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ヤスヒロくん 所属:小竹私設兵団 性別:男性 所持武器:対雨ジミ用人型決戦洗車兵器「昇陽」 攻撃:0 防御:12 体力:10 精神:8 FS「商売」:0 特殊能力『マルチロック・ドライブ』 【発動率:109% 成功率100%】 範囲内の敵性反応(油汚れ・雨ジミなどなど)を捕捉し、正確無比な洗剤射撃・大量放水による集中洗浄をおこなう、「昇陽」の洗車兵器としての最大パフォーマンス。 泡と水流にまみれ、敵は戦意を奪われる。 周囲2マスの敵全員の精神に3ダメージ 水の消費が著しいため、給湯室でしか使用できない。 「しつこい…、落ちろッ!」 計算式 効果:精神マイナス3 -20 範囲:周囲2マス 1.1 対象:範囲内全員 0.7 効果時間:一瞬 0 効果回数:1回 0 制約:給湯室でしか使えない +30% 精神系ボーナス +25 一発ボーナス +10 【基本発動率】100-20*(1+1.5+0.7)+30=74 【最終発動率】74+25+10=109% キャラクターの説明: とある兵器商社につとめる、アルバイトの実演販売員。 希望崎学園の生徒で、この騒動に紛れて新型の商品を売りさばこうと考えている。 実は魔人ではないが、対雨ジミ用人型決戦洗車兵器「昇陽」に搭乗し、強烈な自己暗示(「できる! オレならできる!」)で国会議事堂に闖入する。 調子にのりやすく、自分に酔うと歯止めが利かなくなる。 いまの彼のメンタリティはすでに「戦争という悲しい現実に立ち向かう天才パイロット」になりきっている。 「この戦争が終わったら、オレ、結婚するんだー! ウヒョー!」 ただし、彼に恋人がいるという事実はない。
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生徒会イラスト かがみ 服部蓮 範馬マキ 対魔人戦用人型攻性兵器 イ号の13 識別名”ナミダ” ロケット土田 立川マコト
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発見ミッション No.50 ベストラのその後 間接支援攻撃用人型機動兵器を白兵戦使用へ換装するための武装。 開発にこのトレジャーが必要な機体 ゲインズ3白兵戦型 トレジャー一覧に戻る
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発見ミッション 【番外編】No.17 狂った植物の星 間接支援攻撃用人型機動兵器を白兵戦仕様へ換装するための武装。 開発にこのトレジャーが必要な機体 ゲインズ3白兵戦型 トレジャー:地球連合軍一覧に戻る トレジャー:グランゼーラ革命軍一覧に戻る
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アムリウス 休息 目が覚めて、首が痛むことに気づき、それから、窓の遮幕の向こうはまだ暗いことにも、アムリウスは気付いた。 柔らかい寝台と、柔らかい枕を、己の体が拒んでいる。しかもまた、今になっても、いつもの時刻、そう、夜明け前に目が覚めている。いずれもいくさ場ではぐくまれたものだ。 己は、いくさ場の他では、生きてゆけぬのでは、と思った。生きているだけましであるはずだが、生きていることに必ずしも満たされていない己にも気付いていた。人は慣れ流されて生きるしかないのだろうかとも思う。 内戦は終わった。すこし前に。 終わりの始まりはずっと前に起きていた。そのあとは、終わりのない悪夢と同じで、行わねばならぬ難苦に沼のように溺れ、もがき、果てるともなく続いた。それが終わった今となっても、まだぶり返し、襲い来るのではと、心のどこかで思っている。そのような己にアムリウス自身も気づき、そしてまた言いようのない暗澹に襲われるのだった。しかも、たばこも無い。 いや、あるのはわかっている。部屋の一角にある組み椅子の卓の上には、煙草箱がある。