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銀の鎌の一振り毎にジャガー人間達が四散する様を、極はただ見つめていた。 (これが・・・『死神』) 父の実家に代々伝えられた都市伝説。 朧気な記憶の中に残る「あの男」の話では、七代だか十代前の先祖リリス・マリアツェルが、「彼」と交わした血の誓約。 それ以来、マリアツェル家に生を受けた少女には、ふたつの道しか存在しなかった。 ひとつは、「死神」の契約者・・・否、傀儡として心の力が尽きるまで死を振りまきやがて飲まれて一体化するか。 「死神」との契約を拒み或いは契約を破棄し、その瞬間に命を奪われるか。 ノイ・リリス・マリアツェルという少女が何れの運命を辿るのか、知る者は未だ誰も居ない。 (どのような心地よなぁ?我が契約者の末裔よ) (愉しかろう?我に命ずる毎にそなたの敵が消えてゆく) (我が力を振るえば振るう程、敵を滅すれば滅するほど) (我が力は高まり、そなたは死の女神に近付くのだ) ―聞いてはいけない ジャガー人間。 都市伝説に存在を与えられた、かりそめの生命。 きらきら。きらきら。 さながら舞い散る花のように、彼らは光の粒となり、何処へか消えてゆく。 彼らは敵だ。 町の人を、罪のない人を殺し傷つけ、自分やイタルも害そうとした。 その彼らはもう、みんな光と消えてしまう。 (命ありしものを刈るのが我が務め) 髑髏の面が、ゆっくりと極に向き直る。 (其処には老いも若きも、男も女も、善きも悪しきも無い) ―だめっ! 次の瞬間、極の瞳に映ったのは、銀の鎌を振り下ろさんとする死神の手元を、必死で押さえるノイの背中だった。 (我が意に逆らうか・・・我がリリスの末裔) 「あたしは、死の女神なんかにはならないから」 「だからイタルを、なにも悪くない人を殺したりなんか、しない・・・もう絶対」 真一文字に口を結んで歯を食いしばり、きっと彼女の都市伝説を見上げる瞳には、一片すらも折れる気配はない。 「もしこのまま、イタルを・・・殺すって言うなら」 これが所謂「火事場の馬鹿力」か。精一杯の腕力を振るい、鎌の刃先を自らの胸元に引き寄せる。 「その前にあたしを殺せ!契約したまま死んで、あんたも消してやるー!!」 (死を司る我を、死を以って脅すと言うか・・・!) 少年の眼前で、少女と髑髏が睨み合う。 やがて周囲の空気に生の気配が戻り、髑髏の姿が掻き消える。 (勝手にするがよい・・・!) 捨て台詞ともとれる一言を残し「死神」が姿を消すと、ぺたりと座り込んだ少女の背中に向かって、極がぽつりと言った。 「もしあのまま、死神がお前も殺そうとしたら、どうするつもりだったんだ」 「うん。あのね・・・考えてなかった」 何も考えずに、自分の命を取引材料にしただと!? 極は仰向けにずっこけそうになった。思わず失笑を洩らしてしまう。 (あ・・・) イタルが笑ってる。ちょっと嬉しくなったノイが (あたしやったよ!) と、ピースサインを見せて極を振り返った、その瞬間。 光線の束が、ノイの肩口を音もなく貫いた。
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――――繋いだ魂は表裏一体。 意思を持つ鎌と杖、その化身のコンビ 鎌は主に刃に炎を纏わせた物理攻撃、杖は水の加護を受けた術メイン 戦闘ロール中はどちらか一方が武器、もう一方は人の姿で武器を扱わなければならない 武器と人の切り替えは戦闘ロールでは二回まで。戦闘以外なら特に決まりはなし 二つの武器は悪と善の性質を持ち、常に表裏一体。どちらかの消滅はどちらかの死を招く 武器の本体は武器に取り付けられた巨大な宝石。全壊以外の傷は酷い裂傷でも、一方が触れれば修復されるが そのロールでは再び武器となって戦うことは出来ない。完全に破壊された場合は修復不可、死亡する 人間体でも宝石はアクセサリーとして身に付ける必要がある スペック 鎌を使った戦闘術に長ける 人物紹介 「…私をひとりにしないって、約束してよ」 名前 バド=タナトス 性別 分からない、かも 年齢 50年とちょっとかな? 身長 160cmだよ 体重 (燃やされている…) 趣味 最近は編み物とかが好きかな…あ、あと運動も好きかも 好き アナとおいしいお肉料理、それから自分の意見が言える人 嫌い お父様 大切 アナ 容姿、性格 見た目は十代半ば。切り揃えた黒髪を二つ結び。フードのついた赤色のケープ ブラウスに薄紫の裾がカボパンっぽいミニオーバーオール。タイツにとんがりブーツを履いている 瞳の色は赤。色白。因みに3サイズはアナと一緒。本体である宝石は髪飾り 一人称『私、バド』、二人称は『~さん、あなた』等 気弱で大人しい性格。人見知りが激しい照れ屋さん いつもアナに泣かされてばかりだが、割と芯は強い方 武器 『タナトス』 身の丈程ある巨大な鎌。刀身は血を吸い込んだように黒く、峰部分は朱色。 炎を宝石部分から噴出させ、それを纏わせつつ闘うのがメジャー。 わざわざ炎を纏わせなくとも、武器としては強力。 使用者は『アナ=ヒュプノス』 「―――おどれの首ィ、貰いにきたでぇ」 名前 アナ=ヒュプノス 性別 知らんわボケ 年齢 覚えとる訳ないわ 身長 バカバドと同じ、百六十センチじゃ 体重 これも同じく…いや。後で泣き喚かれても面倒やな、秘密にしとこ 趣味 バド弄り。これに尽きる。 好き 魚料理と…大人しい奴?強いて言うならバカな奴も 嫌い 父親 大切 ●●(黒く塗り潰されている…) 容姿、性格 見た目は十代半ば。白髪のウルフカット。フードのついた水色のケープ、フードは常時被ってる 着崩したシャツに、少しボロいスーツのズボン。靴は黒い軍靴 瞳の色は青。肌が褐色という事を覗けば、姿はバドと瓜二つ。本体である宝石は首飾り 一人称『オレ』、二人称『おどれ(オマエ)、呼び捨て』等 強気で血気盛ん。誰に対しても慇懃無礼なヤクザ口調 弱気なバドをイビり倒すが、割と心配している面もあったりする 武器『ヒュプノス』 蒼い石が嵌め込まれた、身の丈程の錫杖。白銀ような輝きを持つ 宝石から涌き出る水を自由自在に操り、中距離~遠距離で闘うのがメイン 杖自体は打撃武器としては不釣り合いだが、一応使えるっちゃ使える 使用者は『バド=タナトス』 経歴 何処かの国のとある研究期間で製造された人口知能を搭載した武具。特殊な鉱石で作られている 人口知能の思考ルーティンは、完全に機械から作られたものだが、そのモデルは事故死した研究チームリーダーの子供という噂も 死神とその弟の名を冠して付けられた二つの武器だったが、後の実践実験からどんな能力者とも適応することが出来ないという 致命的な問題点が発見され、そのまま廃棄処分の道を辿ることとなる …が、廃棄処分される前の晩、突如二つの武具は突如姿を消す 敵対している国の者に盗まれたという見解も出たが、人間の手に余る性能と性質に悪用の線は低いとされ、 その事件に関しては無かったことにされており、二つの武器が何処へ行ったのかは依然謎のままである +性能 二つの武器はタナトスが悪、ヒュプノスが善と二つの性質を持っており 悪は『闘争心や残虐性』、善は『慈しみや人道的な行動』を持ち主に促進させる効果をもたらした しかしその効果は予想以上に強力であり、武器を手にした能力者は武器に精神を操られ本来の人格を破壊されるという結果となってしまった 廃棄処分決定を下されたのは、主にこれが原因である(他の理由は大量生産しにくかった等から) バドとアナがお互いを扱えるのは、やはり精神が未発達である人ならざるものだから バドが争いが苦手だったりアナが喧嘩腰だったりする辺り、ある程度はお互いの性質が効いているのかもしれない 製造日はバドが52年前の10月18日。アナはその二年後の8月19日。当人達は正確に覚えていない 余談になるがバドとアナの性別は同じである 記録 アナが殺した人を隠しているところを背の高いお兄さんに見られてしまいました。なんとか逃げられたけど怖かった…怪我、大丈夫だったかな。 -- バド (2016-01-02 20 38 53) 名前 コメント
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「着いたよ、あずにゃん!」 「はい!・・・休日だから、やっぱり人が沢山いますね」 私達が遊園地に到着した頃には、既に多くの人たちが楽しんでいた。 手を繋ぎながら、仲睦まじく歩いているカップル。 デジカメを片手に、楽しそうに話をしている女の子達。 風船を片手に、お父さんやお母さんに美味しそうなクレープをねだっている男の子。 それぞれの表情は違うけれど、皆が今を楽しく過ごしているという事が伝わってくる。 私達は、と言うと・・・。 「凄いね、あずにゃん!面白そうな物が沢山あるよ!!」 「そうですね・・・って、とりあえず落ち着いてください、唯先輩!」 何となく・・・はしゃいでいる子どもと、その子を落ち着かせる親という関係みたいになっていた。 どうしてこうなった・・・。予想では、もっと唯先輩が私をリードしてくれるような関係になるかなって思っていたのに・・・。 だけど・・・唯先輩はいつもと変わらない唯先輩だった。 無邪気に笑っている唯先輩を見ると、それだけで私も楽しくなってくるから・・・まぁ良いのかな。 「あの絶叫マシーンにも乗ってみたいなぁ・・・あ、あのメリーゴーランドも可愛いなぁ♪」 「唯先輩・・・遊園地って初めてですか?」 「ううん、家族で来た事は何回かあるよー」 「そ、そうですよね!・・・何だか、唯先輩がはしゃいでる姿を見てたら、もしかして初めて遊園地に来たんじゃないかって思ったので・・・」 「今までは家族としか遊園地に来なかったけど、今日はあずにゃんと2人きりだもん!自然とテンションが上がってきちゃうよー♪」 唯先輩は朝から変わらぬ笑顔を私に振りまいてくれた。その笑顔を見せられる度に、私の心はキュンとなった。 そして収まっていたのに、再び暴れ出す私の鼓動・・・。今もドキドキが止まらなくなっている。 だけどこのドキドキは、朝のように緊張から来るものではなかった。大好きな人が傍に居る、大好きな人に触れていられる。 そんな嬉しい気持ちから来るドキドキなんだ・・・。 唯先輩は私の手を引いたまま、勢いよく走り出した。目的の場所はどこなのか、まだ私にはわからない。 しかし、その地へ向かって走って行く唯先輩の背中は、とても大きく・・・頼もしく見えた。 「あずにゃん、これに乗ろうよ!私、あずにゃんとこれに乗ってみたかったんだ!」 「えっ・・・こ、これですか・・・?」 唯先輩が指差した先には、ジェットコースターがあった。流れるコースターからは様々な叫び声が聞こえてくる。 普通のジェットコースターよりも落差もスピードもあるようだけど・・・。これに乗るって、唯先輩は平気なのかな・・・。 私の頭の中に浮かぶ、とある心配事・・・。しかし唯先輩が言葉を続けてしまい、口にする事ができなかった。 「スリル満点だよ、あずにゃん!このジェットコースターね、急上昇、急降下、急カーブ、そしてまた急上昇している場所があるんだ!」 「そ、そうみたいですね・・・」 「それ故、このジェットコースターが何て呼ばれているか、知ってる?」 「さぁ・・・何ですか?」 「ふっふっふっ・・・それはねぇ・・・」 「死神の鎌!」 死神――――― その言葉を聞いた瞬間、ドックンと鼓動が私の中で響くのがわかった。 それは今の今まで感じていたドキドキとは全く違う、心地の悪い胸の高鳴りだった。 唯先輩と一緒に居る事が楽しくて、すっかり忘れていた今朝の夢・・・。 「何でそう呼ばれているかって言うと、最初の急上昇、急降下、急カーブの所が鎌のように見えて、次の急上昇で・・・」 脳裏に蘇ってくる、暗闇で起こった唯先輩とのやりとり・・・。 あの夢の中では、唯先輩に化けた死神が、私の魂を奪おうとして・・・それを庇った本物の唯先輩を・・・。 思わず私自身が飛び起きてしまったほどの生々しい夢だった。しかし、あれは悪い夢であって、現実では起き得ない出来事だ。 何も心配する事は無い・・・何も案ずる事は無い・・・。それなのに・・・急に湧き上がってきた、不安と恐怖・・・。 『あずにゃん、今日死んじゃうんだもん』 「まるで天国に連れて行かれるような感覚になるんだって」 唯先輩は、真剣な表情で真っ直ぐに私の事を見つめている。 