約 18,395 件
https://w.atwiki.jp/ginsyadan23as/pages/43.html
理想 ♪そ~らを自由に飛~びた~いな~ ドラえもん「はい!タケコプター!!」 現実 のび太「痛い!このタケコプターとかいうの痛い!! これ、めちゃくちゃ髪の毛だけを上に引っ張ってるって!! っつーか、こんなの頭にくっつくわけないじゃん!!」 ブチブチッ! のび太「うお、抜けた!!俺ハゲじゃん!!」 宇宙:よし、完璧じゃ! 未知:博士、何してたんですか? 宇宙:おー、助手の未知くんか。実はな、今アニメの中に入れる機械を発明したとこなんじゃ! 未知:え?それすごいですね。実験はしたんですか? 宇宙:うむ。ほんんど完璧なのじゃが、今ドラえもんの世界に行ったら少し変じゃったのぅ・・・。 未知:変、と言いますと? 宇宙:なんか、意味不明に、且つ中途半端に現実的なんじゃ。 現実の人間が入り込むことにより影響がでたのかもしれん。 未知:それ、夢も希望もないわね。博士の顔のように・・・ 宇宙:いや、わしはそこまで不細工じゃないわい!! 未知:まぁ、いいじゃないですか。それより少し実験して見ましょうよ。 宇宙:そうじゃな。では参るか。 アンパンマンの世界 ウサコとか「キャー、助けて~。アンパンマ~ン!!」 未知:あら。ウサコちゃんやらウサギの先生とか、いろいろな人が逃げてるわ。バイキンマンにでも襲われてるのかしら。 宇宙:うむ。そうだと良いのじゃが、やはり現実的になってたりしたら・・・・ カバオとクマオ「待てー!!今晩のおかずーーーーー!!」 未知:え?バイキンマンじゃないの?!なんでカバオとかが・・・・ 宇宙:うむ。恐らくこれは・・・・・食物連鎖が始まったんじゃ!! 未知:え?食物連鎖? 宇宙:そもそも、肉食動物と草食動物が同じ町で共生できるわけがなかったんじゃ!! 未知:え~~~~!そんな厳しく激しい自然の定理が夢に満ちた子供が見るアンパンマンに!? アンパンマン「やめるんだ!カバオく~ん!!」 未知:あ~。アンパンマンの台詞にも凄い違和感が・・・・ カバオ「むしゃり!」 バクバクバク・・・・・ アンパンマン「え?俺、もう食われてる?・・・・・・・・ギャーーー!!」 未知:カバオ強い!!そしてアンパンマンは弱いわ!! 宇宙:うむ。アンパンなど緒戦は食物じゃ。食物連鎖で言うと最下層じゃからなぁ・・・ 未知:博士・・・まさかとは思いますが、これ放送されてませんよね・・・・・。 宇宙:いや、これは放送されてるアニメに入りこんだのだから、きっちりオンエアされとるぞ。 未知:え~~!!じゃあ、今すぐ出ましょう!! こんな厳しい現実を将来の日本を担う子供たちに見せるわけにはいかないわ!! 宇宙:いや、これで逆に命の大切さが・・・・ 未知:何言ってるんですか!!私達がこんな会話をしてる間に、町は既に食物連鎖という名の地獄絵図になってますよ!! 宇宙:うむ。では別のアニメに行くか。 未知:是非そうしてください。しかし、もう食物連鎖がおきそうなアニメは止めてくださいね。 宇宙:分かった。ではここならどうじゃ!! 未知:あの・・・ここはどこですか? 宇宙:え~と、噂によれば、しましま虎のシマ次郎とかいう虎が住んでるドーナツ型の島じゃ。 未知:・・・・・・・ 宇宙:・・・・・・・ 未知:いや、すぐでましょう!!これはもう完璧に・・・・・・ ミミリン「キャー!やめて、シマ次郎!!」 シマ次郎「ガオガーーーーーーーーー!!」 トリッピー「・・・・・・・定めだ・・・。」 未知:自然のね!!あと、トリッピーだけ台詞のジャンルが違うわ。 宇宙:やはり、こうなってるか・・・・ 未知:いや、博士・・・・ 私は、食物連鎖が無さそうなアニメを希望したんですよ。これ、サバイバルど真ん中じゃないですか・・・・ 宇宙:いや、面白そうだったのでつい・・・・・ 未知:いや、その博士一人の好奇心は、日本全国の子供の夢を儚くも砕きまくったんですよ。おもしろ半分で、こんな冗談止めてください。 宇宙:分かった。では、ここならどうじゃ。 ♪とっとこ~走るよハム太郎。滑車を回るよハム太郎。 だ~い好きなのは~、ヒ~マワリの種~・・・・ 未知:ハム太郎ね。 宇宙:今はまだ、皆カゴの中に入っておるの~。 未知:地下ハウスはどこにあるのかしら・・・ ガシャガシャガシャ・・・・ ハム太郎「・・・・・・(でれねぇ!このカゴ出れねぇよ!!閉じ込められた!!)」 未知:博士、これは・・・・・ 宇宙:うむ。どうやら実際のハムスターは、カゴから逃げ出すことなど不可能なんじゃな。 未知:じゃあ、地下ハウスとかは・・・・ 宇宙:恐らく存在すらしておらんじゃろ。ハムスター如きにそんな文明力あるわけないし。 未知:じゃあ、物語の展開は・・・ 宇宙:ロコちゃんの日記だけじゃな。 未知:え~~~!!ハム太郎ほとんど出番なし?! ロコ「今日は、遠足へ行ってきました。木村君が、かっこよかったです。 ハム太郎は、ヒマワリの種ばっか食ってて正直ウザイです。・・・・」 未知:ロコちゃん何言ってんの?!ハム太郎が嫌われ過ぎだわ。 宇宙:まだ続きがあるぞ。 未知:・・・・・ ロコ「・・・っつか、ハム太郎って目がデカすぎてキモいんだよね。体の3分の1はあるし・・・」 未知:もう悪口意外の何者でもないわ!そして、小学生のロコちゃんに何があったの?! ロコ「・・・まぁ、いいや。木村君はハムスター好きだし。 今日は楽しかったね。明日はも~と、楽しくなるよね。ハム太郎・・・・」 ハム太郎「・・・・(知らねぇよ。この糞女が!!)」 未知:お互いの本音が爆発しとる!!ってか、ロコちゃんがハム太郎を飼ってる理由って、木村君を落とすためだったの?! 宇宙:さて、次いくか・・・・ 未知:・・・・・ サザエさんの世界 カツオ「父さん!