約 45,514 件
https://w.atwiki.jp/mugon_shishi/pages/17.html
獅子の如く- 自由無言軍団一族キルイベントルール キルイベント(公式イベント名:戦場撃破など)のルールが一族によって定められていますので、ルールにのっとりお楽しみください。 【禁止事項】 20時30分から22時30分まで都市の防衛時間の為禁止 城市周りの砦への攻撃禁止(砦から攻撃が来た時は反撃に行ってOK) 一族建設物、村、都市、高等鉱山、低級鉱山、城市鉱山、土地、の攻撃は禁止。※戦争中につき、見かけることはあると思いますが、当一族では禁止します。 (=すなわち、主城と砦のみ攻撃可。それ以外は一切禁止) 粘着攻撃禁止 攻撃は集結あり 【下記は該当イベント時限定】 鉱山収集イベント限定ルール。 高等鉱山(LV2の鉱山)は、襲って良い、普通、城市鉱山はダメ、 鉱山襲った場所(砦なら砦、城なら城)への報復はOK。反撃は単騎でのみ可。集結不可。 城市攻略イベント限定ルール。 攻撃する主城に赤ポチがある場合のみ許可。赤ポチがない場合と不戦一族への攻撃禁止。 【同盟・友好・不戦 一族】 ※攻撃や偵察禁止 ※不戦一覧 攻める前に再度確認してください。 ・所属グループ【茜グループ】 茜雲, 義心乃絆, 四海兄弟, フェニックス, 進撃の梨, 銀眼の獅子, 令和一族, 虹雲, 茎の誓い ・【魔影連合】(味方です) (魔影,戦友の契り,梟の城,天上天下, 天幻の翼,山葵,月兎祈願,神威,) ・不戦(交戦しないという条約) ・前当主の約束 百花繚乱, ・その他(サブ一族など) 天丼, 戦友の宴, 天上テンガ, 梟の雛, 絆, 八方美人, 蒼蜂探検隊, 天, 自由の翼, 海幻影旅団, あまおう, 空海坊主, 桃源郷, ガールズバー, 九龍城, 琥珀, ここまで不戦一族 【戦い(攻撃される)を回避する方法】 基本的な考えは兵士を倒した数を競うイベントですので、兵士をどこか(ルールで禁止されている場所へなど)へ輸送する。 城の常駐兵士数を0にすると仕様上、戦いが起きないため武将は捕虜になりません。(城壁の損害や資源の略奪は発生します) 完全な回避は秘策の夜襲防止もしくは休戦札のアイテムを使う (下記は絶対安全ではないが比較的安全) 次におすすめが「所有城市の周りの砦」に逃がす。 城内の「寺院」に兵士を隠す。(制限時間内は安全) 主城の近くにある「村落」に援軍を入れる。(24時間入れる) 一族の「物見櫓」や「陣屋」に援軍を入れる。 【資源を守る方法】 資源には安全資源と非安全資源の2通りあります。(画面上の資源のところをタップ→次に出た画面の下側に安全資源と非安全資源の所持量が表示されます。)安全資源は略奪されることはありません。 非安全資源の消費 兵糧と銅銭は、一族への寄贈または一族奥義への寄贈がおすすめです。寄贈により貢献値が獲得でき、獲得した貢献値は一族商店での購入に使えます。 鉄鋼は、学問所での研究で消費、あるいは少し資源を足して、普段は思い切れない大規模改修などもいいかもしれません。 【攻撃したい場合】 攻撃は相手の主城のみです。そのほかの場所への攻撃は一切禁止です。ただし攻撃したら、攻撃場所がばれるので城市周りの砦からの攻撃は禁止。 攻撃されたら反撃する場所は相手の起点なら砦でも拠点でもOK。 攻撃すると必ず反撃が来ますのでそのつもりで。 偵察をした場合に兵士が0の時は攻撃禁止です。 ※上記の友好、同盟、不戦の一族には攻撃や偵察禁止です。 【戦いの後に(必ず行ってください)】 ・陥落解除、捕虜返還はする (陥落解除の操作方法。右下の十字マーク「詳細」→「御殿総覧」→[関係タブ]→対象の城の右の×をタップ。) (捕虜の返還解放の操作方法。入城→「牢獄」→「牢獄」→「武将を選択」→「解放をタップ」) 【最後にやられてしまっても】 イベントですのであなたが憎いわけでも嫌いなわけでもありません、たまたまそこにあなたがいたただけですので、気にせずクールに楽しんでください。 「まぁ仕方ないよね」という感じで大丈夫です。資源も兵士も回復できます。 それではイベントをお楽しみください!逃げるが勝ち!
https://w.atwiki.jp/asagaolabo/pages/5464.html
[ピアノ独奏無言歌 "灰燼"] 【ぴあのどくそうむごんか かいじん】 ※ページ名の表記は都合により、「 [ピアノ独奏無言歌´´灰燼´´] 」としています。 それは燃やし尽くした命が帰するもの (※ノスタルジア 曲説明文より) [ピアノ独奏無言歌 "灰燼"] ハイライト発生箇所 他のBEMANIシリーズへの収録 収録作品 ロング版収録 関連リンク ポップンミュージック 解明リドルズで登場した楽曲。 担当キャラクターはサイレントルーム(17-1P)。 クラシックアレンジを披露したコンサート「BEMANI SYMPHONY CONCERT 2022#?」の中で披露された曲で、解明!M&N探偵社で獲得できるイベント隠し曲。 beatmaniaIIDXにおいて設定されているジャンル名は THRENODY 。 ピアノ独奏無言歌 "灰燼" / BEMANI Sound Team "Virkato Wakhmaninov" BPM 116-180【EASY/NORMAL】 100-200【上記譜面以外】 新難易度 EASY NORMAL HYPER EXTRA 17 31 45 49 ハイライト EASY NORMAL HYPER EXTRA 10 10 10 10 スペシャルリドルズがBEMANI SYMPHONYのサウンドトラック収録曲をプレイすることから、BEMANI SYMPHONY CONCERT 2022において当日発表し披露された曲で、ほぼ同時期にjubeat・SDVX・ノスタルジア・IIDXにも収録。同作者のピアノ協奏曲第1番"蠍火"を意識した令和時代のクラシック曲とも言うべき、文字通りのピアノソロで演奏される。 灰燼 (かいじん)は燃え尽きて灰になったものを指すため、蠍火で燃え尽きたニュアンスか。曲の強弱パート、中盤のテンポ加速における連弾、途中の長調などクラシック曲を嗜んでいる人にとってはいかにも「らしさ」がこの曲から垣間見えるだろう。IIDXではジャンル名が死者への哀歌や葬送曲を意味する「THRENODY」が付けられ、蠍火のジャンル名「DIRGE」とほとんど同義。 クラシック曲らしさのあるBPM変化要素が大きい曲で、BPMが最大値になるのは中盤の連弾パートのみ。EASY・NORMALはIIDXやノスタルジアの低難易度と同じくメインのメロディが簡略化され、曲の流れこそ同じだが全体的にテンポが遅めかつBPMの変化幅も狭いため、他の譜面よりもプレイ時間が長くなっている。ハイパーはピアノ曲の割には隣接階段の要素は少なく、どちらかと言えば交互連打・乱打・スライドが多め。単押しを16分単位で細かく処理する部分が多いのでハンドスピードを重視したい。中盤の加速する連弾地帯は6・8のトリルを徐々に早めてBPM200の12分交互へと切り替えていく力が問われるが、交互を苦としない場合はLv45の中でもかなり簡単な部類となる。 EXはwacの「遠慮ない譜面にした」通りやはり隣接階段が多用され、BPM175・180が続くパートはFestum Duodecimum!(EX)のように途中に16分の2連打や3連打が混じる嫌らしさ。圧巻なのが連弾地帯がBPM変化を伴いながら、ノスタルジアにおける譜面やクラシック8(EX)の魔王地帯さながらに右白でひたすら縦連打させるため、1650近いノート数によるゲージの伸びづらさが重なって非常に難しい。