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矢部 瑞希 やべ みずき 矢部 瑞希データ システムデータ 性格 容姿に関する設定 設定 データ 名前:矢部 瑞希(ヤベ ミズキ) 年齢:15歳 性別:女 身長:151cm 体重:40kg スリーサイズ:B81/W56/H84 髪:薄い茶色 肌:乳白色 瞳:明るい茶色 誕生日:10月10日 所属クラブ:格闘技研究会、陸上部 クラス:1-D 1人称:あたし システムデータ スタイル:◎チャクラ・●カブキ・ニューロ 技能:グルメ、制作:パン 性格 明るいと言うよりむしろ騒がしい。この一言に尽きる。 ともかく賑やかに騒ぐのが大好きで、人の輪の中に何時の間にか入っているタイプ。 しかし不思議な事に、彼女と個人的に親しくつきあってる人間は数えるほどしかいない。 容姿に関する設定 髪型は少し色の抜けた茶色の髪の毛でセミロング。 全く度の入っていない伊達メガネ(これがまた激しく似合っていない)をかけており、運動する時には外して、髪をポニーテールでまとめている。 背はクラスの中でも下から数えた方がはやい高さだが、ともかく脚モデルになれそうなくらい脚が綺麗。彼女自身は胸よりも脚よりも背が高くなって欲しいと願っているらしく、牛乳を欠かさぬ生活をしているらしい。 人気があるんだかないんだか微妙なところなのは、彼女の普段の騒がしい言動の賜物だろう。 それでも学園で1,2を争う脚美人なのは間違いない(学園新聞部調べ)。 設定 青山のパンの有名店『デュヌラルテ』で働いていた、高名なパン職人の娘。 仲睦まじい両親の間に生まれ、たくさんの愛情をもらいながら幸せに暮らしてきた。 陸上方面の才能(主にスプリント、ハイジャンプ)に恵まれており、実際に中学の時に全国大会にハイジャンプの選手として出場し優勝経験もある。 そんな幸せのさなか、瑞希は中学3年の夏に家族旅行で出かけた軽井沢で奇妙な交通事故にあってしまう。 それは、何もない広い道であったにも関わらず、まるで大型トラックに突っ込まれたかのように矢部家の自家用車はつぶされてしまったのである(当時の政府機関では妖魔の仕業であろうと結論付けたものの、犯人は見つからなかった)。 当時、母親は意識不明の重体、父親も数日の後に死亡した。 瑞希だけがかろうじて無事に見えた。 奇跡的にほとんど外傷はなかったのだが、頭を強く打ったのが原因で瑞希は左眼の視力をほとんど失ってしまった。しかも、時々何の前触れも無く身体の左側が麻痺をする。 瑞希は暖かい父親と、空を飛べる翼を一度に失ったのだ。 だが、瑞希はそれで腐ったりはしなかった。 住む場所もあった。 父親の保険金と、いつか独立するための資金として貯めてあったお金もあった。 そしてなにより両親が与えてくれた命があるから。 独りで生活はしていける。 それに瑞希は瀕死の父親とある約束をしていた。 だからこそ孤独に耐えて、必死に勉強して瑞希は何とか高校に受かることが出来た。 やがて、母親も目を覚まし、まだまだ入院が必要ではあるが徐々に回復しつつあるらしい。 そして現在、瑞希は入院中の母親の面倒を見ながら、自分なりに高校生活をエンジョイしている。 将来は両親の夢であったパン屋を開業したいなー、等と考えつつ大好物のパンをほおばる毎日なのである。 『どんなに苦労したって、どんなに辛い目にあったって良い。楽しく生きるんだ、瑞希』 この、父親との約束を守りながら。
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蛇足~はみ出しモノ~ 第1話 「何故おまえは分かってくれない!私の医院を次ぐのがおまえの仕事だろう!!」 「父さん!いい加減にしてくれ!僕の未来を決めるのは僕だろ? 僕が目指してるのは父さんじゃない!!自分と同じモノを僕に求めるな!!」 耕也は感情を爆発させながら、目の前の自分の父親に向かって叫ぶ。 普段は温厚な達哉がここまで感情を高ぶらせている事に、達哉の父親驚く。 達哉は父親の求める事に逆らった事はなく、父親の言う通りに生きていた。 (これからもずっとそうだ。逆らわれる筈が無い。) そう思っていた父親は、少なくないショックに見舞われる。 常に自分が思う通りの成績を残し、自慢の息子と胸を張って言えた。 その達哉が、自分の医院を次がずに獣医を目指していた。 それを裏切りと感じるのは、器量の狭い男からすれば、当然の事かもしれない。 「僕の好きにさせてくれ!僕は父さんのような人間にはなりたくない。 自分の事しか考えられないから母さんにも逃げられるんだよ!!」 その言葉に、達哉の父親の動揺は、一気に怒りへとシフトチェンジする。 近くにあった灰皿を掴むと、迷う事無く達哉に投げつける。 咄嗟の出来事に達哉も避ける余裕は無く、それは達哉の額に赤い色を滲ませた。 そのまま額を押さえて蹲る達哉を、自分の息子を容赦無く蹴りつける。 「おまえにとって、そんな夢は『蛇足』だ!!必要ない!俺の言う通りにしろ!!」 「…ッ…!!!」 達哉は、口の中に血の味が広がるのを感じる。 蹴られた表紙に口内を切ったようで、手の甲で唇を拭うと、薄っすらと血が付いていた。 このままでは何をされるか分からない。と言う恐怖に駆られ、達哉は必死に逃げようとする。 だが、痛みと恐怖で身体が思ったように動いてくれない。 何か助かる方法はないかと辺りを見回しても、ロクなモノは見当たらない。 「おまえの存在自体が蛇足なんだ!おまえのようなヤツならいない方が良かった!!」 「ぐぇッ……!」 鳩尾に爪先蹴りを入れられて、達哉は返るの潰れたような声を出す。 その拍子に側にあったテーブルに達哉の父親の仕事机にぶつかり、その上の道具がバラバラと落ちる。 そして達哉は目にした。カッターナイフが一つ、刃を出したままで落ちている。 しかも父親は達哉への怒りで頭がいっぱいで、それに気付いていないようだ。 達哉は、迷わずそのカッターナイフを掴むと、父親の方向へ突き出した。 大学でやった、動物の死体相手の手術の練習とは、違った手応えを手に感じ取る。 カッターナイフでは思ったようには行かず、冷静にもメスの便利さを意識した。 「あっ…!」 父親は、五月蝿い悲鳴などは上げなかった。 達哉が見たのは、自分の太股に突き刺さった凶器に脅える、ただの人間。 医者なら何とかしてみせろと思うが、父親の震える手を見て、それは無理だなと納得する。 達哉は父親が動揺している内に立ち上がると、他になにか武器になりそうなモノはないか辺りを見回す。 すると、父の机の上にはまだ刃物があった。ペーパーナイフだ。 達哉はすぐにそれを掴むと、その頼り無い切っ先を父親に向ける。 それは真っ直ぐに父親の首へと向かい、そして串刺しにする。 思ったよりもすんなりとペーパーナイフの刃は首に刺さった。 動揺し過ぎて、返って冷静になってしまっている思考の中、達哉は父親に向かって何かを言った。 「…大嫌いだ」 「あら、達哉さんお出かけですか?」 「……」 走りながら病院を出ると、見回りに出ていた看護婦に声を掛けられた。 達哉はそれを無視して、自分のスクーターが置いてある駐車場に走る。 達哉は、父親を殺したその後、すぐに部屋を立ち去った。 あと30分もすれば、父親の死体は見付かってしまうだろう。 そして、カッターとペーパーナイフには達哉の汗と指紋がベッタリ付いてる筈だ。 つまり、達哉はすぐに逮捕される。逃げたって意味はない筈だ。 だが、 (コレは間違えだ!僕が人殺しなんて、悪い冗談だ!!) 自分の過ちを認められるほど、今の達哉は冷静ではない。 スクーターの前で、上手く刺さらないキーをガチャガチャとやりながら、達哉は泣き始める。 