どうして僕の名前がカツオなんだよ!!魚じゃねぇか!!」 ワカメ「お兄ちゃん、その程度のことで何言ってるの?私なんか海草よ!魚介類でさえ無いわ!!」 ノリスケ「僕なんか、海苔ですよ!!」 フネ「私なんか船ですよ!!生き物ですら無いわ!!」 カツオ「ったく、何でウチの一族は名前つけるセンスが無いんだよ・・・・」 未知:今度は磯野家の本音が爆発してる!とんでもないことになってるわ。 宇宙:落ち着くのじゃ。きっとこの後、この騒動をまとめてくれる人が・・・・ ウキエさん「あなたたち、何でその程度のことでモメてるの?!」 未知:え?ウキエさん・・・・・・ ウキエ「私なんか、「浮き餌」よ!!これほど屈辱的な名前は無いわ!!」 磯野家一同「確かに!!」 未知:本当にまとまったーーーーーーーーー!!でも、本当にウキエさんは悲惨ね・・・・ 宇宙:これも厳しい現実じゃな。 未知:ウキエさんにとってね!! その後も、宇宙と未知は様々な現実的アニメの世界を見たという・・・・ さつきのパパ「トトロっていうのはね、僕ら人間の醜い心のことを言うんだよ。」 未知:もう、台詞が深すぎてツッコめないわ。 ルフィ「ゴムゴムのピストルーーーーーーーーーー!!」 ボキッ!! ルフィ「ぬおーー!!関節外れた!!脱臼や!!」 未知:意味不明だし、ベタすぎるわ。 コナン「俺、子供に若返る薬って、ある意味 夢の薬だと思うんだよね。 蘭と一緒に風呂も入れるし・・・・・・デへへ。」 未知:確かに。っつーか、こいつは変態じゃん!! ブラックジャック「では、手術料は2000万円だ!!と、いうことで、早く銀行に振り込んでください。 今なら、手術料だけで和解できます。あ、電話は切らずにお願いしますね。」 未知:振り込め詐欺やってる!! 未知:博士……、この機械使えなすぎですよ。 コメント 第1回目は第50回で301KB、第81回で177KBでオフエアしたホーリーウィングさんのネタ。 放送を確認してもらえば分かりますが、1人だけ5点満点で4点や5点つけてるのが私です。 このネタは構成こそブツ切りですが、ボケの破壊力が恐ろしく高く、特に 『トリッピー「・・・・・・・定めだ・・・。」』 この台詞には2度とも大爆笑しました。 アニメネタでこれに敵うのはダブルアクセルさんの「コント/出来杉の本性」くらいでしょう。
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/2126.html
【ミリマス】律子「スモールライトを発明したわ!」 執筆開始日時 2016/03/26 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1458962585/ 概要 志保「……」ペラッ シホチャーン 志保「……?気のせいかしら、今可奈の声が聞こえたような…」 カナ「ココダヨ、シホチャーン」 志保「…………可奈!?どうして小さくなってるの!?何かの病気!?すぐに病院に…!!」ガタガタッ カナ「リツコサンガー、スモールライト ツクッテクレタンダヨー」 志保「スモールライト…まあ律子さんの発明なら安心よね、うん」 タグ ^秋月律子 ^矢吹可奈 ^北沢志保 ^双海亜美 ^双海真美 ^四条貴音 ^豊川風花 ^如月千早 ^望月杏奈 ^七尾百合子 ^星井美希 ^伊吹翼 ^春日未来 ^三浦あずさ まとめサイト アニえすっ! アムネジアss大全 あやめ2nd えすえすゲー速報 えすえすりんくす えすえすログ エレファント速報 だる速 ひとよにちゃんねる ポチッとSS!! SSまとめ みりえす!-ミリマスSSまとめブログ- SSでレッツゴー SSびより SS 森きのこ! wiki内他頁検索用 コメディ ミリオンライブ 秋月律子
https://w.atwiki.jp/gundamfamily/pages/862.html
701 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/12/25(火) 12 53 32 ID ??? マイ「というわけで完成しました。試作脳内セックル装置サイコヅダです」 アムロ以外全員(作ったのマイ兄さんかよ!!) マイ「ヒイロの機体のシステムを参考にして作ったもので、強靱な精神力がなければ 夢の世界から帰ってこられなくなる危険性がありますが……」 ヒイロ「…………!!」 ヒイロ「やはり…… 俺のゼロが…… パーツ単位まで完全に分解されている……! マイ兄さんのやることは全てにおいて徹底している……orz」 マイ「さて、念願の装置ですが誰か希望者は」 カミーユ「い、いや、俺は別に」 アムロ「俺も特に使う理由は」 ジュドー「嫌、俺も嫌。絶対ハマーンが化けて出るし、この展開だと」 キラ「僕もまだアスランみたいになりたくないから」 ウッソ「前から言ってるように僕が参加するのはおかしいですよ!」 ガロード(ダメだよな、やっぱり本物のティファが相手じゃなきゃ) シーブック(魅力的……かもしれないけと……しかしマイ兄さんが作ったシステムじゃ……) シン(ううっ、どうしよう、どうしよう) ロラン(はあ……僕はどうすればいいんでしょうか……) 702 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/12/25(火) 12 55 20 ID ??? ドモン「貴様ら何をウジウジしているッ!! 脳内装置がどうだろうと、本物の愛を貫いていれば 別に構う事などないはずだッ!!」 シン「おおっ」 シーブック「そうだ、ドモン兄さんなら、マイ兄さんの作ったシステムでも生きて帰れるかもしれない」 マイ「え、何か言いましたかシーブック」 シーブック「いえ何にも」 ドモン「とにかく!