかければ非常に大きなリターンが見込める。 何もしなくても単純に1章と3章だけでクリーチャー2体の1:2交換なのだが、 宝物トークンでマナ加速 色拘束を緩和する 2章で余った土地を捨てて手札の質を改善する デカブツを墓地に仕込んでリアニメイトの下準備 3章の鏡像の能力でETB能力持ちのクリーチャーをコピーして更にアド稼ぎ 鏡像を2体並べて対戦相手の終了ステップに鏡像でもう一体の鏡像をコピー、コピー鏡像で鏡像をコピーしてまたコピー鏡像を出す...をマナが尽きるまで繰り返して擬似無限トークン とマナサポート、手札サポート、コンボサポート、コンボパーツ、とどめにフィニッシャーも一手に担うという、最早至れり尽くせりを突き抜けてそれは詰め込み過ぎだろ!というくらい八面六臂の活躍を見せた。 それでいて3マナシングルシンボルなので事故とは無縁どころか、宝物生成とルーティングでデッキの安定化に大いに貢献してくれる。 特に黒赤2マナのクリーチャー《税血の収穫者》との相性が良く、これをコピーすることで毎ターン血トークンを増やしながらクリーチャーを除去し続けられるお手軽最強コンボとなる。永久機関が完成しちまったなアア~!! スタンダードはおろかパイオニアモダン果てはレガシーですら通用する「神河:輝ける世界」屈指の強カードであり、しまいには「《ウーロ》以来のパワカ」「3マナなのにマストカウンター」とまで評されるに至った。あまりの汎用性の高さからスタンダードでは赤いデッキに4積みはもちろん、赤を含まないデッキでもタッチしてこのカードを採用した派生デッキが生み出されることすらあった これを採用した赤系ミッドレンジデッキ、その中でも特に【ラクドス・ミッドレンジ】のパワーを劇的に引き上げており、プロツアー・機械兵団の進軍ではTOP8のうち5人がラクドス系デッキを使用。優勝はやはりラクドス・ミッドレンジであり、その中心には鏡割りの寓話の存在があった。 それでももうすぐスタン落ちということもあり、かつての《集合した中隊》のようにこのまま完走するかと思われた矢先にまさかのローテーション期間3年への変更という重大発表。これにより最早逃げきれないと大多数のプレイヤーがお察し状態になり、禁止になる前からTwitterのトレンドに「寓話禁止」が浮上する珍事まで発生。そしてその後、大方の予想通り禁止と相成った。 余談だがこの寓話、プレビュー時の評価はカスレアさほど芳しくなかった。 最速で出てくるターンが本家キキジキと同じ5ターン目なのに、コピーにマナ要求で速攻もないとキキジキに比べて弱いこと、そして変身する英雄譚のメカニズムが裏面がよほど強くない限りクリーチャーとして遅すぎると思われていたことが原因。 しかし研究が進み、ゴブリントークンを出した上でキキジキが出ればマスト除去なのに単体除去が当てづらいこと、そしてこれが英雄譚であり、待機と異なり1章2章の時点で強力な効果をもたらすことが発覚したことで採用率がみるみる上昇。 最終的に上記の通り禁止となり、前評判を大幅に覆す大躍進を遂げている。 《勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster》 蓄積カウンター3個が置かれた状態で戦場に出る2マナのアーティファクト—機体。機体としては搭乗3の4/4バニラとそこまで突出した性能ではないが、2マナ起動で1ドローしつつ蓄積カウンターを取り除き、蓄積カウンターが無くなれば宝物トークン1つと、パワーが実際より2大きい扱いで機体に搭乗できる無色の1/1クリーチャー・トークン1体を生成できる。 時間さえ掛ければ3ドロー+宝物トークンでマナ加速+自前で搭乗要員を用意と中長期戦に強いデザインになっており、多くのミッドレンジデッキのアドバンテージ源となっていた。 おまけにタフネス4なので《稲妻の一撃》で死なない、アーティファクトなので《喉首狙い》が刺さらない、無色なので《離反ダニ、スクレルヴ》の疑似プロテクションを無視してブロッカーに回れる、こいつを先に出していれば後続のパワー3以上のクリーチャーが疑似速攻になりプレインズウォーカーに強い、などなど機体としても意外なほどに活躍できる場面が多い。 純粋なカードパワーで言えば《鏡割りの寓話》には一歩劣るものの、無色という事で様々なデッキに入りやすくプロツアー・機械兵団の進軍ではTOP8のうち7人が採用した(*29)。 青を筆頭とする他のドローカードを押しのけてしまっているため禁止に。とは言え、ひと昔前にあったマナコスト・起動コストが全く同じの《精神迷わせの秘本》は何の問題も起こさずローテーションを終えているので無色ドローソースが無条件でアウトという訳ではない。が、銀行破りは機体にその能力を持たせたことで汎用性が上がり過ぎたのが決め手となってしまった。 《絶望招来/Invoke Despair》 色マナ4つを要求される5マナのソーサリーorインスタント(通称:招来サイクル)の黒版で、相手にクリーチャー、エンチャント、プレインズウォーカーそれぞれ1つを生け贄に捧げさせ、できない場合は相手は2点ロス&自分は1ドロー。 除去として使えない状況でも手札補充とライフロスがあるため状況を選ばず使えるが、その分色拘束が強いため多色では使いにくく、登場後しばらくは【黒単氷雪コントロール】での使用が主だった。 しかし、ローテーション後の「団結のドミナリア」でアンタップインかつライフ1点を要求されるが常時2色を出せるペインランドが環境に参入。元々容易にアンタップインできるスローランド、タップインだが3色土地の友好色トライオーム、宝物を用意して色マナ確保&加速を担う《鏡割りの寓話》などのマナ基盤と噛み合い2色どころか3色デッキですら運用が可能という状況に。 上2枚同様ラクドス、グリクシスのミッドレンジでの採用が主となり、エンチャントやPWを生け贄で除去できることによる対処の難しさと、リソース補充にもなる強さが顕在化。黒系デッキへの対抗策を減らしているとして禁止された。 ただし多色でも色マナを容易に確保できるマナ基盤がこの状況を生み出した部分もあり、「土地を聖域化しすぎてることが問題」「多色化を容易にする土地の方を規制するべき」とこのカード自体の禁止はあまり俎上に上げられていなかったため、発表時には驚きの声が多く上がった。 3枚とも神河なあたり、アーティファクトを推すと禁止が多数出るジンクスからは逃れられないらしい 禁止解除されたカード 《暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon》 上記イクサラン・ブロックにて禁止されたフェロキドンが帰ってきた。 ちなみにスタンダードで禁止されたカードが同ローテーション内で禁止解除されたのは今回が初。 理由は流行している《風景の変容》コンボや白黒吸血鬼といった、大量に小型クリーチャーを展開するデッキに対するアンチカードとして有力なため。 ローテーション落ちまで40日、閃光のような最後の輝きを終えた。 追記修正は、禁止改定が発効されてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 コメントログ 霊気池の「事実上同じデッキ」の下りは(実際そう見られてたにしても)詳細まで書かないとアンフェアじゃないか?声明は「霊気池のパーツを多少入れ替えれば、上で紹介したティムールエネルギーと事実上同じデッキ」になる(から禁止になってもまだ戦えるよ!)と読めるが…。あとハゲってエメリアちゃんじゃなくて反射ハゲの事じゃないのか? -- (名無しさん) 2020-11-16 18 32 23 読解力自慢するんだったら執筆力も自慢しな -- (名無しさん) 2020-11-19 02 13 16 エルドレインはほとんどのカードタイプ禁止なってて草 -- (名無しさん) 2020-11-21 11 08 19 数年前は「商売よりバランス優先」タグだったのに…どうしてこうなった -- (名無しさん) 2020-11-30 10 18 33 というよりそのタグ自体、プレイヤー目線で(必要としても)禁止を出さないっていうただ一点の話だし -- (名無しさん) 2020-11-30 11 28 46 そりゃ禁止出さないといけないのになかなか出さないホガーク・オーコ期のモダンやコンボ期のパイオニアみたいになるよりはマシだけど、そもそも禁止になるようなカードを出すなって話でしょ。売上のためには強カード刷って禁止する方法取るしか無いって書いてたけど、それは焼き畑だし。 -- (名無しさん) 2020-11-30 11 44 31 下環境は禁止でバランスを取るという形なのは変わらないから、環境を支配しすぎるカードを禁止にするのは已む無しだろう。ただ、モダホラのホガークは擁護できん。モダンのためのセットでそのモダンで禁止にしているんだからな。禁止を出すなって話はスタンダードだけだと思う。が、そのスタンダードで大量に禁止出してりゃ世話ないね。正直おかしくなりだしたのってArenaが登場してからだと思ってる。 -- (名無しさん) 2020-12-14 09 47 58 そらプレイ機会が飛躍的に増えたんだからそらそうよとしか>アリーナ -- (名無しさん) 2021-02-16 12 25 27 アリーナ云々は言い訳でしかない -- (名無しさん) 2021-02-21 03 05 11 アリーナだと神話レアは等しく等価。禁止されてもワイルドカードでの補填があるからみんな別のトップメタのカードにして占有率爆上げ、禁止のループになってる。アリーナのシステムそのものに問題があるとしか言えんな。 -- (名無しさん) 2021-02-21 05 44 49 世界大会レベルの結果を受けて禁止するのに -- (名無しさん) 2021-02-21 06 02 01 アリーナ関係あるか?カードの価値が等価だろうが結局メタゲームを機能させられないデザインの問題でしかない実際エルドレイン以前は上手く行ってたからな -- (名無しさん) 2021-02-21 06 04 05 そもそもアリーナ民は大会結果を受けてコピーするからアリーナでメタが固まるってのは逆オーコやオムナスみたいな支配率のデッキが出たらデイリーこなす為に皆握るのは当たり前問題は発売前や直後からぶっ壊れと疑われてるカードがやっぱぶっ壊れで禁止ってパターンが多すぎて試行回数とか以前の問題 -- (名無しさん) 2021-02-22 15 45 31 オムナスとウーロについては正直なんで刷ったのとしか思えないぐらいの酷いパワーカードだった。オムナスは放置してたらやばいけど、除去ってもETBのキャントリップのせいでアドバンテージ失ってるし、ウーロに至っては(墓地にカードがあれば)追放除去でもない限り何度でも復活してくる。しかも戦場に出た時にすでに仕事している始末。雑にカードを1枚引くって能力をつけすぎなんだよ。 -- (名無しさん) 2021-05-12 11 07 53 禁止の大半が緑とランプ。コミュ障デッキ大好きな開発もどうしようもない -- (名無しさん) 2021-09-04 19 32 35 天啓はどう考えても禁止が一ヶ月遅かった。真紅の契りを見てからって、イゼット天啓にシャコが追加されてますます手に負えねぇじゃん。 -- (名無しさん) 2022-01-28 00 35 50 下環境でも平然と4積みされてる表現の反復じゃなくてゼロ除算禁止は以外だったな。表現の反復残ってる限りコントロールの色はイゼット鉄板で変わらなそうだけど。 -- (名無しさん) 2022-01-30 00 43 40 ゼロ除算を禁止するって文字列だけ見ると当然のことなのがちょっと面白い -- (名無しさん) 2022-01-30 01 52 51 アド損しないバウンスは禁止カードになる説(ハゲハゲゼロ除) -- (名無しさん) 2022-02-03 13 23 16 ハンドアドバンテージを犠牲にしてテンポを得るはずなのに、ハンド損もしなきゃそらねえ -- (名無しさん) 2022-02-03 14 03 01 あのファッキンシャコがあるパックで何でメタが何とかなると思えたのか -- (名無しさん) 2022-02-07 18 03 23 ゼロ除算って履修付きのブーメランだと思ってたけど1マナ重くなった代わりに場にも触れるようになった差し戻しかそりゃ強いわ。なんか遊戯王の最強サイクロン思い出すけどmtgはスタックに乗ったcipって破壊されたら無効になるんだっけ? -- (名無しさん) 2022-03-05 01 38 59 ↑ならない、誘発した能力は本体が取り除かれてもスタックに置かれたまま -- (名無しさん) 2022-03-11 22 44 22 ちょっと黒が強くなったからってすぐ禁止とか。緑じゃこの程度で禁止されないのに -- (名無しさん) 2022-10-20 13 17 11 世界選手権エスパー一色で草。食肉鉤禁止とはなんだったのか -- (名無しさん) 2022-10-29 11 59 03 禁止までやるのはよろしくないと思うけど、シェオルはクァドラブルか5マナトリシンにすべきだった。タッチ黒でもするっと入るのはおかしい -- (名無しさん) 2022-12-02 17 15 22 寓話、絶望招来、銀行破り、さようなら。スタンダードで使用可能な期間が最長2年間のままだったら、完走の可能性もあったんだよな… -- (名無しさん) 2023-05-30 02 51 43 寓話はマジックと相性がいいカードだったからしょうがないね -- (名無しさん) 2023-05-30 20 13 33 赤や黒は本来苦手な安定性や継戦力、コスト対効果を強化されすぎたね。 -- (名無しさん) 2023-06-03 20 59 42 ネオカミガワはやっぱり魔境だった -- (名無しさん) 2023-10-07 09 38 05 名前 コメント すべてのコメントを見る
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登録日:2017/03/20 Mon 22 23 38 更新日:2024/05/18 Sat 21 26 58NEW! 所要時間:約 39 分で読めます ▽タグ一覧 Magic the Gathering MtG TCG エターナル シナジー バランス崩壊 レガシー 凶悪コンボ発見 禁止カード 聖域 限界集落 ここではMagic the Gatheringの公式フォーマットの一つ、レガシーにおける禁止カードについて述べる。 レガシーの禁止カードについて 禁止カード一覧Type1.5からの引継ぎ組 レガシー制定時に禁止 制定以後に書き加えられたもの 禁止解除されたもの レガシーの禁止カードについて 禁止方針は「2ターン目に確実に決まるコンボを消す」と「環境の多様性の確保」である。 ただ、エターナルの多様性とは「青(と無色)が強い」を大前提とした多様性であることに注意。 また、他の環境、特にヴィンテージで使えないカードを存分に使わせるという目的もあるため、 カードプールが広い程強くなる傾向のある潤滑油系のカードはよほど環境に悪影響を与えない限りそれらのカードは規制されない。 特にヴィンテージでは制限カードになっている《渦まく知識》《思案》《ライオンの瞳のダイアモンド》などが好例で、禁止を求める声が高くなると時折公式から公言される。 レガシーがType1.5(*1)からレガシーに移行するにあたり、Tyep-1から禁止を引継ぎ、更に追加の禁止が行われたことに加え、 その後もカードプールの広いエターナルとあって案の定禁止カードが多い。というかその他エターナル含めても最多。 使用制限カードと考えてもヴィンテージの制限カードより多い。 とはいえそれだけやった甲斐あって環境自体はそれなりに安定しており、エターナルの中では参入しやすい方。ただし青が中心の環境であり、また良くも悪くもメタゲームが動きにくい。 ……というのはもはや過去の話であり、モダンホライゾンや統率者セットといった「スタンでの使用を度外視し、パワーを底上げしたカード」がしばしば環境を荒らしては禁止指定されるようになっている。 また禁止指定はよほどぶっ壊れたコンボパーツでない限り「様子見」の時間をかなり長く取ることが多く、特に環境に圧を与えるタイプはなかなか規制されない(*2)という特徴もある。 「レガシーは限界集落」とネタにされる時期は大体この手のカードが暴れてしまった時で、「規制された時にはもうカードを売った後だった」なんてこともしばしば。 + 余談:レガシーというフォーマットについて レガシーとヴィンテージは「エターナル構築フォーマット」というレギュレーションに分類されるフォーマットであり、スタンダードやパイオニア、モダン、(現在は公式サポートを終えた)エクステンデッド、(同じく)ブロック構築が属する「構築フォーマット」とは別所属である。 