約 9,962 件
https://w.atwiki.jp/sound_horizon/pages/21.html
Αρτεμισιαの読み方はアルテミシア 【考察】 【登場人物】 フィリス(声:深見梨加) ソフィア アルテミシア 【リンク】 【歌詞】 ソフィ先生、フィリスです。浜辺で少女が倒れていたので介抱し、連れて参りました お入りなさい 失礼します。さぁ、アルテミシアさん あ、はい… 【詩を詠む聖女 Σοφια】 嗚呼...哀しみは海の色 蒼く碧く 嗚呼...苦しみは波の音 強く弱く 少女の頬は薔薇色に 輝きて美しの されど若き蕾は 悲しみに濡れて 未だ開かず 閉ざした瞳は対の闇 暗く冥く 鎖ざした菫は終の夢 甘く苦く 何もない場処だけれど 水と光 愛は満ち足りてよ ようこそ此処は【詩人の島】{レスボス} 海原女神{サラサ}と太陽神{イリオス} 腕{かいな}白き美女神{カーナ}の聖域 貴方が見て来たものも 嗚呼...世の真実 不条理ばかり訪れる 嗚於...嫌な現実 されど世界は 其れだけではないのよ ねぇ...お嬢さん{ミーシャ} 宜しくて? 辛いし痛いし酷いし嫌だと 泣き喚いてみても 運命の白き糸を 人間は紡げない 怖れず揺るがず妬まず恨まず 誰よりも強かに 美しく{うるわしく}世に咲き誇る 女{はな}に成りなさい 紡がれる縦糸―― 聖女は少女の不思議な力を見抜き 彼女が生きる道と術を示した 【記憶の水底】 かつて (そうね) 烈しく (誰より) 愛した人がいたのよ (彼女にも) されど (今は) 遠くへ (彼岸へ) 行ってしまったわ…… 愛とは褥に仕える為の 奴隷ではないわ まして子を孕む為の 道具ではない 嗚呼...天空を大地を海原を人間を 己が運命を愛し 哀しみさえ糧に出来る 女{はな}に成りなさい
https://w.atwiki.jp/ani3sisya/pages/28.html
死者たちのたまり場PART3 レス番号801~1000 タイトル 登場人物 備考 海原、大いに悩む 海原光貴、月詠小萌 風紀委員、人事・戦力の改変予定? 玄霧皐月 カイジのひがみ 伊藤開司 唯が(自主規制)に興味を持ったようです キャスター、平沢唯 部長×美穂子 福路美穂子、竹井久 明日は劇場版00の公開日 刹那・F・セイエイ、千石撫子、黒桐幹也、真田幸村 黒桐の声優と幸村の声優は某運命的なガンダムの映画で共演していた 唯のお勉強? キャスター、平沢唯、琴吹紬、神原駿河アーニャ・アールストレイム、田井中律、中野梓 死者スレバイオハザード~序章~ 張五飛、ゼクス・マーキス バサカ、売るよ セイバー、衛宮士郎、バーサーカーイリヤスフィール・フォン・アインツベルン あずにゃんの気持ち キャスター、平沢唯、琴吹紬、神原駿河、アーニャ・アールストレイム田井中律、中野梓、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア 死者スレバイオハザード~侵攻~ アーチャー、御坂美琴、セイバー、上条当麻 死者スレバイオハザード~抗争~ 伊藤開司、龍門渕透華、月詠小萌、黒桐幹也、リリーナ・ドーリアントレーズ・クシュリナーダ、八九寺真宵、神原駿河、戦場ヶ原ひたぎ刹那・F・セイエイ、琴吹紬、田井中律、平沢唯、中野梓、加治木ゆみプリシラ、伊達政宗、真田幸村、片倉小十郎、船井譲次、玄霧皐月海原光貴、アーチャー、千石撫子、御坂美琴、セイバー、上条当麻張五飛、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、ゼクス・マーキスバーサーカー、ヴァン 小十郎の決意 竹井久、福路美穂子、片倉小十郎、池田華菜 死者スレバイオハザード~対話(前編)~ 加治木ゆみ、プリシラ、平沢唯、中野梓、田井中律マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、琴吹紬、キャスター、御坂美琴本多忠勝、竹井久、龍門渕透華、月詠小萌、伊達政宗、片倉小十郎真田幸村、ヴァン、バーサーカー、上条当麻、ゼクス・マーキス張五飛、玄霧皐月、カギ爪の男、レイ・ラングレン、黒桐幹也アーチャー、刹那・F・セイエイ、セイバー 9/24は福路美穂子の誕生日でした(小十郎が必死になっていたのはその為) 死者スレバイオハザード~対話(後編)~ 戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河、明智光秀、ヒイロ・ユイ龍門渕透華、竹井久、月詠小萌、リリーナ・ドーリアン刹那・F・セイエイ、トレーズ・クシュリナーダ、ゼクス・マーキス伊藤開司、福路美穂子、池田華菜、伊達政宗、片倉小十郎、ヴァンバーサーカー、田井中律、平沢唯、加治木ゆみ、プリシラ、キャスターカギ爪の男、ファサリナ、琴吹紬 俺たちが空気 レイ・ラングレン、ライダー、C.C.