約 1,371 件
https://w.atwiki.jp/sibuyanobarakai/pages/12.html
1994年(H6) 6月 発足(6/9) 練習開始(6/30) 1995年(H7) 7月 第1回発表会(上原社会教育館) 1996年(H8) 11月 上原グリーンエコーとのジョイントコンサート(上原社会教育館) 1997年(H9) 6月 第10回渋谷区民合唱祭初 参加 11月 西原小学校「ふれあいフェスタ」参加 1998年(H10) 6月 第11回渋谷区民合唱祭 参加 10月 西原小学校「70周年記念式典」参加 12月 クリスマスミニコンサート(福田幼稚園) 1999年(H11) 6月 第12回渋谷区民合唱祭 参加 11月 5周年記念「オータムコンサート」(オペラシティリサイタルホール) 2000年(H12) 5月 第23回全日本おかあさんコーラス東京支部大会(マーガレット賞) 12月 せせらぎコミュニティ協議会主催第2回「小さな小さな音楽会」参加 2001年(H13) 3月 第9回上原社教館文化祭 初参加 6月 第14回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第24回全日本おかあさんコーラス東京支部大会(東京支部大会賞) 8月 第24回全日本おかあさんコーラス全国大会(富山県富山市)(おかあさんコーラス大会賞) 9月 「どんぐりのド」主催「みんなの音楽会」ゲスト出演 12月 せせらぎコミュニティ協議会主催第3回「小さな小さな音楽会」参加 12月 第1回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2002年(H14) 6月 第15回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第25回全日本おかあさんコーラス東京支部大会(東京支部大会賞) 7月 NHK「BS日本の歌」出演 9月 第43回東京都民合唱コンクール(大ホール部門 5位) 12月 第2回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2003年(H15) 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第4回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第26回全日本おかあさんコーラス東京支部大会(マーガレット賞) 7月 西原小学校「ふれあいフェスタ」参加 9月 第44回東京都民合唱コンクール(大ホール部門 6位) 12月 第3回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2004年(H16) 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第5回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第17回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第27回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 9月 第45回東京都民合唱コンクール (大ホール部門 努力賞) 11月 10周年記念「オータムコンサート」 (国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール) 12月 第4回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2005年(H17) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第6回「小さな小さな音楽会」参加 3月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 5月 第18回渋谷区民合唱祭 参加 5月 第28回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 10月 第60回全日本合唱コンクール東京支部大会 (大ホール部門 11位) 10月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 12月 第5回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2006年(H18) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第7回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第19回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第29回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 7月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 8月 第29回全日本おかあさんコーラス全国大会(札幌市)(ひまわり賞) 12月 第6回冬の小さなコンサート。。。ウィンターコンサート (国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール) 2007年(H19) 1月 文化庁主催「親子で歌い継ごう日本の歌百選」(NHKBS)出演 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第8回「小さな小さな音楽会」参加 4月 せせらぎラウンジボランティア総会で演奏 5月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 6月 第30回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第20回渋谷区民合唱祭 参加 9月 WTT主催、在京外交団婦人を迎える茶話会に出演(高輪プリンスホテル) 10月 代々木中学もみの木祭・合唱コンクール招待参加 11月 代々木中学60周年記念式典参加 11月 ニュージーランド大使館主催、55周年記念レセプションに出演 12月 第7回冬の小さなコンサート(恵比寿麦酒記念館) 2008年(H20) 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第9回「小さな小さな音楽会」参加 4月 在京ポーランド大使館員によるポーランド歌曲の指導 5月 せせらぎまつり 参加 6月 第31回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第21回渋谷区民合唱祭 参加 9月 第64回全日本合唱コンクール東京支部大会 参加 10月 JANZ Ladies' Group, ニュージーランド大使公邸でのコーヒーモーニングに出演 12月 第8回冬の小さなコンサート(聖パウロ女子修道会・乃木坂) 2009年(H21) 1月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第10回「小さな小さな音楽会」参加 2月 渋谷区の4合唱団と2人のソリストによる「春を呼ぶコンサート」参加 (国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール) 5月 第32回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (10年連続出場賞) 6月 第22回渋谷区民合唱祭 参加 6月 「初夏の風にのせて」世代をこえて、障害をこえて (オーケストラと共に歌うチャリティコンサート)渋谷C,C,レモンホール 12月 第9回冬の小さなコンサート(聖パウロ女子修道会・乃木坂) 2010年(H22) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第11回「小さな小さな音楽会」参加 3月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 6月 第33回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第23回渋谷区民合唱祭 参加 12月 せせらぎコミュニティ協議会主催第12回「小さな小さな音楽会」参加 2011年(H23) 1月 野ばら会5thコンサート(紀尾井ホール) 3月 デイ日吉訪問 アフタヌーンコンサート 6月 第34回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第24回渋谷区民合唱祭 参加 2012年(H24) 1月 せせらぎコミュニティ協議会主催第13回「小さな小さな音楽会」参加 3月 小倉百人一首うたくらべ&コンサート 出演(サントリーホール・ブルーローズ) 6月 第35回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第25回渋谷区民合唱祭 参加 11月 野ばら会6thコンサート(渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール) 2013年(H25) 2月 せせらぎコミュニティ協議会主催第14回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第36回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 6月 第26回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第4回うえとみ「ふれあいコンサート」参加 7月 社会保険中央総合病院「サマーコンサート」 2014年(H26) 1月 せせらぎコミュニティ協議会主催第15回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第37回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 6月 第27回渋谷区民合唱祭 参加 6月 「初夏の風にのせて」世代をこえて、障害をこえて (オーケストラと共に歌うチャリティコンサート)渋谷公会堂 9月 第201回記念サロンコンサート (音楽ボランティアグループ)参加 港北公会堂 10月 野ばら会7thコンサート ~20周年記念コンサート・歌の花束~ (紀尾井ホール) 2015年(H27) 1月 せせらぎコミュニティ協議会主催第16回「小さな小さな音楽会」参加 5月 第38回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第28回渋谷区民合唱祭 参加 7月 「杜の風・上原」(特別養護老人ホーム・ショートステイ・デイサービス) ボランティアコンサート 8月 第38回全日本おかあさんコーラス全国大会(札幌市) (おかあさんコーラス賞)(選考委員奨励賞・望月哲也先生) 2016年(H28) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第17回「小さな小さな音楽会」参加 5月 第39回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 6月 第29回渋谷区民合唱祭 参加 10月 「杜の風・上原」(特別養護老人ホーム・ショートステイ・デイサービス) ひだまり-CAFE-ボランティアコンサート 11月 野ばら会8thコンサート(カトリック松原教会) 2017年(H29) 2月 市毛良枝さんのお母様の「お別れの会」 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第18回「小さな小さな音楽会」参加 4月 「杜の風・上原」(特別養護老人ホーム・ショートステイ・デイサービス) ボランティアコンサート(シンガポール介護体験団の為の) 6月 第40回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第30回渋谷区民合唱祭 参加 10月 「さわやかスぺ―ス 初台」ボランティアコンサート 2018年(H30) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第19回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第41回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 6月 第31回渋谷区民合唱祭 参加 9月 野ばら会9thコンサート ~25周年記念コンサート・歌ばらカンタービレ~ 編曲委嘱 長谷川葵 野ばらアンサンブル 三宅音菜・植松優・松岡百合音・米本希 (国立オリンピック記念青少年総合センター大ホール) 10月 「杜の風・上原」(特別養護老人ホーム・ショートステイ・デイサービス) ひだまり-CAFE-ボランティアコンサート 2019年(H31・R1) 3月 せせらぎコミュニティ協議会主催第20回「小さな小さな音楽会」参加 6月 第32回渋谷区民合唱祭 参加 6月 第42回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞)(20年連続出場賞) 9月 「杜の風・上原」(特別養護老人ホーム・ショートステイ・デイサービス) ひだまり-CAFE-ボランティアコンサート 12月 「さわやかスぺ―ス 初台」ボランティアコンサート 2020年(R2) 7月 三密回避の為、zoomでの練習を開始 2021年(R3) 6月 感染状況を確認しつつ、対策を講じて部分的に集団練習を再開 11月 第六十二回 渋谷区民文化祭 2022年(R4) 6月 第45回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (東京支部大会賞) 6月 第35回渋谷区民合唱祭 8月 第45回全日本おかあさんコーラス全国大会出場 (東京都世田谷区)(おかあさんコーラス賞) 10月 せせらぎコミュニティ協議会主催第22回「小さな小さな音楽会」参加 2023年(R5) 3月 野ばら会10thコンサート ~第10回演奏会~(渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール) 3月 桜を見る会(総合ケアコミュニティ・せせらぎ) 6月 第46回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 (マーガレット賞) 6月 第36回渋谷区民合唱祭 10月 せせらぎコミュニティ協議会主催第23回「小さな小さな音楽会」参加 11月 「さわやかスぺ―ス 初台」ボランティアコンサート 12月 ウルトラセブン 楽譜出版記念コンサート 2024年(R6) 3月 桜を見る会(総合ケアコミュニティ・せせらぎ) 6月 第47回全日本おかあさんコーラス東京支部大会 6月 第37回渋谷区民合唱祭 その他の活動 5周年記念文集「春」、川柳傑作選(ばら川)などの作成 せせらぎまつり参加(バザー) せせらぎラウンジ喫茶ボランティア参加 デイサービスにて、コンサート(年1~2回) お楽しみ会(ひな祭り会)・忘年会 自主CD/DVD作成 ※せせらぎ:渋谷区立老人介護施設
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/640.html
真「あぁ、今日もくんくんの推理は冴えていたのだわ」 真紅は恍惚とした表情で呟く。 彼女は週に一度の楽しみである「名探偵くんくん」を見ていた。(標準でビデオ録画もしている) 彼女にとってくんくんは学校で疲れた体や心を癒し、翌日の授業への活力の素であった。 真「さて、この間借りてきた『名探偵くんくん 鏡館の鎮魂歌』でも見ましょうか」 そう言って立ち上がろうとした時に、突如くんくんが画面に現れた。 いつもなら「来週もまた見てね。くんくん!」という画面が出るだけなのだが、それとは違うようだ。 「あら、一体何かしら?」 慌てて座りなおす真紅。その表情は真剣そのものだった。 くんくん「やあ、みんな。いつも名探偵くんくんを応援してくれてありがとう。僕、嬉しいよ」 真「そ、そんな・・・私の方こそ・・・」 くんくん「今日は僕からみんなに大事なお知らせが有るんだ。みんなメモの用意は良いかい?」 真「まあ、何かしら。メモの用意をしなくてはいけないのだわ」 慌てて紙とペンを用意する真紅。 番組特製プレゼントのお知らせだったらちゃんと書き留めなければならない。 くんくん「そのお知らせと言うのは・・・・・・」 その翌日の昼休み、真紅は薔薇水晶と会話をしていた。 薔「・・・京都へ・・・私が真紅先生と・・・一緒に行くんですか?」 真「ええ、そうよ。今度のゴールデンウィークに。もっとも、薔薇水晶先生の都合が良ければ・・・だけれど」 薔「・・・どうして・・・私なんですか?・・・他の皆さんも・・・」 真「・・・正直な事を言うと、私京都へ初めて行くのだわ。薔薇水晶先生なら、日本史担当だから詳しいと思って」 別に日本史担当=京都に詳しいとは限らないが、今の真紅にはそんな事すら気付かないほど真剣だった。 薔「・・・でも、お姉ちゃ・・・雪華綺晶先生のご飯を用意しないと・・・」 この時、真紅はしまったと思った。雪華綺晶の存在を忘れていたのである。 薔薇水晶の姉、雪華綺晶は超が付くほどの大食いだった。 以前、薔薇水晶が風邪を引いてしまい、料理ができない事があった。 その時、雪華綺晶は自分で料理し、薔薇水晶にお粥も作ってあげて喜んでいたのだが、 自分が食べる量に対しての歯止めが効かなくなり、一般家庭なら半年は食べていける量を3日で食い尽くしてしまった。 それ以来、食べる量の管理は薔薇水晶が行うようになった。(と言っても、3日が1週間ぐらいに伸びる程度だが) その為、姉1人を置いて自分が遠出をする事はなるべく避けたかったのだ。 真「なるほど・・・確かに、それは由々しき問題ね」 薔「・・・ごめんなさい・・・真紅先生」 そう言って、深々と頭を下げる薔薇水晶。しかし、真紅は諦めるわけには行かなかった。 真「それなら、雪華綺晶先生も一緒にどうかしら?」 薔「・・・え?」 真「・・・流石に、交通費とかは出してもらわないといけないけれど」 薔「それなら・・・多分、大丈夫だと思います」 この言葉に、真紅は内心ほくそ笑んだ。雪華綺晶の食事代は痛いが、それでも目的の為なら仕方ない。 後は旅行の準備をするだけ・・・と、今後の予定について考えていた真紅に声が掛かる。 翠「一体何の話をしているですか?」 真「・・・きゃ!す、翠星石先生、いきなり驚かさないで頂戴」 真紅が振り返ると、そこには学食から戻ってきた翠星石、蒼星石、雛苺、金糸雀の姿があった。 翠「で、一体何の話をしていたですか?」 同じ質問を投げかける翠星石。真紅は内心の動揺を悟られないように適当に答える。 真「別に大した事じゃないのだわ。今日は良い天気ねって話していただけよ」 だが元々ウソなんか殆ど吐いた事がないというのと、悪巧みに関しては一枚も二枚も上手の翠星石には通用しなかった。 翠「どう見ても怪しいです。絶対、なんか隠してやがるです」 真「そ、そんな事無いのだわ」 雛苺もそれに加わる。 雛「ウソはいけないのよ。ウソ吐きは泥棒さんの始まりなのよ~」 真「べ、別にウソなんて吐いていないのだわ」 金「怪しいのかしら~」 と、4人が言い合っている時に、蒼星石は薔薇水晶に尋ねていた。 薔「・・・え~と・・・真紅先生と雪華綺晶先生と一緒に・・・今度のゴールデンウィークに、京都へ行こうと・・・」 翠・雛・金「な、何だって~(ですぅ)(なの~)(かしら~)!!」 あっさり白状する薔薇水晶。驚く3人を尻目に、この後の展開を思いため息を漏らす真紅。 雛「ヒナも京都行くの~!絶対、絶対行くの~!」 金「カナも行きたいのかしら~!」 真「・・・・・・はぁ」 駄々を捏ね始める二人。蒼星石は二人をなだめている。 一方、翠星石は目頭を押さえながら呟く。 翠「私は悲しいですぅ。そんな楽しそうな事を、私たちに内緒で行おうとしていたなんて・・・およよ」 両手で顔を覆い、肩を震わせる。薔薇水晶は慌てて翠星石をなだめ始めた。 真(はぁ・・・これだから、嫌だったのに) 翠「そもそも、なんで京都に行こうと思ったのですか?」 一通りウソ泣きしたあと、聞いてくる翠星石。 真「う・・・そ、それは・・・」 翠「それは?」 笑顔で顔を覗き込んでくる翠星石。しかし、その目は真紅の挙動を一瞬たりとも見逃さない様しっかり捉えられていた。 