約 13,650 件
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/54.html
まだ工事中です 「生産」とは? 「調理」について(工事中) 「工芸」について(工事中) 「裁縫」について(工事中) 「鋳造」について(工事中) 「保管」について(工事中) ちょっと番外編 「造船」について(スキル上げ編)(工事中) 錬金術について(セネア覚書)
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/30.html
この世界で貴金属とされているものは、金、銀、砂金、プラチナの4種類しかありません。 が、南米航路実装後、時間効率で言えば最も儲かる交易品として人気が出ています。 反面、人気がある分、相場の暴落など売り場に困ることもしばしばですが… ここでは、代表的な貴金属交易ルートをご紹介します。^^ 交易情報 往復時間:1H~ 推定利益:数M~10M程度(往路:数100K~数M、復路:数M~10M) 推奨職業:会計士、両替商 推奨装備:金細工の甲冑(貴金属取引+3)、金のアクセ(貴金属取引+2) EUからは、できるだけ名産品を積んでいきましょう^^ (名産2種以上で名産コンボを積極的に狙えば、交易経験大量Getできます) 推奨ルート ①:南米ルート(貴金属) ②:カリブ海ルート(貴金属) (注:要 鋳造スキルR13・工芸スキルR5以上)
https://w.atwiki.jp/harukaze_lab/pages/296.html
リボン 徳田秋声 【テキスト中に現れる記号について】 《》:ルビ (例)細君《さいくん》 |:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号 (例)四|畳半《じやうはん》 [#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定 (例)※[#「厭/(餮ー殄)」、第4水準2-92-73] /\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号) (例)うと/\ 細君《さいくん》のお芳《よし》が、奥の四|畳半《じやうはん》で末の子に添乳《そひぢ》をしながら、うと/\してゐる間《あひだ》、宮井《みやゐ》は茫然《ぼんやり》火鉢に凭《もた》れて、綺麗《きれい》な初春《はつはる》の雑誌《ざつし》を見《み》てゐた。 火鉢《ひばち》の側には、遠方から後《おく》れ馳《ばせ》に届いた年始《ねんし》の葉書が、三四枚散らかつてゐる。時計《とけい》の懸つた同《おな》じ柱《はしら》に、新しい日暦《ひごよみ》が、4と出てゐる。其上に、小さい輪飾が飾られて、台所際の神棚にも火か点《とも》されてゐた。家《うち》は森《しん》として、油を吸あげるランプの音が、耳の穴へ揉込《もみこ》むやうに聞えた。 近所はもう寝た処もあるらしい、ガタリと云ふ音もしない。折々、湿《しめ》つた道を通つて行く跫音が、静かに聞えるばかりである。何処《どこ》も彼処《かしこ》も関寂《ひつそ》とした正月《しやうぐわつ》四日の晩も、漸《やうや》く更《ふ》けて来た。 其《そ》の静《しづか》さに※[#「厭/(餮ー殄)」、第4水準2-92-73]《おそ》はれたやうに、宮井《みやゐ》はふと雑誌《ざつし》から目《め》を離《はな》した。而《さう》して部屋《へや》を見廻《みまは》した。 玄関寄《げんくわんより》の方に、女中が干揚《ひあが》つた襁褓《むつき》を目の前に山ほど積んで、其うち二三|枚《まい》を丸《まる》い膝のうへで畳みかけたまゝ、コクリ/\と居睡《ゐねむり》をやつてゐる。暮《くれ》の二十八九|日頃《にちごろ》から、過度《くわど》に働《はたら》きづめなので、身節《みふし》がヘト/\に為つてゐるのであらう。