スクーターの鍵穴にキーを刺そうとする度に、父親の首にめり込むペーパーナイフがフラッシュバックする。 耐え兼ねた達哉はキーを投げ捨てると、自分の足で走り出す。 (そうだよ。家に帰って一晩寝れば、全部が元通りになってる筈だ…!) 様々なモノが、自分の横を通り過ぎていく。 たくさんの車や、人前でイチャつくバカップル。塾帰りの小学生。 ストリートダンサー、ホームレス、とにかくたくさんのモノ。 ガムシャラに走る達哉の肩が、その中の一人の肩とぶつかった。 その相手は持っていた缶ジュースを自分の来ているシャツにぶちまけた。 「テメッ!なにすんだよコラァ!!」 しかし、その相手の手が達哉に届く前に、達哉は遥か向こうへ走り去っていた。 回りは何も見えず、ただ走る。見えない恐怖から逃げて、ただ走る。 (こんなのは全部ウソだ!ウソだウソだウソだ!!ある筈がない!!) 有り得る筈が無い事でも頭に言い聞かせて、必死に現実から逃げようとする。 次第に、辺りに響いていた都会の喧騒も、自分の足音も聞こえなくなる。 全てが無音の、真っ暗闇の世界に放り出される。 だが今は、それすらも奇妙だと思う余裕は無い。 何も考えられない。何も考えたくない。怖い。これから先の人生が怖い。 いっその事、どこか別の世界に行ってしまいたい。 だけど、どこに行こうと自分の犯した罪は消えない。 後悔しながら生きていく。そして、後悔しながら死んでいく。 『生き地獄とはこんなモノだろうか?』頭の中にそんな言葉が浮かぶ。 思考は際限無くリープして行き、もはや何が何だか自分でも分からない。 いつの間にか、地に足を付けている感覚さえも無くなる。 足を動かしていても、前に進んでいるような気はしない。 風などは微塵も感じず、目を開けている筈なのに何も見えない。 そして異変に気付いた時には…… 「うわぁ!?」 何か大きな物体にぶつかった。ある程度の弾力はあり、ぶつかった時に生物の体温も感じた。 動物の毛皮もあったように思える。達哉は、混乱する思考回路をなんとか落ち着かせて、顔を上げる。 そこにいたのは、どう見ても人間には見えない異形の存在。 「テメェ!何処から入ってきやがった!あぁッ!!?」 「なっ…なに…?」 目の前に居たのは、世間では獣人と呼ばれる存在だろうか。 しかしそれは、空想の産物でしかない筈で、目の前にある筈も無い。 だけど、達哉の目の前に居るのは見紛う事なきモノホンの獣人。 大きな剣を背負って重そうな鎧を着込んだ、リーダー格っぽいオオカミが一人。 他にも数人のオオカミの獣人達が居る。そちらは、如何にも子分と言った風貌だ。 そして後ろの方に、小太りの犬の獣人。それも明らかに年寄りが一人。 何故か分からないが、達哉に対してエラク警戒心を剥き出しにしている。 状況から判断すると、オオカミ達は護衛だろうか? 頭の中ではそこまで考える事ができたが、身体は言う事を聞かない。 達哉は口をパクパクさせるだけで、言葉を発する事が出来ないで居る。 「テメェ!どこから入ったかって聞いてるんだよ!!!」 「ひっ…!!!」 今度は牙を剥き出しにして、オオカミ獣人が達哉に叫んだ。 慌てて後ずさりしながら辺りを見回すと、明らかな密室だった。 遥か上の方に、明かりを入れる為の小窓と、天井に通風孔があるモノの、どうやって自分がここに入ったか分からない。 達哉は頭を抱えて、今の状況を考える。だが、答えなんて出る筈も無い。 そこにいる全員の視線が自分へ向き、これでもかと言うほどの息苦しさを感じる。 犬の年寄りを覗いて、全員が武器と防具を装備し、構えている。 いつ死んでもおかしくない。いつ殺されてもおかしくない。 動揺を隠さずに固まっている達哉に、オオカミの男はふと気付いた。 「そういやおめぇ……ヒトじゃねェか。尻尾も毛皮も無い。 それに、そんな服装の奴なんざ、こっちじゃ見た事もねェ」 「そう言えば、そうっすね!コイツを売れば当分は食ってけますぜ!」 達哉の身体をねぶるように見詰めながら、オオカミの男が言った。 それに続いて、子分の一人が嬉しそうな声を上げた。 達哉にはそれが何の話しだか理解する事は出来ない。 ただ、『売る』と言う単語はハッキリと聴き取る事ができた。 その言葉に、達哉は戦慄を覚える。人身売買など、遥か遠い世界の話しだと思っていた。 自分には関係の無い、社会の裏側で起こっている事と。 しかし、それもよく考えれば不思議ではない気もしてきた。 自分はいつの間にか人殺しになっていた。…いつの間にか売られてても、そこまで驚くほどの事ではない。 結局の話し、人生なんて何が起こるか分かる筈がないのだから。 オオカミたちは、相変わらず達哉の事で楽しそうに話している。 「新しい武器を買う」とか「美味いものをたらふく食べる」とか「しばらく遊んで暮らせる」とか。 自分に随分と高い値段が付いている事に、達哉は場違いながら、自分に価値を見出した気がした。 「ま、待て!」 そんな中、オオカミたちの後ろにいた犬の老人が声を張り上げた。 杖を振り上げてオオカミたちに向け、振り回す。 その姿から、自分の事しか考えない父の面影を感じ取り、達哉は嫌悪感をおぼえた。 老人は達哉から見ても明らかな虚勢を張り上げ、オオカミたちに言った。 「そいつはワシのだ!ワシの敷地に落ちてきたからには、ワシの決まっとろうが!! 孫もペットを欲しがっていたし、ヒトが一匹欲しいと思ってたところなんじゃ。 ワシの家の敷地に偶然落ちてくるなんて、なんと幸運な!」 「あぁ!?…じいさん、雇い主だからって図に乗るなよ。 アンタが出した報酬よりもよっぽど高い金が、コイツを売れば手に入るんだ。 なんなら、今すぐ契約を打ち切ってもいいんだぜ?」 「な、なんだと!雇ってやった恩をアダで返すのか!!?」 オオカミたちのリーダーと、犬の老人の間で口論が始まる。 達哉がどっちの所有物かで争ってるようで、この世界でのヒトとは愛玩動物である事が窺い知れる。 落ちてくると言う言葉もあったし、恐らくたまにヒトが元居た場所からやってくるのだろうか。 この隙に逃げたいとも思ったが、一つしかない扉の前にはオオカミの一人が立っている。 しかも、リーダーと雇い主の口論が続く中でも、2人のオオカミは達哉に視線を向けたままだ。 達哉は逃げ出す事を諦め、尻餅ついたまま壁に寄り掛かって天井を仰ぐ。そして驚いた。 天井にある通風孔の蓋が、少しずつ開いている。音も立たない程度にゆっくりだが、少しずつ確実に。 達哉は、自分を見詰めるオオカミ達に悟られないよう、顔を向けずに目だけでそれを見る。 やがて蓋が完全に開いて、中から女性の足が出てきた。 そのまま勢いをつけて全身も通風孔から飛び出し、オオカミのリーダーの頭を蹴りつけて着地する。 「ッ!!!」 達哉は目を見張った。体つきや鬣が無い事で女性だと分かるが、他の獣人達と同じ姿をしている。 しかし、唯一違うのは、その女性が犬科の獣人ではなく、ネコ科のライオンだと言う事だろう。 女性はしなやかな動きで腰のベルトに付けてある短剣を鞘から引き抜き、犬の老人の元へ直進する。 達哉が何が起こったのか分からないでいると、犬の老人の首が刎ねて、達哉の元へ飛んできた。 ゴトッと音を立てて達哉の前に落ち、身体は首から血を吹き出しながら倒れ込む。 そして、犬老人の生首と達哉の視線が、一瞬だけ交差した。 あまりの恐怖に、達哉は叫び声をあげたいと思った。 「ッ…!!ぁ……ッ!!!」 だが、声帯が押し潰されてしまったかの様に、声を出す事ができない。 後ろに下がろうと思うが、壁を背にしている所為でそれ以上下がれない。 回りを見ると、今度は女性の方に全員の視線が集中している。 その中で、女性は表情に変化も見せず、詰まらなさそうな表情をしていた。 「こんな楽な仕事は久しぶりね。貴方たちも傭兵なら、もっと真剣に仕事に挑みなさい」 「…ッ!んだとテメェ!!