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477 :溶けない雪 [sage] :2007/11/26(月) 19 25 36 ID MLwnsq7n 8 カーテンを開ける。 カーテンを開けた瞬間に差し込む健康的な光。 天気は、今日の幸先の良さを思わず感じさせる程の晴天だった。 ベッドから本格的に起き上がり、 始めに感じたのはとてつもない空腹感。 凄くオーバーなリアクションを取るとしたら、 ベタだが死にそうな位と言いたくなる程に、お腹が空いていた。 考えてみれば、昨日の夜から今日の昼まで何も食べていない。 お腹が空いているとなればやる事は一つしかない。 携帯をポケットにしまい、一階の冷蔵庫に向かう。 短い廊下を通って、階段を降りる。 階段を降り終わると、直ぐに目的地、リビングに着いた。 リビングと聞くと賑やかなイメージが自分の中ではあるのだが、 今自分の視界に入っている居間の雰囲気は、賑やかとは到底言えない静けさだ。 「またいないのか………」 誰に言うでもなく一人呟く。 ただ、口から溢れただけの声は、リビングの静けさの中で反響した様に聞こえた。 柄にもなく久しぶりに感傷に浸ってしまったお陰で、本来の目的を忘れる所だった。 今はさほど気にしていない静かな居間の中央を通りすぎて、キッチンにある冷蔵庫へ向かう。 何かないかな?と思い、冷蔵庫を開ける。 幸いにも、鮭が入っていた。 昼ご飯を食べ終え、暫くボーッとしている。 ボーッとしている内に、眠くなってきてしまったので、 そのまま、カーペットで保護されている床に体を倒す。 と同時に、ポケットの辺りに圧迫感を感じる。 何だ?と思いながらポケットから何かを出す。 あぁ…… そういえば携帯をポケットに入れていたんだっけ……。 ポケットから取り出した携帯をじっと眺める。 水無月さんのメールの事を忘れていたわけではない。 ただ、考えるのを後回しにした。 それだけの話だ。 携帯の受信ボックスは再度見る。 そこに書かれている差出人は全て水無月さんだ。 「何でだろうなぁ…………」 そう呟きながら、さっき見ていなかった残りのメールを見ていく。 478 :溶けない雪 [sage] :2007/11/26(月) 19 26 42 ID MLwnsq7n 見ていく事で、ある事に気が付いた。 全てのメールが、30分の間隔で送られている。 妙に律義というかなんというか…… そしてもう一つ気が付いた。 メールが約12時頃に終わっている。 これが意味する事は何か。 確か僕はメールで寝る時間帯は12時だと答えた。 そして、水無月さんの少し異常とも取れるメールの数。 30分間隔、12時にピタリとメールを送るのをやめている。 つまり、水無月さんは少なくとも普通にメールを送っていたという考えが浮かぶ。 その普通が、少し異常なのが問題なのだろうけど……… 考えても、これからどうすればいいのかが分からない。 無視しようかとも考えたが、結局そんな事は出来ず、 水無月さんに昨日のメールの返信をする事にした。 (ごめんね、昨日は早く寝ちゃってた(汗)) 嘘は付いていない。 色々理由はあったのだけど、早く寝たのが一番の理由なのだから。 昨日のメールの返信なので、届くまで時間が掛かると予測したねで、 それまでの間にテレビの電源を入れようと立ち上がった。 立ち上がったのだが、床に置いた携帯から着歌が流れたので直ぐに腰を降ろす。 さて………、差出人は水無月さんだった。 もしかしたら水無月さんは携帯を常に自身の回りに置いているのかな? などとおぼろげに考えながら、返ってきたメールを見る。 (そうだったんだ……いきなりメールが戻ってこないから心配しちゃったよ) 心配………か 僕が少し考え過ぎていただけだな………… 何でもかんでも僕は深く考えすぎるんだよ。 深く考えるという事は、日常的にはあまり意味がない事だ。 お陰で昨日なんかはトラックに轢かれそうになったし。 (本当にごめん(汗)) 分かっていて返信をしなかった事もあって、もう一度謝罪のメールを送る。 今度も大して待たずに返信がきた (うーん………じゃあ、お詫びという形で買い物に付き合ってくれないかな?) (それ位なら全然構わないよ) 誘いのメールを即座に受ける。 ちょっとした罪悪感と、どうせ今日は暇だからだ。 (じゃあ、2時30分に繁華街の北入り口で) (了解) メールを送り、携帯で現在の時刻を確認する。 携帯に表示されている数字は1と50、 479 :溶けない雪 [sage] :2007/11/26(月) 19 27 17 ID MLwnsq7n つまり1時50分だ。 ここから繁華街に着くまで6分程度、充分に時間はある。 準備は先に済ませてしまおう。 使用した食器を片付け、2階にある自室に向かう。 廊下を一歩、一歩と進む毎に足元から木が軋む音が聞こえる。 足元から軋む音が聞こえる度に、床が抜けやしないかと冷や汗をかく。 簡単に床が抜けるわけがないと分かっていても、そう思ってしまう。 何より、さっき通った時は鳴ってなかった気がするんだけどな……… ひやひやしながら廊下を通り、階段を登る。 自室に入り、着替えを済ませる。 着替えが終わった頃には、時間が2時を回っていた。 「うーん……」 待ち合わせの時間は2時30分、 今の時間は2時近くだ。 「今から行くか……少しのんびりしてから行くか………」 今は寒い季節ではなく、これから歩いて10分頃には着く。 約束は30分からなので20分位待つという事になる。 しかし、のんびりしてギリギリ位に行けば相手を待たせる事になる可能性もある。 「………行くか」 結局、今から出る事にする。 少し待つ位、別にいいじゃないか。 そう考えて、薄着で外に出る。 徒歩で歩くこと約6分、水無月さんとの待ち合わせ場所に着いた。 待ち合わせ場所には、 誰が作ったのかが全く分からない、犬と人間の像が中央に建てられていて、 像の近くには、ところどころにベンチが設置されている。 やはり少し早すぎた様で、まだ水無月さんは来ていないみたいだ。 辺りを見回すと、待ち合わせ場所としてはそこそこ人気なのか、それなりに人が集まっている。 再度時計を見る。 現在2時8分。 多分あと10分位で水無月さんは来ると思う。 とりあえずはベンチに座って待つ事にしt 「約束20分前行動とは、感心しますね」 ベンチに腰掛けようとした時、背後から声をかけられた。
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180 :溶けない雪 [sage] :2007/09/27(木) 17 37 24 ID jbjk43y6 「どうして私じゃ駄目なの?ねぇ、何で?どうして?教えてよ・・・・・・・・」 今僕の前に一人の女性がいる 夕方の学校の屋上で、目の前の女性は泣いていた。 いや、僕が泣かしたと言った方がいいだろう。 普通なら男が女を泣かせば大概は男は世間的に最低野郎になるのが普通。 しかし、今の状況の場合では違う 確かに僕が彼女を泣かせたのは事実だろう。でも僕は仕方ないと思う。 彼女に告白され、そして振ったのだから 1 彼女と初めて会った時は僕こと坂田 健二がめでたく高校に入学し、一年間自らの教室になる部屋に足を踏み入れた時だった。 教室に足を踏み入れた時、一人の女子に目がいった 彼女は窓際の席に座っていた。 この教室に在籍している生徒は37人、そのうちの20人が女子という事になっている。 なので、別に教室に入った瞬間に女子に目がいったとしても別に女子の方が人数が多いから別によくある事だし、別段大した事もなしに直ぐに視線を外すのが普通だろう。 それがなんとなしに目が入っただけという理由ならば 教室に足を踏み入れた時には彼女を含めて、14、5人程が視界に入った。 だが、彼女はその14、5人の一人に過ぎないのに即座に彼女に目がいった。 何故そうなったのかは、頭が彼女に目がいったと認識してから分かった 白、なのだ 肌もそうだが、視界に入る人間の事を忘れさせる程の美しく、長くて白い髪、それが彼女に目がいった理由なのだ。 