約 975,255 件
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/8360.html
護りの巫女ジェリクル UC 自然 4 クリーチャー:ドリームメイト 3000 ■自分のクリーチャーを召喚する時、支払うコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは1より少なくならない。 ■このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く。 作者:神風弐千 フレーバーテキスト その黒猫は、死んでもなお皆に貢献する。 収録 DMTT-0B「混沌世界の終焉」 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/2381.html
376 名前:狂宴高校の怪 最終話[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22 11 37 ID /Ur.YmkE [8/13] 四年前・・・俺は家にいた。その時のノマルは異常なんてなかった・・・。何であんな感じになったんだ? いや・・・うっすら思い出した!ノマルがおかしくなった日、俺はとある人に会ったんだ! 中学校に通う途中、その人は俺の前を歩いていた。 ・・・妙に筋肉質だな・・・。その人は後ろの俺に気づくと、道を譲ってくれた。 何だ、優しい人じゃないか。筋肉質な人は悪いなんて考えはやめようかな。 そして俺はその人の前を通った。すると・・・。 「道を譲ると思っていたのか!?」 グサッ! 空が真っ赤に染まった。あぁ、左目を切られたのか?顔が真っ赤になっているのが見ないでもわかる。あぁ・・・俺、どうなるのかな・・・? 「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」 手術室に行くまでの道で、ノマルの声が聞こえた。あぁそうか・・・。愛する兄を傷つけられたこの瞬間にノマルはおかしくなったんだ・・・。くそ・・・。俺は妹を・・・。 「という夢を見ていたんだよ!」 誰もいない部屋で俺は一人、PCに自作物語を書いていた。 友達なんかいない。たった一人の妹は俺の顔に包丁で傷をつけ去っていった。 理由は簡単、俺がいたら俺の幼馴染みであるシドウと一緒になれない。 だから妹は部屋のドアを接着剤で固定して、足を砕き、顔を切り裂いて、家を出ていった。 そんな俺の過去を面白おかしく書いてみたが、単なる自己満足で終わってしまった。 やれやれ、そろそろ寝ようかな・・・。 書き込みボタンを押して、俺は眠りについた。贅肉が邪魔で眠りにくいな・・・。 夢を見た。荒野に一人立っていた俺は空を見た。 見えるのは光の球体みたいな物。それはゆっくりと俺に近づいてきた。 光に包まれる瞬間、声が聞こえた。 「俺は悪魔だ。」 \デデーン/
https://w.atwiki.jp/0794/pages/69.html
モンスターと天使軍と悪魔軍 こいつらはなぜ戦うのだろう タタタタタタタタタタタ 「ぐはぁ・・・」 ゲイルがうめいた 「ゲイル殿!!」 「ゲイルさん!!」 クウとヘキサが驚いてきいた 「フフフフフ、もろいな、悪魔軍といえども私に勝つことはできぬか」 ジェネシスが言った 「くっくっそおおおおおおおおおおおおおおお!!」 ゲイルが吼えるように言いながらジェネシスに特攻した 「あまい・・・ゆえにつまらん」 ジェネシスがそういい片手を後ろに引っ込め・・・ 「消えろ」 そういった その直後 ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン と音がしたかと思うと目の前でヘキサが倒れていた 「ヘキサぁ!!」 クウは思わず叫んだ 「大丈夫です・・・大丈夫・・・・」 ヘキサが言った 「よかったぁ・・・・」 クウが言った 「まだ生きてたのか・・・・強い奴は今のうちに倒さんとな」 ジェネシスがそういった瞬間にまた片手を後ろに向けた またあの音・・・ 「やらせない!!もうこれ以上最悪な事態は起こさない!!」 クウがそう吼えた だが・・・ かばったはずのヘキサはスクラップになっていた そしてジェネシスが目の前にいた 「誰をかばった?おまえに何ができた?何もできずに貴様はボーっと見てるだけだったようだな」 ジェネシスが言った 「うるさい!!」 クウが思わず冷静さを失っていた ピピピピピピピピピ 「わかったぞ・・・あいつの攻撃方法が・・・」 ゲイルがそうかすかに倒れた状態で言った ゲイルは足を失っていた 「クウ!!奴の攻撃方法がわかったぞ!!奴の攻撃方法は・・・」 ゲイルがそういった瞬間に 「まだ生きていたのか、お前ら本当にしぶといな」 ジェネシスがそう吐き捨ててまたあの同じ攻撃をしようとした 今度はクウにも分かった 奴の攻撃方法は片手にENを集め一歩で相手に突っ込み そして敵にENを集めてある片手で標的を押す やらせない!!絶対に・・・もう被害者は・・・・ たくさんだ!! クウがそういった瞬間にクウの体・・・いやデルファイターの体に変化が起きた 全身がラノードに変化した 背中にはヘキサがつけていたような虹羽がついていた 「うおおおおおおおおおおおおおお!!」 