…ふざけやがって!」 余裕の表情を見せるライオンの女性に、リーダーは背中の剣を抜き放って切り掛かる。 雇い主を殺されたのだから、もう報酬はもらえない。 達哉を売った金と、老人から受け取った報酬の両方で、 しばらくは遊んで暮らそうと思っていた彼にとって、ライオンの女性の行いは許せるモノでなかった。 相手が同じ傭兵で、あくまで依頼をこなしただけと言う事が分かっていても。 「チッ…、任務外の仕事をするなんて、よっぽど暇な傭兵ね…」 ライオンの女性は軽く舌打ちすると、手にした短剣でオオカミのリーダーの人達を受け流した。 大剣は女性の横を通って床に突き刺さる。 それによって出来た隙を利用して、女性はリーダーの腹部に膝蹴りを入れた。 「ッ…!!」 先ほどよりも更に大きな隙が出来る。そして今度は顔面にかかとをめり込ませた。 オオカミのリーダーはその衝撃に吹き飛んで、壁に叩き付けられる。 他のオオカミたちも、自分達のリーダーが一瞬でやられた事に、戦意を喪失しているようだ。 達哉はと言うと、ジャッキー・チェンの映画でも見た事の無いような鮮やかな格闘戦に、唖然とするだけだ。 自分の前に転がっている生首も忘れて、ライオンの女性に見とれていたその時、 女性が達哉の方を向いた。達哉はビクンと硬直して、女性の視線を受け止めた。 「貴方のお陰でいいタイミングが取れたわ。有り難う。 金のなる木を見れば、誰だって仕事どころじゃなくなるものね。 ――――さあ、おまえ達もそろそろ帰りなさい。私に勝てないのは分かったでしょ?」 「ひっ…、ひぃ!!」 残りのオオカミたちは、女性の視線を受けて一人残らず逃げ出した。 リーダーも他のオオカミに担がれて行った。気絶していたようだ。 最後に達哉は女性と2人きりになり、少なからず恐怖感に囚われる。 だが、自分から何かを話す事も出来ず、ただ女性を見詰めていた。 すると、女性の方から何かを話そうとしてきた。達哉は一瞬驚く。 女性は呆れたような表情と口調で話し始めた。 「そう怖がらないで。貴方に敵意はないわ。ただ、この世界の事を教えようと思っただけよ」 「この……世界…?」 この世界。つまり、達哉が生きてきた世界とは、別の世界と言う事だろう。 ヒトが高値で取り引きされて、獣人達の暮らしている世界。 達哉にはその程度の情報しかなく、女性の言葉は素直に有り難いと思った。 だが、口から出る言葉はまだ微かに震えていた。 「貴方のお陰で私も楽を出来たし、お礼にね。 ……まず、ここは貴方の居た世界とは別の世界。 そして、貴方は自分の居た世界からこの世界に落ちてきたのよ」 「落ちる…」 女性は饒舌に語り出す。ヒトの世界の物が、たまにこの世界に落ちてくる事。 それらは“落ち物”と呼ばれ、希少価値が高い事。 中でもヒトは、ペットとして非常に高値で取り引きされ、数年は遊んで暮らせる金が手に入る事。 達哉が尋ねる事全てに、女性はすぐに答えてくれた。 あらかた質問を終わらせて、一息つく達哉に女性は不思議そうな声色で質問した。 「元の世界に戻る方法は質問しないのね?…ほとんどのヒトは、落ちてきてすぐそれを質問するらしいけど」 女性の言葉が胸に刺さる。自分はもうあちらの世界には戻れない。 あちらに行けば自分は犯罪者で、父親を殺した罪で投獄されるのだろう。 残してきたモノは数え切れないほどある。獣医になりたいと言う夢も潰えた。 だが、あちらの世界には戻りたくない。戻るのが怖い。 達哉は、消え入りそうな声で女性の質問に答えた。 「帰りたく…ないですから…」 「そう…なにかしら訳ありのようね。……じゃあ、私もこれでお暇するわ」 女性は達哉の言葉に返すと、すぐにドアの方へ歩き始めた。 達哉は立ち去っていく女性に焦りを覚える。 この世界の事はあらかた教えて貰ったが、ここのままでいたら自分は奴隷商人にでも捕まってしまう。 見たところこの女性は安全そうな印象を受けたし、売られるくらいならまだこの女性に付いて行きたい。 達哉は慌てて立ち上がると女性に向かって走り出す。 その時、犬老人の生首を蹴飛ばしてしまったが、今はそれ所ではない。 「ま、待って下さい!!」 達哉の呼び掛けに、女性は立ち止まる。 「僕は、元の世界に居たとき医者を志していました。 この世界の方たちよりは高い技術を持っている自信はあります! それに、一人暮らしをしてたから炊事洗濯掃除なんでもできます。 だから、僕を貴女の奴隷にして下さい。貴女なら信用できる」 志していたのは獣医であって、人間相手の医者ではないが、それくらい大丈夫な筈だ。 それに獣人の外見をしているのだし、もしかしたら獣医の方が適任かも知れない。 女性は振り返ると達哉の方へ振り返ると、口を開いた。 「…貴方、名前は…?」 「達哉です。姓は……ありません」 名前だけで十分な筈だ。今はまだ、父親と同じ姓を名乗る気にもなれない。 達哉はそう思いながらも、祈るような視線を女性に送り続ける。 女性は達哉を見てしばらく考え込んでいたが、おもむろに口を開いた。 「タチヤね。分かったわ。私はレナ。“蛇足”のレナ。 医者は丁度欲しいと思っていたし、貴方を“蛇足”のヒト奴隷にするわ。 言った通り、炊事洗濯掃除、雑用は何でもしてもらうわよ」 「は、ハイ!!…レナさん」 達哉は笑顔を作ると、レナの直ぐ横まで移動する。 近くでよく見てみると、ライオンの顔立ちの中にも女っぽさがあり、レナを可愛いと思った。 それが伝わったのかレナは「あんまり見るな」と言って達哉の頭を叩く。 達哉は頭に出来たタンコブをさすりながら、顔を上げた。 「タチヤ、宜しく頼むわね。“蛇足”の一員として」 密室の扉を出て、その先に広が無世界に見とれていた達哉に、レナはそう言った。 達哉はイマイチ聞こえていないようだったが、レナは仕方ないとばかりに肩をすくめた。 達哉はまだ、月明かりの照らす世界に見とれていた。 「おまえもある意味、元の世界から放り出された“蛇足”…。 そう、私たちと同じ……」 ヒトの耳では聞き取る事の出来ないほど小さな声でレナは言った。 もちろん、達哉がそれに気付くはずもない。 第1話完
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※ゲスれいむいじめ 母性3 「ゆ~ゆ~ゆゆゆ~ゆゆゆっゆ~ゆ~♪」 今日も、れいむを囲んで赤ゆっくりたちが合唱している。 俺には音程もリズムもなにもないただのうめき声にしか聞こえないが、ゆっくり達は楽しそうだ。 「ゆっぷ……ゆげぇ…………ぺーろ、ぺーろ……」 一方、父親のまりさのほうは妻と子供から離れて辺りのうんうんを掃除している。 母親と子供たちが辺り構わずまき散らす糞尿の掃除に、まりさは日々追われていた。 糞まみれになって這いずる父親に、他の家族は近づこうともしない。 五匹の子供が生まれて七匹家族になったゆっくり達。 その子育ては、明確な役割分担がれいむの独断によって線引きされていた。 母親れいむの仕事は、以下の通り。 子供に歌を歌うこと、子供に歌を教えること、子供にお話を聞かせること、 子供を寝かしつけること、子供と一緒に遊ぶこと、子供にすーりすーりすること、子供をぺーろぺーろすること、 子供が泣いたらあやすこと、子供に挨拶などの知識を教えること、子供を見ていること、子供と一緒にいること、などなど。 父親まりさの仕事は以下の通り。 狩りに行って足りない分の食事を取ってくること、そして家族のうんうんを食べて処理すること。 「れいむはおちびちゃんたちのためにいっぱいいっぱいおしごとをしてるんだよっ!! だからいっぱいいっぱいたべなきゃいけないんだよ!! まりさはかりとおそうじしかできないくせにいちにんまえにごはんさんたべようなんておこがましいとおもわないのおぉぉ!!?」 れいむに言わせればそういう事になるらしい。 