まるで雪で作られたかのような純粋なる白き髪 正直、こんな何のへんてつもない場所に居るのは場違いだと思ったりした そんな彼女に目が行って見つめる事数秒、 「よう健二、お前も同じクラスだったんだな、 まぁなにはともあれ・・・・・って何で入り口でつったってんだ?」 そう言いながら一人の男子が僕に近づいてきた。 はっと我に帰り、その一年前からの友人である雲海 良平に返事をした 「いや、なんでもないよ。少しボーッとしちゃってさ、まぁまたよろしくたのむわ」 そう言いながら黒板に書いてある席順を見て、 自分の席にとりあえず鞄を置く事にした。 よく考えれば初めて見るような人をまじまじと見つめるのはどうかという事に気付いて、 少し自己嫌悪に陥ったりした。 181 :溶けない雪 [sage] :2007/09/27(木) 17 37 56 ID jbjk43y6 さて、自分の席について2つ気付いた事がある。 まずは先ほど見つめてしまっていた女子が自分の席の左斜め上に座っている事、 そしてもう一つは、彼女の周りに人が居ないという事だった。 教室を見ると、入学したばかりという事もあり、皆は新しい友達作りに励んでいた。 いわばこの最初の友達作りをいかに上手くいくかによって、 これからの学校生活が左右されると言っても過言ではない。 そのため、 ほぼクラスの全員が教室のところどころに数人で集まって話ている。 だが彼女はその「ほぼ」に当てはまらなかった。 いや、彼女だけがと言うべきか 一人で何をするでもなく、 彼女は窓の方をどこか退屈そうに見ていた。 恐らく何もする事がないから空でも見てるのだろう。 改めて彼女を見ると髪だけじゃなく、 整った顔立ち、 落ち着いた雰囲気をもち、 瞳の色は、 白の髪に対して黒であった。 彼女について感想を言うなら恐らく100人中100人がこう言うだろう。 美人と、 彼女は美人だからこそ何で周りに誰も居ないのかが気になった。 こんなに美人なら普通は彼女から声を掛けなくても、 美人だねとでも言いながら声を掛けられるものだと思う。 でも、逆に美人すぎるからこそ声を掛けずらいというのもあるのかもしれない。 それでも彼女から声を掛ければ直ぐに打ち解けられる様に思える。 182 :溶けない雪 [sage] :2007/09/27(木) 17 38 43 ID jbjk43y6 ここまで考えて、 はた、と気付いた、自分が声を掛ければいいじゃないかと。 別に友達になれないにしてもこんな美人と話して損をするなんて事はあり得ないだろう。 丁度これから黒板横で輪を作ってる雲海のところに向かうので、 ついでに声を掛けるのもいいだろう。 僕は席を立ち、窓の方に向いている彼女の後ろから 「綺麗な髪だな、こんなに綺麗な髪は初めて見たよ」 と、言ったが後悔した。 いきなり挨拶もなしに、 背後から声を掛けて驚かない方がおかしい。 何より自分に言われてると気付かないで、 こっちに振り向かなかったらかなり虚しいじゃないかと、 しかしそんな考えは杞憂に終わり、 彼女はややあっけに取られていたが、こちらを向いてくれた。 「そう、ありがとう そんな事言われたのは初めてだよ」 ん?初めてだったのか・・・・・・・・・ 案外皆言わないものなのかな? 「そうなの?あまりの美しさに見惚れた位だよ」 思い返すとかなり恥ずかしい台詞だ 「あなたは冗談が上手いんですね」 しかし幸いな事に彼女は笑いながら流してくれた。 正直ありがたい。 「君は女子の方に声を掛けないの?かなりお節介だと思うけどさ」 そう言うと彼女は一瞬視線を自分の足元にやったあと 「声掛けたいけたいんだけどさ、 私って髪の色が普通じゃないじゃない? だから声掛けるのが正直な話恐いんだよね。 君みたいに掛けてくるならそういう心配しなくてもいいんだろうけどさ」 なるほど、確かにそうだろう。 