誰も実験に協力しないのなら俺が最初に使わせてもらうッ!!」 マイ「ありがとう、ドモン。ドモンの脳波はストレートだから調整が簡単そうで助かるよ」 装置の中のドモン「ぐおああああッ!! ぐはぁッ!! うぐッ!! ぐっ、しっ、師匠ぉぉぉぉぉぉ!!!」 どたっ ウッソ「ドモン兄さん大丈夫ですか!?」 ジュドー「待ってくれっ、なんだ今の師匠ってっ」 ヒイロ「ピクリとも動かない……あのドモン兄さんが……」 マイ「動作時間約26秒後に利用者が心神喪失のため脱落……しかれども装置は珍しく空中分解は起こさず 開発に置いて重点が置かれた、機体の耐久性については問題は見受けられず、と」 シン「中に入る人の安全性はー!?」 アムロ「……シャアやグエンを捕獲した時の拷問マシーンとして使うしかないか」 704 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/12/25(火) 15 57 40 ID ??? ガロード(やっぱマイ兄ちゃんの作ったのは危険だ、うん) ガロード(でもなぁ……ひょっとして上手く行ったらティファがあんなことやこんなことしてくれるんだよなぁ……) ガロード(ほら、本当のティファはしてくれるわけないけどさ、妄想装置のだったらいくらでも現実以上にエロ可愛くなっててさ) ガロード(うあああああああああ) ガロード「はい!俺やるっ!やってみます!」 マイ「ああ、ありがとう。助かるよ」 装置の中のガロード「うぎゃああああ!!ティファーっ、ティファあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 マイ「男性相手の妄想を見るとは限らない模様…… しかし刺激が強すぎるのか、利用者に多大な負担が……」 705 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/12/25(火) 15 59 44 ID ??? ジュドー(そうか、一応まともな相手が来るわけだよな) ジュドー(俺が使ったら絶対ハマーンが襲いかかってくると思ってたけど、ひょっとしてひょっとしたら) ジュドー「ね、ねっ?次使わせてくれない?実験データ必要なんだろ?」 マイ「みんな協力的になってくれて嬉しいなぁ。どうしたんだいいったい」 カミーユ(単に、妄想に耐えられなくなってるだけだろう……) アムロ(まったくこいつらときたら) 装置の中のジュドー「あああああっ!! リィナっ、リィナぁーーーー!!! うわああああああ」 アムロ「しかし…… なぜみんな悲鳴ばかり上げてるんだ……」 マイ「寝言ではよく判断できないからね。アムロ兄さん、ニュータイプなんだから何か分かりませんか」 アムロ「お、俺か?」 マイ「もっと多くのデータが欲しいですし。一応、みんな好みの相手と出会っているようですが……」 ウッソ「そうですよ、アムロ兄さんなら夢の中でも女の人を上手く扱いそうですし」 706 名前:通常の名無しさんの3倍投稿日:2007/12/25(火) 16 02 55 ID ??? 装置の中のアムロ「僕が一番うまくガンダムを……酸素欠乏症にかかって……殴ったね、親父にもぶたれた事なんか…… 僕は取り返しの付かない事をして……マチルダさぁぁぁぁぁぁん!!!」 ウッソ「脳内セックル装置の寝言には見えませんよマイ兄さん!」 ヒイロ「ゼロシステムを参考にしたと言っていたが…… ただのトラウマ発生装置になっていないか……?」 マイ「ああ、だからガロードやジュドーは、好きな女の子を救えなかった時の夢を見ていたわけだね」 シーブック「ドモン兄さんは、たまたま師匠が死ぬところを夢に見ただけなのか」 ロラン「ところで、あの人たちをどうするんですかマイ兄さん」 装置の中のキラ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」 装置の中のアスラン「キ... キラタンボスケテ...」 はらりはらりはらり 装置の中のシン「マユぅぅぅぅぅぅぅ!!ステラぁぁぁぁぁぁぁ!!」 装置の中のカミーユ「大きな星が……付いたり消えたりしてる……」 マイ「もともと女難の気があるアスラン君は希望の夢を見ている模様…… 利用者の精神構造と、装置の連動性に今一度の再考を要するものと考える……」 ウッソ「希望した状況には見えませんよ兄さん! ……ああ、最後まで使わされなくて助かった……」 link_anchor plugin error 画像もしくは文字列を必ずどちらかを入力してください。このページにつけられたタグ オリヴァー・マイ ガンダム一家 ヅダ 発明品
https://w.atwiki.jp/naianakikaku/pages/2544.html
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 ――UHラボの残党、『失われた工房』ムカイ・コクジュとの戦闘から数日が経過した。 場所はホウオウグループ支部施設内、閉鎖区画・戦闘実験場。 バイオドレスを着た花丸と、「バイコーンヘッド」を身に纏ったアッシュが戦っていた。 「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 雄叫びを上げ、果敢に花丸はアッシュへと向かっていく。その動きは、以前と比べて良くなっている。ほんの数日でここまでの変化。才能と言うより、努力の結果であろう。一体どれ程の時間を鍛錬に注ぎ込んだかまでは分からない。しかしこの驚異的な変化から、彼がまさしく「寝食も惜しんで」自分を苛め抜いたのは伺え知れた。 ――だが、そんな彼の努力の証がかすんでしまうほどの変化が、彼には起きていた。 