そういった理屈のもと、れいむは毎日赤ゆっくり達に囲まれて歌い団欒し笑いさざめき、 まりさの方は日がな一日うんうん掃除に追われ、狩りに行っては全身を痣だらけにしていた。 赤ゆっくりが生まれたのを機に、俺が朝晩与える餌はゆっくりの数に合わせて増やしてあった。 しかしどれだけ餌を与えても、まりさがどれだけ盗んできても、まりさの食事が取り分けられることはなく、 赤ゆっくり達が満腹してからの余剰分はすべて母親れいむの腹に収まった。 一切食事を分けていないはずのまりさが生き続けていることにれいむは疑問さえ抱いていないようで、 「まりさがちゃんとはたらけばいいだけだよっ!!はたらいてからすきなだけたべてね!!」の一点張りだった。 結局まりさの食事は、狩りでゆっくりフードを見つけてから、 俺に見つかるまでに必死にかきこむ形で摂られていた。 さて、子供は残酷である。 最初の頃こそ、赤ゆっくり達は父親が母親に怒鳴られるたびに父親を心配してかばう様子を見せていたが、 毎日痛む体を引きずってベランダを這い回り、掃除で全身をうんうんまみれにして悪臭を放つ父親に対して、 少しずつ敬遠し、距離を置くようになっていった。 それどころか、母親の尻馬に乗って父親を罵倒しはじめた。 「なまけもにょのおちょーしゃんはゆっくちできないにぇっ!!」 「うんうんおちょーしゃん、くちゃいくちゃい~♪」 元来、ゆっくりという生物には弱いもの苛めが大好きという特徴があり、 自分より弱い生き物や飾りを失ったゆっくりに対して強い嗜虐性を見せる。 日々虐げられる、母親より小さな父親の姿が、娯楽の少ないゆっくりの嗜虐性を刺激したのだろう。 とはいえ、個体差は見受けられた。 別に生まれた順番を数えたわけではないから俺には不明瞭だが、 五匹の赤ゆっくりのうち、どうやら長女はれいむ種、末っ子はまりさ種らしい。 父親を罵倒する赤ゆっくり達の中で、長女れいむは父親を罵るのに気乗り薄らしく、 姉妹達が父親を罵るたびに、初めのころは諫めていた。 「おちょーしゃんをばきゃにしちゃだめだよっ!!ゆっくちできにゃいよ!!」 そう言われた姉妹は身をすくませて反省するふうだったが、 そのたびに母親のれいむが強い語調で打ち消すのだった。 「ゆっ、れいむはやさしいね!!でもいいんだよ!! おとうさんがなまけものなのがわるいんだよ!!だめなおとうさんなんかかばわなくてもいいんだからねっ!!」 姉よりも母親の言う事を聞くのは至極当然である。 母親のお墨付きを受けて姉妹たちはますます調子に乗り、父親を言葉を極めて罵った。 長女れいむは母親の機嫌を損ねることを怖れ、今ではそれを止められずにいるようだった。 しかし、自分自身が父親への罵倒に参加することまではしなかった。 末っ子まりさは最初から父親にべったりだった。 どれだけ母親や姉妹たちが罵っても、父親を慕うのをやめようとしなかった。 「おきゃーしゃんもおにぇーちゃんもやめちぇぇぇ!! にゃんでおちょーしゃんをいじめりゅのおぉぉ!!?ゆっくちできにゃいよおおおぉぉ!!」 家族が父親を罵るたびに、末っ子まりさは泣き喚いた。 そのたびに長女れいむ以外の姉たちや母親に説教されるのだが、 長女れいむと違い、どれだけ説得されても父親への罵倒を看過しようとはしなかった。 父親が母親れいむに体当たりされ、罵られるたびに、末っ子まりさはそのへんをぴょんぴょん跳ねまわって泣き喚いたが、 今ではほとんど無視されていた。 しかし、毎日ベランダの隅に追いやられて排泄物を舐めるまりさにとって、 末っ子まりさのその叫びはいかほどの励みだったろう。 これほど虐げられていながら文句ひとつ言わず耐え忍ぶまりさの動機が、俺にはわかるような気がした。 子供が生まれて数日が経ったころ、どうも雲行きが怪しくなってきた。 「なまけもにょのおちょーしゃんをかばうまりしゃはゆっくちできにゃいよっ!!」 「しょんなにおちょーしゃんがしゅきにゃらいっしょにうんうんなめてにぇ!!」 長女れいむ以外の赤ゆっくり達が、末っ子まりさをいじめるようになってきた。 体当たりをしたり、罵ったり、軽く噛みついたり。 餌皿に向かうとき、ケージに向かうとき、移動中に姉が末っ子まりさにわざと強くぶつかって転がす。 そんな嫌がらせが目立ってきた。 「ゆびゃああぁぁ!!おにぇーしゃんがいじわりゅしゅるううぅぅ!!」 「ゆゆぅぅ!!やめちぇね!!いもうちょをいじめちゃだみぇだよおぉ!!」 長女れいむがそのたびに末っ子まりさを庇うのだが、姉妹たちは素知らぬ顔。 問題は、母親であるあのれいむが、同じく素知らぬ顔をしていることだった。 さすがにいじめを推奨するような言動はしないが、 あの末っ子に対する姉妹のいじめを、明らかに見て見ぬふりをしていた。 おかしい。 赤ゆっくり達が、母親と頬をこすり合わせて声をあげている。 「おきゃーしゃん、しゅーりしゅーり♪」 「ゆふふ、れいむのほっぺはゆっくりしてるね!すーり、すーり!!」 「しゅーり、しゅーり、しあわちぇー☆」 「すーり、すーり、しあわせー☆」 「ゆーん!しゅーり、しゅーり、しあわちぇー♪」 「…………」 「ゆぅ…………?」 頬をこすりつけられるたびにれいむは子供たちにすりすりを返していたが、 末っ子まりさのすりすりには返事を返さなかった。 「おきゃーしゃん!!おきゃーしゃん!!しゅーりしゅーりちてねぇぇ!!」 「れいむはかわいいね!すーり、すーり☆」 「まりしゃをむちちにゃいでよおぉぉ!!ゆわああぁぁん!!」 「ゆはぁ…………ゆっ、きづかなかったよ!ごめんね!ほら、すーりすーり!!」 「ゆーん、しゅーり、しゅーり!!」 明らかに溜息をついてから、れいむは申し訳程度のすりすりを末っ子まりさにしてやる。 末っ子まりさは無邪気に喜んでいたが、はたから見ていれば違和感は明らかだった。 「ゆ~ゆ~ゆぅゆ~♪ゆっゆ~……」 「やめてねっ!ぜんぜんゆっくりしてないよ!! なんでこんなかんたんなおうたがうたえないのおぉ!?」 「ゆぅぅぅ………」 れいむが末っ子まりさを怒鳴りつけていた。 毎日の日課、歌唱の時間。 母親のれいむが歌を歌い、子供たちがそれを教わる。 しかし今日、れいむは初めて子供を叱りつけた。 「もういっかいうたってみてねっ!!」 「ゆ……ゆ~ゆ~ゆっゆ~♪ゆゆゆゆゆ~~」 「ゆっくりできないよっ!へたくそ!! こんなにおうたがへたなんて、ほんとうにれいむのこどもなのおおぉ!?」 「ゆぅぅう!!まりしゃはおきゃーしゃんのこどみょだよおぉぉ!!ゆわぁぁ!!」 「なかないでねっ!!うっとうしいよ!! おうたのうたえないまりさはきょうのむーしゃむーしゃはぬきだよっ!!」 「ゆわあああぁぁ!!ゆわああああぁぁん!!!」 そんな光景を、長女以外の姉妹はにやにやと眺めていた。 末っ子まりさが難詰されるのは歌のときだけではなかった。 「そんなところにねてちゃおねえちゃんのじゃまでしょっ!!」 「なにぼーっとしてるのぉ!?おうちにはいるよ!!さっさとうごいてねっ!!」 「ゆっくちじゃないよ!!ゆっくりしていってね!!なんであいさつひとつまんぞくにできないのぉぉぉ!?」 「いいかげんになきやんでねっ!!おかあさんはおまえだけにかまってられないんだよぉ!!」 もはや明確だった。 このれいむは、教育にかこつけて末っ子まりさをいじめている。 何やかやと理由をつけては、末っ子まりさばかりを怒鳴りつけていた。 母親に怒鳴られるたび、甘ったれた末っ子まりさは大声で泣きわめく。 母親がそっぽを向いた後、そんな末っ子まりさを長女れいむだけが慰めていた。 「ゆっくりなきやんでね………こわかったね……ぺーろぺーろ……」 「ゆぐっ、ゆひぃっ………ゆえええぇぇん…………ゆえええええぇぇぇぇぇん………」 長女れいむが新たにいじめの対象になるまでに時間はかからなかった。 