、ファサリナユーフェミア・リ・ブリタニア、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア明智光秀、田井中律、キャスター その凄まじき嫌悪感 張五飛、ゼクス・マーキス、衛宮士郎ユーフェミア・リ・ブリタニア、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア ラブコメ 御坂美琴、上条当麻、アーチャー、C.C.、セイバー 美穂子の誕生日への未練 片倉小十郎、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア池田華菜、ユーフェミア・リ・ブリタニアアーニャ・アールストレイム ユフィが風紀委員、特攻野郎への入団を… マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、ユーフェミア・リ・ブリタニア龍門渕透華、八九寺真宵 戦国BASARA映画化! 真田幸村、伊達政宗、平沢唯、田井中律、池田華菜竹井久、黒桐幹也、千石撫子明智光秀、本多忠勝 ここでの本当の仕事 竹井久、ユーフェミア・リ・ブリタニアマリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、アーニャ・アールストレイム 溜息 龍門渕透華、伊藤開司、玄霧皐月 GEASS;HEAD END投下待ちの時の話題 けいおん映画化! 田井中律、平沢唯、中野梓、琴吹紬、真田幸村、伊達政宗、片倉小十郎ヴァン、C.C.、御坂美琴、龍門渕透華、黒桐幹也、玄霧皐月、池田華菜福路美穂子、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、加治木ゆみ けいおん!の映画化が決定した時の話題 さらなる挑戦者登場! アリー・アル・サーシェス、荒耶宗蓮、黒服、ヒイロ・ユイ、リリーナ・ドーリアン、ファサリナ、平沢唯、プリシラ、レイ・ラングレン 咲組、約一名を除いて待機中 龍門渕透華、池田華菜、竹井久、福路美穂子 GEASS;HEAD ENDが仮投下された ルルーシュ、デュオが控え室入り C.C.、ルルーシュ・ランペルージ、アーチャー、衛宮士郎御坂美琴、マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、アーニャ・アールストレイム、デュオ・マックスウェルプリシラ、ヒイロ・ユイ、張五飛、トレーズ・クシュリナーダゼクス・マーキス、リリーナ・ドーリアン 匂いで 原村和、龍門渕透華、加治木ゆみ、竹井久、宮永咲、福路美穂子池田華菜、琴吹紬、アーニャ・アールストレイム 10/4は和の誕生日 ルルーシュの帰還とその他イロイロ ルルーシュ・ランペルージ、デュオ・マックスウェル、張五飛、ヒイロ・ユイ、ゼクス・マーキス、トレーズ・クシュリナーダユーフェミア・リ・ブリタニア、琴吹紬、八九寺真宵、平沢唯加治木ゆみ中野梓、プリシラ、田井中律、御坂美琴 GEASS;HEAD ENDが本投下され、デュオの活躍が増えていた みんな大好きエロ話 マリアンヌ・ヴィ・ブリタニア、C.C.、アーニャ・アールストレイム伊藤開司、龍門渕透華、海原光貴、ヴァン、プリシラ戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河、真田幸村、伊達政宗御坂美琴、刹那・F・セイエイ、池田華菜、竹井久、衛宮士郎アーチャー、セイバー、中野梓、田井中律、キャスター、原村和宮永咲、平沢唯、福路美穂子、加治木ゆみ、ライダー、バーサーカーユーフェミア・リ・ブリタニア、上条当麻、黒桐幹也、レイ・ラングレン 942は恐らく豆しばの事だと思われる 五飛、正義の暴走~第一章~ 張五飛、デュオ・マックスウェル 別たれたもの 竹井久、上条当麻、衛宮士郎、アーチャー、原村和、宮永咲リボンズ・アルマーク、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンディートハルト・リート 控え室の妹 御坂美琴、海原光貴、妹?、妹? 五飛、正義の暴走~断章~ 張五飛 もうすぐ移転! 平沢唯、琴吹紬、中野梓、田井中律、キャスター orzの読み方って? デュオ・マックスウェル、ヒイロ・ユイ まったり練習中 プリシラ、琴吹紬、加治木ゆみ、中野梓、田井中律、平沢唯 五飛、正義の暴走~第二章~ 張五飛、中野梓 とある書き手の超挽肉 福路美穂子、竹井久 971の罪とは仮投下スレへの誤爆 あの迷台詞マダー 千石撫子、デュオ・マックスウェルC.C.、ユーフェミア・リ・ブリタニア 田井中律、苦難の歴史~そして彼女は進化する~+おまけ 平沢唯、中野梓、加治木ゆみ、プリシラ、アーニャ・アールストレイム船井譲次、キャスター、田井中律 一人さびしく修理中 玄霧皐月、バーサーカー 次の企画は運動会! 龍門渕透華、リリーナ・ドーリアン、月詠小萌、福路美穂子リボンス・アルマーク、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 知らないうちに死んでいたとミサカは(ry R妹 リボンスの次なる野望? バーサーカー、リボンス・アルマークイリヤスフィール・フォン・アインツベルン ウブな人 海原光貴、竹井久 次はここ バーサーカー 次なるプラン? リボンス・アルマーク、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