「はぁ……はぁ……があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 唸り声を上げ、アッシュに飛び掛かっていく。その動きは、もはや人間のものではなくなっている。技術的な物を一切廃し、己の本能と身体性能に任せた戦闘法。愚直・単純であるが、それ故に小細工では揺るがない力強さがある。実際アッシュは、花丸の猛攻を凌ぐので精一杯のようだった。 だが、人間の肉体と獣の肉体、そもそもハードもソフトもエンジンも、何から何まで違う。獣が強力なのはそれ相応の能力を有し、それを機能させる為の機構を有し、それを使う事を厭わない心があるからである。バイオドレスを纏って強化しているとは言え、それを扱うのは人の肉体であり、人の思考であり、人の心である。元々その機能を持っていない物で獣を再現しようとしても、限界がある。 「ぜぇ……はぁ……ぜぇ……」 現に、花丸の動きは戦いが進行するにつれて動きが悪くなっていく。そして、それを見逃すアッシュでもない。 「う――わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」 動きの鈍った花丸の腹に、アッシュの蹴りが突き刺さる。バトルドレスによる強化と麒麟の強化。相乗によって生み出された人外の膂力が、容赦無く花丸の身体に襲い掛かる。彼の身体は十メートルも地面に触れる事無く吹っ飛び、そして実験場の壁に叩き付けられた。 「…………」 銀色のオーラを身体から立ち昇らせながら、双角の獣は花丸の方を見つめている。どう見ても花丸は戦闘不能になったと言うのに、彼はその全身からまだ緊張を解いていない。それどころか、このまま戦闘を続行しようとしているかのような―― 「――!!」 素早く、アッシュが身構えた。 「う……うぅ……」 壁際に倒れている花丸が身動ぎし、ゆっくりとした動作ではあるが立ち上がった。身体が小刻みに震え、膝が笑っているが、それでも彼は立ち、アッシュの方へと身構える。 対峙する二人。睨み合ったまま、お互いに出方を伺っている。 そして、 「!!」 アッシュが駆け出した。花丸の傍に駆け寄り、床に崩れ落ちた彼の身体を抱き上げる。バイオドレスを脱がせると、そこには完全に衰弱しきった花丸の姿があった。 ――・――・―― 「こんなの、いくら何でも非道すぎます!」 記録映像を前に、サヨリが珍しくジングウに抗議している。そんな彼女を意に介した風ではなく、ジングウは映像を見つめていた。 「毎日毎日、衰弱するまで戦闘訓練なんて……こんな事を繰り返していたらその内、花丸さんは死んでしまいます!」 流れているのは先程の戦闘訓練であるが、それは一時間以上に渡って繰り広げられている。一切の休憩も挟まずに、しかも花丸に至っては常に全力疾走で、だ。 「仕方ありませんよ、元より花丸さんは戦闘要員ではありません。決定的に、戦闘に関する経験値が足りていない。それを補うには、極限まで自分を追い詰め、徹底的に自分を苛め抜く以外に方法は無いでしょう」 「だからって、こんな……」 「実際に、効果は出ています。決して無意味ではありません」 「意味、無意味の問題ではありません!」 堪えきれなくなったように、サヨリが机を叩いた。 「ジングウさんだって気付いているじゃないですか、花丸さんが強くなりたいって事くらい!? それなのに……それなのに、こんな痛めつけるような真似をするんですか!?」 「…………」 激昂するサヨリを、ジングウは正面から受け止めている。その表情は揺るがず、むしろ熱を無くした鉄の様に冷めていた。 「別に私、『優しい』貴方に分かって貰おうとは思っていませんが……せめて、花丸さんの覚悟くらいは理解してほしいものですね」 「え……」 「あれを私が強要しているとでも? あの鍛錬方法は花丸さん、自らが志願したものですよ」 「…………!?」 サヨリは、信じられない物を見たように目を見開いた。 あの苛烈な訓練内容は、花丸が自分で申し出たもの。あの気が小さく、そして心優しい花丸が? それは彼の人となりを知っているサヨリにとっては、俄かには信じがたいものだった。 「本当に……ですか?」 「少なくとも私、味方に嘘をつくほど人でなしであるつもりではありませんが……第一、貴方に嘘ついてもメリットなんてこれっぽっちもありませんし?」 両手を広げ、あっけらかんとジングウは言う。 「そんな、でも、花丸さんが自分でなんて……」 「ふふふ……全く可愛いじゃありませんか。彼もまた、いっぱしの『男の子』だったと言う訳ですよ」 「……それはどういう意味ですか?」 「負けたら悔しい、ただそれだけの真理ですよ」 ――・――・―― 「はぁ……」 生物兵器ハンガー内にあるベンチに腰掛け、花丸はため息をついていた。 その表情には苦痛の色が浮かんでいる。アッシュに打ちのめされた場所が痛む、と言うのもあるが、何より彼にとってキツイのは全身を襲う筋肉痛だ。連日過酷な運動を強いられ、花丸の身体は悲鳴を上げていた。 「ふ……ふ、ふふ……」 だが、苦痛に顔を歪ませながらも、その中に喜色を滲ませていた。 「痛いなぁ……筋肉痛なんていつ以来だろう……でも、少しずつ僕は強くなっているんだよね……?」 筋肉痛は筋肉のオーバーワークの結果生じる炎症の痛みであり、酷使された筋肉の破壊の悲鳴である。だが、この痛みを堪えて鍛錬を続けると、筋肉はそれまでよりも強く生まれ変わる。スポーツ選手が自分の身体を苛め抜く職業であると言われる所以だ。 元々、花丸は自分で戦うタイプの能力者ではない。その為、平均的身体能力ではアッシュの足元にすら及んでいなかった。経験、力量、能力、そのすべてを不足している。それを短期間で補う為に、花丸は自分の身体が壊れかねないような鍛錬に望んでいる。 