「なんでこんなおうたもうたえないのおぉぉ!?いちばんおねえちゃんでしょおおぉ!!」 「さっさとおふとんをひいてねっ!!おねえちゃんがそっせんしてうごくんだよっ!!」 「いつまでねてるのっ!!まりさっ!!おねえちゃんたちのあんよをひっぱらないでねええ!!」 「ほかのこはちゃんとできてるよっ!!おまえたちはなんなのぉ!?おかあさんへのいやがらせなのおおぉ!!?」 長女れいむと末っ子まりさの二匹が、狙い撃ちでいじめられていた。 何かしようとするたびに怒鳴られて邪魔され、結局何もできないという体だ。 そのぶんゆっくりできる他の赤ゆっくり三匹は、呑気ににやにやして母親の蔭から二匹を罵倒している。 二匹の赤ゆっくりは、なにかと難癖をつけられては食事を削られ、寝る場所を制限され、スキンシップを後回しにされ、 何につけても冷遇されるようになっていった。 泣きじゃくる二匹に味方する者は誰もいなかった。 そんな日々が続き、今日も二匹は食事を抜かされていた。 まりさが狩ってきた食事を、家族でむしゃむしゃ食べるれいむ達。 そこからやや離れた地点で、長女れいむと末っ子まりさは身を寄せあっていた。 ゆぐゆぐ泣きじゃくり、お腹が空いたとむずかる末っ子まりさを、 長女れいむが、自分だって泣きたいだろうに笑ってぺろぺろ舐めて慰めていた。 俺はそんな光景を、苦々しい思いで眺めていた。 こうなったか。 やはりこうなってしまうのか。 俺が見たかったものは、もうちょっと面白いものだったのだが。 母親たちから離れて身を寄せ合う二匹の赤ゆっくりの傍に、おずおずと近づく影があった。 「ぺーろぺーろしてあげるよ……ゆっくりしていってね」 父親のまりさだ。 このまりさが喋るのを聞いたのは何日ぶりだろうか。 全身にへばりつくうんうんを苦労して舐め取り、父親は我が子の元に身を擦り寄せていた。 舐め取ったとはいえゆっくりのやることで、汚れた身体の悪臭は隠しようもないだろう。 それでも父親に慰められた二匹の赤ゆっくりの表情はぱあっと明るくなり、一心に父親に頬を擦り寄せた。 「ゆううううう!!おちょーしゃん!!おちょーしゃああああん!!!」 「ゆっくちしちぇいっちぇね!!ゆっくち!!ゆっくちいいいい!!!」 「ゆゆーん……おちびちゃんたちはとってもゆっくりしてるよ……ゆっくりなかないでね」 「ゆわあああああぁん!!きょわかっちゃよ!!おにゃかしゅいちゃよおおおぉぉ!!」 お腹がすいたと泣く末っ子まりさの口に、まりさは自分の口を寄せると小声で囁いた。 「おちびちゃん……ゆっくりむーしゃむーしゃしてね!」 そう言い、まりさは口の隙間からゆっくりフードを押し出して子供の口になすりつけた。 狩りのとき、口の中に隠して取っておいたものだろう。 「ゆっ!!むーちゃ、むーちゃ……ちあわちぇええええ!!!」 「れいむもゆっくりむーしゃむーしゃしようね!」 「おちょーしゃん、ありがちょおおぉぉ!!」 赤ゆっくりの「しあわせー!!」の唱和は抑えられるものではなく、 それらは離れていたれいむの耳にも届いてしまった。 れいむは顔をしかめ、まりさ達の元に駆け寄って怒鳴った。 「なにをむーしゃむーしゃしてるのっ!!おかあさんにみせてね!!!」 「ゆゆゆっ!!」 しかし、まりさも赤ゆっくり達も口にゆっくりフードをこびりつかせながらそっぽを向いてしらを切った。 「まりちゃはにゃにもたべちぇにゃいよっ!!」 「れいみゅもたべちぇにゃいよ!!」 「ゆがあああぁぁ!!!おかあさんにうそをつかないでねえええぇぇ!!!」 れいむはたちまちのうちに癇癪をおこしてぼんぼん跳ね出した。 そうして赤れいむと赤まりさに駆け寄り、子供たちに体当たりをした。 「ゆびゃぁっ!!」 「ゆぎぃ!!」 「おかあさんになんでうそをつくのおおぉぉ!!? なんでおかあさんのいうことがきけないのおぉぉ!!!いうことをきかないとゆっくりできないでしょおぉぉ!!!」 成体でもかなり大きいほうのれいむに体当たりをされた二匹の赤ゆっくりは、 痛みのあまりに床に転がって震え、少量の餡子を吐き出していた。 なおも赤ゆっくりに体当たりをしようとするれいむの前に、まりさが立ちはだかった。 「ゆっ!?どいてねっ!!どけえええぇぇ!!!」 「まりさのおちびちゃんをいじめないでねっ!!!」 いまや自分の倍近くはあろうかという妻に向かって、まりさは健気に声を張り上げていた。 「ゆがぁぁ!!うんうんまみれのやくたたずまりさが、れいむのしつけのじゃまをしないでねぇぇ!!」 「おちびちゃんをいじめるれいむはゆっくりできないよ!! まりさはずっとみてたよっ!!れいむのやってることはしつけじゃないよ!!いじめだよ!!」 「どぼじでぞんなごどいうのおおおぉぉっ!!? れいむはおちびちゃんのために!!まいにちまいにちがんばってこそだてしてるんだよぉ!! おうたをおしえてあげて!!あいさつもおしえてあげて!!すーりすーりしてあげてええぇ!! れいむだってあそびたいのに、がまんしておちびちゃんたちをずっとかまってるんだよ!! こんないうこともきけないゆっくりできないちびどもだって、がんばってめんどうみてるんだよおぉぉ!!」 「みてないでしょおぉぉ!!? おちびちゃんはたくさんたべなきゃいけないっていったのはれいむだよっ!! それなのに、なんでこのれいむとまりさはおなかをすかせてるのぉ!?」 「おしおきなんだからしょうがないでしょおおぉぉぉ!!?やくたたずのくせにくちをはさむなぁぁ!!」 「もういいよっ!! ゆっくりできないちびどもなんていうなら、このこたちはめんどうみなくていいよ!! このれいむとまりさはまりさがそだてるよっ!!それならいいでしょ!?」 「やくたたずのまりさにこそだてなんてできるわけないでしょおおおぉぉ!!!」 「ゆーん!!まりちゃ、おちょーしゃんがいいよっ!!」 末っ子まりさが伸びをして叫んでいた。 目をきらきらさせながら、痛む体に鞭打って父親のもとに這い寄り、うんうんのこびりついた頬にすーりすーりをする。 「ゆゆぅ~ん☆きゃわいいまりちゃをゆっくちそだててにぇ!!」 長女れいむの方も、母親を気にしてか末っ子まりさのように声をあげることはしなかったが、 父親のまりさの陰に隠れるようにしてすーりすーりをしはじめた。 「まりさのおちびちゃんたち…………!!」 感涙し、二匹の子供たちに舌を伸ばしてぺーろぺーろをするまりさ。 面白くないのはれいむだった。 顔を真赤にして、涎をまき散らしながら地団太を踏んで怒鳴り散らす。 「ゆがああああああぁぁぁーーーーーーーーっ!!!! ぞんなうんうんまみれのぐぞまりざがおがあざんよりいいっでいうのおおおおぉぉお!!? ぞんなにおがあざんがぎらいなのっ!!?おがあざんがわるいのっ!!? おがあざんはごんなにがんばっでるのに!!がまんじでめんどうみでやっでだのに!! おばえだぢなんが!!おばえだぢなんがああああああーーーーっ!!!!」 「ゆぎゃあっ!!!」 激昂したれいむが、まりさを突き飛ばしていた。 激しく床に突き倒されたまりさの下敷きになり、長女れいむと末っ子まりさが悶える。 「ゆぎゅぅぅ!!くるちぃいい!!」 「ゆぶぶぶぶぶぶ!!」 「ゆ、ゆゆっ!!おちびちゃんたちごめんねぇえ!!」 まりさが急いで起き上がり、自分のダメージも顧みずに子供たちの心配をする。 「ゆゆーん、れいみゅはだいじょうびゅだよ!!おちょーしゃんこそだいじょうびゅっ?!」 「おちょーしゃあぁん!!」 「おとうさんはだいじょうぶだよっ!!ゆっくりしていってね!!」 「ゆぅぎいいいいいぃぃぃぃ!!!」 互いにかばい合う三匹を前にして、完全に蚊帳の外になった形のれいむは、 ますます激昂して叫び、子供を狙って飛び上がった。 「おかあさんのいうことをきかないげすはゆっくりしね!!!」 