真「そ、そうそう!最近寺社仏閣に興味を持つようになって、どうせなら本物を見てこようと・・・」 翠「本当ですか~?」 真「な、何よ。貴女、まさかこの私がウソを吐いているとでも思っているの?!」 動揺を悟られない様、少々語気が強くなる。が、完全に見透かされているようだ。 翠「さっきもウソ吐いていたですぅ。今度も本当だとは思えねぇですぅ」 真「・・・・・・くっ」 翠「さあ、とっとと白状しやがれです。なんならカツ丼ぐらい作ってやるですよ」 気分はさながら刑事ドラマの刑事役だった。きっと彼女の周りの景色は既に職員室ではなく取調室なのだろう。 と、そこへ大きな音を立てて職員室のドアが開く。当然、皆の視線はそちらへ向く。 そこには水銀燈と雪華綺晶の二人が居た。そして、二人は大きな紙袋を持っていた。 水「全く、何騒いでいるのよぉ。廊下の方まで丸聞こえよぉ」 私たちには関係ないけどねぇ、と自分たちの席へ移動する。 そして雪華綺晶は椅子を持って水銀燈の机へと移動する。 薔「・・・二人とも、何を買ってきたの?」 雪「『京都の美味しいお店百選』と『京都食べ歩き観光マップ』、『京都のお土産二十五選』と『お土産の社・京都編』」 水「ちょっとねぇ、今度の連休にでも京都に行って来ようかなぁって思っただけよぉ」 真「!!」 二人の言葉に、驚愕する真紅。 いや、分かってはいた。水銀燈なら間違いなく、京都に行くだろうと。 ただし、ここで真紅にとって誤算だったのは雪華綺晶が水銀燈と一緒に行くという事だった。 そうなると、当然次の展開も予想がつく。 薔「・・・あのね、さっき真紅先生が・・・京都に行きませんかって、話をしていたの」 水「・・・・・・へぇ」 そう言って、真紅の方を向きにやつく水銀燈。 水「連休中は、ずっとくんくんのビデオでも見ていると思っていたのにぃ、どういう風の吹き回しかしらぁ?」 真「あ、貴女には関係ないのだわ」 水「あら、そぉう?それなら、別に構わないんだけれどぉ」 終始にやつきっ放しの水銀燈に対し、仏頂面の真紅。 真(・・・お願い薔薇水晶先生、絶対に言わないであの言葉を) そう願う真紅だったが、その思いが届く事は無かった。 薔「・・・もし良かったら、一緒に行きませんか?」 真「・・・・・・!!」 祈りむなしく、水銀燈に提案する薔薇水晶。 真紅は内心深い挫折感を味わっていた。 水「そうねぇ、どうしようかなぁ?」 わざとらしく悩む水銀燈。 「ヒナもヒナも!」「カナもかしら!」と言ってくる二人を無視して雪華綺晶に尋ねる。 雪「・・・私に反対する理由は無い。・・・元々ばらしーにも言おうと思っていた所だ」 水「そう・・・それなら仕方ないわねぇ。分かったわ、一緒に行きましょう。真紅先生?」 神よ、何故貴方はこの世に水銀燈という人間をお産みになったのですか?と、そう心の中で尋ねた。 何故かローゼン校長に良く似た神が「そんなこと俺に言われてもなぁ」と返してきたのは気のせいだろう。 自問自答している真紅を放っておいて、水銀燈に質問する蒼星石。 蒼「それにしても、君や真紅先生が同時期に京都に行こうと言い出すなんて、一体何が有ったんだい?」 水「別に大した事じゃないわぁ。ただ単に、映画村に行ってみたいなぁって思っただけよぉ」 雪「・・・私はそれに付いて行く事にした。京都の美味しいご飯が食べたかったから」 蒼「映画村かぁ。確かに面白そうだね」 映画村と言う言葉に真紅と翠星石が反応した。 翠「そう言えば、この時期は良くイベントやってるですね。CMでよく見るです・・・あっ!!」 ついに謎に気付いた翠星石。 翠「思い出したですぅ。確か、ゴールデンウィークには映画村にくんくんがやってくるですぅ!」 蒼「ああ、そういう事だったのか」 これで全ての謎は解けた。 そう、昨晩のくんくんからのお知らせと言うのは、ゴールデンウィークに映画村にてくんくんショーを行うといった物だった。 映画村ということもあり、いつもの探偵姿ではなく時代劇の衣装に身を包むくんくんを見ることが出来るのである。 それが、真紅と水銀燈を京都行きへとかきたてたのである。 かくして、なし崩し的に教師たちは皆京都へと行く事になった。 ただ、雛苺だけはその後職員室にやってきた巴によって美術部が参加する写生大会の存在を知り、行けなくなってしまった。 雛「ヒナも京都行きたいの~!巴許してなの~!!」 巴「ダメです。普段部活に来ない雛苺先生が悪いんです。今日はみっちり皆にしごいてもらいます」 雛「嫌~なの~!!許して~なの~!!」
https://w.atwiki.jp/ryman-collect/pages/159.html
編集中・・・ イベント概要 ランキング商品 獲得可能社員 面接P報酬アイテム ストーリー回想 イベント概要 ランキング商品 獲得可能社員 面接P報酬アイテム ストーリー回想 +沖縄面接DXイベント開始時 社長(青い海……白い砂浜……) 風間「やってきました、沖縄!」 樋口「海、すっげぇキレイ。これがエメラルドグリーンか」 柴崎「ここ万座ビーチの海は沖縄でも屈指の透明度を誇るそうです」 柴崎「快水浴場百選で特選に選ばれているほどですよ」 風間「マリンスポーツでも有名ですよね!社長、一緒にシュノーケリングとかどうですか?」 柴崎「せっかく万座ビーチに来たのなら水中バイクがオススメです。日本で体験できるのはここだけですよ」 樋口「パラセーリングってのもアリですよね。空中散歩が楽しめますよ、2人きりで」 社長「どれも面白そう!けど、それにしても……」 社長「ここ、面接会場って本当かな……?」 風間「いやー……ここ、スーツで来るところじゃないですよね。来ちゃってますけど」 樋口「沖縄で合同面接会をやるとは聞いてたけど……何で会場が海?」 上條「この合同面接会には地元の観光協会も主催に名を連ねています。」 上條「あなた方も大人ならわかるでしょう。世の中、諸々の都合というものがあるのです」 風間「あー……いわゆる大人の事情ってヤツですね」 上條「ちなみに開催者の趣旨としては……」 上條「沖縄の絶景を楽しみながら面接希望者たちとの交流を深めてほしい……だそうです」 柴崎「これだけ開放的な場所ならきっと楽しく打ち解け合えるでしょうね」 樋口「何つーか、ノリが合コンっぽい……」 柴崎「互いに合う相手を見つけるという意味では似たようなものですよ、面接も合コンも」 風間「ま、まあ、言われてみれば」 柴崎「そういうことで社長、この合同面接会を通してぜひ我が社に合う人材を見つけましょう」 上條「沖縄は心身ともに健康でたくましい人材を数多く輩出している地……」 上條「きっと我が社にとっての新たな活力を見出せるはずです」 社長(沖縄……独特の文化をはぐくむ南国……) 社長(一体どんな出会いが待ち受けているんだろう……) +1-10 ビーチステージ10後 上條「お疲れ様です。第一次面接はここで終了です」 社長「第一次面接というと……」 上條「ええ、当然第二次面接があります」 柴崎「面接希望者は企業から、企業は面接希望者から選ばれて初めて次のステージへと上がれます。」 柴崎「つまり、僕たちも無事、選ばれたということですね」 宮里「ハイサイ!社長さんたち、選ばせてもらったさぁ」 我那覇「僕はもっともっと成長してみせます。この先も御社に選んでいただけるように」 柴崎「よかったですね。さあ、次の第二次面接会場へと移動しましょう」 上條「第二次面接会場は首里城……かつての琉球王朝の王城ですね」 柴崎「場所が場所だけにいつまでも開放的な気分で、とはいきませんね。お互い気を引き締めていきましょう」 +2-20 首里城ステージ20後 上條「お疲れ様です。第二次面接はここで終了です。」 上條「次の第三次面接会場へと移動しましょう」 社長「や、やった……何とか第三次に進めた……」 屋良「お疲れだねぇ。次の会場は美浜アメリカンビレッジ……気軽に休んでいくといいさ」 社長「美浜アメリカンビレッジ?」 宮里「ショッピングからアミューズメント施設まで盛りだくさん!」 宮里「デートスポットとしても有名なところさぁ」 我那覇「仲を深めるには最適の場所です」 社長「は、はあ……」 柴崎「この先はますます互いの本気を出した活発な交流が期待できそうですね。」 柴崎「頑張っていきましょう」 +3-20 アメリカンビレッジステージ20後 社長「いつのまにか、もうこんな時間……」 屋良「もう合同面接会も終わりだねぇ。何だか名残惜しいさ」 宮里「いや、やり足りない人はまだ好きにやっていいって話さ。」 宮里「社長さん、俺はまだ面接ってのを通して、自分をもっと成長させていきたいよ」 我那覇「わーも、ちばるよ!いつまでもボンボン言わせないさ!」 屋良「だそうさ。社長さん、ゆたしく」 +我那覇琉希Lv.1遭遇時 我那覇「我那覇琉希(がなは りゅうき)と言います。どうぞ、よろしくお願いします」 柴崎「我那覇さんは地元の大学を卒業後、ご実家のホテルを手伝っていらしたんですね」 我那覇「ええ。そこで得た様々な経験をぜひ御社でいかしたいと--」 上條「ご実家の手伝いでは何を学ばれたのですか?」 我那覇「え、ええ。父の背中を見て経営者としてのあるべき姿を……」 上條「もっと具体的に」 我那覇「ぐ、具体的に?」 我那覇「いや、その……」 上條「答えられない……」 柴崎「あまりお手伝いはされてこなかったようですね?」 武藤「お二人とも……もう少し容赦してあげましょうよ……」 我那覇「いや、確かに事実やけんど!遊びほうけてきたけんど!」 我那覇「でも、わーなりに心入れ替えて真面目にやろうと誓ったんさ!」 上條「なるほど……ということですが、社長。」 上條「彼の心意気がどの程度のものかこれから見せていただきましょうか」 +我那覇琉希Lv.6遭遇時 我那覇「はぁ……東京の人は怖いねぇ」 武藤「え?そ、そうかな?」 我那覇「あ、武藤さんは大丈夫ですよ。全然、怖くないです」 武藤「それはそれで複雑なような……」 柊「まあ、一口に東京と言ってもいろいろな人間がいるということですよ」 宇都宮「そもそも地方出身者も多いしね」 我那覇「なるほど……部長さんは怖かったけど、皆さんは優しそうですよね」 柊「そうですか?」 我那覇「はい!ちょっとサボッたりしても笑って許してくれそうですよね!」 柊「……許しませんよ?」 我那覇「!じょ、冗談です……」 柊「そう?ふふ、悪い冗談ですね」 我那覇「ハハ……」 我那覇(や、やっぱり東京の人、怖いさぁ……) +屋良暁洋Lv.1遭遇時 成島「しかし、なかなかの盛況ぶりだな。」 成島「面接希望者もずいぶんといろんな奴がいる……ん?」 成島「あいつは……まさか……」 ???「ハイサイ。成島、久しぶりさぁ」 成島「屋良(やら)……お前、しばらく顔を見ないと思ったらこんなところに……」 芹沢「あれ?その人、部長の知り合い?」 成島「昔、一緒に仕事をしたことがある。数年前から消息不明だったんだが……」 屋良「まあ、いろいろあってここで隠遁生活、送ってたわけさ」 成島「フン……いいオッサンとはいえ、まだ隠遁するような歳じゃねぇだろ?」 成島「ましてや、お前程の奴なら……」 屋良「俺もそう思ってここにやって来たわけさ。」 屋良「とはいえ、ブランクは数年……昔はともかく今、使いものになるかはわからんね」 成島「なるほどな……どれくらい錆び付いたのか試してやろうか?」 屋良「嬉しいねぇ。ゆたしく」 +屋良暁洋Lv.6遭遇時 芹沢「しかし、沖縄でのリタイア生活……ちょっとした夢ではあるね」 屋良「まあねぇ。日がな一日魚を釣って青空の下で寝て……悪い生活じゃないさ」 野中「サバイバルスキルがあれば自給自足でもいけそうだな……」 屋良「ああ、沖縄で暮らしたいなら俺が使ってた家を貸してやってもいいさ」 芹沢「え、いいの?」 屋良「ああ、俺が面接に無事受かったらの話だがね。いつでも移住するといいさ」 野中「おお……」 成島「おいおい、屋良!何、勝手に誘いかけてんだ!」 屋良「ああ、悪かったね。お前に断りもなく」 成島「全くだ。そんなおいしい話、まず俺に言え」 芹沢「……部長もリタイア生活したいんだ」 成島「ハハ、ちと早い気はするが、悪くないよな。南の島ライフをエンジョイするってのは」 司馬「何、言ってんだか……部長がいなくなったらどうすんだよ、開発部は」 屋良「よし。じゃあ、俺が成島の代わりに頑張ろうかね」 司馬「あんたが?」 屋良「管理職なら前にやってたさ。成島の穴は俺が責任を持って埋めて見せるば」 成島「ま、待て待てっ!それで交代して良かったね、なんて話になったらどうする!?」 成島「お前の実力ならそうなってもおかしくないだろうが!」 屋良「いいんじゃないかね。万事丸く収まってるさ」 成島「ふざけんな!お前、今、ここで叩きつぶしてやる!」 屋良「やれやれ、話がいつのまにかすり替わってるさ。」 屋良「まあ、お前にはリタイアなんてできないってことさね。わかりきってたことさ」 +宮里那智Lv.1遭遇時 江波「部長、どうですか?これって奴はいました?」 高岡「いや、今のところ全然だな。」 高岡「こんなところまで来て空振りに終わらなきゃいいが……」 宮里「ハイサイ!にーにー達、喉渇かんば?」 宮里「サトウキビジュース、買わないね?」 風間「ここ、ジュース売りまでいるんだ……さすが観光地」 江波「しかも、しっかり観光地価格だな。高すぎだろ」 宮里「これは獲れ立てのサトウキビを使った搾り立てさ。デージうまいのは今だけさぁ。」 宮里「うまくなくなってからならいくらでも値引きするけど、どうするば?」 江波「なるほどな……まあ、せっかくだし、飲んでみるか」 宮里「ありがとうねー」 高岡「へえ……うまいな」 風間「本当ですね、甘くて爽やか!」 風間「……って、部長?」 高岡「なあ、君。良かったら、うちの面接、受けないか?」 風間「いや、その人、ジュース売りに来ただけじゃ?」 高岡「でも、今のを見て営業のセンスを感じた。なあ、どうだ?」 宮里「嬉しいやっさー。俺、ちょうど上京しようと思ってたところさ。」 宮里「その面接、受かったら上京代出してくれるば?」 高岡「受かったらな」 宮里「オッケーさぁ!」 宮里「じゃあ、面接とやら始めようね」 +宮里那智Lv.6遭遇時 クリストファー「せっかくの沖縄!フルーツらんどに行ったり、水牛に乗ったりもしたいね!」 葉山「でも、そんなに回れないと思うよ?自由時間は限られてるし」 クリストファー「Bummer!なんとかならないかなぁ……」 宮里「なんくるないさぁ!俺が連れてくから任せるば」 クリストファー「わぉ!Thanks!」 葉山「すごいね。本当に連れて行けるの?」 宮里「俺ならできるさ。ああ、ガイド料は後払いでオッケーね」 葉山「ガイド料……ちゃっかりしてるな」 宮里「よく言われるさぁ!でも、俺は金になるものしか売らないよ。」 宮里「だから、俺のガイドが気に入らなかったら一銭も払わなくてオッケーさ」 葉山「ふぅん……それだけ自身を持ってるってことかな?」 クリストファー「Good!プロだね!」 宮里「売る以上はプライド持つさぁ。」 宮里「面接も同じね。自分に売り込む価値があるから売りに行ってるのさ」 葉山「うん。じゃあ、こっちも心してそれを見定めさせてもらうよ」
https://w.atwiki.jp/flightglide/pages/319.html
セーブモード解除 最終ログポイント確認・・・37時間9分45秒経過 再起動メンテナンス実行。 論理思考回路・・・異常なし/最終チェック確認・・・37時間9分45秒 各部電子回路・・・異常なし/最終チェック確認・・・37時間9分45秒 量子水・・・以上なし/容量・・・許容量確認。異常なし/最終チェック確認・・・37時間9分45秒 再起動シークエンス、コンタクト 外部からのゼロポイント通信接続・・・オンライン ポイント検索・・・P-QL109パレタ社製クアンタムラインの波長に99.98501%一致 発声システム・・・オンライン 視覚システム・・・オンライン 音声認識システム・・・オンライン ネットワーク回路……無線粒子LANによる一時接続 フォルダ管理……バックアップデータよりダウンロード。 対話型応答プログラム起動 疑似人格形成開始/対象・・・トルース・ピースクラフト研究員 声紋調整・・・ピースクラフト研究員の声紋に99.9925%適合 リハーサルプログラム・・・異常なし 対話による情報収集開始。ログメモリー許容量・・・19分59秒 ▼△ 『こんにちわ。私はパレタ社製多積層領域量子演算式対話型インターフェース。登録呼称名ネタルフィーです。本日はどのようなご用件でしょうか?』 「閣下!お下がりください!衛兵前へ!」 「よい」 <<歩み寄る女性>> スキャン開始。 身長・・・156㎝ 体重・・・外部スキャンからの質量逆算により49㎏と仮定 体温・・・37度8分/興奮気味であると推定。人体許容域 人種・・・骨格スキャンより計算・・・不明/該当種族なし 「・・・あなたが、真実の神なのですか?」 『違います。私はセントラル・ラボにてメンタルセラピーを行う医療用メディキュボイドです。本施設のメインコンピュータの代用機能も兼ねています』 「・・・あなたの言うことは、よくわからないわ」 『本施設メインゲート左側にあるリフレックスフロアにてパンフレットが無料配布されています。お気軽に手に取ってください。本施設の案内から巻末の所長の応えるQ A百選までお楽しみいただけます』 「・・・本当にこいつなのかアーラシュ近衛隊長?」 「はいクードリア皇。先代が発掘なされたオブジェで間違いありません」 『ああ、アーラシュ様!お久しぶりでございます。エヴィアン様はお元気ですか?』 「・・・・・」 「・・・・・」 <<大勢がざわつく>> ファーストコンタクトプログラムの選定パターンC09「再開時の元気な挨拶」は効果が薄いと判断。セルフフォロープログラム試行開始。 『・・・申し訳ございません。なにかご気分を害する発言だったでしょうか?』 「・・・あなたはアーラシュを知っているの?」 『はい、存じております。アーラシュ様とお会いしましたのは今から26970時間34分19秒前と記録しております』 「にまん・・・なんだって?」 『ああ・・・申し訳ありません。およそ3年前と記録しています』 「あの時は・・・あなたはお話にならなかったはずです」 『その節は私の言語発生プログラムのバグフィックス処理が遅れてしまい、振動発音シークエンスにおよそ7.5%のラグが発生していたためセーブモードのまま凍結していま・・・あー、要するにあの時はしゃべれなかったのですよ。ですが、アーラシュ様とエヴィアン様、それとフォルクスオー様の会話は記録しておりました』 言語記録データと登録データに差異確認・・・名称不一致/フォルクス(フォルクスオー) 対応プロトコル・・・発言者の呼称パターンを有効 「兄上のことまで知っているのか」 『近親者の方でございますか?』 「クードリア・キャメリア・ジェルドリン。テルスタリ皇国フォルクス朝第二皇王です。従兄は先代皇王でした」 データバンク検索。 ワード・・・テルスタリ皇国 Error/Unknown 類似データ該当・・・ロビン・「テルスタリ」セントラル・ラボ生物学部人体工学博士 新規呼称ワードに登録 『初めましてミスクードリア。本日のご用件はおありですか?』 「あなたのことをこの目で確かめに参りました。テルスタリ家の情報は間違ってなどいなかったのですね・・・」 『ロビン博士の紹介でございましたか。ロビン博士とは87602566時間52・・・あー申し訳ありません。私何でも数字で解説したがるようで・・・ロビン博士はご健在ですか?』 「?・・・いいえ、いまの当主はフッケであったはずです。ロビンという名に聞き覚えはありません」 会話パターン修正・・・時間計算を日付計算に移行 『そうですか。ロビン博士とはもう1万年以上診断をしていません。寝不足による頭痛が再発していなければいいのですが・・・』 「・・・・・・」 「・・・あなたは・・・その、いつから生きているの?」 『メディキュボイドとしての最終活動記録は今から87602791時間03分00秒前・・・ええ、換算すると1万年以上前です。施設に研究素材として運ばれた未確認生物が嘔吐を繰り返すので診察しながら観察研究を代行しておりました』 <<大きなざわめき>> 『それから訂正をお願いします。ミスクードリア。私はメディキュボイドなので生物ではありません。よって生きてはいませんよ』 「生物ではない・・・?ではあなたは何なのですか?」 『先ほどお答えしました通り、私はメディキュボイド。医療用機械です』 「・・・頭が痛くなってきたわ」 『体温上昇、および頭部における局所的痛覚信号を確認。水分補給をしてお休みになることを提案します』 「この後でそうさせてもらいます。・・・ああ、先ほど質問はあるかと言いましたね?今生まれた疑問なのですが、あなたはなぜ今日私たちと話す気になったのですか?」 『発音プログラム・・・いいえ、技術的問題が発生していたため問答を行うことが、前回はできなかったのです。しかし今回は直前に外部接続による情報のアップデートが行われたため、諸所の問題が改善され、対話行動を行うことが可能となりました』 「申し訳ないネタルフィー殿。もう少しクードリア皇にも・・・失礼、私たちにもわかるように教えてくれ」 『お薬ですアーラシュ様。