あるのは知っていたが、今朝になるまで開きもしなかった。起き出して、そして開いてみれば思った通り、パイプと刻み煙草と、火の魔術を宿す魔晶石が入っていた。いずれも上等なものだったが、今のアムリウスの欲しいものではない。きつくて臭い代用紙巻きを、このような形で懐かしむとは、思っていなかった。 戸棚には酒と切子細工の硝子の器もあった。朝から飲み耽るほど、まだ箍は外れていない。外れたところでどうということはない、というのも判っていたけれど、ここで、そのような弱みを見せるのも癪であった。 今のアムリウスは、虜にすぎない。酒におぼれて生き腐れて、忘れられたころに死ぬのが一番都合よくもあるか。そう思うのは、拗ねているだろうか。大逆の罪人に似合うのは何かと思い、やはり宮城広場でのさらし首ではないかと思う。いや、そもそもこの館は、大逆の罪人の檻にしては豪華すぎる。 窓の紗幕を引きひらけば、まぶしい朝日が横なぎに差し込んでくる。塀の向こうには森の木々があるだけだ。どこかの別荘なのは知っている。帝都でも北方でもないどこかである以上のことを、アムリウスは知る気にもなれなかった。庭は空っぽで、静かで、当直の交代する様子もなければ、軍勢の、あのざわめきも無い。警備がいない訳ではない。それはむしろ、アムリウスを逃がさぬためにある。 そう、北方辺境は敗北し、軍勢は解体された。今ここに在るアムリウスは、その残滓だ。その身に、耳に、いまだに遠く聞こえている気はしていても。 『御身をお預かりすることになった』 あのとき、カリナスはそう言った。 カリナス・アドルファス・アレクシス。その顔を見た時、アムリウスも胸のうちに湧きあがるものがあったし、カリナスも、重々わかっているようだった。裏切り者と罵倒する気は無いが、しかし敵だった。カリナスは遠い若い日、アドルファス一門から出奔した。いつしか、副帝となる以前のレイヒルフトの一党になっていた。アムリウスがそれを知ったのはずいぶん後になってからだ。彼らが敵同士になってからではなかったか。 「是非も無い」 そう応じるアムリウスに、カリナスは一礼して、辞去する。アムリウスは、見送る気も無かった。虜の身となったとしても、アムリウスは宗家のもの、嫡子である。カリナスごときに平伏する謂れなど無い。その矜持は、アムリウスに常のありようを取り戻させるものともなった。この豪華な檻は、それ自体、彼らの思惑だ。是非も無い。 だが、その中のアムリウスに、無様はありえぬ。これより先、たとえ生き腐れるしかないとしてもだ。 用人を呼ぶ小鐘を鳴らす。ちりんちりんという、高く軽やかな音が響く。すぐに用人控室の扉が叩かれる。入れ、と命じると、すぐに扉が開かれ、用人女が一礼する。アムリウスは言う。 「おはよう。朝の支度をする」 「おはようございます。アムリウス様。お手伝い申し上げます」 女は背後に肯きかけ、すぐにさらに幾人かの用人女が姿を見せる。いずれも北方風のお仕着せを身につけている。女たちは窓の遮幕を開き、寝台を整え直す。最初の用人女は、アムリウスの朝服の着替えを取り出す。 「今日の予定は」 着替えを手伝わせながら、アムリウスは問う。朝服のまま外出はしないし、客は向かえない。それを檻の外の者が許すかどうかはともかく。 「うかがっておりません。執事に確かめてまいります」 女がわずかにうなずきかけると、部屋を整えていた女の一人が歩み寄る。そして要件を確かめ、一礼とともに退いてゆく。 「寝台が合わぬ。代えよ」 「いかがしましょうか」 「堅いものが良い」 「向かいの予備の寝室に、既に堅い寝台が備えられております。そちらをお使いいただく間に、この部屋の寝台をお取替えいたします」 「承知した」 アムリウスはうなずき、それから問うた。 「カリナスの細君の名、お前は承知しているか」 「はい、ユリア様と申されます」 「そうか。ありがとう」 嫌味なまでに整った手筈は、カリナス一人の手ではなかろうと思えた。もちろん、カリナスが細部にまで口を出すはずがないのだが、細部まで目を行き届かせたものがいるはずだ。