https://w.atwiki.jp/animerowa-3rd/pages/646.html
第三回放送までの死亡者リスト 時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 凶器 日中 トレーズ・クシュリナーダ 明智光秀 176 苦痛 失血死 ナイフ 日中 伊藤開司 ユーフェミア・リ・ブリタニア 179 その日本人をぶち殺す 銃殺 H K MARK23 ソーコムピストル 午後 明智光秀 秋山澪 190 旋律の刃で伐り開く(前編)190 旋律の刃で伐り開く(後編) 刺殺 田井中律のドラムスティック 午後 神原駿河 織田信長 194 命短し恋せよ乙女(前編)194 命短し恋せよ乙女(後編) 斬殺 物干し竿 午後 アーチャー 織田信長 202 魔王信長(前編)202 魔王信長(後編) 焼死 火柱 夕方 ヴァン バーサーカー 208 六爪流(前編)208 六爪流(中編)208 六爪流(後編) 斬殺 武田信玄の軍配斧 夕方 海原光貴 ヒイロ・ユイ 211 建物語 圧死 GNツインバスターライフル 夕方 伊達政宗 バーサーカー 213 黒い聖母 衰弱死 なし 夕方 張五飛 バーサーカー 215 HERO SAGA 『角笛』215 HERO SAGA 『角笛Ⅱ』215 HERO SAGA 『大戦』215 HERO SAGA 『崩落』215 HERO SAGA 『終憶』 全身粉砕 なし 夕方 平沢唯 バーサーカー 215 HERO SAGA 『角笛』215 HERO SAGA 『角笛Ⅱ』215 HERO SAGA 『大戦』215 HERO SAGA 『崩落』215 HERO SAGA 『終憶』 射殺 莫耶 夕方 バーサーカー 両儀式 215 HERO SAGA 『角笛』215 HERO SAGA 『角笛Ⅱ』215 HERO SAGA 『大戦』215 HERO SAGA 『崩落』215 HERO SAGA 『終憶』 斬殺 中務正宗 以上十一人【残り二十七人】 ※参加者以外での死亡者 時間 名前 殺害者 死亡作品 死因 凶器 夕方 遠藤勇次 宮永咲 228 主催にさえなれば俺だってラスボスになりますよ猿渡さん! 失血死 リーチ東ドラ5、16300 以上一人 おまけ 名前 最期の言葉 トレーズ・クシュリナーダ 『済まない刹那。やはり私が勝者であろうと行動するのには無理があったようだ……最後に敗者たらんとする覚悟あっての……トレーズ・クシュリナーダ、なのだろうな……』 伊藤開司 「…ああ、確かに俺は日本人だけど、それが一体何の─」 明智光秀 「死ぬのは二度目ですが……ああ……ほんとうに、癖になってしまいそうだ……」 神原駿河 (阿良々木先輩、ごめんなさい。) アーチャー 「……どうだいじいさん、俺は最後まで、正義の味方で通せたよ……」 ヴァン 「俺はもう逝くからよ。お前もぶっ壊しちまえ。このクソッタレのゲームをよ」 海原光貴 「御坂さ――」 伊達政宗 ――負るんじゃねえぞ。 張五飛 「はあああああああああ!!!」 平沢唯 「―――だってわたしは、憂のお姉ちゃんだから」 バーサーカー 「――――――見事だ」 遠藤勇次 「……!」 殺害数 順位 該当者 人数 このキャラに殺された人 生存状況 スタンス 1位 バーサーカー 7人 刹那・F・セイエイ、本多忠勝、アーニャ・アールストレイム、ヴァン、伊達政宗、張五飛、平沢唯 死亡 無差別 2位 明智光秀 6人 プリシラ、キャスター、黒桐幹也、田井中律、琴吹紬、トレーズ・クシュリナーダ 死亡 無差別 3位 浅上藤乃 3人 加治木ゆみ、月詠小萌、真田幸村 生存 奉仕 織田信長 3人 リリーナ・ドーリアン、神原駿河、アーチャー 生存 無差別 5位 平沢憂 2人 池田華菜、安藤守 生存 奉仕 琴吹紬 2人 千石撫子、船井譲次 死亡 対主催→無差別 7位 カギ爪の男 1人 カギ爪の男 死亡 自殺 中野梓 1人 竹井久 死亡 無差別 レイ・ラングレン 1人 玄霧皐月 生存 無差別→対主催 ライダー 1人 片倉小十郎 生存 無差別 荒耶宗蓮 1人 中野梓 生存 特殊 トレーズ・クシュリナーダ 1人 兵藤和尊 死亡 特殊 アリー・アル・サーシェス 1人 御坂美琴 生存 無差別 利根川幸雄 1人 八九寺真宵 死亡 脱出 伊藤開司 1人 利根川幸雄 死亡 対主催 東横桃子 1人 セイバー 生存 奉仕 ユーフェミア・リ・ブリタニア 1人 伊藤開司 生存 特殊 秋山澪 1人 明智光秀 生存 対主催→特殊 ヒイロ・ユイ 1人 海原光貴 生存 対主催 両儀式 1人 バーサーカー 生存 対主催
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/1005.html
