約 674,529 件
https://w.atwiki.jp/m12br/pages/29.html
資料(ネタバレ注意) 一週目 二週目 三週目 四週目
https://w.atwiki.jp/m12br/pages/54.html
「新垣さんが心配だ、ドアから外に出る。」選択ルート 524 :名無し募集中。。。:2012/02/25(土) 22 54 24.42 0 【4周目 二日目 生田衣梨奈 午前6時50分】 「はっ、はっ、はっ…」 追いかけてきた人影はもう完全に見失っていた。 膝に手をついて立ち止まる。 「はぁ…はぁ…くそぉ~」 悔しい。 一度は手の届きそうなところまで追いついていた。 なのにその瞬間。 ―――――――――――――――――――――――― 「待つっちゃん!」 衣梨奈がその相手の肩に手をかけようとした瞬間。 何かに思いっきりシバかれる。 「痛っ!」 さらに立て続けに2、3、4…8回。 咄嗟に頭をガードした衣梨奈の両腕にミミズ腫れが何本もできる。 「なによ今のぉ~」 目を開けると衣梨奈を囲うように細い木の幹が頭を垂れていた。 木の鞭。 “敵”が仕掛けた罠。 「あっ!」 そして自分がその“敵”を見失ったことに気がついた。 ―――――――――――――――――――――――― それから勘を頼りに走ってきたが、再び見つけることはできなかった。 「はぁ…あきらめんけんね」 汗を拭う。 そしてもう一度前を見た。…その時。 ガサガサと音を立てて何かが近づいてくる。 そしてその何かは姿を晒すことなく通り過ぎていく。 525 :名無し募集中。。。:2012/02/25(土) 23 14 14.13 0 “敵”かもしれない。 衣梨奈は急いでその音を追いかける。 「待ちなさい!…っ!」 しかし何かに足を引っ掛けて転んでしまった。 すぐに起き上がる。 「もーっ!えりなのドジ!」 自分を叱咤。 そんなことをしている場合ではなかった。 衣梨奈の目の前を何かが通過する。 鋭利な幹。 それが横の木に刺さっている。 頬から血がたれる。 (ヤバイ!また罠だ!逃げなきゃ!) これが“敵”の仕掛けた罠だとすぐに看破する。 回避…できない。 思考とは裏腹に身体は完全に固まっていた。 襲い掛かる無数の刃。 なぜかスローモーション。 刃が自分の身体を貫くイメージ。 (あぁ…なんかリアル黒ひげ危機一髪っちゃね) 衣梨奈は死を覚悟したのか現実逃避なのか、そんなことを考えていた。 目をつぶる。 しかし衣梨奈を襲ったのは串刺しにされる痛みではなく、突き飛ばされて地面に転がる痛みだった。 「なにボケっとしとんねん!避けんかいアホぉ!」 愛佳の声。 「す、すいません!」 「走るで!」 「はい!」 愛佳に促されて追撃を逃れるべく走る。 そして森が切れるまで走ったところに一軒の廃屋。 そこからちょうど里保を背負った春菜が出てきたところだった。 526 :名無し募集中。。。:2012/02/25(土) 23 32 11.23 0 【4周目 二日目 佐藤優樹 午前7時】 「ふぐっ…はぁ…はぁ…ひぐっ…はぁ…はぁ…」 涙を流し、えずきながらも走る。 誰かから逃げているわけではない。 人を撃った感触。 恐怖。 悪寒。 決して逃げることなどできない自分自身。 優樹は自分自身から必死に逃げていた。 誰かの近くを通り過ぎる。 「―――…なさい―――」 優樹の耳にはその姿も声も届かない。 森の中をひたすらに走り続ける。 「あぅっ!」 「痛っ!」 不意に誰かにぶつかる。 弾き飛ばされて尻餅をついた。 「いたたたっ…まぁちゃん!?」 優樹はその声を聞いてハッとその相手を見上げる。 「ちょっと大丈夫?」 手を差し伸べられる。 優樹は無意識にその手を取った。 引き上げられて身体についた汚れを払われる。 普段だったら何気ない行為。 しかし今の優樹には糸を切るやさしい行為だった。 「ふぇ…ふぇぇぇぇぇん!」 優樹が泣きつく。 「ちょっ、ちょっとどうしたの?」 527 :名無し募集中。。。:2012/02/25(土) 23 53 46.22 0 【4周目 二日目 石田亜佑美 佐藤優樹 午前7時10分】 突然出合った優樹に突然泣きつかれて戸惑う亜佑美。 「どうしたのよ、まぁちゃん。何があったの?…今までどうしてたの?…怪我とかしてない?」 「ふぇぇぇぇぇん!」 「…はぁ」 号泣する優樹は亜佑美の言葉など聞こえていない。 亜佑美はしばらくそっとしておくことにした。 「ふぐっ…ぐすっ…」 「大丈夫?」 優樹がコクリとうなずく。 少し落ち着いたようだ。 「何があったのか話してくれる?」 優樹はもう一度コクリとうなずいた。 二人で並んで座る。 優樹は亜佑美に話す。 春菜と会ったこと。遥と会ったこと。ジュンジュンを倒したこと。遥と別れたこと。廃屋に辿り着いたこと。 …そして廃屋で起こったこと。 亜佑美がぎゅっと優樹を抱きしめる。 優樹はまた涙がこみ上げ、亜佑美の胸に顔を押し付ける。 「はるなん…」 優樹のその一言に亜佑美にも悲しみがこみ上げた。 必死にこらえる。 これ以上優樹を不安にさせないために。 肩を震わせ、声を殺して亜佑美の胸で泣く優樹。 それを受け止めるようにやさしく抱きしめる亜佑美。 そこへ現れたのは遥だった。 528 :名無し募集中。。。:2012/02/26(日) 00 14 54.34 0 「くどぅー!」 最初に声をあげたのは優樹。 遥へと駆け寄ってその手を握る。 亜佑美も銛を杖代わりに立ち上がると遥の方へと歩み寄る。 「無事だったんだね、良かった」 笑いかける。 優樹から遥の話は聞いていた。 どれだけのものを背負っていたのか。 負けず嫌いな亜佑美は遥のその強さに少しだけ悔しさをおぼえながらも、素直に尊敬していた。 「くどぅー…ごめんなさい」 優樹がうつむく。 「くどぅーとの約束守れなかった…。それにはるなんも…」 そしてまた涙を流す。 亜佑美は優樹のその背中を悲しげに見つめていた。 そして遥も…。 そう思って遥へと目を向けた亜佑美は言葉に出来ない違和感を感じる。 優樹から聞いた遥と今目の前にいる遥が同じ人間に見えない。 背中に汗をかく。 亜佑美の直感はなぜかアラームを鳴らしていた。 遥を良く見る。 うつむき加減で表情はうかがえない。 左手は優樹に握られている。 右手は…銃を持っていた。 鼓動が高鳴る。 別におかしくはない。 優樹の話のとおりならいつ“敵”に襲われてもおかしくない状況でずっといたはずなのだから。 遥の右手が動く。 亜佑美は頭より先に身体が動いていた。 529 :名無し募集中。。。:2012/02/26(日) 00 32 32.67 0 響く銃声。 「くどぅー…あんた…」 遥の右手からあがる硝煙。 地面に倒れ付している優樹。 そして亜佑美のお腹には穴が開いていた。 遥は微動だにしない。 優樹は何が起こったのか理解できずに固まっている。 「どういうつもりよ…あんた何考えてんの…?」 亜佑美は遥の胸元をつかみあげる。 足元に血が滴り落ちる。 遥は答えない。 「答えないさいよ!」 遥を揺する。 遥はされるがままになっている。 その時少しだけのぞいた遥の顔に亜佑美はハッとした。 「…逃げて、まぁちゃん」 「…亜佑美ちゃん?」 優樹にはまだ状況がわかっていない。 「立って!」 「やだ…」 「早く!」 「やだ!」 亜佑美は顔だけを優樹の方に向ける。 「…お願い…まぁちゃん」 そう言ってやさしく微笑んだ。 優樹が立ち上がって走り出す。 その背後でもう一度銃声が響いた。 530 :名無し募集中。。。:2012/02/26(日) 00 53 04.48 0 「ごほっ…」 逆流した血液を口から吐きこぼす。 遥は亜佑美の横を通り過ぎる。 「待ちなさい…」 その手をつかむ。 「行かせないから…」 遥は振り向いて亜佑美の額に銃口を突きつける。 抵抗などできない。 もうすでに亜佑美には力など残されていなかった。 それでも亜佑美は言う。 「…撃ってもいいけど…絶対離さないからね」 ただの強がり。 「…はるなんの想いは無駄にしない…まぁちゃんは殺させない」 同期としての想い。 「…それに…くどぅー、あんたのためにもね」 仲間、友達としての想い。 「…もう…やめてよね…そんな顔されたら怨むに怨めないじゃない」 亜佑美はそう言って銃口を突きつけられたまま笑う。 殺されると覚悟した上で。 三度目の銃声。 遥は優樹を追う。 亜佑美の身体だけを無造作に残して。 【残り6人】 553 :名無し募集中。。。:2012/02/26(日) 23 23 58.21 0 【4周目 二日目 光井愛佳 生田衣梨奈 鞘師里保 飯窪春菜 午前7時15分】 「光井さん!生田さん!」 「飯窪!?」 突然の邂逅に驚きの声をあげる愛佳と春菜。 しかし衣梨奈は春菜に背負われている里保が真っ先に目に入った。 「里保!」 春菜に駆け寄ると、ひったくるように里保を抱きしめる。 「里保!