私が見た夢の中の唯先輩と、私が見ている目の前の唯先輩の表情が重なった。 その瞬間、私はキュッと自分の腕を握り、視線を下に落としてしまった。 「あれぇ~?もしかして、あずにゃん・・・怖くなった?」 「・・・・・」 「あずにゃん?」 「すみません・・・大丈夫、です・・・」 明らかに震えている声・・・。それは、寒さのせいではない事はよくわかっている。 唯先輩に悟られないように、気丈に振舞おうとしたが、声に出てしまった。おそらく表情にも・・・。 いつもとは違う反応を見たせいか、唯先輩が少し慌てふためきだしてしまった。 「あわわ・・・ゴ、ゴメンね、あずにゃん・・・ちょっと怖い事言い過ぎちゃったね・・・」 「・・・・・」 「変な事言っちゃったけど、乗ったみたら面白いって評判なんだよ、このジェットコースター・・・」 「そうなんですね・・・」 「あ・・・そうだ、別の所に行ってみようか・・・他にも楽しい所はあるし、私、あずにゃんと楽しい思い出作りたいし・・・」 いつの間にか涙声になっている唯先輩・・・。その声を聞いた私は、ハッと我に返った。 唯先輩と楽しい思い出を作りたいと思っているのは私も同じだ。 1か月前から約束をしていた今日のデート・・・とっても楽しみだった。楽しみで、前日眠れずに寝坊してしまうくらいに。 ただでさえ、約束の時間に遅刻をして、唯先輩に迷惑をかけてしまったというのに・・・。 私が見た変な夢を勝手に引きずって、唯先輩を泣かせてしまうなんて・・・私って嫌な子だ。 『あずにゃん、これに乗ろうよ!私、あずにゃんとこれに乗ってみたかったんだ!』 唯先輩から楽しみを奪うなんて事は、私自身が許さない。私はもっと、唯先輩の楽しそうな笑顔を見たいんだ。 いつまでも下なんて見ていられない・・・視線を戻して唯先輩の顔を見ると、唯先輩はうっすらと涙を浮かべていた。 「すみません、唯先輩!さっきの事は忘れてください。私、もう大丈夫です!」 「で、でも・・・」 「私も唯先輩と、このジェットコースターに乗ってみたいです。最初は確かに怖いかもって思ったりもしたんですけど・・・ でも、唯先輩と一緒なら恐くないかなって・・・むしろ、唯先輩と一緒だから楽しそうかなって思ったんです。だから・・・」 「・・・えへへっ、ありがとう、あずにゃん!」 唯先輩の顔に、フワッとした笑顔が戻った。 目尻には輝く物が残っていたけれど、それは笑顔の綺麗なアクセントになっていた。 私達が乗ろうとしていたジェットコースターは、通常は1時間程待たないと乗れない人気アトラクションらしい。 しかし、今はお昼時で人も分散している為、20分で乗る事ができた。 だけど、忘れてたんだよね・・・最初に頭に浮かんだ心配事・・・。 キャー 「だ、大丈夫ですか、唯先輩・・・」 「うぅ、あずにゃん・・・気持ち悪い・・・」 唯先輩が乗り物酔いをしやすいって事・・・。 夏休みに山へ夏フェスに行ったけれど、その時に唯先輩は行きのバスで酔ってしまっていた。 そんな人がジェットコースターに乗ったらどうなるか・・・容易に想像できた。 だから、最初に唯先輩がジェットコースターに乗るって聞いた時は止めようかと思った。 だけど、話の流れで・・・乗る事を止める事はできなかった。むしろ忘れてしまっていた。 唯先輩も自分が乗り物酔いしやすいっていう自覚はあったと思うけど、どうしてジェットコースターを選んだんだろう・・・。 「唯先輩、あそこにベンチがありますから、少し休みましょうか」 「う、うん・・・あずにゃん・・・さっきのジェットコースター、楽しめた・・・?」 「はい、スリル満点で面白かったですけど・・・」 「えへへ・・・それなら良かったぁ」 まだ体調が万全で無い為に弱々しい笑顔だったけど・・・そうなんだよね、唯先輩っていう人は。 自分の意見もあるけれど、それ以上に私の事を気にしてくれている。 どんな時でも、あずにゃん、あずにゃんって・・・いつも私を最優先に考えてくれている。 だから今回も、私が楽しければそれだけで満足・・・そんな気持ちが、唯先輩の笑顔に出ていたんだ・・・。 ホント、唯先輩っていう人は温かい人だな・・・。 『グゥ~』 『ググゥ~』 唯先輩の事を考えていると・・・どちらともなく、ちょっと恥ずかしい音が聞こえてきた。 私達はゆっくりとお互いの顔を見合い、顔を赤らめながら照れ笑いをした。 「あずにゃん・・・///」 「唯先輩・・・///」 時間は既に13時を過ぎている。お腹の虫が鳴いてもおかしくない時間だ。 私に至っては、まともに朝ごはんを食べてきていなかったので、お腹が鳴るのは必然だった。 「そろそろ、お弁当にしましょうか・・・」 「お弁当・・・あずにゃんのお弁当・・・!うん、そうだね!」 お弁当という言葉を聞いた途端、みるみるうちに唯先輩の生気がよみがえってきた。 それは、勿論私のお弁当が楽しみだからだと思う。 何て言っても、初めて唯先輩に食べてもらうお弁当だから、唯先輩に美味しく食べてもらいたい。 その為に昨日の晩から頑張って作ったんだから・・・。 でも、一つだけ不安な事があった。今朝、家から駅まで全力疾走してしまったんだよね・・・。 お弁当の中身がある程度崩れてしまっているのは仕方ないけど、目を覆いたくなるような状況にはなっていませんように・・・。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ アズ「オベントウハ、コインロッカーニアズケテアルノデ、トリニイクタメニイドウチュウデス」 ユイ 「アズニャン、チュー♪」 アズ「ヤメテクダサイ///」パシン ユイ 「タタカレタ…」 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 心地良い青空の下、私達が来たのは芝生が綺麗な広場だった。 ここの遊園地の敷地内には、アトラクションの他にも、走ったり遊んだり、休憩もできる広場もある。 お昼時ともなれば、レジャーシートを敷いてお弁当を食べるカップルや家族も多く見受けられる。 そんな楽しそうな空間の中、私達も少し遅いお弁当の準備を始めた。 「Ah~あずにゃんの手作りのお弁当~♪ 中身は何だろ、楽ーしみ♪」 「唯先輩、ふわふわ時間のサビのメロディで歌わないでください・・・しかも、結構ズレてますよ」 「えへへ、だって楽しみなんだもーん♪今日は、あずにゃんのお弁当もすっごく楽しみにしてたんだから!」 屈託の無い笑顔で、唯先輩はふわふわ時間の鼻歌を歌いながら、敷き終えたレジャーシートの上に荷物を置いている。 唯先輩は本当に、何をするにもいつも楽しそう・・・。ギターの弦を張り替える時だって、いつもあのような笑顔を見せている。 ギー太、ギー太って、いつも名前を呼びながら弦を交換してるんだっけ・・・。 たまに私のアドバイスが耳に入らないくらいに、ギー太、ギー太って・・・唯先輩は自分のギターを溺愛してる。 まったく、いくらなんでも私がアドバイスしている時は、ちゃんと私の話に耳を傾けてほしいな。 『あずにゃん、焼きもち?』 「べ、別に焼きもちなんかじゃありません!!」 「えっ!?・・・な、何、あずにゃん・・・?」 「あ・・・い、いや・・・何でもありません///」 何で、急に部室での言葉を思い出したんだろう。あの時は、律先輩や澪先輩にからかわれたっけ・・・。 唯先輩は確か、あずにゃんはあずにゃんで大事に想ってるからね・・・なんて言ってくれたような。 あの日から何か月も経つけど、それは本当の事なんだよね。 あの日から・・・いや、その前から唯先輩はずっと私の事を大切に想ってくれている・・・。 だから私も唯先輩の事を大切に想っているのに・・・ギー太に嫉妬するなんて・・・私って変な子だ。 って、やっぱり私、あの時ギー太に嫉妬してたって事なのかな。 あぁ、もう今はそんな事気にしないでおかないと。せっかくのデートなんだから、唯先輩の事だけを考えなきゃ。 「ほら、あずにゃんも早くこっちにおいでよ♪」 シートの中央で私を手招く唯先輩・・・その彼女の前には、バスケットが置かれてる。 ウェットティッシュも用意している所を見ると・・・なるほど、唯先輩の手作りお弁当はサンドイッチみたいだ。 唯先輩のサンドイッチに、私のおにぎりやおかずが沙汰打ちできるかはわからない・・・。 だけど、唯先輩に喜んでもらえるように、頑張って作ったお弁当なのは変わらない。 「早く、あずにゃんのお弁当も見せてよぉ~♪」 「あっ、ダメです・・・まだ中身確認してな・・・」 私の制止を振り切り、唯先輩は私の作ってきたお弁当をお弁当を広げてしまった。 お弁当を広げた瞬間、明るかった唯先輩の表情がさらにパァーッと明るくなった。 「わぁ・・・あずにゃんのお弁当・・・凄く美味しそうだよ!!」 私も恐る恐るお弁当の中身を確認すると・・・少しだけ形は崩れていたけれど、人前に出しても問題ないレベルだった。 見栄えにホッとしたのと同時に、唯先輩から美味しそう、という言葉を聞けた事を嬉しく感じた。 私が作ってきたお弁当は、おにぎりが4つ。中身はシーチキンマヨネーズ、明太子、おかか、昆布と、全て変えてみた。 おかずは鶏のから揚げ、卵焼き、ポテトサラダ、タコさんウィンナー、ほうれん草とベーコンのバター炒め、ミニトマト、うさぎのりんご。 うん、正直作りすぎたと思う。でも、憂が・・・私が作ったものなら、唯先輩は何でも食べてくれると思うって言うから・・・。 唯先輩が美味しそうに食べてくれる姿を妄想・・・コホン、想像しながら作っていたら、量がこんなになってしまった。 一方、唯先輩が持ってきたお弁当は、サンドイッチとフライドポテトと、種類は少なかった。 だけど、サンドイッチの中身が、タマゴサンド、ハムレタスサンド、エビマヨサンド、フルーツサンドと、豊富でどれも美味しそうだ。 見た目は、お店で売っていてもおかしくないレベルだった。唯先輩も本気を出せば凄いんだな・・・。 「あずにゃんの為に、真心をこめて作った自信作です!」 唯先輩はフンスッ!と気合いを入れながらVサインを作っていた。 シートの上に広がる美味しそうなお弁当達・・・。まぁ、女子高生2人で食べる量ではないと思っていたけど・・・。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ユイ 「ハイ、アズニャン…アーン♪」 アズ「ミ、ミンナミテルカラ、ハズカシイデスヨ…」 ユイ 「エー…アズニャンガタベテクレナイナラ、オベントウカタヅケチャオウカナ」チラッ アズ「ソ、ソレハ…イヤデス」 ユイ 「ジャア…アーン♪」 アズ「…アァモウ、タベテヤルデス!…アーン///」 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 何だかんだで、ある物を除いて、全て2人で食べきってしまったのだった。 「あずにゃんが握ってくれたおにぎり・・・最後の1個は、何かもったいないなくて食べれないよ~」 「そう言ってもらえるのは嬉しいですけど、食べない方がもったいないんじゃないですか?」 「うーん、そうなんだけど・・・何か、持っていると良い事があるような気がするんだ。ご利益ご利益♪」 「もう、何ですかそれ・・・そんなに縁起が良い物でも無いですよ?」 「あ、じゃあ家に帰ったらゆっくり食べさせてもらうよ!・・・ほら、家に帰るまでがデートだって言うし!」 「・・・それを言うなら遠足です。まぁ、デート・・・も、間違えでは・・・ないかもしれないですが・・・」 そう、残った・・・と言うか、唯先輩があえて残したのは私が作ってきたおにぎりだった。 3個は食べてくれたけれど、何故か1個だけ残した唯先輩・・・。 やっぱり作りすぎてしまったのではないか、もしかしたら美味しくなかったのではないかと心配した。 だけど、唯先輩は首を横に大きく振って否定した。そして、笑顔でこう付け加えてくれた。 「あずにゃんのお弁当、世界一美味しかったよ♪」 唯先輩の口から聞かれた感想は、『美味しそう』という期待感から『美味しかった』という満足感へ到達していた。 その言葉を聞けただけで、充実感で全身が覆われ・・・思わず口元が緩んでしまう。 笑顔の唯先輩は、アルミホイルに包まれた最後のおにぎりを優しく撫でながら、大事そうにバッグにしまっている。 あずにゃんお手製の『にぎりん』ちゃんと、勝手に命名されたけれど・・・唯先輩らしいネーミングセンスで、ははっと苦笑いをしてしまった。 