此《こ》の女には春も来ないのである。女中の少し上手《かみて》の方に、婦人雑誌を開いて、俯伏《うつふし》になつてゐるのは、静枝《しづえ》と云《い》ふ細君の遠縁の娘である。リボンだけは、水色《みづいろ》の好いのを著けて、体に手織《ており》かと思ふ太織《ふとおり》の黄縞《きじま》の晴着に、銘仙《めいせん》の絣《かすり》の羽織を着てゐる。骨の繊細《かぼそ》い、血色の優れない女である。明けて二十二になつたのであるが、誰の目にも十八九としか見えない。 細君《さいくん》の従弟《いとこ》の嫁にと云つて、去年の秋頃、従弟の父親が、田舎から連れて来たのだが、母親《はゝおや》と気風《きふう》が合はず、従弟とも気心が合はぬと云ふので、先《ま》づ田舎へ帰すことにして、暮に父親が宮井の宅に預けて行つたのである。 宮井には、まだ此の女の心持が能く呑込めなかつた。初めて東京へ出た時は、無口《むくち》な柔順《おとな》しい女とばかり思つたが、従弟の宅で二三ヶ|月《げつ》揉《も》まれてから、多少《いくらか》其の気質が角《つの》を見せて来た。従弟の母親の詞《ことば》では、槓秤《てこ》でも動かぬ剛情《がうじやう》ものだと云ふのである。それで、細君の従弟は唯プリ/\怒つてゐる。此の女が嫌かと云ふと、爾《さう》でもない。喧嘩《けんくわ》して女が宮井の宅《うち》へ逃げて来ると、真蒼になつて、後《あと》を追かけて来るやうなことも度々であつた。而して、女の顔を見ると、「莫迦!此奴《こいつ》の莫迦にも呆《あき》れた」と罵る。 従弟は銀行で二十円ばかり貰《もら》つてゐた。罵られると、女は厭な顔をして、隅の方へ行つて了《しま》ふ。それかと謂《い》つて、「あの宅は厭《いや》ですから……。」と進んで、自分から暇《ひま》を貰ふやうな気振《きぶり》も見えなかつた。 「春にでもなつたら、田舎へ手紙をやつて、引取《ひきとり》に寄越《よこ》さすことにしやう。」 従弟の宅の老人は、爾《さ》う言つてゐたか、本人は田舎へ帰《かへ》されるのを、針の山へでも逐遣《おひや》られるやうに厭がつた。 「静枝さんは、少しばかり東京を見たので、あんな従弟の宅なそは、厭《いや》になつて了《しま》つたんでせう。お喜代《きよ》(女中の名)と外へ出《で》ると、随分妙なことを言ふさうですよ。東京には好い男か沢山ゐるの、角帽が一番|所好《すき》だの何のつて……男嫌かと思つたら、何《どう》してなか/\豪《えら》いことを言ひますと……縁日なぞで、好い男でも見ると、一町でも二町でも、尾《つ》いて行くつて云ひますよ。其でなか/\目が高い処へついてゐるんですと。」 宮井はお芳から、恁云《かうい》ふ噂《うはさ》を聞いたことすらあつた。 それでも、暮の二十六日に、従弟に散々《さんざ》打れて、其揚句|暇《ひま》を出されて、荷物と一緒に、老人に連れられて、宮井の宅へ来た時には、目《め》を泣脹らして、面目《めんもく》ないのか、それとも可惜《くやし》かつたのか、左《と》に右《かく》涙声《なみだごゑ》で、 「御心配かけて、済《す》みません。」とお芳の前に突伏《つゝぷ》した。髪も乱れ、顔色も真蒼で、哀《あは》れなさまであつた。 春になつても、まだ田舎から何の沙汰もない。老人も、自分の一了簡で、貰つて来たので、オイソレと言つて、離縁沙汰の手紙も出《だ》しかねてゐるのであらう。宮井夫婦も、急いで帰して了《レま》ふ気もなかつた。 三ヶ日は、白粉《おしろい》も塗つて、外で羽子《はご》など突《つ》いてゐた。絵葉書を、町《まち》から買つて来て、田舎の母や兄や、友達のところへ、何事もなささうな年始状を書いて送りなどしたのも見受けた。 宮井は、莨を喫《ふか》しなから、静枝の様子を見るともなし見てゐた。髪に油をつけて、丸髷にでも結つたらば……と従弟の母親が言つてみても、如何《どう》しても肯《き》かなかつたと云ふ話《はなし》を想出した。