ローテーションが無く、かつモダンやパイオニアと違ってそのカードが使用可能かを収録セットでは問わないのが特徴。 そんなエターナルの一角を担うレガシーというフォーマットの成立は、実は2004年のことである。意外と新しいフォーマットなのだ。 かつてレガシーはType1.5(Type1=ヴィンテージとType2=スタンダードの中間の意味)と呼ばれていた。 そこでの禁止カードは「Type1の制限が全てType1.5の禁止に」というものすごく大雑把なもので、その事情もType1側に引きずられるというものだった。 なので「ヴィンテージでは大丈夫だがレガシーでは危険なカード」が4枚使えたり、「ヴィンテージでは危険だがレガシーでは問題ないカード」が禁止されていたりしていた。具体的に言うとたとえば《頭蓋骨絞め》。 2004年にType1.5が廃止されて、それを引き継ぐレガシーというフォーマットが新しく制定され、そのフォーマット内で独自の禁止カードが定められたことで、オーバーパワーなカードの多くが規制され環境も秩序を取り戻した。 同時にType1はヴィンテージという名前に変わり、以降は《渦まく知識》《思案》《ライオンの瞳のダイヤモンド》などの規制(レガシーでは手付かず)なども進み、すっかり別のフォーマットである。 制定当初のレガシーの隆盛は皆の知るところであり、特に2010年前後は「東京では毎日どこかの店でレガシーの大会が開かれている」といわれるほどのレガシーブームだった。 これはまだモダンというフォーマットが制定されていないこと、カードが今に比べると非常に安かったこと、そして遊戯王をはじめとした他TCGからの移行者がスタン落ちを嫌ってレガシーに参入したことなどもあり、 カジュアルプレイヤーからガチガチな意識高い系のスパイクまで様々なプレイヤーがしのぎを削っていたことも由来する。お遊び要素を入れたデッキ「甲鱗BTB」「七英雄Zoo」「続唱《誘導路》」「○○ストンピィ(*3)」といった話もよく聞いたものだった。 カードもまだまだ安かった時期で、青絡みのデュアルランドで最も高額だった《Underground Sea》ですら13000円ちょっとで入手できたので大学生でもバイトを頑張ればかなり良質なデッキが組める。メタの変遷が遅いこともあり、デュアルランドと一部のレアカードさえどうにかできれば一生遊べるフォーマットとまで言われた。 さらに《不毛の大地》の存在が単色デッキを肯定してくれたことや、特に青単や黒単のように根強いファンのいる単色デッキが存在していたことなどもあり、安いデッキだと1~3万円で始めることすらできたのである。 そしてレガシーのオールスター的なデッキである「チームアメリカ」「サバイバル」「カナスレ」「Zoo」「ヘルムヴォイド」のようなデッキから、 他の環境ではまず見られないような個性派デッキの「土地単」「多色BTB」「マナレスドレッジ」「黒単コントロール」「スタックス」、 往時のスタンダードのデッキをレガシー基準で強化・調整したような「エルフ」「親和」「白ウィニー」「ハイタイド」「ランドスティル」「ステイシス」等々、 まさにMTGというゲームの話題になったデッキの梁山泊であり、さらにここに懐古要素として「カウンターポストに寄せたデッキ」「ファイアーズ要素を突っ込んだデッキ」「フィニッシャーを懐かしの《虹のイフリート》にした青単」「《集団意識》対策の《Word of Command》でサイドボードとルールの深淵を覗いてくる(現在は不可能)」なんてお試しを兼ねたお遊びまで加えるのだ。 当時の盛り上がりはものすごいものがあり、特にミラディンの傷跡期前半はスタンダードと同等の盛り上がりを見せ、往時の名プレイヤーである黒田正城や高橋優太が公式サイトで記事を連載していた。 なんと海外のレガシー勢が遠征したり、それどころかレガシーを好きな日にやりたいがために引っ越しすることすらあったほど。 2015年には日本でもアジア初のレガシーのグランプリが開催された。 しかしその後は「(レガシーに比べて)安く始められる上に競技フォーマット」であるモダンの登場・流行や、新しいカジュアルフォーマットの統率者戦の大流行、一時期の環境の膠着化(特に当項目で紹介されるカードは「環境が膠着化してメスが入る」ことが多い)、 さらに時を下ってパイオニアやMTGA限定フォーマットの制定、一部カードの異常なレベルの高騰、これらのカード的な事情のほかにも高額化や不況、高齢化などに伴うプレイヤーの減少などもあってかなり先細ってしまっているのが現実。 テーブルトップのプレイヤーに人気が高く、noteなどでも戦果報告を兼ねた戦略記事が掲載されるようなフォーマットだが、現在の実際の主戦場はデジタルゲームのMO。これはカードの高額化が比較的抑えられており、暇な時間にいつでもプレイすることができるため。 だがここ最近は多人数戦用のセットやユニバースビヨンド、Unfinityといった特殊なカードが増えてしまい、MOでは「環境を定義づける一部のカードが未実装なのでメタが異なる(=メタの一角がごっそり存在しないので研究が成り立たない)」という状態が長く続いており、かなり複雑な様相を呈している。 最近は割と持ち直しているようだが、一時期はフォーマット自体が「限界集落(*4)」「対人メタや時間メタ(*5)が成り立つ」と揶揄されるほど人口が少なかった時期すらあった。 他にも黒枠でも使える初のジョークセットである「Unfinity」のカードが現在メタの一角を占めており、これらのカードを軸にしたデッキが存在しないMOとメタが異なっているという、 「サイコロを振ってランダム性と向き合う」「MOのメタ研究がテーブルトップで役に立たない(逆もまた然り)」という、レガシーでは今まで起こらなかった非常に奇妙な事態まで起きてしまっている。 現在はカードの高額化も相まってエターナルの中でもかなり参入ハードルが高く、「モダン」「統率者」「パイオニア」「Pauper」などフォーマットが増えたこともあって、大会が行われる頻度もすっかり減ってしまった。2010年頃は本当に盛り上がってたんだけどね……。 これらの諸問題で人口が減っていることに加え、カードの高騰や品薄という参入ハードルの高さ、他のフォーマットの制定などもあり、2022年時点では競技フォーマットとして採用されることは皆無に近い。 往時の盛り上がりを知っていると「かなり落ち着いてしまった」という印象は否めない。今後は「スタン落ちしないフォーマット」の役割はモダンやパイオニアあたりが担っていくようになるだろう。 競技志向の強いプレイヤーが好む傾向からかなりお堅い印象を受けるが、むしろその競技志向の高さゆえに面白い評価を持つカードが多い。 たとえば「Unfinity」で登場した《Comet, Stellar Pup(星の子犬、コメット)》がレガシーの定番カードになったり、アトラクションやステッカーが真面目な需要を持ったり。 神河統率者デッキで登場したエヴァンゲリヲンこと《開闢機関、勝利械》が非常にまじめな理由で青白コントロールに積まれたり。 多人数戦用のカードやジョークに片足を突っ込んだカードが使えるという特殊な環境の都合、「勝ちを突き詰めた結果、他環境では考えられないようなものに光が当たる」というレガシーならではの面白い話題も多い。 再録禁止問題がスムーズに片付けば、また往時の輝きを取り戻せるかもしれない。 禁止カード一覧 Type1.5からの引継ぎ組 アンティ関連のカードや別ゲー化するカード等の、ヴィンテージでも禁止カードとなっているカード 詳しくはヴィンテージの項に譲るが、どれも法的な問題があったりルールを根本的に反する問題児、要は『おい、MtGしろよ』と言いたくなるカードばかり。 パワー9 黎明期の壊れカード。《Black Lotus》《Mox Pearl》《Mox Sapphire》《Mox Jet》《Mox Ruby》《Mox Emerald》《Ancestral Recall》《Time Walk》《Timetwister》の9枚であり、アーティファクト6枚・青3枚の大変バランスの悪い陣容を誇る、ある意味MtGを象徴するカード群。 たまにGPのサイドイベントで行われる「禁止解除レガシー」でもP9は禁止枠に入ったまま。それほどに別格である。 《太陽の指輪/Sol Ring》 通称"イカリング"。1マナで出せるデメリットなしの2マナアーティファクト。カードパワーもイカれてます。 「パワー9でないのはこのカードがアンコモンだから」と言わしめた。 統率者戦では必須カードであり、「統率者戦のデッキは統率者+《太陽の指輪》+その他98枚」とまで言われる程。 まあそのおかげで統率者戦デッキには必ず再録されており、凶悪なカードパワーとは裏腹にワンコインで買えるほど安かったりする。 《魔力の墓所/Mana Crypt》 デメリットはあるがこっちは0マナで出せる2マナアーティファクト。 統率者戦では上記イカリング共々必須と言える一枚だが、こっちはイカリングと違ってやや値が張る。 はるか昔に小説付録のプロモーションカードとして出たという異色のカードでもある。 日本語名の獲得はそれらから20年以上経ってのエターナルマスターズでの再録時。おかげで今でもしばしば英語名の「マナクリプト」で呼ばれる。 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》 通称"デモチュー"。アンコモンなのでパワー9には入れてもらえなかったがヴィンテージでの使用率は負けていない。たった2マナの万能サーチカード。サーチ系の中でもこいつはライブラリトップではなく手札に直接持ってこれるため危険度は段違いに高い。ソーサリーではあるがそこまで問題になることは少ない。 これに限らず軽すぎるサーチカードはキーカードを水増ししていることになるので規制される事が多い。 ヴィンテージで言えば制限カードを何枚も入れてるようなものといえばわかりやすいだろうか。 一度英語限定のセットで再録された後、そこから9年後のアルティメットマスターズに再録され、日本語名を得ている。 《Wheel of Fortune》 3マナ7枚ドロー。以上! 単純に引きすぎなのに加えて相手の手札を引っかき回せる。 《チャネル/Channel》 ライフをマナに変換する。古えの【チャネルボール】ほか、強烈すぎるマナ加速は悪用手段なんていくらでもある。 しかもこれでマナを出す挙動はマナ能力とほぼ同じ扱いで、通ってしまうとどのようなタイミングであっても好きなだけマナが出せるようになってしまうので豊富なマナで何をぶっ放すか確定する前にチャネル自体をカウンターしないといけないというタチの悪さ。《引き裂かれし永劫、エムラクール》は打ち消せない除去できない無色マナだけで出る、ついでに唱えてるので追加ターンも誘発してしまうと、実質《チャネル》の1枚コンボとなってしまう。 まあ《実物提示教育》なども同じようなものだが… 《精神錯乱/Mind Twist》 最強最悪の手札破壊呪文。マナコストに対するハンデス枚数はほぼすべての手札破壊呪文の上位互換という壊れっぷり。 黒は今や赤の役割となった古の一時的マナ加速呪文も複数抱えているし、1ターン目から何枚も捨てさせられたらゲームにならない。 手札消費が激しいレガシーでもそういう意味でも許されない。 《天秤/Balance》 項目参照。いろいろ平等化すると言うが、実際は全然平等にならない。 《露天鉱床/Strip Mine》 最強の土地破壊カードにしてマジック史上最強の土地の一枚。 基本土地だろうが土地を片っ端からパリンパリン割られたらゲームになりません。 これだけの性能でも4枚積めた環境もあったんだから、いやはや怖いねぇ… 《魔力の櫃/Mana Vault》 1マナ→3マナはやはりダメだった。 強化された部分もある《厳かなモノリス》がその後解禁されてるところを見るに、 元手が1マナか2マナかの差はやはり大きいのだろう。 《ネクロポーテンス/Necropotence》 レガシーなら《暗黒の儀式》も現役なため、解禁はまず無理。 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》 通称"ヴァンチュー"。デッキトップとはいえ、1マナインスタントの万能サーチは強すぎた。 インスタントなので、前の相手ターンの終了時にでもデッキトップに積んでおけばそのまま手札に加えることができ、直接手札に入るのと大してかわらない。 それでもデッキトップに置くので実質2 1交換で枚数アドバンテージを失ってしまうが、それを帳消しにするほどのアドバンテージを奪ったりそのまま相手を殺してしまえば全く問題はない。 《Library of Alexandria》 項目参照。条件付とはいえ、「実質1マナ相当で毎ターンカードを引ける」狂ったカード。しかも打ち消しもほぼできない。 後世の人によって特別にパワー9に加わることを許され「パワー10」と呼ばれることも。 《Fastbond》 「土地は1ターンに一度まで」のルールを 露骨にぶっ壊す ルール破壊カード。 日本発祥のコンボデッキが禁止の原因となったことも特筆すべき点だろう。フランスにはバレていたが。 《不毛の大地》連打の不毛ゲーや、2マナランド大量設置からの拘束カード連打とかやられて困るムーブが多すぎる。今なら《世界のるつぼ》や《壌土からの生命》からのフェッチランド連打で1ターンでライブラリの土地を全部出すなんて事もできてしまう。 最近ヴィンテージで制限解除され、他環境では見られない土地コンボデッキが何種類も生まれて話題を呼んだ。膠着状態が強いヴィンテージでは、メタゲームの激動が非常に好意的に受け止められた。 《Demonic Consultation》 デメリットにさえ目を瞑れば《デモチュー》・《ヴァンチュー》以上に凶悪なサーチカードが許されるわけはない。 さらに《タッサの神託者》着地からETB能力にスタック(*6)で《デモコン》(あえて入っていないカードを指定)→ライブラリーが空になった後にタッサの能力が解決して勝利という【オラクルコンボ】の登場で解除は絶望的になった。 そもそもリンク先に詳しいが、【オラクルコンボ】でもない限り競技性と相反する要素が強すぎるので、そういう意味でも解除は絶望的である。 《大地の知識/Earthcraft》 【クラフトコンボ】はレガシーでも許されなかった。 解除議論にたまに出てくるがエルフがいる以上絶望的。まだ《マナ吸収》の方が望みがある。 《大あわての捜索/Frantic Search》 手札は減るがデッキを掘り下げつつマナが減らない、場合によっては増えるのはやはりおかしい。 たまに解除候補に上がるが解除されたらエクステンデッド同様、【ストーム】が凶悪化する。 フリースペルといえば下記の《時のらせん》が有名だが、今となっては最凶のフリースペルはこちらである。 《記憶の壺/Memory Jar》 【メグリムジャー】でなくとも7枚ドローというだけでレガシーではコンボの危険性が大きすぎる。 ただ「《修繕》が禁止カード」「レガシーで5マナで即座に勝負が決まらない」「お互いにドローさせるのでピッチカウンターを引かれる可能性がある」 「ドローしたカードを次ターン以降保持できない」など禁止を疑問視されることもある。それでもやっぱりダメだとは思うが… ウィザーズとしては二週間で禁止した黒歴史を思い出したくもないのだろう。 《修繕/Tinker》 論外その1。 3マナと生贄にするアーティファクトがあればライブラリーの好きなアーティファクトのマナを踏み倒して出せる。 言うまでもなくコストにする、場に出す(ゲームを終わらせる)アーティファクトは目白押し。 例として1、2ターン目に適当な軽量アーティファクトをコストにワンパンマンこと《荒廃鋼の巨像》が降臨されたらたまったものじゃないし、状況次第でデッキ内に入ってさえいれば別の選択肢を好きに選べる柔軟性はやりすぎ。 【ベルチャー】など他のコンボにも使えるし。 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》 論外その2。 MtGの歴史の中でも最強格の土地の一枚。 歴史上の軽量アーティファクトが群れを成して出てくるだろう。 《意外な授かり物/Windfall》 一応上記《Wheel of Fortune》の調整版ではあるが調整しきれていない。というか色も相まって下手したら本家より強い。 カラーパイ的には適正なのだが、青いということがレガシーで何を意味するかは……。 一時期WotCの中でヴィンテージでの制限解除が議論されたが結局解除されなかったあたり、レガシーでは更に望み薄である。 《ヨーグモスの意志/Yawgmoth s Will》 マロー曰く「最大の過ち」。 エクステンデッドでさえダメだったのによりカードプールが広いレガシーで、カードプールが広ければ広いほど強くなるこのカードが許されるはずもなかった。 