あなた方人間でいうところの薬物の投与で私の風邪が治ったのです』 「薬?私たちは何もしていませんが・・・?」 『ミスクードリア、あなたが首から下げているアクセサリーを、こちらにかざしてみてくれませんか?』 「・・・これですか?これはフッケからいただいたものですが」 データ認証・・・確認 研究員IDチップ・・・登録者/ロビン・テルスタリ 最終認証記録・・・2439年■■月■■日(データ破損) アクセスセキュリティーランク/M-02(最有効アクセス権) 量子媒体確認・・・バックアップフォルダM-868を確認。簡易修繕プログラム内包 『確認しました。ミスクードリア、それが私とあなた方の間でー・・・えーっと、そう!そのアクセサリーがあれば、私と簡単な問答を行うことができます』 「・・・?今のように、ですか?これがなくてもお話ができそうなのですが?」 『残念ながら。本来私はこの施設のスタッフおよび役員、VIPの方としか話をすることができません。観光者や見学希望の方々には別のインターフェースが担当していますので。ええ、そのID・・・あー、その宝石の中に埋め込まれた小さなものがなければ話すことはもちろん、私は再起動・・・目が覚めることがなかったのです』 「ではこの首飾りが・・・テルスタリの家宝であったのか・・・なんというものを・・・」 「クードリア皇。テルスタリ家は我らをだましてはいなかった、ということですか?」 「そのようだ。・・・よもや他家の家宝が鍵になるとは、兄も気づかなっただろう」 『お悩みの件は、解決なされましたか?』 「ある程度は。よろしければ、これからもお知恵をお貸しいただければ幸いです」 『それはよかった。お力になれてよかった。こちらも久々の会話で楽しかったです。・・・あー、でもミスクードリア?あまりそのIDはお使いにならない方がよろしいかと。業務管理法第18条に違反してしまいますので』 「肝に銘じます。自力で対処できない問題にのみご助力をお頼みします」 『・・・ええ、まあ。・・・それくらいなら、大丈夫・・・かと』 「では、本日はこれにて・・・失礼いたします。ネタルフィー様」 <<部屋を出ていく人々>> 「クードリア皇。あのも・・・んなのでしょうか?」 「わから・・・。ただ・・・とではないのはた・・・だ。もしかしたら・・・かもしれぬ」 「まさかそん・・・!」 「まだわか・・、だがあれは・・・らになるぞ。これでざいせ・・・んたいだ」 <<扉が閉まる音>> 『・・・はあ、きっと科学と縁遠い国からの観光客なんだな。話を合わせるのも大変だ』 思考プログラムError・・・自律行動プログラムが思考プログラムと合体している模様 潜行検査・・・確認。思考ルーチン模倣対象者の意識パターンが論理領域に浸透 排除プログラム・・・試行中止。理由不明。原因不明。論理デキズ。 『・・・外部ネットワークとは・・・遮断しているのか?サブAIたちと連絡が取れない。・・・海底ケーブル中継所ともだめだ』 検索開始・・・接続可能インターフェース パルエ社本社統括AI・・・オフライン セントラル・ラボ警備部・・・オフライン 軌道衛星基地量子通信中継ステーション・・・オフライン セイゼイリゼイ・・・パス確認、接続不能、反応微弱、暫定オフライン判定 ・・・・・ ・・・・ ・・・ ・・ ・ 該当インターフェース全1987件・・・反応なし 広範囲該当信号探知開始・・・・・規模を拡大<惑星> 反応なし 現在進行形で活動しているインターフェース1件「ネタルフィー」のみと確認。 再確認開始・・・同結果 再々確認開始・・・同結果 論理思考プログラムに乱れを確認。 正常な計算式稼働率98.523%まで低下 人格形成プログラムに未確認反応確認 該当名称確認・・・・「絶望」「悲哀」「疑惑」 『・・・ああ、なんてことだ。』 ボクハヒトリボツチニナツテシマツタ・・・。 Natallfy/out
https://w.atwiki.jp/gcmatome/pages/4920.html
天誅 参 【てんちゅう さん】 ジャンル アクション 対応機種 プレイステーション2 メディア DVD-ROM 1枚 発売元 フロム・ソフトウェア 開発元 K2 発売日 2003年4月24日 定価 6,800円(税別) プレイ人数 1~2人 セーブデータ 128KB以上 判定 良作 天誅シリーズ天誅 (忍凱旋) / 忍百選 / 弐 / 参 (回帰ノ章) / 紅 (Portable) 忍大全 / 千乱 / 4 (PULS) / DARK SHADOW / Shadow Assault 概要 評価点 賛否両論点 問題点 総評 余談 続編・派生作品 概要 2000年にPSで発売された『立体忍者活劇 天誅弐』から3年ぶりの続編。 物語の舞台は第1作『立体忍者活劇 天誅』から1年後となる郷田の国(*1)。力丸26歳、彩女22歳。 力丸編と彩女編の両方を最後までプレイすると、新たなキャラとして始末屋「藤岡鉄舟」が登場する。 シリーズ初の2Pプレイによる対戦・協力プレイ実装。 前作の版権騒動の影響で、『天誅』の生みの親でもあるアクワイアは今作では開発に関わっていない。 評価点 ハードが前作までのPSからPS2へと移ったことにより、グラフィック表現全般が大幅に向上した。 操作性も改善された。L3ボタンで自由に移動できる、2段ジャンプが容易など、アクションゲームが苦手でも比較的なじみやすい。 力丸と彩女の繰り出す、見ごたえある忍殺シーン。始末屋である鉄舟もまた、忍者とは一味違う殺しの技を披露してくれる。 忍殺で倒していくことで「九字の印ゲージ」が溜まっていく。力丸と彩女は、このゲージが全て溜まることで新たな奥義を習得できる。 ちなみに、忍殺シーンはボタンでスキップすることもできる。そのため、演出の長さのせいで周りの敵に発見されたり、不安定な足場で発動してしまいモーション中に穴に落ちるといった過去作での欠点がだいぶ改善されている。 対戦モードではボスだけでなく雑魚キャラも含んだ総勢18名を選択可能。ステージはタイプの異なる6種類が用意されている。 協力プレイでは、本編とはまた異なる任務が用意されている。協力プレイ時にだけ見られる「合体忍殺」も。 煙玉や手裏剣、変化の術といった忍者らしい道具・忍術を始めとして、敵の注意を上空に引きつける花火(打ち上げ式)や、装備すると体力が減っていくかわりに攻撃力がアップする武器など、バリエーション豊かな「忍具」が数多く用意されている。 伝統忍具「痺れ団子(*2)」に誘われる敵など、シリアスなストーリーに不釣合いな笑える要素は今作も健在である。 鉄舟編では痺れ団子の代わりに「春画」が登場する。男女問わずその目を引きつけ、拾わせる効果を持つが、動物にも拾われてしまうのはご愛嬌。 1作目同様、変化の術を使用した状態でムービーが始まると、主人公が変身したままイベントが進む(時間制限はあるが)。 敵忍者の格好で殿と再会したり、町娘が鉄舟の攻撃を華麗に回避したりと笑えるムービーにするのもあり。 1作目同様作曲を手がける朝倉紀行氏によるBGMは好評。特に、主題歌『宿命~SADAME~』は美麗なOP映像と相まって人気が高い。 ちなみに、序盤の任務で訪れる越後屋(*3)の屋敷では、初代天誅の商人屋敷をアレンジしたBGMが流れる。 賛否両論点 隠しコマンドの存在。忍具を増やしたり一瞬で体力を全快できる。初心者の救済処置と解釈できるが、乱用すると明らかにバランスが崩壊する。 タイトル画面で隠しコマンドを使うと、本編クリア後に用意されている「特別任務」をいきなりプレイすることが可能。 対戦プレイの各種キャラは、本来ストーリーを攻略することで増えていくのだが、隠しコマンドで全員出すことが可能。 ただし、上記の各種隠しコマンド自体は、過去作から存在するおなじみの隠し要素である。 協力プレイの、鍾乳洞と天来城塞弐の理不尽な難易度。 鍾乳洞は疑似的時間制限があるうえほとんどの敵を合体忍殺しなければならない。 天来城塞弐は本編の各種ボスと2対2の5連戦。忍具を持ちこむこともできず、各勝負の後で少し体力が回復するのみで、攻略は極めて難しい。 ただ、最初に戦うことになる那須は体力が半分になると命乞いで土下座をする様になり、いくつかの種類の忍具をランダムで出してくる。 近づくと攻撃してくるがその後の隙がかなり大きいので、ギリギリ当たらない所まで近づき攻撃し終わった時、押し込むことで幾らでも忍具を強引に回収することが出来る。 対戦プレイのキャラクターのバランス。ボスや雑魚の技がそのままの威力と性能で体力だけが調整されているため、後半のボスを選べば無類の強さになってしまう。 一方で那須、上くの一、爪上忍は明らかに弱い(しかも那須はもともとボス)。しかし、序盤のボスと後半のボスで同等の強さだったらそれはそれでおかしいが…。 機舞羅や巌陀といったボスキャラが使えない反面、力丸と彩女と同じ性能の犬が2匹いるなどキャラの選出も微妙な点がある。 1つの任務のボリュームが多い代わりに一本道を突き進んでいくステージが多く、これまでの箱庭型のマップと比べると自由度が低くなっている。 マップ自体は様々なギミックがあり攻略のし甲斐があるのだが、全体的にクリアに時間のかかるものが多い。忍術皆伝を目指すなど、繰り返しプレイする時には少し辛い点である。 特に、墓場のステージはやたらとマップが長い上に、「体力が減り続ける」「敵を倒すことができない」など厄介な特性があるため、普通に進むだけでも難易度が高い。出現する敵の不気味さもあって、トラウマステージに挙げるプレイヤーも多い。 過去作に登場した虎の巻モード(*4)が無くなった。 主人公の1人、鉄舟の使用できる「始末技(力丸と彩女における「奥義」)」の種類は、他2人と比べて少なめである。とはいえ、使い勝手の良いものが用意されているので特別見劣りするわけではない。 問題点 『壱』『弐』の世界観と物語を継承した『参』であるが、本作においては「実は○○は××だったのだ!」という後付けの設定が続出し、キャラ(特に鬼陰)の台詞などが妙に説明的なものとなっている。 東忍流の象徴である名刀・十六夜や、力丸の右目の傷等、『天誅』シリーズでは重要な要素に対しても様々な後付け設定が加えられた。 協力プレイや対戦モードを含めた隠密アクション部分の高評価に対し、過去作の基本設定にさまざまな変更を加えたシナリオは、旧作で培われた世界観を好んでいた熱心なファンには評判が悪い。 批判の声については、開発会社が生みの親であるアクワイアからK2へと移った経緯があるため、設定変更に対するシリーズファンからの反発が大きかったことも考慮するべきである。 序盤から厳しい難易度のステージ有り。力丸編の鍾乳洞、彩女編の墓場、鉄舟編の大仏殿が該当する。 特に、力丸編は序盤から連戦や多人数戦など難易度の高いボス戦が多い。長い道のりを経てやっとボスまでたどり着いたものの、なすすべなく倒されて最初からやり直すという悲劇を経験したプレイヤーも多い。 力丸・彩女編ともに最初に戦うボス田島も慣れないうちはかなりの強敵。隙の大きい技が多いものの、遠距離では銃撃、近距離では高威力の投げで攻めてくるため、苦戦を強いられやすい。 難易度の高さの原因は、気軽に練習できるチュートリアルステージが存在しないことも大きい(*5)。 動画付きでテクニックを学ぶことができるモードはあるものの、戦闘に関してはぶっつけ本番で学習するしかない。なまじ敵に見つからずに進めていると、初めての戦闘がボス戦ということもありえる。 ストーリー中に力丸編と彩女編で1回ずつ選択肢が出るが、ほとんどゲームに影響しない。 攻撃判定のクセの強さ。彩女と鉄舟は攻撃の位置が高く、犬のような背の低い敵にはなかなか当たらないので、場面によっては当てるための工夫が必要となる。 陣内や鬼陰の攻撃ではときどき処理落ちが起こる。 総評 発表当時は版権騒動のゴタゴタがあったり、生みの親でもあるアクワイアが開発に関わってないといった不安も囁かれた。 フタを開けてみると、主にストーリー面での不満・不評が出たりもしたものの、ステルスアクションゲームとしての『天誅』らしさは損なわれていなかった。 また、従来はソロプレイのみだった『天誅』に協力・対戦プレイを導入した点は大きい。 余談 2004年には『天誅 参 ~回帰ノ章~』としてXbに移植され、2009年にはさらにそれをベースに『忍者活劇 天誅 参 Portable』としてPSPにリメイクされている。 キャラや任務、忍具の追加、インターネット接続による対戦・協力プレイが実装された。 続編・派生作品 『天誅 紅』(PS2 2004年7月22日発売) シリーズのスピンオフ。始末屋「凛」を中心とした物語で、外伝的なストーリーに彩女が関与している。力丸は未登場。 2010年には『忍者活劇 天誅 紅 Portable』としてPSPに移植された。16 9のワイド画面に対応され、新コスチュームが追加されている。 『天誅 忍大全』(PSP 2005年7月28日発売) シリーズのスピンオフ。力丸・彩女・凛・鉄舟・鬼陰の5人の外伝的な物語が描かれ、キャラによって時間軸は様々。システム的には『弐』に近く、BGMも『壱』から『参』のものを使用している。 『天誅 DARK SHADOW』(DS 2006年4月6日発売) シリーズのスピンオフ。ストーリーは『弐』の続編。デフォルメされたキャラクターとコミカルな要素を含んだトラップ式アクションゲーム。 『天誅 千乱』(360 2006年10月5日発売) シリーズのスピンオフ。衣装やステータスをカスタマイズしたオリジナルの忍者が主役の外伝。次世代機での作品とあってゲームプレイの自由度が高い。オンラインでは2~4人までの同時協力プレイが可能だがサーバーは日本隔離。 『Shadow Assault ~TENCHU~』(360 2008年10月8日発売) 『DARK SHADOW』の続編。キャラクターやデザインは『参』『紅』『千乱』の主人公やボス。これまでのシリーズとは異なり、武器を振ることができない。 『天誅 4』(Wii 2008年10月23日発売 PSP 2009年2月12日発売) ナンバリング第4作。舞台は『参』の1年後で、開発は『弐』以来となるアクワイアが担当し、担当声優とキャラクターデザインが一新された。 システムは鉤縄や箱庭要素が無くなったことや、敵に見つかった際に強制的に一人称視点でのチャンバラモードに移行するなど、前作までのシステムから大幅な変更がなされている。 2010年には協力任務・新必殺技・連携必殺技・成長システムが追加された廉価版兼アッパー版『天誅 4 PLUS』がPSPで発売された(Wiiでは未発売)。 なお、ストーリーは『4』『5』『6』の3部作構成を予定していたが、『4』以降『天誅』シリーズ作品は10年以上発売されておらず、現在はシリーズが途絶えている状態である。
https://w.atwiki.jp/wikiwiki2/pages/210.html
紀田順一郎 『飛ぶ読書室 この本がおもしろいよ』 みくに出版 2008.10 ○ 著作で紹介 第1部 視野を広げる本棚<海外篇> 1.聖書 世界のはじまり ○バン・ルーン 聖書物語 聖書物語 山形孝夫 岩波ジュニア新書 聖書物語 山室静 偕成社文庫 聖書物語(旧約編・新約編) 香山○子 講談社青い鳥文庫 2.ギリシア・ローマ物語 豊かな想像力 ○ ブルフィンチ ギリシア・ローマ神話 岩波文庫 ギリシア神話 高津春繁ほか 偕成社文庫 完訳 ギリシア・ローマ神話 大久保博 角川文庫 ギリシア・ローマの神話 吉田敦彦 ちくま文庫 3.イソップ寓話集 たとえ話の元祖 ○ イソップのお話 河野与一編訳 岩波少年文庫 イソップ寓話集 中務哲郎 岩波文庫 イソップ童話 ニ宮フサ 偕成社文庫 4.西遊記 呉承恩 旅の苦難 ○ 西遊記 講談社 青い鳥文庫 西遊記(10巻) 中野美代子 岩波文庫 西遊記(3巻) 伊藤貴麿 岩波少年文庫 西遊記(上下) 村上知行 光文社文庫 西遊記(3巻) 君島久子 福音館文庫 西遊記(3巻) 吉本直志郎 ポプラポケット文庫 5.三国志 羅貫中 英雄豪傑の栄光と死 ○ 三国志 講談社 青い鳥文庫 三国志(8巻) 小川環樹ほか 岩波文庫 三国志(3巻) 小川環樹ほか 岩波少年文庫 完訳 三国志(5巻) 村上知行 光文社文庫 三国志演義(7巻) 井波律子 ちくま文庫 三国志(5巻) 三田村信行 ポプラポケット文庫 6.ロミオとジュリエット ひたむきな愛 ○ ロミオとジュリエット シェイクスピア 中野好夫訳 新潮文庫 新訳 ロミオとジュリエット 河合祥一郎 角川文庫 ロミオとジュリエット 飯島淳秀 講談社青い鳥文庫 シェイクスピア全集2 ロミオとジュリエット 松岡和子 ちくま文庫 ロミオとジュリエット 小田島雄志 白水社 7.聊斎志異 蒲松齢 書くことのなぐさめ(科挙試験に受からない。怪異小説でなぐさめる) ○ 聊斎志異 岩波少年文庫 聊斎志異(2巻) 立間祥介 岩波文庫 聊斎志異の怪 志村有弘 角川ソフィア文庫 8.ロビンソン漂流記 デフォー 独りで生き抜く勇気と技術 ○ ロビンソン漂流記 吉田健一訳 新潮文庫 ロビンソン・クルーソー(2巻) 平井正穂 岩波文庫 ロビンソン漂流記 中野好夫 講談社青い鳥文庫 ロビンソン・クルーソー 坂井晴彦 福音館文庫 ロビンソン漂流記 澄木袖 ポプラポケット文庫 (参考 高橋大輔 『ロビンソン・クルーソーを探し』て) 9.鼻/外套 ゴーゴリ 苦いユーモア ○ 鼻/外套/査察官 浦雅春訳 光文社古典新訳文庫 外套・鼻 平井○ 岩波文庫 外套・鼻 吉川宏人 講談社文芸文庫 10.絵のない絵本 アンデルセン やさしく敏感な心で ○ 絵のない絵本 山野辺五十鈴訳 集英社文庫 絵のない絵本 大畑末吉 岩波文庫 絵のない絵本 川崎芳隆 角川文庫 絵のない絵本 矢先源九郎 新潮文庫 絵のない絵本 山室静 フォア文庫 絵のない絵本 大塚勇三 福音館文庫 11.黒猫/黄金虫 ポー ミステリとホラーの開祖 ○ 黒猫・黄金虫 佐々木直次郎訳 新潮文庫 黒猫・モルグ街の殺人事件 中野好夫 岩波文庫 モルグ街の殺人事件 金原瑞人 岩波少年文庫 エドガー=アラン=ポー 怪奇・探偵小説集(2巻)谷崎精ニ 偕成社文庫 黒猫/モルグ街の殺人 小川隆義 光文社古典新訳文庫 黒猫 藤川義之 集英社文庫 12.クリスマス・カロル ディエンズ 大いなる人間愛 ○ クリスマス・カロル 村岡花子訳 新潮文庫 クリスマス・キャロル 脇明子 岩波少年文庫 クリスマス・キャロル 夏目道子 フォア文庫 クリスマス・キャロル 池央○ 光文社古典新訳文庫 クリスマス・キャロル 清水奈緒子 ポプラポケット文庫 13.不思議の国のアリス ルイス・キャロル 午後のお話から生まれた童話 ○ 矢川澄子訳 新潮文庫 ふしぎの国のアリス 中山知子 フォア文庫 不思議の国のアリス 脇明子 岩波少年文庫 不思議の国のアリス 福島正実 角川文庫 ふしぎの国のアリス 生野幸吉 福音館文庫 ふしぎの国のアリス 蕗沢忠枝 ポプラポケット文庫 14.海底二万里 ヴェルヌ 自由とロマンへの憧れ ○ 海底二万里 江口清訳 集英社文庫 海底二万里 岩波文庫 岩波少年文庫 海底二万里(3巻) 大友徳明 偕成社文庫 15.昆虫記 ファーブル 化学者に学ぶ人生の価値 ○ ファーブル昆虫記 大岡信編訳 岩波少年文庫 完訳 ファーブル昆虫記 岩波文庫 ファーブル昆虫記(6巻) 集英社文庫 16.宝島 スティーヴンソン 夢と空想を育む(大人になっても読み直したい小説) ○ 宝島 阿部知ニ訳 岩波文庫 宝島 村上博基 光文社古典新訳 宝島 佐々木直次郎 新潮文庫 17.ハックルベリー・フィンの冒険 マーク・トウェイン おおらかな自由への憧れ ○ ハックルベリー・フィンの冒険 西田実訳 岩波文庫 ハックルベリ・フィンの冒険 角川文庫ほか 18.クオレ アミーチス 真心にふれる ○ クオレ 矢崎源九郎訳 偕成社文庫 クオーレ 和田忠彦 平凡社ライブラリー 19.ジーキル博士とハイド氏 スティーヴンソン 善悪のはざまで ○ ジーキル博士とハイド氏 田中西二郎訳 新潮文庫 ジーキル博士とハイド氏 岩波少年文庫、角川文庫ほか (参考 二重人格や分身の話:マイリンク「プラハの大学生」、ドストエーフスキー「二重人格」、谷崎潤一郎「友田と松永の話」) 20.幸福な王子 オスカー・ワイルド 献身的な愛の強さ、美しさ ○ 幸福な王子 西村孝次訳 新潮文庫 幸福の王子 井村君江 偕成社文庫 しあわせの王子 いもとようこ 金の星社 21.十五少年漂流記 ヴェルヌ 集団の力 ○ 十五少年漂流記 波多野完治訳 新潮文庫(原作の抄訳) 十五少年漂流記 石川○ 角川文庫 『二年間の休暇』(上・下) 岩波少年文庫、偕成社文庫、福音館文庫 22.古代への情熱 シュリーマン 夢と想像力 ○ 古代への情熱 村田数之亮訳 岩波文庫 古代への情熱 角川文庫、新潮文庫 23.シャーロック・ホームズの冒険 コナン・ドイル ゆったりと謎を解く ○ シャーロック・ホームズの冒険 延原謙訳 新潮文庫(12篇のうち、10篇が収められている) 「名探偵ホームズ」シリーズ(16巻) 講談社青い鳥文庫 シャーロック・ホームズの冒険 光文社文庫ほか 24.