「ゆっぐりやめでねっ!!」 父親まりさが子供をかばい、母親の体当たりを受けた。 口の周りを涎まみれにさせて叫び散らしながら、れいむは夫に向かって気がふれたように体当たりを繰り返す。 「ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!! なまけもののげすまりさはゆっくりしね!!こそだてをじゃまするくそまりさはゆっくりしね!! れいむをたいせつにしないげすまりさはゆっくりしね!!うんうんくさいくそまりさはゆっくりしね!! みんなみんなおまえのせいだよっ!!おちびちゃんたちはおまえのまねをしてげすになったんだよぉ!!! れいむはわるくないよ!!れいむのせいじゃないよっ!!れいむをいじめるげすまりさはゆっくりしねえぇぇ!!!」 「ゆぐっ!!ゆぎっ!!ゆぶっ!!ぶっ!!ぎゅ!!ゆっ!!ばぁ!!」 ベランダの柵に押し付けられ、自分よりはるかに大きな妻に何度も何度ものしかかられたまりさは、 全身を痣だらけにして間欠的に何度も餡子を吐いていた。 「やべでぇぇぇ!!おちょーしゃんをいじめにゃいでぇぇぇ!!!」 末っ子まりさが泣き叫んで母親にすがりついていた。 「げすちびはゆっくりだまっててねっ!!!」 しかし、れいむが手加減なしの体当たりで末っ子まりさを突き飛ばす。 「これはいじめじゃないよっ!!おしおきだよ!!せいさいなんだよおぉぉ!! なんでぇぇ!?なんでみんなれいむばっかりいじめるのおおおぉぉ!! おまえたちがいうことをきかないのがわるいんでしょおおぉぉ!! おかあさんをゆっくりさせないげすちびはせいさいするよ!! ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!あやまれえぇぇ!!!」 怒りの矛先は末っ子まりさに向けられ、いまやれいむはそちらの方へにじり寄っていた。 恐怖のあまりにおそろしーしーを漏らして泣き叫ぶ末っ子まりさ。 「ゆびゃああああぁぁ!!ゆびゃあああああーーーーっ!!!きょわいよおぉぉ!!!おちょーしゃんたしゅけちぇえええ!!!」 「ゆ………ゆ………ばりざ……ばりざの、おぢびぢゃ………やべでね……やべ………」 まりさは必死に立ち上がろうとするが、外傷がひどくて身動きがとれないようだった。 「おちょーしゃああん!!おちょーしゃああああんんんん!!!」 「なまけもののまりさはかんけいないでしょおおおおぉぉ!!? なんでおかあさんじゃないのっ!!おまえがゆっくりしてさえいればいくらでもおかあさんがかわいがるんだよぉ!!!」 「ゆっくちちにぇ!!」 「ゆっ?」 一瞬、世界が止まった。 今しも末っ子まりさを潰すべく飛びかかろうとしていたれいむの頬に、長女れいむが噛みついていた。 赤ゆっくりの咬合力では成体れいむの頬に傷をつけることはかなわなかったが、 それでも懸命に歯を噛み合わせている。 「………なにしてるの?」 「いもーちょをいじめりゅおきゃーしゃんはゆっくちできにゃいよ!! まりちゃ、しんじゃうよっ!!まりちゃをころしゅおきゃーしゃんはゆっくちちにぇえ!!」 その瞬間、長女れいむは壁に叩きつけられていた。 れいむが勢いよく頬をひねり、遠心力ではじき飛ばしたのだった。 餡子を吐いて震える長女れいむに向かって、れいむは般若のような表情でゆっくりとにじり寄った。 「…………おかあさんにむかって、しねなんていうげすちびはゆっくりできないね」 「ゆげっ!!ゆほっ!!げほっ!!」 「せいさいするよっ!!!」 そう叫び、れいむは長女れいむの上にのしかかった。 「ゆぎゅぷううううぅぅぅぅぅ!!!!」 「おかあさんにあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 謝罪を要求しながら、れいむは容赦なく長女れいむの後頭部に体重をかけ、押し潰すように身をよじった。 長女れいむの全身の餡子が前面に寄り、顔がぱんぱんに膨れ上がっていく。 眼球が飛び出さんばかりにせり出し、必死にすぼめている口からひっきりなしに餡子を漏らしていた。 「ゆびゅううぅぅ!!ぎゅうううううう!!ぶびゅびゅびゅうううぅ!!」 「やべじぇえええええ!!おにぇーじゃんがゆっぐぢでぎにゃぐなっぢゃうううううぅぅ!! おにぇーじゃん!!おにぇーじゃん!!れいみゅおねーじゃああああんん!!!」 「やべでねっ……!やべで………でいぶ………おでが………!! おぢびじゃっ………ばりざの………でいびゅっ………!!」 末っ子まりさが泣き叫びながら母親に体当たりをし、父親が這いずりながら懇願するが、 れいむは家族の制止も全く耳に入らぬ様子で、ひたすら喉も枯れよと叫び、身をよじり続けていた。 「ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!ゆっくりあやまってね!!」 あやまれ!!あやまれ!!あやまれ!!あやまれえええええぇぇぇぇ!!!!」 長女れいむは死んだ。 断末魔を漏らすこともできぬまま、顔面を破裂させ、全身を母親に押しつぶされて永遠にゆっくりした。 「ゆふー☆つまんないいじをはるからだよっ!! おかあさんはころすつもりなんかなかったけど、れいむがあやまらないのがわるいんだからねっ!! これはじこだよ!!おかあさんをゆっくりさせないげすはゆっくりしんでねっ!!」 全く悪びれずに顎をそらすれいむ。 まりさと末っ子まりさは、地面に這いつくばりながら長女れいむの亡骸にすがりついて悲嘆に呻いた。 「ゆ゛あ゛………あ゛………あ゛…………… おぢびぢゃ………おぢび…………ばりざの、ゆっぐじじだ………おぢびじゃ……ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「おにぇーじゃん!!おにぇーじゃん!!ゆっぐじ!!ゆっぐじじでぇぇぇ!! ゆわあああああん!!ゆびゃあああああああーーーーーっ!!おにぇーじゃんがずっどゆっぐぢじじゃっだあああぁぁ!!」 「うるさいよっ!!びーびーなかないでねっ!! わるいのはげすちびなんだからね!!こんなげすちびはしんでとうぜんだったんだよっ!!ふかこうりょくだよ!! まりさはないてないでさっさとかりにいってきてねっ!! おちびちゃんはおうちにもどってね!!おしおきはおわりだよっ!! ゆかさんがよごれちゃったから、きょうはとくべつにおかあさんがおそうじをしてあげるよ!!」 そう言いながら、れいむは今しがた潰れた我が子の亡骸をちらちらと横目で見ていた。 食べようとしているのはすぐにわかった。 ゆっくりの甘味を知っているこのれいむは、自ら殺した子に舌鼓を打とうというつもりらしい。 しかし、誰も動かなかった。 まりさと末っ子まりさは長女れいむの亡骸にすがりつき、 遠巻きに眺めていた他の三匹の子供たちも、れいむをじっと見つめて動かなかった。 「ゆゆっ!?なにしてるのぉ!?ちゃっちゃとうごいてねええぇ!!」 口から涎を垂らしながら叫び、ばんばん跳ねるれいむ。しかし誰も答えない。 れいむは再び癇癪を起こした。 「ゆがああああぁぁ!!なんなのそのめはあああああぁぁぁ!!! なにふてくされてるのおおおおぉぉっ!!? れいむはわるくないんだよっ!!わるいのはみんなげすちびだよ!! れいむはゆっくりとしてとうぜんのことをしただけだよっ!! なんでみんなおかあさんをいじめるのおおおおおお!!? めんどうなことはみんなおかあさんにおしつけてっ!!わるいことはみんなおかあさんのせいにしてぇ!! どいつもこいつもゆっくりできないげすだよっ!!!せいさいしてやるよぉぉ!!」 俺は、そこでようやく、遅ればせながら結論を出さざるをえなかった。 冒頭の注意書きをご確認のうえ読み進められてきた読者諸兄には最初から自明であったことと思うが、 一介の登場人物にすぎぬ俺は、これほど明確な証拠を見せつけられてようやく認識を固めるに至った次第だ。 こいつはゲスだ。 後編へ このSSに感想を付ける