アムリウスには、それは女の目に思えた。檻だとしても、アドルファス宗家の格は、それなりに保つ気でいる。 扉を叩き、執事が入る。白髪の癖毛を短めに整えた、眼鏡の男だった。 「おはよう、今日に私が知っておくべきことは」 「おはようございます、アムリウス様」 一礼し、執事は帳面を開く。本日の卜卦を言い、同日の帝國の史事を言い、北方の史事を言い、アドルファス一門にとっての史事はなく、本日に来客の予定なく、本日に外出の予定も無いことを告げる。初めの部分は、アムリウスも暗唱できるほど知っていた。毎日のように聞かされて育ったことだ。 「世事は」 「はい」 応じて執事は帳面をめくる。元老院は臨時開催され、皇帝陛下御臨席の下、討議が行われると続ける。 「・・・・・・」 討議はもちろん、内戦終結処理に関わるものになるはずだ。内容が元老院外に公式に示されるのは、日没後になる。夜の間に掲示用の版木が作られ、翌朝には刷られて、街区に張り出される。それは、もちろん内戦前のやり方だが、今も大して変わっていないだろう。それより早くに手に入れるには、元老院議員から得るしかない。アドルファス一門の元老院議員など、すでにいないだろう。どこか北方の元老院議員との連絡を、回復する必要があるかもしれない。 だとして、どうする。アムリウスはかぶりを振る。 頸帯を結んでいた用人女の手が止まる。いや、構わぬ。別のことだ、とアムリウスは打ち消し、女は、はい、と応じる。 「・・・・・・」 この先、どうするつもりなのだ、とアムリウスは自嘲する。大逆の一門ではないか。元老院の討議を手に入れてどうなる。何ができるというのだ。今上皇帝を否定し、弓引き、十年にわたって戦い、ようやく打ち破られたのだ。元老院のどこに、帝國のどこに、アドルファスの席がある。 この帝國は、すでに副帝のもの。レイヒルフトはうそぶく。そこに生きるものには、自由を与えると。 「・・・・・・」 用人女は姿見を引きだし、掛け布を上げてアムリウスを映す。 「・・・・・・」 その服は、内戦前のものとは形が違う。帝國を壊しかねぬいくさのさなかに作られた、あたらしい形。 己の姿を見返し、そして思った。 まだ、アムリウスはここにいる。生きて、ここにある。 自由。 なるほど、自由か。 失念していたなど、鈍ったものだ。 アムリウスはうなずく。女は一礼をして退く。アムリウスは顔を上げ、それから執事を見た。 「祐筆を用意せよ」 「すでに用意しております」 「カリナスの手筈か」 「カリナス卿には、アムリウス様のお望みを叶えて差し上げるように、とは申しつけられました」 「まあいい」 奴の、あるいは副帝の掌の上だとしても、アムリウスにはまだ行わねばならないことがあるのだ。 「しばらくはそれに専念する。外出はせぬ」 「承知いたしました」 書きとめ、帳面を閉じて、執事は一礼する。では執務室へ、と進み、アムリウスを導く。隣のその部屋へ続く扉が開かれる。そこではすでに祐筆が待ち、席を立ってアムリウスを迎える。よろしく頼む、と言い、アムリウスは席へ着く。 革の椅子に深く身を沈める。 ひとつ息をついて、アムリウスは始めた。 おぼえている限りの、北方辺境侯軍について、その編成について、そこで役に付いた貴族らの名と、働きについて、語り始めた。 すべてを失ってもなお、どこかに記さねば、生き残った者らに無用の害が、あるいは故なき賞罰が下されるかもしれない。行いは責められざるを得ないとしても、故なき事より避けられるようにしておきたい。それよりもなお、北方を書き記しておきたい。何が起きたのか知った後に、自由に思えば良い。 そして、アムリウスにもそう思い、そう行う、自由がある。 覚えている限り、と言うのは心もとないが、それでも、アムリウスの負うべき、グスタファス宗家の任だった。その任を我が身で受けると決めたのは、ずっと昔の事。我が身で行うと、わが心のみにて決めた。 やがて、アムリウスの元には、内戦中に彼の記した帳面が届けられるようになった。