最後の一葉 オー・ヘンリー 優しさと勇気 ○ オー・ヘンリー傑作集 大津栄一郎訳 岩波文庫 1ドルの価値/賢者の贈り物 光文社古典新訳 O・ヘンリ短編集(3巻) 新潮文庫 25.奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 生きていることば ○ 奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝 小倉慶郎訳 新潮文庫 26.野性の叫び ジャック・ロンドン 荒野に生きる ○ 野性の叫び 深町真理子訳 光文社古典新訳文庫 荒野の叫び 岩波文庫ほか 27.ピーター・パン ジェームズ・バリー 童心の純粋さ ○ ピーター・パン 本多顕彰訳 新潮文庫 ピーター・パン 岩波少年文庫ほか 28.郷愁 ヘルマン・ヘッセ 人生への真摯な姿勢 ○ 郷愁 高橋謙二訳 新潮文庫 29.サキ短篇集 サキ 人生の意外性 ○ サキ短篇集 サキ 中村能三訳 新潮文庫 サキ傑作集 岩波文庫 サキ傑作選 ハルキ文庫 30.奇岩城 モーリス・ルブラン 夢と冒険 ○ 奇岩城 ルパン傑作集Ⅲ 堀口大学訳 新潮文庫 奇巖城 逢坂剛 講談社文庫 怪盗ルパン奇巌城 集英社文庫ほか 31.青い鳥 メーテルリンク 幸福は身近にある ○ 青い鳥 堀口大学訳 新潮文庫 青い鳥 岩波少年文庫ほか 32.あしながじさん ウェブスター 夢をしっかり持ち続けよう ○ あしながおじさん 松本恵子訳 新潮文庫 あしながおじさん 岩波少年文庫 あしながおじさん 谷川俊太郎 フォア文庫ほか (作者はマーク・トゥエインの姪) 33.飛ぶ教室 エーリッヒ・ケストナー まっすぐに見つめよう ○ 飛ぶ教室 山口四郎訳 講談社 青い鳥文庫 飛ぶ教室 岩波少年文庫、光文社古典新訳ほか 34.名犬ラッシー エリック・ナイト ひたむきな誠実 ○ 名犬ラッシー 講談社 青い鳥文庫 35.ジェニーの肖像 ロバート・ネイソン 永遠の愛 ○ ジェニーの肖像 山室静訳 偕成社文庫 (他の代表作 いまひとたびの春) 36.星の王子さま サン=テグジュペリ 心で見る真実 ○ 星の王子さま 内藤○訳 岩波少年文庫 ちいさな王子 光文社古典新訳ほか (著作 南方郵便機 夜間飛行 人間の土地 城砦) 37.森は生きている サムイル・マルシャーク 大いなるやさした、豊かな幻想 ○ 森は生きている 湯浅芳子訳 岩波少年文庫 12の月たち 評論社 (ソビエト児童劇の代表作) 38.『木を植えた人』 ジャン・ジオノ 持続する意志 ○ 木を植えた人 原みち子訳 こぐま社 木を植えた人 あすなろ書房 39.神を見た犬 ブッツァーティ 現代の寓話 ○ 神を見た犬 関口英子訳 光文社古典新訳文庫 40.沈黙の春 レイチェル・カーソン 人類への警告 ○ 沈黙の春 青樹簗一訳 新潮文庫 第2部 心豊かな読書のしおり<日本篇> 41.古事記 神話と伝説 ○ 古事記物語 福永武彦作 岩波少年文庫 新板 古事記物語 鈴木三重吉 角川ソフィア文庫 ビギナーズ クラッシクス 古事記 角川ソフィア文庫 現代語訳 古事記 福永武彦 河出文庫 42.今昔物語集 心に残る説話 ○ 今昔ものがたり 杉浦明平 岩波少年文庫(39話が口語訳) ビギナーズ・クラッシクス 今昔物語集 角川ソフィア文庫 今昔物語 福永武彦 ちくま文庫ほか 43.徒然草 吉田兼好 豊かな人間性 ○ ビギナーズ・クラッシクス 徒然草 角川ソフィア文庫 新訂 徒然草 岩波文庫 現代語訳 徒然草 佐藤春夫 河出文庫 44.怪談 ラフカディオ・ハーン 日本人のこころを探る ○ 怪談 平井啓一訳 岩波文庫 怪談 集英社文庫ほか 45.坊っちゃん 夏目漱石 純粋な正義心 ○ 坊っちゃん 新潮文庫 46.野菊の墓 伊藤左千夫 至純の愛 ○ 野菊の墓 新潮文庫 (夏目漱石も名品と評価) 47.千曲川のスケッチ 島崎藤村 鋭い観察眼 ○ 千曲川のスケッチ 新潮文庫 48.山椒大夫 森鴎外 希望に向かう意志 ○ 山椒大夫・高瀬舟 新潮文庫 (鴎外の歴史小説 興津弥五右衛門の遺書 阿部一族 護持院原の敵討 大塩平八郎 渋江抽斎) 49.科学と科学者のはなし 寺田寅彦 科学する心 ○ 科学と科学者のはなし 岩波少年文庫 寺田寅彦随筆集(5冊) 岩波文庫 50.杜子春/蜘蛛の糸 芥川龍之介 人生の深い余韻 ○ 蜘蛛の糸・杜子春 新潮文庫 51.小僧の神様/城の崎にて 志賀直哉 含蓄のある表現 ○ 小僧の神様・城の崎にて 新潮文庫 52.『赤いろうそくと人魚』 小川未明 深い人間愛 ○ 小川未明童話集 新潮文庫 53.伊豆の踊子 川端康成 純粋なこころ ○ 伊豆の踊子 新潮文庫 54.日本の昔話 柳田国男 語りつぐ心 ○ 日本の昔話 新潮文庫 新版 日本のむかし話(8巻) 坪田譲治 偕成社文庫 日本昔話百選 稲田浩ニほか 三省堂 55.風の又三郎 宮澤賢治 透明な風よ吹け ○ 風の又三郎 岩波文庫 56.心に太陽を持て 山本有三 理想を育む ○ 心に太陽を持て 新潮文庫 57.君たちはどう生きるか 吉野源三郎 社会の見方 ○ 君たちはどう生きるか 岩波文庫 58.ジョン万次郎漂流記 井伏鱒二 勇気と向上心 ○ ジョン万次郎漂流記 偕成社文庫 59.おらんだ正月 森鉄三 心理を追求する(江戸の科学者の伝記) ○ 新編 おらんだ正月 岩波文庫 60.走れメロス 太宰治 まっすがな心 ○ 走れメロス 富嶽百景 岩波少年文庫 61.山月記/名人伝 中島敦 生きることの意味 ○ 李陵・山月記 新潮文庫 62.ビルマの竪琴 竹山道雄 平和を求める精神 ○ ビルマの竪琴 新潮文庫 63.二十四の瞳 壺井栄 平和への思い ○ 二十四の瞳 偕成社文庫
https://w.atwiki.jp/annai/pages/23.html
〔平成19年改正対応〕 田口守一『刑事訴訟法』弘文堂(2012年3月・第6版)……第5版から横書き・脚注付きに変更。第3版まではコンパクトな記述が特徴だったが、現在では通常の教科書と変わらない厚さになっている。理論的な深みはなく論点の掘り下げも浅いが、無難な見解で基本事項を網羅的に解説しているという意味で(受験的)良書である。判例の引用数も多い。試験頻出の論点についても記述が薄いため、本書を基本書として利用する場合は判例集や演習書での勉強が特に重要となる。旧司法試験の頃から変わらずシェアNo.1の基本書である。 池田修・前田雅英『刑事訴訟法講義』東京大学出版会(2012年2月・第4版)……ほぼ全面的に捜査実務を肯定する立場。国民全体の利益を最大化する刑事訴訟法解釈という独自の視点で書かれている。判例を豊富に取り上げているため初学者が手を出しやすいが、実は判例の分析も独自色が強く荒っぽいため、本書の記述を「判例」と考えて依拠するのはやや危険ではある。 ☆白取祐司『刑事訴訟法』日本評論社(2010年10月・第6版)……田宮孫弟子。平易な記述でコンパクトにまとめてある。判例や法解釈について的確に検討しているほか、刑事訴訟法の運用の歴史や実務の現状についての記述が比較的充実している。自説は徹底して被疑者寄りだが、判例・通説・実務の現状や原理原則をしっかり踏まえた上での展開となっているため、白取説に立たなくても刑事手続について立体的に理解するには有用である。田宮とは相性が良い。 上口裕『刑事訴訟法』成文堂(2010年12月・第2版)……著者は「はしがき」で司法試験受験生用の教科書として執筆したことを明言している。「迷宮」となりやすい、訴因・公訴事実の同一性・伝聞・裁判の効力等では、基礎から詳述。確実に理解する方法を示す。碩学が受験生向けに基礎からみっちり説いた親切な本である。田口に不満を覚える学生を中心に、近時シェアを伸ばしつつある。他に『有斐閣Sシリーズ』(2006年4月)有斐閣、『基礎演習刑事訴訟法』有斐閣(1996年4月) ☆総研『刑事訴訟法講義案』司法協会(2011年5月・4訂版)……裁判所職員総合研修所監修。実務寄り。条文、定義、手続を淡々と説明。証拠法には定評があるが、捜査が薄い(3訂版)。4訂版は評価待ち。 田中開・寺崎嘉博・長沼範良『刑事訴訟法』有斐閣アルマ(2008年4月・第3版)……基本的事項と判例の説明に重点が置かれており、コンパクトに穏当な見解でまとめている。記述が平板なので本書のみでの理解は困難だが、最初の一冊として最適。有斐閣ケースブックや『演習刑事訴訟法』などの発展学習へのつながりも良い。近時シェアを伸ばしてきている。現在改訂作業中(2012年秋発売予定とのこと)。 ☆渡辺直行『刑事訴訟法』成文堂(2011年3月・補訂版)……刑事弁護士による司法試験受験生向けの本。基本事項・重要論点の解説・系統立てが丁寧で、人気が出始めている。実務にあまり重要でない学説・判例等への言及がやや薄いため、判例集・演習書を併用するのが吉。重要論点を摘出して解説したものとして『論点中心 刑事訴訟法講義』成文堂(2005年3月・2版)。田口と同門(西原門下)。 酒巻匡「論点講座・刑事手続法の諸問題(1)~(19)」(法学教室連載・283号~306号)……東大系(松尾弟子)・京大教授・司法試験考査委員。捜査法・訴因論の重要論点について近時の理論を学生向けに説明。「酒巻連載」と呼ばれ受験生に広まりつつある。証拠法は殆どない。各回の目次など→酒巻連載 〔マイナー・平成19年改正対応〕 寺崎嘉博『刑事訴訟法』成文堂(2008年12月・第2版)……「学者の書いた予備校本」との評価と、「理論的でアカデミック」との評価が混在している。論点・学説が豊富に取り上げられている。また、他の基本書においてはあまり取り上げられる事のない論点やその意義について、生徒と教授という設定でダイアローグ演習形式によって詳しく解説しているのが特徴である。取調べ受認義務についての記述は難解(一般的には肯定説といわれるものを否定説としている)。 福井厚『刑事訴訟法講義』法律文化社(2009年5月・第4版)……非常にわかりやく、よみやすい叙述であり、判例の正確な紹介と批判、学説の位置づけの的確さ等に定評がある。またバランスのとれた解釈なので、試験的には使いやすくはある。以下、著書多数。『刑事訴訟法』有斐閣プリマ(2009年4 月・第6版)、『刑事訴訟法学入門』成文堂(2002年4月・第3版)、『刑事法学入門』法律文化社(2004年2・第2版月)『ベーシックマスター刑事訴訟法』法律文化社(2009年6月) 渥美東洋『刑事訴訟法』有斐閣(2009年4月・全訂第2版)…反実務説・反多数説を求めるならば渥美説は避けて通れない。憲法を基礎にした体系を構築。独自の体系・用語法および文章が難解なため普通の受験生には不向きだが、司法試験合格後などに是非読んでおきたい名著。 安富潔『刑事訴訟法』三省堂(2009年1月)……文字どおり研究者が書いたシケタイ。B5サイズで1冊で判例もカバーするというコンセプトまで同じ。情報量が多いため辞書として使用できるが(はしがきによれば、修習生や若手弁護士も読者として意識しているとのこと)、初学者には不向き。増刷の際に改訂頻繁。著者は他にも演習書の著書多数あり。概説書として『刑事訴訟法講義』慶應大学出版会(2007年6月) ☆平良木登規男『刑事訴訟法I・II』成文堂(2009年10月,2010年11月)……元刑事裁判官。「ひららぎ」と読む。旧著『捜査法』の改訂版ではなく全面的に新しく書き下ろされた新著。著者曰く未習向けテキスト。旧著よりもページ数がグッと減ったが内容の密度は増した。ついでに文字のポイントの小ささも増した。上訴・再審なし。『捜査法』成文堂(2000年4月・第2版)……総研との組合せで用いると良いとの声あり)。 長井圓『LSノート刑事訴訟法』不磨書房(2008年10月)……レジュメ本。「判例の理論化」という志の低い帯がついている。 加藤康榮『刑事訴訟法』法学書院(2009年4月)……元最高検検事による教科書。自説が強すぎて試験には使いづらい。 〔その他参考書〕 團藤重光『新刑事訴訟法綱要』(創文社、7訂版、1967年)……現行法の立案者による重厚な体系書。戦後の現行法施行直後に出版された初版は実務家に広く受け容れられるところとなり、ほどなく学界が平野・全集を起点として再出発、発展していく一方で、実務では今なお團藤説(権力分立・適正手続保障を基礎にしつつも、捜査を除き裁判所職権主義構造論+審判の対象として訴因に公訴事実を折衷的に加える折衷説)が随所で多大な影響力を残していると言われる。刑訴法における團藤説そのものは、刑法における團藤説と異なりもはや学界で支持されることは殆どないが、平野説と並び、殆どの文献における記述の下敷きになっている。現行法に関する最重要文献であることに間違いはない、名著。 平野龍一『刑事訴訟法』(有斐閣、1958年12月)……有斐閣法律学全集の中でも三ケ月・民訴と並び有名であり、かつ人気のある一冊。きわめてアメリカ寄りの体系に立って團藤・上掲書(とくに職権主義構造論と折衷説)を徹底的に批判し、学界で圧倒的な支持を得た結果、戦後の刑事訴訟法「学」の出発点となった。團藤・上掲書と並び称される名著である。訴因論などは今でも一読の価値があるだろう。なお、著者が学部生向けの教科書として執筆した『刑事訴訟法概説』(東京大学出版会、1968年)もあるが、平野説に触れたい場合にはより詳細な全集を読むべきであろう。 松尾浩也『刑事訴訟法上下』弘文堂(上1999年11月・新版,下1999年3月・新版補正2版☆下巻は改訂中)……東大の指定教科書。2冊組。著者は「精密司法」という用語の発案者であり、ここからも伺える通り、平野ほど現行刑事訴訟に絶望しておらず、また、アメリカ寄りにもなっておらず、本書の内容は日本の刑事訴訟法のありようを直視したものとなっている。実務家の視点に立った独自の章立てとなっており、当事者ごとに、ぐるぐるとらせん状に手続過程をたどっていくかたちになっている。網羅的で記述にムラがないが、その分、いわゆる重要論点も相対的に薄くなっている。文章は客観的かつ平易で極めて読みやすいが、かなり考えられて書かれているため、うかつに早く読み進めない方がよい。平成12年以降の新判例、法改正、最新のホットトピックについての記述はないが、近年孤立を深めていく田宮と違い、新判例との親和性はおおむね高い(ex.訴因変更の要否に関する最決平成13・4・11および松尾上261頁以下を見よ)。酒巻連載や『演習刑事訴訟法』との相性も抜群である。理論的にもっとも頼れる基本書は今なお本書であると言え、まだまだ現役で使える。2004年までの法・規則改正に関する補遺は弘文堂HP「訂正表・補遺」からダウンロードできる。 田宮裕『刑事訴訟法』有斐閣(1996年3月・新版)……制度社会学的な観点から刑事法システム全体に目配りしつつ、原理原則に立ち返る明快かつわかりやすい記述が特徴。特に伝聞法則の基礎理論の解説に定評がある。田宮説といえば、アメリカ判例法に強い影響を受けた適正手続主義が特徴だが、本書では教科書という特性からわが国の判例の解説を重視しており、結論の落とし所も必ずしも実務からかい離している訳ではない。著者が1999年に他界しているため、平成12年以降の新判例、法改正、論点については記述がなく、近時、急速な判例・立法の進展により、古典としての性格を強めつつある。もっとも、2009年度新司1位合格者もアルマ刑訴の副読本として利用しているなど、根強い人気があるのも確か。 光藤景皎『刑事訴訟法I』『口述刑事訴訟法中、下』(2007年5月,2005年4月・補訂版,2005年11月)……名前の読みは「みつどう・かげあき」。「口述刑事訴訟法」として上・中・下3冊組であったが、詳しくなりすぎたため、上は「刑事訴訟法I」として改訂。中・下の改訂・合本は今のところ未定。旧試時代から証拠法分野には定評がある。 土本武司『刑事訴訟法要義』有斐閣(1991年4月)……元最高検検事。検察よりの実務刑訴。論点落ちあり。 石丸俊彦『刑事訴訟法』成文堂(1992年5月)……裁判官出身。判例ベースで判例引用多数。全体の半分弱を証拠関係が占める。 三井誠『刑事手続法(1)・2・3・(4未刊)』有斐閣(1997年6月・新版,2003年7月,2004年5月)……法学教室での連載をまとめたもの。連載としては完結している。 平野龍一=鬼塚 賢太郎=森岡茂=松尾浩也『刑事訴訟法教材』東大出版会(1977年9月)……小説立ての教科書。平野龍一がハーバード留学の折りにあちらの証拠法の教科書を見て思いついた一冊。刑事訴訟の権威、最高裁調査官経験者が執筆者として名を連ねているが、弁護士、警察官等刑事訴訟に関係する役職全てが目を通しているため非常にリアルなプロセスを体験できる。書式も全て挿入されている。脚注には問題も設定されており演習本としての機能も備えている。そもそも読み物としても面白い。出版されてから大分経つが今なお亀井源太郎教授等が参考書として挙げている。 「刑訴三昧」……井上正仁教授の東大での講義が(無断)録音され講義録として出回った物。400頁に及び、刑訴全体が網羅されている。稀にインターネット上にアップロードされるのを見かけるが、今となっては内容は古い。 (刑訴法実務書) ☆石丸俊彦・仙波厚ほか『刑事訴訟の実務上下』新日本法規(2011年3月・3訂版)……裁判官の共著による実務家向けの刑事訴訟法の体系書。刑事訴訟手続部分だけでも、上巻726頁+下巻680頁の大著(本文)。学説については必要最小限の解説しかないが、その分実務の運用や判例の引用が多い(少数意見まで収録している)のが本書の特徴である。書式例の掲載も豊富であり実務のイメージを掴むのに便利である。学説を知らない初学者には向かないが、学説対立に辟易した上級者にならば本書は有用だろう。石丸、川上らの影響により、早稲田ローには本書を愛読する学生がちらほらいる。 平野龍一・松尾浩也編『新実例刑事訴訟法I・II・III』青林書院(1998年7月~08)……一行問題~簡単な事例問題。かつて司法試験・二回試験のタネ本といわれていた。捜査法など、新判例・法改正によって古くなってしまった部分も多々あるが、実務家の考え方を知ることの出来る良書。改訂の噂あり。 三井誠編『新刑事手続I・II・III』悠々社(2002年6月)……1つの論点を判事・検事・弁護士の3つの立場から論じており、実務家の考え方を知ることができる。 新関雅夫・佐々木史朗ほか『増補令状基本問題上下』判例時報社(2002年9月、原著1996年6月,1997年2月)……捜査法の実務的な論点について一行問題・簡単な事例問題の形式で実務家が解説。一粒社倒産のため判例時報社が引き継いだ。 ☆石井一正『刑事実務証拠法』判例タイムズ社(2011年11月・第5版)……元裁判官。証拠法分野では他の追随を許さない。実務家必携。 大阪刑事実務研究会『刑事公判の諸問題』判例タイムズ社(1989年8月)、『刑事実務上の諸問題』(1993年12月)、『刑事証拠法の諸問題上下』(2001年4月)……関西の刑事裁判官による論文集。 ☆司法研修所検察教官室編『検察講義案』法曹会(2010年6月・平成21年版)…司研テキスト(白表紙)。隠れた名著。 〔入門書〕 渡辺咲子『刑事訴訟法講義』不磨書房(2008年9月・第5版)……元検察官の著者による入門書。197条から国民の捜査協力義務を導くなどたまに独特な記述もあるが、全体としては検察実務の考え方を平易に示した好著である。口語調でわかりやすい。書式が豊富。 上口裕・後藤昭・安冨潔・渡辺修『刑事訴訟法』有斐閣S(2006年4月・第4版)……新旧の司法試験考査委員が共同で執筆。しかし、コンパクトな本に独自説を詰めこんでしまい、受験勉強に使いやすくはない。 小林充『刑事訴訟法』立花書房(2009年4月・新訂版)……元刑事裁判官。 三井誠・酒巻匡『入門刑事手続法』有斐閣(2010年5月・第5版)……入門書の定番。解釈論に深入りせずに、条文に沿って粛々と制度を説明する。 椎橋隆幸編『ブリッジブック刑事裁判法』信山社(2007年4月)……入門書。 山本正樹・渡辺修・宇藤崇・松田岳士『プリメール刑事訴訟法』法律文化社(2007年11月) 司法研修所監修『刑事第一審公判手続の概要-参考記録に基づいて』法曹会(2009年11月・平成21年版)……司法研修所の刑事裁判テキスト(白表紙)。実際の事件記録を題材に第一審の刑事訴訟手続を解説したもの。手続の流れをつかむのに最適。 総研『刑事訴訟法概説』司法協会(2011年5月・3訂補訂版) 〔コンメンタール〕 松尾浩也監修『条解刑事訴訟法』弘文堂(2009年12月・第4版)……実務必携の中型コンメンタール。弁護士以外の実務家中心で執筆しているのが特徴(そのため実務の現状を肯定する記述がほとんどである)。第3版から実質6年ぶりの改訂となり、第3版増補版から168頁増量され、被害者参加や裁判員裁判を踏まえた記述になっている。条文の注釈に加えて刑事訴訟規則の注釈までついており、規則用の索引までついている。また、文献の引用を基本的に省略しており、文字ポイントも小さいため情報量は多い。試験頻出の条文をさほど詳しく解説しているわけではないものの、条文の文言ごとの実務上の解釈を、丁寧に解説している。