里保!」 「…ぅ…ぁ」 里保の心は壊れたまま。 目の前にいるのに自分を見ていない瞳。 そんな里保の姿を見て激しい喪失感に襲われる。 「里保!」 衣梨奈はただただ強く里保を抱きしめた。 「…」 そんな二人を悲しげに見つめる春菜。 「…飯窪。…何があったか教えてんか?」 3人から少しだけ距離を置いて、少しだけドスの効いた声色で春菜に話しかける。 後ろに回した右手に矢を握って。 今はまだ油断はできない。 里保を攫った犯人は春菜の可能性もある。 愛佳の警戒心は春菜にも伝わっていた。 それを承知の上で春菜は訴える。 「すみません!鞘師さんをお願いします!」 衣梨奈の様子を見ればさゆみの時のようなことにはならないと確信できる。 それならば里保を二人に任せて一刻も早く優樹を探したかった。 ペコリと深く、勢い良く頭を下げる。 そしてすぐに頭を上げて駆け出した。 555 :名無し募集中。。。:2012/02/27(月) 00 19 42.25 0 「待ちぃ!」 急いで春菜の後を追い、その腕をつかむ。 「本当にすみません!戻ってきたら全部話しますから、今は見逃してください!」 腕を振って愛佳を振り払おうとする。 「それはもうえぇ!それよりもあんたが今何をしたいのかだけ教えぇ!そしたらすぐ行かしたる!」 愛佳は春菜の目をまっすぐ見つめる。 「…まぁちゃんを探しに行くんです」 「佐藤か…」 「まぁちゃんは今苦しんでるんです!だからすぐにでも見つけてあげないと!だから…」 春菜の目から涙が、そして心から感情が溢れ出す。 「わかった。佐藤を探せばえぇんやな」 「えっ?」 「生田すまん。鞘師を連れて近くに隠れときぃ。ちょっと佐藤を探してくる」 「光井さん…」 「ほらっ、ボサっとしとらんで、さっさと行くで」 「は、はい!」 「愛佳たちがここに来るまでに見かけんかったから向こう側やな」 「わかりました!」 二人はうなずいて走り出す。 「待ってください!」 衣梨奈の声に二人が立ち止まる。 そして衣梨奈は自分たちが来た方を指差した。 「さっき、姿は見えなかったっちゃけど、誰かとすれ違いました。もしかしたら優樹ちゃんだったのかも」 愛佳は考える。 春菜のことは今までのやりとりから信用して大丈夫だろう。 そして春菜の様子から優樹は春菜と一緒だったに違いない。 となると愛佳たちを襲った犯人は別にいるはず。 ならば衣梨奈がすれ違ったのが犯人の可能性もある。 今最もその犯人の可能性があるのはさゆみだ。 本当ならば衣梨奈と里保をここに残していくのも心配なのだ。 考えはまとまらなかった。 556 :名無し募集中。。。:2012/02/27(月) 00 38 13.90 0 「あっ!」 突然春菜が声をあげる。 「なんや!?」 考え込んでいた愛佳は驚いてしまった。 春菜はポケットをまさぐると携帯電話を取り出した。 「あんた、何で携帯なんか持っとるんや!?」 「あ、いえ、違うんです。これレーダーなんです」 「はぁ!?」 愛佳は軽いパニックに陥った。 そんな愛佳を尻目に春菜は携帯の画面を見る。 光点は6個。 中心に4個。 これは今ここにいる自分たち。 そして残りの2個が衣梨奈の指差した方に並んでいた。 愛佳が画面を覗き込む。 その瞬間、銃声が鳴り響いた。 一斉にその方向を見る三人。 「今の…」 「銃声やな…」 「っ…」 春菜が駆け出す。 「あっ!ちょっ!待ちぃ!」 愛佳の制止を振り切って春菜が森の中へ入っていく。 「くっ…生田!隠れて絶対出てきたらあかんで!ええな!」 「はい!」 愛佳も遅れて森の中へ走る。 残された衣梨奈は里保を連れて廃屋の中へと移動する。 559 :名無し募集中。。。:2012/02/27(月) 01 35 22.61 0 【4周目 二日目 佐藤優樹 工藤遥 午前7時25分】 優樹は立ち止まる。 目の前には遥の姿。 優樹の顔は涙でくしゃくしゃに濡れていた。 「…くどぅー?」 返事はない。 うつむき加減の遥は表情がうかがえない。 「…ねぇ、どうしたのくどぅー?」 遥は銃を構える。 優樹は恐ろしさよりもよりいっそう悲しさがこみ上げた。 銃のことなどお構いなしに遥へと駆け寄り、すがりつく。 「ねぇ、どうしちゃったのくどぅー?まぁちゃんが約束守れなかったから怒ってるの?」 「っ…」 「ごめんね、くどぅー。ごめんね…」 優樹は必死に謝る。 「ぅっ…」 「お願い、くどぅー!まぁちゃんのこと怒っててもいいから、元のくどぅーに戻って!」 「うわぁぁぁぁっ!」 響く銃声。 優樹が目を開ける。 遥の右手は空に向けられていた。 遥の身体が小刻みに震える。 「…くどぅー?」 「ぁっ…ぐっ…」 頭を押さえてよろめく。 「くどぅー!」 優樹が駆け寄って身体を支える。 「…逃…げ…て」 560 :名無し募集中。。。:2012/02/27(月) 01 50 52.11 0 「えっ…?」 聞き取れない。 「ぅ…がっ…」 遥の手が優樹の首を鷲掴みにする。 「きゃっ!?」 「…」 「く…くどぅー…?」 力が込められる。 「あっ…ぐっ…」 優樹の手が遥に向かって伸びる。 しかしその手が届くことはない。 さらに力が込められる。 「こっ…ぇ…ん…」 「…」 ギリギリと締め上げる音。 優樹の腕は垂れ下がり、もう声を発する素振りも見れなくなった。 「…」 「…」 ガサリと音を立てて春菜が駆けつける。 そしてその光景を見て驚愕した。 遥は手を離す。 優樹の身体がドサリと落ちる。 「まぁちゃん!」 優樹はピクリとも動かなかった。 そして遥は春菜へと向き直り、銃口を向ける。 「くどぅー…あなた…」 春菜を見る遥の顔には涙のあとがクッキリと残っていた。 その上をまた一筋の涙がつたう。 「…はるなん…お願いだよ…ハルを殺して」 今度は聞こえるようにハッキリとそう言った。 578 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 01 03 47.72 0 【4周目 二日目 工藤遥―回想― 午前2時】 「はぁ、はぁ、はぁ…くっ!」 木の陰から半身を乗り出し、弾幕を張る。 相手の動きが止まったのを確認してすぐに逃走を再開する。 その繰り返し。 ここまでなんとか凌いできた。 しかし休みなく走り続け、闘い続けてきた遥の体力もさすがに限界が近い。 呼吸が整うことはなく、走ることもままならない。 状況は悪くなる一方。 起死回生の手もない。 さらに敵はジュンジュンだけではなくなっていた。 「アチョー!」 もう一人の敵は突如眼前に現れる。 「っ…!」 遥はヘッドスライディングのように地面へ飛び込む。 敵の蹴りは空を切り、巨木へ激突する。 致命的なダメージを受けたのは巨木。 メキメキと音をたてて倒れていく。 「ぅ…くっ…」 すぐに立ち上がって構えをとる。 目の前にはチャイナドレスをまとった小柄な女性。 リンリン。 遥の“記憶”の中ではジュンジュンと同じ恩人の一人。 遥はかつての恩人二人と矛を交えなければならなかった。 ゆえに逃走。 真正面から戦うわけにはいかない。 この二人もメンバー同様、救うべき人たちなのだから。 579 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 01 31 43.81 0 「ハイィーーー!」 リンリンが襲いかかる。 尋常ではない速さの接近。 繰り出される蹴りを右手の銃の腹で受ける。 しかしその衝撃を受けきることはできず、銃は弾き飛ばされ、遥も大きく体勢を崩す。 「ハイッハイッハイッ」 怒涛の追撃。 「ぁ…!っ…!」 腕と肩で二撃を防ぐ。 防ぐと言ってもダメージは十分だ。 そして三撃目を防ぐことができない。 鳩尾に突き刺さる掌底。 「ぐぇっ!」 遥のガードが下がる。 「アチョーッ!!!」 そこへ渾身の回し蹴りが遥の顔面を捉える。 吹きとばされて地面に転がる。 「ぁぐっ…」 身体に力が入らない。 (…ズルイよ…こんなの勝てるわけない) ただでさえ人並み外れた身体能力を見せる二人。 その上で2対1。 (…あぁ…そっか) 遥は気付く。 (だから首輪の爆弾を使わないのか…) もてあそばれている。 アイツらはこうして苦しんでのたうちまわっている自分を見て楽しんでいるんだ。 途端に悔しさがこみ上げる。 ギリッと歯を軋ませる。 無意識に込めた力で左手のマシンガンを強く握りしめていた。 ―――じゃあもう我慢するのやめたら?――― 580 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 01 53 48.93 0 内なる声。 その声に誘われるように遥の心が黒く染まる。 背後ではジュンジュンも追い付いてきていた。 握ったマシンガンを構えて振り返る。 しかし、遥が引鉄を引くことはなかった。 「くっ!」 照準を二人の足下へと下げ、銃弾を放つ。 苦肉の時間稼ぎ。 二人は左右へと分かれて難なくかわす。 