10 「ここね」 結標淡希は『管理部長室』を出ると最上階にある大会議室にいた。 この研究所は十七階建ての建物で『管理部長室』は十二階にあった。普通に行けばセキュリティや機械兵器の相手をしなければならなかったのだが、結標の『座標移動』で一秒とかからず辿り着いていた。 「やはり『座標移動』は便利ですね。私一人だったらここまでスムーズにはいきませんよ」 海原光貴は壁に沿って歩いていた。それは結標から壁に何か仕掛けがあるはずよ、と言われたからなのだが…。 「あなたの思ってる程便利ではないのよ?いくら私がトラウマを克服したとはいっても十一次元上の演算は複雑なのに違いないし、私の能力の特性上、演算負荷そのものが大きいんだから」 結標は机に悠々と腰掛けている。私がここまで運んだのだから後はよろしくね?と言わんばかりの態度だ。 「(…よくよく考えると僕は手伝っている立場だったと思ったのですがね)」 海原はどこか釈然としないものを感じていたのだが、それを口に出したりはしなかった。どこぞの黒髪ツンツン頭の少年と違いレディの扱いの基本を理解している海原はここは文句を言わずに黙々と仕事をこなす所、と割り切っていた。 すると海原は壁に這わせていた指先から一ミリ程の小さな突起物のような異常を感じ取った。 この部屋は一面白一色の壁に囲まれている。その表面は本来なら突起物はもちろん、コンクリート壁にありがちな凹凸すら確認できない。 それどころか、電子顕微鏡で観察してもわずかな凹凸も確認する事はできないだろう。それほどの精度で構築されている壁だからこそ、海原はこの微々たる突起物にすぐに違和感を感じ取った。 「どうやらヒットしたみたいですよ」 海原が報告すると結標は机から立ち上がり海原が違和感を感じた壁まで歩いてきた。 「情報通りだけど、見た所何の変哲もない壁ね。まさかそこを押したら隠し部屋がある…なんていうありがちな展開じゃないでしょうね?」 「まさか。ここは紛れもなくただの壁ですよ。ほら、その証拠に――」 海原は壁をコツコツと叩いた。その音はこの奥が空洞ではないと証明するような音だった。 「だったらその突起物は何なの?」 「さぁ。いずれにしてもここに『残骸』があるとは思えませんけどね」 「それは当然ですよ」 「!!」 「っ!!」 結標と海原は背後から突然かかった声に全神経を向ける。 そこにいたのは白いニットのワンピースを着た少女、髪は茶色で全体的に少し内側にカールしている。右手には五センチ四方の白い箱のような物を持っている。 「それにしても超派手にドンパチやってくれましたね。まぁお陰様で私の『回収』の手間が色々省けたので超感謝してますけど」 「そう?感謝する必要なんてないわよ。むしろ感謝すべきは私達の方。だって貴女が例のモノをわざわざ渡しに現れてくれたんですもの」 結標は含みのある笑みを浮かべるが、絹旗の方も不敵な笑みを浮かべている。 「別に渡しに来たわけではないですよ。そこにある『キー』がないと開かないのでここに来ただけです」 『キー』とはあの突起物の事を言っているのだろう、と海原は瞬時に結論づける。 一方、結標はその言葉を聞いてわずかに眉をひそめる。 「あら、それは残念。じゃあ力ずくにでも奪わないといけないという事かしら?」 「それは超愚問ですね。あなたの『座標移動』ならそんな回りくどい事しなくても強奪できると思いますけど?『グループ』の結標淡希さん」 「貴女…!知ってたのね」 「そりゃあ知ってるに決まってますよ。『レベル5』に限りなく近く、その上裏社会に入り込んだとなればね。こっちの世界では超有名だと思いますけど」 「それは光栄ね。で、その箱を渡してくれるの?くれないの?私としてはできれば穏便に済ませたいのだけれど…」 「安心してください。ここであなた達とやりあうつもりはありません。もっとも、やりあったところで私が勝つ事なんて超有り得ないですけど」 勝てない、と自分でわかっていてもなお絹旗の表情には余裕のようなものが感じられる。 すると絹旗は右手で持っていた白い箱をおもむろに顔の近くまで上げると、 「ちょっと私と手を組みません?」 絹旗はあっけらかんと、そんな提案をしてきた。 11 第七学区に二つの影がある。 一つは学園都市第二位の能力者『未元物質』垣根帝督。 一つはその垣根の命を狙う少年・特久池栄光。 二つの影が交差してから何秒経っただろうか。 やがて一つの影がぐらり、と揺れる。 「テ…メエ…!何をしやがった?」 揺れたのは学園都市第二位の方だった。垣根の左脇腹には鈍い光を放つ矢が刺さっている。 垣根が矢を引き抜くと、傷口からの出血が一気に増えた。シャツに赤の侵食が広がっていく。 その様を忌々しく見ると垣根は矢を投げ捨て特久池に向き直る。 特久池も同じく垣根と正対する。垣根に確かなダメージを与えた精神的影響だろうか。さっきと比べると地に足がついている印象を受ける。 「何をした…ですか。やり返した、としか言えないですけどね?」 特久池は笑いながら返したが、垣根にとっては挑発のようにも捉えられた。 垣根は沸騰しかけた頭で冷静に思考を巡らせる。 