クウが言った 「なに!?」 ジェネシスは驚いた なぜならジェネシスの右腕が打ち抜かれていた 「きぃぃぃぃぃxさぁぁぁぁぁぁまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」 ジェネシスが冷静さを失いただクウを憎むようにいった 消す消す消す消す消す消す消す消す消す消す消す消えろおおおおおおおお!! 「冷静さを失いただ憎むものを攻撃するためのガラクタになったかジェネシスよ」 クウが言った 「僕はすべての生き物が戦わなくていい平和な未来を目指す!!僕みたいな被害者をもうこの世に出さない!!そのために貴様を倒す!!」 「消えろおおおおおお!!」 「そのまま、返すよ」 二つの影がすばやく動き空中でただ一発切った 二つの影のうち片方が真っ二つになった 「ふはははははははははは」 「所詮は貴様がその程度の器だったってことだ」 ジェネシスが言った 「自分の胸に聞いてみたらどうだい?」 半分になっていたのは ジェネシスであった 「ぐおおおおおおおおおおおおお」 「もっと強くなれ、まあもう無理だろうけどな」 ――――数日後―――― 「ほっほんとですか、あっありがとうございます!!」 クウが言った 「どうしたんだい?」 ゲイルが言った このときゲイルは体を入れ替えられていてデルダーからゼロファイターになっていた 「やっと、やっとモンスターと天使軍が停戦協定および不戦闘契約を結んでくれたんです」 クウがうれしそうに言った 「お、それはすごいねぇ」 ゲイルは笑いながら言った ―――そしてある日――― 「レン、いくよ」 「わかってるよ、リサ」 また、ある話が生まれる ―――最終話外伝 完
https://w.atwiki.jp/nakorinko/pages/6.html
あわひめ姫子とは りんこと声(特に笑い声)が非常に酷似した風俗放送をしていたDJ りんことあわひめ姫子の声の周波数検証 (検証結果画像紛失のため募集中) 165 名前:名無しさん@ゴーゴーゴーゴー! :2006/11/26(日) 18 21 58 ID 7JWcKz+9 ttp //www.uploda.org/uporg594393.jpg 左のスペクログラムが「うるちまおんらいんてすと放送(060314)」・・・Su 右のスペクログラムが「あわひめ姫子のあわぶくぶく(20060224)」・・・Ss Suでは放送最後部分の「まったねー」、Ssでも同様に「またねー」 第1フォルマントF1~第4フォルマントの周波数が完全一致してる 数名のDJから姫子=りんこではないか?との発言あり 放送日は2006年2月22/23/24/25/27日3月2/6日の計7回とみられる 放送用掲示板保管ログ はじめて。 2本目 金メダルおめでとうスレ 2/24の放送のみ投下済み 音源お持ちの方は↓か現行スレッドまでご一報ください ぬいた(*´ω`)♪ http //mbtu.net -- 私だ (2012-03-05 09 16 48) 名前 コメント 特徴 突発放送者のわりにレスストップテンプレなど手馴れている livedoorに買収される前からねとらじは聴いていた Ultima Onlineをやっている 産婦人科に病気予防のため?よく通っている ブサイク系ドン臭い男がちょっと太ってる男が好き・ルックス経済力は求めない 彼氏とは同棲中で自分と付き合うまでは童貞の29歳姫子からの一目惚れ 自称20代前半関東在住 風俗はなんとく始めたSMクラブ(1週間)→ソープ3軒目 17で処女を捨てたのもなんとなく好きでもない人とした 前職はアパレル関係の仕事・専門もアパレル関係 ソープ嬢になる前の経験人数約500人放送日の時点で約3000人 結婚は考えていない 仕事の事は親も「おばーちゃん」彼氏も知っている 死ぬことは怖くない スポーツクラブに通っている 名言「おちんちんはお金です」タイプがやたら早くタイプ音が大きい事がりんこと酷似 livedoorのねとらじサイトの統計情報より(すべて2006年) 2月22日の統計情報 17 37 ~ 17 40(0 02) 姫子テスト [関連サイト?] テスト 0/0/0 24kbps 17 16 ~ 17 29(0 12) 姫子テスト [関連サイト] テスト 5/7/6 32kbps 16 45 ~ 16 47(0 01) 姫子テスト [関連サイト] テスト 2月23日の統計情報 17 22 ~ 19 35(2 12) てすと [関連サイト] 姫子てすと 58/74/60 24kbps 16 42 ~ 16 47(0 04) 姫子テスト [関連サイト] テスト 21/21/21 16kbps 16 23 ~ 16 40(0 16) 姫子そーぷ嬢の休日。 [関連サイト] 姫子 2月24日の統計情報 16 44 ~ 21 28(4 43) あわひめ姫子のあわぶくぶく [関連サイト] 姫子 2月25日の統計情報18 35 ~ 20 59(2 23) あわひめ姫子 [関連サイト] スカイプしようかな 117/211/127 32kbps 18 23 ~ 18 30(0 06) 姫子テスト [関連サイト] テスト 30/46/42 32kbps 14 34 ~ 17 50(3 15) あわひめ姫子 [関連サイト] 姫子 2月26日の統計情報 00 56 ~ 03 34(2 37) 口先退屈音声放送 [関連サイト] どしたぃ 2月27日の統計情報 17 22 ~ 18 15(0 52) あわひめ姫子 [関連サイト] 深く考えちゃ駄目なのに、考える。 