私にとっては、初めて作った『食べてもらう為の』お弁当。 こんなに喜んでもらえるなんて・・・昨晩から一生懸命作った甲斐があったなぁとつくづく思う。 「よしっ、行こうか、あずにゃん!」 「はいっ、行きましょう!」 ニッコリと笑いながら、唯先輩は手を再び差し出してくれた。 まだ半日と経っていないけれど、唯先輩の言葉、態度、表情に触れているだけで、自然と唯先輩との距離も近くなっている気がする。 一緒に居るだけで楽しくなったり笑顔になったりできるのは、唯先輩が初めてだ。 繋いだ手と手と見つめながら、この後どんな楽しい事が待っているんだろうと考える自分が居る。 想像しただけでワクワクして・・・私は胸が高鳴っていくのだった。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ ユイ 「ネェ…アズニャンノタメニ、ネコミミヲモッテキタンダケド、ツケナイ?」 アズ「ナンデソンナモノ、モッテキテルンデスカ!」 ユイ 「TDLハ、ミミガタノカチューシャヲスルノガ、テイバンダトキイタノデ!」 アズ「ココハTDLデハアリマセンヨ…ナノデ、キャッカデス!」 ユイ 「エー…」ショボーン アズ(ショボーンナユイセンパイモカワイイナ…) ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 「あずにゃん、次はここに入ろうよ!」 「えっ・・・こ、ここですか・・・?」 ジェットコースターの時と同じ反応みたいになってしまったけど・・・唯先輩が指差した先には、お化け屋敷があった。 お化け屋敷は、恐怖故に相手に遠慮なくくっつく事が出来る為、デートの定番スポットだ。 入り口には、数組のカップルが並んでいる。その隣にある出口からは、息を切らしながら、ホッとした表情で出てくるカップルの姿が見える。 恐怖を乗り越えた時、2人の絆は強くなれる。それならば、私も唯先輩と入って絆を深めていきたいと思っていた。 しかし、お化け屋敷に掲げられている看板を見て、自然と足が止まってしまったのだ。 「どうしたの、あずにゃん・・・?やっぱり怖い?」 「いや・・・そういうわけではないんですけど・・・」 「・・・じゃあ、入ってみようよ~。この・・・」 「死神の館!」 続き
https://w.atwiki.jp/sdora/pages/1837.html
属性 光属性 最大Lv 99 初期HP 4379 最大HP 6569 レアリティ ★6 タイプ ソーサラー 初期攻撃力 842 最大攻撃力 1263 初期防御力 1257 最大防御力 1886 初期スピード 1849 最大スピード 2773 +HP上限 2700 最大HP上限 9269 +攻撃力上限 900 最大攻撃力上限 2163 +防御力上限 1050 最大防御力上限 2936 +スピード上限 1200 最大スピード上限 3973 リーダースキル 静謐なる愛 全てのユニットの麻痺を回避 フォーススキル1 ディーンスト・グナーデ 味方全体のHPを全回復する。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 ※LVによる変動なし ディレイターン 7 効果持続ターン - フォーススキル2 魔女の呼び声 味方単体を戦闘不能から全回復して復帰する。 Lv1 Lv2 Lv3 Lv4 Lv5 Lv6 Lv7 Lv8 Lv9 Lv10 ※LVによる変動なし ディレイターン 6 効果持続ターン - 進化前 [死神]デアトート 特殊能力 1の祝福[3] / 再生 幻獣契約 [黙する白花]デアトート 契約素材 [死刑囚]ヴォイド[神怪]ゲシュアマルガ[霧獣]シャリオライド[雷光]トロヴァロ 入手方法 通常進化 備考 CV 戸田 めぐみ・巨大監獄の征圧者ガチャ開催!_http //crw.lionsfilm.co.jp/news/detail.php?id=539 k=3 ・【キャラ列伝】「大罪監獄アルカトラズ」_http //crw.lionsfilm.co.jp/news/detail.php?id=540 k=2 ・2021/12/28アップデートにて進化/契約に潜在解放が追加。_http //crw.lionsfilm.co.jp/gesoten/news/detail.php?id=2887 k=2 資料 *公式最大ステータス。 *潜在解放後、公式最大ステータス。 潜在開放 + ※強化表 ※強化表 潜在解放ツリー 【HP+5%】(5) ━【防御力+15%】(5) ━【LS強化】(15)┣【防御力+15%】(5)┗【防御力+15%】(5) ━【FS1強化】(15) ━【FS2強化】(20) ━【特殊能力強化】(30)+[覇者の宝珠]or[同一ユニット]【1】 ※()内は[精鋭の宝珠]必要数 潜在開放後ステータス +HP上昇量 5% 最大HP - フォーススキル1 スキル名 +攻撃力上昇量 0% 最大攻撃力 - 味方全体のHPを全回復する。 +防御力上昇量 45% 最大防御力 - +スピード上昇量 0% 最大スピード - ディレイターン 5 効果持続ターン - +HP上限 - 最大HP上限 - フォーススキル2 スキル名 +攻撃力上限 - 最大攻撃力上限 - 味方単体を戦闘不能から全回復して復帰する。 +防御力上限 - 最大防御力上限 - +スピード上限 - 最大スピード上限 - ディレイターン 4 効果持続ターン - リーダースキル スキル名 特殊能力 護法結界 / 1の祝福[5]再生 / シンクロ 戦闘開始から1ターンの間ダメージ80%減 コメント 名前
https://w.atwiki.jp/devilsummoner/pages/264.html
悪魔名 台詞 モト 我は死神 モト 黄泉に生きる者の力 お目にかけよう ゲーデ わしは死神 ゲーデじゃ 地獄の案内なら おまかせくだされ チェルノボグ オレは死神 チェルノボグ 冥府の淵より ここに参上 タナトス 私は死神 タナトス 奈落の声を 聞くがよい・・・ イシュタム 私は死神 イシュタム・・・ 死の安らぎを 全てのものに・・・・・・
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『愛と祈りと』 1945年 スオムス 冬 「ねぇイッル。愛と祈りって似てると思わない?」 エイラ「え?」 「この想いが“あなた”届くといいな…ってね。」 急に昔の友達…地元の旧友に呼び出され、カフェでお茶をしていた時に聞いた言葉だ。 16歳になったと同時に、同郷の私も良く知る男の子と結婚をするという報告の後だったっけ? こんな明日が見えない時代だからこそ、自分の幸せを掴むと彼女は笑っていた。 左手の薬指に嵌めた指輪を美しく輝かせながら、幸せそうに微笑む姿はとても美しかった。 ちょっとだけ羨ましいと思ったよ。 だって、結婚ってのはいわゆる女の幸せの形の1つだからな。 今日は久々の休日で、珍しく私服な私は純白のセーターに赤のベルト。 向かい合う旧友は体のラインが解かるパンツスタイルで、ちょっとカッコよかった。 髪形なんかもショートで、なんというか、グッと大人っぽく変わっていて… 自分が子供のまま取り残されているような妙な錯覚を受ける。 そんな考えは顔に出さずにしばらく懐かしい話題に花を咲かせ、珍しくガールズトークなる物にチャレンジする私。 目の前の彼女もよく知る“アイツ”と私が恋仲になった事に関しては既知だったようだ。 「ってゆーか遅すぎ。」、「2人共鈍感過ぎ。」なんて言いながら笑ってた。 確かにお互いに沢山遠回りした恋だったけど、沢山悩んで、ちゃんと決断して、自分で選んだ未来の結果だから、なんて言われても平気なんだ。 顔が赤いのは気のせいさ。 それともカフェの空調が効きすぎてるのかな? 「これから彼と暮らす部屋を探しに行く。」 戦友ともまた違う友達との会話はやっぱり楽しかった。 でもどんな楽しい時間にも終わりは訪れるようで、彼女は上述の台詞を残して席を立っていってしまった。 日曜の昼過ぎのカフェは騒がしく、多くの友人同士や、恋人同士、家族連れが笑顔を浮かべてみんな幸せそう。 この笑顔を私達が守っているんだと実感すれば、ちょっと嬉しくなる。 全ての魔力を賭してロマーニャを救った、私の大切な扶桑の友達の「守りたいんです。」と言う口癖が、ふと頭をよぎった。 エイラ「愛と祈り…か。」 きっと宮藤ならば、何の躊躇いも無く世界の平和やみんなの笑顔を「祈る」のだろうと思う。 それは紛れも無く「愛」なのだろう。 正直、スケールが大きすぎて私には宮藤のような「愛」は持てそうもない。 エイラ「私は等身大の愛で精一杯なんダナ。」 自分の未来にすら自信を持てなかった私には世界の為に「祈る」なんて芸当ができる訳も無く、戦いも恋も、目の前の問題を一個一個片付けていくのが限界だった。 ただ1人の人を精一杯愛する事が限界な私に相応しい祈りとはなんなのだろうか? そもそも「愛」と「祈り」は本当に似ているのだろうか? エイラ「むー…」 騒がしいカフェで一人ぼっちの私はアイスコーヒー(ガムシロたっぷり)に刺さったストローに息を吹き込んでブクブクと泡を立たせて思索に耽る。 エイラ「わっから―――ん!」 そんな事をいつまでも考えていた所で、答えなど出るはずも無く、虚しくなってきてズズッと一気に飲み干して席を立つ。 なんだが無性に“アイツ”に会いたくなってしまった。 彼女の言っていた「愛」と「祈り」の関連性に関して考えながら、今日もこの街のどこかにいるであろう“アイツ”を探しに行く事にする。 休日の過ごし方としては悪くはないだろう。 テーブル上の伝票を手に取り目を向ければ、彼女の分のドリンクは未精算だった。 ちゃっかりした奴め… パラパラと粉雪が降り注ぐ外に出て、歩き出す。 吐きだす息は白く、美しい街並みに溶けて行った。 スオムスカラーの傘を差して、上着は最近買ったばかりの流行の物。ちゃんと見てくれている人がいればお洒落も楽しいものだ。 エイラ「うげ…人多いナ…」 日曜日の繁華街は人通りも多く、通りには車が渋滞を作っている。 雑多な雰囲気の中、私は人混みをすり抜けていく。 ザクザクと降りたての新雪を踏みしめて、名前も知らない他人の中を進む進む。 世界の殆どは他人で形成されていて、愛する知り合い達は極僅かだと言う事実。 だけどそんな大多数の他人がどうでもいいという訳では決して無い。 「愛」さないまでも、彼等の幸せを「祈る」余裕は無くても、私のこの大切な世界を形成している人達だ。 彼等が作り出す平和で穏やかな日常こそ命を懸けて守る価値のある物なのさ。 エイラ「これは愛でも祈りでも無くて使命カナ?」 いつに無く真面目に考えた結果至った結論は、力ある者、資格ある者として至極まっとうな面白味の欠片もない普通の答えだった。 らしくない事はするもんじゃない。 アイツと街に来た時絶対に立ち寄るクレープ屋さんを通り過ぎて、小学校に通っていた時にアイツと一緒によく通ったお菓子やさんも超えて、私は歩く歩く。 何本か通りを超えれば、住み慣れた地区に入る。 この辺りはもう私の庭みたいなもんで、すれ違う人も顔見知りばかりだ。 街を往けば、アイツとの思い出がある場所ばかりが目に飛び込んでくる。 あそこの通りを右に曲がれば、10歳まで通っていた小学校がある。 毎朝一緒に登校したっけ。 逆に左に行けば私が街を出る時と、3年前のバレンタインの日の計2度、アイツにマフラーを手渡した広場がある。 今となっては大切な、かけがえの無い思い出。 あそこの家に住んでいるのはアウロラ姉の友達の家だ、よくアイツと私と姉ちゃんの3人で遊びに行ったなぁ… 最近連絡全然無いけど姉ちゃん元気かな? まぁ、散歩がてらにネウロイ撃墜するような人だから心配なんてしてないけどさ。 エイラ「ふふっ。」 こうやって歩くだけで、アイツとの想い出が街角から、道端で立ちんぼしている木から…様々な物から溢れ出て来てなんだか幸せな気分になる。 思えばいつも2人で一緒だったな。 雪の上にはいつも2人分の足跡を一緒に残して歩いてきたんだ。 途中、私がウィッチになるために街を出て一旦は別々の道を歩いて離れた事もあったけど、今は自分達の意思で、以前よりもっと寄り添って歩いていられてると思う。 それは自分達で未来を選んで、決して最良では無いものの、よりよい未来を手探りで模索し続けた結果だ。 