最後の長いロング前に控える彼女は快刀乱麻(EX)な隣接同時交互も脅威で、総じてLv49の中でも上位か。 ハイライト発生箇所 番号 5Buttons / EASY NORMAL HYPER EXTRA 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 他のBEMANIシリーズへの収録 基本的にBPMの変化範囲は100-200となっている(ポップンで言うHYPER/EXと同じ曲構成)。pop n music 解明リドルズ original soundtrackに収録されたのもこの音源と同じである。 ジャケット jubeat festoにおいて、BEMANI SYMPHONY CONCERT 2022#?が行われた翌日に、SOUND VOLTEX・ノスタルジアと同時登場。こちらはミッショントラベルのマップ『afterglow of Symphony』で出現できる曲となっている。 ホールドマーカーが設けられていない譜面では、EXTREMEで歴代最多のノーツを更新した(1109)。 ノスタルジア Op.3において、BEMANI SYMPHONY CONCERT 2022#?が行われた翌日に、jubeat・SOUND VOLTEXと同時登場。こちらはMISSION BINGOで解禁できる曲となっている。 Normal・Hardと、Expert・RealでBPMや曲構成が異なっており、前者はポップンのEASY・NORMALと同一、後者はポップンのHYPER・EXと同一。 この機種のBEMANIカテゴリにおいて、現時点で「全体」のみに該当する曲となっている。 SOUND VOLTEX EXCEED GEARにおいて、BEMANI SYMPHONY CONCERT 2022#?が行われた翌日に、jubeat・ノスタルジアと同時登場。PCB消費によるインプットですぐにプレイ可能な曲となっている。 ピアノ協奏曲第1番 蠍火 のMAXIMUMのような形で、この曲は全ての譜面でチップオブジェクトしか使われていない史上初の譜面。同時に機種のコンセプトに反して、全ての譜面でエフェクトが一切かからない初の楽曲となっている。 NOVICEはレベル7で最も少ない(EXCEED GEAR環境)チェイン数となっており、400を切っている。 MAXIMUMは途中の速度変化しながら縦連打をする地帯で、長い縦連打以外の2連打が縦連打の間隔と同じになっており、他機種とは微妙な採譜の違いがある点に注意。 上記の特徴から、ジャケット制作表記・エフェクト制作表記のどちらも記載されていない、史上初の楽曲となった。 beatmaniaIIDX 29 Casthourで2022/06/23から追加された、WORLD TOURISM内のBEMANI SYMPHONY TOURISMを最後まで進めると解禁できる。ジャンル名はTHRENODYと付けられており、(死んだ人への追悼で手掛けた曲というニュアンスの)哀歌や葬送曲を意味する。 曲開始前の楽曲表示が、モヤモヤとした白い背景をバックに赤文字という、かなり凝ったものとなっている(29のみ)。 セグメント表示では、後述するドイツ語表記が使われている。 ULTIMATE MOBILEでは、この機種の曲として配信されている。 NORMALはポップンのEASY・NORMALと同一のBPM・曲構成となっているため、当然のように2人プレイ時の別難易度プレイは不可能。 全ての譜面でスクラッチが1枚も存在しない曲でもあり、これは17 SIRIUSで登場した同作者のワルツ第17番 ト短調"大犬のワルツ"以来、約12年半ぶりの登場となった。 DP ANOTHERは2100ノーツを超える、ノスタルジアのReal譜面を彷彿させる凶悪難易度となっている。 ドイツ語による表記は Lied ohne Worte "Asche-Traum" 。 wacが壇上で『遠慮ない譜面にした』という発言あり。 バトル譜面はHYPER・EXでのBPM変化となった曲構成が使われている。 譜面難易度によってBPM変化や曲の長さが異なるにもかかわらず、ローカルモードでは現状で譜面難易度を別々に選択できる仕様となっている。 収録作品 AC版 ポップンミュージック 解明リドルズからの全作品 解明!M&N探偵社で2022/06/19から出現できる曲として登場。 CS版 ロング版収録 (なし) 関連リンク -関連曲 ダージュ wac BEMANI SYMPHONY#? 解明!M&N探偵社 楽曲一覧/ポップンミュージック 解明リドルズ
https://w.atwiki.jp/minnasaba/pages/955.html
セイバーとは、数多の英雄豪傑が集う聖杯戦争において最優と称される剣士のクラスだ。 というのも、神話や叙事詩に語られる英雄の武器として聖剣や魔剣の類がメジャーであること、そしてそれを持つ英雄は往々にして実力者であることが挙げられる。 言ってしまえば、主役級の実力者が多く名を連ねるクラスがセイバーなのだ。 例を挙げれば、聖剣エクスカリバーを持つアーサー王や、その部下である湖の騎士ランスロット、太陽の騎士ガウェインといった円卓の騎士たち。 同様に、フランク帝国を修めたシャルルマーニュ帝とその部下であるパラディンたちのような、名のある騎士たちは枚挙に暇がない。 神話に目を向ければ、悪竜殺しの魔剣使いシグルドや、メデューサ退治で名を馳せたペルセウスのような剣士たちもいる。 他にも“諸王の王(シャーハンシャー)”キュロス二世、巨人殺しの闘士ベオウルフ、日本最強の神殺しヤマトタケル…… ざっと思いつく名前を挙げていくだけでも、セイバーというクラスに該当する英雄たちのレベルの高さがよく分かる。 それだけではない。クラススキルによって付与される高い対魔力も、魔術師の戦争である聖杯戦争において大きなアドバンテージとなる。 どんな状況でも、どんな相手でも、そつなくその実力を発揮する英雄たち。 故に最優。 幾度となく行われた聖杯戦争で、常に最後まで勝ち残ったという実績も頷けるというものだ。 だが――――それを知っているからこそ、バーサーカーは戸惑いを隠せずにいた。 バーサーカーは、理性と引き換えにその力を引き上げた狂戦士のサーヴァントだ。 故に本来、まともな思考は一切できなくなるのが道理。 しかし今回の聖杯戦争でバーサーカーのクラスに収まったのは、ケルトの魔人クラン・カラティン。 ただ『怪物である』というだけの理由で狂戦士の座に宛がわれた『彼ら』の狂化適性は非常に低く、多少劣化こそしているものの、正常な思考力を残していた。 だからこそ、『困惑する』などという狂戦士にあるまじき現象が起きる。 無理もない。彼らの眼前に立つセイバーは、あまりにも最優という言葉からは程遠い有様だったのだから。 ひとまず、背は高い。 体格も良く、そこだけは戦士らしいと評価できる。 だが、装備があまりにもみすぼらしい。 体を守る鎖帷子は、まだ戦いも始まっていないというのに砕けている。 無理やり体に巻き付けたそれは、その巨体の右半分しか覆えていない。 右腕に握る剣は、もはや剣と呼んでいいのかさえ疑問であるほどの有様だ。 なんと、錆びている。 刀身全体が赤錆に覆われ、刃物としての特性を完全に失ってしまっているのだ。 左手で構えた盾だけはまともな代物のようだが、他の装備がこれでは盾の性能も推して測れるというものである。 そしてなにより――――この剣士からは、一切の覇気が感じられないのだ。 戦士にあるべき力強さという物が、微塵も感じられない。 体は大きい。大きいが、それはただ大きいだけだ。 評するのならば、ウドの大木。 