このカードの調整版にしてリメイクである《意志の大魔術師》ですらごく一部とはいえ使われているのを見れば、このカードの壊れ具合がわかるだろう。 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain》 コンボ性能が高すぎるので当然ではあるのだが、後の世に出た《グリセルブランド》がこのカードに比べて「サーチ・踏み倒しやすいクリーチャー」 「2マナしか増えてないのに飛行絆魂7/7のボディがセットに」「一度にペイ7ライフ7ドローと小回りがきかないが結局大量に引くのであまり変わらない」 「払ったライフを取り返す絆魂が 何故か ついてる」というものだったので「実はこのカードを解禁しても問題ないのでは?」と言われている。実際、ヴィンテージでは制限解除された。 ただ《グリセルブランド》はメインから入ってない方が珍しいクリーチャー除去で対処し易いけど、こいつはエンチャントなので除去るには専用カードが必要、カードカラーによっては対処不能という事を考えれば解禁の可能性は薄い。 ヴィンテージでもその点は変わらないのでは?と思いがちだが、【オース】がトップメタの一角なため、エンチャント破壊を最低でもサイドに積んでおくのが共通認識という事情がある(*7)。 《噴出/Gush》 通常のマナコスト以外に島2枚を手札に戻して唱えることもできるドローカード。 せっかく出した島を2枚戻す必要はあるが、一気に莫大なハンド・アドバンテージを得られる。上記《Fastbond》とのシナジーも凶悪だった。今なら《僧院の導師》等か。 手札に土地がなくても土地をタップしてマナを浮かせておく→このカードで島を戻す→戻した島を出し直す、でマナ加速のようなことができるのもダメだった。 ヴィンテージにおいては反復横跳びのごとく制限と解除を行ったり来たりしていることで有名。2017年4月に3度目の制限を喰らってからは音沙汰なし、もう戻ってくることもないだろう。 パウパーでは長らく禁止カードになっていなかったが、【デルバー】を止める為に遂に投獄された。 レガシー制定時に禁止 《Bazaar of Baghdad》 作られた当初はそこまで酷くなかったのだが、カードプールが広がり禁止に。特に【ドレッジ】とは最高のシナジーを形成する。 ヴィンテージのドレッジでは「このカードを引くまでマリガンする」と言われるほどのキーカード。 《Mishra's Workshop》 なんか3マナも出ちゃうアホ土地。出したマナはアーティファクトにしか使えないがそれでもぶっ壊れ。 元々悪評は高かったが、強力かつ中程度の重さのアーティファクトがそれほど存在しなかったのでマシだった。しかし超強力アーティファクトが山ほど詰まったミラディンの登場で最悪のマナ加速と化した。 例えば1ターン目これから《三なる宝球》というムーブはそれだけでマジックからの逸脱とまで言われる。相手は同型か特殊なカードを採用してない限り3ターン目まで何も出来ないのに、こっちは2ターン目から4~6マナ捻出できるので、茶単デッキであれば普通に動ける。 他にも【5/3】や【スタックス】などの茶単ストンピィや茶単ロックデッキの後押しをしすぎていたので監獄行きに。 《マナ吸収/Mana Drain》 《対抗呪文》の上位互換。 一応マナバーンがあった頃はその危険性があったが、ルール変更でマナバーンが無くなってからは本物の上位互換になった。 このカードからX呪文、例えば上記《精神錯乱》などに繋げられたらゲームが終わってしまう。 長らく英語名しか存在しなかったが、アイコニックマスターズに収録された際、23年越しに日本語名が与えられた。 《ゴブリン徴募兵/Goblin Recruiter》 好きな数の任意のゴブリンをライブラリーの上に積み込める。 このカードが問題になったエクテンの【ゴブヴァンテージ】時代を知らないプレイヤーも増えたため、一時期は「次の禁止解除はこいつか《マナ吸収》かな」と言われていたが、レガシーならエクステンデッド以上にコンボに使うことができる。 あと時間がかかりすぎるという問題も。相手のデッキによって積み込み順が違うので、その辺の駆け引きも悩みとプレイ時間をいたずらに増幅させるポイントであった。 ただその積込みの裏目以外リスクもなく出た瞬間詰将棋になるのは流石にアウト。 ライブラリートップを参照する《人目を引く詮索者》も出たことだし、もう帰ってくることはないだろう。 《隠遁ドルイド/Hermit Druid》 基本土地が出るまで山札をめくり、その土地を手札に加えるカード。が、デッキに基本土地を入れなければライブラリーすべてを墓地に送れる。あとは大量の墓地からコンボして勝つ。 デュアルランドなどの歴代の基本でない土地が使えるレガシーでは特に土地を絞る必要もなく、安定してコンボを開始できる。 似たような形で墓地を肥やせる《欄干のスパイ》《地底街の密告人》は未規制だがそちらは4マナな上基本でない土地が捲れても止まる。 2マナの差と基本土地だけが対象になっていることの差は大きかった。こっちはタップ能力で1ターンのラグがあるのにである。 《ドルイドの誓い/Oath of Druids》 《禁忌の果樹園》でマナを出す→相手にトークン押し付ける→自分より相手のクリーチャーが多いことで《ドルイドの誓い》の誘発条件を満たす→グリセルエムラどーん。 この2枚のコンボはヴィンテージでトップメタの一角であるといえば危なさが分かる。 更にこのクリーチャーを落とす過程で《ライオンの瞳のダイヤモンド》を落として【サルベイジャーコンボ】につないだり、 《太陽のタイタン》を出ししつつ《サヒーリ・ライ》を絡めた無限トークンコンボがあったりとパターンも充実。 《頭蓋骨絞め/Skullclamp》 レガシー制定時にようやく禁止となった(=前身のType1.5では普通に使えた)ことに驚く人も多いだろう。 その理由は先述の通り、Type1の制限=Type1.5の禁止というシステムの影響である。 ちなみにType1の後身となるヴィンテージでは2021年1月時点でも規制されてないのに使用者が皆無な辺りがヴィンテージの魔境ぶりの例としてよく挙げられるが、 これは《黎明起こし、ザーダ》がレガシーでは禁止だが上の環境では健在なのとまったく同じ次元の話だったりする。この理屈だとスタンダードは魔境である。 制定以後に書き加えられたもの カード・タイプが策略であるすべてのカード コンスピラシーで新たに生まれ、コンスピラシー:王位争奪で追加された、特殊なドラフト専用のカード群。 カード自体の裏面や形状は普通のものと同じだが、そもそも普通の構築で使うように作られていないので禁止。 もちろんまともにマジックするカードではないのでこれらはヴィンテージでも禁止である。 当初はすべてのカードが一つ一つリストに書かれていたが、リストの簡略化のためにこのようにひとまとめにされた。 仮に使えると「マリガンの回数を事実上増やせる」でも十分強いのだが、複数種類を組み合わせると「確定0ターンキルまで可能」 それは詰将棋どころかゲームですらない。 レシピやプレイングは大本の禁止カードの方で紹介。 ステッカー・アトラクションを用いるすべてのカード ジョークセットUnfinityで追加されたカード群で、統率者戦で用いる想定で一部は黒枠として追加された。当然、黒枠で出した以上エターナルフォーマットでもリーガルになってしまった。 そして、一部カードはトーナメントで使われたため、デッキの内容関係無くそれをコピーした場合を想定して専用の盤外カードを用意したり固有ルールを覚えたりする必要が発生し、トーナメントに参加するハードルが不当に高くなってしまった。 更にはMOでは「Unfinityがリリースされていない」事からレガシー・ヴィンテージのメタゲーム自体が変わってしまうという弊害もあった。 これは意図した状況でないため禁止送りに。 ちなみに一番使われていた《“_____” Goblin》についてはMO専用で同イラストの別カード《“Name-Sticker” Goblin》としてリニューアルされた(*8)。 こちらと、他のUnfinity出身カード4枚については禁止カードではなくそのまま利用できる模様。 《伝国の玉璽/Imperial Seal》 吸血の教示者のポータル三国志仕様で、ソーサリーだがそれでも強い。こちらも禁止に。 禁止理由はまあ吸血の教示者と同じである。1マナでキーカードを持ってこられたら困るのだ。 ちなみにポータル系のエターナル解禁に併せて禁止となっている。(*9) 《閃光/Flash》 一時期ウィザーズは「パワーバランス調整エラッタ(パワーレベル・エラッタと言う)を元に戻す」作業を頻繁に行っていた(実際のカードの挙動が印刷されたテキストと違うのを直すためである)が、その結果エターナル環境に登場。《変幻の大男》とのコンボ【ハルクフラッシュ】で大暴れしすぐに禁止or制限に。文字通り「閃光」の如き活躍となった。 ちなみにどれだけ壊れてたかというと後手自分のターンが来る前に勝利(正確に言うと先手が土地を置く前、アップキープ・ステップに勝利)が可能だった。なんじゃそら。 自分のターンで決めるのが1ターンキル(1キル)なんだから、これは0キルって呼べばいいの?というネタがある。 流石に成功率はかなり低い上に相当弱いパーツをたくさん入れないといけないが、無理に0キルを狙わなくても安定2~3キル、たまに1キルという構築もあったため上記のようにエラッタ解除後2ヶ月で禁止。その後ヴィンテージでも《商人の巻物》を巻き込んで規制、凶悪さを存分に示していった。 たまに解禁論が出てくるが、今はもっとヤバいETB持ちが多いので環境が一瞬でぶっ壊れることは想像に難くない。 《Time Vault》 項目参照。《通電式キー》や《求道者テゼレット》でお手軽無限ターン。 存在自体がバグのようなカードであり、何度もエラッタをされている。最終的に《閃光》と同じくパワーレベルエラッタが解除されて禁止に。 《神秘の教示者/Mystical Tutor》 インスタント・ソーサリー限定とはいえ1マナインスタントサーチは(ry 上記【ハルクフラッシュ】などで使われ、直接的には【ANT】での活躍が原因で禁止カードになった。 「カジュアルプレイを見ていると自主的に使わないようにしている人が多いし、そっちの方が楽しんでいるように見えた」のでレガシーでの禁止を決めたという話も残っているカード。 《宝船の巡航/Treasure Cruise》 軽量火力やドロー、ピッチスペルカウンターがモダン以上に存在するレガシーで許されるはずもなく、当然のように沈没。 全盛期ではモダン共々「【赤単バーン】がこのカードを入れるためだけに青をタッチしていた」なんてことも。まあ大体は【デルバー】系です。 《時を越えた探索/Dig Through Time》 モダンとは異なり宝船の巡航禁止後も9か月間、合計1年生き延びた。より早い環境であるエターナルでは最低1マナと2マナの差は大きいと判断されたのだ。 しかし相変わらずすぐに墓地が肥える上、マナコストを踏み倒せる《全知》を用いた【オムニテル(全知実物提示教育)】との相性が良すぎた。 タダで探索を唱える→見つけた探索をまた唱える→また探索を(ryとかやられた日にゃ…。全知が出る前にも打ててることや、インスタントなので使い勝手が良すぎたのもあった。 それ以外にも青系デッキの隆盛、それに対抗するためにハンデスよりも《赤霊破》か《紅蓮破》をメインからフル投入することが肯定されるというレベルで他のデッキの構築が歪められているとのことで禁止に。 禁止されるまでの1年で与えた圧力は非常に大きく、上述の「限界集落」ネタはこの時期のもの。やっぱ同時に禁止しておくべきだったんじゃないかな……。 《精神的つまづき/Mental Misstep》 本来は「青以外でもメインから高速コンボに対抗できるようにしよう」ということで生まれた、マナの代わりにライフでも打てる対1マナ限定打ち消し。 しかし実際には「相手の最序盤の動きを、マナを使わずにどの色でもカウンターできる」カードとして使われてしまう。 MtGの基本である1マナ呪文からスタートする基本的なデッキの動きを否定できることはこのゲームにおいて大きな意味を持つ。 更にこのカード自体が1マナのため「《精神的つまづき》に対抗するには自分も《精神的つまづき》を使うのが最適」ということもあって、 このカードを投入することが半ば義務付けられる事態に。「デッキ構築は(《精神的つまづき》4枚とその他)56枚から」なんて言われたことも。 そして青いデッキにおいては、相手の最序盤の動きをカウンターする際に、今まではアドバンテージを失う《意志の力》しか無かったのに、これが出来たおかげで意志の力を温存することができるようになった。 しかもゲームが進みこのカードが腐ったら、逆に意志の力のコストとして使えるという無駄の無さ。 結果、このカードを投入する余裕がないデッキは最初からハンデを負っているに等しくなり、逆に無駄なく使える青いデッキが勢力を伸ばして環境が大きく膠着化してしまう。 「多様性を守るために青以外でも使えるようにした打ち消し」のはずが「青いデッキを大躍進させ、多様性へ大きな圧力を加えた」という正反対の結果をもたらしてしまい、結果5ヵ月で禁止となった。 1マナの凶悪呪文が飛び交う故に「《精神的つまづき》は抑止力」と長年言われてきたヴィンテージですら、《精神的つまづき》複数投入が構築の前提条件、及びその状況を読んでこのカードが効かないデッキがメタゲーム上で上位に居続けていることがよろしくないという理由で制限カード入りしてしまった。 よく解禁論が持ち上がるが、「1種類だけ禁止解除を許すレガシー」のようなカジュアル大会では大体《精神的つまづき》を解禁したデッキが上位入賞・優勝することを付記しておく。 このように下環境では「弱い部分がどこにあるんだ」となるカードだが、その一方でスタンダードでは仮想敵の少なさも相まってそんなに見かけたカードではなかった。 《適者生存/Survival of the Fittest》 愛好者が多かった【サバイバル】系デッキの主軸カード。マナと手持ちのクリーチャーカードを糧に、クリーチャーカードをサーチするエンチャント。 サーチとして使われるデッキもあれば、サーチと言うよりかは「任意のクリーチャーを2マナで墓地に落とすためのカード(*10)」として、リアニメイトの補助に使われるデッキもある。 レガシー制定時には《憤怒》や《貿易風ライダー》と組んだ【ATS】が流行していたが、《適者生存》の起動を止められる《真髄の針》の登場で一気に衰退。その他のタイプも《適者生存》に頼った構築は難しくなった。 その後【Zoo】の補助で使われていたりしていたが、ゼンディカーでの《復讐蔦》の登場で【青緑サバイバル・マッドネス】という形で脚光を浴び、 ミラディンの傷跡で《壊死のウーズ》を手に入れ、墓地に特定の2枚を落として無限ダメージを狙う瞬殺デッキ【ウーズ・サバイバル】が猛威を振るうも2ヶ月後にこのカードが禁止カードに指定されてしまった。 クリーチャーしかサーチ出来ないカードが規制されるのは割と珍しいのだが、《獣相のシャーマン》ですら結構強いのだから「破壊されにくい上に1ターンに何度も起動できる」シャーマンがどれだけ強いかは推して知るべし。 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》 1年半ぶりに出たレガシー禁止カードはまさかのこのカード。 理由はモダンと同じで 時間を異常に食うから ということと、ここ数年覇権を握っている【青白奇跡コントロール】へメスを入れるため。 スタンダードの頃から活躍し続けてきた独楽もついにヴィンテージ以外で使えなくなってしまった。 エタマスでこれが再録されたこと、改訂直後に発売予定だったアモンケットで【奇跡コントロール】のパーツの一部がMasterpieceに指定されていることが決定していた中での禁止指定のため、ちょっとした騒動になった。 禁止には異論もあったのだが、相手の一つの行動ごとに独楽を回す必要があり、非常に時間のかかるデッキであり、 小回りが利くがゆえに起動回数が多く、しかも独楽を回すに際して様々な小技があり、気付くと時間を持っていかれる。 MOなどでは時間がかかる分には相手の時間切れ負けが近づくだけなので問題はないのだが、これが当時レガシーが流行していたテーブルトップだと大問題。 当時の使用者からは「弱い奴が奇跡を握るな」「ヤソ並のプレイが出来るまで野試合でスパーリングしてから大会に出ろ」という上から目線な声が出るレベルの遅延発生機となっていた。 トップメタのキーカードである以上に、様々なデッキにおける潤滑油だったカードの禁止ということで賛否両論あったが、「禁止後のレガシー大会が前よりも1時間以上早く終わった」といった時間に関する改善が各地で報告されるに至りそうした声も少なくなっていった。 