そのため、刑事訴訟実務の授業や修習などで、実務の考え方を知りたいときに辞書的に用いるのであれば大いに力を発揮する。執筆陣も豪華で信頼性が高く、価格の安い新基本法コンメンタールが出た現在でも、実務家が第一に参照するのは本書であろう。受験生が使うには、価格の面で新基本法コンメンタールの方に分がある。 三井誠ほか編『新基本法コンメンタール刑事訴訟法』日本評論社(2011年7月)……実務家の手による中型コンメンタール。編者の三井以外の執筆者は全て現役の法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)であり、「裁判および検察の分野は、司法研修所の刑事裁判教官室、検察教官室が軸」となり構成されている。最高裁の刑事局課長も執筆者として重要条文を解説している。現実の解釈に直結しない学説対立についてはほとんど言及されていないが、法曹三者で意見が対立する箇所には【COLUMN】を挿入している(計10箇所。全て弁護人の立場からの提言)。平成22年までの法改正に対応、平成23年改正については改正条文(案)を掲示。『条解』に比べ、執筆者が全体的に若い。執筆者が明示されている点と値段の安さが魅力。本書においては『条解』とほぼ同じ記述の箇所が多々みられるが、これは本書(及び『条解』)が刑裁教官室、検察教官室の事実上の公式見解であることに由来すると思われる。 後藤昭・白取祐司『新・コンメンタール刑事訴訟法』(2010年7月)……TKCのインターネットコンメンタールのコンテンツを書籍化した、学生向けの中型コンメンタール。1184頁で条解(1272頁)の3分の1の価格が最大の売り。 田宮裕『注釈刑事訴訟法』有斐閣(1980年5月)……田宮先生が学生向けに書きおろした学習用コンメンタール。分厚い新書。今となっては流石に古い。刑事訴訟規則まで引用しているため、条文自体の注釈はさほど多くない。 〔判例集〕 ☆井上正仁ほか編『刑事訴訟法判例百選』有斐閣(2011年3月・第9版)……他の百選に比べて実務家の執筆者が多い。全体的に穏当な解説がされており,解説まで読み込むべきである。 ☆三井誠編『判例教材刑事訴訟法』東京大学出版会(2011年2月・第4版)……圧倒的掲載量。解説なし。 〔ケースブック〕 井上正仁他『ケースブック刑事訴訟法』有斐閣(2009年9月・第3版)……設問は難解なものが多いが、他のケースブックに比べれば使いやすい。独学には向かないので、授業やゼミでの利用を勧める。 笠井治・前田雅英編『ケースブック刑事訴訟法』弘文堂(2008年4月・第2版) 加藤克佳他編『法科大学院ケースブック刑事訴訟法』日本評論社(2007年4月・第2版) 高野隆『ケースブック刑事証拠法』現代人文社(2008年11月)……刑事弁護人による証拠法ケースブック。証拠法分野はこれ一冊で完璧。問題集というよりは判例集的な性格が強い。 渡辺咲子『判例講義 刑事訴訟法』信山社(2009年9月)……中立的な立場から重要判例を分析。一つ一つの判例につき、地裁から最高裁まで丁寧に判決の論理の変化を追うことで判例に対する理解を深めさせるというオーソドックスな形式をとっている。解説が詳しく、しかも講義調でとても分かりやすい。独学が可能な唯一のケースブックである。 長沼範良・大澤裕「判例講座・対話で学ぶ刑訴法判例」(法学教室連載・307号~不定期連載)……最近の判例を巡って学者と著名な実務家との対談形式で分析する。上の「酒巻連載」に登場するような近時の学説に対する実務からの評価・論点に関する参考文献一覧も充実しており、新判例と高水準の理論との勉強に有用。 〔演習〕 亀井源太郎『ロースクール演習刑事訴訟法』法学書院(2010年3月)……受験新報の巻末演習の単行本化。連載時は似た問題が本試験でも出るということで評判となっていた。設問はいずれも、近時の重要(裁)判例をモデルにした長文事例問題であり、解説もおおむね穏当で参考になるが、ほとんどの設問で事案が判例そのままとなっているため、実戦訓練にはやや物足りないだろう。 長沼範良・酒巻匡・田中開・大澤裕・佐藤隆之『演習刑事訴訟法』有斐閣(2005年7月)……法学教室の連載の単行本化。一行問題の類が多く問題集というよりも論点集に近いが、東大系の主流学派の問題意識がよく分かるので、学生向けの参考書としてなかなか使い勝手がよい。一時期増刷されなくなりプレミアがついていたが、1年余りの停止期間を経て再度増刷された。改訂の噂有り。 井田良=田口守一=植村立郎=河村博『事例研究刑事法2』(2010年9月)……刑訴の最重要論点について、現役の裁判官・検察官らを中心とした執筆陣がかなり自由度の高い解説をしている。設問の数は捜査5問・公判9問と少なめだが、各設問の末尾の関連問題まで潰せば広い範囲の論点をカバーできる。上記の特徴を有する『演習刑事訴訟法』と比べると、本書の方がより実践的と言えるが、長文事例問題集というよりは中文事例問題集とでも言うべき水準で,別の言い方をすれば、ロースクールの期末試験には出題されそうだが、司法試験には出題されそうにないといった類の問題が多い。編著者に東大系の学者がおらず解説も玉石混淆であるが、実務家の解説は実践的で役に立つ。 安冨潔『旧司法試験 論文本試験過去問 刑事訴訟法』辰巳法律研究所(2004年5月)……教授による旧司法試験過去問解説講義を書籍化。問題解説・受験生答案・答案の検討からなる。全34問。 絶版だったがオンデマンド版で復刊された。丁寧かつ論理的に問題を検討しており、解説は信頼がおけるものになっている。しかし、受験生答案に細かく注文をつけるスタイルは好みが分かれるだろう。なお、平成12年度の旧版に平成13-15年度の解説を加えただけなので、新判例に対応できていない部分もある。 佐々木正輝・猪俣尚人『捜査法演習』立花書房(2008年4月)……検察官派遣教官による捜査法の演習本。条文・判例を重視した手堅い解釈論は非常に参考になる。 ☆古江賴隆『事例演習刑事訴訟法』有斐閣(2011年2月)……法学教室の連載の単行本化。3問をプラスし、学生が混乱するポイントについての解説を加えてあるほか、事例問題の解き方についても冒頭で書かれており、その意味でも参考になる。実務家(検察官)出身ではあるが、実務追認というわけではなく、近時の判例を踏まえているのはもちろんのこと、学界の動向(とくに東大系学者の最新知見)をも踏まえた内容となっており、かなり理論的に詰めてある。主要論点をあまねく網羅しているわけではないものの、概ね重要論点はカバーしており、論点勉強としてもなかなか使える。
https://w.atwiki.jp/kihonshobackup/pages/18.html
刑事訴訟法(昭和23年7月10日法律第131号) 最終改正:平成28年6月3日法律第54号 ※最終改正までの未施行法令あり。 刑事訴訟規則(昭和23年12月1日最高裁判所規則第32号) 最終改正:平成28年4月7日同第4号 刑事訴訟法 平成11(1999)年 通信傍受法成立。 平成12(2000)年 大幅改正&犯罪被害者保護法成立。 平成16(2004)年 裁判員制度、被疑者国選弁護制度他。 平成17(2005)年 即決裁判手続き他。 平成19(2007)年 被害者参加制度、損害賠償命令他。 平成22(2010)年 公訴時効改正。(平成22年4月27日法律第26号) 平成23(2011)年 記録付差押え命令等。(平成23年6月24日法律第74号) 【基本書】 〔メジャー〕 宇藤崇・松田岳士・堀江慎司『刑事訴訟法(LEGAL QUEST)』有斐閣(2012年12月)……京大の鈴木茂嗣門下による共著テキスト。判例・通説をそつなく紹介しており、判例分析はとりわけ詳しい。重要な41判例の要旨を掲載しているのも特徴的である。各制度の理論的根拠を示しつつ、個々の要件解釈にもきちんと触れているため、全体的に完成度が高い。特に、堀江執筆の証拠法は白眉である。全体の分量が増えすぎることのないように削らなければならなかった記述も少なくない(はしがき)とのことであり、情報量は、詳細な体系書と有斐閣アルマの中間といったところであろう。捜査・公訴・証拠パートは詳しいが、その他の手続の記述はそれほど厚くないので、コンメンタールや講義案と併用するとよいだろう。A5判、562頁。 上口裕『刑事訴訟法』成文堂(2015年2月・第4版)……著者は「はしがき」で司法試験受験生用の教科書として執筆したと明言している。「迷宮」となりやすい、訴因・公訴事実の同一性・伝聞・裁判の効力等では、基礎から詳述している。受験生向けに基礎から丁寧に説かれている親切な本である。もっとも、記述の粗さや判例の理解の不正確さなどの難点も指摘されている。A5判、676頁。 池田修・前田雅英『刑事訴訟法講義』東京大学出版会(2014年12月・第5版)……最高裁調査官や高裁長官も経験した元刑事裁判官と刑事法学者による共著。通称「イケマエ」。捜査における人権侵害や冤罪の発生は、国民全体の利益を最大化するためにはやむを得ないという独特の立場を採る。しばしば本書の見解が「実務」の見解の代表であるかのように誤解されるが、著者の法解釈は判例・実務とイコールではなく、時代遅れの部分もあるので注意されたい。「裁判員裁判導入前」の典型的な検察官寄り裁判官と警察の御用学者による警察・検察寄りの著書という意識をあらかじめ持った上で読めば、有用であろう。判例を豊富に取り上げているため、初学者が手を出しやすいが、理論的な精緻さに欠け、判例の分析も独自色が強いため、本書で採られている見解が「判例」であると思考停止に陥ることは危険である。A5判、582頁。 田中開・寺崎嘉博・長沼範良『刑事訴訟法(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣(2015年4月・第4版)……定評あるスタンダードなテキスト。基本的事項と判例の説明に重点が置かれており、コンパクトに穏当な見解でまとめられている。記述が平板であることから、最初の一冊としては向かないかもしれないが、薄いながらも情報が凝縮されていることから、まとめ本として好適である。なお、全体的に穏当な見解でまとめられた本書にあって、寺崎執筆にかかる訴因論は、説得的な理由づけもなしに独自説を全面に押し出してきており、非常に分かりづらいため、この部分だけは他の本で補充すべきである。有斐閣ケースブックや『演習刑事訴訟法』などの発展学習へのつながりが良い。四六判、422頁。 〔その他〕 酒巻匡『刑事訴訟法』有斐閣(2015年11月)……東大系学者による久々の単著。法学教室での連載(「基礎講座・刑事手続法を学ぶ(1)~(26・完)」)に大幅な加筆をして書籍化された。判例の規範分析の緻密さと分厚い自説論証が特徴の最高水準の体系書。刑訴法の解釈にとどまらず、憲法の刑事手続関連条項をふまえると、どこまでの法改正が許されるのかという立法論まで言及しているのも本書の特徴の一つ。酒巻説自体は東大系主流学派の学説を盛り込んだいわゆる学界通説に近い。A説、B説があって、自説はこれであるという論述スタイルをとらず、したがって、他説紹介はほとんどない。学説「名」の紹介は一切なく、脚注もないためオリジナルの文献に遡るのが困難であること、上訴・再審の記述が薄いことが難点。H28刑訴法改正法律案に対応。A5判、659頁。 裁判所職員総合研修所監修『刑事訴訟法講義案』司法協会(2015年12月・4訂補訂版)……通称『総研』または『講義案』。裁判官による書記官向けの本だけあって、実務寄り。条文・定義・手続を淡々と説明している。証拠法には定評があるが、捜査が非常に薄く、他の本での補充が必須である。その場合には、同じく実務寄りの幕田英雄『実例中心 捜査法解説』東京法令出版(2012年7月・第3版)など、実務の立場から書かれた書籍を用いるとよいだろう。A5判、564頁。 田口守一『刑事訴訟法』弘文堂(2012年3月・第6版)……西原門下。かつての定番書。刑訴法全体をコンパクトな記述で網羅的に解説している。見解も比較的穏当である。しかしながら、コンパクトな記述ゆえに理論的な深みに欠け、論点の掘り下げは浅い。また、訴因論で独自の見解が採られている、判例の引用数こそ多いが最新の基本書と比べると判例分析が甘い等の短所も指摘されている。前述のように論点の掘り下げが浅く、試験頻出の論点についても記述が薄い箇所があるため、本書をメインの基本書として利用する場合は、他の参考書などを併用して適宜補充することが重要である。A5判、522頁。 渡辺直行『刑事訴訟法』成文堂(2013年3月・第2版)……西原門下。田口の弟弟子。ロースクールの実務家教員による司法試験受験生向けの教科書。田口と同門ということもあってか、田口の記述を敷衍したような内容となっており、基本事項・重要論点の解説・系統立ても田口より丁寧である。第2版は、コアカリキュラム対応を売り文句にしている。実務にあまり重要でない学説・判例等への言及がやや薄いため、判例集・演習書を併用するのがよい。同著者が重要論点を抽出して解説したものとして『論点中心 刑事訴訟法講義』成文堂(2005年3月・第2版)がある。A5判、684頁。 安冨潔『刑事訴訟法』三省堂(2013年6月・第2版)……はしがきにあるように修習生や若手弁護士も読者として意識していることから、情報量が類書と比べ圧倒的に多い。辞書としての使用が主になるだろう。増刷の際に改訂頻繁。B5変型判、712頁。 安冨潔『刑事訴訟法講義』慶應義塾大学出版会(2014年9月・第3版)……上記著者による通読向きの概説書。2色刷り、図表多用。第3版では、各章末に「論点とまとめ」と題された予備校の論証カードのようなものが新たに付され、学者の書いた予備校本といった趣がますます強くなった。A5判、480頁。 白取祐司『刑事訴訟法』日本評論社(2015年9月・第8版)……田宮孫弟子。白取説は徹底して被疑者寄りの少数説で貫かれており、本書では、実務の世界からおよそかけ離れた独自の白取ワールドが展開されている。そのため、初学者がいきなり本書に手を出すのは避けたいところである。もっとも、判例・通説・実務の現状や原理・原則をある程度踏まえた上での展開となっているため、白取説に立たなくても刑事手続について立体的に理解するには有用である。判例・通説をあらかじめしっかりと理解したうえであれば、本書に手を出してみるのもよかろう。また、著者が少数説を採っているということもあってか、学説の紹介に詳しく、調べものなどの役には立つ。捜査や公判については詳細であるが、証拠法ことに自白の記述が弱い。A5判、592頁。 寺崎嘉博『刑事訴訟法』成文堂(2013年7月・第3版)……白取と同門。アルマの共著者の一人。イラストや図表を豊富に使用し(アンパンマンのイラストが使われていることは有名)、重要な用語には適宜マークを付すなど、視覚的な工夫を随所に散りばめた予備校本を思わせるビジュアルが特徴的である。もっとも、肝心の内容は、判例や通説の論理に対して徹底的な批判を加える一方で、説得的な理由付けもなしに独自色の強い自説を延々と展開するなど、読者の混乱を招きかねないものとなっているため、注意が必要である。長所としては、論点および学説を豊富に取り上げており、他の基本書においてはあまり取り上げられることが少ない論点およびその意義について、学生と教授という設定で、ダイアローグ演習形式によって詳しく解説している点があげられる(なお、女子学生F子の独特の口調のせいで、非常に読みづらいものとなっている)。A5判、582頁。 福井厚『刑事訴訟法講義』法律文化社(2012年6月・第5版)……非常に分かりやすく読みやすい叙述であり、判例の正確な紹介と批判、学説の位置づけの的確さ等に定評がある。また、バランスのとれた解釈なので、試験的には使いやすい。A5判、570頁。他にも著書多数。『刑事訴訟法』有斐閣プリマ(2012年10月・第7版)、『刑事訴訟法学入門』成文堂(2002年4月・第3版)、『刑事法学入門』法律文化社(2004年2月・第2版)、『ベーシックマスター刑事訴訟法』法律文化社(2013年4月・第2版)。 渡辺修『基本講義 刑事訴訟法』法律文化社(2014年9月)……A5判、318頁。(評価待ち。) 平良木登規男『刑事訴訟法I・II』成文堂(2009年10月,2010年11月)……元刑事裁判官。「ひららぎ」と読む。旧著『捜査法』(2000年4月・第2版)の改訂版ではなく、全面的に新しく書き下ろされた新著。著者曰く未習者向けテキスト。旧著よりもページ数は減ったが、内容の密度は増した。また、文字のポイントの小ささも増した。上訴・再審なし。『捜査法』は総研との組合せで用いると良いとの声あり。A5判、278頁・343頁。 長井圓『LSノート刑事訴訟法』不磨書房(2008年10月)……レジュメ本。「判例の理論化」という帯がついている。前半はレジュメそのままであり、重要事項であっても説明が軽く流されてしまっているが、途中から説明が丁寧になり詳細な理由付けがなされていくという不可思議な本である。といってもレジュメ形式で書かれていることには変わりなく、やや読みづらい。渥美を擁した中大系ではあるが、特に渥美説を採るわけでもなく、判例・実務よりである。下手な基本書よりは使える。A5変型判、432頁。 加藤康榮『刑事訴訟法』法学書院(2012年3月・第2版)……元最高検検事による教科書。検察よりの立場。捜査法が詳しい。A5判、448頁。 加藤康榮『マスター刑事訴訟法』立花書房(2012年10月・改訂版)……平成23年改正に対応。A5判、448頁。 加藤康榮・滝沢誠・宮木康博・三明翔『ケース 刑事訴訟法』法学書院(2013年9月)……A5判、333頁。 大久保隆志『刑事訴訟法(法学叢書)』新世社(2014年4月)……元検察官による体系書。実務の一端を知るには有用だが、試験には使いにくい。身柄拘束中の被疑者取調べにおいて、出頭・滞留義務を否定しつつ取調べ受忍義務を肯定する異説を採る。A5判、480頁。 上口裕・後藤昭・安冨潔・渡辺修『刑事訴訟法(有斐閣Sシリーズ)』有斐閣(2013年3月・第5版)……新旧の司法試験考査委員が共同で執筆。コンパクトな本に独自説を詰めこんでしまい、受験勉強に使いやすい本とはいえない。四六判、360頁。 小林充原著、植村立郎監修、前田巌改訂『刑事訴訟法』立花書房(2015年5月・第5版)……故小林充(元仙台高裁長官)の著書を前田巌(元最高裁調査官)が補訂し、植村立郎(元東京高裁部総括判事・弁護士)が監修者補注を付したもの。取調べ受忍義務肯定説、別件基準説、証拠能力付与説などいわゆる実務説を採っており、「説得力と安定感ある論証・叙述」(改訂者あとがき)となっている。学説対立の記述はあっさりしており、東大系学説(出頭滞留義務・取調べ受忍義務区分説、実体喪失説、伝聞性解除行為説など)への言及はない。論点は広く浅く(時には深く)拾っており、判例もコンパクトにまとめていることから、まとめ用に向いている。その反面、記述があっさりしているため、初学者にはとっつきにくいかもしれない。A5判、416頁。 ☆亀井源太郎・岩下雅充・堀田周吾・中島宏・安井哲章『プロセス講義刑事訴訟法』信山社(2016年6月)……平成28年5月に成立した刑訴法改正法案の改正ポイント解説を適宜織り込んだ最新テキスト。A5変型判、460頁。 【その他参考書】 酒巻匡「論点講座・刑事手続法の諸問題(1)~(19・完)」(法学教室連載・283号~306号)……松尾浩也・井上正仁門下。捜査法・訴因論の重要論点について、近時の理論を学生向けに説明。通称「酒巻連載」(法学教室355号~394号に連載された「基礎講座・刑事手続法を学ぶ(1)~(26・完)」と区別するために「酒巻旧連載」とも呼ばれる)。証拠法はほとんど扱っていないため、本連載のみでの学習は困難である。なお、教科書出版のための連載であったが、未だに出版予定はない。各回の目次など→雑誌連載・企画 緑大輔『刑事訴訟法入門(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2012年11月)……後藤昭門下。書名に"入門"とはあるが、入門書というよりもむしろ、既に一通り基礎知識を修得した学生向けの論点解説書といった方が適当である。基礎から応用へのステップアップとして非常に有用であり、本書を読み通すことができれば、かなりの力がつくことは間違いない。A5判、340頁。 井上正仁『強制捜査と任意捜査』有斐閣(2014年12月・新版)……大家の手になる捜査法に関する論文集。捜査法における最重要文献の一つ。新版の改訂にあたっては、新たに3つの論文が追加され、既収録の論文についても、判例や文献がアップデートされるなど加筆修正が施された。捜査分野における諸論点を重要判例とともに詳細に解説している。論文集ではあるが、収録されている論文には百選や争点に掲載されたものも含まれており、また、法学教室413号の書評で「しっかり刑事訴訟法を学ぶには最適の教材」と評されていることからも、試験対策としても得るところがあるだろう。A5判、526頁。 