遥はかまわず銃弾をバラまき続けながら右手でバッグをまさぐる。 しかしすでにジュンジュンは遥の真横まで肉迫していた。 「っ!?」 気付いた時にはすでに遅い。 振り上げられたジュンジュンの右腕が大きく薙ぎ払われると、遥の身体は宙空を舞った。 バキバキと藪に突っ込み、地面に叩きつけられる。 「げほっ!」 背中を強く打ち付け、むせる。 ―――いつまでつまんない意地張ってるのさ――― 痛みと苦しみを根性でねじ伏せ、すぐに体勢を立て直す。 ―――やり返しちゃいなよ。お前なら簡単だろ?――― ジュンジュンとリンリンが迫る。 ―――ほら、撃て!――― 「うわぁぁぁぁっ!」 遥が右手に持ったものを思いっきり地面に叩きつける。 ボンッという音とともに周囲を煙が包み込んだ。 充満する煙の中から遥が飛び出す。 そして少しでも遠くへ離れるために全力で逃げ出した。 581 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 02 13 09.75 0 ―――こんなこといつまで続けるんだ?――― 全力で走る。 ―――無理なことくらいわかってるんだろ?――― しかし長くは続かない。 ―――それとも本気でアイツらのために犠牲になる気?――― 次第に足取りはおぼつかなくなる。 ―――そんなことしてなんの得があるのさ?――― 膝に手をつく。 ―――償い?――― 「はぁ…はぁ…はぁ…」 ―――バカバカしいよ――― 「はぁ…はぁ…ぅるさぃ」 ―――いい加減自分に素直になりなよ――― 「うるさいっ!!!」 左手のマシンガンで自分の額を殴りつける。 一筋の血が眉間をつたった。 ―――アハハッ!何やってんの?ばっかじゃん――― 再び歩き出す。 ―――そんなことしても無駄だよ――― しかし足下がふらつく。 ―――とっくにわかってるんだろ?――― そのまま地面に倒れ込んだ。 ―――ボクが本当の君だってこと――― 「違うっ!」 銃口を自らの頭に向ける。 「ハルはハルだ!今までいっぱいみんなにひどいことした…だから今度はちゃんと償うんだ!」 ―――償えると思ってるの?――― 「…」 ―――本当にみんな許してくれるのかな?――― 「…」 ―――今まで僕たちがしてきたことを知っても――― 582 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 02 29 04.92 0 遥の顔は青ざめ、身体が震えだす。 考えないようにしていたこと。 自分が今までしてきたことをみんなが知ったら… 許されるわけがない。 ―――そうだよ。今更許されるなんて虫がよすぎるよね――― 「ぅぅ…うわぁぁぁっ」 誰もいない空間にマシンガンを放つ。 「そんなことない!ハルはみんなを助けるんだ!今度はみんなを助けるんだ!」 ―――アハハハッ、ほらほらこっちだよ――― 幻想は遥の目の前を飛び回る。 遥はそれを追って銃弾を放ち続ける。 「はぁ…はぁ…はぁ…」 ―――バアッ!――― 目の前に突然現れる。 「うわぁぁぁっ!消えろっ!消えろぉぉぉっ!!!」 遥にはもうどこを、何を撃っているのかすらわからない。 ただただ幻想をかき消すために撃ちまくる。 「ごほっ!」 突然聞こえた声で我に返る。 声のした先。 そこには身体中に銃弾を浴びたリンリンが立っていた。 「あっ…」 リンリンはそのまま前のめりに倒れ込む。 そしてリンリンを中心に赤く染まっていく地面。 「あっ…あっ…あっ…」 手に持った銃を振り払うように投げ捨て、リンリンへと駆け寄る。 「リンリンさん!リンリンさん!」 返事が返ってくることはなかった。 ―――あーあ…殺っちゃったね――― 584 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 02 52 15.36 0 ドサリと遥の腕からリンリンの身体が落ちる。 遥の両腕はリンリンの血で赤く染まっていた。 「はっ…ぁぁ…ぁ」 もう二度と味わうことはないと思っていた感覚。 人を殺める感覚。 「ぁぁ…ぁぁぁ…あああぁぁぁぁああぁっぁぁ!」 慟哭。 血に染まった体で膝をついて空を仰ぐ。 そこへジュンジュンが現れる。 何かを叫んでいる。 しかし遥には何も聞こえない。 ジュンジュンが鉤爪を振りあげて向かってくる。 遥はゆっくりと立ち上がる。 薙ぎ払われたジュンジュンの右腕は空を切る。 遥の姿はない。 すぐに目標を捕捉しようと体勢を立て直すジュンジュンの首に一筋の線が入る。 「かっ…」 もう言葉を発することはできない。 遥の左手にはアーミーナイフ。 そして右手の銃をジュンジュンの額に当てると、躊躇なく引鉄を引いた。 横たわる二つの肢体。 弔いもせずに遥は歩き出す。 ―――さぁ、狩りを始めようか――― もう止められない。 とめどなく流れる涙だけが本当の遥にできる唯一の抵抗だった。 604 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 23 38 13.75 0 【4周目 二日目 飯窪春菜 工藤遥 午前7時35分】 「どうして…どうしたのよ!くどぅー!」 悲痛な叫び。 遥の行為を嘆き、遥の言葉を悲しむ。 なぜそんなことをするのか。 なぜそんなことを言うのか。 「…わからないんだ」 「くどぅー?」 「でも、もう自分では止められないんだ」 春菜は困惑する。 「このままだとみんなを殺しちゃう…そんなことしたくなんてないのに!」 「だったら!」 「だから!…お願いだからはるなん。…ハルを止めてほしいんだ」 遥の懇願。 春菜には理解などできるはずがない。 目の前で殺したくないとはっきり言う遥がそれを自分で止められないと言う。 遥に何が起こっているのか。 春菜は混乱するばかりだ。 「わからないよ…。どうしてそんなこと言うの?」 「…ごめん、はるなん。…でも…ぅ…っ…」 遥が頭を押さえて苦しみ出す。 「くどぅー!?」 「時間がないんだ!…はやく…ハルを…くっ…その銃で…」 駆け寄ろうとする春菜を制し、腰の銃を指差す。 「ぐっ…」 唇が切れるほど歯を食いしばり、折れる身体を支える。 「…さぁ、はやく」 春菜は首を振る。 「…ハルを助けて」 いつも強気で決して弱音を見せない遥が初めて春菜に助けを求める。 605 :名無し募集中。。。:2012/02/28(火) 23 56 24.71 0 春菜の手が銃を掴む。 頭ではまだ理解などできていない。 遥を撃つ気なんてまったくない。 それでも遥の言葉に応えるように春菜の手は銃を抜く。 「…」 遥が手を広げる。 「っ…」 その姿に涙がこみ上げる。 「…無理だよ…こんなの」 春菜は涙を流し、腕を降ろす。 「…ぁ…ぐっ…」 「くどぅー!」 苦しさを抑え込み、遥が顔をあげる。 「…お願いだから、ハルがハルでいられるうちに…」 そう訴える遥の顔はいつもの遥だった。 「ほら、構えて」 遥に促されうように構える。 その手は震え、照準など合っていない。 「年上だろ、しっかりしろよ」 遥の泣き笑い。 悲しさなんて微塵も感じさせない、穏やかな笑顔だった。 遥が目を閉じる。 春菜の指先が引き金にかかる。 しかし撃てなかった。 「ごめん、くどぅー。私にはできないよ。…お願い!一緒にがんばろう!」 春菜は精一杯訴える。 本心から遥を助けたかったから。 「―――そう」 607 :名無し募集中。。。:2012/02/29(水) 00 16 03.46 0 「わかったよ」 「くどぅー!」 遥の返事に嬉しそうに顔をあげる。 「じゃあやっぱりアンタが死ぬしかないね」 しかしそこにいたのはもう春菜の知っている遥ではなかった。 銃弾が春菜を襲う。 「ぁぅっ!…はぁ…はぁ…ぁくっ!…」 何発もの銃弾は逃げ惑う春菜を少しずつ傷つけていく。 「アハハハハハッ!」 故意のミス。 当てる気はなく、傷つけるための銃撃。 「ほらほらっ、ちゃんと避けないと当たっちゃうよ!」 遥は春菜をなぶる。 たまらずに膝をつく。 「…はぁ…はぁ…はぁ…お、お願い、こんなことやめて…正気に戻って!」 「…」 春菜の訴えに冷めた目で見降ろし、その横顔を思いっきりはたく。 「あぅっ!」 「いい加減ウザいんだよ!」 遥は吐き捨てる。 「諦めな、―――もうアイツはいないんだよ!―――」 その言葉に春菜はやっと気付く。 自分は遥を助けることができなかったのだと。 遥を助ける方法は―――殺してあげること―――だけだったのだと。 涙で前が見えない。 悔しさで胸が押し潰されそう。 「ぁぁぁぁぁぁっ」 春菜は声にならない声で泣き叫んだ。 608 :名無し募集中。。。:2012/02/29(水) 00 32 56.68 0 「今更後悔したって遅いんだよ」 春菜に背を向けて少しずつ離れていく。 「せっかく“アイツ”がチャンスを作ったのにな」 そして振り向く。 「綺麗事言ったって、結局アンタは自分が可愛かっただけなんだよ…ん?」 