記憶とほとんど違いがないことを確かめ、少しの安堵をした。さらに後には、彼の父自身が記した、記させた資料のたぐいも届けられるようになった。 いずれにも筆写済みの印が押され、文章整理番号が書かれていた。取り上げた文書を皇帝軍は、そのようにあつかったのだ。念の入ったことだと思い、そうする余裕が皇帝軍にはあったのだ、と思いもした。 彼らは、歴史を記すつもりで戦い、そして勝ったのだ。だが同時に、己の筆のみに頼るつもりも無いのだ。 声なき宣言と同じだ。申し述べたき事これ有るなら、申し述べてみよ、と。 アムリウスもまた、退くつもりはなかった。これは、敵を排撃するための行いではない。 彼の行いは、出家した後も続き、それは後にアムリウス注釈北方軍史と呼ばれるものへと姿を変えた。主に北方辺境軍の組織について記述した組織編と、その人員組織が実際の戦場でどのように働いたかを示す記録編の二編構成が完成したのは、学院に籍を移してから大分経った後となった。 北方軍史は、同じく学院のネロの残した諸著作とともに、内戦の当事者の残した資料として、不朽の評価を得た。 もっとも、アムリウス自身は、その評価に対して冷淡であり、あれは覚書であり、正確性を、諸記録によって担保したものに過ぎない、と言ったという。彼は、北方軍史にいくらかの訂正を終えた後は、後年の調査と記録の掘り起こしの方が重要だと言い、自身の評価の話題を嫌ったともいう。 後年彼が熱心に行ったのは、別の著作の加筆と訂正だった。 アムリウスの物理と、アムリウスの化学、その二作の書籍としての命脈は、北方軍史よりもはるかに短い物であった。しかし彼は、その二作が、学院のみならず多くの者に読み親しまれたことを、ひそかに誇りとしていたとも伝えられる。 もちろん、これはこれで、で。 この時点では、アムリウスはヤン実弟の叔父オロフスが別の形で、帝國への貢献を始めたことを知らなかった。原本資料の皇帝軍への引き渡しは、オロフスが行ったも同然であったりする。 けれど、当然のことながら、懲罰を恐れた者らが、資料の少なからずを処分していた。 アムリウスの北方軍史の価値は、それ自体が記録であると同時に、記録のリファレンスでもあるところだったりする。資料の散逸した部分については「アムリウスの記憶による」と注釈が入っていて、この正確性について、後世かなりの議論が行われたはずである。 ちなみに用人女の名はフラウィア、である。
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ENT 第三次ダンゲロス・ハルマゲドン:あげは(大量殺人鬼) 第三次ダンゲロス・ハルマゲドン前哨戦:ザファル さつばつ♪恋愛学園ダンゲロス:蘭嵐(第2位) 第一次ダンゲロス・ハルマゲドン:対魔人戦用人型攻性兵器 イ号の13 識別コード"ナミダ” 総合名簿へ戻る
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536.明末巡撫多由邊道擢用 宣德中,于謙由御史超拜兵部右侍郎,巡撫河南、山西,此尚沿國初用人不拘資格之例。迨資格既定,則巡撫或用僉都御史,或由布政使陞用。至末季兵事急,凡邊道以才見者,輒擢用爲巡撫。熊汝霖疏云,有司察處者,不得濫舉邊才,監司察處者,不得遽躐巡撫。曹于汴疏亦云,邊道超擢,當於秩滿時,閲實其績,毋濫取建牙開府。熊開元疏亦云,四方督撫率自監司,明日廷推,今日傳單,吏部出諸袖中,諸臣唯唯而已。此二疏各見本傳内。可見是時巡撫多由監司擢用也。今按洪承疇由督糧參政擢延綏巡撫,范志完由關内僉事擢山西巡撫,楊嗣昌由山海兵備擢永平巡撫,梁廷棟由口北道擢遼東巡撫,薛國用由遼海道擢遼東巡撫,邱民仰由寧前兵備擢遼東巡撫,宋一鶴由副使擢湖廣巡撫,馮師孔由副使擢陝西巡撫,朱之馮由副使擢宣府巡撫,龍文光由參政擢四川巡撫,李化熙由兵備擢四川巡撫,邱祖德由副使擢保定巡撫,史可法由副使擢安慶巡撫,甚至余應桂由巡按擢湖廣巡撫,高名衡由巡按擢河南巡撫,王漢由知縣行取御史,即擢河南巡撫,楊繩武亦由御史擢順天巡撫。迨嗣昌爲兵部尚書,建四正六隅之策,奏巡撫不用命者,立解其兵柄,以一監司代之。可見是時用巡撫之大概也。蓋兵事孔亟,倉猝用人,固有難拘以資格者矣。 前頁 『廿二史箚記』巻三十六 次頁 明末督撫之多 536.明末巡撫多由邊道擢用 明季遼左陣亡諸將之多