ただ大きいだけの、あまりにもみすぼらしい剣士がバーサーカーの前に立っていた。 「おまえ」「おまえはセイバーか?」「本当に?」「おまえがセイバーなのか?」 バーサーカーの体のいたるところに位置する28の口が、次々に疑問の声を上げる。 まさに怪物としか言いようのない光景だ。 頭から、腕から、足から、臍から、胸から、ありとあらゆる部位から様々な声色で喋るのだから。 だが27人の息子を取り込み、その肉体を自在に操る異能を持つ彼にしてみれば、この程度は造作もないことである。 肝は据わっているのか、それとも恐怖で感覚が麻痺しているのか、セイバーは黙って赤錆びた剣を顔の高さに掲げて見せ、振り払った。 いかにも、この剣が証拠である――――黙したまま、セイバーはそう肯定したのだ。 「そうか」「セイバーか」「おまえが」 バーサーカーが、28本の棘槍を構える。 槍というよりは棘の密集体という方が正しいその武器は、それを握るバーサーカーの肉体をも傷つける。 だがそれを微塵も気にすることなく、バーサーカーは血を滴らせながら臨戦態勢に入った。 「ならいい」「死ね」 もとよりこの身はバーサーカー。 そもそも頭脳を働かせるような性質ではなく、その上劣化した思考でこれ以上考えてもしょうがない。 相手が弱い分には問題はないのだ。 ただ、万力をもって仕留めてしまえばそれで終わりなのだから。 大地を踏み砕き、バーサーカーが放たれた弾丸の如く突進する。 否、弾丸などという規模ではない。あらゆるものを粉砕するこの猛進は、大砲の弾とでも表現するのが相応しいだろう。 自らの血を撒き散らし。28対の腕と28本の槍を持つ怪物が躍り掛かる。 ―――――28閃、同時攻撃。 その一つ一つが必殺であり、28を合わせて必中と化す。 並の英霊では防ぎ得ない、怪物の一撃。 28の群体ではなく、28の『個』による攻撃がセイバーに迫る。 対するセイバー、鎖帷子で覆われた右半身を前に向け、剣の切っ先を地面に向けて迎え撃つ。 盾を持つ左腕は、前に突き出しつつも腰の高さまでグイッと下げて。 かわし得ない、防ぎ得ない。 木偶のようなこの剣士では、神代の怪物に対抗し得ない。 次の瞬間には、28の槍がその身を貫いて果てるだろう。 ―――――――――――その、はずであった。 「――――――――――!」 歌うような音と共に、無言の一閃。いや二閃。 巻き上げるように剣で10の槍を払い、 押しのけるように盾で15の槍を払い、 体捌きによって帷子で3の槍を受け流す。 僅かに2つ、帷子を切り裂いた槍がセイバーの身を傷つけるが、あまりに浅い。 じくりとした痛みが――――恐らくバーサーカーの能力であろう毒がセイバーを襲うが、耐えられない範囲ではない。 セイバーの顔が一瞬だけ激痛に歪むが、損傷らしい損傷と言えばその程度。 毒であるのならば長時間放置するのはマズイかもしれないが、それでも今のところは戦えないほどではないのだ。 木端のようにはじけ飛ぶはずのセイバーが、バーサーカーの必殺を退けている―――――― 「ばかな」「貴様」「ふざけるな!」「こんなことが」「ありえない」「そうだ!」「ありえない」「ありえない!」 バーサーカーの慢心、それは間違いなくこの現状を生み出した一因ではある。 だが、それだけでは説明がつかない。 たとえバーサーカーが慢心しようと、仮にセイバーが守りに長けた英雄であろうと、この状況はあり得ない。 故にバーサーカーは困惑する。 狼狽を隠しもせず、口々に言葉を零す異形の戦士。 その姿を見て、あまりに不可思議なセイバーは―――― 「―――――――――――――――」 不敵に口元を吊り上げ、嘲るような視線でバーサーカーを見た。 どうした、こんなものか――――目が、口ほどにそう語る。 「――――――ッ!」「舐めるな」「舐めるんじゃあない!」 バーサーカーはその挑発に耐えられない。 強者としての自負、戦士としての誇り、そして狂化による短絡的思考。 明らかな格下に舐められるという屈辱に、耐えられようはずもない。 「我らを!」「クラン・カラティンを!」「舐めるなよ、雑魚がァァァァァァァァァ!!」 そして再び始まる、バーサーカーの猛攻。 その攻撃は明らかに精彩を欠いているが、怪物の戦闘とはえてしてこう言うものだ。 ただ圧倒的な膂力に任せ、28の槍を振り回す。 槍がかすりでもすれば毒血による激痛が相手の肉体を苛み、それでなくても28の槍が同時に襲い掛かってくるというだけで十分な驚異足りうるだろう。 ―――――――だが、それでも。 かすり『しか』しないのだ、バーサーカーの攻撃が! その毒血は、確かにセイバーの体力を奪っているだろう。 だがあり得ない。どう考えてもこの現状は起こり得ない。 何十何百という攻撃を、この木偶が全て凌ぐなどという状況があり得ていいはずがない。 ――――理由はある。 バーサーカーには何一つとして理解できない理由は、確かに存在する。 怒りに我を忘れたバーサーカーの攻め手は乱雑に過ぎる。 それもある。 それこそ理性が剥奪される高ランクの狂化なら、また話は違っただろう。 だが低ランクの狂化によって思考が短絡的になっただけのこのバーサーカーは、通常のバーサーカー以上に無駄が多い。 そもそもセイバーが守りに長けた戦士である。 それもある。 彼の戦闘スタイルは、ジッと耐え続けて反撃の機会を伺うカウンタースタイル。 低ランクとはいえ見切りスキルを保有していることもあり、戦闘が長引くほどその守りは堅固となる。 そして、これが最も大きな理由。 この期に及んで、バーサーカーはいまだにセイバーの実力を見誤っている―――― ……セイバーの保有する固有スキル佯狂は、自らのステータスをEランク相当と誤認させる特殊スキル。 怒り狂うバーサーカーがこの秘密に気付けるはずもなく、彼らは未だにセイバーを脆弱な木偶の棒だと誤認しているのだ。 獅子は兎を狩るのにも全力を尽くすという。 だがそれは、兎を狩るための全力だ。 兎と馬の狩り方は同じだろうか。いや、そんなわけはない。 倒すべき敵には適切な倒し方があり、それを間違えている限り真の意味での全力を尽くすことなど到底できるはずがない。 今のバーサーカーの状況はそれだ。 敵を兎と見誤り、その兎を狩れぬことに怒りを募らせている愚かな獅子だ。 これではセイバーを倒せない。 荒れ狂う槍は無様に空を切り、吠え猛る咆哮は虚しく響くのみ。 「おおおおおおおおお!」「このッ!」「このォッ!!」 28の槍が、思い思いに突き出される。 幾度となく繰り返した、必殺の槍撃。必殺のはずの槍撃。 ああ――――なんと、哀れな事だろう。 このバケモノは、未だにそれを必殺だと思わずにはいられないのだから――――! 「――――――」 7の槍を剣で払い、 12の槍を盾で払い、 9の槍を紙一重でかわして見せる。 ――――もはや、かすり傷すら拒絶する。 またしても成らない必殺にバーサーカーは歯噛みし、殺意と憎悪の雄たけびをあげる。 「ああああああああああ!!」「なぜだ!」「なぜ当たらない!」「この!」「このクラン・カラティンの槍が当たらない!」 苛立ち紛れに振るわれた追加の一撃。 セイバーはそれもするりと剣でいなし、流れるように距離を取る。 槍を払う時、剣が歌うように高い音を発した。 直後、剣に集まる魔力。 「なっ」「これは」「貴様!」 ―――――膨大な魔力は剣の錆を剥がし、純色の魔力へと変換して刀身に取り込んだ。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ―――――ただの攻撃ではあり得ない、膨大な魔力の奔流がセイバーの錆びた剣に注ぎ込まれている。