春菜がゆっくりと立ち上がる。 その手にはしっかりと銃が握られていた。 「…今更殺る気になったの?」 嫌味な笑い。 「…さっきも撃てなかったのに、今度は撃てるのかい?」 嘲る。 しかし春菜の目はまっすぐに遥を見つめ返した。 迷いのない視線。 それは春菜の決意。 「…」 遥の顔から笑みが消える。 視線の交錯。 それでも遥はすぐに視線を外し、余裕を見せるように肩をすくめてみせる。 次の瞬間。 遥は素早く銃を構える。 春菜もそれを読んでいたかのように銃を構える。 一間の静寂。 そして同時に引鉄を引いた。 今度こそ遥を救うために。 610 :名無し募集中。。。:2012/02/29(水) 01 11 15.40 0 鳴り響く銃声。 春菜は咄嗟につぶってしまった目を開ける。 春菜の放った銃弾は遥の手前の地面に打ち込まれていた。 春菜の手に添えられたもう一つの手。 「…光井さん」 その手は愛佳の手だった。 そして愛佳は一点を見つめている。 春菜がその視線を追う。 そこには硝煙のあがる銃を構えた遥。 「…こふっ」 遥が吐血する。 そしてそのまま後ろに倒れ込んだ。 「くどぅーっ!」 春菜は駆け寄って抱き上げる。 遥の胸には矢が突き刺さっていた。 「くどぅーっ!しっかりして!」 「げほっ!」 春菜の身体が遥の血で赤く染まる。 遥の顔は春菜の涙で濡れる。 「ぅ…ぅぅ…」 「…泣かないでよ、はるなん」 「ごめん…ごめんくどぅー…私…」 遥は笑う。 「…はるなんはちゃんと助けてくれたよ…ありがとう」 そして少しだけ首を動かし、倒れている優樹を見る。 「…まぁちゃんのことお願いね」 「えっ?」 遥の腕が力なく垂れ下がる。 春菜は大声で泣いた。遥を強く抱きしめながら。そして愛佳はその後ろ姿をただただ見つめていた。 【残り5人】
https://w.atwiki.jp/m12br/pages/47.html
冒頭 237 名無し募集中。。。 2012/02/01(水) 12 17 12.67 O 4周目 【第[[一日目]]午後6時】 “ゲーム開始” 「ふん…よう聞こえんかったわ、もういっぺん言うてくれるか…」このゲームの最高責任者、中澤裕子は話を中断された苛立ちを押し隠すように、静かに言った。 飯窪春菜は席から立ち上がったまま、真っ直ぐ中澤を見つめている。「こんなことは間違っています!私たちは絶対にこんなゲームには参加しません!」 春菜の甲高いソプラノが教室に響いた。いつも控えめな春菜からは想像できない剣幕だ。その瞳は断固とした意志で燃えていた。 中澤は椅子からゆっくり立ち上がる。「ほな、しゃあないな…」腰のホルスターにあるコルトガバメントに手をかけた。 その時、春菜の前の席に座っていた工藤遥が突然、振り向きざまに春菜に平手打ちをくらわせた。 「キャンキャンうるさいんだよ!座っておとなしくしてな!」あまりのことに茫然となる春菜。だが中澤たちから見えないように遥の唇が動くのを見た。 (チャンスを待つのよ) 「中澤さん、続けてください」苛立たしげにどっかりと座り直す遥。春菜もつられてストンと腰を下ろした。 「なんや、寸劇は終わりかいな。まあええわ、ルールを説明するで。耳の穴かっぽじって聞くんやで」中澤のドスを利かせた声が淡々とルールを説明する。 春菜は黙って聞いていた。必ず全員で団結できる。少しヒリヒリする頬に手をやって強く願った。 244 名無し募集中。。。 2012/02/01(水) 23 53 00.01 0 237に接続 【第一日目午後6時5分】 “ルール追加” (吉澤さん!吉澤さん!) (あ?…なんだよ小春?) (なんかちょっと雰囲気おかしくないっすか?) 吉澤と久住は教室を見渡す。 (…あぁ、俺もそう思う) (ですよねー。なぁ~んか変な感じっす) (まぁ、ガキさんとかしげさんとかれいなは戸惑ってる感じが普通っぽいけどな) (…ヤな予感しますね) 吉澤がにやりと顔を歪める。 (俺ちょっと面白いこと思いついちまったぜ♪) 「姉さん!ちょっといいっすか」 中澤の説明が続く中、突然吉澤が割り込んでくる。 「今度はなんやよっしー。今大事なとこやねんから邪魔せんとき」 「いやいや姉さん。こいつらを甘く見ちゃダメっすよ。もっとハードルを上げてあげないと」 「あん?なんやどういうこっちゃ?」 「追加ルールの提案っすよ。二つほど増やしちゃどうです?」 吉澤のその言葉に光井以下の面々がいろめきたつ。 新垣、道重、田中の三人だけがきょとんとしていた。 その姿を見て吉澤は満足そうに続ける。 245 名無し募集中。。。 2012/02/01(水) 23 58 17.74 0 「一つ目はスタート地点まで全員目隠しで俺らが連れてく。当然バラバラに」 「ほぅ…なるほどな、もう一つはなんや?」 「二つ目は…時限ルール。スタートから24時間毎の間に“誰も殺さなかった奴の中から”ランダムで一人の爆弾が作動する…てのはどうっすか?」 「なっ!」 「なんだよそれ!」 鈴木と工藤が立ち上がる。 「…それはちょっとやり過ぎなんとちゃいますか?第一その間に誰とも会えへん可能性だってある」 光井が低いトーンで牽制する。 「そりゃ単なるそいつの努力不足だろ」 吉澤が事もなげに言い放つ。 「ただでさえ無茶苦茶なのに!そんなのヒドイ!」 「厳しすぎる!」 次々に抗議の声があがる。 「そらええわ、面白い!」 それらを遮るように中澤の声が教室に響き渡る。 「採用や。ええなお前ら。嫌やったら本気で殺り合うんやな。…んじゃ、説明続けんで」 教室は静まり返る。 とてつもない緊張感が漂い始めていた。 口笛を吹きながら吉澤が定位置に戻る。 (吉澤さん!吉澤さん!面白いこと思いつきましたね) (だろ♪) 吉澤と久住は声を殺して笑い合った。
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/4803.html
「フハハハハハハハハ!!!!見てよ、櫂君!僕はこんなに強くなったよ!!」 【山田一郎@人造昆虫カブトボーグV×V】死亡確認 【海馬瀬人@遊戯王】死亡確認 【皇帝@ハムナプトラ3】死亡確認 そう言うと強豪達の屍を超え先導アイチは進んだ。 全ては櫂君の為に。 【一日目・19時20分/神奈川県】 【先導アイチ@カードファイト!! ヴァンガード】 【状態】健康、闇化 【装備】デッキ 【道具】支給品一式 【思考】基本:櫂君が自分と戦ってくれるように強くなる 1:参加者を殺して強くなる その様子を物陰から見ている者達が居た。 「見てろアイチ!!必ず俺様の最強デッキでお前を止めてやる!!」 「戯け!理想を抱いて溺死しろ!」 「アーチャー?その子、声は似てるけど衛宮君じゃないわよ……」 「(アイチを止めるのは)諦めてって言ったでしょ?」 「ちょっアレ、マジやばくないっスか?」 それは、最強のヴァンガードファイター森川カツミを筆頭とした謎の集団だった。 【森川カツミ@カードファイト!! ヴァンガード】 【状態】健康 【装備】最強デッキ 【道具】支給品一式 【思考】基本:アイチを止める 1:ところで誰だ、こいつら? 【アーチャー@Fate/stay night】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式 【思考】基本 衛宮士郎を殺す 1 ところで凛、彼らは誰だ? ※森川を士郎と勘違いしています 【遠坂凛@Fate/stay night】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】支給品一式 【思考】基本 生き残る 1 ところでアーチャー彼らは誰? 【諌山黄泉@喰霊】 【状態】健康 【装備】刀 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:主催者を殺す 1:諦めてって言ったでしょ? 2:彼らは誰? 【DAIGO@現実?】 【状態】健康 【装備】デッキ、手袋 【道具】支給品一式 【思考】基本:生き残る 1:アレやばいっしょ 2:ところでアンタ達誰スっか その頃、櫂君は――。 「決めたぞ。俺はヴァイスシュヴァルツの世界大会で優勝する」 「いいだろう。俺も付き合ってやる」 「あっ私もいいですか?」 ヴァイスシュヴァルツにはまっていた。 【一日目・19時20分/太平洋上・ムー大陸】 【櫂トシキ@カードファイト!! ヴァンガード】 【状態】健康 【装備】自分のデッキ、ヴァイスシュヴァルツのデッキ 【道具】カレーを作る為の道具、作りかけのカレー 【思考】 基本:ヴァイスシュヴァルツの世界大会で優勝する 1:キリハ、シャロと組む 2:カレーうめえ 【蒼沼キリハ@デジモンクロスウォーズ】 【状態】健康 【装備】ヴァイスシュヴァルツのデッキ 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本 ヴァイスシュヴァルツの世界大会で優勝する。