「(何らかの方法で俺のAIM拡散力場に干渉して暴発させたのか?いや、俺はあの時能力を完全に切ってたはずだ。あそこまでの暴発が起こるはずがねえ。だったら――)」 「『能力同調(スキルチューニング)』」 垣根の思考を裂くように特久池が一言だけ告げた。 「あなたのような能力者のAIM拡散力場に干渉、解析、同調する事によって他人の能力を一時的に複製できる能力ですよ」 得意気に彼は続ける。 「あなたは私の事を『空間移動能力者』と言いましたけど、それは間違いです。あれも天然の『空間移動能力者』のAIM拡散力場から拝借したものですよ」 そもそも、と付け加えて、 「ただの『空間移動能力者』が、あなた程の大物に喧嘩を売ると思いますか?」 言いながら、ドバッ!と、無数の光の矢を生み出し垣根に向かって射出した。 「チッ!」 垣根は右に飛びこれを避けるが、飛んだ瞬間にズキッ!という鋭い痛みを感じた。 追撃はすぐにやってきた。 痛みでほんの一瞬動きが鈍った垣根との間合いを一気に詰めると、続けざまに光弾を地面に叩き付けた。 アスファルトは光弾で粉々に砕かれ、凄まじいスピードで破片が飛び散っていく。その一部は当然の如く垣根に襲い掛かる。 垣根は瞬時に未元物質の膜でこれをガード。特久池の放った光の矢もろとも叩き落していく。 「(これは…)」 「考え事をしている場合ですか?」 特久地は防戦一方になっていた垣根との間合いをダッシュでゼロにしていた。 懐に入った直後、特久池の右手が強烈な光を放つ。光を携えた右拳を垣根の左脇腹に捻じ込む。が、これも左肘でガードする。 バシィィ!!という皮膚で皮膚をぶつような音が炸裂する。 「(やはり…な)」 特久池はガードされてもおかまいなしに、右のダブルを打ち込もうとしたが、 ガシィ!と垣根にその拳を受け止められてしまった。 「見えたぜ。テメエの能力がよ」 垣根は歪な笑みを浮かべる。特久池はギクリ、と表情を強張らせる。 「複製とは良く言ったもんだ。確かに俺の『未元物質』をよく再現できている。だがそれだけだ」 拳を受け止めた左手に力を込める。ギリギリという音と共に特久池の表情が僅かに歪む。 「上っ面は確かに『未元物質』ではあるが、中身はとんだパチもんだ。赤点なんてレベルじゃねぇ。そもそもこれが『本物』だとすればこんな簡単にガードできるはずがねえ。そんなにヤワな能力じゃねぇからな」 空いた右拳で特久池の鳩尾をしゃくり上げる。 「ごはぁっ!!?」 鳩尾を打たれた衝撃を利用して何とか垣根と距離を取るが、それも大した意味を成さないのは承知の上だった。それでも特久地は後ろに下がらざるを得なかった。 「AIM拡散力場からは複製できたようだが、『自分だけの現実』は複製できなかったようだな。そりゃそうだよな。そんな簡単に複製されちゃ俺の立場がないわ」 垣根は追わない。既に底が見えた獲物は慌てて狩る必要はない。ゆっくり嬲り殺そうが、一撃で粉々に砕こうが、全て自分の自由だと言わんばかりの余裕だった。 「それにテメエは同時に複数の能力を使用する事はできないようだな。まぁそんな超高精度な演算なんざできるわけがねえし、仮にできたらテメエは世界初の『多重能力者』だ」 言いながら垣根はレーザー光線のような光の線を放つ。その光の線は二つに分裂すると特久池の両肩を貫き、そのまま壁に縫い付けるような形になった。 「がっ――!!」 特久池は苦痛に顔を歪める。 確かに特久池は垣根の能力を複製してからは一度も『空間移動』を使っていない。いや、使えないのだ。もう一度使おうとするのなら別の『空間移動能力者』のAIM拡散力場から複製し直さなければならない。 もちろん特久池はそんな事は不可能だという事を理解していた。だからこそ特久池は短期決戦でしか勝ち目がない事を覚悟の上で特攻を仕掛けた。 だが、ここまで短時間で能力の真意と弱点を看破されるとは思っていなかった。薄れゆく意識の中で絶対的な壁を感じ自分の無力さを痛感する。 「最後に二、三聞いておきたい事がある」 垣根はそんな特久池を見下ろす。その目はゴミを見るような、何の感情も無いような目だった。 「…」 「テメエのその特異すぎる能力から察するに『原石』なんだろうが、なんで『原石』であるテメエが学園都市にいる?」 「さぁ…何ででしょうね?」 「……。バックについているのは誰だ?なぜわざわざ一人で俺と戦う事を選んだ?」 「そんな事を…あなたに教える義理は……ありませんね…」 「そうか、わかった。じゃあ最後の質問だ。苦しんで死ぬか、一瞬で死ぬか、好きな方を選べ」 「私を…殺しますか………。別に構いませんが……、後で必ず後悔しますよ…」 「ほざけ」 その言葉を最後に決着はついた。 行間 二 自分が強いという自信がある。 自分が特別だという自負がある。 自分が護るべき立場にある者だという自覚がある。 それは自分が幼い頃から夢見ていたヒーローの姿であり、『それ』が自分に中にあったと気付いた時は言葉では言い表せない程の喜びを感じた。 しかし『それ』は世界の法則を完全に崩壊させる程の『破壊の力』でしかなかった。 