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マッスルタワーを守護する戦闘用人型ロボット。 首が取れてもなおブロリーに攻撃を仕掛け、一度は不意打ちに成功するが 結局悪あがきにしか過ぎなかった。 (ちなみに原作では悟空と戦ったあげく電池切れで戦いが終了しているので 完全に倒されたのはもしブロのみである) 通算: - 今日: - 昨日: -
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三つの鍵は姫君らの手に (11) 封印 3 屋敷の中は少しずつざわめきはじめていた。 ナディアはすこし早足にあるく。 なにしろついてくるマルキシアは目立ちすぎる。背が高いし、そもそも屋敷のものには見慣れない顔立ちだし、その上その顔立ちは、街ですれちがったら振り返るくらいの美人だから。ナディアは振り返って手招きする。 「こっち」 それは用人のための扉だ。目立たないようにつくられたそれを押し開き、マルキシアを招き入れて閉じる。 「おい、大丈夫かよ?」 「ここから入るのがいちばん目立たないの」 実のところナディアは奥所のことは良く知らない。子供達の入ってはならないところだ。ただ同じ屋敷の中であるから、子供達は冒険や探検のつもりで奥所に入り込んでは叱られていた。さすがに今となっては、問答無用に叱られるということは無いけれど、それでも見つかれば何の用なのか、誰への用なのか、やんわり、けれど逃れられぬように問いただされ、たいていは追い返される。 用人口を使えば、それをすこしだけ遅らせられる。用人たちはナディアたちが、奥所や、そこにやってくるお客様を知りたがって覗きに来る事に、見てみぬ振りをしてくれているようだった。今といえば用人口の奥にある用人控所にあまり人影は無い。溜まり部屋にもあまり人影が無くて、ナディアはほっと息をついた。 「でもね、マルキシア」 ナディアは振り返った。 「奥所のどこにナディアがいるかは、わからないの。それに、あたしは奥所のことは良く知らないし・・・・・・」 「だから、俺は女じゃないってば。マルクスだ」 黒髪をいらいらと掻き撫でてマルキシアは言う。 「で、父上が来たということは、どこかの部屋に通されてるはずだ。そこにノイナを伴い続けると思うか?」 「どうかな・・・・・・」 「ノイナは絶対に奥所にいる。屋敷の中で大騒ぎさせるわけには行かないはずだ」 そういわれても、ナディアは頭を振るしかない。 「どこにいるかまでは・・・・・・」 「当たって砕けろだ。父上の居そうなところの他は、全部見る」 「・・・・・・うん」 危うい気がするけれど、もう他に手がなさそうだ。 「わかった。ついてきて」 うなずき、意を決して、ナディアは用人控から奥所へと繋がる扉を開いた。 奥所に満ちる気はしんと静まり返ってどことなく重くすら思える。敷き詰められた厚い絨毯を踏んで、ナディアはそっと歩き始めた。奥所は、公爵家のまつりごとを行うところだ。公爵家のこと、領地のこと、宗家として他の一族とのかかわりのことを行うところで、大事なお客様を招いたり、話し合いをもったりするところだ。絨毯には塵ひとつ落ちていないし、壁にも染みひとつ無い。昔は奥所への入り口には衛士が立てられていたと聞いたことがある。 「・・・・・・どうすりゃいいんだ、ここ」 マルキシアがつぶやく。ナディアは振り返る。進み入った先の廊下には、いくつも重々しげな扉がある。けれどその扉が何の部屋のものかさっぱりわからない。 「ここは奥所の中でも、お客様を迎えるところなの。