レガシーの長い歴史はこのカードとともにあったと言っても過言ではなく、【相殺コントロール】以外にも【黒単コントロール】や【マイティ・クイン】といったデッキトップを参照するギミックを仕込んだデッキに用いられた。 現役時代はアーティファクト対策がヴィンテージより緩めなこと(*11)もあり、レガシーのことを「独楽が使える最後の公式フォーマット」と呼ぶこともあった。一応、ヴィンテージでも軽くて便利なアーティファクトということでそれなりに使われてはいる。 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》 黒/緑どちらか1マナで出せる癖に「毎ターンごとに」色マナ加速、ライフゲイン、1/2の序盤のアタッカーを兼ねたブロッカー、種族エルフ、 果てにライフロスによるフィニッシャーまで何でもござれしながら、ついでのように墓地対策までするというおかしなグッドスタッフクリーチャー。 記載されている長いテキストにはおかしいことしか書かれていない。唯一おかしくないのは種族シャーマンであることぐらい。 あまりの滅茶苦茶な性能に「アンシーから出てくるマナクリ」「漁る渋面の極楽鳥」「オリカ」等と呼ばれ、果ては1マナのプレインズウォーカーとまで評価された。半年前に出た試作の失敗作こと2マナのあいつが弱すぎたのに何でこっちは強いんだよ。 一応「終盤にドローしても嫌にならないマナクリーチャー」というものを作ろうとしていた時期にできたものであるが、明らかにやりすぎであった。 それでも並大抵のグッドスタッフクリーチャーは規制のきの字もない程にクリーチャー対策が跋扈し、 毎ターンごとのアド生成能力の比重がかなり制限されるそれなりの高速環境故か、散々規制議論がされつつもしぶとく生き残っていたが、 【グリクシスデルバー】、【4Cレオヴォルド】といった死儀礼を4枚投入するデッキが長期間に渡って環境を掌握しており、 「3色・4色デッキのくせにマナトラブルも少なく、不毛や月など特殊地形対策もかわせる」 「容易に多色化できるため強力なカードを詰め込み放題=メタゲームで対処できず多様性が減る」 「ナチュラルに墓地対策してくるためローグデッキや墓地利用コンボに自然に防御力がつく」 「上記の利点を持つマナクリが、なぜかタフネス2なので昔のデッキのクリーチャーを一方殺できる」 などの理由から環境が悪化するだけでなくプレイヤーからのヘイト値も溜まりに溜まり続け、ついに禁止カードに指定された。 非規制派のプレイヤーからは「死儀礼は必要悪」「むしろ多様性を与えてくれる良質な環境の立役者」(*12)という意見がたびたび出ていた。 しかし実際には、禁止直前の「青を利用した非コンボデッキ」はほぼこの2種類に集約されていた。多様性をセールスポイントにしたいレガシーでは、さすがに許されるものではなかったのだ。 スタンダードでは土地を墓地に落とす手段が限定されていたので、墓地指定がリミッターとして機能した(つまり肝心のマナクリーチャーとしての信頼性が低かった)ため適正なカードパワーだった。 2019年にレガシー、モダンに続いて制定されたパイオニア環境でも、当初はすぐに規制されると思われていたが生き延びている。 安定したマナクリーチャーとして機能するのに貢献しやすいフェッチランドがなければこんなもん、逆にこれがあると途端にオーバースペック化する、というところなのだろう。……これ悪いのフェッチランドなのでは? 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》 少し前にモダンとヴィンテージで規制された0マナ2点ペイでドローとピーピングができるインチキカード。あと墓地肥やしとストーム稼ぎもできる。 3キル容認と2ライフの支払いが割と厳しいレガシー環境でも事実上タダでピーピング出来てしまうと一方的に駆け引きを無視してしまい、更に1枚ドロー出来てしまうのはやりすぎなためか禁止行きに。 これだけの事をしでかしながら同期の《精神的つまづき》と違って長らく放置もされていたという、傍から見たら不思議なカードでもある。似たような役割の《通りの悪霊》がまったく悪さをしていない点などが判断を遅らせたのかもしれない。 大体どこのフォーマットでも同じことが書いてあるが、それだけおかしなカード。様々なデッキの潤滑油や安全確認のために投入されており、中には「ライフを減らすこと」を主眼に置いた使われ方すらした。 長らく4枚フルで使えるのはパウパーだけとなっていたが結局こちらでも2019年5月の禁止改定で無事4冠達成と相成った。《宝船の巡航》に続き2例目。 とにかく分かりやすくぶっ壊れているうえ、環境を蹂躙されたことが記憶に新しいせいか、現在は《精神的つまづき》を差し置いて「一番壊れているΦカードは《ギタクシア派の調査》」という意見も強い。 《レンと六番/Wrenn and Six》 詳しくは当該項目参照。 『モダンホライゾン』にて収録された赤緑2マナのプレインズウォーカー。レガシーでは《死儀礼のシャーマン》が一応クリーチャーなので初となるプレインズウォーカーの禁止カード。 [+1]で墓地から土地回収、[-1]で1点火力。[-7]で全部の墓地の呪文に回顧(*13)を与える紋章という忠誠度能力なのだが、特に[+1]で墓地から土地回収というのがレガシーではまずかった。 レガシーは《不毛の大地》がある環境。全部の基本でない土地が逐一不毛で割られていては相手のマナ基盤がズタズタである。一方で自分はフェッチを回収すれば自分のマナ基盤は盤石になるためガンガン差が開く。 これだけなら3マナアーティファクトの《世界のるつぼ》と似たようなものだが、こいつは 2マナの プレインズウォーカーであり、この能力は プラス能力 なので放置していたら奥義にたどり着かれてしまう。 そして奥義は通ったらほぼ勝ちに等しい。本来なら切れるはずの土地カードは+1能力で永久回収されるため、極端な事を言うと「《時間操作》→[+1]能力で墓地の土地を回収→回収した土地をコストに墓地から《時間操作》」を毎ターン繰り返せば疑似無限ターンとなる。 一見地味な[-1]能力も、《スレイベンの守護者、サリア》や《闇の腹心》と言った優秀なタフネス1クリーチャーが活躍するこの環境ではかなり凶悪。後、忠誠度が1残ったプレインズウォーカーの処理や-能力の防止にも使える。 放置することもできず、かといって下手なクリーチャーは出しても焼かれてしまう。しかもこいつは初期忠誠度が3なので、出して即[+1]を使えば《稲妻》1枚では落ちない。もうどうしようもない。 結果的に【RUG Delver】を大幅に強化し、レガシーの光景を完全に換えてしまった。他のすべての主要デッキに勝ち越す状態になってしまい、使用者ですら「つまらないから禁止にした方がいい」と発言したほど。MOのプレイ人口にも打撃を与え、最終的に禁止カードに指定された。 禁止カードに指定された時は「モダンでは禁止されていないカードがレガシーで禁止される」「しかもそれが、当時の考えだとあまり強いとは言えない色の組み合わせだった」という初の例だったため驚きの声を持って迎えられた。 《死の国からの脱出/Underworld Breach》 調整版《ヨーグモスの意志》。墓地のカードを唱えるための追加コストとして、墓地の他のカードを追放する必要があったのだが… 本家より1マナ軽い、 墓地から唱えたカードが追放されないので使い回せる 等の独自のメリットもあったため、早速《ライオンの瞳のダイアモンド》《思考停止》を使い回すストーム系デッキ【ブリーチストーム】が登場、程なくしてレガシーのトップメタに食い込むようになる。 しかし、野放しにしておくと今後の環境に悪影響があると判断され禁止リスト入り。【ブリーチストーム】は登場からわずか2ヶ月ほどでレガシーから姿を消すことになった。 なお当初は《レンと六番》に続き2例目となるレガシーでのみの禁止カードだったのだが、後にパイオニアでも禁止された。 ヨーグモスの意志での「以前に壊れたシステムがあれば、それはまた作っても、高確率で壊れている。」という結果を、そのリメイクカードでまたも繰り返してしまうことになった。 「いい加減《ライオンの瞳のダイアモンド》を禁止するべきではないか」という意見も強かったがそもそもブリーチ自体が危険であり、さらに上述の通りレガシーには「LEDを存分に使ってもらうためのフォーマット」という意義もあるので難しいだろう。 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》 自ターンで一度、2マナ以下のパーマネント呪文を唱えられる簡易リアニメイトカード。相棒能力を持っており、このカードの場合はデッキ内全てのパーマネントカードのマナ総量が全て2マナ以下であればサイドボードから各ゲームで1度唱えるソーサリー・タイミングに3マナ支払って手札へ加える事が可能。 相棒の実装当初の仕様からヴィンテージでカードパワーが理由で禁止という史上初の特殊措置を受けたが、ヴィンテージほどでなくとも軽量カードだらけのレガシーでも十二分に凶悪。後述の《王冠泥棒、オーコ》の使用率すらルールス禁止まで落ち込んでいた、と言えばそのカードパワーの高さが分かるはず。 【デルバー】系の息切れ防止だけでなく、たとえ相棒で使えなくとも3マナ3/2絆魂でメリット能力持ちは十分使用範囲内。 とりあえず《ミシュラのガラクタ》とセット運用するだけでも毎ターン追加ドローが可能である。 MOデビューから禁止まで要した日数32日は、あの《記憶の壺》をぶっちぎってレガシーでは歴代3位であり実質1位(*14)である。 後に相棒のルールが変更され、ヴィンテージでは2021年2月15日を以て(「妥当なカードパワーに落ち着いたか様子を見たい」として)解禁されたが、その時点でのウィザーズの判断としてはそれでもレガシーではオーバーパワーであるとの事。 実は《意志の力》のような「3マナ以上の非パーマネント呪文」はルールスの相棒指定の対象外。戻ってきたら魔境再来である。 《黎明起こし、ザーダ/Zirda, the Dawnwaker》 《夢の巣のルールス》同様の相棒にできるカードで、こちらの条件はデッキ内全てのパーマネントカードが起動型能力を持っている事。 だが本命は「起動型能力の起動マナが(2)減る」の能力。タップで(3)を生み、アンタップに(4)かかる《厳かなモノリス》orタップで(3)を生み、アンタップに(3)かかる《玄武岩のモノリス》と組み合わせると、アンタップ能力がタップ能力で出るマナ未満で使用可能になってしまうためお手軽無限マナ。 しかも《歩行バリスタ》も起動型能力を持つ故相棒の邪魔をしない上に、上の無限マナと組み合わせると無限ダメージが成立する(*15)。これらをサイドボードからシルバーバレット出来る《大いなる創造者、カーン》も忠誠度能力が起動型能力となるため、相棒条件を違反しない。 MOでメタゲームを歪めているまでは至って居なかったが、これは《ルールス》と《深海の破滅、ジャイルーダ》(*16)のせいで影が薄かっただけでとっくに問題を起こしていたことから投獄と相成った。 上のと同時規制なため、こちらも禁止指定は実質1位。 《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 詳しくは当該項目参照。 その強さと万能さでスタンダード・パイオニア・モダンを次々出禁となった後、舞台をレガシーに移し氷雪コントロールデッキ【Snowko(スノーコ)】のキーカードとして活躍するほか、【ティムールデルバー】にも採用されていた。 パワーカードの溢れるレガシー環境においても「これを出せば大抵のものに対処できる」といった雑な強さを発揮していたが、「強い上に万能」という性質がメタゲームの多様性を失わせることになるため、禁止カード入り。 これでブロール、スタンダード、ヒストリック、パイオニア、モダン、そしてレガシーと 6つのフォーマットで禁止 という記録を打ち立ててしまった。公式フォーマット6つで規制というとかつての《トレイリアのアカデミー》以来(*17)級である。 《アーカムの天測儀/Arcum s Astrolabe》 詳しくは当該項目参照。 「安定性を犠牲に色を増やして出来ることを増やすか、出来ることを絞って安定性を取るか」というゲームの根幹に関わる部分をたった1マナで壊すマナフィルター。しかも戦場に出た時に1ドローできるので手札が減らない。 みんなこれで多色化と事故対策の両立(例えばみんながみんな《オーコ》や《テフェリー》でビーダマン勝負したり、緑マナが出る土地一切無しからの察知不可《夏の帳》でお手軽カウンター、そもそも多色のくせに《基本に帰れ》《血染めの月》《不毛の大地》などの多色化への安全弁をまったく問題にしないetc……)を行われては読み合いも多様性もクソもなくなるということで、 モダン・パウパーに続いてレガシーでも禁止された。まーたモダンホライゾン超えちゃったよ…… 《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》 攻撃時、自分の墓地にあり、点数で見たマナ・コストがこれのパワー以下であるインスタントかソーサリーをタダで唱えられる能力を持ったクリーチャー。 お手軽な再利用系カードではあるが素のパワーは1なので、「別途でパワーを上げて重いカードを一気に吊り上げる」か「弱くてもいいのでチマチマ回数を重ねてアドを稼ぐ」ことを本来想定したであろうカード。 だがレガシー環境では《渦巻く知識》《思案》《定業》《稲妻》といった1マナでも優良&レガシーのスタンスがなければ禁止化されたであろう強力呪文が多いため、特に工夫せずとも、それらをおかわりできるだけでかなり強力。 実際「2ターン目に出てきたこいつを除去できるかどうかでその後の展開が変わる」とも言われるほどであり、秘儀術師を採用した【イゼットデルバー】や【ティムールデルバー】がメタゲームの上位に位置していた。 序盤から大きな優位を築けてしまうことに加え、《王冠泥棒、オーコ》の禁止でクリーチャーが動きやすくなる=こいつも暴れまわることが危惧され、禁止カード入りとなった。 《敏捷なこそ泥、ラガバン/Ragavan, Nimble Pilferer》 詳しくは当該項目参照。 モダンホライゾン2で登場した、対戦相手にダメージを戦闘ダメージを与えることで、宝物と相手のライブラリートップを持ち帰る1マナ2/1の伝説のクリーチャー。ターン終了時に手札に戻る代わりに2マナで速攻を持たせて唱えることもできる。 伝説であることを加味してもこのサイズのクリーチャーとしては(モダンホライゾンらしく)明らかに突出したスペックを持ち、登場直後からモダン及びレガシーでデルバーから母屋を盗みながら活躍。特にレガシーでは《意志の力》や《目くらまし》といったこのカードを守るピッチスペルが豊富であり、これを守って攻撃を通して優位に立つ、という行為がモダンより容易。 結果的に【イゼットデルバー】改め【カウンターモンキー】(*18)がトップメタとなり、序盤のやりとりの改善の意味も込めて禁止された。 《表現の反復/Expressive Iteration》 デッキの上3枚を見て1枚をドロー、1枚を衝動的ドロー、1枚をデッキの一番下に送る青赤のソーサリー。 実質的な2マナ2ドロー相当の強力なドローソースで、スタンダード、パイオニア、モダンなど多くのフォーマットで実績を重ねパイオニアでは禁止に至ったストリクスヘイヴンのトップアンコモン。 レガシーでは青赤絡みのコントロールでも多用されたが、トップメタの【イゼットデルバー】の地位を盤石なものにしていた。従来の【イゼットデルバー】は1対1交換を繰り返し相手を妨害しながら軽量クリーチャーで削りきるという、妨害が強い代わりにアドバンテージを稼ぐのは得意ではない線の細いデッキだったのだが、これのおかげでお手軽にアドが取れて消耗戦にも強くなっていた。 そのため、デルバーデッキ本来の長所と短所をハッキリさせるために禁止となった。 スタン時代は土地を追放してそのままセットする事が多かったが、デルバーデッキは1マナのカードが多いため序盤から土地追放以外の選択肢があるというレガシーならではのプレイングも存在しており、スタンでも強かったが下環境だともっと強く使えるカードでもあった。 《白羽山の冒険者/White Plume Adventurer》 戦場に出た時にイニシアチブを得る3マナのクリーチャー。相手のターンにクリーチャーをアンタップする能力も持つ。 イニシアチブは、それを得た際とイニシアチブを持っているプレイヤー自身のアップキープ毎に専用のダンジョンである地下街を探索できる。また、イニシアチブを持っているプレイヤーにダメージを与えることでそれを奪い取ることができる。 本来は多人数戦用のメカニズムであるが、1対1対戦の場合は多人数戦より安定してイニシアチブを維持して莫大なアドバンテージを得られてしまう。 