その日から少年はヒーローではなくなった。 その日から少年は世界の敵となった。 しかし敵などいなかった。 自分が何かを思う前に、敵は既に消えていた。 少年は『それ』が何なのかわからなくなっていた。 人を護りたいと思っていた自分が、なぜ人を傷つけているのか。 少年は絶望した。 何故こんなものが自分の中に宿っているのか。 誰か自分を殺してくれ。 しかし、そんな願いは誰も聞き入れてはくれなかった。 誰も自分を殺せない。 自分は誰でも殺せる。 そんなあまりにも理不尽な地獄にも似た世界を少年はたった一人で生きてきた。 「――――っ!」 小高い丘の上に立つ一本の木の下。その地方にしては珍しく雪のない草原に一人の男がいた。 「夢……か。いつの間に眠っていたのか…」 体を起こし、覚醒を促す為に右手を頭に添えながら頭を軽く振る。 (随分と懐かしい夢だったな……もう忘れたと思ったが――) 「珍しいものが見れたのである」 後ろからいきなり声がかかった。 しかし、男は振り返らずに応えた。 「後方…いや、今はウィリアムと呼ぶべきか?」 ザッ、という重く草を踏み締める音と共に屈強な男は、木の下に佇む男のもとに近づいた。 「こんな所で何をしている?」 「その言葉、そのままそっくりお前に返すよ。『右方』はもう退けたんだろ?もうロシアには用はないはずだが?」 「退けはしたが、首を取ったわけではない。奴は必ず次の一手を打ってくるはずである。それは――」 「俺。というわけだ」 ウィリアムの言葉を待たずに男は答える。 「奴は禁書目録を狙っていた。しかしそれは失敗した。ならば禁書目録に限りなく近い知識量、それも実用可能としている貴様のもとに現れると考えるのは当然の推測」 「それでわざわざ護衛に来てくれた…という事か」 男は言い終わると自嘲気味に笑う。 「有難い話だが余計なお世話だよ。『右方』が完全でない以上、俺の敵ではないさ。それに俺が『右方』の首を取ってはお前が納得しないだろう?」 「……。誰が首を取るかなど問題ではない。結果として奴を止める事ができればそれでいい」 「それがお前の本心かどうかは別としても、『右方』を正面から止められる奴なんて俺以外じゃお前くらいしかいないだろう?見たところ力も戻ってるみたいだしな」 男は立ち上がって伸びをすると天を仰ぎながら告げる。 「それに、今の俺にとって『右方』などどうでもいい。俺にはもっと大事な、やらなければならない事がある」 「……学園都市か」 ウィリアムは少し眉間に力を入れる。 「余計なお世話のついでに、一つ忠告しておくのである。学園都市を甘く見ない方がいい。何しろあそこは奴の居城だからな。それ以外にも――」 「その忠告、有難く受け取っておくよ」 男はウィリアムの言葉を遮り、そう告げると闇の中へと消えていった。
https://w.atwiki.jp/gods/pages/39503.html
オオツチウナバラノモロモロノカミタチ(大地海原諸神) イザナギ(伊邪那岐神)が禊の時に生んだ神々の総称。
https://w.atwiki.jp/yurina0106/pages/1105.html
タグ 歌手名く 歌 曲名 作品名 ジャンル カラオケ 神代岬・青山ゆかり・海原エレナ・三咲里奈 愛で斬るなら痛くな~い! 真剣で私に恋しなさい!! 明るい
https://w.atwiki.jp/ggeneration_spirits/pages/32.html
STAGE 1 大蛇はルウムに消えた STAGE 2 遠吠えは落日に染まった STAGE 3 軌道上に幻影は疾る STAGE 4 ジャブロー上空に海原を見た STAGE 5 雷鳴に魂は還る
https://w.atwiki.jp/peetime/pages/176.html
ボトルシップのボトルの中におしっこを入れるとおしっこの海に船が浮かび、 尿海原に夢を馳せることが出来る・・・それがボトルシッコである。
https://w.atwiki.jp/index-ss/pages/965.html
3 土御門元春は黙考していた。 最近、義妹の舞夏の様子がおかしい。 思えば先月のいつだったか、隣の上条宅に突っ込んで行ってからおかしくなっている。 いや、厳密に言えば突っ込んで行った時点でおかしかったが。 とにかく、以前のように「兄貴ー」と笑いながらとてとて寄ってくる事がなくなってしまった。 なんだこれは。反抗期なのか。自分は舞夏に反抗されるような事をしたのか。 否。そんなはずはない。 毎日記入している門外不出の『舞夏育成ノート』にはそのような記述は一切ない。 万一あったとしても自分がそのような愚行を犯しておいて、忘れるはずがない。 ではなぜ…? 「にゃー…」 べちゃり、と音がしそうなくらいの脱力ぶりでテーブルに突っ伏すシスコン軍曹。 そのテーブルには舞夏が早起きして作ったのであろう、味噌汁が入った鍋が置いてある。 その鍋を見つめながらシスコン軍曹は再び思考の渦に身を投じる。 事の発端は天草式の少女が上条の部屋を訪れた日だ。 