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ―――――赤錆びた剣が、その真の姿を露わにする。歓喜の歌を歌いながら。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ――――――――――ぱり。 「させ」「るかぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」 開けた間合いを詰めるバーサーカー。 だが、遅い。 どうしようもなく、遅すぎる。 セイバーは不敵に笑い、あたかも弓を引き絞るかのようにグイっと剣を固く握りしめ、後方で構えた。 剣――――――赤錆が剥がれ、美しき刀身を取り戻した魔剣を。 毒血の苦痛に脂汗を浮かべ、しかしそれでも好機に笑う。 「――――――――――――遅いよ、バーサーカー」 「っ」「なに?」 初めてセイバーが口を開く。 沈黙を保ち続けたセイバーの言葉に、バーサーカーの思考が一瞬停止する。 その一瞬の空白に、魔剣の歌声が滑り込む。 それは魔剣。 沈黙の王子が振るう歌う魔剣。 そう、彼の名は沈黙の王子ウッフェ。 そして、二人の戦士を両断したというその魔剣の名は―――――――――! 「歌え――――――――――――――――――『赤錆鞘翅(スクレップ)』!!」 ―――――――――――――瞬間、世界が両断された。 「が」「はっ」「くそっ」「畜生め」 バーサーカーの数多の顔が、思い思いの悪態をつく。 もう、彼にできるのはそれだけだ。 どんな異形の怪物でも、真っ二つに斬られてしまえば死に至る。 その宿命からはクラン・カラティンでも逃げられず、故に両断された彼は消え去る定めにあるのだ。 「―――――――――――」 セイバーは、ウッフェは、再び口を閉ざして剣の血を払った。 歌う魔剣は再び赤錆に包まれ、勝利を讃えるように短く歌う。 「ああ、くそ」「負けたか」「勝てなかった」「悔しいな」「悔しいよ」 バーサーカーが光の粒子となり、消えていく。 両断され、倒れ伏すバーサーカーたちは空を見上げ、あるいはどこか遠くを見据え、言葉が宙に溶けていく。 「セイバー」「なぁセイバー」「歌えよ」「歌ってくれないか」「我らに歌を」「それで送ってくれ」 「――――――――――――――――――」 それが、最期の願い。 吟遊詩人に謳われ続けたケルトの戦士の死に、歌が無ければ始まらない。終われない。 だからバーサーカーは歌を乞い、セイバーはそれに応じるように剣を振るった。 一閃、二閃、数多の剣舞。 振るうたびに剣が歌い、勇壮な歌でバーサーカーを送り出す。 「ああ」「悔しい」「悔しいが―――――」 いよいよ体が薄れ、バーサーカーが消え去る直前。 28のクラン・カラティンは同時に目を閉じ、そして同時に呟いた。 「「「「「次は負けん」」」」」 ひょう、と。 錆びた剣が歌うと共に、神代の魔人が粒子に溶けた。
https://w.atwiki.jp/bemani2sp/pages/4398.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE THRENODY ピアノ独奏無言歌 "灰燼" BEMANI Sound Team "Virkato Wakhmaninov" 100-200 1256 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント ソフランかキツいことを除けば譜面の難易度自体はそこまで高くはない。幸い200地帯はかなり密度が低いので、緑数字は180あたりに合わせて200は耐えるのが吉。 -- 名無しさん (2022-06-24 23 04 16) ランプ狙いでもスコア狙いでも、いかにも乱推奨という感じに見えるが、乱で1回やってみたらややハズレだったせいか、正規よりBP出た。でもまあ、階段が苦手だけどランプ更新したいという人は、乱の方がいいだろう。(このくらいの階段は捌けないと後々苦労するとは思うが…) -- 名無しさん (2022-06-25 01 57 48) 2P正規でフルコン。鏡は試してなくてハード付けてから2回目のエクハ狙いで出来てしまったので繋ぐだけなら切りどころが最初の最初くらい。 -- 名無しさん (2022-06-25 18 22 12) 階段主体の譜面ではあるけど、加速地帯は正規が押しやすい配置。乱をかけたら、加速地帯で123123のような隣接配置が来てかなり押しにくい配置になったりする。個人的には乱かけても極端に簡単になるような感じでもなかったので、まずは正規でやってみるのがオススメかも。 -- 名無しさん (2022-06-28 21 00 45) 200まで加速する地帯のハマり注意。あそこのせいでフルコン狙えそうだったのにエクハ落ちかけた -- 名無しさん (2022-06-28 22 31 28) 曲は長いがズレやハマりやすいトリル等が無い分、個人的には大犬灰よりも取っ付きやすかった 全体的な縦連、中盤の加速しながらの12分同色階段が何とかなるならそこまで怖い譜面ではないはず。BPMは170~180辺りで進行する箇所が一番長く、ハイスピに関してはここ合わせでOK -- 名無しさん (2022-12-22 21 54 23) 穴が激ムズだったせいで敬遠しがちだったけレーダー値180近い割にはかなりとっつき易いので稼ぎに使えるかも 最初のデーンの175 加速中の200 終わった後の180で雑に皿チョンで十分鳥が狙える -- 名無しさん (2023-11-28 13 58 29) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bemani2dp/pages/4504.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE THRENODY ピアノ独奏無言歌 "灰燼" BEMANI Sound Team "Virkato Wakhmaninov" 100-200 1300 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント 難以上は中盤のトリルが全て。一度ハマるとBPM変化もあって立て直すのは難しい。それ以外は10としては控えめの階段が続く。 -- 名無しさん (2022-06-23 17 17 09) 同じ☆10 同じVirkatoの大犬Hや蠍火Hに比べて階段の分割はとっても良心的……だがDPAにもあるトリルがほぼそのまんま残ってるので、上記の通りハード、エクハ、フルコン全部ここがキモになる。逆にDPAのトリルのリズムを覚えるのに使えるかもしれない。 -- 名無しさん (2022-06-23 23 38 35) 最初のBPM150に合わせたまま初見プレイしたら中盤のトリルで2%になるもなんとか持ち直してBP171でノマゲできた。8段一曲目で落ちる腕前ですが、☆10ではノマゲは個人差はあるとは思うが簡単な方ではある。 -- 名無しさん (2022-06-25 18 38 25) 余談だが、N譜面はbpm変化がH・A譜面と異なる(116-180)ため、N譜面は別のHS設定が必要な点に注意(というか1回引っかかった)。 -- 名無しさん (2022-06-27 19 53 45) 中伝ですがHARDで何度か死にました。トリルだけだがトリルの最初の方ではまると助からない。何度か死に覚えしないとトリルの速さがなかなかわからない☆灰燼 -- 名無しさん (2022-06-27 21 00 52) トリルは速く見えて速くない。BPM200になるから速いと思い非利き手側をあんみつすると、難以上は死にます。ガチ押しした方がゲージ残るかと -- 名無しさん (2022-07-01 23 29 03) トリルは途中からBPM200の12分なのでBPM150換算16分と同等。ただし開始からしばらくはトリル中にBPMが徐々に変化しているので等間隔でなんとなく押すとやたらBADではまる -- 名無しさん (2022-07-02 13 41 13) どうしても加速地帯のトリルが取れなかったから右だけS乱で崩した ただし他が難化するのでそれなりの微縦連力が必要 -- 名無しさん (2022-07-06 11 54 01) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bemani2dp/pages/4503.html