成程《なるほど》バサ/\した髪である。其の光沢のない黒い髪を、大きな束髪に結《ゆ》つて、瑠璃色のリボンを直《ぴた》りと挿《さ》してゐる。一生|此《これ》で通すと主張《いひは》つて、リボンの色すら変《か》へるのを嫌《きら》ふのであつた。如何云《どうい》ふ訳《わけ》でか、水色は高尚な色だと、独で然う決めてゐた。 「此の女の独身主義と、些《ちよつ》と似通つてゐる!」と宮井は思つた。 「静枝さんは、相変らず独身主義かね。」 宮井は軽く、揶揄《からか》ふやうな口《くち》を利《き》いた。 静枝は、「え。」と云つて、私《そつ》と赤い顔を擡《もた》げた。 「それで、田舎から、まだ何とも言つて来ないのかね。」 「え、まだ……。」と静枝は、目眩《まぶし》さうな目容《めつき》をした。 「来ない方が好《い》いんです。私|如何《どう》しても、田舎へ帰るのは厭でございます。どんな事をしても、此方《こつち》で暮したいと思ひますの。」 此《これ》まで始終局外に傍観してゐた宮井も、多少此の女の田舎の事情を知つてゐた。田舎《ゐなか》へ帰りにくいと云《い》ふ様子《やうす》は、略《ほゞ》察せられた。郡書記をしてゐる兄が、非常に厳格だと云ふ評判も耳にしてゐる。加之《それに》、手芸の器用《きやう》な女で、裁縫《さいはう》、編物、造花なぞに、秀でた手を持つてゐる。読書も一ト通りは心得《こゝろえ》てゐる。東京で暮させてやれるものなら、暮《くら》させてやらうと云ふ考もあつた。 「私、着物や何か着たうございませんから、如何にかして、独で東京で暮したいと思ひます。昼は何処かへ勤《つと》めて、夜は人の仕事でも為て……。」女の顔には熱心の色が現はれた。伏《ふ》せてゐる目《め》のうちに、涙が浮《うか》んでゐるかとも思はれた。 「然《さ》うさね。」 「何処《どこ》ぞ、爾云《さうい》ふところはございませんでせうか。」 「しかし、なか/\骨だぜ。」 「でも堕落《だらく》さへしなければ可《い》いんでございますからね……。」と女はオド/\したやうな目《め》を挙げた。 宮井《みやゐ》は、濃い煙を噴出しながら、考へておかう。と優《やさ》しく頷いた。 少時《しばらく》すると、お芳《よし》が子供《こども》を寝《ね》かしつけて、奥から出て来た。寝汚《いぎたな》く仮寝《うたゝね》をしてゐたと見えて、髪の紊毛《ほつれげ》が直《ぴつた》り頬に喰着《くつつ》き、頬は紅くなつて、襟《えり》や、裾なぞもキチンとして居ない。睡《ねむ》さうな目にも張がなかつた。 お芳《よし》は、「ア、満《つま》らない!」と云ふやうな顔《かほ》をして、叭《あくび》を生噛《なまかみ》にしながら、気懈《けだる》さうに火鉢の前へ来《き》て坐つた。 温茶《ぬるちや》を湯呑に汲んで、三口ばかり飲むと、少し耳を引立《ひつた》てるやうにして、何処《どこ》とはなし目を見据えた。 「何て世間が静かなんでせう。家《うち》ばかり関寂《ひつそり》してるのかと思つたら、何処でも然《さう》なんですか知ら。」 誰も返辞をする者がなかつた。 「ア、今日はもう四日ですね。私、春になつてから、まだ表《おもて》の土《つち》を踏んで見ませんよ。」と呟くやうに言つた。 来る春も来る春も、何の面白いこともなくて、もう二十八に為つた。着物一つ着飾つた覚もなくて、女の盛ももう過ぎて了《しま》ふのか、と云ふやうな遣瀬《やるせ》ない思が、顔色に現はれてゐた。 「真実《ほんとう》でございますね。」と静枝《しづえ》が淋しい笑方をして、 「お正月なんて、満《つま》らないもんでございますね。」と附加《つけくわ》へた。 お芳は黙つてゐた。 「でも東京はまだ好《よ》うございますよ。田舎と来たら、雪ばかり降つて、それこそ真実《ほんとう》に為様《しやう》がございませんよ。」 