75/116/78 32kbps 01 22 ~ 02 26(1 03) あわひめ姫子 [関連サイト] 30分くらいの放送ですが・・ 3月2日の統計情報 09 41 ~ 11 29(1 47) あわひめ姫子 [関連サイト] たらたら 3月6日の統計情報 13 42 ~ 14 11(0 28) あわひめ姫子 [関連サイト] 移住計画なんちゃって りんこが登場する放送とは被っていない 彼氏の放送は 統計情報 2006/02/19 18 25 ~22 02(3 36) 2006/02/26 23 52 5700 56 ~ 03 34(2 37) 放送用ログから把握できるもの 2006/02/19 15 50 01~ 2006/02/25 23 28 19~ 2006/03/11 23 01 13~ りんこがゲストで出たのは「Ultima Online Radio」2006/03/12 16 30~ Ultima Online Radioの放送は3/12・14?・26?に登場 net ladio puti wiki→りんこの現在の彼氏の名前→放送用BBS Ultima Online Radio 上記サイトは消滅しているがキャッシュから行ける りんこの紹介ページのキャッシュは消滅している 657 名前:名無しさん 投稿日: 2006/03/12(日) 17 46 25 りんこの声が小さい 658 名前:名無しさん 投稿日: 2006/03/12(日) 17 48 03 りんこさんへお願いがあります 743 名前:昔のリスナー 投稿日: 2006/03/14(火) 00 56 15 したっけね~>なつかしすぎる 739 名前:名無しさん 投稿日: 2006/03/14(火) 00 51 27 不二子ありがとうございました おっきおっき 870 名前:名無しさん 投稿日: 2006/03/26(日) 18 16 54 今日はりんこさん呼んでの はにぃ~放送だときいて楽しみにしてました 放送用掲示板の現在の彼氏の名前が記されている 120 名前: ななしさん 投稿日: 2006/02/25(土) 19 51 56 で●ぶ●かよ 彼氏は2006/03/11の放送でりんこが彼女だと認める ナコヌードに関しても彼女だと認める 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/i_am_a_yandere/pages/2007.html
442 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 52 37 ID g1YFg6Ak 「よう相棒。まだ生きてるか?」 「ああ。まだ死んじゃいないさ」 俺がナイフの握られたナツの右手を両手で押さえ、部屋に飛び込んできたギンが素早く羽交い絞めにする わずかに切っ先が届いた肩口の皮膚が破れて血が滲んでるが、貫かれることを考えると我慢しておいたほうが得策だろう すげえ痛いけどな 「放せぇぇぇっ!! フミと一緒に逝くんだっ! 邪魔しないでよぉぉぉっ!!」 「そういうわけにもいかないんだ。俺は市民を守るおまわりさんだからね」 「ならもっと早く来てくれよ。あと一分遅れてたら市民が二人逝ってたぞ」 「文句言うな。お前らの絶叫が聞こえたから強行突入したんだぞ。間に合っただけでも行幸だ」 「放して……放してよぉ……わたしは、フミから離れたくないだけなんだよぉ………」 チラ とギンが俺の顔を見る 放していいか? と目で聞いてきてるのがわかる 聞くまでも無いだろう。絶対に放すんじゃねえぞ、と俺も目配せをした 「しかし、俺たちはどうすればいいんだ? この体勢から夏樹ちゃん組み伏せるのは難しいぞ」 「お前それでも警察官か。そういった訓練はしなかったのか?」 「フケた」 「この不良警官」 軽口を叩きながらも、俺たちは手の力はまったく緩めていない ナツがあまり喋らないのは、今もなおナイフを握る右手に全力を込めているからだ 「死のうよ。そうすればわたしたちは離れずにいられるんだよ? 誰にも邪魔されないよ? 家族になれるんだよ」 「いや、そのりくつはおかしい、ぞっ!!」 そう言いながら、俺はナイフを掴んだ もちろん刃を握らないように頑張るが、手のひらに深い切り傷ができるのがわかる それでも、ナイフを床に落とすことができた それにタイミングを合わせるように、ギンがナツの両手を掴み、後ろ手に手錠をかける 「逮捕!」 「完了! ………痛ってぇ」 「…………」 ナツをその場に転がしハイタッチ、をすると手のひらに激痛が走る こうなってはもっと暴れるかと思ったが、思いもかけずナツは殊勝な態度だった 殊勝というよりは、ショックで放心していた、と言ったほうが正しいかもしれないが 443 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 53 03 ID g1YFg6Ak 「俺はこれから、夏樹ちゃんを両親のところに連れて行く」 俺とナツの手錠を外してから(なんと部屋にあった針金一本で)、ギンはそんなことを言った 「えっ? 