GENRE TITLE ARTIST bpm notes CLEAR RATE THRENODY ピアノ独奏無言歌 "灰燼" BEMANI Sound Team "Virkato Wakhmaninov" 100-200 2174 n%(yyyy/mm/dd) 攻略・コメント ソフランは最初の170になったと同時に皿チョンで大体は何とかなる・・のだが、階段が黒ペン並みに遠慮しないで降りまくるのでこの譜面もCHフォルダでは最上位の難しさはある、と思う -- 名無しさん (2022-06-23 13 57 58) 譜面傾向は大犬を今風にしてみたような感じ。階段自体はクロペンとかより楽だが唐突な縦連打でゲージが削られるので階段で回復しなければならず、かなり地力が求められる -- 名無しさん (2022-06-23 17 43 40) クリアを目指す段階ならば山場はトリル~抜けのごしゃっとしたところでゲージがどれだけ残せるかにかかってる。OPは固定でいくなら正規もしくは2Pミラーに感じた。 -- 名無しさん (2022-06-23 23 33 14) てれれれれ地帯でゲージが残っても、ラスト手前の二重階段地帯でゴッソリゲージを持っていかれる。n/aのラストに近い雰囲気、解禁して数日たつが、えいにゃと同じクリアレートなんだが、、、 -- 名無しさん (2022-06-25 17 44 34) ↑n/aのBPM255の同時縦連と灰燼のBPM172→157の二重階段は流石に近いといい難い。灰燼のそこはそこまでの階段が押し切れる認識力と運指力があれば北斗気味に叩いてもそこまで減らない -- 名無しさん (2022-06-25 22 01 23) 開始BPMは150、メインBPMは前半175で後半180、BPM180を超えるのは開始直後の一瞬と中盤トリル地帯のみ。HSは175~180に合わせておくのが無難かと -- 名無しさん (2022-07-10 01 05 41) トリルは思ったより加速が急なのだが加速しきってからが絶妙な遅さなのが厄介。最初の伴奏の「タタッタタッタタッ」の後はもう大体最高速に達してるのでトリルのペースは変えないことを心がけるとBadはまりしにくくなるかも -- 名無しさん (2022-09-07 14 31 27) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/g01wing/pages/34.html
地図ではH-1、特にこれといった特徴は無い平地に砲岩は転送されてきた。 「は―――」 何かを言おうとした瞬間、砲岩の足元が光った。 そしてあっと思う間もなく大爆発が起こった。 砲岩は死んだ。 何が起こったのか理解するだけの時間すら与えられずに死んだ。 果たしてこれは如何様な事が起こったのか? 説明しよう。彼の転送された先には運悪く地雷が埋まっていたのである。 転送された瞬間、当然ながら砲岩は地雷を踏む。 踏んだ瞬間爆発するタイプだったそれは、一切の慈悲なく砲岩の命を奪っていった。 悲劇である。 とにもかくにも砲岩は死んだ。 そんな彼の姿を読者諸君はどうお思いだろうか。 滑稽だ、無様だと笑うだろうか。 だが待って欲しい。砲岩が地雷を踏まなければいずれ別の誰かが踏んでいたのかもしれない。 彼は自らを犠牲にする事で別の犠牲者が出るのを阻止したのである。 決して無駄な死などではないのだ。 憎むべきはこのような殺し合いを開き、あまつさえ砲岩を地雷の上に送った主催者である。 砲岩を笑ってはならない。 この世に無意味な死など、あってはならないのだ。 【一日目/深夜/H-1 平野】 【流星拳砲岩@闘将!!拉麺男 死亡確認】 青い警官 時系列順で読む Next [[]] 青い警官 投下順で読む Next [[]] ハルカナケツイ 流星拳砲岩 Next [[]]
https://w.atwiki.jp/minasava/pages/1052.html
セイバーとは、数多の英雄豪傑が集う聖杯戦争において最優と称される剣士のクラスだ。 というのも、神話や叙事詩に語られる英雄の武器として聖剣や魔剣の類がメジャーであること、そしてそれを持つ英雄は往々にして実力者であることが挙げられる。 言ってしまえば、主役級の実力者が多く名を連ねるクラスがセイバーなのだ。 例を挙げれば、聖剣エクスカリバーを持つアーサー王や、その部下である湖の騎士ランスロット、太陽の騎士ガウェインといった円卓の騎士たち。 同様に、フランク帝国を修めたシャルルマーニュ帝とその部下であるパラディンたちのような、名のある騎士たちは枚挙に暇がない。 神話に目を向ければ、悪竜殺しの魔剣使いシグルドや、メデューサ退治で名を馳せたペルセウスのような剣士たちもいる。 他にも“諸王の王(シャーハンシャー)”キュロス二世、巨人殺しの闘士ベオウルフ、日本最強の神殺しヤマトタケル…… ざっと思いつく名前を挙げていくだけでも、セイバーというクラスに該当する英雄たちのレベルの高さがよく分かる。 それだけではない。クラススキルによって付与される高い対魔力も、魔術師の戦争である聖杯戦争において大きなアドバンテージとなる。 どんな状況でも、どんな相手でも、そつなくその実力を発揮する英雄たち。 故に最優。 幾度となく行われた聖杯戦争で、常に最後まで勝ち残ったという実績も頷けるというものだ。 だが――――それを知っているからこそ、バーサーカーは戸惑いを隠せずにいた。 バーサーカーは、理性と引き換えにその力を引き上げた狂戦士のサーヴァントだ。 故に本来、まともな思考は一切できなくなるのが道理。 しかし今回の聖杯戦争でバーサーカーのクラスに収まったのは、ケルトの魔人クラン・カラティン。 ただ『怪物である』というだけの理由で狂戦士の座に宛がわれた『彼ら』の狂化適性は非常に低く、多少劣化こそしているものの、正常な思考力を残していた。 だからこそ、『困惑する』などという狂戦士にあるまじき現象が起きる。 無理もない。彼らの眼前に立つセイバーは、あまりにも最優という言葉からは程遠い有様だったのだから。 ひとまず、背は高い。 体格も良く、そこだけは戦士らしいと評価できる。 だが、装備があまりにもみすぼらしい。 体を守る鎖帷子は、まだ戦いも始まっていないというのに砕けている。 無理やり体に巻き付けたそれは、その巨体の右半分しか覆えていない。 右腕に握る剣は、もはや剣と呼んでいいのかさえ疑問であるほどの有様だ。 なんと、錆びている。 刀身全体が赤錆に覆われ、刃物としての特性を完全に失ってしまっているのだ。 左手で構えた盾だけはまともな代物のようだが、他の装備がこれでは盾の性能も推して測れるというものである。 そしてなにより――――この剣士からは、一切の覇気が感じられないのだ。 戦士にあるべき力強さという物が、微塵も感じられない。 体は大きい。大きいが、それはただ大きいだけだ。 