そんなイニシアチブを得られるクリーチャーを《古えの墳墓》《裏切り者の都》等の2マナランドや《水蓮の花びら》《金属モックス》といったマナ加速を絡めて高速で展開する【白単イニシアチブ】【ボロスイニシアチブ】といったデッキが誕生。たいてい《魂の洞窟》もあるので打ち消しが通らず、戦闘ダメージを与えてイニシアチブを奪うことも苦手なコントロールデッキに対してめっぽう強く、メタゲームを窮屈なものにしていた。中でも【Death Taxes】でもお馴染みの白の妨害クリーチャーを集めた【白単イニシアチブ】は【イゼットデルバー】と並んでレガシー2強環境を形成するほどに。しかも【イゼットデルバー】はデッキの性質上【白単イニシアチブ】に強く【白単イニシアチブ】は【イゼットデルバー】をメインからメタっていたため、2強デッキはその他大勢を駆逐すると同時に互いを潰し合っているというなかなかな環境であった。 そうしたイニシアチブデッキを支えていたのがイニシアチブ獲得カードの中で最軽量のコイツであり、デッキの速度と安定性を落とすために禁止となった。 ちなみにちょっと前にパウパーでも軽量イニシアチブクリーチャーが禁止送りになっている。《真の名の宿敵》から学べよ 禁止解除されたもの 《精神力/Mind over Matter》 悪名高き【MoMa】の心臓だがこれ単体では問題ないと判断されたのか解除される。 《時のらせん》が帰ってきた今なら【ドリームホールモマ】や【実物提示モマ】なら組むことができるようになった他、実用性は皆無だが「イクサランの相克」で登場した両面土地を用いれば往時のモマごっこもできる。 ただし《精神力》を介さない【High Tide】でも同じようなデッキになるので、《精神力》が除去られるだけで瓦解する【MoMa】よりかは【High Tide】が優勢。 さらには【実物提示教育】からなら《精神力》よりも、《全知》経由でエムラ様を降臨させる【Show and Tell】の方が安定するというジレンマもある。 《補充/Replenish》 エクテンでの禁止を受けてレガシー制定時に禁止とされたが、墓地依存度の高いコンボデッキであるため危険性が薄く解除される。 現在は【エンチャントレス】(女魔術師デッキ)で、大量エンチャント破壊に対する対策カードとして採用されているようだ。 《ドリーム・ホール/Dream Halls》 Magic Onlineで使用可能にもかかわらずそれほど脅威的ではなく、レガシー環境で新しいデッキの登場が期待されると判断され解除される。 解除以後、レガシーでは専用デッキが構築されており、コストを踏み倒す定番のカードだった。 スタンダードではカスレアだった《衝合》が次々とフィニッシャーをサーチしてくる動きは当時のレガシーならではの光景。 しかし《全知》登場後は、「素出しは不可能だがその後はピッチコスト不要」な《全知》の方が構築を縛らず爆発力に優れているという評価になる。 当初はその《全知》を出すまでの「つなぎ」として《ドリーム・ホール》が用いられていたが、現状最も踏み倒したいカードが色を持たない《引き裂かれし永劫、エムラクール》だということもあり、 これらのデッキは《実物提示教育》に寄せた【オムニテル】という構築になっていく。色を持つカードしか踏み倒すことができないこのカードはお役御免としてレガシーを去っていった。 《全知》と違って素出しも許容範囲内なので、お守りとして1~2枚入れている場合もある。 《納墓/Entomb》 解除理由は上と同じ。 古典的な速攻リアニメイトやらの墓地を利用するデッキの多くで活躍しているが、《死儀礼のシャーマン》等墓地対策クリーチャー登場以後は若干下火。 サイドに墓地対策を仕込んでいない人はまずいないので、巻き添えで対策されてしまうのも逆風か。 ただそれでも通ればほぼ勝ち確なので割と見かけるカードである。メタゲームの変遷で墓地への意識が薄くなっている時に当たると対処不能になったりする。 単色デッキを使っている時に《エメリアの盾、イオナ》が出てくると絶望する。納墓からでは無かったが、とある試合で【リアニメイト】が【赤単バーン】に対し《入念な研究》からの《再活性》、対象《エメリアの盾、イオナ》、指定赤で即投了というシーンもある。 この他にも《鋼の風のスフィンクス》《グリセルブランド》など様々なカードが《暗黒の儀式》から1ターン目に出てくる。 《死儀礼》禁止で有利になるか?とも言われていたが、他のデッキも同様に暴れまわっていたことなどもあり、現在はすっかり「モダン以上では許されないが、レガシーでは平凡なカード」といった趣だ。 《金属細工師/Metalworker》 大量マナを生み出せるが、対策されやすいクリーチャーであるためか解除される。 解禁後はレガシー版【MUD】などのエンジンになっており、一時期は《カルドーサの鍛冶場主》戦略などとも相性が良い点もあってよく用いられた。 ただ研究が進むにつれ、土地から大量マナを出せる【Post】が登場したことなどから採用率は低くなっていった。 《厳かなモノリス/Grim Monolith》 《金属細工師》を解禁しても茶単系デッキが現れなかったため、こちらも解除されることに。 上記【MUD】や【エルドラージ・アグロ】で特殊地形対策への対策として採用されることがあるほか、様々なデッキで使いきりのマナ加速のように用いられる。 別途アンタップする手段があるとインチキ臭い動きになる。 《Illusionary Mask》 《ファイレクシアン・ドレッドノート》とのコンボデッキ【マスク・ドレッド】が凶悪だった。 が、ドレッドノートのエラッタが解除されたことで他にも似たような悪用手段は増え、3マナとカード2枚で出てくるのが除去耐性のない12/12トランプルだけじゃ危険性も薄くなったとして禁止解除に。 むしろどちらかというと、現代MTGでは2,3番目にルール文章が長いうえにものすごく複雑な挙動をするテキストの方が問題だったりする。 出てくると「【スタイフルノート】なのは分かるし使い方も分かるんだけどテキストが思い出せない」ということで大体ジャッジを呼ぶ羽目になる。 《時のらせん/Time Spiral》 "強化版《Timetwister》"呼ばわりされたこのカードも無事解除される。《精神力》共々大量マナを生み出す《トレイリアのアカデミー》という最高の相棒がいなければ問題ないという判断だろうか。 カウンターが跋扈するエターナルではフリースペルのメリットを活かしにくいという事情もある。さすがに6マナは重いし。 解除以後は主に【High Tide】で活躍している。 《土地税/Land Tax》 たった1マナのエンチャントのくせに毎ターン条件次第で3枚のハンドアドバンテージという黎明期のぶっ壊れカード…であるが、手に入るのが基本土地だけなためか解除された。最近はそもそも基本土地の投入枚数が抑えられる傾向にあるので投入しようにも出来ないという面もある。 古の【タックスエッジ】というコンボデッキもあったためか、解禁情報が流れた瞬間にシングル価格が急上昇→結局使われずに急降下の流れは多くのレガシープレイヤーを阿鼻叫喚の渦に巻き込んだ。 現在では統率者戦の白単デッキを支える強力なエンジンとして採用されている。 《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》 1ターンキルをも可能とする脅威のコンボデッキ・【ワールドゴージャー】のキーカード。 ……ではあったが、「同じリアニメイトなら《グリセルブランド》釣った方が強いよね」と公式に言われて解除。 一応上記《納墓》と併せて1キルはできるのだが(《Underground Sea》→《暗黒の儀式》→《納墓》→《動く死体》→無限マナ発生させ《天才のひらめき》でゲームエンド)、「カウンターが溢れるレガシーで手札5枚使っての1キル」「もっと安定性の高いコンボデッキが複数存在している」などの点から問題ないと判断されたようだ。 《黒の万力/Black Vise》 項目参照。黎明期の凶悪ダメージソース。 しかし時が経つに連れてカウンターは増え、高速で手札を使う手段も増え、結果解除されることに。 《宝船の巡航》や《時を越えた探索》など手札を増やすカードが暴れた直後ということでそういうカードへのメタも期待されたようだ(《時を越えた探索》が禁止された改訂で解除されたことからもそれが見てとれる。) 実際のところ高速化した環境では1ターン目、遅くとも2ターン目に設置できないとロクにダメージを与えることすらままならずただの置物と化すので解除は問題なかったようだ。 《精神の願望/Mind s Desire》 カード性能については項目参照。 収録されたスカージがトーナメントで使用可能になる日に禁止カードに指定されたためレガシー(の前身に当たるType1.5でも)で使えたことは無かったという曰く付きのカードだったが、2023年8月7日付けで禁止解除。 《スレイベンの守護者、サリア》や《減衰球》といったコスト増加、自身もストームを持つ《狼狽の嵐》などコンボデッキへの対策カードが増加したことから、コンボ側を強化するという側面も有している。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 肥大化していた禁止カード(MtG)からの独立です。また元々は建て逃げ項目への上書きです -- 名無しさん (2017-03-20 22 56 26) 編集したけどなんか気になるとこがあるな -- 名無しさん (2017-03-30 16 59 00) レガシーは1年2年禁止が出ないのは普通のことなので。 -- 名無しさん (2017-04-25 11 35 47) グッバイ死儀礼グッバイギタ調 -- 名無しさん (2018-07-03 09 18 16) 他のところも合わせて修正しまーす -- 名無しさん (2018-07-03 09 47 00) 編集終了。さて上位2つのデッキが大幅に弱体化したけど環境はどうなるかね -- 名無しさん (2018-07-03 11 01 12) 編集乙です。死儀礼とギタ調はやっぱりか、むしろ指定が遅かったじゃないかとしか。 -- 名無しさん (2018-07-03 15 57 48) 今の環境で今後禁止される可能性がありそうなカードって想像つかないな…ブレスト思案はないだろうし、納墓位かな? -- 名無しさん (2018-07-07 12 42 36) いつかかかるけど今じゃないだろと言われ続けたレン6が意外と早くお縄についたな -- 名無しさん (2019-11-19 10 11 46) 輪作は普通に使えるのな。まあ悪デミーが無ければそうヤバくもないか -- 名無しさん (2019-11-26 13 27 13) レン6は下に行けば行くほど強いけど逆に上じゃ大したことないのが奥深い -- 名無しさん (2019-11-26 13 31 41) 死の国からの脱出が御用に。ヨーグモスの意思調整版が許されるわけないよね -- 名無しさん (2020-03-09 23 40 14) つまづき、内容長いしモダンのほうと合わせて単独項目化行けるんじゃない? -- 名無しさん (2020-09-20 15 28 54) つまづき、なんか同じ人が異様な追記してるな。やたら量が多いし攻撃的な内容も多い。モダンでも同じことしてる。ちょっと相談所に持っていくわ -- 名無しさん (2020-11-27 13 38 01) 同時に不要な部分を全部カットして再編集したよ -- 名無しさん (2020-11-27 13 54 49) 大量投獄の結果とりあえず平穏を取り戻したがモダホラ2でまた地獄になりそうな・・・ -- 名無しさん (2021-03-02 08 40 51) モダン用セットでレガシーが地獄になるの草 -- 名無しさん (2021-06-10 20 04 50) クソ猿はいつになったらBANされるんですかね -- 名無しさん (2021-10-24 20 58 30) ラガバン君収監。思ったよりはかかったね -- 名無しさん (2022-01-27 00 35 31) 秘儀術師が逝って猿も逝っても未だURがトップメタ張っててメイン色対策肯定環境という酷さ。何枚禁止出せばバランス取れるんだこれ -- 名無しさん (2022-09-27 11 22 25) ↑大抵のカードはスタンかモダン前提で刷られてるから全カード使えるルールで禁止なしのバランスはハナから無理。雑に言えばデュアラン以外の黎明期の壊れをヴィンテに隔離しただけの環境だしこれからも禁止は増えそう -- 名無しさん (2022-12-08 17 06 32) 表現の反復ようやく逝ったか。タイミングはともかく遅すぎるくらいだった。 -- 名無しさん (2023-03-11 20 31 18) イニシアチブはちゃんと本家の統率者戦で使われてるから、宿敵と比較にはならん気がする -- 名無しさん (2023-08-16 15 01 27) ステッカー(とアトラクション)禁止はまあ…ねえ…? -- 名無しさん (2024-05-14 09 30 57) 今回の禁止はちゃんとゲームプレイしてないと解説も理解も難しいから更新大変そうだな -- 名無しさん (2024-05-14 15 52 23) もう少し具体的な意見に踏み込めって… -- 名無しさん (2024-05-14 20 20 46) ステッカーはカードパワーの問題というより外部デッキを用意する情報戦、貼る外すの面倒くささ、MOと紙の処理の違いといった点が問題だったからな… -- 名無しさん (2024-05-14 23 49 56) でもこの解説はさすがにプレイしたことあるのか怪しいのは確かだ -- 名無しさん (2024-05-18 21 26 58) 名前 コメント
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登録日:2020/01/11 Sat 01 59 19 更新日:2024/03/18 Mon 21 17 38NEW! 所要時間:約 17 分で読めます ▽タグ一覧 MtG TCG カジュアル変種ルール バランス崩壊 凶悪コンボ発見 存在否定 禁止カード ここでは、Magic the Gatheringのカジュアル変種ルール・統率者戦における禁止カードについて述べる。 統率者戦と禁止カードについて 禁止カード 禁止解除されたもの 銀枠編 統率者戦と禁止カードについて カジュアルルールの一つだったのが何かと人気だったため公式のルールとして整備され、サイドイベント等にも採用されるまでになった統率者戦。 詳しくはフォーマットのページに譲るが、要はハイランダーデッキ(基本土地を除いて1枚しか同名カードを入れられない)で行うバトルロイヤルである。 そんな統率者戦だが、実は準ヴィンテージとも言える魔境である。 何せ使えるカードは殆どヴィンテージそのまんま。レガシーやモダンでは禁止になっているあんなカードやこんなカードも殆ど使用可能。 ただしフォーマットのその特異性から、ヴィンテージにおける禁止カード(理由は当然マジックしてないから)に加えて、追加の禁止カードが存在する。 以前のルールでは『統率者に指定することのみ禁止』という枠があったが、2014年9月12日のルール改訂で通常の禁止と枠を統合されている。許されたのも黒瘴のみ。 ちなみに他のフォーマットと違って絶対守らなければならない訳ではなく、あくまで「禁止推奨」(*1)であるため、これらのカードが全部使える大会が開催される事もあったり、逆にこれに加えて更に追加で禁止カードが指定された大会もある(*2)ので、きちんと参加者間で(もしくは主催者に)使えるカードは確認しておこう。 禁止カード 《Black Lotus》《Mox Pearl》《Mox Sapphire》《Mox Jet》《Mox Ruby》《Mox Emerald》《Ancestral Recall》《Time Walk》 パワー9のうちの8枚はやっぱりここでも許されなかった。 ちなみに許されてる1枚は《Timetwister》。おかげで高騰しやすいプレイヤー泣かせでもある 《天秤/Balance》 2マナで手札破壊 リセットはそりゃ強いって。 しかも被害を受ける相手は最低でも3人いる。 《生命の律動/Biorhythm》 全員のライフをコントロールするクリーチャーの数と同じにする8マナソーサリー。 破壊耐性持ちのクリーチャーを召喚してラスゴ→これを唱える→相手は死ぬ。 そのような一芸でなくともクリーチャー展開に長けた緑で自分だけ大量にクリーチャーを並べてから撃てば一気に有利になる。 重いがマナアーティファクトがほとんど使えるので案外早く出せる。統率者でマナ加速できればなお早い。 これを内蔵している《失われた業の巫師》もなかなかの強さ。 