愚行、愚策。しかしそれは、確実に花丸の身体を鍛えていた。肉体面ではまだまだであるが、経験値の量ならば下手な戦闘員よりも上だろう。短い時間の間に繰り返され、積み重ねた訓練の濃さは、既に百戦錬磨と言ってよい。 もちろん、リスクは大きい。致命的な破壊をきたし、再起不能に陥る危険性がある。しかし花丸はそのリスクを推して望んでいる。ひたむきに純粋に、戦う力を欲して。 一度目は人で無し。その圧倒的な力の前に、花丸は自らを傷付けられただけでなく、大切な友を失った。 二度目は似姿。自分と同じ戦い方をする相手に、その力は及ばなかった。 自分の友である生物兵器達。彼らに守られ、或いはその力を借りる。それがそれまでの花丸の戦い方であった。だが、一度目の敗北は彼の心に爪痕を残した。仲間に頼らなければ勝てない脆弱さ。自分一人では戦う事も出来ない貧弱さ。そして自分が負けるとは即ち、力を借りた友を喪うと言う現実。 無々世に勝てなかった――敗北。それが花丸に力を渇望させた。誰かに頼らなくても、自分一人で戦って勝てるだけの力。それを花丸は欲した。 そして、花丸は手に入れた。バイオドレスと言う新しい力を。 だが、それでも勝てない相手がいた。 まるで、悪い夢のようだった。新しい力を手に入れ、それに慢心しないようにと日々訓練を重ねていたのに。ムカイ・コクジュはそんな彼を嘲笑うかのように、『それまでの花丸の戦い方』をもって彼を打倒した。花丸はムカイに、傷一つ負わせる事が出来なかった。 無論、内容が違う。ムカイは数に物を言わせた戦術であったし、アーネンエルベの力を使った支配による強制だ。花丸は生物兵器との信頼による連携である。だが、しかし――どちらも生物兵器を運用した、「何かに頼った」戦い方であり、そしてどちらも、「能力によって生物を操っている」と言う事では共通している。まるで彼の選択を否定するかのように、ムカイは花丸の新しい力をねじ伏せたのだ。 花丸自身、内気で争いごとを好まない優しい性格だ。勝ち負けに関してあまり拘らない部分があるし、可能なら戦い自体避けたがる部分がある。 だが、過去二回の敗北。それはどちらも、花丸自らが望んで挑み、そして敗れた戦いなのだ。 彼だって男の子なのだ――負けて悔しくない訳が無い。ましてやそれが、友を失った戦いであり、自分の誇りを踏みにじられた戦いなのだから。 「強く……なりたいなぁ……」 ジングウを筆頭に、千年王国の面々が脳裏に浮かぶ。自分も彼らの様になりたいと、花丸は思う。彼らの様な、背筋を張った強さが欲しい、と。 「う? ……こ、コハナ?」 花丸の衣服がもぞりと動き、襟元からアオダイショウが首を出した。生物兵器でないが、彼の相棒と言ってもいいコハナ。コハナは何か言いたげに、花丸を見つめている。 「心配してくれてるの? ……僕は大丈夫だから、安心して」 花丸は微笑むと、コハナの頭を撫でた。心なしか、コハナも嬉しそうにしているように見える。 「さて、それじゃあ帰ろうか」 筋肉痛を我慢し、花丸はベンチから立ち上がる。と、その瞬間、何かを察知したようにコハナの首が動いた。 「コハナ? どうしたの?」 もちろんコハナは答えないが、彼女は一点を凝視――否、睨みつけている。警戒心を露わにしているのが、花丸にも伝わって来た。 「あそこって確か、バイオドレスの調整槽があったよね……?」 不思議そうに首を傾げながら、花丸はその一角へと近付いて行く。格納庫の一角に造られたその場所には、いくつもの巨大な試験管を思わせる水槽が並んでいる。そのほとんどが空であったが、その内の二つには中身が存在していた。二つのバイオドレスが培養液に浸かり、水槽の中に浮かんでいる。 「え、これって……」 そして花丸は、違和感に気付いた。二つのバイオドレスは並ぶように配置されている。だからこそ、その違和感がはっきりと分かった。片方のバイオドレスの形状が、それまでと異なった形状に変化していたのだ。 その色は緑色から赤色へと変色。どこか昆虫を思わせる形状だったのが、今は爬虫類を彷彿とさせるフォルムへと変貌している。背部には翼の様な膜が出現し、腰からは尾っぽにも触手にも似た部位が出現している。培養液を激しく泡立たせながら、『花丸に与えられた』方のバイオドレスは形を変えていた。 「何……一体何が起きているの!?」 予期せぬ事態に、花丸は恐怖を覚えていた。身が委縮し、その場から動く事が出来ない。全身が震え、歯がうまく噛みあわない。この感覚を、花丸は知っている。圧倒的なまでの、未知なる存在への恐怖。何が起きているのか分からない、と言うのもあるが、花丸は本能的に感じ取っていた。今、この場で『生まれよう』としているソレが、果てしなく悍ましいナニカであると言う事を。 そうしている内に、水槽の表面に罅が入った。 「あ――」 水槽が砕け、培養液が辺りに飛び散る。次いで、ぐちゃ、と何かが地面に落ちる音が聞こえた。それなりの質量と重量を備えたナニカが、水槽から床に飛び散った培養液の上に落ちた音が。 「ひっ……!?」 ソレを見て、花丸は思わず顔を引き攣らせた。 身体の色は赤黒く、培養液に濡れててらてらと光っている。そのせいか、臓腑のような肉塊を思わせた。四肢があり、翼のような膜があり、そして尾がある。頭部には後方に向かって伸びる角が出現しており、それは恐竜か、或いは竜を彷彿とさせた。 「――あがっ!?」 凄まじいスピードで、何かが花丸に襲い掛かった。それはバイオドレスの放った尾の一撃だったのだが、花丸は視認する事すら出来なかった。吹き飛ばされた花丸は壁に叩き付けられ、そのまま意識を失う。 ずるり、ずるりと、這うようにバイオドレスは花丸の方へと進んでいく。まるでその姿は、五体があるのに中身が無い、骨や臓物が入っていないかのようだ。そうして花丸の近くまでやってくると、バイオドレスは腹部から無数の触手を伸ばし、意識を失った花丸の身体を絡め取る。そのまま彼を引き寄せると、その腹部が開き、まるで丸呑みにするように自分の中へと納めてしまった。 ≪悪魔の発明:3≫ (そして怪物は雄叫びを上げる) (或いは産声の様に) (或いは歓喜の叫びのように) (怪物の身体は更なる変化を起こし、) (その姿はまさしく、「創造物(クリーチャー)」の名に相応しい様相を現していった)