評するのならば、ウドの大木。 ただ大きいだけの、あまりにもみすぼらしい剣士がバーサーカーの前に立っていた。 「おまえ」「おまえはセイバーか?」「本当に?」「おまえがセイバーなのか?」 バーサーカーの体のいたるところに位置する28の口が、次々に疑問の声を上げる。 まさに怪物としか言いようのない光景だ。 頭から、腕から、足から、臍から、胸から、ありとあらゆる部位から様々な声色で喋るのだから。 だが27人の息子を取り込み、その肉体を自在に操る異能を持つ彼にしてみれば、この程度は造作もないことである。 肝は据わっているのか、それとも恐怖で感覚が麻痺しているのか、セイバーは黙って赤錆びた剣を顔の高さに掲げて見せ、振り払った。 いかにも、この剣が証拠である――――黙したまま、セイバーはそう肯定したのだ。 「そうか」「セイバーか」「おまえが」 バーサーカーが、28本の棘槍を構える。 槍というよりは棘の密集体という方が正しいその武器は、それを握るバーサーカーの肉体をも傷つける。 だがそれを微塵も気にすることなく、バーサーカーは血を滴らせながら臨戦態勢に入った。 「ならいい」「死ね」 もとよりこの身はバーサーカー。 そもそも頭脳を働かせるような性質ではなく、その上劣化した思考でこれ以上考えてもしょうがない。 相手が弱い分には問題はないのだ。 ただ、万力をもって仕留めてしまえばそれで終わりなのだから。 大地を踏み砕き、バーサーカーが放たれた弾丸の如く突進する。 否、弾丸などという規模ではない。あらゆるものを粉砕するこの猛進は、大砲の弾とでも表現するのが相応しいだろう。 自らの血を撒き散らし。28対の腕と28本の槍を持つ怪物が躍り掛かる。 ―――――28閃、同時攻撃。 その一つ一つが必殺であり、28を合わせて必中と化す。 並の英霊では防ぎ得ない、怪物の一撃。 28の群体ではなく、28の『個』による攻撃がセイバーに迫る。 対するセイバー、鎖帷子で覆われた右半身を前に向け、剣の切っ先を地面に向けて迎え撃つ。 盾を持つ左腕は、前に突き出しつつも腰の高さまでグイッと下げて。 かわし得ない、防ぎ得ない。 木偶のようなこの剣士では、神代の怪物に対抗し得ない。 次の瞬間には、28の槍がその身を貫いて果てるだろう。 ―――――――――――その、はずであった。 「――――――――――!」 歌うような音と共に、無言の一閃。いや二閃。 巻き上げるように剣で10の槍を払い、 押しのけるように盾で15の槍を払い、 体捌きによって帷子で3の槍を受け流す。 僅かに2つ、帷子を切り裂いた槍がセイバーの身を傷つけるが、あまりに浅い。 じくりとした痛みが――――恐らくバーサーカーの能力であろう毒がセイバーを襲うが、耐えられない範囲ではない。 セイバーの顔が一瞬だけ激痛に歪むが、損傷らしい損傷と言えばその程度。 毒であるのならば長時間放置するのはマズイかもしれないが、それでも今のところは戦えないほどではないのだ。 木端のようにはじけ飛ぶはずのセイバーが、バーサーカーの必殺を退けている―――――― 「ばかな」「貴様」「ふざけるな!」「こんなことが」「ありえない」「そうだ!」「ありえない」「ありえない!」 バーサーカーの慢心、それは間違いなくこの現状を生み出した一因ではある。 だが、それだけでは説明がつかない。 たとえバーサーカーが慢心しようと、仮にセイバーが守りに長けた英雄であろうと、この状況はあり得ない。 故にバーサーカーは困惑する。 狼狽を隠しもせず、口々に言葉を零す異形の戦士。 その姿を見て、あまりに不可思議なセイバーは―――― 「―――――――――――――――」 不敵に口元を吊り上げ、嘲るような視線でバーサーカーを見た。 どうした、こんなものか――――目が、口ほどにそう語る。 「――――――ッ!」「舐めるな」「舐めるんじゃあない!」 バーサーカーはその挑発に耐えられない。 強者としての自負、戦士としての誇り、そして狂化による短絡的思考。 明らかな格下に舐められるという屈辱に、耐えられようはずもない。 「我らを!」「クラン・カラティンを!」「舐めるなよ、雑魚がァァァァァァァァァ!!」 そして再び始まる、バーサーカーの猛攻。 その攻撃は明らかに精彩を欠いているが、怪物の戦闘とはえてしてこう言うものだ。 ただ圧倒的な膂力に任せ、28の槍を振り回す。 槍がかすりでもすれば毒血による激痛が相手の肉体を苛み、それでなくても28の槍が同時に襲い掛かってくるというだけで十分な驚異足りうるだろう。 ―――――――だが、それでも。 かすり『しか』しないのだ、バーサーカーの攻撃が! その毒血は、確かにセイバーの体力を奪っているだろう。 だがあり得ない。どう考えてもこの現状は起こり得ない。 何十何百という攻撃を、この木偶が全て凌ぐなどという状況があり得ていいはずがない。 ――――理由はある。 バーサーカーには何一つとして理解できない理由は、確かに存在する。 怒りに我を忘れたバーサーカーの攻め手は乱雑に過ぎる。 それもある。 それこそ理性が剥奪される高ランクの狂化なら、また話は違っただろう。 だが低ランクの狂化によって思考が短絡的になっただけのこのバーサーカーは、通常のバーサーカー以上に無駄が多い。 そもそもセイバーが守りに長けた戦士である。 それもある。 彼の戦闘スタイルは、ジッと耐え続けて反撃の機会を伺うカウンタースタイル。 低ランクとはいえ見切りスキルを保有していることもあり、戦闘が長引くほどその守りは堅固となる。 そして、これが最も大きな理由。 この期に及んで、バーサーカーはいまだにセイバーの実力を見誤っている―――― ……セイバーの保有する固有スキル佯狂は、自らのステータスをEランク相当と誤認させる特殊スキル。 怒り狂うバーサーカーがこの秘密に気付けるはずもなく、彼らは未だにセイバーを脆弱な木偶の棒だと誤認しているのだ。 獅子は兎を狩るのにも全力を尽くすという。 だがそれは、兎を狩るための全力だ。 兎と馬の狩り方は同じだろうか。いや、そんなわけはない。 倒すべき敵には適切な倒し方があり、それを間違えている限り真の意味での全力を尽くすことなど到底できるはずがない。 今のバーサーカーの状況はそれだ。 敵を兎を見誤り、その兎を狩れぬことに怒りを募らせている愚かな獅子だ。 これではセイバーを倒せない。 荒れ狂う槍は無様に空を切り、吠え猛る咆哮は虚しく響くのみ。 「おおおおおおおおお!」「このッ!」「このォッ!!」 28の槍が、思い思いに突き出される。 幾度となく繰り返した、必殺の槍撃。必殺のはずの槍撃。 ああ――――なんと、哀れな事だろう。 このバケモノは、未だにそれを必殺だと思わずにはいられないのだから――――! 「――――――」 7の槍を剣で払い、 12の槍を盾で払い、 9の槍を紙一重でかわして見せる。 ――――もはや、かすり傷すら拒絶する。 またしても成らない必殺にバーサーカーは歯噛みし、殺意と憎悪の雄たけびをあげる。 「ああああああああああ!!」「なぜだ!」「なぜ当たらない!」「この!」「このクラン・カラティンの槍が当たらない!」 苛立ち紛れに振るわれた追加の一撃。 セイバーはそれもするりと剣でいなし、流れるように距離を取る。 槍を払う時、剣が歌うように高い音を発した。 直後、剣に集まる魔力。 「なっ」「これは」「貴様!」 ―――――膨大な魔力は剣の錆を剥がし、純色の魔力へと変換して刀身に取り込んだ。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ―――――ただの攻撃ではあり得ない、膨大な魔力の奔流がセイバーの錆びた剣に注ぎ込まれている。