《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion》 場にいるだけで毎ターンクリーチャーか土地の生贄を強要する伝説のクリーチャー。元統率者指定禁止カード。 統率者に指定すればすぐ出せてしまう上に序盤に出されたらロックされてしまうので禁止。 《チャネル/Channel》 払うライフ3倍かつクリーチャーでまだ対処のしようのある《背信のオーガ》が普通に採用される環境でこんなのが許される訳が無い。初期ライフ20でも壊れなのに… 当初は下記のエムラクールの早期着地を防ぐために禁止された。 エムラクール禁止後もこのカード自体が壊れてるのでそのまま。 《合同勝利/Coalition Victory》 5色になるようにクリーチャーを場に揃え、5つの基本土地タイプを揃えて唱えると即座に勝利する8マナソーサリー。 5色統率者にすれば5つの基本土地タイプを満たすように土地を揃えて統率者を出してこれを唱えれば勝ち。 そんなことされたら統率者戦というフォーマットの意味がない。 たまに重さから解除待望論が出ているが、後述の《世界火》が解禁されたときに改めて「通ったその瞬間ろくな対抗もできずにゲームが終わるのがダメ」という理由で禁止となっていることが表明されている。 近年では類似カードとして《めでたしめでたし》が登場したため、こちらを使用してみるのもいいかもしれない。 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》 統率者に指定すれば安定して3〜4ターンほどで降臨できてしまう上に打消し不可なので妨害できない。多人数戦では鬼のように強い追加ターンまでついてくる。 それを抜きにしても15/15に攻撃するたび相手にパーマネント6枚生贄強要は強すぎる。 上記チャネルを禁止にさせた後に自分も禁止された。 《上位の空民、エラヨウ/Erayo, Soratami Ascendant》 1ターン中に呪文を合計4回唱える事で反転してエンチャントになり、その後対戦相手が各ターンに最初に唱えた呪文を打ち消すようになる伝説のクリーチャー。元統率者指定禁止カード。 たった2マナの伝説のクリーチャーなので1ターン目から出せる上に統率者戦なら2人対戦に比べて反転する手間は半分、効果は倍。序盤の選択肢を大幅に狭めてしまうので禁止。 《Fastbond》 たった1点のライフで土地置き放題とかどう考えてもおかしい。 大量に土地を並べてからTimetwisterなんか打ち込んだら… ヴィンテージでは最近になって許されるようになったが、初期ライフ倍なこともあってか統率者戦では相変わらずダメ。 《閃光/Flash》 説明不要のハルクフラッシュのキーパーツ。 最初は相方の《変幻の大男》が規制されており、採用率が対したことなかったので解禁されたが、《歩行バリスタ》からの無限ダメージという殺し筋を得て普通に活躍する。 その後《タッサの神託者》が登場したことでより確実性の高い1キルルートを得てしまいやっぱりハルクフラッシュは駄目だったよねってことで今度はこっちが投獄された。 《けちな贈り物/Gifts Ungiven》 変速的なサーチカード。ライブラリーから4枚探せるが、手札に来るのは相手の選ばなかった2枚だけ。 とまあ、対戦相手に選択権があるカードなのだが弱いかと言うとそんな事はなく、そもそも選択肢がないも同然の組み合わせ(*3)にしちゃえばいいし、適当にクリーチャー4枚選ぶだけでも実質4マナで任意の2枚サーチ+2枚墓地肥やしというとんでもないコスパのカードになる。 しかもハイランダー故にサーチも相対的に強くなり、オマケにその特性から談合にも使える。カードパワーでも強さ以外の要素でも許されるものではなかった。 《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》 戦場に出た時に好きな土地をサーチして戦場に出せ、5色のマナを含む計7マナでライブラリーからランダムに呪文を踏み倒せる伝説のクリーチャー。 土地サーチによって事故のリスクと統率者税を軽減し、生き残れば能力を起動し続けることで莫大なアドバンテージを稼げる……といった感じで大した工夫をしなくても扱いが簡単で、動きが単調になるという問題を抱えていた。統率者の中でトップクラスの強さを持つわけではないが、よりにもよって固有色が5色であることもあってカジュアルな統率者戦においてほとんどの統率者より強力で、面白さを損なっていたために禁止された。 《船殻破り/Hullbreacher》 統率者レジェンズで登場した、相手の通常のドロー以外のドローを自分の宝物トークンに変えてしまうクリーチャー。瞬速を持つため、相手のドロー呪文へのカウンターとして使うのが主な用途。 ……というのも間違ってはいないのだが、《Timetwister》や《Wheel of Fortune》などの全員を巻き込む手札交換と組み合われば、自分は7枚ドローしつつ7×対戦相手分の宝物を入手して相手の手札は空という、ゲームの趨勢を決めかねないほどの効力を発揮する。出したプレイヤーだけが極端に有利になっていたために禁止となった。 統率者戦向けセットで出てきたのに統率者戦のために禁止になった可愛そうな奴だったりもする。 ドローロック自体は《概念泥棒》や《覆いを割く者、ナーセット》でも可能ではあるが、それぞれ多色ゆえに入るデッキが比較的限られる、プレインズウォーカーであるためにつけ入る隙があり、尚かつ封じたドローの分だけ自分がアドバンテージを得るという理不尽な効果はないという理由で現状は許されている。 《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》 出たときに色を一つ選び選んだ色のカードを一切唱えられなくなるという効果を持つ伝説のクリーチャー。とりあえず青と言っておけばだいたいのデッキが悶絶する。サーチやコンボパーツに長ける黒も割とダメージが大きいかも。 《絵描きの召使い》で全ての呪文の色に特定の一色が加わったとき、あちらで加えた色を宣言すれば相手は呪文を一切唱えられなくなる。元から出た瞬間単色デッキは即詰みになる上に、この二枚コンボまで許すのは流石にまずいためか、召使いが解禁されると同時に禁止となった。 しかし、統率者では弱い色とよく言われる白においては貴重なメタカードであり、単体では非常に重い点、また絵描きの召使いが数多の無限コンボパーツの要因である点から不満の声が多々上がった禁止カードでもある。 《カラカス/Karakas》 タップで伝説のクリーチャーをバウンス出来る伝説の土地。 相手の統率者をバウンスして除去に使ったり面倒な呪文から自分の統率者をバウンスして守ったりが容易に出来ちゃうのはやりすぎ。 《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》 対戦相手の複数枚ドローを禁止し、自分は自分自身かクリーチャーが相手のカードの能力の対象になるたびドロー出来る。 3マナの伝説のクリーチャーなので統率者に指定すれば1ターン目着地も見える上に多人数戦で早々とこんなのが出てしまったら明らかにそのプレイヤーだけ有利になり、序盤のゲームが歪んでしまうので禁止。 《Library of Alexandria》 ちょっとした条件こそあるが毎ターンタップだけでカード引けるのは強すぎる。 《限りある資源/Limited Resources》 戦場に出た時に5枚以上の土地をコントロールするプレイヤーの土地の総数を5枚にし、これが出ている限り戦場全体に10枚以上の土地を置けなくなるエンチャント。 統率者戦で全体で10枚以上の土地を並べることを制限したら自分以外殆ど動けなくなる。 《呪文追い、ルーツリー/Lutri, the Spellchaser》 デッキ構築に制限をかける代わりにゲーム外から唱えられるメカニズム「相棒」を持つクリーチャー。 ルーツリーの相棒の条件は「土地でない各カードがそれぞれ異なる名前を持っていること」、つまりハイランダーデッキであり、もともとハイランダーである統率者戦では色さえ合えば必ず入る101枚目のカードになってしまう。 そのため情報公開と同時に、統率者戦では禁止されることが発表された。 《一望の鏡/Panoptic Mirror》 5マナアーティファクトで、Xマナとタップで点数で見たマナコストがXであるインスタントかソーサリー1枚を刻印し、毎ターンアップキープ開始時に刻印したカードをコストを踏み倒して唱える。 《時間のねじれ》を刻印してやれば開始は遅いがお手軽無限ターン。それ以外にも悪用法が多すぎる上に統率者戦では初期コストの5マナ+αくらい余裕で捻出出来るため大体通ればゲーム終了なので禁止。 《パラドックス装置/Paradox Engine》 呪文を唱えるたびに全てのパーマネントがアンタップする伝説のアーティファクト。 …………うん、効果見た時点で悪用のしがいの多さが分かると思う。 伝説のパーマネントをサーチする《艦長シッセイ》に対応していたこと、それを抜きにしてもサーチしやすいアーティファクトだったことから、これをサーチできる統率者は能力を2回程度起動すればゲームエンドできるヤバい存在になってしまった。 こんなのどう考えても許されるわけが無い。禁止になったのは比較的最近だけど 《原始のタイタン/Primeval Titan》 召喚時と攻撃時にアドバンテージをもたらすタイタンサイクルの1枚。こいつはデッキから土地を2枚タップ状態で持ってこれる。 いくらタップイン固定とはいえサーチの限られる統率者戦で召喚するだけで2枚、攻撃するだけでさらに2枚も引っ張って来れるのは強すぎ。 禁止理由は使用率が高すぎたかららしい。 《クルフィックスの預言者/Prophet of Kruphix》 5マナ緑青のクリーチャーで、毎ターン土地をアンタップする能力とクリーチャー全てをインスタントタイミングでも唱えられるようにする能力を持つ。 統率者は4人いるので通常の倍、つまり普通の4倍のマナ加速になる。 先輩の《種子生まれの詩神》も同じ能力を持っているが、統率者をインスタントタイミングで出せるために、選択肢が広がりすぎ、プレイ時間がいたずらに伸びるという理由で、こちらだけ禁止。占い独楽はいいんですかね…… 《繰り返す悪夢/Recurring Nightmare》 ナイトメア・サバイバルのキーカードであるが、統率者戦では《適者生存》の代わりにこちらが禁止。 恐らく致命的対策カードである《真髄の針》が1枚しか積めない等、対策が難しいからであろう。 《ラノワールの使者ロフェロス/Rofellos, Llanowar Emissary》 森の数だけマナを出せるクリーチャー。元統率者指定禁止カード。 伝説のクリーチャーなので統率者に指定すれば2ターン目から複数マナが出せるクリーチャーが出せてしまう。 一時期禁止解除されていたが、エルドラージ覚醒でエムラとかの超巨大クリーチャーが出たためこの超マナ加速は危険と判断されあえなく禁止に逆戻り。 《Shahrazad》 2人対戦ですら問題だらけのサブゲームを最低でも4人いる統率者戦でおっ始めようものなら地獄絵図が広がることは容易に想像が付く。 実は初期環境では特例で使用が認められていたが、案の定友情ブレイクを多発させてしまい後にその特例は撤廃。そりゃそうだ。 《隔離するタイタン/Sundering Titan》 召喚時と場を離れた時に基本土地タイプの数だけ土地を破壊するクリーチャー。 否が応でも複数の基本土地タイプが並ぶ統率者戦では当たり前のように3枚以上の土地を破壊できる。 しかも召喚時と場を離れた時の2回誘発するので最大10枚破壊可能。 流石に荒らしすぎなので禁止。 《星の揺らぎ/Sway of the Stars》 10マナで追放領域以外のカードをすべてライブラリーに戻してお互い7枚引き、その上でライフ総量も7にしてしまうと言うとトンデモカード。 後述する《激動》と唯一使えるパワー9である《Timetwister》を足して追加でライフ総量を7点にする効果を加えたようなカードであるが、とにかく激動そのものが統率者戦では非常に強い。 ライフ総量を7点にする効果も初期ライフが40点の統率者戦では強く、パワー7の統率者を指定していればこれでリセットした後にその統率者を出せばほぼ確実に1人倒せる。 しかも統率者戦では10マナの捻出は容易。そして大体通るとゲームエンド。 上述の《合同勝利》といい《一望の鏡》といい、これ1枚が通ったらゲームエンドというカードはこのフォーマットでは許されない。 《森林の始源体/Sylvan Primordial》 場に出た時対戦相手の数だけアドバンテージをもたらす始原体サイクルの一つ。こいつは各対戦相手につき、その人がコントロールしているクリーチャー以外のパーマネント(つまり土地含め)を1枚ずつ破壊し、その数だけ森をタップインで出す。自分が。 多人数戦の仕様上、出るたびにほぼ3アドバンテージ差確定 3枚土地増加で更に3アドバンテージ、そして6/8到達が残るというアドバンテージエンジンになる。 対抗策が「コピーを出す」なのも問題で、出し損ねた・コピーし損ねた人はあっという間にボロボロに。 いくらリカバリーしても次々とこいつのコピーで壊されて、気がつけば事実上の二人対戦。残りの2人は始原体の餌のために生かされ続け、見てるだけという状態になる。 こんなのでは多人数戦の意味が無いし、青緑系以外の人権がなくなっていたので禁止に。 そもそもこのサイクルは多人数戦を意識して作られたのに、最もメジャーな多人数戦である統率者で禁止されてしまった。 《Time Vault》 統率者次第ではヴィンテージよりも早くお手軽無限ターンが完成してしまう。 《修繕/Tinker》 《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》 論外。 特に修繕はハイランダーという環境では強すぎる。 《企業秘密/Trade Secrets》 対戦相手誰か一人に2枚ドローさせ、自分は4枚ドローするソーサリー。相手が望めばこれを望む回数だけで繰り返せる。 誰か一人と共謀すれば自分と共謀相手だけ大量の手札を得られて優勢になってしまうのが多人数戦の性質を壊しかねないので禁止。 《激動/Upheaval》 上でもちょっと述べたが、マナアーティファクトがほとんど使える環境でそれらを自分だけ再利用しつつオールリセットは強すぎる。 上述の星の揺らぎと違い通ったら即ゲームエンドというわけではないが、こちらは手札がリセットされないので手札にフィニッシャーが有れば似たようなもの。 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain》《グリセルブランド/Griselbrand》 出たら容易に手札を稼げてしまう上に初期ライフも多いのので禁止。 グリセルブランドも同時に禁止なのはこいつが伝説のクリーチャーなので統率者に指定することで下手したら取り引きよりも早く出せてしまう上に再利用も容易なため。 ちなみに意外にもネクロは禁止ではない。多人数戦の仕様上実際に多くのカードが使えるのは2ターン後(参加人数が増えればより後)であり、その間に対戦相手に共闘されて倒される可能性があるからであろう。他では大したデメリットではない墓地封印も痛いし。 禁止解除されたもの 《丸砥石/Grindstone》 3マナとタップで2枚ライブラリーからカードを墓地に落とし別の色の組み合わせが出るまでこれを続けるアーティファクト。『ペインター・グラインドストーン』の片割れ。 最初は禁止だったが、相方の《絵描きの召使い》が規制されたためこっちは解禁された。その後相方も帰ってきたがノータッチのまま。 《忍耐の試練/Test of Endurance》 ライフ50点以上で自分のアップキープを迎えると特殊勝利できるエンチャント。 統率者戦だと通常よりも手間がかからないので禁止されていたが、妨害手段が多い為許された模様。 《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》 墓地の土地を使えるようになるルール破壊カード。 とはいえ、《Fastbond》が許されていない以上悪用も難しいためにこちらは解禁されている。 《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》 調整版黒蓮。ただし実質的なデメリットはないも同然。 …………と言っても、統率者戦だと流石に手札全捨てはリスクが大きすぎるためか解禁されている。 《裂け目掃き/Riftsweeper》 追放領域のカード1枚をライブラリーに送れるクリーチャー。 統率者戦に統率領域がなく、代わりに追放領域で代替していた時はお手軽統率者対策になってしまうため禁止されていたが、ルール変更で統率領域が用いられるようになってからは規制する理由がなくなったため解禁された。 