あっちのほうには謁見の間があって、お客様ではない人たちとお会いするところがあるの」 「じゃあ、ここのどこかに父上がいるのか」 「まだいらっしゃるなら」 「ノイナはどこだろう」 「わからない・・・・・・」 ナディアは握り締めた手指を口元に寄せる。来客があれば用人の出入りもある。ここでまごまごしていたら誰かに見つかってしまう。ナディア一人なら少々叱られて済むけれど、マルキシアはそういうわけには行かない。 「・・・・・・やばい」 ふいにマルキシアが言う。ナディアも振り返った。開く音と共に扉のひとつから人影が姿を見せる。 「ユーリア?」 ナディアがつぶやいたそのとき、マルキシアが滑るように駆けた。厚い絨毯は足音も立てない。 気配にユーリアが振り返った時、マルキシアは手を伸ばす。 人ごみを進めるように、ユーリアの背中を押していた。押しながらマルキシアもその扉へ駆け込む。 「ナディア!」 肩越しにマルキシアが呼ぶまで、ナディアは動けずにいた。 声と共に駆け出せたのも、扉に滑り込めたのも、その扉を後ろ手に閉じられたのもただの勢いだった。扉を閉じた時の音で、胸から心の臓が飛び出しそうだった。 「誰です!」 部屋の中ですこし遅れて、ユーリアが声を上げる。ユーリアもまた、何が起きているのか判らないらしい。 「マルクス?」 もう一人の声もした。すぐにわかった。 「ナディアも?どうして!」 ノイナの声だった。涙声なのは、すでに叱責されていたからだと思った。ノイナの頬には涙の跡がある。それをノイナは拳でぬぐい、そしてナディアを見た。彼女が部屋を抜け出したのは朝食の刻限のすぐあとくらいだったし、いまはまだ夕刻前でしかない。けれどそれよりもずっとずっと長い旅から戻ってきたようにナディアには思えた。涙跡と涙声のとおりに、きっと何度も辛い目にあったと思うとそのままにしておけなかった。だからナディアは駆け寄ってその肩をきゅっと抱き寄せた。 「大丈夫?」 うん、とノイナはうなずき、マルキシアへと振り向く。 「何で君がここにいるの、マルクス」 「鍵を開きに来たに決まってるだろう」 マルキシアがすぐに応じる。ユーリアの背を突き押した手をそのまま開いて、腕は真っ直ぐにユーリアへと向けたままだ。そうやって動くこと逃げることを押さえるように。 「マルクス?」 その手を向けられたまま、ユーリアは低く問う。 「古人のマルクス?候家のマルクスがどうして?まさか、侯爵と謀ったの!」 「それは違う」 ノイナが応じる。 「僕が願ったんだ。鍵を開きたい。だから鍵を渡してくれって。来てくれるなんて思わなかった・・・・・・」 ノイナは、もう一度、拳で目元をぬぐう。 「ありがとう」 「鍵ですって?」 ユーリアはノイナへと振り向いた 「あなたたち、何をするつもりなの」 「・・・・・・」 ノイナはひとつ、息を吸い込んだ。それから顔を上げて、真っ直ぐにユーリアを見る。 「機神を封じる鍵を開く」 「そんなことが、許されると思っているの・・・・・・」 「判ってる、ユーリア姉。でも僕は、今のままではいられない」 「判っていないわ!」 強くユーリアは言う。 「今、レイヒルフトに隙を見せることが、どれほど危ういことなのか、あなたたちにはわかっていない!」 おもわずナディアはノイナの肩を抱き寄せていた。ユーリアの口から出た名は、呼び捨てにするには、あまりにもふさわしくない名だった。マルクスすら驚いた風だった。 レイヒルフト。レイヒフルト・シリヤスクス・アキレイウス。東方辺境候にして皇帝陛下伴侶、さらには副帝陛下。ゆえにその名を口にするときには、陛下の尊称を奉られるべき人の名だった。 けれど構わずユーリアは言う。 「ナディア、あなただってわかっているでしょう。帝國に叛いたかどうかが問題じゃない。レイヒルフトがどう見るかが、物事を決めるの」 ゆえに、その力に取り潰され消え去った貴族や聖職者は数限りない。ナディアもそれくらいのことは知っていた。マヨールからの手紙に記されていたのは、それらと同じ力に公家が捉えられそうになったことのあらましだった。 「今、家に騒動を起こすわけには行かないわ。