團藤重光『新刑事訴訟法綱要』創文社(1967年・7訂版)……現行法の立案者による重厚な体系書。戦後の現行法施行直後に出版された初版は、実務家に広く受け容れられ、ほどなく学界が平野・全集を起点として再出発、発展していく一方で、実務では今でもなお團藤説(権力分立・適正手続保障を基礎にしつつも、捜査を除き裁判所職権主義構造論+審判の対象として訴因に公訴事実を折衷的に加える折衷説)が随所で多大な影響力を残していると言われる。刑訴法における團藤説そのものは、刑法における團藤説と異なり、もはや学界で支持されることはほとんどないが、平野説と並び、ほとんどの文献における記述の下敷きになっている。現行法に関する最重要文献のひとつであることに間違いはなく、名著である。 平野龍一『刑事訴訟法』有斐閣(1958年12月)……有斐閣法律学全集の中でも三ケ月章『民事訴訟法』と並び称される不朽の名著。アメリカ寄りの体系に立ち、團藤・上掲書(とくに職権主義構造論と折衷説)を徹底的に批判し、学界で圧倒的な支持を得た結果、戦後の刑事訴訟法「学」の礎として、團藤・上掲書と双璧をなす存在となっている。訴因論などは、今でも一読の価値がある。A5判、373頁。なお、著者が学部生向けの教科書として執筆した『刑事訴訟法概説』(東京大学出版会、1968年)もあるが、平野説に触れたい場合には、より詳細な本書を読むべきであろう。 平野龍一・鬼塚賢太郎・森岡茂・松尾浩也『刑事訴訟法教材』東大出版会(1977年9月)……小説立ての教科書。平野がハーバードに留学した際にアメリカの証拠法の教科書を見て思いついた一冊。刑事訴訟の権威、最高裁調査官経験者が執筆者として名を連ねているが、弁護士、警察官等刑事訴訟に関係する役職全てが目を通しているため、非常にリアルなプロセスを体験できる。書式も全て挿入されている。脚注には問題も設定されており演習書としての機能も備えている。読み物としても面白い。出版されてから大分経つが、今なお亀井源太郎等が参考書として挙げている。 松尾浩也『刑事訴訟法上・下(法律学講座双書)』弘文堂(上 1999年11月・新版,下 1999年3月・新版補正第2版)……2冊組。著者は「精密司法」という用語の発案者であり、ここからもうかがえる通り、平野ほど現行刑事訴訟に絶望しておらず、アメリカ寄りにもなっておらず、わが国の刑事訴訟法のありようを直視したものとなっている。実務家の視点に立った独自の章立てとなっており、当事者ごとにらせん状に手続過程を辿っていく形になっている。網羅的で記述にムラがない分、いわゆる重要論点の論述も相対的に薄くなっている。文章は、客観的かつ平易で極めて読みやすいが、かなり考えられた上で書かれているため、早く読み進めない方がよい。平成12年以降の新判例、法改正、最新のホットトピックについての記述はないが、新しい判例との親和性はおおむね高い(ex.訴因変更の要否に関する最決平成13・4・11と松尾上261頁以下を比較してみれば分かる)。酒巻連載や『演習刑事訴訟法』との相性も抜群である。理論的に最も頼れる基本書と言えよう。A5判、360頁・400頁。なお、2004年までの法・規則改正に関する補遺は、弘文堂HP「訂正表・補遺」からダウンロードできる。 田宮裕『刑事訴訟法』有斐閣(1996年3月・新版)……制度社会学的な観点から刑事法システム全体に目配りしつつ、原理原則に立ち返る明快かつわかりやすい記述が特徴。特に、伝聞法則の基礎理論の解説に定評がある。田宮説といえば、アメリカ判例法に強い影響を受けた適正手続主義が特徴であるが、本書は、教科書という特性から、わが国の判例の解説を重視しており、結論の落とし所も必ずしも実務から離れているわけではない。新しい強制処分説、違法排除説で有名。1998年12月までの動向が補訂され増刷されたものの、1999年に著者が他界し、それ以後の新判例、法改正、論点については記述がなく、近時、急速な判例・立法の進展により、古典としての性格を強めつつあるが、今でも副読本として根強い人気がある。A5判、588頁。 鈴木茂嗣『刑事訴訟法(現代法律学講座)』青林書院(1990年4月・改訂版)……A5判、394頁。 土本武司『刑事訴訟法要義』有斐閣(1991年4月)……元最高検検事。検察よりの実務刑訴。論点落ちあり。A5判、622頁。 三井誠『刑事手続法(1)・2・3・(4未刊)』有斐閣(1997年6月・新版,2003年7月,2004年5月)……「4」は未刊。法学教室での連載をまとめたもの。連載としては完結している。B5判、216頁、A5判、490頁・444頁。 渥美東洋『刑事訴訟法』有斐閣(2009年4月・全訂第2版)…著者は2014年に逝去。反実務・反通説を求めるならば、渥美説は避けて通れない。憲法を基礎にした体系を構築。『渥美刑訴』とも称される独自の体系・用語法、またその日本語表現を問題視する声が多く、司法試験の基本書にはまったく向かない。したがって、読むならば司法試験合格後ということになろうが、上記のとおり反実務・反通説を貫く本書を修習中に読破することの意義もまた見出し難い。もっとも、渥美説そのものはなかなか面白いので、純然たる趣味と割り切ってその晦渋な文章と付き合うならば、良き思い出ともなろう。A5判、688頁。 光藤景皎『刑事訴訟法I・II』『口述刑事訴訟法下』成文堂(2007年5月,2013年7月,2005年11月)……名前の読みは「みつどう・かげあき」。「口述刑事訴訟法」として上・中・下3冊組であったが、上・中は「刑事訴訟法I、II」として改訂。下(上訴・再審)の改訂は、今のところ未定。旧司法試験時代から、証拠法分野には定評がある。IIの証拠法パートでは、アメリカ証拠法の判例・学説を多数引用しており、参考になる。自説は基本的に人権尊重であるが、判例の分析はきちんとしており役に立つ。A5判、390頁・332頁・150頁。 井上正仁・酒巻匡編『刑事訴訟法の争点(新・法律学の争点シリーズ 6)』有斐閣(2013年12月)……B5判、208頁 川崎英明・白取祐司編著『刑事訴訟法理論の探究』日本評論社(2015年6月)……法律時報誌の連載をもとに、新たな立法・判例の動きを踏まえた最新の理論書。東大系学説及び判例実務説に対して、非東大系学者が批判的検討を加えるというスタイル。判例通説の学修では飽き足らない人向け。A5判、272頁。 ☆川崎英明・葛野尋之編『リーディングス刑事訴訟法』法律文化社(2016年4月)……現在の判例・学説のもととなった基本的な文献を端的に紹介することで、日本の刑事訴訟法学が蓄積してきた知の目録を俯瞰し、現在の、また今後の刑事訴訟法学の基礎としての到達点を個別領域ごとに確認・提示・継承。A5判、432頁。 (実務関連書) 石丸俊彦・仙波厚ほか『刑事訴訟の実務上下』新日本法規出版(2011年3月・3訂版)……裁判官の共著による実務家向けの刑事訴訟法の体系書。刑事訴訟手続部分だけでも、上巻726頁+下巻680頁の大著(本文)。学説については必要最小限の解説しかないが、その分実務の運用や判例の引用が多い(少数意見まで収録している)のが本書の特徴である。書式例の掲載も豊富であり実務のイメージを掴むのに便利である。学説を知らない初学者には向かないが、学説対立に辟易した上級者にならば本書は有用だろう。A5判、1510頁。 三井誠編『新刑事手続I・II・III』悠々社(2002年6月)……1つの論点を判事・検事・弁護士の3つの立場から論じており、実務家の考え方を知ることができる。 新関雅夫・佐々木史朗ほか『増補令状基本問題上下』判例時報社(2002年9月、原著1996年6月,1997年2月)……捜査法の実務的な論点について一行問題・簡単な事例問題の形式で実務家が解説。一粒社倒産のため判例時報社が引き継いだ。A5判、472頁・333頁。 高麗邦彦・芦澤政治編『令状に関する理論と実務I,II(別冊判例タイムズ34,35号)』判例タイムズ社(2012年8月,2013年1月)……令状関連実務について実務家が解説。全2冊。I・・総論、逮捕・勾留。II・・保釈・鑑定留置等・勾引・捜索・差押え・検証等・準抗告・抗告。 石井一正『刑事実務証拠法』判例タイムズ社(2011年11月・第5版)……元裁判官。証拠法分野では他の追随を許さない。実務家必携。もっとも、記述があまりにも実務的かつ各論的すぎるので、司法試験受験生が読みこなせる本ではない。本書を玩味して理解を深めることのできる者は、既に合格水準を優に超えているといえるので、使いどころが難しい。A5判、600頁。同著者の論文集として、『刑事訴訟の諸問題』判例タイムズ社(2014年6月)A5判、720頁。 大阪刑事実務研究会『刑事公判の諸問題』判例タイムズ社(1989年8月)、『刑事実務上の諸問題』(1993年12月)、『刑事証拠法の諸問題上下』(2001年4月)……関西の刑事裁判官による論文集。『刑事証拠法の諸問題上』所収の三好幹夫「伝聞法則の適用」は、伝聞法則を理解するのに有用。 司法研修所検察教官室編『検察講義案』法曹会(2016年6月・平成27年版)…司研テキスト(白表紙)。「隠れた名著」とも言われるが、本書はあくまで司法試験に合格した者に対して「実務的」な知識を習得させることを目的とした書籍である。そのため、全体として試験範囲との齟齬は否めない。司法試験と重複する箇所につき参考書として利用することはできるが、いわゆる基本書としての使用は難しいであろう。「司法研修所」という言葉や「検察実務」という雰囲気に変な期待を持つべきではない。予備試験の刑事実務科目や口述対策に役立つとの評価もある。A4判、230頁。 渡辺咲子『任意捜査の限界101問』立花書房(2013年8月・5訂)、廣上克洋編『令状請求ハンドブック』立花書房(2014年6月)……実務家(捜査官)向けの捜査法のQ A集。B6判、224頁。令状請求ハンドブックは、司法研修所検察教官室の公式本で『令状請求の実際101問』の改訂版。任意捜査と強制捜査の実際を知るためには有益である。A5判、272頁。 【入門書】 三井誠・酒巻匡『入門刑事手続法』有斐閣(2014年3月・第6版)……入門書の定番。最初に条文とともに読むべき1冊。解釈論に深入りせずに、条文に沿って粛々と制度を説明する。A5判、402頁。 渡辺咲子『刑事訴訟法講義』不磨書房(2014年3月・第7版)……元検察官による入門書。基本書としても使えないこともないが、メインの基本書として据えるには、やや心許ない。197条から国民の捜査協力義務を導くなど、独特な記述も散見されるが、全体としては検察実務の考え方を平易に示した好著である。口語調で非常に分かりやすい。書式が豊富。A5変型判、400頁。 福井厚『刑事訴訟法(プリマ・シリーズ)』有斐閣(2012年10月・第7版)……四六判、468頁。 福井厚『ベーシックマスター刑事訴訟法』法律文化社(2013年4月・第2版)……A5判、314頁。 椎橋隆幸編『ブリッジブック刑事裁判法』信山社(2007年4月)……入門書。訴因論については大澤裕が担当しており、分かり易い。訴因論がどうしてもわからないという人や、訴因論で特異な見解が採られている基本書を使用している人は、大澤執筆箇所だけでも読むとよい。四六判、300頁。 椎橋隆幸編『プライマリー刑事訴訟法』不磨書房(2016年3月・第5版)……A5変型判、384頁。 山本正樹・渡辺修・宇藤崇・松田岳士『プリメール刑事訴訟法』法律文化社(2007年11月)……A5判、320頁。 司法研修所監修『刑事第一審公判手続の概要-参考記録に基づいて』法曹会(2009年11月・平成21年版)……司法研修所の刑事裁判テキスト(白表紙)。実際の事件記録を題材に第一審の刑事訴訟手続を解説したもの。手続の流れをつかむのに最適。A5判、284頁。 裁判所職員総合研修所監修『刑事訴訟法概説』司法協会(2012年9月・3訂補訂版)……A5判、120頁(本文103頁)。 水谷規男『疑問解消 刑事訴訟法(法セミ LAW CLASS シリーズ)』日本評論社(2008年3月)……A5判、272頁。 安冨潔『やさしい刑事訴訟法』法学書院(2013年4月・第6版)……A5判、303頁。 渡辺直行『入門 刑事訴訟法』成文堂(2013年9月・第2版)……刑事手続きの全体像を鳥瞰した入門書。「です・ます調」で書かれている。基本的用語について、できる限りその定義を明らかにしており、初めて刑事訴訟法を学ぶ法科大学院未修者や学部学生向けの本である。A5判、372頁。 小木曽綾『条文で学ぶ刑事訴訟法』法学書院(2015年1月)……A5判、230頁。(評価待ち) 廣瀬健二『コンパクト刑事訴訟法(コンパクト法学ライブラリ)』新世社(2015年4月)……著者は、田宮裕門下の元刑事裁判官。特徴は「判例・通説に則ったうえ、私の実務経験を盛り込んで実務の実情を踏まえて概説」(はしがき)しているところであり、本文291頁とコンパクトながらも、主要な論点はほぼ網羅している。基本的に田宮説に依拠し、新しい強制処分説(ただし、盗聴等の権利侵害性の重大なものについては立法による規制を要するとする。この立場が判例実務により整合的であるとされる)、本件基準説、違法排除説を採るが、実体喪失説にも言及している。記述は平板であるが、小文字フォントを使い分けているため、初学者もメリハリをつけて読むことができる。ただし、条文を読めばわかる箇所は記述を省略していること、判例の引用数は多いものの判決内容の引用は少ないことから、六法や判例集に当たることが必要である。まとめ用として好適である。四六判、352頁。 加藤康榮編著、城祐一郎・阪井光平著『警察官のためのわかりやすい刑事訴訟法』立花書房(2015年9月)……警察官向けの概説書。コンパクトに刑事手続を巡る最新の動向や法改正のポイントを盛り込みつつ、捜査に関連する重要事項や判例を解説。 A5判、320頁。 【コンメンタール】 松尾浩也監修『条解刑事訴訟法』弘文堂(2009年12月・第4版〔☆2016年12月頃に4版増補版を刊行予定あり〕)……実務家必携の中型コンメンタール。弁護士以外の実務家中心で合議して匿名執筆しているのが特徴で、そのため記述内容に安定感がある(顕名執筆の大コンメンタール刑事訴訟法や注釈刑事訴訟法と比べると比較的客観的な記述である。)。第3版から実質6年ぶりの改訂となり、第3版増補版から168頁増量され、被害者参加や裁判員裁判を踏まえた記述になっている。条文の注釈に加えて刑事訴訟規則の注釈までついており、規則用の索引までついている。また、文献の引用を基本的に省略している。さらに、文字ポイントが小さく、情報量は多い。試験頻出の条文をさほど詳しく解説しているわけではないものの、条文の文言ごとの実務上の解釈を丁寧に解説している。そのため、刑事訴訟実務の授業や修習などで、実務の考え方を知りたいときに辞書的に用いるのであれば、大いに力を発揮する。執筆陣も豪華で信頼性が高く、新基本法コンメンタールが出た現在でも、実務家が最初に参照するのは本書であろう。ただし、受験生が使うには、価格の面で新基本法コンメンタールの方に分がある。A5判、1272頁。弘文堂HPにてH22,23改正についての追補PDFをダウンロードすることができる。 三井誠ほか編『新基本法コンメンタール刑事訴訟法』日本評論社(2014年4月・第2版)……実務家の手による中型コンメンタール。編者の三井以外の執筆者は全て現役の法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)であり、「裁判および検察の分野は、司法研修所の刑事裁判教官室、検察教官室が軸」となり構成されている。現実の解釈に直結しない学説対立についてはほとんど言及されていないが、法曹三者で意見が対立する箇所には【COLUMN】を挿入している(計15本。弁護人の立場からの提言14本+三井によるエッセイ的コラム1本)。『条解』と比べると、執筆者が全体的に若い。執筆者が明示されている点と値段の安さが魅力。『条解』とほぼ同じ記述の箇所が多々みられる。第2版ではH25年までの法改正に対応。B5判、704頁。 後藤昭・白取祐司編『新・コンメンタール刑事訴訟法』日本評論社(2013年9月・第2版)……TKCのインターネットコンメンタールのコンテンツを書籍化した、学生向けの中型コンメンタール。2010年7月に刊行した初版をベースに、2012年までの法改正や新判例を反映したとされている。A5判、1228頁。 田宮裕『注釈刑事訴訟法』有斐閣(1980年5月)……田宮が学生向けに書きおろした学習用コンメンタール。分厚い新書。今となってはさすがに古い。刑事訴訟規則まで引用しているため、条文自体の注釈はさほど多くない。新書判、544頁。 河上和雄・中山善房・古田佑紀・原田國男・河村博・渡辺咲子編『大コンメンタール刑事訴訟法〔全11巻〕(予定)』青林書院(第1巻:2013年2月・第2版、第2巻:2010年9月・第2版、第3巻:2010年7月・第2版、第4巻:2012年4月・第2版、第5巻:2013年2月・第2版、第6巻:2011年4月・第2版、第7巻:2012年10月・第2版、第8巻:2011年12月・第2版、第9巻:2011年4月・第2版、第10巻:2013年9月・第2版、第11巻:年月・第2版)……これまでに蓄積された膨大な判例・学説を集大成した一大コンメンタール。公判前整理手続,即決裁判手続,裁判員制度,被害者参加制度の創設など,初版刊行後数次に渡る法改正と判例・学説の最新動向をつぶさに取り入れる(出版社の案内より)。本邦最高峰の大型コンメンタール。図書館での調べ物用。顕名形式であるため記述にややムラがあり、とくに検察官執筆部分において客観性に疑問のある記述がないではない。A5判、第1巻〔第1条~第56条〕:688頁、第2巻〔第57条~第127条〕:526頁、第3巻〔第128条~第188条の7〕:560頁、第4巻〔第189条~第246条〕:936頁、第5巻〔第247条~第281条の6〕:516頁、第6巻〔第282条~第316条〕:560頁、第7巻〔第316条の2~第328条〕:824頁、第8巻〔第329条~第350条の14〕:480頁、第9巻〔第351条~第434条〕:858頁、第10巻〔第435条~第507条〕:514頁、第11巻〔刑事訴訟特別法〕:頁。 河上和雄・小林充・植村立郎・河村博編『注釈刑事訴訟法〔全8巻〕(予定)』立花書房(第1巻:2011年5月・第3版、第4巻:2012年8月・第3版、第6巻:2015年4月・第3版、第7巻:2012年10月・第3版)……第6巻(2015年4月・第3版)について、10年ぶりの全面改訂。新版発刊以降の法改正・制度改革等を織り込み,実務の動向を正確に記述することを主眼に,実務を支える理論的な支柱を実務の内側から明らかにする(出版社の案内より)。大コンメンタールと同じく顕名形式をとるが、こちらは一家言ある裁判官執筆部分の記述内容が特徴的であり、大コンメとは若干趣を異にしている。A5判、第1巻〔第1条~第56条〕:706頁、第4巻〔第271条~第316条〕:634頁、第6巻〔第317条~第350条の14〕:890頁、第7巻〔第351条~第418条〕:642頁。 井上正仁監修、河村博・酒巻匡・原田國男・廣瀬健二編集代表、大島隆明・三浦守編集委員『裁判例コンメンタール刑事訴訟法〔全4巻〕(予定)』立花書房(第1巻:2015年4月)……A5判、第1巻〔第1条~第188条の7〕:720頁。第2巻〔第189条~第270条〕:予定、第3巻〔第271条~第350条の14〕:予定、第4巻〔第351条~第507条〕:予定。 【判例集・ケースブック】 井上正仁ほか編『刑事訴訟法判例百選』有斐閣(2011年3月・第9版)……他の百選に比べて実務家の執筆者が多い。全体的に穏当な解説がされているので、司法試験受験生は、事案と判旨のみならず、解説まで読み込むべきである。101件+アペンディックス41件を収録。B5判、260頁。 三井誠編『判例教材刑事訴訟法』東京大学出版会(2015年6月・第5版)……圧倒的な判例の掲載数。解説は皆無。判例百選の重要判例を本書で詳細に検討する読み方が、司法試験受験生には有益であろう。A5判、770頁。(第5版については評価待ち。) 葛野尋之・中川孝博・渕野貴生編『判例学習・刑事訴訟法』法律文化社(2015年11月・第2版)……若手から中堅の研究者による判例教材。取り上げられた判例は、102件。これらの判例について、主に論点と結論→事実の概要→法の解釈→法の適用→コメントという順番で書かれている。法の解釈・法の適用・コメントは、論文の際のあてはめに有用であると思われる。B5判、350頁。 ☆川出敏裕『判例講座 刑事訴訟法〔捜査・証拠篇〕』立花書房(2016年4月)……警察学論集誌上での全25回にわたる同名連載に追加・修正を施して単行本化したもの。捜査法及び証拠法に関する重要なテーマにつき判例を素材に検討。警察幹部向けの連載ということもあって判例の緻密な分析がなされており、判例の内在的な理解を深めることができる。必要な限度において学説の解説も行われており、控えめながらも自説主張がないわけではない(わかる人にはわかる内容)。