僕の場合は幸いにも友人が居るため、 そんな心配はいらないだろう しかし、もし友人が居なかったと仮定するなら、 彼女程ではないにしろ声を掛けるのが恐く感じただろう。 たとえそれが美点になるとしても、 他の人とは違うという点を持っている彼女はさらに恐くなったりするのだろう。 「大丈夫だよ。 今日なんかは皆心をオープンにして友人を作ってるからね。 声を掛ければ大丈夫だから自信を持てばいいよ」 「・・・・・・・・・うん、そうだね。 ありがとう、頑張って声掛けてみるよ」 少し悩みながらも彼女はそう答えた。 性格も悪いみたいじゃなさそうだし、 きっと直ぐに友達が出来るだろう。 「じゃあ、頑張ってね」 そのままの流れで友人のとこに向かおうとして、 「あのさ、名前を聞いていいかな?」 まさか女子に名前を聞かれる日がくるとは・・・・・・ 「坂田 健二だよ、君の名前は?」 「私は水無月 雪梨」例え、この後、HRでの王道、 自己紹介で聞く事になるのだとしても、 こんなに綺麗な人と名前の交換が出来るなど、 充分幸先の良い始まりじゃないだろうか?
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このページはこちらに移転しました 僕の絵の具 作詞/海老の背ワタ オレンジ色の絵の具 一つだけ なくなったよ 俺の絵は オレンジ色の空 いつの日の 夕暮れ時に いつもの丘の上 ぼくらの 二人だけの 秘密の丘の上 君はまだ来ないけど 一人でも僕はこのオレンジ空 見つめているよ 夕日が染め上げた この大空に 君との思い出描く 真っ白なスケッチブック またオレンジの絵の具で空を写し出す あの日の 夕暮れ時に 届いた君の報せ もう二度と 会えないけど また僕はこの場所へ 君は来れないけれど 一人で見る夕日もいいものだね また君と・・・・ 太陽が沈みゆく この世界に 君とのコト思い出し ぐちゃぐちゃのキャンパス またオレンジの絵の具 君との空を描く (このページは旧wikiから転載されました)
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ガラス絵の具 乾くと透明になる絵の具。主にソースの表現に使用する。 シリコンにはかけられない。(剥がれてしまう) 販売場所 100円ショップ「ダイソー」。1色100円 黒/白/ペールオレンジ/きいろ/茶色/あか ピンク/みどり/スカイブルー/あお(全10色) ※黒だけは透けません 使用例 茶色:カラメルソース 赤色:ストロベリーソース、ラズベリーソ-ス 黄色:蜂蜜(木工用ボンド?で薄めるとより蜂蜜らしくなる) 白色:アイスやバターなどの「溶け」の表現 複数の色を混ぜて使うことも出来るが、乾燥前と後で色が変わるので慣れるまでやや難しい。 黄色×茶色 メープルシロップ 青×赤 ブルーベリーソース 名前 コメント
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とけない109ごうしつ【登録タグ TaKU.K VOCALOID と 初音ミク 友達募集P 曲 曲た 檀上大空 殿堂入り】 作詞:TaKU.K 作曲:TaKU.K 編曲:TaKU.K 唄:初音ミク 曲紹介 むかしむかし或るアパートメントに一人の氷の怪物と、一人の人間が住んでおりました。 動画/檀上大空、マスタリング/友達募集P 『KARENT presents Planet Traveler feat. 初音ミク』収録曲。 