急だな」 「留置所や交番に泊めるなら事情を説明しなきゃならん。それはお前も本意じゃないだろ?」 「………まぁ、な。でもいきなり両親のところになんて……せめて明日とか」 「じゃあ、ここにもう一晩泊めてあげるか?」 「ごめんこうむる」 「………ひどいよ、フミ」 泣きそうな声も、今だけは何の罪悪感も無く聞き流せる なんせこっちは命がけ。この若い身空で心中なんてまっぴらごめんだ 「夏樹ちゃん。それでいいな?」 「…やだ」 「でもな、それ以外じゃ俺はフミと君とのことをこれ以上隠してはおけない。そうすれば、君の大好きなフミは牢屋に入れられちゃうぞ」 「…………どうして? どうしてわたしはいちゃ駄目なの? 今までと同じように、一緒にいたいのに」 「……なんでだ、フミ?」 「お前は分かれよ。ナツは俺に依存しちまってるんだ。それを恋と勘違いしてる。だから、離れたほうがいいんだ」 「分かるような、分からんような」 「ぜんっぜんわかんないよ! 私は勘違いなんかしてないもん!」 勘違いしてるなんて、自分じゃ分かるわけないだろうに しかしものすごく急な話になっちまったが、両親の元に返してもらえるなら頼んでもお願いしたい そう思い、俺は二人に背を向けて、下を向いた 「ナツ、もう会うことも無いかもしれないけど、じゃあな」 「嘘……だよね? フミはわたしのこと離さないよね? お願いだから、わたしを捨てないで……」 「ごめん。こんなことになっちゃ、俺はもう無理だ。………ギン、頼む。ナツの私物は明日お前の交番に郵送する」 「あ、ああ」 「いやだ! わたしはフミといるんだ! パパとママのとこになんて行かない!」 「でも、ここにはもうナツの居場所は無い」 イエサダやイエシゲたちも顔を伏せて、極力ナツを見ないようにしてる あの我関せずがモットーのイエツナも、そっぽを向いたまま動かない 俺も、ナツの顔は見ない 泣きそうな顔を見たら、もしかしたら、引き止めてしまうかもしれないから 「……なんで? 会いにきてもいいって、言ってたのに………」 「ああ。ナツがこんなことをしなくなったら、な。……ギン、行ってくれ」 そう言うと、俺は顔を畳にこすり付けるほどに伏せ、耳を両手で思い切りふさいだ 左耳に血のぬるりとした感触が来るが、無視してただひたすらに外部の音を遮断する ほんのわずか、悲鳴のような泣き声が耳に届くが、必死で聞こえないふりをした 444 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 53 30 ID g1YFg6Ak それからろくに話したこともないアパートの住人達からの質問攻めにあい、解放されたのは0時過ぎだった 姪との関係が悪化し、家出していたナツを警察に見つけてもらい、今両親の元に送った どうも無理がある話だが、うまくごまかせていればいいんだがなぁ 「遅くなったな。みんな、ご飯だぞ」 「「「ニャー」」」 「「ワン」」 「………」 キャットフード、ドッグフード、亀の餌を出しただけの簡単な飯だが、みんながっつくように食べる ああ、そういや今日、みんななんにも食べてなかったっけ 「ごめんな。俺もいっぱいいっぱいでな」 いいわけにもなってないが一応詫びておく さて、俺はこれからナツの荷物をまとめなきゃならん 今日の朝一に出さなきゃ、ナツもかわいそうだしな 女の子の荷物を漁るってことに若干の抵抗は感じるが、緊急事態だということで勘弁してもらおう え~と、服。下着。財布。本。子供っぽいアクセサリー。宝の箱。 ………宝の箱? 冗談じゃなく本当に、綺麗な小物入れみたいな缶にそう書かれてる 「…………緊急事態ゆえ、致し方なし」 自分を無理矢理に納得させて缶を開ける そして、即座に開けなきゃよかったと後悔した 中に入ってた物はみんな俺がなくしてたと思ってた物 俺のボールペン。俺のアクセサリー。俺の刃ブラシ。果てや俺の下着や(たぶん)俺の使用済みティッシュまで入っていた。 ……そんな鮮明に覚えてるわけじゃないが、このボールペンは少なくとも一昨年なくした物 そんな頃から、ナツはあんな鬱屈した想いを隠して抱えてたのか? そう思うと背筋に薄ら寒いものが走る 早いところ荷物を片付けて送ってしまおう そんですぐに新しい入居先を探そう。引っ越しだ この場所にいれば、隙を見つけてまたナツが来ちまう 俺は怖い。いままで中のいい家族だった女の子が、急に怪物にしか思えなくなってしまった 逃げなきゃ 逃げなきゃ俺は飼われるか、悪くすれば殺される 一刻も早くこの家から離れなきゃならない ペットOKのアパートが、すぐに見つかるといいんだが 445 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 56 18 ID g1YFg6Ak それから一週間 ギンのメールによると、ナツは両親の家に帰ったらしい それでも暫くは警察の保護観察下に置かれるみたいだ それでも俺に何のお咎めも無かったってことは、あいつが上手くごまかしてくれたんだろう 感謝感激雨あられだ 初日は両親の話も聞かずただひたすらここに帰ろうとしてたみたいだが、翌日になると落ち着きを取り戻し 今では両親とも少しずつ打ち解けてきているようだ それを聞いてもう一度ナツに会いに行こうかと考えたが、やっぱり俺が顔を出してもナツにとって悪影響にしかならない 俺はこのままここから消えようと思う。