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ―――――赤錆びた剣が、その真の姿を露わにする。歓喜の歌を歌いながら。 ぱり。 ぱり。 ら、ら、ら。 ――――――――――ぱり。 「させ」「るかぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」 開けた間合いを詰めるバーサーカー。 だが、遅い。 どうしようもなく、遅すぎる。 セイバーは不敵に笑い、あたかも弓を引き絞るかのようにグイっと剣を固く握りしめ、後方で構えた。 剣――――――赤錆が剥がれ、美しき刀身を取り戻した魔剣を。 毒血の苦痛に脂汗を浮かべ、しかしそれでも好機に笑う。 「――――――――――――遅いよ、バーサーカー」 「っ」「なに?」 初めてセイバーが口を開く。 沈黙を保ち続けたセイバーの言葉に、バーサーカーの思考が一瞬停止する。 その一瞬の空白に、魔剣の歌声が滑り込む。 それは魔剣。 沈黙の王子が振るう歌う魔剣。 そう、彼の名は沈黙の王子ウッフェ。 そして、二人の戦士を両断したというその魔剣の名は―――――――――! 「歌え――――――――――――――――――『赤錆鞘翅(スクレップ)』!!」 ―――――――――――――瞬間、世界が両断された。 「が」「はっ」「くそっ」「畜生め」 バーサーカーの数多の顔が、思い思いの悪態をつく。 もう、彼にできるのはそれだけだ。 どんな異形の怪物でも、真っ二つに斬られてしまえば死に至る。 その宿命からはクラン・カラティンでも逃げられず、故に両断された彼は消え去る定めにあるのだ。 「―――――――――――」 セイバーは、ウッフェは、再び口を閉ざして剣の血を払った。 歌う魔剣は再び赤錆に包まれ、勝利を讃えるように短く歌う。 「ああ、くそ」「負けたか」「勝てなかった」「悔しいな」「悔しいよ」 バーサーカーが光の粒子となり、消えていく。 両断され、倒れ伏すバーサーカーたちは空を見上げ、あるいはどこか遠くを見据え、言葉が宙に溶けていく。 「セイバー」「なぁセイバー」「歌えよ」「歌ってくれないか」「我らに歌を」「それで送ってくれ」 「――――――――――――――――――」 それが、最期の願い。 吟遊詩人に謳われ続けたケルトの戦士の死に、歌が無ければ始まらない。終われない。 だからバーサーカーは歌を乞い、セイバーはそれに応じるように剣を振るった。 一閃、二閃、数多の剣舞。 振るうたびに剣が歌い、勇壮な歌でバーサーカーを送り出す。 「ああ」「悔しい」「悔しいが―――――」 いよいよ体が薄れ、バーサーカーが消え去る直前。 28のクラン・カラティンは同時に目を閉じ、そして同時に呟いた。 「「「「「次は負けん」」」」」 ひょう、と。 錆びた剣が歌うと共に、神代の魔人が粒子に溶けた。
https://w.atwiki.jp/hugc/pages/218.html
無言歌Op.19-4(Song Without Words) 作曲者:Felix Mendelssohn 年代:? 演奏形態:独奏 収録:現代ギター 2003年8月号
https://w.atwiki.jp/viptndr/pages/168.html
264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/11(水) 21 24 05.17 ID oHDFJdonO [18/18] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(ちなみさんVer.) 男「ちなみ?」 女「……何」 男「突然なんだが、ギュッてしていいか?」 女「……止めろ……気持ち悪い……」 男「だが止めぬ。何故ならちなみ弄りは俺のライフワークだから」ギュッ 女「……止めろと言っているのに……タカシの耳は詰まってる……」 男(このまま返事しなかったらどうなるのか…よし、試してみよう) 女「……聞いてるの……タカシ……」 男「……」ギュゥッ 女「……早く離せ……私はタカシの自己満足に……付き合う趣味はない……」 男「……」 女「……人が来たら……誤解される……だから早く……」 男「……」 女「……止めろ……離せ……恥ずかしいから……」 男「……」 女「…………もう…………」ギュウゥッ 結果:色々ぶつぶつ言ってくるが、最終的に「もう」って言って抱きしめ返してくる。 315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 03 09 31.36 ID rBbGL7RDO [2/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(かなみさんVer.) 男「かーなみっ!」ギュッ 女「ちょっと、何してんのよ。離しなさいよ!」 男「だって俺、一日一回はかなみを抱きしめないと禁断症状が出るんだよ」 女「嘘つきなさい! そんな病気があるもんですか!」 男「んー…」←聞こえないフリ 女「や、ちょっと……ねぇ、本当に止めてよ」 男「……Zzz」←寝たフリ 女「人にすがりついたまま、そんなに器用に寝れるはずないでしょうが!!」 男「……ぐたー」←死んだフリ 女「死ぬな!!」 男「……」スリスリ 女「スリスリするなぁ! あと、いい加減なんか言え!」 男「……」ムギュッ 女「や、止めろって言ってるのに……タカシの馬鹿、変態、鬼畜、セクハラ野郎!」 男「……」 女「……へ、返事してくれないと対処のしようがなくて困るじゃないかぁ……」 結果:色々まくし立てたあげく、反応のないタカシに涙目になる。 317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 03 29 57.93 ID rBbGL7RDO [3/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(尊さんVer.) 男「……」ギュッ 尊「ん? 何をしている、離せタカシ」 男「……」ギュ-ッ 尊「頭突きくらわすぞ。それが嫌なら私に近づくな」 男「……」ムギュ-ッ 尊「……苦しいだろうが。抱きしめるのに加減も出来んのか?」 男「……」パッ 尊「そうだ。そうやってすぐに言うことを聞けばいいんだ」 男「……」ギュッ 尊「……貴様、何度言えば分かる。その汚い腕を離せと言ってるんだ」 男「……」ギュッ 尊「……止めろ。それ以上やると大声出して人を呼ぶぞ」 男「……」ギュッ 尊「お前、私が何か言う度にギュッとしなおすな。良かろう、それなら我慢比べだ」 男「……」 尊「……」ムスッ 結果:最初はひどく罵倒してくるも、最終的には黙ってタカシを受け入れる。 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 03 54 16.49 ID rBbGL7RDO [4/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(纏さんVer.) 男「……纏ぃ」ギュッ 纏「な、何じゃ? 急にどうしたというのじゃ!」 男「すまん、ちょっと嫌なことがあってさ。 少しだけ、このままでいさせてくれ」 纏「……何か辛いことでもあったのかえ?」 男「うん……」 纏「全く……主は軟弱じゃな。こんな風におなごを頼ってどうする気じゃ?」 男「……すまん」 纏「良い。今回だけは特別に、この儂が主に胸を貸してやるわ」 男「……ありがとう」ギュッ 纏「ふぁ……」 男「……」 纏「……なんだかこうしておると、儂が主の母親にでもなったようじゃな」 男「……」 纏「しかし、いつも能天気な主が項垂れている様は、ある種新鮮ではあるな」 男「……」 纏「無反応、か。