歌詞 街路灯に灯りが点く グレイの空、溶けてゆく 外れの公園で冷めた瞳の君と出逢う 降り積もる雪のように出逢いの刻は重なる その瞳が熱を帯びた気がした 手と手を重ね合わせて、 営みを交わして、 口付けして、何処か血の味がして たとえば、あの日に見た一幕が 幻ではなかったとして それが君を遠ざける理由にはならない だから、僕は君を欺くよ その瞳を曇らせはしないよ 震え、止まれ、止まれ 罪を看過する僕にその資格などない 穏やかなる朝食 途絶えてゆく消息 君の首に赫い跡、滲んでいた ささやかなる微笑みを、 硝子のような声を、 守る為に秤を傾けるよ 絡まり合う糸を強く引き合う それは僕が選んだ運命 解くことのできない硬く、脆い意図だ だから世界よ、あと少しだけ 僕らのことを見逃してくれ なんて、愚かなのか 神の御許に還れはしないな 悴む手でなぞった紙に秘めた想い 前触れなく開くドアに落ち尽きた秘事を 手に取った君は僕を見てた 瞳は揺らいでいた 凍えていく、爪先も 冷めていく、血の管も 些事なことだよ 騙しきれず、ごめんね 彼女は凍結した彼を前に 初めてその身を忌み嫌う 罪を知らぬ怪物への罰なのだろうか せめて最初で最期の贖罪は 彼に捧げようと彼女は その身、共に氷に 或るアパートメントの一つの部屋、 溶けない氷で閉ざされている コメント この曲の切ない歌詞にコードのバランス、ピアノが引き立たせる完成度に驚愕 -- 名無しさん (2020-12-05 17 28 27) 名前 コメント
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桃色の絵の具 青色の絵の具 黄色の絵の具 緑色の絵の具 橙色の絵の具 紫色の絵の具 赤色の絵の具 それぞれの色の敵がドロップ 【セットできる場所】 トレリス:桜の木(エピ1) トレリス:時計台(エピ2) ラフレッタ:クリスマスツリー(エピ12クリア後) ※絵の具は15個までしか持てないので注意!
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674 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/04/04(金) 21 41 32 ID xtqVsE/d 11 田村 夏夢視点より 健二に更生…と呼べる様なものをさせてもらった私は、 その頃にもなると沢山の友達を作る事が出来ていた。 多少、小学生で苦労したが、それもが仕方ない。 一度拒絶をしておきながら、自分から歩み寄ったのだから。 しかし、健二を見習って何度も諦めないで歩み寄っていくうちに、 そういった人達とも仲良くなる事が出来た。 仲良くなる日が来るとは思っていなかったので、 そんな人達と笑い合う日常に対しては凄く驚いたりしていたが。 だが、そこらへんは慣れだった。 最初は違和感がある日々も、中学に上がる頃には自然となっていた。 私がその気持ちに気付いたのは、小学校という囲いから、 中学校という囲いに変わって、まだ日も浅い頃だ。 中学に上がってから最初に喜んだ事は、健二と同じクラスになったという事。 小学校の頃は、5年生、6年生共に同じクラスになれたけれど、 小学校より人数が多くなる中学 (ここら辺の地域には他と比べて中学校があんまりないのだ) で一緒のクラスになるのは厳しいだろうなと思っていた。 あの日の運動会以来、健二とはよく話をするようになり、たまに一緒に遊んだりしていた。 遊びと言っても、私は一人以上でやる遊びというものをあまり知らなかったので、 新しい遊びが出る度に、健二からどうやってやるのかを聞く事が多かった。 そんな最初の、二人だけで遊んでいたのが、私がクラスに溶け込むにつれて、二 人が三人に、三人が四人に、四人が五人に…と段々と増えていく。 気がついたら私は、かなりの人数と遊ぶ様になっていた。 しかし、そんな大人数と遊ぶ様になった頃には、健二と遊ぶ事はなくなっていた。 それもそうだ。 女子ばかりの中に一人だけの男子。 そんなもの、居づらいに決まっている。 それでもなお、途中までは遊んでいてくれたのだ。 きっと、ギリギリ一杯まで居てくれたのだろう。 こんな私に付き合ってくれた健二に感謝もしていたし、 本当にギリギリまで付き合ってくれたのもちゃんと分かっている。 それでも、たまに校庭で友達とサッカー等のスポーツを楽しそうにやっている健二を見る度に沸き上がる寂しさというものを、結局私は中学に上がる頃になっても取り除く事は出来なかった。 