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刀語の登場人物てか主人公。 虚刀流七代目当主。 刀を使わない剣術「虚刀流」を父親から受け継いだ。 幼少の頃に家族と共に島流しに遭い、ずっと無人島で家族と 暮らしていたので世間知らず。また、考える事が苦手で極度の面倒くさがり。 父親からは、人間としてではなく一本の刀として育てられたために様々なことに 対して無頓着なところがある。 年齢 : 二十四 身長 : 六尺八寸 職業 : 剣士 体重 : 二十貫 所属 : 虚刀流 趣味 : 無趣味 身分 : 当主
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推奨:ハンター 解説:貴方の父親は偉大なハンターだった。客観的に見れば家族のことも省みないろくでなしであったが、貴方は幼い頃から彼の為した“素敵な冒険”の数々に魅せられて来た。そのうちのひとつが虹の彼方にあると謳われる伝説の楽園、彼はそこを目指したまま今も帰らない。さしもの彼も途中で果てたのだと言うのが通説、けれど貴方は信じている。あいつはアスガルドなるその場所があんまりに素敵で好奇心をくすぐられるものだから今でもそこで冒険を続けているだけなのだと。だから貴方も楽園を目指すのだ『そろそろ母さんに顔を見せてやれ』と耳を引っ張ってやるために。 クエスト:【父の痕跡を追う】 ギフト:エンブリオを所有する。 エンブリオ: 種別:アクセサリ(レリクス) 価格:購入不可 父が虹の探求行の途中で家に遺して行った、レリクスの遺産にして父が行った道の唯一の手がかり。小さな卵状のペンダントで父はそれを“エンブリオ”と呼んでいた。 装備している間、装備者の【HP】を【クエスターレベル】点上昇させる。セッション中に装備した場合、上限が伸びるものとする。また中途で装備を解除した場合、まず上限が減少し、減少した新たな上限を超過していた【HP】が喪われるものとする。 GMコメント ぶっちゃけブレイディはこのHOT中に出てくる“父親”の親友なので、ブレイディに絡めて導入するのが一番良いと思われます。何もなければ“旅団”に所属してもらうでしょうか。 本人の裏設定という面ではほとんど無いけれども、もちろん“父親”の残して行ったアイテムは色々曰く付きですw 名前 コメント すべてのコメントを見る
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保護者 うにりんご 白南風高校1年おっとりのんびりした天然。父親に男らしくなるよう叱られ、男らしさを研究した結果、父親の前では武士のような口調で喋るようになった。普段は普通の口調だが、ふざけてる時やテンションが上がった時、テンパった時にうっかりその口調が出てしまう。成績優秀だが運動オンチ。体力ない上にノーコン。しかし武道全般を習った経験はある。普段はニコニコしているがキレると怖い。ベジタリアン。というか生き物全般(肉や魚など)食べられない。将来の夢は獣医だが、血を見るのが苦手なのが悩みの種。「にく」という名前のロップイヤーを飼っている。
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《父親》が「過去」に聞こえます -- (むに) 2015-05-30 00 34 50 同じく《父親》のところですが、daron(仏語)に聞こえます。 -- (名無しさん) 2015-06-01 23 20 32 《記念すべき13人目のお客様》のところ、「Noël」に聞こえます。 というより前こう書かれてあった気がするんですが… -- (名無しさん) 2015-07-13 16 07 18 初回盤で、《記念すべき13人目のお客様》のところには、「Noël」と歌えましたよ。 -- (名無しさん) 2015-07-16 03 06 51
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登録日:2016/07/02 (土) 16 04 16 更新日:2024/06/11 Tue 00 25 56NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 ギター ネタバレ項目 主人公の親 故人 旅芸人 父親 王泥喜奏介 王泥喜法介 赤 逆転裁判 逆転裁判4 逆転裁判6 この項目には『逆転裁判4』『逆転裁判6』の重大なネタバレが含まれています。未クリアの方はご注意ください。 ■概要 名前の読みは「おどろきそうすけ」。 『逆転裁判4』『逆転裁判6』の主人公・王泥喜法介(おどろきほうすけ)の実の父親にあたる人物で、 法介は物心がつく以前に父親を亡くしていた。 『4』の第4話でその父親についての話が描かれるが、それは以下の会話のみだった。 「優海さん‥‥ザック氏と結婚して、みぬきさんが生まれたワケですが。じつは、アレ。再婚だったそうでしてね。」 「さいこん‥‥?」 「なんでも、前のダンナさんも芸人さんで。ステージでイノチを落としたそうです。結婚して、1年もたたないうちの悲劇、ってゆう。」 『4』で描かれた父親の情報はこれだけであり、 名前や人柄、死亡後に法介と優海が生き別れになったのは何故なのか、 『4』ではくわしいことは何も明かされないまま物語は幕を閉じており、 続編の『逆転裁判5』でも法介の父親のことは一切触れられなかった。 しかし‥‥ ここからは『逆転裁判6』のネタバレを含んでいます。未クリアの方はブラウザバックすることをオススメします! ■父親の真実 『逆転裁判6』では、法介の《過去》がついに明らかとなり、 第5話「逆転の大革命」で、実の父親・王泥喜奏介の話が描かれる。 法介の《育ての親》であるドゥルクによると、 奏介は、歌の上手い旅芸人‥‥いわゆる“みゅーじしゃん”で、 よく響く心地よい歌声で、酒場の客を虜にしていたという。 容姿は、ドゥルク曰く「今のお前(法介)にソックリ」とのことで、 ゲーム内ではドゥルクが20年以上探し回ってやっと見つけたという1枚の写真で、 その容姿を確認することができる。 ちなみに、その写真を見た心音は「けっこう男前」と評していた。 さて、奏介は「ステージで亡くなった」という話が上記の通り『4』でも語られているが、 『6』で、その経緯が明らかになった。 奏介は、クライン王国の酒場で出会ったドゥルク(当時の彼は王配、つまり女王の夫)と 意気投合し、そのままアマラの邸宅に招かれて演奏していたが、 ドゥルクが外出していた時に、何者かが邸宅に放火。 火災でケムリが充満している部屋の中、奏介はまだこの頃は赤ん坊だった法介とともにいたが、 犯人に頭を殴られ、殺害されてしまう。 赤ん坊の法介は炎の中に取り残されてしまうが、戻ってきたドゥルクの決死の救出により命は助かった。 この時、身元が分かる物も全て焼失してしまったため、 たまたま別行動をしていた法介の母親・優海を、ドゥルクたちは見つけることができなかった。 優海の方も、国中が混乱し警察もまともに取り合ってくれない状況だったため、 夫と息子の行方を知ることは叶わなかった。 この放火事件は《アマラ女王暗殺事件》と報じられ、 火事により証拠は何1つ残っておらず、奏介の写真やパスポートも燃えてしまい、 被害者の“顔”や“本名”がわからなかったため《御魂の託宣(*1)》もできず、 23年間未解決のままだった。 