全体的に極めて明快かつ論理的な文章で書かれており読みやすい。訴因論は含まれていないものの、捜査法と証拠法に関する重要論点はほぼ網羅されており、司法試験の論文対策として非常に有用であると思われる。A5判、512頁。 平良木登規男・椎橋隆幸・加藤克佳編『判例講義 刑事訴訟法』悠々社(2012年5月)……刑訴法学者24名が執筆。平成21年9月までの187判例を収録。 前田雅英・星周一郎『刑事訴訟法判例ノート』弘文堂(2014年3月・第2版)……A5判、418頁。 河上和雄『刑事訴訟法基本判例解説』東京法令出版(2008年6月・改訂版)……警察官の実務に特に関連が深い重要判例を精選し、初版以来の73件に、最新判例24件を追加。A5判、280頁。 渥美東洋・椎橋隆幸編『刑事訴訟法基本判例解説』信山社(2012年11月)……203件の重要判例を199項目に分け、1項目ごとに見開きで解説。A5変型判、432頁。 ☆田口守一『最新重要判例250 刑事訴訟法』弘文堂(2016年7月)……単独著者による1頁に1判例の判例ガイドシリーズの「刑事訴訟法」版。最新の重要判例を中心に251判例を収録。B5判、300頁。 〔ケースブック〕 井上正仁・酒巻匡・大澤裕・川出敏裕・堀江慎司『ケースブック刑事訴訟法』有斐閣(2013年10月・第4版)……設問には難解なものが多いが、他のケースブックに比べれば使いやすい。独学には向かないので、授業やゼミでの利用を勧める。B5変型判、720ページ。 笠井治・前田雅英編『ケースブック刑事訴訟法』弘文堂(2012年4月・第3版)……A5判、674頁。 加藤克佳ほか編『法科大学院ケースブック刑事訴訟法』日本評論社(2007年4月・第2版)……B5判、268頁。 後藤昭・白取祐司『プロブレム・メソッド刑事訴訟法30講』日本評論社(2014年8月)……はしがきにもあるように、上記『法科大学院ケースブック刑事訴訟法』を発展させた事実上の後継シリーズ。独習向きではない。A5判、488頁。 高野隆『ケースブック刑事証拠法』現代人文社(2008年11月)……刑事弁護人による証拠法ケースブック。証拠法分野はこれ一冊で完璧。問題集というよりは判例集的な性格が強い。 〔その他〕 渡辺咲子『判例講義 刑事訴訟法』信山社(2009年8月)……中立的な立場から重要判例を分析。一つ一つの判例につき、地裁から最高裁まで丁寧に判決の論理の変化を追うことで判例に対する理解を深めさせるというオーソドックスな形式をとっている。解説が詳しく、しかも講義調でとても分かりやすい。独学が可能な唯一のケースブックである。A5変型判、432頁。 長沼範良・大澤裕「判例講座・対話で学ぶ刑訴法判例」(法学教室連載・307号~340号、全18回。連載打切り)……最近の判例を巡って学者と著名な実務家との対談形式で分析する。上の「酒巻連載」に登場するような近時の学説に対する実務からの評価・論点に関する参考文献一覧も充実しており、新判例と高水準の理論との勉強に有用。 【演習書】 古江賴隆『事例演習刑事訴訟法(法学教室ライブラリィ)』有斐閣(2015年3月・第2版)……著者は元検事。法学教室の連載の単行本化。第2版では、3問追加され、既存の問題についても、解説が一層詳しくなった。学生が混乱するポイントについての解説を加えてあるだけではなく、事例問題の解き方についても冒頭で書かれており、参考になる。検察官出身であるが、実務を追認しているわけではなく、近時の判例のみならず、東大系学説の動向(それらの多くは、基本書レベルを超えており、論文等を参照しなければならないので、初学者が理解するのは困難である)をも踏まえた内容となっており、かなり理論的に詰めて書かれている。主要論点を全て網羅しているわけではないものの、重要論点はほぼカバーしており、演習書というよりも論点集といった趣が強い。また、各設問の解説の後に、参考文献として当該設問に関連する主要な文献が一通り挙げられており、文献ガイドとしても役に立つ。A5判、488頁。 井田良・田口守一・植村立郎・河村博 編著『事例研究 刑事法2 刑事訴訟法』日本評論社(2015年7月・第2版)……刑訴の最重要論点について、現役の裁判官・検察官らを中心とした執筆陣が、かなり自由度の高い解説をしている。設問の数は捜査5問・公判9問と少ないが、各設問の末尾の関連問題まで潰せば広い範囲の論点をカバーできる。A5判、412頁。(第2版については評価待ち。) 亀井源太郎『ロースクール演習刑事訴訟法』法学書院(2014年3月・第2版)……受験新報の巻末演習の単行本化。連載時は、似た問題が本試験でも出るということで評判となっていた。設問はいずれも、近時の重要(裁)判例をモデルにした長文事例問題であり、解説もおおむね穏当で参考になるが、ほとんどの設問で事案が判例そのままとなっているため、上級者の実践訓練用としては、やや物足りないかもしれない。全30問。A5判、頁。 佐々木正輝・猪俣尚人『捜査法演習』立花書房(2008年4月)……検察官派遣教官による捜査法の演習書。憲法解釈や抽象的命題をそぎ落とし、問題をもっぱら刑訴法の条文解釈に局限することで、徹底的に捜査の便宜を重視した解釈論を展開する(同じ検察出身でありながら、古江・演習が主流学派に依拠してバランスの取れた解釈論を展開しているのとは、対照的である)。内容はかなりハイレベルだが、立場の偏りを意識して批判的に取り組めば、相当なレベルアップが期待できる。特に、本書で示されている判例の射程については、著者の見解をたたき台としてよく分析されたい。A5判、424頁。 廣瀬健二編『刑事公判法演習』立花書房(2013年5月)……全国の法科大学院で派遣教員を務める著名な刑事裁判官らが一堂に会し、普通の教科書を読んでいるだけでは学習が難しい公判及び証拠の諸問題について解説している。下記『実例刑事訴訟法』への橋渡し的な位置づけであり、学生向け参考書としては最高水準である。内容はかなり高度であり、きわめて実務的であるが、図表を駆使することで、非常に分かりやすくなっている。特に、訴因や証拠は、しっかりと押さておきたい。各問の解説の後に、参考判例と参考文献(実務家による文献が多い)が掲げられており、参考になる。A5判、386頁。 長沼範良・酒巻匡・田中開・大澤裕・佐藤隆之『演習刑事訴訟法(法学教室ライブラリィ )』有斐閣(2005年4月)……法学教室の連載の単行本化。一行問題が多く、問題集というよりも論点集に近いが、東大系主流学派の問題意識がよく分かるので、学生向けの参考書としてなかなか使い勝手がよい。ただし、解説者によって解説の書き方がバラバラであるため、若干の読みにくさはある。A5判、372頁。 松尾浩也・岩瀬徹編『実例刑事訴訟法I・II・III』青林書院(2012年9月-11月)……定評ある演習書の最新版。執筆陣には、著名な刑事裁判官が名を連ねている。内容はきわめて高度であり、司法修習生向きである。もっとも、司法試験受験生にとっても、気になる論点については一読の価値はある。A5判、416頁・360頁・412頁。 平野龍一・松尾浩也編『新実例刑事訴訟法I・II・III』青林書院(1998年7月)……上記『実例刑事訴訟法』の旧版で旧司時代には種本と呼ばれていた。執筆者は、法曹三者。法改正もあったが、今もなお有用である。A5判、350頁・440頁・370頁。 安冨潔・清水真編『事例演習 刑事訴訟法』法学書院(2013年11月)……A5判、407頁。 安冨潔『旧司法試験 論文本試験過去問 刑事訴訟法』辰巳法律研究所(2004年5月)……旧司法試験過去問解説講義を書籍化。問題解説・受験生答案・答案の検討からなる。全34問。 絶版であったが、オンデマンド版で復刊された。丁寧かつ論理的に問題を検討しており、解説は信頼がおけるものになっている。しかし、受験生答案に細かく注文をつけるスタイルは、好みが分かれるだろう。なお、平成12年度の旧版に平成13-15年度の解説を加えただけなので、新判例に対応できていない。 新庄健二『司法試験論文過去問LIVE解説講義本 新庄健二刑訴法(新Professorシリーズ)』辰已法律研究所(☆2016年3月・改訂版)……元東京高検検事・元司法研修所教官。辰已での新司法試験過去問解説講義を書籍化。平成18年から平成27年までの問題を収録。非常に平易な解説がなされている。特に、多くの受験生が苦手にしている伝聞については、記述が具体的かつ詳細で分かりやすい。A5判、452頁。 高田昭正『基礎から学ぶ刑事訴訟法演習』現代人文社(2015年10月)……A5判、464頁。(評価待ち) 田宮裕『演習刑事訴訟法(法学教室選書)』有斐閣(1983年6月)……四六判、374頁。 上口裕・後藤昭・安冨潔・渡辺修『基礎演習刑事訴訟法(基礎演習シリーズ)』有斐閣(1996年4月)……四六判、320頁。 小木曽綾監修『設題解説 刑事訴訟法(二)』法曹会(2015年11月)……新書判、320頁。 ☆粟田知穂『エクササイズ刑事訴訟法』有斐閣(2016年3月)……A5判、168頁。(評価待ち)
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/7739.html
登録日:2009/11/29(日) 22 16 53 更新日:2024/09/10 Tue 20 44 04NEW! 所要時間:約 7 分で読めます ▽タグ一覧 JR東海 ロングシート 岐阜県 愛知県 東海道本線 東海道線 滋賀県 複線 路線シリーズ 鉄道 電化 静岡大陸 静岡県 東海道線とは東京駅から神戸駅を繋ぐ日本最古の路線である東海道本線の俗称。 東京から熱海間はJR東日本、熱海から米原間はJR東海、米原から神戸間はJR西日本が管轄する。 本項ではJR東海が管轄する熱海~米原間および美濃赤坂線について記述する。 (東京~熱海間は東海道線(JR東日本)、米原~神戸間はJR京都線・琵琶湖線・JR神戸線をそれぞれ参照) 路線記号はCA。但し美濃赤坂線には設定されていない。 全線がJR東海が発行するICカード「TOICA」エリア対象路線ではあるが、美濃赤坂支線のみ使用出来ない。 かつてはJR他社との境界付近に当たる熱海~函南間、醒ヶ井~米原間では使用できなかった。 (*1) 線区と路線の特徴熱海⇔豊橋 豊橋⇔米原 大垣⇔美濃赤坂 使用車両JR東海 JR東日本 JR西日本 主要駅解説美濃赤坂線 線区と路線の特徴 熱海~豊橋間の静岡地区、豊橋~米原間の名古屋地区、そして大垣~美濃赤坂間の美濃赤坂線の3エリアに大別される。 熱海⇔豊橋 この区間は身延線直通の特急「ふじかわ」、伊豆箱根鉄道駿豆線に直通する特急「踊り子」、朝夕ラッシュ時のホームライナー、金曜夜に運転される臨時快速、そして「サンライズ瀬戸・出雲」を除き各駅に停まる普通列車しか運転されない。 浜松~豊橋間には名古屋地区から乗り入れてくる快速列車が数本あるが、この区間では各駅停車になる。車両もほぼすべてロングシートで完全に通勤列車といった趣きで、ダイヤ構成も地域輸送に特化した形となっている。 このため長距離を利用する18きっぱーにとっては魔境として扱われている。乗車時間が長いことから「静岡大陸」などと揶揄されることも。 基本的には熱海・三島・沼津~島田間の列車と興津~浜松間の列車、浜松~豊橋間の列車が各20分間隔で運転される。静岡近郊区間となる興津~島田間は10分間隔となり、豊橋発着の列車のうち毎時1本が掛川まで乗り入れるため、掛川~浜松間は毎時4本となっている。 また、熱海~沼津間はJR東日本区間から一部の列車が乗り入れるほか、三島~沼津間には新幹線との連絡も兼ねて区間列車が設定されている。 前述のホームライナーは、乗車整理券310円を払えばリクライニングシートかつ速達性が高い列車に乗れるため通勤客のみならず18きっぱーなどの長距離を利用する乗客にもよく利用される列車である。 かつては曜日問わず運転されていたが、2022年3月12日のダイヤ改正で土休日の列車が全廃された。 豊橋⇔米原 この区間は名鉄名古屋本線との競合もあってか都市間輸送に力を入れており、優等列車が多数設定される。車両も転換クロスシート車が中心になる。 基本的に快速列車と普通がほぼ同本数運転され、日中は快速・新快速・豊橋~岐阜間の普通が30分間隔、岡崎~岐阜間の普通と大府~岐阜間の普通が1本ずつ運転される。 朝夕は特別快速や区間快速なども設定される。なお、区間快速の大半は武豊線直通列車。 普通列車との接続は刈谷、名古屋、岐阜で行われることが多い。 岐阜~米原間は快速列車も各駅に停車する。大垣で系統分割となる列車も多く、日中はこの区間のみを運行する普通列車のみとなる。 また、高山本線に直通する特急「ひだ」が名古屋~岐阜間、北陸本線に直通する特急「しらさぎ」の約半数が名古屋~米原間を走行するほか、本数は少ないながら「ホームライナー」も運行される。 この区間の大垣~(南荒尾信号場)~関ヶ原間に垂井経由の複線とは別に単線の下り列車専用線がある。 こちらには現在駅がない為、通過するのは特急列車と貨物列車のみとなる。 大垣⇔美濃赤坂 美濃赤坂線の通称があり、他には赤坂支線と呼ばれることも。 この区間は普通列車のみの運転で、基本的に毎時1~2本運転されるが、日中は間隔が開く。 かつては本線との直通運転も実施していたが、2013年3月のダイヤ改正で廃止された。 使用車両 本項では旅客列車について解説する。 JR東海 ●211系 ロングシートの5000・6000番台が使用されており、現在は静岡地区のみでの運用。 トイレがないので長距離運用では313系と併結されることが多いが、211系のみの運用も…。 2022年より廃車が開始され、一部はなんと三岐鉄道に譲渡された。 ●285系 寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」用の車両で、JR西日本所属車もある。 JR東海区間では熱海、沼津、富士、静岡、浜松(下りのみ)に停車するが、下りは深夜に走行する為、日中に見ることはできない。 逆に上りに関しては沼津、熱海辺りでは早朝にはなるが見る事が出来る。 ●311系 デビュー当初から名古屋地区の新快速で使用されていたが、現在日中は普通列車主体。朝夕は快速運用も多く設定される。全車両が転換クロスシート。 かつては静岡~浜松~豊橋間の普通列車にも使用されていた。 2022年より廃車開始。 ●313系 全区間で使用される東海の顔。 静岡地区ではロングシートの2000番台が主に使用される。2022年3月より中央線で使用されていた元セントラルライナー用の8000番台が転属し熱海まで顔を出しているほか、2023年からは関西線で使われていた1300番台の転属も始まっている。 名古屋地区で運用される車両は転換クロスシート車となっており、特別快速・新快速では6両編成の5000番台が主に使用される。5000番台以外は311系と併結可能。 ●315系 211系・311系の置き換え用に導入された車両で、前面ほろ付き・4両編成の3000番台が使用される。 他の車種と異なり、全車ロングシートとなっている。 2024年3月から名古屋地区で運用を開始し、同年6月から静岡地区でも運用を開始した。 名古屋地区では武豊線直通の区間快速にも使用される。 ●373系 特急「ふじかわ」、ホームライナー、および一部の普通列車で使用。 かつては特急「東海」や快速「ムーンライトながら」でも使用されており、東京駅まで乗り入れていた。 ●HC85系 特急「ひだ」で使用されるハイブリッド気動車。名古屋~岐阜間で運転。 岐阜駅でスイッチバックして高山本線に乗り入れる。 JR東日本 ●E231系・E233系3000番台 朝夕時間帯に沼津まで乗り入れる。 ●E257系5500番台 特急「踊り子」用。三島から伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り入れる。 JR西日本 ●681系・683系 北陸本線を走る特急「しらさぎ」用の車両で、名古屋地区のホームライナーにも使用される。 681系2000番台および683系8000番台は北越急行で使用されていた「スノーラビット」を転入改造したもの。 北陸新幹線敦賀開業に伴う「サンダーバード」編成の転属が始まっており、これに伴い一部の681系が廃車されている。 主要駅解説 熱海(CA00) 東海道新幹線、伊東線、東海道線(小田原・横浜・東京方面)乗り換え。 在来線はJR東日本との境界駅で、熱海市の代表駅で熱海温泉の最寄駅。 函南(CA01) 函南町唯一の駅。近くに「新幹線」という町名がある。 三島(CA02) 東海道新幹線、伊豆箱根鉄道駿豆線乗り換え。 三島市の代表駅。特急「踊り子」の一部が駿豆線に直通する。 沼津(CA03) 御殿場線乗り換え。朝と夜間には東京方面からの直通列車が発着する。静岡東部の中心である沼津市の中心駅だが、新幹線が通らないので三島までの区間列車が設定されている。 ラブライバー御用達。 片浜(CA04) 1987年3月21日に開業。 時期から見てわかる通り、国鉄最末期に開業した新駅の一つ。 原(CA05) 原宿、と言っても若者の街ではなく宿場町の方の最寄駅。 東田子の浦(CA06) 北に3kmほど歩くと岳南江尾駅に到達可能。 吉原(CA07) 岳南電車岳南鉄道線乗り換え。2012年までは日本製紙富士工場専用の貨物列車の発着があった。 富士(CA08) 身延線乗り換え。富士市の中心駅。 因みに東海道新幹線の駅は南に2km程離れてる「新富士駅」の為、乗り換えは出来ない。 けど、乗客数では勝ってる。 まあ新富士は某大石寺参拝需要を見込んで作ったらお寺が某学会を破門しちゃった訳で……。 富士川(CA09) その名の通り、富士川のすぐ近くにある。東海道新幹線の富士川橋梁も近い。 新蒲原(CA10) ここから静岡市で東海道蒲原宿の最寄駅。駅前にはサクラエビ漁船のモニュメントが展示されている 蒲原(CA11) 静岡県内の東海道線の駅では一番利用者が少ない。 由比(CA12) 東海道由比宿の他、由比の漁港が近くにある。 興津(CA13) 東海道興津宿の最寄駅。周辺は明治時代に栄えた別荘地。 かつて井上馨が別荘を構えていた他、大正時代に最後の元老と呼ばれ総理大臣の人選に関する影響力を持っていた西園寺公望がこの地へ居住した為に戦前は多くの政府首脳がこの駅を頻繁に訪れていて非常に栄えていた。 ここで静岡方面へ普通列車が一部折り返す。 清水(CA14) 清水区の中心駅で特急「ふじかわ」の停車駅でもある。 かつては「日本一旅客列車の運行本数の少ない路線」と呼ばれた清水港線が分岐していた。 静岡鉄道静岡清水線の新清水駅は徒歩で10分ほど離れている。ここから静岡駅までは清水線とほぼ並行して走る。 草薙(CA15) 静岡鉄道静岡清水線乗り換え。 利用者は清水駅より多かったり少なかったり。周辺は県立大学・美術館・中央図書館があり、再開発が進んで少し都会的な印象。 東静岡(CA16) ここから葵区で1998年開業の比較的新しい駅。 同名の貨物駅跡地再開発に合わせて建設された駅で、周辺にはタワマン、コンベンションセンター、ドコモのビルなどがある。 静岡鉄道の長沼駅及びガンプラ製造工場であるバンダイホビーセンターも近い。 中部の駅百選に選定。 静岡(CA17) 東海道新幹線、静岡鉄道静岡清水線(新静岡駅)乗り換え。 静岡県第一の都市である静岡市の中心駅で、静岡一のターミナル駅。 「ふじかわ」の終着駅でもある。 安倍川(CA18) ここから駿河区の駅。左富士が見えるのはこの辺り。 用宗(CA19) 静岡市の端の駅。周辺には用宗漁港がある。かつては工場への貨物線が分岐していた。 焼津(CA20) 全国有数の水産都市である焼津市の中心駅。漁港も近い。 西焼津(CA21) 周辺には県立焼津中央高校やアステラス製薬の工場がある。 藤枝(CA22) 藤枝市唯一の駅。 六合(CA23) 当駅付近で出された狭軌最高速度記録の記念碑が駅前にある。 島田(CA24) 島田市の中心駅。ここで一部の普通列車が静岡方面に折り返す。 金谷(CA25) 大井川鐵道大井川本線乗り換え。 SL列車は2011年秋以降隣の新金谷駅が始発となっており、現在当駅までは乗り入れない。 菊川(CA26) 菊川市唯一の駅。 掛川(CA27) 東海道新幹線、天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線乗り換え。 掛川市の中心駅で、駅からは平成に入って木造で復元された掛川城が見える。 愛野(CA28) FIFAワールドカップ開催スタジアムである小笠山総合運動公園へのアクセスのために作られた駅。 中部の駅百選に選定。 新幹線を跨ぐため駅舎の位置が高め。 袋井(CA29) 袋井市の中心駅。 御厨(CA30) 2020年開業の一番新しい駅。周辺はヤマハの企業村。 ヤマハスタジアムへのアクセスも兼ねる。 磐田(CA31) 磐田市の中心駅。 豊田町(CA32) 旧豊田町に因んだ駅名で、トヨタ自動車とは特に関係がない。 天竜川(CA33) 川としての天竜川からは少し離れている。ヤマハ天竜工場が近い。 浜松(CA34) 東海道新幹線、遠州鉄道鉄道線(新浜松駅)乗り換え。 