寝るには未だ早いし、カルタでも取らうかと云ふ発議《はつぎ》が、宮井の口から出たが、人数が少くて興味が薄からうと云ふので、幾年ぶりかで花を引かうと云ふことになつた。 お芳は、押入の奥の我楽倶多《がらくた》のなかゝら、黴の生へた花札を引張出して来た。まだ上の子供が産れぬ時分、お芳が今の静枝の年頃のをりに時々遊んだことのある札である。 お芳は血の気の薄いやうな手で、札を蒲団の上へ打《ぶち》まけた。中には折目《をれめ》の入つたのもある。泥の出てゐるのも二三枚見えた。 「新《しん》さんも入らつしやいな。」とお芳は札調べをしながら、玄関の次の三畳にゐる、宮井の甥に声をかけた。 「恁云《かうい》ふ事もして、女の機嫌は取つておくものだ。」と云ふやうな顔をして、宮井も興のない花札を拾《ひろ》ひあつめ、二つに纏めて切《き》りなどした。 甥は宮井の向に胡坐をくんで、これも半分は迷惑さうに、石の分配を初めた。 「静枝さんもお行《や》んなさいな。」お芳は勧めた。 「私、然云ふことは一向|解《わか》りません。」と静枝《しづえ》は、片蔭へ寄《よ》つて、読さしの雑誌を見はじめた。 花は初まつたが、札をうつ音は冴《さ》えなかつた。六ヶ|月《がつ》目の時、宮井は札を一順見ると、前へ投出《ほうりだ》して下《お》りて了《しま》つた。而して、女中に酒を持つて来さして、自分で燗をしながら、チビ/\飲《のみ》はじめた。 二年目には、少し脂《あぶら》が乗りかゝつて来た。色々な意《おもひ》がけないヤクなぞが出来て、賑やかな笑声が起つた。お芳の頬には血の気がさして、手の働も敏活になつて来た。甥は出続《でつゞけ》で、始終ニヤ/\しながら、落着いた引方をしてゐた。而して叔父の無成算な遣口《やりくち》を、クス/\笑つてゐた。 「この人はからツ下手《ぺた》ですよ。」とお芳の調子が浮々《うき/\》して来た。 「かう云ふ人に、出て来ちや邪魔をされるんで、私ア少しも引けない。自分の勝手ばかりしてゐるんですもの。」 宮井の前には、もう三つも交換《かうくわん》か入つてゐた。 誰やら水口の方の木戸口で、呼んでゐる声がする。 「オイ/\、静《しづ》のとこへ電報だ。」 皆が声を潜めた時、外の声は恁《かう》いつて呼んだ。一同は目を見合した。 静枝は起つて出て戸を開けると、叔父は水洟《みづばな》をすゝりながら上つて来た。而して古びた外套を脱いで、毛糸の衿捲を脱《はづ》すと、手炙の前に座を占めて、袂から二通の電報を取出して静枝に手渡《てわたし》した。 静枝は顫へる手頭《てさき》に電報を繰拡げて読んだ。人々の目《め》は、悉く其額に集まる。お芳は、「叔父さんといへば、真実に勝手な人だ。田舎から自分が連れて来ておいて、此の物入の多いのに、家《うち》へ打《ぶつ》つけておくなんぞは……。」と云ふ心持で、澄してゐた。 叔父は、真鍮の煙管を持つた手で、赤い鼻頭を擦りあげながら、 「一つは大病、一つは危篤――明朝一番でかへれと云ふんだからな、嘘でもあるまい。可《い》いわ、マア心配せんでも……まだ其程の事でもないから、持直さんにも限らん。――能く働く人だつたがな。」 「幾歳かね。」宮井が覚束なげに喙《くち》を容れた。 「さよさ。」と叔父は首を傾《かし》げて、「私《わし》よりも二つ下か……。」 静枝はホロ/\涙を零《こぼ》した。而して何時までも電報を瞶《みつ》めてゐた。 「静さん、そんなに心配することないわ。一日かゝれア行ける処《とこ》なんですもの。」お芳は力《ちから》をつけた。 「然《さう》さ。明朝一番で立てば、晩くも四時……。」と叔父は、もう是で先づ静枝の件も片着くと云ふ心持で、 「今から荷や何《なに》か、支度《したく》をしておいて、明朝《あした》五時に起きれば可い。一人の阿母さんだでの、帰らん訳《わけ》にも行かん。」と火箸で煙管の脂《やに》をほじくつて居《ゐ》た。 静枝は涙声で、「いゝえ。