舞夏と楽しくホワイトシチューをつつくはずだったのに、当の舞夏が突然血相を変えてベランダの壁をぶち抜き上条宅へと突入していった。 ほどなくして戻ってきたと思えば味噌汁がどうのこうので舞夏クッキングタイムに入ってしまった。 こうなると兄でも手がつけられない。 話だけでも、と一度だけ邪魔をした時があったが、その時は凄まじいボディブローを食らい一撃KOされている。 それからというものの、舞夏の味噌汁奮闘記に付き合わされ続けている。というか味噌汁しか出てこない。 愛する義妹の手料理と言えど、一ヶ月以上も毎日味噌汁しか出てこないとなると流石のシスコン軍曹も飽きてくる。 (にゃー…。味は文句なしなんだが、以前のような愛がないにゃー。これでは俺の腹は満たせないんだぜい) しかし、こんな事を意見すれば待っているのは悶絶ボディブローだ。味噌汁をぶちまけたくなかったら黙って食べるしかない。 「食べ物に不自由するのは結構つらいぜい。カミやんも毎日こんな生活なのかにゃー」 思わずそんな独り言を放った直後、土御門はあるとんでもない可能性に気付いてしまう。 舞夏がおかしくなったのは上条当麻の部屋に行ってからだ。 (まさか…) そしてその上条当麻は関わった女性に対して高確率かつ平等にフラグを立てる旗男だ。 (そんな事が…) その上条当麻は日々食糧難に苦しんでいる。 (あるはずが…) そして舞夏は上条宅から帰還後に究極の味噌汁開発に明け暮れている。 これらの事実から推測される事は…。 「ふざけるなああああああああ!!!!!!!おのれ!!!上条当麻ああああああああ!!!!!!!!!」 ガタッ!!と凄まじい勢いでシスコン軍曹は立ち上がり野太い声で叫ぶ。 「外国人巫女様お嬢様妹巨乳でこ女子高生豊乳シスター爆乳エロスお姉さん堕天使エロメイド隠れ巨乳と散々フラグを立てておいてまだ足りぬか!!!!」 いつもの軽い口調は完全に吹っ飛んでいる。この男、マジである。 「今までは大目に見てきたが舞夏だけは許せん!!もう見過ごす事はできんっっ!!!!!!!」 そう宣言すると土御門はベランダではなく部屋の壁をぶち抜いて上条宅へと侵攻していくのであった。 4 一端覧祭を控えいつも以上の喧騒が広がる学園都市の中でこの空間は静かだ。 ちょっとアルコールの匂いが鼻につくが、それでもどこか心地良さを感じる事ができる。 辺りは一面真っ白で清潔感そのものだった。 すれ違う人も落ち着いていて平穏な時間を過ごしているように見える。 海原光貴はそんな廊下を歩いていた。 つい今しがたショチトルという少女の見舞いを終えたところだった。 あれから毎日の日課になっているが、未だに口を利いてもらえない。 それでも最初の頃は転院した事も教えてもらえず、病室にすら入れてくれなかったのだから見舞いができているだけでも彼女との距離は確実に縮まっている。 「ようやく、向き合えてきたのでしょうかね」 海原は思わず頬を緩めてしまう。 自分は『組織』を抜け学園都市の暗部へと潜りこんだ。多くの命を奪い、自らの目的の為とあれば大切な人を傷つける事すら考えた程だ。 そんな闇に染まった自分にこんな穏やかな感情がまだ残っていたとは。 まだ少し痛む頭で海原はぼんやりとそんな事を考えていた。 「おや?」 病院を出て携帯電話の電源を入れるとディスプレイに見慣れた番号が表示される。 その番号をプッシュしようとした瞬間、 ヒュン!と空気を切り裂くような音と共に一人の少女が現れた。 「結標さん、トラウマは完全に克服されたのですか?」 「茶化さないで。これでも精神集中して慎重に演算してようやくできたんだから」 そう返答した結標の背中には低周波振動治療器はなかった。常に携帯してあった懐中電灯もない。 これはあの日、結標が『仲間』に誓った覚悟の証。 自身のトラウマがどうこうという問題ではない。自分の力で『仲間』を助ける。ただその一点。その一点が結標淡希を突き動かしている。 「それにしても、よくここにいるとわかりましたね」 「あなたの行動パターンくらいわかってるわよ」 結標はぶっきらぼうに答える。 「それはそれは」 海原は少し笑みを浮かべて、 「ところで用件は何でしょう?もしかして一端覧祭のデートのお誘いですか?」 「まだ平和ボケしてるんだったら、そのニヤけた顔にコルク抜きでもぶち込んであげようかしら?」 結標は不適な笑みを浮かべながら海原へ冷たい視線を送る。 懐中電灯を持たない今、結標の攻撃は予備動作なしで繰り出される事になる。その事を瞬時に理解した海原は降参とばかりに両手を上げる。 「仕事…ってほどじゃないんだけど、ちょっと協力して欲しい事があるのよ」 海原は表情を少し引き締め答える。 「先日の『残骸』の件ですか?」 結標は頷くと付いてこい、と言わんばかりに歩き出す。 「あなたは察しが良くて助かるわ。世界中に散らばっていた『残骸』が急に回収されたのは知っているわよね。それでちょっとばかり引っかかる事があるのよ」 「引っかかる事…ですか?」 海原は正面からテントの骨組みを持った男子高校生を避けながら結標に先を促す。 「私は以前、地上に落ちた『残骸』を回収してるけど、その時は一方通行に破壊されてるの。