仕事にも復帰したし、新しい入居先も決まったしな 「おーい、明日は引っ越しだ。今度の家はもっと広くて壁が厚いぞー」 「「ワンワン!」」 「「「ニャニャニャー!」」」 俺の家族も大喜びだ 新天地に思いを馳せ、引っ越しの準備も整い、頭痛のタネも治りかけている これぞ順風満帆と言うものだ ―――そう思っていたのだ。その着信が来るまでは 「ああ、はいはいもしもし」 「…フミか?」 「どうしたギン。そんな死んだような声をして」 「………悪い知らせと酷い知らせと最悪な知らせ、どれから聞きたい」 どれからと言われても 「………悪い知らせから」 「夏樹ちゃんが消えた」 「はぁ!? どういうことだ、ナツは今警察の保護観察、つまり監視下にいるんだろ!?」 「俺が見逃した」 「お前が見張ってたのか。しかし逃がしたって、いったいどういうことだ?」 「すまん。俺がパトカーの中で大連続狩猟クエストを始めちまったばっかりに」 「てめぇ、これで俺になんかあったら一生恨むかんな」 さっき感謝した俺がバカみたいだ よりにもよって、命がけのこんなところで気を抜きやがって 「今まで、夏樹ちゃんは治る方向に傾いてる思ってたんだ。マジでスマン」 「……そうだ。ナツが家を出たからって、ここに来るとは限らんぞ。それに来たとしても、普通に会いに来るだけかも」 「ならいいんだが、そこで今度は酷い話だ」 「聞きたくもねぇ」 「だいたい一時間前に、夏樹ちゃんのお袋さんから相談を受けたんだ」 「聞きたくねぇつってんのに」 「一人で部屋に居ると壁に向かってフミという名を呟き続ける。ぬいぐるみにフミと名づけて持ち歩く 心配した親御さんがフミという名を出すと烈火のごとく怒る………まだ続けるか?」 「……心から聞きたくなかった」 順風満帆だと言ってた俺、今はどこに行っちまったんだか こうなってみるとやっぱりここから逃げ出そうとしたのは正解だった。そうなってほしくなかったけれど 「今パトカーをぶっ飛ばしてお前の家に向かってる。こっからならあと30分くらいだ」 「車内で携帯はいけないんだぞ」 「言ってる場合か。で、最悪の知らせなんだが……」 「聞きたくない」 「夏樹ちゃんの家が、全焼した」 「…………………」 446 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 57 12 ID g1YFg6Ak 脳が理解を拒む これまでの酷い話なんて目じゃない、文字どおり最悪の知らせだ 「……はぁ!? そ、それでどうなったんだ!? 詳しく話せ!」 「ついさっき鎮火したんだが、消防士の話によると、家の中からガソリンの匂いが充満していたらしい そして焼け跡から出てきたのは中年女性と中年男性二人分の焼死体。家はすっかり焼け落ちて捜索は容易 それでも、少女の焼死体は発見されなかった」 「そんな………」 「俺だって信じたくない。それでも状況証拠は一点を示してる。だからお前の家に急いでんだ」 「ああ。頼む。体が震えてきた。どんなに頼りないバカでもいいから早く来て欲しい」 「戸締りを厳重にしろ。俺が声をかけるまで絶対に鍵を開けるな」 「分かった。分かったから早く来てくれ」 「あと20分だ!」 とん とん そんな大声とともに着信は切られる ノックの音が、重なるように聞こえてきた 447 :わたしをはなさないで 最終話:2010/12/30(木) 01 58 17 ID g1YFg6Ak とん とん 「……………」 イエシゲたちが震えている その反応を見るだけで誰が外に居るのか分かる たしか、鍵はかかっていたはずだ とん とん 施錠を確認したいが、玄関まで行くのが怖い 怪物が俺をさらいに来た 俺はまだ死にたくない ギン、早く来てくれ ドン ドン ドアを叩く音が大きくなる いやだ。来ないでくれ、助けてくれ 逃げなきゃ そうだ、窓から出れば ドン! ドン! さらに音が大きくなる 窓が開かない そうだ、うちの窓は立て付けが悪くていっぱいには開かないんだ ちくしょう、こんな時に …………… ノックの音が消えた 諦めてくれたか? 鍵をかけておいたから入れはしない そう思ったとき、俺は最大の誤算に気が付いた ガチャ ガチャ ナツに送った荷物 女の子のものだからと宝の箱以外はほとんど見ずに送った ピンク色の、かわいらしい財布 その中には、うちの、合鍵が――― ギィ…… ドアが開く 誰がいるのかなんて、見るまでもない 押入れに飛び込もうとするが、腰が抜けて立ち上がれない 聞きなれた、無邪気な、恐ろしい、声が、声が!! 「ただいま、フミ」
https://w.atwiki.jp/jizouyakusi/pages/562.html