ましてや、宗家と、もっとも有力な分家が合一して、力を増すことをレイヒルフトが許すはずが無い。わかるでしょう、ナディア。あなたの父上様が、命を賭して守ったものが、あなたたちの軽挙で失われようとしているの」 それに、とユーリアはノイナを見た。 「あなたの父上様が命をかけて守ってきたものを、今、あなたが壊そうとしているの。公家がそうやって見せる、皇帝陛下への揺るぎない忠義が、レイヒルフトの思惑を退けてこの家を守ってきたの」 わかるわね、とユーリアはもう一度、言う。 「マルクス、候家が今まで無事でいられたのは、公候の両家が注意深く、力を抑えてきたからよ。両家が命がけでやってきた事を、いま壊してしまうことだけはしないで」 「じゃあ、どうしてマヨールは鍵を俺たちに残したんだ」 マルキシアは言った。 「あなたの言ったことはきっと正しい。でも、だからって、俺たちが間違っているってことにはならないはずだ」 「屁理屈を言うものじゃないわ。マヨールは十年も前に亡くなられているのよ。今の事が判っていたはずがないわ」 「内戦が始まったのは、それよりも前じゃないか・・・・・・」 マルキシアは言い、ふと口をつぐむ。 まるで何かを思い出したように、かすかに目を伏せ、長いまつげが一つ、二つと瞬かせる。そうして瞳を伏せたまま、マルキシアは言う。 「・・・・・・いくさがはじまったのは、俺が、生まれるか、生まれないかの頃だろう」と。 ユーリアを押し留めるように向けていた手を、静かに下ろす。 「もうすこし、早く生まれていればよかったってことだよな」 マルキシアの言葉が何を示しているのか、ナディアには良くわからなかった。けれどマルキシアはユーリアを見つめて言う。 「マヨールの手紙には書いてあったんだ。家の男らを、守るべきものを守るために送り出した。叶うことなら帰れ、と。それから、いつか、それを俺も負って行う事を信じるって」 ごめん、とマルキシアは言った。 「マヨールは、待っていたんだ。俺が大人になるのを。本当は、もっと早くに生まれていればとも、きっと思っていた。そうしたら・・・・・・」 ユーリアはかぶりを振る。 「そんな事を言ってるんじゃないわ」 「あなたにも、ノイナにも間に合わなかったけれど、でも・・・・・・」 「あなたの詫び言なんかいらない!」 声を上げ、髪を振ってユーリアは叫んだ。叫んでうつむき、両手で顔を覆う。うめくような声が漏れてくる。 「ずるいわ、お爺様・・・・・・それじゃ、まるで、ただ時を稼ぎ引き伸ばすために・・・・・・」 うつむき、肩を落とし、ユーリアは今にも崩折れてしまいそうに見える。長い黒髪の影から、軋るような呟きが漏れる。 「こんな子ひとり・・・・・・」 いつものユーリアからは、けっして聞かれることの無い、心削るようなかすれた声だった。でもナディアにもわかっていた。ユーリアは口にしなかっただけだ。ナディアには近寄ることも慰めることもできなかった。それはユーリアがいつも己の役割のように、皆に向かってしていたことだ。 いつも強くて、きれいなユーリア姉は、立ち尽くしたままうつむいて、両手で顔を覆い肩を震わせている。けっして涙に暮れているのではないことはわかる。 「一人じゃないよ、ユーリア姉」 けれどノイナが言う。 「僕がマルクスに言ったんだ。鍵を渡せって。鍵だけじゃなくて機神に乗って戦ってくれって。僕が言ったんだ。ナディアに鍵をちょうだいって」 そして、とナディアは力強く続ける。 「僕らは鍵を開くよ。今のまま、留まり続けることなんてできない。だから力を貸して」 けれどユーリアは、うつむき、顔を覆ったまま首を振る。一度だけでなく、二度、三度と。長い黒髪が揺れ、激しく揺れる。 その動きはふいに止まり、それからユーリアは崩れるように座り込んだ。手を差し伸ばすこともできぬうちだった。そしてユーリアはつぶやいた。 「・・・・・・勝手になさい」 床に手をつき、うつむいて、面をあらわすこともない。 「何でもすればいい。何でも開いてみればいい・・・・・・いまさら、誰も帰って来はしないんだから」