《世界喰らいのドラゴン/Worldgorger Dragon》 『ワールドゴージャー』のキーパーツ。 決まれば即死ではあるが妨害手段も多いため許された様子。 《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star》 死ぬと対戦相手全員が5点ライフロスし、自分は対戦相手が失ったライフの合計を得られる伝説のドラゴン。 統率者に指定すれば統率領域から出して適当な手段で生贄に捧げて再召喚を繰り返すだけでゲームエンドなので禁止指定だったが、普通に使う分には驚異的な強さはないのでメインデッキに積むだけならと解禁された。 その後『統率者に指定できないカード』という枠が撤廃されて改めて解禁となった。 《威圧の杖/Staff of Domination》 色々な能力を寄せ集めたアーティファクト。下記の《金属細工師》と組めば無限マナと無限ドローが得られるが、当の金属細工師が規制されている以上悪用されることは少ないためか解禁された。 まあ金属細工師も帰ってくるのだが。 《金属細工師/Metalworker》 1タップで当然のように大量の無色マナを出すチートマナクリ。 だが、アーティファクトかつクリーチャーで壊れやすいことが幸いして解禁された。 統率者戦では出して効果を使うまでに時間がかかるというのもある。 《変幻の大男/Protean Hulk》 ハルクフラッシュのキーパーツ。 統率者戦では閃光の代わりにこっちが禁止だったが、採用率が大したことないこともあってか解禁。 その後やっぱりハルクフラッシュは駄目だと言うことで規制された際には相方が監獄行きになった。 まあこっちは死ななきゃ効果発動しないしね。 《絵描きの召使い/Painter's Servant》 戦場に出ていないすべてのカード(土地も含めて)に選んだ一つの色をつけるというアーティファクト・クリーチャー。 《丸砥石/Grindstone》と組み合わせると一瞬でライブラリーが空になったり、《赤霊破》が1マナの汎用カウンター兼除去になったりと悪用法が多すぎるため禁止だったが、相手が一切の呪文を唱えられなくなる《エメリアの盾、イオナ》との二枚コンボを潰せれば良いと判断されたのかイオナと入れ替わりで解禁となった。アーティファクトかつクリーチャーと脆すぎるのも影響したか。 《世界火/Worldfire》 全員の手札と墓地とパーマネントを追放し、ライフを1点にする。当然通ったらゲームエンドなので禁止。 ……だったが、重量級の派手なカードを使用する余地をもたらすことを目的として解除された。《合同勝利》や《生命の律動》に比べ、マナこそ残るがリソースを追放するため、活用に十分な工夫が必要という点が解除の決め手となった。 例えば白青赤統率者で「《赤の防御円》+《硫黄破》+《急かし》+《世界火》」(《世界火》をインスタント化する手段と全体火力部分、全体火力から自分を守る方法は変更可能)など。 銀枠編 公式カードとして使えない銀枠カードだが、統率者戦では期間限定で解禁されていた。 当然全部使って混沌を繰り広げたいところだが、使うと色々問題のあるカードは禁止カードに指定されている。 《Double Cross》などの、『次のゲームにまで影響を及ぼす』カード 次のゲームっていつだよってなるに決まっている。 《Ashnod's Coupon》 人の財布を破壊してはいけません。 《Enter the Dungeon》 サブゲームの処理もそうだが机の下に潜るという条件がキツい。片付けも面倒だし、腰の悪い人相手だと理不尽の極みに。 《Once More with Feeling》 コスト半分以下の《星の揺らぎ》とかダメに決まっている。 《Magical Hacker》《Staying Power》《R&D s Secret Lair》 数あるルール破壊カードの中でも根本の部分を弄るためマジックしてるのかわからない状態になってしまう。 《Mox Lotus》 タップ1つで無限マナ。どう考えてもおかしい。 《Richard Garfield, Ph.D.》 一人だけメンタルマジックは理不尽すぎる。 《Nerf War》 いくら安全なNerf弾だからといってマジックの最中に銃を撃ってはいけません。ライブラリーを吹っ飛ばす(物理)から卓も滅茶苦茶になるし。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 乙。項目分離したのか -- 名無しさん (2020-01-14 09 29 00) 発売前に禁止されるエレメンタルカワウソ -- 名無しさん (2020-04-04 00 06 00) ナーフのカードMtGにもあるのか -- 名無しさん (2020-11-25 04 51 06) 合同勝利を一向に解禁しない♰統率者戦の真髄♰を許すな -- 名無しさん (2022-05-21 03 49 15) 合同勝利は解禁する理由がないってのが多分大半(ハイレベルじゃ使われないし、かと言ってカジュアルだとお寒い空気になる) -- 名無しさん (2022-08-29 11 01 21) むしろ合同勝利通して勝ったら盛り上がると思うけどな。通したら勝ちなのがお寒いってのも他のもっと低マナでモリモリアド稼ぐ奴らの方がお寒いし -- 名無しさん (2022-08-29 12 23 46) 合同勝利よりもオラクルタッサの方がお寒いんだよなあ。合同勝利は打ち消しとか5色クリーチャーの破壊とか土地5色化置物の破壊とか干渉手段はたくさんあるし -- 名無しさん (2023-10-11 15 48 26) 名前 コメント
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登録日:2020/01/23 Thu 10 19 50 更新日:2024/05/14 Tue 18 55 20NEW! 所要時間:約 10 分で読めます ▽タグ一覧 MtG Pauper コモン パウパー 禁止カード ここではTCG『Magic the Gathering』のフォーマットの一つ、パウパー(Pauper)における禁止カードについて述べる。 概要 禁止カード一覧特殊な事例 禁止指定されていたが解除されたカード 概要 パウパーとは『Magic Online(MO)』における認定フォーマットの一つであり、コモンカード限定での構築戦である。後に公式フォーマットに昇格した。 『MO』でも紙でもよいので、一度でもエキスパンションやサプリメントセット、構築済みデッキにコモンで収録されればカードプールに加わる。(*1) 所詮コモンと甘く見るなかれ。 20年以上にわたって継ぎ足され続けた膨大なカードプールにより、他の構築環境に負けないレベルの本格的なデッキを組むことができる。 モダンやレガシーで禁止のカードも使えたりするのだ。ぶっちゃけ魔境度合でいったらレガシーと大差ないレベルである フォーマット制定当初は主に【ストーム】と【感染】のせいで開幕数ターンで勝負が決まる超高速環境であった。 しかしそれらのキーカードが軒並み禁止になった今現在ではだいぶ速度は落ち着いている。 それでも青有利な環境なあたり、流石カードプールの大元がレガシーと同じなだけはある。 ちなみに、パウパーでの禁止カードが発表される度にパウパープレイヤー以外から「こいつコモンだったのかよ!」と驚かれるのは一種のお約束である。 禁止カード一覧 《頭蓋囲い/Cranial Plating》 無色の装備品・アーティファクト。自軍のアーティファクトの数だけ装備者のパワーが上がる。 パウパーでは唯一の、制定時から禁止のカード。 キーカードの多くがコモンのおかげで、パウパーでも【親和】はかなりの完成度で組むことができる。 《頭蓋囲い》がその【親和】と相性がいいのはスタンダードで証明済みなので、事前禁止も致し方なしだろう。 《大あわての捜索/Frantic Search》 青の3マナインスタント。カードを2枚引いて2枚捨てた後に土地を3枚アンタップする。 制定時より禁止の《頭蓋囲い》を除くと最初に禁止されたカード。 フリースペルドローはコモン限定構築でもやっぱり許されなかった。 猛威を振るっていた【ストーム】を弱体化させるのが目的であると言われている。 《巣穴からの総出/Empty the Warrens》《ぶどう弾/Grapeshot》 赤のストーム持ちソーサリー達。 前者は4マナで1回につき1/1のゴブリンを2体生成。後者は2マナで1回につき1点ダメージを任意の場所に飛ばす。 どちらも【赤系ストーム】のキーカード。 《ぶどう弾》はパウパーでは決まってしまったストームへの対策手段が皆無に近い上に、コンボ成立が非常に早いため禁止。 《巣穴からの総出》は《ぶどう弾》よりは対策カードが存在するが、結局のところ対策カードを引けなければ負けという根本的な問題があるので禁止に。 《激励/Invigorate》 緑のインスタント。クリーチャー1体を+4/+4修正を与える。 マナコストを払う代わりに相手ライフを3点回復させる事でも唱えることができる。 【感染】をトップメタに押し上げた戦犯。 毒を10個与えればライフ関係なく殺せる【感染】においては、代替コストの相手のライフを増やすデメリットはほぼ皆無。 なのに効果は実質倍、つまり0マナ+8/+4修正ということになるのだ。 最速2ターンキルはダメなので禁止。 《時間の亀裂/Temporal Fissure》《雲上の座/Cloudpost》 前者は青のストーム持ちソーサリー。1回につき種類問わずパーマネントを1枚バウンスする。 後者は「神座」というタイプを持つタップイン土地。「神座」持ちの土地の数だけ出せるマナが増える。 【赤系ストーム】絶滅後に台頭した、【8postストーム】のキーカード。 フリースペルとの組み合わせで大量のマナを生み出す姿はかつての《トレイリアのアカデミー》の如し。 【赤系ストーム】と【感染】程ではないがコンボ成立が早く、環境で猛威を振るったため禁止に。 《時間の亀裂》はストーム数5くらいで唱えて相手の戦場を土地含め全バウンス、その後土地がなくて何も出来ない相手をゆっくりとビート殺していた。 デッキ構築の関係上ハンデスやカウンターが効きにくいのも理由だろう。 《雲上の座》は【ストーム】以外にも3、4ターン目に大型フィニッシャーを出せてしまうマナ加速性能が危険視されたのもある。 《宝船の巡航/Treasure Cruise》 3枚ドローする青のソーサリー。8マナと重いが墓地のカードを追放することでマナの代わりにできる。 何故このご時世でこいつがコモンなのか。 一部デッキのバリエーションを増やすなどの働きもしたが、コモン故の低マナ高パワーカードが跋扈する環境とあってはまあ当然のごとく禁止。 パウパー禁止でフォーマット禁止四冠を達成してしまった。 なお有名な青の探査持ちの片割れである《時を越えた探索》はレアだったおかげで四冠は免れた。ますます何でこいつがコモンだったのか不思議である。 《フェアリーの大群/Cloud of Faeries》 青のクリーチャー。2マナ1/1飛行で出た時に土地を2枚アンタップするフリースペル、さらにサイクリング持ちという何かおかしいスペック。 【青単フェアリー】やフリースペルを使った無限コンボデッキ【Familiar Combo】が環境を支配していたため禁止に。 コンボ以外でも【青単】で2ターン目に出す→土地2枚アンタップで《呪文づまりのスプライト》と《対抗呪文》構える、という動きは相当に強い。 フリースペルばかり注目されてサイクリングの影が薄い ちなみにこいつの禁止が発表された時に 「今のパウパーでの土地以外の使用率で、上位10枚は9位まで青いカードで10位が《稲妻》」 というわりと想定内衝撃的な一文があったりした。 《流浪のドレイク/Peregrine Drake》 青のクリーチャー。5マナ2/3飛行で出た時に土地を5枚アンタップするフリースペル。 初出の「ウルザズ・サーガ(USG)」ではアンコモンだったが、「エターナルマスターズ(EMA)」でコモン落ちしたことから解禁。 フリースペルって時点で怪しいと思ったそこのあなた、正しい。 直ぐ上にある《フェアリーの大群》と比べて重い代わりに、1度に起こせるマナが増えた結果安定性や爆発力が増している。 自身のサイズも2/3飛行なので戦力にも十分数えられる。 こうして直前に禁止指定された《フェアリーの大群》の後釜としてサクッとデッキに入り、自分の名前を冠する【ドレイク・フリッカー】を生み出した。 しかしプレイヤーがみんな「これはすぐに禁止になるな」と思っていたため、当初の使用率は10%を超える程度だった。 が、そのせいかウィザーズは直後の禁止改訂でこれをスルー。 これにより「最低あと3か月は禁止にならないから使おう」と考えるプレイヤーと「禁止されるまでパウパー休もう」と考えるプレイヤーが増加。 参加者は減ったのに使用率は一気に増え、占有率が20%を超えるほどに。 このわかりやすぎる反応にウィザーズは大慌て。『MO』だけで行われるフォーマットであることも含めて臨時の禁止改定を発表。 ようやく禁止になった。 なお《フェアリーの大群》が禁止になったのにまたフリースペルクリーチャーを解禁するというのは一見して暴挙である。 だが、実は「エターナルマスターズ(EMA)」に入るカードやそのレアリティを決める時期は《フェアリーの大群》を禁止指定にすると決める前だったのだ。 実際に発売後のコラムにて「《フェアリーの大群》が禁止になると分かっていたらコモンでは収録しなかった。」と語られている。 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》 《噴出/Gush》 ヴィンテージ制限レガシー禁止なのにパウパーじゃ4枚使えた青のカード達。 前者は2点ペイで0マナで使える手札覗き 1ドローソーサリー。 後者はマナコストを払う代わりに島を2枚戻す事でも唱えられる2枚ドローのピッチスペルインスタント。 ある意味パウパーの特色であった奴らだが、ついに禁止された。 共に《撃退》コモン落ちに伴い【青黒デルバー】が大暴れしたせいである。 《撃退》がコモン落ちする以前まではそこそこ均衡が取れていたが、その後は完全に一強になっていたので致し方なし。 ちなみに禁止理由が他環境と同文。 さらに《ギタクシア派の調査》の方はこれで《宝船の巡航》以来のフォーマット禁止四冠である。 《目くらまし/Daze》 青のインスタント。マナコストを払う代わりに島1枚を手札に戻す事でも唱えられるピッチスペルカウンター。 いわゆる不確定カウンターで要求も1マナだが、フルタップからでも使えるのは非常に大きい。レガシーでもよく見る1枚。 素のコストも2マナであり、普通に唱えることも現実的。また《撃退》の代替コスト用の島を調達することもできるため、序盤の隙を潰すのに重宝された。 上述のドローソース達とともに【デルバー】の大暴れを抑止するために禁止された。 この改訂で1度に3枚も禁止にされた【デルバー】系を筆頭とする【青系テンポ】デッキは大幅に弱体化。 他のデッキと違い直近であまり強化もされなかったため、最終的にメタ上位から消えてしまった。 パウパー登場当初から存在したデッキタイプの大幅な衰退により、パウパーのメタゲームは大きく変動することになった。 《アーカムの天測儀/Arcum s Astrolabe》 1マナの氷雪アーティファクト。キャントリップ付きのマナフィルターだが、出す為に支払う1マナは氷雪マナ(*2)で支払わなければならない。 「モダンホライゾン(MH1)」という、モダンで使えるカードを増やすために作られたパック出身。 実際にはぶっ壊れカードを大量に排出しモダン自体をぶっ壊したというのは密に密に 氷雪マナでないと支払えないとはいえ、氷雪基本土地はすべてコモンなのでパウパーでも使用可能。 その上もともと【青赤氷雪デルバー】というデッキが《雪崩し》(*3)を活用するために氷雪土地を使用していた。 そのデッキで土地基盤の組み方が既に共有されていたため、氷雪マナの捻出は問題にならなかった。 むしろ1マナでカードを引きつつマナフィルターを設置できるという点が注目される。 元々《雪崩し》を使うデッキは青メインで白と赤を足すのが主流であったのだが、このカードの存在によりパウパーなのに色事故とはほぼ無縁となる。 それどころかサイドボード含めて、シングルシンボルのカードを少量ならどの色でもタッチできる事実上の5色デッキとなってしまうことに。 おまけに《コーの空漁師》で使い回すというパウパーおなじみの手法により、手札確保にも使われるように。 以前使われていた似たカードである《予言のプリズム》は2マナだったのでテンポに問題があったのだが、このカードはそれすら克服していた。 更にに1マナなので《粗石の魔道士》でのサーチも可能。