最終話(前・後編)には1PLにつき2PCまで参加してもらうことになる。ただし、一度に動かせるのはあくまで1PCのみである。交代させるタイミングは以下のとおり。あくまで以下のタイミングで交代できる権利があるだけであり、交代させる必然は無い。 1)戦闘時以外の任意。 2)戦闘の開始時。 3)戦闘中のクリンナップフェイズ終了時。 4)戦闘中、PCのHPが0になったタイミング。なおHPが0になった際に使用する特技や加護がある場合、その処理を全て行った後に交代の処理を行うものとする。 交代した場合、それまで登場していたキャラクターは即座に退場する。一旦退場したPCのそのシーン中での再登場を不可とする。ただし交代後のPCつまり2人目のPCが死亡してクリンナップを迎え、かつ交代したPCつまり1人目のPCが戦闘不能でも死亡でもないときに限り特別に再交代を認める。 退場し舞台裏に下がったPCに対して加護を使用することは原則として禁止する。ただし戦闘終了時に限り、イドゥンを舞台裏にいるPCに対して使用することを許可する。また≪生命の水≫などの死亡回復であるが従来の裁定どおりシーンが切れた対象には原則として効果を発揮しない。ただし戦闘終了時にシーンに登場しているPCが同様にシーンに登場しているPCに対して戦闘終了後に使用することは許可する。 選択していない方のPCは一切の行動を行うことはできない。GMの許可があれば演出として登場することは可能であるが、その場合はエキストラとして扱う。但し例外として加護のみは特別にいつでも使用できるとする(登場していなくても使用してよい)。対象その他は適切なものでなければならないが、加護を使用する際に一緒に使用するタイプの特技はそのタイミングがオートアクションなどであっても例外として使用できるものとする。 各PCは本シナリオにおいて1人ずつオプションNPCが付けられる。オプションNPCには1)固有能力 2)特技貸与 3)追加加護 が各PCに付与される。詳細に関しては以下のオプションリストを参照すること→最終話用オプションリスト 最終話は前・後編に分かれシナリオがきちんと変わるものとする。よってこの際に前半で使用するPC2名と後半で使用するPC2名を代えることは可能である(もちろん1人交代でも可)。またオプションについても、前半と後半の間で変更が可能であるとしておく。
https://w.atwiki.jp/thmugen/pages/456.html
博麗神社の巫女さん「博麗 霊夢」 博麗神社の巫女さん「博麗 霊夢」 キャラクター シンボル:白 必要コスト<白:1 無:3> 攻撃力:4 耐久力:4 属性:人間 活起 装填>「妖怪退治」 《誘発》:このカードがプレイされ場に出た場合、自分のデッキを全て見て、その中にある「ホーミングアミュレット」1枚を抜き出し、このカードにセットする事が出来る。その後、自分のデッキをシャッフルする。 「あんな新米巫女と比べられたくないわね。 どちらが優秀かこの際はっきりさせてやろうかしら。」 illus:藤ひょろね コメント 装填の効果と、自身がもつ誘発能力により、デッキから一気に2枚もカードを呼び寄せるためデッキ圧縮効率が高い。しかし裏を返せばそれだけデッキ枠が埋まるという事になり、考え無しに採用するのも難しい。 妖怪退治、ホーミングアミュレットとも、相手のデッキを選ぶ所があるため、このカード自身を含めサイドボード向けなのかもしれない。 山の新人神様「東風谷 早苗」(神宴)と比べると単騎性能では見劣りするものの、対キャラではホーミングアミュレットの効果により瞬間的に最大6点までダメージを出すことが出来る。このためはた迷惑な謎の神様「洩矢 諏訪子」と相打ちしつつ、相手の三月精を流すといった芸当も可能で白メタに高い効果を持つ。 関連 妖怪退治 ホーミングアミュレット
https://w.atwiki.jp/toho_yandere/pages/1958.html
小間使い○○と博麗の巫女 タグ一覧 ハッピーエンド 依存 執事○○と紅い悪魔シリーズ 慧音 派生作品 紫 霊夢 この話は以前ロダにあげた「執事○○と紅い悪魔」の 後日談や外伝というか同じ世界観で本編後の話です。 小間使い○○と博麗の巫女 人里の慧音の家。 八雲紫が客人として訪れていた。 本題の前の雑談を終えると、慧音が切り出した。 「その後、霊夢の調子はどうだ?」 「ええ、あなたのお蔭で今は落ち着いているわ」 「そうか」 「ただ、彼のことはきっかけに過ぎないのよ。うっぷんというか、ストレスは貯まったままよ。霊夢には話し相手が必要なの」 「紫や魔理紗ではダメなのか?」 「話相手となる殿方が必要なのよ。霊夢も女の子だもの。 博麗の巫女である霊夢に対しても普通に接してくれる殿方が」 力を持つ人物ということを気にせず接してくれる外来人のある男性と話をし、その彼のことを想うあまり暴走してしまった霊夢。 慧音の能力でその彼の記憶を消し、現在精神的に安定はしているが、またいつその安定が崩れるかはわからないのが現状だった。 「というわけで、霊夢の話し相手になってくれそうな殿方に心当たりはないかしら?人里にいい人材いない? 男性ってだけではなくて、できれば霊夢と同じ人間がいいと思っているのよ」 「唐突だな。だが、話し相手ができたらまた暴走してしまうんじゃないのか?」 「前回のことはすれ違い的なことが原因なのよ。今回は殿方には定期的に霊夢の話し相手になってもらうわ」 「そうか。……心当たりがないことはないが」 「さっきお茶を出してくれた彼?そういえば私にお茶を出した時に特に怯えたりしてなかったわね。いいんじゃない? でもあなた小間使いなんて雇ってた?」 「紹介しよう。今呼んでくる」 慧音はそう言うと一度席をたち、1人の青年を連れて戻って来た。 「こいつの名前は○○。こいつも外来人だ。 里で色々と問題を起こしてな。里の者たちから締め出されそうになっていたが、私の元で更生させることにしたんだ。 