その後で主催を潰す 1 工藤タイキたちと早く合流しヴァイスシュヴァルツを始めさせる 2 櫂、シャロと組む 3 カレーうめえ 【シャーロック・シェリンフォード@探偵オペラ ミルキィホームズ】 【状態】健康 【装備】ヴァイスシュヴァルツのデッキ 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本;ヴァイスシュヴァルツの世界大会で優勝する 1 櫂、キリハと組む 2 カレーうめえ 【神崎・H・アリア@緋弾のアリア】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】 基本;ゲームから脱出 1 キリハについていく 2 これだから廃人は…… 【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】 【状態】健康 【装備】ソウルジェム 【道具】基本支給品一式、不明支給品、大量の食糧 【思考】 基本:生き残る 1:さやかとゆまを守る 2:これだから廃人は…… 【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】 【状態】健康 【装備】ソウルジェム 【道具】基本支給品一式、不明支給品 【思考】 基本:カオスロワを止める 1:コンビニから脱出する 2:杏子には食べ物を返させたい 3:これだから廃人は…… 【千歳ゆま@魔法少女おりこ☆マギカ】 【状態】健康 【装備】ソウルジェム 【道具】基本支給品一式、不明支給品、大量の食糧 【思考】 基本:生き残る 1:杏子について行く
https://w.atwiki.jp/terachaosrowa/pages/5306.html
フロストバイトと歌愛ユキのコンビはアンブッシュ・ルーチンでさらに2人の参加者を葬っていた。 そして、都庁に入っていく田所を次のターゲットと見定め、追っていくことにした。 しかし、数分後、その判断は間違いだったと知ることになる。 田所は、窓の向こうで頭の毛が異様に長く青い熊に引き裂かれたのだから。 ちなみに、田所の持ってた不明支給品は回復薬だったが、その熊に他の支給品もろとも踏みつぶされたそうな。 「アイスボムで氷漬けにした奴等ほどではないが、あ奴も俺より強いかもしれん」 「おとりなんていみないから、逃げようよ、おにーちゃん」 しかし、二人の判断は遅すぎた。 都庁は大量のモンスターの巣窟となっていたのだから。 質・量共にそろったモンスター達により都庁職員は全滅、都知事も銃弾の入ったケースなんかで戦える訳もなく死亡したのだ。 そして、逃げようとする二人を追うモンスターがまた一体。 それは、氷の鎌を生やした巨大カマキリだった。 その巨体に見合わぬ素早さで二人に迫るカマキリにフロストバイトはアイスボムを使うが、効果は殆どなかった。 「やはり、氷は効かんか……」 そう言い、フロストバイトは殺した相手から奪ったバスタードソードを取り出し、反転してユキに言い放った。 「逃げろ!そして、俺の代わりにラオモト・カンを……」 フロストバイトは気付いていた。 どうあがいても自身の死は回避できない事に。 だから、短い間だが共に行動したユキに全てを託すことにした。 そして、ユキが逃げたのを見届けると、氷の鎌の一撃をバスタードソードで受け止め続ける事で時間稼ぎをした。 それに集中し過ぎたあまり、ユキが逃げたのとは別の方から現れた外骨格に覆われたトカゲに丸かじりにされるまで。 ユキは逃げていた。 カバンには拾ったカラオケマイクと殺した相手から奪った包帯しかない以上、モンスターに襲われたら死ぬのは確実だ。 そして、そのプレッシャーは脱出ルートを間違うという、致命的なミスを招いてしまった。 現れたのは凶悪そうなまだら模様の牙を持つ象だった。 しかし、その動きは鈍重で、逃げるのはたやすいはずだった。 その咆哮を聞くまでは。 「あ……ああ……」 それは、熟練の冒険者までもが恐怖するほどの代物だ。 子供でしかないユキに耐えられるはずが無かった。 恐怖で動けなくなったユキを、象の牙が貫いた。 【一日目・10時20分/日本・東京都庁】 【魂の裁断者@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】 【状態】健康 【装備】無し 【道具】長くて丈夫な木の棒、支給品一式 【思考】 基本:都庁を住処にしたモンスター達で協力して生き残る 【アイスシザース@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】 【状態】極小ダメージ 【装備】無し 【道具】ちりとり、支給品一式 【思考】 基本:都庁を住処にしたモンスター達で協力して生き残る 【死を呼ぶ骨竜@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】 【状態】健康 【装備】無し 【道具】ハンマー(工具)、支給品一式 【思考】 基本:都庁を住処にしたモンスター達で協力して生き残る 【木の下の大王@新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女】 【状態】健康 【装備】無し 【道具】ヘルメット、支給品一式 【思考】 基本:都庁を住処にしたモンスター達で協力して生き残る 【オタチ@ポケットモンスター 死亡確認】 【俺(TCBR10のPRECIOUS~護るべきモノ~)@現実 死亡確認】 死因:氷スリケン 【東京都庁の全職員@現実 全滅確認】 【都知事@現実 死亡確認】 死因:hage 【田所(野獣先輩)@真夏の夜の淫夢 死亡確認】 死因:魂の裁断者に引き裂かれる。 【フロストバイト@ニンジャスレイヤー 死亡確認】 死因:死を呼ぶ骨竜にまるかじりされる。 【歌愛ユキ@VOCALOID 死亡確認】 死因:木の下の大王に刺殺される。
https://w.atwiki.jp/datui/pages/210.html
上手くズルく生きて ◆MUMEIngoJ6 意図せず三者の口から零れた言葉に応えるように、バニーガールは身体をくねらせる。 全身から発せられる謎の発光は収まれど、周囲の三人は呆然としたままで動かない。 何せ、美形なのだ。どうして視線を外すことができよう。 神代に至っては、バニーガールの両腕に挟まれて強調された胸元をあからさまに眺めている。 何せ、男子高校生なのだ。どうして視線を外すことができよう。 ブシコの顔色が、なぜだかやたらと熱っぽいものになっている。 何せ、剣一筋に生きてきたのだ。どうして平静を保つことができよう。 「はっ!」 「あらぁん」 自らの剣を足に突き刺して我に返ると、ネリシアは盾をバニーガールへと振るった。 彼女の中では、最上位に位置するのは常に神。 ゆえに他の二人とは違い、美形オーラから早急に脱することができたのだ。 バニーガールのポーズが崩れてしまったことで、「おおうっ」だの「残念(ああっ)」と言った呟きが二名から漏れるが、ネリシアの知ったことではない。 盾での初撃は舞うような跳躍で回避されるも、右手に握ったメタルキングの剣で上空を払う。 空中にいるというのに、バニーガールはグローブを纏った拳で正確に剣の横腹を叩く。 目を見張るネリシアをよそに、着地したバニーガールはブシコを小脇に抱える。 「お主――――」 「いいのよん、ブシコちゃんはここで見ててくれれば」 「理、理解(う、うむ)……」 冷静さを取り戻したブシコが何かしら口にしようとしたが、唇にやさしく人差し指を押さえつけられて制される。 先ほどの口付けがフラッシュバックし、ブシコは顔を朱に染めて俯くしかできなかった。 「正気に戻りましたか、カミシロ」 「ああ……サンキュー、ネリシアちゃん。なーんかぼーっとしてたぜ」 「『パルプンテの応用』と言っていました。私の知らない魔法のようです」 ネリシアが振り返ることなく告げたと同時に、鈍い音が響く。 バニーガールの拳とドラゴンシールドの接触音である。 尋常ではない衝撃を受けつつも踏み止まり、ネリシアは剣を振るう。 またしても横腹に裏拳を浴びせることで軌道をずらされるが、そうなることは予想済み。 全体重をかけてシールドごと突進。さすがのバニーガールもこれには吹き飛ぶが、受身を取って体勢を整える。 「バ・ギ・ク・ロ・ス」 一音ごとに含みを持たせるかのような口調で、バニーガールが呪文を唱える。 殆どタイムラグもなく出現した巨大な竜巻は、しかしネリシアを避けるかのように放たれた。 相手の真意が分からず暫し思考すると、ネリシアは勢いよく背後へと首を回す。 「カミシロ!」 竜巻は相対しているネリシアではなく、離れて拳銃の照準を合わせていた神代を狙ったものだったのだ。 