エイラ「これからはどうだろうナ…。」 私達は常日頃から、自分達の未来は全て自らで決めるという信念の元に生きている。 だから、これから先何か…例えば今の互いより大切だと想える人が現れたりして、その人と歩む事を選択すれば、きっと私達は互いに相手を引きとめる事もしないだろう。 不思議だと思うか?「愛」が薄いと思うかな? でもそれは相手の事を想うからこその行動で、相手の幸せを「祈る」からこそなのさ。 惰性で続く望まない関係をダラダラと保つ事がよく無い事は、アイツとの10年以上の時間が教えてくれた。 エイラ「…」 気がつけば目的地、いつもアイツが狩りに勤しむ雪原へ到着していた。 振り返れば、まっさらな雪の絨毯の上には私の足跡だけが寂しく残っている。 いつか、こういう未来がやってくる可能性がある事を忘れてはいけない。 「愛」が決して不変な物じゃない事や、只一人に向けられる物じゃない事は、アイツと同じくらいサーニャを「愛」した私だからこそ誰よりもよく理解できるつもりだ。 エイラ「これからも、変わらぬ俺との日々が続きますように…ずっと隣で笑いながら歩いて行けますように…」 だから、知っているからこそ「祈る」んだ。 変わらぬように…只互いの事を想い合っていけますように…。 俺の描く未来図に、私が隣にいられますように…。 それが2人にとって、最良の未来でありますように…と。 エイラ「なーんだ、やっぱり似てるじゃん「愛」と「祈り」。」 そう、その本質はどちらも想いや願いを相手に届くようにと胸を焦がし望む事。 その想いが“恋心”であったり、“平穏”であったりでそいつが「愛」や「祈り」に変化するみたい。 共通点は単純。自分や誰かの事について真摯に想うエネルギーだ。 似てるというより、極めて近くて限り無く遠い物なのかもしれない。 エイラ「私のちっぽけな「愛」と「祈り」はアイツに届くのかな?叶うのカナ?」 俺「届いてるよ。」 エイラ「へ…?」 背後から聞き慣れた、心安らぐ声が聞こえて振り向けば、そこには私の探し人がいつもの無愛想な顔で立っていた。 飾り気の無いギリースーツに、私があげた手編みのちょっと長い純白のマフラー。 頭には使い魔であるカモの羽が出ているから、きっと今まで固有魔法の“ステルス”を使って姿と気配を隠してしたんだろう。 エイラ「お、お前!!もしかして今までの全部聞いてたのカ!!??」 俺「残念ながら全部は聞けなかった。」 エイラ「どこから!!??」 俺「「これからはどうだろうナ…」って神妙な顔してた辺りから。」 エイラ「全部じゃナイカ!!」 俺「あはは。」 恥ずかしい所を目撃された私が憤慨して、俺が静かに笑う。 10年以上前から何ら変わらない私達の日常。 これが私の望んだ、これからも望む未来。 俺「で、なんであんな恥ずかしい事言ってた訳?」 エイラ「…もう帰る。」 俺「おいイッル、怒んなって…」 思った以上に恥ずかしくって、俺のからかいがムカついて、帰宅する事にする。 そんな私を見て機嫌を悪くした事を察した俺が駆け足で追いかけてきて隣に並ぶ。 俺「お前の「祈り」が叶うかは俺達のこれから次第で解からないけどさ、もう一方はちゃんと届いてるから。」 エイラ「はいはい。」 俺「ちゃんと、届いてる。」 エイラ「…うん。」 いつに無く真剣な俺の言葉に、少し嬉しくなって俯く。 どんな顔をして俺の方を見ればいいのか解からなかったのさ。 俺が差した傘に入って、私の歩調にゆっくり合わせて歩く2人。 吐く息は当然白く舞う粉雪は幻想的の一言だ。 真っ白なスオムスの雪原には足跡が2つ仲良く並んで続いて行く。 振り返れば、今とは関係が違う幼い日々の私達が見えた気がした。 同じように寄り添って、無邪気に笑いあってたよ。 今度は前を見る、不確かな未来予知で見えたのは数秒先の未来。 私が知りたい、所謂“これから”なんて当然見えるはずも無い。 でも、こうであったらいいなってヴィジョンは見えて、それが「祈り」へと姿を変えて行く。 エイラ「まぁ、今日の所は許してやるカ。」 俺「なんで俺が許されなくちゃいないんだ?」 エイラ「細かい事はいいんダ。そんな事より、今夜は私が御飯作ってやるヨ。感謝しろヨー。」 俺「サンドウィッチ以外でぜひ頼む。」 エイラ「ムリダナ。」 いつものように、俺の少し長いマフラーの余った部分を私も己の首に巻きつける。 死神なんて呼ばれる男の温もりは、私にとってはいつだって懐かしくて心地いい。 俺「そういやこないだアウロラ姉に会ったんだけどさ、怒ってたぞ…「連絡が無い!」って…」 エイラ「うわ…マジかよ…どうしよう…」 これからは、こんな一瞬一瞬の幸せな瞬間を大事にしていこうと思う。 だって“今”のこの関係があるのは“過去”の私達の「愛」と「祈り」が届いた証拠だろ? そんな奇跡に感謝しながら、今度は“今”から“未来”に届くように頑張ろう。 エイラ「あー、生きるってのは大変なんダナ。」 俺「なんだよ唐突に。」 一歩一歩、「愛」を込めて歩く。 一歩一歩、「祈り」を捧げて進む。 どちらも君に、未来に届きますようにと心から願いながら。 エイラ「なぁ俺、「愛」と「祈り」って似ていると思わないカ?」
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狼と死神 ◆nXoFS1WMr6 志村純一はGトレーラーの中で休息をとっていた。 別に激しい戦いをしたわけではない、それに長時間走り続けたわけでもない。 ではなぜ彼は息を切らしているのか?それは今彼がいるここGトレーラーに入っていたものが原因だった。 彼が数十分前にこのトラックの鍵をデイパックの中から見つけ出し、コンテナ内に入った際、いちばん先に目に入ったものは多数の重火器だった。 見れば銃が二丁にナイフが一本、正確な名はそれぞれGM-01スコーピオン、GG-02サラマンダー、GK-06ユニコーンという。 どれもデイパックに入れてもパーフェクトゼクターよりはあまりかさばらない物でありこの時点でも元から別にこの車を探し求めていたわけでもない純一にとっては棚から牡丹餅なのだ。 しかし、彼の笑顔をさらに歪ませるものがこの中にはあった。 黒いボディに青の複眼、頭には二本の角、それは開発者の小沢澄子でさえ恐怖し封印せざるを得なかった悪魔の装甲。 G4システムがそこにはあった、本来人間が使用を続けるならば死が待っているという恐怖の装甲、しかし不死の生命体たるアンデッド、しかもその最上位に値するジョーカーである彼にとってそんな副作用は無に等しいと思われる、なれば後に残るのはその圧倒的な戦力のみ。 それに彼がG4を手に入れて歓喜した理由はそれだけではない、何とそのG4はバッテリーが続く限り使用できるというメリットがあった。 更に説明書にはバッテリーが続く時間はおよそ15分と記してあった、説明書の記述をどこまで信用していいものか決めかねるものの純一が把握している変身制限は10分である。 そう、つまりわかりやすく言えばG4は他の変身道具よりも5分も長く仮面ライダーの力を纏えるのだ。 たかが5分と侮ってはいけない、この戦いをずっと見てきたものなら分かる通り、この地ではものの1分、いや1秒だろうと相手より長く変身できていたほうが勝利をつかむのだ。 それが同じ瞬間で変身しても5分も続く、これは純一でなくても歓喜に値する代物だろう、しかしG-4はグレイブやオルタナティブ・ゼロのように手軽に持ち運び、及び手軽に変身できるものではない。 無論、一度使用すればその後はGトレーラー内にある充電装置でバッテリーを充電する間長く使えないと表記されていた、これも自分がこの戦いの中で見つけた制限、つまり一度変身能力を使えばそれがたとえ己の真の力でも最低2時間は使用不可になるというもののことだ。 もしかすればG4に限れば再変身までの時間は他のものより長いのかもしれない、とにかくそれは今わかるものではないし、今後考えていけばいいだろう。 持ち運ぶのも容易ではないし、Gトレーラーの中で装着するにも誰か協力者がいたほうがスムーズだ。 しかし、今の彼のスタンスは通称ステルスマーダー、善人のふりをしてお人よしに近づき、隙をついてその命を奪うというものだ。 それゆえ、G4装着のサポートをする者をずっと生かしておかなければならない、それは他世界の人物であれば自分の世界の保守のためとはいえ非常に手間だ。 なれば同じ世界の者ならどうか。 橘朔也は恐らく殺し合いにはのっていないだろう、自分の話術をもってすれば洗脳するのは簡単かもしれないが、自分が他世界の者を殺していると分かれば面倒だし、それを隠すのも面倒だ。 ならばそれより自分の言うことを忠実に聞き、なおかつそれ自身もある程度の戦闘力があった者のほうが安心できる。 しかし、そんな人物がそもそもいるのかと彼が悩みを抱えた瞬間、ある大事なことに気づく。 「不味い……バイクが外のままだ」 もう自分はGトレーラーという便利な移動手段があるとはいえ、バイクのほうが小回りが利くし、他にもいろいろ便利だ。 一応自分がこの中にいる間、外でエンジン音はしなかったため持ち去られてはいないとは思うが……。 少しの心配を抱きつつ彼が外に出た時、一人の青年と目があった。 ◆ 乾巧は暗い夜道を歩いていた。 先ほど同行者である天道総司を失ってから早くも数十分も経っていた。 そして今彼が目指していたのは数時間前までずっと留まっていた警視庁である。 本当は今の怪我を考えれば病院を目指したかったのだがそこにはまで距離もあるうえに、それに名護たちとの合流時間までまだ結構あった。 故に今は近くの施設の警視庁に行き自分たちがいないうちに訪れた参加者に先ほどの眼鏡の男とそれに操られる男の危険性を伝える、それが自分の使命だ。 そう考え彼が警視庁についたのがおよそ十数分前、内部をざっと探したが参加者の姿は見当たらず、警視庁は諦めそうそうに移動しようかと彼が警視庁をでた時だった。 「ん?」 外部にあったバイクとその横のトラック、数時間前ここに来た時も見つけてはいたがどこか違和感がある。 しかし何が違うのかまではわからない、自分の思い違いだったのか。 どこか煮え切らない思いを抱きつつ彼がバイクから目を離そうとしたその瞬間だった。 「これは……?」 そう一人呟いてまたバイクを見つめる。 正確にいえば右グリップを、だが。 数時間前彼と天道がこのバイクに気づきつつもバイクを使用できなかった理由、それが右グリップが無かったためなのだ。 天道は使えないならそれまでとすぐ思考から切り捨てていたようだが巧は違かった。 もしかすると、彼のもとの世界での愛車、オートバジンも似たような性能を持っていたために頭の片隅に引っ掛かっていたのかもしれない。 しかし、バイクがひとりでに動き、右グリップを取り付けることなどできるはずもない。 故に近くに参加者がいるのではないか、ふとそう思うもしかし警視庁内に人の気配は感じられなかった。 つまり自分の支給品として配られていたバイクのグリップを取り付け、この場から去った? いや、さすがにそれはないだろう、この近辺で戦いが起こった様子は見当たらないため急いで去るを得なかった訳でもなさそうだ。 ならばまだこの近くにいるのか?そう思い、巧は少し身構える。 だがいるとしたら果たして何処に?思考した瞬間に巧の眼に目の前のトラックが映る。 これも数時間前は鍵がかかっていて入ることの叶わなかったものである。 そんな都合のいいことはないとは思うがもしやこの中にいるのか、そう思い彼が恐る恐るトラックによっていったそんなとき、ゆっくり、ゆっくりとだがトラックのドアが開き、そして一人の青年と目があった。 ◆ 二人の間を沈黙が支配した。 お互いまさか参加者がいるとは思っておらず、油断した状態であった。 しかし、先に冷静に場を処理したのは純一だった。 彼は明らかに敵意を向けている遭遇者にむけて自分は無抵抗だということを示すため両手をあげ、デイパックを投げた。 無論、襲いかかってきた時やデイパックを持って逃げようとした時用にいつでも真の力を解放できるように身構えつつもそれを悟られないようにし――。 「俺は志村純一って言います、この殺し合いには乗っていません、もしよければ俺と情報交換しませんか?」 可能な限りの善人の行動を使って自分に敵意が無いことを示す。 最初に遭遇した時の第一印象から彼が積極的に殺し合いに乗っていないことは分かった。 