締め出されるどころか、あのままでは私刑にされそうな勢いだったからなさすがに見ていられなかった」 「里の連中に納得させてもらう為にけじめってことで頭突きしといてよく言うよな。むしろあんたの頭突きの方が致死率高くないか?」 「ん?なんか言ったか○○?」 「いえ何も」 「……大丈夫なの?彼……」 「大丈夫だ。もう○○は更生を終えてる」 紫は不安そうに慧音に聞くが、慧音は即答する。 「というわけで、もう私の手元に置かなくても○○は大丈夫だ。 この際、話し相手としてだけではなく霊夢の住み込みの世話役としたらどうだ?」 「おい、ちょっと待てなんの話だこれ!?」 少女説明中…… 「そういうことか。ようは小間使いとして世話する相手があんたから巫女に代わるだけだろ?」 「そうだな」 「まぁ、どうせ外界にも人里にも居場所はねえし、俺はそれでかまわないぜ」 「OKのようね。では早速行くわよ」 「え、いきなり?ちょ……おま……」 紫と○○は慧音を残してスキマの中に消えた。 ○○が霊夢の小間使いとなって数日。 力を持つ存在である霊夢に対しても普通に接することのできた○○は霊夢に受け入れられていた。 身の回りの世話を始め、霊夢が望んだ時に話し相手になってやっていた。 紫からはできる限り、霊夢からのお願いは叶えてやってほしいと言われていた。 だから、その様に振る舞っていたのだが……つねに話相手の男性が側にいた為、情緒不安定な状態にこそならなかったのだが。 「ほら、霊夢。あーん」 「あ~ん」 ○○が唐揚げを箸でつまみ、霊夢の口に持ってい行く。 霊夢は運んでもらったものを咀嚼していく。 箸は一応霊夢の目の前には置いてはあるが、霊夢はもってすらいない。 自分で食べ物を口に運ぶ気がないかのようだ。 子供が親に食べさせてもらうかに様にただ○○から食べさせてもらっていた。 「うん、今日もおいしいわ○○」 「そりゃどうも」 「ねぇ、次は玉子焼きが食べたい」 「おうわかった。ほら」 「あ~ん」 「おふたりさん御機嫌よう!ゆかりんよ~」 「ちょ……紫!?」 ○○が今度は玉子焼きを霊夢の口元に持って行った時だった。 いきなりスキマが開き紫が現れる。 他人の目の前ではさすがに恥ずかしいのか霊夢は自分で箸を使いだす。 口調も子供の様なものから普段の口調に戻っていた。 ○○は苦笑しながら霊夢の口へ持っていく途中だった玉子焼きを自分の口へと運んだ。 「霊夢、悪いんだが食器の片付けの洗いを頼めるか?」 「うん、まかせて」 食後、○○に言われ霊夢が食器を持って部屋を出ていく。 残されたのは○○と紫だ。 「あなたが霊夢の小間使いのハズよね?」 「しょうがねぇだろ。話があるんだろ?できれば霊夢抜きでの。だったらこうするのが一番だ」 「そうね……それで、霊夢のあの状態なんだけど……説明してもらっていいかしら? こっちもこっちの仕事があって24時間様子を見ていることはできないのよ」 「むしろ一日の何割見られてんのか気になるなおい……。 そうだな、最初は話し相手とか部屋の掃除とかを頼まれていたんだがな。 段々、膝まくらとか単純に頭を撫でたりする感じの要求が増えてきたんだ。 それで今ではあの様子だ。ふたりっきりの時は口調も幼くなっているな」 「なるほど。そういう感じなのね。……これは幼児退行ってやつね」 「それでどうする?良くない兆候だって思うなら、歯磨きや着替えとかは自分でやるようにいうが」 それはつまり、そういったことも今は霊夢にお願いされて○○が手伝っているということだ。 ○○自身、聞いていた霊夢の状態と違うから面食らった。 てっきり恋人の様な関係になるかと思っていたが、これでは兄か父親になった気分だ。 歯磨きや食事は○○にやってもらうように頼むのに○○自身の食器洗いなどの仕事は手伝いたがるところも子供のようだった。 「そうね……これはこれで異常だけど、完全に人格が子供になったといわけではないし、特に幻想郷にも問題はない。 このまま望むようにしてあげてくれる?」 「了解」 ○○の答えを聞くと紫はスキマの中に消えていった。 残された○○は霊夢から洗い物の仕事を引き継ごうと席をたった。 紫がそうしてくれといったこともあり○○はその後も霊夢のおねだりを叶えてやった。 そうしているうちに、口調や仕草、思考が子供っぽくなる頻度は増えていき、霊夢は○○とふたりっきりの間はほぼ幼児退行の様な状態になっていた。 ○○としては、こんな状態で博麗の巫女としての仕事ができるのかと不安だった。 自分と離れたくないなどと言って異変解決に行かなくなったりなどしたら本末転倒ではないかと。 とうはいえ、ある程度紫も現状は把握しているだろうし(○○の思っている以上に様子を見られている時間は多いような気がしていた)○○が気にしてもしょうがないと途中で考えるのやめた。 なにより○○のそばにいる間に霊夢が見せる満たされたような表情をみているとこれでいいのかなと思えた。 特に○○となにか話をすることを好む霊夢とその日も○○は神社の縁側で会話をしていた。 話の内容が○○がここに来る直前のことになり、慧音のところで働き出したいきさつを話した時だった。 霊夢の雰囲気というかたたずまいが最近の中で一番大人帯びたのを○○は感じ取った。 「どうした……霊夢?」 「○○……慧音に頭突きをされたって……大丈夫だったの……それに、無理やり、過酷で、やりたくない仕事を強制されたりしなかった?」 (あ、マズいなこれ) ○○は内心舌打ちする。 霊夢の変なスイッチを入れてしまったらしい。 どうしようかと○○が考えているうちに霊夢はフラフラと立ち上がるとおぼつかない足取りで神社の外に向かおうとした。 「ちょっと待て霊夢!どこ行く気だ!!」 「待っててね。すぐに終わらせてくるから。○○を傷つける奴はすぐに消してくるから」 紫から話で聞いていた被害妄想ともいえる過保護さ加減を発揮している霊夢。 今にも人里に向かって飛び立ってしまいそうだ。 ○○は焦って停止する。 「待て霊夢。話を聞け!一回こっち戻ってこい」 「でも……」 「俺の言うことが聞けないのか?」 子を叱る親のような調子で咎める。 すると霊夢はビクッと体を震わせたあと静止した。 そしてゆっくりと振り返ると○○の元まで戻って来た。 「よし、偉いぞ」 ○○はホッとしながら戻って来た霊夢の頭を撫でて褒めてやる。 ○○に褒められた霊夢は幸せそうな顔で撫でられていた。 その後○○は、慧音に対して、頭突きに関しては恨んでいない、仕事も無理なものを強制されたこともないと説明した。 むしろ、更生させてもらったりして感謝していること、霊夢を紹介してもらったのも慧音であることなどを話して慧音を襲撃しないことを約束させた。 約束したからには大丈夫だろうと大事にいたらず止められたことに安堵する○○。 子供の様に色々なことを○○に手伝ってもらっている今の霊夢だが、それを全部○○が自分でやれと言えばやるだろう。 それどころか○○が命令すれば逆に、霊夢が○○の小間使いの様になってしまうだろう。それほどまでに今の霊夢は○○の言うことならなんでも聞くようになっていた。 何でも言うことを聞くし、指示されたことを完遂したことで褒められるのを望んでいる。それこそ子が親の言うことを聞いて褒められたがっているかのように。 だからこそ、今の様に暴走を止めることもできた。 座りなおした霊夢とまた話をしようとしたその時、○○は何か嫌な物を感じた。 霊夢とは関係なく、遠くの空に。 霊力の類のない○○でも感じ取れる異常。日常とは違う何か。 紫や慧音から聞いていた異変という奴だろう。 「○○」 そちらの方に気を取られていると、霊夢に声をかけられた。 ○○は霊夢の方に顔を向けて驚いた。 そこには、幼児退行し姿でも先程の大人びているが変なスイッチが入り、光のない目を見開いたままの姿でもない、博麗の巫女としての霊夢がいた。 「私……行かなくちゃ」 「そうか……いってらっしゃい」 「いってきます」 どう声をかけようかと悩み、結局ありきたりな挨拶しか言えなかったが、霊夢はそれでも満足した様子で飛び立っていった。 どうやら、その時がくれば霊夢は博麗の巫女としての仕事をこなすことはできるようだ。 ○○はそんな霊夢が帰って来た時の為に、豪勢な夕飯を作る為に台所に向かった。 「そういや異変解決ってその日に終わるのか?」 作り終わってから、霊夢が今日中に帰ってこない場合もあり得るのではないかと思い唸る○○。 そんな○○の耳に霊夢の声が外から聞こえてきた。 「○○ー!ただいま!!」 「おお、おかえり!」 帰ってくるなり、いつもの幼くなった様子で○○に抱き着いてくる霊夢。 ○○は抱きとめてやり、異変解決の労をねぎらって頭を撫でてやる。 「今日は異変解決で疲れたろうからな。いつもより夕飯を豪勢にしてあるぞ」 「本当!?やった!……ねぇ○○?」 「なんだ?何でも言ってみろ」 「あのね……今日は○○の元を離れて寂しかったから……今日は一緒に寝てくれない?」 「え?一緒に寝るって……」 「同じ布団で添い寝してほしいなって」 「添い寝?ああ、そっちか」 「そっち?一緒に寝るって他に何があるの?」 「……秘密だ。今のお前にはまだ早い」 「?」 「気にすんな。今夜は添い寝してやるから安心しろ。ほら、飯にするぞ。腹減ったろ?」 「うん」 思考を含めて幼児退行している今の霊夢には、男性である○○と一緒に寝るというのは、ただの添い寝といういう以外の発想がないらしい。 いつかは、この保護者の様な関係から一線を越えることはあるのかなと思いつつ。 ○○はもしその時が来ても、こなくても、これからもこの少女の願いは叶えて行ってやろうと決意するのだった。 ○○自身、霊夢に頼られたり甘えられることが嬉しかった。 心の底から誰かに必要とされるのが初めての○○にとって、霊夢の側は居心地が良かった。 そんな○○の脳裏に共依存という言葉が脳よぎったが、別にそれでもいいかと深く考えることをやめ、霊夢の口元へ食事を運ぶことに集中する。 「○○、大好き!」 「こら、食べ物噛みながらしゃべるな」 「はぁい」 そして霊夢はそんな○○に対して、いつからか毎日言うようになった台詞を今日も言うのだった。 感想 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kaitouwariozasebun/pages/14.html
順次更新します
https://w.atwiki.jp/bakiss/pages/999.html
第二十話 ~ 第二十九話 第三十話「最終決戦」 第三十一話「BOMB」 第三十二話「シコルスキー対純・ゲバル」 第三十三話「ヤイサホーッ!」 第三十四話「ダヴァイッ!」 第三十五話「登頂」 最終話「夜明け」