なので、私は健二とはよく話をした。 遊ぶ事は出来なくとも会話は出来る。 私は必死になって健二と話をした。 何を必死になっていたのかはその時の私には分からなかったが、 それでも私は健二と毎日会話をした。 675 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/04/04(金) 21 42 39 ID xtqVsE/d そのお陰とも言うべきか、休み時間には健二と話すのが普通になっていた。 健二との会話は、いくら話そうとも飽きる事なく、とても楽しい時間だった。 そんな楽しい時間も、いつまでもいつまでも続くものではない。 健二の友達が誘いを出し、それを健二が承諾して一緒に外へ出ていく。 その背中を見る事が何回も、何回もあった。 その背中を見る度に、よく分からない感情が、胸の中で生まれた。 中学に上がって間もない頃の健二と私の関係は、そういうものだった。 小学校から中学校に上がっても、私と健二の関係は、小学時代から変わっていなかった。 やはり休み時間に話をして、健二の友達人からの誘いが、健二との会話が終わる合図。 そして私から離れる健二を見る度に生まれる、よく分からない感情。 小学校から中学生に変わり、明らかに何もかもが変わった筈だった。 だけど、私と健二の関係は全く変わっていなかった。 健二が去った後は、私も私で友達と談笑をする。 これと言って、大した話をしなかったけれど、これはこれで楽しかった。 ある日、そんな風にいつも通りの談笑をしていた時 「なっちゃんは健二君の事好きなの?」 そう、唐突に聞かれた。 ちなみになっちゃんとは私のあだ名で、友達がつけたものだ。 何でも、背が小さい私にピッタリの愛称だという。 小学生の時は普通だった私の背も、中学生に上がったとたんに、伸びなくなってしまった。 そう聞かれた私の答えは 「分からない…かな」 といったものだった。 友達の質問に、私は否定の答えを出すつもりだったのに、口から出た答えは否定ではなかった。 「一緒に帰ろうよ」 放課後、私は健二を誘った。 誘ったと言っても、一緒に帰ろうといったものだけど。 「え?…うん、まぁたまにはいいか」 最初は私の申し出に面食らったようだったけど、健二は快く承諾した。 帰り道、私と健二は沢山の話をした。 小学生の、あの時の健二の心境、私の心境。 それは出来れば掘り返したくない話だったけれど、 実際に話してみれば笑える良い思い出となっていた。 そんな流れだったからだ。 私がずっと聞こうに聞けなかった事を言ったのは。 「健二の家の両親は…健二の両親は何であの日、運動会に来てなかったの?」 私の質問で、健二の顏が曇ったのが分かる。しかし、それも一瞬で元に戻して言う。 「いや、実は両親が仕事の都合で海外に出てるんだけどさ、 その都合で結構忙しいんだよね。だから運動会もその都合で来れなかったんだよ」 676 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/04/04(金) 21 43 32 ID xtqVsE/d そう答えた目の前に居る人の、いつも通りの調子で話すのを見て、 簡単に分かってしまった。 何かを…隠していると。 「本当にそれだけなの?」 当たり前だ。 そんな単純な事なら何で…何であの時 「…何でそんな事を訊くの?」 あの運動会の、教室ので 「じゃあ、何であの時教室で、健二は泣いていたの?」 何で、健二は泣いていたのか。 「………そうか。あの時、その場面も見ていたのか」 健二は少しの沈黙の後、そう独り言を言って、直ぐに隠していた事を話始めた。 「僕にはね…妹が居たんだよ」 「えっ?」 私が声を上げてしまったのも無理はない。 決して長いとは言えないが、2年位の付き合いになる。 その間に、少ないとはいえ、健二の家に何回か行った事もある。 それでも、妹に会った事もないし、妹が居る等といった話を聞いた記憶もない。 いや……、妹が「いた」? 