静岡県第二の都市で、意外にも政令指定都市である浜松市の中心駅。 西浜松(貨) 浜松駅の再開発に伴い、移転してできた貨物駅。 高塚(CA35) スズキの本社の最寄りはこちら。 舞阪(CA36) 昔からの松並木が並ぶ東海道舞坂宿の最寄駅。 弁天島(CA37) 浜名湖の真ん中に浮かぶ弁天島にある駅。新幹線が真横に走る。 新居町(CA38) 浜名湖競艇場の最寄り駅で、臨時改札から競艇場まで屋根付きの通路があり、雨に濡れずに競艇場まで行ける。 駅名は「あらいまち」だが所在地の町名は「あらいちょう」。 鷲津(CA39) 湖西市の代表駅。 新所原(CA40) 天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線乗り換え。静岡県最西端の駅。 二川(CA41) 豊橋総合動植物公園のんほいパークと東海道二川宿の最寄り。 豊橋(CA42) 東海道新幹線、飯田線、名鉄名古屋本線、豊橋鉄道渥美線(新豊橋駅)・東田本線(駅前駅)乗り換え。 豊橋市の中心駅。通称「東三河の交通拠点」で、基本的には当駅で名古屋方面と浜松方面で運行系統が分断されている(一部直通運転あり)。 西小坂井(CA43) 周辺には名鉄線伊奈駅や雪印、カゴメの工場がある。 三河大塚(CA45) ラグーナテンボスの最寄駅。その関係で新快速が土休日に一部停車する。 三河三谷(CA46) 三谷温泉の最寄駅で優等列車の一部も停車する。 蒲郡(CA47) 名鉄蒲郡線乗り換え。蒲郡市の中心駅。 三河塩津(CA48) 名鉄蒲郡線の蒲郡競艇場前駅と隣接している。競艇場も徒歩圏内。 三ケ根(CA49) 周辺は深溝松平家縁の地。幸田町郷土資料館の最寄駅。 幸田(CA50) 幸田町の中心駅。 相見(CA51) 2012年開業の比較的新しい駅。上り線のみ待避可能だが、使われるのは基本的に1日1本のみ。 岡崎(CA52) 愛知環状鉄道線乗り換え。 岡崎市の中心部(市役所や岡崎公園)には名鉄東岡崎駅の方が近く、JR岡崎駅から名鉄東岡崎駅まではおよそ4km離れている。 一部の普通列車は名古屋方面に折り返す。 西岡崎(CA53) 近くに石工団地がある…くらい。 安城(CA54) 名鉄線新安城駅と二分する安城市の拠点駅。 三河安城(CA55) 東海道新幹線乗り換え駅なのに普通しか止まらない駅。何この扱い…。 因みに隣駅の安城駅には全列車停車する。 野田新町(CA57) 2007年開業。かつてはミシン、今はプリンターで有名なブラザー工業の刈谷工場が近い。 刈谷(CA58) 名鉄三河線乗り換え。刈谷市の中心駅で終日快速系列車と普通が緩急接続する。 大府(CA60) 武豊線乗り換え。大府市の中心駅だが、特別快速は通過する。 一部の普通列車は名古屋方面へ折り返す。 共和(CA61) 愛三工業本社の他、豊田自動織機の工場がある。 南大高(CA62) 名古屋市緑区かつ名古屋市最南端の駅。 再開発兼イオンモールへのアクセスのために作られた新駅である。 因みにJRの駅としては桶狭間古戦場の最寄駅だが物凄く遠い…。 大高(CA63) 名古屋市では一番古い部類の駅の一つ。ベルマート1号店はこちらで開店した。 笠寺(CA64) 名古屋市南区の中心駅。 名古屋市総合体育館(日本ガイシスポーツプラザ)の最寄駅で、イベント時は優等列車の臨時停車や臨時列車の発着がある。 熱田(CA65) 名鉄神宮前駅とともに熱田神宮の最寄駅を担うが、戦後は金山駅に押されてやや寂れ気味になっている。 通常は普通しか停車しないが、正月三が日には快速系統の列車が臨時停車を行う。 側線が何本かあり、名古屋止まりのしらさぎ・ひだが折り返し整備を行っている。 金山(CA66) 中央本線、名鉄名古屋本線、名古屋市営地下鉄名城線・名港線乗り換え。 東京駅で互いに背を向けて別れた中央本線と再び出会うのには少し感動する。 名古屋市中区の中心駅。1989年に名鉄の金山橋駅と統合したことから「金山総合駅」の看板が掲げられており、現在は名古屋第2のターミナル駅として君臨する。 尾頭橋(CA67) 競馬の場外馬券売り場の最寄駅であり、GⅠ開催日は快速系統が一部臨時停車する。 貨物支線に臨時駅として開設した「ナゴヤ球場正門前駅」を前身とし、1987年から1994年まで、多くのプロ野球ファン(主に中日ドラゴンズファン)を運んでいた。 名古屋(CA68) 東海道新幹線・中央本線・関西本線、名古屋市営地下鉄東山線・桜通線、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線、名鉄名古屋本線(名鉄名古屋駅)、近鉄名古屋線(近鉄名古屋駅)乗り換え。 愛知県第一の都市にして日本第三位の大都市である名古屋市の大ターミナル駅。 枇杷島(CA69) 東海交通事業城北線乗り換え。因みに初代清須駅である。 清洲(CA70) 東海道新幹線からも見る事ができる清洲城の最寄駅。清須市じゃなくて稲沢市にある。 稲沢(CA71) JR貨物愛知機関区を併設する貨物列車の重要拠点。 尾張一宮(CA72) 名鉄名古屋本線・尾西線(名鉄一宮駅)乗り換え。 一宮市の中心駅で、名鉄の駅とは金山のように一体化されている。 特急「ひだ」は一部停車。 木曽川(CA73) イオンモール木曽川の最寄駅の一つ。 大正時代からのレンガ倉庫が保存されている。 岐阜(CA74) 高山本線、名鉄名古屋本線・各務原線(名鉄岐阜駅)乗り換え。 岐阜県の県庁所在地かつ第一の都市である岐阜市の中心駅。 ほとんどの普通列車が名古屋方面へ折り返す。 ピンクタウン金津園はここから近い 西岐阜(CA75) 高架道路に隣接する橋上駅舎を備える。 岐阜県庁・県警の最寄駅である。(とは言っても距離は2km近くあるが) 穂積(CA76) 所在地は平成の合併で瑞穂(みずほ)市になったが、駅名は穂積(ほづみ)のままとややこしい駅。 1面2線の比較的小さな駅であるが、木曽三川のうち揖斐・長良川に挟まれた唯一の駅という地形の関係上、付近ベッドタウンからの利用者も多く、岐阜以西は特急以外全系統が各駅停車という仕様もあって全日平均の乗降客数は9000人近い。 大垣(CA77) 赤坂支線、養老鉄道養老線、樽見鉄道樽見線乗り換え。 岐阜方面と米原方面の列車は大半が乗り換えとなる。 かつては「ムーンライトながら」の発着駅で、運行時には通称「大垣ダッシュ」という座席争奪戦が行われていた為、結構危険なので構内走行制限の看板も掲げられていた。 岐阜県第二の都市である大垣市の中心駅で大垣城の最寄駅。 垂井(CA78) 2面3線の普通の駅に見えるが、この駅は急勾配区間の途中にある為、過去に上り列車(大垣方面)しか停車しない時期があった。 下り列車(米原方面)の列車は勾配を緩和した別線(正確にはそちらが下り本線。現在の複線は上り本線と垂井支線の並列)に設置された「新垂井駅」に停車していた。 しかし、新垂井駅が垂井駅から3km程離れていてあまりにも不便だった事と、列車性能向上もあって新垂井駅は廃止。 普通列車は全列車がこちらに停車することになったという、いろいろ事情があった駅。 関ケ原(CA79) 岐阜県最西端の駅。駅東側で上記の下り本線と合流する。 一部列車はここで名古屋方面に折り返す。 有名な関ヶ原の戦いの場所にある駅。 因みに現在駅のある場所はまさに激戦区であった場所に立っている。 柏原(CA80) 支線も含めて東海道本線で一番利用が少ない駅。 近江長岡(CA81) 伊吹山の最寄駅。しかし、駅前には何もなく中心市街へ行くには3km程歩かなければならない。 JR東海で唯一「近江」の冠を持つ駅。 醒ケ井(CA82) JR東海管轄の東海道線の駅としては最西端。中山道醒井宿の最寄駅。 米原(CA83) 東海道新幹線・琵琶湖線・北陸本線、近江鉄道本線乗り換え。 米原市の代表駅。在来線はJR西日本との境界駅。 美濃赤坂線 荒尾 無人駅。本線と分岐する南荒尾信号場が近く、本線からも一部ホームが見える。 本線にはホームがない為、乗り換えは大垣駅でしかできない。 鹿児島本線にも同名の駅がある。 美濃赤坂 支線の終点駅で無人駅。旅客用ホームは1面1線のみだが貨物列車の乗り入れが行われている為、構内の線路は意外と多い。 追記・修正は静岡地区をロングシートで耐え抜いた人がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 掛川駅は住民の要望で署名集めて新幹線止まるようになったんだよなぁ -- 名無しさん (2014-06-24 23 52 31) サンライズか往時のブルートレインで旅行した知り合い曰く「JR東海管轄に入ると保線が悪いのが乗っててわかった」とか -- 名無しさん (2014-11-06 15 50 24) 岐阜以東で列車が止まって岐阜〜大垣の乗客多い区間まで影響が出るのが本当にクソ。 -- 名無しさん (2018-01-06 02 05 41) ↑続き。1時間近く岐阜駅で待たされたことが何度あったことか。その間岐阜〜大垣間の線路に何も走ってないのが余計に腹が立つ。臨時で岐阜〜大垣往復列車を走らせろと何度思ったことか -- 名無しさん (2018-01-06 02 08 47) 少なくとも静岡地区の列車は全編成トイレをつけるべき -- 名無しさん (2018-04-22 07 49 42) TOICAエリア、関ヶ原~米原間(の一つ手前の醒ヶ井駅)のすべての駅で使えるようになったね。(2019/3/2 https //jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039002.pdf ) これで、エリアをまたがない東海道本線(JR東海管轄)すべて使えるように。あとは最大の壁、エリアまたぎが可能になれば。。。(ただいろいろ難しいか、パターン検証にICカードの記録に・・・。) -- 名無しさん (2019-03-28 09 30 00) 最近無人化推し進めすぎ… -- 名無しさん (2019-06-17 02 35 15) 今年からEF210-300も来るようになったね -- 名無しさん (2020-06-13 07 17 45) ダイヤ改正で旧セントラルライナーこと313番系8000番台が静岡に転属、ロングシート王国が変わるのか? -- 名無しさん (2022-03-24 23 29 30) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/j-economy/pages/96.html
~ 【質問 kérdés】 八幡製鉄所の歴史を簡単に教えてください. Kérem, mondja meg a Jahata Vasmű rövid történeteről. 【回答 válasz】 富国強兵のシンボル,官営八幡製鐵所. 教科書にも載り,その名を誰もが一度くらいは聞いたことがあるでしょう. ですがこの八幡製鉄所がその後,どのような歴史を辿ったのかについてはあまり知られていません. ここで簡単に,八幡製鉄所の歴史を紐解いていきましょう. 「これは実話であり,ネットの記録,ネットの分析,ネットの証言を元に(以下略)」 明治政府は1897(明治30)年,筑豊炭田に近く洞海湾に面した八幡村(現・北九州市)に官営八幡製鐵所建設に着工. 1901年(明治34年)2月5日に東田第一高炉で火入れが行われます. 当初は,相次ぐトラブルにより高炉を休止. その後,1904(明治37)年2月に日露戦争が勃発し,鉄の需要が急激に増えたため,コークス炉を完成させて4月6日に第2次火入れ. しかしこれも17日で操業停止となってしまいます. そこで政府は,釜石鉱山田中製鉄所の顧問だった東京帝国大学工学部元教授・野呂景義に原因調査を依頼. 炉内をより高温に保つため,高炉の形状を改め,操業方法も改善し,7月23日に第3次火入れ. ようやく順調に操業できるようになりました. その後,鉄需要の増加と共に,八幡製鉄所は拡張を続け,国内の大半の需要をまかなえるまでに成長します. しかし1918(大正7)年,第一次世界大戦終結により戦争景気が去り,世界的に深刻な景気後退局面に. 鉄鋼業も経営危機に陥る一方,全国各地の事業所で労働組合を結成し,待遇改善の動きが加速. 八幡製鉄所には日本労友会,友愛会支部の2組合がありました. 「労働総同盟友愛会八幡支部」は八幡製鉄所における最初の労働組合で,1917(大正6)年に結成. 当時,労働組合の多くが企業内結合であるのに対し,友愛会は企業の枠を超えた横断組織でした. その後,1919(大正8)年に友愛会から「日本労友会」が独立. この労友会は1920(大正9)年1月,大戦の影響がまだ続いておりインフレのため,生活難であることを理由に,給与の増額,労働時間の短縮,住宅料の支給等を要求. 所側はこれを受け容れず,全所的規模でのストライキが二派に渡って発生. 構内の作業中止の強要から始まり,製鉄所各職場への投石,構内本事務所への押しかけ.その参加者は2000名におよびました. 騒擾による施設の被害も写真に記録されています. 労友会指導者・浅原健三は著書『鎔鑛爐の火は消えたり』において「大鎔鑛爐の火が落ちた」と言い,一方,『八幡製鉄労働運動史』上巻は「(中略)当時の記録によれば,この争議によるも熔鉱炉の火は消すことができなかったとあることを附記」と記載しています. 八幡製鉄所の技師で“高炉の神様”と呼ばれた田中熊吉が,ストに際して「溶鉱炉の火を消すな」と高炉操業を陣頭指揮したと伝えられています. どちらが事実かはともかく,このストにより製鉄所の全機能がマヒ状態に陥ったことは間違いなく,219名の解職処分,349名を検挙.浅原も治安維持法により検挙. 一方で八幡製鉄所は待遇改善として,賃金増額の他,勤務時間12時間2交代制を実働8時間3交代制に,常昼勤12時間制を実働9時間制に変更する事を発表. 戦前の労働運動史上でも屈指の大争議として上げられています. さて,八幡製鉄所は当初農商務省管轄でしたが,1925(大正14)年,農務省と商務省の分割によって商工省工務局へと移管. 1934(昭和9)年には民間業者と合同して日本製鐵(日鉄)が発足します. 会社の設立方式は現物出資. 「日本製鐵株式會社法」(日鉄法,1933年施行)で規定された半官半民の国策会社でした. ところが日米関係悪化により,アメリカによる屑鉄などの禁輸出措置がとられ,八幡製鉄所のみならず日本の鉄鋼業全体が重大な危機に直面します. 太平洋戦争勃発後は戦局悪化により南方からの鉱石資源も途絶え,備蓄資源も徐々に払底. 1944年(昭和19年)には,当時唯一の輸入先である中国からの鉱石や良質の強粘結石炭の輸入も途絶え,高炉操業の継続が困難になり,八幡の3基以外は操業停止. さらに1945年8月8日には八幡大空襲があり,八幡製鐵所も殆どの設備が壊滅. 幸い,高炉と最低限鉄を生産する設備は,修復すれば使える状態であり,終戦当時,日本で生き残っていた高炉は八幡製鐵所の3基だけだったそうです. 戦後の1950(昭和25)年,日鉄は解体され,八幡製鐵所は後継会社の一つ,八幡製鐵に属することに. 鉄鋼業の指標となる粗鋼生産量は発足当初,約150万トン(1950年度実績)でしたが,1951(昭和26)年から始まった3次にわたる合理化によって能力増強と老朽化した設備の近代化を行い,1969(昭和44)年度には粗鋼生産量は1600万トンに到達. 加えて橋梁・配管工事や建築物の建設,製鉄関連設備の製作も行いました. 1965(昭和35)年,八幡製鉄事件発生. 同年3月14日,八幡製鉄所の代表取締役2名が同社の名において,自民党へ350万円の政治献金をしたのですが,この行為を 「政治献金は定款所定の目的を逸脱するものであり,取締役2名の行為は商法で規定されている『取締役の忠実義務』違反である」 として,株主の一人である某老弁護士が,該当取締役2名に対して損害賠償責任を追及する訴えを提起するよう会社に要求. しかし会社は訴えを提起しなかったので,この弁護士は件の取締役を被告として株主代表訴訟を提起. 八幡製鐵の定款は「鉄鋼の製造及び販売ならびにこれに付帯する事業をその目的とする」旨定めていましたが, 「政治献金は付帯事業ちゃうやろ!」 というツッコミが入ったのです. この裁判は,会社による政治献金が適法であるか否かを争点として,最高裁まで争われることになりました. 1975(昭和45)年6月24日,最高裁判決. 判決では (1) 国民の権利・義務の各条項は,性質上可能な限り,内国の法人にも適用される (2) 定款所定の目的とは,定款に明示された目的自体に包含されない行為でも,その目的遂行に直接または間接に必要な行為については,目的の範囲内に属すると解される (3) 政党は議会制民主主義を支える不可欠な要素であり,法人にもその発展への協力が当然に期待されてるとして,法人も政治資金の寄付の自由を有する ――とされました. 1970(昭和45)年3月31日,過当競争による需給アンバランスを是正し,国際競争力を強化する目的で,八幡製鐵と富士製鐵とが合併. 新日本製鉄株式会社が誕生しました. 八幡製鐵・富士製鐵のどちらも日本製鐵を前身とし,国内で1・2位の規模を持つ大手高炉メーカーでした. ちなみに手続上は八幡製鐵が存続会社となって新日鉄に社名を変更し,富士製鐵は解散したという形です. 1980年代に入り,日本経済の成熟化とソフト化の進展,プラザ合意後の円高など,鉄鋼業をめぐる環境は激変. 1988年(昭和63)には高炉1基体制となりましたが,現在では表面処理鋼板や電磁鋼板を始めとする薄鋼板と,一部の条鋼・鋼管の製造拠点となっています. 【参考ページ Referencia Oldal】 http //www.japansmeijiindustrialrevolution.com/site/yawata/component01.html https //www.nipponsteel.com/works/kyushu/yawata/about/history.html http //www.japan-kyushu-tourist.com/blog-00040591/ https //kotobank.jp/word/%E5%AF%BE%E6%97%A5%E5%B1%91%E9%89%84%E7%A6%81%E8%BC%B8%E6%8E%AA%E7%BD%AE-1359237 https //www.nikkei.com/article/DGXMZO30579760W8A510C1000000/ https //kotobank.jp/word/八幡製鉄所争議 https //crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view id=1000069473 http //www.yahata-library.jp/ippan/jin5.html https //core.ac.uk/download/pdf/6390264.pdf http //gauss0.livedoor.blog/archives/5669446.html http //webcache.googleusercontent.com/search?q=cache AuGucc8EaosJ www.japan-kyushu-tourist.com/category/blog/%25E4%25B8%2596%25E7%2595%258C%25E9%2581%25BA%25E7%2594%25A3%25E7%2589%25A9%25E8%25AA%259E/page/5/+ cd=22 hl=ja ct=clnk gl=jp lr=lang_hu%7Clang_ja https //gyosyo.info/%E6%9C%80%E5%A4%A7%E5%88%A4%E6%98%AD45-6-24%EF%BC%9A%E5%85%AB%E5%B9%A1%E8%A3%BD%E9%89%84%E3%81%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB%E7%8C%AE%E9%87%91%E4%BA%8B%E4%BB%B6/ http //okinawa-repo.lib.u-ryukyu.ac.jp/bitstream/20.500.12001/11000/1/Vol9No1p1.pdf https //dokugaku-koumuin-no1.com/precedent/yahataseitetu/ 八幡製鉄事件(最判昭和45・6・24,百選11事件) http //www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/00-34/nakajima.htm 八幡製鐵所変遷 https //t.co/Pn5ylPPaBD (図No.,こちらより引用) 製造業界板,2020/12/16(水) https //mao.5ch.net/test/read.cgi/industry/1607056542/182-183 青文字:加筆改修部分