https://w.atwiki.jp/cwcwiki/pages/769.html
蒼い空のネオスフィア ポータブル ~ナノカ・フランカ発明工房記2~ 蒼い空のネオスフィア ポータブル ~ナノカ・フランカ発明工房記2~ID+ゲーム名 ID+ゲーム名 _S ULJM-06137 _G Neosphere of The Deep-blue Sky Portable
https://w.atwiki.jp/testest-umigamedb/pages/1644.html
2021年8月4日 出題者:赤城悠里 タイトル:「怪奇発明家」 【問題】 男はボタンを押すだけで水を作り上げた。 それを飲もうとしたら女に力づくで止められた。 なぜだろう。 【解説】 + ... 男は酔っ払っている。男がボタンを触ったのは除湿機である。 湿気の多い夏の日。お昼辺りに除湿機を稼働したのだがその後に酒のガブ飲み。 ベロンベロン。そろそろチェイサーがほしいとなったときに周りにない。 あ、除湿機の水。一目散に除湿機を開けて水を取り出し、飲もうとする。 妻は異変に気づき「あんた何してるのよ!やめなさい!」と力づくで止めた。 配信日に戻る 前の問題 次の問題
https://w.atwiki.jp/caliburwiki/pages/151.html
アビリティ 固有能力 備考 編集中!!! アビリティ 名前 効果 備考 少しえらくなった(気がする) 会心率×3.292 [兵器]スキルに対して強くなる [兵器]スキルの被ダメージ×0.61 改造させろっス! 移動速度+24.9 さらなる改造でギアアップ [鎖槌]チャージ移動速度+9.9% [スウェイ]の距離が伸びる [スウェイ]距離+13.2% 正式団員への夢 HP50%以下の時、[鎖槌]チャージ時間×0.75 一撃必殺 HP50%以下の時、会心ダメージ+25% いつか追い越すと誓った スコア増加+20% [鉄血の義兵]のHP+12% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のPOW+13.5% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のアタック威力+8% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]の移動速度+6% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のマナによる回復量+12% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]の視野拡大+10% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のスキルの威力+10% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]の会心ダメージ+8% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のスタミナ回復速度+20% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のスキルリロード×0.94 ※該当クラン全員のアビリティに追加されます [鉄血の義兵]のスキルの補助効果時間+12% ※該当クラン全員のアビリティに追加されます POW+6.6% [精霊]スキルカードのPOW+41% [兵器]スキルカードのPOW+41% スキルの威力+35% 会心ダメージ+28% アタック威力+24% HP+5.6% [精霊 スキルカードのHP+37.8% [兵器]スキルカードのHP+37.8% [精霊]スキルリロード×0.864 [兵器]スキルリロード×0.864 固有能力 名前 効果 説明 アタック 閃きのカノーネ ブーストハンマーで攻撃だチャージ中は移動速度が加速するのを活かそう! スウェイ ー ボタンを 備考 高い会心率、スキル威力、会心を誇り、現状最強格の一員へ仲間入りを果たしました。 唯一高速で動きながら遠距離範囲攻撃をアタックでできるからリーグでの牽制とミリ残しの止めに便利 -- 名無しさん (2021-08-01 12 13 10) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/imasss/pages/1523.html
モバP「天才発明家・池袋晶葉は揺らがない」 執筆開始日時 2013/03/22 元スレURL http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363922024/ 概要 [ ??? ] 『へへん♪この天才少女の手にかかれば物言わぬ機械も生を得るっ!』 『ん?アイドル?面白いな、私の才能を世に知らしめるチャンスというわけか!』 『よし、ではプロデューサー、優秀なら助手にしてあげよう!』 『………』 『………もう1度――――』 『―――――――――――――もう1度、私の助手に』 タグ ^池袋晶葉 まとめサイト エレファント速報 プロデューサーさんっ!SSですよ、SS!