しかし、ドゥルクが見つけた奏介の写真により《御魂の託宣》が執り行えるようになったため、 第5話2回目の法廷パートの終盤で、この放火事件の真相を暴くこととなる。 この時の展開はBGM(*2)も相まって非常に熱い。霊媒で父親の登場を期待していた人にはちょっと残念だが 法廷の水鏡に映し出された《被害者の記憶》には、 最期の瞬間まで息子を救おうと手を伸ばす様子が映し出されていた。 奏介の素性・性格については『6』でもほとんど明かされなかったが、 息子を大事に想っていたことは確かだろう。 事件解決後、《成歩堂なんでも事務所》を訪れた優海は、 成歩堂の計らいで奏介の写真を手にし、23年ぶりに見る夫の姿を懐かしんでいた。 そして、優海は2人の子供に本当のことを話すことを決意した。 自分は今も生きていること、そして2人が実の兄妹であることを――。 ■余談 開発スタッフによると、父親の設定については『4』で語られた内容以外なかったため、 『6』でイチからデザインされたそうで、“旅”というキーワードから、 ギター1本で各国を旅する“流しのギタリスト”という設定になったとのこと。 奏介の容姿については前述のとおり、ゲーム内で「今の法介とソックリ」だと言及されているが、 「逆転裁判6ビジュアルブック」では奏介の全身の設定画が掲載されており、 これを見る限り、たしかに法介とよく似た目や顔つきをしていることがわかる。 また、ゲーム内の写真では帽子をかぶっているため、確認しづらいが、 帽子を外した状態の設定画もあり、法介と似たような前髪が生えている。 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 心音から見ると奏介はイケメンだが、息子はそうではないとのこと -- 名無しさん (2016-07-02 16 10 10) なんで作ったし、特に情報が多いわけでもないのに。これを作るなら考察の余地があるインガの方を作ってほしかった… -- 名無しさん (2016-07-02 16 22 04) ↑まぁ、作って悪いってことはないが、クライン王族の中でも後回しにされた大臣涙目だなww 本編でも割とそんな扱いだった気がするけど -- 名無しさん (2016-07-02 16 30 53) 逆に言えばほとんど考察『しか』出来ない人物の記事を作る方が問題だろ。インガなんて記事の大半が悪行を並べ立てる事と残りは推測と憶測ばかりになるぞ。 -- 名無しさん (2016-07-02 19 20 37) いかにもラスボスっぽい出で立ちのくせに、いつの間にか殺されてて、腰痛持ちで下戸で子煩悩で嫁の尻に轢かれてるインガ大臣が考察しかできない人物だって? -- 名無しさん (2016-07-02 22 09 03) 大臣も例の症状の伏線が所々にあることとか、真宵のワガママにタジタジだったこととか、娘への愛情とか、それなりにネタはあるはず -- 名無しさん (2016-07-02 22 17 31) なぜかコメント欄が大臣関係で埋め尽くされつつある件 -- 名無しさん (2016-07-03 09 43 11) ソースケの話しようぜ 新章開廷2016に入ってるアコースティックギターの音色はソースケ意識してるんかね -- 名無しさん (2016-07-03 19 06 39) なんでハミガキはステージで死んだという情報を掴んだ?実際は違うし…クライン王国の情報規制? -- 名無しさん (2016-07-03 19 11 25) 最後に優海が出たってことは7が出るのかな? -- 名無しさん (2016-07-03 19 41 49) ↑2まあ、演奏してた訳だからある意味ステージで合ってはいると思う -- 名無しさん (2016-10-12 20 30 57) ぶっちゃけ、「おおっ霊媒するのか」って勘違いしたプレイヤーは俺だけではないと思う。 -- 名無しさん (2017-09-05 13 24 29) 一座のショーに客演してたり当時未成年の優海さんと結婚してたり(親権者の承認が必要)するあたり天斎との関係も悪くはなさそうなんだよな -- 名無しさん (2021-02-12 13 12 40) 「世界を旅して音楽を作って歌う」という活動内容はラミロアさんと一緒だよね ラミロアさんのは多分プロデューサーとかの意向だから偶然なんだろうけど -- 名無しさん (2021-02-12 13 19 10) 「結婚して1年足らずの悲劇」ってことはオドロキくんを出産した後すぐにクラインに行ってるのか。優海さん中々タフだな -- 名無しさん (2024-06-11 00 25 56) 名前 コメント
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名前 李武土=琅煇(リムド=ロウン) 七星士名 女宿(うるき) 能力 千の敵を撃退する万能の風使い 「字」出現時は女体になる 字の表示 胸の真ん中 身長 175cm 女のとき:165cm 誕生日 1月28日 登場年齢 16歳 血液型 O型 星座 みずがめ座 趣味 特になし 出身地 特鳥蘭 家族構成 父:テムダン王 母:幼少時死去 備考:北甲国皇族だが、存在は秘されている 七星士の字が出ていないときは男の姿、 七星士としての力を発揮しているときは女の姿になる。 しかし、七星士としての存在を疎んでいる。 敵対国・倶東国の兵として潜り込むが、 玄武の巫女と七星士討伐の命を下される。 ちなみに倶東の兵の時の偽名は「タキ」(多喜子にちなんで) 巫師の予言により父親殺しの運命を言い渡され、 追われる身となった彼は、幼き頃からソルエンとその父親・タウルと共に逃げ延びてきた。今も父親に命を狙われている。 『千人切り』『千人殺しの風斬鬼リムド』の異名を持つ。 正式な名は 〈李武土 琅煇(リムド ロウン)〉といい、 北甲国の皇子である。 元の世界に帰れと多喜子のことを突き放しながらも どうしても放っておけない。 何だかんだ言っても、いつも倶東の追っ手から多喜子を護っている。 七星士の能力は「風」を操ること。 ☆「ふしぎ遊戯 玄武開伝」キャラクター月間人気投票に投票する☆ ふしぎ遊戯 > ふしぎ遊戯 玄武開伝 > 登場人物
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名前:秋津水枝 性別:女 地位:私立序院学園理事長 年齢・誕生日:25歳・10月31日 設定 この学園で最も権力のある女性にして、最も権力のある人間。 父親は国内で有数の製薬会社で代表取締役を務めているが、水枝は愛妾との間の私生児であり、認知はされていない。 出資者である父親の後押しを受けて、また名前を出せない立場である父の代行者として、理事長に就任した。 だが本来なら傀儡となるはずだった彼女は、父親の権力さえも人質に取り、かなりの自由裁量を認められている。 理事たち、出資者、そして生徒たちとの間にある危ういバランスの上に彼女の今の権力は保持されており、 どちらにバランスが崩れても恐らく彼女は奈落にまっさかさまということになるだろう。 アイルランド、ダブリン大学のトリニティ・カレッジと、アメリカのノートルダム大学にそれぞれ2年半在籍し、 20歳にして政治学の博士号を取得している。今も籍だけはノートルダム大学大学院にあり、そのうち法学の博士号も 取るつもりらしい。 性格的には尊大な自身家で、さばさばした男らしいところのある女性。 年齢的には教師より学生に近いが、お世辞にも親しみやすい雰囲気を纏っているとはいえない。 経歴 私立序院学園理事長 性癖 性的にはかなり奔放で、おおよそどういうプレイも許容範囲。 自分が主導権を握ることが多いが、時には蹂躙されることも楽しむ。 相手が男でも女でも動物でも道具でも気にしない。