「両親は妹を溺愛していてね…親ばかここに極めたり、といってもいい位だった。 でもだからといって、妹を溺愛しているから、 僕が疎外されていた、なんて事はなかった。 ただ、妹の方をよく可愛がっていただけで、僕も親の愛情をもらったよ。 それでも小さい頃は、妹ばかり構われている事に対してたまに羨ましいなと思ってた。 でも、ある程度の年齢になると、慣れだったのかもしれないけど、 そんな家の風景も悪くないなと思える様になっていたけどね」 昔を懐かしむ様に、昔を羨む様に、健二は続けた。 「だけど、そんな家の日常も、妹が事故にあって…死んでからは壊れた。 妹が死んだのは…小学4年生の時だった。 車が妹に直撃。 よくあるような交通事故…。 妹が死んでから両親は、その事を忘れる様に仕事に入れ込む様になってね。 海外ばかりに行って、家に帰ってくる事なんてほとんどなくなった」 「健二…」 その時の私が発した彼の名前は、果たしてちゃんと届いていたのだろうか。 喋れば喋る程に、健二の顏からは懐かしむという感情が薄れ、 悲しみという感情が表に出てきている。 それでも私は、そんな健二を止める事は出来なかった。 喋るのも辛い事、それでも私に話してくれている。 「親が居ない間は、近所の優しいおばあちゃんに面倒を見てもらってくれていたんだ。 おばあちゃんは本当に僕に優しくしてくれてね、運動会なんかにもちゃんと来てくれた。 年甲斐もなく行事が好きな人でね、僕が徒競走なんかで一位を取ると、凄く褒めてくれた。 あんまりこういう事は言いたくないけれど、いつもいない家にいない両親なんかよりもずっと、 家族らしかった。 だけど、それでも両親も運動会に来て欲しかった。 用事があっておばあちゃんが来る事が出来なかった小学5年の運動会、 あの場所で、その事に気付いた」 677 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/04/04(金) 21 44 27 ID xtqVsE/d 小学5年生の時の運動会。 昼休み。 独りで教室に居た、あの日、あの時間。 「昼食時になると、皆が皆、親の所に向かう。 そんな中で一人だけ、どこにも行けないやつ。 それが僕だった。 校庭には、どこにも僕の居場所がなかった。 だから、誰も居なさそうな場所…立ち入り禁止の教室で、僕は昼休みを過ごした。 夏夢が言う様に、確かに僕はあの時教室で泣いていたよ。 だってそうだろう? 確かに両親は、僕にも愛情を注いでくれた。 だけど、結局は妹とどちらか選べと言われたら妹をとる。 そんな両親だったんだよ。 それは妹が死んでも変わらない。 今生きている僕を見向きもしないで、死んだ妹の事ばかり気にして… その事に気付いて、どうして堪えられる。 強い人なら、それでも堪えられるかもしれないけど、僕には堪える事なんて無理だった。 弱い人間だからね」 まるであたかも、堪える事が出来なかった自分を悔いている様な表情。 あぁ…自分は、聞かなければ良かった話を聞いているんだな、と思う。 別に、私がそれで悲しくなるとか、そんな理由からではない。 健二にそんな顔をさせてしまった事に、私はそう思った。 「だけど、あの時は夏「健二はさ…」……何?」 それでも、一つだけ、どうしても聞きたい事があった。 その問いに対する健二の答えも分かるし、その答えに対して私が思う事についても、分かっている。 それでも、聞いてみたかった。 「健二は……その事で誰かが憎かったりする?」 「ないよ」 やっぱり。 しかも即答だったではないか。 「確かに、妹が死んでから家に帰ってくる事がなくなった両親や、 車で妹をはねた運転手を最初は憎んでいた。 だけどね、それは仕方がない事だ。 両親は結局僕より妹を優先しただけ。 運転手については、妹が自ら当たりにいった様なものだったからね。 だから、今の家庭状況は、どうしようもない事だ。 誰も悪くない…誰もね」 これで話は終わりとばかりに口を閉ざす。 気がつけば、もう別れ道だ。 