https://w.atwiki.jp/familiar_spirit/pages/710.html
発明! コルベールエンジンとタバ茶三号 長い円筒状の金属の筒に金属のパイプが延び、パイプはふいごのようなものに繋がり、円筒の頂上にはクランクがついていて、そしてクランクは円筒の脇に立てられた車輪に繋がっている。 という文を写していてよく解らない形状の物体を見て生徒達は首を傾げた。 何だこれ? と。 それはコルベールが持ってきたカラクリであった。 「これは私が発明した装置で、油と火の力を使い動力を得る装置です」 意味不明な説明を聞きまたもや首を傾げる生徒達。 油と火で動力って何よ? どういう理屈で何の役に立つものですか? つかこれ本当に魔法の授業? おもちゃ遊びするなら授業料返せ。 そんな冷たい視線を浴びてもコルベールはそしらぬ顔をしていた。 というか自分の発明品に酔い、生徒達の眼差しに気づかなかった。 自信満々に装置の説明を続ける。 「まずこの『ふいご』で油を気化させる。 するとこの円筒の中に、気化した油が放り込まれるのですぞ」 慎重な顔でコルベールは円筒の横に空いた小さな穴に杖の先端を差し込む。 呪文を唱えると断続的な発火音が聞こえ、続いて気化した油に引火し爆発音に。 「ほら! 見てごらんなさい! この金属の円筒の中では、 気化した油が爆発する力で上下にピストンが動いておる!」 すると円筒の上にくっついたクランクが動き出し、車輪を回転させ、箱についた扉を開く。するとギアを解してぴょこっ、ぴょこっと、中から蛇の人形が顔を出した。 「動力はクランクに伝わり車輪を回す! するとヘビ君が顔を出してご挨拶!」 終始意味不明理解不能の説明を聞き終え、キュルケが呆れた声で質問する。 「で、それがどうしたっていうんですか?」 紙タバコ製作のスポンサーにさえ理解されず、コルベールはようやく落胆した。 「えー、今は愉快なヘビ君が顔を出すだけですが、 例えばこの装置を荷車に載せて車輪を回させる。 すると馬がいなくても荷車は動くのですぞ! 例えば海に浮かんだ船の脇に大きな水車をつけて、この装置を使って回す! すると帆が要りませんぞ!」 「そんなの魔法で動かせばいいじゃないですか」 「諸君! よく見なさい! もっともっと改良すれば、何とこの装置は魔法が無くても動かす事が可能になるのですぞ! ほれ、今はこのように点火を『火』の魔法に頼っておるが、例えば火打石を利用して断続的に点火できる方法が見つかれば……」 コルベールは興奮した調子でまくしたてたが、生徒達は全員呆れていた。 このおっさん、いよいよボケたか? てな感じである。 だが一人だけ、講釈を終えたコルベールに拍手を送る者の姿があった。 承太郎だ。 「驚いたぜ……まさか本当に『エンジン』を作っちまうとはな」 それを聞いてコルベールは目頭を押さえ、涙をこらえた。 ああ、やっと解ってくれる人がいた。まあ承太郎なら解って当然だが。 「ダーリン。その『エンジン』ってすごい物なの?」 キュルケが訊ねると、承太郎はうなずいた。 「エンジンを発展させれば……馬より速く走る馬車や、風石なんぞに頼らず鳥よりも速く空を飛ぶ船だって作れる。 それこそメイジの魔法なんぞ子供騙しに思えるほどの物をな……」 「ふーん? とてもそんなすごい物には見えないけど……」 承太郎のフォローを聞いても、キュルケはいまいち理解できなかった。 あの蛇の人形が挨拶するだけのおもちゃが、そんなすごい物になるのか? 他の生徒達も同じような反応だ。 承太郎が異世界から来た事を知るルイズでさえ。 「ううっ、ジョータロー君。いつか君が言ったように、 この装置を使ってもっとすごい事をできるようにしてみせるよ。 君が話してくれた『クルマ』や『バイク』のようにね」 くるま? ばいく? 結局誰一人コルベールの偉業を理解できぬまま授業は終了した。 昼食の時間になると、承太郎だけじゃなくギーシュも食堂に現れなかった。 どうしたんだろう? ルイズはちょっぴり疑問に思う。 承太郎は多分厨房でメイドからご飯をもらっているんだろうけれど……ギーシュは? ギーシュは厨房の片隅で、余り物で作ったサンドイッチを食べて「ううむ」とうなった。 「これは……ンマ~い! ずるいぞジョータロー、いつもこんなおいしい物を独り占めか」 「やかましい。てめー等は食堂に出てる豪勢な料理があるじゃねーか」 「あっちよりこっちの方がおいしいのだ。むううっ、そこのメイド、おかわりだ」 空の皿を出されたシエスタは、快く返事をして新たにサンドイッチを作ってきた。 「いや、うまい、ホント、とっても美味、グルメに目覚めそうだね」 「で、こんな所で飯を食ってる理由は何だ?」 承太郎もサンドイッチをおかわりする。 「ああ、それなんだがね。あの『エンジン』とやらに君も関わってるそうじゃあないか」 「まあ……な」 「それで、本当なのかなと思ってね。メイジの力を使わず、馬車よりも速く馬を用いない馬車だとか、空を鳥よりも速く飛ぶ船だとか。 