其はどうせ斯様《こん》な電報が来る位ですから、もう死んでるかも知れません……私|会《あ》ひたくもございませんけれど……会つたつて為様がないんですから……。」と帰るのが、如何にも切なささうに見えた。母親の死目《しにめ》よりか、自分の体が如何なるか、それが不安でならなかつた。 叔父は、今夜は宅へ帰つて、明朝暗いうちに迎に来て、それからステーションへ送るから、と云ふので、旅費の相談などして、其まゝ暇《いとま》を告げた。 「それぢや明朝《あした》は、私が思ひいれ早《はや》く起きませう。」と女中が言出《いひだ》した。 「ア、然うお為《し》。静さんも一緒に起きて、御飯《ごはん》だけでも温かいのを食べてね。」 静枝は手炙に俛いた限、黙つてゐた。荷作をする気振《けぶり》も見えなかつた。甥は花札を函《はこ》に収《しま》つて、自分の部屋へ引込《ひつこ》んだ。宮井もグヅ/\に寝所へ潜込んだ。 明朝《あした》の未明《ひきあけ》に、お芳が目を覚した時は、もう叔父と静枝との低い話声が、茶《ちや》の間《ま》から聞《きこ》えた。 起きて出て見ると、二人《ふたり》は今飯を済《すま》した処である。ランプの火影も、薄暗くなつてゐた。時計を見ると、まだ三十分も間《ま》がある。静枝は何時《いつ》の間にか、奇麗《きれい》に髪を取あげて、白粉までつけてゐた。晦日《みそか》の晩に、兼康から買つて来た、水色の新しいリボンも挿して居た。 叔父は煙管を筒に収めながら、「それぢや、私は其処《そこ》いらで、兎《と》も角《かく》俥《くるま》を※[#「にんべん+就」、第3水準1-14-40]《やと》つて来るとしやう。荷物を玄関へ出しておくが可い。後で送ると云つても邪魔だから、忘れ物のないやうにな。」と云つて、起ちかけた。 「私俥は入りません。荷物も持たずに行かうと思ひます。」 叔父はお芳と顔を見合した。 「如何してな。」 「如何してつてこともございませんけれど、田舎へは、まだ小父《おぢ》さんとこを出て、此方《こちら》で御厄介《ごやくかい》になつてることを言つてやりませんから……今度《こんど》出て来まして、私の体が決《きま》りましてから、小父《をぢ》さんの方からも、お手紙を出して戴《いたゞ》きます。しと静枝は頑張《がんば》つた。 二人は黙つて了《しま》つた。叔父は昨夜電報が来たとき、伜《せがれ》が、「いゝ気味だ。あんな剛情張の生意気な奴胤、早く逐返《おつかへ》して下さい。」と言つたことを想出して、当惑さうな顔を顰《しか》めた。 「それぢや、マア、田舎にゐることになつたら、送ると云ふことにして、着換だけは風呂敷《ふろしき》にでも包んで……。」 「いゝえ。何《なん》にも持たないで参《まい》ります。」 叔父は黙つて了《しま》つた。 お芳は棚から、歳暮に到来した、菓子箱を一つ見舞《みまい》として、静枝にくれた。 静枝は、化粧品など入れた田舎風《ゐなかふう》の信玄袋《しんげんぶくろ》に、傘と、其だけ提げて出た。叔父は風呂敷に包んだ菓子箱を持つて、一緒に出た。 出かけた静枝は、宮井の寝間《ねま》の閾際まで行つて、 「色々御厄介さまでした。又出て来ますをりには、何分よろしく……。」と其だけを、低声ながら熱心に言《い》つて、暇を告《つ》げた。如何しても引返して来る意《つもり》でゐる。 「然う言つても、些《ちよつ》と出ては来られまい。」と宮井は然《さ》う思ひながら、起直つて、挨拶だけ為て、蒲団を引被いて了つた。 静枝は厭々《いや/\》さうに、門を出て行つた。 外はまだ幽暗《ほのぐら》かつた、東の方が真珠色に白《しら》んだばかりで、灰色雲が、一面に空を封《とざ》してゐた。それでも木の影などは、くつきりして見える。夜明方の空気の底寒《そこさむ》いので、静枝はガチ/\顫《ふる》へながら歩いてゐた。 壱岐殿坂を降りて、砲兵工廠《はうへいこうしよう》の横手まで来ると、空はもう余程明るくなつた。