故にこの行動をした際相手がどう動くか大体の見当は付いている。 あまりにも手際のよい志村の動きに遭遇者は驚きつつも言葉を紡ぐ。 「お、俺も殺し合いには乗ってない、俺の名前は乾巧、よろしくな」 ゆっくりとだがしっかりそう答えた男の名前に志村は少しうろたえざるを得なかった。 ◆ それから数分が経ち彼等は協力して外に放置されていたバイク、トライチェイサー2000をGトレーラーの中に運び込み、それから情報交換を行っていた。 まず話し出したのは巧だった、それは数十分前に起きた惨劇についての情報のこと。 「……つまり、あなたは約一時間前にその驚異的な戦闘能力を持つ二人の参加者と戦い、同行者である天道総司さんを失ってしまったんですね」 巧は黙って、しかし強く頷く。 そしてどんなに嘆いても一度消えた命はもう戻らないと知りつつも強く答えた。 「俺はあの時逃げることしか出来なかった……だが、もうあんなことは繰り返させねえ」 強く、確かな気持ちで以ってそう告げる。 しかし、それを聞く志村の表情はどこか悲しげで、何かとても後悔してるようにも見えた。 「俺もあなたと同じです、俺はあの時逃げることしかできなかった」 そう言いながら彼が懐から取り出したのは黄金に輝く、彼が数十分前まで持っていたものと良く似ている物だった。 そしてその物に描かれていたアルファベットはT、つまりそれは自分の探していた人物の持っているはずの物だった。 「なっ!?タブーだと!?なんでお前が持ってんだよ!」 それは自分達がこの場に来て初めて看取った心優しき男、園咲霧彦の妻である園咲冴子が持っているはずの物だった。 驚愕の表情で志村に言いよるが彼は悲しそうな顔をしたまま言葉を続けた。 「そうですか、彼女はあなたの知り合いだったんですか、本当にすみませんでした」 泣きそうな顔でそう言う志村を見て思わず巧の勢いは失われてしまう。 「いきなり怒鳴って悪かった、でも本当になんでお前がそれを持ってんだ?」 「はい、あれは放送後すぐの東京タワーでのことでした」 それから彼は話を続けた。 放送前からホテルで遭遇した天美あきら、園咲冴子、野上良太郎、村上峡児達の集団と行動をともにし、放送直前に東京タワーまで移動。 そこで放送を聞き、自分の先輩である剣崎一真らの死に嘆いていた時、突然野上と村上が東京タワー内を見てくると言い出し、自分達が下で待っているとあまりにも帰りが遅いので迎えに行こうとした瞬間――。 ――東京タワーが爆発したのだという。 突然のことに驚きつつも女性二人を何とか爆風と瓦礫から守りぬいたとき舌打ちとともに二人が現れたというのだ。 「村上が……」 「はい、恐らく彼らは東京タワー内部で打ち合わせをし、事前に仕掛けてあったか、自分たちで仕掛けるかした爆弾で僕たちを一掃するつもりだったんでしょう」 そしてその後村上の変身した携帯を使う黒い仮面ライダーとの戦闘となり、その圧倒的な戦闘能力に三人がかりでも軽く倒されたらしい。 その志村の言葉に巧は驚愕する。 今、確かに携帯を使った黒いライダーに村上が変身したといったか? 「おい、志村、一つ聞いていいか、その仮面ライダーってもしかして黒のスーツに白のラインの入った奴じゃなかったか?」 多少その後に来る答えに巧が怯えつつも聞いておかなければいかない質問をする。 彼の脳裏にいるのはあのどこか気弱な、しかし優しい笑顔を持った自分の戦友、三原修二である。 もし村上が変身した黒いライダーが三原の持っているはずのデルタであるなら、いろいろ納得がいく。 東京タワー内部に長くいたことももしかしたら三原からデルタを奪い、殺害するのに必要な時間だったのかもしれない。 もしその場ではデルタを奪われただけだとしても結局タワーの爆発に巻き込まれてもしかしたら今は瓦礫の中に埋まっているかもしれない。 だとしたら自分はまた大事な者を一人失ったことになる、悲しさと自分へのふがいなさで心がぐちゃぐちゃになる寸前の彼を救ったのは他でもない志村だった。 「?……いいえ、村上が変身したのは黒の鎧に金のラインの入った仮面ライダーでした。本人はオーガとか言ってましたが」 その言葉に巧はもう一度驚愕する。 黒の鎧に金のラインの仮面ライダー、オーガ? そんなもの見たことも聞いたこともない、だが志村の言うオーガの能力は明らかに他のライダーズギアと同じようなものであった。 どういうことだとまたも頭を悩ませた巧はしかし一応三原が村上には殺されていないことに安堵する。 「あの……続けてもいいですか?」 「あぁ、すまねぇまだ話の途中だったな」 そうして志村は話を戻した。 呆気なく守るべき二人の女性は惨殺され、自分はただ彼女らのデイパックを持って逃走することしかできなかった。 涙ながらにそう語る純一のことを巧が責められるはずもない。 巧はいまだ泣く純一を慰め、そして情報交換を再開した。 この場に設けられた変身制限について。 自分が放送前に戦った軍服の男ゴ・ガドル・バ他危険人物について。 大ショッカーを倒すためより多くの参加者との協力を目指し仲間である名護啓介達とE-5の病院地区に夜の12時に集合する予定。 そして――。 「ガイアメモリのある世界の人物が首輪を解除できる可能性があると?」 「あぁ、俺たちと同じように大ショッカーを倒そうと考えてる奴が考えたらしいんだが……、俺の遭遇した園咲霧彦って奴は全然そんなこと言ってなかったんだよな」 「えぇ、俺と行動していた園咲冴子さんもそんなこと全く口にしていませんでした」 その純一の言葉に巧は首を傾げる。 本来この話題は数時間前の名護たちとの情報交換の場で言えたならすべて解決したはずなのだが、あの時巧は放送で知らされた仲間たちの死を整理するので精一杯でとてもじゃないが情報交換にちゃんと参加していたとはいえなかった。 ならば天道が指摘してくれればよかったのにとその後どんなことを話したのか彼に巧が聞きそれを愚痴ったときあの男はまたしても不敵に笑って言ったのだった。 「おばあちゃんが言っていた、どんな些細なことでも疑うより信じるほうが楽だ、とな」 そんなことを言ったって一応名護たちに霧彦のことを伝えておいたほうが良かったのではないか、そう言おうとも一瞬思ったがやめた。 この会話をこの二人の間で続けていても無意味だと思ったため。 このことを今うじうじ言っても名護たちはここにいない、故にこのことを話すのは12時に病院で集まったときでも遅くないはず。 そう考え自分の少し前を歩く天道に追いつこうとしたときだった、今となっては忌々しいあの銃声が聞こえてきたのは。 「一応、俺とおまえの間で『ガイアメモリのある世界』の人物ならだれでも首輪を解除できるわけじゃないのはわかってるんだが……」 「はい、問題はだれなら首輪の解除が可能なのか、というよりそもそもそんな人物いるのかどうか、ですよね」 「あぁ、もう頭痛くなってきたぜ、そんな奴のことあいつは一言も話してな……」 そういった時に巧の言葉は止まる。 待てよ、本当にそんなこと一言も言っていなかったか?よく思い出せ、この頭の引っ掛かりはなんだ? その時、ふと彼は思い出した、一人だけ首輪の解除のできる可能性がある人物について霧彦が触れていたことに。 「そうだ……、フィリップって奴は確か仮面ライダーWってのの頭脳的存在で理由はわからねえが分かりやすく言えばありえねえほど頭がいいらしい」 霧彦は幾度となく戦った敵でもある仮面ライダーWのことを冷静に観察していた。 その際、仮面ライダーWの右側、つまりフィリップがいつも自分達が世に送り出したドーパントの弱点を調べ実行に移しているのだ、という結論に至った。 霧彦によれば地球の記憶をそのまま具現化したドーパントの能力を正確に分析するのはエリートである霧彦自身も出来ないと断言していた、そのためそれを初見で冷静に分析するフィリップの力があれば首輪の解除も夢ではないといっていいだろう。 それを志村に説明し、次に今後の目標を立てる。 まず夜12時に集合となっている病院に今から向かい、禁止エリアになる前に病院内の医療道具を出来る限りGトレーラーに詰め込む。 そうすれば病院が禁止エリアになり傷の治療に西側の病院まで行かなくてはいけないという事態を防げる。 二人の行動方針はこれで決まり、巧は病院に向かって運転を始めた志村の横に座った。 (村上……) 彼が思考しているのは元の世界でも結局自分達が倒すことの叶わなかった強敵村上峡児について。 オーガとかいう仮面ライダーに変身したことについても気になるがそれより村上が霧彦の妻を殺したということのほうが彼にとっては大事だった。 (村上、それに野上良太郎、お前らが今どんなに強いのかは俺はわからねぇ、でもお前らは絶対に俺が倒す!) 最初、志村の体から血の匂いがしたのはやはり自分の勘違いではなかった。 しかし一瞬彼を疑ってしまったことを逆に巧は悔やんでいた。 彼は他の参加者を殺すばかりか、自分には出来なかった園崎冴子を守るという使命を果たそうとしていた。 たとえそれが失敗に終わったとしても、同じように天道を見殺しにしてしまった自分にどうこう言う資格はない。 そして次の瞬間、彼の心に芽生えたのは謝罪の気持ち。 (霧彦、すまねぇな、お前の嫁さん守るって約束したのによ) 今、巧の心は霧彦への罪悪感でいっぱいだった。 彼から託されたナスカメモリは敵に奪われ、挙句彼に必ず守ると約束した彼の妻が死ぬのを自分は防げなかった。 しかし、だからこそそれを伝えてくれた志村には感謝の気持ちを抱くと同時に彼の心には新たな思いも芽生えていた。 霧彦を殺したあの薄笑みの優男とその妻の命を奪った村上峡児と野上良太郎への激しい怒りが彼の中で渦巻いていた。 (天道、霧彦、俺今度こそやってやる、絶対に志村をお前たちのところへは行かせない、俺がこいつを今度こそ守り抜く) それゆえにまた新しく出来た仲間である志村純一は、いやそれだけじゃないもうこの場にいるすべての罪なき人を絶対に天道たちのところへは行かせない。 今度こそは絶対に自分の命に代えてでも守り抜く、その強い正義の炎が巧を動かす原動力となって、巧は、Gトレーラーは闇を進む。 横にいる男が霧彦の妻を殺した男だと気づかぬまま。 ◆ (園田真理から聞いてはいたが……ここまでお人よしとはな) 志村純一はGトレーラーのハンドルを握りながら思考していた。 先ほどから行動を共にしているこの男、乾巧の名を彼は知っていた。 それはこの殺し合いの開始後早々に殺害した女性、園田真理が情報を教えてくれていたため。 彼女は一応自分の世界の仮面ライダーの中では一番信用できると語っていたがまさかここまでとは。 正直、園咲冴子について知っていてくれた上、村上峡児の敵対関係にあったのは自分にとって最高の出来事だった。 あとはそのまま園咲冴子、天美あきら殺害の罪を自分にとって現在最大の問題である自分が殺し合いに乗っていると知っている野上良太郎と巧の敵でもある村上峡児になすりつければ全てがうまくいった。 野上はともかく、村上に関して言えばこの殺し合いで今のところ誰も殺してないだろうとはいえ、元の世界でやっていたことがやっていたことなので罪をなすりつけてもすんなりと納得された。 まぁ奴らの汚評を広められたのが今回一人だけだったとはいえ、噂はたちまち広がっていくだろう。 一人に話せば伝染病のようにたとえそれが誤解であっても先に回ってきた噂を信じてしまう、それが愚かな人間という生き物なのだ。 そして何故彼が先ほど自分で馬鹿馬鹿しいとまで表現した激戦地区になっているかもしれない病院に行くことを自ら提案したのか、それは先ほどまでとは事情がかなり変わったためであった。 (首輪を解除できるかもしれない魔少年、フィリップか、面白い……) それは先ほど巧から聞いた首輪が解除できる可能性が最も高いとされる少年のことであった。 この忌々しい首輪さえ外れればいずれ世界を支配する自分をこんな戦場に投げ込み、ゲームのコマとして扱った大ショッカーの連中を皆殺しにするのも悪くない。 (いや、奴らは俺でさえ気づかない内にこんな戦場に送り込むことのできる奴らだ、下手なことは考えないほうが身のためか) しかし、今現在彼らの技術力は自分の世界にあったすべての物を超越している事を考え、その考えをやめる。 まぁとりあえず首輪さえ解除できればどうとでもなる、故に今はそのフィリップが行きそうなところを優先していこうとしているのだ。 (この俺にここまで気を遣わせるとは……、これで首輪の解除は僕にはできません、なんていったらどうしてやろうか) 別にフィリップであれば必ず首輪の解除ができるという保証はない。 しかし、首輪に彼らの世界の技術がつかわれているのは事実、そのため今はその可能性を信じるしかないだろう。 フィリップについての思考はここでやめ、彼はまた違うあることについて考え始める。 (石を持った眼鏡の男に、それに操られる男……確かライジングアルティメットと言ったか) そう、次に彼が考えているのは先ほど乾からもたらされた超危険人物である二人組のことについてだ。 乾の話からするにその眼鏡の男自体に洗脳能力はなく、彼が持っていたというその石に力があると考えていいだろう。 更にその石で乾やその同行者であったという天道総司という人物を洗脳しなかったことを考えるとその石の能力はライジングアルティメットとやらに変身する男にのみ作用するものなのだと考えられる。 ここから導き出される答えはただ一つ――。 (もし俺がその石を奪えばその圧倒的な力は俺の物となるのか?) 園田真理から聞いた乾巧の力は恐らく彼女の世界の仮面ライダーでは最も強いと言っていいとまでいっていた。 そんな男を更にもう一人加えてもまったくもって歯が立たないとまで言わしめるその実力に志村はある種心躍っていた。 無論敵に回ればそれ以上怖いものはないだろうが味方にすればこれ以上心強いものはない。 それにそんな忠実で強力な僕がいればG4の装着もスムーズになり、今までの彼の問題点はほとんど改善される。 一応、ライジングアルティメットは戦いの最中一度も声を発さなかったと巧が言っていたため、彼から情報を得ることは難しい、或いは支配下に置いている限りは不可能だろう。 しかしそこまで強い僕が手に入り、しかも首輪を解除することができたなら今までの自分の他者の隙を狙い殺すではなく、純粋に他の参加者に会ったらそれを殺すという風に少しこの殺し合いに積極的になるのもいいかもしれない。 志村は気付けなかった、いいこと続きで少し注意力散漫となった彼を鏡の中から見つめる複数の影がいたことに。 ◆ 東京タワーが爆発した後、数体の仲間を失ったゼールたちはその原因ともいうべき男を追っていた。 男の名は志村純一、東京タワー爆破後、二人の女性を襲い殺害した彼に全くもって襲える隙が無かったわけではない。 というよりむしろ彼が警視庁についてからはいくらでも彼を襲える瞬間はあった。 傷を負っているとはいえ、未だ残る仲間たちとともに鏡の中から奇襲すれば恐らく純一になすすべはなかっただろう。 なのに何故彼らは乾巧という新しい餌が増えた今も純一を襲おうとしないのか。 それは純一の持つある一枚のカードの持つ効果のせいであった。 ――SEAL―― それは鏡の世界に存在するミラーモンスターの攻撃を防ぐための封印のカード。 たとえその効果に気づいていないものが持っていようと、ただ持っていればその効果を発揮する。 しかし、何故それを志村が持っているのか? 元々それはこの場において紅渡が殺害してしまった男、加賀美新の持っていた物であった。 このカードは説明書を読んだ園咲冴子が護身用に自身のポケットにしまっていたものであり、それゆえ紅渡もその存在に気づかぬまま彼女のそばを去ってしまった。 そして、その些細な見落としが今、志村純一の命を支えているのだ。 もし、今後戦闘において志村が自身を狙っているモンスター、及び自身の持つ封印のカードがそれの出現を邪魔しているのだと分かり、彼がこのカードを何かしらの方法で消去、或いは気付かずとも誰かの手で破壊されてしまった場合、その時にはガゼールたちは情け容赦なくその場にいるものを食らいつくすだろう。 その時をひそかに待ちつつ、ゼールたちは傷を癒していた。 ――それぞれ違う思惑を抱いた二人の男に複数のモンスター―― ――それらすべてを乗せたGトレーラーは走る―― ――これから先に待つであろう、究極の闇とそれに相反するこの場での希望に向かって―― 【1日目 夜中】 【E-6 道路(Gトレーラー内部)】 【乾巧@仮面ライダー555】 【時間軸】原作終了後 【状態】疲労(中)、ダメージ(大)、深い悲しみと罪悪感、決意、ナスカ・ドーパントに50分変身不可、ウルフオルフェノクに50分分変身不可、仮面ライダーファイズに1時間変身不可、右手に軽い怪我と出血(ほぼ完治) 、Gトレーラーの助手席に乗車中。 【装備】ファイズギア+ファイズショット+ファイズアクセル@仮面ライダー555 【道具】支給品一式×3、ルナメモリ@仮面ライダーW、首輪探知機、霧彦のスカーフ@仮面ライダーW 、ディエンド用ケータッチ@仮面ライダー電王トリロジー、サバイブ(疾風)@仮面ライダー龍騎 【思考・状況】 基本行動方針:打倒大ショッカー。世界を守る。 0:天道の遺志を継ぐ。 1:今度こそだれも死なせない。 2:園咲夫妻の仇を討つ。 3:仲間を探して協力を呼びかける。 4:間宮麗奈、乃木怜治、相川始、それと特に村上峡児、野上良太郎を警戒。 5:霧彦のスカーフを洗濯する。 6:後でまた霧彦のいた場所に戻り、綺麗になった世界を見せたい。 7:橘朔也、日高仁志、小野寺ユウスケに伝言を伝える。 8:仲間達を失った事による悲しみ、罪悪感。それに負けない決意。 9:首輪を解除するため、『ガイアメモリのある世界』の人間(フィリップ優先)と接触する。 10:石を持った眼鏡の男(金居)とそれに操られている仮面ライダー(五代)の危険性を他の参加者に伝える。 【備考】 ※変身制限について天道から聞いています。 ※天道の世界、音也の世界、霧彦の世界、志村の世界の大まかな情報を得ました。 ※参加者達の時間軸に差異が出る可能性に気付きました。 ※志村の血の匂いに気づいていますが、それはすべて村上たちのせいだと信じています。 【志村純一@仮面ライダー剣MISSING ACE】 【時間軸】不明 【状態】軽い全身打撲、Gトレーラーを運転中 【装備】グレイブバックル@仮面ライダー剣MISSING ACE、オルタナティブ・ゼロのデッキ@仮面ライダー龍騎、パーフェクトゼクター@仮面ライダーカブト 【道具】支給品一式×3(ただし必要な物のみ入れてます)、ZECT-GUN(分離中)@仮面ライダーカブト、ファンガイアスレイヤー@仮面ライダーキバ 、アドベントカード(SEAL)@仮面ライダー龍騎、ガイアメモリ(タブー)+ガイアドライバー@仮面ライダーW、トライチェイサー2000A@仮面ライダークウガ 、G3の武器セット(GM-01スコーピオン、GG-02サラマンダー、GK-06ユニコーン)@仮面ライダーアギト、G4システム@仮面ライダーアギト 【思考・状況】 基本行動方針:自分が支配する世界を守る為、剣の世界を勝利へ導く。 0:G4に興味、使う機会があれば使う。 1:病院に行き、フィリップを探す。 2:人前では仮面ライダーグレイブとしての善良な自分を演じる。 3:誰も見て居なければアルビノジョーカーとなって少しずつ参加者を間引いていく。 4:野上と村上の悪評を広め、いずれは二人を確実に潰したい。 5:ライジングアルティメットとやらを手中に置いてみるのも悪くない。 6:ライジングアルティメットを支配し、首輪を解除したら殺し合いに積極的になるのもいいかもしれない。 【備考】 ※555の世界、カブトの世界、キバの世界の大まかな情報を得ました。 ※電王世界の大まかな情報を得ました。 ただし、野上良太郎の仲間や電王の具体的な戦闘スタイルは、意図的に伏せられています。 ※冴子から、ガイアメモリと『Wの世界』の人物に関する情報を得ました。 ただし、ガイアメモリの毒性に関しては伏せられており、ミュージアムは『人類の繁栄のために動く組織』と嘘を流されています。 ※名簿に書かれた金居の事を、ギラファアンデッドであると推測しています。 ※放送を行ったキングがアンデッドである事に気付いているのかどうかは不明です。 ※封印のカードの効果に気づいていません。 【全体備考】 ※ゼール軍団は志村を狙っていますが、封印のカードにより今は攻撃できません。 ※ゼール軍団が何が何匹死んだのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※Gトレーラー内にはG4の充電装置があります。 ※G4は説明書には連続でおよそ15分使えるとありますが、実際どのくらいの間使えるのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※G4を再度使用するのにどれくらい充電すればいいのかは後続の書き手さんにお任せします。 ※トライチェイサー2000A、及びG4システムはデイパック内ではなくGトレーラー内に置かれています。 099 それぞれの決意(状態表) 投下順 101 Oの始まり/嗤う運命(前篇) 099 それぞれの決意(状態表) 時系列順 101 Oの始まり/嗤う運命(前篇) 088 太陽は闇に葬られん(後編) 乾巧 101 Oの始まり/嗤う運命(前篇) 095 志村運送(株) 志村純一 101 Oの始まり/嗤う運命(前篇)
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カント オロワ ヤク サク ノ アランケプ シネプ カ イサム ◆ ◆ ◆ 気が付くと、私は見たことも無い洋服を着ていた。 着ていたアットゥシ(樹皮衣)も、 レプンカムイ(シャチ)の背筋の弦の弓も、 大切なマキリ(小刀)も持っていなかった。 いや、マキリはあいつに預けたんだったな……。 「目が覚めたかね」 ふいに声をかけられて、そこで初めて自分が洋館の中にいることに気づいた。 大陸の宗教についてあまり知っていることは無いが、礼拝堂というやつだろうか。 広い空間に並べられた長椅子の一つに、私は座っていた。 声をかけてきたのは、詰襟の服を着た長身の男。 「誰だ」 「私は言峰綺礼。聖杯戦争の監督役だ」 男は後ろ手を組み、鷹揚とした口ぶりで名乗った。 薄い笑みを浮かべてこちらを見下ろしているが、その目付きには一切の好感が感じられなかった。 「……この服はなんだ。私の服は」 「その服は月海原学園の制服だな。 勘違いされないように言っておくが、私が着せ替えたモノではない。 君は小蝶辺明日子という名前で、学生としてのロールが与えられているのだよ」 「私の、和名……」 「この街での手続きの類は全てその名前が使われている。 街に溶け込むなら慣れておくことだ。 ……ところで、さっきまで気を失っていたようだが、大丈夫かね。 ここまで来た以上は、君はサーヴァントの召喚に成功しているのだと思うが」 「サー、ヴァント……」 聞きなれない言葉を復唱し反芻し、ようやく思い至る。 樺太で妙な女と出会い、持っていれば願いが叶うかもしれないと、妙な宝石を渡された。 いつもの私なら、アイヌの新しい女は、そんな胡散臭い話を信じたりはしなかっただろう。 でもあの時は、少しくらいなにかに縋りたかった気持ちだったのかもしれない。 死んだはずのアチャ(お父さん)が生きていて、でも死んだ。 その真意も、事態の経緯もわからないまま。 そして、杉元のことも。 杉元佐一。私の相棒。大切な相棒。 尾形は死んでるのを確認したと言っていた。 でもあいつなら、杉元なら、そのあと息を吹き返してるかもしれない。 あいつが死んだとはとても思えない。 そう思い込みたいだけかもしれない。 とにかく会いたかった。ただそれだけだった。 願いが叶うかもしれないと言われて、少しでも自分の心を慰めたくて、私はその石を受け取った。 そして、タタール海峡で全てを思い出し、尾形に裏切られたあの瞬間。 私はこの世界へやって来た。 「君は、誰か大切な人を蘇らせるためにこの世界へやってきたのだろう。 万能の願望器を巡る戦争に。『パラディウム・シティ』に」 「――――――なに?」 思考を沈みかけた私を、言峰の言葉が引き上げた。 蘇らせる? 私が、誰を? 「何を、言っている」 「うん? そちらこそ何を言っている。 死者の蘇生。願望器に願うには定番の、普通で平凡な願いだと思うが」 「私が、誰を蘇らせるというんだ」 「知らんよ。私は先ほどまで君がうわごとで言っていたことを聞いたにすぎん。 『死んでしまったのか。どうして死んでしまったんだ』と。 『杉元、助けてやる。何があっても、私が』とな」 最後のそれは、言った覚えのある言葉だった。 