良い良い、主の気が済むまで、そうしておると良いわ」ナデナデ 男「……」ギュウッ 結果:タカシの行く末を心配した末に、母性に目覚める。 327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 07 35 42.56 ID rBbGL7RDO [6/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(かつみさんVer.) 女「うりゃあぁ! フロントヘッドローックぅぅっ!」ギチギチギチ 男「ぐあぁ……!」パンパン 女「もうギブアップかぁ? なっさけない、これで俺の六連勝だな」 男「ゲホゲホ……何をぅ。こっからが俺の本領発揮じゃい!」ガバッ 女「うわっ……」 ドサッ 男「3、2、1……カンカンカーン、かつみの逆転フォール負けー」 女「てて……無茶すんじゃねーよ」 男「……ふふん」ギュッ 女「おい、もう3カウント取っただろ。早くどけ、重い」 男「やーだよ」ギュッ 女「早くしないとぶん殴るぞ、それでもいいのかよ」 男「……」 女「無視ね。よーく分かった。歯ぁ食いしばれタカシ」 男「……」 女「……おい、タカシ」 男「……」 女「なんとか言えったら!」 男「……」ムギュッ 女「う……わ、私がギュッてされると弱いの知ってるだろ! もう止めろよ!」 男「……」 女「うぅ~……お前、そんなんで私に勝ったと思うなよ?」 結果:フォールされてデレつつも、口では絶対敗けを認めない。 342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 13 28 59.62 ID rBbGL7RDO [7/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(ボクっ娘Ver.) 男「……」ソロ~ 男「…わっ!」 女「きゃあぁっ!!」ビクゥッ 男「へへへ、ビックリした?」 女「なんだ、タカシか……急に大声出したらビックリするに決まってるだろ!」 男「お前、ボーッとしすぎ。だから俺に的にされるんだよ」 女「ボーッとなんかしてない! 仮にしててもほっといてよ!」 男「ほっとける訳ないだろ? なんかあったのか?」ギュ-ッ 女「別になんもないし! 梅雨だからそゆことされると鬱陶しいだけ!」 男「ん~……そっか。なら良かった」プニプニ 女「頬っぺたつつくな! あんまり度が過ぎるとボクも怒るんだからね!」 男「……」 女「な、なんだよ。急に真剣な顔して……。そんな顔しても、許してあげないぞ?」 男「……」ジィーッ 女「み、見つめないでよぅ。タカシは目力強いんだから、変な気分になる……」 男「……」ギュッ 女「だから、抱きつくなって言ってるのに……」 女「……そんな風に真面目な顔で抱きつかれたら、ボク、とろけちゃうよ……」 結果:驚かされたことに憤りつつ、真面目な顔をしたタカシに惚れ直し、とろけちゃう。 365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 19 27 59.61 ID rBbGL7RDO [13/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(いいんちょVer.) 女「あら、別府くん。こんなところで何を?」 男「や、やぁいいんちょ。ちょっとな……」 女「ちょうど良かった。友子を知りませんか? 呼び出しされたんですが姿が見えなくて」 男(よ~く存じ上げてますよ。だって……) 友子『あんた、いつまで委員長に煮え切らない態度取るつもりなの?』 友子『私が特別に呼び出したげるから、たまには漢らしく黙って抱きしめたりしてあげな!』 男(……とか言ってましたもん!) 女「友子のワガママには困ります。いないのならもう帰っちゃおっかなぁ……」 男「あ、あのさ! いいんちょ……」 女「はい。なんでしょうか?」 男(落ち着け、俺! どうせ友子のこったから、どっかで俺たちのことを盗み見てるに決まってる) 男(ここで引いたら一生馬鹿にされるぞ! 腹をくくれ!)スーハースーハー 女「なんだか呼吸が荒いですが。なにか問題でも?」 男「……(せりゃあ!!)」ギュ-ッ 女「!?」 男(ああああやっちまった絶対後でキレられるううううでもいいんちょの体柔らかああああ)ギュウッ 女「……何をしているんですか、あなたは」 男「……あ、あの、これは」 女「……やっと」 男「へ?」 女「やっと私の気持ちに、気づいてくれたんですか……?」ギュウッ 男「ッッッ!?」 結果:動揺しちゃったタカシの負け 373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/12(木) 20 47 52.34 ID rBbGL7RDO [15/17] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(お嬢Ver.) 女「タカシ。ちょっとここへ座りなさい。これは一体、なんですの?」 男「んー? 何って、グラドルの写真集?」 女「そうですわね。では何故こんな物を、私の目につくところに置いていますの?」 男「別に普通だろ? ヌードでもあるまいに、恥ずかしがるような歳かよ」 女「私、浮気は許さないと言ったはずですわよね? それを知っての行いなら、許しませんわよ」 男「写真集ごときで浮気とか……ハイワロっすね」 女「つまり、タカシは私という者がありながら、性欲の捌け口に他の女を使うと。そうおっしゃるのね……」ウル 男「あぁ、泣くな泣くな!! やりづれぇな畜生!!」 女「反省しているのなら、私を抱きしめなさい。そして、二度とあのような本を持たないと誓いなさい!」 男「(断ると後々めんどいからな……)分かったよ、これでいいか?」ギュッ 女「私がいいと言うまで、離すことは許可しませんので、そのつもりで」 男「へいへい(……ま、この程度で曲がったヘソが戻るなら、安いもんか)」 三時間後 男「……あの、リナさんそろそろ」 女「あら。私が許すまで離すことは許可しないと、そう言ったはずですわよ?」 男「腕が痺れて……足ももう限界……」 女「お黙りなさい! 私を馬鹿にした代償は大きかったと後悔なさい!!」 男(なんでこいつは三時間もこうして平然としてやがるんだ。化け物か……) 結果:お嬢の方が一枚上手 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/05/13(金) 01 22 25.49 ID eJ7eQM3BO [2/41] ツンデレを只ひたすらに無言で抱きしめ続ける(関西さんVer.) 男「……」ジーッ 女「何アホ面して人の顔見てんの、タカシ?」 男「……うりゃ」ギュッ 女「んー? どしたん、寂しいんか?」 男「ありゃ? なんか余裕綽々だな」 女「そらな。あんたごときにこんなんされても、どうってことないわ」 男「もっとあたふたして慌てる様が見れるかと思ってたんだが」 女「タカシは弟みたいなもんやし。それに、あんたのことなんか別になんとも思ってへん」 男「ふーん……俺は抱きしめるの、結構勇気要ったんだけどな」 女「タカシは私にべた惚れやからなぁ。あははっ」 男「なんか悔しいから、このままいずみを押し倒してやる」ドサッ 女「うわっ…! 何すんのタカシ」 男「……」シーン 女「……ほんまに押し倒しただけかい。タカシのヘタレ」 男「……悪かったな」 結果:このまま二人で抱き合ったまま、30分ほどごろごろしていたそうな