ちらほら人の影も見えて、電車ももう濛端を動いてゐた。 「独で田舎へ帰るといふものは、何だか、心細いもんですね。」静枝は低声で言つた。 「でも訳《わけ》はない。乗つてしまへば、自然《ひとりで》に行つてしまふで……。」と老人は洟を啜りながら言つた。 「あとで電報を打つておくから、然したら、向《むかう》で誰ぞ迎ひに来てくれるだらう。」 ステーションには、もう大分《だいぶん》人が集《つど》ふてゐた。諏訪の氷滑にでも出かけさうな、派手な洋服に鳥打を冠つた、軽装の若い紳士連も見受けた。寒《さむ》い広い構内に、咳の声ばかり反響して、コツ/\と土間を歩く靴の音がをり/\聞えた。 静枝は隅の方の腰掛に腰を卸したまゝ、黙つて俛《うつむ》いてゐた。胸には様々の思が連に動揺してゐた。 老人が側に腰かけて、煙草を喫しはじめた時、静枝は低声で、自分が不縁になつたことは、田舎の方へは、当分秘密にしておいてくれと云ふ事を、口数《くちかず》少なに、切に頼んだ。 切符が間もなく売出されると、人衆は其方此灯から集つて来る。静枝も起かけやうとして、襟を掻合し、頭へ手を上げると、「オヤ、私……。」と慌忙《あわたゞ》しく腰をかけてゐた後先を見廻した。 「如何した。」老人は煙草入を腰に差しながら。 「私、リボンを落《おつこと》しました。」静枝はまた身の周を捜してゐる。 「リボンを……其奴ア不可《いけな》いこと為たな。」と老人も包を退《ど》けて腰掛の上下を捜した。 「なけアマア好《い》いや。」と老人は言つたが、静枝は金の指環でも亡くしたやうに、悲しがつた。幾度も/\、頭へ手をやつたり、袂の底を捜したりしてゐる。 終《しまひ》に居場所を離れて、外まで出《で》かけて、涙含《なみだぐ》んだやうな目《め》を、ステーション前の広場へ配つた。而して、ソワ/\と五六間捜しあるいた。 老人も、何だか急に気になつて来た。 「それぢや、私が其処《そこ》いらまで行つて見て来るとしやう。」と言つてノソ/\出かけた。 元来た道を、老人は三四町も捜して行《ある》いたが、何処にも見えなかつた。 「何処にも見えんやうだ。もう誰か拾つて行つたらう。何しろ時間がないで……。」 「さう!」と静枝はまだ思断れぬやうな返辞をして俛《うつむ》いた。 構内には、もう人の影も疎になつてゐる。紙の片や、莨の吸殻が其処此処に散《ちら》ばつて、四下《あたり》は俄に寂しくなつた。外では太い汽笛が鳴つた。静枝の胸はソク/\と一層波立つて来た。如何やら、もう東京へ来る縁がないやうな気もした。 石段を登る時、先《さき》が真暗のやうに見えた。 狭苦しい函《はこ》のなかへ入《はい》ると、体が連にガチ/\と戦へて、目に一杯の涙が湧いた。其まゝ窓に肱をかけて、顔を背向《そむ》けてゐた。 老人は何やら連《しきり》と、田舎へ言伝《ことづて》をしてゐるやうであつたが、それも耳へは入らなかつた。 ガタリと云ふ音が、腹の底まで響いたと思ふと、汽車はスル/\動き出した。 リボンのない寂しい頭が、何時までも窓から見えた。 「ヤ、これで先づ荷が降りた!。」と云ふやうに、老人は、急に軽い歩調《あしどり》で、石段を降りて行つた。[#地付き](明治42[#「42」は縦中横]年2月「中央公論」) 底本:「徳田秋聲全集第7巻」八木書店 1998(平成10)年7月18日初版発行 底本の親本:「中央公論」 1909(明治42)年2月 初出:「中央公論」 1909(明治42)年2月 入力:特定非営利活動法人はるかぜ
https://w.atwiki.jp/mtgflavortext/pages/8436.html
レオニンの伝承によれば、それは最初の王によって遥か空の彼方からもたらされたということだ。 Leonin folktales claim it was brought from beyond the sky by the first kha. ミラディン 【M TG Wiki】 名前