姉畑の騒動の時、私が杉元を助けると約束した。 だが、それとこれとは……。 「おまえに、おまえに杉元の何がわかる! 杉元が死んでるわけないだろッ! あいつは『不死身の―――」 「不死身の怪物(フリークス)など、存在するものかい。お嬢さん。 それに、マスターの願いについて私は関知しない。 言ってるだろう。君が、うわごとで言っていたのだと」 言峰の言葉は平然としていた。 いつの間にか薄ら笑いも消えて、ただ冷淡に、座り込んだ私を見下ろしていた。 その時、唐突に私の頭に浮かんだ光景があった。 それは選定の間での出来事。気を失う直前の記憶。 わけもわからぬまま英霊の影に襲われた時のこと。 その影は銃剣による白兵戦を仕掛けてきた。 勇猛な戦い方をしていた。 凄まじい殺気を放つ、近代の兵士だった。 その有り様に、私は相棒の影を見た。見てしまった。 実際にそうだったかはわからない。 だが一度そう見えてしまえば、もはやそうとしか見えなくなる。 私は、杉元が死んだ後の姿を見てしまったのだと、直感してしまった。 「選定の間でシャドウと接敵した時、君は目に見えてうろたえていたな。 あの英霊の影に、親しかった者の面影を見たのかね。 サーヴァントがいる"座"は時間の流れの外側にある。 君のいた時間でその者がまだ生きていようが、死んでいようがだ。 その者が座に招かれうるならば、邂逅することは"ありえないことではない"」 言峰の言葉は、私の絶望的な直感を後押しする。 直感。そう、ただの直感でしかない。 いくら考えたところで答えを出すことは出来ないし、確認する術などない。 でもその直感は、樺太でずっと抱き続けていた、杉元の生存を信じたい願望よりも、簡単に私の心の深いところに落ちてきた。 「(そうだ。私は、信じようとしていた尾形にも裏切られた。 キロランケニシパがアチャを殺したという話の真偽もわからない。 そもそもアチャが生きていたことも知らなかった そして、アチャがアイヌを殺したのかも、金塊を私に託そうとしている真意も……)」 選定の間で杉元に似た影を見た時、私は杉元の生存が信じきれなくなった。 私が信じてきたコトの一切が、信じるに値するのかがわからなくなった。 だが……。 「聖杯に興味が無いならば、元の世界、元の時間に帰ることも出来る。 だが君は、どうしても救いたい者がいるようだな。 ならば征くがいい。"小蝶辺明日子"。 征って望みを叶えるがいい」 ……。 この神父は、本当に私を苛立たせてくる。 わざわざ私を和名で呼ぶのか。 私を焚きつけ、戦争に巻き込もうとしているのか。 殺人を忌む私を、アイヌとしての私を揺るがそうとでもしているのか。 そうはいくものか。 確かに私は揺らいでいる。 だがもし、仮に、本当に。 実際のところ杉元が死んでいるとしても。 私が信じた者たちがみな、私の元を去ってしまっても。 私が聖杯などというものを信じるかは別だ。 願掛けの石を受け取るのとは話が別だ。 私は古い因習に縛られない。 だが、信仰を大切にするのはその中に生きる術が入ってる。 だから私はアイヌとしての生き方を愛している。 アチャから教わった、フチ(祖母)たちと過ごした暮らしを愛してる。 私は正しいと信じてきた。信じている。これからも信じていく。 私はアイヌの未来そのものだから。 「私の名前は――――」 ◆ ◆ ◆ お前達のような奴らがいて良いはずがないんだ ◆ ◆ ◆ 駆ける。駆ける。駆ける。 今まで見たことないほど大きな建物の間を、駆ける。 今まで踏んだことないほど固い路面を踏みしめ、駆ける。 今まで吸ったことないほど臭い排気に顔をしかめて、駆ける。 役割(ロール)のために、いつの間にか着せられていた洋服に革靴。 それはやけに着心地が良くて。 着慣れた服くらい動きやすくて。 それがかえって不快感を煽って。 曇天の街を、私は走った。 北の大地で曇り空は飽きるほど見てきた。 だがこの街の曇天は、息がつまりそうになる。 走って走って走って。 教会を飛び出し街を駆け抜けて、私は海に出ていた。 見慣れた海岸とはかけ離れた、硬い石で固められた港。 船が泊められているが、周囲に人影はない。 「……アルターエゴ」 「はい、お嬢様(マスター)」 無人の空間に呼びかけると、虚空から現れた銀糸が編みあがるようにして像が象られ、一人の老いた洋人が現れた。 長い黒髪を後ろでまとめ、品の良く小奇麗な洋服に身を包み、片眼鏡(モノクル)をつけた英国の紳士。 私のサーヴァント、アルターエゴ。 「大丈夫ですかな、お嬢様。 あの胡乱な神父とのやり取りで、突然飛び出されて。 酷く取り乱されていましたが」 「わ、私……私……」 視界が歪む。動悸が激しくなる。 父がのっぺらぼうだと言われた時よりも。 ……杉元が死んだと聞いた時よりも。 「私の、名前は」 「私はまだお聞きしていませんが、神父には小蝶辺明日子様とお呼ばれておいででしたが」 「違うッ、私の本当の名前は、私の"アイヌの名"は……ッ」 口に出そうとして、声が途切れる。 覚えているはずだ。新年という意味の名前。未来と解釈した名前。 なのに、口に出せない。頭に思い浮かばない。 「思い、出せない。アチャの名前、アチャのアイヌの名前をせっかく思い出せたのに。 アチャからもらったアイヌの名前が、アイヌの言葉が、思い出せなくなってるッ! 自分の名前がわからない。私……ッ!」 アチャが死に、レタラと別れ、一人で山に入るようになって。 金塊争奪戦に巻き込まれ、杉元と幾度も死線を潜り抜け。 そうして私は強くなったと思っていた。 アイヌでは、天から役目なしに降ろされた物はひとつもないとされる。 アイヌでは、森も水も動物も道具も、万象にカムイが宿り名前が付けられている。 でも今の私は、アイヌとしての自分を取り上げられた私は。 アチャ、レタラ、キロランケニシパ、尾形、そして杉元……。 信じていた者が皆いなくなってしまった私は。 「あああぁ、うぅぅ……ううぅ、わああああ……っ!」 今の私は、もはやアイヌの私じゃない。 今の私は、なにひとつ未来が信じられない。 ◆ ◆ ◆ 自分たちで大切にする気持ちがなくては残っていかない ◆ ◆ ◆ 「(……痛ましいな)」 彼は眼前で泣き崩れる己のマスターを前に。 アルターエゴのクラスで召喚されたサーヴァントは静かに佇んでいた。 「私が力になる」などと慰めるでもなく。 「仕えるに値しない」などと見下すでもなく。 ただ眼前の、弱く幼い少女の悲痛を憐れんでいた。 生前、彼は長く仕えた主を手酷く裏切った。 生前、彼は逆徒として生涯を終えた。 己の戦闘に対する欲求、戦いたい相手と戦うためだけに、百万人の英国市民を見殺しにした。 防げたはずの暴虐を見過ごし、主を窮地に立たせた。 たった一つの存在の打倒を五十五年も思い煩うほどの、正真正銘のどうしようもない修羅の血が流れている。 生前、彼は死神と呼ばれた。 だが、ここにいる彼は。 「(この子は、このままではどこにも行けないのだろう。 もとの世界に帰ることも、この世界で戦い抜くことも出来まい。 そうしてぽっかりと浮いてしまったこの子を、願望器を狙う者どもが刈り取るのだろう)」 サーヴァントとは通常、英霊の全盛期の姿で召喚がなされる。 それは多くの場合、肉体的にも精神的にも活力にあふれる若い姿。 精神や技術の面において老成する英雄というのも存在はするが、このアルターエゴには当てはまらない。 このアルターエゴ、『別人格』の英霊。 真名をウォルター・C(クム)・ドルネーズという。 裏切りと闘争の英霊から切り出された、『忠臣』のアルターエゴ。 彼は微塵の他意も無く、一片の逆心も無く、主の敵を絶滅する。 「私はまだ、お嬢様(マスター)が何者であるか存じ上げておりません。 ですが、神父との問答をお聞きしていた限り、貴女様は私が守るには値すると判断します」 老人は膝を折り、蹲る童女の背に手を添えた。 今のこの娘に、相手を殺す殺意は荷が勝ちすぎるだろう。 だが、あの教会において神父と行った問答の中に、ウォルターは彼女の芯の強さを感じ取っていた。 今はただ、大きく軋んで揺らいでいるだけ。 主の背を支えることが従者の使命。 生前、彼が最後に放棄してしまった、執事(バトラー)の役目。 「思うままに苦悩をなさいませ。自問をなさいませ。 自己研鑽をなさいませ。悪戦苦闘をなさいませ。 貴女様が己の目標を見つけられるまで、私めがその障害物を取り除きまする」 あるいは、これは己の罪滅ぼしに過ぎないのかもしれない。 だがそこに一切の矛盾は無い。 己の使命という膨大な道程、その片隅にある小さな己の過去を粉砕するのだ。 ◆ ◆ ◆ 『諦め』が人を殺す 【サーヴァント】 【CLASS】 アルターエゴ 【真名】 ウォルター・C・ドルネーズ 【出典】 HELLSING 【性別】 男 【ステータス】 筋力C 耐久D 敏捷C 魔力E 幸運C- 宝具EX 【属性】 中立・中庸 【クラス別能力】 単独行動:B マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。 マスターを失っても2日は現界可能。 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 【保有スキル】 執事の鑑:A- 『家人の危急をお救いするは、執事たる者のお仕め故』 紅茶の準備からナチ狩りまで熟す敏腕の従者。 主人から命令を受けて行動した際、達成率が上昇する。 なお生前の裏切り行為によりマイナス補正が付いており、主人が英国人の場合はDランク相当まで下がる。 仕事が出来なくなるというよりも、仕事を任せるに足る信用を得るまでに時間がかかる。 鋼線術:B 視認困難な極細の鋼線を操り、敵を切断する殺人技。 本人は加齢による技巧の衰えを感じているが、傍目には十分な達人技である。 【宝具】 『修羅の巷の一夜の夢(ファイネストアワー)』 ランク:EX 種別:対"人"宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 夜明けの刹那の再来。死神の帰還。 "忠臣"としての側面を抽出したアルターエゴとしての霊基を、本来の適正クラスであるアサシンに変化させる。 "座"に遺した情報を引き出し、自身に施された吸血鬼化施術の効果を発現、全盛期の肉体へ回帰する。 吸血鬼化に伴い、幸運を除く全てのステータスが二段階上昇、鋼線術スキルのランクがEXとなる。 強化された鋼線術はビルの鉄骨を両断し、他者の肉体へ潜り込んで操ることさえ可能となる。 一方、急激な霊基の変化は長時間保てず、活動限界は2時間程度。 限界を過ぎると肉体はさらに14歳程度まで若返り、その後肉体が崩壊、消滅へ向かう。 『死神の残骸(ペイルフェイス・キッド)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1人 夜明けの刹那からの出発。望外の大赦。 『修羅の巷の一夜の夢』発動後、消滅するまでの間に令呪3画を消費することでアサシンに変化した霊基を安定化させる。 令呪の魔力と合わせて"主人の赦し"を示す行為がトリガーとなるため、同程度の魔力と代替行為が行われれば発動が可能。 その際に肉体は14歳程度の未熟な子供の状態で固定される。 老成していた精神も退行の兆候が表れ、幸運を除くステータスが全てD+まで低下するが、一方で幸運値にプラス補正がつく。 【weapon】 無数の鋼線 【人物背景】 大英帝国王立国教騎士団"ヘルシング"の元ゴミ処理係、元執事。 普段は穏やかな物腰の好々爺だが、若い頃は慇懃無礼、素行不良が目立った。 十代の頃から半世紀以上に渡ってヘルシング機関を支え、英国を脅かす闇の眷属"ミディアン"との闘争を繰り広げた忠臣の徒。"死神"の異名をとる歴戦の古強者。 しかし晩年、長年の野望だった"最強の吸血鬼アーカード打倒"のために祖国を裏切った。 吸血鬼化施術を受けて全盛期以上の力を手に入れ、廃墟となったロンドンでアーカードとの戦闘に望むが力及ばず、自身の肉体の限界を迎える。 【サーヴァントとしての願い】 "忠臣"としての己の使命を果たす 【方針】 マスターを守る 【マスター】 小蝶辺明日子(アイヌ名:■■■■) 【出典】 ゴールデンカムイ 【性別】 女 【能力・技能】 アイヌの伝統的なサバイバル術と狩猟技術 日本語とアイヌ語の二言語話者だが、漢字は読めない 現在、アイヌに関する一部の記憶が無い 【weapon】 ロールの影響により、アイヌに纏わる一切の所持品が手元にない 唯一、制服の下に着ているタイツは元々着用していたもの 【人物背景】 アイヌ民族の母と、ポーランド人と樺太アイヌの混血の父を持つ、深く青い美しい瞳の美少女。 本来の性格は快活で物怖じせず、山に生きる者としての優しさと強さを併せ持つ。 反面、山で過ごしてばかりのためアイヌの女がやる縫い物や織物仕事が出来ず、年頃の女性がする入れ墨を拒否している。 日露戦争帰りの兵士、杉元佐一との出会いをきっかけに、北海道で繰り広げられる金塊争奪戦に巻き込まれる。 毒矢や仕掛けによる狩猟を得意とするが、殺しを忌むアイヌの少女らしく"殺人"に対する抵抗感は強い。 一方で大自然の弱肉強食を理解しているため、獲物の命を奪うことに躊躇いはない。 親しかった者の死と裏切り、杉元に似たシャドウサーヴァントとの戦闘、アイヌの存在を無視するロールなど、度重なる精神的苦痛により軽度の記憶障害を発症。 自分の名前を含む一部のアイヌの言葉が思い出せない状態に陥っている。 【マスターとしての願い】 "アイヌの自分"を取り戻し、元の世界に帰りたい 【方針】 悪人は放っておけないが、人を殺したくはない 聖杯についてはまだわからない 【ロール】 "アイヌと全く関係のない"月海原学園の生徒 マークライト街の豪邸に一人暮らしのお嬢様 【令呪の形・位置】 左手の甲に、鉢巻に刺繍されていたアイヌ文様に似た印 【把握媒体】 サーヴァントは漫画及びOVA作品「HELLSING」 (ネタでもなんでもなく、アニメ版は原作と違うオリジナルストーリーの為除外) マスターは漫画及びアニメ作品「ゴールデンカムイ」