でもここにきて学園都市が急に『残骸』を回収し始めてるの」 「『残骸』は『外』の連中が血眼になって回収に飛んでいるはずですが…そもそも、それが『残骸』だと言う確証は?」 「ないわ。ただ、この件で人員不足の『アイテム』がわざわざ『外』まで出向いてる事を考えるとあながち嘘でもなさそうじゃない?」 「さっき世界中と仰りましたが、それが本当だとしたらそれなりの数の『残骸』が既に地上にあるという事になりますが…」 「いくつか地上に落下していたんでしょう。『外』の連中に回収されても問題ないとは思うのだけれど…データを失うのが嫌なのかしらね」 「しかし何で今なんでしょうね?貴女が『残骸』を回収したのは九月半ば。二ヶ月も経った今頃になって回収し始めるというのは…」 「それが引っかかってるのよ。『外』は今戦争直前で混乱しつつある。レベル5を二人も失った今の学園都市に寄り道をしている余裕があるとは思えないわ」 「しかし、それが寄り道ではなく近道だとしたら」 海原が質問するように返す。 結標は足を止め、天を仰ぎ、答える。 「もしかしたら私達にとっても近道になるかもしれないわね」 5 垣根帝督はとある高校の校門前に立っていた。 ミディアムヘアの金髪を靡かせ、校門前で佇む彼の姿は他校から殴り込みを仕掛けに行く不良のようにも見える。 当然、とある高校の生徒からの視線が集まるが、垣根はそんな事は気にしない。彼の目的は一つしかないからだ。 そんな彼に横合いから話しかけてくる人物が一人。 「こんな所で立って何をしているのですかー?」 垣根は声のした方向に視線を移すが何もない。 いや、いた。 自分の肘あたりに、訝しげな視線を向ける一人の幼女が。 「見ての通りここは高校ですよー?服装を見る限りあなたはここの生徒には見えませんが…?」 幼女にしては話し方が妙に大人びている。だが問題はそこではない。なぜ高校の敷地内に堂々と小学生と思しき幼女がいるのか。 しかしそこは紳士な垣根。警戒されないように優しい口調で言葉を返す。 「俺はここの生徒に用事があるんだよ。もし迷子ならここの職員を訪ねるといいよ」 「私は迷子なんかじゃありませんよー?と言うかここの先生です」 この小学生、中々面白い事を言うじゃねえか、と垣根は頭の中で感心する。しかし、こんな子供に構っていられるほど暇ではない。 「とりあえず職員室にでも行こうか」 垣根は幼女と共に学校敷地内に入ろうとするが幼女は断固阻止する。 「殴り込みはいけないのです!何か理由があるのなら先生が聞くのです!」 幼女は垣根の左足をガッチリとホールドしている。 まだ続けるのかこのガキ、と紳士な垣根が眉間に皺を寄せかけると、 「月詠先生。何をなさっているんです?」 今度は落ち着いた、大人の女性の声が聞こえた。声の主は教師を絵に描いたような黒縁眼鏡に整った髪、これと言って特徴のない顔といい教師の鑑みたいな女だった。 垣根はこの女がこの高校の教師であると確信すると、 「ここの高校の雲川芹亜という方に会いに来たんですが」 いきなり尋ねられた女教師は不審に思いながらも、雲川という生徒について考える。が、そんな生徒がいたという記憶はない。生憎だけど知らないわね、と答えようとした時、 「雲川ちゃんですか?だったらこの時間だと食堂にいるんじゃないですかー?」 また幼女が口を挟んできた。うんざりしながら幼女に視線を戻すと幼女は続ける。 「彼女はいつも食堂の椅子を繋げて寝ているのです。今ちょうど昼休みも終わったところですし、早く行かないと雲川ちゃん寝ちゃいますよ」 なんでそんな事まで知っているんだ、このガキ。という疑問を飲み込み垣根は少し考える。 様子を見るとあの女教師は雲川自体を知らないだろう。このガキの言ってる事も信用できないが、ここまで具体的に言い切るのなら知っている可能性もある。 もし違かったのなら職員室で尋ねればいいだけだ。何よりさっさとこの面倒臭い状況から抜け出したかった。 そう判断すると「ありがとう、お嬢さん」と幼女に微笑みかけ校舎に向かって歩いていく。 そんな少年の後ろ姿を呆然と眺める特徴のない女教師――親船素甘は隣にいる幼女教師――月詠小萌に視線を向け、 「あんなどこの馬の骨ともわからない少年を校舎に入れてしまってもいいんですか?それに今は黄泉川先生は休み、災誤先生は未だに療養中なのに…。何かあったら対処できませんよ?」 しかし幼女教師は平らな胸を力いっぱい張ってきっぱりと返答する。 「大丈夫なのです。あの子はそんなに悪い子には見えません」 一体何を根拠に?と親船はさっぱり理解ができずに首を傾げるが、きちんとした理由があった。 初対面なのに「え?こいつ教師なの?」と聞かれなかったという立派な理由が。
https://w.atwiki.jp/akatonbo/pages/1762.html
解放軍 作詞/47スレ668 沖合い彼方 海堡 傷ついた友 介抱 いずれここも 潰崩 終戦への 解法 模索しつつ 心 開放 友はいずれ 快方? 待ち望む君の 回報 遅すぎた 快報 美しき海原に 懐抱 友はすでに 海寶 裸が制服 解放軍