神を信じる同志を攻撃されたことに、ネリシアの剣と盾を握る力がをよりいっそう強くなる。 感情の高ぶりに呼応するかのように、彼女の足元の輝きがよりいっそう強くなった。 「ブシコちゃんのとこに行かないように、風の中に閉じ込めただけよぉん」 「関係ありませんっ!」 小馬鹿にしたような口調のバニーガールへと、ネリシアは掬い上げるような逆袈裟。 バニーガールが仰け反って回避すると、シールドを押し当てることで姿勢を崩させる。 「神を信じないような人に、用はありません」 「あらまぁ」 冷酷な死刑宣告を浴びせられたというのに、バニーガールは普段の口調を崩さない。 接近してくる刃を眺めながら、ゆっくりと切り出す。 「勘違いしてるわねぇ。私は、僧侶でもあるのよん♪」 「…………え?」 その予期せぬ内容に呆気に取られるネリシアの前で、バニーガールの衣服が変化した。 茶色のボディスーツに青い貫頭衣を纏い、頭には水色の大きな帽――まさしく僧侶に相応しい衣装である。 パルプンテの応用による早着替え。あまりの速度に、傍から見ているものにはその過程を視認できない超技。 戦況を眺めていたブシコが小さく残念そうな声をあげたが、彼女自身も気付いていない。 「僧侶服を着込めば信じるなどと――!」 「じゃあ、聖書でも読めばいいかしら? もちろん、丸暗記してるわよん」 納得していない様子のネリシアに、僧侶となったバニーガールが聖書を唱える。 艶っぽい口調で告げられる神の教えという、何とも珍しい代物だ。 けれどもその内容は忠実らしく、やがてネリシアはかざしていた剣を下ろした。 「ですがどうして僧侶でありながら、あのような格好を……」 「あらん、失礼ねぇ」 「そ、そのような――っ」 再びパルプンテの応用によってバニーガールの姿となると、抗議しようとしたネリシアに唇を重ねる。 千の言葉より伝わる一つの行動があるとでも言うのか。はたまた単なる趣味か。 口内に侵入してくるバニーガールの舌から逃れようと悶えるネリシアからは、冷徹な面はなりを潜めていた。 いや、正確にはこちらこそが本来のネリシアなのである。 同教徒と一緒にいる時の彼女は、いつもこのような様子なのだ。人ではない異教徒に対しては、どこまでも非情になれるだけで。 少しずつネリシアの抵抗が弱くなり、ついにバニーガールの舌がネリシアの舌を捕らえる。 その時、苦悶の声が大気を切り裂いた。 すぐさま口を離して悲鳴の方に視線を飛ばすと、バニーガールの瞳には血塗れの西洋剣を携えた神代の姿が映った。 神代の足元には、桃色の和服を赤黒く染めて地に伏せるブシコ。 バギクロスの竜巻はまだ残っているというのに、どうして―― 疑問を抱くバニーガールに見せ付けるように、神代は王者の剣をブシコの右太腿に突き刺して捻る。 撃ち抜かれた箇所を抉られ、ブシコからくぐもった声が漏れた。 それ以上させまいとバニーガールが地を蹴ると、神代は口角を吊り上げてブシコの腹を蹴り上げた。 出血の源はそこであったのだろう。血液を撒き散らして、ブシコがサッカーボールのように吹き飛んでいく。 激痛のショックで意識を落としたらしく、もはやブシコから悲鳴は出なかった。 気絶しているとなれば、受身は取れない。 神代を攻撃するべく動き出したバニーガールは、あらぬ方向へと投げ出されたブシコを受け止めに向かうしかなくなった。 「ネリシアちゃん、さっさと行くぞ」 「カミシロ、どうして」 「竜巻のことか? 『ピッピ人形』だか言う人形を身代わりにしたってワケ」 「いいえ、あの方は僧侶ですし逃げなくても――」 ネリシアとバニーガールの会話を聞いていなかった神代は、僅かに悩んで口を開く。 「あのお姉さんにはお姉さんの異教徒狩りがあるんだよ! 迷惑かけるワケにゃいかねーだろ?」 言い切りながらも、神代は心中穏やかではない。 即席とはいえ、あんまりにも適当な理由付けだ。 若干の沈黙の後、ネリシアは満面の笑みを浮かべて応えた。 「なるほど。迷惑をかけるのは失礼ですし、カミシロが教えてくれて助かりました」 神代が一人胸を撫で下ろしているのも気付かず、もう一言。 「それにしても、カミシロの異教徒への容赦なさには驚きました。私も見習わなくてはいけませんね」 いやいや、お前にだけは言われたくないわ。 思わずそう返しかけて、神代は必死で口を押さえた。 ◇ ◇ ◇ 最上位回復呪文を何度か唱えることでブシコの傷を塞ぐと、彼女を背負ってバニーガールは戦場に帰還する。 身構えていたものの、その場にはもはや誰も残っていなかった。 足跡を探そうしたが、ネリシアはともかくとして神代がそんなものを残すはずがない。 依然として意識を失っているバニーガールを横たわらせて、パルプンテの応用によって毛布を出現させる。 「つよ、く……な、りた、い…………」 そんな寝言が、毛布を被せてあげたバニーガールの鼓膜を震わせる。 遊び人らしくない神妙な表情で、彼女はどこか遠くを見据える。 強くなりたい。 たった七つの音から成る、しかし武の道を往くもの全てが抱く見果てぬ夢。 そしてバニーガールもまた、かつては憧れていた幻想。 魔法使いの家系に生まれ超一流と呼んでもいいほどまで到達しながら、戦士となったのはそのためだ。 知識に興味がなかったからこそ、彼女は魔法使いを極めたとは公言しない。 でも彼女は、いずれ戦士から僧侶と職を変えてしまう。 戦士として上り詰めた末に、彼女には相手がいなくなったのだ。 強くなりたいという思いこそあれど、鍛錬を積むことができなかった。 夢を捨てたのは、勇者とともに魔王の元へと向かう数年前のこと。 「強く、ねえ……」 バニーガールは自身に支給された日本刀を取り出す。 どうやら、ブシコはまだ憧憬し続けているらしい。 襲撃者の二人やバニーガールには及ばずとも、十分達人と言っていいレベルだというのに。 ふと、バニーガールの頬が緩んだ。 「ブシコちゃんは恵まれてるわねぇん」 答が返ってこないのを承知で告げると、バニーガールは日本刀を携えて腰を低く落とす。 呼吸を整えて、まさしく夢想の名を冠する日本刀を一閃する。 「私が全力で振るっても問題ないなんて、やっぱり相当な業物ねえ」 吸い込まれてしまいそうなほどに美しい刀身を見据えて、バニーガールは目を細めた。 この得物であれば、これからやろうとしていることに役に立つ。 「ブシコちゃん♪ あなた、羨ましいくらい恵まれてるわよ♪」 何せ、自身を上回る存在が稽古をつけてくれるのだから―――― あえて口に出さずに胸中で告げて、バニーガールは顔を綻ばせた。 【一日目 夕方/C‐3 森林】 【バニー・ガール(?)(女遊び人?)@ドラゴンクエストⅢ】 【状態】美形、健康、魔力消費微 【装備】ゴッドハンド@魔界戦記ディスガイア 【道具】支給品一式、夢想正宗@女神転生if...、不明支給品0~1 【思考】 基本:この殺し合いの破綻。 1:ブシコを強くする。 2:仲間を集める。 3:可愛い少女を愛で尽くす。 【備考】 ※遊び人の前に勇者、魔法使い、賢者を除く全てのDQ3職業を一流レベルまで極めています。 ※本名とか実力とか容姿とかまだネタを持ってるのかとかなんかもう色んなことを後続に任せます。 ※パルプンテのちょっとした応用です。 ※魔法使いは『超』一流ですが、公言する気がありません。 ※魔法使い→戦士→僧侶、と来たようです。後の職業は任せます。 【ブシド・ザ・ブシコ(ブシドー♀)@世界樹の迷宮Ⅱ-諸王の聖杯-】 【状態】気絶、衣服が血塗れ、傷は塞がっている 【装備】天空の剣@ドラゴンクエスト5 【道具】支給品一式、不明支給品0~2 【思考】 基本:この殺し合いの破綻。 0:強くなりたい。 1:首輪を解析できそうな仲間を優先して集める。 2:敵対するものは全て斬り伏せる。 3:姉、ブシド・ザ・ブシエに勝つ。 ◇ ◇ ◇ やれやれ、本当にやれやれだ。 ニッコニコしやがって逆に腹立つなァ、おい。 強いだけじゃなく、えらい美人でスタイルもいい。 戦力としてはもちろん、一緒に行動しててそりゃあテンションは上がるさ。実際、手ェ出したくなるのを抑えてる。 でもよォ、こんの相方は普段は扱いやすいくせに、プッツンモード入ると言うこと聞きゃしねーから困るぜ。 こっちは生き残るつもりっつっても、わざわざ戦い吹っかける気はねーってのによ。 別に戦闘に自信がねえワケじゃねえけど、単なる強さだけで最後の一人に残れるはずがない。 強者同士で喰い合うというのもあり得るし、連戦の末に二周りほど格下の相手すらままならなくなる場合もあるだろう。 参加者なんて、放っておいても勝手に減っていく。 大事なのは狩り方じゃあなく、この場において生き抜く方法。 積極的に殺していこうとする者たちに、出来うる限り参加者を減らさせる。 急いで動かずともそういう積極派はいずれ疲弊していくので、そこを叩けばいいだけのこと。 こちらが手を下さずに、知らないとこで死んでくんなら最良だ。 次に、消極派の方。 