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/70.html
ここでは、貴金属交易のなるEU-カリブ海の金交易の紹介をします。 必要スキル 鋳造R13(ブースト可能) 工芸R05(艦隊共有可能) もちろん、貴金属取引は必須です^^; ≪メリット≫ 鋳造アゲにはもってこい! 砂金3→金3(大成功で4)となるので、増えた分原価が減る 砂金の取引量は同じスキルならリオの金より多いため、カテ4の消費が少ない (但し、影響度による…エロ鯖ではイスパ人必見!) ≪デメリット≫ 砂金の取り扱い港からハバナへ移動しなければならない クエの行き先はポルトベロ、サントドミンゴだが、ポルトベロだと砂金が売ってない PKの出没が多い ≪航路について≫ ①:EUを出たら、マディラ沖を南西に真直ぐ北大西洋に向かいましょう ②:横帆の船であれば、中央大西洋まで南下し、その後西へ… 急加速付き船であれば、北大西洋をそのまま直進でも可 ③:アンティル諸島が見えてきたら、砂金取り扱い港の3つのうちのどれかに 進路を…(サンファン、サントドミンゴ、ジャマイカ) ④:砂金を購入したら、ハバナへ行き工房にて金へ加工 (最初1M以上の投資が必要) ≪EUお勧め品≫ 織物:ベルベット、ダマスク織、ゴブラン織、オランダ更級、フランネル 火器:マスケット銃 酒類:ウィスキー、アクアビット、ジン、シェリー、フルーツブランデー 武具:ダマスクソード、クロスボウ その他:ガラス細工、琥珀
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/14.html
sandbox(テスト書き込み用ページ)です。ご自由にお試しください^^ テキストです。普通に文字が書けます。 大見出しです。 中見出しです。 小見出しです。 太字かな。 イタリックかな。 下線ですね。 赤字で書いてみるテスト。 リンクを張るときはこのようにします。 大航海時代オンライン公式 ↓表を作ることもできるみたいです。 列1 列2 列3 ○ △ × A B C ↓画像貼り付けのテスト imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (test001.jpg) ↓実験中だよ グリ html2プラグインエラー このプラグインを使うにはこのページの編集権限を「管理者のみ」に設定してください。 つまり セネアさんなら 可能なのか・・
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/44.html
商会イベントの履歴です^^ アイディアの参考に^^ 開催年月 イベント名称 参加人数 種別 07年6月 公式チューリップバブル共催 ? 公式イベント共催 07年8月 商会ビンゴ大会! 6人 アイディア 08年2月 商館購入1周年記念鬼ごっこ 8人 アイディア 08年4月 交易品購入イベント 12アカ 交易品購入 08年8月 公式アゾレスの亡霊 10人 公式イベント参加 08年9月 商会バトルキャンペーン 8人 公式利用 08年10月 2商会共催バトルキャンペーン 7人+大勢 公式利用 08年11月 SONIC=マル支部さん共催交易ツアー 50人 商会共催 08年11月 第2回商会内バトルキャンペーン 18人 公式利用 09年01月 2009年1月合同BC開催 ? 公式利用 09年02月 商館購入2周年 前夜祭 15人 アイディア 09年03月 商会設立2周年イベント 15人 アイディア 09年05月 商会BC2009/05 14人 公式利用 09年06月 2009年6月BC 14人 公式利用 09年09月 2009年9月BC 参加者募集中 公式利用