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死神1 死神2 死神3 死神4 死神5 幽霊1 幽霊2 先輩1 死神&幽霊1 死神&幽霊2 死神&幽霊3 死神&幽霊4
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■死を遠ざける死神のスキル ※世界樹の迷宮5、達人スキルに関する感想、意見交換用ページです。 ※見る人によってはネタバレ要素があることを考慮して閲覧をお願いします。 テスト送信。 より弱体スキルでのサポートに特化したリーパー。さらに兵装を解除することで窮地の味方を救う術も併せ持つ。 デバフだけで飽きたらずバステ封じ対策に回復まで可能と、かなり優秀なスキルが揃っている。どちらかというと本職アースランよりルナリアブラニーの方が合っている感触。 泡沫の鎌がなかなか強力。生気吸収による自己回復もあるため、回復スキルの償いの血を切るならばセリアンもありか まだ4層入ったところだけど瘴気無しでも十分やっていけそう。 ブラニーをこれに転職させると、死の耐性で弱点を補いつつ、そこそこの行動速度で敵に弱体を与えまくる強キャラになる。泡沫の鎌が使えなくなることを除けば、弱点がほとんど無い ↑弱点は死の耐性は封じを防げないこと。それと購いの血も瘴気の防壁も瘴気兵装を解除しないと使えないから連打もできず高いWISも活かせない。さらにLUCが低いからバステも期待できないしINT依存のスキルはないから火力もない。ルナリアもブラニーもこの職でアースランに勝るのはTPだけなので召霊のネクロマンサーやってた方がいいと思う。 ↑瘴気維持なら終わりなき衣があるし、弱体特化ならバステ切れるし、アースラン以外も良いと思うのだが ↑↑一層ボスの条件ドロップからできる鎌にINT依存の攻撃スキルがついてたりする。兵装を解除しないと使えないから連打できないというのはどの種族でも同じでないかね ↑、↑2言いたいのはルナリアとブラニーがこの職につくことのメリットがないということ。回復ならハーバリストでいいし鎌のINT依存攻撃スキルも使えて属性防御ダウンのデバフもある。支援なら支援特化のシャーマンでいいだろう。回復も弱体もいろいろやりたいなら万能のネクロマンサーがいる。火力ならセリアンだが攻撃特化でありながら物理防御ダウンのデバフに攻撃力アップのバフがつかえるマスラオのままでいいと思う。 ↑ 弱体特化するのはTP多い二種族のほうが絶対いい。アースランで弱体を撒いていたら消費重くてすぐTP切れる。泡沫の鎌を利用したいとしても威力とTPのことを考えるとセリアンのほうが向く。これでもアースランが最高だと反論するならさすがに知らん そんなにネガキャンしたいのは何があったのか 弱体9、泡末10アースランリーパーで使ってますが一番最初にTP尽きるような職ではないです。 泡沫はもう1人デバフ持ちがいた方が使いやすいかも デバフや支援メインで攻撃する暇が無い場合これアースランでなくても良くね?という気持ちにもなろう。その時TPやらユニオン目当てで別種族を持ってくる事にメリットが無いとは思えん。支援メインなら他にも職はあるが召喚枠にも恩恵のあるデバフという点をどう評価するかで選択肢は変わる。ルナリアやブラニーの最適職がこれだとまでは思わないが他のメンバーとの組み合わせもあるしそんなに悪くも無いんじゃね? 泡沫の火力知ったらアースランしか見えなくなる 火力が足りなくてどうにもならない局面は多々あるが、火力至上主義になって他との兼ね合いとかが見えなくなるのは良い状態とは言えない。否定ではなく「こういう構成もあるよ」「こういうのはどう?」ぐらいでいいのでは。 このゲームは「自分だけの組み合わせを作る」ゲームでもあるんだよね。「自分の組み合わせが正しい」と思って他の人の組み合わせを否定するのはダメだと思う。確かにアースランでも問題はないけど、それ以外の種族でも使う人がいるということは頭に入れておいた方がいいよ 耐久力の面ではアースランに軍配が上がる。他のメンバーに守ってもらうこと前提じゃなければいざという時に立て直しが容易ってのはアドバンテージだと思うんよ どうでもいいけど、デフォルトの二つ名からあふれ出るポンコツ感がたまらない。死神としてどうなんだ、それ… ↑死を(相手の方に押し付けて自分たちから)遠ざける死神なのかと そもそも死神の仕事は魂をあの世まで送ることだし…自分から死なせるわけじゃないし… ツインテリパ子を小野塚小町にしてるボウケンシャーの割合 所持スキルが窮地に役立つものの集まりなんだよな。肝心なときに状態異常で動けないとか死んでるようじゃ困る職。弱体しか使えないようだとペイン砲なしバステなし封じなしの劣化カースメーカーになってしまう。 ↑瘴気解除でHP&状態異常回復と封じ・状態異常無効ってかなり強いよな。終わりなき衣10lvで弱体したらすぐ瘴気は取り戻せるし。連撃セスタスと一緒に入れれば攻撃にも防御にも普通に強くなる 別ゲームの職同士で劣化もクソもないと思うけど…すごいから問題ない 裏ボス前の雑魚敵で泡末の鎌の火力を知るというのは誰もが通る道だと思う 三層のソロルに弱体三つの敵に泡末の鎌振らせたら600ダメージ与えて一撃で消し飛ばしたけど、アレ「弱体数分だけ攻撃する」って書いてあったから、つまりはそういうことなんだろうな 耐久と火力のバランス取るなら本種族、火力を最大まで求めるならセリアン、攻撃投げ捨てて弱体特化なら他二種族って具合かな? ハーバリスト マスラオ リーパー これらがいるだけで1ターンに弱体を3枠入れるのは用意である、こちらは安定力が非常に高く相手の異常耐性に左右されない ドラグーンも暇な時にバラージで こちらの闇弱の瘴気と幻影フェンサーの幻惑の剣舞を重ねて避けまくり、命中低下を付与している意味が無くなったら泡沫で消しつつ幻影側にも大技を叩き込んでもらうというコンビネーションも有用だろうか。 ↑スモークの弱体効果と虚弱って言う組み合わせもいかがかな? 敵の攻撃力低下を泡末の鎌で解除して成分無添加の大技が直撃、もしくはこちら側の大技が成分無添加になる、には注意しよう スモークでもバラージでも、適当な弱体化かけてから泡沫で雑魚即殺コンボが便利 その気になれば毎ターン3連斬撃ち込める、ただし4人拘束することを考えるとやっぱり残り一ターンとかの弱体の処分に使ったほうがいいと思う 泡沫は★で700%×3らしい。スキル単体としては世界樹5で最高倍率 ↑なんだこれ、エクスタシーとかヘブンズ(笑)さんとか目じゃないほど強い…泡沫神と呼ぼう ↑でも弱体乗らないよ 連発しようと思ったら必然的に味方を弱体のために低ダメージスキルか、ノーダメージスキルかで行動を縛ることになるのでパーティー全体での総合火力が泡沫リーパーに集中するというリスクもある。 弱体は消えてしまうから乗らないし、再びつける必要はあるよな。後衛にルナリアorブラニーの弱体特化の遠ざけを置いてもいいかも、そして前衛には痺止の鎌を持たせてみると安定しそう 終盤からの泡沫には本当にお世話になりました 700%x3、4人で割れば525%そこから弱体が乗らない、あれ?素撃ちのソードテンペストぐらいあるじゃん! 泡沫の鎌を習得させれば確かに火力は上がる。実際に俺も助けられたし。でも弱体が無いと役には立たないし実質的には弱体に対するオマケで超火力がついてきますみたいな。インペリアルがドライブ撃った後、オーバーヒートのあいだに補助を行うみたいな感じになるんだろうな。 泡沫は棺桶とかゴリラみたいな高耐久力の雑魚に畳み掛ける時に活躍してくれそうだな 討滅鎌のおかげで泡沫切った支援特化ブラニーが非常に便利。というか贖いの血も優秀なのでうちのPTのヒーラー兼デバフ係はこれだけで裏ボス含めて十分だった。 結局のところ泡沫撃つより弱体、補助、回復に徹してメンバー個々に火力出してもらう方が強かったわ。 4つの弱体瘴気のスキル名と効果が覚えられ無いのは俺だけでいい ↑残念だな、俺もだ もう何度弱体をかけ間違ったことか… 力祓いとか軟身は字面で効果が判るのにコイツのは敵の弱体欄にスキル名並んでてもパッと見どのステが下がってんのか判らんよね 今回はスキルの並び順とかも微妙すぎてスモークですらかけ間違える。そんな自分がこれの弱体スキルをまともに見分けられるわけがなかったのだった。こちらなら剣リーパーもアリだったりするのが面白い 多彩かつ優秀なスキル目白押しだよな。どの種族で作っても活躍できる。世界樹は「こうでなくちゃダメ」てのが無いゲームだが死遠はそれを体現してる職だと思う。 泡沫の火力は魅力的だが、癖が強いので思い切って取得を諦めるのも手。その場合弱体化と回復、予防がメインになる。雑魚戦では暇になりがちな反面、強敵相手には非常に頼れる存在になる。 剣も装備できる。鎌スキルを捨てても戦えるためこれが活きることもしばしばある。 とくにアンサラーのバインドクローは普通に強い。ペトラフリッサで暇な時に石化させるのも面白い 結局うまく扱えず瘴気を放つしか仕事がなかったうちのブラニー遠ざけさんを誰か使いこなせる方雇ってあげてください……せめて回避低下あればなあ……高速移動に対処できなかったのが痛かった 5層のライオンも表ボスも虚弱と泡沫でぶっ殺せた。感謝してます。 ↑2を書いた人間だが、セリアン遠ざけが最近のマイブームに。泡沫の威力は最高、アースランよりも「戦闘中の」TP事情はマシ、兵装が切れてても速い、適当に殴る(斬る?)でも強いとなかなか悪くない。贖いの回復量がトホホだったりLUCがアレだったりはご愛敬 なあ、もう少し軽い消費で衣解除できるスキルが欲しいよ。仲間がさんざんに大技撃ってから泡鎌フィニッシュってパターンがベースだから ↑同じことを思っている仲間がこんなところにいたとは。能動的に兵装を解除するスキルと割り切って防壁に1だけ振っている……けど消費が重いんだよなあ 遠ざけリーパー使うときはセスタスと組ませると吉。虚弱の瘴気掛けてから封じて良し、封じが決まったら粉骨砕身+泡沫の鎌゛ 封じが決まったら粉骨砕身+泡沫の鎌で料理して良し。 デバフを早く撒くことと泡沫を考えたらアスランよりセリアンのほうが良いんだけど、絵が強すぎるんよ… 命中下げて、バステには防壁、回避しそこねても耐えられる。 フェンサーと相性いいのでは? コメント 生気吸収(スキル) HPブースト(スキル) 魔法防御ブースト(スキル) 死の耐性(スキル) 贖いの血(スキル) 瘴気の防壁(スキル) 削弱の瘴気(スキル) 闇弱の瘴気(スキル) 泡沫の鎌(スキル) 魂転移(スキル)