たとえ個々が大して強くなかろうと、グループなんか作られちゃあ厄介だ。 極力、強い積極派にブチ壊してもらいてーもんだが…… 問題なのが、さっきのエロ女みたいな強い消極派。 何人いるかなんて分からねーが、ああいうのが一番面倒くせえ。 ただ群れてるだけなら知ったこっちゃねーが、参加者を減らしていく積極派まで止めやがるからな。 この俺が最後の一人となる上で、最も邪魔なタイプだ。 ――――だからこそあのエロ女も仲間の方も、さっき始末しようとしなかったんだがな。 あの強さなら早々に脱落するワケがねえ。 だったら、それでいい。 死んでくれたらありがたいが、別に存分に長生きしてくれても一向に構わない。 聴覚で接近してくるヤツなんていねーのは分かってるが、念のために振り返って後方確認。 追ってこないところを見ると、やはり仲間を見捨てるようなヤツじゃないようだ。 つっても九割九分そう思ってたんだけどな。そうじゃなきゃ、わざわざあんなの助けたりしねえし。 一応確定情報にするために、剣術女のあえて死なない部位に剣を通してやった。 あのエロ女なら完治させちまってるだろうが、だからってすぐに意識は戻らない。 つまり俺たちを追ってこれるのは、寝ている仲間を殺し合いの場に放置できるようなヤツだけってことだ。 そんでもって、あのエロ女はそうじゃなかった。 剣術女の方はさして脅威にもならなそうなんで、浮かんでた仮説の証明に使わせてもらったぜ。 あの程度の実力なんだ。人様の役に立たせてやったことを感謝して欲しいね。 ま、強くて美形でエロいお姉さんよォ、そーいうことだわ。 ――――死なねえなら死なねえで、引き連れてる足手纏いをもっと増やしてくれりゃそれでいいさ。 【一日目 夕方/C‐2 森林】 【ネリシア(♀クルセ)@ラグナロクオンライン】 【状態】健康 【装備】メタルキングの剣@ドラクエシリーズ、ドラゴンシールド@ドラクエシリーズ クルセの鎧(初期装備) 【道具】支給品一式×2.5 不明支給品2~6 【思考】 基本:神の信徒を保護し、神を信じないものを滅殺する。 1:カミシロについていく。 2:カミシロとともに信徒の保護、信じないものの抹殺。 3:そこまで深くものを考える性格ではないので特になし。 ※発光はオーラ(レベル99になると足元から噴き出るもの)のせいです。 【神代浩司(if男主人公)@真・女神転生if…】 【状態】健康 【装備】王者の剣@ドラクエⅢ、ブレザー(上着は脱いでる)、黄金銃@真・女神転生if… 【道具】支給品一式×2.5 不明支給品0~4 【思考】 基本:生き残る。そのためならなにやってもおk 1:バニー・ガールから離れる。 2:ネリシアを利用し参加者を最大限減らす。 【備考】 ※ガーディアンはバランスタイプ最強のメタトロン(レベル75)です。 ※不明支給品のうち一つは、ピッピ人形@ポケットモンスター金銀でした。 046 My Love s Sold 投下順に読む 048 三者激動――(惨劇) 046 My Love s Sold 時系列順に読む 049 Leap the precipice 034 s・CRY・ed バニー・ガール(?) [[]] ブシド・ザ・ブシコ [[]] ネリシア [[]] 神代浩司 [[]] ▲
https://w.atwiki.jp/booker/pages/202.html
ずっと面白い。泣ける。そしてアツいッ!! 第1話『お前のドリルで天を突け!!』 第2話『俺が乗るって言ってんだ!!』 第3話『顔が2つたあ生意気なッ!!』 第4話『顔が多けりゃ偉いのか!?』 第5話『俺にはさっぱりわからねえ!』 第6話『てめえら全員湯あたりしやがれ!!』 第7話『それはお前がやるんだよ!!』 第8話『あばよ、ダチ公』 第9話『ヒトっていったい何ですか?』 第10話『アニキっていったい誰ですか?』 第11話『シモン、手をどけて。』 第12話『ヨーコさん、お願いがあります。』 第13話『みなさん、たーんと召しあがれ。』 第14話『皆さん、ごきげんよう。』 第15話『私は明日へ向かいます。』 第16話『総集片』 第17話『あなたは何もわかっていない』 第18話『聞かせてもらうぞこの世界の謎を』 第19話『生き残るんだどんな手段を使っても』 第20話『神はどこまで僕らを試す』 第21話『あなたは生き残るべき人だ』 第22話『それが僕の最後の義務だ』 第23話『行くぞ 最後の戦いだ』 第24話『忘れるものか この一分一秒を』 第25話『お前の遺志は受け取った!』 第26話『行くぜ ダチ公』 最終話『天の光は全て星』
https://w.atwiki.jp/niconico3nd/pages/387.html
正義の在処 ◆czaE8Nntlw 男の死体を前に、ありがとウサギは倒れるように座り込んだ。 「はぁ……」 安堵とも後悔ともつかぬ溜め息。“生き残る”という目標には確実に近づいているはずなのに、ありがとウサギの心には何故か拭い切れないモヤのようなものが浮かんでいた。 それはかつて自分があいさつの聖霊であった時に抱いた正義感なのか。そうだとすれば、これほど自分勝手な正義感もないだろう。殺人の瞬間には心の奥底に隠れていた癖に、時間が経ってみれば何食わぬ顔で己を責める。 なんという偽善だ。今までこんな偽善を抱きながら正義の味方を名乗っていたのか。 「……あんたは、どうなんだよ」 意味もなく、目の前に倒れている男に問いかけた。 この男を殺したのは自分だ。胸を貫く時の柔らかな手応え、小骨の折れる音。それら全てを感じた。 だからこそ、名前も知らないこの男に聞いてみたくなった。“あんたはどうして死んだんだ?”と。 「あんたは、それで満足なのか?生き残りたくないのか?自分が死んでも、仲間が生きていれば満足なのか?それが正義だと思っているのか?」 何故かは分からない。 ただ次々に疑問が湧いて出て、ひたすら目の前の男であったモノに問い続けた。 「おい……」 何度も、何度も問い続けた。それなのに男は何も答えない。 「答えろよ!!」 ありがとウサギの叫びにも男は答えない。 それが物凄く気に障って、ありがとウサギは男の腹を突き刺した。 怒りなのか、嫉妬なのか。そんな訳の分からない感情に支配され、男の身体中をありがとウサギは刺し続ける。 気が付いた時には、男の死体はもはや人間かどうかさえ判別出来ない程に損傷していた。 「……クソッ、なんてザマだ!」 その肉塊を目にしたありがとウサギは強烈な嫌悪感を抱いた。 男の死体を只の肉塊にした自分に、何も答えなかった男に。 殺し合いに乗ると決めておきながら、いざ人を殺せば後悔する。 殺し合いを否定し、あっさりと殺される。 詰めが甘いのだ。自分も、この男も。 目的の為には犠牲が必要だ。 犠牲にするのは命か信念か、と問われれば自分は信念を犠牲にする。 だから、もう止めよう。 あいさつの聖霊の誇りも、安い正義…いや、偽善も役には立たない。 生き残りたいなら、それらを犠牲にしなくてはならない。 ありがとウサギは地図を広げ、歩き出した。 目指すのは、「あいさつ広場」。 あいさつ坊やとありがとウサギの出会いの地であり、あいさつの聖霊としての出発点。 そこで、別れを告げる。 あいさつの聖霊としての誇りに、己の偽善に。 迷いを捨てる為に歩き出したありがとウサギの足取りは、何故かとても重かった。 【E-07/1日目・昼】 【ありがとウサギ@あいさつの魔法】 [状態] 疲労(中)、通常状態 [装備] 必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)@Fate/Zero [道具] 基本支給品、ウォーロック@ストライクウィッチーズ、ランダム品(0~1) [思考・状況]基本思考:優勝し生き残る。 1 迷いを捨てる為、あいさつ広場へ向かう。 2 遊星、研、もこみち、ムラクモを探し殺す。 3 生き残る事で、自分の正しさを証明する。 sm114 邪神×ウィッチ×騎士、泉にて 時系列順 sm117 (そのときふしぎな事が起こっちゃ)いかんのか? sm114 邪神×ウィッチ×騎士、泉にて 投下順 sm116 只のお酒です、まったく問題ありません! sm102 もげ!もげ!もげ!【プラシドの半身を】……もげ! ありがとウサギ sm118 あいさつの決闘者
https://w.atwiki.jp/compe/pages/302.html