君の話ではすでにそういう物があるかのような物言いだったが……」 「信じなくていーぜ」 どうでもよさげに承太郎は答えたが、おかわりを持ってきたシエスタが瞳を輝かせた。 「ジョータローさん、ギーシュ様、いったい何の話ですか? メイジの力を使わずに、その、空を飛ぶ船とか、よく解らないんですけど」 やれやれだぜ、と承太郎は帽子のつばを下ろす。 「……一応、俺の故郷にはそういう道具があるんでな」 「ホントかね? 信じがたいが、いったいジョータローの出身はどこなんだ? 名前や服装から相当離れた場所から召喚されたようには思うが。まさか東方?」 「私、もっとジョータローさんの故郷の話が聞きたいです!」 二人にせがまれ、承太郎は面倒くさがったが、 久々にじっくり日本の事を思い返すのも悪くないと思って語り出した。 『異世界』『地球』『日本』といった単語は使わず曖昧に『故郷』の話として。 半信半疑ながらも結構驚きつつ話を聞くギーシュ。 全面的に信じてすっごく驚いて話を聞くシエスタ。 興味津々といったように瞳を輝かせつつコップを交換するタバサ。 話し疲れてコップの中身を一気飲みして盛大に吹き出す承太郎。 「ゲホッ!? ガハッ! グフッ! ……し、シエスタ。水を……!」 「えっ!? は、はい! 今入れ直してきます!」 シエスタは大慌てでテーブルから離れていった。 咳き込む承太郎と、顔にかけられた緑色の水をハンカチで拭うギーシュ。 「失敗」 テーブルの下から声がして、二人の視線が集中する。 そこには承太郎の水を飲みながら残念がるタバサの姿があった。 タバサが承太郎の水を飲んでいるという事は、承太郎が飲んだ水はいったいどこから現れたのだろうか? ギーシュは承太郎がテーブルに置いたコップを取って鼻を近づけてみる。 「この匂いは……はしばみ草だ」 「タバサ! どういうつもりだ!?」 承太郎に怒鳴られ、タバサは無表情のままテーブルの下から出てきた。 「……タバサ特製はしばみ茶三号」 略して『タバ茶三号』だ。そこ、変な想像しない。 「はしばみ草の絞り汁に甘い果汁を加えて飲みやすくアレンジ」 「……つまり……俺にはしばみ草を食わせたかった、って事か?」 うなずくタバサ。呆れるギーシュ。水を待ち焦がれる承太郎。 と、そこにシエスタが戻ってきた。 「お、お待たせしましたジョータローさん。……あれ? ミス・タバサ、いつの間に」 シエスタの疑問を無視して、タバサは厨房から立ち去ってしまった。 それに構わず承太郎はシエスタから水を奪い取り、一気に飲み干す。 「……ぐっ……はぁ、はぁ」 「あ、ジョータローさん。大丈夫ですか? キャッ!」 ジョータローが椅子から転げ落ち、床に這いつくばるという屈辱的な姿をさらす。 「頭痛がする。は……吐き気もだ……くっ……ぐぅ……。 な……何て事だ……この俺が……気分が悪いだと? この俺がタバサに茶を飲まされて……立つ事が……立つ事ができないだと!?」 「大袈裟だなジョータローは。そんなにはしば――」 「スタープラチナ!」 ギーシュが持っていたはしばみ茶のコップが猛烈な勢いでスタープラチナに掴まれ、さらにもう一方の手がギーシュのあごを掴んで無理矢理押し開きはしばみ茶を流し込む。 「ガボガボッ! ゲホゥ! み、水ッ!」 「え、ま、またですか!? 少々お待ちを!」 シエスタはスタンドが見えないのでコップが宙に浮いているように見えたが、とりあえずギーシュの危機と察し大慌てで再び水を汲みに向かった。 戻ってきたシエスタは、ギーシュに水を渡しつつ、承太郎が倒れた理由を訊ねてきたが、承太郎は頑として答えず、ギーシュにも厳重な口止めがなされ、コップも洗われたため、結局シエスタは承太郎が倒れた理由を知る事はなかった。 それが後にひとつの小さな奇跡を起こす。 でもそれはまだ先の話。 ちなみにギーシュは無事授業に復帰したが、承太郎はルイズの部屋で一日中寝込んだ。 すると夢の中で誰かが「貧弱! 貧弱ゥ!」と言ってきたので、そいつの口にはしばみ草のサラダをたらふくぶち込んで再起不能にしてやった。 夢から覚めてもそいつが誰かは思い出せなかったので、忘れる事にする承太郎だった。
https://w.atwiki.jp/retrogamewiki/pages/12755.html
今日 - 合計 - 蒼い海のトリスティア ~ナノカ・フランカ発明工房記~の攻略ページ 目次 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 基本情報 [部分編集] ストーリー [部分編集] 攻略情報 [部分編集] Tips [部分編集] プチ情報 [部分編集] 関連動画 [部分編集] 参考文献、参考サイト [部分編集] 感想・レビュー 名前 コメント 選択肢 投票 役に立った (0) 2012年10月12日 (金) 13時13分40秒 [部分編集] ページごとのメニューの編集はこちらの部分編集から行ってください [部分編集] 編集に関して