序盤に手札に来なくても全く問題が無い。 最後にこのカード自体が氷雪パーマネントなため、上記の《雪崩し》のパワーアップに貢献する。 普通のマナをこれに通して氷雪マナに変え、もう一枚を出すことすら可能だったのだ。 「特殊土地が弱いためマナ基盤に弱点を抱えている」デッキはパウパーにおいて多数存在する。 それを容易に克服させるうえに、アドバンテージ源にもなるカードが弱いはずもなかったのだ。 最終的にこのカードを採用した3色以上の《雪崩し》採用デッキが高い勝率と使用率を出したため禁止となった。 ちなみに後日多色マナデッキの多色化に貢献しすぎているという理由で、パウパー同様にモダンでも禁止になった。 地平線の向こう側に行きすぎでしょこのセット 《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》 島の土地タイプを持つ土地。 他の島を3つ以上コントロールしていないとタップインだが、アンタップインで出せれば墓地のインスタントorソーサリーをライブラリーの上に置ける。 典型的なカードプールが広いほど強くなるカードであり、それはパウパーでも例外ではなかった。 《剥奪》(*4)などでの再利用が容易なため、ゲームを終わらせるループやロック状態を作り出す手段として利用された結果禁止に。 《失墜/Fall from Favor》 「統率者レジェンズ(CMR)」で登場した青のオーラ・エンチャント。 出た時に相手のクリーチャーをタップし、付いている間ターン最初のアンタップを制限する《閉所恐怖症》の亜種。 このカードの場合、出した時自分が統治者になれる代わりに統治者でなくなるとアンタップ制限が無くなってしまう。 この「統治者」が何かというと「自分の終了ステップに1ドローできる代わりに、自分が戦闘ダメージを受けると統治者が相手に移る」というもの。 つまり手札を減らさずに相手のクリーチャー1体の動きを止められ、リスクこそあるが上手く行けばさらなるドローも可能という代物。 それでいてマナコストは《閉所恐怖症》から据え置きの3マナ。なぜただでさえ強い青に渡した。 除去としてもドローエンジンとしても強力なため【青赤フェアリー】と始めとした青を使うデッキが強化されすぎてしまった。 最終的にメタゲームに問題を引き起こしているとして1月14日に禁止された。 《騒鳴の嵐/Chatterstorm》 「モダンホライゾン2(MH2)」によって現代に蘇ったストーム持ちの1枚。緑のソーサリー。 1回につき1/1のリスを1体生成する。 《ぶどう弾》と違ってトークンなので動くまでに時間がかかり、《巣穴からの総出》と違い致死量に要求されるストーム数(*5)が倍。 ……という僅かながらの調整の跡は、唱えた後に戦場に出たクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せつつ速攻を与える《授業初日》の登場で無に帰した。 最速で2ターンキルという驚異の速度と、全体除去が極端に少ないパウパーのカードプールの相乗効果によって【リスストーム】は大暴れ。 高い使用率と勝率、対処の難しさが相まって2021年9月8日付で禁止となった。 《滞留者の相棒/Sojourner's Companion》 無色のアーティファクト・クリーチャー。【親和】の定番パーツである《マイアの処罰者》……の上位互換。 7マナ4/4は変わらないままアーティファクト土地サイクリングが付いた。 2色アーティファクト土地の橋サイクルによって強化された【親和】で、当然のように処罰者とともに8枚体制で採用された。 【ストーム】ほどの勝率こそ無いが、デッキの多様性を減らしているとして【親和】の弱体化のために2021年9月8日付で禁止された。 《エイトグ/Atog》 赤のクリーチャー。アーティファクトを生け贄にする度にターン終了時まで+2/+2修正を得る。 【親和】の定番パーツにして古参の人気クリーチャーでもある。 「《エイトグ》でアーティファクトを食べまくって《大霊堂の信奉者》の能力でライフを削り、でかくなったエイトグを《投げ飛ばし》てトドメを刺す」 という昔懐かしい【グレ親和】デッキの使用率が高かったこと。 仮に《大霊堂の信奉者》を禁止しても他の手段で《エイトグ》の攻撃を通そうとすると考えられたことから、こちらが禁止となった。 《予言のプリズム/Prophetic Prism》 無色のアーティファクト。《アーカムの天測儀》でも触れた、出たときにドローできる2マナのマナフィルター。 【トロン】などでよく使われていたが、2マナとはいえ《アーカムの天測儀》と同じ用法ができることがだんだんと問題視されていた。 《エイトグ》禁止による【親和】の抑制と同時に、代わって台頭するであろう【トロン】の抑止もあって同時に禁止となった。 《眷者の装飾品/Bonder's Ornament》 無色のアーティファクト。3マナで好きな色が出せる標準的なマナファクトの一種。 さらに4マナで《眷者の装飾品》をコントロールしている全てのプレイヤーが1枚ドローするという効果を持っている。 元々は「統率者2020(C20)」に収録されたカード。 統率者戦であれば、ターンが回ってくるのが遅い中で相手にもドローさせうるのは相応のリスク。 「相手にもドローさせるのを承知で起動するかしないか」「相手に使わせた上で除去してマナを浪費させるか」といった駆け引きが生じる。 しかし2人対戦においては、ただのマナソースとドローソースを兼ねるカードとしてのみ機能する。 【トロン】の有り余るマナ生産力をもってすれば、設置後毎ターン起動するのも容易。もちろん好きな色が出せるマナファクトとしても有用。 こちらも【トロン】の規制の一環として禁止された。 《電位式リレー/Galvanic Relay》 赤のストーム持ちソーサリー。1回にデッキトップを1枚追放し、次の自分のターンの間プレイできるようにする。 一度稼いだストーム数をこれで手札に変換して次のターンにさらにストーム数を稼ぐ、という使い方をする。 上述の【リスストーム】で使われていたが、その際は規制されなかった。 ……だが「神河:輝ける世界(NEO)」で登場した《実験統合機》をきっかけに【赤黒ストーム】が大幅強化。 明確な弱点の少なさもあってか『MO』のデータで、ミラーマッチ除く勝率60%という非常に高い勝率を記録した。 その中でも後々他のカードと組んで問題を起こす可能性が高いのはこのカードである、として禁止された。 《大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault》 黒のクリーチャー。アーティファクトが1つ墓地に置かれるたびに相手1人のライフを1点失わせる。 かつてスタンの【親和】デッキでも禁止された問題児ではあるが、パウパーで一度【親和】を規制することになった時は見送られた。 しかしその規制をもってしても【親和】がトップメタから脱落することはなく、むしろ《クラーク族のシャーマン》と組み合わせたコンボへと先鋭化。 そして【親和】が不利な【ストーム】の核である《電位式リレー》の禁止が決定。 【親和】にも何らかの規制が必要なことから、コンボ性の核で代替が効きにくいこのカードが禁止されることになった。 《アーラコクラの隠密/Aarakocra Sneak》 《物騒なバトルレイジャー/Vicious Battlerager》 《奮起させるバード/Stirring Bard》 《アンダーダークの探検者/Underdark Explorer》 「統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い(CLB)」で追加されたメカニズム「イニシアチブ」を得るクリーチャー達。 「イニシアチブ」とは、効果またはイニシアチブを持つ相手に1体以上で戦闘ダメージを与えることで得ることができる統治者と似たようなシステム。 そしてこれを得たときと保持した状態での自分のアップキープ時に、進むごとに恩恵のある専用のダンジョン「地下街」を1マス進めるというものである。 問題はこのメカニズムが統率者戦という多人数戦、すなわち「持つ者への集中攻撃でイニシアチブを奪い合うこと」を前提としたギミックであること。 地下街内の進行時効果もスタンダードで出たダンジョンに比べ非常に強力であり、2人対戦で集中攻撃も無いパウパーでは大暴れ。 多くのデッキが《暗黒の儀式》と《水蓮の花びら》によるマナ加速でイニシアチブの早期獲得を狙うようになり始めた。 果てはそれ自体を目的とした【ターボイニシアチブ】なるデッキが生まれるまでに至った。 そうした状況が看過されるわけもなく、この4枚が速攻で禁止された。 禁止されたものの内、上から3種は4マナと比較的緩い手札から出せてイニシアチブを得れるのが問題視された。 残った《アンダーダークの探検者》は5マナだが、黒故に《暗黒の儀式》で早く出しやすいのが原因であった。 一方でイニシアチブ自体がこの改定で全て排斥されたわけではなく、生き残ったカードも少数存在する。 こうしてギミックの強さが周知されたイニシアチブは今度は他レアリティのカードを携えてレガシーなどに進出するのだが、それはまた別のお話。 《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》 1マナ1/2速攻・果敢というシンプルながらアグロ戦術にガッチリ噛み合う性能で登場以来あらゆる環境で活躍する傑作クリーチャー。 「ダブルマスターズ2022」でコモンにて再録されたことでパウパーの舞台に降り立ち、【赤単カルドーサ】を始めとする赤単アグロデッキを一気に躍進させた。 が、躍進しすぎて赤単デッキの第1ゲームでの勝率が余りにも高くなりすぎたことで、多くのデッキがサイドボードに赤単メタカードを大量投入させられるハメになった。 最大で8枚ものサイドスロットを捧げてようやく全体勝率を50%前後に抑え込める程度という状況では「勝率5割なら健全だよね」とは言える訳もなく、サイドボードへの負担を減らすことで多くのデッキが環境に残る余地を生み出すために、2023年12月4日に禁止となった。 《きらきらするすべて/All That Glitters》 自分のエンチャントとアーティファクトの数だけ+1/+1修整を与える2マナのオーラ。 元々はアンコモンだったものが「統率者マスターズ」でパウパー入りしたのだが、パウパーではアンタップインのアーティファクト・土地が無制限のため他のフォーマット以上の修整値を出せてしまい、うかつにフルタップすると即死が見える恐怖のカードに。 結果、極端な速度での決着の是正と、その爆発力によってデッキの幅が狭まることを防ぐために2024年5月13日付で禁止に。 このカードもまた【親和】が絡んだ規制だが、声明によるとアーティファクト・土地は定番カードとしてできる限り残す方針の模様。 特殊な事例 《ハーダの自由刃/Hada Freeblade》 《炎の円/Circle of Flame》 《次元の歪曲/Spatial Contortion》 「パック収録時」にはアンコモンであったカード達。 パウパーはコモンしか使えないフォーマットなので、こいつらは本来は使えない。 しかし「『MO』内のプロモカード」においてコモンで印刷されていたために、実はMOのパウパーで使用できてしまっていたのだ。 「プロモでのみコモンなのに使えるのはおかしい」ということで禁止に。 正直な話アンコモンのカードをパウパーのデッキに入れようとするプレイヤーなど皆無であったので、禁止はある意味驚かれた。 こういう理由なため、今後正式にパック収録時にコモンで収録された場合に解除される可能性が高い。 《堂々巡り》のように紙ではアンコモンのみだが、『MO』のパックではコモンなので使用可能という例もある。 《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》 《陥没孔/Sinkhole》 《満潮/High Tide》 冒頭で述べたように、パウパーは元々『MO』のみのフォーマットから紙においても公式フォーマットになったという経緯がある。 その際、使用可能なカードとして『MO』だけでなく紙でコモンとして収録されたカードも使用可能となった(*6)。 よって「紙のカードではコモンのカードが存在するが『MO』ではアンコモン以上のものしか存在しない」カードも使用可能になった。 そして、その中でも明らかにカードパワーのおかしいこの3枚がパウパーの公式化と同時に禁止になった。 それぞれ上から「2マナで2枚ランダムハンデス」「2マナで土地破壊」「1マナで1ターンの間、島から出る青マナが増える」効果。 どれも強力であり、むしろ何故コモンなのかと問いたくなるレベルである。 ちなみに海外のとある大規模コミュニティでは、公式化の前にも「紙だけコモンでも使える特殊ルール」で対戦が行われることがあった。 その場合、上記に加えて《ゴブリンの手投げ弾》と《商人の巻物》が禁止になっていた。 《プラデッシュの漂泊民/Pradesh Gypsies》 《Stone-Throwing Devils》 パウパーどころか 全フォーマット禁止扱いで存在を抹消されたカード 。その理由はこちらの「使用禁止カード」の項目参照。 正直どちらも採用しているデッキはなかったので環境的には影響が皆無だった ステッカー・アトラクションを用いるカード全般 レガシー・ヴィンテージでも禁止されたが、早い話がトーナメントシーンで使うことを想定していないカード。日本語の禁止制限告知の公式訳でPauperが抜け落ちているが、原文見れば禁止とすぐわかる。 禁止指定されていたが解除されたカード 《探検の地図/Expedition Map》 無色のアーティファクト。1マナで設置して、2マナとタップ&生贄で好きな土地をサーチできる。 パウパーでも特に有力なデッキの【トロン】において安定してウルザランド(*7)を設置するために用いられてきた。 【トロン】の動きを強固なものにしていたとして禁止されたが、《予言のプリズム》と《眷者の装飾品》の禁止後しばらくしてから解除された。 色マナの安定化と長期戦でのアドバンテージ獲得能力の双方を失ったことで【トロン】自体が大きく弱体化したためである。 また、《予言のプリズム》ほど暴れずに色マナの供給部分を補えるカードとして白羽の矢が立ったのも理由の一つ。 あと禁止した時もそんなに影響がなかったというのもある 追記・修正は《灰のやせ地》を4枚揃えてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 禁止カード(MtG)より独立しました -- 名無しさん (2020-01-23 10 22 36) 乙 -- 名無しさん (2020-01-23 11 22 53) どうでもいいが(パウパー)だとなんか気ぃ抜けるなw -- 名無しさん (2020-01-24 21 18 01) pauperって貧困層とか持たざる者って意味だからむしろ公式フォーマットにした段階で変えとけ、とは思うがな -- 名無しさん (2020-01-26 00 08 03) channelがコラムでノーチェンジorトロンランドorゆらめき/存在or地図or高官or目くらまし解除のどれだ!?ってやってるな。禁止出るかもな -- 名無しさん (2020-02-13 11 09 47) 遂に地図がお縄に、 -- 名無しさん (2020-07-15 08 45 36) 正直聖域禁止によるクロパの弱体化と地図禁止によるトロン弱体化のバランスが取れてない。トロンは禁止以前に地図0構築も登場してたし、クロパはここ1年ほどで4枚も禁止食らってるから弱体化が酷い -- 名無しさん (2020-07-15 09 54 31) 目くらまし撃退とか剥奪ロックとか正直青の暗黒面やってるししゃーない -- 名無しさん (2020-08-19 15 17 39) 正直失墜あってもトロンが最強だったんだけどどうなるんですかねこれ -- 名無しさん (2021-01-15 10 01 30) リスと親和とかいう環境粉砕してるゴミどもを早く収監しろ。絶対失墜の最速記録更新したら文句言われそうだから時間経つの待ってるだけだろ -- 名無しさん (2021-07-20 18 12 31) リスストーム禁止きたわね。残念でもないし当然 -- 名無しさん (2021-09-09 07 36 03) ストーム持ちをコモンに入れること自体が間違いなのでは -- 名無しさん (2021-10-09 05 46 22) さらばエイトグ -- 名無しさん (2022-01-21 13 32 56) 動画勢で楽しみに見てるけど禁止カード見てると対策カードってアンコやレアばっかりなんだっていうのを思い知るわ -- 名無しさん (2022-04-15 23 25 59) 名前 コメント