(知ってる名前は……ない) ミルドラースの放送が終わり、名簿を確認した佐藤アカネは、知っている名前がないことを確認する。 (なんか…変な感じ) 知り合いの名前が呼ばれなかったことは、喜ばしいことだ。 その感情に…ウソなんてないはずだ。 なのに、心の中では不安が大きくなっていく。 まるで、知り合いの名前があって欲しかったかのように。 (一人の方が気楽…そう、思ってたはずなのに) アカネの脳裏に浮かぶのは、一人の少女の姿。 大橋ミツキ。 あの少女と出会い、妙に懐かれてしまったことで、全てが狂ってしまった。 『アカネちゃん…』 小動物のような泣き顔で自分を呼ぶミツキの姿を、幻視して… (何考えてんだか) 前言もとい前考撤回。 知り合いがいなくて不安だなんて、大ウソだ。 いなくて、本当によかった。 だって、あの子がこんなとこに呼ばれたとして。 口下手で、鈍くさいあの子が生き残れるわけがない。 (たとえ一人だって…知り合いがいなくたって、私は生き残る) 決意を固めると、アカネは同行者の方へ顔を向ける。 同行者である女性、とがめは未だに名簿を見ていたが、しばらくすると口を開いた。 「…七花の奴はおらんか。全く、わたしの刀だというのにそばにいないとは、なんたることだ」 とがめの反応は、アカネのそれとは全く違っていた。 知り合いがいないことにホッとするわけでもなければ、不安に思うわけでもなく、ぶつくさと不満を口にしていた。 自分とは住む世界が違うんだな、とアカネは思った。 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 「さて、名簿の確認を終えたことだし、出発したいところだが、その前にアカネ、一つ決めなければならないことがあるが、分かるか?」 「決めないといけないこと?」 「ああ、非力なわたし達が生き残るために必要なことだ」 そういえばとがめは、生き残るための奇策を授けると言っていたか。 彼女の言う通り自分たちは非力であり、現状頼れるのは彼女の頭脳だ。 「降参。もったいぶらないで、教えなさいよ」 そういうとアカネは、真剣な面持ちでとがめの次の言葉を待つ。 「わたし達が決めなければならないこと…それは」 「それは…?」 「決め台詞だ!」 「……………は?」 「例えばこの殺し合いの舞台がどこぞの物書きが作った物語としてだ。アカネ、作者はどういう者を生き残らせると思う?」 「どういうって…強い人とか?」 「半分正解だ。しかし、ただ強いだけでは、作者もつまらんし読者を満足させることができん。作者が、読者が求めるもの…それは強烈な個性を持つ者だ」 「…それで決め台詞?」 「ああ、決め台詞は読者に大きな印象を残し、作者にも書きたいと思わせられる。すなわち、この殺し合いでも生き残れるということだ」 「……………」 そんなフィクションのお約束みたいなものを現実に当てはめられても、困るのだが。 「…本当に決めるの?決め台詞」 「当然。生き残るためだ」 電流は来ない。 どうやらこの女、本気で言っているらしい。 「…分かった。じゃあ、歩きながら考えるから出発しましょう」 「なに、安心しろ。実はそなたのためにいくつか決め台詞を考えておいた」 「…一応聞くけど、どんなのかしら」 うんざりしながらも、アカネは聞いてみる。 「ふむ…一番の自信作はこれだな」 「『お前のウソは全部まるっとお見通しだ!』」 「……………」 「どうだ、これはそなたのウソを見抜く能力から着想を得たものなのだが…」 「なしで」 「ふむ、気に入らぬか?数百年未来にも通じる冴えた台詞だと思ったのだが」 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 「そ、それよりも。そういえば、結局あんたの名前はなんていうの?」 いつまでもこんな不毛な会話はしてられないと考えたアカネは、強引に話題を切り替えた。 「む?なんだ突然。名前はとがめと名乗ったであろう」 「それ嘘なんでしょ」 「ああ、そういえばそうであったな。…とはいえ、とがめとしか名乗りようがない。名簿にもそうあるしな」 「私の下にあるこれが、あんたを指し示す名前だっていうの?」 「ああ、そうだ。…すまんが、この殺し合いに幕府の手の者が関わっていないともかぎらないのでな。わたしの命と目的に関わることゆえ、本名を名乗ることはできん」 「…分かった」 電流は来ない。 命に関わるというのは、本当のことらしい。 それならば、これ以上聞くつもりはなかった。 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 「…って、ちょっと待って。今、幕府って言った?」 「ああ、それがどうした?」 「どうしたって…幕府って、あの幕府?征夷大将軍とか、そういう…」 「ああ…言ってなかったか?わたしは、尾張幕府家鳴将軍家直轄預奉所軍所総監督。尾張幕府の将軍、家鳴公の下につくれっきとした幕臣だ」 「おわり、ばくふ?」 もし自分が普通の少女だったならば、今の話を嘘だと断じていただろう。 しかし、電流は流れない。 彼女が語った肩書に、ウソはない。 (えっと…おわりって『尾張』よね。それって確か、織田信長の国じゃなかったっけ?家鳴ってなに?幕府?将軍?) 「どうしたというのだ。言っておくが、ウソはついておらんぞ」 「ええ、分かってるわよ。分かってるからこそ混乱してるのよ」 「どういうことだ?」 アカネは語った。 自分が、おそらくとがめより何百年も未来の者であるだろうということを。 しかし、自分が知る歴史と、あまりにもかけ離れているということを。 (織田?徳川?いったいどういうことだ) アカネの話を聞いたとがめもまた、情報の整理に手間取っていた。 アカネの語る歴史は、自分が知るそれとはまるで違う。 基本的な流れは似ているのだが、全然違うのだ。 (まさかこれは…アカネの知る歴史は) 思い出すのは父の言葉。 父、飛騨鷹比等は言っていた。 この歴史は本来あるべき姿とはまるで違うと。 もしや、アカネが今語った歴史が、父の言っていたそれなのではないか。 (…まあ、今はこんなことに思考を費やしている場合ではないか。ともかく、まずは生き残るために動かねばならぬ) 「というわけでアカネ、そなたの決め台詞だが…」 「それはもういい」 結局、アカネの「こんな話してる暇があったらさっさと動こう」という至極真っ当な提案に、とがめが渋々ながら折れ、話はこれで終わり。 二人はようやく歩き始めるのだった 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 (そういえば…) 歩き始めてしばらくして、アカネはふと、先ほども思い浮かべた友人について考えていた。 といっても、考えていたのは彼女自身のことでなく、彼女の能力についてだが。 大橋ミツキには、とある能力がある。 それは、目が合った人の未来が見えるというものだ。 それは、すぐ先の未来であることもあれば、何年も先の未来だったりする。 おそらく彼女がこの場に呼ばれてたら、何人もの死の光景を見せられていたことだろう。 それはあまりにも、酷すぎる。 (未来を知るって、やっぱり怖いことよね。この殺し合いの場では、特に) アカネは知らない。 自分たちが、未来を見ることのできる悪魔に、近づきつつあることを。 【F-5 北部/黎明】(北上中) 【佐藤アカネ@そんな未来はウソである】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3 [思考・状況]:基本行動方針:死にたくも殺したくもない 0:殺し合いなんて、笑えない冗談だわ。 ※殺し合いが行われることや、優勝者の願いをひとつ叶えるといった主催者の言葉に対してウソの感知は行われておらず、それを信じています。しかし、その時に限って能力を制限されていた可能性もあります。 ※とがめが自分の知るものと違う過去の人間だと認識しましたが、どういうことなのかは深く考えていません。 【とがめ@刀語】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品、ランダム支給品1〜3(武器の類は無し) [思考・状況]:基本行動方針:自分だけは生き残る 0:佐藤アカネの命は自分の次に優先する。 ※鑢七実に髪を切られる前からの参戦です。 ※アカネが自分が知るものとは違う歴史の、未来の人間だと認識しました。 アカネの語る歴史が、飛騨鷹比等が言っていた『本来あるべき姿』の歴史なのではと考えています。 042:暖かい時間 投下順 044:この両手に魔剣を! ウソつき達の物騙り 佐藤アカネ 058 消えない 消えない 炎の影 とがめ
https://w.atwiki.jp/vs-wiki/pages/2866.html
MN/051 TD 過激派テロリストみねね/逃亡日記 女性 パートナー 雨流 みねね/逃亡日記 女性 レベル 3 攻撃力 3500 防御力 6000 【みねねは生き残る。生き残って、このサバイバルゲームを勝つ!】《日記》《武器》 【スパーク】【自】相手のリタイヤが、あなたのリタイヤ置場の《日記》より少ないなら、あなたはこのカードを自分の手札に戻してよい。 作品 『未来日記』 2012年7月27日 今日のカードで公開 関連項目 《日記》 《武器》 『未来日記』 雨流 みねね/逃亡日記