「じゃあね、夏夢。また明日」 「うん、また明日」 つい先ほどまでの空気を取り繕う様に別れの言葉を言う健二に、 私も同じ様にして別れの言葉を言った。 678 :溶けない雪 ◆g8PxigjYm6 [sage] :2008/04/04(金) 21 45 25 ID xtqVsE/d そして別れ道で、私と健二は別れた。 帰路につく途中で考えていたのは、先ほどの話。 いや、正確に言うと、あの話で私が分かった事だ。 健二の話を聞いて、今まで分からなかった秘密を知って、 ようやく分かったのは、私は健二が好きだという事。 きっと、この気持ちは、あの時の教室で健二を見た時から続いていたのだろう。 その事の認識については、ある意味予定調和ともいえた。 それとは別に、さっきの話で抱いた気持ちがあった。 それは………………………自分でも戸惑ってしまうほどの、 健二の両親と妹に対する憎しみだった。
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月亭絵の具 【第6世代】 プレイヤー考察 突然現れたその男は 瞬く間にOnline民の話題を独占した。 圧倒的知識量と、何よりも その度が過ぎた狂ったキャラクター。 古参プレイヤーの別名だと噂されたが その真相は未だに謎である。 彼の代名詞でもある 「絵の具チュパチュパ(^q^)」は ご想像通り絵の具を舐めている効果音だとの事。 やはり狂っている。 多くの鯖を回ってきたらしく 戦術面や進行面では見張るものがある。 プレイスタイル ゲームが始まるとキャラを一変し、 自身の膨大な知識を元に繰り出される、 ゲームメイクが特徴的だ。 流れを的確に把握し多角度から推測した 様々な言及を残すプレイをする。 総ランクSS 村陣営-S 狼陣営-A 狐陣営-S 発言力-S 進行力-S グレ視野-S 役職力-S 村目取-A 人外脅威-A 出現率-A 参戦率-A ユーモア-S
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「秋色絵の具(あきいろえのぐ)」とは、ポケモンノベル内の短編ノベル集にて掲載されている作品である。作者は森羅。 жжжжжж目次жжжжжж 概要 あらすじ 登場人物 データ 関連項目 リンク жжжжжжжжжжжжжжж 概要 一人称で書かれた作品である。 ポケ徹短編企画のお題【秋】に投稿された。 あらすじ 秋のとある一日。秋好きドーブルと絵描きの少年の出会いのお話。 登場人物 ドーブル 多分♂。一人称は僕。背中に足跡のない(成人していない)ドーブルである。 『自己とーすい』に陥りやすい。結構ドジな一面も。本編の語り担当。 少年 名前なし。一人称は僕。絵描きの少年。上記のドーブルの描写によるとじいぱむ(ジーパン)のつなぎにこげ茶の短い髪。 けっこう可愛い顔をしているらしい。絵が上手く、絵を描いているときは雰囲気が変わる。 ゴマゾウ 多分♂。少年の手持ちかと思われる。 エイパム 怒りにまかせて木の幹を蹴ったドーブルが痛みでもだえ苦しむのを笑っていた野生のエイパム。 データ 2010年11月2日掲載 2010年11月5日修正 関連項目 森羅 リンク 秋色絵の具(短編ノベル集)
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虹色絵の具 概要 自分で作った家具を売れる 場所 商店街を真っすぐ行ったところの坂の上 必要アイテム 特になし 備考 学業成就祈願神社から戻ると見やすい コメント 坂が登れず取れません(´;ω;`) (2019-06-27 21 49 05) 同じく坂が登れません……! (2019-09-02 12 54 09) 登るのはムリなので、回り道してきて、坂の上からすべり降りるときにキャッチです (2019-09-02 15 10 19) ありがとうございます、取れました! (2019-09-03 12 52 35) コメント