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/37.html
この二つの船、乗れるレベル帯がチョット違うものの、どっちにするの?? と聞かれると、とても迷う船である事は確かです。 +18%時の積載量も3しか変わらないという、全くもって困ってしまいます。 ここでは、使用してみた感想も含めて紹介できれば…と思います。 商用(調査用)大型スクーナー 価格帯:フルJB船のため40M~45Mでの売りが目立ちます。(部品を安く集めれば、少々安く出来るでしょうが…) レベル:24/45/16(以前は冒険Lv24がネックとなった船ですが、Upにより冒険経験が得やすくなった事から、レベル的なネックは解消されている感じですね。) 特徴:大型の高速船で、帆の形状がスクーナー、バーゲティン、シップの3種類から選択可能のため、航路に合った帆の改造が可能 特殊スキル(商用) :強化倉庫・工作室 特殊スキル(調査用):強化倉庫・投網(ちなみに、調査用大型スクーナーは旋回が商用と比較して+2) 向いている航路:EU内??、EU→カリブ海(北大西洋直進)、EU→ケープ、ケープ~ピンシャラ等、向かい風が避けられない航路には適していると言えます。 商用クリッパー 価格帯:船自体は本拠地で建造可能なため、強化でかかる費用が主体、大体20M弱 レベル:16/52/8(やはり、Lv50からの壁が辛いところですが、ガンバです^^) 特徴:大型の高速船で帆の形状はシップのみ、最高速は商用(調査用)大型スクーナーより速いが、向かい風には弱い 特殊スキル:操船強化・調理室 向いている航路:基本オールラウンダー(但し、向かい風の影響を受けないコース取りを) お勧め専用艦スキル?:投網 どっちがお得? 以前は最高速度キャップがあったため、向かい風でも航行可能な商用大型スクーナーに軍配が上がっていましたが、最高速度のキャップが外れたため、現在では残念ながらEU内でも商用クリッパーの方が速い事が多く、またJB船であることから価格も高いためお得感で言えば、商用クリッパーに軍配が上がると思います。 が、交易Lv45で乗れる大型高速船が魅力である事には変わりはなく、強化スキルの用途で言っても、商用(調査用)大型スクーナーも捨てがたいものです。 じゃあ、どっちなの??と思われますが… 最終的には趣味ですwww ちなみに… 2アカ限定ですが…、2人で商用クリッパーと商大スクーナーで引っ張り合うと、かなり快適な航海ができます。 EU→アジア・インド・カリブなど、2隻で交易品を満載する必要が無い場合にはとても良いかもしれません。 性能比較表 今度書きますwww
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/41.html
現在開催予定のイベント 商会設立3周年記念イベント イベント開催のルールについて イベント開催のルール 定期開催イベント 交易品購入イベント(検討中) 上納品作成イベント(検討中) 商会内バトルキャンペーン(検討中) 伝説のバルシャレース(検討中) ゲリライベント アイディア募集中!! 過去に出たアイディア ポーカー勝負 街中で釣り勝負 DOL知識○×クイズ 商会イベント履歴 過去の商会イベントの履歴です^^ 商会イベント履歴
https://w.atwiki.jp/aegepearl/pages/65.html
このページでは、船を作る時に必要となる知識を説明します。 特に、造船はかなり複雑で分かりにくいため、それが適切な金額なのかどうか等分かりにくいところもあると思いますので。 造船基本知識 新造船編(JB含む) JB強化編 専用艦スキル編(工事中) 人気のある船の原価っていくらなの?(工事中)